JP2002509905A - アクリル酸およびアクリル酸エステルの製造方法 - Google Patents

アクリル酸およびアクリル酸エステルの製造方法

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Abstract

(57)【要約】 下記の工程Aおよび場合によりBおよび場合によりCを含むアクリル酸ならびにアクリル酸エステルの製造方法:A:最大で水5質量%含むアクリル酸を用いる、アクリル酸製造のための気相酸化の際に生成するアクリル酸を含む気相状反応混合物の冷却であって、これにより(メタ)アクリル酸を含む気体状混合物が得られる;B:アクリル酸を含む気体状混合物の分離であって、これにより、低沸点留分および粗アクリル酸を含む塔底生成物が得られる;C:1種またはそれ以上のアルカノールを用いる工程Bで得られた粗アクリル酸のエステル化であって、これにより、1種またはそれ以上のアクリル酸エステル、1種またはそれ以上の酢酸エステル、1種またはそれ以上のマレイン酸エステルおよびオリゴマー状およびポリマー状アクリル酸エステルを含むエステル化混合物が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、最大で水5質量%を含むアクリル酸を用いて、アクリル酸の製造の
ための気相酸化の際に生成するアクリル酸を含む気体状反応混合物を冷却して、
アクリル酸を含む気体状混合物を得ることによるアクリル酸の製造方法に関する
。さらにこれは、広く一般的に、アクリル酸の製造のための気相酸化の際に生成
する気体状反応混合物の冷却のための最大で水5質量%を含むアクリル酸の使用
、ならびにアクリル酸エステルの製造方法に関する。
【0002】 アクリル酸は、その著しく反応性の二重結合ならびに酸官能性に基づいて、重
合体、例えば接着剤に好適な水性重合体分散液の製造のための貴重なモノマーを
形成する。
【0003】 なかでも、酸素または酸素含有気体を用い、触媒の存在下、高い温度における
プロピレンおよび/またはアクロレインの気相酸化により得られるアクリル酸は
、その高い反応熱のために、有利には不活性気体および/または水蒸気を用いて
反応系を希釈される。
【0004】 その際、触媒として、通常は酸化物多成分系、例えば酸化モリブデン、酸化ク
ロム、酸化バナジウムまたは酸化テルルに基づくものが使用される。
【0005】 しかし、この方法においては、純粋のアクリル酸ではなく、アクリル酸の他に
副成分として実質的に未変換アクロレインおよび/またはプロピレン、水蒸気、
酸化炭素、窒素、酸素、酢酸、ホルムアルデヒド、ベンズアルデヒド、フルフラ
ールおよび無水マレイン酸を含む気体混合物が得られ、これからアクリル酸を引
き続いて分離しなければならない。
【0006】 気体状反応混合物からのアクリル酸の単離は、通常、例えば高沸点溶剤ならび
に溶剤混合物を用いる向流吸収および複数の引き続く蒸留処理工程、例えばドイ
ツ特許出願公開(DE−A)第2136396号明細書およびドイツ特許出願公
開(DE−A)第4308087号明細書に記載の工程により行われる。欧州特
許(EP−B)第0009545号、米国特許(US)第5154800号、ド
イツ特許出願公開(DE−A)第3429391号ならびにドイツ特許出願公開
(DE−A)第2121123号の各明細書によると、最初に水/アクリル酸水
溶液を用いて向流で吸収し、引き続いて抽出または共沸蒸留をする。
【0007】 この方法では、通常、工業的およびエネルギー的にコストがかかり、また吸収
ならびに抽出のために独自の蒸留工程において、再び分離し、また場合により再
使用の前に精製しなければならない追加的な有機溶剤/溶剤混合物を必要とする
欠点がある。
【0008】 これらの方法の別の欠点は、アクリル酸製造の際に生成する酢酸(含有量:ア
クリル酸量に対して0.5〜10質量%)をコストがかかる蒸留工程で分離しな
ければならないという点にある。アクリル酸の小さい沸点差および高い重合性の
ために、これは通常、例えばなかでも米国特許(US)第3844903号明細
書から分かるように、複数の蒸留工程を必要とし、アクリル酸の著しい損失を起
こす〔欧州特許出願公開(EP−A)第398226号明細書参照〕。
【0009】 アクリル化合物は高い重合傾向を有するという公知の事実を考慮すると、広く
一般的な多段蒸留処理を用いる方法は、アクリル酸の重合傾向がさらに強化され
るので、不利である。
【0010】 従って、本発明の課題は、一つには追加的な溶剤/吸収剤ならびに抽出剤を必
要とせず、さらにエネルギー的に有利に実施できるアクリル酸の取得のための簡
単な方法を提供することにあった。
