JP2002537790A - 核酸の組換えクローニングにおける使用のための組成物および方法 - Google Patents

核酸の組換えクローニングにおける使用のための組成物および方法

Info

Publication number
JP2002537790A
JP2002537790A JP2000602252A JP2000602252A JP2002537790A JP 2002537790 A JP2002537790 A JP 2002537790A JP 2000602252 A JP2000602252 A JP 2000602252A JP 2000602252 A JP2000602252 A JP 2000602252A JP 2002537790 A JP2002537790 A JP 2002537790A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
nucleic acid
acid molecule
vector
recombination
sequence
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2000602252A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2002537790A5 (ja
JP4580106B2 (ja
Inventor
ジェームズ エル. ハートレイ,
マイケル エイ. ブラシュ,
ギャリー エフ. テンプル,
デイビッド チェオ,
Original Assignee
インビトロゲン・コーポレーション
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by インビトロゲン・コーポレーション filed Critical インビトロゲン・コーポレーション
Publication of JP2002537790A publication Critical patent/JP2002537790A/ja
Publication of JP2002537790A5 publication Critical patent/JP2002537790A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4580106B2 publication Critical patent/JP4580106B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12NMICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
    • C12N15/00Mutation or genetic engineering; DNA or RNA concerning genetic engineering, vectors, e.g. plasmids, or their isolation, preparation or purification; Use of hosts therefor
    • C12N15/09Recombinant DNA-technology
    • C12N15/11DNA or RNA fragments; Modified forms thereof; Non-coding nucleic acids having a biological activity
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12NMICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
    • C12N15/00Mutation or genetic engineering; DNA or RNA concerning genetic engineering, vectors, e.g. plasmids, or their isolation, preparation or purification; Use of hosts therefor
    • C12N15/09Recombinant DNA-technology
    • C12N15/10Processes for the isolation, preparation or purification of DNA or RNA
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12NMICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
    • C12N15/00Mutation or genetic engineering; DNA or RNA concerning genetic engineering, vectors, e.g. plasmids, or their isolation, preparation or purification; Use of hosts therefor
    • C12N15/09Recombinant DNA-technology
    • C12N15/63Introduction of foreign genetic material using vectors; Vectors; Use of hosts therefor; Regulation of expression
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12NMICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
    • C12N2800/00Nucleic acids vectors
    • C12N2800/70Vectors containing special elements for cloning, e.g. topoisomerase, adaptor sites

Landscapes

  • Genetics & Genomics (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • Wood Science & Technology (AREA)
  • Biotechnology (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Zoology (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Plant Pathology (AREA)
  • Microbiology (AREA)
  • Biophysics (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Crystallography & Structural Chemistry (AREA)
  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
  • Measuring Or Testing Involving Enzymes Or Micro-Organisms (AREA)
  • Peptides Or Proteins (AREA)
  • Saccharide Compounds (AREA)
  • Agricultural Chemicals And Associated Chemicals (AREA)
  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)

