JP2002517447A - 双極性障害の治療のためのnk−1受容体アンタゴニストの使用 - Google Patents

双極性障害の治療のためのnk−1受容体アンタゴニストの使用

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メルク シャープ エンド ドーム リミテッド
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、双極性障害を他の抗鬱薬または抗不安薬を用いる併用療法なしに治療または予防するために経口投与するのに適した薬剤の製造のためのNK−1受容体アンタゴニストの使用、前記NK−1受容体アンタゴニストを使用する治療方法、及び前記NK−1受容体アンタゴニストを含む医薬組成物を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、NK−1受容体アンタゴニスト、特に2−(R)−(1−(S)−
(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル)−2−ヒドロキシエトキシ)
−3−(S)−(4−フルオロフェニル)−4−(1,2,4−トリアゾル−3
−イル)メチルモルホリンまたはその医薬的に許容され得る塩の投与による双極
性障害の治療または予防に関する。
【0002】 躁鬱病性障害または双極性情動障害としても公知の双極性障害は、躁と鬱の状
態が交替することを特徴とする。双極性障害の臨床コースの種類により、双極性
I障害、双極性II障害または循環気質性障害と診断され得る。双極性I障害は
通常最も重いと見做され、重い鬱エピソードと躁エピソードが交替で発現する。
双極性II障害は重い鬱エピソードと軽躁エピソードが交替で発現する状態を指
し、循環気質障害は鬱症状と軽躁症状が交替で発現する状態を指す。
【0003】 治療レジメでは、通常三環式抗鬱薬(TCA)、モノアミンオキシダーゼ阻害
剤(MAOI)、数種の向精神薬、炭酸リチウム及び電気痙攣療法(ECT)が
使用されている(参考のために、R.J.Baldessarini,「Goo
dman及びGilmanの治療法の薬理学的基礎(Goodman & Gilman's The Ph
armacological Basis of Therapeutics)」,第9版,19章,McGraw−H
ill(1996)発行参照)。より最近では、選択的セロトニン再摂取阻害剤
(SSRI)、特異的モノアミン再摂取阻害剤、及び5−HT1A受容体アゴニ
スト及びアンタゴニストを含めた新規なクラスの抗鬱薬が開発されている。
【0004】 鬱エピソードを治療するための最も確立されている薬物は三環式抗鬱薬である
。例えば、強い睡眠障害及び不安を訴えている鬱状態の患者はアミトリプチリン
のような鎮静作用を有する三環式抗鬱薬で治療され得る。他の患者に対しては鎮
静作用の少ない化合物、例えばイミプラミンまたはデシプラミンが使用され得る
。三環式抗鬱薬はノルアドレナリン及び5−ヒドロキシトリプタミンの摂取を阻
害すると共に、ムスカリン作動性コリン受容体、α−アドレナリン作用性受容
体及びH−ヒスタミン受容体を含めた各種神経伝達受容体でアンタゴニスト性
をも有する。これらの受容体アンタゴニスト作用のために、三環式抗鬱薬の副作
用プロフィールの多く、特に前立腺肥大または緑内障患者では特に厄介な抗コリ
ン作用性副作用が生ずる。他の副作用には、口渇、頻脈、眼の遠近調節困難、便
秘、尿閉、性機能不全、認知低下、体位性低血圧及び体重増加が含まれる。
【0005】 モノアミンオキシダーゼ阻害剤は通常、三環式抗鬱薬または電気痙攣療法に反
応しなかった患者に対して処方されている。三環式抗鬱薬と同様に、MAOIを
使用すると多数の副作用、例えば眩暈、筋肉単収縮、不眠、錯乱、そう状態、頻
脈、体位性低血圧、高血圧、口渇、目のかすみ、インポテンス、末梢浮腫、肝細
胞損傷及び白血球減少が生ずる。
【0006】 新規なクラスの抗鬱薬の中で、選択的セロトニン再摂取阻害剤の処方は、特に
抗コリン作用及び心臓毒性作用のために三環式抗鬱薬の使用が禁忌である患者に
おいて増加している。フルオキセチン、フルボキサミン、セルトラリンやパロキ
セチンのようなSSRIは通常鎮静作用を持たない。更に、SSRIは食欲を刺
激しないので、体重増加が望ましくない患者において適切である。しかしながら
