JP2002531607A - 少なくとも3つの成分からなる塗料、その製造方法ならびにその使用 - Google Patents

少なくとも3つの成分からなる塗料、その製造方法ならびにその使用

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JP2002531607A JP2000585306A JP2000585306A JP2002531607A JP 2002531607 A JP2002531607 A JP 2002531607A JP 2000585306 A JP2000585306 A JP 2000585306A JP 2000585306 A JP2000585306 A JP 2000585306A JP 2002531607 A JP2002531607 A JP 2002531607A
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Abstract

(57)【要約】 バインダー(A)として、イソシアネート基と反応する官能基を有するオリゴマーもしくはポリマー樹脂を少なくとも1種含有している成分(I)、架橋剤(F)として、少なくとも1種のポリイソシアネートを含有している成分(II)および水を含有している成分(III)を含有する、少なくとも3つの成分からなる塗料において、成分(I)、(II)および/または(III)が、化学線および/または電子線により硬化可能な成分を少なくとも1種含有している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明の対象は、バインダー(A)として、イソシアネート基と反応する官能
基を有するオリゴマーもしくはポリマー樹脂を少なくとも1種含有する成分(I
)、架橋剤(F)として、ポリイソシアネートを少なくとも1種含有する成分(
II)、および水を含有する成分(III)を含有する、少なくとも3つの成分
からなる塗料(3成分系)である。本発明はさらに、該塗料の製造方法ならびに
自動車量産用塗装、補修用塗装における、ならびにプラスチックの被覆のため、
ならびにトップコートもしくはプライマー・サーフェイサーとしての該塗料の使
用に関する。
【0002】 冒頭に記載した種類の塗料または3成分系は、ドイツ国特許文献DE−A−1
9542626号またはDE−A−4421823号から公知である。これらの
公知の塗料はすでに、表面問題、例えばワキ(気泡(Kocher))または構造が比較
的少なく、また光沢、張力、噴霧安全性、充填度、耐候性およびその他の重要な
技術的特性に関して良好な特性プロフィールを有している。
【0003】 しかし絶えず厳しくなっていく市場の要求によって、この公知の塗料はその均
一性、安定性、取り扱いおよびその気泡限界値(Kochergrenzen)を、さらに改善
する必要がある。さらにこれまで可能であったよりも溶剤含有率をいっそう低下
させるべきである。さらに公知の3成分系塗料は、強制的な乾燥の際にも表面欠
陥を有していない被覆が得られるほうがよい。その際、該塗料は、公知の3成分
系よりもさらに高い耐ガソリン性およびさらにわずかな曇りを有しているとよい
【0004】 これに応じて、 (I)バインダー(A)として、イソシアネート基と反応する官能基を有する
オリゴマーもしくはポリマー樹脂を少なくとも1種含有している成分、 (II)架橋剤(F)として、少なくとも1種のポリイソシアネートを含有し
ている成分および (III)水を含有している成分 を含有する、少なくとも3つの成分からなる新規の塗料が判明したが、該塗料の
特徴は、成分(I)、(II)および/または(III)が、化学線および/ま
たは電子線により硬化可能な成分を少なくとも1種含有していることである。
【0005】 以下では少なくとも3つの成分からなる新規の塗料を略して「本発明による塗
料」と呼ぶ。
【0006】 本発明はさらに、本発明による塗料の製造方法ならびに自動車量産用塗装、補
修用塗装およびプラスチックの被覆においての、トップコートまたはプライマー
・サーフェイサーとしてのその使用に関する。
【0007】 従来技術を考慮すると、そのあらゆる利点を有する課題を、本発明により使用
する、化学線および/または電子線により硬化可能な成分を用いて解決できたこ
とは予測できなかった。
【0008】 以下では本発明により使用するべき、化学線および/または電子線により硬化
可能な成分を略して「本発明にとって本質的な成分」と呼ぶ。
【0009】 本発明による塗料は意外にも、本発明により得られる被覆の光沢、充填度、わ
ずかな気泡形成傾向、噴霧安定性、流展性および強制的な乾燥に対する不感受性
ならびに耐候性に関して、従来技術よりも改善された特性プロフィールによって
特徴付けられる。
【0010】 さらに本発明による塗料は、混合もしくは分散のために、例えばドイツ国特許
文献DE−A−19510651号に記載されているような高価な装置を必要と
することなく、少なくとも3つの成分を単に混合することにより製造できること
は意外である。従って本発明による塗料は自動車量産用塗装、特に自動車補修塗
装の分野にも適切である。というのも、塗装工がその適用前に成分を単に混合す
ることにより直接製造することができ、かつ低温で硬化させることができるから
である。
【0011】 さらに、少なくとも3つの成分から製造される本発明による塗料は、該塗料を
有機溶剤に溶解もしくは分散したバインダーおよび架橋剤を使用して製造するに
もかかわらず、揮発性有機溶剤の含有率がわずかであることは有利である。
【0012】 さらに本発明による塗料は、高い可変性を保証する。というのも水性塗料のた
めに推奨される架橋剤、顔料および添加剤のみではなく、通例の系で使用される
ものも使用することができるからである。
【0013】 最後に、本発明による塗料の本発明による成分は、極めて良好な貯蔵安定性に
より優れており、これは通例の塗料に相当する。
【0014】 本発明による塗料の本発明にとって本質的な成分は、化学線、特にUV線およ
び/または電子線により硬化可能である。本発明による塗料中で、該成分は、本
発明による塗料の全量に対して、0.1〜80質量%、有利には1〜60質量%
、特に有利には1〜40質量%の量で含有されている。特別な場合には、本発明
による塗料は、本発明にとって本質的な成分を80質量%以上含有していてもよ
い。
【0015】 本発明にとって本質的な成分は、成分(I)、(II)および/または(II
I)中に含有されている。該成分が1つ以上の成分中に、例えば成分(I)、(
II)および(III)中、成分(I)および(II)中、成分(I)および(
III)中または成分(II)および(III)中に含有されている場合、その
都度の量は、本発明にとって本質的な成分の全量に関する前記の境界を下回った
り、上回ったりしないように選択する。
【0016】 本発明にとって本質的な成分が、成分(II)中にも含有されているか、また
は成分(II)中のみに含有されている場合、該成分は成分(II)の早すぎる
架橋を回避するために、架橋剤(F)により迅速に反応する官能基を含有してい
るべきではない。
【0017】 本発明にとって本質的な成分が、成分(III)中にも、または成分(III
)中のみに含有されている場合、該成分は水中で可溶性もしくは分散性である。
【0018】 本発明によれば、本発明にとって本質的な成分が、成分(I)、(II)また
は(III)のみの中に含有されている場合は有利であり、従ってこの変法は有
利に適用される。特別な利点は、本発明にとって本質的な成分が成分(I)のみ
に含有されている場合に生じる。というのも、相応する本発明による塗料は、特
別な利点を有し、そのために殊に有利に使用されるからである。
【0019】 本発明にとって本質的な成分は、液体もしくは固体であり、かつ有機溶剤およ
び/または水性媒体、特に水中で可溶性もしくは分散性である。該成分は、有機
溶剤中のみに可溶性もしくは分散性で、水性媒体中では不溶性もしくは非分散性
であってもよい。反対に該成分は、水性媒体中では可溶性もしくは分散性であり
、これに対して有機溶剤中で不溶性もしくは非分散性であってもよい。当業者が
本発明による塗料の製造のために、本発明にとって本質的な成分のいずれを選択
するかは、特に該成分を成分(III)中でも使用するか、もしくは成分(II
I)中でのみ使用するべきかによって決まる。従って当業者は、それぞれ個別事
例に関して最も有利な本発明にとって本質的な成分を容易な方法で選択すること
ができる。
【0020】 本発明にとって本質的な成分として、基本的に化学線および/または電子線に
より硬化可能な低分子のオリゴマーおよびポリマー化合物全て、例えば通常UV
硬化可能な、もしくは電子線により硬化可能な塗料の分野で使用されている化合
物が考慮される。
【0021】 これらの放射線硬化性塗料は、通常少なくとも1種、有利には複数の放射線硬
化性バインダー、特にエチレン性不飽和プレポリマーおよび/またはエチレン性
不飽和オリゴマーをベースとするバインダー、場合により1種もしくは複数の反
応性希釈剤ならびに場合により1種もしくは複数の光開始剤を含有している。
【0022】 本発明によれば、本発明にとって本質的な成分が、少なくとも1種の放射線硬
化性バインダーであると有利である。その他に、本発明にとって本質的な成分は
さらに1種もしくは複数の反応性希釈剤および/または1種もしくは複数の光開
始剤を含有していてもよい。光開始剤は特に、バインダーが化学線、特にUV線
により硬化可能である場合に含有されている。
【0023】 バインダーとして、例えば(メタ)アクリル官能性(メタ)アクリルコポリマ
ー、ポリエーテルアクリレート、アミノ変性ポリエーテルアクリレート、ポリエ
ステルアクリレート、不飽和ポリエステル、エポキシアクリレート、ウレタンア
クリレート、アミノアクリレート、メラミンアクリレート、シリコーンアクリレ
ートおよび相応するメタクリレートを使用する。有利には、芳香族構造単位を有
していないバインダーを使用する。従って有利にはウレタン(メタ)アクリレー
トおよび/またはポリエステル(メタ)アクリレート、特に有利には脂肪族ウレ
タンアクリレートを使用する。
【0024】 バインダーとして使用されるポリマーもしくはオリゴマーは、通常、数平均分
子量500〜50000、有利には1000〜5000を有している。
【0025】 有利には本発明による塗料中で、1分子あたり少なくとも2つ、特に有利には
3〜6つの二重結合を有するポリマーおよび/またはオリゴマーを使用する。有
利には使用されるバインダーはさらに、400〜2000、特に有利には500
〜900の二重結合当量を有する。さらに該バインダーは23℃で有利に250
〜11000mPasの粘度を有する。
【0026】 ポリエステル(メタ)アクリレートは、原則として当業者に公知である。これ
は種々の方法により製造可能である。例えばアクリル酸および/またはメタクリ
ル酸を直接酸成分としてポリエステルの構成の際に使用してもよい。その他に、
アルコール成分として(メタ)アクリル酸のヒドロキシアルキルエステルを、ポ
リエステルを構成する際に直接使用することも可能である。あるいは有利にはポ
リエステル(メタ)アクリレートをポリエステルのアクリル化により製造する。
例えばまずヒドロキシル基含有のポリエステルを構成し、次いでこれをアクリル
酸もしくはメタクリル酸と反応させてもよい。まずカルボキシル基含有ポリエス
テルを構成し、次いでこれをアクリル酸もしくはメタクリル酸のヒドロキシアル
キルエステルと反応させてもよい。未反応の(メタ)アクリル酸は、洗浄、蒸留
により、または有利には適切な触媒、例えばトリフェニルホスフィンの使用下に
当量のモノ−もしくはジエポキシド化合物と反応させて反応混合物から除去する
ことができる。ポリエステルアクリレートを製造するためのその他の詳細に関し
ては、特にDE−OS3316593号およびDE−OS3836370号なら
びにEP−A−54105号、DE−AS2003579号およびEP−B−2
866号を参照されたい。
【0027】 ポリエーテル(メタ)アクリレートは、アミノ変性されたものも含めて、同様
に原則として当業者に公知である。これらは種々の方法により製造することがで
きる。例えばアクリル酸および/またはメタクリル酸によりエステル化されるヒ
ドロキシル基含有ポリエーテルは、二価および/または多価のアルコールと、種
々の量のエチレンオキシドおよび/またはプロピレンオキシドとを反応させるこ
とにより公知の方法(例えばHouben-Weyl, Band XIV, 2, Makromolekulare Stof
fe II, (1963)を参照のこと)により得られる。テトラヒドロフランまたはブチ
レンオキシドの重合生成物もまた使用することができる。
【0028】 アミノ変性されたものも含めたポリエーテル(メタ)アクリレートおよびポリ
エステル(メタ)アクリレートの可とう化は、例えば相応するOH官能性プレポ
リマーもしくはオリゴマー(ポリエーテル−もしくはポリエステル−ベース)を
、長鎖脂肪族ジカルボン酸、特に少なくとも6個の炭素原子を有する脂肪族ジカ
ルボン酸、例えばアジピン酸、セバシン酸、ドデカンジ酸および/またはダイマ
ー脂肪酸と反応させることにより可能である。この場合、これらの可とう化反応
をアクリル酸もしくはメタクリル酸をオリゴマーもしくはプレポリマーに付加す
る前もしくはその後に実施することができる。
【0029】 さらにエポキシ(メタ)アクリレートもまた当業者には周知であり、従って詳
細な説明を必要としない。これらは通常、アクリル酸をエポキシド樹脂、例えば
ビスフェノールAをベースとするエポキシド樹脂またはその他の市販のエポキシ
ド樹脂に付加することにより製造される。
【0030】 エポキシ(メタ)アクリレートの可とう化は、例えば同様に相応するエポキシ
官能性プレポリマーもしくはオリゴマーを、長鎖脂肪族ジカルボン酸、特に少な
くとも6個の炭素原子を有する脂肪族ジカルボン酸、例えばアジピン酸、セバシ
ン酸、ドデカンジ酸および/またはダイマー脂肪酸と反応させることにより可能
である。この場合、これらの可とう化反応は、アクリル酸もしくはメタクリル酸
をオリゴマーもしくはプレポリマーに付加する前またはその後に実施することが
できる。
【0031】 ウレタン(メタ)アクリレートは同様に当業者に周知であり、従って詳細な説
明は不要である。これらはジイソシアネートもしくはポリイソシアネートを、ジ
オール/ポリオールおよび/またはジアミン/ポリアミンおよび/またはジチオ
ール/ポリチオールおよび/またはアルカノールアミンからなる群からの鎖長延
長剤と反応させ、かつ引き続き残りのイソシアネート基の一部もしくは残りのイ
ソシアネート全部と、その他のエチレン性不飽和カルボン酸の少なくとも1つの
ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートもしくはヒドロキシアルキルエステル
と反応させることにより得られる。
【0032】 適切なジ−もしくはポリイソシアネートの例は、 以下に記載する架橋剤(F)、 以下に記載するジ−もしくはポリイソシアネート、例えば以下に記載のポリウ
レタン樹脂を製造するために考慮されるもの、ならびに 1,3−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、ジイソシアネート、ダ
イマー脂肪酸から誘導されるもの、例えばHenkel社から商品名DDI 1410
で市販のもの、1,8−ジイソシアナト−4−イソシアナトメチル−オクタン、
1,7−ジイソシアナト−4−イソシアナトメチル−ヘプタンまたは1−イソシ
アナト−2−(3−イソシアナトプロピル)シクロヘキサンである。
【0033】 反対に、なお遊離のイソシアネート基を有する上記のウレタン(メタ)アクリ
レートを架橋剤(F)として使用することもできる。
