JP3932333B2 - 防護用補強芯材及びこれを用いた防護用衣料 - Google Patents

防護用補強芯材及びこれを用いた防護用衣料 Download PDF

Info

Publication number
JP3932333B2
JP3932333B2 JP2003122334A JP2003122334A JP3932333B2 JP 3932333 B2 JP3932333 B2 JP 3932333B2 JP 2003122334 A JP2003122334 A JP 2003122334A JP 2003122334 A JP2003122334 A JP 2003122334A JP 3932333 B2 JP3932333 B2 JP 3932333B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
reinforcing
piece
protective
pieces
gaps
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2003122334A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2004003834A (ja
Inventor
章 高津
亮平 佐藤
Original Assignee
章 高津
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 章 高津 filed Critical 章 高津
Priority to JP2003122334A priority Critical patent/JP3932333B2/ja
Publication of JP2004003834A publication Critical patent/JP2004003834A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3932333B2 publication Critical patent/JP3932333B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Professional, Industrial, Or Sporting Protective Garments (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、防刃や防弾用チョッキ等の防護用衣料及びこれに用いられる防護用補強芯材に関し、特に、着用者の体型にフィットして着用感に優れ、しかも防刃や防弾効果の高い防護用補強芯材及びこれを用いた防護用衣料に関するものである。
【0002】
【特許文献1】
特開2001−192275号公報
【特許文献2】
特開2001−056200号公報
【特許文献3】
特願平11−230696号公報
【特許文献4】
特開平11−108594号公報
【0003】
【従来の技術】
従来、この種の防刃や防弾用チョッキ等の防護用衣料としては、例えば、特開2001−192275号公報、特開2001−056200号公報、特開平11−230696号公報、特開平11−108594号公報など、種々のものが既に提案されている。
【0004】
上記特開2001−192275号公報に係るセラミックマトリックスを含む繊維強化複合材料からなる要素は、少なくとも10重量%の炭化ケイ素を含むセラミックマトリックスを有する繊維強化複合材料からなり、繊維重量に対する炭素繊維および/またはグラファイト繊維の割合が少なくとも5重量%であり、衝撃方向に対して垂直な方向の寸法が少なくとも3cm、好ましくは少なくとも10cm、特に好ましくは少なくとも30cmの要素を使用するように構成したものである。
【0005】
また、上記特開2001−56200号公報に係る防弾装置は、枚数が可変のアラミド樹脂あるいは同様の材料からなる複数の帯状膜片で構成された改良型の防弾装置であり、該帯状膜片は、交互に縦横に交差して配置されるように、好ましくは平行に一部がオーバーラップされるように組み合わされて膜体とし、該膜体を重ね合わせるか又は他材料と種々組み合わされるように構成したものであ る。
【0006】
さらに、上記特開平11−230696号公報に係る身体防護纏い着は、60重量%以上のチタンを含んで製造された小形の防護体と、身体に装着する形状に形成された少なくとも2枚の高強度布とを使用し、前記高強度布の間に複数の前記防護体を高強度布に沿って並べた状態で固定することにより、特に身体防護を要する領域に防護体を面状に配列するように構成したものである。
【0007】
また更に、上記特開平11−108594号公報に係る防弾チョッキは、高強度繊維を多数積層し、この多数の高強度繊維に合成樹脂接着剤を含浸させて一体とした高強度繊維体と、高強度繊維体の外面又は内面のいずれか一面に付設された複数に分割した比重が軽い高強度金属体とを備えてなるように構成したものである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来技術の場合には、次のような問題点を有している。すなわち、上記記特開2001−192275号公報に係るセラミックマトリックスを含む繊維強化複合材料からなる要素の場合には、少なくとも10重量%の炭化ケイ素を含むセラミックマトリックスを有する繊維強化複合材料からなるものであり、コストが高くなるとともに、繊維強化複合材料からなる要素の衝撃方向に対して垂直な方向の寸法によって、3cm程度であれば、ある程度湾曲が可能であり、着用感を高めることができるものの、要素間の隙間が多くなり、防護効果が低下する一方、10cm乃至30cm程度の要素を使用した場合には、湾曲が困難となり、体型にフィットさせることができず、着用感が大幅に低下するという問題点を有している。
【0009】
また、上記特開2001−56200号公報に係る防弾装置の場合には、枚数が可変のアラミド樹脂あるいは同様の材料からなる複数の帯状膜片で構成された改良型の防弾装置であり、該帯状膜片は、交互に縦横に交差して配置されるように、好ましくは平行に一部がオーバーラップされるように組み合わされて膜体とし、該膜体を重ね合わせるか又は他材料と種々組み合わされるように構成したものであるが、複数の帯状膜片で構成されるため、湾曲が可能であるとともに、隙間が生じることがないものの、補強材として固体材料を使用しないため、複数の帯状膜片が非常に厚くなり、着用感が低下せざるを得ないという問題点を有している。
【0010】
