JP2002528203A - 傷付き易い衣料を洗濯機で洗濯するための方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 傷付き易い衣料又はドライクリーニングのみの衣料を従来の家庭用洗濯機で洗濯するための製品及び方法を提供する。 【解決手段】 本方法は、傷付き易い衣料をクリーニングするための商業的水洗いプロセスの家庭版を提供する。製品は、液体クリーニング組成物、洗濯予備処理組成物、洗濯予備処理剤アプリケータ、濯ぎサイクル調整剤を分配するための装置、及び洗濯中に衣料を収容する可撓性ラップ容器を含む。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】 本願は、１９９８年１０月２４日に出願された米国仮特許出願第６０／１０５
，５３９号のベネフィットを主張する。

【０００２】

【発明の属する技術分野】

本発明は、傷付き易い又はドライクリーニングのみの衣料を従来の家庭用洗濯
機で洗濯するための製品及びプロセスに関する。

【０００３】

【従来の技術】

定義すると、「ドライクリーニング」という用語は、非水性溶剤を使用してテ
キスタイルをクリーニングするためのプロセスを説明するために使用される。ド
ライクリーニングは、最初に１８６０年代にイギリスで記録された、溶剤クリー
ニングを用いる古い技術である。代表的には、ドライクリーニングプロセスは、
水性洗濯浴では縮んでしまう羊毛や絹等の傷付き易い布について、又は水を用い
た洗濯にはそぐわない程高価であるか或いは傷付き易いと判断される衣料につい
て使用された。このような衣料には、通常は、衣料が「ドライクリーニングのみ
」であるということを明らかにするタグが取り付けられているか或いは適切な洗
濯を行う上での何等かの他の警告が設けられている。ここ５０年間に亘って最も
広く使用されてきた、商業的ドライクリーニングで選択された非水性溶剤は、ペ
ルクロロエチレンである。

【０００４】 ペルクロロエチレンはこれに代わる非水性溶剤よりも優れているけれども、こ
れには幾つかの欠点がある。特に、ペルクロロエチレンは、米国環境保護局によ
り、危険な空気汚染物質であると確認されており、労働者の間で神経系疾患及び
腎臓疾患を引き起こしてきた。環境保護局は、１９９５年にペルクロロエチレン
を「発癌性物質の疑いがある」と分類した。ペルクロロエチレンの潜在的発癌性
は、産業労働者やペルクロロエチレンを使用してドライクリーニングプロセスを
行う者だけにとどまらず、ニューヨークで最近実施されたドライクリーニング業
従事者についての研究によれば、これらの洗濯人の多くが衣料のクリーニングを
行うのに大量のペルクロロエチレンを使用し、ドライクリーニングしたばかりの
衣料を着用する顧客が癌の危険の僅かな増大を被るのに十分なペルクロロエチレ
ンを吸入するということがわかった。ペルクロロエチレンが危険な性質を持って
いるため、ペルクロロエチレンを使用するドライクリーニングプロセスは、商業
的工場で行われなければならない。これのため、不便であり且つ費用がかかるば
かりでなく、傷付き易く高価な衣料に、品質及び衣料に対する注意が不十分なド
ライクリーニングプロセスが行なわれることがある。自分の衣料をドライクリー
ニング業者に持っていく多くの消費者は、衣料が大きく縮んだり、脱色したり、
裂けてしまったりして損傷したということを報告している。商業的ドライクリー
ニング工場でのペルクロロエチレンの使用は、衣料に「化学」臭を残しがちであ
り、これにより消費者は不満を感じる。

【０００５】 更に、溶剤を使用するドライクリーニングプロセスは、油汚れやしみを除去す
る上で非常に効果的であるが、土汚れ等の粒子や多くの果汁飲料や炭酸飲料に一
般的に含まれる砂糖等の水溶性のしみを除去する上では適しておらず、蛋白質の
汚れを除去するためには特別の処理条件を必要とする。

【０００６】 上述のように、しみ及び汚れの様々な条件について優れたクリーニング高価を
提供し、傷付き易い又はクリーニングのみの衣料に「フレッシュ」で「清浄な」
匂いを与え、危険な又は有害な化学物質を使用しない方法又はプロセスがずっと
必要とされてきている。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】

従って、本発明の目的は、無毒で危険のない化学物質を使用して様々な種類の
汚れ及びしみについて優れたクリーニング効果を提供する、傷付き易い又はクリ
ーニングのみの衣料をクリーニングするための方法を提供することである。更に
、このような方法及びプロセスは、比較的便利であり且つ安価でなければならず
、衣料を損なうことがなく、商業的ドライクリーニングでもたらされる場合があ
るいやな「化学」臭がない。

【０００８】 理想的には、洗剤成分を使用して、従来のドライクリーニングよりも水を用い
た洗濯プロセスに近い作動条件で、粒状物や蛋白質のしみ並びに油性の汚れ及び
しみを布から除去する。このような水を用いた洗濯プロセスは、更に、ペルクロ
ロエチレン又は他の非水性溶剤を使用した場合に多くみられる「化学」臭でなく
、一貫して「フレッシュな」又は「きれいな」匂いを与える。

【０００９】 おそらくは最も広く使われている、水を用いた洗濯プロセスは、消費者が従来
の家庭用洗濯機内の水性洗濯用洗剤溶液に衣料を浸漬するときに行われる。この
ようなプロセスは、汚れ除去性及び全体としての衣料クリーニングの両方につい
て優れた性能を提供し、危険な又は有毒な化学物質を使用することなく実行でき
ることが示されてきた。更に、水を用いた洗濯プロセスを従来の洗濯機で使用す
ることは、実際上ほぼ全ての洗濯方法よりもかなり便利であり且つ安価である。

【００１０】 それにも拘わらず、このようなプロセスは、羊毛製衣料等の様々な傷付き易い
又はクリーニングのみの衣料に適用した場合、受け入れ難い結果をもたらす場合
がある。羊毛は、一連の「スケール」によって互いに相互係止した繊維でできて
いる。一般的には、これらの互いに相互係止したスケールは、互いを越えて移動
できず、そのため、羊毛はテキスタイルが比較的強い。しかしながら、羊毛が濡
れたり水分を含んだりした場合には、水が潤滑作用を提供し、これによって、ス
ケールが互いを越えて優先的方向に移動してしまう。これは、十分な力がその方
向に加わっている場合に起こる。このような力は、洗濯機によって及ぼされる攪
拌により加えられる。繊維がこの優先的方向に移動すると、羊毛製衣料は縮んで
しまう。この縮みは元に戻すことができない。これは、「スケール」が互いを越
えて優先的方向にしか移動できないためである。縮みを元に戻すため、繊維を優
先的方向と反対方向に移動するのに十分な力を加えることはできない。かくして
、羊毛製衣料を水を用いた洗濯プロセスから取り出すときに縮みが生じ、不可逆
的損傷が及ぼされる。同様に、レーヨンは、水で飽和させると極めて弱くなり、
弱くなった後に水を用いた代表的な洗濯プロセスで及ぼされる攪拌や擦れが加わ
ると、重大な損傷が衣料に加わるのみならず、ひどい皺を残してしまう。同様に
、絹等の傷付き易い布は、ひどく皺になるばかりでなく、望ましい軟らかな触感
を失ってしまう。

【００１１】 絹等の衣料は、従来の洗濯機の機械的攪拌により傷を受け易いばかりでなく、
代表的な洗濯用洗剤により傷を付けられ易い。これは、このような洗剤には、こ
のような傷付き易い布に対して強過ぎる成分が入っているためである。かくして
、従来の洗濯機で使用するのに適した、羊毛、レーヨン、絹、アクリル、トリア
セテート、細い綿、これらの上述の材料の混紡等の布から製造された衣料にとっ
て有害でない水を使用する洗濯プロセスを提供することが本発明の別の利点であ
る。

【００１２】 本発明では、上文中に説明した傷付き易い布及びドライクリーニングのみの布
に対して有害な結果をもたらすことなく、水を用いた洗濯プロセスのクリーニン
グの利点、ブライトニングの利点、及びフレッシングの利点を提供するシステム
が考案された。このシステムは、可撓性ポリマーラップ容器を使用する。衣料を
この容器内に固定した場合、攪拌が発生して衣料に加わる力及び応力を緩衝し且
つ和らげる。このシステムは、更に、傷付き易い衣料に優しいように改質した液
体洗濯組成物を洗剤として使用する。この洗濯組成物は、ゲル、フォーム、又は
粘性液体の形態で存在できる。しみに作用するクリーニング効果を高めるため、
システムは、洗濯機に入れる前に消費者が汚れを予備処理するのに使用できるア
プリケータ及び随意の特別の汚れ吸着パッドを提供する。更に、本発明は、色彩
再現性を改良し、皺防止の利点を提供し、布の擦れを小さくし、並びにこの他の
布ケアの利点を提供する濯ぎサイクル調整剤を使用する。

【００１３】 本明細書中に説明したプロセスに従って使用した場合、このシステムは、傷付
き易い布及びドライクリーニングのみの布を家庭できれいにするための便利で安
価で効果的な方法を消費者に提供する。

【００１４】

【課題を解決するための手段】

本発明は、傷付き易いドライクリーニングのみの衣料のクリーニング及びリフ
レッシュを、水を用いた洗濯プロセスで、衣料を損傷せずに行うプロセス及びこ
れらのプロセスを実施するためのキットを提供する。特に、従来の家庭用洗濯機
で行われる水を用いた洗濯プロセスを開示する。従って、本発明は、傷付き易い
ドライクリーニングのみの衣料を従来の家庭用洗濯機でクリーニングする安価で
便利なプロセスに対する長年に亘る必要を解決する。本発明のプロセスは、ペル
クロロエチレンを使用する商業的ドライクリーニング工場と比較した場合、有害
な化学物質を使用したり衣料に化学臭を付着させたりすることなく、衣料を良好
にクリーニングする。本発明は、傷付き易いドライクリーニングのみの衣料を従
来の家庭用洗濯機で洗濯するためのキット及び方法に関する。キットは、可撓性
ラップ容器とともに提供され、衣料を従来の家庭用洗濯機で洗濯するために容器
を使用するための使用説明が記載してある。

【００１５】 可撓性ラップ容器は、傷付き易いドライクリーニングのみの衣服を収容し、洗
濯機の攪拌作用が加わらないように保護するように設計されている。可撓性ラッ
プ容器の基本的な部分は、織製ポリエステル又は織製ナイロン層でできた矩形の
可撓性パネルである。少なくとも二つの及び好ましくは四つのスナップがパネル
の一方の縁部近くに配置されている。これらのスナップは、可撓性ラップ容器を
別の同じ可撓性ラップ容器に取り付けるのに使用できる。スナップが配置された
側部とは正反対の側部の縁部近くには一つ又はそれ以上のストラップが取り付け
られており、各ストラップには一対のファスナが設けられている。ラップを使用
方向に従って折畳んだとき、一つ又はそれ以上のストラップをラップの周囲に締
め付け、一つ又はそれ以上のファスナを係合させ、一つ又はそれ以上のストラッ
プを所定位置に置く。その結果、袋は、通常の攪拌条件では開放しないように固
定される。使用説明は、キットを包囲する容器に設けられている。使用説明には
、使用者に対し、衣料を可撓性ラップ容器内に置いた後、可撓性ラップ容器を有
効量の液体クリーニング組成物とともに洗濯機に入れると指示されている。

【００１６】 更に、本発明のキットを使用して衣料をクリーニングするためのプロセスもま
た提供される。このプロセスは、上文中に説明した可撓性ラップ容器に布及びテ
キスタイルを入れた後、可撓性ラップ容器を有効量の液体クリーニング組成物と
ともに洗濯機に入れ、次いで洗濯機を製造者の指定通りに作動させる工程を含む
。

【００１７】 本発明は、更に、洗濯予備処理組成物を容器の表面に亘って分配し又は拡げる
のに使用される洗濯予備処理剤アプリケータを提供する。本発明が開示する洗濯
予備処理剤アプリケータは、開放端及び閉鎖端を持つ実質的に円筒形のチューブ
である。チューブの閉鎖端には傷付き易いドライクリーニングのみの衣料の局部
的領域を覆う汚れにクリーニング組成物を付けるようになった多数のブリストル
が設けられている。チューブは、人間の指の周りにぴったりと嵌まるように大き
さ及び形体が定められており、チューブの閉鎖端は指先と隣接して位置決めされ
、チューブの開放端は指の第２関節と隣接して位置決めされる。

【００１８】 本発明は、更に、上文中に説明した可撓性ラップ容器の好ましい実施形態を開
示する。この好ましい可撓性ラップ容器は、パネルの右縁及び左縁の夫々に沿っ
て可撓性ラップ容器に取り付けられた第１及び第２のフラップを更に有する。こ
れらのフラップは、使用中の衣料の収容を高めるため、互いに重なることができ
る。他の好ましい可撓性ラップ容器には、上文中に説明したストラップのうちの
少なくとも一方が取り付けられたテーパした上部分が設けられている。フラップ
の他に又はフラップの代わりに、衣料を収容するための可撓性ラップ容器の左右
の縁部に沿って可撓性フェンスを設けることができる。

【００１９】 本発明では、パネルを第１層材料と第２層材料との間にコア材料を有する層状
材料にするのが望ましい。コア材料はポリエステルであり、第１層材料及び第２
層材料はナイロンであり、第１及び第２のフラップの各々はポリエステル製であ
る。ナイロン製第１層材料及びフラップを形成するポリエステル材料は、織製体
であり、多くの穴を持備えている。

【００２０】 本発明の全ての％、比、及び割合は、何等かの特定がなされていない限り、重
量に基づいている。関連した部分の引用された全ての文献は、その文献に触れた
ことにより、その文献に開示されている内容は本明細書中に組入れたものとする
。

【００２１】

【発明の実施の形態】

次に、本発明の現在の好ましい実施形態を以下に詳細に参照する。本発明の現
在の好ましい実施形態の例は、添付図面に示してある。本発明の一つの特徴によ
れば、消費者が、傷付き易い衣料又はドライクリーニングのみの衣料を、優れた
クリーニング性能を備えた従来の家庭用洗濯機で、大きな損傷や水を用いた衣料
クリーニングと代表的に関連した不都合なしに、クリーニングできるようにする
のに必要な材料を含むキットが提供される。キットには、最小でも傷付き易い衣
料又はドライクリーニングのみの衣料を処理してクリーニングするための特別の
配合の液体クリーニング組成物、濯ぎサイクル調整剤、及び可撓性ラップ容器を
含む。キットは、洗濯予備処理組成物、１つ又はそれ以上の予備処理剤アプリケ
ータ、濯ぎサイクル調整剤を分配するための装置、及び多数の吸着剤汚れレシー
バーパッドを更に含むのがよい。

【００２２】 本発明が開示する可撓性ラップ容器は、今日使用されている同様の装置を上回
る大きな利点を提供する。詳細には、固定し閉鎖することにより、洗濯機での洗
濯中に衣料が零れ出て損傷することがないようにするための優れた手段を提供す
る。更に、可撓性ラップ容器の厚さにより、洗濯機の攪拌子又は他の内部部品に
より生じる応力及び擦れから容器内の衣料を保護する。可撓性ラップ容器は、更
に、他のこのような装置では見られない拡張性及び融通性を提供し、可撓性ラッ
プ容器は、競合する装置よりも大きいばかりでなく、二つの同じ可撓性ラップ容
器を互いにスナップ連結することにより、消費者に追加の費用をかけることなく
、元の容量の２倍の追加の可撓性ラップ容器を提供できるのである。これは、寸
法を保持するという本発明の利点を更に高める。

【００２３】 本発明は、更に、人間の指に取り付けられるようになった洗濯予備処理剤アプ
リケータを提供する。このアプリケータは、洗濯予備処理組成物を衣料の汚れた
領域に亘って拡げるのに使用される。洗濯予備処理剤アプリケータは非常に有用
な工具であり、これにより、汚れ除去剤を衣料の汚れた領域に亘って非常に便利
に且つ効果的に分配できる。

【００２４】 これらの別々の構成要素を取り上げて一緒に使用する場合、傷付き易い衣料及
びドライクリーニングのみの衣料を水を用いた洗濯プロセスで損傷なしにクリー
ニングでき且つフレッシュにできる革新的なプロセス及びこのプロセスを実施す
るためのキットが提供される。特に、従来の家庭用洗濯機で行われる水を用いた
洗濯プロセスを考えている。

【００２５】 定義 本明細書中、「水性組成物」という用語は、大部分が水からなる組成物を意味
する。

【００２６】 本明細書中、「溶液」という用語は、成分の液体混合物を意味する。本明細書
中で使用されているように、「溶液」は、単一の液相又は固相のみの存在を示唆
も暗示もしない。そうではなく、均質な溶剤／溶質系を説明しようとするもので
ある。

【００２７】 本明細書中、「有効量」という用語は、衣料の局所的領域からの汚れ除去の計
測可能に改善できる任意の量を意味する。一般的には、この量は非常に広範に亘
って変化する。

【００２８】 本明細書中、「クリーニング」という用語は、布から汚れを除去することを意
味する。洗濯予備処理剤アプリケータと関連した「汚れた領域との接触」という
用語は、装置のブラシ手段を構成する軟らかなブリストルと汚れた領域の一方の
側部との衝突による接触を意味する。吸着剤汚れレシーバーパッドと関連した「
汚れた領域との接触」という用語は、洗濯予備処理剤アプリケータとは反対側に
ある布の汚れた領域の側部がレシーバーに直接衝突し、これと緊密に連通するこ
とを意味する。