【0034】 その場合、鎖長延長剤、ジ−もしくはポリイソシアネートおよびヒドロキシア
ルキルエステルの量は有利に、 1.)NCO基対鎖長延長剤の反応基(ヒドロキシル−、アミノ−もしくはメ
ルカプチル基)の当量比が3:1〜1:2、有利には2:1になるように、およ
び 2.)エチレン性不飽和カルボン酸のヒドロキシアルキルエステルのOH基が
、イソシアネートと鎖長延長剤とからなるプレポリマーのなお遊離のイソシアネ
ートに対して化学量論的な量で存在するように 選択する。
【0035】 さらに、まずジ−もしくはポリイソシアネートのイソシアネート基の一部を少
なくとも1種のヒドロキシアルキルエステルと反応させ、かつ残りのイソシアネ
ート基を引き続き鎖長延長剤と反応させることにより製造することも可能である
。この場合でも、鎖長延長剤、イソシアネートおよびヒドロキシアルキルエステ
ルの量は、NCO基対鎖長延長剤の反応基の当量比が、3:1〜1:2、有利に
は2:1であり、かつ残りのNCO基対ヒドロキシアルキルエステルのOH基の
当量比が1:1であるように選択する。これらの両方法の中間型も全て可能であ
ることは自明である。例えばジイソシアネートのイソシアネート基の一部をまず
ジオールと反応させ、引き続きイソシアネート基の別の部分をヒドロキシアルキ
ルエステルと反応させ、かつこれに引き続き残りのイソシアネート基をジアミン
と反応させてもよい。
【0036】 種々のポリウレタンアクリレートの製造方法が公知であり(例えばEP−A−
204161号)、従って詳細な記載は不要である。
【0037】 ウレタン(メタ)アクリレートの可とう化は、例えば相応するイソシアネート
官能性プレポリマーもしくはオリゴマーを長鎖脂肪族ジオールおよび/またはジ
アミン、特に少なくとも6個の炭素原子を有する脂肪族ジオールおよび/または
ジアミンと反応させることにより可能である。この場合、この可とう化反応は、
アクリル酸もしくはメタクリル酸をオリゴマーもしくはプレポリマーに付加する
前またはその後に実施することができる。
【0038】 適切なバインダーの別の例は、以下の市販品である: イギリス、ケント在Croda Resins Ltd社のウレタンアクリレートCrodamer
R); CH在Rahn Chemie社の脂肪族ウレタントリアクリレートGenomer (R) 4302
; ベルギー、Drogenbos在UCB社の脂肪族ウレタンジアクリレートEbecryl (R) 284; ベルギー、Drogenbos在UCB社の脂肪族ウレタントリアクリレートEbecryl (R 294; Bayer AG社の脂肪族ウレタントリアクリレートRoskydal (R) LS 2989; ドイツ国在Bayer AG社の脂肪族ウレタンジアクリレートRoskydal (R) V94-
504; オーストリア在Vianova社の脂肪族ヘキサ官能性ウレタンアクリレートViaktin
(R) VTE 6160; BASF AG社の脂肪族ウレタンジアクリレートLaromer (R) 8987; BASF AG社の脂肪族ウレタンジアクリレートLaromer (R) 8861ならびにこれ
らを変性した試験製品である。
【0039】 反応性希釈剤は通常、エチレン性不飽和化合物である。反応性希釈剤はモノ−
、ジ−もしくはポリ不飽和であってもよい。
【0040】 適切な反応性希釈剤の例は、(メタ)アクリル酸およびそのエステル、マレイ
ン酸およびそのエステルもしくは半エステル、ビニルアセテート、ビニルエーテ
ルまたはビニル尿素、特にアルキレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリ
エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブタンジオールジ(メタ
)アクリレート、ビニル(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレート、
グリセリン−トリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)
アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、スチレン、ビ
ニルトルエン、ジビニルベンゼン、ペンタエリトリットトリ(メタ)アクリレー
ト、ペンタエリトリットテトラ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコール
ジ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、エトキシ
エトキシエチルアクリレート、N−ビニルピロリドン、フェノキシエチルアクリ
レート、ジメチルアミノエチルアクリレート、ヒドロキシエチル(メタ)アクリ
レート、ブトキシエチルアクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、t
−ブチルシクロヘキシルアクリレート、ジメチルアクリルアミド、ジシクロペン
チルアクリレート、1,12−ドデシル−ジアクリレート、アクリル酸2モルと
一般に36個の炭素原子を有するダイマー脂肪アルコール1モルとの反応生成物
、またはEP−A−250631号に記載の分子量400〜4000、有利には
600〜2500を有する長鎖の直鎖状ジアクリレートである。例えば両方のア
クリレート基はポリオキシブチレン構造によって分離されていてもよい。
【0041】 有利な反応性希釈剤は、モノ−および/またはジアクリレート、例えばイソボ
ルニルアクリレート、t−ブチルシクロヘキシルアクリレート、ヘキサンジオー
ルジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、BASF AG
社のLaromer (R)およびAkcros Chemical Ltd.社(GB)のActilane (R)
423である。特に有利には、イソボルニルアクリレート、ヘキサンジオールジア
クリレートおよびトリプロピレングリコールジアクリレートを使用する。
【0042】 適切な光開始剤の例は、ベンゾフェノン、ベンゾインまたはベンゾインエーテ
ル、有利にはUV調製物中のベンゾフェノンである。例えばCiba Geigy社から名
称Irgacure (R) 184、Irgacure (R) 1800およびIrgacure (R) 500で、
Rahn社から名称Grenocure (R) MBFで、およびBASF AG社から名称Lucirin
R) TPOで市販されている製品を使用することもできる。
【0043】 さらに本発明による塗料の成分(I)の別の本質的な成分は、バインダー(A
)としてイソシアネート基と反応する官能基を有する少なくとも1種のオリゴマ
ーもしくはポリマー樹脂である。
【0044】 本発明により使用するべき、イソシアネート基と反応する適切な官能基の例は
、アミノ基、チオ基および/またはヒドロキシル基であり、中でもヒドロキシル
基が特に有利であり、かつ従って本発明によれば特に有利となる。
【0045】 従って本発明により有利なバインダー(A)は、ヒドロキシル基含有のオリゴ
マーもしくはポリマー樹脂である。
【0046】 本発明により有利なバインダー(A)の適切な例は、ヒドロキシル基含有の直
鎖状および/または分枝鎖状および/またはブロック状、くし形および/または
ランダムに構成されたポリ(メタ)アクリレート、ポリエステル、アルキド、ポ
リウレタン、アクリル化ポリウレタン、アクリル化ポリエステル、ポリラクトン
、ポリカーボネート、ポリエーテル、エポキシド樹脂−アミン−付加物、(メタ
)アクリレートジオール、部分的にけん化されたポリビニルエステルまたはポリ
尿素であり、中でもポリ(メタ)アクリレート、ポリエステル、ポリウレタン、
ポリエーテルおよびエポキシド樹脂−アミン−付加物が特に有利であり、かつ従
って特に有利に使用される。
【0047】 こうして製造される本発明による塗料の生産性、取り扱いおよび特に有利な特
性に関して、ポリ(メタ)アクリレート、ポリエステルおよび/またはポリウレ
タンは殊に有利であり、従って本発明によれば殊に有利に使用される。
【0048】 ヒドロキシル基以外に、バインダー(A)は、さらに別の官能基、例えばアク
リロイル基、アミド基、イミド基、カーボネート基またはエポキシド基を含有し
ていてもよい。
【0049】 本発明によればさらに、成分(I)中でその都度使用されるバインダー(A)
の少なくとも1種、または成分(I)中でその都度使用されるバインダー(A)
の全てが、自体、水中で可溶性もしくは分散性である場合には有利である。
【0050】 適切な水溶性もしくは水に分散性のバインダーの例は、 (i)中和剤および/または四級化剤によりカチオンに変えることができる官
能基および/またはカチオン基または (ii)中和剤によりアニオンに変えることができる官能基および/またはア
ニオン基および/または (iii)非イオン性の親水基 を含む。
【0051】 中和剤および/または四級化剤によりカチオンに変えることができる本発明に
より使用するべき適切な官能基の例は、第一級、第二級もしくは第三級アミノ基
、第二級スルフィド基または第三級ホスフィン基、特に第三級アミノ基または第
二級スルフィド基である。
【0052】 本発明により使用するべき、適切なカチオン基の例は、第一級、第二級、第三
級もしくは第四級アンモニウム基、第三級スルホニウム基または第四級ホスホニ
ウム基、有利には第四級アンモニウム基または第四級アンモニウム基、第三級ス
ルホニウム基、しかし特には第三級スルホニウム基である。
【0053】 中和剤によりアニオンに変えることができる、本発明により使用するべき適切
な官能基の例は、カルボン酸基、スルホン酸基またはホスホン酸基、特にカルボ
ン酸基である。
【0054】 本発明により使用するべき適切なアニオン基の例は、カルボキシレート基、ス
ルホネート基またはホスホネート基、特にカルボキシレート基である。
【0055】 本発明により使用するべき適切な非イオン性の親水基の例は、ポリエーテル基
、特にポリ(アルキレンエーテル)基である。
【0056】 こうして製造される本発明による塗料の生産性、取り扱いおよび特に有利な特
性に関して、アニオン形成基および/またはアニオン(ii)、特にカルボン酸
基および/またはカルボキシレート基を含有するバインダー(A)は、特に有利
であり、従って本発明によれば殊に有利に使用される。
【0057】 最後に挙げた種類の、本発明により使用するべき殊に有利なバインダー(A)
の例は、 (A1)1種または複数の、場合により水で希釈可能な有機溶剤中で可溶性も
しくは分散性で、ヒドロキシル基およびカルボン酸基および/またはカルボキシ
レート基を含有し、数平均分子量Mn1000〜30000ドルトン、OH価4
0〜200mgKOH/gおよび酸価5〜150mgKOH/gを有するアクリ
レートコポリマー(A1)、 (A2)1種または複数の、場合により水で希釈可能な有機溶剤中で可溶性も
しくは分散性で、ヒドロキシル基およびカルボン酸基および/またはカルボキシ
レート基を含有し、数平均分子量Mn1000〜30000ドルトン、OH価3
0〜250mgKOH/gおよび酸価5〜150mgKOH/gを有するポリエ
ステル樹脂(A2)および/または (A3)1種または複数の、場合により水で希釈可能な有機溶剤中で可溶性も
しくは分散性で、ヒドロキシル基およびカルボン酸基および/またはカルボキシ
レート基を含有し、数平均分子量Mn1000〜30000ドルトン、OH価2
0〜200mgKOH/gおよび酸価5〜150mgKOH/gを有するポリウ
レタン樹脂(A3) である。
【0058】 バインダー(A1)、(A2)および(A3)は、単独で、あるいは混合物と
して成分(I)中に存在しており、その際、これらは場合によりさらに前記のバ
インダー(A)を少なくとも1種含有しているが、ただし中和剤および/または
四級化剤によりカチオンに変えることができる官能基(i)および/またはカチ
オン基(i)を含有しているバインダー(A)を除外する。以下ではバインダー
(A1)、(A2)および/または(A3)と共に場合により使用可能なこれら
のバインダー(A)をバインダー(A4)と呼ぶ。
【0059】 本発明によれば、バインダー(A1)、(A2)および/または(A3)なら
びに場合により(A4)を含有している成分(I)が殊に有利であり、かつ従っ
て殊に有利に使用される。
【0060】 同様にこれらの殊に有利な成分(I)を含有している本発明による塗料は、特
別な利点を有しており、かつ従って殊に有利に使用される。
【0061】 成分(I)、(II)および(III)の混合を手動による攪拌によって行う
場合には、本発明による塗料にとって、バインダー(A)、特にバインダー(A
1)、(A2)および/または(A3)および(A4)が、エトキシエチルプロ
ピオネート中のバインダー(A)の50%溶液が23℃で10dPas以下の粘
度を有するように選択されている場合には有利である。機械的な混合を行う場合
には、エトキシエチルプロピオネート中50%の溶液が23℃で100dPas
以下の粘度を有する高粘度のバインダー(A)を使用することができる。粘度は
上記の通り、単に混合装置の性能によって制限されるのみである。
【0062】 アクリレートコポリマー(A1)として、上記のOH価、酸価、分子量および
粘度を有する全てのアクリレートコポリマーが適切である。
【0063】 特に、有機溶剤または溶剤混合物中、かつ a1)(a2)、(a3)、(a4)、(a5)および(a6)とは異なり、
(a2)、(a3)、(a4)、(a5)および(a6)と共重合可能な、実質
的に酸基不含の(メタ)アクリル酸エステルまたはこれらのモノマーからなる混
合物、 a2)(a1)、(a3)、(a4)、(a5)および(a6)と共重合可能
で、(a5)とは異なり、1分子あたり少なくとも1つのヒドロキシル基を有し
、かつ実質的に酸基不含であるエチレン性不飽和モノマーまたはこれらのモノマ
ーからなる混合物、 a3)相応する酸アニオン基に変えることができる酸基を1分子あたり少なく
とも1つ有し、(a1)、(a2)、(a4)、(a5)および(a6)と共重
合可能なエチレン性不飽和モノマーまたはこれらのモノマーからなる混合物およ
び a4)場合により、1分子あたり5〜18個の炭素原子を有し、α−位で分岐
したモノカルボン酸の1種もしくは複数のビニルエステルおよび/または a5)場合により、アクリル酸および/またはメタクリル酸と、1分子あたり
5〜18個の炭素原子を有し、α−位で分岐したモノカルボン酸とのグリシジル
エステルからなる少なくとも1種の反応生成物、あるいは該反応生成物の代わり
に、当量のアクリル酸および/またはメタクリル酸を重合反応の間もしくはその
後で、1分子あたり5〜18個の炭素原子を有し、α−位で分岐したモノカルボ
ン酸のグリシジルエステルと反応させたもの、 a6)場合により、(a1)、(a2)、(a3)、(a4)および(a5)
と共重合可能で、(a1)(a2)、(a4)および(a5)とは異なり、実質
的に酸基不含のエチレン性不飽和モノマーまたはこれらのモノマーからなる混合
物 の少なくとも1種の重合開始剤の存在下に重合することにより得られるアクリレ
ートコポリマー(A1)を使用し、その際、(a1)、(a2)、(a3)、(
a4)、(a5)および(a6)は、ポリアクリレート樹脂(A1)が所望のO
H価、酸価および所望の分子量を有するようにその種類と量とを選択する。
【0064】 本発明により使用されるポリアクリレート樹脂を製造するために、成分(a1
)として、(a2)、(a3)、(a4)、(a5)および(a6)と共重合可
能な、20個までの炭素原子をアルキル基中に有するそれぞれの(メタ)アクリ
ル酸アルキルエステルまたは−シクロアルキルエステル、特にメチル−、エチル
−、プロピル−、n−ブチル−、s−ブチル−、t−ブチル−、ヘキシル−、エ
チルヘキシル−、ステアリル−およびラウリルアクリレートもしくは−メタクリ
