JP2002519080A - 制汗剤/消臭剤アプリケータ - Google Patents

制汗剤/消臭剤アプリケータ

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Abstract

(57)【要約】 本発明は目標表面に物質を塗布し分散させるアプリケータを提供する。上記アプリケータは、対峙する第一面および第二面と、該第一面と第二面の間の内部領域とを有する圧縮変形可能な材料からなる実質的に平らなシートを含んでいる。上記シート材は第一面及び第二面の間に実質的に垂直な方向の外力を受けたときに第一面と第二面との間の厚みが減少する。上記アプリケータにはさらに、シート材内側の上記シート剤内部に延び且つ少なくとも部分的には物質で満たされた少なくとも1つのリザーバと、上記第一面に形成されて上記リザーバと液体流通がある少なくとも1つのアパーチャとを含んでいる。前記第一面に対し実質的に垂直な外力を介して上記シート材が圧縮すると、アパーチャより上記物質が搾り出され、目標表面に対する第一面の並進運動により前記物質が目標表面に塗布され、分散される。好ましい実施例では、複数のアパーチャは、対応するリザーバと関連して手持ち式のアプリケータの一端に近接して送出ゾーンを形成し、上記シート材は平らではない目標表面に対して順応するように、好ましくは圧縮及び曲げに対して弾性を示す。特に制汗剤製品/消臭剤製品を含めてきわめてさまざまな物質が企図されている。その他の実施例には、複数のアパーチャに供給する単一のリザーバが含まれる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 [発明の分野] 本発明は、所望の目標表面に物質の被膜を手動で塗布する際に使用するための
アプリケータに関する。より詳細には、本発明は小出しと分散の両方の機能を提
供し、その結果として製品性能を高めるようなアプリケータ−に関する。
【0002】 [発明の背景] 目標表面の保護、処理、改質などのために、所望の(目標の)表面に薄膜又は
被膜の形態で、市販され、及び/又は普通に適用される多数の局所製品の種類が
存在する。そのような製品には、スキンケア剤、化粧品、医薬品、及びその他の
パーソナルケア剤の領域のものが含まれる。そのような製品の1つの普通の例は
、制汗剤/消臭剤タイプの製品であり、これらの多くがスプレー剤、ロールオン
液、ゲル、クリーム、又は固形スティック剤として配合され、適切な局所用キャ
リアに混合された、例えばジルコニウム塩またはアルミニウム塩のような収斂材
料を含む。これらの製品は、腋の下部分またはその他の肌の部分上への塗布中お
よび塗布後に、効果的に発汗および臭気を抑制するように設計される一方で、美
容上問題にないように設計される。
【0003】 このような容器入り組成物への使用に好適な、穴のあるキャップ又は他の剪断
力による送出手段の例には、当業者に既知のクリームを塗布する手段、又は別な
方法で本発明の組成物を肌に塗布するのに効果的な送出手段が含まれ、押し出さ
れた製品の結果的な流動性は、好ましくは上述の押し出された組成物の範囲内に
納まる。このような穴のあるキャップ又は他の剪断力による送出手段や本明細書
における組成物に使用する小出し容器のいくつかの例は、米国特許第5,000,356
号(ジョンソン(Johnson)ら、1991年3月19日発行)に記載されており
、それらを参考として引用し本明細書に組み入れる。
【0004】 これらの送出手段がこのような物質にうまく利用できることが証明されている
一方で、多くの場合に、剪断力による送出手段を利用して製品を小出しにするた
めには比較的に複雑な供給機構が必要である。このことは結果として、典型的に
は、所望の量の製品を入れるためのみではなく、製品を保持して供給する機構を
備えるためにも、比較的大きな容器を必要とする。経済的要因により、典型的に
は、エレベータ型及びプッシュアップ型スティック梱包の両方の旅行用サイズの
容器でさえも、消費者がそのような装置を簡単に運ぶことを制限するようなかな
りの重量とかさのある大きさを必要とする。さらに、そのような構成では、あら
ゆる実用性を配慮した場合に、一個人が長期間にわたる旅行中に、自分用の制汗
剤又は消臭剤を補充するためにそのような装置をポケット又は小型の小物入れの
ような物に入れて持ち運ぶには無理がある。
【0005】 したがって、目標表面に物質を塗布するには、別個の、使いやすい、手持ち式
のアプリケータを提供することが望ましい。 同様に、製品の高い性能を発揮するためにそのような物質の実質的に一様な被
膜を行うようなアプリケータを提供することが望ましい。 同様に、使いやすく且つ経済的に製造できるようなアプリケータを提供するこ
とが望ましい。
【0006】 [発明の概要] 本発明は目標表面に物質を塗布し分散させるアプリケータを提供する。上記ア
プリケータは、対峙する第一面および第二面、並びにその第一面と第二面の間の
内側部分を有する、圧縮変形可能な材料でできた実質的に平らなシートを含んで
いる。上記シート材は第一面及び第二面の間に厚みがあり、この厚みはシート材
が外側から力を受けると第一面に実質的に垂直な方向に減少する。上記アプリケ
ータにはさらに、シート材内部に向かって第一面の内側に延びる少なくとも1つ
のリザーバが含まれ、少なくとも部分的には物質で満たされた、且つ少なくとも
1つの別個のアパーチャが第一面に形成され、そのリザーバとは液体が通じる状
態になっている。外部から前記第一面に実質的に垂直に加えられた力によりシー
ト材を圧縮すると、アパーチャから製品が搾り出され、目標表面に対する第一面
の並進運動により前記製品が目標表面に塗布され且つ分散する。好ましい実施例
では、複数のアパーチャは対応するリザーバと関連して手持ち式のアプリケータ
の一端に近接して送出ゾーンを形成し、上記シート材は平らではない目標表面に
対して順応するように、好ましくは圧縮及び曲げに対して弾性を示す。特に制汗
剤製品/消臭剤製品を含めてきわめてさまざまな物質が企図されている。その他
の実施例には、複数のアパーチャに供給する単一のリザーバが含まれる。
【0007】 本明細書中において、請求項は本発明を詳細に指摘し明確に請求するものであ
るが、本発明は同じ参照番号が同じ構成部品を定義している添付図面とともに好
ましい実施態様の記載から更によくに理解されるものと考えられる。
【0008】 [発明の詳細な説明]1.アプリケータの構成 図1は、本発明に従ったアプリケータ10の好ましい実施例を示す。アプリケ
ータ10は第一面21及び第二面22を有する、実質的に平らなシート状の材料
20を含み、第一面及び第二面は材料20の内部領域23を定める。第一面には
、送出ゾーン31を形成する、少なくとも1個のアパーチャ30、好ましくは複
数のアパーチャ30が含まれる。送出ゾーン31はアパーチャ30のみではなく
、隣接するアパーチャ30の間の間隙スペース32も含む。この後に説明するよ
うに、間隙スペース32の存在及び構成は、アプリケータ10の分散性能、さら
には分散させた物質の性能にも重要な役割を果たすと信じられている。図1に示
される実施例において、アプリケータ10にはまた、第一面21には除去できる
ように貼付してあるオプションカバー40が含まれ、第一面及びアパーチャ30
の周りを密閉するように覆ってアパーチャ30を塞ぎ、使用しようとする前の早
すぎる放出動作又は製品への雑菌混入を防ぐ。そのカバーは第一面の個々のアパ
ーチャの周囲又は送出ゾーン31の周囲を覆い得る。オプションカバー40の上
には使用説明のラベル又はその他の好適な表示を含み得る。
【0009】 第二面22は好ましくはアパーチャがなく、好ましくは実質的には平面である
が、塗布の仕方によっては、ユーザーがアプリケータを正しく使用できるように
、少なくとも送出ゾーン31の下にある領域に(一連のリザーバ50の配置と一
致する小さな突出部のような)何らかの表面構造が含まれることが望ましいこと
もある。第一面にはまた、好ましくは実質的にはアパーチャのないオプションの
つかみ部分24が含まれ、好ましくはアプリケータの一端に近接して配置する。
適用の形態によっては、アプリケータの第一面又は第二面のどこかに第一の送出
ゾーンから離れて第二の送出ゾーンが含まれることが望ましいこともある。
【0010】 図2で明白に示されるように、各アパーチャ30は第一面21の内側のシート
材20の内部領域23に向かって延び、対応するリザーバ50を形成して使用前
の物質60を含有する。本発明のアプリケータとともに使用するのに好適な物質
については、以下に詳細に記載する。多数の物質を別々のアパーチャ及び/又は
リザーバ中に収容し、アプリケータを使用する前はそれらが分離していても、使
用中には混合するようにしてもよい。このことは、使用前に構成成分間の反応及
び活性成分の劣化又は消耗を防ぐことが望ましい場合には、特に有効であり得る
。更に、放出された製品に空気を加えるために、及び/又は目標表面から過剰の
製品を除去する受け入れ用リザーバ−として働くために1つ又はそれより多くの
「空の」アパーチャ/リザーバが含まれることが望ましいこともある。
【0011】 図2は更に、アパーチャ30、リザーバ50、間隙スペース32、及びシート
材20の幾何学的な関係を図示している。上記アパーチャはいかなる所望のサイ
ズ及び形態でもよく、それぞれが第一面21の平面状にあって周辺縁を有し、各
アパーチャの境界を決定する。シート材が気泡構造を含む場合、アパーチャは実
質的には材料の平均気泡サイズよりも大きい。したがって、上記間隙スペース3
2は、隣接するアパーチャの周辺縁の間に位置する第一面21の部分として定義
される。上記リザーバは、上記アパーチャの内側に位置し、且つシート材の内部
に空所を含んでいる。上記アパーチャの場合と同様リザーバは、シート材が気泡
構造である場合に材料の気泡の平均サイズよりも相当に大きい。上記リザーバは
、第一面21に平行な横断面の形態が上記アパーチャ30の形態と同一であって
も又は同一でなくてもよい。シート材全体の厚みTは、向かい合う第一面21及
び第二面22の間の平均距離として定義され、第一面に対して実質的に垂直方向
に計測される。上記表面が同一平面上にある場合、厚みTは両表面に対し垂直で
あり、同一表面でない場合、それぞれの表面の平面は表面形状を通る代表的な平
面の平均的位置として定義される。
【0012】 1つ又はそれより多くの別個のリザーバを使用すると、一般に多孔質物質含浸
材料とは対照的に、本発明のアプリケータに一層制御された定量供給機能性を提
供する。上記リザーバの形状及び容量は所望の最終的容量及び更に送出速度とな
るように設計されて、好ましい構成にすでにインストールして製品とともに製造
し販売するか、又は製品とは独立して製造して消費者が物質をアプリケータに供
給する。
【0013】 任意のアプリケータにおいて、上記送出ゾーンには通常のパターン又は変則の
パターンの異なるサイズ及び/又は形態を有する複数のアパーチャが含まれ、リ
ザーバは同一のレベルまで満たされるか又は同一の容量を有する必要はない。ア
パーチャの第一面と交わる横断面の形状は、長円形、楕円形、六角形などのよう
な所望の形状でよいが、円形の横断面の形状が現在は好ましい。
【0014】 リザーバ50は、第一面より深さtまで内部に延びる。従って、上記リザーバ
はシート材20中に空間として形成されるので、その材料は比較的に厚い材料で
あり、ポリマー被膜のような薄い型押し材料に形成するリザーバと比較して少な
くとも約0.063〜0.250インチの程度である。シート材20は、第一面
21を目標とする平らでない表面に順応できるように十分に適合した材料から形
成され、且つ好ましくは弾性があり、第一面が同一表面でなく且つ平らでない表
面をなぞるような、動的環境への塗布に適合する。上記アプリケータに使用され
る上記材料はさらに厚みTの方向に変形可能であり、物質60を目標表面に塗布
し分散させるために供給し送出する。シート材20をそのように変形させると、
変形領域のリザーバ50の容量が効果的に減少し、こうしてリザーバから物質が
アパーチャ30を通過して外に向かって搾り出され、目標表面に接触する。
【0015】 本明細書に記載されるように、本発明の文脈における圧縮変形は、材料に外力
が加わって(又は別の方法で)第一面及び第二面が互いに近づいてそれらの間の
内部の距離が短くなるようなTの長さの縮小として定義される。これは、変形可
能な構造の他の種類と区別され、その際、材料又は構造の表面は互いに相関して
並進又は回転し、材料の有効厚みは縮小する。そのような材料の「キャリパー」
は定義上、それが製造された材料の「厚み」よりも広い意味があるので、そのよ
うな厚さは「厚み」という用語よりも「キャリパー」という用語によってより適
切に特性を表わせる。このような構造の1つの例は三次元型押しフィルムであり
、そこには複数の小さなくぼみ又はひだが形成されている。そのフィルムは最初
は一定の厚みまたはゲージを有するが、材料の平面を変形後は、ひだ又は小さな
くぼみの寸法の分のためにフィルムのキャリパーが増加する。このような材料は
、材料の平面に垂直な平面内で寸法が減少し得るが、それは当該平面以外の表面
及び構造の変形又は破壊のみによるものである。本発明の構造及び材料において
、送出ゾーン周辺における表面平面からの逸脱はほんのわずかであるので、キャ
リパーと厚みは実質的には等価の寸法である。したがって、外力による影響を受
けて材料自体が圧縮するにつれて、第一面及び第二面が、回転することなく、又
はそうでなければシート材の形状を歪めることなく互いに向かって移動する。
【0016】 理論によって拘束する意図は無いが、非平面構造を形成する比較的に薄い材料
よりもむしろ、比較的に厚い、実質的には平面の材料を使用してリザーバを形成
すると、アプリケータは目標表面により均一な力で塗布することができ、物質の
分散はより均一となると考えられている。このことは特に、間隔をあけた1本又
はそれより多くの指で塗布するというように、塗布する力が不連続に加わった場
合に特に重要で、ほとんどの筋書きによれば結果として製品の分布は塗布した力
のパターンを反映しないことが望まれる。例えば、アプリケータパッドを図3の
ように保持する場合、目標表面に、4本の指の位置に対応する4つの製品の流れ
が生じるよりも、実質的に均一な物質の被膜が形成されることが望ましい。
【0017】 本発明のアプリケータの別の重要な特性は上記材料が巻き上がることなく又は
ゆがむことなく、目標表面上を「滑る」能力である。このことはまた、目標表面
に比較的に均一に物質を分散させる助けとなる。したがって、好適なアプリケー
タ材料の選択は、剪断及びその他の性質の物質特性ばかりではなく、上記材料及
び目標表面の摩擦係数についても配慮するべきである。
【0018】 上記シート材20は本質的には単体であり、単一の一体構造の材料片より構築
されるか、又は2つ又はそれより多くの材料の層又は重なりを含み得る。更に、
材料の1層にアパーチャ及びリザーバを形成するのが望ましく、完全にシート材
を貫通し、その後類似の又は異なる組成物の別の層を第一の材料片の第二面に貼
合せ、上記リザーバの内側の端を閉鎖する。
【0019】 現在好ましい構成では、1つの表面にリザーバ/アパーチャを多数の加熱−型
押しをして形成したポリエチレン/EVA発泡パッドを利用する。しかしながら
、各種のその他の材料は本発明の適用範囲内で、意図される物質及び意図される
目標表面に好適な物理特性及び/又は化学特性を有するように意図されている。
上記発泡パッドはプレス型及びルール型、又はその他の好適な手段により所望の
形状に切ることができる。上記物質は上記リザーバに注入、塗布、又は別な方法
で供給し得る。上記アプリケータはいかなる所望のサイズ及び形状でもよいが、
図1〜3に示したおよそ2.7インチ×2.4インチ×0.125インチ厚さの
寸法は十分に使用できることが証明されており、38個の等しいサイズと間隔の
リザーバを有して長径が約1.5〜2.0インチ及び短径が約0.9〜1.3イ
ンチの楕円を形成し、およそ0.4グラムの(後述のような)制汗剤組成物を送
出する。現在好ましいアパーチャのサイズは、円形の横断面の直径が約0.10
0〜約0.150インチ、端から端までの距離は約0.050〜約0.110イ
ンチであり、実質的にはまっすぐな壁の、同様の横断面を示すリザーバがそこよ
り内側に延びる。
【0020】 図6は本発明の別の実施例である、およそ2.7インチ×2.4インチ×厚さ
0.125インチの寸法を有する、十分に使用できることが証明されているアプ
リケータ200の形態を示している。アプリケータ200は8個の等しいサイズ
及び間隔の溝穴型のリザーバ210を有し、リザーバ210は、長径が約1.5
〜2.0インチ及び短径が約0.9〜1.3インチで、かつ、0.4グラムの(
後述のような)制汗剤組成物を送出する楕円領域220内に45°の斜方向に配
置されている。現在好ましい、アプリケータ200用の溝穴型のリザーバ210
は、長さ約0.578〜約0.473インチ、幅約0.100〜約0.080イ
ンチで、溝穴型で丸端の横断面を有し、リザーバ210の端から端までの距離は
約0.220〜約0.080インチであり、実質的にはまっすぐな壁の、同様の
横断面を示すリザーバがそこより内側に延び、その深さは約0.125〜約0.
