JP2002530625A - 特別な形状をした多層防護具 - Google Patents

特別な形状をした多層防護具

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JP2002530625A
JP2002530625A JP2000584261A JP2000584261A JP2002530625A JP 2002530625 A JP2002530625 A JP 2002530625A JP 2000584261 A JP2000584261 A JP 2000584261A JP 2000584261 A JP2000584261 A JP 2000584261A JP 2002530625 A JP2002530625 A JP 2002530625A
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darts
armor
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JP2000584261A
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ムロー ベアトリス
ヴェー.フィステール フレドリッヒ
アー.ヴァンジジル ニコラ
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EI Du Pont de Nemours and Co
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EI Du Pont de Nemours and Co
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    • F41WEAPONS
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    • F41H1/00Personal protection gear
    • F41H1/02Armoured or projectile- or missile-resistant garments; Composite protection fabrics
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A41WEARING APPAREL
    • A41DOUTERWEAR; PROTECTIVE GARMENTS; ACCESSORIES
    • A41D31/00Materials specially adapted for outerwear
    • A41D31/04Materials specially adapted for outerwear characterised by special function or use
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    • A41D31/245Resistant to mechanical stress, e.g. pierce-proof using layered materials
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    • Y10STECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
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Abstract

(57)【要約】 防護具、特に女性着用者向けの身体防護具は、多層(30)の耐貫通性材料、例えばポリアラミド繊維で作製され、保護される形状領域、例えば女性着用者のバストにフィットするように特別に形作られている。防護具の形状部分は、連続した材料層(30)の一連のダーツ(37)によって、本来の形状で保持される。材料層の各ダーツは概ねV字形状のセクション(35)を含み、そのエッジ(37)は接合されてダーツを形成する。この材料のV字形状のセクション(35)はそれ自体が折り曲げられてプリーツ(40)を形成し、このプリーツはダーツ(37)の片側に折り重ねられて、材料(30)の隣接部分の上または下に追加の厚みを形成する。ダーツ(37)は互いに角度的にオフセットされ、プリーツ(40)は追加の厚みがほぼ均等に分布するような方向に向けられ、それによって膨れまたは堅さが回避されかつ着心地の良さが改善される。材料層は、保護されるその選択された領域上が、折り曲げられるV字形状のセクションを除き、結合されまたはコーティングされた補強フィルムで覆われた織物であることが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (関連出願) 本願は、現在放棄されている米国特許出願第08/892,584号の一部継
続出願である。
【0002】 (発明の分野) 本発明は、多層の耐貫通性材料で作製された防護具に関し、詳細には、女性の
バストなどの身体の曲線状の領域にフィットするように特別に形作られた部分を
含む身体防護具と、その製造方法に関する。
【0003】 (背景技術) 耐弾道性を身体防護具に与えるため、多層構造のポリアラミド繊維など、強力
の大きい繊維を使用することが知られている。多層構造の防弾チョッキは、男女
用身体防護具として非常に満足のいくものであることが証明されているが、女性
の身体に適合するように防護具を形作ることによって女性着用者の着心地の良さ
を改善する際に、種々の問題に直面している。
【0004】 着用者の着心地の良さと、けがを防ぐという防護具の有効性とは密接に関係し
ている。その保護レベルと織物のタイプに応じ、約10層から50層の織物が使
用される。これにより、目立った身体の輪郭、特に女性の胸部領域に快く適合し
ない、若干堅い構造が生じる。防護具が着用者の身体にぴったりと接触する状態
にないと、衝撃の伝達が不均一になり、身体防護具としての本来の役割を果たさ
ない。身体防護具の形状領域は、視射角で発砲された場合に特に損傷を受け易い
。さらに、女性の胸部は特に外傷性ショックによる損傷を受け易い。
【0005】 女性の胸部など、身体の形状領域を保護するために特別に形作られた多層身体
防護具に関し、すでに様々な提案がなされている。しかし、耐貫通性材料層は柔
軟であるが比較的弾力がないので、多層防護具を特別な形状に作製することが困
難である。そのため問題が生じている。
【0006】 特殊なステッチパターンを用い、織物をカットしたパネルを重なり合う縫い目
領域で接合することによって前部防護具パネルに輪郭を付けることが、米国特許
第4,183,097号に提案されている。しかし、重なり合う縫い目領域が十
分に大きくない場合、アングルショットは防弾チョッキを貫通し、一方、重なり
合う縫い目領域のサイズを大きくすると、女性にとってできる限り柔軟であるこ
とが必要とされる領域に硬いリム状の部分が生じる。
【0007】 米国特許第4,578,821号では、キャリアガーメントの前部ポケットに
柔軟な多層弾道パネルを挿入することが提案された。このパネルは種々のバスト
サイズに対し調整することが可能なVELCROフックアンドパイルファスナに
よって保持されるが、その保護領域は限定され、VELCROファスナは良好な
弾道性能を確保することができない。したがってこの方式は、保護レベルが低い
場合にのみ適する。
【0008】 イギリス特許明細書第2,231,481号では、胸部にフィットするように
形作られた発砲プラスチック材料が内部に含まれているチョッキが提案された。
プラスチック層には、形状が与えられた堅いまたは半ば堅い衝撃吸収シートが付
加され、最後に多層弾道パックが挿入され、その配置構成全体が1つのバッグに
包封される。このようなデザインの場合、弾道パックは、これを水平線に沿って
折り曲げることによって、その形状に適合する。これは、胸の左側と右側に大き
な開口を残すことによってのみ実現することができ、したがって、この左側と右
側の保護に関しては疑問が残る。さらに、このチョッキは比較的重く、堅く、し
かも着心地が悪い。
【0009】 米国特許第5,020、157号でなされた別の提案とは、高強度の積層型ポ
リエチレン材料で作製された、剛性で、柔軟性がないカップを使用することであ
り、このカップは、弾道衝撃によって生じるけがを防ぐために、女性の胸部の上
に、かつ従来の軟らかい身体用チョッキの下に着用されるものである。それにも
かかわらず、この衝撃によって生じた圧力はカップのリムに伝達され、それによ
ってけがをする可能性がある。そのうえ、堅いカップでは着心地が悪い。
【0010】 DE−A−4423194およびWO96/01405には、400〜800
kPaの圧力および180〜300℃の温度を用い、アラミド織物の層をPVC
シェルに成形することによって、身体防護具を形作ることが提案されている。し
かしアラミド繊維は最大で4%伸び、これが成形の際に損害をもたらす可能性が
ある。さらに、層に形状を与えることによって織物が延び、これが繊維間の隙間
