JP2002538325A - ステッチパイル表面構造体を製造するための装置 - Google Patents

ステッチパイル表面構造体を製造するための装置

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JP2002538325A
JP2002538325A JP2000602852A JP2000602852A JP2002538325A JP 2002538325 A JP2002538325 A JP 2002538325A JP 2000602852 A JP2000602852 A JP 2000602852A JP 2000602852 A JP2000602852 A JP 2000602852A JP 2002538325 A JP2002538325 A JP 2002538325A
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needle
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ピーター ザフィログル ディミトリー
アラン ロー レイモンド
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EI Du Pont de Nemours and Co
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Abstract

(57)【要約】 ステッチパイル表面構造体を製造するための装置が開示される。この装置は、横方向に離間して配置されてニードルアレイを形成しており、それぞれ所定の幅寸法(142D)をもった複数の針を有する。針は、稼動時に、装置内を通して移動経路に沿って基布が搬送される際、複数の針貫通点で基布を貫通するように移動可能である。複数の横方向に隣り合うシンカフィンガーは移動方向前方に延在する。各針は隣り合うフィンガーの横方向中間に配置される。各フィンガーは前端を有する。シンカフィンガーは針貫通点を越えて移動経路の方向の前方に延在し、各フィンガーの少なくとも針貫通点を越えて前方に延在する部分の高さ寸法は均一である。更に、フィンガーはベース領域を有し、隣り合うフィンガーは、その中間にある針の所定の幅寸法(142D)の1.5倍以下、より好ましくは1.3倍以下である横方向の離間距離(132)だけ互いに離間して配置されている。フィンガーの高さは隣り合うフィンガーの横方向の中心間距離と関連する。各フィンガーは、上側の鋭利な先と下側の鋭利な先とを有するフォーク状構造体の形をとってもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (関連出願へのクロスリファレンス) ここに開示された主題は、Dimitri Peter Zafiroglu
およびPaul Felix Pustolski(RD−7560)の名にお
いて同時提出された係属中の出願「ステッチを施したパイル表面構造体およびこ
れを製造するための方法およびシステム」に開示およびクレームされている。
【0002】 (発明の背景) (発明の分野) 本発明は、ステッチボンドパイル表面構造体を製造するための装置に関する。
【0003】 (従来技術の説明) タフティング機によって形成されるカーペットまたはベロアパイル構造は周知
である。タフテッド構造体は、「一次」基布に差し込まれたカットされていない
ループまたはカットされたループの形をとるタフトを含んでいる。基布の背面に
は、パイルヤーンの一部が残っている。あらかじめ形成されたタフテッド基布は
、この構造体の背面に比較的重量のある接着用バインダ材料(通常はラテックス
を主成分とする材料)の層を施すと共に、さらにほとんどの場合は「二次」基布
をも施すことにより、安定化される。接着用バインダ材料に代えて、一次基布と
二次基布との間に熱可塑性材料の層が導入されることもある。
【0004】 このような製品にとって制約になることのひとつは、それらが、接着用バイン
ダ材料および二次基布が施されるまでタフトをしっかりと保持可能な比較的重量
のある一次基布を必要とすることである。第2の制約は、接着用バインダ材料と
二次基布とが、相当な重量を加えるということである。第3の制約は、タフティ
ングヤーンのかなりの部分が、一次基布と二次基布との間で、一次基布の下に配
置されるということである。このような構成では、ループ状またはカットされた
タフトの比較的密なパターンを必要とする一次基布の面が、タフト貫通点間に露
出されたままになる。さらに、基布と2枚の基布間にあるパイルヤーンとを浸透
する重量のあるバインダ材料を用いなければ、「タフトバインド」、または、カ
ットされたタフトを引き抜くのに必要な力、あるいは、カットされていないルー
プタフトを解くのに必要な力が制限されてしまう。
【0005】 −o−0−o−
【0006】 平坦なステッチボンド構造体も従来技術において周知である。図1Aは、参照
符号10で概略的に示されており、ステッチングスレッドでオーバーステッチさ
れている「挿入された(レイド−イン)」ヤーンインレイ要素54を有する平坦
なステッチボンド構造体12を形成するための装置の様式化された斜視図である
。図1Bおよび図1Cは、このようにして製造されたステッチボンド構造体12
の様式化された前面図および側面図を示す。図1A乃至図1Cでは、明確にする
ために、ヤーンインレイ54を形成するのに用いられるヤーン48Yが、一般に
カーペットパイルを形成するのに用いられるタイプの比較的太く嵩高なヤーンで
あるものとして示されており、チェーンステッチ56を形成するのに用いられる
スレッド48T(図1Aでは破線で示す)が、かなり小さいデニールのものとし
て示されていることに留意されたい。
【0007】 複数列のインレイそれぞれにおける各ヤーンインレイ54は、チェーンステッ
チ56のアンダーラップ部56Uによって平面状の基布14の第1の面すなわち
上面14Sに間隔をおいたポイントに取り付けられている。ステッチ56は、基
布14の第2の面すなわち底面14Bに形成されたオーバーラップ部56L(図
1B)によって直線的にそれら自体にインタロックされている。ここで説明され
たものと構造および動作において類似する代表的なステッチング装置は、ドイツ
国オーベルツハウゼンのKarl Mayer Textilmaschine
nfabrik GmbHによって「Malimo」という商標のもとで製造販
売されている。
【0008】 ステッチング装置10は、この装置10の長手方向に延在する概略平面状の移
動経路に沿って基布14を支持するスロット付き架台20を含むものであっても
よい。図1Aでは架台20のスロットは見えない。「流れ方向」とも称される基
布14の移動の長手方向は、参照矢印24で示される。本願をとおして、移動の
長手方向は、製造されるパイル表面構造体の長手(すなわち「縦(経)」)方向
に一致し、経方向に直交する方向は、製造されるパイル表面構造体の「横断」、
「横」または「緯」方向と称される。
【0009】 図1Aでは、装置10を通る基布14の移動経路が水平の経路として任意に示
されていることに留意されたい。基布14は、好適な供給ローラ(図1Aでは図
示せず)から架台20に供給される。図1Aの装置によって製造されるステッチ
ボンド構造体12では、基布14が典型的には、軽く縫製されたステープル「フ
リース」、軽く結着させたカードウェブまたはスパンレースシートの形をとる。
これらの典型的な基布材料はいずれも寸法的に安定ではない。したがって、ステ
ッチボンド作業の主な目的は、基布14に長手方向および横断方向の両方に安定
性を与えることにある。
【0010】 基布14は、引張ローラ(図1Aには図示せず)などの好適な推進装置によっ
て段階的に流れ方向24に搬送される。任意に、その領域で、ニードル面よりも
下流側の制限板が架台に対して基布を保持するようにしてもよい。図1Aでは、
明確にするために、制限板は省略されている。
【0011】 架台の入口縁部にはシンカバー28がある。シンカバー28は装置10を横方
向に横切って延在している。シンカバー28から流れ方向24の前方に向かって
複数のシンカフィンガー30が延在している。各シンカフィンガー30は、横方
向に隣り合うフィンガー30から予め定められた横方向の間隔32だけ離間して
配置されている。各シンカフィンガー30の上面は、符号30Tで示され、各シ
ンカフィンガー30の下面は、符号30Sで示される。架台20の上側表面20
Sと各シンカフィンガー30の下面30Sが協動して、基布14が装置10に対
して導入されるスロート34を画成している。
【0012】 架台20の下には複数の貫通針42を有するニードルバー40が装備されてい
る。各針42はクロージャ(図示せず)を含むものであってもよい。ニードルバ
ー40は、シンカフィンガー30の端部30Eから前方に予め定められた距離を
おいて配置されている。針42は、架台20に形成されたスロットを通って上方
に延在している。シンカフィンガー30の端部30Eの前方に位置して移動経路
に直交するニードル面44内で針42が垂直方向に往復移動自在となるように、
ニードルバー40は、適切なアクチュエータ(図示せず)によって移動され得る
