JP2002513071A - トランスフェラーゼを含んでなる洗濯洗剤および／または布帛保護組成物 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 本発明は、トランスフェラーゼ、好ましくはアルカリトランスフェラーゼを含んでなる洗濯洗剤および／または布帛保護組成物であって、上記トランスフェラーゼがキシログルカントランスフェラーゼであるときには、上記キシログルカントランスフェラーゼが加水分解活性よりもトランスフェラーゼ活性の方が大きく、および／または低分子量のドナー基質より高分子量のドナー基質に対する反応速度が高いことを特徴とする、組成物に関する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】 発明の分野 本発明は、トランスフェラーゼを含んでなる、洗濯洗剤および／または布帛保
護組成物に関する。

【０００２】 発明の背景 洗濯洗剤および／または布帛保護組成物は当該技術分野で周知であり、市場で
詳細に説明されている。

【０００３】 洗濯洗剤組成物としては、今日では、界面活性剤系、クリーニングおよび布帛
保護効果を提供する酵素、漂白剤、ビルダー系、起泡抑制剤、汚れ懸濁剤、汚れ
放出剤、蛍光増白剤、柔軟剤、分散剤、染料移り阻害化合物、研磨剤、殺菌剤、
香料のようなある特定の要求を満足する活性成分の複雑な組合せが挙げられ、そ
れらの総体的な成果は実際に年々向上してきた。

【０００４】 しかしながら、枕カバー、Ｔシャツ、襟およびソックスで典型的に見られる日
常の「身体」の汚れの複雑な性状は、洗剤に対して徹底的なクリーニングの問題
点を提供し続けている。これらの汚れは完全に除くことが困難であり、布帛に蓄
積されて、黒ずみや黄ばみの原因となることが多い。更に、植物、木質、泥−粘
土を基剤とする汚れ、および果実に由来する染みの洗剤による除去は、特に洗浄
温度を下げ、洗浄サイクルを短縮する傾向にある場合には最も難しいクリーニン
グの問題点の一つである。これらの染みは、典型的には主として炭水化物および
それらの誘導体、繊維、および細胞壁成分を基剤とする繊維質材料の複雑な混合
物を含んでいる。このような染みは、一般にアミロース、糖質およびそれらの誘
導体を含んでいる。

【０００５】 近年、布帛コンディショニング組成物に対する消費者の欲求が起こってきてい
る。布帛柔軟化組成物は、処理を行った衣類に柔軟性および帯電防止性のような
幾つかの所望な特性を付与する。洗濯した衣類の布帛柔軟性は、典型的には布帛
の表面に第四アンモニウム化合物を加えることによって得られる。

【０００６】 パーマンネントプレスをした衣類、特に綿衣類に対する消費者の欲求も起こっ
てきている。パーマンネントプレスをした衣類としては、着用中および洗濯プロ
セス中のいずれにおいても布帛に皺がよりにくい衣類が挙げられる。パーマンネ
ントプレスをした衣類は、アイロンかけを省きまたは時として衣類に皺ができる
のを防止するのに必要なアイロンかけの時間を少なくすることによって洗濯に関
連した手作業を大幅に減少することができる。しかしながら、ほとんどの市販の
パーマンネントプレスをした布帛では、布帛の皺を防止する能力は、衣類を繰返
し着用したり、洗濯をするので、経時的に減少する。

【０００７】 更に、着色した衣類は、摩滅して、外観を損傷する傾向を有する。この色の損
失の一部は、洗濯プロセス、特に自動洗濯機および自動洗濯乾燥機における磨損
によることがある。

【０００８】 更に、布帛の引張強さの喪失は、使用／着用または洗濯による機械的／化学的
作用の必然的結果として生じる。

【０００９】 上記のように、優れた布帛クリーニング、および／または特に身体の汚れや植
物を基剤とする染みについての布帛の染み除去、および／または布帛の白度保持
、および／または布帛の色の外観および／または染料移り抑制を行う、洗濯洗剤
組成物が引き続き必要とされている。

【００１０】 更に、洗濯洗剤組成物および／または布帛保護組成物であって、引張強さ、皺
防止、毛玉防止および収縮防止特性を布帛に提供、再生または回復させ、帯電制
御、布帛柔軟性、色の外観、および布帛の耐摩耗特性および効果を提供するもの
が引き続いて求められている。

【００１１】 上記の目的は、トランスフェラーゼを含んでなる洗濯洗剤および／または布帛
保護組成物を処方することによって満たされた。

【００１２】 本発明のもう一つの目的は、トランスフェラーゼ酵素を含んでなる洗剤組成物
および／または布帛保護組成物であって、改善された引張強さ、増強した皺防止
、毛玉防止および収縮防止特性を布帛に提供、再生または回復させ、かつまた改
良されたクリーニング効果を提供しながら一層良好な帯電制御、布帛柔軟性、色
の外観、および布帛の耐摩耗特性および効果を提供することができるものを提供
することである。

【００１３】 上記の目的は、更にノニオン性および／またはアニオン性および／またはカチ
オン性および／またはそれらの混合物から選択される界面活性剤、洗剤酵素、漂
白剤、染料移り抑制ポリマー、分散剤、および／またはスメクタイト粘土を含ん
でなる洗濯洗剤および／または布帛保護組成物によって満足された。

【００１４】 トランスフェラーゼ酵素は、当該技術分野で記載されている。

【００１５】 シクロデキストリングリコシルトランスフェラーゼのような糖類鎖トランスフ
ェラーゼまたはα−アミラーゼを用いてマルトースおよびマルトオリゴ糖のよう
な確定した鎖長の糖類を単離されかつ高純度の形態で生成する方法は、欧州特許
第５６０９８２号明細書に開示されている。これらの上記の方法で生成した糖類
は医薬品分野で用いられている。

【００１６】 米国特許第５，５１６，６８９号明細書には、甘露を混入して綿の粘稠性を減
少させる酵素組成物および手段が記載されている。トランスグルコシダーゼおよ
び／またはペクチナーゼが、綿繊維上の甘露を加水分解しおよび／または還元し
てこの繊維の粘稠性を減少させ、綿のミリング(milling)の際の難しい問題を防
止するのに用いられている。

【００１７】 微生物性トランスグルタミナーゼ、それらの生産、およびタンパク質のゲル化
、小麦粉の加熱品質の向上、タンパク質、脂肪および水からペースト型食品材料
の生成、濃縮乳からのチーズの調製、切り刻んだ肉の結合、食用タンパク質の風
味およびテキスチャーの向上、皮革加工、靴磨きなどにおけるカゼイン仕上げな
どの様々な工業用途でのそれらの使用は、ＷＯ９６／０６９３１号明細書に記載
されている。

【００１８】 ＪＰ７−１０７９７１号明細書は、アルカリ耐性シクロデキストリングルカノ
トランスフェラーゼを産生する能力を有するBacillus属に属する微生物に関する
ものである。上記酵素は、食器洗浄用に用いることができ、これは食品汚れの分
解および除去を示し、生成したシクロデキストリンは、マスキング、脱臭剤とし
て作用する。更に、上記のアルカリ耐性シクロデキストリングルカノトランスフ
ェラーゼは、起泡特性を向上させかつ汚れの乳化を促進することによって上記組
成物のクリーニング能力を向上させる。

【００１９】 クリーニング作用および脱臭効果を有するシクロデキストリングルカノトラン
スフェラーゼを含む食器洗浄用洗剤組成物が、ＪＰ７−１０９４８８号明細書に
記載されている。

【００２０】 ＷＯ９７／２３６８３号明細書は、セルロース材料に強度および／または形状
保持および／または皺防止特性を提供するためのキシログルカンエンドトランス
グリコシダーゼ（ＸＥＴ）の使用に関する。

【００２１】 しかしながら、これらの文書には、洗濯および／または布帛保護工程に用いた
ときに、加水分解活性よりもトランスフェラーゼ活性の方が大きいトランスフェ
ラーゼおよびキシログルカントランスフェラーゼおよび／または低分子量のドナ
ー基質よりも高分子量のドナー基質に対して一層高い反応速度を示すキシログル
カントランスフェラーゼからのトランスフェラーゼ酵素活性によって得られる洗
濯または布帛保護効果については全く記載されていない。

【００２２】 発明の概要 本発明は、布帛保護および／またはクリーニング効果の目的でトランスフェラ
ーゼを含んでなる洗濯洗剤および／または布帛保護組成物に関する。

【００２３】 発明の詳細な説明 トランスフェラーゼ酵素およびそれらの基質 本発明の洗濯洗剤および／または布帛保護組成物の本質的成分は、トランスフ
ェラーゼ酵素である。

【００２４】 トランスフェラーゼ酵素は、官能性化合物の基質の範囲への移行を触媒する。
特に、本発明のトランスフェラーゼは、小さな基質由来の化学残基（例えばメチ
ル基またはグリコシル基）を移行し、オリゴマー分子を形成しまたは伸張したポ
リマー化合物を形成する潜在能力を有する。小さな基質を用いると、この酵素は
、メチル、ヒドロキシメチル、ホルミル、カルボキシル、アルデヒド、ケトン、
アシル、アミノおよびリン官能基のような官能基に結合し、および／またはグリ
コシル残基を衣類表面に移行させることにより衣類の特性を改良する。改良され
る衣類の特性としては、布帛に対する引張強さ、皺防止、毛玉防止および収縮防
止特性、帯電制御、布帛柔軟性、色の外観、および布帛の耐摩耗特性および効果
が挙げられる。トランスフェラーゼ濃度が高く、基質濃度が低いときには、官能
基は水分子に移行し、クリーニング効果を提供する。

【００２５】 本発明に適当なトランスフェラーゼは、ＥＣ２．１一炭素基を移行する酵素、
ＥＣ２．２アルデヒドまたはケトン残基を移行する酵素、ＥＣ２．３アシルトラ
ンスフェラーゼ、ＥＣ２．４グリコシルトランスフェラーゼ、ＥＣ２．５メチル
基以外のアルキルまたはアリール基を移行する酵素、ＥＣ２．６窒素性基を移行
する酵素、およびＥＣ２．７リン含有基を移行する酵素によって代表される。

【００２６】 適当なトランスフェラーゼの例としては、下記のものが挙げられる。 ＥＣ２．１．１．１５脂肪酸Ｏ−メチルトランスフェラーゼ、 ＥＣ２．１．１．１８多糖類Ｏ−メチルトランスフェラーゼ、 ＥＣ２．１．２．１グリシンヒドロキシメチルトランスフェラーゼ、 ＥＣ２．１．２．４グリシンホルムイミノトランスフェラーゼ、 ＥＣ２．２．１．３ホルムアルデヒドトランスケトラーゼ、 ＥＣ２．３．１．３グルコースアミンＮ−アセチルトランスフェラーゼ、 ＥＣ２．３．１．１８ガラクトシドアセチルトランスフェラーゼ、 ＥＣ２．３．１．５７ジアミンＮ−アセチルトランスフェラーゼ、 ＥＣ２．３．１．７５長鎖アルコールＯ−脂肪族アシルトランスフェラーゼ、 ＥＣ２．３．１．７９マルトースＯ−アセチルトランスフェラーゼ、 ＥＣ２．３．１．８４アルコールＯ−脂肪族アセチルトランスフェラーゼ、 ＥＣ２．３．１．８８ペプチドα−Ｎ−アセチルトランスフェラーゼ、 ＥＣ２．３．１．９６糖タンパク質Ｎ−パルミトイルトランスフェラーゼ、 ＥＣ２．３．１．１４２糖タンパク質Ｏ−脂肪族アシルトランスフェラーゼ、 ＥＣ２．５．１．１０ゲラニルトランスフェラーゼ、 ＥＣ２．５．１．２０ゴムシス−ポリプレミルシストランスフェラーゼ、 ＥＣ２．６．１アミノトランスフェラーゼ。

【００２７】 特定の用途に対して、好ましいトランスフェラーゼは、アルカリ性条件ではそ
の活性の幾らか／ほとんどを示し、すなわちｐＨが７〜１２の範囲では、酵素は
その最大活性の少なくとも１０％、好ましくは少なくとも２５％、更に好ましく
は少なくとも４０％を示す。更に好ましいトランスフェラーゼは、ｐＨが７〜１
２の範囲でその最大活性を有する酵素である。他の好ましいトランスフェラーゼ
は、１０℃〜５０℃においてその最大活性の少なくとも５０％を有するトランス
フェラーゼである。

【００２８】 本発明の洗濯洗剤および／または布帛保護組成物に好ましいトランスフェラー
ゼは、アシルトランスフェラーゼ（ＥＣ２．３）およびグリコシルトランスフェ
ラーゼ（ＥＣ２．４）のクラスに包含される。

【００２９】 特に重要なものは、アシルトランスフェラーゼの群であり、特にアミノアシル
トランスフェラーゼ（ＥＣ２．３．２）である。これらは、ドナー、一般的には
アミノ酸から受容体にアミノ基を移行する酵素である。更に一層好ましいものは
、トランスグルタミナーゼの名称でも入手可能なタンパク質−グルタミンγ−グ
ルタミルトランスフェラーゼ（ＥＣ２．３．２．１３）である。理論によって束
縛しようとするものではないが、アミノ酸、ジ／トリ／ポリ−ペプチドおよび／
またはタンパク質の酵素架橋が布帛で起こり、引張強さが増加し、外観が向上す
る。更に、汚れ／染みに含まれる上記物質のアミノアシルトランスフェラーゼに
よる加水分解では、クリーニング効果が提供される。

【００３０】 グリコシルトランスフェラーゼの群も特に重要である。これらの酵素の一般的
特性は、オリゴ糖からの糖質を受容体としての他の炭水化物に移行することであ
る。ヘキソシルトランスフェラーゼおよびペントシルトランスフェラーゼのいず
れを、本発明で用いることもできる。グリコシルトランスフェラーゼは、オリゴ
糖とのインキュベーションにおいて加水分解および移行反応の両方を触媒する。
酵素活性の結果として、オリゴ糖は、新たなクラスの多糖類に転換される。意外
なことには、グリコシルトランスフェラーゼは布帛の引張強さおよび外観を改良
し、例えば布帛の皺を少なくすることを見出した。理論によって束縛しようとす
るものではないが、グリコシルトランスフェラーゼ活性により、オリゴ糖は綿布
帛のセルロースポリマーに結合して、引張強さを向上させ、特に複数の洗浄サイ
クルを行った後の外観効果を示す。

【００３１】 理論によって束縛しようとするものではないが、グリコシルトランスフェラー
ゼ活性は布帛保護効果を示す４つの潜在的作用様式を有すると考えられる。 酵素がオリゴ糖をセルロース繊維に弱い引張強さで結合すると考えられる酵素
ステッチング(enzymatic stitching)、 グリコシルトランスフェラーゼがセルロース繊維同士を弱い引張強さで結合す
ると考えられる酵素架橋、および ポリマーが弱い引張強さでセルロース繊維に結合している酵素ポリマー結合。

【００３２】 更に、低濃度の基質および高濃度のグリコシルトランスフェラーゼの存在下で
は、グリコシル基は水分子に移行してクリーニング効果を発揮する。

【００３３】 例えば、トランスグルコシダーゼはα−Ｄ−グルコ−オリゴ糖を含む溶液で加
水分解および移行反応の両方を触媒する酵素である。トランスグルコシダーゼ酵
素反応の結果として、マルト−オリゴ糖はイソマルト−オリゴ糖に転換され、非
還元末端からα−Ｄ−１，６結合によって結合された糖類が高比率であることを
特徴とする新規なクラスの多糖類が得られる。

【００３４】 これらのトランスグルコシダーゼ反応は、布帛保護作用を行うことが見出され
ている。引張強さの改良、皺の減少および一層良好な外観は、綿のセルロースポ
リマー繊維へ結合したオリゴ糖によるものと思われる。

【００３５】 適当なグリコシルトランスフェラーゼの例は、ガラクトシルトランスフェラー
ゼおよびフルクトシルトランスフェラーゼ、例えば１，４−β−ガラクトシルト
ランスフェラーゼ、１，３−α−フルクトシルトランスフェラーゼ、２，３−シ
アリルトランスフェラーゼ、シクロデキストリングリコシルトランスフェラーゼ
、Ｎ−アセチルグルコ−または−ガラクトースアミニルトランスフェラーゼ、お
よび ＥＣ２．４．１．２ １，４−α−Ｄ−グルカン：１，６−α−Ｄ−グルカ ン６−α−Ｄ−グルコシルトランスフェラーゼ、 ＥＣ２．４．１．４ スクロース：１，４−α−Ｄ−グルカン４−α−Ｄ− グルコシルトランスフェラーゼ、 ＥＣ２．４．１．５ スクロース：１，６−α−Ｄ−グルカン６−α−Ｄ− グルコシルトランスフェラーゼ、 ＥＣ２．４．１．９ スクロース：２，１−β−Ｄ−フルクタン１−β−Ｄ −フルクトシルトランスフェラーゼ、 ＥＣ２．４．１．１０ スクロース：２，６−β−Ｄ−フルクタン６−β−Ｄ −フルクトシルトランスフェラーゼ、 ＥＣ２．４．１．１１ ＵＤＰグルコース：グリコーゲン４−α−Ｄ−グルコ シルトランスフェラーゼ、 ＥＣ２．４．１．１１ ＵＤＰグルコース：１，４−グルカン４−α−Ｄ−グ ルコシルトランスフェラーゼ、 ＥＣ２．４．１．１３ ＵＤＰグルコース：Ｄ−フルクトース２−α−Ｄ−グ ルコシルトランスフェラーゼ、 ＥＣ２．４．１．１６ ＵＤＰ−Ｎ−アセチルグルコサミン：キチン４−β− Ｎ−アセチルグルコサミニルトランスフェラーゼ、 ＥＣ２．４．１．１８ １，４−α−Ｄ−グルカン：１，４−α−Ｄ−グルカ ン６−α−Ｄ−（１，４−α−Ｄ−グルカノ）−トラ ンスフェラーゼ、 ＥＣ２．４．１．１９ １，４−α−Ｄ−（１，４−α−Ｄ−グルカノ）−ト ランスフェラーゼ（環化）、 ＥＣ２．４．１．２１ ＡＤＰグルコース：１，４−α−Ｄ−グルカン４−α −Ｄ−グルコシルトランスフェラーゼ、 ＥＣ２．４．１．２４ １，４−α−Ｄ−グルカン：１，４−α−Ｄ−グルカ ン（Ｄ−グルコース）６−α−Ｄ−グルコシルトラン スフェラーゼ、 ＥＣ２．４．１．２５ １，４−α−Ｄ−グルカン：１，４−α−Ｄ−グルカ ン４−α−Ｄ−グリコシルトランスフェラーゼ、 ＥＣ２．４．１．２９ ＧＤＰグルコース：１，４−β−Ｄ−グルカン４−β −Ｄ−グルコシルトランスフェラーゼ、 ＥＣ２．４．１．３４ １，３−β−グルカンシンテターゼ、 ＥＣ２．４．１．３５ ＵＤＰグルコース：フェノールβ−Ｄ−グルコシルト ランスフェラーゼ、 ＥＣ２．４．１．４９ １，４−β−Ｄ−オリゴ−Ｄ−グルカン：オルトホス フェートα−ｄ−グルコシルトランスフェラーゼ、 ＥＣ２．４．１．６７ １−α−Ｄ−ガラクトシル−ミオ−イノシトール：ラ フィノースガラクトシルトランスフェラーゼ、 ＥＣ２．４．１．７１ ＵＰＤグルコース：アリールアミンＮ−Ｄ−グルコシ ルトランスフェラーゼ、 ＥＣ２．４．１．７５ ＵＤＰガラクトウロネートβ−Ｄ−ガラクトウロノシ ルトランスフェラーゼ、 ＥＣ２．４．１．８２ １−α−Ｄ−ガラクトシル−ミオ−イノシトール：ス クロース６−α−Ｄ−ガラクトシルトランスフェラー ゼ、 ＥＣ２．４．１．９０ ＵＤＰガラクトース：Ｎ−アセチル−Ｄ−グルコサミ ン４−β−ガラクトシルトランスフェラーゼ、 ＥＣ２．４．１．９３ イヌリンＤ−フルクトシル−Ｄ−フルクトシルトラン スフェラーゼ、 ＥＣ２．４．１．９９ スクロース:１Ｆ-フルクトシルトランスフェラーゼ、 ＥＣ２．４．１．１００ １，２−β−Ｄ−フルクタン：１，２−β−Ｄ−フル クタン１−β−Ｄ−フルクトシルトランスフェラーゼ、 ＥＣ２．４．１．１１３ ＡＤＰグルコース：タンパク質４−α−Ｄ−グルコシ ルトランスフェラーゼ、 ＥＣ２．４．１．１２１ ＵＤＰグルコース：インドール−３−アセテートβ− Ｄ−グルコシルトランスフェラーゼ ＥＣ２．４．１．１２５ スクロース：１，６−α−Ｄ−グルカン３（６）−α −Ｄ−グルコシルトランスフェラーゼ、 ＥＣ２．４．１．１４０ スクロース：１，６（１，３）−α−Ｄ−グルカン６ （３）−α−Ｄ−グルコシルトランスフェラーゼ、 ＥＣ２．４．１．１６１ １，４−α−Ｄ−グルカン：１，４−α−Ｄ−グルカ ン４−α−Ｄ−グルコシルトランスフェラーゼ、 ＥＣ２．４．１．１６８ ＵＤＰグルコース：キシログルカン１，４−β−Ｄ− グルコシルトランスフェラーゼ、 ＥＣ２．４．１．１６９ ＵＤＰ−Ｄ−キシロース：キシログルカン１，６−β −Ｄ−キシロシルトランスフェラーゼ、 ＥＣ２．４．１．１８３ ＵＤＰグルコース：α−Ｄ−（１，３）−グルカン３ −α−Ｄ−グルコシルトランスフェラーゼ である。