、SSRIそれ自体が副作用、例えば悪心、下痢、口渇、食欲低下、消化不良、
嘔吐、頭痛、いらいら、不眠、不安、振戦、眩暈、疲労、性欲低下、咽頭炎、呼
吸困難、皮膚発疹及び性機能不全を有する。
【0007】 躁エピソードは薬物及び心理ケアを用いて治療されている。通常、ハロペリド
ールまたはクロルプロマジンのような薬物が症状をコントロールするために使用
され得る。2つ以上の躁エピソードの後に、炭酸リチウムがしばしば処方されて
いる。ハロペリドールまたはクロルプロマジンのような薬物は通常多数の副作用
、例えば錐体外路症状、急性ジストニーまたは異常運動、静座不能、振戦、頻脈
、傾眠、錯乱、体位性低血圧、目のかすみ、緑内障の急発、口渇、便秘、排尿障
害及び性機能不全を伴う。リチウムの治療指数は低く、安全に臨床使用するため
には血漿濃度を厳密に管理する必要がある。リチウムの副作用には、振戦、悪心
、下痢、渇き及び多尿が含まれる。
【0008】 どんな薬物を使用しても、治療効果が現れるまでに通常2週、3週、更には4
週もかかる。この作用発現の遅れが、双極性障害を患っている患者にとって特に
問題であり得る。
【0009】 ニューロキニン1(NK−1;サブスタンスP)受容体アンタゴニストは、タ
キキニン、特にサブスタンスPの過剰または不均衡に関連する多数の生理学的異
常を治療するために開発されている。サブスタンスPが関与する症状の例として
、不安症、鬱病及び精神病のような中枢神経系の異常(例えば、国際特許出願公
開第95/16679号パンフレット、同第95/18124号パンフレット及
び同第95/23798号パンフレット)が挙げられる。
【0010】 より最近では、1996年8月15日に公開された国際特許出願公開第96/
24353号パンフレットでは、タキキニンアンタゴニストとセロトニンアゴニ
ストまたは選択的セロトニン再摂取阻害剤(SSRI)との組合せを用いること
により精神障害がより効果的に安全に治療されると示唆されている。しかしなが
ら、前記治療法にセロトニンアゴニストまたはSSRIによる副作用がないとは
いえない。
【0011】 既存の治療の欠点にてらして、双極性障害に対する安全で有効な新しい治療法
が要望されている。
【0012】 本発明は、双極性障害の治療用1日1回経口投与薬剤における2−(R)−(
1−(S)−(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル)−2−ヒドロキ
シエトキシ)−3−(S)−(4−フルオロフェニル)−4−(1,2,4−ト
リアゾル−3−イル)メチルモルホリンまたはその医薬的に許容され得る塩の使
用を提供する。このクラスの化合物は、有利には慣用されている気分変調薬(moo
d-altering agent)に比して作用の迅速な発現及び少ない副作用プロフィールを
示す。
【0013】 本発明で使用されるNK−1受容体アンタゴニストの非常に優れた薬理作用に
より、双極性障害を三環式抗鬱薬またはモノアミンオキシダーゼ阻害剤を用いる
併発療法の必要なく、特にセロトニンアゴニストまたはSSRIを併用する必要
なく治療することができる。
【0014】 更に、本発明で使用されるNK−1受容体アンタゴニストの非常に優れた薬理
作用により、作用は迅速に発現する。
【0015】 従って、本発明は、双極性障害を他の抗鬱薬または抗不安薬を用いる併用療法
なしに治療または予防するために経口投与するのに適した薬剤の製造のための2
−(R)−(1−(S)−(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル)−
2−ヒドロキシエトキシ)−3−(S)−(4−フルオロフェニル)−4−(1
,2,4−トリアゾル−3−イル)メチルモルホリンまたはその医薬的に許容さ
れ得る塩の使用を提供する。
【0016】 また、本発明は、双極性障害を他の抗鬱薬または抗不安薬を用いる併用療法な
しに治療または予防する方法を提供し、その方法は前記治療を要する患者に対し
て有効量の2−(R)−(1−(S)−(3,5−ビス(トリフルオロメチル)
フェニル)−2−ヒドロキシエトキシ)−3−(S)−(4−フルオロフェニル
)−4−(1,2,4−トリアゾル−3−イル)メチルモルホリンまたはその医
薬的に許容され得る塩を経口投与することを含む。
【0017】 本発明の更なる態様で、双極性障害の治療用経口医薬組成物が提供され、その