さらに、上記特開平11−230696号公報に係る身体防護纏い着の場合には、60重量%以上のチタンを含んで製造された小形の防護体を使用しているため、コストが高くならざるを得ないとともに、身体防護を要する領域に防護体を面状に配列しても、ある程度湾曲が可能であり、着用感を高めることができるものの、防護体間の隙間が多くなり、防護効果が低下する一方、防護体間の隙間をなくすため、当該防護体を重ねて配置した場合には、防護体層が厚くなり、着用感が低下するという問題点を有している。
【0011】
また更に、上記特開平11−108594号公報に係る防弾チョッキの場合には、高強度繊維を多数積層し、この多数の高強度繊維に合成樹脂接着剤を含浸させて一体とした高強度繊維体を使用しているため、隙間が生じることがないものの、多数の高強度繊維に合成樹脂接着剤を含浸させて一体とした高強度繊維体 は、湾曲させることができず、着用感が低下せざるを得ないという問題点を有している。
【0012】
そこで、この発明は、上記従来技術の問題点を解決するためになされたものでり、その目的とするところは、ある程度湾曲が可能であって、体型にフィットさせることができ、着用感に優れているとともに、隙間が生じることがなく、十分な防護機能を果たすことが可能な防護用補強芯材及びこれを用いた防護用衣料を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
すなわち、請求項1に記載された発明は、互いに組み合わせることによって、平面状に隙間なく配列することが可能な補強片と、
前記補強片をその片側の面において僅かな移動を許容しつつ互いに結合する部材であって、前記補強片の接合部を隙間なく覆うように、隣接する補強片に跨って配列される結合片とを有し、
かつ、前記補強片は、1つの角部が突出するとともに、他の3つの角部が切り欠かれた正方形状に形成されているとともに、前記結合片の角部は、前記補強片の突出した角部の位置で、互いに接合されるように構成して、
前記補強片と結合片とを互いに組み合わせることにより、湾曲可能な平面形状に配列されることを特徴とする防護用補強芯材である。
【0014】
また、請求項2に記載された発明は、同一形状に形成され、互いに組み合わせることによって、平面状に隙間なく配列することが可能な合成樹脂製の補強片と、
前記補強片をその片側の面において僅かな移動を許容しつつ互いに結合する部材であって、前記補強片の接合部を隙間なく覆うように、隣接する補強片に跨って配列される合成樹脂製の結合片とを有し、
かつ、前記補強片は、1つの角部が突出するとともに、他の3つの角部が切り欠かれた正方形状に形成されているとともに、前記結合片の角部は、前記補強片の突出した角部の位置で、互いに接合されるように構成して、
前記補強片と結合片とを互いに組み合わせることにより、湾曲可能な平面形状に配列されることを特徴とする防護用補強芯材である。
【0016】
また更に、請求項3に記載された発明は、互いに組み合わせることによって、平面状に隙間なく配列することが可能な補強片と、前記補強片をその片側の面において僅かな移動を許容しつつ互いに結合する部材であって、前記補強片の接合部を隙間なく覆うよう に、隣接する補強片に跨って配列される結合片とを有し、
かつ、前記補強片は、1つの角部が突出するとともに、他の3つの角部が切り欠かれた正方形状に形成されているとともに、前記結合片の角部は、前記補強片の突出した角部の位置で、互いに接合されるように構成して、
前記補強片と結合片とを互いに組み合わせることにより、湾曲可能な平面形状に配列される防護用補強芯材と、
前記防護用補強芯材の少なくとも表面を覆う高強度布片を備えたことを特徴とする防護用衣料である。
【0017】
また、請求項4に記載された発明は、同一形状に形成され、互いに組み合わせることによって、平面状に隙間なく配列することが可能な合成樹脂製の補強片と、前記補強片をその片側の面において僅かな移動を許容しつつ互いに結合する部材であって、前記補強片の接合部を隙間なく覆うように、隣接する補強片に跨って配列される合成樹脂製の結合片とを有し、かつ、前記補強片は、1つの角部が突出するとともに、他の3つの角部が切り欠かれた正方形状に形成されているとともに、前記結合片の角部は、前記補強片の突出した角部の位置で、互いに接合されるように構成して、前記補強片と結合片とを互いに組み合わせることによ り、湾曲可能な平面形状に配列される防護用補強芯材と、
前記防護用補強芯材の少なくとも表面を覆う高強度布片を備えたことを特徴とする防護用衣料である。
【0018】
このように、上記防護用衣料30は、例えば、図12(A)に示すように、防護用補強芯材31と高強度布片32とからなる完全防護部33と、衣料形成部34とを備えるように構成される。上記高強度布片32は、図12(B)(C)に示すように、防護用補強芯材31の表面を覆うように配置される。図12(D)は、防護用衣料30の断面図を示すものである。
【0020】
上記防護用衣料を人体体表に設置するには、第1に、ベスト型衣料体であり、第2に、防護用補強芯材をより必要部位に安定的に固定化させる手段が、当該ベスト型衣料体への縫い止めであり、更に第3に、内包部材への防護用補強芯材の接着である。
【0021】
第1の固定手段となるベスト型衣料体は、図13(C)に示すように、当該防護形成素材の二枚構成を最低にし、図13(B)に示すように、防護用補強芯材の重量により4枚構成、さらに図13(A)に示すように6枚構成であっても良い。
【0022】
なお、上記防護用衣料は、着用を容易とするための防護用補強芯材の間隙は、動きやすい事イコール防護力の低下となることから、可能なら体側側部材にアールを付けることが望ましい。または、各防護用補強芯材が連結し、接する人体側面積を微量に小さくし、人体丸みに適応させることが望ましい。さらに、防護用補強芯材の自重により人体体側部から逃げることの無いようにするためには、極力、図12(C)のように、防護用補強芯材をしっかりと、且つ余裕なくサンドしなくては、自重により歪が発生する虞れがあると思われることから、ラテックス系樹脂等によりコーティングすることが望ましい。
【0023】
また、請求項5に記載された発明は、前記防護用衣料は、前身頃の中央部で2つに分割されているとともに、当該2つに分割された前身頃の合わせ部には、相対的に重なり合う段差部を設け、一方の前身頃の合わせ部には、他方の前身頃との結合位置が胴囲の周方向に沿って調節可能となるように、複数の結合部材を設けたことを特徴とする請求項3又は4に記載の防護用衣料である。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下に、この発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0025】
実施の形態1
図1(a)(b)はこの発明の実施の形態1に係る防護用衣料としての防弾チョッキの表面側及び裏面側をそれぞれ示す構成図である。
