JP2002518505A - プロペニルセファロスポリン誘導体 - Google Patents

プロペニルセファロスポリン誘導体

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JP2002518505A JP2000555907A JP2000555907A JP2002518505A JP 2002518505 A JP2002518505 A JP 2002518505A JP 2000555907 A JP2000555907 A JP 2000555907A JP 2000555907 A JP2000555907 A JP 2000555907A JP 2002518505 A JP2002518505 A JP 2002518505A
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Abstract

(57)【要約】 一般式I:(式中、Rは、炭素を介して隣接する硫黄原子に結合し、炭素、水素、場合により酸素、硫黄、窒素および/またはハロゲン原子からなる、分子量400以下の有機基であり;R1は、水素、低級アルキルまたはフェニルであり;そしてAは、プロペニル基に直接結合し、分子量400以下の炭素、水素、場合により酸素、硫黄、窒素および/またはハロゲン原子からなる有機基により置換されている、第二級、第三級または第四級窒素原子である)のセファロスポリン誘導体、容易に加水分解されうるそのエステル、及び前記化合物の薬学的に許容されうる塩、ならびに式Iの化合物およびそのエステルと塩の水和物が開示されている。それらの製造方法、それらの有用な中間体、最終生成物を含有する医薬、および感染症の治療と予防のための、または医薬の製造のための最終生成物の使用も開示されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、一般式I:
【0002】
【化26】
【0003】 (式中、 Rは、炭素を介して隣接する硫黄原子に結合し、炭素、水素、場合により酸素
、硫黄、窒素および/またはハロゲン原子からなる、分子量400以下の有機基
であり; R1は、水素、低級アルキルまたはフェニルであり;そして Aは、プロペニル基に直接結合し、分子量400以下の炭素、水素、場合によ
り酸素、硫黄、窒素および/またはハロゲン原子からなる有機基により置換され
ている、第二級、第三級または第四級窒素原子である)のセファロスポリン誘導
体、容易に加水分解されうるそのエステル、及び前記化合物の薬学的に許容され
うる塩、ならびに式Iの化合物およびそのエステルと塩の水和物に関する。
【0004】 本発明の式Iの化合物は、特にグラム陽性菌、例えばメチシリン感受性(MI
SSA)およびメチシリン耐性(MRSA)ブドウ球菌、腸球菌および肺炎球菌
に対する強力で広範囲な抗菌作用を有するという点で、感染症の治療に有用であ
る。
【0005】 式Iの上記化合物において、3位における置換基は、式:
【0006】
【化27】
【0007】 のE型であるか、または式:
【0008】
【化28】 のZ型で存在し得る。
【0009】 式Iの化合物(すなわち、3位における置換基がE型である)が、一般的に好
ましい。
【0010】 式Iの化合物(式中、R1は、低級アルキルまたはフェニルである)において
、R1は、不斉炭素原子(これは、下記の(R)または(S)配置:
【0011】
【化29】
【0012】
【化30】
【0013】 を有することができる)に結合している。
【0014】 一般的にS型が好ましい。
【0015】 本発明の化合物のサブグループは、一般式II:
【0016】
【化31】
【0017】 〔式中、 R0は、低級アルキルまたは低級アルケニル(これらの基は、場合により ハロゲン、 低級シクロアルキル、 ナフチル、 場合により置換されているフェニルもしくはヘテロシクリル、 場合により置換されているアシル、 場合によりエーテル化もしくはアシル化されているヒドロキシ、 場合によりアシル化されているアミノ、 (低級アルキル)アミノ、(ジ−低級アルキル)アミノ、低級シクロアルキル
アミノ、 場合によりエステル化もしくはアミド化されているカルボキシ、 エーテル化されているメルカプト、低級アルキルスルフィニル、フェニルスル
フィニル、 低級アルキルスルホニル、フェニルスルホニル、 シアノ、 アミジノ、(低級アルキル)アミジノ、(ジ−低級アルキル)アミジノ、グア
ニジノ、(低級アルキル)グアニジノ、(ジ−低級アルキル)グアニジノにより
表される置換基R7の1個以上により置換されている)であるか;あるいは R0は、フェニル、ナフチルまたはヘテロシクリル(これらの基は、場合によ
り ハロゲン、 場合により置換されている低級アルキル、低級アルケニルもしくは低級シクロ
アルキル、 場合により置換されているフェニルもしくはヘテロシクリル、 場合により置換されているアシル、 場合によりエーテル化もしくはアシル化されているヒドロキシ、 場合によりアシル化されているアミノ、 (低級アルキル)アミノ、(ジ−低級アルキル)アミノ、低級シクロアルキル
アミノ、 場合によりエステル化もしくはアミド化されているカルボキシ、 エーテル化されているメルカプト、低級アルキルスルフィニル、フェニルスル
ホニル、 場合によりアミド化されているスルホニル、 低級アルキルスルホニル、フェニルスルホニル、 シアノにより表される置換基R8の1個以上により置換されている)であり; A0は、一般式III:
【0018】
【化32】
【0019】 (式中、 R2、R3およびR4は、同一または異なってよく、それぞれアルキル、シクロ
アルキル、アルケニルアルキルまたは飽和ヘテロシクリルであるか;またはR2
およびR3は、N原子と一緒になって、飽和もしくは部分的に不飽和の5〜8員
の、酸素、硫黄および窒素から選択される追加のヘテロ原子を含有してよい場合
により縮合している複素環を表し、R4は、上記と同義であるか、またはR2およ
びR3により表される複素環への1−2−、1−3−もしくは1−4−アルキレ
ンまたはビニレン架橋を表すことができ;あるいはR2、R3およびR4は、N原
子と一緒になって、芳香族の5もしくは6員の、酸素、硫黄および窒素から選択
される追加のヘテロ原子を含有してよい場合により縮合している複素環を表す)
の第四級窒素基であるか;あるいは A0は、一般式IV:
【0020】
【化33】
【0021】 (式中、 R5びR6は、同一または異なってよく、それぞれアルキル、シクロアルキル、
アルケニルアルキルもしくはヘテロシクリルであるか、またはR5は、水素であ
り;あるいはR5およびR6は、N原子と一緒になって、飽和もしくは部分的に不
飽和もしくは芳香族の5または6員の、酸素、硫黄および窒素から選択される追
加のヘテロ原子を含有してよい場合により縮合している複素環を表す)の第二級
または第三級窒素基であり、 ここで、 R2、R3、R4、R5および/またはR6は、アルキル〔この基は、場合により
カルバモイルオキシまたは1個以上の置換基R7(ここで、R7は上記の意味を有
する)により置換されている〕を表し;そして R2、R3およびR4、ならびにR5およびR6は、ヘテロシクリルを表すか、ま
たは一緒になって、上記と同義の複素環の一部を形成し、このヘテロシクリル基
/複素環は、場合により1個以上の置換基R8(ここで、R8は、上記の意味を有
する)により置換されている〕を有する化合物、容易に加水分解されうるそのエ
ステル、及び前記化合物の薬学的に許容されうる塩、ならびに式IIの化合物およ
びそのエステルと塩の水和物よりなる。
【0022】 式IIの化合物のサブグループは、下記である: 一般式IIA:
【0023】
【化34】
【0024】 〔式中、 R0およびR1は、上記と同義であり、そして R20、R30およびR40は、同一または異なってよく、それぞれアルキル(上記
のR2、R3およびR4と同様に場合によりR7により置換されている)、シクロア
ルキル、アルケニルアルキルまたは飽和ヘテロシクリル(上記のR2、R3および
4と同様に場合によりR8により置換されている)である〕の化合物; 一般式IIB:
【0025】
【化35】
【0026】 〔式中、 R0およびR1は、上記と同義であり、 Q1は、飽和または部分的に不飽和の5〜8員の、酸素、硫黄および窒素から
選択される追加のヘテロ原子を含有してよい場合により縮合している複素環(上
記のR2およびR3と同様に場合によりR8により置換されている)であり、そし
て R41は、アルキル(上記のR4と同様に場合によりR7により置換されている)
、シクロアルキル、アルケニルアルキルまたは飽和ヘテロシクリルであるか、ま
たは複素環への1−2−、1−3−もしくは1−4−アルキレンまたはビニレン
架橋を表すことができる〕の化合物; 一般式IIC:
【0027】
【化36】
【0028】 〔式中、 R0およびR1は、上記と同義であり、そして Q2は、芳香族の5もしくは6員の、酸素、硫黄および窒素から選択される追
加のヘテロ原子を含有してよい場合により縮合している複素環(上記のR2、R3 およびR4と同様に場合によりR8により置換されている)である〕の化合物; 一般式IID:
【0029】
【化37】
【0030】 〔式中、 R0およびR1は、上記と同義であり、そして R50およびR60は、同一または異なってよく、それぞれアルキル(上記のR5
およびR6と同様に場合によりR7により置換されている)、シクロアルキル、ア
ルケニルアルキルまたは飽和ヘテロシクリル(上記のR5およびR6と同様に場合
によりR8により置換されている)であるか、またはR50は、水素である〕の化
合物; 一般式IIE:
【0031】
【化38】
【0032】 〔式中、 R0およびR1は、上記と同義であり、そして Q3は、飽和もしくは部分的に不飽和もしくは芳香族の5もしくは6員の、酸
素、硫黄および窒素から選択される追加のヘテロ原子を含有してよい場合により
縮合している複素環(上記のR5およびR6と同様に場合によりR8により置換さ
れている)である〕の化合物、容易に加水分解されうるそのエステル、及び前記
化合物の薬学的に許容されうる塩、ならびに式IIA〜IIEの化合物およびそのエス
テルと塩の水和物。
【0033】 本明細書で使用される用語「ハロゲン」または「ハロ」は、4種類全て、すな
わち、特記のない限り、塩素またはクロロ;臭素またはブロモ;ヨウ素またはヨ
ード;およびフッ素またはフルオロを意味する。
【0034】 本明細書で使用されているように、用語「アルキル」および「低級アルキル」
は、炭素原子1〜8個、好ましくは1〜4個を有する直鎖および分岐鎖両方の飽
和炭化水素基、例えばメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、t−ブチ
ル等を意味する。
【0035】 用語「置換されている低級アルキル」は、例えばハロゲン、アミノ、低級アル
キルアミノ、ジ−(低級アルキル)アミノ、ヒドロキシ、低級アルコキシ、シア
ノ、カルボニル、カルバモイル等で置換されている上記で定義の「低級アルキル
」基であり、例えばカルボキシメチル、カルバモイルメチル、トリフルオロメチ
ル、2,2,2−トリフルオロエチル、2−クロロエチル、2−ヒドロキシエチ
ル、メトキシメチル、メチルアミノメチル、ジメチルアミノエチル等を意味する
【0036】 本明細書で使用されているように、用語「低級アルキル」は、直鎖または分岐
鎖ヒドロカルボノキシ基(ここで、「アルキル」部分は、上記で定義の低級アル
キル基である)を意味する。例は、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ等であ
る。「アルキル」部分は、上記で定義のように置換されていることができる。
【0037】 本明細書で使用されているように、「アルケニル」および「低級アルケニル」
は、炭素原子2〜8個、好ましくは2〜4個を有し、オレフィン二重結合を少な
くとも1個有する非置換または置換されている炭化水素鎖基、例えばアリル、ビ
ニル、2−プロペニル、2−ブテニル、3−ブテニル、2−メチル−2−プロペ
ニルを意味する。
【0038】 表現「アルケニルアルキル」および「低級アルケニルアルキル」は、上記基の
二重結合が第一炭素原子(例えば、ビニルおよび1−プロペニルにおいて)と結
合していないことを示すために使用されるが、これらの基は、それらの不飽和を
2−、3−および更なる位置に有する基に限定される。「低級アルケニルアルキ
ル」は、炭素原子8個以内を有する基、例えば2−プロペニル、2−ブテニル、
3−ブテニル、2−メチル−2−プロペニルを意味することが理解される。
【0039】 用語「置換されている低級アルケニル」は、「置換されている低級アルキル」
と同様にして置換されている、好ましくはシアノにより、またはカルボキシ(こ
れは、アミノ、低級アルキルアミノ、(ジ−低級アルキル)−アミノにより、ま
たは天然α−アミノ酸、例えばグリシン、アラニンもしくはフェニルアラニンの
アミノ基によりアミド化されていることができる)により置換されている上記で
定義の低級アルケニル基、好ましくはビニルを意味する。
【0040】 用語「シクロアルキル」または「低級シクロアルキル」は、3〜7員の飽和炭
素環基、例えばシクロプロピル、シクロブチル、シクロヘキシルなどを意味する
【0041】 用語「置換されている低級シクロアルキル」は、例えば低級アルキル、ハロゲ
ン、アミノ、低級アルキルアミノ、ジ−(低級アルキル)アミノ、ヒドロキシ、
低級アルコキシ、シアノ、カルボキシ等により置換されている上記で定義の低級
シクロアルキル基、例えば3−ヒドロキシ−シクロブチル、4−メチル−シクロ
ヘキシルまたは3,4−ジメトキシ−シクロペンチルを意味する。
【0042】 「アシル」は単独で、または、例えば「アシルアミノ」におけるように他の基
と組み合わせて、好ましくはカルボン酸から誘導され、したがって例えば、低級
アルカノイル、例としてはホルミル、アセチル、プロピオニル、イソブチリル、
ピバロイルであり;低級シクロアルカノイル、例としてはシクロプロピルカルボ
ニルであり;ベンゾイルなどである。
【0043】 用語「アリール」は、水素原子1個を脱離させることにより芳香族炭化水素か
ら誘導される基を意味し、置換されているか、または非置換であることができる
。芳香族炭化水素は、単核または多核であることができる。アリールの例は、フ
ェニル、ナフチル、アントリル、フェナントリル等である。アリール基は、例え
ばハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、カルボキシ、ニトロ、アミノ、ジメチルアミ
ノ、低級アルキル、低級アルコキシ、カルバモイルから選択される少なくとも1
個の置換基を有することができ、例えばトリル、キシリル、メシチル、クメニル
、2,4−ジフルオロフェニル、4−カルボキシフェニル、4−ニトロフェニル
、4−ジメチル−アミノフェニル、4−メトキシフェニル、2,4,5−トリク
ロロフェニルおよび6−カルボキシ−2−ナフチルである。
【0044】 本明細書に使用されているように、用語「低級アルキルアミノおよびジ−低級
アルキルアミノ」は、モノおよびジアルキルアミノ基(ここで、低級アルキルは
上記と同義である)、例えばメチルアミノ、2−エチルアミノ、N−メチルアミ
ノ、N−エチルアミノ、N,N−ジメチルアミノ、N,N−ジエチルアミノ等を
意味する。用語の(低級アルキル)アミジノ、(ジ−低級アルキル)アミジノ、
(低級アルキル)グアニジノ、(ジ−低級アルキル)グアニジノは、同様に定義
される。
【0045】 本明細書に使用されているように、用語「ヘテロシクリル」または「複素環」
は、酸素、窒素もしくは硫黄からなる群より選択されるヘテロ原子の少なくとも
1個を含有する、不飽和または飽和の、非置換または置換されている4−、5−
、6−もしくは7−員複素環を意味する。例示される複素環は、例えば下記の基
であるが、これらには限定されない: アゼチジニル、ピリジル、ピラジニル、ピペリジル、モルホリニル、ピリミジ
ル、ピペラジニル、ピロリジニル、ピリダジニル、ピラゾリル、トリアジニル、
イミダゾリル、チアゾリル、1,2,3−チアジアゾリル、1,2,4−チアジ
アゾリル、1,2,4−オキサジアゾリル、1,3,4−オキサジアゾリル、1
,2,3−トリアゾリル、1,2,4−トリアゾリル、1H−テトラゾリル、2
H−テトラゾリル;フリル、1H−アゼピニル、チオフェニル、イソオキサゾリ
ル、イソチアゾリル、オキサゾリジニル等。複素環の置換基は、例えば場合によ
りヒドロキシ置換されている低級アルキル類、例えばメチル、エチル、プロピル
、ヒドロキシプロピル等、低級アルコキシ類、例えばメトキシ、エトキシ等、ハ
ロゲン類、例えばフッ素、塩素、臭素等、ハロゲン置換アルキル類、例えばトリ
フルオロメチル、トリクロロエチル等、アミノ、メルカプト、ヒドロキシル、カ
ルバモイル、またはカルボキシル基を含む。更なる置換基は、例えば2−オキソ
−オキサゾリジン−3−イル、1,1−ジオキソ−テトラヒドロチオフェン−3
−イルにおけるようなオキソである。置換されている複素環の更なる例は、6−
メトキシ−ピリジン−3−イル、5−メチル−イソオキサゾール−3−イル、2
−メチルピリジニル、3−ヒドロキシピリジニル、4−〔4−(3−ヒドロキシ
−プロピル)〕−ピリジニル、1−メチルピロリジニル、4−メチル−モルホリ
ニルおよび4−エトキシカルボニル−5−メチル−チアゾリルである。
【0046】 用語「ヘテロシクリル」または「複素環」は、また、「縮合複素環」も意味す
ることができる。上記に使用されている表現「縮合複素環」は、例えば、第二の
炭素環式または複素環式5−もしくは6−員の飽和または不飽和環と縮合して、
酸素、窒素および硫黄から選択されるヘテロ原子の少なくとも1個を含有する、
二環式で飽和、部分的に不飽和または芳香族の環系を形成している複素環式系を
意味する。縮合複素環の例は、例えば下記の基であるが、これらには限定されな
い: 1−キノリニル、2−キノリニル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾオキサゾリル
、ベンゾチアゾリル、1−キヌクリジニル(1−アゾニア−ビシクロ〔2,2,
2〕オクタ−1−イル)、3−ヒドロキシ−キヌクリジニル、デヒドロキヌクリ
ジニル、1,5−ジアザビシクロ〔3.3.0〕オクタニル、1,4−ジアザビ
シクロ〔2,2,2〕オクタニル(4−アザ−ビシクロ〔2,2,2〕オクタ−
1−イル)、4−アザ−1−アゾニア−ビシクロ〔2,2,2〕オクタ−1−イ
ル、1−アザ−5−メチル−4,6−ジオキサビシクロ〔3.3.1〕ノナニル
、2,3,4,6,7,8,9,10−オクタヒドロ−ピリミド〔1,2−a〕
アゼピン−1−イル等。上記の式IIBおよびIICにおけるQ1およびQ2の範疇に入
る複素環は、第四級である、即ち、複素環の上記例もその第四級の形に該当し、
例えば1−メチル−ピロリジン−1−イウム(式IIB)、ピリジン−1−イウム
(式IIC)である。
【0047】 用語「置換されているフェニル」は、ハロゲン、場合により置換されている低
級アルキル、場合に保護されているヒドロキシ、シアノ、ヒドロキシもしくはカ
ルバモイルによりモノ、ジ−またはトリ−置換されているフェニルを意味する。
【0048】 式Iの化合物の容易に加水分解されうるエステルとしては、式Iのカルボキシ
基(例えば2−カルボキシ基)が、容易に加水分解されうるエステル基の形態で
存在する、式Iの化合物であると理解される。そのようなエステル(これは従来
型であることができる)の例は、低級アルカノイルオキシ−アルキルエステル(
例えば、アセトキシメチル、ピバロイルオキシメチル、1−アセトキシエチルお
よび1−ピバロイルオキシエチルエステル)、低級アルコキシカルボニルオキシ
アルキルエステル(例えば、メトキシカルボニルオキシメチル、1−エトキシカ
ルボニルオキシエチルおよび1−イソプロポキシカルボニルオキシエチルエステ
ル)、ラクトニルエステル(例えばフタリジルおよびチオフタリジルエステル)
、低級アルコキシメチルエステル(例えば、メトキシメチルエステル)および低
級アルカノイルアミノメチルエステル(例えば、アセトアミドメチルエステル)
である。他のエステル(例えばベンジルおよびシアノメチルエステル)も使用さ
れうる。そのようなエステルの他の例は、下記である: (2,2−ジメチル−1−オキソプロポキシ)メチルエステル;2−〔(2−
メチルプロポキシ)カルボニル〕−2−ペンテニルエステル;1−〔〔(1−メ
チルエトキシ)カルボニル〕オキシ〕エチルエステル;(5−メチル−2−オキ
ソ−1,3−ジオキソール−4−イル)メチルエステル;1−〔〔(シクロヘキ
シルオキシ)カルボニル〕オキシ〕エチルエステル;および3,3−ジメチル−
2−オキソブチルエステル。本発明の化合物の容易に加水分解されうるエステル
が、化合物の遊離カルボキシ基において形成されうることは、当業者により認識
されよう。
【0049】 本明細書に使用されているように、本発明に有用な薬学的に許容されうる塩は
、金属から誘導される塩基付加塩、有機塩基から誘導されるアンモニオ塩もしく
は第四級アンモニオ塩、または好ましくは無機もしくは有機酸から誘導される酸
付加塩を含む。好ましい金属塩の例は、アルカリ金属、例えばナトリウムから誘
導されるものである。有機塩基から誘導される第四級アンモニオ塩の例は、テト
ラメチルアンモニオ、テトラエチルアンモニオ等である。アミンから誘導される
塩は、N−エチルピペリジン、プロカイン、ジベンジルアミン、N,N′−ジベ
ンジルエチレンジアミン、アルキルアミン類又はジアルキルアミン類との塩、な
らびにアミノ酸との塩、例えばアルギニンまたはリシンとの塩を含む。特に好ま
しくは塩酸塩、塩化物、硫酸塩、リン酸塩、乳酸塩、メタンスルホン酸塩および
分子内塩である。
【0050】 式Iの化合物、ならびにその塩および容易に加水分解されうるエステルは、水
和されうる。水和は、製造工程の途中で行うことができるか、または最初は無水
である生成物の吸湿性の結果により徐々に起こることができる。
【0051】 用語「アミノ保護基」は、アミノ基の酸性プロトンと置き換えるために従来使
用される保護基を意味する。そのような基の例は、Green, T., Protective Grou
ps in Organic Synthesis, Chapter 7, John Wiley and Sons, Inc. (1981), pp
. 218-287に記載されており、これは参考文献として本明細書に援用する。これ
らの例は、カルバマート、例えばフルオレニルメチル、2,2,2−トリクロロ
エチル、2−ハロエチル、2−(トリメチルシラニル)エチル、t−ブチル、ア
リル、ベンジルを含む。更なる保護基は、3,5−ジメトキシベンジル、p−ニ
トロ−ベンジル、ジフェニルメチル、トリフェニルメチル、ベンジル、ホルミル
、アセチル、フェニルアセチル、トリフロオロアセチル、クロロ−アセチル、N
−フタロイルの環式イミド、N−トリメチルシラニル、N−ベンゼンスルホニル
、N−トルエンスルホニル、N−p−メチルベンジル−スルホニルである。好ま
しくはBOC〔t−ブトキシカルボニル、別名(1,1−ジメチル−エトキシ)
カルボニル)〕、ベンジルオキシカルボニルおよびアリルオキシカルボニルであ
