JP2002508720A - インク容器を固定する方法および装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 印字装置（８６）にインクを提供する交換可能なインク容器（１２）に係る。インク容器は、印字装置への挿入方向に対する前縁と後縁とを有する。インク容器は、対応する印字装置の液入口に接続される液出口（３０）を前縁に含む。またインク容器は、後縁に設けられ、インク容器の外面から外方に延びる嵌合機構（６２）を備えている。嵌合機構は、印字装置の凹んだ嵌合機構（７６）に挿入されるように形成されている。このインク容器は、印字装置内に正確に位置決めされ、挿入方向の反対方向に付勢されることで、インク容器の嵌合機構が印字装置の凹んだ嵌合機構に嵌合する。インク容器及び印字装置の相互の嵌合機構の嵌合が、液出口を対応する印字装置の液入口に嵌合することを促す。

Description

【発明の詳細な説明】 インク容器を固定する方法および装置 技術分野 本発明は、インクジェット印字システムに関し、より詳細には、プリントヘッ ドとは別個に交換可能なインク容器を利用するインクジエット印字システムに関 する。 背景技術 インクジェットプリンタは、紙等の印字媒体を横切って左右に動くキャリッジ に搭載されたインクジェットのプリントヘッドをよく利用する。プリントヘッド が印字媒体を横切って動くときに、制御システムがプリントヘッドを起動してイ ンク滴を噴出すなわち噴射し、画像およびテキストを形成する。 以前用いられていたプリンタは、プリントヘッドから分離可能に交換可能なイ ンク容器を利用してきた。インクカートリッジが枯渇すると、そのインクカート リッジを取り外して新しいインク容器と交換する。プリントヘッドとは別個に交 換可能なインク容器を用いることによって、ユーザはプリントヘッドを交換せず にインク容器を交換することができる。そうすれば、プリントヘッドは、インク 容器が枯渇する時ではなく、プリントヘッドの寿命の終わりまたは終わり近くに 交換される。 Kimura他への“Purging System for Ink Jet Recording Apparatus”という名 称の米国特許第４，５５８，３２６号において開示されている、プリントヘッド から間隔を置いて配置したインク容器の１タイプは、気密密閉したインク容器バ ッグを内部に配置した交換可能なインクカートリッジの使用を開示している。Ki muraは、圧縮空気を選択的にインクカートリッジに加えてインク容器バッグを加 圧し、インクを記録ヘッドを通るように押し込み、それによって泡または固形物 をインク流路から取り除く。Rosbackへの“Ink Cartridge Manufacturing Metho d and Apparatus”という名称の米国特許第４，５６８，９５４号には、別のタ イプのインクカートリッジが開示されている。Rosbackのカートリッジは、加圧 することができる交換可能なインクカートリッジである。 インクを高流量でプリントヘッドに供給することができ、それによって高スル ープット印字が可能になるインク容器格納(containment)システムが、常に必要 とされている。このインク供給システムは、費用対効果が大きく、１ページの印 字コストを比較的低くすることができるべきである。更に、インク供給容器は、 信頼性の高い方法で、高流量でインクをプリントヘッドに供給することができる べきである。 これらのインク供給容器は、容易に交換可能で印字装置と信頼性の高い液通を 形成する一方で、印字装置の信頼性を低下させる可能性のあるインク漏れを最小 限にするまたは除去するようなものであるべきである。インク供給容器は、印字 装置とインク容器との間に、電気的相互接続や加圧気体の相互接続等の更なる相 互接続を形成することができるべきである。 発明の開示 インクを印字装置に供給する交換可能なインク容器。インク容器は、インク容 器を印字装置に挿入する方向に関して、前縁および後縁を有する。インク容器は 、前縁上に配置され、対応する印字装置の液入口に接続するように構成された、 液出口を含む。インク容器はまた、後縁に向かって配置されインク容器の外面か ら外向きに延びる、嵌合機構もまた含む。嵌合機構は、印字装置に関連する凹ん だ嵌合機構に挿入するように構成されている。インク容器が印字装置内で適切に 配置され、挿入方向と反対の方向に付勢されると、インク容器に関連する嵌合機 構が、印字装置に関連する凹んだ嵌合機構と嵌合する。インク容器およびプリン タのそれぞれの上の嵌合機構が嵌合することによって、液出口が対応する印字装 置の液入口と嵌合した状態に維持される。 好適な一実施形態において、インク容器に関連する嵌合機構は、基準の重力フ レーム(gravitational frame)に関して下向きに延びている。この好適な実施形 態において、印字装置に関連する凹んだ嵌合機構は、インク容器に関連する嵌合 機構に嵌合するように構成されたフックを規定する。この実施形態において、イ ンク容器は、印字装置に関連する対応する気体出口および電気接点にそれぞれ接 続する、加圧気体入口および電気接点を含む。 図面の簡単な説明 図１は、本発明のインク容器を含む印字システムを概略的に示す。 図２は、図１の印字システムを表す斜視図を示す。 図３は、本発明のインク容器の前縁部の斜視図を示す。 図４は、本発明のインク容器の側面図を示す。 図５は、本発明のインク容器を取り付けた状態の、一部を切り欠いて示した、 インク容器収容ステーションの斜視図を示す。 図６は、一部を切り欠いて示した、図５のインク容器収容ステーションのＡ− Ａ’線断面図を示す。 図７は、図５に示すインク容器収容ステーションに関連する液入口および空気 出口とそれぞれ嵌合した状態で示した、本発明のインク容器の液出口および空気 入口の断面図を示す。 図８Ａ、図８Ｂ、図８Ｃ、および図８Ｄは、本発明のインク容器の図５に示す 収容ステーションへの挿入およびラッチを示す、一部を切り欠いて示した、一連 の側面図である。 図９Ｅ、図９Ｆ、図９Ｇおよび図９Ｈは、本発明のインク容器の収容ステーシ ョンからの取り外しを示す、一部を切り欠いて示した、一連の側面図である。 発明を実施するための最良の形態 図１は、本発明のインク容器１２を含む印字システム１０を概略的に示す。印 字装置１０には、プリントヘッド１４およびポンプ１６等の加圧気体源もまた含 まれる。ポンプ１６は、管路１８によって接続されて、空気等の加圧気体をイン ク容器１２に供給する。インク容器１２によって、インク等のマーキング液１９ が、管路２０を通ってプリントヘッド１４に供給される。このマーキング液が、 プリントヘッド１４から噴出されて印字が行われる。 本発明の主題であるインク容器１２は、インク１９を収容する液槽２２、外部 シェル２４、およびシール部すなわちキャップ２６を含む。好適な実施形態にお いて、キャップ２６は、管路１８に接続するように構成されて外部シェル２４を 空気で加圧する空気入口２８を含む。キャップ２６にはまた、液出口３０も含ま れている。液出口３０は、管路２０に接続するように構成されて、液槽２２と液 管路２０との間に液通を行う。 好適な実施形態において、液槽２２は、柔軟性を有する材料から形成されてお り、外部シェルを加圧することによって、液槽２２から管路２０を通ってプリン トヘッド１４までの加圧したインクの流れが生じるようになっている。