JP2002522605A - 高純度のポリカーボネートおよびそれの製造方法 - Google Patents

高純度のポリカーボネートおよびそれの製造方法

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Abstract

(57)【要約】 本発明は相界方法を用いて異物粒子指標が2.5・104μm2/g未満であるか或は含有するアルカリ塩の量が50ppb未満のポリカーボネートを製造する方法に関する。前記方法に従い、前記ポリカーボネートが入っている溶液を水性洗浄液で洗浄し、この洗浄液を分離した後、溶媒を蒸発させる。本方法は、前記洗浄液を分離した後に得られる混合物(これには有機溶媒と残存する洗浄液が入っている)を透明な溶液が得られるまで加熱して濾過することで固体を分離することを特徴とする。注目すべきは、この上に示した高純度のポリカーボネートを光学データメモリー、レンズおよびプリズムで用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は超高純度のポリカーボネート、このようなポリカーボネートから作ら
れた成形体(moulded bodies)、そして前記高純度ポリカーボネ
ートの製造方法もしくはポリカーボネート精製方法に関する。
【0002】 光学および磁気光学目的、特にレーザーで読み取り可能なデータ記憶媒体では
高純度のポリカーボネートから作られた成形体が用いられる。そのような媒体の
記憶容量を更に向上させることが常に求められていることから、また、用いられ
るポリカーボネートの純度要求も増大してきている。
【0003】 ポリカーボネートの製造をいわゆる相界(phase boundary)方
法で行う場合、ポリカーボネートが容易に溶解する有機溶媒およびナトリウム塩
溶液(soda lye)の如き無機塩基の存在下の不均一相中でジヒドロキシ
ジアリールアルカンをアルカリ塩の形態でホスゲンと反応させる。この反応中に
水相が有機相の中に拡散し、そして反応後、ポリカーボネートが入っている有機
相を水性液で洗浄することで、とりわけ電解質を除去した後、この洗浄液を分離
する。
【0004】 EP 264 885 A2では、そのようなポリカーボネートが入っている
溶液を洗浄する目的で、このポリカーボネート溶液を水性洗浄液と混合した後に
水相を遠心分離で分離することが提案されている。
【0005】 EP 379 130 A1には、異物含有量が低いポリカーボネートを用い
て光学記憶媒体を製造することが記述されている。このポリカーボネートの純度
を記述する目的で異物指標(foreign substances inde
x)が用いられており、このケースで記憶媒体を製造する時に用いられたポリカ
ーボネートが示した異物指標は1x105μm2/gである。EP 379 13
0 A1には、そのような純度のポリカーボネートを得る目的で、ポリカーボネ
ートの溶液を濾過するか或は加熱を伴わせてポリカーボネートの粒子をアセトン
で洗浄することが提案されている。
【0006】 EP 380 002 A2には、元素周期律表のIAおよびVIII族の金
属の含有量が各場合とも1ppm以下のポリカーボネートを用いて光学記憶媒体
を製造することが開示されている。この純度の材料を得る目的で、EP 379
130 A1が提案した精製段階と同じ精製段階が提案されている。EP 4
17 775 A2に示されているポリカーボネートから作られた成形体が含有
する残存ナトリウム含有量は、それに入っているポリカーボネート中1ppm以
下である。
【0007】 本発明の目的は、ナトリウム含有量および/または粒子含有量に関して更に高
い純度を有することで成形体、特に光学成形体、特にデータ密度が高いか或は特
に故障頻度が低い磁気光学および光学データメモリーの製造で用いるに適したポ
リカーボネートおよびコポリカーボネートを提供することにある。
【0008】 この目的を、モル質量(molar mass)が12,000から80,0
00で異物指標が2.5・104μm2/g未満、特に1.8・104μm2/g未
満のポリカーボネート、コポリカーボネートおよび/またはポリエステルカーボ
ネートおよびそれから生じさせた成形体を用いて達成する。
