JP2002526635A - 酸性原油のエステル化 - Google Patents
酸性原油のエステル化Info
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- C10G—CRACKING HYDROCARBON OILS; PRODUCTION OF LIQUID HYDROCARBON MIXTURES, e.g. BY DESTRUCTIVE HYDROGENATION, OLIGOMERISATION, POLYMERISATION; RECOVERY OF HYDROCARBON OILS FROM OIL-SHALE, OIL-SAND, OR GASES; REFINING MIXTURES MAINLY CONSISTING OF HYDROCARBONS; REFORMING OF NAPHTHA; MINERAL WAXES
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- C10G29/20—Organic compounds not containing metal atoms
- C10G29/22—Organic compounds not containing metal atoms containing oxygen as the only hetero atom
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Abstract
Description
油留分は、原油の抽出、輸送、および加工に使用される装置に対して腐食性であ
る。
去による多数の方法が挙げられる。例えば、米国特許第2,302,281号、
ならびにKalichevskyおよびKobeのPetroleum Ref
in−ing with Chemicals(1956),Chapter
4には、油および原油留分の種々の塩基処理、例えばアンモニアなどの塩基の使
用による処理(170ページ)が開示されている。米国特許第4,199,44
0号には、希薄アルカリ性水溶液、特に希薄NaOHまたはKOH水溶液を用い
た液体炭化水素の処理が開示されている。米国特許第5,683,626号では
酸性原油の水酸化テトラアルキルアンモニウムによる処理が開示され、米国特許
第5,643,439号ではトリアルキルシラノレートを使用している。PCT
US96/13688号、US/13689号、およびUS/13690号(
公開番号WO 97/08270号、97/08271号、および97/082
75号、1997年3月6日公開)では、ナフテン酸含有率を減少させるための
全原油および原油留分の処理における第IA族および第IIA族の酸化物および
水酸化物の使用が開示されている。米国特許第4,300,995号では、酸性
官能性を有する炭素質材料、特に石炭およびその生成物、重油、減圧ガスオイル
、石油残油を、水酸化テトラメチルアンモニウムなどの希釈第4級塩基を用いて
液体中で(アルコールまたは水)処理することを開示している。この特許は、生
成物の収率および物理的特性を向上させることを目的としており、酸性度の減少
の問題には対処していなかった。
な処理方法の開発が今も必要とされている。
有機酸を含有する該石油をアルコールを用いて、対応する該アルコールのエステ
ルを生成するのに十分な温度および条件下で処理することを含む方法に関する。
ができ、開示されない要素を使用せずに実施することができる。
難である有機酸を含む。一般に有機酸は、ナフテン酸とその他の有機酸に分類さ
れる。ナフテン酸は、原料油に存在する有機酸混合物を示すために使用される総
称である。ナフテン酸は、単独で存在する場合もあるし、フェノール類などの他
の有機酸と組み合わされた状態で存在する場合もある。単独あるいは他の有機酸
と組み合わされた状態のナフテン酸は、約65℃(150°F)〜420℃(7
90°F)の範囲の温度で腐食を引き起こしうる。このような石油のナフテン酸
含有率を低下させることが製油業者の目標である。
、液体、液化可能、または気化可能である全原油および原油留分を含む任意の有
機酸含有石油である。本明細書で使用される全原油という用語は、未精製で未蒸
溜の原油を意味する。石油は全原油が好ましい。
量のアルコールで単純に処理することによってナフテン酸含有率を低下させるこ
とができることを発見した。この処理は、アルコールと酸を対応するエステルに
転化させることができる条件下で行われる。例えば、メタノールを使用する場合
、メタノールはメチルエステルに転化される。従って、処理温度は約250℃以
上の範囲が好ましく、好ましくは約350℃以上であり、最も好ましくは約25
0℃〜約350℃である。使用する温度は、石油の分解温度を超えるべきではな
い。約100〜300kPaの圧力が通常使用され、一般に系自体からこの圧力
が得られる。石油酸(petroleum acid)とアルコールのモル比は
、通常約1:0.5〜約1:20の範囲であり、より好ましくは約1:1〜1:
10の範囲である。
