JP2002517516A - 静脈投与用免疫グロブリン及び他の免疫グロブリン生成物の製造法 - Google Patents

静脈投与用免疫グロブリン及び他の免疫グロブリン生成物の製造法

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、粗免疫グロブリン含有血漿タンパク質画分から免疫グロブリンGを精製する方法に関する。この方法は幾つかの工程を含み、アニオン交換クロマトグラフィーとカチオン交換クロマトグラフィーは連続してつなげられていることが好ましい。pH約5.0〜6.0かつモル濃度約5〜25mMの酢酸緩衝液が、精製処理を通して使用するのに好ましい。この方法は、さらにこの処理によって得られる免疫グロブリン生成物を含む。また、この発明は、純度が98%より高く、IgGモノマーとダイマーの含量が98.5%より高く、IgA含量が4mg/l未満のIgA/lであり、0.5%未満のポリマーと凝集物を含む免疫グロブリン生成物に関する。この生成物は、安定剤として洗剤、PEG又はアルブミンを含まない。この生成物は、即時の静脈投与に安定で、ウイルスの危険がなく、液体で取り扱いやすい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】発明の分野 本発明は、粗血漿又は粗血漿タンパク質画分から免疫グロブリン、つまり免疫
グロブリンG (IgG)を精製する方法に関する。また、この発明は、免疫グロブリ
ン生成物及び医薬目的用の免疫グロブリン生成物の使用に関する。
【0002】発明の背景 多くの感染性疾患の予防と治療に用いられるヒトの正常な免疫グロブリン(HNI
)は、1940年代後半に導入された。CohnとOncley [Cohn E.,ら、(1946), J Am Ch
em Soc, 68, 459-475][Oncleyら、(1949), J Am Chem Soc, 71, 541-550]による
冷エタノール画分法と、その後KistlerとNitschmann [Kistler P及びNitschmann
HS, (1952), Vox Sang, 7, 414-424]によってなされた変更によって調製された
HNIは、皮下又は筋肉内に投与した際にウイルス感染の伝播に有効かつ安全であ
ることが分かった。 先天性又は後天性の全体的もしくは部分的な免疫グロブリンの欠失(それぞれ
原発性及び二次の免疫不全症候群)は、特に細菌性の頻繁な通常で重篤な感染に
よって、それ自体発現する。このような感染は、延命治療として、1週間に数回
まで大量のHNIを筋肉内又は皮下に繰り返し注射することによってあらかじめ予
防されたが、薬物が筋肉内に投与される際に激痛を伴うものである。
【0003】 したがって、60年代初期に、静脈経路によるHNIの投与が試みられた。その試
験により、約5%の健常者と約95%の免疫グロブリン欠乏症の患者が、呼吸困難
から循環器系ショック症にわたる副作用をすぐに発症し、HNIの静脈投与を断念
しなければならないような深刻な状態であることが示された。 上記副作用の原因は、特に補体系を強く活性化した免疫グロブリンの凝集物で
あることが判明した。これは、免疫グロブリン欠失患者で特に見られた。とりわ
け、アナフィラキシー性の深刻な副作用が、IgAに対する抗体を生じている患者
でみられた。この結果、製造処理中に凝集物の形成を回避し、及び/又はこれら
の凝集物を除去する方法が開発され、約20年前に静脈投与用免疫グロブリン(IVI
G)の第一世代が試験され、適当であることが見出された。
【0004】 IVIGの最初の目的は、先天性又は後天性の全体的もしくは部分的に免疫グロブ
リンが欠失している患者での感染エピソードを緩和し、HNI投与に関連した不快
感を除くことであった。IVIGの別の有用性は、大量の免疫グロブリンを短時間で
与えることができ、これによって血液濃度を非常に迅速に十分高くできることで
ある。特に深刻な細菌感染を治療する際に、感染部位の濃度を迅速に高くするこ
とは重要である。 近年、さらにIVIGは、それ以外の治療では難しい他の深刻な疾患、例えば川崎
症候群のような幾つかの奇病及び多発性神経根炎(ギリアン・バレー症候群)のよ
うな多くの自己免疫疾患における免疫基底での血小板の消失によって引起こされ
る出血、特発性血小板減少性紫斑病(ITP) に有効であることが分かっている。治
療が現在難しい他の疾患は、目下IVIGでの臨床試験に付されている。これらの疾
患での作用機序は、部分的にしか明らかにされていない。その作用は、IgGのい
わゆる免疫調節特性、例えば食細胞におけるFcγ-レセプターの妨害、IgG代謝の
増加、サイトカイン産生のダウンレギュレーション及びイディオタイプ/抗イデ
ィオタイプの仮想ネットワークの干渉に関与し、特に自己免疫反応の中和に関連
しているものと考えられる。
【0005】 IVIGの第一世代は、免疫グロブリン凝集物を除く目的で原料物質(Cohn画分II)
をペプシンで切断して調製された。この方法に、カラムクロマトグラフィー工程
は含まれていなかった。生成物は、適切な時間安定であるようにするために凍結
乾燥しなければならず、使用直前に溶解された。 IVIGの原料物質はHNIで、これは筋肉内注射に用いられる際にウイルスの伝播
に安全であることが分かっていた。それ故、IVIGは、まさに安全なものと考えら
れた。しかし、臨床使用から数年後、幾つかの製造者のIVIG生成物は、驚くべき
ことにC型肝炎ウイルス感染の転移を引起こすことが示された。 HNI製造中のウイルスの発生運命を評価する研究から、血漿からHNIへの分別処
理でのウイルスの除去はささやかなものであることが分かった。筋肉内で用いる
HNIの安全性は、HNIが保護的な免疫グロブリンを含むとの事実によるものと思わ
れる。わずかな注射量と筋肉内投与経路との組合わせで、これらの保護的な免疫
グロブリンは中和して、感染していない血漿中で一般的なウイルスを生じること
ができる。特に、大量の免疫グロブリンが静脈で与えられると、1990年代初期に
立証されたようにウイルスが感染しうる。したがって、製造処理は、1以上の明
確なウイルスの不活化及び/又は除去工程を含むべきであることが認識された。
【0006】 抗補体活性が低く安定性が高い未切断かつ未修飾の免疫グロブリン分子ベース
のIVIG第二世代は、80年代半ばに導入されたが、依然として凍結乾燥生成物であ
った。このIVIGは、幾つかのクロマトグラフィーで精製された。この種の生成物
は、現在IVIGの市場に優勢である。したがって、IVIGの第一及び第二世代は、使
用直前に溶解される凍結乾燥粉末である。 凍結乾燥IVIGの溶解は遅い(1バイアルにつき30分まで)。1人の患者には、しば
しば数回分を溶解しなければならない。使用者にはIVIGを用いるのに溶液とする
ことがかなり重要であるので、液体製品が市場に導入されている。より重要なこ
とに、臨床効率が高く不都合な薬剤反応が少ない、高純度で安定かつ完全に本来
的なIVIG製剤を得るため、依然として製造処理を改善する必要がある。つまり、
ウイルスの危険がない粗血漿又は血漿タンパク質画分からIgG、液体IVIG生成物
を精製する方法の開発と改善が、さらに必要とされている。最後に、その方法は
、大量生産に使用できるような方法であるべきである。 本願に記載される精製方法は、静脈投与用の液体免疫グロブリン生成物をもた
らす。これは、高純度で、完全に本来的で、生物学的に活性で、2回ウイルスを
不活化しており、かつ安定なIVIGの新しい世代であり、安定剤として洗剤、ポリ
エチレングリコール(PEG)又はアルブミンを全く含有しないことで特徴付けられ
る。
【0007】発明の要約 本発明は、改善された精製方法、及びとりわけ静脈に投与することができる改
善された液体免疫グロブリン生成物に関する。 本発明の方法で得られる免疫グロブリン生成物は、第三世代IVIGと呼ばれる。
この方法は、次の分画条件:ペプシン切断を回避し、凝集物と粒子を沈降で除き
(この処理工程はウイルス除去工程として機能するのに有効)、さらにイオン交換
カラムクロマトグラフィー法で精製し、ウイルス不活化工程としてS/D処理を導
入し、かつ調製物を液体生成物として製剤化することによって特徴付けられる。 従来技術生成物に比較して本発明の方法で得られる免疫グロブリン生成物の純
度を改善することによって、非イオン洗剤、PEG又はアルブミンのような安定剤
の添加は、液体生成物としてのIVIGの貯蔵中のIgGの凝集を避けるのに不要であ
る。本発明の方法で得られる生成物は、従来の生成物よりも品質が高く、臨床効
果を改善し、望ましくない副作用が実質的にない。
【0008】発明の詳細な説明 本発明は、 (a) 粗免疫グロブリン含有血漿タンパク質画分の水性懸濁液を調製し; (b) 工程(a)の懸濁液に実質的にタンパク質非変性の水溶性沈降剤を、モノマ
ー免疫グロブリンGを実質的に沈降させずに、非免疫グロブリンGタンパク質、凝
集免疫グロブリン及びウイルス粒子のような潜在的に感染性の粒子を含む粒子を
高い割合で沈降させるのに十分な量で加え、それによって固形沈澱物と液体上清
の混合物を生じ; (c) 工程(b)の混合物から透明化した免疫グロブリンG含有上清を回収し; (d) 工程(c)の透明化した免疫グロブリンG含有上清を、アニオン交換樹脂、次
いでカチオン交換樹脂にかけ; (e) 免疫グロブリンGを実質的に溶出させずに樹脂から夾雑物を除去するのに十
分なpHとイオン強度を有する緩衝液を用いて、カチオン交換樹脂からタンパク性
夾雑物とタンパク性沈降物を洗出し、 (f) 免疫グロブリンGを効率的に溶出するのに十分なpH値とイオン強度を有する
実質的に非変性の緩衝液を用いて、カチオン交換樹脂から免疫グロブリンGを溶
出し、それによって、免疫グロブリンG含有溶出物を回収し; (g) 工程(f)の免疫グロブリンG含有溶出物にダイアフィルトレーション/限外ろ
過を行って溶出物を濃縮及び/又は透析し、任意に安定剤を加え; (h) ダイアフィルトレーション/限外ろ過をし、任意に安定化された工程(g)の
