JP2002521621A - ロールスタンドの特に液状稼動媒体用の供給管，排出管及び分岐管の配置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 本発明は、アプライトによって形成されたロールスタンドの制御ユニット又は稼動部用の潤滑剤又は冷却剤及び液圧式の加圧媒体のような特に液状稼動媒体用の分岐管網の供給管，排出管及び分岐管の配置に関する。この配置は、− ロールスタンドの全ての消費部がこの稼動媒体用の高圧分岐管網に連結されていること、及び、− この分岐管網の複数の供給管及び排出管又は供給管若しくは排出管が、配管郡（１２，１３，１４）を構成しつつモジュール（１〜３．４）に統合されていることによって解決される。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】 本発明は、アプライトによって形成されたロールスタンドの制御ユニット又は
稼動部用の潤滑剤又は冷却剤及び液圧式の加圧媒体のような特に液状稼動媒体用
の分岐管網の供給管，排出管及び分岐管の配置に関する。

【０００２】 ロールスタンドの配管の敷設の従来の技術では、通常、供給が、２つの媒体ス
テーションを通じて実施される。この目的のために、複数の弁アプライト(Venti
lstaende) が、 − 台座（ルーパ）上に、 − 特にサーボ液圧機構用のプラットフォーム上に、 − 特に補助液圧機構用の地下部内に、 − ロールスタンドに対して、特に多数の地点に分散して配置された。

【０００３】 そのため、多数の配管がその地下部から機械にかけて敷設された。その結果、
約250 個のインターフェースが、台座／機械を必要とした； さらに、配管の一部をアプライトに固定して敷設し、またその一部を配管部分
に固定して敷設する必要があった。このことは、稼動時の振動に起因したり、そ
の他の外乱の下で配管部分又はその連結要素の漏洩をもたらした； 設備に固有の配管が個々の稼動箇所に対して敷設されるために、配管がいつも
新規に配置された。

【０００４】 ドイツ連邦共和国実用新案第94 08 440.8 号明細書は、密閉型の又は開放型の
支持フレームから形成された機械ハウジング内の特に液状稼動媒体用の供給管，
排出管及び分岐管の構造を開示する。これらの配管は、機械ハウジングの支持フ
レーム内に沿って埋設された複数の縦孔（立て坑）から形成される。

【０００５】 本発明の課題は、上述した従来の技術から出発して、請求項１の上位概念に記
載の種類の液状稼動媒体用の供給管，排出管及び分岐管の配置を改良するか又は
新たに配列して、建設用地の配管の敷設の経費等を全体的に著しく低減すること
、配管に対する接近性（アクセス性）を改善すること、アフターサービスの容易
性と稼動時の監視を、複数の制御部を中央部分に配置することによって容易にす
ること、及び、液圧式の配管等を地下部内に敷設することを廃止することにある
。

【０００６】 この課題は、本発明による請求項１の上位概念中に記載の種類のロールスタン
ドの特に液状稼動媒体用の分岐管網の配管の配置にあっては、ロールスタンドの
全ての消費部が、稼動媒体用の高圧分岐管網に連結されていること、及び、複数
の配管郡を構成するこの分岐管網の複数の供給管及び排出管又は供給管若しくは
排出管が、このロールスタンドに取付け可能な複数のモジュールに統合されてい
ることによって解決される。

【０００７】 ロールスタンドの液圧式の供給網の本発明の配置によれば、有益的に、建設用
地の配管敷設経費が全体的に低減し、配管に対する接近性が著しく改善され、ア
フターサービスの容易性と稼動時の監視が制御部を中央部分に配置することによ
って容易になり、そして液圧式の配管を地下部内に敷設する可能性が完全になく
なる。