【0011】 また、1種またはそれ以上のアルカノールを用いるアクリル酸の酸触媒エステ
ル化によるアクリル酸エステルの製造も、従来技術から公知である。このような
エステル化反応に関して、広く一般的に、これが平衡反応であり、従って反応平
衡中の水の存在は、経済的な変換を妨げることが公知である。そのため、通常、
十分に無水のアクリル酸を使用し、エステル化の際に生成する反応水を、場合に
より共沸剤の助けをかりて蒸留除去する。
【0012】 すでに冒頭に記載したように、相応するC3−前駆体/C4−前駆体から出発す
る酸化によるアクリル酸製造の際に、さらにかなりの量の酢酸(0.5〜10質
量%)およびマレイン酸/無水マレイン酸(0.1〜1質量%)が生成する。部
分的には、熱負荷した場合のアクリル酸の小さい沸点差および高い重合傾向のた
めに、上記の副生物の蒸留除去は困難でコストがかかる〔米国特許(US)第3
844903号、ドイツ特許出願公開(DE−A)第2164767号の各明細
書参照〕。
【0013】 アルカノールを用いる酢酸含有アクリル酸のエステル化の際に、酢酸もエステ
ル化されるので、酢酸エステルの形成は、追加的な分離経費およびアルカノール
の損失を引き起こす。その際、エステル化混合物からの酢酸アルキルエステルの
蒸留分離、なかでも未変換アルカノールの分離は、二元共沸混合物の形成のため
に妨げられることにさらに注意しなければならない。
【0014】 例えばブタノールの場合に、ブタノール−酢酸ブチル−共沸混合物は115.
8℃(57%ブタノール)で沸騰し、ここで、ブタノールは117.4℃、酢酸
ブチルは125.6℃で沸騰する。
【0015】 酢酸エステルは、比較的容易に揮発し、重合可能ではないので、重合体の製造
の際に、通常、高純度アクリル酸エステル、すなわち可能なかぎりすなわち実質
的に酢酸エステルを含まないアクリル酸エステルが必要である。すなわち、例え
ば塗料分散液中または接着剤中に残留する酢酸エステルは、なかでも強い不快臭
を発生することがある。コストがかかる酢酸エステルの除去(脱臭)が必要であ
ろう。
【0016】 さらに、アクリル酸中に含まれるマレイン酸はアルカノールを消費し、それと
いうのもエステル化により相応するマレイン酸アルキルエステルも形成されるか
らである。
【0017】 以上に記載のように、アクリル酸エステル製造の際に、原則として、アルカノ
ールの高すぎる消費の問題が存在し、これは経済的にも生態学的にも不利である
【0018】 従って、過去にもすでに、気相酸化によるアクリル酸合成の際に生成する副生
物、例えば酢酸および水が、アルカノールとのエステル化の際に起こす問題を解
決するために、種々の試みがなされた。
【0019】 すなわち、ドイツ特許出願公開(DE−A)第2035228号明細書には、
酸性触媒、例えば硫酸、スルホン酸、リン酸および有機溶剤混合物の存在下での
アクリル酸水溶液(水含有量:少なくとも30%)のエステル化が記載されてい
る。
【0020】 この方法は、触媒濃度を低下させる大量の水のために大量の触媒を使用しなけ
ればならないので、殊に不利である。実用的な変換率ならびにエステル化速度に
達するために、この公開文献によると、さらに芳香族および脂肪族炭化水素から
成る特殊な溶剤混合物を用いなければならない。この方法の成功した実施のため
の別の条件は、溶剤混合物がアクリル酸エステルよりも著しく高温で沸騰しなけ
ばならないことにある。
【0021】 欧州特許出願公開(EP−A)第0398226号明細書は、プロピレン酸化
の反応気体の部分凝縮を行い、その際生成するアクリル酸(濃縮アクリル酸)を
直接エステル化し、かつ反応気体中に残っているアクリル酸を従来の方法で水を
用いて十分に洗浄し、蒸留分離することを提示している。二段アクリル酸凝縮の
この方法は、著しくコスト高であり、酢酸を含まないかまたは少ないアクリル酸
とはならない。本文献中に記載されている実施例の記載によると、得られたエス
テル化混合物はまだ酢酸エステル1.8〜2.5質量%を含んでいる。
【0022】 ドイツ特許出願公開(DE−A)第1668362号明細書によると、プロピ
レン酸化のアクリル酸含有反応気体を、エステル化の際に生成し実質的にマレイ
ン酸エステル、ポリアクリル酸およびポリアクリル酸エステルから成る高沸点混
合物を用いて処理し、その際に生成したアクリル酸溶液を蒸留して低沸点物を除
去する。このようにして得られたアクリル酸含有塔底溶液を、アルカノールを用
いて酸性カチオン交換体の存在下でエステル化する。
【0023】 この方法の欠点は、アクリル酸処理がエステル製造と結合していることにあり
、そのために異なるエステルの製造の可能性が失われている。さらに、過剰分を