免疫グロブリンG含有画分に、殺ウイルス量のウイルス不活化剤を加え、実質的
にウイルスの危険がない免疫グロブリンG含有液を得て; (i) 工程(h)の免疫グロブリンG含有液を、アニオン交換樹脂、次いでカチオン
交換樹脂にかけ; (j) 免疫グロブリンGを実質的に溶出させずにタンパク性夾雑物とウイルス不活
化剤を樹脂から洗出するのに十分なpHとイオン強度を有する緩衝液を用いて、工
程(i)のカチオン交換樹脂を洗浄し; (k) 免疫グロブリンGを有効に溶出するのに十分なpHとイオン強度を有する実質
的に非変性の緩衝液を用いて、工程(j)のカチオン交換樹脂から免疫グロブリンG
を溶出し、それにより免疫グロブリンG含有溶出物を回収し;かつ (l) 工程(k)の免疫グロブリンG含有溶出物をダイアフィルトレーション/限外ろ
過に付してイオン強度を低くし、溶液の免疫グロブリンGを濃縮し、かつ糖類を
加えて重量オスモル濃度を調整する 工程からなる、粗血漿又は免疫グロブリン含有血漿タンパク質画分から免疫グロ
ブリン、つまりIgGを精製する方法に関する。
【0009】 この精製方法の原料物質は粗血漿であるが、免疫グロブリン含有粗血漿タンパ
ク質画分が有利である。精製方法の原料物質は正常なヒト血漿であってもよく、
又は力価が高い特異的な抗体を有するドナー由来のもの、例えば超免疫性血漿で
あってもよい。この明細書において、用語「免疫グロブリン含有血漿画分」は、
この方法の可能性ある全ての原料物質、例えば寒冷沈降物のない血漿又はIX因子
及び抗トロンビンのような種々の血漿タンパク質が除かれた寒冷沈降物のない血
漿、種々のCohn画分及びPEGによる沈降方法[Polsonら、(1964), Biochem Biophy
s Acta, 82, 463-475; Polson及びRuiz-Bravo, (1972), Vox Sang, 23, 107-118
]又は硫酸アンモニウムで得られる画分を包含する。好ましい例では、血漿タン
パク質画分はCohn画分II及びIIIであるが、Cohn画分II又はCohn画分I、II及びII
Iも用いることができる。種々のCohn画分は、本質的にKistler-Nitschmannによ
って変更された標準的なCohn-分画法によって血漿から調製することが好ましい
。免疫グロブリンに加えて、Cohn画分は、例えば、種々のリポタンパク質を含む
フィブリノゲン、α-グロブリン及びβ-グロブリンを含む。これらは、あとの精
製処理中に除去することが好ましい。Cohn画分を得るのに用いられる単離方法(
つまり遠心分離又はろ過)によっては、ろ過助剤があってもよいし、又はなくと
もよい。
【0010】 本発明の方法の最初の工程は、免疫グロブリン含有血漿タンパク質画分の水性
懸濁液の製造に関する。ここで、懸濁液中のIgG濃度は十分に高く、あとの沈降
工程中で、非IgGタンパク質、特にその高分子量タンパク質、免疫グロブリン凝
集物及び他のタンパク質凝集物ならびに潜在的に感染性の粒子の大部分が、モノ
マーIgGを実質的に沈降させずに沈降する。これは、一般的に緩衝又はろ過され
た懸濁液中のIgG濃度が沈降剤の添加前に少なくとも4g/lである場合に達成され
る。選択した沈降剤によっては、タンパク質濃度ならびに懸濁液のpH及び温度が
沈降に影響を及ぼすことを考慮すべきである。 血漿タンパク質画分は、実質的に非変性の温度とpHで水及び/又は緩衝液中に
懸濁することが好ましい。用語「実質的に非変性」は、IgG分子の機能活性の実
質的に可逆的な損失、例えば抗原結合活性の損失及び/又は生物学的なFc-機能の
損失を引起こさない条件を意味する(実施例2参照)。
【0011】 血漿タンパク質画分は、血漿タンパク質画分の6〜9、好ましくは7〜8倍容量で
、少なくとも1つの非変性の緩衝系を用いて酸性化した水中に懸濁することが有
利である。免疫グロブリン含有懸濁液のpHは、免疫グロブリンの最適な溶解度を
確保し、かつその後のPEG沈降工程の最適作用を確保するために、6以下のpH、例
えば4.0〜6.0、好ましくは5.1〜5.7、もっとも好ましくは約5.4に維持している
ことが好ましい。酸性緩衝液はいずれの適当なものも使用できるが、緩衝系は、
少なくとも1つの以下の緩衝液及び酸:リン酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、酢
酸、HClを含むことが好ましい。多くの他の緩衝液も、用いることができる。 免疫グロブリン懸濁液は、とりわけ実質的なタンパク質の変性を妨げ、プロテ
アーゼ活性を最小化するために、冷温で維持することが好ましい。免疫グロブリ
ン懸濁液と水ならびに加えられる緩衝系は、0〜12℃、好ましくは0〜8℃、もっ
とも好ましくは1〜4℃の範囲で同温であることが好ましい。
【0012】 エタノールで沈降したペーストの懸濁液は、比較的大量のタンパク性凝集物を
含む。任意に、免疫グロブリン含有懸濁液は、例えば大量の凝集物、ろ過助剤及
びもしあれば残留している未溶解ペーストを除くために、ろ過する。ろ過は、デ
プスフィルター、例えばC150AF、AF2000又はAF1000 [Schenk]、30LA [Cuno]又は
同様のろ紙で行うことが好ましい。凝集物、ろ過助剤及びもしあれば残留してい
る未溶解タンパク性物質は、遠心分離でも除去することができる。 少なくとも1つの実質的にタンパク質非変性の水溶性沈降剤は、高分子量タン
パク質、リポタンパク質、凝集タンパク質(これらのうち、免疫グロブリンが凝
集)が高い割合で沈降するのに十分な量で免疫グロブリン含有ろ過懸濁液に加え
られる。潜在的に感染性の粒子、例えばウイルス粒子のような他の粒子物質も、
モノマーIgGを実質的に沈降させずに沈降される。この明細書中の用語「感染性
の粒子」は、例えばウイルス粒子(例えば肝炎ウイルス、HIV1及びHIV2)及び細菌
を含む。
【0013】 実質的にタンパク質非変性の水溶性沈降剤は、タンパク質の精製分野において
周知である。このような沈降剤はタンパク質分画に用いられ、懸濁液からタンパ
ク質を部分的に精製する。本発明の方法に用いられる適当なタンパク質沈降剤は
、種々の分子量形態のPEG、カプリル酸及び硫酸アンモニウムを含む。沈降の代
替手段として、幾つかの他の非変性の水溶性沈降剤を用いてもよい。用語「タン
パク質沈降剤の添加」及びこの用語の変形は、1以上のタイプのタンパク質沈降
剤の添加を意味する。 好ましい沈降剤は、有機製剤のPEG、特に分子量範囲が3000〜8000DaのPEG、例
えばPEG 3350、PEG 4000、PEG 5000及び特にPEG 6000(これらの詳細なPEG化合物
の数はその平均分子量を示す)である。沈降剤としてPEGを用いる利点は、PEGが
非イオン性で、タンパク質安定化特性を有していることである。例えば、低濃度
のPEGは、IVIG生成物の安定剤として周知である。沈降工程は、ウイルス除去工
程としても機能する。PEGは、ウイルスの種類、大きさ及びその表面コーティン
グにかかわらず、ウイルスを濃縮して沈降させる。
【0014】 一定量のタンパク質沈降剤はろ過懸濁液に加えられ、モノマーIgGを実質的に
沈降させずに、高分子量の凝集タンパク質と粒子の多くを沈降させ、透明な上清
液を生ずる。タンパク質沈降剤は、固形粉末又は濃縮液として加えてもよい。 沈降剤としてのPEGについては、化合物の分子量が高くなるほど、タンパク質
を沈降させるのに必要とされるPEG濃度は低くなるという一般的な原則が当ては
まる。PEG 3350、PEG 4000又は好ましくはPEG 6000を用いると、ろ過懸濁液中の
沈降剤の濃度は、3〜15重量%、例えば4〜10%(例えば約5%、6%、7%、8%、9
%、10%)の範囲であることが有利であり、6%がもっとも好ましい。沈降工程で
、沈澱処理は、少なくとも固相と液相間が平衡に達するまで、例えば通常少なく
とも2時間、例えば約2〜12時間、好ましくは約4時間進めることができる。沈降
のあいだ、懸濁液は、低温(例えば約12℃未満、例えば約10℃未満、好ましくは2
〜8℃)で維持されることが好ましい。もっとも適切な温度は、タンパク質沈降剤
の独自性に依存する。
【0015】 タンパク質沈降の終了後、モノマー形態のIgGをほとんど独占的に含有する透
明化した上清が、沈降で生ずる固形沈殿物と液体上清との混合物から回収される
。その回収は、固相から液体を分離する従来技術、例えば遠心分離及び/又はろ
過によって行うことができる。1000〜5000gの力(force)でのフロー-スルー遠心
分離(例えばウエストファリア(Westfalia))を用いることが好ましい。 任意に、回収された透明化したIgG含有上清はデプスフィルターにかけて大き
な粒子と凝集物を除く。この後、任意に、例えば溶液から細菌を除く従来の滅菌
ろ紙(例えばMillipore又はSartoriusの0.22μmろ紙)を用いて滅菌ろ過を行って
もよい。 透明化され任意にろ過されたIgG含有上清は、残留している非IgG夾雑物、例え
ばIgA、アルブミンならびに凝集物を実質的に除くために、アニオン及びカチオ
ン交換クロマトグラフィーの少なくとも一工程、例えば二工程、任意にそれ以上
の工程に付される。好ましい例では、透明化された任意にろ過したIgG含有上清
は、適当な寸法の2つのカラムに充填されたアニオン交換樹脂、次いでカチオン
交換樹脂にかけられる。
【0016】 IgGの精製をイオン交換クロマトグラフィー工程で行う際は、例えばpH及びイ
オン強度の条件は、用いた液体中の多くの夾雑物(例えばIgAのような非IgGタン
パク質、トランスフェリン、アルブミン及び凝集物)がアニオン交換樹脂に結合
するが、IgGはアニオン交換樹脂に実質的に吸着しないように選択することが好
ましい。その後のカチオン交換クロマトグラフィーに関して、選択された条件は
、カチオン交換樹脂にかけられた液体中に存在する実質的に全てのIgG分子の結
合を生じることが好ましい。タンパク性夾雑物はアニオン交換樹脂に吸着しない
が、沈降剤は、カチオン交換樹脂のその後の洗浄で除かれる。 この方法の好ましい例において、アニオン交換樹脂とカチオン交換樹脂は、連
