JP2002539769A - 多重リアルタイムpcr - Google Patents

多重リアルタイムpcr

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JP2002539769A JP2000596175A JP2000596175A JP2002539769A JP 2002539769 A JP2002539769 A JP 2002539769A JP 2000596175 A JP2000596175 A JP 2000596175A JP 2000596175 A JP2000596175 A JP 2000596175A JP 2002539769 A JP2002539769 A JP 2002539769A
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JP2000596175A
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クレイン、ディーター
ギュンズブルグ、バルター
サーモンズ、ブライアン
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ババリアン・ノルディック・アクティーゼルスカブ
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、プローブ結合部位が異なるバリアントの核酸配列を検出、および定量するための、リアルタイムポリメラーゼ連鎖反応(PCR)法に関する。前記方法は、バリアントの同じ領域を完全にまたは部分的に増幅することと、二以上のオリゴヌクレオチドプローブを同じPCR混合液に添加することに基づいており、各プローブは、少なくとも一つのバリアントのプローブ結合部位に特異的である。前記方法は、たとえばサンプル中のウイルスロードを評価するために、ウイルス種間のサブグループ、サブタイプ、単離株、もしくはクレードを分類するために、または腫瘍形成に対するウイルスロードの影響を評価するために適用することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、プローブ結合部位が異なるバリアントの核酸配列を検出および定量
するための、リアルタイムポリメラーゼ連鎖反応(PCR)法に関する。この方法
は、バリアントの同じ領域を完全にまたは部分的に増幅することと、二以上のオ
リゴヌクレオチドプローブを同じPCR混合液に添加することに基づいており、各
プローブは、少なくとも一種のバリアントのプローブ結合部位に特異的である。
前記方法は、たとえばサンプル中のウイルスロードを見積もるために、ウイルス
種間のサブグループ、サブタイプ、単離株、もしくはクレードを分類するために
、または腫瘍形成に対するウイルスロードの影響を評価するために適用すること
ができる。
【0002】
【発明の背景】
核酸配列の検出および定量は、幅広い実験および用途において重要とされる。
核酸配列を検出および定量するためのいくつかの方法が、以前に報告されている
。ほとんどの方法は、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)に基づくものである。:PCR
は、DNA断片の横に位置する既知配列を伸長して、DNA断片を増幅するために使用
される。これらの既知のフランキング配列と結合する二つのオリゴヌクレオチド
は、DNAポリメラーゼによって触媒される一連のインビトロ反応においてプライ
マーとして使用される。概して、これらのオリゴヌクレオチド配列は異なった配
列を有し、(1)テンプレートDNAの反対鎖にあり、且つ(2)増幅されるDNA断片
と側面を接する配列に対して相補的である。最初に、二つのオリゴヌクレオチド
と4種のdNTPsがそれぞれ大過剰モル存在する条件下で加熱することによって、前
記テンプレートDNAを変性させる。次に、オリゴヌクレオチドプライマーがその
標的配列とアニールすることが可能な温度まで、前記混合液を冷却する。その後
、アニールしたプライマーは、DNAポリメラーゼによって伸長される。その後、
変性、アニーリング、およびDNA合成のサイクルが約10から50回繰り返される。
一サイクル後の産物は、次のサイクルのテンプレートとして使用されるので、増
幅されたDNA断片の量は、理論的には各サイクルで二倍となり、100%のPCR効率
を生じる。
【0003】 前記プライマーがDNAの相補的な領域とアニーリングすることによって、標的
配列が特異的に増幅される。もし、前記プライマーの配列が標的DNAのアニーリ
ング領域の配列と異なっていれば、PCRは失敗するであろう。従って、サンプル
間でプライマー−アニーリング領域が異なっている標的配列を解析した場合、あ
るサンプルでは標的配列の増幅に失敗するか、または低効率となるであろう。従
って、縮重プライマー、すなわちサンプル間で配列が異なる部位において非特異
的なヌクレオチド類似体を有するプライマーがよく使用される。
【0004】 二以上の標的配列が、同一のPCR反応において同時に増幅される多重PCRを実施
する場合、一以上のプライマー対をPCR反応液に添加して、各プライマー対が一
つの標的配列を特異的に増幅することが可能である。
【0005】 PCRで使用される酵素はDNA特異的である。RNAテンプレートをPCRで増幅するな
らば、まずRNAを逆転写酵素によって相補DNA(cDNA)に転写しなければならない
。その後、cDNAをPCRのテンプレートとして使用する。従って、RNAを増幅する方
法は、逆転写(RT)PCRと呼ばれる。
【0006】 PCRは、プライマーの横に接する配列のコピーを多数生じる。この配列が多数
コピーされることで、PCR反応後に標的配列を検出すること、および定量するこ
とが可能となる。増幅産物の検出は、通常、ゲル電気泳動およびDNA染色によっ
て実施される。ゲル電気泳動後のバンドの強度からでも、コピー数のわかってい
る基準と比較することにより、元のサンプル中の興味ある配列のコピー数を見積
もることがたいてい可能である(Sambrook et al., Molecular Cloning, 2nd ed
ition, cold dpring harbor laboratory press 1989, p. 14.30)。
【0007】 従来のPCRは広く使用されている。しかし、この方法は、主に増幅産物をゲル
電気泳動で検出する点に関して、いくつかの欠点がある。ゲル電気泳動は、時間
のかかる余分なサンプル操作が必要であり、サンプルを取り違えやすい。さらに
、該検出方法の感度は低い。最後に、テンプレート配列のコピー数を定量するた
めには基準が必要であり、かつ多くの場合は困難である。
【0008】 つい最近、標的配列を検出および定量するための新しい技術が開発された。こ
の方法は、上述された不便な点が見られない。前記方法は「リアルタイム」PCR
と呼ばれる。ここで、PCR反応の際にPCRで産生されたDNAが、サイクルごとに検
出される。DNAの量がより早く増加すれば、元のサンプル内には、より多くのテ
ンプレート配列が存在する。十分な増幅産物が作られたとき、PCR産物を検出で
きる閾値にまで達する。従って、増幅と検出が同じチューブ内で同時に行われる
【0009】 リアルタイムPCRに使用されるほとんどの装置は、PCR産物の量が増加した結果
として生じる特定波長の蛍光の増大を検出する。たとえば、Applide Biosystems
Prism 7700配列検出システムは、PCRと蛍光源である標的特異的なプローブのハ