【００２９】 本発明の装置の構成要素及びこれらの構成要素の使用方法を以下に詳細に説明
する。

【００３０】 液体クリーニング組成物及び洗濯予備処理組成物 洗濯機用洗剤組成物は、種類によっては、傷付き易い衣料及びドライクリーニ
ングのみの衣料を処理するには強過ぎる。詳細に述べると、特定の界面活性剤、
特定の酵素、及び特定の漂白剤等の洗剤成分は、傷付き易い衣料及びドライクリ
ーニングのみの衣料に重大な損傷（詳細には衣料の脱色）を与える場合がある。
従って、本発明の液体クリーニング組成物は、最も好ましくは、漂白剤を実質的
に含んではならず、洗濯用洗剤組成物で代表的に使用されている酵素よりも弱い
酵素混合物を含まなければならない。換言すると、本発明の液体クリーニング組
成物は、脱色、擦れ、又は他の悪影響により布を損傷しないように配合されてい
なければならない。

【００３１】 従って、従来の洗濯用洗剤は、通常は、綿や綿とポリエステルの混紡でできた
布を良好にクリーニングするように配合されているけれども、本発明の組成物は
、羊毛、絹、レーヨン、アルパカフリース、細い綿でできた布、及びこれらの布
の混合物を安全に且つ効果的にクリーニングし且つリフレッシュするように配合
されていなければならない。更に、本発明の組成物は、汚れの場所からの不堅牢
染料の移染を最小にするように特別に選択され且つ配合された成分を含む。

【００３２】 従って、本発明は、洗濯予備処理組成物を更に含む。洗濯予備処理組成物につ
いての配合は、同じ成分及び組成物範囲から選択され、液体クリーニング組成物
と同様に布に対する優しさの必要条件が更に厳しい。衣料の汚れた領域に洗濯予
備処理組成物をアプリケータ（以下に更に詳細に説明する）を使用して直接付け
た後、衣料の汚れた領域を水で濯ぐのがよいが、濯がなくてもよい。別の態様で
は、液体クリーニング組成物を洗濯予備処理組成物として使用するのがよく、別
の洗濯予備処理組成物が必要とされない。

【００３３】 次いで、液体クリーニング組成物を洗濯機で水と従来の方法で実質的に混合し
、衣料を浸漬クリーニングするのに適した洗濯用洗剤水溶液を形成する。

【００３４】 次に、アプリケータ、液体クリーニング組成物、及び洗濯予備処理組成物を本
明細書中に説明したように使用すると、上述の液体クリーニング組成物を柔らか
く且つ優しいように特別に配合した場合でも、しみ及び汚れに対する優れた除去
性能が得られるということがわかった。以上に加え、本発明で使用した組成物は
、好ましくは、分配が容易であり、汚れ除去アプリケータの取り扱い、即ち使用
を困難にする程べた付かないようにするように配合される。使用される「活性添
加剤」は、最終的組成物の所期の最終使用に応じて変化するということは理解さ
れよう。以下の説明はこのような活性添加剤の単なる非限定的例示であって、当
業者は、この他の多くの例を思い付くであろう。

【００３５】 洗剤界面活性剤−界面活性剤は、布に潜在的に強い作用を及ぼすことが既知で
ある。代表的には、本発明の組成物は、洗剤界面活性剤を約３重量％乃至約４０
重量％、更に好ましくは約１０重量％乃至約２５重量％、最も好ましくは約１５
重量％乃至約２０重量％含む。

【００３６】 本発明で有用な界面活性剤の非限定的例には、オレイルスルフェート、Ｃ₁₀−
Ｃ₁₈アルキルアルコキシスルフェート（「ＡＥ_X Ｓ」、特にＥＯ １−７エトキ
シスルフェート）、Ｃ₁₀−Ｃ₁₈アルキルアルコキシカルボキシレート（特にＥＯ １−５エトキシカルボキシレート）、及び第１アルキルスルフェート（「ＡＳ
」）、枝分かれ鎖アルキルスルフェート、及びランダムＣ₁₀−Ｃ₂₀アルキルスル
フェート、ＣＨ₃ （ＣＨ₂ ）_x （ＣＨＯＳＯ₃ ^- Ｍ⁺ ）ＣＨ₃ 、及びＣＨ₃ （Ｃ
Ｈ₂ ）_y （ＣＨＯＳＯ₃ ^- Ｍ⁺ ）ＣＨ₂ ＣＨ₃ の化学式のＣ₁₀−Ｃ₁₈第２（２、
３）アルキルスルフェート等の不飽和スルフェートが含まれる。上掲の化学式で
ｘ及び（ｙ＋１）は整数であり、少なくとも約７であり、好ましくは少なくとも
約９であり、Ｍは水可溶化陽イオン、特にナトリウム、Ｃ₁₀−Ｃ₁₈グリセロール
エーテル、Ｃ₁₀−Ｃ₁₈アクキルポリグリコシド、及び対応するスルフェーテッド
ポリグリコシド、及びＣ₁₂−Ｃ₁₈アルファ−スルホネーテッド脂肪酸エステルで
ある。所望であれば、いわゆる狭ピークアルキルエトキシレートを含むＣ₁₂−Ｃ ₁₈ アルキルエトキシレート（「ＡＥ」）、Ｃ₆ −Ｃ₁₂アルキルフェノールアルコ
キシレート（特にエトキシレート及び混合したエトキシ／プロポキシ）、Ｃ₁₂−
Ｃ₁₈ベタイン及びスルホベタイン（「スルタイン」）、Ｃ₁₀−Ｃ₁₈アミンオキシ
ド等の従来の非イオン系界面活性剤及び両性界面活性剤もまた組成物全体に含ま
れる。Ｃ₁₀−Ｃ₁₈Ｎ−アルキルポリヒドロキシ脂肪酸アミドを使用することもで
きる。代表的な例には、Ｃ₁₂−Ｃ₁₈Ｎ−メチルグルカミドが含まれる。ＷＯ９，
２０６，１５４を参照されたい。この他の糖誘導界面活性剤は、Ｃ₁₀−Ｃ₁₈Ｎ−
（３−メトキシプロピル）グルカミド等のＮ−アルコキシポリヒドロキシ脂肪酸
アミドを含む。泡立ちを小さくするため、Ｎ−プロピル乃至Ｎ−ヘキシルＣ₁₂−
Ｃ₁₈グルカミドを使用できる。従来のＣ₁₀−Ｃ₂₀石鹸を使用することもできる。
高い泡立ちが所望である場合には、枝分かれ鎖Ｃ₁₀₋Ｃ₁₆石鹸を使用するのがよ
い。陰イオン系界面活性剤及び非イオン系界面活性剤の混合物並びに主に非イオ
ン系の界面活性剤システムが特に有用である。他の従来の有用な界面活性剤は、
標準テキストに列挙されている。

【００３７】 ビルダー−本発明の組成物は、好ましくは、一つ又はそれ以上の洗剤ビルダー
又はビルダー系を含む。存在する場合には、組成物は、代表的には、洗剤ビルダ
ーを約０．０１重量％乃至約３５重量％、更に好ましくは約１重量％乃至約２５
重量％、最も好ましくは約２重量％乃至約８重量％含む。

【００３８】 本発明の目的に適した有機洗剤ビルダーは、様々なポリカルボキシレート化合
物を含むがこれらに限定されない。本明細書中で使用されているように、「ポリ
カルボキシレート」は、複数の、好ましくは３つのカルボキシレート基を有する
化合物に関する。ポリカルボキシレートビルダーは、一般的には、酸の形態で組
成物に加えることができるが、中和した塩の形態で加えることもできる。塩の形
態で使用する場合には、ナトリウム、カリウム、及びリチウム等のアルカリ金属
、又はアルカノールアンモニウム塩が好ましい。

【００３９】 くえん酸塩ビルダー、例えばくえん酸及びその可溶塩（特にナトリウム塩）が
、本洗剤配合物に特に重要なポリカルボキシレートビルダーである。これは、更
新可能な資源から得ることができるためであり、生物分解性であるためである。

【００４０】 脂肪酸もまた、本発明の重要なポリカルボキシレートビルダーである。本明細
書中に開示した脂肪酸は、炭化水素鎖にエチレン酸化物単位を約１乃至約１０含
むのがよい。炭素原子を約１２個乃至約１６個含む飽和脂肪酸が好ましい。

【００４１】 適当な飽和脂肪酸は、植物や動物のエステル（例えば、剥いた椰子核油、剥い
た椰子油、ココナッツ油）等の天然資源から得ることができ、又は（例えば石油
の酸化によって、又はフィッシャー−トロプシュ法で一酸化炭素を水素化するこ
とによって）合成できる。本発明の組成物で使用する上で適当な飽和脂肪酸の例
には、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、ココナッツ及び椰子の核脂肪酸
が含まれる。飽和ココナッツ脂肪酸、重量比が５：１乃至１：１（好ましくは３
：１）のラウリン酸及びミリスチン酸の混合物、これらと少量（例えば全脂肪酸
の１０％乃至３０％）のオレイン酸の混合物、及び剥いた椰子核脂肪酸が好まし
い。

【００４２】 ポリカルボキシレートビルダーには、有用な材料の様々なカテゴリーが含まれ
る。ポリカルボキシレートビルダーの一つの重要なカテゴリーには、１９６４年
４月７日にバーグに賦与された米国特許第３，１２８，２８７号及び１９７２年
１月１８日にランベルティ等に賦与された米国特許第３，６３５，８３０号に開
示されているように、オキシジ琥珀酸塩（ｏｘｙｄｉｓｕｃｃｉｎａｔｅ）を含
むエーテルポリカルボキシレートが含まれる。１９８７年５月５日にブッシュ等
に賦与された米国特許第４，６６３，０７１号の「ＴＭＳ／ＴＤＳ」ビルダーを
更に参照されたい。適当なエーテルポリカルボキシレートには、更に、１９７５
年１２月２日にラプコに賦与された米国特許第３，９２３，６７９号、１９７９
年６月１９日にクラッチフィールド等に賦与された米国特許第４，１５８，６３
５号、１９７８年１０月１７日にクラッチフィールド等に賦与された米国特許第
４，１２０，８７４号、及び１９７８年７月２５日にクラッチフィールド等に賦
与された米国特許第４，１０２，９０３号に記載されているように、環式化合物
、特に脂環式化合物が含まれる。

【００４３】 他の有用な洗浄力ビルダーには、エーテルヒドロキシポリカルボキシレート、
無水マレイン酸とエチレン又はビニルメチルエーテルのコポリマー、１，３，５
−トリヒドロキシベンゼン−２，４，６−トリスルホニック酸、及びカルボキシ
メチロキシ琥珀酸、及びエチレンジアミンテトラ酢酸及びニトリロトリ酢酸等の
ポリアセチック酸の様々なアルカリ金属塩、アンモニウム塩、及び置換アンモニ
ウム塩、並びにメリット酸、琥珀酸、オキシジ琥珀酸、ポリマレイン酸、ベンゼ
ン１，３，５−トリカルボキシリック酸、カルボキシメチロキシ琥珀酸等のポリ
カルボキシレート及びその可溶塩が含まれる。

【００４４】 他の適当なポリカルボキシレートが１９７９年３月１３日にクラッチフィール
ド等に賦与された米国特許第４，１４４，２２６号及び１９６７年３月７日にデ
ィールに賦与された米国特許第３，３０８，０６７号に開示されている。ディー
ルに賦与された米国特許第３，７２３，３１１号を参照されたい。

【００４５】 酵素−本発明の配合物には、蛋白質をベースとした汚れ、炭水化物をベースと
した汚れ、又はトリグリセリドをベースとした汚れの除去を含む、様々な布を洗
濯する目的のため、不堅牢染料の移行を阻止するため、及び布を回復させるため
、酵素が含まれているのがよい。適当な酵素は、傷付き易い衣料又はドライクリ
ーニングのみの衣料の表面に、目に見える又は大きな損傷を生じることなく加え
ることができる酵素である。従って、酵素の選択は、傷付き易い衣料又はドライ
クリーニングのみの衣料に適用した場合にクリーニング効果と軟らかさ及び優し
さとの間の均衡をとるものでなければならない。組み込まれるべき酵素には、プ
ロテアーゼ、アミラーゼ、マンナネーゼ、及びリパーゼ並びにその混合物が含ま
れる。他の種類の酵素を含んでもよい。これらの酵素は、野菜、動物、細菌、菌
類、及び酵母のうちの任意の適当なものから形成できる。しかしながら、これら
の酵素は、ｐＨ活性及び／又は安定性オプティマ、熱安定性、界面活性剤、ビル
ダー、等に対する安定性といった幾つかのファクタによって決まる。これに関し
、細菌アミラーゼ及びプロテアーゼ等の細菌又は菌類の酵素が好ましい。

【００４６】 本明細書中で使用された「洗剤酵素」は、洗濯組成物にクリーニング効果、汚
れ除去効果、又はその外の有利な効果を提供する任意の酵素を意味する。酵素は
、通常は、「クリーニング有効量」を提供するのに十分なレベルで洗剤又は洗剤
添加組成物に組み込まれる。「クリーニング有効量」という用語は、衣料に加え
ることができる、クリーニング、汚れ除去、増白、脱色、又はフレッシュさを改
良する効果の任意の量に関する。現在の商業的配合物についての実際の用語で言
うと、代表的な量は、組成物１ｇ当りの活性酵素は最大約５ｍｇ、更に代表的に
は０．０１ｍｇ乃至３ｍｇである。換言すると、本発明の組成物は、代表的には
、商業的酵素配合物を約０．００１重量％乃至約５重量％、好ましくは０．０１
重量％乃至１．０重量％含む。通常は、プロテアーゼ酵素がこのような商業的配
合物中に組成物１ｇ当り０．０００５アントン単位（ＡＵ）乃至０．１ＡＵの活
性を提供するのに十分なレベルで存在する。

【００４７】 プロテアーゼの適当な例は、枯草菌及びリケニホルムス菌の特定の濾過物から
えられるサブチリシンである。別の適当なプロテアーゼは、ノボ産業Ａ／Ｓが開
発し、エスペラーゼ（ＥＳＰＥＲＡＳＥ）の登録商標で販売している８乃至１２
のｐＨ範囲に亘って活性が最大の桿菌の濾過物から得られる。この酵素及び等価
の酵素の配合物は、ノボ産業Ａ／Ｓに賦与された英国特許第１，２４３，７８４
号に記載されている。蛋白質をベースとした汚れを除去するのに適した商業的に
入手可能な蛋白質分解酵素には、デンマークのノボ産業Ａ／Ｓがアルカラーゼ（
ＡＬＣＡＬＡＳＥ）及びサビナーゼ（ＳＡＶＩＮＡＳＥ）の登録商標で販売して
いる酵素、及びオランダの国際バイオシンセティック社がマキサターゼ（ＭＡＸ
ＡＴＡＳＥ）の登録商標で販売している酵素が含まれる。他のプロテアーゼには
、プロテアーゼＡ（１９８５年１月９日に公開された欧州特許出願第１３０，７
５６号を参照されたい）及びプロテアーゼＢ（１９８７年４月２８日に出願され
た欧州特許出願第８７３０３７６１．８号及び１９８５年１月９日に公開された
ボット等の欧州特許出願第１３０，７５６号を参照されたい）が含まれる。

【００４８】 アミラーゼには、例えば、英国特許第１，２９６，８３９号（ノボ産業Ａ／Ｓ
）に記載されたアミラーゼ、国際バイオシンセティック社のラピダーゼ（ラピダ
ーゼ（ＲＡＰＩＤＡＳＥ）は登録商標である）、ノボ産業Ａ／Ｓのサーマミル（
サーマミル（ＴＨＥＭＡＭＹＬ）は登録商標である）及びデュラミル（デュラミ
ル（ＤＵＲＡＭＹＬ）は登録商標である）が含まれる。

【００４９】 洗剤の用途に適したリパーゼ酵素には、英国特許第１，３７２，０３４号に開
示されているように、シュードモナス・シュトゥツェリ（ｓｔｕｔｚｅｒｉ）Ａ
ＴＣＣ１９．１５４等のシュードモナス属の細菌によって製造されるリパーゼが
含まれる。１９７８年２月２４日に公開された特公昭５３−２０４８７のリパー
ゼも参照されたい。このリパーゼは、日本国名古屋のアマノ製薬株式会社からリ
パーゼＰアマノの登録商標で入手できる。下文において、これを「アマノ−Ｐ」
と呼ぶ。他の商業的リパーゼには、日本国タガラのトーヨージョーゾー社から商
業的に入手できるクロモバクタービスコセム、例えばクロモバクタービスコセム
変種リポリチカムＮＲＲＬＢ ３６７３からのリパーゼ、及び米国のＵ．Ｓ．生
化学社及びオランダのジソインス社からのクロモバクタービスコセムリパーゼ、
シュードモナス・グラジオリからのリパーゼが含まれる。フミコラ・ラニュージ
ノサから得られ、ノボ産業Ａ／Ｓから商業的に入手できるリポラーゼ（リポラー
ゼ（ＬＩＰＯＬＡＳＥ）は登録商標である）酵素（ＥＰＯ３４１，９４７を参照
されたい）が、本発明で使用する上で好ましいリパーゼである。