続してつなげられる。この明細書において、イオン交換樹脂に関して用いられる
用語「連続してつなげる」は、アニオン交換樹脂を通ったタンパク質が、緩衝液
や他の条件の変更なくカチオン交換樹脂に直接かけられることを意味する。
【0017】 幾つかの理由により、2つの独立したクロマトグラフィー工程の代りに、2つの
連続的につなげたクロマトグラフィーカラムを用いて、例えば異なる緩衝液組成
物でアニオン交換とカチオン交換のクロマトグラフィーを一工程で行うことが有
利である。2つの連続的につなげたカラムクロマトグラフィーの使用により、よ
り実際的な操作を行うことができる。例えば、あるいはpHとイオン強度を調整す
るために、2つのイオン交換クロマトグラフィー法間で、IgG含有画分を回収する
中間工程が不要である。緩衝液に加えて、同時に両方のカラムが流され、同じ緩
衝液で2つのカラムが平衡化される。しかし、二工程、つまりアニオン交換樹脂
とカチオン交換樹脂を連続してつなげないでクロマトグラフィー工程を行うこと
もできる。上記の通り、二工程でクロマトグラフィーを行うと、イオン交換樹脂
を連続してつなげた場合より、かなり煩雑であろう。 本発明のIVIG生成物における高純度で高含量のIgGモノマー及びダイマー、な
らびに低含量のIgAは、部分的には2つの連続してつなげたカラムクロマトグラフ
ィーの使用に起因するものと現在は考えられている。
【0018】 当業者に公知であるように、イオン交換体は、マトリクスならびに付着してい
る帯電基に対して種々の物質をベースにしていてもよい。例えば、以下のマトリ
クスを用いることができ、物質はこれに幾分、架橋結合していてもよい:アガロ
ースベース(例えばSepharose CL-6B(登録商標)、Sepharose Fast Flow(登録商標
)及びSepharose High Performance(登録商標))、セルロースベース(例えばDEAE
Sephacel(登録商標))、デキストランベース(例えばSephadex(登録商標))、シリ
カベース及び合成ポリマーベース。アニオン交換樹脂については、マトリクスに
共有結合している帯電した基は、例えばジエチルアミノエチル(DEAE)、第四級ア
ミノエチル(QAE)及び/又は第四級アンモニウム(Q)であってもよい。カチオン交
換樹脂については、マトリクスに共有結合している帯電した基は、例えばカルボ
キシメチル(CM)、スルホプロピル(SP)及び/又はメチルスルホネート(S)であって
もよい。この方法の好ましい例において、用いられるアニオン交換樹脂はDEAE S
epharose Fast Flow(登録商標)であるが、他のアニオン交換体を用いてもよい。
好ましいカチオン交換樹脂はCM Sepharose Fast Flow(登録商標)であるが、他の
カチオン交換体も用いることができる。 イオン交換カラムクロマトグラフィーに充填する際に用いられる適当な樹脂の
容量は、カラムの寸法、つまりカラムの直径及び樹脂の高さを反映し、例えば用
いられる液体中のIgG量及び用いられる樹脂の結合能に応じて変化する。
【0019】 イオン交換クロマトグラフィーを行う前に、イオン交換樹脂は緩衝液で平衡化
し、その緩衝液で樹脂を逆イオンに結合できるようにすることが好ましい。アニ
オン及びカチオンの交換樹脂は、同一の緩衝液で平衡化することが好ましい。と
いうのは、緩衝液が1つだけ調製されて用いられれば、処理が容易だからである
。 例えば、選択されたアニオン交換樹脂がDEAE Sepharose FF(登録商標)でカチ
オン交換樹脂がCM Sepharose FF(登録商標)であり、カラムが連続してつながれ
ているならば、カラムは、かけられるIgG溶液とほぼ同じpH及びイオン強度を有
する非変性の酸性緩衝液でともに平衡化するのが有利である。あらゆる種類の緩
衝液、例えば酢酸ナトリウム、リン酸ナトリウム、トリス(ヒドロキシメチル)ア
ミノ-メタンが、イオン交換カラムの平衡化に適している。pHと伝導性が使用さ
れるIgG溶液とほぼ同じである限り、多くの他の緩衝液を平衡化に用いることが
好ましい。アニオン交換カラムとカチオン交換カラムを連続してつなげている際
の平衡化に好ましい緩衝液は、酢酸ナトリウム濃度が5〜25mM、例えば10〜20mM
の範囲、好ましくは約15mMの酢酸ナトリウム緩衝液である。平衡化に用いられる
酢酸ナトリウム緩衝液のpHは、5.0〜6.0、例えば5.4〜5.9の範囲、好ましくは約
5.7であることが好ましい。伝導性は1.0〜1.4mS/cmの範囲、好ましくは約1.2mS/
cmである。適当な酢酸緩衝液は、酢酸ナトリウム三水和物及び氷酢酸から調製し
てもよい。
【0020】 透明で任意にろ過されたIgG含有上清をイオン交換カラムにかける前に、緩衝
液濃度と上清のpHを、必要であれば、用いた平衡化緩衝液の濃度とpHに実質的に
等しい値に調整することが好ましい。 連続したカラムにIgG含有上清をかけた後は、IgG含有液がアニオン交換カラム
からカチオン交換カラムに定量的に確実に移るように、洗浄する緩衝液の1カラ
ム容量でカラムを洗浄(最初の洗浄)することが好ましい。その後、アニオン交換
とカチオン交換のカラムを離し、樹脂からタンパク性夾雑物を除くために、実質
的にIgGを溶出させないでカチオン交換樹脂から実質的に全ての夾雑物を溶出す
るのに十分なpHとイオン強度を有する緩衝液でカチオン交換カラムを洗浄するこ
とが好ましい。 最初の洗浄は、たとえ同様の濃度とpH値を有する他の緩衝液を洗浄に使用した
としても、平衡化の緩衝液を用いて行うことが有利である。酢酸緩衝液は、カチ
オン交換樹脂から夾雑物を洗出するのに用いることが好ましい。緩衝液のpHは、
5.0〜6.0、例えば5.2〜5.8の範囲、例えば約5.4であってもよい。
【0021】 カチオン交換樹脂からのIgGの溶出は、IgGを有効に溶出するのに十分なpHとイ
オン強度を有する実質的に非変性の緩衝液で行い、これによりIgG含有溶出物を
回収することが好ましい。この明細書において、有効な溶出とは、連続している
アニオン及びカチオン交換樹脂にかけられたIgGタンパク質の少なくとも75%、
例えば少なくとも80%、例えば少なくとも85%が、カチオン交換樹脂から溶出さ
れることを意味する。溶出は、溶出勾配工程として行うのが有利である。本発明
の方法において、使用に好ましい緩衝液は、pHが5.0〜6.0、例えば5.2〜5.8の範
囲、好ましくは約5.4で、濃度が5〜40mM、例えば10〜25mMの範囲、好ましくは約
15mMの酢酸ナトリウムである。 溶出緩衝液の塩濃度は、樹脂からIgGを置換するのに十分高いことが好ましい
。しかし、pHの上昇及び低い塩濃度は、樹脂からIgGを溶出するのに使用できる
と考えられる。この方法の好ましい例で、溶出は、塩化ナトリウム濃度が50〜50
0mM、好ましくは約125mM〜350mM範囲の塩化ナトリウムで連続的に塩勾配溶出し
て行われる。
【0022】 溶出は、段階的勾配溶出で行ってもよい。溶出は一定の塩の溶出として行って
もよく、カチオン交換カラムにかけられる溶出緩衝液は勾配溶出に対して単一の
塩濃度を有すると考えられる。一定の塩溶出を行うならば、塩の濃度は、約350
〜500mM範囲の塩化ナトリウムであることが有利である。一定の塩溶出と比較す
ると、勾配溶出の利点は溶出が塩勾配でかなり有効であることであるが、別の利
点は、溶出物が低いイオン強度を有していることである。これは、高いイオン強
度がIgGの安定性に重要であるために、有利である。溶出緩衝液は、後述するよ
うなタンパク質安定剤をさらに含んでいてもよい。当業者に好まれるように、種
々の他の適当な緩衝系を用いてIgGを溶出することができる。 好ましくは、溶出直後又はその間に、少なくとも1つのタンパク質安定剤がIgG
画分に用いられる。タンパク質安定剤は当業者に公知であり、例えば種々の糖ア
ルコール及び糖類(例えばソルビトール、マンノース、グルコース、トレハロー
ス、マルトース)、タンパク質(例えばアルブミン)、アミノ酸(例えばリジン、グ
リシン)及び有機剤(例えばPEG)を含む。介在する選択された安定剤は、後の工程
でIgG含有液から除くことができるものであってもよい。
【0023】 IgG含有液におけるタンパク質安定剤の適当な濃度は、用いられる特定の剤に
よる。1つの好ましい例では、安定剤はソルビトール、好ましくは最終濃度が2〜
15%(w/v)の範囲、例えば約2.5%のソルビトールである。 カチオン交換カラムからの溶出後、溶出物は脱塩(つまり透析)することが好ま
しく、濃縮するのが有利である。緩衝液の交換とIgGの濃縮は、複合的なダイア
フィルトレーション/限外ろ過処理によって行われる。用語「ダイアフィルトレ
ーション/限外ろ過」は、それぞれダイアフィルトレーションと限外ろ過による
透析と濃縮が一工程で行われることを意味する。ダイアフィルトレーションと限
外ろ過は、2つの個別の工程として行ってもよい。しかし、生成物の不必要な損
失を防ぐためには、一工程でのダイアフィルトレーションと限外ろ過法により透
析と濃縮を行うことが現在は好ましい。 ダイアフィルトレーション/限外ろ過に用いられる膜は、公称10,000〜100,000
Da範囲の重量のカットオフを有していることが有利である。この処理に好ましい
タイプの膜は、Milliporeから得られる公称30,000Da重量のカットオフを有する
ポリスルホン膜である。他の匹敵する材質と孔度の限外ろ過膜を使用してもよい
【0024】 濃度の範囲は、かなり変化しうる。溶液は、約10g/l〜100g/l、好ましくは約5
0g/l IgGに濃縮される。濃縮後、IgG濃縮物は、イオン強度の低い緩衝液に対し
て透析することが有利である。塩イオンを除くほか、この工程は、低分子量の夾
雑物を溶液から除き、次の精製工程用の緩衝液交換手段を供する。ダイアフィル
トレーションに好ましい緩衝液は、2.5%(w/v)のソルビトールを含む15mMの酢酸
ナトリウム(pH 5.4)である。緩衝液の交換は、限外ろ過した液体の伝導性が約1.
