JP3116756B2 - 電磁駆動装置 - Google Patents

電磁駆動装置

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JP3116756B2
JP3116756B2 JP06320197A JP32019794A JP3116756B2 JP 3116756 B2 JP3116756 B2 JP 3116756B2 JP 06320197 A JP06320197 A JP 06320197A JP 32019794 A JP32019794 A JP 32019794A JP 3116756 B2 JP3116756 B2 JP 3116756B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、往復式電気かみそりあ
るいは電磁エアポンプ等に利用可能な可動子ブロックが
略直線往復運動する電磁駆動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の電磁駆動装置として、図5に示
すように、フランス特許出願番号91/12587に開
示される固定子ブロックと可動子ブロックを備えたもの
が存在する。このものの固定子ブロック1 は、中央脚片
2aとその両側に側部脚片2b,2bを有し磁極面2A,2B,2Bと
なる各脚片2a,2b,2bの端面が同一平面内に位置するよう
大略E字状に形成された固定子2 と、固定子2 の中央脚
片2aの磁極面2Aと側部脚片2b,2b の磁極面2B,2B が逆極
性になるよう励磁するべく固定子2 の中央脚片2aに巻装
された励磁コイル (図示せず) と、を有してなる。
【0003】可動子ブロック4 は、固定子2 の各磁極面
2A,2B,2Bに対向し各脚片2a,2b,2bが並設される方向に異
なる2個の極性が存在するよう着磁された永久磁石5
と、永久磁石5 の磁極面5A,5B と固定子ブロック1 の磁
極面2A,2B,2Bと間に略一定の磁気空隙G が形成され、か
つ永久磁石5 を2個の極性が存在する方向に移動可能な
状態に支持するばね部材6,6 と、を有してなる。さらに
詳しくは、永久磁石5 は、薄板状であり、固定子2 の各
磁極面2A,2B,2Bに対向し各脚片2a,2b,2bが並設される方
向に2個の磁石部5a,5b を有し、これらが磁気空隙G に
対し直交方向に着磁され、そして大略台形状をなす非磁
性材料製の支持台7 に取着される。
【0004】8 は磁路形成部で、磁性材料により大略台
形状に形成され、永久磁石5 の磁極面5A,5B の反対側の
端面に、2個の極性に十分に跨がって当接するよう永久
磁石5 及び/又は支持台7 に取着される。また、ばね部
材6,6 は、長板状の板ばねであり、基端は固定子2 の外
方側面に固定されたばね固定部材10に固定され、先端に
支持台7 の両端部を支持している。
【0005】この電磁駆動装置は、励磁コイル (図示せ
ず) を励磁しないとき、ばね部材6,6 は略フリー状態と
なり、永久磁石5 の中心、すなわち両磁石部5a,5b の境
界部分が中央脚片2aの磁極面2Aの中心に一致している。
そして、励磁コイル (図示せず) をパルス状の交番直流
電圧でもって励磁すると、先ず、磁極面2Aと磁極面2B,2
B に所定の異極性が現れ、可動子ブロック4 の各磁極面
5A,5B との間に吸引、反発力が作用し、ばね部材6,6 を
撓ませながら可動子ブロック4 が所定方向に移動し、最
大変位に至る前に直流電圧を零とする。直流電圧が零と
なっても、可動子ブロック4 は慣性力により最大変位位
置まで移動し、その位置に至ったとき、逆方向の直流電
圧でもって励磁する。これにより、磁極面2Aと磁極面2
B,2B に反対の異極性が現れ、ばね部材6,6 のばね力と
磁気的な吸引、反発力が作用して可動子ブロック4 が復
帰方向に移動する。この動作は、パルス状の交番直流電
圧でもって励磁している間、繰り返す。
【0006】従って、このような電磁駆動装置は、可動
子ブロック4 に、電気かみそりの内刃や電磁エアポンプ
のダイヤフラム等を連結することにより電気かみそりや
電磁エアポンプに用いることができる。
【0007】また、可動子ブロック4 の変形例として、
図6に示す構造のものがフランス特許出願番号92/0
5465に開示されている。このものの支持台7 は、大
略台形状の支持基部7aと、その端部から大略L字状に連
設された固定連設部7b,7b からなっている。ばね部材6,
6 は、長板状の板ばねであることは先の例と同様である
が、その基端は例えば電気かみそりのケースといった固
