JP2002543058A - プロテアソーム・インヒビターとしての2,4−ジアミノ−3−ヒドロキシカルボン酸誘導体の使用 - Google Patents

プロテアソーム・インヒビターとしての2,4−ジアミノ−3−ヒドロキシカルボン酸誘導体の使用

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JP2002543058A
JP2002543058A JP2000613816A JP2000613816A JP2002543058A JP 2002543058 A JP2002543058 A JP 2002543058A JP 2000613816 A JP2000613816 A JP 2000613816A JP 2000613816 A JP2000613816 A JP 2000613816A JP 2002543058 A JP2002543058 A JP 2002543058A
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、増殖性疾患、例えば固形腫瘍の処置のための医薬組成物の製造における、式(I)、ここでAおよびBは、結合または非置換もしくは置換アミノアシル部分をそれぞれ表し;Rは水素;アミノ保護基;あるいは式RY−基、ここでRは水素または非置換もしくは置換アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロサイクリルもしくはヘテロサイクリルアルキル基を表し;およびYは−CO−;−NH−CO−;−NH−CS−;−SO−;−O−CO−;または−O−CS−を表わし;Rは天然型アミノ酸の側鎖;アルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキルまたはシクロアルキルアルキル基;またはトリメチルシリルメチル、2−チエニルメチルまたはスチリルメチル基を表し;Rはハロゲン、アルキル、アルコキシまたはヒドロキシアルコキシ基を表し;およびRは2(R)−ヒドロキシインダン−1(S)−イル;(S)−2−ヒドロキシ−1−フェニルエチル;または非置換もしくは4位がメトキシによって置換された2−ヒドロキシベンジルを表わす、2,4−ジアミノ−3−ヒドロキシカルボン酸の新規使用;温血動物の処置方法;式I*、ここでAおよびBは、非置換または置換アミノアシル部分をそれぞれ表し;Rはアリールアルキル基を表し;Rはハロゲン、アルキル、アルコキシまたはヒドロキシアルコキシ基を表し;Rは非置換または4位がメトキシによって置換された2−ヒドロキシベンジルを表わし;およびRはアリールアルキル基を表し、かつYは−CO−を表す;またはRが、シクロアルキル、ナフチル、ピリジルまたはフェニル基がアルキルもしくはアミノ基で置換されたフェニルによって置換されたアルキルを表し;かつYが−O−CO−を表す2,4−ジアミノ−3−ヒドロキシカルボン酸;薬学的に許容されるその塩;ヒトまたは動物の治療的処置、とりわけ増殖性疾患の処置のための、そのような化合物の使用;に関する。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、以後まとめて「本発明の化合物」と呼ぶ、遊離形、または薬学的に許
容される塩もしくは複合体の形の式(I)の2,4−ジアミノ−3−ヒドロキシカ
ルボン酸(式中の記号および置換基は、以下に記載の通り)の、増殖性疾患、たと
えば固形腫瘍の処置のための医薬組成物の製造における新規使用;「本発明の化
合物」の増殖抑制に有効な投与量を、増殖性疾患を有する温血動物に投与する、
ヒトを含む温血動物の処置の方法;新規2,4−ジアミノ−3−ヒドロキシカル
ボン酸および薬学的に許容されるそれらの塩;薬学的担体と共に「本発明の化合
物」を含有する医薬組成物;およびヒトまたは動物の治療的処置のための方法に
使用する「本発明の化合物」に関する。
【0002】 多触媒性プロテアソーム複合体(multicatalytic proteasome complex)によっ
て分解されるべきタンパクは、細胞周期の調節(例えば、サイクリン(cyclins)
、p21、p27)およびアポトーシス(例えば、p53)においてとりわけの機能を
有することが知られている(Rolfe, M., Chiu, I.M. and Pagano, M., 治療分野
としてのユビキチン−介在タンパク分解経路. J. Mol. Med. 75, 1997, 5-17)。
プロテアソームの阻害剤は、それゆえ、プロテアソーム活性の阻害に応答する増
殖性疾患の処置に適している。乾癬のような増殖性疾患および特に結腸腫瘍、乳
房腫瘍、肺腫瘍および前立腺腫瘍のような固形腫瘍がここで言及され得る。
【0003】 本発明は、式(I)
【化3】 〔式中、 AおよびBは、結合または非置換もしくは置換アミノアシル部分をそれぞれ表し
; Rは水素;アミノ保護基;あるいは式RY−基、ここでRは水素または非
置換もしくは置換アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アリールアル
キル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロサイクリルもしくはヘ
テロサイクリルアルキル基を表し;およびYは−CO−;−NH−CO−;−N
H−CS−;−SO−;−O−CO−;または−O−CS−を表わし; Rは天然型アミノ酸の側鎖;アルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールア
ルキルまたはシクロアルキルアルキル基;またはトリメチルシリルメチル、2−
チエニルメチルまたはスチリルメチル基を表し; Rはハロゲン、アルキル、アルコキシまたはヒドロキシアルコキシ基を表し;
および Rは2(R)−ヒドロキシインダン−1(S)−イル;(S)−2−ヒドロキシ−1
−フェニルエチル;または非置換もしくは4位がメトキシによって置換された2
−ヒドロキシベンジル基を表す〕 の2,4−ジアミノ−3−ヒドロキシカルボン酸の遊離型、薬学的に許容される
その塩または医薬組成物での新規使用に関する。
【0004】 好ましい非置換または置換アルキルは、炭素原子数が1から5、好ましくは炭
素原子数1から4、例えばメチル、エチル、イソプロピル、またはtert-ブチル
であり;特にそれは炭素原子数が1または4のものである。置換基は、例えばフ
ェノキシ、ヒドロキシまたは保護または非保護アミノ基である。
【0005】 非置換または置換アリールアルキルとは、例えば、ベンジルまたは2−フェニ
ルエチルのような、全体で炭素原子数が7から10のフェニルアルキルである。
それは非置換またはアリールまたはアルキル部分が、例えばベンジル−CH(O
H)−またはフェニル−CH(CHOH)−のようなヒドロキシ基によって、ア
ルキル、アミノまたはアルキルアミノ基によって置換され;または、例えばアル
キレン部分が炭素原子数1から4のナフチルアルキル、特にナフチルメチルであ
る。
【0006】 アミノ保護基とは、好ましくはベンジルオキシカルボニル、シクロアルキルア
ルコキシカルボニル、特にシクロヘキシルメトキシカルボニル、またはtert-ブ
トキシカルボニルである。
【0007】 アリール、ヘテロアリールならびにアリールアルキルおよびヘテロアリールア
ルキルのアリール部分は、例えばピリジル、ナフチル、9−フルオレニルメトキ
シカルボニル(FMOC)もしくはベンズイミダゾイルといった単環または多環で
あってもよい。アリールアルキルまたはヘテロアリールアルキルのアルキレン部
分は、例えばヒドロキシ基で置換されていてもよい。
【0008】 ヘテロサイクリル基、およびヘテロサイクリルアルキル基のヘテロサイクリル
部分は、窒素、酸素および硫黄から選択された1またはそれ以上のヘテロ原子を
有する、飽和ヘテロサイクル基である。それは、好ましくは5または6の環構成
原子を有し、および好ましくはヘテロ原子が3までである。
【0009】 シクロアルキルアルキルは、好ましくはシクロヘキシルアルキルである;それ
は、好ましくはアルキレン部分が炭素原子数1から4までである。
【0010】 ハロゲンは、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素で、好ましくは塩素または臭素
である。
【0011】 アルキルまたはアルコキシは、好ましくは炭素原子数が1から4で、特に炭素
原子数が1から2で、さらに特には、メチルまたはメトキシである。
【0012】 ヒドロキシアルコキシは、好ましくは炭素原子数が2から4のω−ヒドロキシ
アルコキシで、特に2−ヒドロキシエトキシである。
【0013】 塩は、塩酸塩のような酸付加塩である。
【0014】 式(I)の化合物は、いくつかの不斉中心を有し、それゆえさまざまな立体異性
体が存在する。そうでないと明示しない限り、本発明はラセミ混合物のみならず
すべての立体異性体を提供する。異性体は、従来技術、例えばクロマトグラフィ
ーで分割または分離され得る。式(I)から分かるように、2位の炭素原子の立体
配置はRであり、3および4位のそれはSである。
【0015】 Rは、好ましくは水素、ピリジルアルコキシカルボニル、ナフチルアルコキ
シカルボニル、ナフチルアルキルカルボニル、ベンジル−CH(OH)−カルボニ
ル、フェノキシメチルカルボニル、フェニルアルキルカルボニル、または非置換
もしくはアルキルもしくはアミノ基によって置換されたtert.−ブトキシカルボ
ニル、シクロアルキルアルコキシカルボニル、特にシクロヘキシルメトキシカル
ボニルもしくはベンジルオキシカルボニルのようなアミノ保護基である;それは
特にナフチルメトキシカルボニル、ナフチルメチルカルボニル、ピリジルメトキ
シカルボニル、フェニルプロイノイル、アミノフェニルプロピノイル、tert.−
ブトキシカルボニル、アミノベンジルカルボニル、アルキルベンジルオキシカル
ボニル、ジアルキルベンジルオキシカルボニルまたはベンジルオキシカルボニル
で、いっそうさらに好ましいのはベンジルオキシカルボニルである。
【0016】 Aが非置換または置換アミノアシル部分である場合、それは好ましくはアラニ
ン、ロイシン、イソロイシン、アスパラギン、バリン、tert−ブチルグリシン、
tert−ロイシンまたはヒスチジンのような非置換または置換α−アミノアシル部
分である。それは好ましくは、天然型α−アミノ酸、好ましくはタンパクの一般
的な構成部分であるアミノ酸またはtert−ロイシンの保護または非保護部分であ
る。それは、好ましくはLの立体配置を有する。Aは特にグリシン、L−バリン
、L−tert−ロイシンまたは結合であり、いっそうさらに好ましいのはL−tert
−ロイシンである。
【0017】 Rは、好ましくは天然型アミノ酸、好ましくはα−アミノ酸、好ましくはタ
ンパクの一般的な構成部分であるアミノ酸の側鎖である。それは、例えばイソプ
ロピル、アミノカルボニルメチル、メチル、1−メチルプロピル、ベンジル、4
−ヒドロキシベンジルまたはイソブチルで、好ましいのはベンジルである。
【0018】 Bが非置換または置換アミノアシル部分である場合、それは好ましくは非置換
またはフェニルアラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、アラニンまたはア
スパラギンのような置換α−アミノアシル部分である。それは、好ましくは非置
換または天然型α−アミノ酸、好ましくはタンパクの一般的な構成部分であるア
ミノ酸の置換部分である。第2のカルボキシル基を有するアミノ酸、例えばグル
タミン酸は、好ましくはC−C−アルコール、特にメタノールでエステル化
される。それは、好ましくはLの立体配置を有する。Bは、特にL−バリン、L
