JP2002505647A - 印刷キャリアのための保持装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 印刷機における印刷キャリア（２）のための保持装置では、障害発生時に、例えば印刷機にウエブが巻き付くのを防止するために、後続の紙ウエブの始端部が保持されるのが望ましい。本発明によればこのことは、障害発生時にウエブ（２）が、クランプ条片（３）に向かって作用する、第１の作業位置（Ｍ）から第２の作業位置（Ｌ）に移動可能な、吹き込みにより膨らまし可能な少なくとも１つのホース（６）によって保持され、分離されることにより行われる。

Description

【発明の詳細な説明】 印刷キャリアのための保持装置 本発明は、請求項１の上位概念に記載の形式の印刷キャリアのための保持装置 に関する。 ドイツ連邦共和国特許出願公開第３９２９２２７号明細書により、ウエブの破 断もしくは折り機の損傷時に、印刷機の損傷を回避するための、ウエブを分離し 、保持するための装置が公知である。この装置は、不動の条片形状のクランプ部 材と、これに対して軸平行に配置されていて、この不動のクランプ部材の方向に 移動可能な条片形状のクランプ部材とから成っている。印刷機の生産中には、流 れるウエブは互いに離隔された両クランプ部材を通過するようにガイドされてい る。紙搬送の障害時には、対応する制御装置によって、シリンダ・ピストンユニ ットを操作するための制御指令が発動される。このシリンダ・ピストンユニット は、移動可能な条片状のクランプ部材を、不動のクランプ部材の方向に移動させ る。この場合、流れるウエブは保持されるので、印刷機を損傷させるウエブの巻 き付きは防止される。 本発明の課題は、印刷機の印刷キャリアのための切替可能な保持装置を提供す ることにある。 この課題は本発明によれば、請求項１の特徴部に記 載の特徴により解決された。 本発明により得られる利点は特に、紙ウエブまたはシートウエブまたは枚葉紙 のような、紙またはプラスチックから成る印刷キャリアを保持するための装置で あって、鋭い縁部または機械的な可動部なしに作動するような装置を提供するこ とにある。障害発生時にウエブ及び不動のクランプ条片の方向に可動な、吹き込 みにより膨らむホースによって、ウエブの迅速かつ確実な保持が保証されるので 、巻き込みまたはつまりによる印刷機又は折り機における損傷が回避される。膨 らまし可能なホースが僅かな慣性であることに基づき、この装置によって特に短 い操作時間が得られる。膨らまし可能なホースの操作時間は、ホースが所定の空 気圧によって既に予備負荷されていることによりさらに短縮される。 さらに、作業シリンダ及びこれに類するものような機械的な部分がなく、構成 部分が少ないことに基づき、例えば印刷装置の手前にこの装置を組み付ける場合 には、僅かなスペースしか必要としない。 本発明の実施例を図面につき詳しく説明する。 第１図は、第１の低作業位置と破線で示した中間作業位置とで図示した保持装 置の概略的な横断面図であって、 第２図は、第２の高作業位置で示した保持装置の概略的な横断面図と、これに 属する配線図である。 各印刷装置の入口の手前もしくは折り機の入口の手前には、輪転印刷機を通過 する印刷キャリアウエブ、例えば紙のウエブ２のための保持装置１が位置してい る。この保持装置１は一方では、ウエブ２の流れ方向Ａに対して横方向に、２つ のサイドフレームの間で延びる不動の対応クランプ装置または、例えば横桁の形 のクランプ条片３から成っている。他方では、このクランプ条片３に対して軸平 行に例えば間隔ｇ、ｈ（例えばｇ＝ｈ＝１６ｍｍ）をおいて鏡像的に、前記サイ ドフレームの間に位置する同じ横桁４が延びている。クランプ条片３と横桁４と の間をウエブ２が通過する。 この横桁４は下面で、圧力負荷可能なクランプ体、例えばゴム弾性的なホース ６を有している。このホース６は、下面、即ち横桁４に面した側に、ホース６の 全長にわたって延びるホースに不動に設けられた脚条片７を有している。この足 条片７の幅ｂは、ホース６の外径よりも大きい。従ってホース横断面の両側で端 部８，９が突出しており、この突出端部８，９はクランプレール１１，１２によ って横桁４に固定されている。クランプレール１１，１２は例えばねじ１３によ って横桁４に固定されていてよい。 脚条片７とは反対側に位置する面、即ちホース６の露出した周面の中央には作 業面１４が形成されている。この作業面１４には摩擦の大きなまたは滑脱防止性 の材料が設けられている。この作業面１４は、ホース６の軸平行な方向で延びる 、このホースの外周面に不動に設けられた成形条片１７からも形成されている。 この成形条片１７は波形の形状を有するクランプ面２０を有している。 ホース６は例えば、製織挿入体を有したゴムとゴム製の脚条片７とから成って いる。製織挿入体を配置することによりホース６は、第１の低作業位置Ｋにおけ る収縮した小さな横断面を有した状態で僅かな高さｈを有している（第１図参照 ）。ホース６は作業位置Ｋで、互いに内外に位置する二重のＵに相当するプロフ ィールを有している。 