JPH09273603A - 歯付ベルト及びその製造方法 - Google Patents

歯付ベルト及びその製造方法

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JPH09273603A
JPH09273603A JP8247496A JP8247496A JPH09273603A JP H09273603 A JPH09273603 A JP H09273603A JP 8247496 A JP8247496 A JP 8247496A JP 8247496 A JP8247496 A JP 8247496A JP H09273603 A JPH09273603 A JP H09273603A
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JP
Japan
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belt
tooth
tooth cloth
rubber
glue rubber
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JP8247496A
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English (en)
Inventor
Mitsumori Kasada
満盛 笠田
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Bando Chemical Industries Ltd
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Bando Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 摩擦制御材が添加されてなる糊ゴムにより歯
布2aを処理することでタイミングベルトBの歯布層2
に摩擦制御材を混在させるようにする際に、摩擦制御材
としてカーボン繊維が用いられる従来の場合に比べて、
糊ゴムの加工性を向上させるとともに、品質を安定化さ
せて信頼性を高め、かつ環境面においてはクリーン性を
高めることができる一方、騒音レベル及び耐摩耗性等の
ベルト特性においては、従来の場合と同等以上の水準が
得られるようにする。 【解決手段】 歯布層2の歯布2aに、100重量部の
ポリマーに対し30〜70重量部の二硫化モリブデン
(MoS2 )が添加されてなる糊ゴム中に浸漬させた後
に乾燥を加えるソーキング加工を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、自動車のタイミ
ングベルトや一般のOA機器用等の歯付ベルト及びその
製造方法に関し、特に歯部表面の摩擦係数を低下させる
対策に関する。
【0002】
【従来の技術】近年では、様々な分野において歯付ベル
トに要求される性能は高まってきている。例えば、自動
車の分野においては、技術の進歩によるエンジンの出力
アップに伴い、それに用いられるタイミングベルトに
も、これまで以上の高負荷がかかるようになって、さら
に優れた機械的特性が要求されるようになってきてい
る。また、静粛性についても市場で問題視されるように
なってきていることから、ベルトの騒音レベルの低減も
要求事項として挙げられてきている。
【0003】ところで、上記タイミングベルトにおける
故障パターンでは、摩耗の進行からくる歯欠けで寿命に
至るケースが非常に多い。したがって、長寿命化を図る
には、摩耗を抑制することがキーポイントであり、その
摩耗の抑制には摩擦係数を低下させることが最も効果的
である。また、摩擦係数の低下により、ベルトの騒音レ
ベルを低下させることもできるので、摩擦制御は非常に
重要なテーマである。
【0004】そこで、本出願人は、先の出願(特開昭5
9−65644号公報参照)において、ベルト本体の歯
部表面に一体に積層される歯布層に、摩擦制御材とし
て、カーボン繊維を混在させるようにする技術を提案し
ている。具体的には、カーボン繊維が添加されてなる糊
ゴムを使用し、この糊ゴムで歯布を処理(ソーキング加
工及び糊引加工)することにより、歯布層にカーボン繊
維を混在させることができる。この提案例によれば、上