組成物は2−(R)−(1−(S)−(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フ
ェニル)−2−ヒドロキシエトキシ)−3−(S)−(4−フルオロフェニル)
−4−(1,2,4−トリアゾル−3−イル)メチルモルホリンまたはその医薬
的に許容され得る塩を医薬的に許容され得る担体または賦形剤と共に含む。
【0018】 多くの双極性障害患者がリチウムでは十分に治療されていない。また患者によ
っては、リチウムの副作用により逆に悪化する場合がある。
【0019】 従って、本発明は、リチウムに反応しないかまたはリチウムが禁忌な患者にお
いて双極性障害を他の抗鬱薬または抗不安薬を用いる併用療法なしに治療または
予防するための経口投与に適した薬剤の製造のための2−(R)−(1−(S)
−(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル)−2−ヒドロキシエトキシ
)−3−(S)−(4−フルオロフェニル)−4−(1,2,4−トリアゾル−
3−イル)メチルモルホリンまたはその医薬的に許容され得る塩の使用を提供す
る。
【0020】 また、本発明は、リチウムに反応しないかまたはリチウムが禁忌な患者におい
て双極性障害を他の抗鬱薬または抗不安薬を用いる併用療法なしに治療または予
防する方法を提供し、その方法は前記治療を要する患者に対して有効量の2−(
R)−(1−(S)−(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル)−2−
ヒドロキシエトキシ)−3−(S)−(4−フルオロフェニル)−4−(1,2
,4−トリアゾル−3−イル)メチルモルホリンまたはその医薬的に許容され得
る塩を経口投与することを含む。
【0021】 更に、多くの双極性障害患者がヘテロ環式抗鬱薬(TCA、テトラ環式化合物
等)、SSRI、混合セロトリン及びノルエピネフリン再摂取阻害剤、ドパミン
再摂取阻害剤またはMAOIでは十分に治療されていない。また、患者によって
は、抗鬱薬の副作用により逆に悪化する場合がある。
【0022】 従って、本発明は、ヘテロ環式抗鬱薬(TCA、テトラ環式化合物等)、SS
RI、混合セロトリン及びノルエピネフリン再摂取阻害剤、ドパミン再摂取阻害
剤またはMAOIに反応しないかまたはヘテロ環式抗鬱薬(TCA、テトラ環式
化合物等)、SSRI、混合セロトリン及びノルエピネフリン再摂取阻害剤、ド
パミン再摂取阻害剤またはMAOIが禁忌な患者において双極性障害を他の抗鬱
薬または抗不安薬を用いる併用療法なしに治療または予防するために経口投与す
るのに適した薬剤の製造のための2−(R)−(1−(S)−(3,5−ビス(
トリフルオロメチル)フェニル)−2−ヒドロキシエトキシ)−3−(S)−(
4−フルオロフェニル)−4−(1,2,4−トリアゾル−3−イル)メチルモ
ルホリンまたはその医薬的に許容され得る塩の使用を提供する。
【0023】 また、本発明は、ヘテロ環式抗鬱薬(TCA、テトラ環式化合物等)、SSR
I、混合セロトリン及びノルエピネフリン再摂取阻害剤、ドパミン再摂取阻害剤
またはMAOIに反応しないかまたはヘテロ環式抗鬱薬(TCA、テトラ環式化
合物等)、SSRI、混合セロトリン及びノルエピネフリン再摂取阻害剤、ドパ
ミン再摂取阻害剤またはMAOIが禁忌な患者において双極性障害を他の抗鬱薬
または抗不安薬を用いる併用療法なしに治療または予防する方法を提供し、その
方法は前記治療を要する患者に対して有効量の2−(R)−(1−(S)−(3
,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル)−2−ヒドロキシエトキシ)−3
−(S)−(4−フルオロフェニル)−4−(1,2,4−トリアゾル−3−イ
ル)メチルモルホリンまたはその医薬的に許容され得る塩を経口投与することを
含む。
【0024】 本明細書中、重度鬱病性障害に関して用語「反応しない」は、妥当な臨床応答
(例えば、1つ以上の慣用の抗鬱薬で治療後ハミルトン鬱病スケール(Hamilton
Depression Scale)(HAM−D)が患者の基準スコアから50%減少する)を
示さなかった患者を指す。
【0025】 本明細書中、用語「双極性障害」には、双極性I障害、双極性II障害、循環
