JP2002541178A - 化粧品製剤および/または医薬製剤 - Google Patents

化粧品製剤および/または医薬製剤

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カール・ハインツ・シュミット
ベルント・ファブリー
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コグニス・ドイチュラント・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング・ウント・コムパニー・コマンディットゲゼルシャフト
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、(a)ヒドロキシカルボン酸アルキルおよび/またはアルケニルオリゴグリコシドエステル、および(b)脂肪アルコールを含有する化粧品製剤および/または医薬製剤に関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (技術分野) 本発明は、化粧品、とりわけヒドロキシカルボン酸エステルと脂肪アルコール
とを含有する製剤、および該混合物の化粧品製剤および/または医薬製剤製造の
ための使用に関する。
【0002】 (背景技術) ヨーロッパ特許EP0553241B1(SEPPIC)は、10〜40重量%のア
ルキルオリゴグルコシド、60〜90重量%の脂肪アルコールおよび場合により
ポリグルコースの混合物を、エマルジョン製造に使用することに関する。国際特
許出願WO92/07543(Henkel)の教示によると、アルコルオリゴグルコ
シドを脂肪アルコールおよび部分グリセリドと共に化粧品用乳化剤として使用し
得る。ドイツ特許DE19542572C2(Henkel)は、50〜90重量%の
アルキルグルコシドおよび10〜50重量%の脂肪アルコールを含有する乳化剤
の使用に関する。
【0003】 しかし、既知のグルコシド/脂肪アルコール乳化剤は、高粘性クリームを調製
する場合には特に、比較的大量に使用しなければならないことがわかっている。
ワックス濃度が高いと、すなわち乳化剤混合物の量が多いと、皮膚に望ましくな
い負担がかかり、感覚的に軽い生成物を所望する場合には特に問題である。もう
一つの問題は、高温に比較的短時間暴露しただけで混合物が分離する傾向を示す
ことである。日光の下で脂肪相と水相とに不可逆的分離する製品を消費者が再購
入しないことは明らかである。
【0004】 (発明の開示) (発明が解決しようとする技術的課題) 本発明の課題は、安定で、既知の生成物と比較してワックス成分含量の少ない
感覚的に軽い生成物の製造を可能にする乳化剤(好ましくは高粘性エマルジョン
を製造するための乳化剤)を提供することである。
【0005】 (その解決方法) 本発明は、 (a)ヒドロキシカルボン酸アルキルおよび/またはアルケニルオリゴグリコシ
ドエステル、および (b)脂肪アルコール を含有する化粧品製剤に関する。 驚くべきことに、ある種のヒドロキシカルボン酸エステルと脂肪アルコールと
の混合物は、自己乳化作用を示し、長期間の貯蔵および高温暴露の際にもエマル
ジョンの安定性を向上し、かつ、増粘作用を相乗的に改善することがわかった。
従って、ある粘度に調節するために、増粘剤を比較的低濃度で使用することがで
きる。更に、感覚的に軽い生成物の製造も可能となる。
【0006】 ヒドロキシカルボン酸アルキルおよび/またはアルケニルオリゴグリコシドエ ステル 成分(a)のヒドロキシカルボン酸とアルキルおよびアルケニルオリゴグリコ
シドとのエステルは、既知のノニオン性界面活性剤で、式(I):
【化2】 [式中、Xは水素またはCHCOOR基であり、Yは水素またはヒドロキシ
ル基であり、R、RおよびRは各々独立して、水素、アルカリ金属もしく
はアルカリ土類金属、アンモニウム、アルキルアンモニウム、ヒドロキシアルキ
ルアンモニウム、グルカンモニウム、または式(II): RO−[G] (II) (式中、Rは、炭素原子数4〜22のアルキルおよび/またはアルケニル基で
あり、Gは炭素原子数5または6の糖単位であり、pは1〜10の値である。)
で示されるアルキルおよび/またはアルケニルオリゴグリコシドの残基であり、
ただし、XがCHCOOR基である場合はYは水素であり、置換基R、R およびRの少なくとも1個はグリコシド単位である。] で示される。このような化合物の製造、および化粧品製剤中の高発泡性界面活性
剤としての使用が、欧州特許EP0258814B1(Auschem)により知られ
ており、該文献をここに引用する。
【0007】 該ノニオン性界面活性剤の酸成分は、リンゴ酸、酒石酸またはクエン酸および
それらの混合物から誘導し得る。酸成分に存在するヒドロキシル基の数に応じて
、モノ、ジもしくはトリエステルまたはそれらの工業用混合物を使用し得る。し
かし、モノエステルまたは高モノマー混合物(上に引用したEP0258814
B1の教示に従って当業者が入手し得る)を使用することが好ましい。
【0008】 アルキルおよび/またはアルケニルオリゴグリコシド成分は、炭素原子数5ま
たは6のアルドースまたはケトースから、好ましくはグルコースから誘導し得る
。すなわち、好ましいノニオン性界面活性剤は、アルキルおよび/またはアルケ
ニルオリゴグルコシドである。 式(II)中の指数pは、オリゴマー化度(DP)、すなわちモノ−およびオリ
ゴグリコシドの分布を示し、1〜10の値である。個々の化合物のpは常に整数
であり、特に1〜6の値であり得るが、アルキルオリゴグリコシドとしての値p
は、分析学的に求めた計算値であって、通例整数でない。平均オリゴマー化度p
が1.1〜3.0であるアルキルおよび/またはアルケニルオリゴグリコシドのエ
ステルを使用することが好ましい。オリゴマー化度が1.7未満、とりわけ1.2
〜1.4であるアルキルおよび/またはアルケニルオリゴグリコシドエステルが
、適用の観点から好ましい。
【0009】 アルキルまたはアルケニル基Rは、炭素原子数4〜11、好ましくは8〜1
0の第一級アルコールから誘導し得る。そのようなアルコールの例は、ブタノー
ル、カプロンアルコール、カプリルアルコール、カプリンアルコールおよびウン
デシルアルコール、並びにそれらの工業用混合物(例えば、工業用脂肪酸メチル
エステルを水素化することによるか、または Roelen のオキソ合成由来のアルデ
ヒドを水素化することによって得られる)である。対応するオキソアルコールま
たはアルコール(工業用C8-18ヤシ油脂肪アルコールの分留において最初の蒸留
物として得られ、不純物としてのC12アルコールの含量が6重量%未満であり得