処理しなければならないポリアクリル酸の高沸点エステルの形成のために、著し
いアルカノール損失が起きる。
【0024】 特公昭45−14529号公報は、アクリル酸水溶液からのアクリル酸ブチル
の製造を記載している。この中に記載されている方法によると、アクリル酸をア
クリル酸ブチル−ブタノール−混合物を用いて水溶液から抽出し、引き続いてア
クリル酸約18質量%、酢酸約1質量%、水約11質量%を含む抽出液をアルカ
ノールを用いてエステル化する。
【0025】 この方法の欠点は、なかでも多い水量および酢酸量がエステル化内に持ち込ま
れ、これは公知のようにエステル化に不利に影響し、エステル化混合物の処理を
公知のように妨害し、アルカノール損失を起こす。
【0026】 フランス特許(FR−B)第1452566号明細書は、アセトフェノンまた
はリン酸トリブチルを用いる水性溶液からのアクリル酸の抽出および過剰のアル
コールを用い、抽出剤の存在下でのこのアクリル酸のエステル化に関する。しか
し、この方法によるアクリル酸エステルの収率は、出発溶液中に存在するアクリ
ル酸に対して80%未満である。
【0027】 かなりの量の水、酢酸および/またはマレイン酸/無水マレイン酸の存在がア
クリル酸エステル製造に対して有する不利な作用のために、通常、痕跡量の酢酸
およびマレイン酸/無水マレイン酸しか含まない無水および精製アクリル酸をア
クリル酸エステルの製造に使用する。
【0028】 ここで、本発明の別の課題は、酢酸およびマレイン酸/無水マレイン酸が使用
するアクリル酸中に含まれていても、アルカノール損失が少ない技術的に簡単で
経済的なアクリル酸エステルの製造方法の提供である。
【0029】 これに従って、本発明は、下記の工程A A:最大で水5質量%を含むアクリル酸を用いる、アクリル酸の製造のための気
相酸化の際に生成するアクリル酸を含む気体状反応混合物の冷却であって、これ
によりアクリル酸を含む気体状混合物が得られる、 を含むアクリル酸の製造方法に関する。
【0030】 概念「アクリル酸を含む気体状反応混合物」は、本発明では、アクリル酸の製
造のための気相酸化の際に生成するすべての反応混合物を含む。
【0031】 ここで、アクリル酸の製造は、公知のように酸化物系多成分触媒上で約200
〜400℃において行われる。原理的にすべての公知の反応器形式が使用される
けれども、有利には酸化触媒を充填した管束式熱交換器を使用する。その理由は
、酸化の際に遊離する熱の大部分を対流および放射により冷却した管壁に伝達除
去できることにある。
【0032】 アクリル酸製造のための原料としてプロピレン/アクロレインから出発する場
合には、これは気体状反応混合物であって、温度約200〜300℃で気相酸化
から生成し、アクリル酸約1〜30質量%を含み、副生物として未変換プロピレ
ン(約0.05〜約1質量%)、アクロレイン(約0.001〜約2質量%)、
プロパン(約0.01〜約2質量%)、水蒸気(約1質量%〜約30質量%)、
酸化炭素(約0.05〜約15質量%)、窒素(約0質量%〜約90質量%)、
酸素(約0.05〜約10質量%)、酢酸(約0.05〜約2質量%)、プロピ
オン酸(約0.01〜約2質量%)、アルデヒド類(約0.05〜約3質量%)
および無水マレイン酸(約0.01〜約0.5質量%)を含んでいる。
【0033】 この気体状反応混合物は、最大で水5質量%、有利には最大で水3質量%を含
むアクリル酸を用い、通常、温度約100〜約190℃、有利には約120〜約
180℃および殊には約130〜約160℃まで冷却し、その際、再び気体状で
アクリル酸を含む混合物が得られる。
【0034】 概念「最大で水5質量%を含むアクリル酸」は、純粋のアクリル酸も、任意の
方法により得られた上記の条件を満たす粗アクリル酸を含む。しかし有利には、
以下に記載する工程Bにより得られた粗アクリル酸を冷却のために使用する。
【0035】 有利には、冷却のために使用され、最大で水5質量%を含むアクリル酸は、循
環し、殊には熱除去のために従来の熱交換器を介して行う。
【0036】 有利には、このアクリル酸は、安定剤、例えばフェノチアジン、ヒドロキノン
、フェノール系化合物またはこれらの2種またはそれ以上の混合物と混合される
。有利には、フェノチアジン、ヒドロキノンまたはフェノチアジンとN−O−化
合物、例えばp−ニトロソフェノール、p−ニトロソジエチルアニリンまたはテ
トラメチル−ピペリジン−1−オキシルとの混合物を安定剤として使用する。
【0037】 冷却装置として、すべての従来技術からこの目的に公知の装置が使用でき、そ
の際、有利にはベンチュリ洗浄器または噴霧冷却器(急冷)および殊には噴霧冷
却器を使用できる。