【００５０】 酵素安定システム−本発明の組成物は、酵素安定システムを約０．００１重量
％乃至約１０重量％、好ましくは約０．００５重量％乃至約８重量％、最も好ま
しくは約０．０１重量％乃至約６重量％含む。酵素安定システムは、洗剤酵素と
適合性の任意の安定システムであるのがよい。このようなシステムは、配合物の
他の活性剤が提供してもよいし、例えば洗剤用酵素の配合者又は製造者によって
追加に加えられてもよい。このような安定システムは、例えば、カルシウムイオ
ン、硼酸、プロピレングリコール、短鎖カルボン酸、ボロニック酸、及びこれら
の混合物を含み、洗剤組成物の種類及び物理的形態に応じて様々な安定の問題を
解消するように設計される。

【００５１】 安定化を行うための一つの方法は、硼酸塩種を使用することである。セバーソ
ンに賦与された米国特許第４，５０７，７０６号を参照されたい。硼酸塩安定剤
は、使用する場合には、組成物の最大１０重量％又はそれ以上のレベルであるの
がよいが、更に代表的には、最大約３重量％のレベルの硼酸又は硼砂又はオルト
硼酸塩等の他の硼酸塩化合物が液体洗剤の用途に適している。フェニルボロニッ
ク酸、ブタンボロニック酸、ｐ−ブロモフェニルボロニック酸等の置換硼酸を硼
酸の代わりに使用でき、このような置換硼素誘導体を使用することによって、洗
剤組成物中の全硼素レベルを減少させることができる。

【００５２】 特定のクリーニング組成物の安定システムは、塩素漂白脱除剤を、更に、０重
量％乃至約１０重量％、好ましくは約０．０１重量％乃至約６重量％含むのがよ
い。塩素漂白脱除剤は、多くの上水道に存在する塩素漂白種が、特にアルカリ条
件で酵素を浸襲すること及び不活性化することを阻止するために加えられる。水
中の塩素レベルは、代表的には、約０．５ｐｐｍ乃至約１．７５ｐｐｍと低いけ
れども、例えば布の洗濯中に酵素と接触する水の全容積中の塩素は比較的高く、
従って、塩素に対する酵素の安定性が使用時に問題となる場合がある。適当な塩
素脱除剤陰イオンは広く知られており且つ容易に入手でき、使用される場合には
、アンモニウム陽イオンを含む、硫酸塩、亜硫酸塩、亜硫酸水素塩、チオ亜硫酸
塩、沃化物等である。同様に、カルバメートやアスコルベート等の酸化防止剤、
エチレンジアミン四酢酸（ＥＤＴＡ）等の有機アミン又はその金属塩、モノエタ
ノールアミン（ＭＥＡ）及びこれらの混合物を使用できる。

【００５３】 同様に、様々な酵素の適合性を最大にするように特別の酵素阻害システムを組
み込むことができる。他の従来の脱除剤、例えば、重硫酸塩、硝酸塩、塩化物、
燐酸塩、縮合燐酸塩、酢酸塩、安息香酸塩、くえん酸塩、蟻酸塩、乳酸塩、リン
ゴ酸塩、酒石酸塩、サリチル酸塩等、及びこれらの混合物を使用できる。一般的
には、機能がよくわかっている以下に別に列挙した成分によって塩素脱除機能を
発揮できるため、塩素脱除機能を所望程度まで発揮する化合物が本発明の酵素含
有実施形態に含まれている限り、別の塩素脱除剤を加える必要は全くなく、その
場合、脱除剤は、最適の結果を得るためにだけ、加えられる。更に、配合者は、
他の反応性成分が使用された場合にこれらの成分と主に不適合の酵素脱除剤又は
安定剤を全く使用しないで済むようにする上で、化学者の通常の技術を実行する
。

【００５４】 本発明の組成物は、１９８２年５月９日にレットン等に賦与された米国特許第
４，３１８，８１８号に記載の水溶性蟻酸塩を含むのがよい。同特許に触れたこ
とにより、その特許に開示されている内容は本明細書中に組入れたものとする。
蟻酸塩は、組成物の約０．０５重量％乃至約５重量％のレベルで存在し、好まし
くは約０．２重量％乃至約２重量％のレベルで存在し、最も好ましくは約０．４
重量％乃至約１．５重量％のレベルで存在する。

【００５５】 加えることができる他の適当な洗剤成分は、酵素安定剤及び酵素酸化脱除剤で
あり、これらは１９９２年１月３１日に出願された現在係属中の欧州特許出願第
９２８，７００１８．６号に記載されている。このような酵素酸化脱除剤の例は
、エトキシ化テトラエチレンポリアミンである。

【００５６】 洗剤で使用するための酵素は、様々な他の技術、例えば１９７１年８月１７日
にゲッジ等に賦与された米国特許第３，６００，３１９号、１９８６年１０月２
９日にヴェネガス等に賦与された欧州特許第１９９，４０５号及び欧州特許第２
００，５８６号に開示され且つ例示された技術でも安定化できる。酵素安定シス
テムは、例えば米国特許第３，５１９，５７０号にも記載されている。プロテア
ーゼ、キシラナーゼ、及びセルラーゼを発生する有用な桿菌であるｓｐ．ＡＣ１
３が、ノボに賦与されたＷＯ９４０１５３２に記載されている。広範な酵素材料
及びこれらの材料を合成洗剤組成物に組み込むための手段は、１９７１年１月５
日にマッカーティ等に賦与された米国特許第３，５５３，１３９号にも開示され
ている。酵素は、１９７８年７月１８日にプレース等に賦与された米国特許第４
，１０１，４５７号及び１９８５年３月２６日にヒューグに賦与された米国特許
第４，５０７，２１９号にも開示されている。液体洗剤配合物に有用な酵素材料
及びこれらの酵素材料の配合物への組み込みは、１９８１年４月１４日にホラ等
に賦与された米国特許第４，２６１，８６８号に開示されている。洗剤で使用す
るための酵素は、様々な技術によって安定化できる。酵素安定化技術は、１９７
１年８月１７日にゲッジ等に賦与された米国特許第３，６００，３１９号に開示
されており且つ例示されている。更に、酵素安定システムが、例えば米国特許第
３，５１９，５７０号に記載されている。

【００５７】 粒状汚れ除去剤／再付着防止剤−本発明の組成物は、随意であるが、土汚れ除
去特性及び再付着防止特性を持つ水溶性エトキシ化アミンを含んでもよい。液体
洗剤組成物は、代表的には、約０．０１％乃至約５％含有する。

【００５８】 最も好ましい汚れ解放−再付着防止剤は、エトキシ化したテトラエチレンペン
タミン（「ＴＥＰＡ」）である。平均して、テトラエチレンペンタミンは、各水
素場所で１５ｍｏｌ乃至１８ｍｏｌのエチレンオキシドでエトキシ化されている
。例示のエトキシ化アミンは、１９８６年７月１日にヴァンデルミーアに賦与さ
れた米国特許第４，５９７，８９８号にも記載されている。好ましい土汚れ除去
−再付着防止剤の別の例は、１９８４年６月２７日にオー及びゴッセリンクに賦
与された欧州特許出願第１１１，９６５号に開示された陽イオン系化合物である
。使用できる他の土汚れ除去／再付着防止剤には、１９８４年６月２７日にゴッ
セリンクに賦与された欧州特許出願第１１１，９８４号に開示されたエトキシ化
アミンポリマー、１９８４年７月４日にゴッセリンクに賦与された欧州特許出願
第１１２，５９２号に開示された双生イオン系ポリマー、及び１９８５年１０月
２２日にコナーに賦与された米国特許第４，５４８，７７４号に開示されたアミ
ンオキシドが含まれる。当該技術分野で既知の他の土汚れ除去／再付着防止剤も
また、本発明の組成物で使用できる。別の種類の再付着防止剤は、カルボキシメ
チルセルロース（ＣＭＣ）材料を含む。これらの材料は当該技術分野で既知であ
る。

【００５９】 染料移行阻害剤−本発明の重要な部分は、本明細書中で説明する水を用いたク
リーニングプロセスに従ってクリーニングされる傷付き易い衣料及び布の色彩を
ケアすることである。かくして、本発明の組成物は、クリーニングプロセス中に
染料が一つの布から別の布へ移行するのを阻害する上で有効な一つ又はそれ以上
の材料を含むのがよい。一般的には、このような染料移行阻害剤には、ポリビニ
ルピロリドンポリマー、ポリアミンＮ−オキシドポリマー、Ｎ−ビニルピロリド
ンのコポリマー、及びＮ−ビニルイミダゾール、マンガンフタロシアニン、ペル
オキシダーゼ、及びこれらの混合物が含まれる。これらの薬剤は、使用される場
合に、代表的には、組成物の約０．０１重量％乃至約１０重量％を占め、好まし
くは約０．０１重量％乃至約５重量％であり、更に好ましくは約０．０５重量％
乃至約２重量％である。

【００６０】 更に詳細には、本発明で使用するのに適したポリアミンＮ−オキシドポリマー
は、以下の構造式、即ちＲ−Ａ_X −Ｐを持つ単位を含む。ここで、Ｐは、Ｎ−Ｏ
群を取り付けることができる重合可能な単位であり、又はＮ−Ｏ群が重合可能な
単位の部分を形成でき、又はＮ−Ｏ群を両単位に取り付けることができる。Ａは
以下の構造のうちの一つである。即ち、−ＮＣ（Ｏ）−、−Ｃ（Ｏ）Ｏ−、−Ｓ
−、−Ｏ−、−Ｎ＝のうちの一つである。ｘは０又は１である。Ｒは、Ｎ−Ｏ群
の窒素を取り付けることができるか或いはＮ−Ｏ群がこれらの群の部分である、
脂肪族、エトキシ化した脂肪族、芳香族、複素環式又は脂環式の群、又はこれら
の任意の組み合わせである。好ましいポリアミンＮ−オキシドでは、Ｒは、ピリ
ジン、イミダゾール、ピロリジン、ピペリジン、及びその誘導体等の複素環式群
である。

【００６１】 Ｎ−Ｏ群は、以下の全体構造によって表すことができる。

【００６２】

【化１】 ここでＲ₁ 、Ｒ₂ 、Ｒ₃ は、脂肪族群、芳香族群、複素環式群、又は脂環式群
又はこれらの組み合わせであり、ｘ、ｙ、及びｚは０又は１であり、Ｎ−Ｏ群の
窒素を上述の群のうちの任意の群に取り付けることができ、又はＮ−Ｏ群が上述
の群のうちの任意の群の部分を形成する。ポリアミンＮ−オキシドのアミンオキ
シド単位はｐＫａ＜１０、好ましくはｐＫａ＜７、更に好ましくはｐＫａ＜６で
ある。

【００６３】 形成されたアミンオキシドポリマーが水溶性であり且つ染料移行阻害性を持つ
限り、任意の重合体主鎖を使用できる。適当な重合体主鎖の例は、ポリビニル、
ポリアルキレン、ポリエステル、ポリアミド、ポリイミド、ポリアクリレート、
及びこれらの混合物である。これらのポリマーは、１つのモノマーの種類がアミ
ンＮ−オキシドであり、他のモノマーの種類がＮ−オキシドであるランダムコポ
リマー又はブロックコポリマーを含む。アミンＮ−オキシドポリマーは、代表的
には、アミンのアミンＮ−オキシドに対する比が１０：１乃至１：１０００００
０である。しかしながら、ポリアミンオキシドポリマー中に存在するアミンオキ
シド群の数は、適切な共重合によって、又は適当な程度のＮ−オキシド化によっ
て変化させることができる。ポリアミンオキシドは、ほぼ任意の程度の重合で得
ることができる。代表的には、平均分子量は、５００乃至１００００００であり
、更に好ましくは１００乃至５０００００であり、最も好ましくは５００乃至１
０００００である。

【００６４】 本発明の洗剤組成物で有用なポリアミンＮ−オキシドの一例は、平均分子量が
約５００００でアミンのアミンＮ−オキシドに対する比が約１：４のポリ（４−
ビニルピリジン−Ｎ−オキシド）である。材料のこの好ましいクラスを「ＰＶＮ
Ｏ」と呼ぶことができる。

【００６５】 Ｎ−ビニルピロリドンポリマー及びＮ−ビニルイミダゾールポリマーのコポリ
マー（以下、「ＰＶＰＶＩ」クラスと呼ぶ）もまた、本発明で使用するのに適し
ている。好ましくは、ＰＶＰＶＩの平均分子量は５０００乃至１００００００で
あり、更に好ましくは５０００乃至２０００００であり、最も好ましくは１００
００乃至２００００である。（平均分子量の範囲は、「化学分析」第１１３巻の
バース等の「ポリマーの特性を決定するための最新の方法」に記載されているよ
うに、光の散乱によって決定される。同文献に触れたことにより、その文献に開
示されている内容は本明細書中に組入れたものとする。）ＰＶＰＶＩコポリマー
は、代表的には、Ｎ−ビニルイミダゾールのＮ−ビニルピロリドンに対する分子
比が、代表的には、１：１乃至０．２：１であり、更に好ましくは０．８：１乃
至０．３：１であり、最も好ましくは０．６：１乃至０．４：１である。これら
のコポリマーは、直鎖状コポリマー又は枝分かれコポリマーのいずれかであるの
がよい。

【００６６】 本発明の組成物は、更に、ポリビニルピロリドン（「ＰＶＰ」）を使用できる
。このポリビニルピロリドンの平均分子量は、約５０００乃至約４０００００で
あり、好ましくは約５０００乃至２０００００であり、更に好ましくは約５００
０乃至約５００００である。ＰＶＰは、洗剤の分野の当業者に既知である。欧州
特許第２６２，８９７号及び欧州特許第２５６，６９６号を参照されたい。これ
らの特許に触れたことにより、これらの特許に開示されている内容は本明細書中
に組入れたものとする。ＰＶＰを含有する組成物は、ポリエチレングリコール（
「ＰＥＧ」）を更に含んでもよい。ポリエチレングリコールは、平均分子量が約
５００乃至約１０００００であり、好ましくは約１０００乃至１００００である
。好ましくは、洗浄溶液でのｐｐｍに基づいたＰＥＧのＰＶＰに対する比は、約
２：１乃至約５０：１であり、更に好ましくは約３：１乃至約１０：１である。

【００６７】 追加の色彩ケア剤−染料移行阻害剤に加え、本発明は色彩ケアの利点を提供す
るための追加の薬剤、即ち以下の一般的な化学式を持つ３０ポリエチレンイミン
、ＰＥＩ６００Ｅ２０を更に含む。

【００６８】

【化２】 ここで、Ｂはポリエチレンイミン主鎖の枝分かれによる連続である。Ｅは以下の
化学式を持つエチレンオキシ単位である。

【００６９】 −（ＣＨ_２ＣＨ_２Ｏ）ｍＨ ここでｍの平均値は約２０である。平均値２０というのは、十分なエチレンオキ
シド又は他の適当な試薬がポリエチレンイミン開始材料と反応し、各Ｎ−Ｈ単位
をエトキシ化度２０まで完全にエトキシ化するということを意味する。しかしな
がら、幾つかのＮ−Ｈ単位の水素原子が２０以下のエトキシ単位と置換し、また
幾つかが２０以上のエトキシ単位と置換し、従って、エトキシ化の平均値が２０
であるということは当業者には理解されよう。

【００７０】 ポリアルキレンイミン主鎖を形成する単位は、以下の化学式を持つ第１アミン
単位である。

【００７１】 Ｈ_２Ｎ−ＣＨ_２ＣＨ_２］−ａｎｄ−ＮＨ_２ ここで主鎖及び任意の枝分かれ鎖が終端し、第２アミン単位は以下の化学式を有
する。

【００７２】

【化３】 改質後、窒素原子を平均２０のエチレンオキシ単位と置換し、第３アミン単位
は以下の化学式を有する。

【００７３】

【化４】 これは、主鎖及び第２主鎖の枝分かれ点であり、Ｂは枝分かれによる鎖構造の
連続を表す。第３単位は、置換可能な水素原子がなく、及び従って、エチレンオ
キシ単位との置換による改質を受けない。ポリアミン主鎖の形成中、環化が生じ
、原ポリアルキレンイミン主鎖混合物に所定量の環状ポリアミンが発生する。直
鎖状ポリアルキレンイミン及び枝分かれポリアルキレンイミンと同様の方法でア
ルキレンオキシ単位が追加されることによって環状アルキレンイミンの第１及び
第２のアミン単位に改質が加わる。

【００７４】 添字ｗ、ｘ、及びｙは、改質前のポリエチレンイミン主鎖の平均分子量が約６
００ダルトンであるような値を持つ。更に、各枝分かれ鎖は第１アミン単位で終
端しなければならず、従って、添字ｗの値は、環状アミン主鎖が存在しない場合
にはｙ＋１であるということは、当業者に理解されよう。各エチレン主鎖単位、
即ち−ＮＣＨ₂ ＣＨ₂ −についての平均分子量は約４２ダルトンである。