レート;脂環式(メタ)アクリル酸エステル、特にシクロヘキシル−、イソボル
ニル−、ジシクロペンタジエニル−、オクタヒドロ−4,7−メタノ−1H−イ
ンデン−メタノール−またはt−ブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート;
(メタ)アクリル酸オキサアルキルエステルまたは−オキサシクロアルキルエス
テル、例えば有利には分子量Mn550を有するエチルトリグリコール(メタ)
アクリレートおよびメトキシオリゴグリコール(メタ)アクリレート;あるいは
その他のエトキシル化および/またはプロポキシル化されたヒドロキシ基不含の
(メタ)アクリル酸誘導体を使用することができる。これらは副次的な量で官能
性の高い(メタ)アクリル酸アルキル−もしくは−シクロアルキルエステル、例
えばエチレングリコール−、プロピレングリコール−、ジエチレングリコール−
、ジプロピレングリコール−、ブチレングリコール−、ペンタン−1,5−ジオ
ール−、ヘキサン−1,6−ジオール−、オクタヒドロ−4,7−メタノ−1H
−インデン−ジメタノール−もしくはシクロヘキサン−1,2−、−1,3−も
しくは−1,4−ジオール−ジ(メタ)アクリレート;トリメチロールプロパン
−ジ−もしくは−トリ(メタ)アクリレート;あるいはペンタエリトリット−ジ
−、−トリ−もしくは−テトラ(メタ)アクリレートを含有していてもよい。本
発明の範囲ではその際、副次的な量の官能性の高いモノマーとは、ポリアクリレ
ート樹脂の架橋またはゲル化につながらないような量と解釈する。
【0065】 成分(a2)として、(a1)、(a2)、(a3)、(a4)、(a5)お
よび(a6)と共重合可能であり、かつ(a5)とは異なり、1分子あたり少な
くとも1つのヒドロキシル基を有し、かつ実質的に酸基不含のエチレン性不飽和
モノマー、例えばアクリル酸、メタクリル酸またはその他のα,β−エチレン性
不飽和カルボン酸のヒドロキシアルキルエステル、これらは酸によりエステル化
されているアルキレングリコールから誘導されるか、または酸とアルキレンオキ
シドとの反応により得られる、特にその中でヒドロキシアルキル基が20個まで
の炭素原子を有するアクリル酸、メタクリル酸、エタクリル酸、クロトン酸、マ
レイン酸、フマル酸もしくはイタコン酸のヒドロキシアルキルエステル、例えば
2−ヒドロキシエチル−、2−ヒドロキシプロピル−、3−ヒドロキシプロピル
−、3−ヒドロキシブチル−、4−ヒドロキシブチルアクリレート、−メタクリ
レート、−エタクリレート、−クロトネート、−マレエート、−フマレートもし
くは−イタコネート;1,4−ビス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサン−、オ
クタヒドロ−4,7−メタノ−1H−インデン−ジメタノール−もしくはメチル
プロパンジオールモノアクリレート、−モノメタクリレート、−モノエタクリレ
ート、−モノクロトネート、−モノマレエート、−モノフマレートまたは−モノ
イタコネート;または環式エステル、例えばε−カプロラクトンおよびそのヒド
ロキシアルキルエステルからなる反応生成物;またはオレフィン性不飽和アルコ
ール、例えばアリルアルコールもしくはポリオール、例えばトリメチロールプロ
パンモノ−もしくはジアリルエーテルまたはペンタエリトリットモノ−、−ジ−
、もしくは−トリアリルエーテルを使用することができる。これらの官能性の高
いモノマー(a2)に関しては、官能性の高いモノマー(a1)に関して言及し
たことが同様に該当する。トリメチロールプロパンモノアリルエーテルの割合は
、ポリアクリレート樹脂の製造のために使用されるモノマー(a1)〜(a6)
の全質量に対して、通常2〜10質量%である。あるいはまたさらに、ポリアク
リレート樹脂の製造のために使用されるモノマーの全質量に対して、2〜10質
量%のトリメチロールプロパンモノアリルエーテルを完成ポリアクリレート樹脂
に添加することも可能である。オレフィン性不飽和ポリオール、例えば特にトリ
メチロールプロパンモノアリルエーテルは、唯一のヒドロキシル基含有モノマー
として、あるいは特に部分的にその他の前記のヒドロキシル基含有モノマーと組
み合わせて使用することができる。
【0066】 成分(a3)として、1分子あたり少なくとも1つの酸基、有利にはカルボキ
シル基を有し、(a1)、(a2)、(a4)、(a5)および(a6)と共重
合可能な、それぞれのエチレン性不飽和モノマーまたはそのようなモノマーから
なる混合物を使用することができる。成分(a3)として、特に有利にはアクリ
ル酸および/またはメタクリル酸を使用する。あるいはまた、分子中に6個まで
の炭素原子を有するその他のエチレン性不飽和カルボン酸を使用してもよい。こ
のような酸の例は、エタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸およびイ
タコン酸である。さらにエチレン性不飽和スルホン酸もしくはホスホン酸もしく
はその部分エステルを成分(a3)として使用することもできる。成分(a3)
として、さらにマレイン酸モノ(メタ)アクリロイルオキシエチルエステル、コ
ハク酸モノ(メタ)アクリロイルオキシエチルエステルおよびフタル酸モノ(メ
タ)アクリロイルオキシエチルエステルが考慮される。
【0067】 成分(a4)として、分子中に5〜18個の炭素原子を有し、α−位で分岐し
たモノカルボン酸の1種もしくは複数のビニルエステルを使用する。分枝鎖状の
モノカルボン酸は、ギ酸または一酸化炭素および水とオレフィンとを液状の強酸
性触媒の存在下に反応させることにより得られ、オレフィンはパラフィン性炭化
水素、例えば鉱油フラクションの分解生成物であってもよく、かつ分枝鎖状なら
びに直鎖状の非環式および/または脂環式オレフィンを含有していてもよい。そ
のようなオレフィンとギ酸もしくは一酸化炭素および水との反応の際に、カルボ
ン酸からなる混合物が生じ、その際、カルボキシル基は主として第四級炭素原子
に位置する。その他のオレフィン性出発物質は、例えばプロピレントリマー、プ
ロピレンテトラマーおよびジイソブチレンである。あるいはまた、ビニルエステ
ルは、自体公知の方法で、例えば酸とアセチレンとを反応させることにより、酸
から製造することもできる。特に有利には、その良好な入手性に基づいて、α−
炭素原子のところで分岐しており、9〜11個の炭素原子を有する飽和脂肪族モ
ノカルボン酸のビニルエステルを使用する。
【0068】 成分(a5)として、アクリル酸および/またはメタクリル酸と、1分子あた
り5〜18個の炭素原子を有し、α−位で分岐したモノカルボン酸のグリシジル
エステルとの反応生成物を使用する。著しく分岐したモノカルボン酸のグリシジ
ルエステルは、"Cardura"という商品名で入手可能である。アクリル酸もしくは
メタクリル酸と、第三級α−炭素原子を有するカルボン酸のグリシジルエステル
との反応は、重合反応の前、その間、またはその後に行うことができる。有利に
は成分(a5)としてアクリル酸および/またはメタクリル酸と、バーサチック
酸のグリシジルエステルとの反応生成物を使用する。このグリシジルエステルは
"Cardura E10"の名称で市販されている。
【0069】 成分(a6)として、(a1)、(a2)、(a3)、(a4)および(a5
)と共重合可能で、(a1)、(a2)、(a3)および(a4)とは異なり、
実質的に酸基不含のエチレン性不飽和モノマー全て、またはこのようなモノマー
からなる混合物を使用することができる。成分(a6と)として、 オレフィン、例えばエチレン、プロピレン、ブト−1−エン、ペント−1−エ
ン、へキス−1−エン、シクロヘキセン、シクロペンテン、ノルボルネン、ブタ
ジエン、イソプレン、シクロペンタジエンおよび/またはジシクロペンタジエン
; (メタ)アクリル酸アミド、例えば(メタ)アクリル酸アミド、N−メチル−
、N,N−ジメチル−、N−エチル−、N,N−ジエチル−、N−プロピル−、
N,N−ジプロピル−、N−ブチル−、N,N−ジブチル−、N−シクロヘキシ
ル−および/またはN,N−シクロヘキシル−メチル−(メタ)アクリル酸アミ
ド; エポキシド基含有モノマー、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、エタクリル
酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸および/またはイタコン酸のグリシジル
エステル; ビニル芳香族炭化水素、例えばスチレン、α−アルキルスチレン、特にα−メ
チルスチレンおよび/またはビニルトルエン; ニトリル、例えばアクリルニトリルおよび/またはメタクリルニトリル; ビニル化合物、例えばビニルクロリド、ビニルフルオリド、ビニリデンジクロ
リド、ビニリデンジフルオリド;N−ビニルピロリドン;ビニルエーテル、例え
ばエチルビニルエーテル、n−プロピルビニルエーテル、イソプロピルビニルエ
ーテル、n−ブチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテルおよび/または
ビニルシクロヘキシルエーテル;ビニルエステル、例えばビニルアセテート、ビ
ニルプロピオネート、ビニルブチレート、ビニルピバレートおよび/または2−
メチル−2−エチルヘプタン酸のビニルエステル;および/または 数平均分子量Mn1000〜40000、有利には2000〜20000、特
に有利には2500〜10000および特に3000〜7000を有し、かつ1
分子あたり平均して0.5〜2.5、有利には0.5〜1.5のエチレン性不飽
和二重結合を有するポリシロキサンマクロモノマー、例えばDE−A−3807
571号の第5〜7頁、DE−A3706095号の第3〜7欄、EP−B−0
358153号の第3〜6頁、US−A4,754,014号の第5〜9欄、D
E−A4421823号または国際特許出願WO92/22615号の第12頁
、第18行〜第18頁の第10行に記載されているもの、またはヒドロキシ官能
性シランとエピクロロヒドリンとの反応および引き続き反応生成物とメタクリル
酸および/または(メタ)アクリル酸のヒドロキシアルキルエステルとの反応に
より製造可能なアクリルオキシシラン含有ビニルモノマー が考慮される。
【0070】 有利にはビニル芳香族炭化水素を使用する。
【0071】 ポリシロキサンマクロモノマー(a6)をその他のモノマー(a6)と一緒に
使用することは有利である。その際、アクリレートコポリマー(A1)を変性す
るためのポリシロキサンマクロモノマー(a6)の量は、その都度コポリマー(
A1)の製造のために使用されるモノマーの全質量に対して5質量%よりも少な
く、有利には0.05〜2.5質量%、特に有利には0.05〜0.8質量%で
ある。この種のポリシロキサンマクロモノマーの使用は、本発明による塗料のス
リップの改善につながる。
【0072】 成分(a1)〜(a6)の種類と量は、ポリアクリレート樹脂(A1)が、所
望のOH価、酸価およびガラス転移温度を有するように選択する。特に有利に使
用されるアクリレート樹脂は、 (a1)成分(a1)20〜60質量%、有利には30〜50質量%、 (a2)成分(a2)10〜50質量%、有利には15〜40質量%、 (a3)成分(a3)1〜15質量%、有利には1〜8質量%、 (a4)成分(a4)0〜25質量%、有利には5〜15質量%、 (a5)成分(a5)0〜25質量%、有利には5〜15質量%および (a6)成分(a6)5〜30質量%、有利には10〜20質量% の重合により得られ、その際、成分(a1)〜(a6)の質量部の合計はその都
度、100質量%である。
【0073】 本発明により使用されるポリアクリレート樹脂(A1)の製造は、有機溶剤ま
たは溶剤混合物中および少なくとも1種の重合開始剤の存在下に行う。有機溶剤
および重合開始剤としてポリアクリレート樹脂の製造のために通例で、かつ水性
分散液の製造のために適切な溶剤および重合開始剤を使用する。その際、溶剤は
架橋成分(II)との反応に関与し、ひいては反応性希釈剤として作用する。
【0074】 適切な反応性希釈剤の例は、少なくとも2つのヒドロキシル基で官能化された
分枝鎖状、環式および/または非環式のC〜C16−アルカンである。
【0075】 適切な反応性希釈剤の別の例は、オリゴマーのポリオールであり、これは非環
式モノオレフィンと環式モノオレフィンとのメタセシス反応により得られるオリ
ゴマーの中間生成物から、ヒドロホルミル化および引き続き水素化により得られ
る。適切な環式モノオレフィンの例は、シクロブテン、シクロペンテン、シクロ
ヘキセン、シクロオクテン、シクロヘプテン、ノルボルネンまたは7−オキサノ
ルボルネンである。適切な非環式モノオレフィンの例は、炭化水素混合物中に含
有されており、これは石油加工において分解により得られる(C−カット)。
本発明により使用するべき適切なオリゴマー状のポリオールの例は、ヒドロキシ
ル価(OH価)200〜450、数平均分子量Mn400〜1000および質量
平均分子量Mw600〜1100を有する。
【0076】 適切な反応性希釈剤の別の例は、ジトリメチロールプロパン、ジグリセリン、
ジトリメチロールエタン、ペンタエリトリット、テトラキス(2−ヒドロキシエ
チル)メタン、テトラキス(3−ヒドロキシプロピル)メタンまたは2,2−ビ
ス−ヒドロキシメチル−ブタンジオール(ホモペンタエリトリット)から誘導さ
れた、四官能性の中心基を有する高度に分岐した化合物である。これらの反応性
希釈剤の製造は、高度に分岐したデンドリマー化合物の製造のための通例かつ公
知の方法により行うことができる。適切な合成方法は例えば特許文献WO93/
17060号またはWO96/12754号またはG. R. Newkome、C. N. Moore
fieldおよびF. Voegtleによる"Dendritic Molecules, Concepts, Syntheses, Pe
rspectives", VCH, Weinheim, New York, 1996に記載されている。
【0077】 適切な反応性希釈剤の別の例は、ポリカーボネートジオール、ポリエステルポ
リオール、ポリ(メタ)アクリレートジオールまたはヒドロキシ基含有重付加生
成物である。
【0078】 モノ官能性の反応性希釈剤として考えることができる適切なイソシアネート反
応性の溶剤の例は、ブチルグリコール、2−メトキシプロパノール、n−ブタノ
ール、メトキシブタノール、n−プロパノール、エチレングリコールモノメチル
エーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブ
チルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコー
ルモノエチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレング
リコールモノブチルエーテル、トリメチロールプロパン、2−ヒドロキシプロピ
オン酸エチルエステルまたは3−メチル−3−メトキシブタノールならびにプロ
ピレングリコールをベースとする誘導体、例えばエトキシエチルプロピオネート
、イソプロポキシプロパノールまたはメトキシプロピルアセテートが挙げられる
【0079】 前記の反応性希釈剤、特に官能化されたアルカンおよび/またはイソシアネー
ト反応性の溶剤は、成分(III)中に存在していてもよい。
【0080】 その際、ポリアクリレート樹脂(A1)をまず、水で希釈できない溶剤中で製
造し、かつ該溶剤を重合の後で場合により部分的に水で希釈可能な溶剤と交換す
ることも可能である。
【0081】 適切な重合開始剤の例は、遊離基を形成する開始剤、例えばt−ブチルペルオ
キシエチルヘキサノエート、ベンゾイルペルオキシド、ジ−t−アミルペルオキ
シド、アゾビスイソブチロニトリルおよびt−ブチルペルベンゾエートが挙げら