液槽２２ において加圧したインク源を用いることによって、液槽２２からプリントヘッド １４までの液流量を比較的高くすることができる。プリントヘッドまでの高流量 すなわち高速のインク送出を用いることによって、印字システム１０による高ス ループット印字が可能になる。 好適な実施形態において、インク容器１２はまた、図３に関して更に詳細に説 明するように、複数の電気接点を含む。これらの電気接点によって、インク容器 １２とプリンタ制御エレクトロニクス３２との間に電気接続が行われる。プリン トヘッド制御エレクトロニクス３２は、印字システム１０の様々な機能を制御す る。これらの機能には、プリントヘッド１４を起動してインクを塗布し(dispens e)たりポンプ１６を起動してインク容器１２を加圧すること等が含まれるが、こ れらに限定されない。好適な一実施形態において、インク容器１２は、情報記憶 装置３４およびインクレベル感知装置３６を含む。情報記憶装置３４は、プリン タ制御エレクトロニクスに、少数の例を挙げれば、インク容器１２の容積やイン ク特性等の、プリンタ１０のパラメータを制御する情報を提供する。インクレベ ル感知装置３６は、インク容器１２における現在のインク体積に関する情報を、 プリンタ制御エレクトロニクス３２に提供する。 図２は、印字システム１０の一実施形態を斜視図で示す。印字システム１０は 、１つまたは複数の本発明のインク容器１２を収容する印字シャシ３８を含む。 図２に示す実施形態は、同様のインク容器１２を４つ有するものとして示されて いる。本実施形態において、それぞれのインク容器は異なるインクカラーを収容 している。従って、シアン、イエロー、マゼンタおよびブラックのインクをこれ ら４つのインク容器１２から１つまたは複数のプリントヘッド１４に供給するこ とによって、４色印字が行われる。プリンタシャシ３８にはまた、プリンタ１０ の動作を制御する制御盤４０、および、そこから紙等の印字媒体が排出される媒 体スロット４２も含まれている。 それぞれのインク容器１２中のインク１９が枯渇すると、インク容器１２は、 新しい供給インクを収容している新しいインク容器１２と交換される。更に、イ ンク容器１２を、異なるインク特性が必要な用途用に、または異なる媒体上で使 用するためにインクを交換する等、インク切れ状態以外の理由でプリンタシャシ ３８から取り外してもよい。インク容器１２は、印字システム１０内でアクセス 可能なだけでなく、容易に交換可能でもある、ということが重要である。交換し たインク容器１２が、プリンタシャシ３８と信頼性の高い機械的嵌合を形成する と共に、液体的相互接続、気体的相互接続および電気的相互接続等の必要とされ る相互接続を適切に形成して、印字システム１０が高い信頼性で作動するように する、ということもまた重要である。本発明は、インク容器１２をプリンタシャ シ３８内に高い信頼性で嵌合させて適切な相互接続が形成されるのを保証する方 法および装置を目的としている。本発明は、確実で、インク容器１２が適切に印 字シャシ３８内に挿入され固定されているということを示す触覚フィードバック をユーザに供給する、嵌合システムを提供する。 インクの漏れおよびはねを最小限に抑えて、インク容器１２とプリンタ１０と の間に信頼性の高い相互接続を行うことが重要である。インク漏れは、はねの付 いたインク容器１２を手で扱わなければならないプリンタのオペレータにとって だけではなく、プリンタの信頼性の見地からも防止すべきである。インクジェッ ト印字において用いるインクは界面活性剤等の化学物質を含むことが多く、プリ ンタの構成要素にこの化学物質がさらされると、そういったプリンタの構成要素 の信頼性に影響を与える可能性がある。従って、インクがプリンタ内で漏れると 、プリンタの構成要素の信頼性が低減し、それによってプリンタの信頼性が低減 する可能性がある。 図３および図４は、本発明のインク容器１２を示す。インク容器１２は、イン ク１９を収容する図１に示す液槽２２を収容する、ハウジングすなわち外部シェ ル２４を含む。外部シェル２４は、インク容器１２をプリンタシャシ３８に挿入 する方向に関して、前縁５０および後縁５２を有する。前縁５０は、一旦インク 容器１２がプリンタシャシ３８に適切に挿入されると、空気ポンプ１６およびプ リントヘッド１４にそれぞれ接続するように構成された、空気入口２８および液 出口３０を含む。空気入口２８および液出口３０については、図８に関して更に 詳細に説明する。前縁５０上には、複数の電気接点５４が配置されて、インク容 器１２とプリンタ制御エレクトロニクス３２との間を電気接続する。好適な一実 施形態において、複数の電気接点５４は、情報記憶装置３４に電気的に相互接続 された第１の複数の電気的相互接続、および図１に示すインク体積センサ３６に 電気的に相互接続された第２の複数の電気的相互接続を含む。好適な実施形態に おいて、情報記憶装置３４は半導体メモリであり、インク体積感知装置３６は誘 導感知装置である。 インク容器１２は、インク容器１２の前縁５０に向かって配置された、１つま たは複数の鍵(keying)および案内機構５８および６０を含む。鍵および案内機構 ５８および６０は、プリンタシャシ３８上の対応する鍵および案内機構と共に機 能(work)して、インク容器１２をプリンタシャシ３８に挿入する間にインク容器 １２の整列および案内を容易にする。鍵および案内機構５８および６０は、案内 機能を果たすのに加えて、鍵の機能も果たして、適切なカラーおよびインクタイ プ等の適切なインクパラメータを有するインク容器１２だけが所定スロットのプ リンタシャシ３８に確実に挿入されるようにする。鍵および案内機構については 、本発明の譲受人に譲渡されその参照によって本明細書に組み込まれる、“Keyi ng System for Ink Supply Containers”という名称の、１９９５年１２月４日 出願の同時係属中の特許出願番号第０８／５６６，５２１号において更に詳細に 記載されている。 インク容器１２の後縁５２に向かって、ラッチ機構６２が設けられている。本 発明の主題であるラッチ機構６２は、プリンタ部上の対応するラッチ機構と共に 機能して、インク容器１２をプリンタシャシ３８内に固定して、加圧空気の、液 体的および電気的等の適切な相互接続が信頼性の高い方法で行われるようにする 。ラッチ機構６２は、基準の重力フレームに関して下向きに延びている、成形タ ングである。図４に示すインク容器１２は、座標系６４のＺ軸に沿ってプリンタ シャシ３８に挿入されるように配置されている。この向きでは、重力はＹ軸に沿 ってインク容器１２に作用する。 インク容器１２の後縁５２には、いくつかの機能を果たすフランジの付いた外 部６６がある。まず第一に、フランジの付いた部分６６は、プリンタシャシ３８ 内の挿入スロットよりも大きく、それによってインク容器が後ろ向きに挿入され ることを防止している。更に、フランジの付いた部分６６は、インク容器１２を プリンタシャシ３８に挿入するグリップ部を提供する。 図５は、プリンタシャシ３８内のインク容器収容ステーション７２内に固定し て示した、本発明のインク容器１２を示す。