【００７５】 本発明のポリアミンは、例えば二酸化炭素、亜硫酸ナトリウム、硫酸、過酸化
水素、塩酸、酢酸等の触媒の存在下でエチレンイミンを重合することによって形
成できる。これらのポリアミン主鎖を形成するための特別の方法が、１９３９年
１２月５日にウルリッヒ等に賦与された米国特許第２，１８２，３０６号、１９
６２年５月８日にメイル等に賦与された米国特許第３，０３３，７４６号、１９
４０年７月１６日にエッセルマンに賦与された米国特許第２，２０８，０９５号
、１９５７年９月１７日にクラウザーに賦与された米国特許第２，８０６，８３
９号、及び１９５１年５月２１日にウィルソンに賦与された米国特許第２，５５
３，６９６号に開示されている。これらの特許に触れたことにより、これらの特
許に開示されている内容は本明細書中に組入れたものとする。

【００７６】 泡立ち抑制剤−泡立ちを減少し即ち抑制するための化合物を本発明の組成物に
組み込むことができ。泡立ち抑制は、米国特許第４，４８９，４５５号及び米国
特許第４，４８９，５７４号に記載されたいわゆる「高濃度クリーニングプロセ
ス」で、及び前から入れる方式のヨーロッパ型洗濯機で特に重要である。

【００７７】 様々な材料を泡立ち抑制剤として使用でき、泡立ち抑制剤は当業者に既知であ
る。例えば、キルク．オスマーの化学技術事典（ジョン．ワイリー アンド サ
ンズ社１９７９年）第３版第７巻の第４３０頁乃至第４４７頁を参照されたい。
特に重要な泡立ち抑制剤の一つのカテゴリーは、モノカルボン脂肪酸及びその可
溶性の塩である。１９６０年９月２７日にウェインセントジョンに賦与された米
国特許第２，９５４，３４７号を参照されたい。泡立ち抑制剤として使用される
モノカルボン脂肪酸及びその塩は、代表的には、炭素原子が１０個乃至約２４個
、好ましくは１２個乃至１８個のヒドロカルビル鎖を有する。適当な塩は、ナト
リウムやカリウム等のアルカリ金属塩、及びリチウム塩、及びアンモニウム及び
アルカノールアンモニウムの塩を含む。

【００７８】 本発明の洗剤組成物は、非界面活性剤泡立ち抑制剤を更に含むのがよい。これ
らには、例えば、パラフィン、脂肪酸エステル（例えば脂肪酸トリグリセリド）
、一価のアルコールの脂肪酸エステル、脂肪族Ｃ₁₈−Ｃ₄₀ケトン（例えばステア
ロン）、等の高分子量炭化水素が含まれる。他の泡立ち阻害剤には、トリ−乃至
ヘキサ−のアルキルメルアミン又はジ−乃至テトラ−のアルキルジアミンクロル
トリアジン等のＮ−アルキレーテッドアミノトリアジン、モノステアリルアルコ
ール燐酸塩エステル、及びモノステアリルジアルカリ金属（例えば、Ｋ、Ｎａ、
及びＬｉ）の燐酸塩等のモノステアリル燐酸塩、及び燐酸塩エステルが含まれる
。パラフィンやハロパラフィン等の炭化水素を液体の形態で使用できる。液体炭
化水素は、室温及び大気圧で液体であり、約−４０℃乃至約５０℃で注ぐことが
でき、最低沸点が約１１０℃以上（大気圧）である。更に、好ましくは融点が約
１００℃以下のワックス状炭化水素を使用することも既知である。炭化水素は、
洗剤組成物用泡立ち抑制剤の好ましいカテゴリーを形成する。炭化水素泡立ち抑
制剤は、例えば、１９８１年５月５日にガンドルフォ等に賦与された米国特許第
４，２６５，７７９号に記載されている。かくして、炭化水素は、炭素原子が約
１２個乃至約７０個の脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素、及び複素環式飽和又は
不飽和炭化水素を含む。「パラフィン」という用語は、この泡立ち抑制剤の議論
で使用されているように、真のパラフィン及び環状炭化水素の混合物を含もうと
するもにおである。

【００７９】 非界面活性剤泡立ち抑制剤の別の好ましいカテゴリーは、シリコーン泡立ち抑
制剤を含む。このカテゴリーは、ポリジメチルシロキサン等のポリオルガノシロ
キサンオイル、ポリオルガノシロキサンオイル又は樹脂の分散液又は乳濁液、及
びポリオルガノシロキサン及びシリカ粒子の組み合わせの使用を含み、最後の場
合、ポリオルガノシロキサンはシリカに化学吸着し又は融合する。シリコーン泡
立ち抑制剤は当該技術分野で既知であり、例えば、１９８１年５月５日にガンド
ルフォ等に賦与された米国特許第４，２６５，７７９号及び１９９０年２月７日
にＭ．スターチに賦与された欧州特許出願第８９３０７８５１．９号に開示され
ている。

【００８０】 他のシリコーン泡立ち抑制剤は、少量のポリジメチルシロキサン流体を組み込
むことによって水溶液の発泡を抑えるための組成物及びプロセスに関する米国特
許第３，４５５，８３９号に開示されている。シリコーン及びシラネーテッドシ
リカの混合物が、例えば、ドイツ国特許出願第ＤＯＳ２，１２４，５２６号に記
載されている。

【００８１】 本発明で使用した好ましいシリコーン泡立ち抑制剤では、連続相についての溶
剤は、特定のポリエチレングリコール又はポリエチレン−ポリプロピレングリコ
ールコポリマー、又はその混合物又はポリプロピレングリコールでできている。
第１シリコーン泡立ち抑制剤は、枝分かれし／架橋し、好ましくは直鎖状でない
。

【００８２】 本発明のシリコーン泡立ち抑制剤は、ポリエチレングリコール及びポリエチレ
ングリコール／ポリプロピレングリコールのコポリマーを含み、これらは全て、
平均分子量が約１０００以下であり、好ましくは約１００乃至８００である。本
発明のポリエチレングリコール及びポリエチレンコポリマー／ポリプロピレンコ
ポリマーの室温での水での溶解性は組成物の約２重量％以上であり、好ましくは
組成物の約５重量％以上である。

【００８３】 本発明の好ましい溶剤は、平均分子量が約１０００以下であり、更に好ましく
は約１００乃至８００であり、最も好ましくは約２００乃至４００のポリエチレ
ングリコール、及びポリエチレングリコール／ポリプロピレングリコールのコポ
リマー、好ましくはＰＰＧ２００／ＰＥＧ３００である。ポリエチレングリコー
ル：ポリエチレン−ポリプロピレングリコールのコポリマーの重量比は、好まし
くは、約１：１乃至約１：１０であり、最も好ましくは約１：３乃至約１：６で
ある。

【００８４】 本発明で使用した好ましいシリコーン泡立ち抑制剤は、特に、分子量が４００
０のポリプロピレングリコールを含まない。これらの泡立ち抑制剤は、更に、好
ましくは、プルロニックＬ１０１（プルロニックＬ１０１（ＰＬＵＲＯＮＩＣ
Ｌ１０１）は登録商標である）等のエチレンオキシドとプロピレンオキシドのブ
ロックコポリマーを含有しない。

【００８５】 本発明で有用な他の泡立ち抑制剤は、第２アルコール（例えば２−アルキルア
ルカノール）及びこのようなアルコールと米国特許第４，７９８，６７９号、米
国特許第４，０７５，１１８号、及び欧州特許第１５０，８７４号に開示された
シリコーン等のシリコーンオイルの混合物を含む。第２アルコールは、Ｃ₁ −Ｃ ₁₆ 鎖を持つＣ₆ −Ｃ₁₆アルキルアルコールを含む。好ましいアルコールは、コン
デア社からイソフォル１２（イソフォル１２（ＩＳＯＦＯＬ１２）は登録商標で
ある）として入手できる２−ブチルオクタノールである。第２アルコールの混合
物は、エニケム社からアイザルケム１２３（アイザルケム１２３（ＬＳＡＬＣＨ
ＥＭ１２３）は登録商標である）として入手できる。混合泡立ち抑制剤は、代表
的には、アルコール及びシリコーンを１：５乃至５：１の重量比で混合した混合
物を含む。

【００８６】 洗濯機で使用されるべき本発明の洗剤組成物について、泡は、洗濯機から溢れ
だす程形成されてはならない。泡立ち抑制剤は、使用された場合、好ましくは「
泡立ち抑制量」で存在する。「泡立ち抑制量」という用語は、この泡立ち制御剤
の量を組成物の配合者が選択でき、自動洗濯機で使用するための泡立ちの少ない
洗濯洗剤を提供するのに十分に泡立ちを制御するということを意味する。

【００８７】 本発明の組成物は、一般的には、泡立ち抑制剤を０重量％乃至約５重量％含有
する。泡立ち抑制剤として使用される場合、モノカルボン脂肪酸及びその塩が、
代表的には、洗剤組成物の最大約５重量％の量で存在する。好ましくは、約０．
５％乃至約３％の脂肪族モノカルボキシレート泡立ち抑制剤が使用される。シリ
コーン泡立ち抑制剤は、代表的には、洗剤組成物の最大約２．０重量％の量で使
用されるが、これよりも多い量を使用してもよい。この上限は、費用を最小にし
且つ泡立ちを効果的に制御するための最小量の効果を維持することを第１に念頭
に置いた、実務的量である。好ましくは約０．０１重量％乃至約１重量％、更に
好ましくは約０．２５重量％乃至約０．５重量％のシリコーン泡立ち抑制剤が使
用される。本発明で使用されているように、これらの重量％の値には、ポリオル
ガノシロキサン並びに使用される添加剤と組み合わせて使用するのがよいシリカ
が含まれる。モノステアリル燐酸塩泡立ち抑制剤が、一般的に、組成物の約０．
１重量％乃至約２重量％の範囲の量で使用される。炭化水素泡立ち抑制剤は、代
表的には、約０．０１重量％乃至約５．０重量％の範囲の量で使用されるが、こ
れよりも高いレベルを使用できる。アルコール泡立ち抑制剤は、代表的には、完
成した組成物の０．２重量％乃至３重量％で使用される。

【００８８】 ポリマー汚れ解放剤−本発明で汚れ解放剤を使用するのがよい。使用される場
合には、汚れ解放剤は、一般的には、本発明の洗剤組成物の約０．０１重量％乃
至約１０．０重量％、代表的には約０．１重量％乃至約５重量％、好ましくは約
０．２重量％乃至約３．０重量％を占める。

【００８９】 当業者に既知の任意のポリマー汚れ解放剤を、随意であるが、本発明の組成物
及びプロセスで使用できる。ポリマー汚れ解放剤は、ポリエステル及びその混紡
等の疎水性繊維の表面を親水性にするための親水性セグメント、及び疎水性繊維
に付着させ、洗濯サイクル及び濯ぎサイクルが完了するまでそこに付着させたま
まにし、及びかくして親水性セグメントのアンカーとして役立つ疎水性セグメン
トの両方を備えていることを特徴とする。これにより、汚れ解放剤による処理に
続いて生じる汚れを後の洗濯手順で更に容易にクリーニングできる。

【００９０】 本発明で有用なポリマー汚れ解放剤は、特に、（ａ）一つ又はそれ以上の非イ
オン系親水性成分を含む汚れ解放剤、又は（ｂ）一つ又はそれ以上の疎水性成分
を含む汚れ解放剤、又は（ａ）及び（ｂ）の組み合わせを含む。（ａ）一つ又は
それ以上の非イオン系親水性成分を含む汚れ解放剤は、（ｉ）重合度が少なくと
も２のポリオキシエチレンセグメント、又は（ｉｉ）前記親水性セグメントの各
端が隣接した分子部分にエーテルリンクで結合されていない限り、前記親水性セ
グメントがオキシプロピレン単位を全く含まない、重合度が２乃至１０のオキシ
プロピレンセグメント又はポリオキシプロピレンセグメント、又は（ｉｉｉ）オ
キシエチレンを含むオキシアルキレン単位及び１乃至約３０のオキシプロピレン
単位の混合物であって、汚れ解放剤が従来のポリエステル合成繊維表面に付着し
たとき、親水性成分の親水性がこのような表面の親水性を高めるのに十分大きい
ようにするのに十分な量のオキシエチレン単位を含み、前記親水性セグメントは
、好ましくは、オキシエチレン単位を少なくとも約２５％含み、更に好ましくは
、特に約２０乃至３０のオキシプロピレン単位を含むこのような成分について、
オキシエチレン単位を少なくとも約５０％含む、混合物を含む。（ｂ）一つ又は
それ以上の疎水性成分を含む汚れ解放剤は、（ｉ）Ｃ₃ オキシアルキレンテレフ
タレートセグメントであって、前記疎水性成分がオキシエチレンテレフタレート
を含む場合、このオキシエチレンテレフタレートとＣ₃ オキシアルキレンテレフ
タレート単位との比が約２：１又はそれ以下である、Ｃ₃ オキシアルキレンテレ
フタレートセグメント、（ｉｉ）Ｃ₄ −Ｃ₆ アルキレン又はオキシＣ₄ −Ｃ₆ ア
ルキレンセグメント又はこれらの混合物、（ｉｉｉ）重合度が少なくとも２のポ
リ（ビニルエステル）セグメント、好ましくはポリビニルアセテート、（ｉｖ）
Ｃ₁ −Ｃ₄ アルキルエーテル置換基又はＣ₄ ヒドロキシアルキルエーテル置換基
又はこれらの混合物を含む疎水性成分を含む。前記置換基は、Ｃ₁ −Ｃ₄ アルキ
ルエーテル又はＣ₄ ヒドロキシアルキルエーテルのセルロース誘導体又はこれら
の混合物の形態で存在する。このようなセルロース誘導体は、両親媒性であり、
これによって、これらの誘導体は、従来のポリエステル合成繊維表面に付着させ
るのに十分なレベルのＣ₁ −Ｃ₄ アルキルエーテル単位及び／又はＣ₄ ヒドロキ
シアルキルエーテル単位を含み、このような従来の合成繊維表面にひとたび付着
すると繊維の表面の親水性を高めるのに十分なレベルのヒロドキシル基を保持す
る。他の適当なポリマー汚れ解放剤は、１９９５年５月１６日にゴッセリンクに
賦与された米国特許第５，４１５，８０７号に開示されている。同特許に触れた
ことにより、その特許に開示されている内容は本明細書中に組入れたものとする
。

【００９１】 他の成分−本発明の組成物の他の随意の成分には、ヒドロトロープ、抗菌物質
、追加の酵素安定剤、及び香料が含まれるが、これらの成分に限定されない。縮
み防止剤、皺防止剤、布をパリッとさせる薬剤、及び他の布の色彩を保護する薬
剤が特に好ましい。本明細書中に開示した組成物のｐＨは、５乃至９である。

【００９２】 可撓性ラップ容器 衣料洗濯機内の攪拌器の作用は、重大な損傷を生じる場合がある十分な擦れ及
び応力を傷付き易い布に加えることが知られている。そのため、このような衣料
を擦れ及び応力から保護するために洗濯機で使用できる袋が開発された。それに
も拘わらず、これらの袋は様々な理由により、満足のいくものではないというこ
とがわかっている。第１に、これらの袋は、一般的には、一つ又は二つの小さな
衣料しか収容しない程小さく、場合によっては衣料を塊にし、皺を悪化させ、形
状を損なってしまう。第２に、これらの袋の多くが信頼性のある閉鎖手段を備え
ておらず、そのため、洗濯中に袋が開いて衣料の保護が失われる場合があり、衣
料に作用する擦れ及び摩耗が大きくなりがちである。第３に、これらの袋は、多
くの場合、クリーニング作用を提供するために洗浄液と衣料との間を接触させる
ことができる格子状のネットでできた外シェルを持つように形成されているが、
この格子状パターンにより、袋に入った衣料に格子と同じ窪みが残される場合が
ある。このようなパターンは、アイロンをかけて拡げることが実際上不可能であ
る。第４に、これらの袋は、一般的に薄過ぎ、擦れ及び応力を十分に緩衝せず、
そのため傷付き易い衣料に洗濯機の作用が加わってしまう。

【００９３】 上掲の問題点の多くを緩和する本発明に従って製造した好ましい可撓性ラップ
容器（「ラップ」）を図１、図１Ａ、及び図２に示す。ラップ１２２は、単一の
好ましくは矩形のパネル１００を含む。パネル１００の寸法は、幅が約３１ｃｍ
乃至約９１ｃｍ、長さが約５５ｃｍ乃至約１１７ｃｍであり、更に好ましくは、
幅が約４１ｃｍ乃至約８１ｃｍ、長さが約６６ｃｍ乃至約１０７ｃｍであり、最
も好ましくは、幅が約５１ｃｍ乃至約７１ｃｍ、長さが約７６ｃｍ乃至約９７ｃ
ｍである。図１に示す矩形の実施形態では、パネル上縁１０２からパネル下縁１
０１までの距離はパネル右縁１０３からパネル左縁１０４までの距離よりも大き
い。

【００９４】 ラップは、パネル上縁１０２と隣接して取り付けられた一つ又はそれ以上のス
トラップ１０８を更に含む。各ストラップの一端には第１ファスニング装置１０
９が設けられており、このファスニング装置は、ストラップ上での位置が変わら
ないように、各ストラップ１０８に固定的に且つ永久的に取り付けられている。
ストラップ上での位置を変えるとストラップ１０５の長さを長くしたり短くした
りできるようにストラップをファスニング装置に通すことによって、第２ストラ
ップ装置１０６が、好ましくは、各ストラップに取り付けられる。第１及び第２
のファスニング装置は、可撓性ラップ容器を使用中にロール状形状に固定するよ
うに協働する。更に、二つのポケット１１０が、図１、図１Ａ、図２、及び図３
に示すように、パネル上縁と隣接して取り付けられている。以下に更に詳細に論
じるように、ポケット１１０は、ストラップ及びファスニング装置を必要でない
場合に収納するために使用される。