−グルタミン酸メチルエステルまたは結合で、いっそうさらに好ましいのはL−
バリンである。
【0019】 Rは、好ましくはハロゲン、メチルまたはメトキシ、特にメトキシである。 Rは、好ましくは2(R)−ヒドロキシインダン−1(S)−イルまたは上で
明らかにしたように非置換または置換2−ヒドロキシベンジル、特に2−ヒドロ
キシ−4−メトキシ−ベンジルである。 Yは、好ましくは−CO−または−O−CO−であり、特に−O−CO−であ
る。 Rは、好ましくは非置換または置換アルキル、アリールアルキルまたはヘテ
ロアリールアルキル基であり、特にアルキルである;それが非置換または置換ヘ
テロアリールアルキルである場合、それは好ましくはピリジルアルキルであり、
特に2−ピリジルメチルである。それが非置換または置換アリールアルキルであ
る場合、それは好ましくはベンジル−CH(OH)−である;それが置換アルキル
である場合、それは好ましくはフェノキシメチルである。
【0020】 「本発明の化合物」は、特許出願EP 94810150.6およびJP 041047/94に、ならび
に特許権AU 672867、EC 961021、TW NI-74341およびUS 5,538,997に記載されて
おり、HIVプロテイナーゼを阻害する能力によってAIDSに対する活性があ
る。
【0021】 本発明に従って、現在では「本発明の化合物」が増殖性疾患、例えば乾癬および
特に結腸腫瘍、乳房腫瘍、肺腫瘍および前立腺腫瘍のような固形腫瘍に対して有
利な効果を驚くべきことに有していることが判明した。
【0022】 本発明の特定の研究成果に従って、本発明はまた、ヒトを含む温血動物の処置
方法を提供し、ここで治療上、特に増殖抑制上有効な「本発明の化合物」の投与量
を、そのような増殖性疾患を有する動物に投与する。
【0023】 「本発明の化合物」は、上で引用された特許および特許出願において記述されて
いるような製造方法で合成され得る。特に、表1の化合物は、以下に記述の手順
で合成され得る(レファレンスをUS 5,538,997に基づいて作成した)
【0024】 略語: Bn ベンジル(benzyl) BOC tert.−ブトキシカルボニル(tert.-butoxycarbonyl) ES-MS 電子スプレー質量分析(electoron spray mass spectrometry) Glu グルタミン酸(glutamic acid) Gly グリシン(glycine) HPLC 高圧液体クロマトグラフィー(high pressure liquid chromatogr
aphy) Me メチル(methyl) TFA トリフルオロ酢酸(trifluoroacetic acid) tLeu tert.−ロイシン(tert.-leucine) Val バリン(valine) Z ベンジルオキシカルボニル(benzyloxycarbonyl)
【表1】
【0025】 実施例1−15では、US 5,538,997の式(III)の化合物から式(VII)の化合物へ
と変換するための一般的反応手順において記載されているように合成される。さ
まざまな構造単位(building blocks)の合成は、上記の米国特許の実施例1から
4まで、カラム6から8まで、および「さらなる中間体」はカラム9から11まで
に記載されている。
【0026】 化合物の純度は、ヌクレオシルC18-カラム(Nucleosil C18-column)(250x4mm
, 5mm, 100Å)を付けた逆層分析HPLCによって確かめられた:システムA:MeCN
/0.09%TFAおよび水/0.1%TFAの比が7分かけて1:49から1:0へとリニ
アグラディエント(linear gradient)、1:0で3分間;流速2.0mL/min、215
nmで検出;システムB:MeCN/0.09%TFAおよび水/0.1%TFAの比を10分かけ
て1:49から1:0へとリニアグラディエント(linear gradient)、流速2.0m
L/min、215nmで検出。システムC:ヌクレオシルC18AB-カラム(Nucleosil
C18AB-column)(125x3mm, 3μm, 120Å)を付けた逆層分析HPLC;MeCN/0.09%
TFAおよび水/0.1%TFAの比を7分かけて1:49から1:0へとリニアグラデ
ィエント(linear gradient)、1:0で3分間;流速1.15mL/min、215nmで検
【0027】 実施例1:N−{4(S)−[N−ベンジルオキシカルボニル−tert−ロイシノイ
ル)アミノ]−3−(S)−ヒドロキシ−2(R)−(4−メトキシベンジルアミノ)
−5−フェニル}ペンタノイル−L−バリン−N−[(2−ヒドロキシ−4−メト
キシ)ベンジル]アミド 実施例1の化合物は、US 5,538,997の実施例4の化合物に対応する。
【0028】 実施例2:4−[4−(2−ベンジルオキシカルボニルアミノ−3−メチル−ブ
チリルアミノ)−3−ヒドロキシ−2−(4−メトキシ−ベンジルアミノ)−5−
フェニル−ペンタノイルアミノ]−4−(2−ヒドロキシ−4−メトキシ−ベンジ
ル−カルバモイル)−ブタン酸メチルエステル 表題の化合物は、US 5,538,997の実施例4の化合物と同様に合成した。構造単
位は、「さらなる中間体」のもとステップC.c)でBOC−L−バリン p−ニト
ロフェニルエステルの代わりにBOC−L−グルタミン酸 γ−メチルエステル
α−p−ニトロフェニルエステルを用い、ステップB)でBOC−L−tert−ロ
イシンを用いることによって合成した;ES-MS 856[M+H+]
【0029】 実施例3:{1−[1−ベンジル−2−ヒドロキシ−3−[1−(2−ヒドロキシ
−4−メトキシ−ベンジルカルバモイル)−2−メチル−プロピルカルバモイル]
−3−(4−メトキシ−ベンジルアミノ)−プロピルカルバモイル]−2,2−ジ
メチル−プロピル}−カルバミン酸 tert−ブチルエステル 実施例3の化合物は、US 5,538,997の実施例11の化合物に対応する。
【0030】 実施例4:{1−[1−ベンジル−2−ヒドロキシ−3−[1−(2−ヒドロキシ
−4−メトキシ−ベンジル−カルバモイル)−2−メチル−プロピルカルバモイ
ル]−3−(4−メトキシ−ベンジルアミノ)−プロピルカルバモイル]−2,2−
ジメチル−プロピル}−カルバミン酸 ナフタレン−1−イルメチルエステル 表題の化合物は、N−(ベンジルオキシ−カルボニルオキシ)−スクシミドの
代わりにカルバミン酸 ナフタレン−1−イルメチルエステル 4−ニトロ−フ
ェニルエステルを用いることによって、US 5,538,997の実施例4と同様に合成し
た。カルバミン酸 ナフタレン−1−イルメチルエステル 4−ニトロ−フェニ
ルエステルを、1−ナフタレンメタノール(Aldrich, Buchs, Switzerland)から
出発して、当該分野において既知の手順に従って合成した(P. Furet et al., J.
Med. Chem. 1997, 40, 3551-3556)。ES-MS(表題の化合物):877.3[M+H+], 899.
4[M+Na+]; HPLC(システムA)は、tR=7.30minで単一のピークを示した。
【0031】 実施例5:{1−[1−ベンジル−2−ヒドロキシ−3−[1−(2−ヒドロキシ
−4−メトキシ−ベンジルカルバモイル)−2−メチル−プロピルカルバモイル]
−3−(4−メトキシ−ベンジルアミノ)−プロピルカルバモイル]−2,2−ジ
メチル−プロピル}−カルバミン酸 ナフタレン−2−イルメチルエステル 表題の化合物は、N−(ベンジルオキシ−カルボニルオキシ)−スクシミドの
代わりにカルバミン酸 ナフタレン−2−イルメチルエステル 4−ニトロ−フ
ェニルエステルを用いることによって、US 5,538,997の実施例4と同様に合成し
た。カルバミン酸 ナフタレン−2−イルメチルエステル 4−ニトロ−フェニ
ルエステルを、2−ナフタレンメタノール(Aldrich, Buchs, Switzerland)から
出発して、当該分野において既知の手順に従って合成した(P. Furet et al., J.
Med. Chem. 1997, 40, 3551-3556)。ES-MS(表題の化合物):877.3[M+H+], 899.
4[M+Na+]; HPLC(システムA)は、tR=7.38minで単一のピークを示した。
【0032】 実施例6:{1−[1−ベンジル−2−ヒドロキシ−3−[1−(2−ヒドロキシ
−4−メトキシ−ベンジルカルバモイル)−2−メチル−プロピルカルバモイル]
−3−(4−メトキシ−ベンジルアミノ)−プロピルカルバモイル]−2,2−ジ
メチル−プロピル}−カルバミン酸 ピリジン−4−イルメチルエステル 表題の化合物は、N−(ベンジルオキシカルボニルオキシ)−スクシミドの代
わりにカルバミン酸 4−ニトロ−フェニルエステル ピリジン−4−イルメチ
ルエステルを用いることによって、US 5,538,997の実施例4と同様に合成した。
カルバミン酸 4−ニトロ−フェニルエステル ピリジン−4−イルメチルエス
テルを、4−(ヒドロキシメチル)ピリジン(Fluka, Buchs, Switzerland)から出
発して、当該分野において既知の手順に従って合成した(P. Furet et al., J. M
ed. Chem. 1997, 40, 3551-3556)。ES-MS(表題の化合物):828.3[M+H+], 849.2[
M+Na+]; HPLC(システムB)は、tR=6.80minで単一のピークを示した。
【0033】 実施例7:{[1−ベンジル−2−ヒドロキシ−3−[1−(2−ヒドロキシ−4
−メトキシ−ベンジルカルバモイル)−2−メチル−プロピルカルバモイル]−3
−(4−メトキシ−ベンジルアミノ)−プロピルカルバモイル]−メチル}−カルバ
ミン酸 ベンジルエステル 表題の化合物は、US 5,538,997の実施例4と同様に合成した。一つの構造単位
は、「さらなる中間体」のもと、ステップB)でBOC−L−tert−ロイシンの代
わりにZ−L−グリシンを用いることによって合成した。ES-MS:771.0[M+H+]; HP
LC(システムB)は、tR=9.45minで単一のピークを示した。
【0034】 実施例8:{1−[1−ベンジル−2−ヒドロキシ−3−[1−(2−ヒドロキシ
−4−メトキシ−ベンジルカルバモイル)−2−メチル−プロピルカルバモイル]
−3−(4−メトキシ−ベンジルアミノ)−プロピルカルバモイル]−2−メチル
−プロピル}−カルバミン酸 ベンジルエステル 実施例8の化合物は、US 5,538,997の実施例22に対応する。ES-MS:813.0[M
+H+]; HPLC(システムA)は、tR=7.53minで単一のピーク。
【0035】 実施例9:{[1−ベンジル−2−ヒドロキシ−3−[1−(2−ヒドロキシ−4
−メトキシ−ベンジルカルバモイル)−2,2−ジメチル−プロピルカルバモイ
ル]−3−(4−メトキシ−ベンジルアミノ)−プロピルカルバモイル]−2,2−
ジメチル−プロピル}−カルバミン酸 ベンジルエステル 表題の化合物は、US 5,538,997の実施例4と同様に合成した。一つの構造単位
は、「さらなる中間体」のもと、ステップC.c)でBOC−L−バリン p−ニト
ロフェニルエステルの代わりにBOC−L−tert−ロイシン p−ニトロフェニ
ルエステルを用いることによって合成した。ES-MS(表題の化合物):841.0[M+H+]
; HPLC(システムA)は、tR=7.22minで単一のピークを示した。
【0036】 実施例10:4−[3,3−ジメチル−2−(2−ナフタレン−1−イル−アセ
チルアミノ)−ブチリルアミノ]−3−ヒドロキシ−2−(4−メトキシ−ベンジ