ホース６は、少なくともウエブ２の幅に相当する長さを有している。ホース６ の両端部のうちの一方の端部には、圧力媒体、例えば圧縮空気のための導管１９ を接続するための接続管片１８が位置している。この圧力媒体はオイルまたはゲ ルから成っていてもよい。 ウエブ２の流れ方向Ａで、印刷装置もしくは折り機（図示せず）の後方に、ウ エブ２のためのウエブ破断制御装置２１が配置されている。この装置２１は、例 えば印刷装置におけるウエブの破損または折り装置における欠陥物のような紙搬 送の障害を検知する（第２図参照）。ウエブ破断制御装置２１は例えばプローブ 、フォトダイオード、センサまたはこれに類するものから成っていてよい。障害 時にウエブ破断制御装置２ １によって発信される信号は、増幅器２２を介して電磁弁２３に与えられる。電 磁弁２３は次いで、ホース６と、例えば６バールの圧力を有する中央の圧縮空気 供給部２４との間を接続させる。これによりホース６は短時間、例えば数ミリ秒 （ｍｓ）間、膨らまされる。これによりホースの横断面は圧力媒体による負荷に 基づき第２の高作業位置Ｌにまで拡大、即ち膨らまされる。 この場合、ホース６は半径方向、即ち直径ｄの方向で、ｇ＋ｈの距離だけ膨ら んでおり、これによりホース６の成形条片１７が、クランプ条片３と、横桁４に 固定されたホース６との間を流れるウエブ２に対して押し付けられる。これによ りウエブ２は分離される。この場合、ホース６は静止状態にあった以前の横断面 の数倍の横断面を有している。これにより第１の作業位置Ｋから離れた第２の作 業位置Ｌに到達する。生産方向で例えば印刷装置の後方にそれぞれ配置された公 知の捕集ローラは分離されたウエブを巻き上げる。ホース６は、圧縮空気供給の 終了後に、予め付与された固有の戻し力に基づき静止位置に戻される。 別の構成では、予め付与された戻し力ではなくて、吸引空気によって戻される 。 ホース６の下面または脚条片７を横桁４に別の方法で、例えば接着によって固 定することもできる。 これにより例えばウエブの巻付きのような印刷装置 の破損は回避される。 さらに、ホース６の両端部にまたはホース６の側面に、導管１９のための単数 または複数の接続管片１８が設けられていてもよい。 有利には、クランプ条片３がウエブ２に面した面で、滑脱防止材料、例えばゴ ムで被覆されている。このような材料は紙またはシートに対して高い摩擦値を有 している。 また、クランプ条片３の、ウエブ２に面した側に同様にホース６が設けられて もよい。このホース６には作業位置で、横桁４に位置するホース６に対して平行 になるように同様に空気を充填することができる。 ホース６が低作業位置Ｋで扁平な楕円形の横断面を有していてもよい。 別の有利な構成では、第１の低作業位置Ｋにある間にホース６に、例えば０． ２〜０．５バールの圧縮空気で予備負荷している。これにより障害発生時に第２ の高作業位置Ｌに、より迅速に到達することができる。このために電磁弁２３に は圧力調節可能な戻し弁（図示せず）が平行に接続されている（第２図参照）。 第１の作業位置Ｋにおけるホース６の予備負荷は、静止状態にある弾性的な形状 が変化しない程度の高さであってよい（第１図参照）。 しかしホース６は、圧力媒体負荷によって、第１の作業位置Ｋと第２の作業位 置Ｌとの間の任意の高さｈ ＋ｇ／ｘに位置する、圧力媒体で予備負荷された中間位置Ｍに前調節されてもよ い。この場合、ｘは例えば、１〜１０の自然数である。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 1. 印刷キャリア、特に紙ウエブ（２）を、印刷機のゴム弾性的なホース（６） とフレーム固定された対応クランプ装置（３）との間に一時的に保持するための 装置において、 ホース（６）が、収縮された小さな横断面の状態である第１の低作業位置（ Ｋ）から第２のまたは別の高作業位置（Ｍ；Ｌ）に、圧力媒体で負荷することで ホース（６）の横断面を拡大することにより移動可能であるように配置されてい ることを特徴とする、印刷キャリアのための保持装置。 2. ウエブ（２）を保持するための経過が反転可能である、請求粉１記載の装置 。 3. 圧力媒体の負荷により、第１の作業位置（Ｋ）と第２の作業位置（Ｌ）との 間の任意の高さに位置する、圧力媒体によって予備負荷される中間位置（Ｍ）が 前調節可能である、請求項１及び２に記載の装置。 4. 第２の作業位置（Ｌ）にあるホース（６）の横断面が、第１の作業位置（Ｋ ）にあるホース（６）の横断面の数倍である、請求項１から３までのいずれか１ 項記載の装置。 5. ホース（６）の露出する周面の真ん中に、摩擦を高める作業面（１４）が形 成されている、請求項１ から４までのいずれか１項記載の装置。 6. 前記作業面（１４）が、ホース（６）の軸方向で延びる波形に形成された成 形条片（１７）を有しており、該成形条片（１７）が、波形に形成されたクラン プ面（２０）を有している、請求項５記載の装置。 7. ホース（６）が、２つのサイドフレームの間に延びる横桁（４）上に固定さ れている、請求項１から６までのいずれか１項記載の装置。