。往復移動する各針42は、それぞれの針貫通点46で基布14と交差してそれ
を貫通する。各針貫通点46は、横方向に隣り合うシンカフィンガー30間に定
められている横方向の間隔32をおいて配置されている。針貫通点46を結ぶ横
方向に延びる線は、ニードル面44内に位置する。
【0013】 シンカフィンガー30の上方、かつ、装置10を通る基布14の平面状の移動
経路の上方に、複数のガイドバー50が装備されている。典型的なステッチング
装置は、このようなガイドバーを最大で4本含むであろうが、明確にするために
、図1Aではガイドバー50T,50Yのみが示されている。ガイドバー50T
,50Yはそれぞれ、複数の下方に懸架されたガイド要素を有する。ガイド要素
は、図示のように円形のアイレットとして提供されてもよく、あるいは、必要に
応じて管状部材または幅広のスプーンガイドの形をとってもよい。
【0014】 ガイドバー50Yのガイド要素は、基布14の上面14Sに挿入されるヤーン
48Yを運ぶ役割を果たす。各ヤーン48Yは、ビームから送り出されるか、ク
リールラック(図1Aには図示せず)に装着された個々のボビンから送り出され
、ヤーンガイドバー50Yのガイド要素を通過する。他のガイドバー50Tのガ
イド要素は、ヤーン48Yを基布14に保持するステッチングスレッド48Tを
運ぶ。各ステッチングスレッド48Tは、別個のビームから送り出されるか、ク
リール(図1Aには図示せず)に装着されたボビンから送り出される。
【0015】 ガイドバー50Y,50Tはそれぞれ、適当な作動装置(図示せず)によって
、さまざまな自由度で独立して移動可能である。典型的には、各ガイドバー50
Y,50Tは、他のガイドバーに対して横方向、前方および/または後方に揺動
可能である。このため、ガイドバー50Y,50Tによって運ばれるヤーン48
Yおよび/またはスレッド48Tは、基布14に対して移動され、および/また
は、さまざまなやり方でループ化、あるいは互いにインタロックされる。
【0016】 動作時に、基布14は、供給ローラから、架台20とシンカフィンガー30と
の間に画成されたスロート34に導入される。基布14の底面14Bは架台20
上に支持される一方、その上面14Sはシンカフィンガー30の下面30Sに向
けられる。スロート34の寸法34Tの方が基布14の厚さ寸法14Tよりも大
きいため、基布14がその移動経路に沿って装置10内を前進する際に、基布1
4はシンカフィンガー30と架台20との間に比較的緩くとどめられる。
【0017】 挿入されたヤーンインレイ54を形成すること、および、ステッチ56のアン
ダーラップ56Uによってこれらのインレイ54を基布14の上面14Sに固定
することについては、よく知られているので、この方法の簡単な説明のみが必要
となるであろう。
【0018】 基布14は、基布14の連続的な横方向に延在する領域がニードル面44に前
進させられるように移動経路に沿って搬送される。基布14の表面14S上のイ
ンレイ54を最終的に形成する長さのヤーンを送り出すようにヤーンガイドバー
50Yが横方向に移動される前後に、スレッドガイドバー50Tの隣り合う第1
および第2のヤーンガイドからのステッチングスレッド48Tは、送り出された
長さのヤーン48Yの第1および第2の位置それぞれの周りに連続的にループ化
される。
【0019】 基布14の連続した横方向の領域がニードル面44まで移動すると、隣り合う
第1の針および第2の針、たとえば針42−1,42−2などが作動され、貫通
点46−1,46−2で基布を通して移動経路より上の位置まで上昇される。上
昇位置では、隣り合う第1および第2の針42−1,42−2がそれぞれ、ルー
プ状の第1および第2のスレッド48T−1,48T−2と連続的に係合し、こ
れらのステッチングスレッドを基布14に向けて下方に引っ張る。これらの動作
によって送り出された長さの糸48Yが基布14の表面14Sに向けて引っ張ら
れ、基布14の第1の表面14S上に横方向と斜め方向とに延びるヤーンインレ
イ54が形成される。基布14を通る各針42−1,42−2の下方への連続動
作により、チェーンステッチ56のアンダーラップ部56Uが形成される。ステ
ッチ56のアンダーラップ部56U(図1B)は、基布14の第1の表面14S
に重なり、その第1の表面14Sに対してヤーンインレイ54を固定する。また
、各ステッチ56は、基布14の底面14B上にあるインタロック可能なループ
状のオーバーラップ部56Lを含む。基布14の底面14B上で長手方向に延在
するチェーンステッチ56のオーバーラップ部56Lの構成は、図1Bの側面図
に最もよく示されている。
【0020】 基布14の領域がニードル面44を通って長手方向に連続して前進するたびに
、各針は、その横方向に隣り合う針のうちの1つと交互に協動し、基布14の上
面14S上に延在するヤーンインレイ要素54を形成する。その結果、図1Aの
斜視図に示されるように、スレッドガイドバー50Tおよび針42の作用によっ
てインタロックステッチ56の複数のライン58が形成され、各ステッチ56に
は、アンダーラップ部56Uとオーバーラップ部56Lとが含まれる。連続的な
オーバーラップ部56Lは、互いにチェーンのようにインタロックされる。ステ
ッチライン58は、基布14に沿って平行に長手方向に延在する。ステッチ56
の頻度は通常「コース」という単位で与えられ、これはステッチライン58の単
位長さあたりのステッチ56の目数を示すものである。各ステッチライン58は
、隣り合うステッチライン58から予め定められたステッチ間隔すなわち「ウェ
ール」Wだけ離間して配置されている。何れかのステッチライン58における長
手方向に連続する針貫通点46間の距離は「ステッチピッチ」と称され、参照符
号「S」で示される。
【0021】 各ヤーンインレイ54は、それから延びる2本のブランチ60Bを備えたルー
ト部60(図1C)からなる略U字状の構成を有する。インレイ54のルート部
60は、ステッチ56のアンダーラップ部56Uによって基布14の表面14S
に対して保持されている。ひとつの列における所定のヤーンインレイ54の各ブ
ランチは、基布14の上面14Sにジグザグアレイであるインレイ54を画成す
るように、隣り合う列のヤーンインレイ54のブランチ60Bに結合される。技
術用語では、このようなインレイ54とステッチングスレッドのアンダーラップ
56Uとの構成は、0−0/2−2往復ステッチまたは「トリコット」ステッチ
と認められるであろう。0−0/2−2 / 2−2/4−4 / 4−4/2
−2 / 2−2/0−0などの「レイドアトラス(Laid Atras)」
ステッチ、あるいは、0−0/3−3または0−0/4−4のような、これより
もさらに長いレイドステッチもまた使用され得る。
【0022】 図1Cの前面図から分かるように、各ヤーンインレイ54は実質的に平坦、す
なわち、基布の第1の表面に直接横たえられている。ヤーンインレイ54と基布
12の第1の表面14との間の垂直方向のクリアランスまたは間隙(存在する場
合)の高さは、図1Cにおいて参照符号「h」で模式的に示されている。従来技
術のレイド−インステッチボンド構造体では、h/W比は実質的にゼロに等しい
【0023】 −o−0−o−
【0024】 もう1つのよく知られた形態のヤーン構造体12’(図2A)では、長手方向
および横断方向の両方に寸法的に安定である基布14に、オーバーステッチスレ
ッドを用いることなくヤーン48Yが縫い付けられる。この形態のステッチ構造
体は、典型的には、タオル、断熱構造体および壁装材に用いられる。図2Aは、
この形態のステッチヤーン構造体12’を製造するのに使用される装置10’の
斜視図である。図2Aに関連して説明される装置と構造および動作において類似
する市販の装置が、ドイツ国オーベルツハウゼンのKarl Mayer Te
xtilmaschinenfabrik GmbHから「Malipol」と
いう商標のもとで製造販売されている。ここに明記する差異以外、装置10’は
図1Aに示す従来技術のステッチング装置10と実質的に同一である。したがっ
て、同一の構造要素には同一の参照符号が用いられ、部分的変更が施された要素
または変更が施された構造関係は、単一のプライム符号が付された参照符号によ
り示される。
【0025】 図1Aの装置10と図2Aの装置10’との違いの一つは、シンカフィンガー
30’の構造と、針貫通点46に対するそれらの配置とにある。装置10’では
、シンカフィンガー30’は前方に(流れ方向24に)針貫通点46を越えて延
在する。また、フィンガー30’の針貫通点46より前方の部分は、基布14の
向けて下方に先細になっている。オーバーステッチ用のステッチングスレッド4
8Tが使用されないため、装置10’は、ヤーンガイドバー50Yのみを必要と
する。
【0026】 動作時には、所定のヤーン48Yが隣り合う針42に係合され、基布14に挿
入されたヤーン要素54’が形成される。典型的には、2本のステッチ列を横切
る1−0/1−2ステッチのような基本的なトリコットステッチが形成される。
針によってヤーン48Yが基布14に向けて引っ張られる時、シンカフィンガー
30’が針貫通点46を越えて延びているため、ヤーン要素54’が基布14の
