JPH0156297B2 - - Google Patents
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- JPH0156297B2 JPH0156297B2 JP55005084A JP508480A JPH0156297B2 JP H0156297 B2 JPH0156297 B2 JP H0156297B2 JP 55005084 A JP55005084 A JP 55005084A JP 508480 A JP508480 A JP 508480A JP H0156297 B2 JPH0156297 B2 JP H0156297B2
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- Japan
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- belt
- cord
- tension
- twist coefficient
- fraying
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Links
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Description
本発明は歯付ベルト、多リブベルト、平ベル
ト、ローエツジVベルト等のベルト両側面(カツ
ト面)に抗張体を露出させた動力伝動用ベルトに
係るものであり、更に詳しくは抗張体としてベル
ト両側面で毛羽立ち、ほつれを防止したアラミド
繊維から構成されるコードを使用したカツト面を
有する動力伝動用ベルトに関するものである。 従来、抗張体がベルト側面に露出する歯付ベル
ト、多リブベルト、ローエツジVベルト等は螺旋
状に巻かれた抗張体を有する円筒状加硫スリーブ
から個々のベルト群に切断されて製造されている
が、カツターの位置により抗張体をベルト長手方
向に切断する場合があり、かかるときには得られ
たベルトの側面には切断された抗張体が露出し、
このようなベルトを走行させると露出した抗張体
はプーリとの摩耗、ベルト振動、抗張体自身の結
束力が小さいことによつてほつれあるいは毛羽立
ち現象を呈していた。 ところで、従来使用されているポリエステル繊
維、脂肪族ポリアミド繊維等の抗張体はゴム配合
物との接着力を高めるため接着処理液、例えば、
イソシアネート、エボキシ及びRFLなどによつ
て容易に繊維自身の結束を高め、よく固まつたコ
ードにし、かつコード自身の曲げ剛性も大きくな
らないような接着処理方法が開発されているた
め、露出面のほつれを防止することも比較的容易
であつた。そして仮りにほつれが出現しても上記
抗張体の融点が220〜260℃であるため該ほつれロ
ープを固着融着させる方法も米国特許第3200662
号明細書等によつて既に提案されている。 それに対して、高強力、低伸度、低クリープ性
など伝動ベルトの抗張体として種々の優れた特性
を有しているアラミド繊維は抗張体として使用す
るに際し、その高強力、低伸度(高モジユラス)
を維持するため、その上撚り係数TF=√.
T/28.7(D;コードの総デニール数、T;セン
チ当りの撚り回数)を1〜3の範囲とし接着処理
を行なつてコード自身の結束力を高めることが必
要とされる。しかし、接着処理はコードの屈曲疲
労性に大きく左右し、コード特性を低下させる一
因となる要素を含んでいる。即ち、アラミド繊維
はそれ自体剛直性を有しているため接着処理によ
り結束力を高めんとすればコードの耐屈曲疲労性
がなくなり、ベルトコードとして不適当となるこ
とを免れない。そのため、実際上、コードの処理
は接着および強伸度を重点に行なつて結束力を止
む得ず低下させているのが現状である。 従つて、アラミド繊維からなるコードを使用し
ようとするにおいては上記撚り係数で、かつ耐屈
曲疲労性を有するような接着処理を行なう関係
上、得られたベルトの両側面に露出したコードは
結局、毛羽立ち、ほつれ現象を起して外観を悪く
するばかりでなく、殊に走行中には毛羽立ち部の
短繊維が飛散して周囲を汚し、精密機器の電気部
品の故障原因ともなつておりアラミド繊維から構
成されるコードでは前記接着処理と共に、更に合
せてコードの撚り係数を改善する必要が痛感され
て来た。しかし、コードの撚り係数を上げること
は、これにつれて得られるベルトの伸びが大きく
なるため、歯付ベルトではプーリとの噛み合いが
一致しなくなり、走行中にベルトが転覆するとい
う別の現象が生じていた。 本発明は上述の如き事実に鑑み、それらの諸点
を改善したもので、その目的とするところは伸び
