JP2002542078A - 耐摩耗性ベルト並びにその製造プロセス - Google Patents

耐摩耗性ベルト並びにその製造プロセス

Info

Publication number
JP2002542078A
JP2002542078A JP2000612641A JP2000612641A JP2002542078A JP 2002542078 A JP2002542078 A JP 2002542078A JP 2000612641 A JP2000612641 A JP 2000612641A JP 2000612641 A JP2000612641 A JP 2000612641A JP 2002542078 A JP2002542078 A JP 2002542078A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cover element
belt
woven
power transmission
wear
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2000612641A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3547403B2 (ja
Inventor
パティー ギブソン,ダニエル
ゴードン マッキントッシュ,ジェームズ
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Gates Corp
Original Assignee
Gates Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Family has litigation
First worldwide family litigation filed litigation Critical https://patents.darts-ip.com/?family=10852001&utm_source=google_patent&utm_medium=platform_link&utm_campaign=public_patent_search&patent=JP2002542078(A) "Global patent litigation dataset” by Darts-ip is licensed under a Creative Commons Attribution 4.0 International License.
Application filed by Gates Corp filed Critical Gates Corp
Publication of JP2002542078A publication Critical patent/JP2002542078A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3547403B2 publication Critical patent/JP3547403B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B32LAYERED PRODUCTS
    • B32BLAYERED PRODUCTS, i.e. PRODUCTS BUILT-UP OF STRATA OF FLAT OR NON-FLAT, e.g. CELLULAR OR HONEYCOMB, FORM
    • B32B25/00Layered products comprising a layer of natural or synthetic rubber
    • B32B25/10Layered products comprising a layer of natural or synthetic rubber next to a fibrous or filamentary layer
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B32LAYERED PRODUCTS
    • B32BLAYERED PRODUCTS, i.e. PRODUCTS BUILT-UP OF STRATA OF FLAT OR NON-FLAT, e.g. CELLULAR OR HONEYCOMB, FORM
    • B32B25/00Layered products comprising a layer of natural or synthetic rubber
    • B32B25/16Layered products comprising a layer of natural or synthetic rubber comprising polydienes homopolymers or poly-halodienes homopolymers
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B32LAYERED PRODUCTS
    • B32BLAYERED PRODUCTS, i.e. PRODUCTS BUILT-UP OF STRATA OF FLAT OR NON-FLAT, e.g. CELLULAR OR HONEYCOMB, FORM
    • B32B7/00Layered products characterised by the relation between layers; Layered products characterised by the relative orientation of features between layers, or by the relative values of a measurable parameter between layers, i.e. products comprising layers having different physical, chemical or physicochemical properties; Layered products characterised by the interconnection of layers
    • B32B7/04Interconnection of layers
    • B32B7/12Interconnection of layers using interposed adhesives or interposed materials with bonding properties
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16GBELTS, CABLES, OR ROPES, PREDOMINANTLY USED FOR DRIVING PURPOSES; CHAINS; FITTINGS PREDOMINANTLY USED THEREFOR
    • F16G1/00Driving-belts
    • F16G1/28Driving-belts with a contact surface of special shape, e.g. toothed
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B32LAYERED PRODUCTS
    • B32BLAYERED PRODUCTS, i.e. PRODUCTS BUILT-UP OF STRATA OF FLAT OR NON-FLAT, e.g. CELLULAR OR HONEYCOMB, FORM
    • B32B2433/00Closed loop articles
    • B32B2433/04Driving belts