る。
【0052】 用語「カルボン酸保護基」は、カルボン酸の酸性プロトンと置き換えるために
従来使用される保護基を意味する。そのような基の例は、Green, T., Protectiv
e Groups in Organic Synthesis, Chapter 5, pp. 152-192 (John Wiley and So
ns, Inc. 1981)に記載されており、これは参考文献として本明細書に援用する。
好ましいこれらの例は、メトキシメチル、メチルチオメチル、2,2,2−トリ
クロロエチル、2−ハロエチル、2−(トリメチルシラニル)エチル、t−ブチ
ル、アリル、ベンジル、トリフェニルメチル(トリチル)、ベンズヒドリル、p
−ニトロベンジル、p−メトキシベンジル、トリメチルシラニル、トリエチルシ
ラニル、t−ブチルジメチルシラニル、i−プロピル−ジメチルシラニルを含む
。好ましくは、ベンズヒドリル、t−ブチル、p−ニトロベンジル、p−メトキ
シベンジルおよびアリルである。
【0053】 用語「ヒドロキシ保護基」は、当業界で従来使用されている保護基、例えばト
リメチルシラニル、t−ブチル−ジメチルシラニル、ジメチルフェニルシラニル
、トリフェニルメチル、低級アルカノイル、アセチル、テトラヒドロピラニル、
ベンジル、p−ニトロベンジルまたはt−ブチルオキシカルボニルなどを意味す
る。
【0054】 式IIおよびIIA〜IIEにおけるR7およびR8の更に詳細な実施態様は下記である
: 置換されている低級アルキル、低級アルケニルまたは低級シクロアルキルであ
る場合のR8は、ヒドロキシ、低級アルコキシ、シアノ、カルボキシ、アミノ、
低級アルキルアミノ、ジ−(低級アルキル)アミノ、カルバモイル、カルバモイ
ルオキシまたはハロゲン1〜3個により置換されている。置換されている低級ア
ルキルは、好ましくはビニルであり、好ましくはシアノにより、またはカルボキ
シ(これは、アミノ、低級アルキルアミノ、(ジ−低級アルキル)−アミノによ
り、または天然α−アミノ酸、例えばグリシン、アラニンもしくはフェニルアラ
ニンのアミノ基によりアミド化されてよい)により置換されている。
【0055】 R8について、場合により低級アルキル、低級アルケニルまたは低級シクロア
ルキルに存在するカルボキシ基は、R7またはR8について、エステル化およびア
ミド化されたカルボキシについて下記に示されたものと全く同様にエステル化ま
たはアミド化されていることができる。好ましくは、R8は、エステル化または
アミド化されたカルボキシメチル、例えばエトキシカルボニルメチル、ヒドロキ
シエチルカルバモイルメチル、ヒドロキシエトキシエチルカルバモイルメチルで
ある。
【0056】 置換されているフェニルである場合のR7またはR8は、ハロゲン1〜3個、低
級アルコキシ、シアノ、ヒドロキシまたはカルバモイルにより置換されている。
【0057】 場合により置換されているヘテロシクリルである場合のR7またはR8は、飽和
または不飽和の5〜6員の複素環(これは、酸素、硫黄および窒素から選択され
る追加のヘテロ原子を含有していることができ、場合によりヒドロキシ、ハロゲ
ン、低級アルコキシ、カルボキシ、アミノ、低級アルキルアミノ、ジ−(低級ア
ルキル)アミノ、シアノもしくはオキソにより置換されている)である。
【0058】 場合により置換されているアシルである場合のR7またはR8は、低級アルカノ
イル、低級シクロアルカノイルまたはベンゾイル〔場合によりハロゲン1〜3個
、ヒドロキシ、低級アルコキシ、アミノ、低級アルキルアミノ、ジ−(低級アル
キル)アミノ、カルバモイル、カルバモイルオキシ、シアノまたはフェニルによ
り置換されている〕である。
【0059】 エーテル化されているヒドロキシである場合のR7またはR8は、低級アルコキ
シ、低級シクロアルコキシ、またはフェノキシ(それぞれ、場合によりハロゲン
原子1〜3個、アミノ、ヒドロキシ、メトキシ、カルバモイルオキシ、カルボキ
シまたはカルバモイルにより置換されている)である。
【0060】 アシル化されているヒドロキシである場合のR7またはR8は、低級アルカノイ
ルオキシ、ベンゾイルオキシ、ヘテロシクリル−カルボニルオキシまたは低級ア
ルコキシカルボニルオキシ〔それぞれ、場合によりアミノ、(低級アルキル)ア
ミノ、(ジ−低級アルキル)アミノ、カルボキシ、カルバモイル、カルバモイル
オキシまたはハロゲン原子1〜3個により置換されている〕である。
【0061】 アシル化されているアミノである場合のR7またはR8は、低級アルカノイルア
ミノ、低級シクロアルキルアミノ、ベンゾイルアミノ、ヘテロシクリル−カルボ
ニルアミノまたは低級アルコキシカルボニルアミノ〔それぞれ、場合によりアミ
ノ、(低級アルキル)アミノ、(ジ−低級アルキル)アミノ、ヒドロキシ、メト
キシ、カルボキシ、カルバモイル、カルバモイルオキシまたはハロゲン原子1〜
3個により置換されている〕である。
【0062】 エステル化されているカルボキシである場合のR7またはR8は、低級アルコキ
シカルボニル、シクロアルコキシカルボニル、フェノキシカルボニルまたはフェ
ニル−低級アルコキシカルボニル〔それぞれ、場合によりアミノ、(低級アルキ
ル)アミノ、(ジ−低級アルキル)アミノ、メトキシ、カルボキシ、カルバモイ
ル、カルバモイルオキシまたはハロゲン原子1〜3個により置換されている〕で
ある。
【0063】 アミド化されているカルボキシである場合のR7またはR8は、カルバモイル、
低級アルキルカルバモイル、(ジ−低級アルキル)カルバモイルまたは低級シク
ロアルキルカルバモイル〔それぞれ、場合によりアミノ、(低級アルキル)アミ
ノ、(ジ−低級アルキル)アミノ、カルボキシ、カルバモイル、カルバモイルオ
キシまたはハロゲン原子1〜3個により置換されている〕である。
【0064】 置換されている低級アルキルカルバモイルまたは低級シクロアルキルカルバモ
イルである場合のR8は、ヒドロキシ、低級アルコキシ、ヒドロキシ−低級アル
コキシ、アミジノ、(低級アルキル)アミジノ、(ジ−低級アルキル)アミジノ
、グアニジノ、(低級アルキル)グアニジノ、(ジ−低級アルキル)グアニジノ
またはヘテロシクリルにより置換されている。上記の「アミジノ」は、その1−
、2−または3−位のいずれかに結合している。「グアジニノ」は、その2個の
可能な異性位のいずれかに結合している。
【0065】 エーテル化されているメルカプトである場合のR7またはR8は、低級アルキル
チオ、低級シクロアルキルチオまたはフェニルチオ〔それぞれ、場合によりアミ
ノ、(低級アルキル)アミノ、(ジ−低級アルキル)アミノ、ヒドロキシ、メト
キシ、カルボキシ、カルバモイル、カルバモイルオキシ、もしくはハロゲン原子
1〜3個により置換されている〕である。
【0066】 アミド化されているスルホニルである場合のR7またはR8は、低級アルキル−
アミノスルホニルまたは低級シクロアルキル−アミノスルホニル〔それぞれ、場
合によりアミノ、(低級アルキル)アミノ、(ジ−低級アルキル)アミノ、ヒド
ロキシ、メトキシ、カルボキシ、カルバモイル、カルバモイルオキシ、またはハ
ロゲン原子1〜3個により置換されている〕である。
【0067】 式IIB、IICおよびIIEの環Q1、Q2およびQ3は、非置換であるか、または上記
で開示の置換基R8の1個以上により置換され得る。
【0068】 式I、IIおよびIIA〜IIEのR/R0の好ましい実施態様は、下記のとおりである
: 場合により置換されているフェニル、例えば、フェニル、2,4,5−トリク
ロロフェニル、3,4−ジクロロフェニル、2,5−ジクロロフェニル、4−ヒ
ドロキシメチルフェニルまたは3,5−ジメチルフェニル; 場合により置換されているナフチル、例えば、2−ナフチル、6−カルボキシ
−2−ナフチル; 場合により置換されているヘテロシクリル、例えば、2−ベンゾオキサゾリル
、2−ベンゾチアゾリルまたは4−ピリジニル。
【0069】 式I、IIおよびIIA〜IIEのA/A0の好ましい実施態様は下記である: 式IIIA:
【0070】
【化39】
【0071】 (式中、R20、R30およびR40は、上記と同義である)の基〔例えばA/A0
、トリメチル−アンモニオもしくはカルバモイルメチル−ジメチル−アンモニオ
;またはジメチル−(2−ヒドロキシアルキル)−アンモニオ、(2−ヒドロキ
シ−1−ヒドロキシメチル−エチル)−ジメチル−アンモニオ、ビス−(2−ヒ
ドロキシ−エチル)−メチル−アンモニオであるもの〕; 式IIIB:
【0072】
【化40】
【0073】 (式中、Q1およびR41は、上記と同義である)の基〔例えばA/A0が、1−メ
チル−ピロリジン−1−イウムもしくは4−メチル−モルホリン−4−イウム;
4−アザ−1−アゾニア−ビシクロ〔2,2,2〕オクタ−1−イルもしくは1
−アゾニア−ビシクロ〔2,2,2〕オクタ−1−イルであるもの〕; 式IIIC:
【0074】
【化41】
【0075】 (式中、Q2は、上記と同義である)の基〔例えばA/A0が、ピリジン−1−イ
ウム、2−メチル−ピリジン−1−イウム、4−カルバモイル−ピリジン−1−
イウムまたはキノリン−1−イウムであるもの〕; 式IIID:
【0076】
【化42】
【0077】 (式中、R50およびR51は、上記と同義である)の基〔例えばA/A0が、ジメ
チル−アミノまたはメチルシクロプロピルアミノであるもの〕; 式IIIE:
【0078】
【化43】
【0079】 (式中、Q3は、上記と同義である)の基〔例えばA/A0が、ベンゾイミダゾー
ル−1−イル、ピロリジン−1−イルまたは4−ヒドロキシ−ピペリジン−1−
イルであるもの〕。
【0080】 式Iの好ましい化合物は、下記のとおりである: (E)−(6R,7R)−8−オキソ−7−(2−フェニルスルファニル−ア
セチルアミノ)−3−(3−ピリジン−1−イウム−1−イル−プロペニル)−
5−チア−1−アザ−ビシクロ〔4.2.0〕オクタ−2−エン−2−カルボキ
シラート、 (E)−(6R,7R)−7−〔2−(5−エトキシカルボニル−4−メチル
−チアゾール−2−イルスルファニル)−アセチルアミノ〕−8−オキソ−3−
(3−ピリジン−1−イウム−1−イル−プロペニル)−5−チア−1−アザ−
ビシクロ〔4.2.0〕オクタ−2−エン−2−カルボキシラート、 (E)−(6R,7R)−3−〔3−(2−メチル−ピリジン−1−イウム−
1−イル)−プロペニル〕−7−〔2−(ナフタレン−2−イルスルファニル)
−アセチルアミノ〕−8−オキソ−5−チア−1−アザ−ビシクロ〔4.2.0
〕オクタ−2−エン−2−カルボキシラート、 (E)−(6R,7R)−3−〔3−(2−メチル−ピリジン−1−イウム−
1−イル)−プロペニル〕−8−オキソ−7−(2−フェニルスルファニル−ア
セチルアミノ)−5−チア−1−アザ−ビシクロ〔4.2.0〕オクタ−2−エ
ン−2−カルボキシラート、 (E)−(6R,7R)−3−〔3−(3−ヒドロキシ−ピリジン−1−イウ
ム−1−イル)−プロペニル〕−8−オキソ−7−(2−フェニルスルファニル
−アセチルアミノ)−5−チア−1−アザ−ビシクロ〔4.2.0〕オクタ−2
−エン−2−カルボキシラート、 (E)−(6R,7R)−8−オキソ−7−〔(2−フェニルスルファニル)
−アセチルアミノ〕−3−(3−キノリン−1−イウム−1−イル−プロペニル
)−5−チア−1−アザ−ビシクロ〔4.2.0〕オクタ−2−エン−2−カル
ボキシラート、 (E)−(6R,7R)−3−〔3−(1−メチル−ピロリジン−1−イウム
−1−イル)−プロペニル〕−8−オキソ−7−(2−フェニルスルファニル−
アセチルアミノ)−5−チア−1−アザ−ビシクロ〔4.2.0〕オクタ−2−
エン−2−カルボキシラート、および (E)−(6R,7R)−7−〔2−(ナフタレン−2−イルスルファニル)
−アセチルアミノ〕−8−オキソ−3−(3−トリメチルアンモニオ−プロペニ
ル)−5−チア−1−アザ−ビシクロ〔4.2.0〕オクタ−2−エン−2−カ
ルボキシラート。
【0081】 式Iの特に好ましい化合物は、下記のとおりである: (E)−(6R,7R)−7−〔2−(ベンゾチアゾール−2−イルスルファ
ニル)−アセチルアミノ〕−8−オキソ−3−(3−ピリジン−1−イウム−1
−イル−プロペニル)−5−チア−1−アザ−ビシクロ〔4.2.0〕オクタ−
2−エン−2−カルボキシラート、 (E)−(6R,7R)−8−オキソ−3−(3−ピリジン−1−イウム−1
−イル−プロペニル)−7−〔2−(2,4,5−トリクロロフェニルスルファ
ニル)−アセチルアミノ〕−5−チア−1−アザ−ビシクロ〔4.2.0〕オク
タ−2−エン−2−カルボキシラート、 (E)−(6R,7R)−3−〔3−(3−ヒドロキシ−ピリジン−1−イウ
ム−1−イル)−プロペニル〕−7−〔2−(ナフタレン−2−イルスルファニ
ル)−アセチルアミノ〕−8−オキソ−5−チア−1−アザ−ビシクロ〔4.2
.0〕オクタ−2−エン−2−カルボキシラート、 (E)−(6R,7R)−7−〔2−(ナフタレン−2−イルスルファニル)
−アセチルアミノ〕−8−オキソ−3−(3−キノリン−1−イウム−1−イル
−プロペニル)−5−チア−1−アザ−ビシクロ〔4.2.0〕オクタ−2−エ
ン−2−カルボキシラート、 (E)−(6R,7R)−3−〔3−(1−メチル−ピロリジン−1−イウム
−1−イル)−プロペニル〕−7−〔2−(ナフタレン−2−イルスルファニル
)−アセチルアミノ〕−8−オキソ−5−チア−1−アザ−ビシクロ〔4.2.
0〕オクタ−2−エン−2−カルボキシラート、 (E)−(6R,7R)−3−〔3−(カルバモイルメチル−ジメチル−アン
モニオ)−プロペニル〕−7−〔2−(ナフタレン−2−イルスルファニル)−
アセチルアミノ〕−8−オキソ−5−チア−1−アザ−ビシクロ〔4.2.0〕
オクタ−2−エン−2−カルボキシラート、および (E)−(6R,7R)−7−〔2−(ナフタレン−2−イルスルファニル)
−アセチルアミノ〕−8−オキソ−3−〔3−ピリジン−1−イウム−1−イル
−プロペニル〕−5−チア−1−アザ−ビシクロ〔4.2.0〕オクタ−2−エ
ン−2−カルボキシラート、 (E)−(6R,7R)−3−〔3−〔ジメチル−(2−ヒドロキシ−エチル
)−アンモニオ〕−プロペニル〕−7−〔2−(ベンゾチアゾール−2−イルス
ルファニル)−アセチルアミノ〕−8−オキソ−5−チア−1−アザ−ビシクロ
〔4.2.0〕オクタ−2−エン−2−カルボキシラート、 (E)−(6R,7R)−3−〔3−(4−アザ−1−アゾニア−ビシクロ〔
2,2,2〕オクタン−1−イル)−プロペニル〕−7−〔2−(ナフタレン−
2−イルスルファニル)−アセチルアミノ〕−8−オキソ−5−チア−1−アザ
−ビシクロ〔4.2.0〕オクタ−2−エン−2−カルボキシラート、 (E)−(6R,7R)−3−〔3−〔(3−ヒドロキシ−プロピル)−ジメ
チル−アンモニオ〕−プロペニル〕−7−〔2−(ナフタレン−2−イルスルフ
ァニル)−アセチルアミノ〕−8−オキソ−5−チア−1−アザ−ビシクロ〔4
.2.0〕オクタ−2−エン−2−カルボキシラート、 (E)−(6R,7R)−3−〔3−〔(2−ヒドロキシ−1−ヒドロキシメ
チル−エチル)−ジメチル−アンモニオ〕−プロペニル〕−2−〔2−(ナフタ
レン−2−イルスルファニル)−アセチルアミノ〕−8−オキソ−5−チア−1
−アザ−ビシクロ〔4.2.0〕オクタ−2−エン−2−カルボキシラート、 (E)−(6R,7R)−7−〔2−(ベンゾチアゾール−2−イルスルファ
ニル)−アセチルアミノ〕−8−オキソ−3−〔3−〔(2−ヒドロキシ−1−
ヒドロキシメチル−エチル)−ジメチル−アンモニオ〕−プロペニル〕−5−チ
ア−1−アザ−ビシクロ〔4.2.0〕オクタ−2−エン−2−カルボキシラー
ト、 (E)−(6R,7R)−3−〔3−〔ビス−(2−ヒドロキシ−エチル)−
ジメチル−アンモニオ〕−プロペニル〕−7−〔2−(3,5−ジメチル−フェ
ニルスルファニル)−アセチルアミノ〕−8−オキソ−5−チア−1−アザ−ビ
シクロ〔4.2.0〕オクタ−2−エン−2−カルボキシラート、 (E)−(6R,7R)−3−〔3−〔カルバモイルメチル−ジメチル−アン
モニオ〕−プロペニル〕−7−〔2−(6−カルボキシ−ナフタレン−2−イル
スルファニル)−アセチルアミノ〕−8−オキソ−5−チア−1−アザ−ビシク
ロ〔4.2.0〕オクタ−2−エン−2−カルボキシラート、および (E)−(6R,7R)−7−〔2−(ベンゾチアゾール−2−イルスルファ
ニル)−アセチルアミノ〕−8−オキソ−3−〔3−(1−カルボキシラートメ
チル)−1,4−ジアゾニア−ビシクロ〔2.2.2〕オクタン−4−イル)−
プロペニル〕−5−チア−1−アザ−ビシクロ〔4.2.0〕オクタ−2−エン
−2−カルボキシラート。
【0082】 本発明の化合物は、特にグラム陽性菌、例えばメチシリン感受性(MISSA
)ならびにメチシリン耐性(MRSA)ブドウ球菌、腸球菌および肺炎球菌に対
する強力で広範囲な抗菌作用を有する抗生剤として有用である。
【0083】 本発明による生成物は、例えば、それら、またはその塩を、非経口または腸内
(例、経口)投与に適した、薬学的、有機または無機の不活性な担体材料、例え
ば水、ゼラチン、アラビアゴム、乳糖、デンプン、ステアリン酸マグネシウム、
タルク、植物油、ポリアルキレングリコール、ワセリン等と混合して含有する薬
剤調製物の形の医薬として使用されうる。薬剤調製物は、固形剤型、例えば、錠
剤、糖衣錠、座剤、カプセル剤として;または液体剤型、例えば液剤、懸濁剤も
しくは乳剤として存在しえる。それらは滅菌することができ、および/または補
助薬、例えば保存剤、安定剤、湿潤剤もしくは乳化剤、浸透圧を変化させるため
の塩、麻酔剤または緩衝剤を含有し得る。これらは非経口投与、また、腸内投与
用として考慮することができる。
【0084】 薬理学的に活性な化合物の性質に応じて、薬剤調製物は、哺乳動物、ヒトおよ
びヒト以外における感染症の予防および治療のための化合物を含有することがで
き、1日量は、約10mg〜約4000mg、特に約100mg〜約3000mgが通常
であるが、用量が哺乳類の年齢、状態、予防または治療する疾患の種類に依存す
ることは、当業者にとって理解される。一日量は、1回の投与で投与することが
でき、または数回の用量に分けることもできる。約50mg、100mg、250mg
、500mg、1000mgおよび2000mgの1回用量の平均が予測され得る。
【0085】 本発明の代表的な化合物を試験した。In vitro 活性を、Mueller Hinton寒天
、接種量=104CFU/スポットでの寒天稀釈法により、微生物スペクトルの
最小阻止濃度で測定した。
【0086】 下記に式Iの幾つかの代表的な化合物の一連の病原性微生物に対する最小阻止
濃度(MIC;μg/ml)を示した。
【0087】
【表1】
【0088】
【表2】
【0089】 更に、式Iの化合物とβ−ラクタマーゼインヒビターまたはカルバペネムとの
併用は、グラム陽性およびグラム陰性菌に対する抗菌活性を更に改良する相乗作
用をもたらすことが見出された。したがって、式Iの化合物は、場合によりβ−
ラクタマーゼインヒビターまたはカルバペネムと併用することができる。
【0090】 そのような組み合わせにおける2成分の比は、約1:20〜20:1と広範囲
で変更できる。
【0091】 例えば、カルバペネム系抗生剤、例えばイミペネムとの併用、またはβ−ラク
タマーゼインヒビター、例えば(Z)−(2S,3S,5R)−3−(2−シア
ノエテニル)−3−メチル−4,4,7−トリオキソ−4−チア−1−アザ−ビ
シクロ〔3.2.0〕ヘプタン−2−カルボン酸(下記で「化合物X」と称する
)との併用は、グラム陽性菌の高度耐性株、例えば Staphylococcus aureus の
メチシリン耐性株に対する式Iの化合物の抗菌活性を増強させる。
【0092】 下記に、Staphylococcus aureus のメチシリン耐性株(MRSA)に対する式
Iの代表的な化合物の最小阻止濃度(MIC;μg/ml)に対するイミペネムおよ
び化合物Xの効果により、この相乗作用を示した。
【0093】
【表3】
【0094】 本発明による式Iの化合物、ならびにその薬学的に許容されうる塩、水和物ま
たは容易に加水分解されうるエステルは、本発明により、 (a)式V:
【0095】
【化44】
【0096】 (式中、 Aは、上記と同義であり、そして Rgは、水素またはシラニル保護基である)を有する化合物、またはそのエス
テルもしくは塩を、一般式VI:
【0097】
【化45】
【0098】 (式中、RおよびR1は、上記と同義である)のカルボン酸またはその反応性誘
導体により処理するか;または (b)一般式VII:
【0099】
【化46】
【0100】 (式中、R1およびAは、上記と同義であり、そしてHalは、ハロゲンである
)を有する化合物、またはそのエステルもしくは塩を、式:R−SHのチオール
またはその塩により、塩基の存在下で処理するか;または (c)式VIII:
【0101】
【化47】
【0102】 (式中、RおよびR1は、上記と同義であり、そしてReは、カルボキシ保護基で
ある)を有する化合物を、窒素求核剤により処理して、基A(ここで、Aは上記
の意味を有する)を得て、カルボキシ保護基Reを開裂させるか;または (d)式I(式中、Aは、式:NH−R6の基である)の化合物の製造のために
、式VIIIを有する化合物を、一般式IX:
【0103】
【化48】
【0104】 〔式中、R6は、上記と同義であり、そしてZは、アルデヒドZCHOの残基(
ここで、Zは、アルキル、アリールまたはヘテロシクリル、好ましくはフェニル
である)である〕のシッフ塩基により処理し、反応生成物を加水分解またはアル
コーリシスに付すか;または (e)式I(式中、Rおよび/またはAは、遊離アミノ、ヒドロキシまたはカル
ボキシル基を含有してよい)の化合物を製造するために、式X:
【0105】
【化49】
【0106】 (式中、R1は、上記と同義であり、Rhは、水素またはカルボキシ保護基であり
、Rkは、上記のRと同義であり、そしてAmは、上述のAと同義であるが、ただ
し、下記の条件の少なくとも1項が満たされる: (i)Rhが、カルボン酸保護基である; (ii)Rkが、保護されているアミノ、保護されているヒドロキシおよび/ま
たは保護されているカルボキシル基を有するRとして定義される基である; (iii)Amが、保護されているアミノ、保護されているヒドロキシおよび/ま
たは保護されているカルボキシル基を有するAとして定義される基である)を有
する化合物、またはその塩においてアミノ、ヒドロキシおよび/またはカルボキ
シ保護基を開裂するか;または (f)式Iの化合物の容易に加水分解されうるエステルを製造するために、式I
のカルボン酸を、対応するエステル化に付すか;または (g)式Iの化合物の塩もしくは水和物または前記塩の水和物を製造するために
、式Iの化合物を、塩もしくは水和物または前記塩の水和物に変換することによ
り、製造されうる。
【0107】 実施態様(a)による式Vの化合物と式VIの化合物、またはその反応性誘導体
との反応は、それ自体既知の方法で実施されうる。式Vの化合物は、Aとカルボ
キシ基の間で形成される中性分子内塩の形、または場合により有機もしくは無機
酸、例えばビス−トリフルオロアセタート、モノ−もしくはジヒドロクロリド、