を増大させ、弾道効率を低下させると考えられる。また、このようにPVCシェ
ルに成形することで、防護具が比較的堅くなる。
【0011】 したがって、特別な形状をした多層身体防護具に関して上記論じた従来の提案
では、優れた耐弾道性を提供しながら快適な状態で身体にフィットし、かつ周囲
温度で動作する入手可能な装置を使用してまたは簡単な熱結合技法を使用して製
造することが可能な、軽量の多層構造を生産することができない。
【0012】 (発明の概要) 本発明の目的は、従来技術に関する上述の問題を回避すること、および形状領
域全体にフィットするように特別に形作られた多層防護具であって、確かな耐弾
道性と高度な快適さ、さらに必要ならば高度な防刃性も組み合わせた防護具を提
供することである。
【0013】 また本発明の目的は、そのような多層防護具を形作るため、性能を低下させる
熱処理を必要としない簡単な方法を提供することである。
【0014】 これらの目的は、以下に述べるように、回転方向に順々に(角度的にオフセッ
トされた状態で)多かれ少なかれ均一に分布されたダーツによって形状が与えら
れた層を作り上げるための、新規なダーツ折り曲げ技法によって達成される。
【0015】 本発明は、防護具、特に身体防護具であって、保護される形状領域全体にフィ
ットするように形作られた、多層の、柔軟で比較的非弾性耐貫通性材料で作製さ
れた防護具を提案する。
【0016】 「形状(形作られた)」とは、ガーメントなどの三次元構造の平面外部分を意
味する。
【0017】 本発明によれば、連続する材料層は、それらの各層が少なくとも1つのダーツ
を有しており、その複数のダーツによって、本来の形状に保持される。1つの層
の各ダーツは、概ねV字形状のセクションを含み、その複数のエッジが接合され
てダーツを形成するが、このとき、V字形状のセクションは、それ自体が折り曲
げられて片側に折り重ねられ、層の隣接部分の上または下に重ねられる追加の厚
みを形成する。
【0018】 また本発明によれば、ダーツは互いに角度的にオフセットされており、折り曲
げられたV字形状のセクションは、前記追加の厚みが形状領域全体にわたってほ
ぼ均等に分布するような方向に向いている。
【0019】 このようにして得られた特別な形状をした軽量防護具は、着心地が良く、かつ
耐弾道性が損なわれない。ダーツにカット部分がないことは、発射物が貫通する
可能性のある弱いライン部分が作り出されないことを意味する。
【0020】 V字形状のセクションの折り曲げ部分の追加の厚みは、形状領域全体にわたっ
てほぼ均等に分布しており、したがって発射物が視射角で衝突し易くかつけがが
生じ易いこれらの形状部分上には保護層が余分に提供されることになる。しかし
、優れた耐弾道性は、これらの厚みの増した部分から得られるのではなく、この
設計が、主な層の弾道有効度を低下させるような弱点を生み出さないということ
に起因する。
【0021】 このように作り出された形状によれば、多層構造によって与えられる保護の程
度に制約を加えない状態で、身体の輪郭により良くフィットさせることができる
。折り重ねられた部分は均等に分布しているので、防護具の柔軟性とその着心地
の良さに悪影響を及ぼさない。さらに、折り曲げられた部分の余分な重量は取る
に足らないものである。したがって、身体防護具は、依然として軽量で着心地が
良く、その結果、けがに対する防護性が高まる。
【0022】 折り曲げられたV字形状のセクション材料はプリーツを形成するが、このプリ
ーツは全て同じ方向を向き、すなわち全て同じ側に折り曲げることができる。し
かし、通常これらのプリーツは異なる方向に向いている。好ましい実施形態では
、対になった材料層は同じ角度位置にダーツを有し、それらのプリーツは、互い
に重ならないように反対方向に向いている。これらの対を形成する材料層は、互
いに隣接させることができるが、層を交互に配置すると、プリーツが押しつぶさ
れて堅くなったり膨らんだりせずに柔軟性および快適さが改善されるので、層を
交互に配置することが有利である。
【0023】 都合のよいダーツ間に、角度のついた隙間を残すことができ、その結果、異な
る層の角度的に隣接するプリーツのいくつかまたは全ての間には、対応する角度
のついた隙間を残すことができるようになる。これは、安全性を低下させること
なく形状部分の柔軟性に寄与することができる。重要なのは、余分な厚みが均等
に分布するように、プリーツを角度をつけて分布させることであり、それによっ
て快適さおよび安全性を低下させる可能性のある膨れや堅さが回避される。
【0024】 原則としてダーツは、少なくとも1つの収束点から概ね放射状に延びる。通常
、ダーツは、折り曲げる前のV字形状のセクションの角度に等しいかまたはそれ
よりも大きい角度だけ互いにずれるように、収束点の周りに配置される。このよ
うにすると、折り曲げられたプリーツのエッジが意に反して重なるようなことが
ない。
【0025】 ダーツの収束点は、折り曲げられておらず、かつ収束点で捩じれたり意に反し
た「二つ折り」が生じないように十分に大きい集束領域の周りに分布させること
ができると理解される。
【0026】 各材料層は、通常1つのダーツを有し、または女性用の特別な形状をした身体
防護具の場合には、2つの収束点または集束領域の両側に対称的に配置された2
つのダーツを有する。しかし各材料層は、より多くのダーツ、例えば2つの収束
点または集束領域の両側にありかつその上方および下方に延びる4つのダーツを
有することが可能である。
【0027】 本発明の特別な形状をした防護具の主な適用例は、胴、首および/または襟の
領域、肩の領域、または肘、膝、あるいはその他の関節領域など、身体の形状部
分にフィットするように形作られた少なくとも1つの部分を含んだ身体防護具と
してである。身体防護具は、チョッキまたは腕または脚を保護する形、および同
様の衣服の形の、軟らかくまたは比較的堅いかまたは硬質の防護具でよい。
【0028】 特定の適用例は、女性着用者のバストにフィットするように形作られた身体防
護具としてであり、バストに対応して横方向に間隔を空けて配置された内側にへ
こんだ2つの凹部を有する。この実施形態では、ダーツは、横方向に間隔を空け
て配置された2つの凹部のそれぞれの周りで角度的にオフセットされており、そ
の周りには前記追加の厚みがほぼ均等に分布されている。
【0029】 この女性用に形作られた身体防護具では、通常、バストに対応して横方向に間
隔を空けて配置された2つのへこんだ凹部は、2つの乳房を受容する連続的形状
バスト(「モノカップ」)を画定する凹部の上縁、下縁、および外縁の周りのダ
ーツによって形成される。
【0030】 あるいは、2つの乳房用カップを設けることができるが、必ずしも必要ではな
い。この場合、プリーツが、横方向に間隔を空けて配置された凹部のそれぞれの
周りの円形領域のほぼ全体を覆うように、互いに角度的にずれた状態の十分なダ
ーツを設けることが可能と考えられる。
【0031】 この女性用に形作られた身体防護具のダーツは、これら凹部の中心に対応して
横方向に間隔を空けて配置された2つの収束点または集束領域から、これら2つ
の収束点または集束領域の上方および下方に放射状に延び、少なくとも約180
度の角度にわたって延びることが好ましい。
【0032】 一般に、チョッキの形をした本発明による身体防護具は、例えばVELCRO
ファスナによって永久に結合されまたは取外し可能に固定された、前部パネルお
よび後部パネルを有しており、例えば前部パネルは、記述した新規なダーツの配
置構成によって、女性着用者のバストにフィットするように形作られている。本
発明は、別々に販売することができる、チョッキ全体と前部パネルの両方に関す
る。
【0033】 柔軟材料のV字形状のセクションの角度は、任意の特定の適用例に必要とされ
る曲率の程度によって様々である。ほとんどの適用例では、V字形状のセクショ
ンはそれぞれ約10度から40度の角度をなす。
【0034】 女性用に形作られた身体防護具では、角度が約15度から30度、好都合なの
は20度から25度の角度であるが、このような角度であると、ほとんどの女性
の胸部に適する形状が凹部に与えられるので好ましい。
【0035】 角度が10度未満のV字形状のセクションは、例えば首の形状の場合に可能で
ある。小さい角度を使用するとき、膨れが生じないように比較的狭いプリーツ(
Vの角度の半分)を適正に折り曲げて位置決めするのに特別な注意が必要になる
【0036】 角度が40度よりも大きいV字形状のセクションは、例えば肘の形状に必要と
考えられる。
【0037】 通常、組み立てられた材料層では、横方向に間隔を空けて配置された2つの凹
部のそれぞれについて、少なくとも3ヵ所のダーツ位置がある。しかし、いくつ
かの適用例ではダーツ位置が2ヵ所で十分であり、その場合、各ダーツ位置での
異なる層のプリーツは、プリーツの余分な厚みをできる限り広げるために、反対
方向に折り曲げられる。
【0038】 横方向に間隔を空けて配置された2つの凹部のそれぞれに関するダーツ位置が
6ヵ所であると、女性用のチョッキとして非常に満足のいくものになることが証
明された。ダーツ位置の最大数は、予想される適用例によって、また製造の際に