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Casting Or Compression Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Treatments For Attaching Organic Compounds To Fibrous Goods (AREA)
  • Moulding By Coating Moulds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 既知のベルト構造に比べて、改良された摩擦耐性即ち耐摩耗性、削減した騒音、削減した摩擦熱発生、及び改良された寸法安定性を示すように成した耐摩耗性複合材料を含んで成る動力伝達表面を有し、さらにその製造プロセスをも有するように成した、動力伝達エンドレスベルト及びそれらの製造プロセスである。より詳細には、少なくとも1つの摩擦改質成分と少なくとも1つの結合剤成分とを含んで成るようにした、摩擦耐性及び騒音耐性のカバー・エレメント(20)を有する歯付きエンドレスベルトである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (発明の背景) 本発明は、高い耐摩耗性を示す動力伝達表面を有するエンドレスベルトに関す
るものであり、より詳細には、ベルトの歯部分及びランド部分の外側表面に沿っ
て密着して位置決めされる耐摩耗性織布カバーを有するように成し、織布カバー
の外側表面に対して接着され、且つ好ましくは織布カバーの中に部分的に浸透さ
れるコーティングをも有するように成した歯付きエンドレスベルトに関するもの
であり、更にはそのようなベルトを製造する方法に関するものでもある。コーテ
ィングは、特にはその高負荷運転下において、改良した耐摩耗性即ち耐アブレ−
シブ磨耗性(abrasion-resistance)と改良した摩擦特性とをベルトに対して提
供するように成した、耐摩耗性複合材料を含んで成る。
【0002】 Vベルト、Vリブ付きベルト、及び平坦ベルトだけでなく、同期ベルトすなわ
ちタイミングベルトなどのような歯付きベルトをも包含するエンドレスベルトは
、様々な用途において使用される。歯付きベルト又は同期ベルト、Vベルト及び
Vリブ付きベルトを包含する動力伝達ベルトの具体例は、米国特許第3,138
,962号、同第3,200,180号、同第4,330,287号、及び同第
4,332,576号明細書に開示されている。そのようなベルトの製造方法の
具体例は、上述の米国特許第3,200,180号、同第3,772,929号
及び同第4,066,732号明細書に開示されている。これらの特許引例は、
様々な形式の動力伝達ベルト及びその現在の製造技術に関する単なる具体例であ
る。
【0003】 ゴム弾性である本体部分と、本質的に非伸張性の補強部材と、所定のピッチで
ベルトの下面に沿って延在する複数の駆動歯とを概ね含んで成る歯付きベルトは
、様々な工業用システム及び自動車駆動システムを包含する、高温、高速及び/
又は高負荷の環境において、特に有益なものとして使用される。自動車の用途で
は、ますます増大する高負荷の下において且つ約120℃の平均運転温度におい
て首尾良く機能することが可能である歯付きベルトについて、ますます需要が増
大している。そのような用途に関する運転温度要求事項は、近い将来、150℃
又はそれ以上に達すると予測されている。
【0004】 そのような高負荷、高温及び/又は高速の条件下では、歯付きエンドレスベル
トの歯は、劣化することが普通であり、歯に掛かる厳しい剪断応力が、亀裂の形
成と歯の欠落を結果として生じさせる。耐摩耗性織布カバー要素は、ゴム弾性の
歯をそのような応力から保護するために、そのようなベルトの歯部分及びランド
部分を覆って使用される。しかしながら、この修正だけでは、いくつかの特に要
求が厳しい用途において完全に申し分のないものではないと判明した。長期の高
負荷又は高速の運転において、そのような織布カバーは、摩耗してしまう傾向が
あり、寸法変化及び/又は早すぎるベルトの破損を結果として生じる。更になお
、その下に位置するエラストマーからなるベルト構造には、硫化プロセスの間及
び/又は運転の際に織布カバーの組織を通って移動し、それに従って、ベルトの
動力伝達表面において露出してしまうという傾向もある。この比較的摩擦係数の
高い材料がベルトの動力伝達表面に存在することは、ベルトの運転の際にベルト
とスプロケット境界における大きな騒音及び摩擦熱の発生を結果として生じる。
騒音の発生は、非常に不都合であると考慮され、摩擦熱の発生及び熱の上昇は、
ベルトの寿命を短縮する。
【0005】 従来のベルト運転において一般的な問題である騒音発生及び/又は摩擦熱上昇
に関して提案されている1つの解決策は、ベルトの動力伝達表面の実際の摩擦係
数を削減することであった。1つのそのようなアプローチは、スプロケット歯と
接触する場所であるベルト表面近傍からエラストマーを可能な限り隔離し或いは
引き離すことを包含する。そのような1つのアプローチは、例えば、耐摩耗性織
布カバーの外側表面が、そのような外側表面に対して接着されるエラストマー不
透過性材料の結合層の存在によって、ベルト・エラストマーに対して接触しない
ように維持されるように成して、米国特許第3,772,929号明細書で採用
されている。
【0006】 第2のアプローチは、ベルトの駆動表面の実際の摩擦係数を減少させるべく、
耐摩耗性織布カバー要素に被せて比較的純粋なポリテトラフルオロエチレン(P
TFE)層を組み込むことであった。
【0007】 耐摩擦性を更に改良することに関する第3のアプローチは、フッ素含有プラス
チックを含んで成るポリマー・マトリックスによってベルトの運動伝達表面をコ
ーティングすることを包含した。欧州特許公開公報第0662571A1号では
、それらのベルトの製造プロセスが、ベルトの運動伝達表面に被せてそのような
マトリックスを塗布し、その後、それが架橋結合プロセスによってそれ自体をゴ
ム弾性ベルト要素に対して結合するようにしてマトリックスを乾燥させるという
各ステップを包含するように成して、開示されている。
【0008】 エンドレスベルト構造における摩擦、騒音及び/又は摩擦熱発生の各問題に対
するこれらのアプローチは、何れのものも、特に非常に高い負荷の用途では、完
全に満足できると考えられるものではない。ベルト表面が、織布カバー要素の外
側表面の上における比較的貧弱な摩擦耐性であるか或いは低温積層コーティング
によって、エラストマーから成るベルトに対して接触せずに留まる場合、高負荷
又は高温の運転は、一般に、コーティングの剥離又は融解を結果として引き起こ
す。一般に、低温、低摩擦耐性のラミネートが継続的な使用によって織布層から
剥離し或いは融解するとき、ベルトの負荷担持部材の中心と、長手方向に離間配
置される隣接歯の間における各ランド部分の底面との間隔は、減少する。この寸
法変化は、ベルトのピッチ・ラインの径に影響を及ぼし、貧弱な歯とスプロケッ
トと噛み合いを結果として生じ、それに従って、増大したベルト騒音をも結果と
して生じる。更になお、コーティング層が減っていくと、織布カバーは、スプロ
ケットに対して露出され、最終的には、そのような層の劣化そしてベルトのエラ
ストマー部分の露出に至る。
【0009】 耐摩耗性織布カバー要素の表面に被せて組み込まれる実質的に純粋なPTFE
層は、駆動表面において摩擦係数の縮小を生じるが、非常に貧弱な耐摩耗性を示
すものであり、従って、使用によってベルトから剥離してしまうことになり、こ
こでもまた、耐摩耗性織布層を露出させ、前述のようにそれに付随した各問題を
提示するのである。
【0010】 ベルト本体と共に架橋結合可能であり、フッ素含有プラスチック材料を含有す
るように成したマトリックスを含んで成る、耐摩耗性カバー・エレメントに被せ
たコーティングの組込みもまた、同様に不十分なものであると考えられている。
開示の教示内容に従って織布表面に被せてそのようなコーティングを塗布するこ
とは、ベルト表面における比較的薄い層のみの被着を結果として生じるものであ
ると判明し、それは、劣った耐摩耗性を示すものであると判明したのである。引
例において提案された構造では、織布カバーの厚さ全体の中で比較的大きな割合
がコーティング材料から離れた所に留まり、従って、繊維対繊維の摩擦がベルト
の運転の際に織布の内部で発生すると考えられる。これは、織布それ自身内部に
おける磨耗に至るものであり、結果として、潜在的に運転寿命を減少させると考
えられるのである。
【0011】 従って、既知のエンドレスベルト構造及びそれらの製造プロセスは、ベルト騒
音、摩擦熱発生及び寸法不安定性に関するそれらの組み合わされた問題に対して
有効に対処するものではなかった。
【0012】 結果として、改良した耐摩耗性及びベルト運転の間における縮小した騒音を提
示し、大きな摩擦熱の発生を示すものではなく、評価可能且つ予測可能な運転寿
命期間に渡って寸法的変化のない安定した状態のままに留まるように成して、高
温で作動する用途において使用される歯付きエンドレスベルトをも包含するエン
ドレスベルトを製造するという必要性は、残ったままなのである。
【0013】 (発明の要約) 従って、本発明の主たる目的は、従来の構造の不都合を克服するように成し、
ベルトが、長期の予測可能な運転寿命期間全体に渡って、削減した騒音発生と、
削減した熱発生と、改良した耐摩耗性と、寸法的な安定性とを示すように成した
、エンドレスベルトを提供することである。
【0014】 本発明のもう1つの目的は、上述の形式のものであるベルトの製造方法を提供
することである。
【0015】 更なる目的は、実質的にその運転寿命期間全体に渡り、一方では織布カバーと
耐摩耗性コーティングの間において、他方では織布カバーと下に位置するエラス
トマーから成るベルト要素の間においてすぐれた接着を示すように成したベルト
を提供することである。
【0016】 上述の目的及びその他の目的を達成するために、且つ本文において具現化され
且つ広範に説明されるような本発明の目的に従って、動力伝達ベルトが提供され
ており、動力伝達ベルトは、ゴム弾性ベルト本体部分とベルトの少なくとも摩耗
する動力伝達部分をカバーする織布カバー要素とを有し、織布カバー要素の表面
を覆ってコーティングされるとともに、織布カバー要素の厚さ全体の少なくとも
一部の中に浸透する耐摩耗性の摩擦改質複合材料をも有し、好ましくは、耐摩耗
性複合材料が境界によってエラストマー本体部分から分離されるように成されて
いる。1つの好適な実施例では、耐摩耗性複合材料の摩擦改質成分の少なくとも
一部は、間隙すなわち境界によって耐摩耗性複合材料のマトリックス部分から分
離される。
【0017】 更なる1つの具現化したものとして、上述された形式のエンドレスベルトの製
造方法が提供され、その製造方法は、少なくとも1つの架橋結合可能な成分を含
んで成る織布処理材料によって織布カバー要素を処理し、そのとき織布の中にお
ける気孔の少なくとも1つが織布処理材料を少なくとも部分的に免れたままであ
るように成し、少なくとも1つの結合剤成分と少なくとも1つの摩擦改質成分と
を含んで成る耐摩耗性複合材料を織布カバー要素の第1の表面に対して塗布し、
耐摩耗性複合材料の少なくとも一部を織布カバー要素の厚さ全体の少なくとも一
部の中に浸透させ、摩擦改質成分の幾分かが織布の中における1つ又はそれ以上
の気孔の内部に位置するように成し、そして 耐摩耗性複合材料を重合する工程
を含む。請求項に従って有益に製造され得るベルトは、Vベルト、Vリブ付きベ
ルト、平坦ベルト、或いは、同期ベルトすなわちタイミング・ベルトなどのよう
な歯付きベルトをも包含する。
【0018】 更なるもう1つの実施例では、耐摩耗性摩擦改質成分が、織布カバー要素の外
側表面を被覆して、織布カバー要素の厚さ全体の一部にまで浸透するが、その厚
さ全体まで浸透するものではないように成した、エンドレスベルトが提供される
【0019】 更になおもう1つの実施例では、歯付きエンドレスベルト並びにその製造方法
が提供され、歯付きエンドレスベルトは、エラストマー材料から成る引張コード
充填本体部分と、本体部分の少なくとも内側周りに対して結合され且つそれに沿
って配設される複数の離間配置歯と、ベルトの少なくとも交互の歯部分及びラン
ド部分のある周面に沿って実質的に位置決めされる耐摩耗性織布の層と、耐摩耗
性織布の外側表面に沿って実質的に位置決めされ、且つ耐摩耗性織布の少なくと
も一部の中に浸透される耐摩耗性摩擦改質成分の層とを有する。ベルトが有する
ように成して、製造方法は、先ず初めに、織布カバー要素が織布重量に基づいた
約1パーセントから約30パーセント以下までの含浸率で、少なくとも1つの架
橋結合可能な成分を含有する織布処理材料によって処理されるように成し、耐摩
耗性複合材料が織布カバーの第1の動力伝達表面に対して塗布され、複合材料で
被覆された織布カバー要素が、ベルト本体部分に対して貼り付けられ、そして、
ベルトが、硬化され、即ち硫化されるように成したことで特徴付けられる。この
実施例では、エンドレスベルトは、耐摩耗性織布が、ベルトの少なくとも歯部分
及びランド部分に沿って位置決めされるように成して、例えば、同期ベルト又は
タイミングベルト及び両面歯付きベルトをも包含するようにして、任意の従来的
な形態のものであることが可能である。
【0020】 (詳細な説明) 本件明細書の中に組み込まれ且つその一部を形成するものでもある添付図面は
、本発明の1つの好適な実施例を図示するものであり、その説明文と共に、本発
明の本質を説明するものとして役立つ。
【0021】 図1を参照すると、エンドレス同期形式の動力伝達ベルト10が、概略的に示
されている。ベルトは、適当なエラストマー材料によって形成されるコード被覆
部分12を有する本体と一連の離間配置されたコグ即ち歯16とを包含するもの
であり、歯16にも適当なエラストマー材料14が含まれている。エラストマー
材料、すなわちコード被覆部分12及び歯16の中において利用される材料は、
互いに相容れるべきものであり、同じものであるか又は異なった形のエラストマ
ー材料であればよい。任意の適当な注型可能のエラストマー又は注型不可能なエ
ラストマーは、コード被覆部分又はベルト本体のエラストマーとして、及び/又
は、本発明の本件実施例における歯部分として使用されることが可能であるが、
好適な実施例では、ベルト10のコード被覆部分12及び歯16の少なくとも一
方、好ましくは両方が、適当な水素化アクリロニトリル・ブタジエン・ゴム(H
NBR)組成物によって形成される。
【0022】 エラストマーから成るコード被覆部分12は、好ましくは、補強引張層又は複
数の引張部材によって充填されるものであり、それらの多くは、図示されたよう
に長手方向に延在して離間配置される引張コード18のようなものとして当該分
野では周知である。これらの引張部材は、典型的には1本又はそれ以上の埋設さ
れる螺旋巻コードとして配設されるように成して、ポリアミド・コード、アラミ
ド・コード、ガラス繊維コード、カーボン・コード、ポリエステル・コード、又
はフィラメント・ワイヤー・コードを包含するがそれらに限定されるものではな
いように成した、任意の適当な応力耐久性材料である1本又はそれ以上のストラ
ンドによって構成されることが可能である。それらの引張部材は、必要に応じて
、当該分野では周知である適当な材料によってあらかじめ圧縮応力を掛けられ、
或いは含浸されることも可能である。ゴム弾性のベルト本体には、好ましくは、
適当な補強材料および/またはステープル状繊維、パルプ状繊維又は細断繊維の
補強材料を包含する従来的である補強材料をエラストマーの中に組み込むことに
よって、当該分野では周知であるように不連続な繊維を充填することも可能であ
る。繊維充填のための適当な材料は、例えば、登録商標KEVLARの下におい
てデュポン化学株式会社(DuPont Chemical Co.)によって
入手され得るようなメタ・アラミド及びパラ・アラミドを包含するアラミド、ナ
イロン、ポリエステル、及び綿をも包含する。繊維の充填は、当該用途のために
適当な任意の位置において可能であり、ベルトの移動方向に対して垂直な方向に
沿って少なくとも実質的な本数の繊維を配置するような充填も可能である。1本
又はそれ以上のそのような繊維は、更になお、周知であるようにエラストマー材
料から突出してもよい。
【0023】 耐摩耗性織布層22、即ち補強織布カバー要素は、図示されたように、ベルト
10の少なくとも交互にある歯16及び交互にあるランド部分24に沿って密着
し、その表面カバーを形成する。この織布は、任意の所望角度に沿った縦糸及び
横糸によって構成される従来的な織り方(weave)によるもののような任意の所
望形状のものであればよく、或いは、横糸(pick)コード、又はメリヤス形状(
knitted)又は編組(braided)形状などによって構成してもよい。織布の1つ以
上のプライが採用されることも可能である。必要に応じて、織布は、それらのス
トランドがベルトの移動方向に対して所定の角度を形成するようにして、斜めに
カットしてもよい。綿、ポリエステル、ポリアミド、芳香族ポリアミド、大麻、
ジュート、ガラス繊維、及び様々なその他の天然繊維及び合成繊維のような材料
を使用するようにして、従来的な織布が採用されてもよい。本発明の1つの好適
な実施例では、織布層22は、縦糸又は横糸の少なくとも一方が6,6ナイロン