れる。開始剤は有利にはモノマーの全質量に対して1〜25質量%、特に有利に
は2〜10質量%の量で使用する。
【0082】 重合は有利には80〜200℃、有利には110〜180℃の温度で実施する
。有利には溶剤としてエトキシエチルプロピオネートおよびイソプロポキシプロ
パノールを使用する。
【0083】 有利にはポリアクリレート樹脂(A1)を2工程法により製造する。というの
もこうして得られる本発明による塗料は、より良好な加工性を有しているからで
ある。従って有利には、 1.有機溶剤および/または上記の反応性希釈剤中で(a1)、(a2)、(
a4)、(a5)および(a6)からなる混合物または成分(a1)、(a2)
、(a4)、(a5)および(a6)の一部からなる混合物を重合させる、 2.(a1)、(a2)、(a4)、(a5)および場合により(a6)から
なる混合物を少なくとも60質量%添加した後で、(a3)および場合により成
分(a1)、(a2)、(a4)、(a5)および(a6)の残りを添加し、か
つさらに重合させる、および 3.重合の終了後に、得られたポリアクリレート樹脂を場合により少なくとも
部分的に中和する、つまり酸基を相応する酸アニオン基に変える ことにより得られるポリアクリレート樹脂を使用する。
【0084】 あるいはまたその他に、成分(a4)および/または(a5)を溶剤の少なく
とも一部と一緒に装入し、かつ残りの成分を計量供給することも可能である。さ
らに成分(a4)および/または(a5)を部分的にのみ、溶剤の少なくとも一
部と一緒に容器に装入し、かつこれらの成分の残りを上記の通りに添加すること
も可能である。有利には例えば溶剤の少なくとも20質量%および成分(a4)
および(a5)の約10質量%ならびに場合により成分(a1)および(a6)
の一部を装入する。
【0085】 さらに本発明により使用するポリアクリレート樹脂(A1)を、第一工程が1
〜8時間、有利には1.5〜4時間継続し、かつ(a3)および場合により存在
する成分(a1)、(a2)、(a4)、(a5)および(a6)の残りからな
る混合物の添加を20〜120分、有利には30〜90分で行う、2工程法によ
り製造することは有利である。(a3)および場合により存在する成分(a1)
、(a2)、(a4)、(a5)および(a6)の残りからなる混合物の添加の
終了後に、使用したモノマー全てが実質的に完全に反応してしまうまでさらに重
合する。その際、第二工程は第一工程に直接引き続いてもよい。こうして一定の
時間、例えば10分〜10時間後に初めて第二工程を開始することができる。
【0086】 開始剤の量および添加速度は、有利には数平均分子量Mn1000〜3000
0ドルトンを有するポリアクリレート樹脂(A1)が得られるように選択する。
モノマー供給の前、有利には約15分前に開始剤の供給を開始すると有利である
。さらに、開始剤の供給をモノマーの添加と同時に開始し、かつモノマーの添加
を終了した約半時間後に終了する方法が有利である。有利には時間単位あたり一
定の量で開始剤を添加する。開始剤の添加が終了した後で、使用したモノマー全
てが実質的に完全に反応してしまうまで(通常1.5時間)、反応混合物を重合
温度に保持する。「実質的に完全に反応する」とは、有利に使用したモノマーの
100質量%が反応してしまっているが、しかしまた、反応混合物の質量に対し
て最大で約0.5質量%までのわずかな残留モノマー含有率が未反応のまま残留
することができることが可能であることを意味する。
【0087】 有利にはポリアクリレート樹脂(A1)の製造のために、それほど高くない重
合固体割合、有利にはコモノマーに対して重合固体80〜50質量%でモノマー
を重合し、かつ引き続き溶剤を部分的に留去し、生じたポリアクリレート樹脂溶
液(A1)は有利に100〜60質量%の固体含有率を有する。
【0088】 本発明により使用するべきポリアクリレート樹脂(A1)の製造は、方法論的
な特殊性を有しておらず、プラスチック分野で通例かつ公知の、連続的または不
連続的な共重合方法を用いて標準圧力または過圧下で攪拌容器、オートクレーブ
、管型反応基またはテイラー反応器中で行う。
【0089】 適切な(共)重合方法の例は、特許文献DE−A−19709465号、DE
−C−19709476号、DE−A−2848906号、DE−A−1952
4182号、EP−A−0554783号、WO95/27742号またはWO
82/02387号に記載されている。
【0090】 本発明によれば、テイラー反応器が有利であり、かつ従って本発明による方法
のために有利に使用される。
【0091】 テイラーの流れの条件下における物質の転移に用いられるテイラー反応器は公
知である。該反応器は実質的に同軸同心円に配置された2つのシリンダからなり
、そのうち外側のシリンダは固定されており、かつ内側のシリンダが回転する。
反応空間として、シリンダのギャップにより形成される体積を利用する。内部シ
リンダの角速度ωが増大すると共に一連の異なった流れの形が生じ、これはい
わゆるテイラー数Taの無次元の指数により特徴付けられる。テイラー数は付加
的に撹拌機の角速度のためにさらに、以下の式: Ta=ωdv- (d/r1/2 (I) その際、d=r−r により、ギャップ中の流体の動粘度vに依存し、かつ幾何学的なパラメータ、内
部シリンダの外径r、外部シリンダの内径rおよびギャップ幅d、両方の半
径の差に依存する。
【0092】 角速度が低い場合には、クエットの層流、つまり簡単な剪断流が形成される。
内部シリンダの回転速度がさらに増大して、臨界値を越ると、交互に逆方向に回
転する(反転する)軸を持った渦が円周方向に生じる。このいわゆるテイラー渦
は、回転対称であり、かつギャップ幅とほぼ同じ大きさの直径を有する。隣接し
た2つの渦は、渦対または渦のセルを形成する。
【0093】 この挙動は、外部シリンダが静止しており、内部シリンダが回転する際に、内
部シリンダの近くの液体粒子が、内部シリンダから離れたところにある液体粒子
よりも強力な遠心力にさらされることに起因する。作用する遠心力のこの相違に
よって、液体粒子は内部シリンダから外部シリンダへと押しやられる。遠心力は
粘性力に抵抗する。というのも液体粒子の運動の際に、摩擦を克服しなくてはな
らないからである。回転速度が増大すると遠心力も増大する。テイラー渦は、遠
心力が安定化粘性力よりも大きいときに生じる。
【0094】 わずかな軸流を有するテイラーの流れの場合には、それぞれの渦対はギャップ
を通過して移動し、その際、隣接する渦対の間ではわずかな物質交換が生じるの
みである。そのような渦対の内部での混合は極めて高く、これに対して対の境界
を越える軸混合はごくわずかにすぎない。従って渦対は、良好に攪拌される攪拌
容器と考えることができる。これにより流系は、渦対が一定の滞留時間で理想的
な攪拌容器のようにギャップを通過して移動することにより、理想的な流管のよ
うに振る舞う。
【0095】 本発明によればこの場合、テイラー反応器は、外側の反応器壁およびその中に
存在する同心円または偏心に配置されたローター、一緒になってリング型のギャ
ップの反応体積を定義する反応器底と反応器のふた、エダクトを計量供給するた
めの少なくとも1つの装置ならびに生成物を排出するための装置を有するテイラ
ー反応器が有利であり、その際、反応器壁および/またはローターは、反応器体
積中の実質的に全ての反応器の長さ上でテイラーの流れのための条件が満足され
ている、つまりリングギャップが貫流方向へ拡大するように、幾何学的に構成さ
れている。
【0096】 ポリエステル(A2)として、前記のOH価、酸価、分子量および粘度を有す
る全てのポリエステルが適切である。
【0097】 特に p1)場合によりスルホン化されたポリカルボン酸またはエステル化可能なそ
の誘導体、場合によりモノカルボン酸と一緒に、 p2)ポリオール、場合によりモノオールと一緒に、 p3)場合により別の変性成分および p4)場合により(p1)、(p2)および場合により(p3)からなる反応
生成物と反応することができる成分 の反応により得られるポリエステル(A2)を使用する。
【0098】 成分(p1)として使用することができるポリカルボン酸のための例として、
芳香族、脂肪族および脂環式ポリカルボン酸が挙げられる。有利には成分(p1
)として芳香族および/または脂肪族ポリカルボン酸を使用する。
【0099】 適切なポリカルボン酸のための例は、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸
、フタル酸−、イソフタル酸−またはテレフタル酸モノスルホネート、ハロゲン
フタル酸、例えばテトラクロロ−もしくはテトラブロモフタル酸、アジピン酸、
グルタル酸、アゼライン酸、セバシン酸、フマル酸、マレイン酸、トリメリト酸
、ピロメリト酸、テトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、1,2−シク
ロヘキサンジカルボン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、1,4−シク
ロヘキサンジカルボン酸、4−メチルヘキサヒドロフタル酸、エンドメチレンテ
トラヒドロフタル酸、トリシクロデカン−ジカルボン酸、エンドエチレンヘキサ
ヒドロフタル酸、カンファー酸、シクロヘキサンテトラカルボン酸またはシクロ
ブタンテトラカルボン酸である。脂環式ポリカルボン酸は、そのシス型でもトラ
ンス型でも、ならびに両方の型の混合物としても使用することができる。上記の
ポリカルボン酸のエステル化可能な誘導体、例えば1〜4個の炭素原子を有する
脂肪族アルコールもしくは1〜4個の炭素原子を有するヒドロキシアルコールと
の一価もしくは多価エステルもまた適切である。さらに上記の酸の無水物もまた
、存在する限りで使用することができる。
【0100】 場合によりポリカルボン酸と一緒にモノカルボン酸、例えば安息香酸、t−ブ
チル安息香酸、ラウリン酸、イソノナン酸および天然由来の油の脂肪酸もまた使
用することができる。モノカルボン酸として有利にはイソノナン酸を使用する。
【0101】 ポリエステル(A2)を製造するために適切なアルコール成分(p2)は多価
アルコール、例えばエチレングリコール、プロパンジオール、ブタンジオール、
ヘキサンジオール、ヒドロキシピバル酸ネオペンチルエステル、ネオペンチルグ
リコール、ジエチレングリコール、シクロヘキサンジオール、シクロヘキサンジ
メタノール、トリメチルペンタンジオール、エチルブチルプロパンジオール、ジ
トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、グ
リセリン、ペンタエリトリット、ジペンタエリトリット、トリスヒドロキシエチ
ルイソシアネート、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、場合
により一価のアルコール、例えばブタノール、オクタノール、ラウリルアルコー
ル、シクロヘキサノール、t−ブチルシクロヘキサノール、エトキシル化もしく
はプロポキシル化フェノールと一緒に。
【0102】 ポリエステル(A2)を製造するための成分(p3)として、特にポリエステ
ルの官能基に対して反応性の基を有する化合物が適切であるが、ただし、成分(
p4)として挙げた化合物を除外する。変性成分(p3)として、有利にはポリ
イソシアネートおよび/またはジエポキシド化合物、場合によりモノイソシアネ
ートおよび/またはモノエポキシド化合物を使用する。適切な成分(p3)は、
例えばDE−A−4024204号、第4頁、第4〜9行目に記載されている。
【0103】 ポリエステル(A2)を製造するための成分(p4)として、ポリエステル(
A2)の官能基に対して反応性の基以外に、さらに第三級アミノ基を有する化合
物、例えば少なくとも1つの第三級アミノ基を有するモノイソシアネートまたは
少なくとも1つの第三級アミノ基を有するメルカプト化合物が適切である。詳細
に関してはDE−A−4024204号、第4頁、第10〜49行目を参照のこ
と。
【0104】 ポリエステル(A2)の製造は、公知のエステル化方法、例えばDE−A−4
024204号、第4頁、第50〜65行目に記載されている方法により行う。
【0105】 その際、反応は通常180〜280℃の温度で、場合により適切なエステル化
触媒、例えばオクタン酸リチウム、ジブチルスズオキシド、ジブチルスズジラウ
レートまたはp−トルエンスルホン酸の存在下に行う。
【0106】 通常、ポリエステル(A2)の製造は、共留剤としての少量の適切な溶剤の存
在下に実施する。共留剤として例えば芳香族炭化水素、例えば特にキシレンおよ
び(環式)脂肪族炭化水素、例えばシクロヘキサンまたはメチルシクロヘキサン
を使用する。
【0107】 特に有利には成分(A2)として、まずOH価100〜300mgKOH/g
、酸価10mgKOH/g未満および数平均分子量Mn500〜2000ドルト
ンを有するヒドロキシル基含有ポリエステルを製造し、次いでこれを第2工程で
無水カルボン酸を用いて所望のポリエステル(A2)へと反応させることにより
、2工程法により製造されたポリエステルを使用する。その際、無水カルボン酸
の量は、得られたポリエステルが所望の酸価を有するように選択する。この反応
のために通常使用される全ての酸無水物、例えば無水ヘキサヒドロフタル酸、無
水トリメリト酸、無水ピロメリト酸、無水フタル酸、無水カンファー酸、無水テ
トラヒドロフタル酸、無水コハク酸およびこれらの混合物および/またはその他
の無水物、特に芳香族ポリカルボン酸の無水物、例えば無水トリメリト酸との混
合物が適切である。
【0108】 場合によれば、ポリアクリレート樹脂(A1)が少なくとも部分的にポリエス
テル(A2)の存在下に製造されていることも可能である。有利にはこの場合、
成分(A1)の少なくとも20質量%および特に有利には40〜80質量%を成
分(A2)の存在下に製造する。
【0109】 場合により成分(A1)の残留量を引き続きバインダー溶液に添加する。その
際、すでに重合したこの樹脂は、ポリエステルの存在下に構成されたポリアクリ
レート樹脂と同一のモノマー組成を有する。あるいはまた異なったモノマー組成
を有するヒドロキシル基含有ポリアクリレート樹脂を添加してもよい。さらに種
々のポリアクリレート樹脂および/またはポリエステルの混合物を添加すること
も可能であり、その際、場合により樹脂はポリエステルの存在下に構成されたポ
リアクリレート樹脂と同一のモノマー組成を有している。
【0110】 本発明により使用するべきヒドロキシル基および酸基含有のポリウレタン樹脂
(A3)として、前記のOH価、酸価、分子量および粘度を有する全てのポリウ
レタン樹脂が適切である。
【0111】 適切なポリウレタン樹脂(A3)は、例えば以下の文献に記載されている:E
P−A−355433号、DE−A−3545618号、DE−A−38138
66号、DE−A−3210051号、DE−A−2624442号、DE−A
−3739332号、US−A−4,719,132号、EP−A−89497
号、US−A−4,558,090号、US−A−4,489,135号、DE
−A−3628124号、EP−A−158099号、DE−A−292658
4号、EP−A−195931号、DE−A−3321180号およびDE−A
−4005961号。
【0112】 成分(I)中で有利には、イソシアネート基含有プレポリマーとイソシアネー
ト基に対して反応性の化合物との反応により製造可能なポリウレタン樹脂を使用
する。
【0113】 イソシアネート基含有プレポリマーの製造は、ヒドロキシル価10〜1800
、有利には50〜1200mgKOH/gを有するポリオールを、過剰量のポリ
イソシアネートと150℃までの温度で、有利には50〜130℃で、イソシア
ネートと反応することができない有機溶剤中で行うことができる。NCO基対O
H基の当量比は2.0:1.0〜>1.0:1.0、有利には1.4:1〜1.