記カーボン繊維によりプーリ及びベルト間の摩擦係数を
低下させて歯布を保護できるようにすることで、ベルト
の騒音レベルを低下させることができ、また耐摩耗性を
向上させられることから、ベルトの寿命向上にも貢献す
ることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
提案例では、糊ゴムにカーボン繊維を添加する際の加工
性や品質の安定性、環境衛生面等において十分であると
はいえず、種々の難点を抱えている。
【0006】具体的には、上記カーボン繊維の糊ゴムへ
の分散性がよくないことが指摘できる。これに対し、糊
ゴムの接着ゴム成分の練りゴムの段階でカーボン繊維を
投入して混練りすることも考えられるが、その場合に
は、発熱が大きくなって焼けが生じ易くなる等、品質面
に悪影響を及ぼす虞れが大きい。また、カーボン繊維は
飛散し易いことから、それが他品種に異物として混入す
ることによる品質面での悪影響とともに、環境衛生上の
問題も無視できない。
【0007】この発明は斯かる諸点に鑑みてなされたも
のであり、その主な目的は、摩擦制御材が添加されてな
る糊ゴムにより歯布を処理することでタイミングベルト
等の歯付ベルトの歯布層に上記摩擦制御材を混在させる
ようにする際に、糊ゴムに対する分散性がよくなくかつ
飛散性のあるカーボン繊維に代わる摩擦制御材を用いる
ようにすることで、糊ゴムの加工性を向上させるととも
に、品質を安定化させて信頼性を高め、かつ環境面にお
いてはクリーン性を高めることができる一方、騒音レベ
ル及び耐摩耗性等のベルト特性においては、従来品の場
合と同等以上の水準が得られるようにすることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、この発明では、カーボン繊維に代えて、分散性が
よくかつ溶液中に分散した状態で取り扱うことのできる
MoS2 (二硫化モリブデン)を用いることとし、この
MoS2 が添加されてなる糊ゴムで歯布の処理を行って
歯付ベルトの歯布層にMoS2 を混在させることによ
り、歯付ベルトの歯部表面の摩擦係数を低下させるよう
にした。
【0009】具体的には、請求項1の発明では、内面側
にベルト長さ方向に所定ピッチ間隔をおいて多数の歯部
が設けられてなるベルト本体と、このベルト本体の歯部
側表面に一体に積層されてなる歯布層とを備えた歯付ベ
ルトが前提である。そして、上記歯布層は、MoS2
添加された糊ゴムで処理されてなる歯布を有するものと
する。
【0010】上記の構成において、MoS2 は、例えば
MEK(メチルエチルケトン)/トルエン等の溶剤中に
約50%の固形分が分散された状態で取り扱うことがで
き、それを糊ゴム(ポリマー成分を溶剤で溶かしたも
の)に一定量だけ添加し、軽く撹拌するだけでソーキン
グ加工等の歯布の処理に使用することができる。したが
って、カーボン繊維の場合における加工性、品質の安定
性、及び環境衛生上の各難点は共に解消される。また、
上記MoS2 が歯布層に混在していることにより、ベル
トの歯部表面における摩擦係数が低下して摩耗が抑制さ
れ、このことで、例えばカーボン繊維を用いる従来の場
合と同じく、ベルト騒音レベルが低下するとともに、歯
欠けが生じ難くなってベルト負荷耐久寿命はアップす
る。
【0011】請求項2の発明では、上記請求項1の発明
において、歯布は、その歯布に糊ゴムを含浸させるよう
に糊ゴムで処理されているものとする。上記の構成にお
いて、糊ゴムでの処理は、その糊ゴムを歯布に含浸(ソ
ーキング)させることにより行われる。このとき、上記
ソーキング加工に使用される糊ゴムは、糊引加工に使用
される糊ゴムよりも低粘度であるので、加工性はさらに
改善される。
【0012】請求項3の発明では、上記請求項2の発明
に係る歯付ベルトを製造する方法として、糊ゴムでの処
理を、その糊ゴム中に歯布を浸漬させる工程と、上記糊
ゴムに浸漬された歯布を乾燥させる工程とからなるソー
キング加工により行うようにする。上記の構成におい
て、歯布層の歯布に対する糊ゴムでの処理は、その糊ゴ
ム中に歯布を浸漬させる工程と、上記糊ゴムに浸漬され
た歯布を乾燥させる工程とからなるソーキング加工によ
り行われる。尚、これら2つの工程は、必要に応じて繰
り返される。これにより、歯布に糊ゴムが含浸されるよ
うになるので、上記請求項2の発明の場合と同じ作用が
