JP2002541630A - アークランプの冷却方法 - Google Patents
アークランプの冷却方法Info
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Abstract
Description
ランプとしての使用されるアークランプに関するものである。
命を得るためには冷却しなければならない。空冷式の投影機ではランプがランプ
ハウス内に配置し、このランプハウス内に十分な気流を供給してアークランプに
よって発生した熱を除去する必要がある。空冷式のキセノンアークランプを有す
る投影機の例は米国特許第5,587,750号(Gibbon達)に開示され
ている。この特許にはランプの冷却方法は開示されていないが、図1にホース(
46)が示されており、このホースを通ってランプハウス(42)の冷却空気が
投影機から排気される。このGibbon達の特許の内容は本明細書の一部を成
す。
ークを封入するガラス容器(エンベロープ)を有する。エンベロープ内には所定
圧力の不活性キセノンガス雰囲気が供給される。陽極および陰極はガラスのエン
ベロープのバルブ内の各電極組立体の両端に配置されている。これらの電極組立
体はバルブから互いに反対方向へ延びるエンベロープの同軸円筒部分の内部に収
容されている。従って、ランプは陽極および陰極の組立体の軸線で定義された軸
線を有する。ランプはこの軸線が垂直線に対して所定角度(例えば±15°)傾
くように、一般には陽極を上にして配置される。しかし、キセノンアークランプ
は水平な状態で使用することもできる。
1,465号(Roberts)には改良された反射体を有するキセノンアーク
ランプが開示されている。米国特許第5,369,557号(Ronney)に
はキセノンアークランプが組み込まれたサーチライトが開示されている。 米国特許第4,630,182号(モロイ達)にはショートアーク水銀灯を冷
却するための方法が提案されている。キセノンアークランプと違って、ショート
アーク水銀灯は陰極および陽極がなく、作動中のランプの方向決定はあまり重要
でない。 ランプの冷却に関する他の特許の例としては米国特許第5,091,835号
(Malek達)および第5,458,505号がある。
分な空気流を供給するだけでなく、ランプのバルブ上を流れる気流の性質も重要
で、それがランプ性能に影響を与えるということを見いだした。すなわち、気流
が大き過ぎると、バルブ自体の中でガス(キセノン)の乱流が生じ、アークが不
安定になる。投影用ランプの場合にはこの不安定性によって投影スクリーン上に
目障りなチラツキが出る。ランプバルブ表面の気流が不均一な場合には、空気の
流れ自体がアークの不安定性およびチラツキに影響を与える。 ランプが垂直方向を向いている場合(通常は陽極が上方)は、アークが高周波
で遊動する傾向がある。これは特に投影スクリーン上のフリッカーとして目につ
く。そのためランプ上での空気の流れを正確に制御することが極めて重要である
ということが分かった。
方での上記問題を解消することにある。
部の間にバルブ(球)を有するガラスのエンベロープとを有するアークランプの
冷却方法が提供される。本発明方法は、ランプハウス内のランプの上記端部の一
方の端部をキャップを有する支持体によって支持する。このキャップはランプ端
部の周りに環状空気スペースを形成し、冷却空気の入口と、エンベロープのバル
ブの方向へ向かう環状空気の出口とを有する。冷却空気はキャップの入口からキ
ャップの出口までキャップ中を流れる。出口から出た空気は環状気流としてバル
ブ上を流れてランプを冷却する。
記形式のランプと、集光器と、この集光器によってランプから反射された光がラ
ンプハウスから出る際に通る開口部を有するランプハウスとを有する。このラン
プハウスは冷却空器の入口および出口を有し、この入口と出口との間に空気を流
すファンが設けられる。この組立体はランプを集光器に対して適当に位置決めす
るためのランプの各端部用のランプ支持体を含む。一方のランプ支持体には対応
する端部用のキャップを有している。このキャップはランプの端部の周りに環状
空気スペースを形成する。このキャップは冷却空気の入口とランプエンベロープ
のバルブの方向へ向かう環状空気の出口とを有している。ランプハウスの冷却空
気入口はキャップの空気入口と連通し、ランプハウスの冷却空気出口はキャップ
