JPWO2004087761A1 - ヒトモノクローナル抗体およびヒトポリクローナル抗体の精製 - Google Patents

ヒトモノクローナル抗体およびヒトポリクローナル抗体の精製 Download PDF

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Abstract

主として治療の用途に使用する、場合によっては、診断および試薬の用途に使用するヒトモノクローナル抗体およびヒトポリクローナル抗体の分離・精製方法を提供し、少なくとも以下の工程を含む、抗体を含有する混合物から該抗体を精製するための方法、 (1)陰イオン交換クロマトグラフィーで精製する工程、および (2)(1)に次いで、陽イオン交換クロマトグラフィーで精製する工程、およびヒト抗体と偶蹄目の動物の抗体を含有する混合物から、プロテインAアフィニティークロマトグラフィーを用いたpHグラージェントにより該ヒト抗体と該偶蹄目の動物の抗体を分離する方法を提供する。

Description

本発明は、抗体精製に関する。より詳細には本発明は主として治療の用途に使用する、場合によっては、診断および試薬の用途に使用するヒトモノクローナル抗体およびヒトポリクローナル抗体の分離・精製方法に関する。
(1)モノクローナル抗体の精製
抗体の精製においては一般的にProtein Aカラムが用いられている。近年注目されている抗体医薬、例えばモノクローナル抗体医薬の場合には、治療に用いるために高純度が要求されている。従って、抗体医薬の精製プロセスでは一般に、Protein Aアフィニティークロマトグラフィーに加えて、コンベンショナルなクロマトグラフィーモード(ゲルろ過、イオン交換、疎水など)による精製が行われている。
例えば、Rhona M.O’LearyらはProtein Aアフィニティークロマトグラフィー→陽イオン交極クロマトグラフィー→陰イオン交換クロマトグラフィーのシークエンスで治療用抗体の精製を行っている(BioPharm,September 2001,10−18)。しかしながら、この精製方法における「陽イオン交換クロマトグラフィー→陰イオン交換クロマトグラフィー」という順番でのカラムの組み合わせでは以下の問題点がある。すなわち、陰イオン交換クロマトグラフィーに陽イオン交換クロマトグラフィーでの抗体溶出液を供する前に、該抗体溶出液のイオン強度を下げるための希釈(通常は、導電率5mS/cm以下)が必要となる。その結果本希釈工程は一連の精製プロセスにおいて例えば、▲1▼希釈溶液が必要となる、▲2▼希釈による容量増加の結果装置が大型化する、▲3▼作業が長時間化する、などの問題を生じる。該希釈工程が必要なのは、陽イオン交換クロマトグラフィーが一般にイオン強度を上げて溶出させる方法であるのに対して、次工程の陰イオン交換クロマトグラフィーでは一般にイオン強度を下げて、抗体を陰イオンカラムから素通りさせて、不純物は陰イオンカラムに吸着させる、という原理に基づいているからである。
(2)非ヒト動物ポリクローナル抗体からのヒト抗体の精製
ヒト抗体を産生する方法として種々の方法が開発されている。例えば、動物細胞にヒト抗体をコードするDNAを導入することにより、該動物細胞で該ヒト抗体を産生することができる。この場合、該動物細胞の培養には通常非ヒト動物血清を添加するので、該ヒト抗体を含む該動物細胞の培養上清中には、該非ヒト動物抗体が含まれている。
また、ヒトの抗体の遺伝子座を導入したトランスジェニック非ヒト動物が作出されており、該動物を抗原で免疫することにより、該動物中で前記抗原に対するヒト抗体が産生される。しかし、免疫された該動物の体液、例えば乳液あるいは血液、にはヒト抗体だけではなく、該動物自体の抗体も含まれている。
ヒト抗体産生細胞が産生するヒト抗体を精製するにあたり、非ヒト動物由来抗体を含有する血清成分を含む培地から、該ヒト抗体を分離する必要がある。またヒト抗体産生能力を有するトランスジェニック非ヒト動物の体液、例えば乳液あるいは血液、から該ヒト抗体を精製するにあたり、該トランスジェニック非ヒト動物由来の抗体を含有する体液から該ヒト抗体を分離する必要がある。
例えば、マウスモノクローナル抗体とウシ血清由来のウシIgGの分離において、疎水性クロマトグラフィーが用いられる。(Grunfeld Hら、J Immunol Methods 1997 201(2))。また、Protein AアフィニティークロマトグラフィーでのpHグラージェント溶出にて、マウスモノクローナル抗体とウシ血清由来IgGを分離した例がある(初めての抗体精製ハンドブックAmersham Biosciences,72−0823−01,p88)。また、トランスジェニックヤギにて生産されたモノクローナル抗体の分離精製に、Protein Aアフィニティークロマトグラフィー、Protein Gアフィニティークロマトグラフィー、イオン交換クロマトグラフィー、疎水性クロマトグラフィーを用いてヤギ由来のIgGを>3 Log10のレベル低減したという報告がある(Daniel P.Pollockら、J Immunological Methods 231 1999)。
しかしながら、これまでにウシ抗体またはヒツジ抗体とヒト抗体を分離した報告はない。さらにはヒトポリクローナル抗体からウシポリクローナル抗体、ヤギポリクローナル抗体、またはヒツジポリクローナル抗体を分離した報告はない。
BioPharm,September 2001,10−18 Grunfeld Hら、J Immunol Methods 1997 201(2),p233−241 初めての抗体精製ハンドブックAmersham Biosciences,72−0823−01,p88 Daniel P.Pollockら、J Immunological Methods 231 1999,p147−157
(1)抗体の精製において、従来の「陽イオン交換クロマトグラフィー→陰イオン交換クロマトグラフィー」の一連のプロセスにおいて必須である希釈工程においては、▲1▼希釈溶液が必要となる、▲2▼希釈による容量増加の結果装置が大型化する、▲3▼作業が長時間化する、などの問題があった。(2)有蹄動物の抗体およびヒト抗体を含有する混合物から該ヒト抗体を単離する方法に関しては未解決である。さらにはヒトポリクローナル抗体および有蹄動物のポリクローナル抗体を含有する混合物から該ヒトポリクローナル抗体を単離する方法に関しては未解決である。
本発明は、上記の問題点あるいは未解決課題を解決することを目的とする。
本発明者は抗体を効率的に精製することを目的として鋭意検討を進めた。その結果「陰イオン交換クロマトグラフィー→陽イオン交換クロマトグラフィー」という精製シークエンスが上記の課題を解決することを見出し、本発明を完成させるに至った。また、一方でヒト抗体とウシ抗体、ヒツジ抗体またはヤギ抗体等の有蹄動物の抗体を含有する混合物からヒト抗体を単離する方法を鋭意検討した。その結果、該混合物をProtein Aカラムに供した後、溶出方法をpHグラージェントとすることによりヒト抗体を単離できることを見いだし、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は以下の通りである。
1. 少なくとも以下の工程を含む、抗体を含有する混合物から該抗体を精製するための方法。
(1)陰イオン交換クロマトグラフィーで精製する工程、および
(2)(1)に次いで、陽イオン交換クロマトグラフィーで精製する工程
2. 少なくとも以下の工程を含む、抗体を含有する混合物から該抗体を精製するための方法。
(1)プロテインAアフィニティークロマトグラフィーで精製する工程、および
(2)(1)に次いで、陰イオン交換クロマトグラフィーで精製する工程、および
(3)(2)に次いで、陽イオン交換クロマトグラフィーで精製する工程
3. 少なくとも以下の工程を含む、抗体を含有する混合物から該抗体を精製するための方法。
(1)プロテインAアフィニティークロマトグラフィーで精製する工程、および
(2)(1)に次いで、陰イオン交換クロマトグラフィーで精製する工程、および
(3)(2)に次いで、陽イオン交換クロマトグラフィーで精製する工程、および
(4)(3)に次いで、疎水性クロマトグラフィーで精製する工程
4. 少なくとも以下の工程を含む、抗体を含有する混合物から該抗体を精製するための方法。
(1)リン酸ナトリウムおよび塩化ナトリウムを含有する緩衝液で平衡化したプロテインAカラムに、抗体を含有する混合物を添加し、該混合物を該プロテインAカラムに接触させる工程、および
(2) (1)に次いで、平衡化に用いた(1)の緩衝液で該プロテインAカラムを洗浄する工程、および
(3) (2)に次いで、クエン酸ナトリウム緩衝液により該抗体を溶出させる工程、および
(4) (3)に次いで、溶出液をリン酸ナトリウム緩衝液でpH4.0〜8.5に調整する工程、および
(5) (4)に次いで、(4)の溶出液をTris−HCl緩衝液でpH6.0〜8.5に調整する工程、および
(6) (5)に次いで、Tris−HCl緩衝液で平衡化した陰イオン交換カラムに(5)の溶出液を添加し、該溶出液を該陰イオン交換カラムに接触させる工程、および
(7) (6)に次いで、平衡化に用いた(6)の緩衝液で該陰イオン交換カラムから該抗体を溶出させる工程、および
(8) (7)に次いで、(7)の溶出液を酢酸またはクエン酸でpH4.0〜7.0に調整する工程、および
(9) (8)に次いで、酢酸ナトリウム緩衝液またはリン酸ナトリウム:クエン酸緩衝液で平衡化した陽イオン交換カラムに(8)の溶出液を添加し、該溶出液を該陽イオン交換カラムに接触させる工程、および
(10) (9)に次いで、平衡化に用いた(9)の緩衝液で該陽イオン交換カラムを洗浄する工程、および
(11) (10)に次いで、酢酸ナトリウムまたはリン酸ナトリウム:クエン酸緩衝液ならびに塩化ナトリウムを含有する緩衝液で該陽イオン交換カラムから該抗体を溶出する工程
5. さらに、
(12) 上記4記載の工程(11)に次いで、上記4記載の工程(11)の溶出液に硫酸アンモニウムを添加し、水酸化ナトリウム水溶液でpH6.0〜8.0に調整する工程、および
(13) (12)に次いで、硫酸アンモニウムおよびリン酸ナトリウムを含有する緩衝液で平衡化した疎水性カラムに(12)の溶出液を添加し、該溶出液を該疎水性カラムに接触させる工程、および
(14) (13)に次いで、平衡化に用いた(13)の緩衝液で該疎水性カラムを洗浄する工程、および
(15) (14)に次いで、(13)の緩衝液中の硫酸アンモニウム濃度を低下させることにより該疎水性カラムから該抗体を溶出する工程、
を含む、抗体を含有する混合物から該抗体を精製するための方法。
6. さらに、抗体含有溶液を酸性条件下におくことによりウイルスを不活化する工程、ウイルス除去フィルターを用いて抗体含有溶液からウイルスを除去する工程および抗体含有溶液を無菌ろ過する工程の1工程、2工程または3工程を含む、上記1から5のいずれかに記載の抗体を含有する混合物から該抗体を精製するための方法。
7. ウイルスを不活化する工程が、プロテインAクロマトグラフィーで精製する工程の後に行われる、上記6記載の抗体を含有する混合物から該抗体を精製するための方法。
8. ウイルスの不活化が、上記4の工程(3)に次いで、工程(3)で得られた溶出液をpH4以下に調整し、30分間以上放置することにより行われる、上記7記載の抗体を含有する混合物から該抗体を精製するための方法。
9. ウイルス除去フィルターを用いてのろ過によるウイルスを除去する工程および/または無菌ろ過工程が、抗体を含有する混合物から該抗体を精製するための方法の最終工程で行われる、上記6から8のいずれかに記載の抗体を含有する混合物から該抗体を精製するための方法。
10. 上記4記載の工程(4)のリン酸ナトリウム緩衝液をTris−HCl緩衝液に代えた上記4〜9のいずれかに記載の抗体を含有する混合物から該抗体を精製するための方法。
11. 上記4記載の工程(4)および(5)を、下記の工程に代えた、上記4〜9のいずれかに記載の抗体を含有する混合物から該抗体を精製するための方法。
(3)に次いで、溶出液をTris−HCl緩衝液でpH6.0〜8.5に調整する工程
12. 少なくとも以下の工程を含む、抗体を含有する混合物から該抗体を精製するための方法。
(1) 10〜100mMリン酸ナトリウムおよび0〜4.0M塩化ナトリウムを含有する緩衝液で平衡化したプロテインAカラムに、抗体を含有する混合物を添加し、該混合物を該プロテインAカラムに接触させる工程、および
(2) (1)に次いで、平衡化に用いた(1)の緩衝液で該プロテインAカラムを洗浄する工程、および
(3) (2)に次いで、10〜100mMクエン酸ナトリウム緩衝液により該抗体を溶出させる工程、および
(4) (3)に次いで、溶出液を10〜200mMリン酸ナトリウム緩衝液でpH4.0〜8.5に調整する工程、および
(5) (4)に次いで、(4)の溶出液を0.5〜1.5M Tris−HCl緩衝液でpH6.0〜8.5に調整する工程、および
(6) (5)に次いで、10〜20mM Tris−HCl緩衝液で平衡化した陰イオン交換カラムに(5)の溶出液を添加し、該溶出液を該陰イオン交換カラムに接触させる工程、および
(7) (6)に次いで、平衡化に用いた(6)の緩衝液で該陰イオン交換カラムから該抗体を溶出させる工程、および
(8) (7)に次いで、(7)の溶出液を0.5〜1.5M酢酸またはクエン酸でpH4.0〜7.0に調整する工程、および
(9) (8)に次いで、10〜50mM酢酸ナトリウム緩衝液または10〜50mMリン酸ナトリウム:10〜50mMクエン酸緩衝液で平衡化した陽イオン交換カラムに(8)の溶出液を添加し、該溶出液を該陽イオン交換カラムに接触させる工程、および
(10) (9)に次いで、平衡化に用いた(9)の緩衝液で該陽イオン交換カラムを洗浄する工程、および
(11) (10)に次いで、10〜50mM酢酸ナトリウムまたは10〜50mMリン酸ナトリウム:10〜50mMクエン酸緩衝液ならびに0.1〜1.0M塩化ナトリウムを含有する緩衝液で該陽イオン交換カラムから該抗体を溶出する工程
13. さらに、
(12) 上記12に記載の工程(11)に次いで、上記12に記載の工程(11)の溶出液に0.8〜1.2M硫酸アンモニウム濃度になるように硫酸アンモニウムを添加し、1.0〜10.0M水酸化ナトリウム水溶液でpH6.0〜8.0に調整する工程、および
(13) (12)に次いで、0.8〜1.2M硫酸アンモニウムおよび10mM〜100mMリン酸ナトリウムを含有する緩衝液で平衡化した疎水性カラムに(12)の溶出液を添加し、該溶出液を該疎水性カラムに接触させる工程、および
(14) (13)に次いで、平衡化に用いた(13)の緩衝液で該疎水性カラムを洗浄する工程、および
(15) (14)に次いで、(13)の緩衝液中の硫酸アンモニウム濃度を低下させることにより該疎水性カラムから該抗体を溶出する工程、
を含む、抗体を含有する混合物から該抗体を精製するための方法。