上面14Tに対して平らに引っ張られることが防止される。このように、各ヤー
ン要素54’は、基布14の上面14Sと重なる逆ループ部60L’をなす。図
2Aおよび図2Bに示されるように、基布14の第2の(底)面14Bに隣り合
うように、インタロックチェーンオーバーラップ56L’が形成される。各ヤー
ン要素54’のループ部60L’は、針貫通点46から出て、表面14S付近で
ヤーン要素54’に略V字状の構成を与える。シンカフィンガー30’の前方の
先細部により、基布14が流れ方向24に前進すると、ヤーン要素54’のルー
プ部60L’が容易にフィンガーから外される。
【0027】 ループヤーン要素54’と基布14の上面14Sとの間の垂直方向のクリアラ
ンスは、ここでも図2Cに参照符号「h」で模式的に示される。また、長手方向
に延在する隣り合っているステッチライン58’間の距離は、ここでも参照符号
Wで示される。装置10’は、ステッチ間隔Wに対するループ高さhの比h/W
が実質的にゼロよりも大きいパイル構造12’をつくり出す。
【0028】 −o−0−o−
【0029】 寸法的に安定した基布の代わりに横断方向に差し込まれた緯挿入ヤーンのアレ
イ16を用いてループヤーン構造体12"も形成され得る。図3Aは、このタイ
プのヤーン構造体12"を形成するための従来技術の装置10"を示す。図示した
他の従来技術の装置の場合と同様に、同一の構造要素には同一の参照符号が用い
られ、部分的変更が施された構造要素または変更が施された構造関係は、二重プ
ライム符号が付された参照符号によって区別される。
【0030】 図2Aの構成と同様に、装置10"は、前方に延在するシンカフィンガー30"
を含む。フィンガー30"の針貫通点46を越えて前方に延在する部分は、実質
的に均一な高さ寸法30H"を有するものであってもよい。図1Aの構成の場合
と同様に、装置10"は、ヤーンガイドバー50Yおよびスレッドガイドバー5
0Tの両方を含む。
【0031】 延在するフィンガー30"の存在により、それぞれが持ち上げられたパイルル
ープ60L"を有するヤーン要素54"が形成される。図3Aおよび図3Bから明
らかなように、各要素列における各ヤーン要素54"のU字状のルート部60"は
、ステッチングスレッドのアンダーラップ56U"によってアレイ16の緯糸に
固定されている。緯糸16とアンダーラップ56U"との接触点は、符号56M"
で示される。ステッチングスレッド48T"は、緯糸16の下に延びるチェーン
オーバーラップ部56L"によって長手方向にインタロックされている。隣り合
うステッチライン58"は、横方向に距離Wをおいて配置されている。緯挿入ヤ
ーンのみが用いられる場合、図3Cに示されるように、上記のように形成された
ヤーン要素54"は、ステッチングスレッド48Tおよび緯糸16を引っ張るよ
うになり、それにより、隣り合うシンカフィンガー30"間の横方向の間隔32"
においてステッチングスレッド48Tおよび緯糸16を上方に偏らせる。各ヤー
ン要素54"の各ループ部60L"は、接点56M"を含む基準面Pから計測値と
しての高さ寸法hを有し、これにより、ヤーン構造体12"にゼロ以上のh/W
比を与える。
【0032】 図3Aに関連して説明される装置と構造および動作において類似する市販の装
置が、ドイツ国オーベルツハウゼンのKarl Mayer Textilma
schinenfabrik GmbHから「Schusspol」という商標
のもとで製造販売されている。ドイツ民主共和国特許第244,582号(VE
B Kombinat Textima)において、予め形成された基布を利用
するこのような装置のバリエーションも提案されている。パイルループを固定す
るために、多量のバインダーをそのような基布に浸透させる困難性は、図3Aの
装置によって製造される製品の場合のように、予め形成され、予め安定化された
基布ではなく、自己形成式の緯糸挿入開放基布を使用することにより解消された
【0033】 −o−0−o−
【0034】 さまざまな編機も従来技術において周知である。このような装置の一例が、ド
イツ国オーベルツハウゼンのKarl Mayer Textilmaschi
nenfabrik GmbHから「HKS 4−1」という商標のもとで製造
販売されている。この装置は、針貫通点を越えて流れ方向の前方に延在する先細
のシンカフィンガーを有する点で図2Aに関連して説明された装置と類似してい
る。しかしながら、編機は、長手方向および幅方向の両方に寸法的に安定した基
布を使用する代わりに、図3Aに示されたものと類似のトリコットステッチアン
ダーラップまたは緯挿入ヤーンの平面状アレイを現場にて形成する。通常、相当
量のヤーンが平面状アレイの下に位置する状態でパイルヤーンが編み込まれる。
【0035】 同様の装置によって、カーペット、ベロアまたはベルベットなどの製品が製造
され得る。これらの製品は、表面の磨耗に対して高い安定性を要求する。したが
って、製品を安定させると共に強化するために、構造体の裏側から大量のバイン
ダ材料が施される、。このようなニットパイル構造の代表的なものは、「wov
en interlock construction」を用いて製造され、ジ
ョージア州カルフーンのMohawk Carpet Inc.によって販売さ
れている市販のカーペットである。
【0036】 図4は、持ち上げられたステッチパイルループ60Lを備えたヤーン要素5
を有するニットパイル構造12の様式化された前面図である。各ステッチ
パイルヤーン要素54のルート部60は、さらに、基布14を形成する緯
糸16に対してステッチ56のアンダーラップ56Uによって固定されてい
る。ステッチ56は、緯糸16の下に延在するチェーンオーバーラップ部56
によって長手方向にインタロックされている。
【0037】 長手方向に延在するヤーン59が、各ステッチライン58において各ヤーン
要素54のルート部60の上に配置されてもよく、それはステッチ56のア
ンダーラップ56Uによってそこに保持される。長手方向に延在する第2のヤ
ーン61は、緯糸16の下に配置され、オーバーラップ56Lによってそこ
に保持される。ヤーン59および61は、通常、構造体を充填または補強する目
的を果たす。また、緯方向に延在するヤーンまたはレイド−インヤーン62,6
3から成る平面層が、ステッチ56のアンダーラップ56Uおよびオーバーラ
ップ部56Lによって保持される。これらのヤーン62,63も、ヤーン構造
体12を補強する役割を果たす。
【0038】 −o−0−o−
【0039】 上述した周知の装置および方法のそれぞれは、パイル表面構造体を形成する上
での有用性を損ねると思われる付随的欠点を有する。
【0040】 たとえば、図1Aの装置によって製造されるレイド−インステッチボンド構造
体は平坦であり、パイル高がなく、それゆえに、クッション性に欠けるためカー
ペットとしての使用に際して不都合となろう。製品を床敷物として適したものに
するために、背面からバインダを施すことによる安定化および補強は、レイド−
インヤーンの長さ全体に浸透し、表面ヤーンを固めてしまい、製品の表面を魅力
のない不快なものとしかねない。
【0041】 図2Aの装置は動作時に効率がよく高速であり、製造される製品は、パイルヤ
ーンのオーバーラップを固定するためのバインダ材料を背面に加えることで比較
的容易に安定化および強化するものである。それにもかかわらず、製造されるパ
イルヤーン構造体には、いくつかの欠点が現れるものと思われる。インタループ
されたオーバーラップに対する引っ張りのため、ループは前方に傾く傾向にあり
、チェーンステッチオーバーラップの形で基布の下において極めて多量のパイル
ヤーンが無駄される。さらに、針貫通面よりも下流側にあるシンカフィンガーの
先細部によって、形成されたループが引っ張られて短くなり、その結果、針貫通
面でのシンカフィンガーの高さに比べてループ高hがかなり低くなってしまう。
さらに、パイルループ60L(図2C)が、基布における締め付けのきつい単一
の針貫通開口から出されるため、それゆえに、「U字形」ではなく「V字形」が
画成され、それにより、基布の上側の表面がパイルループによって覆われる範囲
が最小化されてしまう。
【0042】 図3Aの装置を用いて形成されるパイル構造では、図3Cに示されるように、
アレイにおける緯挿入ヤーンが2つのシンカ要素間で上方に偏る傾向にある。こ
れは、パイル高さを小さくするという影響を有する。さらに、ステッチングスレ
ッドを引っ張ると共にスライドさせ、比較的ゆるい2本のヤーン(パイルおよび
緯糸)を十分に囲まなければならず、それゆえに、ステッチングスレッドを極め
てきつく引っ張らなければならない。これによって工程がスローダウンする上、
得られる全体としての締まりに限界が生じる。さらに、下側の要素すべてに対し
て構造体を安定させるための多量の接着用バインダを施さない限り、基布層に多
次元的な結び付きが存在しているわけではないため、製品は寸法的に不安定とな
る。多量のバインダを背面から施しても、それは、パイルヤーンのすべてのフィ
ラメントを固定するように、U字状のパイルヤーンのルートに達するとは限らな
い。比較的タイトなチェーンステッチは、締め付けられているルート付近におい
てパイルヤーンのフィラメントに液状バインダが流動することを制限する傾向に
