JP2002543281A - ハロゲン化タンタル前駆物質からの一体化Ta及びTaNxフイルムのCVD - Google Patents

ハロゲン化タンタル前駆物質からの一体化Ta及びTaNxフイルムのCVD

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Abstract

(57)【要約】 無機五ハロゲン化タンタル(TaX5)前駆物質及び窒素から高品質等角窒化タンタル(Ta/TaNx)二層フイルムを蒸着するための化学蒸着(PECVD)法が記載されている。無機ハロゲン化タンタル前駆物質は、五フッ化タンタル(TaF5)、五塩化タンタル(TaCl5)、及び五臭化タンタル(TaBr 5)である。TaX5蒸気を加熱された反応室(11)内へ送入する。その蒸気を処理ガスと一緒にし、300℃〜500℃に加熱された基体(23)上にTaフイルムを蒸着し、窒素含有処理ガスと一緒にしてTaNxフイルムを蒸着する。蒸着したTa/TaNx二層フイルムは、銅フイルムを、特に大きな縦横比の小さな構造体として有する集積回路のために有用である。これらのフイルムの高度の等角性は、PVDにより蒸着したフイルムより優れている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (技術分野) 本発明は、集積回路の形成に関し、特にハロゲン化タンタル前駆物質から蒸着
した一体化したタンタル及び窒化タンタルフイルムの化学蒸着に関する。
【0002】 (背景技術) 集積回路(IC)は、電気装置で信号伝達のための通路を与える。装置中のI
Cは、半導体基体の珪素基礎層中に含まれた多くの活性トランジスタから構成さ
れている。ICの容量を増大するためには、金属「導線」による多数の配線を基
体の珪素基礎層中の或る活性トランジスタと、基体の珪素基礎層中の別の活性ト
ランジスタとの間に形成する。回路の金属配線として総合的に知られている配線
は、基体中へ切り込まれた穴、バイア又はトレンチを通して構成されている。金
属配線の、実際に珪素基礎層と接触する特定の点は、接点として知られている。
穴、バイア又はトレンチの残余は、接点プラグと呼ばれている伝導性材料で充填
されている。トランジスタ密度が増大し続け、一層高密度の集積回路を形成して
行くにつれて、接点プラグの直径を減少し、配線、多段金属化構造体、及び一層
高い縦横比のバイアの数を増大できるようにしなければならない。
【0003】 アルミニウムは、集積回路の接点及び配線のために認められた標準的な物であ
った。しかし、その電気移動及びその高い電気抵抗率に伴われる問題のため、サ
ブミクロンの大きさを持つ新しい構造体のための新しい材料が必要になっている
。銅は、超大規模集積(ULSI)回路の次世代集積回路のための配線材料とし
て有望であるが、銅珪化物(Cu−Si)化合物が低温で形成されること及び酸
化珪素(SiO2)を通るその電気移動性は、それを使用した場合の欠点になっ
ている。
【0004】 配線素子の選択として、アルミニウムから銅へ移行すると、基体の下の誘電体
層への銅の拡散を防ぐ障壁として働き、基体銅蒸着のための効果的「接着剤(gl
ue)」層を形成する新しい材料が必要である。それら新しい材料は、後で基体に
蒸着する銅に接着する下地材としても働く必要がある。下地材は銅と障壁材料と
の間の低い電気抵抗の界面も与えなければならない。スパッタリングのような物
理的蒸着(PVD)法及び(又は)化学蒸着(CVD)法により蒸着するチタン
(Ti)及び窒化チタン(TiN)障壁層のような、今までアルミニウムと共に
用いられてきた障壁層は、銅に対する障壁としては役に立たない。更に、Tiは
PVD及び(又は)CVDで用いる比較的低い温度で銅と反応して銅・チタン(
Cu−Ti)化合物を形成する。
【0005】 スパッターしたタンタル(Ta)及び反応スパッターした窒化タンタル(Ta
N)は、それらの高い伝導度、高い熱安定性、及び異物原子の拡散に対する抵抗
性により、銅と珪素基体との間の良好な拡散障壁になることが実証されてきてい
る。しかし、蒸着したTa及び(又は)TaNフイルムは、その隠蔽効果による
ステップカバレッジが本来よくない。従って、スパッタリング法は比較的大きな
構造体(>0.3μm)及び小さな縦横比の接点バイヤに限定されている。CV
Dは、大きな縦横比を有する小さな構造体(<0.25μm)の場合でも、一層
良好な等角性のPVDに勝る固有の利点を与える。しかし、t−ブチルイミドト
リス(ジエチルアミド)タンタル(TBTDET)、ペンタキス(ジメチルアミ
ノ)タンタル(PDMAT)、及びペンタキス(ジエチルアミノ)タンタル(P
DEAT)のような金属・有機原料を用いたTa及びTaNのCVDは、種々雑
多な結果を与える。Ta及びTaNの場合の別の問題は、得られるフイルムが全
て比較的大きな濃度の酸素及び炭素不純物を有し、キャリヤーガスを使用する必
要があることである。
【0006】 キャリヤーガスを使用する必要があることは、キャリヤーガス中の前駆物質ガ
スの濃度が正確には分らない欠点を与える。その結果、キャリヤーガスと前駆物
質ガスの混合物をCVD反応室へ正確に計量して入れても、反応器へ前駆物質ガ
ス単独の正確な計量を確実に与えたことにはならない。このことは、CVD室中
の反応物を多過ぎるか又は少な過ぎる状態にすることがある。キャリヤーガスを
使用することは、その流れるキャリヤーガスにより屡々粒状物が取り込まれ、C
VD反応室へ汚染物として送り込む欠点も与える。処理中の半導体ウエーハの表
面上に粒子が存在すると、欠陥のある半導体装置を製造する結果になることがあ
る。
【0007】 五ハロゲン化タンタルのような無機タンタル原料を供給する低い温度(<50
0℃)でTa/TaN一体化二層を蒸着する方法は、次世代ICで銅障壁を形成
するのに利点を与える。理想的には蒸着したフイルムは大きなステップカバレッ
ジ〔構造体(feature)の側面、又はその構造体に隣接する基体又はウエーハの
上部表面上の被覆厚さに対する前記構造体の底部での被覆厚さの比〕、良好な拡
散障壁性、最小限の不純物、低い抵抗率、良好な等角性(大きな縦横比の構造体
の複雑なトポグラフィーの均一なカバレッジ)を有し、理想的にはその方法は大
きな蒸着速度を有する。
【0008】 (発明の開示) 本発明は、化学蒸着によりハロゲン化タンタル前駆物質から一体化したタンタ
ル(Ta)/窒化チタン(TaNx)フイルムを基体上に与える方法に関する。
ハロゲン化タンタル前駆物質は、その前駆物質を気化して、基体の入った反応室
へタンタル蒸気を送る蒸気圧を与えるのに充分な温度で送入する。気化圧力は少
なくとも約3トールである。Taは、処理ガスと一緒にし、プラズマ促進CVD
(PECVD)法により0.2〜5.0トールの範囲の圧力で基体上に蒸着する
。次に蒸気を窒素含有処理ガスと一緒にし、PECVD又は熱的CVD法により
TaNxを蒸着する。Ta及びTaNx層の両方共同じ室内で蒸着し、これにより
その方法の効率を増大する。ハロゲン化タンタル前駆物質は、フッ化タンタル(
TaF)、塩化タンタル(TaCl)、又は臭化タンタル(TaBr)であり、
好ましくは五フッ化タンタル(TaF5)、五塩化タンタル(TaCl5)、又は
五臭化タンタル(TaBr5)である。基体温度は約300℃〜500℃の範囲
にある。
【0009】 本発明は、TaF5又はTaCl5前駆物質から一体化Ta/TaNxフイルム
を、その前駆物質を気化するのに充分な高さへ前駆物質の温度を上昇させること
により基体上に蒸着する方法にも関する。蒸気を処理ガスと一緒にし、PECV
D法によりTaを蒸着する。次に蒸気を窒素含有処理ガスと一緒にし、PECV
D又は熱的CVD法によりTaNxを蒸着する。
【0010】 本発明は、更に、キャリヤーガスを用いることなく、TaBr5前駆物質から
Ta/TaNx一体化フイルムを基体上に蒸着する方法にも関する。前駆物質の
温度は、タンタル蒸気を生ずるのに充分な高さへ上昇させる。蒸気を処理ガスと
一緒にし、PECVD法によりTaを蒸着する。次にその蒸気を窒素含有処理ガ
スと一緒にし、PECVD又は熱的CVD法によりTaNxを蒸着する。
【0011】 本発明は、更に銅(Cu)層及び一体化Ta/TaNx層と一体化した基体に
も関し、この場合、銅の拡散はその一体化Ta/TaNx層により防止されてい
る。
【0012】 本発明により蒸着された一体化Ta/TaNxフイルムは、最小限の不純物及
び低い抵抗率を有する。そのフイルムは良好なステップカバレッジ、大きな縦横
比(aspect ratio:アスペクト比)の小さい構造体(feature:フィーチャー)
でさえも良好な等角性(conformality)を与え、銅フイルムに対する良好な拡散
障壁になる。
【0013】 本発明の開示した方法及び基体は一連の用途を有することが認められるであろ
う。これら及び他の利点は、次の図面及び詳細な説明を参照して更に理解される
であろう。
【0014】 (詳細な説明) タンタル(Ta)のような耐火性遷移金属及びそれらの窒化物(TaN)フイ
ルムは、銅(Cu)に対する効果的な拡散障壁になる。それらの効果性は、それ
らの大きな熱安定性、高い伝導度、及び異物元素又は不純物の拡散に対する対抗
性によるものである。Ta及びTaNは、それらがCuと化学的に不活性である
こと、即ち、CuとTa、又はCuとNとの間で化合物が形成されないことによ
り、特に魅力的なものである。
【0015】 ハロゲン化タンタルは、Ta及びTaNのための便利な無機原料を与える。特
に無機前駆物質は五ハロゲン化タンタル(TaX5)であり、ここでXは、フッ
素(F)、塩素(Cl)、及び臭素(Br)のハロゲンを表す。表1は、ハロゲ
ン化タンタル前駆物質、特に五フッ化タンタル(TaF5)、五塩化タンタル(
TaCl5)、及び臭化タンタル(TaBr5)の関連する熱力学的性質を示して
おり、比較のため五沃化タンタル(TaI5)が含まれている。TaF5、TaC
5、及びTaBr5前駆物質材料は、全て室温(18℃〜22℃)で固体である
【0016】
【0017】 化学蒸着(CVD)法では、熱エネルギー又は電気エネルギーを用いてガス前