14. さらに、抗体含有溶液を酸性条件下におくことによりウイルスを不活化する工程、ウイルス除去フィルターを用いて抗体含有溶液からウイルスを除去する工程および抗体含有溶液を無菌ろ過する工程の1工程、2工程または3工程を含む、上記12または13に記載の抗体を含有する混合物から該抗体を精製するための方法。
15. ウイルスの不活化が、上記12の工程(3)に次いで、工程(3)で得られた溶出液をpH4以下に調整し、30分間以上放置することにより行われる、上記14記載の抗体を含有する混合物から該抗体を精製するための方法。
16. ウイルス除去フィルターを用いたろ過によりウイルスを除去する工程および/または無菌ろ過工程が、上記12の工程(11)に次いで行われる、上記14または15に記載の抗体を含有する混合物から該抗体を精製するための方法。
17. ウイルス除去フィルターを用いてのろ過によるウイルスを除去する工程および/または無菌ろ過工程が、上記13の工程(15)に次いで行われる、上記14または15に記載の抗体を含有する混合物から該抗体を精製するための方法。
18. 上記12に記載の工程(4)のリン酸ナトリウム緩衝液を0.5〜1.5M Tris−HCl緩衝液に代えた上記12〜17のいずれかに記載の抗体を含有する混合物から該抗体を精製するための方法。
19. 上記12記載の工程(4)および(5)を、下記の工程に代えた、上記12〜17のいずれかに記載の抗体を含有する混合物から該抗体を精製するための方法。
(3)に次いで、溶出液を0.5〜1.5M Tris−HCl緩衝液でpH6.0〜8.5に調整する工程
20. 少なくとも以下の工程を含む、抗体を含有する混合物から該抗体を精製するための方法。
(1) 10〜20mMリン酸ナトリウムおよび0.15M塩化ナトリウムを含有する緩衝液で平衡化したプロテインAカラムに、抗体を含有する混合物を添加し、該混合物を該プロテインAカラムに接触させる工程、および
(2) (1)に次いで、平衡化に用いた(1)の緩衝液で該プロテインAカラムを洗浄する工程、および
(3) (2)に次いで、10〜20mMクエン酸ナトリウム緩衝液により該抗体を溶出させる工程、および
(4) (3)に次いで、溶出液を10〜100mMリン酸ナトリウム緩衝液でpH4.0〜8.5に調整する工程、および
(5) (4)に次いで、(4)の溶出液を1.0〜1.5M Tris−HCl緩衝液でpH6.0〜8.5に調整する工程、および
(6) (5)に次いで、10mM Tris−HCl緩衝液で平衡化した陰イオン交換カラムに(5)の溶出液を添加し、該溶出液を該陰イオン交換カラムに接触させる工程、および
(7) (6)に次いで、平衡化に用いた(6)の緩衝液で該陰イオン交換カラムから該抗体を溶出させる工程、および
(8) (7)に次いで、(7)の溶出液を1M酢酸またはクエン酸でpH4.0〜7.0に調整する工程、および
(9) (8)に次いで、20mM酢酸ナトリウム緩衝液または20mMリン酸ナトリウム:10mMクエン酸緩衝液で平衡化した陽イオン交換カラムに(8)の溶出液を添加し、該溶出液を該陽イオン交換カラムに接触させる工程、および
(10) (9)に次いで、平衡化に用いた(9)の緩衝液で該陽イオン交換カラムを洗浄する工程、および
(11) (10)に次いで、20mM酢酸ナトリウムまたは20mMリン酸ナトリウム:10mMクエン酸緩衝液ならびに0.3M塩化ナトリウムを含有する緩衝液で該陽イオン交換カラムから該抗体を溶出する工程
21. さらに、
(12) 上記20に記載の工程(11)に次いで、上記20に記載の工程(11)の溶出液に1.0M硫酸アンモニウム濃度になるように硫酸アンモニウムを添加し、10.0M水酸化ナトリウム水溶液でpH6.0〜8.0に調整する工程、および
(13) (12)に次いで、1.0M硫酸アンモニウムおよび10mMリン酸ナトリウムを含有する緩衝液で平衡化した疎水性カラムに(12)の溶出液を添加し、該溶出液を該疎水性カラムに接触させる工程、および
(14) (13)に次いで、平衡化に用いた(13)の緩衝液で該疎水性カラムを洗浄する工程、および
(15) (14)に次いで、(13)の緩衝液中の硫酸アンモニウム濃度を低下させることにより該疎水性カラムから該抗体を溶出する工程、
を含む、抗体を含有する混合物から該抗体を精製するための方法。
22. さらに、抗体含有溶液を酸性条件下におくことによりウイルスを不活化する工程、ウイルス除去フィルターを用いて抗体含有溶液からウイルスを除去する工程および抗体含有溶液を無菌ろ過する工程の1工程、2工程または3工程を含む、上記20または21に記載の抗体を含有する混合物から該抗体を精製するための方法。
23. ウイルスの不活化が、上記20の工程(3)に次いで、工程(3)で得られた溶出液をpH4以下に調整し、30分間以上放置することにより行われる、上記22記載の抗体を含有する混合物から該抗体を精製するための方法。
24. ウイルス除去フィルターを用いたろ過によりウイルスを除去する工程および/または無菌ろ過工程が、上記20の工程(11)に次いで行われる、上記22または23に記載の抗体を含有する混合物から該抗体を精製するための方法。
25. ウイルス除去フィルターを用いたろ過によりウイルスを除去する工程および/または無菌ろ過工程が、上記21の工程(15)に次いで行われる、上記22または23に記載の抗体を含有する混合物から該抗体を精製するための方法。
26. 上記20に記載の工程(4)のリン酸ナトリウム緩衝液を1.0M Tris−HCl緩衝液に代えた上記20〜25のいずれかに記載の抗体を含有する混合物から該抗体を精製するための方法。
27. 上記20に記載の工程(4)および(5)を、下記の工程に代えた、上記20〜25のいずれかに記載の抗体を含有する混合物から該抗体を精製するための方法。
(3)に次いで、溶出液を1.0M Tris−HCl緩衝液でpH6.0〜8.5に調整する工程
28. 少なくとも以下の工程を含む、抗体を含有する混合物から該抗体を精製するための方法。
(1)10〜20mMリン酸ナトリウムおよび0.15M塩化ナトリウムを含有する緩衝液で平衡化したプロテインAカラムに、抗体を含有する混合物を添加し、該混合物を該プロテインAカラムに接触させる工程、および
(2) (1)に次いで、平衡化に用いた(1)の緩衝液で該プロテインAカラムを洗浄する工程、および
(3) (2)に次いで、10〜20mMクエン酸ナトリウム緩衝液により該抗体を溶出させる工程、および
(4) (3)に次いで、溶出液を10〜100mMリン酸ナトリウム緩衝液でpH7.0に調整する工程、および
(5) (4)に次いで、(4)の溶出液を1.0〜1.5M Tris−HCl緩衝液でpH8.0に調整する工程、および
(6) (5)に次いで、10mM Tris−HCl緩衝液で平衡化した陰イオン交換カラムに(5)の溶出液を添加し、該溶出液を該陰イオン交換カラムに接触させる工程、および
(7) (6)に次いで、平衡化に用いた(6)の緩衝液で該陰イオン交換カラムから該抗体を溶出させる工程、および
(8) (7)に次いで、(7)の溶出液を1.0M酢酸またはクエン酸でpH5.0に調整する工程、および
(9) (8)に次いで、20mM酢酸ナトリウム緩衝液または20mMリン酸ナトリウム:10mMクエン酸緩衝液で平衡化した陽イオン交換カラムに(8)の溶出液を添加し、該溶出液を該陽イオン交換カラムに接触させる工程、および
(10) (9)に次いで、平衡化に用いた(9)の緩衝液で該陽イオン交換カラムを洗浄する工程、および
(11) (10)に次いで、20mM酢酸ナトリウムまたは20mMリン酸ナトリウム:10mMクエン酸緩衝液ならびに0.3M塩化ナトリウムを含有する緩衝液で該陽イオン交換カラムから該抗体を溶出する工程
29. さらに、
(12) 上記28に記載の工程(11)に次いで、上記28に記載の工程(11)の溶出液に1.0M硫酸アンモニウム濃度になるように硫酸アンモニウムを添加し、10.0M水酸化ナトリウム水溶液でpH7.0に調整する工程、および
(13) (12)に次いで、1.0M硫酸アンモニウムおよび10mMリン酸ナトリウムを含有する緩衝液で平衡化した疎水性カラムに(12)の溶出液を添加し、該溶出液を該疎水性カラムに接触させる工程、および
(14) (13)に次いで、平衡化に用いた(13)の緩衝液で該疎水性カラムを洗浄する工程、および
(15) (14)に次いで、(13)の緩衝液中の硫酸アンモニウム濃度を低下させることにより該疎水性カラムから該抗体を溶出する工程、
を含む、抗体を含有する混合物から該抗体を精製するための方法。
30. さらに、抗体含有溶液を酸性条件下におくことによりウイルスを不活化する工程、ウイルス除去フィルターを用いて抗体含有溶液からウイルスを除去する工程および抗体含有溶液を無菌ろ過する工程の1工程、2工程または3工程を含む、上記28または29に記載の抗体を含有する混合物から該抗体を精製するための方法。
31. ウイルスの不活化が、上記28の工程(3)に次いで、工程(3)で得られた溶出液をpH4以下に調整し、30分間以上放置することにより行われる、上記30記載の抗体を含有する混合物から該抗体を精製するための方法。
32. ウイルス除去フィルターを用いたろ過によりウイルスを除去する工程および/または無菌ろ過工程が、上記28の工程(11)に次いで行われる、上記30または31に記載の抗体を含有する混合物から該抗体を精製するための方法。
33. ウイルス除去フィルターを用いたろ過によりウイルスを除去する工程および/または無菌ろ過工程が、上記29の工程(15)に次いで行われる、上記30または31に記載の抗体を含有する混合物から該抗体を精製するための方法。
34. 上記28に記載の工程(4)のリン酸ナトリウム緩衝液を1.0M Tris−HCl緩衝液に代えた上記28〜33のいずれかに記載の抗体を含有する混合物から該抗体を精製するための方法。
35. 上記28記載の工程(4)および(5)を、下記の工程に代えた、上記28〜33のいずれかに記載の抗体を含有する混合物から該抗体を精製するための方法。
(3)に次いで、溶出液を1.0M Tris−HCl緩衝液でpH8.0に調整する工程
36. 少なくとも以下の工程を含む、抗体を含有する混合物から該抗体を精製するための方法。
(1) pH6.0〜8.5の緩衝液で平衡化したプロテインAカラムに、抗体を含有する混合物を添加し、該混合物を該プロテインAカラムに接触させる工程、
(2) (1)に次いで、pH6.0〜8.5の緩衝液で該プロテインAカラムを洗浄する工程、および
(3) (2)に次いで、pH2.7〜4.0の緩衝液により該抗体を溶出させる工程、および
(4) (3)に次いで、溶出液をpH4.0〜8.5に調整する工程、および
(5) (4)に次いで、(4)の溶出液をpH6.0〜8.5に調整する工程、および
(6) (5)に次いで、pH6.0〜8.5の緩衝液で平衡化した陰イオン交換カラムに(5)の溶出液を添加し、該溶出液を該陰イオン交換カラムに接触させる工程、および
(7) (6)に次いで、pH6.0〜8.5の緩衝液で該陰イオン交換カラムから該抗体を溶出させる工程、および
(8) (7)に次いで、(7)の溶出液をpH4.0〜7.0に調整する工程、および
(9) (8)に次いで、pH4.0〜7.0の緩衝液で平衡化した陽イオン交換カラムに(8)の溶出液を添加し、該溶出液を該陽イオン交換カラムに接触させる工程、および
(10) (9)に次いで、pH4.0〜7.0の緩衝液で該陽イオン交換カラムを洗浄する工程、および
(11) (10)に次いで、0.1〜1.0Mの塩を含有するpH4.0〜7.0の緩衝液で該陽イオン交換カラムから該抗体を溶出する工程
37. さらに、
(12) 上記36に記載の工程(11)の溶出液に0.8〜1.2Mの濃度となるように塩を添加し、さらにpH6.0〜8.0に調整する工程、
(13) (12)の塩を0.8〜1.2Mの濃度で含有するpH6.0〜8.0の緩衝液で平衡化した疎水性カラムに(12)の溶出液を添加し、該溶出液を該疎水性カラムに接触させる工程、
(14) (12)の塩を0.8〜1.2Mの濃度で含有する、pH6.0〜8.0の緩衝液で該疎水性カラムを洗浄する工程、および
(15) (13)の該緩衝液中の塩濃度を低下させることにより該疎水性カラムから該抗体を溶出する工程、
を含む、抗体を含有する混合物から該抗体を精製するための方法。
38. さらに、抗体含有溶液を酸性条件下におくことによりウイルスを不活化する工程、ウイルス除去フィルターを用いて抗体含有溶液からウイルスを除去する工程および抗体含有溶液を無菌ろ過する工程の1工程、2工程または3工程を含む、上記36または37に記載の抗体を含有する混合物から該抗体を精製するための方法。
39. ウイルスの不活化が、上記36の工程(3)に次いで、工程(3)で得られた溶出液をpH4以下に調整し、30分間以上放置することにより行われる、上記38記載の抗体を含有する混合物から該抗体を精製するための方法。
40. ウイルス除去フィルターを用いたろ過によりウイルスを除去する工程および/または無菌ろ過工程が、上記36の工程(11)に次いで行われる、上記38または39に記載の抗体を含有する混合物から該抗体を精製するための方法。
41. ウイルス除去フィルターを用いたろ過によりウイルスを除去する工程および/または無菌ろ過工程が、上記37の工程(15)に次いで行われる、上記38または39に記載の抗体を含有する混合物から該抗体を精製するための方法。
42. 上記36に記載の工程(2)のpH6.0〜8.5の緩衝液が工程(1)の緩衝液と同一であり、上記36に記載の工程(7)のpH6.0〜8.5の緩衝液が工程(6)の緩衝液と同一であり、かつ上記36に記載の工程(10)のpH4.0〜7.0の緩衝液が工程(9)の緩衝液と同一である、上記36記載の抗体を含有する混合物から該抗体を精製するための方法。
43. 上記37に記載の工程(14)の(12)の塩を0.8〜1.2Mの濃度で含有する、pH6.0〜8.0の緩衝液が工程(13)の緩衝液と同一である、上記37〜42のいずれかに記載の抗体を含有する混合物から該抗体を精製するための方法。
44. 上記36に記載の工程(11)の塩が塩化ナトリウムである上記36〜43のいずれかに記載の抗体を含有する混合物から該抗体を精製するための方法。
45. 上記37に記載の工程(12)の塩が硫酸アンモニウムである上記36〜45のいずれかに記載の抗体を含有する混合物から該抗体を精製するための方法。
46. 上記36記載の工程(1)の緩衝液が、4.0M以下の塩を含有する上記36〜45のいずれかに記載の抗体を含有する混合物から該抗体を精製するための方法。
47. 塩が塩化ナトリウムである上記46記載の抗体を含有する混合物から該抗体を精製するための方法。
48. 少なくとも以下の工程を含む、抗体を含有する混合物から該抗体を精製するための方法。
(1) pH6.0〜8.5の緩衝液で平衡化した陰イオン交換カラムに抗体を含有する混合物を添加し、該混合物を該陰イオン交換カラムに接触させる工程、および
(2) (1)に次いで、pH6.0〜8.5の緩衝液で該陰イオン交換カラムから該抗体を溶出させる工程、および
(3) (2)に次いで、(2)の溶出液をpH4.0〜7.0に調整する工程、および