インク容器１２は、鍵および案内機 構５８および６０、およびそれぞれの液槽内に収容される対応するインク特性を 除いては同様であるので、それぞれのインク容器１２には同じ参照番号を用いる 。インク容器収容ステーション７２のそれぞれのスロットの近傍に、インク容器 指標７０を配置してもよい。インク容器指標７０は、インクカラーを示して、イ ンク容器収容ステーション７２内の適切なスロットにインク容器１２を挿入する ためのカラー合わせをユーザが行う助けとなる、カラー見本またはテキストであ ってもよい。前述のように、図３および図４に示す鍵および案内機構５８および ６０によって、インク容器が誤ったスロットに取り付けられることが防止される 。インク容器を誤ったスロットに取り付けてしまうと、不適切にカラーが混ざっ たり、異なるインクタイプのインクが混ざる結果になる可能性があり、どちらも 印字品質不良の結果になる可能性がある。 インク容器収容ステーション内のそれぞれの収容スロットは、対応する鍵およ び案内スロット７４、および凹んだラッチ部７６を含む。案内スロット７４は、 鍵および案内機構５８および６０と協働して、インク容器１２をインク容器収容 ステーション７２内に案内する。対応する鍵および案内機構６０に関連する鍵お よび案内スロット７４を図５に示し、インク容器１２上の対応する鍵および案内 機構５８に関連する鍵および案内スロットは図示していない。ラッチ機構７６は 、図６、図８および図９に関して更に詳細に説明するように、インク容器１２上 の対応するラッチ機構６２と嵌合するように構成されている。 図６は、インク容器収容ステーション７２内の単一のインク容器収容スロット の断面図を示す。インク容器収容スロットは、インク容器１２と相互接続する相 互接続部を含む。好適な実施形態において、これらの相互接続部は、液入口８０ 、および空気出口８２および電気的相互接続８４を含む。それぞれの相互接続８ ０、８２、８４は、取り付けたインク容器１２に向かってＺ軸に沿って付勢され ている浮動(floating)相互接続部８６上に配置されている。 インク容器収容ステーション７２に関連する液入口８０および空気出口８２は 、インク容器１２上の対応する液出口３０および空気入口２８とそれぞれ接続す るように構成されている。電気的相互接続８４は、インク容器１２上の複数の電 気接点５４と嵌合するように構成されている。 挿入する間にインク容器１２を案内して、インク容器１２とプリンタシャシ３ ８との間に適切な相互接続が行われるようにするのは、インク容器１２に関連す る鍵および案内機構５８および６０と、インク容器収容ステーション７２に関連 する対応する鍵および案内機構７４との間の相互作用である。更に、インク容器 収容ステーション７２におけるそれぞれのスロットに関連する側壁が、インク容 器１２の外部シェル２４の対応する側壁と嵌合して、インク容器収容ステーショ ン７２に挿入中にインク容器１２を案内し、整列するのを手伝う。 図７は、インク容器１２に関連する好適な液出口３０および空気入口２８、お よびインク容器収容ステーション７２に関連する対応する液入口８０および空気 出口８２の、更なる詳細を示す。 この好適な実施形態において、インク容器収容ステーション７２に関連する液 入口８０は、ハウジング９０、および閉じた丸い上端、ブラインド穴（図示せず ）および横向きの穴９４を有する外向きに延びるニードル９２を含む。ブライン ド穴は、横向きの穴９４と液通している。ニードル９２の横向きの穴９４と反対 側の端は、インクを図１に示すプリントヘッド１６に供給する液管路２０に接続 されている。摺動カラー９６がニードル９２を取り囲み、ばね９８によって上向 きに付勢されている。摺動カラー９６は、上面が露出し内面がニードル９２と直 接接触しているコンプライアントシール部を有している。 インク容器収容ステーション７２上の空気出口８２は、液入口８０と同様であ る。インク容器収容ステーション７２上の空気出口８２は、ハウジング１００、 および閉じた丸い上端、ブラインド穴（図示せず）および横向きの穴１０４を有 する外向きに延びるニードル１０２を含む。ブラインド穴は、横向きの穴１０４ と液通している。ニードル１０２の横向きの穴１０４と反対側の端は、加圧空気 を図１に示すインク容器１２に供給する空気管路１８に接続されている。摺動カ ラー１０６がニードル１０２を取り囲み、ばね１０８によって上向きに付勢され ている。摺動カラー１０６は、上面が露出し内面がニードル１０２と直接接触し ているコンプライアントシール部を有している。または、空気のインターフェー スにおいては液密シールは不要であるので、摺動カラー１０６およびばね１０８ を削除してもよい。 この好適な実施形態において、インク容器１２に関連する液出口３０は、イン ク容器のシャシ１１２から外向きに延びる中空の円筒形ボス１１０を含む。シャ シ１１２に向かうボス１１０の端は、インク槽２２と液通する管路１１４内に開 いており、それによって液体を液出口３０に供給する。ばね１１６およびシーリ ングボール１１８がボス１１０内に配置されて、コンプライアント隔壁１２０お よびクリンプカバー１２２によって所定位置に保持されている。ばね１１６は、 シーリングボール１１８を隔壁１２０に当たるように付勢して、液密シールを形 成している。 好適な実施形態において、インク容器１２に関連する空気入口２８は、ばね１ １６およびシーリングボール１１８によって形成される更なるシールが削除され ているという点を除いては、液出口３０と同様である。インク容器１２に関連す る空気入口２８は、インク容器のシャシ１１２から外向きに延びる中空の円筒形 ボス１２４を含む。シャシ１１２に向かうボス１２４の端は、外部シェル２４と 液槽２２の外部との間の領域と液通する管路１２６内に開いており、液槽２２を 加圧する。コンプライアント隔壁１２８およびクリンプカバー１３０が、シール を形成している。 次に、インク容器１２のインク容器収容ステーション７２への挿入を、図８Ａ 、８Ｂ、８Ｃ、および８Ｄに関して説明する。図７Ａに示すように、インク容器 １２が、座標系６４のＺ軸に対応する挿入方向に沿って挿入される。挿入中、イ ンク容器１２に関連する案内および鍵機構５８および６０が、インク容器収容ス テーション７２に関連する案内および鍵機構７４と共に、適切なインク容器１２ をインク容器収容ステーション内に案内および整列する。 図８Ｂに示すように、インク容器１２に関連する鍵および案内機構５８および ６０は、インク容器収容ステーション７２に関連する鍵および案内機構７４と共 に、インク容器１２を整列および案内して、液出口３０および空気入口２８が、 インク容器収容ステーション７２に関連する対応する液入口８２および空気出口 ８０とそれぞれ嵌合するようになっている。 インク容器１２がインク容器収容ステーション７２に挿入されると、クリンプ キャップ１２２および１３０は、鍵および案内機構５８、６０および７４によっ て、ハウジング９０および１００の内部穴内にそれぞれ案内される。インク容器 １２が更に挿入されると、インク容器収容ステーション７２内でのインク容器１ ２の整列は、前縁またはクリンプキャップ１２２および１３０およびハウジング ９０および１００の内部穴によってそれぞれ規定される。インク容器１２が、座 標系６４のｚ軸に沿って内向きまたは横向きに収容ステーション７２に押し込ま れると、クリンプキャップ１２２および１３０がシール部材９６および１０６と それぞれ嵌合し、ばね９８および１０８を圧縮する。 