から遠く離れた所に位置している。使用時には冷却空気がキャップを通って流れ
、環状気流としてキャップ出口から出てバルブ上を流れランプを冷却する。
ークの安定性にとって重要であるという認識に基づいている。キャップとランプ
端部(通常は陽極端)との間の環状空間(空気ギャップ)は層状気流の「シート
」を作り、このシートはバルブ表面に「付着」する傾向があり、それによって正
確な冷却ができる。実際には、一つの投影用ランプハウスに一つの冷却ファンで
十分であり、それによって気流を正確に制御でき、十分に冷却でき、しかも、過
剰な気流(望ましくないアーク運動の原因となる)を避けることができるという
ことがわかっている。
しい。このアームは中空アームで、アームの一端はキャップの空気入口と連通し
、他端はランプハウスの空気入口と連通している。従って、冷却空気はアームに
沿って流れ、キャップに流入する。キャップはランプ端部に対して非対称に配置
され、キャップとランプとの間のギャップが空気入口と接する最大幅からランプ
の端の反対側の最小幅まで変化するのが好ましい。このオフセットは空気が上記
入口の近くをより速く移動する傾向を解消するものである。ギャップをより広く
することによって空気の速度を減速し、反対側のギャップを狭くすることによっ
て空気の速度を加速する。結果としてランプの円周全体に沿って空気の流れが全
体的により均一になる。 本発明のよりよい理解のために、以下、本発明の特に好ましい実施例を示す添
付図面を参照する。
画投影機を一般的に示している。この投影機の機構の詳細については上記特許を
参照されたい。本発明ではこの投影機がいわゆる「ローリングループ」式である
ことがわかればよい。参照番号20は投影機のロータ22の下側にあるランプハ
ウスを示す。投影機を通って送られるフィルム24はロータ22の表面の一部の
周りを通ってステータ26の内側へ通る。投影レンズ組立体は28で示され、ラ
ンプハウス20からの光は上側へ向けられ、ミラー30によって反射され、フィ
ルム24、次いで投影レンズ28を通って前方へ送られる。参照番号32はロー
タ22を上側から回転自在に支持する「スパイダー」を示す。
ンクロージャの内部に投影ランプ34と集光器36とが支持されている。図2か
ら最もよくわかるように、ランプ34は陽極端部38と陰極端部40とを有し、
これらの2つの部分は互いに同軸である。石英ガラスのエンベロープ42は陽極
および陰極組立体44、46を封入しており、両端部の間にバルブ(球)48を
有している。このバルブ48は陽極電極50と陰極電極52とを収容し、ランプ
のアークはこれらの電極間で飛ぶ。ガラスエンベロープ内には不活性ガス(一般
にはキセノン)が高圧下に維持され、陽極および陰極組立体44,46にはそれ
ぞれ圧力シール(図示せず)を設ける。陽極への電源ケーブルは54で示す。
と陰極支持体58とによって保持され、集光器36に対して位置決めされている
。陰極支持体58は図1に概念的に示され、基本的に従来のものである。この支
持体58は互いに直角ないわゆる「X」、「Y」および「Z」方向にランプの陰
極端を調整する。換言すれば、陰極端を上下にまたは互いに直角な2方向で横方
向に移動させることによってランプの位置を調整することができる。図からわか
るように、ランプ34は実際には集光器の底の開口部36aを通って延び、バル
ブの陰極端は集光器の外側にある。陰極支持体58は、陽極電極50と陰極電極
52との間で飛ぶアークは集光器の焦点に対して正確に位置決めされ、スクリー
ンに適当な照度が得られるように調整する。
ランプ用の陽極支持体56はランプハウス20の壁から内側へ延びる中空アーム
60と、図2に示すようにランプの陽極端と係合する円筒形キャップ(shroud)
62とを有する。中空アーム60は箱断面形状の中空金属製であり、外側端にフ
ランジ60aを有し、このフランジによって中空アームはランプハウスの壁に絶
縁ブロック63を介してボルト固定される。中空アーム60の対向端部は長方形
端縁60bになっており、図2から最もよくわかるように、この端縁は組み立て
られたランプハウスのキャップ62の外側表面に当接している。キャップ62の
側壁に設けられた軸線方向溝64は中空アーム60の開口端と整合している。溝
64の上部にあるノッチ64aは陽極ケーブル56を収容する。