【００９５】 本発明で使用するファスニング装置は、再使用可能な機械式ファスナである。
任意の再使用可能な機械式ファスナ即ちファスニング手段を使用できる。非限定
的例には、前記第１及び第２のファスニング装置が互いにフック−ループ（ベル
クロ（ＶＥＬＣＲＯは登録商標である）型）ファスナを構成するファスナ、１９
９１年１０月２２日にトーマス・アンド・ブラニーに賦与された米国特許第５，
０５８，２４７号に記載されたフックファスナ、前記第１及び第２のファスニン
グ装置が互いにフック−ストリング型ファスナを構成するファスナ、前記第１及
び第２のファスニング装置が互いにトグル型ファスナを構成するファスナ、前記
第１及び第２のファスニング装置が互いにスナップ型ファスナを構成するファス
ナ、並びにフック−アイファスナ、ジッパー型ファスナ、１９９４年７月１９日
にキムに賦与された米国特許第５，３３０，１４１号で使用された解放可能なバ
ックル型ファスナ等が、これらのファスナが袋の中に収容された衣料を裂いたり
擦ったりしない限り、含まれる。明らかなように、ラップ容器をロールとして固
定するための一つ又はそれ以上のストラップを持つ単一のファスナ装置を使用し
てもよい。

【００９６】 可撓性ラップ容器は、織製ポリエステル層又は織製ナイロン層又はこれらの組
み合わせから形成できる。可撓性ラップは、更に、不織ポリエチレン、ポリプロ
ピレン、又はポリエステルから形成することができる。可撓性ラップは、好まし
くは、可撓性ラップ容器が洗浄水中に沈み易いように、及びかくしてその中に収
容された衣料の湿潤及び濯ぎが良好に行われるように、標準的な温度及び圧力の
水の密度よりも大きな密度を持つように形成できる。材料は、可撓性であるにも
拘わらず多数回使用するのに十分に丈夫でなければならない。水がラップ材料に
容易に入り込んでラップ内に収容された衣料と接触するようにするため、ラップ
には、一連の穴又は他の開口部が設けられていなければならず、又はラップ材料
は水に対して透過性でなければならない。

【００９７】 次に図８を参照すると、この図には、本発明のラップの使用方法が示してある
。衣料１２０を、衣料がパネルの寸法の外側にはみ出さないように適当な注意を
払いながらラップ１００のパネル部分に置く。衣料をパネルに置いた後、寝袋を
使用後に収納の目的で巻く要領でラップをパネル下縁から巻き始める。ラップは
、内部の衣料に過度の皺が寄らないようにきつく巻いてはならない。巻き終えた
き、ラップ１２２は図７に示す螺旋状をなしていなければならない。図１２でわ
かるように、各ストラップの長さは、第１及び第２のファスニング装置が係合し
たとき、巻いたラップをストラップがぴったりと固定するように調節してある。

【００９８】 パネル下縁と隣接して、少なくとも二つの、好ましくは少なくとも四つの連結
手段１０７が配置されている。これらの連結手段は、好ましい実施形態では、ス
ナップ型ボタンである。ラップは、二つのラップを各パネルの下縁と隣接して配
置された連結手段１０７を介して互いに取り付けることによって拡大したラップ
１２５を形成できるような構造を備えている。この構造は、図２に示してある。
ラップをこのように連結するとき、一方のラップのパネルが他方のラップのパネ
ルと図２でわかるように重なる。拡大したラップ１２５は、単一のラップ１２２
よりも大きな衣料（ドレス１２１等）を収容できる。

【００９９】 各パネルの下縁と隣接して配置された連結手段１０７を介して二つのラップを
図２に示す変形例におけるように互いに取り付けたとき、ストラップ１０８及び
第１及び第２のファスニング装置１０６、１０９からなる余分な組が残る。その
場合、これらのストラップ及びファスニング装置を、収納のため、最も近い取り
付けられたポケット１１０内に入れる。

【０１００】 好ましい実施形態では、ラップは、二つのフラップ１１１、１１２を更に含む
。図８に示すように、これらのフラップはパネル右縁１０３及びパネル左縁１０
４に沿ってパネルに取り付けられている。各フラップの表面積は、フラップが取
り付けられたパネルの表面積の約１／２倍乃至１倍である。従って、フラップを
内方に折畳んでパネル領域の上に重ねると、これらのフラップはパネルを完全に
覆い、本質的には第２パネル層をラップに追加する。図１、図１Ａ、及び図２に
示す実施形態では、各フラップは、互いに噛み合う正弦波設計を備えているが、
これは本発明の重要な部分ではない。噛み合う正弦波形状は、二つのフラップ１
１１、１１２を、フラップが従来の矩形形状を備えている場合よりも互いにしっ
かりと関連させることによって、ロール状にしたラップの全体としての一体性に
寄与する。図１Ａはこれらの二つのフラップを示し、一方のフラップは、拡げて
あり（参照番号１１１参照）、他方のフラップはパネル上に折畳んである（参照
番号１１２参照）。これらのフラップ１１１、１１２及びパネル１００には、パ
ネル上縁１０２と隣接して配置された取り付け装置１１４が更に設けられている
。これらの取り付け装置は、互いに取り付けられたとき、フラップをパネル１０
０に固定する。

【０１０１】 本発明の一実施形態では、ラップは、図４に示すように、四つの異なる層から
形成される。これらの四つの層は、内部に置かれた傷付き易い衣料に対して大量
の緩衝を提供する。パネル１００は、第１材料層１３０と第２材料層１３２との
間にコア材料１３１を含む層状材料である。コア材料はポリエステルであり、第
１層及び第２層の材料はナイロンであり、第１フラップ及び第２フラップの各々
はポリエステルから形成される。随意であるが、第２ナイロン材料層及びフラッ
プを形成するポリエステル材料は織製材料であり、これらの材料には、ロール状
のラップに水を流入させたりラップから水を流出させたりできる多数の小穴又は
小孔が設けられているのに対し、第２層の材料にはこのような穴が全くないけれ
ども透水性である。

【０１０２】 好ましい可撓性ラップ容器を使用する場合、ラップ容器は２枚の衣料を収容で
きる。この際、１方の衣料はパネルの上に直接置かれ、他方の衣料は、フラップ
をパネル上の衣料と重ねた後にこれらのフラップの上に置かれる。

【０１０３】 次に図８及び図９を参照すると、これらの図には、本発明に従って形成した別
の好ましい可撓性ラップ容器が例示されている。可撓性ラップ容器１３４は、可
撓性パネル１００及び第１フラップ１１１及び第２フラップ１１２を含む。第１
及び第２のフラップ１１１及び１１２は、各々、好ましくは、可撓性パネル１０
０とほぼ同じ幅を有する。更に好ましくは、第１及び第２のフラップ１１１及び
１１２は、幅が約４５ｃｍ乃至約７２ｃｍの可撓性パネル１００に対し、約４０
ｃｍ乃至約７０ｃｍの幅を有する。換言すると、第１フラップ１１１は、好まし
くは、第１フラップ１１１をパネル１００の左縁を中心として折畳んだときにパ
ネル１００の右縁の近くまで延び、第２フラップ１１２は、好ましくは、パネル
１００の右縁を中心として折畳んだときに第１フラップ１１１と重なり、パネル
１００の左縁の近くまで延びる。可撓性パネル１００及び第１及び第２のフラッ
プ１１１及び１１２を別体の構造として提供し、可撓性パネル１００に取り付け
てもよいし、可撓性パネル１００及びフラップ１１１及び１１２を一体の材料か
ら形成してもよい。フラップ１１１及び１１２の先端縁部即ち取り付けられてい
ない縁部１３６を直線状であるように示してあるが、上文中に説明した正弦波形
状等の他の縁部形体を形成してもよい。更に、フラップを互いに固定するため及
び／又は可撓性パネル１００に固定するため、取り付け装置１１４（例えばスナ
ップ、フック−ループファスナ、磁石式ファスナ、等）をフラップ１１１及び１
１２の先端縁部１３６の一方又はそれ以上に沿って設けることができる。

【０１０４】 図８及び図９を更に参照すると、フラップ１１１及び１１２を重ねることによ
り、幾つかの利点が得られる。例えば、フラップ１１１及び１１２の幅が大きい
ため、重なったフラップ１１１及び１１２の先端縁部１３６がパネル１００の右
縁及び左縁に向かって移動し、衣料１２０と接触しないようにされる。これによ
り、可撓性ラップ容器１３４の使用中に先端縁部１３６の縫い目により衣料１２
０に窪みが付く可能性を小さくできる。重なったフラップ１１１及び１１２は、
衣料１２０に対して追加の保護層を提供し、衣料１２０の一部が可撓性ラップ容
器１３４から「飛び出す」危険を減少できる。重なったフラップ１１１及び１１
２は、更に、一つ以上の衣料を収容できる可撓性ラップ容器を提供する。例えば
、フラップ１１１及び１１２を図８に示すように拡げて可撓性パネル１００を露
呈する。衣料１２０を可撓性パネル１００の上に置き、フラップ１１１又は１１
２の一方を図１０に示すように（フラップ１１１が衣料の上に折畳んだ状態で示
してある）衣料１２０の上に折畳む。次いで、衣料１３８を折畳んだフラップ（
例えばフラップ１１１）の上に置き、残ったフラップ（例えばフラップ１１２）
を衣料１３８の上に折畳み、取り付け装置１１４が設けられている場合にはこの
取り付け装置を使用して固定する。次いで可撓性ラップ容器１３４をロール状に
し、第１及び第２のファスニング装置１０６及び１０９を使用して固定する。

【０１０５】 重なったフラップ１１１及び１１２の幅を、本明細書中、好ましくはパネル１
００の右縁及び左縁の近くまで延びると論じたが、重なったフラップ１１１及び
１１２の幅は、パネル１０の全幅の半分乃至１倍であるのがよい。別の態様では
、余り好ましくはないけれども、パネル１００の幅とほぼ同幅の一枚のフラップ
を二枚の重なりフラップ１１１及び１１２の代わりに設けることができる。この
ような実施形態は、好ましくは、一枚のフラップを可撓性パネルに固定するため
の取り付け装置１１４を含む。

【０１０６】 更に別の好ましい可撓性ラップ容器が図１１に示してある。可撓性ラップ容器
１４０は、右縁、左縁、及び下縁を備えた本体１４２を持つ可撓性パネル１００
を含む。可撓性パネル１００は、本体１４２に取り付けられたテーパした上部分
１４４を更に有する。上部分１４４は、本体１４２のほぼ中間点に配置された頂
部１４６を有する。テーパした上部分１４４の長さは、好ましくは本体１４２の
長さの少なくとも約半分である。更に好ましくは、上部分１４４は、長さが約７
５ｃｍ乃至約８０ｃｍの本体について、約４０ｃｍ乃至約５０ｃｍの長さを有す
る。一つのストラップ１０８が上部分１４４の頂部と隣接して取り付けられてい
る。ストラップの端部には第１ファスニング装置１０９が設けられている。この
ファスニング装置は、ストラップ上でのその位置が変わらないように、ストラッ
プ１０８に固定的に且つ永久的に取り付けられている。第２ファスニング装置１
０６がストラップに上文中に説明したように取り付けられている。

【０１０７】 内方にテーパした上部分１４４及び／又はこの上部分の頂部１４６と隣接して
設けられた一つのストラップ１０６は、可撓性ラップ容器１４０の使用中、幾つ
かの驚くべき利点を提供できる。テーパした上部分１４４は、使用中に図１２に
示すように本体１４２の周りでロール状にしたとき、可撓性ラップ容器１４０に
追加の構造を提供する。これは、ロール状にしたときに本体１４２を取り囲む螺
旋状層１４４によって提供される。この追加の構造は、可撓性ラップ容器１４０
のロール状形状を保持するのを助け、ラップ内に収容された衣料が余り多くの仕
上げを必要としないようにする。これは、可撓性ラップ容器が洗濯機での洗濯に
より捩じれたり巻き解かれたりし難いためである。可撓性ラップ容器１４０は、
その中央に配置されたストラップ１０８をテーパした上部分１４４と組み合わせ
、ロール状ラップ容器の層間に隙間が形成されることに対して良好な抵抗を提供
する。このような隙間が形成されると、この隙間を通って衣料１２０の部分、例
えば袖や襟が洗濯機での攪拌中に飛び出してしまう。ここに例示したテーパした
上部分１４０が好ましいけれども、本明細書に従って他の上部分を設けることが
できる。例えば、上部分１４４を本体１４２の右縁及び／又は左縁から移動させ
ることができ、或いはテーパの小さい大きな頂部を設けることができる。

【０１０８】 図１３、図１４、及び図１５を参照すると、これらの図には、本発明の一つの
特徴に従って形成された別の好ましい可撓性容器が例示されている。可撓性ラッ
プ容器１４８は、右縁、左縁、及び下縁を持つ可撓性パネル１００を有する。パ
ネル１００の右縁及び左縁の各々と隣接してフェンス１５０が配置されている。
衣料を可撓性ラップ容器内に保持するため、上文中に説明したフラップの代わり
にフェンス１５０を設けることができる。フェンス１５０は、端部１５４及び１
５６が可撓性パネル１００に取り付けられた複数のループ１５２から形成できる
。これらのループ１５２は、ポリエステルフィラメント又は同様の材料から形成
でき、縫い付け、ヒートシール、熱接着、超音波溶接、等によって可撓性パネル
１００に取り付けることができる。ループ１５２は、好ましくは、第１列１５８
及び第２列１６０をなして形成される。第１列のループ１５２は端部から端部ま
で配置されており、第２列では、ループの端部は実質的に端部から端部まで配置
されている。好ましくは、第２列１６０の第１ループ１６２は、図１３に示すよ
うに、第１列１５８の第１ループ１６４のほぼ中間点のところで始まり、第２列
１６０の第１ループ１６２の反対端は、第１列１５８の第２ループ１７０のほぼ
中間点で終端するが、第２列の開始位置は変えることができる。ループは、可撓
性ラップ容器が拡げられている場合には、好ましくは、実質的に平らになってお
り、第１及び第２の列１５８及び１６０のループが重なって開放フェンス１５０
を形成するように、可撓性パネル１００から遠ざかる方向に持ち上がるのに十分
な可撓性を備えている。開放フェンス１５０は、図１３で最も良くわかるように
開口部１７２を有し、これらの開口部を通って洗浄水が流れることができるが、
これらの開口部は十分小さく、使用中に衣料が可撓性ラップ容器１４８から出る
ことはできない。ループを形成するフィラメントは、好ましくは、約０．２５ｍ
ｍ乃至約３．１７５ｍｍのゲージを有し、開口部１７２は約１．５ｃｍ² 乃至約
４．８ｃｍ² の開放面積を有する。

【０１０９】 第１及び第２の列１５８及び１６０を別個の列としてここに説明したが、二つ
の列の代わりに単一の列を設けてもよく、二つ以上の列を使用してもよいという
ことは理解されよう。ループのゲージ及び間隔を変化させることにより、長さ方
向で様々な程度の可撓性を得ることができ、衣料を横方向に収容できるというこ
とは理解されよう。更に、フェンス１５０の長さ方向長さを変化させることがで
きるが、長さをパネル１００の上縁近くからパネル１００の下縁近くまで延ばす
のが好ましい。

【０１１０】 洗濯予備処理剤アプリケータ 図５及び図６に示すように、本発明の汚れ除去プロセスで使用する好ましい洗
濯予備処理剤アプリケータの一つの種類は、所定量の予備処理組成物を布の汚れ
た領域に亘って拡げるための指取り付けブラシである。このブラシは、非常に小
さな力によって予備処理組成物を汚れにしみ込ませて効果的なクリーニングの利
点を提供できる。しかしながら、これは一つの好ましい実施形態に過ぎず、本発
明のアプリケータは人間の指と同様に簡単であるのがよく、又は有効量の洗濯予
備処理組成物を衣料の汚れた領域に施与できると同時に機械的作用を加えて汚れ
除去を補助する擦れ作用を用いない任意の他の構造であるのがよい。

【０１１１】 図５は、アプリケータ３１０を示す斜視図である。このアプリケータは、開放
端３０２及び閉鎖端３０４を持つ実質的に円筒形のチューブ３０１を含む。チュ
ーブ３０１は、チューブの閉鎖端を指先と隣接して位置決めし、チューブの開放
端を指の第２関節と隣接して位置決めして人間の指にぴったりと嵌まるように大
きさ及び形体が定められている。ブラシ手段３０３は、チューブ３０１の閉鎖端
部分３０４と隣接して配置されている。ブラシ手段は楕円形形状の又は円形形状
の領域内にあり、全体にチューブ先端からチューブの側方に部分的に下方に延び
ている。

【０１１２】 ブラシ手段３０３は、布の局部的領域に付いた汚れに有効量の洗濯予備処理組
成物をブラシの動きによって施与する上で便利であるように形成されている。ブ
ラシ手段は、チューブ３０１の閉鎖端部分から外方に延びるベッド又はマットと
して設けられた多数の小さなブリストルを含む。ブラシ手段は、ブリストルを１
ｃｍ² 当り約３０本乃至２５０本含む。ブリストルの長さは、約０．０５ｃｍ乃
至１．０ｃｍである。ブリストルは、その製造中、チューブ３０１の一体の部分
として形成され、ブリストル及びチューブが、全て、同じ一体の材料部片から製
造される。アプリケータは、任意の可撓性プラスチック又はポリマー材料から製
造でき、丈夫であるように又は使い捨てであるように形成できる。

