JP2755753B2 - アンチトロンビン3の生物活性測定法および測定用試薬 - Google Patents

アンチトロンビン3の生物活性測定法および測定用試薬

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Description

【発明の詳細な説明】 発明の分野 本発明は血漿中のアンチトロンビンIII(以下、ATIII
と略記する)の生物活性測定法およびその測定用試薬に
関する。
従来の技術 ATIIIは血液中に多量(20〜30mg/dl)に存在するセリ
ンプロテアーゼ阻害物質で、血液凝固の阻害因子として
知られている。血液凝固反応には後記するごとく、内因
系凝固反応経路と外因系凝固反応経路があり、各々に種
々の凝固因子が関与するが、ATIIIはほとんどの活性型
凝固因子を阻害する。ことに、血液中におけるATIIIの
作用としては、活性型II因子(IIa)であるトロンビン
および活性型X因子(Xa)の阻害作用が重要と考えられ
ており、凝固因子の反応は血液凝固機序の前段階におい
て阻止した方が効率が高いところから、IIa因子よりも
前段階に位置するXa因子の阻害に特に重要な役割を果た
していると考えられている。
臨床的には、肝硬変、低栄養状態のようなATIII産生
低下状態、汎発生血管内凝固(DIC)、その他の凝固亢
進状態のようなATIII消費状態、ネフローゼ症候群のよ
うなATIIIが尿中に失われる状態、先天性ATIII欠乏症な
どでATIIIが問題とされる。そこで、その診断上、ATIII
の生物活性の正確、かつ、迅速、簡便な測定法の確立が
要望されている。
従来、ATIIIの生物活性測定法としては、合成基質を
用いる方法と、凝固活性による方法とが知られている。
このうち、合成基質を用いる方法は検体血漿に合成基質
と過剰量のIIa因子とを加え、検体中のATIIIの抗IIa活
性を測定することにより行なわれ、この方法は短時間で
測定できる点で優れたものである。しかしながら、合成
基質の種類により特異性が異なること、合成基質が非常
に高価であること、用いるIIa因子の安定性があまりよ
くないこと、IIa因子がガラスに吸着しやすい性質を有
するために、測定に際してプラスチック・セルを用いな
ければならない等の多くの問題がある。さらに、分光光
度計、蛍光光度計のような測定機器を必要とするため、
経済的負担も大きい。
また、凝固法は検体血漿を加熱処理して脱フィブリノ
ーゲン化し、過剰量のIIa因子を加え、検体中のATIIIの
抗IIa活性をフィブリノーゲンのフィブリンへの転化に
基づく凝固時間によって測定し、ATIII濃度を求めるも
のである。しかしながら、この方法は操作が煩雑であ
り、測定に1時間以上もの長時間を要する。
発明の目的 このような事情に鑑み、本発明者らはこれらの問題の
ない、正確かつ迅速、簡便なATIIIの測定法を確立すべ
く鋭意研究を重ねた。その結果、血液凝固反応の外因系
凝固反応経路を利用し、ATIIIを除去したATIII欠乏血漿
を用いる凝固法による新規なATIIIの測定法により、こ
の目的が達成できることを見出した。
所望の因子を除去した欠乏血漿を用いて凝固活性を測
定することは各種の血液凝固因子の定量に利用されてい
る〔例えば、検査と技術、Vol.13、No.7、611〜616頁
(1985年7月)〕。また、血液凝固阻害因子の1つであ
るプロティンSの生物活性測定にプロティンS欠乏血漿
を用いることも提案されている(特開昭62−159048
号)。
しかしながら、血液凝固因子はATIIIのような凝固阻
害因子とは逆の作用を有するもので、その測定は凝固阻
害因子の測定と本質的に異なる。また、プロティンSは
凝固阻害因子ではあるが、活性化プロティンCの補助因
子として作用するもので、ATIIIの作用とは本質的に異
なり、また、前記の提案されている方法は血液凝固反応
の内因系凝固反応経路を利用するもので、この点からも
本発明の方法とは本質的に異なる。さらに、ATIIIの欠