て互いに位置決めされる。このフィンガーはキャップを抱えるようにほぼV字型
(図3参照)に配置されている。2つのフィンガーは実際には支持アーム60上
のブラケット70に支持された各ワイヤ要素の一部をなす。フィンガー68を含
む構成は図4の72に示され、引張バネ76用の取付け点を形成する後方を向い
たフィンガー74を有する。バネ76はキャップ62を一周し(図3に最もよく
示されている)、フィンガー74の一方に引っ掛けられて、ランプの陽極端をア
ームに対して確実に固定する。ブラケット70はブラケットの溝を通って延びる
ネジ78によってアーム60に固定されているので、アーム60に対するキャッ
プ(従って、ランプの陽極端)の正確な位置を決めるようにブラケット(従って
、アームの2つのワイヤ構成)をキャップに対して調整することができる。
3)で示す冷却空気は入口82(図2)を通ってランプハウスに流入し、中空ア
ーム60の内部に沿ってキャップ62中に流れる。図2にはランプハウスの底(
すなわちキャップから遠い所)にある冷却空気出口84も示されている。この出
口84はランプハウスの中の冷却空気を抜き出すファン(Fで示されている)の
吸込み側と連通している。このファンは他の開口部(図示せず)からも空気を引
き入れ、集光器36とミラー(図示せず)とを含むランプハウスの他の領域を周
知な方法で冷却する。
がわかる。キャップ62の上部壁にはこのピンに対応する開口部88が設けられ
ている。この開口部88はピン86を収容し、キャップをバルブに対して配置す
る役目をする。一般に89で示した止めネジはピン86を開口部88に保持する
のに使用される。 開口部88は実際にはキャップの縦方向軸線から空気入口溝64から離れる方
向にオフセットしていることがわかる。図2から最もよくわかるように、キャッ
プをランプに取り付けるときに、ランプの陽極端とキャップとの間に環状空気ス
ペース90が残る。この空気スペースのキャップの底端には、キャップからの空
気の環状出口92が形成される(溝64は空気入口である)。
ら明らかなように、空気スペースの幅は空気入口64に接する最大幅からキャッ
プの反対側の最小幅まで変化する。このオフセットは空気が空気入口溝の近くを
より速く移動する傾向を解消するものである。溝64の近くのスペースをより広
くすることによってキャップに流入する空気の速度を減速し、キャップの反対側
のスペースをより狭くすることによって空気の速度を加速する。その結果、陽極
の円周全体に沿って空気の流れがより均一になり、環状空気出口92から出る空
気の流れがより均一になる。
ている。出口92から出た空気はバルブ48上を環状の層状気流となって流れる
。この気流は図2の矢印で示されている。その結果、層状気流の「シート」がバ
ルブの表面に「付着」し、それによって均一で安定な冷却効果が得られる。 ランプハウス20の空気出口開口部84がキャップ62から遠く離れたランプ
ハウスの底に配置されることによって、キャップ出口92から出た空気はランプ
の周りで下方へ引き寄せられ、(陽極端が限界であるが)ランプのほぼ全長にわ
たって確実な冷却が維持される。 冷却空気はアークの安定性を保証するだけでなく、陽極および陰極組立体のシ
ールを冷却するのに役立つ。
て反射される光を弱めることになるので、陽極キャップ62の寸法は陰をつけな
い寸法にする。すなわち、キャップはアークが飛んだときにランプの陰極52に
よって既につけられた陰の中に配置される。図2では、アークからの光が集光器
開口部36aの端縁で反射されるので、94で示された線が陰極によってつけら
れる通常の陰を表す光線を示している。これらの光線は96で示された線に沿っ
て反射され、ランプハウス20の外側へ収束する。キャップ62はこの陰の中に
入り、光線96の収束に影響を及ぼさない。
ができる。例えば、本発明を垂直方向を向いたアークランプについて説明したが
、本発明は水平方向を向いたアークランプでも使用できる。同様に、キャップを
ランプのどちらか一端または両端に使用することができるが、陽極端は通常、最
も高温であり、最も冷却を必要とする。 キャップをランプに対してオフセットすることによって幅の異なる環状空気ギ
ャップを作ることは好ましいが、全ての適用例で必須ではない。オフセットの調
整を行うのに別の手段がある。例えば、開口部88の代わりに溝にピン86(図
3、図4)を収容し、互いに反対に作用する一対の止めネジで溝に沿ったピンの