インク容器１２をインク容器収容ステーション７２に挿入する間、外向きに延 びるニードル９２および１０２が、インク容器１２の液出口３０および空気入口 ２８の隔壁１２０および１２８をそれぞれ貫く。ニードル９２が液出口３０の隔 壁１２０を貫いてシーリングボール１１８を変位させると、インク槽２２からブ ラインド穴を通ってニードル９２の内部穴９４内へ、そしてプリントヘッド１６ への液管路２０内へ、液流路が確立される。同様に、ニードル１０２が気体入口 ２８の隔壁１２８を貫くと、空気ポンプ１６と、インク容器の外部シェル２４と インク槽２２との間の領域との間に、空気流路が確立される。 一旦インク容器１２がインク容器収容ステーション７２に挿入されて、インク 容器１２上のラッチ機構６２が、図８Ｃに示すようにインク容器収容ステーショ ン７２と関連するラッチ機構７６を通過すると、インク容器１２はｙ軸に沿って 下向きに落ちる。インク容器１２が下に落ちると、ばね９８および１０８がイン ク容器１２を、挿入方向と反対の方向に付勢してラッチ位置にし、インク容器１ ２上の嵌合機構６２が、図８Ｄに示すように収容ステーション７２に関連する嵌 合機構７６と嵌合するようになる。更に、浮動相互接続部８６が、挿入方向と反 対にＺ軸に沿ってばねで付勢される。従って、このばね力が、ばね９８および１ ０８と共にインク容器１２を付勢し、嵌合機構６２と７６とが嵌合するようにす る。 ラッチ機構６２は、嵌合機構６２と７６との嵌合をより明確に示すために、一 部を切り欠いて示している。一旦ラッチ位置になると、インク容器１２は、イン ク容器収容ステーション７２内にしっかりと固定される。このラッチ位置におい て、液出口３０と液入口８２との間の液通が確立され、空気出口８０と空気入口 ２８との間の連絡も確立される。更に、ラッチ位置において、インク容器１２に 関連する複数の電気接点５４と、インク容器収容ステーション７２に関連する電 気コネクタ８４との間に、電気接続が確立される。 図９Ｅ、図９Ｆ、図９Ｇおよび図９Ｈは、インク容器１２のプリンタシャシ３ ８からの取り外しを示す。図９Ｅは、インク容器収容ステーション７２内におい てラッチ位置にあるインク容器を示す。円形のくぼみによって規定された、イン ク容器１２の後縁５２の上部１３６に、力をかけることを用いて、インク容器１ ２を解放する。この力は、挿入方向に沿った方向にかけると、インク容器１２を 内向きに推進して、ばね９８および１０８を圧縮し、嵌合機構６２を、内向きに 、嵌合機構７６から遠ざかる方向に動かす。上部１３６にかけられる力によって 、不平衡の力が作り出されるので、その結果、インク容器１２の後縁５２を図９ Ｆに示すように上向きの方向に持ち上げるトルクが生じる。後縁の上部１３６に かけられた力がなくなると、ばね９８および１０８によってかけられる力によっ て、インク容器１２が、図９Ｇに示すように外向きに、挿入方向と反対方向に推 進される。インク容器１２が、インク容器収容ステーション７２から外向きに推 進されると、嵌合部６２が上に動いて嵌合部７６よりも上方になり、図９Ｈに示 すように、インク容器１２をインク容器収容ステーション７２から取り外すこと ができる。 本発明のインク容器１２を固定する方法および装置は、インク容器１２をイン ク容器７２内に固定する信頼性の高い技術を提供する。この技術によって、イン ク容器が固定され、インク容器１２とプリンタ部との間に、液体的、空気的およ び電気的相互接続等の信頼性の高い相互接続が形成される。本発明のこの技術に よって、ユーザによって迅速かつ容易に行われる、インク容器の挿入および取り 外しを提供する。

【手続補正書】特許法第１８４条の８第１項 【提出日】平成１１年５月２８日（１９９９．５．２８） 【補正内容】 明細書 インク容器を固定する方法および装置 技術分野 本発明は、インクジェット印字システムに関し、より詳細には、プリントヘッ ドとは別個に交換可能なインク容器を利用するインクジェット印字システムに関 する。 背景技術 かかるインクジェット印刷装置の１つはヨーロッパ特許出願ＥＰ−Ａ−０７６ ５７５７に記載されている。このヨ一ロッパ特許出願ＥＰ−Ａ−０７６５７５７ はインクタンクおよび記録ヘッドから作られているインクジェット記録ユニット を開示している。記録ヘッドはインクジェット記録ユニットのキャリッジに固定 されている。インクタンクは記録ヘッドに取り外し可能に取着されている。イン クタンクは爪および突起を備えている。記録ヘッドの保持部材は直立部材および ばね部材を備えている。インクタンクは、爪が直立部材に嵌合されかつばね部材 が突起に引っ掛けられる方法において記録ヘッドに固定されている。ばね部材の 弾力により、インクタンクは記録ヘッドに作用する幾らかの圧力を有している。 さらに他のインクジェット印刷装置が日本国特許抄録ＪＰ−Ａ−３１８４８７３ に記載されている。この日本国特許抄録ＪＰ−Ａ−３１８４８７３はキャリッジ に挿入可能であるインクカートリッジを開示している。キャリッジは案内部材に 沿うレール部材および板ばねに取り付けられるストッパを有する床面を含んでい る。インクカートリッジがキャリッジに挿入されるとき、キャリッジ上の針がカ ートリッジのゴムストッパに係合する。加えて、キャリッジストッパは、板ばね の反動力によって、カートリッジをキャリッジに保持するカートリッジ１０のス トッパ部材に係合する。 インクジェットプリンタは、紙等の印字媒体を横切って左右に動くキャリッジ に搭載されたインクジェットのプリントヘッドをよく利用する。プリントヘッド が印字媒体を横切って動くときに、制御システムがプリントヘッドを起動してイ ンク滴を噴出すなわち噴射し、画像およびテキストを形成する。 以前用いられていたプリンタは、プリントヘッドから分離可能に交換可能なイ ンク容器を利用してきた。インクカートリッジが枯渇すると、そのインクカート リッジを取り外して新しいインク容器と交換する。プリントヘッドとは別個に交 換可能なインク容器を用いることによって、ユーザはプリントヘッドを交換せず にインク容器を交換することができる。そうすれば、プリントヘッドは、インク 容器が枯渇する時ではなく、プリントヘッドの寿命の終わりまたは終わり近くに 交換される。 Kimura他への“Purging System for Ink Jet Recording Apparatus”という名 称の米国特許第４，５５８，３２６号において開示されている、プリントヘッド から間隔を置いて配置したインク容器の１タイプは、気密密閉したインク容器バ ッグを内部に配置した交換可能なインクカートリッジの使用を開示している。Ki muraは、圧縮空気を選択的にインクカートリッジに加えてインク容器バッグを加 圧し、インクを記録ヘッドを通るように押し込み、それによって泡または固形物 をインク流路から取り除く。Rosbackへの“Ink Cartridge Manufacturing Metho d and Apparatus”という名称の米国特許第４，５６８，９５４号には、別のタ ンク容器は、印字装置に関連する対応する気体出口および電気接点にそれぞれ接 続する、加圧気体入口および電気接点を含む。 図面の簡単な説明 図１は、本発明のインク容器を含む印字システムを概略的に示す。 