Abstract

(57)【要約】 本発明は、概して、核酸分子の組換えクローニングにおける使用のための組成物および方法に関する。特に、本発明は、1以上の組換え部位またはそれらの一部をコードする核酸分子、1以上のこれらの組換え部位ヌクレオチド配列を含み、そして必要に応じて1以上のさらなる物理的ヌクレオチド配列または機能的ヌクレオチド配列を含む核酸分子に関する。本発明はまた、本発明の核酸分子を含むベクター、本発明のベクターまたは核酸分子を含む宿主細胞、本発明の核酸分子を使用してポリペプチドを産生する方法、ならびにこれらの核酸分子によってコードされるかまたは本発明の方法によって産生されるポリペプチドに関する。本発明はまた、本発明の1以上のポリペプチドまたはそれらのエピトープに結合する抗体に関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (発明の背景) (発明の分野) 本発明は、概して、組換えDNA技術に関する。より詳細には、本発明は、核
酸分子の組換えクローニングにおける使用のための組成物および方法に関する。
本発明は特に、1以上の組換え部位または1以上の部分的な組換え部位(特にa
ttB、attP、attL、およびattR)をコードする核酸分子、ならび
にそれらのフラグメント、変異体、改変体および誘導体に関する。本発明はまた
、1以上の組換え部位ヌクレオチド配列が、1以上のさらなる物理的ヌクレオチ
ド配列または機能的ヌクレオチド配列と作動可能に連結した、このような核酸分
子に関する。本発明はまた、本発明のベクターまたは核酸分子を含む宿主細胞、
本発明の核酸分子によってコードされるポリペプチドおよびRNAを産生する方
法、ならびにこれらの核酸分子によってコードされるかまたは本発明の方法によ
って産生されるポリペプチド(これは、融合タンパク質であり得る)に関する。
本発明はまた、本発明の1以上のポリペプチドまたはそれらのエピトープに結合
する抗体(これらは、モノクロナール抗体またはポリクロナール抗体であり得る
)に関する。本発明はまた、特定の特徴を有するキメラDNA分子および/また
はDNAセグメントを提供するための、核酸の組換えクローニング方法(インビ
ボおよびインビトロ)における、これらの核酸分子、ベクター、ポリペプチドお
よび抗体の使用に関する。より詳細には、本発明の抗体を使用して、本発明の核
酸分子もしくはベクターによってコードされるタンパク質または融合タンパク質
を同定および/または精製し得るか、あるいは本発明の核酸分子を同定および/
または精製し得る。
【0002】 (関連技術) 部位特異的リコンビナーゼ。部位特異的リコンビナーゼは、多くの生物体(例
えば、ウイルスおよび細菌)に存在するタンパク質であり、エンドヌクレアーゼ
特性およびリガーゼ特性の両方を有すると特徴付けられている。これらのリコン
ビナーゼ(いくつかの場合、会合タンパク質と共に)は、DNA中の特定の塩基
配列を認識し、そしてそれらのセグメントに隣接するDNAセグメントを交換す
る。リコンビナーゼおよび会合タンパク質は、総称して「組換えタンパク質」と
いわれる(例えば、Landy,A.、Current Opinion in
Biotechnology 3:699−707(1993)を参照のこと)
【0003】 種々の生物体由来の多くの組換え系が記載されている。例えば、Hoessら
、Nucleic Acids Research 14(6):2287(1
986);Abremskiら、J.Biol.Chem.261(1):39
1(1986);Campbell、J.Bacteriol.174(23)
:7495(1992);Qianら、J.Biol.Chem.267(11
):7794(1992);Arakiら、J.Mol.Biol.225(1
):25(1992);MaeserおよびKahnmann、Mol.Gen
.Genet.230:170−176(1991);Espositoら、N
ucl.Acids Res.25(18):3605(1997)を参照のこ
と。
【0004】 これらの多くは、リコンビナーゼのインテグラーゼファミリーに属する(Ar
gosら、EMBO J.5:433−440(1986);Voziyano
vら、Nucl.Acids Res.27:930(1999))。おそらく
、これらのうち最も研究されているのは、バクテリオファージλ由来のインテグ
ラーゼ/att系(Landy,A.、Current Opinions i
n Genetics and Devel.3:699−707(1993)
)、バクテリオファージP1由来のCre/loxP系(HoessおよびAb
remski(1990)、Nucleic Acids and Molec
ular Biology、第4巻、編:EcksteinおよびLilley
、Berlin Heidelberg:Springer−Verlag;9
0−109頁)およびSaccharomyces cerevisiae2μ
環状プラスミド由来のFLP/FRT系(Broachら、Cell 29:2
27−234(1982))である。
【0005】 Backman(米国特許第4,673,640号)は、野生型組換え部位a
ttBおよびattPを用いる酵素的部位特異的組換えによってタンパク質産生
DNAセグメントの組換えのための、λリコンビナーゼのインビボでの使用を開
示する。
【0006】 HasanおよびSzybalski(Gene 56:145−151(1
987))は、プロモーターに隣接する野生型attP部位とattB部位との
間の分子内組換えのための、インビボでのλIntリコンビナーゼの使用を開示
する。これらの部位の配向はお互いに関して反転しているので、これは、目的の
遺伝子に関するプロモーター領域の非可逆的なフリッピングを引き起こす。
【0007】 Palazzoloら、Gene 88:25−36(1990)は、クロー
ン化されたDNA配列の外側かつ野生型loxP部位の間に位置する制限部位を
含むバクテリオファージλアームを有する、ファージλベクターを開示する。C
reリコンビナーゼを発現するE.coli細胞の、これらのファージベクター
への感染は、loxP部位間の組換えおよびプラスミドレプリコン(クローン化
されたcDNAを含む)のインビボでの切除を生じる。
【0008】 Posfaiら(Nucl.Acids Res.22:2392−2398
(1994))は、選択可能なマーカーを有する部分的な発現ベクターを、ゲノ
ムDNAに挿入し、2つの野生型FRT認識配列に隣接させるための方法を開示
する。細胞中に存在するようなFLP部位特異的リコンビナーゼは、所定の位置
でゲノムにベクターを組み込むために使用される。レプリコンが機能的である条
件下で、このクローン化されたゲノムDNAは増幅され得る。
【0009】 Bebeeら(米国特許第5,434,066号)は、部位間のインビボでの
組換えのための2つのloxP部位を含むDNAに対する、部位特異的リコンビ
ナーゼ(例えば、Cre)の使用を開示する。
【0010】 Boyd(Nucl.Acids Res.21:817−821(1993
))は、平滑末端化DNAのクローニングを容易にする方法を開示し、この方法
は、E.coli宿主細胞の存在下で、Cre部位特異的リコンビナーゼによっ
て作用する野生型locP部位を含む、脱リン酸化されたベクターとの分子間連
結を促進する条件を使用する。
【0011】 Waterhouseら(WO93/19172およびNucleic Ac
ids Res.21(9):2265(1993))は、特定の抗体の軽鎖お
よび重鎖を、loxP部位とloxP511部位との間の異なるファージベクタ
ーにクローン化し、そして新しいE.coli細胞にトランスフェクトするため
に使用するインビボ方法を開示する。Cre(宿主細胞において2つの親分子(
1つのプラスミド、1つのファージ)に作用する)は、平衡状態にある4つの産
物:2つの異なる融合体(loxP部位またはloxP511部位のいずれかで
組換えによって産生される)、および2つの娘分子を産生し、これらのうちの1
つは所望の産物であった。
【0012】 SchlakeおよびBode(Biochemistry 33:1274
6−12751(1994))は、野生型およびスペーサー変異FRT組換え部
位にそれぞれ隣接する、規定された染色体の位置で発現カセットを交換するイン
ビボ方法を開示する。二重相互乗換えは、部位特異的組換えについてのこのFL
P/FRT系を使用することによって、培養された哺乳動物細胞において媒介さ
れた。
【0013】 Hartleyら(米国特許第5,888,732号)は、核酸セグメントお
よび分子の組換え交換のための組成物および方法(インビトロおよびインビボで
の種々の核酸分子の組換えクローニングにおける使用を含む)を開示し、この方
法は、野生型および変異組換え部位ならびに組換えタンパク質の組み合わせを使
用する。
【0014】 トランスポザーゼ。酵素(トランスポザーゼ)のファミリーはまた、レプリコ
ン間の遺伝的情報を伝達するために使用されている。トランスポゾンは、構造的
に多様であり、単体または化合物として記載されているが、代表的に、逆の配向
でオーガナイズされたDNA配列に隣接するリコンビナーゼ遺伝子をコードする
。トランスポゾンの組込みは、ランダムであるかまたは非常に特異的であり得る
。Tn7(これは非常に部位特異的である)のような代表的なものは、レプリコ
ン間のDNAセグメントのインビボでの移動に適応されている(Lucklow
ら、J.Virol.67:4566−4579(1993))。
【0015】 DevineおよびBoeke、Nucl.Acids Res.22:37
65−3772(1994)は、レシピエントDNA分子へのDNAセグメント
のインビトロでの挿入のための人工トランスポゾンの構築を開示する。この系は
、酵母TY1ウイルス様粒子のインテグラーゼを使用する。目的のDNAセグメ
ントは、トランスポゾン様要素TY1の末端間で、標準的な方法を用いてクロー
ン化される。TY1インテグラーゼの存在下で、得られる要素は、第2の標的D
NA分子へランダムに組み込む。
【0016】 (組換え部位)。上記の組換えタンパク質および/またはトランスポザーゼに
より媒介される組込み/組換え反応に対するキーはまた、組込み/組換え反応に
関与するDNA分子上の認識配列(しばしば「組換え部位」と呼ばれる)である
。これらの組換え部位は、組込みまたは組換えの初期段階の間に組換えタンパク
質により認識され、そして結合される関与する核酸分子上の、DNAの別個の部
分またはセグメントである。例えば、Creリコンビナーゼ(recombin
ase)についてのこれらの組換え部位は、loxPであり、これは、8塩基対
コア配列に隣接する2つの13塩基対逆反復(リコンビナーゼ結合部位として作
用する)を含む34塩基対配列である。Sauer,B.,Curr.Opin
.Biotech.5;521−527(1994)の図1を参照のこと。認識
配列の別の例としては、組換えタンパク質λIntにより認識される、attB
、attP、attLおよびattR配列が挙げられる。attBは、2つの9
塩基対コア型Int結合部位および7塩基対オーバーラップ領域を含む約25塩
基対配列であり、一方attPは、コア型Int結合部位およびarm型Int
結合部位ならびに補助タンパク質の組込み宿主因子(integration
host factor)(IHF)、FISおよび除去酵素(Xis)につい
ての部位を含む約240塩基対配列である。Landy、Curr.Opin.
Biotech.3:699−707(1993)を参照のこと;本明細書中に
参考として援用される米国特許第5,888,732号もまた参照のこと。
【0017】 (DNAクローニング)。DNAセグメントのクローニングは、現在では、多
くの研究所における日常の慣用的な仕事として、かつ多くの遺伝的分析における
前もって必要な工程として見出される。これらのクローニングの目的は、多様で
あるが、2つの一般的な目的が、考慮され得る:(1)比較的少量の公知のベク
ター(例えば、pUC、pGem、pBlueScript)で行われる、大き
なDNAまたはRNAセグメント(染色体、YAC、PCRフラグメント、mR
NAなど)からのDNAの最初のクローニング、および(2)これらのDNAセ
グメントの機能的分析のために特殊化されたベクターへのサブクローニング。多
量の時間および努力が、最初のクローニングベクターからより特殊化されたベク
ターへのDNAセグメントの移入において、両方とも費やされる。この移入は、
サブクローニングと呼ばれる。
【0018】 クローニングのための基本的な方法は、長年の間公知であり、そしてその間に
ほとんど変化していない。代表的なクローニングプロトコルは、以下のようであ
る: (1)目的のDNAを1つまたは1つの制限酵素を用いて消化する; (2)既知である場合、目的のDNAセグメントをゲル精製する; (3)適切な場合、適切な制限酵素を用いる切断、アルカリホスファターゼを
用いる処理、ゲル精製などによりベクターを調製する; (4)切断されず、かつ自己連結したベクターのバックグラウンドを削除する
ための適切なコントロールとともに、DNAセグメントをベクターに連結する; (5)生じたベクターをE.coli宿主細胞に導入する; (6)選択されたコロニーを取り、そして小さい培養物を一晩増殖させる; (7)DNAミニプレップ(miniprep)を作製する;そして (8)アガロースゲルでか(しばしば診断的な制限酵素消化の後に)またはP
CRにより単離されたプラスミドを分析する。
【0019】 DNAセグメントのサブクローニングのために使用される特殊化ベクターは、
機能的に多様である。これらには、以下が含まれるが、これらに限定されない: 種々の生物体において核酸分子を発現するためのベクター;核酸分子の発現を調
節するためのベクター;タンパク質精製において補助するためのタグまたは細胞
におけるタンパク質の追跡を可能にするためのタグを提供するためのベクター;
クローン化されたDNAセグメントを改変する(例えば、欠失を生成する)ため
のベクター;プローブ(例えば、リボプローブ)の合成のためのベクター;DN
A配列決定のためのテンプレートの調製のためのベクター;タンパク質コード領
域の同定のためのベクター;種々のタンパク質コード領域の融合のためのベクタ
ー;目的のDNAを大量に提供するためのベクターなど。特定の研究が、いくつ
かの異なる特殊化ベクターへ目的のDNAセグメントをサブクローニングするこ
とを含むということは一般的である。
【0020】 当該分野で公知のように、単純なサブクローニングは、1日で行われ得る(例
えば、DNAセグメントは、大きくなく、そして制限部位がサブクローニングベ
クターの制限部位と適合性である)。しかし、多くの他のサブクローニング(特
に未知の配列、長いフラグメント、毒性遺伝子、制限部位の不適切な配置、高い
バックグラウンド、不純な酵素などを含むサブクローニング)は、数週間かかり
得る。従って、DNAフラグメントのサブクローニングは、しばしばできるだけ
少ない回数で行われるべき面倒な仕事とみなされる。
【0021】 DNAセグメントのクローニングを容易にするためのいくつかの方法は、例え
ば、以下の参考文献に記載されテイル。
【0022】 Ferguson,J.ら,Gene 16:191(1981)は、酵母D
NAのフラグメントのサブクローニングのためのベクターのファミリーを開示す
る。これらのベクターは、カナマイシン耐性をコードする。より長い酵母DNA
セグメントのクローンは、部分的に消化され得、そしてサブクローニングベクタ
ーに連結され得る。元々のクローニングベクターがアンピシリンに対する耐性を
伝達する場合、選択性はカナマイシンであるため、形質転換の前に精製は全く必
要無い。
【0023】 Hashimoto−Gotoh,Tら、Gene 41:125(1986
)は、ストレプトマイシン感受性遺伝子内の独特のクローニング部位を有するサ
ブクローニングベクターを開示し;ストレプトマイシン耐性宿主において、優性
感受性遺伝子におけるインサートまたは欠失を有するプラスミドのみが、ストレ
プトマイシン選択に耐える。
【0024】 従って、制限酵素およびリガーゼを用いる伝統的なサブクローニング方法は、
時間を浪費し、かつ比較的あてにならない。かなりの労働力が費やされ、そして
2日以上後に所望のサブクローンが、候補プラスミドの中に見出され得ない場合
には、全体のプロセスを、代替の条件を試して繰り返されなけれなならない。部
位特異的リコンビナーゼがインビボでDNAを組換えるために使用されたが、イ
ンビトロでのこのような酵素の首尾良い使用は、いくつかの問題をこうむると予
測された。例えば、部位特異性および有効性は、インビトロでは異なると予測さ
れ;トポロジー的に連結された産物が予想され;そしてDNA基質および組換え
タンパク質のトポロジーは、インビトロでかなり異なると予測された(例えば、
Adamsら、J.Mol.Biol.226:661−73(1992)を参
照のこと)。インビボで何時間もの間続き得る反応は、インビトロでは酵素が不
活化する前にかなり少ない回数で起こると予測された。さらに、反応に関与する
核酸分子のトポロジー(すなわち、線状、コイル状、超コイル状など)の効果が
知られていなかったのと同様に、インビトロ反応におけるより長い時間のインキ
ュベーションの後の組換え酵素の安定性は知られていなかった。複数のDNA組
換え産物は、使用された生物学的宿主において、サブクローニングの不十分な信
頼性、特異性または有効性を生じると予測された。従って、インビトロ組換え反
応は、所望のレベルの産物を得るのに十分な有効性が期待されなかった。
【0025】 従って、制限酵素およびリガーゼの公知の使用を超える利点を提供する代替の
サブクローニング系を提供する、切実な必要が長い間存在する。
【0026】 (発明の要旨) 本発明は、1つ以上の組換え部位または1つ以上の部分的組換え部位、特にa
ttB、attP、attL、およびattRならびにそれらのフラグメント、
変異体、改変体および誘導体をコードする核酸分子に関する。本発明はまた、以
下を含むような核酸分子に関する:1つ以上の組換え部位ヌクレオチド配列また
はその部分、および1つ以上の付加的な物理的または機能的ヌクレオチド配列、
例えば、1つ以上の多重クローニング部位、1つ以上の転写終結部位、1つ以上
の転写調節配列(例えば、1つ以上のプロモーター、エンハンサー、またはレプ
レッサ)、1つ以上の翻訳シグナル配列、融合パートナータンパク質またはペプ
チド(例えば、GST、His6もしくはチオレドキシン)をコードする1つ以
上のヌクレオチド配列、1つ以上の選択マーカーまたはモジュール、局在化シグ
ナル(例えば、核局在化シグナルまたは分泌シグナル)をコードする1つ以上の
ヌクレオチド配列、1つ以上の複製起点,1つ以上のプロテアーゼ切断部位、遺
伝子または遺伝子の部分によりコードされる1つ以上の所望のタンパク質または
ペプチド、ならびに1つ以上の5’または3’ポリヌクレオチドテイル(特に、
ポリGテイル)をコードするヌクレオチド配列。本発明はまた、1つ以上の組換
え部位ヌクレオチド配列が、1つ以上の付加的な物理的または機能的ヌクレオチ
ド配列に作動可能に連結されるような核酸分子に関する。
【0027】 本発明はまた、本発明の組換え部位ヌクレオチド配列(またはその部分)を含
むプライマー核酸分子、ならびに1つ以上の標的特異的(例えば、1つ以上の遺
伝子特異的)プライマー核酸配列に連結されるようなプライマー核酸分子に関す
る。このようなプライマーはまた、(例えば、PCR、RT−PCRなどにより
)増幅されるDNAまたはRNA配列に相補的または相同な配列を含み得る。こ
のようなプライマーはまた、タンパク質遺伝子(リボソーム結合部位、局在化シ
グナル、プロテアーゼ切断部位、レプレッサ結合部位、プロモーター、転写終止
、終止コドンなど)の発現において有用な配列または配列の部分を含み得る。こ
のプライマーはまた、DNA分子の操作において有用な配列または配列の部分(
制限部位、転位部位、配列決定のプライマーなど)を含み得る。本発明のプライ
マーは、核酸合成において使用され得、そして好ましくは核酸分子の増幅(例え
ば、PCR)のために使用される。本発明のプライマーが、標的特異的または遺
伝子特異的配列(合成または増幅される標的内に含まれ、翻訳シグナル、遺伝子
配列、終止コドン、転写シグナル(例えば、プロモーター)などを含む任意の配
列)を含む場合、標的配列または遺伝子の増幅または合成は、達成され得る。従
って、本発明は、1つ以上の本発明のプライマーを核酸テンプレートと混合する
工程、およびその混合物をテンプレートの全てまたは部分に相補的な第1の核酸
分子を作製するのに十分な条件下でインキュベートする工程を包含する、核酸分
子の合成に関する。従って、本発明は、詳細には、核酸分子を合成する方法に関
し、この方法は、以下: (a)核酸テンプレートをポリメラーゼ活性を有するポリぺプチドおよび1つ
以上の組換え部位またはその部分を含む1つ以上のプライマーと混合する工程;
ならびに (b)この混合物を、テンプレートの全てまたは一部と相補的でありかつ好ま
しくは1つ以上の組換え部位またはその部分を含む第1の核酸分子を合成するの
に十分な条件下でインキュベートする工程、 を包含する。 本発明のこのような方法は、この第1の合成された核酸分子を、この第1の核酸
分子の全てまたは一部に相補的な第2の核酸分子を合成するのに十分な条件下で
、インキュベートする工程をさらに包含し得る。このような合成は、その末端の
一方または両方に組換え部位またはその一部を有する第1の核酸分子を提供し得
る。
【0028】 好ましい局面において、核酸分子の合成について、少なくとも2つのプライマ
ーが使用され、ここで各プライマーは、その末端において、および/または各プ
ライマーの内部配列内に相同な配列を含む(約2〜約500塩基、好ましくは約
3〜約100塩基、約4〜約50塩基、約5〜25塩基、そして最も好ましくは
約6〜約18塩基の長さのオーバーラップする相同性を有し得る)。好ましい局
面において、第1のこのようなプライマーは、少なくとも1つの標的特異的配列
および少なくとも1つの組換え部位またはその部分を含み、一方第2のプライマ
ーは、少なくとも1つの組換え部位またはその部分を含む。好ましくは、第1の
プライマーと第2のプライマーとの間の相同性領域は、組換え部位の少なくとも
一部を含む。別の局面において、第1のプライマーと第2のプライマーとの間の
相同性領域は、1つ以上のさらなる配列(例えば、発現シグナル、翻訳開始モチ
ーフ、または増幅の際に所望の核酸配列に機能を付加する他の配列)を含み得る
。実際には、プライマーの二対が、核酸分子の合成または増幅のプライムをする
。好ましい局面において、合成されたかまたは増幅された核酸分子の全てまたは
少なくとも一部は、テンプレートの全てまたは一部に相同性であり、そして合成
されたかまたは増幅された分子の少なくとも一方の末端そして好ましくは両末端
に、組換え部位またはその一部をさらに含む。このような合成されたかまたは増
幅された核酸分子は、二重鎖または一重鎖であり得、そして本発明の組換えクロ
ーニング方法において使用され得る。本発明の相同性プライマーは、プライマー
の1つの組が任意の合成または増幅反応のために標準化され得るという実質的な
利点を提供する。すなわち、組換え部位配列(標的特異的配列を含まない)を提
供するプライマーは、予め作製され得、そして使用のために容易に入手可能であ
る。実際にこれにより所望の核酸分子を合成するかまたは増幅するために必要と
される標的特異的配列を含む、より短いあつらえたプライマーの使用が可能にな
る。従って、これにより、標的特異的プライマーを調製する際の時間および経費
が低減される(例えば、標的特異的配列を含むより短いプライマーが、調製され
得、そして合成反応において使用され得る)。他方では、標準化プライマーは、
大量に生成され得、経費を低減し、そして所望の核酸分子の合成を容易にするた
めに容易に(例えば、キットまたは製品として)提供され得る。
【0029】 従って、1つの好ましい局面において、本発明は、1つ以上の核酸分子を合成
または増幅する方法に関し、この方法は、以下: (a)1つ以上の核酸テンプレートを、ポリメラーゼ活性または逆トランスク
リプターゼ活性を有する少なくとも1つのポリぺプチドならびにテンプレート特
異的(このテンプレートに相補的か、またはこのテンプレートにハイブリダイズ
し得る)配列を含む少なくとも1つの第1のプライマーおよび組換え部位の全て
または一部を含む少なくとも1つの第2のプライマーと混合する工程であって、
ここで第2のプライマーの少なくとも一部は、第1のプライマーの少なくとも一
部に相同性であるかまたは相補的である、工程;ならびに (b)この混合物を、1つ以上の核酸分子を合成するかまたは増幅するのに十
分な条件下でインキュベートする工程であって、この1つ以上の核酸分子は、テ
ンプレートの全てまたは一部に相補的であり、かつこの分子の一方の末端および
好ましくは両末端に1つ以上の組換え部位またはその部分を含む、工程、 を包含する。
【0030】 より詳細には、本発明は、1つ以上の核酸分子を合成または増幅する方法に関
し、この方法は、以下: (a)1つ以上の核酸テンプレートを、ポリメラーゼ活性または逆トランスク
リプターゼ活性を有する少なくとも1つのポリぺプチドならびにテンプレート特
異的(このテンプレートに相補的であるか、またはこのテンプレートにハイブリ
ダイズし得る)配列および組換え部位の少なくとも一部を含む少なくとも1つの
第1のプライマー、ならびに組換え部位の全てまたは一部を含む少なくとも1つ
の第2のプライマーと混合する工程であって、ここで第2のプライマー上の組換
え部位の少なくとも一部が、第1のプライマー上の組換え部位の少なくとも一部
の相補的か、または相同性である、工程;ならびに (b)この混合物を、1つ以上の核酸分子を合成するかまたは増幅するのに十
分な条件下でインキュベートする工程であって、この1つ以上の核酸分子は、テ
ンプレートの全てまたは一部に相補的であり、かつこの分子の一方の末端そして
好ましくは両末端に1つ以上の組換え部位またはその一部を含む、工程、 を包含する。
【0031】 より好ましい局面において、本発明は、1つ以上の核酸分子を増幅するか、ま
たは合成する方法に関し、この方法は、以下: (a)1つ以上の核酸テンプレートを、ポリメラーゼ活性または逆トランスク
リプターゼ活性を有する少なくとも1つのポリぺプチドならびに組換え部位の少
なくとも一部およびテンプレート特異的(テンプレートに相補的であるかまたは
テンプレートにハイブリダイズし得る)配列を含む1つ以上の第1のプライマー
と混合する工程; (b)この混合物を、テンプレートの全てまたは一部に相補的な1つ以上の核
酸分子を合成するかまたは増幅するのに十分な条件下でインキュベートする工程
であって、ここでこの分子が、この分子の一方の末端そして好ましくは両末端に
組換え部位の少なくとも一部を含む、工程; (c)この分子を、1つ以上の組換え部位を含む1つ以上の第2のプライマー
と混合する工程であって、ここで第2のプライマーの組換え部位が、第1の核酸
分子上の組換え部位の少なくとも一部と相同性であるか、または相補的である、
工程;ならびに (d)この混合物を、1つ以上の第2の核酸分子を合成するか、または増幅す
るのに十分な条件下でインキュベートする工程であって、この第2の核酸分子は
、第1の核酸分子の全てまたは一部に相補的であり、そしてこの分子の一方の末
端そして好ましくは両末端に1つ以上の組換え部位を含む、工程、 を包含する。
【0032】 本発明はまた、本発明の核酸分子を含むベクター、本発明のベクターまたは核
酸分子を含む宿主細胞、本発明の核酸分子によりコードされるポリぺプチドを作
製する方法、およびこれらの核酸分子にコードされるか、または本発明の方法に
より作製されるポリぺプチド(これは融合タンパク質であり得る)に関する。本
発明はまた、1つ以上の本発明のポリぺプチドまたはそのエピトープに結合する
抗体(これらは、モノクローナルまたはポリクローナル抗体であり得る)に関す
る。本発明はまた、特定の特徴を有するキメラDNA分子および/またはDNA
セグメントを提供するための、インビトロおよびインビボで、核酸分子を組換え
クローニングするための方法における、これらの核酸分子、プライマー、ベクタ
ー、ポリぺプチドおよび抗体の使用に関する。
【0033】 本発明の抗体は、ペプチドまたはタンパク質(本発明により作製される融合タ
ンパク質を含む)を同定および/または精製するための特定の使用、ならびに本
発明の核酸分子またはその部分を同定および/または精製するための特定の使用
を有し得る。
【0034】 核酸分子のインビトロまたはインビボでの組換えクローニングのための方法は
、一般的に、キメラ核酸分子を提供するための、少なくとも1つの核酸分子(少
なくとも1つの組換え部位を有する)と第2の核酸分子(少なくとも1つの組換
え部位を有する)との間の組換えに関する。1つの局面において、この方法は、
キメラベクターを提供するための、第1のベクター(少なくとも1つの組換え部
位を有する)と第2のベクター(少なくとも1つの組換え部位を有する)との間
の組換えに関する。別の局面において、少なくとも1つの組換えを有する核酸分
子は、キメラベクターを提供するために、少なくとも1つの組換えを有するベク
ターと組み合わされる。もっとも好ましい局面において、組換えに使用された核
酸分子またはベクターは、2以上の組換え部位を含む。本発明のより好ましい実
施形態において、組換え方法は、目的反応(Destination Reac
tion)(本明細書中で「LR反応」としても言及される)に関し、この方法
において組換えは、エントリー(Entry)クローンと目的ベクター(Des
tination Vector)との間で生じる。このような反応は、発現ク
ローン(Expression Clone)を作製するために目的の核酸分子
をエントリークローン(Entry Clone)から目的ベクターに移す。具
体的には、本発明の方法はまた、エントリー(Entry)反応またはゲートウ
ェイ(Gateway)反応(本明細書中で「BP反応」としても言及される)
に関し、この反応において、発現クローンは、エントリークローンを生成するた
めに、ドナー(Donor)ベクターと組換えられる。他の局面において、本発
明は、エントリーベクター(Entry Vector)を少なくとも1つの核
酸分子(例えば、遺伝子または遺伝子の一部)と組み合わせることによってエン
トリークローンを調製する方法に関する。本発明はまた、目的のベクター内に1
以上(好ましくは、少なくとも2)の組換え部位を含むことによって、所望のベ
クターの目的ベクターへの転換に関する。より好ましい局面において、核酸分子
(例えば、カセット)(少なくとも2の組換え部位を有し、その部位は選択マー
カー(例えば、毒性遺伝子、または遺伝子またはエレメントを含む宿主細胞の生
存を防ぐ遺伝的エレメント、および/または核酸分子(例えば、遺伝子またはエ
レメントを含むベクターまたはプラスミド)の複製、分配、または遺伝率を防ぐ
)に隣接する)がベクターに添加され、本発明の目的ベクターが作製される。
【0035】 本発明の使用のために好ましいベクターとしては、原核生物ベクター、真核生
物ベクター、またはベクター(種々の原核生物系および/または真核生物系との
間を往復し得る(例えば、シャトルベクター))が挙げられる。本発明の使用の
ための好ましい原核生物ベクターはとしては、グラム陽性細胞および/またはグ
ラム陰性細胞において増殖および/または複製し得るベクターが挙げられるがこ
れらに限定されない。これらのベクターとしては、以下の細菌が挙げられる:E
scherichia属、Salmonella属、Proteus属、Clo
stridium属、Klebsiella属、Bacillus属、Stre
ptomyces属、ならびにPsudomonas属、および好ましくは、E
.coli種。本発明の使用のための真核生物ベクターとしては、以下が挙げら
れる:増殖および/または複製するベクター、および酵母細胞、植物細胞、哺乳
動物細胞、(特にヒトおよびマウス)、真菌細胞、昆虫細胞、線虫細胞、魚類細
胞など。目的の特定のベクターとしては、クローニングベクター、配列決定ベク
ター、発現ベクター、融合ベクター、2ハイブリッドベクター、遺伝子治療ベク
ター、ファージディスプレイベクター、遺伝子標的ベクター、PAC、BAC、
YAC、MAC、および逆2ハイブリッドベクターが挙げられるが、これらに限
定されない。このようなベクターは、特定のベクターに依存して原核生物系およ
び/または真核生物系において使用され得る。
【0036】 別の局面において、本発明は、本発明の方法を行う際に使用され得るキットに
関し、そしてより具体的には、クローニングキットまたはサブクローニングキッ
トおよびLR反応(Reaction)(例えば、発現クローンを作製する)を
行うためのキット、BP反応(例えば、エントリークローンを作製する)を行う
ためのキット、および本発明のエントリークローンおよび目的ベクター分子を作
製するためのキットに関する。このようなキットは、キャリアまたはレセプタク
ル(任意の数のコンテナをその中に受け、そして保有するために区画化されてい
る)を含み得る。このようなコンテナは、本発明の方法を行うための任意の数の
成分、またはこのような成分の組み合わせを含み得る。特に、本発明のキットは
、以下からなる群より選択される1以上の成分(または、その組み合わせ)を含
み得る:1以上の組換えタンパク質、または補助因子あるいはその組み合わせ、
1以上の組換えタンパク質、または補助因子あるいはその組み合わせ、1以上の
組成物(例えば、GATEWAYTM LR ClonaseTM Enzyme
MixまたはGATEWAYTM BP ClinaseTM Enzyme Mi
x)、1以上の反応緩衝液、1以上のヌクレオチド、1以上の本発明のプライマ
ー、1以上の制限酵素、1以上のリガーゼ、ポリメラーゼ活性を有する1以上の
ポリペプチド(例えば、1以上の逆転写ポリメラーゼ、またはDNAポリメラー
ゼ)、1以上のプロテイナーゼ(例えば、プロテイナーゼKまたは他のプロテイ
ナーゼ)、1以上の目的ベクター分子、1以上のエントリークローン分子、1以
上の宿主細胞(例えば、コンピーテントセル(例えば、E.coli細胞、酵母
細胞、動物細胞(哺乳動物細胞、昆虫細胞、線虫細胞、鳥類細胞、魚類細胞、な
どを含む)植物細胞、および最も好ましくはE.coli DE3.1宿主細胞
(例えば、E.coli LIBRARY EFFECIENCY(登録商標)
DB3.1TM Competent Cell))、本発明のキットを使用する
ための指示(例えば、本発明の方法を行うため)、など)。関連する局面のおい
て、本発明のキットは、以下を含み得る:1以上の組換え部位またはその一部を
コードする1以上の核酸分子、特に、本発明の1以上の組換え部位またはその一
部をコードするヌクレオチド配列を含む1以上の核酸分子。好ましくは、このよ
うな核酸分子は、少なくとも2つの組換え部位を含み、この部位は、選択マーカ
ー(例えば、毒性遺伝子および/または抗生物質耐性遺伝子)に隣接する。好ま
しい局面において、このような核酸分子は、カセットの形態(例えば、1以上、
そして好ましくは2以上の組換え部位またはその一部を含む直鎖状核酸分子)で
ある。
【0037】 目的の核酸分子に組換え部位を挿入、または付加するためのキットは、1以上
のヌクレアーゼ(好ましくは、制限ヌクレアーゼ)、1以上のリガーゼ、1以上
のトポイソメラーゼ、1以上のポリメラーゼ、および1以上の組換え部位を含む
1以上の核酸分子またはアダプター含み得る。目的の1以上の核酸分子に組換え
部位を組み込むためのキットは、1以上の組換え部位を含む1以上の組換え配列
ならなる群より選択される1以上の成分(またはその組み合わせ)含み得る。こ
のような組換え配列は、1以上のトランスポゾン、統合ウイルス、相同性組換え
配列、RNA分子、1以上の宿主細胞などを含み得る。
【0038】 本発明のエントリークローン分子を作製するための方法は、任意の数または多
数の成分を含み得、そしてこのようなキットの組成物は、含まれる特定の方法に
依存して異なり得る。このような方法は、本発明の組換えクローニング方法によ
ってか、または従来の分子生物学技術(例えば、制限酵素消化および連結)を使
用して、目的の核酸分子をエントリーベクターまたはドナーベクターに挿入する
工程を含み得る。好ましい局面において、エントリークローンは、核酸増幅産物
または核酸合成産物を使用して作製される。増幅産物または合成産物からのエン
トリークローン分子を合成するためのキットは、1以上のドナーベクター(例え
ば、1以上のattPベクター(pDONR201(図49)、pDNOR20
2(図50)、pDONR203(図51)、pDONR204(図52)、p
DONR205(図53)、pDONR206(図53)、などが挙げられるが
、これらに限定されない))からなる群より選択される1以上の成分(またはそ
の組み合わせ)、ポリメラーゼ活性を有する1以上のポリペプチド(好ましくは
、DNAポリメラーゼおよび最も好ましくは熱安定性ポリメラーゼ)、1以上の
プロテイナーゼ、1以上の反応緩衝液、1以上のヌクレオチド、1以上の組換え
部位またはその一部を含む1以上のプライマー、および1以上のエントリークロ
ーンを作製するための指示を含み得る。
【0039】 本発明の目的ベクターを作製するためのキットは、含まれる特定の方法に依存
して異なり得るこのようなキットの任意の数の成分および組成物を含み得る。こ
のような方法は、本発明の組換え方法または従来の分子生物学的技術(例えば、
制限エンドヌクレアーゼ消化および連結)を含み得る。好ましい局面において、
目的ベクターは、本発明の少なくとも1つの組換え部位(またはその一部)を含
む核酸分子(好ましくは、選択マーカーに隣接する少なくとも2つの組換え部位
またはその一部を含む核酸分子)を所望のベクターに挿入し、所望のベクターを
本発明の目的ベクターに転換することよって作製される。このようなキットは、
1以上の制限エンドヌクレアーゼ、1以上のリガーゼ、1以上のポリメラーゼ、
1以上のヌクレオチド、反応緩衝液、少なくとも1つの組換え部位またはその一
部を含む1以上の核酸分子(好ましくは、少なくとも1つの選択マーカー(例え
ば、少なくとも1つの選択マーカー(例えば、抗生物質耐性遺伝子および/また
は毒性遺伝子)を含むカセット)に隣接する少なくとも2つの組換え部位を含む
、少なくとも1つの核酸分子)、およびこのような目的ベクターの作製のための
指示からなる群より選択される少なくとも1つの成分(またはその組み合わせ)
を含み得る。
【0040】 本発明はまた、本発明の核酸分子によって生成されるペプチドおよびタンパク
質(融合タンパク質であり得る)の同定および/または単離における本発明の抗
体を使用するのためのキット、および本発明の核酸分子またはその一部の同定お
よび/または単離のためキットに関する。このようなキットは、本発明の1以上
の抗体、1以上の検出可能な標識、1以上の固体支持体などからなる群より選択
される1以上の成分(またはその組み合わせ)を含み得る。
【0041】 本発明の他の好ましい実施形態は、当該分野で公知のことから、以下の本発明
の図面および記載から、および請求項から当業者には明らかである。
【0042】 (発明の詳細な説明) (定義) 続く説明において、組換えDNA技術において使用される多くの用語は、広範
に利用される。このような用語が与えられるべき範囲を含む、本明細書および請
求の範囲の明らかなそして一貫した理解を提供するために、以下の定義が提供さ
れる。
【0043】 副産物は、クローン化またはサブクローン化されることを所望されるセグメン
トを欠く娘分子(組換えクローニングプロセスの間の2次的な組換え事象の後に
産生される新しいクローン)である。
【0044】 共組込みは、親(出発)分子の両方を含む本発明の少なくとも1つの組換え中
間核酸分子である。通常、直線状である。いくつかの実施形態において、環状で
あり得る。RNAおよびポリペプチドは、適切な宿主細胞株(例えば、E.co
liDB3.1(特に、E.coliLIBRARYEFFICIENCY(登
録商標)DB3.1TMCompetent Cell))を用いて、そして共組
込み分子において見出される両方の選択マーカーについて選択した共組込みから
発現され得る。
【0045】 宿主は、本発明の組換えクローニング産物、ベクター、または核酸分子のレシ
ピエントであり得る任意の原核生物または真核生物である。本明細書中で使用さ
れる用語として、「宿主」は、遺伝的に操作され得る原核生物または真核生物を
含む。このような宿主の例について、Maniatisら、Molecular
Cloning:A Laboratoy Manual,Cold Spr
ing Harbor Laboratory,Cold Spring Ha
rbor,New York(1982)を参照のこと。
【0046】 挿入物は、所望される核酸セグメントまたは本発明の方法によって操作され得
る核酸セグメントの集団を含む。従って、用語挿入物は、特定の核酸(好ましく
は、DNA)セグメントまたはセグメントの集団を含むことを意味される。この
ような挿入物は、1つ以上の核酸分子を含み得る。
【0047】 挿入物ドナーは、挿入物を運ぶ本発明の2つの親核酸分子(例えば、RNAま
たはDNA)の1つである。挿入物ドナー分子は、組換え部位により両側に隣接
された挿入物を含む。挿入物ドナーは、直線状または環状であり得る。本発明の
1つの実施形態において、挿入物ドナーは、環状DNA分子であり、そして組換
えシグナルの外側のクローニングベクター配列をさらに含む(図1を参照のこと
)。挿入物の集団または核酸セグメントの集団が、挿入物ドナーを作製するため
に使用される場合、挿入物ドナーの集団が生じ、そして本発明に従って使用され
得る。このような挿入物ドナー分子の例は、GATEWAYTMエントリーベクタ
ーであり、この例としては、図10〜20において描かれるそれらのエントリー
ベクター、およびライブラリークローンの産生のために、1つ以上のattL部
位(例えば、attL1、attL2など)により、または1つ以上のattB
部位(例えば、attB1、attB2など)により隣接された目的の遺伝子を
含む他のベクターが挙げられるがこれらに限定されない。
【0048】 産物は、組換えクローニングプロセスの間に、2次的な組換え事象後に産生さ
れるA配列およびD配列を含む所望される娘分子の1つである(図1を参照のこ
と)。この産物は、クローン化またはサブクローン化されるべき核酸を含む。本
発明に従って、挿入物ドナーの集団が使用される場合、産物分子の得られた集団
は、挿入物ドナーの挿入物の集団の全てまたは一部分を含み、そして好ましくは
、挿入物ドナーの元々の分子の代表的な集団を含む。
【0049】 プロモーターは、開始コドンに近接して位置される、遺伝子の5’領域として
一般に記載されるDNA配列である。隣接するDNAセグメントの転写は、プロ
モーター領域で開始される。転写の抑制性プロモーター速度は、抑制剤に応答し
て減少する。転写の誘導プロモーターの速度は、誘導剤に応答して増加する。転
写の構成性プロモーターの速度は、特に調節されないが、一般的な代謝状態の影
響下で変更し得る。
【0050】 認識配列:認識配列は、タンパク質、化合物、DNA、またはRNA分子(例
えば、制限エンドヌクレアーゼ、改変メチラーゼ、またはリコンビナーゼ)が、
認識し、そして結合する特定の配列である。本発明において、認識配列は、通常
、組換え部位をいう。例えば、Creリコンビナーゼのための認識配列は、8塩
基対コア配列に隣接している2つの13塩基対逆方向反復(リコンビナーゼ結合
部位として働く)から構成される34塩基対配列であるloxPである。Sau
er,B.,Current Opinion in Biotechnolo
gy 5:521−527(1994)を参照のこと。認識配列の他の例は、リ
コンビナーゼ酵素λインテグラーゼにより認識されるattB配列、attP配
列、attL配列、およびattR配列である。attBは、2つの9塩基対コ
アタイプのInt結合部位および1つの7塩基対オーバーラップ領域を含むおよ
そ25塩基対配列である。attPは、コアタイプInt結合部位およびアーム
(arm)タイプInt結合部位ならびに補助タンパク質組込み宿主因子(IH
F)、FISおよびエキシジョナーゼ(Xis)についての部位を含む、およそ
240塩基対配列ある。Landy,Current Opinion in
Biotechnology 3:699−707(1993)を参照のこと。
このような部位はまた、本発明の方法において、産物の産生を高める本発明に従
って、操作され得る。このような操作された部位が、P1ドメインまたはH1ド
メインを欠いて、組換え反応を不可逆にさせる(例えば、attRまたはatt
P)場合、このような部位は、これらの部位のドメインがいくつかの方法におい
て改変されていることを示す、指定されたattR’またはattP’であり得
る。
【0051】 組換えタンパク質としては、除去(excisive)タンパク質または組込
み(integrative)タンパク質、酵素、補因子、または1つ以上の組
換え部位を含む組換え反応に関わる関連タンパク質が挙げられ、こらは、野生型
タンパク質(Landy、Current Opinion in Biote
chnology 3:699−707(1993)を参照のこと)、または変
異体、誘導体(例えば、組換えタンパク質配列またはそのフラグメントを含む融
合タンパク質)、フラグメント、およびその改変体であり得る。
【0052】 組換え部位は、本発明の組換えクローニング方法によって、組込み(inte
gration)/組換え反応に参加するDNA分子における認識配列である。
組換え部位は、組込みまたは組換えの開始段階の間に部位特異的組換えタンパク
質によって認識され、そして結合される、この参加する核酸分子におけるDNA
の個々の部分またはセグメントである。例えば、Creリコンビナーゼについて
の組換え部位は、8塩基対コア配列に隣接する2つの13塩基対逆方向反復(リ
コンビナーゼ結合部位として働く)から構成される34塩基対配列であるlox
Pである。Sauer,B.,Curr.Opin.Biotech.5:52
1−527(1994)の図1を参照のこと。認識配列の他の例としては、本明
細書中に記載される、attB配列、attP配列、attL配列、およびat
tR配列、ならびにその変異体、フラグメント、改変体および誘導体が挙げられ
、これらは、組換えタンパク質λ Intによって、および補助タンパク質組込
み宿主因子(IHF)、FISおよびエキシジョナーゼ(Xis)によって認識
される。Landy,Curr.Opin.Biotech.3:699−70
7(1993)を参照のこと。
【0053】 組換えクローニングは、本明細書中に記載される方法であり、これによって、
核酸分子のセグメントまたはこのような分子の集団が、インビトロまたはインビ
ボで、交換され、挿入され、戻され(replace)、置換されまたは改変さ
れる。本明細書中における「インビトロ」および「インビボ」によって、それぞ
れ、宿主細胞の外(例えば、無細胞系)または宿主細胞の中(例えば、宿主細胞
によって発現される組換えタンパク質を使用して)で行われる組換えクローニン
グが意味される。
【0054】 抑制(repression)カセットは、サブクローニングベクターに存在
するリプレッサーまたは選択マーカーを含む、核酸セグメントである。
【0055】 選択マーカーは、あるものを、しばしば特定の条件下で、分子(例えば、レプ
リコン)またはその分子を含む細胞についてあるいはそれらに対して、選択を可
能にするDNAセグメントである。これらのマーカーは、活性(例えば、限定さ
れないが、RNA、ペプチド、またはタンパク質の産生)をコードし得、または
RNA、ペプチド、タンパク質、無機化合物または無機組成物および有機化合物
または有機組成物などに対する結合部位を提供し得る。選択マーカーの実施例と
しては、以下が挙げられるがこれらに限定されない:(1)異なった毒性化合物
(例えば、抗生物質)に対する耐性を提供する産物をコードするDNAセグメン
ト;(2)レシピエント細胞においてその他の点で欠損している産物をコードす
るDNAセグメント(例えば、tRNA遺伝子、栄養要求性マーカー);(3)
遺伝子産物の活性を抑制する産物をコードするDNAセグメント;(4)容易に
同定され得る産物をコードするDNAセグメント(例えば、β−ガラクトシダー
ゼ、緑色蛍光タンパク質(GFP)、および細胞表面タンパク質、のような表現
型マーカー);(5)細胞生存および/または機能に対して違ったふうに有害で
ある産物を結合するDNAセグメント;(6)上記番号1〜5において記載され
るDNAセグメントのいずれかの活性を、別のやり方で阻害するDNAセグメン
ト(例えば、アンチセンスオリゴヌクレオチド);(7)基質を改変する産物を
結合するDNAセグメント(例えば、制限エンドヌクレアーゼ);(8)所望さ
れる分子を単離または同定するために使用され得るDNAセグメント(例えば、
特定のタンパク質結合部位);(9)他の非機能性(non−function
al)であり得る特定のヌクレオチド配列をコードするDNAセグメント(例え
ば、分子の部分母集団のPCR増幅について);(10)DNAセグメントであ
って、これが存在しない場合、直接的または間接的に、特定の化合物に対する耐
性または感受性を与えるDNAセグメント;(11)レシピエント細胞において
毒性である産物をコードするDNAセグメント;(12)DNAセグメントを含
む核酸分子の複製、分配(partition)または遺伝力(heritab
ility)を阻害するそのDNAセグメント;および/または(13)条件的
複製機能(例えば、特定の宿主または宿主細胞株における複製あるいは特定の環
境条件(例えば、温度、栄養条件など)下での複製)をコードするDNAセグメ
ント。
【0056】 選択スキームは、エントリークローン、またはベクター、目的ベクター、ドナ
ーベクター、発現クローンまたは発現ベクター、任意の中間体(例えば、共組込
み物またはレプリコン)、および/または副産物を含む混合物由来の所望された
産物の選択、富化、または同定を可能にする任意の方法である。1つの好ましい
実施形態の選択スキームは、組換えクローニングの間に結合されるかまたは結合
されないいずれかの少なくとも2つの成分有する。1つの成分は、選択マーカー
である。他の成分は、選択マーカーのインビトロまたはインビボでの発現、ある
いは選択マーカーを運ぶプラスミドを保有する細胞(または核酸分子(例えば、
レプリコン))の生存を制御する。一般に、この制御エレメントは、選択マーカ
ーのリプレッサーまたはインデューサーであるが、選択マーカーの発現または活
性を制御する他の方法が使用され得る。リプレッサーが使用されるかまたはアク
チベーターが使用されるかは、マーカーが陽性(positive)選択につい
てかまたは陰性(negative)選択についてか、および種々のDNAセグ
メントの正確な配置に依存し、それは当業者に容易に明らかである。好ましい要
求は、この選択スキームが、1つ以上の所望の産物のみの選択またはこれらのみ
についての富化を生じることである。本明細書中で定義されるように、DNA分
子について選択する工程は、(a)所望されるDNA分子の存在について選択す
るかまたは富化する工程、および(b)所望されるDNA分子でないDNA分子
の存在に対して選択するかまたは富化する工程を包含する。
【0057】 1つの実施形態において、選択スキーム(これは逆に行われ得る)は、3つの
形態のうちの1つをとり、これらは、図1よって議論される。第1は、選択マー
カーおよびリプレッサーと共に本明細書中で例示され、従って、セグメントDを
有し、そしてセグメントCを欠く分子に対して選択する。第2は、セグメントC
を有する分子に対して、およびセグメントDを有する分子について選択する。第
2の形態の可能な実施形態は、インビトロの反応産物が導入されるべき細胞に毒
性遺伝子(gene toxic)を運ぶDNAセグメントを有する。毒性遺伝
子は、毒性(toxic)遺伝子産物(毒性タンパク質または毒性RNA)とし
て発現されるDNAであり得るか、またはそれ自体毒性であり得、そして自然に
(of itself)毒性であり得る(後者の場合、毒性遺伝子は、「遺伝特
性(heritable trait)」のその古典的な定義を持つことが理解
される)。
【0058】 このような毒性遺伝子産物の例は、当該分野で周知であり、そして以下を含む
が、これらに限定されない:制限エンドヌクレアーゼ(例えば、DpnI)、ア
ポトーシス関連遺伝子(例えば、ASK1またはbcl−2/ced−9ファミ
リーのメンバー)、ヒト免疫欠損ウイルス(HIV)の遺伝子を含むレトロウイ
ルス遺伝子、NP−1のようなディフェンシン、転換された反復DNA配列また
は対向パリンドロームDNA配列、ΦX174またはバクテリアファージT4由
来の遺伝子のようなバクテリアファージリーシス遺伝子;rpsLのような抗生
物質感受性遺伝子、pheSのような抗菌感受性遺伝子、プラスミドキラー遺伝
子、細菌に対して遺伝子産物の毒性を産生する真核生物転写ベクター遺伝子(例
えば、GATA−1)および抑制機能の非存在下において、宿主を死滅させる遺
伝子(例えば、kicB、ccdB、ΦX174E)(Liu,Qら、Curr
.Biol.8:1300〜1309(1998))、ならびにレプリコン安定
性および/または複製に消極的に影響を及ぼす他の遺伝子。あるいは、毒性遺伝
子は、インビボで選択され得る(例えば、制限部位)。
【0059】 誘導プロモーターに作動可能に結合される制限エンドヌクレアーゼについての
多くの遺伝子コードは、公知であり、そして本発明において使用され得る。例え
ば、米国特許第4,960,707号(DpnIおよびDpnII);同第5,
000,333号、同第5,082,784号および同第5,192,675号
(KpnI);同第5,47,800号(NgoAIIIおよびNgoAI);
同第5,179,015号(FspIおよびHaeIII):同第5,200,
333号(HaeIIおよびTaqI);同第5,248,605号(HpaI
I);同第5,312,746号(ClaI);同第5,231,021号およ
び同第5,304,480号(XhoIおよびXhoII);同第5,334,
526号(AluI);同第5,470,740号(NsiI);同第5,53
4,428号(SstI/SacI);同第5,202,248号(NcoI)
;同第5,139,942号(NdeI)および同第5,098,839号(P
acI)を参照のこと。Wilson,G.G.、Nucl.Acids Re
s.19:2539〜2566(1991);およびLunnen,K.D.ら、
Gene 74:25〜32(1988)も参照のこと。
【0060】 第2の形態において、セグメントDは、選択可(Selectable)マー
カーを有する。毒性遺伝子は、ベクタードナー(Vector Donor)、
共挿入(Cointegrate)、および副産物(Byproduct)分子
を有する形質転換を排除するが、一方で選択マーカーは、この産物(Produ
ct)を含む細胞について、そして挿入ドナー(Insert Doner)の
みを有する細胞に対して、選択するために使用され得る。
【0061】 第3の形態は、同一分子においてシスであるセグメントAおよびDの両方を有
する細胞を選択するが、異種分子においてトランスであるセグメントの両方を有
する細胞を選択しない。このことは、2つの不活性フラグメント(これらは各々
、セグメントAおよびD上にある)に分裂される選択マーカーによって実施され
得る。
【0062】 フラグメントは、組換え部位に比較して配置され、セグメントが組換え事象に
よって一緒にもたらされる場合、それらは、機能性選択マーカーを再構成する。
例えば、組換え事象は、プロモーターを構造核酸分子(例えば、遺伝子)と結合
させ得、構造核酸分子の2つのフラグメントを結合させ得るか、または生存に必
要なへテロ二量体遺伝子産物をコードする核酸分子を結合させ得るか、あるいは
レプリコンの部分を結合させ得る。
【0063】 部位特異的リコンビナーゼ:は、少なくとも以下の4つの成分(active
s)(またはそれらの組合せ)を代表的に有する型のリコンビナーゼである:(
1)1つまたは2つの特異的核酸配列の認識;(2)この配列(単数または複数
)の切断;(3)鎖交換に関するトポイソメラーゼ活性;および(4)切断され
た核酸の鎖を再び封じるリガーゼ活性。Sauer,B.Current Op
inioins in Biotechnology 5:521〜527(1
994)を参照のこと。保存的な部位特異的組換えは、パートナー両方について
の高い配列特異性によって、相同性組換えと転移とを区別する。この鎖交換機構
は、DNA合成の非存在下で特異的DNA配列の切断および再結合を含む(La
ndy,A(1989)Ann.Rev.Biochem.58:913〜94
9)。
【0064】 サブクローニングベクター:は、好ましくは適切なレプリコンを含む環状また
は直鎖状の核酸分子を含むクローニングベクターである。本発明において、サブ
クローニングベクター(図1中のセグメントD)はまた、クローン化DNA挿入
物(図1中のセグメントA)に作用するか、またはこれと共に作用する最終産物
に組み込まれることが望ましい機能エレメントおよび/または制御エレメントを
含み得る。このサブクローニングベクターはまた、選択マーカー(好ましくはD
NA)を含み得る。
【0065】 ベクター:は、挿入に対して有用な生物学的特性または生化学的特性を提供す
る核酸分子(好ましくはDNA)である。例としては、プラスミド、ファージ、
自動で繰り返す配列(ARS)る配列、動原体およびインビトロまたは宿主にお
いて繰り返し得るか、または繰り返され得る配列、あるいは宿主細胞内で所望の
位置に所望の核酸セグメントを伝達し得る他の配列が挙げられ得る。ベクターは
、1以上の制限エンドヌクレアーゼ認識部位を有し得、ここで、この配列は、ベ
クターの基本的な生物学的機能の欠失を伴なわない決定様式で切断され得、そし
てこの核酸フラグメントに、その複製およびクローニングをもたらすためにスプ
ライスされ得る。ベクターは、プライマー部位(例えば、PCRのための)、転
写開始部位および/または翻訳開始部位ならびに/あるいは調節部位、組換えシ
グナル、レプリコン、選択マーカーなどをさらに提供し得る。明らかに、相同性
組換え、転移または制限酵素の使用を必要としない所望の核酸フラグメントの挿
入の方法(例えば、PCRフラグメントのUDGクローニング(米国特許第5,
334,575号(本明細書中で全体が参考として援用される))、T:Aクロ
ーニングなどを含むが、これらに限定されない)はまた、本発明に従って使用さ
れ得るクローニングベクターにフラグメントをクローニングするために適用され
得る。このクローニングベクターはさらに、クローニングベクターで形質転換さ
れる細胞を同定する際の使用に適切な1以上の選択マーカーを含み得る。
【0066】 ベクタードナー:は、本発明の2つの親の核酸分子(例えば、RNAまたはD
NA)の1つである。この核酸分子は、所望の産物の一部となるDNAベクター
を含むDNAセグメントを有する。このベクタードナーは、サブクローニングベ
クターD(または、それは、挿入ベクターが既にクローニングベクター(例えば
、PCRについて、attB部位を含むフラグメント;以下参照のこと)を含ま
ない場合、クローニングベクターと呼ばれ得る)および組換え部位にに隣接する
セグメントCを含む(図1を参照のこと)。セグメントCおよび/またはDは、
選択スキームについて上記されるように、所望の産物の娘分子についての選択に
寄与するエレメントを含み得る。組換えシグナルは、同一であり得るか、または
異なり得、そして同じか、または異なるリコンビナーゼによって作用され得る。
さらに、ベクタードナーは、線状または環状であり得る。このようなベクタード
ナー分子の例としては、GATEWAYTM目的(Destination)ベク
ターが挙げられ、図21〜47および90〜96中に示されるこれらの目的ベク
ターを含むが、これらに限定されない。
【0067】 プライマー:は、核酸分子(例えば、DNA分子)の増幅または重合化の間、
ヌクレオチドモノマーの共有結合によって伸長される一本鎖ヌクレオチドまたは
二本鎖ヌクレオチドをいう。好ましい局面において、プライマーは、1以上の組
換え部位またはこのような組換え部位の一部を含む。組換え部位の一部は、目的
の組換え部位の、少なくとも2つの塩基(すなわち、塩基対「bp」と本明細書
中で省略される)、少なくとも5〜200塩基、少なくとも10〜100塩基、
少なくとも15〜75塩基、少なくとも15〜50塩基、少なくとも15〜25
塩基、または少なくとも16〜25塩基を含み、以下および実施例において、さ
らに詳細に記載される。組換え部位の一部を使用する場合、組換え部位の欠損部
分は、新規に合成された核酸分子によるテンプレートとして提供され得る。この
ような組換え部位は、このプライマーの1つの末端または両末端内におよび/ま
たはそこにおいて配置され得る。好ましくは、さらなる配列は、組換えを増強ま
たは改良し、ならびに/あるいは組換えの間組換え部位を安定化するための組換
え部位(単数または複数)に隣接するプライマーに添加される。このような安定
化配列は、任意長の任意の配列(好ましくは、G/Cに富む配列)であり得る。
好ましくは、このような配列は、1〜約1000塩基、1〜約500塩基ならび
に1〜約100塩基、1〜約60塩基、1〜約25塩基、1〜約10塩基、2〜
約10塩基および好ましくは約4塩基のサイズの範囲である。好ましくは、この
ような配列は、1塩基長より長く、そして好ましくは2塩基長より長い。
【0068】 テンプレート:は、増幅、合成または配列決定される二本鎖核酸分子または一
本鎖核酸分子をいう。二本鎖分子の場合、第1および第2の鎖を形成するための
その鎖の変性は、好ましくは、これらの分子が、増幅、合成、または配列決定さ
れるか、またはこの二本鎖分子が、テンプレートとして直接的に使用され得る前
に、実行される。一本鎖テンプレートについて、このテンプレートの一部に相補
的なプライマーは、適切な条件下でハイブリダイズされ、次いで、ポリメラーゼ
活性を有する1以上のポリペプチド(例えば、DNAポリメラーゼおよび/また
は逆転写酵素)は、このテンプレートの全てまたは一部に相補的な核酸分子を合
成し得る。あるいは、二本鎖テンプレートについて、1以上のプロモーターは、
このテンプレートの全てまたは一部に相補的な核酸分子を作製するための1以上
のポリメラーゼと組合せて使用され得る。本発明に従って、新規に合成された分
子は、元のテンプレート長と等しいかまたはこれより短くあり得る。さらに、核
酸テンプレートの集団は、合成または増幅の間使用され、元のテンプレート集団
の代表的な核酸分子の集団を産生し得る。
【0069】 アダプター:は、オリゴヌクレオチドまたは核酸フラグメントもしくは1以上
の組換え部位(またはこのような組換え部位の部分)を含むセグメント(好まし
くはDNA)である。本発明に従って、これは、本明細書中で記載される環状ま
たは直線状挿入ドナー分子ならびに他の核酸分子に添加され得る。組換え部位の
一部を使用する場合、欠損部位は、挿入ドナー分子によって提供され得る。この
ようなアダプターは、環状または直線状分子内の任意の位置で添加され得るが、
このアダプターは、好ましくは、直線状分子の末端の1つまたは両末端において
またはその付近で、添加され得る。好ましくは、アダプターは、目的の特定の核
酸分子に(隣接する)両方の部位で位置づけられるように配置される。本発明に
従って、アダプターは、標準的組換え技術(例えば、制限的消化および連合)に
よって目的の核酸分子に添加され得る。例えば、アダプターは、適切な制限酵素
での第1の分子の消化によって環状分子に添加され得、切断部位でアダプターを
添加し、そして切断部位でアダプターを含む環状分子を再形成する。他の局面に
おいて、アダプターは、RNA分子などの組込みによる、相同性組換えによって
添加され得る。あるいは、アダプターは、直線状分子の1以上の末端および好ま
しくはこの両方の末端に直接的に連合され得、それにより、1つの末端または両
方の末端でアダプターを有する直線分子(単数または複数)を生じる。本発明の
1つの局面において、アダプターは、直線状分子の集団(例えば、切断または消
化されているcDNAライブラリーまたはゲノムDNA)に添加され、この集団
の全てまたは実質的部分の1つの末端および好ましくは両方の末端でアダプター
を含む直線状分子の集団を形成し得る。
【0070】 アダプター−プライマー:は、1以上の組換え部位(またはこのような組換え
部位の一部)を含むプライマー分子であり、本発明に従って、本明細書中に記載
される環状または直線状の核酸分子に添加され得る。組替え部位の一部を使用す
る場合、欠損部位は、本発明の核酸分子(例えば、アダプター)によって提供さ
れ得る。このようなアダプター−プライマーは、環状または直線状分子内の任意
の位置で添加され得るが、このアダプター−プライマーは、好ましくは直線状分
子の1つの末端または両方の末端においてもしくはこの付近で添加され得る。本
発明の方法に従うこのようなアダプター−プライマーおよびその使用の例は、本
明細書中の実施例25中に示される。このようなアダプター−プライマーは、種
々の状況において、かつ種々の技術(増幅(例えば、PCR)、結合(例えば、
酵素的結合または化学的/合成的結合)、組換え(例えば、相同組換えまたは非
相同(非正統的)組換え)などを含むが、これらに限定されない)によって、環
状または直線状核酸分子に1以上の組換え部位またはその一部を添加するために
使用され得る。
【0071】 ライブラリー:とは、核酸分子(環状または直線状)の収集をいう。1つの実
施形態において、ライブラリーは、複数の(すなわち、2つ以上の)DNA分子
を含み得、これは、共通のソース(source)生物体、ソース器官、ソース
組織またはソース細胞由来であってもなくてもよい。別の実施形態において、ラ
イブラリーは、生物体(「ゲノム」ライブライリー)のDNA含量のすべてまた
は一部もしくは有意な部分の代表であるか、または細胞、組織、器官または生物
体における発現された核酸分子(cDNAライブラリー)のすべてまたは一部も
しくは有意な部分の核酸分子の代表のセットである。ライブラリーはまた、新規
な合成により作製されたランダム配列、1以上の配列の変異誘発などを含み得る
。このようなライブラリーは、1以上のベクターにおいて含まれても含まれなく
てもよい。
【0072】 増幅:とは、ポリメラーゼを使用することでヌクレオチド配列の多くのコピー
を増大させるための任意のインビトロの方法をいう。核酸増幅は、DNA分子お
よび/またはRNA分子、あるいはプライマーへのヌクレオチドの取り込みを生
じ、それによってテンプレートに相補的な新規の分子を形成する。形成された核
酸分子およびそのテンプレートは、さらなる核酸分子を合成するためのテンプレ
ートとして使用され得る。本明細書中で使用される場合、1つの増幅反応は、多
数回の複製からなり得る。DNA増幅反応としては、例えば、ポリメラーゼ連鎖
反応(PCR)が挙げられる。1つのPCR反応は、DNA分子の5〜100「
サイクル」の変性および合成からなり得る。
【0073】 オリゴヌクレオチド:とは、1つのヌクレオチドのデオキシリボースまたはリ
ボースの3’部分と隣接するヌクレオチドのデオキシリボースまたはリボースの
5’部分との間でリン酸ジエステル結合によって結合される共有結合性のヌクレ
オチド配列を含む合成的分子または天然分子をいう。この用語は、この用語が特
異的にいう核酸分子の任意の特異的な長さを必要に示すこれらの用語のいずれか
を伴なわずに、用語「核酸分子」および「ポリヌクレオチド」と共に本明細書中
で交換可能に使用され得る。
【0074】 ヌクレオチド:とは、塩基−糖−リン酸エステル結合をいう。ヌクレオチドは
、核酸分子の(DNAおよびRNA)のモノマー単位である。用語ヌクレオチド
は、リボヌクレオシド三リン酸エステルATP、UTP、CTG、GTPおよび
デオキシリボヌクレオシド三リン酸(例えば、dATP、dCTP、dITP、
dUTP、dGTP、dTTP、またはその誘導体)を含む。このような誘導体
としては、例えば、[αS]dATP、7−デアザ−dGTPおよび7−デアザ
−dATPが挙げられる。用語ヌクレオチドとはまた、本明細書中で使用される
場合、ジデオキシリボヌクレオシド三リン酸エステル(ddNTP)およびその
誘導体をもいう。ジデオキシリボヌクレオシド三リン酸エステルの例示の例は、
ddATP、ddCTP、ddGTP、ddITP、およびddTTPを含むが
、これらに限定されない。本発明に従って、「ヌクレオチド」は、周知の技術に
よって非標識され得るかまたは検出可能に標識され得る。検出可能な標識は、例
えば、放射性同位体、蛍光標識、化学発光標識、生物発光標識および酵素標識を
含む。
【0075】 ハイブリダイゼーション:用語「ハイブリダイゼーション」および「ハイブリ
ダイズする」とは、二本鎖分子を産生する2つの相補的な一本鎖核酸分子(DN
Aおよび/またはRNA)の塩基対をいう。本明細書中で使用される場合、2つ
の核酸分子は、ハイブリダイズされ得るが、この塩基対は、完全に相補的ではな
い。従って、ミスマッチ塩基は、当該分野で周知の適切な条件が使用される場合
、2つの核酸分子のハイブリダイゼーションを妨げない。幾つかの局面において
、ハイブリダイゼーションは、「ストリンジェントな条件」下であるといわれる
。本明細書中で使用される場合、「ストリンジェントな条件」に関しては、以下
:50%ホルムアミド、5×SSC(150mM NaCl、15mM クエン
酸トリナトリウム)、50mMリン酸ナトリウム(pH7.6)、5×Denh
ardt’s溶液、10%硫酸デキストランおよび20g/mlの変性、剪断サ
ケ精子DNA、を含む溶液中での42℃における一晩のインキュベーション、続
いて約65℃にて0.1×SSC中のフィルターの洗浄を意味する。
【0076】 本明細書中で使用される組換えDNA技術ならびに分子生物学および細胞生物
学の分野において使用される他の用語は、一般的に適用可能な分野の当業者に理
解される。
【0077】 (概要) 2つの反応は、図1中に一般的に示される、本明細書中で「GATEWAYTM Cloning System」としていわれる、本発明の組換えクローニング
系を構成する。これらの反応の第1であるLR反応(図2)(本明細書中で目的
反応(Destination Reaction)としても交換可能にいわれ
得る)は、この系の主な経路である。LR反応は、エントリー(Entry)ベ
クターまたはクローンと目的ベクターとの間の、本明細書中で記載されるGAT
EWAYTM LR ClonaseTM Enzyme Mixのような組換えタ
ンパク質のカクテルによって媒介される、組換え反応である。この反応は、発現
クローンを産生するために、目的の核酸分子(これは、遺伝子、cDNA、cD
NAライブラリーまたはそのフラグメントであり得る)をエントリークローンか
ら発現ベクターへと転移する。
【0078】 L、R、BおよびPを標識された部位は、バクテリオファージλ組換えタンパ
ク質について、それぞれattL、attR、attBおよびattP組換え部
位である。バクテリオファージλ組換えタンパク質は、Clonaseカクテル
(本明細書中では多様に、「Clonase」または「GATEWAYTMLR
ClonaseTMEnzyme Mix」(本明細書中で記載されるように、a
ttB×attP組換え反応を媒介する組換えタンパク質混合物のため)として
言及される)を構成する。この組換えクローニング反応は、関連する、高度に特
異的な切断反応および結合反応に等価である。このような観点により、組換えタ
ンパク質は、エントリークローンにおける目的の核酸分子の左および右に対して
切断し、そして目的ベクターにこれを結合させ、新規な発現クローンを産生する
【0079】 発現クローンにおける目的の核酸分子は、小さなattB1部位およびatt
B2部位によって隣接される。目的の核酸分子の配向およびリーディングフレー
ムは、サブクローニングを通して維持される。なぜなら、attL1は、att
R1のみと反応し、そしてattL2は、attR2とのみ反応するためである
。同様に、attB1は、attP1とのみ反応し、そしてattB2は、at
tR2とのみ反応する。従って、本発明はまた、特異的に変更または増強され得
る、(その改変体、フラグメント、変異体、および誘導体を含む)本発明の組換
え部位(またはその一部)を使用する、制御されたクローニングまたは方向性ク
ローニングの方法に関する。本発明はまた、任意の数の組換え部位パートナーま
たは組合せにより一般的に関する(ここで、各組換え部位は、その対応する組換
え部位に特異的でかつこれと相互作用する)。このような組換え部位は、好まし
くは、組換え部位を変異または改変することにより作製され、任意の数の必要な
特異性(例えば、attB1−10、attP1−10、attL1−10、a
ttR1−10など)を提供し、これらの非限定の例は、本明細書中の実施例に
詳細に記載される。
【0080】 組換え反応物からのアリコートが、宿主細胞(例えば、E.coli)へ形質
転換され、そして適切な選択剤(例えば、メチシリンを含むか含まない、アンピ
シリンのような抗生物質)を含むプレート上に展開する場合、細胞は、コロニー
から所望のクローンを取り込む。未反応の目的ベクター(Destinatio
n Vector)は、アンピシリン耐性遺伝子を保有するが、アンピシリン耐
性コロニーを与えない。なぜならば、毒性遺伝子(例えば、ccdB)を含むか
らである。従って、アンピシリン耐性についての選択は、所望の産物を有するE
.coli細胞を選択し、通常、アンピシリンプレート上の90%を超えるコロ
ニーを含む。
