JP2002527594A - ナノスケール成核剤を入れた部分結晶性のポリマー熱可塑性材料及びそれから製造される高透明性成形物 - Google Patents

ナノスケール成核剤を入れた部分結晶性のポリマー熱可塑性材料及びそれから製造される高透明性成形物

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JP2002527594A JP2000577232A JP2000577232A JP2002527594A JP 2002527594 A JP2002527594 A JP 2002527594A JP 2000577232 A JP2000577232 A JP 2000577232A JP 2000577232 A JP2000577232 A JP 2000577232A JP 2002527594 A JP2002527594 A JP 2002527594A
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、100nmより小さいサイズの核形成性の粒子を分散された形で含有する半結晶性のポリマー熱可塑性材料及び上記材料を用いて製造される成形品に関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、分散した形で100nm未満のサイズのナノスケール成核剤の核形
成作用を持つ粒子を含む、部分結晶性のポリマー熱可塑性材料に関する。これか
ら製造される成形物は、優れた透明性と、併せて向上した寸法安定性及び硬さと
共に向上した光沢により特徴付けられる。従って、本発明は、また、本発明の材
料を単独の構成成分として、あるいはブレンド成分として用いて、区域としてあ
るいは全体として製造される成形物、特にフィルムを提供する。慣用の成核剤を
含有するポリマー材料と比較しての利点は、確立されている極めて微細にグレイ
ン化され、高結晶性の結晶構造及び、特に、それに付随する透明性に在る。この
成核剤は、それ自身透明性に影響を及ぼさない。
【0002】 部分結晶性のポリマー熱可塑性材料に対する成核剤はかなり重要である。これ
らは、核形成速度の増大をもたらし、かくして広範な温度、すなわち過冷却範囲
にわたって、核形成しない系と比較して結晶化速度の明確な増大をもたらす。結
果として、これらは、溶融物の慣用の工業的な冷却工程で高結晶化度を生じる。
これは、「Kohan(編),Nylon Plastics Handboo
k, Hanser Publishers, Munich, 1995」中で、
ポリアミド 6と成核剤のタルク及びカオリンを用いた例として説明される。
【0003】 核形成しないポリマー材料と比較して、核形成したポリマー材料の応用面での
利点は、結晶性部分による靭性、耐磨耗性及び表面硬さの増大と合わせて、剛性
及び硬さの増大、及び慣用の成核剤でも得られる微細結晶構造による成形物製品
の透明性のかなりの改善及び光沢の増加に存る。溶融物から冷却する時に起こる
急速で、広範な結晶化により、成形物における結晶化は、成形プロセス後には殆
ど大部分完了している。対照的に、核形成しない系においては、結晶化速度に対
して過度に急速な冷却は、準安定状態を生じ、結果として、成形プロセス後比較
的長い間成形品の後結晶化が起こる。結晶化に続くポリマーの比容積の低下の結
果として、これは、対応する成形物の後収縮を生じる。これは原則として望まし
くない。更には、より迅速な結晶化成形組成物により、例えば射出成形等の多く
の成形プロセスにおいて速い製造速度が得られる。
【0004】 従来技術では、核形成系を特に、分散した、微細粉砕無機粒子の形で使用する
。WO 8802763は、この関連においてタルク、マイカ、カオリン、及び
、二次的に、アスベスト、アルミニウム、ケイ酸塩、臭化銀、グラファイト、二
硫化モリブデン、フッ化リチウム、ナトリウムフェニルホスフィネート、酸化マ
グネシウム、臭化水銀、塩化水銀、酢酸カドミウム、酢酸鉛、塩化銀、ケイソウ
土等の物質を特に挙げている。列挙された系は、核形成したポリマーの全重量に
対して1000分の1パーセントと1パーセントの間の濃度で添加される。
【0005】 結晶化核として作用する固体粒子に加えて、可塑化物質がポリマーにしばしば
添加される。このようにして、ポリマーのガラス転移温度が低下し、核の周辺で
結晶成長が起こる温度範囲が更に低温まで下方に拡張する。これによって、物質