【0009】 本発明に従うポリマー類は、原子吸収分光測定で測定してナトリウム含有量が
50ppb未満、好適には≦30ppbであることで区別される。
【0010】 本発明はまたそのようなポリマー類の製造方法も提供する。本発明は、また、
ポリマーの粒子とアルカリ塩、特にナトリウム塩が入っている溶液に精製を受け
させる方法にも関し、ここでは、洗浄液で洗浄したポリマー含有有機相を透明な
溶液が得られるまで加熱した後、濾過を行って固体を分離する。
【0011】 本発明に従うポリマー類は、ポリカーボネート類であるホモポリカーボネート
およびコポリカーボネートの両方、そしてそれらの混合物である。本発明に従う
ポリカーボネート類は芳香族ポリエステルカーボネートまたは芳香族ポリエステ
ルカーボネートとの混合物の状態で存在するポリカーボネートであってもよい。
以後、この上に述べたポリマー類を表す目的で用語「ポリカーボネート」を用い
る。
【0012】 いわゆる相界方法(H. Schnell, “Chemistry and Physics of Polycarbonate
s", Polymerreview, IX巻, 33頁以後, Interscience Publishers, New York 196
4)に従って本発明に従うポリカーボネートを得た後、このポリカーボネートが入
っている溶液を洗浄液で洗浄し、この洗浄液を分離した後、溶媒を蒸発させる。
この方法に、本発明に従い、洗浄段階後に得た混合物(これは有機溶液と残存水
性洗浄液を含んで成る)を透明な溶液が得られるまで加熱して濾過で固体を分離
すると言った修飾を受けさせる。
【0013】 公知方法の場合のポリカーボネート溶液は洗浄工程後でもまだ無機塩を含有し
かつ洗浄液の残留物、特に水を含有する。その残存洗浄液は有機相中に乳化およ
び/または溶解した状態で存在しているばかりでなくまた純粋な水相として存在
している可能性もある。公知の洗浄段階を用いたのでは電解質がポリカーボネー
ト溶液から完全には分離されない。洗浄工程後に残存する電解質、特にアルカリ
塩は水相に溶解している。それらは、溶媒を蒸発させてポリカーボネートを得た
後、ポリカーボネート内に粒子状不純物として残存する。得たポリカーボネート
溶液から残存電解質の粒子を分離することができたのは、本発明に従って高温で
行う濾過を介在させた時のみである。
【0014】 透明な溶液が得られるように、残存する水性洗浄液を含有するポリカーボネー
ト溶液を加熱すると、この洗浄液が有機溶媒に溶解する。以前には溶解していた
不純物、特に溶解していたアルカリ塩が沈澱を起こし、それを濾過で除去するこ
とができる。従って、透明な溶液を達成することが本発明に従う方法の必須段階
である。
【0015】 洗浄後に得たポリカーボネート溶液の温度は通常25から40℃であり、この
場合のポリカーボネート溶液の外観はミルク状に曇っている。
【0016】 透明な溶液を得るに要する温度は当該ポリカーボネート溶液に入っている水の
量に依存する。通常の操作様式では温度を5から35℃上昇させることで充分で
あろう。水含有量がかなり高い場合には35℃を超える温度上昇が必要になるこ
ともあり得る。
【0017】 本発明に従う濾過を実施する時のフィルター媒体(filter media
)としては、膜フィルターおよび焼結金属フィルターが適切である。フィルター
材料の孔サイズを好適には0.1から1.5μm、例えば約0.6μmまたは約
1.0μmにする。そのようなフィルター材料は、例えばMessrs Pall GmbH, D-
63363 Dreieich and Krebsboege GmbH, D-42477 Radevormwald(タイプSIKA-R CU
1AS)から商業的に入手可能である。本発明に従って高温で行う濾過を介在させる
と、そのような濾過を受けさせなかった同じ製造バッチの基準サンプルに含まれ
る粒子の数に比較して40%を超える粒子減少が達成される。
【0018】 本発明に従って出発化合物として好適に用いる化合物は、一般式HO−Z−O
H[式中、Zは、芳香族基を1つ以上含む炭素原子数が6から30の二価の有機
基である]で表されるビスフェノール類である。そのような化合物の例は、ジヒ
ドロキシジフェニル類、ビス(ヒドロキシフェニル)アルカン類、インガンビス
