JP2002517236A - アポトーシス調節用タンパク質 - Google Patents

アポトーシス調節用タンパク質

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ペーテル,マルクス
クラメル,ペーテル
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ドイチェス クレブスフォルシュンクスツェントルム スチフトゥング デス エッフェントリヒェン レヒツ
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、アポトーシスの調節に適したタンパク質、かかるタンパク質をコードするDNA 、及びかかるタンパク質を製造するための方法に関する。本発明はまた、前記タンパク質に指向する抗体、並びに前記DNA 及び前記タンパク質のアポトーシスの調節又は診断検出のための使用に関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、アポトーシスの調節に適したタンパク質、かかるタンパク質をコー
ドするDNA、及びかかるタンパク質の産生方法に関する。本発明はまた、前記
タンパク質に対する抗体、並びにアポトーシスを調節するため及び/又はその診
断検出のための前記DNA及び前記タンパク質の使用に関する。
【0002】 アポトーシスは、プログラムされた細胞死である。それは、正確に調節されて
おり、アポトーシスは誘導又は阻害されうる。
【0003】 アポトーシスは、多数のいわゆるdeathレセプター、すなわち、それらの
リガンドの結合後、アポトーシスシグナル経路を誘導する、CD95、TNF−
RI、DR3、DR4又はDR5などの「deathドメイン」(DD)含有レ
セプターにより誘導されうる。例えば、CD95レセプターは、CD95リガン
ドの結合後に、アダプタータンパク質FADD/MORT1と相互作用し、その
結果、DISC「death誘導シグナル伝達複合体」でのプロテアーゼFLI
CE/カスパーゼ−8の漸増及び活性化を誘導する。FADD及びFLICEは
、「deathエフェクタードメイン(DED)」を含む。
【0004】 アポトーシスは、抗アポトーシス遺伝子の転写、すなわちその遺伝子産物によ
って阻害されうる。例えば、タンパク質FLIP「FLICE−阻害タンパク質
」は、CD95アポトーシスシグナル経路を阻害する(ドイチェスクレブスフォ
ルシュンクスツェントルムの独国特許第19713434号参照)。
【0005】 しかしながら、十分に計算された様式でアポトーシスの調節に干渉することを
可能にするために、このプロセスに関与するさらなる分子及び/又は機序を知る
ことが必要である。
【0006】 それゆえ、本発明の目的は、それによりアポトーシスの調節が研究され得、必
要に応じて影響を及ぼされうる産物を提供することである。
【0007】 本発明によれば、これは、請求項に規定された主題により達成される。
【0008】 従って、本発明の主題は、アポトーシスを調節するに適したタンパク質及びか
かるタンパク質をコードするDNAに関する。これらの産物により、アポトーシ
スの調節を研究し、及び/又はそれに影響を及ぼすことができる。
【0009】 本発明は、動物、具体的には、哺乳動物、より具体的には、ヒトにおいて、ア
ポトーシスの調節、具体的には、誘導に適したタンパク質が存在するという本発
明者らの見識に基づく。かかるタンパク質は約34kDの大きさを有する。それ
は、fig.1Aのアミノ酸配列又はそれとは1若しくは数個のアミノ酸が異な
るアミノ酸配列を含有する。前記タンパク質は、そのN末端に「deathエフ
ェクタードメイン」(DED)を有する。そのうえ前記タンパク質は、そのC末
端に、ヒストンなどのDNA結合タンパク質にホモロジーを有する領域を含有す
る。さらに、前記タンパク質は、DNAと強固な複合体を形成する。前記タンパ
ク質はまた、遍在する様式で発現される。さらに、前記タンパク質は、CD95
アポトーシスシグナル経路の誘導の後に、2つの核局在化シグナル(NLS)に
よって核、すなわち核小体に移動し、そこでリボソームDNAの転写を阻害し(
figure2〜5を参照のこと)、その結果、タンパク質生合成、さらに抗ア
ポトーシス遺伝子の遺伝子産物の合成を阻害する。
【0010】 本発明によれば、本出願人の見識は、figure1Aの配列又はそれとは1
若しくは数個のアミノ酸が異なるアミノ酸配列を含有するものであり、後者のア