モノ−もしくはジヒドロヨージドとのモノ−もしくはジ−付加塩の形で、または
有機アミン、例えばトリアルキルアンモニオ塩とのアンモニオ塩の形で反応させ
ることができる
【0108】 しかし、式Vの化合物、および/または場合により式VI(カルボキシ基は、場
合によりRに存在する)の化合物に存在するカルボキシ基(1個または複数)は
、例えばエステル化により容易に開裂されうるエステル類、例えばシラニルエス
テル(例えば、トリメチルシラニルエステル)、p−メトキシ−ベンジルエステ
ルまたはベンズヒドリルエステルを形成することにより、中間的に、または in
situ で保護されうる。
【0109】 更に、式Vの化合物の基Aに場合により存在する、および/または式VIの化合
物のRに場合により存在するアミノ基は、例えば、酸により(例えば、t−ブト
キシカルボニルもしくはトリフェニルメチル基)、塩基加水分解により(例えば
、トリフルオロアセチル基)、加ヒドラジン分解により(例えば、フタルイミド
基)、またはPdの存在下での触媒開裂により(アリルオキシカルボニル基)開
裂されうるアミノ保護基により保護されうる。好ましい保護基は、t−ブチルオ
キシ−カルボニルまたはアリルオキシ−カルボニル基である。他の好ましい保護
基は、五塩化リンまたは酵素での処理により開裂されうるフェニルアセチルであ
る。
【0110】 更に、式Vの化合物の基Aに場合により存在する、および/または式VIの化合
物のRに場合により存在するヒドロキシ基は、例えば、当業界に通常知られてい
るヒドロキシ保護基、例えばトリメチルシラニル、t−ブチル−ジメチルシラニ
ル、ジメチルフェニルシラニル、トリフェニルメチル、低級アルカノイル、アセ
チル、トリフルオロアセチル、テトラヒドロピラニル、ベンジル、p−ニトロベ
ンジルまたはt−ブトキシカルボニルなどにより保護されうる。
【0111】 式Vの化合物の7−アミノ基は、シラニル保護基、例えばトリメチルシラニル
基などにより in situ で保護されうる。
【0112】 式Vの7−アミノ化合物の分子内塩または付加塩の反応において、式Vの化合
物を、式VIのカルボン酸の反応性官能誘導体と不活性溶媒(例えば、ジメチルホ
ルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド等)中で反応させる
【0113】 他の実施態様において、式VIのカルボン酸またはその反応性官能誘導体を、例
えば、式Vの化合物の上記エステルと、カルボジイミド、例えばN,N′−ジシ
クロヘキシルカルボジイミドの存在下に、不活性溶媒中、例えば酢酸エチル、ア
セトニトリル、ジオキサン、クロロホルム、ジクロロメタン、ベンゼン、N,N
′−ジメチルホルムアミドまたはN,N′−ジメチルアセトアミド中で反応させ
ることができ、続いてエステル基を開裂させることができる。
【0114】 式Vの7−アミノ化合物と式VIのカルボン酸またはその反応性誘導体の反応は
、約−40℃〜+60℃の温度、例えば室温で好都合に行うことができる。シラ
ニル保護基は反応の間に開裂させる。
【0115】 本発明の方法の実施態様(b)は、式VIIの化合物を式:R−SHの適切なチ
オール、またはその塩により塩基、例えばトリアルキルアミン、例としてはトリ
メチルアミン、トリエチルアミン、重炭酸ナトリウム、DBU(1,8−ジアザ
ビシクロ〔5,4,0〕ウンデカ−7−エン)の存在下で処理して対応するチオ
エーテルを形成することを含む。存在し得るカルボキシ、アミノまたはヒドロキ
シ基は、上記の基により中間的に保護されうる。
【0116】 本発明の方法の実施態様(c)は、式VIIIの化合物を、基Aを得る適切な窒素
求核剤、例えば式:NR234(式中、R2、R3およびR4は、上記と同義であ
る)の求核剤、例としてはピリジン、1−メチル−ピロリジンもしくは2,2−
ジメチルアミノ−アセトアミドにより、または式:HNR56(式中、R5およ
びR6は、上記と同義である)の窒素求核剤、例えばピロリジンもしくはベンゾ
イミダゾールにより、(EP0528343に記載された手順と同様にして)不
活性溶媒、例えばジクロロメタン中、約−40℃〜+20℃、好ましくは0℃の
温度で処理することを含む。カルボキシ保護基Re(これは、好ましくはシラニ
ル保護基、例えばトリメチルシラニルである)を、反応(Reがシラニル基であ
る場合)で開裂させるか、さもなければ、例えばp−メトキシベンジルもしくは
ベンズヒドリルが使用された場合、続いて開裂させる。
【0117】 本発明の方法の実施態様(d)は、式IXのシッフ塩基〔これは、アミノ化合物
2NR6、例えばシクロプロピルアミンまたは2−アミノピリジンおよびアルデ
ヒドZCHO(ここで、Zは、アルキル、アリールまたはヘテロシクリルである
)、例えばベンズアルデヒドから一般的に既知の方法を使用して調製される〕を
、式VIIIの化合物と不活性溶媒、例えばジクロロメタンまたはトルエン中で反応
させることを含む。反応混合物の加水分解により遊離されたアルデヒド成分は、
一般的に既知の手順、例えばクロマトグラフィーの方法により分離される。
【0118】 実施態様(a)〜(d)によって実施される反応に続いて、式Xの化合物に存
在する保護されているアミノ、ヒドロキシまたはカルボキシル基の脱保護(除去
)は、本発明の方法の実施態様(e)に従って下記のように達成できる:
【0119】 アミノ保護基の除去 可能性のあるアミノ保護基は、ペプチド化学に使用されるものである。その例
は上記に記載されている。
【0120】 好ましいアミノ保護基は、t−ブトキシカルボニル(t−BOC)、トリチル
、アリルオキシカルボニルおよびトリメチルシラニルである。
【0121】 アミノ保護基は、酸加水分解(例えば、t−ブトキシカルボニルもしくはトリ
チル基)、例えば水性ギ酸により、または塩基性加水分解(例えば、トリフルオ
ロアセチル基)により開裂され得る。クロロアセチル基は、チオウレアによる処
理によって開裂される。
【0122】 アリルオキシカルボニル基は、Tetrahedron Letters 33, 477-480 (1992) に
記載されているように、アリル基スカベンジャー、例えばトリメチルシラニルジ
メチルアミンの存在下にパラジウム(O)触媒アリル交換反応によって開裂され
る。トリメチルシラニル基は、加水分解またはアルコーリシス、例えばイソプロ
パノールによる処理によって開裂される。
【0123】 酸加水分解により開裂されうるアミノ保護基は、好ましくは低級アルカンカル
ボン酸(これは、ハロゲン化されていてもよい)により除去される。特にギ酸ま
たはトリフルオロ酢酸が使用される。反応は、酸中で、または共溶媒、例えばハ
ロゲン化低級アルカン、例としては塩化メチレンの存在下に実施される。酸加水
分解は、一般的に室温で実施されるが、僅かに高い温度または僅かに低い温度(
例えば、約−30℃〜+40℃の範囲の温度)で実施されうる。塩基性条件下で
開裂されうる保護基は、一般的に希苛性アルカリ水溶液により0℃〜30℃で加
水分解される。クロロアセチル保護基は、酸性、中性またはアルカリ性媒体中、
約0℃〜30℃でチオ尿素を使用して開裂されうる。
【0124】 ヒドロキシ保護基の除去 可能性のあるヒドロキシ保護基は、当業界に一般的に既知のものであり、例え
ば Rおよび/またはAにおいて存在するヒドロキシ基の保護のためには、通常、
トリチル、低級アルカノイル、好ましくはアセチル、テトラヒドロピラニル、p
−ニトロベンジルまたはトリアルキルシラニル、好ましくはトリメチルシラニル
またはt−ブチル−ジメチル−シラニル保護基が使用される。
【0125】 これらの保護基は、例えば下記のようにして除去される: トリチルは、 90%ギ酸のような酸性溶媒中、約0〜50℃で、またはトリフルオロ酢酸中
のトリエチルシランにより約−20〜25℃で除去される; 塩酸の有機溶液中、約−50〜25℃で除去される; アセチルは、 重炭酸ナトリウムのような弱無機塩基により、エタノール/水中、約0〜50
℃で除去される; テトラヒドロピラニルは、 p−トルエンスルホン酸のような弱有機酸により、アルコール、例えばエタノ
ール中、約0℃〜混合物の沸点で除去される; p−ニトロベンジルは、水素またはシクロヘキセンもしくはシクロヘキサジエ
ンのような水素ドナーおよびPd/Cのような触媒により、アルコール、酢酸エ
チル、酢酸、DMF等またはこれらの混合物の溶媒中、約0〜50℃で除去され
る; トリメチルシラニル、t−ブチル−ジメチル−シラニルは、 例えばメタノールもしくはエタノール中のNH4Fにより、またはテトラヒド
ロフラン中のNBu4Fにより0〜20℃で除去される。
【0126】 カルボキシ官能基における保護基の除去 カルボン酸保護基は、上記に記載したようなものであり、好ましくは穏やかな
条件下で遊離カルボキシ基に容易に変換されうるエステル形態を含み、エステル
形態の例としては、例えばt−ブチル、p−ニトロベンジル、p−メトキシベン
ジル、ベンズヒドリル、アリルまたはトリメチルシラニル等が挙げられる。
【0127】 これらの保護基は下記のようにして除去され得る: ベンズヒドリルは、 アニソール、フェノール、クレゾールまたはトリエチルシランと共にトリフル
オロ酢酸により約−40℃〜室温で除去されるか;アルコール、例えばエタノー
ル中、またはテトラヒドロフラン中のPd/Cと共に水素により除去されるか;
酢酸中のBF3−エテラートにより約0〜50℃で除去される; t−ブチルは、 アニソール、フェノール、クレゾールもしくはトリエチルシランと共に、また
はなしでギ酸もしくはトリフルオロ酢酸、および溶媒、例えばジクロロメタンに
より約−10℃〜室温で除去される; p−ニトロベンジルは、 アセトン/水中の硫化ナトリウムにより約0℃〜室温で除去されるか;アルコ
ール、例えばエタノール中、またはテトラヒドロフラン中のPd/Cと共に水素
により除去される; p−メトキシベンジル ギ酸により約0〜50℃で除去されるか;トリフルオロ酢酸およびアニソール
、フェノールもしくはトリエチルシランにより約−40℃〜室温で除去される; アリルは、 2−エチルヘキサン酸のナトリウムまたはカリウム塩の存在下でパラジウム(
O)触媒アリル交換反応により除去される(例えば J. Org. Chem. 1982, 47, 5
87を参照); トリメチルシラニルは、 水またはアルコール、例えばメタノールもしくはエタノールまたはそれらの混
合物により、場合により酸または塩基、例えば塩酸若しくは重炭酸ナトリウムの
存在下に0〜20℃で除去される。
【0128】 本発明により提供される方法の実施態様(f)に従って式Iのカルボン酸の容
易に加水分解されうるエステルを製造するために、好ましくは、式Iのカルボン
酸を、所望するエステル基を含有する、対応するハロゲン化物、好ましくはヨウ
化物と反応させる。反応は、塩基、例えばアルカリ金属水酸化物、アルカリ金属
炭酸塩または有機アミン、例えばトリエチルアミンにより促進されうる。エステ
ル化は、好ましくは不活性有機溶媒中、例えばジメチルアセトアミド、ヘキサメ
チルリン酸トリアミド、ジメチルスルホキシド、特にジメチルホルムアミド中で
実施される。反応は、好ましくは約0〜40℃の範囲の温度で実施される。
【0129】 本発明により提供される方法の実施態様(g)に従った式Iの化合物の塩およ
び水和物または前記塩の水和物の製造は、例えば式Iのカルボン酸またはその塩
を当量の所望の塩基と、好都合には溶媒中、例えば水または有機溶媒(例、エタ
ノール、メタノール、アセトン等)中で反応させることにより、それ自体既知の
方法により実施されうる。対応して、塩の形成は、有機または無機酸の添加によ
り行われる。塩の形成が実施される温度は、重要ではない。塩の形成は、一般的
に室温で実施されるが、室温より僅かに高い温度または低い温度、例えば0℃〜
+50℃の範囲で実施されうる。
【0130】 水和物の製造は、通常は、製造工程の途中で、または最初は無水の生成物の吸
水性の結果として自動的に起こる。水和物の制御された製造のためには、式Iの
完全にもしくは部分的に無水のカルボン酸またはその塩を、湿気雰囲気に(例え
ば、約+10℃〜+40℃で)曝すこともできる。
【0131】 本発明による生成物を得る方法の例としては、下記の反応式(スキーム1)が
挙げられる。
【0132】 式V、VIIおよびVIIIの出発材料の調製ならびに本発明による式Iの化合物へ
のそれらの変換が、スキーム1に示されている。
【0133】 式Vの化合物は、EP0333154に従って、式XIのアセトキシ化合物(E
P0503453)を式XIIのヨウ化物に変換し、それを続いて上記の実施態様
(c)と同様な方法により、窒素求核剤NR234またはHNR56(ここで
、R2、R3、R4、R5およびR6は、窒素原子と一緒になって、上記に記載され
た意味を有し、そしてR5は、好ましくは水素とは異なる)により処理するか;
または、Aが、基NH−R6を表す場合(R5は、水素である)、上記の実施態様
(d)の記載と同様な方法により対応するシッフ塩基によって処理することによ
り調製することができる。保護基は上記に記載されたように開裂させ、得られた
生成物は、中性分子内塩または無機もしくは有機酸、例えば塩化水素またはトリ
フルオロ酢酸との付加塩の形で単離することができる。
【0134】 式XIのアセトキシ化合物は、既知の方法で調製され得る。例えば、7−シラニ
ル化−3−ヨードメチル−3−セフェム−4−カルボン酸シラニルエステル(例
、7−ACAから得られる)からEP0503453に記載された方法により調
製され得る。
【0135】 式VIIの化合物は、式Vの化合物またはその塩もしくはエステル(好ましくは
トリメチルシラニルエステル)をHal−CHR1−COBr(またはCl)(
式XIII)(Halは、ハロゲン原子、好ましくはクロロまたはブロモであり、そ
してR1は上記と同義である)の化合物により、例えばジクロロメタン中で処理
することにより調製されうる。式VIIの生成物は、場合によりエステル基を開裂
させた後、好ましくは一臭化水素酸塩(または一塩酸塩)として単離される。
【0136】 式VIIIの化合物は、式XIの化合物を、式Iの化合物を調製する上記の実施態様
(a)の記載と同様な方法により式VIの化合物、またはその反応性誘導体と反応
させ、続いて得られた式XIVの化合物を、式XIの化合物から式XIIの化合物を調製
する上記の記載方法に同様に付すことにより調製することができる。式VIIIの化
合物は、好ましくは式XIIの化合物を式Vの化合物に変換させる実施態様(c)
または(d)と同様な方法により式Iの化合物に in situ で変換する。
【0137】
【化50】
【0138】 Ac=アセチル; Re=カルボキシ保護基、例えばシラニル基、例としてはトリメチルシラニル; Rf=シラニル保護基、例えばトリメチルシラニル; Rg=水素またはシラニル保護基、例えばトリメチルシラニル; Z=アルデヒドZCHO(ここで、Zはアルキル、アリールまたはヘテロシクリ
ル;好ましくはフェニルである)の基; Hal=ハロゲン原子、好ましくはクロロまたはブロモ; R、R1、A、R2、R3、R4、R5およびR6=上記と同義。
【0139】 下記の実施例は本発明を説明する。温度はすべて摂氏度(℃)で示す。
【0140】 実施例1 N,N′−ジメチルアセトアミド1ml中のフェニルスルファニル−酢酸101
mg(0.6mmol)の溶液に、1,1′−カルボニルジイミダゾール97mg(0.
6mmol)を加え、反応混合物をアルゴン雰囲気下に20°で0.5時間撹拌した
。黄色の溶液に、(E)−(6R,7R)−7−アミノ−8−オキソ−3−(3
−ピリジン−1−イウム−1−イル−プロペニル)−5−チア−1−アザ−ビシ
クロ〔4.2.0〕オクタ−2−エン−2−カルボン酸塩化物一塩酸塩195mg
(0.5mmol)を加え、撹拌を20°で2時間続けた。褐色の反応混合物を、激
しく撹拌したジエチルエーテル25mlに加え、褐色の沈殿物を形成させた。溶媒
をデカントして、不溶残渣を、ジエチルエーテル25mlで再び撹拌し、次に濾過
により単離した。褐色の固形物を、20%水性アセトニトリル約10mlに取り、
この溶液を、溶離のために0〜30%水性アセトニトリルのグラジエントを使用
してMCIゲルCHP20P(三菱化学社製)のクロマトグラフィーによる精製
に付した。生成物含有画分を真空下に濃縮し、凍結乾燥して、(E)−(6R,
7R)−8−オキソ−7−(2−フェニルスルファニル−アセチルアミノ)−3
−(3−ピリジン−1−イウム−1−イル−プロペニル)−5−チア−1−アザ
−ビシクロ〔4.2.0〕オクタ−2−エン−2−カルボキシラート135mg(
58%)を明黄色の固形物として得た。 IR (KBr): 1766, 1670, 1650, 1604 cm-1 MS (ISP): 468.1 (M+H+)
【0141】
【化51】
【0142】 上記で使用した出発材料は、下記の方法で調製した: (a)ジクロロメタン120ml中の(E)−(6R,7R)−3−(3−ヨード
−プロペニル)−8−オキソ−7−トリメチルシラニルアミノ−5−チア−1−
アザ−ビシクロ〔4.2.0〕オクタ−2−エン−4−カルボン酸トリメチルシ
ラニルエステル20.0gの溶液に、ピリジン11.3ml(0.14mol)を0
°で5時間かけて加え、反応混合物を0°で22時間撹拌した。次に、イソプロ
パノール160mlを加え、撹拌を1時間続けた。不均質な混合物を、真空下に蒸
発させ、暗褐色の残渣を、水約100mlに懸濁し、溶離剤として0〜20%水性
アセトニトリルのグラジエントを使用してMCIゲルのクロマトグラフィーによ
り精製した。生成物含有画分を真空下に濃縮し、残留物をアセトン300mlと共
に撹拌し、不溶材料を濾過により単離して、(E)−(6R,7R)−7−アミ
ノ−8−オキソ−3−(3−ピリジン−1−イウム−1−イル−プロペニル)−
5−チア−1−アザ−ビシクロ〔4.2.0〕オクタ−2−エン−2−カルボキ
シラート5.92g(47%)を淡黄褐色の固形物として得た。 NMR (D2O): 3.71 (AB- system, J = 15 Hz, 2H); 5.07 (d, J = 5 Hz, 1H); 5.16 (m, 2H + 1H); 6.08 (m, 1H); 7.04 (d, J = 16 Hz, 1H); 8.03 (t,(2H); 8.57 (t, 1H); 8.84 (t, 2H) ppm. MS (ISP): 318.2 (M+H+)
【0143】 (b)メタノール10ml中のこの物質1.59g(10mmol)の懸濁液を、20
°で10分間撹拌した。混合物を0°に冷却し、ジエチルエーテル中の塩酸4N
溶液3mlを加え、撹拌を0°で1時間続けた。不溶物質を濾過により単離して、
(E)−(6R,7R)−7−アミノ−8−オキソ−3−(3−ピリジン−1−
イウム−1−イル−プロペニル)−5−チア−1−アザ−ビシクロ〔4.2.0
〕オクタ−2−エン−2−カルボン酸塩化物一塩酸塩1.50g(77%)を淡
黄褐色の固形物として得た。 IR (KBr): 1782, 1710, 1632, 1581 cm-1 MS (ISP): 318.2 (M- 2HCl+H+)
【0144】 実施例2 N,N−ジメチルホルムアミド0.4ml中の(E)−(6R,7R)−7−(
2−ブロモ−アセチルアミノ)−8−オキソ−3−(3−ピリジン−1−イウム
−1−イル−プロペニル)−5−チア−1−アザ−ビシクロ〔4.2.0〕オク
タ−2−エン−2−カルボン酸ブロミド88mg(0.2mmol)の溶液に、2−メ
ルカプト−ベンゾチアゾール37mg(0.22mmol)およびトリエチルアミン2
2mg(0.22mmol)を加えた。褐色の溶液を20°で1時間撹拌し、次にジエ
チルエーテル20mlに撹拌しながら滴下して加え、撹拌を1時間続けた。固形物
質を濾過により収集し、実施例1の記載と同様な方法により、MCIゲルクロマ
トグラフィーで精製して、(E)−(6R,7R)−7−〔2−(ベンゾチアゾ
ール−2−イルスルファニル)−アセチルアミノ〕−8−オキソ−3−(3−ピ
リジン−1−イウム−1−イル−プロペニル)−5−チア−1−アザ−ビシクロ
〔4.2.0〕オクタ−2−エン−2−カルボキシラート38mgを淡黄色の固形
物として得た。 IR (KBr): 1774, 1646, 1602, 1546 cm-1 MS (ISP): 525.0 (M+H+)
【0145】
【化52】
【0146】 上記で使用した出発物質は、下記の方法で調製した: (a)ジクロロメタン10ml中の(E)−(6R,7R)−7−アミノ−8−オ
キソ−3−(3−ピリジン−1−イウム−1−イル−プロペニル)−5−チア−
1−アザ−ビシクロ〔4.2.0〕オクタ−2−エン−2−カルボキシラート3
17mg(1.0mmol)の懸濁液に、N,O−ビス−トリメチルシラニル−トリフ
ルオロアセトアミド0.8ml(3.0mmol)を加え、混合物を20°で15分間
撹拌した。ブロモアセチルブロミド202mg(1.0mmol)を加えた後、撹拌を
20°で1時間続けた。不均質な混合物を、水0.1mlを含有するジエチルエー
テル200mlに撹拌しながら加えた。20°で1時間撹拌した後、微細固形物を
濾過により単離して、(E)−(6R,7R)−7−(2−ブロモ−アセチルア
ミノ)−8−オキソ−3−(3−ピリジン−1−イウム−1−イル−プロペニル
)−5−チア−1−アザ−ビシクロ〔4.2.0〕オクタ−2−エン−2−カル
ボン酸臭化物420mg(81%)を明褐色の結晶として得た。 IR(KBr): 1749, 1663, 1646, 1586 cm-1 MS(ISP): 438.1/440.1 (M- HBr+H+)
【0147】 実施例3〜6 (E)−(6R,7R)−7−(2−ブロモ−アセチルアミノ)−8−オキソ
−3−(3−ピリジン−1−イウム−1−イル−プロペニル)−5−チア−1−
アザ−ビシクロ〔4.2.0〕オクタ−2−エン−2−カルボン酸ブロミドを、
実施例2に記載の手順に同様な方法で付したが、2−メルカプト−ベンゾチアゾ
ールを、それぞれ5−エトキシカルボニル−2−メルカプト−4−メチル−チア
ゾール、2−メルカプト−ピリジン、2−メルカプト−ピリミジンまたは2,4
,5−トリクロロチオフェノールと代えて、下記の化合物を淡黄色の固形物とし
て得た:
【0148】
【表4】
【0149】 実施例7〜21 実施例1に記載の手順と同様な方法により操作して、 (E)−(6R,7R)−7−アミノ−3−〔3−(2−メチル−ピリジン−
1−イウム−1−イル)−プロペニル〕−8−オキソ−5−チア−1−アザ−ビ
シクロ〔4.2.0〕オクタ−2−エン−2−カルボン酸塩化物一塩酸塩、 (E)−(6R,7R)−7−アミノ−3−〔3−(3−ヒドロキシ−ピリジ
ン−1−イウム−1−イル)−プロペニル〕−8−オキソ−5−チア−1−アザ
−ビシクロ〔4.2.0〕オクタ−2−エン−2−カルボン酸塩化物一塩酸塩、 (E)−(6R,7R)−7−アミノ−8−オキソ−3−〔3−〔4−(3−
ヒドロキシ−プロピル)−ピリジン−1−イウム−1−イル〕−プロペニル〕−
5−チア−1−アザ−ビシクロ〔4.2.0〕オクタ−2−エン−2−カルボン
酸塩化物一塩酸塩、 (E)−(6R,7R)−7−アミノ−8−オキソ−3−(3−キノリン−1
−イウム−1−イル−プロペニル)−5−チア−1−アザ−ビシクロ〔4.2.