ルアミノ)−5−フェニル−ペンタン酸 [1−(2−ヒドロキシ−4−メトキシ
−ベンジルカルバモイル)−2−メチル−プロピル]−アミド 表題の化合物は、US 5,538,997の実施例4と同様に合成したが、最後のN−末
端にR基を組み込むために1−ナフチル酢酸を用いた(Fluka, Buchs, Switzer
land)。1−ナフチル酢酸(1.1 equiv.)を、ジイソプロピルエチルアミン(2.2 eq
uiv.)の存在下、最初に2−(2−ピリドン−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチル
ウロニウム 4フッ化ホウ酸塩(1.1 equiv.; Fluka)と縮合させ、溶媒にはN,
N−ジメチルアセトアミドを用いて縮合させた。ES-MS(表題の化合物):861.0[M
+H+], 883.1[M+Na+]; HPLC(システムA)は、tR=7.17minで単一のピークを示し
た。
【0037】 実施例11:{1−[1−ベンジル−2−ヒドロキシ−3−[1−(2−ヒドロキ
シ−4−メトキシ−ベンジルカルバモイル)−2−メチル−プロピルカルバモイ
ル]−3−(4−メトキシ−ベンジルアミノ)−プロピルカルバモイル]−2,2−
ジメチル−プロピル}−カルバミン酸 3−メチルベンジルエステル 表題の化合物は、N−(ベンジルオキシカルボニルオキシ)−スクシミドの代
わりにカルバミン酸 3−メチル−ベンジルエステル 4−ニトロ−フェニルエ
ステルを用いることによって、US 5,538,997の実施例4と同様に合成した。カル
バミン酸 3−メチル−ベンジルエステル 4−ニトロ−フェニルエステルを、
3−メチルベンジルアルコール(Aldrich, Buchs, Switzerland)から出発して、
当該分野において既知の手順に従って合成した(P. Furet et al., J. Med. Chem
. 1997, 40, 3551-3556)。ES-MS(表題の化合物):841.0[M+H+], 843.0[M+Na+];
HPLC(システムA):tR=7.17minで単一のピーク。
【0038】 実施例12:4−{2−[3−(3−アミノ−フェニル)−プロピルアミノ]−
3,3−ジメチル−ブチリルアミノ}−3−ヒドロキシ−2−(4−メトキシ−ベ
ンジルアミノ)−5−フェニル−ペンタン酸 [1−(2−ヒドロキシ−4−メト
キシ−ベンジルカルバモイル)−2−メチル−プロピル]−アミド 表題の化合物は、US 5,538,997の実施例4と同様に合成したが、最後のN−末
端にR基を組み込むために3−(3−tert.−ブトキシカルボニルアミノ−フェ
ニル)−プロピオン酸を用いた。3−(3−tert.−ブトキシカルボニルアミノ−
フェニル)−プロピオン酸を3−(3−アミノフェニル)プロピオン酸(Trans Worl
d Chemicals, Inc., Rockville, U.S.A.)から出発して、当該分野において既知
の手順に従って合成し(P. Furet et al., J. Med. Chem. 1997, 40, 3551-3556)
、実施例10と同様の方法を用いてN−末端に組み込まれた。tert.−ブトキシ
−カルボニル基は、トリフルオロ酢酸で処理して除去した。ES-MS(表題の化合物
):840.0[M+H+], 862.1[M+Na+]; HPLC(システムA):tR=5.74minで単一のピー
ク。
【0039】 実施例13:{1−[1−ベンジル−2−ヒドロキシ−3−[1−(2−ヒドロキ
シ−4−メトキシ−ベンジルカルバモイル)−2−メチル−プロピルカルバモイ
ル]−3−(4−メトキシ−ベンジルアミノ)−プロピルカルバモイル]−2,2−
ジメチル−プロピル}−カルバミン酸 3−アミノベンジルエステル 表題の化合物は、N−(ベンジルオキシカルボニルオキシ)−スクシミドの代
わりにカルバミン酸 3−tert.−ブトキシカルボニルアミノ−ベンジルエステ
ル 4−ニトロ−フェニルエステルを用いることによって、US 5,538,997の実施
例4と同様に合成した。カルバミン酸 3−tert.−ブトキシカルボニルアミノ
−ベンジルエステル 4−ニトロ−フェニルエステルを、3−アミノベンジルア
ルコール(Aldrich)から出発して、当該分野において既知の手順に従って合成し
た(P. Furet et al., J. Med. Chem. 1997, 40, 3551-3556)。tert.−ブトキシ
−カルボニル基は、トリフルオロ酢酸で処理して除去した。ES-MS(表題の化合物
):842.0[M+H+], 864.0[M+Na+],tR=5.85min(HPLC,システムA)。
【0040】 実施例14:{1−[1−ベンジル−2−ヒドロキシ−3−[1−(2−ヒドロキ
シ−4−メトキシ−ベンジル−カルバモイル)−2−メチル−プロピルカルバモ
イル]−3−(4−メトキシ−ベンジルアミノ)−プロピルカルバモイル]−2,2
−ジメチル−プロピル}−カルバミン酸 3,5−ジメチル−ベンジルエステル 表題の化合物は、N−(ベンジルオキシカルボニルオキシ)−スクシミドの代
わりにカルバミン酸 3,5−ジメチル−ベンジルエステル 4−ニトロ−フェ
ニルエステルを用いることによって、US 5,538,997の実施例4と同様に合成した
。カルバミン酸 3,5−ジメチル−ベンジルエステル 4−ニトロ−フェニル
エステルを、3,5−ジメチルベンジルアルコール(Aldrich, Switzerland)から
出発して、当該分野において既知の手順に従って合成した(P. Furet et al., J.
Med. Chem. 1997, 40, 3551-3556)。ES-MS(表題の化合物):855.0[M+H+], 877.
0[M+Na+],tR=7.32min(HPLC,システムA)。
【0041】 実施例15:{(S)−1−[(1S,2S,3R) −1−ベンジル−2−ヒドロキ
シ−3−[(S)−1−(2−ヒドロキシ−4−メトキシ−ベンジルカルバモイル)
−2−メチル−プロピルカルバモイル]−3−(4−メトキシ−ベンジルアミノ)
−プロピルカルバモイル]−2,2−ジメチル−プロピル}−カルバミン酸 シク
ロヘキシルメチルエステル 表題の化合物は、N−(ベンジルオキシカルボニルオキシ)−スクシミドの代
わりにカルバミン酸 3,5−ジメチル−ベンジルエステル 4−ニトロ−フェ
ニルエステルを用いることによって、US 5,538,997の実施例4と同様に合成した
。カルバミン酸 シクロヘキシルメチルエステル 4−ニトロ−フェニルエステ
ル(1.1 equiv.)を、シクロヘキシルメタノール(Fluka, Bushs, Switzerland)か
ら出発して、当該分野において既知の手順に従って合成した(P. Furet et al.,
J. Med. Chem. 1997, 40, 3551-3556)。ES-MS(表題の化合物):833.0[M+H+],tR =7.55min(システムC)。
【0042】 実施例16:経口投与用の組成 20.0gの経口投与用溶液は、以下のように調製され得る(%は成分重量/溶液
の総重量): Cremophor RH 40 9.6g(48%), トウモロコシ油−モノ−ジ−トリ−グリセライド 5.8g(29%), プロピレン・グリコール 3.8g(19%), 式(I)の化合物 0.8g( 4%). 本溶液は、使用まで室温で保存した。
【0043】 20Sプロテアソームの阻害 「本発明の化合物」は、20Sプロテアソームを阻害する。
【0044】 多触媒性プロテアソーム複合体は、大半の細胞性タンパクのATP−依存性分
解に関与する。20Sプロテアソームはタンパク分解中心(proteolytic core)を包
含するが、それは19Sキャップと複合体を形成しなければ、in vivoでタンパク
を分解することができず、その構造のどちらの端も、それ自身が複合的ATP分
解酵素活性を有する。このより大きな構造は、26Sプロテアソームとして知られ
、8.5kDaポリペプチドのユビキチンの複合分子が付加することによって分解され
るべきタンパクを速やかに分解する。プロテアソームによって分解されるべきタ
ンパクは、細胞周期の調節(例えば、サイクリン、p21、p27)およびアポトーシス
(例えば、p53)において機能を有する(Rolfe, M., Chiu, I.M. and Pagano, M.,
上を見よ)。それゆえ、「本発明の化合物」は20Sプロテアソーム活性の阻害に応
答する疾患の処置に非常に適しており、それは上述の増殖性疾患の症例のことで
ある。
【0045】 20Sプロテアソームのキモトリプシン様活性の阻害は、次の実験によって証明
され得る。それは蛍光ペプチドSuc-LLVY-AMC(スクシニル−ロイシン−ロイシン
−バリン−チロシン−7−アミノ−4−メチルクマリン)の加水分解に基づいて
おり、それは20SプロテアソームによってもっぱらY-AMC結合で切断される。こ
のペプチドを加水分解すると、加水分解生成物Suc-LLVYから拡散する、内部消光
されていた(internally quenched)2−アミノベンゾイルの蛍光の放出による蛍
光強度(λex 355nm, λem 460nm)が増大する。
【0046】 DMSO(ジメチルスルホキシド、ウェル内の最終的な濃度が20μM)中、2μlの
1mMテスト化合物溶液を、黒色96−ウェル・マイクロタイター・プレートに
、精製した1μlのヒト胎盤20Sプロテアソーム(Diabetes Forschungsinstitut,
Duesseldolf, Germany; 約100ngプロテアソーム、プロテアソームの調製
次第)と47μlのカルシウム緩衝液(5mM CaCl2, 20mMトリス/塩酸(トリス−(ヒ
ドロキシメチル)−アミノ−メタン塩酸塩)pH8.0)といっしょに室温で60分間
プレインキュベートした。3μlのDMSO(ウェル内の最終的な濃度が80μM)中、2
.67mMSuc-LLVY-AMC(Bachem, Switzerland)溶液と47μlのカルシウム緩衝液
とを混合し、加えた。得られた混合液を37℃で3−24時間インキュベートし
た。所望により、基質のタンパク分解を50μlの停止液(stop solution)(100mM
モノクロロ酢酸, 130mM 水酸化ナトリウム, 100mM 酢酸, pH=4.3)の付加によっ
て止めることができる。蛍光は、FLUOROSKAN ASCENT「登録商標」マイクロタイタ
ー・プレート・リーダーで観測した。
【0047】 各測定シリーズに対して、2つの対照実験を行わなければならない: 1.)0%値:上記アッセイにおいて、1mMテスト化合物のDMSO溶液2μlの代わ
りに2μlのDMSOを、47μlのカルシウム緩衝液および1μlの精製されたプロ
テアソームの代わりに48μlのカルシウム緩衝液を使用した。 2.)100%値:上記アッセイにおいて、DMSO中2μlの1mMテスト化合物溶液の
の代わりに2μlのDMSOを使用した。
【0048】 計算式
【数1】
【0049】 IC50値は、残存活性が50%になった点での化合物の濃度と定義される。「
本発明の化合物」のこのテストで測定された典型的なIC50値を以下に示す(表2
)。
【0050】
【表2】
【0051】 「本発明の化合物」の抗腫瘍作用は、in vivoでも証明され得る。
【0052】 ヒト腫瘍異種移植片を用いるヌードマウスにおける抗腫瘍作用のin vivo評価
【0053】 皮下にヒト腫瘍を移植されたオスまたはメスのBALB/c nu/nu(Novartis animal
farm, Sisseln, SwitzerlandまたはBomholtgaard, Copenhagen, Denmark)マウ