ミノ酸配列のDNAがfig.1AのDNAとハイブリダイズするものである、
アポトーシスの調節に適したタンパク質(以下、DEDDと呼ぶ)を提供するの
に利用される。
【0011】 「1若しくは数個のアミノ酸が異なるアミノ酸配列」の文言は、DEDDをコ
ードし、そのDNA配列がfigure1AのDNAにハイブリダイズするもの
であるいかなるアミノ酸配列をも含む。前記配列は、1若しくは数個の塩基対の
付加、欠失、置換及び/又は逆位によりfigure1AのDNA と異なってもよ
い。具体的には、DNA配列は、figure1BのDNA配列でありうる。前
記DNA配列はまた、N−DEDD又はC−DEDDをコードするDNA配列で
ありうる(実施例2及びfigure4A参照)。「ハイブリダイゼーション」
の文言は、慣用の条件下、具体的にはDNAの融解点より20℃下でのハイブリ
ダイゼーションをいう。
【0012】 本発明の別の主題は、DEDDをコードする核酸に関する。前記核酸は、RN
A又はDNA、例えばcDNAであり得る。(a)figure1AのDNA又
はそれとは1若しくは数個の塩基対が異なるDNAであり、後者のDNAがfi
gure1AのDNAとハイブリダイズするものであるDNA、又は (b)縮重遺伝コードを介して(a)のDNAと関連するDNA からなるDNAが好ましい。
【0013】 「1若しくは数個の塩基対が異なるDNA」の文言は、figure1AのD
NAとハイブリダイズする、DEDDをコードするいかなるDNA配列をも含む
。前記DNA配列は、1若しくは数個の塩基対の付加、欠失、置換及び/又は逆
位によりfig.1AのDNAと異なってもよい。具体的には、前記DNA配列
は、figure1BのDNA配列であってもよい。figure1A及びBの
DNAを、プラスミドとしてDSMZ(ドイチェ サムラング フォン ミクロ
オルガニズメン ウント ツェーレン(Deutsche Sammlung
von Mikroorganismen und Zellen))[ジャー
マン−タイプ コレクション オブ マイクロオーガニズムズ アンド セルズ
(German−type collection of micro−org
anisms and cells)]にDSM12174の下で1998年5
月14日に寄託した。前記DNA配列は、N−DEDD又はC−DEDDをコー
ドするDNA配列であってもよい(実施例2及びfigure4A参照)。「ハ
イブリダイゼーション」の文言に対して、前記説明が参照される。
【0014】 本発明のDNAは、それ自体で又はいかなる他のDNAとも組み合わせて存在
しうる。具体的には、本発明のDNAは、発現ベクター中に存在してもよい。当
業者はその例に精通している。大腸菌用の発現ベクターの場合には、これらは、
例えばpGEMEX、pUC誘導体、pGEX−2T、pET3b及びpQE−
8である。酵母における発現については、例えば、pY100及びYcpad1
が言及されるべきであり、一方、動物細胞における発現については、例えば、p
KCR、pEFBOS、cDM8及びpCEV4が示されるべきである。昆虫細
胞における発現については、具体的には、バキュロウイルス発現ベクターpAc
SGHisNT−Aが適切である。
【0015】 当業者は、発現ベクター中に存在する本発明のDNAを発現するに適切な細胞
を知っている。かかる細胞の例としては、大腸菌株HB101、DH1、x17
76、JM101、JM109、BL21及びSG13009が挙げられ、酵母
株サッカロミセス セレビシエ(Saccharomyces cerevis
iae)並びに動物細胞L、NIH 3T3、FM3A、CHO、COS、Ve
ro及びHeLa並びに昆虫細胞sf9が挙げられる。
【0016】 当業者は、本発明のDNAを発現ベクターにどのように挿入すべきかを知って
いる。また、当業者は、このDNAを他のタンパク質及び/又はペプチドをコー
ドするDNAと組み合わせて挿入でき、そのため、本発明のDNAを融合タンパ
ク質の形態で発現させうるという事実にも精通する。
【0017】 また、当業者は、形質転換細胞又はトランスフェクト細胞を培養する条件を知
っている。当業者は、発現されたタンパク質及び/又は融合タンパク質を単離し
、精製する方法にも精通する。
【0018】 本発明の別の主題は、前記タンパク質又は融合タンパク質に対する抗体に関す
る。かかる抗体は慣用の方法により作製し得る。それはポリクローナルであって
もよいしモノクローナルであってもよい。その作製のために、動物−具体的には