0〕オクタ−2−エン−2−カルボン酸塩化物一塩酸塩、および (E)−(6R,7R)−7−アミノ−3−〔3−(1−メチル−ピロリジン
−1−イウム−1−イル)−プロペニル〕−8−オキソ−5−チア−1−アザ−
ビシクロ〔4.2.0〕オクタ−2−エン−2−カルボン酸塩化物一塩酸塩を、
ナフタレン−2−イルスルファニル酢酸により、およびフェニルスルファニル酢
酸によりそれぞれアシル化し、そして (E)−(6R,7R)−7−アミノ−3−〔3−(4−メチル−モルホリン
−4−イウム−4−イル)−プロペニル〕−8−オキソ−5−チア−1−アザ−
ビシクロ〔4.2.0〕オクタ−2−エン−2−カルボン酸塩化物一塩酸塩、 (E)−(6R,7R)−7−アミノ−8−オキソ−3−(3−トリメチルア
ンモニオ−プロペニル)−5−チア−1−アザ−ビシクロ〔4.2.0〕オクタ
−2−エン−2−カルボン酸塩化物一塩酸塩、 (E)−(6R,7R)−7−アミノ−3−〔3−(カルバモイルメチル−ジ
メチル−アンモニオ)−プロペニル〕−8−オキソ−5−チア−1−アザ−ビシ
クロ〔4.2.0〕オクタ−2−エン−2−カルボン酸塩化物一塩酸塩、 (E)−(6R,7R)−7−アミノ−3−〔3−(ベンゾイミダゾール−1
−イルアミノ)−プロペニル〕−8−オキソ−5−チア−1−アザ−ビシクロ〔
4.2.0〕オクタ−2−エン−2−カルボン酸二塩酸塩、および (E)−(6R,7R)−7−アミノ−8−オキソ−3−(3−ピロリジン−
1−イル−プロペニル)−5−チア−1−アザ−ビシクロ〔4.2.0〕オクタ
−2−エン−2−カルボン酸二塩酸塩をナフタレン−2−イルスルファニル酢酸
によりそれぞれアシル化して、下記の化合物を淡黄色の固形物として得た:
【0150】
【表5】
【0151】
【表6】
【0152】 上記で使用した出発材料は、下記の方法で調製した: (a)(E)−(6R,7R)−3−(3−ヨード−プロペニル)−8−オキソ
−7−トリメチルシラニルアミノ−5−チア−1−アザ−ビシクロ〔4.2.0
〕オクタ−2−エン−2−カルボン酸トリメチルシラニルエステルを、実施例1
(a、b)に記載の手順と同様な方法に付したが、ピリジンを、2−メチル−ピ
リジン、3−ヒドロキシ−ピリジン、4−(3−ヒドロキシ−プロピル)−ピリ
ジン、キノリン、1−メチル−ピロリジン、4−メチル−モルホリン、トリメチ
ルアミン、2−ジメチルアミノ−アセトアミド、ベンゾイミダゾールまたはピロ
リジンに代えて、下記の化合物を淡黄褐色の結晶質固形物として得た:
【0153】
【表7】
【0154】
【表8】
【0155】 実施例22 ジクロロメタン15ml中の(Z)−(6R,7R)−3−(3−アセトキシ−
プロペニル)−7−〔2−(ナフタレン−2−イルスルファニル)−アセチルア
ミノ〕−8−オキソ−5−チア−1−アザ−ビシクロ〔4.2.0〕オクタ−2
−エン−2−カルボン酸2.49g、ヘキサメチルジシラザン1.62gおよび
サッカリン0.07gの混合物を、還流温度で2時間加熱した。形成された透明
な溶液を0°に冷却し、ヨードトリメチルシラン2.60gを加えた。混合物を
0°で18時間撹拌した。このようにして形成された(6R,7R)−3−(3
−ヨード−プロペニル)−7−〔2−(ナフタレン−2−イルスルファニル)−
アセチルアミノ〕−8−オキソ−5−チア−1−アザ−ビシクロ〔4.2.0〕
オクタ−2−エン−2−カルボン酸に、ピリジン2.0mlを加え、撹拌を0°で
8時間続けた。不均質な混合物を2−プロパノール20mlにより処理し、0°で
1時間撹拌した。ジエチルエーテル8mlを加えた後、撹拌を0.5時間続け、不
溶物質を濾過により単離した。黄色の固形物を、溶離剤として0〜30%水性ア
セトニトリルを使用して、実施例1の記載と同様な方法によりMCIゲルのクロ
マトグラフィーに付して、生成物含有画分を凍結乾燥した後、(E)−(6R,
7R)−7−〔2−(ナフタレン−2−イルスルファニル)−アセチルアミノ〕
−8−オキソ−3−(3−ピリジン−1−イウム−1−イル−プロペニル)−5
−チア−1−アザ−ビシクロ〔4.2.0〕オクタ−2−エン−2−カルボキシ
ラート0.59gを淡黄色の固形物として得た。 IR (KBr): 1778, 1654, 1602, 1521 cm-1 MS (ISP): 518.1 (M+H+)
【0156】
【化53】
【0157】 上記で使用した出発物質は、下記の方法で調製した: (a)N,N−ジメチルアセトアミド80ml中のナフタレン−2−イルスルファ
ニル酢酸10.5g(48mmol)の溶液に、1,1′−カルボニルジイミダゾー
ル7.8g(48mmol)を加え、反応混合物を、アルゴン雰囲気下に20°で0
.5時間撹拌した。黄色の溶液に、(ZおよびE)−(6R,7R)−3−(3
−アセトキシ−プロペニル)−7−アミノ−8−オキソ−5−チア−1−アザ−
ビシクロ〔4.2.0〕オクタ−2−エン−2−カルボン酸11.93g(0.
5mmol)を加え、撹拌を20°で3時間続けた。褐色の溶液を酢酸エチル(0.
5リットル)で稀釈し、1N塩酸(0.2リットル)および水(5×0.1リッ
トル)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、真空下に蒸発させた。残留する物質
を酢酸エチルから結晶化して、(Z)−(6R,7R)−3−(3−アセトキシ
−プロペニル)−7−〔2−(ナフタレン−2−イルスルファニル)−アセチル
アミノ〕−8−オキソ−5−チア−1−アザ−ビシクロ〔4.2.0〕オクタ−
2−エン−2−カルボン酸11.7g(58%)を明褐色の固形物として得た。 IR (KBr): 1771, 1731, 1701, 1643, 1623, 1588, 1535 cm-1 MS (ISP)=499.1 (M+H+)
【0158】 実施例23〜25 実施例1に記載の手順と同様な方法により操作して、(E)−(6R,7R)
−7−アミノ−3−〔3−(4−ヒドロキシ−ピペリジン−1−イル)−プロペ
ニル〕−8−オキソ−5−チア−1−アザ−ビシクロ〔4.2.0〕オクタ−2
−エン−2−カルボン酸一ヨウ化水素酸塩を、ナフタレン−2−イルスルファニ
ル酢酸、ベンゾチアゾール−2−イルスルファニル酢酸および(3,5−ジメチ
ル−フェニルスルファニル)酢酸によりそれぞれアシル化して、下記の化合物を
淡黄色の固形物として得た:
【0159】
【表9】
【0160】 上記で使用した出発物質は、下記の方法で調製した: (a)アセトニトリル30ml中の4−ヒドロキシ−ピペリジン2.0g、ヘキサ
メチル−ジシラザン1.61gおよびサッカリン0.15gの溶液を、80°で
2時間加熱し、生成したアンモニアガスを、反応装置の中に窒素ガスを通してガ
ス抜きをした。溶液を0°に冷却し、次にジクロロメタン30ml中の(E)−(
6R,7R)−3−(3−ヨード−プロペニル)−8−オキソ−7−トリメチル
−シラニルアミノ−5−チア−1−アザ−ビシクロ〔4.2.0〕オクタ−2−
エン−4−カルボン酸トリメチルシラニルエステル5.2gの氷冷溶液に加え、
暗色の反応混合物を0°で4時間撹拌した。次にイソプロパノール30mlを加え
、撹拌を20°で1時間続けた。不均質の混合物を0°で15時間保持し、生成
した沈殿物を濾過により単離した。暗褐色の固形物を、水50mlに溶解し、溶液
のpHを、47%水性ヨウ化水素酸の添加により2.5に調整した。生成した沈
殿物を濾過により単離し、水30mlで洗浄し、乾燥して、(E)−(6R,7R
)−7−アミノ−3−〔3−(4−ヒドロキシ−ピペリジン−1−イル)−プロ
ペニル〕−8−オキソ−5−チア−1−アザ−ビシクロ〔4.2.0〕オクタ−
2−エン−2−カルボン酸ヨウ化物一ヨウ化水素酸塩0.4gを明褐色の固形物
として得た。 MS (ISP): 340.4 (M-2HI+H+) IR (Nujol): 1780, 1690, 1614 cm-1
【0161】 実施例26〜32 実施例1に記載の手順と同様な方法により操作して、 (E)−(6R,7R)−7−アミノ−8−オキソ−3−(3−ピリジン−1
−イウム−1−イル−プロペニル)−5−チア−1−アザ−ビシクロ〔4.2.
0〕オクタ−2−エン−2−カルボン酸塩化物一塩酸塩、 (E)−(6R,7R)−7−アミノ−3−〔3−(2−メチル−ピリジン−
1−イウム−1−イル)−プロペニル〕−8−オキソ−5−チア−1−アザ−ビ
シクロ〔4.2.0〕オクタ−2−エン−2−カルボン酸塩化物一塩酸塩、およ
び (E)−(6R,7R)−7−アミノ−3−〔3−(1−メチル−ピロリジン
−1−イウム−1−イル)−プロペニル〕−8−オキソ−5−チア−1−アザ−
ビシクロ〔4.2.0〕オクタ−2−エン−2−カルボン酸塩化物一塩酸塩を、
(3,5−ジメチル−フェニルスルファニル)酢酸によりアシル化し、 (E)−(6R,7R)−7−アミノ−3−〔3−(カルバモイルメチル−ジ
メチル−アンモニオ)−プロペニル〕−8−オキソ−5−チア−1−アザ−ビシ
クロ〔4.2.0〕オクタ−2−エン−2−カルボン酸塩化物一塩酸塩を、(3
,5−ジメチル−フェニルスルファニル)酢酸、ピリジン−4−イルスルファニ
ル酢酸、2−(ビフェニル−4−イルスルファニル)酢酸および2−(4′−メ
トキシ−ビフェニル−4−イルスルファニル)酢酸によりそれぞれアシル化して
、下記の化合物を淡黄色の固形物として得た:
【0162】
【表10】
【0163】 上記で使用した出発物質は、下記の方法で調製した: (a)エタノール10ml中の4′−メトキシ−ビフェニル−4−チオール4.3
0gおよびエチル2−ブロモ−アセタート3.34gの溶液に、エタノール20
ml中の水酸化カリウム1.12gの溶液を5分間かけて加えた。反応混合物を2
0°で4時間撹拌し、次に水酸化カリウム1.68gおよび水3mlを加え、撹拌
を20°で15時間続けた。混合物を氷/水150mlに注ぎ、混合物のpHを、
3N塩酸の添加により2にした。沈殿物を濾過により収集し、水で洗浄し、乾燥
して、2−(4′−メトキシ−ビフェニル−4−イルスルファニル)酢酸4.2
1gを白色の結晶として得た。 NMR (DMSO-d6): 3.79 (s, 3H); 3.81 (s, 2H); 7.01 (d, 2H); 7.39 (d, 2H); 7
.56 (d, 2H); 7.60 (d, 2H) ppm.
【0164】 実施例33〜43 実施例1に記載の手順と同様な方法により操作して、 (E)−(6R,7R)−7−アミノ−3−〔3−〔(3−ヒドロキシ−2,
2−ジメチル−プロピル)−ジメチル−アンモニオ〕−プロペニル〕−8−オキ
ソ−5−チア−1−アザ−ビシクロ〔4.2.0〕オクタ−2−エン−2−カル
ボン酸塩化物一塩酸塩、および (E)−(6R,7R)−7−アミノ−3−〔3−(1−アゾニア−ビシクロ
〔2.2.2〕オクタ−1−イル)−プロペニル〕−8−オキソ−5−チア−1
−アザ−ビシクロ〔4.2.0〕オクタ−2−エン−2−カルボン酸塩化物一塩
酸塩を、ナフタレン−2−イルスルファニル酢酸によりアシル化し、 (E)−(6R,7R)−7−アミノ−3−〔3−(4−カルバモイル−ピリ
ジン−1−イウム−1−イル)−プロペニル〕−8−オキソ−5−チア−1−ア
ザ−ビシクロ〔4.2.0〕オクタ−2−エン−2−カルボン酸塩化物一塩酸塩
を、(3,5−および(3,4−ジメチル−フェニルスルファニル)酢酸により
アシル化し、 (E)−(6R,7R)−7−アミノ−3−〔3−(1,4−ジメチル−ピペ
ラジン−1−イウム−1−イル)−プロペニル〕−8−オキソ−5−チア−1−
アザ−ビシクロ〔4.2.0〕オクタ−2−エン−2−カルボン酸塩化物二塩酸
塩を、ナフタレン−2−イルスルファニル酢酸、ベンゾチアゾール−2−イルス
ルファニル酢酸および(3,4−ジメチル−フェニルスルファニル)酢酸により
アシル化し、そして (E)−(6R,7R)−7−アミノ−3−〔3−〔(2−ヒドロキシ−エチ
ル)−ジメチル−アンモニオ〕−プロペニル〕−8−オキソ−5−チア−1−ア
ザ−ビシクロ〔4.2.0〕オクタ−2−エン−2−カルボン酸塩化物一塩酸塩
を、ナフタレン−2−イルスルファニル酢酸、ベンゾチアゾール−2−イルスル
ファニル酢酸、(3,4−および(3,5−ジメチル−フェニルスルファニル)
酢酸によりそれぞれアシル化して、下記の化合物を淡黄色の固形物として得た:
【0165】
【表11】
【0166】
【表12】
【0167】 上記で使用した出発物質は、下記の方法で調製した: (a)(E)−(6R,7R)−3−(3−ヨード−プロペニル)−8−オキソ
−7−トリメチルシラニルアミノ−5−チア−1−アザ−ビシクロ〔4.2.0
〕オクタ−2−エン−4−カルボン酸トリメチルシラニルエステルを、実施例1
(a、b)に記載の手順と同様な方法に付したが、ピリジンを、1−アザ−ビシ
クロ〔2.2.2〕オクタン、1,4−ジメチル−ピペラジンに代えるか、また
は実施例23〜25(a)に記載の手順と同様な方法に付したが、トリメチル−
シラニル化4−ヒドロキシ−ピペリジンを、トリメチル−シラニル化4−カルバ
モイル−ピリジン、2,2−ジメチル−3−ジメチルアミノ−1−プロパノール
若しくは2−ジメチルアミノ−エタノールにそれぞれ代えて、下記の化合物を淡
黄褐色の結晶性固形物として得た:
【0168】
【表13】
【0169】 実施例44〜55 実施例1に記載の手順と同様な方法により操作して、 (E)−(6R,7R)−7−アミノ−3−〔3−(4−メチル−モルホリン
−4−イウム−4−イル)−プロペニル〕−8−オキソ−5−チア−1−アザ−
ビシクロ〔4.2.0〕オクタ−2−エン−2−カルボン酸塩化物一塩酸塩を、 (3,5−ジメチル−フェニルスルファニル)酢酸、 ベンゾチアゾール−2−イルスルファニル酢酸、 (1H−インドール−4−イルスルファニル)酢酸、 〔4−(1,1−ジメチルエチル)−フェニルスルファニル〕酢酸、 (4−トリフルオロメチル−フェニルスルファニル)酢酸、 (2−トリフルオロメチル−フェニルスルファニル)酢酸、 (3,4−ジメチル−フェニルスルファニル)酢酸、 フェニルメチルスルファニル酢酸、 1,1−ジメチルエチルスルファニル酢酸、 シクロヘキシルスルファニル酢酸、 ブチルスルファニル酢酸および (ビフェニル−4−イルスルファニル)酢酸によりそれぞれアシル化して、下
記の化合物を淡黄色の固形物として得た:
【0170】
【表14】
【0171】
【表15】
【0172】 実施例56〜81 実施例1に記載の手順と同様な方法により操作して、 (E)−(6R,7R)−7−アミノ−3−〔3−〔(1R,2Sおよび〔(
1S,2S)−2−ヒドロキシメチル−1−メチル−ピロリジン−1−イウム−
1−イル〕−プロペニル〕−8−オキソ−5−チア−1−アザ−ビシクロ〔4.
2.0〕オクタ−2−エン−2−カルボキシラート一ヨウ化水素酸塩、ならびに (E)−(6R,7R)−7−アミノ−3−〔3−(4−アザ−1−アゾニア
−ビシクロ〔2,2,2〕オクタ−1−イル)−プロペニル〕−8−オキソ−5
−チア−1−アザ−ビシクロ〔4.2.0〕オクタ−2−エン−2−カルボキシ
ラート二ヨウ化水素酸塩を、ナフタレン−2−イルスルファニル酢酸、ベンゾチ
アゾール−2−イルスルファニル酢酸および(3,5−ジメチル−フェニルスル
ファニル)酢酸によりそれぞれアシル化し、 (E)−(6R,7R)−7−アミノ−3−〔3−〔(3−ヒドロキシ−プロ
ピル)−ジメチル−アンモニオ〕−プロペニル〕−8−オキソ−5−チア−1−
アザ−ビシクロ〔4.2.0〕オクタ−2−エン−2−カルボキシラート一ヨウ
化水素酸塩、 (E)−(6R,7R)−7−アミノ−3−〔3−(2,3,4,6,7,8
,9,10−オクタヒドロ−ピリミド〔1,2−a〕アゼピン−1−イウム−1
−イル〕−プロペニル〕−8−オキソ−5−チア−1−アザ−ビシクロ〔4.2
.0〕オクタ−2−エン−2−カルボキシラート一ヨウ化水素酸塩、および (E)−(6R,7R)−7−アミノ−3−〔3−〔(2−ヒドロキシ−1−
ヒドロキシメチル−エチル)−ジメチル−アンモニオ〕−プロペニル〕−8−オ
キソ−5−チア−1−アザ−ビシクロ〔4.2.0〕オクタ−2−エン−2−カ
ルボキシラート一ヨウ化水素酸塩を、ナフタレン−2−イルスルファニル酢酸お
よびベンゾチアゾール−2−イルスルファニル酢酸によりそれぞれアシル化し、 (E)−(6R,7R)−7−アミノ−3−〔3−〔(ビス−2−ヒドロキシ
−エチル)−メチル−アンモニオ〕−プロペニル〕−8−オキソ−5−チア−1
−アザ−ビシクロ〔4.2.0〕オクタ−2−エン−2−カルボキシラート一ヨ
ウ化水素酸塩、 (E)−(6R,7R)−7−アミノ−3−〔3−〔(cis−および(trans−
4−ヒドロキシ−1−メチル−ピペリジン−1−イウム−1−イル)−プロペニ
ル〕−8−オキソ−5−チア−1−アザ−ビシクロ〔4.2.0〕オクタ−2−
エン−2−カルボキシラート一ヨウ化水素酸塩、ならびに (E)−(6R,7R)−7−アミノ−3−〔3−(4−カルバモイルメチル
−ピリジン−1−イウム−1−イル)−プロペニル〕−8−オキソ−5−チア−
1−アザ−ビシクロ〔4.2.0〕オクタ−2−エン−2−カルボキシラート一
ヨウ化水素酸塩を、ナフタレン−2−イルスルファニル酢酸および(3,5−ジ
メチル−フェニルスルファニル)酢酸によりそれぞれアシル化し、 (E)−(6R,7R)−7−アミノ−3−〔3−(カルボキシメチル−ジメ
チル−アンモニオ)−プロペニル〕−8−オキソ−5−チア−1−アザ−ビシク
ロ〔4.2.0〕オクタ−2−エン−2−カルボキシラート一ヨウ化水素酸塩、 (E)−(6R,7R)−7−アミノ−3−〔3−(4−ジメチルアミノ−ピ
リジン−1−イウム−1−イル)−プロペニル〕−8−オキソ−5−チア−1−
アザ−ビシクロ〔4.2.0〕オクタ−2−エン−2−カルボキシラート一ヨウ
化水素酸塩、 (E)−(6R,7R)−7−アミノ−3−〔3−(4−カルボキシメチルス
ルファニル−ピリジン−1−イウム−1−イル)−プロペニル〕−8−オキソ−
5−チア−1−アザ−ビシクロ〔4.2.0〕オクタ−2−エン−2−カルボキ
シラート一ヨウ化水素酸塩、 (E)−(6R,7R)−7−アミノ−3−〔3−(4−メチル−ピリジン−
−1−イウム−1−イル)−プロペニル〕−8−オキソ−5−チア−1−アザ−
ビシクロ〔4.2.0〕オクタ−2−エン−2−カルボキシラート一ヨウ化水素
酸塩、および (E)−(6R,7R)−7−アミノ−3−〔3−〔〔(S)−1−カルボキ
シ−2−フェニル−エチル〕−ジメチル−アンモニオ〕−プロペニル〕−8−オ
キソ−5−チア−1−アザ−ビシクロ〔4.2.0〕オクタ−2−エン−2−カ
ルボキシラート一ヨウ化水素酸塩を、ナフタレン−2−イルスルファニル酢酸に
よりそれぞれアシル化し、 (E)−(6R,7R)−7−アミノ−3−〔3−〔4−〔N−(2−ヒドロ
キシ−エチル)−カルバモイルメチル〕−ピリジン−1−イウム−1−イル〕−
プロペニル〕−8−オキソ−5−チア−1−アザ−ビシクロ〔4.2.0〕オク
タ−2−エン−2−カルボキシラート一ヨウ化水素酸塩を、(3,5−ジメチル
−フェニルスルファニル)酢酸によりアシル化し、 (E)−(6R,7R)−7−アミノ−3−〔3−〔4−〔N−〔2−(2−
ヒドロキシ−エトキシ)−エチル〕−カルバモイルメチル〕−ピリジン−1−イ
ウム−1−イル〕−プロペニル〕−8−オキソ−5−チア−1−アザ−ビシクロ
〔4.2.0〕オクタ−2−エン−2−カルボキシラート一ヨウ化水素酸塩を、
ベンゾチアゾール−2−イルスルファニル酢酸によりアシル化し、そして (E)−(6R,7R)−7−アミノ−3−〔3−(カルバモイルメチル−ジ
メチル−アンモニオ)−プロペニル〕−8−オキソ−5−チア−1−アザ−ビシ
クロ〔4.2.0〕オクタ−2−エン−2−カルボキシラート一ヨウ化水素酸塩
を、((Z)−2−シアノ−ビニルスルファニル)酢酸によりアシル化して、下
記の化合物を淡黄色の固形物として得た:
【0173】
【表16】
【0174】
【表17】
【0175】
【表18】
【0176】 上記で使用した出発物質は、下記の方法で調製した: (a)ジクロロメタン0.22リットル中の(E)−(6R,7R)−3−(3
−ヨード−プロペニル)−8−オキソ−7−トリメチルシラニルアミノ−5−チ
ア−1−アザ−ビシクロ〔4.2.0〕オクタ−2−エン−4−カルボン酸トリ
メチルシラニルエステル30.6g(0.06mol)の溶液に、アセトニトリル
0.15リットル中の1,4−ジアゾビシクロ〔2.2.2〕オクタン16.8
g(0.15mol)の溶液を0°で5分間かけて加えた。暗色の反応混合物を0
°で4時間撹拌し、次に2−プロパノール0.15リットルを3分間かけて加え
、沈殿物を形成させた。撹拌を0.5時間続けた後、沈殿した物質を濾取し、2
−プロパノール0.1リットルで洗浄し、乾燥した。精製するために、この材料
を水0.5リットルに溶解し、溶液のpHを47%ヨウ化水素酸水溶液の添加に
より2.5に調整した。20°で15分間撹拌した後、褐色の沈殿物を濾取し、
透明な溶液を真空下で0.25リットルまで濃縮した。2−プロパノール1.8
リットルを加えて生成した沈殿物を、濾過により単離した。粗生成物を水0.4
リットルに再び溶解し、不溶剤物質を除去した後、溶液を0.25リットルの容
量まで濃縮し、2−プロパノール1.5リットルの添加により沈殿させて、(E
)−(6R,7R)−7−アミノ−3−〔3−(4−アザ−1−アゾニア−ビシ
クロ〔2,2,2〕オクタン−1−イル)プロペニル〕−8−オキソ−5−チア
−1−アザ−ビシクロ〔4.2.0〕オクタ−2−エン−2−カルボン酸二ヨウ
化水素酸塩20.4gを淡黄色の固形物として得た。 MS (ISP): 332.2 (m- 2Hl+H+) IR (Nujol): 1781, 1709, 1631, 1579 cm-1
【0177】 (b)実施例56〜81(a)に記載の手順と同様な方法により操作して、(E
)−(6R,7R)−3−(3−ヨード−プロペニル)−8−オキソ−7−トリ
メチルシラニルアミノ−5−チア−1−アザ−ビシクロ〔4.2.0〕オクタ−
2−エン−4−カルボン酸トリメチルシラニルエステルを、 2,3,4,6,7,8,9,10−オクタヒドロ−ピリミド〔1,2−a〕
アゼピン、 4−ジメチルアミノ−ピリジン、および 4−メチル−ピリジンとそれぞれ反応させ、ならびに実施例23(a)に記載
の手順と同様な方法により操作して、トリメチルシラニル化された (S)−2−ヒドロキシメチル−1−メチル−ピロリジン、 3−ジメチルアミノ−1−プロパノール、 2−ジメチルアミノ−1,3−プロパンジオール、 (ビス−2−ヒドロキシ−エチル)−メチル−アミン、 4−ヒドロキシ−1−メチル−ピペリジン、 ジメチルアミノ酢酸、 ピリジン−4−イルスルファニル酢酸、 2−ピリジン−4−イル−アセトアミド、 N−(2−ヒドロキシ−エチル)−2−ピリジン−4−イル−アセトアミド、
および N−〔2−(2−ヒドロキシ−エトキシ)−エチル〕−2−ピリジン−4−イ
ル−アセトアミドとそれぞれ反応させて、下記の化合物を明褐色の固形物として
得た:
【0178】
【表19】
【0179】
【表20】
【0180】
【表21】
【0181】 実施例82 実施例2に記載の手順と同様な方法により操作して、(E)−(6R,7R)
−7−(2−ブロモ−アセチルアミノ)−8−オキソ−3−(3−キノリン−1
−イウム−1−イル−プロペニル)−5−チア−1−アザ−ビシクロ〔4.2.
