JP2002518977A - 磁気アクチュエータ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 コンプレッサダイヤフラムまたはピストン等の往復運動のための磁気アクチュエータである。アクチュエータは、ステータ極（３ａ、３ｂ、３ｃ）と、励磁巻線（６）と、背板（７）とを有するステータを含む。非磁性支持アーム（４ａ、４ｂ）は、アーク磁石極（２ａ、２ｂ）を保有し、一対の圧縮ダイヤフラム（５ａ、５ｂ）を作動させる。コイル電流の導入によって、磁石極（２ａ、２ｂ）は、中央のステータ極（３ｂ）に引き付けられ、外側の極（３ａ、３ｃ）からは反発を受ける。ピボット（１１）の回りのトルクが生じ、その結果、アーム（４ａ、４ｂ）の動作と、その結果生じるダイヤフラム（５ａ、５ｂ）の作動が生じる。電磁石によって生成される磁束を増加させ、その結果、磁束漏れおよびフリンジを低減することによって性能が向上する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】 本発明は、磁気アクチュエータに関する。このアクチュエータは、例えば、所
定の方向への往復運動のために取付けられたダイヤフラム、ピストン、またはプ
ランジャ等の部材が作動させられるあらゆる適用において使用され得る。

【０００２】 磁気アクチュエータは公知のものであり、磁場と、１つ以上のコイルまたは巻
線を流れる電流との相互作用で動作する。典型的には、磁気アクチュエータは、
固定コアと、コアに関連する巻線とを組込んだ電磁石を含み、軟質の強磁性体材
料の可動アーマチュアに影響を与える。アーマチュアは、例えば、ダイヤフラム
ポンプのダイヤフラム等の作動させられる部材に接続された可動アクチュエータ
部材上に取付けられた１つ以上の永久磁石であり、この永久磁石は、電磁石の影
響を受ける。

【０００３】 ＧＢ１５５７４５３は、公知の移動磁石アクチュエータを示し、この移動磁石
アクチュエータは、１つの固定された軟磁性Ｅコアステータアセンブリと、ステ
ータに向けて互いに反対の極を示すように配置された２個の平行磁化永久磁石と
で構成されている。磁石は、ピボット点によって支持され、コンプレッサに取付
けられた１対の独立した軟磁性レバーアームに取付けられる。単相コイルは、コ
アの中央の周縁部上に取付けられ、交流によって励磁させられると、磁気アーム
は、交流トルクを生成し、その結果、変位が生じる。

【０００４】 １対の永久磁石は、磁化の軸が逆であり、２つのアームの動作が同期的である
ように配置されるが、これによって、過度の振動が生じ得る。

【０００５】 上記のシステムは、多くの製品に対して成功したが、同システムの達成可能な
性能は、数多くの要素によって制限を受け、製造の点で幾つかの不利点がなお存
在する。例えば、許容度の問題およびピボット点の摩耗の許容が原因で、大きな
エアギャップが機械的クリアランスのために必要とされ、その結果、顕著な磁束
漏れおよび漂遊磁場の生成が生じる。さらに、軟磁性アームの使用は、磁石の裏
当ての鉄として機能することによって非磁性アーム上の磁気回路を向上させるが
、磁石からピボット点に戻る軟磁性部品の延長によって、アームに沿った大きな
漏れおよび漂遊磁場の問題を導く。これらの軟磁性アームとコイル励磁場との相
互作用によって、励磁力プロファイルを歪ませるリラクタンスまたは突出力も生
成される。そのような装置の別の固有の特徴は、軟磁性ステータアセンブリに向
かう磁石およびスイングアーム部品の引力によって、望ましい動作方向に対して
垂直方向に作用する不平衡磁力の存在である。これらの力は、特に、動作中の力
の周期的性質による、ピボットシステムに対する過度の摩耗につながり得る。