イブリダイゼーションとの組合せに基づいている。前記プローブは、レポーター
色素およびクエンチャー色素の両方が、それぞれ5'および3'末端に結合されたオ
リゴヌクレオチドである。両蛍光発色団がかなり近くに存在する限り、レポータ
ー色素の蛍光は、効率的にクエンチャー色素によってクエンチされる。標的配列
が存在すると、前記プローブは、順向きプライマーと逆向きプライマーの間にア
ニールする。PCRの増幅および該プライマーの伸長の際に、前記プローブはDNAポ
リメラーゼの5'ヌクレアーゼ活性によって切断される。このプローブの切断によ
り、クエンチャー色素からレポーター色素が引き離され、レポーター色素のシグ
ナルを検出することが可能となる。追加のレポーター色素分子が、各サイクルに
おいてそのプローブからそれぞれ切り離されて、レポーター色素の蛍光強度を比
例的に増加させ、またクエンチャー色素の蛍光強度を比例的に減少させる。前記
装置のソフトウエアーのアルゴリズムは、PCRの間、数秒ごとに一度、レポータ
ー色素の発光とクエンチャー色素の発光を比較して、正規化されたレポーターシ
グナルΔRnを生じる。正規化されたレポーターシグナルが定義された閾値を越え
た最初のサイクルは、閾値サイクルCTとして定義される。CT値はテンプレートの
コピー数に比例し、定量に使用される(Heid, et al., Genome Reserch, 6: 986
ff)。リアルタイムPCRは、他の定量的PCR法と比較して、より高い定量精度、か
つより広いダイナミックレンジを提供し、かつ操作が容易である。
【0010】 前記テンプレートがDNAではなくRNAならば、リアルタイム逆転写(RT)PCRが
行われる。通常のPCRに記載されているように、実際のリアルタイムPCRを行う前
に、まずRNAがcDNAに転写される。
【0011】
【発明の詳細な記載】
同じタイプのウイルスが感染した動物に由来するサンプルのウイルスロードを
測定するために、リアルタイムPCRを実施した。リアルタイムPCRによってウイル
スの核酸配列を検出して定量した後、ウイルスロードを見積もった。サンプル間
には、かなりの変動が見出された。あるサンプルでは、見積もられた標的配列の
コピー数が非常に少ないか、または標的配列が全く検出されなかった。予想外な
ことに、見積もられたウイルスロードは、前記サンプルを調製したこれらの動物
における疾患の重篤さと関連はなかった。リアルタイムPCRの結果を確かめるた
めに、増幅したDNAをゲルで電気泳動した後に染色する従来のPCRを行った。この
方法は、リアルタイムPCR法と比較して感度はよくないが、以外にも、解析した
全てのサンプルにおいて増幅産物が検出された。すなわち、リアルタイムPCRで
は検出されなかったウイルス配列のサンプルでさえ、従来のPCRでは陽性の結果
が得られた。
【0012】 さらなる研究によって、サンプルを採取した動物は、同じウイルスの様々なサ
ブタイプに感染していることが示された。前記サブタイプは、ウイルスのバリア
ントの核酸配列によって特徴づけられた。外見上、特定のウイルスサブタイプに
存在する核酸配列バリアントのいくつかのは、リアルタイムPCRでは検出されな
かった。
【0013】 従って、バリアントの核酸配列を検出、および/または定量するためのリアル
タイムPCR法を提供することが、本発明の目的であった。
【0014】 本発明の根底にある問題は、プローブ結合部位内のヌクレオチドに変異を有す
るバリアントの核酸配列の同一領域を完全にまたは部分的に増幅することと、二
以上のオリゴヌクレオチドプローブ(各プローブは少なくとも一つのプローブ結
合部位に特異的である。)を同じPCR混合液に添加することによって解決される
。前記バリアントの核酸配列は、たとえば、ファミリーのサブタイプ、属、およ
び種などの系統発生的に関連した生物群において、異なったサブタイプに見出さ
れる。本発明による方法で解析されるバリアントは、好ましくはクレード、単離
株、品種など、種のサブタイプに由来する。バリアントの核酸配列は、50〜70%
、好ましくは70〜90%、および最も好ましくは90〜99%のヌクレオチドが一致す
る可能性がある。
【0015】 異なったサブタイプの核酸配列は、プローブ結合部位だけでなくプライマー結
合部位においても異なっているだろう。この場合、プライマーはプライマー結合
部位にアニールできずに、PCRは失敗に終わるであろう。従って、本発明の好ま
しい態様によれば、一以上のプライマー対(それぞれのプライマーが少なくとも
一つのサブタイプの核酸配列と特異的にアニールする)が反応混合液に添加され
る(多重リアルタイムPCR)。
【0016】 本発明による方法で使用されるプライマーおよびプローブは、少なくとも一種
のバリアントの核酸配列の核酸配列と、少なくとも60〜80%、好ましくは80〜90
%、最も好ましくは90〜100%の相同性を有するべきである。
【0017】 前記の完全にまたは部分的に増幅された領域には、二以上のプローブ結合部位
が含まれる。このような場合に、完全な領域が増幅されれば、前記増幅産物は二
以上のプローブ結合部位を有し、二以上のプローブが増幅産物にアニールするで
あろう。これにより、たとえば異なったプローブがアニールし、レポーターおよ
びクエンチャー色素間の相互作用を引き起こして、定量に影響を及ぼすであろう
。従って、本発明の好ましい態様によれば、各バリアントの前記領域において二
以上の部分が増幅され、前記領域の各部分にはプローブ結合部位を一つだけ含む
【0018】 前記領域の核酸配列において二以上の部分が増幅されたときには、一つのバリ
アントに特異的なプライマー対とプローブを選択すればよい。この場合、特定の
プローブの蛍光シグナルは、特定のバリアントに特徴的であろう。
【0019】 前記プローブは、3-プライム末端がクエンチャー色素でラベルされ、かつ5-プ
ライム末端がレポーター色素でラベルされている。本発明の好ましい態様に従え
ば、異なったプローブを同じクエンチャー色素でラベルするが、異なったレポー
ター色素ではラベルしない。その場合、前記異なった増幅産物を区別することが
できる。如何なるレポーター色素でもプローブに付着させることができる。しか
し、好ましくはFAMTM又はVICTMが、レポーター色素として使用される。
【0020】 種々のレポーター色素を使用して、増幅産物間の違いをサブタイプの分類に利
用してもよい。まず、発明者等は、単一リアルタイムPCRによる分類を試みた。
この場合、一対のプライマーと一種類のプローブを反応混合液に添加する。前記
プライマー対とプローブは一種類のサブタイプに特異的であるものが選択される
。もし、この特定のサブタイプがサンプル中に存在すれば、その場合にのみ、PC
R産物が検出されるはずである。しかし、ある場合には、非特異的な増幅および
/または検出が観測されて、サブタイプの分類を誤ってしまう結果となる。次に
、発明者等は、本発明による多重リアルタイムPCRを使用して分類した。PCR混合
液に、いくつかのサブタイプの特異的なプライマーおよびプローブを添加した。
前記異なったプローブは、異なったレポーター色素でラベルした。この場合、そ
れぞれのプローブの蛍光シグナルが検出されたとき、特定のサブタイプが同定さ
れる。この多重リアルタイムPCR法を使用することにより、全てのサブタイプを
正確に分類できるであろう。従って、本発明の好ましい態様によれば、サブタイ
プの分類をするために、サブタイプ特異的なプライマーとプローブを用いた多重
リアルタイムPCRが実施される。このとき前記プローブは、異なったレポーター