定部材11、あるいは先の例に示したものを変形させたば
ね固定部材10に固定されている。
【0008】このものは、先の例と比較して、ばね部材
6,6 を長くするのに適しており、ケースのような固定部
材11に固定するとばね固定部材10が省略できる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】一般的な往復刃を有す
る往復式電気かみそりは、モータの出力回転を偏心カム
を用いて直線往復運動に変換している。そのような構造
にあっては、モータや運動変換機構が存在することによ
り、高速化に限界がありその構造も複雑でコストダウン
にも限界がある。
【0010】前述した電磁駆動装置を往復刃を有する往
復式電気かみそりに用いた場合、その往復刃である内刃
を可動子ブロックに連結すればよいので、モータや運動
変換機構が不要となる。その結果、一般的なものに比し
てより高速化が図れ、しかも構造も簡単になってコスト
ダウンが図れる。
【0011】なお、特開昭55−84190には、モー
タを用いない往復刃を有する往復式電気かみそりが開示
されている。このものは、永久磁石が励磁コイルの中空
部内に移動可能な状態に配設され、全体としてはその永
久磁石は回動軸を中心にした揺動運動を行っている。
【0012】ところで、往復式電気かみそりあるいは電
磁エアポンプ等に電磁駆動装置を用いた場合、可動子ブ
ロックの復帰静止位置 (移動範囲の中心位置) からの変
位量が大きくなっても推力が低下しない、むしろ増大す
ることが望まれる。
【0013】本発明は、かかる事由に鑑みてなしたもの
で、その目的とするところは、略直線往復運動する可動
子ブロックの復帰静止位置 (移動範囲の中心位置) から
の変位量が大きくなっても十分な推力が確保できる電磁
駆動装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】かかる課題を解決するた
めに、請求項1記載の電磁駆動装置は、中央脚片とその
両側に側部脚片を有し磁極面となる各脚片の端面が略同
一平面内に位置するよう形成された固定子と、固定子の
中央脚片の磁極面と側部脚片の磁極面が逆極性になるよ
う励磁するべく固定子に巻装された励磁コイルと、を有
する固定子ブロックと、固定子の各磁極面に対向し各脚
片が並設される方向に異なる2個の極性が存在するよう
大略中央脚片の軸線方向に着磁された永久磁石と、永久
磁石の磁極面と固定子ブロックの磁極面と間に略一定の
磁気空隙が形成されかつ永久磁石を2個の極性が存在す
る方向に移動可能な状態に支持するばね部材と、を有す
る可動子ブロックと、を有する電磁駆動装置において、
前記側部脚片と永久磁石の磁極面を、それらによって形
成される磁気空隙が中央に向かうに従い順次大きくなる
よう互いに非平行に形成し、前記側部脚片と永久磁石の
磁極面によって形成される磁気空隙における磁束を、中
央脚片の軸線に平行な基準線に対し、固定子側が外方に
所定角度拡がるよう構成してなる。
【0015】また、請求項1記載の電磁駆動装置は、側
部脚片と永久磁石の磁極面を、それらによって形成され
る磁気空隙が中央に向かうに従い順次大きくなるよう互
いに非平行に形成した構成としている。
【0016】また、請求項記載の電磁駆動装置は、請
求項記載の固定子ブロックの側部脚片の磁極面を、内
方に向かうに従い永久磁石より遠ざかるよう形成した構
成としている。
【0017】また、請求項記載の電磁駆動装置は、請
求項1記載の永久磁石を、その磁化方向が中央脚片の軸
線に平行な基準線に対し、所定角度傾くよう磁化されて
いる構成としている。
【0018】さらに、請求項4記載の電磁駆動装置は、
請求項3記載の所定角度を30°乃至45°とした構成
としている。
【0019】
【作用】請求項1記載の構成によれば、側部脚片と永久
磁石の両磁極面によって形成される磁気空隙における磁
束は、中央脚片の軸線に平行な基準線に対し、固定子側
が外方に所定角度拡がるように流れるので、可動子ブロ
ックの運動に対する磁束の有効成分が増大し、略直線往
復運動する可動子ブロックの復帰静止位置 (移動範囲の
中心位置) からの変位量が大きくなっても十分な推力が
確保できる。
【0020】請求項記載の構成によれば、側部脚片と
永久磁石の磁極面となる端面を構造的に設定するだけで
可能となる。
【0021】請求項記載の構成によれば、可動子ブロ
ックの形状、構造が簡単なものとなる。
【0022】請求項記載の構成によれば、側部脚片と
永久磁石の磁極面となる端面をそれぞれ略同一平面内に