【０００６】 これらのアクチュエータにおける電磁石設計に関して、現在の設計は、正確な
トルク−変位プロファイルを生成するための大きな極面積を有する平行歯および
スロット設計のステータに代表される。積層断面を単純化し、単純なコイル位置
を可能とするために、極の幅は、歯の全長さに沿って延長され得る。これは、過
剰な材料量につながる。従って、この材料は、低レベルの磁束によって最大限に
利用されない。さらに、この特徴は、比較的狭いスロットの原因となり、「クリ
ーページおよびクリアランス」も考慮しながら十分な銅巻線を収容するために、
スロットは、典型的には深くて狭く、その結果、スロットの漏れ磁束、すなわち
、スロット中を移動せず、トルク生成のための作用エアギャップにおいて利用可
能ではないコイルによって生成される磁束が生じる。

【０００７】 本発明は、そのようなシステムの構築および性能の向上を追求する。

【０００８】 本発明は、所定の方向への往復運動のために取付けられた部材のためのアクチ
ュエータを提供し、このアクチュエータは、部材と共に動作するために部材に接
続された永久磁石アセンブリであって、互いに隣接し、且つ部材から垂直に指向
する、同様または反対の磁極面を有する少なくとも一対の磁極を提供する磁石ア
センブリと、電磁石の励磁が、電磁石極の一方または他方に向けて永久磁石の極
の動作を生むように反対の位置に配置された対応する反対の極の対を有する電磁
石アセンブリとを備え、磁気裏当て部材が、永久磁石の極とつながり、それによ
って、磁束の戻り経路が提供される。

【０００９】 ある好適な実施形態では、作動させられる部材が、可撓性のあるダイヤフラム
である。裏当て部材は、漏れを最小限に抑え、有用な磁石作用点を維持し、法線
力を低減しながら向上した磁束戻り経路を提供するように機能する。好ましくは
、磁気裏当て部材は、磁石とは独立して取付けられ、より好ましくは、磁気裏当
て部材は、電磁石アセンブリに対して定常位置に、電磁石極に対して平行に配置
され、それによって、磁石が自由に振動できる空隙が規定される。磁石の構成と
は無関係に、裏当て部材は、トルク生成において磁石と相互作用する電磁石アセ
ンブリによって生成される磁束成分を増加させることによって性能を向上させ、
その結果、あるレベルの励磁に関して、より大きな磁束部分が、電磁石磁極面か
ら離れて、エアギャップを横断して、裏当て部材にまで垂直に延長するが、その
一方で、磁束は、通常、大きな磁束フリンジ成分を有し、磁束はトルクの生成に
貢献しない。

【００１０】 好ましくは、裏当て部材は、磁石の磁極面の軸寸法と同程度の軸寸法を含む。
都合のよいように、裏当て部材は、背板を含み得る。

【００１１】 好ましくは、裏当て部材は、固定位置に保持されてもよく、より好ましくは、
調節可能な取付けが、裏当て部材と磁石極との間のエアギャップの調節を可能と
し、それによって、磁気回路磁束と、従ってトルクとを変化させることによって
出力の調節を可能とするように使用され得る。

【００１２】 ある好適な実施形態では、背板は、移動する磁石のストローク上で望ましいエ
アギャップを維持するために、電磁石の磁極面により、半径または曲線の近似で
輪郭が示され得る。あるいは、背板は、直線または「Ｖ」字形であり得る。

【００１３】 この好適な実施形態では、磁石は、放射状の輪郭を有する背板および磁極面と
組合わせられた場合に、エアギャップの最小限の変動を達成し、その結果、最小
限の機械的クリアランスを可能とするアークセグメントであり得る。磁石セグメ
ントは、放射状または直径方向に（ｄｉａｍｅｔｒｉｃａｌｌｙ）磁化され得る
。しかし、多くの場合に、矩形磁石が好適であり得る。

