JP2002503958A - 改良された特性をもつアプロチニン変異体およびアプロチニン変異体のビクニン - Google Patents

改良された特性をもつアプロチニン変異体およびアプロチニン変異体のビクニン

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Abstract

(57)【要約】 本発明はpH7で+3ないし−3の正味の電荷をもつアプロチニン変異体に関する。結合部位において、アミノ酸基10はSerであり、アミノ酸基13はIle、PheもしくはLeuであり、アミノ酸基15はArgであり、アミノ酸基17はTyr、LeuもしくはArgであり、そしてアミノ酸基19はThrもしくはLysである。本発明は、いくつかのアミノ酸基をもつスペーサーにより連結される2個のアプロチニン変異体を含んで成るビクニンにもまた関する。前記アプロチニン変異体の一方は、a)アミノ酸基13がIle、PheもしくはLeuであり、アミノ酸基15がArg、ValもしくはLeuであり、アミノ酸基17がTyr、LeuもしくはAlaであり、アミノ酸基19がThrもしくはLysであり、アミノ酸基39がArgもしくはLeuであり、そしてアミノ酸基46がLeuもしくはLysであるアプロチニン変異体;またはb)上で定義されたような発明のアプロチニン変異体である。本発明はまた、前記アプロチニン変異体もしくはビクニンの1もしくは数種を含有する医薬、前記アプロチニン変異体もしくはビクニンの1種のコーディング(coding)を与えるDNA配列、この型のDNA配列を含有する微生物、ならびに、微生物を使用する前記アプロチニン変異体およびビクニンの製造方法にも関する。

Description

【発明の詳細な説明】 改良された特性をもつアプロチニン変異体およびアプロチニン変異体のビクニン 本発明は、改良された酵素阻害、免疫学的および薬物動態の特性を有するアプ ロチニン変異体およびアプロチニン変異体のビクニン(bikunin)、ならびにそ れらの製造法に関する。 ウシ膵トリプシンインヒビター(BPTI)ともまた呼ばれるアプロチニンは 、クニッツ(Kunitz)型のセリンプロテアーゼインヒビターのファミリーに属する 。阻害可能なセリンプロテアーゼのスペクトルは、例えば、トリプシン、キモト リプシン、プラスミンおよび血漿カリクレインを包含する(ゲブハルト(W.Gebh ard)、チェシェ(H.Tschesche)とフリッツ(H.Fritz)、Proteinaase Inhibitors 、バレット(Barret)とサルヴェセン(Salvesen)(編)、エルゼビア サイエンス パブリッシング(Elsevier Science Publ.)BV 375-387、1986)。 アプロチニンは以下の配列すなわち Arg Pro Asp Phe Cys Leu Glu Pro Pro Tyr Thr Gly Pro Cys Lys Ala Arg Ile Ile Arg Tyr Phe Tyr Asn Ala Lys Ala Gly Leu Cys Gln Thr Phe Val Tyr Gly Gly Cys Arg Ala Lys Arg Asn Asn Phe Lys Ser Ala Glu Asp Cys Met Arg Thr Cys Gly Gly Ala を有する58アミノ酸の一本鎖ポリペプチドである。 当該タンパク質の三次元構造は、X線構造解析およびNMR分光学の助けを借 りて解明された(ヴロダヴァー(Wlodawer)ら、J.Mol.Biol.198(3)、469-480、 1987;ワグナー(Wagner)ら、J.Mol.Biol.196(1)、227-231、1987;ベルント( Berndt)ら、Biochemistry 32(17)、4564-4570、1993)。 トラシロール[Trasylol](商標)の商品名で、天然のアプロチニンは、もと もと膵炎の治療に使用された。トラシロール(Trasylol)は今日心臓外科手術で使 用される。なぜなら、臨床試験が、アプロチニンでの治療がこの型の手術での輸 血の必要性を有意に低下させそして続発性出血の低下につながることを示したか らである(ロイストン(D.Royston)、J.Cardiothorac.Vasc.Anesth.6;76-10 0、1992)。 阻害特異性を固定する位置15のアミノ酸の置換が改良された阻害特性を有す る有用なアプロチニン変異体につながることが示された(DE特許333969 3)。こうして、導入されたアミノ酸に依存して、例えば膵もしくは白血球から のエラスターゼを阻害する強力な阻害剤を生じさせることが可能である。 アプロチニン、および位置15の置換により生じたその変異体の阻害特性はま た、阻害されるべき標的プロテアーゼと阻害剤分子との間の接触領域中の他のア ミノ酸残基によっても決定されることがさらに示され得た。これらはとりわけ、 位置14、16、17、18、19、34、38および39のさらなるアミノ酸 残基を包含する。接触領域(region)の一定区域(area)中のこれらのアミノ酸残基 の1個もしくはそれ以上の置換の結果として改良された特性を有するアプロチニ ン変異体は、とりわけ、以下の特許出願すなわちWO 89/019868、W O 89 /10374、EP 307 592、EP 683 229、DE19 62 998.2、WO 94/01461に記述された。 興味深いことに、物質の物理化学的特性を決定するアミノ酸の置換によりアプ ロチニンおよびその変異体の薬物動態特性を改良することが可能であった。こう して、分子の正の正味の電荷を低下させることにより、腎結合を有意に低下させ ることが可能であった。こうした変異体は特許出願WO 92/06111に記 述された。 より良好な工業的製造可能性(preparability)の理由上、ある場合には、阻害 剤分子のN末端で改変を実施することが便宜的である。こうした改変は、1個も しくはそれ以上のアミノ酸のN末端の短縮もしくは伸長または欠失であり得る。 N末端が改変されたアプロチニン変異体は特許出願EP 419 878に記述 された。 