JP2002513783A - 疾患を処置するためのsPLA2阻害性化合物 - Google Patents

疾患を処置するためのsPLA2阻害性化合物

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Abstract

(57)【要約】 炎症性腸疾患の処置方法であって、それを必要としているヒトに治療有効量のsPLA2阻害剤、例えば1H−インドール−3−グリオキシルアミドsPLA2阻害剤を投与することによる方法を開示する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 発明の属する分野 本発明は、炎症性腸疾患を処置するための化合物に関するものである。より詳
細には、本発明は、炎症性腸疾患を処置するための、sPLA2阻害剤としての
1H−インドール−3−グリオキシルアミド化合物に関する。
【0002】 発明の背景 炎症性腸疾患(IBD)は、胃腸管に関係する慢性炎症性障害の群に分類され
る用語である。これらの疾患の正確な原因は未知であるが、ほとんどの場合、診
断可能な特徴を示す。炎症性腸疾患には、2つの主要な疾患状態:潰瘍性大腸炎
(UC)およびクローン病(DC)が含まれる。潰瘍性大腸炎およびクローン病
症状に対するsPLA2阻害剤化合物の可能な処置効果は、さまざまに列挙され
ている(Peterson, et al., Gut, 39(5): 698-704 (1996), Murthy, et al., In
flammation 16(3): 259-71 (1992), Hastings, et al., Am. Famil. Physician
47(3): 598-608 (1993) を参照のこと)。
【0003】 sPLA2阻害剤の使用に対する特許請求は以下の特許書類に見出すことがで
きる: WO 98/18464; WO 96/20959; WO 95/02588A; WO 93/24492A; WO 92/21644A; ヨー
ロッパ特許出願公開第0675110号。
【0004】 IBDに関し、遺伝的原因、感染性の原因、免疫学的原因および心理的原因が
可能性のある原因として提案された。この疾患の正確な病因は未知であるが、外
部刺激に対して大腸内の上皮細胞および/または内皮細胞内で免疫応答が生じた
結果、この疾患症状が現れると信じられている。
【0005】 潰瘍性大腸炎には、大腸に影響を与える炎症性応答が伴う。大腸は潰瘍化し、
出血する。この炎症は一般に、一様かつ継続的で、しばしば直腸にも及ぶ。潰瘍
性大腸炎の主要な症状には、観血性の下痢または便秘、腹痛、脱水症状、貧血、
発熱および体重減少が含まれる。大腸以外の症状には、関節炎および、肝臓疾患
、皮膚疾患および肺疾患の症状が含まれる。
【0006】 クローン病は、しばしば腸間膜リンパ節を含む、腸壁の全ての層にわたって広
がる炎症を特徴とする。この炎症は粘膜を貫通し、いっしょになって瘻孔および
亀裂と称されるチャンネルを形成し得る。クローン病では、腸の炎症はしばしば
とぎれ、しばしば肉芽腫性である(Harrison's Principles of Internal Medici
ne, thirteenth ed., 1994, by McGraw-Hill, Inc., ISBN 0-07-032370-4, pg.,
1403-1416 を参照のこと)。
【0007】 処置オプションには、しばしば排泄物の除去を可能にする再構築手法を伴って
、影響を受けた組織を外科手術で除去することが含まれる。外科手術手法は高価
であり、不便であり、再発および新たな感染部位が現れることがあって、しばし
ば治癒しない。医療処置には、コルチコステロイド、スルファサラジン、5−ア
ミノサリチル酸(5−ASA)、アザチオプレン (azathioprene)、6−メルカ
プトプリン(6−MP)の投与が含まれるがこれらに限定されない。これらの処
置は炎症応答の改善に焦点を絞っている。
【0008】 IBDの特異的で有効な処置に対する多大な必要性が存在する(Sutherland C
MAJ 137; 799-802, 1987)。
【0009】 本発明の目的は、炎症性腸疾患の有効な処置のための新規方法論を提供するこ
とである。
【0010】 発明の要旨 本発明は、治療有効量の1H−インドール−3−グリオキシルアミドsPLA 2 阻害剤を投与することによる、ヒトを含む哺乳類の炎症性腸疾患の処置方法に
関する。
【0011】 本発明はまた、治療有効量の1H−インドール−3−グリオキシルアミドsP
LA2阻害剤を投与することによる、ヒトを含む哺乳類の炎症性腸疾患の予防方
法に関する。
【0012】 本発明はまた、炎症性腸疾患に伴う胃および十二指腸潰瘍を患うヒトにおける
急性または慢性の腸感染の合併症を減少させるための、1H−インドール−3−
グリオキシルアミドsPLA2阻害剤の使用に関する。
【0013】 本発明はまた、1H−インドール−3−グリオキシルアミドsPLA2阻害剤
を他のIBD処置化合物と組み合わせて使用することによって、炎症性腸疾患を
患う、ヒトを含む哺乳類を処置する方法に関する。
【0014】 本発明はまた、炎症性腸疾患の処置用の医薬品を製造するための、1H−イン
ドール−3−グリオキシルアミドsPLA2阻害剤の使用に関する。
【0015】 本発明はまた、(i)1H−インドール−3−グリオキシルアミドsPLA2
阻害剤;および(ii)1つまたはそれ以上の他のIBD処置化合物;および(
iii)担体または希釈剤を含む、IBD処置用の製剤に関する。
【0016】 発明の詳細な記述 定義: 一般的定義: 用語「炎症性腸疾患」(略語IBD)には、(i)潰瘍性大腸炎、(ii)ク
ローン病および(iii)関連する炎症、潰瘍および感染を含むIBDの症状の
疾患状態が含まれる。
【0017】 用語「治療有効量」とは、哺乳類の炎症性腸疾患の症状を有意に緩和するのに
十分な1H−インドール−3−グリオキシルアミドsPLA2阻害剤の量である
【0018】 用語「非経口」とは、消化管を介さず、他の経路、例えば皮下、筋肉内、眼窩
内、関節内、脊髄内、胸骨内または静脈内経路によることを意味する。
【0019】 用語「活性化合物」とは、本発明の方法で用いられる1つまたはそれ以上のs
PLA2阻害剤を意味する。
【0020】 用語「IBD処置化合物」とは、IBDの処置に都合よく用いられる1H−イ
ンドール−3−グリオキシルアミドsPLA2阻害剤以外の化合物を意味し、こ
れにはコルチコステロイド、スルファサラジン、5−アミノサリチル酸(5−A
SA)、6−メルカプトプリン(6−MP)、アザチオプレンが含まれるがこれ
らに限定されない。
【0021】 I.本発明の方法において有用なsPLA2阻害剤 1H−インドール−3−グリオキシルアミド分泌性ホスホリパーゼA2(sP
LA2)阻害剤は本発明の方法の実施に有用である。1H−インドール−3−グ
リオキシルアミドsPLA2阻害剤およびその製造方法は、引用によりその開示
内容が本明細書中に包含される、米国特許第5,654,326号に記載されて
いる。これらの1H−インドール−3−グリオキシルアミド化合物はまた、欧州
特許出願第95302166.4号、公開第0 675 110号(1995年1
0月4日公開)に記載されている。
【0022】 1H−インドール−3−グリオキシルアミド化合物の定義: 用語「酸リンカー」は、1H−インドール−3−グリオキシルアミド化合物の
二価の連結基を表し、−(La)−と記される。この酸リンカー基は、以下の一般
的関係で、インドール核の第4位または第5位を酸性基に連結する機能を有する
【化18】