【0038】 このようにして得られたアクリル酸を含む気体状混合物は、有利には工程B内
で分離され、これにより、低沸点留分および粗アクリル酸が(塔底生成物として
)得られる。殊には工程Bによる分離は、蒸留塔内で行われる。
【0039】 その際、冷却されたアクリル酸を含む気体状混合物を蒸留塔の下部に導き、か
つ蒸留は、気体状成分および低沸点物、すなわち主として酢酸および水を、塔の
頂部を経由して分離し、一方含まれていたアクリル酸は粗アクリル酸として塔の
底部から生成するように操作する。このようにして得られた粗アクリル酸は、一
般に酢酸約0.1〜約2質量%、マレイン酸/無水マレイン酸約0.1〜約1質
量%および水約0.5〜約5質量%を含む。さらに、塔底生成物内にはまた別の
高沸点物、例えばオリゴ−アクリル酸を含む。
【0040】 さらに、本発明は、ここに定義する工程A、ここに定義する工程B、ならびに
別の工程Cを含むアクリル酸エステルまたはこれらの2種またはそれ以上の混合
物の製造方法に関する。
【0041】 C:1種またはそれ以上のアルカノールを用いる、工程B中で得られた粗アクリ
ル酸のエステル化であって、これにより1種またはそれ以上のアクリル酸エステ
ル、1種またはそれ以上の酢酸エステル、1種またはそれ以上のマレイン酸エス
テルおよびオリゴマー状およびポリマー状のアクリル酸エステルを含むエステル
化混合物が得られる。
【0042】 さらに、これは工程A〜Cに加えて別の工程D D:1種またはそれ以上のアクリル酸エステル、ならびに1種またはそれ以上の
酢酸エステルを含む分離混合物、および1種またはそれ以上のマレイン酸エステ
ルおよびオリゴマー状およびポリマー状のアクリル酸エステルを含む塔底生成物
を得るエステル化混合物の分離、 を含む方法に関する。
【0043】 有利には、分離混合物および/または塔底生成物を引き続いて鹸化し、その際
、分離混合物の鹸化の場合には1種またはそれ以上のアルカノールおよび酢酸塩
を含む第一鹸化混合物、塔底生成物の鹸化の場合には1種またはそれ以上のアル
カノールおよびマレイン酸塩、アクリル酸塩、ヒドロキシプロピオン酸塩および
ポリマー状アクリル酸塩を含む第二鹸化混合物、および分離混合物および塔底生
成物の鹸化の場合には第一鹸化混合物および第二鹸化混合物から成る混合物が得
られる(工程E)。
【0044】 以下には、最初に、本明細書中に定義した工程Aならびに選択的に別の工程B
を含むアクリル酸の本発明による製造方法、および引き続き追加的に工程Cおよ
び場合によりDならびに場合によりEを含むアクリル酸エステルの本発明による
製造方法を記載する。
【0045】 本発明による方法に使用する蒸留塔(カラム)は、特別な制限は受けない。基
本的に、分離性能が良い内部構造体を有するすべてのカラムが適する。
【0046】 塔内部構造として、すべての慣用の内部構造、殊には、棚段式、ランダム充填
式および/または規則充填式が該当する。棚段には、泡鐘トレイ、多孔板トレイ
、ベンチュリトレイおよび/またはデュアルフロートレイ(Dual Flow Boeden)が
有利である。塔は、少なくとも1基の冷却装置を含む。これには凝縮の際に遊離
する熱を間接的に(外部に)伝達除去するすべての伝熱装置または熱交換器が好
適である。このためにはすべての慣用の装置が使用でき、その際、管束式熱交換
器、平板式熱交換器および空気冷却器が有利である。好適な冷却媒体は、空気冷
却器の場合にはこれに相応して空気、またその他の冷却装置の場合には冷却液、
殊には水である。ただ1器の冷却装置のみを設置する場合には、塔の頂部に設置
し、その中で低沸点留分を凝縮除去する。
【0047】 専門家は、凝縮した留分の希望する純度およびその成分に応じて、必要な冷却
装置の数を容易に決定でき、その際、凝縮した成分の純度は、実質的に設置した
塔の分離能力、すなわち塔の高さおよび工程Aからの凝縮するべき気体状混合物
を介して持ち込まれたエネルギーにより決定される。
【0048】 有利には、複数の冷却装置が存在する場合には、これらは塔の異なる位置に設
置される。塔内の圧力は、非凝縮性成分の量に関係し、有利には絶対圧力0.5
〜5バール、殊には絶対圧力0.8〜3バールである。
【0049】 低沸点物、すなわち実質的に代表的にはアルデヒド、酢酸および水をその中で
分離する分離装置の範囲内の温度は、約25〜約50℃、有利には約30〜約4
0℃である。粗アクリル酸が得られる塔底生成物内の温度は、一般に約95〜約
130℃および殊には約100〜120℃である。
【0050】 塔の正確な運転条件、例えば温度分布および圧力分布、冷却装置の設置および
位置、塔の高さおよび塔直径の選択、塔内における分離作用がある内部装置/棚