ビクニンは、例えばインター−α−トリプシンインヒビターのプロテアーゼ阻 害剤であり、これらは2個もしくはそれ以上のアミノ酸のスペーサーにより分離 される2個のクニッツ(Kunitz)ドメインを含有する(サリエル(J.-P.Salier)、 TIBS 15;435-439、1990)。概して、しかしながら、2個のクニッツ(Kunitz)ド メインの1個のみがここで阻害剤活性を有する。 本発明のアプロチニン変異体およびアプロチニン変異体のビクニン 本特許出願で特許請求されるアプロチニン変異体およびビクニンは以下の特徴 により区別される。すなわち 1.活性の特性を改良するための当該分子の活性中心の1個もしくは多数のアミ ノ酸の置換(EP 307 592)。 2.免疫学的および薬物動態の特性を改良させるという目的で正の正味 の電荷を低下させるためのアミノ酸の置換(WO 92/06111)。 3.工業的製造可能性の理由上のN末端アミノ酸配列の改変(EP 419 8 78)。 4.特異性を変えるための当該分子の活性中心の1個もしくは多数のアミノ酸の 置換。 5.連結されたクニッツ(Kunitz)ドメインによる、阻害スペクトルの幅を広げる ための、アミノ酸から構成されるスペーサーを使用する多様な特異性および活性 の特性を有するアプロチニン変異体の連結。 6.個々のドメインがプロテアーゼによるスペーサー領域での切断後に活性のク ニッツ(Kunitz)阻害剤として放出されるような、プロドラッグとしてのビクニン の使用。 7.インビボ半減期が、活性化されたポリエチレングリコールとの結合(conjuga tion)後に延長される、アプロチニン変異体およびビクニン。 各場合において、挙げられた特徴の一を含有するにすぎないアプロチニン変異 体が、上で引用された特許出願中に記述された。アプロチニン変異体は、今や、 それらの分子構造中で前述の特徴の2もしくは3個を組み合わせるか、または多 数のクニッツ(Kunitz)ドメインのプロテアーゼ阻害剤である。そのアミノ酸配列 が、いくつかの変異体もしくはビクニンの例として図1および2に示される。 本発明のアプロチニン変異体は、しかしながら、図1および2に挙げられる例 に制限されない。本発明のアプロチニン変異体は、N末端伸長Ala(−2)− Gln(−1)、位置2の天然のアミノ酸残基プロリン、正の電荷を運搬する他 のアミノ酸の中性もしくは負に荷電したアミノ酸残基による置換、または負に荷 電したアミノ酸残基による他の中性 アミノ酸の置換、および離れたクニッツ(Kunitz)ドメインの個々の活性を保証す るスペーサー中のアミノ酸置換を伴う変異体、ならびにリーダー中のケックス(K ex)プロテアーゼの切断により形成される化合物もまた包含する。 アプロチニン変異体中のアミノ酸残基の置換の選択は、ここで、生理学的pH で好ましくは+2から−2までの範囲の低下された正の正味の電荷を有する物質 を生じさせるという原則に従う。N末端の伸長もしくは短縮または欠失を包含す る挙げられたアミノ酸配列中の変化は、相互にいずれかの所望の組み合わせで利 用され得る。本発明のアプロチニン変異体は、従って、前述の特徴の組み合わせ を表わしかつ生理学的pHで低下される正の正味の電荷を有する全化合物を包含 する。 スペーサー中のアミノ酸は、これらが個々に活性であるように離れたドメイン の配置を保証する天然のアミノ酸の組み合わせであり得る。連結のためのアプロ チニン変異体は、とりわけ、EP 307 592、WO 92/06111、 EP 419 878、WO 89/01968、WO 89/10374、E P 0307592、EP 683229、DE 196 29 982に記述 される。 驚くべきことに、挙げられた特徴の2もしくは3個の組み合わせは、以前に記 述された変異体に比較して、個々の特徴の表現の保持のみならずしかしいくつか の場合には強化もしくは改変にさえつながることがみられた。さらに、例えば免 疫学的、薬物動態および表面結合の特性に関する重要な新たな物質特性を生じさ せることが可能であった。新たな個々の変異体は、アプロチニンを使用して生じ たポリクローナルヒトおよびウサギ抗血清との顕著に低下された反応を示す。こ れらの新たな変異 体がアプロチニンに比較して低下された免疫原性挙動を有することがさらに見出 された。分子の本体での多数の変化にもかかわらず、当該酵素の速度論的阻害定 数(Ki値)が当該分子の以前の変異体に比較して驚くほど改良されたか、もし くは、特異性が改変された。 ビクニンの場合には、驚くべきことに、離れたドメインの個々の活性を観察す ることが可能であり、その阻害定数は、離れたドメインに比較して、検討された 酵素に関してわずかに減少された。スペーサー中での酵素的切断後に、産生され たクニッツ(Kunitz)阻害剤は、再度、それらの完全な活性を表わすか、もしくは 、それらの活性は予期しないことに増大される。 本発明はpH7で+3ないし−3の正味の電荷を有するアプロチニン変異体に 関し、ここで、結合領域中で、アミノ酸残基10がセリンであり、アミノ酸残基 13がIle、PheもしくはLeuであり、アミノ酸残基15がArgであり 、アミノ酸残基17がTyr、LeuもしくはArgであり、そしてアミノ酸残 基19がThrもしくはLysである。好ましいアプロチニン変異体は、+2な いし−2の正味の電荷を有するもの、とりわけ好ましくは+1ないし−1の正味 の電荷を有するものである。 アプロチニン変異体は改変されたN末端および/もしくはC末端配列を有し得 る。従って、N末端の伸長もしくは短縮を有する、またはN末端に欠失されたア ミノ酸を有するアプロチニン変異体が意図される。 好ましいアプロチニン変異体は、式 Arg X2 Asp Phe Cys Leu Glu Pro Pro S er Thr Gly X13 Cys Arg Ala X17 Ile Thr Arg Tyr Phe Tyr X24 Ala Th r Ala Gly Leu Cys X31 Thr Phe Val Tyr Gly Gly Cys X39 Ala Asn Arg Asn Asn Phe X46 Ser Ala Glu Asp Cys Met Glu T hr Cys Gly Gly Ala、ここで、X2がProもしくは結合で あり、X13がIle、ProもしくはLeuであり、X17がTyr、Leuもし くはArgであり、X24がAspもしくはAsnであり、X31がGluもしくは Glnであり、X39がArgもしくはLeuであり、X46がLysもしくはLe uである、 を有するもの、またはそのプロピレングリコール誘導体である。 