JP2002509879A - 水分により活性化可能な治療システム - Google Patents

水分により活性化可能な治療システム

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、皮膚または粘膜を通して拡散することにより、人間または動物の生体に、少なくとも一つの治療用活性物質を、一時的に制御可能な方法で管理する治療システムに関する。前記活性物質は、製造及び保管のため、始めは第一状態に置かれている。この状態において、前記活性物質は化学的に安定しており、皮膚または粘膜に対して十分な浸透性を示さない。前記活性物質は、適用部位で水分にさらされたとき、第二状態に変換される。前記第二状態では、前記活性物質は、皮膚または粘膜を通して拡散するのに適しており、生体内に吸収される。本発明の特徴は、第一状態において、前記活性物質がシステム中で薬学上許容可能な塩として含有されることである。前記塩は、水にさらされることと、同じくシステムに含まれる活性剤とにより、酸または塩基の第二状態に化学的に変換される。前記塩に比べると、酸または塩基が皮膚や粘膜を通して生物内に吸収されるスピードは速くなり、吸収量も増える。前記活性剤は、水溶液中で酸性や塩基性の反応を起す固体物質であったり、このような物質が複数の混ざった混合物である。この活性剤は、その固体形構造中で少なくとも5%の比率で、水分を含んでいるか、またはこれと結合している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、皮膚または粘膜を通して拡散することにより、人間または動物の生
体に対して少なくとも一つの治療用活性剤を、定期的に、分量を調整しながら放
出する治療システムであって、前記活性剤は、製造および保管のため、初めは化
学的に安定しており、皮膚または粘膜に十分浸透できない第一状態に置かれ、前
記第一状態において、適用部位で水分に接触すると第二状態に変換され、前記第
二状態では、皮膚または粘膜を通して拡散するのに適しており、生体内に吸収さ
れる。
【0002】 活性化可能なシステムを利用する理由は、身体に送り込むのに最も適している
活性物質の化学状態が、治療システムの製造および保管に最適な状態と一致しな
いからであり、そのような場合はすべて利用できる。
【0003】 水分により活性化される治療システムは公知であり、たとえば、米国特許第4
,781,924号、ヨーロッパ特許第316 065号、ドイツ特許第38
81 340号に記載されている。
【0004】 水分活性化システムに関する上記文献のうち、活性剤の化学変換による活性化
の記載があるのは、ごく一部である。
【0005】 たとえば、これらの文献に記載されているシステムでは、活性物質は、初めに
、治療目的に足るほどの分量を、単位時間当たりシステムの表面を通して拡散で
きない状態に置かれている。
【0006】 したがって、前記活性剤とは別に「活性化剤」を用いる必要がある。この活性
化剤は、その第一状態では水を含まないが、水分を吸収すると、水和かつ溶解し
た第二の状態に変化する。溶解した状態の前記活性化剤は、活性剤を、治療にお
いて十分な分量を単位時間当たりシステムの表面を通して拡散できる第二状態に
変換できる。
【0007】 さらに、前記文献の中に、活性化剤が始めから溶解した状態で存在してはいる
ものの、マイクロカプセルに封入されているため、初期の状態では活性化剤を外
界に放出しないシステムの構造が記載されている。前記マイクロカプセルを破壊
することで活性化が起こり、割ったり、溶かしたりするのが好ましい。この改良
例には、皮膚の水分による活性化の記載はない。これらの公知システムは、複雑
な構造になっているため、製造費が比較的高くなる一方で、結果としていくぶん
満足のいかない活性化方法である。
【0008】 前述の公知技術から出発して、本発明は、水分により活性化可能なシステムを
簡素化し、それによって製造費を低減することを目的とする。さらに、本発明は
、活性化過程を促進させると共に、このようなシステムから放出される活性物質
の割合を増加させることを目的とする。
【0009】 これらの目的は、本発明の請求項1に記載の特徴により、驚くほど達成される
。前記活性化剤は、水分を含まない状態または溶解した状態でシステム内に存在
しているわけではなく、水和していても溶解していない化学状態で利用され、好
ましくは前記活性化剤の水和物の形で利用される。このため、これらの水和物は
、結晶配列状態を有すると共に、この状態で前記活性化剤に加えて一定量比で水
を含んでいる。この活性化剤の水和物は、不溶解固体としてシステム内に存在す
る。この不溶解形状では、前記活性物質を第一化学状態から第二化学状態に変換
することは事実上不可能である。この活性化剤が溶解するのは、皮膚の水分に触
れたときのみであり、その後、前記活性物質とのかかわりにおいて希望したよう
に活発になる。前記活性化剤の結晶内に初めから含まれている水により、活性化
の過程は加速化し、全体として著しく向上する。
【0010】 本発明にかかる前記システムは、経皮吸収治療システム(TTS)の製造に用
いられるのが好ましい。前記活性化剤は不溶解状態では不活性であるため、活性
剤と活性化剤とをTTSの同一の層に組み込むことすら可能であり、しかもその
層が同時に感圧粘着特性を有してもよい。特に後者の「追加粘着(drug-in-adhe
sive)」構造により、たとえ水を含まない活性化剤が利用される場合でも、活性
物質を驚くほど速くしかも大量に放出することができる。
【0011】 上記の構成により、簡易TTS構造を実現すると同時に、さらに速くしかも多