のいずれかで、さらなる未処理石油と接触させて再利用することができる。この
ような回収は当業者であれば容易に実施することができる。
で処理した石油とは異なり、燃焼させた場合に灰が発生しない処理原油が生成す
る。実際、酸とアルコールの間の反応によって生成したエステルは、石油中に残
留しても有害な影響はまったくない。
ルおよびアルカンジオールから選択することができる。アルカノールは好ましく
はC1〜C6炭素を有するアルカノールが好ましく、アルカンジオールはC2〜
C6炭素を有するアルカンジオールが好ましい。好ましくは、アルコールはメタ
ノールまたはエタノールであり、最も好ましくはメタノールである。使用可能な
アルコールには、処理する石油に含まれる酸とから、熱的および加水分解的に安
定なエステルを生成しうることのみが必要とされる。上記基準に適合するアルコ
ールの選択は当業者であれば容易である。
む。接触時間は、処理を行う石油の性質とその酸含有率とに依存する。通常、接
触は数分〜数時間かけて行われる。前述したように、接触時間は、アルコールと
酸のエステルが生成するために必要な時間である。本出願人らは、エステル化の
遅い原油は、原油の抜頭処理、および650°F以上留分とより低沸点の留分に
原油を分離することなどによってより低沸点の留分を分離することによって、エ
ステル化速度を増大させることができることを発見した。次に本発明による処理
によって、全原油と比較して、より容易に650°F以上沸点留分をエステル化
することができる。
酸中和価または酸価で通常は表される。この値はASTM D−664により求
めることができる。本発明により任意の酸性石油を処理することができ、例えば
酸中和価が0.5〜10mgKOH/g酸である油を処理することができる。通
常、酸含有率の低下は、中和価の減少、または約1708cm−1における赤外
スペクトルのカルボニルバンドの強度の低下によって求めることができる。酸値
が約1.0以下の石油は、中〜低腐食性であると見なされる。酸価が1.5を超
える石油は腐食性であると見なされる。遊離のカルボキシル基を有する酸性石油
は、本発明の方法を使用して効果的に処理することができる。
常に複雑な混合物である。従って、所望の中和が得られる特定の化合物の反応性
は予測できない。意外にも本発明の方法では、油の酸性度は単にアルコールを加
えるだけで効果的に低下する。本発明の方法は単純であるため非常に望ましい。
実際、石油の酸性度を低下させるだけでなく、同時に油の腐食性を低下させる。
水の除去も不要であることである。
。
た。他に明記しない限り、反応は300mlオートクレーブ中で実施した。
って測定した全酸価が4.2mgKOH/g油であるGryphon原油100
gをオートクレーブに装入した。2.4gのメタノールを加え、次にオートクレ
ーブを閉じて、窒素を送り込んで空気と置換した。この後オートクレーブを、撹
拌しながら250℃で8時間加熱した。冷却後、油を滴定すると酸性度が88%
低下したことが分かった。赤外分光分析を行うと、カルボキシル基に起因する1
708cm−1におけるバンドがほとんど消失した。新しいバンドが1742c
m−1に現れたことからエステル基が形成されたことが分かる。赤外分析の結果
から、最初のカルボキシル基の97%が転化した。
250℃で7.5時間オートクレーブを加熱した後、室温まで冷却してオートク
レーブを開けた。KOHによる滴定から全酸価が0.8mgKOH/g油と求め
られ、これは酸の81%が転化したことに対応する。赤外分析では1742cm −1 でピークが観察され、これはエステルが生成したことを示している。カルボ
キシル基に起因する1708cm−1のピークは非常に小さく、これはカルボキ
シル基の95%が転化したことに対応した。
生成物を実施例1に記載の300mlオートクレーブに戻し、350℃で3時間
加熱した。冷却後、KOHで滴定した結果、全酸価が0.6mgKOH/g油と
なり、これは熱処理によってナフテン酸が再生しなかったことを示している。赤
外スペクトルは、加熱前の生成物と実質的に同一であり、これはナフテン酸メチ
ルエステルの安定性を裏づけている。
レーブに装入した。オートクレーブを出口弁を開放して低沸点物質を放出させた
。1.2ml/時の速度でオートクレーブにメタノールを供給し、オートクレー
ブを撹拌して、20分間で250℃まで上昇させた。温度が250℃に到達して
から、なおメタノール流を1.2ml/時に維持しながらオートクレーブを7時
間撹拌した。続いてメタノールの添加を停止し、撹拌しながらオートクレーブを
冷却した。
転化率36%に対応したものであった。赤外分析によると1742cm−1でバ
ンドが観察されたが、これはエステルの生成を示すものである。カルボキシル基
に起因する1708cm−1におけるバンドの強度から、カルボキシル基の49
%が転化したことが分かった。
が8.2mgKOH/g油であるBolobo2/4原油100gをオートクレ
ーブに装入したのち、4.7gのメタノールを加えた。オートクレーブを閉じて
、撹拌しながら250℃で7.5時間加熱した。冷却後、滴定から全酸価が1.