【0023】 用語「酸リンカー長」は、インドール核の第4位または第5位を酸性基と連結
する連結基:−(La)−の最短の鎖の原子数(水素を除く)を表す。
【0024】 本発明の方法の実施(および本発明の製剤の製造)に好ましい1H−インドー
ル−3−グリオキシルアミドsPLA2阻害剤は、式(I):
【化19】 [式中、Xは共に酸素であり; R1
【化20】 (式中、R10は、ハロ、C1−C10アルキル、C1−C10アルコキシ、−S−(C1 −C10アルキル)およびC1−C10ハロアルキルから独立して選択される基であ
り、ならびにtは0〜5である) からなる群から選択され; R2はハロ、シクロプロピル、メチル、エチルおよびプロピルからなる群から
選択され; R4およびR5は水素、非妨害性置換分または基:−(La)−(酸性基)(ここに
、−(La)−は酸リンカーである)から独立して選択され、 ただし、R4についての酸リンカー基:−(La)−は
【化21】 からなる群から選択され、 R5についての酸リンカー:−(La)−は
【化22】
【化23】 (式中、R84およびR85はそれぞれ、水素、C1−C10アルキル、アリール、C1 −C10アルカリール、C1−C10アルアルキル、カルボキシ、カルボアルコキシ
およびハロから独立して選択される) からなる群から選択され、 また、R4およびR5の少なくとも一方は基:−(La)−(酸性基)でなければな
らず、R4またはR5の基:−(La)−(酸性基)の(酸性基)は−CO2H、−S
3Hまたは−P(O)(OH)2から選択されるものであり; R6およびR7はそれぞれ、水素および非妨害性置換分から独立して選択され; ここに非妨害性置換分は以下のものからなる群から選択される: C1−C6アルキル、C2−C6アルケニル、C2−C6アルキニル、C7−C12アル
アルキル、C7−C12アルカリール、C3−C8シクロアルキル、C3−C8シクロ
アルケニル、フェニル、トルリル、キシレニル、フェニルメチル、C1−C6アル
コキシ、C2−C6アルケニルオキシ、C2−C6アルキニルオキシ、C2−C12
ルコキシアルキル、C2−C12アルコキシアルキルオキシ、C2−C12アルキルカ
ルボニル、C2−C12アルキルカルボニルアミノ、C2−C12アルコキシアミノ、
2−C12アルコキシアミノカルボニル、C2−C12アルキルアミノ、C1−C6
ルキルチオ、C2−C12アルキルチオカルボニル、C1−C6アルキルスルフィニ
ル、C1−C6アルキルスルホニル、C2−C6ハロアルコキシ、C1−C6ハロアル
キルスルホニル、C2−C6ハロアルキル、C1−C6ヒドロキシアルキル、−C(
O)O(C1−C6アルキル)、−(CH2)n−O−(C1−C6アルキル)、ベンジルオ
キシ、フェノキシ、フェニルチオ、−(CONHSO2R)、−CHO、アミノ、
アミジノ、ブロモ、カルバミル、カルボキシル、カルボアルコキシ、−(CH2)n −CO2H、クロロ、シアノ、シアノグアニジニル、フルオロ、グアニジノ、ヒ
ドラジド(hydrazide)、ヒドラジノ、ヒドラジド (hydrazido)、ヒドロキシ、ヒ
ドロキシアミノ、ヨード、ニトロ、ホスホノ、−SO3H、チオアセタール、チ
オカルボニルおよびC1−C6カルボニル(式中、nは1〜8である)] で示される化合物、または製薬的に許容されるその塩またはプロドラッグ誘導体
である。
【0025】 本発明の方法の実施に特に好ましいのは、1H−インドール−3−グリオキシ
ルアミド化合物および製薬的に許容されるそのすべての対応する塩、溶媒和物お
よびプロドラッグ誘導体であり、これには以下のものが含まれる: (A)[[3−(2−アミノ−1,2−ジオキソエチル)−2−メチル−1−(フ
ェニルメチル)−1H−インドール−4−イル]オキシ]酢酸、 (B)dl−2−[[3−(2−アミノ−1,2−ジオキソエチル)−2−メチル
−1−(フェニルメチル)−1H−インドール−4−イル]オキシ]プロパン酸、
(C)[[3−(2−アミノ−1,2−ジオキソエチル)−1−([1,1'−ビフ
ェニル]−2−イルメチル)−2−メチル−1H−インドール−4−イル]オキ
シ]酢酸、 (D)[[3−(2−アミノ−1,2−ジオキソエチル)−1−([1,1'−ビフ
ェニル]−3−イルメチル)−2−メチル−1H−インドール−4−イル]オキ
シ]酢酸、 (E)[[3−(2−アミノ−1,2−ジオキソエチル)−1−([1,1'−ビフ
ェニル]−4−イルメチル)−2−メチル−1H−インドール−4−イル]オキ
シ]酢酸、 (F)[[3−(2−アミノ−1,2−ジオキソエチル)−1−[(2,6−ジクロ
ロフェニル)メチル]−2−メチル−1H−インドール−4−イル]オキシ]酢
酸、 (G)[[3−(2−アミノ−1,2−ジオキソエチル)−1−[4(−フルオロ
フェニル)メチル]−2−メチル−1H−インドール−4−イル]オキシ]酢酸
、 (H)[[3−(2−アミノ−1,2−ジオキソエチル)−2−メチル−1−[(
1−ナフタレニル)メチル]−1H−インドール−4−イル]オキシ]酢酸、 (I)[[3−(2−アミノ−1,2−ジオキソエチル)−2−エチル−1−(フ
ェニルメチル)−1H−インドール−4−イル]オキシ]酢酸、 (J)[[3−(2−アミノ−1,2−ジオキソエチル)−1−[(3−クロロフ
ェニル)メチル]−2−エチル−1H−インドール−4−イル]オキシ]酢酸、
(K)[[3−(2−アミノ−1,2−ジオキソエチル)−1−([1,1'−ビフ
ェニル]−2−イルメチル)−2−エチル−1H−インドール−4−イル]オキ
シ]酢酸、 (L)[[3−(2−アミノ−1,2−ジオキソエチル)−1−([1,1'−ビフ
ェニル]−2−イルメチル)−2−プロピル−1H−インドール−4−イル]オ
キシ]酢酸、 (M)[[3−(2−アミノ−1,2−ジオキソエチル)−2−シクロプロピル−
1−(フェニルメチル)−1H−インドール−4−イル]オキシ]酢酸、 (N)[[3−(2−アミノ−1,2−ジオキソエチル)−1−([1,1'−ビフ
ェニル]−2−イルメチル)−2−シクロプロピル−1H−インドール−4−イ
ル]オキシ]酢酸、 (O)4−[[3−(2−アミノ−1,2−ジオキソエチル)−2−エチル−1−
(フェニルメチル)−1H−インドール−5−イル]オキシ]酪酸、 (P)(A)から(P)の任意の組み合わせの混合物。
【0026】 一般に、任意のプロドラッグ誘導体を用いる。しかし、式Iの化合物および上
記化合物(A)〜(O)の特に有用なプロドラッグはエステル、特に単純芳香族
および脂肪族エステル、例えばメチルエステル、エチルエステル、プロピルエス
テル、イソプロピルエステルおよびモルホリン−N−エチルエステルである。
【0027】 本発明の方法の実施において最も好ましいのは、式:
【化24】 (Va)のメチルエステル
【化25】 および
【化26】 で表される群から選択される1H−インドール−3−グリオキシルアミド化合物
である。
【0028】 炎症性腸疾患の処置方法において用いられる1H−インドール−3−グリオキ
シルアミド化合物は、欧州特許出願第95302166.4号、公開第0 67
5 110号(1995年10月4日公開)に記載のように合成することができ
る。またこのような合成方法には、化学文献に示されている周知の方法および以
下の製造反応式で説明される手法が含まれる: 1H−インドール−3−グリオキシルアミド反応式
【化27】。
【0029】 反応式の説明: 酸素原子を介し第4位が酸性官能基で置換されているグリオキシルアミド化合
物は、反応式1に略述した反応を用いて得る(1から5の変換については、引用
によりその開示内容が本明細書中に包含される文献 Robin D. Clark, Joseph M.