量の活性物質を運ぶことができる。
【0012】 変わりやすい化学状態は、前記活性物質における酸塩基均衡と特に関係してい
る。
【0013】 使用される活性剤の中には、酸性または塩基性反応分子群を含む化合物が数多
くあり、これらの大多数は、塩基性特性を有している。前記塩基類は、一般的に
第一、第二、または第三アミン類である。これらの官能基は、反応基であり、複
数の反応(たとえば、酸化過程)に関与することができるが、このような反応は
前記活性物質を分解する結果となりやすい。これらの塩基類が酸との反応によっ
て塩に変形したら、化学的安定性の著しい向上につながることが非常にしばしば
ある。さらに、前記塩類は一般的に遊離塩基よりも融点が高い。室温では液体で
存在する塩基でさえも、塩に変換することで、固体に変形させることが可能であ
る。融点を上げるのとは別に、塩の形成によりいつも揮発度が低下することにな
る。最後に、塩の形成によって、ほとんどの場合、水溶性が著しく向上する一方
で、これと平行して、有機溶剤中での溶解度ははっきりと低下する。
【0014】 上記の塩基性活性剤の塩類の特性により、薬品開発研究の分野において、ほと
んどの場合、塩基性活性物質の塩を原材料として用いる方が、遊離塩基を用いる
よりも好まれるのが現実である。この事実は、TTSの開発において、塩がより
高い安定性を有していることから、しばしば有利に働くためである。しかし、融
点の上昇および塩の形状での揮発性の減少もまた、特に重要になってくる。とり
わけその理由は、TTSの製造過程の多くは、概して60から120℃の範囲に
おいて顕著に高い動作温度に関わる区分を、常に一つは含んでいるからである。
溶剤を含むコーティング法が使われる場合、この方法は、前記過程に必要であっ
た溶剤を取り除く乾燥工程に当たる。溶剤を含まないホットメルト法の場合には
、粘着性を下げるために、製品全体が一時的に強く加熱される。その結果、TT
Sの製造において、遊離塩基である低融点および/または揮発性の活性剤を用い
る場合、問題が大変起こりやすい。この点、塩の形状はかなり有利である。
【0015】 上記の側面を考慮すると、TTSの開発において、塩の形状で活性剤を加工す
ることが往々にして望まれる。しかし、活性物質の塩類は、塩ではない形状に比
べると、経皮への適用にはほとんど向いていない。たとえば、人間の皮膚のバリ
アは、主として親油特性を有している。よって皮膚は、極性の強い水溶性の化合
物をほとんど通さず、そのため、活性剤を塩に変換するにあたり、ほとんど全て
の場合、皮膚を通した吸収の低下も合わせて起こることになる。
【0016】 この事実により、活性物質が一つの化学状態だけでは対応できないような矛盾
した要望が、活性物質に対してしばしば求められることになる。この問題は、T
TSの活性化可能な形状によって解決できる。ここでいうTTSの活性化とは、
加工と保管に好都合である、TTSに含まれる塩形状の活性物質を使うことを意
味し、さらにこの塩が、塩ではない形状に変換されることを意味する。この変換
は、TTSを後で適用したときに限り、しかもある一定の外部影響力の下で、皮
膚への浸透性が向上することを特徴とする。考えられる外部影響の中で好んで考
慮されるのは、皮膚の表面への適用後の水分吸収である。
【0017】 人間の皮膚が水分を放つ方法には、二通りある。一つは、表皮と呼ばれている
最も外側の皮膚層を通して、拡散に起因する連続的かつ受動的に行われている水
蒸気の逃げ、すなわち経表皮水分消失である。もう一つは、これとは対照的に、
汗腺から能動的に水蒸気が放出されることである。さらに激しく発汗した場合に
は、水は液体として皮膚の表面から出てくることさえある。皮膚に適用されるT
TSは、このように現れてくる皮膚の水分に委ねられていて、その構成により、
水分の吸収量は少なくても多くてもよい。ここで大事なのは、皮膚とは反対側で
あるTTSの外側支持層である。この支持層の水蒸気浸透性が低ければ低いほど
、TTS内に保持されている水分が、最後には吸蔵に到るまで、一層はっきりと
蓄積されることになる。
【0018】 この水分の蓄積は、化学変換反応を活性化するのに使うことができる。TTS
内で、乾燥した、実質的には不溶解形状で存在している二つの水溶性もしくは少
なくとも水により膨張可能な反応物質AとBは、水分と接触したのち初めて互い
に反応することができ、これは前記物質が溶解もしくは少なくとも溶媒和した状
態である。この原則は、水との接触によってのみ、酸塩基反応により二酸化炭素
を作り出す発泡薬で一般に知られている。酸塩基反応の場合、水は反応物の溶剤
としてのみ必要とされる。しかしながら、反応により使い尽くされることはない
。したがって、少量の水があれば、このプロセスを開始し、引き続き維持するの
に十分である。
【0019】 さて、塩の中から、酸塩基反応によって塩の形状で存在している活性物質を放
出するためには、反応相手が必要である。ここでは、この反応相手を活性化剤と
呼ぶ。
【0020】 この活性化原則を利用している治療システムは、すでに前述の米国特許第4,
781,924号、ヨーロッパ特許明細書第0316 065号、ドイツ特許第
38 81 340号に記載されている。しかし、本発明者は、活性化剤がはっ
きりと水を含まない状態で存在するにちがいない、という想定から出発した。活
性化剤は、システムの適用中に水分を吸収した後、もしくはその代わりにシステ
ム内の貯蔵から水分を吸収した後の第二状態においてのみ、水和もしくは溶解さ
れる。
【0021】 さて、驚いたことに、システム内に水分を含まない形状で活性化剤を貯蔵する
必要のないことが分かった。たとえ活性化剤が水和しても溶解していない状態で