位置させるという通常の構造にて可能となる。
【0023】請求項記載の構成によれば、請求項
載の作用に加え、より大きい推力が確保できるものとな
る。
【0024】
【実施例】以下、本発明の第1実施例を図1及び図2に
基づいて説明する。なお、従来の技術の項で説明したも
のと基本的機能が同様の部材及び部位には、同一の符号
を付している。
【0025】固定子ブロック1 は、固定子2 と励磁コイ
ル3 により構成される。固定子2 は、中央脚片2aとその
両側に側部脚片2b,2b を有し磁極面2A,2B,2Bとなる各脚
片2a,2b,2bの端面が略同一平面内に位置するよう連結片
とともに大略E字状に形成される。ただし、磁極面2A,2
B,2Bとなる各脚片2a,2b,2bの端面は、厳密には同一平面
内にはなく、特に、側部脚片2b,2b の磁極面2B,2B はや
や傾斜している。
【0026】具体的には、この実施例では次のような寸
法にしている。すなわち、中央脚片2aは、その磁極面2A
の横幅 (脚片の並設方向) を5mm、縦幅 (紙面の直交方
向)を12mmとし、磁極面2Aでない角棒部分を断面形状
が5mmの正方形としている。つまり、磁極面2Aは角棒部
分より拡張されている。
【0027】また、側部脚片2b,2b は、その磁極面2B,2
B の横幅を5.5mm、縦幅を12mmとし、磁極面2B,2B
でない角棒部分は内方がえぐられたようにして横幅を
2.5mmとしている。そして、磁極面2Aと磁極面2B,2B
の間隙は1mmである。また、全体の高さは14.5mmと
している。これら脚片2a,2b,2bの形状は、後述する可動
子ブロックとの関係とともに、励磁コイル3 の収容状態
も考慮して決定する。
【0028】次に、本発明の重要部分である側部脚片2
b,2b の磁極面2B,2B について説明する。この磁極面2B,
2B は、図2に示すように、中央に向かうに従い、高さ
が低くなるように形成してある。磁極面2Aを基準にした
場合、外方側は磁極面2Aより高く、内方側は磁極面2Aよ
り低く、その傾斜の程度は1/7としている。
【0029】可動子ブロック4 は、永久磁石5 、ばね部
材6,6 、支持台7 、磁路形成部8 により構成される。永
久磁石5 は、薄板状であり、固定子2 の各磁極面2A,2B,
2Bに対向し各脚片2a,2b,2bが並設される方向に2個の磁
石部5a,5b を有している。2個の磁石部5a,5b は、各脚
片2a,2b,2bが並設される方向に異なる2個の極性が存在
するよう厚さ方向 (中央脚片の軸線方向) に着磁され、
後述する支持台7 に取着される。磁石部5a,5b の厚さ方
向の一方の面は、永久磁石5 の磁極面5A,5B となる。こ
の永久磁石5 は、厚さを1mm、横幅を12mm、従って各
磁石部5a,5b の横幅を6mm、縦幅を12mmとしている。
【0030】ばね部材6,6 は、長板状の板ばねであり、
具体的には板厚を0.125mmとしている。支持台7
は、大略台形状の支持基部7aと、その端部から大略L字
状に連設された固定連設部7b,7b からなっている。前述
した永久磁石5 は、支持基部7aに、磁極面5A,5B が僅か
に突出した状態でもって取着される。また、ばね部材6,
6 は、その基端は例えば電気かみそりのケースといった
固定部材11、あるいは先の例に示したものを変形させた
ばね固定部材10に固定され、その先端は固定連設部7b,7
b を支持している。この場合、永久磁石5 の磁極面5A,5
B と中央脚片2aの磁極面2Aとは平行となるよう具体的に
は0.5mmの磁気空隙G が形成されるようにする。ま
た、ばね部材6,6 の固定中心から支持中心までの距離を
13mmとしている。磁路形成部8 は、磁性材料により大
略台形状に形成され、永久磁石5 の磁極面5A,5B の反対
側の端面に、2個の極性に十分に跨がって当接するよう
永久磁石5 及び/又は支持台7 に取着される。
【0031】これにより、可動子ブロック4 は、永久磁
石5 の2個の磁石部5a,5b が並ぶ方向に移動可能な状態
に支持される。また、永久磁石5 の磁極面5A,5B と固定
子ブロック1 の磁極面2A,2B,2Bとの間には、全体的には
略一定の、詳しくは、磁極面5A,5B と磁極面2A間は一
定、磁極面5A,5B と磁極面2B,2B 間は中央に向かうに従
い順次大きくなるように、換言すると、内方に向かうに
従い永久磁石5 より遠ざかるように、互いに非平行に形
成される。
【0032】この電磁駆動装置は、励磁コイル3 を励磁
しないとき、ばね部材6,6 は略フリー状態となるととも