段の数および間隔または分離作用がある塔内部構造体の種類は、専門家によりこ
の分野に慣用の試験の範囲内で分離負荷に関連して得ることができる。
【0051】 その際、工程Bは、本発明により、アクリル酸を含む気体状混合物の大部分、
通常アクリル酸90質量%以上を塔の塔底から生成させるように操作する。
【0052】 分離の間に、安定化のために重合防止剤、例えばフェノチアジン、フェノール
系化合物、N−O−化合物またはこれらの2種またはそれ以上の混合物、有利に
はフェノチアジンまたはヒドロキノン、フェノチアジンとヒドロキノンとの混合
物、ヒドロキノンモノメチルエーテル、p−ニトロソフェノール、ニトロソジエ
チルアニリンまたはテトラメチルピペリジン−1−オキシレン、例えばドイツ特
許出願公開(DE−A)第1618141号明細書に記載のものを加える。
【0053】 分離の後に得られた低沸点物は、分離装置から導出した後に全部または一部を
、場合により重合防止剤を加えた後に、アクリル酸を含んでいる気体状混合物中
に含まれる低沸点物の凝縮を容易にするために、還流として再び分離装置の上部
に返還する。
【0054】 得られた粗アクリル酸は、全部または一部を、従来技術で公知の方法に従う結
晶化ならびに蒸留により処理し、これにより純アクリル酸が得られる。その際、
結晶化工程からの母液を全部または一部および/または場合により粗アクリル酸
の一部を塔に返還する。
【0055】 さらに、冒頭に記載のように、本発明により得られた粗アクリル酸は、全部ま
たは一部、有利には一部を、従来技術、例えばドイツ特許出願公開(DE−A)
第1954785号明細書またはこれに引用されている従来技術に記載されてい
るものに従う方法によるエステル化に送ることができ、ここで、ドイツ特許出願
公開(DE−A)第19547485号明細書の全体を本出願の範囲内に引用す
る。
【0056】 有利な態様において、アクリル酸製造ならびにアクリル酸エステル製造のため
の本発明による方法は、下記のように実施される。
【0057】 工程Bで得られた粗アクリル酸の一部を、冷却(急冷)におけるアクリル酸の
液面に従って、液面制御を行って反応気体の冷却のために急冷回路に送る。この
供給は、典型的には冷却装置、有利には、急冷の前に設置された従来の熱交換器
を介して行われ、その中で粗アクリル酸は、一般に温度約40〜約100℃、有
利には約80〜100℃に冷却され、またアクリル酸製造のための気相酸化の際
に生成するアクリル酸を含む気体状反応混合物の冷却のために工程Aに返還する
【0058】 工程Bで得られた粗アクリル酸の別の一部は、有利には熱交換器を通して、塔
に返還される。
【0059】 粗アクリル酸の過剰の部分は、直接、C1〜C12−アルカノール、有利にはC1 〜C10−アルカノール、殊にはC4〜C8−アルカノールを用いてエステル化する
。その際、エステル化は、従来技術、例えばドイツ特許出願公開(DE−A)第
19547485号明細書に記載の方法により行い、その際、エステル化条件は
、使用するアルカノールに依存する。
【0060】 有利なアルカノールとして下記が挙げられる: メタノール、エタノール、イソ−プロパノール、n−プロパノール、n−ブタノ
ール、イソ−ブタノール、オクタノール、2−エチルヘキサノール、有利にはn
−ブタノール、イソ−ブタノールおよび2−エチルヘキサノール。
【0061】 エステル化を行うことができる典型的な条件は下記である: アルカノール:アクリル酸の比: 1:0.7〜1.2(モル) 触媒: 硫酸またはスルホン酸、例えばp−トルエンスルホン酸 触媒量: 約0.1〜10質量%、有利には約0.5〜5質量%、いずれも装入原料に対し
て 安定剤: フェノチアジン、ヒドロキノン、ヒドロキノンモノメチルエーテル、フェニレン
ジアミンおよび場合により空気 安定剤量: 約100〜約50000ppm、有利には約500〜約2000ppm、いずれ
もアクリル酸に対して 反応温度: 約80〜160℃、有利には約90〜130℃ 反応の間の圧力: 0.5〜1.5バール、有利には大気圧 反応時間: 約1〜約10時間、有利には約1〜6時間 場合により共留剤、例えばシクロヘキサンまたはトルエンをエステル化の間に生
成する水の除去のために使用することができる。
【0062】 エステル化自体は、常圧、加圧または減圧、ならびに連続式でも不連続式でも
実施でき、その際、方法全体の連続式操作、すなわち本明細書に記載の工程A〜
Eの連続式実施が有利である。
【0063】 本発明により工程B内で得られる粗アクリル酸をエステル化すると、希望する
アクリル酸エステルおよびさらに相当する酢酸エステルおよびマレイン酸エステ
ルならびにオリゴマーおよびポリマー状アクリル酸エステルを含むエステル化混