(4) (3)に次いで、pH4.0〜7.0の緩衝液で平衡化した陽イオン交換カラムに(3)の溶出液を添加し、該溶出液を該陽イオン交換カラムに接触させる工程、および
(5) (4)に次いで、pH4.0〜7.0の緩衝液で該陽イオン交換カラムを洗浄する工程、および
(6) (5)に次いで、0.1〜1.0Mの塩を含有するpH4.0〜7.0の緩衝液で該陽イオン交換カラムから該抗体を溶出する工程
49. さらに、抗体含有溶液を酸性条件下におくことによりウイルスを不活化する工程、ウイルス除去フィルターを用いて抗体含有溶液からウイルスを除去する工程および抗体含有溶液を無菌ろ過する工程の1工程、2工程または3工程を含む、上記48記載の抗体を含む混合物から該抗体を精製するための方法。
50. ウイルスの不活化が、上記48の工程(1)の前に、抗体含有溶液をpH4以下に調整し、30分間以上放置することにより行われる、上記49記載の抗体を含む混合物から該抗体を精製するための方法。
51. ウイルス除去フィルターを用いたろ過によりウイルスを除去する工程および/または無菌ろ過工程が、上記48の工程(6)に次いで行われる、上記49または50に記載の抗体を含む混合物から該抗体を精製するための方法。
52. 上記48に記載の工程(2)のpH6.0〜8.5の緩衝液が工程(1)の緩衝液と同一であり、かつ上記48に記載の工程(5)のpH4.0〜7.0の緩衝液が工程(4)の緩衝液と同一である上記48〜51のいずれかに記載の抗体を含む混合物から該抗体を精製するための方法。
53. 上記48に記載の工程(6)の塩が塩化ナトリウムである上記48〜52のいずれかに記載の抗体を含む混合物から該抗体を精製するための方法。
54. 抗体がヒト抗体である上記1〜53のいずれかに記載の抗体を含む混合物から該抗体を精製するための方法。
55. 抗体がモノクローナル抗体である上記1〜54のいずれかに記載の抗体を含む混合物から該抗体を精製するための方法。
56. 抗体がIgGである上記1〜55のいずれかに記載の抗体を含む混合物から該抗体を精製するための方法。
57. 抗体がIgG1、IgG2またはIgG4である上記56記載の抗体を含む混合物から該抗体を精製するための方法。
58. 抗体が、抗体の重鎖定常領域のアミノ酸配列において、天然に存在する重鎖定常領域のアミノ酸の少なくとも一つのアミノ酸が欠失し、または天然に存在する重鎖定常領域のアミノ酸の少なくとも一つのアミノ酸が他のアミノ酸に置換し、または天然に存在する重鎖定常領域に少なくとも一つのアミノ酸が付加した抗体である、上記54〜57のいずれかに記載の抗体を含む混合物から該抗体を精製するための方法。
59. 抗体が他の化合物と共有あるいは配位結合した上記54〜58のいずれかに記載の抗体を含む混合物から該抗体を精製するための方法。
60. ヒト抗体と有蹄動物の抗体を含有する混合物から、プロテインAアフィニティークロマトグラフィーにより該ヒト抗体と該有蹄動物の抗体を分離する方法。
61. 有蹄動物が、ウシ、ヤギおよびヒツジからなる群から選択される上記60記載の該ヒト抗体と該有蹄動物の抗体を分離する方法。
62. 分離が、pHグラージェント溶出である上記60または61記載の方法。
63. 分離が、pH段階溶出である上記60または61記載の方法。
64. 少なくとも以下の工程を含む、ヒト抗体を、該ヒト抗体と有蹄動物の抗体を含有する混合物から単離する方法。
(1) リン酸二ナトリウム、酢酸ナトリウム、グリシンおよび塩化ナトリウムを含有する緩衝液で平衡化したプロテインAカラムに、ヒト抗体と有蹄動物の抗体を含有する混合物を添加し、該混合物を該プロテインAカラムに接触させる工程、および
(2) (1)についで、(1)の緩衝液で該プロテインAカラムを洗浄する工程、および
(3) (2)についで、(1)の緩衝液中のpHを低下させることにより該プロテインAカラムから該ヒト抗体を溶出する工程
65. 有蹄動物がウシ、ヤギおよびヒツジからなる群より選択される上記64記載のヒト抗体を、該ヒト抗体と有蹄動物の抗体を含有する混合物から単離する方法。
66. さらに、抗体含有溶液を酸性条件下におくことによりウイルスを不活化する工程、ウイルス除去フィルターを用いて抗体含有溶液からウイルスを除去する工程および抗体含有溶液を無菌ろ過する工程の1工程、2工程または3工程を含む、上記64または65に記載のヒト抗体を、該ヒト抗体と有蹄動物の抗体を含有する混合物から単離する方法。
67. ウイルスの不活化が、上記64の工程(3)に次いで、工程(3)で得られた溶出液をpH4以下に調整し、30分間以上放置することにより行われる、上記66記載のヒト抗体を、該ヒト抗体と有蹄動物の抗体を含有する混合物から単離する方法。
68. ウイルス除去フィルターを用いたろ過によりウイルスを除去する工程および/または無菌ろ過工程が、ヒト抗体を、該ヒト抗体と有蹄動物の抗体を含有する混合物から単離する方法の最終工程において行われる、上記66または67記載のヒト抗体を、該ヒト抗体と有蹄動物の抗体を含有する混合物から単離する方法。
69. pHの低下が、グラージェント的である上記64〜68のいずれかに記載のヒト抗体を、該ヒト抗体と有蹄動物の抗体を含有する混合物から単離する方法。
70. pHの低下が、段階的である上記64〜68のいずれかに記載のヒト抗体を、該ヒト抗体と有蹄動物の抗体を含有する混合物から単離する方法。
71. 少なくとも以下の工程を含む、ヒト抗体を、該ヒト抗体と有蹄動物の抗体を含有する混合物から単離する方法。
(1) 0.05〜0.15Mリン酸二ナトリウム、0.05〜0.15M酢酸ナトリウム、0.05〜0.15Mグリシンおよび0.05〜0.20M塩化ナトリウムを含有する緩衝液で平衡化したプロテインAカラムに、ヒト抗体と有蹄動物の抗体を含有する混合物を添加し、該混合物を該プロテインAカラムに接触させる工程、および
(2) (1)についで、(1)の緩衝液で該プロテインAカラムを洗浄する工程、および
(3) (2)についで、(1)の緩衝液中のpHを低下させることにより該プロテインAカラムから該ヒト抗体を溶出する工程
72. 有蹄動物がウシ、ヤギおよびヒツジからなる群より選択される上記71記載のヒト抗体を、ヒト抗体と有蹄動物の抗体を含有する混合物から単離する方法。
73. さらに、抗体含有溶液を酸性条件下におくことによりウイルスを不活化する工程、ウイルス除去フィルターを用いて抗体含有溶液からウイルスを除去する工程および抗体含有溶液を無菌ろ過する工程の1工程、2工程または3工程を含む、上記71または72に記載のヒト抗体を、ヒト抗体と有蹄動物の抗体を含有する混合物から単離する方法。
74. ウイルスの不活化が、上記71の工程(3)に次いで、工程(3)で得られた溶出液をpH4以下に調整し、30分間以上放置することにより行われる、上記73記載のヒト抗体を、ヒト抗体と有蹄動物の抗体を含有する混合物から単離する方法。
75. ウイルス除去フィルターを用いたろ過によりウイルスを除去する工程および/または無菌ろ過工程が、ヒト抗体を、該ヒト抗体と有蹄動物の抗体を含有する混合物から単離する方法の最終工程において行われる、上記73または74に記載のヒト抗体を、該ヒト抗体と有蹄動物の抗体を含有する混合物から単離する方法。
76. pHの低下が、グラージェント的である上記71〜75のいずれかに記載のヒト抗体を、該ヒト抗体と有蹄動物の抗体を含有する混合物から単離する方法。
77. pHの低下が、段階的である上記71〜75のいずれかに記載のヒト抗体を、該ヒト抗体と有蹄動物の抗体を含有する混合物から単離する方法。。
78. 少なくとも以下の工程を含む、ヒト抗体を、該ヒト抗体と有蹄動物の抗体を含有する混合物から単離する方法。
(1) 0.10Mリン酸二ナトリウム、0.10M酢酸ナトリウム、0.10Mグリシンおよび0.15M塩化ナトリウムを含有する緩衝液で平衡化したプロテインAカラムに、ヒト抗体と有蹄動物の抗体を含有する混合物を添加し、該混合物を該プロテインAカラムに接触させる工程、および
(2) (1)に次いで、(1)の緩衝液で該プロテインAカラムを洗浄する工程、および
(3) (2)に次いで、(1)の緩衝液中のpHを低下させることにより該プロテインAカラムから該ヒト抗体を溶出する工程
79. 有蹄動物がウシ、ヤギおよびヒツジからなる群より選択される上記78記載のヒト抗体を、該ヒト抗体と有蹄動物の抗体を含有する混合物から単離する方法。
80. さらに、抗体含有溶液を酸性条件下におくことによりウイルスを不活化する工程、ウイルス除去フィルターを用いて抗体含有溶液からウイルスを除去する工程および抗体含有溶液を無菌ろ過する工程の1工程、2工程または3工程を含む、上記78または79に記載のヒト抗体を、該ヒト抗体と有蹄動物の抗体を含有する混合物から単離する方法。
81. ウイルスの不活化が、上記78の工程(3)に次いで、工程(3)で得られた溶出液をpH4以下に調整し、30分間以上放置することにより行われる、上記80記載のヒト抗体を、該ヒト抗体と有蹄動物の抗体を含有する混合物から単離する方法。
82. ウイルス除去フィルターを用いたろ過によりウイルスを除去する工程および/または無菌ろ過工程が、ヒト抗体を、該ヒト抗体と有蹄動物の抗体を含有する混合物から単離する方法の最終工程において行われる、上記80または81に記載のヒト抗体を、該ヒト抗体と有蹄動物の抗体を含有する混合物から単離する方法。
83. pHの低下が、グラージェント的である上記78〜82のいずれかに記載のヒト抗体を、該ヒト抗体と有蹄動物の抗体を含有する混合物から単離する方法。
84. pHの低下が、段階的である上記78〜82のいずれかに記載のヒト抗体を、該ヒト抗体と有蹄動物の抗体を含有する混合物から単離する方法。
85. 少なくとも以下の工程を含む、ヒト抗体を、該ヒト抗体と有蹄動物の抗体を含有する混合物から単離する方法。
(1) pH7.5〜8.5の緩衝液で平衡化したプロテインAカラムに、ヒト抗体と有蹄動物の抗体を含有する混合物を添加し、該混合物を該プロテインAカラムに接触させる工程、
(2) pH7.5〜8.5の緩衝液で該プロテインAカラムを洗浄する工程、
(3) (2)の緩衝液のpHを低下させることにより該プロテインAカラムから該ヒト抗体を溶出する工程
86. 有蹄動物がウシ、ヤギおよびヒツジからなる群より選択される上記85記載のヒト抗体を、該ヒト抗体と有蹄動物の抗体を含有する混合物から単離する方法。
87. さらに、抗体含有溶液を酸性条件下におくことによりウイルスを不活化する工程、ウイルス除去フィルターを用いて抗体含有溶液からウイルスを除去する工程および抗体含有溶液を無菌ろ過する工程の1工程、2工程または3工程を含む、上記85または86に記載のヒト抗体を、該ヒト抗体と有蹄動物の抗体を含有する混合物から単離する方法。
88. ウイルスの不活化が、上記85の工程(3)に次いで、工程(3)で得られた溶出液をpH4以下に調整し、30分間以上放置することにより行われる、上記87記載のヒト抗体を、該ヒト抗体と有蹄動物の抗体を含有する混合物から単離する方法。
89. ウイルス除去フィルターを用いたろ過によりウイルスを除去する工程および/または無菌ろ過工程が、ヒト抗体を、該ヒト抗体と有蹄動物の抗体を含有する混合物から単離する方法の最終工程において行われる、上記87または88に記載のヒト抗体を、該ヒト抗体と有蹄動物の抗体を含有する混合物から単離する方法。
90. pHの低下が、グラージェント的である上記85〜89のいずれかに記載のヒト抗体を、該ヒト抗体と有蹄動物の抗体を含有する混合物から単離する方法。
91. pHの低下が、段階的である上記85〜89のいずれかに記載のヒト抗体を、該ヒト抗体と有蹄動物の抗体を含有する混合物から単離する方法。
92. 上記85記載の工程(2)のpH7.5〜8.5の緩衝液が、工程(1)の緩衝液と同一である、上記85〜91のいずれかに記載のヒト抗体を、該ヒト抗体と有蹄動物の抗体を含有する混合物から単離する方法。
93. 上記85記載の工程(1)のpH7.5〜8.5の緩衝液が、0.05〜0.20Mの濃度で塩を含有する、上記85〜92のいずれかに記載のヒト抗体を、該ヒト抗体と有蹄動物の抗体を含有する混合物から単離する方法。
94. 塩が塩化ナトリウムである、上記93記載のヒト抗体を、該ヒト抗体と有蹄動物の抗体を含有する混合物から単離する方法。
95. ヒト抗体がヒトポリクローナル抗体である上記60〜94のいずれかに記載のヒト抗体を、該ヒト抗体と有蹄動物の抗体を含有する混合物から単離する方法。
96. 有蹄動物の抗体がウシポリクローナル抗体、ヤギポリクローナル抗体およびヒツジポリクローナル抗体からなる群から選択される上記60〜95のいずれかに記載のヒト抗体を、該ヒト抗体と有蹄動物の抗体を含有する混合物から単離する方法。
97. ヒト抗体がIgGである上記60〜96のいずれかに記載のヒト抗体を、該ヒト抗体と有蹄動物の抗体を含有する混合物から単離する方法。
98. ヒト抗体がIgG1、IgG2またはIgG4である、上記97記載のヒト抗体を、該ヒト抗体と有蹄動物の抗体を含有する混合物から単離する方法。
本明細書は本願の優先権の基礎である日本国特許出願2003−097407号の明細書および/または図面に記載される内容を包含する。
図1は、ヒトポリクローナル抗体Protein Aアフィニティークロマトグラフィーカラム溶出曲線を示す図である。
図2は、ウシポリクローナル抗体Protein Aアフィニティークロマトグラフィーカラム溶出曲線を示す図である。
図3は、ヒトポリクローナル抗体、ウシポリクローナル抗体混合物Protein Aアフィニティークロマトグラフィーカラム溶出曲線を示す図である。
図4は、ヤギポリクローナル抗体Protein Aアフィニティークロマトグラフィーカラム溶出曲線を示す図である。
図5は、ヒトポリクローナル抗体とヤギポリクローナル抗体混合物のProtein Aアフィニティークロマトグラフィーカラム溶出曲線を示す図である。
図6は、ヒツジポリクローナル抗体Protein Aアフィニティークロマトグラフィーカラム溶出曲線を示す図である。
図7は、ヒトポリクローナル抗体とヒツジポリクローナル抗体混合物のProtein Aアフィニティークロマトグラフィーカラム溶出曲線を示す図である。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の抗体を含有する混合物から該抗体を精製する方法において、抗体を含有する混合物には、抗体を産生するハイブリドーマ、NSO等のミエローマ細胞、抗体をコードする遺伝子で形質転換され該抗体を発現産生し得る動物細胞、酵母等の培養上清が含まれる。好ましくは、本発明の方法による精製を行なうときはこれらの培養上清は清澄化しておく。清澄化は例えば、0.2μmのメンブランフィルターによる濾過等により行なえばよい。本発明で精製する抗体には、限定はなく例えばヒト抗体、マウスやウシ、ヤギ、ヒツジなどの有蹄動物等の非ヒト動物抗体、ヒトと非ヒト動物とのキメラ抗体、非ヒト動物抗体をヒト化したヒト化抗体等が含まれ、好ましくはヒト抗体である。更に好ましくはヒトモノクローナル抗体である。また、抗体のクラス、サブクラスは限定されず、いずれのクラス、サブクラスの抗体も本願発明において精製し得るが、好ましくはIgG、その中でもIgG1、IgG2およびIgG4である。また、抗体が、抗体の重鎖定常領域のアミノ酸配列において、天然に存在する重鎖定常領域のアミノ酸の少なくとも一つのアミノ酸が欠失し、または天然に存在する重鎖定常領域のアミノ酸の少なくとも一つのアミノ酸が他のアミノ酸に置換し、または天然に存在する重鎖定常領域に少なくとも一つのアミノ酸が付加した抗体であってもよい。さらに、抗体が他の化合物と共有あるいは配位結合していてもよい。