スを、4つの腫瘍型、すなわち乳房腫瘍:MCF-7;肺腫瘍:NCI H596:結腸腫瘍
:HCT 116;および前立腺腫瘍:PC3から生じる細胞系に対する「本発明の化合物」
の抗腫瘍作用の評価に使用した。
【0054】 ヒト結腸カルシノーマ HCT 116(ATCC CCL 247)、ヒト扁平上皮細胞肺カルシノ
ーマ NCI H596(ATCC HTB 178)、エストロゲン依存性乳房カルシノーマ MCF-7(AT
CC HTB 22)、およびヒト前立腺ガンPC 3細胞系をアメリカン・タイプ・カルチャ
ー・コレクション(American Type Culture Collection)社(ATCC、ロックヴィル
、米国)から入手した。その細胞を、37℃で5%v/v CO2および80%相対湿度の
雰囲気下、以下の培地で培養した:NCI H596:RPMI 1640、20% v/v FBS(ウシ胎
児血清)、1% w/v グルタミン;HCT-116:McCoy's 5A、10% v/v FBS、1% w/v グ
ルタミン;PC 3:RPMI 1640、20% v/v FBS、1% w/v グルタミン;MCF-7、RPMI 1
640、20% v/v FBS、1% w/v グルタミン。これらの細胞系はすべて接着性であり
、ハンクの平衡塩(Hank's balanced salt)ですすぎ、0.25% w/vトリプシンで処
理するとバラバラになり得る。これらの細胞のすべては、(20% v/v FBSと7% v/v
DMSOを含むように補われた培養培地中で)マスター・セル・ストック(master ce
ll stocks)として調製され、−125℃(液体窒素蒸気)で保存した。作業セル・ス
トックは、3段階でその細胞を解凍拡張させることによって該マスター・ストッ
クから調製し、その後バイアルに分配し、冷凍した。冷凍前の生存能力(0.5% w
/v トリパンブルーを用いたトリパンブルー色素排除試験)は、すべての細胞系で
90%より大きい。
【0055】 ヌードマウスにおける固形腫瘍の確立: マウスは、滅菌された食料と水を自由に入手でき、制御された条件下(最適衛
生条件、[OHC])に保たれた。腫瘍は、キャリヤーマウス(carrier mice)(細胞系
ごとに4-8匹のマウス)中に細胞(100μlのPBS(リン酸緩衝性食塩水)もしくは培地
中に最小で2x106個の細胞)の皮下注射によって確立した。注射は、マウスの尾と
頭の中ほどの左脾腹の皮下に行った。得られた腫瘍は、処置の開始前に、少なく
とも3回の連続移植を続けて行われる。腫瘍の容積が800から1000mmに達す
ると、腫瘍は移植される。
【0056】 ヌードマウスにおける固形腫瘍の移植: ドナーマウスを麻酔(Forene「登録商標」, Abbott, Switzerland)し、頸部切断
により屠殺した。腫瘍塊の外縁を解剖用メスを用いて除去し、得られた塊を高さ
約3−4mmの断片に整えた。3−4mmの切片に切り、滅菌された0.9% w/
v 塩化ナトリウム中に入れた。壊死している腫瘍の切片は使用しなかった。
【0057】 腫瘍断片をレシピエント・マウスの左脾腹の皮下に移植した。レシピエント・
マウスを麻酔(Forene「登録商標」, Abbott, Switzerland)し、マウスの背部およ
び側部の全体の皮膚を消毒した。尾の0.5から1cm上方の皮膚を引っ張り上げ、
1から1.5cmの切り口を一つ作った。腫瘍切片を13−ゲージの套管針(trocar n
eedle)の中へと押し込んだ。套管針を皮膚の開口部に押し込み、頭と尾の中ほど
の場所の皮下に進めた。套管針を進めた後、腫瘍断片を置いた。傷口を1または
2の金属クリップを用いて縫合した。
【0058】 エストロゲン依存性乳房腫瘍の場合には、エストロゲン・ペレット(60日に
わたって持続的に5mg/pelletを放出する、17b-エストラジオールをInnovati
ve Research of America, Sarasita, USAから入手した)を他方の脾腹の皮下に
配置した。
【0059】 その腫瘍を、処置が始まる前に100から150mmのサイズまで増殖させた。そ
の後、腫瘍を測定し、平均のサイズと腫瘍容積の範囲にしたがって釣り合いをと
ったグループ(普通はn=6から8)に分けた。そのグループを、ランダムに処
置グループに割り当てた。
【0060】 テスト化合物の調製と投与 化合物の40mg/mlストック溶液を100%DMSOに溶解させ、透明溶液になるまで室
温で撹拌した。各投与の前に、10% Tween 80(FLUKA, Buchs, Switzerland)をス
トック溶液に加え、その後、滅菌された0.9% w/v 塩化ナトリウムまたは水で1:
20に希釈した。溶液と希釈液は投与前にその日ごとに調整した。投与は、1週間
に7日間行った(経口、腹膜内、皮下または静脈内)。投与量は、経口で25ml/kg
、腹膜内で25 ml/kg、皮下10ml/kg、静脈内では10 ml/kgである。
【0061】 腫瘍の容積の測定 腫瘍の増殖を、直交する複数の直径を測定することによって、(腫瘍系列の増
殖速度に従って)週に1、2または3度および最後の処置から24時間後に測定
した。mmの距離を測定できるキャリパーを使用した。腫瘍の容積を式LxD xπ/6に従って計算した。抗腫瘍活性は、T/C%(処置した動物の腫瘍容積
の平均増加を対照動物の腫瘍容積の平均増加で割ったものに100を掛けたもの)で
表される。腫瘍退行(%)は、最初の処置での平均腫瘍容積と比較した最小平均腫
瘍容積を表す。デルタ(Δ)腫瘍容積は、本実験存続中の容積の変化を表す(最終
の処置日における容積−最初の処置日における容積)。腫瘍のサイズが約1500か
ら2000mmを超える任意の動物を屠殺した。
【0062】 追加の測定 体重および生存データも集められた。デルタ(Δ)体重を処置の耐性の示度とし
て計算した(最終の処置日における体重−最初の処置日における体重)。統計的に
有意な体重減少、または斃死率は、処置に対する低い耐性を示すものとみなされ
た。さらに、身体全体の健康のため日に1または2度、マウスを監視した。
【0063】 統計学的分析 統計学的分析のための基礎的アプローチとは、処置グループ間の、および処置
が安定した疾患または腫瘍退行を誘発するかどうかを測定するためのグループ内
での統計学的有意差を判断する複合比較テストを使用することである。皮下腫瘍
容積は必ずしも正規分布するわけではないので、処置グループ間の皮下腫瘍容積
における差は、分類されたデータに基づくノンパラメトリック・クラスカル−ワ
ーリス・一元配置分散分析検定(non-parametric Kruskal-Wallis one way ANOVA
test)を用いて決定され、および対照グループと比較した処置グループ間の統計
学的有意差はダネット検定(Dunnett test)を用いて決定された。すべてのグルー
プ間の対による比較(pair wise comparison)を、Student-Newman-Keuls(SNK)法
を用いて行った。ただ二つのグループを比較する場合には、順位和検定(rank su
m test)を使用した。動物の体重は正規分布しており、グループ内の体重差は対
応のあるt検定(paired t-test)で分析され、グループ間の差は一元配置分散分
析で分析され、対による比較はTukey検定を用いて行われた。すべての検定にお
いて、有意水準はp<0.05とした。
【0064】 「本発明の化合物」の抗腫瘍活性を測定するもう一つのin vivoテストは、以下
のホローファイバー・アッセイ(hollow fiber assay)である:
【0065】 ホローファイバー・アッセイ:ヌードマウスにおける抗腫瘍評価 この分析評価において、ホローファイバーに包まれた4つの相異なるヒト腫瘍
を、ヌードマウス(無胸腺メス異系交配ヌードマウス(Ncr nu/nu))の皮下および
/または腹膜内に移植した。次に、動物を適当な賦形剤中に処方されたテスト化
合物で処置し、一方、対照動物は賦形剤のみで処置した。実験終了時にファイバ
ーを回収し、生存する細胞数をメタボリック・アッセイ(metabolic assay)(MTT,
臭化 3-[4,5-ジメチルチアゾール-2-イル]-2,5-ジフェニルテトラゾリウム)を
用いて測定した。テスト化合物の活性は、実験動物における細胞生長(T)と賦形
剤のみで処置した対照動物における細胞生長(C)との比較によって測定され、%
T/Cとして表される。
【0066】 材料: ヒト結腸カルシノーマSW 620およびLS 174T、および乳房カルシノーマMDA-MB-
435Sを、アメリカン・タイプ・カルチャー・コレクション社(ATCC, Rockville,
USA)から入手した。高水準のpgp-1を発現している結腸カルシノーマMIP 101を、
ダナ・ファーバー癌研究所(Dana Farber Cancer Institute, Boston, USA)の患
者から独自に確立した。すべての細胞系は、以下の添加剤を包含するRPMI 1640
中で標準組織培養技術(standard tissue culture techniques)に従って生長させ
た:5% FBS(ウシ胎児血清)、5mg/mlインスリン、5mg/mlトランスフェリン、5ng
/ml亜セレン酸、1nMβ−エストラジール、1nMテストステロン
【0067】 アッセイの設計: 4つのヒト固形腫瘍細胞系を、内径1mmのPVDF(フッ化ポリビニリデン)製ホロ
ーファイバーで包んだ(Biopore, Spectrum Medical, CA, USA)。被包後かつ動物
への移植前に、細胞をファイバーの内部表面に接着させ、24時間組織培養培地
中で培養した。その後、4つのホローファイバーを1匹の動物の腹膜内にまたは
皮下に移植した。本実験の計画において、1グループにつき4から6匹の動物を
使用し、本実験は少なくとも3つのグループからなる: 1.「時間0」グループ 2.対照(プラセボ)グループ 3.「処置された」(テスト化合物)グループ 処置は、ファイバーの移植後24時間で開始する。動物は、第1、3および5日
に、日に1回処置された。処置開始と同時に、「時間0」グループの動物を屠殺し
、ファイバーを回収し、実験開始時の生存細胞数を測定した(T)。移植後第7
日目にすべての動物を屠殺し、ファイバーを回収し、対照グループ(C)および
「処置された」(T)グループの生存細胞数を測定した。続いて、%T/Cを式:
【数2】 %T/C=(T−T)/(C−T)x100% に従って計算した。
【0068】 ホローファイバー中での腫瘍細胞の被包: ファイバーを所望の長さに切り、70%エタノール中に少なくとも72時間浸した
。その後、ファイバーと被包器具を滅菌した。組織培養中で生長したヒト固形腫
瘍細胞系をトリプシン処理し、少量の組織培養培地中で懸濁し、シリンジを用い
てそのファイバーの中へと移した。そのファイバーをヒートシールし、5%CO2
含む気相中で37℃で24時間保温した。次に、そのファイバーをヌードマウスの皮
下および/または腹膜内に移植した。
【0069】 ホローファイバー中の生存細胞の測定 1gのMTTを200mlのPBS(リン酸緩衝性食塩水)に加え、20分間撹拌し、ろ過(0.22
ミクロンのフィルター)した。この溶液のうち10mlを、添加剤入りの40mlのRPMI
1640と混合するとMTT作業溶液を得た。ファイバーを5%CO2で安定化した5mlのRP
MI 1640中で、37℃30分間インキュベートした。0.5mlのMTT作業溶液をサンプル
プレートのおのおののウェルに加えた。そのプレートを37℃、5%CO2中で4時間
インキュベートした。そのMTTをサンプルプレートの各ウェルから吸引した。2ml
の2.5%プロタミン硫酸塩水溶液をサンプルプレートの各ウェルに加えた。その