【００３６】 特に重要なものは、ＥＣ２．４．１．２４の１，４−α−Ｄ−グルカン：１，
４−α−Ｄ−グルカン（Ｄ−グルコース）６−α−Ｄ−グルコシルトランスフェ
ラーゼである。この酵素の特定のメンバーは、Transglucosidase L-500の名称で
市販されている。

【００３７】 上記のグリコシルトランスフェラーゼの他に、突然変異体グリコシルトランス
フェラーゼ、および／または突然変異体グリコシダーゼであって、それらの例が
ＷＯ９７／２１８２２号明細書、そのカナダ国におけるカナダ国特許第２，１６
５，０４１号明細書、およびその米国におけるS.G. Withers et al.に対する米
国特許第５，７１６，８１２号明細書に記載されているものが、布帛の引張強さ
および外観を改良し、例えば布帛の皺を減少させ、形状保持を増強し、収縮を少
なくすることを見出した。グリコシルトランスフェラーゼおよび／またはグリコ
シダーゼの突然変異形態は、上記において更に詳細に説明したように、酵素ステ
ッチング、酵素架橋、および酵素ポリマー結合を提供する。

【００３８】 突然変異体グリコシルトランスフェラーゼおよび／または突然変異体グリコシ
ダーゼは、それぞれ非突然変異グリコシルトランスフェラーゼおよび／または非
突然変異グリコシダーゼのように２個よりは酵素の活性部位に１個の親核性アミ
ノ酸のみを有する。すなわち、突然変異体グリコシルトランスフェラーゼおよび
／または突然変異体グリコシダーゼであって、活性部位内の通常の親核性アミノ
酸の１個が非親核性アミノ酸に変化しているものが形成される。その結果、突然
変異体グリコシルトランスフェラーゼおよび／または突然変異体グリコシダーゼ
はトランスフェラーゼ活性だけを示し、加水分解活性は突然変異体グリコシルト
ランスフェラーゼによってもまたは突然変異体グリコシダーゼによっても示され
ない。従って、非突然変異グリコシルトランスフェラーゼおよび／または非突然
変異グリコシダーゼとは異なり、突然変異体グリコシルトランスフェラーゼおよ
び／または突然変異体グリコシダーゼはオリゴ糖を新規なクラスの多糖類に転換
し、新規なクラスの多糖類のオリゴ糖への有害な加水分解または移行反応の受容
体として作用する水はない。

【００３９】 これらの突然変異体グリコシルトランスフェラーゼおよび／または突然変異体
グリコシダーゼは、植物、酵母、細菌または他の生物から抽出することができる
。突然変異体グリコシルトランスフェラーゼおよび／または突然変異体グリコシ
ダーゼのＤＮＡを細菌、酵母または真菌でクローニングして、発現させ、この方
法で得ることができる。

【００４０】 これらの突然変異体グリコシルトランスフェラーゼおよび／または突然変異体
グリコシダーゼは、重質液体洗剤、重質顆粒状洗剤、布帛保護組成物などに配合
することができる。

【００４１】 洗濯洗剤および布帛保護組成物での突然変異体グリコシルトランスフェラーゼ
および／または突然変異体グリコシダーゼの有用性に加えて、それらは織物加工
工業における布帛の処理および紙および紙パルプの処理のための溶液に用いるこ
ともできる。

【００４２】 突然変異体グリコシルトランスフェラーゼおよび／または突然変異体グリコシ
ダーゼの新規な特徴および特性から、これらを洗濯洗剤および布帛保護組成物に
使用するのに特に適しているが、加水分解活性がないため、布帛の引張強さはト
ランスフェラーゼ反応におけるドナーの非存在においても損失しないためである
。

【００４３】 突然変異体グリコシルトランスフェラーゼおよび／または突然変異体グリコシ
ダーゼが本発明の組成物に含まれるときには、組成物の糖類濃度は総組成物の約
０．０１重量％〜３０重量％の範囲であるのが望ましく、更に好ましくは総組成
物の１重量％〜１０重量％の範囲である。更に、本発明の組成物は高分子量の糖
類を組成物に添加して、上記の効果を得ることができる。

【００４４】 特に重要な別のクラス酵素は、キシログルカントランスフェラーゼである。好
ましいキシログルカントランスフェラーゼは、エンドキシログルカントランスフ
ェラーゼ（「ＥＸＴ」）であり、Nishitani, Kagoma UniversityによりJ. Plant
Res., 108, 137-148, 1995に記載されており、Nishitani, Kagoma University
によるInt. Review of Cytology, Vol. 173, p. 157, 1997において「ＥＸＧＴ
」と呼ばれている。ＥＸＴは、Nishitani et al.によりJ. Biol. Chem., 267, 2
1058-21064, 1992にも記載されている。

【００４５】 上記の突然変異体グリコシルトランスフェラーゼと同様に、このエンドキシロ
グルカントランスフェラーゼは布帛の引張強さおよび外観を改良し、例えば布帛
の皺を減少させ、形状保持を増強し、収縮を減少させる。エンドキシログルカン
トランスフェラーゼは、セルロースの細繊維をステッチングする。セルロース細
繊維に対する酵素のこれらのステッチング特性により、上記の効果が伝達される
。

【００４６】 エンドキシログルカントランスフェラーゼは、微小繊維間キシログルカン鎖で
ある植物細胞壁の形成中のセルロース性微小繊維間のキシログルカン鎖の再連結
に関与している。キシログルカン結合によりセルロース微小繊維を再結合するこ
とによって、セルロース構造は改良された繊維の強度を獲得する。布帛の構造は
セルロース性であるので、酵素は微小繊維に対してステッチング活性を有する。
形状保持、収縮防止、および皺防止効果は、酵素のステッチング特性によって説
明することもできる。

【００４７】 エンドキシログルカントランスフェラーゼは、Novo Nordisk A/Sに対するＷＯ
９７／２３６８３号明細書、Fry et al.のBiochem. J., (1992), 282, 821-828
、およびPlant J., (1993), 3(5), 691-700に記載のキシログルカンエンドトラ
ンスグリコシラーゼ（「ＸＥＴトランスフェラーゼ」）とは活性が異なっている
。差異は、キシログルカンエンドトランスグリコシラーゼがトランスフェラーゼ
活性およびヒドロラーゼ（「加水分解」）活性の両方を示す点である。対照的に
、エンドキシログルカントランスフェラーゼは、トランスフェラーゼ活性しか示
さない。ヒドロラーゼ活性は、エンドキシログルカントランスフェラーゼによっ
ては示されない。従って、キシログルカンエンドトランスグリコシラーゼとは異
なり、エンドキシログルカントランスフェラーゼはオリゴ糖を新規なクラスの多
糖類に転換し、新規なクラスの多糖類をオリゴ糖に戻す有害な加水分解はない。

【００４８】 更に、エンドキシログルカントランスフェラーゼは、高分子量キシログルカン
ポリマーに対して厳密なドナー特異性を示し、低分子量キシログルカンオリゴマ
ーには作用しない。好ましくは、エンドキシログルカントランスフェラーゼは、
分子量が少なくとも１０，０００であるキシログルカンポリマーに対して厳密な
ドナー特異性を示す。

【００４９】 エンドキシログルカントランスフェラーゼの新規な特徴および特性から、これ
を洗濯洗剤および布帛保護組成物に使用するのに特に適しているが、加水分解活
性がないため、布帛の引張強さはトランスフェラーゼ反応におけるドナーの非存
在においても損失しないためである。更に、より低濃度の基質ドナーを用いるこ
とができる。限定しようとするものではないが、エンドキシログルカントランス
フェラーゼが布帛内の綿繊維の一次壁のキシログルカンを用いるときには、ドナ
ー基質の非存在下でも高い効果を得ることができると考えられる。

【００５０】 エンドキシログルカントランスフェラーゼは、植物および他の生物から抽出す
ることができる。エンドキシログルカントランスフェラーゼは、A. thalianaお
よびV. angularisなどの多数の植物から得ることができるが、これらに限定され
ない。あるいは、酵素のＤＮＡを細菌、酵母または真菌でクローニングして発現
させ、この方法で得ることができる。

【００５１】 エンドキシログルカントランスフェラーゼは、重質液体洗剤、重質顆粒状洗剤
、布帛保護組成物などに配合することができる。

【００５２】 洗濯洗剤および布帛保護組成物での有用性に加えて、エンドキシログルカント
ランスフェラーゼは織物加工工業における布帛の処理および紙および紙パルプの
処理のための溶液に用いることもできる。

【００５３】 エンドキシログルカントランスフェラーゼが本発明の組成物に含まれていると
きには、組成物のキシログルカン濃度は総組成物の約０．０１重量％〜３０重量
％の範囲であるのが望ましく、更に好ましくは総組成物の１重量％〜１０重量％
の範囲である。更に、本発明の組成物は、高分子量のキシログルカンポリマーを
組成物に添加して、上記の効果を得ることができる。

【００５４】 従って、トランスフェラーゼがエンドキシログルカントランスフェラーゼのよ
うなキシログルカントランスフェラーゼであるときには、キシログルカントラン
スフェラーゼは好ましくはヒドロラーゼ（加水分解）活性より大きなトランスフ
ェラーゼ活性を示し、および／またはキシログルカントランスフェラーゼは好ま
しくは高分子量キシログルカンポリマーに対する厳密な特異性を示し、低分子量
キシログルカンオリゴマーには作用せず、更に好ましくはキシログルカントラン
スフェラーゼは分子量が少なくとも１０，０００であるキシログルカンポリマー
に対して厳密なドナー特異性を示す。

【００５５】 特に重要なもう一つの酵素は、シクロマルトデキストリングルカノトランスフ
ェラーゼ（「ＣＧＴ−アーゼ」）（ＥＣ２．４．１．１９）であり、Amanoおよ
びNovo Nordisk A/Sから市販されている。

【００５６】 炭水化物、オリゴおよび多糖類の布帛のような綿表面にトランスフェラーゼを
用いて共有結合すると、皺防止、色保持、染料固定および汚れ反発のような効果
が得られる。インシテューでのトランスフェラーゼ（など）によって生成するポ
リマーの物理的吸収によるグルコース単位のセルロース表面への共有結合により
、上記の観察された効果は耐久性となる。

【００５７】 シクロマルトデキストリングルカノトランスフェラーゼは、澱粉に対して幾つ
かの異なる作用を示すトランスフェラーゼである。これは、澱粉からα、βおよ
びγシクロデキストリンを生成し、澱粉を加水分解し、澱粉を架橋する。これら
の型の反応では、α糖はトランスフェラーゼ反応についてドナーおよび受容体の
両方である。現在までのところ、これらのトランスフェラーゼ酵素が糖質単位を
綿に共有結合することができるかどうかは明らかでない。

【００５８】 意外なことには、シクロマルトデキストリングルカノトランスフェラーゼは、
α−シクロデキストリン由来のグルコース単位をセルロースポリマーの非還元末
端で布帛の綿表面に共有結合することができることを見出した。従って、シクロ
マルトデキストリングルカノトランスフェラーゼは、上記の効果を一層耐久性に
する能力を有する。

【００５９】 上記のように、架橋剤によりセルロースポリマーを共有結合することにより、
布帛に皺防止効果のような効果が付与されることが知られているが、皺防止効果
は綿表面でのポリマーの物理吸収によって得ることもできる。ポリマー単位の１
つはシクロマルトデキストリングルカノトランスフェラーゼの作用によって綿表
面に共有結合しているので、このポリマーの綿表面への物理吸収を更に耐久性に
することができる。これらの一層耐久性の効果は、酵素により生じるので、共有
結合はずっと低い温度で起こり、例えば通常の洗浄サイクルが洗浄サイクルにお
いて可能な温度と比較してずっと低い温度で起こる。更に、織物工業で用いられ
ている通常の架橋剤（それらの幾つかは有毒である可能性がある）は、低温では
洗浄サイクルに適用できない。

【００６０】 染料固定および汚れ放出の向上のような他の効果は、綿表面にカチオン性また
はアニオン性グルコース単位を共有的に配合することによって得られる。

【００６１】 従って、洗濯洗剤および布帛保護組成物においてシクロマルトデキストリング
ルカノトランスフェラーゼを使用することによって、布帛に対する皺防止、形状
保持、収縮防止、染料固定、および引張強さの効果が改良される。

【００６２】 シクロマルトデキストリングルカノトランスフェラーゼは、重質液体洗剤、重
質顆粒状洗剤、布帛保護組成物などに配合することができる。

【００６３】 洗濯洗剤および布帛保護組成物での有用性に加えて、シクロマルトデキストリ
ングルカノトランスフェラーゼは織物加工工業における布帛の処理および紙およ
び紙パルプの処理のための溶液に用いることもできる。

【００６４】 シクロマルトデキストリングルカノトランスフェラーゼが本発明の組成物に含
まれているときには、組成物の澱粉濃度は総組成物の約０．０１重量％〜３０重
量％の範囲であるのが望ましく、更に好ましくは総組成物の１重量％〜１０重量
％の範囲である。更に、本発明の組成物は、シクロデキストリンまたは澱粉およ
びスクロースの型を組成物に添加して、上記の効果を得ることができる。

【００６５】 特に重要な更にもう一つの酵素の群はグルカンスクラーゼであり、デキストラ
ンスクラーゼ（ＥＣ２．４．１．５）であるグリコシルトランスフェラーゼは一
例である。本明細書に記載の組成物に用いるのに適する他のグルカンスクラーゼ
としては、各種のデキストランスクラーゼおよびアルテルナンスクラーゼが挙げ
られるが、これらに限定されない。あるいは、Genencorから市販されているレバ
ンスクラーゼを用いることもできる。

【００６６】 デキストランスクラーゼ酵素は、当該技術分野で知られている任意の適当な供
給源から得ることができ、適当な基質と共同で用いられる（スクロース±マルト
ース）。デキストランスクラーゼは、グリコシル残基の一方の多糖類から別のも
のへの移行反応を触媒する。デキストランスクラーゼ反応の結果、高分子量デキ
ストランが布帛表面に生成する。デキストランでは、グルコース残基は１−６−
α結合によって結合している。綿繊維の炭水化物、オリゴおよび多糖類により綿
繊維の改質により、皺防止、色保持、染料固定および汚れ反発のような効果が得
られる。これらの効果の耐久性には、オリゴ糖の共有結合が必要であることがあ
る。

【００６７】 デキストランスクラーゼは、オリゴ糖である綿のセルロースポリマーにに結合
させることができることを見出した。デキストランスクラーゼによって触媒され
る移行反応によるこの結合の結果、布帛の外観効果が改良され、すなわち皺防止
、形状保持、収縮防止、染料固定、汚れ反発、および引張強さ効果が改良された
。反応生成物が綿に結合すると（共有結合であることも、ないこともある）、そ
れらは綿表面および細繊維を改質し、これはまた上記の布帛保護効果を提供する
。スクロースを含むデキストランスクラーゼは、白度効果も改良した（他の色物
衣類からの染料は白色布帛には付着しない）。デキストランスクラーゼ／スクロ
ースの組合せは、高分子量デキストラン（およびマルトース、セロビオースなど
の他の糖類が含まれるときには小さなオリゴマー）を形成する。

【００６８】 更に、布帛上での反応生成物の付着効率は高く、反応生成物は総て以後の洗浄
サイクルで洗い落とされないことを見出した。

【００６９】 グルカンスクラーゼは、重質液体洗剤、重質顆粒状洗剤、布帛保護組成物など
に配合することができる。

【００７０】 洗濯洗剤および布帛保護組成物での有用性に加えて、グルカンスクラーゼは織
物加工工業における布帛の処理および紙および紙パルプの処理のための溶液に用
いることもできる。

【００７１】 グルカンスクラーゼが本発明の組成物に含まれているときには、組成物の基質
（典型的にはスクロースまたは他の二糖類）濃度は総組成物の約０．０１重量％
〜３０重量％の範囲であるのが望ましく、更に好ましくは総組成物の１重量％〜
１０重量％の範囲である。更に、本発明の組成物は、スクロース、マルトース、
マルトデキストリン、セロサッカライド、および各種の澱粉のような小さな多糖
類を組成物に添加して、上記の効果を得ることができる。

【００７２】 これらのトランスフェラーゼは、本発明による組成物に、好ましくは総組成物
の０．００１重量％〜１０重量％、更に好ましくは０．０００５重量％〜５重量
％、最も好ましくは０．００１重量％〜１重量％の濃度の純粋な酵素が配合され
る。

【００７３】 布帛保護および／またはクリーニング効果は、相当する天然基質の存在下また
は非存在下にて本発明の洗濯および／または布帛保護組成物によって得ることが
できる。一般に、酵素名の最初の部分は酵素反応の基質を示し、第二の部分は基
が移行する受容体である。トランスフェラーゼ酵素の基質は、布帛自身、染みお
よび／または汚れであって、織物工業および／または任意の洗浄および／または
布帛保護工程からの前または後処理などの任意の処理で加えられ、および／また
はトランスフェラーゼ含有組成物と共に加えられる布帛自身、染みおよび／また
は汚れであることができる。

【００７４】 上記のトランスフェラーゼの幾つかに対する基質の例は、Ｓ−アデノシル−Ｌ
−メチオニン、５，１０−メチレンテトラヒドロホレートまたはホルムイミノテ
トラ−ヒドロホレート（ヒドロキシメチルまたはホルミル基はグリシンに移行す
る）、ホルムアルデヒド、アセチルＣｏＡ、メチル−ａ，ｗ−ジアミン、パルミ
チルＣｏＡ、ゲラノイルジホスフェートである。

【００７５】 特に、アミノアシルトランスフェラーゼに対する基質は、アミノ酸、ジ／トリ
／ポリペプチド、および／またはタンパク質のようなアミノ含有化合物である。

【００７６】 グリコシルトランスフェラーゼでは、移行基はグリコシル残基であるが、それ
ぞれの酵素についての基質の具体的なものは、名称の最初の部分から誘導される
。特に、グリコシルトランスフェラーゼについては、天然基質は二量体、オリゴ
マーおよび／またはポリマーでの澱粉性物質から選択される任意のα−グルコシ
ル糖類であることができる。例は、好ましくは様々な形態の澱粉（ゼラチン化、
液化、可溶化）部分澱粉加水分解物、更に好ましくはマルト−オリゴ糖、最も好
ましくはマルトースである。メチル化およびカルボキシル化置換を含む置換澱粉
／糖質物質も重要である。あるいは、デキストリン、スクロース、ラフィノース
、フルクトシルポリマー、ＵＤＰグルコース、キシログルカン、ＧＤＰグルコー
ス、アリールアミン、ＵＤＰガラクトウロネート、ＡＤＰグルコース、インドー
ル−３−アセテート、ａ−Ｄ−グルカン、ＵＤＰ−キシランのような基質を、上
記のグリコシルトランスフェラーゼに対して用いることができる。