乏血漿はATIIIの血漿中の含量が多いこともあり。その
特異的な除去が困難なため、これまで知られていない。
図面の簡単な説明 第1図は血液凝固反応系およびATIIIの作用を示す説
明図、第2図はATIIIの生物活性測定の検量線の例を示
すグラフ、第3図は本発明の方法と公知の合成基質法の
相関を示すグラフである。
発明の概要 本発明は、ATIIIを特異的に除きかつ外因系凝固因子
を含むATIII除去・外因系凝固因子含有血漿を提供する
ものであり、また、検体と、該ATIII除去・外因系凝固
因子含有血漿と、ヘパリンと、プロトロンビン時間測定
試薬またはX因子活性化試薬とを混合し、凝固時間を測
定することを特徴とするATIIIの生物活性測定法を提供
するものである。本発明はさらに、ATIII除去・外因系
凝固因子含有血漿と、ヘパリンと、プロトロンビン時間
測定試薬またはX因子活性化試薬とからなるATIIIの生
物活性測定用試薬も提供するものである。
発明の詳細な説明 血液凝固反応には添付の第1図に示すごとく、異物面
との接触により凝固反応が開始される内因系凝固反応経
路と、組織トロンボプラスチンにより凝固反応が開始さ
れる外因系凝固反応経路とがある。このうち、内因系凝
固反応経路は関与する反応が多いことから誤差を生じや
すいと考えられ、本発明においては外因系凝固反応を利
用する。すなわち、組織トロンボプラスチンにより凝固
反応が開始され、VII因子、活性型VII因子(VIIa)、X
因子、活性型X因子(Xa)、V因子、II因子、活性型II
因子(IIa)、フィブリノーゲンを介する凝固、フィブ
リン析出に至る反応あるいは、X因子活性化試薬を用い
る場合は、X因子以降の因子を介する凝固、フィブリン
析出に至る反応を利用する。この経路において、ATIII
はヘパリンの存在下にIIa因子およびXa因子を阻害し、
本発明によれば、検体中のATIIIの生物活性が血液凝固
時間の遅延として求められ、簡単な通常の血液凝固測定
機器を用いるだけでよく、より正確なATIIIの生物活性
の測定が行なえる。
本発明の方法の対象となる検体は、通常、血漿であ
り、常法に従って被検者から採血し、血漿を分取する。
用いるATIII除去・外因系凝固因子含有血漿とは、ATI
IIが特異的に除去され、外因系凝固因子であるVII因
子、X因子、V因子、II因子およびフィブリノーゲンを
含有する血漿であって、ヘパリン5〜20U/mlの存在下非
存在下で、該血漿のプロトロンビン時間を測定した場合
に10秒以上の相違がなく、好ましくは5秒以内の血漿を
意味し、X因子活性化試薬を使用する場合、VII因子は
含有されていなくてもよい。従来、例えば、ダグラス・
エム・トレフセンら、ジャーナル・オブ・バイオロジカ
ル・ケミストリー(Douglas M.Tollefsen et al.,Journ
al of Biological Chemistry)、Vol.257、No.5、2162
〜2169頁(1982年3月)ではヘパリンコファクターIIの
分離精製の一過程としてヘパリン・アフィニティー・ク
ロマトグラフィーによる血漿の処理を開示しているが、
処理物は元の血漿の約300分の1の蛋白量しかなく、血
漿とはいいがたい。ところが、本発明によれば、血漿に
ある一定の塩濃度となる様に塩類を添加し、一定の塩濃
度で平衡化したヘパリン・アフィニティー・クロマトグ
ラフィーを行なうことにより、ATIIIが吸着され、か
つ、外因系凝固因子がほとんど吸着されることなく素通
りし、従来得られなかったATIII除去・外因系凝固因子
含有血漿が得られることが判明した。すなわち、クロマ
トグラフィーに付す前の血漿にヘパリンを12U/mlの濃度
となる様に添加すると凝固(プロトロンビン時間)は起
こらなかったが、ヘパリン・アフィニティー・クロマト
グラフィーの素通り画分では元の血漿のヘパリン無添加
とほぼ同じ凝固時間を示した。このことから、ヘパリン
・アフィニティー・クロマトグラフィーにより、ATIII
除去・外因系凝固因子含有血漿が得られることが認めら