色素でラベルされる。
【0021】 本発明は、レンチウイルスによって引き起こされる病気など、ウイルス性疾患
の研究に使用してもよい。レンチウイルスは、免疫欠損症および悪性疾患に関与
している。腫瘍形成に関与するメカニズムは、未だ完全に理解されていないが、
腫瘍形成とウイルスロードの間に関連性があると疑われている。フェリーニ免疫
欠損症ウイルス(FIV)に感染したネコは、腫瘍、特にリンパ腫を形成すること
が極めて多いので、FIVに感染したネコは、腫瘍の病原論におけるウイルスロー
ドの役割のモデルとなる。従って、本発明の好ましい態様において、前記リアル
タイムPCRは、とりわけレンチウイルス、特にFIVの種々のサブタイプの核酸配列
を検出/または定量するために使用される。
【0022】 レンチウイルスはレトロウイルスであるので、前記ウイルス粒子に存在するゲ
ノムの核酸配列はRNAからなる。レトロウイルスのライフサイクルに従って、前
記RNAゲノムは宿主細胞に感染した後、DNAに転写される。次に、転写されたレト
ロウイルスDNAは、宿主細胞のゲノムに組み込まれて、いわゆるプロウイルスを
形成するであろう。すでに組み込まれたウイルスゲノムを増幅することによって
解析するのであれば、リアルタイムPCRを行う前の逆転写を必要としない。しか
し、ウイルス粒子を解析するのであれば、逆転写(RT)リアルタイムPCRが実施
される。
【0023】 既知および未知のバリアントのウイルス核酸配列を含むFIV単離株を、FIV特異
的リアルタイムPCRで解析した。したがって、本発明は、FIVに由来するバリアン
トの核酸配列を検出および/または定量するためのオリゴヌクレオチドプローブ
、並びにプライマー対をも提供する。好ましくは、配列番号1〜21に記載のプロ
ーブとプライマー対が提供される。FIVのクレードBを検出および/または定量す
るためには、配列番号7〜9に記載のオリゴヌクレオチドがとりわけ使用されるが
、FIVのクレードAを検出および/または定量するためには、配列番号1〜3に記載
のプライマーとプローブがとりわけ使用される。好ましくは、両オリゴヌクレオ
チドセットは、多重リアルタイムPCRにおいて同時に使用される。従って、二つ
のオリゴヌクレオチドセットを使用した方法が提供され、サンプル中のFIVのク
レードAとBを区別することが可能である。とりわけ、未知のFIV単離株を含むFIV
サンプルを解析する場合、配列番号3、6または9に記載のプローブを、配列番号1
、2、4,5、7、または8に記載のものと異なったプライマーと組み合わせてもよ
い。本発明の一つの態様において、配列番号1に記載の順向きプライマーは、配
列番号12に記載のプライマーによって置換される。配列番号6に記載のプローブ
は、配列番号4、14または15に記載の順向きプライマー、および配列番号5または
13に記載の逆向きプライマーと組み合わせて使用してもよい。配列番号9に記載
のプローブは、配列番号7、20または21に記載の順向きプライマー、および配列
番号8に記載の逆向きプライマーと組み合わせて使用してもよい。さらに、配列
番号18に記載のプローブ、配列番号16に記載の順向きプライマー、および配列番
号17または19に記載の逆向きプライマーを含むオリゴヌクレオチドセットが提供
される。
【0024】 配列番号1〜21に記載の配列を有するプライマーとプローブ、並びに配列番号1
〜21に記載の配列と少なくとも70%のホモロジーを有するプライマーおよびプロ
ーブは、一般的に、FIV特異的な配列を増幅するために使用してもよい。さらに
、リアルタイムPCRの代わりに通常のPCRを行う場合、前記プライマー対には、前
記プローブを適用しなくても可能である。
【0025】 要約すると、本発明は、高い信頼性と再現性を持った様々な核酸配列を検出お
よび定量するための方法である。
【0026】
【表の簡単な説明】
表1:四種の異なったFIV単離株におけるPCR効率、および対応するPCR産物の配
列を列挙した。前記順向きプライマーと比較して、前記プローブおよび前記逆向
きプライマーは相補鎖に結合するという事実にも関わらず、この表に与えられた
配列は、常に同一鎖に由来する。プライマーおよびプローブの正確な配列(5'-3
'向き)を上記した。
【0027】 表2:リアルタイムPCRの結果と、四種の単離株に由来するPCR産物のプローブ
結合部位における配列の比較。表中の核酸配列は、使用したプローブの配列と相
補的である。(nd)は未測定。
【0028】 表3:30種の未知FIV単離株の増幅結果。単離株のサブタイプをリアルタイムPC
Rの結果に従って同定した。:(+)PCR産物がこのアッセイで検出された。;(-
)このアッセイを使用して、PCR産物は検出されなかった。;(*)サブタイプは
、多重リアルタイムPCRによってのみ検出することができる。
【0029】
【発明の概要】
核酸配列のバリアントを検出および/または定量するための多重リアルタイム
PCR法であって、前記バリアントの同じ領域が完全にまたは部分的に増幅され、
前記各バリアントはプローブ結合部位内の一以上のヌクレオチドが異なり、前記
方法は二以上のオリゴヌクレオチドプローブを同じPCR反応液に添加することを
含み、その各プローブは少なくとも一つのバリアントのプローブ結合部位に特異
的である方法。
【0030】 上記のリアルタイムPCR法であって、前記バリアントの核酸配列はプライマー
結合部位内の一以上のヌクレオチドが異なっており、かつ二以上のプライマー対
を前記反応混合液に添加し、各プライマーは少なくとも一つのサブタイプのプラ
イマー結合部位と特異的にアニーリングする方法。
【0031】 上記のリアルタイムPCR法であって、各バリアントにおいて該領域の二以上の
部分が増幅され、該領域の各部分にはプローブ結合領域を一つだけしか含まない
方法。
【0032】 上記のリアルタイムPCR法であって、前記異なったプローブは異なった蛍光レ
ポーター色素でラベルされる方法。
【0033】 上記のリアルタイムPCR法であって、前記プローブは、FAMTMまたはVICTMでラ
ベルされる方法。
【0034】 ウイルスの核酸配列のバリアントを検出および/または定量するための、上記
のリアルタイムPCR法。
【0035】 レトロウイルスの核酸配列のバリアントを検出および/または定量するための
、上記のリアルタイムPCR法。
【0036】 レンチウイルスの核酸配列のバリアントを検出および/または定量するための
、上記のリアルタイムPCR法。
【0037】 ネコ免疫不全症ウイルス(FIV)の核酸配列のバリアントを検出および/また
は定量するための、上記のリアルタイムPCR法。
【0038】 上記のリアルタイムPCR法であって、配列番号3および6に記載のプローブが反
応混合液に添加される方法。
【0039】 上記のリアルタイムPCR法であって、配列番号3および9に記載のプローブが反
応混合液に添加される方法。
【0040】 上記のリアルタイムPCR法であって、配列番号1および/または12に記載の順向
きプライマー、並びに配列番号2に記載の逆向きプライマーが反応混合液に添加
される方法。
【0041】 上記のリアルタイムPCR法であって、配列番号4、14および/または15に記載の
順向きプライマー、並びに配列番号5および/または13に記載の逆向きプライマ
ーが反応混合液に添加される方法。
【0042】 上記のリアルタイムPCR法であって、配列番号7、20および/または21に記載の
順向きプライマー、並びに配列番号8記載の逆向きプライマーが反応混合液に添