あり、この問題を一層悪化させる。図3Aのシステムを予め形成された安定な基
布を用いるように変更したものは、今日までのところ、基布を通してパイルヤー
ンにかなりのバインダが浸透してしまうというさらに深刻な問題を発生させ、パ
イルヤーンを適所にしっかりと保持するために十分タイトなチェーンステッチオ
ーバーラップを得るのを困難にする。
【0043】 図4のニットパイル構造では、パイルは「U字形」というよりも「V字形」で
出され、ここでも基布の上側表面の被覆率が最小になる。また、構造体の背面を
形成するために比較的多量のパイルヤーンが消費される。この構造体は、液状バ
インダがパイル要素のルートに浸透することを許容するが、構造体を寸法的に安
定させるには比較的多量のバインダが必要とされる。
【0044】 −o−0−o−
【0045】 上記に鑑みて、厳密な制御のもとに保持された予め製造され、または現場で形
成された基布の上に、すべてのパイルループヤーンが基布の上側表面の上に位置
するようにパイル表面構造体を構成するのが望ましいと考えられる。また、別個
であるがしっかりとしたより細いステッチングスレッドのアンダーラップによっ
てパイル要素を基布に取り付けると共に、パイルヤーンの堅く締め付けられたル
ートに主に集中させたバインダによってパイル要素をさらに固定するのが望まし
いと考えられる。この結果、パイル糸によって覆われる範囲が最大となり、軽量
、安定、かつ十分に起毛したパイル構造が製造される。
【0046】 (発明の概要) 本発明によるステッチング装置は、横方向に離間して配置されており、各々が
予め定められた幅寸法(142D)を有する複数の針を備える。これらの針は、
基布が装置内を搬送される際に、複数の針貫通点で基布を貫通する。それぞれの
針は横方向に隣り合う一対のシンカフィンガーの横方向中間に配置されている。
各フィンガーは、針貫通点を越えて前方に延在している。
【0047】 本発明によれば、隣り合うフィンガーは、それらの中間にある針の予め定めら
れた幅寸法(142D)の1.5倍以下である横方向の離間距離(132)だけ
互いに離れて配置されている。
【0048】 より好ましくは、横方向の離間距離(132)は、針の予め定められた幅寸法
(142D)の1.3倍以下である。
【0049】 少なくとも、各フィンガーの針貫通点を越えて前方に延在する部分は、均一な
高さ寸法Hを有する。フィンガーの高さは、隣り合うフィンガーの中心間距離に
関係している。シンカフィンガーの高さは、隣り合うフィンガーの中心間距離の
少なくとも2分の1倍とされる。より好ましくは、シンカフィンガーの高さが、
隣り合うフィンガーの中心間距離と少なくとも同一とされる。最も好ましくは、
シンカフィンガーの高さが、隣接するフィンガーの中心間距離の2倍と少なくと
も同一とされる。
【0050】 各フィンガーは、上側の鋭利な先と下側の鋭利な先とを有するフォーク状構造
体の形をとっていてもよい。
【0051】 (好ましい実施態様の説明) 以下の詳細な説明全体を通して、図面のすべての図形における同一の参照符号
は同一の要素を示す。
【0052】 図5Aは、ステッチング装置110の基本的実施形態の様式化された斜視図で
ある。図5Aに示すステッチング装置110は、図1Aおよび図3Aにそれぞれ
示される従来技術のステッチング装置10および10"に見られる構造上および
機能上のいくつかの特徴を融合したものであるが、本発明のパイル表面構造体1
12を製造すべく、いくつかの領域に変更点を含んでいる。したがって、本発明
についての説明全体を通して適切な場合は、上述した装置における要素および関
係に類似するステッチング装置110の構造上および機能上の要素および/また
は関係は、数字「1」で始まり、その後ろに同様の要素または関係を示すために
先に用いられた適切な基本的に2桁の対応する数字が続く参照番号で示されるこ
とになる。さらに、適切な場合は、先の図1A乃至図3Aに関連して説明された
構造における要素および関係に類似する本発明のパイル表面構造体112に存在
する構造上および機能上の要素および/または関係についても、これと同一の取
り決めを用いて番号が付されることになる。装置およびパイル表面構造体の双方
に見られる新たに導入された構造上または機能上の要素または関係は、先の図面
には同等のものがない参照番号で示されることになる。
【0053】 好ましくは、ステッチング装置110は、装置100を通る流れ方向124に
おいて長手方向に延在する略平面状の移動経路に沿って基布114が段階的に前
進する際にこれを支持するスロット付き架台120を含む。ステッチング装置1
10を通る移動経路は、ここでも任意に水平の経路として示されている。基布1
14は、供給ローラ104(図5)からステッチング装置110に供給される。
【0054】 一般的提案として、基布114は、装置110に挿入される前に形成された予
め製造された部材であると好ましい。予め製造された基布114は、長手(経)
方向および横(緯)方向の両方において寸法的に安定な材料で作られている。基
布114は、第1の面すなわち上面114Sと、第2の面すなわち底面114B
と、基本厚さ寸法Tとを有する。基本厚さ寸法Tは、基布114に対して圧力が
実質的に加えられていない状態で計測される。予め製造された基布の好ましい材
料は、基布を破ったり変形させたりすることなく、ステッチを形成できる寸法的
に安定なシート材料のいかなるものをも含む。ニット、不織布、フィルム、フィ
ラメント織物生地、ウーブンスプリットフィルムシートまたは安定化された繊維
のシートなどが適している。供給時の変形を回避すると共に、針が基布を貫通し
た際、および、形成後にループが基布を引っ張る際に、上方への過剰な反りに耐
えるようにするために、基布は、十分な寸法上の安定性と平面からの反りに対す
る十分な耐性を持つものでなければならない。重量の範囲が30から120gm
s/sq.m.のボンデッドステープルまたは連続フィラメント不織布が好まし
い。寸法安定性と温度、湿度、コストとのバランスが最適になると考えられてい
るため、好ましい材料はポリエステルである。
【0055】 しかしながら、詳細について後述されるように、いくつかの方法においては、
基布114がパイル表面構造体の形成と同時に装置110によってその場で形成
されてもよい。このような基布は、図3Aの構造と同様の緯に延びるヤーンのア
レイを用いて形成され得るであろう。
【0056】 シンカバー128は、ステッチング装置110を横切って横方向に延在してい
る。複数のシンカフィンガー130は、シンカバー128から流れ方向124に
おいて前方に延在している。各シンカフィンガー130の上面は符号130Tで
示され、フィンガー130の下面は符号130Sで示される。各フィンガー13
0の上面130Tは、後述されるように、ヤーンの移動とパイルループの形成を
容易にすべく、滑らかかつ磨き上げられたものであると好ましい。上面130T
のエッジ部は、角が丸められた断面を有していると好ましい。架台120の上側
表面120Sと各シンカフィンガー130の下面130Sとは、基布114がス
テッチング装置110内に導入されるスロート134を画成している。
【0057】 隣り合うフィンガー130間に予め定められた狭い横方向の間隔132(図5
C)が画成されるように、シンカフィンガー130は、少なくともベース領域1
30Bの付近において、横方向に大きさが決められ、または、構成されている。
示された実施形態において、各フィンガー130は、そのベース130で隣り合
うフィンガーのそれぞれに向かって張り出されている。代わりに、その高さの全
体にわたって同一の横方向寸法を呈するようにフィンガー130が構成され得る
ことは理解できよう。
【0058】 架台120の下には、複数の鉤貫通針142を有するニードルバー(図示せず
)が設けられている。針は、横方向にステッチ離間距離Wをおいて配置されてい
る。各針142は、予め定められた幅寸法142Dを有する。針142は、架台
120を通って上方に延在している。針142は、ニードル面144内で垂直方
向に往復移動自在である。ニードル面144には、針貫通点146を結んだ横方
向に延びる線がある。往復する針142のそれぞれは、シンカフィンガー130
の間で横方向に位置するそれぞれの針貫通点146において(すなわち、隣り合
うフィンガー間に横方向に定められる間隔132内において)、基布114と交
差し、これを貫通する。パイル表面構造体112では、各ステッチが、参照符号
「S」で示される「ステッチ長さ」を有する(図5B)。「ステッチ長さ」は、
特定のステッチライン158上における長手方向に連続した針貫通点146間の
距離を示す。
【0059】 おそらく図5Cにおいて最も良く示されるように、隣り合うフィンガー130
間の横方向の間隔132は、針142およびこの針によって引かれるステッチン
グスレッドのみが比較的自由に垂直方向に通過できる大きさに形成されている。
隣り合うフィンガー130の間隔132が狭いということは、針142が基布を
通って上方に移動する際に基布114の上方への反りが防止されるという有益な
利点を有する。横方向の間隔132は、針142の幅寸法142Dの約1.2〜
約1.5倍である。好ましくは、横方向の間隔132は幅寸法142Dの約1.