営まれる。
【0013】請求項4の発明では、上記請求項3の発明
において、100重量部のポリマーに対し、30〜70
重量部のMoS2 が添加されてなる糊ゴムを用いるよう
にする。上記の構成において、糊ゴムにおけるMoS2
の添加量が30〜70重量部であるので、歯部表面にお
ける摩擦係数は効率よく低下し、このことで、カーボン
繊維の場合と同等以上に歯欠けが生じ難くなってベルト
負荷寿命が延びるとともに、ベルト騒音レベルが低くな
る。尚、添加量が30重量部未満であると、摩擦係数の
低下が十分に発現しない。一方、添加量が70重量部を
超えると、摩擦係数の低下傾向は平衡状態となる。ま
た、添加量が70重量部以下に抑えられていることで、
MoS2 の添加に起因する糊ゴムの接着力の低下は、実
用上において特に支障の生じない程度に抑えられる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、この発明に係る実施形態を
図面に基づいて説明する。図1は、この発明の実施形態
に係る歯付ベルトとしてのタイミングベルトBを示し、
このタイミングベルトBは、ベルト長さ方向に延びる断
面矩形状の背ゴム部1aの内面側(同図の上面側)に、
ベルト長さ方向に所定ピッチ間隔をおいて多数の歯部1
b,1b,…(同図では2つの歯部1b,1bのみ示し
ている)が配設されてなるベルト本体1と、このベルト
本体1の歯部表面に一体に積層されてなる歯布層2とを
備えており、上記背ゴム部1aには、略ベルト長さ方向
に延びかつベルト幅方向に所定ピッチ間隔をおいて並ぶ
ようにスパイラル状に巻かれた心線3が埋設されてい
る。
【0015】そして、この実施形態では、上記歯布層2
は、MoS2 (二硫化モリブデン)が添加された糊ゴム
で処理されてなる歯布2aを有する。
【0016】具体的には、上記歯布に対する糊ゴムの処
理は、その糊ゴムを歯布に含浸(ソーキング)させるこ
とにより行われる。つまり、上記糊ゴム中に歯布を浸漬
させる工程と、上記糊ゴムに浸漬された歯布を乾燥させ
る工程とからなるソーキング加工により行われる。これ
ら2つの工程は必要に応じて繰り返して行われる。
【0017】上記糊ゴムとしては、100重量部のポリ
マーに対し30〜70重量部のMoS2 が添加されてな
るものが用いられる。その際に、上記MoS2 は、溶剤
(例えば、MEK/トルエン)中に約50%の固形分が
分散された状態で添加される。尚、添加量が30重量部
未満であると、摩擦係数の低下が十分に発現しない一
方、添加量が70重量部を超えると、摩擦係数の低下傾
向は平衡状態となる。また、添加量が70重量部以下に
抑えられていることで、MoS2 が添加されていること
に起因する糊ゴムの接着力の低下は、実用上で特に支障
を招くことはない。
【0018】したがって、この実施形態によれば、摩擦
制御材が添加されてなる糊ゴムにより歯布を処理するこ
とでタイミングベルトBの歯布層2に上記摩擦制御材を
混在させるようにする際に、上記摩擦制御材として、糊
ゴムに対する分散性がわるくかつ飛散性のある従来のカ
ーボン繊維に代えて、分散性がよくかつ溶剤中に分散し
た状態で取り扱うことのできるMoS2 を用いるように
したので、カーボン繊維の場合と少なくとも同程度に摩
擦係数を低下させることができる一方、上記カーボン繊
維の場合の糊ゴムの加工性、品質の安定性、環境衛生上
の各難点を共に解消することができる。
【0019】また、上記MoS2 が添加されてなる糊ゴ
ムでの処理をソーキング加工により行うようにしたの
で、糊引加工の場合よりも低粘度の糊ゴムを使用するこ
とができ、よって、糊ゴムの加工性をさらに改善するこ
とができる。
【0020】その際に、上記MoS2 の添加量を、30
〜70%の範囲に設定するようにしたので、従来のカー
ボン繊維の場合と同程度ないしそれ以上に歯欠けを生じ
難くしてベルト負荷寿命を向上させることができるとと
もに、ベルト騒音レベルを低下させることができるにも
拘らず、MoS2 の添加に起因する糊ゴムの接着力の低
下を実用上において特に支障の生じない程度に抑えるこ
とができる。
【0021】尚、上記実施形態では、タイミングベルト
Bの場合について説明しているが、この発明は歯付ベル
ト一般に適用することもできる。
【0022】−実験例− ここで、上記実施形態に係るタイミングベルトを具体的