本発明においては、少なくとも前記抗体を含有する混合物は陰イオン交換クロマトグラフィーおよび陽イオン交換クロマトグラフィーにより、この順番で精製される。さらに、陰イオン交換クロマトグラフィーにより精製する前にProtein Aアフィニティークロマトグラフィーにより精製してもよく、また陽イオンクロマトグラフィーの後に疎水性クロマトグラフィーにより精製してもよい。さらに、Protein Aアフィニティークロマトグラフィーの代わりにProtein Gアフィニティークロマトグラフィーを行なってもよい。またさらに、疎水性クロマトグラフィーの代わりにゲルろ過、ハイドロキシアパタイトクロマトグラフィーあるいは金属キレートアフィニティークロマトグラフィーを行ってもよい。
これらのクロマトグラフィーには、それぞれ陰イオン交換樹脂を含むカラム、陽イオン交換樹脂を含むカラム、Protein A結合樹脂を含むカラムおよび疎水性リガンドを結合させた樹脂を含むカラムが用いられる。これらのカラムとしては市販の分取クロマトグラフィー用のカラムを用いてもよいし、市販のまたはガラス管から作製した空カラムに上記樹脂を詰めて用いてもよい。前記樹脂としても市販のものを用いることができる。
市販のProtein Aカラムとしては、Amersham Biosciences社製MabSelect、Protein A Sepharose FF、Millipore社製Prosep rA、Prosep A、Applied Biosystems社製POROS A/20などがあり、市販の陰イオン交換カラムとしてはAmersham Biosciences社製Q Sepharose XL、Q Sepharose FF、DEAE Sepharose FF、ANX Sepharose FF等があり、市販の陽イオン交換カラムとしては、Amersham Biosciences社製SP Sepharose FF、CM Sepharose FF、Applied Biosystems社製Poros 50 HS等がある。さらに、市販の疎水性カラムとしては、Amersham Biosciences社製Phenyl Sepharose HP、Phenyl Sepharose FF、Butyl Sepharose FF、東ソー社製Phenyl Toyopearl 650 S、Phenyl Toyopearl 650 M等がある。
また、カラム作製のためのイオン交換クロマトグラフィー用樹脂もイオン交換基を結合させたSepharose、Sephadex、Cellulofine等のセルロース、アガロース、デキストラン、シリカ、合成ポリマー等の樹脂を用いることができ、陰イオン交換基としては、ジエチルアミノエチル(DEAE)基や、それより塩基性の強い第四級アミノエチル(QAE)基等を、陽イオン交換基としては、カルボキシメチル(CM)基や、それより酸性度の強いスルホプロピル(SP)基、リン酸基等を選択すればよい。また、疎水性クロマトグラフィーに用いる樹脂に結合した疎水性リガンドもPhenyl、Butyl、Octyl、Ethyl等がありいずれも用いることができる。
以下、各クロマトグラフィーによる精製方法について記載するが、以下の記載は例えば、目的の抗体を700mg/Lの濃度で含む混合物を220〜1500mL用いる場合を想定している。用いる抗体の濃度、量は限定されず、濃度、量によりカラムサイズ、使用緩衝液量等を適宜調整することができる。
陰イオン交換クロマトグラフィーを行なう場合、あらかじめカラムをpH6〜8.5、好ましくはpH8.0の緩衝液で平衡化しておく、この時用いる緩衝液はTris−HCl(2−Amino−2−hydroxymethyl−1,3−propanediol)やBis−Tris Propane(1,3−bis[tris(Hydroxymethyl)−methylamino]propane))等がある。この時の緩衝液の濃度は10mM〜20mMが好ましく、10mMがさらに好ましい。平衡化したかどうかは、カラムを通過してきた緩衝液のpHと導電率が開始緩衝液と同じであることを確認すればよい。カラムサイズはサンプルとしてアプライする抗体含有混合物の容積にもよるが、例えば長さ2.5〜30cmのものを用いればよい。陰イオン交換カラムにアプライする抗体含有混合物またはProtein Aアフィニティークロマトグラフィーにより精製した抗体含有混合物は、pH6.0〜8.5、好ましくはpH8.0に調整しておく。この際、pHの調整に用いる緩衝液の種類は限定されず、例えばリン酸ナトリウム緩衝液あるいはTris−HCl緩衝液等が用いられるが、陰イオン交換カラムの平衡化に用いた緩衝液と同じ種類の緩衝液を用いるのが好ましく、平衡化に用いる緩衝液のpHと抗体含有混合物のpHを同等に調整しておくか、平衡化に用いる緩衝液のpHをやや高く調整しておくのが望ましい。サンプルをアプライした後に、カラム容量の数倍、好ましくは約3倍の量のpH6.0〜8.5の緩衝液、好ましくは平衡化に用いた緩衝液を流し、溶出する。カラム非吸着画分に目的の抗体が含まれている。この際緩衝液を流す線速度もカラムサイズにより異なるが、50〜500cm/hの範囲で選択すればよい。
次いで、得られた陰イオン交換カラム非吸着画分を陽イオン交換クロマトグラフィーにより精製する。陽イオン交換クロマトグラフィーを行う場合、あらかじめカラムをpH4.0〜7.0、好ましくはpH5.0の緩衝液で平衡化しておく。この時用いる緩衝液としては、酢酸ナトリウム緩衝液やクエン酸ナトリウム緩衝液、リン酸ナトリウム緩衝液あるいはMES;2−Morpholinoethanesulfonic acid等が挙げられる。この際の緩衝液の濃度は、10〜50mMが好ましく、20mMがさらに好ましい。平衡化したかどうかは、カラムを通過してきた緩衝液のpHと導電率が開始緩衝液と同じであることを確認すればよい。カラムサイズはサンプルとしてアプライする抗体含有混合物の容積にもよるが、例えば長さ2.5〜30cmのものを用いればよい。陽イオン交換クロマトグラフィーカラムにアプライする陰イオン交換カラム非吸着画分は、pH4.0〜7.0、好ましくはpH5.0に調整しておく。この際、pHの調整に用いる溶液、緩衝液は適宜選択できる。例えば酢酸、クエン酸や酢酸、クエン酸緩衝液が挙げられる。酢酸を用いてpHを調整する場合、酢酸の濃度は0.5〜1.5Mが好ましく、1.0Mがさらに好ましい。結果として陽イオン交換カラムの平衡化に用いる緩衝液のpHと陰イオン交換カラム非吸着画分のpHを同等に調整しておくか、平衡化に用いる緩衝液のpHをやや低く調整しておくのが望ましい。陰イオン交換カラム非吸着画分をアプライした後に、カラム容量の数倍、好ましくは約5倍量の緩衝液で洗浄する。洗浄に用いる緩衝液としては、pH4.0〜7.0の緩衝液が挙げられ、好ましくは、平衡化に用いた緩衝液である。次いで、カラム容量の数倍、好ましくは約5倍の量の0.1M〜1.0Mの塩を含有する緩衝液を流し目的の抗体を溶出する。この際、平衡化に用いた緩衝液、例えば10〜50mM、好ましくは20mMの酢酸ナトリウムに塩化ナトリウムを0.1〜1.0M、好ましくは0.3M添加した緩衝液を用いればよい。または、20mM酢酸ナトリウムの替りに、20mMリン酸ナトリウム−10mMクエン酸緩衝液を用いてもよい。
塩は適宜選択可能であり塩化ナトリウム以外に、例えば塩化カリウムなども使用できる。カラム非吸着画分に目的の抗体が含まれている。この際緩衝液を流す線速度もカラムサイズにより異なるが、50〜500cm/hの範囲で選択すればよい。また、この際塩化ナトリウム濃度を徐々に増加させていく塩濃度勾配溶出により溶出してもよい。この際の勾配容量はカラム体積の5〜40倍、好ましくは20倍である。濃度勾配溶出を行うためには、自動混合装置を用いたり、あるいは、2つの溶媒槽のあるグラージェント作成器を用いればよい。さらに、この際塩濃度は段階的に上げていってもよい。ここでグラージェント溶出とは、カラム中を流下させる溶媒の濃度あるいは組成を連続的に変化させることによって溶出を行う方式をいい、段階溶出とは、カラム中を流下させる溶媒を、濃度あるいは組成を異にしていて、溶出能がより高いものに、不連続的に切替えて溶出を行う方式をいう。pHグラージェント溶出とは溶媒のpHを連続的に変化させて行う溶出であり、pH段階的溶出とはpHを不連続的に切替えて行う溶出である。グラージェント的とは、変化が連続的であることをいい、段階的とは変化が不連続的であることをいう。
陰イオン交換クロマトグラフィーの前にProtein Aアフィニティークロマトグラフィーによる精製を行なう場合は以下のように行なう。あらかじめカラムをpH6.0〜8.5、好ましくはpH7.0の緩衝液で平衡化しておく。この時用いる緩衝液はリン酸ナトリウム、リン酸カリウム、HEPES;2−[4−(2−Hydroxyethyl)−1−piperazinyl]ethanesulfonic acid、MES;2−Morpholinoethanesulfonic acid等がある。さらに好ましくは、該緩衝液は0〜4.0Mまでの塩化ナトリウムまたは塩化カリウムを含む。例えば、10〜100mM、好ましくは10〜20mMリン酸ナトリウムおよび0〜4.0M、好ましくは0.15M塩化ナトリウムを含有する緩衝液が例示できる。平衡化したかどうかは、カラムを通過してきた緩衝液のpHと導電率が開始緩衝液と同じであることを確認すればよい。カラムサイズはサンプルとしてアプライする抗体含有混合物の量にもよるが、例えば長さ5〜30cmのものを用いればよい。抗体含有混合物をアプライした後に緩衝液、例えばpH6.0〜8.5、好ましくはpH6.0〜7.0の緩衝液でカラムを洗浄する。この際用いる緩衝液は好ましくは、平衡化に用いた緩衝液である。また、この際用いる緩衝液の量は限定されないが、例えば5カラム容量の緩衝液で洗浄すればよい。緩衝液を流す線速度もカラムサイズにより異なるが、50〜1000cm/hの範囲で選択すればよい。次いで、pH2.7〜pH4.0、好ましくはpH3.4〜3.5の緩衝液、例えばクエン酸ナトリウム緩衝液で抗体をカラムから溶出する。この際のクエン酸ナトリウム緩衝液の濃度は、10〜100mMが好ましく、20mMがさらに好ましい。この際用いる緩衝液の量は限定されないが、例えば5カラム容量の緩衝液で洗浄すればよい。線速度もカラムサイズにより異なるが、50〜1000cm/hの範囲で選択すればよい。溶出液中に目的の抗体が含まれている。このProtein Aアフィニティークロマトグラフィー溶出液をpH4.0〜8.5、好ましくはpH8.0に調節して次の陰イオンクロマトグラフィー精製を行なう。この際、用いる緩衝液としては例えばリン酸ナトリウム緩衝液あるいはTris−HCl緩衝液等がある。
この際、リン酸ナトリウム緩衝液およびTris−HCl緩衝液の両方を用いて、例えばリン酸ナトリウム緩衝液、Tris−HCl緩衝液の順番に添加してもよいし、リン酸ナトリウム緩衝液またはTris−HCl緩衝液の一方のみを用いてもよい。用いるリン酸ナトリウムおよびTris−HCl緩衝液の濃度は、それぞれ10〜200mMおよび0.5〜1.5Mが好ましく、100mMおよび1.0Mがさらに好ましい。
Protein Aアフィニティークロマトグラフィー、陰イオン交換クロマトグラフィーおよび陽イオン交換クロマトグラフィー精製を行なうことにより、抗体の純度は98%になり、精製収率は約70%である。抗体純度は例えば、ゲル濾過HPLCにより測定できる。
さらに、上述の陽イオン交換クロマトグラフィー精製の後に、疎水性クロマトグラフィーにより以下のような方法で精製してもよい。
あらかじめカラムを塩0.8〜1.2Mを含有するpH6.0〜8.0の緩衝液で平衡化しておく。平衡化に用いる緩衝液として、例えばpH6.0〜8.0、好ましくはpH7.0の0.8〜1.2M、好ましくは1.0Mの硫酸アンモニウムを含む緩衝液である。例えば10mM〜100mM、好ましくは10mMのリン酸ナトリウム緩衝液が挙げられる。このカラムに、陽イオン交換クロマトグラフィー溶出液に0.8〜1.2Mとなるように塩を添加しpH6.0〜8.0に調整したものをアプライする。この調整は、例えば1.0Mになるように硫酸アンモニウムを添加し、さらに必要ならば水酸化ナトリウム水溶液を添加し、pHを6.0〜8.0、好ましくはpH7.0に調整する。このpH調整に用いる硫酸アンモニウムは硫酸アンモニウム濃度が0.8〜1.2M、好ましくは1.0Mになるように添加し、水酸化ナトリウム水溶液の濃度は、1.0〜10.0M、好ましくは5.0Mである。カラムサイズはサンプルとしてアプライする抗体混合物の量にもよるが、例えば長さ2.5〜20cmのものを用いればよい。抗体混合物をアプライした後に平衡化緩衝液、例えば塩0.8〜1.2Mを含有するpH6.0〜8.0の緩衝液でカラムを洗浄し、非吸着画分を洗い流す。この際用いる緩衝液の量は限定されないが、例えば5カラム容量の緩衝液で洗浄すればよい。緩衝液を流す線速度もカラムサイズにより異なるが、50〜200cm/hの範囲で選択すればよい。次いで、10〜50mM、好ましくは10mMのリン酸ナトリウム緩衝液中の硫酸アンモニウム濃度を徐々に低下させる塩濃度勾配溶出を行なう。この際の勾配容量は5〜30好ましくは、10カラム容積である。場合によっては、塩濃度を一定あるいは段階的に上げていってもよい。線濃度は50〜200cm/hの範囲で選択すればよい。
疎水性クロマトグラフィーを行なうことにより、抗体純度は99%以上になる。
なお、精製しようとする抗体によっては、それぞれのクロマトグラフィーの前に洗浄工程を追加してもよい。例えば、Protein Aアフィニティークロマトグラフィーの場合には、抗体を溶出する前に20mMリン酸ナトリウム1M塩化ナトリウム緩衝液(pH6.0)又は/および10mMリン酸ナトリウム緩衝液(pH6.0)の洗浄工程を入れ、カラムに吸着した非特異的吸着物質を除去できる。この際用いる緩衝液の量は限定されず、例えば5カラム容量の緩衝液を用いればよい。また、例えば陽イオン交換クロマトグラフィーの場合には、抗体を溶出する前に10mMリン酸ナトリウム緩衝液(pH6.0,6.5,7.0)でカラムを洗浄し、不純物を除去できる。この際用いる緩衝液の量は限定されず、例えば5カラム容量の緩衝液を用いればよい。