図２は、図１の印字システムを表す斜視図を示す。 図３は、本発明のインク容器の前縁部の斜視図を示す。 図４は、本発明のインク容器の側面図を示す。 図５は、本発明のインク容器を取り付けた状態の、一部を切り欠いて示した、 インク容器収容ステーションの斜視図を示す。 図６は、一部を切り欠いて示した、図５のインク容器収容ステーションのＡ− Ａ’線断面図を示す。 図７は、図５に示すインク容器収容ステーションに関連する液入口および空気 出口とそれぞれ嵌合した状態で示した、本発明のインク容器の液出口および空気 入口の断面図を示す。 図８Ａ、図８Ｂ、図８Ｃ、および図８Ｄは、本発明のインク容器の図５に示す 収容ステーションへの挿入およびラッチを示す、一部を切り欠いて示した、一連 の側面図である。 図９Ａ、図９Ｂ、図９Ｃおよび図９Ｄは、本発明のインク容器の収容ステーシ ョンからの取り外しを示す、一部を切り欠いて示した、一連の側面図である。 発明を実施するための最良の形態 図１は、本発明のインク容器１２を含む印字システム、印字装置又はプリンタ １０を概略的に示す。印字装置１０には、プリントヘッド１４およびポンプ１６ 等の加圧気体源もまた含まれる。ポンプ１６は、管路１８によって接続されて、 空気等の加圧気体をインク容器１２に供給する。インク容器１２によって、イン ク等のマーキング液１９が、管路２０を通ってプリントヘッド１４に供給される 。このマーキング液が、プリントヘッド１４から噴出されて印字が行われる。 本発明の主題であるインク容器１２は、インク１９を収容する液槽２２、外部 シェル２４、およびシール部すなわちキャップ２６を含む。好適な実施形態にお いて、キャップ２６は、管路１８に接続するように構成されて外部シェル２４を 空気で加圧する空気入口２８を含む。キャップ２６にはまた、液出口３０も含ま れている。液出口３０は、管路２０に接続するように構成されて、液槽２２と液 管路２０との間に液通を行う。 好適な実施形態において、液槽２２は、柔軟性を有する材料から形成されてお り、外部シェルを加圧することによって、液槽２２から管路２０を通ってプリン トヘッド１４までの加圧したインクの流れが生じるようになっている。液槽２２ において加圧したインク源を用いることによって、液槽２２からプリントヘッド １４までの液流量を比較的高くすることができる。プリントヘッドまでの高流量 すなわち高速のインク送出を用いることによって、印字システム１０による高ス ループット印字が可能になる。 好適な実施形態において、インク容器１２はまた、図３に関して更に詳細に説 明するように、複数の電気接点を含む。これらの電気接点によって、インク容器 １２とプリンタ制御エレクトロニクス３２との間に電気接続が行われる。プリン タ制御エレクトロニクス３２は、印字システム１０の様々な機能を制御する。こ れらの機能には、プリントヘッド１４を起動してインクを塗布し(dispense)たり ポンプ１６を起動してインク容器１２を加圧すること等が含まれるが、これらに 限定されない。好適な一実施形態において、インク容器１２は、情報記憶装置３ ４およびインクレベル感知装置３６を含む。情報記憶装置３４は、プリンタ制御 エレクトロニクスに、少数の例を挙げれば、インク容器１２の容積やインク特性 等の、プリンタ１０のパラメータを制御する情報を提供する。インクレベル感知 装置又はインク体積感知装置３６は、インク容器１２における現在のインク体積 に関する情報を、プリンタ制御エレクトロニクス３２に提供する。 図２は、印字システム１０の一実施形態を斜視図で示す。印字システム１０は 、１つまたは複数の本発明のインク容器１２を収容する印字シャシ又はプリンタ シャシ３８を含む。図２に示す実施形態は、同様のインク容器１２を４つ有する ものとして示されている。本実施形態において、それぞれのインク容器は異なる インクカラーを収容している。従って、シアン、イエロー、マゼンタおよびブラ ックのインクをこれ ら４つのインク容器１２から１つまたは複数のプリントヘッド１４に供給するこ とによって、４色印字が行われる。プリンタシャシ３８にはまた、プリンタ１０ の動作を制御する制御盤４０、および、そこから紙等の印字媒体が排出される媒 体スロット４２も含まれている。 それぞれのインク容器１２中のインク１９が枯渇すると、インク容器１２は、 新しい供給インクを収容している新しいインク容器１２と交換される。更に、イ ンク容器１２を、異なるインク特性が必要な用途用に、または異なる媒体上で使 用するためにインクを交換する等、インク切れ状態以外の理由でプリンタシャシ ３８から取り外してもよい。インク容器１２は、印字システム１０内でアクセス 可能なだけでなく、容易に交換可能でもある、ということが重要である。交換し たインク容器１２が、プリンタシャシ３８と信頼性の高い機械的嵌合を形成する と共に、液体的相互接続、気体的相互接続および電気的相互接続等の必要とされ る相互接続を適切に形成して、印字システム１０が高い信頼性で作動するように する、ということもまた重要である。本発明は、インク容器１２をプリンタシャ シ３８内に高い信頼性で嵌合させて適切な相互接続が形成されるのを保証する方 法および装置を目的としている。本発明は、確実で、インク容器１２が適切に印 字シャシ３８内に挿入され固定されているということを示す触覚フィードバック をユーザに供給する、嵌合システムを提供する。 インクの漏れおよびはねを最小限に抑えて、インク容器１２とプリンタ１０と の間に信頼性の高い相互接続を行うことが重要である。インク漏れは、はねの付 いたインク容器１２を手で扱わなければならないプリンタのオペレータにとって だけではなく、プリンタの信頼性の見地からも防止すべきである。インクジェッ ト印字において用いるインクは界面活性剤等の化学物質を含むことが多く、プリ ンタの構成要素にこの化学物質がさらされると、そういったプリンタの構成要素 の信頼性に影響を与える可能性がある。従って、インクがプリンタ内で漏れると 、プリンタの構成要素の信頼性が低減し、それによってプリンタの信頼性が低減 する可能性がある。 図３および図４は、本発明のインク容器１２を示す。インク容器１２は、イン ク１９を収容する図１に示す液槽２２を収容する、ハウジングすなわち外部シェ ル２４を含む。外部シェル２４は、インク容器１２をプリンタシャシ３８に挿入 する方向に関して、前縁５０および後縁５２を有する。前縁５０は、一旦インク 容器１２がプリンタシャシ３８に適切に挿入されると、空気ポンプ１６およびプ リントヘッド１４にそれぞれ接続するように構成された、空気入口２８および液 出口３０を含む。空気入口２８および液出口３０については、図８に関して更に 詳細に説明する。前縁５０上には、複数の電気接点５４が配置されて、インク容 器１２とプリンタ制御エレクトロニクス３２との間を電気接続する。好適な一実 施形態において、複数の電気接点５４は、情報記憶装置３４に電気的に相互接続 された第１の複数の電気的相互接続、および図１に示すインク体積感知装置３６ に電気的に相互接続された第２の複数の電気的相互接続を含む。好適な実施形態 において、情報記憶装置３４は半導体メモリであり、インク体積感知装置３６は 誘導感知装置である。 インク容器１２は、インク容器１２の前縁５０に向かって配置された、１つま たは複数の鍵(keying)および案内機構５８および６０を含む。