【０００８】 本発明の或る構成では、分岐管網が以下のモジュールの複数の配管郡を有する
： − ロールスタンドの媒体プラットフォーム内又はその上でこれらの配管郡 に
連結している１つの中央制御ステーション（５）， − ロールスタンド上側の１本の配管並び， − ロールスタンド側壁面上の複数の配管並び、又は、作業側の媒体流入用のロ ールスタンドの複数の支柱， − ロールスタンド側壁面上の複数の配管並び、又は、作業側の媒体排出用のロ ールスタンドの複数の支柱， − 稼動側の媒体合流用の複数の配管， − 稼動側の媒体排出用の複数の配管。

【０００９】 ロールスタンドの配管供給網の製造又は取付けから見たこれらの効果は、絶大
であり、特に以下の有利な効果を奏する： − 型材と管継手の低減； − 同じ曲率半径のベンドの低減； − 高精度に作られた配管支持部材の製造の廃止； − 全ての溶接作業の省力化； − モジュールが、作業場内のロールスタンドに関係なく複数の配管部分を量産 する有益な可能性をもたらす； − 配管断面の標準化が可能である。

【００１０】 この配置の有益な構成は、複数の配管郡又は複数の配管部分が、作業場に合わ
せて量産可能な個々のモジュールの複数の構造郡として形成されているという手
段から得られる。

【００１１】 これによって、この領域内の合せ作業が省略され、取付け時間が選別作業及び
設置の省略によって３分の１程度短縮し、そしてその他の肯定的な副次効果が地
下部内の液圧式の配管の敷設の廃止によって奏される。その結果、これらのこと
から、建設現場の配管敷設経費が低減し、かつ、整備の容易性とアフターサービ
スの容易性が著しく改善する。

【００１２】 その他の有利な効果は、従属請求項の特徴部分に記載されている。

【００１３】 以下に、本発明の詳細、特徴及び有利な効果を図中に概略的に示された実施の
形態に基づいて説明する。

【００１４】 図中に示された実施の形態では、ロールスタンドの全ての消費部に対して呼び
圧力を例えば290 bar に規格化することによって、開放型か又は密閉型のアプラ
イト１０，１１で形成されたこのロールスタンドの制御ユニット又は稼動部用の
潤滑剤又は冷却剤及び液圧式の加圧媒体のような液状稼動媒体用の配管網，分岐
管網及び供給網の簡素化が実現される。このロールスタンドは、ロールチョック
２０，２２内で軸支されている複数のワークロールと、ロールチョック２１，２
３内で軸支されている複数のバックアップロールとを有する４重式のロールスタ
ンドである。

【００１５】 この分岐管網のこれらの供給管及び排出管又は供給管若しくは排出管は、配管
郡例えば１２，１３，１４を構成しつつモジュール１〜３．４に統合されている
。稼動媒体をロールスタンドの分岐管網に供給するため、複数の連結部９を有す
る媒体を通す１本の支柱８が、このロールスタンドのすぐ横に有益的に設けられ
ている。このモジュール１に割当てられている制御ステーション５が、このロー
ルスタンドの前方部分のプラットフォーム内に設けられている。

【００１６】 この分岐管網は、以下の複数のモジュールの複数の配管郡から構成される： − ロールスタンドの全ての消費部が、好ましくは290 bar の呼び圧力の稼動媒 体用の高圧分岐管網に連結されている； − この分岐管網の複数の供給管及び排出管又は供給管若しくは排出管が、配管 郡（１２，１３，１４）を構成しつつモジュール（１〜３．４）に統合され ている； − 稼動媒体をロールスタンドの分岐管網に供給するため、複数の連結部（９） を有する媒体を通す１本の支柱（８）が、このロールスタンドのすぐ横に設 けられている、そして、 − ロールスタンドの機能の制御と監視のため、１つの中央制御ステーション （５）が存在する。

【００１７】 有利な効果は、複数の配管郡又は複数の配管部分１２〜１４が、作業場に合わ
せて量産可能な個々のモジュール１〜３．４の複数の構造郡として形成されてい
る。