Muchowski, Lawrence E. Fisher, Lee A. Flippin, David B. Repke, Michel S
ouchet, Synthesis, 1991, 871-878 参照)。Pd/Cを触媒として用い、オルト
−ニトロトルエン化合物を2−メチルアニリン化合物に容易に還元する。還
元は、エタノールまたはテトラヒドロフラン(THF)または両者の混合物中、
低圧の水素を用いて行うことができる。THF中、このアニリン化合物をジ−
tert−ブチルジカルボナートとともに還流温度で加熱し、良好な収率でN−tert
−ブチルカルボニル誘導体に変換する。sec−ブチルリチウムを用い、THF
中、−40℃から−20℃で化合物の二アニオンの二リチウム塩を製造し、適
当な置換N−メトキシ−N−メチルアルカンアミドと反応させる。この生成物 をヘキサンから結晶化して精製することができ、あるいはメチレンクロライド中
のトリフルオロ酢酸と直接反応させて、1,3−非置換インドール化合物を得
ることができる。ジメチルホルムアミド中、この1,3−非置換インドール化合
を室温(20〜25℃)で0.5〜1.0時間、水素化ナトリウムと反応さ
せる。得られた化合物のナトリウム塩を当量のアリールメチルハライドで処理
し、混合物を0〜100℃の範囲の温度、通常は室温で、4〜36時間攪拌して
、1−アリールメチルインドール化合物を得る。このインドール化合物を、
メチレンクロライド中、三臭化ホウ素とともに約5時間攪拌し、O−脱メチル化
する(引用によりその開示内容が本明細書中に包含される文献 Tsung-Ying Shem
and Charles A Winter, Adv. Drug Res., 1977, 12, 176 参照)。化合物から への変換に関して記載の条件と同様の反応条件下、ジメチルホルムアミド(D
MF)中、塩基として水素化ナトリウムを用い、4−ヒドロキシインドール化合
をアルファブロモアルカン酸エステルでアルキル化する。メチレンクロライ
ド中、a−[(インドール−4−イル)オキシ]アルカン酸エステルをオキサ
リルクロライドと反応させ、化合物を得、これを精製せずに、アンモニアと直
接反応させ、グリオキシルアミド化合物10を得る。MeOH中の1N水酸化ナ
トリウムを用いて、この生成物を加水分解する。最終グリオキシルアミド化合物 11 を遊離のカルボン酸として、あるいはそのナトリウム塩として、あるいは両
者の形態で単離する。
【0030】 本発明の方法の実施に有用な最も好ましい化合物、[[3−(2−アミノ−1
,2−ジオキソエチル)−2−エチル−1−(フェニルメチル)−1H−インド
ール−4−イル]オキシ]酢酸(ならびにそのナトリウム塩およびメチルエステ
ル)は以下の手法によって製造することができる。
【0031】 式:
【化28】 で示される化合物、[[3−(2−アミノ−1,2−ジオキソエチル)−2−エ
チル−1−(フェニルメチル)−1H−インドール−4−イル]オキシ]酢酸の
製造 パートA 2−エチル−4−メトキシ−1H−インドールの製造 乾燥氷−エタノール浴で温度を−40℃以下に維持したTHF250mL中の
N−tert−ブトキシカルボニル−3−メトキシ−2−メチルアニリン(21.3
g、0.09mol)に、1.3M sec−ブチルリチウムのシクロヘキサン溶液1
40mL(0.18mol)をゆっくり加えた。この浴を除去し、温度を0℃にま
で上げ、次いで浴を戻した。温度を−60℃にまで冷却した後、等容量のTHF
中のN−メトキシ−N−メチルプロパンアミド18.5g(0.18mol)を滴
加した。この反応混合物を5分間攪拌し、冷却浴を除去し、さらに18時間攪拌
した。次いでこれをエーテル300mLおよび0.5N HCl 400mLの混
液に注いだ。有機相を分離し、水、ブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥し、減
圧下で濃縮し、粗製の1−[2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−6−メト
キシフェニル]−2−ブタノン25.5gを得た。この物質をメチレンクロライ
ド250mLおよびトリフルオロ酢酸50mL中に溶解し、総計17時間攪拌し
た。この混合物を減圧下で濃縮し、残留した油状物に酢酸エチルおよび水を加え
た。酢酸エチルを分離し、ブラインで洗浄し、乾燥(MgSO4)し、濃縮した
。残留物を3回、シリカゲルクロマトグラフィーに付し、20%EtOAc/へ
キサンで溶出させ、2−エチル−4−メトキシ−1H−インドール13.9gを
得た。 元素分析(C1113NOとして):
【0032】 パートB 2−エチル−4−メトキシ−1−(フェニルメチル)−1H−インドー
ルの製造 2−エチル−4−メトキシ−1H−インドール(4.2g、24mmol)をDM
F30mLに溶解し、60%NaH/鉱油960mg(24mmol)を加えた。1
.5時間後、ベンジルブロミド2.9mL(24mmol)を加えた。4時間後、混
合物を水で希釈し、酢酸エチルで2回抽出した。酢酸エチルをまとめ、ブライン
で洗浄し、乾燥(MgSO4)し、減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲルクロ
マトグラフィーに付し、20%EtOAc/へキサンで溶出させ、2−エチル−
4−メトキシ−1−(フェニルメチル)−1H−インドール3.1g(収率49%
)を得た。
【0033】 パートC 2−エチル−4−ヒドロキシ−1−(フェニルメチル)−1H−インド
ールの製造 パートBで用いた方法により、2−エチル−4−メトキシ−1−(フェニルメ
チル)−1H−インドール3.1g(11.7mmol)を1M BBr3/CH2Cl 2 48.6mLで処理してO−脱メチル化し、得られた物質をシリカゲルクロマ
トグラフィー(20%EtOAc/へキサンで溶出)に付し、2−エチル−4−
ヒドロキシ−1−(フェニルメチル)−1H−インドール1.58g(収率54%
) を得た。融点86〜90℃。 元素分析(C1717NOとして):
【0034】 パートD [[2−エチル−1−(フェニルメチル)−1H−インドール−4−イ
ル]オキシ]酢酸 メチルエステルの製造 パートCに記載の手法を用い、2−エチル−4−ヒドロキシ−1−(フェニル
メチル)−1H−インドール(1.56g、6.2mmol)を60%NaH/鉱油
248mg(6.2mmol)、次いでメチルブロモアセテート0.6mL(6.2m
mol)で処理した。20%EtOAc/ヘキサンで溶出させるシリカゲルクロマ
トグラフィーによって生成物を精製し、[[2−エチル−1−(フェニルメチル)
−1H−インドール−4−イル]オキシ]酢酸 メチルエステル1.37g(6
9%収率) を得た。89〜92℃。 元素分析(C2021NO3として):
【0035】 パートE [[3−(2−アミノ−1,2−ジオキソエチル)−2−エチル−1−
(フェニルメチル)−1H−インドール−4−イル]オキシ]酢酸 メチルエステ
ルの製造 パートDの手法を用い、[[2−エチル−1−(フェニルメチル)−1H−イン
ドール−4−イル]オキシ]酢酸 メチルエステル1.36g(4.2mmol)を
まずオキサリルクロライド0.4mL(4.2mmol)、次いで過剰のアンモニア
と反応させ、白色固形物を得た。これを酢酸エチルとともに攪拌し、不溶性物質