鍵および案内機構 ５８および６０は、プリンタシャシ３８上の対応する鍵および案内機構と共に機 能(work)して、インク容器１２をプリンタシャシ３８に挿入する間にインク容器 １２の整列および案内を容易にする。鍵および案内機構５８および６０は、案内 機能を果たすのに加えて、鍵の機能も果たして、適切なカラーおよびインクタイ プ等の適切なインクパラメータを有するインク容器１２だけがプリンタシャシ３ ８の所定スロットに確実に挿入されるようにする。鍵および案内機構については 、本発明の譲受人に譲渡されその参照によって本明細書に組み込まれる、“Keyi ng System for Ink Supply Containers”という名称の、１９９５年１２月４日 出願の同時係属中の特許出願番号第０８／５６６，５２１号において更に詳細に 記載されている。 インク容器１２の後縁５２に向かって、ラッチ機構６２が設けられている。本 発明の主題であるラッチ機構６２は、プリンタ部上の対応するラッチ機構と共に 機能して、インク容器１２をプリンタシャシ３８内に固定して、加圧空気の、液 体的および電気的等の適切な相互接続が信頼性の高い方法で行われるようにする 。各ラッチ機構６２は、基準の重力フレームに関して下向きに延びている、成形 タ ングである。図４に示すインク容器１２は、座標系６４のＺ軸に沿ってプリンタ シャシ３８に挿入されるように配置されている。この向きでは、重力はＹ軸に沿 ってインク容器１２に作用する。 インク容器１２の後縁５２には、いくつかの機能を果たすフランジの付いた外 部６６がある。まず第一に、フランジの付いた部分６６は、プリンタシャシ３８ 内の挿入スロットよりも大きく、それによってインク容器が後ろ向きに挿入され ることを防止している。更に、フランジの付いた部分６６は、インク容器１２を プリンタシャシ３８に挿入するグリップ部を提供する。 図５は、プリンタシャシ３８内のインク容器収容ステーション７２内に固定し て示した、本発明のインク容器１２を示す。インク容器１２は、鍵および案内機 構５８および６０、およびそれぞれの液槽内に収容される対応するインク特性を 除いては同様であるので、それそれのインク容器１２には同じ参照番号を用いる 。インク容器収容ステーション７２のそれぞれのスロットの近傍に、インク容器 指標７０を配置してもよい。インク容器指標７０は、インクカラーを示して、イ ンク容器収容ステーション７２内の適切なスロットにインク容器１２を挿入する ためのカラー合わせをユーザが行う助けとなる、カラー見本またはテキストであ ってもよい。前述のように、図３および図４に示す鍵および案内機構５８および ６０によって、インク容器が誤ったスロットに取り付けられることが防止される 。インク容器を誤ったスロットに取り付けてしまうと、不適切にカラーが混ざっ たり、異なるインクタイプのインクが混ざる結果になる可能性があり、どちらも 印字品質不良の結果になる可能性がある。 インク容器収容ステーション内のそれぞれの収容スロットは、対応する鍵およ び案内スロット７４、および凹んだラッチ部又はラッチ機構７６を含む。案内ス ロット７４は、鍵および案内機構５８および６０と協働して、インク容器１２を インク容器収容ステーション７２内に案内する。対応する鍵および案内機構６０ に関連する鍵および案内スロット７４を図５に示し、インク容器１２上の対応す る鍵および案内機構５８に関連する鍵および案内スロットは図示していない。ラ ッチ機構７６は、図６、図８および図９に関して更に詳細に説明するように、イ ンク容器１２上の対応するラッチ機構６２と嵌合するように構成されている。 図６は、インク容器収容ステーション７２内の単一のインク容器収容スロット の断面図を示す。インク容器収容スロットは、インク容器１２と相互接続する相 互接続部を含む。好適な実施形態において、これらの相互接続部は、液入口８０ 、および空気出口８２および電気的相互接続８４を含む。それぞれの相互接続８ ０、８２、８４は、取り付けたインク容器１２に向かってＺ軸に沿って付勢され ている浮動(floating)相互接続部８６上に配置されている。 インク容器収容ステーション７２に関連する液入口８０および空気出口８２は 、インク容器１２上の対応する液出口３０および空気入口２８とそれぞれ接続す るように構成されている。電気的相互接続８４は、インク容器１２上の複数の電 気接点５４と嵌合するように構成されている。 挿入する間にインク容器１２を案内して、インク容器１２とプリンタシャシ３ ８との間に適切な相互接続が行われるようにするのは、インク容器１２に関連す る鍵および案内機構５８および６０と、インク容器収容ステーション７２に関連 する対応する鍵および案内機構７４との間の相互作用である。更に、インク容器 収容ステーション７２におけるそれぞれのスロットに関連する側壁が、インク容 器１２の外部シェル２４の対応する側壁と嵌合して、インク容器収容ステーショ ン７２に挿入中にインク容器１２を案内し、整列するのを手伝う。 図７は、インク容器１２に関連する液出口３０および空気入口２８、およびイ ンク容器収容ステーション７２に関連する対応する液入口８０および空気出口８ ２の、更なる詳細を示す。 この好適な実施形態において、インク容器収容ステーション７２に関連する液 入口８０は、ハウジング９０、および閉じた丸い上端、ブラインド穴（図示せず ）および横向きの穴９４を有する外向きに延びるニードル９２を含む。ブライン ド穴は、横向きの穴９４と液通している。ニードル９２の横向きの穴９４と反対 側の端は、インクを図１に示すプリントヘッド１４に供給する液管路２０に接続 されている。摺動カラー９６がニードル９２を取り囲み、ばね９８によって上向 きに付勢されている。摺動カラー９６は、上面が露出し内面がニードル９２と直 接接触しているコンプライアントシール部を有している。 インク容器収容ステーション７２上の空気出口８２は、液入口８０と同様であ る。インク容器収容ステーション７２上の空気出口８２は、ハウジング１００、 および閉じた丸い上端、ブラインド穴（図示せず）および横向きの穴１０４を有 する外向きに延びるニードル１０２を含む。ブラインド穴は、横向きの穴１０４ と液通している。ニードル１０２の横向きの穴１０４と反対側の端は、加圧空気 を図１に示すインク容器１２に供給する空気管路１８に接続されている。摺動カ ラー１０６がニードル１０２を取り囲み、ばね１０８によって上向きに付勢され ている。摺動カラー１０６は、上面が露出し内面がニードル１０２と直接接触し ているコンプライアントシール部を有している。または、空気のインターフェー スにおいては液密シールは不要であるので、摺動カラー１０６およびばね１０８ を削除してもよい。 この好適な実施形態において、インク容器１２に関連する液出口３０は、イン ク容器のシャシ１１２から外向きに延びる中空の円筒形ボス１１０を含む。シャ シ１１２に向かうボス１１０の端は、インク槽２２と液通する管路１１４内に開 いており、それによって液体を液出口３０に供給する。ばね１１６およびシーリ ングボール１１８がボス１１０内に配置されて、コンプライアント隔壁１２０お よびクリンプカバー１２２によって所定位置に保持されている。ばね１１６は、 シーリングボール１１８を隔壁１２０に当たるように付勢して、液密シールを形 成している。 