によって形成されるように成した、伸縮可能な耐摩耗性で3×3綾織り方式の織
布を含んで成る。更になお、縦糸又は横糸の少なくとも一方が、当該分野では周
知であるように、テクスチャード加工され、撚糸加工され、及び/又はその他の
方法で処理されることもまた可能である。
【0024】 以下で更に詳細に説明されることになる本発明の更なるもう1つの好適な実施
例において、織布は、縦糸方向及び横糸方向の両方において、それらの初期状態
では、少なくとも6.0g/デシテックス(decitex)の引張強度を有する6,6
ナイロン糸を含んで成る。それらの縦糸及び横糸の少なくとも一方は、好ましく
は、テクスチャード加工され、或いは羊毛加工的に処理されるものであり、25
mmストリップで測定されるときに2kgの荷重の下で少なくとも80パーセン
トの伸び率を有する織布を生じることになる。この同じ好適な実施例に拠れば、
織布の仕上げ重量は、好ましくは、少なくとも385g/mであり、その重量
の少なくとも90パーセントは、好ましくは、羊毛加工処理方向、即ちベルトの
移動方向にある。
【0025】 耐摩耗性摩擦改質複合材料20は、織布カバー要素22の外側表面の少なくと
も一部に沿って位置決めされる。1つの好適な実施例においては、コーティング
が耐摩耗性織布層22の厚さ全体の少なくとも実質的な部分を浸透するように、
複合材料20が塗布されおよび/又は織布カバー22が処理される。本発明の更
に好適な1つの実施例では、耐摩耗性摩擦改質複合材料20は、織布層22の厚
さ全体よりも少なく浸透する。
【0026】 さらなる1つの実施例では、第2の織布カバー要素(図示略)を、歯16及び
ランド24の各部分を有する側の反対側である動力伝達ベルト10のコード被覆
部分12の外側表面に覆って使用することも可能である。この第2の織布カバー
要素は、上述のものと同じであるか又は異なった材料及び構造のものであること
が可能であり、好ましくは、更になお、上述されて以下で更に詳細に説明される
ことになる耐摩耗性複合材料、或いは任意のその他の形式の適当なコーティング
を包含すればよい。当該分野では周知であるように、動力伝達表面から離れたベ
ルトの表面に対してそのような補足的な織布カバー要素を組み込むことは、ベル
トのエッジの耐摩耗性を増大させ、その潜在的運転寿命を改善するものであると
判明した。
【0027】 歯付きエンドレスベルトを覆う耐摩耗性織布の歯及びランド部分上におよびそ
の内部に浸透するコーティングとして、本発明の1つの実施例に従って耐摩耗性
複合材料層を新規に使用することにより、最小限の騒音を提示し、ベルトの寿命
期間全体に渡って実質的な寸法安定性を維持し、改良された耐摩耗性即ち耐アブ
レ−シブ磨耗性(abrasion-resistance)の特性を示し、ベルトの運転の間にお
ける摩擦熱発生をも最小限にするように仕上がった歯付きエンドレスベルトが提
供され、これにより先行技術の欠点が克服される。織布カバーの厚さ全体の実質
的な部分にまで浸透するが厚さ全体にまでは浸透しないように成した、そのよう
な耐摩耗性摩擦改質複合材料を新規に使用することにより、一方では織布層と耐
摩耗性複合材料の間、他方では織布層とベルトのエラストマー部分との間におけ
る改良された接着を示すように成した歯付きエンドレスベルトが提供され、これ
により先行技術の不都合が克服される。本発明に拠れば、耐摩耗性で摩擦係数の
小さいコーティングは、少なくともそれらの繊維束の一部及び個々の糸の隙間に
浸透するものであると考えられ、織布の内部における繊維対繊維の摩擦を削減し
、従ってこの織布内の摩耗に対する潜在的な供給源をも削減することになる。本
件の構成は、更になお、織布カバー要素の内部において摩擦削減材料の評価され
得る蓄積を形成するものであると考えられ、本質的にそのベルトの運転寿命期間
の一部でなく全体に渡り、歯・スプロケット境界においてそれらの繊維を本質的
に連続して潤滑させる。
【0028】 本発明の実施において有益である耐摩耗性摩擦改質複合材料は、好ましくは、
自動車のエンジンルームの中において一般に見られるますます小さな直径になる
スプロケット及び/又はシーブの廻りを掛け回されるベルトにおいてもうまく利
用されるに足る十分なフレキシビリティを示す。複合材料は、好ましくは、複合
材料及び樹脂又はその他の結合剤に対して摩擦係数の削減に付与し、材料の摩擦
耐久特性に寄与するように成した、摩擦改質剤を含んで成る。ベルト製造プロセ
スにおける複合材料の塗布を容易にするため、複合材料は、好ましくは、例えば
水又は有機溶剤のようなキャリヤー溶液の中に含有され、キャリヤー溶液は、好
ましくは、関連する製造物へ塗布された複合材料から遊離される。
【0029】 1つの好適な実施例では、本発明において有益である耐摩耗性複合材料は、キ
ャリヤーあるいは結合剤の中におけるフッ素ポリマーという形態を採る1つ又は
それ以上の摩擦改質成分の分散剤を含んで成る。1つの好適な実施例において、
それらのフッ素ポリマーは、ポリテトラフルオロエチレン・ポリマー(PTFE
)、ポリトリフルオロモノクロロエチレン・ポリマー(PTFCE)、ポリフッ
化ビニリデン・ポリマー(PVDF)、フッ素化エチレン・ポリマー(FEP)
及びペルフルオロアルコキシ・ポリマー(PFA)を包含するが、それらに限定
されるものではない。この点に関して有益に取り入れられることができる補足的
な摩擦改質材料は、例えば、モリブデン・ジスルフィド及びグラファイトを包含
することも可能である。
【0030】 耐摩耗性複合材料は、更になお、好ましくは、コーティング・プロセスを容易
にするためのものであって、その仕上げコーティングの性能に寄与するものでも
あるように成した、1つ又はそれ以上の結合剤樹脂をも含んで成る。1つの樹脂
又はそれ以上の樹脂は、摩擦改質剤がその中において分散される、即ち懸濁され
る任意の適当な材料又はそれらの混合材料であればよい。そのような樹脂又はそ
れ以上の樹脂は、それ自身及び/又はその下に位置するベルトの材料と共に架橋
結合し即ち連鎖延長することによって重合可能であってもよく又は重合可能でな
くてもよいが、ベルト構造へのコーティングの結合を良くするため、好ましくは
、少なくとも部分的に重合可能、即ち架橋結合−連鎖延長が可能である。1つの
好適な実施例では、複合材料の結合剤は、摩擦改質成分が内部において仕上げコ
ーティングで分散されるように成した、マトリックスを形成する。この好適な実
施例に拠れば、マトリックスの全体に渡って分散される個々の粒子又はそのよう
な粒子のグループという形態を採る摩擦改質成分の少なくとも一部は、間隙すな
わち境界(boundary)によって結合剤成分から少なくとも部分的に分離される。
特定の理論に限定されるように意図するものではないが、その内部において摩擦
改質成分が分散されている結合剤マトリックスの材料から摩擦改質成分の少なく
とも一部が分離することは、現在のところ、摩擦改質剤と結合剤成分の間におけ
る接着、あるいは耐摩耗性複合材料と織布カバー要素の間における接着に対して
不都合な影響を与えることなく、その完成したベルトに有益な効果を提供するも
のと考えられている。摩擦改質剤粒子の部分とそれを取り巻く結合剤マトリック
スの間におけるそれらの間隙すなわち境界は、現在のところ、マトリックスの内
部においてある程度の粒子運動を許容すると考えられている。この特質は、更に
、織布カバー要素内の繊維それぞれの連続的な潤滑に貢献して、それらの摩耗を
削減し、ベルトとスプロケットあるいはシーブとの境界における補足的な摩擦改
質剤材料の本質的に連続的な供給源を提供するものであると考えられるのである
【0031】 この耐摩耗性が高い複合材料は、ベルトの有効寿命期間全体に渡ってベルト表
面に対して実質的に変わらず留まるものであり、好ましくは、エンジンルーム内
において現在一般に遭遇される高い温度でも概ね融解しないものとする。耐摩耗
性複合材料は、優れた耐摩耗性即ち耐アブレ−シブ磨耗性を有するものであり、
従って、ベルトの寿命期間の間、エンドレスベルトの耐摩耗性織布カバー要素か
ら容易に剥がれ落ちたり摩滅したりはしない。複合材料は、好ましくは、ベルト
本体エラストマーの摩擦係数よりも低い効果的な摩擦係数を示すものであり、従
って、摩擦熱上昇及び騒音発生特性全体を低下させ、ベルトの全体的な効率を向
上させることになる。本発明の実施において使用される好適な複合材料は、概ね
商業的に入手可能なものであり、好ましくは、工業用有機溶剤の中における結合
剤樹脂、ピグメント、及びフッ素ポリマー樹脂から成る混合物を含んで成ること
が可能である。コーティング材料は、好ましくは、100パーセントの伸長度に
まで達し或いはそれを越えるものであるフレキシビリティを発揮する。本発明の
実施における耐摩耗性複合材料として現時点で最も好適な材料は、登録商標XY
LANの下においてホイットフォード・プラスチック社(Whitford P
lastics Limited)から入手可能であり、1つ又はそれ以上の工
業用有機溶剤の中における結合剤樹脂、顔料、及びフッ素ポリマー樹脂から成る
混合物を含んで成るものである。
【0032】 本発明の耐摩耗性複合材料は、歯付きエンドレスベルトの織布層を覆うように
実質的に純粋なPTFE層を組込むこととは区別可能である。前述のように、実
質的に純粋なPTFE層は、比較的貧弱な耐摩耗性を示すものであり、使用によ
ってベルト表面から摩滅してしまうことになるのである。特定の理論に限定され
るように意図するものではないが、本件主題の発明において、PTFEのような
フッ素化ポリマーが高い耐アブレ−シブ摩耗性を示す複合材料マトリックスの中
で摩擦改質剤として逆に使用された場合、PTFEは、使用によって摩滅するも
のではなく、意図されるその運転寿命期間全体に渡って駆動表面即ち動力伝達表
面の上に留まるものであると現在考えられている。
【0033】 本発明によって示される改良は、すべてのエンドレスベルトの用途において大
きな恩恵を提供するであろうと予想される。そのような用途において、耐摩耗性
複合材料は、その表面上を覆い、織布カバー要素の厚さ全体の少なくとも一部の
中に浸透するコーティングを形成する。注型可能及び非注型不可能なエラストマ
ーの両者は、本発明のこの実施例におけるエラストマーから成るベルト部分とし
て使用されることが可能である。適当な注型可能なエラストマーの具体例は、ポ
リウレタン(ポリウレタン、ポリウレタン/ウレア及びポリウレアを包含する)
、プラスチゾル、オルガノゾル、液状クロロプレン、液状ポリスルフィド、液状
ゴム、シリコーン、エポキシド、ウレタン、ポリエステルベースの樹脂、ポリエ
ーテルベースの樹脂や、さらにそれらの配合物即ち混合物をも包含するが、それ
らに限定されるものではない。ポリウレタン・エラストマーは、それらの好適な
引張強度及び耐摩耗性そして申し分のない弾性率及び弾性の故に、現時点では、
一般にその他の種類の注型可能なエラストマーよりも望ましいものである。これ
らポリウレタンは、ポリウレタン・プレポリマーに連鎖延長剤を配合させ、更に
は、任意選択的に必要に応じて所定量の可塑剤又はその他の成分をも配合させる
ことによって、任意の従来的な様式において調製されることが可能である。当該
分野において周知である従来的な連鎖延長剤が利用されることも可能である。
【0034】 本発明によって示されるそれらの恩恵を享受することになるそのようなベルト
のベルト本体部分として有益である注型不可能なエラストマーは、例えば、クロ
ロプレン・ゴム(CR)、アクリロニトリル・ブタジエン・ゴム(NBR)、水
素化NBR(HNBR)、スチレン・ブタジエン・ゴム(SBR)、アルキレー
ト・クロロスルホン化ポリエチレン(ACSM)、エピクロロヒドリン、ブタジ
エンゴム(BR)、天然ゴム(NR)、及びエチレン・プロピレン・ジエン・タ
ーポリマー・エラストマー(EPDM)や、さらにそれらの配合物即ち混合物を
も包含する。殆どの熱可塑性エラストマーもまた、この文脈の中において使用が
予想されるものである。注型可能もしくは注型不可能なエラストマーのいずれが
ベルトのゴム弾性部分を形成する組成物において利用されるのかに関わらず、そ
のような組成物は、一般に、意図される当該用途において使用されるものとして
概ね適した量の従来的な添加剤を包含することもまた可能である。従って、例え
ば、そのような組成物は、ゴム100重量部(phr)に対する約0から約50
0phrまでの量の補強充填剤、部分補強充填剤又は非補強充填剤と、約0ph
rから約30phrまでの量の1つ又はそれ以上の可塑剤と、約0phrから約
30phrまでの量の硫黄、過酸化物及び電離線放射物(ionizing radiation)
などのような遊離基生成材料(free-radical-generating material)を有する1
つ又はそれ以上の加硫剤即ち硬化剤と、約0から約100phrまでの量の1つ
又はそれ以上の共剤(co-agent)即ち活性化剤と、約0phrから約15phr
までの量の1つ又はそれ以上の抗劣化剤(antidegradants)などを包含すること
も可能である。本発明の1つの好適な実施例では、エラストマーであるコード被
覆部分及び歯のエラストマー部分の少なくとも一方は、適当なHNBRエラスト
マー組成物によって形成される。
【0035】 本発明により、上述のようなベルトを製造するプロセスが企てられる。それは
、先ず初めに、好ましくは、ベルトのエラストマー部分と相容れるものであって
、任意選択的にレゾルシノール・ホルムアルデヒドのような樹脂と組み合わされ
るように成した適当な架橋結合可能な材料の中に浸漬することによって、織布カ
バー要素が処理されるように成したことで特徴付けられる。この第1の処理は、
織布カバー要素の個々の繊維と糸との間に形成される気孔あるいは隙間空間の少
なくとも一部が少なくとも部分的に処理材料を免れたままであるようにして、実
行される。これは、後続のステップにおいて添加される大量の耐摩耗性複合材料
が、織布の厚さ全体の少なくとも一部に浸透し、そのような空隙及び隙間空間の
中に進入して留まるということを許容する。そのような織布処理材料の含浸率は
、採用される特定の織布の重量に基づき、好ましくは、約1パーセントから約5
0パーセントであり、更に好ましくは、約5パーセントから約30パーセント以
下であり、更になお好ましくは、約7パーセントから約25パーセントであり、
最も好ましくは、約10パーセントから約20パーセントである。これは比較的
低い含浸率であるが、驚くべきことに、耐摩耗性複合材料が織布の少なくとも一
部を通って織布における糸間の少なくとも重要な部分の隙間に透過するように許
容することの効果は、全く劇的なものであるということが判明したのである。
【0036】 ベルト・カバー・エレメントとして使用されるように意図される織布の場合に
は、適当な架橋結合を包含する材料によって処理されることによってゴム引きさ
れることは珍しいことではない。しかしながら、それらにゴム引きするために織
布カバー要素を処理する場合の典型的な含浸率は、一般に、約30パーセントか
ら約40パーセント又はそれ以上である。それに反して、本発明に拠れば、請求
された量の織布処理材料の付着は、耐摩耗性複合材料がその中に浸透して付着す
ることが可能であるように成した十分な空隙を織布の中に残しておきながら、織
布カバー要素の繊維及び糸を十分にコーティングするということが判明したので
ある。この処理ステップにおける織布処理材料の量を増加させると、織布カバー
要素を浸透し得る耐摩耗性摩擦改質コーティングの量が減じるということが判明
した。従って、織布カバー処理材料の比較的少ない量は、コーティングが織布の
厚さ全体の少なくとも一部に浸透することを許容するように作用するが、この処
理剤の量を増加させることは、実際にはその最終的なベルトの性能にマイナスの
影響を与えるということが判明したのである。本発明によって提示される耐摩耗
性の改良は、以下に示される比較テストの結果において証明されるように、劇的
なものである。
【0037】 第2のステップとして、耐摩耗性摩擦改質複合材料は、このようにして処理さ
れ即ち部分的にゴム引きされる織布の少なくとも一方の側面において塗布される
が、好ましくは、一方の側面においてのみ塗布される。複合材料の塗布は、吹付
け、ナイフコーティングなどを包含する任意の適当な方法に拠ることも可能であ
るが、好ましくは、乾燥織布重量に基づき、好ましくは約5パーセントから約8
0パーセントであり、更に好ましくは約20パーセントから約50パーセントで
あり、最も好ましくは約25パーセントから約35パーセントである含浸率にお
いて、ナイフコーティングによって行われる。
【0038】 任意選択的であるが好適な第3のステップとして、好ましくはレゾルシノール
・ホルムアルデヒド・ラテックスの場合におけるように樹脂状キャリヤーの中に
おける少なくとも1つの架橋結合可能な材料の第2の塗布が、織布の第2の側面
において、即ち耐摩耗性コーティングとは反対側の織布の表面に対して実行され
る。この塗布は、織布層と下に位置するベルトのエラストマー部分との間におけ
る結合部に対して補足的な接着強度を付与するものであり、更には、一方では織
布カバーと耐摩耗性コーティングの間において、他方では織布カバーと下に位置
するベルトのエラストマー部分の間において、遮断層即ち境界を形成することに
寄与するものであると考えられている。この材料は、上述の織布処理材料と同じ
ものであるか又は異なっていることも可能であるが、好ましくは、ベルトの各コ