さらに、抗体を含む培養上清には、抗体を産生する細胞由来のウイルスが含まれている場合がある。従って、本発明の抗体の精製方法にウイルスを不活化する工程および/またはウイルスを除去する工程を含ませてもよい。ウイルスを不活化するには、精製過程で得られる抗体を含む溶液を一定時間酸性条件下におけばよく、例えばクエン酸溶液等の酸性溶液を添加して、一定時間置けばよい。ウイルス不活化の工程は一連の精製工程のどこに含ませてもよいが、プロテインAカラムから抗体を溶出する際にクエン酸緩衝液を用いるので、該溶出液に濃いクエン酸溶液、例えば1Mクエン酸溶液を添加してpH4以下、好ましくはpH3.5以下に調製し15分以上、好ましくは30分以上、さらに好ましくは45分以上放置すればよい。酸性条件下におけるウイルス不活化を行う場合、より容易に酸性条件に調整できるように、その直前の工程で用いる緩衝液の濃度やpHも低めに調整しておくのが望ましい。例えば、プロテインAカラムによる精製工程の後に、ウイルスの不活化を行う場合は、プロテインAカラムの平衡化が通常20mMリン酸緩衝液pH7を用いて行われるのに対して、10mMリン酸緩衝液pH6を用いて行えばよい。また、溶出も通常クエン酸緩衝液pH3.5を用いて行われるのに対して、クエン酸緩衝液pH3.4を用いて行えばよい。
本発明の方法において、プロテインAカラムから溶出した抗体含有溶液は、次いで中和して陰イオン交換クロマトグラフィーにかけるが、クエン酸溶液を用いてウイルスを不活化した場合には、中和に用いる緩衝液のpHを高くするか、あるいは濃度を大きくする必要がある。ウイルス不活化工程を含まない場合、プロテインAカラムから溶出した抗体含有溶液を100mMリン酸ナトリウム緩衝液でpH7.0に調整し、その後1.0M Tris−HCl緩衝液でpH8.0に調整する例が挙げられるが、この際に例えば、10mMリン酸ナトリウム緩衝液pH8.2を添加し、次いで1.5M Tris−HCl緩衝液を添加してpH8.0に合わせればよい。
また、ウイルス除去は、ウイルス除去フィルターによりろ過することにより行うことができる。ウイルス除去フィルターとしては、例えば旭化成社製のプラノバ20Nを用いることができる。さらに本発明の方法で得られた精製抗体は、必要に応じて濃縮あるいは無菌ろ過する。濃縮工程は例えば限外ろ過膜を用いて行えばよい。さらに、抗体の安定化のために濃縮工程時に緩衝液を適当な緩衝液に交換してもよい。例えば、1〜50mMのグルタミン酸緩衝液に交換すればよい。また、この際抗体の安定化を目的として交換緩衝液にソルビトール等を含ませてもよい。また、無菌ろ過工程は、例えば孔径0.45μm以下のメンブレンフィルターを用いて行えばよい。上記ウイルス除去工程、濃縮工程、無菌ろ過工程は本発明の精製過程のどこで行ってもよいが、抗体の精製終了後の精製抗体を用いて、すなわち精製過程の最後に行うのが望ましい。例えば、ウイルス除去工程および無菌ろ過工程を、陽イオンクロマトグラフィーで抗体を溶出した後に行えばよく、また精製工程が疎水性クロマトグラフィーで精製する工程を含む場合は、疎水性クロマトグラフィーで抗体を溶出した後に行えばよい。ウイルス除去工程および無菌ろ過工程の順序は限定されないが、好ましくはウイルス除去フィルターを通してウイルス除去を行った後に、無菌ろ過を行う。
本発明は、ヒト抗体とウシ抗体、ヒツジ抗体またはヤギ抗体等の有蹄動物の抗体との混合物からヒト抗体とウシ抗体、ヒツジ抗体またはヤギ等の有蹄動物の抗体を分離する方法をも包含する。ヒト抗体およびウシ抗体はモノクローナル抗体でも、ポリクローナル抗体でもよいが、好ましくはポリクローナル抗体である。例えば、本発明は、ウシ血清含培地で培養されたヒトモノクローナル抗体、ヒトと非ヒト動物とのキメラ抗体、非ヒト動物抗体をヒト化したヒト化抗体等を産生し得るCHO細胞、NSOミエローマ細胞、ハイブリドーマの培養上清からこれらの抗体とウシ血清中のウシ抗体を分離するのに用いることができる。本発明はまた、ヒトモノクローナル抗体、ヒトと非ヒト動物とのキメラ抗体、非ヒト動物抗体をヒト化したヒト化抗体等を産生し得るトランスジェニックウシの体液、例えば血液または乳液、から前記抗体を分離するのに用いられる。本発明は、さらにヒトポリクローナル抗体とウシ由来の抗体を分離するのに用いられ、例えばヒト抗体の遺伝子座が導入されヒト抗体を産生し得るトランスジェニックウシに抗原を投与して免疫した場合に該ウシの体液、例えば血液または乳液中にはヒトポリクローナル抗体とウシポリクローナル抗体が含まれこの混合物からの両抗体の分離に用いられる。
ヒト抗体とウシ抗体、ヒツジ抗体またはヤギ抗体等の有蹄動物の抗体の分離には、Protein Aアフィニティークロマトグラフィーが用いられる。この際のカラムサイズ、抗体混合物の容積は適宜決定することができる。Protein AカラムはpH7.5〜8.5、好ましくはpH8.0の緩衝液で平衡化する。この際に用いる緩衝液として、リン酸二ナトリウム緩衝液、酢酸ナトリウム、グリシンおよび塩化ナトリウムを含有する緩衝液が挙げられる。リン酸二ナトリウム緩衝液、酢酸ナトリウム、グリシンの濃度は、すべて0.05〜0.15Mが好ましく、さらには0.10Mが好ましい。また、塩化ナトリウムの濃度は0.05〜0.20Mが好ましく、さらには0.15Mが好ましい。具体的には、例えば、0.10Mリン酸二ナトリウム−0.10M酢酸ナトリウム−0.10Mグリシン−0.15M塩化ナトリウム緩衝液(pH8.0)が例示できる。平衡化したかどうかは、カラムを通過してきた緩衝液のpHと導電率が開始緩衝液と同じであることを確認すればよい。平衡化したカラムに、好ましくは平衡化に用いた緩衝液と同じ緩衝液でpHを調整したヒト抗体とウシ等の抗体混合物をアプライする。この際、抗体混合物の抗体濃度等により、pH調整のために添加する緩衝液の容積や濃度を適宜決定すればよい。次いで平衡化に用いた緩衝液、例えばpH7.5〜8.5、好ましくはpH8.0の緩衝液でカラムを洗浄する。この際用いる緩衝液の量は限定されないが、例えば5カラム容量の緩衝液で洗浄すればよい。その後、カラムに流す0.10Mリン酸二ナトリウム−0.10M酢酸ナトリウム−0.10Mグリシン−0.15M塩化ナトリウム緩衝液(pH8.0)に0.10M酢酸ナトリウム−0.10Mグリシン−0.15M塩化ナトリウム緩衝液(pH2.5)を徐々に添加し、pHを徐々に低下させる、グラージェント的な溶出すなわちpHグラージェント溶出を行うことによりヒト抗体とウシ抗体を分離することができる。この際の勾配容量は、20から40、好ましくは30カラム容量である。pHグラージェント溶出におけるpHの下限は、例えばpH2.0〜3.0であり、好ましくはpH2.5である。線速度はカラムサイズにより異なるが、50〜150cm/hの範囲で選択すればよい。また、この際pH段階的な溶出を行ってもよい。
以上のクロマトグラフィー操作は、自動機器を用いて自動的に行うことができる。例えば、中高圧液体クロマトグラフィー(FPLC)を適当なプログラム制御の下で用いて行うことができる。
以下、本発明の実施例を説明するが、本実施例の態様は本発明を限定するものではない。
実施例1 ヒトモノクローナル抗体の精製
デプスフィルターおよび0.2μmのメンブランフィルターで清澄化したヒトモノクローナル抗体(ヒトIgG1)を含むCHO細胞無血清培養上清(ヒトモノクローナル抗体発現量:700mg/L)220mlを20mMリン酸ナトリウム−0.15M塩化ナトリウム緩衝液(pH7.0)で平衡化したProtein Aカラム(Amersham Biosciences社製MabSelect 8mm ID x 20cm)に添加した(線速度500cm/h)。培養上清添加後、5カラム容量の平衡化緩衝液でカラムを洗浄した(線速度500cm/h)。次に5カラム容量の20mMクエン酸ナトリウム緩衝液(pH3.5)によりヒトモノクローナル抗体を溶出した(線速度500cm/h)。溶出液に100mMリン酸ナトリウム緩衝液(pH8.0)を添加しpH7.0とした。本操作は、100mMリン酸ナトリウム緩衝液の替りに1.0M Tris−HCl緩衝液を用いることでも実施できた。
MabSelect溶出液を1M Tris−HCl(pH9.0)にてpH8.0に調整後、10mM Tris−HCl緩衝液(pH8.0)で平衡化した陰イオン交換カラム(Amersham Biosciences社製Q Sepharose XL 7mm ID x 15cm)に添加した(線速度300cm/h)。添加終了後、3カラム容量の平衡化緩衝液をカラムに通液した(線速度300cm/h)。カラム非吸着画分をヒトモノクローナル抗体溶出液としてプールした。
Q Sepharose XLプール液を1M酢酸にてpH5.0に調整後、20mM酢酸ナトリウム緩衝液(pH5.0)で平衡化した陽イオン交換カラム(Amersham Biosciences社製SP Sepharose FF10mm ID x 10cm)に添加した(線速度300cm/h)。添加終了後、5カラム容量の平衡化緩衝液でカラムを洗浄した(線速度300cm/h)。次に5カラム容量の20mM酢酸ナトリウム−0.3M塩化ナトリウム緩衝液(pH5.0)を通液し、ヒトモノクローナル抗体を溶出した(線速度300cm/h)。
本方法によるヒトモノクローナル抗体の精製収率は約70%であり、ゲルろ過HPLC分析の結果、純度は98%であった。
また、抗体によってはカラムから抗体を溶出する前に洗浄工程を入れた。例えば、Protein Aアフィニティークロマトグラフィーの場合には、ヒトモノクローナル抗体をクエン酸ナトリウム緩衝液で溶出する前に5カラム容量の20mMリン酸ナトリウム−1M塩化ナトリウム緩衝液(pH6.0)又は/および10mMリン酸ナトリウム(pH6.0)の洗浄工程を入れ、カラムに吸着した非特異的吸着物質を除去した。また、陽イオン交換クロマトグラフィーの場合には、ヒトモノクローナル抗体を20mM酢酸ナトリウム−0.3M塩化ナトリウム緩衝液で溶出する前に5カラム容量の10mMリン酸ナトリウム緩衝液(pH7.0)でカラムを洗浄し、不純物を除去した。
さらには、抗体によってはProtein Aアフィニティークロマトグラフィー→陰イオン交換クロマトグラフィー→陽イオン交換クロマトグラフィーの精製シークエンスの後に疎水性クロマトグラフィーの工程を入れる場合もある。
そのクロマトグラフィー条件の実施例を以下に示す。
上記で得られた、SP Sepharose FFプール液に1Mになるように硫酸アンモニウムを添加後、10M水酸化ナトリウム水溶液でpHを7.0に調整した。その溶液を1M硫酸アンモニウム−10mMリン酸ナトリウム緩衝液(pH7.0)で平衡化した疎水性カラム(Amersham Biosciences社製Phenyl Sepharose HP 10mm ID x 10cm)に添加した(線速度160cm/h)。添加終了後、5カラム容量の平衡化緩衝液でカラムを洗浄した(線速度160cm/h)。次に、1M硫酸アンモニウム−10mMリン酸ナトリウム緩衝液中の硫酸アンモニウム濃度を低下させることにより(勾配容量:硫酸アンモニウム濃度1M→0Mとするのに10カラム容量使用)によりヒトモノクローナル抗体を溶出した(線速度160cm/h)。
疎水性クロマトグラフィー工程を加えることにより、ヒトモノクローナル抗体の純度が99%以上に向上した(ゲルろ過HPLC分析)。
実施例2 ヒトポリクローナル抗体とウシポリクローナル抗体の分離精製
ヒトポリクローナル抗体(SIGMA社製、Cat No.I4506、商品名:Human IgG from Serum)およびウシポリクローナル抗体(SIGMA社製、Cat No.I5506、商品名:Bovine IgG from Serum)各3mgを0.10Mリン酸二ナトリウム−0.10M酢酸ナトリウム−0.10Mグリシン−0.15M塩化ナトリウム緩衝液(pH8.0)3mlに溶解後、0.2μmのフィルターに通したものをそれぞれヒトポリクローナル抗体溶液、ウシポリクローナル抗体溶液とした。
0.10Mリン酸二ナトリウム−0.10M酢酸ナトリウム−0.10Mグリシン−0.15M塩化ナトリウム緩衝液(pH8.0)で平衡化した3つのProtein Aカラム(Applied Biosystems社製POROS A/20 4.6mmID x 5cm)に次の3サンプルを別個に添加した(線速度90cm/h)。1)ヒトポリクローナル抗体溶液1ml、2)ウシポリクローナル抗体溶液1ml、3)ヒトポリクローナル抗体、ウシポリクローナル抗体等量混合溶液2mlを別個に添加した。添加終了後、5カラム容量の平衡化緩衝液でカラムを洗浄した(線速度90cm/h)。次に0.10Mリン酸二ナトリウム−0.10M酢酸ナトリウム−0.10Mグリシン−0.15M塩化ナトリウム緩衝液に0.10M酢酸ナトリウム−0.10Mグリシン−0.15M塩化ナトリウム緩衝液(pH2.5)を徐々に添加し、pHを徐々に低下させる、pHグラージェント溶出(勾配容量:30カラム容量の使用でpH8.0→2.5とした)によりヒトポリクローナル抗体およびウシポリクローナル抗体を溶出した(線速度90cm/h)。各クロマトグラフィーの溶出曲線を図1、2、3に示す。
図1、2に示すように、pHグラージェント溶出ではウシポリクローナル抗体の方がヒトポリクローナル抗体より早く溶出し、図3に示すように両者混合物のクロマトにおいて、ヒトポリクローナル抗体とウシポリクローナル抗体は分離された。
実施例3 ヒトモノクローナル抗体の精製その2
デプスフィルターおよび0.2μmのメンブランフィルターで清澄化したヒトモノクローナル抗体(ヒトIgG1)を含むCHO細胞無血清培養上清(ヒトモノクローナル抗体発現量:700mg/L)1500mlを10mMリン酸ナトリウム緩衝液(pH6.0)で平衡化したProtein Aカラム(Amersham Biosciences社製MabSelect 20mm ID x 20cm)に添加した(線速度500cm/h)。培養上清添加後、5カラム容量の平衡化緩衝液でカラムを洗浄した(線速度500cm/h)。次に5カラム容量の20mMクエン酸ナトリウム緩衝液(pH3.4)によりヒトモノクローナル抗体を溶出した(線速度500cm/h)。ウイルス不活化の目的で、溶出液に1Mクエン酸を添加し、pH3.5に調整した。室温にて45分間保持後、この溶液に等量の10mMリン酸ナトリウム緩衝液(pH8.2)を添加し中和した。
ウイルス不活化後溶液を1.5M Tris−HClにてpH8.0に調整後、10mM Tris−HCl緩衝液(pH8.0)で平衡化した陰イオン交換カラム(Amersham Biosciences社製Q Sepharose XL 10mm ID x 15cm)に添加した(線速度300cm/h)。添加終了後、3カラム容量の平衡化緩衝液をカラムに通液した(線速度300cm/h)。カラム非吸着画分をヒトモノクローナル抗体溶出液としてプールした。
Q Sepharose XLプール液を1Mクエン酸にてpH5.0に調整後、20mMリン酸ナトリウム−10mMクエン酸−0.05M塩化ナトリウ緩衝液(pH5.0)で平衡化した陽イオン交換カラム(Amersham Biosciences社製SP Sepharose FF26mm ID x 15cm)に添加した(線速度300cm/h)。添加終了後、5カラム容量の平衡化緩衝液でカラムを洗浄した(線速度300cm/h)。次に5カラム容量の20mMリン酸ナトリウム−10mMクエン酸−0.3M塩化ナトリウ緩衝液(pH5.0)を通液し、ヒトモノクローナル抗体を溶出した(線速度300cm/h)。