気質性障害及び他の方法で特定されない双極性障害が含まれる。双極性I障害は
重い鬱エピソードと躁エピソードが交替で発現する状態を指す。双極性II障害
は重い鬱エピソードと軽躁エピソードが交替で発現する状態を指し、循環気質性
障害は鬱症状と軽躁症状が交替で発現する状態を指す。
【0026】 「重度鬱病エピソード」は、場合により他の鬱症状を伴って鬱モードまたは興
味の喪失感が少なくとも2週間続く状態と定義される。前記症状は、前記した少
なくとも連続2週間の間1日のうち殆ど(すなわち、患者の覚醒時間の少なくと
も2/3)、ほぼ毎日(すなわち、14日間のうち少なくとも10日間)持続し
ていなければならない。「鬱モード」はしばしば、患者が悲しんだり、希望、助
けまたは価値がないと感じたりすることと記載されている。患者は、例えば顔の
表情、姿勢、声及び涙を流していることから観察者には悲しんでいるように見え
る。子供や青年期では、鬱モードは短気なことがある。「興味の喪失感」はしば
しば、患者が趣味に対する興味を失ったと感じるかまたは以前は楽しいと思って
いた活動に喜びを感じないと記載されている。
【0027】 重度鬱病エピソードは、ダイエットしていないのに有意な体重減少または体重
増加(例えば、体重が1ヶ月で5%以上変化する)、食欲の増進または低下、不
眠または過眠、精神運動の興奮または退化、疲労またはエネルギー低下、無用感
または過度もしくは不適当な罪悪感、思考または集中力の低下、優柔不断、死を
繰り返し考える、特定の計画を持ちまたは持たずに自殺を繰り返し想像する、ま
たは自殺を試みるような他の鬱症状を伴うことがある。
【0028】 「躁エピソード」は異常に且つ持続的に陽気、誇大妄想または短気なモードが
見られる不連続期間により定義される。この異常モードの期間は少なくとも1週
間(または、入院が必要なならば1週間未満)続かなければならない。前記モー
ド障害は、過剰な自尊心または誇大妄想、睡眠に対する少ない要求、発話の重圧
、思考の逃避、注意散漫、ゴールを目指した活動または精神運動の高揚への高い
関与、及び痛みを伴う可能性がある快楽活動への過度の関与を含めた症状の中の
少なくとも3つの追加の症状を伴っていなければならない。モードが(陽気また
は誇大妄想よりもむしろ)短気の場合には、上記した症状のうち少なくとも4つ
が存在していなければならない。障害は社会的及び職業的機能を著しく損なわせ
たり患者の入院が必要となるほどかなり重くなければならず、または精神病性特
徴の存在により特徴づけられる。
【0029】 「軽躁エピソード」は躁エピソードより軽い。軽躁エピソードの症状は通常躁
エピソードと同じであるが、妄想及び幻覚は存在せず、エピソードは社会的及び
職業的機能を著しく損なわせたり患者の入院が必要となるほど重くない。
【0030】 本明細書中、用語「治療」は、上記した状態の治療及び予防もしくは防止的治
療を指す。
【0031】 本発明で使用されるNK−1受容体アンタゴニストは国際特許出願公開第95
/18124号パンフレットに記載されている。前記化合物の製造はこの文献に
詳しく記載されている。
【0032】 本発明で使用されるNK−1受容体アンタゴニストの適当な医薬的に許容され
得る塩には、例えば化合物の溶液を医薬的に許容され得る非毒性酸(例えば、塩
酸、フマル酸、マレイン酸、コハク酸、酢酸、クエン酸、酒石酸、炭酸、リン酸
または硫酸)の溶液と混合して形成され得る酸付加塩が含まれる。アミン基の塩
は、アミノ窒素原子がアルキル、アルケニル、アルキニルまたはアルアルキル基
を有する4級アンモニウム塩からなり得る。
【0033】 好ましくは、本発明に従って使用されるNK−1受容体アンタゴニストを含む
組成物は単位剤型、例えば錠剤、ピル剤、カプセル剤、カシェ等の形態である。
また、本発明に従って使用されるNK−1受容体アンタゴニストは、規定容量の
溶液または懸濁液(volume defined solutions or suspensions)としての即席組
成物用顆粒剤または散剤として存在し得る。或いは、本発明に従って使用される
NK−1受容体アンタゴニストは、直ぐに調製される規定容量の溶液または懸濁
液の形態で存在し得る。好ましい形態は錠剤及びカプセル剤である。
【0034】 錠剤のような固体組成物を製造するためには、主活性成分を医薬用担体、例え
ば一般的な錠剤化成分(例えば、コーンスターチ、ラクトース、スクロース、ソ