【0081】 Recombinational(または「GATEWAYTM」)クローニン
グ反応(Cloning Reaction)に関連して、目的の核酸分子は、
始めにエントリーベクター(Entry Vector)中にクローン化され、
エントリークローン(Entry Clone)を作成する。複数の選択肢が、
エントリークローンを作成するために利用可能である。この選択肢としては、エ
ントリーベクターへの末端attB組換え部位を有するPCR配列のクローン化
;GATEWAYTM Cloning System組換え反応の使用;エント
リーベクターへの組換えによるGATEWAYTM Cloning Syste
mベクターにおいて調製されたライブラリー由来の遺伝子の移入;ならびに標準
の組換えDNA方法による、制限酵素により生成したフラグメントおよびPCR
フラグメントのエントリーベクターへのクローン化が挙げられる。これらの試み
は、本明細書中でさらに詳細に議論される。
【0082】 GATEWAYTM Cloning Systemの重要な利点は、目的の核
酸分子(または、目的の核酸分子の集団でさえも)、およそ、約30秒〜60分
間(好ましくは、約1〜60分、約1〜45分、約1〜30分、約2〜60分、
約2〜45分、約2〜30分、約1〜2分、約30〜60分、約45〜60分、
または約30〜45分)の単純な反応で1つ以上の目的ベクター中に並行してサ
ブクローン化され得るエントリークローンとして存在することである。特に、本
明細書中の実施例に記載されるように、より大きな核酸分子が使用される場合、
より長い反応時間(例えば、2〜24時間または一晩)は、組換え効率を増加し
得る。さらに、所望の発現クローンを保有する高い割合のコロニーが得られる。
このプロセスは、図3に概略的に図示され、これは、目的の分子が、複数の目的
ベクターに同時にまたは別々に移され得る、本発明の利点を示す。LE反応(L
E Reaction)において、組み換えられる核酸分子の1つまたは両方は
、任意の位相幾何(例えば、直線状、緩んだ環状、ニックの環状、高次コイル状
など)を有し得るが、1つまたは両方は、好ましくは直線状である。
【0083】 GATEWAYTM Cloning Systemの第2の主要な経路は、B
P反応(BP Reaction)(図4)である。これはまた、エントリー反
応(Entry Reaction)またはゲートウォード反応(Gatewa
rd Reaction)として本明細書中で交換可能にいわれる。このBP反
応は、ドナープラスミド(Donor Plasmid)と発現クローン(Ex
pression Clone)(図2における副生物の対応物)を組み換え得
る。この反応は、エントリーベクターへ、発現クローン(Expression
Clone)中の目的の核酸分子(これは、直線状、コイル状、高次コイル状
などの種々の位相幾何のいずれかを有する)を移入し、新たなエントリークロー
ンを生成する。一旦、この目的の核酸分子がエントリーベクターへクローン化さ
れると、これは、上記のようにLE反応(LE Reaction)を介して新
しい発現ベクターの移入され得る。BP反応において、組み換えられる核酸分子
の1つまたは両方は、任意の位相幾何(例えば、直線状、緩んだ環状、ニックの
環状、高次コイル状など)を有し得が、1つまたは両方は、好ましくは直線状で
ある。
【0084】 BP反応の有用なバリエーションは、増幅(例えば、PCR)の産物の迅速な
クローニングおよび発現または核酸合成を可能にする。末端の25bpのatt
B部位を含むプライマーを用いて合成された増幅(例えば、PCR)の産物は、
ゲートウォードクローニング反応のための効率的な基質として機能する。このよ
うな増幅産物は、ドナーベクターと組み換えられ、エントリークローンを作成し
得る(図7を参照のこと)。この結果は、増幅フラグメントを含むエントリーク
ローンである。次いで、このようなエントリークローンは、(LE反応を介して
)目的ベクターと組み換えられ得、PCR産物の発現クローンを得る。
【0085】 LR反応のさらなる詳細が、図5Aに示される。この反応を媒介するGATE
WAYTM LR ClonaseTM酵素混合物(Enzyme Mix)は、λ
組換えタンパク質である、Int(Integrase)、Xis(Excis
ionase)およびIHF(Integration Host Facto
r)含む。対照的に、BP反応(図5B)を媒介するGATEWAYTM BP
ClonaseTM酵素混合物は、IntおよびIHFのみを含む。
【0086】 各ベクターの組換え(att)部位は、親ベクターにより与えられる、2つの
異なるセグメントを含む。図5Aおよび図5Bに記載される、各att部位の2
つの部分を分割している千鳥模様のラインは、組換え反応中にIntにより生成
される7塩基段差切断を示す。この構造は、図6においてより詳細に示され、こ
れは、エントリークローンのattL1およびattL2部位と目的ベクターの
attR1およびattR2との間の組換えにより生成される、発現クローンの
attB組換え配列を示す。
【0087】 発現クローン中の目的の核酸分子は、attB部位に隣接し:attB1は、
左(アミノ末端)に対応し、そしてattB2は、右(カルボキシ末端)に対応
する。Intにより生成される7塩基段差切断の左へのattB1中の塩基は、
目的ベクターに由来し、そして段差切断の右への塩基は、エントリーベクターに
由来する(図6を参照のこと)。この配列が、オープンリーディングフレームに
対応して3通りで示されることに注意。エントリーベクターにクローン化される
目的の核酸分子のリーディングフレームがattB1について示されるレーディ
ングフレームと位相が一致する場合、アミノ末端タンパク質融合物は、目的の核
酸分子とアミノ末端融合ドメインをコードするGATEWAYTM Clonin
g System 目的ベクターとの間で作成され得る。3つ全てのリーディン
グフレームにおいてクローン化され得るエントリーベクターおよび目的ベクター
は、本明細書中で(特に、実施例において)より詳細に記載される。
【0088】 このLR反応は、種々の目的ベクターとエントリークローンを組換えることに
より、新たな発現ベクターに目的の所望の核酸分子の移入を可能にする。しかし
、LR反応または目的反応(Destination Reaction)に関
連して、目的の核酸分子は、好ましくは、始めにエントリークローンに変換され
る。エントリークローンは、図7に示されるように、いくつかの方法で作成され
得る。
【0089】 1つの試みは、制限酵素およびリガーゼを用いて、標準の組換えDNA方法を
使用して、1つ以上のエントリーベクターに目的の核酸分子をクローン化するこ
とである。開始DNAフラグメントは、制限酵素消化によるかまたはPCR産物
として生成され得る。このフラグメントは、エントリーベクター中のattL1
とattL2組換え部位との間にクローン化される。不完全に消化されたエント
リーベクター由来のバックグラウンドコロニーを最小にするために提供される、
毒性または「死(death)」遺伝子(例えば、ccdB)は、排除され、そ
して目的の核酸分子により置換されるべきであることに注意。
【0090】 エントリークローンを作成するための第2の試み(図7)は、本明細書中に詳
細に記載されるように、エントリーベクターにおいて(ゲノムまたはcDNAの
)ライブラリーを作成することである。次いで、このようなライブラリーは、例
えば、酵母細胞または哺乳動物細胞のような適切な宿主細胞における、発現スク
リーニングのために、目的ベクターへ移入され得る。
【0091】 エントリークローンを作成するための第3の試み(図7)は、発現ベクター(
Expression Vector)において調製されるcDNA分子または
ライブラリーから得られる発現クローン(Expression Clone)
を使用することである。attB部位に隣接するこのようなcDNAまたはライ
ブラリーは、BP Reactionを介して、Donor Vectorと組
み換えられることにより、エントリーベクターへ導入され得る。所望ならば、全
体の発現クローン(Expression Clone)ライブラリーは、BP
Reactionを介してエントリーベクターへ移入され得る。発現クローン
(Expression Clone)cDNAライブラリーはまた、本明細書
中で(特に、以下の実施例において)より詳細に記載されるように、種々の原核
および真核のGATEWAYTM媒介ベクター(例えば、pEXP501発現ベク
ター(Expression Vector)(図48を参照のこと)、および
2−ハイブリッドおよびattBライブラリーベクター)において構築され得る
【0092】 エントリークローンを作成するための第4の(かつ潜在的に最も汎用性の)試
み(図7)は、増幅(例えば、PCR)フラグメントクローニングによりエント
リーベクターへ目的の核酸分子についての配列を導入することである。この方法
は、図8に図示される。DNA配列は、attBヌクレオチド配列(例えば、図
9に示される配列であるが、これらに限定されない)の1以上のbp、2以上の
bp、3以上のbp、4以上のbp、5以上のbp、好ましくは6以上のbp、
より好ましくは6〜25bp(特に12、13、14、15、16、17、18
、19、20、21、22、23、24または25bp)を含むプライマー、な
らびに必要に応じて、1以上、2以上、3以上、4以上および最も好ましくは4
もしくは5以上のさらなる末端ヌクレオチド塩基(好ましくはグアニンである)
を使用して、以下および本明細書中の実施例において詳細に概説されるように、
(例えば、PCRを用いて)始めに増幅される。次いで、このPCR産物は、a
ttB−PCR産物が1以上のattP部位を含むドナーベクターと組み換えら
れるBP反応を行うことによりエントリークローンに変換され得る。PCRフラ
グメントサブクローニングのためのこの試みおよびプロトコールの詳細は、実施
例8および21〜25に提供される。
【0093】 種々のエントリークローンは、これらの方法により作成され得、クローニング
の選択肢の広範のアレイを提供し;多くの特定のエントリーベクターはまた、L
ife Technologies,Inc.(Rockville,MD)か
ら市販される。本明細書中の実施例は、選択されたエントリーベクターおよびこ
れらのクローニング部位の詳細のより徹底的な記載を提供する。特定の増幅のた
めに最終的なエントリーベクターを選択することは、実施例4で議論される。
【0094】 エントリーベクターおよびDistination Vectorは、目的の
核酸分子のアミノ末端領域(例えば、遺伝子、cDNAライブラリーもくしは挿
入物、またはそれらのフラグメント)が、attL1部位の次に位置するように
構築されるべきである。エントリーベクターは、好ましくは、attL1部位の
上流のrrnB転写ターミネーターを含む。この配列は、目的のクローン化され
た核酸分子の発現をE.coliにおいて信頼されるように「オフ」にすること
を保証し、その結果、毒性遺伝子でさえも首尾よくクローン化し得る。従って、
エントリークローンは、転写的にサイレントであるように設計され得る。また、
エントリーベクター(およびこれによりエントリークローン)は、カナマイシン
抗生物質耐性(kanr)遺伝子を含み、形質転換後のエントリークローンを含
む宿主細胞の選択を容易にし得る。しかし、特定の適用においては、エントリー
クローンは、他の選択マーカーを含み得、これには、ゲンタマイシン耐性(ge
r)遺伝子、またはテトラサイクリン耐性遺伝子(tetr)が挙げられるが、
これらに限定ず、形質転換後のエントリークローンを含む宿主細胞の選択を容易
にする。
【0095】 一旦、目的の核酸分子をエントリーベクターへクローン化すると、それは、目
的ベクターへ移され得る。図5Aの上部右部分は、目的ベクターの概略図を示す
。この厚い矢印は、いくつかの機能を示す(通常、転写または翻訳)。これは、
このクローン中の目的の核酸分子に作用する。組換え反応中に、毒性または「死
」遺伝子(例えば、ccdB)を含む、attR1とattr2との間の領域は
、DNAセグメントによりエントリークローンから置換される。アンピシリン耐
性(ampr)遺伝子(目的ベクター上に保有される)を必要とし、そしてまた
、死遺伝子を欠失した、組換え産物についての選択は、高い割合(大抵90%を
超える)のコロニーが、正確な挿入物を含むことを保証する。
【0096】 目的の核酸分子を目的ベクターへ移すために、その目的ベクターは、目的の所
望の核酸分子を含むエントリークローンと混合され、組換えタンパク質の反応混
合液(例えば、GATEWAYTM LR ClonaseTM Enzyme M
ix)が添加され、この混合物をインキュベート(好ましくは、以下に記載され
るように、例えば、大きな核酸分子の移入のために、特定の環境下で約60分間
またはそれ以上、約25℃にて)し、そして任意の標準の宿主細胞(例えば、E
.coliのような細菌細胞;昆虫細胞、哺乳動物細胞、線虫細胞などのような
動物細胞;植物細胞;および酵母細胞が挙げられる)株は、この反応混合物で形
質転換される。使用される宿主細胞は、所望の選択により決定される(例えば、
E.coli DB3.1(Life Technologies,Inc.か
ら市販される)は、ccdB死遺伝子を含むクローンの生存を可能にし、従って
、融合体分子を選択するために使用され得る。すなわち、分子は、エントリーク
ローンと目的ベクターとの間をハイブリッドする)。以下の実施例は、目的の核
酸分子および発現RNAの移入ならびに種々の宿主におけるそれらの核酸分子に
よりコードされるポリペプチドの発現におけるエントリーベクターおよび目的ベ
クターの使用のための、さらなる詳細およびプロトコルを提供する。
【0097】 従って、本発明のクローニング系は、複数の利点を提供する: ・一旦、目的の核酸分子がGATEWAYTM Cloning Systemへ
クローン化されると、それは、リーディングフレームおよび配向に完全に忠実に
他のベクターの内外へ移され得る。すなわち、反応の進行によりエントリークロ
ーン中のattL1が、目的ベクター上のattR1と組み換えられるので、目
的の核酸分子の方向性は、維持されるかまたは、エントリークローン目的ベクタ
ーへから移入される際に制御され得る。それ故、このGATEWAYTM Clo
ning Systemは、目的の核酸分子の方向的クローニングの効果的かつ
簡便な方法を提供する。 ・一段階のクローニングまたはサブクローニング:Clonaseとエントリー
クローンおよび目的ベクターとを混合し、インキュベートし、そして形質転換す
る。 ・attB部位をPCRプライマーに付加することにより、インビトロ組換えに
より容易にPCR産物をクローン化する。次いで、これらのエントリークローン
を目的ベクターに直接移入する。このプロセスはまた、1工程で実施され得る(
以下の実施例を参照のこと)。 ・効果的な選択は、高い信頼度を与える:90%以上(そして、しばしば99%
以上)のコロニーは、その新たなベクター中の所望のDNAを含む。 ・GATEWAYTM Cloning Systemベクターへの現存の標準ベ
クターの1工程転換。 ・ラージベクターまたはいくつかのクローニング部位を有するラージベクターに
同一である。 ・組換え部位が短く(25bp)、そして終止コドンまたは第二の構造を含まな
いように操作され得る。 ・反応は、高処理能力適用(例えば、診断目的のためかまたは治療的候補物スク
リーニングのために)のために自動化され得る。 ・この反応は、経済的であり:0.3μgの各DNAを使用し;制限酵素、ホス
ファターゼ、リガーゼまたはゲル精製を使用しない。反応は、ミニプレップDN
Aを使用して良好に進行する。 ・1回の実験で、1つ以上の目的ベクターへ、多重クローンを(およびライブラ
リーでさえも)移入する。 ・種々の目的ベクターが、生成され得、適用としては、以下が挙げられるが、こ
れらに限定されない: ・E.coliにおけるタンパク質発現:ネイティブなタンパク質;精製のた
めの、GST、His6、チオレドキシンなどを有する融合タンパク質、または
1つ以上のエピトープタグ;E.coliにおけるタンパク質の発現の際に有用
な任意のプロモーター(例えば、ptrc、λPLおよびT7プロモーター)が
使用され得る ・真核細胞におけるタンパク質発現:CMVプロモーター、バキュロウイルス
(His6タグを有するかまたは有さない)、Semliki Forestウ
イルス、Tet調節 ・DNA配列決定(全てlacプロモーター)、RNAプローブ、ファージミ
ド(両鎖) ・種々のエントリーベクター(標準の組換えDNA方法による組換え的クローニ
ングエントリーのために)が生成され得る: ・E.coliに対する遺伝子毒性について、ちょうど上流の強力な転写終止 ・3つのリーディングフレーム ・TEVプロテアーゼ切断部位を有するか有さない ・原核生物および/または真核生物の翻訳についてのモチーフ ・市販のcDNAライブラリーと互換性がある ・発現スクリーニングのための2−hybridライブラリーおよびファージデ
ィスプレイライブラリーを含む発現クローンcDNA(attB)ライブラリー
はまた、構築され得る。
【0098】 (組換え部位の配列) 1つの局面では、本発明は、核酸分子に関する。これは、単離された核酸分子
であってもよいしなくてもよく、1つ以上の組換え部位またはその部分をコード
する1つ以上のヌクレオチド配列を含む。特に、本発明のこの局面は、attB
、attP、attLもしくはattR、またはこれらの組換え部位の配列の部
分をコードする1つ以上のヌクレオチド配列を含むそのような核酸分子に関する
。本発明はまた、このような核酸分子の変異体、誘導体およびフラグメントに関
する。他に記載されない限り、本明細書中のDNA分子を配列決定することによ
り決定され得る全てのヌクレオチド配列は、手動または自動のDNA配列決定(
例えば、当業者(Sanger,F.およびCoulson,A.R.、J.M
ol.Biol.94:444−448(1975);Sanger,F.ら、
Proc.Natl.Acad.Sci.USA 74:5463−5467(
1977))に慣用的である方法に従う、ジデオキシ配列決定)を使用して決定
された。本明細書中で決定されるDNA分子によりコードされるポリペプチドの
全てのアミノ酸配列は、上記のように決定されるDNA配列の概念的な翻訳によ
り推定された。従って、これらの試みにより決定される任意のDNA配列につい
て、当該分野において公知であるように、本明細書中で決定されるヌクレオチド
配列は、いくつかのエラーを含み得る。このような方法により決定されるヌクレ
オチド配列は、配列決定されたDNA分子の実際のヌクレオチド配列に対して、
代表的に少なくとも約90%同一であり、より代表的には少なくとも約95%〜
少なくとも約99.9%同一である。当該分野でもまた公知であるように、実際
の配列と比較した決定されたヌクレオチド配列における単一の挿入または欠失は
、ヌクレオチド配列の翻訳におけるフレームシフトを引き起こし、挿入または欠
失の点に存在する、決定されたヌクレオチド配列によりコードされる推定アミノ
酸配列が、配列決定されたDNA分子により実際にコードされるアミノ酸配とは
完全に異なる。
【0099】 他に記載されない限り、本明細書中に記載される各「ヌクレオチド配列」は、
デオキシリボヌクレオチド(A、G、CおよびTと省略される)の配列として示
される。しかし、核酸分子またはポリヌクレオチドの「ヌクレオチド配列」によ
り、DNA分子またはポリヌクレオチド(デオキシリボヌクレオチドの配列)に
ついて、およびRNA分子またはポリヌクレオチド(ここで特定のデオキシリボ
ヌクレオチド配列中の各チミジンデオキシリボヌクレオチド(T)は、リボヌク
レオチドウリジン(U)により置換される)について、意図される。従って、本
発明は、DNAもしくはRNA分子、またはハイブリッドDNA/RNA分子お
よびそれらの対応する相補DNA鎖、相補RNA鎖または相補DNA/RNA鎖
の本発明の配列に関する。
【0100】 第1のこのような局面において、本発明は、attB1、またはその変異体、
フラグメント、改変体、あるいは誘導体をコードする1以上のヌクレオチド配列
を有する核酸分子を提供する。このような核酸分子は、図9に示された配列を有
するattB1ヌクレオチド配列(例えば、ACAAGTTTGTACAAAA
AAGCAGGCT)、あるいはattB1について図9に示されたヌクレオチ
ド配列に相補的なヌクレオチド配列、またはその変異体、フラグメント、改変体
、あるいはその誘導体を含み得る。しかし当業者は、以下のことを理解する。本
発明の核酸分子に含まれるattB1配列中の1以上の塩基の、特定の変異、挿
入、または欠損は、これらの分子の構造的完全性および機能的完全性を含まない
で作製され得る;それ故、attB1配列中のこのような変異、挿入、または欠
損を含む核酸分子は、本発明の範囲内に含まれる。
【0101】 関連した局面において、本発明は、attB2、またはその変異体、フラグメ
ント、改変体、あるいは誘導体をコードする1以上のヌクレオチド配列を含む核
酸分子を提供する。このような核酸分子は、図9に示される配列を有するatt
B2ヌクレオチド配列(例えば、ACCCAGCTTTCTTGTACAAAG
TGGT)、あるいはattB2について図9に示されたヌクレオチド配列に相
補的なヌクレオチド配列、またはその変異体、フラグメント、改変体、あるいは
誘導体を含み得る。attB1について上記のように、本発明の核酸分子に含ま
れるattB2配列中の1以上の塩基の特定の変異、挿入、または欠損は、これ
らの分子の構造的完全性および機能的完全性を含まないで作製され得る;それ故
attB2中のこのような変異、挿入、または欠損を含む核酸分子は、本発明の
範囲内に含まれる。
【0102】 attB1部位およびattB2部位を含む核酸分子を含む組換え宿主細胞(
pCMVSport6としても公知である、ベクターpEXP501;図48を
参照のこと)、E.coli DB3.1(pCMVSport6)は、199
9年2月27日に、受託番号NRRL B−30108としてAgricult
ural Research Culture Collection(NRR
L)、1815 North University Street、Peor
ia、Illinois 610604 USAの収集に寄託された。寄託され
た核酸分子内のattB1部位およびattB2部位は、核酸カセットに含まれ
、その核酸カセットは以下でより詳細に記載される1以上のさらなる機能的配列
に関連する。
【0103】 別の関連する局面において、本発明は、attP1、またはその変異体、フラ
グメント、改変体、あるいは誘導体をコードする1以上のヌクレオチド配列を含
む核酸分子を提供する。このような核酸分子は、図9に示される配列を有するa
ttP1ヌクレオチド配列(例えば、
【0104】
【化4】 )、あるいはattP1について図9に示されるヌクレオチド配列に相補的なヌ
クレオチド配列、またはその変異体、フラグメント、改変体、あるいは誘導体を
含み得る。attB1について上記のように、本発明の核酸分子内に含まれるa
ttP1配列内の1以上の塩基の特定の変異、挿入、または欠損は、これらの分
子の構造的完全性および機能的完全性を含まないで作製され得る;それ故、at
tP1配列内のこのような変異、挿入、または欠損を含む核酸分子は、本発明の
範囲内に含まれる。
【0105】 別の関連する局面において、本発明は、attP2、またはその変異体、フラ
グメント、改変体、あるいは誘導体をコードする1以上のヌクレオチド配列を含
む核酸分子を提供する。このような核酸分子は、図9に示される配列を有するa
ttP2ヌクレオチド配列(例えば、
【0106】
【化5】 )、あるいはattP2について図9に示されるヌクレオチド配列に相補的なヌ
クレオチド配列、またはそれらの変異体、フラグメント、改変体、あるいは誘導
体を含み得る。attB1について上記のように、本発明の核酸分子内に含まれ
るattP2配列内の1以上の塩基の特定な変異、挿入、または欠損は、これら
の分子の構造的完全性および機能的完全性を含まないで作製され得る;それ故、
attP2配列内のこのような変異、挿入、または欠損を含む核酸分子は、本発
明の範囲内に含まれる。
【0107】 attP1部位およびattP2部位を含む核酸分子(pENTR21−at
tPkanまたはpAttPkanとしてもまた公知であるattPベクターp
DONR201;図49を参照のこと、)を含む組換え宿主細胞、E.coli
DB3.1(pAttPkan)(E.coli DB3.1(pAHKan
)とも呼ばれる)は、1999年2月27日に、Agricultural R
esearch Culture Collection(NRRL)、181
5 North University Street、Peoria Ill
inois 61604 USAの収集に受託番号NRRL B−30099と
して寄託された。寄託された核酸分子内のattP1部位およびattP2部位
は、核酸カセットに含まれ、この核酸カセットは、以下でより詳細に記載される
1以上のさらなる機能的配列に関連する。
【0108】 別の関連する局面において、本発明は、attR1またはその変異体、フラグ
メント、改変体、あるいは誘導体をコードする1以上のヌクレオチド配列を含む
核酸分子を提供する。このような核酸分子は、図9に示される配列を有するat
tR1ヌクレオチド配列(例えば、
【0109】
【化6】 )、あるいはattR1について図9に示されるヌクレオチド配列に相補的なヌ
クレオチド配列、またはその変異体、フラグメント、改変体、あるいは誘導体を
含み得る。attB1について上記のように、本発明の核酸分子に含まれるat
tR1配列内の1以上の塩基の特定の変異、挿入、または欠損は、これらの分子
の構造的完全性および機能的完全性を含まないで作製され得る;それ故、att
R1配列内のこのような変異、挿入、または欠損を含む核酸配列は、本発明の範
囲内に含まれる。
【0110】 別の関連する局面において、本発明は、attR2、またはその変異体、フラ
グメント、改変体、あるいは誘導体をコードする1以上の核酸配列を含む核酸分
子を提供する。このような核酸分子は、図9に示される配列を有するattR2
ヌクレオチド配列(例えば
【0111】
【化7】 )、あるいはattR2について図9に示されるヌクレオチド配列に相補的なヌ
クレオチド配列、またはそれらの変異体、フラグメント、改変体、あるいは誘導
体を含み得る。attB1について上記のように、本発明の核酸配列に含まれる
attR2配列内の1以上の塩基の特定の変異、挿入、または欠損は、これらの
分子の構造的完全性および機能的完全性を含まないで作製され得る;それ故、a
ttR2配列内のこのような変異、挿入、または欠損を含む核酸分子は、本発明
の範囲内に含まれる。
【0112】 リーディングフレームA、リーディングフレームB、ならびにリーディングフ
レームC、E.coli DB3.1(pEZC15101)(リーディングフ
レームA;図64Aを参照のこと)、E.coli DB3.1(pEZC15
102)(リーディングフレームB;図64Bを参照のこと)、およびE.co
li DB3.1(pEZC15103)(リーディングフレームC;図64C
を参照のこと)内のクローニング部位に並べられたattR1部位を含む組換え
宿主細胞株、および対応するattR2部位を含む組換え宿主細胞株は、199
9年2月27日に、Agricultural Research Cultu
re Collection(NRRL)、1815 North Unive
rsity Street、Peoria、Illinois 61604 U
SAの収集に、それぞれ受託番号NRRL B−30103、NRRL B−3
0104、およびNRRL B−30105として寄託された。寄託された核酸
分子内のattR1部位およびattR2部位は、核酸カセットに含まれ、この
核酸カセットは、以下でより詳細に記載される1以上のさらなる機能的配列に関
連する。
【0113】 別の関連する局面において、本発明は、attL1、またはその変異体、フラ
グメント、改変体、および誘導体をコードする1以上のヌクレオチド配列を含む
核酸分子を提供する。このような核酸分子は、図9に示される配列を有するat
tL1ヌクレオチド配列(例えば、
【0114】
【化8】 )、あるいはattL1について図9に示されるヌクレオチド配列に相補的なヌ
クレオチド配列、またはその変異体、フラグメント、改変体、あるいは誘導体)
を含み得る。attB1について上記のように、本発明の核酸分子に含まれるa
ttL1配列内の1以上の塩基の特定の変異、挿入、または欠損は、これらの分
子の構造的完全性および機能的完全性を含まないで作製され得る;それ故、at
tL1配列内のこのような変異、挿入、または欠損を含む核酸分子は、本発明の
範囲内に含まれる。
【0115】 別の関連する局面において、本発明は、attL2、またはその変異体、フラ
グメント、改変体、および誘導体をコードする1以上の核酸配列を含む核酸分子
を提供する。このような核酸分子は、図9に示される配列を有するattL2ヌ
クレオチド配列(例えば、
【0116】
【化9】 )、あるいはattL2について図9に示されるヌクレオチド配列に相補的なヌ
クレオチド配列、またはそれらの変異体、フラグメント、改変体、あるいは誘導
体を含み得る。attB1について上記のように、本発明の核酸分子に含まれる
attL2配列内の1以上の塩基の特定の変異、挿入、または欠損は、これらの
分子の構造的完全性および機能的完全性を含まないで作製され得る;それ故、a
ttL2配列内のこのような変異、挿入、または欠損を含む核酸分子は、本発明
の範囲内に含まれる。
【0117】 リーディングフレームA、リーディングフレームB、ならびにリーディングフ
レームC、E.coli DB3.1(pENTR1A)(リーディングフレー
ムA;図10を参照のこと)、E.coli DB3.1(pENTR2B)(
リーディングフレームB;図11を参照のこと)およびE.coli DB3.
1(pENTR3C)(リーディングフレームC;図12を参照のこと)におけ
るクローニング部位に並べられたattL1部位を含む組換え宿主細胞、および
対応するattL2部位を含む組換え宿主細胞は、1999年2月27日に、A
gricultural Research Culture Collect
ion(NRRL)、1815 North University Stre
et Peoria、Illinois 61604 USAの収集に、それぞ
れ受託番号NRRL B−30100、NRRL B−30101、およびNR
RL B−30102として寄託された。寄託された核酸分子内のattL1部
位およびattL2部位は、核酸カセットに含まれ、この核酸カセットは、以下
でより詳細に記載される1以上のさらなる機能的配列に関連する。
【0118】 本明細書中に記載される各組換え部位配列あるいはその一部、または寄託され
たクローンに含まれるヌクレオチド配列カセットは、(例えば、本明細書中に記
載される組換えクローニング方法および/または当該分野で慣習的な標準的な制
限クローニング技術を使用して)クローン化され得るか、または目的のベクター
に挿入され得、例えばエントリーベクターまたは目的ベクター(目的の核酸分子
の所望のセグメント(例えば、遺伝子、cDNA分子、またはcDNAライブラ
リー)を、所望のベクターまたは宿主細胞に移すために使用され得る)を産生す
るためにクローン化され得るか、挿入され得る。
【0119】 本明細書中に提供される情報(例えば、本明細書中に記載される組換え部位配
列に対するヌクレオチド配列)を使用して、1以上の組換え部位、またはその一
部をコードする本発明の単離された核酸分子は、標準的なクローニングおよびス
クリーニング手順(例えば、開始物質としてmRNAを使用するcDNAをクロ
ーニングするための手順)を使用して入手され得る。好ましくは、このような方
法としては、PCRに基づくクローニング方法(例えば、本明細書および以下の
実施例に記載されるようなプライマーを使用する逆転写酵素PCR(RT−PC
R))が挙げられる。あるいは、本明細書中で記載される組換え部位配列を含む
カセットを含むベクターがLife Technologies,Inc.(R
ockville,MD)より市販されている。
【0120】 本発明はまた、1以上の組換え部位配列またはその一部、および1以上のさら
なるヌクレオチド配列を含む核酸分子に関し、この核酸分子は、機能的部位また
は構造的部位(例えば、1以上のマルチクローニング部位、1以上の転写末端部
位、1以上の転写制御配列(プロモーター、エンハンサー、リプレッサーなどで
あり得る)、1以上の翻訳シグナル(例えば分泌シグナル配列)、1以上の複製
起点、1以上の融合パートナーペプチド(特に、グルタチオンSトランスフェラ
ーゼ(GST)、ヘキサヒスチジン(His6)、およびチオレドキシン(Tr
x))、1以上の選択マーカーまたはモジュール、局在化シグナルをコードする
1以上のヌクレオチド配列(例えば、核局在化シグナル、または分泌シグナル)
、1以上の複製起点、1以上のプロテアーゼ切断部位、目的のタンパク質または
ポリペプチドをコードする1以上の遺伝子または遺伝子の一部、および1以上の
5’ポリヌクレオチド伸長(特に、約1〜約20、約2〜約15、約3〜約10
、約4〜約10の長さの範囲のグアニン残基の伸長、そして最も好ましくは、組
換え部位ヌクレオチド配列の5’末端の4または5のグアニン残基の伸長))を
コードし得る。1以上のさらなる機能的配列または構造的配列は、本発明の核酸
分子に含まれる1以上の組換え部位配列に隣接しても、しなくてもよい。
【0121】 本発明のいくつかの核酸分子において、1以上のさらなる機能的部位または構
造的部位をコードする1以上のヌクレオチド配列は、組換え部位をコードするヌ
クレオチド配列に作動可能に連結され得る。例えば、本発明の特定の核酸分子は
、本発明の組換え部位またはその一部をコードするヌクレオチド配列に作動可能
に連結されたプロモーター配列(例えば、T7プロモーター、ファージλPLプ
ロモーター、E.coli lac、trpまたはtacプロモーター、および
当業者に知られた他の適切bなプロモーター)を有し得る。
【0122】 本発明の核酸分子(単離された核酸分子であり得る)は、RNAの形態(例え
ば、mRNA)、またはDNAの形態(例えば、クローニングまたは合成的に産
生されたcDNAおよびゲノムDNAを含む)、あるいはDNA−RNAハイブ
リッドの形態であり得る。本発明の核酸分子は、2本鎖または1本鎖であり得る
。1本鎖DNAまたはRNAは、コード鎖であり得るか(センス鎖としても公知
である)、または非コード鎖であり得る(アンチセンス鎖としても言及される)
。本発明の核酸分子はまた、直鎖状、環状、コイル状、高次コイル状を含む、複
数の位相を有し得る。
【0123】 「単離された」核酸分子は、そのネイティブな環境から取り出された核酸分子
、DNAまたはRNAを意図する。例えば、ベクターに含まれる組換えDNA分
子は、本発明の目的のために単離されているとみなされる。単離されたDNA分
子のさらなる例としては、異種宿主細胞内に維持される組換えDNA分子が挙げ
られ、そしてこれらのDNA分子は、組換えDNA技術によって生成されていよ
うと、または合成化学技術によって生成されていようとも、溶液より(部分的ま
たは実質的に)精製される。単離されたRNA分子としては、インビボまたはイ
ンビトロでの本発明のDNA分子のRNA転写物が挙げられる。
【0124】 本発明はさらに、本発明の核酸分子の変異体、フラグメント、改変体、および
誘導体に関し、それらは、1以上の組換え部位の一部、アナログ、または誘導体
をコードする。改変体は天然に生じ得る(例えば、天然の対立形質改変体)。「
対立形質改変体」とは、生物の染色体上の所定の遺伝子座を占める遺伝子のいく
つかの代替形態の1つを意図する(Lewin,B編、GenesII、Joh
n Wiley&Sons、New York(1985))。非天然に生じる
改変体は、例えば本明細書中で以下に記載されるような当該分野で公知の突然変
異誘発技術を使用して生成され得る。
【0125】 このような改変体としては、ヌクレオチドまたはその一部の置換、欠損または
付加、、あるいはその組み合わせによって産生される改変体が挙げられる。置換
、欠損、または付加は、1以上のヌクレオチドに関与し得る。改変体は、コード
領域、非コード領域、または両方において変化され得る。コード領域における変
化は、保存的アミノ酸置換または非保存的アミノ酸置換、欠損および付加を生成
し得る。これらの中で特に好ましいのは、サイレント置換、付加、および欠損で
あり、それらは、コードされるポリペプチドまたはその一部の特性および活性を
変化しない。そしてそれらはまた、組換え反応において組換え部位核酸配列の反
応性を実質的に変化しない。保存的な置換もまた、この点において特に好ましい
【0126】 本発明の核酸分子の特に好ましい変異体、フラグメント、改変体および誘導体
としては、15bpコア領域(GCTTTTTTATACTAA)内における1
つ以上のヌクレオチド塩基の挿入、欠失または置換が挙げられるがこれらに限定
されない。このコア領域は、4つ全ての野生型λatt部位(attB、att
P、attLおよびattR)において同一である(米国出願第08/663,
002号、1996年6月7日出願(現在、米国特許第5,888,732号)
、同第09/005,476号、1998年1月12日出願、および同第09/
177,387、1998年10月23日出願を参照し、これらはコア領域をよ
り詳細に記載し、そしてこれらの開示は、本明細書中に参考としてその全体が援
用される)。同様に、attB1、attP1、attL1およびattR1に
おけるコア領域は、互いに同一であり、attB2、attP2、attL2お
よびattR2におけるコア領域も同様である。詳細には、この点において、こ
の15bpコア領域(GCTTTTTTATACTAA)内で生じる7bpオー
バーラップ領域(TTTATAC、これは、インテグラーゼタンパク質に対する
切断部位によって規定され、そして鎖の交換が起こる領域である)内における1
つ以上のヌクレオチドの挿入、欠失または置換を含む核酸分子が好ましい。本発
明のこの局面に従うそのような好ましい変異体、フラグメント、改変体および誘
導体の例としては、以下が挙げられるが、これらに限定されない:7bpオーバ
ーラップ領域の位置1におけるチミジンが、欠失されたか、またはグアニン、シ
トシン、もしくはアデニンで置換された核酸分子;7bpオーバーラップ領域の
位置2のチミジンが、欠失されたか、またはグアニン、シトシンもしくはアデニ
ンによって置換された核酸分子;7bpオーバーラップ領域の位置3のチミジン
が、欠失されたか、またはグアニン、シトシンもしくはアデニンによって置換さ
れた核酸分子;7bpオーバーラップ領域の位置4のアデニンが、欠失されたか
、またはグアニン、シトシンもしくはチミジンによって置換された核酸分子;7
bpオーバーラップ領域の位置5のチミジンが、欠失されたか、またはグアニン
、シトシンもしくはアデニンによって置換された核酸分子;7bpオーバーラッ
プ領域の位置6のアデニンが、欠失されたか、またはグアニン、シトシンもしく
はチミジンによって置換された核酸分子;および、7bpオーバーラップ領域の
位置7のシトシンが、欠失されたか、またはグアニン、チミジン、もしくはアデ
ニンによって置換された核酸分子;あるいは、この7bpオーバーラップ領域内
の1つ以上のそのような欠失および/または置換の任意の組み合わせ。本明細書
中の実施例21に詳細に記載したように、7bpオーバーラップ(TTTATA
C)の最初の3つの位置に置換が作製された本発明の核酸分子の変異体が、組換
え特異性に強く影響を与え、最後の4つの位置(TTTATAC)に置換が作製
された変異体核酸分子は、部分的にのみ組換え特異性を変化させ、そして7bp
オーバーラップの外であるが15bpコア領域内のいずれかのヌクレオチド置換
を含む変異体核酸分子は、組換え特異性には変化を与えないが、組換え効率に影
響を与えることが、本発明において見出された。
【0127】 ゆえに、さらなる局面において、本発明はまた、組換え特異性に影響を与える
1つ以上の組換え部位ヌクレオチド配列(詳細には、15bpコア領域内の7塩
基対オーバーラップに実質的に対応し得、組換え特異性に影響を与える1つ以上
の変異を有する1つ以上のヌクレオチド配列)を含む核酸分子に関する。詳細に
は、好ましいそのような分子は、コンセンサス配列(例えば、NNNATAC(
ここで、「N」は、任意のヌクレオチド(すなわち、A、G、T/UまたはCで
あり得る)をいい、ただしコンセンサス配列における最初の3つのヌクレオチド
の1つが、T/Uである場合、最初の3つのヌクレオチドの他の2つのうちの少
なくとも1つは、T/Uではない))(本明細書において実施例21に詳細に記
載する)を含み得る。
【0128】 関連する局面において、本発明はまた、組換え効率を増強する1つ以上の組換
え部位ヌクレオチド配列、詳細にはコア領域に実質的に対応し得かつ組換え効率
を増強する1つ以上の変異を有する1つ以上のヌクレオチド配列を含む核酸分子
に関する。「組換え効率を増強する」配列または変異は、組換え部位、好ましく
はコア領域(例えば、att組換え部位の15bpコア領域)内の配列または変
異を意味し、これは、組換え分子が、変異された配列もしくはコア領域を含まな
い分子(例えば、野生型の組換え部位コア領域配列を含む分子)と比較して変異
された配列またはコア領域を含む場合、クローニング効率の増加を生じる(代表
的には、試験配列の成功したクローニングを決定することによって(例えば、所
定のクローニング混合物に対するCFU/mlを決定することによって)測定さ
れる)。より詳細には、所定の配列または変異が組換え効率を増強するか否かは
、本明細書中に記載されるような組換えクローニングにおける配列または変異を
用いて決定され得、そしてその配列または変異が、変異されていない(例えば、
野生型)配列と比較された場合に増強された組換えクローニング効率を提供する
か否かを決定する。多くの組換え部位(詳細には、att組換え部位)に対する
好ましいクローニング効率を増強する変異を決定する方法は、本明細書(例えば
実施例22〜25)に記載される。caacttnntnnnannaagtt
g(ここで、「n」は、任意のヌクレオチドを表す)のattLコンセンサスコ
ア配列に対する好ましいこのような変異組換え部位の例としては、以下が挙げら
れるがこれらに限定されない:例えば
【0129】
【化10】 。コア領域に加えatt部位の他の部分が、組換え効率に影響を与え得ることを
当業者は理解する。バクテリオファージλattP部位中(2つはattR(P
1およびP2)中、そして3つはattL(P’1、P’2およびP’3)中)
に、インテグラーゼタンパク質に対するアーム結合部位と呼ばれる5つが存在す
る。コア結合部位と比較すると、インテグラーゼタンパク質はアーム部位に高い
親和性で結合し、そしてそのタンパク質の2つの異なるドメインを介してコアお
よびアーム部位と相互作用する。コア結合部位を有するので、C/AAGTCA
CTATからなるアーム結合部位に対するコンセンサス配列は、5つのアーム結
合部位と7つの非att部位との配列比較から推察される(RossおよびLa
ndy,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 79:7724−7
728(1982))。各アーム部位は変異され、そして切除および組込み反応
におけるその効果に対して試験される(Numrychら、Nucl.Acid
.Res.18:3953(1990))。ゆえに、特定の部位が、異なる方法
で各反応に利用され、すなわち、P1およびP’3部位は、組込み反応に重要で
あるが、他の3つの部位は、程度を変えるための組込み反応に不要である。同様
に、P2、P’1およびP’2部位は、切除反応に最も重要であるが、P1およ
びP’3は、完全に不要である。興味深いことに、P2が変異される場合、野生
型attP部位を用いたよりもより効果的に組込み反応が生じる。同様に、P1
およびP’3が変異される場合、切除反応がより効率的に生じる。インテグラー
ゼアーム結合部位を変異する刺激性の効果は、特定の組換え部位を競合または阻
害する部位か、または産物を出発物質に戻して転換する反応中で機能する部位を
除去することによって説明され得る。実際、XIS独立LR反応に関する証拠が
存在する(AbremskiおよびGottesman,J.Mol.Biol
.153:67−78(1981))。従って、att部位のコア領域における
改変に加えて、本発明は、インテグラーゼアーム型結合部位における1つ以上の
改変を含むatt部位の使用を意図する。いくつかの好ましい実施形態において
、1つ以上の変異が、1つ以上のP1、P’1、P2、P’2およびP’3部位
に導入され得る。いくつかの好ましい実施形態において、多重変異が、これらの
部位の1つ以上に導入され得る。好ましいこのような変異は、インビトロにおい
て組換えを増加する変異を含む。例えば、いくつかの実施形態において、BP反
応に対応する組込み型の組換えが増強されるように、変異がアーム型結合部位に
導入され得る。他の実施形態において、LR反応に対応する切除組換えが増強さ
れるように、変異がアーム型結合部位に導入され得る。当然、本明細書中に含ま
れる案内(詳細には、組換え特異性および効率に対して変異される組換え部位の
構築ならびに効果の評価)に基づいて、類似の変異または操作された配列が、本
明細書中に記載される他の組換え部位(lox、FRTなどを含むが、これらに
限定されない)に対して産生され得、そして本発明に従って使用される。例えば
、組換え効率を増強するコア結合部位を選択するために使用される変異誘発戦略
と類似して、同様の戦略が、attP、attLおよびattRのアーム、なら
びにlox、FRTなどのような他の組換え部位中の類似性配列における変化を
選択するために使用され得、これは組換え効率を増強する。ゆえに、そのような
変異の構築および評価は、過度の実験を伴わずに十分に当業者の能力の範囲内で
ある。そのような変異を調製しかつ評価するある適切な方法論は、Numryc
hら(1990)Nucleic Acids Research 18(13
):3953−3959に見いだされる。
【0130】 組換え効率を増強するのに適切であり得る他の変異配列および核酸分子は、本
明細書中の説明から明らかであるか、または本明細書中の説明の観点における分
子生物学の慣用的な実験および当該分野で容易に入手可能な情報のみを用いて、
当業者によって容易に決定され得る。
【0131】 遺伝暗号が当該分野において周知であるので、当業者にとってまた、過度の実
験なしで本明細書中に記載される核酸分子の縮重改変体を作製することは慣用で
ある。ゆえに、本明細書中に記載される組換え部位をコードする核酸配列の縮重
改変体を含む核酸分子はまた、本発明の範囲内に含まれる。
【0132】 本発明のさらなる実施形態は、本明細書中に記載の組換え部位の15bpコア
領域内における7bpオーバーラップ領域のヌクレオチド配列、または図9に示
されるようなattB1、attB2、attP1、attP2、attL1、
attL2、attR1もしくはattR2のヌクレオチド配列(またはその部
分)、または任意のこれらのヌクレオチド配列、もしくはそのフラグメント、改
変体、変異体および誘導体に相補的なヌクレオチド配列に、少なくとも50%同
一、少なくとも60%同一、少なくとも70%同一、少なくとも75%同一、少
なくとも80%同一、少なくとも85%同一、少なくとも90%同一、そしてよ
り好ましくは少なくとも95%、96%、97%、98%または99%同一なヌ
クレオチド配列を有するポリヌクレオチドを含む単離された核酸分子を含む。
【0133】 特定の組換え部位またはその部分をコードする参照ヌクレオチド配列に少なく
とも、例えば95%「同一な」ヌクレオチド配列を有するポリヌクレオチドは、
組換え部位をコードする参照ヌクレオチド配列の各100ヌクレオチド当たり、
5つまでの点変異(例えば、挿入、置換または欠失)を含み得るポリヌクレオチ
ド配列以外は参照配列に同一であるポリヌクレオチドのヌクレオチド配列を意図
する。例えば、参照attB1ヌクレオチド配列に少なくとも95%同一なヌク
レオチド配列を有するポリヌクレオチドを得るために、attB1参照配列にお
いて5%までのヌクレオチドが、欠失もしくは別のヌクレオチドで置換され得る
か、またはattB1参照配列中の全ヌクレオチドの5%までの多くのヌクレオ
チドが、attB1参照配列中に挿入され得る。参照配列のこれらの変異は、参
照ヌクレオチド配列の5’もしくは3’末端位置またはこれらの末端位置間のい
ずれかで生じ得、参照配列中のヌクレオチド間で個々にか、または参照配列内の
1つ以上の連続した群においてかのいずれかで広がる。
【0134】 実際の問題として、任意の特定の核酸分子が、例えば所定の組換え部位のヌク
レオチド配列またはその部分に少なくとも50%、60%、70%、75%、8
0%、85%、90%、95%、96%、97%、98%または99%同一であ
るか否かは、初期配列整列のためのDNAsisソフトウェア(Hitachi
Software,San Bruno,California)、続いて多
重配列整列のためのESEE 第3.0版 DNA/タンパク質配列ソフトウェ
ア(cabot@trog.mbb.sfu.ca)のような公知のコンピュー
タープログラムを用いて簡便に決定され得る。あるいは、そのような決定は、B
ESTFITプログラム(Wisconsin Sequence Analy
sis Package,Genetics Computer Group,
University Research Park,575 Science
Drive,Madison,WI 53711)(これは、2つの配列間の
最良な相同性セグメントを見いだすためにローカル相同性アルゴリズム(Smi
thおよびWaterman,Advances in Applied Ma
thematics 2:482−489(1981))を使用する)を用いて
達成され得る。特定の配列が、本発明に従う参照配列に例えば95%同一である
か否かを決定するための、DNAsis、ESEE、BESTFITまたは任意
の他の配列整列プログラムを使用する場合、パラメーターは、参照ヌクレオチド
配列の全長にわたって同一性のパーセンテージが計算され、そして参照配列中の
ヌクレオチド全数の5%までの、相同性におけるギャップが可能になるように設
定される。
【0135】 本発明は、図9に示されるようなattB1、attB2、attP1、at
tP2、attL1、attL2、attR1またはattR2のヌクレオチド
配列、または寄託されたクローンのヌクレオチド配列に、少なくとも50%、6
0%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、96%、97%、9
8%または99%同一である核酸分子に関し、これらが特定の機能ポリペプチド
をコードするか否かに関わらない。なぜなら、特定の核酸分子が特定の機能ポリ
ペプチドをコードしない場合でさえも、当業者は核酸分子を使用する方法(例え
ば、ハイブリダイゼーションプローブまたはポリメラーゼ連鎖反応(PCR)プ
ライマーとして)を理解するからである。
【0136】 変異はまた、部位特異的組換えを増強するためもしくは反応物の特性を変化さ
せるなどのために、組換え部位ヌクレオチド配列中に導入され得る。そのような
変異としては、以下が挙げられるがこれらに限定されない:コードされる誘導タ
ンパク質を可能にする翻訳終止コドンを伴わない組換え部位;同じタンパク質に
よって認識されるが塩基配列が異なる組換え部位であって、その結果その組換え
部位が意図される多重反応を可能にするそれらの相同性パートナーと、大きくま
たは排他的に反応する、組換え部位;ならびに組換え部位のヘアピン形成を避け
るための変異。どの特定の反応が生じるかは、反応混合物中に特定のパートナー
が存在することによって特定化され得る。
【0137】 特定の変異を核酸配列中に導入するための手順は周知である。これらの多くが
、Ausubel,F.M.ら、Current Protocols in
Molecular Biology,Wiley Interscience
,New York(1989−1996)に記載される。変異は、オリゴヌク
レオチド中に設計され得、これはクローン化された配列を切除する改変に対して
使用され得るか、または増幅反応において使用され得る。所望の変異DNAまた
はRNAを単離するために適切な選択方法が利用可能な場合、無作為変異誘発が
また利用され得る。所望の変異の存在は、周知の方法による核酸の配列決定によ
って確認され得る。
【0138】 以下の非限定の方法は、特定の組換え部位をコードする所定の核酸分子を改変
または変異するために使用され得、本発明に使用され得る変異部位を提供する: 1.部位特異的(例えば、attPを提供するためのattLおよびattR
)または他(例えば、相同性)組換え機構による2つの親DNA配列の組換え(
ここで、親DNAセグメントは、1つ以上の塩基改変を含み、最終的な変異され
た核酸分子を生じる); 2.所望の核酸分子の直接的な、変異または(部位特異的、PCR、ランダム
、偶発的などの)変異誘発; 3.親DNA配列の(部位得的、PCR、ランダム、偶発的などの)変異誘発
、 親DNAは、再び結合され、所望の核酸分子を生成する; 4.所望のコア配列をコードするRNAの逆転写;ならびに 5.所望の塩基変化または無作為な塩基変化を有する配列のデノボ合成(化学
合成)、続いて当該分野で慣用である方法に従う配列決定または機能的分析。
【0139】 変異組換え部位の機能性は、所望される特定の特徴に依存する方法で実施され
得る。例えば、組換え部位における翻訳終止コドンの欠失は、適切な融合タンパ
ク質を発現させることによって実施され得る。相同性パートナーの間の組換え特
異性は、適切な分子をインビトロ反応に導入し、そして本明細書中に記載される
かまたは当該分野で公知のような組換え産物に対してアッセイすることによって
実施され得る。組換え部位における他の所望の変異は、制限部位、翻訳もしくは
転写開始シグナル、タンパク質結合部位、特定のコード配列および核酸塩基配列
の他の公知の機能性の存在または非存在を含み得る。組換え部位における特定の
機能特質に対する遺伝的選択スキームは、公知の方法工程に従って使用され得る
。例えば、(相互作用しない部位の対から)相互作用するパートナーを提供する
ための部位の改変は、その部位の間の組換えを介して、毒性物質をコードするD
NA配列の欠失を要求することによって達成され得る。同様に、翻訳終止配列、
タンパク質結合部位の存在または非存在などを除去する部位の選択が、当業者に
よって用意に工夫され得る。
【0140】 従って、本発明はまた、選択マーカーおよび/または所望のDNAセグメント
に隣接し、少なくとも1つ、そして好ましくは少なくとも2つの本発明の操作さ
れた組換え部位ヌクレオチド配列を有する、少なくとも1つのDNAセグメント
を含む核酸分子を提供し、ここで、少なくとも1つの上記組換え部位ヌクレオチ
ド配列は、共挿入されたDNAまたは産物DNAの形成におけるインビトロの組
換えを増強する少なくとも1つの操作された変異を有する。そのような操作され
た変異は、本発明の組換え部位ヌクレオチド配列のコア配列の中であり得る;米
国出願第08/486,139号(1995年6月7日出願)、同第08/66
3,002号(1996年6月7日出願)(現在、米国特許第5,888,73
2号)、同第09/005,476号(1998年1月12日出願)および同第
09/177,387号(1998年10月23日出願)を参照し、これらの開
示は、本明細書中にその全体が参考として全て援用される。
【0141】 好ましい実施形態において、組換え部位は、配列が異なりそして互いに相互作
用しないが、同じ配列(これは、互いに相互作用し得る)を含む部位は、互いの
組換えを阻害するように処理され得るかまたは操作され得ることが、理解される
。そのような概念は、本明細書中に考慮されそして援用される。例えば、タンパ
ク質結合部位(例えば、抗体結合部位、ヒストン結合部位、酵素結合部位または
任意の核酸分子結合タンパク質に対する結合部位)は、その部位の1つに隣接し
て操作され得る。操作された部位を認識するタンパク質の存在下において、リコ
ンビナーゼはその部位へのアクセスに失敗し、従って核酸分子内の別の組換え部
位が、優先的に使用される。共挿入の場合、この部位は、もはや反応し得ない。
なぜなら、例えばattBからattLに変化されているからである。共挿入の
分解の間またはその時、タンパク質は、不活性化され得(例えば、抗体、熱また
は緩衝液の交換によって)、そして第2の部位は組換えを起こし得る。
【0142】 本発明の核酸分子は、この組換えの少なくとも1つの増強を与える少なくとも
1つの変異を有し得、この増強は、実質的に以下からなる群から選択される:(
i)組み込みを可能にすること;(ii)組換えを可能にすること;(ii)宿
主因子についての要件を軽減すること;(iii)この共統合DNAまたは産物
DNA形成の有効性を向上させること;(iv)この共統合DNAまたは産物D
NA形成の特異性を向上させること;およびタンパク質結合部位を追加または欠
失させること。
【0143】 他の実施形態において、本発明の核酸分子は、PCRプライマー分子であり得
、これは本明細書中に記載される1つ以上の組換え部位配列またはそれらの部分
、特に、3’末端で、増幅されるべき標的核酸分子と特異的に相互作用する標的
特異的テンプレート配列に結合した、図9に示される配列(または図9に示され
る配列に相同な配列)、または改変体、フラグメント、それらの変異体または誘
導体を含む。本発明のこの局面に従うプライマー分子は、さらに、1つ以上(例
えば、1、2、3、4、5、10、20、25、50、100、500、100
0、またはそれより多い)のさらなる塩基を、それらの5’末端に含み得、そし
て好ましくは、1つ以上(特に4または5)のさらなる塩基を含み、これらの塩
基は、好ましくは、それらの5’末端において、本発明の組換えクローニング系
にプライマー分子を組み込む増幅産物の効率を増加するグアニンである。このよ
うな核酸分子およびプライマーは、本明細書中の実施例、特に実施例22〜25
に詳細に記載される。
【0144】 本発明の特定のプライマーは、図9に示されるように、attB1、attB
2、attP1、attP2、attL1、attL2、attR1、またはa
ttR2配列中に1つ以上のヌクレオチド欠失を含み得る。このような局面にお
いて、例えば、attB2プライマーが構築され得、ここで、図9に示されるa
ttB2配列の5’末端における初めの4ヌクレオチドのうち1つ以上は、欠失
している。従って、本発明のこの局面に従うプライマーは、以下の配列を有し得
る:
【0145】
【化11】 ここで、プライマーの3’末端における「nnnnnnnnnnnnn...n
」は、任意の長さ(例えば、1塩基から標的核酸分子(例えば、遺伝子)または
その部分の全ての塩基まで)の標的特異的配列を表し、この配列および長さは、
増幅されるべき標的核酸分子の同一性に依存する。
【0146】 本発明のこの局面に従うプライマー核酸分子は、図9に示される組換え部位配
列、またはそれらの部分を、標準PCR標的特異的プライマーの5’末端に、当
該分野で周知の方法に従って連結することによって、合成的に生成され得る。あ
るいは、本発明のさらなるプライマー核酸分子は、1つ以上のヌクレオチド塩基
(これは、好ましくは、本明細書中で記載されるattヌクレオチド配列の、1
つ以上、好ましくは5つ以上、そしてより好ましくは6つ以上の連続したヌクレ
オチドに対応する(例えば、本明細書中の実施例20を参照のこと;米国出願第
08/663,002号(1996年6月7日出願)(現在、米国特許第5,8
88,732号)、同第09/005,476号(1998年1月12日出願)
、および同第09/177,387号(1998年10月23日出願)もまた参
照のこと。これらの開示は、それらの全体が本明細書中で参考として援用される
))を、標準PCR標的特異的プライマーの5’末端に、当該分野で周知の方法
に従って付加することによって、合成的に生成され、本明細書中に記載の特異的
ヌクレオチド配列を有するプライマーを提供し得る。上記のように、本発明のこ
の局面に従うプライマー核酸分子はまた、それらの5’末端において、1、2、
3、4、5またはそれより多いさらなるヌクレオチド塩基を必要に応じて含み得
、そして好ましくは、それらの5’末端において、4つまたは5つのグアニンを
含む。1つの特に好ましいこのような局面において、本発明のプライマー核酸分
子は、標的特異的(例えば、遺伝子特異的)プライマー分子の5’末端に結合し
た、図9に示されるattB1またはattB2ヌクレオチド配列(またはそれ
らに対して相補的なヌクレオチド)の、1つ以上、好ましくは5つ以上、より好
ましくは6つ以上、さらにより好ましくは、6〜18または6〜25個、そして
最も好ましくは、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16
、17、18、19、20、21、22、23、24または25個の連続したヌ
クレオチドまたはbpを含み得る。本発明のこの局面に従うプライマー核酸分子
には、以下のヌクレオチド配列を有するattB1およびattB2誘導プライ
マー核酸分子が挙げられるが、これらに限定されない:
【0147】
【化12】 ここで、プライマーの3’末端における「nnnnnnnnnnnnn...n
」は、任意の長さ(例えば、1塩基から標的核酸分子(例えば、遺伝子)または
その部分の全ての塩基まで)の標的特異的配列を表し、この配列および長さは、
増幅されるべき標的核酸分子の同一性に依存する。
【0148】 もちろん、本明細書に詳細に記載されるものと類似のさらなるプライマー核酸
分子が、標的特異的(例えば、遺伝子特異的)プライマー分子の5’末端の連結
した、図9に示されるattP1、attP2、attL1、attL2、at
tR1、またはattR2ヌクレオチド配列の、1つ以上、好ましくは5つ以上
、より好ましくは6つ以上、さらにより好ましくは10個以上、15個以上、2
0個以上、25個以上、30個以上など(全てまでおよび全てを含む)の連続し
たヌクレオチドまたはbpを使用して生成され得ることは、本明細書中に含まれ
る教示から当業者に明らかである。上記のように、このようなプライマー核酸分
子は、それらの5’末端において、1、2、3、4、5個またはそれより多いさ
らなるヌクレオチド塩基を必要に応じてさらに含み得、そして好ましくは、それ
らの5’末端で、4つのグアニンを含む。図9に示されるattB1、attB
2、attP1、attP2、attL1、attL2、attR1、およびa
ttR2配列を含む他のプライマー分子、またはそれらの部分は、本明細書中に
示されるガイダンスに従って、過度の実験を使用することなく、当業者によって
作製され得る。
【0149】 本明細書中に記載される本発明のプライマーは、本発明の組換えシステムを使
用するPCR増幅DNAフラグメントのクローニング(以下の実施例8、19お
よび21〜25に詳細に記載される)において使用するため、各末端において組
み替え部位配列により隣接した目的の核酸分子を有するPCRフラグメントを産
生する際に有用である(以下の実施例9で詳細に記載される)。
【0150】 (ベクター) 本発明はまた、本明細書中で記載されるように、本発明の1つ以上の核酸分子
を含むベクターに関する。本発明によると、任意のベクターが、本発明のベクタ
ーを構築するために使用され得る。特に、当該分野で公知のベクターおよび市販
のベクター(およびそれらの改変体または誘導体)は、本発明の方法において使
用するために、1つ以上の組換え部位(もしくはそれらの部分)をコードする1
つ以上の核酸分子、または変異体、フラグメント、あるいはそれらの誘導体を含
むように、本発明に従って操作され得る。このようなベクターは、例えば以下か
ら得られ得る:Vector Laboratories Inc.、In V
itrogen、Promega、Novagen、New England
Biolabs、Clontech、Roche、Pharmacia、Epi
Center、OriGenes Technologies Inc.、St
ratagene、Perkin Elmer、Pharmingen、Lif
e Technologies,Inc.、およびReserch Genet
ics。このようなベクターは、次いで、例えば、目的の核酸分子をクローニン
グまたはサブクローニングするために使用され得る。一般的なクラスの特定の目
的のベクターには、原核生物および/または真核生物のクローニングベクター、
発現ベクター、融合ベクター、トゥーハイブリッドベクター、逆トゥーハイブリ
ッドベクター、異なる宿主において使用するためのシャトルベクター、変異誘発
ベクター、転写ベクター、大きな挿入物を受容するためのベクターなどが挙げら
れる。
【0151】 目的の他のベクターには、ウイルス由来のベクター(M13ベクター、細菌性
ファージλベクター、バクテリオファージP1ベクター、アデノウイルスベクタ
ー、ヘルペスウイルスベクター、レトロウイルスベクター、ファージディスプレ
イベクター、組換えライブラリーベクター)、高い、低い、および調整可能なコ
ピー数のベクター、単一の宿主中の組換えにおける使用に適合性のレプリコンを
有するベクター(pACYC184およびpBR322)、ならびに真核生物エ
ピソーム複製ベクター(pCDM8)が挙げられる。
【0152】 目的の特定のベクターには、原核生物発現ベクター(例えば、pcDNAII
、psSL301、pSE280、pSE380、pSE420、pTrcHi
sA、BおよびC、pRSET A、BおよびC(Invitrogen,In
c.)、pGEMEX−1、およびpGEMEX−2(Promega,Inc
.))、pETベクター(Novagen,Inc.)、pTrc99A、pK
K223−3、pGEXベクター、pEZZ18、pRIT2T、およびpMC
1871(Pharmacia,Inc.)、pKK233−2およびpKK3
88−1(Clontech,Inc.)、およびpProEx−HT(Lif
e Technologies,Inc.)、ならびにそれらの改変体および誘
導体が挙げられる。目的のベクターはまた、例えば、以下のような原核生物発現
ベクターから作製され得る:
【0153】
【化13】 特定の目的の他のベクターには、pUC18、pUC19、pBlueScr
ipt、pSPORT、コスミド、ファージミド、YAS(酵母人工染色体)、
BAC(細菌人工染色体)、MAC(哺乳動物人工染色体)、pQE70、pQ
E60、pQE9(Quiagen)、pBSベクター、PhageScrip
tベクター、BlueScriptベクター、pNH8A、pNH16A、pN
H18A、pNH46A(Stratagene)、pcDNA3(InVit
rogen)、pGEX、pTrsfus、pTrc99A、pET−5、pE
T−9、pKK223−3、pKK233−3、pDR540、pRIT5(P
harmacia)、pSPORT1、pSPORT2、pCMVSPORT2
.0、およびpSVSPORT1(Life Technologies,In
c.)、ならびにそれらの改変体および誘導体が挙げられる。
【0154】 目的のさらなるベクターには、以下が挙げられる:
【0155】
【化14】 特定の目的のトゥーハイブリッドベクターおよび逆トゥーハイブリッドベクタ
ーには、以下が挙げられる:
【0156】
【化15】 特定の目的の酵母発現ベクターには、pESP−1、pESP−2、pESC
−His、pESC−Trp、pESC−URA、pESC−Leu(Stra
tagene)、pRS401、pRS402、pRS411、pRS412、
pRS421、pRS422、ならびにそれらの改変体および誘導体が挙げられ
る。
【0157】 本発明によると、1つ以上の組換え部位、またはそれらの変異体、改変体、フ
ラグメント、もしくは誘導体をコードする1つ以上の核酸分子を含むベクターは
、標準的な分子生物学的方法を使用して、過度の実験を行うことなく、当業者に
よって産生され得る。例えば、本発明のベクターは、1つ以上の組換え部位(ま
たはそれらの変異体、フラグメント、改変体または誘導体)をコードする1つ以
上の核酸分子を、本明細書中に記載される1つ以上のベクターに、例えば、Ma
niatisら、Molecular Cloning:A Laborato
ry Manual、Cold Spring Harbor Laborat
ory、Cold Spring Harbor、New York(1982
)に記載される方法に従って導入することによって産生され得る。本発明の関連
の局面において、これらのベクターは、1つ以上の組換え部位(またはそれらの
部分)をコードする1つ以上の核酸分子に加えて、1つ以上のさらなる物理的ま
たは機能的ヌクレオチド配列(例えば、1つ以上の多クローニング部位をコード
する配列)、1つ以上の転写終結部位、1つ以上の転写調節配列(例えば、1つ
以上のプロモーター、エンハンサーまたはレプレッサ)、1つ以上の選択マーカ
ーまたはモジュール、目的のタンパク質またはポリペプチドをコードする1つ以
上の遺伝子または遺伝子の部分、1つ以上の転写シグナル配列、融合パートナー
タンパク質またはペプチドをコードする1つ以上のヌクレオチド配列(例えば、
GST、His6、またはチオレドキシン)、1つ以上の複製起点、および1つ
以上の5’または3’ポリヌクレオチドテール(特に、ポリG−テール)を含む
ように操作され得る。本発明のこの局面によると、1つ以上の組換え部位のヌク
レオチド配列(またはそれらの部分)は、必要に応じて、本明細書中に記載され
る1つ以上のさらなる物理的または機能的ヌクレオチド配列に作動可能に連結さ
れ得る。
【0158】 本発明のこの局面に従う好ましいベクターには、以下が挙げられるが、これら
に限定されない:
【0159】
【化16】 しかし、本発明はまた、本明細書中に詳細に示されていない他のベクターを包含
し、このベクターは1つ以上の組換え部位またはそれらの部分(あるいは、それ
らの変異体、フラグメント、改変体または誘導体)をコードする本発明の1つ以
上の単離された核酸分子を含み、そしてこのベクターは、1つ以上の組換え部位
またはその部分をコードする1つ以上の核酸分子に作動可能に必要に応じて連結
され得る、本明細書中で記載される1つ以上のさらなる物理的または機能的ヌク
レオチド配列をさらに含み得ることが当業者に理解される。このようなさらなる
ベクターは、本明細書中に示されるガイダンスに従って、当業者によって産生さ
れ得る。
【0160】 (ポリメラーゼ) 本発明に従う使用のための逆転写酵素活性を有する好ましいポリペプチド(す
なわち、RNAテンプレートからのDNA分子の合成を触媒し得るポリペプチド
)には、モロニーマウス白血病ウイルス(M−MLV)逆転写酵素、ラウス肉腫
ウイルス(RSV)逆転写酵素、鳥類骨髄芽球症ウイルス(AMV)逆転写酵素
、ラウス関連ウイルス(RAV)逆転写酵素、骨髄芽球症関連ウイルス(MAV
)逆転写酵素、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)逆転写酵素、レトロウイルス逆
転写酵素、レトロトランスポゾン逆転写酵素、B型肝炎逆転写酵素、カリフラワ
ーモザイクウイルス逆転写酵素、および細菌逆転写酵素が含まれるがこれらに限
定されない。特に好ましいのは、RNAse H活性においてまた実質的に減少
している逆転写酵素活性を有するポリペプチド(「RNAse H-」ポリペプ
チド)である。「RNA H活性において実質的に減少している」ポリペプチド
によって、野生型のRNaseH活性またはRNase H-酵素(例えば、野
生型M−MLV逆転写酵素)の約20%未満、より好ましくは約15%、10%
、または5%未満、そして最も好ましくは約2%未満を有するポリペプチドが意
味される。RNaseH活性は、種々のアッセイ(例えば、米国特許第5,24
4,797号、Kotewicz,M.L.ら、Nucl.Acids.Res
.16:265(1988)およびGerard,G.F.ら、FOCUS 1
4(5):91において記載されるようなアッセイ、これらのすべての開示は、
本明細書中で参考として十分に援用される)によって決定され得る。本発明にお
ける使用のための適切なRNAseH-ポリペプチドは、以下を含むがこれらに
限定されない:M−MLV H-逆転写酵素、RSV H-逆転写酵素、AMV
-逆転写酵素、RAV H-逆転写酵素、MAV H-逆転写酵素、HIV H- 逆転写酵素、THERMOSCRIPTTM逆転写酵素およびTHERMOSCR
IPTTMII逆転写酵素、ならびにSUPERSCRIPTTM I逆転写酵素お
よびSUPERSCRIPTTM II逆転写酵素(これらは、例えば、Life
Technologies,Inc.(Rockville,Marylan
d)から入手可能である)。一般的には、PCT出願公開WO 98/4791
2を参照のこと。
【0161】 本発明の方法における使用のために適切な核酸ポリメラーゼ活性を有する他の
ポリペプチドには、高熱性DNAポリメラーゼ(例えば、DNAポリメラーゼI
、DNAポリメラーゼIII、クレノウフラグメント、T7ポリメラーゼ、およ
びT5ポリメラーゼ)、ならびに耐熱性DNAポリメラーゼ(以下を含むがこれ
らに限定されない:Thermus thermophilus(Tth)DN
Aポリメラーゼ、Thermus aquaticus(Taq)DNAポリメ
ラーゼ、Thermotoga neopolitana(Tne)DNAポリ