0〕オクタ−2−エン−2−カルボン酸臭化物を、2,4,5−トリクロロ−ベ
ンゼンチオールと反応させて、(E)−(6R,7R)−7−〔2−(2,4,
5−トリクロロ−フェニルスルファニル)−アセチルアミノ〕−8−オキソ−3
−(3−キノリン−1−イウム−1−イル−プロペニル)−5−チア−1−アザ
−ビシクロ〔4.2.0〕オクタ−2−エン−2−カルボキシラートを淡黄色の
固形物として得た。 IR (Nujol): 1765, 1670, 1650, 1604 cm-1 MS (ISP): 620.0 (M+H+ (79Br))
【0182】 上記で使用した出発物質は、下記の方法で調製した: (a)実施例2(a)に記載の手順と同様な方法により操作して、(E)−(6
R,7R)−7−アミノ−8−オキソ−3−(3−キノリン−1−イウム−1−
イル−プロペニル)−5−チア−1−アザ−ビシクロ〔4.2.0〕オクタ−2
−エン−2−カルボン酸塩化物一塩酸塩を、ブロモアセチルブロミドと反応させ
て、(E)−(6R,7R)−7−(2−ブロモ−アセチルアミノ)−8−オキ
ソ−3−(3−キノリン−1−イウム−1−イル−プロペニル)−5−チア−1
−アザ−ビシクロ〔4.2.0〕オクタ−2−エン−2−カルボン酸臭化物を明
褐色の固形物として得た。 MS(ISP): 488.2 (M+H+ (79Br))
【0183】 実施例83〜102 実施例2に記載の手順と同様な方法により操作して、(E)−(6R,7R)
−7−(2−ブロモ−アセチルアミノ)−3−〔3−(4−メチル−モルホリン
−4−イウム−4−イル)−プロペニル〕−8−オキソ−5−チア−1−アザ−
ビシクロ〔4.2.0〕オクタ−2−エン−2−カルボン酸臭化物を、 ベンゾオキサゾール−2−チオール、 2,4,5−トリクロロ−ベンゼンチオール、 2−メトキシ−ベンゼンチオール、 3,5−ジメトキシ−ベンゼンチオール、 3−メルカプト−安息香酸、 4−メルカプト−安息香酸、 (2−メルカプト−フェニル)−メタノール、 3,4−ジメトキシ−ベンゼンチオール、 2−フェノキシ−ベンゼンチオール、 4−アセチルアミノ−ベンゼンチオール、 4−(4−クロロフェノキシ)−ベンゼンチオール、 6−メルカプト−ナフタレン−2−カルボン酸、および 7−メルカプト−4−メチル−クロメン−2−オンによりそれぞれ反応させ、
そして(E)−(6R,7R)−7−(2−ブロモ−アセチルアミノ)−3−〔
3−(カルバモイルメチル−ジメチル−アンモニオ)−プロペニル〕−8−オキ
ソ−5−チア−1−アザ−ビシクロ〔4.2.0〕オクタ−2−エン−2−カル
ボン酸臭化物を、 ベンゾオキサゾール−2−チオール、 ベンゾチアゾール−2−チオール、 2,4,5−トリクロロ−ベンゼンチオール、 6−メルカプト−ナフタレン−2−カルボン酸、 7−メルカプト−4−メチル−クロメン−2−オン、 ベンゾチアゾール−2−チオール、および rac−5−(4−メルカプト−フェニル)−ピペリジン−2−オンとそれぞれ
反応させて、下記の化合物を淡黄色の固形物として得た:
【0184】
【表22】
【0185】
【表23】
【0186】
【表24】
【0187】 上記で使用した出発物質は、下記の方法で調製した: (a)実施例2(a)に記載の手順と同様な方法により操作して、 (E)−(6R,7R)−7−アミノ−3−〔3−(4−メチル−モルホリン
−4−イウム−4−イル)−プロペニル〕−8−オキソ−5−チア−1−アザ−
ビシクロ〔4.2.0〕オクタ−2−エン−2−カルボン酸塩化物一塩酸塩、お
よび (E)−(6R,7R)−7−3−〔3−(カルバモイルメチル−ジメチル−
アンモニオ)−プロペニル〕−8−オキソ−5−チア−1−アザ−ビシクロ〔4
.2.0〕オクタ−2−エン−2−カルボン酸塩化物一塩酸塩をブロモアセチル
ブロミドと反応させて、 (E)−(6R,7R)−7−(2−ブロモ−アセチルアミノ)−3−〔3−
(4−メチル−モルホリン−4−イウム−4−イル)−プロペニル〕−8−オキ
ソ−5−チア−1−アザ−ビシクロ〔4.2.0〕オクタ−2−エン−2−カル
ボン酸臭化物、 MS (ISP): 460.1 (M- HBr+H+ (79Br)) および (E)−(6R,7R)−7−(2−ブロモ−アセチルアミノ)−3−〔3−
(カルバモイルメチル−ジメチル−アンモニオ)−プロペニル〕−8−オキソ−
5−チア−1−アザ−ビシクロ〔4.2.0〕オクタ−2−エン−2−カルボン
酸臭化物、 MS (ISP): 461.1 (M- HBr+H+ (79Br)) をそれぞれ明褐色の固形物として得た。
【0188】 実施例103〜104 実施例2に記載の手順と同様な方法により操作したが、トリエチルアミンを当
モル量の4−メチル−モルホリンと代えて、(E)−(6R,7R)−7−(2
−ブロモ−および(E)−(6R,7R)−7−(2−ヨード−アセチルアミノ
)−3−〔3−(4−カルバモイルメチル−1,4−ジアゾニア−ビシクロ〔2
.2.2〕オクタン−4−イル)−プロペニル〕−8−オキソ−5−チア−1−
アザ−ビシクロ〔4.2.0〕オクタ−2−エン−2−カルボキシラートを、ベ
ンゾチアゾール−2−チオールおよび3,5−ジメチル−ベンゼンチオールとそ
れぞれ反応させた。MCIゲルCHP20Pのクロマトグラフィーによる精製の
間、溶離は、まず0.5%水性塩化ナトリウム水溶液で行い、その後、0〜30
%水性アセトニトリルのグラジエントを使用した。生成物含有画分は、真空下に
濃縮し、凍結乾燥し、得られた無定形生成物を酢酸エチルで磨砕して、下記の生
成物を明褐色の固形物として得た: (E)−(6R,7R)−3−〔3−(4−カルバモイルメチル−1,4−ジ
アゾニア−ビシクロ〔2.2.2〕オクタ−4−イル)−プロペニル〕−7−〔
2−(ナフタレン−2−イルスルファニル)−アセチルアミノ〕−8−オキソ−
5−チア−1−アザ−ビシクロ〔4.2.0〕オクタ−2−エン−2−カルボキ
シラート塩化物。 MS (ISP): 608.3 (M- Cl-)+ (E)−(6R,7R)−3−〔3−(4−カルバモイルメチル−1,4−ジ
アゾニア−ビシクロ〔2.2.2〕オクタ−4−イル)−プロペニル〕−7−〔
2−(3,5−ジメチル−フェニルスルファニル)−アセチルアミノ〕−8−オ
キソ−5−チア−1−アザ−ビシクロ〔4.2.0〕オクタ−2−エン−2−カ
ルボキシラート塩化物 MS (ISP): 586.3 (M- Cl-)+
【0189】 上記で使用した出発物質は、下記の方法で調製した: (a)N,N−ジメチルアセトアミド10ml中の1,4−アザ−ビシクロ〔2.
2.2〕オクタン1.12gの氷冷溶液に、2−ヨード−アセトアミド1.85
gを加えた。溶液を20°で3時間撹拌し、次に酢酸エチル0.15リットルを
一部づつ加えた。混合物を1時間撹拌した後、結晶を濾過により単離し、酢酸エ
チル0.1リットルで十分に洗浄し、乾燥して、4−カルバモイルメチル−1−
アザ−4−アゾニア−ビシクロ〔2.2.2〕オクタンヨウ化物2.9gを白色
の結晶として得た。 NMR (DMSO- d6): 3.06 (broad t, 6H); 3.51 (broad t, 6H); 8.97 (s, 2H); 7.70 (broad s, 1H); 7.90 (broad s, 1H) ppm.
【0190】 (b)実施例23〜25(a)に記載の手順と同様な方法により操作して、4−
カルバモイルメチル−1−アザ−4−アゾニア−ビシクロ〔2.2.2〕オクタ
ンヨウ化物を、アセトニトリル中のヘキサメチルジシラザンによりシラニル化し
て、次に (E)−(6R,7R)−3−(3−ヨード−プロペニル)−8−オキソ−7
−トリメチルシラニルアミノ−5−チア−1−アザ−ビシクロ〔4.2.0〕オ
クタ−2−エン−4−カルボン酸トリメチルシラニルエステルと反応させて、(
E)−(6R,7R)−7−アミノ−3−〔3−(4−カルバモイルメチル−1
,4−ジアゾニア−ビシクロ〔2.2.2〕オクタン−4−イル)−プロペニル
〕−8−オキソ−5−チア−1−アザ−ビシクロ〔4.2.0〕オクタ−2−エ
ン−4−カルボキシラートヨウ化物一ヨウ化水素酸塩を明黄色の固形物として得
た。 IR (Nujol): 1811, 1688, 1640, 1598 cm-1 MS (ISP): 408.4 (M- HI- I-)+
【0191】 (c)ジクロロメタン/アセトニトリル(1:1)8ml中の(E)−(6R,7
R)−7−アミノ−3−〔3−(4−カルバモイルメチル−1,4−ジアゾニア
−ビシクロ〔2.2.2〕オクタン−4−イル)−プロペニル〕−8−オキソ−
5−チア−1−アザ−ビシクロ〔4.2.0〕オクタ−2−エン−4−カルボキ
シラートヨウ化物一ヨウ化水素酸塩0.66gの懸濁液に、N,O−ビス(トリ
メチルシラニル)トリフルオロアセトアミド1.3mlを加え、混合物を20°で
1時間撹拌した。反応混合物を0°に冷却した後、ブロモアセチルブロミド0.
35mlを加え、撹拌を30分間続けた。溶液を、水0.1mlを含有するジエチル
エーテル0.15リットルに滴下した。混合物を20°で0.5時間撹拌し、続
いて沈殿物を濾過により単離し、ジエチルエーテル30mlで洗浄し、乾燥した。
褐色の固形物を水10mlに懸濁した。2NNaOHの添加によりpHを2.5に
調整した後、2−プロパノール0.15リットルを加え、混合物を20°で0.
5時間撹拌した。沈殿物を濾取し、ジエチルエーテル30mlで洗浄し、乾燥して
、(E)−(6R,7R)−7−(2−ブロモ−および(E)−(6R,7R)
−7−(2−ヨード−アセチルアミノ)−3−〔3−(4−カルバモイルメチル
−1,4−ジアゾニア−ビシクロ〔2.2.2〕オクタン−4−イル)−プロペ
ニル〕−8−オキソ−5−チア−1−アザ−ビシクロ〔4.2.0〕オクタ−2
−エン−2−カルボキシラートの混合物0.48gを明褐色の粉末として得た。 MS (ISP): 528.4 (M+H- (79Br- 生成物)) 576.2 (M+H+ (I- 生成物))
【0192】 実施例105 実施例1に記載の手順と同様な方法により操作して、(E)−(6R,7R)
−7−アミノ−3−〔3−(カルバモイルメチル−ジメチル−アンモニオ)−プ
ロペニル〕−8−オキソ−8−チア−1−アザ−ビシクロ〔4.2.0〕オクタ
−2−エン−2−カルボン酸塩化物一塩酸塩を、(E)−〔2,5−ジクロロ−
4−(2−tert−ブトキシ−カルボニル−ビニル)−フェニルスルファニル〕酢
酸によりアシル化し、粗反応混合物を、溶離のために0〜50%水性アセトニト
リルのグラジエントを使用して、MCIゲルCHP20Pのクロマトグラフィー
により精製した後、(6R,7R)−3−〔3−((E)−カルバモイルメチル
−ジメチル−アンモニオ)−プロペニル〕−7−〔(E)−2−〔2,5−ジク
ロロ−4−(2−tert−ブトキシカルボニル−ビニル)−フェニルスルファニル
〕−アセチルアミノ〕−8−オキソ−8−チア−1−アザ−ビシクロ〔4.2.
0〕オクタ−2−エン−2−カルボキシラートを淡黄色の固形物として得た。ジ
クロロメタン4ml中のこの物質0.25g/アニソール0.5ml/トリフルオロ
酢酸2mlの溶液を、20°で2時間撹拌した。溶液を真空下に蒸発させ、油状の
残渣をジエチルエーテル50mlにより磨砕して、(6R,7R)−3−(E)−
カルバモイルメチル−ジメチル−アンモニオ)−プロペニル〕−7−〔(E)−
2−〔4−(2−カルボキシ−ビニル)−2,5−ジクロロ−フェニルスルファ
ニル)−アセチルアミノ〕−8−オキソ−8−チア−1−アザ−ビシクロ〔4.
2.0〕オクタ−2−エン−2−カルボン酸一トリフルオロ酢酸塩0.24gを
淡黄色の固形物として得た。 IR (Nujol): 1776, 1695, 1632, 1575, 1544 cm-1 MS (ISP): 629.2 (M- CF3COOH+H+ (35Cl))
【0193】 実施例106〜108 実施例105に記載の手順と同様な方法により操作して、 (E)−(6R,7R)−7−アミノ−3−〔3−(4−メチル−モルホリン
−4−イウム−4−イル)−プロペニル〕−8−オキソ−5−チア−1−アザ−
ビシクロ〔4.2.0〕オクタ−2−エン−2−カルボン酸塩化物一塩酸塩、 (E)−(6R,7R)−7−アミノ−3−〔3−〔(ビス−2−ヒドロキシ
−エチル)−メチル−アンモニオ〕−プロペニル〕−8−オキソ−5−チア−1
−アザ−ビシクロ〔4.2.0〕オクタ−2−エン−2−カルボキシラート一ヨ
ウ化水素酸塩、および (E)−(6R,7R)−7−アミノ−3−〔3−(4−アザ−1−アゾニア
−ビシクロ〔2.2.2〕オクタ−1−イル)−プロペニル〕−8−オキソ−5
−チア−1−アザ−ビシクロ〔4.2.0〕オクタ−2−エン−2−カルボキシ
ラート二ヨウ化水素酸塩を、(E)−2−〔2,5−ジクロロ−4−(2−tert
−ブトキシカルボニル−ビニル)−フェニルスルファニル)〕酢酸によりアシル
化し、tert−ブチルエステルを開裂させた後、 (6R,7R)−7−〔(E)−2−〔4−(2−カルボキシ−ビニル)−2
,5−ジクロロ−フェニルスルファニル〕−アセチルアミノ〕−3−〔(E)−
3−(4−メチル−モルホリン−4−イウム−4−イル)−プロペニル〕−8−
オキソ−5−チア−1−アザ−ビシクロ〔4.2.0〕オクタ−2−エン−2−
カルボン酸一トリフルオロ酢酸塩、 IR (Nujol): 1772, 1664, 1632, 1577 cm-1 MS (ISP): 628.2 (M- CF3COOH+H+ (35Cl) (6R,7R)−3−〔(E)−3−〔(ビス−2−ヒドロキシ−エチル)−
メチル−アンモニオ〕−プロペニル〕−7−〔(E)−2−〔4−(2−カルボ
キシ−ビニル)−2,5−ジクロロ−フェニルスルファニル)−アセチルアミノ
〕−8−オキソ−5−チア−1−アザ−ビシクロ〔4.2.0〕オクタ−2−エ
ン−2−カルボン酸酸一トリフルオロ酢酸塩、 IR (Nujol): 1773, 1670, 1630, 1577 cm-1 MS (ISP): 646.2 (M- CF3COOH+H+ (35Cl) および (6R,7R)−3−〔(E)−3−(4−アザ−1−アゾニア−ビシクロ〔
2.2.2〕オクタ−1−イル)−プロペニル〕−7−〔(E)−2−〔4−(
2−カルボキシ−ビニル)−2,5−ジクロロ−フェニルスルファニル)−アセ
チルアミノ〕−8−オキソ−5−チア−1−アザ−ビシクロ〔4.2.0〕オク
タ−2−エン−2−カルボン酸二トリフルオロ酢酸塩、 IR (Nujol): 1773, 1670, 1630, 1577 cm-1 MS (ISP): 639.2 (M- 2CF3COOH+H+ (35Cl)) をそれぞれ淡黄色の固形物として得た。
【0194】 実施例109 実施例105に記載の手順と同様な方法により操作して、 (E)−(6R,7R)−7−アミノ−3−〔3−(4−メチル−モルホリン
−4−イウム−4−イル)−プロペニル〕−8−オキソ−5−チア−1−アザ−
ビシクロ〔4.2.0〕オクタ−2−エン−2−カルボン酸塩化物一塩酸塩を、
(E)−2−〔4−〔2−(tert−ブトキシカルボニルメチル−カルバモイル)
−ビニル〕−2,5−ジクロロ−フェニルスルファニル〕酢酸によりアシル化し
、tert−ブチルエステルを開裂させた後、 (6R,7R)−7−〔2−〔4−〔2−(E)−2−(カルボキシメチル−
カルバモイル)−ビニル〕−2,5−ジクロロ−フェニルスルファニル〕−アセ
チルアミノ〕−3−〔(E)−3−(4−メチル−モルホリン−4−イウム−4
−イル)−プロペニル〕−8−オキソ−5−チア−1−アザ−ビシクロ〔4.2
.0〕オクタ−2−エン−2−カルボン酸トリフルオロ酢酸塩を淡黄色の固形物
として得た。 IR (Nujol): 1772, 1721, 1658, 1630 cm-1 MS (ISP): 685.2 (M- CF3COOH+H+; 35Cl)
【0195】 実施例110 実施例105に記載の手順と同様な方法により操作して、(E)−(6R,7
R)−7−アミノ−3−〔3−(カルバモイルメチル−ジメチル−アンモニオ)
−プロペニル〕−8−オキソ−5−チア−1−アザ−ビシクロ〔4.2.0〕オ
クタ−2−エン−2−カルボン酸塩化物一塩酸塩を、(E)−2−〔4−(2−
tert−ブトキシカルボニル−ビニル)−フェニルスルファニル〕酢酸によりアシ
ル化し、tert−ブチルエステルを開裂した後、(6R,7R)−3−〔(E)−
3−(カルバモイルメチル−ジメチル−アンモニオ)−プロペニル〕−7−〔(
E)−2−〔4−(2−カルボキシ−ビニル)−フェニルスルファニル)−アセ
チルアミノ〕−8−オキソ−8−チア−1−アザ−ビシクロ〔4.2.0〕オク
タ−2−エン−2−カルボン酸一トリフルオロ酢酸塩を淡黄色の固形物として得
た。 IR (Nujol): 1779, 1694, 1634, 1592 cm-1 MS (ISP): 561.3 (M- CF3COOH+H+)
【0196】 上記で使用した出発物質は、下記の方法で調製した: (a)ジクロロメタン50ml中の(4−ホルミル−フェニルスルファニル)酢酸
エチルエステル2.24gおよび(トリフェニルホスホラニリデン)酢酸tert−
ブチルエステル4.72gの溶液を、20°で15時間保持した。溶媒を真空下
に蒸発させ、残留油状物を、溶離剤としてジクロロメタン/ヘキサン(1:1)
を使用して、シリカゲルのクロマトグラフィーに付して、(E)−2−〔4−(
2−tert−ブトキシカルボニル−ビニル)−フェニルスルファニル〕酢酸エチル
エステル2.53gを無色の油状物として得た。テトラヒドロフラン20ml中の
この物質の溶液に、2N水酸化ナトリウム水溶液8mlを加え、混合物を20°で
2時間撹拌した。透明な溶液を酢酸エチル20mlで稀釈し、次に水30mlで抽出
した。水性相を氷で冷却し、3NHClの添加によりpH2.8に酸性化し、混
合物を酢酸エチル60mlで抽出した。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、真空下
に蒸発させ、残渣を酢酸エチル/ヘキサンから結晶化して、(E)−2−〔4−
(2−tert−ブトキシカルボニル−ビニル)−フェニルスルファニル〕酢酸1.
78gを白色の結晶として得た。 NMR (DMSO- d6): 1.48 (s, 9H); 3.89 (s, 2H); 6.50 (d, 1H); 7.31 (d, 2H);
7.53 (d, 1H); 7.64 (d, 2H) ppm
【0197】 実施例111〜113 実施例105に記載の手順と同様な方法により操作して、(E)−(6R,7
R)−7−アミノ−3−〔3−(4−tert−ブトキシカルボニルメチル)−1,
4−ジアゾニア−ビシクロ〔2.2.2〕オクタ−1−イル〕−プロペニル〕−
8−オキソ−5−チア−1−アザ−ビシクロ〔4.2.0〕オクタ−2−エン−
2−カルボキシラートヨウ化物一ヨウ化水素酸塩を、 ナフタレン−2−イルスルファニル酢酸、 ベンゾチアゾール−2−イルスルファニル酢酸、および (3,5−ジメチル−フェニルスルファニル)酢酸によりそれぞれアシル化し
、tert−ブチルエステルを開裂させた後、下記の化合物を淡黄色の固形物として
得た:
【0198】
【表25】
【0199】 上記で使用した出発物質は、下記の方法で調製した: (a)N,N−ジメチルアセトアミド50ml中の1,4−ジアザ−ビシクロ〔2
.2.2〕オクタン5.61gの氷冷溶液に、tert−ブチル2−ブロモ−アセタ
ート7.33mlを加えた。溶液を20°で4時間撹拌し、次に酢酸エチル0.5
リットルおよびジエチルエーテル0.3リットルを加えた。生成した沈殿物を濾
過により単離し、酢酸エチル0.5リットルにより十分に洗浄し、乾燥して、1
−tert−ブトキシカルボニルメチル−4−アザ−1−アゾニア−ビシクロ〔2.
2.2〕オクタンブロミド14.7gを白色の結晶として得た。 NMR (DMSO- d6): 1.48 (s, 9H); 3.07 (broad t, 6H); 3.48 (broad t, 6H); 4.28 (s, 2H) ppm
【0200】 (b) 実施例23〜25(a)に記載の手順と同様な方法により操作して、1
−tert−ブトキシカルボニルメチル−4−アザ−1−アゾニア−ビシクロ〔2.
