JP2002520461A - 熱硬化性エポキシ組成物 - Google Patents

熱硬化性エポキシ組成物

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JP2002520461A
JP2002520461A JP2000560180A JP2000560180A JP2002520461A JP 2002520461 A JP2002520461 A JP 2002520461A JP 2000560180 A JP2000560180 A JP 2000560180A JP 2000560180 A JP2000560180 A JP 2000560180A JP 2002520461 A JP2002520461 A JP 2002520461A
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スレーニヴァサン,ラマスワミ
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Abstract

(57)【要約】 (A)カチオン重合を受け得る化合物の少なくとも1種;(B)芳香族N-複素環式カチオンおよび非求核性アニオンの第四アンモニウム塩の少なくとも1種;(C)1,1,2,2-置換-1,2-エタン−ジオール及び/又はその誘導体の少なくとも1種、および(D)所望により他の添加剤よりなり、上記成分(C)は式(I) 【化1】 R1、R2およびR3の各々は互いに独立して非置換のフェニル基を表すかまたは下記R4の意味の1つを有し;R4は置換されたフェニル基、所望により置換されたα−ナフチル基又はβ−ナフチル基または所望により置換された芳香族複素環系あるいはR1およびR2、及び/又はR3およびR4の各々は、互いに独立して式(II) 【化2】 で表される残基を形成し、ここでR5及びR6の各々は互いに独立して水素原子又は(炭素原子数1-4)アルキル基を表し;R7は-(CH2)n-又は-S-又は-O-を表し;nは0,1,2又は3を表す、熱硬化性組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は改良された開始剤配合物を含む熱硬化性カチオン重合性樹脂−系に関
する。
【0002】 カチオン重合のために使用される開始剤系は公知であり、それは十分な貯蔵安
定性を保証するために多くの場合潜硬化剤に基づくものである。このような開始
剤系の重大な欠点はそれらは十分な貯蔵寿命を達成するために、多くの場合硬化
工程において比較的高い硬化温度および長期の硬化サイクルを必要とすることで
ある。このため、長期保存寿命を備えるが、樹脂組成物に添加したときに比較的
低い硬化温度において高い反応性をも併せ持つ開始剤系に対する必要が存在する
【0003】 本発明は、改良されたレドックス開始剤系を含むカチオン重合性樹脂系に関す
る。本発明による組成物は良好な潜在性を有しおよび室温で十分安定である。そ
れらはさらに硬化温度において高い反応性を有し、短い硬化時間および例えば注
型、成形、接着および含浸用途に適当な特性プロファイルを提供するものである
【0004】 本発明のカチオンレドックス開始剤系は芳香族N−複素環式アンモニウム塩と
選択された1,1,2,2−置換−1,2−エタン−ジオールおよびその誘導体
との組合せに基づくものであり、上記1−および2−位の置換基は、下記の式(
I)で表される化合物として定義される選択されたアリール残基または芳香族複
素環の系である。芳香族N−複素環式アンモニウム塩と1,1,2,2−テトラ
フェニル−1,2−エタン−ジオール(ベンゾピナコール)との組合せを使用す
る基本原理はEP−A−0066543号明細書に開示されている。高温におい
て、ベンゾピナコールは遊離基を形成する。これらの遊離基は芳香族N−複素環
式アンモニウム塩、例えばN−メチル−キノリニウムヘキサフルオロホスフェー
トを還元して遊離のH+(PF6-を産生し、これはカチオン重合を開始させる
【0005】 従って本発明は、下記で定義される式(I)で表される選択された化合物を公
知の芳香族N−複素環式アンモニウム塩と組合せて、新規なカチオンレドックス
開始剤系を作成する。これらの新しい組合せの利用法において使用されるより低
いベンゾピナコール開裂温度は、より広い硬化条件を与え、エポキシドのカチオ
ン重合に対して特に低下した硬化温度および/または高められた硬化速度を与え
る。
【0006】 本発明は上記特許請求の範囲に規定されるものである。それはカチオン重合に
より硬化され得る熱硬化性組成物であって、 (A) カチオン重合を受け得る化合物の少なくとも1種; (B) 1または2個のN−原子を含む芳香族−N−複素環式カチオンと非求核
性アニオンとの第四級アンモニウム塩の少なくとも1種; (C) 1,1,2,2−置換−1,2−エタン−ジオールおよび/またはその
誘導体であって、その1−および2−位における置換基は選択された、アリール
残基または芳香族−複素環の系であるものの少なくとも1種;および (D) 所望により他の添加剤よりなり、 上記成分(B)の非求核性アニオンはBF4 -、PF6 -、SbF6 -、SbF5(O
H)-、[B(X)p(Y)q-、またはCF3(CF2mSO3 - [ここで、pおよびqはゼロまたは1ないし4の整数を表し、およびpとqとの
合計は常に4であり; おのおののXは(p≧1の場合に対して)互いに独立してハロゲン原子、好まし
くはフッ素原子もしくは塩素原子、またはヒドロキシル基を表し、ここでハロゲ
ン原子に対してはpはゼロ、1,2もしくは3を表し;およびヒドロキシル基に
対してはpはゼロ、1もしくは2を表し; おのおののYは(q≧1の場合に対して)互いに独立して、所望により少なくと
も2個のハロゲン原子、好ましくはフッ素原子によりまたは1もしくは2個の電
子吸引基、好ましくは−CF3、−OCF3、−NO2もしくは−CNにより置換
されたフェニル基を表すか、またはYは、所望により1もしくは2個のハロゲン
原子、好ましくはフッ素原子によりまたは1もしくは2個の電子吸引基、好まし
くは−CF3、−OCF3、−NO2もしくは−CNにより置換された、少なくと
も2個の芳香族環を有するアリール残基、好ましくはナフチル基またはビフェニ
ル基を表し;およびmはゼロまたは1ないし17の整数を表す。] よりなるアニオンの群から選択され; ならびに 上記成分(C)は式(I)
【化6】 [式中、R1、R2およびR3のおのおのは互いに独立して非置換のフェニル基を
表すかまたは下記R4の意味の1つを有し; R4は直鎖状または分枝鎖状の(炭素原子数1ないし12の)アルキル基、(炭
素原子数1ないし8の)アルコキシ−(炭素原子数1ないし8の)アルキル基、
(炭素原子数1ないし12の)アルキルオキシ基、(炭素原子数1ないし12の
)アルキルチオ基、(炭素原子数1ないし12の)アルキルカルボニル基、ハロ
ゲン原子、ニトロ基、シアノ基、ハロ(炭素原子数1ないし8の)アルキル基、
アリール基、アリール(炭素原子数1ないし8の)アルキル基によって置換され
たフェニル基;アリールオキシ基、アリールチオ基、ベンゾイルオキシ基、ベン
ゾイルメチル基および/またはナフトイルオキシ基を表すか、またはR4はα−
ナフチル基またはβ−ナフチル基、1−,2−もしくは3−ピリジル基、N−置
換(1−,2−もしくは3−)ピリジル基、α−キノリニル基、β−キノリニル
基、N−置換(α−もしくはβ−)キノリニル基を表し、そして上記アリールお
よび複素環はさらに直鎖状または分枝鎖状の(炭素原子数1ないし12の)アル
キル基またはハロゲン原子で置換され得るものであり;あるいは R1およびR2、および/またはR3およびR4のおのおのは、互いに独立して式(
II)
【化7】 で表される残基を形成し、 ここで、 R5およびR6のおのおのは互いに独立して水素原子または(炭素原子数1ないし
4の)アルキル基を表し; R7は−(CH2n−または−S−または−O−を表し; nは0、1、2または3を表す。]で表される化合物を表し;ならびに 上記成分B)対成分C)の重量比は0.05:1.0ないし1.0:0.05で
あることを特徴とする、組成物に関するものである。
【0007】 本発明はまた、カチオン重合により硬化され得る熱硬化性組成物の熱重合方法
であって、上記で定義された成分(B)および(C)よりなる開始剤の組合せの
存在下で、上記組成物を加熱することを特徴とする方法にも関する。
【0008】 本発明はさらに、式中、R1およびR3はおのおの互いに独立して、フェニル基
またはR2に対して与えられた意味の1つを表し、およびおのおののR2およびR 4 は互いに独立して2−n−ブチルフェニル基、2−フルオロフェニル基または
2,6−ジフルオロフェニル基を表す、式(I)で表される新規な化合物に関す
る。。
【0009】 本発明は、さらにN−ベンジル−キノリニウムカチオンおよびこれと会合され
た式CF3(CF23SO3 -で表されるアニオンまたは下記アニオンA4を有する
新規なN−ベンジル−キノリニウム塩にも関する:
【化8】 (式中、R8のおのおのは互いに独立して直鎖状または分枝鎖状の(炭素原子数
1ないし12の)アルキル基、(炭素原子数1ないし8の)アルコキシ−(炭素
原子数1ないし8の)アルキル基、(炭素原子数1ないし12の)アルキルオキ
シ基、(炭素原子数1ないし12の)アルキルカルボニル基、ハロゲン原子また
はヒドロキシル基を表す。)。
【0010】 カチオン重合を受け得る化合物は、酸素原子または硫黄原子を含有する飽和複
素環式化合物、特に3,4もしくは5環員を有する化合物、またはその誘導体で
ある。このような化合物の実例は、少なくとも1個のエポキシ基を含む化合物、
例えばエチレンオキシド、プロピレンオキシド、スチレンオキシド、フェニルグ
リシジルエーテルまたはブチルグリシジルエーテル;オキセタン例えばトリメチ
レンオキシド、3,3−ジメチルオキセタンまたは3,3−ジ(クロロメチル)
オキセタン;オキソラン例えばテトラヒドロフランまたは2,3−ジ−メチルテ
トラヒドロフラン;環状アセタール例えばトリオキサン、1,3−ジオキソラン
または1,3,6−トリオキサシクロオクタン;環状ラクトン例えばβ−プロピ
オラクトン、ε−カプロラクトンおよびそのアルキル誘導体;チイラン例えばエ
チレンスルフィド、1,2−プロピレンスルフィドまたはチオエピクロロヒドリ
ン;およびチエタン例えば1,3−プロピレンスルフィドまたは3,3−ジメチ
ルチエタンである。
【0011】 本発明における他の重合性化合物は、カチオン機構によって重合可能なエチレ
ン系不飽和化合物である。このような化合物はモノ−およびジオレフィン、例え
ばイソブチレン、1−オクテン、ブタジエンおよびイソプレン;スチレン、アリ
ルベンゼンまたはビニルシクロヘキサン;ビニルエーテル例えばビニルメチルエ
ーテル、ビニルイソブチルエーテルまたはエチレングリコールジビニルエーテル
;ビニルエステル例えば酢酸ビニルまたはステアリン酸ビニル;ならびにジヒド
ロピラン誘導体、例えば2−ヒドロキシメチル−3,4−ジヒドロ−2H−ピラ
ンの3,4−ジヒドロ−2H−ピラン−2−カルボン酸エステルを含む。
【0012】 本発明における別の重合性組成物はまた、官能基を含有するフェノール−ホル
ムアルデヒド樹脂、アクリル樹脂、アルキド樹脂および/またはポリエステル樹
脂のプレポリマーである。
【0013】 本発明におけるまた他の重合性組成物はカチオン重合性化合物および遊離基に
より重合し得る化合物の混合物、例えばエポキシ樹脂とモノマー状またはオリゴ
マー状のアクリルもしくはメタクリル酸エステルとの混合物である。この場合、
重合はカチオン機構および遊離基機構により行われる。
【0014】 上で引用したこれらの重合性化合物のなかで特に重要な化合物は、モノ−、ジ
−およびポリエポキシドおよび、エポキシ樹脂の製造のために使用されるエポキ
シド樹脂プレポリマーから選択される。これはフェノール、ジカルボン酸無水物
等を用い、室温または加熱のいずれかにおける化学的硬化によって通常達成され
る。本発明の開始剤の組合せが使用される場合、化学反応体の添加なしにエポキ
シドは熱で硬化でき、即ち一成分系が使用できる。
【0015】 この目的に使用されるモノ−、ジ−およびポリエポキシドは脂肪族、脂環式ま
たは芳香族化合物である。このような化合物の例は脂肪族または脂環式ジオール
またはポリオールのグリシジルエーテルであり、例えばエチレングリコール、プ
ロパン−1,2−ジオール、プロパン−1,3−ジオール、ブタン−1,4−ジ
オール、ジエチレングリコール、グリセロール、トリメチロールプロパンまたは
1,4−ジメチロール−シクロヘキサンのグリシジルエーテル、または2,2−
ビス−(4−ヒドロキシシクロヘキシル)−プロパンのグリシジルエーテル、お
よびジ−およびポリフェノールの、例えばレゾルシノール、4,4’−ジヒドロ
キシジフェニルメタン、4,4−ジヒドロキシジフェニル−2,2−プロパンま
たはノボラックの、グリシジルエーテルである。
【0016】 技術的に重要な他のグリシジル化合物はカルボン酸の、特にジ−およびポリカ
ルボン酸のグリシジルエステルである。具体的には、アジピン酸、フタル酸、テ
トラ−またはヘキサヒドロフタル酸、イソフタル酸またはテレフタル酸のグリシ
ジルエステル、またはトリメリット酸のグリシジルエステルである。
【0017】 グリシジル化合物でないポリエポキシドの例は、ビニルシクロヘキサンまたは
ジシクロペンタジエンのジエポキシド、グリシジル3,4−エポキシシクロヘキ
サンカルボキシレートまたは3’、4’−エポキシシクロヘキシルメチル3,4
−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、ブタジエンジエポキシドまたはイ
ソプレンジエポキシド、エポキシド化リノール酸誘導体またはエポキシド化ポリ
ブタジエンである。
【0018】 さらにまた、本発明における条件下で多官能的に反応可能であり、およびその
ため架橋樹脂を形成できるエチレン系不飽和エポキシ化合物を使用することもで
きる。このような化合物の具体例はアリルグリシジルエーテル、アクリル酸グリ
シジルエーテルまたはメタクリル酸グリシジルエーテルまたは不飽和ポリエポキ
シド例えば部分的にアクリル化もしくはメタクリル化したエポキシ樹脂である。
【0019】 本発明により使用可能な好ましいエポキシドは、モノ−、ジ−およびポリフェ
ノールのモノ−、ジ−およびポリグリシジルエーテル、脂肪族および脂環式モノ
−およびポリオールのモノ−、ジ−およびポリグリシジルエーテル、芳香族およ
び非芳香族モノ−およびポリカルボン酸のグリシジルエステルである。
【0020】 モノ−、ジ−およびポリエポキシドは例えばそれらから得られうる樹脂の物理
的性質を改質する目的で、互いの、またはモノエポキシドとの混合物においてあ
るいはヒドロキシ化合物との混合物において使用できる。モノ−、ジ−およびポ
リエポキシドはまた、化学的手段により、例えばジオールとの、またはジカルボ
ン酸無水物との反応によって、予備硬化することもできる。エポキシ樹脂から製
品を製造するためのこのようなプレポリマーの使用はモノ−、ジ−およびポリエ
ポキシドの使用をこえるある種の利点、例えばより簡単な貯蔵および取扱い、造
形品へのより迅速な加工および、また例えばプリプレグの製造の間に、添加剤、
例えばガラスファイバーまたは顔料の、プレポリマーへの練込み可能性をもつこ
とができる。
【0021】 本発明による熱硬化性組成物はさらに成分(B)、即ち1または2個の窒素原
子を含む芳香族−N−複素環式カチオンと、BF4 -、PF6 -、SbF6 -、SbF 5 (OH)-、[B(X)p(Y)q-、またはCF3(CF2mSO3 -(ここで、
p、q、X、Yおよびmは上記で定義された意味である。)よりなる群から選択
される非求核性アニオンとの第四級アンモニウム塩の少なくとも1種を含む。 そのなかで1または2個の窒素原子を含む芳香族−複素環式化合物は陽電荷を
もちそして非求核性アニオンと会合された上記塩のカチオン部分を表す。
【0022】 芳香族複素環式窒素の塩基の例は、特に、6−員の窒素含有複素環式化合物例
えば、ピリジン、ピリミジン、ピリダジンおよびピラジン、およびそれらのアル
キルまたはアリール誘導体、ベンゾおよびナフト誘導体、例えばピコリン、ルチ
ジン、キノリン、イソキノリン、キノキサリン、フタラジン、キナゾリン、アク
リジン、フェナントリジンおよび/またはフェナントロリンである。
【0023】 成分(B)として使用するのに適した特に好ましいアンモニウム塩は、式(II
I)、(IV)および(V):
【化9】 (式中、R9は(炭素原子数1ないし12の)アルキル基、アリール−(炭素原
子数1ないし8の)アルキル基、(炭素原子数3ないし15の)アルコキシアル
キル基またはベンゾイル−メチル基を表し; R10、R11、R13およびR14のおのおのは互いに独立して、水素原子、(炭素原
子数1ないし4の)アルキル基またはフェニル基を表すか、またはR10およびR 11 または、R11およびR12または、R12およびR13または、R13およびR14は、
それらが結合している2個の炭素原子と一緒に、縮合されたベンゾ基、ナフト基
、ピリジノ基またはキノリノ基を表す。)で表されるカチオンのアンモニウム塩
である。
【0024】 R9は好ましくはメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソブチル基、直鎖
状または分枝鎖状ブチル基、好ましくは第三ブチル基、ドデシル基、オクタデシ
ル基、ベンジル基、ジフェニルメチル基、アセチル基またはベンゾイル基を表し
、好ましくはメチル基、エチル基、ブチル基およびベンジル基を表す。
【0025】 さらに置換され得る様々な塩基性の環系もまた使用可能である。これらのいく
つかは下記式(a)ないし(i)
【化10】 (式中、AおよびBはそれぞれの場合に−CH=または窒素原子のいずれかを表
す。)として示される。
【0026】 上記第四級アンモニウム塩において、芳香族−複素環式カチオンは、BF4 -
PF6 -、SbF6 -、SbF5(OH)-、[B(X)p(Y)q-、またはCF3
CF2mSO3 - (ここで、Xは(p≧1に対し)、好ましくはフッ素原子またはヒドロキシル基
を表し、ここでヒドロキシル基に対するpは好ましくは1を表す。)よりなる群
から選択された非求核性アニオンと会合される。おのおののYは(q≧1に対し
)、互いに独立して、好ましくは、少なくとも2個のハロゲン原子、好ましくは
フッ素原子により、または−CF3、−OCF3もしくは−NO2から選択された
1もしくは2個の電子吸引基により、置換されたフェニル基を表し、好ましくは
ペンタフルオロフェニル基、3,5−ジ−トリフルオロメチル−フェニル基、3
,5−ジ−ニトロ−フェニル基、パラ−トリフルオロメチルオキシ−フェニル基
を表すか、あるいは、1もしくは2個のフッ素原子によりまたは1もしくは2個
の電子吸引基、好ましくは−CF3により置換されたナフチル基またはビフェニ
ル基を表す。
【0027】 特別に好ましい化合物は[B(X)p(Y)q-および好ましくはB(Y)4 -
で表されるものであって、式中Yがペンタフルオロフェニル基、3,5−ジ−ト
リフルオロメチル−フェニル基またはパラ−トリフルオロメチルオキシ−フェニ
ル基であるものである。
【0028】 これらのアンモニウム塩のいくつかは公知の化合物でありそしていくつかは新
規のものである。新規な化合物は公知の方法と同様の方法で製造することができ
る。
【0029】 式(III)、(IV)および(V)に関する化合物の個々の例は以下のものである:
1−メチルキノリニウムヘキサフルオロホスフェート、1−メチルキノリニウム
ヘキサフルオロアンチモネート、1−メチルキノリニウムヘキサフルオロアルセ
ネート、1−メチルキノリニウムペンタフルオロヒドロキシアンチモネート、1
−メチルキノリニウムテトラフルオロボレート、1,2−ジメチルキノリニウム
ヘキサフルオロホスフェート、1−エチルキノリニウムヘキサフルオロホスフェ
ート、1−ブチルキノリニウムヘキサフルオロホスフェート、1−ベンゾイルメ
チルキノリニウムヘキサフルオロホスフェート、1−ベンゾイルメチルキノリニ
ウムヘキサフルオロアンチモネート、1−メチル−2,3−ジフェニルピリジニ
ウムヘキサフルオロホスフェート、1,2−ジメチル−3−フェニルピリジニウ
ムヘキサフルオロホスフェート、1−ベンゾイルメチルピリジニウムヘキサフル
オロホスフェート、1−エトキシエチルキノリニウムヘキサフルオロホスフェー
ト、2−メチルイソキノリニウムヘキサフルオロホスフェート、10−メチルア
クリジニウムヘキサフルオロホスフェート、10−ベンゾイルメチルアクリジニ
ウムヘキサフルオロホスフェート、10−ブチルアクリジニウムヘキサフルオロ
アルセネート、5−メチルフェナントリジニウムヘキサフルオロホスフェート、
5−ベンゾイルメチル−フェナントリジニウムヘキサフルオロホスフェート、1
−メチルナフチリジニウムヘキサフルオロホスフェート、1−メチル−2,3−
ジフェニルキノキサリニウムヘキサフルオロホスフェート、1,2,3−トリメ
チルキノキサリニウムヘキサフルオロホスフェート、1−メチルキナゾリニウム
ヘキサフルオロホスフェート、1−メチルキノリニウムヘキサフルオロホスフェ
ート、1,2,4,6−テトラメチルピリミジニウムヘキサフルオロホスフェー
ト、1−メチル−2,4−ジフェニルピリミジニウムヘキサフルオロホスフェー
ト、1−メチル−3−フェニルピリダジニウムヘキサフルオロホスフェート、1
−メチル−2,5−ジフェニルピリダジニウムヘキサフルオロホスフェート、1
−メチルフェナントロリニウムヘキサフルオロホスフェート、5−ブチルフェナ
ジニウムヘキサフルオロホスフェート、1−メチルキノキサリニウムヘキサフル
オロホスフェート、1−ベンゾイルメチルキノキサリニウムヘキサフルオロホス
フェート。特に好ましい化合物はN−メチルキノリニウムヘキサフルオロアンチ
モネート、N−ベンジルキノリニウムヘキサフルオロアンチモネート、N−ベン
ジルキノリニウムトリフレート、N−ベンジルキノリニウムパーフルオロブタン
スルホネート、N−ベンジルキノリニウムテトラキス(3,5−ビス−トリフル
オロメチル)フェニル−ボレート、およびベンジルキノリニウムテトラキス(ペ
ンタフルオロフェニル)ボレートである。
【0030】 本発明の組成物はさらに上記に定義されるような式(I)
【化11】 で表される化合物を含む。 R1、R2およびR3のおのおのは互いに独立してフェニル基を表すかまたは下
記R4の意味の1つを有し、および好ましくはR4の意味の1つを有するものであ
る。 R4は好ましくは直鎖状または分枝鎖状の(炭素原子数1ないし4の)アルキ
ル基、(炭素原子数1ないし4の)アルコキシ−(炭素原子数1ないし2の)ア
ルキル基、(炭素原子数1ないし4の)アルキルオキシ基、(炭素原子数1ない
し4の)アルキルカルボニル基、フッ素原子、塩素原子、ニトロ基、ハロメチル
基、フェニル基、フェニル−(炭素原子数1ないし2の)アルキル基によって置
換されたフェニル基;フェニルオキシ基、フェニルチオ基、ベンゾイルオキシ基
、ベンゾイルメチル基および/またはナフトイルオキシ基を表すか、あるいはR 4 はα−ナフチル基またはβ−ナフチル基、1−,2−もしくは3−ピリジル基
、N−置換(1−,2−または3−)ピリジル基(ここで、該N−置換基はR9
に与えられた意味の1つを有する。)、α−キノリニル基、β−キノリニル基、
N−置換(α−もしくはβ−)キノリニル基(ここで、該N−置換基はR9に与
えられた意味の1つを有する。)を表し、そして上記アリールおよび複素環はさ
らに直鎖状または分枝鎖状の(炭素原子数1ないし4の)アルキル基またはフッ
素原子もしくは塩素原子で置換され得るものであり;あるいは R1およびR2、および/またはR3およびR4のおのおのは、互いに独立して、式
(II):
【化12】 で表される残基を形成し、ここで、 R5およびR6のおのおのは互いに独立して水素原子を表し;ならびにR7は−C
2−または−S−または−O−を表す。
【0031】 上記で述べた全ての置換基の定義において、アルキル基は直鎖状または分枝鎖
状であることが可能である。これはまたアルコキシ基、アルキルチオ基、アルコ
キシカルボニル基およびアルキル基を含むその他の基のアルキル部分にも適用さ
れる。これらのアルキル基は好ましくは1ないし12個の、さらに好ましくは1
ないし8個のおよび最も好ましくは1ないし4個の炭素原子を含む。アルキル基
は代表的には、メチル基、エチル基、イソプロピル基、n−プロピル基、n−ブ
チル基、イソブチル基、第二ブチル基、第三ブチル基、ならびに種々の異性体の
ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウン
デシル基およびドデシル基を含む。 ハロアルキル基は代表的にはフルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフ
ルオロメチル基、クロロメチル基、ジクロロメチル基、トリクロロメチル基、2
,2,2−トリフルオロエチル基、2−フルオロエチル基、2−クロロエチル基
、2,2,2−トリクロロエチル基ならびにハロゲン化、好ましくはフッ素化も
しくは塩素化、イソプロピル基、n−プロピル基、n−ブチル基、イソブチル基
、第二ブチル基および第三ブチル基を含みおよびまた種々の異性体のハロゲン化
ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基およびオクチル基もまた含む。
【0032】 アリールアルキル基は、7ないし12個の炭素原子および特に7ないし10個
の炭素原子を含む。アラルキル基は、例えば、ベンジル基、フェネチル基、3−
フェニルプロピル基、α−メチルベンジル基、4−フェニルブチル基およびα,
α−ジメチルベンジル基であり得る。 アリール基は好ましくは6ないし10個の炭素原子を含む。アリール基は例え
ば、フェニル基、ペンタリニル基、インデニル基、ナフチル基、アズリニル基お
よびアントリル基である。 アルコキシ基は代表的にはメトキシ基、エトキシ基、プロピルオキシ基、イソ
プロピルオキシ基、n−ブチルオキシ基、イソブチルオキシ基,第二ブチルオキ
シ基および第三ブチルオキシ基、異性体のペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基
、ヘプチルオキシ基、オクチルオキシ基、ノニルオキシ基、デシルオキシ基、ウ
ンデシルオキシ基およびドデシルオキシ基である。 ハロゲン原子基はフルオロ基、クロロ基、ブロモ基およびヨード基、好ましく
はフルオロ基、クロロ基およびブロモ基である。 アルキル−カルボニル基は例えば、メチル−、エチル−、n−ブチル−、第三
ブチル−、n−ペンチル−、イソペンチル−およびn−ヘキシルオキシ−カルボ
ニル基であり得る。
【0033】 好ましい式(I)で表される化合物は、式中、R1、R2およびR3のおのおの
は互いに独立してフェニル基を表すかまたはR4の意味の1つを有し、およびR4 はメチル基、エチル基、プロピル基またはブチル基、フッ素原子、トリフルオロ
メチル基により置換されたフェニル基を表すか、またはR4はα−ナフチル基ま
たはβ−ナフチル基、1−、2−または3−ピリジル基、α−キノリニル基また
はβ−キノリニル基であるものである。
【0034】 最も好ましい式(I)で表される化合物は、式中、R1、R2およびR3のおの
おのは互いに独立してフェニル基を表すかまたはR4の意味の1つを有し、およ
びR4は2−メチルフェニル基、2−エチルフェニル基、2−n−ブチルフェニ
ル基、2−フルオロフェニル基、2,6−ジフルオロフェニル基、α−ナフチル
基、β−ナフチル基、1−、2−もしくは3−ピリジル基、α−キノリニル基ま
たはβ−キノリニル基を表すものである。特別に好ましい化合物は、式中、R4
が2−メチルフェニル基、2−エチルフェニル基、2−n−ブチルフェニル基、
2−フルオロフェニル基および2,6−ジフルオロフェニル基を表すものである
【0035】 好ましい成分(B)と成分(C)との組合せは、ベンジルキノリニウム−ヘキ
サフルオロアンチモネートと1,2−ビス(2−メチルフェニル)−ベンゾピナ
コール、ベンジルキノリニウム−ヘキサフルオロアンチモネートと1,2−ビス
(2−エチルフェニル)−ベンゾピナコール、ベンジルキノリニウム−ヘキサフ
ルオロアンチモネートと1,2−ビス(2−フルオロフェニル)−ベンゾピナコ
ール、ベンジルキノリニウム−ヘキサフルオロアンチモネートと1,2−ビス(
2,6−ジフルオロフェニル)ベンゾピナコールであるか、あるいはN−ベンジ
ルキノリニウム−トリフレート、N−ベンジルキノリニウム−パーフルオロブタ
ンスルホネート、N−ベンジルキノリニウム−テトラキス(3,5−ビス−トリ
フルオロメチル)フェニル−ボレート、ベンジルキノリニウム−テトラキス(ペ
ンタフルオロフェニル)ボレートと上述した種々のベンゾピナコール類との組合
せである。
【0036】 式(I)で表される化合物の幾つかは公知でありそして幾つかは新規である。
新規な化合物は公知の方法と同様の方法で製造できる。
【0037】 実際に重合を行うために、モノマーまたはモノマー混合物を2つの開始剤成分
、即ち成分(B)および(C)の必要量と混合する。これらの混合物は室温で安
定でありそして危険なく取り扱うことができる。一般には、いかなる追加の活性
化成分をも重合の開始前に添加する必要がないので、混合物はそのためいかなる
時においても硬化可能な一成分系である。重合それ自体は混合物を高められた温
度に加熱することによって行われる。一般には、使用される材料および所望の重
合時間に依存して、60℃ないし200℃、そして特には80℃ないし160℃
の温度がその目的に必要とされる。より短い所望の重合時間はより高い重合温度
とするべきである。本発明において開示する上記開始剤配合物によれば、例えば
、EP−A−0066543に開示された系と比較すると、より穏やかな硬化条
件で操作することが可能であって、このことは、感温支持体の処理のために、例
えば紙用コーティング、木材用コーティング、プラスチックス用コーティングに
おいて、または半導体デバイスを備えた印刷回路板の相似被覆において、望まし
い。他の使用法はエネルギー節約条件下における電気コイルの封入、接着剤用途
に、およびエポキシ成形構造物および/または積層構造物の構築である。
【0038】 重合は、しばしば、例えばホットプレスまたは熱源の供給可能な成形において
同時造形(simultaneous shaping)を伴って行われる。加熱は例えばオーブン中
において、赤外線またはマイクロ波輻射(microwave radiation)によって行われ
る。
【0039】 加熱により開始される重合はまた、光重合と組合せることができる。この場合
、本発明の樹脂開始剤配合物は、最初に短波光で照射され次に加熱されるか、あ
るいは最初に加熱され次いで照射される。慣用の紫外線ランプは照射に適当であ
りそして照射の効果はさらに光増感剤の触媒量の添加によってさらに増強するこ
とができる。適当な光増感剤は例えば、有機染料、縮合芳香族炭化水素例えばペ
リレン、アントラセンまたはチオキサントンおよびそれらの誘導体でありそれら
は光化学的方法に対する増感剤として一般的に公知である。このような追加のL
TV輻射の利点は、この手段によって、熱硬化のための時間を短縮することがで
きまた硬化温度を低下させ得ることである。
【0040】 2つの開始剤成分、即ち、上述した成分(B)で定義された第四級アンモニウ
ム塩および、上述した成分(C)として定義される式(I)で表される化合物、
の必要とされる量は、重合される材料の性質および所望の重合条件に依存する。
一般的には、重合される化合物(A)の重量に基づいて、おのおの0.1ないし
10重量%、好ましくは、0.1ないし5重量%の二つの開始剤成分が使用され
る。1ないし5重量%の、好ましくは1ないし2重量%のアンモニウム塩および
1ないし2重量%の熱ラジカル生成剤、即ち置換されたベンゾピナコール誘導体
を使用することは好ましい。成分(B)対成分(C)の重量比は0.05:1.
0ないし1.0:0.05であり、最も好ましくは0.5:2.0ないし2.0
:0.5である。
【0041】 重合性化合物および開始剤組成物に加えて、混合物はまたプラスチックスおよ
び樹脂技術において慣用的に使用される他の添加剤を、適用を考慮した特定分野
において通常使用される量で含むことができる。このような添加剤の例は増量剤
樹脂、充填剤、顔料、染料、ガラスファイバーまたは他のファイバー類、安定剤
、例えば酸化防止剤または光安定剤、難燃剤、帯電防止剤、発泡剤および/また
は均展材(levelling agent)である。
【0042】 これらの添加剤は、重合性化合物と同時に、開始剤成分とブレンドするか、また
はこれらを個々に、所望の順番でブレンドすることができる。それらの粘稠度に
依存して、本発明の混合物は固体または液体または高粘度液である。ペイントと
して使用するためには、塗布可能なまたは噴霧可能な粘稠度が好ましい。注型ま
たは積層樹脂として使用するためには、注型可能な粘稠度が好ましいであろう。
成形組成物としての使用のためにはソリッドな粘稠度が好ましいであろう。
【0043】 本発明の組成物によって得られた(硬化された)製品の最終的な特性は慣用の
手段により硬化した組成物のものと同様に良好であり、そして、例えば表面保護
のために、接着剤として、電気絶縁組成物として、および積層物および成形品の
製造、または発泡製品の製造において使用される。重合性化合物の選択は目的と
する使用法に依存する。硬化樹脂の特別な特性を達成するために、カチオン硬化
性化合物の混合物が使用できる。これらは同じ化学的種類の化合物、例えば2種
の異なるポリエポキシドの混合物、または1種のポリエポキシドとモノエポキシ
ドの混合物、あるいは、異なる種類の化合物の混合物,例えばポリエポキシドと
テトラヒドロフランまたはカプロラクトンの混合物とすることができる。
【0044】 以下の実施例は本発明をさらに説明するが、該実施例では部およパーセントは
重量に基づく。
【0045】実施例1: (置換されたベンゾピナコールの合成) 置換されたベンゾピナコールの合成の方法は、下記表1の脚注として示される
幾つかの実施例に対する多少の変更を伴って、"Journal of Organic Chemistry"
, 55, 2981-2983, (1990)においてタナカ コウイチ、キシガミ サトシおよびト
ダ フミオにより記載されるベンゾピナコールカップリング反応に従う。出発物
質ベンゾフェノンはアルドリッチ(Aldrich)社、フルカ(Fluka)社もしくはランカ
スター(Lancaster)社から購入するか文献による手順(表1の脚注参照)に基づ
いて合成した。 1)反応スキームは下記のとおりである:
【化13】 オルト置換されたベンゾフェノン(0.015モル)と、テトラヒドロフラン
(THF)/水(50ml、1:1体積/体積)の混合物との、撹拌されている
混合物に、亜鉛末(10g、0.15モル)およびZnCl2(2g、0.01
5モル)を添加した。この混合物を窒素下、45−50℃の温度で6−8時間、
撹拌および加熱した。反応はTLC(シリカゲル)で監視した。全ての出発物質
(ベンゾフェノン)が消失したとき、反応混合物をロータバップ(rotavap)にて
減圧下に濃縮する。残渣を水(25ml)で稀釈して濾過する。濾過物(ケーク
)を1N HClで2回洗浄し(2×20ml)ついで水(25ml)で洗浄す
る。最後にケークをクロロホルムで3回抽出する(3×50ml)。このクロロ
ホルム抽出物を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして濃縮してベンゾピナコー
ルを得る。収率および分析結果を表1に示す。ベンゾピナコールの全てはOH基
の特性を示す約3400−3500cm-1における赤外線吸収を示し、そしてケ
ト基の特性を示す1650−1700cm-1におけるいずれかのピークは示さな
かった。
【0046】表1
【表1】 脚注: CAS No.= ケミカル アブストラクト ナンバー 1. 例2および3の場合、化合物はシリカゲルを用いるカラムクロマトグラフ
ィにより精製し、溶離をヘキサン/酢酸エチル(1:1;体積:体積)で行った
。その他の事例はいずれも精製はしなかった。 2. 例5に対する出発物質はJ.Am.Chem.Soc.,p1601,(1945)により製造した。
3. 2−n−ブチルベンゾフェノン(例8に対する出発物質)はArzn.Forschung
,25,p14(1975)である。 4. 例7および8の場合には、カップリング反応を行っている間にZnおよび
ZnCl2に加えてCuCl2(2g、0.015モル)を添加した。 5. 例7の場合、仕上げ手順を変更した。ケークをメタノールで抽出した。メ
タノール抽出物は20mm減圧下、ロータバップで濃縮して、ゴム状物質が得ら
れ、ヘキサンによる磨砕により固体を得た。これを濾過により収集しそして乾燥
させる。 6. 例8に対しては、加熱時間を30時間に延長し,通常の仕上げ後、ケーク
を酢酸エチルで抽出する。酢酸エチル抽出物を濃縮すると所望のベンゾピナコー
ルが得られた。
【0047】実施例2 a)N−ベンジル−キノリニウム塩の合成、一般的な製造法 本発明において適用されるN−ベンジルキノリニウム塩の合成は技術的によく
知られた手段、即ちベンジルブロミドによるキノリンの四級化(quarternization
)の後、問題とするアニオンによるブロミドアニオンの交換にて行われる。アニ
オンA1−A4は様々な供給元(例えば、フルカ社)から商業的に入手可能である
。以下のN−ベンジル−キノリニウム塩について検討した:
【化14】 との塩、ならびに カチオンKとSbF6 -(アニオンA1)との塩、CAS No.142860-23-9 カチオンKとCF3SO3 -(アニオンA2)との塩、CAS No.190078-47-8 カチオンKとCF3(CF23SO3 -(アニオンA3)との塩、新規化合物 カチオンKとアニオンA4との塩、新規化合物
【0048】 b)エポキシドの重合温度における置換基の効果−カチオンによるエポキシ硬化
温度におけるベンゾピナコール置換基の効果を測定するための監視手段 約8グラムのエポキシ化合物に、0.5%−モル/エポキシ当量のN−ベンジ
ルキノリニウム塩および1.0%−モル/エポキシ当量の相当するベンゾピナコ
ールを添加した。添加した全ての成分が完全に溶解するまで、混合物を40℃の
温度にてマグネチックスターラーで撹拌する。試料の5−10mgをアルミニウ
ム製ルツボに量り入れそしてDSC(示差走査熱量計)装置(メトラー(Mettler
) DSC 12E)にて分析する。測定条件は、室温ないし300℃の間、10℃/分の
温度上昇である。硬化温度のシフトは、相当するエポキシドと開始剤系N−ベン
ジルキノリニウムヘキサフルオロアンチモネート/もとの基体のベンゾピナコー
ル(parent benzopinacol)とから構成される標準試料の最大熱フロー(maximum he
at flow)δHmaxに対する、測定された試料のδHmaxの℃シフトとして定義され
る。 エポキシドAおよび/またはBと組合せるこれらの系による効果を表2および
3に示す。
【化15】
【0049】表2 ベンゾピナコール/N−ベンジルキノリニウム−SbF6により開始され
るエポキシドAおよびBの硬化
【表2】 *1=エポキシドAおよびBの開始についてそれぞれの標準に対して比較するも
【0050】表3 N−ベンジルキノリニウム−SbF6/ベンゾピナコール−SbF6標準(DS
CでのδHmax)に対する比較として「硬化条件」を評価された、エポキシドA
における様々なN−ベンジルキノリニウム塩/ベンゾピナコール開始剤混合物の
影響
【表3】
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成12年6月6日(2000.6.6)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【化1】 [式中、R1、R2およびR3のおのおのは互いに独立して非置換のフェニル基を
表すかまたは下記R4の意味の1つを有し; R4は直鎖状または分枝鎖状の(炭素原子数1ないし12の)アルキル基、(炭
素原子数1ないし8の)アルコキシ−(炭素原子数1ないし8の)アルキル基、
(炭素原子数1ないし12の)アルキルオキシ基、(炭素原子数1ないし12の
)アルキルチオ基、(炭素原子数1ないし12の)アルキルカルボニル基、ハロ
ゲン原子、ニトロ基、シアノ基、ハロ(炭素原子数1ないし8の)アルキル基、
アリール基、アリール(炭素原子数1ないし8の)アルキル基によって置換され
たフェニル基;アリールオキシ基、アリールチオ基、ベンゾイルオキシ基、ベン
ゾイルメチル基および/またはナフトイルオキシ基を表すか、またはR4はα−
ナフチル基またはβ−ナフチル基、1−,2−もしくは3−ピリジル基、N−置
換(1−,2−もしくは3−)ピリジル基、α−キノリニル基、β−キノリニル
基、N−置換(α−もしくはβ−)キノリニル基を表し、そして上記アリールお
よび複素環はさらに直鎖状または分枝鎖状の(炭素原子数1ないし12の)アル
キル基またはハロゲン原子で置換され得るものであり;あるいは R1およびR2、および/またはR3およびR4のおのおのは、互いに独立して式(
II)
【化2】 で表される残基を形成し、 ここで、 R5およびR6のおのおのは互いに独立して水素原子または(炭素原子数1ないし
4の)アルキル基を表し; R7は−(CH2n−または−S−または−O−を表し; nは0、1、2または3を表す。]で表される化合物を表し;ならびに 上記成分B)対成分C)の重量比は0.05:1.0ないし1.0:0.05で
あることを特徴とする、組成物。
【化3】 [式中、R9は(炭素原子数1ないし12の)アルキル基、アリール−(炭素原
子数1ないし8の)アルキル基、(炭素原子数3ないし15の)アルコキシアル
キル基またはベンゾイル−メチル基を表し; R10、R11、R13およびR14のおのおのは互いに独立して、水素原子、(炭素原
子数1ないし4の)アルキル基またはフェニル基を表すか、またはR10およびR 11 または、R11およびR12または、R12およびR13または、R13およびR14は、
それらが結合している2個の炭素原子と一緒に、縮合されたベンゾ基、ナフト基
、ピリジノ基またはキノリノ基を表す。]で表されるカチオンである請求項7記
載の組成物。
【化4】 (式中、AおよびBはそれぞれの場合に−CH=または窒素原子のいずれかを表
す。)で表されるカチオンの1つである請求項8記載の組成物。
【化5】 [式中、R8のおのおのは互いに独立して直鎖状または分枝鎖状の(炭素原子数
1ないし12の)アルキル基、(炭素原子数1ないし8の)アルコキシ−(炭素
原子数1ないし8の)アルキル基、(炭素原子数1ないし12の)アルキルオキ
シ基、(炭素原子数1ないし12の)アルキルカルボニル基、ハロゲン原子また
はヒドロキシル基を表す。]
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),AU,CA,C N,CZ,HU,JP,PL,US (72)発明者 ディヴァカア,キッケリ インド国,ムンバイ 400066,カンディヴ リ(イースト),オーピーピー.ゴークル コンコード,ゴークル ナガリ−2,エ イチ 202 Fターム(参考) 4J036 AC01 AC02 AC03 AC05 AC08 AJ01 AJ02 AJ03 AJ05 AJ08 DB02 DC38 GA02 GA06 GA07 HA01 JA01 JA06

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カチオン重合により硬化され得る熱硬化性組成物であって、 (A) カチオン重合を受け得る化合物の少なくとも1種; (B) 1または2個のN−原子を含む芳香族−N−複素環式カチオンおよび非
    求核性アニオンの第四級アンモニウム塩の少なくとも1種; (C) 1,1,2,2−置換−1,2−エタン−ジオールおよび/またはその
    誘導体であって、その1−および2−位における置換基は選択された、アリール
    残基または芳香族−複素環の系であるものの少なくとも1種、および (D) 所望により他の添加剤よりなり; 上記成分(B)の非求核性アニオンはBF4 -、PF6 -、SbF6 -、SbF5(O
    H)-、[B(X)p(Y)q-、またはCF3(CF2mSO3 - [ここで、pおよびqはゼロまたは1ないし4の整数を表し、およびpとqとの
    合計は常に4であり; おのおののXは(p≧1の場合に対して)互いに独立してハロゲン原子、好まし
    くはフッ素原子もしくは塩素原子、またはヒドロキシル基を表し、ここでハロゲ
    ン原子に対してはpはゼロ、1,2もしくは3を表し;およびヒドロキシル基に
    対してはpはゼロ、1もしくは2を表し; おのおののYは(q≧1の場合に対して)互いに独立して、所望により少なくと
    も2個のハロゲン原子、好ましくはフッ素原子によりまたは1もしくは2個の電
    子吸引基、好ましくは−CF3、−OCF3、−NO2もしくは−CNにより置換
    されたフェニル基を表すか、またはYは、所望により1もしくは2個のハロゲン
    原子、好ましくはフッ素原子によりまたは1もしくは2個の電子吸引基、好まし
    くは−CF3、−OCF3、−NO2もしくは−CNにより置換された、少なくと
    も2個の芳香族環を有するアリール残基、好ましくはナフチル基またはビフェニ
    ル基を表し;およびmはゼロまたは1ないし17の整数を表す。] よりなるアニオンの群から選択され; ならびに 上記成分(C)は式(I) 【化1】 [式中、R1、R2およびR3のおのおのは互いに独立して非置換のフェニル基を
    表すかまたは下記R4の意味の1つを有し; R4は直鎖状または分枝鎖状の(炭素原子数1ないし12の)アルキル基、(炭
    素原子数1ないし8の)アルコキシ−(炭素原子数1ないし8の)アルキル基、
    (炭素原子数1ないし12の)アルキルオキシ基、(炭素原子数1ないし12の
    )アルキルチオ基、(炭素原子数1ないし12の)アルキルカルボニル基、ハロ
    ゲン原子、ニトロ基、シアノ基、ハロ(炭素原子数1ないし8の)アルキル基、
    アリール基、アリール(炭素原子数1ないし8の)アルキル基によって置換され
    たフェニル基;アリールオキシ基、アリールチオ基、ベンゾイルオキシ基、ベン
    ゾイルメチル基および/またはナフトイルオキシ基を表すか、またはR4はα−
    ナフチル基またはβ−ナフチル基、1−,2−もしくは3−ピリジル基、N−置
    換(1−,2−もしくは3−)ピリジル基、α−キノリニル基、β−キノリニル
    基、N−置換(α−もしくはβ−)キノリニル基を表し、そして上記アリールお
    よび複素環はさらに直鎖状または分枝鎖状の(炭素原子数1ないし12の)アル
    キル基またはハロゲン原子で置換され得るものであり;あるいは R1およびR2、および/またはR3およびR4のおのおのは、互いに独立して式(
    II) 【化2】 で表される残基を形成し、 ここで、 R5およびR6のおのおのは互いに独立して水素原子または(炭素原子数1ないし
    4の)アルキル基を表し; R7は−(CH2n−または−S−または−O−を表し; nは0、1、2または3を表す。]で表される化合物を表し;ならびに 上記成分B)対成分C)の重量比は0.05:1.0ないし1.0:0.05で
    あることを特徴とする、組成物。
  2. 【請求項2】 成分(A)が酸素原子または硫黄原子を含有する、3,4も
    しくは5環員を有する飽和複素環式化合物、またはその誘導体である請求項1記
    載の組成物。
  3. 【請求項3】 成分(A)が少なくとも1個のエポキシ基を含む化合物であ
    る請求項1または2記載の組成物。
  4. 【請求項4】 成分(A)が、モノ−、ジ−およびポリエポキシドおよびエ
    ポキシ樹脂の製造のために使用されるエポキシド樹脂プレポリマーから選択され
    る、請求項1ないし3のいずれか1項記載の組成物。
  5. 【請求項5】 成分(A)がモノ−およびジオレフィン、ビニルエーテル、
    ビニルエステル、ジヒドロピラン誘導体;官能基を含有する、フェノール−ホル
    ムアルデヒド樹脂、アクリル樹脂、アルキド樹脂および/またはポリエステル樹
    脂のプレポリマーから選択される請求項1記載の組成物。
  6. 【請求項6】 成分(A)がカチオン重合性化合物および遊離基により重合
    し得る化合物の混合物、好ましくはエポキシ樹脂とモノマー状またはオリゴマー
    状のアクリルもしくはメタクリル酸エステルとの混合物、から選択される請求項
    1ないし5のいずれか1項記載の組成物。
  7. 【請求項7】 陽電荷を有する成分(B)の芳香族−複素環式化合物が、ピ
    リジン、ピリミジン、ピリダジンおよびピラジン、およびそれらのアルキルまた
    はアリール誘導体から、ベンゾおよびナフト誘導体、好ましくはピコリン、ルチ
    ジン、キノリン、イソキノリン、キノキサリン、フタラジン、キナゾリン、アク
    リジン、フェナントリジンおよび/またはフェナントロリンから選択される、請
    求項1ないし6のいずれか1項記載の組成物。
  8. 【請求項8】 成分(B)の芳香族−複素環式化合物は式(III)、(IV
    )および(V): 【化3】 [式中、R9は(炭素原子数1ないし12の)アルキル基、アリール−(炭素原
    子数1ないし8の)アルキル基、(炭素原子数3ないし15の)アルコキシアル
    キル基またはベンゾイル−メチル基を表し; R10、R11、R13およびR14のおのおのは互いに独立して、水素原子、(炭素原
    子数1ないし4の)アルキル基またはフェニル基を表すか、またはR10およびR 11 または、R11およびR12または、R12およびR13または、R13およびR14は、
    それらが結合している2個の炭素原子と一緒に、縮合されたベンゾ基、ナフト基
    、ピリジノ基またはキノリノ基を表す。]で表されるカチオンである請求項7記
    載の組成物。
  9. 【請求項9】 式中、R9はメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソブ
    チル基、直鎖状または分枝鎖状ブチル基、好ましくは第三ブチル基、ドデシル基
    、オクタデシル基、ベンジル基、ジフェニルメチル基、アセチル基またはベンゾ
    イル基を表し、好ましくはメチル基、エチル基、ブチル基およびベンジル基を表
    す請求項8記載の組成物。
  10. 【請求項10】 成分(B)の芳香族−複素環式化合物が、式(a)ないし
    (i) 【化4】 (式中、AおよびBはそれぞれの場合に−CH=または窒素原子のいずれかを表
    す。)で表されるカチオンの1つである請求項8記載の組成物。
  11. 【請求項11】 成分(B)の非求核性アニオンは、BF4 -、PF6 -、Sb
    6 -、SbF5(OH)-、[B(X)p(Y)q-、またはCF3(CF2mSO 3 - [ここで、Xは(p≧1に対し)、フッ素原子またはヒドロキシル基を表し、こ
    こでヒドロキシル基に対するpは1を表し、そしておのおののYは(q≧1に対
    し)、互いに独立して、少なくとも2個のハロゲン原子、好ましくはフッ素原子
    により、または−CF3、−OCF3もしくは−NO2から選択された1もしくは
    2個の電子吸引基により、置換されたフェニル基、好ましくはペンタフルオロフ
    ェニル基、3,5−ジ−トリフルオロメチル−フェニル基、3,5−ジ−ニトロ
    −フェニル基、パラ−トリフルオロメチルオキシ−フェニル基を表すか、あるい
    は、1もしくは2個のフッ素原子によりまたは1もしくは2個の電子吸引基、好
    ましくは−CF3により置換されたナフチル基またはビフェニル基を表す。]よ
    りなる群から選択される請求項1ないし10のいずれか1項記載の組成物。
  12. 【請求項12】 成分(B)の非求核性アニオンはペンタフルオロフェニル
    基、3,5−ジ−トリフルオロメチル−フェニル基またはパラ−トリフルオロメ
    チルオキシ−フェニル基である、請求項1ないし11のいずれか1項記載の組成
    物。
  13. 【請求項13】 成分(C)は式中、R1、R2及びR3のおのおのは互いに
    独立してフェニル基を表すかまたは下記R4の意味の1つを有し、そしてR4は直
    鎖状または分枝鎖状の(炭素原子数1ないし4の)アルキル基、(炭素原子数1
    ないし4の)アルコキシ−(炭素原子数1ないし2の)アルキル基、(炭素原子
    数1ないし4の)アルキルオキシ基、(炭素原子数1ないし4の)アルキルカル
    ボニル基、フッ素原子、塩素原子、ニトロ基、ハロメチル基、フェニル基、フェ
    ニル−(炭素原子数1ないし2の)アルキル基によって置換されたフェニル基;
    フェニルオキシ基、フェニルチオ基、ベンゾイルオキシ基、ベンゾイルメチル基
    および/またはナフトイルオキシ基を表すか、あるいはR4はα−ナフチル基ま
    たはβ−ナフチル基、1−,2−もしくは3−ピリジル基、N−置換(1−,2
    −または3−)ピリジル基(ここで、該N−置換基は上記R9に与えられた意味
    の1つを有する。)、α−キノリニル基、β−キノリニル基、N−置換(α−も
    しくはβ−)キノリニル基(ここで、該N−置換基は上記R9に与えられた意味
    の1つを有する。)を表し、そして上記アリールおよび複素環はさらに直鎖状ま
    たは分枝鎖状の(炭素原子数1ないし4の)アルキル基またはフッ素原子もしく
    は塩素原子で置換され得るものであり;あるいは R1およびR2、および/またはR3およびR4のおのおのは、互いに独立して、式
    (II)で表される残基を形成し、ここで、 R5およびR6のおのおのは互いに独立して水素原子を表し;ならびにR7は−C
    2−または−S−または−O−を表す、式(I)で表される化合物である請求
    項1ないし12のいずれか1項記載の組成物。
  14. 【請求項14】 成分(C)は式中、R1、R2およびR3のおのおのは互い
    に独立してフェニル基を表すかまたはR4の意味の1つを有し、およびR4はメチ
    ル基、エチル基、プロピル基またはブチル基、フッ素原子、トリフルオロメチル
    基により置換されたフェニル基を表すか、またはR4はα−ナフチル基またはβ
    −ナフチル基、1−、2−または3−ピリジル基、α−キノリニル基またはβ−
    キノリニル基である、式(I)で表される化合物である請求項13記載の組成物
  15. 【請求項15】 成分(C)は式中、R1、R2およびR3のおのおのは互い
    に独立してフェニル基を表すかまたはR4の意味の1つを有し、およびR4は2−
    メチルフェニル基、2−エチルフェニル基、2−ブチルフェニル基、2−フルオ
    ロフェニル基、2,6−ジフルオロフェニル基、α−ナフチル基、β−ナフチル
    基、1−、2−もしくは3−ピリジル基、α−キノリニル基またはβ−キノリニ
    ル基を表し、好ましくは2−メチルフェニル基、2−エチルフェニル基、2−ブ
    チルフェニル基、2−フルオロフェニル基および2,6−ジフルオロフェニル基
    を表す、式(I)で表される化合物である請求項13または14記載の組成物。
  16. 【請求項16】 成分(B)と成分(C)との組合せがベンジルキノリニウ
    ム−ヘキサフルオロアンチモネートと1,2−ビス(2−メチルフェニル)−ベ
    ンゾピナコール、ベンジルキノリニウム−ヘキサフルオロアンチモネートと1,
    2−ビス(2−エチルフェニル)−ベンゾピナコール、ベンジルキノリニウム−
    ヘキサフルオロアンチモネートと1,2−ビス(2−フルオロフェニル)−ベン
    ゾピナコール、ベンジルキノリニウム−ヘキサフルオロアンチモネートと1,2
    −ビス(2,6−ジフルオロフェニル)ベンゾピナコールであるか、あるいはN
    −ベンジルキノリニウム−トリフレート、N−ベンジルキノリニウム−パーフル
    オロブタンスルホネート、N−ベンジルキノリニウム−テトラキス(3,5−ビ
    ス−トリフルオロメチル)フェニル−ボレート、および/またはベンジルキノリ
    ニウム−テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートと上述したベンゾピナ
    コール類との組合せである、請求項1ないし15のいずれか1項記載の組成物。
  17. 【請求項17】 成分(D)は増量剤樹脂、充填剤、顔料、染料、ガラスフ
    ァイバー、および/または他のファイバー、安定剤好ましくは酸化防止剤または
    光安定剤、難燃剤、帯電防止剤、発泡剤、均展材、および/または熱安定剤から
    選択される、請求項1ないし16のいずれか1項記載の組成物。
  18. 【請求項18】 紙用コーティング、木材用コーティング、プラスチックス
    用コーティングにおける、または半導体デバイスを備えた印刷回路板の相似被覆
    、電気コイルの封入、接着剤用途における、およびエポキシ成形構造物および/
    または積層構造物の構築における、請求項1ないし17のいずれか1項に記載の
    組成物の使用。
  19. 【請求項19】 所望により光重合と組合せて、熱源、好ましくはオーブン
    中において、赤外線またはマイクロ波輻射での同時造形を伴う請求項18記載の
    使用。
  20. 【請求項20】 式中、R1およびR3はおのおの互いに独立して、フェニル
    基またはR2に対して与えられた意味の1つを表し、およびR2およびR4はおの
    おの互いに独立して2−n−ブチルフェニル基、2−フルオロフェニル基または
    2,6−ジフルオロフェニル基を表す、式(I)で表される化合物。
  21. 【請求項21】 N−ベンジル−キノリニウムカチオンおよびこれと会合さ
    れた式CF3(CF23SO3 -で表されるアニオンまたは下記アニオンA4を有す
    るN−ベンジル−キノリニウム塩。 【化5】 [式中、R8のおのおのは互いに独立して直鎖状または分枝鎖状の(炭素原子数
    1ないし12の)アルキル基、(炭素原子数1ないし8の)アルコキシ−(炭素
    原子数1ないし8の)アルキル基、(炭素原子数1ないし12の)アルキルオキ
    シ基、(炭素原子数1ないし12の)アルキルカルボニル基、ハロゲン原子また
    はヒドロキシル基を表す。]
  22. 【請求項22】 請求項1ないし17のいずれか1項記載の組成物の熱重合
    方法であって、上記で定義された成分(B)および(C)よりなる開始剤の組合
    せの存在下で、上記組成物を加熱することを特徴とする方法。
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