プレートを4℃で24時間インキュベートした。プロタミン硫酸塩をサンプルプレ
ートの各ウェルから吸引した。2mlのプロタミン硫酸塩を各ウェルに加え、その
プレートを4℃でさらに2-4時間インキュベートした。各ファイバーを24ウェル・
プレートのウェルへと移した。ファイバーがウェルの底に位置するようにファイ
バーを切り、一夜乾燥した。250μlのDMSOを各ウェルに加えた。そのプレートを
、光からMTTを保護するためのカバーをつけて4時間オービタル・シェーカー(orb
ital shaker)に配置した。150μlの各サンプルを96ウェル・プレートの適切なウ
ェルに移した。ブランク・ウェルとしてDMSOを用いて540nmでそのプレートを解
析した。
【0070】 文献から既知であるように、ペプチド基部を有する医薬品は、経口での生物学
的利用能が低いことが特徴である。このことは、ペプチド構造類における有効な
医薬品の開発において主要な障害の一つである。驚くべきことに、「本発明の化
合物」は経口投与後、優秀な生物学的利用能を示す。このことは、例えば以下の
テスト中で示され得る。
【0071】 経口投与のため、Cremophor RH40「登録商標」/Maisine「登録商標」/プロピレ
ングリコール/エタノール(38/32/15/15)のような適当な溶媒中、テスト物質の
溶液(25mg/ml)を調製した。メスのBalb/cマウスを実験開始前の24時間絶食させ
、実験中、水は自由に与えた。薬物投与後のさまざまな時点で、頚静脈の切断、
その後、頸部切断によって麻酔下で動物を屠殺して、血液サンプルを入手した。
サンプルはヘパリン処理されたチューブ(一般的に0.4−0.6ml)中に集めた。サン
プルの分析のため、固相抽出法とHPLCを使用した。サンプル中の薬物濃度を、ス
パイクされた血液標準(spiked blood sample)対濃度のピーク面積比(インヒビタ
ー/内部標準)の最小二乗・直線回帰分析(least-squares linear regression an
alysis)によって計算した。その濃度対時間のデータから、「曲線下面積」値を台
形公式によって計算した。
【0072】 このテストにおいて、US 5,538,997で開示された化合物は、125mg/kgの投与で
約25μM.hから約160μM.hまでのAUC-値を提示する。本テストは、「本発明の化合
物」が医薬品として利用され得ることを示している。
【0073】 本発明は、特に、「本発明の化合物」、ここで AおよびBは、結合または非置換またはアルキルもしくはアルコキシカルボニル
アルキルによって置換されたアミノアシル部分をそれぞれ表し; Rは水素;アミノ保護基;あるいは式RY−基、ここでRは水素または非
置換もしくは置換アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アリールアル
キル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロサイクリルもしくはヘ
テロサイクリルアルキル基を表し;および Yは−CO−;−NH−CO−;−NH−CS−;−SO−;−O−CO−;また
は−O−CS−を表し; Rは天然型アミノ酸の側鎖;アルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールア
ルキルまたはシクロアルキルアルキル基;またはトリメチルシリルメチル、2−
チエニルメチルまたはスチリルメチル基を表し; Rはハロゲン、アルキル、アルコキシまたはヒドロキシアルコキシ基を表し;
および Rは2(R)−ヒドロキシインダン−1(S)−イル;(S)−2−ヒドロキシ−1
−フェニルエチル;または非置換もしくは4位がメトキシによって置換された2
−ヒドロキシベンジルを表わす; の利用に関する。
【0074】 本発明は、特に好ましくは、「本発明の化合物」、ここで AおよびBは、結合または非置換またはアルキルもしくはアルコキシカルボニル
アルキルによって置換されたアミノアシル部分をそれぞれ表し; Rは水素;アミノ保護基;あるいは式RY−基、ここでRは水素または非
置換もしくは置換アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アリールアル
キル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロサイクリルもしくはヘ
テロサイクリルアルキル基を表し;および Yは−CO−;−NH−CO−;−NH−CS−;−SO−;−O−CO−;また
は−O−CS−を表し; Rはアリールアルキル基を表し; Rはハロゲン、アルキル、アルコキシまたはヒドロキシアルコキシ基を表し;
および Rは非置換もしくは4位がメトキシによって置換された2−ヒドロキシベンジ
ルを表わす; の利用に関する。
【0075】 さらに、本発明は、好ましくは、「本発明の化合物」、ここで AおよびBは、非置換またはC−CアルキルもしくはC−Cアルコキシ
カルボニルC−Cアルキルによって置換されたアミノアシル部分をそれぞれ
表し; Rは水素;アミノ保護基;あるいは式RY−基、ここで Rは水素;非置換またはフェノキシ、ヒドロキシまたはアミノ基で置換された
−Cアルキル;C−Cアルケニル;C−Cアルキニル;非置換ま
たはC−C10アリール;ヒドロキシ、C−Cアルキル、アミノまたはC −Cアルキルアミノで置換されたC−C12アリールアルキル;ピリジル
−Cアルキルを表し;および Yは−O−CO−または−CO−を表し; RはC−C12アリールアルキル基を表し; Rはハロゲン、C−Cアルキル、C−Cアルコキシまたはヒドロキシ
−Cアルコキシ基を表し;および Rは非置換または4位がメトキシによって置換された2−ヒドロキシベンジル
を表わす; の利用に関する。
【0076】 さらに好ましくは、本発明は、「本発明の化合物」、ここで AおよびBは、非置換またはC−CアルキルまたはC−Cアルコキシカ
ルボニルC−Cアルキルによって置換されたアミノアシル部分をそれぞれ表
し; Rは水素;アミノ保護基;あるいは式RY−基、ここで Rは水素;非置換またはフェノキシ、ヒドロキシまたはアミノ基で置換された
−Cアルキル;C−Cアルケニル;C−Cアルキニル;C−C 10 アリール;ヒドロキシ、非置換またはC−Cアルキル、アミノもしくは
−Cアルキルアミノ基で置換されたC−C12アリールアルキル;ピリ
ジルC−Cアルキルを表し;および Yは−O−CO−または−CO−を表し; RはC−C12アリールアルキル基を表し; RはC−Cアルコキシ基を表し;および Rは4位がメトキシによって置換された2−ヒドロキシベンジルを表わす; の利用に関する。
【0077】 本発明の好ましい実施態様において、温血動物とはヒトである。
【0078】 本発明のさらに好ましい実施態様において、治療上の有効投与量は腫瘍におけ
る細胞増殖を阻害する。
【0079】 「本発明の化合物」の好ましいサブグループは、Rが2−ヒドロキシベンジル
、好ましくは2−ヒドロキシ−4−メトキシベンジルである上記の式Iの化合物
である。
【0080】 本発明は、特に、式I*
【化4】 の「本発明の化合物」 ここで AおよびBは、非置換または置換アミノアシル部分をそれぞれ表し; Rはアリールアルキル基を表し; Rはハロゲン、アルキル、アルコキシまたはヒドロキシアルコキシ基を表し; Rは非置換または4位がメトキシによって置換された2−ヒドロキシベンジル
基を表わし、かつ、Rはアリールアルキル基を表し、かつ、Yは−CO−を表
し;または Rは、シクロアルキル、ナフチル、ピリジルまたはフェニル基がアルキルもし
くはアミノ基で置換されたフェニルによって置換されたアルキル基を表し;かつ
Yが−O−CO−を表す; に関する。
【0081】 好ましい式I*の「本発明の化合物」は、 AおよびBは、L-tert.-ロイシン、L-バリン、L−グルタミン酸メチルエステ
ルまたはグリシンをそれぞれ表し; Rはアリールアルキル基を表し; Rはアルコキシ基を表し; Rは2−ヒドロキシ−4−メトキシベンジル基を表わし; Rはアリールアルキル基を表し、かつ、Yは−CO−を表し;または Rが、シクロアルキル、ナフチル、ピリジルまたはフェニル基がアルキルもし
くはアミノで置換されたフェニルによって置換されたアルキルを表し;かつYが
−O−CO−を表す; ものである。
【0082】 非常に好ましい式I*の「本発明の化合物」は、 AおよびBは、L-tert.-ロイシン、L-バリン、L−グルタミン酸メチルエステ
ルまたはグリシンをそれぞれ表し; RはC−C12アリールアルキル基を表し; RはC−Cアルコキシ基を表し; Rは2−ヒドロキシ−4−メトキシベンジル基を表わし;および RはC−C12アリールアルキル基を表し、かつ、Yは−CO−を表し;ま
たは Rが、C−Cシクロアルキル、ナフチル、ピリジルまたはフェニル基がC −Cアルキルもしくはアミノで置換されたフェニルによって置換されたC −Cアルキル基を表し;かつYが−O−CO−を表す; ものである。
【0083】 本発明のもう一つの好ましい実施態様は、以下の化合物のうちの一つまたは薬
学的に許容されるこれらの化合物の塩の利用に関する: {1−[1−ベンジル−2−ヒドロキシ−3−[1−(2−ヒドロキシ−4−メトキ
シ−ベンジルカルバモイル)−2−メチル−プロピルカルバモイル]−3−(4−
メトキシ−ベンジルアミノ)−プロピルカルバモイル]−2−メチル−プロピル}
−カルバミン酸 ベンジルエステル; N−{4(S)−[N−ベンジルオキシカルボニル−tert−ロイシノイル)アミノ]−
3−(S)−ヒドロキシ−2(R)−(4−メトキシベンジルアミノ)−5−フェニ
ル}ペンタノイル−L−バリン−N−[(2−ヒドロキシ−4−メトキシ)ベンジル
]アミド;または 1−[1−ベンジル−2−ヒドロキシ−3−[1−(2−ヒドロキシ−4−メトキ
シ−ベンジルカルバモイル)−2−メチル−プロピルカルバモイル]−3−(4−
メトキシ−ベンジルアミノ)−プロピルカルバモイル]−2,2−ジメチル−プロ
ピル}−カルバミン酸 tert−ブチルエステル
【0084】 さらに、本発明は 4−[4−(2−ベンジルオキシカルボニルアミノ−3−メチル−ブチリルアミノ
)−3−ヒドロキシ−2−(4−メトキシ−ベンジルアミノ)−5−フェニル−ペ
ンタノイルアミノ]−4−(2−ヒドロキシ−4−メトキシ−ベンジルカルバモイ
ル)−ブタン酸メチルエステル; {1−[1−ベンジル−2−ヒドロキシ−3−[1−(2−ヒドロキシ−4−メトキ
シ−ベンジルカルバモイル)−2−メチル−プロピルカルバモイル]−3−(4−
メトキシ−ベンジルアミノ)−プロピルカルバモイル]−2,2−ジメチル−プロ
ピル}−カルバミン酸 ナフタレン−1−イルメチルエステル; {1−[1−ベンジル−2−ヒドロキシ−3−[1−(2−ヒドロキシ−4−メトキ
シ−ベンジルカルバモイル)−2−メチル−プロピルカルバモイル]−3−(4−
メトキシ−ベンジルアミノ)−プロピルカルバモイル]−2,2−ジメチル−プロ
ピル}−カルバミン酸 ナフタレン−2−イルメチルエステル; {1−[1−ベンジル−2−ヒドロキシ−3−[1−(2−ヒドロキシ−4−メトキ
シ−ベンジルカルバモイル)−2−メチル−プロピルカルバモイル]−3−(4−
メトキシ−ベンジルアミノ)−プロピルカルバモイル]−2,2−ジメチル−プロ
ピル}−カルバミン酸 ピリジン−4−イルメチルエステル; {[1−ベンジル−2−ヒドロキシ−3−[1−(2−ヒドロキシ−4−メトキシ−
ベンジルカルバモイル)−2−メチル−プロピルカルバモイル]−3−(4−メト
キシ−ベンジルアミノ)−プロピルカルバモイル]−メチル}−カルバミン酸 ベ