加される方法。
【0043】 上記のリアルタイムPCR法であって、配列番号16に記載の順向きプライマー、
並びに配列番号17および/または19に記載の逆向きプライマーが反応混合液に添
加される方法。
【0044】 上記のリアルタイムPCR法であって、上記列挙されたプライマーおよびプロー
ブが反応混合液に添加される方法。
【0045】 上記のリアルタイムPCR法であって、前記PCRは逆転写(RT)PCRである方法。
【0046】 上記のリアルタイムPCR法であって、前記バリアントの核酸配列は、ある種の
サブタイプ、単離株、クレード、または他のサブグループのいずれかに由来する
核酸配列。
【0047】 ウイルスのバリアントの核酸配列を含むサンプル全体のウイルスロードを測定
するための、上記のリアルタイムPCR法の使用。
【0048】 上記のリアルタイムPCR法の使用であって、前記バリアントはある種のサブタ
イプ、単離株、クレード、または他のサブグループのいずれかに由来する核酸配
列に由来する使用。
【0049】 腫瘍形成に対するウイルスロードの影響を調査するための、上記リアルタイム
PCR法の使用。
【0050】 以下のプローブを含む群から選択される、リアルタイムPCR法に使用するため
のオリゴヌクレオチド: (a)配列番号3、および/または配列番号6、および/または配列番号9、およ
び/または、配列番号18、 (b)それらの相補鎖、および/または (c)配列番号3、および/または配列番号6、および/または配列番号9、およ
び/または、配列番号18に記載の核酸配列と少なくとも約70%のホモロジーを有
する核酸配列。
【0051】 以下のプライマーを含む群から選択される、リアルタイムPCR法に使用するた
めのプライマー: (a)配列番号1、2、4、5、7または、8または、10または、17または、17また
は、19または21、 (b)前記配列の一つと相補的なプライマー、および/または (c)前記プライマーの核酸配列と少なくとも約70%のホモロジーを有する核
酸配列。
【0052】 以下のプライマーセットを含む群から選択されるプライマーセット: (a)配列番号1および/または12に記載の、および配列番号2に記載のプライ
マー、 (b)(a)に記載の一以上のプライマーと相補的な核酸配列のプライマー、 (c)(a)に記載のプライマーと少なくとも約70%のホモロジーを有する核酸
配列のプライマー。
【0053】 以下のプライマーセットを含む群から選択されるプライマーセット: (a)配列番号4、14、および/または15に記載の、および配列番号5、および
/または13に記載のプライマー、 (b)(a)に記載の一以上のプライマーと相補的な核酸配列のプライマー、 (c)(a)に記載のプライマーと少なくとも約70%のホモロジーを有する核酸
配列のプライマー。
【0054】 以下のプライマーセットを含む群から選択されるプライマーセット: (a)配列番号7、20、および/または21に記載の、および配列番号8に記載の
プライマー、 (b)(a)に記載の一以上のプライマーと相補的な核酸配列のプライマー、 (c)(a)に記載のプライマーと少なくとも約70%のホモロジーを有する核酸
配列のプライマー。
【0055】 以下のプライマーセットを含む群から選択されるプライマーセット: (a)配列番号16に記載の、および配列番号17、および/または19に記載のプ
ライマー、 (b)(a)に記載の一以上のプライマーと相補的な核酸配列のプライマー、 (c)(a)に記載のプライマーと少なくとも約70%のホモロジーを有する核酸
配列のプライマー。
【0056】 リアルタイムPCR法に使用するためのオリゴヌクレオチドセットであって、上
記のプライマーセット群から選択されたプライマーセット、および上記のプロー
ブ群から選択されたプローブを含むオリゴヌクレオチドセット。
【0057】 上記の方法に使用するための、上記のオリゴヌクレオチドセット。
【0058】
【実施例】
プロウイルスDNAの検出 以下の実施例は本発明をさらに例示するものである。提供された実施例は、如
何なる意味においても、本発明によって提供される技術の応用が本実施例に限定
されるようには解釈され得ないことを、当業者は十分に理解するであろう。
【0059】 最近、ABI770システム(Perkin Elmer, Foster City, California)に基づい
たFIVプロウイルスおよびウイルスロードを定量するための方法が確立され、確
認された(Leutenegger et al. J Virol Methods 1999, 78(1):105-116)。この方
法では、Taqポリメラーゼの5'ヌクレアーゼ活性により、ラベルされたプローブ
が開裂し、結果としてレポーター蛍光色素の遊離が可能となる。レポーター蛍光
色素は、アルゴンレーザーで励起して光の放射を導くことができる。放出された
蛍光量は、PCRの際に産生されたDNA量に比例する。この蛍光量は、PCRの際に一
定の間隔で測定され、リアルタイムな方法でPCRをモニターすることを可能にす
る。本方法は、唯一の単離株を使用する場合は、ウイルスロードの測定に非常に
有用であることが示されている(たとえば、単離株が既知であり、最適化された
プライマーとプローブが使用可能なワクチン接種試験のチャレンジ実験において
)。しかし、異なった単離株のウイルスロードを比較すべきときには直ちに、当
該異なった単離株におけるPCR効率の同等性を確認しなければならない。以下の
実施例では、プライマーおよびプローブの結合部位における変異の影響、並びに
ウイルスロード測定に対する影響を解析する。腫瘍形成に対するウイルスロード
の影響を測定するための基礎として、異なった単離株に感染した患者のウイルス
ロードを見積もることが可能なリアルタイムPCRシステムを確立した。
【0060】 1 FIV配列を解析するための、リアルタイムPCRの条件およびパラメーター まず、リアルタイムPCRによってFIV配列を増幅するための条件を確立して、評
価した。FIVのgag遺伝子を増幅並びに検出するためのプライマー、およびプロー
ブを設計した。FIV単離株の対応する領域を含むプラスミドを使用して、テンプ
レートのコピー数が直線的に定量できる範囲を見積もった。PCR効率は、このプ
ラスミドおよびゲノム標準で見積もった。
【0061】 1.1 リアルタイムPCRプライマー、プローブ、およびサイクリングの条件 リアルタイムPCRのために、以後に記載されたプライマーおよびプローブ配列
は、Primer Express software (Perkin Elmer, Foster City, California)を使
用して設計した。全てのオリゴヌクレオチドは、高速液体クロマトグラフィーに
よって精製し、およびPerkin Elmer (Weiterstadt, Germany)から購入した。
【0062】 三種の異なったリアルタイムPCRアッセイ(FIV1010p/v、FIV1416p、およびFIV
1372p)を開発した。FIV1010pアッセイでは、使用したPCRプライマーは、FIV077
1f(5'-AGA ACC TGG TGA TAT ACC AGA GAC-3')、およびFIV1081r(5'-TTG GGT
CAA GTG CTA CAT ATT G-3')である。前記プライマーは、クレードA FIV単離株
の配列と100%相同的に設計した。この単離株には、他の系統間のPetaluma(Gene
bank 登録番号M25381)、San Diego PPR(M36968)、Zurich1(X57002)、Utrecht113