1:1である。
【0114】 プレポリマーの製造のために使用されるポリオールは、低分子量および/また
は高分子量であってもよく、反応不活性のアニオン性もしくはアニオン形成能力
のある基を有していてもよい。分子量60〜400ドルトンを有する低分子量の
ポリオールをイソシアネート基含有プレポリマーの製造のために併用することも
できる。その際、全ポリオール成分の30質量%まで、有利には約2〜20質量
%を使用する。
【0115】 可とう性の高いNCOプレポリマーを得るために、30〜150mgKOH/
gの有利なOH価を有する、主として直鎖状のポリオールを高い割合で添加する
べきである。全ポリオールの97質量%までは、数平均分子量Mn400〜50
00ドルトンを有する飽和および不飽和ポリエステルおよび/またはポリエーテ
ルからなっていてもよい。選択されたポリエーテルジオールは、過剰量のエーテ
ル基を導入するべきではない。というのは、さもないと形成されるポリマーが水
中で膨潤するからである。ポリエステルジオールは有機ジカルボン酸またはその
無水物を有機ジオールでエステル化することにより製造するか、またはヒドロキ
シカルボン酸またはラクトンから誘導される。分枝鎖状のポリエステルポリオー
ルを製造するために、高い原子価を有するポリオールまたはポリカルボン酸を少
量使用することができる。
【0116】 有利にはポリウレタン樹脂の製造のために使用されるアルコール成分は、少な
くとも特定の割合で、 u)式(I′)のジオール少なくとも1種:
【0117】
【化1】
【0118】 [式中、RおよびRは、それぞれ同一か、または異なった基を表し、かつ1
〜18個の炭素原子を有するアルキル基、アリール基または脂環式基を表すが、
ただしRおよび/またはRは、メチル基であってはならない]および/また
は u)式(II′)のジオール少なくとも1種:
【0119】
【化2】
【0120】 [式中、R、R、RおよびRは、それぞれ同一か、または異なっている
基を表し、かつ1〜6個の炭素原子を有するアルキル基、シクロアルキル基また
はアリール基を表し、かつRは1〜6個の炭素原子を有するアルキル基、アリ
ール基または1〜6個の炭素原子を有する不飽和アルキル基を表し、かつnは0
または1である] からなる。
【0121】 ジオール(u)として、RまたはRまたはRとRとがメチルではな
い式(I′)の全てのプロパンジオール、例えば2−ブチル−2−エチルプロパ
ンジオール−1,3、2−ブチル−2−メチルプロパンジオール−1,3、2−
フェニル−2−メチルプロパン−ジオール−1,3、2−プロピル−2−エチル
プロパンジオール−1,3、2−ジ−t−ブチルプロパンジオール−1,3、2
−ブチル−2−プロピルプロパンジオール−1,3、1−ジヒドロキシメチル−
ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、2,2−ジエチルプロ−パンジオール−1,
3、2,2−ジ−プロピルプロパンジオール−1,3、2−シクロ−ヘキシル−
2−メチルプロパンジオール−1,3などが適切である。
【0122】 ジオール(u)(式(II′))として例えば2,5−ジメチル−ヘキサン
ジオール−2,5、2,5−ジエチルヘキサンジオール−2,5、2−エチル−
5−メチルヘキサンジオール−2,5、2,4−ジメチル−ペンタンジオール−
2,4、2,3−ジメチルブタンジオール−2,3、1,4−(2′−ヒドロキ
シプロピル)−ベンゼンおよび1,3−(2′−ヒドロキシプロピル)−ベンゼ
ンを使用することができる。
【0123】 有利にはジオール(u)として2−プロピル−2−エチルプロパンジオール
−1,3、2,2−ジエチルプロパンジオール−1,3、2−ブチル−2−エチ
ルプロパンジオール−1,3および2−フェニル−2−エチル−プロパンジオー
ル−1,3を使用し、かつ成分(u)として2,3−ジメチル−ブタンジオー
ル−2,3ならびに2,5−ジメチルヘキサンジオール−2,5を使用する。特
に有利には成分(a)として、2−ブチル−2−エチル−プロパンジオール−
1,3ならびに2−フェニル−2−エチルプロパンジオール−1,3を、および
成分(u)として、2,5−ジメチルヘキサンジオール−2,5を使用する。
【0124】 ジオール(u)および/または(u)は、通常、その都度ポリウレタン樹
脂(A3)の製造のために使用される構成成分の全質量に対して0.5〜15質
量%、有利には1〜7質量%の量で使用する。
【0125】 ポリウレタン樹脂を製造するために一般的な多官能性イソシアネートとして、
1分子あたり少なくとも2つのイソシアネート基を有する脂肪族、脂環式および
/または芳香族ポリイソシアネートを使用する。有機ジイソシアネートの異性体
または異性体混合物は有利である。紫外光に対するその良好な安定性に基づいて
(環式)脂肪族ジイソシアネートは、わずかな黄変傾向を有する生成物を生じる
。プレポリマーの形成のために使用されるポリイソシアネート成分は、原子価の
高いポリイソシアネートを含有していてもよく、このことによりゲル形成は起こ
らないことが前提される。トリイソシアネートとして、ジイソシアネートのトリ
マー化もしくはオリゴマー化により、あるいはジイソシアネートと多官能性のO
H基もしくはNH基含有化合物との反応により生じる生成物が有利であることが
判明した。平均官能価は場合によりモノイソシアネートの添加により低下させる
ことができる。
【0126】 使用可能なポリイソシアネートの例として、フェニレンジイソシアネート、ト
ルイレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ビスフェニレンジイ
ソシアネート、ナフチレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネー
ト、イソホロンジイソシアネート、シクロブタンジイソシアネート、シクロペン
チレンジイソシアネート、シクロヘキシレンジイソシアネート、メチルシクロヘ
キシレンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、エチレ
ンジイソシアネート、トリメチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシ
アネート、ペンタメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート
、プロピレンジイソシアネート、エチルエチレンジイソシアネートおよびトリメ
チルヘキサンジイソシアネートが挙げられる。
【0127】 固体分の多いポリウレタン樹脂溶液の製造のために、特に一般式(III′)
【0128】
【化3】
【0129】 [式中、Xは、2価の芳香族炭化水素基、有利には場合によりハロゲン−、メチ
ル−もしくはメトキシ−置換されたナフチレン−、ジフェニレン−または1,2
−、1,3−もしくは1,4−フェニレン基、特に有利には1,3−フェニレン
基を表し、かつRおよびRは、1〜4個の炭素原子を有するアルキル基、有
利にはメチル基を表す]のジイソシアネートを使用する。式(III′)のジイ
ソシアネートは公知であり(その製造は例えばEP−A−101832号、US
特許3,290,350号、US特許4,130,577号およびUS特許4,
439,616号に記載されている)、かつ一部は市販されている(1,3−ビ
ス−(2−イソシアナトプロポ−2−イル)−ベンゼンは例えばAmerican Cyana
mid CompanyからTMXDI (META) (R)の名称で市販されている)。
【0130】 さらにポリイソシアネート成分として、式(IV′):
【0131】
【化4】
【0132】 [式中、Rは、3〜20個の炭素原子を有する2価のアルキル基またはアラルキ
ル基を表し、かつR′は、1〜20個の炭素原子を有する2価のアルキル基また
はアラルキル基を表す]のジイソシアネートが有利である。
【0133】 特に1−イソシアナト−2−(3−イソシアナトプロポ−1−イル)シクロヘ
キサンである。
【0134】 ポリウレタンは一般に、その合成の際に特別な成分を組み込むか、および/ま
たは特別な製造工程を実施しなければ、水と相容性ではない。従ってポリウレタ
ン樹脂の製造のために、イソシアネート基と反応性のH活性基を2つおよび水中
での分散性を保証する基を少なくとも1つ有する化合物を使用する。この種の適
切な基は、非イオン基(例えばポリエーテル)、アニオン基、これら両者の混合
物またはカチオン基である。
【0135】 このように大きな酸価をポリウレタン樹脂中へ組み込むことができるので、中
和された生成物を水中で安定して分散させることができる。このためにイソシア
ネート基に対して反応性の基を少なくとも1つ、およびアニオン形成能力のある
基を少なくとも1つ有する化合物を使用する。イソシアネート基に対して反応性
の適切な基は、特にヒドロキシル基ならびに第一級および/または第二級アミノ
基である。アニオンを形成することができる基は、カルボキシル基、スルホン酸
基および/またはホスホン酸基である。有利には、α−位にある炭素原子のとこ
ろで2つの置換基を有するアルカン酸を使用する。置換基はヒドロキシル基、ア
ルキル基またはアルキロール基であってもよい。これらのポリオールは、少なく
とも1つの、一般には1〜3個のカルボキシル基を分子中に有している。これら
は2〜約25、有利には3〜10個の炭素原子を有する。カルボキシル基を有す
るポリオールは、NCOプレポリマー中の全ポリオール成分の3〜100質量%
、有利には5〜50質量%を占めていてもよい。
【0136】 カルボキシル基を塩の形へと中和することにより得られるイオン化可能なカル
ボキシル基の量は、一般に、固体に対して少なくとも0.4質量%、有利には少
なくとも0.7質量%である。上限は約12質量%である。中和されていないプ
レポリマー中のジヒドロキシアルカン酸の量は、少なくとも5mgKOH/g、
有利には少なくとも10mgKOH/gの酸価を生じる。酸価が極めて低い場合
、一般に、水中での分散性を達成するために別の措置が必要とされる。酸価の上
限は固体に対して150mgKOH/g、有利には40mgKOH/gである。
有利には酸価は20〜40mgKOH/gの範囲である。
【0137】 イソシアネート基含有プレポリマーのイソシアネート基を変性剤と反応させる
。その際、有利には鎖長延長ひいては分子量の増大が生じるような量で変性剤を
添加する。変性剤として有利にはヒドロキシル基および/または第二級および/
または第一級アミノ基を有する有機化合物、特にジ−、トリ−および/または多
官能性ポリオールを使用する。使用可能なポリオールの例として、トリメチロー
ルプロパン、1,3,4−ブタントリオール、グリセリン、エリトリット、メソ
エリトリット、アラビット、アドニット(Adonit)などが挙げられる。有利にはト
リメチロールプロパンを使用する。
【0138】 ポリウレタン樹脂(A3)を製造するために、有利にはまずイソシアネート基
を有するプレポリマーを製造し、次いでここからさらに反応させ、有利には鎖長
を延長し、所望のポリウレタンを製造する。その際、成分の反応は、有機化学の
公知の方法(例えばKunststoff-Handbuch, Band 7: Polyurethane, Dr. Y. Oert
el編、Carl Hanser Verlag, Muenchen, Wien 1983を参照のこと)により行う。
プレポリマーの製造のための例はDE−OS2624442号およびDE−OS
3210051号に記載されている。ポリウレタン樹脂の製造は公知の方法によ
り行うことができる(例えばアセトン法)。
【0139】 成分の反応は有利には溶剤としてのエトキシエチルプロピオネート(EEP)
中で行う。その際、EEPの量は、広い範囲で変化してもよく、かつ適切な粘度
を有するプレポリマー溶液の形成のために充分であるべきである。一般に固体に
対して70質量%まで、有利には5〜50質量%および特に有利には20質量%
未満の溶剤を使用する。例えば反応は殊に有利には固体に対して、EEP10〜
15質量%の溶剤含有率で実施することができる。
【0140】 成分の反応は場合により触媒、例えば有機スズ化合物および/または第三級ア
ミンの存在下に行ってもよい。
【0141】 プレポリマーの製造のために、NCO基対OH基の当量比が2.0:1.0〜
>1.0:1.0、有利には1.4:1〜1.1:1であるように、成分の量を
選択する。
【0142】 NCOプレポリマーは固体に対して少なくとも約0.5質量%のイソシアネー
ト基を、有利には少なくとも1質量%のNCOを有する。上限はNCO約15質
量%、有利には10質量%、特に有利には5質量%である。
【0143】 成分(A4)として、成分(I)の残りの成分と相容性の、水で希釈可能な全
てのバインダー、例えばアクリル化ポリウレタン樹脂および/またはポリエステ
ルアクリレートが適切である。
【0144】 有利には成分(I)はバインダー(A)として、 (A1)少なくとも1種のポリアクリレート樹脂(A1)少なくとも20質量
%、 (A2)少なくとも1種のポリエステル(A2)0〜30質量%、 (A3)少なくとも1種のポリウレタン樹脂(A3)0〜80質量%および (A4)少なくとも1種の別のバインダー(A4)0〜10質量% を含有しており、その際、成分(A1)〜(A4)の質量割合の合計はその都度
100質量%である。
【0145】 本発明にとって本質的な成分およびバインダー(A)以外に、成分(I)は、
成分(B)として塗料に通例の全ての顔料および/または充填剤を、成分(I)
に対して0〜60質量%の割合で含有していてもよい。その際、水と反応しない
か、もしくは水中に溶解しない水性塗料中で通例の顔料も、通常、慣用の塗料中
で適用される顔料も使用することができる。顔料は無機もしくは有機化合物から
なっていてもよく、かつ効果顔料および/または着色顔料であってもよい。従っ
て本発明による塗料は、この数多くの適切な顔料に基づいて、多くの分野での該
塗料の使用分野を保証し、かつ数多くの色調の実現を可能にする。
【0146】 エフェクトピグメントとして金属フレーク顔料、例えば市販のアルミニウムブ
ロンズ、DE−A−3636183号によりクロム化したアルミニウムブロンズ