に作製して行った部材評価(接着力〔N/in〕、摩擦
係数並びに摩耗量〔g〕)及びベルト負荷寿命〔Hr〕
の各テストについて説明する。
【0023】ベルト本体のゴム種には、H−NBR(水
素添加ニトリルゴム)を用いた。また、歯布としては、
ベルト長さ方向に延びるように配置される緯糸が、タイ
ミングベルト用として一般的に使用されているウーリー
加工されたナイロン糸であるものを用いた。そして、M
oS2 としては、エスティーティー株式会社製の「SO
LVEST 390(A)」を用いた。その際に、糊ゴ
ムにおける100重量部のポリマー種(ここでは、H−
NBR)に対するMoS2 の添加量を、30重量部、5
0重量部及び70重量部の3種類に変量し、それらを発
明例1〜3とした。
【0024】一方、比較のために、MoS2 及びカーボ
ン繊維の何れもが無添加である糊ゴムを用いたタイミン
グベルトを作製し、これを比較例1とした。また、50
重量部のカーボン繊維(東レ株式会社製の「MLD−3
0」)が添加されてなる糊ゴムを用いたものを比較例2
(従来品)とした。さらに、10重量部のMoS2 が添
加されてなる糊ゴムを用いたものを比較例3とした。最
後に、90重量部のMoS2 が添加されてなる糊ゴムを
用いたものを比較例4とした。そして、これら比較例1
〜4についても同じテストを行った。
【0025】尚、上記ベルト負荷寿命のテストについて
は、図2に示すように、歯数が21である駆動プーリ1
1と、歯数が42である従動プーリ12との間に各タイ
ミングベルトBを巻き掛け、その緩み側スパンにテンシ
ョンプーリ13で張力を与えるとともに上記従動プーリ
12に2.5kg・mの負荷を加えつつ、上記駆動プー
リ11を6000rpmの回転速度で回転駆動し、かつ
軸間が離れる方向(同図の右方向)に44kgfのセッ
トウエイトSWを加えて行い、歯欠けが生じるまでのベ
ルト走行時間を測定するようにした。その際の雰囲気温
度は、100℃とした。以上の結果を、次表1に併せて
示す。
【0026】
【表1】
【0027】先ず、部材評価から検討すると、上記の表
1から判るように、MoS2 の添加量が多いほど摩擦係
数が低下して摩耗量が少なくなるとともに、接着力も低
下する。この接着力については、発明例3の210N/
in程度が実用上において特に支障を招かない下限であ
る。そして、発明例1及び比較例3を対比すると、添加
量が30重量部以上でないとカーボン繊維の場合(比較
例2)と同程度の摩擦係数は得られないことが判る。一
方、発明例3及び比較例4を対比すると、添加量が70
重量部を超えると摩擦係数の低下傾向は平衡状態となる
ことが判る。よって、MoS2 の添加に起因する糊ゴム
の接着力の低下を抑えつつ、摩擦係数を効率よく低下さ
せることのできる添加量の範囲としては、30〜70重
量部であることが判る。
【0028】また、上記ベルト負荷寿命については、M
oS2 の添加量が多いほど長寿命化することが判る。そ
の際に、発明例1及び比較例2を対比すると、添加量が
30重量部以上でないとカーボン繊維の場合と同程度の
長寿命は得られないことが判る。一方、発明例3及び比
較例4を対比すると、添加量が70重量部を超えると、
長寿命化は横ばいになることが判る。よって、ベルト負
荷寿命を効率よく向上させる上でも、MoS2 の添加量
の範囲を30〜70重量部の範囲で設定することが好ま
しい。
【0029】次に、上記発明例3、比較例1及び比較例
2に対して行ったベルト騒音テストについて説明する。
テストの要領は、図3に示すように、駆動プーリ21及
び従動プーリ22間に各タイミングベルトBを巻き掛
け、駆動プーリ21を5000rpmの回転速度で回転
駆動するとともに、上記従動プーリ22に軸間が大きく
なる方向(同図の右方向)に60kgfのセットウエイ
トSWを加え、駆動プーリ21から10cmだけ離れた
位置にマイクロフォン23を配置して行った。その結果
を、図4に併せて示す。
【0030】図4からは、発明例3のようにMoS2
用いることによっても、カーボン繊維を用いた従来の場
合(比較例2)と同程度に低いベルト騒音レベルを得ら
れることが判る。
【0031】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明に
よれば、内面側にベルト長さ方向に所定ピッチ間隔をお
いて多数の歯部が設けられてなるベルト本体と、このベ