れた。ヘパリン・アフィニティー・クロマトグラフィー
は、例えば、ミカエリス緩衝液、リン酸緩衝液、トリス
−HCl緩衝液などの緩衝液を好ましくは10〜50mM、pH7.0
〜7.5中、塩化ナトリウム、塩化カリウムのような塩の
0.05〜0.7M、好ましくは、0.1〜0.3M溶液をヘパリン−
アガロース、ヘパリン−セファロースなどの担体を用い
て行なうことが望ましく、クロマトグラフィーに付す血
漿も同様な塩濃度になるように塩を添加しておく。本発
明においては、このようにしてATIII除去・外因系凝固
因子含有血漿を得ることができる。また、該血漿は抗原
抗体反応によっても得られる。すなわち、ATIIIを抗原
としてヤギ、家兎、マスウ等を免疫して得られた抗ATII
I抗体又は常法の細胞融合技術により作成される抗ATIII
モノクローナル抗体を用いた免疫沈降法、免疫・アフィ
ニティー・クロマトグラフィー等の方法で血漿よりATII
Iを特異的に除くことによっても得られる。
プロトロンビン試薬はヒト、家兎等の脳、肺、胎盤の
ごとき臓器由来の組織トロンボプラスチンおよびカルシ
ウムからなる試薬である。また、X因子活性化試薬はX
因子を特異的に活性化するプロテアーゼ、例えば、ラッ
セル蛇毒と、セファリンおよびカルシウムからなる試薬
である。ヘパリンも含め、これらの試薬はいずれも商業
的に入手可能であり、例えば、ラッセル蛇毒としては英
国ウェルカム社製のスチプベン、ラッセル蛇毒とセファ
リンを含む試薬としては仏国ビオ・メリュー社製のX因
子測定キットに含まれるスチプベン−セファリン試薬な
どがあり、本発明においては、それらを使用できる。
本発明によるATIIIの生物活性の測定は、一般に、所
定量の検体血漿あるいはその希釈液と、ATIII除去・外
因系凝固因子含有血漿とを混合し、25〜45℃、通常、37
℃で1〜10分、好ましくは、2〜5分間加温後、ヘパリ
ンを含有するプロトロンビン時間測定試薬もしくはX因
子活性化試薬を添加し、同じ温度で凝固時間を測定する
ことにより行なわれる。別途、健常者の血漿を種々の濃
度で希釈し、同様にして凝固時間を測定し、希釈度に対
して凝固時間をプロットして検量線を得る。得られた検
量線から、検体中のATIII活性の健常者のATIII活性に対
する割合をもって結果を表示する。
通常、検体血漿の希釈はpH6.0〜8.5の緩衝液、例え
ば、ミカエリス緩衝液、トリス−HCl緩衝液、リン酸緩
衝液、オーレン・ベロナール緩衝液、イミダゾール緩衝
液、HEPES、TES、MOPSなどのグッド緩衝液などを用いて
行ない、ATIII除去・外因系凝固因子含有血漿100μl当
り、5〜100μlの検体血漿またはその希釈液を添加、
混合することが好ましい。
各試薬の濃度は適宜選択することができるが、ヘパリ
ンは0.1〜50000U/ml、好ましくは1〜50U/ml(ヘパリン
の単位は日本薬局方のヘパリンナトリウム標準品及びそ
の定量法に準じて測定したものである。)濃度とするこ
とが望ましく、プロトロンビン時間測定試薬中のトロン
ボプラスチン濃度は0.001〜15mg/ml、好ましくは、0.01
〜0.1mg/ml、カルシウム濃度は2〜500mM、好ましくは
5〜50mMであることが望ましい。また、X因子活性化試
薬仲のX因子活性化プロテアーゼ、例えば、ラッセル蛇
毒の濃度はX因子活性化試薬として正常血漿を用いて凝
固試験を行なうとき、その凝固時間が5〜200秒、好ま
しくは10〜50秒の範囲となる活性を示す濃度であり、セ
ファリンの濃度は0.01μg〜5mg/ml、好ましくは1μg
〜200μg/ml、カルシウム濃度は前記と同様に2〜500m
M、好ましくは5〜50mMであることが望ましい。ヘパリ
ン含有プロトロンビン時間測定試薬もしくはX因子活性
化試薬は、一般に、ATIII除去・外因系凝固因子含有血
漿100μl当り、50〜300μl程度の割合で用いられる。
かくして、本発明の方法によれば、正確かつ迅速、簡
便にATIIIの生物活性が測定でき、また、その測定値は