080インチである。
【0021】 図7は本発明の別の実施例である、およそ2.7インチ×2.4インチ×厚さ
0.125インチの寸法を有する、十分に使用できることが証明されているアプ
リケータ300の形態を示している。アプリケータ300は、長径が約1.5〜
2.0インチ及び短径が約0.9〜1.3インチで、かつ、およそ0.4グラム
の(後述のような)制汗剤組成物を送出する楕円領域360内に変化のある外形
の9個のアパーチャ−チャンネル型のリザーバが配置されている。アプリケータ
300はさまざまなリザーバを有し、そのうち:2−アパーチャ−チャンネルの
リザーバ310は2個のアパーチャ340が単一チャンネル350で連結され、
3−アパーチャ−チャンネルのリザーバ320は3個のアパーチャ340が2−
チャンネル350で連結され、及び4−アパーチャ−チャンネルのリザーバ33
0は4個のアパーチャ340が3−チャンネル350で連結されている。現在好
ましいアパーチャ340は、直径が約0.165〜約0.135インチで円形の
横断面を有する。現在好ましいチャンネル350は、幅約0.055〜約0.0
45インチで長方形の横断面を有する。現在好ましい、隣り合ったアパーチャ3
40の各中心の間隔は、長さ約0.280〜約0.200インチである。アパー
チャ340の端から端までの距離は、約0.095〜約0.065インチである
。リザーバは実質的にはまっすぐな壁の、同様の横断面を示すリザーバがそこよ
り内側に延び、その深さは約0.125〜約0.080インチである。
【0022】 図8は本発明の別の実施例である、およそ2.7インチ×2.4インチ×厚さ
0.125インチの寸法を有する、十分に使用できることが証明されているアプ
リケータ300の形態を示している。アプリケータ400は、長径が約1.5〜
2.0インチ及び短径が約0.9〜1.3インチで、かつ、およそ0.4グラム
の(後述のような)制汗剤組成物を送出する楕円領域内に変化のある外形の7個
のアパーチャ−チャンネル型のリザーバが配置されている。アプリケータ400
はさまざまなリザーバを有し、そのうち、3−アパーチャ−チャンネルのリザー
バ410は3個のアパーチャ440が2−チャンネル450で連結され、4−ア
パーチャ−チャンネルのリザーバ420は4個のアパーチャ440が3−チャン
ネル450で連結され、及び5−アパーチャ−チャンネルのリザーバ430は5
個のアパーチャ440が4−チャンネル450で連結されている。現在好ましい
アパーチャ440は、直径が約0.165〜約0.135インチで円形の横断面
を有する。現在好ましいチャンネル450は、幅約0.055〜約0.045イ
ンチで長方形の横断面を有する。現在好ましい、隣り合ったアパーチャ440の
各中心の間隔は、長さ約0.280〜約0.200インチである。アパーチャ4
40の端から端までの距離は、約0.095〜約0.065インチである。リザ
ーバは実質的にはまっすぐな壁の、同様の横断面を示すリザーバがそこより内側
に延び、その深さは約0.125〜約0.080インチである。
【0023】 所定の製品用のアプリケータは、早すぎる放出を最小にし、且つ所望の製品を
最大に送出できるように、最適にデザインするべきである。所望の製品の早すぎ
る放出を防止すると考えられる方法は製品が付着するリザーバの表面積を最大に
することであると考えられている。製品は典型的にはアプリケータ表面と親和性
を有するので、製品はリザーバ中に残ろうとする傾向がある。しかしながら、リ
ザーバの表面積を増大することは、後に消費者が意図とする製品の送出量を減少
することにもなる。製品がリザーバにとどまろうとするこの表面積に依存する傾
向、及び対応する消費者が製品を意図的に送出する傾向は逆相関を示すが、必ず
しも直線的に比例するわけではない。理論によって拘束する意図は無いが、リザ
ーバの表面積がリザーバの容積及び深さが一定であるにもかかわらず増大すれば
、早すぎる放出は減少する結果となるが、その関係は相関しているとはいえ、意
図的に送出する製品の量が必ずしも直線的に比例して減少しないと考えられてい
る。そのような理論は、[リザーバの表面積]/[等しい容積と深さを有する円
筒形のリザーバ−の表面積]として定義され計算されるアスペクト比に関して検
討することができる。そのアスペクト比が増加するにつれて、早すぎる放出は減
少する結果となるが、その関係は相関しているとはいえ、意図的に送出する製品
の量が必ずしも直線的に比例して減少しないと考えられている。所定の製品用の
アプリケータの最適デザインを決定する際に、このアスペクト比を用いてさまざ
まなデザインを比較することができる。図6、図7、及び図8に示される実施例
に、このような最適化を用いたところ、約1〜約5の範囲のアスペクト比を示し
た場合に、本明細書に記載される製品に使用できることが証明された。
【0024】 前述のごとく、本発明において使用する材料は厚さの方向に圧縮可能であるの
みではなく、使用される目標表面のさまざまな形状に対応するように、平面の方
向にも適合性を示す事が好ましい。好適なシート材はまた、好ましくは圧縮性お
よび曲げ順応性の両方の点において弾性を示すことが好ましい。弾性の定義は、
ウェブスター辞書(Webster's Ninth New Collegiate Dictionary)に示される
ように、日常に使われる意味と矛盾がなく、「特に圧縮応力による変形を生じ、
ひずみのある物体がその大きさと形状を回復しようとする能力」である。上記材
料の弾性はその物体を変形されていない状態、好ましくは実質的には圧縮力又は
曲げの力が加わった後に平面状態及び元の厚さに戻そうとし、その結果さまざま
な目標表面に順応しながら、なお目標表面への接触を維持して物質を分散させる
【0025】 好ましい材料特性を、現在のところ好ましい材料であるVolara 2EO 1/8
”、PE/EVA(ポリエチレン/エチレンビニルアセテートコポリマー)(1
2%VA)の微細気泡の架橋ポリマー発泡体(ボルテック社(Voltek)、100 Sh
epard Street、Lawrence、MA 01843より市販)の特性とともに下記の表に示す。
【0026】
【表1】
【0027】 剛性を定量化する適切な方法は、TAPPI T489 om−92、紙及び
厚紙の剛性(Taber型剛性試験機)である。結果はグラムセンチメートルか
又はTaber単位である。使用した装置;Taber V5 model 1
50B 剛性試験機注:非加重であり、結果は15度変位させて測定した。
【0028】
【表2】
【0029】 Volara 2EOは現在のところ好ましい材料ではあるが、連続気泡発泡樹脂、非
架橋発泡樹脂、気泡サイズが範囲内の発泡樹脂のような、代替となるVolara等級
の、代替となる発泡樹脂材料、代替となる樹脂、100%ポリエチレン、ポリス
チレン、ポリプロピレン、ゴム、ウレタン、その他のエチレンコポリマー、プロ
ピレンコポリマー、並びに類似の材料特性を有するその他の合成材料を使用し得
る。しかしながら、適用によっては材料は実質的により硬いか又はより柔らかい
ことが好ましい場合がある点に注意。
【0030】 図1及び図2に示される実施例では、上記リザーバは実質的にはシート材の第
一面に垂直な壁を有している。しかしながら、目標表面に送出される物質の特定
の製品配合によっては、そのリザーバの側壁が90度以外の、例えば漏斗型のよ
うに、リザーバが第一面から内部に向かって距離が増大するに従って狭まる、ア
パーチャ/リザーバの形状が先細りであるか、又はリザーバが第一面から内部に
向かって距離が増大するに従って拡がる「アンダーカットした」アパーチャの形
状が望ましいこともある。リザーバは実質的には平面の底部(シート材の内部の
アパーチャからは遠位の部分)に形成してもよく、又はリザーバの底部は選択さ
れる製造方法並びに採用した物質及びシート材の性質によって角に丸みがあって
もよい。
【0031】 その他に、シート材が多孔質の材料を含んでいるときは、物質がシート材のマ
トリックス中に移行するのを防ぐ何らかの好適な手段をリザーバが包含すること
が好ましい。そのような物質の移行を防ぐ方法として、現在好ましいのは独立気
泡材料を使用することである。しかしながら、そのような手段には、不浸透性の
コーティング、又はアパーチャ及びリザーバが「表皮」を形成する際に多孔質の
シート材を加熱溶融させるような、リザーバの壁を不浸透性にするその他のいく
つかの手段が含まれる。リザーバの壁、上記アプリケータの第二面21、又は物
質が材料への浸透をするのを制限することが望ましいその他の領域にPET、ナ
イロンなどのようなポリマーの層を付加又はコーティングすることができる。そ
のような処理又はアプローチはいずれも、物質及びアプリケータ材料の特定の組
合わせに適合するように調整する。適用によっては更に、アパーチャの内表面が
ある程度、物質の付着を助けるような表面形状を有することが望ましい。隆起、
「ボス(突起)」、周辺リングなどのような内部構造もまた物質の保持を助ける
ために望ましい。アパーチャの形状又はアプリケータの全体の形状に限定されず
に、さまざまなリザーバの構成を採用して、所望のごとく物質の保持及び/又は
取り出しが容易になるように製造し得る。
【0032】 図3は、本発明に従って、目標表面に物質を塗布するために使用されるアプリ
ケータ10を示す。図3に示すように、アプリケータ10はユーザーの手80に
よってつかまれ、典型的にはアプリケータを親指と手のひらではさんで、他の(
複数の)指は第二面22のアパーチャ30の付近に接触させ、親指はつかみ部分
24に接触させる。それからユーザーはアプリケータ10の送出ゾーン31を、
いかなる表面形状をも示し、平面でも非平面でもあり得る、目標表面90に接触
させ、少なくとも力ベクトルの垂直構成成分が、実質的には目標表面90に対し
て垂直のFの方向である力をかける。接線力、又はD方向に作用する力ベクトル
の構成成分を、好ましくは垂直力Fと同時に加え、上記アプリケータを目標表面
90に亙って移動させ、実質的には物質60の均一な塗布を、目標表面に、好ま
しくは実質的に送出ゾーン31の範囲及び移動した距離に一致する領域に行う。
垂直力及び接線力は、第一面の平面から約0〜約90度の角度を定める全体の力
ベクトルを定義するような方法で組合わせることができる。そのような塗布方法
は、物質の典型的な押し出し又は送出に続く分散段階よりもむしろ、手順の分散
段階中の物質の送出を提供する。
【0033】 図3に示されるような動的塗布環境は、並進運動とは無関係の「静的」塗布の
筋書きとは対照的に、(複数が使用される)アパーチャ間及びアパーチャの間の
スペース間の関係が、特定の物質に好適なアプリケータの形状のデザインを検討
するのに重要であると考えられている。各アパーチャは、シート材の第一面の部
分に囲まれる周辺縁を有する。シート材は少なくともそれらの第一面は、好まし
くは実質的に平面であるので、各アパーチャはそれゆえに材料の実質的には平面
のリングで囲まれ、アパーチャの周りの目標表面に接触し、目標表面に物質を分
散するための「擦り込み」表面を提供する。塗布時に物質が流動性であるか又は
流動性になる場合、この材料リングはガスケットのような表面を形成し、製品を
アパーチャから外側に流動するように促進することにより製品を均一に分散する
助けをする。所望であれば、任意に、微構造のような、特定の分量の表面構造を
アパーチャ間及び/又はアパーチャに隣接する第一面の部分に、分散機能及び/
又は皮膚の感触などの点で美容的な塗布機能を助けるために応用することができ
る。
【0034】 図1〜3に示される本発明のアプリケータは、対応する複数のアパーチャ及び
複数のリザーバを有し、アパーチャ対リザーバの比は好ましくは1:1である。
しかしながら、複数のリザーバが各アパーチャ供給するか又は複数のアパーチャ
が単一のリザーバから供給を受けるというような、その他のアパーチャ及びリザ
ーバの組合わせもまた可能である。図4及び図5はそのような代わりの実施例を
示す。図4及び図5のアプリケータ110は、図1〜3のシート材20に類似の
シート材120を有するが、アプリケータ10とは異なり、アプリケータ110
は、第一面121から内側に延び且つシート材の内部123を通って第二面12
2に達する複数のアパーチャ130を有し、シート材120を貫く完全に塞がれ
ていない通路が提供される。そのような実施例において、シート材は距離tと等
しい(明快さのために割愛)、厚さTを有する。アパーチャ130は送出ゾーン
131を形成し、間隙スペース132によって分離され、説明又はその他の好適
な指示をその上に表示し得る除去可能なカバー140で好ましくはあるが任意に
覆う。アプリケータ110にはさらに裏当てシート170が含まれ、裏当てシー
ト170は、ヒートシール125又はその他の好適なシーリング技術によってシ
ート材120に接着されて、シール125、シート材120、及びカバー140
と協同して、少なくとも1個の好ましくは1個のみのリザーバ150を形成する
。そしてリザーバ150内に製品160を含有させる。