に、永久磁石5 の磁束が流れて、永久磁石5 の中心、す
なわち両磁石部5a,5b の境界部分が中央脚片2aの磁極面
2Aの中心に一致している。永久磁石5 の磁束の大半は、
磁石部5a→磁極面5A→磁気空隙G →左磁極面2B→左側部
脚片2b→連結片→右側部脚片2b→右磁極面2B→磁気空隙
G →磁極面5B→磁石部5b→磁路形成部8 →磁石部5aとい
う磁路を流れる。
【0033】次に、励磁コイル3 をパルス状の交番直流
電圧でもって励磁すると、先ず、磁極面2Aと磁極面2B,2
B に異極性、例えば磁極面2AにS極、磁極面2B,2B にN
極が現れ、可動子ブロック4 の各磁極面5A,5B との間に
吸引、反発力が作用し、ばね部材6,6 を撓ませながら可
動子ブロック4 が所定方向に移動する。詳しくは、励磁
による磁束は、磁極面5Aと左磁極面2B間の磁気空隙G で
は相殺され、磁極面5Bと右磁極面2B間の磁気空隙G では
重畳され、結局可動子ブロック4 は右磁極面2B側に移動
する。
【0034】ここで注目すべきことは、磁極面2B,2B に
面する磁気空隙G における磁束の流れ状態である。すな
わち、その磁束は、磁極面2B,2B が内方に向かうに従い
永久磁石5 より遠ざかるように磁極面5A,5B に対し非平
行であるため、中央脚片の軸線に平行な基準線に対し、
固定子側が外方に所定角度拡がるように流れるので、可
動子ブロックの運動に対する磁束の有効成分が増大す
る。すなわち、可動子ブロック4 の移動方向に傾斜する
磁束の成分が増加し、従って、可動子ブロック4の復帰
静止位置 (移動範囲の中心位置) からの変位量が大きく
なっても十分な推力が確保できるのである。
【0035】励磁コイル3 への励磁は、可動子ブロック
4 が最大変位に至る前の段階で停止する。可動子ブロッ
ク4 は、直流電圧が零となっても、慣性力により最大変
位位置まで移動し、その位置に至ったとき、逆方向の直
流電圧でもって再び励磁コイル3 を励磁する。これによ
り、磁極面2Aと磁極面2Bに反対の異極性が現れ、ばね部
材6,6 のばね力と磁気的な吸引、反発力が作用して可動
子ブロック4 が復帰方向に移動する。この場合の永久磁
石5 による磁束と励磁による磁束の相殺、重畳関係は前
述のものと逆の関係になる。そして、この動作は、パル
ス状の交番直流電圧でもって励磁している間、繰り返
す。
【0036】本願発明者らは、従来の技術の項で説明し
たものと本実施例のものにつき、復帰静止位置 (移動範
囲の中心位置) とそこから1.5mm移動した位置におけ
る可動子ブロックの推力を測定したところ、次のような
結果を得た。
【0037】 従来のもの=0.637〔N〕,0.17 〔N〕 本実施例 =0.638〔N〕,1.066〔N〕 この測定結果から明らかなように、従来のものは復帰静
止位置 (移動範囲の中心位置) からの変位量が大きくな
ると大幅に推力が低下するのに対し、本実施例のものは
むしろ推力が増加している。従って、本実施例のもの
は、従来のものより振幅、すなわち変位量を大きくする
ことが可能となる。
【0038】なお、本実施例では、側部脚片と永久磁石
の磁極面によって形成される磁気空隙が中央に向かうに
従い順次大きくなるよう互いに非平行に形成することに
ついて、側部脚片の磁極面を内方に向かうに従い永久磁
石より遠ざかるよう形成した構成を説明したが、永久磁
石の磁極面を内方に向かうに従い側部脚片の磁極面より
遠ざかるよう形成してもよい。
【0039】次に、本発明の第2実施例を図3及び図4
に基づいて説明する。このものは、先の実施例における
側部脚片2b,2b の磁極面2B,2B を傾斜させないようにし
たもので、従って、外観的には図6に示すものと類似し
たものとなり、固定子側の磁極面2A,2B,2Bと可動子側の
磁極面5A,5B によって形成される磁気空隙G は約0.5
mmで略一定に形成されている他は、先の実施例の寸法と
略同様である。
【0040】そして、このものの永久磁石5 の磁石部5
a,5b は、その磁化方向が中央脚片2aの軸線に平行な基
準線に対し、所定角度θだけ傾くよう磁化されている。
この実施例では、所定角度θを45°としている。
【0041】本願発明者らは、従来の技術の項で説明し
たものと本実施例のものにつき、復帰静止位置 (移動範
囲の中心位置) とそこから1.5mm移動した位置におけ
る可動子ブロックの推力を測定したところ、次のような
結果を得た。
【0042】 従来のもの=0.637〔N〕,0.17 〔N〕 本実施例 =0.506〔N〕,0.421〔N〕 また、本願発明者らは、所定角度θを30°とした別の