とりわけ好ましいアプロチニン変異体は、デスPro2−Ser10−Ile 13−Arg15−Tyr17−Thr19−Asp24−Thr26−Glu 31−Asn41−Glu53−アプロチニン、デスPro2−Ser10−I le13−Arg15−Thr19−Asp24−Thr26−Glu31−A sn41−G1u53−アプロチニン、デスPro2−Ser10−Ile13 −Arg15−Tyr17−Thr19−Asp24−Thr26−Glu31 −Leu39−Asn41−Glu53−アプロチニン、デスPro2−Ser 10−Ile13−Arg15−Thr19−Asp24−Thr26−Glu 31−Leu39−Asn41−Glu53−アプロチニン、デスPro2−S er10−Phe13−Arg15−Tyr17−Thr19−Asp24−T hr26−Glu31−Asn41−Glu53−アプロチニン、デスPro2 −Ser10−Leu13−Arg15−T yr17−Thr19−Asp24−Thr26−Glu31−Asn41−G lu53−アプロチニン、デスPro2−Ser10−Ile13−Arg15 −Tyr17−Thr19−Asp24−Thr26−Asn41−Glu53 −アプロチニン、PEG−デスPro2−Ser10−Ile13−Arg15 −Tyr17−Thr19−Asp24−Thr26−Asn41−Glu53 −アプロチニン、デスPro2−Ser10−Ile13−Arg15−Tyr 17−Thr19ーThr26−Asn41−Glu53−アプロチニンである 。これらのとりわけ好ましいアプロチニン変異体は位置2にアミノ酸プロリンも また運搬し得る。 前述のアプロチニン変異体は血漿カリクレイン、プラスミンおよび第Xa因子の 阻害に適する。 本発明は、さらに、いくつかのアミノ酸残基を含有するスペーサーにより連結 された2個のアプロチニン変異体を含んで成るビクニンに関し、ここで、アプロ チニン変異体の一方が a)ァミノ酸残基13がIle、PheもしくはLeuであり、アミノ酸残基1 5がArg、ValもしくはLeuであり、アミノ酸残基17がTyr、Leu もしくはAlaであり、アミノ酸残基19がThrもしくはLysであり、アミ ノ酸残基39がArgもしくはLeuであり、そしてアミノ酸残基46がLeu もしくはLysであるアプロチニン変異体であるか、または b)上で定義された本発明のアプロチニン変異体である。 スペーサーは、好ましくは10ないし40個、とりわけ10ないし20個のアミノ酸残 基を有する。とりわけ好ましいスペーサーは、13アミノ酸残基、 とりわけ以下の配列、すなわち Asn−Ala−Asn−Arg−Ile−Ile−Lys−Thr−Thr− Leu−Gln−Gln−Glu、Asn−Ala−Asn−Arg−Leu− Leu−Lys−Thr−Thr−Leu−Gln−Gln−GluおよびGl n−Ala−Gln−Arg−Ile−Ile−Lys−Thr−Thr−Le u−Gln−Gln−Gluを有する配列をもつものである。 加えて、これらのビクニンは改変されたN末端配列を有し得る。N末端の伸長 もしくは短縮、またはN末端に欠失されたアミノ酸を有するビクニンが従って意 図される。これらのビクニンは、さらに、好ましいスペーサー配列の置換および 伸長もしくは欠失を含有し得る。 好ましいビクニンは、式 Arg X2 Asp Phe Cys Leu Glu Pro Pro X1 0 Thr Gly X13 Cys X15 Ala X17 Ile X19 Ar g Tyr Phe Tyr X24 Ala X26 Ala Gly Leu Cys X31 Thr Phe Val Tyr Gly Gly Cys X39 Ala X41 Arg Asn Asn Phe X46 Ser Ala Glu Asp Cys Met X53 Thr Cys Gly Gly A la Asn Ala Asn Arg X6364 Lys Thr Thr Leu Gln Gln Glu X72 Pro Asp Phe Cys Leu Glu Pro Pro X81 Thr Gly X84 Cys Ar g Ala X88 Ile X90 Arg Tyr Phe Tyr X95 A la X97 Ala Gly Leu Cys X102 Thr Phe Val Tyr Gly Gly Cys X110 Ala X112 Arg Asn Asn Phe Lys S er Ala Glu Asp Cys Met X124 Thr Cys G ly Gly Ala、 ここで、X2がProもしくは結合であり、X10がSerもしくはTyrであり 、X13がIleもしくはProであり、X15がArg、ValもしくはLysで あり、X17がTyr、ArgもしくはAlaであり、X19がThrもしくはIl eであり、X24がAspもしくはAsnであり、X26がThrもしくはLysで あり、X31がGluもしくはGlnであり、X39がArgもしくはLeuであり 、X41がAsnもしくはLysであり、X46がLysもしくはLeuであり、X53 がGluもしくはArgであり、X63およびX64がそれぞれIleもしくはL euであり、X72がArgもしくはLysであり、X81がTyrもしくはSer であり、X84がProもしくはIleであり、X88がAlaもしくはTyrであ り、X90がIleもしくはThrであり、X95がAsnもしくはAspであり、 X97がLysもしくはThrであり、X102がGlnもしくはGluであり、X1 10 がArgもしくはLeuであり、X112がLysもしくはAsnであり、そし てX124がArgもしくはGluである、 を有する群からのものである。 