【０１１３】 美観上の目的のため、製造者の容易のため、又は任意の他の理由のため、ブリ
ストルは任意のパターン又は格子をなして配置できる。こうしたパターンは、液
体クリーニング組成物を布の局部的領域に効率的に且つ効果的に施与する場合に
用いられる。ブリストルの材料、型式及び数は製造者の判断上の問題であり、以
上の例示は本発明を限定しようとするものではない。

【０１１４】 本発明の洗濯予備処理アプリケータは、人間の指に図６に示すように快適に装
着されるような大きさを備えていなければならない。この実施形態では、全体に
円筒形形体のチューブ３０１の長さは約４．５ｃｍである。開放端での円筒体の
直径は２ｃｍである。

【０１１５】 濯ぎサイクル調整剤及び濯ぎサイクル調整剤ディスペンサ 本発明は、更に、好ましくは布柔軟剤である濯ぎサイクル調整剤を含む。布柔
軟剤は、多くの重要な利点を提供する。詳細には、色彩再現性の改善、擦れ抵抗
性の改善、及び過剰の皺の制限を提供できる。詳細には、布柔軟剤は、水性の洗
濯用洗剤で洗濯した後にざらついた感触になる場合がある絹等の衣料の布の軟ら
かさを維持するのを助ける。

【０１１６】 本発明の濯ぎサイクル調整剤は、以下の材料を含む。以下の材料は、このよう
な活性添加剤の単なる非限定的例であり、当業者はこの他の多くの例を思い付く
であろう。

【０１１７】 ジエステル第４アンモニウム化合物 濯ぎサイクル調整剤は、柔軟活性ＤＥＱＡ化合物及び必須成分としてＤＥＱＡ
を含む組成物を含有するのがよい。ＤＥＱＡは以下の化学式を有する。

【０１１８】 Ｒ_４−ｍＮ^＋［（ＣＨ_２）_ｎＹＲ^２］_ｍＸ⁻ ここで、Ｙは、−Ｏ−（Ｏ）Ｃ−又は−Ｃ（Ｏ）−Ｏ−であり、ｍは２又は３で
あり、ｎは１乃至４であり、各Ｒ置換基は短鎖Ｃ₁ −Ｃ₆ 、好ましくはＣ₁ −Ｃ ₃ 、アルキル、例えばメチル（最も好ましい）、エチル、プロピル等、ベンジル
又はその混合物であり、各Ｒ² は長鎖で少なくとも部分的に不飽和の（約５以上
乃至約１００以下のＩＶ）Ｃ₁₁−Ｃ₂₁ヒドロカルビル又は置換ヒドロカルビル置
換基及び対イオン、Ｘ^- は任意の柔軟剤適合性陰イオン、例えば塩素、臭化物、
メチル硫酸塩、蟻酸塩、硫酸塩、硝酸塩、等であるのがよい。完全に飽和したア
クリル基で形成したＤＥＱＡ化合物は、急速に生分解できる優れた柔軟剤である
。しかしながら、少なくとも部分的に不飽和のアクリル基で形成した化合物には
多くの利点（即ち濃縮性及び良好な貯蔵粘度）があり、特定の条件が合った場合
に消費者製品として受け入れられるということはわかっていなかった。

【０１１９】 以下の化学式のアミンもまた、柔軟剤として本発明で使用する上で適当である
。

【０１２０】

【化５】 ここでＲ¹ は、独立したＣ₁ −Ｃ₆ アルキル、Ｃ₁ −Ｃ₆ ヒドロキシアルキル、
ベンジル、及びその混合物であり、Ｒ¹ は好ましくはＣ₁₁−Ｃ₂₂直鎖アルキル、
Ｃ₁₁−Ｃ₂₂枝分かれアルキル、Ｃ₁₁−Ｃ₂₂直鎖アルキル、Ｃ₁₁−Ｃ₂₂枝分かれア
ルキル、及びこれらの混合物であり、Ｑは以下の化学式の単位を持つから独立し
て選択されたカルボニル部分である。

【０１２１】

【化６】 ここでＲ² は水素、Ｃ₁ −Ｃ₄ アルキル、好ましくは水素であり、Ｒ³ はＣ₁ −
Ｃ₄ アルキル、好ましくは水素又はメチルである。適当な柔軟剤種並びに適当な
随意の成分について、１９９８年３月２日にデュバル等が出願した「安定した半
透明な又は透明な濃縮布柔軟組成物」という標題の現在係属中の米国特許仮出願
第６０／０７６，５６４号（Ｐ＆Ｇ事件番号第７０３９号）に更に詳細に記載さ
れている。同特許出願に触れたことにより、その特許出願に開示されている内容
は本明細書中に組入れたものとする。

【０１２２】 主溶剤及びヒドロトロープ−濯ぎサイクル調整剤の物理的安定性及び柔軟性能
は、特定のヒドロトロープ及び主溶剤を組み込むことによって改良できる。本発
明の組成物中に存在する主溶剤のレベルは、代表的には約１５重量％以下であり
、好ましくは約１２重量％以下であり、最も好ましくは約１０重量％以下である
。本発明の幾つかの実施形態は、主溶剤を全く含まない。

【０１２３】 本発明の主溶剤は、主として、十分な明澄度及び粘度を持つ液体組成物を得る
ために使用される。主溶剤は、更に、溶剤が組成物に与える臭気を最小にするよ
うに選択されなければならない。例えば、イソプロピルアルコールは、適当な粘
度を持つ組成物の製造に役立たないという点で効果的な主溶剤ではない。イソプ
ロパノールは、更に、臭いが比較的強いため、適当な主溶剤とはならない。

【０１２４】 主溶剤は、更に、低温で安定した組成物を提供する性能のために選択され、好
ましくは、適当な主溶剤を含む組成物は約４℃まで透明又は半透明であり、約７
℃程度で貯蔵された場合に透明性を完全に回復できる。

【０１２５】 本発明による主溶剤は、オクタノール／水分配係数（Ｐ）に基づいて選択され
る。オクタノール／水分配係数は、オクタノール及び水中での均衡状態での特定
の主溶剤の濃度の比の計測値である。分配係数は、便利には、底を１０とした対
数、即ちｌｏｇＰとして表現され、報告される。

【０１２６】 多くの主溶剤種のｌｏｇＰが報告されており、例えばデイライトケミカルイン
フォメーションシステムズ社（デイライトＣＩＳ）から入手できるポンモナ（Ｐ
ｏｎｍｏｎａ）９２データベースには、元の文献の引用とともに多くが記載され
ている。この他の詳細及びｌｏｇＰデータを計算し得る方法は、上文中で組み込
んだ、デュバル等の「安定した半透明な又は透明な濃縮布柔軟組成物」という標
題のＰ＆Ｇ事件番号第７０３９号の出願に詳細に記載されている。

【０１２７】 本発明で使用するのに適した主溶剤は、ＣｌｏｇＰが約０．１５乃至約１、好
ましくは約０．１５乃至約０．６４、更に好ましくは約０．２５乃至約０．６２
、最も好ましくは約０．４乃至約０．６の主溶剤から選択される。好ましくは、
主溶剤は、少なくとも或る程度非対称な分子であり、好ましくは、主溶剤を室温
で又は室温近くで液体にできる融点及び凝固点を有する。実施形態によっては、
低分子量の主溶剤が望ましい。更に好ましい分子は、高度に非対称である。

【０１２８】 しかしながら、高度に非対称の分子、とりわけ、１，７−ヘプタジオール、１
，４−ビス（ヒドロキシメチル）シクロヘキサン、及びシクロヘキサンは、これ
らのＣｌｏｇＰの値が所望の範囲内にあったとしても、対称中心のため、これら
を適当な主溶剤として使用できない。

【０１２９】 好ましい主溶剤には、参照により開示内容を本明細書中に組入れた「安定した
好ましくは透明な濃縮布柔軟組成物」という標題のＷＯ９７／０３１６９に開示
されているように、一価のアルコールＣ₆ ジオール、Ｃ₇ ジオール、オクタンジ
オールのイソマー、ブタンジオールの誘導体、トリメチルペンタンジオールのイ
ソマー、エチルメチルペンタンジオールのイソマー、プロピルペンタンジオール
のイソマー、ジメチルヘキサンジオールのイソマー、エチルヘキサンジオールの
イソマー、メチルヘプタンジオールのイソマー、オクタンジオールのイソマー、
ノナンジオールのイソマー、アルキルグリセリルエーテル、ジ（ヒドロキシアル
キル）エーテル、アリルグリセリルエーテル、脂環式ジオールの誘導体、アルコ
キシレーテッドＣ₃ −Ｃ₇ ジオールの誘導体、アリルジオール、及びこれらの混
合物が含まれる。

【０１３０】 好ましい主溶剤の非限定的例には、１，２−ヘキサンジオール、２−エチル−
１，３−ヘキサンジオール、２−エチル−１，３−ヘキサンジオールのアルコー
ルエトキシレート、２，２，４−トリメチル−１，３−ペンタンジオール、２，
２，４−トリメチル−１，３−ペンタンジオールのアルコールエトキシレート、
１，２−シクロヘキサンジメタノール、及びこれらの混合物が含まれる。

【０１３１】 本発明の好ましい実施形態は、特定の主溶剤の組み合わせである。好ましい組
み合わせの非限定的例には、２，２，４−トリメチル−１，３−ペンタンジオー
ル（ＴＭＰＤ）と１，２−ヘキサンジオール、２−エチル−１，３−ヘキサンジ
オール又はこれらの混合との組み合わせが含まれる。これらの溶剤組み合わせは
、貯蔵温度に亘る相安定性を向上し、氷点以下から完全に回復可能な組成物を提
供する。

【０１３２】 上述のエステル布柔軟材料について、本発明の組成物のｐＨは、本発明の重要
なパラメータである。確かに、特に長期に亘ってる貯蔵した状態で第４アンモニ
ウム又はアミン先駆物質化合物の安定性に影響を及ぼす。

【０１３３】 本明細書中で定義したｐＨは、２０℃のニート（ｎｅａｔ）な組成物で計測さ
れる。これらの組成物は、約６．０以下のｐＨで機能できるが、これらの組成物
の加水分解安定度を最適にするため、上述の条件で計測したニートｐＨは、好ま
しくは、約２．０乃至約５、好ましくは２．５乃至４．５、好ましくは約２．５
乃至約３．５の範囲内になければならない。本発明のこれらの組成物のｐＨは、
ブレンステッド酸を加えることによって調節できる。適当な酸は、上文中で組み
込んだ、デュバル等の「安定した半透明な又は透明な濃縮布柔軟組成物」という
標題のＰ＆Ｇ事件番号第７０３９号の出願に開示されている。

【０１３４】 汚れ解放剤−本発明では、随意の汚れ解放剤を加えることができる。本発明の
プロセスによって形成した柔軟剤組成物は、汚れ解放剤の０％乃至約１０％、好
ましくは０．２％乃至約５％を占める。好ましくは、このような汚れ解放剤はポ
リマーである。本発明で有用なポリマー汚れ解放剤には、テレフタレートのコポ
リマーブロック及びポリエチレンオキシド又はポリプロピレンオキシド等が含ま
れる。汚れ解放剤の更に完全な開示は、１９８７年４月２８日にデッカー等に賦
与された米国特許第４，６６１，２６７号、１９８７年１２月８日にゴッセリン
ク等に賦与された米国特許第４，７１１，７３０号、１９８８年６月７日にエヴ
ァンス等に賦与された米国特許第４，７４９，５９６号、１９８９年４月４日に
トリン等に賦与された米国特許第４，８１８，５６９号、１９８９年１０月３１
日にマルドナード等に賦与された米国特許第４，８７７，８９６号、１９９０年
９月１１日にゴッセリンク等に賦与された米国特許第４，９５６，４４７号、及
び１９９０年１２月１１日にマルドナード等に賦与された米国特許第４，９７６
，８７９号に含まれる。これらの特許に触れたことにより、これらの特許に開示
されている内容は本明細書中に組入れたものとする。

【０１３５】 水−本組成物では、水を液体担体として使用する。これは、低価格であり、比
較的入手し易く、安全であり、環境に対して適合性であるためである。本組成物
中の水のレベルは、組成物の少なくとも約４０重量％、好ましくは少なくとも約
５０重量％である。

【０１３６】 安定剤−本発明の組成物には酸化防止剤が安定剤として含まれる。酸化防止剤
は、０重量％乃至約１０重量％、好ましくは約０．０１重量％乃至約８重量％、
更に好ましくは約０．０３５重量％乃至約７重量％のレベルで存在する。最も好
ましい酸化防止剤は、アルドリッヒ社から入手できるＤＴＰＡ（ＤＴＰＡは登録
商標である）であり、その化学名はジエチレントリアミンペンタ酢酸である。

【０１３７】 塩素脱除剤−これらの脱除剤は、塩素又は次亜塩素酸塩等の塩素を発生する材
料と反応し、塩素材料の漂白活性を無くすか或いは減少する活性剤である。代表
的には、本発明の柔軟剤組成物は、平均的な濯ぎ液中に存在する約０．２ｐｐｍ
乃至約２０ｐｐｍ、好ましくは約０．３ｐｐｍ乃至約１０ｐｐｍ、更に好ましく
は約０．５ｐｐｍ乃至８約ｐｐｍの塩素と反応するのに十分な塩素脱除剤を提供
する。本発明の液体柔軟剤組成物中の塩素脱除剤の適当なレベルは、約０．０１
重量％乃至約１０重量％、好ましくは約０．０２重量％乃至約５重量％、更に好
ましくは約０．０３重量％乃至約４重量％である。脱除剤の陽イオン及び陰イオ
ンの両方が塩素を反応するのが好ましく、こうした場合には、利用可能な塩素の
等価の量と反応するようにレベルを調節する。塩素脱除剤の好ましい例には、ア
ンモニウムの塩、例えば塩化物、臭化物、くえん酸塩、硫酸塩が含まれる。塩化
アンモニウムが特に好ましい。

【０１３８】 殺菌剤−本発明の組成物で使用される殺菌剤には、グルタルアルデヒド、ホル
ムアルデヒド、ペンシルバニア州フィラデルフィアのアイノレックス化学社がブ
ロノポル（ブロノポル（Ｂｒｏｎｏｐｏｌ）は登録商標である）の商標で販売し
ている２−ブロモ−２−ニトロ−プロパン−１，３−ジオール、ロームアンドハ
ース社がカソン（カソン（Ｋａｔｈｏｎ）は登録商標である）ＣＧ／ＩＣＰの商
標で販売している５−クロロ−２−メチル１−４−イソシアゾリン−３−ｏｎｅ
、及び２−メチル１−４−イソシアゾリン−３−ｏｎｅの混合物が含まれる。本
組成物で使用される殺菌剤の代表的なレベルは、組成物の重量の約１ｐｐｍ乃至
約１０００ｐｐｍである。

【０１３９】 他の好ましい成分−本発明の濯ぎサイクル調整剤は、テキスタイル処理組成物
で通常使用されているｐＨ改質剤、キラント、発泡防止剤、及び香料等の他の成
分を含む。本発明にとって特に重要なのは、縮み防止剤、皺防止剤、布をパリッ
とさせる薬剤、及び他の布色彩保護剤等の添加剤である。当業者は、液体クリー
ニング組成物についてのセクションで上文中に説明した成分の多くを濯ぎサイク
ル調整剤で使用するために選択することもできる。

【０１４０】 他の随意の成分−本発明は、更に、テキスタイル処理組成物で通常使用されて
いる他の随意の成分、例えば着色料、防腐剤、乳白剤、布調整剤、界面活性剤、
ポリエチレングリコール等の安定剤、スポット修正剤、殺菌剤、防黴剤、耐蝕剤
、発泡防止剤、等を含むのがよい。本発明は、ガーガム等の安定剤を含まない。

【０１４１】 適当な布柔軟剤組成物は、更に、１９９５年１０月２４日にトリン等に賦与さ
れた米国特許第５，４６０，７３６号、１９９６年８月１３日にベーカー等に賦
与された米国特許第５，５４５，３５０号、１９９６年１０月８日にワール等に
賦与された米国特許第５，５６２，８４９号に開示されている。これらの特許に
触れたことにより、これらの特許に開示されている内容は本明細書中に組入れた
ものとする。ダウニーケア（ダウニーケア（ＤＯＷＮＹ ＣＡＲＥ）は登録商標
である）及びウルトラダウニー（ウルトラダウニー（ＵＬＴＲＡ ＤＯＷＮＹ）
は登録商標である）といった商標名の布柔軟剤等の商業的製品を使用してもよい
。