る)から誘導したアルキル基を有する、DPが1〜3のC9-11またはC8-10アル
キルオリゴグルコシドエステルが好ましい。また、アルキルまたはアルケニル基
は、炭素原子数12〜22、好ましくは12〜14の第一級アルコールから
誘導してもよい。そのようなアルコールの例は、ラウリルアルコール、ミリスチ
ルアルコール、セチルアルコール、パルミトレイルアルコール、ステアリルアル
コール、イソステアリルアルコール、オレイルアルコール、エライジルアルコー
ル、ペトロセリニルアルコール、アラキルアルコール、ガドレイルアルコール、
ベヘニルアルコール、エルシルアルコール、ブラシジルアルコール、およびそれ
らの工業用混合物(前記のようにして得られる)である。水素化C12/14ヤシ油
脂肪アルコールから誘導した、DPが1〜3であるアルキルオリゴグルコシドの
エステルが好ましい。そのような生成物は、Eucarol(登録商標)として市販さ
れている。
【0010】 本発明は、ヒドロキシカルボン酸アルキルおよび/またはアルケニルグリコシ
ドエステル、およびアルキルおよび/またはアルケニルオリゴグリコシドと、脂
肪アルコールとの混合物が、特に安定なエマルジョンを形成するという知見を包
含する。最も単純な場合、そのような三成分製剤は、三成分を混合することによ
って調製し得る。しかし本発明の好ましい一態様においては、未エステル化グリ
コシドを依然1〜50重量%、好ましくは5〜25重量%、より好ましくは10
〜15重量%含有するヒドロキシカルボン酸グリコシドエステルと共に脂肪アル
コールを使用する。
【0011】 脂肪アルコール 成分(b)の脂肪アルコールは、式(III): ROH (III) [式中、Rは炭素原子数6〜22、二重結合数0および/または1、2もしく
は3の、直鎖または分枝状脂肪族炭化水素基である。] で示される第一級脂肪族アルコールであると理解される。その例は、カプロンア
ルコール、カプリルアルコール、2−エチルヘキシルアルコール、カプリンアル
コール、ラウリルアルコール、イソトリデシルアルコール、ミリスチルアルコー
ル、セチルアルコール、パルミトレイルアルコール、ステアリルアルコール、イ
ソステアリルアルコール、オレイルアルコール、エライジルアルコール、ペトロ
セリニルアルコール、リノリルアルコール、リノレニルアルコール、エレオステ
アリルアルコール、アラキルアルコール、ガドレイルアルコール、ベヘニルアル
コール、エルシルアルコールおよびブラシジルアルコール、並びにそれらの工業
用混合物(例えば、脂肪および油に由来する工業用メチルエステルまたはRoelen
のオキソ合成に由来するアルデヒドの加圧水素化によって得られ、また、不飽和
脂肪アルコールの二量化においてモノマーフラクションとして得られる)である
。炭素原子数12〜18の工業用脂肪アルコール、例えばヤシ油、パーム油、パ
ーム核油または獣脂の脂肪アルコールが好ましい。ヒドロキシカルボン酸エステ
ルのアルキルグルコシド成分と同じアルキル基を有する脂肪アルコールを使用す
ることが好ましく、すなわち、例えばクエン酸セテアリルグルコシドエステルと
組み合わせてセテアリルアルコールを使用することが好ましい。
【0012】 本発明の製剤は、成分(a)および(b)を重量比10:90ないし90:1
0、好ましくは25:75ないし75:25、より好ましくは40:60ないし
60:40で含有し得る。成分(a)と成分(b)の混合物は全体として、製剤
に対して0.5〜20重量%、好ましくは1〜15重量%、より好ましくは5〜
10重量%の量で製剤中に存在する。
【0013】 補助乳化剤 本発明の好ましい一態様においては、製剤は任意の成分(c)として、更にア
ニオン性、ノニオン性、カチオン性、両性および/または双性イオン性の補助乳
化剤を、製剤に対して0.5〜10重量%、好ましくは1〜8重量%、より好ま
しくは2〜5重量%の量で含有し得る。
【0014】 適当な補助乳化剤の例は、下記群の少なくとも一つから選択するノニオン性界
面活性剤である: (1)炭素数8〜22の直鎖脂肪アルコール、炭素数12〜22の脂肪酸、およ
びアルキル基の炭素数8〜15のアルキルフェノールの、エチレンオキシド2〜
30モルおよび/またはプロピレンオキシド0〜5モル付加物; (2)グリセロールのエチレンオキシド1〜30モル付加物の、C12/18脂肪酸
モノエステルおよびジエステル; (3)飽和および不飽和C6-22脂肪酸の、グリセロールモノエステルおよびジエ
ステル、およびソルビタンモノエステルおよびジエステル、並びにそれらのエチ
レンオキシド付加物; (4)アルキル基の炭素数8〜22のアルキルモノ−およびオリゴグリコシド、
並びにそれらのエトキシル化類似体; (5)ヒマシ油および/または水素化ヒマシ油のエチレンオキシド15〜60モ
ル付加物; (6)ポリオールエステルおよびとりわけポリグリセロールエステル、例えばポ
リグリセロールポリリシノレート、ポリグリセロールポリ−12−ヒドロキシス
テアレート、またはポリグリセロールダイメレートイソステアレート。複数の上
記群の化合物の混合物も適当である;
【0015】 (7)ヒマシ油および/または水素化ヒマシ油のエチレンオキシド2〜15モル
付加物; (8)直鎖、分枝状、不飽和または飽和C6/22脂肪酸、リシノール酸および12
−ヒドロキシステアリン酸と、グリセロール、ポリグリセロール、ペンタエリス
リトール、ジペンタエリスリトール、糖アルコール(例えばソルビトール)、アル
キルグルコシド(例えばメチルグルコシド、ブチルグルコシド、ラウリルグルコ
シド)およびポリグルコシド(例えばセルロース)との、部分エステル; (9) モノ−、ジ−およびトリアルキルホスフェート、およびモノ−、ジ−お
よび/またはトリ−PEG−アルキルホスフェート、並びにそれらの塩; (10)羊毛ワックスアルコール; (11)ポリシロキサン/ポリアルキルポリエーテルコポリマーおよび対応する
誘導体; (12)DE−PS1165574による、ペンタエリスリトール、脂肪酸、ク
エン酸および脂肪アルコールの混合エステル、および/または炭素数6〜22の
脂肪酸、メチルグルコースおよびポリオール(好ましくはグリセロールまたはポ
リグリセロール)の混合エステル; (13)ポリアルキレングリコール;並びに (14)グリセロールカーボネート。
【0016】 脂肪アルコール、脂肪酸、アルキルフェノール、グリセロール脂肪酸モノエス
テルおよびジエステル、ソルビタン脂肪酸モノエステルおよびジエステル、また
はヒマシ油の、エチレンオキシドおよび/またはプロピレンオキシド付加物は、
既知の市販生成物である。それらは同族体混合物であって、その平均アルコキシ