【００７７】 トランスフェラーゼ−基質は、本発明による組成物に、好ましくは総組成物の
０．０１重量％〜３０重量％、更に好ましくは０．１重量％〜２０重量％、最も
好ましくは１重量％〜１０重量％の濃度で配合される。

【００７８】 上記の酵素は、植物、動物、細菌、真菌および酵母起源のような任意の適当な
供給源であることができる。供給源は、中温性または好極限性(extremophilic)
（好冷性、低温要求性(psychrotrophic)、好熱性、好圧性、好アルカリ性、好酸
性、好ハロゲン性など）であることもできる。これらの酵素の精製または未精製
形態を用いることができる。今日では、野生型酵素を、タンパク質／遺伝子工学
技術によって修飾して、本発明のクリーニング組成物における作業効率を最適に
することが普通に行われている。例えば、変異体は、これらの組成物の普通に見
られる成分に対する酵素の相容性が増加するように設計することができる。ある
いは、変異体は、酵素変異体の最適ｐＨ、漂白剤および／またはキレート化剤安
定性、触媒活性などが特定の布帛コンディショニングおよび／またはクリーニン
グ用途に適合するように設計することができる。

【００７９】 特に、漂白剤安定性の場合に酸化感受性のアミノ酸、および界面活性剤相容性
についての表面電荷に注目すべきである。これらの酵素の等電点は、ある種の帯
電したアミノ酸の置換によって改質することができ、例えば等電点を増加するこ
とによって、アニオン性界面活性剤との相容性の改良を促進することができる。
酵素の安定性は、例えば、付加塩橋、および強制カルシウム結合部位を作成して
キレート化剤安定性を増加させることによって、更に増強することができる。

【００８０】界面活性剤 好ましくは、本発明による洗剤組成物は、界面活性剤または界面活性剤系を含
んでなり、界面活性剤は、ノニオン性および／またはアニオン性および／または
カチオン性および／または両性および／または双性イオン性および／または半極
性界面活性剤から選択することができる。

【００８１】 界面活性剤は、典型的には０．１重量％〜６０重量％の濃度で含まれる。更に
好ましい配合濃度は、本発明による洗剤組成物の１重量％〜３５重量％であり、
最も好ましくは１重量％〜３０重量％である。

【００８２】 界面活性剤は、好ましくは組成物に含まれる酵素成分と適合するように処方さ
れる。液体またはゲル組成物では、界面活性剤は、これらの組成物中の任意の酵
素の安定性を促進し、または少なくとも低下させないように処方するのが最も好
ましい。

【００８３】 適当なノニオン性、アニオン性、カチオン性、両性、双性イオン性および半極
性ノニオン性界面活性剤の例は、米国特許第５，７０７，９５０号明細書および
第５，５７６，２８２号明細書に開示されている。

【００８４】 極めて好ましいノニオン性界面活性剤は、式 Ｒ^２−Ｃ（Ｏ）−Ｎ（Ｒ^１）−Ｚ （前記式中、Ｒ^１はＨであるか、またはＲ^１はＣ_１〜４ヒドロカルビル、２−ヒ
ドロキシエチル、２−ヒドロキシプロピル、またはそれらの混合物であり、Ｒ^２ はＣ_５〜31ヒドロカルビルであり、Ｚは線状ヒドロカルビル鎖であって、少なく
とも３個のヒドロキシルは鎖に直接結合しているポリヒドロキシヒドロカルビル
である）を有するポリヒドロキシ脂肪酸アミド界面活性剤、またはそのアルコキ
シル化誘導体である。好ましくは、Ｒ^１はメチルであり、Ｒ^２は直鎖状Ｃ_11〜15 アルキル、またはＣ_16〜18アルキルまたはアルケニル鎖、例えばココナッツアル
キルまたはそれらの混合物であり、Ｚは還元的アミノ化反応においてグルコース
、フルクトース、マルトース、ラクトースのような還元糖から誘導される。

【００８５】 極めて好ましいアニオン性界面活性剤としては、式ＲＯ（Ａ）_ｍＳＯ_３Ｍ（式
中、ＲはＣ₁₀〜Ｃ₂₄アルキル成分を有する未置換Ｃ₁₀〜Ｃ₂₄アルキルまたはヒド
ロキシアルキル基であり、好ましくはＣ₁₂〜Ｃ₂₀アルキルまたはヒドロキシアル
キルであり、更に好ましくはＣ₁₂〜Ｃ₁₈アルキルまたはヒドロキシアルキルであ
り、Ａはエトキシまたはプロポキシ単位であり、ｍは０より大きく、典型的には
約０．５〜約６であり、更に好ましくは約０．５〜約３であり、ＭはＨであるか
、または例えば金属カチオン（例えば、ナトリウム、カリウム、リチウム、カル
シウム、マグネシウムなど）、アンモニウムまたは置換アンモニウムカチオンで
あることができるカチオンである）の水溶性塩または酸であるアルキルアルコキ
シル化スルフェート界面活性剤が挙げられる。アルキルエトキシル化スルフェー
ト並びにアルキルプロポキシル化スルフェートが、本発明で考えられる。

【００８６】 本発明の洗濯洗剤組成物に配合するときには、アニオン性界面活性剤を、典型
的には約１重量％〜約４０重量％、好ましくは約３重量％〜約２０重量％含んで
なる。

【００８７】 極めて好ましいカチオン性界面活性剤は、式 Ｒ_１Ｒ_２Ｒ_３Ｒ_４Ｎ^＋Ｘ⁻ （式中、Ｒ_１はＣ_８〜Ｃ₁₆アルキルであり、Ｒ_２、Ｒ_３およびＲ_４のそれぞれは
、独立してＣ_１〜Ｃ_４アルキル、Ｃ_１〜Ｃ_４ヒドロキシアルキル、ベンジル、お
よび−（Ｃ_２Ｈ_４Ｏ）_ｘＨであって、ｘの値が２〜５であるものであり、Ｘはア
ニオンである）を有する本発明の組成物で有用な水溶性の第四アンモニウム化合
物である。Ｒ_２、Ｒ_３およびＲ_４の１個以下が、ベンジルであるべきである。

【００８８】 本発明の洗剤組成物に配合するときには、カチオン性界面活性剤を、典型的に
は約０．２重量％〜約２５重量％、好ましくは約１重量％〜約８重量％含んでな
る。

【００８９】 本発明の洗剤組成物に配合するときには、両性界面活性剤を、典型的には約０
．２重量％〜約１５重量％、好ましくは約１重量％〜約１０重量％含んでなる。

【００９０】 本発明の洗剤組成物に配合するときには、双性イオン性界面活性剤を、典型的
には約０．２重量％〜約１５重量％、好ましくは約１重量％〜約１０重量％含ん
でなる。

【００９１】 本発明の洗剤組成物に配合するときには、半極性のノニオン性界面活性剤を、
典型的には約０．２重量％〜約１５重量％、好ましくは約１重量％〜約１０重量
％含んでなる。

【００９２】 本発明の洗剤組成物は、第一および第三アミンの群から選択された補助界面活
性剤を含むこともできる。

【００９３】 本発明で用いられる適当な第一アミンとしては、式Ｒ_１ＮＨ_２（式中、Ｒ_１は
Ｃ_６〜Ｃ₁₂、好ましくはＣ_６〜Ｃ₁₀アルキル鎖である）またはＲ_４Ｘ（ＣＨ_２） _ｎ （式中、Ｘは−Ｏ−、−Ｃ（Ｏ）ＮＨ−または−ＮＨ−であり、Ｒ_４はＣ_６〜
Ｃ₁₂アルキル鎖であり、ｎは１〜５であり、好ましくは３である）に準じたアミ
ンが挙げられる。Ｒ_１アルキル鎖は直鎖または分岐状であることができ、１２個
までの、好ましくは５未満のエチレンオキシド残基で中断することもできる。

【００９４】 上記の本発明の式による好ましいアミンは、ｎ−アルキルアミンである。本発
明で用いるのに適当なアミンは、１−ヘキシルアミン、１−オクチルアミン、１
−デシルアミンおよびラウリルアミンから選択することができる。他の好ましい
第一アミンとしては、Ｃ_８〜Ｃ_１０オキシプロピルアミン、オクチルオキシプロ
ピルアミン、２−エチルヘキシルオキシプロピルアミン、ラウリルアミドプロピ
ルアミン、およびアミドプロピルアミンが挙げられる。

【００９５】 本発明で用いるのに適当な第三アミンとしては、式Ｒ_１Ｒ_２Ｒ_３Ｎ（式中、Ｒ _１ およびＲ_２はＣ_１〜Ｃ_８アルキル鎖であるか、または Ｒ_５ ｜ −（ＣＨ_２−ＣＨ−Ｏ）_ｘＨ であり、Ｒ_３はＣ_６〜Ｃ_１２、好ましくはＣ_６〜Ｃ_１０アルキル鎖であるか、ま
たはＲ_３はＲ_４Ｘ（ＣＨ_２）_ｎ（式中、Ｘは−Ｏ−、−Ｃ（Ｏ）ＮＨ−または−
ＮＨ−であり、Ｒ_４はＣ_４〜Ｃ_１２であり、ｎは１〜５、好ましくは２〜３であ
り、Ｒ_５はＨまたはＣ_１〜Ｃ_２アルキルであり、ｘは１〜６である）を有する第
三アミンが挙げられる。

【００９６】 Ｒ_３およびＲ_４は、線状または分岐状であることができ、Ｒ_３アルキル鎖は、
１２個まで、好ましくは５個未満のエチレンオキシド残基で中断されていてもよ
い。

【００９７】 好ましい第三アミンは、Ｒ_１Ｒ_２Ｒ_３Ｎであって、Ｒ_１はＣ_６〜Ｃ_１２アルキ
ル鎖であり、Ｒ_２およびＲ_３はＣ_１〜Ｃ_３アルキルであるか、または Ｒ_５ ｜ −（ＣＨ_２−ＣＨ−Ｏ）_ｘＨ （式中、Ｒ_５はＨまたはＣＨ_３であり、ｘ＝１〜２である）であるものである。

【００９８】 式 Ｏ ‖ Ｒ_１−Ｃ−ＮＨ−（ＣＨ_２）_ｎ−Ｎ−（Ｒ_２）_２ （式中、Ｒ_１はＣ_６〜Ｃ_１２アルキルであり、ｎは２〜４であり、好ましくはｎ
は３であり、Ｒ_２およびＲ_３はＣ_１〜Ｃ_４である）を有するアミドアミンも好ま
しい。

【００９９】 本発明の最も好ましいアミンとしては、１−オクチルアミン、１−ヘキシルア
ミン、１−デシルアミン、１−ドデシルアミン、Ｃ_８〜１０オキシプロピルアミ
ン、Ｎ−ココ−１，３−ジアミノプロパン、ココナッツアルキルジメチルアミン
、ラウリルジメチルアミン、ラウリルビス（ヒドロキシエチル）アミン、ココビ
ス （ヒドロキシエチル）アミン、ラウリルアミンの２モルプロポキシル化物、
オクチルアミンの２モルプロポキシル化物、ラウリルアミドプロピルジメチルア
ミン、Ｃ_８〜１０アミドプロピルジメチルアミン、およびＣ_１０アミドプロピル
ジメチルアミンが挙げられる。

【０１００】 本発明の組成物に用いるのに最も好ましいアミンは、１−ヘキシルアミン、１
−オクチルアミン、１−デシルアミン、１−ドデシルアミンである。特に望まし
いものは、ｎ−ドデシルジメチルアミン、およびビスヒドロキシエチルココナッ
ツアルキルアミン、およびオレイルアミンの７倍エトキシル化物、ラウリルアミ
ドプロピルアミン、およびココアミドプロピルアミンである。

【０１０１】 本発明の界面活性剤および界面活性剤系は、好ましくは組成物に含まれる酵素
成分と相容するように処方される。液体またはゲル組成物では、界面活性剤は、
最も好ましくはこれらの組成物における任意の酵素の安定性を促進し、または少
なくとも低下させないように処方される。

【０１０２】ビルダー 本発明による組成物は、更にビルダーまたはビルダー系を含んでなることがで
きる。アルミノケイ酸塩材料、ケイ酸塩、ポリカルボン酸塩、アルキル−または
アルケニル−コハク酸および脂肪酸、エチレンジアミン四酢酸塩、ジエチレント
リアミンペンタメチレン酢酸塩のような材料、アミノポリホスホン酸塩、特にエ
チレンジアミンテトラメチレンホスホン酸およびジエチレントリアミンペンタメ
チレンホスホン酸のような金属イオン封鎖剤などの任意の通常のビルダー系が、
本発明で用いるのに適している。リン酸塩ビルダーを、本発明で用いることもで
きる。

【０１０３】 本発明は、適当なビルダーまたは洗浄力塩を包含することができる。洗剤塩／
ビルダーの濃度は、組成物およびその所望な物理形態の最終用途によって広範囲
に変化することができる。これが含まれているときには、組成物は典型的には少
なくとも約１重量％のビルダーを含んでなり、更に典型的には約１０重量％〜約
８０重量％、更に一層典型的には約１５重量％〜約５０重量％のビルダーを含ん
でなる。しかしながら、これより低いまたは高い濃度が除外されることを意味す
るものではない。

【０１０４】 無機またはＰ−含有洗剤塩としては、ポリリン酸（例えば、トリポリリン酸、
ピロリン酸、およびガラス状ポリマー性のメタ−リン酸）、ホスホン酸、フィト
酸、ケイ酸、炭酸（例えば、重炭酸およびセスキ炭酸）、硫酸、およびアルミノ
ケイ酸のアルカリ金属、アンモニウムおよびアルカノールアンモニウム塩が挙げ
られるが、これらに限定されない。しかしながら、非リン酸塩が、幾つかの場合
には必要である。重要なことには、本発明の組成物は、クエン酸のような（リン
酸と比較して）いわゆる「弱い」ビルダーの存在下、またはゼオライトまたは層
状ケイ酸ビルダーで見られることがあるいわゆる「アンダービルト(underbuilt)
」状態でも意外なほど良好に機能する。

【０１０５】 本発明の目的に適する有機洗剤ビルダーとしては、多種多様のポリカルボン酸
化合物が挙げられるが、これらに限定されない。本明細書で用いられる「ポリカ
ルボン酸」とは、複数のカルボン酸基、好ましくは少なくとも３個のカルボン酸
基を有する化合物を表す。ポリカルボン酸ビルダーは、一般に酸形で組成物に添
加することができるが、中和塩の形態で添加することもできる。塩形態で用いる
ときには、ナトリウム、カリウムおよびリチウムのようなアルカリ金属、または
アルカノールアンモニウム塩が好ましい。

【０１０６】 適当なケイ酸ビルダー、炭酸塩、アルミノケイ酸ビルダー、ポリカルボン酸ビ
ルダー、クエン酸ビルダー、３，３−ジカルボキシ−４−オキサ−１，６−ヘキ
サン二酸ビルダーおよびBushに対する米国特許第４，５６６，９８４号明細書に
開示されている関連化合物、コハク酸ビルダー、リンを基剤としたビルダー、脂
肪酸の例は、米国特許第５，５７６，２８２号明細書、第５，７２８，６７１号
明細書、および第５，７０７，９５０号明細書に開示されている。

【０１０７】 追加の適当なビルダーは無機イオン交換材料であり、普通は無機の水和したア
ルミノケイ酸塩材料、更に具体的には水和した合成ゼオライト、例えば水和した
ゼオライトＡ、Ｘ、Ｂ、ＨＳ、またはＭＡＰであることができる。

【０１０８】 本発明に適当な具体的なポリカルボン酸塩は、１つのカルボキシ基を含む適当
なポリカルボン酸塩、例えばベルギー国特許第８３１，３６８号、第８２１，３
６９号および第８２１，３７０号明細書に開示されている乳酸、グリコール酸、
およびそれらのエーテル誘導体が挙げられる。２個のカルボキシ基を含むポリカ
ルボン酸塩としては、コハク酸、マロン酸、（エチレンジオキシ）ジ酢酸、マレ
イン酸、ジグリコール酸、酒石酸、タルトロン酸およびフマル酸の水溶性塩、並
びにドイツ国特許出願公開第２，４４６，６８６号および第２，４４６，６８７
号明細書、および米国特許第３，９３５，２５７号明細書に記載のエーテルカル
ボン酸塩、およびベルギー国特許第８４０，６２３号明細書に記載のスルフィニ
ルカルボン酸塩が挙げられる。３個のカルボキシ基を含むポリカルボン酸塩とし
ては、特に水溶性クエン酸塩、アコニトレート(aconitrates)およびシトラコン
酸塩、並びに英国特許第１，３７９，２４１ 号明細書に記載されているカルボ
キシメチルオキシコハク酸塩のようなコハク酸塩誘導体、オランダ国特許出願第
７２０５８７３号明細書に記載のラクトキシコハク酸塩、および英国特許第１，
３８７，４４７号明細書に記載の２−オキサ−１，１，３−プロパントリカルボ
ン酸塩のようなオキシポリカルボン酸塩材料が挙げられる。

【０１０９】 ４個のカルボキシ基を含むポリカルボン酸塩としては、英国特許第１，２６１
，８２９号明細書に開示されているオキシジコハク酸塩、１，１，２，２−エタ
ンテトラカルボン酸塩、１，１，３，３−プロパンテトラカルボン酸塩、および
１，１，２，３−プロパンテトラカルボン酸塩が挙げられる。スルホ置換基を含
むポリカルボン酸塩としては、英国特許第１，３９８，４２１号および第１，３
９８，４２２号明細書および米国特許第３，９３６，４４８号明細書に開示され
ているスルホコハク酸塩誘導体、および英国特許第１，０８２，１７９号明細書
に記載されているスルホン化した熱分解クエン酸塩が挙げられ、ホスホン置換基
を含むポリカルボン酸塩は、英国特許第１，４３９，０００号明細書に開示され
ている。

【０１１０】 非環状および複素環式ポリカルボン酸塩としては、シクロペンタン−シス，シ
ス，シス−テトラカルボン酸塩、シクロペンタジエニドペンタカルボン酸塩、２
，３，４，５−テトラヒドロフラン−シス，シス，シス−テトラカルボン酸塩、
２，５−テトラヒドロフラン−シス−ジカルボン酸塩、２，２，５，５−テトラ
ヒドロフラン−テトラカルボン酸塩、１，２，３，４，５，６−ヘキサン−ヘキ
サカルボン酸塩、およびソルビトール、マンニトールおよびキシリトールのよう
な多価アルコールのカルボキシメチル誘導体が挙げられる。芳香族ポリ−カルボ
ン酸塩としては、メリット酸、ピロメリット酸、および英国特許第１，４２５，
３４３号明細書に開示されているフタル酸誘導体が挙げられる。

【０１１１】 前記の内、好ましいポリカルボン酸塩は、分子当たり３個までのカルボキシ基
を含むヒドロキシカルボン酸塩であり、更に具体的にはクエン酸塩である。

【０１１２】 本発明の組成物に用いられる好ましいビルダー系としては、ゼオライトＡのよ
うな水不溶性のアルミノケイ酸塩ビルダーまたは層状ケイ酸塩（ＳＫＳ−６）と
、クエン酸のような水溶性カルボン酸塩キレート化剤との混合物が挙げられる。

【０１１３】 好ましいビルダー系としては、ゼオライトＡのような水不溶性のアルミノケイ
酸塩ビルダーと、クエン酸のような水溶性カルボン酸塩キレート化剤との混合物
が挙げられる。本発明の液体洗剤組成物で用いられる好ましいビルダー系は、石
鹸およびポリカルボン酸塩である。

【０１１４】 他の好適な水溶性の有機塩は、ホモ−またはコ−ポリマー性酸またはそれらの
塩であって、ポリカルボン酸が、少なくとも２個のカルボキシル基であって２個
以下の炭素原子によって互いに分離されているものを含んでなるものである。こ
の種のポリマーは、ＧＢ−Ａ−１，５９６，７５６号明細書に開示されている。
このような塩の例は、分子量が２０００〜５０００のポリアクリレート、および
それらと無水マレイン酸とのコポリマーであって、分子量が２０，０００〜７０
，０００、特に約４０，０００であるコポリマーである。

【０１１５】 洗浄力ビルダー塩は、通常は組成物の５重量％〜８０重量％、好ましくは１０
重量％〜７０重量％、最も好ましくは３０重量％〜６０重量％の量で配合される
。