(X68019)単離株を含む。効率的に増幅するためには、増幅する断片のサイズは35
0bpよりも小さく、もし可能なら、100bpより小さくするべきであることも考慮し
た。
【0063】 単一PCRのために、前記プローブは5'末端をレポーターフルオロクロムとして
機能するフルオロクロムFAM(6−カルボキシ−フルオレセイン)で、3'末端をク
エンチャーとして機能するフルオロクロムTAMRA(6−カルボキシ−テトラメチル
−ローダミン)でラベルした。多重PCRにおいては、同じプローブをレポーター
フルオロクロムVICでラベルして、異なったPCR系のシシグナル間を区別した。
【0064】 前記プローブはいくつかの基準に基づいて設計した。:(i)前記プライマー
の融点より8-10℃高いことと、(ii)前記プローブの5'末端はGではないことと
、(iii)四以上のヌクレオチドが一致しないこと、特にGが一致しないこととと
、(iv)セルフアニーリングしないことと、(v)対応するプライマーと予想さ
れるダイマー形成をしないことである。さらに、前記プローブは、増幅の際の伸
長を妨げるために、3'末端がブロックされている。前記プローブは、種々のFIV
単離株の配列と、少なくとも80%、しかし好ましくは95〜100%の類似性を有し
た。標準的なアッセイ条件を確立するために使用したプローブは、FIV1010p/v(
5'-FAM/VIC-TAT GCC YGY GGA GGG CCT TCC T TAMRA-3')であった。
【0065】 FIV1010pアッセイにおける記載と同じ考えに基づいて、二種類の他のアッセイ
が設計された。FIV1416pアッセイは、クレードA単離株Glasgow8(Hosie, M.J.,
Jarrett, O. AIDS 1990, 4, 215-220)および西ドイツまたはオーストラリア由
来のいくつかの単離株に特異的である。前記システムはプライマーFIV1360f(5'
-GCA GAA GCA AGA TTT GCA CCA-3')とプライマーFIV1437r(5'-FAM-TGC CTC AA
G ATA CCA TGC TCT ACA CTG CA-TAMRA-3')、およびプローブFIV1416p(5'-FAM-
TGCCTC AAG ATA CCA TGC TCT ACA CTG CA-TAMRA-3')からなる。FIV1372pアッセ
イはクレードB FIV単離株Italy-M2(Y13867)、Italy-M3(Y13866)、Italy-M8(Z961
11)、Amori-1(D37823)、Amori-2(D37824)、Sendai-2(D37821)、Yokohama(D3
7819)、および、局地的なサブタイプB様の単離株と100%のホモロジーであるよ
うに設計された。前記システムは、プライマーFIV1280f(5'-ATC CTC CYG ATG GG
C CTA GAC-3')とFIV1426r(5'-ACT TTC CTA ATG CTT CAA GGT ACC A-3')および
プローブFIV1372p(5'-TTT GCA CCA GCC AGA ATG CAG TGT AG-3')からなる。
【0066】 標的配列は、以下のPCR条件を使用して25μlの反応液量で増幅した。10mM Tri
s(pH8.3), 50mM KCl, 3mM MgCl2, 200nM dATP, dCTP, dGTP, 400nM dUTP,300nM
のプライマー、200nMの蛍光源プローブ、および2.5ユニットのTaqDNAポリメラー
ゼを使用した。最初の変性(95℃で2分)後、95℃で15秒、60℃で60秒を含む各
サイクルを45回行った。多重PCRには、同じ反応条件を適用した。
【0067】 1.2 DNAの調製 FIV Zurich 2単離株の構築物(プラスミド、pBSCompZ2[Allenspach, et al.,
Schweiz Arch Tierheilkd 1996, 138, 87-92])は、リアルタイムPCRがリニアー
である範囲を測定するためのコントロールとして使用した。前記プラスミドを大
腸菌細胞内で増殖させて、Quiagen Plasmid Kit を使用して製造者の説明書に従
って抽出した(Qiagen, Hilden, Germany)。プラスミドのコピー数は、260nmの
吸収から見積もった。キャリアーとして30μg/mlのウシ胸腺DNAを含む、PCRグ
レードの水で10倍希釈の調製を行った。
【0068】 ゲノムDNA標準は、細胞のゲノムDNAに組み込まれたインビボの状態をまねして
以前に開発した。CrFK細胞[Crandell, et al., In Vitro 1973, 9, 176-185]由
来のDNAには、様々なFIV単離株を安定的に感染させた(Petaluma[Pedersen, et a
l., Science 1987, 235, 790-793], Glasgow 8[Hosie & Jarrett, Aids 1990, 4
, 215-220],Amsterdam 6[Siebelink, et al., Vet Immunol Immunopathol 1995,
46, 61-69],Utrecht 113{Verschoor, et al., J Clin Microbiol 1993, 31, 23
50-2355}をQIAamp Kit (Qiagen ,Hilden Germany)を使用して製造者の説明書
に従って抽出した)。DNA濃度は、260nmのODを測定することによって見積もり、3
0μg/mlの細胞DNAを含むPCRグレードの水で一連の10倍希釈を行った。
【0069】 プロウイルスロードを研究する場合には、DNAを末梢血白血球から抽出した。
あるいは、感染させたCrFK細胞からDNAを抽出するためには、上に記載のように
行った。
【0070】 1.3 テンプレートコピー数の計測 配列検出ソフトウエアーのアルゴリズムでは、PCR増幅の際、数秒毎に一回ク
エンチャー色素の発光(Q)とレポーター色素の発光量(R)を比較して、正規化
されたレポ−ターシグナルΔRnを生じる。この値はレポーター色素の蛍光シグナ
ル(クエンチャーシグナルの蛍光シグナルにより隔離されている)から、PCRの
最初の数サイクル(この時、切断されたプローブは通常検出することができない
)で確定したベースラインシグナルを引いた値である。ΔRn値をPCRサイクルの
関数としてプロットした。定義された閾値を越えた最初のサイクルは、閾値サイ
クルCTとして定義される(通常バックグランド蛍光の標準偏差の十倍)。テンプ
レート濃度がある範囲内であると、前記CT値は反応の最初に存在しているテンプ
レートのコピー数に比例して、かつテンプレートの定量において最初の機会を反
映する(Heid etal., 1996, Henome Reserch, 6,p.986ff)。
【0071】 1.4 コントロールDNAの定量精度 プラスミドpBSCompZ2の希釈を上記のように行い、各希釈サンプルのためにFIV
1010pアッセイを使用して、三回の独立したリアルタイムPCRで濃度を見積もった
。CT値の標準偏差が0.13〜2.99%の範囲で小さいことが示されたので、ΔRnを使
用した最初のコピー数の計算には、高い再現性がある。テンプレートコピー数が
減少すると、サイクル数が増加して標準偏差が大きくなる。従って、測定の精度
が悪化する。
【0072】 上記PCR条件を使用した、九つのログユニット(5×100〜5×109コピー)にお