ルト本体の歯部表面に一体に積層されてなる歯布層とを
備えた歯付ベルトにおいて、上記歯布層の歯布に、糊ゴ
ムに対する分散性がよくかつ溶液中に分散させて取り扱
うことのできるMoS2 (二硫化モリブデン)が添加さ
れてなる糊ゴムを用いて処理を施すようにしたので、分
散性がよくなくかつ飛散性のあるカーボン繊維を用いる
従来の場合よりも糊ゴムの加工性の向上を図ることがで
きるとともに、品質を安定化させて信頼性を高めること
ができ、また環境衛生面においてはクリーン性を高める
ことができる一方、ベルト特性としてはカーボン繊維を
用いる従来の場合と少なくとも同等の水準を得ることが
できる。
【0032】請求項2の発明によれば、上記歯布に糊ゴ
ムを含浸させることで糊ゴムでの処理を行うようにした
ので、糊引加工の場合よりも低粘度の糊ゴムを使用する
ことができ、よって、糊ゴムの加工性をさらに改善する
ことができる。
【0033】請求項3の発明によれば、上記歯付ベルト
の製造方法として、糊ゴムでの処理を、その糊ゴム中に
歯布を浸漬させる工程と、糊ゴムに浸漬された歯布を乾
燥させる工程とからなるソーキング加工により行うよう
にしたので、上記請求項2の発明の場合と同じ効果を得
ることができる。
【0034】請求項4の発明によれば、上記糊ゴムとし
て、100重量部のポリマーに対し30〜70重量部の
MoS2 が添加されてなるものを用いるようにしたの
で、従来のカーボン繊維の場合と同程度以上に歯欠けを
生じ難くしてベルト負荷寿命を向上させかつベルト騒音
レベルを低下させることができるにも拘らず、MoS2
の添加に起因する糊ゴムの接着力の低下を実用上におい
て特に支障の生じない程度に抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施形態に係るタイミングベルトの
構成を示す斜視図である。
【図2】ベルト負荷寿命テストの要領を示す概略図であ
る。
【図3】ベルト騒音テストの要領を示す概略図である。
【図4】各ベルト騒音レベルを併せて示す特性図であ
る。
【符号の説明】
1 ベルト本体 1b 歯部 2 歯布層 2a 歯布 B タイミングベルト(歯付ベルト)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内面側にベルト長さ方向に所定ピッチ間
    隔をおいて多数の歯部が設けられてなるベルト本体と、
    該ベルト本体の歯部表面に一体に積層されてなる歯布層
    とを備えた歯付ベルトにおいて、 上記歯布層は、二硫化モリブデンを添加してなる糊ゴム
    で処理された歯布を有することを特徴とする歯付ベル
    ト。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の歯付ベルトにおいて、 歯布は、該歯布に糊ゴムを含浸させるように該糊ゴムで
    処理されていることを特徴とする歯付ベルト。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の歯付ベルトを製造する方
    法であって、 糊ゴムでの処理を、該糊ゴム中に歯布を浸漬させる工程
    と、上記糊ゴムに浸漬された歯布を乾燥させる工程とか
    らなるソーキング加工により行うことを特徴とする歯付
    ベルトの製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の歯付ベルトの製造方法に
    おいて、 100重量部のポリマーに対し30〜70重量部の二硫
    化モリブデンが添加されてなる糊ゴムを用いることを特
    徴とする歯付ベルトの製造方法。
JP8247496A 1996-04-04 1996-04-04 歯付ベルト及びその製造方法 Withdrawn JPH09273603A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2000063580A1 (en) * 1999-04-21 2000-10-26 The Gates Corporation Wear resistant belts, and a process for their manufacture

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