【0026】
図1において、1は警察官やガードマン等が制服の下などに着用するインナーとしての防護用衣料である防弾チョッキを示すものであり、この防弾チョッキ1は、袖なしのやや丈が長いベスト状に形成されている。上記防弾チョッキ1は、Lサイズ、Mサイズ、Sサイズなどの所望のサイズに合わせて縫製された前身頃2及び後身頃3と、当該前身頃2の内面側に配設され、人体の肩部下方から腹部までを覆う防護用部材4と、前記後身頃3の内面側に配設され、防護用部材4と両側面及び首回りを除いた両肩部において縫着された背当て布5とから構成されている。上記防弾チョッキ1の前身頃2は、左右に分割されており、これら左右の前身頃2a、2bは、ファスナー6によって開閉可能となっているとともに、左右の前身頃2a、2bにそれぞれ配設された防護用部材4a、4bは、左の前身頃2aの中央部4a’、4b’で互いに重なり、ファスナー6の部分に防護用部材4a、4bの隙間が生じないように構成されている。これら左右の前身頃2a、2bにそれぞれ配設された防護用部材4a、4bは、それぞれ前身頃2a、2bに一体的に縫着されていても勿論よいが、マジックテープ(登録商標)等によって着脱自在に構成してもよい。上記前身頃2及び後身頃3は、任意の素材によって形成可能であるが、防弾チョッキ1としての機能を考慮すると、これら前身頃2及び後身頃3自体も、高強度の繊維で形成するのが望ましい。
【0027】
上記防護用部材4a、4bは、図2に示すように、大別して、防護用補強芯材7と、当該防護用補強芯材7の表裏両面を覆う高強度布片を含む複数枚の布片8〜15とから構成されている。
【0028】
ところで、上記防護用芯材は、同一形状に形成され、互いに組み合わせることによって、平面状に隙間なく配列することが可能な合成樹脂製の補強片と、前記補強片をその片側の面において僅かな移動を許容しつつ互いに結合する部材であって、前記補強片の接合部を隙間なく覆うように、隣接する補強片に跨って配列される合成樹脂製の結合片とを有し、前記補強片と結合片とを互いに組み合わせることにより、湾曲可能な平面形状に配列されるように構成されている。
【0029】
すなわち、上記防護用芯材6は、図3(a)に示すように、平面略正方形の同一形状に形成された合成樹脂製の補強片16を多数枚備えており、これらの補強片16は、互いに組み合わせることによって、図4に示すように、平面状に隙間なく配列することが可能となっている。また、上記補強片16は、銃弾等が貫通しないように、十分な強度を有する合成樹脂によって形成され、当該合成樹脂材料としては、ポリカーボネートやナイロンなどが用いられる。さらに、上記補強片16は、その厚さや大きさが任意に設定可能であることは勿論であるが、例えば、図3(a)に示すように、例えば、30mm×30mmの略正方形状で厚さが3mmに形成され、3つの角部16a、16b、16cが45度に切り欠かれているとともに、残りの1つの角部16dが切り欠かれた角部に対応して斜め45度に傾斜した正方形状に形成されている。この正方形状に形成された角部16dは、図4に示すように、補強片16を互いに組み合わせることによって、平面状に隙間なく配列した際に、周囲の3つの補強片16の角部16a、16b、16cによって形成される正方形状の隙間17に、ほぼ隙間なく嵌合される大きさに設定されている。そして、上記補強片16は、図4に示すように、多数枚の補強片16を同じ向きに配列することによって、隣接する辺が互いに接触乃至近接するとともに、3つの補強片16の切り欠かれた角部16a、16b、16cによって囲まれた部分17に、正方形状に突出した角部15dを嵌合することにより、平面状に隙間なく配列することが可能となっている。
【0030】
また、上記補強片16の裏面側は、その中央部16eが13.5mm×13.5mmの正方形状で厚さが3mmに高く突出しており、次に述べる結合片19と組み合わせることによって、全体的に厚さが3mmの2倍の6mmの防護用芯材6を構成するようになっている。この補強片16の裏面側には、図3(a)に示すように、正方形状に形成された中央部16eの外周に、結合片19を係合するためのスナップフィット用の係合突起18が、2つずつ各辺に沿って設けられている。この補強片16の各辺に設けられた係合突起18は、図5に示すように、互いに外側を向くように鉤状に突出した係合部18aを有している。なお、上記係合突起18の高さは、補強片16の中央部16eの厚さである3mmより低く設定されており、当該係合突起18に結合片19を係合した際に、係合突起18が補強片16の中央部16eよりも突出しないように設定されている。
【0031】
一方、上記結合片19は、図3(b)に示すように、その平面形状が、長方形の長手方向の両端部を、長手方向の両端部19a、19bに位置する頂角が90度をなす二等辺三角形状に突出させた六角形状に形成されている。この結合片19は、補強片16と同様に、銃弾等が貫通しないように、十分な強度を持った合成樹脂によって形成され、当該合成樹脂材料としては、ポリカーボネートやナイロンなどが用いられる。上記結合片19は、図3(b)に示すように、例えば、長さが28mm、幅が15mmの六角形状で厚さが3mmに形成され、長手方向の両端部19a、19bの斜辺19c、19dは、それぞれ45度に傾斜するように構成されている。また、上記結合片19には、補強片16を互いに結合するためのスナップフィット用の係合孔20が、互いに平行に形成された長辺19eに沿って、それぞれ2つずつ設けられている。この結合片19の長辺19eに沿って2つずつ設けられた係合孔20は、図6に示すように、補強片16の係合突起18を挿通する小さな矩形状に形成されているとともに、当該係合孔20の長手方向の外側には、係合突起18の係合部18aが係止される薄肉に形成された係止部20aが設けられている。また、上記係合孔20の間隔L1は、係合突起18の間隔L2よりも若干小さく設定されており、当該係合孔20に係合突起18を係合する際に、係合突起18の係合部18aがわずかに弾性変形して係合 し、これら結合片19と補強片16との結合状態が容易に離脱することがないように構成されている。さらに、上記係合孔20は、薄肉に形成された係止部20aに、補強片16の係合突起18の係合部18aが係合することによって、結合片19の長手方向に沿った移動を略阻止しつつ、当該係合孔20の幅が、係合突起18の厚さよりも若干広く設定されており、結合片19の長手方向Aと直交する方向Bに沿って若干移動自在となるように構成されている。
【0032】