ンポーネントのバランスと両立し得るものである。この材料の塗布は、吹付け及
びナイフコーティングを包含する任意の適当な方法に拠ることも可能であるが、
好ましくは、乾燥織布重量に基づいて、約2.5パーセントから約55パーセン
トであり、更に好ましくは約15パーセントから約50パーセントであり、最も
好ましくは約20パーセントから約35パーセントである含浸率において、ナイ
フコーティングによって好適に行われる。
【0039】 そして、接着処理剤が、任意選択的ではあるが好適であるようにして、織布の
同じ第2の側面、即ち耐摩耗性複合材料とは反対側の織布の表面に対して塗布さ
れてもよい。この接着処理剤は、好ましくは、ベルトの各コンポーネントのバラ
ンスと共に使用されるものとして適当である任意の適当及び/又は従来的な接着
剤組成物の形を採るものであることが可能であり、それらの接着剤組成物の多く
は、ベルト製造分野では周知であり、登録商標CILBOND 80の下におい
てコンパウンディング・イングレディエント社(Compounding In
gredients Ltd.)から入手可能であるもの、及びロード社(Th
e Lord Corporation)から入手可能である類似のものを包含
するが、それらに限定されるものではない。この接着処理剤の塗布は、吹付け及
びナイフコーティングを包含する任意の適当な方法に拠ることも可能であるが、
好ましくは、乾燥織布重量に基づいて、約0パーセントから約70パーセントで
あり、更に好ましくは約1パーセントから約40パーセントであり、最も好まし
くは約10パーセントから約25パーセントである含浸率において、ナイフコー
ティングによって好適に行われる。
【0040】 任意選択的であるが好適である補足的な1つのステップとして、補足的な接着
処理剤が、処理された織布の第2の側面に対して塗布されてもよい。これに関し
ては、それを取り巻くベルト材料と相容れる任意の適当及び/又は従来的な接着
材料が、その目的のために典型的に採用される量だけ採用されればよい。これに
関して、1つの好適な実施例では、ベルト本体のエラストマー部分と相容れるも
のである少なくとも1つの架橋結合可能な材料が、好ましくは、接着剤組成物の
塗布の際に遊離されることが可能である適当な溶剤の中において懸濁され即ち分
散されるようにして、採用される。織布層とベルト本体エラストマー部分との間
における接着結合に寄与するものとして意図される第2の接着処理材料の塗布は
、吹付け、ナイフコーティングなどを包含する任意の従来的な方法に拠ることが
可能である。織布カバー要素の中におけるこの材料の含浸率は、乾燥織布重量に
基づいて、約3パーセントから約110パーセントでもよく、好ましくは約25
パーセントから約80パーセントであり、最も好ましくは、約40パーセントか
ら約70パーセントである。
【0041】 その関連分野における熟練者が容易に認識するであろうように、織布は、好ま
しくは、上述の連続的な処理材料塗布の各々の間において乾燥することを許容さ
れるべきである。1つの好適な実施例におけるように、結合剤成分が、硬化、架
橋結合、又は連鎖延長その他の重合が可能であるように成した、特に織布カバー
要素の表面に対する耐摩耗性摩擦改質複合材料の塗布に関しては、乾燥操作は、
十分な時間、温度、及び/又は乾燥を許容するその他の条件を包含すべきもので
ある。
【0042】 当該分野では周知であるように、PTFEを包含するフッ素ポリマーは、実質
的に、殆どの支持体(substrate)に対して如何なる接着性も示すものではない
。従って、本件事例では、そのようなフッ素ポリマーを含有する耐摩耗性複合材
料のマトリックスは、ベルトのエラストマー部分と織布との境界から離しておく
ことが非常に好ましい。その他のプロセス又は構成に従って実行可能であるもの
よりも織布の厚さ全体の大きな部分に耐摩耗性複合材料を通すことを許容するよ
うに成したその能力に加えて、上記で述べた織布処理剤及び/又は後続の処理剤
又は各処理剤は、更になお、一方では耐摩耗性複合材料と織布カバー要素の間に
おいて、他方では耐摩耗性複合材料とベルト本体エラストマー部分との間におい
て、少なくとも部分的な遮断層即ち境界層を提供する。従って、織布層と下に位
置するベルトのエラストマー部分との間における接着は、例えば、本文において
概略的に説明されたような接着剤組成物、又は任意の適当及び/又は従来的な接
着システムのようなものである、多くの従来的又は実用的な手段によって達成さ
れることが可能である。更になお、耐摩耗性複合材料は、好ましくは、繊維束及
び織布の隙間の内部をも包含するようにして織布カバーの重要な部分の中に大き
く浸透するので、それは、大きな機械的応力の下においても剪断に耐えることで
あろう。
【0043】 本発明の更に好適な1つの実施例において、織布は、織布カバー要素として使
用されるためのものとして選択され、織布カバー要素は、織り方(weave)、横
糸及び縦糸の形式及び量を有するように成し、それらが組み合わさって、下に位
置するベルトのエラストマー部分に面し且つそれに沿って密着して位置決めされ
る織布表面の側面に対する耐摩耗性複合材料の大きな侵食を防止することで特徴
付けられる特殊な多孔性を規定する。これは、ベルトの外側であるスプロケット
又はプーリに係合する表面に対するベルト本体又は歯のエラストマー部分の侵食
を防止するものとして選択されるように成した織布構造とは区別可能である。後
者の事例では、織布の隙間を介したベルトのエラストマー部分の侵食は、比較的
目の粗い織り方又は高い多孔質の織布によって削減され或いは防止されることも
可能であり、そのようなエラストマー材料は、典型的には、比較的高温であって
も比較的高い粘性を有する。それに反して、前者の事例では、そのコーティング
材料の典型的に非常に低い粘性が、織布を介してベルト本体の方向への侵食の削
減又は防止を遥かにずっと困難なものにする。この好適な実施例では、好適な織
布は、実質的に純粋な6,6ナイロンによって形成されるものであり、横糸方向
と縦糸方向の両方におけるそれらの初期状態において6.0g/デシテックス(
decitex)以下ではない引張強度を有するように成した糸を包含する。一方の方
向は、好ましくは、羊毛加工(テクスチャード加工)処理されるものであり、2
5mmストリップで測定されるときに2kgの荷重の下において80パーセント
以下ではないように成した伸長度を織布に対して付与する。織布は、好ましくは
、少なくとも385g/m2という仕上げ重量を産み出すようにして構成される
ものであり、重量の少なくとも90パーセントは、好ましくは、羊毛加工的に処
理される方向即ちベルトの移動方向にある。本発明のこの同じ好適な実施例に拠
れば、耐摩耗性複合材料は、織布カバー要素の内側におけるベルトのエラストマ
ー部分との接触表面に接触することを大きく制限され、或いは本質的に防止され
るものであると考えられている。前述のような織布カバー要素処理剤、第2の処
理剤及び接着処理剤の少なくとも1つは、耐摩耗性複合材料が織布の少なくとも
一部に浸透することを許容することに加えて、織布層と下に位置するベルトのエ
ラストマー部分との間において大きな遮断層即ち境界を形成するので、そのよう
な低い有孔性の織布を組み込むことは、本発明のこの特徴を更に高めるものであ
ると考えられている。一方では織布とコーティングの層との間において、他方で
は織布とベルト本体エラストマー部分との間において、そのような境界層が存在
しない場合には、特に高負荷条件の下における長期運転において、ベルトの層分
離及び運転能力の低下が発生するであろうと考えられている。
【0044】 任意の適当及び/又は従来的な方法は、本発明の動力伝達ベルトを構成するた
めに必要とされる工程段階のバランスの実行において採用されることが可能であ
る。例えば、注型可能なベルト・エレメントが歯付きベルトの製造において利用
される場合、その製造工程は、更になお次のような工程を含み、切欠き鋳型部分
の表面の廻りに複合材料を担持する耐摩耗性織布を巻回して、織布カバー要素の
複合材料でコーティングされた表面が切欠き鋳型部分に隣接するように成し、織
布の廻りに1本又はそれ以上の引張コードを螺旋的に巻回することなどによって
耐摩耗性織布の廻りに引張層を添付し、実質的に液状のエラストマー材料を鋳型
キャビティの中に流し込み、そして、このように形成された物を重合するように
成したステップをも包含することが可能である。注型不可能なベルトのエラスト
マー材料が利用される場合、即ち繊維充填を備え又は備えないように成した圧延
可能な(millable)ゴム状物質が利用される場合、その残りのベルト製造工程は
、上述のように複合材料でコーティングされた織布カバー要素を歯の形成のため
の切欠き部分を有する適切に形成された鋳型キャビティの内部において位置決め
し、織布の廻りに1本又はそれ以上の引張コードを螺旋的に巻回することなどに
よって、織布カバー要素の第2の表面に対して引張部材を配設し、引張部材に対
してエラストマー材料を配置し、所定の構造の必要性に応じて、引張部材及び/
又はエラストマー材料を補足的に交互に引張部材に対して配設し、それらのエラ
ストマー材料を硬化させ即ち加硫するに足る十分な温度及び圧力を加え、そして
、アセンブリを鋳型キャビティから取り外すように成した各ステップを包含する
ことも可能である。そのようなベルトの歯部分は、更になお、曲線、台形などを
包含するように成して、任意の適当な形状を有することもまた可能である。
【0045】 本発明の1つの好適な実施例では、耐摩耗性複合材料及び様々な織布及び接着
剤が使用実行され、これにより処理された織布カバー要素は、ゴム弾性ベルト要
素の加硫即ち硬化に先立って、ベルトに対して貼り付けられる。その後、アセン
ブリは、コンポーネントにとって適当となるようにして、加硫され即ち硬化され
得ることになる。
【0046】 摩耗及び摩耗に付随する寸法変化は、ベルトのスリップ騒音、衝撃騒音、及び
歯付きエンドレスベルトの時期尚早な破損の主たる原因である。本発明の規定に
従って形成されたベルトの寸法安定性及び摩耗特性を、その幾つかが先行技術に
おいて見出され得るものであるその他の余り好ましくない構造と比較するために
、以下の表1で説明されるような数本のベルトが、作られ、室温の耐摩耗性分析
を受けることになった。試験装置は、各々のプーリが19本の溝及びRU断面形
状を有するように成した、2プーリ駆動装置によって構成される。それらのベル
トは、それらのプーリの間における引張力が530Nであり、ベルト・ピッチが
0.375インチ(9.525mm)であるようにして、プーリにおいて測定さ
れるとき6300RPMという回転速度で運転された。テストは、25℃±5℃
で実施された。
【0047】
【表1】
【0048】 上記の具体例及び比較具体例では、表1で規定されたことを除いて、各ベルト
は、概ね、図1に関して上述したような説明に従って作られた。それらのベルト
は、それぞれに、幅が15mmであり、長手方向に離間配置される等しい寸法の
97本の歯を有して、9.525mmのピッチを備えるようにして作られた。そ
れぞれの事例におけるベルトのコード被覆部分及び歯部分は、エラストマー10
0重量部に対するほぼ60重量部(phr)のカーボン・ブラックと、約15p
hrの可塑剤と、約3.5phrの酸化亜鉛と、約2phrの硫黄と、ジチオカ
ルバメート硬化剤とを含有するHNBRエラストマー組成物を含んで成った。そ
れぞれの事例における織布カバーは、その横糸が偽撚り(false twist)テクス
チャード加工されるように成した、2×2綾織りにおける6,6ナイロン糸を含
んで成った。すべての事例における織布カバー処理材料は、HNBRベルト本体
エラストマーと相容れる、レゾルシノール・ホルムアルデヒド・ラテックス/エ
ラストマー混合物を含んで成った。耐摩耗性複合材料は、それぞれの事例におい
て、登録商標XYLAN(XYLAN1642−A−1429及び1642−B
−1452の混合物)の下においてホイットフォード・プラスチック社(Whi
tford Plastics Ltd.)によって入手可能である50:50
の重量混合組成物を含んで成るフルオロカーボン・コーティングによって構成さ
れた。各々のベルトは、更に、乾燥織布重量に基づいた約16パーセントの含浸
率における、登録商標CILBOND 80の下においてコンパウンディング・
イングレディエント社(Compounding Ingredients L
td.)によって製造された樹脂ベースのゴム結合接着接着剤と、乾燥織布重量
に基づいた約55パーセントの含浸率における、ほぼ28パーセントの濃度にお
けるメチル・エチル・ケトンの中に溶解されたHNBR組成物を含んで成る補足
的な接着剤とを含んで成った。
【0049】 比較のために、それらのベルトは、先ず初めに重量測定され、続いて試験装置
に対して装着され、その後、それらの様々な構成の間における重量損失を比較す
るために、150時間のテストの後、再び重量測定された。ベルト1は、0.2
6gの重量損失を経験し、比較ベルトAは、0.45gの重量損失を経験し、比
較ベルトBは、0.6gの重量損失を経験し、そして、比較ベルトAは、ほぼ1
.6gの重量損失を経験した。それらの比較具体例の各々は、耐摩耗性複合材料
の層、即ち本発明のベルト1のものと同じ効果的な摩擦係数を理論的に有するも
のであったコーティングを採用しているが、後者は、それらの比較具体例の各々
に対して大きく改良された耐摩耗性を提示した。この分析の結果は、それらの動
力伝達表面の境界部分として耐摩耗性複合材料を組み込んでいる新規なベルトが
、耐摩耗性複合材料のコーティングを何も有するものでないベルトと比較してだ
けでなく、異なった様式において或いは異なったプロセスに従って塗布される同
様な複合材料を採用しているそれらのベルトと比較しても、実質的に改良された
寸法安定性及び耐摩耗性特性を発揮するものであるということを示している。従
って、本発明のベルトは、高負荷及び/又は高速の条件における実質的に長い運
転寿命だけでなく、スリップ及び衝撃騒音の減少をも享受することになるのであ
る。本発明のベルトは、現時点では、新規なベルトの改良された耐アブレ−シブ
磨耗性すなわち耐摩耗性の性能だけでなく、それらの優れた機械的特性にも起因
し、既知のベルト構造と比較して使用の際に非常に大きな張力を許容することも
可能であろうと考えられている。
【0050】 本発明は、説明の目的のために詳細に説明されてきたが、そのような詳細は、
単に目的のためだけのものであり、当該分野の熟練者に拠れば、バリエーション
が、それらの請求項によって限定され得るようなことを例外として、本発明の精
神及び範囲から離れることなく、その中において形成され得るものであると理解
されるべきである。本文において開示された本発明は、本文において詳細には開
示されていない何らかのエレメントが無くても適切に実行されることが可能であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の1つの実施形態例に従って構築されるタイミングベルト
に関する断片的な斜視図である。
【手続補正書】
【提出日】平成13年2月21日(2001.2.21)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項7
【補正方法】変更
【補正の内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項14
【補正方法】変更
【補正の内容】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B29K 105:08 B29K 105:08 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZW ),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU, TJ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ, BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,C R,CU,CZ,DE,DK,DM,EE,ES,FI ,GB,GD,GE,GH,GM,HR,HU,ID, IL,IN,IS,JP,KE,KG,KP,KR,K Z,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MA ,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ, PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,S K,SL,TJ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG ,US,UZ,VN,YU,ZA,ZW (72)発明者 マッキントッシュ,ジェームズ ゴードン イギリス国,ダムフリーズ ディージー1 3エスジー,ヒースホール,ティンワル ド ミュセ 16 Fターム(参考) 4F213 WA03 WA15 WA34 WA38 WA39 WA43 WA52 WA57 WB01 WB11 WC03 WE06 WE16 WF05 WF06 WK01 WK03 WW01 WW06 WW21 WW26 WW33