4mgKOH/g油となったが、これは転化率82%に対応する。
gのGryphon原油と2.4gのメタノールをオートクレーブに装入した後
、撹拌しながら280℃で8時間加熱した。冷却後のKOH滴定の結果、全酸価
は0.7mgKOH/gとなったが、これは酸の転化率83%に対応している。
しながら350℃で3時間加熱した。冷却後にKOH滴定を行うと全酸価が0.
9mgKOH/g原油を示し、これは非加熱生成物の値と非常に近かった。
gのGryphon原油と3.45gmのエタノールをオートクレーブに装入し
た後、オートクレーブを閉じて、撹拌しながら250℃で7.5時間加熱した。
冷却後のKOH滴定の結果、全酸価は1.7mgKOH/g油を示し、これはナ
フテン酸の転化率60%に対応している。
付きガラス容器であった。50gのBolobo2/4原油と0.93gのエチ
レングリコールを反応器に装入し、Dean−Starkトラップに水と低沸点
物質が凝縮し始めるまで加熱した。この温度は約170℃であった。Dean−
Starkトラップに水が凝縮しなくなってから、KOHで滴定を行うと、全酸
価は2.04mgKOH/g原油まで低下したが、これはナフテン酸の転化率7
5%に対応する。赤外分析からカルボキシル基に起因する1708cm−1のバ
ンドは、未処理のBolobo2/4よりもはるかに強度が弱くなった。カルボ
キシルエステルに起因する1742cm−1に新しいバンドが現れた。
.86gのエチレングリコールを容器に装入し、約170℃に加熱した。水およ
び低沸点物質をDean−Starkトラップで凝縮させた。赤外分析を行うと
、カルボキシル基に起因する1708cm−1のバンド強度が徐々に減少し、エ
ステル基に起因する1742cm−1のバンドが見られるようになった。全部で
263時間後、全酸価は1.64mgKOH/gまで低下したが、これはナフテ
ン酸転化率80%に対応する。
が7.2mgKOH/gのBolobo2−4原油150gと、メタノール6.
15gとをオートクレーブに装入し、オートクレーブを閉じて撹拌しながら35
0℃に加熱した。30分後に取り出した試料は全酸価が1.1mgKOH/gま
で低下し、これはナフテン酸の低下率が85%に対応する。赤外分析によると、
1708cm−1におけるバンドは、未処理のBolobo2−4のスペクトル
のバンドと比較すると非常に小さくなった。1742cm−1において非常に強
度の強いバンドが見られ、これはエステル基の形成を示すものである。
が4.2mgKOH/gであるGryphon原油100gと、メタノール2.
4gとをオートクレーブに装入し、オートクレーブを閉じて350℃まで加熱し
た。10分後に試料を取り出して、全酸価を求めると0.6mgKOH/gであ
ったが、これはナフテン酸転化率85%に対応する。赤外分析によると、カルボ
キシル基に起因する1708cm−1のバンドが、未処理Gryphonのスペ
クトルのバンドよりもはるかに小さくなった。1742cm−1に新しい高強度
のバンドが現れたがこれはエステル基に起因するものである。
が4.2mgKOH/gであるGryphon原油100gと、メタノール1.