そして、上記補強片16と結合片19とからなる補強用芯材6は、図7に示すように、多数枚の補強片16を同じ向きに配列することによって、隣接する辺が互いに接触するとともに、3つの補強片16の角部16a、16b、16cによって囲まれた部分に、正方形状の角部16dが嵌合することにより、多数の補強片16を平面状に隙間なく配列した状態で、当該補強片16の裏面側に突出された係合突起18を介して、隣接する補強片16を結合片19によって互いに結合することにより、補強片16の僅かな移動を許容しつつ、当該補強片16の接合部を結合片19によって隙間なく覆うことにより、湾曲可能な平面形状に配列されるように構成されている。また、上記結合片19の二等辺三角形状に形成された端部19a、19bは、図7に示すように、補強片16の正方形状に形成された角部16dの位置で合わさるように構成されているので、補強片16と結合片19とで構成される補強用芯材6には、その表面に直交する方向の隙間が可能な限り形成されないようになっている。
【0033】
つまり、上記補強片16を単に正方形状に形成した場合には、当該補強片16が合わさる角部と、結合片19の二等辺三角形状に形成された端部とが合わさる角部とが一致し、当該角部に形成される隙間が、補強用芯材6の表面に直交する方向に貫通してしまい、銃弾等が貫通しやすくなってしまう。これに対して、上記結合片19の二等辺三角形状に形成された端部19a、19bが、補強片16の正方形状に形成された角部16dの位置で合わさるように構成することによ り、当該角部19a、19bに形成される隙間が、補強用芯材6の表面に直交する方向に貫通することがなく、銃弾等が貫通するのを防止可能となっている。
【0034】
また、上記補強芯材7が湾曲可能な理由は、次の通りである。結合片19によって互いに結合された補強片16は、上述したように、当該補強片16の係合突起18と、結合片19の係合孔20とが係合することによって、結合片19の長手方向に沿った移動が阻止され、かつ、結合片19の幅方向に沿った移動が、若干許容されている。そのため、1枚の補強片16に着目すれば、当該補強片16の縦方向及び横方向にも若干の移動が許容されることになり、移動が許容される範囲内で一定の曲率半径をもって略球形状に湾曲することが可能となっている。なお、上記補強芯材7は、湾曲しない状態にあっては、当然、平面状に配列されている。また、上記防護用補強芯材7は、互いに結合する補強片16と結合片19の数や位置を変更することにより、その大きさが形状を任意に変更することが可能となっている。
【0035】
なお、上記防護用補強芯材7は、図14乃至図16に示すように、その側面を傾斜させて設けるように構成しても良い。
【0036】
さらに、上記防護用補強芯材7の少なくとも表面には、当該補強芯材7の表面を覆う高強度布片を含む複数枚の布片8〜15を備えるように構成されている。
【0037】
この実施の形態では、図10に示すように、防護用補強芯材7の表面側に、ケプラー(登録商標)等の高強度繊維からなる高強度布片8と、布片9と、ニット材料等からなる厚手の緩衝用の布片10と、防護用部材4a、4bの表地を構成する薄手の布片11とが、積層された状態で配置されている。また、上記防護用補強芯材7の裏面側には、防護用部材4a、4bの表地を構成する素材と同一素材等からなる薄手の2枚の布片12、13と、ニット材料等からなる厚手の緩衝用の布片14と、防護用部材の表地と同一素材の裏地を構成する薄手の布片15とが、積層された状態で配置されている。
【0038】
上記防弾チョッキ1は、図17に示すように、防護用衣料としての大前提として、全パーツそのものが防護を目的とする物でなくてはならない。よって、現 在、最も繊維体としてこの能力(高強度布片としての機能)に優れたアラミド繊維をベースとするのが望ましい。この防護用衣料の第一層(外衣側)11の役割は、▲1▼当該衣料としての基本体をなす(衣料としての形態、重量に対する非変形性等)と同時に、▲2▼表地との接触性(すべりがある等)且つその上に当該衣料の外皮的役割(より緻密性と且つ強度)が求められる。その意味で編み地より組織が堅固な織地が良い。上記第1層11としては、例えば、表着とのすべり、第1防護層で刃物レベルを防護するため、高密度の平織地が用いられる。また、第2層10は、衝撃吸収を最大の役割とし、極力綿状で侵入体に絡み抵抗を与え且つ衝撃を分散させる厚みが要求される。その意味では、不規則的に編成されたファイバーフィルが適する。上記第2層10しては、例えば、弾丸の力を吸収、弾丸に絡みやすい綿状又はフェルト地が用いられる。
【0039】
さらに、第3層9は、第2層の衝撃吸収体の筋肉質的役割を負い、少なくとも刃物による殺傷行為は、この段階で完全に食い止める。第4層8は、更なる防護層としての内肉的役割を負う。そのためには、第1層に準ずる緻密性と皮膚としての強度が求められることから、第1層と同じ織組織を採用することが好まし い。第5〜第6層16,19は、当該発明の最も中心とする最終的弾丸を捕獲する層である。
【0040】
以後、内面を構成する第7層12、第8層13は、第5〜第6層16,19により最悪露出する弾丸を止める最終防護層と言えると同時に、当該防護用部材に接する第4層並びに第7層は、当該防護用部材を保持する役割を担うものであ る。したがって当該防護用部材の重量によって変形しないことが望ましい。
【0041】
また、第9層14は、総合的衝撃吸収層であり、弾性を高めるためには、100%アラミド繊維でなくとも良く、防護用部材が受けた衝撃を吸収する第2層に準ずるファイバーフィルが望ましい。最後に、第10層15は、第1層の当該衣料としての基本条件を持つことから、100%アラミド繊維でなくとも良いが、織組織が好ましい。上記第10層15としては、例えば、最終安全層並びに製品としての保形性、高密度の平織地が望ましい。
【0042】
このように、上記防護用補強芯材7は、図2及び図10に示すように、高強度布片8と、防護用部材の表地と同一素材の裏地を構成する薄手の布片12との間に、補強片16の表面側が、防護用部材4a、4bの表面側に位置するように挿入されるように配置されている。上記防護用部材4a、4bを構成する部材のうち、防護用補強芯材7が高強度布片8と布片12との間に、単に挿入されているが、当該防護用補強芯材7は,合成樹脂製であって軽量であるため、その移動等による着用感の低下は問題とならない。また、上記防護用補強芯材7の外周縁 は、防護用部材4a、4bの表地と裏地を構成する薄手の布片11、15とを互いに縫着して、当該防護用補強芯材7の不本意な移動を防止するように構成しても良いことは勿論である。
【0043】
なお、上記防護用部材4a、4bは、防護用補強芯材7を挿入せずに、ケプラー(登録商標)等の高強度繊維からなる高強度布片8と、布片9と、ニット材料等からなる厚手の緩衝用の布片10と、防護用部材の表地を構成する薄手の布片11と、防護用部材の表地を構成する素材と同一素材の薄手の2枚の布片12、13と、ニット材料等からなる厚手の緩衝用の布片14と、防護用部材の表地と同一素材の裏地を構成する薄手の布片15とから構成することにより、防刃用衣料として使用することも可能となっている。