考慮すべき点によって決定されることになる。
【0039】 本発明によるダーツの特別な配置構成によって生み出される形状は、1つまた
は複数の収束点および集束領域について対称的でも非対称的でもよい。非対称的
な形状は、ダーツ位置の非対称的な分布によって、および/または異なる角度を
有するV字形状のセクション(同じ層で、または異なる層で)の使用を含むこと
によって、またはプリーツを非対称的に折り曲げることによって得ることができ
る。
【0040】 以下に詳細に論じるように、耐貫通性材料はポリアラミド繊維で作製すること
が有利であり、耐貫通性を高め、かつ背面変形を減少させるために、1つまたは
複数の層(典型的には背部層および/または前部層)をポリマーに結合すること
ができる。また、身体防護具には、弾道パネルを受容するための1つまたは複数
の前部ポケットを含めることも可能であり、また必要であれば、その他の保護層
に関連付けて、弾道性能を高め、および/または背面の変形を減少させることも
可能である。例えば、剛性または半剛性の前部層を取り付けることができる。
【0041】 一般に、複数の耐貫通性材料層は、それぞれが、ポリマーフィルムやポリマー
コーティング層、金属箔、あるいはゴムやエラストマーのシートなど、補強連続
体に結合された織物を含むことができる。
【0042】 補強樹脂の弾性率および単一層の厚さに応じ、ある特定の場合には、女性用の
チョッキを形成するためにそのような積層されまたはコーティングされた織物を
使用することができないが、その主な理由は、積層されまたはコーティングされ
た織物を折り曲げることによって鋭く硬いエッジが生じ、その結果チョッキの着
心地が悪くなり、その弾道効率が低下するからである。脆性コーティングの回数
を増やすと、防刃性や外傷低減の機能が、高まる代わりに低下する可能性がある
【0043】 したがって本発明の一実施形態は、多層構造がごく限られた数の余分な補強層
(10層から50層の多層構造のうち、およそ3層または4層)を有し、それに
よって、ダーツ領域が膨れるという問題をもたらすことなく耐貫通性を改善しよ
うとするものである。
【0044】 以下に非常に詳細に記述する本発明の好ましい実施形態では、多層構造は、ダ
ーツを形成するV字形状のセクション、すなわち織物のみからなる折り重ねられ
たV字形状のセクションを除き、これらの層の保護される選択領域全体にわたっ
て延びる補強連続体が設けられた耐貫通性繊維の織物で作製された層で、選択的
にコーティングされた複合材料を含む。
【0045】 選択的に適用された補強体を有するこれらの層は、多層構造の背部または前部
に配置することができ、あるいは多層構造を構成する層全体を、このように選択
的に補強することができる。あるいは、選択的に補強された層は、交互に配置さ
れた層の間、または補強されていない耐貫通性織物層のパッケージ間に挟み込む
ことができる。
【0046】 望むなら、余分な弾性材料層を、本発明により形作られた層の間に介在させる
こともできる。また、耐貫通性材料の少なくとも2つの連続層は、例えば補強ポ
リマーによって結合するなどサンドイッチ状のものとして接着し、または結合す
ることができる。
【0047】 (耐貫通性材料) 本発明による多層身体防護具に使用される耐貫通性材料には、ポリオレフィン
、例えばポリエチレンや、ポリイミド、ポリエステル、あるいはポリアラミドを
含む繊維など、通常ASTM D−885による強力が少なくとも900MPa
(約7g/デニールに等しい)様々なタイプの繊維を利用することができる。優
れた耐貫通性を提供するため、ASTM D−885による繊維の強力は少なく
とも2000MPaであることが好ましい。
【0048】 ポリアラミド繊維は、必要とされる強力、すなわち好ましい2000MPaと
いう限度をもさらに凌ぐ強力を有することができ、そのうえ耐薬品性が良好であ
るので好ましい。
【0049】 この繊維は数多くの形で材料中に存在させることができ、メリヤス生地、織布
として、単一組織構造、一方向構造、または多方向構造シート(例えば20度か
ら90度の角度で交差する繊維を有する)として、あるいは不織布(例えばフェ
ルト)層として存在させることが好ましい。耐貫通性材料のフィルム状のシート
も可能である。
【0050】 製造上の効率、利用可能性、および幾何学的強度(明確な安定構造)のため、
強力の大きい織布が好ましい。この織布の構造は、一般に42×42本/cmま
たは28×28本/cm、あるいは14×14本/cmまたは6.7×6.7本
/cmで構成された平織りが適していると考えられるが、使用要件に応じてその
他の織布構造を等しく十分に使用することができる。
【0051】 このような織布の比重量は、耐貫通性と比重量との均衡を保つために、一般に
0.02kg/mから0.5kg/mであり、好ましくは0.05kg/m から0.5kg/mであり、より好ましくは0.08kg/mから0.3
kg/mである。
【0052】 比重量が0.02kg/mよりも小さい場合、織布がポリアラミド繊維で作
製されているときでさえもその耐弾道性は一般に許容できないものであり、一方
、比重量が0.5kg/mよりも大きい場合、重量には制約があるために、複
数の織物層を使用することが実用的ではなくなる。
【0053】 使用される繊維は、必要とされる織物の重量/弾道性能の比に応じて0.1か
ら3500までの適切なデニール数(糸9000m当たりの重量をグラム数で表
したものと定義される)を有し、10から3500までが適切である。デニール
数が1000から3000の繊維は需要が少ない適用例に使用されるが、高性能
/低比重量の適用例に関しては、デニール数が1から1000、より具体的には
50から1000の繊維が好ましい。
【0054】 ほとんどの場合、繊維はデニール数が1から3000までの範囲のものが優れ
ている。
【0055】 繊維は、コーティングされていない形で、またはコーティングされあるいは他
の方法で前処理された状態(例えば予備延伸や熱処理された状態)で存在させる
ことができる。ポリアラミド繊維を使用する場合、繊維を適切な織り込み層また
は布織層にアレンジする他は、一般にその繊維をコーティングしまたは他の方法
で前処理する必要はないが、場合によっては、例えばポリマー連続体への繊維の
結合を増大させるために、繊維にコーティングを施してもよい。
【0056】 耐貫通性を高め、かつ背面変形を減少させるには、上述の1層または複数の層
の織物をポリマー層に結合させ、またはその織物にポリマーを含浸させ、それに
よって繊維とポリマー連続体の両方の性質を利用することができる。例えば、こ
れらの層のいくつかまたは全ては、ダーツ領域を除いた選択領域上に結合され、
たはコーティングされた、補強層を有することができる。
【0057】 1997年6月12日に公開された国際公開WO97/21334に記載され
ているこのような複合材料は、ASTM D−885による強力が少なくとも9
00MPa(7g/デニール)の繊維であって、ASTM D−790による曲
げ弾性率が42MPaから1,000MPaであり、ASTM D−638によ
る破断点引張り強さが少なくとも10MPaであり、ASTM D−638によ
る破断点伸びが少なくとも100%であるポリマー連続体に結合された繊維から
なる層を含む。
【0058】 このような複合材料には、熱可塑性ポリマーを使用することが好ましい。適切
なポリマーには、特定のポリエチレン、ポリイミド、ポリエーテルエーテルケト
ン、イオノマー樹脂、フェノール変性樹脂、ポリエステルが含まれる。
【0059】 熱可塑性ポリマーは、例えば、リチウム、ナトリウム、および亜鉛からなる群
から選択された陽イオンを含有するイオノマー樹脂、特にそのような陽イオンを
0.1質量%から3質量%含有するイオノマー樹脂である。
【0060】 あるいは熱可塑性ポリマーはフェノール変性樹脂であり、特にフェノール−ポ
リビニルブチラール樹脂である。
【0061】 ポリマー連続体は、好ましくはいずれもASTM D−638による破断点引
張り強さが少なくとも20MPaであり、破断点伸びが少なくとも200%であ
り、より好ましくは少なくとも300%であるべきである。
【0062】 ポリマー層の柔軟性は、複合材料の耐貫通性と、その複合材料シートを1枚ま
たは複数組み入れた身体防護具の着心地の良さの両方にとって、重要なファクタ
である。
【0063】 ポリマーの曲げ弾性率は、ASTM D−790によれば、42MPaから1
000MPaの間であることが好ましく、特に50MPaから800MPaの間
であることが好ましい。
【0064】 曲げ弾性率が1000MPaよりも高いものは、堅すぎて有効に刺し傷に耐え
ることができないか、または身体防護具として快適に着用することができないポ
リマーを示し、一方、曲げ弾性率が42MPa未満のものは、柔軟すぎて、防刃
のためにいかなる有効な堅さも複合材料にもたらすことができない材料を示す。
このようなポリマーを含む身体防護具のさらなる利点は、弾丸が身体防護具に衝
突したときに生じる背面変形を低減できることである。
【0065】 身体防護具を着用し易くするために、かつ重量を軽くする目的で取り扱い易く
し、また効率的につくることができるようにするために比重量(kg/m複合