を分離し、乾燥し、[[3−(2−アミノ−1,2−ジオキソエチル)−2−エチ
ル−1−(フェニルメチル)−1H−インドール−4−イル]オキシ]酢酸 メチ
ルエステルおよび塩化アンモニウムの混合物1.37gを得た。この混合物の融
点は172〜187℃であった。
【0036】 パートF [[3−(2−アミノ−1,2−ジオキソエチル)−2−エチル−1−
(フェニルメチル)−1H−インドール−4−イル]オキシ]酢酸の製造 [3−(2−アミノ−1,2−ジオキソエチル)−2−エチル−1−(フェニル
メチル)−1H−インドール−4−イル]オキシ]酢酸 メチルエステル788m
g(2mmol)、1n NaOH10mLおよびMeOH30mLの混合物を加熱し
、還流温度で0.5時間維持し、室温で0.5時間攪拌し、減圧下で濃縮した。
残留物を酢酸エチルおよび水に取り、水相を分離し、1N HClでpH2〜3
にまで酸性化した。沈殿物をろ過し、酢酸エチルで洗浄し、[[3−(2−アミ
ノ−1,2−ジオキソエチル)−2−エチル−1−(フェニルメチル)−1H−イ
ンドール−4−イル]オキシ]酢酸559mg(74%収率)を得た。融点23
0〜234℃。 元素分析(C212025として):
【0037】 パートG 水酸化ナトリウム(NaOH)と反応させることによってパートFの
生成物のナトリウム塩を形成させることができ、標準実験手順によって、あるい
はナトリウム負荷カチオン交換樹脂を用いてこの生成物を単離することができる
【0038】 酸または塩形態の出発物質をエステル化することによって本発明のモルホリノ
−N−エチルエステルプロドラッグ化合物を製造する。化学分野で慣用的ないず
れかのエステル形成方法を用いることができる。例示的手法は以下のものである
。 ((3−(2−アミノ−1,2−ジオキソエチル)−1−((1,1’−ビフェ
ニル)−3−イルメチル)−2−メチル−1H−インドール−4−イル)オキシ
)酢酸、モルホリニルエチルエステルの製造 ジメチルホルムアミド10mLを含むフラスコに、4−(2−クロロエチル)
モルホリン塩酸塩(Aldrich Chemical Co., Milwaukee, Wisconsin USA, Item N
o. C4,220-3)133mgおよびCsCO3231mgおよび((3−(2−アミ
ノ−1,2−ジオキソエチル)−1−((1,1’−ビフェニル)−3−イルメ
チル)−2−エチル−1H−インドール−4−イル)オキシ)酢酸、ナトリウム
塩を攪拌しながら加えた。このスラリーを60℃にまで加熱し、溶液を形成させ
た。加熱を一晩継続し、反応を完了させた。このフラスコにH2O20mLを加
え、有機溶解相を酢酸エチル20mL部分で3回抽出した。酢酸エチル溶液を水
で洗浄し、Na2SO4で乾燥した。
【0039】 本発明の方法において用いるのに適当な製剤 活性物質をそのヒト体内の作用部位と接触させるいずれかの方法によって本発
明の方法において用いるsPLA2阻害剤を投与し、炎症性腸疾患を処置するこ
とができる。医薬品と組み合わせて使用するために利用可能な任意の慣用的手法
により、個別の治療物質としてか、あるいは治療物質の組み合わせにおいてこれ
らを投与できる。sPLA2阻害剤は単独で投与できるが、一般には、選択され
た投与経路および標準的医療実施に基づいて選択される医薬的担体と共に投与す
る。
【0040】 適当な製剤は治療有効量のsPLA2阻害剤を製薬的に許容される希釈剤また
は担体と共に含む製剤であり、選択された特定の投与経路に適合させた組成物で
ある。「製薬的に許容される」とは、製剤中で、担体、希釈剤または賦形剤がs
PLA2阻害剤(「活性化合物」)と化学反応を起こさず、処置される服用者に
有害でないものでなければならない。
【0041】 医薬製剤に関して、当分野に既知の任意の適当な担体を用いることができる。
このような製剤では、担体は固形物、液状物、または固形物および液状物の混合
物であってよい。固形担体は、香料、滑沢剤、溶解剤、懸濁化剤、結合剤、錠崩
壊剤、およびカプセル化材料としても作用し得る、1つまたはそれ以上の物質で
あり得る。
【0042】 経口投与用の錠剤には、適当な賦形剤、例えば炭酸カルシウム、炭酸ナトリウ
ム、ラクトース、リン酸カルシウムを崩壊剤、例えばメイズ、デンプンまたはア
ルギン酸、および/または結合剤、例えばゼラチンまたはアカシア、および滑沢
剤、例えばステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸またはタルクとともに含ま
せてもよい。錠剤では、sPLA2阻害剤を、適当な割合の必要な結合性を有す
る担体と混合し、所望の形およびサイズに圧縮する。粉末および錠剤には、好ま
しくは約1〜約99重量%のsPLA2阻害剤を含ませる。
【0043】 滅菌液状形態の製剤には、懸濁剤、エマルジョン剤、シロップ剤およびエリキ
シル剤が含まれる。活性化合物を製薬的に許容される担体、例えば滅菌水、食塩
水、デキストロース溶液、滅菌有機溶媒またはこれらの混合物に溶解または懸濁
する。
【0044】 活性化合物は、カプセル剤、錠剤および粉末剤のような固形投与剤型または、
エリキシル剤、シロップ剤および懸濁剤のような液状投与剤型で経口投与できる
。また、滅菌液状投与剤型で非経口投与することもできる。また、鼻腔スプレー
剤の剤型での吸入により投与することもできる。また、軟膏、クリーム、ゲル、
ペースト、ローション、溶液、スプレー、エアロゾル、リポソームまたはパッチ
として局所的に投与することができる。活性化合物の投与に用いる投与剤型には
、通常、当分野の標準的参考文献である Remington's Pharmaceutical Sciences
, Mack Publishing Company に記載されるような適当な担体、希釈剤、保存剤、
または他の賦形剤を含ませる。
【0045】 活性化合物および粉末化担体、例えばラクトース、スクロース、マンニトール
、デンプン、セルロース誘導体、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸など
を含むゼラチンカプセル剤を製造することができる。同様の希釈剤を用いて圧縮
錠および粉末剤を作成することができる。錠剤およびカプセル剤の両者は、一定
時間にわたって継続して薬物を放出する徐放性製剤として製造することができる
。圧縮錠は糖でコーティングするか、あるいはフィルムでコーティングし、すべ
ての不快な味を遮断し、錠剤を大気から保護するか、あるいは腸溶性コーティン
グして胃腸管で選択的に崩壊するようにすることができる。
【0046】 経口投与用の液状投与剤型には、着色料および香料を含ませ、患者の許容度を
高めることができる。
【0047】 水、適当な油状物、食塩水、水性デキストロース(グルコース)、および関連
する糖溶液およびグリコール、例えばプロピレングリコールまたはポリエチレン
グリコールは非経口溶液剤に適当な担体である。非経口投与用の溶液剤には、活
性化合物、適当な安定化剤、および必要であれば緩衝物質を含ませる。抗酸化剤
、例えば重亜硫酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウムまたはアスコルビン酸は単独で
、あるいは混合物として、適当な安定化剤である。またクエン酸およびその塩お