、および市販の特殊鋼ブロンズならびに非金属のエフェクトピグメント、例えば
真珠光沢顔料もしくは干渉顔料を使用することができる。適切な無機着色顔料の
例は、二酸化チタン、酸化鉄、シコトランスイエロー(Sicotransgelb)およびカ
ーボンブラックである。適切な有機着色顔料の例は、インダンスレンブルー、ク
ロモフタルレッド、イルガジンオレンジおよびヘリオーゲングリーンである。適
切な充填剤の例は、チョーク、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、ケイ酸塩、例え
ばタルクもしくはカオリン、珪酸、酸化物、例えば水酸化アルミニウムもしくは
水酸化マグネシウム、ナノ粒子または有機充填剤、例えば織布繊維、セルロース
繊維、ポリエチレン繊維または木粉である。
【0147】 別の成分(C)として、成分(I)は、少なくとも1種の、場合により水で希
釈可能な有機溶剤を含有していてもよい。そのような溶剤は、架橋性成分(II
)との反応にも関与し、ひいては反応性希釈剤として利用することができる。
【0148】 適切な溶剤の例は、ポリアクリレート樹脂(A1)の製造の際に挙げられた化
合物(上記を参照のこと)である。さらにエステル、ケトン、ケトエステル、グ
リコールエーテル、例えばエチレン−、プロピレン−またはブチレングリコール
エーテル、グリコールエステル、例えばエチレン−、プロピレン−またはブチレ
ングリコールエステルまたはグリコールエーテルエステル、例えばエトキシエチ
ルプロピオネートおよびイソシアネートプロポキシプロパノールが適切である。
【0149】 さらに脂肪族および芳香族溶剤、例えばジペンテン、キシレンまたはShellsol (R)が考慮される。
【0150】 溶剤(C)は、さらに部分的に、もしくは完全に低分子量のオリゴマー化合物
からなっていてもよく、これは架橋性成分(II)に対して反応性であるか、ま
たは非反応性であってもよい。これらが反応性である場合、反応性希釈剤である
【0151】 適切な反応性希釈剤の例は上に記載した。
【0152】 成分(I)は、成分(D)として、場合により少なくとも1種の中和剤を含有
している。
【0153】 カチオンに変えることができる官能基(i)のための適切な中和剤の例は、無
機もしくは有機酸、例えば硫酸、塩酸、燐酸、ギ酸、酢酸、乳酸、ジメチロール
プロピオン酸またはクエン酸である。
【0154】 アニオンに変えることができる官能基(ii)のための適切な中和剤のための
例は、アンモニア、アンモニウム塩、例えば炭酸アンモニウムまたは炭酸水素ア
ンモニウム、ならびにアミン、例えばトリメチルアミン、トリエチルアミン、ト
リブチルアミン、ジメチルアニリン、ジエチルアニリン、トリフェニルアミン、
ジメチルエタノールアミン、ジエチルエタノールアミン、メチルジエタノールア
ミン、トリエタノールアミンなどである。中和は有機相中で、もしくは水相中で
行うことができる。有利には中和剤としてジメチルエタノールアミンを使用する
【0155】 総じて本発明による塗料中で使用される中和剤(D)の量は、バインダー(A
)の官能基(i)または(ii)の1〜100当量、有利には50〜90当量が
中和されるように選択する。その際、中和剤(D)は、成分(I)、(II)お
よび/または(III)に添加することができる。しかし有利には中和剤(D)
を成分(III)に添加する。
【0156】 成分(E)として、成分(I)は、少なくとも1種のレオロジー調整剤を含有
していてもよい。適切なレオロジー調整剤の例は、特許文献WO94/2296
8号、EP−A−0276501号、EP−A−0249201号またはWO9
7/12945号から公知である;架橋したポリマーマイクロ粒子、例えばこれ
はEP−A−0008127号に開示されている;無機層状ケイ酸塩、例えばア
ルミニウム−マグネシウム−ケイ酸塩、モンモリロナイト型のナトリウム−マグ
ネシウム−およびナトリウム−マグネシウム−フッ素−リチウム−層状ケイ酸塩
;珪酸;ナノ粉末(Nanopoder)、イオン性および/または会合性に作用する基を
有する合成ポリマー、例えばポリビニルアルコール、ポリ(メタ)アクリルアミ
ド、ポリ(メタ)アクリル酸、ポリビニルピロリドン、スチレン−マレイン酸無
水物−もしくはエチレン−マレイン酸無水物−コポリマーおよびその誘導体また
は疎水性に変性したエトキシル化ウレタンもしくはポリアクリレートである。有
利にはレオロジー調整剤としてポリウレタンを使用する。
【0157】 成分(I)はさらに少なくともさらにもう1種の通例の塗料添加剤(E)を含
有していてもよい。このような添加剤の例は、消泡剤、分散助剤、乳化剤および
流展剤である。
【0158】 前記の添加剤(E)は、別々に塗料に添加してもよいことは自明である。この
場合、添加剤(E)を成分(IV)と呼ぶ。
【0159】 有利には本発明による塗料の製造のために、 バインダー(A)、特にポリマーもしくはオリゴマー樹脂(A1)、(A2)
、(A3)および/または(A4) 20〜90質量%、有利には35〜80質
量%、 本発明にとって本質的な成分 0.1〜80質量%、有利には1〜60質量%
、 少なくとも1種の顔料および/または充填剤(B) 0〜60質量%、 場合により水で希釈可能な有機溶剤(C)少なくとも1種 0〜50質量%、
有利には10〜40質量%、 少なくとも1種の中和剤(D) 0〜20質量%、有利には0.1〜10質量
%、および 少なくとも1種の通例の助剤および/または添加剤(E)(塗料添加剤) 0
〜20質量%、有利には2〜10質量% からなる成分(I)を使用し、その際、成分(A)から(E)の質量割合の合計
はその都度100質量%である。
【0160】 本発明による塗料の別の本質的な成分は、少なくとも1種の架橋剤(F)であ
り、これは成分(II)中に含有されている。
【0161】 架橋剤(F)は、場合により1種もしくは複数の、場合により水で希釈可能な
有機溶剤中に溶解もしくは分散した少なくとも1種のジ−および/またはポリイ
ソシアネート(F)である。
【0162】 ポリイソシアネート成分(F)は、有機ポリイソシアネート、特にいわゆる塗
料ポリイソシアネートであり、これは脂肪族、脂環式、芳香族脂肪族および/ま
たは芳香族結合した、遊離のイソシアネート基を有する。有利には1分子あたり
2〜5個のイソシアネート基を有し、かつ100〜10000、有利には100
〜5000および、成分(I)、(II)および(III)を手動で混合する場
合には、特に1000〜2000mPas(23℃)の粘度を有するポリイソシ
アネートを使用する。場合により該ポリイソシアネートに少量、有利には純粋な
ポリイソシアネートに対して1〜25質量%の有機溶剤をさらに添加して、イソ
シアネートの加工性を改善し、かつ場合によりポリイソシアネートの粘度を上記
の範囲内の値に低下させてもよい。ポリイソシアネートのための添加剤として適
切な溶剤は例えばエトキシエチルプロピオネート、アミルメチルケトンまたはブ
チルアセテートである。さらにポリイソシアネートは通例かつ公知の方法で親水
性もしくは疎水性に変性されていてもよい。
【0163】 適切なイソシアネートの例は、例えば"Methoden der organischen Chemie", H
ouben-Weyl, Band 14/2, 第4版、Georg Thieme Verlag, Stuttgart 1963、第6
1〜70頁、およびW. Siefken, Liebigs Annalen der Chemie, Band 562、第7
5〜136頁に記載されている。例えば本発明にとって本質的な成分またはポリ
ウレタン樹脂(A3)の記載の際に挙げられた、ポリオールと過剰量のポリイソ
シアネートとの反応により製造することができ、かつ有利には低粘度のイソシア
ネートおよび/またはイソシアネート基含有ポリウレタンプレポリマーが適切で
ある。
【0164】 適切なポリイソシアネートの別の例は、ポリオールと過剰量のポリイソシアネ
ートとの反応により製造することができ、かつ有利に低粘度であるイソシアネー
ト基含有のポリウレタンプレポリマーである。イソシアヌレート−、ビウレット
−、アロファネート−、イミノオキサジアジンドン−、ウレタン−、尿素−およ
び/またはウレトジオン基を有するポリイソシアネートを使用することもできる
。ウレタン基を有するポリイソシアネートは、例えばイソシアネート基の一部と
ポリオール、例えばトリメチロールプロパンおよびグリセリンとの反応により得
られる。有利には脂肪族または脂環式ポリイソシアネート、特にヘキサメチレン
ジイソシアネート、二量化および三量化したヘキサメチレンジイソシアネート、
イソホロンジイソシアネート、2−イソシアナトプロピルシクロヘキシルイソシ
アネート、ジシクロヘキシルメタン−2,4′−ジイソシアネート、ジシクロヘ
キシルメタン−4,4′−ジイソシアネートまたは1,3−ビス(イソシアナト
メチル)シクロヘキサン、ダイマー脂肪酸から誘導されたジイソシアネート、例
えば商品名DDI 1410でHenkel社から市販されているもの、1,8−ジイ
ソシアナト−4−イソシアナトメチル−オクタン、1,7−ジイソシアナト−4
−イソシアナトメチル−ヘプタンまたは1−イソシアナト−2−(3−イソシア
ナトプロピル)シクロヘキサン、1,3−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘ
キサン、ダイマー脂肪酸から誘導されるジイソシアネート、例えば商品名DDI
1410でHenkel社から市販されているもの、1,8−ジイソシアナト−4−
イソシアナトメチル−オクタン、1,7−ジイソシアナト−4−イソシアナトメ
チル−ヘプタンまたは1−イソシアナト−2−(3−イソシアナトプロピル)シ
クロヘキサンまたはこれらのポリイソシアネートからなる混合物を使用する。
【0165】 殊に有利には、例えばヘキサメチレンジイソシアネートを適切な触媒の使用下
で触媒反応によりオリゴマー化することにより得られる、ウレトジオン−および
/またはイソシアヌレート基および/またはアロファネート基を有し、ヘキサメ
チレンジイソシアネートをベースとするポリイソシアネートからなる混合物を使
用する。その他の点では、ポリイソシアネート成分は例示した遊離ポリイソシア
ネートの任意の混合物からなっていてもよい。
【0166】 本発明による塗料は、さらにイソシアネート基不含の架橋剤(F′)を含有し
ていてもよい。これらはそれぞれその反応性に応じて成分(I)、(II)およ
び/または(III)中に含有されていてもよい;重要なことは、架橋剤(F′
)が、該当する成分の貯蔵安定性に対して、例えば早すぎる架橋により、不利な
影響を与えないことである。
【0167】 従って当業者は、一方では架橋剤(F′)および他方では成分(I)、(II
)および/または(III)の適切な組合せを簡単な方法で選択することができ
る。
【0168】 適切な架橋剤(F′)の例は、前記のジ−および/またはポリイソシアネート
(F)をベースとする、ブロック化されたジ−および/またはポリイソシアネー
トである。適切なブロック化剤の例は、脂肪族、脂環式または芳香族脂肪族モノ
アルコール、例えば、メチル−、ブチル−、オクチル−、ラウリルアルコール、
シクロヘキサノールまたはフェニルカルビノール;ヒドロキシルアミン、例えば
、エタノールアミン;オキシム、例えばメチルエチルケトンオキシム、アセトン
オキシムまたはシクロヘキサノンオキシム;アミン、例えばジブチルアミンまた
はジイソプロピルアミン;CH酸化合物、例えばマロン酸ジエステルまたは酢酸
エチルエステル;ヘテロ環式化合物、例えばジメチルピラゾール;および/また
はラクタム、例えばε−カプロラクタムである。これらの架橋剤(F′)は、成
分(I)、(II)および/または(III)中に含有されていてもよい。
【0169】 適切な架橋剤(F′)の別の例は、特に例えばビスフェノール−Aまたはビス
フェノール−Fをベースとする、全ての公知の脂肪族および/または脂環式およ
び/または芳香族ポリエポキシドである。ポリエポキシド(F′)として、例え
ばEpikote (R) の名称でShell社から、Denacol (R)の名称でNagase Chem
icals Ltd., Japan社から市販されているポリエポキシド、例えばDenacol EX-41
1(ペンタエリトリットポリグリシジルエーテル)、Denacol EX-321(トリメチ
ロールプロパンポリグリシジルエーテル)、Denacol EX-512(ポリグリセロール
ポリグリシジルエーテル)およびDenacol EX-521(ポリグリセロールポリグリシ
ジルエーテル)が適切である。これらの架橋剤(F′)は、成分(I)および/
または(III)中に含有されていてもよい。
【0170】 架橋剤(F′)として、式:
【0171】
【化5】
【0172】 のトリス(アルコキシカルボニルアミノ)トリアジンもまた使用することができ
る。この架橋剤(F′)は成分(I)および/または(III)中に含有されて
いてもよい。
【0173】 適切なトリス(アルコキシカルボニルアミノ)トリアジン(F′)の例は、特
許文献US−A−4,939,213号、US−A−5,084,541号また
はEP−A−0624577号に記載されている。特にトリス(メトキシ−、ト
リス(ブトキシ−および/またはトリス(2−エチルヘキソキシカルボニルアミ
ノ)トリアジンを使用する。
【0174】 メチル−ブチル−混合エステル、ブチル−2−エチルヘキシル−混合エステル
およびブチルエステルは有利である。これらは純粋なメチルエステルに対して、
ポリマー溶融液中での良好な溶解度の利点を有し、かつ晶出の傾向が少ない。
【0175】 特にアミノプラスト樹脂、例えばメラミン樹脂を架橋剤(F′)として使用す
ることができる。この場合、透明なトップコートまたはクリヤーコートのために
適切なアミノプラスト樹脂またはこれらのアミノプラスト樹脂の混合物をそれぞ
れ使用することができる。特に、そのメチロール−および/またはメトキシメチ
ル基が、例えばカルバメート−またはアロファネート基により脱官能化されてい
る、通例かつ公知のアミノプラスト樹脂が考慮される。この種の架橋剤は、特許
文献US−A−4710542号およびEP−B−0245700号ならびにB.