駆物質を活性化する。活性化した時、ガス前駆物質は化学的に反応してフイルム
を形成する。CVDの好ましい方法は、図1に例示してあり、本願と同じ日に出
願され、東京エレクトロン社(Tokyo Electron Limited)に譲渡されている、ウ
ェステンドロップ(Westendorp)その他による「固体表面からの蒸気をCVD室
へ送るための装置及び方法」(APPARATUS AND METHODS FOR DELIVERY OF VAPOR
FROM SOLID SOURCES TO A CVD CHAMBER)と題する係属中の出願(これは参考の
ため全体的にここに入れてある)に記載されている。化学蒸着(CVD)装置1
0は、CVD反応室11及び前駆物質送入系12を有する。反応室11中で反応
を行い、例えば、塩化タンタル(TaCl)又は他のハロゲン化タンタル化合物
の前駆物質ガスをタンタル(Ta)及び(又は)窒化タンタル(TaNx)の障
壁層のようなフイルムへ転化する。TaNフイルムは特定の化学量論性(TaN x )に限定されるものではない。なぜなら、TaNxは、与えられた蒸着でガスの
比率を変化させることにより、連続的に変えることができるからである。従って
、ここで用いるTaNxは、どのような化学量論性の窒化タンタルフイルムでも
包含する。
【0018】 前駆物質送入系12は、ガス出口14を有する前駆物質ガスの供給系(source
)13を有し、その出口はガス導入部16を有する計量系15を通ってCVD反
応室11に通じている。供給系13は前駆物質ガス、例えばハロゲン化タンタル
蒸気をハロゲン化タンタル化合物から生ずる。その化合物は、標準温度及び圧力
の時、固体状態になっているものである。前駆物質原料は、好ましくは制御され
た加熱により、希望の前駆物質蒸気圧を生ずる温度に維持されている。その蒸気
圧は、好ましくはキャリヤーガスを用いることなく、反応室11へ前駆物質ガス
を送入するのにそれ自身充分な圧力であるのが好ましい。計量系15は、供給系
13から反応室11へ前駆物質ガス蒸気の流れを、反応室11中に商業的に実施
可能なCVD処理を維持するのに充分な速度に維持する。
【0019】 反応室11は、一般には慣用的CVD反応器であり、真空に対し気密な室壁2
1により囲まれた真空室20を有する。室20中には基体支持体又はサセプタ2
2が配置されており、その上に半導体ウエーハ23のような基体が支持される。
室20は、半導体ウエーハ基体23の上にTa/TaNx障壁層のようなフイル
ムを蒸着するCVD反応を実施するのに適した真空度に維持されている。CVD
反応室11に好ましい圧力範囲は0.2〜5.0トールの範囲にある。その真空
度は、真空ポンプ24及び導入ガス供給系(source)25の制御された操作によ
り維持され、その導入ガス供給系は、送入系12を含み、タンタル還元反応を行
うのに用いられる、例えば水素(H2)、窒素(N2)、又はアンモニア(NH3
)の還元性ガス源26及びアルゴン(Ar)又はヘリウム(He)のようなガス
のための不活性ガス源27も含む。供給系25からのガスは、基体23とは反対
の室20の一方の端に位置するシャワーヘッド28を通って、一般に基体23に
対し平行に且つそれへ向けて室20中へ入る。
【0020】 前駆物質供給系13には、垂直に配向した軸32を有する円筒状気化室31を
有する密封気化器30が含まれている。室31は、合金インコネル(INCONEL)
600のような高温耐久性の非腐食性材料から形成された円筒状壁33により取
り囲まれており、その内部表面34は高度に磨かれて滑らかになっている。壁3
3は、平坦な閉じた円状底35及び開口頂部を有し、その開口部は壁33と同じ
熱耐久性非腐食性材料の蓋36により密封されている。供給系13の出口14は
、その蓋36の中に位置している。高温を用いた場合、例えば、TiI4又はT
aBr5を用いた場合、蓋36はフランジリング37へ密封され、そのリングは
ヘリコフレックス(HELICOFLEX)密封材のような高温耐久性真空適合性金属シー
ル38により壁33の頂部へ一体化されており、そのシールはインコネルコイル
スプリングを取り巻くC型ニッケル管から形成されている。TaCl5及びTa
5のような低温を必要とする材料を用いた場合、慣用的弾力性Oリングシール
38を用いて蓋を密封してもよい。
【0021】 キャリヤーガスの源39は、蓋36を通って容器31に接続されており、その
ガスはHe又はArのような不活性ガスであるのが好ましい。供給系13には、
タンタルのフッ化物、塩化物、又は臭化物(TaX)、好ましくは五ハロゲン化
物(TaX5)のような多量の前駆物質材料が容器31の底に入っており、それ
は標準温度及び圧力で固体状態で容器31中へ導入されている。容器31は、そ
の中の固体TaX物質を入れてその容器31を密封することにより、ハロゲン化
タンタル蒸気で満たされている。ハロゲン化物は前駆物質40として供給され、
容器31の底に入れられ、そこで、得られる蒸気圧が許容範囲内に有る限り、液
体状態まで加熱されるのが好ましい。前駆物質40が液体である場合、蒸気はそ
の液体物質40の液面より上に存在する。壁33は垂直円筒であるため、TaX
物質40の表面積は、もし液体であれば、TaXの消失量とは無関係に一定に留
まる。
【0022】 送入系12は、前駆物質40の直接送入に限定されるものではなく、ガス源3
9から容器31へ導入することができるキャリヤーガスと共に前駆物質40を送
入するための別法として用いることもできる。そのようなガスは、水素(H2
、或はヘリウム(He)又はアルゴン(Ar)のような不活性ガスでもよい。キ
ャリヤーガスを用いる場合、それは容器31中へ導入し、前駆物質40の頂部表
面を横切って分布するようにしてもよく、或は容器31中へ導入し、容器31の
底35から上方への拡散によりその物質40を通って透過し、物質40の最大表
面積がキャリヤーガスに露出されるようにしてもよい。更に別の方法として、容
器31中にある液体を気化する。しかし、そのような別法は望ましくない粒子を
付加し、前駆物質の直接送入、即ちキャリヤーガスを用いない送入により達成さ
れる制御された送入速度を与えるものではない。従って、前駆物質の直接送入が
好ましい。
【0023】 容器31中の前駆物質40の温度を維持するために、壁33の底35を、ヒー
ター44と熱伝導状態に維持し、それにより前駆物質40を制御された温度、好
ましくはその融点より高く維持し、それによりキャリヤーガスが無い(即ち、直
接送入系になっている)場合には約3トールより大きな蒸気圧を生じ、キャリヤ
ーガスが用いられた場合には、約1トールのような低い蒸気圧を生ずる。正確な
蒸気圧は、キャリヤーガスの量、基体23の表面積等のような他の変数に依存す
る。タンタルのための直接送入系の場合には、蒸気圧は、図2に示したように、
ハロゲン化タンタル前駆物質を95℃〜205℃の範囲に加熱することにより、
5トール以上の好ましい圧力に維持することができる。TaX5の場合には、望
ましい温度はTaF5では少なくとも約95℃であり、TaCl5では望ましい温
度は少なくとも約145℃であり、TaBr5では望ましい温度は少なくとも約
205℃である。フッ化物、塩化物、及び臭化物の夫々の五ハロゲン化タンタル
化合物の融点は、97℃〜265℃の範囲にある。五沃化タンタル(TaI5
では、容器31中に充分な蒸気圧を生じさせるためには遥かに高い温度が必要で
ある。それら温度は、シャワーヘッド28中で、或はさもなければウエーハ23
と接触する前に、早過ぎるガス反応を起こす程高くならないようにすべきである
【0024】 例として、180℃の温度が、容器31の底35を加熱するための制御温度で
あると仮定する。この温度は、五沃化チタン(TiI4)前駆物質を用いた場合
の望ましい蒸気圧を生ずるのに適切である。容器31の壁33及び蓋36上に前
駆物質蒸気が凝縮するのを防ぐために、容器31の底35にこの温度を与えると
、蓋は、蓋36の外側と熱的接触している別に制御されたヒーター45による壁
33の底35の所のヒーター44よりも高い、例えば190℃の温度に維持され
る。室壁33の側面は環状トラップ空気空間46により取り巻かれており、それ
は容器壁33と、取り巻く同心状外側アルミニウム壁又は缶47との間に含まれ
ている。缶47は、更に珪素発泡絶縁体48の環状層により取り巻かれている。
この温度維持構造により、蓋36、壁33の側面、及び前駆物質40の表面42
により取り巻かれた容器31の体積中に蒸気を、180℃〜190℃の希望の例
温度範囲及び約3トールより高く、好ましくは5トールより高い圧力に維持する
。希望の圧力を維持するのに適切な温度は、前駆物質材料により変化し、その材
料は主にタンタル又はハロゲン化タンタル化合物になるように考えられている。
【0025】 蒸気の流れを計量する系15には、直径が少なくとも1/2インチであるか、又
は内径が少なくとも10mm、好ましくは更に大きい送入管50が含まれ、少な
くとも約2〜40標準cm3/分(sccm)である希望の流量で認め得る程の
圧力低下が起きないようにする。管50は、その上流端の所で出口14に接続さ
れている前駆物質ガス供給系13から、反応室11へ伸びており、そこでその下
流端が導入部16へ接続されている。気化器出口14から反応器導入部16まで
の管50の全長及び反応器室11のシャワーヘッド28は、前駆物質材料40の
気化温度より高く、例えば、195℃に加熱されるのが好ましい。
【0026】 管50には、中心に円状オリフィス52があいているバッフル板51が配備さ
れており、そのオリフィスは約0.089インチの直径を有するのが好ましい。
ゲージ1(56)からゲージ2(57)への圧力低下は、制御弁53により調節
する。オリフィス52を通って反応室11へ入る制御弁53の後のこの圧力低下
は、約10ミリトールより大きく、流量に比例するであろう。遮断弁54が導管
50の中に、気化器13の出口14と制御弁53との間に配備され、気化器13
の容器31を閉じるようにしてある。
【0027】 送入系15からCVD反応室11の室20中へ入る前駆物質ガスの流量を制御
することを含め、装置10を制御するのに用いるための制御器60に情報を与え