ンジルエステル;または {1−[1−ベンジル−2−ヒドロキシ−3−[1−(2−ヒドロキシ−4−メトキ
シ−ベンジルカルバモイル)−2,2−ジメチル−プロピルカルバモイル]−3−
(4−メトキシ−ベンジルアミノ)−プロピルカルバモイル]−2,2−ジメチル
−プロピル}−カルバミン酸 ベンジルエステル; 4−[3,3−ジメチル−2−(2−ナフタレン−1−イル−アセチルアミノ)−
ブチリルアミノ]−3−ヒドロキシ−2−(4−メトキシ−ベンジルアミノ)−5
−フェニル−ペンタン酸 [1−(2−ヒドロキシ−4−メトキシ−ベンジル−カ
ルバモイル)−2−メチル−プロピル]−アミド {1−[1−ベンジル−2−ヒドロキシ−3−[1−(2−ヒドロキシ−4−メトキ
シ−ベンジルカルバモイル)−2−メチル−プロピルカルバモイル]−3−(4−
メトキシ−ベンジルアミノ)−プロピルカルバモイル]−2,2−ジメチル−プロ
ピル}−カルバミン酸 3−メチルベンジルエステル 4−{2−[3−(3−アミノ−フェニル)−プロピルアミノ]−3,3−ジメチル
−ブチリルアミノ}−3−ヒドロキシ−2−(4−メトキシ−ベンジルアミノ)−
5−フェニル−ペンタン酸 [1−(2−ヒドロキシ−4−メトキシ−ベンジルカ
ルバモイル)−2−メチル−プロピル]−アミド {1−[1−ベンジル−2−ヒドロキシ−3−[1−(2−ヒドロキシ−4−メトキ
シ−ベンジルカルバモイル)−2−メチル−プロピルカルバモイル]−3−(4−
メトキシ−ベンジルアミノ)−プロピルカルバモイル]−2,2−ジメチル−プロ
ピル}−カルバミン酸 3−アミノ−ベンジルエステル {1−[1−ベンジル−2−ヒドロキシ−3−[1−(2−ヒドロキシ−4−メトキ
シ−ベンジル−カルバモイル)−2−メチル−プロピルカルバモイル]−3−(4
−メトキシ−ベンジルアミノ)−プロピルカルバモイル]−2,2−ジメチル−プ
ロピル}−カルバミン酸 3,5−ジメチル−ベンジルエステル またはこれらの化合物のうちの薬学的に許容される塩 からなる化合物群から選択される化合物に関する。
【0085】 本発明のさらに好ましい実施態様において、本発明は、4−[4−(2−ベンジ
ルオキシカルボニルアミノ−3−メチル−ブチリルアミノ)−3−ヒドロキシ−
2−(4−メトキシ−ベンジルアミノ)−5−フェニル−ペンタノイルアミノ]−
4−(2−ヒドロキシ−4−メトキシ−ベンジルカルバモイル)−ブタン酸メチ
ルエステルまたはこの化合物の薬学的に許容される塩に関する。
【0086】 さらに、本発明は特に、 4−[4−(2−ベンジルオキシカルボニルアミノ−3−メチル−ブチリルアミノ
)−3−ヒドロキシ−2−(4−メトキシ−ベンジルアミノ)−5−フェニル−ペ
ンタノイルアミノ]−4−(2−ヒドロキシ−4−メトキシ−ベンジルカルバモイ
ル)−ブタン酸メチルエステル; {1−[1−ベンジル−2−ヒドロキシ−3−[1−(2−ヒドロキシ−4−メトキ
シ−ベンジル−カルバモイル)−2−メチル−プロピルカルバモイル]−3−(4
−メトキシ−ベンジルアミノ)−プロピルカルバモイル]−2,2−ジメチル−プ
ロピル}−カルバミン酸 ナフタレン−1−イルメチルエステル; {1−[1−ベンジル−2−ヒドロキシ−3−[1−(2−ヒドロキシ−4−メトキ
シ−ベンジルカルバモイル)−2−メチル−プロピルカルバモイル]−3−(4−
メトキシ−ベンジルアミノ)−プロピルカルバモイル]−2,2−ジメチル−プロ
ピル}−カルバミン酸 ナフタレン−2−イルメチルエステル; {1−[1−ベンジル−2−ヒドロキシ−3−[1−(2−ヒドロキシ−4−メトキ
シ−ベンジルカルバモイル)−2−メチル−プロピルカルバモイル]−3−(4−
メトキシ−ベンジルアミノ)−プロピルカルバモイル]−2,2−ジメチル−プロ
ピル}−カルバミン酸 ピリジン−4−イルメチルエステル; {[1−ベンジル−2−ヒドロキシ−3−[1−(2−ヒドロキシ−4−メトキシ−
ベンジルカルバモイル)−2−メチル−プロピルカルバモイル]−3−(4−メト
キシ−ベンジルアミノ)−プロピルカルバモイル]−メチル}−カルバミン酸 ベ
ンジルエステル; {1−[1−ベンジル−2−ヒドロキシ−3−[1−(2−ヒドロキシ−4−メトキ
シ−ベンジルカルバモイル)−2,2−ジメチル−プロピルカルバモイル]−3−
(4−メトキシ−ベンジルアミノ)−プロピルカルバモイル]−2,2−ジメチル
−プロピル}−カルバミン酸 ベンジルエステル;および {1−[(1−ベンジル−2−ヒドロキシ−3−[1−(2−ヒドロキシ−4−メト
キシ−ベンジルカルバモイル)−2−メチル−プロピルカルバモイル]−3−(4
−メトキシ−ベンジルアミノ)−プロピルカルバモイル]−2,2−ジメチル−プ
ロピル}−カルバミン酸 シクロヘキシルメチルエステル; またはヒトまたは動物の治療的処置方法に使用されるそのような化合物の薬学的
に許容される塩 からなる化合物群から選択される化合物に関する。
【0087】 本発明は特に、増殖性疾患、とりわけ腫瘍疾患および特に多触媒性プロテアソ
ーム複合体の阻害に関する疾患を有する温血動物、特にヒトの処置方法(該方法
はそのような処置を要する温血動物に対して、腫瘍を阻害するのに有効な量の「
本発明の化合物」を投与することを包含する)、またはそのような処置のための「
本発明の化合物」の使用に関する。さらに、本発明は、増殖性疾患の処置のため
の「本発明の化合物」の使用に関する。本発明はまた、温血動物、特にヒト中の多
触媒性プロテアソーム複合体の阻害における「本発明の化合物」の使用に関する。
【0088】 本発明は、伝統的な化学療法で許容される希釈液および担体と混合してもよく
、ならびに液剤、錠剤またはカプセル剤といった形態で、非経口的または静脈注
射、好ましくは経口的に投与されてもよい。
【0089】 そのような組成物は、本発明の一部を形成する。それゆえ、本発明はまた、と
りわけ増殖性疾患の処置のため、特にヒトまたは動物の治療的処置のため、医薬
品担体と一体となった式I*の「本発明の化合物」を含む医薬組成物に関する。
【0090】 高い吸収効率および薬物装填(drug loading)を供する経口投与のための安定組
成物は、親水性相、親油性相および界面活性剤を包含する担体媒体を有する本発
明の薬品を製剤化することによって得られる。好ましくは、本組成物は「マイク
ロエマルション前濃縮物」または「エマルション前濃縮物」の、特にo/w(水中油型)
マイクロエマルションまたはエマルションを供するタイプの形態である。しかし
ながら、本組成物は、さらに水性の相、好ましくは水を含むマイクロエマルショ
ンまたはエマルションの形態であってもよい。「マイクロエマルション前濃縮物」
とは、経口投与後、水性媒体中、例えば水中または胃液中で自発的にマイクロエ
マルションを形成する剤型である。マイクロエマルションは、組成物が接触した
場合に自発的または実質上自発的に形成される不透明なまたは実質的に不透明な
コロイド分散である。マイクロエマルションは、熱力学的に安定である。
【0091】 「エマルション前濃縮物」とは、経口投与後、水性媒体中、例えば水中または胃
液中で自発的にエマルションを形成する剤型である。本エマルションは透明で、
熱力学的に安定である。親油性相は担体媒体の重量に対して約10から85%を構成
でき;界面活性剤は担体媒体の重量に対して約5から85%を構成でき;親水性相
は担体媒体の重量に対して約10から50%を構成できる。
【0092】 本発明の化合物は、好ましくは本組成物の重量に対して約1から15%、さらに
好ましくは約2から8%の量で存在する。
【0093】 親水性相は、例えばTranscutol「登録商標」(C-[O-(CH)]-OH
)、Glycofurol「登録商標」(テトラヒドロフルフリルアルコール・ポリエチレング
リコール・エーテルとしても知られている)および1,2-プロピレングリコール
、またはそれらの混合物選択でき、好ましくは1,2-プロピレングリコールで
ある。それは、さらに親水性共成分(co-component)、例えばC−Cアルカノ
ールを含んでいてもよい。
【0094】 好ましい親油性相成分は中鎖脂肪酸トリグリセライド、モノ−、ジ−、トリ−
グリセライドの混合物、およびエステル交換してエトキシ化した植物油である。
適当な中鎖脂肪酸トリグリセライドは、Miglyol「登録商標」、Captex「登録商標」
、Captex「登録商標」、Neobee「登録商標」、およびMazol「登録商標」の商品名で知
られ、商業的に入手可能なものである;Miglyol 812「登録商標」がもっとも好ま
しい。モノ−、ジ−、トリ−グリセライドの混合物とは、好ましくはC12−2 脂肪酸モノ−、ジ−、トリ−グリセライドの混合物を含む。モノ−、ジ−、ト
リ−グリセライド混合物の脂肪酸の構成要素は、飽和および不飽和脂肪酸残基の
両方を含み得る。エステル交換してエトキシ化した植物油は、例えばアーモンド
油、ヤシ油、または好ましくはトウモロコシ油、ヒマワリ油または紅花油で非常
に好ましいのはトウモロコシ油をグリセロールでエステル交換した生成物を含む
。これらモノ−、ジ−、トリ−グリセライド成分に加え、本エステル交換生成物
は、また一般的に少量のフリーのグリセロールを含む。ソフトゼラチンカプセル
が製造される場合には、好ましくは相当なグリセロールが最初に除去され、「実
質上グリセロール・フリーのバッチ」を与える。
【0095】 トウモロコシ油とグリセロールのエステル交換生成物は、特に適したモノ−、ジ
−、トリ−グリセライド混合物を提供する。適したグリセライド生成物の例は、
Maisine「登録商標」[Etablissements Gattefosse, 69804 Saint-Priest, Cedex(F
rance)]の商品名で商業的に入手可能なエステル交換生成物である。Maisine「登
録商標」の脂肪酸の内容は、一般的に:約11%パルミチン酸:約2.5%ステアリン
酸:約29%オレイン酸:約56%リノレン酸;および1.5%その他の酸である。
【0096】 本発明の薬品がマイクロエマルションまたはエマルションの形態で投与される
ならば、モノ−、ジ−、トリ−グリセライド混合物が透き通っており、気温20℃
から25℃で20日間以上の保存でも透き通ったままであることが好ましい。また、
冷蔵庫中約2から8℃の間で24時間保たれ、その後1時間室温で保持されたモノ−
、ジ−、トリ−グリセライド混合物のサンプルは、透き通っているべきである。
また、モノ−、ジ−、トリ−グリセライドは低飽和脂肪酸(low saturated fatty
acid)を有するのが好ましい。これらの要件を満たすモノ−、ジ−、トリ−グリ
セライド混合物は、構成要素の飽和脂肪酸を除去し、構成要素の不飽和脂肪酸を
増加させるという当該分野で既知の分離技術によって、商業的に入手可能な生成
物から得られる。一般的に、構成要素の総飽和脂肪酸は、親油性相の総重量に基
づいた重量の15%以下となろう。適切な合成方法が、WO 93/09211に記載されて
いる。親油性相は、さまざまな植物油と平均分子量200から800のポリエチレング
リコールを、適当な触媒の存在下反応させることによって得られるようなエステ
ル交換してエトキシ化した植物油を、代わりに含み得る。その手順は既知であり
、一例がUS Patent 3 288 824に記載されている。エステル交換してエトキシ化
したトウモロコシ油が、特に好ましい。好ましいエステル交換してエトキシ化し
た植物油はLabrafil M 2125 CS「登録商標」である。
【0097】 適当な界面活性剤の例は: i) 天然または水素化されたひまし油とエチレンオキシドとの反応生成物。Cr
emophor「登録商標」の商品名で入手可能な油がとりわけ適当である。特に適当な
ものは、Cremophor RH 40「登録商標」とCremophor RH60「登録商標」である。また