【００１８】 以上により、このことから、ロールスタンドの製造と取付けに関する重要な有
利な効果が、例えば、モジュールと連結箇所との間の、例えば取付け板６と７と
の間の合せ作業を省略することによって得られる。その他の有利な効果は、明細
書中で既に説明した。

【００１９】 図がさらに示すように、個々のモジュールの配管を束に統合すると、直線状の
配管部分１２〜１４が可能な限り長く敷設されることに起因して、分岐管網が比
較的僅かな数量の型材又はベンド材から構成されることによって、有利な効果が
得られる。稼動媒体を供給して排出する多数の個々の配管が、ロールスタンドの
個々の機能要素に向かう代わりに、これらの配管は、ここではこのロールスタン
ドに対して配置された中央の分岐部６，７を起点としている。これらの分岐部６
，７は、その側面で供給して排出すべき稼動媒体用の複数の共同管又はモジュー
ル３．２，３．３，３．４に連結されている。

【００２０】 さらに、この図は、取付け板４の形態をした分岐部６，７の好適な配置を示す
。これらの分岐部６，７は、複数の配管郡、例えばモジュール３．２，３．３，
３．４用の配管部分１２，１３を良好に連結するために上部ハウジング内の流入
側と排出側に存在する。複数の制御部が、この上部ハウジングの４本の支柱内に
格納されている。

【００２１】 これらの配管は、ワークロールロック部材やバックアップロールロック部材や
スピンドル保持部材のような機械要素に関係なく敷設されている。

【００２２】 モジュール２をライン幅に合わせるだけで済むように、アプライト１０，１１
上に配置されたモジュール１に対する複数の支持点が構成されている。その結果
、取付け作業，整備作業若しくは点検作業又は制御ステーションでの監視が、軽
減された作業環境の下で作業中にライン領域の外側で実施され得る。

【００２３】 複数の可撓性ホースが、モジュール１〜３．４を互いに連結するために使用さ
れる。これらのモジュール１〜３．４の取付けが、これらのモジュール１〜３．
４間の可撓な連結によって隙間なしに可能である。しかも、稼動によるゆれや振
動の伝達が完全になくなり、かつ、合せ作業がこの領域内で省略される。

【００２４】 以上により、本発明を一貫して実施し使用すれば、建設現場の配管敷設経費が
著しく節減し、かつ、アフターサービスの容易性及び取付け作業や監視作業時の
作業環境の人体適合性が改善される。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明の液状稼動媒体用の分岐管網を敷設したロールスタンドを
、一部が前方で一部が側方から成る遠近図で示す。

【符号の説明】

１ モジュール ２ モジュール ３．１モジュール ３．２モジュール ３．３モジュール ３．４モジュール ４ 取付け板 ５ 中央制御ステーション ６ 分岐部 ７ 分岐部 ８ 支柱 ９ 連結部 １０ アプライト（垂直材） １１ アプライト（垂直材） １２ 配管部分 １３ 配管部分 １４ 配管部分 ２０ ロールチョック ２１ ロールチョック ２２ ロールチョック ２３ ロールチョック

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ライマン・フリートヘルム ドイツ連邦共和国、57339 エルンテブリ ュック、ヘーエンヴェーク、17 (72)発明者 ホプフェンツィーツ・ハインツ ドイツ連邦共和国、57258 フロイデンベ ルク、イム・クレーフ、23 (72)発明者 シュテッツェル・ヘルムート ドイツ連邦共和国、57271 ヒルヒェンバ ッハ、アム・ラウエン・ベルク、９ (72)発明者 トゥルーデヴィント・ハインツ ドイツ連邦共和国、57368 レネシュタッ ト、レヒトフェルト、３アー (72)発明者 ニーチュ・ヴァルター ドイツ連邦共和国、57271 ヒルヒェンバ ッハ、ナサウイッシェ・ストラーセ、13 Ｆターム(参考） 3J071 AA11 BB01 CC02 DD36 EE01 EE06 FF16

Claims (11)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項０１】 アプライト（１０，１１）によって形成されたロールスタ
   ンドの制御ユニット又は稼動部用の潤滑剤又は冷却剤及び液圧式の加圧媒体のよ
   うな特に液状稼動媒体用の分岐管網の供給管，排出管及び分岐管の配置において
   、 − ロールスタンドの全ての消費部が、この稼動媒体用の高圧分岐管網に連結さ れていること、及び、 − この分岐管網の複数の供給管及び排出管又は供給管若しくは排出管が、配管 郡（１２，１３，１４）を構成しつつモジュール（１〜３．４）に統合され ていることを特徴とする配置。
2. 【請求項０２】 − ロールスタンドの媒体プラットフォーム内又はその上
   でこれらの配管郡に連結している１つの中央制御ステーション（５），（モジュ
   ール１） − ロールスタンド上側の１本の配管並び，（モジュール２） − ロールスタンド側壁面上の複数の配管並び、又は、作業側の媒体流入用のロ ールスタンドの複数の支柱，（モジュール３．１） − ロールスタンド側壁面上の複数の配管並び、又は、作業側の媒体排出用のロ ールスタンドの複数の支柱，（モジュール３．２） − 稼動側の媒体合流用の複数の配管，（モジュール３．４） − 稼動側の媒体排出用の複数の配管（モジュール３．３）。
3. 【請求項０３】 複数の配管郡又は複数の配管部分（１２〜１４）は、作業
   場に合わせて量産可能な個々のモジュール（１〜３．４）の複数の構造郡として
   形成されていることを特徴とする請求項１又は２に記載の配置。
4. 【請求項０４】 分岐管網は、直線状の配管部分（１２〜１４）が可能な限
   り長く敷設されることに起因して比較的僅かな数量の型材又はベンド材から構成
   されることを特徴とする請求項１〜３のいずれか１項に記載の配置。
5. 【請求項０５】 稼動媒体を供給して排出する多数の個々の配管が、ロール
   スタンドの個々の機能要素に向かう代わりに、これらの配管は、ここではこのロ
   ールスタンドに対して配置された中央の分岐部（６，７）を起点とし、これらの
   分岐部（６，７）は、その側面で供給して排出すべき稼動媒体用の複数の共同管
   又はモジュール（３．２，３．３，３．４）に連結されていることを特徴とする
   請求項１〜４のいずれか１項に記載の配置。
6. 【請求項０６】 分岐部（６，７）は、複数の取付け板（４）の形態で形成
   され、特にモジュール（３．２，３．３，３．４）用の複数の配管郡を連結する
   ためにロールスタンドの上部ハウジング内に設置されていることを特徴とする請
   求項１〜５のいずれか１項に記載の配置。
7. 【請求項０７】 配管は、ワークロールロック部材やバックアップロールロ
   ック部材やスピンドル保持部材等のような機械要素に関係なく敷設されているこ
   とを特徴とする請求項１〜６のいずれか１項に記載の配置。
8. 【請求項０８】 モジュール（２）をライン幅に合わせるだけで済むように
   、アプライト（１０，１１）上に配置されたモジュール（１）に対する複数の支
   持点が構成されていることを特徴とする請求項１〜７のいずれか１項に記載の配
   置。
9. 【請求項０９】 複数の可撓性ホースが、モジュール（１〜３．４）を互い
   に連結するために使用されていることを特徴とする請求項１〜８のいずれか１項
   に記載の配置。
10. 【請求項１０】 稼動媒体をロールスタンドの分岐管網に供給するため、複
    数の連結部９を有する媒体を通す１本の支柱８が、このロールスタンドのすぐ横
    に有益的に設けられていることを特徴とする請求項１〜９のいずれか１項に記載
    の配置。
11. 【請求項１１】 ロールスタンドの機能の制御と監視のため、１つの中央制
    御ステーション（５）が存在することを特徴とする請求項１〜１０のいずれか１
    項に記載の配置。