るため、装置10に圧力センサー55から58が配備されている。それら圧力セ
ンサーには、気化容器31中の圧力を監視するため、気化器13の出口14と遮
断弁54との間の管50に接続されたセンサー55が含まれている。圧力センサ
ー56は、オリフィス52の上流の圧力を監視するため、制御弁53とバッフル
51との間の管50に接続されており、一方圧力センサー57はオリフィス52
の下流の圧力を監視するため、バッフル51と反応器導入部16との間の管50
に接続されている。更に圧力センサー58が、CVD室20中の圧力を監視する
ため、反応室11の室20に接続されている。
【0028】 反応室11のCVD室20中へ入る前駆物質蒸気の流れの制御は、センサー5
5〜58、特にオリフィス52を通る圧力低下を決定するセンサー56と57に
より感知された圧力に呼応して制御器60により達成される。条件が、オリフィ
ス52を通る前駆物質蒸気の流れが閉塞されていない流れになるような条件であ
る場合、管52を通る前駆物質蒸気の実際の流れは、圧力センサー56及び57
により監視される圧力の関数であり、オリフィス52の下流側でセンサー57に
より測定される圧力に対するオリフィス52の上流側でセンサー56により測定
される圧力の比から決定することができる。
【0029】 条件が、オリフィス52を通る前駆物質蒸気の流れが閉塞された流れになるよ
うな条件である場合、管52を通る前駆物質蒸気の実際の流れは、圧力センサー
57により監視される圧力だけの関数である。どちらの場合でも、閉塞又は非閉
塞流の存在は、工程条件を解釈することにより制御器60により決定することが
できる。その決定が制御器60により行われる場合、前駆物質ガスの流量は制御
器60により計算して決定することができる。
【0030】 前駆物質ガスの実際の流量の正確な決定は、制御器60によりアクセスできる
非揮発メモリー61に記憶された照合又は乗数表から流量データーを検索するこ
とにより計算して行うのが好ましい。前駆物質蒸気の実際の流量が決定されたな
らば、希望の流量を、一つ以上の可変オリフィス制御弁53の閉ループ・フィー
ドバック制御、真空ポンプ24によるCVD室圧力の制御、源26及び27から
の還元性又は不活性ガスの制御、又はヒーター44、45の調節による室31中
の前駆物質ガスの温度及び蒸気圧の制御により維持することができる。
【0031】 図1に示したように、固体TaF5、TaCl5、及びTaBr5前駆物質材料
40は、円筒状耐食性金属容器31中に密封されており、それは前駆物質材料の
有効表面積を最大にする。TaF5、TaCl5、又はTaBr5からの蒸気は、
高コンダクタンス送入系により、直接、即ちキャリヤーガスを用いることなく、
反応室11中へ送入された。反応室11は、蒸気又は蒸着副生成物の凝縮を防ぐ
ため、少なくとも約100℃の温度に加熱した。
【0032】 ハロゲン化タンタル蒸気の反応室11への制御された直接送入は、約95℃〜
205℃の範囲の温度へ固体ハロゲン化タンタル前駆物質40を加熱することに
より達成された。その温度の選択は特定の前駆物質に依存する。温度は前駆物質
40を気化し、ハロゲン化タンタル蒸気を室11へ送入する蒸気圧を与えるのに
充分なものであった。従って、キャリヤーガスは不必要である。充分な蒸気圧は
、約3トールより大きかった。この圧力は、約0.1〜2.0トールの範囲で作
動する反応室11へハロゲン化タンタル前駆物質を約50sccmまで送入しな
がら、高コンダクタンス送入系中の規定されたオリフィスを通って一定の圧力低
下を維持するために必要であった。希望の圧力を得るための温度は、TaF5
は約83℃〜95℃の範囲、好ましくは約95℃であり、TaCl5では約13
0℃〜150℃の範囲、好ましくは約145℃であり、TaBr5では約202
℃〜218℃の範囲、好ましくは約205℃であった。これらの条件下でTaF 5 は液体であったが、TaCl5及びTaBr5は固体のままであった。
【0033】 図2は、前駆物質TaF5、TaCl5、及びTaBr5についての測定された
蒸気圧と温度との関係を示しており、比較のためTaI5が含まれている。前に
述べたように、希望の圧力は約3トールより大きく、好ましくは5トールより大
きい。同じく前に述べたように、TaF5、TaCl5、及びTaBr5の蒸気圧
は、キャリヤーガスが存在しなくてもタンタルを蒸着することができるように充
分低いが、高コンダクタンス送入系中の規定されたオリフィスを通って一定の圧
力低下を維持するのに充分であり、然も、0.1〜2.0トールで作動する反応
室11へ50sccmまでのTaX5を送入できるようにするのに充分であるの
が望ましい。TaI5の蒸気圧は、記載した装置で実際に遂行するためには低過
ぎることが決定された。TaBr5については、白丸は公表されている値を表し
ているが、TaBr5、TaF5、TaCl5、及びTaI5についての黒い四角は
、本発明者の実験データーを表している。
【0034】 駆動電極がガス送入シャワーヘッドであり、ウエーハ又は基体23のためのサ
セプタ22又は台がRF接地である場合、平行板RF放電を用いた。選択された
TaX5蒸気を、基体上のH2のような他の処理ガスと一緒にし、基体は約300
℃〜500℃の温度に加熱しておいた。H2以外の処理ガスとして、Ar及びH
eも単独又は組合せて用いることができる。
【0035】 良好な品質のPECVD Taフイルムを蒸着するための処理条件を表2に与
える。ここでslmは標準リットル/分であり、W/cm2はワット/cm2であ
る。
【0036】
【0037】 本発明の方法を用いた処理条件でのTaF5、TaCl5、及びTaBr5によ
るPECVD TaNxフイルムの性質を、表3に与える。代表的値は、200
mmSi及びSiO2基体上で、TaX5前駆物質〔TaF5、実験数(n)=1
5;TaCl5、n=8;TaBr5、n=8〕によるPECVD Taの中から
選択された。
【0038】
【0039】 良好な品質のPECVD TaNxフイルムを蒸着するための工程条件を表4
に与える。
【0040】
【0041】 本発明の方法を用いた処理条件でのTaF5、TaCl5、及びTaBr5によ
るPECVD TaNxフイルムの性質を、表5に与える。代表的値は、200
mmSi及びSiO2基体上で、TaX5前駆物質〔TaF5、実験数(n)=1
5;TaCl5、n=8;TaBr5、n=8〕によるPECVD TaNxの中
から選択された。
【0042】
【0043】 良好な品質の熱的CVD TaNxフイルムを蒸着するための工程条件を表6
に与える。
【0044】
【0045】 本発明の方法を用いた処理条件でのTaF5及びTaBr5による熱的CVD
TaNxフイルムの性質を、表7に与える。代表的値は、200mm珪素(Si
)及び二酸化珪素(SiO2)基体上で、TaX5前駆物質(TaF5、n=10
;TaBr5、n=22)によるTaNxの蒸着の中から選択された。更にTa/
TaNx二層も蒸着した(TaF5、n=3;TaBr5、n=1)。表7に列挙
した蒸着タンタルフイルムの性質は、ウエーハを横切って±20%以内で均一で
あった。
【0046】
【0047】 本発明の方法を用いた処理条件でのTaF5、TaCl5、及びTaBr5によ
るTa/TaNx二層フイルムの性質を、表8に与える。全てのフイルムはPE
CVD Ta及びPECVD TaNxであった。
【0048】
【0049】 本発明の方法により蒸着した集積フイルムは、ICの形成に重要な特性を示し
ている。Ta層とTaNx層との間には良好な滑らかな界面及び良好な接着が存
在する。フイルムは低い配線インピーダンスに充分な低い電気抵抗率の範囲にあ
り(1000μΩcmより低く、好ましくは500μΩcmよりも低い)、その
フイルムは良好な等角性及び良好なステップカバレッジ(0.3より大)を有す
る。更に、不純物の水準は低い(2原子%未満)。また、蒸着速度は生産性につ
いての考察からも充分であり(100Å/分より大)、その工程は低いウエーハ
温度(450℃未満)を用いており、従って、SiO2の誘電率より低い誘電率
を有する材料を含め、装置内で用いられる他の薄膜材料と両立することができる
【0050】 蒸着温度に対するフイルム抵抗率の依存性は、三つの前駆物質で異なっている
。TaF5前駆物質を用いてPECVD Ta及びPECVD TaNxフイルム
により蒸着したTa/TaNx集積フイルムについては、430℃の温度及び0
.5slmのN2流量で、フイルムは約115μΩcmの抵抗率を持っていた。
350℃の温度及び0.5slmのN2流量では、フイルム抵抗率は85μΩc
mへ減少した。400℃の温度でN2流量を2.5slmに増大すると、抵抗率
は211μΩcmへ増大した。前駆物質としてTaCl5を用いたTa/TaNx フイルムについては、400℃の温度及び2.5slmのN2流量では、抵抗率
は1995μΩcmであった。前駆物質としてTaBr5を用いて蒸着したTa
/TaNxフイルムについては、430℃の温度及び0.5slmのN2流量では
、抵抗率は645μΩcmであった。従って、三つの前駆物質全てについて、ガ
ス混合物中のN2流量を増大すると、Ta/TaNxフイルムの抵抗率は高くなっ
た。抵抗率の増大は、フイルム中の窒素濃度の増大によると推定される。このこ
とは、スパッタリングのようなPVD法、又は有機・金属CVD(OMCVD)
により蒸着したTa/TaNxフイルムによる以前の結果と一致しており、この
場合タンタルに対する窒素の比率を増大すると、Ta/TaNxフイルムの抵抗
率が劇的に増大していた。
【0051】 本発明によるPECVDにより蒸着したTa/TaNx二層フイルムの走査電
子顕微鏡(SEM)を得、図3及び図4に示す。図3は、前駆物質としてTaF 5 を用いたTa/TaNx二層フイルムのSEMであり、図4は、前駆物質として
TaBr5を用いたTa/TaNx二層フイルムのSEMである。TaBr5によ
るPECVD Ta/TaNx二層フイルムは、TaF5によるTa/TaNx
イルムよりも良好なステップカバレッジを有するように見える。TaCl5によ
るPECVD Ta/TaNx二層フイルムも、TaF5によるTa/TaNx