2.2〕オクタンブロミドを、アセトニトリル中のヘキサメチルジシラザンによ
りシラニル化し、続いて(E)−(6R,7R)−3−(3−ヨード−プロペニ
ル)−8−オキソ−7−トリメチルシラニルアミノ−5−チア−1−アザ−ビシ
クロ〔4.2.0〕オクタ−2−エン−4−カルボン酸トリメチルシラニルエス
テルと反応させて、(E)−(6R,7R)−7−アミノ−3−〔3−(4−te
rt−ブトキシカルボニルメチル)−1,4−ジアゾニア−ビシクロ〔2.2.2
〕オクタン−1−イル)−プロペニル〕−8−オキソ−5−チア−1−アザ−ビ
シクロ〔4.2.0〕オクタ−2−エン−2−カルボキシラートヨウ化物一ヨウ
化水素酸塩を明黄色の固形物として得た。 IR (Nujol): 1743, 1611 cm-1
【0201】 実施例114〜117 実施例1に記載の手順と同様な方法により操作して、 (E)−(6R,7R)−7−アミノ−3−〔3−〔4−(4−モルホリン−
4−イル−ブチル)−モルホリン−4−イウム−4−イル〕−プロペニル〕−8
−オキソ−5−チア−1−アザ−ビシクロ〔4.2.0〕オクタ−2−エン−2
−カルボキシラート二ヨウ化水素酸塩、および (E)−(6R,7R)−7−アミノ−3−〔3−〔ジメチル−(4−ジメチ
ルアミノ−ブチル)−アンモニオ〕−プロペニル〕−8−オキソ−5−チア−1
−アザ−ビシクロ〔4.2.0〕オクタ−2−エン−2−カルボキシラート二ヨ
ウ化水素酸塩を、ナフタレン−2−イルスルファニル酢酸およびベンゾチアゾー
ル−2−イルスルファニル酢酸によりそれぞれアシル化して、下記の化合物を淡
黄色の固形物として得た:
【0202】
【表26】
【0203】 上記で使用した出発物質は、下記の方法で調製した: (a)実施例56〜81(a)に記載の手順と同様な方法により操作して、(E
)−(6R,7R)−3−(3−ヨード−プロペニル)−8−オキソ−7−トリ
メチルシラニルアミノ−5−チア−1−アザ−ビシクロ〔4.2.0〕オクタ−
2−エン−2−カルボン酸トリメチルシラニルエステルを、4,4′−ブタン−
1,4−ジイル−ビス−モルホリン、およびN,N,N′,N′−テトラメチル
−1,4−ブタンジアミンとそれぞれ反応させて、 (E)−(6R,7R)−7−アミノ−3−〔3−〔4−(4−モルホリン−
4−イル−ブチル)−モルホリン−4−イウム−4−イル〕−プロペニル〕−8
−オキソ−5−チア−1−アザ−ビシクロ〔4.2.0〕オクタ−2−エン−2
−カルボキシラート二ヨウ化水素酸塩、 IR (Nujol): 1781, 1593, 1520 cm-1 MS (ISP): 467.4 (M- 2HI+H+) および (E)−(6R,7R)−7−アミノ−3−〔3−〔ジメチル−(4−ジメチ
ルアミノ−ブチル)−アンモニオ〕−プロペニル〕−8−オキソ−5−チア−1
−アザ−ビシクロ〔4.2.0〕オクタ−2−エン−2−カルボキシラート二ヨ
ウ化水素酸塩、 IR (Nujol): 1782, 1596, 1520 cm-1 MS (ISP): 383.4 (M- 2HI+H+) を明褐色の固形物として得た。
【0204】 実施例118 実施例1に記載の手順と同様な方法により操作して、(E)−(6R,7R)
−7−アミノ−3−〔3−〔3−(3−tert−ブトキシカルボニルアミノアセト
キシ−プロピル)−ジメチル−アンモニオ〕−プロペニル〕−8−オキソ−5−
チア−1−アザ−ビシクロ〔4.2.0〕オクタ−2−エン−2−カルボキシラ
ート一ヨウ化水素酸塩を、ナフタレン−2−イルスルファニル酢酸によりアシル
化して、(E)−(6R,7R)−7−〔2−(ナフタレン−2−イルスルファ
ニル)−アセチルアミノ〕−3−〔3−〔(3−tert−ブトキシカルボニルアミ
ノアセトキシ−プロピル)−ジメチル−アンモニオ〕−プロペニル〕−8−オキ
ソ−5−チア−1−アザ−ビシクロ〔4.2.0〕オクタ−2−エン−2−カル
ボキシラートを得た。トリフルオロ酢酸0.5ml中のこの物質40mgの溶液を、
0°で20分間撹拌した。溶媒を真空下に蒸発させ、残渣を、ジエチルエーテル
中の塩酸0.4N溶液10mlにより0°で1時間磨砕した。白色の固形物を濾過
により単離し、ジエチルエーテル20mlで洗浄し、乾燥して、(E)−(6R,
7R)−3−〔3−〔(3−アミノアセトキシ−プロピル)−ジメチル−アンモ
ニオ〕−プロペニル〕−7−〔2−(ナフタレン−2−イルスルファニル)−ア
セチルアミノ〕−8−オキソ−5−チア−1−アザ−ビシクロ〔4.2.0〕オ
クタ−2−エン−2−カルボン酸塩化物一塩酸塩34mgを白色の固形物として得
た。 MS (ISP): 599.1 (M- 2HCl+H+)
【0205】 上記で使用した出発物質は、下記の方法で調製した: (a)ジクロロメタン0.2リットル中の3−ジメチルアミノ−1−プロパノー
ル6.2g、N−(tert−ブトキシカルボニル)−グリシン10.5gおよび4
−ジメチルアミノ−ピリジン1.8gの氷冷溶液に、N−(3−ジメチルアミノ
−プロピル)−N′−エチルカルボジイミド一塩酸塩13.8gを加え、反応混
合物を0°で4時間撹拌した。溶媒を真空下に蒸発させ、残留油状物を、溶離剤
として酢酸エチル/アセトン/トリエチルアミン(5:5:1)を使用して、シ
リカゲルのカラムクロマトグラフィーに付し、溶媒を蒸発させた後、tert−ブト
キシカルボニルアミノ酢酸3−ジメチルアミノプロピルエステル13.7gを無
色の油状物として得た。 NMR(CDCl3): 1.45 (s, 9H); 1.82 (m, 2H); 2.22 (s, 6H); 2.34 (t, 2H); 3.90 (d, 2H); 4.20 (t, 2H); 5.30 (broad t, 1H) ppm
【0206】 (b)tert−ブトキシカルボニルアミノ酢酸3−ジメチルアミノプロピルエステ
ルを、アセトニトリル中のヘキサメチルジシラザンおよびサッカリンにより処理
し、得られた溶液を、ジクロロメタン中の(E)−(6R,7R)−3−(3−
ヨード−プロペニル)−8−オキソ−7−トリメチルシラニルアミノ−5−チア
−1−アザ−ビシクロ〔4.2.0〕オクタ−2−エン−2−カルボン酸トリメ
チルシラニルエステルと反応させ、実施例23〜25(a)に記載の手順と同様
な方法により2−プロパノールを加えて、生成物を沈殿させた。水20ml中の粗
反応生成物5gの溶液は、pH6.2を示した。2−プロパノール50mlを加え
ると、微細な沈殿物が生成し、それを濾過した。透明な溶液を真空下に濃縮して
20mlの容量にし、次に2−プロパノール300mlにより撹拌しながら処理した
。沈殿物を濾過により単離し、乾燥して、(E)−(6R,7R)−7−アミノ
−3−〔3−〔(3−tert−ブトキシカルボニルアミノアセトキシ−プロピル)
−ジメチル−アンモニオ〕−プロペニル〕−8−オキソ−5−チア−1−アザ−
ビシクロ〔4.2.0〕オクタ−2−エン−2−カルボキシラート一ヨウ化水素
酸塩1.0gを明褐色の固形物として得た。 IR (Nujol): 1755, 1697, 1598 cm-1 MS (ISP): 499.4 (M- 2HI+H+)
【0207】 実施例119〜122 実施例118に記載の手順と同様な方法により操作して、 (E)−(6R,7R)−7−アミノ−3−〔3−〔(3−tert−ブトキシカ
ルボニルアミノ−プロピル)−ジメチル−アンモニオ〕−プロペニル〕−8−オ
キソ−5−チア−1−アザ−ビシクロ〔4.2.0〕オクタ−2−エン−2−カ
ルボキシラート一ヨウ化水素酸塩を、ナフタレン−2−イルスルファニル酢酸お
よびベンゾチアゾール−2−イルスルファニル酢酸によりそれぞれアシル化し、
そして (E)−(6R,7R)−7−アミノ−3−〔3−〔〔3−(tert−ブトキシ
カルボニル−メチル−アミノ)−プロピル〕−ジメチル−アンモニオ〕−プロペ
ニル〕−8−オキソ−5−チア−1−アザ−ビシクロ〔4.2.0〕オクタ−2
−エン−2−カルボキシラート一ヨウ化水素酸塩、および (E)−(6R,7R)−7−アミノ−3−〔3−〔4−(3−tert−ブトキ
シカルボニルアミノ−プロピルカルバモイル)−ピリジン−1−イウム−1−イ
ル〕−プロペニル〕−8−オキソ−5−チア−1−アザ−ビシクロ〔4.2.0
〕オクタ−2−エン−2−カルボキシラート一ヨウ化水素酸塩を、ベンゾチアゾ
ール−2−イルスルファニル酢酸によりアシル化した。得られた生成物を、トリ
フルオロ酢酸およびジエチルエーテル中の塩酸0.4N溶液により処理して、下
記の化合物を白色の固形物として得た:
【0208】
【表27】
【0209】
【表28】
【0210】 上記で使用した出発物質は、下記の方法で調製した: (a)N,N−ジメチル−1,3−プロパンジアミン、N,N,N′−トリメチ
ル−1,3−プロパンジアミンおよび4−(3−tert−ブトキシカルボニルアミ
ノ−プロピルカルバモイル)−ピリジンを、アセトニトリル中のヘキサメチルジ
シラザンおよびサッカリンにより処理し、得られた溶液を、ジクロロメタン中の
(E)−(6R,7R)−3−(3−ヨード−プロペニル)−8−オキソ−7−
トリメチルシラニルアミノ−5−チア−1−アザ−ビシクロ〔4.2.0〕オク
タ−2−エン−4−カルボン酸トリメチルシラニルエステルと反応させ、実施例
23〜25(a)に記載の手順と同様な方法により2−プロパノールを加えて、
生成物をそれぞれ沈殿させた。実施例118(a)に記載の手順と同様にして、
2−プロパノールをpH5〜7で加えて、粗反応生成物を水溶液から沈殿させて
精製して、 (E)−(6R,7R)−7−アミノ−3−〔3−〔(3−tert−ブトキシカ
ルボニルアミノ−プロピル)−ジメチル−アンモニオ〕−プロペニル〕−8−オ
キソ−5−チア−1−アザ−ビシクロ〔4.2.0〕オクタ−2−エン−2−カ
ルボキシラート一ヨウ化水素酸塩、 MS (ISP): 441.4 (M- HI+H+) (E)−(6R,7R)−7−アミノ−3−〔3−〔〔3−(tert−ブトキシ
カルボニル−メチル−アミノ)−プロピル〕−ジメチル−アンモニオ〕−プロペ
ニル〕−8−オキソ−5−チア−1−アザ−ビシクロ〔4.2.0〕オクタ−2
−エン−2−カルボキシラート一ヨウ化水素酸塩、 MS (ISP): 455.3 (M- HI+H+) および (E)−(6R,7R)−7−アミノ−3−〔3−〔4−〔3−(tert−ブト
キシカルボニルアミノ−プロピルカルバモイル)ピリジン−1−イウム−1−イ
ル〕−プロペニル〕−8−オキソ−5−チア−1−アザ−ビシクロ〔4.2.0
〕オクタ−2−エン−2−カルボキシラート一ヨウ化水素酸塩を、それぞれ明褐
色の固形物として得た。 MS (ISP): 518.5 (M- HI+H+)
【0211】 (b)66%水性ジオキサン200ml中のN,N−ジメチル−1,3−プロパン
ジアミン10.2gの溶液に、ジ炭酸ビス−(1,1−ジメチルエチル)エステ
ル24.1gおよび2N水酸化ナトリウム水溶液50mlを加えた。混合物を20
°で1時間撹拌し、次に透明な溶液を、酢酸エチル300mlおよび飽和塩化ナト
リウム溶液200mlに分配した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、真空下に蒸
発させて、粗N,N−ジメチルアミノ−N′−tert−ブトキシカルボニル−1,
3−プロパンジアミン12.4gを無色の油状物として得た。 NMR (DMSO- d6): l.37 (s, 9H); 1.48 (m, 2H); 2.09 (s, 6H); 2.16 (t, 2H); 2.91 (m, 2H); 6.77 (broad t, 1H) ppm
【0212】 (c)N,N,N′−トリメチル−1,3−プロパンジアミンおよびN−(3−
アミノープロピル)−ピリジン−4−カルボキサミドを、上記に記載の手順と同
様な方法に付して、 N′−tert−ブトキシカルボニル−N,N,N′−トリメチル−1,3−プロ
パンジアミンを無色の油状物として、 そして N−〔3−tert−ブトキシカルボニルアミノ−プロピル〕−ピリジン−4−カ
ルボキサミドを白色の結晶として得た。 NMR (DMSO- d6): 1.37 (s, 9H); 1.63 (m, 2H); 2.97 (m, 2H); 3.26 (m, 2H); 6.83 (broad t, 1H); 7.73 (d, 2H); 8.72 (d, 2H); 8.78 (broad t, 1H) ppm
【0213】 実施例123 N,N−ジメチルホルムアミド2ml中の(E)−(6R,7R)−3−〔3−
〔(3−アミノ−プロピル)−ジメチル−アンモニオ〕−プロペニル〕−7−〔
2−(ナフタレン−2−イルスルファニル)−アセチルアミノ〕−8−オキソ−
5−チア−1−アザ−ビシクロ〔4.2.0〕オクタ−2−エン−2−カルボン
酸塩化物一塩酸塩122mgの撹拌した懸濁液に、メタンイミド酸フェニルメチル
エステル塩酸塩52mgを3回に分けて20°で1時間かけて加え、1部を加える
毎にそれぞれテトラメチルグアニジン0.04mlを同時に加えた。撹拌を1時間
続け、次に反応混合物を、溶離のために0〜30%水性アセトニトリルのグラジ
エントを使用してMCIゲルCHP20Pのクロマトグラフィーによる精製に付
した。生成物含有画分を真空下に濃縮し、凍結乾燥し、残留した無定形の物質を
、ジエチルエーテル中の塩酸0.4N溶液10mlで磨砕した。白色の固形物を濾
過により単離し、ジエチルエーテル20mlで洗浄し、乾燥して、(E)−(6R
,7R)−3−〔3−〔3−(ホルムイミドイルアミノ−プロピル)−ジメチル
−アンモニオ〕−プロペニル〕−7−〔2−(ナフタレン−2−イルスルファニ
ル)−アセチルアミノ〕−8−オキソ−5−チア−1−アザ−ビシクロ〔4.2
.0〕オクタ−2−エン−2−カルボン酸塩化物一塩酸塩を白色の固形物として
得た。 MS (ISP): 568.4 (M- 2HCl+H+),
【0214】 実施例124 ジメチルスルホキシド2ml中の(E)−(6R,7R)−3−〔3−〔(3−
アミノ−プロピル)−ジメチル−アンモニオ〕−プロペニル〕−7−〔2−(ナ
フタレン−2−イルスルファニル)−アセチルアミノ〕−8−オキソ−5−チア
−1−アザ−ビシクロ〔4.2.0〕オクタ−2−エン−2−カルボン酸塩化物
一塩酸塩122mgの撹拌した懸濁液に、1H−1,2,4−トリアゾール−1−
カルボキシイミドアミド一塩酸塩60mg、続いてテトラメチルグアニジン0.0
5mlを加えた。混合物を20°で2時間撹拌し、次に溶離のために0〜30%水
性アセトニトリルのグラジエントを使用してMCIゲルCHP20Pのクロマト
グラフィーによる精製に付した。生成物含有画分を真空下に濃縮し、凍結乾燥し
、残留した無定形物質を、ジエチルエーテル中の塩酸の0.4N溶液10mlで磨
砕した。白色の固形物を濾過により単離し、ジエチルエーテル20mlで洗浄し、
乾燥して、(E)−(6R,7R)−3−〔3−〔(3−グアニジノ−プロピル
)−ジメチル−アンモニオ〕−プロペニル〕−7−〔2−(ナフタレン−2−イ
ルスルファニル)−アセチルアミノ〕−8−オキソ−5−チア−1−アザ−ビシ
クロ〔4.2.0〕オクタ−2−エン−2−カルボン酸塩化物一塩酸塩を白色の
固形物として得た。 MS (ISP): 583.4 (M-2HCl+H+),
【0215】 実施例125〜126 実施例123に記載の手順と同様な方法により操作して、 (E)−(6R,7R)−7−〔2−(ベンゾチアゾール−2−イルスルファ
ニル)−アセチルアミノ〕−3−〔3−〔ジメチル−(3−メチルアミノ−プロ
ピル)−アンモニオ〕−プロペニル〕−8−オキソ−5−チア−1−アザ−ビシ
クロ〔4.2.0〕オクタ−2−エン−2−カルボン酸塩化物一塩酸塩および (E)−(6R,7R)−3−〔3−〔4−(3−アミノ−プロピルカルバモ
イル)〕−ピリジン−1−イウム−1−イル〕−プロペニル〕−7−〔2−(ベ
ンゾチアゾール−2−イルスルファニル)−アセチルアミノ〕−8−オキソ−5
−チア−1−アザ−ビシクロ〔4.2.0〕オクタ−2−エン−2−カルボン酸
塩化物一塩酸塩を、メタンイミド酸フェニルメチルエステル塩酸塩と反応させて
、 (E)−(6R,7R)−7−〔2−(ベンゾチアゾール−2−イルスルファ
ニル)−アセチルアミノ〕−3−〔3−〔〔3−(ホルムイミドイル−メチル−
アミノ)プロピル〕−ジメチル−アンモニオ〕−プロペニル〕−8−オキソ−5
−チア−1−アザ−ビシクロ〔4.2.0〕オクタ−2−エン−2−カルボン酸
塩化物一塩酸塩、 MS (ISP): 589.4 (M-2HCl+H+) および (E)−(6R,7R)−7−〔2−(ベンゾチアゾール−2−イルスルファ
ニル)−アセチルアミノ〕−3−〔3−〔4−〔3−(ホルムイミドイルアミノ
−プロピルカルバモイル)〕−ピリジン−1−イウム−1−イル〕−プロペニル
〕−8−オキソ−5−チア−1−アザ−ビシクロ〔4.2.0〕オクタ−2−エ
ン−2−カルボン酸塩化物一塩酸塩、 MS (ISP): 652.4 (M-2HCl+H+), をそれぞれ白色の固形物として得た。
【0216】 実施例127〜128 実施例124に記載の手順と同様な方法により操作して、 (E)−(6R,7R)−7−〔2−(ベンゾチアゾール−2−イルスルファ
ニル)−アセチルアミノ〕−3−〔3−〔ジメチル−(3−メチルアミノ−プロ
ピル)−アンモニオ〕−プロペニル〕−8−オキソ−5−チア−1−アザ−ビシ
クロ〔4.2.0〕オクタ−2−エン−2−カルボン酸塩化物一塩酸塩、 および (E)−(6R,7R)−3−〔3−〔4−(3−アミノ−プロピルカルバモ
イル)−ピリジン−1−イウム−1−イル〕−プロペニル〕−7−〔2−(ベン
ゾチアゾール−2−イルスルファニル)−アセチルアミノ〕−8−オキソ−5−
チア−1−アザ−ビシクロ〔4.2.0〕オクタ−2−エン−2−カルボン酸塩
化物一塩酸塩を、1H−1,2,4−トリアゾール−1−カルボキシイミドアミ
ド一塩酸塩と反応させて、 (E)−(6R,7R)−7−〔2−(ベンゾチアゾール−2−イルスルファ
ニル)−アセチルアミノ〕−3−〔3−〔ジメチル−〔3−(1−メチル−グア
ニジノ)−プロピル〕−アンモニオ〕−プロペニル〕−8−オキソ−5−チア−
1−アザ−ビシクロ〔4.2.0〕オクタ−2−エン−2−カルボン酸塩化物一
塩酸塩、 MS (ISP): 604.4 (M- 2HCl+H+) および (E)−(6R,7R)−7−〔2−(ベンゾチアゾール−2−イルスルファ
ニル)−アセチルアミノ〕−3−〔3−〔4−(3−グアニジノ−プロピルカル
バモイル)−ピリジン−1−イウム−イル〕−プロペニル〕−8−オキソ−5−
チア−1−アザ−ビシクロ〔4.2.0〕オクタ−2−エン−2−カルボン酸塩
化物一塩酸塩 MS (ISP): 667.4 (M- 2HCl+H+), をそれぞれ白色の固形物として得た。
【0217】 実施例129〜134 実施例2に記載の手順と同様な方法により操作したが、トリエチルアミンを当
モル量の4−メチルモルホリンと代えて、 (E)−(6R,7R)−7−〔(R)−2−ブロモ−プロピオニルアミノ〕
−3−〔3−(カルバモイルメチル−ジメチル−アンモニオ)−プロペニル〕−
8−オキソ−5−チア−1−アザ−ビシクロ〔4.2.0〕オクタ−2−エン−
2−カルボキシラートを、 ベンゾチアゾール−2−チオール、 3,5−ジメチル−ベンゼンチオール、 6−メルカプト−ナフタレン−2−カルボン酸、および 7−メルカプト−4−メチル−クロメン−2−オンとそれぞれ反応させ、そし
て、 (E)−(6R,7R)−7−〔(R)−2−ブロモ−プロピオニルアミノ〕
−3−〔3−(4−メチル−モルホリン−4−イウム−4−イル)−プロペニル
〕−8−オキソ−5−チア−1−アザ−ビシクロ〔4.2.0〕オクタ−2−エ
ン−2−カルボキシラートを、 ベンゾチアゾール−2−チオール、および 3,5−ジメチル−ベンゼンチオールとそれぞれ反応させて、下記の化合物を
淡黄色の固形物として得た。
【0218】
【表29】
【0219】 上記で使用した出発物質は、下記の方法で調製した: (a)(E)−(6R,7R)−3−(3−ヨード−プロペニル)−8−オキソ
−7−トリメチルシラニルアミノ−5−チア−1−アザ−ビシクロ〔4.2.0
〕オクタ−2−エン−4−カルボン酸トリメチルシラニルエステルを、実施例2
3〜25(a)に記載の手順と同様な方法により反応させたが、4−ヒドロキシ
−ピペリジンを2−ジメチルアミノ−アセトアミドと代えるか、または4−メチ
ル−モルホリンと代えて反応させて、下記の化合物を明褐色の固形物として得た
。 (E)−(6R,7R)−7−アミノ−3−〔3−(カルバモイルメチル−ジ
メチル−アンモニオ)−プロペニル〕−8−オキソ−5−チア−1−アザ−ビシ
クロ〔4.2.0〕オクタ−2−エン−2−カルボキシラート一ヨウ化水素酸塩
、 MS (ISP): 341.2 (M- HI+H+) (E)−(6R,7R)−7−アミノ−3−〔3−(4−メチル−モルホリン
−4−イウム−4−イル)−プロペニル〕−8−オキソ−5−チア−1−アザ−
ビシクロ〔4.2.0〕オクタ−2−エン−2−カルボキシラート一ヨウ化水素
酸塩、 MS (ISP): 340.3 (M-HI+H+)
【0220】 (b)ジクロロメタン/アセトニトリル(1:1)24ml中の(E)−(6R,
7R)−7−アミノ−3−〔3−(カルバモイルメチル−ジメチル−アンモニオ
)−プロペニル〕−8−オキソ−5−チア−1−アザ−ビシクロ〔4.2.0〕
オクタ−2−エン−2−カルボキシラート一ヨウ化水素酸塩1.4gの懸濁液に
、N,O−ビス(トリメチルシラニル)トリフルオロアセトアミド4mlを加え、
混合物を20°で0.5時間撹拌した。反応混合物を0°に冷却した後、(R)
−2−ブロモ−プロピオニルクロリド2.05gを加え、撹拌を5分間続けた。
溶液を、水0.2mlを含有するジエチルエーテル0.5リットルに滴下して加え
た。混合物を0.5時間撹拌し、続いて沈殿物を濾過により単離し、ジエチルエ
ーテル50mlで洗浄し、乾燥した。褐色の固形物を水5mlに懸濁した。2NNa
OHの添加によりpHを2.5に調整した後、2−プロパノール0.3リットル
を加え、混合物を20°で0.5時間撹拌した。沈殿物を濾取し、ジエチルエー
テル50mlで洗浄し、乾燥して、(E)−(6R,7R)−7−〔(R)−2−
ブロモ−プロピオニルアミノ〕−3−〔3−(カルバモイルメチル−ジメチル−
アンモニオ)−プロペニル〕−8−オキソ−5−チア−1−アザ−ビシクロ〔4
.2.0〕オクタ−2−エン−2−カルボキシラート1.3gを明褐色の粉末と
して得た。 NMR(D2O): 1.66 (d,3H); 3.11(s,3H); 3.12 (s,3H); 3.56 (dd, 2H); 3.91 (s, 2H); 4.10(d,2H); 4.47(q,1H); 5.08(d,1H); 5.50 (d,1H); 5.83 (m, 1H); 6.83 (d, 1H) ppm MS (ISP): 475.1 (M+H+(79Br))
【0221】 (c)(E)−(6R,7R)−7−アミノ−3−〔3−(4−メチル−モルホ
リン−4−イウム−4−イル)−プロペニル〕−8−オキソ−5−チア−1−ア
ザ−ビシクロ〔4.2.0〕オクタ−2−エン−2−カルボキシラート一ヨウ化
水素酸塩を、上記の記載と同様な手順に付して、(E)−(6R,7R)−7−
((R)−2−ブロモ−プロピオニルアミノ)−3−〔3−(4−メチル−モル
ホリン−4−イウム−4−イル)−プロペニル〕−8−オキソ−5−チア−1−
アザ−ビシクロ〔4.2.0〕オクタ−2−エン−2−カルボキシラートを明黄
色の固形物として得た。 MS (ISP): 474.2 (M+H+ (79Br))
【0222】 下記の例は、本発明により提供されるセファロスポリン誘導体を含有する薬剤
調製物を説明する。
【0223】 例A 筋肉内投与用のドライアンプルの製造 プロペニルセファロスポリン1gの凍結乾燥物を、通常の方法で調製して、ア
ンプルに充填した。アンプルの無菌水には、10%プロピレングリコールを含有
させた。投与の前に、凍結乾燥物を2%塩酸リドカイン水溶液2.5mlで処理し
た。
【0224】 活性成分は、上記実施例により調製された最終生成物のうちの1つである。
【0225】 例B 非経口投与用のドライアンプルの製造 場合によりカルバペネム系抗生剤0.25〜8g、またはβ−ラクタマーゼイ
ンヒビター0.25〜8gと混合したプロペニルセファロスポリン誘導体0.2
5〜8gの試料を、通常の方法で調製し、アンプルに下記のように充填した: a)場合によりカルバペネム系抗生剤、またはβ−ラクタマーゼインヒビター
と混合したプロペニルセファロスポリン誘導体の乾燥粉末(結晶性、無定形また
は凍結乾燥物の粉末);あるいは b)場合によりカルバペネム系抗生剤、またはβ−ラクタマーゼインヒビター
の溶液の凍結乾燥物と混合したプロペニルセファロスポリン誘導体の溶液の凍結
乾燥物。
【0226】 場合によりカルバペネム系抗生剤、またはβ−ラクタマーゼインヒビターと組
み合わせたプロペニルセファロスポリン誘導体の乾燥粉末(結晶性、無定形また
は凍結乾燥粉末)は、個別のアンプルに充填でき、投与の前に混合できる。
【0227】 例C 下記の成分をそれぞれ含有するインターロッキング(interlocking)ゼラチン