合物が得られる。
【0064】 アクリル酸エステルの単離は、従来法で行う。通常、その際、最初に触媒およ
び未反応アクリル酸を洗浄除去し、引き続いてエステル化混合物を有利には蒸留
により除去する。
【0065】 この分離の際に、一方では1種またはそれ以上のアクリル酸エステル、また他
方では1種またはそれ以上の酢酸エステルを含む分離混合物および1種またはそ
れ以上のマレイン酸エステルおよびポリマー状およびオリゴマー状アクリル酸エ
ステルを含む塔底生成物が得られる。分離混合物および/または塔底生成物は、
有利には別の工程E内で鹸化され、その際、1種またはそれ以上のアルカノール
および酢酸塩を含む第一鹸化混合物または1種またはそれ以上のアルカノール、
マレイン酸塩およびアクリル酸塩、ヒドロキシプロピオン酸塩ならびにポリマー
状アクリル酸塩を含む第二鹸化混合物、または両方の混合物が得られる。これら
の鹸化混合物から、引き続いて1種またはそれ以上のアルカノールを再び分離し
、工程Cによるエステル化に送ることができる。
【0066】 個別には、有利には下記のように操作される。
【0067】 最初に、エステル化混合物を蒸留により分離し、その際、特に酢酸エステルを
含む低沸点成分およびアクリル酸エステルの主要部分を含む塔底生成物が得られ
る。その後、塔底生成物は、同様に蒸留により分離し、これによりアクリル酸エ
ステルが塔頂から得られる。
【0068】 主としてアルカノール(約20〜約70%)、酢酸エステル(約5〜約40%
)およびアクリル酸エステル(約5〜約50%)から成る、蒸留分離の際に生成
した低沸点留分は、場合により希望するエステルの精留の際に生成したマレイン
酸エステル、オリゴマー状およびポリマー状アクリル酸エステルおよび防止剤を
含む蒸留塔底生成物と一緒にして、カセイアルカリ水溶液、有利にはNaOH5
〜40質量%を用い、沸騰温度において、約30分間〜約10時間処理する。
【0069】 その際、低沸点留分は、場合によりさらに別の分離工程、有利には蒸留工程に
おいて主としてアルカノールおよびアセタートから成る頂部生成物および主とし
てアクリル酸エステルから成る塔底生成物とに分離できる。この反応操作の際に
は、引き続いて頂部生成物を鹸化する。
【0070】 得られたアクリル酸エステルは、有利にはエステル化混合物の蒸留処理に送ら
れる。
【0071】 カセイアルカリを用いる反応(鹸化)は、連続式または不連続式、常圧または
加圧または減圧下でも実施できる。有利にはさらに攪拌反応器または管式反応器
を使用する。
【0072】 得られた鹸化混合物からアルカノールの分離は、アルカノールの種類、すなわ
ちその水溶性に関係する。水に不溶性のアルカノール中で第二の相が形成され、
簡単に分離できる。水溶性のアルカノールは、例えば蒸留によりあるいは空気ま
たは水蒸気を用いるストリッピングにより分離される。次いで、有利には得られ
たアルカノールを再び鹸化に返還する。蒸留分離またはストリッピングは、例え
ば上部に塔を設置した加熱式攪拌反応器を用いて行うことができる。エネルギー
供給量は、従来の方法により行うことができる(二重壁加熱、コイル加熱、循環
加熱など)。
【0073】 ストリッピング塔内でのアルカノールのストリッピングは、慣用の方法で行う
ことができる。例えば、高温(約40〜約80℃)の鹸化溶液を塔の頂部に供給
し、向流に空気(約1〜約20m3/m3)または水蒸気(約0.1〜約10t/
3)を用いてストリッピングできる。ストリッピングガスからのアルカノール の凝縮は、従来の冷却器、例えば管束式熱交換器または平板式熱交換器を用いて
行うことができる。
【0074】 次いで、アルカノールは工程Cによるエステル化に再度送ることができる。
【0075】 本発明による方法は、下記の利点を有する。
【0076】 1.水分が低い粗アクリル酸を、技術的に簡単に得ることができる。ただ1基の
分離装置、有利には蒸留塔だけでよく、別途の補助物質、例えば溶剤または抽出
剤を必要としない。
【0077】 2.重合体の低い汚染度のために、使用する装置は、長い寿命を有する。
【0078】 3.エステル化の際に生成する酢酸エステル、マレイン酸エステルならびにオリ
ゴマー状およびポリマー状アクリル酸エステルからのアルカノール成分の回収に
より、アルカノールの損失が最小に抑えられる。
【0079】 その一般的実施態様では、本発明は、さらに、アクリル酸の製造のための気相
酸化の際に生成する、アクリル酸を含む気体状反応混合物の冷却のために、水分
5質量%以下のアクリル酸の使用にも関する。
【0080】 本発明を実施例により説明する。
【0081】 実施例 分子状酸素を用いるプロピレンの2段接触酸化により、通常のようにして、下