従来の合成基質を用いる方法による測定値と高い相関関
係があることが判明した。
本発明のATIIIの生物活性測定用試薬は、前記したATI
II除去・外因系凝固因子含有血漿と、前記した各試薬か
らなり、ATIII除去・外因系凝固因子含有血漿は、通
常、常法に従って凍結乾燥した形態とし、使用に際して
精製水または緩衝液で復元する。また、各試薬は、常法
に従って、それら全部を、所望により、賦形剤と共に反
応系中で所定の濃度になるように精製水や緩衝液に溶解
した剤形の、そのまま直接、測定に供することのできる
形態、あるいは使用時、適宜、所望の濃度に希釈する濃
厚液の形態、さらには、凍結乾燥品の形態とすることが
できる。また、各試薬を個々に溶液、凍結乾燥品などの
形態にしてもよく、本発明の測定試薬はこれらを組合
せ、いわゆる試薬キットとして用いる。
次に実施例を挙げて本発明をさらに詳しく説明する。
実施例1 ATIII除去・外因系凝固因子含有血漿の調製 ヘパリン−アガロース(タイプII)(米国シグマ社
製)約20mlをプラスチック注射筒に充填し、0.1M塩化ナ
トリウムおよび0.35%クエン酸ナトリウムを含有する20
mMトリス緩衝液(pH7.3)で平衡化させた。
一方、ヒト血漿(HBsAgおよびHIV抗体陰性、米国プラ
ズマ・バイオロジカル・サービス・インコーポレイテッ
ドより入手)を2500r.p.m.で10分間遠心分離し、沈澱を
除去し、血漿36mlに対して2M塩化ナトリウム1.8mlを添
加した。この塩化ナトリウム添加血漿をカラムにかけ、
素通り画分を約2mlずつプラスチック・カップに回収し
た。
なお、カラム操作は室温で行ない、血漿および各画分
は氷中に保存した。
回収した血漿をヘパリン12U/mlの存在下および非存在
下、トロンボマット(仏国ビオ・メリュー社製家兎脳組
織トロンボプラスチン)を用いてプロトロンビン時間の
測定を行なった。結果を第1表に示す。
第1表から明らかなごとく、カラムにかける前の血漿
はヘパリン非存在下で15.2秒、ヘパリン存在下で250秒
以内に凝固は起こらなかった。これに対し、素通り画
分、例えば、画分No.11ではヘパリン非存在下で14.0
秒、ヘパリン存在下で14.7秒であった。これらの結果か
ら画分No.4〜15では血漿中のATIIIがほぼ完全に除去さ
れ、外因系凝固因子、すなわち、VII因子、X因子、V
因子、II因子およびフィブリノーゲンが含まれると判断
された。
そこで、画分No.4〜15を合してATIII除去・外因系凝
固因子含有血漿とし、−30℃にて保存した。
本例では血漿36mlより約26mlのATIII除去・外因系凝
固因子含有血漿(以下、単にATIII除去血漿という)が
得られた。
実施例2 (1)検量線の作成 健常者の血漿5検体を混合し、ミカエリス緩衝液(pH
7.35)で5倍に希釈したものを5段階に希釈して5つの
検体を得た。実施例1で得たATIII除去血漿100μlに各
検体50μlずつ添加、混合し、37℃で2分間加温した。
これに、37℃に加温した家兎脳組織トロンボプラスチン
0.04mg/mlの水溶液(実施例1で用いたトロンボマット1
0ml用1バイアルをヘパリン5U/mlおよび塩化カルシウム
25mMを含む溶液100mlで溶解した溶液)200μlあるいは
37℃に加温した、約20秒の凝固活性を有するラッセル蛇
毒の水溶液(スチプベン−セファリン試薬(仏国ビオ・
メリュー社製)1ml用1バイアルをヘパリン5U/mlおよび
塩化カルシウム25mMを含む溶液2mlで溶解した溶液)200
μlを添加し、凝固時間を測定した。
検体血漿の希釈度をx軸、凝固時間をy軸にとり、片
対数グラフにプロットすると、添付の第2図に示すよう
な直線関係が得られ、血漿中のATIII濃度に依存した凝
固時間の遅延が認められた。
第2図から明らかなごとく、家兎脳組織トロンボプラ
スチンを用いた場合、約42〜92秒の間、また、ラッセル
蛇毒を用いた場合、約22〜41秒の範囲で良好な直線性が