ポリクローナル抗体についてはウサギ又はニワトリ、モノクローナル抗体につい
てはマウス−を前記(融合)タンパク質又はそのフラグメントで免疫することが
好ましい。動物のさらなる「追加免疫」は、同一の(融合)タンパク質又はその
フラグメントで実施されうる。ポリクローナル抗体は、動物血清又は卵黄から入
手し得る。モノクローナル抗体を入手するために、動物脾臓細胞をミエローマ細
胞と融合する。
【0019】 本発明の別の主題はキットに関する。かかるキットは、 (a)本発明のDNA、 (b)本発明のタンパク質(DEDD)、 (c)本発明の抗体、及び (d)キャリアー、緩衝液、溶媒、対照等の従来の補助薬剤を含む。
【0020】 個々の成分の1又は数個の例示が各々存在しうる。個々の発現に対して、前記
説明が参照される。それらは、本明細書中で相応しく適応する。
【0021】 本発明は、アポトーシス、具体的には研究対象であるアポトーシスの調節を可
能にする。DEDDを、本発明の抗体によって検出しうる。DEDDとアポトー
シス、具体的にはその調節との関係、具体的には時間及び量に関する関係を確立
しうる。さらに、当該タンパク質に対する自己抗体をDEDDで検出し得る。両
方の検出は、慣用の方法、具体的にはウエスタンブロット、ELISA、免疫沈
殿又は免疫蛍光によって実施し得る。さらに、DEDDをコードする遺伝子の機
構及び発現は、本発明の核酸、具体的にはDNA及びそれに由来するプライマー
で検出しうる。当該検出は、常法、具体的にはサザンブロット、又は「インサイ
チュ」ハイブリダイゼーションで実施しうる。
【0022】 さらに、本発明は、動物、具体的には哺乳動物、より具体的にはヒトにおける
DEDDの存在について、そしてそれに対して手段を講じるのに適切である。D
EDDは、本発明の抗体によって阻害されうる。他方で、これはまた、DEDD
をコードする本発明の核酸、具体的には、構成的プロモーター又は所定の組織に
おける誘導可能プロモーターによって制御され、その発現の後に、身体又は所定
の組織においてDEDDの供給をもたらす特定の遺伝子によって達成されうる。
【0023】 従って、本発明は、十分に計算された様式でのアポトーシスの調節のため、さ
らにそれに影響を及ぼすために働く産物を提供する。これは、例えば、AIDS
などの免疫系の疾患、肝臓の疾患及び腫瘍の疾患のような多数の疾患に関して特
別な意義を有しうる。
【0024】 本発明は、以下の実施例によって例示される。
【0025】 実施例1:組織又は細胞におけるDEDD mRNAの検出 心臓、脳、胎盤、肺、肝臓、骨格筋、腎臓、膵臓、脾臓、リンパ節、胸腺、骨
髄及び胎児肺などの組織由来のポリA RNAをノザンブロットハイブリダイゼ
ーションに供す。この目的のために、ポリA RNAを含有するメンブレン(M
TNTM クローンテック(Clontech)製)を使用し、DED、第1のN
LS及びプロリンリッチ領域の一部分をコードするDEDDの32P標識DNAサ
ンプルとハイブリダイズさせる。ハイブリダイゼーションを、クローンテックに
より指示される条件下で行う(figure3A参照)。
【0026】 さらに、全RNAを、種々のリンパ腫瘍細胞及び非リンパ腫瘍細胞から単離し
、RT−PCRに供す。パーキンエルマー(Perkin Elmer)製のR
T−PCRキットを指示される条件下で使用する。RT−PCRサンプルを、競
合的PCR(1分95℃、1分59℃、1分72℃、35サイクル)に使用し、
プライマー3(5’−CGCGGATCCGGGAGCATGGCGGGCCT
AAAGCGGCG−3’)及び4(5’−CCGGAATTCCGGCTTG
GTTCTGGATCACTGAAGGC−3’)並びにβ−アクチンプライマ
ーを使用する (figure3B参照)。
【0027】 DEDDが遍在的に発現することが示される。
【0028】 実施例2:DEDD又はその欠失変異体によるアポトーシスの誘導 2個のDEDD欠失変異体を作製する。一方(N−DEDDと呼ぶ)は、fi
gure1AのDEDDのアミノ酸1〜114を含有、すなわちDED及びNL
S1を含有する。他方(以下ではC−DEDDと呼ぶ)は、figure1Aの
DEDDのアミノ酸109〜318を含有、すなわちプロリンリッチ領域、NL
S2及びDEDDのC末端の半分を含有する。さらに、DEDD欠失変異体は、
それぞれ、FLAGペプチド、すなわちC末端にN−DEDDを、N末端にC−
DEDDを有する(figure4A参照)。