2gとをオートクレーブに装入し、オートクレーブを閉じて350℃まで加熱し
た。30分後に試料を取り出して全酸価を求めると1.3mgKOH/gであっ
たが、これはナフテン酸転化率70%に対応する。
が7.2mgKOH/gであるBolobo2−4原油100gと、メタノール
2.06gとをオートクレーブに装入し、オートクレーブを閉じて350℃まで
加熱した。30分後に試料を取り出して全酸価を求めると0.4mgKOH/g
であったが、これはナフテン酸転化率94%に対応する。
ステル化できることを示す。
って求めた全酸価が2.7mgKOH/g油であるHeidrun100gと、
メタノール1.51gとをオートクレーブに装入し、オートクレーブを閉じた。
オートクレーブを撹拌しながら350℃まで加熱した。350℃に到達してから
10分後、20分後、60分後、および120分後に試料を取り出した。以下の
表に残留酸性度を示す。
drun650+、すなわち沸点が650°Fより高温であるHeidrun1
00gをオートクレーブに装入した。全酸価は3.6mgKOH/gであった。
メタノール2.1gを加え、オートクレーブを閉じて、撹拌しながら350℃ま
で加熱した。
出した。以下の表に残留酸性度を示す
も速くエステル化することが分かる。
た。Gryphon650+、すなわち沸点が650°Fよりも低温の留分を蒸
溜した残りのGryphon留分100gをオートクレーブに装入した。Gry
phon650+の全酸価は3.8mgKOH/gであった。メタノール2.1
7gを加え、オートクレーブを閉じて、撹拌しながら350℃まで加熱した。温
度が350℃に到達してから10分後、20分後、および30分後に試料を取り
出した。以下の表に結果を示す。
少なくとも同等の速さでエステル化することが分かる。
M D−664に従って求めた全酸価が3.8mgKOH/gであるSan J
oaquin Valley原油100gをオートクレーブに装入した。メタノ
ール2.17gを加え、オートクレーブを閉じ、撹拌しながら加熱した。温度が
350℃に到達してから、試料を取り出してKOHで滴定した。以下の表に結果
を示す。
uin Valley650+、すなわち沸点が650°Fまでの留分を蒸溜し
た後に残った生成物100gをオートクレーブに装入した。San Joaqu
in Valley650+の全酸価は2.9mgKOH/gであった。メタノ
ール1.65gを加え、オートクレーブを閉じ、撹拌しながら350℃まで加熱
した。温度が350℃に到達してから10分後、20分後、および30分後に試
料を取り出した。結果を以下に示す。
、San Joaquin Valley原油よりも速くエステル化することが
分かる。
Claims (10)
- 【請求項1】 有機酸を含有する石油の酸性度を低下させる方法であって、
前記有機酸を含有する石油をある量のアルコールで処理することを含み、前記有
機酸と前記アルコールのモル比が約1:0.5〜約1:20となる量の前記アル
コールを前記石油に、前記アルコールの対応するエステルを生成するのに十分な
温度および条件下で加え、前記石油が酸性全原油または抜頭処理原油である方法
。 - 【請求項2】 前記有機酸を含有する石油がナフテン酸を含有する石油であ
る請求項1に記載の方法。 - 【請求項3】 前記方法が約250℃以上の温度で行われる請求項1に記載
の方法。 - 【請求項4】 前記アルコールがアルカノールおよびアルカンジオール、な
らびにそれらの混合物からなる群より選択される請求項1に記載の方法。 - 【請求項5】 前記アルカノールがC1〜C6アルカノールから選択される
請求項4に記載の方法。 - 【請求項6】 前記アルカノールが、エタノール、メタノール、およびそれ
らの混合物からなる群より選択される請求項5に記載の方法。 - 【請求項7】 前記アルカノールがメタノールである請求項6に記載の方法
。 - 【請求項8】 前記アルカンジオールがC2〜C6アルカンジオールである
請求項4に記載の方法。 - 【請求項9】 前記方法が触媒を添加せずに行われる請求項1に記載の方法
。 - 【請求項10】 前記石油が650°F以上沸点留分と650°F以下沸点
留分とに分離され、前記650°F以上沸点留分が前記650°F以下留分と別
々に処理される請求項1に記載の方法。
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