いて、CTと標準テンプレート濃度の間にリニアーな相関が達成された。閾値のサ
イクル数における標準偏差の百分率として定義される相関係数は、0.9977である
。この高い相関係数が、PCR効率の計測には必要条件である。前記結果より、本
方法は、幅広いテンプレート濃度で非常に正確であることが確かめられる。
【0073】 2.4 PCR効率の計測 前記PCR効率を、前記PCR条件を測定するために使用できる。もしPCR効率が100
%であれば、標的配列の濃度が各サイクルで2倍となるはずである。しかし、通
常、PCR効率(E)は100%よりも少なく、最初のテンプレートコピー数から、nサ
イクル後に増幅されたPCR産物(Y)の量は、以下の式 Y=Zx(1+E)nまたは対数変
換後ではlog Y= log Z+nxlog(1+E)に従って計測できる。PCR効率Eは、CT値は希
釈系において、コピー数の対数に対してプロットした標準曲線の傾きから計測で
きる。今では、PCR効率はE=10-1/s-1として記載できる。sは直線の傾きを示す
【0074】 FIVプラスミドの10倍希釈の調製は、上記のように行った。FIV1010pアッセイ
を使用したリアルタイムPCRを各希釈液で行って、標準曲線を得た。標準曲線の
傾きから、PCR効率は0.9815と計測された。
【0075】 さらに、CrFK細胞から得られたゲノム標準のPCR効率を、上記のように計測した
。リアルタイムPCRを行って、PCR効率を計測した。PCR効率は、0.9742と0.8711
の間で変化した。PCR効率の最大値(FIV Petalumaが感染したCrFK細胞において
、0.9742)は、プラスミド希釈系のPCR効率とほぼ同じであった。
【0076】 全ての構築物において、相関係数が0.99より大きかったことは、PCR効率を比
較可能であることを示している。前記結果は、選択したPCR条件がFIV断片の効率
的増幅に適していることを示す。
【0077】 2.5 ミスマッチのPCR効率に対する影響 もし異なったサンプルのPCR効率が似ているならば、すなわち、反応条件が特
定のテンプレートの増幅に適している場合、ウイルスロードは異なったサンプル
間でしか比較できない。特定のウイルスサブタイプを成体にチャレンジする予防
接種試験において、この特定ウイルスサブタイプにPCR条件を最適化して、同じ
単離株に感染した患者間のデータを比較することが可能となり得る。自然に感染
した患者(核酸配列の異なる多くのウイルスが存在し得る)で行うためには、同
様の精度が必要である。PCR効率に対するミスマッチの影響を調査するために、F
IVモデルを選択した。
【0078】 2.5.1 プライマーFIV566f(5'-ACC TTC AAG CCA GGA GAT TC-3')およびFIV2167r(5'-C
CT CCT CCT ACT CCA ATC AT-3')を使用して、特徴づけられたFIV単離株(Petalu
ma, Glasgow 8, Amsterdam 6 およびUtrecht113)の完全なgag遺伝子(1.6kB)
を増幅して、かつシーケンスした。さらに、分類されていない単離株(Munich 3
,4,6,および7)のFIVgag遺伝子の311bp領域を、FIV1010pアッセイと同じプライ
マーで増幅してシーケンスした。使用したプライマーはFIV0771f(5'-AGA ACC TG
G TGA TAT ACC AGA GAC-3')および(5'-TTG GGT CAA GTG CTA CAT ATT G-3')で
ある。
【0079】 従来のPCRは、9600サーマルサイクラー(Perkin Elmer, Foster City, Califo
rnia)で行った。PCR反応液には、10mM Tris(pH8.3), 50mM KCl, 3mM MgCl2, 20
0nM dATP, dCTP, dGTP, dTTP, 300nMの各プライマー、および2.5ユニットのTaqD
NAポリメラーゼを含んでいだ。増幅は、95℃で3分、51℃で60秒、および72℃で3
分を1サイクルの後、94℃で15秒、51℃で40秒、および72℃で90秒を39サイクル
行った。PCR産物を0.8%のアガロースゲルで分離して、Eagle Eye system(Strat
agene, Heidelberg, Germany)で臭化エチジウム染色した後に可視化した。適切
なバンドを単離して、QIAamp gel extraction Kit(Qiagen, Heiden Germany)を
使用して製造者の説明書に従ってDNAを精製した。約20-50ngのPCR産物を次のシ
ーケンス反応混合液に使用した。混合液は、4μl BigDye premix(Perkin Elmer,
Foster City, California)、4pmolのプライマーFIV0771f、および水を総量10μ
lに含む。9600サーモサイクラー(Perkin Elmer, Foster City, Californiaで以
下のプログラムを使用してサイクルを行った。:96℃で30秒、50℃で10秒、60度
で4分を30サイクル。シーケンス反応液は、製造者の説明書に従って精製した。
シーケンス解析は、ABI 310 Genetic Analyzer (Perkin Elmer, Foster City, C
alifornia)。
【0080】 2.5.2 シーケンスデータと標準単離株のリアルタイムPCR−効率の比較 シーケンスと平行して、上記のようにFIV1010pアッセイを使用したリアルタイ
ムPCRにより4種の単離株を増幅した。シーケンスデータおよび対応するPCRの効
率を表1に列挙する。四種の単離株のいずれにおいても、順向きプライマー(FIV
0771f)の領域に変異は見出されなかった。プローブFIV1010pがアニールする領
域には、一つだけ変異が見出された。Amsterdam 6単離株の配列[Siebeling et a
l., Vet Immunol Immunopathol 1995, 46, 61-69]を、FIV Petaluma の配列(Ge
nbank登録番号M25381)と比較した場合、1020bpにおいてTからCへの変異が見出
された。逆向きプライマーFIV1081rの領域には、一つの点変異が見出された。Gl
asgow 8単離株において、1071部位にAからTの変異が検出された。これが、二番
目に低いPCR効率0.9284と関連していた。要約すると、四種類の標準単離株にお
いて二種の点変異が見出され、これがPCR効率を減少させた。
【0081】 2.5.3 シーケンスデータとフィールド単離株のPCR効率の比較 自然に感染した10匹のネコにおいて、リアルタイムPCR系でFIV単離株の解析を
行った。前記ネコは、北ドイツおよびオーストリアから選択した。この地域は、
外来のFIV集団を含むことが以前に示されていた。その地域では、三種の異なっ
たサブタイプに由来し、およびいくつか他の遺伝的アウトライアーに由来する単
離株が発見された[Bachmann, M. H., et al., J Virol 1997, 71, pp.4241ff]。
【0082】 未知のFIV単離株に感染した10匹のテストされたネコのうち、5匹がリアルタイ
ムPCRアッセイで陽性であった(表2)。しかし、PCR産物をアガロースゲル電気
泳動で解析した場合、リアルタイムPCRに陰性であった5匹のネコのうち2匹(Mun
ich3および4)が、陽性であった。シーケンスにより、FIV単離株Munich3および4
の二種類の配列は、プローブ結合部位に、それぞれ三個および四個の変異があり