存在しているとしても、システムの製造および保管中に、活性物質の塩との反応
はほとんど起こらない。補助剤として適切な活性化剤の多くは、一般的に水を含
まない形状ではそもそも存在していない。これらは、まず始めに乾燥させるか、
あるいは(往々にしてもっと費用のかかる)水を含まない形で購入するかしかな
いし、しかも適切に保管されなければならない。これは、たとえば、水を含まな
い形状では吸湿性でさえある炭酸ナトリウム、リン酸一水素ナトリウム、正リン
酸ナトリウムといった物質があげられる。水和物として用いられるのであれば、
これらに短所はない。水和形状ですでにシステム内に存在している活性化剤は、
水分の接触による活性化の推移との関連においてさえ、さらに有利である。すで
に水和した活性化剤を用いる場合、水を含まない活性化剤と比べて、活性化過程
の速度と範囲が向上することが判明した。この過程を、PCT特許第94/07
468号に記載されている方法と混同してはならない。この方法によると、水溶
性塩の活性物質および無機ケイ酸塩が最初に水の中で混合され、その水溶液をポ
リマー溶液と合体させ、この溶液からTTSを製造する。この発明によると、乾
燥工程を経たTTSは、活性剤と非常によく混合された水和ケイ酸塩を、周囲の
ポリマーの中で内部分散相として含んでいる。この場合、この発明によると、水
溶性活性物質は、ケイ酸塩の水相の中にさえ一部溶解している。これとは反対に
、本発明にかかるシステムでは、活性剤および活性化剤が、共同のマトリックス
または異なったマトリックスの中に、互いに離れて存在する構造からのみ構成さ
れている。分散剤は必ずしも含まれていない。
【0022】 水を含む結晶構造からなる活性化剤で適切なのは、水溶液中で酸または塩基と
して反応する有機または無機化合物である。活性物質を塩基反応状態から酸反応
状態に変換するために、酸反応性活性化剤が使用される。これとは反対に、塩基
反応性活性化剤は、活性剤を酸反応状態から塩基反応型に変換するのに役立つ。
塩基反応性活性化剤として適切な化合物は、塩基性ケイ酸塩類、塩基性リン酸塩
類、クエン酸塩類、酒石酸塩類、琥珀酸塩類、エチレンジアミン四酢酸の塩基性
塩類、炭酸塩類、炭酸水素塩類および水酸化物である(完全にあげていない)。
【0023】 これらの化合物は、アルカリ、アルカリ土類、またはアルミニウム塩類として
利用されている。また、一つ以上の前記陰イオンおよび一つ以上の前記金属陽イ
オンが、同時に結晶限定混合状態になっている化合物も使用できる。さらに、前
記結晶格子内の陰イオンおよび陽イオンとが、ここで述べられていない別のイオ
ンと結合している化合物でも可能である。酸反応性活性化剤として適切な化合物
は、ニ水素リン酸塩、クエン酸および二水素クエン酸塩、酒石酸と一水素酒石酸
塩、エチレンジアミン四酢酸の三水素塩類および硫酸水素塩類である(完全にあ
げていない)。これらの化合物は、アルカリ、アルカリ土類、またはアルミニウ
ム塩類としても適宜利用されている。
【0024】 上記すべての活性化剤は、結晶状態で水を所定の構成量含んでいる形状で使わ
れるのが好ましい。異なった活性化剤の混合物も使用可能であり、ある一定の活
性化作用を調整するのに利用できるかもしれない。さらに、活性化作用の調整を
目的として、同一でも含有する水量の異なる活性化剤の結晶状態から構成されて
いる混合物でもよい。様々な活性化剤の混合物を利用することは、もしも活性物
質が強すぎる塩基にさらされて不安定なときにも、役立つかもしれない。混合物
により、このような場合に、目標の作用、活性化作用、不要な作用、崩壊的な作
用の中から最適条件を決めることができる。
【0025】 今日の医療用活性物質の大多数が塩基性物質であるのに対して、酸性物質は少
数派である。塩基性活性物質は、化学的により安定した状態の非揮発性かつ水溶
性の塩類として大変頻繁に使われ、たとえば、塩酸塩類、硫酸塩類などがある。
遊離塩基は、一般的にイオン性塩類よりも、皮膚への浸透能力に優れているため
、塩基性活性剤の塩類の主成分を、遊離活性物質に変換することがとりわけ重要
になってくる。この変換は、水分により活性化可能なTTSにおいて、塩基性活
性剤を用いることで実施できる。したがって、本発明において、塩基性活性化剤
が特別な考慮の対象になっている。
【0026】 考えられる塩基性活性化剤の中で、ケイ酸塩類とリン酸塩類が特に適切である
。ケイ酸塩類の中では、メタけい酸ナトリウム五水和物および三ケイ酸ナトリウ
ムの水和物が好んで使われる。また、特に適しているものとして、三ケイ酸マグ
ネシウムの水和物があり、その典型的な例は五水和物である。リン酸塩類の中で
は、塩基性一水素リン酸塩類および正リン酸塩類ならびにピロリン酸塩類が適し
ている。特に、リン酸一水素二ナトリウム二水和物、七水和物およびドデカ水和
物、さらにリン酸三ナトリウム六水和物およびドデカ水和物がある。さらに適し
ているものとして、二リン酸テトラナトリウムデカ水和物があり、さらにリン酸
三カリウムモノ水和物および三水和物ならびにリン酸水素マグネシウム三水和物
も考えられる。
【0027】 さらに、とりわけ興味深いのは、内部緩衝剤系を有し、それゆえ抑制された塩
基性反応しか示さない活性化剤である。これには、特に炭酸水酸化マグネシウム
および水酸化マグネシウム硫酸アルミニウムの化合物が該当し、これらは、酸結
合剤として人間の体内に取り込むこともできる。両方の化合物の構成は、色々な
バリエーションが可能であり、結晶内に水を含んでいることから、本発明にかか
るTTSの製造に大変適している。水酸化マグネシウム硫酸アルミニウムの代表
として、マガルドレート(INN)がここで挙げられている。米国薬局方23の