よびEDTA ナトリウムを用いる。さらに、非経口溶液剤には保存剤、例えば
ベンゾアルコニウムクロライド、メチル−またはプロピル−パラベン、およびク
ロロブタノールを含ませることができる。
【0048】 局所的軟膏剤、クリーム剤、ゲル剤およびペースト剤には、活性化合物ととも
に、希釈剤、例えばワックス、パラフィン、デンプン、ポリエチレングリコール
、シリコーン、ベントナイト、ケイ酸、動物性および植物性脂肪、タルクおよび
酸化亜鉛またはこれらの混合物または他の希釈剤を含ませる。
【0049】 局所的溶液剤およびエマルジョン剤には、例えば活性化合物とともに、慣用の
希釈剤(界面活性剤の存在下を除いて200以下の分子量を有する溶媒を除く)
、例えば溶媒、溶解剤および乳化剤を含ませることができる;具体例は、水、エ
タノール、2−プロパノール、炭酸エチル、ベンジルアルコール、プロピレング
リコール、油状物、グリセロールおよびソルビトールの脂肪酸エステルまたはそ
の混合物である。また局所投与用の組成物には、保存剤または抗酸化剤を含ませ
てもよい。
【0050】 粉末剤およびスプレー剤には、活性化合物とともに、通常の希釈剤、例えばラ
クトース、タルク、ケイ酸、水酸化アルミニウム、ケイ酸カルシウム、およびポ
リアミド粉末、またはこれらの物質の混合物を含ませることができる。エアロゾ
ルスプレー剤には、通常のプロペラントを含ませることができる。リポソームは
、活性化合物を包含可能な脂質二重層を形成する動物性または植物性脂肪のよう
な物質から作成できる。
【0051】 本発明の化合物を含む製剤は、経皮パッチのような装置により皮膚を介して投
与することができる。パッチは、ポリアクリルアミドのような基質および適当な
ポリマーからなる半透膜から構成され、物質の皮膚へのデリバリー速度を制御で
きる。他の適当な経皮パッチ製剤および構成は、引用によりその開示内容が本明
細書中に包含される、米国特許第5,296,222号および第5,271,9
40号に記載されている。sPLA2阻害剤の脂肪親和性プロドラッグ誘導体は
、経皮吸収投与およびデリバリー系に特に適する。
【0052】 本発明の範囲内の製剤には、sPLA2阻害剤と、以下の段落「協同物質−複
合治療」に記載のように、腸疾患および/または関連する生理的症状の処置、緩
和および/または予防に有用であることが主張されている、コルチコステロイド
、スルファサラジン、5−アミノサリチル酸(5−ASA)を含むがこれらに限
定されない、炎症性腸疾患に関する任意の治療的に有効な協同物質の治療有効量
との混合物が含まれる。
【0053】 すべての上記製剤に関し、好ましいのは、前記の1H−インドール−3−グリ
オキシルアミド化合物である活性化合物および米国特許第5,654,326号
(これは、引用によりその開示内容が本明細書中に包含される)に記載の製造方
法である。一般的クラスの1H−インドール−3−グリオキシルアミドのうち、
最も好ましい化合物は、((3−(2−アミノ−1,2−ジオキソエチル)−2
−エチル−1−(フェニルメチル)−1H−インドール−4イル)オキシ)酢酸
、そのナトリウム塩およびメチルエステルである。
【0054】 本発明の方法で用いられる活性化合物の割合および重量 1H−インドール−3−グリオキシルアミド化合物は、製剤の0.1〜99.
9重量%の濃度で用いることができる。
【0055】 医薬製剤は単位投与剤型とするのが好ましい。単位投与剤型は、カプセルまた
は錠剤1個であるか、あるいはこれらのいずれかの適当数であり得る。単位投与
組成物中の活性化合物の量は、関係する具体的な処置にしたがって、約0.1〜
約1000mgまたはそれ以上の範囲で変化させるか、あるいは調節することが
できる。
【0056】 内部投与に適当な組成物(投与剤型)には、単位当たり約1mg〜約500m
gの活性化合物を含ませる。これらの医薬組成物中には、通常、組成物の総重量
を基準にして約0.5〜95重量%量の活性化合物が存在する。
【0057】 有用な医薬組成物およびその成分の割合の例を以下に示す: カプセル剤:標準的な2ピースのゼラチン硬カプセルに、粉末化活性化合物50
mg、ラクトース175mg、タルク24mgおよびステアリン酸マグネシウム
6mgをそれぞれ充填することによってカプセル剤を製造することができる。
【0058】 ゼラチン軟カプセル剤:大豆油中の活性化合物の混合物を作成し、ポジティブ
置換ポンプによりゼラチン内へ注入し、活性化合物50mgを含むゼラチン軟カ
プセル剤を形成させる。カプセルを石油エーテル中で洗浄し、乾燥する。
【0059】 錠剤:慣用の手法により、投与単位が活性化合物50mg、ステアリン酸マグ
ネシウム6mg、微結晶セルロース70mg、コーンスターチ11mgおよびラ
クトース225mgである錠剤を製造することができる。適当なコーティングを
施して、嗜好性を高めるか、あるいは吸収を遅延させてもよい。
【0060】 懸濁剤:各5mLが細分化された活性化合物25mg、カルボキシメチルセル
ロースナトリウム200mg、安息香酸ナトリウム5mg、ソルビトール溶液1
.0g、U.S.P.、およびバニリン0.025mgを含む経口投与用の水性懸
濁物を製造する。
【0061】 注射剤:10容量%のプロピレングリコールおよび水中、1.5重量%の活性
化合物を攪拌することによって、注射による投与に適当な非経口組成物を製造す
る。この溶液を一般に用いられる技術によって滅菌する。
【0062】 鼻腔スプレー剤:各1mLが活性化合物10mg、メチルパラベン1.8mg
、プロピルパラベン0.2mgおよびメチルセルロース10mgを含む水性溶液
を製造する。この溶液を1mLバイアル中に分配する。製剤の0.1〜99.9
重量%の濃度の活性化合物を用いることができる。
【0063】 エアロゾル製剤は約0.5〜約10ミクロンの粒子サイズに分散させることが
でき、気道表面で、約10-10〜10-2モル/Lの阻害剤濃度を達成するのに十
分なsPLA2阻害剤を有する。
【0064】 坐剤:本発明の実施における使用を意図される化合物を、薬物の経直腸投与用
の坐剤の剤型で投与してもよい。これらの組成物は、例えば活性成分を担体、好
ましくは溶解した担体とよく混合(intimate admixture)することによって製造
することができる。好ましくは、活性成分を粉砕するか、あるいはふるいにかけ
てから、溶解した担体中に包含させる。次いで溶解した組成物を適当な鋳型に注
ぐ。場合により、パッキングする前に、セチルアルコール、マクロゴールまたは
ポリビニルアルコールおよびポリソルベートで坐剤をコーティングし、崩壊時間
を長くするか、あるいは滑沢性を高めることもある。
【0065】 本発明の方法の実施 本発明の方法においてsPLA2阻害剤を使用すると、炎症性腸疾患の基本的
な病理過程である炎症の程度を阻害するか、あるいは減少させることによって大
腸組織および腸組織および機能の進行的悪化が妨げられる。本発明の方法は炎症
性腸疾患で苦しんでいる患者の生活の早期に用いるのが好ましい。
【0066】 本発明の方法は、sPLA2阻害剤(好ましくは、本明細書中で好ましいと教
示されているsPLA2阻害剤)を含む医薬製剤または先行する段落に教示され
ているようなsPLA2阻害剤を含む製剤を用いて実施できる。
【0067】 本発明の方法によっては炎症性腸疾患の根本的原因を妨げられない場合もある
が、sPLA2阻害剤(およびその製剤)の投与によって症状の重篤度が減少す