実施例についても可動子ブロックの推力を測定したとこ
ろ、次のような結果を得た。
【0043】 別の実施例 =0.539〔N〕,0.410〔N〕 この測定結果から明らかなように、従来のものは復帰静
止位置 (移動範囲の中心位置) からの変位量が大きくな
ると大幅に推力が低下するのに対し、本実施例のものは
復帰静止位置 (移動範囲の中心位置) では少し低下する
ものの、変位量が大きくなると従来のものより大幅に大
きい値を示している。従って、本実施例のものも、従来
のものより振幅、すなわち変位量を大きくすることが可
能となるのである。
【0044】なお、励磁コイルを励磁するには、インバ
ータ回路を用いて200Hz程度の周波数にするのが好ま
しい。
【0045】また、ばね部材は、その長さを長くする
程、可動子ブロックの往復運動が直線に近づくととも
に、ばね定数も小さくなって好ましい。
【0046】
【発明の効果】請求項1記載の電磁駆動装置は、側部脚
片と永久磁石の両磁極面によって形成される磁気空隙に
おける磁束は、中央脚片の軸線に平行な基準線に対し、
固定子が我が外方に所定角度拡がるように流れるので、
可動子ブロックの復帰静止位置(移動範囲の中心位置)
からの変位量が大きくなっても十分な推力が確保でき
る。
【0047】請求項記載の電磁駆動装置は、側部脚片
と永久磁石の磁極面となる端面を構造的に設定するだけ
で可能となる。
【0048】請求項記載の電磁駆動装置は、可動子ブ
ロックの形状、構造が簡単なものになる。
【0049】請求項記載の電磁駆動装置は、側部脚片
と永久磁石の磁極面となる端面をそれぞれ略同一平面内
に位置させるという通常の構造にて可能となる。
【0050】請求項記載の構成によれば、請求項
載の作用に加え、より大きい推力が確保できるものとな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す正面図である。
【図2】その要部拡大図である。
【図3】本発明の第2実施例を示す正面図である。
【図4】その要部拡大図である。
【図5】従来例を示す斜視図である。
【図6】別の従来例を示す正面図である。
【符号の説明】
1 固定子ブロック 2 固定子 2a 固定子の中央脚片 2A 中央脚片の磁極面 2b 固定子の側部脚片 2B 側部脚片の磁極面 3 励磁コイル 4 可動子ブロック 5 永久磁石 5a,5b 永久磁石の磁石部 5A,5B 磁石部の磁極面 6 ばね部材 7 支持台 8 磁路形成部 G 磁気空隙
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02K 33/06

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中央脚片とその両側に側部脚片を有し
    磁極面となる各脚片の端面が略同一平面内に位置するよ
    う形成された固定子と、固定子の中央脚片の磁極面と側
    部脚片の磁極面が逆極性になるよう励磁するべく固定子
    に巻装された励磁コイルと、を有する固定子ブロック
    と、固定子の各磁極面に対向し各脚片が並設される方向
    に異なる2個の極性が存在するよう大略中央脚片の軸線
    方向に着磁された永久磁石と、永久磁石の磁極面と固定
    子ブロックの磁極面と間に略一定の磁気空隙が形成され
    かつ永久磁石を2個の極性が存在する方向に移動可能な
    状態に支持するばね部材と、を有する可動子ブロック
    と、を有する電磁駆動装置において、前記側部脚片と永
    久磁石の磁極面を、それらによって形成される磁気空隙
    が中央に向かうに従い順次大きくなるよう互いに非平行
    に形成し、前記側部脚片と永久磁石の磁極面によって形
    成される磁気空隙における磁束を、中央脚片の軸線に平
    行な基準線に対し、固定子側が外方に所定角度拡がるよ
    う構成してなる電磁駆動装置。
  2. 【請求項2】 前記固定子ブロックの側部脚片の磁極
    面を、内方に向かうに従い永久磁石より遠ざかるよう形
    成してなる請求項1記載の電磁駆動装置。
  3. 【請求項3】 前記永久磁石は、その磁化方向が中央
    脚片の軸線に平行な基準線に対し、所定角度傾くよう磁
    化されていることを特徴とする請求項1記載の電磁駆動
    装置。
  4. 【請求項4】 前記所定角度を30°乃至45°とし
    請求項記載の電磁駆動装置。
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