適当なものに、Cremophor EL「登録商標」の商品名で入手可能なポリエチレングリ
コールひまし油がある。また使用され得る類似のまたは同一の生成物は、Nikkol
「登録商標」、Mapeg「登録商標」、Incrocas「登録商標」およびTagat「登録商標」の商
品名で入手可能である。
【0098】 ii) ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、例えばTween「登録商標」
の商品名で知られ商業的に入手可能なタイプのエステル。 iii)ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、例えばMyrj「登録商標」の商品名で知
られ商業的に入手可能なタイプのポリオキシエチレンステアリン酸エステル。 iv) 例えば、Pluronic「登録商標」、Emkalyx「登録商標」およびPoloxamer「登録
商標」、とりわけPluronic F68「登録商標」およびPoloxamer 188「登録商標」の商品
名で知られ商業的に入手可能なポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレン共重
合体およびブロック共重合体。
【0099】 v) スルホコハク酸ジオクチルまたはコハク酸ジ−[2−エチルヘキシル] vi) リン脂質、特にレシチン vii) ポリプロピレングリコール・モノ−およびジ−脂肪酸エステル
【0100】 選択された界面活性剤は、少なくともHLB(親水性/親油性バランス)値が少
なくとも10であることが好ましい。
【0101】 ここで商品名で言及されている生成物の十分な物理的特性は、例えばH.P.Fied
ler著「Lexikon der Hilfsstoffe fuer Pharmazie, Kosmetik und Angrenzende G
ebiete」, Editio Cantor, D-7960 Aulendorf, Germany, 第3改訂および拡張版(
1989)から得られる。好ましい親水性相の構成要素、親油性相および界面活性剤
の相対比率は、「マイクロエマルション」領域内では標準3方向プロット(standar
d three way plot)の関係にある。それゆえ得られた本組成物は、安定性の高い
マイクロエマルション前濃縮物である。
【0102】 代わりに、本組成物は、エマルション前濃縮物を提供するように選択されても
よい。本エマルション前濃縮組成物もまた、優秀な安定特性を示す。
【0103】 医薬組成物は、また、さらなる添加剤もしくは成分、例えば抗酸化剤を含んで
もよい。それらは、経口投与された場合に、例えば濃度や標準生物学的利用能試
験で得られる高水準の生物学的利用能に関して、とりわけ有利な性質を示す。薬
物動態パラメーター、例えば吸収および血中濃度は、また驚くほど予想しやすく
なり、不規則な吸収を伴う投与における問題も排除されまたは減少し得る。さら
に本医薬組成物は、界面活性物質、例えば胃腸管に存在する胆汁塩に有効である
【0104】 経口で利用する本医薬組成物は、単位投薬形態、例えば経口投与可能なカプセ
ルの中に充填することによって好ましくは混ぜ合わされる。本カプセル殻は、軟
または硬ゼラチンカプセルでもよい。しかしながら、所望により、本医薬組成物
は服用に適した溶液形態(a drink solution form)であってもよく、服用に適し
たエマルションまたはマイクロエマルション系を提供する水または任意の他の水
性系を含んでもよい。
【0105】 本発明の化合物は、本発明に従った利用および方法に要する投薬に十分耐えら
れる。人種、年齢、個人の健康状態、投与方式および各自の病像に従って、例え
ば日に約0.05から約10g、好ましくは約0.1から5g、例えば約0.15gから1.5g
の「本発明の化合物」の有効投与量を体重約70kgの温血動物に投与した。
【0106】 本発明は、特に、増殖性疾患、例えば固形腫瘍の処置のための医薬組成物の製
造およびそのような増殖性疾患の処置のためのそれらの使用における、「本発明
の化合物」の使用、およびとりわけ式I*のものに関する。
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成13年4月18日(2001.4.18)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【化1】 〔式中、 AおよびBは、結合または非置換もしくは置換アミノアシル部分をそれぞれ表し
; Rは水素;アミノ保護基;あるいは式RY−基、ここで Rは水素または非置換もしくは置換アルキル、アルケニル、アルキニル、アリ
ール、アリールアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロサ
イクリルもしくはヘテロサイクリルアルキル基を表し;そして Yは−CO−;−NH−CO−;−NH−CS−;−SO−;−O−CO−;
または−O−CS−を表わし; Rは天然型アミノ酸の側鎖;アルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールア
ルキルまたはシクロアルキルアルキル基;またはトリメチルシリルメチル、2−
チエニルメチルまたはスチリルメチル基を表し; Rはハロゲン、アルキル、アルコキシまたはヒドロキシアルコキシ基を表し;
そして Rは2(R)−ヒドロキシインダン−1(S)−イル;(S)−2−ヒドロキシ−1
−フェニルエチル;または非置換もしくは4位がメトキシによって置換された2
−ヒドロキシベンジルを表す〕 の2,4−ジアミノ−3−ヒドロキシカルボン酸の遊離型または薬学的に許容さ
れるその塩または複合体の形での、多触媒性プロテアソーム複合体の阻害に応答
する増殖性疾患の処置のための医薬組成物の製造における使用。
【化2】 〔式中、 AおよびBは、非置換または置換アミノアシル部分をそれぞれ表し; Rはアリールアルキル基を表し; Rはハロゲン、アルキル、アルコキシまたはヒドロキシアルコキシ基を表し;
は非置換または4位がメトキシによって置換された2−ヒドロキシベンジル
基を表わし;かつ Rはアリールアルキル基を表し、かつ Yは−CO−を表し;または Rが、シクロアルキル、ナフチル、ピリジルまたはフェニル基がアルキルもし
くはアミノで置換されたフェニルによって置換されたアルキル基を表し;かつ Yが−O−CO−を表す; 化合物または薬学的に許容されるその塩。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0007】 アリール、ヘテロアリールならびにアリールアルキルおよびヘテロアリールア
ルキルのアリール部分は、例えばピリジル、ナフチルもしくはベンズイミダゾイ
ルといった単環または多環であってもよい。アリールアルキルまたはヘテロアリ
ールアルキルのアルキレン部分は、例えばヒドロキシ基で置換されていてもよい
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07K 5/00 A61K 37/02 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZW ),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU, TJ,TM),AE,AG,AL,AM,AT,AU, AZ,BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,C N,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DZ,EE ,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,HR, HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,K P,KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU ,LV,MA,MD,MG,MK,MN,MW,MX, NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,S G,SI,SK,SL,TJ,TM,TR,TT,TZ ,UA,UG,US,UZ,VN,YU,ZA,ZW (72)発明者 ヨハン・ツィンマーマン ドイツ連邦共和国デー−79424アウゲン、 レーテンシュトラーセ3番 (72)発明者 カルロス・ガルシア−エチェベリア スイス、ツェーハー−4052バーゼル、レン ベーク98番 (72)発明者 ディーター・ショルツ オーストリア、アー−1040ビーン、バイリ ンガーガッセ31/5番 (72)発明者 パスカル・フュレ フランス、エフ−68800タン、リュ・デ ュ・リージェルスブール24番 (72)発明者 パトリツィア・イムバッハ スイス、ツェーハー−4303カイザーアウグ スト、マッテンベーク7番 Fターム(参考) 4C084 AA02 AA07 BA01 BA14 BA23 CA59 NA14 ZA89 ZB26 4H006 AA01 AA03 AB28 BN10 BN30 BP10 BR10 BV22 RA06 4H045 AA10 AA30 BA11 EA28 EA29 FA20 【要約の続き】

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式I 【化1】 〔式中、 AおよびBは、結合または非置換もしくは置換アミノアシル部分をそれぞれ表し
    ; Rは水素;アミノ保護基;あるいは式RY−基、ここで Rは水素または非置換もしくは置換アルキル、アルケニル、アルキニル、アリ
    ール、アリールアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロサ
    イクリルもしくはヘテロサイクリルアルキル基を表し;そして Yは−CO−;−NH−CO−;−NH−CS−;−SO−;−O−CO−;
    または−O−CS−を表わし; Rは天然型アミノ酸の側鎖;アルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールア
    ルキルまたはシクロアルキルアルキル基;またはトリメチルシリルメチル、2−
    チエニルメチルまたはスチリルメチル基を表し; Rはハロゲン、アルキル、アルコキシまたはヒドロキシアルコキシ基を表し;
    そして Rは2(R)−ヒドロキシインダン−1(S)−イル;(S)−2−ヒドロキシ−1
    −フェニルエチル;または非置換もしくは4位がメトキシによって置換された2
    −ヒドロキシベンジルを表す〕 の2,4−ジアミノ−3−ヒドロキシカルボン酸の遊離型または薬学的に許容さ
    れるその塩または複合体の形での、増殖性疾患の処置のための医薬組成物の製造
    における使用。
  2. 【請求項2】 式Iの化合物であって、 AおよびBが、結合または非置換もしくはアルキルもしくはアルコキシカルボニ
    ルアルキルによって置換されたアミノアシル部分をそれぞれ表し; Rは水素;アミノ保護基;あるいは式RY−基、ここで Rは水素または非置換もしくは置換アルキル、アルケニル、アルキニル、アリ
    ール、アリールアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロサ
    イクリルもしくはヘテロサイクリルアルキル基を表し;そして Yは−CO−;−NH−CO−;−NH−CS−;−SO−;−O−CO−;