SP Sepharose FFプール液を10mMグルタミン酸ナトリウム−262mM D−ソルビトール(pH5.5)にて平衡化した限外ろ過膜(Millipore社製Biomax 30 50cm)で10mg/mLまで濃縮後、10倍量以上の同緩衝液にてバッファー交換した。バッファー交換後、ヒトモノクローナル抗体溶液を20mg/mLまで濃縮し、抗体溶液を回収した。
濃縮・バッファー交換抗体回収液を0.2μmのメンブランフィルター(Millipore社製デュラポア親水性マルチメディアフィルター)にて無菌ろ過し、最終精製品とした。
本方法によるヒトモノクローナル抗体の精製収率は約70%であり、ゲルろ過HPLC分析の結果、純度は98%であった。
必要に応じて、SP Sepharose FFプール液をウイルス除去フィルター(旭化成社製プラノバ20N)にてろ過した。ろ過液を限外ろ過膜に供して、濃縮・バッファー交換した。
また、抗体によってはカラムから抗体を溶出する前に洗浄工程を入れた。例えば、Protein Aアフィニティークロマトグラフィーの場合には、ヒトモノクローナル抗体をクエン酸ナトリウム緩衝液で溶出する前に5カラム容量の10mMリン酸ナトリウム−1M塩化ナトリウム緩衝液(pH6.0)又は/および10mMリン酸ナトリウム(pH6.0)の洗浄工程を入れ、カラムに吸着した非特異的吸着物質を除去した。また、陽イオン交換クロマトグラフィーの場合には、ヒトモノクローナル抗体を20mMりん酸ナトリウム−10mMクエン酸−0.3M塩化ナトリウ緩衝液(pH5.0)で溶出する前に5カラム容量の10mMリン酸ナトリウム緩衝液(pH6.0,6.5または7.0)でカラムを洗浄し、不純物を除去した。
実施例4 ヒトポリクローナル抗体とヤギポリクローナル抗体の分離精製
ヒトポリクローナル抗体(SIGMA社製、Cat No.I4506、商品名:Human IgG from Serum)およびヤギポリクローナル抗体(SIGMA社製、Cat No.I5256、商品名:Goat IgG from Serum)各3mgを0.10Mリン酸二ナトリウム−0.10M酢酸ナトリウム−0.10Mグリシン−0.15M塩化ナトリウム緩衝液(pH8.0)3mlに溶解後、0.2μmのフィルターに通したものをそれぞれヒトポリクローナル抗体溶液、ヤギポリクローナル抗体溶液とした。
0.10Mリン酸二ナトリウム−0.10M酢酸ナトリウム−0.10Mグリシン−0.15M塩化ナトリウム緩衝液(pH8.0)で平衡化した3つのProtein Aカラム(Applied Biosystems社製POROS A/20 4.6mmID x 5cm)に次の3サンプルを別個に添加した(線速度90cm/h)。1)ヒトポリクローナル抗体溶液1ml、2)ヤギポリクローナル抗体溶液1ml、3)ヒトポリクローナル抗体、ヤギポリクローナル抗体等量混合溶液2mlを別個に添加した。添加終了後、5カラム容量の平衡化緩衝液でカラムを洗浄した(線速度90cm/h)。次に0.10Mリン酸二ナトリウム−0.10M酢酸ナトリウム−0.10Mグリシン−0.15M塩化ナトリウム緩衝液に0.10M酢酸ナトリウム−0.10Mグリシン−0.15M塩化ナトリウム緩衝液(pH2.5)を徐々に添加し、pHを徐々に低下させる、pHグラージェント溶出(勾配容量:30カラム容量の使用でpH8.0→2.5とした)によりヒトポリクローナル抗体およびヤギポリクローナル抗体を溶出した(線速度90cm/h)。各クロマトグラフィーの溶出曲線を図4、5に示す。
図4、5に示すように、pHグラージェント溶出ではヤギポリクローナル抗体の方がヒトポリクローナル抗体より早く溶出し、図5に示すように両者混合物のクロマトにおいて、ヒトポリクローナル抗体とヤギポリクローナル抗体は分離された。
実施例5 ヒトポリクローナル抗体とヒツジポリクローナル抗体の分離精製
ヒトポリクローナル抗体(SIGMA社製、Cat No.I4506、商品名:Human IgG from Serum)およびヒツジポリクローナル抗体(SIGMA社製、Cat No.I5131、商品名:Sheep IgG from Serum)各3mgを0.10Mリン酸二ナトリウム−0.10M酢酸ナトリウム−0.10Mグリシン−0.15M塩化ナトリウム緩衝液(pH8.0)3mlに溶解後、0.2μmのフィルターに通したものをそれぞれヒトポリクローナル抗体溶液、ヒツジポリクローナル抗体溶液とした。
0.10Mリン酸二ナトリウム−0.10M酢酸ナトリウム−0.10Mグリシン−0.15M塩化ナトリウム緩衝液(pH8.0)で平衡化した3つのProtein Aカラム(Applied Biosystems社製POROS A/20 4.6mmID x 5cm)に次の3サンプルを別個に添加した(線速度90cm/h)。1)ヒトポリクローナル抗体溶液1ml、2)ヒツジポリクローナル抗体溶液1ml、3)ヒトポリクローナル抗体、ヒツジポリクローナル抗体等量混合溶液2mlを別個に添加した。添加終了後、5カラム容量の平衡化緩衝液でカラムを洗浄した(線速度90cm/h)。次に0.10Mリン酸二ナトリウム−0.10M酢酸ナトリウム−0.10Mグリシン−0.15M塩化ナトリウム緩衝液に0.10M酢酸ナトリウム−0.10Mグリシン−0.15M塩化ナトリウム緩衝液(pH2.5)を徐々に添加し、pHを徐々に低下させる、pHグラージェント溶出(勾配容量:30カラム容量の使用でpH8.0→2.5とした)によりヒトポリクローナル抗体およびヒツジポリクローナル抗体を溶出した(線速度90cm/h)。各クロマトグラフィーの溶出曲線を図6、7に示す。
図6、7に示すように、pHグラージェント溶出ではヒツジポリクローナル抗体の方がヒトポリクローナル抗体より早く溶出し、図7に示すように両者混合物のクロマトにおいて、ヒトポリクローナル抗体とヒツジポリクローナル抗体は分離された。
(1)本発明の「陰イオン交換クロマトグラフィー→陽イオン交換クロマトグラフィー」という精製シークエンスにより、従来の「陽イオン交換クロマトグラフィー→陰イオン交換クロマトグラフィー」の一連の精製シークエンスにおいて必須である希釈工程が大幅に簡略化され、▲1▼希釈溶液が必要となる、▲2▼希釈による容量増加の結果装置が大型化する、▲3▼作業が長時間化する、などの問題が解決された。(2)本発明により、これまで未解決であった偶蹄目の動物の抗体およびヒト抗体を含有するの混合物から該ヒト抗体を単離する方法が解決された。
また、実施例3に示すように、精製工程にウイルス不活化工程や、ウイルス除去工程を含ませることにより、医薬として安全に使用し得る精製抗体を得ることができる。
本明細書に引用されたすべての刊行物は、その内容の全体を本明細書に取り込むものとする。また、添付の請求の範囲に記載される技術思想および発明の範囲を逸脱しない範囲内で本発明の種々の変形および変更が可能であることは当業者には容易に理解されるであろう。本発明はこのような変形および変更をも包含することを意図している。

Claims (98)

  1. 少なくとも以下の工程を含む、抗体を含有する混合物から該抗体を精製するための方法。
    (1)陰イオン交換クロマトグラフィーで精製する工程、および
    (2)(1)に次いで、陽イオン交換クロマトグラフィーで精製する工程
  2. 少なくとも以下の工程を含む、抗体を含有する混合物から該抗体を精製するための方法。
    (1)プロテインAアフィニティークロマトグラフィーで精製する工程、および
    (2)(1)に次いで、陰イオン交換クロマトグラフィーで精製する工程、および
    (3)(2)に次いで、陽イオン交換クロマトグラフィーで精製する工程
  3. 少なくとも以下の工程を含む、抗体を含有する混合物から該抗体を精製するための方法。
    (1)プロテインAアフィニティークロマトグラフィーで精製する工程、および
    (2)(1)に次いで、陰イオン交換クロマトグラフィーで精製する工程、および
    (3)(2)に次いで、陽イオン交換クロマトグラフィーで精製する工程、および
    (4)(3)に次いで、疎水性クロマトグラフィーで精製する工程
  4. 少なくとも以下の工程を含む、抗体を含有する混合物から該抗体を精製するための方法。
    (1)リン酸ナトリウムおよび塩化ナトリウムを含有する緩衝液で平衡化したプロテインAカラムに、抗体を含有する混合物を添加し、該混合物を該プロテインAカラムに接触させる工程、および
    (2) (1)に次いで、平衡化に用いた(1)の緩衝液で該プロテインAカラムを洗浄する工程、および
    (3) (2)に次いで、クエン酸ナトリウム緩衝液により該抗体を溶出させる工程、および
    (4) (3)に次いで、溶出液をリン酸ナトリウム緩衝液でpH4.0〜8.5に調整する工程、および
    (5) (4)に次いで、(4)の溶出液をTris−HCl緩衝液でpH6.0〜8.5に調整する工程、および
    (6) (5)に次いで、Tris−HCl緩衝液で平衡化した陰イオン交換カラムに(5)の溶出液を添加し、該溶出液を該陰イオン交換カラムに接触させる工程、および
    (7) (6)に次いで、平衡化に用いた(6)の緩衝液で該陰イオン交換カラムから該抗体を溶出させる工程、および
    (8) (7)に次いで、(7)の溶出液を酢酸またはクエン酸でpH4.0〜7.0に調整する工程、および
    (9) (8)に次いで、酢酸ナトリウム緩衝液またはリン酸ナトリウム:クエン酸緩衝液で平衡化した陽イオン交換カラムに(8)の溶出液を添加し、該溶出液を該陽イオン交換カラムに接触させる工程、および
    (10) (9)に次いで、平衡化に用いた(9)の緩衝液で該陽イオン交換カラムを洗浄する工程、および
    (11) (10)に次いで、酢酸ナトリウムまたはリン酸ナトリウム:クエン酸緩衝液ならびに塩化ナトリウムを含有する緩衝液で該陽イオン交換カラムから該抗体を溶出する工程
  5. さらに、
    (12) 請求項4記載の工程(11)に次いで、請求項4記載の工程(11)の溶出液に硫酸アンモニウムを添加し、水酸化ナトリウム水溶液でpH6.0〜8.0に調整する工程、および
    (13) (12)に次いで、硫酸アンモニウムおよびリン酸ナトリウムを含有する緩衝液で平衡化した疎水性カラムに(12)の溶出液を添加し、該溶出液を該疎水性カラムに接触させる工程、および
    (14) (13)に次いで、平衡化に用いた(13)の緩衝液で該疎水性カラムを洗浄する工程、および
    (15) (14)に次いで、(13)の緩衝液中の硫酸アンモニウム濃度を低下させることにより該疎水性カラムから該抗体を溶出する工程、
    を含む、抗体を含有する混合物から該抗体を精製するための方法。
  6. さらに、抗体含有溶液を酸性条件下におくことによりウイルスを不活化する工程、ウイルス除去フィルターを用いて抗体含有溶液からウイルスを除去する工程および抗体含有溶液を無菌ろ過する工程の1工程、2工程または3工程を含む、請求項1から5のいずれか1項に記載の抗体を含有する混合物から該抗体を精製するための方法。
  7. ウイルスを不活化する工程が、プロテインAクロマトグラフィーで精製する工程の後に行われる、請求項6記載の抗体を含有する混合物から該抗体を精製するための方法。
  8. ウイルスの不活化が、請求項4の工程(3)に次いで、工程(3)で得られた溶出液をpH4以下に調整し、30分間以上放置することにより行われる、請求項7記載の抗体を含有する混合物から該抗体を精製するための方法。
  9. ウイルス除去フィルターを用いてのろ過によるウイルスを除去する工程および/または無菌ろ過工程が、抗体を含有する混合物から該抗体を精製するための方法の最終工程で行われる、請求項6から8のいずれか1項に記載の抗体を含有する混合物から該抗体を精製するための方法。
  10. 請求項4記載の工程(4)のリン酸ナトリウム緩衝液をTris−HCl緩衝液に代えた請求項4〜9のいずれか1項に記載の抗体を含有する混合物から該抗体を精製するための方法。
  11. 請求項4記載の工程(4)および(5)を、下記の工程に代えた、請求項4〜9のいずれか1項に記載の抗体を含有する混合物から該抗体を精製するための方法。
    (3)に次いで、溶出液をTris−HCl緩衝液でpH6.0〜8.5に調整する工程
  12. 少なくとも以下の工程を含む、抗体を含有する混合物から該抗体を精製するための方法。
    (1) 10〜100mMリン酸ナトリウムおよび0〜4.0M塩化ナトリウムを含有する緩衝液で平衡化したプロテインAカラムに、抗体を含有する混合物を添加し、該混合物を該プロテインAカラムに接触させる工程、および
    (2) (1)に次いで、平衡化に用いた(1)の緩衝液で該プロテインAカラムを洗浄する工程、および
    (3) (2)に次いで、10〜100mMクエン酸ナトリウム緩衝液により該抗体を溶出させる工程、および
    (4) (3)に次いで、溶出液を10〜200mMリン酸ナトリウム緩衝液でpH4.0〜8.5に調整する工程、および
    (5) (4)に次いで、(4)の溶出液を0.5〜1.5M Tris−HCl緩衝液でpH6.0〜8.5に調整する工程、および
    (6) (5)に次いで、10〜20mM Tris−HCl緩衝液で平衡化した陰イオン交換カラムに(5)の溶出液を添加し、該溶出液を該陰イオン交換カラムに接触させる工程、および
    (7) (6)に次いで、平衡化に用いた(6)の緩衝液で該陰イオン交換カラムから該抗体を溶出させる工程、および
    (8) (7)に次いで、(7)の溶出液を0.5〜1.5M酢酸またはクエン酸でpH4.0〜7.0に調整する工程、および
    (9) (8)に次いで、10〜50mM酢酸ナトリウム緩衝液または10〜50mMリン酸ナトリウム:10〜50mMクエン酸緩衝液で平衡化した陽イオン交換カラムに(8)の溶出液を添加し、該溶出液を該陽イオン交換カラムに接触させる工程、および
    (10) (9)に次いで、平衡化に用いた(9)の緩衝液で該陽イオン交換カラムを洗浄する工程、および
    (11) (10)に次いで、10〜50mM酢酸ナトリウムまたは10〜50mMリン酸ナトリウム:10〜50mMクエン酸緩衝液ならびに0.1〜1.0M塩化ナトリウムを含有する緩衝液で該陽イオン交換カラムから該抗体を溶出する工程
  13. さらに、
    (12) 請求項12に記載の工程(11)に次いで、請求項12に記載の工程
    (11)の溶出液に0.8〜1.2M硫酸アンモニウム濃度になるように硫酸アンモニウムを添加し、1.0〜10.0M水酸化ナトリウム水溶液でpH6.0〜8.0に調整する工程、および
    (13) (12)に次いで、0.8〜1.2M硫酸アンモニウムおよび10mM〜100mMリン酸ナトリウムを含有する緩衝液で平衡化した疎水性カラムに(12)の溶出液を添加し、該溶出液を該疎水性カラムに接触させる工程、および