イルムよりも良好なステップカバレッジを持つものと推定される。
【0052】 図3及び図4は、或る縦横比を有する構造体を有する基体を示しており、代表
的な底部ステップカバレッジ及び側壁カバレッジを三つの前駆物質の各々につい
て示している。ステップカバレッジは、その構造体の底部のフイルム厚さを、フ
ィールドとも呼ばれているその構造体に隣接する基体の表面上のフイルム厚さで
割った値を表している。理想的なステップカバレッジは1.0又は100%で、
フィールド上と底部上の厚さが同じ場合を表している。TaBr5及びTaCl5 によるPECVD Ta/TaNxフイルムは、TaF5によるPECVD Ta
/TaNxフイルムよりも一般的に滑らかであるように見え、後者は最も粗いよ
うに見えた。表8に示したように、TaBr5の場合、ステップカバレッジは0
.37であり、TaCl5の場合にはステップカバレッジは0.19であり、T
aF5の場合、二つの集積フイルムでのステップカバレッジは0.5及び0.1
9であった。
【0053】 本発明のTa/TaNxフイルム処理と銅との相容性を決定した。実際上Ta
/TaNxフイルムは銅と一体的、即ち銅と直接接触するようになるので、Ta
/TaNx蒸着中、銅の侵食又はエッチングは全く又は殆ど起きるべきではない
。Ta/TaNxと銅との相容性は、PVDにより蒸着した500ÅのTiNx
と、PVDにより蒸着した2000Åの銅層を有するSiウエーハを反応室11
中へ入れることにより試験した。TaF5又はTaCl5前駆物質を用いて、本発
明の方法を用いて銅層の上にPECVDによりTaNxフイルムを蒸着した。
【0054】 得られたフイルムのSEM像の写真を図5〜7に示す。図5は、PVDにより
蒸着したCuフイルム上のTaF5によるPECVD Ta/TaNx二層を示し
ている。図6は、PVDにより蒸着したCuフイルム上のTaCl5によるPE
CVD Ta/TaNx二層を示している。図7は、PVDにより蒸着したCu
フイルム上のTaCl5によるPECVD Ta/TaNx二層を示している。C
u層は、PECVD Ta/TaNxとの奇麗な界面を持つと共に、それらが蒸
着されたままの約2000Åの同じ厚さを持っていた。図5〜7も、Cu層とP
ECVD Ta/TaNx二層との間の奇麗で滑らかな界面を示している。従っ
て、TaF5、TaCl5、又はTaBr5前駆物質によるPECVD Ta/T
aNxフイルムのPECVD中、殆ど又は全く侵食或はエッチングは起きなかっ
たことを結論付けることができる。
【0055】 選択したフイルムを、オージェ(Auger)電子分光器によっても評価し、それ
らの結果を図8〜9に示す。SiO2層の上にTa/TaNxを蒸着するために前
駆物質としてTaBr5を用いた場合のオージェ分析スペクトルを図8に示す。
PVDにより蒸着した前述のCu層の上にTa/TaNxを蒸着するために前駆
物質としてTaBr5を用いた場合のオージェ分析スペクトルを図9に示す。オ
ージェスペクトルの分析は、TaNx層と他の層との間の奇麗な界面を確認させ
るものであった。この分析により、フイルム中に存在する不純物のレベルも低い
ことが確認された。これらの図は、PECVD TaNxフイルムが窒素に乏し
い(x<1.0)ことを示しており、それは表2に示した結果と一致している。
これらのフイルムは0.5:7の低いN2:H2比で蒸着されており、そのことは
窒素含有量の一層低いフイルムを与える結果になると予想された。x>1.0の
場合、PVD及びCVDの両方により蒸着されたTaNxフイルムで、通常指数
関数的に増大するTaNxの電気抵抗率が観察されている。それらの図は、全て
の層の間に比較的鋭い界面を示しており、そのことは二層へのCu拡散が極めて
少ないことを示している。臭化物濃度は2原子%よりも低いことが決定された。
【0056】 従って、銅を含むIC配線素子と一体化するのに適した高品質PECVD T
a/TaNx二層フイルムを製造する方法を実証してきた。この方法は、TaF5 、TaCl5、又はTaBr5前駆物質の蒸気送入に基づいている。それら三つの
前駆物質から得られるTa/TaNxフイルムは、全て合理的なステップカバレ
ッジ、低い残留不純物濃度、充分高い蒸着速度、及びTaNxにより銅がエッチ
ングされる兆候がないことを実証してきた。
【0057】 本明細書中に示し、記載した本発明の態様は、当業者である発明者にとって単
に好ましい態様であり、何等限定的なものではないことを理解すべきである。例
えば、TaフイルムはPECVDにより蒸着してもよく、TaNxフイルムは熱
的CVD、プラズマ処理した熱的CVD、及びPECVDにより蒸着してもよく
、それらは夫々、「ハロゲン化タンタル前駆物質からのTaフイルムのPECV
D」(PECVD OF Ta FILMS FROM TANTALUM HALIDE PRECURSORS)、「ハロゲン化
タンタル前駆物質からのTaNフイルムの熱的CVD」(THERMAL CVD OF TaN F
ILMS FROM TANTALUM HALIDE PRECURSORS)、「ハロゲン化タンタル前駆物質から
のTaNフイルムのプラズマ処理した熱的CVD」(PLASMA TREATED THERMAL C
VD OF TaN FILMS FROM TANTALUM HALIDE PRECURSORS)、及び「ハロゲン化タン
タル前駆物質からのTaNフイルムのPECVD」(PECVD OF TaN FILMS FROM
TANTALUM HALIDE PRECURSORS)に記載されており、それらは全てハウタラ(Haut
ala)及びウェステンドロップ(Westendorp)により発明され、東京エレクトロ
ン社(Tokyo Electron Limited)に譲渡されており、本願と同じ日に出願された
係属中の出願であり、これらは特に参考のため全体的にここに入れてある。更に
、TaNxは、本発明によりプラグ充填のために用いることもでき、そのことは
ハウタラ及びウェステンドロップにより発明され、東京エレクトロン社に譲渡さ
れ、本願と同じ日に出願された係属中の出願である「ハロゲン化タンタル前駆物
質からのCVD TaNxプラグ形成」(CVD TaNx PLUG FORMATION FROM TANTAL
UM HALIDE PRECURSORS)に記載されており、これは特に参考のため全体的にここ
に入れてある。従って、これらの態様に種々の変更、修正、又は変化を、本発明
の本質及び特許請求の範囲から離れることなく行うか又は利用することができる
ものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 プラズマ促進化学蒸着(PECVD)のための装置の概略図である。
【図2】 ハロゲン化タンタルについての蒸気圧対温度のグラフである。
【図3】 五フッ化タンタル(TaF5)前駆物質を用いた窒化タンタル(TaNx)フイ
ルムの走査電子顕微鏡(SEM)の写真である。
【図4】 五塩化タンタル(TaCl5)前駆物質を用いたTaNxフイルムのSEM写真
である。
【図5】 五臭化タンタル(TaBr5)前駆物質を用いたTaNxフイルムのSEM写真
である。
【図6】 TaF5によるフイルム積層体のSEM写真である。
【図7】 TaCl5によるフイルム積層体のSEM写真である。
【図8】 SiO2上に蒸着した、TaBr5前駆物質を用いたTaNxフイルムのオージ
ェスペクトルをトレースした図である。
【図9】 PECVDタンタルフイルム上に蒸着した、TaBr5前駆物質を用いたTa
xフイルムのオージェスペクトルをトレースした図である。
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成13年4月3日(2001.4.3)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【発明の名称】 ハロゲン化タンタル前駆物質からの一体化Ta及びTaNx
イルムのCVD
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】 (技術分野) 本発明は、集積回路の形成に関し、特にハロゲン化タンタル前駆物質から蒸着
した一体化したタンタル及び窒化タンタルフイルムの化学蒸着に関する。
【0002】 (背景技術) 集積回路(IC)は、電気装置で信号伝達のための通路を与える。装置中のI
Cは、半導体基体の珪素基礎層中に含まれた多くの活性トランジスタから構成さ
れている。ICの容量を増大するためには、金属「導線」による多数の配線を基
体の珪素基礎層中の或る活性トランジスタと、基体の珪素基礎層中の別の活性ト
ランジスタとの間に形成する。回路の金属配線として総合的に知られている配線
は、基体中へ切り込まれた穴、バイア又はトレンチを通して構成されている。金
属配線の、実際に珪素基礎層と接触する特定の点は、接点として知られている。
穴、バイア又はトレンチの残余は、接点プラグと呼ばれている伝導性材料で充填
されている。トランジスタ密度が増大し続け、一層高密度の集積回路を形成して
行くにつれて、接点プラグの直径を減少し、配線、多段金属化構造体、及び一層
高い縦横比のバイアの数を増大できるようにしなければならない。
【0003】 アルミニウムは、集積回路の接点及び配線のために認められた標準的な物であ
った。しかし、その電気移動及びその高い電気抵抗率に伴われる問題のため、サ
ブミクロンの大きさを持つ新しい構造体のための新しい材料が必要になっている
。銅は、超大規模集積(ULSI)回路の次世代集積回路のための配線材料とし
て有望であるが、銅珪化物(Cu−Si)化合物が低温で形成されること及び酸
化珪素(SiO2)を通るその電気移動性は、それを使用した場合の欠点になっ
ている。
【0004】 配線素子の選択として、アルミニウムから銅へ移行すると、基体の下の誘電体
層への銅の拡散を防ぐ障壁として働き、基体銅蒸着のための効果的「接着剤(gl
ue)」層を形成する新しい材料が必要である。それら新しい材料は、後で基体に
蒸着する銅に接着する下地材としても働く必要がある。下地材は銅と障壁材料と