【００１４】 好ましくは、磁石アセンブリとダイヤフラムとの接続は、回転可能アームを含
む。より好ましくは、アームは、１対の磁極をそれぞれ支持する。

【００１５】 好ましくは、磁石は、磁性エアギャップが延長しないように取付けられ得る。

【００１６】 好ましくは、アームは、非磁性であり、その結果、磁石からピボット点へ戻る
軟磁性部品の延長による、磁性アームに関連するアームに沿った漏れおよび漂遊
磁場の問題が回避され得る。

【００１７】 非磁性アームの使用により、射出または圧縮成形プラスチックの使用を考慮す
ることが可能となり、その結果、所望な程度の剛性および強度を維持しながら、
移動質量の低減が可能となる。

【００１８】 好ましくは、ピボット、アーム、およびダイヤフラムの部品は、単一のアセン
ブリに統合され得、それによって、部品数が著しく減少し、起こり得るノイズま
たは振動を最小限に抑えながら信頼性が大幅に向上する。

【００１９】 さらに、成形されたダイヤフラム部品との機械的接続は、気密性密封を確実に
することによっても向上され得る。射出成形部品の使用はまた、許容制御を強化
し、このことは、不平衡法線力の低減と組合わせて、磁石と電磁石裏当て部材と
の機械的クリアランスを最小限に抑えることを可能にし、その結果、磁性エアギ
ャップが最小限に抑えられ、磁気回路効率が向上する。

【００２０】 この好適な実施形態では、電磁石アセンブリは、中央の極に向けて外側の歯か
ら内側に延長する外側の磁極面を含むＥステータを備える。この構成により、よ
り広くより浅いスロット領域が、同量のコイルを収納することが可能となり、そ
の結果、スロット漏れが減少する。

【００２１】 別の好適な実施形態では、電磁石アセンブリは、アセンブリの残りの部分から
離れて配置される磁極面を備え得る。例えば、歯の長さを延長することによって
、コイルおよび裏当て鉄は、移動アームおよび磁石アセンブリを収納するケーシ
ングの外部に配置され得る。好ましくは、ステータの磁極面は、有効磁性エアギ
ャップを延長させることなく、良好な空気および音響的密封を確実にするために
、ケーシング内に成形され得る。空気および音響的密封の構成を向上させること
に加えて、この特徴はまた、主な熱源（すなわちコイル）を、性能が温度に強く
左右される空圧システムのプラスチック部品から離れて配置するという利点を有
する。さらに、異なる電圧レベルを有する世界市場に対するコイルの選択、およ
び故障したコイルの交換は、より容易に達成される。

【００２２】 次に、本発明の実施例を、添付の図面を参照して説明する。

【００２３】 図１を参照すると、アクチュエータ１の好適な実施形態は、３つのステータ極
３ａ、３ｂ、および３ｃと、２つの磁石極２ａおよび２ｂとを有し、２つの独立
したアームアセンブリ４ａおよび４ｂは、１対のコンプレッサダイヤフラムまた
はベロー５ａおよび５ｂを作動させるために使用される。ステータは、励磁巻線
６および背板７を有する２つの軟磁性部品のＥコア３から構成される。ステータ
構造は、積層または固形の強磁性体材料、または適切な混合物から構成され得る
。

【００２４】 Ｅコア周縁部または歯は、エアギャップにおいて、磁束を３つの極（大きな主
極３ｂ、および励磁コイル６が内部に収納されるスロットによって中央の歯から
等しく変位される２つの側極３ａおよび３ｃ）に向けて指向する。中央歯上に位
置する励磁コイル６は、電源または電子的に整流された直流供給から得られる主
電圧または交流電圧源であり得る励磁電圧によって供給される。コイルは、ボビ
ンまたは巻型上に予め巻付けてもよい。コイル６およびステータ歯３は、コイル
巻線中のある電流方向に関して、中央の極３ｂが、エアギャップ領域において、
ある極性の励磁場を生成し、外側の極３ａおよび３ｃが、異極性の場を生成する
ように構成される。