とりわけ好ましいビクニンは、デスPro2−Ser10−Ilel3−Ar g15−Tyr17−Thr19−Asp24−Thr26−Glu31−As n41−Glu53−Arg86−Ala88−ビクニン、デスPro2−Se r10−Ile13−Arg15−Thr1 9−Asp24−Thr26−Glu31−Asn41−Glu53−Arg8 6−Ala88−ビクニン、デスPro2−Arg15−Ala17−Ser8 1−Ile84−Arg86−Tyr88−Thr90−Asp95−Thr9 7−Glu102−Asn112−Glu124−ビクニン、デスPro2−I le13−Arg15−Tyr17−Thr19−Leu39−Leu46−A rg86−Ala88−ビクニン、デスPro2−Ser10−Ile13−A rg15−Tyr17−Thr19−Asp24−Thr26−Glu31−A sn41−Glu53−Ser81−Arg86−Ala88−Asp95−T hr97−Glu102−Asn112−Glu124−ビクニン、デスPro 2−Ser10−Val15−Asp24−Thr26−Glu31−Asn4 1−Glu53−Ser81−Arg86−Ala88−Asp95−Thr9 7−Glu102−Asn112−Glu124−ビクニンである。これらのと りわけ好ましいビクニンは位置2にアミノ酸プロリンもまた運搬し得る。 当該ビクニンは、血漿カリクレイン、第Xa因子、プラスミンおよびエラスター ゼの阻害に適する。 本発明はまた、これらのアプロチニン変異体もしくはビクニンの1種もしくは それ以上を含んで成る医薬にも関する。 記述される新規プロテアーゼ阻害剤は、例えば心臓外科手術もしくは関節置換 、または移植医学、人工臓器でのような複雑な外科的処置の結果としてもまた、 血漿酵素系の活性化が延長されたもしくは集中的な外来表面接触および/または 血液の細胞性構成要素により発生する疾患状態の治療に適する。 当該阻害剤は、出血の増大された危険を伴う手術(例えば、心臓手術、骨およ び関節の外科手術)での血液喪失を抑制する。それらは、さらに、例えば手術後 、血液の過凝固可能(hypercoagulable)状態で、事故後、もしくは血栓溶解治療 後に発生し得るような血栓塞栓性疾患状態の治療に使用され得る。それらは、シ ョック、多発外傷(polytrauma)、敗血症、汎発性血管内凝固(DIC)、多臓器 不全(MOF)、不安定狭心症、心梗塞、卒中、塞栓症および深在静脈血栓症で の治療に、再閉塞、灌流の損傷、血栓症および血栓溶解後の出血を予防するのに 適する。それらは、リウマチ性関節疾患および喘息のようなカリクレイン系の関 与を伴う炎症性疾患で使用され得る。それらは、線維素溶解の阻害により侵襲性 の腫瘍の成長および転移を予防する。それらは、組織および血漿のカリクレイン の阻害により例えば頭蓋脳外傷の痛みおよび浮腫の治療にもまた適する。内因性 および外因性の血液凝固経路の阻害のために、それらは、透析治療の間のうっ血 の活性化を予防するのに使用され得る。 本発明は、さらに、本発明のアプロチニン変異体もしくはビクニンの1種をコ ードするDNA配列、こうしたDNA配列を含有する微生物、ならびに微生物を 使用する本発明のアプロチニン変異体およびビクニンの製造方法に関する。 図面の説明 図1および2は、本発明の好ましいアプロチニン変異体およびアプロチニン変 異体のビクニンを示す。太字にされた(emboldend)アミノ酸残基は天然のアプロ チニンの突然変異を表わす。□は欠失されたアミノ酸残基を表わす。ビクニンの スペーサーはアミノ酸残基59ないし71である。 本発明のアプロチニン変異体の製造 本発明のアプロチニン変異体およびビクニンの製造に遺伝子工学の方法を使用 することが便宜的である。これのため、通例の分子生物学的方法を使用して、遺 伝情報、すなわち本発明のアプロチニン変異体およびビクニンをコードする適切 なDNA配列が、考慮される各場合でアプロチニン変異体の合成のために適する 微生物発現生物体に導入される。組換え微生物が発酵され;異種遺伝情報が適す る条件の選択により発現される。発現されたアプロチニン変異体もしくはビクニ ンがその後培養液(culture broth)から回収される。 本発明のアプロチニン変異体およびビクニンの産生のための適する宿主生物体 は細菌、酵母もしくは真菌であり得る。この発現は細胞内でもしくは適する分泌 系を使用して細胞外で実施され得る。アプロチニン変異体もしくはビクニンは、 正しくプロセシングされ得るか、またはペプチドもしくはタンパク質に融合され 得る。 アプロチニン変異体の発現のための適する系は、特許出願EP 683 22 9、WO 89/02463、WO 90/10075、および上で既に挙げら れた特許出願の多様な他者に記述された。 本発明の実施方法 酵素:使用される酵素(制限エンドヌクレアーゼ、仔ウシ小腸からのアルカリ ホスファターゼ、T4ポリヌクレオチドキナーゼおよびT4DNAリガーゼ)は 、ベーリンガー マンハイム(Boehringer Mannheim)およびギブコ/BRL(GIBC O/BRL)から得、そして製造元の説明書に従って使用した。 分子生物学技術:例えば、大腸菌(E.coli)からのプラスミドDNAの単離( いわゆるミニプレップ(miniprep))およびプラスミドDNAを 使用する大腸菌(E.coli)の形質転換のような慣例のクローニング研究は、サン ブルック(Sambrook)ら(Molecular Cloning)コールド スプリング ハーバー 、1989)に従って実施した。形質転換に使用された宿主生物体は大腸菌(E.coli )株DH5α(ギブコ/BRL(GIBCO/BRL))であった。より大量のプラスミドD NAの単離のために、キアジェン(Qiagen)チップ(キアジェン(Qiagen))を使用 した。アガロースゲルからのDNA断片の抽出は、ジェットソルブ(Jetsorb)の 助けを借りて、製造元(ジェノメッド(Genomed))の説明書に従って実施した。 