5mS/cm、好ましくは約1.3mS/cm未満の値に減少するまで、続行される。ダイアフ
ィルトレーション/限外ろ過のあいだ、pHは、4.0〜6.0、好ましくは5.1〜5.7の
範囲、もっとも好ましくは約5.4に維持することが好ましい。 ダイアフィルトレーション/限外ろ過の後、タンパク質安定剤の濃度は、必要
であれば、用いられる特異的なタンパク質安定剤に特徴的な最終的に最適な濃度
に液体中で調整することが有利である。ソルビトールを用いる際は、ソルビトー
ル濃度は約10重量%に調整することが好ましい。 安定化された液体は、次の工程の前に凝集物を除くため、0.2〜1.0μmの範囲
、好ましくは約0.45μmの孔直径を有するろ紙でろ過することが好ましい。この
段階で、高純度でイオン強度が低く、pHが酸性で比較的濃度の高いIgG及び安定
剤が組合わせて加えられた結果、IgG含有液は安定性の高い適量の透明な溶液と
なる。
【0025】 IVIG生成物の製造処理において、少なくとも2つの明らかかつ有効なウイルス
の除去及び不活化工程が現在組み込まれている。これらの工程は、一般的なウイ
ルス除去工程としてPEGを用いる沈降と脂質性の包膜ウイルスに対するウイルス
不活化工程としてのS/D処理であることが好ましい。国際的なガイドラインによ
れば、原料物質のウイルス安全性に対する厳密な要件及び多工程精製処理の周知
のウイルス減少能に加えて、2つの独立したウイルス減少工程の追加が包膜なら
びに非包膜ウイルスの双方に有効であるので、この発明の薬物は実質的にウイル
スの危険がない。 IgG含有液中に依然として存在し得る感染性で脂質性の包膜ウイルスは、IgG含
有液に殺ウイルス量のウイルス不活化剤を加えることによって、この処理段階で
不活性化することが好ましい。ウイルス不活化剤の「殺ウイルス量」は、溶液中
でウイルス粒子が実質的に非感染性となり、これにより「ウイルスの危険がない
IgG含有液」が当該分野で定義されるような量を意味する。かかる「殺ウイルス
量」は、用いられるウイルス不活化剤ならびに培養時間、pH、温度、脂質含量及
びタンパク質濃度のような条件によるであろう。 用語「ウイルス不活化剤」は、脂質性の包膜ウイルスならびに非脂質性の包膜
ウイルスを不活化するために用いられるような剤又は方法を意味する。用語「ウ
イルス不活化剤」は、適当な時はいつでも、剤及び/又は方法の組合わせならび
にかかる剤又は方法のある1タイプのみの双方を含むものとして理解されるべき
である。
【0026】 好ましいウイルス不活化剤は、洗剤及び/又は溶媒、もっとも好ましくは洗剤
と溶媒の混合物である。ウイルス不活化剤は、任意に1以上の溶媒と1以上の洗剤
との混合物であると理解してもよい。溶媒/洗剤(S/D)処理は、血液生成物におけ
る脂質性の包膜ウイルス(例えばHIV1及びHIV2、C型及び非A-B-C型肝炎、HTLV1な
らびに2、CMV及びエプスタイン・バー・ウイルスを含むヘルペスウイルス群)を
不活化するのに広く用いられている工程である。広範囲に及ぶ種々の洗剤及び溶
媒は、ウイルスの不活化に用いることができる。洗剤は、非イオン性及びイオン
性の洗剤からなる群から選択してもよく、実質的に非変性の洗剤に選択される。
好ましくは、非イオン性洗剤は、後の工程によりIgG調製物から洗剤を除くのを
容易にするため、用いられる。適当な洗剤は、例えばShanbromら、米国特許第4,
314,997号及び米国特許第4,315,919号に記載されている。好ましい洗剤は、商標
Triton X-100及びTween 80で市販されているものである。ウイルス不活化剤での
使用に好ましい溶媒は、例えばNeurath及びHorowitzによって米国特許第4,764,3
69号に記載されているジ-またはトリ-アルキルホスフェートである。好ましい溶
媒は、トリ(n-ブチル)ホスフェート(TNBP)である。本発明の実際に特に好ましい
ウイルス不活化剤はTNBPとTween 80の混合物であるが、他の組合わせを用いても
よい。好ましい混合物は、IgG含有液中のTNBP濃度が0.2〜0.6重量%の範囲、好
ましくは約0.3重量%濃度になるような量で加えられる。IgG含有液中のTweem 80
の濃度は0.8〜1.5重量%の範囲、好ましくは約1重量%濃度である。
【0027】 ウイルス不活化工程は包膜ウイルスを不活化する条件で行われ、実質的にウイ
ルスの危険がないIgG含有液が生ずる。一般に、このような条件は、4〜30℃、例
えば19〜28℃、23〜27℃、好ましくは約25℃の温度及び確認研究により有効なこ
とが認められた培養時間を含む。一般的に、1〜24時間、好ましくは4〜12時間、
例えば約6時間の培養時間は、十分なウイルスの不活化を確保するのに十分であ
る。しかし、適当な条件(温度及び培養時間)は、用いられるウイルス不活化剤、
溶液のpH及びタンパク質濃度及び脂質含量に依存する。 ウイルスの除去又は不活化には、メチレンブルーを添加し、その後、紫外線光
照射又はナノろ過によって失活させるような他の方法を用いて、ウイルスの危険
がない生成物を製造してもよい。 溶媒/洗剤の処理後には、溶液を緩衝液で希釈するのが有利である。任意に、
好ましくは、この方法の初期工程で前述したようなデプスフィルター及び/又は
滅菌ろ紙によって、実質的にウイルスの危険がないIgG含有液がろ過される。
【0028】 ウイルス不活化及び好ましくはろ過の後、ウイルス不活化剤とタンパク性夾雑
物を除くため、イオン交換クロマトグラフィーが行われる。この工程は、アニオ
ン交換樹脂量がカチオン交換樹脂量の約半分で、かつIgG溶出前の洗浄がより徹
底され、緩衝液の少なくとも6倍容量のカラムが用いられる以外は、この方法の
先のイオン交換クロマトグラフィー工程で既述したように行うことが好ましい。
さらに、本発明の好ましい例において、平衡緩衝液は、濃度が約5〜25mMの範囲
、好ましくは15mMで、pHが約5.0〜5.8の範囲、好ましくは5.4の酢酸ナトリウム
である。前述したとおり、酢酸ナトリウム含量とIgG含有液中のpHは、平衡緩衝
液と同じ濃度及びpHに調整することが好ましい。さらに、本発明の好ましい例で
、タンパク質安定剤、好ましくはマルトースは回収した溶出物に加えられ、最終
濃度を1〜5重量%の範囲、好ましくは約2.5重量%とする。 ウイルス不活化剤を除く好ましい方法は、イオン交換クロマトグラフィーによ
る方法である。しかし、オイル抽出及び代替的なクロマトグラフィー法のような
他の方法は、有用であると考えられる。適切な方法は、用いられるウイルス不活
化剤による。したがって、溶媒/洗剤の除去は、樹脂にIgGを結合させ、その後緩
衝液で不活化剤を洗出してなされる。カチオン交換クロマトグラフィーは、使用
可能な方法である。また、本発明の好ましい例では、アニオン交換クロマトグラ
フィーは、この方法の最終生成物の質と全体的な純度を改善するために、カチオ
ン交換クロマトグラフィーに加えて行われる。
【0029】 イオン交換クロマトグラフィー工程の後、IgG含有溶出物は、透析し濃縮する
ことが好ましい。これにより、残留している少量のタンパク質成分の含量も有効
に減じられる。有利には、これは、前述したようなダイアフィルトレーション/
限外ろ過によって行うことができる。ダイアフィルトレーションに用いられる緩
衝液は、好ましくは約4〜10mM、好ましくは7.5mM濃度かつ約4.0〜6.0、好ましく
は約5.1〜5.7の範囲、例えば約5.4のpHの酢酸ナトリウムである。代替的には、
リン酸ナトリウム又は酸のような他の緩衝液は、ダイアフィルトレーションに用
いることができる。ダイアフィルトレーションは、伝導性が1mS/cm未満かそれに
等しくなるまで、続ける。任意に、IgG含有液は、さらに滅菌ろ過する。 望ましい場合、ウイルス不活化剤が実質的にない精製されたIgG含有液は、例
えば静脈、皮下又は筋肉内に用いられる液体生成物としての製剤化に適したもの
とするために、さらなる処理に付される。 実際的な観点からは、免疫グロブリン生成物の液体製剤の含量は、貯蔵時も使
用時も同じであることが好ましい。生成物中のIgGの最終濃度は、0.25〜20重量
%(2.5〜200g IgG/lに相当)、例えば約1〜20重量%の範囲、つまり約2%、3%、
4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、12%、14%、16%、18%であることが好
ましい。
【0030】 高濃度のタンパク質がIgGの安定性を高くすることは、公知である。他方、高
濃度のIgGは、生成物の浸透圧が高いために輸液の問題を回避しなければならな
いので、患者にIgGを静脈で投与する際の最大注入速度をかなり低くしなければ
ならないことになる。欧州薬局方(Ph.Eur)によって静脈投与に現在推奨されてい
る濃度は、5%(w/v)である。他方、かなり濃縮された生成物(例えば10%かそれ
以上)は、筋肉内又は皮下注射に有用である。 好ましくはないが、本発明の種々の処理工程で得られる生成物が、液体製剤の
代わりに例えば凍結乾燥製品(但し、これは即時(instant)の液体製剤としての免
疫グロブリン生成物の使用に比べるとあまり好ましくない)としても使用できる
ことは明らかである。後者の例は、以下により詳細に記載する。 液体の免疫グロブリン生成物は、血漿よりもかなり低いイオン強度でもっとも
安定であり、つまりその伝導性は、1.0mS/cm未満、約0.8mS/cmであることが好ま
しい。
【0031】 pHは、IgGの安定性と注入速度に影響を与える。液体の免疫グロブリン生成物
は、酸性条件、つまりIgGの等電点であるpH 6.4〜8.5未満でもっとも安定である
。pH値が生理的pH値(7.1〜7.3)に近くなればなるほど、使用される注入速度は速
くすることができる。必要とされる安定性の結果、本発明の免疫グロブリン生成
物のpHは5.1〜5.7、例えば5.2〜5.6の範囲、例えば約5.4であることが好ましい
。 さらに、前述したように、免疫グロブリン生成物はタンパク質安定剤を含んで
いてもよい。糖アルコール及び糖類(例えばソルビトール、マンノース、グルコ
ース、トレハロース、マルトース)に加えて、タンパク質(例えばアルブミン)、
アミノ酸(例えばリジン、グリシン)及び有機性剤(例えばPEG及びTween 80)は安
定剤と同様に用いることができる。IgG含有液中の安定剤の適当な濃度は、前述
したように使用される特異的な剤による。
【0032】 精製したIgG液は、必要であれば液体を安定かつ等張にするために調製される
。用語「等張溶液」は、溶液が血漿中と同じ浸透圧であることを意味する。上記
のとおり、イオン強度は、血漿中よりも、液体製剤としての本発明の免疫グロブ
リン生成物中で著しく低い。その理由は、モノ又はジサッカライドが溶液の重量