メラーゼ、Thermotoga maritima(Tma)DNAポリメラ
ーゼ、Thermococcus litoralis(TliまたはVENT
(登録商標))DNAポリメラーゼ、Pyrococcus furiosus
(Pfu)DNAポリメラーゼ、Pyrococcus種GB−D(またはDE
EPVENT(登録商標))DNAポリメラーゼ、Pyrococcus wo
osii(Pwo)DNAポリメラーゼ、Bacillus sterothe
rmophilus(Bst)DNAポリメラーゼ、Sulfolobus a
cidocaldarius(Sac)DNAポリメラーゼ、Thermopl
asma acidophilum(Tac)DNAポリメラーゼ,Therm
us flavus(Tfl/Tub)DNAポリメラーゼ、Thermus
ruber(Tru)DNAポリメラーゼ、Thermus brockian
us(DYNAZYME(登録商標))DNAポリメラーゼ、Methanob
acterium thermoautotrophicum(Mth)DNA
ポリメラーゼ、ならびにそれらの変異体、改変体、および誘導体)が含まれる。
このようなポリペプチドは、例えば、Life Technologies,I
nc.(Rockville,MD)、New England BioLab
s(Beverly,MA)およびSigma/Aldrich(St.Lou
is,MO)から市販されている。
【0162】 (宿主細胞) 本発明はまた、本発明の1つ以上の核酸分子またはベクター(特に、本明細書
中に詳細に記載される核酸分子またはベクター)を含む宿主細胞に関する。本発
明のこの局面に従って使用され得る代表的な宿主細胞には、以下が含まれるがこ
れらに限定されない:細菌細胞、酵母細胞、植物細胞、および動物細胞。好まし
い細菌宿主細胞には、Escherichia spp.細胞(特に、E.co
li細胞および最も特定には、E.coli株DH10B、Stbl2、DH5
α、DB3、DB3.1(好ましくは、E.coli LIBRARY EFF
ICIENCY(登録商標)DB3.1TMコンピテント細胞;Life Tec
hnologies,Inc.,Rockville,MD)、DB4およびD
B5;1999年3月2日に出願された米国仮出願番号60/122,392号
を参照のこと、この開示は、本明細書中でその全体が参考として援用される)、
Bacillus spp.細胞(特にB.subtilisおよびB.meg
aterium細胞)、Streptomyces spp.細胞、Erwin
ia spp.細胞、Klebsiella spp.細胞、Serratia
spp.細胞(特に、S.marcessans細胞)、Pseudomon
as spp.細胞(特に、P.aeruginosa細胞)、およびSalm
onella spp.細胞(特に、S.typhimuriumおよびS.t
yphi細胞)が含まれる。好ましい宿主細胞には、昆虫細胞(最も好ましくは
、Drosophila melanogaster細胞、Spodppter
a frugiperda Sf9細胞およびSf21細胞ならびにTrich
oplusa High−Five細胞)、線虫細胞(特に、C.elegan
ce細胞)、鳥類細胞、両生類細胞(特に、Xenopus laevis細胞
)、爬虫類細胞、哺乳動物細胞(最も具体的には,CHO細胞、COS細胞、V
ERO細胞、BHK細胞、およびヒト細胞)が含まれる。好ましい酵母細胞には
、Saccharomyces cerevisiae細胞およびPichia
pastoris細胞が含まれる。これらおよび他の適切な宿主細胞は、例え
ば、Life Technologies,Inc.(Rockville,M
aryland)、American Type Culture Colle
ction(Manassas,Virginia)およびAgricultu
ral Research Culture Collection(NRRL
;Peoria,Illinoisから市販されている。
【0163】 本発明の核酸分子および/またはベクターを、本明細書中に記載する宿主細胞
に導入して、本発明の1つ以上の核酸分子および/またはベクターを含む宿主細
胞を産生するための方法は、当業者に知られている。例えば、本発明の核酸分子
および/またはベクターは、感染、形質導入、トランスフェクション、および形
質転換の周知の技術を使用して宿主細胞に導入され得る。本発明の核酸分子およ
び/またはベクターは、単独でまたは他の核酸分子および/もしくはベクターと
ともに導入され得る。あるいは、本発明の核酸分子および/またはベクターは、
沈殿物(例えば、リン酸カルシウム沈殿物)として、または脂質との複合体中で
宿主細胞に導入され得る。エレクトロポレーションもまた、宿主に本発明の核酸
分子および/またはベクターを導入するために使用され得る。同様に、このよう
な分子は、化学的にコンピテントな細胞(例えば、E.coli)に導入され得
る。ベクターがウイルスである場合、これは、インビトロでパッケージングされ
得るか、またはパッケージング細胞に導入され得、そしてパッケージングされた
ウイルスは、細胞に導入され得る。従って、本発明のこの局面に従って細胞に本
発明の核酸分子および/またはベクターを導入するために適切な広範な種々の技
術は、当業者に周知でありそして当業者に日常的である。このような技術は、例
えば、Sambrook,J.ら、Molecular Cloning、a
Laboratory Manual、第2版、Cold Spring Ha
rbor、NY:Cold Spring Harbor Laborator
y Press、16.30−16.55頁(1989)、Watson,J.
D.ら、Recombinant DNA、第2版、New York:W.H
.Freeman and Co.213−234頁(1992)、およびWi
nnacker,E.−L.、From Genes to Clones、N
ew York:VCH Publishers(1987)に十分に概説され
ており、これらは、これらの技術を詳述する多くの実験室マニュアルの例となる
ものであり、そしてこれらの関連する開示について、その全体が本明細書中で参
考として援用される。
【0164】 (ポリペプチド) 別の局面において、本発明は、本発明の核酸分子によってコードされるポリペ
プチド(本発明の核酸分子のすべての可能なリーディングフレームによってコー
ドされるポリペプチドおよびアミノ酸配列を含む)、およびそのようなポリペプ
チドを産生する方法に関する。本発明のポリペプチドには、精製されたかまたは
単離された天然の産物、化学合成手順の生成物、および原核生物宿主または真核
生物宿主(例えば、細菌細胞、酵母細胞、昆虫細胞、哺乳動物細胞、鳥類細胞、
および高等植物細胞を含む)から組換え技術によって産生された生成物が含まれ
る。
【0165】 本発明のポリペプチドは、合成有機化学によって産生され得、そして好ましく
は、本発明のベクターまたは単離された核酸分子を含む1つ以上の本発明の宿主
細胞を使用する、標準的な組換え方法によって産生される。本発明に従って、ポ
リペプチドが、本発明の核酸分子に含まれるヌクレオチド配列の発現に好ましい
条件下で、本発明の宿主細胞(これは、本発明の1つ以上の核酸分子(好ましく
は発現ベクター中に含まれる)を含む)を培養することによって産生され、その
結果、本発明の核酸分子によってコードされるポリペプチドが宿主細胞によって
産生される。本明細書中で使用される場合、「ヌクレオチド配列の発現に好まし
い条件」または「ポリペプチドの産生に好ましい条件」には、所定の宿主細胞に
よる組換えポリペプチドの産生のために必要とされる最適な生理的(例えば、温
度、湿度など)および栄養学的(例えば、培養培地、イオン)条件が含まれる。
種々の宿主細胞(原核(細菌)細胞、哺乳動物細胞、昆虫細胞、酵母細胞、およ
び植物細胞を含む)のためのこのような最適条件は、当業者に知られており、そ
して例えば、Sambrook,J.ら、Molecular Cloning
、A Laboratory Manual、第2版、Cold Spring
Harbor、NY:Cold Spring Harbor Labora
tory Press、(1989)、Watson,J.D.ら、Recom
binant DNA、第2版、New York:W.H.Freeman
and Co.、およびWinnacker,E.−L.、From Gene
s to Clones、New York:VCH Publishers(
1987)に見出され得る。
【0166】 いくつかの局面において、本発明のポリペプチドを単離または精製することが
(例えば、以下に記載されるような抗体の産生のために)所望され得、単離され
た形態の本発明のポリペプチドの産生を生じる。本発明のポリペプチドは、当該
分野において慣用的であるタンパク質精製の周知の方法によって組換え細胞培養
物から回収および単離され得る。これらの方法には、硫酸アンモニウム沈殿また
はエタノール沈殿、酸抽出、陰イオン交換クロマトグラフィーまたは陽イオン交
換クロマトグラフィー、ホスホセルロースクロマトグラフィー、疎水性相互作用
クロマトグラフィー、アフィニティークロマトグラフィー、ヒドロキシアパタイ
トクロマトグラフィー、およびレクチンクロマトグラフィーが含まれる。例えば
、本発明の方法によって作製されるポリペプチド上のHis6またはGST融合
タグは、当業者によって知られているように、His6またはGSTタグを有す
るポリペプチドを結合する適切なアフィニティークロマトグラフィーマトリック
スを使用して単離され得る。本発明のポリペプチドは、天然に精製された生成物
、化学合成手順の生成物、および原核生物宿主または真核生物宿主(例えば、細
菌細胞、酵母細胞、高等植物細胞、昆虫細胞、および哺乳動物細胞)から組換え
技術によって産生された生成物を含む。組換え産生手順において使用される宿主
に依存して、本発明のポリペプチドは、グリコシル化されてもよいし、またはグ
リコシル化されなくてもよい。さらに、本発明のポリペプチドはまた、いくつか
の場合に、宿主媒介プロセスの結果として、最初の改変されたメチオニン残基を
含み得る。
【0167】 本発明の単離されたポリペプチドは、1つ以上の組換え部位をコードする本発
明の核酸分子を含むポリヌクレオチドの1つ以上のリーディングフレームによっ
てコードされるアミノ酸配列を含むポリペプチドを含む。この核酸分子は以下を
含む:図9に示されるヌクレオチド配列(またはそれに相補的なヌクレオチド配
列)、もしくはそのフラグメント、改変体、変異体、および誘導体を有する、a
ttB1、attB2、attP1、attP2、attL1、attL2、a
ttR1、およびattR2;本明細書中に記載される寄託されたクローンに含
まれるポリヌクレオチドによってコードされる完全アミノ酸配列;ストリンジェ
ントなハイブリダイゼーション条件下で図9に示されるような本発明の組換え部
位配列をコードするヌクレオチド配列(またはそれに相補的なヌクレオチド配列
)を有するポリヌクレオチドにハイブリダイズするポリヌクレオチドによってコ
ードされるアミノ酸配列;または上記のポリペプチドの一部もしくはフラグメン
トを含むペプチドもしくはポリペプチドをコードする核酸分子。本発明はまた、
組換え部位ヌクレオチド配列または寄託されたクローンによってコードされるポ
リペプチドに連結される(代表的には、新生ポリペプチドを形成するペプチジル
結合による)1つ以上のさらなるアミノ酸を有するさらなるポリペプチドに関す
る。このようなさらなるアミノ酸残基は、1つ以上の機能的ペプチド配列(例え
ば、1つ以上の融合パートナーペプチド(例えば、GST、His6、Trxな
ど)など)を含み得る。
【0168】 本明細書中で使用される場合、用語「タンパク質」、「ペプチド」、「オリゴ
ペプチド」および「ポリペプチド」は、(一般的に理解されるように)同義語と
して考慮される。そして各用語は、文脈が必要とするように、交換可能に使用さ
れて、以下の特定の文脈で別に規定されていないかぎり、ペプチジル結合によっ
て結合される2つ以上のアミノ酸、好ましくは5つ以上のアミノ酸、またはより
好ましくは10以上アミノ酸の鎖を示し得る。当該分野で一般的に理解されるよ
うに、本明細書中のすべてのペプチドの式または配列は、左から右に書かれ、そ
してアミノ末端からカルボキシ末端への方向で書かれる。
【0169】 本発明のポリペプチドのいくつかのアミノ酸配列は、ポリペプチドの構造およ
び機能に有意な効果なしで変化し得ることが、当業者によって理解される。配列
におけるこのような差違が意図される場合、構造および活性を決定するタンパク
質の決定的な領域が存在することを思い出すべきである。一般的に、類似の機能
を実行する残基が使用される場合、三次構造を形成する残基を置換することは可
能である。他の例において、変化がポリペプチドの決定的でない領域で起こる場
合には、残基の型は、完全に重要であるというわけではないかもしれない。
【0170】 従って、本発明は、本発明のポリペプチドの改変体をさらに含む。この改変体
は、本明細書中に記載されるポリペプチドに対して実質的に構造的な相同性を示
すか、またはこれらのポリペプチドの特定の領域(例えば、以下で議論される部
分)を含む対立遺伝子改変体を含む。このような変異体は、欠失、挿入、反転、
反復、および型置換(例えば、別の残基の代わりに1つの親水性残基に置換する
こと、しかし、規則として、強い疎水性については強い親水性とはしない)を含
み得る。小さな変化またはこのような「中性」または「保存性」アミノ酸置換は
、一般的に活性にほとんど影響を有さない。
【0171】 代表的な保存性置換は、脂肪族アミノ酸Ala、Val、Leu、およびIl
eの間で、1つの残基の別の残基への置換;水酸化残基SerおよびThrの交
換;酸性残基AspおよびGluの交換;アミド化残基AsnおよびGlnの間
の置換;塩基性残基LysおよびArgの交換;ならびに芳香族残基Pheおよ
びTyrの間の置換である。
【0172】 従って、本発明のポリペプチドのフラグメント、誘導体、またはアナログ(例
えば、本明細書中に記載される組換え部位のヌクレオチド配列によってコードさ
れるペプチドを含むもの)は、(i)1つ以上のアミノ酸残基が保存性アミノ酸
残基または非保存性アミノ酸残基(好ましくは、保存性アミノ酸残基)で置換さ
れたものであり、そしてそのような置換されたアミノ酸残基は、遺伝コードによ
ってコードされ得るか、または遺伝コードによってコードされないアミノ酸(例
えば、デスモシン、シトルリン、オルニチンなど)であり得るもの;(ii)1
つ以上のアミノ酸残基が、アミノ酸の通常の「R」基に加えて、置換基(例えば
、リン酸基、水酸基、硫酸基、または他の基)を含むもの;(iii)成熟ポリ
ペプチドが別の化合物(例えば、ポリペプチドの半減期を増大させる化合物(例
えば、ポリエチレングリコール))と融合しているもの;または(iv)さらな
るアミノ酸が成熟ポリペプチド(例えば、免疫グロブリンFc領域ペプチド、リ
ーダーまたは分泌配列、成熟ポリペプチドの精製のために使用される配列(例え
ば、GST配列)またはプロタンパク質配列)と融合しているもの。このような
フラグメント、誘導体、およびアナログは、本発明に含まれることが意図され、
そして本明細書中の教示および本発明の時点における当該分野の状態から、当業
者の範囲内である。
【0173】 本発明のポリペプチドは、好ましくは、単離された形態で提供され、そして好
ましくは、実質的に精製されている。本発明のポリペプチドの組換え産生バージ
ョンは、SmithおよびJohnson、Gene 67:31−40(19
88)に記載される1工程方法によって実質的に精製され得る。本明細書中で使
用される場合、用語「実質的に精製される」は、本発明の個々の調製物を意味し
、ここで夾雑タンパク質(すなわち、本明細書中に記載される個々のポリペプチ
ド、そのフラグメント、改変体、変異体、または誘導体ではないタンパク質)の
少なくとも50%、好ましくは少なくとも60%、70%、または75%、およ
びより好ましくは、少なくとも80%、85%、90%、91%、92%、93
%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%(重量%)が調製
物から除去されていることを意味する。
【0174】 本発明のポリペプチドは、本明細書中に記載されるポリペプチドに対して、少
なくとも約50%同一、少なくとも60%同一、少なくとも65%同一、より好
ましくは、少なくとも約70%同一、少なくとも約75%同一、少なくとも約8
0%同一、少なくとも約85%同一、少なくとも約90%同一、少なくとも約9
5%同一、少なくとも約96%同一、少なくとも約97%同一、少なくとも約9
8%同一、または少なくとも約99%同一であるポリペプチドを含む。例えば、
本発明の好ましいattBl含有ポリペプチドは、図9において示される核酸配
列(またはこれに相補的な核酸配列)を有するattBlのヌクレオチド配列を
含むポリヌクレオチドの3つのリーディングフレームによってコードされるポリ
ペプチドに対して、本明細書中に記載される寄託されたcDNAクローンに含ま
れるポリヌクレオチドによってコードされるポリペプチドに対して、または、ス
トリンジェントな条件下で、図9において示される核酸配列(またはこれに相補
的な核酸配列)を有するattBlのヌクレオチド配列を含むポリヌクレオチド
に対してハイブリダイズするポリヌクレオチドによってコードされるポリペプチ
ドに対して、少なくとも約50%同一、少なくとも60%同一、少なくとも65
%同一、より好ましくは、少なくとも約70%同一、少なくとも約75%同一、
少なくとも約80%同一、少なくとも約85%同一、少なくとも約90%同一、
少なくとも約95%同一、少なくとも約96%同一、少なくとも約97%同一、
少なくとも約98%同一、または少なくとも約99%同一であるポリペプチドを
含む。類似のポリペプチドは調製され得、このポリペプチドは、図9に示される
ような本発明のattB2ポリペプチド、attP1ポリペプチド、attP2
ポリペプチド、attL1ポリペプチド、attL2ポリペプチド、attR1
ポリペプチド、およびattR2ポリペプチドに対して、少なくとも約65%同
一、より好ましくは、少なくとも約70%同一、少なくとも約75%同一、少な
くとも約80%同一、少なくとも約85%同一、少なくとも約90%同一、少な
くとも約95%同一、少なくとも約96%同一、少なくとも約97%同一、少な
くとも約98%同一、または少なくとも約99%同一である。本発明のポリペプ
チドはまた、少なくとも5、10、15、20、または25アミノ酸を有する、
上記に記載のポリペプチドの一部またはフラグメントを含む。
【0175】 本発明の所与のポリペプチドの参照アミノ酸配列に対して、少なくとも、例え
ば、65%「同一」のアミノ酸配列を有するポリペプチドとは、このポリペプチ
ド配列が、本発明の所与のポリペプチドの参照アミノ酸配列の各100アミノ酸
当たり35アミノ酸までの変化を含み得ること以外、ポリペプチドのアミノ酸配
列が、この参照配列と同一であることを意味する。言い換えれば、参照アミノ酸
配列と少なくとも65%同一のアミノ酸配列を有するポリペプチドを得るために
、参照配列中に35%までのアミノ酸残基が、失欠されるか、または別のアミノ
酸で置換され得るか、あるいは、参照配列中の総アミノ酸残基の35%までの多
数のアミノ酸が、参照配列中に挿入され得る。この参照配列のこれらの変化は、
参照アミノ酸配列のアミノ(−N)末端または炭素(C−)末端位置、あるいは
、それらの末端位置間ならどこでも発生し得、参照配列または参照配列内の1以
上の連続基中のいずれか残基内で個々に分散される。実際の手段として、所与の
アミノ酸が、本発明の所与のポリペプチドのアミノ酸配列と、例えば、少なくと
も65%同一であるかどうかは、公知のコンピュータプログラム(核酸配列同一
性の決定のための上記のプログラム)を慣用的に使用してか、またはより好まし
くは、CLUSTAL Wプログラム(Thompson,J.D.ら、Nuc
leic Acids Res.22:4673−4680(1994))を使
用して決定され得る。
【0176】 本発明のポリペプチドは、当業者に周知の方法を使用して、SDS−PAGE
ゲルまたはモレキュラーシーブゲル濾過カラム上の分子量マーカーとして使用さ
れ得る。さらに、以下に詳細に記載されるように、本発明のポリペプチドを使用
して、タンパク質の発現、局在化、他の分子との相互作用を検出するため、また
は本発明のポリペプチド(融合ポリペプチドを含む)を単離するための種々のア
ッセイに有用であるポリクローナル抗体およびモノクローナル抗体を産生する。
【0177】 別の局面において、本発明は、本発明のポリペプチドのエピトープ含有部分を
含むペプチドまたはポリペプチドを提供し、これは、本発明の1以上のポリペプ
チドに対して特異的に結合する抗体(特にモノクローナル抗体)を産生するため
に使用され得る。このポリペプチド部分のエピトープは、本発明のポリペプチド
の免疫原性エピトープまたは抗原性エピトープである。「免疫原性エピトープ」
は、全タンパク質が免疫原である場合、抗体応答を誘発するタンパク質の一部と
して規定される。これらの免疫原性エピトープは、分子上の少数の遺伝子座に限
定されると考えられている。一方で、抗体が結合し得るタンパク質分子の領域は
、「抗原エピトープ」と定義される。タンパク質の免疫原性エピトープの数は、
抗原エピトープの数より一般に少ない(例えば、Geysenら、Proc.N
atl.Acad.Sci.USA 81:3998−4002(1983)を
参照のこと)。
【0178】 抗原性エピトープを含有する(すなわち、抗体が結合し得るタンパク質分子の
領域を含む)ペプチドまたはポリペプチドの選択について、タンパク質配列の一
部を擬態する比較的短い合成ペプチドが、通常、部分的に擬態されたタンパク質
と反応する抗血清を誘発し得ることが周知である(例えば、Sutcliffe
,J.G.ら、Science 219:660−666(1983)を参照の
こと)。タンパク質反応性血清を誘発し得るペプチドは、タンパク質の一次配列
で頻繁に表現され、これらは、一連の単純な化学的ルールによって特徴付けされ
得、そしてインタクトなタンパク質の免疫優性領域(すなわち、免疫原性エピト
ープ)またはアミノ末端もしくはカルボキシ末端に限定されない。極度に疎水性
であるペプチドおよび6以下の残基のペプチドは、一般に、擬態タンパク質に結
合する誘発抗体で効果的ではなく;より長いペプチド、特にプロリン残基を含む
ペプチドが、通常効果的である(Sutcliffe,J.G.ら、Scien
ce 219:660−666(1983))。
【0179】 上記のガイドラインに従ってデザインされた本発明のエピトープ含有ペプチド
およびポリペプチドは、好ましくは、少なくとも5つの配列を含み、より好まし
くは、少なくとも7つ以上のアミノ酸を本発明のポリペプチドのアミノ酸配列内
に含む。しかし、本発明のポリペプチドのアミノ酸配列のより大きな部分を含み
、約30〜約50個のアミノ酸、またはそれまでの任意の長さを含み、そして本
発明の所与のポリペプチドの総アミノ酸配列を含む、ペプチドまたはポリペプチ
ドがまた、本発明のエピトープ含有ペプチドまたはポリペプチドと考えられ、そ
してまた擬態タンパク質と反応する誘導抗体に対して有用である。好ましくは、
エピトープ含有タンパク質のアミノ酸配列は、水性溶媒中で実質的な溶解性を提
供するように選択される(すなわち、この配列は、比較的親水性の残基を含み、
そして高く疎水性の配列が、好ましくは、避けられる);プロリン残基を含む配
列が、特に好ましい。
【0180】 本発明のポリペプチドに対して特異的な抗体を産生するために使用され得る、
エピトープ含有ポリペプチドまたはペプチドの非制限例としては、本発明の1以
上の組換え部位コード核酸分子を含む、ポリヌクレオチドによってコードされた
アミノ酸配列を含むポリペプチドの特定のエピトープ含有領域(これらには、図
9に記載されるヌクレオチド配列を有するattB1、attB2、attP1
、attP2、attL1、attL2、attR1およびattR2(または
これらに相補的なヌクレオチド配列)をコードするものが挙げられる);本明細
書中に記載される寄託されたクローン中に含まれる、ポリヌクレオチドの3つの
リーディングフレームによってコードされる完全なアミノ酸配列;ならびに図9
に記載される本発明の組換え部位領域(またはその一部)をコードするヌクレオ
チド配列(またはそれに相補的な核酸配列)を有するポリヌクレオチドに対して
、ストリンジェントなハイブリダイゼーション条件下でハイブリダイズするポリ
ヌクレオチドの全てのリーディングフレームによってコードされたアミノ酸配列
が挙げられる。本発明のポリペプチドに対して特異的な抗体を産生するために使
用され得る、他のエピトープ含有ポリペプチドまたはペプチドは、例えば、PR
OTEANコンピュータソフトウエア(DNASTAR,Inc;Madiso
n,Wisconsin)を使用する本発明のポリペプチドの、Kyte−Do
olittle疎水性およびJameson−Wolf抗原インデックスプロッ
トの構築を介して、本明細書中に記載される本発明のポリペプチドの一次アミノ
酸配列に基づく当業者に理解される。
【0181】 本発明のエピトープ含有ペプチドおよびポリペプチドは、本発明の核酸分子を
使用する組換え手段を含む、ペプチドまたはポリペプチドを作製するために任意
の従来の手段によって産生され得る。例えば、短いエピトープ含有アミノ酸配列
は、組換え体の産生および精製の間、ならびに抗ペプチド抗体を産生するための
免疫化の間に、キャリアとして作用するより大きなポリペプチドに融合され得る
。エピトープ含有ペプチドはまた、化学合成の公知の方法を使用して合成され得
る(例えば、米国特許第4,631,211号、およびHoughten,R.
A.、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 82:5131−51
35(1985)(これらの両方は、本明細書中でその全体が参考として援用さ
れる)を参照のこと)。
【0182】 当業者は、本名発明のポリペプチドおよびそのエピトープ含有フラグメントが
、当該分野で周知でかつ慣用の技術によって、支持体上で免疫化され得ることを
理解する。「固体支持体」とは、ペプチドが免疫化され得る任意の固体支持体を
意味する。このような固体支持体としては、以下が挙げられるがこれらに限定さ
れない:ニトロセルロース、ジアゾセルロース、ガラス、ポリスチレン、ポリ塩
化ビニル、ポリプロピレン、ポリエチレン、デキストラン、セファロース、寒天
、デンプン、ナイロン、ビーズおよびマイクロタイタープレート。固体支持体へ
の本発明のペプチドの結合は、支持体にポリペプチドの1端または両端を結合す
ることによって達成され得得る。結合は、ペプチドの1以上の内部部位でさなれ
得る。多結合(ペプチドの内部と端部の両方)は、本発明に従って使用され得る
。アミノ酸連結基(例えば、一次アミノ酸、カルボキシル基、またはスルフヒド
リル(SH)基)を介してか、または化学連結基(例えば、スペーサを介する臭
化シアン(CNBr)連結を用いる)によって結合され得る。支持体への非共有
結合のために、ペプチドに親和性標識配列の付加には、例えば、GST(Smi
th,D.B.およびJohnson,K.S.、Gene 67:31(19
88))、ポリヒスチジン(Hochuli,E.ら、J.Chromatog
.411:77(1987))、またはビオチンが使用され得る。このような親
和性標識は、ペプチドの支持体への可逆的な結合のために使用され得る。このよ
うな免疫化ポリペプチドまたはフラグメントは、例えば、以下に記載されるよう
な、本発明の1以上のポリペプチド、あるいは本発明の1以上のポリペプチドに
結合する他のタンパク質またはペプチドを認識する他のタンパク質またはペプチ
ドに対して指向される抗体を単離のに有用であり得る。
【0183】 当業者がまた理解するように、本発明のポリペプチドおよび本明細書中に記載
されるそれらのエピトープ含有フラグメントは、1以上の融合パートナータンパ
ク質またはペプチド、あるいはその一部と組み合わされ得、これらには、以下が
挙げられるがこれらに限定されない:GST、His6、Trxおよびイムノグ
ロブリン(Ig)の定常ドメインの一部、得られた化学的ポリペプチドまたは融
合ポリペプチド。これらの融合ポリペプチドは、分析フォーマットまたは診断フ
ォーマット(ハイスループットを含む)での使用のための本発明のポリペプチド
の精製(EP 0 394 827;Trauneckerら、Nature
331:84−86(1988))を容易にする。
【0184】 (抗体) 別の局面において、本発明は、本発明のポリペプチド(またはそのエピトープ
含有フラグメント)あるいは核酸分子(またはその一部)を認識およびそれらと
結合する抗体に関する。関連する局面において、本発明は、1以上の組換え部位
核酸配列またはその一部の全リーディングフレームによってコードされる1以上
のポリペプチドを認識およびそれらと結合する抗体、あるいは1以上の組換え部
位核酸配列またはその一部を含む、1以上の核酸分子に関し、これらとしては、
att部位(attB1、attB2、attP1、attP2、attL1、
attL2、attR1、attR2などを含む)、lox部位(例えば、lo
xP、loxP511など)、FRTなど、またはそれらの変異体(mutan
t)、フラグメント、変異体(variant)および誘導体が挙げられるが、
これらに限定されない。一般に、米国特許第5,888,732号(これは、本
明細書中でその全体が参考として援用される)を参照のこと。本発明の抗体は、
ポリクローナルまたはモノクローナルであり得、そして当該分野で周知の方法に
従って、任意の種々の方法および種々の種によって調製され得る。例えば、米国
特許第5,587,287号;Sutcliffe,J.G.ら、Scienc
e 219:660−666(1983);Wilsonら、Cell 37:
767(1984);およびBittle,F.J.ら、J.Gen.Viro
l.66:2347−2354(1985)を参照のこと。本明細書中に記載の
ポリペプチドまたは核酸分子のいずれかに特異的な抗体(例えば、組換え部位核
酸配列、あるいは本明細書中に記載されるか、または寄託されたクローンに含ま
れる、1以上の核酸分子によってコードされる1以上のポリペプチドに特異的に
結合する抗体)、融合ポリペプチドに対する抗体(例えば、本明細書中に記載さ
れるような本発明の、1以上の融合パートナータンパク質と1以上の組換え部位
ポリペプチドとの間の融合ポリペプチドに結合する抗体)などは、本発明のイン
タクトなポリペプチドまたはポリヌクレオチド、あるいはそれらの1以上の抗原
性ポリペプチドフラグメントに対して産生され得る。
【0185】 本明細書において使用されるように、用語「抗体」(Ab)は、以下に記載さ
れるような特別の内容を除いて、用語「ポリクローナル抗体」または「モノクロ
ーナル抗体」(mAb)と交換可能に使用され得る。本明細書に使用されるよう
に、これらの用語は、インタクトな分子および抗体フラグメント(例えば、Fa
bおよびF(ab’)2フラグメントのような)を含むことを意味し、これらは
、本発明のポリペプチドまたは核酸分子、あるいはそれらの一部と特異的に結合
し得る。従って、本発明のインタクトな抗体に加えて、Fab、F(ab’)2
および本明細書中に記載される抗体の他のフラグメント、ならびに本発明の1以
上のポリペプチドまたはポリヌクレオチドと結合する他のペプチドおよびペプチ
ドフラグメントもまた、本発明の範囲内に含まれることを理解すべきである。こ
のような抗体フラグメントは、代表的に、パパイン(Fabフラグメントを産生
する)またはペプシン(F(ab’)2フラグメントを産生する)のような酵素
を使用する、インタクトな抗体のタンパク質分解によって産生される。抗体フラ
グメント、およびペプチドまたはペプチドフラグメントもまた、組換えDNA技
術の適用または合成化学を通じて産生され得る。
【0186】 本発明のエピトープ含有ペプチドおよびポリペプチド、ならびにそれらの核酸
分子またはそれらの一部を使用して、本明細書中に一般に記載されるように、当
該分野で周知の方法に従って、抗体を誘導し得る(例えば、Sutcliffe
ら、前出;Wilsonら、前出;およびBittle,F.J.ら、J.Ge
n.Virol.66:2347−2354(1985)を参照のこと)。
【0187】 本発明のこの局面に従ったポリクローナル抗体は、本明細書中に記載される本
発明のポリペプチドまたは核酸分子あるいは標準技術に従ったそれらのタンパク
質の1以上で、動物を免疫化することにより作製され得る(Harlow,E.
およびLane,D.、Antibodies:A Laboratory M
anual,Cold Spring Harbor,NY:Cold Spr
ing Harbor Laboratory Press(1988);Ka
ufman,P.B.ら:Handbook of Molecular an
d Cellular Methods in Biology and Me
dicine,Boca Raton,Florida:CRC Press,
468〜469頁(1995)を参照のこと)。本発明のポリペプチドまたは核
酸分子あるいはそれらのタンパク質を認識およびそれらと結合する抗体を産生す
るために、動物を、遊離ペプチドまたは遊離核酸分子で免疫化し得るが;ペプチ
ドを高分子キャリア(例えば、アルブミン、KLH、または破傷風トキソイド(
特に、本発明の核酸分子またはそのタンパク質に対する抗体を産生するため;H
arlow and Lane(前出)、154頁を参照のこと))、あるいは
固相キャリア(例えば、ラテックスまたはガラスミクロビーズ(glass m
icrobead)に結合することによって、抗体価が、ブーストされ得る。例
えば、システインを含むペプチドは、m−マレイミドベンゾイル−N−ヒドロキ
シスクシンイミドエステル(MBS)のようなリンカーを使用してキャリアに連
結され得る。一方で他のペプチドは、グルタルアルデヒドのようなさらなる一般
的な連結剤を使用してキャリアに結合され得る。ウサギ、ラットおよびマウスの
ような動物は、例えば、約100μgのペプチド、ポリヌクレオチド、またはキ
ャリアタンパク質、およびFreundアジュバンドを含むエマルジョンの腹腔
内注射および/または皮内注射によって、遊離のペプチドまたは核酸分子(ポリ
ペプチド免疫原が、約25アミノ酸より長い場合)あるいはキャリアに結合した
ペプチドまたは核酸分子のいずれかで免疫化され得る。例えば、固体支持体に吸
収された遊離ペプチドまたは核酸分子を使用するELSAアッセイによって、検
出され得る抗体の有用な滴定量を提供するために、いくらかのブースター注射が
、例えば、約2週間おきに必要とされ得る。別のアプローチにおいて、本発明の
ポリペプチドまたはポリヌクレオチドあるいはそれらの抗原性フラグメントの1
以上を発現する細胞は、慣用の免疫学的な方法に従って、ポリクローナル抗体を
含む血清の産生を誘導するために、動物に投与され得る。さらに別の方法におい
て、本発明の1以上のポリペプチドまたはポリヌクレオチドの調製は、本明細書
中に記載されるように調製および精製され、天然の汚染物を実質的に含まなくさ
せる。次いで、このような調製物は、より高い特異的活性のポリクローナル抗血
清を産生するために動物に導入され得る。使用される免疫化の方法に関係なく、
免疫化動物の血清中の抗体価は、抗ペプチドまたは抗ポリヌクレオチド抗体の選
択によって(例えば、固体支持体上でのペプチドまたはポリヌクレオチドの吸着
および当該分野で周知の方法に従って選択された抗体の溶出によって)増加され
得る。
【0188】 代替の方法において、本発明の抗体は、モノクローナル抗体(または本発明の
1以上のポリペプチドに結合したそのフラグメント)である。このようなモノク
ローナル抗体は、ハイブリドーマ技術(Kohlerら、Nature 256
:495(1975):Kohlerら、Eur.J.Immunol.6:5
11(1976);Kohlerら、Eur.J.Immunol.6:292
(1976);Hammerlingら:Monoclonal Antibo
dies and T−Cell Hybridomas,Elsevier,
N.Y.563〜681頁(1981))を使用して調製され得る。一般に、こ
のような手順は、本発明のポリペプチドもしくはポリヌクレオチド(またはそれ
らのフラグメント)、あるいは本発明のポリペプチドもしくはポリヌクレオチド
(またはそれらのフラグメント)を発現する細胞で、動物(好ましくは、マウス
)を免疫化する工程を含む。このようなマウスの脾細胞を抽出し、そして適切な
骨髄腫と融合する。本発明に従って任意の適切な骨髄腫細胞株が使用されるが;
American Type Culture Collection,Roc
kville,Marylandから入手可能な親骨髄腫細胞株(SP2Oを使
用することが、好ましい。融合後、得られたハイブリドーマ細胞がHAT培地中
で選択的に維持され、次いでWandsら(Gastoenterol.80:
225−232(1981))によって記載されるような希釈法に限定すること
によってクローンされる。次いで、このような選択を通じて得られたハイブリド
ーマ細胞をアッセイして、本発明のポリペプチドまたは核酸分子あるいはそれら
のフラグメントの1以上と結合し得る抗体を分泌するクローンを同定する。従っ
て、本発明はまた、特に、本発明のポリペプチドまたは核酸分子の1以上を認識
およびこれらと結合する、本発明のモノクローナル抗体を産生するハイブリドー
マ細胞および細胞株を産生する。
【0189】 あるいは、本発明のポリペプチドまたはそのフラグメントの1以上と結合し得
るさらなる抗体は、抗イディオタイプ抗体の使用を通じて2工程の手順で産生さ
れ得る。このような方法は、抗体自体が抗原であり、従って、第2の抗体と結合
する抗体を得ることが可能であるという事実を用いて成される。この方法に従っ
て、上記で調製されるように、本発明のポリペプチドまたはポリヌクレオチドの
1以上に対して特異的である抗体は、動物(好ましくは、マウス)を免疫化する
ために使用される。次いで、このような動物の脾細胞を使用して、ハイブリドー
マ細胞を産生し、そして本発明のポリペプチドまたはポリヌクレオチドの1以上
に対して特異的に抗体と結合し得る、抗体を産生するクローンを同定するために
分泌され得るこのハイブリドーマ細胞は、本発明自体のポリペプチドによって阻
害され得る。このような抗体は、本発明のポリペプチドまたはポリヌクレオチド
の1以上を認識する抗体に対して、抗イディオタイプ抗体を含み、そして本発明
のポリペプチドまたはポリペプチドの1以上に対して特異的なさらなる抗体の形
成を誘導するように、動物を免疫化するために使用され得る。
【0190】 使用のために、本発明の抗体は、必要に応じて、1以上の標識と共有結合また
は非共有結合で検出可能に標識化され得、これらとしては、以下が挙げられるが
、これらに限定されない:色素生産性試薬、酵素学的試薬、ラジオアイソトープ
試薬、同位体試薬、蛍光性試薬、毒性試薬、化学ルミネセンス試薬、または核磁
気共鳴定常(constant)試薬または他の標識。
【0191】 適切な酵素ラベルの例には、リンゴ酸デヒドロゲナーゼ、ブドウ球菌性ヌクレ
アーゼ、Δ−5−ステロイドイソメラーゼ、酵母−アルコールデヒドロゲナーゼ
、α−グリセロールホスフェートデヒドロゲナーゼ、トリオースホスフェートイ
ソメラーゼ、ペルオキシダーゼ、アルカリホスファターゼ、アスパラギナーゼ、
グルコースオキシダーゼ、β−ガラクトシダーゼ、リボヌクレアーゼ、ウレアー
ゼ、カタラーゼ、グルコース−6−ホスフェートデヒドロゲナーゼ、グルコアミ
ラーゼ、およびアセチルコリンエステラーゼが挙げられる。
【0192】 適切な放射性同位体ラベルの例には、3H、111In、125I、131I、32P、35 S、14C、51Cr、57To、58Co、59Fe、75Se、152Eu、90Y、67Cu
217Ci、211At、212Pb、47Sc、109Pdなどが挙げられる。111Inは
、好ましい同位体であり、ここで、これは、肝臓による125Iまたは131Iラベル
化モノクロナール抗体の脱ハロゲン化の問題が回避されるために、インビボ画像
化において使用される。さらに、この放射性ヌクレオチドは、画像化のためのよ
り好ましいγ放射を有する(Perkinsら、Eur.J.Nucl.Med
.10:296−301(1985);Carasquilloら、J.Nuc
l.Med.28:281−287(1987))。例えば、1−(P−イソチ
オシアネートベンジル)−DPTAを有するモノクロナール抗体に結合された11 1 Inは、非腫瘍組織(特に、肝臓)内への取り込みをほとんど示さず、そして
それによって、腫瘍限局化の特異性を増強し得る(Esebanら,J.Nuc
l.Med.28:861−870(1987))。
【0193】 適切な非放射性同位体ラベルに例には、157Gd、55Mn、162Dy、52Trお
よび56Feが挙げられる。
【0194】 適切な蛍光ラベルの例には、152Euラベル、フルオレセインラベル、イソチ
オシアネートラベル、ローダミンラベル、フィコエリトリンラベル、フィコシア
ニンラベル、アロフィコシアニン(allophycocyanin)ラベル、
o−フタルデヒド(phthaldehyde)ラベル、緑色蛍光タンパク質(
GFP)ラベル、およびフルオレサミンラベルが挙げられる。
【0195】 適切な毒素ラベルの例には、ジフテリア毒素、リシン、およびクロレラ毒素が
挙げられる。
【0196】 化学発光ラベルの例には、ルミナル(luminal)ラベル、イソルミナル
ラベル、芳香族アクリジニウムエステルラベル、イミダゾールラベル、アクリジ
ニウム塩ラベル、シュウ酸エステルラベル、ルシフェラーゼラベル、およびエク
オリンラベルが挙げられる。
【0197】 核磁気共鳴コンストラスティング(constrasting)剤の例には、
Gd、Mn、および鉄のような重金属核が挙げられる。
【0198】 上記のラベルを本発明の抗体に結合させるための代表的な技術は、Kenne
dyら、Clin.Chim.Acta 70:1−31(1976)、および
Schursら、Clin.Chim.Acta 81:1−40(1977)
によって提供される。後者において言及されたカップリング技術は、グルタルア
ルデヒド法、過ヨウ素酸法、ジマレイミド法、m−マレイミドベンジル−N−ヒ
ドロキシ−スクシンイミドエステル法であり、これらの方法の全ては、本明細書
中で参考として援用される。
【0199】 本発明の抗体は、あるいは、例えば、このような固体相−固定化された抗体を
使用して、クロマトグラフ手順および他の免疫学的手順を容易にするために、固
体支持体に結合され得ることが当業者によって理解される。このような手順の中
には、本発明の抗体の使用が含まれ、本発明の核酸分子によってコードされる1
つ以上のエピトープを含むポリペプチド(これは、融合されたポリペプチドであ
り得るか、または本明細書中に記載される本発明の他のポリペプチドであり得る
)を単離するか、精製し、あるいは本発明の1つ以上の組換え部位配列またはそ
の一部分を含むポリヌクレオチドを単離するかまたは精製する。アフィニティー
クロマトグラフィーにより、例えば、固相支持体に結合される本発明の抗体を使
用する、ポリペプチド(そして、アナログ、ポリヌクレオチドによる)の単離お
よび精製のための方法は、当該分野で周知であり、そして当業者に知られている
。本発明の抗体をまた他の適用に使用して、例えば、1つ以上のタンパク質、ポ
リペプチド、ポリヌクレオチドを、構造的および/または機能的複合体へ架橋ま
たは結合し得る。1つのこのような使用において、本発明の抗体は、2つ以上の
個別のエピトープ結合領域を有し得、この領域は、例えば、抗体上の1つのエピ
トープ結合領域で第1のポリペプチド(これは、本発明のポリペプチドであり得
る)に結合し得、そして抗体上の第2のエピトープ結合領域で第2のポリペプチ
ド(これは、本発明のポリペプチドであり得る)を結合し得、それによって、第
1および第2のポリペプチドを互いに接近した近位にもたらし、その結果、第1
および第2のポリペプチドは、構造的におよび/または機能的に相互作用し得る
(例えば、酵素とその基質を連結して、酵素触媒を実施するか、またはエフェク
ター分子とそのレセプターを連結して、エフェクター分子のレセプターへの特異
的結合、あるいはレセプターによって媒介されるエフェクター分子に対する応答
を実施するか、または誘起する)。本発明の抗体についてのさらなる適用は、例
えば、固体支持体上での本発明の抗体、ポリペプチド、または核酸分子の大規模
なアレイの作製を含み、これによって、例えば、タンパク質の高スループットス
クリーニング、または本発明の核酸分子を含む宿主細胞によるRNA発現が容易
になる(当該分野で、「チップアレイ」プロトコールとして公知である;例えば
、米国特許第5,856,101号、同第5,837,832号、同第5,77
0,456号、同第5,744,305号、同第5,631,734号および同
第5,593,839号を参照のこと。これらは、ポリペプチド(抗体を含む)
およびポリヌクレオチドのチップアレイの作製および使用に関し、そしてこれら
の開示は、本明細書中でその全体が参考として援用される)。「固体支持体」は
、抗体が固定化され得る任意の固体支持体を意図する。このような固体支持体に
は、ニトロセルロース、ジアゾセルロース、ガラス、ポリスチレン、ポリビニル
クロリド、ポリカルボネート、ポリプロピレン、ポリエチレン、デキストラン、
Sepharose、寒天、デンプン、ナイロン、ビーズおよびマイクロタイタ
ープレートが挙げられるが、これらに限定されない。ガラスから作製されたビー
ズ、ラテックスまたは磁気物質が好ましい。本発明の抗体の固体支持体への連結
は、支持体に抗体の一方または両方の末端を付着させることによって達成される
。付着はまた、抗体の1つ以上の内部部位でなされ得る。複数の付着(抗体の内
部および末端で)もまた、本発明に従って、使用され得る。付着は、アミノ酸連
結基(例えば、第1級アミン、カルボキシル基、スルヒドリル(SH)基)を介
し得るか、またはスペーサーを介するブロモシアン(CNBr)連結のような化
学連結基により得る。非結合的な付着において、ペプチド(例えば、GST(S
mith,D.BおよびJohnson,K.S.,Gene 67:31(1
988))、ポリヒスチジン(Hochuli,E.ら、J.Chromato
g.411:77(1987))またはビオチン)に対する親和性タグ配列の添
加が使用され得る。あるいは、付着は、本発明の抗体(例えば、プロテインAま
たはプロテインG)のFc領域に結合するリガンドを使用することによって、達
成され得る。このような親和性タグは、抗体の支持体への可逆的な付着のために
使用され得る。ペプチドはまた、特異的リガンド−レセプター相互作用を介して
、または当業者に知られているファージディスプレイ方法論を使用して、本発明
のポリペプチドまたはそのフラグメントに結合するそれらの能力について認識さ
れ得る。
【0200】 (キット) 別の局面において、本発明は、本発明の核酸分子、ポリペプチド、ベクター、
宿主細胞、および抗体を作製する際に、そして組換えクローニング法において、
使用され得る。本発明のこの局面に従うキットは、1つ以上の容器を含み得、こ
の容器は、本発明の核酸分子、プライマー、ポリペプチド、ベクター、宿主細胞
、または抗体の1以上を含み得る。特に、本発明のキットは、以下からなる群か
ら選択される1つ以上の成分(またはそれらの組み合わせ)を含み得る:1つ以
上の組換えタンパク質(例えば、Int)または補助因子(例えば、IHFおよ
び/またはXis)あるいはそれらの組み合わせ、1つ以上の組換えタンパク質
または補助因子またはそれらの組み合わせを含む1つ以上の組成物(例えば、G
ATEWAYTM LR ClonaseTM Enzyme MixまたはGAT
EWAYTM BP ClonaseTM Enzyme Mix)、1つ以上の目
的ベクター(Destination Vector)分子(本明細書中で記載
されるものを含む)、1つ以上のエントリークローン(Entry Clone
)またはエントリーベクター(Entry Vector)分子(本明細書中で
記載されるものを含む)、1つ以上のプライマー核酸分子(特に、本明細書中に
記載されるもの)、1つ以上の宿主細胞(例えば、コンピテント細胞(例えば、
E.coli細胞)、酵母細胞、動物細胞(哺乳動物細胞、昆虫細胞、線虫細胞
、鳥類細胞、魚類細胞などを含む)、植物細胞、および最も特に、E.coli
DB3、DB3.1(好ましくは、E.coli LIBRARY EFFI
CIENCY(登録商標)DB3.1TM Competent Cells;L
ife Technologies,Inc,Rockville,MD)、D
B4およびDB5;米国仮出願第60/122,392号(1999年3月2日
提出)および対応する米国実用出願 (Hartleyら、「C
ells Resistant Toxic Genes and Uses
Thereof」(本願と同日))、これらの開示は、その全体が本明細書中で
参考として援用される)など。関連した局面において、本発明のキットは、1つ
以上の組換え部位またはその部分をコードする1つ以上の核酸分子(例えば、本
発明の1つ以上の組換え部位(または、その部分)をコードするヌクレオチド配
列を含む1つ以上の核酸分子)、および特に、本明細書に記載される寄託された
クローンに含まれる核酸分子の1つ以上を含み得る。本発明のこの局面に従うキ
ットはまた、本発明の1つ以上の単離された核酸、本発明の1つ以上のベクター
、本発明の1つ以上のプライマー核酸分子、および/または本発明の1つ以上の
抗体を含み得る。本発明のキットは、さらに、核酸分子、ポリペプチド、ベクタ
ー、宿主細胞、または本発明の抗体との組合せにおいて有用な1つ以上のさらな
る成分を含む1つ以上のさらなる容器を含み得、このさらなる成分には、1つ以
上の緩衝液、1つ以上の洗剤、核酸ポリメラーゼ活性を有する1つ以上のポリペ
プチド、逆トランスクリプターゼ活性を有する1つ以上のポリペプチド、1つ以
上のトランスフェクション試薬、1つ以上のヌクレオチドなどを含み得る。この
ようなキットは、本発明の核酸分子、プライマー、べクター、宿主細胞、ポリペ
プチド、抗体および組成物を有利に使用する任意のプロセスにおいて使用され得
る(例えば、核酸分子を合成する方法において(例えば、PCRのような増幅を
介して)、核酸分子をクローニングする方法において(好ましくは、本明細書に
記載される組換えクローニングを介して)など)。
【0201】 (組換えクローニングシステムの最適化) 組換えクローニングの方法における、本発明の核酸分子、または核酸分子を含
むベクターの有用性は、多くのアッセイ方法の任意の1つによって決定され得る
。例えば、本発明のエントリー(Entry)および目的(Destinati
on)ベクターは、機能するそれらの能力(すなわち、核酸分子、DNAセグメ
ント、遺伝子、cDNA分子またはクローニングベクターから発現ベクター(E
xpression Vector)までのライブラリーの転移を媒介する)に
ついて、組換えクローニング反応を実施することによって評価され得る。この組
換えクローニング反応は、以下の実施例に詳細に記載され、そして米国出願第0
8/663,002号(1996年6月7日に提出)(現在、米国特許第5,8
88,732号)、同第09/005,476号(1998年1月12日提出)
、同第09/177,387号(1998年10月23日提出)、および同第6
0/108,324号(1998年11月13日提出)に記載される。これらの
開示は、本明細書中でその全体が参考として援用される。あるいは、本発明に従
って作製されるエントリーベクター(Entry Vector)および目的ベ
クター(Destination Vector)の機能性は、これらのベクタ
ーの共挿入分子を組換えそして作り出す能力、または目的の核酸分子を転移させ
る能力を、以下の実施例19に詳細に記載されるようなアッセイを使用して、評
価され得る。同様に、1つ以上の組換えタンパク質またはその組み合わせを含む
組成物(例えば、GATEWAYTM LR ClonaseTM Enzyme
MixおよびGATEWAYTM BP ClonaseTM Enzyme Mi
x)の処方は、以下の実施例18に記載されるようなアッセイを使用して最適化
され得る。
【0202】 (用途) 本発明の組成物、方法およびキットについての多くの適用が存在する。これら
の用途は、以下を含むが、それらに限定されない:ベクターを変更すること、遺
伝子産物を細胞内の位置に標的化すること、所望のタンパク質から融合タグを切
断すること、目的の核酸分子を調節遺伝配列(例えば、プロモーター、エンハン
サーなど)に操作可能に連結すること、融合タンパク質のための遺伝子を構築す
ること、コピー数を変更すること、レプリコンを変更すること、ファージにクロ
ーニングすること、ならびに、例えば、PCR産物、ゲノムDNA、およびcD
NAをクローニングすること。さらに、本発明の核酸分子、ベクター、および宿
主細胞は、核酸分子によってコードされるポリペプチドの産生において、このよ
うなポリペプチドに対する抗体の産生において、所望の核酸配列の組換えクロー
ニングにおいて、そして本発明の核酸分子、ベクター、および宿主細胞の使用に
よって増強され得るか、または容易にされ得る他の適用において、使用され得る
【0203】 特に、本発明の核酸分子、ベクター、宿主細胞、ポリペプチド、抗体およびキ
ットは、1つ以上の所望の核酸分子、またはDNAセグメント(例えば、1つ以
上の遺伝子、cDNA分子またはcDNAライブラリー)を、クローニングベク
ター(Vector)または発現ベクター(Expression Vecto
r)に転移させる方法において使用され得、このクローニングVectorまた
は発現ベクター(Expression Vector)は、所望の核酸分子ま
たはDNAセグメントのクローニングまたは増幅、またはそれらによってコード
させるポリペプチドの発現における使用のためのさらなる宿主細胞の形質転換に
おいて使用される。本発明の核酸分子、ベクターおよび宿主細胞を有利に使用し
得るこのような組換えクローニング方法は、以下の実施例、および共有にかかる
米国出願第08/486,139号(1995年6月7日に提出)、米国出願第
08/663,002号(1996年6月7日に提出)(現在、米国特許第5,
888,732号)、同第09/005,476号(1998年1月12日提出
)、同第09/177,387号(1998年10月23日提出)、および同第
60/108,324号(1998年11月13日提出)に詳細に記載され、こ
れらの全ての開示が、本明細書中でその全体が参考として援用される。
【0204】 本明細書に記載される方法および適用に対する他の適切な改変および適応は、
当業者に公知の情報の観点から本明細書中に含まれる発明の説明から容易に明ら
かであり、そして本発明の範囲またはその任意の実施形態から逸脱することなく
なされ得ることが、関連分野の当業者によって理解される。ここで、本発明を詳
細に説明することは、本発明が、以下の実施例に対する参考によってより明確に
理解され、この実施例は、本明細書中で、例示のみの目的のために含まれ、そし
て本発明を制限することを意図しない。
【0205】 (実施例) (実施例1:バクテリオファージλの組換え反応) E.coliバクテリオファージλは、溶解ファージとして増殖し得、この場
合、宿主細胞は溶解し、子孫ウイルスを放出する。あるいは、λは、溶原化と呼
ばれるプロセス(図60を参照のこと)によってその宿主のゲノムに組み込む。
この溶原状態において、ゲノムからのその切除を引き起こす条件が起こるまで、
ファージゲノムは、多くの世代において、娘細胞に伝えられ得る。この点で、ウ
イルスは、そのライフサイクルの溶解部に入る。溶解経路と溶原経路との間の切
換の制御は、分子生物学において、最も理解されたプロセスである(M.Pta
shne、A Genetic Switch、 Cell Press、19
92)。
【0206】 インビトロで実施される、λの組み込み的および切断的組換え反応は、本発明
の組換えクローニングシステムの基礎である。これらは、以下のように模式的に
表現され得る。
【0207】
【化17】 4つのatt部位は、反応を媒介するタンパク質のための結合部位を含む。野
生型attP、attB、attL、およびattR部位は、それぞれ約243
、25、100、および168塩基対を含む。
【0208】
【化18】 反応(明細書中以下、「BP反応」といわれるか、あるいは、「エントリー(E
ntry)反応」または「Gateway反応」と等価である)は、タンパク質
IntおよびIHFによって媒介される。
【0209】
【化19】 反応(本明細書中以下、「LB」反応といわれるが、あるいは、「目的(Des
tination)反応」と等価である)は、タンパク質Int、IHFおよび
Xisによって媒介される。Int(インテグラーゼ)およびXis(切出し酵
素)は、λゲノムによってコードされるが、IHF(組込み宿主因子)は、E.
coliタンパク質である。λ組換えの一般的な総説については、A.Land
y,Ann.Rev.Biochem.58:913−949(1989)を参
照のこと。
【0210】 (実施例2:組換えクローニング系の組換え反応) LR反応−−エントリークローン(Entry Clone)から目的ベクタ
ー(Destination Vector)へのDNAセグメントの交換−−
は、λ切断反応のインビトロバージョンである:
【0211】
【化20】 この配置についての実施上の規則が存在する:LR反応後、本方法の1つの配
置において、att部位は、通常、機能的モチーフ(例えば、プロモーターまた
は融合タグ)を発現クローン(Expression Clone)中の目的の
核酸分子から分離し、そして25bpのattB部位は、attP部位、att
L部位、およびattR部位よりもさらに小さい。
【0212】 組換え反応は保存性であること(すなわち、塩基対の正味の合成または損失は
存在しないこと)に留意のこと。組換え部位に隣接するDNAセグメントは、ま
れにしか切り換えられない。野生型λ組換え部位を、GATEWAYTMクローニ
ングシステムの目的のために、以下のように修飾する: 特定の好ましい目的ベクター(Destination Vector)を作
製するために、attRの一部(43bp)を除去して、切除反応を不可逆かつ
より効率的にした(W.Bushmanら、Science 230:906,
1985)。本発明の好ましい目的ベクター(Destination Vec
tor)中のattR部位は、125bp長である。att部位のコア領域に、
以下の2つの理由のために変異を作製した:(1)終止コドンを除去するため、
および(2)組換え反応の特異性を確実にするため(すなわち、attR1は、
aatL1とのみ反応し、attR2はattL2とのみ反応する、などである
)。
【0213】 他の変異を、attB部位の15bpのコア領域に隣接する短い(5bp)領
域中に導入して、一本鎖型のattBプラスミド(例えば、ファージミドssD
NAまたはmRNA)における二次構造形成を最小化した。目的ベクター(De
stination Vector)にクローニングした後の目的の核酸分子の
左および右へのattB1およびsttB2の配列を、図6に示す。
【0214】 図61は、エントリークローン(Entry Clone)および目的ベクタ
ー(Destination Vector)が、LR反応において、いかにし
て組換えられて共組込み体(これは、2つの娘分子への第2の反応を通して分か
れる)を形成するかを例証する。2つの娘分子は、その対合の部位に関わらず同
一の一般的構造を有し、attL1およびattR1またはattL2およびa
ttR2が、最初に反応して共組込み体を形成する。これらのセグメントは、親
の分子が両方とも環状であるか、一方が環状でありもう一方が線状であるか、ま
たは両方とも線状であるかに関わらず、これらの反応によってパートナーを交換
する。この実施例において、Destination Vector(これは、
死遺伝子ccdBをもまた保有する)に保有されるアンピシリン耐性についての
選択は、所望のattB産物プラスミドについてのみ選択するための手段を提供
する。
【0215】 (実施例3:組換えクローニングシステムにおけるタンパク質発現) タンパク質は、インビボにおいて結果として2つのプロセス(転写(DNAか
らRNA)、および翻訳(RNAからタンパク質))から発現される。原核生物
および真核生物におけるタンパク質発現の説明についは、以下の実施例13を参
照のこと。多くのベクター(pUC、BlueScript、pGem)は、青
白スクリーニング(blue−white screening)をするために
、転写されるlacZ遺伝子の妨害を使用する。これらのプラスミド、および多
くの発現ベクターは、クローン化された遺伝子の発現を制御するためにlacプ
ロモーターを使用する。このlacプロモーターからの転写は、誘導因子(in
ducer)IPTGを添加することにより始動される。しかし、低レベルのR
NAが、誘導因子の非存在下において生成される。すなわち、lacプロモータ
ーは、決して完全にオフの状態にあるというわけではない。この「漏洩」の結果
は、E.coliに対してその発現が有害である遺伝子を、lacプロモーター
を含むベクターにクローニングすることが困難または不可能であることを証明し
得るか、あるいはそれらの遺伝子が不活性変異体としてのみクローン化され得る
ということである。
【0216】 他の遺伝子発現系とは対照的に、エントリベクター(Entry Vecto
r)にクローン化された核酸分子は、発現されないように設計され得る。att
L1部位のちょうど上流にある強力な転写終結因子rrnB(Oroszら、E
ur.J.Biochem.201:653、(1991))の存在が、そのベ
クタープロモーター(薬剤耐性および複製起点)からの転写がクローン化された
遺伝子に到達しないようにしている。しかし、有毒遺伝子を目的ベクター(De
stinatoin Vector)にクローン化する場合、宿主は、ちょうど
他の発現系と同じように、不調をきたし得る。しかし、インビトロ組換えによる
サブクローニングの信頼性は、これが生じたことを認識することをより容易にし
、そして必要な場合、本発明の方法に従って別の発現オプションを試みることを
より容易にする。
【0217】 (実施例4:正しいエントリベクターの選択) 最良のベクターを選択する際になされなければならない2種類の選択が存在し
、(1)クローン化されるべき特定のDNAフラグメントによって指図される選
択および(2)クローン化されたDNAフラグメントを用いて達成される選択で
ある。これらの因子は、使用されるエントリベクターの選択において重要である
。なぜなら、所望される目的の核酸分子が、そのエントリベクターから目的ベク
ターに移動される場合、目的の核酸分子と、attL1およびattL2(例え
ば図6において)のInt切断部位との間の全ての塩基対が、同様に目的ベクタ
ーに移動する。目的ベクターに移動する結果として発現されないゲノミックDN
Aについて、これらの決定は、重要ではない。
【0218】 例えば、特定の翻訳開始シグナルを有するエントリベクターを使用する場合、
それらの配列は、所望の目的の核酸分子に対するアミノ末端融合が成されれば、
アミノ酸に翻訳される。所望の目的の核酸分子が、融合タンパク質、ネイティブ
タンパク質もしくは両方として発現される得るか否かは、翻訳開始配列がクロー
ン(ネイティブタンパク質)のattB部位の間に含まれなければならないか、
あるいは目的ベクター(融合タンパク質)によって供給されなければならないか
否かを指図する。特に、翻訳開始配列を含むエントリベクターは、これら部位に
おける翻訳の内部開始がN末端融合タンパク質の収率を減少させ得るので、融合
タンパク質の作製についてはあまり適切でないことを証明し得る。本発明の、組
成物および方法によって提供されるこれらの2つの型の発現を、図62に例示す
る。
【0219】 エントリベクターは、おそらく、全ての用途について最適ではない。目的の核
酸分子が、任意のいくつかの最適なエントリベクターにクローン化され得る。
【0220】 1つの例として、pENTR7(図16)およびpENTR11(図20)を
考慮すると、これらは、以下を含むが、これらに限定されない種々の用途におい
て有用である: ・ほとんどの市販のライブラリーに由来するクローニングcDNA。ccdB死
遺伝子の左側および右側に対する部位を選択し、その結果、クローン化されるべ
きDNAが2つ以上のこれらの制限部位を有しない場合に、方向性のクローニン
グが可能である。 ・方向的な遺伝子のクローニング:ccBの左側にSalI、BamHI、Xm
nI(平滑(blunt))、またはKpnI;右側にNotI、XhoI、X
baI、またはEcoRV(平滑)。 ・XmnI部位において、平滑アミノ末端を有する遺伝子または遺伝子フラグメ
ントのクローニング。XmnI部位は、真核生物発現のために最も好ましい6つ
の塩基のうちの4つを有し(例えば、以下の実施例13を参照のこと)、その結
果クローン化されるべきDNAの最初の3塩基は、ATGであり、オープンリー
ディングフレーム(ORF)は、それが適切な目的ベクターで転写される場合、
真核生物細胞(例えば、哺乳動物細胞、昆虫細胞、酵母細胞)において発現され
る。さらに、pENTR11において、ATGにて原核生物宿主細胞(特に、細
菌細胞(例えば、E.coli))のタンパク質合成を開始させるために、Sh
ine−Dalgarno配列を8bp上流に配置する。 ・高度に特異的なTEV(Tobacco Etchウイルス)プロテアーゼ(
Life Technologies,Inc.より入手可能)を使用して、ア
ミノ末端融合物(例えば、His6、GSTまたはチオレドキシン)を切断する
工程。目的の核酸分子を、平滑XmnI部位でクローン化する場合、TEV切断
は、発現されたタンパク質のアミノ末端側に2つのアミノ酸を残す。 ・制限酵素およびリガーゼを用いるクローニングの間に、未切断エントリベクタ
ー分子または一本鎖切断エントリベクターに対して、選択する工程。ccB遺伝
子が、二重消化で除去されない場合、ccB遺伝子は、ccBに対して細胞を耐
性にする変異を含まない任意のレシピエントE.coli細胞を殺す(例えば、
1999年3月2日に出願された米国仮出願第60/122,392号を参照の
こと(この開示は、本明細書中にその全体が参考として援用される))。 ・全てのクローニング部位において、ORFを有するアミノ融合物を産生させる
工程。ccdB遺伝子の上流(attL1リーディングフレーム内)には終止コ
ドンは存在しない。 さらに、pENTR11はまた、以下の用途において、有用である; ・開始ATGにおいてNcoI部位を有するcDNAを、NcoI部位へクロー
ニングする工程。XmnI部位と同様に、この部位は、真核生物発現のために最
も好ましい6塩基のうちの4つを有している。また、ATGにて原核生物宿主細
胞(特に、細菌細胞(例えば、E.coli))のタンパク質合成を開始させる
ために、Shine−Dalgarno配列を8bp上流に配置する。 ・カルボキシ末端融合物に対するリーディングフレームコンベンション(con
vention)と同じ位相で配置されるORFを有するカルボキシ融合タンパ
ク質を産生する工程。
【0221】 表1は、エントリベクターのいくつか非限定例、およびそれらの特徴をいくつ
か列挙しており、そして図10〜20は、それらのクローニング部位を示す。表
1に列挙される全てのエントリベクターは、Life Technologie
s,Inc.,Rockville,Marylandから商業的に入手可能で
ある。本明細書中では特に列挙されない他のエントリベクター(代替的特徴また
はさらなる特徴を含む)を、本明細書中に含まれる開示を考慮すると、分子生物
学および細胞生物学の慣用的な方法を使用して、当業者は作製し得る。
【0222】
【表1】 エントリベクターpENTR1A(図10Aおよび10B)、pENTR2B
(図11Aおよび11B)ならびにpENTR3C(図12Aおよび12B)は
、制限部位が、異なるリーディングフレーム内にあるということを除いて、ほと
んど同一である。エントリベクターpENTR4(図13Aおよび13B)、p
ENTR5(図14Aおよび14B)、ならびにpENTR6(図15Aおよび
15B)は、平滑DraI部位が、ATGメチオニンコドンを含む部位で置換さ
れている以外は、本質的にpENTR1Aと同一である(pENTR4において
はNcoI、pENTR5においてはNdeI、およびpENTR6においては
SphI)。開始ATGにこれらの部位の一つを含む核酸分子が、これらのエン
トリベクター内に簡便にクローン化され得る。pENTR4のNcoI部位は、
真核生物細胞における核酸分子の発現のために特に有用である。なぜなら、Nc
oI部位は、効率的な翻訳を提供する多くの塩基を含むからである(以下の実施
例13を参照のこと)。(pENTR5のNdeI部位へクローン化される目的
の核酸分子は、真核生物細胞において高度に発現され得るとは予期されない。な
ぜなら、開始ATGから−3位にあるシトシンは、真核生物遺伝子においてはめ
ったにないからである)。
【0223】 エントリベクターpENTR7(図16Aおよび16B)、pENTR8(図
17Aおよび17B)、ならびにpENTR9(図18Aおよび18B)は、a
ttL1部位とクローニング部位との間にTEVプロテアーゼに対する認識部位
を含む。XmnI(平滑)、NcoI、およびNdeIに対する切断部位はそれ
ぞれ、これらのエントリベクターにおいて一番多い5’部位である。アミノ融合
物は、核酸分子がこれらのエントリベクターにクローン化される場合、効率的に
除去され得る。TEVプロテアーゼは、非常に活性であり、かつ高度に特異的で
ある。
【0224】 (実施例5:リーディングフレームの制御) クローン化される核酸分子の発現において最も用心しなければならない課題の
一つは、リーディングフレームが正確であることを確認することである(リーデ
ィングフレームは、融合物が2つのORF(例えば、目的の核酸分子とHis6
もしくはGSTドメインとの間)の間で作製される場合、重要である)。本発明
の目的のために、以下のコンベンションを採用した:任意のエントリベクターに
クローン化されたDNAのリーディングフレームは、図16A、pENTR7に
示されるattB1部位の位相と同じ位相でなければならない。attL1部位
の6つのAは、2つのリジンコドン(aaa aaa)に分割されるということ
に注意する。アミノ融合物を作製する目的ベクターを、このリーディングフレー
ムにattR1部位を入れるように構築した。また、カルボキシ末端融合物のた
めの目的ベクターを構築し、それらのベクターとしては、His6(pDEST
23;図43)、GST(pDEST24;図44)、またはチオレドキシン(
pDEST25;図45)C末端融合配列を含むベクターが挙げられる。
【0225】 従って、目的の核酸分子をエントリベクターにクローン化し、その結果att
L1部位内のaaa aaaリーディングフレームが、核酸分子のORFと同じ
位相である場合、アミノ末端融合物が、全ての融合タグについて自動的に正確に
位相が等しくされる。これは、通常の場合を越える有意な改善であり、ここで各
々の異なるベクターは、異なる制限部位および異なるリーディングフレームを有
し得る。
【0226】 エントリベクターおよび目的ベクターの最も適切な組み合わせの選び方の実際
的な例については、実施例15を参照のこと。
【0227】 (材料) 他に示されない限り、本明細書中に含まれる残りの実施例において、以下の
材料を使用した。 5×LR反応緩衝液: 200〜250mM(好ましくは、250mM)Tris−HCl、pH7.
5 250〜350mM(好ましくは、320mM)NaCl 1.25〜5mM(好ましくは、4.75mM)EDTA 12.5〜35mM(好ましくは22〜35mMおよび最も好ましくは35m
M) スペルミジン−HCl 1mg/mlウシ血清アルブミン GATEWAYTMLR ClonaseTM酵素混合物: 4μl当たりの1×LR反応緩衝液: 150ngカルボキシ−His6−タグ化Int(1998年11月13日に
出願された米国特許出願第60/108,324号、および1999年12月1
2日に出願された同第09/438,358号(両出願は本明細書中に参考とし
て全体が援用される)を参照のこと) 25ngカルボキシ−His6−タグ化Xis(1998年11月13日に出
願された米国特許出願第60/108,324号、および1999年12月12
日に出願された同第09/438,358号(両出願は本明細書中に参考として
全体が援用される)を参照のこと) 30ng IHF 50% グリセロール 5×BP反応緩衝液: 125mM Tris−HCl、pH7.5 110mM NaCl 25mM EDTA 25mM スペルミジン−HCl 5mg/ml ウシ血清アルブミン GATEWAYTMBP ClonaseTM酵素混合物: 4μl当たりの1×BP反応緩衝液: 200ngカルボキシ−His6−タグ化Int(1998年11月13日に
出願された米国特許出願第60/108,324号、および1999年12月1
2日に出願された同第09/438,358号(両出願は本明細書中に参考とし
て全体が援用される)を参照のこと) 80ng IHF 50% グリセロール 10×クロナーゼ(Clonase)停止溶液: 50mM Tris−HCl、pH8.0 1mM EDTA 2mg/ml プロティナーゼK (実施例6:LR(「目的」)反応) 目的の核酸分子(そしてこの核酸分子は、最終的にはこの核酸分子によりコー