【０１１６】漂白剤 本発明の洗剤組成物に配合することができる追加の任意洗剤成分としては、過
酸化水素、ＰＢ１、ＰＢ４、および粒度が４００〜８００μｍの過炭酸塩のよう
な漂白剤が挙げられる。これらの漂白剤成分は、１種類以上の酸素漂白剤と、選
択した漂白剤によっては、１種類以上の漂白活性剤を含むことができる。本発明
の酸素漂白化合物は、典型的には約１％〜約２５％の濃度で含まれる。

【０１１７】 本発明で用いられる漂白剤成分は、酸素漂白剤並びに当該技術分野で知られて
いる他のものを包含する洗剤組成物に有用な漂白剤の任意のものであることがで
きる。本発明に適当な漂白剤は、活性化または非活性化漂白剤であることができ
る。

【０１１８】 適当な漂白剤の例は、米国特許第５，７０７，９５０号明細書および第５，５
７６，２８２号明細書に開示されている。

【０１１９】 過酸化水素放出剤は、例えば米国特許第５，７０７，９５０号明細書に開示さ
れている漂白活性剤またはＮ−ノナノイル−６−アミノカプロン酸（ＮＡＣＡ−
ＯＢＳ、ＷＯ９４／２８１０６号明細書に記載）のフェノールスルホン酸エステ
ルであって、過加水分解されて活性な漂白性種として過酸を形成し、漂白効果を
向上させるものを組み合わせて用いることができる。

【０１２０】 本発明の洗剤組成物に用いられるベルオキシ酸および漂白活性剤および過酸素
漂白剤を含んでなる有用な漂白剤は、ＷＯ９５／２７７７２号明細書、ＷＯ９５
／２７７７３号明細書、ＷＯ９５／２７７７４号明細書、ＷＯ９５／２７７７５
号明細書、および米国特許第５，７０７，９５０号明細書に記載されている。

【０１２１】 漂白組成物に用いる金属含有触媒としては、ペンタアミン酢酸コバルト(III)
塩のようなコバルト含有触媒、およびＥＰＡ５４９ ２７１号明細書、ＥＰＡ５
４９ ２７２号明細書、ＥＰＡ４５８ ３９７号明細書、米国特許第５，２４６
，６２１号明細書、ＥＰＡ４５８ ３９８号明細書、米国特許第５，１９４，４
１６号明細書、および米国特許第５，１１４，６１１号明細書に記載されている
ようなおよびマンガン含有触媒が挙げられる。ペルオキシ化合物、マンガン含有
漂白触媒およびキレート化剤を含んでなる漂白組成物は、特許出願第９４８７０
２０６．３号明細書に記載されている。

【０１２２】染料移り抑制剤 本発明の洗剤組成物としては、着色した布帛を含む布帛洗濯およびコンディシ
ョニング作業中に見られる可溶化して懸濁した染料の一方の布帛からもう一方の
布帛への染料移りを抑制する化合物を挙げることもできる。

【０１２３】 ポリマー性染料移り抑制剤 本発明による洗剤組成物は、またポリマー性染料移り抑制剤を０．００１重量
％〜１０重量％、好ましくは０．０１重量％〜２重量％、更に好ましくは０．０
５重量％〜１重量％含んでなる。前記のポリマー性染料移り抑制剤は、通常は着
色した布帛から洗剤組成物で洗浄した布帛に染料が移るのを抑制する目的で洗剤
組成物に配合される。これらのポリマーは、染色した布帛から洗い出されて逃出
した染料が洗浄物中の他の製品に付着する機会を得る前に、この染料と錯体形成
または吸着する能力を有する。

【０１２４】 特に好適なポリマー性染料移り抑制剤は、ポリアミンＮ−オキシドポリマー、
Ｎ−ビニルピロリドンとＮ−ビニルイミダゾールとのコポリマー、ポリビニルピ
ロリドンポリマー、ポリビニルオキサゾリドンおよびポリビニルイミダゾール、
またはそれらの混合物である。このような染料移り抑制剤の例は、米国特許第５
，７０７，９５０号明細書および第５，７０７，９５１号明細書に開示されてい
る。

【０１２５】 追加の適当な染料移り抑制剤としては、架橋ポリマーが挙げられるが、これら
に限定されない。架橋ポリマーは、その主鎖がある程度まで相互に結合している
ポリマーであって、これらの結合は化学的または物理的性質のものであり、場合
によっては主鎖または側鎖上に活性基を有することができ、架橋ポリマーは、th
e Journal of Polymer Science, Vol. 22, 1035-1039頁に記載されている。

【０１２６】 一態様では、架橋ポリマーは、三次元剛性構造を形成し、この三次元構造によ
って形成された細孔に染料を取込むことができるようにする方法で作成される。
もう一つの態様では、架橋ポリマーは、膨潤によって染料を取込む。

【０１２７】 このような架橋ポリマーは、同時係属欧州特許出願第９４８７０２１３．９号
明細書に記載されている。

【０１２８】 このようなポリマーの添加により、本発明による酵素の性能も向上する。

【０１２９】分散剤 本発明の洗剤組成物は、分散剤を含むこともできる。好適な水溶性の有機塩は
、ホモ−またはコ−ポリマー酸またはそれらの塩であって、ポリカルボン酸が、
少なくとも２個のカルボキシル基であって２個以下の炭素原子によって互いに分
離されているものを含んでなるものである。

【０１３０】 この種のポリマーは、ＧＢ−Ａ−１，５９６，７５６号明細書に開示されている
。このような塩の例は、分子量が２０００〜５０００のポリアクリル酸塩、およ
びそれらと無水マレイン酸とのコポリマーであって、分子量が１，０００〜１０
０，０００であるコポリマーである。

【０１３１】 特に、アクリル酸塩とメタクリル酸塩とのコポリマー、例えば分子量が４００
０の４８０Ｎのようなものを組成物の０．５〜２０重量％の濃度で、本発明の洗
剤組成物に加えることができる。

【０１３２】 本発明の組成物は、石灰石鹸解膠剤化合物であって、好ましくは以下に定義さ
れる石灰石鹸分散力（ＬＳＤＰ）が８に過ぎず、好ましくは７に過ぎず、最も好
ましくは僅かに６であるものを含むことができる。石灰石鹸解膠剤化合物は、好
ましくは０重量％〜２０重量％の濃度で含まれる。

【０１３３】 石灰石鹸解膠剤の効力の数値による測定は、H.C. Borghetty and C.A. Bergma
n, J. Am. Oil Chem. Soc., 27, 88-90 (1950)の文献に記載されている石灰石鹸
分散剤試験を用いて測定される石灰石鹸分散力（ＬＳＤＰ）によって与えられる
。この石灰石鹸分散剤試験は、当該技術分野の実施者によって広く用いられてお
り、例えば下記の総説文献：W.N. Linfield, 界面活性剤科学シリーズ(Surfacta
nt science Series), 第７巻，３頁、W.N. Linfield, Tenside surf. det., 第
２７ 巻，１５９〜１６３（１９９０年）、およびM.K. Nagarajan, W.F. Masler
, Cosmetics and Toiletries, 第１０４巻，７１〜７３頁（１９８９年）におい
て参照されている。ＬＳＤＰは、３３３ｐｐｍ ＣａＣＯ_３（Ｃａ：Ｍｇ＝３：
２）等量硬度の水３０ｍｌ中でオレイン酸ナトリウム０．０２５ｇによって形成
される石灰石鹸沈澱を分散するのに要するオレイン酸ナトリウムに対する分散剤
の重量比％である。

【０１３４】 良好な石灰石鹸解膠剤能を有する界面活性剤は、ある種のアミンオキシド、ベ
タイン、スルホベタイン、アルキルエトキシ硫酸塩、およびエトキシル化アルコ
ールを含む。

【０１３５】 本発明により使用するＬＳＤＰが僅かに８である典型的な界面活性剤としては
、Ｃ_１６〜Ｃ_１８ジメチルアミンオキシド、平均エトキシル化度が１〜５のＣ_{１ ２} 〜Ｃ_１８アルキルエトキシ硫酸塩、特にエトキシル化度が３の量（ＬＳＤＰ＝
４）のＣ_１２〜Ｃ_１５アルキルエトキシ硫酸塩界面活性剤、および平均エトキシ
ル化度が１２（ＬＳＤＰ＝６）または３０のＣ_１４〜Ｃ_１５エトキシル化アルコ
ールであって、BASF GmbHからそれぞれLutensol A012およびLutensol A030とい
う商品名で発売されているものが挙げられる。

【０１３６】 本発明で用いるのに適するポリマー性の石灰石鹸解膠剤は、Cosmetics and To
iletries, 第１０４巻，７１〜７３頁（１９８９年）に見られるM.K. Nagarajan
, W.F. Maslerの文献に記載されている。

【０１３７】 ４−［Ｎ−オクタノイル−６−アミノヘキサノイル］ベンゼンスルホン酸塩、
４−［Ｎ−ノナノイル−６−アミノヘキサノイル］ベンゼンスルホン酸塩、４−
［Ｎ−デカノイル−６−アミノヘキサノイル］ベンゼンスルホン酸塩、およびそ
れらの混合物のような疎水性漂白剤、および親水性／疎水性漂白剤処方物と一緒
にしたノナノイルオキシベンゼンスルホン酸塩を、石灰石鹸解膠剤化合物として
用いることもできる。

【０１３８】 他の適当な分散剤の例は、米国特許第５，５７６，２８２号明細書および第５
，７２８，６７１号明細書に開示されている。

【０１３９】従来の洗剤用酵素 意外なことには、トランスフェラーゼと洗剤酵素、特にプロテアーゼ、セルラ
ーゼ、リパーゼおよび／またはアミラーゼとの組合せは、布帛に改良された引張
強さ、増強された皺防止、収縮防止、毛玉防止特性を提供、再生または回復し、
並びに一層良好な帯電制御、布帛柔軟性、色外観、および耐摩耗特性および効果
を提供することも見出した。更に、改良されたクリーニング効果が、この組合せ
で得られる。

【０１４０】 前記の酵素としては、ヘミセルラーゼ、セルラーゼ、ペルオキシダーゼ、グル
コ−アミラーゼ、アミラーゼ、キシラナーゼ、リパーゼ、ホスホリパーゼ、エス
テラーゼ、クチナーゼ、ペクチナーゼ、ケラタナーゼ、レダクターゼ、オキシダ
ーゼ、フェノールオキシダーゼ、リポキシゲナーゼ、リグニナーゼ、プルラナー
ゼ、タンナーゼ、ペントサナーゼ、マラナーゼ、β−グルカナーゼ、アラビノシ
ダーゼ、ヒアルロニダーゼ、コンドロイチナーゼ、ラッカーゼ、またはそれらの
混合物から選択される酵素が挙げられる。

【０１４１】 適当な酵素の例は、米国特許第５，５７６，２８２号明細書、第５，７２８，
６７１号明細書および第５，７０７，９５０号明細書に開示されている。

【０１４２】 好ましい組合せは、プロテアーゼ、アミラーゼ、リパーゼ、クチナーゼ、およ
び／またはセルラーゼのような従来の適用可能な酵素をヘキソースアミニダーゼ
と結合させたカクテルを有する洗剤組成物である。

【０１４３】 特に有用なプロテアーゼは、ＰＣＴ公表：The Procter & Gamble Companyによ
って１９９５年１１月９日に公表されたＷＯ９５／３００１０号明細書、The Pr
octer & Gamble Companyによって１９９５年１１月９日に公表されたＷＯ９５／
３００１１号明細書、およびThe Procter & Gamble Companyによって１９９５年
１１月９日に公表されたＷＯ９５／２９９７９号明細書に記載されている。

【０１４４】 米国特許第５，５７６，２８２号明細書、第５，７２８，６７１号明細書およ
び第５，７０７，９５０号明細書に開示されているペルオキシダーゼ酵素の他に
、他の適当なペルオキシダーゼ酵素は１９９６年２月２０日出願の欧州特許出願
第９６８７００１３．８号明細書に開示されている。ラッカーゼ酵素も適当であ
る。

【０１４５】 好ましい増強剤は、置換フェノチアジンおよびフェノキサジン、１０−フェノ
チアジンプロピオン酸（ＰＰＴ）、１０−エチルフェノチアジン−４−カルボン
酸（ＥＰＣ）、１０−フェノキサジンプロピオン酸（ＰＯＰ）および１０−メチ
ルフェノキサジン（ＷＯ９４／１２６２１号明細書に記載）、および置換シリン
ゲート（Ｃ３〜Ｃ５置換アルキルシリンゲート）およびフェノールである。過炭
酸または過ホウ酸ナトリウムは、過酸化水素の好ましい供給源である。

【０１４６】 前記のペルオキシダーゼは、通常は洗剤組成物の活性酵素０．０００１重量％
〜２重量％の濃度で洗剤組成物に配合される。

【０１４７】 本発明の洗剤組成物に配合することができる他の好ましい酵素としては、リパ
ーゼが挙げられる。洗剤用に適当なリパーゼ酵素としては、英国特許第１，３７
２，０３４号明細書に開示されているPseudomonas stutzeri ATCC 19.154のよう
なシュドモナス類の微生物によって産生されるものが挙げられる。適当なリパー
ゼとしては、微生物Pseudomonas fluorescent IAM 1057によって産生されるリパ
ーゼの抗体との正の免疫学的交差反応を示すものが挙げられる。このリパーゼは
、Lipase P "Amano"（以後、"Amano-P"と呼ぶ）という商品名でAmano Pharmaceu
tical Co. Ltd.，名古屋，日本から発売されている。他の適当な市販リパーゼと
しては、Amano-CES、Toyo Jozo Co.，田方，日本製の例えばChromobacter visco
sum var. lipolyticum NRRLB 3673のようなChromobacter viscosum由来のリパー
ゼ、U.S. Biochemical Corp.，米国およびDisoynth Co.，オランダ国製のChromo
bacter viscosumリパーゼ、およびPseudomonas gladioli由来のリパーゼが挙げ
られる。特に好適なリパーゼは、M1 Lipase^ＲおよびLipomax^Ｒ(Gist-Brocades)
、およびLipolase^ＲおよびLipolase Ultra^Ｒ (Novo)のようなリパーゼであり、
本発明の組成物と組合せて用いると、極めて効果的であることが分った。

【０１４８】 リパーゼの特殊な種類と考えることができるクチナーゼ［ＥＣ３．１．１．５
０］、すなわち界面活性化を必要としないリパーゼも好適である。クチナーゼの
洗剤組成物への添加は、例えばＷＯ８８／０９３６７号明細書(Genencor)に記載
されている。

【０１４９】 リパーゼおよび／またはクチナーゼは、通常は洗剤組成物の活性酵素０．００
０１重量％〜２重量％の濃度で洗剤組成物に配合される。

【０１５０】 既知のアミラーゼ（αおよび／またはβ）を、炭水化物を基剤とした染みを除
去するために配合することができる。１９９４年２月３日公表のNovo Nordisk A
/SのＷＯ９４／０２５９７号明細書には、突然変異体アミラーゼを配合している
クリーニング組成物が記載されている。１９９５年４月２０日公表のNovo Nordi
sk A/SのＷＯ９５／１０６０３号明細書も参照されたい。洗剤組成物に用いられ
る既知の他のアミラーゼは、α−およびβ−アミラーゼを両方とも含んでいる。
α−アミラーゼは当該技術分野で知られており、米国特許第５，００３，２５７
号明細書、欧州特許第２５２，６６６号明細書、ＷＯ９１／００３５３号明細書
、フランス国特許第２，６７６，４５６号明細書、欧州特許第２８５，１２３号
明細書、欧州特許第５２５，６１０号明細書、欧州特許第３６８，３４１号明細
書、および英国特許第１，２９６，８３９号明細書(Novo)に開示されているもの
が挙げられる。他の適当なアミラーゼは、１９９４年８月１８日公表のＷＯ９４
／１８３１４号明細書および１９９６年２月２２日公表のGenencorのＷＯ９６／
０５２９５号明細書に記載の安定性が増強したアミラーゼ、および９５年４月公
表のＷＯ９５／１０６０３号明細書に開示されているNovo Nordisk A/S製アミラ
ーゼ変異体である。

【０１５１】 市販のα−アミラーゼ製品の例はTERMAMYL^R、BAN^R、FUNGAMYL^R、およびDURAMY
L^R（いずれもNovo Nordisk A/S、デンマーク製）である。ＷＯ９５／２６３９７
号明細書には、他の適当なアミラーゼである、２５℃〜５５℃の温度範囲および
８〜１０の範囲のｐＨ範囲においてPHADEBAS^Rα−アミラーゼ活性分析法によっ
て測定したTermamyl^Ｒの特異活性より少なくとも２５％高い特異活性を有するこ
とを特徴とするα−アミラーゼが記載されている。活性水準、および熱安定性お
よびより高活性水準の組合せに関して改良された特性を有する他のアミロース分
解酵素は、ＷＯ９５／３５３８２号明細書に記載されている。

【０１５２】 前記酵素は、植物、動物、細菌、真菌、および酵母性のような任意の適当な起
源のものでよい。これらの酵素の精製または未精製形態を、用いることができる
。また、定義によって、天然の酵素の突然変異体も包含される。突然変異体は、
例えばタンパク質および／または遺伝子工学、天然酵素の化学的および／または
物理的修飾によって得ることができる。よく見られる実施も宿主生物による酵素
の発現であって、酵素の産生に関与する遺伝子材料をクローニングしたものであ
る。

【０１５３】 上記酵素は、洗剤組成物の活性酵素０．０００１重量％〜２重量％の濃度で洗
剤組成物に配合される。酵素は、別個の単一成分（１種類の酵素を含む小球、顆
粒、安定化した液体など）として、または２種類以上の酵素の混合物（例えば、
共同顆粒(cogranulates)）として添加することができる。

【０１５４】 添加することができる他の適当な洗剤成分は、酵素酸化掃去剤である。このよ
うな酵素酸化掃去剤の例は、エトキシル化テトラエチレンポリアミンである。

【０１５５】 酵素材料の範囲および合成洗剤組成物へのそれらの配合の手段は、Genencor I
nternationalのＷＯ９３０７２６３号明細書、およびＷＯ９３０７２６０号明細
書、NovoのＷＯ８９０８６９４号明細書、および１９７１年１月５日付のMcCart
y et al.の米国特許第３，５５３，１３９号明細書にも開示されている。酵素は
、１９７８年７月１８日付のPlace et al.の米国特許第４，１０１，４５７号明
細書、および１９８５年３月２６日付のHughesの米国特許第４，５０７，２１９
号明細書にも開示されている。液体洗剤処方物に有用な酵素材料、およびこれら
の処方物へのそれらの配合は、１９８１年４月１４日付のHora et al.の 米国特
許第４，２６１，８６８号明細書に開示されている。洗剤に使用される酵素は、
様々な方法で安定化することができる。酵素安定化法は、１９７１年８月１７日
のGedge et al.の米国特許第３，６００，３１９号明細書、１９８６年１０月２
９日のVenegasの欧州特許第１９９，４０５号明細書および欧州特許第２ ００，
５８６号明細書に開示され、例示されている。酵素安定化系も、例えば米国特許
第３，５１９，５７０号明細書に記載されている。プロテアーゼ、キシラナーゼ
およびセルラーゼを生成する有用なBacillus sp. AC13は、NovoのＷＯ９４０１
５３２Ａ号明細書に記載されている。

【０１５６】キレート化剤 本発明の洗剤組成物は、場合によっては１種類以上の鉄および／またはマンガ
ンキレート化剤を含むこともできる。このようなキレート化剤は、アミノカルボ
ン酸塩、アミノホスホン酸塩、多官能価置換芳香族キレート化剤、およびそれら
の混合物であって、総てこれ以後において定義されるものからなる群から選択す
ることができる。理論によって束縛しようとするものではないが、これらの材料
の効果は、一部には可溶性キレートを形成することによって洗浄溶液から鉄およ
びマンガンイオンを除去する予想外の能力によるものと考えられる。

【０１５７】 適当なキレート化剤の例は、米国特許第５，７２８，６７１号明細書に開示さ
れている。

【０１５８】 本発明の組成物は、水溶性メチルグリシン二酢酸（ＭＧＤＡ）塩（または酸形
）を有用なキレート化剤または補助ビルダーとして、例えばゼオライト、層状ケ
イ酸塩などの不溶性ビルダーと共に含むこともできる。

【０１５９】 これらのキレート化剤を用いるときには、一般に本発明の洗剤組成物の約０．
１重量％〜約１５重量％である。更に好ましくは、これらのキレート化剤を用い
るときには、組成物の約０．１重量％〜約３．０重量％となる。