ルビトール、タルク、ステアリン酸、ステアリン酸マグネシウム、リン酸二カル
シウムまたはガム)及び他の医薬用賦形剤(例えば、水)と混合して、本発明の
化合物またはその非毒性の医薬的に許容され得る塩の均質混合物を含む固体予調
製組成物を形成する。この予調製組成物が均質であると言うとき、これは活性成
分が組成物中に均一に分散しており、組成物が均等に有効な単位剤型、例えば錠
剤、ピル剤及びカプセル剤に容易に細分割され得ることを意味する。次いで、前
記した固体予調製組成物を上記した種類の、0.1〜約500mgの本発明の活
性成分を含有する単位剤型に細分割する。新規組成物の錠剤またはピル剤を被覆
するかまたは他の方法でコンパウンドして、作用時間の長いという利点を有する
剤型とすることができる。例えば、錠剤またはピル剤は内側投与成分及び外側投
与成分からなり、後者は該内側投与成分上のエンベロープの形態である。2つの
成分を、胃内での分解を妨げるように作用し、内側成分が十二指腸まで無傷で通
過するかまたは放出を遅らすことができる腸溶層で分離してもよい。各種材料が
前記腸溶層またはコーティングのために使用することができ、その材料には多数
の高分子量酸、及び高分子量酸とセラック、セチルアルコール及びセルロースア
セテートのような材料との混合物が含まれる。
【0035】 本発明の新規組成物が経口投与のために配合され得る液体形態には、水溶液、
適当に調味したシロップ、水性もしくは油性懸濁液、及び食用油(例えば、綿実
油、ゴマ油、ココナッ油、落花生油または大豆油)、エリキシルや類似の医薬用
ビヒクルを含む調味したエマルジョンが含まれる。水性懸濁液用の適当な分散剤
または懸濁剤には、合成または天然ゴム、例えばトラガカントゴム、アラビアガ
ム、アルギネート、デキストラン、ナトリウムカルボキシメチルセルロース、メ
チルセルロース、ポリビニル−ピロリドンまたはゼラチンが含まれる。
【0036】 本発明の組成物は、一般的な方法(例えば、吸収ウェハー)を用いて頬腔を介
しても投与され得る。
【0037】 経口投与用の錠剤、ピル剤、カプセル剤またはカシェ剤の形態の組成物が特に
好ましい。
【0038】 NK−1受容体アンタゴニストの最低用量レベルは約1mg/日、好ましくは
約5mg/日、特に約10mg/日である。NK−1受容体アンタゴニストの最
高用量レベルは約1500mg/日、好ましくは約1000mg/日、特に約5
00mg/日である。前記化合物は1日に1回投与される。
【0039】 双極性障害の治療または予防に使用するのに必要なNK−1受容体アンタゴニ
ストの量は選択した特定化合物または組成物のみならず、投与経路、治療する状
態の種類及び患者の年令や状態により変わり、最終的には患者の主治医または薬
剤師により決定されると考えられる。
【0040】 本発明で使用するNK−1受容体アンタゴニストの活性は以下のアッセイによ
り調べられ得る。
【0041】 アッセイ1:NK−1受容体結合 NK−1受容体結合アッセイは、Cascieriら,J.Pharmaco
l.Exp.Ther.,42:458(1992)に記載されているアッセイ
条件を改変してヒトNK−1受容体を発現するインタクトなチャイニーズハムス
ター卵巣(CHO)細胞において実施する。典型的には、受容体を3×10
容体/細胞のレベルで発現させる。細胞を単層培養で増殖し、酵素を含まない解
離溶液(Speciality Media Inc.)を用いてプレートから
分離し、洗浄してからアッセイに使用する。125I−Tyr−サブスタンス
P(0.1nM,2000Ci/mmol;New England Nucl
ear)を(5μlのジメチルスルホキシド(DMSO)に溶解した)試験化合
物の存在または非存在下で5×10個のCHO細胞とインキュベートする。リ
ガンド結合は、5mM MnCl、150mM NaCl、0.02% ウシ
血清アルブミン(Sigma)、50μg/ml キモスタチン(Penins
ula)、0.1nM フェニルメチルスルホニルフロリド、2μg/ml ペ
プスタチン、2μg/ml ロイペプチン及び2.8μg/ml フロイルサッ
カリンを含有する50mM トリス−HCl(pH7.5)0.25ml中で実
施する。インキュベーションを室温で平衡に達するまで実施し(>40分間)、
受容体−リガンド複合体をTomtek−96ウェル採取器を用いて0.1%ポ