好適な実施形態において、インク容器１２に関連する空気入口２８は、ばね１ １６およびシーリングボール１１８によって形成される更なるシールが削除され ているという点を除いては、液出口３０と同様である。インク容器１２に関連す る空気入口２８は、インク容器のシャシ１１２から外向きに延びる中空の円筒形 ボス１２４を含む。シャシ１１２に向かうボス１２４の端は、外部シェル２４と 液槽２２の外部との間の領域と液通する管路１２６内に開いており、液槽２２を 加圧する。コンプライアント隔壁１２８およびクリンプカバー１３０が、シール を形成している。 次に、インク容器１２のインク容器収容ステーション７２への挿入を、図８Ａ 、８Ｂ、８Ｃ、および８Ｄに関して説明する。図８Ａに示すように、インク容器 １２が、座標系６４のＺ軸に対応する挿入方向に沿って挿入される。挿入中、イ ンク容器１２に関連する案内および鍵機構５８および６０が、インク容器収容ス テーション７２に関連する案内および鍵機構７４と共に、適切なインク容器１２ をインク容器収容ステーション内に案内および整列する。 図８Ｂに示すように、インク容器１２に関連する鍵および案内機構５８および ６０は、インク容器収容ステーション７２に関連する鍵および案内機構７４と共 に、インク容器１２を整列および案内して、液出口３０および空気入口２８が、 インク容器収容ステーション７２に関連する対応する液入口８０および空気出口 ８２とそれぞれ嵌合するようになっている。 インク容器１２がインク容器収容ステーション７２に挿入されると、クリンプ キャップ１２２および１３０は、鍵および案内機構５８、６０および７４によっ て、ハウジング９０および１００の内部穴内にそれぞれ案内される。インク容器 １２が更に挿入されると、インク容器収容ステーション７２内でのインク容器１ ２の整列は、前縁またはクリンプキャップ１２２および１３０およびハウジング ９０および１００の内部穴によってそれぞれ規定される。インク容器１２が、座 標系６４のｚ軸に沿って内向きまたは横向きに収容ステーション７２に押し込ま れると、クリンプキャップ１２２および１３０がシール部材９６および１０６と それぞれ嵌合し、ばね９８および１０８を圧縮する。 インク容器１２をインク容器収容ステーション７２に挿入する間、外向きに延 びるニードル９２および１０２が、インク容器１２の液出口３０および空気入口 ２８の隔壁１２０および１２８をそれぞれ貫く。ニードル９２が液出口３０の隔 壁１２０を貫いてシーリングボール１１８を変位させると、インク槽２２からブ ラインド穴を通ってニードル９２の内部穴９４内へ、そしてプリントヘッド１４ への液管路２０内へ、液流路が確立される。同様に、ニードル１０２が気体入口 ２８の隔壁１２８を貫くと、空気ポンプ１６と、インク容器の外部シェル２４と インク槽２２との間の領域との間に、空気流路が確立される。 一旦インク容器１２がインク容器収容ステーション７２に挿入されて、インク 容器１２上のラッチ機構６２が、図８Ｃに示すようにインク容器収容ステーショ ン７２と関連するラッチ機構７６を通過すると、インク容器１２はｙ軸に沿って 下向きに落ちる。インク容器１２が下に落ちると、ばね９８および１０８がイン ク容器１２を、挿入方向と反対の方向に付勢してラッチ位置にし、インク容器１ ２上のラッチ機構（即ち嵌合機構）６２が、図８Ｄに示すように収容ステーショ ン７２に関連するラッチ機構（即ち嵌合機構）７６と嵌合するようになる。更に 、浮動相互接続部８６が、挿入方向と反対にＺ軸に沿ってばねで付勢される。従 って、このばね力が、ばね９８および１０８と共にインク容器１２を付勢し、嵌 合機構６２と７６とが嵌合するようにする。 ラッチ機構６２は、嵌合機構６２と７６との嵌合をより明確に示すために、一 部を切り欠いて示している。一旦ラッチ位置になると、インク容器１２は、イン ク容器収容ステーション７２内にしっかりと固定される。このラッチ位置におい て、液出口３０と液入口８０との間の液通が確立され、空気出口８２と空気入口 ２８との間の連絡も確立される。更に、ラッチ位置において、インク容器１２に 関連する複数の電気接点５４と、インク容器収容ステーション７２に関連する電 気相互接続８４との間に、電気接続が確立される。 図９Ａ、図９Ｂ、図９Ｃおよび図９Ｄは、インク容器１２のプリンタシャシ３ ８からの取り外しを示す。図９Ａは、インク容器収容ステーション７２内におい てラッチ位置にあるインク容器を示す。円形のくぼみによって規定された、イン ク容器１２の後縁５２の上部１３６に、力をかけることを用いて、インク容器１ ２を解放する。この力は、挿入方向に沿った方向にかけると、インク容器１２を 内向きに推進して、ばね９８および１０８を圧縮し、嵌合機構６２を、内向きに 、嵌合機構７６から遠ざかる方向に動かす。上部１３６にかけられる力によって 、不平衡の力が作り出されるので、その結果、インク容器１２の後縁５２を図９ Ｂに示すように上向きの方向に持ち上げるトルクが生じる。後縁の上部１３６に かけられた力がなくなると、ばね９８および１０８によってかけられる力によっ て、インク容器１２が、図９Ｃに示すように外向きに、挿入方向と反対方向に椎 進される。インク容器１２が、インク容器収容ステーション７２から外向きに推 進されると、嵌合部６２が上に動いて嵌合部７６よりも上方になり、図９Ｄに示 すように、インク容器１２をインク容器収容ステーション７２から取り外すこと ができる。 本発明のインク容器１２を固定する方法および装置は、インク容器１２をイン ク容器収容ステーション７２内に固定する信頼性の高い技術を提供する。この技 術によって、インク容器が固定され、インク容器１２とプリンタ部との問に、液 体的、空気的および電気的相互接続等の信頼性の高い相互接続が形成される。本 発明のこの技術によって、ユーザによって迅速かつ容易に行われる、インク容器 の挿入および取り外しを提供する。 請求の範囲 １．付勢機構（９８，１０８）およびプリンタシャシの壁に凹まされた対応す る嵌合機構（７６）を有しているプリンタシャシ（３８）と、 前記プリンタシャシにインク（１９）を供給するために前記プリンタシャシに よって受容可能である交換可能なインク容器（１２）とを備えている印字システ ム（１０）において、前記交換可能なインク容器が、 前記交換可能なインク容器を前記プリンタシャシへ第１方向に挿入するとき前 記プリンタシャシによって最初に受容されるハウジングのその縁部として定義さ れる前縁（５０）、および反対の後縁（５２）を有しているハウジング（２４） と、 前記前縁に配置される液出口（３０）であって、前記プリンタシャシへの前記 交換可能なインク容器の完全な挿入時に前記プリンタシャシの対応する液入口（ ８０）に係合する液出口と、 前記後縁に隣接して前記ハウジングの外面から外方に向かって延びている嵌合 機構（６２）であって、この嵌合機構は前記交換可能なインク容器を前記プリン タシャシへ完全に挿入するとき前記プリンタシャシの壁に凹まされた前記対応す る嵌合機構（７６）内に受容され、前記プリンタシャシの付勢機構が第１方向と 反対の第２方向に前記交換可能なインク容器上に付勢力を働かせる際に前記対応 する嵌合機構との相互係合によって、前記対応する液入口と前記液出口との係合 を維持するために付勢力に抗して前記プリンタシャシ内に前記交換可能なインク 容器を固定する嵌合機構と を含んでいることを特徴とする印字システム（１０）。 ２．前記プリンタシャシ（３８）の対応する嵌合機構（７６）が、前記プリン タシャシへの前記交換可能なインク容器の完全な挿入時に前記交換可能なインク 容器（１２）の嵌合機構（６２）に係合するフックを形成することを特徴とする 請求の範囲第１項に記載の印字システム（１０）。 ３．前記プリンタシャシ（３８）の対応する嵌合機構（７６）が前記プリンタ シャシの璧のキャビティ内に形成され、このキャビティが前記嵌合機構（６２） の少なくとも１部分を嵌合収納するように寸法付けられていることを特徴とする 請求の範囲第１項に記載の印字システム（１０）。 ４．インク容器（１２）を印字システム（１０）へ挿入するためのインク容器 挿入方法において、 前記インク容器が挿入方向と反対の方向に前記インク容器を付勢する付勢力を 働かす前記プリンタシャシの付勢手段（９８，１０８）に係合しかつ圧縮するよ うに前記印字システムのプリンタシャシ（３８）に挿入方向に沿って、かつこの インク容器の後縁（５２）に隣接する嵌合機構（６２）が前記プリンタシャシの 対応する嵌合機構（７６）を通って動かされるように、前記インク容器（１２） をプリンタシャシに挿入し、 前記プリンタシャシに対して前記インク容器を動かすことにより前記プリンタ シャシの対応する嵌合機構と前記インク容器の嵌合機構を一直線に整列し、 前記インク容器の嵌合機構が前記インク容器を前記印字システムに固定するた めに前記プリンタシャシの対応する嵌合機構に係合するように前記インク容器を 前記付勢手段の付勢力を経由して前記挿入方向と反対の方向へ移動させる ことを特徴とするインク容器挿入方法。 ５．前記インク容器外面から外方に向かって延びる部分を有する嵌合機構を設 け、 前記プリンタシャシの壁に前記プリンタシャシ（７６）の対応する嵌合機構（ ７６）を凹ませて設ける ことを特徴とする請求の範囲第４項に記載のインク容器挿入方法。 ６．インク（１９）を分配するためのプリントヘッド（１４）およびプリント ヘッドにインクを供給するための交換可能なインク容器（１２）を有している印 字システム（１０）において、 交換可能なインク容器（１２）を備え、この交換可能なインク容器（１２）が 、 前記交換可能なインク容器を前記印字システムへ第１方向に挿入するとき前記 印字システムの印刷装置（３８）によって最初に受容されるハウジンダのその縁 部として定義される前縁（５０）、および反対の後縁（５２）を有しているハウ ジング（２４）と、 前記ハウジングの後縁に隣接する前記ハウジング上の第１嵌合機構（６２）で あって、前記ハウジングの外面から外方に向かって延びいる嵌合機構とを含み、 前記プリントヘッドに結合される印刷装置（３８）が、 前記印刷装置の壁に凹まされた第２嵌合機構（７２）であって、前記交換可能 なインク容器を前記印字装置へ完全に挿入するとき前記第１嵌合機構を受容可能 な第２嵌合機構と、 前記第１方向と反対の第２方向に前記交換可能なインク容器上に付勢力を働か せる付勢機構（９８，１０８）であって、前記付勢力によって、前記印刷装置へ の前記交換可能なインク容器の完全な挿入時に、前記第１嵌合機構を、前記印刷 装置内に前記交換可能なインク容器を固定するために前記第２嵌合機構に係合さ せる付勢機構と を含んでいることを特徴とする印字システム（１０）。 ７．前記交換可能なインク容器（１２）の前記ハウジング（２４）上の液出口 （３０）および前記印刷装置（３８）上の液入口（８０）を含んでおり、前記第 １および第２の嵌合機構（６２，７６）の相互係合が前記液出口を前記液入口と 係合させかつ液体（１９）を前記交換可能なインク容器から前記プリントヘッド （１４）へ通過させることを特徴とする請求の範囲第６項に記載の印字システム （１０）。 【図９】

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ルイス，リチャード，エイチ スペイン国 イー―バルセロナ，サント・ クガト・デル・バレス

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．インクを印字装置に供給する交換可能なインク容器でり、該インク容器を前 記印字装置に挿入する方向に関して、前縁および後縁を有するインク容器であっ て、 前記前縁上に配置され、対応する印字装置の液入口に接続するように構成され た、液出口と、 前記後縁に向かって配置されインク容器の外面から外向きに延びる、嵌合機構 であって、該嵌合機構は、前記印字装置に関連する凹んだ嵌合機構に挿入するよ うに構成されており、前記インク容器が前記印字装置内に適切に配置され、前記 挿入方向と反対の方向に付勢されると、前記インク容器に関連する前記嵌合機構 が、前記印字装置に関連する前記凹んだ嵌合機構と嵌合し、前記液出口を対応す る印字装置の液入口と嵌合した状態に維持する、嵌合機構と を含むインク容器。 ２．前記インク容器に関連する前記嵌合機構は、基準の重力フレームに関して下 向きに延びている、請求の範囲第１項に記載のインク容器。 ３．前記印字装置に関連する凹んだ嵌合機構は、前記インク容器に関連する前記 嵌合機構に嵌合するように構成されたフックを規定する、請求の範囲第１項に記 載のインク容器。 ４．前記印字装置に関連する前記凹んだ嵌合機構が、前記嵌合機構の少なくとも 一部を収容するのに十分大きい大きさの凹み内に規定されている、請求の範囲第 １項に記載のインク容器。 ５．インク容器を印字装置に挿入する方法であって、 基準の重力フレームと略垂直の挿入方向に沿ってインク容器を挿入して、付勢 手段を嵌合、圧縮して、前記インク容器を前記挿入方向と反対に付勢し、前記イ ンク容器が十分挿入されて、該インク容器の後縁に向かう嵌合機構が、前記印字 装置に関連する嵌合機構を通過するようにする段階と、 前記インク容器に関連する前記嵌合機構を、前記印字装置に関連する前記整列 機構と整列させる段階と、 前記インク容器が前記挿入方向と反対に動くようにして、前記インク供給容器 に関連する前記嵌合機構を、前記印字装置に関連する前記嵌合機構と嵌合、付勢 して、前記インク容器を前記印字装置に固定する段階と を含む方法。 ６．前記インク容器に関連する前記嵌合機構は、インク容器の外面から外向きに 延びており、前記印字装置に関連する前記整列機構が凹んでいる、請求の範囲第 ５項に記載の方法。 ７．インクを塗布するプリントヘッドと、該プリントヘッドにインクを供給する 交換可能なインク容器とを有するタイプの印字システムであって、 インク容器上に、挿入方向に関して前記インク容器の後縁に向かって配置され 、前記インク容器の外面から外向きに延びる、第１の嵌合機構と、 印字装置上に配置され、該印字装置内に凹んで、前記インク容器が前記印字装 置内に配置され前記挿入方向と反対方向に付勢された状態で、前記第１の嵌合機 構と嵌合するように構成された、第２の嵌合機構と を含む印字システム。 ８．前記インク容器上に配置された液出口およびプリンタ部上に配置された液入 口を更に含み、前記第１および第２の嵌合機構が、前記液入口と液出口との嵌合 によって液体が前記インク容器から前記プリンタ部に流れることができるように 配置され配列される、請求の範囲第７項に記載の印字システム。