【0029】 293細胞を、DEDD、N−DEDD及び/又はC−DEDDをコードする
DNAで一過的にトランスフェクトする。さらに、FADD又はカスパーゼ−8
をコードするDNAを対照として使用する。トランスフェクションを、リン酸カ
ルシウム沈殿法によって行う。トランスフェクションの36時間後、細胞を収集
し、DNA断片化をアポトーシスの指標として測定する。
【0030】 DEDD、N−DEDD及びC−DEDDが、アポトーシスを誘導し得、N−
DEDDの誘導効果が最も強いことを示す。アポトーシス誘導は、セルピンカス
パーゼインヒビターcrmAの共発現によって阻害されうる。
【0031】 実施例3:DEDDによるDNA結合及びリボソーム(r)DNAの転写の阻害 DEDDは、グルタチオンSトランスフェラーゼ(GST)DEDD融合タン
パク質の形態で産生される。GST−DEDDを、0.5〜2M NaClでの
λ−DNAとの結合試験に使用し、次いでアガロースゲル電気泳動に供す。同じ
ことを、GST単独又はGST−FADDで行う(figure5A参照)。
【0032】 DEDDがDNAと複合体を形成し得ることを示す(figure5A、レー
ン5参照)。当該複合体は、塩に対して耐性である(figure5A、レーン
7参照)。
【0033】 さらに、GST−DEDDを、ヌクレオソーム中に組み込まれたマウスrDN
Aプロモーターの248bpフラグメントとの結合試験に使用する。DNAに対
するGST−DEDDのモル比は、0〜27である。結合試験の後、反応バッチ
を4.5%ポリアクリルアミドゲル電気泳動に供す(figure5B)。
【0034】 DEDDがヌクレオソームと複合体を形成しうることを示す。
【0035】 さらに、GST−DEDD又はGST−FADDを、インビトロ転写試験に使
用する。当該試験において、マウスrDNAミニ遺伝子を、RNAポリメラーゼ
I転写因子(TTF−I)の存在下又は非存在下で転写させる。得られる32P標
識転写産物を、4.5%ポリアクリルアミドゲル電気泳動に供す(figure
5C参照)。
【0036】 DEDDがrDNAの転写を阻害しうることを示す。これは、DEDDがタン
パク質生合成を阻害し、従って抗アポトーシス遺伝子の遺伝子産物の合成を阻害
するという事実に帰する。
【0037】 実施例4:本発明のタンパク質(DEDD)の産生及び精製 figure1AのDNAは、BamHIリンカーとともに提供され、引き続
いて、これをBamHIによって切断し、BamHI切断した発現ベクターpQ
E−8(キアジェン(Qiagen)社製)に挿入する。発現プラスミドpQE
−8/DEDDを得る。かかるプラスミドは、6個のヒスチジン残基(N末端パ
ートナー)とfigure1Aの本発明のDEDD(C末端パートナー)との融
合タンパク質をコードする。pQE−8/DEDDを、大腸菌SG 13009
の形質転換のために使用する(ゴッテスマン(Gottesman)、S.ら、
J.Bacteriol.148、(1981)、265〜273参照)。前記
細菌を、100μg/mlアンピシリン及び25μg/mlカナマイシンを有す
るLBブロス中で培養し、60μMイソプロピル−β−D−チオガラクトピラノ
シド(IPTG)で4時間誘導する。前記細菌の溶解を、6M塩酸グアニジンの
添加によって達成する。その後、クロマトグラフィー(Ni−NTA樹脂)を、
クロマトグラフィー材料の製造業者(キアジェン)の説明書に従って8M尿素の
存在下で前記溶解物を用いて行う。結合した融合タンパク質を、pH3.5の緩
衝液中に溶出させる。その中和後、融合タンパク質を、18%SDSポリアクリ
ルアミドゲル電気泳動に供し、クーマシーブルーで染色する(トーマス(Tho
mas)、J.O.及びコーンバーグ(Kornberg)、R.D.、J.M
ol.Biol.149(1975)、709〜733参照)。
【0038】 本発明の(融合)タンパク質が、高度に精製された形態で産生しうることが示
される。
【0039】 実施例5:本発明の抗体の作製及び検出 本発明の実施例4の融合タンパク質を、18%SDSポリアクリルアミドゲル
電気泳動に供す。4M酢酸塩を用いてゲルを染色した後、約34kDバンドをゲ
ルから切り出し、リン酸緩衝化慣用塩溶液中でインキュベートする。ゲル切片を
沈降させた後に、上清のタンパク質濃度を、SDSポリアクリルアミドゲル電気
泳動によって測定し、続いてクーマシーブルー染色を行う。動物を、精製された
融合タンパク質で下記のように免疫する。