【０１６０】起泡抑制剤 もう一つの任意成分は、シリコーンおよびシリカ−シリコーン混合物によって
代表される起泡抑制剤である。適当な起泡抑制剤の例は、米国特許第５，７０７
，９５０号明細書および第５，７２８，６７１号明細書に開示されている。これ
らの起泡抑制剤は、通常は組成物の０．００１重量％〜２重量％、好ましくは０
．０１重量％〜１重量％の濃度で用いられる。

【０１６１】柔軟剤 布帛柔軟剤を、本発明による洗濯洗剤組成物に配合することもできる。これら
の薬剤は、無機または有機の種類のものでもよい。無機柔軟剤は、ＧＢ−Ａ−１
４００８９８号明細書および米国特許第５，０１９，２９２号明細書に開示され
ているスメクタイト粘土によって代表される。有機布帛柔軟剤としては、GB〜Ａ
１５１４２７６号明細書およびＥＰ−Ｂ００１１３４０号明細書に開示の水に不
溶性の第三アミン、およびＥＰ−Ｂ−００２６５２７号明細書およびＥＰ−Ｂ−
００２６５２８号明細書に開示されているモノＣ１２〜Ｃ１４第四アンモニウム
塩およびＥＰ−Ｂ−０２４２９１９号明細書に開示されているジ長鎖アミドとの
組合せが挙げられる。布帛柔軟系の他の有用な有機成分としては、ＥＰ−Ａ−０
２９９５７５号明細書および０３１３１４６号明細書に開示されている高分子量
ポリエチレンオキシド材料が挙げられる。

【０１６２】 特に好ましい布帛柔軟剤は、米国特許第５，７０７，９５０号明細書および第
５，７２８，６７３号明細書に開示されている。

【０１６３】 スメクタイト粘土の濃度は、通常は２重量％〜２０重量％の範囲であり、更に
好ましくは５重量％〜１５重量％の範囲であり、この材料は、処方物の残りのも
のに乾燥混合成分として加えられる。水に不溶性の第三アミンまたは二長鎖アミ
ド材料のような有機布帛柔軟剤は、０．５重量％〜５重量％、通常は１重量％〜
３重量％の濃度で配合され、一方、高分子量ポリエチレンオキシド材料および水
溶性カチオン性材料は、０．１重量％〜２重量％、通常は０．１５重量％〜１．
５重量％の濃度で配合される。これらの材料は、通常は組成物の噴霧乾燥した部
分に加えられるが、幾つかの場合には、乾燥混合粒状体としてそれらを加え、ま
たは組成物の他の固形成分に溶融液体としてそれらを噴霧するのが一層好都合で
あることがある。

【０１６４】 典型的なカチオン性の布帛柔軟成分としては、水に不溶性の第四アンモニウム
布帛柔軟活性成分が挙げられ、最もよく用いられるものは、ジ−長アルキル鎖ア
ンモニウムクロリドまたはメチルスルフェートであった。

【０１６５】 これらの中で好ましいカチオン性柔軟剤としては、下記のものが挙げられる。 1) ジ獣脂ジメチルアンモニウムクロリド（ＤＴＤＭＡＣ）、 2) ジ水素化獣脂ジメチルアンモニウムクロリド、 3) ジ水素化獣脂ジメチルアンモニウムメチルスルフェート、 4) ジステアリルジメチルアンモニウムクロリド、 5) ジオレイルジメチルアンモニウムクロリド、 6) ジパルミトイルヒドロキシエチルメチルアンモニウムクロリド、 7) ステアリルベンジルジメチルアンモニウムクロリド、 8) 獣脂トリメチルアンモニウムクロリド、 9) 水素化獣脂トリメチルアンモニウムクロリド、 10) Ｃ_{１２〜１４}アルキルヒドロキシエチルジメチルアンモニウムクロリド、 11) Ｃ_{１２〜１８}アルキルジヒドロキシエチルメチルアンモニウムクロリド、 12) ジ（ステアロイルオキシエチル）ジメチルアンモニウムクロリド（ＤＳＯ
ＥＤＭＡＣ）、 13) ジ（獣脂−オキシ−エチル）ジメチルアンモニウムクロリド、 14) ジ獣脂イミダゾリニウムメチルスルフェート、 15) １−（２−タロウイルアミドエチル）−２−タロウイルイミダゾリニウム
メチルスルフェート。

【０１６６】 生物分解性の第四アンモニウム化合物が、伝統的に用いられてきたジ長アルキ
ル鎖アンモニウムクロリドおよびメチルスルフェートの代替物として提供されて
きた。このような第四アンモニウム化合物は、カルボキシ基のような官能基が間
に入った長鎖アルキ（ケニ）ル基を含む。上記材料およびそれらを含む布帛柔軟
化組成物は、ＥＰ−Ａ−０，０４０，５６２号明細書およびＥＰ−Ａ−０，２３
９，９１０号明細書のような多数の公表物に開示されている。

【０１６７】 第四アンモニウム化合物およびアミン前駆体の柔軟剤相容性アニオンの非制限
的例としては、塩化物またはメチルスルフェートが挙げられる。

【０１６８】防腐剤 本発明の洗濯洗剤および／または布帛保護組成物は、場合によっては１種類以
上の防腐剤を含むこともできる。防腐剤の機能は、洗濯洗剤および／または布帛
保護組成物で処理した布帛上で生物／微生物が生育および成長するのを防止する
ことである。このような防腐剤の非存在下では、生物／微生物は本発明の洗濯洗
剤および／または布帛保護組成物で処理した布帛上で生育することができ、かな
りの量の炭水化物／糖質は、処理の後でも布帛上に留まっている可能性があるか
らである。

【０１６９】 布帛の滅菌は、抗微生物材料、例えば抗微生物性のハロゲン化化合物、第四級
化合物、およびフェノール性化合物を含む本発明の組成物によって行うことがで
きる。

【０１７０】 本発明で用いるのに適当な防腐剤としては、下記のものが挙げられるが、これ
らに限定されない。

【０１７１】 広範囲のスペクトルを有する防腐剤、例えば細菌（グラム陰性菌およびグラム
陽性菌の両方）および真菌のいずれにも有効であるものを用いるのが好ましい。
限定されたスペクトルを有する防腐剤、例えば微生物の単一群、例えば真菌にの
み有効であるものを、広範囲スペクトルを有する防腐剤または相補的および／ま
たは補足的活性を有する他の限定されたスペクトルを有する防腐剤と組み合わせ
て用いることができる。広汎なスペクトルを有する防腐剤の混合物を用いること
もできる。微生物汚染物の特定の群が問題のあるもの（例えば、グラム陰性菌）
である幾つかの場合には、アミノカルボキシレートキレート化剤を単独でまたは
他の防腐剤と共同して促進剤として用いることができる。例えば、エチレンジア
ミン四酢酸（ＥＤＴＡ）、ヒドロキシエチレンジアミン三酢酸、ジエチレントリ
アミン五酢酸、および他のアミノカルボキシレートキレート化剤、およびそれら
の混合物などのキレート化剤、およびそれらの塩、およびそれらの混合物は、グ
ラム陰性菌、特にPseudomonas種に対する防腐効果を増加させることができる。

【０１７２】 本発明で有用な抗微生物性防腐剤としては、殺生物化合物(biocidal compound
s)、すなわち微生物を殺す物質、または制生物化合物(biostatic compounds)、
すなわち微生物の成長を阻害しおよび／または調節する物質が挙げられる。

【０１７３】 （１） 有機硫黄化合物 本発明で用いられる好ましい水溶性防腐剤は、有機硫黄化合物である。本発明
で用いるのに適した有機硫黄化合物の幾つかの非制限的例は、下記のものである
。 （ａ）３−イソチアゾロン化合物 好ましい防腐剤は、式

【化１】 （式中、Ｙは約１〜約１８個の炭素原子を有する未置換アルキル、アルケニル、
またはアルキニル基、約３〜約６個の炭素の環および１２個までの炭素原子を有
する未置換または置換シクロアルキル基、約１０個までの炭素原子の未置換また
は置換アラールキル基、または約１０個までの炭素原子の未置換または置換アリ
ール基であり、Ｒ^１は水素、ハロゲン、または（Ｃ_１〜Ｃ_４）アルキル基であり
、Ｒ^２は水素、ハロゲン、または（Ｃ_１〜Ｃ_４）アルキル基である） を有する３−イソチアゾロン基を含む抗微生物性の有機防腐剤である。

【０１７４】 好ましくは、Ｙがメチルまたはエチルであるときには、Ｒ^１およびＲ^２は両方
とも水素とはならない。化合物を塩酸、硝酸、硫酸などの酸と反応させることに
よって形成されたこれらの化合物の塩も適当である。

【０１７５】 このクラスの化合物は、１９８１年５月５日発行のLewis et al.の米国特許第
４，２６５，８９９号明細書に開示されており、この特許明細書の内容は、その
開示の一部として本明細書に引用される。上記化合物の例は、５−クロロ−２−
メチル−４−イソチアゾリン−３−オン、２−ｎ−ブチル−３−イソチアゾロン
、２−ベンジル−３−イソチアゾロン、２−フェニル−３−イソチアゾロン、２
−メチル−４，５−ジクロロイソチアゾロン、５−クロロ−２−メチル−３−イ
ソチアゾロン、２−メチル−４−イソチアゾリン−３−オン、およびそれらの混
合物である。好ましい防腐剤は、５−クロロ−２−メチル−４−イソチアゾリン
−３−オンおよび２−メチル−４−イソチアゾリン−３−オンの水溶性混合物で
あり、更に好ましくは約７７％の５−クロロ−２−メチル−４−イソチアゾリン
−３−オンと約２３％の２−メチル−４−イソチアゾリン−３−オンとの混合物
であり、Rohm and Haas CompanyでKathone^ＲCGという商品名で１．５％水溶液と
して発売されている広範囲スペクトルの防腐剤である。

【０１７６】 Kathone^Ｒを本発明で防腐剤として用いるときには、組成物の約０．０００１
重量％〜０．０１重量％、好ましくは約０．０００２重量％〜約０．００５重量
％、更に好ましくは約０．０００３重量％〜約０．００３重量％、最も好ましく
は約０．０００４重量％〜約０．００２重量％の濃度で含まれる。

【０１７７】 他のイソチアゾリンとしては、Proxe^Ｒ製品という商品名で発売されている１
，２−ベンズイソチアゾリン−３−オン、およびPromexal^Ｒという商品名で発売
されている２−メチル−４，５−トリメチレン−４−イソチアゾリン−３−オン
が挙げられる。ProxeおよびPromexalは、いずれもZeneca製である。それらは、
広範囲のｐＨ（すなわち、４〜１２）にわたって安定性を有する。いずれも、活
性ハロゲンを持たず、ホルムアルデヒド放出防腐剤ではない。ProxeおよびProme
xalはいずれも、使用組成物の約０．００１重量％〜約０．５重量％、好ましく
は約０．００５重量％〜約０．００５重量％、最も好ましくは約０．０１重量％
〜約０．０２重量％の濃度で用いるときには、典型的なグラム陰性菌およびグラ
ム陽性菌、真菌および酵母に対して有効である。

【０１７８】 （ｂ）ピリチオンナトリウム 別の好ましい有機硫黄防腐剤は、水に対する
溶解度が約５０％のピリチオンナトリウムである。ピリチオンナトリウムを本発
明で防腐剤として用いるときには、これは、典型的には使用組成物の約０．００
０１重量％〜約０．０１重量％、好ましくは約０．０００２重量％〜約０．００
５重量％、更に好ましくは約０．０００３重量％〜約０．００３重量％の濃度で
含まれる。

【０１７９】 好ましい有機硫黄化合物の混合物を、本発明における防腐剤として用いること
もできる。

【０１８０】 （２） ハロゲン化化合物 本発明で使用するのに好ましい防腐剤は、ハロゲン化化合物である。本発明で
用いるのに適するハロゲン化化合物の幾つかの非制限的例は、下記のものである
。 （ａ）HenkelからBronidox L^Ｒの商品名で発売されている５−ブロモ−５−
ニトロ−１，３−ジオキサン。Bronidox L^Ｒは、水溶解度が約０．４６％である
。Bronidoxを本発明において防腐剤として用いるときには、これは典型的には使
用組成物の約０．０００５重量％〜約０．０２重量％、好ましくは約０．００１
重量％〜約０．０１重量％の濃度で含まれる。 （ｂ）InolexからBronopol^Ｒの商品名で発売されている２−ブロモ−２−ニ
トロプロパン−１，３−ジオールは、本発明で防腐剤として用いることができる
。Bronopolは、水溶解度が約２５％である。Bronopolを本発明において防腐剤と
して用いるときには、これは典型的には使用組成物の約０．００２重量％〜約０
．１重量％、好ましくは約０．００５重量％〜約０．０５重量％の濃度で含まれ
る。 （ｃ）一般にクロルヘキシジンとして知られる１，１′−ヘキサメチレン＝
ビス（５−（ｐ−クロロフェニル）ビグアニド）、およびその塩、例えば酢酸お
よびグルコン酸との塩は、本発明において防腐剤として用いることができる。ジ
グルコン酸塩は水溶性が高く、水に約７０％であり、二酢酸塩の水溶解度は約１
．８％である。クロルヘキシジンを本発明において防腐剤として用いるときには
、これは典型的には使用組成物の約０．０００１重量％〜約０．０４重量％、好
ましくは約０．０００５重量％〜約０．０１重量％の濃度で含まれる。 （ｄ）１，１，１−トリクロロ−２−メチルプロパン−２−オール、水溶解
度は約０．８％であり、クロルヘキシジンの典型的有効濃度は、使用組成物の約
０．１重量％〜約０．５重量％である。 （ｅ）４，４′−（トリメチレンジオキシ）ビス−（３−ブロモベンズアミ
ジン）ジイセチオネートまたはジブロモプロパミジン、水溶解度は約５０％であ
り、ジブロモプロパミジンを本発明において防腐剤として用いるときには、これ
は典型的には使用組成物の約０．０００１重量％〜約０．０５重量％、好ましく
は約０．０００５重量％〜約０．０１重量％の濃度で含まれる。

【０１８１】 好ましいハロゲン化化合物の混合物を、本発明において防腐剤として用いるこ
ともできる。

【０１８２】 （３） 環状有機窒素化合物 本発明において用いるための好ましい水溶性防腐剤は、環状有機窒素化合物で
ある。本発明での使用に適している環状有機窒素化合物の幾つかの非制限的例は
、下記の通りである。 （ａ）イミダゾリジンジオン化合物 本発明において使用するのに好ましい防
腐剤は、イミダゾリジンジオン化合物である。本発明での使用に適当なイミダゾ
リジンジオン化合物の幾つかの非制限的例は、下記の通りである。 一般にジメチロールジメチルヒダントインまたはＤＭＤＭヒダントインとして
知られる１，３−ビス（ヒドロキシメチル）−５，５−ジメチル−２，４−イミ
ダゾリジンジオン、LonzaからGlydant^Ｒなどとして発売。ＤＭＤＭヒダントイン
は、水に対する水溶解度が５０％を上回り、主として細菌に有効である。ＤＭＤ
Ｍヒダントインを用いるときには、Kathon CG^Rのような広範囲スペクトル防腐剤
、またはホルムアルデヒドと組み合わせて用いるのが好ましい。好ましい混合物
は、LonzaからGlydant Plus^Rという商品名で発売されている約９５：５のＤＭＤ
Ｍヒダントイン対３−ブチル−２−ヨードプロピニルカルバメート混合物である
。Glydant Plus^Rを本発明で防腐剤として用いるときには、これは典型的には使
用組成物の約０．００５重量％〜約０．２重量％の濃度で含まれる。 Sutton Laboratories, Inc. (Sutton)からGermall IIRの商品名で発売されて
いるジアゾリジニル尿素として一般に知られているＮ−［１，３−ビス（ヒドロ
キシメチル）２，５−ジオキソ−４−イミダゾリジニル］−Ｎ，Ｎ′−ビス（ヒ
ドロキシメチル）尿素を、本発明における防腐剤として用いることができる。Ge
rmall II^Rを本発明における防腐剤として用いるときには、これは、典型的には
使用組成物の約０．０１重量％〜約０．１重量％の濃度で含まれる。 一般にイミダゾリジニル尿素として知られており、3V-SigmaからAbiol^R、Indu
chemからUnicide U-13^R、(Sutton)からGermall 115^Rという商品名で発売されて
いるＮ，Ｎ″−メチレンビス｛Ｎ′−［１−（ヒドロキシメチル）−２，５−ジ
オキソ−４−イミダゾリジニル］尿素｝を、本発明における防腐剤として用いる
ことができる。イミダゾリジニル尿素を防腐剤として用いるときには、これは、
典型的には使用組成物の約０．０５重量％〜約０．２重量％の濃度で含まれる。

【０１８３】 好ましいイミダゾリジンジオン化合物の混合物も、本発明の防腐剤として用い
ることができる。

【０１８４】 （ｂ）ポリメトキシ二環性オキサゾリジン もう一つの好ましい水溶性の環状
有機窒素防腐剤は、一般式

【化２】 （式中、ｎは約０〜約５の値を有する） を有し、Huls AmericaからNuosept^R Cの商品名で発売されているポリメトキシ二
環性オキサゾリジンである。Nuosept^R Cを防腐剤として用いるときには、これは
、典型的には使用組成物の約０．００５重量％〜約０．１重量％の濃度で含まれ
る。

【０１８５】 好ましい環状有機窒素化合物の混合物も、本発明において防腐剤として用いる
ことができる。

【０１８６】 （４） 低分子量アルデヒド （ａ）ホルムアルデヒド 本発明で用いられる好ましい防腐剤は、ホルムアル
デヒドである。ホルムアルデヒドは、通常はホルムアルデヒドの３７％水溶液で
あるホルマリンとして発売されている広範囲スペクトル防腐剤である。ホルムア
ルデヒドを本発明で防腐剤として用いるときには、典型的な濃度は、使用組成物
の約０．００３重量％〜約０．２重量％、好ましくは約０．００８重量％〜約０
．１重量％、更に好ましくは約０．０１重量％〜約０．０５重量％である。

【０１８７】 （ｂ）グルタルアルデヒド 本発明で用いられる好ましい防腐剤は、グルタル
アルデヒドである。グルタルアルデヒドは、一般に２５％または５０％水溶液と
して発売されている水溶性の広範囲スペクトル防腐剤である。グルタルアルデヒ
ドを本発明において防腐剤として用いるときには、これは、典型的には使用組成
物の約０．００５重量％〜約０．１重量％、好ましくは約０．０１重量％〜約０
．０５重量％の濃度で含まれる。

【０１８８】 （５） 第四級化合物 本発明で用いられる好ましい防腐剤は、カチオン性および／または第四級化合
物である。このような化合物としては、一般式 ＨＣｌ・ＮＨ_２−（ＣＨ_２）_３−［−（ＣＨ_２）_３−ＮＨ−Ｃ（＝ＮＨ）−ＮＨ
−Ｃ（＝ＮＨ・ＨＣｌ）−ＮＨ−（ＣＨ_２）_３−］_ｘ−（ＣＨ_２）_３−ＮＨ−Ｃ
（＝ＮＨ）−ＮＨ・ＣＮ を有するポリヘキサメチレンビグアニドとしても知られているポリアミノプロピ
ルビグアニドが挙げられる。

【０１８９】 ポリアミノプロピルビグアニドは、水溶性の広範囲スペクトル防腐剤であり、
ICI Americas, Inc.からCosmocil CQ^Rの商品名でまたはBrooks, Inc.からMikrok
ill^Rの商品名で２０％水溶液として発売されている。

【０１９０】 例えば、Dow ChemicalからDowicil 200の商品名で発売されている１−（３−
クロラリル）−３，５，７−トリアザ−１−アゾニアアダマンタンクロリドは、
有効な第四級アンモニウム防腐剤であり、これは水に自由に溶解するが、変色し
やすく（黄色）、従って、余り好ましくない。

【０１９１】 好ましい第四級アンモニウム化合物の混合物も、本発明において防腐剤として
用いることができる。

【０１９２】 第四級アンモニウム化合物を本発明において防腐剤として用いるときには、そ
れらは、典型的には使用組成物の約０．００５重量％〜約０．２重量％、好まし
くは約０．０１重量％〜約０．１重量％の濃度で含まれる。