【0035】 その他の変法は、図1の実施例に類似した実施例として、単一の大きなリザー
バの使用を含むが、リザーバの床から突き出す複数の「島」をも包含し、図1に
示した多数の別個のアパーチャの間に形成される網状の間隙スペースに類似する
、面接触する擦り込み表面を備える。
【0036】 本発明のアプリケータの上記アパーチャは、使用前にはカバー40/140の
ようなカバー/ラベルを使用する以外の方法で密閉し得る。例えば、アプリケー
タは互いに正面同士又は背面同士の関係で、あるアプリケータの一表面が次のア
パーチャを塞ぐように密閉/結合し得る。その他の可能な配向には、送出ゾーン
が第一面の他の部分と非整列に重なり合う正面同士の配向や正面と背面との配向
などが含まれ、そのような材料のペアはバリアフィルム(ホイルラミネート、金
属化ポリエステルなど)で包装することができ、便利な包装容器となる。
【0037】 本発明のアプリケータは、剪断力による送出手段を有する送出システムパッケ
ージを含む。そのような送出システムのその他の実施例は当業者に周知であり、
典型的には密閉容器又は穴のあるキャップ又はその他の穴のある表面のような、
付属の剪断力による送出手段を有する容器を含んでいる。剪断力による送出手段
においては、送出される物質は剪断力を受けて、物質が塊になる傾向及び/又は
比較的に大きな若しくは厚い沈着物となって残る傾向が抑制され、目標表面に広
がる。例えば剪断下で物質がより流動性を増すというように、剪断力の影響を受
けて流動性や他の製品特性が変化する場合、物質送出方法と組み合わせて剪断力
を利用することは特に重要である。物質の流動性に関する議論は更にこの後に続
く。
【0038】 典型的な剪断力による送出手段には、容器又はその他の製品に取り付けるのに
好適な、隆起表面又は可撓な表面、好ましくは隆起表面が含まれ、その際、その
表面には上記組成物が通り抜けて塗布しようとする部位に流れることができるよ
うに隆起表面又は可撓な表面の厚みに亙って延びる複数の開口部、アパーチャ、
又は穴を有する。しかしながら、本明細書に記載される、本発明に従ったアプリ
ケータは、その他の剪断力による送出手段に匹敵するか又は越えるような、便利
で、経済的で、使いやすい形態の送出機能性及び分散機能性を提供する。
【0039】2.典型的な組成物 本発明において、「物質」という用語は、目標表面への送出に先立って実質的
に流動することはない流動可能物質を意味することができる。「物質」はまた、
繊維性材料又は他のからみ合う材料のように全く流動しない材料をも意味するこ
とができる。「物質」は、流体又は固体を意味し得る。本発明において、「物質
」とは、上記アプリケータ材料の開放した三次元のくぼみに重力以外の外力の存
在なしに保持することのできる材料のいずれもとして定義される。送出前に実質
的に非流動可能である物質が現在、好ましい一方で、流動可能又は流動性の大き
い物質が、本発明における使用に適切であり、その際、うわ包装、シールなどに
より、使用する前に物質が十分に保持/保護されることが見出され得る。例えば
、粘着性、静電気、機械的連結、毛管引力、表面吸着、ファン・デル・ワールス
力、及び摩擦が、アパーチャ及び/又はリザーバ中の上記物質を保持するために
使用され得る。この物質は、露出して外部の表面に触れ、アプリケータが外部よ
り加えられた圧縮力を受けるとき、少なくとも部分的にはそこから解放されるよ
うに意図されている。本発明における対象物には、ゲル、ペースト、クリーム、
ローション、泡、パウダー、凝集(アグロメレート)粒子、小球、マイクロカプ
セル化液、ワックス、懸濁液、液体、及びそれらの組合わせのような物質が含ま
れる。
【0040】 本発明の三次元構造の空間は普通は開放されており;したがって物質を所定の
位置に保持し、動作ステップを経なければその構造の外には流出しないようにす
ることが望ましい。したがって、物質は、うわ包装がなくても、アパーチャ及び
/又はリザーバ内にとどまることできることが望ましい。本発明に活用される動
作ステップは、圧縮による三次元構造の変形であって、それにより物質がアプリ
ケータ中に残ろうとする傾向を克服する。
【0041】 好ましい物質としては、すぐ使用できる装置を提供するために(水などを含め
た)溶媒を必要とすることなく、アプリケータから解放されることができる物質
が含まれる。しかしながら、物質を選択する場合に、単にある程度の溶媒の使用
が必要である可能性があるというだけで、他の点では適切な物質の使用を排除す
るべきではない。適切な物質は無水物であってもよく、水なしで十分に且つ望ま
しく機能する。
【0042】制汗剤/消臭剤組成物 本発明のアプリケータ内に使用する制汗剤及び消臭剤の物質は非流動性の組成
物であり、腋の下又はその他の適切な部位の皮膚に局所塗布することを意図する
。これらの消臭剤及び制汗剤の組成物は、活性成分及び適切な液体キャリアに混
和された沈殿防止剤又は増粘剤を含む。この状況で、「活性種」という用語は制
汗剤活性種、消臭剤活性種、又は芳香剤のことをいい、活性種として既知の又は
その他の安全及び効果的な制汗剤、消臭剤、又は芳香剤活性物質のいずれもが含
まれる。「制汗剤活性種」及び「消臭剤活性種」という用語は、具体的には悪臭
及び/又は発汗を防ぐか又は排除することができる局所用の材料のことをいう。
本明細書において使用される「芳香剤」という用語は、具体的には発汗の結果で
ある悪臭をカバーするか若しくはマスキングする、又はそうでなければ上記組成
物に所望の香料の芳香を提供する局所用材料をいう。
【0043】制汗剤活性種 本発明のアプリケータ内に使用する制汗剤組成物には、ヒトの皮膚に塗布する
のに適切な制汗剤活性種が含まれる。その制汗剤活性種は制汗剤組成物中で可溶
性であってもよく、又は不溶性物質の固体若しくは沈殿した固体として懸濁され
ていてもよい。制汗剤活性種の制汗剤組成物における濃度は、選択された制汗剤
組成物によって、臭い及び湿り気について所望の調整を行うために十分であるべ
きである。
【0044】 本明細書に記載される制汗剤組成物は、選択された制汗剤組成物の約0.5〜
約60重量%、好ましくは約0.5〜約50重量%、更に好ましくは約5〜約3
5重量%の濃度の制汗剤活性種を含んでいる。すべてのこのような重量百分率は
、水と、グリシン、グリシン塩などのあらゆる錯化剤またはその他の錯化剤を除
き、無水金属塩に基づいて計算される。
【0045】 本明細書に記載される制汗剤組成物に使用される制汗剤活性種には、制汗剤の
活性を有する如何なる化合物、組成物、又はその他の材料も含まれる。好ましい
制汗剤活性種には、制汗剤金属塩、特にアルミニウム、ジルコニウムおよび亜鉛
の無機塩および有機塩ならびにそれらの混合物が挙げられる。とりわけ好ましい
のは、ハロゲン化アルミニウム、ヒドロキシハロゲン化アルミニウム、オキシハ
ロゲン化ジルコニウム、ヒドロキシハロゲン化ジルコニウム、及びそれらの混合
物のようなアルミニウム塩及びジルコニウム塩である。
【0046】 上記制汗剤組成物に使用するための、好ましいアルミニウム塩は次式: Al2(OH)aClb・xH2O に一致するアルミニウム塩が含まれ、式中、aは約2〜約5;a及びbの和は約
6;xは約1〜約6;式中、a、b、及びxの値は整数でない場合もあり得る。
とりわけ好ましいのは、式中、a=5の「5/6塩基性クロルヒドロキシド」、
及び式中、a=4の「2/3塩基性クロルヒドロキシド」として参照されるアル
ミニウムクロルヒドロキシドである。アルミニウム塩を調製する方法は米国特許
第3,887,692号(ギルマン(Gilman)、1975年6月3日発行);米国特許第3
,904,741号(ジョーンズ(Jones)ら、1975年9月9日発行);米国特許第4
,359,456号(ゴスリン(Gosling)ら、1982年11月16日);及び英国特
許(British Patent Specification)第2,048,229号(フィッツジェラルド(Fit
zgerald)ら、1980年12月10日公開)に開示されており、それらを参考
として引用し、本明細書に組み入れる。アルミニウム塩の混合物については英国
特許明細書第1,347,950号(シン(Shin)ら、1974年2月27日公開)に記
載されており、それらもまた参考として引用し、本明細書に組み入れる。
【0047】 上記制汗剤組成物に使用するための、好ましいジルコニウム塩は、次式: ZrO(OH)2 aCla・xH2O に一致するジルコニウム塩が含まれ、式中、aは約0〜約2の値のいずれかの数
字であり;xは約1〜約7;式中a及びxはいずれも整数ではない。これらのジ
ルコニウム塩はベルギー特許第825,146号(シュミッツ(Schmitz)、1975年
8月4日発行)に記載され、それを参考として引用し本明細書に組み入れる。特
に好ましいジルコニウム塩は、一般にZAG錯体として知られているアルミニウ
ムとグリシンとを付加的に含有する錯体である。これらのZAG錯体は、上述の
式によるクロル水酸化アルミニウムおよびヒドロキシ塩化ジルコニルを含有する
。このようなZAG錯体については、米国特許第3,679,068号(レダーズ(Luedd
ers)ら、1974年2月12日発行);英国特許出願2,144,992号(カラガン(
Callaghan)ら、1985年3月20日公開);及び米国特許第4,120,948号(シ
ェルトン(Shelton)、1978年10月17日発行)に記載されており、それ
らを参考として引用し本明細書に組み入れる。
【0048】 上記制汗剤活性種は、好ましい平均粒子サイズ又は直径が100μm未満、更
に好ましくは約2μm〜約50μm、更に一層好ましくは約0.4μm〜約40
μmである分散固体粒子の形態の微粒子固体として配合され得る。
【0049】 本明細書に記載される制汗剤組成物は、可溶性制汗剤活性種、好ましくは無水
系の可溶性制汗剤活性種を含み得る。上記制汗剤組成物における可溶性制汗剤活
性種の濃度は、好ましくは、選択された制汗剤組成物の約0.1〜35重量%、
更に好ましくは約0.5〜約25重量%、更に一層好ましくは約1〜約17重量
%、更に一層好ましくは約6〜約17重量%(重量パーセンテージは、水と、グ
リシン、グリシン塩、又はその他の錯化剤のようないずれかの錯化剤とを除いて
無水の金属塩を基にして計算される)の範囲である。
【0050】消臭剤活性種 本発明のアプリケータ−内に使用する上記消臭剤組成物は、選択された消臭剤
組成物の約0.001〜約50重量%、好ましくは約0.01〜約20重量%、
更に好ましくは約0.1〜約10重量%、更に一層好ましくは約0.1〜約5%
の範囲の濃度の消臭剤活性種を含んでいる。これらの消臭剤活性種は、ヒトの皮
膚への局所塗布に適切な既知の、又はその他の安全且つ効果的な消臭剤活性種の
いずれをも含むことができる。
【0051】 本明細書に記載される消臭剤組成物への使用に適切な消臭剤活性種には、消臭
剤活性種として既知の又はその他の発汗に伴う悪臭の防止または除去に効果的な
局所用材料のいずれもが含まれる。これらの消臭剤活性種は、典型的には抗菌剤
(例えば、殺菌剤、防かび剤)、悪臭吸収材料、又はそれらの組合わせである。
【0052】 好ましい消臭剤活性種は抗菌剤であり、その非限定的な例としては、セチル−
トリメチル臭化アンモニウム、セチル塩化ピリジニウム、塩化ベンゼトニウム、
ジイソブチルフェノキシエトキシエチルジメチルベンジル塩化アンモニウム、N
−ラウリルサルコシンナトリウム、N−パルメチルサルコシンナトリウム、ラウ
ロイルサルコシン、N−ミリストイルグリシン、N−ラウリルサルコシンカリウ
ム、トリメチル塩化アンモニウム、ナトリウムアルミニウムクロルヒドロキシラ
クテート、トリエチルシトレート、トリセチルメチル塩化アンモニウム、2,4
,4’−トリクロロ−2’−ヒドロキシジフェニルエーテル(トリクロサン)、
3,4,4’−トリクロロカルボアニリド(トリクロカルバン)、L−リジンヘ
キサデシルアミドのようなジアミノアルキルアミド、クエン酸、サリチル酸、及
びピロクトースの重金属塩、特に亜鉛塩、及びそれらの酸、ピリチオンの重金属
塩、特にピリチオン亜鉛、ジンクフェノールスルフェート、ファルネソール、並
びにそれらの組合わせが挙げられる。
【0053】 その他の消臭剤活性種としては、アルカリ金属の炭酸塩及び重炭酸塩、アンモ
ニウム及びテトラアルキルアンモニウムを含めた炭素及び重炭酸塩のような臭い
の吸収材料が挙げられる。好ましいのはナトリウム塩及びカリウム塩であるその
ような臭いの吸収材料である。
【0054】芳香剤 本発明への使用に適切な芳香剤には、発汗に伴う悪臭をマスキングすることに
既知であるか若しくは効果的である局所材料又は、物質の組成物に所望の芳香を
提供する局所材料のいずれもが含まれる。これらの芳香剤には、皮膚への局所塗
布に適切ないずれかの香料又は香料用化学薬品が含まれる。芳香剤材料は単独で
、又は上記制汗剤活性種又は消臭剤活性種と組み合わせて使用され得る。芳香剤
材料の濃度は一般に、選択された制汗剤組成物又は消臭剤組成物の約0.001
〜約50重量%、好ましくは約0.01〜約20重量%、更に好ましくは約0.