、すでに公表された配列と異なっていることが示された。ミスマッチは前記プロ
ーブ部位に位置する。この部位は、前記プローブがTaqポリメラーゼの5'ヌクレ
アーゼ活性によって切断される前には、Taqポリメラーゼによる置換がなされて
おらず、かつプローブ結合に応答可能である。前記増幅が失敗したのは、結合能
の欠失、または適切な切断前にプローブが置換することのいずれによっても説明
することができる。
【0083】 逆に、従来のPCRおよびリアルタイムPCRにおいて陽性であった二種の単離株の
プローブ結合部位には、全く変異が見出されなかった(表2)。プラスミド標準
において見られたものと同様に、リアルタイムPCRの曲線が、蛍光シグナルの指
数関数的な増加を示したことから、これら二種のサンプルではPCR効率が高いこ
とを示される。結論として、プローブ結合部位の変化は、明らかにPCR効率を減
少するか、またはPCRを失敗させる結果となる。
【0084】 6 多重リアルタイムPCRによる様々なFIVクレードの検出 本発明に従って、FIVに感染したネコのサンプルにおけるプロウイルスロード
を研究した。一以上のプライマー対およびプローブを使用することで、多数のウ
イルス株の検出と、サブタイプ間の区別が可能となることが示された。
【0085】 未知のサブタイプのFIV単離株は、上に記載された条件を使用して解析した。
三種の単一リアルタイムPCRを行った。:FIV単離株クレードAに特異的なFIV1010
v、およびFIV1416pアッセイ、およびクレードBサブタイプに特異的なFIV1372pア
ッセイである。二種の多重PCRを行った。:多重リアルタイムPCRにFIV1010V-お
よびFIV1416p−アッセイを使用して、クレードA FIV単離株を検出した。多重構
成のFIV1010vおよびFIV1372pアッセイを使用して、クレードAおよびクレードB F
IV単離株を検出した。様々なレポーター色素を使用することにより(FIV1010vに
はVICTM、並びにFIV1372p、およびFIV1416pアッセイにはFAMTM)、二種の多重構
成PCR系において、シグナル間の区別をすることが可能となった。
【0086】 FIV1010p、FIV1416p、またはFIV1372pの単一リアルタイムPCRの結果を、FIV10
10v/FIV1416p、およびFIV1010v/FIV1372pの多重リアルタイムPCRと比較する。FI
V1010pおよびFIV1372pアッセイの結果は、表3に要約されている。一種の単一リ
アルタイムPCRで解析したサンプルの3分の1以上では、全くシグナルが検出され
なかった。驚くべきことに、FIV1010vとFIV1372pアッセイの組合せでは、30サン
プルのうち陰性のものはなかった。従って、一対以上のプライマー対と一以上の
プローブを使用することで、一種の単一リアルタイムPCRでは検出されなかった
サンプルの全てを検出することが可能になった。
【0087】 本発明者らは、前記結果を使用して、様々なウイルスサンプルをクレードにグ
ループ化した。30サンプルのうち6サンプルにおいて、二種の単一リアルタイムP
CRの結果が確定しなかった。逆に、一種の多重リアルタイムPCRの結果により、
全てのサンプルをクレードAまたはBにグループ化することが可能となった。結論
として、本発明は様々なウイルスクレードの配列を検出して、かつそれらの配列
によりウイルスを異なったクレードにグループ化することも可能とする。
【0088】 しかし、最終的な目的は、様々な単離株を同等のPCR効率で広範囲に検出する
こと、および定量することが可能な系であろう。この最適化された系に基づいて
、様々なFIV単離株に感染したネコのウイルスロードの比較をより正確に行うこ
とができる。このような最適化された系は、レンチウイルス感染による癌の発達
において、ウイルスロードが及ぼす影響について調査するための道具を提供し、
並びに自然に感染したネコにおいてテストされた治療薬の効果を調査するための
基礎を提供する。さらに、リアルタイムPCR戦略としては、生検材料(腫瘍およ
び正常細胞が存在しているであろう)に存在する癌遺伝子の変異を検出するため
に設計できる。このような場合に、リアルタイムPCRが、存在する腫瘍細胞数の
定量を可能にする。
【0089】
【表1】
【0090】
【表2】
【0091】
【表3】
【0092】
【配列表】
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成13年1月17日(2001.1.17)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZW ),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU, TJ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ, BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,C R,CU,CZ,DE,DK,DM,EE,ES,FI ,GB,GD,GE,GH,GM,HR,HU,ID, IL,IN,IS,JP,KE,KG,KP,KR,K Z,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MA ,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ, PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,S K,SL,TJ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG ,US,UZ,VN,YU,ZA,ZW (72)発明者 サーモンズ、ブライアン ドイツ連邦共和国、デー − 85229 ア インホーフェン、ミッターフェルトシュト ラーセ 11 Fターム(参考) 4B024 AA11 AA14 BA31 CA03 CA09 FA10 HA12 4B063 QA19 QQ03 QQ08 QQ10 QQ43 QR08 QR33 QR42 QR56 QS25 QS34 QX02

Claims (30)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 核酸配列のバリアントを検出および/または定量するための
    多重リアルタイムPCR法であって、前記バリアントの同じ領域が完全にまたは部
    分的に増幅され、前記各バリアントはプローブ結合部位内の一以上のヌクレオチ
    ドが異なり、前記方法は二以上のオリゴヌクレオチドプローブを同じPCR反応液
    に添加することを含み、その各プローブは少なくとも一つのバリアントのプロー
    ブ結合部位に特異的である方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のリアルタイムPCR法であって、前記バリアン
    トの核酸配列はプライマー結合部位内のヌクレオチドが一以上異なっており、か
    つ一対以上のプライマー対を前記反応混合液に添加して、各プライマーは少なく
    とも一つのサブタイプのプライマー結合部位と特異的にアニーリングする方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載のリアルタイムPCR法であって、該領
    域の二以上の部分が増幅されて、該領域の各部分にはプローブ結合領域を一つだ