カプセル剤を通常の方法で製造した: 式Iのプロペニルセファロスポリンの 容易に加水分解されうるエステル 500mg Luviskol(水溶性ポリビニルピロリドン) 20mg マンニトール 20mg タルク 15mg ステアリン酸マグネシウム 2mg 557mg
【手続補正書】
【提出日】平成12年12月22日(2000.12.22)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【化1】 (式中、 Rは、炭素を介して隣接する硫黄原子に結合し、炭素、水素、場合により酸素
、硫黄、窒素および/またはハロゲン原子からなる、分子量400以下の有機基
であり; R1は、水素、低級アルキルまたはフェニルであり;そして Aは、プロペニル基に直接結合し、分子量400以下の炭素、水素、場合によ
り酸素、硫黄、窒素および/またはハロゲン原子からなる有機基により置換され
ている、第二級、第三級または第四級窒素原子である)のセファロスポリン誘導
体、容易に加水分解されうるそのエステル、及び前記化合物の薬学的に許容され
うる塩、ならびに式Iの化合物およびそのエステルと塩の水和物。
【化2】 (式中、R、R1およびAは、請求項1と同義である)を有する、請求項1記載
の化合物、容易に加水分解されうるそのエステル、及び前記化合物の薬学的に許
容されうる塩、ならびに式Iaの化合物およびそのエステルと塩の水和物。
【化3】 (式中、RおよびAは、請求項1と同義であり、そしてR10は、低級アルキルま
たはフェニルである)を有する、請求項1または2記載の化合物、容易に加水分
解されうるそのエステル、及び前記化合物の薬学的に許容されうる塩、ならびに
式Ibの化合物およびそのエステルと塩の水和物。
【化4】 〔式中、 R0は、低級アルキルまたは低級アルケニル(これらの基は、場合により ハロゲン、 低級シクロアルキル、 ナフチル、 場合により置換されているフェニルもしくはヘテロシクリル、 場合により置換されているアシル、 場合によりエーテル化もしくはアシル化されているヒドロキシ、 場合によりアシル化されているアミノ、 (低級アルキル)アミノ、(ジ−低級アルキル)アミノ、低級シクロアルキル
アミノ、 場合によりエステル化もしくはアミド化されているカルボキシ、 エーテル化されているメルカプト、低級アルキルスルフィニル、フェニルスル
フィニル、 低級アルキルスルホニル、フェニルスルホニル、 シアノ、 アミジノ、(低級アルキル)アミジノ、(ジ−低級アルキル)アミジノ、グア
ニジノ、(低級アルキル)グアニジノ、(ジ−低級アルキル)グアニジノにより
表される置換基R7の1個以上により置換されている)であるか;あるいは R0は、フェニル、ナフチルまたはヘテロシクリル(これらの基は、場合によ
り ハロゲン、 場合により置換されている低級アルキル、低級アルケニルもしくは低級シクロ
アルキル、 場合により置換されているフェニルもしくはヘテロシクリル、 場合により置換されているアシル、 場合によりエーテル化もしくはアシル化されているヒドロキシ、 場合によりアシル化されているアミノ、 (低級アルキル)アミノ、(ジ−低級アルキル)アミノ、低級シクロアルキル
アミノ、 場合によりエステル化もしくはアミド化されているカルボキシ、 エーテル化されているメルカプト、低級アルキルスルフィニル、フェニルスル
フィニル、 場合によりアミド化されているスルホニル、 低級アルキルスルホニル、フェニルスルホニル、 シアノにより表される置換基R8の1個以上により置換されている)であり; A0は、一般式III:
【化5】 (式中、 R2、R3およびR4は、同一または異なってよく、それぞれアルキル、シクロ
アルキル、アルケニルアルキルまたは飽和ヘテロシクリルであるか;またはR2
およびR3は、N原子と一緒になって、飽和もしくは部分的に不飽和の5〜8員
の、酸素、硫黄および窒素から選択される追加のヘテロ原子を含有してよい場合
により縮合している複素環を表し、R4は、上記と同義であるか、またはR2およ
びR3により表される複素環への1−2−、1−3−もしくは1−4−アルキレ
ンまたはビニレン架橋を表すことができ;あるいはR2、R3およびR4は、N原
子と一緒になって、芳香族の5もしくは6員の、酸素、硫黄および窒素から選択
される追加のヘテロ原子を含有してよい場合により縮合している複素環を表す)
の第四級窒素基であるか;あるいは A0は、一般式IV:
【化6】 (式中、 R5びR6は、同一または異なってよく、それぞれアルキル、シクロアルキル、
アルケニルアルキルもしくはヘテロシクリルであるか、またはR5は、水素であ
り;あるいはR5およびR6は、N原子と一緒になって、飽和もしくは部分的に不
飽和もしくは芳香族の5または6員の、酸素、硫黄および窒素から選択される追
加のヘテロ原子を含有してよい場合により縮合している複素環を表す)の第二級
または第三級窒素基であり、 ここで、 R2、R3、R4、R5および/またはR6は、アルキル〔この基は、場合により
カルバモイルオキシまたは1個以上の置換基R7(ここで、R7は上記の意味を有
する)により置換されている〕を表し;そして R2、R3およびR4、ならびにR5およびR6は、ヘテロシクリルを表すか、ま
たは一緒になって、上記と同義の複素環の一部を形成し、このヘテロシクリル基
/複素環は、場合により1個以上の置換基R8(ここで、R8は、上記の意味を有
する)により置換されている〕を有する、請求項1〜3のいずれか1項記載の化
合物、容易に加水分解されうるそのエステル、及び前記化合物の薬学的に許容さ
れうる塩、ならびに式IIの化合物およびそのエステルと塩の水和物。
【化7】 〔式中、 R0およびR1は、請求項4と同義であり、そして R20、R30およびR40は、同一または異なってよく、それぞれアルキル(請求
項4または5のR2、R3およびR4と同様に場合によりR7により置換されている
)、シクロアルキル、アルケニルアルキルまたは飽和ヘテロシクリル(請求項4
または5のR2、R3およびR4と同様に場合によりR8により置換されている)で
ある〕を有する請求項4または5記載の化合物、容易に加水分解されうるそのエ
ステル、及び前記化合物の薬学的に許容されうる塩、ならびに式IIAの化合物お
よびそのエステルと塩の水和物。
【化8】 〔式中、 R0およびR1は、請求項4と同義であり、 Q1は、飽和または部分的に不飽和の5〜8員の、酸素、硫黄および窒素から
選択される追加のヘテロ原子を含有してよい場合により縮合している複素環(請
求項4または5のR2およびR3と同様に場合によりR8により置換されている)
であり、そして R41は、アルキル(請求項4または5のR4と同様に場合によりR7により置換
されている)、シクロアルキル、アルケニルアルキルまたは飽和ヘテロシクリル
であるか、または複素環への1−2−、1−3−もしくは1−4−アルキレンま
たはビニレン架橋を表すことができる〕を有する請求項4または5記載の化合物
、容易に加水分解されうるそのエステル、及び前記化合物の薬学的に許容されう
る塩、ならびに式IIBの化合物およびそのエステルと塩の水和物。
【化9】 〔式中、 R0およびR1は、請求項4と同義であり、そして Q2は、芳香族の5もしくは6員の、酸素、硫黄および窒素から選択される追
加のヘテロ原子を含有してよい場合により縮合している複素環(請求項4または
5のR2、R3およびR4と同様に場合によりR8により置換されている)である〕
を有する請求項4または5記載の化合物、容易に加水分解されうるそのエステル
、及び前記化合物の薬学的に許容されうる塩、ならびに式IICの化合物およびそ
のエステルと塩の水和物。
【化10】 〔式中、 R0およびR1は、請求項4と同義であり、そして R50およびR60は、同一または異なってよく、それぞれアルキル(請求項4ま
たは5のR5およびR6と同様に場合によりR7により置換されている)、シクロ
アルキル、アルケニルアルキルまたは飽和ヘテロシクリル(請求項4または5の
5およびR6と同様に場合によりR8により置換されている)であるか、または
50は、水素である〕を有する請求項4または5記載の化合物、容易に加水分解
されうるそのエステル、及び前記化合物の薬学的に許容されうる塩、ならびに式
IIDの化合物およびそのエステルと塩の水和物。
【化11】 〔式中、 R0およびR1は、請求項4と同義であり、そして Q3は、飽和もしくは部分的に不飽和もしくは芳香族の5もしくは6員の、酸
素、硫黄および窒素から選択される追加のヘテロ原子を含有してよい場合により
縮合している複素環(請求項4または5のR5およびR6と同様に場合によりR8
により置換されている)である〕を有する請求項4または5記載の化合物、容易
に加水分解されうるそのエステル、及び前記化合物の薬学的に許容されうる塩、
ならびに式IIEの化合物およびそのエステルと塩の水和物。
【化12】 (式中、R20、R30およびR40は、請求項6と同義である)の基である、請求項
1〜34のいずれか1項記載の化合物。
【化13】 (式中、Q1およびR41は、請求項7と同義である)の基である、請求項1〜3
4のいずれか1項記載の化合物。
【化14】 (式中、Q2は、請求項8と同義である)の基である、請求項1〜34のいずれ
か1項記載の化合物。
【化15】 (式中、R50およびR60は、請求項9と同義である)の基である、請求項1〜3
4のいずれか1項記載の化合物。
【化16】 (式中、Q3は、請求項10と同義である)の基である、請求項1〜34のいず
れか1項記載の化合物。
【化17】 (式中、R1およびAは請求項1と同義であり、そしてHalは、ハロゲンであ
る)の化合物、ならびにそのエステルおよび塩。
【化18】 (式中、RおよびR1は請求項1と同義であり、そしてReは、カルボキシ保護基
である)の化合物。
【化19】 (式中、R1は請求項1と同義であり、Rhは、水素またはカルボキシ保護基であ
り、Rkは、請求項1のRと同義であり、そしてAmは、上記のAと同義であるが
、ただし、下記の条件の少なくとも1項が満たされる: (i)Rhが、カルボン酸保護基である; (ii)Rkが、保護されているアミノ、保護されているヒドロキシおよび/ま
たは保護されているカルボキシル基を有するRとして定義される基である; (iii)Amが、保護されているアミノ、保護されているヒドロキシおよび/ま
たは保護されているカルボキシル基を有するAとして定義される基である)の化
合物、及びその塩。
【化20】 (式中、 Aは、請求項1と同義であり、そして Rgは、水素またはシラニル保護基である)を有する化合物、またはそのエス
テルもしくは塩を、一般式VI:
【化21】 (式中、RおよびR1は、請求項1と同義である)のカルボン酸またはその反応
性誘導体により処理するか;または (b)一般式VII:
【化22】 (式中、R1およびAは、請求項1と同義であり、そしてHalは、ハロゲンで
ある)を有する化合物、またはそのエステルもしくは塩を、式:R−SHのチオ
ールまたはその塩により、塩基の存在下で処理するか;または (c)式VIII:
【化23】 (式中、RおよびR1は、請求項1と同義であり、そしてReは、カルボキシ保護
基である)を有する化合物を、窒素求核剤により処理して、基A(ここで、Aは
上記の意味を有する)を得て、カルボキシ保護基Reを開裂させるか;または (d)式I(式中、Aは、式:NH−R6の基である)の化合物の製造のために
、式VIIIを有する化合物を、一般式IX:
【化24】 〔式中、R6は、請求項3と同義であり、そしてZは、アルデヒドZCHOの基
(ここで、Zは、アルキル、アリールまたはヘテロシクリル、好ましくはフェニ
ルである)である〕のシッフ塩基により処理し、反応生成物を加水分解またはア
ルコーリシスに付すか;または (e)式I(式中、Rおよび/またはAは、遊離アミノ、ヒドロキシまたはカル
ボキシル基を含有してよい)の化合物を製造するために、式X:
【化25】 (式中、R1は、請求項1と同義であり、Rhは、水素またはカルボキシ保護基で
あり、Rkは、上記のRと同義であり、そしてAmは、請求項1のAと同義である
が、ただし、下記の条件の少なくとも1項が満たされる: (i)Rhが、カルボン酸保護基である; (ii)Rkが、保護されているアミノ、保護されているヒドロキシおよび/ま
たは保護されているカルボキシル基を有するRとして定義される基である; (iii)Amが、保護されているアミノ、保護されているヒドロキシおよび/ま
たは保護されているカルボキシル基を有するAとして定義される基である)を有
する化合物、またはその塩においてアミノ、ヒドロキシおよび/またはカルボキ
シ保護基を開裂するか;または (f)式Iの化合物の容易に加水分解されうるエステルを製造するために、式I
のカルボン酸を、対応するエステル化に付すか;または (g)式Iの化合物の塩もしくは水和物または前記塩の水和物を製造するために
、式Iの化合物を、塩もしくは水和物または前記塩の水和物に変換することを含
む方法。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,UG,ZW),E A(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ,BA ,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CU, CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,GD,G E,GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS ,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK, LR,LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK,M N,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU ,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM, TR,TT,UA,UG,UZ,VN,YU,ZA,Z W (72)発明者 ハインツ−クラウス,イングリット ドイツ国、デー−79418 シュリンゲン、 ヘルマン−ブルテ−シュトラーセ 6 (72)発明者 リヒター,ハンス・ゲー・エフ ドイツ国、デー−79639 グレンツァハ− ヴィーレン、キルシュシュトラーセ 29 Fターム(参考) 4C075 AA03 AA06 AA08 BB02 CC02 CC28 CC38 CC44 CC45 CD09 CD10 CD12 DD02 DD11 DD22 DD28 DD41 DD44 DD45 DD46 EE02 EE05 FF01 GG01 HH01 KK03 LL01 MM02 MM13 MM30 4C086 AA01 AA02 AA03 AA04 CC10 MA01 MA02 NA14 ZB35

Claims (65)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式I: 【化1】 (式中、 Rは、炭素を介して隣接する硫黄原子に結合し、炭素、水素、場合により酸素
    、硫黄、窒素および/またはハロゲン原子からなる、分子量400以下の有機基
    であり; R1は、水素、低級アルキルまたはフェニルであり;そして Aは、プロペニル基に直接結合し、分子量400以下の炭素、水素、場合によ
    り酸素、硫黄、窒素および/またはハロゲン原子からなる有機基により置換され
    ている、第二級、第三級または第四級窒素原子である)のセファロスポリン誘導
    体、容易に加水分解されうるそのエステル、及び前記化合物の薬学的に許容され
    うる塩、ならびに式Iの化合物およびそのエステルと塩の水和物。
  2. 【請求項2】 E−型の3位置換基を有する、すなわち、式Ia: 【化2】 (式中、R、R1およびAは、請求項1と同義である)を有する、請求項1記載
    の化合物、容易に加水分解されうるそのエステル、及び前記化合物の薬学的に許
    容されうる塩、ならびに式Iaの化合物およびそのエステルと塩の水和物。
  3. 【請求項3】 式Ib: 【化3】 (式中、RおよびAは、請求項1と同義であり、そしてR10は、低級アルキルま
    たはフェニルである)を有する、請求項1または2記載の化合物、容易に加水分
    解されうるそのエステル、及び前記化合物の薬学的に許容されうる塩、ならびに
    式Ibの化合物およびそのエステルと塩の水和物。
  4. 【請求項4】 式II: 【化4】 〔式中、 R0は、低級アルキルまたは低級アルケニル(これらの基は、場合により ハロゲン、 低級シクロアルキル、 ナフチル、 場合により置換されているフェニルもしくはヘテロシクリル、 場合により置換されているアシル、 場合によりエーテル化もしくはアシル化されているヒドロキシ、 場合によりアシル化されているアミノ、 (低級アルキル)アミノ、(ジ−低級アルキル)アミノ、低級シクロアルキル
    アミノ、 場合によりエステル化もしくはアミド化されているカルボキシ、 エーテル化されているメルカプト、低級アルキルスルフィニル、フェニルスル
    フィニル、 低級アルキルスルホニル、フェニルスルホニル、 シアノ、 アミジノ、(低級アルキル)アミジノ、(ジ−低級アルキル)アミジノ、グア
    ニジノ、(低級アルキル)グアニジノ、(ジ−低級アルキル)グアニジノにより
    表される置換基R7の1個以上により置換されている)であるか;あるいは R0は、フェニル、ナフチルまたはヘテロシクリル(これらの基は、場合によ
    り ハロゲン、 場合により置換されている低級アルキル、低級アルケニルもしくは低級シクロ
    アルキル、 場合により置換されているフェニルもしくはヘテロシクリル、 場合により置換されているアシル、 場合によりエーテル化もしくはアシル化されているヒドロキシ、 場合によりアシル化されているアミノ、 (低級アルキル)アミノ、(ジ−低級アルキル)アミノ、低級シクロアルキル
    アミノ、 場合によりエステル化もしくはアミド化されているカルボキシ、 エーテル化されているメルカプト、低級アルキルスルフィニル、フェニルスル
    フィニル、 場合によりアミド化されているスルホニル、 低級アルキルスルホニル、フェニルスルホニル、 シアノにより表される置換基R8の1個以上により置換されている)であり; A0は、一般式III: 【化5】 (式中、 R2、R3およびR4は、同一または異なってよく、それぞれアルキル、シクロ
    アルキル、アルケニルアルキルまたは飽和ヘテロシクリルであるか;またはR2
    およびR3は、N原子と一緒になって、飽和もしくは部分的に不飽和の5〜8員
    の、酸素、硫黄および窒素から選択される追加のヘテロ原子を含有してよい場合
    により縮合している複素環を表し、R4は、上記と同義であるか、またはR2およ
    びR3により表される複素環への1−2−、1−3−もしくは1−4−アルキレ
    ンまたはビニレン架橋を表すことができ;あるいはR2、R3およびR4は、N原
    子と一緒になって、芳香族の5もしくは6員の、酸素、硫黄および窒素から選択
    される追加のヘテロ原子を含有してよい場合により縮合している複素環を表す)
    の第四級窒素基であるか;あるいは A0は、一般式IV: 【化6】 (式中、 R5びR6は、同一または異なってよく、それぞれアルキル、シクロアルキル、
    アルケニルアルキルもしくはヘテロシクリルであるか、またはR5は、水素であ
    り;あるいはR5およびR6は、N原子と一緒になって、飽和もしくは部分的に不
    飽和もしくは芳香族の5または6員の、酸素、硫黄および窒素から選択される追
    加のヘテロ原子を含有してよい場合により縮合している複素環を表す)の第二級
    または第三級窒素基であり、 ここで、 R2、R3、R4、R5および/またはR6は、アルキル〔この基は、場合により
    カルバモイルオキシまたは1個以上の置換基R7(ここで、R7は上記の意味を有
    する)により置換されている〕を表し;そして R2、R3およびR4、ならびにR5およびR6は、ヘテロシクリルを表すか、ま
    たは一緒になって、上記と同義の複素環の一部を形成し、このヘテロシクリル基
    /複素環は、場合により1個以上の置換基R8(ここで、R8は、上記の意味を有
    する)により置換されている〕を有する、請求項1〜3のいずれか1項記載の化
    合物、容易に加水分解されうるそのエステル、及び前記化合物の薬学的に許容さ
    れうる塩、ならびに式IIの化合物およびそのエステルと塩の水和物。
  5. 【請求項5】 R7が、 ハロゲン、 低級シクロアルキル、 ナフチル、 場合により置換されているフェニルまたはヘテロシクリル、 場合により置換されているアシル、 場合によりエーテル化またはアシル化されているヒドロキシ、 場合によりアシル化されているアミノ、 (低級アルキル)アミノ、(ジ−低級アルキル)アミノ、低級シクロアルキル
    アミノ、 場合によりエステル化またはアミド化されているカルボキシ、 エーテル化されているメルカプト、低級アルキルスルフィニル、フェニルスル
    フィニル、 低級アルキルスルホニル、フェニルスルホニル、 シアノから選択され、そして R8が、 ハロゲン、 場合により置換されている低級アルキルまたは低級シクロアルキル、 場合により置換されているフェニル、 場合により置換されているアシル、 場合によりエーテル化またはアシル化されているヒドロキシ、 場合によりアシル化されているアミノ、 (低級アルキル)アミノ、(ジ−低級アルキル)アミノ、低級シクロアルキル
    アミノ、 場合によりエステル化またはアミド化されているカルボキシ、 エーテル化されているメルカプト、低級アルキルスルフィニル、フェニルスル
    フィニル、 場合によりアミド化されているスルホニル、 低級アルキルスルホニル、フェニルスルホニル、 シアノから選択される、請求項4記載の化合物。
  6. 【請求項6】 式IIA: 【化7】 〔式中、 R0およびR1は、請求項4と同義であり、そして R20、R30およびR40は、同一または異なってよく、それぞれアルキル(請求
    項4または5のR2、R3およびR4と同様に場合によりR7により置換されている
    )、シクロアルキル、アルケニルアルキルまたは飽和ヘテロシクリル(請求項4
    または5のR2、R3およびR4と同様に場合によりR8により置換されている)で
    ある〕を有する請求項4または5記載の化合物、容易に加水分解されうるそのエ
    ステル、及び前記化合物の薬学的に許容されうる塩、ならびに式IIAの化合物お
    よびそのエステルと塩の水和物。
  7. 【請求項7】 式IIB: 【化8】 〔式中、 R0およびR1は、請求項4と同義であり、 Q1は、飽和または部分的に不飽和の5〜8員の、酸素、硫黄および窒素から
    選択される追加のヘテロ原子を含有してよい場合により縮合している複素環(請
    求項4または5のR2およびR3と同様に場合によりR8により置換されている)
    であり、そして R41は、アルキル(請求項4または5のR4と同様に場合によりR7により置換
    されている)、シクロアルキル、アルケニルアルキルまたは飽和ヘテロシクリル
    であるか、または複素環への1−2−、1−3−もしくは1−4−アルキレンま
    たはビニレン架橋を表すことができる〕を有する請求項4または5記載の化合物
    、容易に加水分解されうるそのエステル、及び前記化合物の薬学的に許容されう
    る塩、ならびに式IIBの化合物およびそのエステルと塩の水和物。
  8. 【請求項8】 式IIC: 【化9】 〔式中、 R0およびR1は、請求項4と同義であり、そして Q2は、芳香族の5もしくは6員の、酸素、硫黄および窒素から選択される追
    加のヘテロ原子を含有してよい場合により縮合している複素環(請求項4または
    5のR2、R3およびR4と同様に場合によりR8により置換されている)である〕
    を有する請求項4または5記載の化合物、容易に加水分解されうるそのエステル
    、及び前記化合物の薬学的に許容されうる塩、ならびに式IICの化合物およびそ
    のエステルと塩の水和物。
  9. 【請求項9】 式IID: 【化10】 〔式中、 R0およびR1は、請求項4と同義であり、そして R50およびR60は、同一または異なってよく、それぞれアルキル(請求項4ま
    たは5のR5およびR6と同様に場合によりR7により置換されている)、シクロ
    アルキル、アルケニルアルキルまたは飽和ヘテロシクリル(請求項4または5の
    5およびR6と同様に場合によりR8により置換されている)であるか、または
    50は、水素である〕を有する請求項4または5記載の化合物、容易に加水分解
    されうるそのエステル、及び前記化合物の薬学的に許容されうる塩、ならびに式
    IIDの化合物およびそのエステルと塩の水和物。
  10. 【請求項10】 式IIE: 【化11】 〔式中、 R0およびR1は、請求項4と同義であり、そして Q3は、飽和もしくは部分的に不飽和もしくは芳香族の5もしくは6員の、酸