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ゴム弾性ベルト本体の外側表面の少なくとも一部に沿って密
    着して位置決めされる織布カバー要素を有し、前記織布カバー要素が、糸と気孔
    の概ね交互の配列によって特徴付けられる動力伝達ベルトの製造方法であって、 a)前記織布カバー要素が、少なくとも1つの架橋結合可能な成分を含んで成
    る織布処理材料によって処理され、前記気孔の少なくとも一部が前記織布処理材
    料を少なくとも部分的に免れたままであるように成し、 b)少なくとも1つの結合剤成分と少なくとも1つの摩擦改質成分とを含んで
    成る耐摩耗性複合材料が、少なくとも、ベルトの動力伝達表面を形成する前記織
    布カバー要素の第1の表面に対して塗布され、 c)前記耐摩耗性複合材料の少なくとも一部が、前記織布カバー要素の厚さ全
    体の少なくとも一部にまで浸透され、前記摩擦改質成分の少なくとも一部は、前
    記織布カバー要素の中における1つ又はそれ以上の前記空隙の内部にあるように
    成し、 d)前記耐摩耗性複合材料の少なくとも一部が重合される 工程を含むことを特徴とする動力伝達ベルトの製造方法。
  2. 【請求項2】 前記織布カバー要素が、前記織布カバー要素に対する前記耐
    摩耗性複合材料の塗布の後、前記ゴム弾性ベルト本体の前記表面に対して貼り付
    けられるように成したことをさらに特徴とする請求項1に記載の動力伝達ベルト
    の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記摩擦改質成分の少なくとも一部が、境界によって前記結
    合剤成分の少なくとも一部から分離されるように成したことをさらに特徴とする
    請求項1に記載の動力伝達ベルトの製造方法。
  4. 【請求項4】 前記織布処理材料が、乾燥織布の重量に対して約1パーセン
    トから約30パーセント以下までの含浸率が達成されるようにして、適用される
    ことをさらに特徴とする請求項1に記載の動力伝達ベルト製造方法。
  5. 【請求項5】 少なくとも1つの架橋結合可能な成分を含んで成る第2の処
    理材料が、前記耐摩耗性複合材料の塗布の後、前記織布カバー要素の第2の表面
    に対して塗布され、前記第2の表面は、前記耐摩耗性複合材料が塗布される表面
    の反対側であることをさらに特徴とする請求項4に記載の動力伝達ベルトの製造
    方法。
  6. 【請求項6】 前記織布カバー要素の内部における前記第2処理材料の含浸
    率は、乾燥織布重量に基づいて約2.5パーセントから約55パーセントである
    ことをさらに特徴とする請求項5に記載の動力伝達ベルトの製造方法。
  7. 【請求項7】 少なくとも1つのゴム結合性接着剤組成物が、それぞれに前
    記織布カバー要素の内部における含浸率が乾燥織布重量に基づいて約0パーセン
    トから約70パーセントであるようにして、前記織布カバー要素の少なくとも前
    記第2の表面に対して塗布されることをさらに特徴とする請求項4に記載の動力
    伝達ベルトの製造方法。
  8. 【請求項8】 前記動力伝達ベルトが、前記織布カバー要素に対する前記塗
    布の後、加硫されることを更に特徴とする請求項1に記載の動力伝達ベルトの製
    造方法。
  9. 【請求項9】 エラストマー材料から成る引張部充填本体部分と、本体部分
    の少なくとも内側周りに対して結合され且つそれに沿って配設される複数の離間
    配置された歯と、前記本体部分内側周りの外側表面の少なくとも一部に沿って密
    着して位置決めされる織布カバー要素とを有する歯付き動力伝達ベルトの製造方
    法であって、 a)前記織布カバー要素が、少なくとも1つの架橋結合可能な成分を含有する
    第1の処理組成物の中に浸漬され、乾燥織布重量の約1パーセントから約30パ
    ーセント以下までの含浸率を実行するように成し、 b)少なくとも1つの結合剤成分と少なくとも1つの摩擦改質成分とを含んで
    成る耐摩耗性複合材料が、ベルトの動力伝達表面を形成する前記織布カバー要素
    の第1の表面に対して塗布され、 c)前記織布カバー要素が、前記ベルトの外側表面に貼り付けられ、 d)ベルトが加硫される 工程を含むことを特徴とする歯付き動力伝達ベルトの製造方法。
  10. 【請求項10】 少なくとも1つの架橋結合可能な成分を含んで成る第2の
    処理材料が、前記ベルト表面に対する前記織布カバー要素の前記貼り付けに先立
    って、前記織布カバー要素の第2の表面に対して塗布され、前記第2の表面は、
    前記耐摩耗性複合材料が塗布される表面の反対側であることをさらに特徴とする
    請求項9に記載の歯付き動力伝達ベルトの製造方法。
  11. 【請求項11】 少なくとも1つの摩擦改質成分を含んで成る前記耐摩耗性
    複合材料が、前記織布カバー要素の厚さ全体の少なくとも一部にまで浸透し、境
    界によってゴム弾性ベルト本体から実質的に分離されるように成したことで特徴
    付けられる、請求項1の方法に従って製造された動力伝達ベルト。
  12. 【請求項12】 前記境界が、少なくとも1つの架橋結合可能な成分を含有
    する前記織布処理材料及び第2の処理材料の少なくとも一方を含んで成るように
    した、請求項11に記載の動力伝達ベルト。
  13. 【請求項13】 前記境界が、前記織布カバー要素を含んで成り、前記織布
    カバー要素が、多孔性を規定する織り方、縦糸及び横糸の形式及び縦糸及び横糸
    の量を有し、前記複合材料が前記織布カバー要素の厚さ全体よりも少なく浸透す
    ることで、前記多孔性が特徴付けられている請求項11に記載の動力伝達ベルト
  14. 【請求項14】 少なくとも1つの補足的なゴム結合性接着剤組成物を、前
    記加硫に先行して前記第2の表面に対して塗布するステップを更に含むことを特
    徴とする請求項10に記載の動力伝達ベルト。
  15. 【請求項15】 ゴム弾性ベルト本体の外側表面の少なくとも一部に沿って
    密着して位置決めされる織布カバー要素を含んで成る動力伝達ベルトであって、
    前記織布カバー要素が、糸及び気孔の概ね交互の配列を特徴付けられるとともに
    、少なくとも1つの結合剤成分及び少なくとも1つの摩擦改質成分を含んで成り
    、少なくとも前記織布カバー要素のベルトの動力伝達表面を形成する第1の表面
    に対して接着される耐摩耗性複合材料によって特徴付けられる、動力伝達ベルト
    であって、 前記耐摩耗性複合材料の少なくとも一部が、前記織布カバー要素の厚さ全体の
    少なくとも一部の中に存在して、前記摩擦改質成分の少なくとも一部が、前記織
    布カバー要素の中における1つ又はそれ以上の前記気孔の内部に位置するととも
    に、境界によって前記結合剤成分の少なくとも一部から分離され、そして、前記
    耐摩耗性複合材料の少なくとも一部が重合されるように成したことを特徴とする
    動力伝達ベルト。
  16. 【請求項16】 前記摩擦改質成分の少なくとも一部と前記本体部分との間
    における境界を更に含むことを特徴とする請求項15に記載の動力伝達ベルト。
JP2000612641A 1999-04-21 2000-04-21 耐摩耗性ベルト並びにその製造プロセス Expired - Lifetime JP3547403B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
GB9909178.7 1999-04-21
GB9909178A GB2349113B (en) 1999-04-21 1999-04-21 Wear resistant belts and a process for their manufacture
PCT/US2000/010851 WO2000063580A1 (en) 1999-04-21 2000-04-21 Wear resistant belts, and a process for their manufacture