    けしか含まない方法。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか一項に記載のリアルタイムPCR法であ
    って、前記異なったプローブは異なった蛍光レポーター色素でラベルされる方法
  5. 【請求項5】 請求項4に記載のリアルタイムPCR法であって、前記プローブ
    は、FAMTMまたはVICTMでラベルされる方法。
  6. 【請求項6】 ウイルスの核酸配列のバリアントを検出および/または定量
    するための、請求項1〜5のいずれか一項に記載のリアルタイムPCR法。
  7. 【請求項7】 レトロウイルスの核酸配列のバリアントを検出および/また
    は定量するための、請求項6のいずれか一項に記載のリアルタイムPCR法。
  8. 【請求項8】 レンチウイルスの核酸配列のバリアントを検出および/また
    は定量するための、請求項7のいずれか一項に記載のリアルタイムPCR法。
  9. 【請求項9】 ネコ免疫不全症ウイルス(FIV)の核酸配列のバリアントを
    検出および/または定量するための、請求項8のいずれか一項に記載のリアルタ
    イムPCR法。
  10. 【請求項10】 請求項9に記載のリアルタイムPCR法であって、配列番号3
    および6に記載のプローブが反応混合液に添加される方法。
  11. 【請求項11】 請求項9に記載のリアルタイムPCR法であって、配列番号3
    および9に記載のプローブが反応混合液に添加される方法。
  12. 【請求項12】 請求項9に記載のリアルタイムPCR法であって、配列番号1
    および/または12に記載の順向きプライマー、並びに配列番号2に記載の逆向き
    プライマーが反応混合液に添加される方法。
  13. 【請求項13】 請求項9に記載のリアルタイムPCR法であって、配列番号4
    、14および/または15に記載の順向きプライマー、並びに配列番号5および/ま
    たは13に記載の逆向きプライマーが反応混合液に添加される方法。
  14. 【請求項14】 請求項9に記載のリアルタイムPCR法であって、配列番号7
    、20および/または21に記載の順向きプライマー、並びに配列番号8記載の逆向
    きプライマーが反応混合液に添加される方法。
  15. 【請求項15】 請求項9に記載のリアルタイムPCR法であって、配列番号16
    に記載の順向きプライマー、並びに配列番号17および/または19に記載の逆向き
    プライマーが反応混合液に添加される方法。
  16. 【請求項16】 請求項9に記載のリアルタイムPCR法であって、配列番号12
    および/または13に記載のプライマー、並びに請求項10に記載のプローブが反応
    混合液に添加される方法。
  17. 【請求項17】 請求項9に記載のリアルタイムPCR法であって、配列番号12
    および/または14に記載のプライマー、並びに請求項11に記載のプローブが反応
    混合液に添加される方法。
  18. 【請求項18】 請求項1〜17のいずれか一項に記載のリアルタイムPCR法で
    あって、前記PCRは逆転写(RT)PCRである方法。
  19. 【請求項19】 請求項1〜18のいずれか一項に記載のリアルタイムPCR法で
    あって、前記バリアントの核酸配列は、ある種のサブタイプ、単離株、クレード
    、または他のサブグループのいずれかに由来する核酸配列。
  20. 【請求項20】 ウイルスのバリアントの核酸配列を含むサンプル全体のウ
    イルスロード(load)を測定するための、請求項6〜19のいずれか一項に記載の
    リアルタイムPCR法の使用。
  21. 【請求項21】 請求項20に記載のリアルタイムPCR法の使用であって、
    前記バリアントは、ある種のサブタイプ、単離株、クレード、または他のサブグ
    ループのいずれかに由来する核酸配列に由来する使用。
  22. 【請求項22】 腫瘍形成に対するウイルスロードの影響を調査するための
    、請求項20または21に記載のリアルタイムPCR法の使用。
  23. 【請求項23】 以下のプローブを含む群から選択される、リアルタイムPC
    R法に使用するためのオリゴヌクレオチド: (a)配列番号3、および/または配列番号6、および/または配列番号9、およ
    び/または、配列番号18に記載の核酸配列、 (b)それらの相補鎖、および/または (c)配列番号3、および/または配列番号6、および/または配列番号9、およ
    び/または、配列番号18に記載の核酸配列と少なくとも約70%のホモロジーを有
    する核酸配列。
  24. 【請求項24】 以下のプライマーを含む群から選択される、リアルタイム
    PCR法に使用するためのプライマー: (a)配列番号1、2、4、5、7または、8または、10または、17または、19また
    は21に記載のプライマー、 (b)前記配列の一つと相補的なプライマー、および/または (c)前記プライマーの核酸配列と少なくとも約70%のホモロジーを有する核
    酸配列のプライマー。
  25. 【請求項25】 以下のプライマーセットを含む群から選択されるプライマ
    ーセット: (a)配列番号1および/または12に記載の、並びに配列番号2に記載のプライ
    マー、 (b)(a)に記載の一以上のプライマーと相補的な核酸配列のプライマー、 (c)(a)に記載のプライマーと少なくとも約70%のホモロジーを有する核酸
    配列のプライマー。
  26. 【請求項26】 以下のプライマーセットを含む群から選択されるプライマ
    ーセット: (a)配列番号4、14、および/または15に記載の、並びに配列番号5、および
    /または13に記載のプライマー、 (b)(a)に記載の一以上のプライマーと相補的な核酸配列のプライマー、 (c)(a)に記載のプライマーと少なくとも約70%のホモロジーを有する核酸
    配列のプライマー。
  27. 【請求項27】 以下のプライマーセットを含む群から選択されるプライマ
    ーセット: (a)配列番号7、20、および/または21に記載の、並びに配列番号8に記載の
    プライマー、 (b)(a)に記載の一以上のプライマーと相補的な核酸配列のプライマー、 (c)(a)に記載のプライマーと少なくとも約70%のホモロジーを有する核酸
    配列のプライマー。
  28. 【請求項28】 以下のプライマーセットを含む群から選択されるプライマ
    ーセット: (a)配列番号16に記載の、並びに配列番号17、および/または19に記載のプ
    ライマー、 (b)(a)に記載の一以上のプライマーと相補的な核酸配列のプライマー、 (c)(a)に記載のプライマーと少なくとも約70%のホモロジーを有する核酸
    配列のプライマー。
  29. 【請求項29】 リアルタイムPCR法に使用するためのオリゴヌクレオチド
    セットであって、請求項25〜28のいずれか一項に記載のプライマーセットの群か
    ら選択されたプライマーセット、および請求項23に記載のプローブ群から選択さ
    れたプローブを含むオリゴヌクレオチドセット。
  30. 【請求項30】 請求項9に記載の方法に使用するための、請求項29に記載
    のオリゴヌクレオチドセット。
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