材料で表される)が低いことが望ましいことを特に考慮すると、このポリマー層
の別の重要な性質とはその密度である。
【0066】 ポリマー化合物を含む層の密度は2,500kg/mより小さいことが好ま
しく、特に1,500kg/mより小さいことが好ましく、この点で、イオノ
マーポリマー層は、その密度が1,000kg/m未満である場合が特に好ま
しい。
【0067】 ポリマー連続体は、適用例に応じ、またより現実的な問題としては適切な製造
プロセスの利用可能性に応じ、繊維含有層の片面または両面で結合することがで
きる層として適切に利用することができる。好ましい実施形態では、繊維を固定
化するために繊維含有層がポリマー連続体に埋め込まれ、その結果、極めて強力
な組成物になる。
【0068】 ポリマーは、予備成形フィルムとして利用することができ、または噴霧、ロー
ル塗布、塗装、浸漬、またはそ他の手段によって、繊維のコーティング層として
形成することができ、あるいはそれらの手段によって部分的にまたは完全に繊維
に含浸させることができる。
【0069】 ポリマー層および繊維層は、回分プロセスまたは連続プロセスにおいて、圧延
、押出しコーティング、接着、含浸、熱による結合、2種の異なる材料を積層し
たその他の形態、さらには現場重合など、当技術分野で既知の任意の手段によっ
て結合することができ、その結果、繊維を含むポリマー連続体が形成される。
【0070】 繊維/ポリマー複合層を結合する好ましい方法は、回分プロセスの形態や連続
プロセスの形態での成形などの熱結合であり、特にベルトプレスまたは圧延であ
る。
【0071】 このような繊維/ポリマー複合材料の層が本発明による形状身体防護具に含ま
れるとき、本明細書で述べたダーツおよび折り曲げたプリーツを使用してそのよ
うなシートに形状を与えることができるが、この形状化プロセス中に熱を加える
必要はない。しかし、成形によって予め形状が与えられた、1層または複数の繊
維/ポリマー複合材料を含むことが可能と考えられる。
【0072】 (選択的にコーティングされた複合材料層) 本発明の好ましい実施形態では、いくつかまたは全ての層は、これらの層の保
護される選択領域全体にわたって延びる補強連続体でコーティングされまたはこ
の補強連続体に結合された耐貫通性繊維の織物で作製されるが、この場合、少な
くとも、折り重ねられてダーツを形成するV字形状のセクションは除かれ、これ
らV字形状のセクションは織物のみからなる。
【0073】 これらV字形状の織物部分は、容易に折り曲げてダーツにすることができ、望
むなら縫い付けることができる。いくつかの実施形態では、ダーツ状に折り曲げ
られたV字形状のセクションを除き、層の領域ほぼ全体にわたって補強材が延び
ている。この層のその他の領域は、コーティングしないままにすることもでき、
例えば、外周の数センチメートルにわたって補強材料をなくすことができ、それ
によって、連続する層を一緒に縫い付けることが容易になる。
【0074】 ある一部の領域でのみ保護が余分に必要とされる場合、V字形状のセクション
には何も施さない状態で、これらの領域に補強連続体を選択的に適用させること
ができる。典型的な場合、余分な補強材は、通常、保護が最も必要とされる形状
領域の全てにわたって延び、またはその領域の一部に沿って延びる。例えば、女
性のバストにフィットするように形作られたチョッキでは、余分な補強材でその
バストの形状部分を覆うことができる。
【0075】 補強連続体においてV字形状が不連続であると、それに対応する織物のV字形
状部分のダーツの折り曲げが容易になる。完成した防護具では、これらの不連続
部分は、ダーツを形成する織物が折り重ねられた層で覆われる。角度的にオフセ
ットされたダーツによって、形状領域の周りの異なる層の補強連続体中にはダー
ツと不連続部分の両方が分布され、膨れおよび過剰に堅い部分が回避される。
【0076】 このように、いくつかまたは全ての層は、膨れや過剰な厚さという問題をダー
ツ領域にもたらすことなく、補強することができる。その他の実施形態と同様に
、形状領域の耐弾道レベルは、追加の折り曲げ層によって高められることになる
【0077】 この実施形態は、耐弾道性および防刃性が高められ、非常に良好な着心地と製
造のし易さとを兼ね備えた、女性用チョッキの前部パネルに特に利用可能である
【0078】 このような選択的に適用された層は、(上述のように)積層することができ、
またはコーティングすることができる。V字形状領域は、積層し成形する前に、
フィルムからカットすることができる。あるいは、織物のV字形状領域を、例え
ばシート状のPTFEで覆うことができ、成形後は、このV字形状領域の織物に
粘着していないフィルムの部分を除去することができる。
【0079】 コーティングは、別の樹脂で、例えばSURLYN(登録商標)溶液として入
手可能なものなど、イオンで中和されたエチレンとメタクリル酸の共重合体の水
溶液で行うことができるが、このSURLYNはDuPont(デュポン)の商
標である。その他の可能な樹脂は、特許明細書UK−A−2,304,350に
開示されている。樹脂は、例えば刷毛やピストル、浸漬によって適用することが
できる。浸漬を使用する場合、コーティングされるべきではないV字形状領域お
よび織物の任意のその他の領域は、ワックスで、または別の適切な剥離剤で前処
理されることになる。
【0080】 このように、適度な熱および圧力を加えて硬化することが必要な複合材料層は
、V字形状領域でダーツを折り曲げて縫い付けることによって層に形状を与える
前に、生成される。別の方法では、ダーツを折り曲げ、コーティング材料を施し
、次いでダーツを広げ、層をフラットプレスで硬化し、次いでダーツを再度折り
曲げて縫い付け、層を組み立てることができる。いずれの場合も硬化はフラット
プレスで行うことができ、したがって従来技術のように、高価な成形装置とプロ
セスステップを必要としない。
【0081】 あるいは、必ずしも熱および圧力を加えた下での硬化を必要としないコーティ
ング材料を特に使用して、補強連続体を適用する前に、ダーツを折り曲げて縫い
付けることができる。また、室温で硬化する二成分系接着剤などの材料を、縫い
付けられたダーツを有する層に施し、それによって保護コーティングを形成する
こともできる。
【0082】 (製造方法) 本発明の別の態様によれば、多層の特別な形状をした身体防護具を製造する方
法は、形状防護具に組み立てられる、多層の、柔軟で比較的非弾性耐貫通性材料
を準備することによって開始される。各層は、この材料の、概ねV字形状のセク
ションを含んだ少なくとも1つのダーツを画定する折り線を有し、異なる層のダ
ーツは、互いに、少なくとも1つの収束点および集束領域の周りに角度的にオフ
セットされている。
【0083】 まず、V字形状のセクションのエッジを接合して各層ごとにダーツを形成し、
ダーツが形成されたこれらの層は全て、身体防護具に組み立てるためにほぼ同じ
外周形状を有している。
【0084】 通常、これらの層の全ては形状およびサイズが同一である。しかし場合によっ
ては、例えば層が積み重なるにつれて形状が変化するのに適応させるために、わ
ずかに異なる形状またはサイズの層を配置することが都合が良いこともある。
【0085】 次いで多層を組み立てて形状部分を形成するが、この形状部分では、異なる層
のダーツが互いに角度的にオフセットされており、材料のV字形状のセクション
は、形状部分の周りにほぼ均等に追加の厚みが分布するようにそれぞれの方向に
折り曲げている。
【0086】 この形成操作は適切な支持体上で実行される。例えばチョッキを形成するには
、これらの層をバスト上に作り上げることができる。
【0087】 最後に、このように形状が与えられた多層を組み立てて、防護具を形成する。
【0088】 累進的な層(2番目の層から)に、折り曲げられたプリーツを有する角度的に
オフセットされた(「回転方向に」)ダーツを徐々に作り上げていくことは、累
進的輪郭付けと呼ぶことができるが、その理由はこの輪郭付けが、その後最大で
30層、50層、またはさらに多くの層にまで進む間に進展するからである。
【0089】 このように防護具は、解剖学的に正確になるように作り上げることによって仕
立てることができる。比較的非弾性耐貫通性材料の単層のそれぞれは、ダーツを
折り曲げて接合し、プリーツを折り曲げ、連続層を作り上げることによって、形
作ることができる。
【0090】 あるいは、数層を事前に組み立て、次いで個々の層のダーツを折り曲げ、また
は数層(通常わずか2層から6層)から1つのダーツを折り曲げて、アセンブリ
に形状を与えることが可能である。
【0091】 一方では、個々の着用者の採寸に合わせて、チョッキなどのガーメントを仕立
てることが可能である。他方では、異なる着用者にぴたりと適合させることがで
きるように、チョッキなどの形状が与えられたガーメントを作製することができ
る。
【0092】 折り曲げ技法および固定技法では特別な装置または道具を必要とせず、最新の
布地裁断技法の既存の手順によって取り扱うことができる。
【0093】 このアセンブリ技法の利点は、非常に多数の層、例えば50層またはそれ以上