記載によると、これは、様々な構成を有する製品で、下記一般式で示される。
【0028】 Al5Mg10(OH)31(SO4)・xH2O 炭酸水酸化マグネシウムの代表としては、ヒドロタルサイト(INN)がある
。メルク索引(第12版、1996年)の記載によると、炭酸水酸化マグネシウ
ムは、一般に(MgCO34Mg(OH)2・5H2Oであり、ヒドロタルサイト
は、詳しくは、Al236MgOCO2・12H2Oである。
【0029】 無機化学の上記例に加えて、有機ベースの活性化剤を次に挙げる。クエン酸三
ナトリウム二水和物(C65Na37・2H2O)、クエン酸マグネシウムテト ラデカ水和物(C1210Mg314・14H2O)、エデト酸テトラナトリウム二
水和物(C14122Na48・2H2O)、酒石酸カリウムナトリウム四水和物
(C44KNaO6・4H2O)、コハク酸二ナトリウム六水和物(C44Na24・6H2O)。
【0030】 適切な活性化剤の選択にあたり、脱水温度は一般的に重要なポイントである。
通例のTTSの共通製造過程は、溶剤を含むコーティング工程がある場合には、
乾燥工程を含んでいるか、またはTTSがホットメルト方法で製造されている場
合には、その代わりに溶融工程を含んでいる。
【0031】 活性化剤から水分を完全に放出することは温度に左右されることから、できる
ことなら、前記処理温度よりも高い温度で放出を行うべきである。つまり、前記
処理温度を、活性化剤の完全脱水温度以下におさえておく必要がある。この温度
差は、少なくとも1〜5℃はあるべきで、5〜20℃の方がより好ましく、20
℃以上が理想的である。この点を考慮すると、前述の活性化剤の中でケイ酸塩類
とリン酸塩類が特に適している。
【0032】 水分により活性化可能な経皮吸収治療システムは、水和した活性化剤を利用す
る構造になっており、この構造は多様に変化させることができる。この例が図1
から図13において、積層構造の実施例として示されているが、縮尺は実寸とは
異なる。最も簡単で、しかも好まれる構造において、活性剤はTTSの製造と保
管に適する塩として、そして活性化剤は溶解した状態でTTSの同一の層の中に
存在している。別の構成では、活性物質と活性化剤とが別々の層に組み入れられ
ている。どの場合も、制御層を設けることが可能である。制御層は、活性物質と
活性化剤の間に挿入したり、活性物質と活性化剤の貯蔵部分と皮膚の表面との間
に設けられる。前者の場合、水分吸収ならびに溶解後、活性化剤の活性物質への
接触が制御されるか、その代わりに水分吸収ならびに溶解後、活性物質の活性化
剤への接触が制御される。後者の場合、水分吸収後、すでに活性化していて皮膚
へ浸透する状態の活性物質の、皮膚の表面への放出が制御される。場合によって
は、制御層は、システム全体やその個々の層の水分吸収の調整に影響を及ぼすか
もしれない。上記の意味で制御に適している層とは、水分が一般的に皮膚によっ
て運び込まれる時間当たりの比率よりも、水蒸気の浸透性が低い層である。
【0033】 水分により活性化させるために、上記のあらゆる構造において、皮膚から出て
くる水または水蒸気を、TTS内に留めておかなければならない。したがって、
TTSの支持層は、水蒸気を通さないようにするのが好ましい。この特性を持っ
ている膜としては、特に、ポリエチレンテレフタレート膜、ポリエチレン膜、ポ
リプロピレン膜、ポリ塩化ビニル(PVC)膜とポリ塩化ビニリデン(PVDC
)膜があるが、さらに、酢酸ビニルの割合が10%よりも低いエチレン酢酸ビニ
ル共重合体(EVA)の膜もそうである。伸縮性に富んだ炭化水素重合体である
ポリイソブチレンもしくはポリイソプレンなどの膜、またはスチレンとイソプレ
ンまたはブタジエンとのブロック共重合体の膜も使用できる。支持層として、前
述の重合体からなる層を一つだけ持っている多層複合材料(積層品)もまた使用
できる。最後に、所定の低い水蒸気浸透性を調節することによって、支持層を制
御薄膜として使うことも可能である。これによって、水分の保持を所定通り遅ら
すことができるので、活性化を抑制できる。
【0034】 つぎに、積層構造の実施例を図面に基づき説明する。
【0035】 活性物質(11)と活性化剤(12)の両方が一つの層に導入される場合、こ
の層(1)は、特に好ましい構成において同時に感圧粘着特性を有しているため
、別個の接着層は不要である(システムA、図1)。その結果、システムAは分
離可能な保護層、活性物質と活性化剤を含む感圧接着層、そして支持層(2)か
らのみ構成されている。
【0036】 皮膚に適用すると、その時まで水和しても不溶解の状態であった活性剤は、水
分を吸収して溶解する。溶解した活性化剤は、塩の形状で存在している活性物質
へと拡散していき、その活性物質を遊離酸もしくは遊離塩基に変える。この遊離
形状は感圧接着層を通して皮膚へと拡散していき、そこで体内に取り入れられる
。この代わりに、活性物質の塩が水分の吸収によって溶解されて、活性化剤へと
拡散することも可能である。そこで、活性物質の遊離酸または遊離塩基に変換さ
れることにより、前よりも皮膚への浸透性のある活性物質の形状となり、引き続
き拡散によって皮膚へと運ばれる。
【0037】 システムAには、制御層を設けてもよい(システムB、図2)。制御層は、水
分の吸収を制御することで活性化そのものを抑制するか、その代わりに活性物質
の放出を制御することで活性化後の放出作用を抑制するかのいずれかである。こ
こで示した構造においては、制御層は同時に感圧粘着特性を有しており、システ
ムを皮膚の上に固定する働きをしている。
【0038】 また別の実施例では、分散した状態で、活性物質もしくは活性化剤を包み込ん