記の組成を有する気体状反応混合物が得られる。
【0082】 アクリル酸 9.84質量% 酢酸 0.4 質量% 水 4.4 質量% アクロレイン 0.11質量% ホルムアルデヒド 0.21質量% 無水マレイン酸 0.07質量% ならびにプロピオン酸、フルフラール、プロパン、プロペン、窒素、酸素および
酸化炭素。
【0083】 これらの気体状反応混合物を噴霧冷却器(急冷)中、水分1.5質量%を有す
る粗アクリル酸(600l/時間)の噴入により、140℃に冷却した。その際
、粗アクリル酸は熱交換器を経由して循環させて運転し、温度95℃に調整した
【0084】 アクリル酸を含む冷却した気体状混合物を液滴分離器(サイクロン)を介して
デュアルフロートレイ50段および塔頂に噴霧凝縮器を備えた蒸留塔の下部に導
く。蒸留塔の頂部の温度は34℃、蒸留塔の塔底温度は118℃であった。
【0085】 主として水および酢酸から成る噴霧凝縮器から生成した留出物は、その20%
を導出し、ヒドロキノン300ppmを加えた後、還流として上部の塔棚上に返
還する。
【0086】 塔底に生成した粗アクリル酸は、一部(430g/時間)を導出し、一部(2
50g/時間)をフェノチアジン1000ppmを用いて安定化して塔の第16
段に供給し、一部(約5l/時間)を熱交換器を経由して塔の第3段に返還した
【0087】 生成した粗アクリル酸の一部を急冷の液面に応じて、液面制御しながら別の急
冷の前に設置した熱交換器を経由して送る。
【0088】 導出した粗アクリル酸は、アクリル酸96.3質量%、酢酸0.9質量%、プ
ロピオン酸0.05質量%、マレイン酸0.4質量%、アクロレイン0.01質
量%、フルフラール0.3質量%および水1.5質量%を含んでいた。
【0089】 そのれぞれ反応容積1リットルを有し、塔、凝縮器および相分離槽を備えた攪
拌式反応器3基から成る攪拌槽カスケードに、急冷から取り出した粗アクリル酸
500g、ブタノール550gおよび硫酸13gを1時間あたりに供給した。反
応器内の反応温度は、105℃、118℃および122℃、圧力はいずれも70
0ミリバールであった。塔頂において水、ブタノールおよびアクリル酸ブチルか
ら成る混合物が生成し、これは水相および有機相に分離した。有機相にフェノチ
アジン300ppmを加え、塔に還流として供給した。
【0090】 反応搬出物(929g/時間)を30℃に冷却し、未反応アクリル酸および触
媒を5%カセイソーダを用いて中和し、水を用いて洗浄し、引き続いて60段を
有する多孔板塔で蒸留した。塔への供給は第5段に行った。塔底温度は110℃
、塔頂温度は88℃、圧力は160ミリバールであった。
【0091】 塔頂から、留出物820g/時間が生成し、これを有機相(813g/時間)
および水相に分離した。有機相702g/時間をフェノチアジン300ppmと
混合させ、還流として多孔板塔の最上段に再び供給した。
【0092】 留出物の有機相は、酢酸ブチルエステル8.3質量%、ブタノール37.7質
量%およびアクリル酸ブチル47.7質量%を含んでいた。
【0093】 塔底排出物は、別の多孔板塔(30段)内で、塔頂生成物として純度99.7
%を有するアクリル酸ブチル(751g/時間)、ならびに塔底生成物として、
マレイン酸ジブチルエステル、防止剤およびオリゴマー状/ポリマー状アクリル
酸ブチルを含む高沸点物に分離した。この分離の際に、塔底温度108℃、塔頂
温度80℃、圧力100ミリバールであった。還流比は0.6であった。
【0094】 攪拌式反応器内で、低沸点留分の有機相1170gおよび蒸留塔底生成物42
0gから成る混合物を30%カセイソーダ(2400g)を用いて2時間、還流
しながら加熱した。鹸化反応の終了の後、形成されたブタノールを減圧下(50
0ミリバール)で塔(泡鐘トレイ10段)を通して反応器から蒸留して分離した
。凝縮物は、水相およびブタノール相(935g)に分離した。その際、理論ブ
タノール量の約80%が回収できた。
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成12年5月18日(2000.5.18)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項1
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項2
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項3
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項4