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002542078A true JP2002542078A (ja) 2002-12-10
JP3547403B2 JP3547403B2 (ja) 2004-07-28

Family

ID=10852001

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000612641A Expired - Lifetime JP3547403B2 (ja) 1999-04-21 2000-04-21 耐摩耗性ベルト並びにその製造プロセス

Country Status (13)

Country Link
US (3) US6419775B1 (ja)
EP (1) EP1088177B1 (ja)
JP (1) JP3547403B2 (ja)
KR (1) KR100379880B1 (ja)
CN (1) CN1128945C (ja)
AT (1) ATE277306T1 (ja)
AU (1) AU745210B2 (ja)
BR (1) BR0006067B1 (ja)
CA (1) CA2335544C (ja)
DE (1) DE60013996T2 (ja)
ES (1) ES2228508T3 (ja)
GB (1) GB2349113B (ja)
WO (1) WO2000063580A1 (ja)

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6942590B2 (en) 2001-06-28 2005-09-13 Bando Chemical Industries, Inc. Belt fabric, and power transmission belt and high load power transmission V-belt using such a belt fabric
WO2006054558A1 (ja) * 2004-11-19 2006-05-26 Nippon Sheet Glass Company, Limited 歯付ベルトを補強するための補強用シートならびに歯付ベルトおよびその製造方法
WO2010047121A1 (ja) * 2008-10-23 2010-04-29 バンドー化学株式会社 伝動ベルト
JP2010539408A (ja) * 2007-09-12 2010-12-16 ダイコ ヨーロッパ エス. アール. エル. 歯布をコーティング処理した伝動ベルトおよびそのコーティング処理
JP2010539394A (ja) * 2007-09-14 2010-12-16 ゲイツ・ユニッタ・アジア株式会社 Vリブドベルトおよびその製造方法
JP2011510296A (ja) * 2008-01-16 2011-03-31 ザ ゲイツ コーポレイション ベルト・モニタリング・システムおよび方法
WO2012114967A1 (ja) * 2011-02-24 2012-08-30 ゲイツ・ユニッタ・アジア株式会社 歯付きベルト
JP2012172824A (ja) * 2011-02-24 2012-09-10 Gates Unitta Asia Co 歯付きベルト
JP2013117257A (ja) * 2011-12-02 2013-06-13 Gates Unitta Asia Co 歯付きベルト