るか、あるいは程度が改善するであろう。
【0068】 もちろん、投与される用量は、既知の要因、例えば具体的な物質の薬物動力学
的性質、および投与様式および経路;服用者の年齢、健康および体重;症状の性
質および程度、同時に受けている処置の種類、処置の頻度および所望の効果に依
存して変化する。通常、活性化合物の1日の用量は、約0.1〜200mg/体
重kgとすることができる。普通は0.5〜50、好ましくは1〜25mg/k
g/日を1日1〜6回に分割して投与するか、あるい徐放性剤型で投与すると、
所望の結果を得るのに有効である。
【0069】 一般に、sPLA2阻害剤は、治療有効量が服用されるようにヒトに投与する
。治療有効量は個々の患者に対して、増加用量の活性化合物を投与し、患者に対
する効果、例えば炎症の重篤度の減少、出血の減少、下痢の停止、腸閉塞の改善
、または炎症性腸疾患に関連する他の症状の減少を観察することによって、慣用
的に決定することができる。
【0070】 一般に、10〜3000ng/mL、好ましくは100〜800ng/mLの
sPLA2阻害剤のヒト血液レベル濃度を達成する様式および用量で本化合物を
投与しなければならない。
【0071】 炎症性腸疾患に対する処置療法は、多日から何月または何年にも及ぶかもしれ
ない。経口投与は患者の都合および許容度に関して好ましい。経口投与では、そ
れぞれ約0.01〜25mg/体重kg、好ましくは約0.1mg/kg〜約2
mg/kgの経口用量を1日当たり1〜4回投与する。
【0072】 非経口投与(特に静脈内投与)は、患者の苦痛を迅速に改善する必要がある場
合にしばしば好ましい。非経口投与では、1日を通して継続的または断続的に投
与される0.01〜100mg/kg/日の用量を用いることができる。非経口
投与では、化合物を生理食塩水ビヒクル(例えば、0.9% 正常食塩水、0.
45%正常食塩水など)、デキストロースビヒクル(例えば、5%デキストロー
ス水溶液)または食塩水およびデキストロースビヒクル(5%デキストロース中
の0.9%正常食塩水)中で投与してもよい。
【0073】 協同物質−複合治療 本発明の方法において、sPLA2阻害剤(すなわち、本発明製剤中の活性化
合物)を、炎症性腸疾患の症状を緩和する有用性を有することが既知である別の
医薬的に活性な物質と組み合わせて投与することができる。例えば、本明細書中
に教示されるsPLA2阻害剤は、以下の治療物質と組み合わせることができる
: 1.抗炎症物質、例えばスルファサラジン 2.腸管感染を制御する物質 a.抗生物質 (i)ペニシリン、例えばバシトラシン (ii)糖ペプチド (glycopeptides)、例えばバンコマイシン 3.ステロイド(グルコルチコステロイド (glucorticosteroids)) 4.免疫抑制物質、例えばアザチオプリン (azathioprine) 5.下痢を制御する物質、例えばコレストリルアミン (cholestryramine)
【0074】 炎症性腸疾患の試験方法 炎症性腸疾患の診断基準は標準的な医学文献(例えば、Harrison's Principle
s of Internal Medicine, thirteenth ed., 1994, by McGraw-Hill, Inc., ISBN
0-07-032370-4, pgs., 1194-1197)中に見出すことができるものである。これ
らの基準を用いて、本発明の方法の使用開始時期、処置の頻度および程度、およ
び処置の停止時期を決定することができる。
【0075】 上に、特定の具体的態様によって本発明を説明したが、これらは請求の範囲に
記載される本発明の範囲を限定するためのものではない。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,UG,ZW),E A(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ,BA ,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CU, CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,GD,G E,GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS ,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK, LR,LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK,M N,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU ,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM, TR,TT,UA,UG,US,UZ,VN,YU,Z A,ZW Fターム(参考) 4C086 AA01 AA03 BC13 MA01 MA02 MA03 MA04 MA05 MA52 MA66 NA14 NA15 ZA66 ZA68 ZB11 ZC20 4C204 BB01 CB03 DB16 DB28 EB03 FB10 GB25

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 IBDを患っているヒトを含む哺乳類の処置方法であって、
    その処置を必要としているヒトに、式(I): 【化1】 [式中、Xは共に酸素であり; R1は 【化2】 (式中、R10は、ハロ、C1−C10アルキル、C1−C10アルコキシ、−S−(C1 −C10アルキル)およびC1−C10ハロアルキルから独立して選択される基であ
    り、ならびにtは0〜5である) からなる群から選択され; R2はハロ、シクロプロピル、メチル、エチルおよびプロピルからなる群から
    選択され; R4およびR5は水素、非妨害性置換分または基:−(La)−(酸性基)(ここに
    、−(La)−は酸リンカーである)から独立して選択され、 ただし、R4についての酸リンカー基:−(La)−は 【化3】 からなる群から選択され、 R5についての酸リンカー:−(La)−は 【化4】 【化5】 (式中、R84およびR85はそれぞれ、水素、C1−C10アルキル、アリール、C1 −C10アルカリール、C1−C10アルアルキル、カルボキシ、カルボアルコキシ
    およびハロから独立して選択される) からなる群から選択され、 また、R4およびR5の少なくとも一方は基:−(La)−(酸性基)でなければな
    らず、R4またはR5の基:−(La)−(酸性基)の(酸性基)は−CO2H、−S
    3Hまたは−P(O)(OH)2から選択されるものであり; R6およびR7はそれぞれ、水素および非妨害性置換分から独立して選択され; ここに非妨害性置換分は以下のものからなる群から選択される: C1−C6アルキル、C2−C6アルケニル、C2−C6アルキニル、C7−C12アル
    アルキル、C7−C12アルカリール、C3−C8シクロアルキル、C3−C8シクロ
    アルケニル、フェニル、トルリル、キシレニル、フェニルメチル、C1−C6アル
    コキシ、C2−C6アルケニルオキシ、C2−C6アルキニルオキシ、C2−C12