1〜約10重量%、更に一層好ましくは約0.1〜約5重量%の範囲である。
【0055】 制汗剤組成物又は消臭剤組成物における芳香剤の濃度は、所望の芳香特徴を提
供するか又は悪臭をマスキングするために効果的な程度であるべきで、この場合
、悪臭とは組成物そのものに本来関連するか又はヒトの発汗の結果生じる悪臭に
関連している。また芳香剤及びこれに付随するキャリアのいずれもが、前述の濃
度で皮膚を過度に刺激するべきではなく、特に皮膚に損傷又は炎症を起こすべき
ではない。その芳香剤は、典型的には本明細書に記載される制汗剤組成物又は消
臭剤組成物に可溶性の非水溶性香料の形態を示す。
【0056】 芳香剤は当業者によってきわめてさまざまの種類および濃度で製造される。典
型的な芳香剤は、アークタンダー(Arctander)著、「香料と芳香化学」(Perfu
me and Flavour Chemicals)アロマケミカルズ社(Aroma Chemicals)、I巻及
びII巻(1969年);及びアークタンダー(Arctander)著、「天然の香料
とフレーバー材料」(Perfume and Flavour Materials of Natural Origin)(
1960年)に記載されている。いずれも参考として引用し,本明細書に組み入
れた米国特許第4,322,308号及び米国特許第4,304,679号に開示される芳香剤成分
には、一般に、揮発性フェノール物質(例えばイソ−アミルサリチラート、ベン
ジルサリチラート、及びタイム油レッド);エッセンスオイル(例えばゼラニウ
ム油、パッチュリ油、及びプチグレン油);柑橘類油;抽出物及び樹脂(例えば
ベンゾインシャム樹脂及びオポポナックス樹脂);「合成」油(例えばベルガモ
ット37及び430、ゼラニウム76、及びポメランソル314);アルデヒド
及びケトン類(例えばB−メチルナフチルケトン、p−t−ブチル−A−メチル
ヒドロ桂皮酸アルデヒド及びp−t−アミル−シクロヘキサノン);多環式化合
物(例えばクマリン及びβ−ナフチルメチルエーテル);エステル(例えばジエ
チルフタレート、フェニルエチルフェニルアセテート、非アノリド−1:4)が
含まれるが、こららに限定されない。芳香剤にはさらに、花材及び果物より誘導
されたエステル及び精油、柑橘類油、無水物(absolutes)、アルデヒド、樹脂
性物質、ジャコウ及びその他の動物性の香り(例えば、シベット、カストリウム
、及びジャコウの天然単離物質)、バルサムなど、及びアルコール(例えばジミ
リセトール(dimyrcetol)、フェニルエチルアルコール及びテトラヒドロムグオ
ール(tetrahydromuguol))が含まれる。本明細書の芳香剤として有用な成分の
例としては、デシルアルデヒド、ウンデシルアルデヒド、ウンデシレンアルデヒ
ド、ラウリルアルデヒド、アミルケイ皮アルデヒド、エチルメチルフェニルグリ
シデート、メチルノニルアセトアルデヒド、ミリスチンアルデヒド、ノナラクト
ン、ノニルアルデヒド、オクチルアルデヒド、ウンデカラクトン、ヘキシルケイ
皮アルデヒド、ベンズアルデヒド、バニリン、ヘリオトロピン、樟脳、パラ−ヒ
ドロキシフェノルブタノン、6−アセチル−1,1,3,4,4,6−ヘキサメ
チルテトラヒドロナフタレン、α−メチルイオノン、γ−メチルイオノン、及び
アミル−シクロヘキサノン並びに、これらの成分の混合物が挙げられる。
【0057】 その他の適切な芳香剤は、発汗に伴う臭気をマスキングするか、又はマスキン
グを助ける芳香剤(以下、臭気マスキング芳香剤と呼ぶ)であり、その非限定的
な実施例のいくつかは米国特許第5,554,588号、米国特許第4,278,658号、米国特
許第5,501,805号、及びヨーロッパ特許出願番号684037A1に記載されており、そ
れらのすべてを参考として引用し本明細書に組み入れる。好ましい臭気マスキン
グ芳香剤は、ヨーロッパ特許出願番号684037A1に記載される消臭効果測定テスト
によって測定した場合に、消臭剤の消臭効果値が少なくとも約0.25、更に好
ましくは約0.25〜約3.5、更に一層好ましくは約0.9〜約3.5である
芳香剤である。
【0058】 本発明に使用する上記芳香剤には、当業者に周知の可溶化剤、希釈液、又は溶
媒も又含み得る。このような材料はアークタンダー(Arctander)著、「香料と
芳香化学」アロマケミカルズ社(Aroma Chemicals)、I巻及びII巻(196
9年)に記載されている。これらの材料には、典型的には少量のジプロピレング
リコール、ジエチレングリコール、C1−C6アルコール、及び/又はベンジルア
ルコールが含まれる。
【0059】沈殿防止剤又は増粘剤 本発明のアプリケータ内に使用する上記制汗剤組成物及び消臭剤組成物には、
組成物に所望の粘度又は製品の硬度を提供する助けとなるか、又はそうでなけれ
ば組成物中に分散した固体又は液体を懸濁させる助けとなる沈殿防止剤又は増粘
剤が含まれる。適切な沈殿防止剤又は増粘剤には、既知の材料若しくは組成物に
沈殿防止剤又は増粘剤の特性を提供するために効果的なその他の材料、又はその
他の最終製品の形態への構成を提供するいずれかの材料が含まれる。これらの沈
殿防止剤又は増粘剤には、ゲル化剤、及びポリマー剤又は非ポリマー剤又は無機
の増粘剤又は粘性化剤(viscosifying agent)が含まれる。このような材料は、有
機固体、シリコーン固体、結晶性の又はその他のゲル化剤、粘土又はシリカのよ
うな無機微粒子、又はそれらの組合わせが最も典型的に含まれる。
【0060】 上記制汗剤組成物及び消臭剤組成物に使用するために選択される沈殿防止剤又
は増粘剤の濃度及び種類は所望の製品形態、粘度、及び硬度によってさまざまで
ある。本明細書に記載される組成物への使用に適切なほとんどの沈殿防止剤又は
増粘剤について、そのような沈殿防止剤又は増粘剤の濃度は、最も典型的には、
選択される制汗剤組成物又は消臭剤組成物の約0.1〜約35重量%、更に典型
的には約0.1〜約20重量%の範囲である。
【0061】 本明細書の沈殿防止剤又は増粘剤として使用するのに適切なゲル化剤には、脂
肪族アルコール、脂肪アルコールのエステル、脂肪酸、ヒドロキシ脂肪酸、脂肪
酸のエステル及びアミド又はヒドロキシ脂肪酸、脂肪酸のエーテル、エトキシ化
脂肪アルコール、エトキシ化脂肪酸、ワックス、コレステロール材料、ジベンジ
リデンアルジトール、ラノリノリック材料、その他のアミドゲル化剤及びポリア
ミドゲル化剤、並びにそれらの対応する塩が含まれるが、これらに限定されない
。すべてのこのようなゲル化剤は、炭素原子の数が好ましくは約14〜約60、
更に好ましくは約20〜約40である脂肪アルキル部分を有し、飽和又は不飽和
、置換又は非置換、分枝状又は線状又は環式であり得る。
【0062】 本明細書に使用される「置換基」という用語は、ゲル化剤又はその他の化合物
に付加することが既知であるか又は付加することが効果的な化学的の部分をいう
。このような置換基には、ハンシュ(C. Hansch)及びレオの(A. Leo)著作に
よる、「化学及び生物における相関分析の置換基定数」(Substituent Constant
s for Correlation Analysis in Chemistry and Biology)(1979年)に一
覧及び記載される置換基が含まれ、それらの表示及び記載を参考として引用し本
明細書に組み入れる。そのような置換基の例には、アルキル、アルケニル、アル
コキシ、ヒドロキシ、オキソ、ニトロ、アミノ、アミノアルキル(例えば、アミ
ノメチルなど)、シアノ、ハロ、カルボキシ、アルコキシアルセイル(例えば、
カルボエトキシなど)、チオール、アリール、シクロアルキル、ヘテロアリール
、ヘテロシクロアルキル(例えば、ピペリジニル、モルフォリニル、ピロリジニ
ルなど)、イミノ、チオキソ、ヒドロキシアルキル、アリールオキシ、アリール
アルキル、及びそれらの組合わせが含まれるが、これらに限定されない。
【0063】 本明細書で使用される「対応する塩」という用語は、いずれかの酸性(例えば
、カルボキシ)基において形成される陽イオン塩、又はいずれかの塩基性(例え
ば、アミノ)基において形成される陰イオン塩のことをいい、いずれもヒトの皮
膚への局所塗布に適切である。多数のそのような塩は当業者に既知であり、それ
らの例は国際公開87/05297(ジョンストン(Johnston)ら、1987年9月11
日公開)に記載されており、それらを参考として引用し本明細書に組み入れる。
【0064】 本明細書に記載される制汗剤組成物への使用に適切な脂肪アルコールには、周
囲条件下で固体であり且つ約8〜約40個の炭素原子を有する化合物が含まれる
。これらのゲル化剤はワックス様材料であり、それらは最も典型的には、選択さ
れる制汗剤組成物の約0.1〜約25重量%、好ましくは約3〜約20重量%の
範囲の濃度で使用される。本発明に使用する脂肪アルコールの具体例には、セチ
ルアルコール、ミリスチルアルコール、ステアリルアルコール、及びペトロライ
ト(Petrolite)社が、Unilin550、Unilin700、Unilin400、Unilin3
50、及びUnilin325として市販する脂肪アルコールが含まれるが、これらに
限定されない。
【0065】 本明細書に記載される制汗剤組成物への使用に適切な脂肪アルコールのエステ
ルの例には、トリ−イソステアリルシトレート、エチレングリコール−ジ−1,
2−ヒドロキシステアレート、トリステアリルシトレート、ステアリルオクタノ
エート、ステアリルヘプタノエート、トリラウリルシトレートが含まれるが、こ
れらに限定されない。
【0066】 本明細書に記載される上記制汗剤組成物及び消臭剤組成物への使用に適切な脂
肪酸には、約10〜約40個の炭素原子を有する脂肪酸及びヒドロキシ又はα−
ヒドロキシ脂肪酸が含まれ、その例として12−ヒドロキシステアリン酸、12
−ヒドロキシラウリン酸、16−ヒドロキシヘキサデカン酸、ベヘン酸、エルカ
酸、ステアリン酸、カプリル酸、ラウリン酸、イソステアリン酸、それらの混合
物、及びそれらの塩が挙げられるが、これらに限定されない。本発明への使用に
適切な脂肪酸の好ましい例のいくつかは、米国特許第5,429,816号(ホフリヒタ
ー(Hofrichter)ら、1995年7月4日)、及び米国特許第5,552,136号(モ
トリー、1996年9月3日発行)に開示されており、いずれの開示も参考とし
て引用し、本明細書に組み入れる。いくつかの市販の脂肪酸の例には、ペトロラ
イト(Petrolite)社の市販するUnicid400が含まれるが、これらに限定され
ない。
【0067】 本明細書に記載される制汗剤組成物及び消臭剤組成物に使用する脂肪酸の塩の
非限定的な例には、脂肪酸部分に炭素原子を約12〜約40個、好ましくは約1
2〜約22個、更に好ましくは約6〜約20個、最も好ましくは約18個有する
化合物が含まれる。これらのゲル化剤とともに使用して陽イオンを生成する適切
な塩は、アルカリ金属、例えばナトリウム及びカリウム、並びにアルカリ土類金
属、例えばマグネシウム及びアルミニウムの金属塩である。好ましいのはナトリ
ウム塩及びカリウム塩であって、更に好ましくはナトリウムステアレート、ナト
リウムパルミテート、カリウムステアレート、カリウムパルミテート、ナトリウ
ムミリステート、アルミニウムモノステアレート、及びそれらの組合わせである
。最も好ましいのはナトリウムステアレートである。
【0068】 本明細書に記載される制汗剤組成物への使用に好適なエトキシ化ゲル化剤には
、Unithox325、Unithox400、Unithox450、Unithox480、Unithox5
20、Unithox550、Unithox720、及びUnithox750(これらのすべては
ペトロライト(Petrolite)社より市販される)、C20〜C40のpareth3、及び
それらの組合わせが含まれるが、これらに限定されない。
【0069】 本明細書に記載される制汗剤組成物に使用するのに適切な脂肪酸エステルには
、エステルワックス、モノグリセリド、ジグリセリド、トリグリセリド及びそれ
らの組合わせが含まれる。好ましいのは、グリセリドエステルである。適切なエ
ステルワックスの例には、ステアリルステアレート、ステアリルベヘネート、パ
ルミチルステアレート、ステアリルオクチルドデカノール、セチルエステル、セ
テアリールベヘネート、ベヘニルベヘネート、エチレングリコールジステアレー
ト、エチレングリコールジパルミテート、及びみつろうが含まれるが、これらに
限定されない。市販のエステルワックスの例には、コスター・コイネン社(Kost
er Keunen)のKesterワックス、Crodamol SS、及びローヌ・プーラン社(Rhone
Poulenc)のDemalcare SPSが含まれる。好ましいのはグリセリルトリベヘネー
ト及びその他のトリグリセリドであり、この場合、前記その他のトリグリセリド
のエステル化した各脂肪部分の少なくとも約75%、好ましくは約100%が約
18〜約36個の炭素原子を有し、また、グリセリルトリベヘネートと前記その
他のトリグリセリドとのモル比が約20:1〜約1:1、好ましくは約10:1
〜約3:1、更に好ましくは約6:1〜約4:1である。そのエステル化した脂
肪酸部分は、飽和又は不飽和、置換又は非置換、線状又は分枝状であってよいが
、好ましくは、約18〜約36個の炭素原子を有する脂肪酸材料より誘導された
線状、飽和、非置換エステル部分である。上記トリグリセリドゲル化剤の融点は
、好ましくは約110℃未満、更に好ましくは約50〜110℃である。 上記
トリグリセリドゲル化剤の好ましい濃度は、選択される制汗剤組成物の約4〜約