ル化度は、付加反応を行う基質化合物とエチレンオキシドおよび/またはプロピ
レンオキシドとの量比に対応する。グリセロールのエチレンオキシド付加物のC 12/18 脂肪酸モノエステルおよびジエステルは、DE−PS2024051によ
り、化粧品製剤用の再脂肪化剤として知られている。
【0017】 C8/18アルキルモノ−およびオリゴグリコシド、その製法並びに界面活性剤と
してのその使用は、従来知られている。そのようなグリコシドは、とりわけ、グ
ルコースまたはオリゴ糖と、第一級C8-18アルコールとの反応によって製造する
。グリコシド単位に関しては、環状糖単位1個が脂肪アルコールにグリコシド結
合によって結合したモノグリコシド、およびオリゴマー化度が好ましくは約8ま
でのオリゴグリコシドのいずれも適当である。オリゴマー化度は、そのような工
業用生成物の同族体分布の統計学的平均値である。
【0018】 乳化剤として、双性イオン性界面活性剤を使用してもよい。双性イオン性界面
活性剤は、分子中に少なくとも1個の第四級アンモニウム基および少なくとも1
個のカルボキシレートおよびスルホネート基を有する界面活性化合物である。特
に適当な双性イオン性界面活性剤は、いわゆるベタイン、例えば、アルキルまた
はアシル基の炭素数8〜18の、N−アルキル−N,N−ジメチルアンモニウム
グリシネート(例えばヤシ油アルキルジメチルアンモニウムグリシネート)、N−
アシルアミノプロピル−N,N−ジメチルアンモニウムグリシネート(例えばヤシ
油アシルアミノプロピルジメチルアンモニウムグリシネート)、および2−アル
キル−3−カルボキシメチル−3−ヒドロキシエチルイミダゾリン、並びにヤシ
油アシルアミノエチルヒドロキシエチルカルボキシメチルグリシネートである。
CTFA名コカミドプロピルベタイン(Cocamidopropyl Betaine)として既知の
脂肪酸アミド誘導体が、特に好ましい。
【0019】 他の適当な乳化剤は両性界面活性剤である。両性界面活性剤は、分子中に、C 8/18 アルキルまたはアシル基に加えて、少なくとも1個の遊離アミノ基および少
なくとも1個の−COOHまたは−SO3H基を有する界面活性化合物で、分子
内塩を形成し得る。適当な両性界面活性剤の例は、アルキル基の炭素数約8〜1
8の、N−アルキルグリシン、N−アルキルプロピオン酸、N−アルキルアミノ
酪酸、N−アルキルイミノジプロピオン酸、N−ヒドロキシエチル−N−アルキ
ルアミドプロピルグリシン、N−アルキルタウリン、N−アルキルサルコシン、
2−アルキルアミノプロピオン酸およびアルキルアミノ酢酸である。特に好まし
い両性界面活性剤は、N−ヤシ油アルキルアミノプロピオネート、ヤシ油アシル
アミノエチルアミノプロピオネート、およびC12/18アシルサルコシンである。
【0020】 適当なアニオン性乳化剤はとりわけ、アルキル(エーテル)スルフェート、ア
シルグルタメート、タンパク質脂肪酸縮合物、およびモノグリセリドスルフェー
トである。両性乳化剤のほかに、第四級乳化剤を使用してもよく、エステルクォ
ート(esterquat)型のもの(好ましくはメチル第四級化ジ脂肪酸トリエタノー
ルアミンエステル塩)が特に好ましい。
【0021】 工業的適用 ある種のヒドロキシカルボン酸エステルと脂肪アルコールとを含有する本発明
の製剤は、優れた自己乳化性およびコンシステンシー付与性を示す。従って、本
発明は、化粧品製剤および/または医薬製剤を製造するための上記成分の使用に
も関し、上記成分は製剤に対して0.5〜20重量%、好ましくは1〜15重量
%、より好ましくは5〜10重量%の量で存在し得る。
【0022】 化粧品製剤および/または医薬製剤 本発明の乳化剤混合物は、化粧品製剤および/または医薬製剤、例えばヘアシ
ャンプー、ヘアローション、発泡浴剤、シャワー浴剤、クリーム、ゲル、ローシ
ョン、アルコール溶液、水/アルコール溶液、エマルジョン、ワックス/脂肪化
合物、スティック製剤、パウダーまたは軟膏を製造するために使用し得る。その
ような製剤は、更なる助剤および添加剤として、穏やかな界面活性剤、油成分、
過脂肪剤、真珠光沢ワックス、コンシステンシー調節剤、増粘剤、ポリマー、シ
リコーン化合物、脂肪、ワックス、安定剤、生体由来物質、脱臭剤、フケ防止剤
、フィルム形成剤、膨潤剤、UV保護剤、抗酸化剤、ヒドロトロープ、防腐剤、
防虫剤、日焼け剤、可溶化剤、香油、色素、抗菌剤等をも含有し得る。
【0023】 適当な穏やかな(すなわち特に皮膚科学的に適合性の)界面活性剤の例は、脂
肪アルコールポリグリコールエーテルスルフェート、モノグリセリドスルフェー
ト、モノ−および/またはジアルキルスルホスクシネート、脂肪酸イセチオネー
ト、脂肪酸サルコシネート、脂肪酸タウリド、脂肪酸グルタメート、α−オレフ
ィンスルホネート、エーテルカルボン酸、アルキルオリゴグルコシド、脂肪酸グ
ルカミド、アルキルアミドベタイン、および/またはタンパク質脂肪酸縮合物(
好ましくは小麦タンパク質由来のもの)である。
【0024】 適当な油成分の例は、C6-18(好ましくはC8-10)脂肪アルコールから誘導し
たゲルベアルコール、直鎖C6-22脂肪酸と直鎖C6-22脂肪アルコールとのエステ
ル、分枝状C6-13カルボン酸と直鎖C6-22脂肪アルコールとのエステル、例えば
ミリスチル ミリステート、ミリスチル パルミテート、ミリスチル ステアレー
ト、ミリスチル イソステアレート、ミリスチル オレエート、ミリスチル ベヘ
ネート、ミリスチル エルケート、セチル ミリステート、セチル パルミテート
、セチル ステアレート、セチル イソステアレート、セチル オレエート、セチ
ル ベヘネート、セチル エルケート、 ステアリル ミリステート、ステアリル
パルミテート、ステアリル ステアレート、ステアリル イソステアレート、ステ
アリル オレエート、ステアリル ベヘネート、ステアリル エルケート、イソス
テアリル ミリステート、イソステアリル パルミテート、イソステアリル ステ
アレート、イソステアリル イソステアレート、イソステアリル オレエート、イ
ソステアリル ベヘネート、イソステアリル オレエート、オレイル ミリステー
ト、オレイル パルミテート、オレイル ステアレート、オレイル イソステアレ
ート、オレイル オレエート、オレイル ベヘネート、オレイル エルケート、ベ
ヘニル ミリステート、ベヘニル パルミテート、ベヘニル ステアレート、ベヘ
ニル イソステアレート、ベヘニル オレエート、ベヘニル ベヘネート、ベヘニ
ル エルケート、エルシル ミリステート、エルシル パルミテート、エルシル ス
テアレート、エルシル イソステアレート、エルシル オレエート、エルシル ベ