オスモル濃度を増し、オスモル濃度はイオン強度に影響しないために、サッカラ
イドを用いるのが好ましいためである。本発明の好ましい例では、マルトースは
、溶液が等張で、同時にマルトースが免疫グロブリン安定剤として作用するのを
確保する濃度で加えられる。これは、約5〜15(w/v)の範囲、好ましくは10%(w/v
)の最終濃度に、マルトース;代りに使用される他の糖類、例えばマンノース及
びグルコースを加えて行うことが好ましい。 免疫グロブリン生成物に好ましい最終条件は、例えばpH、イオン強度及び緊張
に関して安定かつ生理学的に許容される条件からなる。さらに、免疫グロブリン
生成物は、Monograph No.918, Ph.Eur., 1997に詳細にされているように、品質
制御試験の要件に従わなければならない。
【0033】 本発明の方法で得られる生成物の主な利点は、液体製品として製剤化する際に
、生成物が、同時に非常に安定で、高純度で、大部分が正常に分布しているIgG
サブクラスを有し、かつIgA含量が極めて低いのみならずIgM含量が低く、Fc機能
で示される抗体活性と生物活性が保持された、使用できるように調製された液体
生成物の組合わせであることである。 さらに、それは、免疫グロブリン及び/又はダイマーより大きなポリマーとし
て測定される他の血漿タンパク質の凝集物を本質的に有さず、かつ抗補体活性が
低く、IgGモノマーとダイマーの含量が極めて高い。モノマーIgGは少なくとも90
%を構成しており、これは理想的と考えられる。安定性が高いために、アルブミ
ン、グリシン、洗剤又はPEGのような他の安定剤の添加を回避することができる
。最後に、生成物は、処理が、脂質性の包膜及び非脂質性の包膜双方のウイルス
を除去及び/又は不活化することを目的とした明らかかつ有効なウイルス除去工
程を含むので、ウイルスの危険がない。
【0034】 処理工程をウイルス減少工程として確認する目的は、製造処理が、原料物質を
汚染することが知られており、又はそうするものと考えられているウイルスを有
効に不活化/除去することを明らかにするためである。確認研究は、製造工程前
に確認されるべきウイルスを意図的に添加し、製造工程後にその除去/不活化の
程度を測定することからなる。GMP抑制は、製造設備へのあらゆるウイルスの意
図的な導入を妨げる。したがって、確認は、製造工程のスケールを小さくしたウ
イルス学の付属物を備えた別の研究室で実施され、かつ製造技術者とともにウイ
ルス学を専門とするスタッフによって行われるべきである。製造工程用の原料物
質に加えられた確認されるべきウイルス量は、十分にウイルスを不活化/除去す
る製造工程の能力を測定するために、できるだけ大量であるべきである。しかし
、ウイルスのスパイクは、製造材料の組成があまり変わらないように加えるべき
である。ウイルスのスパイク量は10%に等しいか、それ未満であることが好まし
い。 伝染力の定量アッセイは、GLP原則にしたがって行うべきであり、プラーク形
成、合胞体や病巣の形成のような他の細胞障害作用の検出、エンドポイント滴定
(例えばTCID50アッセイ)、ウイルス抗原合成の検出又は他の方法を含んでいても
よい。この方法は、十分に感受性かつ再現性であるべきであり、結果の統計学上
十分な正確性を確保するために、かなり繰り返しかつ制御して行われる。
【0035】 一般的に、処理工程は、6logのウイルスを用いて試みられている。4logオーダ
ーかそれ以上の減少が生ずる場合には、研究中の特定の試験ウイルスが有する明
らかな効果が示される。同様に、4.5log、5log又は5.5logオーダーの減少は、研
究中の特定の試験ウイルスが有する明らかな効果を示し、その工程を有効なウイ
ルス減少工程として分類することができる。 ウイルスの有効性研究は、一般的にウイルスを除く系の能力を試験するために
、生成物を汚染するウイルスにできるだけ似ており、次いでできるだけ広範囲な
物理化学特性を示すウイルスを用いて行うべきである。 ウイルスの有効性研究は、ウイルス有効性研究のガイダンス:The Design, Co
ntribution and Interpretation of Studies Validating the Inactivation and
Removal of Viruses (CPMP/BWP/268/95)のCPMPノート及びガイダンスPlasma De
rived Medicinal Products (CPMP/BWP/269/95)のノートにしたがって行われる
べきである。 この方法の有効性研究は、実施例5に示す。
【0036】 本発明の生成物は、95%より高く、好ましくは98%より高く純粋である。高度
な純度は、とりわけ、本発明の生成物が少なくとも1つ、好ましくは2つ、任意に
連続してつなげられたアニオン-カチオン交換クロマトグラフィー工程によって
得られるという事実に起因している。この明細書で、多くの処理工程が使用され
るにもかかわらず、高収率、つまり新鮮な凍結血漿kg当たり少なくとも3.5gの生
産スケールのIgGタンパク質が得られることは、注目すべきである。 実施された比較研究(実施例2)は、本発明の処理で得られる免疫グロブリン生
成物が、顕著な抗原結合活性と高度なFc機能のような理想的な機能特性を有して
いることを示している。本発明者らによって開発された現在好ましい薬物は、免
疫グロブリン液が5重量%である。安定性試験は、これまでのところ、1年以上4
℃での貯蔵で安定であること、つまり、免疫グロブリン生成物に、凝集物の形成
や免疫グロブリンGのフラグメント化、所望の生物活性の損失、又は望ましくな
い活性、例えばインビトロで測定される抗補体活性及びプレカリクリン活性の増
加が全くないことを示している。
【0037】 本発明に基づけば、純度が95%より高く、例えば少なくとも96%であるか、又
は少なくとも97%、例えば少なくとも98%、好ましくは少なくとも99%、さらに
好ましくは少なくとも99.5%のIgG生成物を得ることができる。IgG生成物は、6m
g未満のIgA/l、例えば4mg未満のIgA/l、好ましくは3mg未満のIgA/l、さらに好ま
しくは2mg未満のIgA/lを含むべきである。 他の生成物は、洗剤、PEG又はアルブミンの形態で安定剤を含んでいてもよい
。好ましい例では、本発明の生成物は安定剤を全く含まず、代りに十分に耐性の
糖類が選択される。 1つの特徴として、本発明の生成物は、ポリマーと凝集物が極めて低含量であ
る。好ましい例では、本発明の生成物は、1.5%未満のポリマーと凝集物、例え
ば1%未満、例えば0.5%未満、又は0.25%未満のポリマーと凝集物を含む。IgG
モノマーとダイマーの含量は少なくとも95%、例えば少なくとも96%、又は少な
くとも97%、例えば少なくとも98%、好ましくは少なくとも98.5%又は99%であ
る。モノマーIgGの含量は、生成物中で少なくとも90%である。
【0038】 試験により、認可されているIVIG生成物に匹敵する本発明の生成物の臨床上の
作用が示された。生成物は患者に十分に耐性であり、循環中の免疫グロブリンの
ターンオーバー時間は4週間であることが測定されている。この試験で、IVIGの
免疫調節作用、SSIは圧倒的であることが分かった(データは実施例3に示す)。 IVIGの適応症は、一般的に可変性の免疫欠乏症、ウィスコット-アルドリッチ
症候群及び重篤複合免疫不全(SCID)を含む原発性の低/無ガンマグロブリン血症
、慢性リンパ性白血病(CLL)及び多発性骨髄腫患者における二次的な低/無ガンマ
グロブリン血症、小児AIDS及び細菌感染、急性及び慢性の特発性血小板減少性紫
斑病(ITP)、同種異系骨髄移植(BMT)、川崎病及びギリアン-バレー症候群、神経
:慢性炎症性脱髄多発性神経障害(CIDP)、多病巣性運動神経障害、多発性硬化症
、重症筋無力症、イートン-ランバート症候群、視神経炎、癲癇;婦人科:流産
体質、原発性抗リン脂質症候群;リウマチ:関節リウマチ、全身性エリトマトー
デス、全身性強皮症、脈管炎、ベーゲナー肉芽腫、シェーゲレン症候群、小児関
節リウマチ;血液:自己免疫好中球減少症、自己免疫溶血性貧血、好中球減少症
;胃腸:クローン疾患、潰瘍性大腸炎、腹腔疾患;その他:喘息、敗血性ショッ
ク症、慢性疲労症候群、乾癬、毒性ショック症候群、肥満、副鼻腔炎、膨張性心
筋症、心内膜炎、アテローム性動脈硬化症、成人AIDS及び細菌感染がある。
【0039】 IVIG生成物での治療用の上記適応症とは別に、コルチコステロイド及び免疫抑
制治療に一般的に応答する幾つかの重篤な自己免疫疾患は、本発明の生成物での
治療を目的とする症状であると考えられる。これらには、多発性神経根炎のよう
な幾つかの神経疾患、及び幾つかの免疫介在性の末梢多発性神経障害、ならびに
幾つかの慢性炎症性リウマチ及び小管に関与する全身性脈管炎のような脈管性症
状、多発性筋炎などがある。 本発明の生成物の種々の作用機序は、慢性感染における感染性抗原の除去及び
IgG代謝の増加でありうる。 本発明を以下の実施例によりさらに例示するが、これは本発明を限定するもの
ではない。
【0040】 実施例実施例1 :免疫グロブリンの精製における処理工程(第5工程を除き、全ての工
程は5±3℃で行う)工程1:Cohn画分II + IIIペーストの製造 : Cohn画分II+IIIペーストは、Kistler-Nitschmann [Kistler P及びNitschmann
HS, (1952), Vox Sang, 7, 414-424]によって本質的に変えられたような標準的
なCohn分画法[Cohn E.ら、(1946) J Am Chem Soc, 459-475]によってヒト血漿か
ら調製する。寒冷沈殿物を除いてから、所望ならば、ある種の血漿タンパク質(
例えばIX因子及び抗トロンビン)を例えばイオン交換材及び/又はヘパリンSephar
ose(登録商標)マトリクスに吸着後、エタノール沈澱を開始する。 画分II〜IIIペーストを得る厳密な条件(pH、エタノール濃度、温度、タンパク
質濃度)は、Harns JR(編集), Blood Separation and Plasma Fractionation, Wi
ley-Liss, New-York, 1991の266頁の図から明らかである。ペーストは、ろ過前
にろ過助剤を加えてフィルタープレスで単離する。
【0041】工程2:Cohn画分II + IIIペーストからの免疫グロブリンの抽出 : ろ過助剤(Schenk, Germany)30kgを含む画分II+IIIペースト140kg(約1150kgの
原料の血漿量に相当)から、最初に525kgの2.33mMリン酸ナトリウム/酢酸緩衝液(
pH4.0)を約1.5時間ゆっくり攪拌しながら加え、次いで注射用の水(WFI)350kgを