得られ、これを検量線として使用することができる。
なお、比較のため、合成基質法によるATIII測定キッ
ト(ベーリンガー・マンハイム山之内(株)販売ATIII
テスト「BMY」)を用いて同一検体の測定を行ない、本
発明による家兎脳組織トロンボプラスチンを用いた場合
と比較し、その相関を調べた。その結果を第3図に示
す。第3図中、縦軸は本発明方法による測定値、横軸は
BMYを用いた場合の測定値で、5検体混合非希釈血漿のA
TIII活性%を100%としたものである。
第3図より明らかなごとく、両方法の相関係数は0.94
0と高く、本発明の方法が有用であることを示してい
る。
(2)測定 健常者血漿5検体を、各々、ミカエリス緩衝液(pH7.
35)で10倍に希釈し、実施例2(1)と同様に家兎脳組
織トロンボプラスチンを用いる方法にて凝固時間を測定
し、実施例2(1)で得られた検量線に基づいて、各検
体のATIII活性%(実施例2(1)の5検体混合非希釈
血漿のATIII活性を100%とする)を求めた。その結果を
第2表に示す。
第2表に示すごとく、これらの健常者血漿検体のATII
I活性%は96〜109%であり、ATIIIの正常範囲内(81〜1
18%、浮田實、臨床病理、特集70号、173〜180頁(1987
年))であった。
実施例3 ATIII生物活性測定試薬 実施例1で得られたATIII除去血漿をバイアルに1mlず
つ分注し、常法に従って凍結乾燥した。
また、精製水中、家兎脳組織トロンボプラスチン(ト
ロンボマット)0.4mg/ml、ヘパリンナトリウム(193.4U
/mg)50U/mlおよびソルビトール10mg/mlを含有する溶液
をバイアルに1mlずつ分注し、常法に従って凍結乾燥し
た。両方のバイアルを組合せ、試薬キットとした。使用
に際しては、ATIII除去血漿は精製水1mlを加えて溶解す
る。また、トロンボプラスチン試薬は25mM塩化カルシウ
ム溶液10mlで溶解する。
本発明によれば、血漿中のATIIIの生物活性を通常の
血液凝固測定機器を用いて簡便、迅速に、かつ正確に測
定でき、臨床的診断に大きく寄与できる。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】検体と、アンチトロンビンIII除去・外因
    系凝固因子含有血漿と、ヘパリンと、プロトロンビン時
    間測定試薬またはX因子活性化試薬とを混合し、凝固時
    間を測定することを特徴とするアンチトロンビンIIIの
    生物活性測定法。
  2. 【請求項2】アンチトロンビンIII除去・外因系凝固因
    子含有血漿と、ヘパリンと、プロトロンビン時間測定試
    薬またはX因子活性化試薬とからなることを特徴とする
    アンチトロンビンIIIの生物活性測定用試薬。
  3. 【請求項3】特異的にアンチトロンビンIIIが除去さ
    れ、かつ外因系凝固因子を含むことを特徴とする血漿。
JP50259989A 1988-03-03 1989-02-22 アンチトロンビン3の生物活性測定法および測定用試薬 Expired - Lifetime JP2755753B2 (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012163560A (ja) * 2011-02-07 2012-08-30 Siemens Healthcare Diagnostics Products Gmbh 直接的凝固因子阻害剤を決定するためのへパリン非感受性方法

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JP2012163560A (ja) * 2011-02-07 2012-08-30 Siemens Healthcare Diagnostics Products Gmbh 直接的凝固因子阻害剤を決定するためのへパリン非感受性方法

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