の層に積み上げられる比較的薄い耐貫通性材料層を使用して、多層形状を都合良
く作製できることである。弾道性能は、全厚が同じである場合であっても、層の
数で改善されることが周知である。
【0094】 対になった材料層は、同じ角度位置にダーツを有することが好ましく、これら
の層のV字形状部分は反対方向に折り曲げられ、したがってこれらの部分は互い
に重ならず、同じ角度位置にダーツを有する対になった層は、これらの層を交互
に配することによって組み立てることが好ましい。
【0095】 厚い保護層を積み上げるこの新規な技法によって、弾道衝撃に対する追加の保
護性を提供する層が得られるが(プリーツが折り重ねられてオーバーラップして
いる部分で)、これは、弾丸または断片がある角度で命中(垂直ではない衝撃)
する形状領域で特に有益なものである。
【0096】 V字形状のセクションのエッジは、好ましくはポリアラミド糸を使用して、一
緒に縫い付けてダーツを形成することができる。あるいはこれらのエッジは、ポ
リアラミドのステープルやリベットなどのその他の手段によって、または接着に
よって接合することができる。耐衝撃性材料層は、縫い付けることによって接合
するのが都合良い。
【0097】 材料層を一緒に接着するとき、形状が維持されるように、かつエアポケットが
形成されないように、注意を払う必要がある。身体防護具の前部パネルは、直前
に述べたように、角度的にオフセットされたダーツを有する層を組み立てること
によって形作られた、2つまたはそれ以上の耐貫通性材料層のパックを一緒に接
合することによって作製することができる。
【0098】 ダーツを形成するためのV字形状領域を除く選択領域内の補強連続体に結合さ
れた、またはその補強連続体でコーティングされた耐貫通性織物の複合材料層を
、同じ技法を使用して組み立てることができる。補強連続体は、熱および圧力を
加えた状態で、ダーツを折り曲げる前に、織物に適用することができる。あるい
は、補強連続体は、ダーツを折り曲げた後に織物に適用する。
【0099】 (詳細な説明) 図1は、女性着用者のバストにフィットするように形作られた前部パネル10
と、背部パネル20とを含み、それぞれが、耐貫通性材料層のアセンブリから作
製されている軽量防弾チョッキを示す。前部パネル10は、バストに対応して横
方向に間隔を空けて配置されかつ内部に向かってへこんだ2つの凹部を内側に形
成するように形作られた、上側胸部セクション14および下側胸部セクション1
5を有する。図2から図4に関して記述するように、前部パネル10を構成する
耐貫通性材料の内部層は、一連の、角度的にオフセットされたダーツによって形
状が与えられる。
【0100】 図1に示すように、防弾チョッキの前部パネルおよび背部パネル10、20は
、一連のVELCROファスナ、すなわち前部パネル10の上側で、背部パネル
20に取り付けられたショルダストラップ21によって保持されるフックファス
ナと協働するパイルファスナ11と、前部パネル10の下側で、背部パネル20
の下部に取り付けられたサイドストラップ22によって保持されるフックファス
ナと協働するパイルファスナ12とによって、共に取り外し可能に固定されてい
る。これらのサイドストラップ22は追加のVELCROクロスピース23を保
持し、安全性を高めるために、VELCROファスナを備えたベルト24が設け
られている。
【0101】 前部パネル10を構成する耐貫通性材料層は、外部カバーシートと非耐貫通性
材料の裏地との間に包封される。この外部シートを前部パネル10の形状に一致
させるため、バストレベルまで延び、かつその上を延びる縫い目17が設けられ
ている。しかし本発明によれば、耐貫通性材料の内部層にはカット部分がなく、
図2から図4に関して以下に記述するように、折り曲げられたプリーツを有する
一連の、角度的にオフセットされたダーツによって組み立てられることが特に強
調される。
【0102】 望むなら外部カバーシートは、耐貫通性材料の内部層の場合と同様に、折り曲
げられたプリーツを備えたダーツを有することができる。
【0103】 図2−1から図2−12のそれぞれは、図1の防弾チョッキに形作られた前部
パネル10を形成するために連続層を組み立てる前の、12層の耐貫通性材料層
30の1つについて、その右半分を示すものである。各層30の別の半分は、線
Xを中心とした鏡像である。各層30の周内に示される線は、折り曲げて接合す
る線を位置付ける役割をする、単なる表示である。
【0104】 各層30は、両側延長部31(前部パネル10の、着用者の腰周りにフィット
する部分に対応する)、側面凹部32(前部パネル10の、着用者の脇の下にフ
ィットする部分に対応する)、丸み付き上部33(前部パネル10の、着用者の
上側胸部を覆う部分、すなわちファスナ11が接着される部分に対応する)、お
よびへこみ上部34(前部パネル10の、着用者の首周りにフィットする部分に
対応する)を有する。
【0105】 層30を半分にしたそれぞれは、折り曲げ中心線36を有するV字形状のセク
ション35を有し、この線を中心として折り曲げられ接合されて、図3に示すダ
ーツが形成される。この図は、図2−1または図2−3に対応する層を示す。図
示されるように、層30は、折り曲げ線36に一致する垂直な折り曲げ線38を
中心として折り曲げられ、それによって層30は、V字形状のセクション35を
画定する線37に沿って縫い付けまたはステープルで留めることによって接合す
ることができ、その結果、接合された線37に沿ってダーツが形成され、それ自
体が折り曲げられたV字形状のセクション35からなるプリーツ40が残される
【0106】 図4−1から図4−4の層30で示されるように、2つのダーツ37が、各層
30の右部分と左部分に形成されるとき、層30の外周は、全ての層について本
質的に同じであり、かつ前部パネル10の周辺形状に対応する形状をとる。しか
し連続層30は、作り上げられる形状に応じて異なるサイズおよび形状でよい。
【0107】 図2−1から図2−12までを比較することによって、連続層は、収束点39
の周りに互いに角度的にオフセットされたダーツ37を有し、前部パネル10の
凹部の中心に対応して横方向に間隔を空けて配置された2つの収束点39を有す
る各シート30は、着用者の胸部を受容するように適合されていることがわかる
。これらの収束点39は、12個の層30の全てについてほぼ同じ位置にある。
ダーツ37の先端は、集束領域の周り、例えば結果的に折り曲げられない円形領
域に分布可能であることが理解される。そのような領域は、収束点で捩じれおよ
び意に反する「二つ折り」が生じないように十分に広くされる。
【0108】 別の対の材料層30、すなわち図2−1と図2−3、図2−2と図2−4、図
2−5と図2−7、図2−6と図2−8、図2−9と図2−11、図2−10と
図2−12の層は同一であり、したがって各対の層のダーツ37は、同じ角度を
なす位置に位置付けられている。連続層(図2−1、2−2、2−3など)のダ
ーツ37は、互いに角度的にオフセットされている。図2−1、2−2と図2−
3、2−4のダーツは互いに対して180度の角度にあり、その他の連続層のダ
ーツは、折り曲げ線36によって図2−5から図2−12に表される異なる角度
にある。一般に、奇数番目の層のダーツ37は、その層30の上部に位置付けら
れており、偶数番目の層のダーツ37は、ダーツが中央に位置付けられている図
2−10の層を除き、その層30の下部に位置付けられている。
【0109】 この所与の実施例では、各ダーツを形成する線37間のVの角度は約22.5
度であり、したがって、並んで配置された6個のダーツは135度にわたって延
びる。しかしダーツ37全体は、約195度の角度にわたって延びており、図2
−9および図2−11に示す上部の一端のダーツ37から始まって、図2−2お
よび図2−4に示す下部の他端のダーツ37に至っており、その他のダーツ間に
は隙間があることがわかる(図5参照)。
【0110】 図4−1から図4−4に示すように、ダーツ37に関連するプリーツ40は互
い違いの方向に折り曲げられており、層30が組み立てられたときにそれらの余
分な厚さが最良の状態で分布できるようにする。各プリーツ40は、V字形状の
セクションの幅の1/2を占め、これらのプリーツ40は、互い違いの方向に選
択的に折り曲げられている。
【0111】 図4−1では、第1の層30の上部の左プリーツ40が右に折り曲げられ、右
プリーツ40が左に折り曲げられている。同様に図4−2では、第2の層30の
下部の左プリーツ40が右に折り曲げられ、右プリーツ40が左に折り曲げられ
ている。
【0112】 図4−3および図4−4の、対応する次の2層では、対応するプリーツ40の
折り曲げは逆になっており、すなわち第3および第4の層30では左プリーツ4
0が左に折り曲げられ、右プリーツ40が右に折り曲げられている。
【0113】 同じパターンでプリーツ40を逆に折り曲げるやり方は、対になった層30の
後続の群でも続けられる。原則は、例えば図2−5および図2−7や図2−6お
よび図2−8に示されるように、交互に配置された層の同じ位置に位置付けられ
たダーツ37のプリーツ40を反対方向に折り曲げ、層30が組み立てられると