ドされるポリペプチドの産生のために宿主細胞内に導入され得る)を含む新しい
発現クローンを作製するために、目的の核酸分子を含む、本明細書中に記載され
るように調製されるエントリクローンまたはベクターを、目的ベクターと反応さ
せる。本実施例において、attL部位に隣接するβ−Gal遺伝子を、エント
リクローンから目的ベクターに移動する。 必要とされる材料: ・5×LR反応緩衝液 ・目的ベクター(好ましくは、線状化された)、75〜150ng/μl ・目的の核酸分子を含む、エントリクローン、8μl以下のTE緩衝液中100
〜300ng ・陽性コントロールエントリクローン(pENTR−β−Gal)DNA(以下
の注記を参照のこと) ・陽性コントロール目的ベクター、pDEST1(pTrc)、75ng/μl ・GATEWAYTMLR ClonaseTM酵素混合物(−80℃にて保存) ・10×クロナーゼ停止溶液 ・pUC19DNA、10pg/μl ・化学的コンピテントE.coli細胞(能力:1×107CFU/μg以上)
、400μl ・LBプレート含有アンピシリン(100μg/ml)およびメチシリン(20
0μg/ml)±X−galおよびIPTG(以下を参照のこと) (注記) エントリークローン(Entry Clone)DNAの調製:RNaseを
用いて処理したMiniprep DNAが、十分働く。GATEWAYTM反応
が、20μlの反応混合物当たり最適な約100〜300ngのエントリークロ
ーン(Entry Clone)を有するようなので、クローンされるべきDN
Aの合理的に正確な定量化(±50%)がアドバイスされる。
【0228】 陽性コントロールエントリークローン(Entry Clone)、pENT
R−β−Galは、アンピシリン(100μg/ml)およびメチシリン(20
0μg/ml)に加えて、IPTGおよびBluo−gal(またはX−gal
)を含むLBプレート上の予期される青コロニー対白コロニーの数に基づくコロ
ニーの機能的分析を可能にする。β−ガラクトシダーゼは、大きなタンパク質で
あるので、SDSタンパク質ゲル上で、多くのより小さなタンパク質よりも顕著
ではないバンドをしばしば生じる。
【0229】 陽性コントロールエントリーベクター(Positive Control
Entry Vector)pENTER−β−Galにおいて、β−Galの
コード配列は、pENTR11(図20Aおよび20B)にクローン化されてお
り、翻訳開始シグナルがE.coliならび真核生物細胞における発現を可能に
する。陽性コントロール目的ベクター(Destination Vector
)(例えば、pDEST1(図21))は、好ましくは直線化される。
【0230】 X−galおよびIPTGプレートを調製するために、以下のプロトコルのい
ずれかが使用され得る: A.ガラス棒を用いて、LB寒天プレートの表面上に、40μlのDMF中の
20mg/ml X−gal(またはBluo−gal)および4μlの200
mg/ml IPTGを広げる。細胞をプレーティングする前に、37℃で3〜
4時間寒天に液体を吸着させる。
【0231】 B.プレートに注ぐ直前に、液体LB寒天に約45℃で、50μg/mlにす
るためにX−gal(またはBluo−Gal)(DMF中20mg/ml)を
、そして0.1〜1mMにするためにIPTG(水中で200mM)を加える。
X−galおよびBluo−Galを光遮蔽した容器中に保存する。
【0232】 コロニーの色は、37℃で一晩インキュベーションした後に、数時間5℃でプ
レートに配置することによって高められ得る。プロトコルBは、Aよりも一貫し
たコロニーの色を与え得るが、Aは、選択されたプレートが、短い注目で必要と
される場合、より便利である。
【0233】 Clonase反応における組換えは、長時間続く。45〜60分のインキュ
ベーションが通常十分であるが、大きなDNAを用いる反応、または親DNAの
両方がスーパーコイル化される反応、または低いコンピテンスの細胞に形質転換
される反応は、25℃で2〜24時間のような長いインキュベーション時間を用
いて改良され得る。
【0234】 (手順) 1.以下のように反応を組み立てる(Clonase LRを凍結貯蔵所から
移す前に、GATEWAYTM LR ClonaseTM Enzyme Mix
(「Clonase LR」)以外全ての成分を室温で合わせる):
【0235】
【表2】 2.GATEWAYTM LR ClonaseTM Enzyme Mixを−
80℃のフリーザーから移し、すぐに氷上に置く。Clonaseは溶かすのに
数分間のみかかる。
【0236】 3.GATEWAYTM LR ClonaseTM Enzyme Mixの4
μlを反応物2番および4番に加える。
【0237】 4.GATEWAYTM LR ClonaseTM Enzyme Mixを−
80℃のフリーザーに戻す。
【0238】 5.チューブを25℃で少なくとも60分間インキュベートする。
【0239】 6.Clonase Stop溶液2μlをすべての反応物に加える。20分
間37℃でインキュベートする。(この工程は、通常、10〜20倍、得たコロ
ニーの総数を増加する)。
【0240】 7.2μlを100μlのコンピテントE.coliに形質転換する。100
μg/mlでアンピシリンを含むプレート上で選択する。
【0241】 (実施例7:E.coliの形質転換) 本発明の組換えクローニングシステムを使用して調製されたクローニングベク
ターまたは発現ベクター(Expression Vector)を導入するた
めに、いずれかの標準E.coli形質転換プロトコルが満足するはずである。
以下の工程は、最高の結果のために推奨される: 1.コンピテント細胞の混合物およびRecombinational Cl
oning System反応産物を、熱ショック工程の前に少なくとも15分
静置させる。これは、組換えタンパク質がDNAから解離するための時間を与え
、そして形質転換効率を向上する。
【0242】 2.反応物を約1%〜5%の効率を期待する。すなわち、2μlの反応物は、
少なくとも100pgの発現クローン(Expression Clone)プ
ラスミドを含むべきである(反応中の各親プラスミドの量、および引き続く希釈
を考慮する)。E.coli細胞は、107CFU/μgのコンピテンスを有す
る場合、全形質転換がアンピシリンプレート上に広げられるならば、100pg
の所望のクローンプラスミドは、約1000以上のクローンを与える。
【0243】 3.コントロールpUC DNA形質転換を常に行う。コロニーの数が予期し
たものでない場合、pUC DNA形質転換によって、問題があった場所の指示
が与えられる。
【0244】 (実施例8:attB−PCR産物の調製) 以下の実施例9に記載されるPCRクローニング方法でのattB−PCR産
物の調製のために、attB1配列およびattB2配列を含むPCRプライマ
ーを使用する。attB1プライマー配列およびattB2プライマー配列は、
以下である: attB1:5’−GGGGACAAGTTTGTACAAAAAAGCAGG
CT−(テンプレート特異的配列)−3’ attB2:5’−GGGGACCACTTTGTACAAGAAAGCTGG
GT−(テンプレート特異的配列)−3’ attB1配列は、アミノプライマーに加えられるべきであり、attB2配列
は、カルボキシプライマーに加えられるべきである。これらのプライマーのそれ
ぞれの5’末端の4グアニンは、本発明のクローニング方法における使用のため
に基質として、最小の25bp attB配列の効率を高める。
【0245】 標準PCR条件を使用して、PCR産物を調製し得る。以下の提案されたプロ
トコルは、PLATINUM Taq DNA Polymerase Hig
h Fidelity(登録商標)(Life Technologies,I
ncから市販(Rockville,MD))を使用する。この酵素混合物は、
ホットスタート(hot start)の必要性を排除し、Taqに対する忠実
度を改善し、そしてゲノムテンプレート上においてさえ、200bp〜10kb
またはそれ以上のアンプリコンサイズの幅広い範囲の合成を可能にする。
【0246】 (必要とされる材料) ・PLATINUM Taq DNA Polymerase High Fi
delity(登録商標)(Life Technologies,Inc) ・テンプレートに特異的なattB1含有プライマー対およびattB2含有プ
ライマー対(上記を参照のこと) ・DNAテンプレート(直線化されたプラスミドまたはゲノムDNA) ・10× High Fidelity PCR Buffer ・10mM dNTP混合物 ・PEG/MgCl2 Mix(30%PEG8000、30mM MgCl2) (手順) 1.)反応を以下のように組み立てる:
【0247】
【表3】 *より多数のプラスミドテンプレートの使用は、より少ないサイクル(10〜1
5)のPCRを可能にし得る。
【0248】 2.)適切に、二滴の鉱油を加える。
【0249】 3.)30秒間94℃で変性させる。
【0250】 4.)以下を25サイクル行う: 94℃を15秒〜30秒 55℃を15秒〜30秒 テンプレート1kb当たり68℃を1分間。
【0251】 5.)PCR反応に続いて、産物の収率および均一性を評価するために、サイ
ズ標準(例えば、1Kb Plus Ladder,Life Technol
ogies,Inc)および定量標準(例えば、Low Mass Ladde
r,Life Technologies,Inc)とともに、1〜2μlの反
応混合物をアガロースゲルに適用する。
【0252】 PCR産物の精製は、エントリーベクター(Entry Vector)へ効
率的にクローン化し得るattBプライマーダイマーを除くために、推奨される
。以下のプロトコルは、fastであり、<300bpのサイズのDNAを除去
する: 6.)50μlのPCR反応物をTEを用いて200μlに希釈する。
【0253】 7.)100μl PEG/MgCl2溶液を加える。混合し、そして室温で
10分間13,000RPMで素早く遠心分離する。上清を除く(ペレットは、
透明であり、見るのが困難である)。
【0254】 8.)ペレットを50μlのTEに溶解し、ゲル上で回収をチェックする。
【0255】 開始PCRテンプレートが、Kanrについての遺伝子を含むプラスミドであ
る場合、未反応の残りの開始プラスミドが、GATEWAYTM Cloning
System反応の形質転換由来の偽陽性コロニーの潜在的な供給源であるの
で、プラスミドを分解するために、完了したPCR反応物を制限酵素DpnIで
処理することが得策である。約5ユニットのDpnIを完了したPCR反応物に
添加し、そして15分間37℃でインキュベートすることによって、この潜在的
な問題は除去される。PCR産物をGATEWAYTM Cloning Sys
tem反応において使用する前に、65℃で15分間DpnIを熱不活性化する
【0256】 (実施例9:BP(「Gateward」)反応を介するエントリーベクター
(Entry Vector)へのattB−PCRのクローニング) PCRプライマーへの5’末端attB配列の付加は、GATEWAYTM
P ClonaseTM Enzyme Mixの存在下でのDonor(att
p)Plasmidを用いた組換えに効率的な基質であるPCR産物の合成を可
能にする。この反応は、PCR産物のエントリークローン(Entry Clo
ne)を産生する(図8を参照のこと)。
【0257】 attB PCR基質を用いるGateward Cloningの条件は、
attB−PCR産物(図8を参照のこと)を発現クローン(Expressi
on Clone)の代わりに使用し、そしてattB−PCR陽性コントロー
ル(attB−tetr)を発現クローン陽性コントロール(Expressi
on Clone Positive Control)(GFP)の代わりに
使用することを除いて、BP Reaction(以下の実施例10を参照のこ
と)の条件と同じである。
【0258】 (必要とされる材料:) ・5×BP Reaction Buffer ・所望のattB−PCR産物DNA、8μl以下のTE中、50〜100ng
。 ・Donor(attP)Plasmid(図49〜54)、75ng/μl、
スーパーコイルDNA。 ・attB−tetr PCR産物陽性コントロール、25ng/μl。 ・GATEWAYTM BP ClonaseTM Enzyme Mix(−80
℃で保存)。 ・10×Clonase Stop Solution。 ・pUC19 DNA、10pg/μl。 ・化学的コンピテントE.coli細胞(コンピテンス:1×107CFU/μ
g以上)、400μl。
【0259】 (注記:) ・attB−PCR DNAの調製:実施例8を参照のこと。 ・Positive Control attB−tetrPCR産物は、それ
自身のプロモーターとともに、pBR322のtetr遺伝子の機能性コピーを
含む。コントロールBP Reactionの形質転換物をカナマイシン(50
μg/ml)プレート上(kanr Donor Plasmidを使用する場
合;図49〜52を参照のこと)に、または代替の選択試薬(例えば、genr
Donor Plasmidが使用される場合、ゲンタマイシン、図54を参
照のこと)のプレートにプレートし、次いで、これらのコロニーの約50個をテ
トラサイクリン(20μg/ml)を有するプレート上に摘み上げ、陽性コント
ロール反応由来のコロニーの機能性tetrを含むエントリークローン(Ent
ry Clone)の割合が決定され得る(%発現クローン(Expressi
on Clone)=(tetr+kanr(またはgenr)コロニーの数/k
anr(またはgenr)コロニー)。
【0260】 (手順:) 1.反応を以下のように組み立てる。GATEWAYTM BP Clonas
TM Enzyme Mixを凍結貯蔵所から移す前に、GATEWAYTM
P ClonaseTM Enzyme Mix以外、全ての成分を合わせる。
【0261】
【表4】 2.GATEWAYTM BP ClonaseTM Enzyme Mixを−
80℃のフリーザーから移し、すぐに氷上に置く。Clonaseを溶かすには
数分だけかかる。
【0262】 3.GATEWAYTM BP ClonaseTM Enzyme Mixの4
μlをサブクローニング反応に加え、混合する。
【0263】 4.GATEWAYTM BP ClonaseTM Enzyme Mixを−
80℃のフリーザーに戻す。
【0264】 5.25℃で少なくとも60分間インキュベートする。
【0265】 6.2μlのProteinase K(2μg/μl)を全ての反応物に加
える。20分間37℃でインキュベートする。
【0266】 7.上記の3.2により、2μlを100μlのコンピテントE.coliに
形質転換する。カナマイシン50μg/mlを含むLBプレート上で選択する。
【0267】 (結果:) 初期の実験において、pBR322由来のtetRおよびampRを増幅する
ためのプライマーが、tetR特異的標的配列またはampR特異的標的配列の
み、標的配列およびattB1(前進(forward)プライマーについて)
配列またはattB2(逆プライマーについて)配列(図9に示される)、ある
いは4つのグアニジンの5’テールを有するattB1配列またはattB2配
列を含むように構築された。これらのプライマーの構築は、図65に示される。
これらのプライマーを使用するpBR322由来のtetRおよびampRのP
CR増幅および本発明の組換えクローニングシステムを使用する宿主細胞へのP
CR産物のクローニングの後に、図66に示される結果が得られた。これらの結
果は、attB配列を含むプライマーが、テトラサイクリンプレートおよびアン
ピシリンプレート上で幾分多い数のコロニーを提供したことを示した。しかし、
attB配列に加えて、プライマー上に、4または5グアニジンの5’伸長を含
むことは、図66および67に示されるように、有意により良いクローニングの
結果を提供した。これらの結果は、組換えクローニングを使用するPCR産物の
クローニングについて最適のプライマーが、4または5グアニン塩基の5’伸長
を有する組換え部位配列を含む。
【0268】 attB含有PCR産物とattP含有Donorプラスミドとの間の最適化
学量論を決定するために、PCR産物およびDonorプラスミドの量が、BP
Reactionの間で変化される実験が行われた。次いで、反応混合物は、
宿主細胞に形質転換され、上記のようにテトラサイクリンプレート上にプレート
された。結果は図68に示される。これらの結果は、tet遺伝子のサイズ範囲
におけるPCR産物を用いた最適の組換えクローニングの結果について、att
P含有Donorプラスミドの量が、約100〜500ng(最も好ましくは、
約200〜300ng)の間であり、一方、attB含有PCR産物の最適濃度
が、20μl反応当たり、約25〜100ng(最も好ましくは、約100ng
)であることを示す。
【0269】 次いで、本発明の組換えクローニングアプローチによるクローニングの効率に
対するPCR産物のサイズの効果を試験するために実験を行った。attB1お
よびattB2部位を、256bp、1kb、1.4kb、3.4kb、4.6
kb、6.9kbおよび10.1kbのサイズで含むPCR産物を上記のように
調製し、そしてエントリーベクターにクローン化し、そして宿主細胞をクローン
化PCR産物を含むエントリーベクターを用いて形質転換した。各PCR産物に
ついてクローニング効率を、以下のように、pUC19陽性コントロールプラス
ミドのクローニングに対して計算した。
【0270】
【化21】 図69A〜69C(256bpのPCRフラグメントについて)、図70A〜
70C(1kbのPCRフラグメントについて)、71A〜71C(1.4kb
PCRフラグメントについて)、図72A〜72C(3.4kb PCRフラ
グメントについて)、図73A〜73C(4.6kbのPCRフラグメントにつ
いて)、74(6.9kbのPCRフラグメントについて)および図75〜76
(10.1kbのPCRフラグメントについて)に、これらの実験の結果を示す
。これらの図に示された結果を、異なる重量およびモルの入力PCR DNAに
ついて、図77に要約した。
【0271】 ともに、これらの結果は、本発明の組換えクローニングシステムにおいて、a
ttB含有PCR産物が、比較的効率的に、約0.25kbから約5kbまでの
クローンのサイズにわたることを証明する。PCR産物が約5kbより非効率的
に大きくなるにつれて(明らかに、融合体の遅い分解による)、組換え反応の間
のインキュベーション時間がより長くなり、これらのより大きなPCRフラグメ
ントのクローニングの効率を改善する。あるいは、低レベルの入力attpドナ
ープラスミドおよびおそらくattB含有PCR産物を使用することによって、
および/または融合体のより迅速な分解を補助するための反応条件を(例えば、
緩衝液条件)調整することによって、大きな(約5kbより大きい)PCRフラ
グメントのクローニングの効率を改良することが可能であり得る。
【0272】 (実施例10:BP反応) Gateward(「エントリー(Entry)」)反応の1つの目的は、発
現クローン(Expression Clone)をエントリークローンに変換
することである。これは、発現クローンcDNAライブラリーから個々の発現ク
ローンを単離し、そして目的の核酸分子を別の発現ベクター(Expressi
on Vector)にトランスファーすることを望むか、またはattBもし
くはattLライブラリーから分子の集団を移動することを所望する場合、有用
である。あるいは、発現クローンを変異し得、ここで1つ以上の新しい発現ベク
ターに目的の変異された核酸分子をトランスファーすることを所望する。両方の
場合において、目的の核酸分子をエントリークローンに変換することがまず必要
である。
【0273】 (必要とされる材料) ・5×BP反応緩衝液 ・発現クローンDNA、8μl以下のTE中100〜300ng ・ドナー(attp)ベクター、75ng/μl、スーパーコイルDNA ・正のコントロールattB−tet−PCR DNA、25ng/μl ・GATEWAYTM BP ClonaseTM Enzyme Mix(−80
℃で保存) ・クロナーゼ停止溶液(Clonase Stop Solution)(プロ
テイナーゼK、2μg/μl) (注意:) (発現クローンDNAの調製:RNアーゼワークスウェルで処理したMini
prep DNA) 1.LR反応(実施例14を参照のこと)と共に、BP反応は、反応するDN
Aのトポロジーによって強く影響される。一般的に、DNAが両方とも直鎖であ
るかまたは両方ともスーパーコイルである反応と比較して、DNAの一方が直鎖
であり他方がスーパーコイルである場合、最も効率的である。さらに、attB
発現クローン(ベクター内のどこでも)を直線化することによって、一般的に、
ドナー(attP)プラスミド(Donor(attP)Plasmid)を直
線化することより多くのコロニーを与える。発現クローンベクター内に適切な切
断部位を発見することが困難であることを示す場合、attP1部位とattP
2部位との間で(例えば、NcoI部位で)ドナー(attP)プラスミドを直
線化し得、ccdB遺伝子を回避する。ドナー(attP)プラスミドのマップ
は、図49〜54に与えられる。
【0274】 (手順) 1.以下の通りに反応を組み立てる。フリーザーからGATEWAYTM BP
ClonaseTM Enzyme Mixを除去する前に、GATEWAYTM BP ClonaseTMEnzyme Mixを除く全ての成分を室温で合わ
せる。
【0275】
【表5】 2.−80℃のフリーザーからGATEWAYTM BP ClonaseTM
Enzyme Mixを取り出し、直ぐに氷上に置く。この混合物は、たったの
2、3分で解凍した。
【0276】 3.4μlのGATEWAYTM BP ClonaseTM Enzyme M
ixをサブクローニング反応に加え、混合する。
【0277】 4.−80℃フリーザーにGATEWAYTM BP ClonaseTM En
zyme Mixを戻す。
【0278】 5.25℃で、少なくとも60分間チューブをインキュベートする。attB
DNAおよびattP DNAの両方がスーパーコイルである場合、25℃で
の2〜24時間のインキュベーションを推薦する。
【0279】 6.2μlのクロナーゼ停止溶液(Clonase Stop Soluti
on)を加える。37℃で10分間インキュベートする。
【0280】 7.上記のように、2μlを100μlの適格なE.coliに形質転換する
。50μg/mlのカナマイシンを含有するLBプレート上で選択する。
【0281】 (実施例11:標準クローニング法を使用する、エントリーベクターへのPD
R産物のクローニング) (PCR産物のクローニングのためのエントリーベクターの調製) 本発明の全てのエントリーベクターは、「左」制限部位と「右」制限部位との
間のスタファー(stuffer)として死の遺伝子ccdBを含む。この配置
の利点は、両方の制限酵素で切断されなかったベクター由来のバックグラウンド
が実質的に存在しないことである。なぜなら、ccdB遺伝子の存在は、全ての
標準E.coli株を殺傷するためである。従って、ccdBフラグメントを除
去するために、各エントリーベクター(Entry Vector)を2回切断
する必要がある。
【0282】 第2の制限酵素でエントリーベクターを消化した後、ホスファターゼ(子ウシ
腸管アルカリホスファターゼ、CIAP、または熱感受性アルカリホスファター
ゼ、TSAP)で反応を処理することを強く推薦する。このホスファターゼは、
反応混合物に直接添加され得、追加の時間インキュベートされ得、そして不活性
化され得る。この工程は、ベクターとccdBフラグメントの両方を脱リン酸化
し、その結果、次のライゲーションの間、ccdBフラグメントとエントリーベ
クターの終点についての目的のDNAとの間に競合は少ない。
【0283】 (PCR産物の平滑クローニング) 一般に、PCR産物は、5’ホスファターゼを有さず(なぜなら、プライマー
は通常5’OHであるため)、そしてそれらは、平滑末端化される必要はない(
この後者の点で、プライマーの配列が単一の3’塩基の付加に影響を及ぼす方法
についての議論については、Brownsteinら、BioTechniqu
es 20:1006、1996を参照のこと)。以下のプロトコールは、これ
らの2つの欠陥を修復する。
【0284】 0.5mlのチューブにおいて、エタノールによって、約40ngのPCR産
物を沈殿させる(アガロースゲルから判断されるように)。
【0285】 1. 1μlの10mM rATP、1μlの混合された2mM dNTP(
すなわち、2mM dATP、2mM dCTP、2mM dTTP、および2
mM dGTP)、2μlの5×T4ポリヌクレオチドキナーゼ緩衝液(350
mM Tris HCl(pH7.6)、50mM MgCl2、500mM
KCl、5mM 2−メルカプトエタノール)10単位T4ポリヌクレオチドキ
ナーゼ、1μl T4 DNAポリメラーゼ、および10μlに合わせるための
水を含む10μlに、沈殿したDNAを溶解する。
【0286】 2. 37℃で10分間チューブをインキュベートし、次いで65℃で15分
間インキュベートし、冷却し、任意の凝縮物をチューブの先端にもたらすために
軽く遠心分離にかける。
【0287】 3. 5μlのPEG/MgCl2溶液を加え、混合し、そして室温で10分
間遠心分離する。上清を廃棄する。
【0288】 4. 2μlの5×T4 DNAリガーゼ緩衝液(Life Technol
ogies,Inc.)、0.5単位のT4 DNAリガーゼ、および約50n
gの平滑末端化したホスファターゼ処理エントリーベクターを含む10μl中で
見えない沈殿物を溶解する。
【0289】 5. 25℃で1時間インキュベートし、次いで10分間65℃でインキュベ
ートする。90μlのTEを加え、10μlを50〜100μlの適格なE.c
oliに形質転換する。
【0290】 6. カナマイシン上に置く。
【0291】 (注意:) 上記プロトコールにおいて、工程bからcは、同時に(T4 DNAポリメラ
ーゼのエキソヌクレアーゼおよびポリメラーゼ活性を通して)PCR産物の末端
を磨き、および(T4ポリヌクレオチドキナーゼを使用して)5’末端をリン酸
化する。キナーゼを不活性化することが必要であり、その結果、工程eにおいて
平滑末端化され、脱リン酸化されたベクターは、自己ライゲートし得ない。工程
d(PEG沈殿)は、全ての小分子(プライマー、ヌクレオチド)を除去し、そ
してまたクローン化されたPCR産物の収量を50倍改善することが見出された
【0292】 (制限酵素を用いる消化後のPCR産物のクローンニング) 制限酵素で消化されたPCR産物の効率的なクローニングは、3つの工程を包
含する:TaqDNAポリメラーゼの不活性化、制限酵素の効率的な切断、およ
び小さなDNAフラグメントの除去。
【0293】 TaqDNAポリメラーゼの不活性化:TaqDNAポリメラーゼおよびdN
TPのRE消化への繰越は、PCR産物をクローニングする際の成功率を低下さ
せる(D.Foxら、FOCUS20(1):15、1998)。なぜなら、T
aqDNAポリメラーゼは、粘着性末端に充填し得、末端を平滑末端化するため
に塩基を加え得るためである。TaqQuenchTM(Life Techno
logies,Inc.,;Rockville,Marylandから入手可
能)またはフェノールによる抽出が、Taqを不活性化するために使用され得る
【0294】 効率的な制限酵素切断:各PCRプライマーの5’末端における過剰の塩基は
、PCR産物の末端付近のRE切断を補助する。安価なプライマーのアベイラビ
リティーによって、制限部位の5’側上の6〜9個の塩基を加えることは、末端
のほとんどが消化されることを保証する優れた投入である。5倍過剰の制限酵素
を用いた1時間以上のDNAのインキュベーションは、成功を保証する。
【0295】 ライゲーション前の小分子の除去:プライマー、ヌクレオチド、プライマーダ
イマー、および制限酵素消化によって産生された小さなフラグメントは、クロー
ニングベクターへのPCR産物の所望されるライゲーションを、全て阻害し得る
かまたは競合し得る。このプロトコールは、小分子を除去するためにPEG沈殿
を使用する。
【0296】 (制限酵素を用いてPCR産物の末端を切断するためのプロトコール) 1.PCR産物中のTaqDNAポリメラーゼの不活性化 オプションA:フェノールによる抽出 A1.TEで200μlにPCR反応物を希釈する。等容量のフェノール:ク
ロロホルム:イソアミルアルコールを加え、20秒間激しく撹拌し、1分間室温
で遠心分離する。下相を廃棄する。
【0297】 A2.DNAからフェノールを抽出し、以下の通りに濃縮する。等量の2−ブ
タノール(所望される場合、Aldrichの「Oil Red O」で赤色に
着色する)を加え、軽く撹拌し、室温で軽く遠心分離する。ブタノール上相を廃
棄する。2−ブタノールを用いた抽出を繰り返す。この時点において、下水相の
容量は、顕著に減少するはずである。2−ブタノールの上相を廃棄する。
【0298】 A3.エタノールで、上記抽出液の水相からDNAを沈殿させる。200μl
の適切な制限酵素(RE)緩衝液に溶解する。
【0299】 オプションB:TaqQuenchによる不活性化 B1.エタノールで、適切な量のPCR産物(100ng〜1μg)を沈殿さ
せ、200μlの適切なRE緩衝液に溶解する。
【0300】 B2.2μlのTaqQuenchを加える。
【0301】 2.10〜50単位の制限酵素を加え、少なくとも1時間インキュベートする
。PCR産物の他端における消化のために緩衝液を交換する必要がある場合、エ
タノールで沈殿させる。
【0302】 3.1/2容量のPEG/MgCl2混合物をRE消化に加える。十分に混合
し、直ぐに室温で10分間遠心分離する。上清(ペレットは通常見えない)を廃
棄し、数分間再び遠心分離し、任意の残りの上清を廃棄する。
【0303】 4.適切な容量(元の増幅反応におけるPCR産物の量に依存する)のTEに
DNAを溶解し、回収を確証するために、アガロースゲルにアリコートを塗布す
る。クローニングのために使用される20〜100ngの適切なエントリーベク
ターを同じゲルに塗布する。
【0304】 (実施例12:GATEWAYTMCloning Reaction Pro
ductsの予想されるサイズの決定) 配列を電気的に切断しつなぎ合わせるソフトウェアプログラムにアクセスする
場合、GATEWAYTMCloning System組換え産物のサイズおよ
び制限パターンの予測を補助するために電気的クローンを生成し得る。
【0305】 GATEWAYTMCloning System組換え反応において酵素In
tによって実施される切断工程およびライゲーション工程は、7−bp5’−末
端突出を形成する制限酵素切断を模倣し、続いて娘分子の末端を封じるライゲー
ション工程が実施される。クロナーゼカクテル中に存在する組換えタンパク質(
以下の実施例19を参照のこと)は、全ての4つの型のatt部位内に存在する
15bpコア配列(種々の型のatt部位の各々に特徴的な他の隣接配列に加え
て)を認識する。
【0306】 これらの部位を、それらが制限部位であるかのように、ソフトプログラムで処
理することによって、種々の目的ベクター(Destination Vect
or)によってエントリークローンを切断し得、そしてつなぎ合わせ得、そして
GATEWAYTMCloning System反応からの予想される結果の正
確なマップおよび配列が得られ得る。
【0307】 (実施例13:タンパク質発現(Protein Expression)) (タンパク質発現の簡単な概説) 転写:E.coli発現ベクター中の最も通常使用されるプロモーターは、l
acプロモーターの改変体であり、そしてこれらはIPTGを成長培地に添加す
ることによって、刺激され得る。通常、発現が所望されるまでプロモーターをオ
フに維持することが良く、その結果、宿主細胞は、幾つかの異種タンパク質の過
多によってシック(sick)にならない。これは、E.coliに使用される
lacプロモーターの場合において、合理的に容易である。lacリプレッサー
タンパク質を作製するために、lacI遺伝子(またはそのより増殖性関連の、
lacIq遺伝子)を供給する必要があり、これは、プロモーター付近で結合し、
転写レベルを低く維持する。E.coli発現についての幾つかの目的ベクター
は、この目的のためにそれら自体のlacIq遺伝子を保有する。(しかし、l
acプロモーターは、IPTGの非存在下においてでさえ、常にわずかに「on
」である。) 真核細胞中における転写を制御することは、簡単または効率的とは程遠い。B
ujardらのテトラサイクリン系は、最も成功したアプローチであり、目的ベ
クター(pDEST11;図31)の1つは、この機能を供給するために構築さ
れた。
【0308】 翻訳:リボソームは、mRNA内に存在する情報をタンパク質に変換する。リ
ボソームは、メチオニン(AUG)コドンを探すRNA分子を走査し、これは、
ほぼ全ての新生タンパク質に取りかかる。しかし、リボソームは、始点のそれら
由来のタンパク質の中央においてメチオニンについてコードするAUGコドン間
で区別し得なければならない。最もよく、リボソームは、1)最初にRNA中に
あり(5’末端に向けて)、そして2)適切な配列状況を有する、AUGを選択
する。E.coliにおいて、好まれる状況(最初に、ShineおよびDal
garno、Eur.J.Biochem.57:221(1975)によって
認識された)は、開始AUG、特にAGGAGGまたは幾つかの改変体の5〜1
2塩基上流のプリンからの開始である。
【0309】 真核生物において、Kozak(J.Biol.Chem.266:1986
7(1991))によって翻訳されたmRNAの調査は、開始メチオニンの周り
の、好ましい配列状況、gccAccATGC、を明らかにし、ここで−3にお
けるAは最も重要であり、+4におけるプリン(ここで、ATGのAは+1であ
る)、好ましくは、Gは、次に最も影響力がある。−3においてAを有すること
は、大部分のリボソームが、植物、昆虫、酵母、および哺乳動物中においてmR
NAの第1のAUGを選択するのに十分である。(真核細胞におけるタンパク質
合成の開始の概説については、Pain,V.M.Eur.J.Biochem
.236:747−771、1996を参照のこと)。
【0310】 GATEWAYTMCloning Systemのための翻訳シグナルの重要
性: まず、翻訳シグナル(E.coli中のShine−Dalgarno、真核
細胞中のKozak)は、開始ATGに接近しなければならない。attB部位
は、25塩基対長である。従って、翻訳シグナルが目的の核酸分子の天然ATG
付近に所望される場合、それらは、目的の核酸分子のエントリークローン内に存
在しなければならない。さらに、エントリークローンから目的ベクターまで目的
の核酸分子が移動される場合、任意の翻訳シグナルは沿って移動する。この結果
は、エントリークローン中のShine−Dalgarnoおよび/またはKo
zak配列の存在または非存在が考慮されなければならず、最終的な目的ベクタ
ーが注意して使用される。
【0311】 第2に、リボソームは5’ATGを最もよく選択するが、内部ATGはまた、
タンパク質合成を開始するために使用される。この内部ATGの周りの翻訳状況
がよくなればなるほど、内部翻訳開始がより多く見られる。これは、GATEW
AYTMCloning Systemにおいて重要である。なぜなら、目的の核
酸分子のエントリークローンを作製し得、そしてATG付近にShine−Da
lgarnoおよび/またはKozak配列を有するように配列し得るからであ
る。このカセットが目的の核酸分子を転写する目的ベクター内に組換えされる際
、天然タンパク質が得られる。必要とされる場合、Shine−Dalgarn
oおよび/またはKozak配列が同じ読み取りフレーム内に任意の停止シグナ
ルを含まないため、異なる目的ベクター内に融合タンパク質を作製し得る。しか
し、これらの内部翻訳シグナルの存在によって、有意な量の天然タンパク質が作
製され得、融合タンパク質を夾雑し得、そして融合タンパク質の収量を低下し得
る。これは、特に、His6のような短い融合タグの場合にあり得る。
【0312】 良好な妥協(good compromise)が推奨され得る。pENTR
7(図16)またはpENTR8(図17)のようなエントリーベクター(En
try Vector)が選択される場合、コザック塩基がネイティブな真核生
物発現のために存在する。E.coli翻訳のための状況は不十分であり、その
ため、アミノ末端融合物の収量が良好であるはずであり、そしてこの融合タンパ
ク質はTEVプロテアーゼで消化されて、精製後にほぼネイティブなタンパク質
を作製し得る。
【0313】 (E.coliにおけるタンパク質の合成のために推奨される条件) E.c
oli中でタンパク質を作製する場合、少なくとも最初に、培養物を37℃の代
わりに30℃でインキュベートすることが賢明である。本発明者らの経験によっ
て、タンパク質は、30℃では凝集物をあまり形成しないようであることが示さ
れる。さらに、30℃で増殖させた細胞からのタンパク質の収量は、しばしば改
善される。
【0314】 発現することが困難であるタンパク質の収量もまた、一晩の培養物から直接収
集するのとは全く異なって、一晩増殖させたものからその朝開始した培養物を用
いて対数増殖期の中期の培養物を誘導することにより改善され得る。一晩の培養
物から直接収集する場合、この細胞は好ましくは、対数増殖期後期または静止増
殖期にあり、これは、不溶性凝集物の形成に好都合であり得る。
【0315】 (実施例14:既存のベクターからの目的ベクター(Destination
Vector)の構築) 目的ベクター(Destination Vectors)は機能する。なぜ
なら、これらは、クロラムフェニコール耐性(CmR)遺伝子および細胞死遺伝
子(death gene)ccdBに隣接する2つの組換え部位(attR1
およびattR2)を有するからである。GATEWAYTM Cloning
Systemの組換え反応は、カセット(Cassette)全体(attB部
位の一部を含むいくつかの塩基を除く)を、エントリーベクター(Entry
Vector)からの目的のDNAセグメントと交換する。attR1、CmR
、ccdB遺伝子およびattR2は連続しているので、これらは、単一のDN
Aセグメントによって移動し得る。このカセット(Cassette)がプラス
ミド中にクローニングされる場合、このプラスミドが目的ベクター(Desti
nation Vector)となる。図63は、GATEWAYTM Clon
ing System Cassetteの模式図を示す;ベクターpEZC1
5101、pEZC15102およびpEZC15103に含まれる3つのリー
ディングフレームの全てにおけるattRカセットを、それぞれ、図64A、図
64Bおよび図64Cに示す。
【0316】 目的ベクター(Destination Vector)を構築するためのプ
ロトコルを以下に表す。以下の点を心に留めておくこと: ・目的ベクター(Destination Vector)は、Life T
echnologies,Inc.から入手可能な(そして本明細書中に参考と
して援用される、1999年3月2日に出願された米国仮出願第60/122,
392号に詳細に記載される)E.coliのDB株のうちの1つ(例えば、D
B3.1、および特にE.coli LIBRARY EFFICIENCY(
登録商標)DB3.1TM Competent Cell)において構築され、
そして増殖されなければならない。なぜなら、ccdB細胞死遺伝子は、ccd
B遺伝子の存在下で生き延びるように変異していない全てのE.coli株を殺
傷するからである。
【0317】 ・目的ベクター(Destination Vector)を用いて融合タン
パク質を作製する場合、適切なリーディングフレームを有するGATEWAYTM Cloning Systemカセットを用いなければならない。このカセッ
トの末端のヌクレオチド配列を、図78に示す。融合タンパク質ドメインのリー
ディングフレームは、6個のAが2つのリジンコドンに翻訳されるように、at
tR1部位(アミノ末端融合物について)のコア領域とインフレームでなければ
ならない。C末端融合タンパク質については、attR2部位のコア領域を通し
ての翻訳は、−TAC−AAA−とインフレームであって、−Tyr−Lys−
を生じるべきである。
【0318】 ・各リーディングフレームのカセット(Cassette)は、クロラムフェ
ニコール耐性遺伝子とccdB遺伝子との間に異なる独特の制限部位を有するこ
とに留意されたい(リーディングフレームAについてはMluI、リーディング
フレームBについてはBglII、そしてリーディングフレームCについてはX
baI;図63を参照のこと)。
【0319】 ・大部分の標準的なベクターは、そのベクターのMCSにエントリーカセット
(Entry Cassette)を挿入することにより、目的ベクター(De
stination Vector)に変換され得る。
【0320】 (目的ベクター(Destination Vector)を作製するための
プロトコル) 1.ベクターがアミノ融合タンパク質を作製する場合、「aaa aaa」ト
リプレットをattR1中に、融合タンパク質のトリプレットと相を合わせて維
持することが必要である。どのエントリーカセット(Entry casset
te)を使用するかを以下の通りに決定する: a.)エントリーカセット(Entry cassette)をクローニング
する制限部位付近の既存のベクターのヌクレオチド配列を完全に書く。これらは
、融合ドメインのアミノ酸配列に対応するトリプレットで書かれなければならな
【0321】 b.)切断し、そして平滑にした後(すなわち、突出する5’末端にフィルイ
ンした後または突出する3’末端を研磨した後)の制限部位末端に対応する配列
を通して垂直な線を画く。
【0322】 c.)適切なリーディングフレームカセットを選択する: ・平滑末端のコード配列が、完全なコドントリプレットの後で終わった場合、
リーディングフレームAカセットを用いる。図78、図79および図80を参照
のこと。
【0323】 ・平滑末端のコード配列が単一の塩基で終わった場合、リーディングフレーム
Bカセットを用いる。図78、図79および図81を参照のこと。
【0324】 ・平滑末端のコード配列が2つの塩基で終わった場合、リーディングフレーム
Cカセットを用いる。図78、図79、図82A〜Bおよび図83A〜Cを参照
のこと。
【0325】 2.1〜5の微生物の既存のプラスミドを、(att部位に隣接する)目的の
核酸分子が組換え反応の後にあることを望む位置で切断する。注:この工程で、
可能な限り多くのMCS制限部位を除去した方がよい。このことは、GATEW
AYTM Cloning System Cassette内の制限酵素部位が
、新たなプラスミド中で唯一である可能性をより高くする。このことは、目的ベ
クター(Destination Vector)を線状化するために重要であ
る(実施例14、下記)。
【0326】 3.5’リン酸をアルカリホスファターゼを用いて除去する。このことは強制
的なことではないが、このことは、成功の確率を増大させる。
【0327】 4.末端を、フィルイン反応または研磨反応を用いて平滑にする。例えば、制
限酵素で切断し、エタノールで沈澱させた1μgのベクターDNAに以下を添加
する: i.20μlの5×T4 DNA Polymerase Buffer(1
65 mM Tris−酢酸(pH7.9)、330mM酢酸Na、50mM酢
酸Mg、500μg/ml BSA、2.5mM DTT) ii.5μlの10mM dNTPミックス iii.1単位のT4 DNA Polymerase iv.100μlの最終体積にするための水 v.37℃にて15分間インキュベートする。
【0328】 5.dNTPおよび小さなDNAフラグメントを除去する:エタノール沈殿を
行い(0.1M酢酸ナトリウムを含む3倍の体積の室温のエタノールを添加し、
充分に混合し、充分に混合し、s室温にて5〜10分間にわたり直ちに遠心分離
する)、湿った沈殿物を200μlのTE中に溶解し、100μlの30% P
EG 8000、30mM MgCl2を添加し、室温にて10分間にわたって
直ちに遠心分離し、上清を捨て、数秒間、再度遠心分離し、全ての残りの液体を
捨てる。
【0329】 6.1マイクロリットルあたり10〜50ngの最終濃度になるようにDNA
を溶解する。20〜100ngを超コイルプラスミドおよび直鎖状のサイズ標準
の隣でゲルにアプライして、切断および回収を確認する。この切断は、100%
完全である必要はない。なぜなら、エントリーカセット(Entry Cass
ette)上のクロラムフェニコールマーカーについて選択するからである。
【0330】 7.10μlの連結反応物中で、10〜50ngのベクター、10〜20ng
のエントリーカセット(Entry Cassette)(図79)およびリガ
ーゼ緩衝液中の0.5単位のT4 DNAリガーゼを合わせる。1時間(または
一晩、いずれか最も便利な方)後、1μlを、gyrA462変異を有するコン
ピテントなE.coli細胞のDB株(本明細書中に参考として援用される、1
999年3月2日に出願された米国仮出願第60/122,392号を参照のこ
と)の1つ、好ましくはDB3.1、そして最も好ましくはE.coli LI
BRARY EFFICIENCY(登録商標)DB3.1TM Compete
nt Cellに形質転換する。エントリーカセット(Entry Casse
tte)上のccdB遺伝子は、ccdB遺伝子の存在下で生き延びるように変
異していない他の株のE.coliを殺傷する。
【0331】 8.SOC培地中での発現後、10μlおよび100μlをクロラムフェニコ
ール含有(30μg/ml)プレートにプレーティングし、37℃にてインキュ
ベートする。
【0332】 9.コロニーを拾い、ミニプレップDNAを作製する。このミニプレップをR
Nase Aで処理し、そしてTE中で保存する。適切な制限酵素を用いて切断
して、このカセット(Cassette)の方向を決定する。このプラスミドの
タンパク質発現機能のアミノ末端の隣にattR1部位を有するクローンを選択
する。
【0333】 (目的ベクター(Destination Vector)を用いることにつ
いての注意) ・本発明者らは、目的ベクター(Destination Vector)が
直鎖状であるかまたは弛緩している場合、GATEWAYTM Cloning
System反応物から約10倍多くのコロニーが生じることを見出した。使用
するコンピテント細胞が、非常にコンピテントである(1マイクログラムあたり
108を超える)場合、目的ベクター(Destination Vector
)を直鎖化することはそれほど必須ではない。
【0334】 ・直鎖化のために用いられる部位は、エントリーカセット(Entry Ca
ssette)内になければならない。各カセット内で1回または2回切断する
部位を図80〜82に示す。
【0335】 ・目的ベクター(Destination Vector)のミニプレップは
、RNaseで処理する限り、良好に作動する。大部分のDB株がendA−で
ある(本明細書中に参考として援用される、1999年3月2日に出願された米
国仮出願第60/122,392号を参照のこと)ので、ミニプレップは、事前
のフェノール抽出を伴わずに制限酵素を用いて消化され得る。
【0336】 ・ミニプレップDNAのOD260の読み取りは、RNAおよびリボヌクレオチ
ドが、例えば、PEG沈澱によって除去されていなければ、不正確である。
【0337】 (実施例15:適切なエントリーベクター(Entry Vector)およ
び目的ベクター(Destination Vector)を選択する際のいく
つかのオプション:一例) いくつかの適用では、目的の核酸分子を2つの形態で発現させることが所望さ
れ得る:E.coli中でアミノ末端融合物として、そして真核生物細胞中でネ
イティブタンパク質として。このことは、いくつかの方法のうちのいずれかによ
って達成され得る: オプション1:選択は、目的の核酸分子およびこの核酸分子を含むフラグメン
ト、ならびに入手可能なエントリーベクター(Entry Vector)に依
存する。真核生物の翻訳については、Kozak(J.Biol.Chem.2
66:19867,1991)によるコンセンサス塩基を開始メチオニン(AT
G)コドンの付近に必要とする。全てのエントリーベクター(Entry Ve
ctor)は、このモチーフをXmnI部位(平滑カッター)の上流に提供する
。1つのオプションは、目的の核酸分子をそのATGを伴ってPCRによって増
幅し、アミノ末端を平滑にし、そして天然の停止コドン、続いて「右側の」制限
部位(pENTRベクターのEcoRI、NotI、XhoI、EcoRVまた
はXbaI)のうちの1つを含むカルボキシ末端を平滑にすることである。
【0338】 目的の核酸分子が、例えば、XhoI部位を有さないことがわかっている場合
、この構造を有するPCR産物を作製し得る:
【0339】
【化22】 XhoIで切断した後、このフラグメントは、クローニングする準備ができて
いる:
【0340】
【化23】 (この例に従う場合、アミノオリゴ上にリン酸をつけることを忘れないように。
) オプション2:このPCR産物は、2つのエントリーベクター(Entry
Vector)にXmnI部位とXhoI部位との間にクローニングされて、所
望の産物を生じ得る:pENTR1A(図10A、図10B)またはpENTR
7(図16A、図16B)。pENTR1Aにクローニングする場合、アミノ融
合物は、最少数のアミノ酸を、融合ドメインと目的の核酸分子との間に有するが
、この融合物は、TEVプロテアーゼを用いて除去され得ない。pENTR7に
おけるクローンについて逆もまた正しい。すなわち、アミノ融合物は、融合物と
目的の核酸分子との間でより多くのアミノ酸を犠牲にしてTEVプロテアーゼを
用いて切断され得る。
【0341】 この実施例では、本発明者らは、本発明者らの仮想の目的の核酸分子をXmn
I部位とXhoI部位との間でpENTR7にクローニングすることにする。一
旦このことが達成されたら、エントリークローン(Entry Clone)p
ENTR7を用いたいくつかの任意のプロトコルが続き得る: オプション3:目的の核酸分子がPCRを用いて増幅されたので、目的の核酸
分子を配列決定することが所望され得る。これを行うために、エントリーベクタ
ー(Entry Vector)由来の目的の核酸分子を、標準的な配列決定プ
ライマーについてのプライミング部位を有するベクター中に移入する。このよう
なベクターは、pDEST6である(図26A、図26B)。この目的ベクター
(Destination Vector)は、目的の核酸分子を、lacプロ
モーター(これは、漏出性である−−上記の実施例3を参照のこと)とは逆の方
向に配置する。遺伝子産物がE.coliに対して毒性である場合、この目的ベ
クター(Destination Vector)はその毒性を最小にする。
【0342】 オプション4:配列決定を続ける間、目的の核酸分子をCMVプロモーターベ
クター(pDEST7、図27;またはpDEST12、図32)中に、または
バキュロウイルスベクター(pDEST8、図28;またはpDEST10、図
30)中に昆虫細胞における発現のために組換えることにより、例えば、CHO
細胞における目的の核酸分子の発現をチェックすることを望み得る。これらのベ
クターは両方とも、目的の核酸分子のコード配列を転写し、XmnI部位の上流
のコザック塩基を用いてこれをPCR産物のATGから翻訳する。
【0343】 オプション5:例えば、抗体を作製するためにタンパク質を精製することを望
む場合、目的の核酸分子をHis6融合物ベクターpDEST2(図22)中に
クローニングし得る。目的の核酸分子は、pENTR7(図16)のTEVプロ
テアーゼ切断ドメインの下流にクローニングされるので、産生されるタンパク質
のアミノ酸配列は、以下である:
【0344】
【化24】 目的ベクター(Destination Vector)およびエントリーベ
クター(Entry Vector)を作製するために用いられたattB部位
および制限部位は、下線の11アミノ酸(GITSLYKKAGF)中に翻訳さ
れる。TEVプロテアーゼでの切断(矢印)は、2つのアミノ酸GTを遺伝子産
物のアミノ末端に残す。
【0345】 平滑(アミノ)−XhoI(カルボキシ)フラグメントとしてpENTR7(
図16)中にクローニングされ、次いでHis6融合ベクターpDEST2(図
22)中への組換えによってクローニングされた、目的の核酸分子の例クロラム
フェニコールアセチルトランスフェラーゼ(CAT)遺伝子について、図55を
参照のこと。
【0346】 オプション6:His6融合タンパク質が不溶性である場合、続けて、そして
GST融合を試み得る。適切な目的(Destination)ベクターはpD
EST3(図23)である。
【0347】 オプション7:RNAプローブを作製することを必要とし、そしてSP6 R
NAポリメラーゼを好む場合、pSPORT+(pDEST5(図25A、図2
5B))中にクローニングされた目的の核酸分子を用いてトップ鎖RNAを作製
し得、そしてpSPORT(−)(pDEST6(図26A、26B))中にク
ローニングされた目的の核酸分子を用いてボトム鎖RNAを作製し得る。T7
RNAポリメラーゼおよびSP6 RNAポリメラーゼについての対向するプロ
モーターもまたこれらのクローン中に存在する。
【0348】 オプション8:目的の核酸分子を種々の目的ベクター(Destinatio
n Vector)中に同じ実験でクローニングすることはしばしばやりがいが
ある。例えば、コロニーの数が、種々の組換え反応物をE.coli中に形質転
換したときに広範に変動する場合、これは、目的の核酸分子がある状況では毒性
であることの指標であり得る。(この問題は、ポジティブなコントロール遺伝子
を各目的ベクター(Destination Vector)について用いる場
合、より明白に明らかである。)詳細には、目的の核酸分子を、pDEST5に
組換えたときよりもpDEST6に組換えたときにより多くのコロニーが得られ
る場合、lacプロモーターの漏出性が、pSPORT「+」中で目的の核酸分
子のいくらかの発現を引き起こすという良好な機会が存在する(目的の核酸分子
は逆方向で存在するので、これは、pDEST6中では有害ではない)。
【0349】 (実施例16:組換えクローニング反応を介した発現クローンへのPCR産物
(または発現クローン)の1チューブ移入の実証) 本明細書中に記載されるBxP組換え(エントリー(Entry)またはGa
teward)反応では、アンピシリン耐性を付与するプラスミドにおけるat
tB1部位およびattB2部位が隣接したDNAセグメントを、カナマイシン
耐性を付与するattPプラスミドへの組換えによって移入し、このことは、産
物分子をもたらし、ここで、DNAセグメントには、attL部位(attL1
およびattL2)が隣接していた。この産物プラスミドは、「attLエント
リークローン(attL Entry Clone)」分子を含む。なぜなら、
これは、「attR目的ベクター(attR Destination Vec
tor)」分子とLxR(Destination)反応を介して反応し得、D
NAセグメントの新規な(アンピシリン耐性)ベクターへの移入をもたらすから
である。以前に記載された例では、BxP反応産物をE.coli中に形質転換
し、カナマイシン耐性コロニーを選択し、これらのコロニーを液体培養中で増殖
させ、そしてミニプレップDNAを調製し、その後、このDNAを目的ベクター
(Destination Vector)とLxR反応において反応させるこ
とが必要であった。
【0350】 以下の実験の目的は、BxP反応(BxP Reaction)産物を直接L
xR反応物(LxR Reaction)に添加することによって形質転換工程
およびミニプレップDNA工程を除去することであった。これは、attB部位
に隣接したDNAセグメントが、プラスミドの代わりにPCR産物である場合、
特に適切である。なぜなら、attBプラスミドは(一般に)アンピシリン耐性
遺伝子を保有するが、PCR産物は、形質転換によってアンピシリン耐性コロニ
ーを与えることができないからである。従って、BxP反応(BxP Reac
tion)におけるattB部位に隣接したPCR産物の使用は、その後のLx
R反応(LxR Reaction)の所望のattB産物によってコードされ
るアンピシリン耐性について選択することを可能にする。
【0351】 以下の2つの反応を調製した:反応A、ネガティブコントロール(非attB
PCR産物)(8μl)が、50ngのpEZC7102(attP ドナー
プラスミドであり、カナマイシン耐性を付与する)および2μlのBxP Cl
onase(22ng/μl Intタンパク質および8ng/μl IHFタ
ンパク質)をBxP緩衝液(25mM Tris HCI(pH7.8)、70
mM KCI、5mM スペルミジン、0.5mM EDTA、250μg/m
l BSA)中に含んだ。反応B(24μl)が、150ng pEZC710
2、6μl BxP Clonase、および120ngのattB−tet−
PCR産物を、反応Aと同じ緩衝液中に含んだ。このattB−tet−PCR
産物は、プラスミドpBR322のテトラサイクリン耐性遺伝子を含んだ。この
産物を、attB1部位またはattB2部位のいずれかを含みかつ上記のよう
にその5’末端に4つのGを有する2つのプライマーを用いて増幅した。
【0352】 この2つの反応を25℃で30分間インキュベートした。次いで、これらの反
応物のアリコートを、LxR反応またはLxR反応の適切なコントロールを含む
新規な成分に添加した。5つの新規な反応をこのようにして生成した: 反応1:5μlの反応Aを、25ngのNcoI切断したpEZC8402(
attR目的ベクター(Destination Vector)プラスミド)
をLxR緩衝液(37.5mM Tris HCI(pH7.7)、16.5m
M NaCI、35mM KCI、5mMスペルミジン、375μg/ml B
SA)中に含み、そして1μlのGATEWAYTM LR ClonaseTM
Enzyme Mixを含む、5μlのLxR反応物に添加した(総容量10μ
l)。
【0353】 反応2:反応1と同じ。ただし、反応B(ポジティブ)のうちの5μlを、反
応A(ネガティブ)の代わりに添加した。
【0354】 反応3:反応2と同じ。ただし、NcoI切断したpEZC8402およびG
ATEWAYTM LR ClonaseTM Enzyme Mixの量を2倍に
し、それぞれ、50ngおよび2μlにした。
【0355】 反応4:反応2と同じ。ただし、25ngのpEZ11104(ポジティブコ
ントロールのattLエントリークローン(Entry Clone)プラスミ
ド)を反応Bのアリコートに加えて添加した。
【0356】 反応5:ポジティブコントロールLxR反応。25ngのNcoI切断したp
EZC8402、25ngのpEZ11104、37.5mMのTris HC
I(pH7.7)、16.5mMのNaCI、35mMのKCI、5mMのスペ
ルミジン、375μg/mlのBSAおよび1μlのGATEWAYTM LR
Clonase Enzyme Mixを、総容量5μlにて含む。
【0357】 5つの反応すべてを、25℃で30分間インキュベートした。次いで、上記の
5つの反応の各々の1μlのアリコート、および反応Bの残りの容量(標準Bx
P反応)からの1μlを、50μlのコンピテントDH5α E.coliを形
質転換するために使用した。DNAおよび細胞を、氷上で15分間インキュベー
トし、42℃で45秒間ヒートショックし、そして450μlのSOCを添加し
た。各チューブを、37℃で振盪しながら60分間インキュベートした。各形質
転換の100μlおよび400μlのアリコートを、50μg/mlのカナマイ
シンまたは100μg/mlのアンピシリンのいずれかを含むLBプレート上に
プレーティングした(表2を参照のこと)。10pgのpUC19 DNAを用
いた形質転換(LB−amp100上にプレーティングした)が、DH5α細胞の
形質転換効率に関するコントロールとして役立った。37℃で一晩のインキュベ
ーション後、各プレート上のコロニーの数を測定した。
【0358】 これらの反応の結果を、表2に示す。
【0359】
【表6】 反応3から得られた43コロニーのうちの34個を、100μg/mlのアン
ピシリンを含む2mlのTerrific Broth中に釣菌し、そしてこれ
らの培養物を、37℃で振盪しつつ一晩増殖させた。34個の培養物のうちの2
7個が、少なくとも中程度の増殖を生じ、そしてこれらのうちの24個を使用し
、標準的プロトコルを使用して、ミニプレップDNAを調製した。これらの24
個のDNAを、1%アガロースゲル上でスーパーコイルド(SC)DNAとして
まず分析して、インサートを有するものを同定し、そしてそのインサートのサイ
ズを評価した。この24個のサンプルのうちの15個が、tetx7102がp
EZC8402と正しく組換えてtetx8402を生じる場合に推測されるサ
イズ(5553bp)のSC DNAを示した。これらのサンプルのうちの1つ
は、2つのプラスミドを含み、1つは、約5500bpそして1つは約3500
bpであった。残りのクローンの大多数は、約4100bpのサイズであった。
【0360】 推定サイズ(約5500bp)のSC DNAを示す15個のクローンすべて
を、制限エンドヌクレアーゼを用いての2つの別個の二重切断によって分析して
、予測産物tetx8402の構造を確認した。(プラスミド地図、図57〜5
9を参照のこと)。1組の切断において、このDNAを、NotIおよびEco
RIで処理した。これれは、両方のattB部位のちょうど外側でこの推定産物
を切断して、1475bpのフラグメント上にあるtetrインサートを解放す
るはずである。第2の組の切断において、このDNAを、NotIおよびNru
Iで切断した。NruIは、サブクローン化されたtetrインサート内で非対
称的に切断し、そしてNotIとともに、1019bpのフラグメントを解放す
る。
【0361】 二重制限切断により分析した15個のクローンのうち、14個が、予測産物の
フラグメントの推定サイズを示した。
【0362】 (解釈) 反応BのDNA成分であるpEZC7102およびattB−tet−PCR
が、図56に示される。BxP反応Bの所望の産物は、tetx7102であり
、これは、図57に示される。このLxR反応は、BxP反応の産物であるte
tx7102(図57)を、図58に示される目的ベクターであるpEZC84
02と組換える。tetx7102およびpEZC8402を用いるLxR反応
は、図59に示される所望の産物tetx8402を生じると推測される。
【0363】 反応2は、BxP反応およびLxR反応を含み、ネガティブコントロール反応
のコロニーより多いコロニーをほんの少しかしか生じなかった。対照的に、反応
3は、2倍量のpEZC8402(図58)およびLxR Clinaseを用
い、多数のコロニーを生じた。これらのコロニーをさらに、制限消化により分析
して、予測産物の存在を確認した。反応4は、混合BxP+LxR反応において
、既知の量のattLエントリークローンプラスミドを含んだ。しかし、反応4
は、同じDNAをLxR反応単独において使用した場合(反応6)に得られるコ
ロニーの約1%しか生じなかった。この結果は、このLxR反応が、BxP反応
の成分によって阻害され得ることを示唆する。
【0364】 反応3の産物の制限エンドヌクレアーゼ分析によって、かなり大きい比率のコ
ロニー(分析した34個のうちの14個)が、所望のtetrサブクローンであ
るtetx8402を含むことが明らかになった(図59)。
【0365】 上記の結果は、最初にBxP組換え反応、続いてLxR組換え反応を−−同じ
チューブにて−−適切な緩衝液混合物、組換えタンパク質、およびDNAを完了
したBxP反応に単に添加することによって実施するという、可能性を確立する
。この方法は、attB含有PCR産物を別個の発現クローンに転換するより速
い方法として有用であることを証明し、これらを目的ベクターと組換える前にま
ず中間体attL−PCRインサートサブクローンを単離する必要性を排除する
はずである。これは、これらの反応の自動化適用に特に有益であることを証明し
得る。
【0366】 この同じ1つのチューブでのアプローチによって、attBプラスミドクロー
ンに含まれる核酸分子を、新規な機能性ベクターに迅速に移入することも可能で
ある。上記の例におけるように、BxP反応にて生成されるattLサブクロー
ンを、LxR反応において種々の目的ベクターと直接組換え得る。attB含有
PCR産物の代わりにattBプラスミドを使用するためのさらなる唯一の要件
は、使用される目的ベクターが、attBプラスミド自体およびattPベクタ
ー上に存在するものと異なる選択マーカーを含まなければならないことである。
【0367】 1つのチューブでの反応のための2つの代替的プロトコルもまた、有用である
こと、および上記の条件よりもいくらか最適であることを証明する。
【0368】 代替法1: 反応緩衝液は、50mM Tris−HCI(pH7.5)、50mM Na
CI、0.25mM EDTA、2.5mMスペルミジン、および200μg/
mlのBSAを含んだ。PCR産物(100ng)+attPドナープラスミド
(100ng)+GATEWAYTM BP ClonaseTM Enzyme
Mix+目的ベクター(100ng)を16(または3)時間インキュベーショ
ンした後、2μlのGATEWAYTM LR ClonaseTM Enzyme
Mix (10μlの反応混合物あたり)を添加し、そしてその混合物を25
℃でさらに6(または2)時間インキュベートした。次いで、停止溶液を上記の
ように添加し、そしてその混合物を上記のように37℃でインキュベートし、そ
して1μlを用いてエレクトロコンピテント宿主細胞に、エレクトロポレーショ
ンにより直接形質転換した。この一連の実験の結果は、より長いインキュベーシ
ョン時間(BP反応については3時間に対して6時間、LR反応については2時
間に対して6時間)が、短い方のインキュベーション時間に関して得られる約2
倍の多さのコロニーを生じた。2つの独立した遺伝子を用いると、正確なクロー
ニングパターンを有する10個/10個のコロニーが得られた。
【0369】 代替法2: 代替法1についての上記の反応条件下で、標準BP反応を、25で2時間実施
した。このBP反応後、以下の成分を、反応混合物に総容量7μlにて添加した
: 20mM Tris−HCl(pH7.5) 100mM NaCl 5μg/ml Xis−His6 15%グリセロール 約1000ngの目的ベクター。 次いで、この反応混合物を、25℃で2時間インキュベートし、そして2.5μ
lの停止溶液(2μg/mlのプロテイナーゼLを含む)を添加し、その混合物
を、さらに10分間37℃でインキュベートした。次いで、化学的にコンピテン
トな宿主細胞を、2μlの反応混合物で形質転換するか、またはエレクトロコン
ピテントな宿主細胞(例えば、EMax DH10B細胞;Life Tech
nologies,Inc.)を、25〜40μlの細胞あたり2μlの反応混
合物でエレクトロポレーションした。形質転換後、混合物をSOCで希釈し、3
7℃でインキュベートし、そして上記のように、その目的ベクターおよびエント
リークローン上の選択マーカーについて選択する培地上にプレーティングした(
B×P反応産物)。代替法1について記載される結果と類似の結果が、これらの
反応条件を用いて得られた−−正確に組換えられた反応産物を含むより高レベル
のコロニーが、観察された。
【0370】 (実施例17:組換えクローニング反応を介する、発現クローン(Expre
ssion Clone)へのPCR産物(または発現クローン)の1つのチュ
ーブでの移入の実証) 組換えクローニングによる、発現クローンへのPCR産物DNA(または発現
クローン)の1つのチューブでの移入もまた、実施例16に記載される手順から
改変された手順を使用して達成した。この手順は、以下の通りである: ・標準BP(Gateward)反応(実施例9および10)を、20μlの
容量で、25℃で1時間実施する。
【0371】 ・インキュベーションが終了した後、その20μlの総容量から10μlアリ
コートを採取し、そして1μlのProteinase K(2mg/ml)を
添加し、そして37℃で10分間インキュベートする。この第1のアリコートを
、形質転換およびBP反応分析のゲルアッセイのために使用し得る。カナマイシ
ン(50μg/ml)を含むLBプレート上にBP反応形質転換をプレーティン
グする。
【0372】 ・以下の試薬を、BP反応の残りの10μlアリコートに添加する: 1μlの0.75M NaCl 2μlの目的ベクター(150ng/μl) 4μlのLR ClonaseTM(融解および短い混合の後) ・すべての試薬をよく混合し、そして25℃で3時間インキュベートする。イ
ンキュベーションの終わりに、この反応を1.7μlのProteinase
K(2mg/ml)で停止し、そして37℃で10分間インキュベートする。
【0373】 ・完了した反応物2μlを100μlのコンピテント細胞に形質転換する。1
00μlおよび400μlを、アンピシリン(100μg/ml)を含むLBプ
レート上にプレーティングする。
【0374】 (注記) ・コンピテント細胞が108CFU/μg未満であり、そして十分なコロニー
を獲得することが問題である場合は、そのBP反応物を6〜20時間インキュベ
ートすることによって、収量を数倍改善し得る。エレクトロポレーションもまた
、化学的形質転換よりも良好なコロニー結果を生じ得る。
【0375】 ・約5〜6kbよりも大きいPCR産物は、このBP反応において有意により
低いクローニング効率を示す。この場合、本発明者らは、BP工程およびLR工
程の両方について、より長いインキュベーション時間を使用することを薦める。
【0376】 ・インサート遺伝子をいくつかの目的ベクター中に同時に移すことを所望する
場合は、各目的ベクターに添加するために10μlのアリコートを有するように
、最初のBP反応容量をスケールアップする。
【0377】 (実施例18:GATEWAYTM ClonaseTM酵素組成物の最適化) IntおよびIHF(BP反応について)を含む酵素組成物を、標準の機能的
組換えクローニング反応(BP反応)を使用して、以下のプロトコルによって、
attb含有プラスミドとattP含有プラスミドとの間で最適化した。
【0378】 (材料および方法) (基質) AttP−スーパーコイルドpDONR201 AttB−線状の約1Kbの[3H]PCR産物(pEZC7501から増幅し
た) (タンパク質) IntH6−−His6−カルボキシタグ化λインテグラ−ゼ(Integr
ase) IHF−−組換え宿主因子(Integration Host Facto
r) (Clonase) 50ng/μlのIntH6および20ng/μlのIHFを、25mM T
ris−HCi(pH7.5)、22mM NaCl、5mM EDTA、1m
g/ml BSA、5mMスペルミジン、および50%グリセロール中に混合し
ている。
【0379】 (反応混合物(総容量40μl) 1000ngのAttPプラスミド 600ngのAttB[3H]PCR産物 8μlのClonase(400ng IntH6、160ng IHF)が
、25mM Tris−HCl(pH7.5)、22mM NaCl、5mM
EDTA、1mg/ml BSA、5mMスペルミジン、5mM DTT中にあ
る。
【0380】 反応混合物を、25℃で1時間インキュベートし、4μlの2μg/μlのプ
ロテイナーゼKを添加し、そして混合物を、さらに20分間37℃でインキュベ
ートした。次いで、混合物を、等容量のフェノール/クロロホルム/イソアミル
アルコールで抽出した。次いでその水層を、収集し、そして0.1容量の3M酢
酸ナトリウムおよび2容量の冷100%エタノールを添加した。次いで、チュー
ブを、微小遠心機にて、最大RPMで、室温で10分間遠心分離した。エタノー
ルをデカントし、そしてペレットを70%エタノールでリンスし、そして上記の
ように再遠心分離した。エタノールをデカントし、そしてペレットを5〜10分
間風乾し、次いで、20μlの、33mM Tris−酢酸(pH7.8)、6
6mM酢酸カリウム、10mM酢酸マグネシウム、1mM DTT、および1m
M ATP中に溶解し、次いで、2単位のエキソヌクレアーゼV(例えば、Pl
asmid Safe;EpiCentre,Inc.、Madison、WI
)を添加し、そしてその混合物を、37℃で30分間インキュベートした。
【0381】 次いで、Whatman GF/Cフィルター上に30μlの反応混合物をス
ポットし、フィルターを10% TCA+1% NaPPiで1回、10分間洗
浄し、5%TCAで3回、各5分間洗浄し、そしてエタノールで2回、各5分間
洗浄することによって、サンプルを、TCA洗浄した。次いで、フィルターを加
熱ランプ下で乾燥させ、シンチレーションバイアル中に移し、そしてβ液体シン
チレーション計数管(LSC)にて計数した。
【0382】 このアッセイの背後にある原理は、エキソヌクレアーゼV切断の後、二本鎖環
状DNAのみが、酸不溶性形態で残存することである。遊離末端を有するすべて