5倍を超えず、より好ましくは、幅寸法142Dの1.3倍を超えないものとす
る。
【0060】 シンカフィンガー130の上方、かつ、基布114の平面状の移動経路の上に
は、ガイドバー150T,150Yが装備されている。ガイドバー150Yのガ
イド要素152Yは、基布114の上面114Sに挿入されるパイルヤーン14
8Yを運ぶ役割を果たし、ガイドバー150Tのガイド要素152Tは、ヤーン
148Yによって形成されるパイル要素154を基布114の上面114Sに保
持するためのステッチングスレッド148Tを運ぶ役割を果たす。ガイドバー1
50Yに供給されるパイルヤーン148Yのための供給クリールは、図5におい
て参照符号105Yで示される。代わりに、パイルヤーンは、ビーム105Y’
から装置110に供給されてもよい。
【0061】 本発明のパイル要素154を形成するために用いられるパイルヤーン148Y
は、参照符号「D」で概ね示される自由状態(非圧縮、無延伸)で測定される直
径を有するマルチフィラメントのシングルエンドヤーンである。代わりに、パイ
ルヤーン148Yとしては、何本かのマルチフィラメントのシングルエンドヤー
ンの組み合わせとして形成されたマルチエンドヤーンが使用され得る。マルチエ
ンドヤーンの「有効直径」も参照符号「D」で示される。マルチエンドヤーンの
「有効直径」も自由状態(非圧縮、無延伸)で測定される直径である。
【0062】 パイルヤーン148Yには、用途および必要性に応じて、極めて広い範囲の中
から選択されたヤーンが使用され得る。好ましいパイルヤーンは、アラミドヤー
ン、ナイロンヤーンまたはポリエステルヤーンなどの融点が高めのヤーンである
。カーペットには、シングルエンドヤーンかマルチエンドヤーンかに拘らず、約
500〜10,000dtexまでの範囲のデニール値を有する太い嵩高のヤー
ンが適している。ベロア織物には、これよりも細い、約200〜1,000dt
exまでの範囲のデニール値を有するヤーンが適している。マルチエンドヤーン
が使用された場合、直径Dは、マルチエンドヤーンの「有効直径」を示す。被覆
性を考慮すると、パイルヤーンの直径(または有効直径)Dがステッチ長さSと
同一または若干大きくなるようにするべきである。より太いヤーンまたはマルチ
エンドヤーンは、比例的に高まる表面被覆性を提供し、より低いステッチ密度と
より高いステッチ速度の使用を許容する。
【0063】 パイル表面構造体112では、パイルヤーンの総重量(「G」)が1平方メー
トルあたりおよそ100〜2,500グラムの範囲にある。本発明の根本的な実
用上の利点のひとつは、パイルヤーンの重量が非常に小さく、基布の表面被覆性
が良好なパイル表面構造体の形成を許容するということである。
【0064】 図面には単一のガイドバー148Yしか示されていないが、パイル形成ヤーン
は、2本以上のガイドバーから生じていてもよく、また特別な美観をつくり出す
ために適切なパターンを有していてもよいことは理解されよう。すべてのバーが
同一、または、同一であるが反対になっているステッチパターンを用いたとして
も、ヤーンの張力およびヤーンの消費量はバーごとに(バー内でヤーンごとに)
変えられ得る。また、「彫刻のような」効果をつくり出すように、異なるバーに
おけるヤーンまたは経糸のデニール値および/または張力を変えられ得る。
【0065】 ステッチングスレッド148Tは、通常、供給ビーム105T(図5)からガ
イドバー150Tに供給される。ステッチングスレッド148Tは、一般的な場
合、好ましくは、高強度で完全に硬化した湿度および温度に安定な熱可塑性材料
でつくり出される。一般に、ステッチングスレッド148Tは、パイルヤーンの
デニール値の2分の1以下であるデニール値を有する。好ましくは、ステッチン
グスレッドは、パイルヤーンのデニール値の約1/3以下であるデニール値を有
する。したがって、ステッチングスレッドは、約100〜1,000dtexの
範囲のデニール値を有する。一般に、選択される材料はポリエステルである。後
述するように、部分的に配向させられた収縮性熱可塑性のステッチングスレッド
が効果的に用いられる。
【0066】 装置110では、シンカフィンガー130は、移動方向124において針貫通
点146を結ぶ線を越えて予め定められた距離166だけ前方に延在する大きさ
に形成された長尺部材である。ここでより詳細に説明するように、距離166は
、約5から25mmのオーダーにある。ステッチ長さS(図5B)に関してみる
と、距離166は、好ましくは、最低でもステッチ長さ2つ分とすべきである。
【0067】 特定のフィンガー130の少なくとも針貫通点146を越えて距離166だけ
延在する部分は、予め定められた実質的に均一な高さ寸法130Hを呈する。特
定のフィンガー130の高さ寸法130Hは、その上面130Tの頂点とその下
面130Sとの間で計測される。実用上、シンカバー128から端部130Eま
でのフィンガーの全長が高さ寸法130Hを表わす。針貫通点146を越えるフ
ィンガー130の高さ寸法が均一であることは、そのフィンガー上に形成される
各パイルループへのパイルヤーンの送りのバランス調整と、次のステッチが形成
される際のパイルヤーンの引き戻し防止とに役立つ。図中、横方向に隣り合うフ
ィンガーは高さが等しいものとして示されている。しかしながら、(特定のフィ
ンガーが上述した均一な高さの制限を満たす限りにおいて)パイル形成フィンガ
ーがさまざまな高さを有し得て、それにより、隣り合う隣接するフィンガー上に
形成されるパイルループが、「高低」ストライプ効果をもったパイル表面構造体
をつくり出すことが理解されよう。
【0068】 フィンガー130の高さ130Hが、隣接するフィンガー130の中心間の横
方向距離133(図5C)の少なくとも2分の1である場合に、パイル被覆性が
改善される。高さ130Hが横方向距離133と少なくとも等しい場合に、さら
に良好な被覆性が達成される。高さ130Hが横方向距離133の少なくとも2
倍である場合に、最高レベルの被覆性が達成される。
【0069】 シンカフィンガー130の好ましい形態は、図5Aに示すような中実の途切れ
のない部材として形成される。代わりに、図5Dに示すように、シンカフィンガ
ー130’は、上側の鋭利な先131Tと下側の鋭利な先131Lとを有するフ
ォーク状の構造体として構成されてもよい。上側の鋭利な先131Tの上面は、
フィンガー130の上側表面130Tを定め、下側の鋭利な先131Lの底面は
、シンカフィンガー130の下面130Sを定める。これらの鋭利な先は、垂直
方向に調節自在とされてもよい。たとえば、形成されるパイルの高さを調節する
ように、下側の鋭利な先131Lが固定され、上側の鋭利な先131Tが垂直方
向に可動とされていてもよい。
【0070】 ステッチング装置110の動作は、装置10(図1A)の動作と実質的に同一
である。架台120とシンカフィンガー130の下面130Sとの間に画成され
たスロート134に基布114が導入される。ここでも、基布114の底面11
4Bが架台120に支持される一方、その上面114Sはシンカフィンガー13
0の下面130Sに向けられる。しかしながら、本発明によれば、スロート13
4は、その寸法134Tが基布112の厚さ寸法Tと実質的に等しくなるような
大きさに形成されている。基布114が流れ方向124にステッチング装置11
0内を前進する際に、この基布114はシンカフィンガー130の下面130S
と架台120との間に比較的密にとどめられる。この結果、基布はシンカフィン
ガーの頂部から定められた距離(高さ130Hに等しい)の箇所に保持され、そ