だ層を設けることによって、この制御機能を働かせることもできる(システムC
とD、図3と4)。
【0039】 活性物質もしくは活性化剤が感圧接着層と適合しない場合には、皮膚に面して
いる側に別の感圧接着層(5)を付け加えるのが好ましい(システムE、図5)
。感圧接着層の付加は、類推によりシステムAからDにも適用できる。この感圧
接着層の付加は、表面全体に設ける必要はない。また、貯蔵層の外側から突き出
している感圧接着層(6)によって、システムを皮膚上に定着させてもよい(シ
ステムF、図6)。この過程もまた、システムAからDにも適用できる。
【0040】 ある一定の活性化作用や放出作用を得るためには、TTSの別々の層内に活性
剤と活性化剤とを組み込むのが必要かもしれない。好ましいのは、これら二つの
貯蔵層のうちの一つ、たとえば活性物質を含んでいる層(7)あるいは活性化剤
を含んでいる層(8)が同時に、システムの皮膚への定着を可能にする感圧接着
層の場合である。ここで、活性物質のある層が活性化剤の層よりも皮膚に近い場
合(システムG、図7)、もしくは逆の場合(システムH、図8)が考えられる
【0041】 このような構造をもってすれば、活性化剤は水分の吸収と共に溶解し、隣接層
の中に入って塩の形状の活性物質へ拡散していき、そこから塩基や酸を放出する
のである。この遊離形体は、それから皮膚に向かって拡散していき、皮膚を通し
て体内に入っていく。また、別の可能性は、活性物質の溶解で、この場合、活性
物質が隣接層の中の活性化剤に向かって拡散していき、この活性化剤によって遊
離塩基や遊離酸に変換されていく。活性物質の活性化剤への接触を制御するため
に、あるいは逆の場合のために、活性物質用と活性化剤用の二つの貯蔵層の間に
、制御層(3)を設けるのが有用であろう(システムI、図9)。この原則は、
類推によりシステムHにも適用できる。
【0042】 制御層は、皮膚に最も近い層(3)として設けてもよいし、もしも制御層が感
圧粘着特性も合わせて持っているなら、システム全体を皮膚上に定着させる働き
をする(システムJ、図10)。
【0043】 別々の制御層を導入する代わりに、システムCとDから類推して、分散した状
態で活性物質もしくは活性化剤を、制御層(4)に包み込むことも可能である(
システムK、図11)。
【0044】 活性物質と活性化剤のいずれもが適切な感圧接着剤と適合しない場合には、別
の感圧接着層(5)を導入する必要があるかもしれない(システムL、図12)
。この構造は、類推によって、GからKのシステムにも適用できる。
【0045】 最後に、感圧接着層を皮膚に向かって全面に配置する代わりに、システムFか
ら類推して、貯蔵層の辺縁領域でのみ重なっている感圧接着層(6)を設けるこ
とも可能である(システムM、図13)。この手法もまた、類推により、システ
ムGからKに適用できる。
【0046】 本発明の構成によるTTSは、以下に記載の構造になっているのが好ましい。
全体構造は図1に準ずる。活性剤および活性化剤は、それぞれ第一化学状態にお
いて固体として存在し、一つのマトリックス層の中で近接して分散している。こ
のマトリックス層は、同時に感圧粘着特性をもっていて、システムを皮膚上に定
着させる働きがある。感圧粘着基質は、シリコーンゴムをベースにしているのが
好ましい。非イオン性の活性物質は化学性塩基であり、この塩基形状は化学安定
性に乏しい。活性化剤は第一状態で塩基反応性物質であり、水和したアルカリ土
類メタケイ酸塩もしくはアルカリ土類三ケイ酸塩であるのが好ましい。TTSの
支持層は、ほとんど水蒸気を通さない薄膜からなっていて、ポリエチレンテレフ
タレート(PET)薄膜、もしくは二層のうち一層がPETで作られている積層
物の薄膜が好ましい。TTSの一次包装には、保管中に早すぎる活性化が起こら
ないように、できるだけ水蒸気に対する高いバリヤ作用を持たせている。
【0047】 実施例 1.活性化剤 上記の塩基性活性化剤のうち、ケイ酸塩類とリン酸塩類が、特別な水接合能力
をもっているため、活性化剤として特に適している。これらの物質の脱水作用を
、三つの試料物質を用いて示差走査熱量法(DSC)により検査した。この熱分
析により得られる情報は、エネルギー吸収中に起こっている脱水の各段階および
個々の代表的な温度に関するものである。Na2SiO3・5H2Oは、実質的に 86.5℃で脱水する(図14a)。Na2Si37・xH2Oでは、脱水は10
1.2℃まで起こらない(図14b)。Na3PO4・12H2Oの場合には、主 に93.6℃と117.6℃で起こる多段脱水が観測されている(図14c)。
【0048】 2.経皮吸収治療システム(TTS) 実施例のシステムで使われた活性化剤と治療薬は、すべて使用前に、ブレード
ジスインテグレーターの中で粉砕され、メッシュ幅50μmのふるいにかけられ
た。これは、調合剤を薄層の中に広げるために、また完成品において等分布にな
るために必要なことであった。
【0049】 2.1 活性剤SDZ ENA713からなる実施例のTTS 実施例のTTSは、活性物質SDZ ENA713を皮膚に運ぶために開発さ
れた。SDZ ENA713は、ノバルティス社のアルツハイマー病の治療に使
われる研究物質である。塩基物質は、酒石酸水素塩の形状で利用された。システ
ムAに相当する構造において、この活性物質の塩は、活性化剤のメタけい酸ナト
リウムと共に、シリコーンベースの感圧接着剤に組み込まれた。
【0050】
【表1】
【0051】 活性物質を、場合によっては活性化剤も合わせて、ベンゼンの接着剤溶液に加
えた。攪拌により、均一の分散液が得られた。この分散液は、適当な平たい担体