の間の低い電気抵抗の界面も与えなければならない。スパッタリングのような物
理的蒸着(PVD)法及び(又は)化学蒸着(CVD)法により蒸着するチタン
(Ti)及び窒化チタン(TiN)障壁層のような、今までアルミニウムと共に
用いられてきた障壁層は、銅に対する障壁としては役に立たない。更に、Tiは
PVD及び(又は)CVDで用いる比較的低い温度で銅と反応して銅・チタン(
Cu−Ti)化合物を形成する。
【0005】 スパッターしたタンタル(Ta)及び反応スパッターした窒化タンタル(Ta
N)は、それらの高い伝導度、高い熱安定性、及び異物原子の拡散に対する抵抗
性により、銅と珪素基体との間の良好な拡散障壁になることが実証されてきてい
る。しかし、蒸着したTa及び(又は)TaNフイルムは、その隠蔽効果による
ステップカバレッジが本来よくない。従って、スパッタリング法は比較的大きな
構造体(>0.3μm)及び小さな縦横比の接点バイヤに限定されている。CV
Dは、大きな縦横比を有する小さな構造体(<0.25μm)の場合でも、一層
良好な等角性のPVDに勝る固有の利点を与える。しかし、t−ブチルイミドト
リス(ジエチルアミド)タンタル(TBTDET)、ペンタキス(ジメチルアミ
ノ)タンタル(PDMAT)、及びペンタキス(ジエチルアミノ)タンタル(P
DEAT)のような金属・有機原料を用いたTa及びTaNのCVDは、種々雑
多な結果を与える。Ta及びTaNの場合の別の問題は、得られるフイルムが全
て比較的大きな濃度の酸素及び炭素不純物を有し、キャリヤーガスを使用する必
要があることである。
【0006】 キャリヤーガスを使用する必要があることは、キャリヤーガス中の前駆物質ガ
スの濃度が正確には分らない欠点を与える。その結果、キャリヤーガスと前駆物
質ガスの混合物をCVD反応室へ正確に計量して入れても、反応器へ前駆物質ガ
ス単独の正確な計量を確実に与えたことにはならない。このことは、CVD室中
の反応物を多過ぎるか又は少な過ぎる状態にすることがある。キャリヤーガスを
使用することは、その流れるキャリヤーガスにより屡々粒状物が取り込まれ、C
VD反応室へ汚染物として送り込む欠点も与える。処理中の半導体ウエーハの表
面上に粒子が存在すると、欠陥のある半導体装置を製造する結果になることがあ
る。
【0007】 五ハロゲン化タンタルのような無機タンタル原料を供給する低い温度(<50
0℃)でTa/TaN一体化二層を蒸着する方法は、次世代ICで銅障壁を形成
するのに利点を与える。理想的には蒸着したフイルムは大きなステップカバレッ
ジ〔構造体(feature)の側面、又はその構造体に隣接する基体又はウエーハの
上部表面上の被覆厚さに対する前記構造体の底部での被覆厚さの比〕、良好な拡
散障壁性、最小限の不純物、低い抵抗率、良好な等角性(大きな縦横比の構造体
の複雑なトポグラフィーの均一なカバレッジ)を有し、理想的にはその方法は大
きな蒸着速度を有する。
【0008】 WO 96/12048には、等角(conformal)チタン系フイルムを製造す
るためのCVD法が記載されており、前駆物質ガスを蒸着室へ与えるため、キャ
リヤーガスを用いるのが好ましいことを述べている。
【0009】 (発明の開示) 本発明は、化学蒸着によりハロゲン化タンタル前駆物質から一体化したタンタ
ル(Ta)/窒化チタン(TaNx)フイルムを基体上に与える方法に関する。
ハロゲン化タンタル前駆物質は、その前駆物質を気化して、基体の入った反応室
へタンタル蒸気を送る気化圧力を与えるのに充分な温度に前記前駆物質を加熱す
ることにより、キャリヤーガスを用いることなく送入される。気化圧力は少なく
とも約3トール(399.97N/m2)である。Taは、処理ガスと一緒にし
、好ましくはプラズマ促進CVD(PECVD)法により0.2〜5.0トール
(26.664〜666.61N/m2)の範囲の圧力で基体上に蒸着する。次
に蒸気を窒素含有処理ガスと一緒にし、好ましくはPECVD又は熱的CVD法
によりTaNxを蒸着する。Ta及びTaNx層の両方共同じ室内で蒸着し、これ
によりその方法の効率を増大する。ハロゲン化タンタル前駆物質は、フッ化タン
タル(TaF)、塩化タンタル(TaCl)、又は臭化タンタル(TaBr)で
あり、好ましくは五フッ化タンタル(TaF5)、五塩化タンタル(TaCl5
、又は五臭化タンタル(TaBr5)である。基体温度は約300℃〜500℃
の範囲にある。
【0010】 本発明により蒸着された一体化Ta/TaNxフイルムは、最小限の不純物及
び低い抵抗率を有する。そのフイルムは良好なステップカバレッジ、大きな縦横
比(aspect ratio:アスペクト比)の小さい構造体(feature:フィーチャー)
でさえも良好な等角性(conformality)を与え、銅フイルムに対する良好な拡散
障壁になる。
【0011】 本発明の開示した方法及び基体は一連の用途を有することが認められるであろ
う。これら及び他の利点は、次の図面及び詳細な説明を参照して更に理解される
であろう。
【0012】 (詳細な説明) タンタル(Ta)のような耐火性遷移金属及びそれらの窒化物(TaN)フイ
ルムは、銅(Cu)に対する効果的な拡散障壁になる。それらの効果性は、それ
らの大きな熱安定性、高い伝導度、及び異物元素又は不純物の拡散に対する対抗
性によるものである。Ta及びTaNは、それらがCuと化学的に不活性である
こと、即ち、CuとTa、又はCuとNとの間で化合物が形成されないことによ
り、特に魅力的なものである。
【0013】 ハロゲン化タンタルは、Ta及びTaNのための便利な無機原料を与える。特
に無機前駆物質は五ハロゲン化タンタル(TaX5)であり、ここでXは、フッ
素(F)、塩素(Cl)、及び臭素(Br)のハロゲンを表す。表1は、ハロゲ
ン化タンタル前駆物質、特に五フッ化タンタル(TaF5)、五塩化タンタル(
TaCl5)、及び臭化タンタル(TaBr5)の関連する熱力学的性質を示して
おり、比較のため五沃化タンタル(TaI5)が含まれている。TaF5、TaC
5、及びTaBr5前駆物質材料は、全て室温(18℃〜22℃)で固体である
【0014】
【0015】 化学蒸着(CVD)法では、熱エネルギー又は電気エネルギーを用いてガス前
駆物質を活性化する。活性化した時、ガス前駆物質は化学的に反応してフイルム
を形成する。CVDの好ましい方法は、図1に例示してあり、本願と同じ日に出
願され、東京エレクトロン社(Tokyo Electron Limited)に譲渡されている、ウ
ェステンドロップ(Westendorp)その他による「固体表面からの蒸気をCVD室
へ送るための装置及び方法」(APPARATUS AND METHODS FOR DELIVERY OF VAPOR
FROM SOLID SOURCES TO A CVD CHAMBER)と題する係属中の出願に記載されてい
る。化学蒸着(CVD)装置10は、CVD反応室11及び前駆物質送入系12
を有する。反応室11中で反応を行い、例えば、塩化タンタル(TaCl)又は
他のハロゲン化タンタル化合物の前駆物質ガスをタンタル(Ta)及び(又は)
窒化タンタル(TaNx)の障壁層のようなフイルムへ転化する。TaNフイル
ムは特定の化学量論性(TaNx)に限定されるものではない。なぜなら、Ta
xは、与えられた蒸着でガスの比率を変化させることにより、連続的に変える
ことができるからである。従って、ここで用いるTaNxは、どのような化学量
論性の窒化タンタルフイルムでも包含する。
【0016】 前駆物質送入系12は、ガス出口14を有する前駆物質ガスの供給系(source
)13を有し、その出口はガス導入部16を有する計量系15を通ってCVD反
応室11に通じている。供給系13は前駆物質ガス、例えばハロゲン化タンタル
蒸気をハロゲン化タンタル化合物から生ずる。その化合物は、標準温度及び圧力
の時、固体状態になっているものである。前駆物質原料は、好ましくは制御され
た加熱により、希望の前駆物質蒸気圧を生ずる温度に維持されている。その蒸気
圧は、キャリヤーガスを用いることなく、反応室11へ前駆物質ガスを送入する
のにそれ自身充分な圧力である。計量系15は、供給系13から反応室11へ前
駆物質ガス蒸気の流れを、反応室11中に商業的に実施可能なCVD処理を維持
するのに充分な速度に維持する。
【0017】 反応室11は、一般には慣用的CVD反応器であり、真空に対し気密な室壁2
1により囲まれた真空室20を有する。室20中には基体支持体又はサセプタ2
2が配置されており、その上に半導体ウエーハ23のような基体が支持される。
室20は、半導体ウエーハ基体23の上にTa/TaNx障壁層のようなフイル
ムを蒸着するCVD反応を実施するのに適した真空度に維持されている。CVD
反応室11に好ましい圧力範囲は0.2〜5.0トール(26.664〜666
.61N/m2)の範囲にある。その真空度は、真空ポンプ24及び導入ガス供
給系(source)25の制御された操作により維持され、その導入ガス供給系は、
送入系12を含み、タンタル還元反応を行うのに用いられる、例えば水素(H2
)、窒素(N2)、又はアンモニア(NH3)の還元性ガス源26及びアルゴン(
Ar)又はヘリウム(He)のようなガスのための不活性ガス源27も含む。供
給系25からのガスは、基体23とは反対の室20の一方の端に位置するシャワ
ーヘッド28を通って、一般に基体23に対し平行に且つそれへ向けて室20中
へ入る。
【0018】 前駆物質供給系13には、垂直に配向した軸32を有する円筒状気化室31を
有する密封気化器30が含まれている。室31は、合金インコネル(INCONEL)
600のような高温耐久性の非腐食性材料から形成された円筒状壁33により取
り囲まれており、その内部表面34は高度に磨かれて滑らかになっている。壁3
3は、平坦な閉じた円状底35及び開口頂部を有し、その開口部は壁33と同じ
熱耐久性非腐食性材料の蓋36により密封されている。供給系13の出口14は
、その蓋36の中に位置している。高温を用いた場合、例えば、TiI4又はT
aBr5を用いた場合、蓋36はフランジリング37へ密封され、そのリングは
ヘリコフレックス(HELICOFLEX)密封材のような高温耐久性真空適合性金属シー