各添加後に約1.5時間攪拌しながら2回連続して加え、抽出を行う。最後に、21.5
mMのリン酸ナトリウム/酢酸(pH7.0)を約280kg加え、それにより、懸濁液のpHを5
.4に調整する。 懸濁液は、デプスフィルター(C-150AF、Schenk, Germany)でろ過する。ろ液は
、特にタンパク質、免疫グロブリンを含有する。
【0042】工程3:タンパク質凝集物の沈降とPEG 6000によるウイルスの除去 : 工程2のろ液にPEG 6000(Merck, Germany)を加え、最終濃度6重量%にする。4
時間沈降させた後、PEG懸濁液をフロー-スルー遠心分離(Westfalia BKA28, Germ
any)で遠心分離して透明にし、デプスフィルターにかけ(50LA及び90LA, Cuno, F
rance)、次いで0.22μmのろ紙(Durapore, Millipore, U.S.A.)で滅菌ろ過する。
0.45M 酢酸ナトリウム緩衝液(pH5.7)1部を上清29部に加えてろ過したPEG上清を
緩衝液で調整し、pHを5.7にする。
【0043】工程4:連続的なアニオン及びカチオン交換クロマトグラフィー(I)による精
: 2つのクロマトグラフィーカラムは、それぞれDEAE Sepharose FF(登録商標)
561 (Pharmacia Biotech, Sweden)及びCM Sepharose FF(登録商標)561 (Pharmac
ia Biotech, Sweden)を用いて充填する。カラムは、液体流が、最初にDEAE Seph
arose樹脂を、次いでCM Sepharose樹脂を通るように連続してつなげる。カラム
樹脂は、15mMの酢酸ナトリウム緩衝液(pH5.7)で平衡化する。次いで、工程3の
溶液を、つなげた2つのカラムにかける。 イオン交換クロマトグラフィーのあいだ、かけられた液体をもっとも汚染して
いるタンパク質は、DEAE Sepharose樹脂に結合する。IgGはDEAE Sepharose樹脂
に結合せずに通過するが、IgGは、溶液が樹脂に移る際にCM Sepharose樹脂に結
合する。液体をかけて、1カラム量の平衡緩衝液で洗浄した後、DEAEカラムをCM
カラムからはずす。次いで、CMカラムを、3カラム量の15mM酢酸ナトリウム緩衝
液(pH5.4)で洗浄し、次に125mM NaClから350mM NaClの勾配、15mM酢酸ナトリウ
ム(pH5.4)でIgGを溶出する。溶出したIgG画分をソルビトールに回収し、最終濃
度を2.5重量%とする。
【0044】工程5:IgG画分の溶媒/洗剤(S/D)処理 : 溶出したIgG画分を濃縮し、限外ろ過/ダイアフィルトレーションにより、IgG/
L約50gの濃度に脱塩する。用いた膜はポリスルフォン膜で、公称30kDaのカット
オフ重量である(Millipore)。ソルビトール2.5重量%を含む15mM酢酸ナトリウム
緩衝液(pH5.4)にダイアフィルトレーションを行い、伝導性が1.4mS/cm未満にな
るまでこれを続ける。溶液のIgG含量は、280nm(A280)で測定して分光光度学的に
決定する。ソルビトール濃度は10重量%に調整し、溶液を0.45μmのろ紙(Pall C
orporation, UK)でろ過する。次いで、後のS/D処理のために、Tween 80とTNBPを
加えてそれぞれ1重量%及び0.3重量%の最終濃度とする。S/D処理は、少なくと
も6時間25℃で進める。
【0045】工程6:イオン交換クロマトグラフィー(II)によるS/Dの除去 : DEAE 281とCM Sepharose FF 561それぞれを充填した2つの連続的につなげたカ
ラムを、15mM酢酸ナトリウム(pH5.4)で平衡化する。工程5からのS/D処理IgG画
分を15mM酢酸緩衝液(pH5.4)5部で希釈して、デプスフィルター(Cuno 90 LA)でろ
過し、次いで滅菌ろ過し(Sartobran, Sartorious)、2つの連続してつなげたカラ
ムにかける。イオン交換クロマトグラフィーと後のCMカラムからのIgGの溶出は
、S/D処理から剤を除くためにCMカラムを6カラム量の緩衝液で徹底的に洗浄する
以外は、本質的に工程4に記載するようにして行う。溶出したIgG画分はマルト
ース(Merck, Germany)に回収し、最終濃度を2.5重量%とする。
【0046】工程7:静脈に用いるための免疫グロブリンの最終濃度及び製剤化 : 工程6で溶出したIgG画分を限外ろ過に付し、マルトース2.5重量%を含む7.5m
M酢酸ナトリウム(pH5.4)にダイアフィルトレーションにより脱塩し、最終伝導性
を1mS/cm未満とする。用いた膜は公称100kDaのカットオフ重量を有するポリスル
フォン膜で、低分子量タンパク質を除去し得る。IgGの最終濃度は50g/Lに調整し
、マルトースを最終濃度10%(w/v)に調整する。マルトースで調整した最終調整
物は、滅菌ろ紙(Sartopure GF2, Sartorious)でろ過し、無菌的に充填する。
【0047】実施例2 :この処理によって得られる生成物の、他のIVIG生成物と比較した分析
的研究の結果
【表1】
【0048】純度(タンパク質組成) IVIG製剤の薬局方の純度要件は少なくとも95%IgGであり、つまり存在する非I
gGの夾雑しているタンパク質は5%未満である。純度は、幾つかの理由から極め
て重要なものとみなされている。合理的な観点からは、所望の機能を有するタン
パク質のみが存在すべきであり、他のタンパク質は例えば望ましくない副作用を
引起こし、かつ/又は生成物の安定性に影響を及ぼすなど有害である可能性があ
る。 純度は、Ph.Eur., 1997, 964-965頁に詳細に記載されているように例えば電気
泳動技術によって分析することができる。ここでは、タンパク質が、酢酸セルロ
ースゲル中で分離される。しかし、実際的な目的には、アガロースゲルが用いら
れる。電気泳動後、ゲルを固定し、乾燥し、染色する。タンパク質のバンドは、
最終的にスキャンしてモニターされる。本発明の生成物が実質的に純粋(99.8%)
であることは、上記の表から明らかである。
【0049】アルブミン アルブミン含量は、本質的にC.B.Laurell (Anal Biochem (1965), 10, 358-36
1)により記載されているようにして架橋イムノ-電気泳動によって分析した。生
成物5μlを、抗ヒトアルブミン抗体(DAKO A/S, Denmark, No.A0001(1/100))に対
して分析した。純度が高いために、本発明の分析された生成物にアルブミンは検
出されなかった。IgGモノマーとダイマーの含量 IgGモノマーとダイマーの含量は、ゲル透過クロマトグラフィーで分析し、モ
ノマーとダイマーのピーク領域を統合することによって、クロマトグラムからモ
ニターすることができる(Ph.Eur.参照)。種々の分析結果は、上記の表に示して
いる。これから、モノマーとダイマー領域の合計が、本発明の生成物に対してク
ロマトグラム全域の99.3%(これから、モノマーIgGは92%を構成)を構成してい
ることは、明らかである。
【0050】ポリマーと凝集物の含量 ポリマーと凝集物の存在は、深刻な副作用、しばしばインフルエンザ様症状の
原因であることが知られている。かなり穏やかな製造処理によって純度がかなり
高度になるため、本発明の処理によって得られる免疫グロブリン生成物は、ポリ
マーと凝集物がほとんどない。 ポリマーは、ゲル透過クロマトグラフィーで分析でき、ダイマーIgGより短い
保持時間を有するあらゆるタンパク質のピークは、Ph.Eur.に記載されているよ
うにポリマーと考えられる。 Ph.Eur.及び他のガイドラインによれば、タンパク質の凝集物の含量は、3%未
満であることが好ましい。この処理の生成物は、測定可能な凝集物を含まない。
そのため、0.1%未満のポリマーと凝集物が含まれているものと考えられる。
【0051】抗補体活性(ACA)及びプレカリクレン活性体活性(PKA) ACAとPKAは、Ph.Eur.に記載されているようにして測定する。 ACAは、できるだけ低いことが好ましい。Ph.Eur.によれば、補体の消費は、50
%未満かそれに等しくあるべきである。測定された本発明の生成物試料の補体の
消費は約30%、つまり分析された他の生成物に匹敵している。アルブミンの存在
は、補体の消費を抑制する傾向にあることに留意すべきである(発明者の知見)。 PKAは、実質的な量で存在する場合、生成物の低血圧性の副作用に必須である
。したがって、PKAは、免疫グロブリン生成物中でできるだけ少量であるのが好
ましい。Ph.Eur.によれば、Ph.Eur.に概略されているように測定の際、35IU/ml
未満であるべきである。本発明の生成物ならびに分析した他の生成物のPKAは、
方法の定量レベル未満、つまり8.5IE/ml未満である。
【0052】ヘマグルチニン 血漿免疫グロブリンのIgM画分は、A型及びB型の血液抗原に対する抗体である
ヘマグルチニンを含む。このような抗体の存在は、レシピエントがA型及び/又は
B型の血液型である場合に、潜在性の溶血反応によって望ましくない副作用を引
起こす可能性がある。 薬局方の要件によれば、ヘマグルチニンの含量は、免疫グロブリン生成物の1:
64の希釈物中でA/B赤血球の凝集を引起こす含量よりも少量でなければならない
。分析した生成物は全て、この要件を満たす。
【0053】Fc-機能 保持されている抗原結合活性は、IVIGの生物学的機能に必須である。これは、
免疫調節活性にもあてはまる。他方、保持されているFc-機能は、種々の食細胞
におけるIVIGの作用及び補体系の活性化に必須である。Fc-機能は、種々の技術
を用いて立証することができるが、Ph.Eur.に記載されている認められている方
法論は、風疹の抗原に対する調製において補体を活性化する潜在的な抗体を測定
している。活性は、100%になるよう設定されている免疫グロブリンの生物学的
な標準製剤(BRP, Ph.Eur.)の活性と比較している。生成物は、関連している活性
が標準製剤の60%以上である場合に、試験に従っている。本発明の生成物のFc-
機能は、穏やかな精製処理のために、分析された他の液体生成物と特に比較して
非常によく保持されていると考えられる。
【0054】サブクラス分布 IgGサブクラスの分布は、本質的にA.Inglid [Scand J Immunol, (1983), 17,
41]によって記載される標準的なMancini免疫拡散法によって測定する。濃度は、
WHO基準血清(67/97)を用いて測定する。サブクラス分布は、3.7〜10.2g IgG1/l
血清、1.1〜5.9g IgG2/l血清、0.15〜1.3g IgG3/l血清及び0.06〜1.9g IgG4/l血