【0044】
また、上記防弾チョッキ1は、図11及び図18に示すように、前身頃2の心臓に対応した位置に、ポケット21が設けられており、このポケット21に防護用補強芯材7を挿入することによって、人体の心臓に対応した位置には、防護用補強芯材7を二重に配設し、銃弾等から人体を防護する機能をより一層高めるように構成してもよい。ここで、上記ポケット21は、人体の心臓に対応した位置を中央部に掛けて広く覆うように設けるのが望ましい。
【0045】
以上の構成において、この実施の形態に係る防弾チョッキは、次のようにし て、ある程度湾曲が可能であって、体型にフィットさせることができ、着用感に優れているとともに、隙間が生じることがなく、十分な防護機能を果たすことが可能となっている。
【0046】
すなわち、この実施の形態に係る防弾チョッキ1は、図1及び図2に示すように、その防護用部材4a、4bが、防護用補強芯材7と、当該防護用補強芯材7の表裏両面を覆う高強度布片を含む複数枚の布片8〜15とから構成されてお り、防護用補強芯材7は、合成樹脂製の補強片16と結合片19を互いに組み合わせることによって構成されている。そのため、上記防護用部材4a、4bは、その厚さを6mm程度に薄く形成することができるとともに、軽量化が可能となっている。
【0047】
また、上記防護用部材4a、4bは、同一形状に形成され、互いに組み合わせることによって、平面状に隙間なく配列することが可能な合成樹脂製の補強片16と、前記補強片16をその片側の面において僅かな移動を許容しつつ互いに結合する部材であって、前記補強片16の接合部を隙間なく覆うように、隣接する補強片16に跨って配列される合成樹脂製の結合片19とを有し、前記補強片16と結合片19とを互いに組み合わせることにより、湾曲可能な平面形状に配列されているので、当該防護用補強芯材4a、4bは、補強片16と結合片19とから二重に構成されているとともに、補強片16の接合部に隙間が生じることがなく、銃弾等に対して十分な防護効果を発揮することができる。さらに、上記防護用部材4a、4bは、湾曲可能となっているので、人体の胸部や脇部に応じて適度に湾曲してフィットするため、着用感に優れたものとなっている。特に、男性以外に女性が着用した場合でも、防護用部材4a、4bが湾曲可能となっているので、女性のバストなどに応じて湾曲してフィットするため、女性に対しても着用感に優れたものとなっている。
【0048】
また、上記防弾チョッキ1は、図2に示すように、その防護用部材4a、4bが、防護用補強芯材7と、当該防護用補強芯材7の表裏両面を覆う高強度布片を含む複数枚の布片8〜15とから構成されているので、高強度布片によって、刃物などに対して十分な強度を有しているとともに、銃弾等に対して緩衝効果を発揮することができる。
【0049】
実施の形態2
図19はこの発明の実施の形態2を示すものであり、前記実施の形態1と同一の部分には同一の符号を付して説明すると、この実施の形態2では、前身頃の合わせ部の防御性を高めるとともに、体型の異なる着用者等へ対応可能とするた め、調節機能を付加するように構成されている。
【0050】
すなわち、この実施の形態2に係る防弾チョッキ1は、図19に示すように、前身頃2a及び前身頃2bの合わせ部に位置する補強用芯材7のうち、内側に位置する前身頃2bの補強用芯材7の合わせ部側の端部が、表面側の補強片16が縦に一列だけ外されており、段差が形成されるように構成されている。また、上記補強用芯材7の合わせ部に残された裏面側の結合片19の表面側は、他の部分と同様に、図10に示すように、ケプラー(登録商標)等の高強度繊維からなる高強度布片8と、布片9と、ニット材料等からなる厚手の緩衝用の布片10と、防護用部材4a、4bの表地を構成する薄手の布片11とが、積層された状態で配置されている。その結果、上記防弾チョッキ1の内側に位置する前身頃2bの合わせ側の端部には、合わせ部側が低くなった段差部40が形成されている。
【0051】
一方、上記防弾チョッキ1の外側に位置する前身頃2aは、図19に示すように、補強用芯材6のうち、内側に位置する補強用芯材7の合わせ部側の端部が、裏面側の結合片19が縦に一列だけ外されており、段差が形成されるように構成されている。また、上記補強用芯材7の合わせ部に残された表面側の補強片16の裏面側は、他の部分と同様に、図11に示すように、防護用部材4a、4bの表地を構成する素材と同一素材等からなる薄手の2枚の布片12、13と、ニット材料等からなる厚手の緩衝用の布片14と、防護用部材の表地と同一素材の裏地を構成する薄手の布片15とが、積層された状態で配置されている。その結 果、上記防弾チョッキ1の内側に位置する前身頃2aの合わせ側の端部には、合わせ部側が高くなった(厚さが薄くなった)段差部41が形成されている。
【0052】
さらに、上記防弾チョッキ1の内側に位置する前身頃2bの表面側には、図20に示すように、段差部40の上段部の端縁に、他方の前身頃2aと結合するための第1のファスナー42が、縦方向に沿って縫着されているとともに、当該段差部40の上段部の端縁から所定の距離だけ離れた外側の位置に、他方の前身頃2aと結合するための第2のファスナー43が縦方向に沿って縫着されている。
【0053】
また、上記防弾チョッキ1の外側に位置する前身頃2aの表面側には、図19に示すように、段差部41の上段部の内側端縁に、他方の前身頃2bと結合するためのファスナー44が、縦方向に沿って縫着されている。なお、図19中、45は、ファスナー44の表面側を覆うように、他方の前身頃2bに伸びた被覆片を示している。
【0054】
以上の構成において、この実施の形態2に係る防弾チョッキ1では、次のようにして、前身頃の合わせ部の防御性を高めるとともに、体型の異なる着用者等へ対応可能とするため、調節機能を付加することが可能となっている。
【0055】
すなわち、この実施の形態2に係る防弾チョッキ1では、図20に示すよう に、当該防弾チョッキ1の全面の開放部が合わせ方式となっており、しかも、胸囲の大きさに対する調節能力を持たせるようになっている。胸囲の小さな着用者が防弾チョッキ1を着用する場合には、図19(a)に示すように、一方の前身頃2aのファスナー44と、他方の前身頃2aの第2のファスナー43とを結合することにより、胸囲の小さな着用者が防弾チョッキ1を着用する場合であっても、自己の胸囲に適合した状態で、防弾チョッキ1を着用することができ、当該防弾チョッキ1の胸囲が大きすぎて、体との間に隙間が生じ、体を動かした際に防弾チョッキ1がずれてしまい、運動性が低下するのを防止することができる。