20重量%、更に好ましくは約4〜約10重量%の範囲である。好ましいトリグ
リセリドゲル化剤の具体例には、トリステアリン、水素化植物油、トリヒドロキ
システアリン(Thixcin(登録商標)Rはレノックス社(Rheox、Inc.)より市販
される)、ナタネ油、ヒマワックス、魚油、トリパルミテン、Syncrowax(登録
商標)HRC及びSyncrowax(登録商標)HGL−C(Syncrowax(登録商標)は
クローダ社(Croda Inc.)より市販される)が含まれるが、これらに限定されな
い。その他の適するグリセリドには、グリセリルステアレートおよびグリセリル
ジステアレートが挙げられるが、それらに限定されない。
【0070】 本明細書に記載される上記制汗剤組成物及び消臭剤組成物への使用に適切なア
ミドゲル化剤には、モノアミドゲル化剤、ジアミドゲル化剤、トリアミドゲル化
剤、及びそれらの混合物が含まれ、それらの非限定的な実施例には、コカミドM
EA(モノエタノールアミド)、ステアラミド、オレアミド、オレアミドMEA
、獣脂アミドモノエタノールアミド、及び参考として引用し本明細書に組み入れ
る米国特許第5,429,816号(ホフリヒター(Hofrichter)ら、1995年7月4
日)に記載される上記n−アシルアミノ酸アミド誘導体が含まれる。その他の適
切なアミドゲル化剤は、米国特許第5,429,816号、及び米国特許出願番号08/771,
183(1996年12月20日出願)に記載されており、参考として引用し本明
細書に組み入れる。アミドゲル化剤の濃度は、選択される制汗剤組成物又は消臭
剤組成物の好ましくは約0.1〜約25重量%、更に好ましくは約1〜約15重
量%、更に一層好ましくは約1〜約10重量%の範囲である。
【0071】 本明細書に記載される上記制汗剤組成物及び消臭剤組成物に使用するその他の
適切なゲル化剤には、融点が65℃を越える、更に典型的には約65〜約130
℃であるワックス又はワックス様材料が含まれ、それらの例には、みつろう、カ
ルナウバ、ベイズベリー、カンデリラ、モンタン、オゾケライト、セレシン、水
素化ヒマシ油(ヒマワックス)、合成ワックス、微結晶性ワックスのようなワッ
クスが含まれるが、これらに限定されない。この群の中ではヒマワックスが好ま
しい。その他の高い融点を有するワックスは、米国特許第4,049,792号(エルス
ノー(Elsnau)、1977年9月20日発行)に記載されており、それらを参考
として引用し本明細書に組み入れる。
【0072】 本明細書に記載される制汗剤組成物に使用するその他の適切な沈殿防止剤又は
増粘剤には、粘土及びコロイド状発熱性シリカ顔料のような微粒子沈殿防止剤又
は増粘剤が含まれる。その他の既知の又はそうでなければ効果的な微粒子沈殿防
止剤又は増粘剤も同様に、本明細書に記載される上記物質組成物中に使用するこ
とができる。これらの適切な微粒子増粘剤の濃度は、選択される制汗剤組成物の
、好ましくは約0.001〜約15重量%、更に好ましくは約1〜約15重量%
、更に一層好ましくは約1〜約8重量%の範囲の濃度である。コロイド状発熱性
シリカ顔料が好ましく、その一般的な例にはCab−O−Sil(登録商標)、
すなわち極微小の微粒子発熱性シリカが含まれる。
【0073】 適切な粘土沈殿防止剤又は増粘剤にはモンモリロナイト粘土が含まれ、それら
の例としては、ベントナイト、ヘクトライト、及びコロイド状ケイ酸アルミニウ
ムマグネシウムが挙げられる。これらの及びその他の適切な粘土沈殿防止剤は、
好ましくは疎水的に処理され、そのように処理される場合には一般に粘度活性剤
と組み合わせて使用される。適切な粘土活性剤の非限定的な例には、プロピレン
カーボネート、エタノール、及びそれらの組合わせが含まれる。粘土活性剤の量
は、粘度の、典型的には約25〜約75重量%、更に典型的には約40〜約60
重量%である。
【0074】液体キャリア 本発明のアプリケータ内に使用される上記制汗剤組成物及び消臭剤組成物は、
周囲条件下で液体である液体キャリアを含み、ここでその液体キャリアは1つ又
はそれより多くのキャリア液体の組み合わせ、又はキャリア液体及び溶解キャリ
ア固体の組合わせを含むが、周囲条件下でそのような組合わせのいずれもが液体
の形態であることが条件となる。
【0075】 上記制汗剤組成物及び消臭剤組成物中の液体キャリアの濃度は、選択される液
体キャリアの種類、液体キャリアと組合わせて使用される沈殿防止剤又は増粘剤
の種類、所望の製品形態の種類などによって異なる。液体キャリアの好ましい濃
度は、選択される制汗剤組成物又は消臭剤組成物の約1〜約90重量%、好まし
くは約10〜約80重量%、更に好ましくは約20〜約70重量%の範囲である
【0076】 本明細書に記載される上記制汗剤組成物及び消臭剤組成物は、水性又は無水組
成物として配合し得る。水性の配合の場合、上記組成物はさらに、約10〜約7
5重量%の水、好ましくは約10〜約60重量%の水、更に一層好ましくは約1
5〜約50重量%の水を含み得る。無水の配合である場合、上記組成物は、約1
0重量%未満、更に好ましくは約5重量%未満、更に一層好ましくは約3重量%
未満、更に一層好ましくは約1重量%未満、最も好ましく0重量%の遊離水又は
付加水を含有する。
【0077】 上記液体キャリアは、ヒトの皮膚への局所塗布に適切な、1つ又はそれより多
くの液体キャリアを含んでいる。キャリア材料の得られた組合わせが上記組成物
の選択された処理温度において、溶液又はその他の均一な液体又は分散液を形成
するという条件で、これらの液体キャリアには、局所用に安全且つ効果的な、有
機の、シリコーン含有又はフッ素含有の、揮発性又は不揮発性の、極性又は非極
性のキャリア液体のいずれもが挙げられる。上記制汗剤組成物及び消臭剤組成物
の処理温度は、典型的には約28〜約250℃、更に典型的には約28〜約11
0℃、及び更に一層典型的には約28〜約100℃である。
【0078】 本明細書において使用される「揮発性」という用語は、25℃において測定さ
れる蒸気圧が約0.01〜約6mmHg、好ましくは約0.02〜約1.5mmHg、及
び1気圧(1atm)における平均沸点が約250℃未満、好ましくは1気圧(atm)で
約235℃未満である材料のことをいう。 反対に、本明細書で使用される「非
揮発性」という用語は、1気圧、相対湿度約50%、約25℃の条件下で、蒸気
圧を測定不能である材料のことをいう。
【0079】 本明細書において使用される「非極性」という用語は、溶解度パラメータが8
.0(cal/cm3)0.5未満、好ましくは約5.0〜8.0(cal/cm3)0.5未満、更に
好ましくは6.0〜約7.60(cal/cm3)0.5である材料のことをいう。
【0080】 本明細書に記載される上記液体キャリア及びその他の材料の溶解度パラメータ
は、溶媒又はその他の材料の相対的な極性特性を確立するために化学分野の当業
者に周知の方法で決定される。溶解度パラメータの解説及びそれらを測定する手
段については、ヴォーン(C.D. Vaughan)著の「製品、包装品、浸透力、及び保
存における溶解度の影響」("Solubility Effects in Product, Package, Penet
ration and Preservation")103、コスメティックス・アンド・トイレタリー
ズ(Cosmetics and Toiletries)、47〜69頁、1988年10月;及びヴォ
ーン(C.D. Vaughan)著の「化粧品配合への溶解度パラメータの利用」("Using
Solubility Parameters in Cosmetics Formulation")、36、J. Soc. Cosmet
ic Chemists、319〜333頁、1988年9月/10月に記載されており、
それらを参考として引用し本明細書に組み入れる。
【0081】 適切なシリコーン含有液体キャリアの非限定的な例には、揮発性又は非揮発性
シリコーン、変性シリコーン又は有機官能性シリコーン、及びそれらの組合わせ
が含まれる。上記揮発性シリコーンキャリアは、本明細書に定義される必要な揮
発性を有する環式、線状、又は分枝鎖シリコーンであり得る。上記非揮発性シリ
コーンは好ましくは線状シリコーンである。上記変性シリコーン又は有機官能性
シリコーンキャリアには、ポリアルキルシロキサン、ポリアルカリールシロキサ
ン、ポリエステルシロキサン、ポリエーテルシロキサンコポリマー、ポリフルオ
ロシロキサン、ポリアミノシロキサン、及びそれらの組合わせが含まれる。
【0082】 上記変性シリコーンキャリアは、典型的には周囲条件下で液体であり、好まし
い粘度は約100,000センチストークス未満、更に好ましくは約500セン
チストークス未満、更に一層好ましくは約1〜約50センチストークス、及び最
も好ましくは約1〜約20センチストークスである。これらの変性シリコーンキ
ャリアは一般には化学分野の当業者には既知であり、それらのいくつかの実施例
は1化粧品、科学と技術(Cosmetics, Science and Technology)27〜104
頁(M. Balsam及びE. Sagarin ed. 1972年);米国特許第4,202,879号(シ
ェルトン(Shelton)、1980年5月13日発行);米国特許第5,069,897号(
オア(Orr)、1991年12月3日発行)に記載されており;参考として引用
し本明細書に組み入れる。
【0083】 適切な変性シリコーンキャリアには、本明細書の上記に定義され、一般的に以
下のように特性づけられる化合物又は材料:すなわち、シリコーンポリエーテル
又はシリコーングリコール(例えばジメチコーンコポリオール);シリコーンア
ルキル連結ポリエーテル(例えばゴールドシュミット(Goldschmidt)EM90
又はEM97);懸垂/傾斜/くし型の配置のシロキサン界面活性剤、トリシロ
キサン配置のシリコーン界面活性剤、及びABA/α−ω−ブロックコポリマー
のシリコーン界面活性剤(例えばポリオキシアルキレン、ポリオキシエチレン又
はエトキシ化、ポリオキシエチレン/ポリオキシプロピレン又はエトキシ化/プ
ロポキシル化);芳香族置換シリコーン皮膚軟化剤(例えばフェニル、α−メチ
ルスチリル、スチリル、メチルフェニル、アルキルフェニル);その他の官能基
を含んだシリコーンコポリマー、これには以下のものが含まれる:水素、アルキ
ル、メチル、アミノ、トリフルオロプロピル、ビニル、アルコキシ、アリールア
ルキル、アリール、フェニル、スチリル、ポリエーテル、エステル、カルボキシ
ル化合物;アルキルメチルシロキサン又はシリコーンワックス(例えばヘキシル
、オクチル、ラウリル、セチル、ステアリル);末端基がシラノール又はトリメ
チルシロキシである非イオン官能性シロキサンコポリマー;主鎖基がトリシロキ
サン又はメチコーン結合である非イオン官能性シロキサン;非イオン系シリコー
ン界面活性剤;テトラエトキシシラン;テトラメトキシシラン;ヘキサメトキシ
シリコーン;オキソトキシトリシロキサン(oxmethoxytrisiloxane);シリコー
ン乳化剤;シリコーン又はシロキサン樹脂、アルキルシリコーン樹脂、ポリオキ
シアルキレンシリコーン樹脂;資生堂/信越のようなMQ樹脂、例えば日本特許
公開(Japanese Patent Publication)JP86143760又はウォーカーケミカル社(W
alker Chem.)の6MBH(ヨーロッパ特許第722970号に記載);アルコ
キシシロキサン;アルコキシシラン;メチコーン(ポリメチルアルキルシロキサ
ン);並びに、それらの組合わせが含まれるが、これらに限定されない。
【0084】 本明細書に記載される上記制汗剤組成物及び消臭剤組成物に使用する適切な変
性シリコーンキャリアの非限定的な実施例としては、ダウ・コーニング社より市
販される以下の変性シリコーン:DC−556化粧用グレード液(フェニルトリ
メチコーン);DC−1784エマルション;DC−AFエマルション;DC−
1520−USエマルション;DC−593流体(ジメチコーン[及び]トリメ
チルシロキシシリケート);DC−3225C流体(シクロメチコーン[及び]
ジメチコーンコポリオール);DC140(シクロメチコーン[及び]ジメチコ
ノール);DC−5640パウダー;DC−Q2−5220(ジメチコーンコポ
リオール);DC−Q2−5324(ジメチコーンコポリオール);DC−25
01化粧用ワックス(ジメチコーンコポリオール);DC−2502流体(セチ
ルジメチコーン);DC−2503ワックス(ステアリルジメチコーン);DC
−1731揮発性流体(カプロイルトリメチコーン);DC1−3563(ジメ
チコナール);DC−X2−1146A(シクロメチコーン[及び]ジメチコノ
ール);DC−7224(トリメチルシリルアモジメチコーン);DC−X2−
1318流体(シクロメチコーン[及び]ビニルジメチコーン);DC−QF1
−3593A流体(トリメチルシロキシシリケート)及びそれらの混合物が挙げ
られる。
【0085】 適切な変性シリコーンキャリアのその他の非限定的な例には、ゼネラルエレク
トリック社(General Electric)から市販される次の修正シリコーン:GECF
−1142(メチルフェニルシロキサン流体);GESF−1328;GESF
−1188(ジメチコーンコポリオール);GESF−1188A、及びそれら
の混合物が含まれる。
【0086】 適切な変性シリコーンキャリアのその他の非限定的な例には、ゴールドシュミ
ット社(Goldschmidt)から市販される次の変性シリコーン:Abil EM90(シリ
コーン乳化剤);Abil EM97(ポリエーテルシロキサン);TegomerH−Si2
111、H−Si2311、A−Si2120、A−Si2320、C−Si2