清の範囲の平均濃度で正常なヒト血漿の範囲内であることが要求される[R.Djuru
pら、Scand J. Clin Lab Invest 48, 77-83]。したがって、全ての生成物のサブ
クラス分布が認められ得る。
【0055】IgA-含量 IgAの存在は、IgA-欠乏性のレシピエントの感作を引起こし得ることが知られ
ている。IgA-欠乏性の患者がIgA含有免疫グロブリン製剤を受けると、IgAは、外
来抗原としてみなされ、その結果IgAに対する抗体がレシピエントに誘導される
。次にIgA含有製剤が患者に注入されると、アナフィラキシー反応が誘発される
。したがって、免疫グロブリン製剤は、できるだけIgAを含まないことが必要で
ある。IVIG生成物中のIgAは、例えばポリクローナル抗IgAがIgAを補足するのに
用いられ、標識された抗IgAがIgAの結合を見出すに用いられるELISA-技術を用い
てモニターすることができる。スタンダードは、IgA含量が明らかなキャリブレ
ータ(No.X908, DAKO A/S, Denmark)を希釈して作製する。 実施例1に記載の処理生成物は2mg未満のIgA/lを含み、他の分析された液体生
成物よりもIgA含量がかなり低い。IgGとIgAとの物理化学的な類似性から、これ
らの免疫グロブリンは精製処理中に分離しにくい。しかし、処理中の2つのアニ
オン/カチオン交換クロマトグラフィー工程により、IgA含量はかなり低レベルに
低減される。
【0056】IgM含量 Ig製剤中のIgMは、例えばポリクローナル抗IgMがIgMを補足するのに用いられ
、標識された抗IgMが検出に用いられるELISA-技術を用いてモニターすることが
できる。スタンダードは、IgM含量が明らかなキャリブレータ(No.X908, DAKO A/
S, Denmark)を希釈して作製する。本発明の生成物のIgM含量はかなり少量で、他
の液体生成物よりも著しく少ないことは、表から明らかである。Tween 80、TNBP及びPEG Tween 80、TNBP及びPEGは、標準的な方法で測定する。一般的に、これらの添
加剤の含量は、できるだけ少量であるべきである。pH 分析された液体生成物のpHは酸性でpH5.6〜5.7であるが、分析された凍結乾燥
生成物は溶解後に中性でpH6.7である。
【0057】全タンパク質濃度 Ph.Eur.によれば、タンパク質濃度は、少なくとも50g/l±10%であるべきであ
る。全ての生成物は、この要件を満たす。タンパク質濃度は、Kjeldahlの方法に
よって測定する。マルトースとグルコースの安定剤 糖類は免疫グロブリン生成物の一般的に用いられている安定剤であり、良好な
安定化特性を有し、迅速に排出される。マルトース、シクロース及びグルコース
の含量は、標準としてマルトースを用いる市販のキット(Boehringer Mannheim,
Germany)を用いて測定する。 アルブミンで安定化した2つの凍結乾燥生成物及びアルブミンならびにPEGは、
それぞれ約15〜20mg/mlの濃度で糖安定剤も含んでいるようである。本発明の生
成物及び他の液体生成物はかなり均等に安定化されており、つまり約9%、88mg/
ml及び92mg/mlのマルトースを有する。ポリマーと凝集物の含量を安定性のパラ
メータとみなすことによって、製剤は極めて類似しているが、本発明の生成物は
、分析された他の液体生成物よりも安定性が高い。
【0058】実施例3 :臨床試験結果 IVIG、SSIとしても言及される本発明の生成物の臨床研究は、ICH及びCPMP/388
/95ガイドラインにしたがって行う。 薬物動態学、作用及び安全性を調べた。臨床試験は、これまでのところ4群の
患者を含めている:原発性免疫不全症候群の患者(15患者)、二次免疫不全症候群
の患者(6患者)、特発性血小板減少性紫斑病の患者(15患者)及び慢性炎症性脱髄
多発性神経障害の患者(5患者)。 原発性免疫不全症候群又は二次免疫不全症候群の患者は、2〜5週間の間隔で0.
2〜0.4g/kgを用いて治療した。特発性血小板減少性紫斑病の患者は、5日間400mg
/kg/日又は2日間1000mg/kg/日で治療した。 安全性の手段には、血清トランスアミナーゼ、血清クレアチニン及びウイルス
のマーカーを全ての患者で測定する。特発性血小板減少性紫斑病の患者5人は、
全部で24週間までウイルス、腎臓及び肝臓の安全性マーカーを追跡した。
【0059】薬物動態学 T1/2は、30.5日に測定した(平均)。これは、他のIVIG薬物の結果にしたがって
いる。効果 原発性及び二次免疫不全症候群の患者については、他の認可されたIVIG薬物で
患者を治療した6ヶ月間の病気にかかった日数、入院期間、抗生物質を用いた日
数、発熱した日数及び肺炎の数を回想により記録した。患者を免疫グロブリンSS
I、液体で治療したその後の6ヶ月で、同じパラメータを記録した。 結果は、原発性及び二次免疫不全症候群の患者において、免疫グロブリンSSI
液体は、感染の予防/妨害用の他のIVIG組成物とちょうど同じくらい有効である
【0060】 特発性血小板減少性紫斑病の患者80%において、血小板数は、免疫グロブリン
SSI液体での治療前の30x109/L未満から、治療後に50x109/L以上に上昇した。
個々の患者における血小板数の増加と寛解期間は他のIVIG薬物の同用量の投与後
と同じレベルで、この場合に比較が可能であった。最初にIVIGを受けた1人の患
者は、試験薬剤に抗療性だった。IVIGに対するこのような反応は珍しくなく、し
たがって驚くべきことではない。血小板の増加と増加期間の詳細は、進行中であ
る。 結果は、免疫グロブリンSSI液体は、慢性特発性血小板減少性紫斑病の患者の
少ない血小板数の治療において他のIVIG薬物とちょうど同じくらい有効である。 臨床医及び慢性炎症性脱髄多発性神経障害の患者によれば、IVIG、SSIは、試
験前に投与されたIVIGと同一の有効性を示している。IVIG、SSIも、他のIVIG生
成物が患者によって許容されたように、等しく患者に許容された。
【0061】安全性 ある深刻な副作用を除けば、研究者によって評価された脾摘出は試験薬とは無
関係で、軽症な副作用が記録されたにすぎない。これらの副作用は、主に頭痛、
発熱及び嘔吐であった。これまでのところ、IVIG、SSIの注入中に異常な生命徴
候は報告されていない。ウイルスのセロコンバージョンも記録されていない。腎
臓や肝臓の損傷又はアナフィラキシーショックの症例についても報告はない。 臨床研究は、免疫グロブリンSSI液体が十分に許容されていることを示してい
る。副作用の頻度、程度及び種類は、他のIVIG薬物での経験から外れてはいない
【0062】実施例4 :IVIG液体についての安定性研究の結果 液体IVIG生成物が時間中安定であるかどうかを試験するために、安定性に関す
る同時実質条件(Real time Real conditions)の研究を行った。IVIG生成物の全
部で4個の連続的なバッチ(各試料250ml)を研究に含め、少なくとも12ヶ月2〜8℃
で保存した。4つのバッチからの試料を、0時間、保存6ヶ月及び保存12ヶ月で分
析した。4バッチの手段としての研究結果を下記に示す。
【0063】
【表2】
【0064】 全ての上記試験は、Ph.Eur.及び実施例2に記載するようにして行った。 モノマーとダイマーの含量が12ヶ月の期間中一定であるとの知見は、ポリマー
が試料中に形成されていないことを示している。免疫グロブリンポリマーの存在
は、特に深刻な副作用、しばしばインフルエンザ様の症状の原因であることが知
られている。本発明の処理で得られる免疫グロブリン生成物の安定性は非常に高
いために、生成物は、長期の保存期間後でさえポリマーと凝集物がほとんどない
。 かなり高度のACAをゆっくりと生じているバッチがこの安定性研究に含まれて
いるが、ACAの増加は時間中に認められない。ACAの増加が認められると、凝集物
は保存中に生じていることを示している。したがって、時間中に一定なACAは、
凝集物が生じていないことを示す。 さらに、結果は、PKA活性は上昇しないが、プレカリクレン活性体の活性は、
生成物の保存中に生じないことを示している。しかし、測定された値は低い定量
レベルより小さいことに留意すべきである。
【0065】 Fc-機能の測定は、完全に機能的なIgGの存在が保存中に維持されていることを
示す。したがって、プロテアーゼはタンパク質を分解し、それによりFc-機能を
低下させるが、試料にプロテアーゼは存在しない。IgG分子の変性は、抗原結合
活性が低下しても、生じない。 当業者に知られているように、IgGの種々のサブクラスの安定性には、違いが
ある。この結果から分かるように、全てのサブクラスが保存中に維持され、生成
物が安定なことを示している。これは、さらにほぼ同じ全タンパク質濃度を有す
る試料中のIgGのタンパク質組成が時間中ほとんど変わらず、IgGの全体的な分解
がないことを示している、つまり、本発明の生成物が安定で、特徴を著しく変え
ずに2〜8℃で少なくとも12ヶ月保存できるとの知見によって支持され、これによ
り効力と安全性が立証されている。
【0066】実施例5 :IVIGの現在の処理における有効なウイルス減少工程分画工程によるウイルスの除去 ウイルクの沈殿は、ポリエチレングリコールにより免疫グロブリン溶液中で生
ずる。ウイルスの有効性研究は、2つの少量の非包膜ウイルスを用いて行う。以
下のウイルスの減少が生じた: A型肝炎ウイルス(HAV) 6.3 log10の除去 ポリオウイルス7.2 log10 の除去 ウイルスの有効性研究は、2つの包膜ウイルスを用いて行う。以下のウイルス
の減少が生じた: HIV 7.6 log10の除去 BVDV 7.5 log10 の除去
【0067】S/D処理工程によるウイルスの不活化 1%Tween 80+0.3% TNBPを有する免疫グロブリン溶液の25℃6時間以上での
治療 ウイルスの有効研究は、4つの包膜ウイルスを用いて行った。以下のウイルス
の減少が生じた: HIV 7.4 log10の不活化 シンドビス(sindbis)ウイルス 5.3 log10の不活化 BVDV 4.1 log10 の不活化 PRV 5.1 log10の不活化
【0068】 全部で8個の有効研究は、本発明の処理中の2つの異なる工程で行う。PEG沈降
工程は、4個の異なるウイルスを用いてウイルス除去工程として確認した。2個は
、小さな非包膜ウイルスHAVとポリオウイルスで、2個は包膜ウイルスHIV及びC型
肝炎ウイルス用モデルとしてのBVDVである。これらの研究から、全ての4個のウ
イルスはPEG沈澱によって有効に除かれることが示された。したがって、PEG沈降
工程は、有効なウイルス除去工程として確認されている。S/D処理は、異なる4個
の包膜ウイルスを用いて確認した。有効研究のデータから、S/D処理工程が全て