【０１４２】 本発明で使用するようになった装置は、１９９３年１２月７日にバンジンスキ
ー等に賦与された米国特許第５，７３６，５０３号に開示された種類の装置であ
る。同特許に触れたことにより、その特許に開示されている内容は本明細書中に
組入れたものとする。この装置は、計量投与ディスペンサであり、洗濯機の洗濯
サイクル前（洗濯プロセスの開始時）に加えられるが、濯ぎサイクル調整剤が実
際には濯ぎサイクルまで解放されないように設計されている。設計されているよ
うに、この装置は、従来のディスペンサを越える多くの改良を持ち、詳細には、
装置に注入した添加剤の量が特定の洗濯プロセスについての正しい投与量である
ように設計されている。洗濯サイクル中に装置が開放してその内容物が零れるこ
とを最小にするように、改良されたシーリング構造を含み、特別に設計された凹
所をなしたバルブを使用する。装置のバルブは、回転サイクル中に被る遠心力に
よってのみ開放され、そのため、内部の添加剤を次の濯ぎサイクル中に使用でき
るように形成されている。

【０１４３】 好ましい実施形態では、本発明で使用される装置は、布製のグローブに挿入で
きる。このグローブにより、グローブに収容された装置が、特に洗濯機の攪拌サ
イクル中に直接接触する傷付き易い衣料を擦ったり損なったりしないようにする
。

【０１４４】 グローブは、装置の周囲にぴったりと嵌まり、標準的な作動条件下で本明細書
中に記載されているように使用するだけで抜けないように構成されている。グロ
ーブは、任意の天然又は合成の布又は混紡によって形成できる。ナイロンが好ま
しい布である。

【０１４５】 吸着剤汚れレシーバー 本発明で使用された吸着剤汚れレシーバーは、液体組成物を吸収する吸着剤を
含む。好ましい作動モードでは、汚れレシーバーは、液体組成物を汚れた領域か
ら遠ざかるように「吸い上げる」即ち「吸い込む」ように特別に設計されている
。吸収汚れレシーバーは、染料がレシーバーから衣料に移行しないようにするた
め、必然的に、白色であるか或いは印刷が施してない。白色であるか或いは印刷
が施してない使い捨てのペーパータオル、バウンティ（ＢＯＵＮＴＹは登録商標
である）商標のタオル等のペーパータオル、きれいな布きれ、等を使用できる。
好ましいレシーバーは、不織パッドでできている。好ましい実施形態では、不織
体全体が、約７２％が木材パルプで約２８％が生体親和性ステープルファイバポ
リエチレンポリプロピレン（ＰＥ／ＰＰ）でできた吸着構造である。厚さは約１
．５２４ｍｍ（約６０ミル）である。随意であるが、好ましくは、予備スポッテ
ィング作業が行われた表面上にクリーニング液が通過しないようにするため、後
面に障壁フィルムが設けられている。レシーバーの構造は、流体を受け入れるそ
の上層からその下層まで毛管勾配を形成する。この勾配は、材料全体の密度を制
御することによって、及び上層の毛管吸引力が小さく下層内の毛管吸引力が大き
いように構成要素を層化することによって得られる。

【０１４６】 別の態様では、本発明で使用される吸着剤汚れレシーバーは、毛管の大きさが
制御された水吸収性フォームの形態の機能的吸着剤（「ＦＡＭ」）を含む。ＦＡ
Ｍ型フォームの物理的構造及び結果的に得られる高い毛管現象は、非常に効果的
な水吸着性を提供すると同時に、ＦＡＭの化学組成を高度に親油性にする。かく
して、ＦＡＭは、本質的に、親水性及び親油性の両方を同時に提供できる（ＦＡ
Ｍフォームは、フォームを親水性にするように処理できる。本発明では、疎水性
又は親水性ＦＡＭを使用できる。） 本発明の汚れレシーバーとして使用するためのＦＡＭ型フォームの製造は、本
発明の部分を形成しない。ＦＡＭフォームの製造は、特許文献に非常に詳細に記
載してある。例えば、１９９３年１１月９日にデスマライス、ストーン、トンプ
ソン、ヤング、ラヴォン、及びダイヤーに賦与された米国特許第５，２６０，３
４５号、１９９３年１２月７日にデスマライス、ストーン、トンプソン、ヤング
、ラヴォン、及びダイヤーに賦与された米国特許第５，２６８，２２４号、１９
９２年９月１５日にヤング、ラヴォン、及びテイラーに賦与された米国特許第５
，１４７，３４５号及び関連した１９９４年６月７日付けの米国特許第５，３１
８，５５４号、１９９２年９月２２日にデスマライス、ディック、及びシヴレー
に賦与された米国特許第５，１４９，７２０号及び関連した１９９３年３月３０
日付けの米国特許第５，１９８，４７２号及び１９９３年１０月５日付けの米国
特許第５，２５０，５７６号、１９９４年１０月４日にデスマライスに賦与され
た米国特許第５，３５２，７１１号、１９９３年３月４日に公開されたＰＣＴ出
願第９３／０４１１５号、及び１９９４年３月８日にデスマライス及びストーン
に賦与された米国特許第５，２９２，７７７号、１９９５年２月７日にダイヤー
、デスマライス、ラヴォン、ストーン、テイラー、及びヤングに賦与された米国
特許第５，３８７，２０７号、１９９６年３月１９日にゴールドマン及びシェイ
ベルに賦与された米国特許第５，５００，４５１号、及び１９９６年８月２７日
にデスマライスに賦与された米国特許第５，５５０，１６７号を参照されたい。

【０１４７】 プロセス実施形態 本発明の装置、組成物、及びプロセスの使用を以下に詳細に説明する。このよ
うな開示は例示であって、本発明を限定するものではない。

【０１４８】 本発明にとって必要でも重要でもないけれども、衣料の汚れが付いた領域から
汚れを除去する効果を改良するため、予備処理手順を使用するのが好ましい。こ
の予備処理手順は、予備処理組成物を汚れが付いた領域に付ける工程、及び穏や
かなブラッシング動作を加えることによって汚れが付いた領域を洗濯予備処理ア
プリケータと接触させ、予備処理組成物を衣料の汚れが付いた領域に亘って分配
する工程を含む。次いで、予備処理組成物を汚れが付いた領域から水で濯ぎ落と
すのがよいが、これを行わなくてもよい。液体クリーニング組成物は、予備処理
組成物として機能でき、又は別に提供した予備処理組成物を使用してもよい。

【０１４９】 更に詳細に述べると、本発明の予備処理プロセスは以下の方法で行うことがで
きる。本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、プロセスの変更を行うこと
ができる。

【０１５０】 １．衣料の汚れが付いた領域を、テーブル天板等の任意の適当な表面に載せたＦ
ＡＭ吸着パッド又はペーパータオル（好ましくは、タオルから衣料への染料の移
行が起こらないようにするため、白色の又は印刷が施してない不織パッド）等の
吸着剤汚れレシーバー、又は本明細書中に説明した任意の他の汚れレシーバーの
上に置いてこれと接触させる。

【０１５１】 ２．洗濯予備処理アプリケータを使用し、穏やかなブラッシング動作で予備処理
組成物を汚れが付いた領域上で拡げ、汚れが付いた局部的領域を、その周囲領域
を飽和させることなく飽和させた後、汚れにできるだけ完全に作用を及ぼすこと
を試みる。

【０１５２】 ３．随意であるが、組成物を汚れに約１分間乃至約３分間に亘って浸透させる。

【０１５３】 ４．随意であるが、予備処理組成物の多くを汚れが付いた領域に付ける。

【０１５４】 ５．随意であるが、冷たい水道水で予備処理を施した汚れが付いた領域を濯ぐ。

【０１５５】 ６．この予備処理プロセスに続き、以下に説明するクリーニングプロセス全体を
多数回繰り返す。

【０１５６】 上文中に説明した予備処理プロセスを含む、衣料の布の全表面領域を処理する
ための全プロセスは、かくして、以下の工程を含む。

【０１５７】 （ｉ）随意であるが、上文中に開示した工程１乃至６による予備処理プロセスを
衣料の汚れが付いた領域について実施する工程。

【０１５８】 （ｉｉ）予備処理を施した工程（ｉ）からの衣料を本明細書中に開示した方法で
洗濯器具の内部に置き、この洗濯器具を洗濯機での洗濯中に開かないように固定
する工程。

【０１５９】 （ｉｉｉ）洗濯器具を、（１）布柔軟剤組成物等の濯ぎ水添加剤を含む濯ぎ水添
加剤を分配する装置、及び（２）計測した量の液体クリーニング組成物とともに
洗濯機の内部に置く工程。

【０１６０】 （ｉｖ）洗濯機をその最も穏やかな攪拌サイクルで、洗濯サイクル及び濯ぎサイ
クルの両方で冷水を使用して、少なくとも約６分間、代表的には約４分間乃至約
１２分間の期間に亘って作動する工程。

【０１６１】 （ｖ）きれいな衣料が入った可撓性ラップ容器を洗濯機から取り出し、１枚又は
それ以上の衣料を可撓性ラップ容器から取り出し、これらを空気乾燥させ、即ち
、これらの衣料を、先ず最初に絹製衣料用の空気フラッフ（加熱しない）又はレ
ーヨン及びレーヨン混紡製の衣料用の最小可能な乾燥機熱設定に設定した衣料乾
燥機に入れる工程。重い衣料は、乾燥機内に８分間乃至１０分間に亘って入れて
おかなければならないが、軽い衣料は４分間乃至６分間入れておくだけでよい。
次いで、衣料を取り出し、空気乾燥させる。羊毛製の衣料は衣料乾燥機に入れて
はならない。

【０１６２】 工程（ｉｉ）に関し、皺になり易い布については、本明細書で使用された洗濯
器具に入れ過ぎてはならない。

【０１６３】 工程（ｉｉｉ）では、洗濯機の攪拌器は、実質的に水平に配置されているか或
いは実質的に垂直軸線上に配置されているかのいずれかである。代表的には、洗
濯液中の活性成分の濃度が約３００ｐｐｍ乃至２５００ｐｐｍ、更に好ましくは
約４００ｐｐｍ乃至２０００ｐｐｍ、最も好ましくは約５００ｐｐｍ乃至約１６
００ｐｐｍであるように、所定量の液体クリーニング組成物を加える。工程（ｉ
ｖ）は、布に付いた汚れの程度及び種類、汚れの性質、布の性質、布に加わる荷
重等のファクタに応じて使用者の必要に従って長期間に亘って実施してもよいし
短期間に亘って実施してもよい。

【０１６４】 例１ （１）予備処理プロセスで、及び洗濯機に加えられる洗剤としての両方で使用
できる好ましい洗濯用液体洗剤組成物の例、及び（２）濯ぎサイクル中に加えら
れるべき濯ぎサイクル調整剤の例。組成物は、以下の詳細な組成に従って使用さ
れる。

【０１６５】 液体クリーニング組成物 及び洗濯予備処理組成物 成分 重量％ 非イオン系界面活性剤 ０．５０ Ｎ−ココイルＮ−メチルグルカミン １．６０ 陰イオン系界面活性剤 １６．００ アミン共界面活性剤 ０．４０ くえん酸 ２．５０ 脂肪酸（１２−１６） ２．００ エタノール ２．５９ モノエタノールアミン ０．７５ 蟻酸ナトリウム ０．０６２ プロパンジオール ５．０８ トルレンスルホネート ０．３６ 硼砂プレミックス ２．５０ 水酸化ナトリウム ２．６２ 布ケア剤 ２．７０ 酵素 ０．１５ 残り（水、発泡防止剤、香料、色彩安定剤） ６１．６７ 濯ぎサイクル調整剤 ２，２，４−トリメチル−１，３−ペンタンジオール ５．３０ 柔軟剤活性剤＊＊ ３５．００ ネオドール界面活性剤９１−８ ４．９０ ＭｇＣｌ₂ １．７５ プルロニック界面活性剤Ｌ３５ １．００ ジエチレントリアミンペンタメチレンホスホン酸 ０．０１ 香料及び染料 ０．６０ 水 残り （＊＊柔軟剤活性剤は、Ｎ，Ｎ−ジ−（カノリル−オキシ−エチル）−Ｎ−メチ
ル−Ｎ−（２−ヒドロキシエチル）アンモニウムメチル硫酸塩である）工程１ クリーニングが施され且つリフレッシュされるべき一つ又はそれ以上の衣料を
選択する。次いで、衣料に付いたインク、口紅、サラダドレッシング、色の汚れ
等による汚れを確認し、予備処理を行うために選択する。予備処理を行うため、
衣料の局所的汚れ領域をペーパータオルの上に置き、約０．１ミル乃至５ミル（
汚れの大きさで決まる）の例１の液体製品を直接施与し、洗濯予備処理アプリケ
ータを使用して衣料に浸み込ませる。随意であるが、余分な液体製品を汚れから
、流れている水道水で濯ぎ落とすことができる。

【０１６６】工程２ 可撓性ラップ容器をテーブルや衣料乾燥機等の平らな表面上で平らに拡げる。
ジャケット等の第１衣料をラップ上に置く。衣料から延びる袖等を、必要であれ
ば折畳み、衣料がラップの周囲の外側に出ないようにする。第１衣料をラップ上
に置いた後、ラップのフラップを衣料の上に折畳み、衣料全体をラップによって
包囲する。次いで、上文中に説明したのと同じ手順に従って折畳んだフラップの
上に追加の衣料を置き、可撓性ラップ容器の周囲の外にはみ出る部分がないよう
に注意を払う。

【０１６７】工程３ 次いで寝袋を巻くようにラップを巻く。ラップは、その最も長い縁部と平行な
方向に、連結手段の近くの縁部から始めて巻かれる。袋を巻いた後、一つ又はそ
れ以上のストラップ及びファスナによって、ストラップにより袋がぴんと引っ張
られた状態に保持されるように、固定する。

【０１６８】工程４ 次いで、衣料を収容したラップを洗濯機に入れる。好ましくは、衣料を収容し
たほぼ同幅の二つのラップを洗濯機に同時に入れ、負荷のバランスをとる。洗濯
機は、以下の通りに設定しなければならない。即ち、中程度の水レベル（約６４
．３５リットル（約１７ガロン））、冷水、及び最も穏やかな攪拌設定。洗濯機
に例１の液体製品をキャップ２つ分（約６６ｍｌ）入れる。６６ｍｌの例１の液
体製品を約６４．３５リットル（約１７ガロン）水に入れるということは、洗濯
／水溶液中の全液体クリーニング組成物濃度が約１０９０ｐｐｍになるというこ
とを意味する。濯ぎサイクル調整剤を洗濯機の濯ぎ剤自動ディスペンサ又は濯ぎ
サイクル調整剤を分配するための装置のいずれかを用いてキャップ１つ分（約３
０ｍｌ）加えるのがよい。装置を用いて調整剤を加える場合には、装置は、洗濯
機内に洗濯サイクル時に又はその近くで加えられなければならない。次いで、洗
濯機を始動させる。

【０１６９】工程５ 洗濯機がその全てのサイクルを完了した後、衣料が入ったラップを洗濯機から
取り出し、ラップ内の衣料をラップから取り出す。男性用のネクタイ及び羊毛製
衣料を除き、衣料を乾燥機に入れて乾燥させることができる。乾燥機は、絹製衣
料については空気フラッフ（加熱しない）に設定され、又はレーヨン及びレーヨ
ン混紡製の衣料については最小可能な乾燥機熱設定に設定される。重い衣料は、
乾燥機内に８分間乃至１０分間に亘って入れておかなければならないが、軽い衣
料は４分間乃至６分間入れておくだけでよい。次いで、湿った衣料を乾燥機から
取り出した後、衣料を吊るすか或いは平らに拡げ、乾燥を完了する。男性用のネ
クタイ及び羊毛製衣料について、乾燥機工程は不適切であり、洗濯機から取り出
した後に空気乾燥を直ちに開始しなければならない。

【０１７０】工程６ 必要であれば、衣料をプレスするか或いは蒸気を掛ける。

【図面の簡単な説明】

【図１】 図１は、可撓性ラップ容器１２２を示す側面図であり、図１Ａは、可撓性ラッ
プ容器１２２、及び可撓性ラップ容器に取り付けられた拡げてある第１フラップ
１１１及びパネル上に折畳んである第２フラップ１１２の二つのフラップを示す
図である。

【図２】 図２は、拡大した可撓性ラップ容器１２５を示す側面図であり、この実施形態
では、二つの可撓性ラップ容器１２２（図１参照）の各々のパネル１０１の下縁
と隣接して配置された連結手段１０７を介して二つのラップを取り付け、拡大し
た可撓性ラップ容器１２５を形成できる。

【図３】 図３は、可撓性ラップ容器のパネル１００に取り付けられた、二つの可撓性ラ
ップ容器を取り付けて図２の拡大可撓性ラップ容器を形成する場合に余分になる
ストラップ及びファスニング装置用の収納領域を提供するポケット１１０を示す
詳細図であり、図３Ａは、二つの可撓性ラップ容器を取り付けて図２の拡大可撓
性ラップ容器を形成する場合のストラップ及びファスニング装置の収納を示す、
ポケット１１０の側断面図である。