141、C−Si2341、E−Si2130、E−Si2330、V−Si2
150、V−Si2550、H−Si6420、H−Si6440、H−Si6
460(α−Omegaジメチコーンコポリマー)及びそれらの混合物が含まれる。
【0087】 適切な変性シリコーンキャリアのその他の非限定的な例には、ピーピージーイ
ンダストリーズ社(PPG Industrie)のMasil756(テトラブトキシプロピルト
リシロキサン);オリン社(Olin)のシリケートクラスター(Silicate Cluster
)(トリ[トリブトキシロキシ]メチルシラン);シリコーンコポリマーのF−
754(エスダブリューエスシリコーンズ社(SWS Silicones)のジメチコーン
コポリマー);及びそれらの混合物が含まれる。
【0088】 本明細書に記載される上記制汗剤組成物及び消臭剤組成物への使用に適切な揮
発性シリコーンの非限定的な実施例は、トッド(Todd)ら著の「化粧品用揮発性
シリコーン流体」("Volatile Silicone Fluids for Cosmetics)コスメティッ
クス・アンド・トイレタリーズ(Cosmetics and Toiletries)、91:27〜3
2頁(1976年)に記載されており、それらを参考として引用し本明細書に組
み入れる。これらの揮発性シリコーンのうち、好ましいのは約3〜約7、更に好
ましくは約4〜約5のシリコン原子を含む環式シリコーンである。以下の式によ
るものが最も好ましい。
【0089】
【化1】
【0090】 式中、nは約3〜約7、好ましくは約4〜約5、最も好ましくは5である。こ
れらの揮発性環式シリコーンは通常、粘度の値が約10センチストークス未満で
ある。本明細書中で記載されたすべての粘度値は、特に明記しないかぎり、周囲
条件下で測定または決定される。本明細書中で用いられる適切な揮発性シリコー
ンとしては、Cyclomethicone D-5(ジーイーシリコーンズ(G.E.Silicones)か
ら市販されている)、Dow Corning 344、Dow Corning 345(ダウコーニング社(
Dow Corning Corp.)から市販されている)、GE 7207、GE 7158、およびSilicon
e Fluids SF-1202およびSF-1173(ゼネラルイレクトリック社(General Electri
c Co.)から入手できる)、SWS-03314、SWS-03400、F-222、F-223、F-250、F-25
1(エスダブリュエスシリコーンズ社(SWS Silicones Corp.)から入手できる)
、Volatile Silicone 7158、7207、7349(ユニオンカーバイド(Union Carbide
)から入手できる)、Masil SF-V(メイザー(Mazer)から入手できる)および
それらの混合物があるが、それらに限定されない。
【0091】 本明細書に記載される上記制汗剤組成物及び消臭剤組成物に使用する上記非揮
発性シリコーンキャリアは好ましくは線状シリコーンであり、次式:
【0092】
【化2】
【0093】 式中、nは1以上である。これらの線状シリコーン材料は、周囲条件下で測定
される粘度の値が一般に約100,000センチストロークまで、好ましくは約
500センチストローク未満、更に好ましくは約1〜約200センチストローク
、更に一層好ましくは約1〜約50センチストロークである。本発明への使用に
適切な非揮発性、線状シリコーンの例には、ヘキサメチルジシロキサン;ロドー
シルオイル(Rhodorsil Oils)70047(ローヌ・プーラン社(Rhone-Poulen
c)より市販);メイザー社(Mazer)より市販されるMasil SF流体;ダ
ウコーニング200、ダウコーニング225、ダウコーニング1732、ダウコ
ーニング5732、ダウコーニング5750(ダウ・コーニング社(Dow Cornin
g Corp.)より市販);SF−96、SF−1066及びSF18(350)シ
リコーン液(ジーイーシリコーンズ(G.E. Silicones)より市販);ベルバシル
(Velvasil)及びビスカシル(Viscasil)(ゼネラル・エレクトリック社(Gene
ral Electric Co.)より市販);シリコーンL−45、シリコーン L530、シリ
コーン L−531(ユニオン・カーバイド社(Union Carbide)より市販);シロキ
サンF−221及びシリコーン液SWS−101(エスダブリューエスシリコー
ンズ社(SWS Silicones)より市販);及びそれらの混合物が含まれるが、これ
らに限定されない。
【0094】 上記制汗剤組成物及び消臭剤組成物は好ましくは、揮発性シリコーン材料及び
非揮発性シリコーン材料の組合わせ、更に好ましくは揮発性シリコーンキャリア
液体及び非揮発性シリコーンキャリア液体を含む。そのようなシリコーン材料の
好適な組合わせの非限定的な例は、米国特許第5,156,834号(ベックマー(Beckm
eyer)ら)に記載されており、それらを参考として引用し本明細書に組み入れる
【0095】 本明細書に記載される上記制汗剤組成物及び消臭剤組成物への使用に適切な極
性有機液体キャリアの非限定的な実施例には、1価アルコール及び多価アルコー
ル、脂肪酸、1塩基性カルボン酸及び2塩基性カルボン酸と1価アルコール及び
多価アルコールのエステル、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン、アル
コールのポリアルコキシル化エーテル、及びそれらの混合物が含まれる。好まし
くはそのような液体キャリアは、周囲条件下で水の混和する液体である。その他
の本発明への使用に好適な、水混和性の、極性有機液体キャリア又は極性有機溶
媒は、コスメティックス、サイエンス・エンド・テクノロジー(Cosmetics, Sci
ence, and Technology)、1巻、27〜104頁、バルサム(Balsam)及びサガ
リン(Sagarin)編集(1972年);米国特許第4,202,879号(シェルトン(Sh
elton)、1980年5月13日発行);及び米国特許第4,816,261号(レッベ(
Luebbe)、1989年3月28日発行)に記載されており、参考として引用し本
明細書に組み入れる。
【0096】 本明細書に記載される上記制汗剤組成物及び消臭剤組成物への使用に適切なそ
の他の液体キャリアには、無水、水混和性、極性有機液体キャリア又は溶媒が含
まれ、それらの例にはエタノールのような短鎖アルコール、及びプロピレングリ
コール、ヘキシルグリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコ
ールなどのようなグリコール溶媒が含まれる。その他の好適な類似する溶媒には
更に、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、それらの組合わせ
及びそれらの誘導体などのようなポリアルコキシル化キャリアも含まれる。本発
明への使用に適切な極性溶媒の非限定的な例は、米国特許第5,429,816
号に記載されており、それらを参考として引用し本明細書に組み入れる。その他
の適切な極性溶媒には、フタレート補助溶剤、ベンゾエート補助溶剤、シンナメ
ートエステル、第二アルコール、ベンジルアセテート、フェニルアルカン、及び
それらの混合物が含まれる。
【0097】 本明細書に記載される上記制汗剤組成物及び消臭剤組成物への使用に好適な非
極性液体キャリアの非限定的な例には、鉱油、ペトロラタム、イソヘキサデカン
、イソドデカン、エクソン社(Exxon Corp.)より市販されるIsoparシリーズ又
はNorparシリーズのような各種炭化水素油、及びSoltrolシリーズ、及びその他
の極性又は非極性、水の混和した、有機キャリア液体又は既知の溶剤又はその他
のヒトの皮膚に局所塗布する安全且つ効果的ないずれかの液体が含まれる。
【0098】 本明細書に記載される上記制汗剤組成物及び消臭剤組成物への使用に好適なそ
の他の液体キャリアには、フッ素−含有液体キャリアのような、フルオロ界面活
性剤、フルオロテレマー、及びパーフルオロポリエーテルを包含するフルオロケ
ミカルが含まれ、それらのいくつかの実施例はCosmetics & Toiletries、フッ素
化化合物の局所用製剤への利用(Using Fluorinated Compounds in Topical Pre
parations)、111巻、47〜62頁、(1996年10月)に記載されてお
り、それらを参考として引用し本明細書に組み入れる。こうした液体担体の更に
特定の例には、パーフルオロポリメチルイソプロピルエーテル、パーフルオロポ
リプロピルエーテル、アクリルアミドフッ化テロマー、フッ化アミド界面活性剤
、パーフッ化チオール界面活性剤が挙げられるが、それらに限定されない。更に
その他の具体例には、Fluortress(登録商標)PEPEオイルという商品名でデュポ
ン・パフォーマンス・ケミカル社(Dupont Performance Chemicals)より市販さ
れるポリパーフルオロイソプロピルエーテル、及びZonyl(登録商標)Fluorosur
factants(フルオロ界面活性剤)という商品名でデュポン・パフォーマンス・ケ
ミカル社より市販されるフルオロ界面活性剤シリーズが含まれるが、これらに限
定されない。
【0099】 本明細書に記載される制汗剤組成物には、任意の液体キャリアとして更にジメ
チコノールを含み得る。ジメチコールの好ましい濃度の範囲は、選択される制汗
剤組成物の約0.1〜約50重量%、更に好ましくは約1〜約35重量%、更に
一層好ましくは約2〜約20重量%である。任意の液体キャリアとしての使用に
適切なジメチコノールには、次式のものが含まれる:
【0100】
【化3】
【0101】 式中、nは0又はそれより大きい数字で、好ましくは約1〜約100、更に好
ましくは約1〜約50、更に一層好ましくは約1〜約10である。適切なジメチ
コノールの非限定的な例には、すべてピーピージー社(PPG)/スペシャルティ
/ケミカルズ社(Specialty Chemicals)より市販されるMasil(登録商標)SFR
70、Mazol(登録商標)SFR18,000、Mazol(登録商標)SFR50,000
、Mazol(登録商標)SFR100、Mazol(登録商標)SFR150,000、Mazol
(登録商標)SFR750、Mazol(登録商標)SFR200、及びMazol(登録商標)
SFR350、;ユニバーサル・プリザーバティブ社(Universal Preservative)
より市販されるUnisil SF-R;及びそれらの混合物が含まれる。その他の市販さ
れるジメチコノールとしては、すべてゴールドシュミット社(Goldschmidt)よ
り市販されるAbil(登録商標)OSW12、OSW13、Abil(登録商標)OS
W15、及びAbil(登録商標)CK;すべてダウ・コーニング社より市販される
ダウコーニング(登録商標)140流体、ダウコーニング(登録商標)Q2−1
40流体、ダウコーニング(登録商標)X2−1286流体、;トリ−Kインダ
ストリーズ(Tri-K Industries)より市販されるトリ−Sil HGC500;
及びそれらの組合わせが挙げられる。
【0102】任意の成分 本発明のアプリケータに使用する上記制汗剤組成物及び消臭剤組成物は更に、
その組成物の物理特性又は化学特性を修正し得るか又は皮膚に付着すると付加的
な「活性の」構成成分として作用する1つ又はそれより多くの任意成分を含み得
る。組成物は、任意の不活性の要素を更に含んでなることもできる。多数のその
ような任意の材料が制汗剤、消臭剤又はその他のパーソナルケア剤組成物に使用
されることは既知であり、そのような任意の材料が本明細書に記載される必須材
料に適合性がある場合又はその他に過度に製品性能を損なうことがない場合には
、本明細書に記載される上記制汗剤組成物及び消臭剤組成物に使用し得る。
【0103】 本明細書に記載される上記制汗剤組成物及び消臭剤組成物への使用に適切な任
意の構成成分の非限定的な例には、pH緩衝剤;付加的な皮膚軟化剤;保湿剤;染
料及び顔料;薬剤;乳化剤;キレート剤;分散剤;防腐剤;残留物マスキング剤
;洗い落とし補助剤;及びアロエ・ベラ、アラントイン、D−パンテノール、ア
ボカド油及びその他の植物油、及び地衣類抽出物のような無痛化薬が含まれる。
【0104】レオロジー 本明細書に記載される制汗剤組成物の1つの実施例は選択された流動性を有す
る制汗剤クリームである。本明細書において定義される流動性は、上記制汗剤ク
リーム組成物の選択された製品のデルタ応力(ダイン/cm2)及び静的降伏応力
(ダイン/cm2)の値の組合わせである。これらの流動学的側面の各必須特性を
測定し決定する方法の詳細は以下に記載する。流動学的試験は、特に指示がない
限り、27℃、相対湿度15%において実施された。
【0105】 1.方法:デルタ応力及び静的降伏応力 制汗剤クリーム組成物のデルタ応力及び静的降伏応力の値を決定するためには、
組成物の分析にはレオメトリクス動的ストレスレオメーター(米国ニュージャー
ジー州ピスカタウォニーのレオメトリクス社(Rheometrics Inc.)より市販)を
使用して分析し、データ収集及び分析はRhiosソフトウエア4.2.2(やはり
米国ニュージャージー州ピスカタウォニーのレオメトリクス社(Rheometrics In
c.)より市販)を使用して実施された。レオメーターは、25mmの上部プレート
を使用した、平行するプレートデザインで構成される(米国ニュージャージー州