【0040】 ウサギにおけるポリクローナル抗体に関する免疫プロトコール 0.7mlのPBS中35μgのゲル精製した融合タンパク質と0.7mlの
完全フロイントアジュバント又は不完全フロイントアジュバントとを免疫毎に使
用する: 0日目:1回目の免疫(完全フロイントアジュバント) 14日目:2回目の免疫(不完全フロイントアジュバント;icFA) 28日目:3回目の免疫(icFA) 56日目:4回目の免疫(icFA) 80日目:放血させ屠殺。
【0041】 ウサギ血清を、イムノブロットにおいて試験する。この目的のために、本発明
の実施例1の融合タンパク質を、SDSポリアクリルアミドゲル電気泳動に供し
、そしてニトロセルロースフィルターに移す(キース−アンダーソン(Khys
e−Andersen),J.,J.Biochem.Bophys.Meth
.10(1984),203〜209)。ウエスタンブロット分析を、ボック(
Bock),C.−T.ら、Virus Genes 8,(1994),21
5〜229に記載されるように行う。この目的のために、ニトロセルロースフィ
ルターを、一次抗体とともに37℃で1時間インキュベートする。当該抗体はウ
サギ血清である(PBS中に1:10000)。PBSを使用する数回の洗浄工
程の後に、ニトロセルロースフィルターを、二次抗体とともにインキュベートす
る。当該抗体は、アルカリホスファターゼを結合させたモノクローナルヤギ抗ウ
サギIgG抗体(ディアノバ(Dianova)社製)である(PBS中に(1
:5000))。37℃で30分間のインキュベーションの後に、PBSを用い
る数回の洗浄工程を行い、それに続いて発色液(36μMの5’−ブロモ−4−
クロロ−3−インドリルホスファターゼ、400μMのニトロブルーテトラゾリ
ウム、100mMのTris−HCl、pH9.5、100mMのNaCl、5
mMのMgCl2 )を用いて室温で、バンドが見えるようになるまでアルカリホ
スファターゼ検出反応を行う。
【0042】 本発明のポリクローナル抗体が調製されうることを示す。
【0043】 ニワトリにおけるポリクローナル抗体に関する免疫プロトコル 0.8mlのPBS中の40μgのゲル精製した融合タンパク質と0.8ml
の完全フロイントアジュバント又は不完全フロイントアジュバントとを免疫毎に
使用する。
【0044】 0日目:1回目の免疫(完全フロイントアジュバント) 28日目:2回目の免疫(不完全フロイントアジュバント;icFA) 50日目:3回目の免疫(icFA)
【0045】 抗体を卵黄から抽出し、ウエスタンブロットで試験する。本発明のポリクロー
ナル抗体を検出する。
【0046】 マウスにおけるモノクローナル抗体に関する免疫プロトコル 0.25mlのPBS中12μgのゲル精製した融合タンパク質と0.25m
lの完全フロイントアジュバント又は不完全フロイントアジュバントとを免疫毎
に使用する。前記融合タンパク質を、4回目の免疫において0.5ml(アジュ
バントなし)に溶解させる。
【0047】 0日目:1回目の免疫(完全フロイントアジュバント) 28日目:2回目の免疫(不完全フロイントアジュバント;icFA) 56日目:3回目の免疫(icFA) 84日目:4回目の免疫(PBS) 87日目:融合。
【0048】 ハイブリドーマの上清を、ウエスタンブロットにおいて試験する。本発明のモ
ノクローナル抗体を検出する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 Fig.1は、ヒト(figure1A)及びマウス(figure1B)由
来の本発明のタンパク質(DEDD)のDNA及びアミノ酸配列並びにその差異
(figure1C)を示す。
【図2】 Fig.2は、DEDDの構造的機構を示し、DEDは「deathエフェク
タードメイン」を表し、NLSは「核局在化シグナル」を表し、P−リッチはP
−リッチ領域である。個々のドメインの等電点を示す。
【図3】 Fig.3は、組織(figure3A)又は腫瘍細胞(figure3B)
におけるDEDD mRNAの検出を示す。
【図4】 Fig.4は、DEDDによるアポトーシスの誘導を示す。figure4A
は、DEDD、N−DEDD及びC−DEDDの欠失変異体を示し、figur
e4Bは、DEDD又はこれらの欠失変異体により誘導されるアポトーシスを示
す。
【図5】 Fig.5は、核小体においてリボソームDNAの転写を阻害するDNA結合
タンパク質としてのDEDDを示す。figure5Aは、λ−DNAへのGS
T−DEDDの結合を示す。figure5Bは、ヌクレオソームに組み込まれ