フェノール類(inganbisphenols)、ビス(ヒドロキシフェニル
)エーテル類、ビス(ヒドロキシフェニル)スルホン類、ビス(ヒドロキシフェ
ニル)ケトン類およびα,α’−ビス(ヒドロキシフェニル)ジイソプロピルベ
ンゼン類の群に属するビスフェノール類である。
【0019】 この上に述べた群の化合物に属する特に好適なビスフェノール類は、2,2−
ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−プロパン(ビスフェノールA)、テトラア
ルキルビスフェノールA、4,4−(メタ−フェニレンジイソプロピル)ジフェ
ノール(ビスフェノールM)、1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−3
,3,5−トリメチルシクロヘキサノンおよび場合によりそれらの混合物である
。特に好適なコポリカーボネート類は、単量体ビスフェノールAと1,1−ビス
−(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサノンを基
とするコポリカーボネート類である。本発明に従って用いるべきビスフェノール
化合物を炭酸化合物、特にホスゲンと反応させる。
【0020】 本発明に従うポリエステルカーボネート類は、上述したビスフェノールと少な
くとも1種の芳香族ジカルボン酸と場合により炭酸を反応させると得られる。適
切な芳香族ジカルボン酸の例はオルソフタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸、
3,3’−もしくは4,4’−ジフェニルジカルボン酸およびベンゾフェノンジ
カルボン酸である。
【0021】 この方法で用いる不活性な有機溶媒の例はジクロロメタン、いろいろなジクロ
ロエタンおよびクロロプロパン化合物、クロロベンゼンおよびクロロトルエンで
あり、好適にはジクロロメタンおよびジクロロメタンとクロロベンゼンの混合物
を用いる。
【0022】 この反応を触媒、例えば第三級アミン類、N−アルキルピペリジン類またはオ
ニウム塩などを用いて加速させることも可能である。好適にはトリブチルアミン
、トリエチルアミンおよびN−エチルピペリジンを用いる。一官能フェノール、
例えばフェノール、クミルフェノール、p−t−ブチルフェノールまたは4−(
1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェノールなどを連鎖停止剤およびモル
質量調節剤として用いることも可能である。分枝剤として例えばイサチンビスク
レゾール(isatinbiscresol)を用いてもよい。
【0023】 本発明に従う高純度のポリカーボネートを製造する時、前記ビスフェノールを
アルカリ性水相、好適にはナトリウム塩溶液に溶解させる。コポリカーボネート
を製造する時に場合により用いる必要がある連鎖停止剤をビスフェノール1モル
当たり1.0から20.0モル%の量でアルカリ性水相に溶解させるか或はそれ
を不活性な有機相に入っている物質の状態で添加する。次に、ホスゲンを残りの
反応成分が入っているミキサーの中に導入して、重合を実施する。
【0024】 ポリカーボネートのカーボネート基の一部、即ち80モル%以下、好適には2
0から50モル%を芳香族ジカルボン酸エステル基に置き換えることも可能であ
る。
【0025】 熱可塑性のポリカーボネートには12,000から40,000、好適には1
2,000から80,000、特に15,000から40,000の平均分子量
w(0.5gのポリカーボネート/100mlのジクロロメタンの濃度におい
て25℃のジクロロメタン中で相対粘度を測定することで決定)を持たせる。
【0026】 反応中に水相が有機相に入り込んで乳化して来る。いろいろな大きさの液滴が
生じる。反応後、ポリカーボネートが入っている有機相を通常は水性液で数回洗
浄しそして各洗浄過程後に水相を前記有機相からできる限り分離する。洗浄を行
って洗浄液を分離した後のポリマー溶液は濁っている。洗浄液として、触媒分離
用の水性液である希鉱酸、例えばHClまたはH3PO4水溶液そしてさらなる浄
化用の完全脱イオン水を用いる。洗浄液中のHClもしくはH3PO4の濃度は例