【０１９３】 （６） デヒドロ酢酸 本発明において用いられる好ましい防腐剤は、デヒドロ酢酸である。デヒドロ
酢酸は、好ましくは水溶性となるようなナトリウムまたはカリウム塩の形態の広
範囲スペクトル防腐剤である。この防腐剤は、殺生物防腐剤よりは制生物防腐剤
として作用の方が大きい。デヒドロ酢酸を防腐剤として用いるときには、これは
典型的には使用組成物の約０．００５重量％〜約０．２重量％、好ましくは約０
．００８重量％〜約０．１重量％、更に好ましくは約０．０１重量％〜約０．０
５重量％の濃度で用いられる。

【０１９４】 （７） フェニルおよびフェノール性化合物 本発明で用いるのに適したフェニルおよびフェノール性化合物の幾つかの非制
限的例は、下記の通りである。

【０１９５】 一般にプロパミジンイセチオネートとして知られており、水溶解度が約１６％
である４，４′−ジアミジノ−α，ω−ジフェノキシプロパンジイセチオネート
、および４，４′−ジアミジノ−α，ω−ジフェノキシヘキサンジイセチオネー
ト。これらの塩の典型的な有効濃度は、使用組成物の約０．０００２重量％〜約
０．０５重量％である。

【０１９６】 他の例は、水溶解度が約４％であるベンジルアルコール、水溶解度が約２％で
ある２−フェニルエタノール、および水溶解度が約２．６７％である２−フェノ
キシエタノールであり、これらのフェニルおよびフェノキシアルコールの典型的
な有効濃度は、使用組成物の約０．１重量％〜約０．５重量％である。

【０１９７】 （８） それらの混合物 エタノールおよび／またはイソプロパノールのような揮発性低分子量の一価ア
ルコールは、引火性の問題および環境汚染の問題のいずれをも引起すので、これ
らの有機化合物は全く、またはほぼ全く本発明の組成物に意図的には添加されな
いのが好ましい。少量の低分子量の一価アルコールが、香料やある種の防腐剤の
安定剤のようなものに添加されていることにより本発明の組成物に含まれている
場合には、一価アルコールの濃度を約５％未満、好ましくは約３％未満、更に好
ましくは約１％未満とするのが好ましい。

【０１９８】 （９） それらの混合物 本発明の防腐剤は、混合物で用いて広範囲の微生物を制御することができる。

【０１９９】 水性組成物について、組成物のｐＨを酸性ｐＨ、例えばｐＨ約４未満、好まし
くはｐＨ約３未満、または塩基性ｐＨ、例えば約１０を上回り、好ましくは約１
１を上回るｐＨに調節することによって、制菌効果を得ることができることがあ
る。

【０２００】 （１０） 好ましい防腐剤 好ましくは、本発明の組成物に用いられる防腐剤は、イソチアゾロン、Bronop
ol、ヒダントイン、オキサゾリジン、グルタルアルデヒド、イセチオネート、ク
ァッツ（ベンザルコニウム）、およびそれらの混合物からなる群から選択される
。

【０２０１】他の洗剤成分 本発明の洗濯洗剤および／または布帛保護組成物は、追加の洗剤および／また
は布帛保護組成物を含むこともできる。これらの追加成分の正確な性状およびそ
れらの配合量は、組成物の物理形態およびこれを用いるクリーニング作業の性質
によって変化する。

【０２０２】 洗剤組成物で用いられる他の成分の例としては、汚れ懸濁剤、汚れ放出剤、蛍
光増白剤、研磨剤、殺菌剤、変色抑制剤、着色料、および／またはカプセル化ま
たは非カプセル化香料が挙げられるが、それらに限定されず、それらの例は米国
特許第５，７０７，９５０号明細書、第５，５７６，２８２号明細書および第５
，７２８，６７１号明細書に開示されている。

【０２０３】 水道水中の遊離塩素は洗剤組成物に含まれる酵素を速やかに失活させることは
、当該技術分野で周知である。従って、処方において、過ホウ酸塩、硫酸アンモ
ニウム、亜硫酸ナトリウムまたはポリエチレンイミンのような塩素掃去剤を総組
成物の０．１重量％を上回る濃度で用いることにより、洗剤酵素の洗浄安定性が
改良される。塩素掃去剤を含んでなる組成物は、１９９２年１月３１日出願の欧
州特許出願第９２８７００１８．６号明細書に記載されている。

【０２０４】 ポリアクリレートから調製したようなアルコキシル化ポリカルボン酸塩は、追
加のグリース除去効果を提供する目的で本発明で用いられる。このような材料は
、ＷＯ９１／０８２８１号明細書およびＰＣＴ９０／０１８１５号明細書ｐ．４
以下に記載されており、それらの明細書の内容は、その開示の一部として本明細
書に引用される。化学的には、これらの材料は、７〜８個のアクリレート単位毎
に１個のエトキシ側鎖を有するポリアクリレートを含んでなる。この側鎖は、式
−（ＣＨ_２ＣＨ_２Ｏ）_ｍ（ＣＨ_２）_ｎＣＨ_３（式中、ｍは２〜３であり、ｎは６
〜１２である）を有する。この側鎖はポリアクリレート「主鎖」にエステル結合
して、「櫛」型ポリマー構造を提供する。分子量は変化することができるが、典
型的には約２０００〜約５０，０００の範囲である。このようなアルコキシル化
ポリカルボン酸塩は、本発明の組成物の約０．０５重量％〜約１０重量％である
ことができる。

【０２０５】洗剤組成物の形態 本発明による洗濯洗剤および／または布帛保護組成物は、液体、ペースト、ゲ
ル、バー、錠剤、スプレー、フォーム、粉末または顆粒形態であることができる
。顆粒状組成物は「圧縮」形態であることもでき、液体組成物は「濃縮」形態で
あることもできる。

【０２０６】 本発明の組成物は、例えば洗濯添加剤組成物、およびしみの付いた布帛の浸漬
および／または前処理で用いるのに適した組成物、リンスを添加した布帛柔軟剤
組成物などの手によるおよび機械式洗濯洗剤組成物として処方することができる
。布帛の前または後処理剤としては、ゲル、スプレー、および液体布帛保護組成
物が挙げられる。柔軟剤の存在下または非存在下でのリンスサイクルも、考えら
れる。

【０２０７】 本発明の組成物を洗濯機洗浄法で使用するのに適した組成物として処方すると
きには、本発明の組成物は、好ましくは界面活性剤およびビルダー化合物、およ
び更に有機ポリマー化合物、漂白剤、追加酵素、起泡抑制剤、分散剤、石灰石鹸
分散剤、汚れ懸濁剤および再付着防止剤、および腐蝕抑制剤から好ましく洗濯さ
れる１種類以上の洗剤成分を含む。洗濯組成物は、追加の洗剤成分として柔軟剤
を含むこともできる。

【０２０８】 本発明の組成物は、洗剤添加剤生成物として用いることもできる。このような
添加剤生成物は、通常の洗剤組成物の効果を補足しまたは促進しようとするもの
である。

【０２０９】 必要であれば、本発明の洗濯洗剤組成物の密度は、２０℃で測定したところ、
４００〜１２００ｇ／組成物１リットルの範囲であり、好ましくは６００〜９５
０ｇ／リットルの範囲である。

【０２１０】 本発明の組成物の「圧縮」形態は、密度、および組成に関しては、無機充填剤
塩の量によって最もよく反映されており、無機充填剤塩は粉末形態での洗剤組成
物の通常成分であり、通常の洗剤組成物では、充填剤塩は、実質的な量で、典型
的には総組成物の１７〜３５重量％の量で含まれる。

【０２１１】 圧縮組成物では、充填剤塩は、総組成物の１５重量％を超過せず、好ましくは
１０重量％を超過せず、最も好ましくは５重量％を超過しない量で含まれる。

【０２１２】 本発明で意図されるような無機充填剤塩は、硫酸および塩化物のアルカリおよ
びアルカリ土類金属塩から選択される。

【０２１３】 好ましい充填剤塩は、硫酸ナトリウムである。

【０２１４】 本発明による液体洗剤組成物は、「濃縮形態」であることもでき、そのような
場合には、本発明による液体洗剤組成物は、従来の液体洗剤と比較して少ない量
の水を含む。

【０２１５】 典型的には、濃縮液体洗剤の水含量は、好ましくは洗剤組成物の４０重量％未
満であり、更に好ましくは３０重量％未満であり、最も好ましくは２０重量％未
満である。

【０２１６】 本発明の組成物は、布帛のクリーニングおよび／または布帛保護を促進する製
品を生成することができるスプレーディスペンサーに組み入れることができる。
純粋なトランスフェラーゼ酵素を総組成物の重量で１ppm〜５０ppm、およびその
相当する基質を総組成物の０．０１重量％〜２０重量％含む組成物を布帛に好ま
しく噴霧し、従って、典型的にはスプレーディスペンサーに入っている。

【０２１７】 スプレーディスペンサーは、当該技術分野で知られているように液滴のスプレ
ーを生成するための手動で活性化する手段のいずれかであることができ、例えば
引き金型、ポンプ型、ノンエアゾール式の自己加圧、およびエアゾール型の噴霧
手段であることができる。好ましくは液滴の少なくとも約７０％、更に好ましく
は少なくとも約８０％、最も好ましくは少なくとも約９０％が、約２００ミクロ
ンより小さな粒度を有する。

【０２１８】 スプレーディスペンサーは、エアゾールディスペンサーであることができる。
このエアゾールディスペンサーは、エアゾール容器の作成に用いられる通常の材
料のいずれかから構築することができる容器を含んでなる。このディスペンサー
は、約２０〜約１１０psig、更に好ましくは約２０〜約７０psigの範囲の内圧に
耐え得るものでなければならない。ディスペンサーに関する１つの重要な要件は
、ディスペンサーに入っている皺減少組成物を極めて微細なまたは微細に分割し
た粒子または液滴のスプレーの形態で分配することができる弁部材を備えている
ことである。エアゾールディスペンサーは、加圧密封容器を用い、これから皺減
少組成物が加圧下で特殊な作動装置／弁アセンブリーを通って分配されるように
なっている。エアゾールディスペンサーは、噴射剤として一般に知られている気
体状成分をその中に組み入れることによって加圧される。普通に用いられるエア
ゾール噴射剤、例えばイソブタンのような気体状炭化水素、および混合ハロゲン
化炭化水素は好ましくない。塩フッ化炭化水素のようなハロゲン化炭化水素噴射
剤は、環境問題を引起すといわれている。好ましい噴射剤は、圧縮空気、窒素、
不活性ガス、二酸化炭素などである。市販のエアゾールスプレーディスペンサー
の更に完全な説明は、１９６９年４月８日発行のStebbinsの米国特許第３，４３
６，７７２号明細書、および１９７１年８月１７日発行のKaufman et al.の米国
特許第３，６００，３２５号明細書に記載されており、上記文献の内容は、その
開示の一部として本明細書に引用される。

【０２１９】 好ましくは、スプレーディスペンサーは、巻き込みライナーとエラストマー性
スリーブを有する自己加圧ノンエアゾール式容器であることができる。この自己
加圧ディスペンサーは、厚みが約０．０１０〜約０．０２９インチの薄く柔軟性
のある半径方向に膨張可能な巻き込みプラスチックライナーと、内側に本質的に
円筒状のエラストマー性スリーブとを有するライナー／スリーブを含んでなる。
ライナー／スリーブは、実質的な量の臭気吸収性流体生成物を保持し、この生成
物の分配を引起すことができる。自己加圧スプレーディスペンサーの更に完全な
説明は、１９９２年５月１２日発行のWinerの米国特許第５，１１１，９７１号
明細書、および１９９３年８月３日発行のWinerの米国特許第５，２３２，１２
６号明細書に記載されている。もう一つの種類のエアゾールスプレーディスペン
サーは、１９８１年４月７日発行の米国特許第４，２６０，１１０号明細書に開
示されているように、バリヤーによって皺減少組成物が噴射剤（好ましくは、圧
縮空気または窒素）から隔離されているものである。このようなディスペンサー
は、EP Spray Systems、イーストハノーバー、ニュージャージーから発売されて
いる。

【０２２０】 更に好ましくは、スプレーディスペンサーは、ノンエアゾール式の手動で作動
するポンプスプレーディスペンサーである。このポンプスプレーディスペンサー
は、容器と、この容器にしっかりとねじで取り付けまたははめ込むポンプ機構を
含んでなる。この容器は、分配する皺減少組成物を入れるための容器を含んでな
る。

【０２２１】 ポンプ機構は、実質的に固定された容積のポンプ室であって、その内部末端に
開口部があるものを有する。ポンプ室内には、ポンプ軸が設置されており、その
末端にピストンがポンプ室で往復運動するように配置されている。ポンプ軸は、
外側末端に分配用出口と軸方向取り入れ口をその内側に設けた通路を有する。

【０２２２】 容器およびポンプ機構は、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレ
フタレート、ポリエチレン、酢酸ビニルおよびゴムエラストマーのブレンドなど
、これらに限定されないが、ポンプ−スプレーディスペンサーの製造に用いられ
る任意の通常の材料で構築することができる。他の材料としては、ステンレスス
チールが挙げられる。市販の分配容器の更に完全な開示は、１９９０年１月２３
日発行のSchultzの米国特許第４，８９５，２７９号明細書、１９８８年４月５
日発行のSchultz et al.の米国特許第４，７３５，３４７号明細書、および１９
８１年６月２３日発行のCarterの米国特許第４，２７４，５６０号明細書に記載
されており、これら総ての文献の内容は、その開示の一部として本明細書に引用
される。

【０２２３】 最も好ましくは、スプレーディスペンサーは、手動で作動する引き金式スプレ
ーディスペンサーである。この引き金式スプレーディスペンサーは、容器と引き
金とを含んでなり、それらはいずれも引き金式スプレーディスペンサーの製造に
用いられる通常の材料のいずれからも構築することができ、ポリエチレン、ポリ
プロピレン、ポリアセタール、ポリカーボネート、ポリエチレン−テレフタレー
ト、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリエチレン、酢酸ビニルおよびゴムエラ
ストマーのブレンドが挙げられるが、これらに限定されない。他の材料としては
、ステンレススチールおよびガラスが挙げられる。引き金式スプレーディスペン
サーは、噴射剤ガスを取込まない。本発明の引き金式スプレーディスペンサーは
、典型的にはピストンまたはノズルから組成物を追いだして薄い液体のスプレー
を生成する折り畳みふいごによって一定量の皺減少組成物自身に作用するもので
ある。この引き金式スプレーディスペンサーは、典型的には一定のストローク反
応によって移動し、上記ポンプ室の容積を変化させるピストンまたはふいごを有
するポンプ室を含んでなる。このポンプ室またはふいご室は、分配用の生成物を
集めて、保持する。引き金式スプレーディスペンサーは、典型的には連通および
ノズル中の流体の流れを遮断するための出口チェック弁を有しており、室内部の
圧力に関与している。ピストン式の引き金スプレーについては、引き金を圧縮す
ると、これは室内およびバネの流体に作用し、流体に対する圧力を増加する。ふ
いご式スプレーディスペンサーについては、ふいごを圧縮すると、流体での圧力
が増加する。引き金式スプレーディスペンサーでの流体圧力の増加は、最上部の
出口チェック弁を開く作用をする。最上部の弁により、生成物は回転室中に押し
やられ、ノズルから出て発射パターンを形成する。調節可能なノズルキャップを
用いて、分配される流体のパターンを変化させることができる。

【０２２４】 ピストン式スプレーディスペンサーについては、引き金を外すと、バネがピス
トンに作用して、元の位置に戻す。ふいご式スプレーディスペンサーについては
、バネが元の位置に戻るようにふいごが作用する。この作用により、室に真空が
生じる。応答する流体は出口弁を閉じるように作用し、入り口弁が開いて生成物
を溜めから室まで引き上げる。

【０２２５】 市販のディスペンサー装置の更に完全な開示は、１９７８年４月４日発行のNo
zawaの米国特許第４，０８２，２２３号明細書、１９８５年７月７日発行のMcKi
nneyの第４，１６１，２８８号明細書、１９８４年３月６日発行のSaito et al.
の第４，４３４，９１７号明細書、および１９８９年４月１１日発行のTasakiの
第４，８１９，８３５号明細書、１９９４年４月１９日発行のPetersonの第５，
３０３，８６７号明細書に記載されており、これらの総ての文献の内容は、その
開示の一部として本明細書に引用される。

【０２２６】 引き金式スプレー装置またはフィンガーポンプスプレー装置の広汎な配列は、
本発明の組成物で用いるのに適している。これらは、Calmar, Inc.、シティー・
オブ・インダストリー、カリフォルニア、CSI (Continental Sprayers, Inc.)、
セイントピータース、ミズーリー、Berry Plastics Corp.、エバンスビル、イン
ディアナ、(Guala^Rスプレー装置の販売店）、またはSeaquest Dispensing、ケリ
ー、イリノイのような供給業者から容易に入手できる。

【０２２７】 好ましい引き金式スプレー装置は、スプレー特性、スプレー容積およびパター
ンサイズが微細で均一であるため、Berry Plastics Corp.から発売されているブ
ルーを挿入したGuala^Rスプレー装置、Calmar Inc.から発売されているCalmar TS
800-1ARスプレー装置、またはContinental Sprayers Inc.から発売されているCS
I T7500^Rである。引き金式スプレー装置では、任意の適当なボトルまたは容器を
用いることができ、好ましいボトルは、形状がCinch^Rボトルに類似している良好
な使い勝手の１７fl-ozボトル（約５００ml）である。これは、高密度ポリエチ
レン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタ
レート、ガラス、またはボトルを形成する任意の他の材料のような任意の材料か
ら作成することができる。好ましくは、これは、高密度ポリエチレンまたはポリ
エチレンテレフタレートから作られる。

【０２２８】 小さめの４fl-ozサイズ（約１１８ml）については、フィンガーポンプをキャ
ニスターまたは円筒状ボトルと共に用いることができる。この用途に好ましいポ
ンプは、Seaquest Dispensing製の円筒形のEuromist II^Rである。

【０２２９】洗浄および／または布帛保護の方法 本発明の組成物は、例えば浸漬法、スプレー・オン処理法、前処理法、別のリ
ンス補助組成物を加えることができるリンス段階を有する方法、後処理法、およ
び乾燥サイクル中、特に自動乾燥機を用いるときに組成物を加えることができる
乾燥法などの本質的に任意の洗浄、クリーニングおよび／または布帛保護法で用
いることができる。、

【０２３０】 本発明のもう一つの態様では、引張強さ、増強した皺防止、毛玉防止および収
縮防止特性を布帛に提供、再生または回復させ、かつまた布帛をトランスフェラ
ーゼ酵素を含んでなる組成物と接触させる段階を含んでなる家庭での処理の際に
、処理した布帛に帯電制御、布帛柔軟性、色の外観、および布帛の耐摩耗特性お
よびクリーニング効果を提供する方法も提供される。接触段階は、リンスサイク
ル、浸漬、前または後処理工程のような水性媒質中で、または相当する天然基質
の存在または非存在下での回転−乾燥工程中に生じるような非水性媒質で起こる
ことがある。トランスフェラーゼ酵素の基質は、布帛自身、染みおよび／または
汚れであることができ、織物工業および／または任意の洗浄および／または布帛
保護工程からの前または後処理などの任意の処理において加え、および／または
トランスフェラーゼ含有組成物と共に加えることができる。

【０２３１】 本発明の方法は、クリーニング工程の経路において好都合に行われる。クリー
ニングの方法は、５℃〜９５℃、特に１０℃〜６０℃で好ましく行われる。処理
溶液のｐＨは、好ましくは７〜１２である。