の無添加よりも更に微細にグレイン化された構造は生じないが、結果として、同
一の球晶数で全体として高い結晶化度が得られる。好適な物質は、例えば、ポリ
マーにワックス状の稠度を付与する分子量のポリマーである。ポリオレフィン、
ポリオキサイド、ポリサルファイド及び/または脂肪酸誘導体、特に脂肪酸アミ
ドが使用される。
【0006】 例えば、ポリアミドの場合には、主としてタルクが成核剤として使用される。
ここでは使用される粒子のサイズは、ほぼ1から5μmの範囲であり、典型的な
ポリアミドの充填率は、1000分の1からほぼ10分の1重量パーセントの範
囲である。これよりも高い充填率は種々の理由で勧められない。従って、ほぼ1
000ppmの含量以上では、結晶化を更に加速することはできないが、その代
わりに、この粒子はそれ自身、そのサイズとポリマーマトリックスの屈折率と異
る屈折率によりヘーズを大きく増加させる。脂肪酸アミド、特にエチレンビスス
テアラミドが、上述の目的で可塑化成分としてしばしば添加される。核形成は、
例えば、クエン酸による粒子の表面変成により改善されることもある。
【0007】 1マイクロメーター以下のサイズの極微細固体粒子をポリマーマトリックス、
特に、ポリアミドに添加することも比較的長い間知られていた。このような系は
、機械的な剛性、気体バリア性及び耐熱性を増大し、そして例えば、射出成形に
おけるサイクル時間、燃焼性または親水性系における水分吸収を低減するために
主に使用される。上述の核形成されたポリアミドとは異り、ナノスケール粒子の
高率の添加にも拘らず透明性を保持する系も記述されている。
【0008】 しかしながら、核形成性作用またはこの利点を持つナノスケール充填剤は、こ
の文献には記述されていない。
【0009】 EP 358 415は、フィロケイ酸塩の個別の層が1nm近傍の厚さと1μ
m迄の側面長さを持つ、フィロケイ酸塩を均一に分散してポリアミド樹脂を含ん
でなる成形組成物を記述する。好適な離解の結果として、層は、ポリアミドマト
リックス中に分離して存在し、ほぼ10nmの間隔である。ベースポリマーとし
てポリアミド6でできたこの材料により製造された、例えばフィルム等の成形物
は、純粋なポリアミド6でできたものと比較して、酸素バリア性と剛性の著しく
増大により特徴付けられる。同じ程度に靭性がかなり低下する。表面スリップ性
が改善される。単層の非晶質に急冷された平坦フィルム及びポリアミド混合物/
カップリング剤/PE−LDの構造の水冷のブローフィルムの透明性は、純粋な
ポリアミド6に比べて変わらない。
【0010】 WO 9304118 及び WO 9311190 及び WO 9304117
は、同様に、数ナノメーターの厚さの層状粒子を含んでなるポリマーナノ複合物
を開示している。特に、PA6とモンモリロナイトまたはPA6とケイ酸塩から
できた複合物が記述されている。これらの材料は、フィルムに変換されてもよい
。ナノスケール粒子無しのものと比較したこれらのフィルムの利点は、高剛性、
大きな湿潤強度、良好な寸法安定性、高ガスバリア性及び低吸水性である。透明
性に及ぼす添加粒子の影響は記述されていない。
【0011】 また、EP 810 259は、ナノ分散充填剤を含んでなるポリアミド成形組
成物も記述している。充分に微細に粉砕された酸化物、オキシ水和物または炭酸
塩の添加により、ポリアミドに対して望まれるバリア作用を改善してもよい。こ
の粒子は、好ましくは100nm未満の直径を有する。また、この特許は、この
成形組成物でできた少なくとも一つの層を含んでなる多層フィルムも記述し、こ
こで述べられている使用意図は常に酸素バリア性を改善することである。しかし
ながら、この添加物無しの系と比較すると、これから製造されるフィルムの光学
的性質は損なわれている。
【0012】 WO 980346は、また、ポリエステルのバリア性を改善するために、ナ
ノ分散充填剤の使用も記述している。100nm以下の粒子厚さを持ち、系中に
分散された0.1と10%の間の分率の層状鉱物を含んでなるこのようなポリマ
ーは、透明性の保持と共に、酸素バリア性と強度の向上により特徴付けられ、例
えば、包装フィルムの製造に好適である。
【0013】 従来技術に鑑み、溶融加工性の、部分結晶性のポリマー材料であって、通常の
工業的な成形方法を用いて加工して、極めて良好な透明性、向上した光沢、向上
した剛性と靭性、向上した硬さと耐磨耗性を示し、成形後は、僅かな後収縮しか
示さない成形物を与える材料を提供する目的が生じる。