ル38により壁33の頂部へ一体化されており、そのシールはインコネルコイル
スプリングを取り巻くC型ニッケル管から形成されている。TaCl5及びTa
5のような低温を必要とする材料を用いた場合、慣用的弾力性Oリングシール
38を用いて蓋を密封してもよい。
【0019】 キャリヤーガスの源39は、蓋36を通って容器31に接続されており、その
ガスはHe又はArのような不活性ガスであるのが好ましい。供給系13には、
タンタルのフッ化物、塩化物、又は臭化物(TaX)、好ましくは五ハロゲン化
物(TaX5)のような多量の前駆物質材料が容器31の底に入っており、それ
は標準温度及び圧力で固体状態で容器31中へ導入されている。容器31は、そ
の中の固体TaX物質を入れてその容器31を密封することにより、ハロゲン化
タンタル蒸気で満たされている。ハロゲン化物は前駆物質40として供給され、
容器31の底に入れられ、そこで、得られる蒸気圧が許容範囲内に有る限り、液
体状態まで加熱されるのが好ましい。前駆物質40が液体である場合、蒸気はそ
の液体物質40の液面より上に存在する。壁33は垂直円筒であるため、TaX
物質40の表面積は、もし液体であれば、TaXの消失量とは無関係に一定に留
まる。
【0020】 容器31中の前駆物質40の温度を維持するために、壁33の底35を、ヒー
ター44と熱伝導状態に維持し、それにより前駆物質40を制御された温度、好
ましくはその融点より高く維持し、それによりキャリヤーガスが無い(即ち、直
接送入系になっている)場合には約3トール(399.96N/m2)より大き
な蒸気圧を生ずる。正確な蒸気圧は、基体23の表面積等のような変数に依存す
る。タンタルのための直接送入系の場合には、蒸気圧は、図2に示したように、
ハロゲン化タンタル前駆物質を95℃〜205℃の範囲に加熱することにより、
5トール(666.61N/m2)以上の好ましい圧力に維持することができる
。TaX5の場合には、望ましい温度はTaF5では少なくとも約95℃であり、
TaCl5では望ましい温度は少なくとも約145℃であり、TaBr5では望ま
しい温度は少なくとも約205℃である。フッ化物、塩化物、及び臭化物の夫々
の五ハロゲン化タンタル化合物の融点は、97℃〜265℃の範囲にある。五沃
化タンタル(TaI5)では、容器31中に充分な蒸気圧を生じさせるためには
遥かに高い温度が必要である。それら温度は、シャワーヘッド28中で、或はさ
もなければウエーハ23と接触する前に、早過ぎるガス反応を起こす程高くなら
ないようにすべきである。
【0021】 例として、180℃の温度が、容器31の底35を加熱するための制御温度で
あると仮定する。この温度は、五沃化チタン(TiI4)前駆物質を用いた場合
の望ましい蒸気圧を生ずるのに適切である。容器31の壁33及び蓋36上に前
駆物質蒸気が凝縮するのを防ぐために、容器31の底35にこの温度を与えると
、蓋は、蓋36の外側と熱的接触している別に制御されたヒーター45による壁
33の底35の所のヒーター44よりも高い、例えば190℃の温度に維持され
る。室壁33の側面は環状トラップ空気空間46により取り巻かれており、それ
は容器壁33と、取り巻く同心状外側アルミニウム壁又は缶47との間に含まれ
ている。缶47は、更に珪素発泡絶縁体48の環状層により取り巻かれている。
この温度維持構造により、蓋36、壁33の側面、及び前駆物質40の表面42
により取り巻かれた容器31の体積中に蒸気を、180℃〜190℃の希望の例
温度範囲及び約3トール(399.97N/m2)より高く、好ましくは5トー
ル(666.61N/m2)より高い圧力に維持する。希望の圧力を維持するの
に適切な温度は、前駆物質材料により変化し、その材料は主にタンタル又はハロ
ゲン化タンタル化合物になるように考えられている。
【0022】 蒸気の流れを計量する系15には、直径が少なくとも1/2インチ(1.27c
m)であるか、又は内径が少なくとも10mm、好ましくは更に大きい送入管5
0が含まれ、少なくとも約2〜40標準cm3/分(sccm)である希望の流
量で認め得る程の圧力低下が起きないようにする。管50は、その上流端の所で
出口14に接続されている前駆物質ガス供給系13から、反応室11へ伸びてお
り、そこでその下流端が導入部16へ接続されている。気化器出口14から反応
器導入部16までの管50の全長及び反応器室11のシャワーヘッド28は、前
駆物質材料40の気化温度より高く、例えば、195℃に加熱されるのが好まし
い。
【0023】 管50には、中心に円状オリフィス52があいているバッフル板51が配備さ
れており、そのオリフィスは約0.089インチ(0.226cm)の直径を有
するのが好ましい。ゲージ1(56)からゲージ2(57)への圧力低下は、制
御弁53により調節する。オリフィス52を通って反応室11へ入る制御弁53
の後のこの圧力低下は、約10ミリトール(1.333N/m2)より大きく、
流量に比例するであろう。遮断弁54が導管50の中に、気化器13の出口14
と制御弁53との間に配備され、気化器13の容器31を閉じるようにしてある
【0024】 送入系15からCVD反応室11の室20中へ入る前駆物質ガスの流量を制御
することを含め、装置10を制御するのに用いるための制御器60に情報を与え
るため、装置10に圧力センサー55から58が配備されている。それら圧力セ
ンサーには、気化容器31中の圧力を監視するため、気化器13の出口14と遮
断弁54との間の管50に接続されたセンサー55が含まれている。圧力センサ
ー56は、オリフィス52の上流の圧力を監視するため、制御弁53とバッフル
51との間の管50に接続されており、一方圧力センサー57はオリフィス52
の下流の圧力を監視するため、バッフル51と反応器導入部16との間の管50
に接続されている。更に圧力センサー58が、CVD室20中の圧力を監視する
ため、反応室11の室20に接続されている。
【0025】 反応室11のCVD室20中へ入る前駆物質蒸気の流れの制御は、センサー5
5〜58、特にオリフィス52を通る圧力低下を決定するセンサー56と57に
より感知された圧力に呼応して制御器60により達成される。条件が、オリフィ
ス52を通る前駆物質蒸気の流れが閉塞されていない流れになるような条件であ
る場合、管52を通る前駆物質蒸気の実際の流れは、圧力センサー56及び57
により監視される圧力の関数であり、オリフィス52の下流側でセンサー57に
より測定される圧力に対するオリフィス52の上流側でセンサー56により測定
される圧力の比から決定することができる。
【0026】 条件が、オリフィス52を通る前駆物質蒸気の流れが閉塞された流れになるよ
うな条件である場合、管52を通る前駆物質蒸気の実際の流れは、圧力センサー
57により監視される圧力だけの関数である。どちらの場合でも、閉塞又は非閉
塞流の存在は、工程条件を解釈することにより制御器60により決定することが
できる。その決定が制御器60により行われる場合、前駆物質ガスの流量は制御
器60により計算して決定することができる。
【0027】 前駆物質ガスの実際の流量の正確な決定は、制御器60によりアクセスできる
非揮発メモリー61に記憶された照合又は乗数表から流量データーを検索するこ
とにより計算して行うのが好ましい。前駆物質蒸気の実際の流量が決定されたな
らば、希望の流量を、一つ以上の可変オリフィス制御弁53の閉ループ・フィー
ドバック制御、真空ポンプ24によるCVD室圧力の制御、源26及び27から
の還元性又は不活性ガスの制御、又はヒーター44、45の調節による室31中
の前駆物質ガスの温度及び蒸気圧の制御により維持することができる。
【0028】 図1に示したように、固体TaF5、TaCl5、及びTaBr5前駆物質材料
40は、円筒状耐食性金属容器31中に密封されており、それは前駆物質材料の
有効表面積を最大にする。TaF5、TaCl5、又はTaBr5からの蒸気は、
高コンダクタンス送入系により、直接、即ちキャリヤーガスを用いることなく、
反応室11中へ送入された。反応室11は、蒸気又は蒸着副生成物の凝縮を防ぐ
ため、少なくとも約100℃の温度に加熱した。
【0029】 ハロゲン化タンタル蒸気の反応室11への制御された直接送入は、約95℃〜
205℃の範囲の温度へ固体ハロゲン化タンタル前駆物質40を加熱することに
より達成された。その温度の選択は特定の前駆物質に依存する。温度は前駆物質
40を気化し、ハロゲン化タンタル蒸気を室11へ送入する蒸気圧を与えるのに
充分なものであった。従って、キャリヤーガスは不必要である。充分な蒸気圧は
、約3トール(399.97N/m2)より大きかった。この圧力は、約0.1
〜2.0トール(13.332〜266.64N/m2)の範囲で作動する反応
室11へハロゲン化タンタル前駆物質を約50sccmまで送入しながら、高コ
ンダクタンス送入系中の規定されたオリフィスを通って一定の圧力低下を維持す
るために必要であった。希望の圧力を得るための温度は、TaF5では約83℃
〜95℃の範囲、好ましくは約95℃であり、TaCl5では約130℃〜15
0℃の範囲、好ましくは約145℃であり、TaBr5では約202℃〜218
℃の範囲、好ましくは約205℃であった。これらの条件下でTaF5は液体で
あったが、TaCl5及びTaBr5は固体のままであった。
【0030】 図2は、前駆物質TaF5、TaCl5、及びTaBr5についての測定された
蒸気圧と温度との関係を示しており、比較のためTaI5が含まれている。前に
述べたように、希望の圧力は約3トール(399.97N/m2)より大きく、
好ましくは5トール(666.61N/m2)より大きい。同じく前に述べたよ
うに、TaF5、TaCl5、及びTaBr5の蒸気圧は、キャリヤーガスが存在
しなくてもタンタルを蒸着することができるように充分低いが、高コンダクタン
ス送入系中の規定されたオリフィスを通って一定の圧力低下を維持するのに充分
であり、然も、0.1〜2.0トール(13.332〜266.64N/m2
で作動する反応室11へ50sccmまでのTaX5を送入できるようにするの
に充分であるのが望ましい。TaI5の蒸気圧は、記載した装置で実際に遂行す