れにより、パイルループ要素の高さが制御される。このように密にとどめておく
ことは、針によって基布が往復的に貫通される際に、基布114の垂直方向の変
位を回避させ、それゆえに、チェーンステッチアンダーラップの緩みを回避する
ことができる。シンカフィンガー130が流れ方向124において針貫通点14
6を越えて延在しているため、ステッチング装置110を通して基布114が前
進させられる際に、基布112は、表面130Sと架台120の表面120Sと
の間での比較的密にとどまり続ける。
【0071】 図1Aに関連して先に説明された作用と同様の方法で、スレッドガイドバー1
50Tの隣り合う第1および第2のスレッドガイド152からのステッチングス
レッド148Tは、ヤーンガイドバー150Yのガイド152から送り出された
長さのパイルヤーン148Yの上における第1の位置および第2の位置それぞれ
の周りに連続的にループ化される。しかしながら、図3Aに示される状況と同様
に、持ち上げられたシンカフィンガー130が針貫通点146を越えて(距離1
66だけ)前方に延在しているため、隣り合う第1の針および第2の針がループ
化された第1のステッチングスレッドおよび第2のステッチングスレッドとそれ
ぞれ係合し、これらのスレッドを基布114に向けて下方に引いた際に、パイル
ヤーン148Yは、シンカフィンガー130の表面130Tの上で引きずられて
、それにより、基布112の第1の表面114に重なったレイド−インパイルヤ
ーン要素154が形成される。ガイドバーの0−0/2−2往復運動が利用され
てもよい。図1Aの装置と同様に、0−0/2−2 / 2−2/4−4 /
4−4/6−6 / 6−6/4−4 / 4−4/2−2 / 2−2/0−
0の運動を用いた「レイドアトラス」ステッチ、あるいは、さまざまな「アトラ
ス」パターンを繰り返し、または、増加させる0−0/3−3のようなさらに広
い横方向の運動によるステッチも、さまざまなパターンまたは表面効果をつくり
出すために使用され得る。
【0072】 複数列のパイル要素154を形成すること、レイド−インパイルヤーン要素1
54の横方向の端部を保持するアンダーラップ156Uを有するチェーンステッ
チ156を形成すること、基布114の底面114B上に長手方向に延びるオー
バーラップ部156Lを形成すること、ステッチ間隔(「ウェール」)Wで長手
方向に延びるチェーンステッチ156の平行線158を形成することについては
、いずれも図1Aの装置に関連して説明した対応する動作と同一である。
【0073】 図5Bおよび図5Cの側面図および前面図において最もよく示されているよう
に、上記のようにして形成されたパイルヤーン要素154は、長手方向に延在す
る第1のステッチライン158−1上に位置する略U字状の第1のルート部16
0−1と、長手方向に延在する第2のステッチライン158−2上に位置する略
U字状の第2のルート部160−2との間で、上面114Sに重なるパイルルー
プの形を有する。各ルート部160は、ステッチ156のうちの1本のアンダー
ラップ部156Uによって基布114の上面114Sに対して保持されている。
パイルヤーン要素154の逆ループ部160Lは、実質的に直立するように表面
114S上に立ち上がっている。ループ部160Lは、予め定められた直立パイ
ル高さ距離Hだけ基布114の上面114S上に延在している。パイル高さ距離
Hは、基布114の上面114Sとパイルヤーン要素154のループ部160L
の内面との間で計測される。
【0074】 隣り合うフィンガー130間の横方向の間隔132が極めて密であるため、針
146の上方へのストロークの間における基布114の反りは最小限に保持され
る。さらに、フィンガー130の高さ寸法130Hが(少なくとも針貫通点14
6を越える距離166だけ)実質的に均一であるため、次のステッチが形成され
る際に、パイルヤーン要素が引き戻されることが防止される。スロート134の
寸法134Tが基布114の厚さ寸法Tと実質的に等しいという事実も併せて、
上記の2つの事項を考慮すれば、シンカフィンガー130の高さ寸法130Hと
実質的に等しい高さ寸法Hを有するループパイル要素154が得られる。典型的
には、ループパイル要素154の高さ寸法Hは、およそ一から二十(1〜20)
ミリメートルのオーダーにある。本発明によって形成されたパイル表面構造体1
12では、予め定められたステッチ間隔Wに対する予め定められたパイル高Hの
比率が、好ましくは以下の関係を満たす。 H/W>0.5 (1)
【0075】 上述したように、各ステッチ156は、基布114の上面114Tの上に延在
するアンダーラップ部156Uと、基布114の底面114Bに延在するループ
オーバーラップ部156Lとを含む。オーバーラップ部156Lは、チェーン状
に、前のステッチのループとインタリンクする。閉じられた1−0/1−0のチ
ェーンステッチの形をとるステッチ156が好ましいが、開かれた1−0/0−
1のステッチのような他のステッチも使用され得る。
【0076】 基布114が厚さ寸法Tを有し、パイルヤーン148Y(シングルエンドまた
はマルチエンドのいずれでも)が直径(または有効直径)Dを有し、オーバーラ
ップ部156Lがステッチ長さSと実質的に等しい予め定められた長さ寸法を有
するとすれば、すべてのステッチ156または実質的にすべてのステッチ156
が、以下の関係によって与えられるスレッド理論デニット長さDKLを有するこ
とが図5Bから理解されよう。 DKL<=D・(1+Π/2)+(2・T)+(2・S) (2)
【0077】 理論上のスレッドデニット長さDKLは、特定のステッチ156を形成するの
に用いられるスレッドの長さを表わす。このステッチが解かれたとすると、その
ステッチに用いられているスレッドの最大長さが式(2)で与えられることにな
る。
【0078】 理論状のスレッドデニット長さの式(2)における最後の項[(2・S)]は
、チェーンステッチオーバーラップ156Lの長さを表わす。長手方向に隣り合
うオーバーラップ間でインターループするため、実際の長さは、式(2)で用い
られた長さの表式よりも若干長くなる。式(2)の中央の項[(2・T)]は、
基布に出入りするスレッドセグメントの長さを表す。ほとんどの基布は比較的薄
く、圧縮することができないため、これらのセグメントは通常小さくて変動が困
難である。
【0079】 理論状のスレッドデニット長さの式(2)における最初の項[D・(1+Π/
2)]は、パイルヤーン要素のU字状のルート部を基布114に保持しているチ
ェーンステッチアンダーラップ156Uの長さを表す。後述されるように、ステ
ッチ時のスレッドにより高い張力を加えるか、ステッチ後にスレッドを収縮させ
るか、あるいは基布を縫ってアンダーラップのスレッド長さをいくらか引き締め
ることによって、この長さを減らすことができる。
【0080】 式(2)の第1の項[D・(1+Π/2)]を小さくし、パイル要素のルート
部におけるパイル糸がその直径の約半分にまで圧縮されるようにアンダーラップ
を締めるためには、DKLを約十(10%)パーセントだけ小さくすべきである
と推測された。したがって、より好ましくは、本発明によれば、すべてのステッ
チ156または実質的にすべてのステッチ156の理論上のスレッドデニット長
さDKLが以下の関係によって与えられる。 DKL<=0.9・[D・(1+Π/2)+(2・T)+(2・S)] (2A)
【0081】 より一層好ましくは、すべてのステッチ156または実質的にすべてのステッ
チ156の理論上のスレッドデニット長さDKLが以下の関係によって与えられ
る。 DKL<=0.8・[D・(1+Π/2)+(2・T)+(2・S)] (2B)