【００２５】 第１のステータ部品から変位されるのは、磁束のための戻り経路として機能す
ることによってコイル６による場を向上させ、且つ極表面に対して法線の望まし
い方向に移動する磁束を向上させるために使用する軟磁性材料の第２の固定部材
または背板７である。背板７は、磁極面の軸寸法と同程度の軸寸法を有し、外側
の歯の外端からＥコアと同程度の幅を有する。これらの寸法は共に、背板の効率
を向上させるために僅かに増加させてもよい。

【００２６】 ステータのＥコア極片３ａ、３ｂ、および３ｃと背板７とによって規定される
空隙には、非磁性支持アーム４ａおよび４ｂを介して、懸架され、移動可能な永
久磁石部材２ａおよび２ｂが配置される。永久磁石２ａおよび２ｂは、アークま
たは平行六面体セクションであり得る。平行六面体または矩形セクションが、コ
スト的な理由から好ましいかもしれないが、プロファイル極片および背板を支持
するアームの使用は、磁石の放射状の動作の上で一定のエアギャップを維持する
ことによって利点を提供する。アークセグメントが使用される場合には、放射状
の磁化および直径または平行磁化の両方が考慮され得る。しかし、費用効率の高
い矩形セクションの場合には、平行磁化が用いられ得る。永久磁石材料は、焼結
射出成形または圧縮接着されたフェライトまたは希土類であり得る。

【００２７】 両方の磁石の磁化軸は、図１に示されるように、所望の動作に対して法線方向
にあり、両方の磁石が、ステータに向けて同様の極を示している。同様の極によ
って抗振動が可能になるが、逆の磁化で、且つ同期的な動作を有し得る。

【００２８】 磁石は、２つの独立した非磁性ピボットアーム４ａおよび４ｂを介して懸架さ
れ、これらの非磁性ピボットアームによって、磁石２ａおよび２ｂが、所望の可
動域に沿って変位されることが可能となる。アーム４ａおよび４ｂは、磁石２ａ
および２ｂの位置が、全可動域上で、ステータ３と背板７との間のほぼ中間にあ
ることを確実にするように配置される。

【００２９】 図２に示されるように、アーム４ａおよび４ｂは、Ｅコア３および背板７に平
行する面上に追加の材料を有さないように、上および下から磁石２ａおよび２ｂ
を保持する。従って、磁性エアギャップは、所与の機械的クリアランスに対して
増加されない。磁石２ａおよび２ｂは、接着剤を用いて、あるいは、おそらく位
置に関する特徴を有して成形され、アームにクリッピングされるプラスチック成
形磁石の場合には特に、オーバーモールド処理または機械的位置方法によって、
アーム４ａおよび４ｂに取付けられ得る。

【００３０】 制限された円振動を容易するために、ピボット点１１は、磁石に対してアーム
の反対側の端部に位置する。ピボット１１は、プラスチックの湾曲部、または剛
性プラスチックアームの細い部分であり得、あるいは金属挿入が用いられ得る。

【００３１】 アクチュエータの動作中に、支配的磁束が、永久磁石２ａおよび２ｂによって
生成され、おおよその磁束経路が図３に示されている。コイル６のみの励磁によ
る磁束経路を図４に示す。