Families Citing this family (82)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6352488B1 (en) 1999-03-05 2002-03-05 The Goodyear Tire & Rubber Company Power transmission belt
JP3440288B2 (ja) * 2000-04-05 2003-08-25 バンドー化学株式会社 摩擦ベルト及びそれを用いたベルト式伝動装置
US6409621B1 (en) 2000-05-12 2002-06-25 The Goodyear Tire & Rubber Company Power transmission belt
ES2244645T3 (es) * 2000-08-18 2005-12-16 The Gates Corporation Correa de transmision de potencia provista de un elemento de caucho adhesivo de alto modulo.
DE20018661U1 (de) 2000-11-02 2000-12-28 Stahlgruber Otto Gruber GmbH & Co, 81675 München Verschleißfester Mehrschichtbelag
JP4257120B2 (ja) * 2001-04-12 2009-04-22 ザ ゲイツ コーポレイション 熱可塑性樹脂ジャケットベルト
ITTO20010557A1 (it) * 2001-06-08 2002-12-08 Dayco Europe Srl Conghia dentata.
CN101269774B (zh) * 2002-01-16 2011-04-20 奥蒂斯电梯公司 一种用于电梯系统的电梯皮带装置
ITTO20020398A1 (it) * 2002-05-10 2003-11-10 Carlisle Power Transmission S Cinghia dentata.
TR200500656T2 (tr) * 2002-07-29 2007-01-22 The Gates Corporation Kayış
ITTO20020860A1 (it) * 2002-10-04 2004-04-05 Dayco Europe Srl Cinghia dentata.
US7011730B2 (en) * 2002-12-30 2006-03-14 Albany International Corp. Structure for process belt
US7025699B2 (en) * 2003-04-23 2006-04-11 Dayco Products, Llc Elastomer composition for power transmission belt tooth facing
ITTO20030821A1 (it) 2003-10-17 2005-04-18 Dayco Europe Srl Cinghia dentata.
JP3859640B2 (ja) * 2003-12-02 2006-12-20 バンドー化学株式会社 ハス歯ベルトの製造方法及びハス歯ベルト
EP1881229A3 (en) * 2004-02-23 2008-05-28 DAYCO EUROPE S.r.l. Toothed belt
ATE391864T1 (de) 2004-02-23 2008-04-15 Dayco Europe Srl Zahnriemen
DE102004030722A1 (de) * 2004-06-25 2006-01-19 Contitech Antriebssysteme Gmbh Mit Festigkeitsträgern versehener Flachriemen für Aufzugsanlagen
NZ580726A (en) * 2005-01-19 2010-02-26 Thermodrive Llc Low friction, direct drive conveyor belt
JP4669318B2 (ja) * 2005-05-11 2011-04-13 カヤバ工業株式会社 シリンダバレル
US7328770B2 (en) * 2005-06-16 2008-02-12 Owens Jeffrey A Strap silencer
JP2007232208A (ja) * 2006-01-31 2007-09-13 Mitsuboshi Belting Ltd 歯付ベルト及びそれに使用する歯布
EP1818567B1 (de) 2006-02-10 2014-01-08 ContiTech Antriebssysteme GmbH Antriebsriemen
DE102006007509B4 (de) 2006-02-16 2009-01-22 Contitech Antriebssysteme Gmbh Keilrippenriemen mit verbessertem Geräuschverhalten
US9506527B2 (en) 2006-04-07 2016-11-29 Gates Corporation Power transmission belt
US8357065B2 (en) 2006-06-01 2013-01-22 The Gates Corporation Power transmission belt and a process for its manufacture
CN100418744C (zh) * 2006-07-14 2008-09-17 高凤仙 一种弹性橡胶传动带的制备方法
CN101349319B (zh) * 2007-07-16 2011-03-30 叶继跃 带有侧齿的传动带及带轮
DE102007042917B4 (de) 2007-09-08 2020-06-18 Contitech Antriebssysteme Gmbh Biegeelastischer Antriebsriemen, oder Keilrippenriemen, mit einer Textilauflage auf seiner verschleißanfälligen Arbeitsseite
DE102007044436A1 (de) 2007-09-18 2009-03-19 Contitech Antriebssysteme Gmbh Endloser elastischer Antriebsriemen, insbesondere Keilriemen oder Keilrippenriemen, mit vermindertem Spannungsverlust
US9481962B2 (en) * 2008-02-11 2016-11-01 Veyance Technologies, Inc. Method for treating textile material for use in reinforced elastomeric articles
DE102008012044A1 (de) * 2008-03-01 2009-09-03 Contitech Antriebssysteme Gmbh Elastischer Artikel, insbesondere Antriebsriemen, mit einer Folienschutzschicht und Verfahren zu seiner Herstellung
DE102008013570A1 (de) 2008-03-11 2009-09-17 Contitech Antriebssysteme Gmbh Riemen, insbesondere Kraftübertragungsriemen, mit einer Beschichtung mit einem aliphatischen Polyisocyanurat-Polyharnstoff als Bindemittel und Verfahren zu seiner Herstellung
US20090259517A1 (en) * 2008-04-15 2009-10-15 Adbrite, Inc. Commission-based and arbitrage-based targeting
PL3323853T3 (pl) * 2008-05-30 2019-12-31 Whitford Corporation Zmieszane kompozycje fluoropolimerowe
DE102008033267A1 (de) 2008-07-15 2010-01-21 Contitech Antriebssysteme Gmbh Ölbeständiger Antriebsriemen, insbesondere Zahnriemen
EP2342280B1 (en) 2008-09-26 2016-12-14 Whitford Corporation Blended fluoropolymer compositions and coatings for flexible substrates
TW201016800A (en) 2008-09-26 2010-05-01 Whitford Corp Blended fluoropolymer coatings for rigid substrates
DE102008055530A1 (de) 2008-12-16 2010-06-17 Contitech Antriebssysteme Gmbh Zahnriemen zum Antrieb einer Nockenwelle in Hochleistungsmotoren
US9322455B2 (en) * 2009-04-06 2016-04-26 Dayco Europe S.R.L. Toothed belt and use of a toothed belt in oil
DE102009025883A1 (de) 2009-05-28 2010-12-02 Contitech Antriebssysteme Gmbh Verfahren zur Beschichtung eines Gummiartikels, insbesondere eines Riemens, und beschichteter Gummiartikel, insbesondere beschichteter Riemen
US20100327615A1 (en) * 2009-06-24 2010-12-30 Dongguan Ponsa Textile Limited Textile sling and method of manufacturing same
DE102010017781A1 (de) 2009-09-11 2011-03-17 Contitech Antriebssysteme Gmbh Kraftübertragungsriemen, insbesondere Zahnriemen, und Verfahren zu dessen Herstellung
DE102009044153A1 (de) 2009-10-01 2011-04-07 Contitech Antriebssysteme Gmbh Antriebsriemen, insbesondere Zahnriemen, mit Basaltzugstrang
WO2011045984A1 (ja) * 2009-10-13 2011-04-21 ゲイツ・ユニッタ・アジア株式会社 歯付きベルト
DE102009044425A1 (de) 2009-11-05 2011-05-12 Contitech Antriebssysteme Gmbh Kraftübertragungsriemen, insbesondere Zahnriemen und Flachriemen, und Verfahren zu dessen Herstellung
ES2605557T3 (es) 2009-12-18 2017-03-15 Whitford Corporation Composiciones de polímeros fluorados mezclados que tienen múltiples polímeros fluorados procesables en estado fundido
DE102010015901A1 (de) * 2010-03-10 2011-09-15 Contitech Antriebssysteme Gmbh Antriebsriemen, insbesondere Keilrippenriemen, mit einer Gewebeauflage
DE102010016393A1 (de) 2010-04-12 2011-10-13 Contitech Antriebssysteme Gmbh PAK-freier Antriebsriemen, insbesondere Zahnriemen
WO2011130154A1 (en) 2010-04-15 2011-10-20 Whitford Corporation Fluoropolymer coating compositions
DE102010029393B4 (de) * 2010-05-27 2016-03-03 Arntz Beteiligungs Gmbh & Co. Kg Auflage für einen Antriebsriemen, Antriebsriemen sowie Verfahren zur Herstellung des Antriebsriemens
CN103097480B (zh) * 2010-06-30 2015-08-05 可隆工业株式会社 用于轮胎内衬层的膜及其制备方法
DE102010017783A1 (de) 2010-07-07 2012-01-12 Contitech Antriebssysteme Gmbh Kraftübertragungsriemen, insbesondere Zahnriemen, und Verfahren zu dessen Herstellung
CN101979896A (zh) * 2010-10-15 2011-02-23 宁波伏龙同步带有限公司 一种汽车用多楔带
DE102011001479A1 (de) * 2011-03-22 2012-09-27 nowymed AG Ergometer
DE102011054978A1 (de) * 2011-11-02 2013-05-02 Contitech Antriebssysteme Gmbh Riemen mit einem Zugträger, insbesondere Carbon-Zugträger, der mit einem vernetzten Polyurethan präpariert ist, sowie Präparationsverfahren
DE102011121656A1 (de) * 2011-12-20 2013-06-20 Arntz Beteiligungs Gmbh & Co. Kg Riemen mit mehrschichtig imprägnierter Textilauflage
DE102011121643A1 (de) * 2011-12-20 2013-06-20 Arntz Beteiligungs Gmbh & Co. Kg Riemen mit Textilauflage
ITBO20120083A1 (it) * 2012-02-22 2013-08-23 Corradi S P A Gruppo di movimentazione per tende ad impacchettamento
ITTO20120419A1 (it) * 2012-05-09 2013-11-10 Dayco Europe Srl Cinghia poli-v comprendente uno strato di materiale termoplastico ed un tessuto a maglia immerso in uno strato elastomerico
IN2015DN01049A (ja) 2012-07-18 2015-06-26 Otis Elevator Co
SG11201508838TA (en) * 2013-05-15 2015-12-30 Bando Chemical Ind Toothed belt, production method therefor, and belt transmission device
DE102013222921A1 (de) 2013-11-11 2015-05-13 Contitech Antriebssysteme Gmbh Antriebsriemen mit einer Textilauflage und Verfahren zu dessen Herstellung
US9873593B2 (en) * 2015-05-07 2018-01-23 Otis Elevator Company Fire resistant coated steel belt
CN104844861B (zh) * 2015-05-07 2016-09-14 芜湖品度电子科技有限公司 二维码编织机用耐高温皮带轮材料组合物和皮带轮的制备方法
KR102018452B1 (ko) * 2015-05-11 2019-09-04 게이츠 코포레이션 Cvt 벨트
US10220545B2 (en) 2016-04-30 2019-03-05 Contitech Antriebssysteme Gmbh Water based urethane as predip for carbon fiber cord
CN109312819B (zh) * 2016-07-08 2019-06-04 阪东化学株式会社 齿形带及其制造方法
US10514083B2 (en) 2016-08-16 2019-12-24 Contitech Antriebssysteme Gmbh Cross-linked elastomeric low friction faced synchronous power transmission belt
ES2720597T3 (es) * 2017-01-06 2019-07-23 Breco Antriebstechnik Breher Gmbh & Co Kg Método de elaboración para aplicar un perfil a una correa dentada
JP7272529B2 (ja) * 2017-04-27 2023-05-12 ゲイツ コーポレイション 一方向帆布により強化された同期ベルト
CN110573767B (zh) * 2017-04-27 2021-08-17 盖茨公司 具有硬化齿的同步皮带
CN110799770B (zh) * 2017-07-19 2020-09-01 阪东化学株式会社 传动带及其制造方法
US20190178339A1 (en) 2017-12-13 2019-06-13 Gates Corporation Toothed power transmission belt with back fabric
US11028900B2 (en) 2017-12-13 2021-06-08 Gates Corporation Banded friction power transmission belt
US10704645B2 (en) * 2017-12-13 2020-07-07 Gates Corporation Bias tooth fabric and toothed power transmission belt
DE102018222481A1 (de) * 2018-12-20 2020-06-25 Contitech Antriebssysteme Gmbh Zugmittel, vorzugsweise Riemen, für einen Schrägförderer eines Mähdreschers
CN110145200A (zh) * 2019-05-20 2019-08-20 宁波多泰自动门有限公司 一种皮带式家用门自动机组
DE102019212077A1 (de) 2019-08-13 2021-02-18 Contitech Antriebssysteme Gmbh Zahnriemen zur Verwendung in Ölumgebung
CN111674066A (zh) * 2020-06-18 2020-09-18 浙江威格尔传动股份有限公司 耐磨皮带的生产工艺
JP7043690B1 (ja) * 2020-07-03 2022-03-29 バンドー化学株式会社 伝動ベルト
WO2022004839A1 (ja) * 2020-07-03 2022-01-06 バンドー化学株式会社 歯付ベルト