【0082】 式(2B)によって与えられる理論上のスレッドデニット長さDKLは、パイ
ルヤーンの直径をその基本直径(または有効直径)Dの約5分の1まで低減させ
たものに相当する。ほとんどの場合、このように低減させたものは、断面で見た
ときに、ヤーンを形成するフィラメントがほとんど固結された程度までに圧縮さ
れたヤーンに相当する。
【0083】 実用上、実際のスレッド長さは、「ランナ」に換算して自動的に記録される。
「ランナ」とは、480のステッチを形成する際に消費されるスレッドの長さで
ある。形成される各ステッチの実際のDKLは、計算され(ランナスレッド長さ
/480)、式(2A),(2B)または(2C)によって与えられる理論値と
比較される。
【0084】 デニット長さDKLが式(2)によって得られる値よりも小さいステッチ15
6を有する本発明によるパイル表面構造体112を、「緊密な」構造体と定義す
る。すなわち、ループ状のパイルヤーン要素154を基布に保持しているステッ
チ156のアンダーラップ156Uが、要素のルート部160において、パイル
ヤーンを締め付け、または、押しつぶし、基布114に緊密に接触させている。
アンダーラップ156Uによってヤーンを締め付け、または、押しつぶすことに
より、パイル要素154のルート部160に拡張領域154Dが形成される。
【0085】 −o−0−o−
【0086】 ここで開示された方法において選択的または付加的に変更されたものであって
も、以上説明したようなループパイル要素154を有するパイル表面構造体11
2がカットパイル表面構造体をつくり出すために選択的に提供され得ることは、
本発明の企図内にある。
【0087】 一般に、カットパイル表面構造体は、ループ160Lの頂点付近でループパイ
ル要素154を切断することにより製造される。パイルヤーン要素154のパイ
ルループ部160Lを切断することにより、一対のカットパイル要素が得られる
。各カットパイル要素は、ステッチングスレッドの各アンダーラップ156Uの
付近に略U字状のルート部160を有する。ループパイル要素を切断することに
よって形成される各カットパイル要素164A,164Bは、U字形のルート部
160から延在しており、実質的に直立した2本のブランチを有する。言い換え
ると、図5Bおよび図5Cに示すようなループパイルヤーン要素154は、第1
のステッチライン上に存在するカットパイル要素の一方のブランチを、隣り合う
ステッチ列に配置されたカットパイル要素から出るブランチに一体的に接合した
部分によって定められるパイル構造であるとみなすことができる。
【0088】 各ブランチは、基布114の上面114Sからブランチの先端付近の点まで計
測した高さH’を有する。カットパイル高さH’は、カットパイル要素がつくり
出されるループパイルを形成するのに用いられるシンカフィンガー130の高さ
寸法130Hと実質的に等しい。
【0089】 また、本発明によるカットパイル構造は、好ましくは、以下の関係を満たす。
H’/W>0.5 (1A)
【0090】 また、デニット長さの式(2A)、(2B)または(2C)も満たされる。
【0091】 カットパイル要素を形成するためには、装置110は、各フィンガー130の
端部130E付近に好適な切断器具を含むように変更される。フィンガー130
の上側表面にはスリットが形成され、そのスリットに切断ブレードが収容される
。実用上、針貫通線を越えて予め定められた短かい距離(約1〜5ミリメートル
のオーダーで)だけ、ブレードの切断刃がフィンガー130上にくる。フィンガ
ー130の表面に沿ってパイルループが前進すると、ループはフィンガーに残っ
たままその頂部で切断される。
【0092】 代わりに、パイルループは、固定ブレードと同一の位置に配置され、フィンガ
ー130の表面から出る際にループと係合してこれを切断するように、別の装置
に取り付けられた回転ブレードまたは往復ブレードによって切断されてもよい。
【0093】 (実施例) 以下の実施例は、単に実例として示されたものであり、本発明の可能性の全範
囲を包含することが意図されたものではない。
【0094】 (実施例1) ループパイルカーペット構造体は、図5Aに示すように配置された上側のフィ
ンガーと下側のフィンガーとを有する変更が施された96インチ幅のKarl
Mayer製ステッチングユニットを用いて形成された。上側の6ゲージ(1イ
ンチあたり6)のフィンガーの高さは、基布の上方に約8ミリメートルであった
。基布は、テネシー州オールドヒコリーのReemay Inc.製のポリエス
テル100%のReemay(登録商標) Style 2033(100gm
s/sq.m.)であった。パイルヤーンは、デラウェア州ウィルミントンのE
.I.du Pont de Nemour and Company(「Du
Pont」)によって製造された3700デニールのバルキー連続フィラメント
(BCF)ナイロンであった。パイルヤーンは、0−0/2−2運動を行う幅広
のスプーンガイドが装備された6ゲージ(1インチあたり6)のガイドバーから
供給された。第1のバーの前に設置された第2の6ゲージのガイドバーは、23
0dtexの高強度ポリエステルスレッドを用いて、持ち上げられたフィンガー
の間に1−0/1−0のチェーンステッチを形成した。ステッチの頻度は、70
0rpmの速度で、1インチあたり12コースであった。直線状のクロージャを
用いて、ニードルバーに貫通針を取り付けた。このプロセスによって、基布上に
ポリエステルステッチングスレッドで固定された高さ約七ミリメートルのパイル
を形成した。パイルの総重量は625gms/sq.m.であり、構造体の総重
量は760g/sq.m.であった。パイル重量が小さいのにもかかわらず、基
布表面はパイル糸ヤーンで十分に被覆され、パイルループは極めて安定していた
。この製品を約130℃まで加熱し、流れ方向に引っ張り、張力をかけた状態で
冷却すると、10%パーセントの小さな延伸によってロックしたチェーンステッ
チが締め付けられ、個別のループを他のループの上に引っ張るのに少なくとも1
,300グラムを必要とする構造体がつくり出された。
【0095】 (実施例2) 3700デニールのヤーンを運ぶバックバーに、2ウェールごとに互い違いの
色のスレッドを通し、バーに、コースごとに色が互い違いになったアトラス型の
デザインをつくり出す0−0/2−2、2−2/4−4、4−4/6−6、6−
6/4−4、4−4/2−2、2−2/0−0運動を持たせたこと以外は、実施
例1のプロセスが繰り返された。製品の総重量、および、他のすべてのパラメー
タは、実施例1と同一であった。
【0096】 (実施例3) 3.8オンス/ヤード(すなわち130grams/sq.m.)の不織布ポ
リプロピレンの層が、オリジナルのReemay(登録商標)基布の上に導入さ
れたこと以外は、実施例1と同一のプロセスが繰り返され、同一の製品が得られ
た。不織布ポリプロピレンの層は、TYPAR(登録商標)という商標のもとで
、DuPontによって販売されているものであった。ステッチ構造体の総重量
は、887grams/sq.m.と計測された。パイル重量は、ヤーン消費量
(ランナー記録)から算出され、453grams/sq.m.であった。表面
被覆性は、非常に良好であった。
【0097】 (実施例4) ステッチと同一の長手方向の頻度でシステムに取り付けられた840デニール
の緯挿入高強度ポリエステルヤーンという付加的な特徴を備えたこと以外は、実
施例3と同一のプロセスが繰り返され、同一の製品が得られた。485gram
s/sq.m.のパイル繊維により、製品の総重量は760grams/sq.