を小さくし耐屈曲疲労性を向上させ、そしてベル
ト側面に露出した場合でも毛羽立ち、ほつれ現象
の出現を少なくしたアラミド繊維からなるコード
を用いた動力伝動用ベルト、就中、該ベルトの抗
張体処理手段を提供することにある。 しかして、かかる目的を達成する本発明の特徴
はベルト両側面を露出せしめた動力伝動用ベルト
の抗張体において、アラミド繊維を上撚り係数3
〜9で上撚りしたコードとし、これを接着液に浸
漬せしめた1.0〜6.0g/dの張力下で熱処理した
ことにある。 以下、本発明を更に詳細に説明する。 図は本発明に係る動力伝動用ベルトの斜視図で
あるが、該ベルトは図においては1例として多リ
ーブベルト1であり、ベルト背面には帆布2があ
り、ベルト腹部にはベルト長手方向に断面V形の
リブ3が形成されている。そして、ベルト本体に
はその長手方向にわたりコード4が埋設されてお
り、ベルト両側面のカツト面5にはコード4の一
部切断部分が露出している。 上記ベルト構成において長手方向に埋設された
コード4は本発明の特徴をなすものであり、芳香
族ポリアミド繊維、即ちアラミド繊維から構成さ
れるものであつて、1〜3dのモノフイラメント
を多数集合せしめたマルチフイラメントを数本合
わせて片撚りした場合(例えば1500d/2)ある
いは該片撚りコードを数本合わせて更に上撚りし
た場合(例えば1500d/2×3)がある。本発明
では勿論、そのいずれの構成でもよく、ベルトの
種類、例えば多リブベルトの外、歯付ベルト、ロ
ーエツジVベルト等に応じ適宜、選定されるが、
接着処理前のコードの撚り係数(前記上撚りした
場合の上撚り係数を含む)を3〜9好ましくは4
〜8とすることが望ましい。 ただし、コードの前記撚り係数を大きくすると
コードのモジユラスが小さくなりベルトが伸びや
すくなる可能性があるためコードの処理方法を改
良する必要がある。 本発明は更にかかる改良手段に関しても提供し
ており、撚り係数3〜9のコードにおいて第1処
理液に浸漬する前は処理液のコードへの含浸をよ
くするためあまり張力を与えず、浸漬後の熱処理
時に1.0〜6.0g/d好ましくは1.5〜4.5g/dの
張力下で熱処理することが重要であり、このよう
にすることによつてモジユラスの大きいベルト抗
張体として好ましい特性をもつコードとしてい
る。この場合、張力を6.0g/d以上にするとコ
ードの強力低下が大きくなりすぎるため、余り好
適とは云えず、又、1.0g/d以下であればモジ
ユラスの向上に適当でない。 なお処理後のコードの撚り係数は処理前に比べ
て一般に低下するが、本発明に係る張力下ではそ
の減少率もごく僅かであり、処理前とほとんど変
らずやはり3〜9の撚り係数の範囲を保持するこ
とは頗る有利である、また、該コードを用いたベ
ルトは走行後においてもコードの撚り係数は3〜
9の範囲内に収められる確率が極めて大きいこと
が知見された。 そして、本発明においてコード処理時に180℃
〜250℃で30〜300秒間熱処理すればコードに付着
した処理液が乾燥すると同時に硬化反応してコー
ドの結束をよくすることができる。 次に、本発明の具体的態様を実施例につき説明
する。 (実施例 1) アラミド繊維(デユポン社製、商品名ケブラー
29)1500d(マルチフイラメント)を2組使用し
て1500d/2のコードを構成し、撚り係数を第1
表に示すように1〜9の範囲になるように夫々、
撚糸して9種類のコードを作成した。次いで、こ
れらのコードを下記の配合を有する第1液に浸漬
した後、243℃×60秒で熱処理し、次に第2液に
浸漬した後232℃×60秒で熱処理させた。この熱
処理張力は1液に浸漬した後、1.0g/dとした。 (第1液) (重量部) グリセロールポリグリシジルエーテル 2.22 10%NaoH 0.28 5%エアロゾルoT 0.56 水 96.94 (第2液) (重量部) 水 28.37 レゾルシン 5.50 37%ホルマリン 2.98 41%ラテツクス 17.88 上記により得られた9種類の処理コードを次に
多リブベルトの抗張体に用い、ベルトを作成し
た。この場合、コードのスピニングピツチ0.7mm、
多リブベルトの巾10mmであつた。そしてこれら多
リブベルトについて、その走行前のコード物性お
よびベルト両側面(カツト面)の外観であるコー
ドのほつれ程度を考察したところ、その状況は第
1表に示す如くであつた。 なお、表中の強度およびモジユラスは
ASTMP885の方法に拠つた。又、カツト面の外
観(走行前)は次の基準に従つた。 A;全くほつれなし B;わずかにあり C;少しほつれあり(毛羽の長さ5mm程度) D;ほつれあり(毛羽の長さ10mm以上) E;ほつれが激しい