Family Cites Families (27)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
BE642434A (ja) 1958-06-04
NL302462A (ja) 1962-02-15
NL163607C (nl) 1969-04-14 1980-09-15 Pirelli Getande drijfriem.
US3772929A (en) 1971-10-14 1973-11-20 J Redmond Cog-belt & method for its production
US3894900A (en) 1973-09-07 1975-07-15 Gates Rubber Co Elastomer-free fabric surface for power transmission belt tooth facing
US3964328A (en) 1973-09-07 1976-06-22 The Gates Rubber Company Elastomer-free fabric surface for power transmission belt tooth facing
US4024773A (en) 1976-06-01 1977-05-24 Dayco Corporation Endless power transmission belt structure
US4031768A (en) 1976-06-18 1977-06-28 Dayco Corporation Endless power transmission belt structure
US4066732A (en) 1976-11-19 1978-01-03 The Gates Rubber Company Toothed belt making
US4196249A (en) * 1978-01-09 1980-04-01 Networks Electronic Corp. Self lubricating ball joint liner characterized by a surface comprising hard metal particles
US4332576A (en) 1980-01-11 1982-06-01 The Gates Rubber Company V-Belt
US4330287A (en) 1980-02-28 1982-05-18 The Gates Rubber Company Ribbed power transmission belt
US4464153A (en) * 1980-05-06 1984-08-07 Dayco Corporation Covered V-belt having reduced coefficient of friction sides
JPS60231044A (ja) * 1984-04-26 1985-11-16 Bando Chem Ind Ltd 伝動ベルト
JPS6165937A (ja) * 1984-09-10 1986-04-04 Bando Chem Ind Ltd 歯付ベルトの製造方法
EP0240936A3 (en) 1986-04-05 1988-01-07 Bando Chemical Industries, Ltd. V belt
US5362281A (en) 1993-04-08 1994-11-08 The Gates Rubber Company Toothed power transmission belt with fabric reinforcement
JPH07151190A (ja) * 1993-11-29 1995-06-13 Bando Chem Ind Ltd 歯付ベルト
DE4400434A1 (de) 1994-01-10 1995-07-13 Continental Ag Kraftübertragungsriemen aus elastomerem Werkstoff mit günstige Gleiteigenschaften aufweisenden Riemenoberflächen
JP2740452B2 (ja) * 1994-02-04 1998-04-15 株式会社椿本チエイン 歯付きベルト及びその製造方法
JP2942459B2 (ja) * 1994-04-21 1999-08-30 株式会社椿本チエイン 歯付きベルト
IT1274698B (it) 1994-08-02 1997-07-24 Dayco Pti Spa Dispositivo di trasmissione di moto a rumorosita' ridotta a cinghie adatte allo scopo
TW363075B (en) * 1994-11-01 1999-07-01 Daikin Ind Ltd Fluoride polymer compound painting and coating method thereof
JPH09273603A (ja) * 1996-04-04 1997-10-21 Bando Chem Ind Ltd 歯付ベルト及びその製造方法
US6054527A (en) * 1996-12-27 2000-04-25 Voss; Gary D. High adhesion of a variety of rubber compounds to fabric using a single resorcinol-formaldehyde latex composition
DE69915387T2 (de) 1998-06-12 2005-02-24 The Gates Corp., Denver Flexible, thermoplastische hochtemperaturbeständige verbundwerkstoffe für die antriebsflächen eines förderbandes
US6352488B1 (en) 1999-03-05 2002-03-05 The Goodyear Tire & Rubber Company Power transmission belt

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6942590B2 (en) 2001-06-28 2005-09-13 Bando Chemical Industries, Inc. Belt fabric, and power transmission belt and high load power transmission V-belt using such a belt fabric
US8222328B2 (en) 2004-11-19 2012-07-17 Nippon Sheet Glass Company, Limited Reinforcing sheet for reinforcing toothed belt, and toothed belt and method for production thereof
WO2006054558A1 (ja) * 2004-11-19 2006-05-26 Nippon Sheet Glass Company, Limited 歯付ベルトを補強するための補強用シートならびに歯付ベルトおよびその製造方法
JP2006144932A (ja) * 2004-11-19 2006-06-08 Nippon Sheet Glass Co Ltd 歯付ベルトを補強するための補強用シートならびに歯付ベルトおよびその製造方法
JP2010539408A (ja) * 2007-09-12 2010-12-16 ダイコ ヨーロッパ エス. アール. エル. 歯布をコーティング処理した伝動ベルトおよびそのコーティング処理
JP2010539394A (ja) * 2007-09-14 2010-12-16 ゲイツ・ユニッタ・アジア株式会社 Vリブドベルトおよびその製造方法
JP2011510296A (ja) * 2008-01-16 2011-03-31 ザ ゲイツ コーポレイション ベルト・モニタリング・システムおよび方法
WO2010047121A1 (ja) * 2008-10-23 2010-04-29 バンドー化学株式会社 伝動ベルト
DE112009002487T5 (de) 2008-10-23 2012-08-02 Bando Chemical Industries, Ltd. Leistungstransmissionsriemen
DE112009002487B4 (de) 2008-10-23 2017-09-07 Bando Chemical Industries, Ltd. Leistungstransmissionsriemen
WO2012114967A1 (ja) * 2011-02-24 2012-08-30 ゲイツ・ユニッタ・アジア株式会社 歯付きベルト
JP2012172824A (ja) * 2011-02-24 2012-09-10 Gates Unitta Asia Co 歯付きベルト
JP2013117257A (ja) * 2011-12-02 2013-06-13 Gates Unitta Asia Co 歯付きベルト

Also Published As

Publication number Publication date
BR0006067B1 (pt) 2010-12-28
CN1128945C (zh) 2003-11-26
US20060174997A1 (en) 2006-08-10
DE60013996T2 (de) 2005-10-06
CN1302359A (zh) 2001-07-04
KR100379880B1 (ko) 2003-04-11
ATE277306T1 (de) 2004-10-15
EP1088177A1 (en) 2001-04-04
EP1088177B1 (en) 2004-09-22
WO2000063580A1 (en) 2000-10-26
GB9909178D0 (en) 1999-06-16
GB2349113B (en) 2003-07-02
GB2349113A (en) 2000-10-25
KR20010053050A (ko) 2001-06-25
DE60013996D1 (de) 2004-10-28
JP3547403B2 (ja) 2004-07-28
US6419775B1 (en) 2002-07-16
BR0006067A (pt) 2001-03-20
AU745210B2 (en) 2002-03-14
CA2335544A1 (en) 2000-10-26
ES2228508T3 (es) 2005-04-16
CA2335544C (en) 2005-01-25
US7041021B2 (en) 2006-05-09
AU4482100A (en) 2000-11-02
US20020179228A1 (en) 2002-12-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3547403B2 (ja) 耐摩耗性ベルト並びにその製造プロセス
EP1185470B1 (en) High temperature flexible thermoplastic composites for endless belt driving surfaces
EP2027398B1 (en) Power transmission belt and a process for its manufacture
KR100793227B1 (ko) 전동 벨트
JPH0553977B2 (ja)
JP2004108576A (ja) 歯付ベルト
JP2004108574A (ja) 歯付ベルト
US20230057811A1 (en) Synchronous belt fabric treatment and belt
JP2010255739A (ja) 伝動ベルト
WO2024165985A1 (en) Power transmittion belt and corresponding transmission system
WO2024018358A1 (en) Power transmission belt and corresponding transmission system
JPH0538265Y2 (ja)
JP2013050216A (ja) 伝動ベルト
JP2010106955A (ja) 自動二輪車後輪駆動用歯付ベルト及びその駆動装置

Legal Events

Date Code Title Description
A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20031205

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20031215

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040225

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20040407

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20040413

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 3547403

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090423

Year of fee payment: 5

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090423

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100423

Year of fee payment: 6

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100423

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110423

Year of fee payment: 7

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120423

Year of fee payment: 8

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120423

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130423

Year of fee payment: 9

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130423

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140423

Year of fee payment: 10

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term