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項5
【補正方法】変更
【補正内容】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07C 57/07 C07C 57/07 67/08 67/08 67/48 67/48 69/14 69/14 69/54 69/54 Z // C07C 27/02 27/02 (72)発明者 ユルゲン シュレーダー ドイツ連邦共和国 ルートヴィッヒスハー フェン ニーデラートシュトラーセ 20 Fターム(参考) 4H006 AA02 AB46 AC46 AC48 AD11 AD16 BD10 BD21 BD40 BD52 BD60 BS10 KA06

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の工程A A:最大で水5質量%を含むアクリル酸を用いる、アクリル酸の製造のための気
    相酸化の際に生成するアクリル酸を含む気体状反応混合物の冷却であって、これ
    によりアクリル酸を含む気体状混合物が得られる、 を含む、アクリル酸の製造方法。
  2. 【請求項2】 工程A中で、アクリル酸を含む気体状反応混合物が、温度1
    20〜180℃に冷却される、請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 工程A中で、アクリル酸を含む気体状反応混合物が、噴霧冷
    却器内で冷却される、請求項1または2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 下記の別の工程B B:アクリル酸を含む気体状混合物の分離であって、これにより低沸点留分およ
    び粗アクリル酸を含む塔底生成物が得られる、 を含む、請求項1から3までのいずれか1項に記載の方法。
  5. 【請求項5】 工程Bによる分離を蒸留塔内で行い、かつ蒸留塔の塔底で粗
    アクリル酸が得られる、請求項4に記載の方法。
  6. 【請求項6】 工程Bの塔底で生成する粗アクリル酸が、部分的に工程Aに
    よる冷却に返還される、請求項4または5に記載の方法。
  7. 【請求項7】 工程B中で得られる粗アクリル酸が、精製アクリル酸に転換
    される、請求項4から6までのいずれか1項に記載の方法。
  8. 【請求項8】 請求項1から3のいずれか1項に定義した工程A、請求項4
    から6までのいずれか1項に定義した工程B、ならびに別の工程C C:1種またはそれ以上のアルカノールを用いる、工程B中で得られた粗アクリ
    ル酸のエステル化であって、これにより1種またはそれ以上のアクリル酸エステ
    ル、1種またはそれ以上の酢酸エステル、1種またはそれ以上のマレイン酸エス
    テルおよびオリゴマー状およびポリマー状のアクリル酸エステルを含むエステル
    化混合物が得られる、 を含む、アクリル酸エステルまたはこれらの2種またはそれ以上から成る混合物
    の製造方法。
  9. 【請求項9】 別の工程D D:1種またはそれ以上のアクリル酸エステル、ならびに1種またはそれ以上の
    酢酸エステルを含む分離混合物、および1種またはそれ以上のマレイン酸エステ
    ルおよびオリゴマー状およびポリマー状のアクリル酸エステルを含む塔底生成物
    を得るエステル化混合物の分離、 を含む、請求項8に記載の方法。
  10. 【請求項10】 追加の工程E E:分離混合物の鹸化であって、これにより1種またはそれ以上のアルカノール
    および酢酸塩を含む第一鹸化混合物が得られるか、または 塔底生成物の鹸化であって、これにより1種またはそれ以上のアルカノールおよ
    びマレイン酸塩、アクリル酸塩、ヒドロキシプロピオン酸塩およびポリマー状ア
    クリル酸塩を含む第二鹸化混合物が得られるか、または 分離混合物および塔底生成物の鹸化であって、これにより第一鹸化混合物および
    第二鹸化混合物から成る混合物が得られる、 を含む、請求項9に記載の方法。
  11. 【請求項11】 第一または第二鹸化混合物または第一および第二鹸化混合
    物から成る混合物から1種またはそれ以上のアルカノールを分離し、かつ工程C
    によるエステル化に返還する、請求項10に記載の方法。
  12. 【請求項12】 アクリル酸の製造のための気相酸化の際に生成するアクリ
    ル酸を含む反応混合物の冷却のため、最大で5質量%の水分を含むアクリル酸の
    使用。
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