ト、ローエツジVベルト等のベルト両側面(カツ
ト面)に抗張体を露出させた動力伝動用ベルトに
係るものであり、更に詳しくは抗張体としてベル
ト両側面で毛羽立ち、ほつれを防止したアラミド
繊維から構成されるコードを使用したカツト面を
有する動力伝動用ベルトに関するものである。 従来、抗張体がベルト側面に露出する歯付ベル
ト、多リブベルト、ローエツジVベルト等は螺旋
状に巻かれた抗張体を有する円筒状加硫スリーブ
から個々のベルト群に切断されて製造されている
が、カツターの位置により抗張体をベルト長手方
向に切断する場合があり、かかるときには得られ
たベルトの側面には切断された抗張体が露出し、
このようなベルトを走行させると露出した抗張体
はプーリとの摩耗、ベルト振動、抗張体自身の結
束力が小さいことによつてほつれあるいは毛羽立
ち現象を呈していた。 ところで、従来使用されているポリエステル繊
維、脂肪族ポリアミド繊維等の抗張体はゴム配合
物との接着力を高めるため接着処理液、例えば、
イソシアネート、エボキシ及びRFLなどによつ
て容易に繊維自身の結束を高め、よく固まつたコ
ードにし、かつコード自身の曲げ剛性も大きくな
らないような接着処理方法が開発されているた
め、露出面のほつれを防止することも比較的容易
であつた。そして仮りにほつれが出現しても上記
抗張体の融点が220〜260℃であるため該ほつれロ
ープを固着融着させる方法も米国特許第3200662
号明細書等によつて既に提案されている。 それに対して、高強力、低伸度、低クリープ性
など伝動ベルトの抗張体として種々の優れた特性
を有しているアラミド繊維は抗張体として使用す
るに際し、その高強力、低伸度(高モジユラス)
を維持するため、その上撚り係数TF=√.
T/28.7(D;コードの総デニール数、T;セン
チ当りの撚り回数)を1〜3の範囲とし接着処理
を行なつてコード自身の結束力を高めることが必
要とされる。しかし、接着処理はコードの屈曲疲
労性に大きく左右し、コード特性を低下させる一
因となる要素を含んでいる。即ち、アラミド繊維
はそれ自体剛直性を有しているため接着処理によ
り結束力を高めんとすればコードの耐屈曲疲労性
がなくなり、ベルトコードとして不適当となるこ
とを免れない。そのため、実際上、コードの処理
は接着および強伸度を重点に行なつて結束力を止
む得ず低下させているのが現状である。 従つて、アラミド繊維からなるコードを使用し
ようとするにおいては上記撚り係数で、かつ耐屈
曲疲労性を有するような接着処理を行なう関係
上、得られたベルトの両側面に露出したコードは
結局、毛羽立ち、ほつれ現象を起して外観を悪く
するばかりでなく、殊に走行中には毛羽立ち部の
短繊維が飛散して周囲を汚し、精密機器の電気部
品の故障原因ともなつておりアラミド繊維から構
成されるコードでは前記接着処理と共に、更に合
せてコードの撚り係数を改善する必要が痛感され
て来た。しかし、コードの撚り係数を上げること
は、これにつれて得られるベルトの伸びが大きく
なるため、歯付ベルトではプーリとの噛み合いが
一致しなくなり、走行中にベルトが転覆するとい
う別の現象が生じていた。 本発明は上述の如き事実に鑑み、それらの諸点
を改善したもので、その目的とするところは伸び
を小さくし耐屈曲疲労性を向上させ、そしてベル
ト側面に露出した場合でも毛羽立ち、ほつれ現象
の出現を少なくしたアラミド繊維からなるコード
を用いた動力伝動用ベルト、就中、該ベルトの抗
張体処理手段を提供することにある。 しかして、かかる目的を達成する本発明の特徴
はベルト両側面を露出せしめた動力伝動用ベルト
の抗張体において、アラミド繊維を上撚り係数3
〜9で上撚りしたコードとし、これを接着液に浸
漬せしめた1.0〜6.0g/dの張力下で熱処理した
ことにある。 以下、本発明を更に詳細に説明する。 図は本発明に係る動力伝動用ベルトの斜視図で
あるが、該ベルトは図においては1例として多リ
ーブベルト1であり、ベルト背面には帆布2があ
り、ベルト腹部にはベルト長手方向に断面V形の
リブ3が形成されている。そして、ベルト本体に
はその長手方向にわたりコード4が埋設されてお
り、ベルト両側面のカツト面5にはコード4の一
部切断部分が露出している。 上記ベルト構成において長手方向に埋設された
コード4は本発明の特徴をなすものであり、芳香
族ポリアミド繊維、即ちアラミド繊維から構成さ
れるものであつて、1〜3dのモノフイラメント
を多数集合せしめたマルチフイラメントを数本合
わせて片撚りした場合(例えば1500d/2)ある
いは該片撚りコードを数本合わせて更に上撚りし