【００３２】 コイル電流が存在しない状態で、突出軟磁性構造体と磁石との相互作用によっ
て、小さな突出力が存在する。突出力の変位特徴は、磁石が可動域のほぼ中間地
点であって、中央の極３ｂと外側の極３ａまたは３ｃとの中間にある場合に、不
安定な釣り合いを有し、ピボットアーム４ａおよび４ｂは、磁石２ａおよび２ｂ
が、励磁ゼロの状態で、同地点にほぼ位置するように構成される。このゼロ点は
、可撓性のあるピボット点１１の位置によって規定され、外的な曲げ力は付与さ
れず、ベローの中心平衡を有する。ある方向のコイル６の励磁電流に対して、中
央極片３ｂは、ある極性の場を生成し、外側の極３ａおよび３ｃは、異極性の場
を生成する。磁石２ａおよび２ｂは、次に、局所場の歪みによって、中央の極３
ｂに引き付けられ、その近傍の外側の極３ａまたは３ｃからは反発を受け（ある
いはその逆）、ピボット点の剛性度およびベロー等による負荷力を克服するのに
十分な力が生じれば、ピボット点１１の回りにトルクが生じ、従ってアーム４ａ
および４ｂの動作が生じる。磁石が、ある極に向けて変位する際に、中央の周縁
部と、従ってコイルとを通る磁束が、急速に増加し、コイルの戻り起磁力（ｂａ
ｃｋ−ｍｍｆ）を誘起する。コア上の巻数は、誘起されるコイルの起磁力および
利用可能な電源電圧レベルを考慮しながら、所望のコイル起磁力を生成するよう
に選択される。磁石２ａおよび２ｂの動作は、機械的負荷（例えば、ベロー５ａ
および５ｂおよびピボット点１１の復元力）によって制限される。機械的制限が
存在しなければ、中央位置動作に向けた動作は、磁石２ａおよび２ｂの「衝突」
、または磁石２ａおよび２ｂが極３ｂと完全に整合する地点のどちらかによって
制限される（外側の極３ａおよび３ｃの場合も同様）。しかし、アクチュエータ
１は、通常、正弦的に変動する電圧を供給され、その結果、トルクが正弦的に変
動し、周期的に反転する。次に、アーム４ａおよび４ｂの慣性を促進するために
利用可能な力が、ベロー５ａおよび５ｂとピボット１１とによる復元力（例えば
、ガス圧縮および小さな突出力による負荷力）との励磁力の相互作用によって決
定される。これらの力の強度は、アームが所望のストローク上で振動することを
保証するように選択される。慣性および復元コンプライアンスは、機械的共振周
波数が、最大の変位および効率を達成する供給周波数と一致するように選択され
得る。

【００３３】 上に概述したピボットシステムは、単純な支持機構を提供し、アウトプット力
が必要とされる地点において、増強されたてこ作用によるアウトプット力の増幅
が可能となるので、好ましい。例えば、磁石とピボット点との間のアームのほぼ
中間点において、ベロー／ダイヤフラムまたは他の負荷が付与される場合には、
アーム上のトルクは、Ｔ＝Ｆ×Ｌ（Ｎｍ）によって得られる。

【００３４】 トルクは、ピボット点の回りで連続していると考えられ得るので、アウトプッ
ト力は、

【００３５】

【数１】 によって得られる。

【００３６】 Ｌ_aは、アームの全長である。

【００３７】 Ｌ_mは、中間点までの距離である。

【００３８】 従って、アクチュエータは、より大きな変位を生成しなければならないが、直
接的な作動に必要とされる力よりも低い力を生成することが必要とされる。しか
し、このことは、特に共振アクチュエータにおいて、問題ではない。

【００３９】 ステータに関して、図１に示されるような歯の形状（狭い歯が用いられ、大き
な磁極面の追加が用いられる）が好ましい。歯の断面積は、飽和を避けるために
、歯の磁束密度を許容可能なレベル以下に維持するように選択され得る。大きな
スロット領域および最小限のコイル巻線端部を可能としながら、同様の技術が、
外側の歯において用いられ得る。固体ステータの場合には、裏当て鉄および外側
の歯は、製造を単純化するために、単一のストリップから形成され得る。次に、
外側の磁極面は、この外側のストリップをエアギャップと平行に曲げることによ
って（関連する曲げ半径をよく考慮しながら）作成され得る。これは、中央の極
に向けて、または中央の極から離れるように折り曲げることによって行われ得る
が、中央の歯に向けて行うほうが好ましい。なぜなら、それによって、装置の全
体的な幅を延長させることなくコイルに対する追加のスロット領域が与えられ、
より幅の広いスロットによるスロット漏れも低減されるからである。