の上にコーティングされた(本実施例:3M社のScotchPak 1022
、ふっ素化重合体を主成分とする粘着性コーティング加工されたポリエチレンテ
レフタレート薄膜)。乾燥は、室温で10分間、そして排気乾燥棚の中で、50
℃で10分間行われた。マトリックスの単位面積当たりの重量は、概して60g
/m2であった。乾燥マトリックスの露出面に、適切なフィルムがラミネートさ れた(本実施例:ヘキスト社のHostaphan RN15−ポリエチレンテ
レフタレート薄膜)。
【0052】 IからIIIの製剤を、牛の乳房皮膚をモデルとした生体外浸透実験に用いた( n=3)。TTSの研究開発分野で一般に知られている修飾フランツ細胞型(mo
dified Franz cell type)の静止二室拡散セル(Static,two−diffusion c
ells)が使用された。
【0053】 浸透概要の結果を図15に示す。活性化剤の塩を含まない活性物質の塩を、ほ
んの少量だけ放出したにもかかわらず、活性化剤の作用により、制御されながら
浸透が行われた。水和状態(五水和物)で、この活性化剤は目ざましいほど早く
活性物質の放出開始を促し、全体として、水を含まない活性化剤を用いた場合よ
りも高い割合で活性物質を放出する。
【0054】 2.2 活性物質ロピニロールからなる実施例のTTS ロピニロールは、スミスクリン・ベーチャムのパーキンソン病治療用の塩基性
活性剤である。遊離塩基のロピニロールは、化学的に大変不安定な状態にあり、
よってTTS内での加工と保管にはほとんど向いていない。
【0055】 水分により活性化可能なTTSは、遊離塩基の代わりに塩酸塩を含有させて開
発した。活性化剤としては、三ケイ酸ナトリウムと様々な塩基性リン酸ナトリウ
ムが検査された。
【0056】
【表2】
【0057】 活性物質を、場合によっては活性化剤も合わせて、ベンゼンの接着剤溶液に加
えた。尚、この溶液には、予めイソプロピルミリステートが加えた。攪拌により
、均一の懸濁液が得られた。この懸濁液を、適切な平たい担体の上にコーティン
グした(本実施例:ScotchPak 1022)。乾燥は、室温で10分間
、そして排気乾燥棚の中で、80℃で10分間行った。乾燥マトリックスの単位
面積当たりの重量は、概して60g/m2であった。
【0058】 乾燥マトリックスの露出面には、適切なフィルムをラミネートした(本実施例
:Hostaphan RN15)。
【0059】 IVからVIIIの製剤が、修飾フランツ細胞(modified Franz cell)における 人間の全層皮膚を用いて、生体外浸透実験で用いられた(n=3)。浸透概要の
結果を図16に示す。活性化剤として、一般に使われているケイ酸塩が、リン酸
塩よりも明らかに優れていることが分かる。リン酸塩を含んでいる製剤の中で、
驚いたことに、二つの塩基性リン酸塩(VII)の混合物が最も良い結果が得られ た。しかも、純三リン酸塩(VIII)は、水分吸収中にもっと激しい塩基性反応を
起こして、ロピニロールを一層強く活性化させるはずなのである。
【0060】 さらに実験を行ったところ、三ケイ酸ナトリウム中の水和水が、活性化機能に
対してプラスに作用したことが判明した。もしもこの補助剤を使用前に130℃
で2時間脱水すると(製剤IX)、活性化過程は遅くなる。この発見は、二人の人
間の全層皮膚を用いて生体外で確認することができた(n=3、図17)。水を
含まない活性化剤に比べると、水和水だけでも、24時間後にそれぞれ33%と
37%の浸透率の上昇を引き起こしている。
【0061】 従来のTTSと、ロピニロールを活性物質として用いた水分により活性化可能
なTTSとの安定性実験を行った。以下の製剤が検査された。
【0062】
【表3】
【0063】 製剤Xは、ベンゼン粘着溶液中で、油性ロピニロール塩基を乳化し、コーティ
ングし、そしてその溶液を乾燥して調製された。
【0064】 ロピニロール塩基は、次のようにして、最初に塩酸塩から遊離した。
【0065】 ロピニロール塩酸塩10gを水100mlに溶かした溶液に、5N NaOH
水溶液をたらしながらpHを10〜11に調整した。この溶液は、2回連続で、
ジエチルエーテル50mlを用いて一気に抽出し、得られた二つのエーテル相を
まとめた。ロピニロール塩基のエーテル溶液は、水を含まないNa2SO4ととも
に乾燥、濾過された後、窒素流の中で濃縮して乾燥した。油性残留物は再乾燥さ
れ、最後に4℃の冷蔵庫内に放置されて結晶化した。これにより、ロピニロール
塩基が8.94g、理論上99%の収率で得られた。融点は73℃(DSC)、
純度は98%(HPLC)であった。
【0066】 製剤XIの場合、ロピニロールHClと三ケイ酸ナトリウムを最初に少量のエ
タノールと共に混合し、攪拌して、室温で明かりのないところに18時間放置し
て反応させた。その後、このプレ溶液を、相当量の接着剤のベンゼン溶液と混合
し、コーティングして、乾燥した。XIIとXIIIの製剤は、製剤IVからVIIIの調合 に類似している。製剤XからXIIIで使用されたコーティングと乾燥の条件並びに
薄膜材料に関しては、同様にIVからVIIIを参照する。
【0067】 1ヶ月の保管後には、すでに次のような状況となる(n=6)。遊離塩基ロピ
ニロールは、たとえこれ以上添加剤を含まない純シリコーン接着剤を使ったとし
ても、市場向きの商品としては、不安定すぎることが判明している(製剤X、図
18)。これはまた、ロピニロールが塩酸塩の塩の形状で利用され、TTSの製
造中にすでに活性化剤によって塩基がそこから放出された場合にも当てはまる(
製剤XI、図19)。
【0068】 もしも水性三ケイ酸ナトリウムを用いた場合、エタノール(通常の品質で常に