「部位特異的突然変異誘発」実験のためのオリゴヌクレオチドならびにPCR および配列決定反応のためのプライマーは、アプライド バイオシステムズ(App lied Biosystems)からの「380A DNA合成機」を使用して調製した。突然 変異誘発実験は、ファルマシア バイオテック(Pharmacia Biotech)からのキッ ト(「唯一部位排除突然変異誘発(Unique Site Elimination Mutagenesis)」) を使用して、デング(Deng)とニコロフ(Nickoloff)(デング(Deng)ら、Anal.Bioc hem.200、81-88、1992)の手順に従って実施した。全ベクター構築物および突然 変異誘発実験を、「ABI 373A配列決定機」(アプライド バイオシステ ムズ(Applied Biosystems))での蛍光標識ターミネーターを使用するTaq周期 DNA配列決定(Taq cycle DNA sequencing)により確認した。 サッカロミセス セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)の形質転換:例えば 株JC34.4D(MATα、ura3−52、suc2)の酵母細胞を10mlの YEPD(2%ブドウ糖;2%ペプトン;1%ディフコ(Difco)酵母抽出物)中 で成長させ、そして0.6ないし0.8のO.D.600nmで収穫した。細胞を5mlの溶 液A(1Mソルビトール;10mMビシン pH8.35;3%エチレングリコール)で洗浄し、0.2mlの溶液Aに再懸濁し、そ して−70℃で保存した。 プラスミドDNA(5μg)および担体DNA(ニシン精子からのDNA50μg )を凍結された細胞に添加した。細胞をその後、5分間振とうすることにより37 ℃で融解した。1.5mlの溶液B(40%PEG1000;200mMビシンpH8.35)の 添加後に、細胞を30℃で60分間インキュベーションし、1.5mlの溶液C(0.15MN aCl;10mMビシンpH8.35)で洗浄し、そして100μlの溶液Cに再懸濁した。 平板に広げること(plating-out)を、2%アガーを含有する選択培地上で実施し た。形質転換体を30℃で3日インキュベーション後に得た。 発酵のための栄養培地 1. SD2培地: バクト(Bacto)酵母窒素基剤 6.7g/l ブドウ糖* 20g/l KH2PO4 6.7g/l pH6.0 2. SC5培地: ブドウ糖* 20g/l ディフコ(Difco)酵母抽出物 20g/l KH2PO4 6.7g/l (NH4)2SO4 2.0g/l MgSO4×7H2O 1.0g/l 微量元素溶液SL4 1.0ml/l pH6.0 微量元素溶液SL4:タイトリプレックス(Titriplex)III 5g/l FeSO4×7H2O 2g/l ZnSO4×7H2O 0.1g/l MnCl2×4H2O 0.03g/l H3BO3 0.3g/l CoCl2×6H2O 0.2g/l CuCl2×2H2O 0.01g/l NiCl2×6H2O 0.02g/l Na2MoO4×2H2O 0.03g/l* =別個にオートクレーブ3. 発酵槽培地: ブドウ糖* 20g/l ダイズペプトン 25.0g/l KH2PO4 1.4g/l MgSO4×7H2O 1.0g/l 塩化チアミン 5.1mg/l イノシトール 20mg/l 微量元素溶液 3ml/l ビタミン溶液 3ml/l (NH4)2SO4 3.8g/l pH5.5 供給溶液: ブドウ糖* 530g/l (NH4)2SO4 5.0g/l KH2PO4 2.9g/l MgSO4×7H2O 3.8g/l 塩化チアミン 13mg/l イノシトール 70mg/l 微量元素溶液 6.8ml/l ビタミン溶液 6.8ml/l 微量元素溶液: FcCl3×6H2O 13.5g/l ZnCl2×4H2O 2.0g/l H3BO3 0.5g/l CoCl2×6H2O 2.0g/l CUSO4×5H2O 1.9g/l Na2MoO4×2H2O 2.0g/l CaCl2×2H2O 1.0g/l 濃HCl 100ml/l *=別個にオートクレーブ ビタミン溶液:リボフラビン 0.42g/l パントテン酸カルシウム 5.9 g/l ニコチン酸 6.1g/l 塩酸ピリドキシン 1.7g/l ビオチン 0.06g/l 葉酸 0.04g/l 作業保存物(conserves)の調製 ストック保存物を使用して、200mlのSD2培地を1l三角フラスコ中に1%濃 度で接種した。培養物を振とう器(260rpm)上28℃で72時間インキュベーション した。各2mlをその後保存容器中に分注しかつ液体窒素中で凍結した。、 振とうフラスコでの発酵 前培養物(preculture)として、200mlのSD2培地を、作業保存物を使用して 1%濃度で1lフラスコに接種し、そして振とう器(260rpm)上28℃で72時間発 酵した。前培養物を使用して、主培養物(1lフラスコ中200mlのSC培地)に1% 濃度で接種し、そして振とう器上28℃で72〜96時間インキュベーションした。 10lバイオリアクターでの発酵 前培養物として、200mlのSD2培地を、作業保存物を使用して1%濃度で1l フラスコに接種し、そして振とう器(260rpm)上28℃で72時間発酵した。10l発 酵槽での主培養を、96時間の間にわたって供給バッチ発酵(fed-batch fermentat ion)として実施した。使用された栄養培地は発酵槽培地であり、また、開始体積 は71であった。発酵槽に200mlの前培養物を接種した。 発酵条件: 温度:28℃ 攪拌機速度:500rpm 通気:10l/分 pH:5.5 頭隙圧:200mbar 7時間の発酵時間の後に供給を開始した。供給速度を呼吸商(RQ)(RQ= 形成されたCO2/消費された酸素)によって制御した。RQが>1.15の値に上 った場合に供給速度を低下させ、それが<1.05の値に落下した場合に供給速度を 増大させた。 規則的間隔でサンプルを発酵槽から取り、そして細胞の成長を700nmでの光学 濃度の測定により測定した。加えて、上清中のプロテアーゼ阻害剤の濃度を活性 測定により測定した。 