    素、硫黄および窒素から選択される追加のヘテロ原子を含有してよい場合により
    縮合している複素環(請求項4または5のR5およびR6と同様に場合によりR8
    により置換されている)である〕を有する請求項4または5記載の化合物、容易
    に加水分解されうるそのエステル、及び前記化合物の薬学的に許容されうる塩、
    ならびに式IIEの化合物およびそのエステルと塩の水和物。
  11. 【請求項11】 置換されている低級アルキル、低級アルケニルまたは低級
    シクロアルキルである場合のR8が、ヒドロキシ、低級アルコキシ、シアノ、カ
    ルボキシ、アミノ、低級アルキルアミノ、ジ−(低級アルキル)アミノ、カルバ
    モイル、カルバモイルオキシまたはハロゲン1〜3個により置換されている、請
    求項4〜10のいずれか1項記載の化合物。
  12. 【請求項12】 R8が、シアノによりまたはカルボキシ(これはアミノ、
    低級アルキルアミノ、(ジ−低級アルキル)アミノにより、もしくは天然α−ア
    ミノ酸のアミノ基によりアミド化されてよい)により置換されているビニルであ
    る、請求項11記載の化合物。
  13. 【請求項13】 R8が、2−カルボキシ−ビニルまたは2−(カルボキシ
    メチル−カルバモイル)−ビニルである、請求項12記載の化合物。
  14. 【請求項14】 R8が、カルバモイルメチルである、請求項11記載の化
    合物。
  15. 【請求項15】 R8が、ヒドロキシエチルカルバモイルメチルまたはヒド
    ロキシエトキシエチルカルバモイルメチルである、請求項14記載の化合物。
  16. 【請求項16】 置換されているフェニルである場合のR7またはR8が、ハ
    ロゲン1〜3個、低級アルコキシ、シアノ、ヒドロキシまたはカルバモイルによ
    り置換されている、請求項4〜10のいずれか1項記載の化合物。
  17. 【請求項17】 場合により置換されているヘテロシクリルである場合のR 7 が、飽和または不飽和の5〜6員の複素環(これは、酸素、硫黄および窒素か
    ら選択される追加のヘテロ原子を含有してよく、場合によりヒドロキシ、ハロゲ
    ン、低級アルコキシ、カルボキシ、アミノ、低級アルキルアミノ、ジ−(低級ア
    ルキル)アミノ、シアノもしくはオキソにより置換されている)である、請求項
    4〜10のいずれか1項記載の化合物。
  18. 【請求項18】 場合により置換されているヘテロシクリルである場合のR 8 が、飽和または不飽和の5〜6員の複素環(これは、酸素、硫黄および窒素か
    ら選択される追加のヘテロ原子を含有してよく、場合によりヒドロキシ、ハロゲ
    ン、低級アルコキシ、カルボキシ、アミノ、低級アルキルアミノ、ジ−(低級ア
    ルキル)アミノ、シアノもしくはオキソにより置換されている)である、請求項
    4〜10のいずれか1項記載の化合物。
  19. 【請求項19】 場合により置換されているアシルである場合のR7または
    8が、低級アルカノイル、低級シクロアルカノイルまたはベンゾイル〔場合に
    よりハロゲン1〜3個、ヒドロキシ、低級アルコキシ、アミノ、低級アルキルア
    ミノ、ジ−(低級アルキル)アミノ、カルバモイル、カルバモイルオキシ、シア
    ノまたはフェニルにより置換されている〕である、請求項4〜10のいずれか1
    項記載の化合物。
  20. 【請求項20】 エーテル化されているヒドロキシである場合のR7または
    8が、低級アルコキシ、低級シクロアルコキシ、またはフェノキシ(それぞれ
    、場合によりハロゲン原子1〜3個、アミノ、ヒドロキシ、メトキシ、カルバモ
    イルオキシ、カルボキシまたはカルバモイルにより置換されている)である、請
    求項4〜10のいずれか1項記載の化合物。
  21. 【請求項21】 アシル化されているヒドロキシである場合のR7またはR8 が、低級アルカノイルオキシ、ベンゾイルオキシ、ヘテロシクリル−カルボニル
    オキシまたは低級アルコキシカルボニルオキシ〔それぞれ、場合によりアミノ、
    (低級アルキル)アミノ、(ジ−低級アルキル)アミノ、メトキシ、カルボキシ
    、カルバモイル、カルバモイルオキシまたはハロゲン原子1〜3個により置換さ
    れている〕である、請求項4〜10のいずれか1項記載の化合物。
  22. 【請求項22】 アシル化されているアミノである場合のR7またはR8が、
    低級アルカノイルアミノ、低級シクロアルキルアミノ、ベンゾイルアミノ、ヘテ
    ロシクリル−カルボニルアミノまたは低級アルコキシカルボニルアミノ〔それぞ
    れ、場合によりアミノ、(低級アルキル)アミノ、(ジ−低級アルキル)アミノ
    、ヒドロキシ、メトキシ、カルボキシ、カルバモイル、カルバモイルオキシまた
    はハロゲン原子1〜3個により置換されている〕である、請求項4〜10のいず
    れか1項記載の化合物。
  23. 【請求項23】 エステル化されているカルボキシである場合のR7または
    8が、低級アルコキシカルボニル、シクロアルコキシカルボニル、フェノキシ
    カルボニルまたはフェニル−低級アルコキシカルボニル〔それぞれ、場合により
    アミノ、(低級アルキル)アミノ、(ジ−低級アルキル)アミノ、メトキシ、カ
    ルボキシ、カルバモイル、カルバモイルオキシまたはハロゲン原子1〜3個によ
    り置換されている〕である、請求項4〜10のいずれか1項記載の化合物。
  24. 【請求項24】 アミド化されているカルボキシである場合のR7またはR8 が、カルバモイル、低級アルキルカルバモイル、(ジ−低級アルキル)カルバモ
    イルまたは低級シクロアルキルカルバモイル〔それぞれ、場合によりアミノ、(
    低級アルキル)アミノ、(ジ−低級アルキル)アミノ、メトキシ、カルボキシ、
    カルバモイル、カルバモイルオキシまたはハロゲン原子1〜3個により置換され
    ている〕である、請求項4〜10のいずれか1項記載の化合物。
  25. 【請求項25】 置換されている低級アルキルカルバモイルまたは低級シク
    ロアルキルカルバモイルである場合のR8が、ヒドロキシ、低級アルコキシ、ヒ
    ドロキシ−低級アルコキシ、アミジノ、(低級アルキル)アミジノ、(ジ−低級
    アルキル)アミジノ、グアニジノ、(低級アルキル)グアニジノ、(ジ−低級ア
    ルキル)グアニジノまたはヘテロシクリルで置換されている、請求項4〜10の
    いずれか1項記載の化合物。
  26. 【請求項26】 エーテル化されているメルカプトである場合のR7または
    8が、低級アルキルチオ、低級シクロアルキルチオまたはフェニルチオ〔それ
    ぞれ、場合によりメトキシまたはハロゲン原子1〜3個、アミノ、(低級アルキ
    ル)アミノ、(ジ−低級アルキル)アミノ、ヒドロキシ、メトキシ、カルボキシ
    、カルバモイル、カルバモイルオキシ、もしくはハロゲン原子1〜3個により置
    換されている〕である、請求項4〜10のいずれか1項記載の化合物。
  27. 【請求項27】 アミド化されているスルホニルである場合のR7またはR8 が、低級アルキル−アミノスルホニルまたは低級シクロアルキル−アミノスルホ
    ニル〔それぞれ、場合によりアミノ、(低級アルキル)アミノ、(ジ−低級アル
    キル)アミノ、ヒドロキシ、メトキシ、カルボキシ、カルバモイル、カルバモイ
    ルオキシ、またはハロゲン原子1〜3個により置換されている〕である、請求項
    4〜10のいずれか1項記載の化合物。
  28. 【請求項28】 RおよびR0が、場合により置換されているフェニルであ
    る、請求項1〜27のいずれか1項記載の化合物。
  29. 【請求項29】 RおよびR0が、フェニル、2,4,5−トリクロロフェ
    ニル、3,4−ジクロロフェニル、2,5−ジクロロフェニルまたは4−ヒドロ
    キシメチルフェニルである、請求項28記載の化合物。
  30. 【請求項30】 RおよびR0が、3,5−ジメチルフェニルである、請求
    項28記載の化合物。
  31. 【請求項31】 RおよびR0が、場合により置換されているナフチルであ
    る、請求項1〜27のいずれか1項記載の化合物。
  32. 【請求項32】 RおよびR0が、2−ナフチルまたは6−カルボキシ−2
    −ナフチルである、請求項31記載の化合物。
  33. 【請求項33】 RおよびR0が、場合により置換されているヘテロシクリ
    ルである、請求項1〜27のいずれか1項記載の化合物。
  34. 【請求項34】 RおよびR0が、2−ベンゾオキサゾリル、2−ベンゾチ
    アゾリルまたは4−ピリジニルである、請求項33記載の化合物。
  35. 【請求項35】 AおよびA0が、式IIIA: 【化12】 (式中、R20、R30およびR40は、請求項6と同義である)の基である、請求項
    1〜34のいずれか1項記載の化合物。
  36. 【請求項36】 AおよびA0が、トリメチル−アンモニオまたはカルバモ
    イルメチル−ジメチル−アンモニオである、請求項35記載の化合物。
  37. 【請求項37】 AおよびA0が、ジメチル−(2−ヒドロキシエチル)−
    アンモニオ、(2−ヒドロキシ−1−ヒドロキシメチル−エチル)−トリメチル
    −アンモニオ、ビス−(2−ヒドロキシ−エチル)−メチル−アンモニオまたは
    (Ex. 112)である、請求項35記載の化合物。
  38. 【請求項38】 AおよびA0が、式IIIB: 【化13】 (式中、Q1およびR41は、請求項7と同義である)の基である、請求項1〜3
    4のいずれか1項記載の化合物。
  39. 【請求項39】 AおよびA0が、1−メチル−ピロリジン−1−イウムま
    たは4−メチル−モルホリン−4−イウムである、請求項38記載の化合物。
  40. 【請求項40】 AおよびA0が、4−アザ−1−アゾニア−ビシクロ〔2
    ,2,2〕オクタ−1−イルまたは1−アゾニア−ビシクロ〔2,2,2〕オク
    タ−1−イルである、請求項38記載の化合物。
  41. 【請求項41】 AおよびA0が、式IIIC: 【化14】 (式中、Q2は、請求項8と同義である)の基である、請求項1〜34のいずれ
    か1項記載の化合物。
  42. 【請求項42】 AおよびA0が、ピリジン−1−イウム、2−メチル−ピ
    リジン−1−イウム、4−カルバモイル−ピリジン−1−イウムまたはキノリン
    −1−イウムである、請求項41記載の化合物。
  43. 【請求項43】 AおよびA0が、式IIID: 【化15】 (式中、R50およびR60は、請求項9と同義である)の基である、請求項1〜3
    4のいずれか1項記載の化合物。
  44. 【請求項44】 AおよびA0が、ジメチル−アミノまたはメチルシクロプ
    ロピルアミノである、請求項43記載の化合物。
  45. 【請求項45】 AおよびA0が、式IIIE: 【化16】 (式中、Q3は、請求項10と同義である)の基である、請求項1〜34のいず
    れか1項記載の化合物。
  46. 【請求項46】 AおよびA0が、ベンゾイミダゾール−1−イル、ピロリ
    ジン−1−イルまたは4−ヒドロキシ−ピペリジン−1−イルである、請求項4
    5記載の化合物。
  47. 【請求項47】 (E)−(6R,7R)−8−オキソ−7−(2−フェニ
    ルスルファニル−アセチルアミノ)−3−(3−ピリジン−1−イウム−1−イ
    ル−プロペニル)−5−チア−1−アザ−ビシクロ〔4.2.0〕オクタ−2−
    エン−2−カルボキシラート、 (E)−(6R,7R)−7−〔2−(5−エトキシカルボニル−4−メチル
    −チアゾール−2−イルスルファニル)−アセチルアミノ〕−8−オキソ−3−
    (3−ピリジン−1−イウム−1−イル−プロペニル)−5−チア−1−アザ−
    ビシクロ〔4.2.0〕オクタ−2−エン−2−カルボキシラート、 (E)−(6R,7R)−3−〔3−(2−メチル−ピリジン−1−イウム−
    1−イル)−プロペニル〕−7−〔2−(ナフタレン−2−イルスルファニル)
    −アセチルアミノ〕−8−オキソ−5−チア−1−アザ−ビシクロ〔4.2.0
    〕オクタ−2−エン−2−カルボキシラート、 (E)−(6R,7R)−3−〔3−(2−メチル−ピリジン−1−イウム−
    1−イル)−プロペニル〕−8−オキソ−7−(2−フェニルスルファニル−ア
    セチルアミノ)−5−チア−1−アザ−ビシクロ〔4.2.0〕オクタ−2−エ
    ン−2−カルボキシラート、 (E)−(6R,7R)−3−〔3−(3−ヒドロキシ−ピリジン−1−イウ
    ム−1−イル)−プロペニル〕−8−オキソ−7−(2−フェニルスルファニル
    −アセチルアミノ)−5−チア−1−アザ−ビシクロ〔4.2.0〕オクタ−2
    −エン−2−カルボキシラート、 (E)−(6R,7R)−8−オキソ−7−〔(2−フェニルスルファニル)
    −アセチルアミノ〕−3−(3−キノリン−1−イウム−1−イル−プロペニル
    )−5−チア−1−アザ−ビシクロ〔4.2.0〕オクタ−2−エン−2−カル
    ボキシラート、 (E)−(6R,7R)−3−〔3−(1−メチル−ピロリジン−1−イウム
    −1−イル)−プロペニル〕−8−オキソ−7−(2−フェニルスルファニル−
    アセチルアミノ)−5−チア−1−アザ−ビシクロ〔4.2.0〕オクタ−2−
    エン−2−カルボキシラート、および (E)−(6R,7R)−7−〔2−(ナフタレン−2−イルスルファニル)
    −アセチルアミノ〕−8−オキソ−3−(3−トリメチルアンモニオ−プロペニ
    ル)−5−チア−1−アザ−ビシクロ〔4.2.0〕オクタ−2−エン−2−カ
    ルボキシラートである、請求項1記載の化合物。
  48. 【請求項48】 (E)−(6R,7R)−7−〔2−(ベンゾチアゾール
    −2−イルスルファニル)−アセチルアミノ〕−8−オキソ−3−(3−ピリジ
    ン−1−イウム−1−イル−プロペニル)−5−チア−1−アザ−ビシクロ〔4
    .2.0〕オクタ−2−エン−2−カルボキシラート、 (E)−(6R,7R)−8−オキソ−3−(3−ピリジン−1−イウム−1
    −イル−プロペニル)−7−〔2−(2,4,5−トリクロロフェニルスルファ
    ニル)−アセチルアミノ〕−5−チア−1−アザ−ビシクロ〔4.2.0〕オク
    タ−2−エン−2−カルボキシラート、 (E)−(6R,7R)−3−〔3−(3−ヒドロキシ−ピリジン−1−イウ
    ム−1−イル)−プロペニル〕−7−〔2−(ナフタレン−2−イルスルファニ
    ル)−アセチルアミノ〕−8−オキソ−5−チア−1−アザ−ビシクロ〔4.2
    .0〕オクタ−2−エン−2−カルボキシラート、 (E)−(6R,7R)−7−〔2−(ナフタレン−2−イルスルファニル)
    −アセチルアミノ〕−8−オキソ−3−(3−キノリン−1−イウム−1−イル
    −プロペニル)−5−チア−1−アザ−ビシクロ〔4.2.0〕オクタ−2−エ
    ン−2−カルボキシラート、 (E)−(6R,7R)−3−〔3−(1−メチル−ピロリジン−1−イウム
    −1−イル)−プロペニル〕−7−〔2−(ナフタレン−2−イルスルファニル
    )−アセチルアミノ〕−8−オキソ−5−チア−1−アザ−ビシクロ〔4.2.
    0〕オクタ−2−エン−2−カルボキシラート、 (E)−(6R,7R)−3−〔3−(カルバモイルメチル−ジメチル−アン
    モニオ)−プロペニル〕−7−〔2−(ナフタレン−2−イルスルファニル)−
    アセチルアミノ〕−8−オキソ−5−チア−1−アザ−ビシクロ〔4.2.0〕
    オクタ−2−エン−2−カルボキシラート、および (E)−(6R,7R)−7−〔2−(ナフタレン−2−イルスルファニル)
    −アセチルアミノ〕−8−オキソ−3−〔3−ピリジン−1−イウム−1−イル
    −プロペニル〕−5−チア−1−アザ−ビシクロ〔4.2.0〕オクタ−2−エ
    ン−2−カルボキシラートである、請求項1記載の化合物。
  49. 【請求項49】 (E)−(6R,7R)−3−〔3−〔ジメチル−(2−
    ヒドロキシ−エチル)−アンモニオ〕−プロペニル〕−7−〔2−(ベンゾチア
    ゾール−2−イルスルファニル)−アセチルアミノ〕−8−オキソ−5−チア−
    1−アザ−ビシクロ〔4.2.0〕オクタ−2−エン−2−カルボキシラート、 (E)−(6R,7R)−3−〔3−(4−アザ−1−アゾニア−ビシクロ〔
    2,2,2〕オクタン−1−イル)−プロペニル〕−7−〔2−(ナフタレン−
    2−イルスルファニル)−アセチルアミノ〕−8−オキソ−5−チア−1−アザ
    −ビシクロ〔4.2.0〕オクタ−2−エン−2−カルボキシラート、 (E)−(6R,7R)−3−〔3−〔(3−ヒドロキシ−プロピル)−ジメ
    チル−アンモニオ〕−プロペニル〕−7−〔2−(ナフタレン−2−イルスルフ
    ァニル)−アセチルアミノ〕−8−オキソ−5−チア−1−アザ−ビシクロ〔4
    .2.0〕オクタ−2−エン−2−カルボキシラート、 (E)−(6R,7R)−3−〔3−〔(2−ヒドロキシ−1−ヒドロキシメ
    チル−エチル)−ジメチル−アンモニオ〕−プロペニル〕−2−〔2−(ナフタ
    レン−2−イルスルファニル)−アセチルアミノ〕−8−オキソ−5−チア−1
    −アザ−ビシクロ〔4.2.0〕オクタ−2−エン−2−カルボキシラート、 (E)−(6R,7R)−7−〔2−(ベンゾチアゾール−2−イルスルファ
    ニル)−アセチルアミノ〕−8−オキソ−3−〔3−〔(2−ヒドロキシ−1−
    ヒドロキシメチル−エチル)−ジメチル−アンモニオ〕−プロペニル〕−5−チ
    ア−1−アザ−ビシクロ〔4.2.0〕オクタ−2−エン−2−カルボキシラー
    ト、 (E)−(6R,7R)−3−〔3−〔ビス−(2−ヒドロキシ−エチル)−
    ジメチル−アンモニオ〕−プロペニル〕−7−〔2−(3,5−ジメチル−フェ
    ニルスルファニル)−アセチルアミノ〕−8−オキソ−5−チア−1−アザ−ビ
    シクロ〔4.2.0〕オクタ−2−エン−2−カルボキシラート、 (E)−(6R,7R)−3−〔3−〔カルバモイルメチル−ジメチル−アン
    モニオ〕−プロペニル〕−7−〔2−(6−カルボキシ−ナフタレン−2−イル
    スルファニル)−アセチルアミノ〕−8−オキソ−5−チア−1−アザ−ビシク
    ロ〔4.2.0〕オクタ−2−エン−2−カルボキシラート、および (E)−(6R,7R)−7−〔2−(ベンゾチアゾール−2−イルスルファ
    ニル)−アセチルアミノ〕−8−オキソ−3−〔3−(1−カルボキシラートメ
    チル)−1,4−ジアゾニア−ビシクロ〔2.2.2〕オクタン−4−イル)−
    プロペニル〕−5−チア−1−アザ−ビシクロ〔4.2.0〕オクタ−2−エン
    −2−カルボキシラートである、請求項1記載の化合物。
  50. 【請求項50】 一般式VII: 【化17】 (式中、R1およびAは請求項1と同義であり、そしてHalは、ハロゲンであ
    る)の化合物、ならびにそのエステルおよび塩。
  51. 【請求項51】 一般式VIII: 【化18】 (式中、RおよびR1は請求項1と同義であり、そしてReは、カルボキシ保護基
    である)の化合物。
  52. 【請求項52】 一般式X: 【化19】 (式中、R1は請求項1と同義であり、Rhは、水素またはカルボキシ保護基であ
    り、Rkは、請求項1のRと同義であり、そしてAmは、上記のAと同義であるが
    、ただし、下記の条件の少なくとも1項が満たされる: (i)Rhが、カルボン酸保護基である; (ii)Rkが、保護されているアミノ、保護されているヒドロキシおよび/ま
    たは保護されているカルボキシル基を有するRとして定義される基である; (iii)Amが、保護されているアミノ、保護されているヒドロキシおよび/ま
    たは保護されているカルボキシル基を有するAとして定義される基である)の化
    合物、及びその塩。
  53. 【請求項53】 特に感染症の治療および予防のための薬剤活性物質として
    使用するための、請求項1〜49のいずれか1項記載の化合物。
  54. 【請求項54】 請求項1〜49のいずれか1項記載の化合物の製造に使用
    される方法であり、 (a)式V: 【化20】 (式中、 Aは、請求項1と同義であり、そして Rgは、水素またはシラニル保護基である)を有する化合物、またはそのエス
    テルもしくは塩を、一般式VI: 【化21】 (式中、RおよびR1は、請求項1と同義である)のカルボン酸またはその反応
    性誘導体により処理するか;または (b)一般式VII: 【化22】 (式中、R1およびAは、請求項1と同義であり、そしてHalは、ハロゲンで
    ある)を有する化合物、またはそのエステルもしくは塩を、式:R−SHのチオ
    ールまたはその塩により、塩基の存在下で処理するか;または (c)式VIII: 【化23】 (式中、RおよびR1は、請求項1と同義であり、そしてReは、カルボキシ保護
    基である)を有する化合物を、窒素求核剤により処理して、基A(ここで、Aは
    上記の意味を有する)を得て、カルボキシ保護基Reを開裂させるか;または (d)式I(式中、Aは、式:NH−R6の基である)の化合物の製造のために
    、式VIIIを有する化合物を、一般式IX: 【化24】 〔式中、R6は、請求項3と同義であり、そしてZは、アルデヒドZCHOの基
    (ここで、Zは、アルキル、アリールまたはヘテロシクリル、好ましくはフェニ
    ルである)である〕のシッフ塩基により処理し、反応生成物を加水分解またはア
    ルコーリシスに付すか;または (e)式I(式中、Rおよび/またはAは、遊離アミノ、ヒドロキシまたはカル
    ボキシル基を含有してよい)の化合物を製造するために、式X: 【化25】 (式中、R1は、請求項1と同義であり、Rhは、水素またはカルボキシ保護基で
    あり、Rkは、上記のRと同義であり、そしてAmは、請求項1のAと同義である
    が、ただし、下記の条件の少なくとも1項が満たされる: (i)Rhが、カルボン酸保護基である; (ii)Rkが、保護されているアミノ、保護されているヒドロキシおよび/ま
    たは保護されているカルボキシル基を有するRとして定義される基である; (iii)Amが、保護されているアミノ、保護されているヒドロキシおよび/ま
    たは保護されているカルボキシル基を有するAとして定義される基である)を有
    する化合物、またはその塩においてアミノ、ヒドロキシおよび/またはカルボキ
    シ保護基を開裂するか;または (f)式Iの化合物の容易に加水分解されうるエステルを製造するために、式I
    のカルボン酸を、対応するエステル化に付すか;または (g)式Iの化合物の塩もしくは水和物または前記塩の水和物を製造するために
    、式Iの化合物を、塩もしくは水和物または前記塩の水和物に変換することを含
    む方法。
  55. 【請求項55】 請求項1〜49のいずれか1項記載の化合物を含有する医
    薬。
  56. 【請求項56】 請求項1〜49のいずれか1項記載の化合物を含有する、
    感染症を治療および予防するための医薬。
  57. 【請求項57】 感染症の治療および予防のための、または医薬の製造のた
    めの、請求項1〜49のいずれか1項記載の化合物の使用。
  58. 【請求項58】 カルバペネムまたはβ−ラクタマーゼインヒビターを更に
    含有する、請求項56または57記載の医薬。
  59. 【請求項59】 カルバペネム系抗生剤が、イミペネムである、請求項58
    記載の医薬。
  60. 【請求項60】 β−ラクタマーゼインヒビターが、(Z)−(2S,3S
    ,5R)−3−(2−シアノエテニル)−3−メチル−4,4,7−トリオキソ
    −4−チア−1−アザ−ビシクロ〔3.2.0〕ヘプタン−2−カルボン酸であ
    る、請求項58記載の医薬。
  61. 【請求項61】 第一成分の第二成分に対する重量比が、約1:20〜約2
    0:1である、請求項58〜60のいずれか1項記載の医薬。
  62. 【請求項62】 MRSA感染を含む感染症の治療および予防のための、請
    求項58〜60のいずれか1項記載の医薬。
  63. 【請求項63】 請求項58〜60のいずれか1項記載の抗菌性組成物、お
    よび治療上不活性な担体を含む、特に、MRSAを含む感染症の治療および予防
    のための医薬。
  64. 【請求項64】 請求項54記載の方法、またはそれと明白に化学的に同等
    な方法によって調製される、請求項1〜49のいずれか1項記載の化合物。
  65. 【請求項65】 実質的に本明細書に記載された、新規化合物、配合物およ
    び方法。
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