    ルコキシアルキル、C2−C12アルコキシアルキルオキシ、C2−C12アルキルカ
    ルボニル、C2−C12アルキルカルボニルアミノ、C2−C12アルコキシアミノ、
    2−C12アルコキシアミノカルボニル、C2−C12アルキルアミノ、C1−C6
    ルキルチオ、C2−C12アルキルチオカルボニル、C1−C6アルキルスルフィニ
    ル、C1−C6アルキルスルホニル、C2−C6ハロアルコキシ、C1−C6ハロアル
    キルスルホニル、C2−C6ハロアルキル、C1−C6ヒドロキシアルキル、−C(
    O)O(C1−C6アルキル)、−(CH2)n−O−(C1−C6アルキル)、ベンジルオ
    キシ、フェノキシ、フェニルチオ、−(CONHSO2R)、−CHO、アミノ、
    アミジノ、ブロモ、カルバミル、カルボキシル、カルボアルコキシ、−(CH2)n −CO2H、クロロ、シアノ、シアノグアニジニル、フルオロ、グアニジノ、ヒ
    ドラジド(hydrazide)、ヒドラジノ、ヒドラジド (hydrazido)、ヒドロキシ、ヒ
    ドロキシアミノ、ヨード、ニトロ、ホスホノ、−SO3H、チオアセタール、チ
    オカルボニルおよびC1−C6カルボニル(式中、nは1〜8である)] で示される1H−インドール−3−グリオキシルアミド化合物または製薬的に許
    容されるその塩またはエステルプロドラッグ誘導体の治療有効量を投与すること
    を含む方法。
  2. 【請求項2】 炎症性腸疾患を患っているヒトの処置方法であって、その処
    置を必要としているヒトに、化合物(A)〜(P): (A)[[3−(2−アミノ−1,2−ジオキソエチル)−2−メチル−1−(フ
    ェニルメチル)−1H−インドール−4−イル]オキシ]酢酸、 (B)dl−2−[[3−(2−アミノ−1,2−ジオキソエチル)−2−メチル
    −1−(フェニルメチル)−1H−インドール−4−イル]オキシ]プロパン酸、
    (C)[[3−(2−アミノ−1,2−ジオキソエチル)−1−([1,1'−ビフ
    ェニル]−2−イルメチル)−2−メチル−1H−インドール−4−イル]オキ
    シ]酢酸、 (D)[[3−(2−アミノ−1,2−ジオキソエチル)−1−([1,1'−ビフ
    ェニル]−3−イルメチル)−2−メチル−1H−インドール−4−イル]オキ
    シ]酢酸、 (E)[[3−(2−アミノ−1,2−ジオキソエチル)−1−([1,1'−ビフ
    ェニル]−4−イルメチル)−2−メチル−1H−インドール−4−イル]オキ
    シ]酢酸、 (F)[[3−(2−アミノ−1,2−ジオキソエチル)−1−[(2,6−ジクロ
    ロフェニル)メチル]−2−メチル−1H−インドール−4−イル]オキシ]酢
    酸、 (G)[[3−(2−アミノ−1,2−ジオキソエチル)−1−[4(−フルオロ
    フェニル)メチル]−2−メチル−1H−インドール−4−イル]オキシ]酢酸
    、 (H)[[3−(2−アミノ−1,2−ジオキソエチル)−2−メチル−1−[(
    1−ナフタレニル)メチル]−1H−インドール−4−イル]オキシ]酢酸、 (I)[[3−(2−アミノ−1,2−ジオキソエチル)−2−エチル−1−(フ
    ェニルメチル)−1H−インドール−4−イル]オキシ]酢酸、 (J)[[3−(2−アミノ−1,2−ジオキソエチル)−1−[(3−クロロフ
    ェニル)メチル]−2−エチル−1H−インドール−4−イル]オキシ]酢酸、
    (K)[[3−(2−アミノ−1,2−ジオキソエチル)−1−([1,1'−ビフ
    ェニル]−2−イルメチル)−2−エチル−1H−インドール−4−イル]オキ
    シ]酢酸、 (L)[[3−(2−アミノ−1,2−ジオキソエチル)−1−([1,1'−ビフ
    ェニル]−2−イルメチル)−2−プロピル−1H−インドール−4−イル]オ
    キシ]酢酸、 (M)[[3−(2−アミノ−1,2−ジオキソエチル)−2−シクロプロピル−
    1−(フェニルメチル)−1H−インドール−4−イル]オキシ]酢酸、 (N)[[3−(2−アミノ−1,2−ジオキソエチル)−1−([1,1'−ビフ
    ェニル]−2−イルメチル)−2−シクロプロピル−1H−インドール−4−イ
    ル]オキシ]酢酸、 (O)4−[[3−(2−アミノ−1,2−ジオキソエチル)−2−エチル−1−
    (フェニルメチル)−1H−インドール−5−イル]オキシ]酪酸、 (P)(A)から(O)の混合物 からなる群から選択される、IBD処置用の1H−インドール−3−グリオキシ
    ルアミド化合物または製薬的に許容されるその塩、溶媒和物またはプロドラッグ
    誘導体の治療有効量を投与することを含む方法。
  3. 【請求項3】 炎症性腸疾患を患っているヒトの処置方法であって、その処
    置を必要としているヒトに、式: 【化6】 および 【化7】 で表される化合物からなる群から選択される1H−インドール−3−グリオキシ
    ルアミド化合物の治療有効量を投与することを含む方法。
  4. 【請求項4】 投与経路が静脈内である、請求項1〜4のいずれか一項に記
    載の方法。
  5. 【請求項5】 投与経路が経口である、請求項1〜4のいずれか一項に記載
    の方法。
  6. 【請求項6】 処置が炎症性腸疾患を患っているヒトに対するものであり、
    治療有効量の阻害剤を投与して、10〜3000ng/mLのヒト血液レベル阻
    害剤濃度を達成する、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
  7. 【請求項7】 0.01mg/kg/日〜100mg/kg/日の用量を投
    与する、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
  8. 【請求項8】 治療有効量が、本化合物および適当な担体または賦形剤を含
    む医薬製剤の剤型である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
  9. 【請求項9】 炎症性腸疾患の治療処置用の薬物を製造するための、1H−
    インドール−3−グリオキシルアミド化合物群から選択されるsPLA2阻害剤
    の使用。
  10. 【請求項10】 炎症性腸疾患の治療処置用の薬物を製造するための、式: 【化8】 および 【化9】 で表される化合物群から選択される1H−インドール−3−グリオキシルアミド
    化合物の使用。
  11. 【請求項11】 炎症性腸疾患の処置用の薬物を製造するための、1H−イ
    ンドール−3−グリオキシルアミド化合物からなる群から選択されるsPLA2
    阻害剤化合物の使用。
  12. 【請求項12】 炎症性腸疾患を患っているヒトの処置用の薬物を製造する
    ための、式(I): 【化10】 [式中、Xは共に酸素であり; R1は 【化11】 (式中、R10は、ハロ、C1−C10アルキル、C1−C10アルコキシ、−S−(C1 −C10アルキル)およびC1−C10ハロアルキルから独立して選択される基であ
    り、ならびにtは0〜5である) からなる群から選択され; R2はハロ、シクロプロピル、メチル、エチルおよびプロピルからなる群から