発酵の終了時に、pHを、50%(w/v)クエン酸の添加により3.0に低下さ せ、そして発酵槽を70℃で10分間加熱した。細胞をその後7500×gでの遠心分離 により分離し、そして上清をタンパク質精製に供給した。 タンパク質の化学分析法のための材料 配列分析は、アプライド バイオシステムズ(AppliedBiosystems)(米国、フォ スターシティ)からのタンパク質配列決定器モデル473Aを使用して実施した 。標準的配列決定プログラムを使用した。配列決定器、多様な配列決定プログラ ムおよびPTH検出系は操作の手引き(使用者マニュアル、タンパク質配列決定 系モデル473A(1989)アプライドバイオシステムズ(Applied Biosystems)、 フォスターシティ、カリフォルニア州94404、米国)に詳細に記述される。 配列決定器の操作のための試薬およびPTH検出のためのHPLCカラムはア プライド バイオシステムズ(Applied Biosystems)から得た。 HPLC分析は、ヒューレット パッカード(Hewlett Packard)(ドイツ、ヴァ ルトブロン)からのHP1090HPLC系を使用して実施した。バッカーボン ド(Backerbond)(ドイツ、グロースゲナウ)からのRP−18−HPLCカラム( 250mm×4.6mm、5μ材料、30nm(300オングストローム)孔径)を分離に使用し た。 キャピラリー電気泳動モデル270A−HTはアプライド バイオシステムズ (Applied Biosystems)(フォスターシティ、カリフォルニア州94404、米国) からであった。概して、サンプルは多様な時間間隔にわたって流体力学的に(hyd rodynamically)注入した。使用されたキャピラリーカラム(50μm×72cm)はア プライド バイオシステムズ(Applied Biosystems)からであった。 アミノ酸分析は、エッペンドルフ ビオトロニク(Eppendorf Biotronik)(ドイ ツ、マインタル)からのアミノ酸分析機LC3000を使用して実施した。ビオ トロニク(Biotronik)からのわずかに改変された標 準的分離プログラムを使用した。分離プログラムおよび分析機の機能は装置の手 引きに詳細に記述される。 分子量は、クラトス/シマズ(Kratos/Shimadzu)(ドイツ、ジュイスブルク)か らのMALDI I系を使用して測定した。SDS電気泳動はファルマシア(Pha rmacia)(ドイツ、フライブルク)からの電気泳動系を使用して実施した。 速度論的データの測定は、SLT(ドイツ、クライルスハイム)からのマイク ロタイタープレート読取り器を使用して実施した。マイクロタイタープレートの 洗浄は、ダイナテック(Dynatec)(ドイツ、デンケンドルフ)からの洗浄装置を使 用して実施した。 酵素および基質はカルバイオケム(Calbiochem)(ドイツ、バードゾーデン)から であった。全部の他の化学物質および試薬はメルク(Merck)(ドイツ、ダルムシ ュタット)もしくはシグマ(Sigma)(ドイツ、ダイゼンホーフェン)からであった 。96穴プレートはグライナー(Greiner)から得た。 ポリクローナルウサギ抗アプロチニン抗体を、アプロチニンでの免疫によりウ サギで生じさせた。ヒトポリクローナル抗アプロチニン抗体はアプロチニンで治 療された患者から源を発する。 タンパク質の化学分析法 N末端配列分析:水に溶解された1〜3nmolのプロテアーゼ阻害剤を配列決定 器シート上に負荷し、これをポリブレン[Polybren](商標)とともに前インキ ュベーションした。タンパク質を、迅速正常配列決定器周期を使用して配列決定 した。PTHアミノ酸を、50pmolのPTH標準品の助けを借りてオンラインHP LCによって同定した。 アミノ酸分析:200μgのタンパク質を200μlの6N塩酸に溶解し、そして166℃ で1時間加水分解した。約1nmolのサンプルをアミノ酸分析機に添加した。アミ ノ酸の量を5nmolの標準品によって決定した。システインは、上述されたとおり 、タンパク質の過ギ酸酸化(ヒルス(C.H.W.Hirs)、Methods Enzymol.11.59-6 2)により決定した。 SDSゲル電気泳動:SDSゲル電気泳動はレムリ(Laemmli)(レムリ(U.K.La emmli)、Nature 227,680-685(1970)およびメリル(C.R.Merril)、デュナウ(M.L .Dunau)、ゴールドマン(D.Goldman)、Anal.Biochem.110:201-207(1981))の 条件に従って実施した。10μgのプロテアーゼ阻害剤を、10〜20%濃度のSDS ゲルを使用して分析し、そして銀染色(メリル(Merril)ら)によって目に見える ようにした。 キャピラリー電気泳動:8ngのプロテアーゼ阻害剤を、ガラスカラム(長さ72 cm、内径50μm)でのキャピラリー電気泳動によって検討した。 条件:電流強さ65μA、カラム温度30℃、100mMリン酸緩衝液pH3.0、検出210nm 、加圧下負荷1s。 逆相クロマトグラフィー:5nmolのプロテアーゼ阻害剤を、ベイカーボンド(Ba kerbond)RP−18HPLCカラム(5μ材料、4.6mm×250mm、30nm(300オン グストローム)孔径)でクロマトグラフィー分離した。使用された溶離液はアセ トニトリル/TFA勾配であった。条件:流速0.7ml/分、カラム温度40℃、検出 210nm、溶媒A:0.1%TFA、溶媒B:0.1%TFA/60%アセトニトリル;勾 配:0分0%B、10分0%B、70分100%B、80分0%B。 分子量測定:1μgのプロテアーゼ阻害剤をMALDI技術を使用して分析し た。使用さたマトリックスはシナピン酸であった。質量較正の ための標準タンパク質は、メリチン(2847Da)、ウシインスリン(5734Da)、チト クロームC(12327Da)およびミオグロビン(16951Da)であった。 タンパク質含有量:サンプルのタンパク質含有量は、アミノ酸分析を使用して 、もしくはOD280nmの測定により測定した。 