るためには低過ぎることが決定された。TaBr5については、白丸は公表され
ている値を表しているが、TaBr5、TaF5、TaCl5、及びTaI5につい
ての黒い四角は、本発明者の実験データーを表している。
【0031】 駆動電極がガス送入シャワーヘッドであり、ウエーハ又は基体23のためのサ
セプタ22又は台がRF接地である場合、平行板RF放電を用いた。選択された
TaX5蒸気を、基体上のH2のような他の処理ガスと一緒にし、基体は約300
℃〜500℃の温度に加熱しておいた。H2以外の処理ガスとして、Ar及びH
eも単独又は組合せて用いることができる。
【0032】 良好な品質のPECVD Taフイルムを蒸着するための処理条件を表2に与
える。ここでslmは標準リットル/分であり、W/cm2はワット/cm2であ
る。
【0033】
【0034】 本発明の方法を用いた処理条件でのTaF5、TaCl5、及びTaBr5によ
るPECVD TaNxフイルムの性質を、表3に与える。代表的値は、200
mmSi及びSiO2基体上で、TaX5前駆物質〔TaF5、実験数(n)=1
5;TaCl5、n=8;TaBr5、n=8〕によるPECVD Taの中から
選択された。
【0035】
【0036】 良好な品質のPECVD TaNxフイルムを蒸着するための工程条件を表4
に与える。
【0037】
【0038】 本発明の方法を用いた処理条件でのTaF5、TaCl5、及びTaBr5によ
るPECVD TaNxフイルムの性質を、表5に与える。代表的値は、200
mmSi及びSiO2基体上で、TaX5前駆物質〔TaF5、実験数(n)=1
5;TaCl5、n=8;TaBr5、n=8〕によるPECVD TaNxの中
から選択された。
【0039】
【0040】 良好な品質の熱的CVD TaNxフイルムを蒸着するための工程条件を表6
に与える。
【0041】
【0042】 本発明の方法を用いた処理条件でのTaF5及びTaBr5による熱的CVD
TaNxフイルムの性質を、表7に与える。代表的値は、200mm珪素(Si
)及び二酸化珪素(SiO2)基体上で、TaX5前駆物質(TaF5、n=10
;TaBr5、n=22)によるTaNxの蒸着の中から選択された。更にTa/
TaNx二層も蒸着した(TaF5、n=3;TaBr5、n=1)。表7に列挙
した蒸着タンタルフイルムの性質は、ウエーハを横切って±20%以内で均一で
あった。
【0043】
【0044】 本発明の方法を用いた処理条件でのTaF5、TaCl5、及びTaBr5によ
るTa/TaNx二層フイルムの性質を、表8に与える。全てのフイルムはPE
CVD Ta及びPECVD TaNxであった。
【0045】
【0046】 本発明の方法により蒸着した集積フイルムは、ICの形成に重要な特性を示し
ている。Ta層とTaNx層との間には良好な滑らかな界面及び良好な接着が存
在する。フイルムは低い配線インピーダンスに充分な低い電気抵抗率の範囲にあ
り(1000μΩcmより低く、好ましくは500μΩcmよりも低い)、その
フイルムは良好な等角性及び良好なステップカバレッジ(0.3より大)を有す
る。更に、不純物の水準は低い(2原子%未満)。また、蒸着速度は生産性につ
いての考察からも充分であり(100Å/分より大)、その工程は低いウエーハ
温度(450℃未満)を用いており、従って、SiO2の誘電率より低い誘電率
を有する材料を含め、装置内で用いられる他の薄膜材料と両立することができる
【0047】 蒸着温度に対するフイルム抵抗率の依存性は、三つの前駆物質で異なっている
。TaF5前駆物質を用いてPECVD Ta及びPECVD TaNxフイルム
により蒸着したTa/TaNx集積フイルムについては、430℃の温度及び0
.5slmのN2流量で、フイルムは約115μΩcmの抵抗率を持っていた。
350℃の温度及び0.5slmのN2流量では、フイルム抵抗率は85μΩc
mへ減少した。400℃の温度でN2流量を2.5slmに増大すると、抵抗率
は211μΩcmへ増大した。前駆物質としてTaCl5を用いたTa/TaNx フイルムについては、400℃の温度及び2.5slmのN2流量では、抵抗率
は1995μΩcmであった。前駆物質としてTaBr5を用いて蒸着したTa
/TaNxフイルムについては、430℃の温度及び0.5slmのN2流量では
、抵抗率は645μΩcmであった。従って、三つの前駆物質全てについて、ガ
ス混合物中のN2流量を増大すると、Ta/TaNxフイルムの抵抗率は高くなっ
た。抵抗率の増大は、フイルム中の窒素濃度の増大によると推定される。このこ
とは、スパッタリングのようなPVD法、又は有機・金属CVD(OMCVD)
により蒸着したTa/TaNxフイルムによる以前の結果と一致しており、この
場合タンタルに対する窒素の比率を増大すると、Ta/TaNxフイルムの抵抗
率が劇的に増大していた。
【0048】 本発明によるPECVDにより蒸着したTa/TaNx二層フイルムの走査電
子顕微鏡(SEM)を得、図3及び図4に示す。図3は、前駆物質としてTaF 5 を用いたTa/TaNx二層フイルムのSEMであり、図4は、前駆物質として
TaBr5を用いたTa/TaNx二層フイルムのSEMである。TaBr5によ
るPECVD Ta/TaNx二層フイルムは、TaF5によるTa/TaNx
イルムよりも良好なステップカバレッジを有するように見える。TaCl5によ
るPECVD Ta/TaNx二層フイルムも、TaF5によるTa/TaNx
イルムよりも良好なステップカバレッジを持つものと推定される。
【0049】 図3及び図4は、或る縦横比を有する構造体を有する基体を示しており、代表
的な底部ステップカバレッジ及び側壁カバレッジを三つの前駆物質の各々につい
て示している。ステップカバレッジは、その構造体の底部のフイルム厚さを、フ
ィールドとも呼ばれているその構造体に隣接する基体の表面上のフイルム厚さで
割った値を表している。理想的なステップカバレッジは1.0又は100%で、
フィールド上と底部上の厚さが同じ場合を表している。TaBr5及びTaCl5 によるPECVD Ta/TaNxフイルムは、TaF5によるPECVD Ta
/TaNxフイルムよりも一般的に滑らかであるように見え、後者は最も粗いよ
うに見えた。表8に示したように、TaBr5の場合、ステップカバレッジは0
.37であり、TaCl5の場合にはステップカバレッジは0.19であり、T
aF5の場合、二つの集積フイルムでのステップカバレッジは0.5及び0.1
9であった。
【0050】 本発明のTa/TaNxフイルム処理と銅との相容性を決定した。実際上Ta
/TaNxフイルムは銅と一体的、即ち銅と直接接触するようになるので、Ta
/TaNx蒸着中、銅の侵食又はエッチングは全く又は殆ど起きるべきではない
。Ta/TaNxと銅との相容性は、PVDにより蒸着した500ÅのTiNx
と、PVDにより蒸着した2000Åの銅層を有するSiウエーハを反応室11
中へ入れることにより試験した。TaF5又はTaCl5前駆物質を用いて、本発
明の方法を用いて銅層の上にPECVDによりTaNxフイルムを蒸着した。
【0051】 得られたフイルムのSEM像の写真を図5〜7に示す。図5は、PVDにより
蒸着したCuフイルム上のTaF5によるPECVD Ta/TaNx二層を示し
ている。図6は、PVDにより蒸着したCuフイルム上のTaCl5によるPE
CVD Ta/TaNx二層を示している。図7は、PVDにより蒸着したCu
フイルム上のTaCl5によるPECVD Ta/TaNx二層を示している。C
u層は、PECVD Ta/TaNxとの奇麗な界面を持つと共に、それらが蒸
着されたままの約2000Åの同じ厚さを持っていた。図5〜7も、Cu層とP
ECVD Ta/TaNx二層との間の奇麗で滑らかな界面を示している。従っ
て、TaF5、TaCl5、又はTaBr5前駆物質によるPECVD Ta/T
aNxフイルムのPECVD中、殆ど又は全く侵食或はエッチングは起きなかっ
たことを結論付けることができる。
【0052】 選択したフイルムを、オージェ(Auger)電子分光器によっても評価し、それ
らの結果を図8〜9に示す。SiO2層の上にTa/TaNxを蒸着するために前
駆物質としてTaBr5を用いた場合のオージェ分析スペクトルを図8に示す。
PVDにより蒸着した前述のCu層の上にTa/TaNxを蒸着するために前駆
物質としてTaBr5を用いた場合のオージェ分析スペクトルを図9に示す。オ
ージェスペクトルの分析は、TaNx層と他の層との間の奇麗な界面を確認させ
るものであった。この分析により、フイルム中に存在する不純物のレベルも低い
ことが確認された。これらの図は、PECVD TaNxフイルムが窒素に乏し
い(x<1.0)ことを示しており、それは表2に示した結果と一致している。
これらのフイルムは0.5:7の低いN2:H2比で蒸着されており、そのことは
窒素含有量の一層低いフイルムを与える結果になると予想された。x>1.0の
場合、PVD及びCVDの両方により蒸着されたTaNxフイルムで、通常指数
関数的に増大するTaNxの電気抵抗率が観察されている。それらの図は、全て
の層の間に比較的鋭い界面を示しており、そのことは二層へのCu拡散が極めて
少ないことを示している。臭化物濃度は2原子%よりも低いことが決定された。
【0053】 従って、銅を含むIC配線素子と一体化するのに適した高品質PECVD T
a/TaNx二層フイルムを製造する方法を実証してきた。この方法は、TaF5 、TaCl5、又はTaBr5前駆物質の蒸気送入に基づいている。それら三つの
前駆物質から得られるTa/TaNxフイルムは、全て合理的なステップカバレ
ッジ、低い残留不純物濃度、充分高い蒸着速度、及びTaNxにより銅がエッチ
ングされる兆候がないことを実証してきた。
【0054】 本明細書中に示し、記載した本発明の態様は、当業者である発明者にとって単
に好ましい態様であり、何等限定的なものではないことを理解すべきである。例
えば、TaフイルムはPECVDにより蒸着してもよく、TaNxフイルムは熱
的CVD、プラズマ処理した熱的CVD、及びPECVDにより蒸着してもよく