    選択され; R4およびR5は水素、非妨害性置換分または基:−(La)−(酸性基)(ここに
    、−(La)−は酸リンカーである)から独立して選択され、 ただし、R4についての酸リンカー基:−(La)−は 【化12】 からなる群から選択され、 R5についての酸リンカー:−(La)−は 【化13】 【化14】 (式中、R84およびR85はそれぞれ、水素、C1−C10アルキル、アリール、C1 −C10アルカリール、C1−C10アルアルキル、カルボキシ、カルボアルコキシ
    およびハロから独立して選択される) からなる群から選択され、 また、R4およびR5の少なくとも一方は基:−(La)−(酸性基)でなければな
    らず、R4またはR5の基:−(La)−(酸性基)の(酸性基)は−CO2H、−S
    3Hまたは−P(O)(OH)2から選択されるものであり; R6およびR7はそれぞれ、水素および非妨害性置換分から独立して選択され; ここに非妨害性置換分は以下のものからなる群から選択される: C1−C6アルキル、C2−C6アルケニル、C2−C6アルキニル、C7−C12アル
    アルキル、C7−C12アルカリール、C3−C8シクロアルキル、C3−C8シクロ
    アルケニル、フェニル、トルリル、キシレニル、フェニルメチル、C1−C6アル
    コキシ、C2−C6アルケニルオキシ、C2−C6アルキニルオキシ、C2−C12
    ルコキシアルキル、C2−C12アルコキシアルキルオキシ、C2−C12アルキルカ
    ルボニル、C2−C12アルキルカルボニルアミノ、C2−C12アルコキシアミノ、
    2−C12アルコキシアミノカルボニル、C2−C12アルキルアミノ、C1−C6
    ルキルチオ、C2−C12アルキルチオカルボニル、C1−C6アルキルスルフィニ
    ル、C1−C6アルキルスルホニル、C2−C6ハロアルコキシ、C1−C6ハロアル
    キルスルホニル、C2−C6ハロアルキル、C1−C6ヒドロキシアルキル、−C(
    O)O(C1−C6アルキル)、−(CH2)n−O−(C1−C6アルキル)、ベンジルオ
    キシ、フェノキシ、フェニルチオ、−(CONHSO2R)、−CHO、アミノ、
    アミジノ、ブロモ、カルバミル、カルボキシル、カルボアルコキシ、−(CH2)n −CO2H、クロロ、シアノ、シアノグアニジニル、フルオロ、グアニジノ、ヒ
    ドラジド(hydrazide)、ヒドラジノ、ヒドラジド (hydrazido)、ヒドロキシ、ヒ
    ドロキシアミノ、ヨード、ニトロ、ホスホノ、−SO3H、チオアセタール、チ
    オカルボニルおよびC1−C6カルボニル(式中、nは1〜8である)] で示される1H−インドール−3−グリオキシルアミド化合物または製薬的に許
    容されるその塩またはエステルプロドラッグ誘導体の使用。
  13. 【請求項13】 炎症性腸疾患の処置用の薬物を製造するための、化合物(
    A)〜(P): (A)[[3−(2−アミノ−1,2−ジオキソエチル)−2−メチル−1−(フ
    ェニルメチル)−1H−インドール−4−イル]オキシ]酢酸、 (B)dl−2−[[3−(2−アミノ−1,2−ジオキソエチル)−2−メチル
    −1−(フェニルメチル)−1H−インドール−4−イル]オキシ]プロパン酸、
    (C)[[3−(2−アミノ−1,2−ジオキソエチル)−1−([1,1'−ビフ
    ェニル]−2−イルメチル)−2−メチル−1H−インドール−4−イル]オキ
    シ]酢酸、 (D)[[3−(2−アミノ−1,2−ジオキソエチル)−1−([1,1'−ビフ
    ェニル]−3−イルメチル)−2−メチル−1H−インドール−4−イル]オキ
    シ]酢酸、 (E)[[3−(2−アミノ−1,2−ジオキソエチル)−1−([1,1'−ビフ
    ェニル]−4−イルメチル)−2−メチル−1H−インドール−4−イル]オキ
    シ]酢酸、 (F)[[3−(2−アミノ−1,2−ジオキソエチル)−1−[(2,6−ジクロ
    ロフェニル)メチル]−2−メチル−1H−インドール−4−イル]オキシ]酢
    酸、 (G)[[3−(2−アミノ−1,2−ジオキソエチル)−1−[4(−フルオロ
    フェニル)メチル]−2−メチル−1H−インドール−4−イル]オキシ]酢酸
    、 (H)[[3−(2−アミノ−1,2−ジオキソエチル)−2−メチル−1−[(
    1−ナフタレニル)メチル]−1H−インドール−4−イル]オキシ]酢酸、 (I)[[3−(2−アミノ−1,2−ジオキソエチル)−2−エチル−1−(フ
    ェニルメチル)−1H−インドール−4−イル]オキシ]酢酸、 (J)[[3−(2−アミノ−1,2−ジオキソエチル)−1−[(3−クロロフ
    ェニル)メチル]−2−エチル−1H−インドール−4−イル]オキシ]酢酸、
    (K)[[3−(2−アミノ−1,2−ジオキソエチル)−1−([1,1'−ビフ
    ェニル]−2−イルメチル)−2−エチル−1H−インドール−4−イル]オキ
    シ]酢酸、 (L)[[3−(2−アミノ−1,2−ジオキソエチル)−1−([1,1'−ビフ
    ェニル]−2−イルメチル)−2−プロピル−1H−インドール−4−イル]オ
    キシ]酢酸、 (M)[[3−(2−アミノ−1,2−ジオキソエチル)−2−シクロプロピル−
    1−(フェニルメチル)−1H−インドール−4−イル]オキシ]酢酸、 (N)[[3−(2−アミノ−1,2−ジオキソエチル)−1−([1,1'−ビフ
    ェニル]−2−イルメチル)−2−シクロプロピル−1H−インドール−4−イ
    ル]オキシ]酢酸、 (O)4−[[3−(2−アミノ−1,2−ジオキソエチル)−2−エチル−1−
    (フェニルメチル)−1H−インドール−5−イル]オキシ]酪酸および (P)(A)から(O)の混合物 からなる群から選択される1H−インドール−3−グリオキシルアミド化合物ま
    たは製薬的に許容されるその塩、溶媒和物またはプロドラッグ誘導体の使用。
  14. 【請求項14】 炎症性腸疾患の処置用の薬物を製造するための、式: 【化15】 および 【化16】 で表される化合物からなる群から選択される1H−インドール−3−グリオキシ
    ルアミド化合物の使用。
  15. 【請求項15】 A.式(I): 【化17】 で表される1H−インドール−3−グリオキシルアミド化合物または製薬的に許
    容されるその塩またはエステルプロドラッグ誘導体; B)a.抗炎症物質、 b.抗生物質、 c.ステロイド、 d.免疫抑制物質および e.下痢制御物質 からなる群から選択される、sPLA2阻害剤以外の1つまたはそれ以上の協同
    物質; C)場合により、担体または希釈剤 を含むIBD処置用の製剤。
  16. 【請求項16】 (A):(B)の重量比が1:100〜100:1である
    、請求項15に記載の製剤。
  17. 【請求項17】 (C):((A)および(B)の合計)の重量比が1:5
    0〜50:1である、請求項15に記載の製剤。
  18. 【請求項18】 処置を必要としているヒトを含む哺乳類に、請求項15に
    記載の製剤の治療有効量を投与することによるIBDの処置方法。
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