Singhおよび共同研究者による論文、"Carbamylmethylated Melamines, Novel C
rosslinkers for the Coatings Industry", Advanced Organic Coating Science
and Technology Series、1991年、第13巻、第193〜207頁に記載さ
れている。これらの架橋剤(F′)は、成分(I)および/または(III)中
に含有されていてもよい。
【0176】 適切な架橋剤(F′)の別の例は、β−ヒドロキシアルキルアミド、例えばN
,N,N′,N′−テトラキス(2−ヒドロキシエチル)アジパミドまたはN,
N,N′,N′−テトラキス(2−ヒドロキシプロピル)−アジパミドである。
これらの架橋剤(F′)は、成分(I)および/または(III)中に含有され
ていてもよい。
【0177】 適切な架橋剤(F′)の別の例は、シロキサン、特に少なくとも1つのトリア
ルコキシ−またはジアルコキシシラン基を有するシロキサンである。これらの架
橋剤(F′)は成分(I)、(II)および/または(III)中に含有されて
いてもよい。
【0178】 ポリイソシアネート(F)は、有利には、本発明による塗料中の架橋剤(F)
および(F′)の全質量に対して、少なくとも70質量%の量で、特に有利には
80〜100質量%の量で使用する。
【0179】 成分(II)の成分(G)および(H)は、成分(I)の成分(C)および(
E)に相当するが、ただしここでイソシアネート基と反応しない成分を使用する
【0180】 有利には本発明による塗料の製造のために、 (F)少なくとも1種の架橋剤50〜100質量%、有利には60〜90質量
%、 (G)場合により水で希釈可能な、少なくとも1種の有機溶剤0〜50質量%
、有利には10〜40質量%、 (H)少なくとも1種の通例の助剤および/または添加剤0〜20質量%、有
利には0〜10質量% からなる成分(II)を使用し、その際、成分(F)〜(H)の質量割合の合計
はその都度100質量%である。
【0181】 本発明による塗料の別の本質的な成分は、成分(III)である。
【0182】 本発明によれば、これらの成分(III)は、水を含有しているか、または水
からなる。本発明によれば、成分(III)が水以外にさらに別の適切な成分を
含有していると有利である。
【0183】 適切な成分の例は、前記で詳細に記載したバインダー(A)、特に (i)中和剤および/または四級化剤によりカチオンに変えることができる官
能基および/またはカチオン基、 または (ii)中和剤によりアニオンに変えることができる官能基および/またはア
ニオン基 および/または (iii)非イオン性の親水基 を含有しているバインダー(A)である。これらの中で水中に溶解もしくは分散
したバインダー(A1)、(A2)および/または(A3)および場合により(
A4)が特に有利であり、かつそのために特に有利に使用される。
【0184】 成分(I)が、水中で不溶性/非分散性であるか、もしくはわずかに溶解/分
散するのみであるバインダー(A)を含有している限り、特に水中に溶解もしく
は分散したバインダー(A1)、(A2)および/または(A3)を使用するこ
とが推奨される。
【0185】 しかしバインダー(A)は、粉末スラリーの形で存在していてもよい。この場
合、別の難燃剤(F′)が粉末スラリー粒子となって含有されていてもよい。粉
末スラリーは通例かつ公知であり、また例えば特許文献EP−A−065226
4号、US−A−4,268,542号、DE−A−19613547号または
DE−A−19518392号に記載されている。
【0186】 さらに成分(III)は、前記の反応性希釈剤をさらに少なくとも1種含有し
ていてもよい。
【0187】 殊に有利には、本発明による塗料の製造のために、 (J)水40〜90質量%、有利には50〜85質量%、 (K)バインダー(A)、特にポリマーもしくはオリゴマーの樹脂(A1)、
(A2)および/または(A3)および場合により(A4)を水中に分散もしく
は溶解した形で5〜50質量%、有利には10〜45質量%、 (L)少なくとも1種の中和剤0〜20質量%、有利には2〜10質量%、 (M)少なくとも1種の通例の助剤および/または添加剤(塗料添加剤)0〜
20質量%、有利には2〜10質量% からなる成分(III)を使用し、その際、成分(J)〜(M)の質量割合の合
計はその都度100質量%である。
【0188】 成分(III)の成分(L)および(M)は、成分(I)の成分(D)および
(E)に相当する。
【0189】 成分(A)の水中に分散した形ひいてはバインダー(A1)、(A2)および
/または(A3)および場合により(A4)の水中に分散した形からなる成分(
III)は、一方では有機溶剤中で成分を製造し、引き続き酸基、特にカルボキ
シル基を中和剤(L)で中和し、かつ最後に中和した成分を脱イオン水中に導入
することにより、他方では水中でバインダー(A)のモノマー成分を乳化重合す
ることにより製造することができる。
【0190】 有利には成分(A1)(A2)および/または(A3)および場合により(A
4)をまず有機溶剤中で製造し、引き続き中和し、かつ最後に中和した形で水中
に分散させる。
【0191】 水中に分散した形のポリアクリレート樹脂(A1)を製造する際に、有機溶剤
中で、有利には別々のモノマー−および開始剤供給により複数工程で重合を実施
する。殊に有利には、ポリアクリレート樹脂(A1)を、 1.(a1)、(a2)、(a4)、(a5)および(a6)からなる混合物
または成分(a1)、(a2)、(a4)、(a5)および(a6)の一部から
なる混合物を有機溶剤中で重合し、 2.(a1)、(a2)、(a4)、(a5)および場合により(a6)から
なる混合物の少なくとも60質量%を添加した後で、(a3)および場合により
成分(a1)、(a2)、(a4)、(a5)および(a6)の残りを添加し、
かつさらに重合し、かつ 3.重合の終了後に得られたポリアクリレート樹脂(A1)を場合により少な
くとも部分的に中和する ことにより、すでに前記した2工程法により製造する。
【0192】 工程3で使用される適切な中和剤(L)の例は、すでに成分(I)の製造の際
に記載したアンモニア、アンモニウム塩およびアミン(成分(I)の成分(D)
)であり、その際、有機相または水相中で中和を行うことができる。総じて成分
(A1)の中和のために使用される中和剤(L)の量は、バインダー(A1)の
酸基の1〜100当量、有利には50〜90当量が中和されるように選択する。
【0193】 成分(III)中の成分(A2)として、まずOH価100〜300mgKO
H/g、酸価10mgKOH/g未満、および数平均分子量Mn500〜200
0ドルトンを有するヒドロキシル基含有ポリエステルを製造し、次いでこれを第
2工程で無水カルボン酸と反応させて所望のポリエステル(A2)を得る、2工
程法により製造されたポリエステル(A2)を使用する。その際、無水カルボン
酸の量は、得られたポリエステルが所望の酸価を有するように選択する。
【0194】 反応の終了後にポリエステル(A2)は少なくとも部分的に中和されており、
その際、再び、すでに成分(I)の製造の際に記載した中和剤(L)(成分(I
)の成分(D))を使用し、かつその際、有機相または水相中で中和を行うこと
ができる。
【0195】 成分(III)のためのポリウレタン樹脂(A3)の製造のために、有利には
まずイソシアネートを有するプレポリマーを製造し、次いでここからさらに反応
させることにより、有利には鎖長延長により、ポリウレタン樹脂(A3)を製造
する。
【0196】 重合の終了後に、得られたポリウレタン樹脂を少なくとも部分的に中和し、そ
の際、適切な中和剤(L)として、再びすでに成分(I)の製造の際に記載した
アンモニア、アンモニウム塩およびアミン(成分(I)の成分(D))を使用す
ることができ、かつその際、有機相または水相中で中和を行うことができる。
【0197】 場合により付加的に存在する成分(A4)として、成分(III)の残りの成
分と相容性で、水で希釈可能および/または水中に分散可能な全てのバインダー
、例えばアクリル化ポリウレタン樹脂および/またはポリエステルアクリレート
が適切である。
【0198】 成分(I)、(II)および(III)は、塗料の製造のために有利には、バ
インダー(A)ならびに場合により反応性希釈剤のヒドロキシル基対架橋剤(F
)ならびに場合により存在する(F′)の架橋性の基の当量比が、1:2〜2:
1、有利には1:1.2〜1:1.5であるような量で使用する。
【0199】 本発明による被覆剤はさらに有利には、その都度本発明による塗料の全質量に
対して、 本発明にとって本質的な成分1〜60質量%、有利には1〜40質量%、 バインダー(A)15〜60質量%、有利には20〜50質量%、 架橋剤(F)5〜30質量%、有利には10〜20質量%、 有機溶剤(C)5〜25質量%、有利には10〜20質量%、 水25〜60質量%、有利には30〜50質量%、 顔料および/または充填剤(B)0〜50質量%、有利には0〜30質量%な
らびに 通例の塗料添加剤(E)0〜10質量% の全含有率を有する。
【0200】 成分(I)の製造は、当業者に公知の方法により、個々の成分を混合し、かつ
場合により分散させることにより行う。例えば着色顔料(B)の混入は、通常、
それぞれの顔料を1種もしくは複数のバインダー中に分散させることにより行う
。顔料の分散は、通例の装置、例えばボールミルおよびサンドミルを用いて行う
【0201】 成分(II)、(III)および場合により(IV)の製造は、同様に当業者
に周知の方法により、個々の成分の混合もしくは分散によって行う。
【0202】 本発明による塗料は、特に成分(I)、(II)、(III)および場合によ
り(IV)の以下の混合方法により製造することができる: 本発明による塗料を製造するために、まず、成分(I)および(II)を混合
し、その際、有利にはこれらの成分(I)および(II)は、中和剤を含有して
いない。次いでこれらの混合物に場合により成分(IV)を添加する。次いでこ
うして得られた混合物を、中和剤(L)含有の成分(III)に添加し、かつ得
られた塗料を分散させるか、あるいは次いでこうして得られた混合物中へ、中和
剤(L)を含有する成分(III)を添加する。
【0203】 さらに本発明による塗料は、前記の方法と同様に製造することができ、その際
、もちろん中和剤(L)は成分(III)中に含有されておらず、成分(III
)の添加前に別個に添加する。
【0204】 さらに本発明による塗料は、成分(I)にまず中和剤(L)を添加することに
より製造することもできる。これらの混合物の代わりに、すでに中和剤(L)を
含有している成分(I)を使用することもできることは自明である。こうして得
られた成分(I)を次いで成分(II)および場合により成分(IV)と混合し
(同時に、または(II)および場合により(IV)と順次混合して)、次いで
こうして得られた混合物を成分(III)に添加するか、または成分(III)
を添加し、かつこうしてその都度得られた塗料をさらに分散させることにより均
質化する。
【0205】 もっぱら非イオン性の親水基(iii)のみを含有するバインダー(A)を使
用する場合、中和剤(L)の適用は省略される。
【0206】 本発明による塗料は、通例の適用方法、例えば噴霧、ドクター塗布、刷毛塗り
、浸漬、ローラー塗布または流し塗りにより、任意の支持体、例えば金属、木材
、プラスチック、ガラスまたは紙の上に塗布することができる。
【0207】 本発明による塗料は、その組成に基づいて熱的に硬化させることも放射線硬化
させることもできる。この場合、熱的な硬化および放射線による硬化は、同時に
行ってもよい。本発明によれば、両方の硬化工程を順次実施することが有利であ
り、従ってこの方法が有利に適用される。
【0208】 熱的な硬化は温度150℃未満で、有利には最高140℃の温度で行う。本発
明による塗料の特別な適用形においては、これよりも高い硬化温度を適用するこ
とができる。
【0209】 放射線、特に紫外線による本発明による塗料の硬化は、方法論的な特異性を有
しておらず、通例かつ公知の装置で、例えばR. HolmesによるU. V. and E. B. C
uring Formulations for Printing Inks, Coating and Paints, SITA Technolog
y, Academic Press, London, United Kingdom 1984またはD. StoyeとW. Freitag
(編)によるPaints, Coatings and Solvents, Second Completely Revised Edi
tion, Wiley-VCH, Weinheim, New York, 1998に記載されているような条件下に
実施することができる。
【0210】 本発明による塗料は、有利にはトップコートの製造のために使用する。本発明
による塗料は、自動車の車体を大量生産する際にも、補修塗装の際にも使用する
ことができる。しかし有利には補修塗装およびプラスチック部品の塗装の分野で
使用する。
【0211】 本発明による水性塗料は、プライマー・サーフェイサーとして、ならびに単層
のトップコートの製造のために、ならびに着色したベースコートとして、または
クリヤーコートとして、多層塗装の製造のために使用することができる(ベース
コート−クリヤーコート法(Base Coat-Clear Coat-Verfahren)。
【0212】 実施例 製造例1 ポリアクリレート樹脂(A1−1)の製造 モノマー供給部、開始剤供給部、温度測定装置、オイルヒーターおよび還流冷
却器を備えた、重合のために適切な、100kgスチール反応器中で、エトキシ
エチルプロピオネート(EEP)25kgを秤量し、かつ130℃に加熱した。
ここに撹拌下で4時間以内に、ブチルメタクリレート7.13kg、メチルメタ
クリレート5.72kg、スチレン5.96kg、ラウリルメタクリレート3.
16kgおよびヒドロキシエチルアクリレート6.76kgからなる混合物を均
一に供給した。この供給の5分前に、開始剤供給を開始した。開始剤溶液(EE
P4.48kg中のt−ブチルペルオキシエチルヘキサノエート2.74kg)
を4.5時間で均一に計量供給した。最初のモノマー供給の供給時間の2.5時
間後に、第二のモノマー供給を開始した。該供給流はヒドロキシエチルアクリレ
ート2.8kg、アクリル酸1.36kgおよびEEP0.68kgからなり、
かつ1.5時間で均一に計量供給した。
【0213】 固体含有率79.2%(1時間、130℃)、酸価31.1mgKOH/gお
よび粘度4.4dPas(EEP中55%)を有するポリアクリレート樹脂(A
1−1)が得られた。
【0214】 製造例2 ポリエステル樹脂−前駆物質の製造 重縮合反応のために適切な4リットルのスチール反応器中で、ヒドロキシピバ
ル酸ネオペンチルグリコールエステル1088g、無水フタル酸120g、イソ
フタル酸1268g、ブチルエチルプロパンジオール21g、ネオペンチルグリ
コール489gおよびキシレン113gを装入した。引き続き加熱し、酸価3.