ヘネート、およびエルシル エルケートである。
【0025】 他の適当な油成分の例は、直鎖C6-22脂肪酸と分枝状アルコール(とりわけ2
−エチルヘキサノール)とのエステル、ヒドロキシカルボン酸と直鎖または分枝
状C6-22脂肪アルコールとのエステル(とりわけジオクチルマレート)、直鎖お
よび/または分枝状脂肪酸と多価アルコール(例えば、プロピレングリコール、
二量体ジオールまたは三量体トリオール)および/またはゲルベアルコールとの
エステル、C6-10脂肪酸トリグリセリド、C6-18脂肪酸の液体モノ−/ジ−/ト
リグリセリド混合物、C6-22脂肪アルコールおよび/またはゲルベアルコールと
芳香族カルボン酸(とりわけ安息香酸)とのエステル、C2-12ジカルボン酸と直
鎖もしくは分枝状C1-22アルコールまたはヒドロキシル基数2〜6のC2-10ポリ
オールとのエステル、植物油、分枝状第一級アルコール、置換シクロヘキサン、
直鎖および分枝状C6-22脂肪アルコールカーボネート、ゲルベカーボネート、安
息香酸と直鎖および/または分枝状C6-22アルコールとのエステル[例えばFins
olv(登録商標)TN]、直鎖もしくは分枝状の対称もしくは非対称ジアルキルエ
ーテル(各アルキル基の炭素原子数6〜22)、エポキシ化脂肪酸エステルのポ
リオールによる開環生成物、シリコーン油、および/または脂肪族もしくはナフ
テン族炭化水素(例えばスクアラン、スクアレンまたはジアルキルシクロヘキサ
ン)である。
【0026】 過脂肪剤は、例えば、ラノリン、レシチン、ポリエトキシル化もしくはアシル
化ラノリンおよびレシチン誘導体、ポリオール脂肪酸エステル、モノグリセリド
、および脂肪酸アルカノールアミドのような物質である。脂肪酸アルカノールア
ミドは、泡安定剤としても機能する。
【0027】 適当な真珠光沢ワックスの例は、アルキレングリコールエステル、とりわけエ
チレングリコールジステアレート;脂肪酸アルカノールアミド、とりわけヤシ油
脂肪酸ジエタノールアミド;部分グリセリド、とりわけステアリン酸モノグリセ
リド;多塩基性の(場合によりヒドロキシ置換した)カルボン酸と、炭素数6〜
22の脂肪アルコールとのエステル、とりわけ酒石酸の長鎖エステル;脂肪化合
物、例えば脂肪アルコール、脂肪ケトン、脂肪アルデヒド、脂肪エーテルおよび
脂肪カーボネート(総炭素数少なくとも24のもの)、とりわけラウロンおよび
ジステアリルエーテル;脂肪酸、例えばステアリン酸、ヒドロキシステアリン酸
またはベヘン酸;炭素数12〜22のオレフィンエポキシドの、炭素数12〜2
2の脂肪アルコールおよび/または炭素数2〜15/ヒドロキシル基数2〜10
のポリオールによる開環生成物;並びにそれらの混合物である。
【0028】 適当な更なるコンシステンシー調節剤は、ヒドロキシ脂肪アルコール、部分グ
リセリド、脂肪酸、またはヒドロキシ脂肪酸である。適当な増粘剤の例は、Aero
sil種(親水性シリカ)、多糖、とりわけキサンタンガム、グアー、寒天、アル
ギネート、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースおよびヒドロキシエ
チルセルロース、比較的高分子量の脂肪酸ポリエチレングリコールモノ−および
ジエステル、ポリアクリレート(例えばCarbopols(登録商標)[Goodrich]ま
たはSynthalens(登録商標)[Sigma])、ポリアクリルアミド、ポリビニルアル
コールおよびポリビニルピロリドン、界面活性剤、例えばエトキシル化脂肪酸グ
リセリド、脂肪酸とポリオール(例えばペンタエリスリトールまたはトリメチロ
ールプロパン)とのエステル、狭範囲脂肪アルコールエトキシレートまたはアル
キルオリゴグルコシド、並びに電解質、例えば塩化ナトリウムおよび塩化アンモ
ニウムである。
【0029】 適当なカチオン性ポリマーの例は、カチオン性セルロース誘導体、例えば第四
級化ヒドロキシエチルセルロース[Polymer JR 400(登録商標);Amerchol]、
カチオン性デンプン、ジアリルアンモニウム塩およびアクリルアミドのコポリマ
ー、第四級化ビニルピロリドン/ビニルイミダゾールポリマー、例えば Luviqua
t(登録商標)(BASF)、ポリグリコールおよびアミンの縮合生成物、第四級化コ
ラーゲンポリペプチド、例えばラウリルジモニウム・ヒドロキシプロピル加水分
解コラーゲン(Lauryldimonium Hydroxypropyl Hydrolyzed Collagen)[Lamequ
at(登録商標)L;Gruenau]、第四級化小麦ポリペプチド、ポリエチレンイミン
、カチオン性シリコーンポリマー、例えばアミドメチコン(Amidomethicone)、
アジピン酸およびジメチルアミノヒドロキシプロピルジエチレントリアミンのコ
ポリマー[Cartaretine(登録商標); Sandoz]、アクリル酸とジメチルジアリ
ルアンモニウムクロリドとのコポリマー[Merquat(登録商標)550; Chemviron
]、ポリアミノポリアミド、例えばFR2252840Aに記載のもの、および
その架橋水溶性ポリマー、カチオン性キチン誘導体、例えば第四級化キトサン(
場合により、微結晶分布したもの)、ジハロアルキル(例えばジブロモブタン)
とビス−ジアルキルアミン(例えばビス−ジメチルアミノ−1,3−プロパン)と
の縮合生成物、カチオン性グアーガム、例えば Jaguar(登録商標)CBS、Jag
uar(登録商標)C−17、Jaguar(登録商標)C−16(Celanese)、並びに
第四級化アンモニウム塩ポリマー、例えば Mirapol(登録商標)A−15、Mira
pol(登録商標)AD−1、Mirapol(登録商標)AZ−1(Miranol)である。
【0030】 適当なアニオン性、双性イオン性、両性およびノニオン性ポリマーは、例えば
酢酸ビニル/クロトン酸コポリマー、ビニルピロリドン/アクリル酸ビニルコポ
リマー、酢酸ビニル/マレイン酸ブチル/アクリル酸イソボルニルコポリマー、
メチルビニルエーテル/無水マレイン酸コポリマーおよびそのエステル、未架橋
およびポリオール架橋ポリアクリル酸、アクリルアミドプロピルトリメチルアン
モニウムクロリド/アクリレートコポリマー、オクチルアクリルアミド/メタク
リル酸メチル/メタクリル酸t−ブチルアミノエチル/メタクリル酸2−ヒドロ
キシプロピルコポリマー、ポリビニルピロリドン、ビニルピロリドン/酢酸ビニ
ルコポリマー、ビニルピロリドン/メタクリル酸ジメチルアミノエチル/ビニル
カプロラクタムターポリマー、並びに場合により誘導体化したセルロースエーテ
ル、およびシリコーンである。