【0014】 本発明によれば、系中に分散された無機粒子の相を含んでなる部分結晶性のポ
リマーからできた材料であって、各粒子に対して自由に選択され得る少なくとも
一つの方向での粒子の広がりがすべての粒子の数荷重平均で、100nm未満で
あることを特徴とする材料を提供することによって、これが達成された。
【0015】 本発明によれば、本発明の材料は、無機粒子と場合によっては更なる慣用の添
加物を含有するポリマーを押し出し機中で溶融し、次に、完全に溶融されたポリ
マーを1分間当たり30°と40℃の間の冷却速度で冷却して、結晶構造を得る
ことを特徴とする、分散された無機粒子の相を含んでなる部分結晶性のポリマー
から製造される。
【0016】 このナノスケール粒子は、好ましくは、ポリマー中に固体を分散するのに使用
される慣用の方法を用いて、部分結晶性のポリマー中に包含されてもよい。
【0017】 本発明の材料は、好ましくは、無機粒子を含有するポリマーを押し出し機中で
溶融し、完全に溶融されたポリマーを1分間当たり30°と40℃の間の冷却速
度で冷却することにより得られる。
【0018】 この部分結晶性のポリマーは、任意の所望の結晶可能なポリマーであってよい
。理想的に好適なポリマーは、ポリアミド、ポリエチレン、エチレンベースのコ
ポリマー、ポリプロピレン、プロピレンベースのコポリマー、ポリビニルクロラ
イド、ポリアセタール、ポリケトン、ポリエステルとコポリエステル及びポリウ
レタンを含んでなるポリマーの群から選ばれるものである。好ましくは使用され
る部分結晶性のポリマーは、脂肪族あるいは芳香族ホモ及びコポリアミド及びこ
れらの混合物、特にポリアミド6、ポリアミド10、ポリアミド12、ポリアミ
ド66、ポリアミド610、ポリアミド6I、ポリアミド612、ポリアミド6
/66、ポリアミド6I/6T、ポリアミドMXD6、ポリアミド6/6I、ポ
リアミド6I/6T、ポリアミド6/IPDI及びコポリアミドまたはこれらの
混合物の形のポリアミドを含んでなる。
【0019】 本発明の利点は、極小ナノスケール粒子を選択すれば、特に顕著である。
【0020】 かくして、この粒子のサイズは、すべての粒子の数荷重平均で、各粒子に対し
て自由に選択され得る少なくとも一つの方向で好ましくは50nm未満、更に好
ましくは10nm未満である。
【0021】 この固体ナノスケール粒子は、好ましくは近似的に球形の形状を有するが、ま
た層状あるいは一方向に延びた形であってもよい。非晶質粒子も使用してよい。
このような粒子の凝集物であってもよい。
【0022】 この固体ナノスケール粒子は、周囲のポリマーに対して親和性の増大を可能に
する変成された表面を有する。
【0023】 添加されるべき固体ナノスケール粒子の好適な量は、材料の全重量に対して1
0と10000ppmの間、好ましくは100と5000ppmの間である。材
料中のナノスケール粒子の含量を増加しても、これから製造される成形物の得ら
れる透明性と得られる光沢が損なわれないのはこの関連において驚くべきことで
ある。
【0024】 固体ナノスケール粒子とは別に、この材料は、また、更なる慣用的に使用され
る添加物を慣用的な量で含有してもよい。例は、潤滑剤、安定剤、加工助剤、ブ
ロッキング防止剤、充填剤、染料などである。添加前には室温でワックス状態で
ある高分子量物質を添加することは、特に好適である。
【0025】 本発明の材料は、成形物、特にフィルムを与えるために、溶融加工されてもよ
い。これらの成形物は、この材料を区域として、あるいは全面として含有しても
よい。この材料を含有する区域では、これは、本発明の材料単独からなるか、あ
るいは本発明の2つあるいはそれ以上の異る材料と更なるポリマーまたは他の材
料との混合物としてなるのもよい。
【0026】 溶融物からの通常の工業的な成形方法において、本発明の材料を用いて、向上
した剛性、硬さ及び耐磨耗性のみならず、向上した靭性も示す高結晶性成形物を
生成する材料を提供することが可能である。
【0027】 冷却速度は、ナノスケール粒子の作用に影響を及ぼすが、成形物中で判別し得
る任意の作用は、200℃/秒以上の冷却速度で起こるのみである。
【0028】 加えて、この成形物が卓越した透明性と光沢性を有することは予期されること
でなかった。
【0029】 更に、この材料から製造される成形物は、また、成形プロセス後の驚く程低い
収縮によっても特徴付けられる。
【0030】 本発明の材料は、特に容易に加工されて、可撓性フィルムを与える。従って、