5mgKOH/gが達成されるまで、縮合水を連続的に除去した。引き続きEE
Pを用いて固体含有率を79.7%に調整した。得られたポリエステル樹脂(A
2)の酸価は、4.4mgKOH/g、粘度は3.6dPas(EEP中60%
)であった。
【0215】 製造例3 本発明により使用するべき、水中で分散したポリウレタン樹脂(A3)の製造 ポリウレタン樹脂合成のために適切な4リットルのスチール反応器中で、製造
例2のポリエステル樹脂−前駆物質749g、エチルブチルプロパンジオール6
.6g、ジメチロールプロピオン酸69gおよびm−テトラメチルキシリレンジ
イソシアネート318gを装入し、かつ生成物温度110℃で、一定のイソシア
ネート含有率が達成されるまで反応させた。その後、トリメチロールプロパン1
01gを一度に添加し、かつ反応が終了するまでさらに加熱した。引き続きEE
P31.5gを添加した。30分間攪拌した後で、ジメチルエタノールアミン3
6.7gで中和した。得られたポリウレタン樹脂(A3)を90〜110℃で6
0℃の温水1929.2g中に分散させた。得られた分散液はゲル粒子不含で、
均質で、かつ固体含有率36.1%、酸価30.3mgKOH/gおよびpH値
7.1を有していた。該分散液は40℃で4週間以上貯蔵安定性であった。
【0216】 製造例4 本発明により使用するべき、水中に分散させたポリアクリレート樹脂(A1−
2)の製造 撹拌機、還流冷却器、2つのモノマー供給部および開始剤供給部を有する4リ
ットルのスチール反応器中でポリアクリレート樹脂の製造を行った。n−ブタノ
ール385gを装入し、かつ110℃に加熱した。5時間以内にブチルメタクリ
レート255g、メチルメタクリレート197g、スチレン181g、メタクリ
ル酸エステル13(Rohm & Haas社のメタクリル酸アルキルエステル)113g
およびヒドロキシエチルアクリレート215gの混合物を計量供給した。第一の
モノマー供給の3.5時間後に、ヒドロキシエチルメタクリレート113gおよ
びアクリル酸58gからなる第二のモノマー供給を開始し、かつ1.5時間で均
一に計量供給した。引き続き2時間で後重合させた。ジメチルエタノールアミン
63gを用いた中和の後で、さらに30分間、後攪拌した。得られた中和後のポ
リアクリレート樹脂(A1−2)を、脱イオン水1338g中に分散させた。有
機溶剤を真空下で残留含有率<1.5%になるまで留去した。脱イオン水を用い
て固体含有率を39.9%に調整した後、得られた分散液を特性決定した。その
pH値は7.2、酸価41.4mgKOH/gであった。該分散液は構造粘性挙
動を示し、かつ40℃で4週間以上貯蔵安定性であった。
【0217】 実施例1 本発明による塗料の製造 1.1 成分(I)の製造 成分(I)の製造のために以下の成分を撹拌機(600回転/分)で混合する
ことにより互いに混合した: 製造例1のポリアクリレート樹脂(A1−1)70.44質量部、 BASF社のウレタンアクリレートLaromer (R) 8987 40.00質量部、 二塩基性エステル(DBE;DuPont社のジメチルアジペート、−グルタレート
および−スクシネートからなる混合物)4.24質量部、 ブチルグリコールアセテート12.76質量部、 市販の湿潤剤(Biesterfeld社のTensid S)4.24質量部、 ポリエーテル変性したジメチルシロキサンコポリマー(Byk Gulden社のByk R) 333)0.88質量部、 市販のシリコーン添加剤(Tego Chemie社のTego Glide (R))0.88質量
部、 フッ素含有流展剤(3M社のFluorad (R) FL 430、ブチルグリコールアセテ
ート中10%)2.52質量部、 市販の光安定剤(Ciba社のTinuvin (R) 292)1.76質量部、 市販の光安定剤(Ciba社のTinuvin (R) 1130)1.28質量部、 市販の光開始剤(Ciba Geigy社のIrgacure (R) 184)1.40質量部。
【0218】 1.2 成分(II)の製造 成分(II)の製造のためにDesmodur (R) 2025/1(Bayer社のイソシアネ
ート含有率23%を有するヘキサメチレンジイソシアネートタイプのポリイソシ
アネート)44.6質量部およびブチルグリコールアセテート6.44質量部を
相互に混合した。
【0219】 1.3 成分(III)の製造 成分(III)の製造のために、脱イオン水72.48質量部、ジメチルエタ
ノールアミン1.76質量部、製造例4のポリアクリレート樹脂分散液(A3)
44.8質量部および製造例3のポリウレタン樹脂分散液(A1−2)89.5
2質量部を相互に混合した。
【0220】 1.4 本発明によるクリヤーコートの製造 本発明によるクリヤーコートの製造のために、前記の成分(I)、(II)お
よび(III)を撹拌下に相互に混合した。得られたクリヤーコートは、粘度3
5s(DIN4−カップ)を有していた;従って該塗料は直接適用するために適
切であった。
【0221】 1.5 本発明による塗料および試験板の製造 通常かつ公知の方法で電着塗料およびプライマー・サーフェイサーで被覆した
スチール板を、黒色のベースコートで厚さ12〜15μmで被覆した。ベースコ
ートを80℃で10分間予備乾燥させた。その後、本発明によるクリヤーコート
を種々の厚さで塗布した。
【0222】 例1.5aでは、スチール板を室温で15分間および80℃で10分間乾燥さ
せ、かつ引き続き140℃で焼き付けた。その後、約2000mJ/cmでU
V硬化を行った。
【0223】 例1.5bでは、スチール板を室温で15分間および80℃で45分間乾燥さ
せた。その後、約2000mJ/cmでUV硬化を行った。引き続き80℃で
10分間乾燥させ、かつ引き続き140℃で焼き付けた。
【0224】 いずれの場合でも気泡限界値は約58μmであり、わずかに微細なピンホール
が生じたのみだった。
【0225】 光沢は20゜でDIN67530により例1.5aでは84.1、例1.5b
では84.5を測定した。
【0226】 曇りをByk-Gardner社の曇り度測定装置Microglass Hazeを用いて測定し、いず
れの実施例も20以下の値であった。
【0227】 いずれの例でも流れは層厚さ55μmになって初めて現れた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09D 161/20 C09D 161/20 163/00 163/00 171/00 171/00 175/04 175/04 183/04 183/04 Fターム(参考) 4J034 BA08 CA01 CA36 CB03 CB05 CB08 CC26 CC35 CC45 CC52 CC61 CC65 CC69 CE01 DA01 DA03 DA05 DA08 DA10 DB05 DB07 DC07 DC12 DC23 DC35 DC37 DC42 DC50 DD11 DK08 DM01 DP18 FA04 FB01 FC01 FD02 FD04 FD09 GA33 GA35 GA36 GA43 GA52 GA54 GA55 GA62 GA66 HA01 HA07 HC03 HC17 HC22 HC46 HC52 HC61 HC71 HC73 JA06 JA21 RA07 4J038 CD021 CD022 CD101 CD102 CE051 CE052 CG141 CG142 CG151 CG152 CG161 CG162 CG171 CG172 CH171 CH172 CK031 CK032 DA161 DA162 DB001 DB002 DB221 DB222 DD051 DD052 DD181 DD182 DG031 DG032 DG271 DG272 DG301 DG302 DL151 DL152 FA111 FA112 FA231 FA232 FA241 FA242 FA251 FA252 FA261 FA262 FA271 FA272 FA281 FA282 GA03 GA06 GA13 GA14 HA146 KA03 KA06 KA08 LA02 MA10 MA12 MA14 MA15 NA01 NA04 NA23 NA26 PA07 PA17 PB07 PB12 PC08

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次のもの: (I)バインダー(A)として、イソシアネート基と反応する官能基を有する
    オリゴマーもしくはポリマー樹脂を少なくとも1種含有している成分、 (II)架橋剤(F)として、少なくとも1種のポリイソシアネートを含有し
    ている成分および (III)水を含有している成分 を含有する、少なくとも3つの成分からなる塗料において、成分(I)、(II
    )および/または(III)が、化学線および/または電子線により硬化可能な
    成分を少なくとも1種含有していることを特徴とする、少なくとも3つの成分か
    らなる塗料。
  2. 【請求項2】 化学線および/または電子線により硬化可能な成分を、塗料
    の全量に対して0.1〜80質量%、有利には1〜60質量%の量で含有してい
    る、請求項1記載の塗料。
  3. 【請求項3】 化学線および/または電子線により硬化可能な成分が、少な
    くとも1種の放射線硬化性バインダー、特にエチレン性不飽和プレポリマーおよ
    び/またはエチレン性不飽和オリゴマーをベースとするバインダーである、請求
    項1または2記載の塗料。
  4. 【請求項4】 化学線および/または電子線により硬化可能な成分が、1種
    または複数の反応性希釈剤ならびに場合により1種または複数の光開始剤を含有
    している、請求項3記載の塗料。
  5. 【請求項5】 バインダーとして、(メタ)アクリル官能性の(メタ)アク
    リルコポリマー、ポリエーテルアクリレート、ポリエステルアクリレート、不飽
    和ポリエステル、エポキシアクリレート、ウレタンアクリレート、アミノアクリ
    レート、メラミンアクリレート、シリコーンアクリレートおよび相応するメタク
    リレートを使用する、請求項4または5記載の塗料。
  6. 【請求項6】 バインダーが、芳香族の構造単位を有していない、請求項5
    記載の塗料。
  7. 【請求項7】 ウレタン(メタ)アクリレートおよび/またはポリエステル
    (メタ)アクリレート、特に有利には脂肪族ウレタンアクリレートを使用する、
    請求項5または6記載の塗料。
  8. 【請求項8】 バインダーとして使用するポリマーもしくはオリゴマーが、
    数平均分子量500〜50000、有利には1000〜5000を有する、請求
    項3から7までのいずれか1項記載の塗料。
  9. 【請求項9】 バインダーとして、1分子あたり少なくとも2個、特に有利
    には3〜6個の二重結合、400〜2000、特に有利には500〜900の二
    重結合当量および23℃で有利に250〜11000mPasの粘度を有するポ
    リマーおよび/またはオリゴマーを使用する、請求項3から8までのいずれか1
    項記載の塗料。
  10. 【請求項10】 イソシアネート基と反応する官能基がヒドロキシル基であ
    る、請求項1から9までのいずれか1項記載の塗料。
  11. 【請求項11】 成分(III)が、少なくとも1種のバインダー(A)を
    含有している、請求項1から10までのいずれか1項記載の塗料。
  12. 【請求項12】 成分(I)が、水中で可溶性もしくは分散性のバインダー
    (A)を少なくとも1種含有し、および/または成分(III)が、水中に溶解
    もしくは分散したバインダー(A)を少なくとも1種含有している、請求項1か
    ら11までのいずれか1項記載の塗料。
  13. 【請求項13】 バインダー(A)が、 (i)中和剤および/または四級化剤によりカチオンに変えることができる官
    能基および/またはカチオン基、特にスルホニウム基、または (ii)中和剤によりアニオンに変えることができる官能基および/またはア
    ニオン基、特にカルボン酸基および/またはカルボキシレート基および/または (iii)非イオン性の親水基、特にポリ(アルキレンエーテル)基 を含有している、請求項12記載の塗料。
  14. 【請求項14】 バインダー(A)が、カルボン酸基および/またはカルボ
    キシレート基(ii)を含有している、請求項13記載の塗料。
  15. 【請求項15】 成分(III)中にバインダー(A)の一部またはバイン
    ダー(A)の全部が粉末スラリー粒子として存在している、請求項11から14
    までのいずれか1項記載の塗料。
  16. 【請求項16】 成分(I)および/または(III)がバインダー(A)
    として、 (A1)場合により水で希釈可能な1種または複数の有機溶剤中で可溶性もし
    くは分散性で、ヒドロキシル基およびカルボン酸基および/またはカルボキシレ
    ート基を含有し、数平均分子量Mn1000〜30000ドルトン、OH価40
    〜200mgKOH/gおよび酸価5〜150mgKOH/gを有するアクリレ
    ートコポリマー(A1)少なくとも1種および/または (A2)場合により水で希釈可能な1種または複数の有機溶剤中で可溶性もし
    くは分散性で、ヒドロキシル基およびカルボン酸基および/またはカルボキシレ
    ート基を含有し、数平均分子量Mn1000〜30000ドルトン、OH価30
    〜250mgKOH/gおよび酸価5〜150mgKOH/gを有するポリエス
    テル樹脂(A2)少なくとも1種および/または (A3)場合により水で希釈可能な1種または複数の有機溶剤中で可溶性もし
    くは分散性で、ヒドロキシル基およびカルボン酸基および/またはカルボキシレ
    ート基を含有し、数平均分子量Mn1000〜30000ドルトン、OH価20
    〜200mgKOH/gおよび酸価5〜150mgKOH/gを有するポリウレ
    タン樹脂(A3)少なくとも1種 を含有している、請求項14または15記載の塗料。
  17. 【請求項17】 成分(I)、(II)および/または(III)が別の架
    橋剤(F′)として、1分子あたり少なくとも2つのエポキシド基を有するエポ
    キシド化合物を少なくとも1種、アミノプラスト樹脂を少なくとも1種、ブロッ
    ク化ポリイソシアネートを少なくとも1種、トリス(アルコキシカルボニルアミ
    ノ)トリアジンを少なくとも1種、シロキサンを少なくとも1種および/または
    β−ヒドロキシアルキルアミドを少なくとも1種含有している、請求項1から1
    6までのいずれか1項記載の塗料。
  18. 【請求項18】 官能化されたアルカンが、その都度バインダー(A)およ
    び官能化されたアルカンの全量に対して、1〜80質量%、有利には5〜50質
    量%および特に10〜35質量%の量で、成分(I)および/または(III)
    中に含有されている、請求項1から17までのいずれか1項記載の塗料。
  19. 【請求項19】 自動車量産用塗装、補修用塗装、特に自動車補修用塗装に
    おける、プラスチックの被覆のための、およびトップコートおよび/またはプラ
    イマー・サーフェイサーとしての、請求項1から18までのいずれか1項記載の
    塗料の使用。
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