【0056】
しかも、胸囲の小さな着用者が防弾チョッキ1を着用した場合でも、図19 (a)に示すように、前身頃2a、2bの合わせ部は、一方の前身頃2a側の補強用芯材7の補強片16と結合片19、及びこれらを被覆する高強度布片8と、布片9と、ニット材料等からなる厚手の緩衝用の布片10と、防護用部材4a、4bの表地を構成する薄手の布片11等、更には、他方の前身頃2b側の補強用芯材6の補強片16と結合片19、及びこれらを被覆する高強度布片8と、布片9と、ニット材料等からなる厚手の緩衝用の布片10と、防護用部材4a、4bの表地を構成する薄手の布片11等によって防護されているため、前身頃2a、2bの合わせ部が刃物や拳銃等の武器によって攻撃された場合であっても、確実に防護することが可能となる。
【0057】
さらに、上記前身頃2a、2bの合わせ部には、図19(a)に示すように、それぞれ段差部が設けられており、胸囲の小さな着用者が防弾チョッキ1を着用する場合には、前身頃2a、2bの段差部40、41どうしが重なるため、前身頃2a、2bそのものを重ねた場合のように、不必要に前身頃2a、2bの合わせ部の厚さが厚くなることがないため、着用感を損ねることがない。
【0058】
一方、胸囲の大きな着用者が防弾チョッキ1を着用する場合には、図19 (b)に示すように、一方の前身頃2aのファスナー44と、他方の前身頃2bの第1のファスナー42とを結合することにより、胸囲の小さな着用者が防弾チョッキ1を着用する場合であっても、自己の胸囲に適合した状態で、防弾チョッキ1を着用することができ、当該防弾チョッキ1の胸囲が小さすぎて、胸や胴部を圧迫し、運動性が低下したり、体に過剰な負担を掛けるのを防止することができる。
【0059】
しかも、胸囲の大きな着用者が防弾チョッキ1を着用した場合でも、図19 (b)に示すように、前身頃2a、2bの合わせ部は、一方の前身頃2a側の補強用芯材6の結合片19、及びこれらを被覆する高強度布片8と、布片9と、ニット材料等からなる厚手の緩衝用の布片10と、防護用部材4a、4bの表地を構成する薄手の布片11等、更には、他方の前身頃2b側の補強用芯材6の補強片16、及びこれらを被覆する高強度布片8と、布片9と、ニット材料等からなる厚手の緩衝用の布片10と、防護用部材4a、4bの表地を構成する薄手の布片11等によって防護されているため、前身頃2a、2bの合わせ部が刃物や拳銃等の武器によって攻撃された場合であっても、確実に防護することが可能となる。
【0060】
さらに、上記前身頃2a、2bの合わせ部には、図19(b)に示すように、それぞれ段差部40、41が設けられており、胸囲の大きな着用者が防弾チョッキ1を着用する場合には、前身頃2a、2bの段差部40、41どうしが重なるため、前身頃2a、2bそのものを重ねた場合のように、不必要に前身頃2a、2bの合わせ部の厚さが厚くなることがないため、着用感を損ねることがない。
【0061】
その他の構成及び作用は、前記実施の形態1と同様であるので、その説明を省略する。
【0062】
実施の形態3
図21はこの発明の実施の形態3を示すものであり、前記実施の形態1と同一の部分には同一の符号を付して説明すると、この実施の形態3では、急所となる心臓部への防御性を一段を高めるように構成されている。
【0063】
すなわち、この実施の形態3に係る防弾チョッキ1は、図21に示すように、前身頃2bの心臓部に対応する位置と同様に、後身頃3の心臓部に対応する位置に、ポケット51が設けられており、当該ポケット51には、防護用補強芯材7を着脱自在に挿入することによって、背面からの防護性をも一段と高めるように構成されている。
【0064】
このように、人体の心臓に対応した位置には、背面側においても、防護用補強芯材7を二重に配設し、銃弾等から人体を防護する機能をより一層高めるようになっている。
【0065】
なお、上記防護用補強芯材7は、着脱自在となっており、背面からの攻撃を受ける可能性がない場合には、ポケット51から取り外して、運動性能を高めることが可能となっている。
【0066】
その他の構成及び作用は、前記実施の形態1と同様であるので、その説明を省略する。
【0067】
【発明の効果】
以上述べたように、この発明によれば、ある程度湾曲が可能であって、体型にフィットさせることができ、着用感に優れているとともに、隙間が生じることがなく、十分な防護機能を果たすことが可能な防護用補強芯材及びこれを用いた防護用衣料を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1(a)(b)はこの発明の実施の形態1に係る防護用衣料としての防弾チョッキの表面側及び裏面側をそれぞれ示す構成図である。
【図2】 図2はこの発明の実施の形態1に係る防護用衣料としての防弾チョッキの防護用部材を示す概略断面図である。
【図3】 図3(a)(b)は補強片と結合片をそれぞれ示す構成図である。
【図4】 図4は補強片を隙間なく配列した状態を示す平面図である。
【図5】 図5は補強片に設けられる係合突起を示す断面図である。
【図6】 図6は結合片に設けられる係合孔を示す断面図である。
【図7】 図7は補強片と結合片を隙間なく配列した状態を示す平面図であ る。
【図8】 図8は補強片を示す外観斜視図である。
【図9】 図9は結合片を示す外観斜視図である。
【図10】 図10は防護用部材の断面構成を示す一部破断の斜視図である。
【図11】 図11はこの発明の実施の形態1に係る防護用衣料としての防弾チョッキの他の例を示す概略断面図である。
【図12】 図12はこの発明に係る防護用衣料としての防弾チョッキを示す模式図である。
【図13】 図13はこの発明に係る防護用衣料としての防弾チョッキを示す模式図である。
【図14】 図14は補強片に設けられる係合突起を示す断面図である。
【図15】 図15は結合片に設けられる係合孔を示す断面図である。
【図16】 図16は補強片を配列した状態を示す断面図である。
【図17】 図17は防護用部材の断面構成を示す一部破断の斜視図である。
【図18】 図18はこの発明の実施の形態1に係る防護用衣料としての防弾チョッキの他の例を示す概略断面図である。
【図19】 図19はこの発明の実施の形態2に係る防護用衣料としての防弾チョッキを示す概略断面図である。
【図20】 図20はこの発明の実施の形態2に係る防護用衣料としての防弾チョッキを示す概略断面図である。
【図21】 図21はこの発明の実施の形態3に係る防護用衣料としての防弾チョッキを示す概略断面図である。
【符号の説明】
1:防弾チョッキ(防護用衣料)、2:前身頃、3:後身頃、4a、4b:防護用部材、7:防護用補強芯材、8〜15:高強度布片を含む複数枚の布片、16:補強片、19:結合片。