水を少量含んでいる)の存在は、ロピニロール塩酸塩を塩基に変換する引き金と
なるには、もはや十分である。この反応は即座に起こり、この反応によって、本
発明におけるTTSの調合のためには、可能な限り無極性の非プロトン性溶媒を
利用すべきであると分かる。このようにして、不必要で早すぎる活性物質の塩の
塩基への変形開始を防ぐことができる。この溶剤として好ましいのは、酢酸エチ
ル、ペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタン、オクタン、トルオールお
よびキシロール、ジクロロメタンおよびクロロホルム、ならびに様々な沸騰範囲
を持つベンゼンである。
【0069】 ベンゼン溶液中で調合された水分により活性化可能な製剤XIIとXIIIにおいて は、データによると、2〜4ヶ月保管した後、市場向きの商品(n=6、図19
)として足るだけのかなりの安定性の向上を示している。明らかに、TTSの製
造中に起こる塩基の放出は、もしも起こるとしたら、無視しうる量である。
【0070】 活性物質としてロピニロールから構成されている製剤の場合、水分の活性化過
程が、ある添加剤を少量加えることによって、明らかに修正できることがさらに
判明した。したがって、イソプロピルミリステートを微量加えるだけでも、すで
に活性化が加速し、これに応じて全体として生体外浸透性が向上する。以下の製
剤は、生体外で牛の乳房皮膚上で検査された(n=3)。
【0071】
【表4】
【0072】 製造は、製剤IVからVIIIについての記載に従い、実施された。結果から、驚く
ほど微量のイソプロピルミリステートを加えるだけで、活性化が促進されること
が分かる。この効果は、イソプロピルミリステートの量と明らかに相関関係にあ
る(図20)。過去に、浸透相乗剤の働きをするイソプロピルミリステートが観
測され、記載されているケースは多いが、皮膚の状態に影響を与えるこのような
効果は、わずか0.5%の濃度では今まで一度も発見されていない。むしろ起こ
りそうなのは、水分との接触により起こる酸塩基反応を調整する効果であり、こ
の効果はここでも利用できる。結果として、活性化の過程において、適切な添加
剤を用いることで、本発明にかかる水分により活性化可能なシステムを調整する
ことが可能となる。
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成12年6月28日(2000.6.28)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項1
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項2
【補正方法】変更
【補正内容】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 25/28 A61P 25/28

Claims (27)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 皮膚または粘膜を通して拡散することにより、人間または動物
    の生体に対して少なくとも一つの治療用活性剤を、定期的に、分量を調整しなが
    ら放出する治療システムであり、前記活性剤は、製造および保管のため、初めは
    化学的に安定しており、皮膚または粘膜に十分浸透できない第一状態に置かれ、
    前記第一状態において、適用部位で水分に接触すると第二状態に変換され、前記
    第二状態では、皮膚または粘膜を通して拡散するのに適しており、生体内に吸収
    される前記治療システムであって、 前記第一状態の活性剤は、前記システム中に薬学上許容可能な塩として含有され
    、水との接触およびシステム中に同様に含まれる活性化剤によって、塩の形状に
    比べてより早くかつ多く、皮膚または粘膜を通して生体内に吸収される、酸また
    は塩基の前記第二状態に化学的に変換され、 前記活性化剤は、水溶液中で、酸もしくは塩基またはこのような物質の複数の混
    合物として反応する固体物質であり、その固体構造中に少なくとも5%の比率で
    挿入もしくは結合した状態で水分を含んでいることを特徴とする治療システム。
  2. 【請求項2】 前記活性化剤が、水和した不溶解な化学状態で利用され、好ま
    しくは不溶解固形物としてシステム内に存在している活性化剤の水和物であるこ
    とを特徴とする請求項1に記載の治療システム。
  3. 【請求項3】 前記適用部位に存在する水分が、汗腺を通して皮膚によって能
    動的に放出される液体または皮膚の表面を通して気体の形状で受動的に放出され
    る水蒸気であり、粘膜の場合には、前記水分が腺から分泌される体液であること
    を特徴とする請求項1または2記載の治療システム。
  4. 【請求項4】 前記治療用活性剤が、全重量の0.5から50%、好ましくは
    1.0から20%の割合で含まれていることを特徴とする請求項1または2記載
    の治療システム。
  5. 【請求項5】 前記活性化剤が、化学反応の化学量と相対的に、前記治療用剤
    に対して0.1から10、好ましくは0.2から2.0の割合で、前記治療用剤
    と共に含まれていることを特徴とする前記請求項のいずれかに記載の治療システ
    ム。
  6. 【請求項6】 前記治療用活性剤と前記活性化剤の両方が、実質的に不溶解形
    状で含まれていることを特徴とする前記請求項のいずれかに記載の治療システム
  7. 【請求項7】 不溶解形状で存在している作用剤の粒径が、1から200μm