【００４０】 中央の歯３ｂ上に予め巻き付けられたコイル６を配置させるために、コイルの
直接的な挿入を可能にするために、極片において積層またはスチールを分割する
必要がある。これは、コイルが納められた後に中央の歯の上に取付けられる別の
極片の使用によって行われ得る。あるいは、中央の歯／極片３ｂは、裏当て鉄お
よび外側の極の両方を形成するＣコア部品に取付けられた別のアセンブリであり
得る。この別のアセンブリは、特に渦電流の影響を受け易い重要な地点（すなわ
ち、極片および背板）において、より低い導電性材料の使用を容易にする。

【００４１】 コアが分割され得るＥコア構造に結合される、より低コストの磁気材料の使用
により、コイル６およびステータ３の配置において、多大な利点が生じる。例え
ば、ステータ本体３およびコイル６は、図５に示されるように、磁石−アーム−
ベローが配置されるケーシング１２の外側に配置され得る。極片は、ケースの壁
の中に成形され、その結果、有効エアギャップを延長することなく、良好な空気
および音響的密封が保証され得る。次に、主な熱源（すなわち励磁コイル）が、
温度の影響を受け易い空圧部品および永久磁石から離れて配置される。さらに、
取外し可能なコイルおよび中央歯３ｂの構造を用いることにより、故障したコイ
ルの交換、および異なる世界市場に必要とされる異なるコイルの改良が可能とな
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】 図１は、本発明のある好適な実施形態による移動磁石アクチュエータの模式図
を示す。

【図２】 図２は、永久磁石極の１つの取付けを示す。

【図３】 図３は、永久磁石による典型的な電磁界分布を示す。

【図４】 図４は、コイル励磁のみによる典型的な電磁界分布を示す。

【図５】 図５は、アクチュエータの別の実施形態の模式図を示す。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＣＹ， ＤＥ，ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，Ｉ Ｔ，ＬＵ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ ，ＣＦ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＧＷ，ＭＬ， ＭＲ，ＮＥ，ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＧＨ，ＧＭ，Ｋ Ｅ，ＬＳ，ＭＷ，ＳＤ，ＳＬ，ＳＺ，ＵＧ，ＺＷ)，Ｅ Ａ(ＡＭ，ＡＺ，ＢＹ，ＫＧ，ＫＺ，ＭＤ，ＲＵ，ＴＪ ，ＴＭ)，ＡＬ，ＡＭ，ＡＴ，ＡＵ，ＡＺ，ＢＡ，ＢＢ ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，ＣＡ，ＣＨ，ＣＮ，ＣＵ，ＣＺ， ＤＥ，ＤＫ，ＥＥ，ＥＳ，ＦＩ，ＧＢ，ＧＤ，ＧＥ，Ｇ Ｈ，ＧＭ，ＨＲ，ＨＵ，ＩＤ，ＩＬ，ＩＮ，ＩＳ，ＪＰ ，ＫＥ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ，ＬＣ，ＬＫ，ＬＲ， ＬＳ，ＬＴ，ＬＵ，ＬＶ，ＭＤ，ＭＧ，ＭＫ，ＭＮ，Ｍ Ｗ，ＭＸ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，ＰＴ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＤ ，ＳＥ，ＳＧ，ＳＩ，ＳＫ，ＳＬ，ＴＪ，ＴＭ，ＴＲ， ＴＴ，ＵＡ，ＵＧ，ＵＳ，ＵＺ，ＶＮ，ＹＵ，ＺＷ (72)発明者 クック， ステファン ジョン イギリス国 アールジー４ ５イーエル リーディング， カバーシャム， グレイ ストーク ロード ６ Ｆターム(参考） 3H077 CC02 CC03 CC07 DD05 EE24 EE29 EE35 FF06 FF32 5H633 BB07 BB11 GG02 GG04 GG05 GG09 GG17 HH03 HH07 HH09 HH13 HH24 HH26 JA03 JB04 JB09