きにこれらのプリーツ40が互いに重ならないようにする(図5参照)。プリー
ツ40のこのような折り曲げは、ダーツ37を形成するときに、または層30を
組み立てるときに行うことができる。
【0114】 次いでそれらのダーツ37を有する層30をバスト上に連続的に組み立て、こ
のとき連続層のプリーツ40を上述のように折り曲げる。針を用い、各層30を
次の(または前の)層の上に合わせる。12個の層30全てについて同じプロセ
スを繰り返し、滑らかな外面になるようにプリーツを内側に曲げることができる
最後の層は除き、層30の上部に選択された方向でプリーツ40を配置する。
【0115】 組み立てられて形状が与えられた層30をクランプで保持し、その周辺を縫い
付ける(または別の方法で一緒に固定する)が、縫い付ける間その形状が維持さ
れるように注意を払い、エアポケットが形成されないように空気を押し出す。こ
のため、周辺を連続的に縫い付けずに、周辺セクションを一度に1つずつ、丸み
付き上部33から始めて下部コーナで終了するように縫い付けることが好ましい
。望むなら、腰に対応する部分は、より良好な形状をもたらすように積み重ねる
ことができる。
【0116】 ダーツ37があるので、組み立てられた層30は、横方向に間隔を空けて配置
された2つの凹部であって着用者の胸部にフィットするように適合された凹部を
モノカップ構成に形成するような形状をしており、様々な層30のプリーツ40
は、追加の厚みが形状部分の周りにほぼ均等に分布するような方向に向いており
、どのような膨れや堅さも回避される。
【0117】 図5は、組み立てられたパックのプリーツ40が角度をなして分布している状
態を、概略的に示す。この図では、プリーツ40が、図2−1から図2−12に
対応するそれぞれの層30の番号L1からL12によって識別されている。この
実施例では、時計回りに進んでいくと、プリーツL11−L9、L3−L1、L
7−L5、L12−L10、L6−L8、およびL2−L4は、共に対になって
配置されており、それらのダーツ37を形成する線を中心として反対方向に折り
曲げられる。プリーツL1−L7、L5−L12、L10−L6、およびL8−
L2は、全て、プリーツで覆われていないある広さをもった層30によって、互
いにある角度だけ間隔を空けて配置されている。
【0118】 ダーツ37がある角度だけずれており、またプリーツ40の向きは選択される
ので、パック内ではプリーツが互いに重なることはない。さらに、その外縁の角
度が互いに一致しているプリーツ40、この実施例ではL3およびL9であるが
、これらは少なくとも1つの中間層30の、プリーツが付けられていない部分に
よって分離されており、すなわち層L4−L8であり、したがってプリーツ40
間には、つぶれたり膨れが形成されるような妨げが生じる危険性はない。
【0119】 最終的なアセンブリでは、プリーツ40がモノカップ状の凹部の外部の周りに
均等に分布し、このデリケートなゾーンには、プリーツ40で覆われる位置に、
保護層が2層、余分に設けられる。
【0120】 図5の覆われていない領域上に2つの保護領域が余分に在ることが望まれる場
合、これは単に、所望の余分な位置にダーツを有する余分な層をパックに含める
ことによって、実現することができる。
【0121】 図1の前部パネル10は、上述のように組み立てられた12個の層30からな
るパックを、選択された個数だけ一緒に組み合わせることによって作製すること
ができ、例えば、2つのパックでは24層のパネルが構成され、3つのパックで
は36層のパネルが構成される。また、分数個のアセンブリを作製することも可
能であり、例えば2.5パックでは30層のパネルが構成される。
【0122】 図6は、図1の背部パネル20を形成するために、耐貫通性材料層をどのよう
に組み立てることができるかを示している。この場合、背部パネル20を形成す
るように形作られた複数の層50を一緒に配置し、背中の形状に合わせて湾曲さ
せ、次いで縫い付けるかまたは別の方法で一緒に取付ける。最後の5層を除く全
ての層50を、その周辺51に沿って一緒に縫い付け、52で十字形に縫い付け
る。最後の5つの層50(身体に最も近い層である)は、51で周辺にのみ沿う
ように一緒に縫い付ける。次いでこのパックを、周辺51の上部および側部領域
で一緒に縫い付ける。
【0123】 次いで前部および背部パネル10、20をそれらのカバー層および裏地内にそ
れぞれ包封し、VELCROファスナおよびストラップを取り付ける。
【0124】 図7は、例えば図2−1の層に対応する変更が加えられた層を示し、補強フィ
ルムで選択的にコーティングされている。
【0125】 前述のように、耐貫通性材料層30は、両側延長部31、側面凹部32、丸み
付き上部33、およびへこみ上部34を有する。層30の半分のそれぞれは、折
り曲げ中心線36を有するV字形状のセクション35を有し、この線を中心とし
て折り曲げられ接合されて、上述のように図3に示すダーツが形成される。
【0126】 本発明の、この好ましい実施形態では、層30は、例えばアラミド繊維で作製
された耐貫通性材料の裏地からなり、この裏地は、例えばイオノマーポリマーや
前述のポリマーの別のものである補強フィルム41に、コーティングされ、結合
され、または積層されている。
【0127】 このフィルム41は織物層30の主な部分に延びており、この実施例では、何
も施されていない数センチメートルの周辺ストリップ42が残されて、連続層を
一緒に縫い付けることが容易になる。フィルム41は、線36を中心に容易に折
り曲げることができる織物のみからなるV字形状のセクション35を覆わないこ
とが、最も重要である。したがってフィルム41には、このフィルムにV字形状
の凹部を形成するエッジ43があり、この実施例において、エッジ43は、図2
の折り曲げ線37に一致するものである。
【0128】 図4−1に示すように、線36を中心にしてダーツを折り曲げると、V字形状
のセクション35の織物が折り曲げられた層が、その2つのエッジ43が1つに
合わせられるフィルム41上に重なるようになる。
【0129】 ダーツは、層30のどちらかに折り重ねることができる。ダーツを折り曲げる
と、フィルム41のエッジ43が一緒になる。変形例では、フィルム41のエッ
ジ43は、折り曲げ線37の内側または外側にわずかに間隔を空けてずれており
、したがってダーツを折り曲げるとき、これらのエッジ43が互いに重なり、ま
たはわずかに間隔を空けたままにされ、縫い付けを容易にすることができる。
【0130】 別の変形例では、図7の破線で示される選択領域45が補強フィルムでコーテ
ィングされる。この領域は、任意の特定の適用例に関し、保護が最も必要とされ
る場所が選択される。図示される選択領域45は、胸部を受容するように形状が
与えられた防護具の形状部分、すなわち保護が最も必要とされる部分に対応する
【0131】 いずれにしても、ダーツを折り曲げると、補強フィルム41のエッジ43(フ
ィルム41に不連続部分を構成する)は、ダーツを形成する織物のセクション3
5を折り重ねた層で覆われる。
【0132】 図2−1から図2−12に示す層の全てまたはいくつかは、選択的に適用され
た補強フィルムと共に、同じやり方で作製することができ、連続層は完全に前述
の通りに組み立てられ、周辺織物ストリップ42を使用して、これらの層が一緒
に縫い付けられる。
【0133】 得られるパネルでは、ダーツを角度的にオフセットさせることによって、ダー
ツと、並んでいるエッジ43とが異なる層の補強フィルム41内に分布され、そ
れよって、膨れおよび過剰な堅さが生じないようにする。また、補強フィルム内
に不連続体を形成するエッジ43は、異なる層内で、互いにある角度だけ間隔を
空けて配置され、それによって、弱くなる深い領域を避けるようにする。
【0134】 得られるパネルによれば、ほんのわずかな層のみが選択的に適用された補強フ
ィルム41を有するときでさえ(以下の実施例のパネルB)、弾道発射物に対す
る耐貫通性が改善され、防刃性も改善されることが見出されている。形状が与え
られたチョッキパネルが、選択的に適用された補強フィルム41が設けられた層
の全てまたは実質上全てで構成されるとき(以下の実施例のパネルC)、このパ
ネルは、弾道性能が著しく改善され、耐刺し傷性が傑出したものになり、それと
共に優れた着心地が提供されることが見出されている。
【0135】 以下の実施例で、本発明についてさらに記述する。 実施例I 930dtex Kevlar(登録商標)縫い糸を使用して30層のKev
lar(登録商標)Style 363F織物が縫い付けて、上述にように防弾
チョッキの形状前部パネルを製造した。Kevlar(登録商標)はデュポン(
DuPont)の登録商標である。これらの層を、採寸値が94−64−97c
m(サイズ42)のバスト上に組み立てた。完成した形状前部パネルをPlas
tilina裏打ち材料上に載置し、標準的な弾道試験にかけた。弾丸の狙いを
、標準の条件下で湾曲した胸部の先端、側面、および縁に定めた。全ての弾丸は
パックの最初の半分までで停止し、これは、良好な弾道設計であることを示して
いる。さらに、Plastilina上の背面変形は満足のいくものであった。