ピスカタウォニーのレオメトリクス社(Rheometrics Inc.)より市販される部品
番号LS−PELT−IP25)。温度制御は37℃で設定される。 上記制汗
剤クリームの分析は、「応力掃引:定常掃引」のデフォルトの試験モードで実施
する。レオメーターの設定は、初期応力(1.0ダイン/cm2)、最終応力(6
3,930ダイン/cm2)、応力増分(100ダイン/cm2)、及びデータポイン
ト毎の最大時間(5秒間)である。
【0106】 本明細書で使用される「静的降伏応力」という用語は、本明細書に記載される
分析方法に従って上記レオメトリクス動的ストレス・レオメーターの上部プレー
トを約4.2マイクロラジアンの距離ほど動かすために、上記制汗剤クリーム組
成物に加えられなければならない応力の最小量(ダイン/cm2)をいう。換言す
れば、静的降伏応力とは、製品の応力掃引分析(本明細書に記載される)におい
て、上記レオメーターが製品の粘度を測定できる最初のポイントを表している。
【0107】 本明細書において使用される用語の「デルタ応力」は、組成物の動的降伏応力
から静的降伏応力を差し引くことで決定される。上記動的降伏応力は測定する粘
度が急速に減少し始めるポイントである。このポイントは、応力値の増大が10
0ダイン/cm2 である最終応力値を見つけることで容易に決定することができる
。換言すれば、組成物のデルタ応力は、実質的にはその組成物を液化するために
、その組成物の静的降伏応力を越えてその組成物に加えられなければならない応
力の増大量を表している。
【0108】 制汗剤クリーム組成物の流動特性は、その組成物を本発明のアプリケータ装置
に収容した後に評価する。組成物の断面部をアプリケータから注意深く取り除い
て、製品が最小の剪断応力を受けるようにし、特に製品がねじれないように、又
は製品の断面部をその組成物から除去するとき以外に形状の変化を生じることの
ないようにする。製品の断面部を上記レオメーターの下部プレート上に注意深く
平らに置いて、配置されている間のその断面にかかる剪断応力が最小になるよう
に配慮する。配置した断面の面積が少なくともほとんど上記上部プレートの面積
の大きさであり、2つのプレートが試験中に正しく接触することを確認する。そ
れから上記上部プレートを底部のプレートに向かって下げて、下部プレートの2
mm上の位置にし、したがって下部プレート上に平らに配置された製品の断面より
約1mmにする。上部プレートを下部プレートに向かって最小速度で更に下げて、
下部プレートの約1.000(±0.002)mm上の、製品が上部プレートと下
部プレートのそれぞれの間にあってそっと接触するポイントである位置にする。
平行に位置したプレートから及び周りに拡がり出た過剰な製品をスパチュラを使
用して静かに除去して、プレートの間に位置した製品がスパチュラから受ける剪
断力を最小にするか、又は剪断力を受けないように注意する。レオメーター上の
溶媒保護パッドを試験する製品の液体キャリアに対応する種類の液体キャリアで
満たす。溶媒保護パッドを平行するプレートの上部まで下げ、2つのプレートの
間にある試験製品からの分析中における溶媒の損失を防ぐ。こうして製品は流動
学的分析及び動的降伏応力、静的降伏応力、及びデルタ応力の測定の準備が完了
する。
【0109】 製品サンプルは流動性試験及び上記方法に従った評価を受ける。上記分析から
得られたデータは、線形に付与した応力(ダイン/cm2)に対して対数目盛り上
に粘度(パスカル・秒)をプロットすることができる。測定機器が粘度を測定し
た最初のポイントが静的降伏応力(すなわち、測定機器が非ゼロ粘度を示す最小
応力)である。上記動的降伏応力は測定する粘度が急速に減少し始めるポイント
である。このポイントは応力値の増大が100ダイン/cm2となる最終応力値を
見つけることで容易に決定することができる。そしてこのデルタ応力は、組成物
の動的降伏応力から静的降伏応力を差し引くことで決定される。
【0110】 上記制汗剤クリームの組成物の静的降伏応力値は、少なくとも約4,000ダ
イン/cm2、更に好ましくは少なくとも約8,000ダイン/cm2、更に一層好ま
しくは少なくとも約40,000ダイン/cm2である。上記組成物の最大静的降
伏応力値は、好ましくは約120,000ダイン/cm2未満、更に好ましくは約
63,000ダイン/cm2未満である。
【0111】 上記制汗剤クリームの組成物のデルタ応力値は、約300ダイン/cm2〜約8
,000ダイン/cm2、好ましくは約1,000ダイン/cm2〜約6,000ダイ
ン/cm2、更に好ましくは約1,000ダイン/cm2〜約5,000ダイン/cm2
である。最小値よりデルタ応力の値が小さいと剪断力による送出の行われる間に
溶媒の離液現象を生じる結果となる一方、デルタ応力の値が列挙した最大値を超
えると、製品を皮膚に塗布するときに不均一となる結果をまねき、製品の皮膚へ
の塗布性、それも特に毛でおおわれた皮膚への塗布性が減少する。したがって、
本明細書に列挙したこれらのデルタ応力値により、溶媒の離液現象を最小にする
か又は皆無にし、均一に皮膚に塗布し、特に皮膚の毛で覆われた部位にも均一に
塗布できる滑らかなクリーム状の製品であるかを判断する。
【0112】スキンケア組成物 本発明のアプリケータへの使用に適切な別の種類の物質は、一般にスキンケア
組成物とされる種類の組成物であると考えられている。そのような組成物には、
ヒトの皮膚を構造、条件、又は外観の点において処理し修正することを目的とす
る組成物が含まれる。限定することが目的ではなく、単に実施例として、スキン
ケア剤の領域で現在、関心が集中するのは、皮膚のしわの始まりに関連する問題
に対処するようにデザインされる組成物に関してである。この分野の典型的な組
成物には、同一譲受人PCT出願WO92/09737及びWO92/09739(いずれも1993
年6月10日に公開)、及びWO92/08741(1993年4月29日公開)に普通に
出願され、開示されるようなサリチル酸技術が含まれる。その他の関心の集中す
る領域は、PCT出願WO96/17672(1997年5月15日公開)、及びWO97/066
80(1997年10月30日公開)に開示されるような、ニコチン酸アミドを含
有するスキンケア組成物に関してである。これらの出願のすべてを参考として引
用し、本明細書に組み入れる。その他の適切な組成物は、同一譲受人の米国特許
第5,720,961号、第5,707,635号、第5,703,026号、第5,700,451号、第5,683,706
号、第5,674,509号、及び第5,665,364号に開示される組成物が含まれ、それらを
参考として引用し本明細書に組み入れる。
【0113】ヘアケア組成物 本発明のアプリケータは、毛髪に対するヘアケア製品の局所塗布にも使用でき
る。適用され得るヘアケア製品として、シャンプー、リンスオフコンディショナ
ー、リーブオンコンディショニング製品、毛染め剤、ヘアスタイリングスプレー
、ゲル、及びムースが挙げられる。
【0114】 毛髪のクレンジングに使用するシャンプーは、通常は1つ又はそれより多くの
界面活性剤、増粘剤又は沈殿防止剤、沈殿防止剤、香料、及び任意のコンディシ
ョニング剤又はスタイリング剤を含んでいる。典型的なシャンプーについては、
米国再発行特許第34,584号グロート(Grote)ら、1994年4月12日発行)
;米国特許第5,756,436号(ロイス(Royce)ら、1998年5月26日発行);
米国特許第5,648,323号(Coffindafferら、1997年7月15日発行);米国
特許第5,612,301号(インマン(Inman)、1997年3月18日発行);米国特
許第5,573,709号(ウェルズ(Wells)、1996年11月12日発行);米国特
許第5,151,210号(ステウリ(Steuri)ら、1992年9月29日発行);米国
特許第4,704,272号(オー(Oh)、1987年11月3日発行);米国特許第4,7
05,681号(マース(Maes))ら、1987年11月10日発行);米国特許第4,
387,090号(ボリッチ・ジュニア(Bolich Jr.)ら、1983年6月7日発行
);米国特許第4,379,753号(ボリッチ・ジュニア(Bolich Jr.)ら、198
3年4月12日発行);及び米国特許第4,345,080号(ボリッチ・ジュニア(Bol
ich Jr.)ら、1982年8月17日発行)に開示されている。
【0115】 ヘアコンディショニング製品は、一般にシャンプー後の毛髪にコンディショニ
ング剤を塗布してもつれを改善及び/又は柔軟な毛髪の感触を付与のために使用
される。典型的なリンスオフコンディショナーについては、米国特許第5,667,77
1号((Carballada)ら、1997年9月16日発行);米国特許第5,482,703号
(ピングス(Pings)、1996年1月9日発行);米国特許第5,106,609号(ボ
リッチ・ジュニア(Bolich Jr.)ら、1992年4月21日発行);米国特許第
5,104,646号(ボリッチ・ジュニア(Bolich Jr.)ら、1992年4月14日
発行);及び米国特許第4,387,090号(ボリッチ・ジュニア(Bolich Jr.)、1
983年6月7日発行)に開示されている。典型的なリーブオンコンディショニ
ング製品については、米国特許第5,674,478号(ドッド(Dodd)ら、1997年
10月7日発行)に開示されている。
【0116】 エアゾール及び非エアゾールヘアスプレー、ムース、並びにゲルのようなヘア
スタイリング製品については、米国特許第5,750,122号(エバンス(Evans)ら、
1998年5月12日発行);米国特許第5,730,966号(トガーソン(Torgerson
)ら、1998年3月24日発行);米国特許第5,674,478号(ドッド(Dodd)
ら、1997年10月7日);米国特許第5,658,557号(ボリッチ・ジュニア(B
olich Jr.)ら、1997年8月19日発行); 米国特許第5,166,276号(ハ
ヤマら、1992年11月24日発行);及び米国特許第5,753,216号(レイチ
(Leitch)ら、1998年5月19日発行)に開示されている。
【0117】 毛染め製品については、一般に米国特許第5,679,114号(ハニング(Haning)
ら、1997年10月21日発行);米国特許第5,597,386号(イガラシら、1
997年1月28日発行); 米国特許第5,435,810号(プロタ(Prota)ら、1
995年7月25日発行);米国特許第5,356,439号(シュルツ(Schultz)ら、
1994年10月18日発行);米国特許第4,183,366号(バーツカ(Bartuska
)ら、1980年1月15日発行);及び米国特許第4,200,432号(カロピシス
(Kalopissis)ら、1980年4月29日発行)に開示されている。
【0118】その他の物質 本発明に従ったアプリケータで使用されるのが適切であると証明された制汗剤
組成物のような、特定の物質について前述の多くの検討が集中する一方で、本発
明の原理はその他のアプリケータ/物質の組合わせに使用することも考えられ、
その際そのアプリケータは、物質の特性及び塗布環境の特質を考慮してデザイン
される。例えば、日焼け止め剤のようなその他の組成物、脂肪、油、ショートニ
ングのような料理用製品、及び靴墨のようなワックスなど、及びその他の物質が
、本明細書に記載されるアプリケータへの使用に好適であり得ると考えられる。
【0119】 本発明に従って、変形し得る材料と組み合わせて使用される物質は物理特性を
選択し、三次元構造内の保護された方向から分配され、且つ目標表面に塗布する
ことを可能にする。そのような分配は部分的に、又は実質的に若しくは完全であ
り得る。
【0120】 このような分配を容易にするために重要であると考えられている物質の特性に
は、目標表面への物質の相対的な親和性と、これに対する変形し得る材料への物
質の相対的な親和性、並びに三次元構造の活動化後の見かけの粘度又はその物質
の流動性が含まれる。上記物質は、変形し得る材料よりも大いに及び/又は物質
自体のその他の部分よりも大いに、目標表面に優先的に付着するべきであると、
現在では考えられている。言い換えれば、上記物質は、物質それ自体及び/又は
変形可能なシート材に対してよりも目標表面に対して大きな親和性を有する。
【0121】 物質は本来、シート材内のそれらの保護された場所から遊離を可能にする粘度
及び流動性を有するか、又は遊離及び分散を可能にするための粘度の調節を必要
とすることがある。粘度の変更は、選択された活性化の方法に応じて粘性の変化
を生じる物質を選択することによって達成し得る。例えば、圧縮力のように機械
的に活性化する場合は、好ましくは一般に「剪断減粘性」(偽可塑性)物質と呼
ばれる物質を採用することが望ましいこともある。そのような物質の例としては
、ポリマー溶液、歯磨き剤及びボディクリームのような多数のゲル及びペースト
、塗料、ゲル化ステインなどが挙げられる。その他の材料は特定の限界剪断力(
降伏応力)に達したか又はそれを超えた場合にのみ剪断減粘性材料として機能す
る。そのような材料は通常はビンガム塑性体材料と呼ばれ、及びそのような性質
を示す物質のありふれた1つの実施例は、ケチャップとして知られる調味料の種
類である。
【0122】 目標表面への物質の付着又は親和性に影響すると考えられる要因の一部として
は、静電荷又は電荷;水素結合を媒介とする化学結合、共有結合、イオン結合、
部分的イオン結合(部分的双極性引力)、ファンデルワールス力、浸透力など;
毛細管圧(吸引力);吸着;吸収;真空/吸引;などが挙げられる。その他の重