【0031】 適当なシリコーン化合物は、例えば、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニ
ルポリシロキサン、環状シリコーン、並びにアミノ−、脂肪酸−、アルコール−
、ポリエーテル−、エポキシ−、フッ素−、グリコシド−および/またはアルキ
ル−修飾シリコーン化合物(室温で液状および樹脂様であり得るもの)である。
ジメチルシロキサン単位数200〜300の平均鎖長を有するジメチコンと水素
化シリケートとの混合物であるシメチコンもシリコーン化合物として適当である
。適当な揮発性シリコーンに関しては、Toddら、Cosm.Toil.91、27(1
976)に詳細に記載されている。
【0032】 脂肪の例はグリセリドである。適当なワックスはとりわけ、天然ワックス、例
えばカンデリラ蝋、カルナウバ蝋、木蝋、エスパルト蝋、コルク蝋、グアルマ蝋
(Guarumawachs)、米糠蝋、サトウキビ蝋、オーリキュリ蝋(Ouricurywachs)
、モンタン蝋、蜜蝋、シェラック蝋、鯨蝋、ラノリン(羊毛蝋)、尾脂(Buerze
lfett)、セレシン、オゾケライト(地蝋)、ワセリン、パラフィン蝋およびマ
イクロワックス;化学修飾ワックス(硬蝋)、例えばモンタンエステル蝋、サソ
ール蝋、水素化ホホバ蝋、並びに合成ワックス、例えばポリアルキレンワックス
およびポリエチレングリコールワックスである。
【0033】 安定剤として、脂肪酸の金属塩、例えばステアリン酸またはリシノール酸のマ
グネシウム塩、アルミニウム塩および/または亜鉛塩を使用し得る。 本発明において、生体由来物質は、例えばトコフェロール、トコフェロールア
セテート、トコフェロールパルミテート、アスコルビン酸、デオキシリボ核酸、
レチノール、ビサボロール、アラントイン、フィタントリオール、パンテノール
、AHA酸、アミノ酸、セラミド、プソイドセラミド、精油、植物抽出物、およ
びビタミン複合体である。
【0034】 適当な脱臭剤の例は、制汗剤、例えばアルミニウムクロロヒドレートである。
このような制汗剤は吸湿性の無色結晶で、空気中で潮解し易く、蒸発により塩化
アルミニウム水溶液を濃縮すると生成する。アルミニウムクロロヒドレートは、
制汗および脱臭製剤の製造に用いられ、タンパク質および/または多糖の沈殿に
より汗腺を部分的に閉塞することにより作用すると考えられている[J. Soc. Cos
m. Chem. 24, 281 (1973)参照]。例えば、式[Al2(OH)5Cl]・2.5H2Oで示され、本
発明の目的に特に好ましいアルミニウムクロロヒドレートは、Hoechst AG(ドイ
ツ、フランクフルト)からLocron(登録商標)の名称で市販されている [J. Pha
rm. Pharmacol. 26, 531 (1975)参照]。クロロヒドレートのほか、アルミニウム
ヒドロキシラクテートおよび酸性アルミニウム/ジルコニウム塩を使用すること
もできる。
【0035】 他の適当な脱臭剤は、エステラーゼ阻害剤である。好ましいエステラーゼ阻害
剤は、クエン酸トリアルキル、例えばクエン酸トリメチル、クエン酸トリプロピ
ル、クエン酸トリイソプロピル、クエン酸トリブチル、およびとりわけクエン酸
トリエチル[Hydagen(登録商標)CAT, Henkel KGaA, デュッセルドルフ/ドイツ
)である。エステラーゼ阻害剤は、酵素活性を阻害することにより、臭気の生成
を抑制する。クエン酸エステルが分解して遊離酸が生成し、これが酵素阻害に充
分に皮膚pHを低下すると考えられる。他のエステラーゼ阻害剤は、ステロール
スルフェートまたはホスフェート、例えばラノステロール、コレステロール、カ
ンペステロール、スチグマステロールおよびシトステロールのスルフェートまた
はホスフェート、ジカルボン酸およびそのエステル、例えばグルタル酸、グルタ
ル酸モノエチルエステル、グルタル酸ジエチルエステル、アジピン酸、アジピン
酸モノエチルエステル、アジピン酸ジエチルエステル、マロン酸およびマロン酸
ジエチルエステル、ヒドロキシカルボン酸およびそのエステル、例えばクエン酸
、リンゴ酸、酒石酸または酒石酸ジエチルエステルである。
【0036】 細菌叢に対し作用し、汗を分解する細菌を殺菌または増殖抑制する抗菌剤も、
スティック状製剤中に存在し得る。その例は、キトサン、フェノキシエタノール
およびグルコン酸クロルヘキシジンである。Ciba-Geigy(スイス、バーゼル)か
らIrgasan(登録商標)の名称で市販されている5−クロロ−2−(2,4−ジク
ロロフェノキシ)フェノールも特に有効であることがわかった。
【0037】 適当なフケ防止剤は、Climbazol、Octopiroxおよびジンクピリチオンである。
フィルム形成剤は、例えばキトサン、微結晶キトサン、第四級化キトサン、ポリ
ビニルピロリドン、ビニルピロリドン/酢酸ビニルコポリマー、アクリル酸系ポ
リマー、第四級セルロース誘導体、コラーゲン、ヒアルロン酸およびその塩、並
びに同様の化合物である。水相用の適当な膨潤剤は、モンモリナイト、粘土鉱物
、Pemulen、およびアルキル修飾Carbopol種(Goodrich)である。他の適当な
ポリマーおよび膨潤剤は、R.Lochhead、Cosm.Toil.108、95(199
3)に記載されている。
【0038】 UV保護剤の例は、室温で液状または結晶であり、紫外線を吸収して、その吸
収したエネルギーをより長波長の放射線(例えば熱)として放出することのでき
る有機物質(光フィルター)を包含する。UV−Bフィルターは、油溶性または
水溶性であり得る。油溶性物質を以下例示する: ・3−ベンジリデンカンファーまたは3−ベンジリデンノルカンファーおよびそ
れらの誘導体、例えば3−(4−メチルベンジリデン)−カンファー(EP06
93471B1に記載されている); ・4−アミノ安息香酸誘導体、好ましくは4−(ジメチルアミノ)−安息香酸−
2−エチルヘキシルエステル、4−(ジメチルアミノ)−安息香酸−2−オクチ
ルエステル、および4−(ジメチルアミノ)−安息香酸アミルエステル; ・桂皮酸エステル、好ましくは4−メトキシ桂皮酸−2−エチルヘキシルエステ
ル、4−メトキシ桂皮酸プロピルエステル、4−メトキシ桂皮酸イソアミルエス
テル、2−シアノ−3,3−フェニル桂皮酸−2−エチルヘキシルエステル[オ
クトクリレン(Octocrylene)]; ・サリチル酸エステル、好ましくはサリチル酸−2−エチルヘキシルエステル、
サリチル酸−4−イソプロピルベンジルエステル、サリチル酸ホモメンチルエス
テル;
【0039】 ・ベンゾフェノン誘導体、好ましくは2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェ
ノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−4'−メチルベンゾフェノン、2,2'−
ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン; ・ベンザルマロン酸エステル、好ましくは4−メトキシベンザルマロン酸ジ−2
−エチルヘキシルエステル; ・トリアジン誘導体、例えば2,4,6−トリアニリノ−(p−カルボ−2'−エ
チル−1'−ヘキシルオキシ)−1,3,5−トリアジン、およびオクチル・トリ
アゾン(Octyl Triazone)(EP0818450A1に記載されている); ・プロパン−1,3−ジオン、例えば1−(4−t−ブチルフェニル)−3−(
4'−メトキシフェニル)−プロパン−1,3−ジオン; ・ケトトリシクロ(5.2.1.0)デカン誘導体(EP0694521B1に記
載されている)。
【0040】 適当な水溶性物質は、次のような物質である: ・2−フェニルベンゾイミダゾール−5−スルホン酸並びにそのアルカリ金属塩
、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、アルキルアンモニウム塩、アルカノー
ルアンモニウム塩およびグルカンモニウム塩; ・ベンゾフェノンのスルホン酸誘導体、好ましくは2−ヒドロキシ−4−メトキ
シベンゾフェノン−5−スルホン酸およびその塩; ・3−ベンジリデンカンファーのスルホン酸誘導体、例えば4−(2−オキソ−
3−ボルニリデンメチル)−ベンゼンスルホン酸および2−メチル−5−(2−
オキソ−3−ボルニリデン)−スルホン酸並びにそれらの塩。
【0041】 通常のUV−Aフィルターはとりわけ、ベンゾイルメタン誘導体、例えば1−
(4'−t−ブチルフェニル)−3−(4'−メトキシフェニル)−プロパン−1
,3−ジオン、4−t−ブチル−4'−メトキシジベンゾイルメタン(Parsol
1789)または1−フェニル−3−(4'−イソプロピルフェニル)−プロパ
ン−1,3−ジオンである。UV−AフィルターとUV−Bフィルターを混合物
として使用しても当然よい。上記可溶性物質のほかに、不溶性顔料、すなわち、
微分散金属酸化物または塩を、この目的のために使用してもよい。適当な金属酸
化物の例は、とりわけ、酸化亜鉛、二酸化チタン、および鉄、ジルコニウム、ケ
イ素、マンガン、アルミニウムおよびセリウムの酸化物、並びにそれらの混合物
である。塩としては、ケイ酸塩(タルク)、硫酸バリウムおよびステアリン酸亜
鉛を使用し得る。このような酸化物および塩は、皮膚の手入れおよび保護用エマ
ルジョン並びに装飾的化粧品中に、顔料として使用される。
【0042】 このような粒子の平均直径は、100nm未満、好ましくは5〜50nm、より好
ましくは15〜30nmとすべきである。粒子は球形であり得るが、楕円形粒子ま
たは他の非球形粒子を使用してもよい。顔料は、表面処理(すなわち、親水化ま
たは疎水化)してもよい。その例は、コーティングした二酸化チタン、例えばT
itandioxid T805(Degussa)またはEusolex(登録商標)T2000(Mer
ck)である。適当な疎水性コーティング材料はとりわけ、シリコーンおよび特に
トリアルコキシオクチルシランまたはシメチコンである。日焼け止め製剤中には
、いわゆるマイクロピグメントまたはナノピグメントを使用することが好ましい
。微粉化した酸化亜鉛を使用することが好ましい。他の適当なUVフィルターは
、P.Finkel、SOEFW−Jounal、122、543(1996)に記載され
ている。
【0043】 上記二群の主な日焼け止め剤のほかに、抗酸化剤タイプの副次的日焼け止め剤
(UV線が皮膚に侵入すると開始される光化学反応鎖を断つ)をも使用し得る。
適当な抗酸化剤の例を次に挙げる:アミノ酸(例えばグリシン、ヒスチジン、チ
ロシン、トリプトファン)およびその誘導体、イミダゾール(例えばウロカニン
酸)およびその誘導体、ペプチド、例えばD,L−カルノシン、D−カルノシン
、L−カルノシンおよびそれらの誘導体(例えばアンセリン)、カロチノイド、
カロテン(例えばα−カロテン、β−カロテン、リコペン)およびその誘導体、
クロロゲン酸およびその誘導体、リポン酸およびその誘導体(例えばジヒドロリ
ポン酸)、アウロチオグルコース、プロピルチオウラシルおよび他のチオール(
例えばチオレドキシン、グルタチオン、システイン、シスチン、シスタミン、そ
れらのグリコシル、N−アセチル、メチル、エチル、プロピル、アミル、ブチル
、ラウリル、パルミトイル、オレイル、γ−リノレイル、コレステリルおよびグ
リセリルエステル)およびそれらの塩、ジラウリルチオジプロピオネート、ジス
テアリルチオジプロピオネート、チオジプロピオン酸およびその誘導体(エステ
ル、エーテル、ペプチド、脂質、ヌクレオチド、ヌクレオシドおよび塩)、スル
ホキシミン化合物(例えばブチオニンスルホキシミン、ホモシステインスルホキ
シミン、ブチオニンスルホン、ペンタ−、ヘキサ−およびヘプタ−チオニンスル
ホキシミン)(例えばピコモルないしマイクロモル/kg程度の極く少ない適合量
で)、
【0044】 (金属)キレート剤(例えばα−ヒドロキシ脂肪酸、パルミチン酸、フィチン酸
、ラクトフェリン)、α−ヒドロキシ酸(例えばクエン酸、乳酸、リンゴ酸)、
フミン酸、胆汁酸、胆汁抽出物、ビリルビン、ビリベルジン、EDTA、EGT
Aおよびそれらの誘導体、不飽和脂肪酸およびその誘導体(例えばγ−リノレン
酸、リノール酸、オレイン酸)、葉酸およびその誘導体、ユビキノン、ユビキノ
ールおよびそれらの誘導体、ビタミンCおよびその誘導体(例えばアスコルビル
パルミテート、Mgアスコルビルホスフェート、アスコルビルアセテート)、ト
コフェロールおよび誘導体(例えばビタミンEアセテート)、ビタミンAおよび
誘導体(ビタミンAパルミテート)、ベンゾイン樹脂のコニフェリルベンゾエー
ト、ルチン酸およびその誘導体、α−グリコシルルチン、フェルラ酸、フルフリ
リデングルシトール、カルノシン、ブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキ
シアニソール、ノルジヒドログアヤク樹脂酸、ノルジヒドログアヤレト酸、トリ
ヒドロキシブチロフェノン、尿酸およびその誘導体、マンノースおよびその誘導
体、スーパーオキシド−ジスムターゼ、亜鉛およびその誘導体(例えばZnO、
ZnSO4)、セレンおよびその誘導体(例えばメチオニンセレン)、スチルベン
およびその誘導体(例えば酸化スチルベン、酸化トランススチルベン)、並びに