配置を調整することができる。
てキャップへ向けられるが、代替例では空気を中空アーム以外、例えば別個の導
管に通してキャップに送り出すことができる。 本発明を映画投影機のキセノンアークランプについて説明したが、本発明は他
の目的のアークランプおよび、場合により、キセノン以外の内部ガスの雰囲気を
有するアークランプにも適用できるということは理解できよう。
図
Claims (10)
- 【請求項1】 陽極端部と、それと同軸な陰極端部と、これらの両端部の間の
バルブを有するガラスのエンベロープと、を有するアークランプの冷却方法にお
いて、 冷却空気の入口と、エンベロープのバルブの方向へ向かう空気の環状出口とを
有し、ランプの上記端部の一方の端部の周りに環状空気スペースを形成するキャ
ップを含む支持体によってランプをランプハウス内に支持する段階と、 上記入口から上記出口まで冷却空気がキャップの中を流し、出口から出た空気
を環状気流にしてバルブ上を流してランプを冷却する段階とを含むことを特徴と
する方法。 - 【請求項2】 キャップ中に冷却空気を流す段階が冷却空気をランプハウスの
外側からランプハウスの入口から出口まで流し、入って来る冷却空気をキャップ
の入口から出口へ流し、ランプハウスの空気出口をキャップから遠く離れた所に
位置決めして、キャップから出た冷却空気がランプのバルブ上でキャップの反対
側のランプの端へ向かって流れるようにする請求項1に記載の方法。 - 【請求項3】 キャップの空気入口がキャップの側壁に設けられた溝を有し、
キャップをランプに対してオフセットして、環状空気スペースを入口溝と接する
最大幅からキャップの入口溝から遠く離れた側の最小幅まで変化させることによ
ってランプの周りの気流を均等化する段階をさらに含む請求項1に記載の方法。 - 【請求項4】 陽極端部と、それと同軸な陰極端部と、これらの両端部の間の
バルブを含むガラスのエンベロープとを有するランプと、 集光器と、この集光器によって反射された光がランプハウスから出る際に通る
光の出口開口部と、冷却空気の入口および出口とを有するランプハウスと、 ランプハウスの冷却空気の入口と出口との間に冷却空気を流す手段と、 集光器に対するランプの位置を決めるための、ランプ両端部のランプ支持体と
を含むアークランプ組立体において、 一方のランプ支持体がランプ端部のキャップで支持され、このキャップはこの
端部の周りに環状空気スペースを形成し且つ冷却空気の入口とエンベロープのバ
ルブの方向へ向かう空気の環状出口とを有し、 ランプハウスの冷却空気の入口が上記キャップの空気入口と連通し、ランプハ
ウスの冷却空気の出口がキャップから遠く離れた所に位置し、使用時には冷却空
気がキャップを通って流れ、キャップの環状出口から出た空気は環状気流として
バルブ上を流れてランプを冷却することを特徴とするアークランプ組立体。 - 【請求項5】 キャップを有するランプ支持体が、ランプハウスの側壁からキ
ャップまで内側へ延びるアームと、キャップをアームに着脱自在に連結する手段
とを有し、キャップがランプの対応端部に固定される請求項4に記載のアークラ
ンプ組立体。 - 【請求項6】 キャップへの空気の入口がキャップの側壁に形成された溝で構
成され、キャップをランプに対してオフセットすることによって、ランプの端部
の周りの環状スペースを空気入口溝と接する最大幅からキャップの反対側の最小
幅まで変化させ、ランプの周りの気流を均等化する請求項4に記載のアークラン
プ組立体。 - 【請求項7】 上記アームとキャップとが別々の要素であり、取付け手段によ
ってキャップがアームに当接される請求項4に記載のアークランプ組立体。 - 【請求項8】 取付け手段が両側でアームに連結されたキャップを取り囲む引
張バネを有する請求項7に記載のアークランプ組立体。 - 【請求項9】 キセノンアークランプが陽極端を上にしてランプハウス内に垂
直に配置され、ランプは集光器の開口部を通って延び、この開口部の端縁から集
光器によって反射された光がランプのバルブを含む陰を投影し、キャップの寸法
がこの陰の中に入るような寸法である請求項4に記載のアークランプ組立体。 - 【請求項10】 請求項4に記載のアークランプ組立体を有する映画投影機。
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