【図４】 図４は、可撓性ラップ容器１２２の好ましい実施形態の材料層のプロファイル
を示す拡大断面図である。

【図５】 図５は、手の圧力を使用して容器の予備処理を行うために本発明で使用される
洗濯予備処理剤アプリケータ３１０の斜視図である。

【図６】 図６は、人間の指に装着した洗濯予備処理剤アプリケータ３１０の斜視図であ
る。

【図７】 図７は、ロール状形状の可撓性ラップ容器１２２の斜視図である。

【図８】 図８は、第１及び第２の重なりフラップを開いた位置で示す、本発明に従って
形成した好ましい可撓性ラップ容器の平面図である。

【図９】 図９は、第１及び第２のフラップが可撓性ラップ容器のパネルの左右の縁部上
に折畳んである、図８の可撓性ラップ容器の平面図である。

【図１０】 図１０は、可撓性ラップ容器での第２衣料の配置を示すために第１フラップが
パネルの左縁上に折畳んである、図８の可撓性ラップ容器の平面図である。

【図１１】 図１１は、テーパした上部分が設けられた、本発明に従って形成された別の可
撓性ラップ容器の平面図である。

【図１２】 図１２は、可撓性ラップ容器をロール状形状で示す、図１１の可撓性ラップ容
器の斜視図である。

【図１３】 図１３は、可撓性ラップ容器の縁部に沿ってフェンスが設けられた本発明に従
って形成した更に別の可撓性ラップ容器の側面図である。

【図１４】 図１４は、図１３の可撓性ラップ容器の平面図である。

【図１５】 図１５は、ロール状形状で示す図１３の可撓性ラップ容器の側面図である。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁷ 識別記号 ＦＩ テーマコート゛(参考） Ｃ１１Ｄ 10/02 Ｃ１１Ｄ 10/02 17/04 17/04 17/08 17/08 Ｄ０６Ｂ 5/24 Ｄ０６Ｂ 5/24 Ｄ０６Ｌ 1/20 Ｄ０６Ｌ 1/20 3/02 3/02 (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＣＹ， ＤＥ，ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，Ｉ Ｔ，ＬＵ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ ，ＣＦ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＧＷ，ＭＬ， ＭＲ，ＮＥ，ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＧＨ，ＧＭ，Ｋ Ｅ，ＬＳ，ＭＷ，ＳＤ，ＳＬ，ＳＺ，ＴＺ，ＵＧ，ＺＷ )，ＥＡ(ＡＭ，ＡＺ，ＢＹ，ＫＧ，ＫＺ，ＭＤ，ＲＵ， ＴＪ，ＴＭ)，ＡＥ，ＡＬ，ＡＭ，ＡＴ，ＡＵ，ＡＺ， ＢＡ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，ＣＡ，ＣＨ，ＣＮ，Ｃ Ｒ，ＣＵ，ＣＺ，ＤＥ，ＤＫ，ＤＭ，ＥＥ，ＥＳ，ＦＩ ，ＧＢ，ＧＤ，ＧＥ，ＧＨ，ＧＭ，ＨＲ，ＨＵ，ＩＤ， ＩＬ，ＩＮ，ＩＳ，ＪＰ，ＫＥ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ，Ｋ Ｚ，ＬＣ，ＬＫ，ＬＲ，ＬＳ，ＬＴ，ＬＵ，ＬＶ，ＭＡ ，ＭＤ，ＭＧ，ＭＫ，ＭＮ，ＭＷ，ＭＸ，ＮＯ，ＮＺ， ＰＬ，ＰＴ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＧ，ＳＩ，Ｓ Ｋ，ＳＬ，ＴＪ，ＴＭ，ＴＲ，ＴＴ，ＵＡ，ＵＧ，ＵＳ ，ＵＺ，ＶＮ，ＹＵ，ＺＡ，ＺＷ (71)出願人 ＯＮＥ ＰＲＯＣＴＥＲ ＆ ＧＡＮＢＬ Ｅ ＰＬＡＺＡ，ＣＩＮＣＩＮＮＡＴＩ， ＯＨＩＯ，ＵＮＩＴＥＤ ＳＴＡＴＥＳ ＯＦ ＡＭＥＲＩＣＡ (72)発明者 フレディー、アーサー、バルナバス アメリカ合衆国オハイオ州、ウェスト、チ ェスター、ソーグラス、ドライブ、5777 (72)発明者 ジャック、ドティ アメリカ合衆国オハイオ州、グリーン、ヒ ルズ、デイモン、ロード、55 (72)発明者 トーマス、チャールズ、ホーテル アメリカ合衆国オハイオ州、シンシナチ、 メイヤーズ、レイン、5371 (72)発明者 マイケル、フランシス、メレア アメリカ合衆国オハイオ州、ハミルトン、 イートン、ロード、4061 (72)発明者 コーリー、エリザベス、シュミット アメリカ合衆国ケンタッキー州、ハイラン ド、ハイツ、バンジャン、レイン、110 (72)発明者 コーリー、スー、スナイダー アメリカ合衆国オハイオ州、シンシナチ、 キャッスルベイ、ドライブ、848 (72)発明者 トッド、マイケル、ワーニック アメリカ合衆国オハイオ州、ブルー、アッ シュ、ハント、ロード、4884、アパートメ ント、ナンバー309 Ｆターム(参考） 3B154 AB31 BA01 BA03 BB32 BB36 BB37 BB42 BD03 BD04 BE04 BE10 DA30 3B155 CD05 CD06 4H003 AB03 AC03 AE02 BA12 BA21 DA01 EA18 EA21 EB04 EB07 EB08 EB14 EB22 EC02 ED02 FA14 FA15 FA21 FA26

Claims (43)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 洗濯機で使用するための可撓性ラップ容器において、 右縁、左縁、上縁、下縁を持つ可撓性パネル、 少なくとも一つのストラップ、及び前記ラップ容器をロール状形状に固定する
   ために前記ストラップに取り付けられた第１ファスニング装置、 前記可撓性パネルの前記右縁に取り付けられた第１フラップ、及び 前記可撓性パネルの前記左縁に取り付けられた第２フラップを有し、 前記第１及び第２のフラップは、それらの夫々の縁部を中心として折畳んだと
   きに重なる、可撓性ラップ容器。
2. 【請求項２】 前記第１フラップは、前記左縁の近くまで延びている、請求項１に記載の可撓
   性ラップ容器。
3. 【請求項３】 前記第２フラップは、前記右縁の近くまで延びている、請求項２に記載の可撓
   性ラップ容器。
4. 【請求項４】 前記フラップのうちの少なくとも一つを前記可撓性パネルに固定する取り付け
   装置を更に含む、請求項１に記載の可撓性ラップ容器。
5. 【請求項５】 前記ストラップに取り付けられた第２ファスニング装置を更に含む、請求項１
   に記載の可撓性ラップ容器。
6. 【請求項６】 前記フラップの各々は、前記フラップを固定するための取り付け装置を更に含
   む、請求項１に記載の可撓性ラップ容器。
7. 【請求項７】 前記可撓性パネルは、織製ポリエステル、織製ナイロン、又はこれらの組み合
   わせからなる群から選択された材料から形成される、請求項１に記載の可撓性ラ
   ップ容器。
8. 【請求項８】 可撓性ラップ容器を第２可撓性ラップ容器に取り付けるために前記可撓性パネ
   ルの下縁と隣接して配置された少なくとも二つの連結手段を更に含む、請求項１
   に記載の可撓性ラップ容器。
9. 【請求項９】 衣服のクリーニングを行うためのキットにおいて、 （ａ）洗濯機で使用するための可撓性ラップ容器であって、 右縁、左縁、上縁、下縁を持つ可撓性パネル、 少なくとも一つのストラップ、及び前記ラップ容器をロール状形状に固定する
   ために前記ストラップに取り付けられた第１ファスニング装置、 前記可撓性パネルの前記右縁に取り付けられた第１フラップ、及び 前記可撓性パネルの前記左縁に取り付けられた第２フラップを有し、 前記第１及び第２のフラップは、それらの夫々の縁部を中心として折畳んだと
   きに重なる、可撓性ラップ容器、及び （ｂ）前記キットが入った容器内に入れてあるか又はこの容器上に書かれた、前
   記可撓性ラップ容器の使用説明を含み、この使用説明には、 衣料を前記可撓性ラップ容器に入れ、 前記可撓性ラップ容器を所定量の液体クリーニング組成物とともに洗濯機に入
   れる、と書いてある、キット。
10. 【請求項１０】 液体クリーニング組成物を更に含む、請求項９に記載のキット。
11. 【請求項１１】 濯ぎサイクル調整剤を更に含む、請求項９に記載のキット。
12. 【請求項１２】 濯ぎサイクル調整剤を分配するための装置を更に含む、請求項１１に記載のキ
    ット。
13. 【請求項１３】 前記液体クリーニング組成物は、界面活性剤、酵素、及び水を含む、請求項１
    ０に記載のキット。
14. 【請求項１４】 前記液体クリーニング組成物は、洗剤界面活性剤、酵素、染料移行阻害ポリマ
    ー、汚れ解放剤、洗剤ビルダー、非洗剤界面活性剤、分散ポリマー、水、エタノ
    ール、及びこれらの混合物からなる群から選択された成分を含む、請求項１０に
    記載のキット。
15. 【請求項１５】 洗濯予備処理剤アプリケータを更に含む、請求項１０に記載のキット。
16. 【請求項１６】 洗濯機で使用するための可撓性ラップ容器において、 右縁、左縁、及び下縁を備えた本体を持つ可撓性パネル、 前記本体に前記下縁部とは反対側に取り付けられた、頂部を持つ先細りした上
    部分、 少なくとも一つのストラップ、及び前記ラップ容器をロール状形状に固定する
    ために前記ストラップに取り付けられた第１ファスニング装置、 前記可撓性パネルの前記右縁に取り付けられた第１フラップ、及び 前記可撓性パネルの前記左縁に取り付けられた第２フラップを有する、可撓性
    ラップ容器。
17. 【請求項１７】 前記ストラップは前記頂部と隣接して配置されている、請求項１６に記載の可
    撓性ラップ容器。
18. 【請求項１８】 前記第１及び第２のフラップは、それらの夫々の縁部を中心として折畳んだと
    きに重なる、請求項１６に記載の可撓性ラップ容器。
19. 【請求項１９】 前記上部分の長さは、前記本体の長さの約半分である、請求項１６に記載の可
    撓性ラップ容器。
20. 【請求項２０】 洗濯機で使用するための可撓性ラップ容器において、 右縁、左縁、及び下縁を備えた本体を持つ可撓性パネル、 少なくとも一つのストラップ、及び前記ラップ容器をロール状形状に固定する
    ために前記ストラップに取り付けられた第１ファスニング装置、及び 使用中に衣料を収容するため、前記パネルの前記右縁及び左縁の各々の少なく
    とも一部に沿って延びる可撓性フェンスを含む、可撓性ラップ容器。
21. 【請求項２１】 前記フェンスは、前記可撓性パネルに取り付けられた複数のループを含む、請
    求項２０に記載の可撓性ラップ容器。
22. 【請求項２２】 前記ループは複数の列に形成されている、請求項２１に記載の可撓性ラップ容
    器。
23. 【請求項２３】 前記フェンスの高さは、前記可撓性ラップ容器をロール状形状に固定するとき
    に増大する、請求項２０に記載の可撓性ラップ容器。
24. 【請求項２４】 洗濯機で使用するための可撓性ラップ容器において、 右縁、左縁、上縁、下縁を持つ可撓性パネル、 少なくとも一つのストラップ、及び前記ラップ容器をロール状形状に固定する
    ために前記ストラップに取り付けられた第１ファスニング装置、 前記可撓性パネルの前記右縁に取り付けられた、前記右縁を中心として折畳む
    ことができる第１フラップ、及び 前記可撓性パネルの前記左縁に取り付けられた、前記左縁を中心として折畳む
    ことができる第２フラップを含む、可撓性ラップ容器。
25. 【請求項２５】 前記可撓性パネルは、一つ又はそれ以上の層を含み、各層は、織製ポリエステ
    ル、織製ナイロン、又はこれらの組み合わせからなる群から選択された材料から
    形成されている、請求項２４に記載の可撓性ラップ容器。
26. 【請求項２６】 可撓性ラップ容器を第２の可撓性ラップ容器に取り付ける目的のため、前記可
    撓性パネルの前記下縁と隣接して配置された少なくとも二つの連結手段を更に含
    む、請求項２４に記載の可撓性ラップ容器。
27. 【請求項２７】 前記濯ぎサイクル調整剤は透明であるか或いは半透明であり、 ａ）布柔軟剤活性剤を約１重量％乃至約９０重量％、 ｂ）約０．１５乃至約１のＣｌｏｇＰを含む主溶剤を約１５重量％未満、 ｃ）主溶剤増量剤を約０．１重量％乃至約１０重量％、及び ｄ）残りのキャリア及び添加剤成分を含む、請求項９に記載のキット。
28. 【請求項２８】 前記主溶剤増量剤は、前記増量剤の２，２，４−トリメチル−１，３−ペンタ
    ンジオールでの２０重量％の溶液の凝固点が約２２℃未満であることを特徴とす
    る非極性疎水性材料である、請求項２７に記載のキット。
29. 【請求項２９】 前記主溶剤増量剤は、ベンジルベンゾエート、メチルオレエート、及びこれら
    の混合物からなる群から選択された極性疎水性材料である、請求項２７に記載の
    キット。
30. 【請求項３０】 （ａ）可撓性ラップ容器内に衣料を置く工程であって、前記可撓性ラップ容器
    は、 右縁、左縁、上縁、下縁を持つ可撓性パネル、 少なくとも一つのストラップ、及び前記ラップ容器をロール状形状に固定する
    ために前記ストラップに取り付けられた第１ファスニング装置、 前記可撓性パネルの前記右縁に取り付けられた第１フラップ、及び 前記可撓性パネルの前記左縁に取り付けられた第２フラップを含み、前記第１
    及び第２のフラップは、これらの夫々の縁部を中心として折畳まれたときに重な
    る、可撓性ラップ容器内に衣料を置く工程、 （ｂ）前記可撓性ラップ容器を有効量の液体クリーニング組成物とともに洗濯機
    内部に入れる工程、及び （ｃ）洗濯機を製造者の指定通りに作動する工程を含む、方法。
31. 【請求項３１】 洗濯液中の液体クリーニング組成物の濃度は約３００ｐｐｍ乃至約２５００ｐ
    ｐｍである、請求項３０に記載の方法。
32. 【請求項３２】 濯ぎサイクル調整剤を洗濯機に加える工程を更に含む、請求項３０に記載の方
    法。
33. 【請求項３３】 （ｉ）前記可撓性ラップ容器を前記洗濯機から取り出す工程、 （ｉｉ）衣料を前記可撓性ラップ容器から取り出す工程、及び （ｉｉｉ）衣料を衣服乾燥機に入れ、この乾燥機を低温空気流に設定し、前記衣
    服乾燥機に衣料を入れた状態で少なくとも約５分間に亘って作動する工程を更に
    含む、請求項３０に記載の方法。
34. 【請求項３４】 工程（ａ）の前に、 （ｉ）汚れに予備処理溶液を直接加える工程であって、汚れは、洗濯されるべき
    衣料の局部的領域を覆う吸着材料と接触している工程、 （ｉｉ）工程（ｉ）と同時に、洗濯予備処理剤アプリケータによって汚れに機械
    的作用を加え、これによって汚れを吸着材料に移行する工程、及び （ｉｉｉ）随意であるが、予備処理溶液を衣料の局部的領域から濯ぎ落とす工程
    をさらに含む、請求項３０に記載の方法。
35. 【請求項３５】 工程（ａ）の前に、 （ｉ）汚れに予備処理溶液を直接加える工程であって、汚れは、洗濯されるべき
    衣料の局部的領域を覆う吸着材料と接触している工程、 （ｉｉ）工程（ｉ）と同時に、洗濯予備処理剤アプリケータによって汚れに機械
    的作用を加え、これによって汚れを吸着材料に移行する工程、及び （ｉｉｉ）随意であるが、予備処理溶液を衣料の局部的領域から濯ぎ落とす工程
    をさらに含む、請求項３０に記載の方法。
36. 【請求項３６】 洗濯予備処理アプリケータは、 （ａ）開放端、及び衣料の局部的領域を覆う汚れにクリーニング組成物を付ける
    ことができるように多数のブリストルが外面に設けられた閉鎖端を有する実質的
    に円筒形のチューブを含み、 （ｂ）前記チューブは、人間の指の周りにぴったりと嵌まり、前記チューブの前
    記閉鎖端が指先と隣接して位置決めされ、前記チューブの開放端が指の第２関節
    と隣接して位置決めされるように大きさ及び形体が定められている、請求項３０
    に記載の方法。
37. 【請求項３７】 製造物品において、 （ａ）開放端、及び衣料の局部的領域を覆う汚れにクリーニング組成物を付ける
    ことができるように多数のブリストルが外面に設けられた閉鎖端を有する実質的
    に円筒形のチューブを含み、 （ｂ）前記チューブは、人間の指の周りにぴったりと嵌まり、前記チューブの前
    記閉鎖端が指先と隣接して位置決めされ、前記チューブの開放端が指の第２関節
    と隣接して位置決めされるように大きさ及び形体が定められている、物品。
38. 【請求項３８】 濯ぎサイクル調整剤はガーゴムを含まない、請求項５に記載のキット。
39. 【請求項３９】 衣料のアイロン掛け効率が向上する、請求項３０に記載の方法。
40. 【請求項４０】 衣料の皺が減る、請求項３０に記載の方法。
41. 【請求項４１】 衣料は絹繊維でできている、請求項３９又は４０に記載の方法。
42. 【請求項４２】 可撓性ラップ容器の密度は、標準的な温度及び圧力で約１ｇ／ｃｍ³ よりも大
    きい、請求項１に記載の可撓性ラップ容器。
43. 【請求項４３】 液体クリーニング組成物はマンナネーゼ酵素を更に含む、請求項１３に記載の
    キット。