本発明の目的に適当な上記活性物質の誘導体(塩、エステル、エーテル、糖、ヌ
クレオチド、ヌクレオシド、ペプチドおよび脂質)。
【0045】 流動性を改善するために、更にヒドロトロープ、例えばエタノール、イソプロ
ピルアルコール、またはポリオールを使用し得る。適当なポリオールは、好まし
くは炭素数2〜15で、少なくとも2個のヒドロキシル基を有する。ポリオール
は、更なる官能基(特にアミノ基)を有し得るか、または窒素で修飾されていよ
い。その例は、 ・グリセロール; ・アルキレングリコール、例えばエチレングリコール、ジエチレングリコール
、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ヘキシレングリコール、および
平均分子量100〜1000ダルトンのポリエチレングリコール; ・自己縮合度1.5〜10の工業用オリゴグリセロール混合物、例えばジグリ
セロール含量40〜50重量%の工業用ジグリセロール混合物; ・メチロール化合物、例えばとりわけ、トリメチロールエタン、トリメチロー
ルプロパン、トリメチロールブタン、ペンタエリスリトールおよびジペンタエリ
スリトール; ・低級アルキルグルコシド(特に、アルキル基の炭素数1〜8のもの)、例えば
メチルおよびブチルグルコシド; ・炭素数5〜12の糖アルコール、例えばソルビトールまたはマンニトール; ・炭素数5〜12の糖、例えばグルコースまたはスクロース; ・アミノ糖、例えばグルカミド; ・ジアルコールアミン、例えばジエタノールアミンまたは2−アミノプロパン
−1,3−ジオール である。
【0046】 適当な保存剤は、例えば、フェノキシエタノール、ホルムアルデヒド溶液、パ
ラベン、ペンタンジオールまたはソルビン酸、並びにKosmetikverordnung の補
遺6、パートAおよびBに挙げられた種類の化合物である。適当な防虫剤は、N
,N−ジエチル−m−トルアミド、ペンタン−1,2−ジオールまたは Insect Re
pellent 3535である。適当な日焼け剤はジヒドロキシアセトンである。
【0047】 適当な香油は、天然および合成香料の混合物である。天然香料は、下記植物の
抽出物を包含する:花(ユリ、ラベンダー、バラ、ジャスミン、ネロリ、イラン
−イラン)、茎および葉(ゼラニウム、パチョリ、プチグレン)、果実(アニス
、コリアンダー、キャラウェー、ビャクシン)、果皮(ベルガモット、レモン、
オレンジ)、根(ナツメグ、アンゼリカ、セロリ、カルダモン、コスタス、アヤ
メ、ショウブ)、木(マツ、ビャクダン、グアヤク、シーダー、シタン)、草(
タラゴン、レモングラス、セージ、タイム)、針葉および枝(トウヒ、モミ、マ
ツ、低木マツ)、樹脂およびバルサム(ガルバヌム、エレミ、ベンゾイン、ミル
ラ、乳香、オポパナクス)。動物性原料、例えばシベットおよびビーバーを使用
してもよい。
【0048】 合成香料化合物は通例、エステル、エーテル、アルデヒド、ケトン、アルコー
ルおよび炭化水素型の生成物である。エステル型香料化合物の例は、ベンジルア
セテート、フェノキシエチルイソブチレート、p−t−ブチルシクロヘキシルア
セテート、リナリルアセテート、ジメチルベンジルカルビニルアセテート、フェ
ニルエチルアセテート、リナリルベンゾエート、ベンジルホルメート、エチルメ
チルフェニルグリシネート、アリルシクロヘキシルプロピオネート、スチラリル
プロピオネート、ベンジルサリチレートである。エーテルは例えば、ベンジルエ
チルエーテルを包含し、アルデヒドは例えば、炭素数8〜18の直鎖アルカナー
ル、シトラール、シトロネラル、シトロネリルオキシアセトアルデヒド、シクラ
メンアルデヒド、ヒドロキシシトロネラル、リリアールおよびブルゲオナールを
包含する。適当なケトンは例えば、イオノン類、α−イソメチルイオノンおよび
メチルセドリルケトンである。適当なアルコールは、アネトール、シトロネロー
ル、オイゲノール、イソオルゲノール、ゲラニオール、リナロール、フェニルエ
チルアルコールおよびテルピネオールである。炭化水素は主として、テルペン類
、バルサム類を包含する。しかし、共同で快い香を発する種々の香料化合物の混
合物を使用することが好ましい。
【0049】 他の適当な香油は、芳香成分として用いられることの多い比較的揮発性の低い
精油である。その例は、セージ油、カモミール油、丁子油、メリッサ油、ミント
油、シナモン葉油、ライム花油、ジュニパーベリー油、ベチベル油、乳香油、ガ
ルバヌム油、ラブダヌム油およびラバンジン油である。下記のものを単独で、ま
たは混合物として使用することが好ましい:ベルガモット油、ジヒドロミルセノ
ール、リリアール、リラール、シトロネロール、フェニルエチルアルコール、α
−ヘキシルシンナムアルデヒド、ゲラニオール、ベンジルアセトン、シクラメン
アルデヒド、リナロール、Boisambrene Forte、Ambroxan、インドール、ヘ
ジオン(Hedione)、サンデリス(Sandelice)、シトラス油、マンダリン油、オ
レンジ油、アリルアミルグリコレート、シクロベルタル(Cyclovertal)、ラバ
ンジン油、クラリー油、β−ダマスコン、ゼラニウム油バーボン、シクロヘキシ
ルサリチレート、Vertofix Coeur、Iso−E−Super、Fixolide NP、エ
ベルニル、イラルデイン(Iraldein)ガンマ、フェニル酢酸、ゲラニルアセテー
ト、ベンジルアセテート、ローズオキシド、ロミレート(Romilat)、イロチル
(Irotyl)およびフロラメート(Floramat)。
【0050】 適当な色素は、例えば“Kosmetische Faerbemittel”、Farbstoffkommission
der Deutschen Forschungsgemeinschaft、Verlag Chemie、Weinheim、1984
、第81〜106頁に挙げられているような、化粧品に適当で承認された物質で
ある。そのような色素は通例、混合物全体に対して0.001〜0.1重量%の濃
度で使用する。
【0051】 抗菌剤の例は、特にグラム陽性菌に対して作用する防腐剤、例えば、2,4,
4'−トリクロロ−2'−ヒドロキシジフェニルエーテル、クロルヘキシジン(1
,6−ジ−(4−クロロフェニルビグアニド)−ヘキサン)、またはTCC(3,
4,4'−トリクロロカルバニリド)である。また多くの香料や精油も抗菌性を
有する。その例は、丁子、ミントおよびサイム油中の活性物質のオイゲノール、
メントールおよびチモールである。興味深い天然脱臭剤は、テルペンアルコール
のファルネソール(3,7,11−トリメチル−2,6,10−ドデカトリエン
−1−オール)であり、これはシナノキ花油に含まれるもので、ズズランの香り