のDNA基質および産物が切断されて酸可溶性形態になり、フィルター上に残存
しない。従って、分子内組み込みおよび分子間組み込みの両方が完了した後に環
状形態である、3H標識attB線状DNAのみが、切断に対して抵抗性であり
、そして酸不溶性産物として回収される。従って、このClonase組成物に
おける最適な酵素処方物および緩衝液処方物は、最高レベルの環状化した3H標
識attB含有配列を、LSC中の最高のcpmによって測定した場合に生じた
処方物である。このアッセイは、GATEWAYTM BP ClonaseTM
Enzyme Mix組成物(Int+IHF)の最適化のために設計したが、
同じ型のアッセイを、GATEWAYTM LR ClonaseTM Enzym
e Mix組成物(Int+IHF+Xis)を最適にするために実施し得、た
だし、その反応混合物は、1000ngのAttR(AttPの代わり)および
600ngのAttL(AttBの代わり)、および40ngのHis6−カル
ボキシタグ化Xis(XisH6)を、IntH6およびIHFに加えて含む。
【0383】 (実施例19:エントリーベクターおよび目的ベクターの機能性の試験) 本発明の特定のベクターの機能性の評価の一環として、そのベクターが組換わ
る能力を機能的に試験することが重要である。この評価は、組換えクローニング
反応を(図2、4、および5Aおよび5Bに図式化され、そして本明細書中に記
載され、そして共有に係る米国特許出願番号08/486,139(1995年
6月7日出願)、同08/663,002(1996年6月7日出願)(現在米
国特許第5,888,732号)、同09/005,476(1998年1月1
2日出願)、および同09/177,387(1998年10月23日出願)(
これらのすべての開示は、本明細書中にその全体が参考として援用される)に記
載されるように)実施し、E.coliを形質転換し、そしてコロニー形成単位
をスコア化することによって、実行し得る。しかし、代替的アッセイもまた、ア
ガロースゲル電気泳動による所定のエントリーベクターまたは目的ベクターの機
能性のより迅速でより簡単な評価を可能にするために実施し得る。以下が、この
ようなインビトロアッセイの説明である。
【0384】 (材料および方法:) プラスミドテンプレートpEZC1301(図84)およびpEZC1313
(図85)(各々、単一の野生型att部位を含む)を、それぞれ、attLま
たはattR部位を含むPCR産物の生成のために使用した。プラスミドテンプ
レートを、AlwNIを用いて直鎖状にし、フェノール抽出し、エタノール沈殿
して、1ng/μlの濃度までTE中に溶解した。
【0385】
【表7】 PCRプライマーを、500pmol/μlの濃度までTE中に溶解した。プラ
イマー混合物を調製した。プライマー混合物を調製し、これは、attL1+a
ttLrightプライマー、attL2+attLrightプライマー、a
ttR1+attRrightプライマー、およびattR2+attRrig
htプライマーからなり、各混合物は、20pmol/μlの各プライマーを含
んでいた。
【0386】 (PCR反応:) 1μlのプラスミドテンプレート(1ng) 1μlのプライマー対(各々、20ピコモル) 3μlのH2O 45μlのPlatinum PCR SuperMix(登録商標)(Li
fe Technologies,Inc.)。
【0387】 (サイクリング条件(MJサーモサイクラーで行った):) 95℃/2分 94℃/30秒 58℃/30秒および72℃/1.5分間の25サイクル 72℃/5分 5℃/維持。
【0388】 得られたattL PCR産物は1.5kbであり、そして得られたattR PCR産物は、1.0kbであった。
【0389】 PCR反応物を、150μlのH2Oおよび100μlの3×PEG/MgC
2溶液を添加することによりPEG/MgCl2沈澱し、次いで、遠心分離した
。このPCR産物を50μlのTE中に溶解した。PCR産物の定量を、これを
1μl、ゲル電気泳動で行い、50〜100ng/μlであると評価した。
【0390】 attLまたはattR部位を含むPCR産物の、GATEWAYTMプラスミ
ドとの組換え反応を以下の通りに行った: 8μlのH2O 2μlのattLまたはattRのPCR産物(100〜200ng) 2μlのGATEWAYTMプラスミド(100ng) 4μlの5×目的(Destination)緩衝液 4μlのGATEWAYTM LR ClonaseTM Enzyme Mix 総容量20μl(反応を、構成成分の容量を上記で示した量の約1/4に調節
することにより総容量5μlにスケールダウンし得るが、化学量論性は同じに維
持する)。
【0391】 Clonase反応物を25℃で2時間インキュベートした。2μlのプロテ
イナーゼK(2mg/ml)を添加して、反応を停止させる。次いで、10μl
を1%アガロースゲル上で泳動する。陽性コントロール反応を、attL1 P
CR産物(1.0kb)とattR1 PCR産物(1.5kb)とを反応させ
、そしてattL2 PCR産物とattR2産物とを同様に反応させることに
より行って、より大きな(2.5kb)組換え反応産物の形成を観察した。陰性
コントロールを、attL1 PCR産物とattR2 PCR産物とを反応さ
せ、そしてその逆もまた同様に反応させるか、またはattL PCR産物とa
ttLプラスミドとの反応になどより行った。
【0392】 代替的アッセイにおいて、attB エントリーベクターを試験するために、
単一のattP部位を含有するプラスミドを用いた。単一のatt部位を含有す
るプラスミドをまた、全てのエントリーおよび目的(Destination)
ベクター(すなわち、それらは、attL、attR、attBおよびattP
を含む)を試験するために、一般に、組換え基質として使用し得た。これは、P
CR反応を行う必要性を排除する。
【0393】 (結果:) 目的(Destination)およびエントリー(Entry)プラスミド
は、適切なatt含有PCR産物と反応した場合、直鎖状の組換え分子を形成し
、この組換え分子は、attLのPCR産物も、attRのPCR産物も含まな
いコントロール反応物と比較した場合に、アガロースゲル上で容易に視覚化され
得た。従って、本発明に従って構築された目的(Destination)およ
びエントリーベクターの機能性は、図2、4、ならびに5Aおよび5Bに記載さ
れるように、目的(Destination)またはエントリーいずれかの組換
え反応を行うことによって決定されうるか、または本実施例に記載の直鎖化アッ
セイを行うことによりより迅速に決定されうる。
【0394】 (実施例20:Universal アダプター−プライマーを用いたPCR
クローニング) 本明細書中に記載のように、GATEWAYTM PCR Cloning S
ystem(Life Technologies,Inc.;Rockvil
le,MD)を用いたPCR産物のクローニングは、PCR反応において使用さ
れる遺伝子特異的プライマーの末端にattB部位(attB1およびattB
2)の付加を必要とする。先の実施例において記載されたプロトコルは、ユーザ
ーが、遺伝子特異的プライマーに29bp(attB部位を含有する25bpお
よび4つのG残基)を付加することを示唆する。アダプターに特定の重複を含む
より短い遺伝子特異的プライマーを組み合わせてUniversal attB
アダプター−プライマーを用い、attB含有PCR産物を作製することは、G
ATEWAYTM PCR Cloning Systemの高容量ユーザーに有
利である。以下の実験は、6bp〜18bpの種々の長さの重複を含むUniv
ersal attBアダプター−プライマーおよび遺伝子特異的プライマーを
用いて、このストラテジーの有用性を実証する。この結果により、10bp〜1
8bpの重複を有する遺伝子特異的プライマーが、Universal att
Bアダプター−プライマーとともにPCR増幅に首尾よく使用されて、全長PC
R産物が作製されうることを実証する。次いで、これらのPCR産物を、GAT
EWAYTM PCR Cloning Systemを用いて特定の配向におい
て高い忠実度で首尾よくクローニングし得る。
【0395】 (材料および方法:) Universal attBアダプター−プライマーが、PCR反応物中に
部分的attB部位を含む遺伝子特異的プライマーとともに使用されて、全長P
CR産物を生成しうることを実証するために、ヒトヘモグロビンcDNAの小さ
な256bp領域を標的として選択し、その結果、中間サイズの産物は、アガロ
ースゲル電気泳動により全長産物とは区別し得る。
【0396】 以下のオリゴヌクレオチドを使用した:
【0397】
【化25】 これらの実験の目的は、単純かつ効率的なUniversalアダプターPC
R方法を開発して、GATEWAYTM PCR Cloning System
における使用のために適切な、attB含有PCR産物を生成することであった
。反応混合物およびサーモサイクリング条件は、Universalアダプター
PCR方法が、いずれのPCR産物クローニング適用に対しても慣用的に適用可
能であり得るように単純かつ効率的であるはずである。
【0398】 18bpおよび15bp重複を含有する遺伝子特異的プライマーをUnive
rsal attBプライマーとともに使用して、優先的に全長PCR産物を首
尾よく増幅し得るPCR反応条件を最初に見いだした。これらの条件は以下に概
略を述べる: 10ピコモルの遺伝子特異的プライマー 10ピコモルのUniversal attBアダプター−プライマー 1ngの、ヒトヘモグロビンcDNA含有プラスミド 100ngのヒト白血球cDNAライブラリーDNA 5μlの10×PLATINUM Taq HiFi(登録商標)反応緩衝液
(Life Technologies,Inc.) 2μlの50mM MgSO4 1μlの10mM dNTP 0.2μlのPLATINUM Taq HiFi(登録商標)(1.0ユニ
ット) H2Oで総反応容量を50μlにする。
【0399】 (サイクリング条件:)
【0400】
【表8】 この方法の効率を評価するために、50μlのPCR反応物のうち2μl(1
/25)を3%アガロースゲル−1000ゲルで電気泳動した。12bp以下の
重複では、1つUniversal attBアダプターを含むか、またはUn
iversal attBアダプターを含まない、より小さな中間産物がこの反
応で目立った。PCR反応条件のさらなる最適化は、遺伝子特異的プライマーお
よびUniversal attBアダプター−プライマーの量を滴定すること
によって得た。PCR反応系を、添加したプライマーの量が以下であったことを
除いて、以下に概説するように設定した: 0、1、3または10ピコモルの遺伝子特異的プライマー 0、10、30または100ピコモルのアダプター−プライマー。
【0401】 (サイクリング条件:)
【0402】
【表9】 制限量の遺伝子特異的プライマー(3ピコモル)および過剰なアダプター−プ
ライマー(30ピコモル)の使用により、より小さな中間産物の量が減少した。
これらの反応条件を使用して、目立った全長PCR産物を得るために必要な重複
は、12bpに減少した。遺伝子特異的プライマーおよびアダプタープライマー
の量を、以下のPCR反応においてさらに最適化した: 0、1、2または3ピコモルの遺伝子特異的プライマー 0、30、40または50ピコモルのアダプター−プライマー。
【0403】 (サイクリング条件:)
【0404】
【表10】 2ピコモルの遺伝子特異的プライマーおよび40ピコモルのアダプター−プラ
イマーの使用により、中間産物の量はさらに減少し、そして11bpの重複を含
有する遺伝子特異的プライマーを有する全長PCR産物が目立って生じた。PC
R反応の成功を、アダプターなしのコントロールを行うことにより任意のPCR
増幅物において評価しうる。制限量の遺伝子特異的プライマーの使用により、1
/25〜1/10のPCR反応物が標準的なアガロースゲル上で電気泳動した場
合に、わずかに見えるバンドまたはほとんど見えないバンドが得られるはずであ
る。Universal attBアダプター−プライマーの添加は、はるかに
多くの全収量の産物を伴う強いPCR反応産物を生じるはずである。
【0405】 18bp、15bp、12bp、11bpおよび10bp重複の遺伝子特異的
プライマーを使用した反応からのPCR産物は、CONCERT(登録商標)R
apid PCR Purification Systemを使用して精製し
た(500bpより大きなPCR産物をPEG沈澱しうる)。精製したPCR産
物を、引き続き、GATEWAYTM PCR Cloning System(
Life Technologies,Inc.;Rockville,MD)
を用いてattP含有プラスミドベクターにクローニングし、そしてE.col
iに形質転換した。コロニーを選択し、そして適切な抗生物質培地上で計数し、
そして正しい挿入物および配向についてPCRによりスクリーニングした。
【0406】 ヒトβグロビン(Hgb)遺伝子の一部のプラスミドクローンのattBアダ
プターPCRからの未処理の(raw)PCR産物(未精製)も、GATEWA
TM PCR Cloning System反応において使用した。完全at
tB B1/B2−Hgb、12B1/B2、11B1/B2および10B1/
B2のattB重複Hgbプライマーで生成したPCR産物を、GATEWAY TM pENTR21 attPベクター(図49)に首尾よくクローニングした
。各々から24コロニー(合計24×4=96)を試験し、そして各々をPCR
により正確な挿入物を含むことを確認した。cfu/mlで表したクローニング
効率を以下に示す:
【0407】
【表11】 興味深いことに、重複PCR産物は、完全attB PCR産物より高効率で
クローニングされた。おそらく、そしてアガロースゲル上で可視化することによ
り確認されるように、アダプターPCR産物は、完全attBPCR産物よりわ
ずかに明瞭であった。コロニー生成量(output)の差異はまた、インタク
トなattB部位を有するPCR産物分子の割合を反映しうる。
【0408】 attBアダプターPCR方法を使用すると、12bp attB重複を有す
るPCRプライマーを使用して、白血球cDNAライブラリーおよびHeLaの
総RNAから調製した第1鎖cDNAから、異なるサイズのcDNAを増幅した
(1〜4kbの範囲)。4つのcDNAのうち3つをこの方法により増幅し得た
が、非特異的増幅産物もまた観察された(いくつかの条件下で遺伝子特異的増幅
を妨害した)。この非特異的産物は、attBアダプター−プライマー単独を含
有するが、いずれの遺伝子特異的重複プライマーも存在しない反応系において増
幅した。この非特異的増幅産物は、PCR反応のストリンジェンシーを増大させ
、そしてattBアダプターPCRプライマー濃度を低下させることにより減少
した。
【0409】 これらの結果は、この実施例に記載されるアダプター−プライマーPCRアプ
ローチがクローニングした遺伝子について十分に機能することを示す。これらの
結果はまた、GATEWAYTM PCR Cloning Systemと適合
するPCR産物を増幅するために単純かつ効率的な方法の開発を実証した。GA
TEWAYTM PCR Cloning Systemは、部分的にUnive
rsal attBアダプター−プライマーと重複するより短い遺伝子特異的プ
ライマーの使用を可能にする。慣用的PCRクローニング適用において、12b
p重複の使用が推奨されている。そのため、この実施例に記載の方法は、17残
基以上までに遺伝子特異的プライマーの長さを減少し、結果としてGATEWA
TM PCR Cloning Systemの高容量ユーザーに対するオリゴ
ヌクレオチド費用のかなりの節減を生じる。さらに、この実施例に記載の方法お
よびアッセイを使用すると、当業者は、他の組換え部位に基づくまたはこれを含
む類似のプライマー−アダプターまたはそのフラグメント(例えば、attL、
attR、attP、lox、FRTなど)を、慣用的な実験法のみを用いて設
計および使用しうる。
【0410】 (実施例21:バクテリオファージλ attLおよびattR部位の変異分
析:部位特異的組換えにおけるatt部位特異性の決定因子) att部位特異性の決定因子を調査するために、バクテリオファージλ at
tLおよびattR部位を体系的に変異誘発した。本明細書中に示されるように
、特異性の決定因子を、15bpコア領域(GCTTTTTTATACTAA)
内の7bpの重複領域(TTTATAC、これは、インテグラーゼタンパク質の
切断部位により規定され、そして鎖交換が生じる領域である)に対して以前に位
置づけた。この15bpコア領域は、4つのλatt部位全て(すなわち、at
tB、attP、attLおよびattR)で同一である。しかし、このコア領
域は、これまで体系的に変異誘発されておらず、そして変異がatt部位特異性
における独特な変化を生じることを正確に規定するとは考察されてこなかった。
【0411】 従って、部位特異性に対するatt配列の効果を試験するために、変異att
LおよびattR部位をPCRにより生成し、そしてインビトロ部位特異的組換
えアッセイにおいて試験した。このようにして、コアatt部位の7bp重複領
域内の全ての可能な単一塩基対変化を生成し、15bpコアatt部位ではない
7bp重複の外側で5つのさらなる変化もまた生成した。各attL PCR基
質を、attR PCR基質の各々とともに、インビトロ組換えアッセイにおい
て試験した。
【0412】 (方法) 変異体attL部位およびattR部位の組換えの効率および特異性の両方を
試験するために、単純なインビトロの部位特異的組換えアッセイを開発した。a
ttLおよびattRのコア領域は、これらの部位の端部近くにあるので、所望
のヌクレオチド塩基変化をPCRプライマー内に取り込み、そして変異体att
LおよびattR部位を含む一連のPCR産物を生成することが可能であった。
attLおよびattR部位を含むPCR産物を、GATEWAYTM LR C
lonaseTM Enzyme Mix(Life Technologies
,Inc.;Rockville,MD)とのインビトロ反応における基質とし
て使用した。1.5kbのattL PCR産物と、1.0kbのattR P
CT産物との間の組換えは、2.5kbの組換え分子を生じ、これを、アガロー
スゲル電気泳動およびエチジウムブロミド染色を使用して、モニターした。
【0413】 プラスミドテンプレートpEZC1301(図84)およびpEZC1313
(図85)(各々が単一の野生型attLおよびattR部位をそれぞれ含む)
を、組換え基質の生成のために使用した。以下の列挙は、L×R Clonas
e反応における基質として使用したattL PCR産物を生成するためのPC
R反応において使用したプライマーを示す(大文字は、野生型配列からの変化を
示し、そして下線は、15bpコアatt部位内の7bpオーバーラップ領域を
表す;類似のセットのPCRプライマーを使用して、マッチング変位を含むat
tR PCR産物を調製した): GATEWAYTM部位(注:GATEWAYTMプラスミド内のattL2配列
は「accca」で開始し、一方でこの例におけるattL部位は、「agcc
t」で開始し、コア領域の外側の野生型attLを反映する。):
【0414】
【化26】 注:最初の9の塩基がgggg agccであるさらなるベクター(すなわ
ち、15bpコア領域にすぐ先行する位置のチミンをアデニンで置換する)(こ
れは、上で概説した単一の塩基対の置換(または欠失)を含んでも含まなくても
よく、またこれらの実験において使用され得る)。
【0415】 attL含有PCR産物およびattR含有PCR産物の組換え反応を、以下
のように実施した:
【0416】
【表12】 Clonase反応物を、25℃で2時間インキュベートした。 2μlの10×Clonase停止溶液(プロテイナーゼK、2mg/ml)を
添加して、この反応を停止した。 10μlを1%アガロースゲル上で泳動した。
【0417】 (結果) 各attL PCR基質を、attR PCR基質の各々を用いて、インビト
ロ組換えアッセイで試験した。7bpオーバーラップの最初の3つの位置(TT ATAC)での変化は、組換えの特異性を強力に変化させた。これらの変異a
tt部位の各々は、野生型と同程度に、その同種パートナー変異体のみで組換え
られた;これらは他のいかなるatt部位変異によっても検出可能には組換えら
れなかった。対照的に、最後の4つの位置(TTTATAC)の変化は、部分的
にのみ特異性を変化させた;これらの変異体は、その同種の変異att部位なら
びに野生型att部位で組換えられ、そして7bpオーバーラップの最初の3つ
の位置に変異を有する部位以外の他の全ての変異att部位で部分的に組換えら
れた。7bpオーバーラップの外側での変化は、組換えの特異性に影響を与えず
、いくらかは組換えの効率に影響を与えることが見出された。
【0418】 これらの結果に基づいて、att部位特異性に関する以下の規則が決定された
: ・7bpオーバーラップにおける変化のみが、特異性に影響を与える。 ・最初の3つの位置における変化が、特異性に強力に影響を与える。 ・最後の4つの位置における変化が、特異性に弱く影響を与える。
【0419】 組換え反応の全体の効率に影響を与えた変異もまた、本方法によって評価され
た。これらの実験において、attLT1A基質およびattLC7T基質でわ
ずかに増加した(2倍未満)組換え効率が、これらの基質がその同種attRパ
ートナーと反応した場合に、観察された。attLA6G、attL14および
attL15を含む、組換え効率(約2〜3倍)を減少させる変異もまた観察さ
れた。これらの変異は、恐らく、コアatt部位で結合するIntタンパク質に
影響を与える変化を反映する。
【0420】 これらの実験の結果は、7bpの最初の3つの位置(TTTATAC)におけ
る変化が、組換えの特異性を強力に変化させた(すなわち、1つ以上の変異を最
初の3つのチミジンに有するatt配列は、その同種パートナーとのみ組換わり
、そして他のいかなるatt部位変異とも交差反応しない)ことを実証する。対
照的に、最後の4つの位置(TTTATAC)における変異は、部分的にのみ特
異性を変化させた(すなわち、1つ以上の変異を最後の4つの塩基位置に有する
att配列は、7bpオーバーラップの最初の3つの位置の1つ以上に変異を有
する部位以外の、野生型att部位および全ての他の変異att部位と部分的に
交差反応する)。7bpオーバーラップの外側の変異は、組換えの特異性に影響
を与えないことがわかり、いくらかは組換えの効率に影響を与える(すなわち、
組換えの効率の減少を引き起こす)ことがわかった。
【0421】 (実施例22: GATEWAYTM クローニング反応のクローニング効率を
増加させるatt部位変異の発見) att部位特異性の決定を理解するために設計される実験において、attL
のコア領域における点変異を作製した。次いで、これらの変異attL配列を含
む核酸分子を、LR反応において、同種attR部位(すなわち、attL部位
の変異に対応する変異を含むattR部位)を含む核酸分子と反応させ、そして
組換え効率を上記のように決定した。att部位のコア領域に位置するいくつか
の変異を、組換え反応の効率をわずかに増加した(2倍未満)かまたは減少した
(2倍〜4倍の間)のいずれかと記載した(表3)。
【0422】
【表13】 これらの変異は、恐らく、インテグラーゼタンパク質のコアatt部位を結合
するための相対的親和性を、それぞれ増加または減少させるいずれかの変化を反
映することもまた、注目された。インテグラーゼコア結合部位のコンセンサス配
列(CAACTTNNT)は、文献で推定されているが、直接的には試験されて
いない(例えば、RossおよびLandy、Cell 33:261−272
(1983)を参照のこと)。このコンセンサスコアインテグラーゼ結合配列は
、attPおよびattBに見出される4つのコアatt部位の各々の配列、な
らびにコア配列に類似し、そしてインビトロでインテグラーゼが結合することが
示された5つの非att部位の配列を比較することによって、確立された。これ
らの実験は、インテグラーゼのコアatt部位への結合を増加させる、従ってG
ATEWAYTMクローニング反応の効率を増加させる、多くのatt部位変異が
同定され得ることを示唆する。
【0423】 (実施例23: 組換え効率に対するコア領域変異の効果) att部位コア領域における変異のクローニング効率を直接比較するために、
単一の塩基の変化を、attB1−TET−attB2 PCR産物のattB
2部位に作製した。次いで、これらの変異attB2配列を含む核酸分子を、B
P反応において、非同種attP部位(すなわち、野生型attP2)を含む核
酸分子と反応させ、そして組換え効率を上記のように決定した。標準的なatt
B1−TET−attB2 PCR産物と比較した、これらの変異attB2含
有PCR産物のクローニング効率を、表4に示す。
【0424】
【表14】 上記で注目したように、attB2.2部位における単一の塩基の変化は、a
ttB1−TET−attB2 PCR産物と比較して、attB1−TET−
attB2.2 PCR産物のクローニング効率を131%に増加させた。興味
深いことに、この変異は、attB2のインテグラーゼコア結合部位を、提案さ
れるコンセンサス配列にさらに近くマッチする配列に変化させる。
【0425】 さらなる実験を実施して、attB1−TET−attB2 PCR産物のク
ローニング効率を、インテグラーゼコア結合部位の提案されるコンセンサス配列
(実施例22を参照のこと)を含むattB部位を含むPCR産物と、直接比較
した。以下のattB部位を使用して、attB−TET PCR産物を増幅し
た:
【0426】
【化27】 BP反応を、300ng(100fmole)のpDONR201(図49A
)と、20μl容量の80ng(80fmole)のattB−TET PCR
産物との間で、25℃で1.5時間のインキュベーションによって実施し、pE
NTR201−TET エントリークローンを作製した。上記attB部位の、
BP反応におけるクローニング効率の比較を、表5に示す。
【0427】
【表15】 これらの結果は、インテグラーゼコア結合部位に関して提案されるコンセン
サス配列と完全にマッチする配列を含むattB PCR産物が、標準的なGa
teway attB1およびattB2 PCR産物より4倍高い効率で、エ
ントリークローンを産生し得ることを実証する。
【0428】 次いで、上記で産生されたエントリークローンを、LR反応(20μl容量の
それぞれのpENTR201−TET エントリークローンの50ng(77f
mole)と混合した300ng(64fmole)pDEST20;25℃で
1時間インキュベートした)を介してpDEST20(図40A)へと変換した
。これらの反応に関するクローニングの効率を、表6で比較する。
【0429】
【表16】 これらの結果は、attB1.6およびattB2.10中に導入された、遺
伝子をエントリークローン(entry clone)に移入させる変異が、L
R反応の効率をわずかに上昇させることを実証する。従って、本発明は、組換え
効率を上昇させるattB部位での変異のみならず、BP反応によって作製され
るattL部位を生じる対応する変異をもまた包含する。
【0430】 一定範囲のPCR産物量にわたるattB1.6−TET−attB2.10
PCR産物のクローニング効率の上昇を試験するために、上記の実験と類似の
実験を実施した。この実験では、attB PCR産物の量を反応混合物中に滴
定した。この結果を表7に示す。
【0431】
【表17】 これらの結果は、20ngの量において、標準のattB1−TET−att
B2 PCR産物と比較してattB1.6−TET−attB2.10 PC
R産物で、6倍程度高いクローニング効率における上昇が達成されることを実証
する。
【0432】 (実施例24:最適組換え効率のためのattB配列必要要件の決定) attBについての配列必要要件を試験するため、そしてどのattB部位が
縮重attB部位の集団の中から最高に効率良くクローン化するかを決定するた
めに、一連の実験を実施した。attB部位の中のB−アームにおいて5塩基の
縮重性を含んだ縮重PCRプライマーを設計した。従って、これらの縮重配列は
、BP反応において遺伝子をエントリークローンに移入し、引き続いてLR反応
においてこの遺伝子を発現クローンに移入する。従って、縮重attBおよびa
ttL部位の集団は、かなり多数のサイクルでattBからattLに行きつ戻
りつしつつ循環され得る。各移入工程で反応条件を変更することにより(例えば
、反応時間を減少させることにより、および/またはDNA濃度を減少させるこ
とにより)、反応は、各サイクルでますますよりストリンジェントになされ得、
従って、より効率的に反応するattBおよびattL部位の集団に富化され得
る。
【0433】 以下の縮重PCRプライマーを使用して、pUC18からlacZαフラグメ
ントを含んだ500bpのフラグメントを増幅した(各プライマーのattB部
分のみを示す):
【0434】
【化28】 縮重att部位の開始集団のサイズは、45すなわち1024分子である。2つ
のBP反応および2つのLR反応を通して、4つの異なる集団を移入した。各反
応の形質転換後、適切な選択抗生物質を含有する液体培地において増殖すること
によって、形質転換体の集団を増幅した。このクローンの集団から、アルカリ溶
解ミニプレップ法によってDNAを調製し、そして次の反応に用いた。BPおよ
びLRクローニング反応の結果を以下に示す。
【0435】
【表18】 これらの結果は、各々の連続した移入で、att部位の集団全体のクローニン
グ効率が上昇し、そしてattB部位の規定において相当量の可撓性が存在する
ことを実証する。特定のクローンを、上記反応から単離し得、組換え効率につい
て個々に試験し得、そして配列決定し得る。次いで、このような新たな特異性を
、既知の例と比較して、新たな組換え特異性を有する新たな配列の設計を導き得
る。さらに、本明細書中に記載される富化およびスクリーニングのプロトコール
に基づいて、当業者は、このような配列を含む核酸分子を使用する組換え反応に
おいて特異性の上昇を生じさせる他の組換え部位(例えば、他のatt部位、l
ox、FRTなど)における配列を容易に同定し得、そしてそれを使用し得る。
【0436】 (実施例25:att部位PCRアダプタープライマーの設計) 5’末端に12bpのattB1およびattB2を有する遺伝子特異的プラ
イマーを設計するために、さらなる研究を実施した。attを含むプライマーに
ついての最適プライマー設計は、任意のPCRプライマーについての最適プライ
マー設計と同じである:プライマーの遺伝子特異的部分は、理想的には、50m
M塩で50℃より高いTmを有するべきである(Tmの計算は、式59.9+4
1(%GC)−675/nに基づく)。 プライマー:
【0437】
【化29】 (プロトコール) (1)200ngのcDNAライブラリーまたは1ngのプラスミドクローン
DNA(あるいは、ゲノムDNAまたはRNAが使用され得る)と10pmol
の遺伝子特異的プライマーとを50μlのPCR反応物中で、DNAポリメラー
ゼ活性を有する1つ以上のポリペプチド(例えば、本明細書中に記載されるもの
)を使用して、混合する(10pmolより多い遺伝子特異的プライマーの添加
は、attB PCR産物の収率を減少し得る)。さらに、RNAが使用される
場合には、標準的な逆転写PCR(RT−PCR)プロトコールに従うべきであ
る:例えば、Gerard,G.F.ら、FOCUS 11:60(1989)
;Myers,T.W.およびGelfand,D.H.、Biochem.3
0:7661(1991);Freeman,W.N.ら、BioTechni
ques 20:782(1996);ならびに米国特許出願番号09/064
,057(1998年4月22日出願)(これらのすべての開示が、本明細書中
で参考として援用される)を参照のこと。
【0438】 (1stPCRプロフィール)
【0439】
【表19】 (2)各々35pmolのattB1およびattB2アダプタープライマー
を含む40μlのPCR反応混合物に、10μlを移す。
【0440】 (2ndPCRプロフィール)
【0441】
【表20】 (留意点) 1.生成されたattB PCR産物の収率を評価するために、アダプターなし
のプライマーコントロールを実施することが有用である。 2.直線化されたテンプレートは通常、わずかにより高いPCR産物収率を生じ
る。
【0442】 (実施例26:GATEWAYTMクローニングシステムを使用する1チューブ
組換えクローニング) GATEWAYTMクローニングシステムを使用して、より容易かつより迅速な
クローニングを提供するために、本発明者らは、BPおよびLR反応が、単一チ
ューブ内で実施され得るプロトコール(「1チューブ」プロトコール)を設計し
た。以下が、このような1チューブプロトコールの例である:本実施例では、B
P反応のアリコートを、LR成分を添加する前に採取するが、BPおよびLR反
応は、最初にBPのアリコートを採取することを伴わずに、1チューブプロトコ
ールにおいて実施され得る。
【0443】
【表21】 上記成分を単一チューブ内で混合した後、反応混合物を25℃で4時間インキ
ュベートした。反応混合物の5μlのアリコートを取り出し、そして0.5μl
の10×停止溶液をこの反応混合物に添加し、そして37℃で10分間インキュ
ベートした。次いで、コンピテント細胞を、100μlの細胞あたり1〜2μl
のBP反応物を用いて形質転換した;この形質転換は、個々のエントリークロー
ン(Entry clone)の単離およびBP反応効率の定量のためのエント
リークローン(Entry clone)のコロニーを産生した。
【0444】 残存する20μlのBP反応混合物に、LR反応の以下の成分を添加した。
【0445】
【表22】 上記成分を単一チューブ内で混合した後、反応混合物を25℃で2時間インキ
ュベートした。3μlの10×停止溶液を添加し、そしてこの混合物を37℃で
10分間インキュベートした。次いで、コンピテント細胞を、100μlの細胞
あたり1〜2μlの反応混合物を用いて形質転換した。
【0446】 (留意点) 1.所望される場合、目的ベクター(Destination Vector)
を、開始BP反応に添加し得る。 2.所望される場合、反応を1/2倍スケールダウンし得る。 3.BPおよび/またはLR反応についてより短いインキュベーション時間が用
いられ得る(所望される反応のクローニング効率に対して増減する)が、より少
ないコロニー数を代表的に生じる。 4.得られるコロニー数を数倍増加させるために、BP反応物を6〜20時間イ
ンキュベートし、そしてLR反応を3時間まで増加させる。エレクトロポレーシ
ョンはまた、1〜2μlのPK処理反応混合物で十分に作用する。 5.約5kbより長いPCR産物は、BP反応において有意により低いクローニ
ング効率を示し得る。この場合、BPおよびLR工程の両方について、より長い
インキュベーション時間(例えば、6〜18時間)で1チューブ反応を使用する
ことを本発明者らは推奨する。
【0447】 (実施例27:LR反応の間の目的ベクター(Destination Ve
ctor)の緩和) LR反応をさらに最適化するために、LR反応緩衝液の組成を上記から改変し
、そしてこの改変された緩衝液をプロトコールにおいて使用して、LR反応の間
の目的ベクター(Destination Vector)の酵素的緩和の影響
を試験した。
【0448】 LR反応は、5×BP反応緩衝液(実施例5を参照のこと)をLR反応に使用
したことを除いて、通常通り(例えば、実施例6を参照のこと)に設定した。L
R反応の間の目的ベクター(Destination Vector)の緩和を
達成するために、トポイソメラーゼI(Life Technologies,
Inc.、Rockville,MD:カタログ番号38042−016)を、
反応物中の総DNA 1μgあたり約15Uの最終濃度で、この反応混合物に添
加した(例えば、20μlのLR反応物中で合計400ngのDNAを有する反
応混合物に対して、約6ユニットのトポイソメラーゼIを添加した)。反応混合
物を以下のように設定した。
【0449】
【表23】 反応混合物を25℃で1時間インキュベートし、次いで、2μlの2μg/μ
lのプロテイナーゼKを添加し、そして混合物を37℃で10分間インキュベー
トしてLR反応を停止した。次いで、コンピテント細胞を、前述の実施例に記載
のように形質転換した。これらの研究の結果により、トポイソメラーゼIを使用
するLR反応での基質の緩和が、トポイソメラーゼIの包含を伴わずに実施され
たLR反応と比較して、コロニー産生において2〜10倍の増加を生じることが
実証された。
【0450】 ここで、理解の明瞭さのために例証および実施例によって幾分詳細に本発明を
完全に記載してきたが、本発明またはその任意の特定の実施形態の範囲に影響す
ることなく、幅広くかつ等価な範囲の条件、処方および他のパラメーターで本発
明を改変または変更することによって、同じことが実施され得ること、そしてこ
のような改変または変更が、添付の特許請求の範囲の範囲内に包含されると意図
されることは、当業者に明らかである。
【0451】 本明細書中で言及したすべての刊行物、特許および特許出願は、本発明が関係
する分野の当業者の技術のレベルの指標であり、そして個々の各刊行物、特許ま
たは特許出願が、参考として援用されると明確かつ個々に示される場合と同程度
に、本明細書中で参考として援用される。
【0452】
【表24】
【0453】
【表25】
【0454】
【表26】
【0455】
【表27】
【0456】
【表28】
【0457】
【表29】
【0458】
【表30】
【0459】
【表31】
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、本発明の一般的な方法の1つを示し、ここで開始(親)DNA分子は
、環状または直鎖状であり得る。目標は、新しいサブクローニングベクターDを
、本来のクローニングベクターBと交換することである。1つ実施形態において
、ADについて、かつ全ての他の分子(融合体(Cointegrate)を含
む)に対して選択することが望ましい。四角と丸は、組換え部位である:例えば
、lox(例えば、loxP)部位、att部位、など。例えば、セグメントD
は、発現シグナル、タンパク質融合ドメイン、新しい薬剤マーカー、新しい複製
起点、またはDNAのマッピングあるいは配列決定のための特定化された機能を
含み得る。融合体分子が、セグメントA(挿入物)に隣接するセグメントD(目
的ベクター)を含み、それによってD内の機能的エレメントが、A内の挿入物と
並列することに注意するべきである。このような分子は、セグメントB+D内の
選択マーカーについて選択することによって、インビトロで(例えば、プロモー
ターが、インビトロ転写/翻訳のための遺伝子に隣接して位置する場合に)、ま
たはインビボで(ccdB保有ベクターを増殖可能な細胞内での単離後)直接使
用され得る。当業者は、この1段階方法は、本発明の特定の想像された適用にお
いて有用であることを理解する。
【図2】 図2は、本発明の組換えクローニング系のより詳細な描写であり、本明細書中
では「GATEWAYTM Cloning System」と言及される。この
図は、「目的反応」(本明細書中において「LR反応」とも言及され得る)を介
する発現クローンの産生を示す。attL1部位とattL2部位との間に局在
化した目的のDNA分子(例えば、遺伝子)を含むkanrベクター(本明細書
中において「エントリークローン」とも言及される)は、attR1部位とat
tR2部位の間に局在化した毒性または「死」遺伝子を含む、amprベクター
(本明細書において「目的ベクター」と言及される)と、GATEWAYTMLR
ClonaseTMEnzyme Mix(Int、IHFおよびXisの混合
物)の存在下で反応される。25℃で約60分間のインキュベーション後、この
反応は、attB1部位とattB2部位との間に部位局在化した目的のDNA
分子、およびkanr副産物を含むampr発現クローン、ならびに中間体を得る
。次いで、反応混合物は、細胞をアンピシリンを含む培地にプレートし、そして
amprコロニーを選ぶことによって選択され得る目的の核酸分子を含む宿主細
胞(例えば、E.coli)およびクローンに形質転換され得る。
【図3】 図3は、種々の発現クローンを産生するためのエントリークローンからの多重
型の目的ベクターへの核酸分子のクローニングの概略図である。所定のエントリ
ークローンと異なる型の目的ベクター(示さず)との間の組換えは、図2に示さ
れるLR反応を介して、種々の適用および宿主細胞型における使用についての複
数の異なる発現クローンを産生する。
【図4】 図4は、「BP反応」(本明細書中において「エントリー反応」または「ゲー
トウェイ(Gateward)反応」とも言及される)を介するエントリークロ
ーンの産生の詳細な図である。この図において示される例において、attB1
部位とattB2部位との間に局在化した目的のDNA分子(例えば、遺伝子)
を含むampr発現ベクターは、kanrドナーベクター(例えば、attPベク
ター;本明細書中では、GATEWAYTMBP ClonaseTMEnzyme
Mix(IntおよびIHFの混合物)の存在下で、attP1部位とatt
P2部位との間に局在化した毒性または「死」遺伝子を含むGATAWAYTM
DONR201(図49A〜Cを参照のこと))と反応される。25℃で60分
のインキュベーション後、反応は、attL1とattL2部位との間に局在化
した目的のDNA分子を含むkanrエントリークローン、およびampr副産物
遺伝子を与える。次いでエントリークローンは、宿主細胞(例えば、E.col
i)に形質転換され得、そしてエントリークローンを含むクローン(および従っ
て目的の核酸分子)は、細胞をカナマイシン含有培地にプレートし、そしてka
rコロニーを選ぶことによって選択され得る。この図はkanrドナーベクター
の使用の例を示すが、本明細書中に記載されるように他の選択マーカー(例えば
、ゲンタマイシン耐性マーカー、テトラサイクリン耐性マーカー)を含むドナー
ベクターを使用することもまた可能である。
【図5】 図5は、LR(「目的」)反応(図5A)、およびGATEWAYTMClon
ing SystemのBP(「エントリー」または「ゲートウェイ」)反応(
図5B)のより詳細な概略図であり、各反応の反応物質、産物、および副産物を
示す。
【図6】 図6は、発現クローンを作製するための目的ベクターへのサブクローニング後
の目的の遺伝子に隣接するattB1部位およびattB2部位の配列を示す。
【図7】 図7は、本発明の組成物および方法を使用するエントリークローンを作製する
ための4つの方法の概略図である:1.制限酵素およびリガーゼを使用する;2
.attLエントリーベクター内に調整されたcDNAライブラリーで開始する
;3.B×P反応を介してattB発現ベクター内に調整されたライブラリー由
来の発現クローンを使用する;および4.B×P反応を介して末端attB部位
を有するPCRフラグメントの組換えクローニング。アプローチ3および4は、
選択マーカー(例えば、kanr、genr、tetrなど)を保有するエントリ
ークローンを提供するドナーベクター(本明細書中では、attPベクター(例
えば、pDONR201(図49A〜Cを参照のこと)、pDONR202(図
50A〜Cを参照のこと)、pDONR203(図51A〜Cを参照のこと)、
pDONR204(図52A〜Cを参照のこと)、pDONR205(図53A
〜Cを参照のこと)、またはpDONR206(図54A〜Cを参照のこと))
)との組換えに依存する。
【図8】 図8は、B×P(エントリーまたはゲートウェイ)反応によるPCR産物のク
ローニングの概略図である。25bpの末端attB部位(+4つのG)を有す
るPCR産物は、B×P反応のための基質として示される。遺伝子のattB−
PCR産物とドナーベクターとの間の組換え(kanrを保有するエントリーベ
クターに寄与する)は、PCR産物のエントリークローンを生じる。
【図9】 図9は、本明細書中で、attB1、attB2、attP1、attP2、
attL1、attL2、attR1およびattR2として示される組換え部
位のヌクレオチド配列の表である。配列は、従来的に5’〜3’に記載される。
【図10】 本明細書中に示されたすべてのエントリーベクターについてのプラスミドバック
ボーンは、同じであり、そしてエントリーベクターpENTR1Aについて図1
0Aに示す。図10は、エントリーベクターpENTR1Aの物理的マップおよ
びクローニング部位(図10A)、およびヌクレオチド配列(図10B)の概略
図である。
【図11】 本明細書中に示されたすべてのエントリーベクターについてのプラスミドバッ
クボーンは、同じであり、そしてエントリーベクターpENTR1Aについて図
10Aに示される。図11に示される他のエントリーベクターについて、各図の
セットについて図「A」に示される配列のみ(すなわち、図11A、図12Aな
ど)が、図10に示される配列(attL1−attL2カセット内)とは異な
る。プラスミドバックボーンは、同一である。図11は、エントリーベクターp
ENTR2Bのクローニング部位(図11A)およびヌクレオチド配列(図11
B)の概略図である。
【図12】 本明細書中に示されたすべてのエントリーベクターについてのプラスミドバッ
クボーンは、同じであり、そしてエントリーベクターpENTR1Aについて図
10Aに示される。図12に示される他のエントリーベクターについて、各図の
セットについて図「A」に示される配列のみ(すなわち、図11A、図12Aな
ど)が、図10に示される配列(attL1−attL2カセット内)とは異な
る。プラスミドバックボーンは、同一である。図12は、エントリーベクターp
ENTR3Rのクローニング部位(図12A)およびヌクレオチド配列(図12
B)の概略図である。
【図13】 本明細書中に示されたすべてのエントリーベクターについてのプラスミドバッ
クボーンは、同じであり、そしてエントリーベクターpENTR1Aについて図
10Aに示される。図13に示される他のエントリーベクターについて、各図の
セットについて図「A」に示される配列のみ(すなわち、図11A、図12Aな
ど)が、図10に示される配列(attL1−attL2カセット内)とは異な
る。プラスミドバックボーンは、同一である。図13は、エントリーベクターp
ENTR4のクローニング部位(図13A)およびヌクレオチド配列(図13B
)の概略図である。
【図14】 本明細書中に示されたすべてのエントリーベクターについてのプラスミドバッ
クボーンは、同じであり、そしてエントリーベクターpENTR1Aについて図
10Aに示される。図14に示される他のエントリーベクターについて、各図の
セットについて図「A」に示される配列のみ(すなわち、図11A、図12Aな
ど)が、図10に示される配列(attL1−attL2カセット内)とは異な
る。プラスミドバックボーンは、同一である。図14は、エントリーベクターp
ENTR5のクローニング部位(図14A)およびヌクレオチド配列(図14B
)の概略図である。
【図15】 本明細書中に示されたすべてのエントリーベクターについてのプラスミドバッ
クボーンは、同じであり、そしてエントリーベクターpENTR1Aについて図
10Aに示される。図15に示される他のエントリーベクターについて、各図の
セットについて図「A」に示される配列のみ(すなわち、図11A、図12Aな
ど)が、図10に示される配列(attL1−attL2カセット内)とは異な
る。プラスミドバックボーンは、同一である。図15は、エントリーベクターp
ENTR6のクローニング部位(図15A)およびヌクレオチド配列(図15B
)の概略図である。
【図16】 本明細書中に示されたすべてのエントリーベクターについてのプラスミドバッ
クボーンは、同じであり、そしてエントリーベクターpENTR1Aについて図
10Aに示される。図16に示される他のエントリーベクターについて、各図の
セットについて図「A」に示される配列のみ(すなわち、図11A、図12Aな
ど)が、図10に示される配列(attL1−attL2カセット内)とは異な
る。プラスミドバックボーンは、同一である。図16は、エントリーベクターp
ENTR7のクローニング部位(図16A)およびヌクレオチド配列(図16B
)の概略図である。
【図17】 本明細書中に示されたすべてのエントリーベクターについてのプラスミドバッ
クボーンは、同じであり、そしてエントリーベクターpENTR1Aについて図
10Aに示される。図17に示される他のエントリーベクターについて、各図の
セットについて図「A」に示される配列のみ(すなわち、図11A、図12Aな
ど)が、図10に示される配列(attL1−attL2カセット内)とは異な
る。プラスミドバックボーンは、同一である。図17は、エントリーベクターp
ENTR8のクローニング部位(図17A)およびヌクレオチド配列(図17B
)の概略図である。
【図18】 本明細書中に示されたすべてのエントリーベクターについてのプラスミドバッ
クボーンは、同じであり、そしてエントリーベクターpENTR1Aについて図
10Aに示される。図18に示される他のエントリーベクターについて、各図の
セットについて図「A」に示される配列のみ(すなわち、図11A、図12Aな
ど)が、図10に示される配列(attL1−attL2カセット内)とは異な
る。プラスミドバックボーンは、同一である。図18は、エントリーベクターp
ENTR9のクローニング部位(図18A)およびヌクレオチド配列(図18b
)の概略図である。
【図19】 本明細書中に示されたすべてのエントリーベクターについてのプラスミドバッ
クボーンは、同じであり、そしてエントリーベクターpENTR1Aについて図
10Aに示される。図19に示される他のエントリーベクターについて、各図の
セットについて図「A」に示される配列のみ(すなわち、図11A、図12Aな
ど)が、図10に示される配列(attL1−attL2カセット内)とは異な
る。プラスミドバックボーンは、同一である。図19は、エントリーベクターp
ENTR10のクローニング部位(図19A)およびヌクレオチド配列(図19
B)の概略図である。
【図20】 本明細書中に示されたすべてのエントリーベクターについてのプラスミドバッ
クボーンは、同じであり、そしてエントリーベクターpENTR1Aについて図
10Aに示される。図20に示される他のエントリーベクターについて、各図の
セットについて図「A」に示される配列のみ(すなわち、図11A、図12Aな
ど)が、図10に示される配列(attL1−attL2カセット内)とは異な
る。プラスミドバックボーンは、同一である。図20は、エントリーベクターp
ENTR11のクローニング部位(図19A)およびヌクレオチド配列(図20
B)の概略図である。
【図21】 図21は、目的ベクターpDEST1の開始コドンから−35と−10のプロ
モーター配列を示す物理的マップおよびTrc発現カセット(図21A)、およ
びヌクレオチド配列(図21B〜D)の概略図である。このベクターはまた、p
Trc−DEST1とも言われる。
【図22】 図22は、目的ベクターpDEST2の、物理的マップ、および開始コドンか
ら−35および−10でのプロモーター配列を示すHis6発現カセットの概略
的描写(図22A)、ならびにヌクレオチド配列(図22B〜D)である。この
ベクターはまた、pHis6−DEST2としても好ましくあり得る。
【図23】 図23は、目的ベクターpDEST3の、物理的マップ、および開始コドンか
ら−35および−10でのプロモーター配列を示すGST発現カセットの概略的
描写(図23A)、ならびにヌクレオチド配列(図23B〜D)である。このベ
クターはまた、pGST−DEST3としても好ましくあり得る。
【図24】 図24は、目的ベクターpDEST4の、物理的マップ、および開始コドンか
ら−35および−10でのプロモーター配列ならびにTEVプロテアーゼ切断部
位を示すHis6−Trx発現カセットの概略的描写(図24A)、ならびにヌ
クレオチド配列(図24B〜D)である。このベクターはまた、pTrx−DE
ST4としても好ましくあり得る。
【図25】 図25は、目的ベクターpDEST5のattR1およびattR2部位(図
25A)、物理的マップの概略的描写(図25B)、ならびにヌクレオチド配列
(図25C〜D)である。このベクターはまた、pSPORT(+)−DEST
5としても好ましくあり得る。
【図26】 図26は、目的ベクターpDEST6のattR1およびattR2部位(図
26A)、物理的マップの概略的描写(図26B)、ならびにヌクレオチド配列
(図26C〜D)である。このベクターはまた、pSPORT(−)−DEST
6としても好ましくあり得る。
【図27】 図27は、目的ベクターpDEST7のattR1部位、CMVプロモーター
、および物理的マップの概略的描写(図27A)、ならびにヌクレオチド配列(
図27B〜C)である。このベクターはまた、pCMV−DEST7としても好
ましくあり得る。
【図28】 図28は、目的ベクターpDEST8のattR1部位、バキュロウイルスポ
リヘドリンプロモーター、および物理的マップの概略的描写(図28A)、なら
びにヌクレオチド配列(図28B〜D)である。このベクターはまた、pFas
tBac−DEST8としても好ましくあり得る。
【図29】 図29は、目的ベクターpDEST9のattR1部位、Semliki F
orest Virusプロモーター、および物理的マップの概略的描写(図2
9A)、ならびにヌクレオチド配列(図29B〜E)である。このベクターはま
た、pSFV−DEST9としても好ましくあり得る。
【図30】 図30は、目的ベクターpDEST10のattR1部位、バキュロウイルス
ポリヘドリンプロモーター、His6融合ドメイン、および物理的マップの概略
的描写(図30A)、ならびにヌクレオチド配列(図30B〜D)である。この
ベクターはまた、pFastBacHT−DEST10としても好ましくあり得
る。
【図31】 図31は、目的ベクターpDEST11の、テトラサイクリン調節CMVプロ
モーターを含むattR1部位および物理的マップの概略的描写(図31A)、
ならびにヌクレオチド配列(図31B〜D)である。このベクターはまた、pT
et−DEST11としても好ましくあり得る。
【図32】 図32は、目的ベクターpDEST12.2のattR1部位、CMVプロモ
ーターのmRNAの開始、および物理的マップの概略的描写(図32A)、なら
びにヌクレオチド配列(図32B〜D)である。このベクターはまた、pCMV
neo−DEST12、pCMV−DEST12、またはpDEST12として
も好ましくあり得る。
【図33】 図33は、目的ベクターpDEST13のattR1部位、λPLプロモータ
ー、および物理的マップの概略的描写(図33A)、ならびにヌクレオチド配列
(図33B〜C)である。このベクターはまた、pλPL−DEST13として
も好ましくあり得る。
【図34】 図34は、目的ベクターpDEST14のattR1部位、T7プロモーター
、および物理的マップの概略的描写(図34A)、ならびにヌクレオチド配列(
図34B〜D)である。このベクターはまた、pPT7−DEST14としても
好ましくあり得る。
【図35】 図35は、目的ベクターpDEST15のattR1部位、T7プロモーター
、およびN末端GST融合配列の概略的描写、ならびに物理的マップ(図35A
)、ならびにヌクレオチド配列(図35B〜D)である。このベクターはまた、
pT7 GST−DEST15としても好ましくあり得る。
【図36】 図36は、目的ベクターpDEST16のattR1部位、T7プロモーター
、およびN末端チオレドキシン融合配列の概略的描写、ならびに物理的マップ(
図36A)、ならびにヌクレオチド配列(図36B〜D)である。このベクター
はまた、pT7 Trx−DEST16としても好ましくあり得る。
【図37】 図37は、目的ベクターpDEST17のattR1部位、T7プロモーター
、およびN末端His6融合配列の概略的描写、ならびに物理的マップ(図37
A)、ならびにヌクレオチド配列(図37B〜D)である。このベクターはまた
、pT7 His−DEST17としても好ましくあり得る。
【図38】 図38は、目的ベクターpDEST18のattR1部位およびp10バキュ
ロウイルスプロモーターの概略的描写、ならびに物理的マップ(図38A)、な
らびにヌクレオチド配列(図38B〜D)である。このベクターはまた、pFB
p10−DEST18としても好ましくあり得る。
【図39】 図39は、目的ベクターpDEST19のattR1部位、および39kバキ
ュロウイルスプロモーターの概略的描写、ならびに物理的マップ(図39A)、
ならびにヌクレオチド配列(図39B〜D)である。このベクターはまた、pF
B39k−DEST19としても好ましくあり得る。
【図40】 図40は、目的ベクターpDEST20のattR1部位、polhバキュロ
ウイルスプロモーター、およびN末端GST融合配列の概略的描写、ならびに物
理的マップ(図40A)、ならびにヌクレオチド配列(図40B〜D)である。
このベクターはまた、pFB GST−DEST20としても好ましくあり得る
【図41】 図41は、目的ベクターpDEST21の、DNA結合ドメインを有する2ハ
イブリッドベクター、attR1部位、およびADHスプロモーターの概略的描
写、ならびに物理的マップ(図41A)、ならびにヌクレオチド配列(図41B
〜E)である。このベクターはまた、pDB Leu−DEST21としても好
ましくあり得る。
【図42】 図42は、目的ベクターpDEST22の、活性化ドメインを有する2ハイブ
リッドベクター、attR1部位、およびADHスプロモーターの概略的描写、
ならびに物理的マップ(図42A)、ならびにヌクレオチド配列(図42B〜D
)である。このベクターはまた、pPC86−DEST22としても好ましくあ
り得る。
【図43】 図43は、目的ベクターpDEST23のattR1およびattR2部位、
T7プロモーター、およびC末端His6融合配列の概略的描写、ならびに物理
的マップ(図43A)、ならびにヌクレオチド配列(図43B〜D)である。こ
のベクターはまた、pC−term−His6−DEST23としても好ましく
あり得る。
【図44】 図44は、目的ベクターpDEST24のattR1およびattR2部位、
T7プロモーター、およびC末端GST融合配列の概略的描写、ならびに物理的
マップ(図44A)、ならびにヌクレオチド配列(図44B〜D)である。この
ベクターはまた、pC−term−GST−DEST24としても好ましくあり
得る。
【図45】 図45は、目的ベクターpDEST25のattR1およびattR2部位、
T7プロモーター、およびC末端チオレドキシン融合配列の概略的描写、ならび
に物理的マップ(図45A)、ならびにヌクレオチド配列(図45B〜D)であ
る。このベクターはまた、pC−term−Trx−DEST25としても好ま
しくあり得る。
【図46】 図46は、目的ベクターpDEST26のattR1部位、CMVプロモータ
ー、およびN末端His6融合配列の概略的描写、ならびに物理的マップ(図4
6A)、ならびにヌクレオチド配列(図46B〜D)である。このベクターはま
た、pCMV−SPneo−His−DEST26としても好ましくあり得る。
【図47】 図47は、目的ベクターpDEST27のattR1部位、CMVプロモータ
ー、およびN末端GST融合配列の概略的描写、ならびに物理的マップ(図47
A)、ならびにヌクレオチド配列(図47B〜D)である。このベクターはまた
、pCMV−Spneo−GST−DEST27としても好ましくあり得る。
【図48】 図48は、attBクローニングベクタープラスミドpEXP501について
の物理的マップ(図48A)、クローニング部位(図48B)、およびヌクレオ
チド配列(図48C〜D)の描写である。このベクターは、本明細書中でpCM
V・SPORT6、pCMVSPORT6、およびpCMVSport6として
同等に好ましくあり得る。
【図49】 図49は、BP反応においてカナマイシン耐性ベクターを提供するドナープラ
スミドpDONR201についての物理的マップの描写(図49A)、およびヌ
クレオチド配列(図49B〜C)である。このベクターはまた、pAttPka
nrドナープラスミド、またはpAttPkanドナープラスミドとしても好ま
しくあり得る。
【図50】 図50は、BP反応においてカナマイシン耐性ベクターを提供するドナープラ
スミドpDONR202についての物理的マップ(図50A)、およびヌクレオ
チド配列(図50B〜C)の描写である。
【図51】 図51は、BP反応においてカナマイシン耐性ベクターを提供するドナープラ
スミドpDONR203についての物理的マップ(図51A)、およびヌクレオ
チド配列(図51B〜C)の描写である。
【図52】 図52は、BP反応においてカナマイシン耐性ベクターを提供するドナープラ
スミドpDONR204についての物理的マップ(図52A)、およびヌクレオ
チド配列(図52B〜C)の描写である。
【図53】 図53は、BP反応においてテトラサイクリン耐性ベクターを提供するドナー
プラスミドpDONR205についての物理的マップ(図53A)、およびヌク
レオチド配列(図53B〜C)の描写である。
【図54】 図54は、BP反応においてゲンタマイシン耐性ベクターを提供するドナープ
ラスミドpDONR206についての物理的マップ(図54A)、およびヌクレ
オチド配列(図54B〜C)の描写である。このベクターはまた、pENTR2
2 attPドナープラスミド、pAttPGenrドナープラスミド、または
pAttPgentドナープラスミドとしても好ましくあり得る。
【図55】 図55は、目的ベクターpDEST2(図22)中にサブクローニングされた
CATのエントリークローン(pENTR7)の、attB1部位、および物理
的マップを示す。
【図56】 図56は、実施例16、pEZC7102およびattB−ter−PCRに
記載される単一チューブBxP反応の反応BのDNA成分を示す。
【図57】 図57は、実施例16、tetx7102に記載の単一チューブBxP反応の
、反応Bの所望される産物の物理的マップである。
【図58】 図58は、目的ベクターpEZC8402の物理的マップである。
【図59】 図59は、tetx7102(図57)およびpEZC8402(図58)を
用いるLxR反応から生じる、予期されるtetrサブクローン産物、tetx
8402の物理的マップである。
【図60】 図60は、E.coliにおけるバクテリオファージλ組換え経路の概略的描
写である。
【図61】 図61は、LR反応に加わるDNA分子の概略的描写である。attL1およ
びattR1またはattL2およびattR2が最初に再結合するか否かに依
存して、LR反応(このうち1つのみが本明細書で示される)の間に、2つの異
なる同時統合物が形成する。1つの局面において、本発明は、目的の核酸分子の
指向性クローニングを提供する。なぜなら、組換え部位は特異性を伴って反応す
るためである(attL1はattR1と反応し;attL2はattR2と反
応し;attB1はattP1と反応し;そしてattB2はattP2と反応
する)。したがって、この部位の位置決めは、所望の配向で組換えフラグメント
を有する所望のベクターの作成を可能にする。
【図62】 図62は、組換えクローニング方法および本発明の組成物を使用する、自然の
タンパク質および融合タンパク質の発現の描写である。上の図は、天然のタンパ
ク質の発現を示し、全ての翻訳開始シグナルはattB1部位とattB2部位
との間に含まれている;そのために、これらのシグナルはエントリークローンの
開始において存在しなくてはならない。下の図は、融合タンパク質の発現を示す
(本明細書では、融合タンパク質を作製するために、リボソームがattB1お
よびattB2を通って読み取るように、N末端およびC末端の融合タグの両方
の発現を示す)。天然のタンパク質発現ベクターとは異なり、N末端融合ベクタ
ーは、attB1部位の上流の翻訳開始シグナルを有する。
【図63】 図63は、3つのGATEWAYTMクローニングシステムカセットの概略的描
写である。3つの平滑末端カセットが示され、これは標準的発現ベクターを目的
ベクターに変換する。示される各々のカセットは、3つの可能なリーディングフ
レームのうち1つのアミノ末端融合物を提供し、そしてその各々が、示されるよ
うな特有の制限切断部位を有する。
【図64】 図64は、3つのattRリーディングフレームカセット、pEZC1510
1(リーディングフレームA;図64A)、pEZC15102(リーディング
フレームB;図64B)、およびpEZC15103(リーディングフレームC
;図64C)を含むプラスミドの物理的マップを示す。
【図65】 図65は、本発明のクローニング方法によって、pBR322由来のtetr
およびampr遺伝子を増幅するために使用されるattBプライマーを示す。
【図66】 図66は、図65に示されるプライマーを使用して作製されたtetrおよび
amprPCR産物の、組換えクローニングの結果を列挙する表である。
【図67】 図67は、PCR産物のクローニング効率上のPCRプライマーの5’末端上
に含まれるグアニン(G’s)数の効果を示すグラフである。しかし、グアニン
の近くの他のヌクレオチド(A、T、C、Uまたはこれらの組合わせを含む)は
、PCR産物のクローニング効率を増大するために、PCRプライマー上の5’
伸長としてしようされ得ることが注目される。
【図68】 図68は、BxP反応におけるattPおよびattB反応物の種々の量の滴
定、およびPCR産物のクローニング効率の効果を示すグラフである。
【図69】 図69は、256bpのPCR産物の、コロニーの形成の際の種々の重さ(図
69A)またはモル数(図69B)の効果、および256bpのPCR産物の、
ドナーベクターへのクローニングの効率(図69C)を示す一連のグラフである
【図70】 図70は、1kbのPCR産物の、コロニーの形成の際の種々の重さ(図70
A)またはモル数(図70B)の効果、および1kbのPCR産物の、ドナーベ
クターへのクローニングの効率(図70C)を示す一連のグラフである。
【図71】 図71は、1.4kbのPCR産物の、コロニーの形成の際の種々の重さ(図
71A)またはモル数(図71B)の効果、および1.4kbのPCR産物の、
ドナーベクターへのクローニングの効率(図71C)を示す一連のグラフである
【図72】 図72は、3.4kbのPCR産物の、コロニーの形成の際の種々の重さ(図
72A)またはモル数(図72B)の効果、および3.4kbのPCR産物の、
ドナーベクターへのクローニングの効率(図72C)を示す一連のグラフである
【図73】 図73は、4.6kbのPCR産物の、コロニーの形成の際の種々の重さ(図
73A)またはモル数(図73B)の効果、および4.6kbのPCR産物の、
ドナーベクターへのクローニングの効率(図73C)を示す一連のグラフである
【図74】 図74は、BxP反応における6.9kbのPCR産物の滴定の臭化エチジウ
ム染色ゲルの写真である。
【図75】 図75は、10.1kbのPCR産物のドナーベクターへのクローニングの際
のコロニー形成の際の、10.1kbのPCR産物の種々の量の効果を示すグラ
フである。
【図76】 図76は、BxP反応における10.1kbのPCR産物の滴定の臭化エチジ
ウム染色ゲルの写真である。
【図77】 図77は、0.256kb〜6.9kbのサイズ範囲のPCRフラグメントに
ついての、図69〜74に示されるPCR産物クローニング効率実験の結果を要
約した表である。
【図78】 図78は、attRカセットの末端での配列を示す。Cmr−ccdBカセッ
トによって寄与される配列が示され、これは隣接attR部位の外側末端を含む
(囲み)。Intについてのねじれ切断部位が囲み領域において示される。エン
トリークローンでの組換えに続いて、attR部位の外側の配列のみが、発現ク
ローンの得られたattB部位に寄与する。両方の末端の下線部の配列は、融合
タンパク質についての異なるリーディングフレームを示す(2つの代替のリーデ
ィングフレームCカセットと共に、リーディングフレームA、B、またはCが示
される)。
【図79】 図79は、コードされたタンパク質のアミノ末端で、融合コドンを提供し得る
いくつかの異なるattRカセット(リーディングフレームA,B,またはCに
おいて)を示す。
【図80】 図80は、本発明のattRリーディングフレームAカセットにおけるシング
ルカット制限部位を示す。
【図81】 図81は、本発明のattRリーディングフレームBカセットにおけるシング
ルカット制限部位を示す。
【図82】 図82は、図78に示される本発明の2つの代替のattRリーディングフレ
ームCカセットにおけるシングルカット制限部位を示す(図82Aおよび82B
)。
【図83】 図83は、本発明のattRリーディングフレームCカセット(図78および
82の代替A)を含む、attRリーディングフレームC親プラスミドprfC
親IIIについての、物理的マップ(図83A)、およびヌクレオチド配列(図
83B〜C)を示す。
【図84】 図84は、プラスミドpEZC1301の物理的マップである。
【図85】 図85は、プラスミドpEZC1313の物理的マップである。
【図86】 図86は、プラスミドpEZ14032の物理的マップである。
【図87】 図87は、プラスミドpMAB58の物理的マップである。
【図88】 図88は、プラスミドpMAB62の物理的マップである。
【図89】 図89は、本発明の2対の相同プライマーを使用する合成反応を示す。
【図90】 図90は、目的ベクターpDEST28の物理的マップの概略的描写(図90
A)、およびヌクレオチド配列(図90B〜D)である。
【図91】 図91は、目的ベクターpDEST29の、物理的地図の概略図(図91A)
、およびヌクレオチド配列(図91B−D)である。
【図92】 図92は、目的ベクターpDEST30の、物理的地図の概略図(図92A)
、およびヌクレオチド配列(図92B−D)である。
【図93】 図93は、目的ベクターpDEST31の、物理的地図の概略図(図93A)
、およびヌクレオチド配列(図93B−D)である。
【図94】 図94は、目的ベクターpDEST32の、物理的地図の概略図(図94A)
、およびヌクレオチド配列(図94B−E)である。
【図95】 図95は、目的ベクターpDEST33の、物理的地図の概略図(図95A)
、およびヌクレオチド配列(図95B−D)である。
【図96】 図96は、目的ベクターpDEST34の、物理的地図の概略図(図96A)
、およびヌクレオチド配列(図96B−D)である。
【図97】 図97は、BP反応においてゲンタマイシン耐性ベクターを提供する(don
ate)ドナープラスミドpDONR207について、物理的地図の描写(図9
7A)、およびヌクレオチド配列(図97B−C)の描写(depiction
)である。
【図98】 図98は、2−ハイブリッドベクターpMAB85の、物理的地図の概略図(
図98A)、およびヌクレオチド配列(図98B−D)である。
【図99】 図99は、2−ハイブリッドベクターpMAB86の、物理的地図の概略図(
図99A)、およびヌクレオチド配列(図99B−D)である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C12N 5/10 C12N 5/00 A (31)優先権主張番号 60/136,744 (32)優先日 平成11年5月28日(1999.5.28) (33)優先権主張国 米国(US) (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZW ),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU, TJ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ, BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,C R,CU,CZ,DE,DK,DM,EE,ES,FI ,GB,GD,GE,GH,GM,HR,HU,ID, IL,IN,IS,JP,KE,KG,KP,KR,K Z,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MA ,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ, PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,S K,SL,TJ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG ,UZ,VN,YU,ZA,ZW (72)発明者 テンプル, ギャリー エフ. アメリカ合衆国 メリーランド 20882, ワシントン グローブ, リッジ ロー ド 114 (72)発明者 チェオ, デイビッド アメリカ合衆国 メリーランド 20851, ロックビル, ナンバー21, バルティ モア ロード 2006 Fターム(参考) 4B024 AA20 BA80 CA01 CA04 CA05 DA06 EA03 EA04 FA01 FA02 FA06 GA07 GA11 HA08 4B065 AA26X AB01 AC14 BA02 CA24 4H045 AA10 BA41 FA72 FA73 FA74