【０２３２】 下記の例は、本発明の組成物を例示することを意味するが、必ずしも本発明の
範囲を制限し、あるいは定義することを意味するものではない。

【０２３３】 洗剤組成物において、酵素濃度は、総組成物の純粋な酵素の重量によって表さ
れ、特に断らない限り、洗剤成分は総組成物の重量によって表される。本明細書
における略号成分記号は、下記の意味を有する。 ＬＡＳ 線状Ｃ_１２アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム ＴＡＳ 獣脂アルキルスルホン酸ナトリウム ＣＸＹＡＳ Ｃ1x〜Ｃ1yアルキル硫酸ナトリウム ２５ＥＹ エチレンオキシドの平均Ｙモルと縮合したＣ_１２〜 Ｃ_１５が支配的な線状第一アルコール ＣＸＹＥＺ エチレンオキシドの平均Ｚモルと縮合したＣ_１Ｘ− Ｃ_１Ｙの主として線状の第一アルコール ＣＸＹＥＺＳ エチレンオキシドの平均Ｚモルと縮合したＣ_１Ｘ− Ｃ_１Ｙのアルキル硫酸ナトリウム ＱＡＳ Ｒ_２＝Ｃ₁₂〜Ｃ₁₄であるＲ_２・Ｎ^＋（ＣＨ_３）_２ （Ｃ_２Ｈ_４ＯＨ） 石鹸 獣脂とココナッツ油の８０／２０混合物から誘導される 線状アルキルカルボン酸ナトリウム ノニオン性界面活性剤 平均エトキシル化度が３．８であり、平均プロポキシル 化度が４．５であり、BASF GmbHからPlurafac LF404 の商品名で発売されているＣ_１３〜Ｃ_１５混合エトキシ ル化／プロポキシル化脂肪族アルコール ＣＦＡＡ Ｃ_１２〜Ｃ_１４アルキルＮ−メチルグルカミド ＴＦＡＡ Ｃ_１６〜Ｃ_１８アルキルＮ−メチルグルカミド ＴＰＫＦＡ Ｃ_１２〜Ｃ_１４トップド・ホール・カット脂肪酸 ＤＥＱＡ ジ−（獣脂−オキシ−エチル）ジメチルアンモニウムク ロリド ＤＥＱＡ（１） ジ−（オレイルオキシエチル）ジメチルアンモニウムメ チルスルフェート ＤＥＱＡ（２） ジ−（軟質−タロウイルオキシエチル）ヒドロキシエチ ルメチルアンモニウムメチルスルフェート ＤＴＤＭＡＭＳ ジ獣脂ジメチルアンモニウムメチルスルフェート Glycoperse S-20 Lonzaから発売されているポリエトキシル化ソルビタン モノステアレート 粘土 Southern Clay Productsから発売されているカルシウム ベントナイト粘土、Bentonite L ＳＤＡＳＡ １：２の比のステアリルジメチルアミン：３重圧縮ステ アリン酸 Neodol 45-13 Shell Chemical CO.から発売されているＣ_１４〜Ｃ_１５ 線状第一アルコールエトキシレート ケイ酸塩 非晶質ケイ酸ナトリウム (ＳｉＯ_２：ＮａＯ_２比＝２．０) ＮａＳＫＳ−６ 式δ−Ｎａ_２Ｓｉ_２Ｏ_５の結晶性層状ケイ酸塩 炭酸塩 粒度が２００〜９００μｍの無水炭酸ナトリウム 重炭酸塩 粒度が４００〜１２００μｍの無水炭酸水素ナトリウム ＳＴＰＰ 無水トリポリリン酸ナトリウム ＭＡ／ＡＡ 平均分子量が約７０，０００〜８０，０００の４：１ア クリル酸塩／マレイン酸塩のランダムコポリマー Zeolite A 式Ｎａ_１２（ＡｌＯ_２ＳｉＯ_２）_１２・２７Ｈ_２Ｏを有 し、一次粒度が０．１〜１０μｍである水和したアルミ ノケイ酸ナトリウム クエン酸塩 活性が８６．４％であり、粒度分布が４２５〜８５０μ ｍであるクエン酸三ナトリウム二水和物 Ｃｉｔｒｉｃ 無水クエン酸 ＰＢ１ 名目式ＮａＢＯ_２・Ｈ_２Ｏ_２の無水過ホウ酸ナトリウム 一水和物 ＰＢ４ 無水過ホウ酸ナトリウム四水和物 過炭酸塩 名目式２Ｎａ_２ＣＯ_３・３Ｈ_２Ｏ_２の無水過炭酸ナトリ ウム ＴＡＥＤ テトラアセチルエチレンジアミン ＮＯＢＳ ナトリウム塩の形態のノナノイルオキシベンゼンスルホ ン酸塩 光活性化漂白剤 デキストリン可溶性ポリマー中でカプセル化したスルホ ン化亜鉛フタロシアニン トランスフェラーゼ 商品名Transglucosidase L-500でGenencorから発売され ているトランスフェラーゼEC2.4.1.24、およびトランス グルタミナーゼの名称でNovo Nordiskから発売されて いるトランスフェラーゼEC2.3.2.13 基質 マルトース、例えばSigmaから発売されているMaltose M5885、および／または澱粉、例えばSigmaから発売され れているYES2760、またはアミノ酸、ジ／トリ／ポリペ プチド、および／またはタンパク質 プロテアーゼ Novo Nordisk A/SからSavinase, Alcalase, Durazymeと いう商品名で発売されているタンパク質分解酵素、Gist -Brocadesから発売されているMaxacal, Maxapem、およ び特許ＷＯ９１/０６６３７号明細書および/またはＷ Ｏ９５／１０５９１号明細書および/または欧州特許第 ２５１ ４４６号明細書に記載のプロテアーゼ アミラーゼ ＷＯ９４／１８３１４号明細書、ＷＯ９６／０５２９５ 号明細書に記載され、Genencorから発売されている Purafact Ox Am^Ｒという商品名で発売されている アミロース分解酵素；Termamyl^Ｒ、Fungamyl^Ｒ、および Duramyl^Ｒ、いずれもNovo Nordisk A/Sから発売され、 ＷＯ９５/２ ６３９７号明細書に記載されているもの リパーゼ Novo Nordisk A/SからLipolase, Lipolase Ultra、Gist -BrocadesからLipomaxという商品名で発売されている脂 質分解酵素 セルラーゼ Novo Nordisk A／SからCarezyme, Celluzymeおよび／ま たはEndolaseという商品名で発売されているセルロース 分解酵素 ＣＭＣ カルボキシメチルセルロースナトリウム ＨＥＤＰ １，１−ヒドロキシエタンジホスホン酸 ＤＥＴＰＭＰ 商品名Dequest 2060でMonsantoから発売されているジエ チレントリアミンペンタ（メチレンホスホン酸） ＰＶＮＯ ポリ（４−ビニルピリジン）−Ｎ−オキシド ＰＶＰＶ１ ポリ（４−ビニルピリジン）−Ｎ−オキシド／ビニルイ ミダゾールとビニルピロリドンとのコポリマー 増白剤１ ４，４′−ビス（２−スルホスチリル）ビフェニル二ナ トリウム 増白剤２ ４，４′−ビス（４−アニリノ−６−モルホリノ−１， ３，５−トリアジン−２−イル）スチルベン−２，２′ −ジスルホン酸二ナトリウム シリコーン消泡剤 シロキサン−オキシアルキレンコポリマーを分散剤とし て有するポリジメチルシロキサン起泡抑制剤であって、 上記起泡抑制剤対上記分散剤の比が１０：１〜１００： １であるもの 顆粒状起泡抑制剤 １２％シリコーン／シリカ、１８％ステアリルアルコー ル、７０％顆粒形態の澱粉 ＳＲＰ１ オキシエチレンオキシおよびテレフタロイル主鎖を有す るスルホベンゾイルまたはイセチオン酸ナトリウム末端 キャッピングしたエステル ＳＲＰ２ ジエトキシル化ポリ（１，２−プロピレンテレフタレー ト）短ブロックポリマー 硫酸塩 無水硫酸ナトリウム ＨＭＷＰＥＯ 高分子量ポリエチレンオキシド カプセル化香料粒子 ゼオライト１３ｘ、香料、およびデキストロース／グリ セリン凝集結合剤を用いる不溶性芳香の伝達法

【０２３４】例１ 下記の洗濯洗剤組成物を、本発明により調製することができる。 Ｉ II III IV Ｖ VI LAS 8.0 8.0 8.0 8.0 8.0 8.0 C25E3 3.4 3.4 3.4 3.4 3.4 3.4 QAS - 0.8 0.8 - 0.8 0.8 Zeolite A 18.1 18.0 18.1 18.1 18.1 18.1 炭酸塩 13.0 13.0 13.0 27.0 27.0 27.0 ケイ酸塩 1.4 1.4 1.4 3.0 3.0 3.0 硫酸塩 26.1 26.1 26.1 26.0 16.1 16.1 PB4 9.0 9.0 9.0 9.0 9.0 9.0 TAED 1.5 1.5 1.5 1.5 1.5 1.5 DETPMP 0.25 0.25 0.25 0.25 0.25 0.25 HEDP 0.3 0.3 0.3 0.3 0.3 0.3トランスフェラーセ゛ 1.0 0.1 0.05 0.02 0.1 0.5 基質 0.1 - 5.0 - 10.0 15.0 プロテアーゼ 0.0026 0.0026 0.0026 0.0026 0.0026 0.0026 アミラーゼ - 0.0009 0.0009 0.0009 0.0009 0.0009 MA/AA 0.3 0.3 0.3 0.3 0.3 0.3 CMC 0.2 0.2 0.2 0.2 0.2 0.2 I II III IV V VI 光活性化漂白剤(ppm) 15 15 15 - 15 15 増白剤１ 0.09 0.09 0.09 0.09 0.09 0.09 香料 0.3 0.3 0.3 0.3 0.3 0.3 シリコーン消泡剤 0.5 0.5 0.5 0.5 0.5 0.5 その他および微量成分 総量を100%とする 密度，ｇ／リットル 850 850 850 850 850 850

【０２３５】例２ 嵩密度が７５０ｇ／リットルの下記の顆粒状洗濯洗剤組成物を、本発明により
調製した。 Ｉ II III IV Ｖ LAS 5.25 5.25 5.25 5.25 5.25 TAS 1.25 1.25 1.9 1.6 1.6 C45AS - - 2.2 3.9 3.9 C25AE3S - - 0.8 1.2 1.2 C45E7 3.25 3.25 - 5.0 5.0 C25E3 - - 5.5 - - QAS 0.8 0.8 2.0 2.0 2.0 STPP 19.7 19.7 - - - Zeolite A - - 19.5 19.5 19.5 NaSK-6／クエン酸 - - 10.6 10.6 10.6 炭酸塩 6.1 6.1 21.4 21.4 21.4 重炭酸塩 - - 2.0 2.0 2.0 ケイ酸塩 6.8 6.8 - - - 硫酸ナトリウム 39.8 39.8 - 4.3 4.3 PB4 5.0 5.0 12.7 - - TAED 0.5 0.5 3.1 - - DETPMP 0.25 0.25 0.2 0.2 0.2 HEDP - - 0.3 0.3 0.3 トランスフェラーゼ 0.02 1.5 0.1 0.5 12.0 基質 - 0.1 5.0 10.0 12.0 プロテアーゼ 0.0026 0.0026 0.0085 0.045 0.045 Ｉ II III IV Ｖ リパーゼ 0.003 0.003 0.003 0.003 0.003 セルラーゼ 0.0006 0.0006 0.0006 0.0006 0.0006 アミラーゼ 0.0009 0.0009 0.0009 0.0009 0.0009 MA/AA 0.8 0.8 1.6 1.6 1.6 CMC 0.2 0.2 0.4 0.4 0.4 光活性化漂白剤(ppm) 15 ppm 15 ppm 27 ppm 27 ppm 27 ppm 増白剤１ 0.08 0.08 0.19 0.19 0.19 増白剤２ - - 0.04 0.04 0.04 カプセル化香料粒子 0.3 0.3 0.3 0.3 0.3 シリコーン消泡剤 0.5 0.5 2.4 2.4 2.4 その他／微量成分 総量を100%とする。

【０２３６】例３ 本発明による下記の洗剤処方を調製した。但し、Ｉはリン含有洗剤組成物であ
り、IIはゼオライト含有洗剤組成物であり、IIIは圧縮洗剤組成物である。 I II III IV V 吹付粉末 STPP 24.0 24.0 - 24.0 24.0 Zeolite A - - 24.0 - - C45AS 9.0 9.0 6.0 13.0 13.0 MA/AA 2.0 2.0 4.0 2.0 2.0 LAS 6.0 6.0 8.0 11.0 11.0 TAS 2.0 2.0 - - - ケイ酸塩 7.0 7.0 3.0 3.0 3.0 CMC 1.0 1.0 1.0 0.5 0.5 増白剤２ 0.2 0.2 0.2 0.2 0.2 石鹸 1.0 1.0 1.0 1.0 1.0 DETPMP 0.4 0.4 0.4 0.2 0.2 スプレーオン C45E7 2.5 2.5 2.5 2.0 2.0 C25E3 2.5 2.5 2.5 2.0 2.0 シリコーン消泡剤 0.3 0.3 0.3 0.3 0.3 香料 0.3 0.3 0.3 0.3 0.3 乾燥添加剤 I II III IV V 炭酸塩 6.0 6.0 13.0 15.0 15.0 PB4 18.0 18.0 18.0 10.0 10.0 PB1 4.0 4.0 4.0 0 0 TAED 3.0 3.0 3.0 1.0 1.0 光活性化漂白剤 0.02 0.02 0.02 0.02 0.02トランスフェラーセ゛ 0.005 1.0 0.1 0.2 0.0004 基質 - 0.1 10.0 10.0 5.0 プロテアーゼ 0.01 0.01 0.01 0.01 0.01 リパーゼ 0.009 0.009 0.009 0.009 0.009 アミラーゼ 0.002 0.002 0.003 0.001 0.001 乾燥混合硫酸ナトリウム 3.0 3.0 3.0 5.0 5.0 残部(水分/その他) 100.0 100.0 100.0 100.0 100.0 密度(ｇ/リットル） 630 630 670 670 670

【０２３７】例４ 下記の、本発明による着色衣料の洗浄での特定の使用の漂白剤を含まない洗剤
処方物を調製した。 I II III IV Zeolite A 15.0 15.0 15.0 - 硫酸ナトリウム 0.0 0.0 5.0 - LAS 3.0 3.0 3.0 - DETPMP 0.4 0.4 0.5 - CMC 0.4 0.4 0.4 - MA/AA 4.0 4.0 4.0 - 凝集体 C45AS - - - 11.0 LAS 6.0 6.0 5.0 - シリコーン 4.0 4.0 4.0 - Zeolite A 10.0 10.0 15.0 13.0 CMC - - - 0.5 MA/AA - - - 2.0 炭酸塩 9.0 9.0 7.0 7.0 スプレーオン 香料 0.3 0.3 0.3 0.5 C45E7 4.0 4.0 4.0 4.0 I II III IV C25E3 2.0 2.0 2.0 2.0 乾燥添加剤 MA/AA - - - 3.0 NaSKS-6 - - - 12.0 クエン酸 10.0 10.0 - 8.0 重炭酸塩 7.0 7.0 3.0 5.0 炭酸塩 8.0 8.0 5.0 7.0 PVPV1/PVNO 0.5 0.5 0.5 0.5 トランスフェラーゼ 0.025 0.8 0.5 0.01 基質 - 0.1 10.0 5.0 プロテアーゼ 0.026 0.026 0.016 0.047 リパーゼ 0.009 0.009 0.009 0.009 アミラーゼ 0.005 0.005 0.005 0.005 セルラーゼ 0.006 0.006 0.006 0.006 シリコーン消泡剤 5.0 5.0 5.0 5.0 乾燥添加剤 硫酸ナトリウム 0.0 0.0 9.0 0.0 残部（水分およびその他）100.0 100.0 100.0 100.0 密度（ｇ／リットル） 700 700 700 700

【０２３８】例５ 本発明による下記の洗剤処方物を調製した。 I II III IV V LAS 20.0 20.0 14.0 24.0 22.0 QAS 0.7 0.7 1.0 - 0.7 TFAA - - 1.0 - - C25E5/C45E7 - - 2.0 - 0.5 C45E3S - - 2.5 - - STPP 30.0 30.0 18.0 30.0 22.0 ケイ酸塩 9.0 9.0 5.0 10.0 8.0 炭酸塩 13.0 13.0 7.5 - 5.0 重炭酸塩 - - 7.5 - - DETPMP 0.7 0.7 1.0 - - SRP1 0.3 0.3 0.2 - 0.1 I II III IV V MA/AA 2.0 2.0 1.5 2.0 1.0 CMC 0.8 0.8 0.4 0.4 0.2 トランスフェラーゼ 0.001 1.0 0.01 0.5 0.01 基質 0.1 - 5.0 20.0 - プロテアーゼ 0.008 0.008 0.01 0.026 0.026 アミラーゼ 0.007 0.007 0.004 - 0.002 リパーゼ 0.004 0.004 0.002 0.004 0.002 セルラーゼ 0.0015 0.0015 0.0005 - - 光活性化漂白剤（ppm） 70 ppm 70 ppm 45 ppm - 10 ppm 増白剤１ 0.2 0.2 0.2 0.08 0.2 PB1 6.0 6.0 2.0 - - NOBS 2.0 2.0 1.0 - - 残部（水分およびその他） 100 100 100 100 100

【０２３９】例６ 本発明による下記の洗剤処方物を調製した。 I II III IV Zeolite A 30.0 22.0 6.0 6.7 NaSKS-6 - - - 3.3 ポリカーボネート - - - 7.1 硫酸ナトリウム 19.0 5.0 7.0 - MA/AA 3.0 3.0 6.0 - LAS 14.0 12.0 22.0 21.5 C45AS 8.0 7.0 7.0 5.5 カチオン性界面活性剤 - - - 1.0 ケイ酸塩 - 1.0 5.0 11.4 I II III IV 石鹸 - - 2.0 - 増白剤１ 0.2 0.2 0.2 - 炭酸塩 8.0 16.0 20.0 10.0 DETPMP - 0.4 0.4 - スプレーオン C45E7 1.0 1.0 1.0 3.2 乾燥添加剤 PVPVI/PVNO 0.5 0.5 0.5 - トランスフェラーゼ 1.0 0.01 0.5 0.1 基質 0.1 - 10.0 10.0 プロテアーゼ 0.052 0.01 0.01 0.01 リパーゼ 0.009 0.009 0.009 0.009 アミラーゼ 0.001 0.001 0.001 0.001 セルラーゼ 0.0002 0.0002 0.0002 0.0002 NOBS - 6.1 4.5 3.2 PB1 1.0 5.0 6.0 3.9 硫酸ナトリウム - 6.0 - 残量 残部（水分およびその他）100 100 100

【０２４０】例７ 本発明による下記の高密度および漂白剤含有洗剤処方物を調製した。 Ｉ II III IV 吹付粉末 Zeolite A 15.0 15.0 15.0 15.0 硫酸ナトリウム 0.0 0.0 5.0 0.0 LAS 3.0 3.0 3.0 3.0 QAS - - 1.5 1.5 Ｉ II III IV DETPMP 0.4 0.4 0.4 0.4 CMC 0.4 0.4 0.4 0.4 MA/AA 4.0 4.0 4.0 4.0 凝集物 LAS 5.0 5.0 5.0 5.0 TAS 2.0 2.0 2.0 1.0 ケイ酸塩 3.0 3.0 3.0 4.0 Zeolite A 8.0 8.0 8.0 8.0 炭酸塩 8.0 8.0 8.0 4.0 スプレーオン 香料 0.3 0.3 0.3 0.3 C45E7 2.0 2.0 2.0 2.0 C23E3 2.0 2.0 - - 乾燥添加剤 クエン酸塩 5.0 5.0 - 2.0 重炭酸塩 - - 3.0 - 炭酸塩 8.0 8.0 15.0 10.0 TAED 6.0 6.0 2.0 5.0 PB1 14.0 14.0 7.0 10.0 分子量が5,000,000の - - - 0.2 ポリエチレンオキシド ベントナイト粘土 - - - 10.0 トランスフェラーゼ 0.001 1.0 0.01 0.5 基質 - - 5.0 10.0 プロテアーゼ 0.01 0.01 0.01 0.01 リパーゼ 0.009 0.009 0.009 0.009 アミラーゼ 0.005 0.005 0.005 0.005 セルラーゼ 0.002 0.002 0.002 0.002 シリコーン消泡剤 5.0 5.0 5.0 5.0 乾燥添加剤 硫酸ナトリウム 0.0 0.0 3.0 0.0 残部(水分およびその他)100.0 100.0 100.0 100.0 密度(ｇ／リットル) 850 850 850 850