    または−O−CS−を表わし; Rは天然型アミノ酸の側鎖;アルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールア
    ルキルまたはシクロアルキルアルキル基;またはトリメチルシリルメチル、2−
    チエニルメチルまたはスチリルメチル基を表し; Rはハロゲン、アルキル、アルコキシまたはヒドロキシアルコキシ基を表し;
    そして Rは2(R)−ヒドロキシインダン−1(S)−イル;(S)−2−ヒドロキシ−1
    −フェニルエチル;または非置換もしくは4位がメトキシによって置換された2
    −ヒドロキシベンジル基を表わす; 2,4−ジアミノ−3−ヒドロキシカルボン酸の請求項1に記載の使用。
  3. 【請求項3】 式Iの化合物であって、 AおよびBが、結合または非置換もしくはアルキルもしくはアルコキシカルボニ
    ルアルキルによって置換されたアミノアシル部分をそれぞれ表し; Rは水素;アミノ保護基;あるいは式RY−基、ここで Rは水素または非置換もしくは置換アルキル、アルケニル、アルキニル、アリ
    ール、アリールアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロサ
    イクリルもしくはヘテロサイクリルアルキル基を表し;そして Yは−CO−;−NH−CO−;−NH−CS−;−SO−;−O−CO−;
    または−O−CS−を表わし; Rはアリールアルキル基を表し; Rはハロゲン、アルキル、アルコキシまたはヒドロキシアルコキシ基を表し;
    そして Rは非置換もしくは4位がメトキシによって置換された2−ヒドロキシベンジ
    ル基を表わす; 2,4−ジアミノ−3−ヒドロキシカルボン酸の請求項1に記載の使用。
  4. 【請求項4】 式Iの化合物であって、 AおよびBが、非置換もしくはC−CアルキルもしくはC−Cアルコキ
    シカルボニルC−Cアルキル基によって置換されたアミノアシル部分をそれ
    ぞれ表し; Rは水素;あるいは式RY−基、ここで Rは水素;非置換またはフェノキシ、ヒドロキシもしくはアミノ基で置換され
    たC−Cアルキル;C−Cアルケニル;C−Cアルキニル;C
    10アリール;非置換またはヒドロキシ、C−Cアルキル、アミノもしく
    はC−Cアルキルアミノ基で置換されたC−C12アリールアルキル;ピ
    リジルC−Cアルキル基を表し;そして Yは−O−CO−または−CO−を表し; RはC−C12アリールアルキル基を表し; Rはハロゲン、C−Cアルキル、C−Cアルコキシまたはヒドロキシ
    −Cアルコキシ基を表し;そして Rは非置換または4位がメトキシによって置換された2−ヒドロキシベンジル
    基を表わす; 2,4−ジアミノ−3−ヒドロキシカルボン酸の請求項1に記載の使用。
  5. 【請求項5】 式Iの化合物であって、 AおよびBが、非置換もしくはC−CアルキルもしくはC−Cアルコキ
    シカルボニルC−Cアルキルによって置換されたアミノアシル部分をそれぞ
    れ表し; Rは水素;あるいは式RY−基、ここで Rは水素;非置換またはフェノキシ、ヒドロキシもしくはアミノ基で置換され
    たC−Cアルキル;C−Cアルケニル;C−Cアルキニル;C
    10アリール;非置換またはヒドロキシ、C−Cアルキル、アミノまたは
    −Cアルキルアミノ基で置換されたC−C12アリールアルキル;ピリ
    ジルC−Cアルキル基を表し;そして Yは−O−CO−または−CO−を表し; RはC−C12アリールアルキル基を表し; RはC−Cアルコキシ基を表し;そして Rは4位がメトキシによって置換された2−ヒドロキシベンジル基を表わす;
    2,4−ジアミノ−3−ヒドロキシカルボン酸の請求項1に記載の使用。
  6. 【請求項6】 式I〔式中の記号と置換基は請求項1で記載された意味を有
    する〕の遊離型もしくは薬学的に許容される塩もしくは複合体の形の2,4−ジ
    アミノ−3−ヒドロキシカルボン酸の治療上の有効量を、増殖性疾患を有する温
    血動物に投与する、ヒトを含む温血動物の処置方法。
  7. 【請求項7】 治療上の有効な投与量が腫瘍における細胞増殖を阻害する、
    請求項6に記載の方法。
  8. 【請求項8】 式I* 【化2】 〔式中、 AおよびBは、非置換または置換アミノアシル部分をそれぞれ表し; Rはアリールアルキル基を表し; Rはハロゲン、アルキル、アルコキシまたはヒドロキシアルコキシ基を表し;
    は非置換または4位がメトキシによって置換された2−ヒドロキシベンジル
    基を表わし;かつ Rはアリールアルキル基を表し、かつ Yは−CO−を表し;または Rが、シクロアルキル、ナフチル、ピリジルまたはフェニル基がアルキルもし
    くはアミノで置換されたフェニルによって置換されたアルキル基を表し;かつ Yが−O−CO−を表す; 化合物または薬学的に許容されるその塩。
  9. 【請求項9】 請求項8に記載の式I*の化合物であって、 AおよびBが、L-tert.-ロイシン、L-バリン、L−グルタミン酸メチルエステ
    ルまたはグリシンをそれぞれ表し; Rはアリールアルキル基を表し; Rはアルコキシ基を表し; Rは2−ヒドロキシ−4−メトキシベンジル基を表わし; Rはアリールアルキル基を表し、かつ Yは−CO−を表し;または Rが、シクロアルキル、ナフチル、ピリジルまたはフェニル基がアルキルもし
    くはアミノ基で置換されたフェニルによって置換されたアルキル基を表し;かつ
    Yが−O−CO−を表す; 化合物または薬学的に許容されるその塩。
  10. 【請求項10】 請求項8に記載の式I*の化合物であって、 AおよびBが、L-tert.-ロイシン、L-バリン、L−グルタミン酸メチルエステ
    ルまたはグリシンをそれぞれ表し; RはC−C12アリールアルキル基を表し; RはC−Cアルコキシ基を表し; Rは2−ヒドロキシ−4−メトキシベンジル基を表わし;および RはC−C12アリールアルキル基を表し、かつ Yは−CO−を表す;または Rが、C−Cシクロアルキル、ナフチル、ピリジルまたはフェニル基がC −Cアルキルもしくはアミノ基で置換されたフェニルによって置換されたC −Cアルキル基を表し;かつYが−O−CO−を表す; 化合物または薬学的に許容されるその塩。
  11. 【請求項11】 請求項8に記載の式I*の化合物であって、 4−[4−(2−ベンジルオキシカルボニルアミノ−3−メチル−ブチリルアミノ
    )−3−ヒドロキシ−2−(4−メトキシ−ベンジルアミノ)−5−フェニル−ペ
    ンタノイルアミノ]−4−(2−ヒドロキシ−4−メトキシ−ベンジルカルバモイ
    ル)−ブタン酸メチルエステル; {1−[1−ベンジル−2−ヒドロキシ−3−[1−(2−ヒドロキシ−4−メトキ
    シ−ベンジル−カルバモイル])−2−メチル−プロピルカルバモイル]−3−(4
    −メトキシ−ベンジルアミノ)プロピルカルバモイル]−2,2−ジメチル−プロ
    ピル}−カルバミン酸 ナフタレン−1−イルメチルエステル; {1−[1−ベンジル−2−ヒドロキシ−3−[1−(2−ヒドロキシ−4−メトキ
    シ−ベンジルカルバモイル)−2−メチル−プロピルカルバモイル]−3−(4−
    メトキシ−ベンジルアミノ)−プロピルカルバモイル]−2,2−ジメチル−プロ
    ピル}−カルバミン酸 ナフタレン−2−イルメチルエステル; {1−[1−ベンジル−2−ヒドロキシ−3−[1−(2−ヒドロキシ−4−メトキ
    シ−ベンジルカルバモイル)−2−メチル−プロピルカルバモイル]−3−(4−
    メトキシ−ベンジルアミノ)−プロピルカルバモイル]−2,2−ジメチル−プロ
    ピル}−カルバミン酸 ピリジン−4−イルメチルエステル; {[1−ベンジル−2−ヒドロキシ−3−[1−(2−ヒドロキシ−4−メトキシ−
    ベンジルカルバモイル)−2−メチル−プロピルカルバモイル]−3−(4−メト
    キシ−ベンジルアミノ)−プロピルカルバモイル]−メチル}−カルバミン酸 ベ
    ンジルエステル;または {1−[1−ベンジル−2−ヒドロキシ−3−[1−(2−ヒドロキシ−4−メトキ
    シ−ベンジルカルバモイル)−2,2−ジメチル−プロピルカルバモイル]−3−
    (4−メトキシ−ベンジルアミノ)−プロピルカルバモイル]−2,2−ジメチル
    −プロピル}−カルバミン酸 ベンジルエステル; およびこれらの化合物の薬学的に許容される塩 からなる化合物群から選択される化合物。
  12. 【請求項12】 請求項8に記載の式I*の化合物であって、 4−[4−(2−ベンジルオキシカルボニルアミノ−3−メチル−ブチリルアミノ
    )−3−ヒドロキシ−2−(4−メトキシ−ベンジルアミノ)−5−フェニル−ペ
    ンタノイルアミノ]−4−(2−ヒドロキシ−4−メトキシ−ベンジルカルバモイ
    ル)−ブタン酸メチルエステル またはこの化合物の薬学的に許容される塩 である化合物。
  13. 【請求項13】 請求項8に記載の式I*の化合物であって、 4−[3,3−ジメチル−2−(2−ナフタレン−1−イル−アセチルアミノ)−
    ブチリルアミノ]−3−ヒドロキシ−2−(4−メトキシ−ベンジルアミノ)−5
    −フェニル−ペンタン酸 [1−(2−ヒドロキシ−4−メトキシ−ベンジルカル
    バモイル)−2−メチル−プロピル]−アミド; {1−[1−ベンジル−2−ヒドロキシ−3−[1−(2−ヒドロキシ−4−メトキ
    シ−ベンジルカルバモイル)−2−メチル−プロピルカルバモイル]−3−(4−
    メトキシ−ベンジルアミノ)−プロピルカルバモイル]−2,2−ジメチル−プロ
    ピル}−カルバミン酸 3−メチルベンジルエステル; 4−{2−[3−(3−アミノ−フェニル)−プロピルアミノ]−3,3−ジメチル
    −ブチリルアミノ}−3−ヒドロキシ−2−(4−メトキシ−ベンジルアミノ)−
    5−フェニル−ペンタン酸 [1−(2−ヒドロキシ−4−メトキシ−ベンジルカ
    ルバモイル)−2−メチル−プロピル]−アミド; {1−[1−ベンジル−2−ヒドロキシ−3−[1−(2−ヒドロキシ−4−メトキ
    シ−ベンジルカルバモイル)−2−メチル−プロピルカルバモイル]−3−(4−
    メトキシ−ベンジルアミノ)−プロピルカルバモイル]−2,2−ジメチル−プロ
    ピル}−カルバミン酸 3−アミノ−ベンジルエステル {1−[1−ベンジル−2−ヒドロキシ−3−[1−(2−ヒドロキシ−4−メトキ
    シ−ベンジルカルバモイル)−2−メチル−プロピルカルバモイル]−3−(4−
    メトキシ−ベンジルアミノ)−プロピルカルバモイル]−2,2−ジメチル−プロ
    ピル}−カルバミン酸 3,5−ジメチル−ベンジルエステル; {1−[(1−ベンジル−2−ヒドロキシ−3−[1−(2−ヒドロキシ−4−メト
    キシ−ベンジルカルバモイル)−2−メチル−プロピルカルバモイル]−3−(4
    −メトキシ−ベンジルアミノ)−プロピルカルバモイル]−2,2−ジメチル−プ
    ロピル}−カルバミン酸 シクロヘキシルメチルエステル; およびこれらの化合物の薬学的に許容される塩 からなる化合物群から選択されるの化合物。
  14. 【請求項14】 ヒトもしくは動物の治療的処置における使用のための、請
    求項8に記載の式I*の化合物または薬学的に許容されるその塩
  15. 【請求項15】 薬学的担体と共に、式I*の請求項8に記載の化合物また
    は薬学的に許容されるその塩を含む医薬組成物。
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