Claims (5)

  1. 互いに組み合わせることによって、平面状に隙間なく配列することが可能な補強片と、
    前記補強片をその片側の面において僅かな移動を許容しつつ互いに結合する部材であって、前記補強片の接合部を隙間なく覆うように、隣接する補強片に跨って配列される結合片とを有し、
    かつ、前記補強片は、1つの角部が突出するとともに、他の3つの角部が切り欠かれた正方形状に形成されているとともに、前記結合片の角部は、前記補強片の突出した角部の位置で、互いに接合されるように構成して、
    前記補強片と結合片とを互いに組み合わせることにより、湾曲可能な平面形状に配列されることを特徴とする防護用補強芯材。
  2. 同一形状に形成され、互いに組み合わせることによって、平面状に隙間なく配列することが可能な合成樹脂製の補強片と、
    前記補強片をその片側の面において僅かな移動を許容しつつ互いに結合する部材であって、前記補強片の接合部を隙間なく覆うように、隣接する補強片に跨って配列される合成樹脂製の結合片とを有し、
    かつ、前記補強片は、1つの角部が突出するとともに、他の3つの角部が切り欠かれた正方形状に形成されているとともに、前記結合片の角部は、前記補強片の突出した角部の位置で、互いに接合されるように構成して、
    前記補強片と結合片とを互いに組み合わせることにより、湾曲可能な平面形状に配列されることを特徴とする防護用補強芯材。
  3. 互いに組み合わせることによって、平面状に隙間なく配列することが可能な補強片と、前記補強片をその片側の面において僅かな移動を許容しつつ互いに結合する部材であって、前記補強片の接合部を隙間なく覆うよう に、隣接する補強片に跨って配列される結合片とを有し、
    かつ、前記補強片は、1つの角部が突出するとともに、他の3つの角部が切り欠かれた正方形状に形成されているとともに、前記結合片の角部は、前記補強片の突出した角部の位置で、互いに接合されるように構成して、
    前記補強片と結合片とを互いに組み合わせることにより、湾曲可能な平面形状に配列される防護用補強芯材と、
    前記防護用補強芯材の少なくとも表面を覆う高強度布片を備えたことを特徴とする防護用衣料。
  4. 同一形状に形成され、互いに組み合わせることによって、平面状に隙間なく配列することが可能な合成樹脂製の補強片と、前記補強片をその片側の面において僅かな移動を許容しつつ互いに結合する部材であって、前記補強片の接合部を隙間なく覆うように、隣接する補強片に跨って配列される合成樹脂製の結合片とを有し、かつ、前記補強片は、1つの角部が突出するとともに、他の3つの角部が切り欠かれた正方形状に形成されているとともに、前記結合片の角部は、前記補強片の突出した角部の位置で、互いに接合されるように構成して、前記補強片と結合片とを互いに組み合わせることによ り、湾曲可能な平面形状に配列される防護用補強芯材と、
    前記防護用補強芯材の少なくとも表面を覆う高強度布片を備えたことを特徴とする防護用衣料。
  5. 前記防護用衣料は、前身頃の中央部で2つに分割されているとともに、当該2つに分割された前身頃の合わせ部には、相対的に重なり合う段差部を設け、一方の前身頃の合わせ部には、他方の前身頃との結合位置が胴囲の周方向に沿って調節可能となるように、複数の結合部材を設けたことを特徴とする請求項3又は4に記載の防護用衣料。
JP2003122334A 2002-04-26 2003-04-25 防護用補強芯材及びこれを用いた防護用衣料 Expired - Fee Related JP3932333B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003122334A JP3932333B2 (ja) 2002-04-26 2003-04-25 防護用補強芯材及びこれを用いた防護用衣料