た場合(例えば1500d/2×3)がある。本発明
では勿論、そのいずれの構成でもよく、ベルトの
種類、例えば多リブベルトの外、歯付ベルト、ロ
ーエツジVベルト等に応じ適宜、選定されるが、
接着処理前のコードの撚り係数(前記上撚りした
場合の上撚り係数を含む)を3〜9好ましくは4
〜8とすることが望ましい。 ただし、コードの前記撚り係数を大きくすると
コードのモジユラスが小さくなりベルトが伸びや
すくなる可能性があるためコードの処理方法を改
良する必要がある。 本発明は更にかかる改良手段に関しても提供し
ており、撚り係数3〜9のコードにおいて第1処
理液に浸漬する前は処理液のコードへの含浸をよ
くするためあまり張力を与えず、浸漬後の熱処理
時に1.0〜6.0g/d好ましくは1.5〜4.5g/dの
張力下で熱処理することが重要であり、このよう
にすることによつてモジユラスの大きいベルト抗
張体として好ましい特性をもつコードとしてい
る。この場合、張力を6.0g/d以上にするとコ
ードの強力低下が大きくなりすぎるため、余り好
適とは云えず、又、1.0g/d以下であればモジ
ユラスの向上に適当でない。 なお処理後のコードの撚り係数は処理前に比べ
て一般に低下するが、本発明に係る張力下ではそ
の減少率もごく僅かであり、処理前とほとんど変
らずやはり3〜9の撚り係数の範囲を保持するこ
とは頗る有利である、また、該コードを用いたベ
ルトは走行後においてもコードの撚り係数は3〜
9の範囲内に収められる確率が極めて大きいこと
が知見された。 そして、本発明においてコード処理時に180℃
〜250℃で30〜300秒間熱処理すればコードに付着
した処理液が乾燥すると同時に硬化反応してコー
ドの結束をよくすることができる。 次に、本発明の具体的態様を実施例につき説明
する。 (実施例 1) アラミド繊維(デユポン社製、商品名ケブラー
29)1500d(マルチフイラメント)を2組使用し
て1500d/2のコードを構成し、撚り係数を第1
表に示すように1〜9の範囲になるように夫々、
撚糸して9種類のコードを作成した。次いで、こ
れらのコードを下記の配合を有する第1液に浸漬
した後、243℃×60秒で熱処理し、次に第2液に
浸漬した後232℃×60秒で熱処理させた。この熱
処理張力は1液に浸漬した後、1.0g/dとした。 (第1液) (重量部) グリセロールポリグリシジルエーテル 2.22 10%NaoH 0.28 5%エアロゾルoT 0.56 水 96.94 (第2液) (重量部) 水 28.37 レゾルシン 5.50 37%ホルマリン 2.98 41%ラテツクス 17.88 上記により得られた9種類の処理コードを次に
多リブベルトの抗張体に用い、ベルトを作成し
た。この場合、コードのスピニングピツチ0.7mm、
多リブベルトの巾10mmであつた。そしてこれら多
リブベルトについて、その走行前のコード物性お
よびベルト両側面(カツト面)の外観であるコー
ドのほつれ程度を考察したところ、その状況は第
1表に示す如くであつた。 なお、表中の強度およびモジユラスは
ASTMP885の方法に拠つた。又、カツト面の外
観(走行前)は次の基準に従つた。 A;全くほつれなし B;わずかにあり C;少しほつれあり(毛羽の長さ5mm程度) D;ほつれあり(毛羽の長さ10mm以上) E;ほつれが激しい
【表】
【表】
尚、上表中、撚り係数6以上のコードは熱処理
張力1.0g/dでもモジユラスが低くなりベルト
の伸びが大きくなる可能性が見られた。 (実施例 2) 実施例1と同様アラミド繊維から構成され、撚
り係数6および9の1500d/2のコードを使用し
て熱処理時の張力のみを変えて処理した。処理液
および張力以外の処理条件は実施例1と同様であ
る。また、この処理コードを多リブベルトの抗張
体として使用した。この場合におけるコード物性
およびカツト面の外観であるほつれ程度を第2表
に示す。
張力1.0g/dでもモジユラスが低くなりベルト
の伸びが大きくなる可能性が見られた。 (実施例 2) 実施例1と同様アラミド繊維から構成され、撚
り係数6および9の1500d/2のコードを使用し
て熱処理時の張力のみを変えて処理した。処理液
および張力以外の処理条件は実施例1と同様であ
る。また、この処理コードを多リブベルトの抗張
体として使用した。この場合におけるコード物性
およびカツト面の外観であるほつれ程度を第2表
に示す。
【表】
上記第2表より、撚り係数が大きくても熱処理
張力を1.5g/d以上にすれば、モジユラスを向
上させることができてコードの伸びを小さくする
ことができ、且つカツト面のほつれを全くなくす
ることができることが分かる。しかし処理張力を