【0136】 実施例II 11×11E/cm、乾燥重量200g/mの、32層のKevlar(登
録商標)Style 363G織物を用い、防弾チョッキの形状前部パネルAを
実施例Iで述べたように製造した。得られたチョッキパネルを使用して、弾道お
よび刺し傷に関する比較試験を行い、また以下に述べるように、実施例IIIで
はパネルBを、実施例IVではパネルCを使用した。
【0137】 実施例III 11×11E/cm、乾燥重量200g/mの、26層のKEVLAR(登
録商標)Style 363G織物を用い、防弾チョッキの形状前部パネルBを
実施例IIで述べたように製造し、3つの特殊な背面サンドイッチアセンブリで
裏打ちした。これらの背面アセンブリを、防弾チョッキの内側であって着用者の
身体に面する側に位置決めした。
【0138】 特殊な背面サンドイッチアセンブリは、以下のように生産した。
【0139】 2層のKEVLAR(登録商標)織物および1層のSURLYN(登録商標)
フィルムであって厚さ40μmのものに、図2−1に従って印を付け、カットし
た。別の2層のKEVLAR(登録商標)織物および1層のSURLYN(登録
商標)フィルムであって厚さ40μmのものに、図2−2に従って印を付け、カ
ットした。別の2層のKEVLAR(登録商標)織物および1層のSURLYN
(登録商標)フィルムであって厚さ40μmのものに、図2−5に従って印を付
け、カットした。
【0140】 いずれ場合も、フィルムのエッジが織物のエッジから約3cm内側になるよう
にカットした。また、ダーツを形成するためのV字形状のセクションに対応する
フィルム領域を、図7に示される原理に従って切り取った。
【0141】 フィルムの各層を2層の織物の間に挿入して、サンドイッチ状のものを形成し
たが、これは、10バールの圧力下、160℃、15分間で成形した。
【0142】 得られる3つのサンドイッチアセンブリのV字形状部分は、フィルムで覆われ
ていないものであり、前述のようにダーツ状に折り曲げて、前述のように形状背
面アセンブリに組み立てた。次いでこの形状背面アセンブリを、フィルムで覆わ
れていないエッジ部分を縫い付けることによって、実施例Iで述べたように形成
された26層の後ろ側に取り付けた。
【0143】 実施例IV 32層の複合材料層から、実施例Iで述べた手順に従って、防弾チョッキの形
状前部パネルCを製造した。各複合材料層は、KEVLAR(登録商標)織物(
Style 363G織物、11×11E/cm、乾燥重量200g/m)と
、厚さ40μmの1層のSURLYN(登録商標)で作製された。
【0144】 図2−1から図2−12に示すものと同様のパターンに従って、32層の織物
およびフィルム層に印を付け、カットした。いずれ場合も、フィルムのエッジが
織物のエッジよりも約3cm内側になるようにカットした。また、ダーツを形成
するためのV字形状のセクションに対応するフィルム領域を、図7に示される原
理に従って切り取った。
【0145】 各フィルムをそれに対応する織物層上に配置し、織物のV字形状部分上にある
V字形状に切り抜かれた部分を折り曲げてダーツにし、各フィルム/織物アセン
ブリごとに別々に、10バールの圧力下、160℃で15分間成形した。
【0146】 その後、V字形状領域のコーティングされていない織物からダーツを折り曲げ
て一緒に縫い付け、上述のように、32層の複合材料成形層を組み立てて一緒に
縫い付けた。
【0147】 パネルA、B、およびCの弾道試験 「モノカップ」身体防護具の前部パネルA、B、およびCにプラスチリン(p
lastiline)を充填し、制御された条件下で発射物を発砲することによ
って、標準の弾道試験にかけた。9mmのパラベラム(parabelum)F
MJ8g弾丸を使用し、German Schutzklasse1に定められ
ている追加の試験要件に従って、形状領域上で選択された6点に発砲を行った。
比較結果は以下の通りである。
【0148】 パネルAは、背面変形の平均値が32.8mmであり、最高値が42mmであ
ることを示した。 パネルBは、背面変形の平均値が30.0mmであり、最高値が38mmであ
ることを示した。 パネルCは、背面変形の平均値が26.2mmであり、最高値が35mmであ
ることを示した。
【0149】 したがって、追加の背面保護を有するパネルBは、改善された弾道性能を示し
、パネルCははるかに改善された弾道性能を示す。
【0150】 パネルA、B、およびCの防刃試験 「モノカップ」身体防護具の前部パネルA、B、およびCにプラスチリンを充
填し、ある塊に固定された刃を使用して、この刃を、10ジュールのエネルギー
に対応する高さから落とすという標準的な防刃試験にかけた。比較結果は以下の
通りである。
【0151】 パネルAは、刃がプラスチリンを貫通する平均値が23.1mmであり、最高
値が27mmであることを示した。 パネルBは、刃がプラスチリンを貫通する平均値が21.9mmであり、最高
値が25mmであることを示した。 パネルCは、刃がプラスチリンを貫通する平均値がわずか2.7mmであり、
最高値が5mmであることを示した。
【0152】 このように、追加の背面保護を有するパネルBは防刃性が改善されたことを示
し、パネルCは、その防刃性が傑出したものであることを示していた。
【0153】 パネルCはパネルAおよびBよりもわずかに堅いが、これによって着心地の良
さが悪くなることはなかった。さらに、パネルCの製造は簡単であった。160
℃での成形プロセスは容易に実現することができ、成形された複合材料は、V字
形状の織物領域が保護フィルムで覆われないようにできるので、組み立てるのが
容易であった。
【図面の簡単な説明】
本発明について、図面を参照しながら例を挙げてさらに記述する。
【図1】 女性が着用する防弾チョッキに関し、本発明により形作られた前部パネルを有
する防弾チョッキの正面斜視図である。
【図2−1】 それぞれ1層の材料層の半分を示す概略平面図であって、図2−1から図2−
12の12層が、図1の防弾チョッキの形状前部パネルを形成するための連続層
に組み立てられる前の状態を示している図である。
【図2−2】 それぞれ1層の材料層の半分を示す概略平面図であって、図2−1から図2−
12の12層が、図1の防弾チョッキの形状前部パネルを形成するための連続層
に組み立てられる前の状態を示している図である。
【図2−3】 それぞれ1層の材料層の半分を示す概略平面図であって、図2−1から図2−
12の12層が、図1の防弾チョッキの形状前部パネルを形成するための連続層
に組み立てられる前の状態を示している図である。
【図2−4】 それぞれ1層の材料層の半分を示す概略平面図であって、図2−1から図2−
12の12層が、図1の防弾チョッキの形状前部パネルを形成するための連続層
に組み立てられる前の状態を示している図である。
【図2−5】 それぞれ1層の材料層の半分を示す概略平面図であって、図2−1から図2−
12の12層が、図1の防弾チョッキの形状前部パネルを形成するための連続層
に組み立てられる前の状態を示している図である。
【図2−6】 それぞれ1層の材料層の半分を示す概略平面図であって、図2−1から図2−
12の12層が、図1の防弾チョッキの形状前部パネルを形成するための連続層
に組み立てられる前の状態を示している図である。
【図2−7】 それぞれ1層の材料層の半分を示す概略平面図であって、図2−1から図2−
12の12層が、図1の防弾チョッキの形状前部パネルを形成するための連続層
に組み立てられる前の状態を示している図である。
【図2−8】 それぞれ1層の材料層の半分を示す概略平面図であって、図2−1から図2−
12の12層が、図1の防弾チョッキの形状前部パネルを形成するための連続層
に組み立てられる前の状態を示している図である。
【図2−9】 それぞれ1層の材料層の半分を示す概略平面図であって、図2−1から図2−
12の12層が、図1の防弾チョッキの形状前部パネルを形成するための連続層
に組み立てられる前の状態を示している図である。
【図2−10】 それぞれ1層の材料層の半分を示す概略平面図であって、図2−1から図2−
12の12層が、図1の防弾チョッキの形状前部パネルを形成するための連続層
に組み立てられる前の状態を示している図である。
【図2−11】 それぞれ1層の材料層の半分を示す概略平面図であって、図2−1から図2−
12の12層が、図1の防弾チョッキの形状前部パネルを形成するための連続層
に組み立てられる前の状態を示している図である。
【図2−12】 それぞれ1層の材料層の半分を示す概略平面図であって、図2−1から図2−
12の12層が、図1の防弾チョッキの形状前部パネルを形成するための連続層
に組み立てられる前の状態を示している図である。
【図3】 これらの層のうちの1層にダーツを形成する状態を示す図である。
【図4−1】 層を組み立てる前(間)の、4つの連続する層のダーツを折り曲げる状態を示
す図である。
【図4−2】 層を組み立てる前(間)の、4つの連続する層のダーツを折り曲げる状態を示
す図である。
【図4−3】 層を組み立てる前(間)の、4つの連続する層のダーツを折り曲げる状態を示
す図である。