【０２４１】例８ 本発明による下記の高密度洗剤処方物を調製した。 Ｉ II III IV 凝集体 C45AS 11.0 11.0 14.0 14.0 Zeolite A 15.0 15.0 6.0 6.0 炭酸塩 4.0 4.0 8.0 8.0 MA/AA 4.0 4.0 2.0 2.0 CMC 0.5 0.5 0.5 0.5 DETPMP 0.4 0.4 0.4 0.4 スプレーオン C25E5 5.0 5.0 5.0 5.0 香料 0.5 0.5 0.5 0.5 乾燥添加剤 HEDP 0.5 0.5 0.3 0.3 SKS6 13.0 13.0 10.0 10.0 クエン酸塩 3.0 3.0 1.0 1.0 TAED 5.0 5.0 7.0 7.0 過炭酸塩 20.0 20.0 20.0 20.0 SRP1 0.3 0.3 0.3 0.3 トランスフェラーゼ 0.025 0.5 0.1 0.01 基質 0.01 - 12.0 5.0 プロテアーゼ 0.014 0.014 0.014 0.014 リパーゼ 0.009 0.009 0.009 0.009 セルラーゼ 0.001 0.001 0.001 0.001 アミラーゼ 0.005 0.005 0.005 0.005 シリコーン消泡剤 5.0 5.0 5.0 5.0 増白剤１ 0.2 0.2 0.2 0.2 増白剤２ 0.2 0.2 - - 残部（水分およびその他）100 100 100 100 密度（ｇ／リットル） 850 850 850 850

【０２４２】 本発明による下記の顆粒状洗剤処方物を調製した。 I II III IV V LAS 21.0 25.0 18.0 18.0 - ココC12-14AS - - - - 21.9 AE3S - - 1.5 1.5 2.3 デシルジメチル - 0.4 0.7 0.7 0.8 ヒドロキシエチルＮＨ^＋Ｃｌ ノニオン性界面活性剤 1.2 - 0.9 0.5 - ココC12-14脂肪アルコール - - - - 1.0 STPP 44.0 25.0 22.5 22.5 22.5 Zeolite A 7.0 10.0 - - 8.0 MA/AA - - 0.9 0.9 - SPR1 0.3 0.15 0.2 0.1 0.2 CMC 17.5 29.3 5.0 13.0 15.0 ケイ酸塩 2.0 - 7.6 7.9 - トランスフェラーゼ 0.001 0.5 0.01 0.5 0.05 基質 - 0.05 5.0 10.0 - プロテアーゼ 0.007 0.007 0.007 0.007 0.007 アミラーゼ - 0.004 0.004 0.004 0.004 リパーゼ 0.003 0.003 0.003 - - セルラーゼ - 0.001 0.001 0.001 0.001 NOBS - - - 1.2 1.0 PB1 - - - 2.4 1.2 ジエチレントリアミン - - - 0.7 1.0 五酢酸 ジエチレントリアミン - - 0.6 - - ペンタメチルホスホン酸 Ｍｇ硫酸塩 - - 0.8 - - 光活性化漂白剤 45 ppm 50 ppm 15 ppm 45 ppm 42 ppm 増白剤１ 0.05 - 0.04 0.04 0.04 増白剤２ 0.1 0.3 0.05 0.13 0.13 水および微量成分 総量を100%とする

【０２４３】例１０ 本発明による下記の液体洗剤組成物を調製した。 I II III IV V VI VII VIII LAS 10.0 13.0 9.0 - 25.0 - - - C25AS 4.0 1.0 2.0 10.0 - 13.0 18.0 15.0 I II III IV V VI VII VIII C25E3S 1.0 - - 3.0 - 2.0 2.0 4.0 C25E7 6.0 8.0 13.0 2.5 - - 4.0 4.0 TFAA - - - 4.5 - 6.0 8.0 8.0 QAS - - - - 3.0 1.0 - - TPKFA 2.0 - 13.0 2.0 - 15.0 7.0 7.0 菜種脂肪酸 - - - 5.0 - - 4.0 4.0 クエン酸 2.0 3.0 1.0 1.5 1.0 1.0 1.0 1.0 ドデセニル/テトラ 12.0 10.0 - - 15.0 - - - デセニルコハク酸 オレイン酸 4.0 2.0 1.0 - 1.0 - - - エタノール 4.0 4.0 7.0 2.0 7.0 2.0 3.0 2.0 1,2プロパンジオール 4.0 4.0 2.0 7.0 6.0 8.0 10.0 13.- モノエタノールアミン - - - 5.0 - - 9.0 9.0 トリエタノールアミン - - 8 - - - - - NaOH (pH) 8.0 8.0 7.6 7.7 8.0 7.5 8.0 8.2 エトキシル化テトラ 0.5 - 0.5 0.2 - - 0.4 0.3 エチレンペンタミン DETPMP 1.0 1.0 0.5 1.0 2.0 1.2 1.0 - SRP2 0.3 - 0.3 0.1 - - 0.2 0.1 PVNO - - - - - - - 0.10 トランスフェラーゼ .001 0.01 1.0 0.05 0.5 0.01 0.01 0.01 基質 0.1 - 0.01 - 10.0 5.0 - 5.0 プロテアーゼ .005 .005 .004 .003 0.08 .005 .003 .006 リパーゼ - .002 - .0002 - - .003 .003 アミラーゼ .002 .002 .005 .004 .002 .008 .005 .005 セルラーゼ - - - .0001 - - .0004 .0004 ホウ酸 0.1 0.2 - 2.0 1.0 1.5 2.5 2.5 ギ酸ナトリウム - - 1.0 - - - - - 塩化Ca - 0.015 - 0.01 - - - - ベントナイト粘土 - - - - 4.0 4.0 - - 懸濁用粘土 - - - - 0.6 0.3 - - SD3 残部（水分およびその他）100 100 100 100 100 100 100 100

【０２４４】 例１１ 「洗浄による柔軟化」能を提供する顆粒状の布帛用洗剤組成物を、本発明によ
って調製した。 Ｉ II III IV 45AS - - 10.0 10.0 LAS 7.6 7.6 - - 68AS 1.3 1.3 - - 45E7 4.0 4.0 - - 25E3 - - 5.0 5.0 ココ−アルキル−ジメチ 1.4 1.4 1.0 1.0 ルヒドロキシエチルアン モニウムクロリド クエン酸塩 5.0 5.0 3.0 3.0 Na-SKS-6 - - 11.0 11.0 Zeolite A 15.0 15.0 15.0 15.0 MA/AA 4.0 4.0 4.0 4.0 DETPMP 0.4 0.4 0.4 0.4 PB1 15.0 15.0 - - 過炭酸塩 - - 15.0 15.0 TAED 5.0 5.0 5.0 5.0 スメクタイト粘土 10.0 10.0 5.0 5.0 HMWPEO - - 0.1 0.1 トランスフェラーゼ 0.001 0.01 0.8 0.0005 基質 - 5.0 - 5.0 プロテアーゼ 0.02 0.02 0.01 0.01 リパーゼ 0.02 0.02 0.01 0.01 アミラーゼ 0.03 0.03 0.005 0.005 セルラーゼ 0.001 0.001 - - ケイ酸塩 3.0 3.0 5.0 5.0 炭酸塩 10.0 10.0 10.0 10.0 顆粒状起泡抑制剤 1.0 1.0 4.0 4.0 CMC 0.2 0.2 0.1 0.1 水／微量成分 総量を100%とする。

【０２４５】例１２ 下記の前および後処理組成物を、本発明によって調製した。 Ｉ II III IV DEQA(2) - - 20.0 20.0 トランスフェラーゼ 0.8 0.05 0.05 0.15 基質 - 10.0 10.0 5.0 セルラーゼ - - 0.001 0.001 HCL - - 0.03 0.03 消泡剤 - - 0.01 0.01 青色染料 25 ppm 25 ppm 25 ppm 25 ppm CaCl₂ - - 0.20 0.20 防腐剤 0.05 0.05 0.05 0.05 香料 0.90 0.90 0.90 0.90 水／微量成分 総量を100%とする。

【０２４６】例１３ 下記の布帛柔軟剤組成物を、本発明に準じて調製した。 Ｉ II III IV DEQA 2.6 2.6 19.0 19.0 IV=0のステアリン酸 0.3 0.3 - - 塩酸 0.02 0.02 0.02 0.02 トランスフェラーゼ 0.001 0.5 0.01 0.1 基質 - 0.1 5.0 5.0 セルラーゼ - - 0.001 0.001 香料 1.0 1.0 1.0 1.0 シリコーン消泡剤 0.01 0.01 0.01 0.01 電解質 - - 1000 ppm 1000 ppm 染料 10 ppm 10 ppm 25 ppm 25 ppm 防腐剤 0.05 0.05 0.05 0.05 水／微量成分 100% 100% 100% 100%

【０２４７】例１４ 乾燥剤によって活性化される色保護組成物および乾燥剤を加えた布帛コンディ
ショニング組成物を、本発明に準じて調製した。 I II III IV V VI DEQA(1) 39 - - 39.2 - - DEQA(2) - 50 - - 51.8 - DTDMAMS - - 26 - - - SDASA 54 27 42 54.4 40.2 70.0 トランスフェラーゼ 0.1 1.0 0.01 0.15 0.1 0.5 基質 0.1 0.1 - - 10.0 10.0 Neodol 45-13 - - - - - 13.0 エタノール - - - - - 1.0 Glycoperse S-20 - 15 - - 15.4 -ク゛リセロールモノステアレート - - 26 - - - 香料 2 2 1 1.6 1.5 0.75 粘土 3 3 3 - - -

【０２４８】例１５ スプレーオン組成物を、本発明に準じて調製した。 Ｉ II III IV 基質 10.0 10.0 1.0 0.1 トランスフェラーゼ 0.001 0.001 0.01 0.1 ポリマー（例えば、澱粉） - - 0.1 - AcOH 0.032 0.032 0.032 0.032 NaOAc 0.031 0.031 0.031 0.031 消泡剤 0.01 0.01 0.01 0.01 香料 0.01 0.01 0.01 0.01 水／微量成分 総量を100%とする。

【０２４９】例１６ 合成洗剤バーの布帛用洗剤組成物を、本発明に準じて調製した。 Ｉ II III IV C26AS 20.00 20.00 20.00 20.00 CFAA 5.0 5.0 5.0 5.0 LAS (C11-13) 10.0 10.0 10.0 10.0 炭酸ナトリウム 25.0 25.0 25.0 25.0 ピロリン酸ナトリウム 7.0 7.0 7.0 7.0 STPP 7.0 7.0 7.0 7.0 Zeolite A 5.0 5.0 5.0 5.0 CMC 0.2 0.2 0.2 0.2 ポリアクリレート 0.2 0.2 0.2 0.2 (分子量1400) ココナッツモノエタノール 5.0 5.0 5.0 5.0 アミド トランスフェラーゼ 0.001 0.05 0.5 0.01 基質 0.1 5.0 8.0 5.0 アミラーゼ 0.01 0.02 0.01 0.01 プロテアーゼ 0.3 - 0.5 0.05 増白剤、香料 0.2 0.2 0.2 0.2 CaSO₄ 1.0 1.0 1.0 1.0 MgSO₄ 1.0 1.0 1.0 1.0 水 4.0 4.0 4.0 4.0 充填剤^＊ 総量を100%とする。^＊ CaCO₃、タルク、粘土（カオリナイト、スメクタイト）、ケイ酸塩などの好都
合な材料から選択することができる。

【０２５０】 好ましい態様および例について本発明を詳細に記載したが、本発明の範囲から
離反することなく様々な変更および改質を行うことができ、本発明は明細書に記
載されていることに限定されると考えるべきではないことは、当業者には明らか
であろう。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＣＹ， ＤＥ，ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，Ｉ Ｔ，ＬＵ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ ，ＣＦ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＭＬ，ＭＲ， ＮＥ，ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＧＨ，ＧＭ，ＫＥ，Ｌ Ｓ，ＭＷ，ＳＤ，ＳＺ，ＵＧ，ＺＷ)，ＥＡ(ＡＭ，ＡＺ ，ＢＹ，ＫＧ，ＫＺ，ＭＤ，ＲＵ，ＴＪ，ＴＭ)，ＡＬ ，ＡＭ，ＡＴ，ＡＵ，ＡＺ，ＢＡ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ， ＢＹ，ＣＡ，ＣＨ，ＣＮ，ＣＵ，ＣＺ，ＤＥ，ＤＫ，Ｅ Ｅ，ＥＳ，ＦＩ，ＧＢ，ＧＥ，ＧＨ，ＧＭ，ＧＷ，ＨＵ ，ＩＤ，ＩＬ，ＩＳ，ＪＰ，ＫＥ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ， ＫＺ，ＬＣ，ＬＫ，ＬＲ，ＬＳ，ＬＴ，ＬＵ，ＬＶ，Ｍ Ｄ，ＭＧ，ＭＫ，ＭＮ，ＭＷ，ＭＸ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ ，ＰＴ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＧ，ＳＩ，ＳＫ， ＳＬ，ＴＪ，ＴＭ，ＴＲ，ＴＴ，ＵＡ，ＵＧ，ＵＳ，Ｕ Ｚ，ＶＮ，ＹＵ，ＺＷ (71)出願人 ＯＮＥ ＰＲＯＣＴＥＲ ＆ ＧＡＮＢＬ Ｅ ＰＬＡＺＡ，ＣＩＮＣＩＮＮＡＴＩ， ＯＨＩＯ，ＵＮＩＴＥＤ ＳＴＡＴＥＳ ＯＦ ＡＭＥＲＩＣＡ (72)発明者 アンドレ、シーザー、ベック ベルギー国ベー‐2820、ボンハイデン、プ トゼステーンベーク、273 (72)発明者 マイケル、スタンフォード、ショウェル アメリカ合衆国オハイオ州、シンシナチ、 フィニー、トレイル、810 (72)発明者 ジョハン、スメッツ ベルギー国ベー‐3210、ルベーク、ボレン ベルグ、79 (72)発明者 アンドレ、クリスチャン、コンベンツ アメリカ合衆国オハイオ州、シンシナチ、 ハンフリー、ロード、9696 (72)発明者 ブルーノ、アルベール、ジャン、フベッシ ュ ベルギー国ベー‐3061、リーフダール、バ ン、ブラセラーストラート、16 (72)発明者 クリスチャン、レオ、マリー、ベルモート ベルギー国ベー‐9052、ツウィナーデ、ヘ ルトーイ、７ Ｆターム(参考） 4B050 KK03 LL04 4H003 AB03 AB19 AC08 AC23 AE06 BA10 BA12 BA20 DA01 DA03 EA12 EA15 EA16 EA28 EB12 EB22 EB24 EB26 EB32 EB37 EB41 EB42 EC01 EC02 EC03 EE05 FA47

Claims (14)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 トランスフェラーゼ、好ましくはアルカリトランスフェラーゼを含んでなる洗
   濯洗剤および／または布帛保護組成物であって、前記トランスフェラーゼがキシ
   ログルカントランスフェラーゼであるとき、前記キシログルカントランスフェラ
   ーゼが加水分解活性より大きなトランスフェラーゼ活性を示すことを特徴とする
   、組成物。
2. 【請求項２】 前記トランスフェラーゼが、キシログルカントランスフェラーゼであるとき、
   前記キシログルカントランスフェラーゼが更に低分子量のドナー基質よりも高分
   子量のドナー基質に対して一層高い反応速度を示す、請求項１に記載の洗濯洗剤
   および／または布帛保護組成物。
3. 【請求項３】 前記トランスフェラーゼがキシログルカントランスフェラーゼであるとき、前
   記キシログルカントランスフェラーゼが更に低分子量のドナー基質よりも高分子
   量のドナー基質に対して一層高い反応速度を示す、請求項１に記載の洗濯洗剤お
   よび／または布帛保護組成物、またはトランスフェラーゼ、好ましくはアルカリ
   トランスフェラーゼを含んでなる洗濯洗剤および／または布帛保護組成物。
4. 【請求項４】 前記トランスフェラーゼが、組成物の重量で、純粋な酵素０．０００１％〜１
   ０％、好ましくは０．０００５％〜５％、更に好ましくは０．００１％〜１％の
   濃度で含まれる、請求項１〜３のいずれか１項に記載の洗濯洗剤および／または
   布帛保護組成物。
5. 【請求項５】 前記トランスフェラーゼがグリコシルトランスフェラーゼ（ＥＣ２．４）、好
   ましくはトランスグルコシダーゼ（ＥＣ２．４．１．２４）、突然変異体グリコ
   シルトランスフェラーゼ、突然変異体グリコシダーゼ、シクロマルトデキストリ
   ングルカノトランスフェラーゼ（ＥＣ２．４．１．１９）、エンドキシログルカ
   ントランスフェラーゼ、グルカンスクラーゼ、好ましくはデキストランスクラー
   ゼ（ＥＣ２．４．１．５）、またはアルテルナンスクラーゼである、請求項１〜
   ４のいずれか１項に記載の洗濯洗剤および／または布帛保護組成物。
6. 【請求項６】 前記トランスフェラーゼが、アシルトランスフェラーゼ（ＥＣ２．３）であり
   、好ましくはアミノアシルトランスフェラーゼ（ＥＣ２．３．２）であり、更に
   好ましくはトランスグルタミナーゼ（ＥＣ２．３．２．１３）である、請求項１
   〜４のいずれか１項に記載の洗濯洗剤および／または布帛保護組成物。
7. 【請求項７】 前記トランスフェラーゼが、１０℃〜５０℃の間でその最大活性の少なくとも
   ５０％を有する、請求項１〜６のいずれか１項に記載の洗濯洗剤および／または
   布帛保護組成物。
8. 【請求項８】 更に基剤、好ましくはグリコシド性二量体、オリゴマーおよび／またはポリマ
   ー、更に好ましくは澱粉および／またはマルトース、または好ましくはアミノ酸
   、ジ／トリ／ポリ−ペプチド、および／またはタンパク質をも含んでなり、前記
   基質が総組成物の重量の０．０１％〜３０％、好ましくは０．１％〜２０％、更
   に好ましくは１％〜１０％の濃度で含まれる、請求項１〜７のいずれか１項に記
   載の洗濯洗剤および／または布帛保護組成物。
9. 【請求項９】 更にカチオン性、ノニオン性および／またはアニオン性界面活性剤、好ましく
   はアニオン性界面活性剤、好ましくはアルキル硫酸塩、アルキルエトキシ硫酸塩
   および／または線状アルキレンスルホン酸塩を少なくとも５重量％、および／ま
   たは好ましくはアルキルエトキシレートノニオン性界面活性剤を少なくとも２％
   をも含んでなる、請求項１〜８のいずれか１項に記載の洗濯洗剤および／または
   布帛保護組成物。
10. 【請求項１０】 更に好ましくは、プロテアーゼ、セルラーゼ、リパーゼ、アミラーゼおよび／
    またはそれらの混合物から選択される洗剤酵素、漂白剤、染料移り抑制剤、分散
    剤、スメクタイト粘土、および２本の長鎖長を含んでなるカチオン性界面活性剤
    から選択される１種類以上の追加成分をも含んでなる、請求項１〜９のいずれか
    １項に記載の洗濯洗剤および／または布帛保護組成物。
11. 【請求項１１】 添加剤、前処理剤、後処理剤、浸漬剤、リンス処理組成物、スプレー・オン処
    理剤、および／または乾燥処理剤の形態、好ましくはスプレーおよび／またはフ
    ォーム形態である、請求項１〜１０のいずれか１項に記載の洗濯洗剤および／ま
    たは布帛保護組成物。
12. 【請求項１２】 総組成物の１５重量％以下の無機充填剤塩を含む顆粒組成物、または総組成物
    の４０重量％以下、好ましくは３０重量％未満、更に好ましくは２０重量％未満
    の水を含む液体組成物である、請求項１〜１０のいずれか１項に記載の洗濯洗剤
    および／または布帛保護組成物。
13. 【請求項１３】 布帛および／または基剤で処理した布帛を請求項１〜１２のいずれか１項に記
    載の洗濯洗剤および／または布帛保護組成物、好ましくは洗剤および／または布
    帛保護前処理および／または後処理組成物と接触させる段階を含んでなる、方法
    。
14. 【請求項１４】 クリーニング効果および／または布帛保護、好ましくは引張強さ、皺防止、毛
    玉防止および収縮防止特性を布帛に提供、再生または回復させ、帯電制御、布帛
    柔軟性、色の外観、および布帛の耐摩耗特性および効果を提供するための、請求
    項１〜１２のいずれか１項に記載の洗濯洗剤および／または布帛保護組成物の使
    用。