えば0.5から1.0重量%であってもよい。前記有機相を例えば5回洗浄し、
最後の洗浄液を分離した後、本発明に従い、上述した濾過を高温で実施する。
【0027】 前記有機相から洗浄液を分離する時、原則として公知の分離槽、相分離装置、
遠心分離器またはコアレサー(coalescers)、またはこのような品目
の装置の組み合わせを相分離装置として用いてもよい。
【0028】 溶媒を蒸発させると高純度のポリカーボネートが得られる。蒸発は数回の蒸発
装置段階(evaporator stages)で実施可能である。本発明の
好適なさらなる態様に従い、溶媒または溶媒の一部をスプレー乾燥(spray
−drying)で除去することも可能である。その後、高純度のポリカーボネ
ートが粉末形態で得られる。同じ事が前記有機溶液から沈澱を起こさせることを
通して高純度のポリカーボネートを得る時にも当てはまる。
【0029】 本発明に従う高純度のポリカーボネートから生じさせる成形体は、特に、光学
および磁気光学データメモリー、例えばミニディスク、コンパクトディスクまた
はデジタルバーサタイルディスクなど、光学レンズおよびプリズム、自動車用パ
ネルおよびヘッドランプ、他の種類のパネル、例えば温室用パネル、いわゆる二
重壁シートまたは中空チャンバシートなどである。適切な分子量を持たせた本発
明に従うポリカーボネートを用いて、そのような成形体の製造を、射出成形方法
、押出し加工方法および押出し加工ブロー成形方法で行う。
【0030】 データ媒体に好適な分子量範囲は12,000から22,000であり、レン
ズおよびパネルに好適な分子量範囲は22,000から32,000であり、シ
ートおよび中空チャンバシートに好適な分子量範囲は28,000から40,0
00である。この示した分子量は全部モル質量の重量平均に関する。
【0031】 本発明に従う成形体に場合により表面硬化を受けさせてもよく、例えば耐引っ
掻き性被膜を与えてもよい。
【0032】 光学レンズの製造、そして磁気光学データ担体用フィルムもしくはディスクの
製造を行う時、好適には12,000から40,000の分子量を持たせた本発
明に従うポリカーボネートを用いる、と言うのは、そのような範囲のモル質量を
有する材料はそれ自身非常に良好に熱可塑成形に適するからである。この成形体
の製造は射出成形方法で実施可能である。この目的で、この樹脂を300から4
00℃の温度にすることで溶融させ、そして鋳型を一般に50から140℃の温
度に保持する。本発明に従って得た高純度のポリカーボネートを用いて生じさせ
た成形体を図1および2に示す。
【0033】 例えば盤形状のデータ記憶材料を製造する時、本発明に従う高純度ポリカーボ
ネート体の製造を、この目的で用いるに適した公知プラスチック射出成形機を用
いて行う。
【0034】 最初に射出成形機の空洞部の1つの側面にスタンパ(stamper)[後で
コンパクトディスクに記憶させるべきデータを小さいピットまたはリセス(pi
ts or recesses)の形態で含有する]を導入する。ポリカーボネ
ートの粒子を粒子用ホッパーからプラスチック射出成形機の可塑化装置(pla
sticizing unit)の中に移して、その中で前記粒子を回転スクリ
ューのせん断作用および可塑化シリンダー(plasticizing cyl
inder)の外側周囲に位置させた加熱装置によって溶融させる。この溶融物
は前記回転スクリューに沿ってノンリターンバルブ(non−return v
alve)を通って前記スクリューの前部に位置するチャンバの中に入り、それ
によって作り出された反力によって前部スクリューが後方に押しやられる。所望
量の溶融物がノンリターンバルブの前部に来た時点でスクリューの回転を停止、
即ち材料の供給を停止する。次に、前記スクリューを軸方向前方に動かし、前記
ノンリターンバルブを閉じた後、前記溶融物を鋳型の空洞部の中に押し込んで、
それの冷却を圧力を低くしながら行う。ポリカーボネート盤に例えば0.5から
3mmの厚みを持たせる。
【0035】 前記鋳型に注入されたポリカーボネートが固化した後、コンパクトディスクの
中心穴を打ち抜き、その時点で前記鋳型を開けて前記盤を取り出す。この穴の開
いた盤を金属被覆装置に送って、それに反射被膜を与える。このポリカーボネー