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002127152 2002-04-26
JP2003122334A JP3932333B2 (ja) 2002-04-26 2003-04-25 防護用補強芯材及びこれを用いた防護用衣料

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2004003834A JP2004003834A (ja) 2004-01-08
JP3932333B2 true JP3932333B2 (ja) 2007-06-20

Family

ID=30447554

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003122334A Expired - Fee Related JP3932333B2 (ja) 2002-04-26 2003-04-25 防護用補強芯材及びこれを用いた防護用衣料

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3932333B2 (ja)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4857656B2 (ja) * 2005-08-23 2012-01-18 東レ株式会社 耐弾防御衣料
JP5117323B2 (ja) * 2008-08-27 2013-01-16 本田技研工業株式会社 胸部プロテクタ
JP5392650B2 (ja) * 2009-09-01 2014-01-22 株式会社ポータ工業 防刃防御部材、防刃片の連結構造及び防護衣
WO2014162961A1 (ja) * 2013-04-05 2014-10-09 株式会社トーヨ 多層構造体、多層構造体ユニット及びこれらを用いた防護衣
ITVR20130136A1 (it) * 2013-06-12 2014-12-13 Dainese Spa Dispositivo di protezione personale.
CN109974524B (zh) * 2019-03-13 2024-02-27 苏州高甲防护科技有限公司 一种轻量化防刺护体结构
CN110057246B (zh) * 2019-05-06 2024-05-07 苏州高甲防护科技有限公司 一种插槽式高安全性的防刺面料结构

Also Published As

Publication number Publication date
JP2004003834A (ja) 2004-01-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5943694A (en) Specially shaped multilayer armor
US10094640B2 (en) Unobtrusive high-end ready to wear body armor garment
US6233737B1 (en) Concealable ballistic vest
US9513089B2 (en) Unobtrusive high-end ready to wear concealable body armor
AU2010224243B2 (en) Personal ballistic protection
KR200492013Y1 (ko) 원피스형 방탄복
US20120174275A1 (en) Female armor system
US9823050B2 (en) Integrated body armor garment
JP3932333B2 (ja) 防護用補強芯材及びこれを用いた防護用衣料
EP3564616B1 (en) Female protective vest
JP4511718B2 (ja) 特別に賦形された多層の防護服
KR102209836B1 (ko) 컴뱃 셔츠
GB2342278A (en) Protective Garment
US11884047B1 (en) Impact absorbing composite material and methods of fabricating the same
JPH11230696A (ja) 身体防護纏い着
WO2014186042A2 (en) Unobtrusive high-end ready to wear concealable body armor
US20160040964A1 (en) Composite fabric assembly
CN212253845U (zh) 防弹衣
RU2086891C1 (ru) Защитная одежда
KR19990062379A (ko) 신체방호복
MXPA00000502A (en) Specially shaped multilayer armour

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040121

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060405

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060411

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060612

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20070116

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20070215

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20070215

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20070216

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110330

Year of fee payment: 4

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees