JP2002519703A - Pt、及び、aptt分析のための血液凝固コントロール - Google Patents

Pt、及び、aptt分析のための血液凝固コントロール

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Abstract

(57)【要約】 PT、及び/または、APTT分析と関連して使用するのに適した血液凝固コントロール組成物をその製造方法、及び、使用方法と共に開示する。好ましい血液凝固コントロールには、血漿、並びに、トロンビン、若しくは、第IXa因子、第Xa因子、及び、第XIa因子からなる群から選択される血液凝固因子に対するアンチトロンビンIII(ATIII)、または、ヘパリンコファクター(HCII)の活性を増幅する活性を有する抗凝固物質が含まれる。抗凝固物質は好ましくはヘパリン、ヘパリン誘導体、または、ヘパリン類似体等のグリコサミノグリカンである。抗凝固物質を好ましくは(1)異常血漿(例えば、活性化血漿、または、因子欠乏血漿)、及び/または(2)霊長類血漿(例えば、ヒト血漿)、及び、非霊長類哺乳動物血漿(例えば、ウシ血漿)と合せる。後者の場合、非霊長類哺乳動物血漿は好ましくは総量に対して多くて約12容量%の量で、凝固コントロール組成物中に存在する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は一般に診断用の血液凝固分析、特に、それと関連して用いるのに適し
たコントロール試料に関する。本発明は特に、プロトロンビン、及び、活性化部
分トロンボプラスチン時間分析の両方に適した血液凝固コントロールに関する。
【0002】 血液凝固コントロール材料は、プロトロンビン時間(PT)、及び、活性化部分
トロンボプラスチン時間(APTT)分析の品質管理のため、臨床試験所で用いら
れている。PT分析ではトロンボプラスチン試薬が用いられ、外因系機序におけ
る血液凝固を評価するのに広く使用されてきた。APTT分析では、微粉化した
シリカ等の外因系機序活性化物質、及び、トロンボプラスチン試薬のリン脂質成
分(組織因子蛋白質を含まない)を外因系機序における血液凝固を評価するのに
使用する。PT、及び、APTT分析の両方が、血液凝固因子欠乏について患者
の血漿をスクリーニングするのに臨床的に使用される。例えば、日常的な検査の
中、及び、手術に先だって臨床的なスクリーニングは使用される。PT、及び、
APTT分析はまた抗凝固物質による処置をモニターするのに使用される。例え
ばPT分析は、クマリン(ワルファリン(登録商標)、クマジン(登録商標))を用い
た経口抗血液凝固処置をモニターするのに日常的に用いられ、APTT分析は典
型的には、ヘパリンによる抗血液凝固処置をモニターするのに使用される。
【0003】 血液凝固コントロールはPT、及び、APTT分析系の品質管理評価のために
使用する。これらの分析で使用する試薬に潜在する変動性、凝固時間を測定する
のに使用する装置に潜在する不正確さ、及び、不正確な抗凝固物質用量による潜
在的な影響を考慮するとコントロールは不可欠である。市販の血液凝固コントロ
ールは3つの生理状態を模倣するよう設計されてきた:(1)「コントロールレ
ベルI」コントロールは正常な血液凝固を模倣し、凝固欠乏のない個体に対応す
ることが意図され;(2)「コントロールレベルII」コントロールは軽い抗凝固
治療を受けている個体の血液凝固を模倣することが意図され;そして(3)「コ
ントロールレベルIII」は高度の抗凝固治療を受けている個体の血液凝固を模倣
することが意図される。
【0004】 種々の型の血液凝固コントロールが当分野において公知である。典型的には、
血液凝固コントロールは(1)PT、及びAPTT分析の両方、(2)PT分析
のみ、または(3)APTT分析のみで使用するのに適するように設計される。
専らAPTT分析のみを評価するのに使用するよう設計されたコントロールは、
当分野においてヘパリンコントロールと呼ばれる。このようなコントロールはA
PTT分析では有効であるが、PT分析系の評価における使用は効果のないもの
である。本発明は、PT、及び、APTT分析系の両方の評価で使用することが
できる普遍的な血液凝固コントロールに関する。
【0005】 血液凝固コントロールの基本性能の基準となるのは経時安定性である。Zucker
らは、血漿標本をN-2-ヒドロキシエチルピペラジン-N'-2-エタンスルホン酸
(HEPES)で緩衝し、凍結乾燥して製造した血液凝固コントロールが再構築さ
れたコントロール中、25℃で8時間の安定性を示したと報告した。Zuckerら"Prep
aration of Quality Control Specimens for Coagulation",Am.J.Clin.Path. 53
:924〜927(1970年)。Brozovic及び共同研究者らは、経口抗凝固治療を受けてい
る患者からの血漿試料をHEPES、クエン酸三ナトリウム、及び、アプロチニ
ンと組合せてコントロールを調製し、4℃で保存された場合、再構築後4時間〜6
時間、安定であると報告している。Brozovicら"Stability of Freeze-Dry Plasm
a Prepared from Patients on Oral Anticoagulants",J.Clin.Path. 26:857〜86
3(1973年)。Speckらの米国特許第5,721,140号には、正常ヒト血漿、血液凝固因
子欠乏非霊長類哺乳動物血漿、及び、アプロチニンを含む血液凝固コントロール
が開示され、該コントロールが緩衝液が存在しない場合に、5日後まで安定であ
ることが報告される。多数のその他の特許、及び、文献に種々の血液凝固コント
ロールが記載される。特許の例には、Babsonらの米国特許第3,947,378号、Becke
rらの米国特許第4,007,008号、Heimburgerらの米国特許第4,056,484号、及び、L
i Muttiらの米国特許第4,127,502号が含まれる。
【0006】 当分野において、血液凝固コントロール組成物の多くの変形が報告されてきた
が、このようなコントロールは安定性、特にそれらが売られる典型的な凍結乾燥
された形体から一旦再構築された場合の安定性の面では依然として制限されたも
のである。約8時間よりも長い間保存された再構築された市販の血液凝固コント
ロールはPT、及び/または、APTT分析による測定で一貫し、再現性を持っ
た凝固時間を示さない。さらに、このような再構築されたコントロールでは沈澱
物、及びフィブリンが観察されてきた。従って、PT及びAPTT分析で使用す
るのに適した、安定性の高められた血液凝固コントロールに対するニーズが存在
する。
【0007】 発明の概要 従って、PT及びAPTT分析における一貫した凝固時間、並びに、微粒子、
及び/または、フィブリン質の形成がないことにより示される、高められた経時
安定性を有する血液凝固コントロールを製造することが本発明の目的である。ま
た、商業規模で、容易に入手可能な出発材料、慣用の加工装置、及び、既存の米
国食品医薬局(FDA)の優良製造規則(GMP)を用いて、このようなコントロー
ルを製造することも本発明の目的である。
【0008】 従って、簡単に言うと、本発明はプロトロンビン時間(PT)、及び、活性化部
分トロンボプラスチン時間(APTT)分析の両方に適した血液凝固コントロール
に関する。血液凝固コントロールは、血漿、並びに、トロンビン、及び/または
、第IXa、第Xa及び/若しくは第XIa因子等の血液凝固因子に対するアンチト
ロンビンIII(ATIII)、及び/または、ヘパリンコファクターII(HCII)の活性
を増幅する活性を有する抗凝固物質を含む。血漿には好ましくは、霊長類の血漿
、及び、非霊長類哺乳動物の血漿が含まれる。抗凝固物質は好ましくは、ヘパリ
ン等のグリコサミノグリカンである。
【0009】 さらに、本発明は霊長類血漿、非霊長類哺乳動物血漿、及び、上述のような活
性を有するグリコサミノグリカン等の抗凝固物質を、約0.01U/ml〜約0.15U/
ml、好ましくは約0.01U/ml〜約0.1U/mlの範囲の抗凝固物質濃度で含む
血液凝固コントロールに向けられる(ここで、Uはヘパリン当量単位である)。
ヒト血漿は、正常ヒト血漿、または、活性化血漿、若しくは、因子欠乏血漿等の
異常血漿であってもよい。非霊長類哺乳動物血漿は好ましくはウシ血漿である。
グリコサミノグリカンは好ましくはヘパリン、ヘパリン誘導体、または、ヘパリ
ン類似体である。好ましいレベルI血液凝固コントロールは、正常ヒト血漿、ウ
シ血漿、ヘパリン、または、ヘパリン誘導体、及び、場合により活性化血漿を含
み、約11秒〜約13秒の範囲のプロトロンビン時間を有する。好ましいレベルII血
液凝固コントロールは、因子欠乏ヒト血漿、正常ヒト血漿、ウシ血漿、及びヘパ
リン、または、ヘパリン誘導体を含み、約17秒〜約22秒の範囲のプロトロンビン
時間を有する。好ましいレベルIII血液凝固コントロールは、因子欠乏ヒト血漿
、正常ヒト血漿、ウシ血漿、及び、ヘパリン、または、ヘパリン誘導体を含み、
約25秒〜約33秒の範囲のプロトロンビン時間を有する。前述のプロトロンビン時
間は各々、国際感度指数(ISI)値が約2のトロンボプラスチン試薬を用いて測
定された。
【0010】 本発明はまた、典型的には凍結乾燥された形体の、再構築してプロトロンビン
時間(PT)、及び、活性化部分トロンボプラスチン時間(APTT)分析で使用す
るのに適した血液凝固コントロールに関する。凍結乾燥された血液凝固コントロ
ールは霊長類血漿、非霊長類哺乳動物血漿、及び、上述のような活性を有するグ
リコサミノグリカン等の抗凝固物質を組成物中に乾燥重量で約0.1U/g〜約1.8
U/g(ここで、Uはヘパリン当量単位である)の範囲の濃度で存在するように
含む。
【0011】 本発明はさらに、非霊長類哺乳動物血漿のヒト血漿に対する割合が約1:200〜
約1:5、好ましくは約1:50〜約1:20の範囲である、ヒト血漿、及び、非霊長類哺
乳動物血漿を含む血液凝固コントロールに関する。血液凝固コントロールが溶液
である場合、溶液中の非霊長類哺乳動物血漿の量は約0.5容量%〜約12容量%の
範囲である。
【0012】 本発明は同様に、このような血液凝固コントロールの製造方法に関する。1つ
の方法では、抗凝固物質濃度が約0.01U/ml〜約0.15U/ml、好ましくは約0.
01U/ml〜約0.1U/mlの範囲のコントロール溶液を形成するように霊長類血
漿、非霊長類哺乳動物血漿、並びに、グリコサミノグリカン、及び、上述のよう
な活性を有するもの等の抗凝固物質を合せる。好ましくは、ヒト血漿、及び、ウ
シ血漿をヘパリン化緩衝液と直接、解凍後に合せ、ヘパリン化血漿溶液を形成し
、それは引き続きコントロール溶液を形成するのに合せることができる。別の独
立してはいるが、補足的な方法では、非霊長類哺乳動物血漿を約0.5容量%〜約1
2容量%の範囲の量を有するコントロール溶液を形成するためにヒト血漿、及び
、非霊長類哺乳動物血漿を合せ、血液凝固コントロール組成物を製造する。
【0013】 さらに本発明の好ましい態様には、精製ウシ血漿を製造する方法が含まれる。
これらの方法では、凍結ウシ血漿を調製または入手し(例えば、市販源より)、微
粒子が形成され、溶液から現れるように約2℃〜約8℃の範囲の温度で解凍した後
、解凍したウシ血漿から微粒子を除去するよう処理する。凍結、及び、低温解凍
は好ましくは、少なくとも1回繰り返す。
【0014】 本発明はさらに、PT及びAPTT分析系を評価する方法に関する。このよう
な品質管理方法には、PT試薬、または、APTT試薬を血液凝固コントロール
と一緒にして分析溶液を形成し、分析溶液中の血餅形成を検出し、そして、分析
溶液の形成から分析溶液中の血餅形成検出までの経過時間を測定することが一般
には含まれる。その後、測定された時間と評価する特定のコントロールについて
の標的時間との比較を行うことができる。PT分析系の評価のため、血液凝固コ
ントロールは血漿、並びに、トロンビン、及び/若しくは、第IXa、第Xa及び/
若しくは第XIa因子等の血液凝固に対するアンチトロンビンIII(ATIII)、及び
/または、ヘパリンコファクターII(HCII)の活性を増幅する活性を有する抗凝
固物質を含む。抗凝固物質は好ましくはグリコサミノグリカン、最も好ましくは
ヘパリン、ヘパリン誘導体、または、ヘパリン類似体である。PT、または、A
PTT分析系のどちらかを評価するため、血液凝固コントロールは異常血漿、及
び、上述のような活性を有するグリコサミノグリカン等の抗凝固物質を含む。代
りに、PT、または、APTT分析系のどちらかの品質管理に用いられる血液凝
固コントロールは、霊長類血漿、非霊長類哺乳動物血漿、及び、上述のような活
性を有するグリコサミノグリカン等の抗凝固物質を含む。
【0015】 本発明の血液凝固コントロール、及び、方法は従来のコントロール材料、及び
、方法を超えた有意の長所を提供する。本明細書中に開示され、特許請求される
コントロールは、市販用の大量生産設備で製造しても、再構築された形体で一際
優れた安定性を有する。コントロールは容易に入手可能な材料から、慣用の設備
、FDAの優良製造規則を用い製造することができる。このように、本発明の血
液凝固コントロールはPT、及び、APTT分析において、現存の血液凝固コン
トロールに比べ、商業的に魅力的な代替手段を提供する。
【0016】 本発明のその他の特徴、目的、及び、利点の一部は当業者には明らかであろう
し、一部は下で指摘する。本明細書中で引用する全ての参考文献は、本明細書の
一部を構成する。さらに、本明細書中で開示、及び/または、特許請求される発
明に関連する特許、並びに、非特許文献は多くあるので、このような発明に関し
さらなる教示を提供するであろう多くの関連する参考文献が、当業者には入手可
能である。
【0017】 図面の簡単な説明 図1には、本発明の方法に従って製造され、再構築後に2〜8℃で保存されたレ
ベルI、レベルII、及び、レベルIII血液凝固コントロールのプロトロンビン時
間(PT)安定性データをグラフで示す。データは、Amelung AMAX CS-190凝固分
析装置により、ISI値が2.0のPT試薬(Sigma ThromboMAX(登録商標))を用い
て、光学的(図1A)、及び、物理的(図1B)分析の両方について集めた。 図2には、本発明の方法に従って製造され、再構築後に2〜8℃で保存されたレ
ベルI、レベルII、及び、レベルIII血液凝固コントロールの活性化部分トロン
ボプラスチン時間(APTT)安定性データをグラフで示す。データは、Amelung
AMAX CS-190凝固分析装置により、ヘパリン、及び、狼瘡抗凝固物質(Sigma APTT
-FSL)に対しやや感受性のAPTT試薬を用いて集めた。光学的(図2A)、及び
、物理的(図2B)測定の両方を行った。
【0018】 発明の詳細な説明 本発明では、PT及びAPTT分析での一貫した凝固時間、並びに、微粒子、
及び/または、フィブリン質の形成がないことより示される、高められた経時安
定性を有する血液凝固コントロールを、コントロール組成物で用いられる1、ま
たは、それ以上の血漿に対して抗凝固活性を有する薬剤を添加することにより製
造する。血漿は、その中の多数の酵素、及び、その複雑な性質のため、かなり不
安定である。そのため、製造工程中に内在して起こるこれらのいずれかの酵素の
活性化を弱めるため、抗凝固物質は好ましくは製造工程の初期に添加する。この
ようなアプローチは、特に血液凝固コントロールを商業規模で製造するための、
当分野における重要な進歩である。大規模製造方法固有の操作が、凝固コントロ
ールの観察される不安定性の原因であることは、当分野で以前は認識されていな
かった。さらに、現在まで、従来技術ではこの問題についての解決が与えられて
いなかった。
【0019】 よって、本発明の一態様では、PT、及び/または、APTT分析での使用に
適した血液凝固コントロール組成物が血漿、及び、抗凝固物質を合せることによ
り製造させる。好ましくは、霊長類血漿(例えば、ヒト血漿)、及び、非霊長類哺
乳動物血漿(例えば、ウシ血漿)の両方を抗凝固物質と合せる。好ましい抗凝固物
質は、トロンビン、及び/または、第IXa、第Xa、及び/若しくは、第XIa因子
等の血液凝固因子に対するアンチトロンビンIII(ATIII)、並びに/または、ヘ
パリンコファクターII(HCII)の活性を増幅する活性を有するものである。抗凝
固物質は好ましくは、ヘパリン、ヘパリン誘導体、及び/または、ヘパリン類似
体等の抗凝固活性を有するグリコサミノグリカンである。例えば、実施例1参照
。特許請求の範囲に具体的に述べられていない理論に拘束されるものではないが
、グリコサミノグリカン抗凝固物質はプロテアーゼ阻害剤等の他の血液凝固作用
性物質と比べ、その抗凝固機構の違いのため有利である。アプロチニン等のプロ
テアーゼ阻害剤は、特定の血液凝固因子を阻害するように直接機能するが、ヘパ
リン、ヘパリン誘導体、及び、ヘパリン類似体等のグリコサミノグリカン抗凝固
物質は非直接的に、アンチトロンビンIII(ATIII)、及び/または、ヘパリンコ
ファクターII(HCII)等の仲介を介して血液凝固因子に対する阻害効果を示す。
このため、グリコサミノグリカン抗凝固物質はより微妙な効果を示し、さらに、
広い範囲の血液凝固因子に対して効果を有する。よって、グリコサミノグリカン
抗凝固物質剤は、特にコントロール組成物の安定性を増幅するのに有用である。
【0020】 本発明の別の態様によると、公知の組成物と比べて、比較的少量の非霊長類哺
乳動物血漿とヒト血漿を合せる。特に、血液凝固コントロール組成物をヒト血漿
、及び、約12容量%より多くはない、好ましくは約0.5容量%〜約12容量%の非
霊長類哺乳動物血漿を合せることにより製造する。少なくともいくらかの非霊長
類哺乳動物血漿を血液凝固コントロール中で用いることにより、以下により詳細
に記載するように、PT、及び、APTT時間を調節するための有利な手段が提
供される。有利なことに、約12%、または、それより少ない非霊長類哺乳動物血
漿を有する組成物は、PT及びAPTT分析の両方で安定なままである。しかし
ながら、約12%より多い非霊長類哺乳動物血漿を有する組成物は、PT分析にお
いて不安定である。
【0021】 本明細書中で使用する「血漿」という用語は一般に、蛋白質を含む溶液で、プ
ロトロンビン時間(PT)試薬、または、活性化部分トロンボプラスチン試薬(A
PTT)と合せた場合に凝血促進活性を有するものを指す。血漿中の蛋白質には
好ましくは次のものが含まれる:外因系機序(例えば、第VII因子)、並びに/また
は、内因系機序(例えば、第XII、第XI、第IX、及び/若しくは第VIII因子)に含ま
れる血液凝固因子;両機序に共通の血液凝固因子(例えば、第X、第II、及び/ま
たは、第V因子);トロンビン;及び、フィブリノーゲン。血漿には好ましくは
他の血漿蛋白質、糖、及び/または、塩も含まれる。血漿は、ヒト、または、他
の動物から得られる全血漿であり得る。血漿はまた、凝血促進活性を有し、1ま
たはそれ以上の全血漿から誘導された血漿誘導体であってもよい。血漿誘導体は
、例えば、精製、または、一部の蛋白質、糖、塩、若しくはその他のその組成物
を除くように別の方法で処理された血漿画分、または、血漿であり得る。血漿は
代りに、天然、または、人工成分を含む別々の部分から得られ、凝血促進活性を
有する成分で形成された血漿代替物であってもよい。人工成分の例には、天然源
から実質的に単離、及び/または、精製された血漿蛋白質、並びに、組換え技術
により製造された血漿蛋白質が含まれる。全血漿、血漿誘導体、及び、血漿代替
物は市販されており、並びに/または、現在公知、及び/若しくは、今後当分野に
おいて開発される方法により製造され得る。
【0022】 血液凝固コントロールで好ましい血漿の1つは、霊長類血漿、好ましくはヒト
血漿である。霊長類血漿は、正常霊長類血漿、または、異常霊長類血漿であり得
る。正常ヒト血漿(NHP)等の正常霊長類血漿は、凝固欠乏ではない個人、また
は、他の霊長類から得られる血漿である。国際感度指数が約2のトロンボプラス
チン試薬を用いたPT分析により評価すると、正常ヒト血漿は好ましくは、約9
秒〜約14秒、好ましくは約11秒〜約13秒の範囲の、そして最も好ましくは約12秒
の凝固時間を有するであろう。ヘパリン、及び、狼瘡抗凝固物質(例えば、Sigma
APTT-FSL、Sigma)に適度に感受性のAPTT試薬、及び、適当な凝固分析装置(
例えば、Amelung AMAX CS-190)を用いたAPTT分析により評価すると、正常ヒ
ト血漿は好ましくは約22秒〜約32秒の範囲の凝固時間を有する。正常霊長類血漿
を典型的には、採集後クエン酸等の抗凝固物質で処理した後、約−50℃〜約−10
0℃の範囲の温度で貯蔵のため凍結する。凍結された正常霊長類血漿を出発材料
として用いる場合、好ましくはそれらは、本発明において使用する前に約37℃の
温度の環境(例えば、水浴等)中で解凍する。正常霊長類血漿は好ましくは、凝固
欠乏を有さない個人、または、他の霊長類から得られた少なくとも約5種、好ま
しくは少なくとも約10種の血漿試料をプールすることにより製造したプールされ
た正常霊長類血漿である。正常霊長類血漿は凍結前に貯蔵するか、または、貯蔵
前に凍結されていれば解凍後に貯蔵することができる。
【0023】 一般に、異常血漿は、正常血漿と比べて凝固時間に関して欠乏性の、いずれの
血漿でもあり得る。欠乏とは、正常血漿と比べて延長された凝固時間、または、
減少された凝固時間であり得る。異常血漿は、自然に起こる凝固欠乏を有するか
、または、抗凝固処置を受けた個人、他の霊長類、または、非ヒト哺乳動物から
集められた血漿であり得る。しかしながら、異常血漿はまた、当分野において公
知の方法によるイン・ヴィトロでの血漿の処置により人工的に誘導された凝固欠
乏を有していてもよい。
【0024】 異常血漿の例には、典型的には正常より短い凝固時間を有し、コントロールの
凝固時間を減少させるために血液凝固コントロール組成物中で用いられる活性化
血漿、及び、典型的には正常より長い凝固時間を有し、コントロールの凝固時間
を増加させるのに血液凝固コントロール組成物中で用いられる因子欠乏血漿が含
まれる。本明細書中の「活性化血漿」という用語は、正常血漿と比べて増加した
レベルの凝固第Xa因子を有する異常血漿を指す。活性化血漿は、ヒト血漿、ま
たは、非ヒト霊長類血漿、若しくは、非霊長類哺乳動物血漿等の非ヒト血漿であ
り得る。活性化ヒト血漿が好ましい活性化血漿である。活性化血漿は、外因系機
序(例えば、トロンボプラスチン、及び/または、他の公知の外因系機序活性化剤
を用いて)、及び/または、内因系機序(例えば、負に荷電した広い表面を有する
部分等の内因系機序活性剤に血漿を曝すことにより)用に活性化することができ
る。内因系機序活性剤の例には、エラグ酸の塩等の有機酸、並びに、微粉化シリ
カ、カオリン、セライト、及び、グラスウール等のシリカを含有する種類が含ま
れる。活性化血漿は好ましくはグラスウールで活性化された血漿である。本明細
書中で使用する「因子欠乏血漿」という用語は、第II、第VII、第IX、及び/また
は、第X因子からなる群より選択される、1若しくはそれ以上の血液凝固因子が
欠損する異常血漿を指す。因子欠乏血漿は天然に存在するもので、個人、若しく
は、他の哺乳動物から集めて得るか、または代りに、正常血漿から公知の方法に
より血液凝固因子をイン・ヴィトロで除くことにより誘導することができる。好
ましい方法では、因子欠乏血漿は血漿を水酸化アルミニウム、塩化バリウム、ク
エン酸バリウム、及び/または、硫酸バリウム等と共に他の吸収剤と接触させる
ことにより製造される。また、因子欠乏血漿を製造するのに他の方法を用いても
よい。例えば、第VII因子欠乏血漿を、抗第VII因子抗体、及び、免疫親和精製手
法を用いて製造することができる。
【0025】 好ましくはヒト血漿である霊長類血漿は一般に、総溶液量に対し約25容量%〜
約99.55容量%、より好ましくは約50容量%〜約99.5容量%、さらにより好まし
くは約75容量%〜約99.5容量%、そして、最も好ましくは約78容量%〜約99.8容
量%の範囲の量で凝固コントロール溶液中に存在する。特定の霊長類(例えば、
ヒト)血漿の量は、以下に議論されるように、霊長類血漿の型、及び、質(例えば
、正常、及び/若しくは、異常血漿)、他の型の血漿の存在(例えば、非霊長類哺
乳動物血漿)、並びに、製造されるコントロール組成物の型(例えば、レベルI、
II、若しくはIII)に依存するであろう。
【0026】 血液凝固コントロール中で好ましい他の血漿は、非霊長類哺乳動物血漿である
。本発明において好ましい非霊長類哺乳動物血漿にはウシ血漿、ブタ血漿、ヤギ
血漿、ヒツジ血漿、ウマ血漿、及び、ウサギ血漿が他のものと共に含まれる。ウ
シ血漿が最も好ましい非霊長類哺乳動物血漿である。非霊長類哺乳動物血漿は好
ましくは正常血漿であるが、また、因子欠乏血漿、及び/または、活性化血漿等
の異常血漿であってもよい。正常ウシ血漿、及び、他の非霊長類哺乳動物からの
正常血漿は典型的には、凝固欠乏を有さない動物から得られ、収集後クエン酸塩
化し、貯蔵し、及び/または、貯蔵前に凍結することができる。
【0027】 本発明において、非霊長類哺乳動物血漿は使用する前に、好ましくは精製する
。凍結ウシ血漿等の凍結非霊長類哺乳動物血漿は、例えば、市販のものから製造
、または、得ることができる。その後、凍結血漿は約2℃〜約8℃の範囲の温度に
維持される環境中で解凍する。或る血漿成分(例えば、血漿蛋白質)は、これらの
低い温度では可溶性ではなく、そのため、溶液から沈澱、及び/または微粒子と
して脱落する。その後、解凍された血漿中に形成された微粒子を、濾過、または
、遠心等のいずれかの適当な分離手段によりそこから除去する。その後、これら
の凍結、及び、解凍工程を少なくとも1回、好ましくは2回またはそれ以上、部分
的に精製された血漿を再凍結し、再凍結した血漿を約2℃〜約8℃の範囲の温度で
再解凍することを繰り返した後、解凍された血漿中に形成されたいずれかの追加
の微粒子を除く。得られた精製非霊長類哺乳動物血漿は、低い温度で不溶性の成
分(例えば血漿蛋白質)を有利なことに含まない。同様に、前述の低温での解凍は
凍結乾燥前のそのような微粒子の除去を可能にする。もし凍結された血漿をより
高い温度で解凍したのならば、これらの微粒子は溶液中に残り、凍結乾燥組成物
中に含まれたであろう。このような凍結乾燥組成物がその後再構築された場合、
それらの微粒子の多くが再溶解せず、そのために再構築されたコントロール組成
物中に微粒子として、望ましくないことに存在したであろう。
【0028】 非霊長類哺乳動物血漿は一般に、血液凝固コントロール中に総溶液量に対し約
0.5容量%〜約12容量%、より好ましくは約1容量%〜約10容量%、さらにより好
ましくは約1容量%〜約8容量%、より一層好ましくは約1容量%〜約6容量%、さ
らに好ましくは約2容量%〜約5容量%、そして、最も好ましくは約2容量%〜約4
容量%の範囲の量で存在する。非霊長類哺乳動物血漿は総溶液量に対し、好まし
くは約3容量%で存在する。有利になことに、非霊長類哺乳動物血漿、及び、特
にウシ血漿は前述の範囲で、PT、及び、APTT時間を調節するのに使用する
ことができる。例えば、前述の範囲より非霊長類哺乳動物の量を増加させると、
PTが増加し、APTTが減少し、そして、APTTの安定性が増加される。実
施例2参照。比較的低レベルでの非霊長類哺乳動物血漿のコントロール組成物中
での使用は、グリコサミノグリカン等の抗凝固物質の使用と無関係、または、相
補的であり得る。
【0029】 グリコサミノグリカンは、ヘキソサミン、及び、ヘキソース、または、ヘキス
ロン酸残基を含む反復性の二糖単位を含むヘテロ多糖である。ヘキソサミン残基
はN-アセチルヘキソサミンであり得る。残基の一方、または、両方が硫酸化さ
れていてもよい。好ましいグリコサミノグリカンには、ヘパリン、ヘパリン誘導
体、及び/または、ヘパリン類似体が含まれる。ヘパリンが最も好ましいグリコ
サミノグリカンである。ヘパリンは、分画されていないヘパリン、高分子量ヘパ
リン、または、低分子量ヘパリン、または、種々の選択されたヘパリン画分の組
合せであり得る。ヘパリン誘導体は、ヘパリンから製造されたいずれかのヘテロ
多糖、または、ヘパリン型二糖単位を含むように化学的に合成された誘導体であ
り得、アンチトロンビンIII(ATIII)、及び/または、ヘパリンコファクターII(
HCII)のアンチトロンビン活性を増幅する活性を有する。ヘパリン誘導体は好
ましくは、少なくとも約5個の糖単位の長さ、より好ましくは約8個の糖単位の長
さ、最も好ましくは約18個の糖単位の長さであり、そしてまた、アンチトロンビ
ンIII(ATIII)の凝固第IXa、第Xa、及び/若しくは第XI因子との相互作用を
増幅することにより、並びに/または、ATIII及び/若しくはヘパリンコファク
ターII(HCII)のトロンビンとの相互作用を増幅することによりヘパリン誘導体
の抗凝固活性を付与する鍵となる配列ドメインを好ましくは含む。R.Colemanら
編『Hemostasis and Thrombosis: Basic Principles and Clinical Practice』
第3版(J.B.Lippincott Company,Philadelphia(1994年))中のRosenbergら"The He
parin-Antithrombin System: A Natural Anticoagulant Mechanism"第41章、第8
37〜860頁参照。ヘパリン誘導体の例には、例えば、継続中の米国特許第08/987,
038号に開示される、トロンビンに対するアンチトロンビンIII活性を増幅するの
に効果的であるが、トロンビンに対するヘパリンコファクターII活性の増幅につ
いては、未修飾ヘパリンよりもあまり有効でないコンドロイチナーゼ処理ヘパリ
ン等の酵素処理ヘパリンが含まれる。好ましいヘパリン類似体には硫酸ヘパリン
、硫酸デルマタン、硫酸コンドロイチン、硫酸ケラタン、メソグリカン、スロデ
キシド、及び、ヒアルロン酸が含まれる。ヘパリン類似体にはまた、抗凝固活性
を有し、特に、ATIII及び/若しくはHCIIのアンチトロンビン活性を増幅する
活性、並びに/または、ATIIIと凝固第IXa、Xa及び/若しくはXIa因子の間
の相互作用を増幅する活性を有する他のグリコサミノグリカンが含まれる。ヘパ
リン、及び、ヘパリン類似体は多く市販されている。ヘパリン誘導体はまた、商
業的に入手可能であり、及び/または、当分野において公知、若しくは、今後開
発される方法により製造され得る。Oostaら"Multiple Functional Domains of t
he Heparin Molecule",Proc.Natl.Acad.Sci.USA,78:829(1981年)参照。
【0030】 血液凝固コントロール溶液中のグリコサミノグリカン等の凝固物質の濃度は、
約0.01U/ml〜約0.15U/ml、より好ましくは約0.01U/ml〜約0.1U/ml
、より一層好ましくは約0.05U/mlである(ここで、Uは以下に定義するように
ヘパリン当量単位であり、mlは凝固濃度溶液のミリリットル量である)。これ
らの濃度は、溶液が調製済み溶液であるか、または、固体(例えば、凍結乾燥)組
成物から再構築された溶液であるとに拘わらず、それが使用されるコントロール
溶液中で好まれるものとして示した。固体組成物中のグリコサミノグリカンに対
応する濃度は、乾燥重量で約0.1U/g〜約1.8U/g、より好ましくは約0.3U/g
〜約1.2U/g、より一層好ましくは約0.4U/g〜約0.8U/g、そして最も好まし
くは0.6U/gである(ここで、Uはヘパリン当量単位である)。固体組成物中にお
いて他の濃度で用いてもよいが、コントロール溶液中の上述の好ましい抗凝固物
質濃度を有するコントロール溶液を得るのため、必要に応じ調整する必要がある
。言及したように、グリコサミンの単位Uはここで、ヘパリン当量単位として示
した。即ち、単位Uは、好ましくは抗第X因子活性である抗凝固活性を示すのに
十分な、或る抗凝固物質(例えば、グリコサミノグリカン)の量であり、示される
数値の正常な未分画ヘパリン(UFH)の、抗凝固剤活性、好ましくは抗第X因子
活性とほぼ等しい。よって、未分画ヘパリン、及び、未分画ヘパリンと同じ比活
性(適宜重量当り、若しくは容量当り)を有するヘパリン画分、または、ヘパリン
誘導体では、示された数値は実際のヘパリン活性の実際の単位Uhepを表し、ヘ
パリン活性1単位は米国薬局方(USP)でのように定義される。Yinらの"Heparin
-Accelerated Inhibition of Activated Factor X by Its Plasma Inhibitor",B
iochem.Biophys.Acts 201:387(1970年);Yinらの"Plasma Heparin:A Unique, Pr
actical Submicrogram Sensitive Assay",J.Lab.Clin.Med. 81:298(1973年)参照
。しかしながらそれに対し、未分画ヘパリンと異なる比活性(適宜重量当り、若
しくは容量当り)を有するヘパリン類似体、ヘパリン画分、ヘパリン誘導体、ま
たは、他の抗凝固物質では、示される濃度値でUHFが用いられたならば、その
量は未分画のヘパリンが示すであろう抗凝固活性と同じレベルとなるのに十分な
量であるべきである。当量の抗凝固活性は好ましくは、未分画ヘパリン、及び、
非UHFグルコサミノグリカンの両方に共通の基質を含む活性分析により測定さ
れる。例えば、グリコサミノグリカンが硫酸デルマタンである場合、ヘパリン当
量活性は、凝固第Xa因子についてのグリコサミノグリカン活性を測定する分析
により測定することができる。
【0031】 血液凝固コントロール組成物は霊長類血漿、非霊長類血漿、及び、抗凝固物質
に加えて他の成分を含むことができる。例えば、コントロール組成物はまた好ま
しくは緩衝液、及び、増量剤を含む。緩衝液はいずれの適当な緩衝液でもよく、
好ましくは約6〜8、より好ましくは約7〜8、最も好ましくは約7.1〜約7.6の範囲
のpKaを有する。好ましい緩衝液には、例えば、N-2-ヒドロキシエチルピペ
ラジン-N-2-エタンスルホン酸(HEPES)、及び、3-(N-モルホリノ)-プロ
パンスルホン酸(MOPS)が含まれ、HEPESが最も好ましい緩衝液である。
他の緩衝液の例には、トリス、N,N-ビス-(ヒドロキシエチル)-2-アミノエタ
ンスルホン酸(BES)、N-トリス-(ヒドロキシメチル)-メチル-2-アミノエタ
ンスルホン酸(TES)、3-[N-トリス(ヒドロキシメチル)メチルアミノ]-2-ヒ
ドソキシプロパンスルホン酸(TAPSO)、及び、3-[N-トリス-(ヒドロキシ
メチル-メチルアミノ]-プロパンスルホン酸(TAPS)が他のものと共に含まれ
る。含まれる緩衝液の量は一般に、PT及び/またはAPTT時間に基づき、好
ましくはコントロール溶液中約20mM〜約200mMにわたり、最も好ましくは約5
0mMである。コントロール組成物中に含まれ得る増量剤には、グリシン、グル
シトール、マンニトール、ソルビトール、ラクトース、デキトロース等が含まれ
る。グリシンが好ましい増量剤である。増量剤は溶液密度を約1g/mlと仮定し
て、総溶液重量に対して好ましくは約0.5重量%〜約5重量%の範囲の量で、そし
て、最も好ましくは約1重量%含まれる。即ち、増量剤1重量%は、溶液1リット
ル当り10gの増量剤に等しい。安定剤、保存剤、及び、当分野において周知の他
の成分を血液凝固コントロール組成物中で用いることができる。有用であり得る
安定剤には例えば、グッドの緩衝液、トリス、ウシ血清アルブミン(BSA)、ピ
ペラジン-N,N-ビス(2-エタン-スルホン酸,1.5ナトリウム塩(PIPES)、イ
ミダゾール、3-(N-モルホリノ)-2-ヒドロキシプロパンスルホン酸(MOPS
O)、MOPS、BES、TES、HEPES、TAPSO、TAPS、3-[N-
ビス(ヒドロキシエチル)アミノ]-2-ヒドロキシプロパンスルホン酸(DIPSO
)、ピペラジン-N,N'-ビス(2-ヒドロキシプロパンスルホン酸(POPSO)、
N-ヒドロキシエチルピペラジン-N'-2-ヒドロキシプロパンスルホン酸(HEP
PSO)、トリシン、及び、ビシンが含まれる。抗真菌性、抗菌性、及び、抗酵
母組成物等微生物の成長を阻害するのに有用な保存剤もまた、組成物中に含ませ
ることができる。保存剤の例には、プロピオン酸、アジ化ナトリウム、チメロサ
ール、BHA、BHT等の有機酸、及び、ProClin(登録商標)等の予め形成され
た多目的製剤が含まれる。これらの追加の組成物成分の濃度は当業者により決定
、及び、最適化され得る。このような追加の成分の血液凝固コントロール溶液で
の総量に対する割合は、一般に、総溶液量に対し約0〜3容量%、好ましくは約0
〜2容量%の範囲である。コントロール組成物は典型的には、このような他の成
分を総溶液量に対して約1容量%含む。
【0032】 霊長類血漿、及び、非霊長類哺乳動物血漿を好ましくは、各々に対して、レベ
ルI、レベルII、及び、レベルIIIコントロールのための所望のプロトロンビン
時間(PT)、及び/または、活性化部分トロンボプラスチン時間(APTT)凝固
時間を達成するのに十分な量で、必ずしもではないが好ましくは上述の濃度範囲
でグリコサミノグリカンを含む最終組成物中で組合せる。一般に、血液凝固コン
トロールは約9秒〜約35秒の範囲のPT、及び、約20秒〜約100秒の範囲のAPT
Tを有することができる。特にレベルI血液凝固コントロール組成物では、PT
は好ましくは約9秒〜約14秒、より好ましくは約11秒〜約13秒にわたり、最も好
ましくは約12秒である。レベルIコントロールのAPTTは好ましくは、約20秒
〜約34秒、より好ましくは約22秒〜約32秒にわたり、最も好ましくは約30秒であ
る。レベルII血液凝固コントロールのためのPTは好ましくは、約15秒〜約25秒
、より好ましくは約17秒〜約22秒にわたり、最も好ましくは約20秒である。レベ
ルIIコントロールのためのAPTTは好ましくは、40秒〜約60秒、より好ましく
は約47秒〜約53秒にわたり、最も好ましくは約50秒である。レベルIII血液凝固
コントロールのためのPTは好ましくは、約25秒〜約33秒、より好ましくは約27
秒〜約31秒にわたり、そして、最も好ましくは約28秒である。レベルIIIコント
ロールのためのAPTTは好ましくは、約70秒〜約100秒、より好ましくは約75
秒〜約85秒にわたり、そして最も好ましくは78秒である。前述のPT分析時間は
各々、ThromboMAX(登録商標)(Sigma,St.Louis,MO)等の好ましくは、国際感度指
数(ISI)が約2のトロンボプラスチン試薬を用いて決定される。前述のAPT
T分析時間は、各々、APTT試薬としてヘパリン、及び、狼瘡抗凝固物質(Sig
ma,APTT-FSL)に適度に感受性のAPTT試薬を用い、適当な分析装置(例えば、A
MAX CS-190)を用いて決定される。
【0033】 霊長類血漿、及び、非霊長類哺乳動物血漿を非霊長類哺乳動物血漿の霊長類血
漿に対する割合が容量(コントロール溶液について)、または、重量(凍結乾燥形
体のコントロール組成物について)で、約1:200〜約1:5、より好ましくは約1:
200〜約1:10、そして最も好ましくは約1:50〜約1:20の範囲となるように、一
般には一緒にする。血液凝固コントロール溶液は好ましくは、ヒト血漿等の霊長
類血漿を約78容量%〜約99.5容量%の範囲の量、及び、ウシ血漿等の非霊長類哺
乳動物血漿を約0.5容量%〜約12容量%の範囲の量で含む。特定のコントロール
レベルの最も好ましい割合、及び/または、容量パーセントは、凝固コントロー
ル中で用いられる霊長類、若しくは、ヒト血漿の型、及び質(例えば、正常ヒト
血漿対、異常ヒト血漿、及び、異常血漿の型)、並びに、非霊長類哺乳動物血漿
の型、及び質(例えば、ウシ対、ブタ、正常対、異常)に依存して変化する。
【0034】 好ましくは第1工程(例えば、収集直後、または、血漿を解凍した直後)、また
は、少なくとも血液凝固コントロールの製造の初期の段階で抗凝固物質を血漿溶
液に添加する。特許請求の範囲に特に示されないような理論に拘束されるもので
はないが、抗凝固物質(例えばヘパリン)の初期における添加は、アンチトロンビ
ンIII、及び、ヘパリンコファクターII等の血漿成分の抗凝固活性を増幅し、そ
れにより血液凝固因子の活性化を排除、及び/または、軽減するであろう。以下
の方法はヒト血漿、及び、グリコサミノグリカンに関して記載するが、他の霊長
類血漿、及び、他の抗凝固物質を用いたコントロール組成物を形成するのにも同
じ様に適用することができる。好ましい方法では、ヒト血漿をグリコサミノグリ
カンとを合せヒト血漿溶液を形成し、非霊長類哺乳動物血漿はグリコサミノグリ
カンと合せ非霊長類哺乳動物血漿溶液を形成し、その後、ヒト血漿溶液、及び、
非霊長類哺乳動物血漿溶液を合せる。
【0035】 この好ましい方法では、ヒト血漿溶液、及び、非霊長類哺乳動物血漿溶液の各
々のグリコサミノグリカンの濃度は、このような溶液中で好ましくは同じであり
、血液凝固コントロールのための標的濃度と好ましくは同じであるが、所望によ
り、各溶液中で異なっていてもよい。例えば精製のため、1またはそれ以上の血
漿が処理される場合、ヘパリンも同様にこのような処理の前に添加してもよい。
【0036】 しかしながら一般に、霊長類血漿、非霊長類哺乳動物血漿、及び、グリコサミ
ノグリカンを合せるのに他の方法を用いることもできる。1つの代りの方法では
例えば、ヒト血漿をまず非霊長類哺乳動物血漿と最初に合せて血漿混合物を形成
した後、グリコサミノグリカンを血漿混合物と合せる。別の代りの方法では、ヒ
ト血漿をグリコサミノグリカンと合せてヒト血漿溶液を形成した後、ヒト血漿溶
液を非霊長類哺乳動物血漿と合せる。同じような方法では、非霊長類哺乳動物血
漿をグリコサミノグリカンと合せて非霊長類哺乳動物血漿溶液を形成した後、非
霊長類哺乳動物血漿溶液をヒト血漿と合せる。
【0037】 前述のいずれの方法でも、市販される形体が典型的には固体であるグリコサミ
ノグリカンを好ましくは、ヒト血漿、及び/または、非霊長類哺乳動物血漿と合
せる前に緩衝液中に溶解する。直接血漿にではなく、緩衝液中にグリコサミノグ
リカンを予め溶解することにより、血漿に溶解させるのに必要な多くの攪拌を避
けることができ、それにより血漿酵素の活性化を避けることができる。増量剤(
例えば、グリシン)、安定剤、及び/または、保存剤はこのような溶液を合せる前
、または、合せた後にヘパリン化血漿溶液に添加することができる。
【0038】 好ましい血液凝固コントロール組成物は、正常ヒト血漿、ウシ血漿、及び、ヘ
パリン、または、ヘパリン誘導体のどちらかを含む。非霊長類哺乳動物血漿とし
てウシ血漿を、そしてグリコサミノグリカンとしてヘパリン、またはヘパリン誘
導体を用いた、好ましいレベルI、レベルII、及び、レベルIIIコントロールを
以下に記載するが、他の非霊長類哺乳動物血漿、及び、他のグリコサミノグリカ
ンをそのような記載において等価的に代りに用いることができることが理解され
る。このような置換は、本明細書中で示される指示を考慮すれば、当業者の技術
範囲内にある。さらに、種々の血漿成分の好ましい量をレベルI、II、及び、II
I血液凝固コントロール組成物について以下に示すが、種々の血漿溶液について
示した範囲外ではあるが、依然として本発明の範囲内に含まれる至適の組合せを
当業者は開発することができる。
【0039】 好ましいレベルI血液凝固コントロールは正常ヒト血漿、正常ウシ血漿、ヘパ
リンまたはヘパリン誘導体、1またはそれ以上の緩衝液、並びに、場合により活
性化血漿、増量剤、保存剤、及び/若しくは、安定剤を含む。実施例3参照。好
ましい方法では、好ましいコントロールレベルIはヘパリン、または、へパリン
誘導体を緩衝液中に溶解した後、緩衝化ヘパリン(または、緩衝化ヘパリン誘導
体)を正常ヒト血漿と合せて、ヘパリン、または、ヘパリン誘導体を約0.01U/m
l〜約0.15U/mlの範囲の濃度で含むヘパリン化ヒト血漿溶液を形成すること
により製造する。また、増量剤をヘパリン化ウシ血漿溶液に含ませることもでき
る。同様な方法で、緩衝化ヘパリン(または、緩衝化ヘパリン誘導体)を、上述の
ように精製されたウシ血漿と合せて、ヘパリン、または、ヘパリン誘導体を約0.
01U/ml〜約0.15U/mlの範囲の濃度で含むヘパリン化ウシ血漿溶液を形成す
る。また、増量剤をヘパリン化ヒト血漿溶液に含ませてもよい。コントロール組
成物中で用いることが望ましければ、活性化血漿を好ましくはヘパリン化正常ヒ
ト血漿溶液から製造する。例えば、約12時間〜約30時間にわたり、好ましくは約
15時間〜約18時間、約2℃〜約8℃の範囲の温度でヘパリン化ヒト血漿溶液をグラ
スウールと接触させることにより、グラスウール活性化血漿を製造することがで
きる。増量剤をヘパリン化活性化血漿溶液に添加してもよい。その後、ヘパリン
化正常ヒト血漿溶液、ヘパリン化ウシ血漿溶液、もし添加するのならばヘパリン
化活性化血漿溶液を適当な割合で合せて所望のPT、及び、APTT値を有する
レベルIコントロール組成物を形成する。
【0040】 正常ヒト血漿を約78容量%〜約99.5容量%の範囲の量、ウシ血漿を約0.5容量
%〜約12容量%の範囲の量、活性化血漿を約7容量%より多くはない量、他の成
分(例えば、緩衝液、増量剤等)を3容量%より多くはない量を含むコントロール
レベルIを形成するような割合で、好ましくはヘパリン化血漿溶液を合せる。正
常ヒト血漿を約86容量%〜約99容量%の範囲の量、ウシ血漿を約1容量%〜約6容
量%の範囲の量、活性化血漿を約5容量%より多くはない量、他の成分(例えば、
緩衝液、増量剤等)を2容量%より多くはない量で含むコントロールレベルIを形
成するような割合で、ヘパリン化血漿溶液はより好ましくは合せる。正常ヒト血
漿を約88容量%〜約95容量%の範囲の量、ウシ血漿を約2容量%〜約4容量%の範
囲の量、活性化血漿を約3容量%〜約5容量%の範囲の量、他の成分(例えば、緩
衝液、増量剤等)を1容量%〜約2容量%の範囲の量で含むコントロールレベルI
を形成するような割合で、ヘパリン化血漿溶液を最も好ましくは合せる。
【0041】 好ましいレベルII及びレベルIII血液凝固コントロールには正常ヒト血漿、正
常ウシ血漿、因子欠乏血漿、ヘパリン、またはヘパリン誘導体、1またはそれ以
上の緩衝液、増量剤、並びに、場合により保存剤、及び/または、安定剤が含ま
れる。実施例4(レベルII)、及び、実施例5(レベルIII)参照。好ましいコント
ロールレベルII、及び、コントロールレベルIIIはヘパリン化ヒト血漿溶液を正
常ヒト血漿から形成し、ヘパリン化ウシ血漿溶液を上述のレベルIコントロール
について記載されるように形成することにより製造する。ヘパリン化因子欠乏血
漿溶液はまた、好ましくはヘパリン化正常ヒト血漿溶液から、同じ物を好ましく
は水酸化アルミニウムである吸収剤に公知の方法に従って吸収させることにより
製造する。その後、ヘパリン化正常ヒト血漿溶液、ヘパリン化ウシ血漿溶液、及
び、ヘパリン化因子欠乏血漿溶液を適当な量で合せ、各々所望のPT、及び、A
PTT値を有するレベルIIコントロール組成物、または、レベルIIIコントロー
ル組成物のどちらかを形成する。
【0042】 好ましいレベルIIコントロール組成物を形成するため、これらのヘパリン化血
漿溶液を好ましくは適切な割合で合せて、因子欠乏血漿を約75容量%〜約85容量
%の範囲の量、ウシ血漿を約0.5容量%〜約12容量%の範囲の量、及び、正常ヒ
ト血漿を約0.5容量%〜約24.5容量%の範囲の量で他の成分(例えば、緩衝液、増
量剤等)の約3容量%より多くはない量と共に含むコントロール溶液を形成する。
ヘパリン化血漿溶液をより好ましくは適切な割合で合せ、因子欠乏血漿を約77容
量%〜約83容量%の範囲の量、ウシ血漿を約1容量%〜約6容量%の範囲の量、及
び、ヒト血漿を約8容量%〜約22容量%の範囲の量で、他の成分(例えば、緩衝液
、増量剤等)の約2容量%よりも多くはない量と共に含むコントロールレベルII溶
液を形成する。ヘパリン化血漿溶液は最も好ましくは適切な割合で合せ、因子欠
乏血漿を約78容量%〜約82容量%の範囲の量、ウシ血漿を約2容量%〜約4容量%
の範囲の量、そして、正常ヒト血漿を約11容量%〜約20容量%の範囲の量、で他
の成分(例えば、緩衝液、増量剤等)を約1容量%〜約2容量%の範囲の量と共に含
むコントロールレベルII溶液を形成する。
【0043】 好ましいレベルIIIコントロール組成物は、これらのヘパリン化血漿溶液を適
切な割合で合せ、因子欠乏血漿を約85容量%〜約95容量%の範囲の量、ウシ血漿
を約0.5容量%〜約12容量%の範囲の量、及び、正常ヒト血漿を約0.5容量%〜約
14.5容量%の範囲の量で、約3容量%より多くはない量の他の成分(例えば、緩衝
液、増量剤等)と共に含むコントロール溶液を形成することにより形成する。ヘ
パリン化血漿溶液はより好ましくは適切な割合で合せ、因子欠乏血漿を約87容量
%〜約93容量%の範囲の量、ウシ血漿を約1容量%〜約6容量%の範囲の量、及び
、正常ヒト血漿を約0.5容量%〜約12容量%の範囲の量で、約2容量%より多くは
ない量の他の成分(例えば、緩衝液、増量剤等)と共に含むコントロールレベルII
I溶液を形成する。ヘパリン化血漿溶液は最も好ましくは適切な割合で合せ、因
子欠乏血漿を約88容量%〜約92容量%の範囲の量、ウシ血漿約2容量%〜約4容量
%の範囲の量、及び、正常ヒト血漿を約1容量%〜約10容量%の範囲の量で、約1
容量%〜約2容量%の範囲の量の他の成分(例えば、緩衝液、増量剤等)と共に含
むコントロールレベルIII溶液を形成する。
【0044】 上述のように製造した血液凝固コントロール溶液を、当分野において公知の方
法により凍結乾燥することができる。例えば、組成物を或る温度、及び、真空下
で凍結乾燥コントロール組成物を形成するのに十分な期間凍結することにより凍
結乾燥することができる。温度、真空、及び、期間は厳密に重要なものではない
が、一般に以下のようにして凍結乾燥を行うことができる。組成物を典型的には
約−60℃〜約−20℃の範囲の凍結温度で真空にせずに、約2時間〜約24時間凍結
する。その後、好ましくは10ミリトル〜約200ミリトル絶対圧力の範囲の真空と
する。その後、組成物を凍結乾燥させるのに十分な期間、典型的には約0℃〜約2
5℃の範囲の温度まで棚温度をやや上昇させる。凍結乾燥はより好ましくは、ま
ず組成物をチャンバー中で約−40℃の温度で真空にせずに約4時間凍結した後、
チャンバー中を約200ミリトルより低い真空とし、続いて、温度を、好ましくは
生成物が約4時間、約25℃に保たれるのに十分な時間、約25℃に上げる。好まし
い態様では、約1ml〜約5ml、そして、好ましくは約1ml〜約3mlのコント
ロール溶液をバイアル中に入れ、真空にせずに−40℃で約4時間凍結することに
より凍結乾燥する。続いて約200ミリトルよりも低い真空にし、溶液を凍結乾燥
するのに十分な期間、棚温度を約25℃に上げる。凍結乾燥した組成物を好ましく
は真空下で密封する。凍結乾燥した組成物は、再構築前ならば、約2℃〜約8℃の
温度で約2年間貯蔵することができる。
【0045】 凍結乾燥したコントロール組成物は水、適当な緩衝液、または、他の再構築溶
液を用いて再構築することができる。好ましくは、再構築溶液の量は、種々の血
漿を前述の適切な容量で含む血液凝固コントロール溶液を形成するのに十分なも
のである。もしより多くの、または、より少ない再構築容量を用いることが望ま
しい場合、前述の適切な容量で種々の血漿を含む凍結乾燥後の再構築凝固コント
ロール溶液を形成できるように、調製されたコントロール溶液中に存在する種々
の血漿の量を凍結乾燥前に予め調整するべきである。
【0046】 本発明の再構築された血液凝固コントロール組成物は、PT及びAPTT分析
の両方において増幅された安定性を有する。例えば、実施例6に示すように、本
明細書中に記載され、特許請求されるように製造されたレベルI、レベルII、及
び、レベルIIIコントロールは、再構築された後、現在市販されるコントロール
よりも6倍長い、最高48時間の非常に優れた安定性を有する。
【0047】 上述の血液凝固コントロールはPT、及び/または、APTT分析系を品質管
理の目的で評価するのに用いることができる。このような品質管理方法には一般
に、PT試薬、または、APTT試薬を前述の血液凝固コントロールの1つと合
せて分析溶液を形成し、分析溶液中の血餅形成を検出し、そして分析溶液の形成
から分析溶液中の血餅形成の検出までの経過時間を測定することが含まれる。P
T分析系の評価のため、血液凝固コントロールは抗凝固物質、及び、いずれかの
適当な血漿を含むことができる。PTまたはAPTT分析系の評価のため、血液
凝固コントロールは1つの態様では、抗凝固物質、及び、異常血漿を含む。別の
PT、または、APTT分析系の品質管理のための態様では、血液凝固コントロ
ールは霊長類血漿、非霊長類哺乳動物血漿、及び、抗凝固物質を含む。
【0048】 本明細書中のプロトロンビン時間(PT)試薬は、組織因子、及び、好ましくは
カルシウムイオン(Ca2+)であるカチオンを含む溶液を指す。組織因子は、血液
凝固を外因系機序により開始する、生物学的に活性な必須の膜糖蛋白質である。
組織因子は蛋白質成分、組織因子蛋白質、及び、脂質成分を含む。組織因子の脂
質成分は主としてリン脂質を含む。組織因子は、哺乳動物組織抽出物を含む天然
に存在する組織因子、または代りに、例えば単離された、若しくは、組換えによ
り生産された組織因子蛋白質、及び、リン脂質を適当な割合で組合せることによ
り合成され得るものであり得る。米国特許第5,017,556号、及び、該特許明細書
中に引用された参考文献参照。
【0049】 本明細書中の活性化部分トロンボプラスチン時間(APTT)試薬は、組織因子
蛋白質を含まない組織因子の脂質成分、及び、外因系機序活性化剤を含む溶液を
指す。外因系機序活性化剤は典型的には負に帯電した、広い表面積を有する物質
であり、例えば、エラグ酸の塩等の有機酸塩、並びに、微粉化シリカ、カオリン
、セライト、及び、グラスウール等のシリカ含有種を含み得る。
【0050】 血餅形成の検出、及び、このような血餅形成に必要な時間の測定は、手動、及
び/または、自動化されたプロトコルを用いて行うことができる。血餅形成の検
出の方法の例としては、他の方法と共に「傾斜管(tilt-tube)」技術を用いた視
覚観察、電気化学的方法(例えば、フィブロメーター)、光学的方法(例えば、吸
光度、または、吸光度の変化割合に基づく)が含まれる。自動分析器の例として
は、AMAX CS-190(Sigma Chemical,St.Louis,MO)が含まれる。
【0051】 その後、測定された時間を評価する特定のコントロールについての標的範囲と
比較することができる。PT試薬と血液凝固コントロールを合せる場合、測定し
た時間をレベルI、レベルII、及び、レベルIIIコントロールのPT標的時間と
上述のように比較することができる。血液凝固コントロールをAPTT試薬と合
せる場合、測定した時間をレベルI、レベルII、及び、レベルIIIコントロール
のAPPT標的時間と上述のように比較することができる。標的時間からの測定
時間の外れは、その分析系の品質管理について懸念があることを示唆する。この
ような懸念は、典型的には凝固時間を測定するのに用いたPT/APTT試薬、
または、装置、及び/若しくは、プロトコルに関するものである。
【0052】 以下の実施例は、本発明の原理、及び、利点を示す。
【0053】 実施例 実施例1:血液凝固コントロールに対するヘパリンの効果 血液凝固コントロール組成物へのヘパリンの添加による効果を試験するため、
試験番号A、B、及びCと命名した3つのレベルIIIコントロール組成物を製造し
、以下のように評価した。
【0054】 ヘパリン化正常ヒト血漿溶液を正常ヒト血漿から製造した。凍結、クエン酸化
ヒト血漿(3〜4%クエン酸)を水浴中に30〜37℃で解凍した。実験のコントロール
である試験番号Aには、50mM HEPESの濃度でHEPES緩衝液(ヘパリン
なし)を、解凍した血漿に添加した。試験番号B及びCでは、ヘパリンを含むH
EPES緩衝液を解凍した血漿に50mM HEPES、及び、0.05U/mLヘパリ
ンの濃度で添加し、ヘパリン化正常ヒト血漿溶液を形成した。各々の場合、HE
PES緩衝液のpHは7.2〜7.4であり、緩衝液は希釈による影響を最小限にする
ために40×濃縮液として予め製造した。ヘパリンは製薬グレードの、ウシの肺か
ら誘導されたヘパリンを0.85%塩水(Upjohn Co.Kalamazoo, MI)中に1000U/mL
で希釈したものであった。
【0055】 因子欠損ヒト血漿を、上で製造したヘパリン化正常ヒト血漿溶液の一部から製
造した。ヘパリン化ヒト血漿溶液と水酸化アルミニウム(25g/L)を35〜45分間
、温度を約2〜8℃に維持して混合することにより血液凝固因子II、VII、IX、及
び、Xを吸収した。アルミナを遠心により除いた。
【0056】 ヘパリン化正常ウシ血漿溶液も調製した。凍結し、約2℃〜約8℃の範囲の温度
に維持した冷蔵庫中でクエン酸化した正常ウシ血漿を解凍した後、低温解凍中に
形成された沈澱物、及び/または、微粒子を除去するためにきめの粗いフィルタ
ー(Whitman#1)で濾過した。凍結、解凍、及び、沈澱した微粒子の除去を繰り返
した。精製したウシ血漿を大量調製した後、−70℃で貯蔵した。ヘパリン化ウシ
血漿溶液を製造するため、凍結精製ウシ血漿を約30℃〜約37℃の温度の水浴で解
凍し、解凍したウシ血漿に、ヘパリンを含むHEPES緩衝液を50mM HEP
ES、及び、0.05U/mLヘパリンの濃度で添加した。
【0057】 その後、レベルIIIコントロール組成物をヘパリン化因子欠損(吸収)ヒト血漿
溶液(約89容量%)、ヘパリン化正常ヒト血漿溶液(約7容量%)、及び、ヘパリン
化ウシ血漿溶液(約4容量%)を一緒にすることにより製造した。試験番号Cでは
種々の血漿溶液を一緒にした後に、追加の0.05U/mLのヘパリンを添加し、総
ヘパリン濃度を0.1U/mLにした。各試験組成物に1重量%のグリシンを添加し
た後、試験物をバイアルに満たし、凍結乾燥した。
【0058】 各試験物を、凍結乾燥前のバイアルに満たされた時点の容量と同じ容量に水で
再構築した後に、プロトロンビン時間(PT)、及び、活性化部分トロンボプラス
チン時間(APTT)分析を用いて評価した。安定性試験のため、再構築した試料
を、再構築後すぐ、並びに、分析装置上で15〜22℃での24時間、及び、48時間保
存した後に、各々分析した。Amelung AMAX CS-190凝固分析装置で、ISI値2.0
のPT試薬(Sigma トロンボプラスチン-XS)、及び、ヘパリン、及び、狼瘡抗凝
固物質に対して適度に感受性なAPTT試薬(Sigma APTT-FSL)を用いてデータを
収集した。機械的、及び、光学的測定の両方を行った。
【0059】 PT分析(表1A)、及び、APTT分析(表1B)の両方について結果を以下に
示す。これらの表に示すデータは、解凍後、及び、吸収前(試験番号B及びC)に
添加したヘパリンを含む血液凝固コントロールが、ヘパリンを欠くコントロール
(試験番号A)よりも安定であることを示す。試験番号B、及び、Cについてのデ
ータの比較は、種々の血漿を一緒にした後に添加したヘパリンがさらにAPTT
を増加したが、安定性については、あったとしても少しの効果しかないことを示
す。
【表1】
【0060】実施例2:血液凝固コントロールに対するウシ血漿の効果 血液凝固コントロール組成物に対するウシ血漿濃度の効果を試験するため、因
子欠乏ヒト血漿、正常ヒト血漿、及び、ウシ血漿の種々の適切な割合を有するレ
ベルIIIコントロール組成物を以下のように製造し、評価した。
【0061】 ヘパリン化正常ヒト血漿溶液、ヘパリン化因子欠乏ヒト血漿溶液、及び、ヘパ
リン化正常ウシ溶液を、実施例1に記載されるように製造した。その後、これら
の血漿溶液を表2にまとめるような種々の適切な量で合せた。各組成物に1重量
%のグリシンを添加した後、コントロール溶液をバイアル中に満たし、凍結乾燥
した。
【0062】 続いて、各コントロール組成物を、凍結乾燥前にバイアル中に初めに満たした
容量と同じ容量となるように水で再構築した後、プロトロンビン時間(PT)、及
び、活性化部分トロンボプラスチン時間(APTT)分析した。再構築後すぐ、並
びに、分析装置上で15〜22℃で24時間、及び、48時間保存した後に、安定性試験
のために再構築した試料を分析した。データは、ISI値が2.0のPT試薬(Sigm
a トロンボプラスチン-XS)、並びに、ヘパリン、及び、狼瘡抗凝固物質に対して
適度に感受性のAPTT試薬(Sigma APTT-FSL)を用いて、Amelung AMAX CS-190
凝固分析装置で集めた。機械的、及び、光学的測定の両方を用いた。
【0063】 PT分析(表2A)、及び、APTT分析(表2B)の両方についての結果を表2
に示す。表2に示すデータは、ウシ血漿のレベルの増加がPTを増加させ、そし
て、APTTを減少させることを示す。ウシ血漿は、APTT安定性を保護し、
PT安定性に対し11容量%またはそれより少ない量ではあまり作用しないようで
あるが、13容量%のレベルでのウシ血漿はPT安定性を減少させるようである。
【表2A】
【表2B】
【0064】実施例3:レベルI血液凝固コントロールの製造 正常血漿を模倣するのに適当なレベルI血液凝固コントロールを製造するため
、試験番号1、2、3及び4と名付けた4つのレベルIコントロール組成物を以
下のように製造し、評価した。
【0065】 ヘパリンがウシの肺から誘導されたヘパリンのナトリウム塩である以外は、実
施例1に記載されるように、各々0.05U/mlのヘパリン、及び、50mMのHE
PESを含むヘパリン化正常ヒト血漿溶液、及び、ヘパリン化正常ウシ血漿溶液
を正常血漿から製造した。(Sigma Chemical,St.Louis,MO,カタログ番号H4898)。
【0066】 ヘパリン化ヒト血漿溶液をガラスウールと5g/Lの濃度で約15〜18時間、約2
〜8℃の温度で接触させることにより、上述のヘパリン化正常ヒト血漿溶液の一
部からヘパリン化活性化血漿を製造した。続いてガラスウールを溶液から濾過に
より除去した。
【0067】 ヘパリン化ヒト、ウシ、及び、活性化血漿溶液に1重量%のグリシンを添加し
た後、血漿溶液を表3Aにまとめた種々の適切な量で、1mlの小型標本として
合せた。
【0068】 続いて各コントロール組成物を凍結乾燥、及び、再構築することなく製造され
た状態で、プロトロンビン時間(PT)、及び、活性化部分トロンボプラスチン時
間(APTT)分析をした。データは、ISI値が2.0のPT試薬(Sigma トロンボ
プラスチン-XS)、並びに、ヘパリン、及び、狼瘡抗凝固物質に対して適度に感受
性のAPTT試薬(Sigma APTT-FSL)を用いて、Amelung AMAX CS-190凝固分析装
置で集めた。機械的、及び、光学的測定の両方を用いた。PT分析、及び、AP
TT分析の両方の結果を表3Aに示す。
【0069】 約96容量%の正常ヒト血漿、約3容量%のグラスウール活性化血漿、及び、約1
容量%のウシ血漿を含む試験番号3は、機械的PT(11.3〜12.8秒)、及び、機械
的APTT(21〜30秒)の標本標的値内にあった。試験番号3と同じ組成を有する
血液凝固コントロールを続いて大量に生産規模工程(20リットル)で製造し、グリ
シンを大量産生組成物に1重量%添加した。生産規模レベルIコントロール組成
物を製造されたまま(「大量」)、並びに、凍結乾燥、及び、再構築後(「完成」)
に、上述のようにデータを機械的試験についてのみ集め評価した。表3Bに示し
た結果は、コントロールレベルI標本組成物は商業的な量でも安定性を失うこと
なく評価できることを示す。さらに、生産規模レベルIコントロールは、機械的
PT(11.1〜12.8秒)、及び、機械的APTT(20〜32秒)の大量標的値内にあった
。さらに40リットルに上る容量を追加生産し、類似の結果を得た(データ示さず)
【表3A】
【表3B】
【0070】実施例4:レベルII血液凝固コントロールの製造 軽い抗凝固治療を受けている患者の血漿を模倣するのに適したレベルII血液凝
固コントロールを製造するため、試験番号1〜9と名付けた、9つのレベルIIコン
トロール組成物を以下のように製造し、評価した。
【0071】 各々0.5U/mlヘパリン、及び、50mM HEPESを含むヘパリン化正常ヒ
ト血漿溶液、ヘパリン化正常ウシ血漿溶液を実施例3に記載されるように製造し
た。
【0072】 その後、ヘパリン化正常ヒト、正常ウシ、及び、因子欠損ヒト血漿溶液を表4
Aにまとめるように、1mlの小型標本として種々の適切な量で合せた。
【0073】 続いて、各コントロール組成物を製造されたまま、凍結乾燥、及び、再構築す
ることなくプロトロンビン時間(PT)、及び、活性化部分トロンボプラスチン時
間(APTT)分析により評価した。データは、ISI値が2.0のPT試薬(Sigma
トロンボプラスチン-XS)、並びに、ヘパリン、及び、狼瘡抗凝固物質に対して適
度に感受性のAPTT試薬(Sigma APTT-FSL)を用いて、Amelung AMAX CS-190凝
固分析装置で集めた。機械的な測定のみを行った。PT分析、及び、APTT分
析の両方の結果を表4Aに示す。
【0074】 約77容量%の因子欠乏ヒト血漿、19容量%の正常ヒト血漿、及び、約4容量%
のウシ血漿を含む試験番号8は、機械的PT(18〜21秒)、及び、機械的APTT
(51〜55秒)について、標本標的値内にあった。続いて、試験番号8と同じ組成を
有するが1重量%のグリシンを添加した血液凝固コントロールを、生産規模工程(
20リットル)で大量に製造した。生産規模レベルIIコントロール組成物を製造さ
れたまま(「大量」)、及び、凍結乾燥及び再構築後(「完成」)で評価し、上述の
ようにデータを集めた。表4Bに示されるデータはコントロールレベルII標本組
成物が市販量で、安定性を失うことなく評価できることを示す。さらに、生産規
模レベルIコントロールは、機械的PT(17〜22秒)、及び、機械的APTT(50
〜57秒)の大量標的値内にあった。さらに40リットルに上る容量の追加生産を行
い、類似の結果を得た(データ示さず)。
【表4】
【0075】実施例5:レベルIII血液凝固コントロールの製造 高度な抗凝固治療を受けている患者の血漿を模倣するのに適当なレベルIII血
液凝固コントロールを製造するため、試験番号1〜11と名付けた、11個のレベルI
IIコントロール組成物を以下のように製造し、評価した。
【0076】 各々0.05U/mlヘパリン、及び、50mM HEPESを含むヘパリン化正常ヒ
ト血漿溶液、ヘパリン化正常ウシ血漿溶液、及び、ヘパリン化因子欠乏ヒト血漿
溶液を実施例3に記載されるように製造した。
【0077】 その後、ヘパリン化正常ヒト、正常ウシ、及び、因子欠乏ヒト血漿溶液を、表
5Aにまとめたように種々の適切な量で、1mlの小型標本として合せた。
【0078】 続いて、各コントロール組成物を製造されたまま、凍結乾燥、及び、再構築す
ることなくプロトロンビン時間(PT)、及び、活性化部分トロンボプラスチン時
間(APTT)分析により評価した。データは、ISI値が2.0のPT試薬(Sigma
ThromboMAX(登録商標))、並びに、ヘパリン、及び、狼瘡抗凝固物質に対して適
度に感受性のAPTT試薬(Sigma APTT-FSL)を用いて、Amelung AMAX CS-190凝
固分析装置で集めた。機械的な測定のみを行った。PT分析、及び、APTT分
析の両方の結果を表5Aに示す。
【0079】 約90容量%の因子欠乏ヒト血漿、6容量%の正常ヒト血漿、及び、約4容量%の
ウシ血漿を含む試験番号11は、機械的PT(25〜31秒)、及び、機械的APTT
(71〜79秒)について、標本標的値内にあった。続いて、試験番号11と同じ組成
を有するが1重量%のグリシンを添加した血液凝固コントロールを生産規模工程(
10リットル)で大量に製造した。生産規模レベルIIIコントロール組成物を製造さ
れたまま(「大量」)、及び、凍結乾燥及び再構築後(「完成」)で評価し、上述の
ようにデータを集めた。表5Bに示すデータは、コントロールレベルIII標本組
成物を市販量で、安定性を失うことなく評価できることを示す。さらに、生産規
模レベルIコントロールは、機械的PT(25〜31秒)、及び、機械的APTT(71
〜80秒)の大量標的値内にあった。さらに40lに上る容量の追加生産を行い、類
似の結果を得た(データ示さず)。
【表5】
【0080】実施例6:生産規模のレベルI、II、及びIII血液凝固コントロールの安定性試
実施例3、実施例4、及び、実施例5各々に記載したように、レベルI、レベ
ルII、及び、レベルIII血液凝固コントロールを生産規模行程で製造し、再構築
安定性について評価した。
【0081】 各コントロール組成物をプロトロンビン時間(PT)、及び、活性化部分トロン
ボプラスチン時間(APTT)分析について評価した。凍結乾燥前にバイアルに満
たした容量と同じになるように水で再構築した直後のコントロールについて、及
びまた、再構築の8時間後、24時間後、及び、48時間後に分析を行った。再構築
した溶液を約2〜8℃で保存した。データは、ISI値が2.0のPT試薬(Sigma Th
romboMAX(登録商標))、並びに、ヘパリン、及び、狼瘡抗凝固物質に対して適度
に感受性のAPTT試薬(Sigma APTT-FSL)を用いて、Amelung AMAX CS-190凝固
分析装置で集めた。光学的、及び、機械的測定の両方を行った。
【0082】 PT分析については表6Aに、そして、APTT分析については表6Bに結果
を示す。これらの表中のデータはまた、表1A及び1Bに各々光学的PT、及び
、機械的PTとして、そして、表2A及び2Bに各々光学的APTT、及び、機
械的APTTとして示される。これらのデータは、本明細書中に記載され、特許
請求される方法により製造されたレベルI、II、及び、IIIコントロールが、再
構築後、48時間にも及ぶ優れた安定性を有することを示す。
【表6】
【0083】 本発明の詳細な説明、及び、上述の実施例を考慮すれば、本発明の幾つかの目
的が達成されることが認識されるであろう。
【0084】 本明細書中の説明、及び、実例は当業者に本発明、その原理、及び、実際の適
用を知らせることを意図している。当業者であれば、特定の使用で必要とされる
要求に最も適するように、本発明の多数の形体を適合させ、適用することができ
るであろう。従って、本発明の特定の態様は本発明を網羅したものでも、限定す
ることを意図したものでもない。
【図面の簡単な説明】
【図1A】 本発明の方法に従って製造され、再構築後に2〜8℃で保存され
たレベルI、レベルII、及び、レベルIII血液凝固コントロールのプロトロンビ
ン時間(PT)の光学的分析に基づく安定性のデータをグラフで示す。
【図1B】 本発明の方法に従って製造され、再構築後に2〜8℃で保存され
たレベルI、レベルII、及び、レベルIII血液凝固コントロールのプロトロンビ
ン時間(PT)の物理的分析に基づく安定性のデータをグラフで示す。
【図2A】 本発明の方法に従って製造され、再構築後に2〜8℃で保存され
たレベルI、レベルII、及び、レベルIII血液凝固コントロールの活性化部分ト
ロンボプラスチン時間(APTT)の光学的分析に基づく安定性のデータをグラフ
で示す。
【図2B】 本発明の方法に従って製造され、再構築後に2〜8℃で保存され
たレベルI、レベルII、及び、レベルIII血液凝固コントロールの活性化部分ト
ロンボプラスチン時間(APTT)の物理的分析に基づく安定性のデータをグラフ
で示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,UG,ZW),E A(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ,BA ,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CU, CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,GD,G E,GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS ,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK, LR,LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK,M N,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU ,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM, TR,TT,UA,UG,US,UZ,VN,YU,Z A,ZW

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プロトロンビン時間(PT)、または、活性化部分トロンボプ
    ラスチン(APTT)分析を評価するための血液凝固コントロールであって、血液
    凝固コントロールが、 異常血漿、 抗凝固物質であって、(i)トロンビンに対する、または、(ii)第IXa 因子、第Xa因子、及び、第XIa因子からなる群より選択される血液凝固因 子に対する抗トロンビンIII(ATIII)、若しくは、ヘパリンコファクター II(HCII)の活性を増幅する活性を有する抗凝固物質、 を含む血液凝固コントロール。
  2. 【請求項2】 異常血漿が活性化された血漿、全血漿、血漿誘導体、または
    、第II因子、第VII因子、第IX因子、及び、第X因子からなる群より選択される1
    、若しくは、それ以上の血液凝固因子が欠乏した因子欠乏血漿である、請求項1
    に記載の血液凝固コントロール。
  3. 【請求項3】 プロトロンビン時間(PT)、または、活性化部分トロンボプ
    ラスチン(APTT)分析を評価するための血液凝固コントロールであって、血液
    凝固コントロールが、 霊長類血漿、 非霊長類哺乳動物血漿、及び、 抗凝固物質であって、トロンビンに対する、または、第IXa因子、第Xa 因子、及び、第XIa因子からなる群より選択される血液凝固因子に対す る抗トロンビンIII(ATIII)、若しくは、ヘパリンコファクターII(H CII)の活性を増幅する活性を有する抗凝固物質 を含み、抗凝固物質の溶液中の濃度が約0.01U/ml〜約0.15U/mlの範囲、若
    しくは、乾燥重量で約0.1U/g〜約0.18U/gの範囲の(ここでUはヘパリン当
    量単位である)血液凝固コントロール。
  4. 【請求項4】 抗凝固物質がグリコサミノグリカンである、請求項1、また
    は、3に記載の血液凝固コントロール。
  5. 【請求項5】 プロトロンビン時間(PT)、または、活性化部分トロンボプ
    ラスチン(APTT)分析を評価するための血液凝固コントロールであって、血液
    凝固コントロールがヒト血漿、及び、非霊長類哺乳動物血漿を含み、非霊長類哺
    乳動物血漿のヒト血漿に対する割合が約1:200〜約1:5の範囲の血液凝固コントロ
    ール。
  6. 【請求項6】 霊長類血漿、ヒト血漿、若しくは、非霊長類哺乳動物血漿が
    全血漿である、請求項3、または、5に記載の血液凝固コントロール。
  7. 【請求項7】 霊長類血漿、ヒト血漿、若しくは、非霊長類哺乳動物血漿が
    血漿誘導体である、請求項3、または、5に記載の血液凝固コントロール。
  8. 【請求項8】 霊長類血漿、若しくは、ヒト血漿が正常血漿である、請求項
    3、または、5に記載の血液凝固コントロール。
  9. 【請求項9】 霊長類血漿、若しくは、ヒト血漿が第II因子、第VII因子、
    第IX因子、及び、第X因子からなる群より選択される1、若しくは、それ以上の
    血液凝固因子が欠乏した因子欠乏血漿である、請求項3、または、5に記載の血
    液凝固コントロール。
  10. 【請求項10】 プロトロンビン時間(PT)、または、活性化部分トロンボ
    プラスチン(APTT)分析を評価するための血液凝固コントロールの製造方法で
    あって、 ヒト血漿、非霊長類哺乳動物血漿、並びに、トロンビン、若しくは、第IXa因
    子、第Xa因子、及び、第XIa因子からなる群から選択される血液凝固因子に対す
    るアンチトロンビンIII(ATIII)、または、ヘパリンコファクターII(HCII)の
    活性を増幅する活性を有する抗凝固物質を合せ、約0.01U/ml〜約0.15U/ml
    (ここで、Uはヘパリン当量単位である)の範囲の抗凝固物質濃度を有するコン
    トロール溶液を形成すること を含む方法。
  11. 【請求項11】 プロトロンビン時間(PT)、または、活性化部分トロン
    ボプラスチン(APTT)分析を評価するための凝固コントロールの製造方法であ
    って、 ヒト血漿、及び、非霊長類哺乳動物血漿を合せ、約0.5容量%〜約12容量%の
    範囲の量で非霊長類哺乳動物血漿を含むコントロール溶液を形成すること を含む方法。
  12. 【請求項12】 プロトロンビン時間(PT)分析系の品質管理のための方法
    であって、 PT試薬を血液凝固コントロールと合せ、分析溶液を形成し(ここで、血液凝
    固コントロールは血漿、及び、トロンビン、若しくは、第IXa因子、第Xa因子、
    及び、第XIa因子からなる群より選択される血液凝固因子に対するアンチトロン
    ビンIII(ATIII)、または、ヘパリンコファクターII(HCII)の活性を増幅する
    活性を有する抗凝固物質を含む)、 分析溶液中の血餅を検出し、そして、 分析溶液の形成から分析溶液中の血餅形成が検出されるまでの経過時間を測定
    すること を含む方法。
  13. 【請求項13】 プロトロンビン時間(PT)、または、活性化部分トロンボ
    プラスチン時間(APTT)分析系の品質管理のための方法であって、 PT試薬、若しくは、APTT試薬を血液凝固コントロールと合せ、分析溶液
    を形成し(ここで、凝固コントロールは血漿、及び、トロンビン、若しくは、第
    IXa因子、第Xa因子、及び、第XIa因子からなる群より選択される血液凝固因子に
    対するアンチトロンビンIII(ATIII)、または、ヘパリンコファクターII(HCI
    I)の活性を増幅する活性を有する抗凝固物質を含む)、 分析溶液中に血餅形成を検出し、そして、 分析溶液の形成から分析溶液中での血餅形成の検出までの経過時間を測定する
    こと を含む方法。
  14. 【請求項14】 プロトロンビン時間(PT)、または、活性化部分トロンボ
    プラスチン時間(APTT)分析系の品質管理のための方法であって、 PT試薬、若しくは、APTT試薬を血液凝固コントロールと合せ、分析溶液
    を形成し(ここで、血液凝固コントロールは霊長類血漿、非霊長類哺乳動物血漿
    、及び、トロンビン、若しくは、第IXa因子、第Xa因子、及び、第XIa因子からな
    る群より選択される血液凝固因子に対するアンチトロンビンIII(ATIII)、また
    は、ヘパリンコファクターII(HCII)の活性を増幅する活性を有する抗凝固物質
    を含み、血液凝固コントロール溶液中の抗凝固物質の濃度は約0.01U/ml〜約0
    .15U/ml(ここで、Uはヘパリン当量単位である)の範囲である)、 分析溶液中の血餅形成を検出し、そして、 分析溶液の形成から分析溶液中での血餅形成の検出までの経過時間を測定する
    こと を含む方法。
  15. 【請求項15】 プロトロンビン時間(PT)、または、活性化部分トロンボ
    プラスチン時間(APTT)分析系の品質管理のための方法であって、 PT試薬、若しくは、APTT試薬を血液凝固コントロールと合せ、分析溶液
    を形成し(ここで、血液凝固コントロールはヒト血漿、及び、非霊長類哺乳動物
    血漿を含み、非霊長類哺乳動物血漿のヒト血漿に対する割合は約1:200〜約1:5の
    範囲である)、 分析溶液中の血餅形成を検出し、そして 分析溶液の形成から分析溶液中での血餅形成の検出までの経過時間を測定する
    こと を含む方法。
  16. 【請求項16】 精製されたウシ血漿の製造方法であって、 凍結ウシ血漿を調製するか、または、入手し、 凍結ウシ血漿を約2℃〜約8℃の温度で融解し、それによって、融解したウ
    シ血漿中で微粒子が形成され、 融解したウシ血漿から微粒子を除き、精製されたウシ血漿を形成する ことを含む方法。
  17. 【請求項17】 精製されたウシ血漿を再凍結し、 再凍結したウシ血漿を約2℃〜約8℃の範囲の温度で再融解し、それにより
    再融解したウシ血漿中にさらに微粒子が形成され、そして、 そのさらなる微粒子を再融解したウシ血漿から取り除く ことをさらに含む、請求項16に記載の方法。
  18. 【請求項18】 請求項10、11、または、16に記載の方法により製造
    された血液凝固コントロール材料。
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