トリプシン阻害試験(滴定法による):発酵培養液中のプロテアーゼ阻害剤の トリプシン阻害活性を、Nα−ベンゾイル−L−アルギニンエチルエステル(B AEE)のトリプシンに触媒される加水分解によって測定した。アルカリ滴定に より決定される反応中に遊離されるカルボキシル基の数が当該阻害剤のトリプシ ン阻害活性の尺度である。 ポリクローナルウサギもしくはヒト抗アプロチニン抗体とのプロテアーゼ阻害 剤の交差反応の測定:結合緩衝液(coupling buffer)に溶解された0.5〜10ngのプ ロテアーゼ阻害剤もしくはアプロチニンを4℃で一夜マイクロタイタープレート に結合させた。ウェルを各回300μlの洗浄緩衝液で4回洗浄し、そして100μlの ブロッキング溶液をその後添加した。プレートを覆い、そして37℃で1時間イン キュベーションした。上述されたとおり洗浄した後に、ポリクローナルウサギ抗 アプロチニン抗体(PBS緩衝液中1%BSA中0.2μg/ml)もしくはポリクロ ーナルヒト抗体(PBS緩衝液中1%HSA中20μg/ml)を添加した。プレート を覆い、37℃で1時間インキュベーションし、そしてその後上述されたとおり洗 浄した。100μlのビオチニル化抗ウサギもしくは抗ヒト抗体(25μl+10mlのPB S緩衝液中1%BSAもしくは1%HSA)をその後添加し、そして混合物を37 ℃で1時間インキュベーションした。プレートを上述されたとおり洗浄し、そし て100μlのストレプトアビジン −ペルオキシダーゼ複合体(50μl+10m1のPBS緩衝液中1%BSAもしくは 1%HSA)をその後各ウェルに添加した。プレートを覆い、そして37℃で1時 間インキュベーションし、そしてその後上述されたとおり洗浄した。 基質反応を、TMB基質+ペルオキシダーゼ溶液(1+1;ウェルあたり100 μl)を使用して実施した。反応を、100μl/ウェルの2Mリン酸を使用して10分 後に停止し、そして吸収を450nmで測定した(対照570nm)。 溶液: 1.結合緩衝液:15mMNa2CO3、35mMNaHCO3、pH9.6 2.サンプル緩衝液:サンプルを、PBS緩衝液pH7中1%BSAもしくはH SA中に適する濃度で溶解した。 3.洗浄溶液:PBS中0.1%(v/v)トゥイーン[Tween](商標)20。 4.ブロッキング緩衝液:PBS中3%(w/v)BSAもしくはHSA。 阻害定数の測定:多様な酵素での阻害定数の測定はビート(Bieth)(ビート(J.G .Bieth)Methods in Enzymology 248:59-84(1985))に従って実施した。 基質は、プラスミンについてクロモチム(Chromozym)PL、第XI因子について HD−Pro−Phe−Arg−pNA、トリプシンについてS−2444、キ モトリプシンについてSuc−Phe−Leu−Phe−pNA、第Xa因子につ いてBz−Ile−Glu−Gly−Arg−pNA、尿カリクレインについて HD−Val−Leu−Arg− pNA、およびHD−Pro−Phe−Arg−pNAであった。 実施例 実施例1:組換えSer10−Ile13−Arg15−Tyr17−Thr1 9−Asp24−Thr26−Glu31−Asn41−G1u53−アプロチ ニンの分泌のための酵母発現ベクターの調製 Ser10−Ile13−Arg15−Tyr17−Thr19−Asp24 −Thr26−Glu31−Asn41−Glu53−アプロチニン遺伝子の調 製に使用された出発原料は、改変されたpYES2ベクター(pIU28.11 .L)中のSer10−Arg15−Ala17−Asp24−Thr26−G lu31−Asn41−Glu53−アプロチニン遺伝子であった。ベクターp YES2(インヴィトロジェン(Invitrogen))に存在するGAL1プロモーター およびfl oriがこのベクター中でMFα1プロモーターにより置き換えら れる。当該アプロチニン変異体の3’端の「マルチクローニング部位(Multiple Cloning Site)」中のXhoI切断部位の除去のため、ベクターpIU28.1 1.LをEcoRIおよび部分的にXbaIで分解させ、そしてその後クレノウ ボリメラーゼおよびdNTPで満たした。このクローニングから生じるベクター (pIU17.4.M)を、U.S.E.の方法(ファルマシア バイオテック (Pharmacia Biotech))に従って突然変異誘発プライマーAを用いて二本鎖突然 変異誘発反応にかけ、XhoIでの制限を実施することが可能である。なぜなら アプロチニン遺伝子中の唯一のXhoI切断部位がこの突然変異誘発により除去 されるからである。突然変異誘発プライマーAは以下の配列すなわち 5’CCAGATTTCTGCCTCGAACAACCACCATCT ACTGGTATTTGTAGAGCTTACATTACTAGATACTTC TACGAT3’ を有した。このプライマーは、Ser10−Arg15−Ala17−Asp2 4−Thr26−Glu31−Asn41−Glu53−アプロチニン遺伝子中 に突然変異Ile13、Tyr17およびThr19を生じさせる。クローンの 分析を、酵素XbaIおよびXhoIでの制限消化により実施した。所望の配列 を、クローンpIU2.7.MのDNA配列決定により付加的に確認した。酵母 細胞(JC34.4D)をベクターpIU2.7.Mを使用して形質転換した。 発現ベクターpIU2.7.Mはもはやいかなるα因子のプロ配列も含有せず、 その結果、Ser10−Ile13−Arg15−Tyr17−Thr19−A sp24−Thr26−Glu31−Asn41−Glu53−アプロチニンの プロセシングがシグナルペプチダーゼにより独占的に実施され、そしてKexII プロテアーゼによる切断に独立である。 実施例2:組換えSer10−Ile13−Arg15−Tyr17−Thr1 9−Asp24−Thr26−Glu31−Leu39−Asn41−Glu5 3−アプロチニンの分泌のための酵母発現ベクターの調製 Ser10−Ile13−Arg15−Tyr17−Thr19−Asp24 −Thr26−Glu31−Leu39−Asn41−Glu53−アプロチニ ン遺伝子の調製に使用された出発原料は、ベクターpIU17.4.M中のSe r10−Arg15−Ala17−Asp24−Thr26−Glu31−As n41−Glu53−アプロチニン遺伝子であった(実施例1を参照)。