リエチレンイミン中に予め浸漬したGF/Cフィルターで濾過して採取する。非
特異的結合を過剰のサブスタンスP(1μM)を用いて測定し、全結合の<10
%を示す。
【0042】 アッセイ2:アレチネズミの肢タッピング 本発明で使用するためのCNS浸透性NK−1受容体アンタゴニストは、Ru
pniak & Williams,Eur.J.Pharmacol.,26
5:176(1994)の方法に従ってアレチネズミにおいて不安発生薬(anxio
genic agent)(例えば、ペンタガスリン)またはNK−1受容体アゴニスト(例
えば、GR73632)の中心注入により誘発されるか、または肢ショックまた
は個室のような嫌悪刺激により引き起こされる肢タッピングを抑制する能力によ
り同定され得る。
【0043】 イソフルラン/酸素混合物を吸入することにより雄または雌のモンゴル系アレ
チネズミの子供(35〜70g)を麻酔して、5mg/kgi.v.の注射容量
で試験化合物またはビヒクルを投与するために頸静脈を露出する。或いは、試験
化合物を経口、皮下または腹腔内投与してもよい。その後、頭皮の中央で皮膚切
開して頭蓋を露出させる。不安発生薬(例えば、ペンタガスリン)または選択的
NK−1受容体アゴニスト(例えば、GR73632(d Ala[L−Pro ,Me−Leu10]−サブスタンスP−(7−11))を、カフ付27ゲー
ジ針をブレグマの下4.5mmの深さに垂直に挿入することにより脳室に直接注
入する(例えば、試験物質に応じて5μl i.c.v.中3pmol)。頭皮
切開部分を閉じ、動物を透明なperspex観察ボックス(25cm×20c
m×20cm)において麻酔から回復させる。その後、後肢タッピングの時間及
び/または強度を約5分間連続的に記録する。或いは、肢ショックまたは個室の
ような嫌悪刺激により引き起こした肢タッピングを抑制する試験化合物の能力が
同様の定量方法を用いて調べられ得る。
【0044】 アッセイ3:フェレット嘔吐 各小屋に入れた雄フェレット(1.0〜2.5kg)に試験化合物をガバージ
ュを介して経口投与する。10分後、動物に約100gの缶入りキャットフード
を与える。経口投与から60分後に、シスプラチン(10mg/kg)を短くハ
ロタン麻酔しながら挿入した頸静脈カテーテルを介してi.v.投与する。次い
で、カテーテルを除去し、頸静脈を結紮し、皮膚切開部を閉じる。フェレットを
直ちに麻酔から回復させ、10〜20分以内に動き始める。動物を麻酔からの回
復期間及びシスプラチン注射から4時間の間連続観察し、その後動物を人為的に
屠殺する。シスプラチン投与から4時間の間に生じた悪心及び嘔吐の回数を専門
家が記録する。
【0045】 アッセイ4:隔離誘発発声 雄及び雌モルモットの子供は、実験中その母親や同腹子を一緒に家族単位で小
屋に入れる。子供が2週令になったときに離乳後実験を開始する。実験に入る前
に、子供を母親から隔離した後に激しい発声応答が繰り返し生ずるような子供を
スクリーニングする。子供をホームケージから物理的に離したルーム中の観察ケ
ージ(55cm×39cm×19cm)に個々に15分間入れ、この基準期間中
の発声時間を記録する。5分以上発声した動物のみを薬物攻撃試験のために使用
する(入手した子供の約50%がこの基準に達しないことがある)。試験日に、
各子供に試験化合物またはビヒクルを経口投与またはs.c.もしくはi.p.
注射し、その後直ちに母親及び同胞のいるホームケージに戻して30〜60分間
(または、試験化合物の経口薬理動態性に依存して、経口投与後最長4時間)置
き、その後上記したように15分間社会的に隔離する。各動物について薬物処置
日の発声時間を処置前の基準値のパーセンテージとして表示する。同じ被験者を
最長6週間1週間に1回再び試験する。6〜8匹の動物に各試験化合物をそれぞ
れの試験用量投与する。
【0046】 本明細書中、用語「CNS浸透性」は、上記したようにアレチネズミにおける
NK−1受容体アンタゴニスト誘発肢タッピングを抑制し得るNK−1受容体ア
ンタゴニストを指す。
【0047】 本質的に、アレチネズミにおいてNK−1受容体アゴニストGR73632(
d Ala[L−Pro,Me−Leu10]−サブスタンスP−(7−11
))を麻酔下で中心脳室に直接注入することにより誘発させた後肢タッピングは
、GR73632攻撃の直前にCNS浸透性NK−1受容体アンタゴニストを静