要な要因には、目標表面に対する物質の接触角によって反映される、目標表面へ
の物質の湿潤性が含まれる。
【0123】 目標表面への物質の塗布又は分散を容易にするために、特に、変形可能な物質
について限局された方向に、与えられた局在化パターンにとどまる傾向を抑制す
るために、目標表面を湿潤化するように調整した物質を使用することが現在は好
ましい。目標表面への物質の分散又は塗布性を補助し得るその他の要因には、剪
断減粘性を示す物質の使用、並びに、活性化後ではあるが目標表面から変形し得
る材料を取り外す前に、横方向の機械的動作を付与するために複合シート材のユ
ーザによりもたらされる機械的な塗布運動が含まれる。そのような横方向の機械
的運動は剪断減粘性を示すような物質に付加的な影響をも与え、更に泡立ち、発
泡、こすり洗い作用/剥離作用などのような付加的な効果を提供し得る。
【0124】 付着又は分散した物質の一部がその後に、物質が当初は付着していなかった木
表面の部分を覆う場合に、首尾良い分散が生じる。目標表面からシート材を取り
外す際に、少なくともいくらかの物質が目標表面に、好ましくは実質的に均一の
方法で残留する。
【0125】 上記に検討したごとく、本発明の原理に従ってさまざまな物質を選択すること
ができる。例証とする目的で典型となる物質としては、石鹸及び洗剤のようなク
レンジング剤、ローションのような皮膚軟化剤、軟膏のような薬剤、抗炎症クリ
ームなど、制汗剤、消臭剤、化粧品、芳香剤等を包含する医療用製品及び美容用
製品が挙げられる。その他のそのようなシート材の多様な利用方法として、滑剤
、着色料、オイル及びワックスなどの保護剤、接着剤、防腐剤、保存剤などの保
護剤のような自動車用及び家庭用製品、ならびに調味料(マスタード、ケチャッ
プなど)のような食品関連に塗布するアプリケータが挙げられる。
【0126】 多数の物質もまた採用することができ、偶然の接触から保護するだけでなく、
(シート材の同一表面上又は向き合う表面上に)当初は互いに分離していて活性
化処理中に又はその後の塗布操作及び/又は分散操作中に混合される。そのよう
な配置は互いに有利に影響しあう物質にはとりわけ有効であり、(例えば、エポ
キシの共送出(co-dispensing epoxies)、触媒反応など)付加的な互いの相関
性及び/又は目標表面との相関性を提供する。さらにアプリケータの形状又は物
質の特性を調整することによって徐々に又は連続的な物質の送出をし、時間の経
過や、圧力の増加などに伴い、当初の塗布に続く付加的な連続的な送出をするこ
とが望ましい。
【0127】3.製造方法 本発明のアプリケータは、関係のある意図する形状並びに意図する材料及び物
質に適切ないかなる方法によっても製造し得る。実施例として、上述の現在好ま
しい発泡樹脂材料について、図1の配置は加熱したダイを使用して所望の深さに
加熱型押しすることにより、複数のアパーチャ及びリザーバを形成して製造する
ことができ、その後リザーバに物質を注入するか又はアプリケータの中又は上に
物質をあふれさせて過剰の物質を掻き落とすかのいずれかを行う。ラベル又はシ
ールは上記送出ゾーンの上を覆い、その後加熱手段又は接着手段によって固定す
る。アプリケータはその後、最終的な形状に型抜きするか、又は代わりにその型
抜き段階は同時にリザーバの形成とともに達成するか、又はその他の好適ないず
れかの処理段階とともに達成し得る。上記物質は必要であれば、加熱するか、又
はその他の方法で流動化する。
【0128】 図4のリザーバのように単一のリザーバの実施例では、塗布表面は同様に製造
することができ、背面シートは周辺に加熱手段、又はその他の手段で結合するこ
とができ、そして物質は、所望であれば、単一供給源又は多数の供給源からリザ
ーバに注入し得る。
【0129】 本発明の特殊な実施例が図示及び記載される一方、本発明の精神及び目的から
逸脱することなく、さまざまな変更及び修正をし得ることは当業者にとって明白
であり、本発明の適用範囲内のそのようなすべての修正は、本明細書の請求項に
含まれることを意図している。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明によるアプリケータの好ましい実施例の平面図。
【図2】 図1のアプリケータの、2−2の直線に沿って切断した正面断面
図。
【図3】 図1及び図2のアプリケータを使用して物質を目標表面に手で塗
布するところを図示している。
【図4】 アプリケータの別の実施例の、図1に類似した平面図。
【図5】 図4のアプリケータの、5−5の直線に沿って切断した、図2に
類似した正面断面図。
【符号の説明】
10,110,200,300,400 アプリケータ 21,121 第1面 22,122 第2面 30,130 アパーチャ 50,150 リザーバ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,UG,ZW),E A(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ,BA ,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CU, CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,GD,G E,GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS ,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK, LR,LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK,M N,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU ,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM, TR,TT,UA,UG,UZ,VN,YU,ZA,Z W (71)出願人 ONE PROCTER & GANBL E PLAZA,CINCINNATI, OHIO,UNITED STATES OF AMERICA (72)発明者 アルトネン,ジーン マイケル アメリカ合衆国オハイオ州、ウェスト、チ ェスター、フォレスト、ビュー 7142 (72)発明者 トゥシィル,ライル ブラウン アメリカ合衆国オハイオ州、インディア ン、ヒル、マーブルヘッド、ドライブ 6920 Fターム(参考) 4C083 AD151 CC17 DD50 EE18 4C167 AA61 BB05 BB13 BB32 BB34 CC01 DD10 GG02 GG05 GG06 GG16 GG46 HH17 【要約の続き】 を示す。特に制汗剤製品/消臭剤製品を含めてきわめて さまざまな物質が企図されている。その他の実施例に は、複数のアパーチャに供給する単一のリザーバが含ま れる。

Claims (24)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 目標表面に制汗剤/消臭剤物質に塗布及び分散するアプリケ
    ータであって: (a)対峙する第一面及び第二面と、該第一面及び第二面の間の内部領域とを
    有し、圧縮変形可能な材料からなる実質的に平らなシート材; (b)上記第一面内側の上記シート材内部に延びる少なくとも1つのリザーバ
    ; (c)少なくとも部分的に上記リザーバを満たす制汗剤物質/消臭剤物質;そ
    して (d)上記第一面に形成されて上記リザーバと流体流通がある少なくとも1つ
    のアパーチャ;を含むアプリケータ。
  2. 【請求項2】 上記制汗剤組成物/消臭剤組成物が、約10〜約70%の微
    粒子制汗剤材料、約1〜約15%の増量剤/沈殿防止剤、約10〜約80%の揮
    発性シリコーン剤、及び約1〜約35%の非揮発性シリコーン皮膚軟化剤を含む
    、請求項1に記載のアプリケータ。
  3. 【請求項3】 上記制汗剤組成物/消臭剤組成物が制汗剤活性種、沈殿防止
    剤、揮発性シリコーン剤、及び非揮発性シリコーン皮膚軟化剤を含む、請求項1
    に記載のアプリケータ。
  4. 【請求項4】 上記制汗剤組成物/消臭剤組成物が制汗剤活性種、液体キャ
    リア、及び増粘剤を含む、請求項1に記載のアプリケータ。
  5. 【請求項5】 上記アプリケータは、上記アプリケータの一端に隣接する送
    出ゾーンを構成する複数のアパーチャを包含する、請求項1に記載のアプリケー
    タ。
  6. 【請求項6】 上記リザーバが画定する内部容量は、上記の厚みが外力によ
    って減少した際に、縮小される、請求項1に記載のアプリケータ。
  7. 【請求項7】 上記アプリケータは複数のアパーチャ及び対応する複数のリ
    ザーバを含み、上記アパーチャは各々、一つの上記リザーバと流体の流通がある
    、請求項1に記載のアプリケータ。
  8. 【請求項8】 上記アパーチャは上記第一面及び第二面を貫通し、且つ上記
    リザーバは上記第二面とそこに周囲を接着した裏当てシートとの間に形成される
    、請求項1に記載のアプリケータ。
  9. 【請求項9】 上記リザーバは、上記第一面内側の上記シート材内部に延び
    るが上記第二面を貫通しない、請求項1に記載のアプリケータ。
  10. 【請求項10】 上記リザーバは、上記第一面内側の上記シート材内部に、
    上記厚みに達しない深さだけ延びている、請求項1に記載のアプリケータ。
  11. 【請求項11】 上記シート材が圧縮に対し弾性を示す、請求項1に記載の
    アプリケータ。
  12. 【請求項12】 上記シート材が曲げに対し弾性を示す、請求項1に記載の
    アプリケータ。
  13. 【請求項13】 上記シート材が独立気泡材料を含んでいる、請求項1に記
    載のアプリケータ。
  14. 【請求項14】 上記アプリケータは、使用前に上記アパーチャを密閉する
    ための除去可能なカバーシートを有する、請求項1に記載のアプリケータ。
  15. 【請求項15】 上記アプリケータは複数のリザーバ及び対応する複数のア
    パーチャを包含し、上記リザーバは多数のさまざまな物質を包含する、請求項1
    に記載のアプリケータ。
  16. 【請求項16】 目標表面に制汗剤/消臭剤物質を塗布および分散するアプ
    リケータであって: (a)対峙する第一面及び第二面と、該第一面及び第二面の間の内部領域とを
    有し、圧縮変形可能な材料からなる実質的に平らなシート材であって、上記第一
    面に実質的に垂直な方向の外力を受けたときに上記第一面と第二面との間の厚み
    が減少する上記シート材; (b)上記第一面内側の上記シート材内部に延びる少なくとも1つのリザーバ
    ; (c)少なくとも部分的に上記リザーバを満たす制汗剤/消臭剤物質;そして (d)上記第一面に形成されて上記リザーバと流体流通がある少なくとも1つ
    のアパーチャ;を含んでおり、 上記第一面に対し実質的に垂直な外力を介した上記シート材の圧縮により、上
    記アパーチャから上記物質が搾り出され、上記目標表面に対する上記第一面の移
    動運動により該目標表面上に上記物質を塗布及び分散させるアプリケータ。
  17. 【請求項17】 目標表面に制汗剤/消臭剤を塗布および分散する方法であ
    って: (a)対峙する第一面及び第二面と、該第一面及び第二面の間の内部領域とを
    有し、圧縮変形可能な材料からなる実質的に平らなシート材、上記第一面内側の
    上記シート材内部に延びる少なくとも1つのリザーバ、少なくとも部分的に上記
    リザーバを満たす制汗剤/消臭剤物質;並びに、上記第一面に形成されて上記リ
    ザーバと流体流通がある少なくとも1つのアパーチャを含む形態のアプリケータ
    を準備するステップと; (b)所望の体表に上記アプリケータを接触させるステップと; (c)上記体表に上記物質搾り出すために、上記アプリケータに力をかけて上
    記アプリケータを圧縮するステップと; (d)上記物質を塗布及び分散するために、上記アプリケータを体表に移動さ
    せるステップと; を含む上記方法。
  18. 【請求項18】 上記圧縮ステップ及び移動ステップが同時に行われる請求
    項17に記載の方法。
  19. 【請求項19】 上記アプリケータは上記物質を予め充填されている請求項
    17に記載の方法。
  20. 【請求項20】 上記方法は、上記アプリケータを体表に接触させるステッ
    プの前に、上記アパーチャから保護カバーを取り外すステップを含む請求項17
    に記載の方法。
  21. 【請求項21】 上記リザーバが溝穴型のリザーバである、請求項1に記載
    のアプリケータ。
  22. 【請求項22】 上記リザーバがアパーチャ−チャンネル型リザーバである
    、請求項1に記載のアプリケータ。
  23. 【請求項23】 上記リザーバは、45度傾けて配置されているアパーチャ
    −チャンネル型リザーバである、請求項1に記載のアプリケータ。
  24. 【請求項24】 上記リザーバは、約1から約5の範囲のアスペクト比を有
    している、請求項1に記載のアプリケータ。
JP2000556649A 1998-06-30 1999-06-30 制汗剤/消臭剤アプリケータ Expired - Lifetime JP3796119B2 (ja)

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