Claims (38)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 図9に記載のattB1ヌクレオチド配列、図9に記載のa
    ttB2ヌクレオチド配列、図9に記載のattP1ヌクレオチド配列、図9に
    記載のattP2ヌクレオチド配列、図9に記載のattL1ヌクレオチド配列
    、図9に記載のattL2ヌクレオチド配列、図9に記載のattR1ヌクレオ
    チド配列、図9に記載のattR2ヌクレオチド配列、それらに相補的なポリヌ
    クレオチド、およびそれらの変異体、フラグメントまたは誘導体からなるヌクレ
    オチド配列の群から選択されるヌクレオチド配列を含む、単離された核酸分子。
  2. 【請求項2】 図9に記載のattB1ヌクレオチド配列、それに相補的な
    ポリヌクレオチド、またはそれらの変異体、フラグメント、改変体もしくは誘導
    体を含む、単離された核酸分子。
  3. 【請求項3】 図9に記載のattB2ヌクレオチド配列、それに相補的な
    ポリヌクレオチド、またはそれらの変異体、フラグメント、改変体もしくは誘導
    体を含む、単離された核酸分子。
  4. 【請求項4】 図9に記載のattP1ヌクレオチド配列、それに相補的な
    ポリヌクレオチド、またはそれらの変異体、フラグメント、改変体もしくは誘導
    体を含む、単離された核酸分子。
  5. 【請求項5】 図9に記載のattP2ヌクレオチド配列、それに相補的な
    ポリヌクレオチド、またはそれらの変異体、フラグメント、改変体もしくは誘導
    体を含む、単離された核酸分子。
  6. 【請求項6】 図9に記載のattL1ヌクレオチド配列、それに相補的な
    ポリヌクレオチド、またはそれらの変異体、フラグメント、改変体もしくは誘導
    体を含む、単離された核酸分子。
  7. 【請求項7】 図9に記載のattL2ヌクレオチド配列、それに相補的な
    ポリヌクレオチド、またはそれらの変異体、フラグメント、改変体もしくは誘導
    体を含む、単離された核酸分子。
  8. 【請求項8】 図9に記載のattR1ヌクレオチド配列、それに相補的な
    ポリヌクレオチド、またはそれらの変異体、フラグメント、改変体もしくは誘導
    体を含む、単離された核酸分子。
  9. 【請求項9】 図9に記載のattR2ヌクレオチド配列、それに相補的な
    ポリヌクレオチド、またはそれらの変異体、フラグメント、改変体もしくは誘導
    体を含む、単離された核酸分子。
  10. 【請求項10】 請求項1に記載の単離された核酸分子であって、1以上の
    マルチプルクローニング部位、1以上の局在化シグナル、1以上の転写終結部位
    、1以上の転写調節配列、1以上の翻訳シグナル、1以上の複製起点、1以上の
    融合パートナーペプチドをコードする核酸分子、1以上のプロテアーゼ切断部位
    、および1以上の5’ポリヌクレオチド伸長からなる群から選択される、1以上
    の機能的または構造的ヌクレオチド配列をさらに含む、核酸分子。
  11. 【請求項11】 前記転写調節配列が、プロモーター、エンハンサー、また
    はリプレッサーである、請求項10に記載の核酸分子。
  12. 【請求項12】 前記融合パートナーペプチドをコードする核酸分子が、グ
    ルタチオンS−トランスフェラーゼ(GST)、ヘキサヒスチジン(His6
    、またはチオレドキシン(Trx)をコードする、請求項10に記載の核酸分子
  13. 【請求項13】 前記5’ポリヌクレオチド伸長が、1〜5個のヌクレオチ
    ド塩基からなる、請求項10に記載の核酸分子。
  14. 【請求項14】 前記5’ポリヌクレオチド伸長が、4または5個のグアニ
    ンヌクレオチド塩基からなる、請求項13に記載の核酸分子。
  15. 【請求項15】 標的ヌクレオチド配列を増幅させるために適切なプライマ
    ー核酸分子であって、該標的ヌクレオチド配列を増幅させる際に有用な標的特異
    的ヌクレオチド配列に連結された、請求項1に記載の単離された核酸分子または
    その一部を含む、プライマー核酸分子。
  16. 【請求項16】 請求項15に記載のプライマー核酸分子であって、ここで
    該プライマーは、図9に示される配列もしくはその一部を有するattB1ヌク
    レオチド配列、または図9に示される配列もしくはその一部に相補的なポリヌク
    レオチドを含む、プライマー核酸分子。
  17. 【請求項17】 請求項15に記載のプライマー核酸分子であって、ここで
    該プライマーは、図9に示される配列もしくはその一部を有するattB2ヌク
    レオチド配列、または図9に示される配列もしくはその一部に相補的なポリヌク
    レオチドを含む、プライマー核酸分子。
  18. 【請求項18】 4または5個のグアニン塩基の5’末端伸長をさらに含む
    、請求項15に記載のプライマー核酸分子。
  19. 【請求項19】 請求項1に記載の単離された核酸分子を含むベクター。
  20. 【請求項20】 前記ベクターが発現ベクターである、請求項19に記載の
    ベクター。
  21. 【請求項21】 請求項1に記載の単離された核酸分子または請求項19に
    記載のベクターを含む、宿主細胞。
  22. 【請求項22】 1以上の核酸分子を合成または増幅する方法であって、以
    下の工程: (a)1以上の核酸テンプレートを、ポリメラーゼ活性または逆転写酵素活性
    を有する少なくとも1つのポリペプチド、ならびに該テンプレートに相補的であ
    るか、または該テンプレートにハイブリダイズし得るテンプレート特異的配列を
    含む、少なくとも1つの第1のプライマー、および組換え部位のすべてまたは一
    部を含む、少なくとも1つの第2のプライマーと混合する工程であって、ここで
    該第2のプライマーの少なくとも一部は、該第1のプライマーの少なくとも一部
    に相同的であるかまたは相補的である、工程;ならびに (b)該混合物を、該テンプレートのすべてまたは一部に相補的であり、かつ
    その一方または両方の末端に1以上の組換え部位またはその一部を含む、1以上
    の核酸分子を合成または増幅するに十分な条件下でインキュベートする工程、 を包含する、方法。
  23. 【請求項23】 1以上の核酸分子を合成または増幅する方法であって、以
    下の工程: (a)1以上の核酸テンプレートを、ポリメラーゼ活性または逆転写酵素活性
    を有する少なくとも1つのポリペプチド、ならびに該テンプレートに相補的であ
    るか、または該テンプレートにハイブリダイズし得るテンプレート特異的配列お
    よび組換え部位の少なくとも一部を含む、少なくとも1つの第1のプライマー、
    および組換え部位のすべてまたは一部を含む、少なくとも1つの第2のプライマ
    ーと混合する工程であって、ここで該第2のプライマーの該組換え部位の少なく
    とも一部は、該第1のプライマーの該組換え部位の少なくとも一部に相補的であ
    るかまたは相同的である、工程;ならびに (b)該混合物を、該テンプレートのすべてまたは一部に相補的であり、かつ
    その一方または両方の末端に1以上の組換え部位またはその一部を含む、1以上
    の核酸分子を合成または増幅するに十分な条件下でインキュベートする工程、 を包含する、方法。
  24. 【請求項24】 1以上の核酸分子を増幅または合成する方法であって、以
    下の工程: (a)1以上の核酸テンプレートを、ポリメラーゼ活性または逆転写酵素活性
    を有する少なくとも1つのポリペプチド、ならびに組換え部位の少なくとも一部
    および該テンプレートに相補的であるか、またはハイブリダイズし得るテンプレ
    ート特異的配列を含む1以上の第1のプライマーと混合する工程: (b)該混合物を、該テンプレートのすべてまたは一部に相補的であり、その
    一方または両方に組換え部位の少なくとも一部を含む、1以上の第1の核酸分子
    を合成または増幅するに十分な条件下でインキュベートする工程; (c)該分子を、1以上の組換え部位を含む1以上の第2のプライマーと混合
    する工程であって、該第2のプライマーの該組換え部位は、該第1の核酸分子の
    該組換え部位の少なくとも一部に相同的であるかまたは相補的である、工程;な
    らびに (d)該混合物を、該第1の核酸分子のすべてまたは一部と相補的であり、か
    つその一方または両方の末端に1以上の組換え部位を含む、1以上の第2の核酸
    分子を合成または増幅するに十分な条件下でインキュベートする工程、 を包含する、方法。
  25. 【請求項25】 請求項1〜10のいずれか1項に記載の単離された核酸分
    子によってコードされるポリペプチド。
  26. 【請求項26】 1以上のatt組換え部位を含む単離された核酸分子であ
    って、該組換え部位は、そのコア領域において、少なくとも1つの変異を含み、
    該変異が、該組換え部位と第2のatt組換え部位との間の相互作用の特異性を
    増加させる、核酸分子。
  27. 【請求項27】 請求項26に記載の単離された核酸分子であって、ここで
    前記変異は、前記組換え部位の前記コア領域の7塩基対重複領域における、少な
    くとも1つのヌクレオチドの少なくとも1つの置換変異である、核酸分子。
  28. 【請求項28】 請求項26に記載の単離された核酸分子であって、ここで
    前記核酸分子は、配列NNNATACを含み、ここで「N」は、任意のヌクレオ
    チドをいい、ただし、コンセンサス配列における最初の3つのヌクレオチドのう
    ちの1つがT/Uである場合、次いで該最初の3つのヌクレオチドの他の2つの
    うち少なくとも1つがT/Uではない、核酸分子。
  29. 【請求項29】 1以上の変異att組換え部位を含む単離された核酸分子
    であって、該組換え部位は、そのコア領域において、少なくとも1つの変異を含
    み、該変異は、該変異att組換え部位を含む第1の核酸分子と、該変異att
    組換え部位と相互作用する第2の組換え部位を含む第2の核酸分子との間の組換
    えの効率を増強する、核酸分子。
  30. 【請求項30】 請求項29に記載の単離された核酸分子であって、ここで
    前記変異att組換え部位は、ヌクレオチド配列: 【化1】 (ここで「n」は、任意のヌクレオチドを表す)を有するコア領域を含む変異a
    ttL部位である、核酸分子。
  31. 【請求項31】 請求項30に記載の単離された核酸分子であって、ここで
    前記変異attL組換え部位は、以下: 【化2】 から選択されるヌクレオチド配列を有するコア領域を含む、核酸分子。
  32. 【請求項32】 請求項29に記載の単離された核酸分子であって、ここで
    前記変異att組換え部位は、以下: 【化3】 からなる群から選択されるヌクレオチド配列を有するコア領域を含む、核酸分子
  33. 【請求項33】 pENTR1A、pENTR2B、pENTR3C、pE
    NTR4、pENTR5、pENTR6、pENTR7、pENTR8、pEN
    TR9、pENTR10、pENTR11、pDEST1、pDEST2、pD
    EST3、pDEST4、pDEST5、pDEST6、pDEST7、pDE
    ST8、pDEST9、pDEST10、pDEST11、pDEST12.2
    (pDEST12としても知られる)、pDEST13、pDEST14、pD
    EST15、pDEST16、pDEST17、pDEST18、pDEST1
    9、pDEST20、pDEST21、pDEST22、pDEST23、pD
    EST24、pDEST25、pDEST26、pDEST27、pDEST2
    8、pDEST29、pDEST30、pDEST31、pDEST32、pD
    EST33、pDEST34、pDONR201(pENTR21 attPベ
    クターまたはpAttPkanドナーベクターとしても知られる)、pDONR
    202、pDONR203(pEZ15812としても知られる)、pDONR
    204、pDONR205、pDONR206(pENTR22 attPベク
    ターまたはpAttPgenドナーベクターとしても知られる)、pDONR2
    07、pMAB58、pMAB62、pMAB85およびpMAB86からなる
    群から選択される、ベクター。
  34. 【請求項34】 請求項33に記載のベクターを含む宿主細胞。
  35. 【請求項35】 請求項33に記載のベクターによってコードされるポリペ
    プチド。
  36. 【請求項36】 核酸分子の合成における使用のためのキットであって、該
    キットは、請求項1〜10、26および29のいずれか1項に記載の単離された
    核酸分子を含む、キット。
  37. 【請求項37】 核酸分子の合成における使用のためのキットであって、該
    キットは、請求項15または18に記載のプライマーを含む、キット。
  38. 【請求項38】 核酸分子のクローニングにおける使用のためのキットであ
    って、該キットは、請求項19または33に記載のベクターを含む、キット。
JP2000602252A 1999-03-02 2000-03-02 核酸の組換えクローニングにおける使用のための組成物および方法 Expired - Lifetime JP4580106B2 (ja)