脈内投与したときに抑制される。この場合、麻酔から回復後5分間にわたる後肢
タッピングはID50≦3mg/kg、好ましくはID50≦1mg/kgで抑
制される。
【0048】 別の方法で、GR73632攻撃の1時間前にNK−1アンタゴニストを経口
投与したところ、麻酔から回復後5分間にわたる肢タッピングはID50≦30
mg/kg、好ましくはID50≦10mg/kgで抑制される。
【0049】 本発明で使用されるCNS浸透性NK−1受容体アンタゴニストは、上記した
モルモット子供による隔離誘発発声の減少においても有効である。
【0050】 本質的に、モルモット子供における発声応答は母親及び同胞子から隔離するこ
とにより誘発させているが、この応答は隔離30分前にCNS浸透性NK−1受
容体アンタゴニストを皮下投与したときには低下する。この場合、隔離の最初1
5分間の発声はID50≦20mg/kg、好ましくはID50≦10mg/k
g、特にID50≦5mg/kgで低下する。
【0051】 別の方法で、隔離4時間前にNK−1受容体アンタゴニストを経口投与したと
ころ、隔離の最初15分間の発声はID50≦20mg/kg、好ましくはID 50 ≦10mg/kg、特にID50≦5mg/kgで減少する。
【0052】 本発明に従って使用されるNKアンタゴニストに対する適当な選択手順は次
の通りである: (i)ラジオリガンド結合研究においてヒトNK受容体に対する親和性を測定
する(アッセイ1):IC50≦10nM、好ましくはIC50≦2nM、特に
IC50≦1nMを有する化合物を選択する。 (ii)アレチネズミにおいてNKアゴニストの中枢注入により誘発される肢
タッピングを抑制する能力により化合物のCNS浸透性能力を測定する(アッセ
イ2):中枢NKアゴニスト攻撃の直前に投与したときにID50≦3mg/
kgi.v.、好ましくはID50≦1mg/kgi.v.で肢タッピングを抑
制する化合物を選択する。または、攻撃1時間前に投与したときにID50≦3
0mg/kgp.o.、好ましくはID50≦10mg/kgp.o.で肢タッ
ピングを抑制する化合物を選択する。 (iii)中枢NKアゴニスト攻撃の24時間前に静脈投与後のアレチネズミ
において肢タッピングアッセイにおいて化合物の中心作用期間を調べる:上記ス
テップ(ii)で測定したID50と比較して効力が≦25倍少ない化合物を選
択する。ただし、24時間の予備処置後ではID50≦10mg/kgi.v.
、好ましくは≦5mg/kgi.v.である。 (iv)経口投与後の薬物動態学的分析や、アレチネズミ肢タッピングアッセイ
における活性により及び/またはフェレットにおけるシスプラチン誘発嘔吐の抑
制能力により化合物の経口バイオアベイラビリティーを調べる(アッセイ3):
ID90≦3mg/kgp.o.、好ましくはID90≦1mg/kgp.o.
を有する化合物を選択する。
【0053】 本発明で使用する特に好ましい化合物は、ステップ(i)〜(iv)の後に(
v)を用いて同定される: (v)従来の抗精神病薬に感受性のアッセイにおいて化合物の活性を調べる(モ
ルモットの子供における有害ストレス発声の抑制(アッセイ4)):ID50
20mg/kg、好ましくはID50≦10mg/kgを有する化合物を選択す
る。
【0054】 本発明で使用する更に好ましい化合物は、ステップ(i)のNK−1受容体結
合基準を満たし、更にヒト血清アルブミン(HSA)の存在下でインキュベート
したとき親和性が≦5倍となり、非特異的タンパク質結合を示す化合物から選択
され得る。
【0055】 本発明において使用されるNK−1受容体アンタゴニストは2−(R)−(1
−(S)−(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル)−2−ヒドロキシ
エトキシ)−3−(S)−(4−フルオロフェニル)−4−(1,2,4−トリ
アゾル−3−イル)メチルモルホリンであり、その製造は国際特許出願公開第9
5/18124号パンフレット及び米国特許第5,612,337号明細書に記
載されている。上記アッセイで、この化合物は、下記活性: ヒトNK−受容体結合:IC50=0.12nM、 アレチネズミ肢タッピング(5分):ID50=0.38mg/kgi.v.、
アレチネズミ肢タッピング(24時間):ID50=2.2mg/kgi.v.