    (14) (13)に次いで、平衡化に用いた(13)の緩衝液で該疎水性カラムを洗浄する工程、および
    (15) (14)に次いで、(13)の緩衝液中の硫酸アンモニウム濃度を低下させることにより該疎水性カラムから該抗体を溶出する工程、
    を含む、抗体を含有する混合物から該抗体を精製するための方法。
  14. さらに、抗体含有溶液を酸性条件下におくことによりウイルスを不活化する工程、ウイルス除去フィルターを用いて抗体含有溶液からウイルスを除去する工程および抗体含有溶液を無菌ろ過する工程の1工程、2工程または3工程を含む、請求項12または13に記載の抗体を含有する混合物から該抗体を精製するための方法。
  15. ウイルスの不活化が、請求項12の工程(3)に次いで、工程(3)で得られた溶出液をpH4以下に調整し、30分間以上放置することにより行われる、請求項14記載の抗体を含有する混合物から該抗体を精製するための方法。
  16. ウイルス除去フィルターを用いたろ過によりウイルスを除去する工程および/または無菌ろ過工程が、請求項12の工程(11)に次いで行われる、請求項14または15に記載の抗体を含有する混合物から該抗体を精製するための方法。
  17. ウイルス除去フィルターを用いてのろ過によるウイルスを除去する工程および/または無菌ろ過工程が、請求項13の工程(15)に次いで行われる、請求項14または15に記載の抗体を含有する混合物から該抗体を精製するための方法。
  18. 請求項12に記載の工程(4)のリン酸ナトリウム緩衝液を0.5〜1.5M Tris−HCl緩衝液に代えた請求項12〜17のいずれか1項に記載の抗体を含有する混合物から該抗体を精製するための方法。
  19. 請求項12記載の工程(4)および(5)を、下記の工程に代えた、請求項12〜17のいずれか1項に記載の抗体を含有する混合物から該抗体を精製するための方法。
    (3)に次いで、溶出液を0.5〜1.5M Tris−HCl緩衝液でpH6.0〜8.5に調整する工程
  20. 少なくとも以下の工程を含む、抗体を含有する混合物から該抗体を精製するための方法。
    (1)10〜20mMリン酸ナトリウムおよび0.15M塩化ナトリウムを含有する緩衝液で平衡化したプロテインAカラムに、抗体を含有する混合物を添加し、該混合物を該プロテインAカラムに接触させる工程、および
    (2) (1)に次いで、平衡化に用いた(1)の緩衝液で該プロテインAカラムを洗浄する工程、および
    (3) (2)に次いで、10〜20mMクエン酸ナトリウム緩衝液により該抗体を溶出させる工程、および
    (4) (3)に次いで、溶出液を10〜100mMリン酸ナトリウム緩衝液でpH4.0〜8.5に調整する工程、および
    (5) (4)に次いで、(4)の溶出液を1.0〜1.5M Tris−HCl緩衝液でpH6.0〜8.5に調整する工程、および
    (6) (5)に次いで、10mM Tris−HCl緩衝液で平衡化した陰イオン交換カラムに(5)の溶出液を添加し、該溶出液を該陰イオン交換カラムに接触させる工程、および
    (7) (6)に次いで、平衡化に用いた(6)の緩衝液で該陰イオン交換カラムから該抗体を溶出させる工程、および
    (8) (7)に次いで、(7)の溶出液を1M酢酸またはクエン酸でpH4.0〜7.0に調整する工程、および
    (9) (8)に次いで、20mM酢酸ナトリウム緩衝液または20mMリン酸ナトリウム:10mMクエン酸緩衝液で平衡化した陽イオン交換カラムに(8)の溶出液を添加し、該溶出液を該陽イオン交換カラムに接触させる工程、および
    (10) (9)に次いで、平衡化に用いた(9)の緩衝液で該陽イオン交換カラムを洗浄する工程、および
    (11) (10)に次いで、20mM酢酸ナトリウムまたは20mMリン酸ナトリウム:10mMクエン酸緩衝液ならびに0.3M塩化ナトリウムを含有する緩衝液で該陽イオン交換カラムから該抗体を溶出する工程
  21. さらに、
    (12) 請求項20に記載の工程(11)に次いで、請求項20に記載の工程(11)の溶出液に1.0M硫酸アンモニウム濃度になるように硫酸アンモニウムを添加し、10.0M水酸化ナトリウム水溶液でpH6.0〜8.0に調整する工程、および
    (13) (12)に次いで、1.0M硫酸アンモニウムおよび10mMリン酸ナトリウムを含有する緩衝液で平衡化した疎水性カラムに(12)の溶出液を添加し、該溶出液を該疎水性カラムに接触させる工程、および
    (14) (13)に次いで、平衡化に用いた(13)の緩衝液で該疎水性カラムを洗浄する工程、および
    (15) (14)に次いで、(13)の緩衝液中の硫酸アンモニウム濃度を低下させることにより該疎水性カラムから該抗体を溶出する工程、
    を含む、抗体を含有する混合物から該抗体を精製するための方法。
  22. さらに、抗体含有溶液を酸性条件下におくことによりウイルスを不活化する工程、ウイルス除去フィルターを用いて抗体含有溶液からウイルスを除去する工程および抗体含有溶液を無菌ろ過する工程の1工程、2工程または3工程を含む、請求項20または21に記載の抗体を含有する混合物から該抗体を精製するための方法。
  23. ウイルスの不活化が、請求項20の工程(3)に次いで、工程(3)で得られた溶出液をpH4以下に調整し、30分間以上放置することにより行われる、請求項22記載の抗体を含有する混合物から該抗体を精製するための方法。
  24. ウイルス除去フィルターを用いたろ過によりウイルスを除去する工程および/または無菌ろ過工程が、請求項20の工程(11)に次いで行われる、請求項22または23に記載の抗体を含有する混合物から該抗体を精製するための方法。
  25. ウイルス除去フィルターを用いたろ過によりウイルスを除去する工程および/または無菌ろ過工程が、請求項21の工程(15)に次いで行われる、請求項22または23に記載の抗体を含有する混合物から該抗体を精製するための方法。
  26. 請求項20に記載の工程(4)のリン酸ナトリウム緩衝液を1.0M Tris−HCl緩衝液に代えた請求項20〜25のいずれか1項に記載の抗体を含有する混合物から該抗体を精製するための方法。
  27. 請求項20に記載の工程(4)および(5)を、下記の工程に代えた、請求項20〜25のいずれか1項に記載の抗体を含有する混合物から該抗体を精製するための方法。
    (3)に次いで、溶出液を1.0M Tris−HCl緩衝液でpH6.0〜8.5に調整する工程
  28. 少なくとも以下の工程を含む、抗体を含有する混合物から該抗体を精製するための方法。
    (1)10〜20mMリン酸ナトリウムおよび0.15M塩化ナトリウムを含有する緩衝液で平衡化したプロテインAカラムに、抗体を含有する混合物を添加し、該混合物を該プロテインAカラムに接触させる工程、および
    (2) (1)に次いで、平衡化に用いた(1)の緩衝液で該プロテインAカラムを洗浄する工程、および
    (3) (2)に次いで、10〜20mMクエン酸ナトリウム緩衝液により該抗体を溶出させる工程、および
    (4) (3)に次いで、溶出液を10〜100mMリン酸ナトリウム緩衝液でpH7.0に調整する工程、および
    (5) (4)に次いで、(4)の溶出液を1.0〜1.5M Tris−HCl緩衝液でpH8.0に調整する工程、および
    (6) (5)に次いで、10mM Tris−HCl緩衝液で平衡化した陰イオン交換カラムに(5)の溶出液を添加し、該溶出液を該陰イオン交換カラムに接触させる工程、および
    (7) (6)に次いで、平衡化に用いた(6)の緩衝液で該陰イオン交換カラムから該抗体を溶出させる工程、および
    (8) (7)に次いで、(7)の溶出液を1.0M酢酸またはクエン酸でpH5.0に調整する工程、および
    (9) (8)に次いで、20mM酢酸ナトリウム緩衝液または20mMリン酸ナトリウム:10mMクエン酸緩衝液で平衡化した陽イオン交換カラムに(8)の溶出液を添加し、該溶出液を該陽イオン交換カラムに接触させる工程、および
    (10) (9)に次いで、平衡化に用いた(9)の緩衝液で該陽イオン交換カラムを洗浄する工程、および
    (11) (10)に次いで、20mM酢酸ナトリウムまたは20mMリン酸ナトリウム:10mMクエン酸緩衝液ならびに0.3M塩化ナトリウムを含有する緩衝液で該陽イオン交換カラムから該抗体を溶出する工程
  29. さらに、
    (12) 請求項28に記載の工程(11)に次いで、請求項28に記載の工程(11)の溶出液に1.0M硫酸アンモニウム濃度になるように硫酸アンモニウムを添加し、10.0M水酸化ナトリウム水溶液でpH7.0に調整する工程、および
    (13) (12)に次いで、1.0M硫酸アンモニウムおよび10mMリン酸ナトリウムを含有する緩衝液で平衡化した疎水性カラムに(12)の溶出液を添加し、該溶出液を該疎水性カラムに接触させる工程、および
    (14) (13)に次いで、平衡化に用いた(13)の緩衝液で該疎水性カラムを洗浄する工程、および
    (15) (14)に次いで、(13)の緩衝液中の硫酸アンモニウム濃度を低下させることにより該疎水性カラムから該抗体を溶出する工程、
    を含む、抗体を含有する混合物から該抗体を精製するための方法。
  30. さらに、抗体含有溶液を酸性条件下におくことによりウイルスを不活化する工程、ウイルス除去フィルターを用いて抗体含有溶液からウイルスを除去する工程および抗体含有溶液を無菌ろ過する工程の1工程、2工程または3工程を含む、請求項28または29に記載の抗体を含有する混合物から該抗体を精製するための方法。
  31. ウイルスの不活化が、請求項28の工程(3)に次いで、工程(3)で得られた溶出液をpH4以下に調整し、30分間以上放置することにより行われる、請求項30記載の抗体を含有する混合物から該抗体を精製するための方法。
  32. ウイルス除去フィルターを用いたろ過によりウイルスを除去する工程および/または無菌ろ過工程が、請求項28の工程(11)に次いで行われる、請求項30または31に記載の抗体を含有する混合物から該抗体を精製するための方法。
  33. ウイルス除去フィルターを用いたろ過によりウイルスを除去する工程および/または無菌ろ過工程が、請求項29の工程(15)に次いで行われる、請求項30または31に記載の抗体を含有する混合物から該抗体を精製するための方法。
  34. 請求項28に記載の工程(4)のリン酸ナトリウム緩衝液を1.0M Tris−HCl緩衝液に代えた請求項28〜33のいずれか1項に記載の抗体を含有する混合物から該抗体を精製するための方法。
  35. 請求項28記載の工程(4)および(5)を、下記の工程に代えた、請求項28〜33のいずれか1項に記載の抗体を含有する混合物から該抗体を精製するための方法。
    (3)に次いで、溶出液を1.0M Tris−HCl緩衝液でpH8.0に調整する工程
  36. 少なくとも以下の工程を含む、抗体を含有する混合物から該抗体を精製するための方法。
    (1) pH6.0〜8.5の緩衝液で平衡化したプロテインAカラムに、抗体を含有する混合物を添加し、該混合物を該プロテインAカラムに接触させる工程、
    (2) (1)に次いで、pH6.0〜8.5の緩衝液で該プロテインAカラムを洗浄する工程、および
    (3) (2)に次いで、pH2.7〜4.0の緩衝液により該抗体を溶出させる工程、および
    (4) (3)に次いで、溶出液をpH4.0〜8.5に調整する工程、および
    (5) (4)に次いで、(4)の溶出液をpH6.0〜8.5に調整する工程、および
    (6) (5)に次いで、pH6.0〜8.5の緩衝液で平衡化した陰イオン交換カラムに(5)の溶出液を添加し、該溶出液を該陰イオン交換カラムに接触させる工程、および
    (7) (6)に次いで、pH6.0〜8.5の緩衝液で該陰イオン交換カラムから該抗体を溶出させる工程、および
    (8) (7)に次いで、(7)の溶出液をpH4.0〜7.0に調整する工程、および
    (9) (8)に次いで、pH4.0〜7.0の緩衝液で平衡化した陽イオン交換カラムに(8)の溶出液を添加し、該溶出液を該陽イオン交換カラムに接触させる工程、および
    (10) (9)に次いで、pH4.0〜7.0の緩衝液で該陽イオン交換カラムを洗浄する工程、および
    (11) (10)に次いで、0.1〜1.0Mの塩を含有するpH4.0〜7.0の緩衝液で該陽イオン交換カラムから該抗体を溶出する工程
  37. さらに、
    (12) 請求項36に記載の工程(11)の溶出液に0.8〜1.2Mの濃度となるように塩を添加し、さらにpH6.0〜8.0に調整する工程、
    (13) (12)の塩を0.8〜1.2Mの濃度で含有するpH6.0〜8.0の緩衝液で平衡化した疎水性カラムに(12)の溶出液を添加し、該溶出液を該疎水性カラムに接触させる工程、
    (14) (12)の塩を0.8〜1.2Mの濃度で含有する、pH6.0〜8.0の緩衝液で該疎水性カラムを洗浄する工程、および
    (15) (13)の該緩衝液中の塩濃度を低下させることにより該疎水性カラムから該抗体を溶出する工程、
    を含む、抗体を含有する混合物から該抗体を精製するための方法。
  38. さらに、抗体含有溶液を酸性条件下におくことによりウイルスを不活化する工程、ウイルス除去フィルターを用いて抗体含有溶液からウイルスを除去する工程および抗体含有溶液を無菌ろ過する工程の1工程、2工程または3工程を含む、請求項36または37に記載の抗体を含有する混合物から該抗体を精製するための方法。
  39. ウイルスの不活化が、請求項36の工程(3)に次いで、工程(3)で得られた溶出液をpH4以下に調整し、30分間以上放置することにより行われる、請求項38記載の抗体を含有する混合物から該抗体を精製するための方法。
  40. ウイルス除去フィルターを用いたろ過によりウイルスを除去する工程および/または無菌ろ過工程が、請求項36の工程(11)に次いで行われる、請求項38または39に記載の抗体を含有する混合物から該抗体を精製するための方法。
  41. ウイルス除去フィルターを用いたろ過によりウイルスを除去する工程および/または無菌ろ過工程が、請求項37の工程(15)に次いで行われる、請求項38または39に記載の抗体を含有する混合物から該抗体を精製するための方法。
  42. 請求項36に記載の工程(2)のpH6.0〜8.5の緩衝液が工程(1)の緩衝液と同一であり、請求項36に記載の工程(7)のpH6.0〜8.5の緩衝液が工程(6)の緩衝液と同一であり、かつ請求項36に記載の工程(10)のpH4.0〜7.0の緩衝液が工程(9)の緩衝液と同一である、請求項36記載の抗体を含有する混合物から該抗体を精製するための方法。
  43. 請求項37に記載の工程(14)の(12)の塩を0.8〜1.2Mの濃度で含有する、pH6.0〜8.0の緩衝液が工程(13)の緩衝液と同一である、請求項37〜42のいずれか1項に記載の抗体を含有する混合物から該抗体を精製するための方法。