Applications Claiming Priority (7)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US12238999P 1999-03-02 1999-03-02
US60/122,389 1999-03-02
US12604999P 1999-03-23 1999-03-23
US60/126,049 1999-03-23
US13674499P 1999-05-28 1999-05-28
US60/136,744 1999-05-28
PCT/US2000/005432 WO2000052027A1 (en) 1999-03-02 2000-03-02 Compositions and methods for use in recombinational cloning of nucleic acids

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2002537790A true JP2002537790A (ja) 2002-11-12
JP2002537790A5 JP2002537790A5 (ja) 2007-04-12
JP4580106B2 JP4580106B2 (ja) 2010-11-10

Family

ID=27382780

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000602252A Expired - Lifetime JP4580106B2 (ja) 1999-03-02 2000-03-02 核酸の組換えクローニングにおける使用のための組成物および方法

Country Status (9)

Country Link
US (4) US7670823B1 (ja)
EP (3) EP2336148A1 (ja)
JP (1) JP4580106B2 (ja)
AT (1) ATE443074T1 (ja)
AU (2) AU774643B2 (ja)
CA (1) CA2363924A1 (ja)
DE (1) DE60042969D1 (ja)
NZ (2) NZ525134A (ja)
WO (1) WO2000052027A1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020516644A (ja) * 2017-04-14 2020-06-11 ロード アイランド ホスピタル 腱および靱帯の損傷に対するvegf遺伝子治療

Families Citing this family (51)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100342008C (zh) 1997-10-24 2007-10-10 茵维特罗根公司 利用具重组位点的核酸进行重组克隆
JP4580106B2 (ja) 1999-03-02 2010-11-10 ライフ テクノロジーズ コーポレーション 核酸の組換えクローニングにおける使用のための組成物および方法
EP1224304A4 (en) * 1999-10-25 2005-04-06 Invitrogen Corp METHOD FOR MANIPULATING AND SEQUENCING NUCLEIC ACID MOLECULES BY TRANSPOSITION AND RECOMBINATION
EP2210948A3 (en) 1999-12-10 2010-10-06 Life Technologies Corporation Use of multiple recombination sites with unique specificity in recombinational cloning
US6551828B1 (en) * 2000-06-28 2003-04-22 Protemation, Inc. Compositions and methods for generating expression vectors through site-specific recombination
US7198924B2 (en) 2000-12-11 2007-04-03 Invitrogen Corporation Methods and compositions for synthesis of nucleic acid molecules using multiple recognition sites
WO2002053576A1 (en) 2001-01-05 2002-07-11 The General Hospital Corporation Viral delivery system for infectious transfer of large genomic dna inserts
JP2004532636A (ja) * 2001-05-21 2004-10-28 インヴィトロジェン コーポレーション 核酸分子の単離に用いるための組成物および方法
NZ532577A (en) * 2001-10-03 2004-07-30 Iseao Technologies Ltd Methods for detection of target molecules and molecular interactions between nucleic acid tags attached to binding entities specific for the target molecules of interest
AU2002361633A1 (en) * 2001-11-15 2003-06-10 Aventis Pharmaceuticals Inc. Genetically modified bacterial strains and novel vectors for use in expressing and assaying natural products
US6818420B2 (en) 2002-02-27 2004-11-16 Biosource International, Inc. Methods of using FET labeled oligonucleotides that include a 3′-5′ exonuclease resistant quencher domain and compositions for practicing the same
US20080076678A1 (en) * 2005-06-15 2008-03-27 Philippe Soucaille Method of creating a library of bacterial clones with varying levels of gene expression
US20040219516A1 (en) * 2002-07-18 2004-11-04 Invitrogen Corporation Viral vectors containing recombination sites
WO2004053123A1 (ja) * 2002-12-10 2004-06-24 Kazusa Dna Research Institute Foundation cDNAにコードされるORFの効率的な組換え方法、並びにそれに用いる鋳型ベクター、トラップベクター及びプライマー
CA2525250A1 (en) * 2003-05-09 2004-11-25 Health Research Inc. Improved methods for protein interaction determination
EP1697534B1 (en) 2003-12-01 2010-06-02 Life Technologies Corporation Nucleic acid molecules containing recombination sites and methods of using the same
GB0424356D0 (en) * 2004-11-03 2004-12-08 Ark Therapeutics Ltd Baculovirus-based gene libraries
US20070117179A1 (en) * 2005-09-27 2007-05-24 Invitrogen Corporation In vitro protein synthesis systems for membrane proteins that include adolipoproteins and phospholipid-adolipoprotein particles
US20080248565A1 (en) * 2007-03-01 2008-10-09 Invitrogen Corporation Isolated phospholipid-protein particles
US20100196336A1 (en) 2006-05-23 2010-08-05 Dongsu Park Modified dendritic cells having enhanced survival and immunogenicity and related compositions and methods
WO2008059005A2 (en) * 2006-11-17 2008-05-22 Agriculture Victoria Services Pty. Ltd. Novel sequences of haemonchus contortus, immunogenic compositions, methods for preparation and use thereof
US8404486B2 (en) 2007-11-30 2013-03-26 Boehringer Ingelheim International Gmbh Recombination sequences
US20090280103A1 (en) * 2008-04-04 2009-11-12 Martin Flueck Regulation of muscle repair
SG176970A1 (en) 2009-07-02 2012-02-28 Verdezyne Inc Biological methods for preparing adipic acid
IN2012DN00568A (ja) * 2009-07-09 2015-06-12 Verdzyne Inc
US8889394B2 (en) * 2009-09-07 2014-11-18 Empire Technology Development Llc Multiple domain proteins
US10100318B2 (en) * 2009-11-13 2018-10-16 Massachusetts Institute Of Technology Bio-field programmable gate array and bio-programmable logic array: reconfigurable chassis construction
CN102741273A (zh) 2009-12-16 2012-10-17 华盛顿大学 毒素-免疫系统
CN102656279A (zh) * 2009-12-17 2012-09-05 凯津公司 基于全基因组测序的限制性酶
US20120202244A1 (en) * 2010-10-15 2012-08-09 Carnegie Institution Of Washington Antibodies Capable of Specifically Binding to a Specific Amino Acid Sequence
US8343752B2 (en) 2011-05-03 2013-01-01 Verdezyne, Inc. Biological methods for preparing adipic acid
US8728798B2 (en) 2011-05-03 2014-05-20 Verdezyne, Inc. Biological methods for preparing adipic acid
WO2012151503A2 (en) * 2011-05-04 2012-11-08 The Broad Institute, Inc. Multiplexed genetic reporter assays and compositions
CA2841796C (en) 2011-07-06 2021-06-29 Verdezyne, Inc. Biological methods for preparing a fatty dicarboxylic acid
EP2739738B1 (en) 2011-08-03 2018-06-20 Ramot at Tel Aviv University, Ltd. Use of integrase for targeted gene expression
EP2768607B1 (en) 2011-09-26 2021-08-18 Thermo Fisher Scientific GENEART GmbH Multiwell plate for high efficiency, small volume nucleic acid synthesis
WO2014153188A2 (en) 2013-03-14 2014-09-25 Life Technologies Corporation High efficiency, small volume nucleic acid synthesis
WO2013096842A2 (en) 2011-12-21 2013-06-27 Life Technologies Corporation Methods and systems for in silico experimental designing and performing a biological workflow
EP2834357B1 (en) 2012-04-04 2017-12-27 Life Technologies Corporation Tal-effector assembly platform, customized services, kits and assays
EP3129493B1 (en) 2014-04-09 2021-07-07 The Scripps Research Institute Import of unnatural or modified nucleoside triphosphates into cells via nucleic acid triphosphate transporters
FR3028527A1 (fr) 2014-11-13 2016-05-20 Pivert Identification de facteurs de transcription de yarrowia lipolytica
LT3557262T (lt) 2014-12-09 2022-11-10 Life Technologies Corporation Didelio efektyvumo nukleorūgščių sintezė mažame tūryje
WO2017049252A1 (en) * 2015-09-17 2017-03-23 Switch Bio, Inc. Compositions and methods for treating neurological disorders
WO2017106767A1 (en) 2015-12-18 2017-06-22 The Scripps Research Institute Production of unnatural nucleotides using a crispr/cas9 system
US11549119B2 (en) * 2016-04-06 2023-01-10 Zumutor Biologics, Inc. Vectors for cloning and expression of proteins, methods and applications thereof
US20190284582A1 (en) * 2016-11-03 2019-09-19 Temple University-Of The Commonwealth System Of Higher Education DNA Plasmids for the Fast Generation of Homologous Recombination Vectors for Cell Line Development
US20200131555A1 (en) 2017-07-11 2020-04-30 Synthorx, Inc. Incorporation of unnatural nucleotides and methods thereof
KR102687649B1 (ko) 2017-08-03 2024-07-26 신톡스, 인크. 증식성 질환 및 감염성 질환의 치료를 위한 사이토카인 접합체
EP3923974A4 (en) 2019-02-06 2023-02-08 Synthorx, Inc. IL-2 CONJUGATES AND METHODS OF USE THEREOF
AU2020283039A1 (en) * 2019-05-30 2022-01-20 Lgc Genomics Llc Flexible and high-throughput sequencing of targeted genomic regions
WO2020264361A1 (en) 2019-06-28 2020-12-30 Massachusetts Institute Of Technology Circular strained zymogen compositions and methods of use

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1996040724A1 (en) * 1995-06-07 1996-12-19 Life Technologies, Inc. Recombinational cloning using engineered recombination sites
WO1999021977A1 (en) * 1997-10-24 1999-05-06 Life Technologies, Inc. Recombinational cloning using nucleic acids having recombination sites

Family Cites Families (190)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US576463A (en) * 1897-02-02 maloney
US4626505A (en) 1984-02-24 1986-12-02 E. I. Du Pont De Nemours And Company Selectable markers for yeast transformation
US4673640A (en) * 1984-04-30 1987-06-16 Biotechnica International, Inc. Regulated protein production using site-specific recombination
US4808537A (en) 1984-10-30 1989-02-28 Phillips Petroleum Company Methanol inducible genes obtained from pichia and methods of use
US4855231A (en) 1984-10-30 1989-08-08 Phillips Petroleum Company Regulatory region for heterologous gene expression in yeast
US4743546A (en) 1985-02-13 1988-05-10 Biotechnica International, Inc. Controlled gene excision
IT8520964V0 (it) 1985-03-01 1985-03-01 Alfa Romeo Spa Contenitore per il liquido lavavetri di un autoveicolo.
US5200333A (en) 1985-03-01 1993-04-06 New England Biolabs, Inc. Cloning restriction and modification genes
US4631211A (en) 1985-03-25 1986-12-23 Scripps Clinic & Research Foundation Means for sequential solid phase organic synthesis and methods using the same
US4683202A (en) 1985-03-28 1987-07-28 Cetus Corporation Process for amplifying nucleic acid sequences
US4965188A (en) 1986-08-22 1990-10-23 Cetus Corporation Process for amplifying, detecting, and/or cloning nucleic acid sequences using a thermostable enzyme
US4683195A (en) 1986-01-30 1987-07-28 Cetus Corporation Process for amplifying, detecting, and/or-cloning nucleic acid sequences
DE3688920T4 (de) 1985-07-03 1995-08-31 Genencor Int Hybride Polypeptide und Verfahren zu deren Herstellung.
US6121043A (en) 1985-09-06 2000-09-19 Syntro Corporation Recombinant herpesvirus of turkeys comprising a foreign DNA inserted into a non-essential region of the herpesvirus of turkeys genome
CA1293460C (en) 1985-10-07 1991-12-24 Brian Lee Sauer Site-specific recombination of dna in yeast
US4959217A (en) 1986-05-22 1990-09-25 Syntex (U.S.A.) Inc. Delayed/sustained release of macromolecules
NZ225470A (en) 1987-07-21 1990-06-26 Du Pont Stable and viable recombinant viral vectors
US4960707A (en) 1987-08-17 1990-10-02 Associated Universities, Inc. Recombinant plasmids for encoding restriction enzymes DpnI and DpnII of streptococcus pneumontae
US5244797B1 (en) 1988-01-13 1998-08-25 Life Technologies Inc Cloned genes encoding reverse transcriptase lacking rnase h activity
ZA891067B (en) 1988-02-12 1990-04-25 Commw Scient Ind Res Org Pox virus vectors
US5378618A (en) 1988-04-15 1995-01-03 E. I. Du Pont De Nemours And Company Vitro headful packaging system for cloning DNA fragments as large as 95kb
US5139942A (en) 1988-05-19 1992-08-18 New England Biolabs, Inc. Method for producing the nde i restriction endonuclease and methylase
US5334375A (en) 1988-12-29 1994-08-02 Colgate Palmolive Company Antibacterial antiplaque oral composition
DE3901681A1 (de) 1989-01-21 1990-07-26 Behringwerke Ag Signalpeptid fuer die sekretion von peptiden in escherichia coli, verfahren zu seiner gewinnung und seine verwendung
CA2012983A1 (en) 1989-03-27 1990-09-27 Sydney Brenner Process for nucleic acid detection by binary amplification
EP0394827A1 (en) 1989-04-26 1990-10-31 F. Hoffmann-La Roche Ag Chimaeric CD4-immunoglobulin polypeptides
US5102797A (en) 1989-05-26 1992-04-07 Dna Plant Technology Corporation Introduction of heterologous genes into bacteria using transposon flanked expression cassette and a binary vector system
US6309822B1 (en) 1989-06-07 2001-10-30 Affymetrix, Inc. Method for comparing copy number of nucleic acid sequences
US6040138A (en) 1995-09-15 2000-03-21 Affymetrix, Inc. Expression monitoring by hybridization to high density oligonucleotide arrays
US5744101A (en) 1989-06-07 1998-04-28 Affymax Technologies N.V. Photolabile nucleoside protecting groups
US5527681A (en) 1989-06-07 1996-06-18 Affymax Technologies N.V. Immobilized molecular synthesis of systematically substituted compounds
DE68920335T2 (de) 1989-08-22 1995-06-29 E.I. Du Pont De Nemours & Co., Wilmington, Del. In vitro-verpackungsvorrichtung um dna-fragmente von 95-kb zu klonen.
NO904633L (no) 1989-11-09 1991-05-10 Molecular Diagnostics Inc Amplifikasjon av nukleinsyrer ved transkriberbar haarnaalsprobe.
US5658772A (en) 1989-12-22 1997-08-19 E. I. Du Pont De Nemours And Company Site-specific recombination of DNA in plant cells
AU639059B2 (en) 1989-12-22 1993-07-15 E.I. Du Pont De Nemours And Company Site-specific recombination of dna in plant cells
ATE201047T1 (de) 1990-01-08 2001-05-15 Stratagene Inc Neue wirtsorganismen zur klonierung
US5192675A (en) 1990-03-20 1993-03-09 Life Technologies, Inc. Cloned KpnI restriction-modification system
US5082784A (en) 1990-03-20 1992-01-21 Life Technologies, Inc. Cloned kpni restriction-modification system
EP0528881A4 (en) 1990-04-24 1993-05-26 Stratagene Methods for phenotype creation from multiple gene populations
US5451513A (en) 1990-05-01 1995-09-19 The State University of New Jersey Rutgers Method for stably transforming plastids of multicellular plants
US5098839A (en) 1990-05-10 1992-03-24 New England Biolabs, Inc. Type ii restriction endonuclease obtainable from pseudomonas alcaligenes and a process for producing the same
US5147800A (en) 1990-06-08 1992-09-15 Life Technologies, Inc. Host expressing ngoaiii restriction endonuclease and modification methylase from neisseria
JPH06508511A (ja) 1990-07-10 1994-09-29 ケンブリッジ アンティボディー テクノロジー リミティド 特異的な結合ペアーの構成員の製造方法
US5179015A (en) 1990-07-23 1993-01-12 New England Biolabs, Inc. Heterospecific modification as a means to clone restriction genes
US5227288A (en) * 1990-10-01 1993-07-13 Blattner Frederick R DNA sequencing vector with reversible insert
US5202248A (en) 1990-11-02 1993-04-13 New England Biolabs, Inc. Method for cloning and producing the nco i restriction endonuclease and methylase
US5286632A (en) 1991-01-09 1994-02-15 Jones Douglas H Method for in vivo recombination and mutagenesis
WO1992015694A1 (en) 1991-03-08 1992-09-17 The Salk Institute For Biological Studies Flp-mediated gene modification in mammalian cells, and compositions and cells useful therefor
US5962255A (en) 1992-03-24 1999-10-05 Cambridge Antibody Technology Limited Methods for producing recombinant vectors
US5871907A (en) 1991-05-15 1999-02-16 Medical Research Council Methods for producing members of specific binding pairs
US5858657A (en) 1992-05-15 1999-01-12 Medical Research Council Methods for producing members of specific binding pairs
WO1992022650A1 (en) 1991-06-17 1992-12-23 Life Technologies, Inc. Recombination-facilitated multiplex analysis of dna fragments
GB9123929D0 (en) 1991-11-11 1992-01-02 Wellcome Found Novel expression system
WO1993015191A1 (en) 1992-01-24 1993-08-05 Life Technologies, Inc. Modulation of enzyme activities in the in vivo cloning of dna
ATE201236T1 (de) 1992-02-26 2001-06-15 Zeneca Mogen B V Zur ortsspezifischen rekomination fähige agrobakterium stämme
US5733743A (en) 1992-03-24 1998-03-31 Cambridge Antibody Technology Limited Methods for producing members of specific binding pairs
DE69333823T2 (de) 1992-03-24 2006-05-04 Cambridge Antibody Technology Ltd., Melbourn Verfahren zur herstellung von gliedern von spezifischen bindungspaaren
US5231021A (en) 1992-04-10 1993-07-27 Life Technologies, Inc. Cloning and expressing restriction endonucleases and modification methylases from xanthomonas
BE1006085A3 (fr) 1992-07-31 1994-05-10 Univ Bruxelles Vecteur de clonage.
US7176029B2 (en) 1992-07-31 2007-02-13 Universite Libre De Bruxelles Cloning and/or sequencing vector
US5733733A (en) 1992-08-04 1998-03-31 Replicon, Inc. Methods for the isothermal amplification of nucleic acid molecules
US5614389A (en) 1992-08-04 1997-03-25 Replicon, Inc. Methods for the isothermal amplification of nucleic acid molecules
WO1994003624A1 (en) 1992-08-04 1994-02-17 Auerbach Jeffrey I Methods for the isothermal amplification of nucleic acid molecules
US5348886A (en) 1992-09-04 1994-09-20 Monsanto Company Method of producing recombinant eukaryotic viruses in bacteria
US6225121B1 (en) 1992-09-14 2001-05-01 Institute Of Molecular Biology And Biotechnology/Forth Eukaryotic transposable element
US5338671A (en) 1992-10-07 1994-08-16 Eastman Kodak Company DNA amplification with thermostable DNA polymerase and polymerase inhibiting antibody
WO1994009127A2 (en) 1992-10-16 1994-04-28 The Government Of The United States Of America As Represented By The Secretary, Department Of Healthand Human Services Supercoiled minicircle dna as as a unitary promoter vector
ATE199392T1 (de) 1992-12-04 2001-03-15 Medical Res Council Multivalente und multispezifische bindungsproteine, deren herstellung und verwendung
US5248605A (en) 1992-12-07 1993-09-28 Life Technologies, Inc. Cloning and expressing restriction endonucleases from haemophilus
US5334575A (en) 1992-12-17 1994-08-02 Eastman Kodak Company Dye-containing beads for laser-induced thermal dye transfer
US5312746A (en) 1993-01-08 1994-05-17 Life Technologies, Inc. Cloning and expressing restriction endonucleases and modification methylases from caryophanon
US5527695A (en) 1993-01-29 1996-06-18 Purdue Research Foundation Controlled modification of eukaryotic genomes
GB9302798D0 (en) 1993-02-12 1993-03-31 Medical Res Council Improvements in or relating to cloning dna
AU6359894A (en) 1993-03-05 1994-09-26 Crop Genetics International Corporation Agricultural-chemical-producing endosymbiotic microorganisms and method of preparing and using same
US5334526A (en) 1993-05-28 1994-08-02 Life Technologies, Inc. Cloning and expression of AluI restriction endonuclease
US6140087A (en) 1993-06-24 2000-10-31 Advec, Inc. Adenovirus vectors for gene therapy
US5919676A (en) 1993-06-24 1999-07-06 Advec, Inc. Adenoviral vector system comprising Cre-loxP recombination
US6120764A (en) 1993-06-24 2000-09-19 Advec, Inc. Adenoviruses for control of gene expression
US5837832A (en) 1993-06-25 1998-11-17 Affymetrix, Inc. Arrays of nucleic acid probes on biological chips
EP0632054A1 (en) 1993-06-28 1995-01-04 European Molecular Biology Laboratory Regulation of site-specific recombination by site-specific recombinase/nuclear receptor fusion proteins
US5441884A (en) 1993-07-08 1995-08-15 Ecogen Inc. Bacillus thuringiensis transposon TN5401
US5843744A (en) 1993-07-08 1998-12-01 Ecogen Inc. Bacillus thuringiensis Tn5401 proteins
US5470740A (en) 1993-11-04 1995-11-28 Life Technologies, Inc. Cloned NsiI restriction-modification system
US5470727A (en) 1993-12-21 1995-11-28 Celtrix Pharmaceuticals, Inc. Chromosomal expression of non-bacterial genes in bacterial cells
US5861273A (en) 1993-12-21 1999-01-19 Celtrix Phamraceuticals, Inc. Chromosomal expression of heterologous genes in bacterial cells
US5631734A (en) 1994-02-10 1997-05-20 Affymetrix, Inc. Method and apparatus for detection of fluorescently labeled materials
US5605793A (en) 1994-02-17 1997-02-25 Affymax Technologies N.V. Methods for in vitro recombination
US5837458A (en) 1994-02-17 1998-11-17 Maxygen, Inc. Methods and compositions for cellular and metabolic engineering
US5677170A (en) 1994-03-02 1997-10-14 The Johns Hopkins University In vitro transposition of artificial transposons
WO1995032225A1 (en) 1994-05-23 1995-11-30 The Salk Institute For Biological Studies Method for site-specific integration of nucleic acids and related products
US5571639A (en) 1994-05-24 1996-11-05 Affymax Technologies N.V. Computer-aided engineering system for design of sequence arrays and lithographic masks
EG23907A (en) 1994-08-01 2007-12-30 Delta & Pine Land Co Control of plant gene expression
US5723765A (en) 1994-08-01 1998-03-03 Delta And Pine Land Co. Control of plant gene expression
US5627024A (en) * 1994-08-05 1997-05-06 The Scripps Research Institute Lambdoid bacteriophage vectors for expression and display of foreign proteins
US5589618A (en) 1994-09-01 1996-12-31 University Of Florida Materials and methods for increasing corn seed weight
US5534428A (en) 1994-09-06 1996-07-09 Life Technologies, Inc. Cloned Ssti/SacI restriction-modification system
FR2727689A1 (fr) 1994-12-01 1996-06-07 Transgene Sa Nouveau procede de preparation d'un vecteur viral
US5766891A (en) 1994-12-19 1998-06-16 Sloan-Kettering Institute For Cancer Research Method for molecular cloning and polynucleotide synthesis using vaccinia DNA topoisomerase
US5981177A (en) 1995-01-25 1999-11-09 Demirjian; David C. Protein fusion method and constructs
US5814300A (en) 1995-03-03 1998-09-29 Cephalon, Inc. Gene-targeted non-human mammals deficient in the SOD-1 gene
US6130364A (en) 1995-03-29 2000-10-10 Abgenix, Inc. Production of antibodies using Cre-mediated site-specific recombination
US5695971A (en) 1995-04-07 1997-12-09 Amresco Phage-cosmid hybrid vector, open cos DNA fragments, their method of use, and process of production
US6143557A (en) 1995-06-07 2000-11-07 Life Technologies, Inc. Recombination cloning using engineered recombination sites
US6720140B1 (en) 1995-06-07 2004-04-13 Invitrogen Corporation Recombinational cloning using engineered recombination sites
US6964861B1 (en) 1998-11-13 2005-11-15 Invitrogen Corporation Enhanced in vitro recombinational cloning of using ribosomal proteins
AU6844696A (en) 1995-08-07 1997-03-05 Perkin-Elmer Corporation, The Recombinant clone selection system
US5801030A (en) 1995-09-01 1998-09-01 Genvec, Inc. Methods and vectors for site-specific recombination
AUPN523995A0 (en) 1995-09-05 1995-09-28 Crc For Biopharmaceutical Research Pty Ltd Method for producing phage display vectors
CA2234557C (en) 1995-10-13 2007-01-09 Purdue Research Foundation Method for the production of hybrid plants
EP0927263A1 (en) 1996-01-05 1999-07-07 Genetic Therapy, Inc. Recombinase-mediated generation of adenoviral vectors
US6228646B1 (en) 1996-03-07 2001-05-08 The Regents Of The University Of California Helper-free, totally defective adenovirus for gene therapy
US5928914A (en) 1996-06-14 1999-07-27 Albert Einstein College Of Medicine Of Yeshiva University, A Division Of Yeshiva University Methods and compositions for transforming cells
GB9614761D0 (en) 1996-07-13 1996-09-04 Schlumberger Ltd Downhole tool and method
US5710248A (en) 1996-07-29 1998-01-20 University Of Iowa Research Foundation Peptide tag for immunodetection and immunopurification
IL128736A0 (en) 1996-09-06 2000-01-31 Univ Pennsylvania Methods using cre-lox for production of recombinant adeno-associated viruses
US6025192A (en) 1996-09-20 2000-02-15 Cold Spring Harbor Laboratory Modified retroviral vectors
AU4984697A (en) 1996-10-11 1998-05-11 The Texas A & M University System Methods for the generation of primordial germ cells and transgenic animal species
US6066778A (en) 1996-11-06 2000-05-23 The Regents Of The University Of Michigan Transgenic mice expressing APC resistant factor V
US6303301B1 (en) 1997-01-13 2001-10-16 Affymetrix, Inc. Expression monitoring for gene function identification
US5851808A (en) 1997-02-28 1998-12-22 Baylor College Of Medicine Rapid subcloning using site-specific recombination
AU6443298A (en) 1997-02-28 1998-09-18 Nature Technology Corporation Self-assembling genes, vectors and uses thereof
EP2184289A1 (en) 1997-04-22 2010-05-12 Life Technologies Corporation Methods for the production of ASLV reverse transcriptases composed of multiple subunits
DE19720839B4 (de) 1997-05-17 2007-08-16 Dirk Dr. Schindelhauer Baukastenprinzip-Technologie zur Herstellung von langen, exakten DNA-Konstrukten in vitro, insbesondere für die Herstellung von Konstrukten zur Erzeugung von künstlichen Chromosomen (MAC, mammalian artificial chromosome) aus zwei stabil klonierten DNA-Komponenten und der ditelomerische Vektor-Prototyp PTAT
US5989872A (en) 1997-08-12 1999-11-23 Clontech Laboratories, Inc. Methods and compositions for transferring DNA sequence information among vectors
US6140086A (en) 1997-08-15 2000-10-31 Fox; Donna K. Methods and compositions for cloning nucleic acid molecules
US7135608B1 (en) 1997-08-28 2006-11-14 The Salk Institute For Biological Studies Site-specific recombination in eukaryotes and constructs useful therefor
US6897066B1 (en) 1997-09-26 2005-05-24 Athersys, Inc. Compositions and methods for non-targeted activation of endogenous genes
US7351578B2 (en) 1999-12-10 2008-04-01 Invitrogen Corp. Use of multiple recombination sites with unique specificity in recombinational cloning
CN101125873A (zh) 1997-10-24 2008-02-20 茵维特罗根公司 利用具重组位点的核酸进行重组克隆
JP4206154B2 (ja) 1997-11-13 2009-01-07 大日本住友製薬株式会社 変異型loxP配列とその応用
DE69833457T2 (de) 1997-11-18 2006-09-14 Pioneer Hi-Bred International, Inc. Neuartige methode zur integration von fremd-dna ins eukaryotische genom
US5874259A (en) 1997-11-21 1999-02-23 Wisconsin Alumni Research Foundation Conditionally amplifiable BAC vector
US5994136A (en) 1997-12-12 1999-11-30 Cell Genesys, Inc. Method and means for producing high titer, safe, recombinant lentivirus vectors
WO1999032660A1 (en) 1997-12-19 1999-07-01 Affymetrix Exploiting genomics in the search for new drugs
US6080576A (en) 1998-03-27 2000-06-27 Lexicon Genetics Incorporated Vectors for gene trapping and gene activation
US6436707B1 (en) 1998-03-27 2002-08-20 Lexicon Genetics Incorporated Vectors for gene mutagenesis and gene discovery
WO1999055851A2 (en) 1998-04-28 1999-11-04 Novartis Ag Site-directed transformation of plants
SE9802454D0 (sv) 1998-07-08 1998-07-08 Pharmacia & Upjohn Ab Production of peptides
AU5584999A (en) 1998-08-28 2000-03-21 Invitrogen Corporation System for the rapid manipulation of nucleic acid sequences
AU1721600A (en) * 1998-11-13 2000-06-05 Life Technologies, Inc. Compositions and methods for recombinational cloning of nucleic acid molecules
US6576463B1 (en) 1999-01-15 2003-06-10 The Regents Of The University Of California Hybrid vectors for gene therapy
JP4580106B2 (ja) * 1999-03-02 2010-11-10 ライフ テクノロジーズ コーポレーション 核酸の組換えクローニングにおける使用のための組成物および方法
WO2000052141A1 (en) 1999-03-02 2000-09-08 Invitrogen Corporation Cells resistant to toxic genes and uses thereof
EP1165775A2 (en) 1999-03-05 2002-01-02 Maxygen, Inc. Recombination of insertion modified nucleic acids
WO2000060091A2 (en) 1999-04-06 2000-10-12 Oklahoma Medical Research Foundation Method for selecting recombinase variants with altered specificity
EP1194540A1 (en) 1999-07-14 2002-04-10 Clontech Laboratories Inc. Recombinase-based methods for producing expression vectors and compositions for use in practicing the same
DE60044142D1 (de) 1999-07-23 2010-05-20 Univ California Dna-rekombination in eukaryotischen zellen mittels des rekombinationszentrums vom bakteriophag phic31
WO2001011058A1 (en) 1999-08-09 2001-02-15 Monsanto Technology Llc Novel cloning methods and vectors
DE19941186A1 (de) 1999-08-30 2001-03-01 Peter Droege Sequenz-spezifische DNA-Rekombination in eukaryotischen Zellen
US20020006664A1 (en) 1999-09-17 2002-01-17 Sabatini David M. Arrayed transfection method and uses related thereto
EP1218529B1 (en) 1999-09-17 2006-11-22 Whitehead Institute For Biomedical Research Reverse transfection method
GB9923558D0 (en) 1999-10-05 1999-12-08 Oxford Biomedica Ltd Producer cell
EP1224304A4 (en) 1999-10-25 2005-04-06 Invitrogen Corp METHOD FOR MANIPULATING AND SEQUENCING NUCLEIC ACID MOLECULES BY TRANSPOSITION AND RECOMBINATION
EP2210948A3 (en) 1999-12-10 2010-10-06 Life Technologies Corporation Use of multiple recombination sites with unique specificity in recombinational cloning
WO2001062892A2 (en) 2000-02-25 2001-08-30 Stratagene Method for ligating nucleic acids and molecular cloning
JP2003526367A (ja) 2000-03-16 2003-09-09 ジェネティカ インコーポレイテッド Rna干渉の方法とrna干渉組成物
US7244560B2 (en) 2000-05-21 2007-07-17 Invitrogen Corporation Methods and compositions for synthesis of nucleic acid molecules using multiple recognition sites
US20020068290A1 (en) 2000-05-31 2002-06-06 Timur Yarovinsky Topoisomerase activated oligonucleotide adaptors and uses therefor
US6551828B1 (en) 2000-06-28 2003-04-22 Protemation, Inc. Compositions and methods for generating expression vectors through site-specific recombination
GB0016747D0 (en) 2000-07-08 2000-08-30 Johnson Matthey Plc Ink
CA2417130A1 (en) 2000-07-25 2002-01-31 National Research Council Of Canada Glycerol-3-phosphate/dihydroxyacetone phosphate dual substrate acyltransferases
US7198924B2 (en) 2000-12-11 2007-04-03 Invitrogen Corporation Methods and compositions for synthesis of nucleic acid molecules using multiple recognition sites
CA2421057A1 (en) 2000-08-21 2002-02-28 Invitrogen Corporation Methods and reagents for molecular cloning
US20060008817A1 (en) 2000-12-08 2006-01-12 Invitrogen Corporation Methods and compositions for generating recombinant nucleic acid molecules
NZ526194A (en) 2000-12-08 2004-10-29 Invitrogen Corp Methods of covalently linking, in one or both strands, two or more double stranded nucleotide sequences using one or more topoisomerases
CA2430947A1 (en) 2000-12-08 2002-06-13 Invitrogen Corporation Methods and compositions for synthesis of nucleic acid molecules using multiple recognition sites
US6977165B2 (en) 2001-01-18 2005-12-20 Clontech Laboratories, Inc. Sequence specific recombinase-based methods for producing intron containing vectors and compositions for use in practicing the same
EP1363935B1 (en) 2001-02-07 2012-11-14 Life Technologies Corporation Ter sites and ter binding proteins
CA2435956C (en) * 2001-02-23 2012-07-10 Universite Libre De Bruxelles Method for the selection of recombinant clones comprising a sequence encoding an antidote protein to toxic molecule
EP1390394A4 (en) 2001-04-19 2004-05-26 Invitrogen Corp COMPOSITIONS AND METHODS FOR RECOMBINANT CLONING OF NUCLEIC ACID MOLECULES
JP2004532636A (ja) 2001-05-21 2004-10-28 インヴィトロジェン コーポレーション 核酸分子の単離に用いるための組成物および方法
WO2003056293A2 (en) 2001-07-10 2003-07-10 Whitehead Institute For Biomedical Research Small molecule microarrays
US6838285B2 (en) 2001-09-18 2005-01-04 Becton Dickinson Site specific recombinase based method for producing adenoviral vectors
US20030135888A1 (en) 2001-09-26 2003-07-17 Tong Zhu Genes that are modulated by posttranscriptional gene silencing
JP4210769B2 (ja) 2001-11-22 2009-01-21 独立行政法人産業技術総合研究所 Gatewayエントリークローンの作製方法
US20030102346A1 (en) * 2001-12-04 2003-06-05 Mei-Lien Chen Pneumatic tool system operation and carrier belt
US7294504B1 (en) 2001-12-27 2007-11-13 Allele Biotechnology & Pharmaceuticals, Inc. Methods and compositions for DNA mediated gene silencing
US20030220249A1 (en) 2002-02-07 2003-11-27 Hackett Perry B. Factors for angiogenesis, vasculogenesis, cartilage formation, bone formation, and methods of use thereof
AU2003273995A1 (en) 2002-06-05 2003-12-22 Invitrogen Corporation Methods and compositions for synthesis of nucleic acid molecules using multiple recognition sites
US20040132133A1 (en) 2002-07-08 2004-07-08 Invitrogen Corporation Methods and compositions for the production, identification and purification of fusion proteins
US20040219516A1 (en) 2002-07-18 2004-11-04 Invitrogen Corporation Viral vectors containing recombination sites
AU2003257109A1 (en) 2002-08-05 2004-02-23 Invitrogen Corporation Compositions and methods for molecular biology
US20040253620A1 (en) 2003-04-30 2004-12-16 Invitrogen Corporation Use of site specific recombination to prepare molecular markers
EP1644538A4 (en) 2003-06-26 2006-11-08 Invitrogen Corp METHODS AND COMPOSITIONS FOR DETECTING PROMOTER ACTIVITY AND EXPRESSING FUSION PROTEINS
EP2311994A1 (en) 2003-08-01 2011-04-20 Life Technologies Corporation Compositions and methods for preparing short RNA molecules and other nucleic acids
EP1687323A4 (en) 2003-08-08 2009-08-12 Life Technologies Corp METHODS AND COMPOSITIONS FOR DIRECT CLONING OF NUCLEIC ACID MOLECULES
US20050176065A1 (en) 2003-10-22 2005-08-11 Invitrogen Corporation Target sequences for synthetic molecules
EP1697534B1 (en) 2003-12-01 2010-06-02 Life Technologies Corporation Nucleic acid molecules containing recombination sites and methods of using the same
US20060204979A1 (en) 2004-12-01 2006-09-14 Invitrogen Corporation Reverse two-hybrid system for identification of interaction domains
US8972161B1 (en) 2005-11-17 2015-03-03 Invent.Ly, Llc Power management systems and devices

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1996040724A1 (en) * 1995-06-07 1996-12-19 Life Technologies, Inc. Recombinational cloning using engineered recombination sites
WO1999021977A1 (en) * 1997-10-24 1999-05-06 Life Technologies, Inc. Recombinational cloning using nucleic acids having recombination sites

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020516644A (ja) * 2017-04-14 2020-06-11 ロード アイランド ホスピタル 腱および靱帯の損傷に対するvegf遺伝子治療

Also Published As

Publication number Publication date
AU3614300A (en) 2000-09-21
US20130059342A1 (en) 2013-03-07
EP1173460A1 (en) 2002-01-23
US20150093787A1 (en) 2015-04-02
NZ514569A (en) 2004-02-27
AU774643B2 (en) 2004-07-01
EP2336148A1 (en) 2011-06-22
DE60042969D1 (de) 2009-10-29
NZ525134A (en) 2004-09-24
US8883988B2 (en) 2014-11-11
AU2004214624A1 (en) 2004-10-21
EP1173460B1 (en) 2009-09-16
US20110033920A1 (en) 2011-02-10
EP1173460A4 (en) 2004-05-19
JP4580106B2 (ja) 2010-11-10
EP2119788A1 (en) 2009-11-18
ATE443074T1 (de) 2009-10-15
US7670823B1 (en) 2010-03-02
CA2363924A1 (en) 2000-09-08
US8241896B2 (en) 2012-08-14
WO2000052027A1 (en) 2000-09-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4580106B2 (ja) 核酸の組換えクローニングにおける使用のための組成物および方法
KR20210149060A (ko) Tn7-유사 트랜스포존을 사용한 rna-유도된 dna 통합
US7083980B2 (en) Tn5 transposase mutants and the use thereof
AU2013344375B2 (en) Site-specific enzymes and methods of use
KR20190082318A (ko) Crispr/cpf1 시스템 및 방법
JP5043277B2 (ja) 分子クローニング法および使用試薬
KR102528337B1 (ko) 정의된 서열 및 길이의 dna 단일 가닥 분자의 확장 가능한 생명공학적 생산
US20110306098A1 (en) Compositions and methods for use in isolation of nucleic acid molecules
US20030077804A1 (en) Compositions and methods for recombinational cloning of nucleic acid molecules
US20080268520A1 (en) Compositions and methods for recombinational cloning of nucleic acid molecules
JP2004500061A (ja) 組換えクローニングにおける独自の選択性を有する複数の組換え部位の使用
CN110467679B (zh) 一种融合蛋白、碱基编辑工具和方法及其应用
KR20210151916A (ko) 뒤시엔느 근육 이영양증의 치료를 위한 aav 벡터-매개된 큰 돌연변이 핫스팟의 결실
WO2000029000A9 (en) Compositions and methods for recombinational cloning of nucleic acid molecules
US20100291682A1 (en) System for transposing hyperactive recombinant derivatives of mos-1 transposon
Hoeller et al. Random tag insertions by Transposon Integration mediated Mutagenesis (TIM)
TW202403048A (zh) 用於治療龐貝症之具有訊號肽修飾之以密碼子最佳化核酸編碼α-葡萄糖苷酶(GAA)之治療性腺相關病毒
AU2002258868A1 (en) Compositions and methods for recombinational cloning of nucleic acid molecules
AU2002316143A1 (en) Compositions and methods for use in isolation of nucleic acid molecules
JPH09509055A (ja) 抗体遺伝子発現ベクターのマルチコンビネーションライブラリの作製方法

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070219

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070219

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20070627

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20070627

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20070710

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20070627

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20091125

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20100223

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20100302

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100525

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100804

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100827

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130903

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4580106

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term