の4個のウイルスを有効に不活化したことは明らかである。したがって、S/D処理
工程は、有効なウイルス不活化工程として確認されている。IVIG処理におけるウ
イルス減少工程、PEG沈降によるウイルスの除去及びS/D処理による不活化は、い
ずれも4個の異なるウイルスを有効に除き、不活化することが確認されている。
処理におけるHIVとBVDVの累積減少因子は、それぞれ15と11.6である。これによ
り、本発明の生成物はウイルスの危険がないとみなすことができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07K 1/30 C07K 1/30 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,UG,ZW),E A(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ,BA ,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CU, CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,GD,G E,GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS ,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK, LR,LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK,M N,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU ,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM, TR,TT,UA,UG,US,UZ,VN,YU,Z A,ZW (71)出願人 Artillerivej 5,DK− 2300 Copenhagen S DEN MARK (72)発明者 テイスナー,ボーゲ デンマーク、オーデンセ シー ディーケ ー−5000、2.、ヴェステルガーデ 93 Fターム(参考) 4C085 AA33 BB36 CC22 DD34 DD37 DD38 DD41 EE03 4H045 AA11 AA20 BA10 CA42 DA75 EA20 FA71 GA06 GA23

Claims (23)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a) 粗免疫グロブリン含有血漿タンパク質画分の水性懸
    濁液を調製し; (b) 工程(a)の懸濁液に実質的にタンパク質非変性の水溶性沈降剤を、モノマー
    免疫グロブリンGを実質的に沈降させずに、非免疫グロブリンGタンパク質、凝集
    免疫グロブリン及びウイルス粒子のような潜在的に感染性の粒子を含む粒子を高
    い割合で沈降させるのに十分な量で加え、それによって固形沈澱物と液体上清の
    混合物を生じ; (c) 工程(b)の混合物から透明化した免疫グロブリンG含有上清を回収し; (d) 工程(c)の透明化した免疫グロブリンG含有上清を、アニオン交換樹脂、次
    いでカチオン交換樹脂にかけ; (e) 免疫グロブリンGを実質的に溶出させずに樹脂から夾雑物を除去するのに十
    分なpHとイオン強度を有する緩衝液を用いて、工程(d)のカチオン交換樹脂から
    タンパク性夾雑物とタンパク性沈降物を洗出し、 (f) 免疫グロブリンGを効率的に溶出するのに十分なpHとイオン強度を有する実
    質的に非変性の緩衝液を用いて、工程(e)のカチオン交換樹脂から免疫グロブリ
    ンGを溶出し、それによって、免疫グロブリンG含有溶出物を回収し; (g) 工程(f)の免疫グロブリンG含有溶出物にダイアフィルトレーション/限外ろ
    過を行って溶出物を濃縮及び/又は透析し、任意に安定剤を加え; (h) ダイアフィルトレーション/限外ろ過をし、任意に安定化された工程(g)の
    免疫グロブリンG含有画分に、殺ウイルス量のウイルス不活化剤を加え、実質的
    にウイルスの危険がない免疫グロブリンG含有液を得て; (i) 工程(h)の免疫グロブリンG含有液を、アニオン交換樹脂、次いでカチオン
    交換樹脂にかけ; (j) 免疫グロブリンGを実質的に溶出させずにタンパク性夾雑物とウイルス不活
    化剤を樹脂から洗出するのに十分なpHとイオン強度を有する緩衝液を用いて、工
    程(i)のカチオン交換樹脂を洗浄し; (k) 免疫グロブリンGを有効に溶出するのに十分なpHとイオン強度を有する実質
    的に非変性の緩衝液を用いて、工程(j)のカチオン交換樹脂から免疫グロブリンG
    を溶出し、それにより免疫グロブリンG含有溶出物を回収し;かつ (l) 工程(k)の免疫グロブリンG含有溶出物をダイアフィルトレーション/限外ろ
    過に付してイオン強度を低くし、溶液の免疫グロブリンGを濃縮し、かつ糖類を
    加えて重量オスモル濃度を調整する 工程からなる、粗免疫グロブリン含有血漿タンパク質画分から免疫グロブリ
    ン、つまり免疫グロブリンG (IgG)を精製する方法。
  2. 【請求項2】 免疫グロブリンG含有血漿タンパク質画分が、Cohn画分II
    ;Cohn画分II及びIII;及びCohn画分I、II及びIIIからなる群から選択される請
    求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 工程(a)の懸濁液が0〜12℃の温度で維持され、かつ工程(a
    )の懸濁液が6未満のpHで維持される請求項1又は2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 工程(b)のタンパク質沈降剤が、ポリエチレングリコール(
    PEG)、カプリル酸及び硫酸アンモニウムからなる群から選択される前記の請求項
    のいずれかに記載の方法。
  5. 【請求項5】 タンパク質沈降剤が、分子量範囲3000〜8000DaのPEG、例
    えばPEG 3350、PEG 4000、PEG 5000及びPEG 6000からなる群から選択される請求
    項4に記載の方法。
  6. 【請求項6】 工程(d)及び/又は工程(i)のアニオン交換樹脂とカチオン
    交換樹脂が、連続してつながれている前記請求項のいずれかに記載の方法。
  7. 【請求項7】 アニオン交換クロマトグラフィーとカチオン交換クロマト
    グラフィーに用いられる緩衝液が同じ緩衝液で、その同一の緩衝液のpHが6.0未
    満である請求項6に記載の方法。
  8. 【請求項8】 工程(d)及び/又は工程(i)のアニオン交換樹脂がジエチル
    アミノエチル基を含み、及び/又は工程(d)及び/又は工程(i)のカチオン交換樹脂
    がカルボキシメチル基を含み、樹脂が好ましくはDEAE Sepharose FF(登録商標)
    及びCM Sepharose FF(登録商標)である前記の請求項いずれかに記載の方法。
  9. 【請求項9】 工程(b)〜(l)を通して用いられる緩衝液が酢酸緩衝液で、
    例えばpH5.0〜6.0かつモル濃度5〜25mMの酢酸緩衝液である前記請求項のいずれ
    かに記載の方法。
  10. 【請求項10】 工程(h)のウイルス不活化剤が、少なくとも1つの非イオン
    性又はイオン性洗剤と少なくとも1つの溶媒の混合物である前記請求項のいずれ
    かに記載の方法。
  11. 【請求項11】 工程(h)のウイルス不活化剤が、少なくとも1つの実質的に
    非変性の洗剤と少なくとも1つのトリ(低級アルキル)リン酸溶媒の混合物である
    前記請求項のいずれかに記載の方法。
  12. 【請求項12】 請求項1〜11のいずれかに記載の方法で得られる免疫グ
    ロブリン生成物。
  13. 【請求項13】 請求項6〜8のいずれかに記載の方法で得られる免疫グロ
    ブリン生成物。
  14. 【請求項14】 a) 98%より高い純度、 b) 98.5%より高いIgGモノマーとダイマーの含量、 c) IgA/lが4mg未満のIgA含量、及び d) IgG 1、IgG 2、IgG 3及びIgG 4の含量 の特徴を有する免疫グロブリン生成物。
  15. 【請求項15】 洗剤、PEG又はアルブミンを安定剤として含有しない請求
    項14に記載の免疫グロブリン生成物。
  16. 【請求項16】 3mg/l未満のIgAを含む請求項14又は15に記載の免疫グ
    ロブリン生成物。
  17. 【請求項17】 55〜65%のIgG 1、30〜40%のIgG 2、2〜5%のIgG 3及び1
    〜4%のIgG 4を含む請求項14〜16のいずれかに記載の免疫グロブリン生成物
  18. 【請求項18】 0.5%未満のポリマーと凝集物を含む請求項14〜17の
    いずれかに記載の免疫グロブリン生成物。
  19. 【請求項19】 請求項14〜18のいずれかに記載の液体免疫グロブリン
    生成物。
  20. 【請求項20】 即時の静脈投与用の請求項14〜19のいずれかに記載の
    免疫グロブリン生成物。
  21. 【請求項21】 薬剤に用いられる請求項14〜20のいずれかに記載の免
    疫グロブリン生成物。
  22. 【請求項22】 PID(原発性免疫欠乏症)、SID(二次免疫欠乏症)、ITP(特発
    性血小板減少性紫斑病)、多発性神経根炎、末梢多発性神経障害、川崎病、多発
    性筋炎、重篤な慢性自己免疫疾患、慢性炎症性脱髄多発性神経障害(CIDP)、多病
    巣性運動神経障害、多発性硬化症、重症筋無力症、イートン-ランバート症候群
    、視神経炎、癲癇、流産体質、原発性抗リン脂質症候群、関節リウマチ、全身性
    エリトマトーデス、全身性強皮症、脈管炎、ベーゲナー肉芽腫、シェーゲレン症
    候群、小児関節リウマチ、自己免疫好中球減少症、自己免疫溶血性貧血、好中球
    減少症、クローン疾患、潰瘍性大腸炎、腹腔疾患、喘息、敗血性ショック症、慢
    性疲労症候群、乾癬、毒性ショック症候群、肥満、副鼻腔炎、膨張性心筋症、心
    内膜炎、アテローム性動脈硬化症、成人AIDS及び細菌感染の哺乳類の治療用薬物
    を製造するための請求項14〜21のいずれかに記載の免疫グロブリン生成物の
    使用。
  23. 【請求項23】 哺乳類がヒトである請求項22に記載の使用。
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