余り大きくし過ぎることは接着液含浸効果を減殺
し必らずしも良好とは云えない。 以上のように、本発明によればアラミド繊維を
撚り係数3〜9で上撚りすると共に、接着液に浸
漬した後に1.0〜6.0g/dの張力下で熱処理を施
すことによりモジユラスを大きくしてコードの伸
びを小さく出来、又耐屈曲疲労性をも向上させ、
更にベルトカツト面のほつれ、毛羽立ちを防止す
ることができ、極めてすぐれたコード特性を発揮
させ、動力伝動用ベルトの性能を一段と向上させ
ることができるものである。
張力を1.5g/d以上にすれば、モジユラスを向
上させることができてコードの伸びを小さくする
ことができ、且つカツト面のほつれを全くなくす
ることができることが分かる。しかし処理張力を
余り大きくし過ぎることは接着液含浸効果を減殺
し必らずしも良好とは云えない。 以上のように、本発明によればアラミド繊維を
撚り係数3〜9で上撚りすると共に、接着液に浸
漬した後に1.0〜6.0g/dの張力下で熱処理を施
すことによりモジユラスを大きくしてコードの伸
びを小さく出来、又耐屈曲疲労性をも向上させ、
更にベルトカツト面のほつれ、毛羽立ちを防止す
ることができ、極めてすぐれたコード特性を発揮
させ、動力伝動用ベルトの性能を一段と向上させ
ることができるものである。
図は本発明に係る抗張体コードを使用した多リ
ブベルトの斜視図である。 1……ベルト、2……帆布、3……リブ、4…
…抗張体コード、5……カツト面。
ブベルトの斜視図である。 1……ベルト、2……帆布、3……リブ、4…
…抗張体コード、5……カツト面。
Claims (1)
- 1 ベルト両側面を露出せしめた動力伝動用ベル
トにおいて、抗張体としてアラミド繊維を撚り係
数3〜9に撚糸したコードを接着液に浸漬せしめ
た後、1.0〜6.0g/dの張力下で熱処理すること
によつて得た撚糸コードを用いたことを特徴とす
る動力伝動用ベルト。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP508480A JPS56105135A (en) | 1980-01-19 | 1980-01-19 | Power transmission belt |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP508480A JPS56105135A (en) | 1980-01-19 | 1980-01-19 | Power transmission belt |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS56105135A JPS56105135A (en) | 1981-08-21 |
JPH0156297B2 true JPH0156297B2 (ja) | 1989-11-29 |
Family
ID=11601516
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP508480A Granted JPS56105135A (en) | 1980-01-19 | 1980-01-19 | Power transmission belt |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS56105135A (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPS54135954A (en) * | 1978-04-14 | 1979-10-22 | Tsubakimoto Chain Co | Anti-tensile body of belt for power conduction and belt for power conduction used its anti-tensile body |
-
1980
- 1980-01-19 JP JP508480A patent/JPS56105135A/ja active Granted
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Also Published As
Publication number | Publication date |
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JPS56105135A (en) | 1981-08-21 |
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