【図4−4】 層を組み立てる前(間)の、4つの連続する層のダーツを折り曲げる状態を示
す図である。
【図5】 折り曲げたプリーツの、角度をなす分布を示す略平面図である。
【図6】 図1の身体防護具の背部パネルをどのように組み立てることができるかを示す
、略平面図である。
【図7】 補強フィルムで裏打ちされた変形タイプの層であって、その表面の一部のみが
覆われている、図2−1に対応する図である。
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成12年10月26日(2000.10.26)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項1
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項18
【補正方法】変更
【補正内容】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ニコラ アー.ヴァンジジル スイス セーアッシュ−1218 グラン−サ コネックス シュマン フランソワ レー マン 22 Fターム(参考) 3B011 AA01 AB04 AC04 AC22

Claims (24)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 保護される形状領域にフィットするように形作られた、多層
    の柔軟な比較的非弾性な耐貫通性材料で作製された防護具であって、層が、連続
    する材料層の複数のダーツによって保持され、前記材料層のそれぞれが少なくと
    も1つのダーツを有し、層の各ダーツが、そのエッジが接合されてダーツを形成
    する概ねV字形状のセクションを含み、V字形状のセクションがそれ自体が折り
    曲げられさらに片側に折り重ねられて、層の隣接部分の上または下に重なる追加
    の厚みが形成され、前記多層のダーツが互いに角度的にオフセットされて、前記
    追加の厚みが前記形状領域の周りにほぼ均等に分布するように折り曲げられたV
    字形状のセクションが向けられ、耐貫通性材料層の少なくとも1つが、該または
    各ダーツを形成する該または各折り重ねられたV字形状のセクションを除いて前
    記少なくとも1つの層の保護される選択領域上に延びる補強連続体に結合されま
    たは前記補強連続体でコーティングされた織物を含み、前記折り重ねられたV字
    形状のセクションが織物のみからなることを特徴とする防護具。
  2. 【請求項2】 折り曲げられたV字形状のセクションが異なる方向に向いて
    いることを特徴とする請求項1に記載の多層形状防護具。
  3. 【請求項3】 対になった材料層が同じ角度位置にダーツを有し、それらの
    折り曲げられたV字形状部分が、互いに重ならないように反対方向に向いている
    ことを特徴とする請求項2に記載の多層形状防護具。
  4. 【請求項4】 同じ角度位置にダーツを有する前記対を形成する層が、交互
    に配置された層であることを特徴とする請求項3に記載の多層形状防護具。
  5. 【請求項5】 ダーツが少なくとも1つの収束点から放射状に延びることを
    特徴とする請求項1に記載の多層形状防護具。
  6. 【請求項6】 ダーツが、V字形状のセクションの角度に等しいかまたはそ
    の角度よりも大きい角度だけ、収束点の周りで互いに角度的にずれていることを
    特徴とする請求項5に記載の多層形状防護具。
  7. 【請求項7】 身体の形状部分にフィットするように形作られた少なくとも
    1つの部分を含む身体防護具であることを特徴とする請求項1に記載の多層形状
    防護具。
  8. 【請求項8】 女性着用者のバストにフィットするように形作られ、バスト
    に対応して横方向に間隔を空けて配置された内側にへこんだ2つの凹部を有し、
    横方向に間隔を空けて配置された2つの凹部のそれぞれの周りにはダーツが角度
    的にオフセットされ、凹部の周りには前記追加の厚みがほぼ均等に分布されてい
    ることを特徴とする請求項7に記載の多層形状防護具。
  9. 【請求項9】 バストに対応して前記横方向に間隔を空けて配置されたへこ
    んだ2つの凹部が、凹部の上縁部、下縁部、および外縁部の周りのダーツによっ
    て形成され、2つの乳房を受容するための連続形状バスト(「モノカップ」)を
    画定することを特徴とする請求項8に記載の多層形状防護具。
  10. 【請求項10】 前記凹部の中心に対応して横方向に間隔を空けて配置され
    た2つの収束点からダーツが放射状に延び、ダーツが、少なくとも約180度の
    角度全体にわたって2つの収束点の上方および下方に延びることを特徴とする請
    求項8または9に記載の多層形状防護具。
  11. 【請求項11】 V字形状のセクションが、それぞれ10度から40度の角
    度をなすことを特徴とする請求項1に記載の多層形状防護具。
  12. 【請求項12】 収束点の周りに少なくとも3つの角度的にオフセットされ
    た位置にダーツを含むことを特徴とする請求項1に記載の多層形状防護具。
  13. 【請求項13】 収束点の周りに少なくとも6つの角度的にオフセットされ
    た位置にダーツを含むことを特徴とする請求項12に記載の多層形状防護具。
  14. 【請求項14】 耐貫通性材料層がポリアラミド繊維を含むことを特徴とす
    る請求項1に記載の多層形状防護具。
  15. 【請求項15】 折り重ねられたダーツの領域の補強連続体中に不連続部分
    があり、前記不連続部分が、ダーツを形成する織物の折り重ねられた層によって
    覆われ、前記ダーツが角度的にオフセットされることによってダーツが分布し、
    異なる層の補強連続体中の前記不連続部分によって、膨れおよび過剰な堅さが回
    避されることを特徴とする請求項1に記載の多層形状防護具。
  16. 【請求項16】 前記補強連続体が、ポリマーフィルムまたはコーティング
    層、金属箔またはゴムもしくはエラストマーのシートであることを特徴とする請
    求項1に記載の多層形状防護具。
  17. 【請求項17】 耐貫通性材料の少なくとも2つの連続する層が、サンドイ
    ッチ状のものとして一緒に接着されているか、または結合されていることを特徴
    とする請求項1に記載の多層形状防護具。
  18. 【請求項18】 形状防護具に組み立てられる、多層の柔軟な比較的非弾性
    耐貫通性材料であって、各層が、前記材料の概ねV字形状のセクションを含む少
    なくとも1つのダーツを画定する折り曲げ線を有し、異なる層のダーツが、少な
    くとも1つの収束点の周りで互いに角度的にオフセットされ、耐貫通性材料層の
    少なくとも1つが、該または各ダーツを形成する該または各折り重ねられたV字
    形状のセクションを除いて前記少なくとも1つの層の保護される選択領域上に延
    びる補強連続体に結合されまたは前記補強連続体でコーティングされた織物を含
    み、前記折り重ねられたV字形状のセクションが織物のみからなる材料を提供す
    ること、 各層のダーツを形成するためにV字形状のセクションのエッジを接合すること
    であって、形成されたダーツを有する層の全てが、形状防護具に組み立てるため
    にほぼ同じ周辺形状を有するものであること、 形状部分を形成するために多層を組み立てることであって、異なる層のダーツ
    が互いに角度的にオフセットされ、織物のV字形状のセクションが、追加の厚み
    をほぼ均等に分布するような方向に折り曲げられるものであること、および 形状多層を取り付けて防護具を形成すること を含むことを特徴とする請求項1に定義される多層形状防護具を製造する方法。
  19. 【請求項19】 対になった材料層が同じ角度位置にダーツを有し、これら
    の層のV字形状のセクションが、互いに重ならないように反対方向に折り曲げら
    れることを特徴とする請求項18に記載の方法。
  20. 【請求項20】 同じ角度位置にダーツを有する対になった層が、交互に配
    置された層に組み立てられることを特徴とする請求項19に記載の方法。
  21. 【請求項21】 補強連続体が、ダーツを折り曲げる前に、熱および圧力を
    加えた状態で織物に適用されることを特徴とする請求項18に記載の方法。
  22. 【請求項22】 補強連続体が、ダーツを折り曲げた後に織物に適用される
    ことを特徴とする請求項18に記載の方法。
  23. 【請求項23】 織物の周縁部には補強連続体がなく、連続する層を、織物
    の前記周縁部に沿って縫い付けることによって接合させることを特徴とする請求
    項18に記載の方法。
  24. 【請求項24】 V字形状のセクションのエッジが、縫い付け、ステープル
    留め、リベット留め、または接着によって接合されてダーツを形成することを特
    徴とする請求項18、19、または20に記載の方法。
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