ト成形体に金属を蒸着させるか或はスパッタを受けさせる(sputtered
)。適切な金属の例はアルミニウム、金、ケイ素および希土類、または遷移金属
、例えば鉄またはコバルトなどと希土類元素、例えばテルビウム、ガドリニウム
、ネオジムまたはジスプロシウムなどの混合物である。
【0036】 この金属被覆を受けさせた盤をラッカー塗装装置に送って、それに保護層を与
える。この保護層を、電子もしくはUV照射で硬化し得る樹脂、ケイ素またはセ
ラミック材料を用いて生じさせる。
【0037】 以下に示す実施例で本発明の説明を行う。
【0038】 (実施例) 実施例1 ポリカーボネート製造工程で得た有機溶媒中のポリカーボネート濃度は約15
%であった。その有機溶媒は二塩化メチレン(ジクロロメタン)とクロロベンゼ
ンで構成されている。この工程流れの外観はミルク状に曇っており、これを粗く
濾過して、粒子サイズが約15μmの固体を分離した。25℃の温度で行った前
記粗い濾過から出て来た工程流れの一部を溶媒蒸発に送ってポリカーボネートを
得、そして別の部分を約60℃に加熱して公称孔サイズが0.6μmの膜キャン
ドルフィルター(membrane candle filter)に送った。
【0039】 さらなる工程流れを用いて同様な手順を行ったが、このケースでは、公称孔サ
イズが1.0μmの焼結金属製キャンドルフィルターを用いて濾過を約80℃で
行った。その濾液に蒸発を受けさせた後、この製品に含まれる粒子の数の測定を
、未濾過製品の場合と同じ様式で行った。レーザー光散乱方法を用いて粒子数の
測定を行った。その結果を以下の表に示し、この表には、前記サンプルの粒子数
に加えて、従来技術で用いられた異物指標を最後のラインに示す。Hiac/R
oycoモデル346 BCLを用いてポリマー1グラム当たりの粒子数を測定
した。
【0040】
【表1】
【0041】 ここで、diは、粒子直径のある範囲を分割するi番目の数値(μm)を表し、
iは、溶液中で測定した粒子直径がdi以上からdi+1未満の異物の数を表し、
n’iは、当該溶媒中で前以て測定しておいた異物の数を表し、そしてWは、当
該材料の重量(g)を表す。
【0042】 また、無炎原子吸収分光測定を用いて、熱濾過段階前そして濾過を高温で行っ
た後のポリカーボネート溶液に含まれるナトリウムの量も測定した。濾過前の測
定ナトリウム含有量は100から150ppbであったが、濾過段階後の測定ナ
トリウム含有量は20から40ppbであった。
【0043】 このような結果は、本発明に従う方法を実施すると粒子の数およびナトリウム
の含有量が顕著に低下することを示している。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1に、コンパクトディスクの図式的構成を示し、ここで、1は本発明に従う
ポリカーボネート成形体を示す。このポリカーボネート成形体の厚みは例えば約
1.2mmである。このポリカーボネート成形体はデータをリセスの形態で記憶
する。このリセスを有するポリカーボネート成形体表面にアルミニウム層2を与
え、それの上に保護層3を生じさせ、この保護層をラッカーで構成させる。
【図2】 図2に、2枚のポリカーボネート成形体1,1’を伴うデジタルバーサタイル
ディスク(DVD)の図式的構成を示す。それら各々の厚みは例えば約0.6m
mである。この2枚のポリカーボネート成形体1,1’の表面(これはデータを
リセスの形態で担持する)に金属層2,2’を与える。この金属で被覆した前記
2枚のポリカーボネート成形体を接着剤層4で接着させる。読み取りおよび書き
込みを前記ディスクの両面で行うことができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G11B 7/24 526 G11B 7/24 526G 5D121 7/26 521 7/26 521 11/105 521 11/105 521A 546 546D // C08L 69:00 C08L 69:00 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,UG,ZW),E A(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ,BA ,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CU, CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,GD,G E,GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS ,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK, LR,LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK,M N,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU ,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM, TR,TT,UA,UG,US,UZ,VN,YU,Z A,ZW (71)出願人 Bayerwrk,Leverkuse n,BRD Fターム(参考) 4F070 AA50 AB09 AB22 AC12 AC33 DA23 DA27 DC11 4F071 AA50 AA81 AF29 AF30 AG21 AG28 AG33 AG36 AH00 AH14 AH16 BB05 BC03 BC07 4J029 AA09 AB04 AC01 AC02 AD01 AD10 AE04 AE05 BB13 HA01 HC01 HC05 KH05 KH06 KH08 LB05 5D029 KA07 5D075 EE03 FG15 GG07 GG16 5D121 AA02 DD05

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリカーボネートを相界方法で生じさせ、このポリカーボネ
    ートが入っている溶液を水性洗浄液で洗浄し、この洗浄液を分離した後、溶媒を
    蒸発させることを通してポリカーボネートを製造する方法であって、前記洗浄液
    を分離した後に得られる有機ポリカーボネート溶液と残存洗浄液の混合物を透明
    な溶液が得られるまで加熱した後、濾過を行って固体を分離することを特徴とす
    る方法。
  2. 【請求項2】 ポリカーボネートの粒子とアルカリ塩が入っている溶液に精
    製を受けさせる方法であって、ポリマーが入っている有機相を透明な溶液が得ら
    れるまで加熱した後、濾過を行って固体を分離することを特徴とする方法。
  3. 【請求項3】 前記濾過を高温濾過後に得られるポリカーボネートが示す異
    物指標が2.5・104μm2/g未満、好適には1.8・104μm2/g未満で
    あるような様式で実施することを特徴とする請求項1または2記載の方法。
  4. 【請求項4】 高温濾過後のナトリウム含有量が50ppb未満、特に≦3
    0ppbであることを特徴とする請求項1または2記載の方法。
  5. 【請求項5】 前記ポリカーボネートを粒状にすることを特徴とする請求項
    1から4の1項記載の方法。
  6. 【請求項6】 前記ポリカーボネートをスプレー乾燥で粉末として得ること
    を特徴とする請求項1から4の1項記載の方法。
  7. 【請求項7】 得たポリカーボネートを成形体に加工することを特徴とする
    請求項1から6の1項記載の方法。
  8. 【請求項8】 モル質量が12,000から400,000で異物指標が2
    .5・104μm2/g未満のポリカーボネート。
  9. 【請求項9】 モル質量が12,000から400,000でナトリウム含
    有量が30ppb未満のポリカーボネート。
  10. 【請求項10】 請求項8または9の1項記載のポリカーボネートを含有す
    る成形体。
  11. 【請求項11】 前記成形体がレーザーで読み取り可能な光学もしくは磁気
    光学データ記憶媒体の一部であることを特徴とする請求項10記載の成形体。
  12. 【請求項12】 前記成形体が光学レンズもしくはプリズムであることを特
    徴とする請求項10記載の成形体。
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