    、好ましくは2から50μmの範囲であることを特徴とする請求項6に記載の治
    療システム。
  8. 【請求項8】 水分と接触すると、塩のような治療用剤の実質的な溶解が起こ
    り、この治療用剤が前記活性化剤に向かって拡散し、そこで化学的に前記塩に相
    当する酸もしくは塩基の形状に変換されることを特徴とする請求項7に記載の治
    療システム。
  9. 【請求項9】 水分と接触すると、活性化剤の実質的な溶解が起こり、この活
    性化剤が塩のような治療用剤に向かってシステム内を拡散し、これを化学的に酸
    もしくは塩基に相当する形状に変換させることを特徴とする請求項7に記載の治
    療システム。
  10. 【請求項10】 前記治療用剤および前記活性化剤が、共同の層状マトリック
    ス内で均一に分散した状態で存在していることを特徴とする請求項7に記載の治
    療システム。
  11. 【請求項11】 層状のマトリックスまたは制御層が、感圧粘着特性または粘
    液粘着特性を有していることを特徴とする請求項10に記載の治療システム。
  12. 【請求項12】 前記治療用活性剤および活性化剤が、別々の層状マトリック
    ス内に存在していることを特徴とする請求項7に記載の治療システム。
  13. 【請求項13】 前記二つのマトリックスのうちの一つが、皮膚または粘膜に
    直接接触していることを特徴とする請求項12に記載の治療システム。
  14. 【請求項14】 皮膚と接触するようになっている前記マトリックス層が、感
    圧粘着特性または粘液粘着特性を有していることを特徴とする請求項13に記載
    の治療システム。
  15. 【請求項15】 治療用活性剤および活性化剤を含まない制御層を備えている
    ことを特徴とする請求項1に記載の治療システム。
  16. 【請求項16】 前記制御層が、システムが適用される時に皮膚または粘膜に
    直接接触するように配置されていることを特徴とする請求項15に記載の治療シ
    ステム。
  17. 【請求項17】 前記制御層が、前記適用部位からシステム内への水分の吸収
    量および速度を調整するように構成され、かつ配置されていることを特徴とする
    請求項15に記載の治療システム。
  18. 【請求項18】 前記制御層が、活性化した形状の治療用活性剤がシステムか
    ら出て前記適用部位へ拡散する分量と速度とを調整するように構成され、かつ配
    置されていることを特徴とする請求項15に記載の治療システム。
  19. 【請求項19】 前記制御層が、前記治療用活性剤と活性化剤との間に挿入さ
    れていることを特徴とする請求項15に記載の治療システム。
  20. 【請求項20】 前記制御層が、同一構成要素からなる複数の球形単層により
    構成されており、前記球形単層が、不溶解かつ分散した治療用活性剤もしくは不
    溶解かつ分散した活性化剤を包み込んでいることを特徴とする請求項15に記載
    の治療システム。
  21. 【請求項21】 前記制御層が、溶解した形状で前記活性化剤が前記治療用活
    性剤へ拡散する分量と速度を調整するように構成され、かつ配置されていること
    を特徴とする請求項15に記載の治療システム。
  22. 【請求項22】 前記制御層が、溶解した形状で前記治療用活性剤が前記活性
    化剤へ拡散する分量と速度を調整するように構成され、かつ配置されていること
    を特徴とする請求項15に記載の治療システム。
  23. 【請求項23】 治療用活性剤として、ロピニロール塩酸塩または別の薬学上
    許容可能なロピニロールの塩が含まれていることを特徴とする前記請求項のいず
    れか一つに記載の治療システム。
  24. 【請求項24】 活性化剤として、三けい酸ナトリウム、メタけい酸ナトリウ
    ム、リン酸二ナトリウム(第二リン酸ナトリウム)もしくはリン酸三ナトリウム
    (第三リン酸ナトリウム)またはその類縁体カリウム塩から選択される少なくと
    も一つの物質が含まれていることを特徴とする前記請求項のいずれか一つに記載
    の治療システム。
  25. 【請求項25】 治療用活性剤および活性化剤とは別に、短鎖アルコールの脂
    肪酸エステルが0.5から5.0重量パーセントの範囲で含まれていて、前記脂
    肪酸エステルが活性化を調整していることを特徴とする前記請求項のいずれか一
    つに記載の治療システム。
  26. 【請求項26】 前記エステルが、6から18個の炭素原子を有する飽和もし
    くはモノ不飽和カルボン酸と、1から3個の炭素原子を有し、炭素原子1個につ
    き最大で水酸基を一つ有するアルコールとから形成されていて、それぞれのアル
    コール分子が3個以下の脂肪酸とエステル化でき、しかも前記エステルが、好ま
    しくはイソプロピルミリステート、イソプロピルパルミテートまたは多様な構成
    成分からなる飽和トリグリセリド、ならびにモノグリセリドグリセリンモノラウ
    リン酸塩およびグリセンリンモノオレイン酸塩であることを特徴とする請求項2
    5に記載の治療システム。
  27. 【請求項27】 層状の前記マトリックスが、シリコーンゴム、ポリイソブチ
    レン、ポリイソプレン、またはイソプレンもしくはブタジエンと、スチレンとの
    ブロック共重合体を基剤とした製剤からなることを特徴とする請求項7に記載の
    治療システム。
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