  44. 請求項36に記載の工程(11)の塩が塩化ナトリウムである請求項36〜43のいずれか1項に記載の抗体を含有する混合物から該抗体を精製するための方法。
  45. 請求項37に記載の工程(12)の塩が硫酸アンモニウムである請求項36〜45のいずれか1項に記載の抗体を含有する混合物から該抗体を精製するための方法。
  46. 請求項36記載の工程(1)の緩衝液が、4.0M以下の塩を含有する請求項36〜45のいずれか1項に記載の抗体を含有する混合物から該抗体を精製するための方法。
  47. 塩が塩化ナトリウムである請求項46記載の抗体を含有する混合物から該抗体を精製するための方法。
  48. 少なくとも以下の工程を含む、抗体を含有する混合物から該抗体を精製するための方法。
    (1) pH6.0〜8.5の緩衝液で平衡化した陰イオン交換カラムに抗体を含有する混合物を添加し、該混合物を該陰イオン交換カラムに接触させる工程、および
    (2) (1)に次いで、pH6.0〜8.5の緩衝液で該陰イオン交換カラムから該抗体を溶出させる工程、および
    (3) (2)に次いで、(2)の溶出液をpH4.0〜7.0に調整する工程、および
    (4) (3)に次いで、pH4.0〜7.0の緩衝液で平衡化した陽イオン交換カラムに(3)の溶出液を添加し、該溶出液を該陽イオン交換カラムに接触させる工程、および
    (5) (4)に次いで、pH4.0〜7.0の緩衝液で該陽イオン交換カラムを洗浄する工程、および
    (6) (5)に次いで、0.1〜1.0Mの塩を含有するpH4.0〜7.0の緩衝液で該陽イオン交換カラムから該抗体を溶出する工程
  49. さらに、抗体含有溶液を酸性条件下におくことによりウイルスを不活化する工程、ウイルス除去フィルターを用いて抗体含有溶液からウイルスを除去する工程および抗体含有溶液を無菌ろ過する工程の1工程、2工程または3工程を含む、請求項48記載の抗体を含む混合物から該抗体を精製するための方法。
  50. ウイルスの不活化が、請求項48の工程(1)の前に、抗体含有溶液をpH4以下に調整し、30分間以上放置することにより行われる、請求項49記載の抗体を含む混合物から該抗体を精製するための方法。
  51. ウイルス除去フィルターを用いたろ過によりウイルスを除去する工程および/または無菌ろ過工程が、請求項48の工程(6)に次いで行われる、請求項49または50に記載の抗体を含む混合物から該抗体を精製するための方法。
  52. 請求項48に記載の工程(2)のpH6.0〜8.5の緩衝液が工程(1)の緩衝液と同一であり、かつ請求項48に記載の工程(5)のpH4.0〜7.0の緩衝液が工程(4)の緩衝液と同一である請求項48〜51のいずれか1項に記載の抗体を含む混合物から該抗体を精製するための方法。
  53. 請求項48に記載の工程(6)の塩が塩化ナトリウムである請求項48〜52のいずれか1項に記載の抗体を含む混合物から該抗体を精製するための方法。
  54. 抗体がヒト抗体である請求項1〜53のいずれか1項に記載の抗体を含む混合物から該抗体を精製するための方法。
  55. 抗体がモノクローナル抗体である請求項1〜54のいずれか1項に記載の抗体を含む混合物から該抗体を精製するための方法。
  56. 抗体がIgGである請求項1〜55のいずれか1項に記載の抗体を含む混合物から該抗体を精製するための方法。
  57. 抗体がIgG1、IgG2またはIgG4である請求項56記載の抗体を含む混合物から該抗体を精製するための方法。
  58. 抗体が、抗体の重鎖定常領域のアミノ酸配列において、天然に存在する重鎖定常領域のアミノ酸の少なくとも一つのアミノ酸が欠失し、または天然に存在する重鎖定常領域のアミノ酸の少なくとも一つのアミノ酸が他のアミノ酸に置換し、または天然に存在する重鎖定常領域に少なくとも一つのアミノ酸が付加した抗体である、請求項54〜57のいずれか1項に記載の抗体を含む混合物から該抗体を精製するための方法。
  59. 抗体が他の化合物と共有あるいは配位結合した請求項54〜58のいずれか1項に記載の抗体を含む混合物から該抗体を精製するための方法。
  60. ヒト抗体と有蹄動物の抗体を含有する混合物から、プロテインAアフィニティークロマトグラフィーにより該ヒト抗体と該有蹄動物の抗体を分離する方法。
  61. 有蹄動物が、ウシ、ヤギおよびヒツジからなる群から選択される請求項60記載の該ヒト抗体と該有蹄動物の抗体を分離する方法。
  62. 分離が、pHグラージェント溶出である請求項60または61記載の方法。
  63. 分離が、pH段階溶出である請求項60または61記載の方法。
  64. 少なくとも以下の工程を含む、ヒト抗体を、該ヒト抗体と有蹄動物の抗体を含有する混合物から単離する方法。
    (1) リン酸二ナトリウム、酢酸ナトリウム、グリシンおよび塩化ナトリウムを含有する緩衝液で平衡化したプロテインAカラムに、ヒト抗体と有蹄動物の抗体を含有する混合物を添加し、該混合物を該プロテインAカラムに接触させる工程、
    および
    (2) (1)についで、(1)の緩衝液で該プロテインAカラムを洗浄する工程、および
    (3) (2)についで、(1)の緩衝液中のpHを低下させることにより該プロテインAカラムから該ヒト抗体を溶出する工程
  65. 有蹄動物がウシ、ヤギおよびヒツジからなる群より選択される請求項64記載のヒト抗体を、該ヒト抗体と有蹄動物の抗体を含有する混合物から単離する方法。
  66. さらに、抗体含有溶液を酸性条件下におくことによりウイルスを不活化する工程、ウイルス除去フィルターを用いて抗体含有溶液からウイルスを除去する工程および抗体含有溶液を無菌ろ過する工程の1工程、2工程または3工程を含む、請求項64または65に記載のヒト抗体を、該ヒト抗体と有蹄動物の抗体を含有する混合物から単離する方法。
  67. ウイルスの不活化が、請求項64の工程(3)に次いで、工程(3)で得られた溶出液をpH4以下に調整し、30分間以上放置することにより行われる、請求項66記載のヒト抗体を、該ヒト抗体と有蹄動物の抗体を含有する混合物から単離する方法。
  68. ウイルス除去フィルターを用いたろ過によりウイルスを除去する工程および/または無菌ろ過工程が、ヒト抗体を、該ヒト抗体と有蹄動物の抗体を含有する混合物から単離する方法の最終工程において行われる、請求項66または67記載のヒト抗体を、該ヒト抗体と有蹄動物の抗体を含有する混合物から単離する方法。
  69. pHの低下が、グラージェント的である請求項64〜68のいずれか1項に記載のヒト抗体を、該ヒト抗体と有蹄動物の抗体を含有する混合物から単離する方法。
  70. pHの低下が、段階的である請求項64〜68のいずれか1項に記載のヒト抗体を、該ヒト抗体と有蹄動物の抗体を含有する混合物から単離する方法。
  71. 少なくとも以下の工程を含む、ヒト抗体を、該ヒト抗体と有蹄動物の抗体を含有する混合物から単離する方法。
    (1) 0.05〜0.15Mリン酸二ナトリウム、0.05〜0.15M酢酸ナトリウム、0.05〜0.15Mグリシンおよび0.05〜0.20M塩化ナトリウムを含有する緩衝液で平衡化したプロテインAカラムに、ヒト抗体と有蹄動物の抗体を含有する混合物を添加し、該混合物を該プロテインAカラムに接触させる工程、および
    (2) (1)についで、(1)の緩衝液で該プロテインAカラムを洗浄する工程、および
    (3) (2)についで、(1)の緩衝液中のpHを低下させることにより該プロテインAカラムから該ヒト抗体を溶出する工程
  72. 有蹄動物がウシ、ヤギおよびヒツジからなる群より選択される請求項71記載のヒト抗体を、ヒト抗体と有蹄動物の抗体を含有する混合物から単離する方法。
  73. さらに、抗体含有溶液を酸性条件下におくことによりウイルスを不活化する工程、ウイルス除去フィルターを用いて抗体含有溶液からウイルスを除去する工程および抗体含有溶液を無菌ろ過する工程の1工程、2工程または3工程を含む、請求項71または72に記載のヒト抗体を、ヒト抗体と有蹄動物の抗体を含有する混合物から単離する方法。
  74. ウイルスの不活化が、請求項71の工程(3)に次いで、工程(3)で得られた溶出液をpH4以下に調整し、30分間以上放置することにより行われる、請求項73記載のヒト抗体を、ヒト抗体と有蹄動物の抗体を含有する混合物から単離する方法。
  75. ウイルス除去フィルターを用いたろ過によりウイルスを除去する工程および/または無菌ろ過工程が、ヒト抗体を、該ヒト抗体と有蹄動物の抗体を含有する混合物から単離する方法の最終工程において行われる、請求項73または74に記載のヒト抗体を、該ヒト抗体と有蹄動物の抗体を含有する混合物から単離する方法。
  76. pHの低下が、グラージェント的である請求項71〜75のいずれか1項に記載のヒト抗体を、該ヒト抗体と有蹄動物の抗体を含有する混合物から単離する方法。。
  77. pHの低下が、段階的である請求項71〜75のいずれか1項に記載のヒト抗体を、該ヒト抗体と有蹄動物の抗体を含有する混合物から単離する方法。。
  78. 少なくとも以下の工程を含む、ヒト抗体を、該ヒト抗体と有蹄動物の抗体を含有する混合物から単離する方法。
    (1) 0.10Mリン酸二ナトリウム、0.10M酢酸ナトリウム、0.10Mグリシンおよび0.15M塩化ナトリウムを含有する緩衝液で平衡化したプロテインAカラムに、ヒト抗体と有蹄動物の抗体を含有する混合物を添加し、該混合物を該プロテインAカラムに接触させる工程、および
    (2) (1)に次いで、(1)の緩衝液で該プロテインAカラムを洗浄する工程、および
    (3) (2)に次いで、(1)の緩衝液中のpHを低下させることにより該プロテインAカラムから該ヒト抗体を溶出する工程
  79. 有蹄動物がウシ、ヤギおよびヒツジからなる群より選択される請求項78記載のヒト抗体を、該ヒト抗体と有蹄動物の抗体を含有する混合物から単離する方法。
  80. さらに、抗体含有溶液を酸性条件下におくことによりウイルスを不活化する工程、ウイルス除去フィルターを用いて抗体含有溶液からウイルスを除去する工程および抗体含有溶液を無菌ろ過する工程の1工程、2工程または3工程を含む、請求項78または79に記載のヒト抗体を、該ヒト抗体と有蹄動物の抗体を含有する混合物から単離する方法。
  81. ウイルスの不活化が、請求項78の工程(3)に次いで、工程(3)で得られた溶出液をpH4以下に調整し、30分間以上放置することにより行われる、請求項80記載のヒト抗体を、該ヒト抗体と有蹄動物の抗体を含有する混合物から単離する方法。
  82. ウイルス除去フィルターを用いたろ過によりウイルスを除去する工程および/または無菌ろ過工程が、ヒト抗体を、該ヒト抗体と有蹄動物の抗体を含有する混合物から単離する方法の最終工程において行われる、請求項80または81に記載のヒト抗体を、該ヒト抗体と有蹄動物の抗体を含有する混合物から単離する方法。
  83. pHの低下が、グラージェント的である請求項78〜82のいずれか1項に記載のヒト抗体を、該ヒト抗体と有蹄動物の抗体を含有する混合物から単離する方法。
  84. pHの低下が、段階的である請求項78〜82のいずれか1項に記載のヒト抗体を、該ヒト抗体と有蹄動物の抗体を含有する混合物から単離する方法。
  85. 少なくとも以下の工程を含む、ヒト抗体を、該ヒト抗体と有蹄動物の抗体を含有する混合物から単離する方法。
    (1) pH7.5〜8.5の緩衝液で平衡化したプロテインAカラムに、ヒト抗体と有蹄動物の抗体を含有する混合物を添加し、該混合物を該プロテインAカラムに接触させる工程、
    (2) pH7.5〜8.5の緩衝液で該プロテインAカラムを洗浄する工程、
    (3) (2)の緩衝液のpHを低下させることにより該プロテインAカラムから該ヒト抗体を溶出する工程
  86. 有蹄動物がウシ、ヤギおよびヒツジからなる群より選択される請求項85記載のヒト抗体を、該ヒト抗体と有蹄動物の抗体を含有する混合物から単離する方法。
  87. さらに、抗体含有溶液を酸性条件下におくことによりウイルスを不活化する工程、ウイルス除去フィルターを用いて抗体含有溶液からウイルスを除去する工程および抗体含有溶液を無菌ろ過する工程の1工程、2工程または3工程を含む、請求項85または86に記載のヒト抗体を、該ヒト抗体と有蹄動物の抗体を含有する混合物から単離する方法。
  88. ウイルスの不活化が、請求項85の工程(3)に次いで、工程(3)で得られた溶出液をpH4以下に調整し、30分間以上放置することにより行われる、請求項87記載のヒト抗体を、該ヒト抗体と有蹄動物の抗体を含有する混合物から単離する方法。
  89. ウイルス除去フィルターを用いたろ過によりウイルスを除去する工程および/または無菌ろ過工程が、ヒト抗体を、該ヒト抗体と有蹄動物の抗体を含有する混合物から単離する方法の最終工程において行われる、請求項87または88に記載のヒト抗体を、該ヒト抗体と有蹄動物の抗体を含有する混合物から単離する方法。
  90. pHの低下が、グラージェント的である請求項85〜89のいずれか1項に記載のヒト抗体を、該ヒト抗体と有蹄動物の抗体を含有する混合物から単離する方法。
  91. pHの低下が、段階的である請求項85〜89のいずれか1項に記載のヒト抗体を、該ヒト抗体と有蹄動物の抗体を含有する混合物から単離する方法。
  92. 請求項85記載の工程(2)のpH7.5〜8.5の緩衝液が、工程(1)の緩衝液と同一である、請求項85〜91のいずれか1項に記載のヒト抗体を、該ヒト抗体と有蹄動物の抗体を含有する混合物から単離する方法。
  93. 請求項85記載の工程(1)のpH7.5〜8.5の緩衝液が、0.05〜0.20Mの濃度で塩を含有する、請求項85〜92のいずれか1項に記載のヒト抗体を、該ヒト抗体と有蹄動物の抗体を含有する混合物から単離する方法。
  94. 塩が塩化ナトリウムである、請求項93記載のヒト抗体を、該ヒト抗体と有蹄動物の抗体を含有する混合物から単離する方法。
  95. ヒト抗体がヒトポリクローナル抗体である請求項60〜94のいずれか1項に記載のヒト抗体を、該ヒト抗体と有蹄動物の抗体を含有する混合物から単離する方法。
  96. 有蹄動物の抗体がウシポリクローナル抗体、ヤギポリクローナル抗体およびヒツジポリクローナル抗体からなる群から選択される請求項60〜95のいずれか1項に記載のヒト抗体を、該ヒト抗体と有蹄動物の抗体を含有する混合物から単離する方法。
  97. ヒト抗体がIgGである請求項60〜96のいずれか1項に記載のヒト抗体を、該ヒト抗体と有蹄動物の抗体を含有する混合物から単離する方法。
  98. ヒト抗体がIgG1、IgG2またはIgG4である、請求項97記載のヒト抗体を、該ヒト抗体と有蹄動物の抗体を含有する混合物から単離する方法。
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