m.まで増大した。完成したパイル表面構造体が若干堅く、横断方向の強度が高
かったこと以外は、あらゆる特性が実施例3とほぼ同一であった。
【0098】 上述したような本発明の教示をもった当業者であれば、さまざまな変更を施す
ことができよう。そのような変更も、添付の特許請求の範囲によって定められる
本発明の企図内にあるものと解釈されるべきである。
【図面の簡単な説明】
本願の一部をなす添付の図面を参照した以下の詳細な説明から、本発明は一層
十分に理解されよう。
【図1A】 本図の装置によって製造された従来技術のレイド−インステッチボンド構造体
を形成するための装置の様式化された斜視図である。
【図1B】 図1Aの装置によって製造された従来技術のレイド−インステッチボンド構造
体の側面図である。
【図1C】 図1Aの装置によって製造された従来技術のレイド−インステッチボンド構造
体の前面図である。
【図2A】 従来技術のステッチボンド構造体を形成するための装置を示す、図1Aと同様
に様式化された斜視図である。
【図2B】 図2Aの装置によって製造された従来技術のステッチボンド構造体の側面図で
ある。
【図2C】 図2Aの装置によって製造された従来技術のステッチボンド構造体の前面図で
ある。
【図3A】 従来技術の他のステッチボンド構造体を形成するための装置を示す、図1Aと
同様に様式化された斜視図である。
【図3B】 図3Aの装置によって製造された従来技術のステッチボンド構造体の側面図で
ある。
【図3C】 図3Aの装置によって製造された従来技術のステッチボンド構造体の前面図で
ある。
【図4】 従来技術のニット構造体の前面図である。
【図5】
【図5A】 本発明によるレイド−インステッチボンドパイル表面構造体を製造するための
装置の様式化された斜視図である。
【図5B】 図5Aの装置によって製造されたレイド−インステッチボンドパイル表面構造
体の側面図である。
【図5C】 図5Aの装置によって製造されたレイド−インステッチボンドパイル表面構造
体の前面図である。
【図5D】 本発明による装置において用いられるシンカフィンガーの代替形態を示す斜視
図である。
【図6A】
【図6B】
【図6C】
【図6D】
【図6E】
【図6F】
【図6G】
【図6H】
【図6I】
【図6J】
【図6K】
【図6L】
【図6M】
【図6N】
【図6O】
【図6P】
【図7A】
【図7B】
【図7C】
【図8A】
【図8B】
【図8C】
【図9A】
【図9B】
【図9C】
【図10】
【手続補正書】
【提出日】平成13年12月19日(2001.12.19)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図面の簡単な説明
【補正方法】変更
【補正の内容】
【図面の簡単な説明】 本願の一部をなす添付の図面を参照した以下の詳細な説明から、本発明は一層
十分に理解されよう。
【図1A】 本図の装置によって製造された従来技術のレイド−インステッチボンド構造体
を形成するための装置の様式化された斜視図である。
【図1B】 図1Aの装置によって製造された従来技術のレイド−インステッチボンド構造
体の側面図である。
【図1C】 図1Aの装置によって製造された従来技術のレイド−インステッチボンド構造
体の前面図である。
【図2A】 従来技術のステッチボンド構造体を形成するための装置を示す、図1Aと同様
に様式化された斜視図である。
【図2B】 図2Aの装置によって製造された従来技術のステッチボンド構造体の側面図で
ある。
【図2C】 図2Aの装置によって製造された従来技術のステッチボンド構造体の前面図で
ある。
【図3A】 従来技術の他のステッチボンド構造体を形成するための装置を示す、図1Aと
同様に様式化された斜視図である。
【図3B】 図3Aの装置によって製造された従来技術のステッチボンド構造体の側面図で
ある。
【図3C】 図3Aの装置によって製造された従来技術のステッチボンド構造体の前面図で
ある。
【図4】 従来技術のニット構造体の前面図である。
【図5A】 本発明によるレイド−インステッチボンドパイル表面構造体を製造するための
装置の様式化された斜視図である。
【図5B】 図5Aの装置によって製造されたレイド−インステッチボンドパイル表面構造
体の側面図である。
【図5C】 図5Aの装置によって製造されたレイド−インステッチボンドパイル表面構造
体の前面図である。
【図5D】 本発明による装置において用いられるシンカフィンガーの代替形態を示す斜視
図である。
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正の内容】
【図1A】
【図1B】
【図1C】
【図2A】
【図2B】
【図2C】
【図3A】
【図3B】
【図3C】
【図4】
【図5A】
【図5B】
【図5C】
【図5D】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 レイモンド アラン ロー アメリカ合衆国 23836 バージニア州 チェスター バカニーア ドライブ 802 【要約の続き】 てもよい。

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 横方向に離間して配置され、ニードルアレイを形成する複数
    の針であって、各々が予め定められた幅寸法(142D)を有し、稼働時に装置
    を通して移動経路に沿って基布が搬送される際、複数の針貫通点で基布を貫通す
    るように移動可能である針と、 横方向に隣り合っており、移動方向前方に延在する複数のシンカフィンガーで
    あって、隣り合うフィンガーの横方向中間に各針が配置されており、各フィンガ
    ーが前端を有しているシンカフィンガーと、 を備えるステッチング装置において、 シンカフィンガーが針貫通点を越えて移動方向前方に延在しており、各フィン
    ガーの少なくとも針貫通点を越えて前方に延在する部分の高さ寸法が均一であり
    、 フィンガーがベース領域を有し、隣り合っているフィンガーが、それらの間の
    中間にある針の予め定められた幅寸法(142D)の1.5倍以下である横方向
    の離間距離(132)だけ互いに離間していることを特徴とする改良されたステ
    ッチング装置。
  2. 【請求項2】 各フィンガーが、上側の鋭利な先と下側の鋭利な先とを有す
    るフォーク状構造体であることを特徴とする請求項1のステッチング装置。
  3. 【請求項3】 横方向の離間距離(132)が、それらの間の中間にある針
    の予め定められた幅寸法(142D)の1.3倍以下であることを特徴とする請
    求項2のステッチング装置。
  4. 【請求項4】 横方向の離間距離(132)が、それらの間の中間にある針
    の予め定められた幅寸法(142D)の1.3倍以下であることを特徴とする請
    求項1のステッチング装置。
  5. 【請求項5】 シンカフィンガーの高さが、隣り合うフィンガーの中心間距
    離の少なくとも2分の1であることを特徴とする請求項4のステッチング装置。
  6. 【請求項6】 シンカフィンガーの高さが、隣り合うフィンガーの中心間距
    離の少なくとも2分の1であることを特徴とする請求項2のステッチング装置。
  7. 【請求項7】 シンカフィンガーの高さが、隣り合うフィンガーの中心間距
    離の少なくとも2分の1であることを特徴とする請求項1のステッチング装置。
  8. 【請求項8】 シンカフィンガーの高さが、隣り合うフィンガーの中心間距
    離と少なくとも同一であることを特徴とする請求項4のステッチング装置。
  9. 【請求項9】 シンカフィンガーの高さが、隣り合うフィンガーの中心間距
    離と少なくとも同一であることを特徴とする請求項2のステッチング装置。
  10. 【請求項10】 シンカフィンガーの高さが、隣り合うフィンガーの中心間
    距離と少なくとも同一であることを特徴とする請求項1のステッチング装置。
  11. 【請求項11】 シンカフィンガーの高さが、隣り合うフィンガーの中心間
    距離の2倍と少なくとも同一であることを特徴とする請求項4のステッチング装
    置。
  12. 【請求項12】 シンカフィンガーの高さが、隣り合うフィンガーの中心間
    距離の2倍と少なくとも同一であることを特徴とする請求項2のステッチング装
    置。
  13. 【請求項13】 シンカフィンガーの高さが、隣り合うフィンガーの中心間
    距離の2倍と少なくとも同一であることを特徴とする請求項1のステッチング装
    置。
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