本発明は、また、少なくとも一つのこのような材料を単独あるいは混合物で含有
する一つあるいはそれ以上の層を含んでなるフィルムも提供する。
【0031】 (実施例) この目的に典型的な方法を用いて、単一層の平坦なフィルムをポリアミドから
製造した。この成形組成物を押し出し機中で溶融し、スロットダイから温度制御
した、回転するキャストロール上にキャストした。キャストロールは1100m
mの直径を有し、フィルムは190°の角度にわたってキャストロールに接触し
た。キャストロールの表面の正接速度は30m/分であった。得られたフィルム
は50μmの厚さを有する。
【0032】 比較例1 ポリアミド6フィルムを30℃のキャストロール温度で製造した。使用したポ
リアミド6は、220℃の結晶子融点及び98%硫酸中3.6の相対粘度を有す
る。それは、600ppmのエチレンビスステアラミドを含有し、ほぼ150p
pmのタルクにより核形成される。
【0033】 比較例2 比較例1のフィルムを100℃のキャストロール温度で製造した。すべての他
の条件は比較例1と同じである。
【0034】 実施例3 比較例2におけるような製造条件を使用して、0.2重量%のモンモリロナイ
トを入れたポリアミド6からフィルムを製造した。ほぼ100から1000nm
の特性直径でほぼ1nmの厚さの層の単位を形成する離解された形でこのモンモ
リロナイトをポリアミド中に分散する。このポリアミドは、更なる成核剤を含有
しない。
【0035】 実施例4 比較例1におけるように30℃のキャストロール温度で実施例3のフィルムを
製造した。
【0036】 実施例5 0.4%のモンモリロナイト含量での実施例3のフィルム。
【0037】 比較例6 タルクを含有せず、比較例2におけるようなポリアミド6による比較例2のフ
ィルム。
【0038】 本発明の実施例及び比較例の製品について次の測定を行った。 −フィルム製造後24と36時間の間における、23℃及び0%の相対湿度の試
験雰囲気中における剛性の目安としてのDIN EN ISO 527によるフィ
ルムの長さ方向の引っ張りモジュラス。 −フィルム靭性の目安としての耐屈曲亀裂性。単層で試料を巻いて、長さ198
mmと周囲280mmの円筒を形成し、両端で好適に成形されたクランプで固定
することにより、耐屈曲亀裂性を23℃の温度、0%の相対湿度で測定する。ク
ランプの間のフィルムにより形成された円筒の自由な長さは192mmである。
円筒を描く対称軸の回りに440°同時に回転する間に、予め決められたサイク
ル数の間、1分間当たり35サイクルの周波数でクランプを40mmの距離離す
。試験を受けるフィルムを23℃及び0%の相対湿度の雰囲気中で3日間予め保
存する。フィルムの片側をアンモニア溶液により濡らし、フィルムのもう一方の
側を同時に1枚の青写真紙と接触することにより、予め決められたストローク数
の後にフィルムに発生する亀裂数を求める。15分後に認識し得る、アンモニア
により生じた青写真紙上の青/黒点の数がフィルムの試験部分における屈曲亀裂
数であると判断される。2つの試験試料の個別の値の平均として値を得る。 −水中で121℃で30分間熱処理後のフィルム収縮。熱処理前後での23℃及
び0%の相対湿度での測定により、100mmのエッジ長さの正方形片のフィル
ムにおける長さ方向及び横方向の双方での長さの変化を求め、これらの測定値か
ら単位面積当たりの収縮値を計算した。 −ASTMD 1003によるヘーズ。 −DIN 67 530によるフィルムのキャストロール側での20°の角度の光
沢。
【0039】 結果を下記の表に示す。
【0040】
【表1】
【0041】 本発明の実施例及び比較例の性質。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZW ),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU, TJ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ, BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,C R,CU,CZ,DE,DK,DM,EE,ES,FI ,GB,GD,GE,GH,GM,HR,HU,ID, IL,IN,IS,JP,KE,KG,KP,KR,K Z,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MD ,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ,PL, PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK,S L,TJ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG,US ,UZ,VN,YU,ZA,ZW (72)発明者 ブラント,ライナー ドイツ・デー−29664ヴアルスロデ・アム ベルゲ8 Fターム(参考) 4F070 AA13 AA15 AA22 AA28 AA41 AA47 AA53 AA54 AC11 AD04 AE30 FA03 FB06 FC05 4F071 AA15 AA20 AA24 AA28 AA43 AA53 AA54 AE22 AF20 AF30 AF32 AF61 BA01 BB06 BC01 4J002 AA011 BB031 BB051 BB121 BB141 BD031 BF021 CF001 CJ001 CK021 CL001 DJ036 DJ046 DJ056 DM006 FD201 GG02

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 系中に分散された無機粒子の相を含んでなる部分結晶性のポ
    リマーからできた材料であって、各粒子について自由に選択され得る少なくとも
    一つの方向での粒子の広がりがすべての粒子の数荷重平均で、100nm未満で
    あることを特徴とする材料。
  2. 【請求項2】 部分結晶性のポリマーがポリアミド、ポリエチレン、エチレ
    ンベースのコポリマー、ポリプロピレン、プロピレンベースのコポリマー、ポリ
    ビニルクロライド、ポリアセテート、ポリケトン、ポリエステル、コポリエステ
    ル及びポリウレタンよりなる群から選ばれることを特徴とする請求項1に記載の
    材料。
  3. 【請求項3】 部分結晶性のポリマーがポリアミド6、ポリアミド10、ポ
    リアミド12、ポリアミド66、ポリアミド610、ポリアミド6I、ポリアミ
    ド612、ポリアミド6/66、ポリアミド6I/6T、ポリアミドMXD6、
    ポリアミド6/6I、ポリアミド6I/6T、ポリアミド6/IPDI及びこれ
    らのコポリアミドまたはこれらの混合物よりなる群から選ばれることを特徴とす
    る請求項1に記載の材料。
  4. 【請求項4】 各粒子について自由に選択され得る少なくとも一つの方向で
    の粒子の広がりがすべての粒子の数荷重平均で、100nm未満であることを特
    徴とする請求項1から3の一つに記載の材料。
  5. 【請求項5】 これらの粒子がすべての3つの空間方向でほぼ同一の広がり
    を有することを特徴とする請求項1から4の一つに記載の材料。
  6. 【請求項6】 粒子の比率が材料の全重量に対して10と10000ppm
    の間であることを特徴とする請求項1から5の一つに記載の材料。
  7. 【請求項7】 ポリマー及び粒子とは別に、更なる慣用の添加物を慣用的な
    量で含有することを特徴とする請求項1から6の一つに記載の材料。
  8. 【請求項8】 少なくとも区域において請求項1から7の一つの少なくとも
    一つの材料を含むか、あるいは請求項1から7の一つの少なくとも一つの材料を
    含んでなる材料混合物を含む成形物。
  9. 【請求項9】 少なくとも一つの層において請求項1から7の一つの少なく
    とも一つの材料または請求項1から7の一つの少なくとも一つの材料を含んでな
    る材料混合物を含むフィルム。
  10. 【請求項10】 a)無機粒子を含有するポリマーが押し出し機中で溶融さ
    れ、そして、b)次に、上記ポリマーが1分間当たり30と40°Cの間の冷却
    速度で完全に溶融した状態から結晶化されることを特徴とする請求項1から7及
    び11の一つに記載の材料の製造方法。
  11. 【請求項11】 a)無機粒子を含有するポリマーを押し出し機中で溶融し
    、そして、b)1分間当たり30と40°Cの間の冷却速度で完全に溶融したポ
    リマーを冷却することにより得ることのできる請求項1から7の一つに記載の材
    料。
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