、 フェレット嘔吐:ID90=1mg/kgp.o.、 モルモット発声(4時間予備処置):ID50=0.91mg/kgp.o. を有する。
【0056】 下記実施例において本発明の医薬組成物を例示する。
【0057】 実施例1:50〜300mgのNK−1アンタゴニストを含有する錠剤
【0058】
【表1】 活性成分、セルロース、ラクトース及びコーンスターチの一部を混合し、10
%コーンスターチペーストを用いて造粒する。生じた顆粒を篩分けし、乾燥し、
コーンスターチの残部及びステアリン酸マグネシウムと混合する。次いで、生じ
た顆粒を圧縮して、1錠あたり50mg、100mg及び300mgのNK−1
受容体アンタゴニストを含有する錠剤とする。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,UG,ZW),E A(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ,BA ,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CU, CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,GD,G E,GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS ,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK, LR,LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK,M N,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU ,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM, TR,TT,UA,UG,US,UZ,VN,YU,Z A,ZW Fターム(参考) 4C086 AA01 BC73 GA07 GA09 GA12 GA16 MA01 MA02 MA04 MA05 MA52 NA06 NA14 ZA05 ZA12 ZC75

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 双極性障害を他の抗鬱薬または抗不安薬を用いる併用療法な
    しに治療または予防するために経口投与するのに適した薬剤の製造のための2−
    (R)−(1−(S)−(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル)−2
    −ヒドロキシエトキシ)−3−(S)−(4−フルオロフェニル)−4−(1,
    2,4−トリアゾル−3−イル)メチルモルホリンまたはその医薬的に許容され
    得る塩の使用。
  2. 【請求項2】 リチウムに反応しないかまたはリチウムが禁忌な患者におい
    て双極性障害を他の抗鬱薬または抗不安薬を用いる併用療法なしに治療または予
    防するために経口投与するのに適した薬剤の製造のための2−(R)−(1−(
    S)−(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル)−2−ヒドロキシエト
    キシ)−3−(S)−(4−フルオロフェニル)−4−(1,2,4−トリアゾ
    ル−3−イル)メチルモルホリンまたはその医薬的に許容され得る塩の使用。
  3. 【請求項3】 ヘテロ環式抗鬱薬、SSRI、混合セロトニン及びノルエピ
    ネフリン再摂取阻害剤、ドパミン再摂取阻害剤またはMAOIに反応しないかま
    たはヘテロ環式抗鬱薬、SSRI、混合セロトニン及びノルエピネフリン再摂取
    阻害剤、ドパミン再摂取阻害剤またはMAOIが禁忌な患者において双極性障害
    を他の抗鬱薬または抗不安薬を用いる併用療法なしに治療または予防するために
    経口投与するのに適した薬剤の製造のための2−(R)−(1−(S)−(3,
    5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル)−2−ヒドロキシエトキシ)−3−
    (S)−(4−フルオロフェニル)−4−(1,2,4−トリアゾル−3−イル
    )メチルモルホリンまたはその医薬的に許容され得る塩の使用。
  4. 【請求項4】 本質的に2−(R)−(1−(S)−(3,5−ビス(トリ
    フルオロメチル)フェニル)−2−ヒドロキシエトキシ)−3−(S)−(4−
    フルオロフェニル)−4−(1,2,4−トリアゾル−3−イル)メチルモルホ
    リンまたはその医薬的に許容され得る塩を医薬的に許容され得る担体または賦形
    剤と共に含む双極性障害の治療用経口医薬組成物。
  5. 【請求項5】 双極性障害を他の抗鬱薬または抗不安薬を用いる併用療法な
    しに治療または予防する方法であって、前記治療を要する患者に対して2−(R
    )−(1−(S)−(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル)−2−ヒ
    ドロキシエトキシ)−3−(S)−(4−フルオロフェニル)−4−(1,2,
    4−トリアゾル−3−イル)メチルモルホリンまたはその医薬的に許容され得る
    塩を経口投与することを含む前記方法。
  6. 【請求項6】 リチウムに反応しないかまたはリチウムが禁忌な患者におい
    て双極性障害を他の抗鬱薬または抗不安薬を用いる併用療法なしに治療または予
    防する方法であって、前記治療を要する患者に対して有効量の2−(R)−(1
    −(S)−(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル)−2−ヒドロキシ
    エトキシ)−3−(S)−(4−フルオロフェニル)−4−(1,2,4−トリ
    アゾル−3−イル)メチルモルホリンまたはその医薬的に許容され得る塩を経口
    投与することを含む前記方法。
  7. 【請求項7】 ヘテロ環式抗鬱薬、SSRI、混合セロトニン及びノルエピ
    ネフリン再摂取阻害剤、ドパミン再摂取阻害剤またはMAOIに反応しないかま
    たはヘテロ環式抗鬱薬、SSRI、混合セロトニン及びノルエピネフリン再摂取
    阻害剤、ドパミン再摂取阻害剤またはMAOIが禁忌な患者において双極性障害
    を他の抗鬱薬または抗不安薬を用いる併用療法なしに治療または予防する方法で
    あって、前記治療を要する患者に対して2−(R)−(1−(S)−(3,5−
    ビス(トリフルオロメチル)フェニル)−2−ヒドロキシエトキシ)−3−(S
    )−(4−フルオロフェニル)−4−(1,2,4−トリアゾル−3−イル)メ
    チルモルホリンまたはその医薬的に許容され得る塩を経口投与することを含む前
    記方法。
  8. 【請求項8】 双極性障害が双極性I障害、双極性II障害、循環気質性障
    害、または他の方法で特定されていない双極性障害である請求の範囲第1項〜第
    3項のいずれか1項に記載の使用、請求の範囲第4項に記載の組成物、または請
    求の範囲第5項〜第7項のいずれか1項に記載の方法。
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