がする。またグリセロールモノラウレートも、制菌剤として効果的に使用されて
いる。このような更なる抗菌剤の含量は、製剤の固体成分に対して通例約0.1
〜2重量%である。 助剤および添加剤の総量は、組成物に対して1〜50重量%であり得、好まし
くは5〜40重量%である。製剤の製造は、通常の高温または低温法で行い得、
好ましくは転相温度法で行う。
【0052】 実施例 油成分としてのココ グリセリド(Myritol(登録商標)331、Henkel KGaA)、
および種々の乳化剤を使用してPITエマルジョンを調製し、ブルックフィール
ドRVT粘度計(20℃、4rpm、スピンドルTE、Helipath)により初期粘
度を測定した。次いでエマルジョンを20〜40℃で1〜4週間貯蔵して安定性
を評価した。(+)は安定、(−)は相分離を示す。結果を表1に示す。実施例
1〜6は本発明であり、実施例C1〜C4は比較例である。
【0053】
【表1】
【0054】 下記の表に製剤例を示す。量はいずれも重量%で表す。
【0055】
【表2】
【0056】
【表3】
【0057】
【表4】
【0058】
【表5】
【0059】
【表6】
【0060】
【表7】
【0061】
【表8】
【0062】
【表9】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZW ),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU, TJ,TM),AE,AL,AM,AU,AZ,BA, BB,BG,BR,BY,CA,CN,CR,CU,C Z,DM,EE,GD,GE,GH,GM,HR,HU ,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,KP, KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LV,M A,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ ,PL,RO,RU,SD,SG,SI,SK,SL, TJ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG,US,U Z,VN,YU,ZA,ZW (72)発明者 ベルント・ファブリー ドイツ連邦共和国デー−41352コルシェン ブロイヒ、ダンツィガー・シュトラーセ31 番 (72)発明者 ヘルマン・ヘンゼン ドイツ連邦共和国デー−42781ハーン、ラ トマッハーヴェーク13番 (72)発明者 ヨーゼフ・ケスター ドイツ連邦共和国デー−40221デュッセル ドルフ、フェーアシュトラーセ226番 Fターム(参考) 4C076 AA16 BB31 CC18 DD02 DD07 DD12 DD16 DD37 DD43 EE30 FF16 FF17 FF43 4C083 AA082 AA122 AA162 AB212 AB242 AB332 AB352 AC071 AC072 AC122 AC172 AC212 AC301 AC332 AC342 AC352 AC392 AC422 AC642 AC712 AC782 AC852 AD072 AD152 AD391 AD392 AD412 AD432 AD442 AD662 BB04 BB05 BB06 BB07 CC01 CC04 CC05 CC19 CC25 CC33 CC38 CC39 DD31 DD41 EE06 EE17

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)ヒドロキシカルボン酸アルキルおよび/またはアルケ
    ニルオリゴグリコシドエステル、および (b)脂肪アルコール を含有する化粧品製剤および/または医薬製剤。
  2. 【請求項2】 成分(a)として、式(I): 【化1】 [式中、Xは水素またはCHCOOR基であり、Yは水素またはヒドロキシ
    ル基であり、R、RおよびRは各々独立して、水素、アルカリ金属もしく
    はアルカリ土類金属、アンモニウム、アルキルアンモニウム、ヒドロキシアルキ
    ルアンモニウム、グルカンモニウム、または式(II): RO−[G] (II) (式中、Rは、炭素原子数4〜22のアルキルおよび/またはアルケニル基で
    あり、Gは炭素原子数5または6の糖単位であり、pは1〜10の値である。)
    で示されるアルキルおよび/またはアルケニルオリゴグリコシドの残基であり、
    ただし、XがCHCOOR基である場合はYは水素であり、置換基R、R およびRの少なくとも1個はグリコシド単位である。] で示されるヒドロキシカルボン酸アルキルおよび/またはアルケニルオリゴグリ
    コシドエステルを含有する請求項1に記載の製剤。
  3. 【請求項3】 リンゴ酸、酒石酸および/またはクエン酸とアルキルおよび
    /またはアルケニルオリゴグリコシドとのエステルを含有する請求項1または2
    に記載の製剤。
  4. 【請求項4】 未エステル化グリコシドを依然1〜50重量%含有するエス
    テルを含有する請求項1〜3のいずれかに記載の製剤。
  5. 【請求項5】 式(III): ROH (III) [式中、Rは炭素原子数6〜22、二重結合数0および/または1、2もしく
    は3の、直鎖または分枝状脂肪族炭化水素基である。] で示される脂肪アルコールを含有する請求項1〜4のいずれかに記載の製剤。
  6. 【請求項6】 成分(b)として、ヒドロキシカルボン酸エステルのアルキ
    ルグリコシド成分のアルキル基に対応するアルキル基を有する脂肪アルコールを
    含有する請求項1〜5のいずれかに記載の製剤。
  7. 【請求項7】 成分(a)および(b)を重量比10:90ないし90:1
    0で含有する請求項1〜6のいずれかに記載の製剤。
  8. 【請求項8】 成分(a)および(b)の混合物を製剤に対して総量0.5
    〜20重量%で含有する請求項1〜7のいずれかに記載の製剤。
  9. 【請求項9】 任意の成分(c)として、アニオン性、ノニオン性、カチオ
    ン性、両性および/または双性イオン性の補助乳化剤を含有する請求項1〜8の
    いずれかに記載の製剤。
  10. 【請求項10】 (a)ヒドロキシカルボン酸アルキルおよび/またはアル
    ケニルオリゴグリコシドエステル、および (b)脂肪アルコール を含有する混合物の、化粧品製剤および/または医薬製剤を製造するための使用
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