たDNAへのGST−DEDDの結合を示す。figure5Cは、この目的の
ためにRNAポリメラーゼI−終結因子(TTF−I)を必要とするrDNAミ
ニ遺伝子の転写がGST−DEDDによって阻害されることを示す。
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成12年9月19日(2000.9.19)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,UG,ZW),E A(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ ,TM),AL,AM,AT,AU,AZ,BA,BB ,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CU,CZ, DK,EE,ES,FI,GB,GD,GE,GH,G M,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE ,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS, LT,LU,LV,MD,MG,MK,MN,MW,M X,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE ,SG,SI,SK,SL,TJ,TM,TR,TT, UA,UG,US,UZ,VN,YU,ZW (72)発明者 クラメル,ペーテル ドイツ連邦共和国 ハイデルベルク デー −69120 ヴェルデルシュトラーセ 11 Fターム(参考) 4B024 AA01 BA80 CA04 DA06 EA04 GA11 GA19 HA01 HA12 HA15 4B064 AG01 CA02 CA19 CC24 CE10 DA01 DA05 4H045 AA10 AA11 AA20 AA30 BA10 CA41 DA76 DA86 EA22 EA28 FA72 FA74 GA22 GA32

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 fig.1Aのアミノ酸配列又はそれとは1若しくは数個の
    アミノ酸が異なるアミノ酸配列を含有してなるものであり、後者のアミノ酸配列
    のDNA配列がfig.1AのDNAとハイブリダイズするものである、アポト
    ーシスの調節に適したタンパク質。
  2. 【請求項2】 fig.1Aのアミノ酸1〜114を含有してなる、請求項
    1記載のタンパク質。
  3. 【請求項3】 fig.1Aのアミノ酸109〜318を含有してなる、請
    求項1記載のタンパク質。
  4. 【請求項4】(a)fig.1AのDNA又はそれとは1若しくは数個の塩
    基対が異なるDNAであり、後者のDNAがfig.1AのDNAとハイブリダ
    イズするものであるDNA、又は (b)縮重遺伝コードを介して(a)のDNAと関連するDNA を含有してなる、請求項1記載のタンパク質をコードするDNA。
  5. 【請求項5】 DNAがfig.1Aの塩基対28〜369からなるもので
    ある、請求項4記載のDNA。
  6. 【請求項6】 DNAがfig.1Aの塩基対352〜981からなるもの
    である、請求項4記載のDNA。
  7. 【請求項7】 DNAがfig.1BのDNAである、請求項4記載のDN
    A。
  8. 【請求項8】 請求項4〜7いずれかに記載のDNAを含有してなる発現プ
    ラスミド。
  9. 【請求項9】 請求項8記載の発現プラスミドを含んでなる形質転換体。
  10. 【請求項10】 適切な条件下で請求項9記載の形質転換体を培養する工程
    を含む、請求項1記載のタンパク質の調製方法。
  11. 【請求項11】 請求項1〜3いずれかに記載のタンパク質に対する抗体。
  12. 【請求項12】 請求項1〜3いずれかに記載のタンパク質又は請求項4〜
    7いずれかに記載のDNAの、アポトーシスの調節又はその診断的検出のための
    使用。
  13. 【請求項13】 アポトーシスが疾患の症例において調節される、請求項1
    2記載の使用。
  14. 【請求項14】 疾患が、AIDSのような免疫系の疾患、又は腫瘍性疾患
    である、請求項13記載の使用。
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