、それらは夫々、「ハロゲン化タンタル前駆物質からのTaフイルムのPECV
D」(PECVD OF Ta FILMS FROM TANTALUM HALIDE PRECURSORS)、「ハロゲン化
タンタル前駆物質からのTaNフイルムの熱的CVD」(THERMAL CVD OF TaN F
ILMS FROM TANTALUM HALIDE PRECURSORS)、「ハロゲン化タンタル前駆物質から
のTaNフイルムのプラズマ処理した熱的CVD」(PLASMA TREATED THERMAL C
VD OF TaN FILMS FROM TANTALUM HALIDE PRECURSORS)、及び「ハロゲン化タン
タル前駆物質からのTaNフイルムのPECVD」(PECVD OF TaN FILMS FROM
TANTALUM HALIDE PRECURSORS)に記載されており、それらは全てハウタラ(Haut
ala)及びウェステンドロップ(Westendorp)により発明され、東京エレクトロ
ン社(Tokyo Electron Limited)に譲渡されており、本願と同じ日に出願された
係属中の出願である。更に、TaNxは、本発明によりプラグ充填のために用い
ることもでき、そのことはハウタラ及びウェステンドロップにより発明され、東
京エレクトロン社に譲渡され、本願と同じ日に出願された係属中の出願である「
ハロゲン化タンタル前駆物質からのCVD TaNxプラグ形成」(CVD TaNx PL
UG FORMATION FROM TANTALUM HALIDE PRECURSORS)に記載されている。
【図面の簡単な説明】
【図1】 プラズマ促進化学蒸着(PECVD)のための装置の概略図である。
【図2】 ハロゲン化タンタルについての蒸気圧対温度のグラフである。
【図3】 五フッ化タンタル(TaF5)前駆物質を用いた窒化タンタル(TaNx)フイ
ルムの走査電子顕微鏡(SEM)の写真である。
【図4】 五塩化タンタル(TaCl5)前駆物質を用いたTaNxフイルムのSEM写真
である。
【図5】 五臭化タンタル(TaBr5)前駆物質を用いたTaNxフイルムのSEM写真
である。
【図6】 TaF5によるフイルム積層体のSEM写真である。
【図7】 TaCl5によるフイルム積層体のSEM写真である。
【図8】 SiO2上に蒸着した、TaBr5前駆物質を用いたTaNxフイルムのオージ
ェスペクトルをトレースした図である。
【図9】 PECVDタンタルフイルム上に蒸着した、TaBr5前駆物質を用いたTa
xフイルムのオージェスペクトルをトレースした図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ウェステンドープ、ジョウハニーズ、エ フ、エム アメリカ合衆国 マサチューセッツ、ロッ クポート、ウッドベリィ レイン 9 Fターム(参考) 4K030 AA03 AA04 AA18 BA17 BA38 BB13 FA01 FA10 JA05 JA09 JA10 LA15 4M104 BB17 DD45 FF18 HH13 HH16

Claims (32)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基体上にタンタル(Ta)/窒化タンタル(TaNx)フイ
    ルムを蒸着する方法において、ハロゲン化タンタル前駆物質の蒸気を、その前駆
    物質を気化するのに充分な温度へ前記前駆物質を加熱することにより、前記基体
    の入った反応室へ与え、次に前記蒸気を処理ガスと一緒にし、前記Taフイルム
    を蒸着し、次に前記蒸気を窒素含有処理ガスと一緒にし、前記TaNxを蒸着す
    ることを包含する蒸着法。
  2. 【請求項2】 ハロゲン化タンタル前駆物質が、フッ化タンタル、塩化タン
    タル、及び臭化タンタルからなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 蒸気を与えることが、少なくとも約3トールの圧力で前記蒸
    気を生成させることを含む、請求項1に記載の方法。
  4. 【請求項4】 前駆物質が五フッ化タンタルであり、温度が約95℃である
    、請求項3に記載の方法。
  5. 【請求項5】 前駆物質が五塩化タンタルであり、温度が約145℃である
    、請求項3に記載の方法。
  6. 【請求項6】 前駆物質が五臭化タンタルであり、温度が約205℃である
    、請求項3に記載の方法。
  7. 【請求項7】 前駆物質の加熱が、少なくとも3トールのハロゲン化タンタ
    ル前駆物質の蒸気圧を与えるのに充分な温度まで行われる、請求項1に記載の方
    法。
  8. 【請求項8】 TaをPECVDにより蒸着し、TaNxをPECVD及び
    熱的CVDからなる群から選択された方法により蒸着する、請求項1に記載の方
    法。
  9. 【請求項9】 基体を約300℃〜500℃の範囲の温度に加熱する、請求
    項1に記載の方法。
  10. 【請求項10】 ハロゲン化タンタル前駆物質の送入が、約1〜50scc
    mの範囲で行われる、請求項1に記載の方法。
  11. 【請求項11】 処理ガスが、水素、アルゴン、ヘリウム、及びそれらの組
    合せからなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
  12. 【請求項12】 水素ガスが、PECVD法の場合の約1〜10slm、及
    び熱的CVD法の場合の約0〜10slmからなる群から選択された流量になっ
    ている、請求項8に記載の方法。
  13. 【請求項13】 窒素含有ガスが、約0〜10slmの範囲の流量になって
    いる、請求項1に記載の方法。
  14. 【請求項14】 蒸着が約0.2〜5.0トールの範囲の室圧力で行われる
    、請求項1に記載の方法。
  15. 【請求項15】 フイルムが基体の銅層と一体になっている、請求項1に記
    載の方法。
  16. 【請求項16】 Ta/TaNxが少なくとも約100Å/分の速度で蒸着
    される、請求項1に記載の方法。
  17. 【請求項17】 基体が、大きな縦横比の構造体を有する集積回路を有する
    、請求項1に記載の方法。
  18. 【請求項18】 ハロゲン化タンタル前駆物質を、キャリヤーガスを用いず
    に反応室へ送入する、請求項1に記載の方法。
  19. 【請求項19】 基体上にTa/TaNx二層フイルムを蒸着する方法にお
    いて、フッ化タンタル及び塩化タンタルからなる群から選択されハロゲン化タン
    タル前駆物質を、その前駆物質の蒸気を生じ、タンタル蒸気を送入する圧力を与
    えるのに充分な高さへ前記前駆物質の温度を上昇させることにより前記基体の入
    った反応室へ送入し、前記蒸気を処理ガスと一緒にし、前記Taフイルムを蒸着
    し、次に前記蒸気を処理ガス及びTaNxフイルムを蒸着するための窒素含有ガ
    スと一緒にし、前記TaNxフイルムを蒸着することを包含する蒸着法。
  20. 【請求項20】 上昇させた温度が、前駆物質蒸気と処理ガスとの反応を起
    こす温度より低い、請求項19に記載の方法。
  21. 【請求項21】 タンタル蒸気を送入する圧力が、少なくとも約3トールで
    ある、請求項19に記載の方法。
  22. 【請求項22】 前駆物質が五フッ化タンタルであり、温度が約95℃であ
    る、請求項20に記載の方法。
  23. 【請求項23】 前駆物質が五塩化タンタルであり、温度が約145℃であ
    る、請求項20に記載の方法。
  24. 【請求項24】 TaをPECVDにより蒸着し、TaNxをPECVD及
    び熱的CVDからなる群から選択された方法により蒸着する、請求項19に記載
    の方法。
  25. 【請求項25】 基体上にTa/TaNx二層フイルムを蒸着する方法にお
    いて、五臭化タンタル前駆物質を、その前駆物質の蒸気を生ずるのに充分な高さ
    へ前記前駆物質の温度を上昇することにより、キャリヤーガスを用いることなく
    前記基体の入った反応室へ送入し、前記蒸気を処理ガスと一緒にし、前記Taフ
    イルムを蒸着し、次に前記蒸気を窒素含有ガスと一緒にし、TaNxフイルムを
    蒸着し、前記基体上に前記Ta/TaNx二層フイルムを蒸着することを包含す
    る蒸着法。
  26. 【請求項26】 前駆物質が五臭化タンタルであり、温度が約190〜約2
    08℃の範囲にある、請求項25に記載の方法。
  27. 【請求項27】 前駆物質が五臭化タンタルであり、温度が約205℃であ
    る、請求項26に記載の方法。
  28. 【請求項28】 TaをPECVDにより蒸着し、TaNxをPECVD及
    び熱的CVDからなる群から選択された方法により蒸着する、請求項25に記載
    の方法。
  29. 【請求項29】 下の誘電体層を有し、銅層及びTa/TaNx二層を有す
    る基体で、前記Ta/TaNx二層が、下の誘電体層へ前記銅が拡散するのを防
    止し、その不純物が約2原子%未満である、基体。
  30. 【請求項30】 Ta/TaNx二層が、大きな縦横比の構造体の等角カバ
    レッジを与えている、請求項29に記載の基体。
  31. 【請求項31】 Ta/TaNx層の抵抗率が、約1000μΩcmより小
    さい、請求項29に記載の基体。
  32. 【請求項32】 五フッ化タンタル、五塩化タンタル、五臭化タンタルから
    なる群から選択されたハロゲン化タンタル前駆物質を、その前駆物質を気化する
    のに充分な温度へ前記前駆物質を加熱することにより、前記基体の入った反応室
    へ送入し、前記蒸気を処理ガスと一緒にし、前記Ta層を蒸着し、次に前記蒸気
    を窒素含有処理ガスと一緒にし、前記TaNxを蒸着し、前記基体上に前記Ta
    /TaNx二層を蒸着することにより、前記Ta/TaNx層が蒸着されている、
    請求項29に記載の基体。
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