Claims (17)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 所定方向への往復運動のために取付けられた部材のための磁
   気アクチュエータであって、該アクチュエータは、該部材と共に動作するために
   該部材に接続された永久磁石アセンブリであって、互いに隣接し、且つ該部材か
   ら垂直に指向した、同様または反対の磁極面を有する少なくとも１対の磁極を提
   供する磁石アセンブリと、電磁石の励磁が、該電磁石の極の一方または他方に向
   けて該永久磁石の極の動作を引き起こすように反対に配置された対応する極の対
   を有する電磁石アセンブリとを含み、磁気裏当て部材が、該永久磁石の該極と連
   結し、それによって、磁束の戻り経路を提供する、磁気アクチュエータ。
2. 【請求項２】 前記磁気裏当て部材が、前記磁石とは独立して取付けられる
   、請求項１に記載の磁気アクチュエータ。
3. 【請求項３】 前記裏当て部材が、前記電磁石アセンブリに対して定常位置
   に、前記電磁石の極に対して平行に配置され、それによって前記磁石が自由に振
   動できる空隙が規定される、請求項２に記載の磁気アクチュエータ。
4. 【請求項４】 前記裏当て部材が、前記磁石の磁極面の軸寸法と同程度の軸
   寸法を含む、請求項１から３のいずれかに記載の磁気アクチュエータ。
5. 【請求項５】 前記裏当て部材は、固定位置に保持されてもよく、あるいは
   、調節可能な取付けが、該裏当て部材と前記磁石の極との間のエアギャップの調
   節を可能とし、それによって、磁気回路磁束を変化させ、従ってトルクを変化さ
   せることによって出力の調節が可能となるように用いられ得る、請求項３に記載
   の磁気アクチュエータ。
6. 【請求項６】 前記裏当て部材が背板を含む、請求項１から５のいずれかに
   記載の磁気アクチュエータ。
7. 【請求項７】 前記背板は、移動する磁石のストローク上で望ましい前記エ
   アギャップを維持するために、前記電磁石の前記磁極面により、半径または曲線
   の近似で輪郭が示され得る、請求項６に記載の磁気アクチュエータ。
8. 【請求項８】 前記背板が、直線または「ｖ」字状であり得る、請求項６に
   記載の磁気アクチュエータ。
9. 【請求項９】 前記作動させられる部材が、可撓性のあるダイヤフラムであ
   る、請求項１から８のいずれかに記載の磁気アクチュエータ。
10. 【請求項１０】 前記磁石アセンブリが、セグメントが放射状または直径方
    向に磁化され得るアークセグメントの磁石を含む、請求項１から９のいずれかに
    記載の磁気アクチュエータ。
11. 【請求項１１】 前記磁石アセンブリと前記ダイヤフラムとの接続が、回転
    可能なアームを含み、該アームの各々は、それぞれ前記磁極対の一方を支持する
    、請求項１から１０のいずれかに記載の磁気アクチュエータ。
12. 【請求項１２】 前記磁石アセンブリが、前記磁気エアギャップが延長され
    ないように取付けられ得る、請求項１１に記載の磁気アクチュエータ。
13. 【請求項１３】 前記アームが非磁性である、請求項１１または１２に記載
    の磁気アクチュエータ。
14. 【請求項１４】 前記ピボットアームおよびダイヤフラム部品が、単一のア
    センブリに統合される、請求項１１、１２、または１３に記載の磁気アクチュエ
    ータ。
15. 【請求項１５】 前記電磁石アセンブリが、中央の極に向けて外側の歯から
    内向きに延長する外側の磁極面を含むＥステータを含む、請求項１から１４のい
    ずれかに記載の磁気アクチュエータ。
16. 【請求項１６】 前記電磁石アセンブリが、該アセンブリの残りの部分から
    離れて配置された磁極面を含み得る、請求項１５に記載の磁気アクチュエータ。
17. 【請求項１７】 前記ステータの前記磁極面が、ケーシング内に成形され、
    それによって、有効な磁気エアギャップを延長することなく、良好な空気および
    音響的密封が確実となり得る、請求項１６に記載の磁気アクチュエータ。