ベクタ ーpIU17.4.Mを、 U.S.E.の方法(ファルマシア バイオテック(Pharmacia Biotech))に従 って突然変異誘発プライマーA(実施例1を参照)およびBを使用して二本鎖突 然変異誘発反応にかけ、XhoIを使用して制限を実施することが可能である。 なぜならアプロチニン遺伝子中の唯一のXhoI切断部位がプライマーAでの突 然変異誘発により除去されるからである。突然変異誘発プライマーBは以下の配 列すなわち 5’TACGGCGGCTGCTTGGCTAACCGTAAC3’ を有した。プライマーAは、Ser10−Arg15−Ala17−Asp24 −Thr26−Glu31−Asn41−Glu53−アプロチニン遺伝子中の 突然変異Ile13、Tyr17およびThr19を、そしてプライマーBは突 然変異Leu39を生じさせる。クローンの分析を、酵素XbaIおよびXho Iでの制限消化により実施した。所望の配列を、クローンpES8.4.OのD NA配列決定により付加的に確認した。酵母細胞(JC34.4D)をベクター pES8.4.Oを使用して形質転換した。 実施例3:天然のN末端配列「Arg−Pro−Asp」を有する組換えIle 13−Arg15−Tyr17−Thr19−Leu39−Leu46−アプロ チニンの分泌のための酵母発現ベクターの調製 天然のN末端配列「Arg−Pro−Asp」を有するIle13−Arg1 5−Tyr17−Thr19−Leu39−Leu46−アプロチニンの分泌を 可能にする酵母発現ベクターの調製のため、MFα1プロモーターを最初にPC Rによって増幅し、そしてα因子のプレ配列およびアプロチニン遺伝子の5’端 (制限酵素XhoIの認識配列まで)とともにクローニングした。使用されたプ ライマーは以下の配列すなわ ち プライマーC(EcoRV認識配列が下線をつけられる): 5’GGGATATCTATTGATAAGATTTAAAGGTATTTGA CAAG3’。 プライマーD(XhoI認識配列が下線をつけられる): 5’GGGCTCGAGGCAGAAATCTGGTCTAGCCAAAGCA GAAGAAGCAGCGAACAAGACAGCAGTGAAAATAGAT GGGAATCTCATTCTTTTAATCGTTTATATT3’ を有した。 PCRバッチは、総体積50μl中に200ngのpA202プラスミドDNA、0.2 μMプライマーC、0.2μMプライマーD、200μMdNTP、1×PCR反応緩衝 液11(ストラタジーン(Stratagene)、オプティプライム[Opti-Prime](商標 ))および2.5UのTaq DNAポリメラーゼ(パーキン エルマー(Perkin Elm er))を含有した。「周期(cycle)」条件は:94℃で1分、各場合94℃で1分、50 ℃で1分および72℃で2分の30周期、そして72℃でその後5分のインキュベーシ ョンであった。PCRバッチを5倍に希釈し、そしてベクターpCRII(インヴ ィトロジェン(Invitrogen))を使用して連結した。大腸菌(E.coli)DH5α細 胞を、連結バッチを使用して形質転換した。陽性のクローンを、酵素EcoRI での制限消化後に同定し、そしていくつかのクローンを配列決定した。クローン pIU20.11.Lをさらなる研究に使用した。 大腸菌(E.coli)/酵母シャトルベクターpYES2(インヴィトロジェン(In vitrogen))を酵母分泌ベクターの構築に使用し、ここでII e13−Arg15−Tyr17−Thr19−Leu39−Leu46−アプ ロチニン配列を酵母のα因子のプレ配列に直接結合する。ベクターpYES2を 最初に制限酵素SsplおよびBamHIを使用して切断し、脱リン酸化し、そ してゲル精製した。ベクターpYES2に存在するGAL1プロモーターおよび fl oriがここで除去される。大きさおよそ1030bpのDNA断片を、Eco RVおよびXhoIを使用してベクターpIU20.11.Lから切り出し(exc ised)、アガロースゲル電気泳動によって精製し、そして、ベクターpEM24 .3.Lからの大きさ約180bpのXhoIおよびBamHI断片と一緒に、Ss pIおよびBamHIを使用して切断されたベクターpYES2にクローニング した。大腸菌(E.coli)DH5α細胞をこの連結バッチを使用して形質転換した 。陽性のクローンを同定し、そして酵素XhoIでの制限消化の後に配列決定し た。酵母細胞(JC34.4D)を、このクローニングから生じるベクターpE M1.4.Lを使用して形質転換した。 実施例4:組換えデスPro2−Ile13−Arg15−Tyr17−Thr 19−Leu39−Leu46−スペーサー−Arg15−Ala17−ビクニ ンの分泌のための酵母発現ベクターの調製 組換えデスPro2−Ile13−Arg15−Tyr17−Thr19−L eu39−Leu46−スペーサー−Arg15−Ala17−ビクニン遺伝子 の調製に使用された出発原料は、デスPro2−Ile13−Arg15−Ty r17−Thr19−Leu39−Leu46遺伝子、Arg15−Ala17 遺伝子およびスペーサーを生じさせる2種のオリゴヌクレオチドであった。各ア プロチニン変異体遺伝子を、 PCR反応によってスペーサーオリゴヌクレオチドの一方に結合し、そしてPC Rクローニングベクターに連結した。 スペーサーオリゴヌクレオチド1: 5’TCG AGA CAG AAA TCT GGC GTA TTA AT A ATT CTG TTA GCG TTA GCA CCA CCG CA G GTT CTC ATA CAA TCT TCC GC3’ スペーサーオリゴヌクレオチド2: 5’GGA AGA TTG TAT GAG AAC CTG CGG TG G TGC TAA CGC TAA CAG AAT TAT GAA GA C TAC TTT GCA ACA AGA AAA GCC AGA TT T CTG TC3’ PCRバッチは、100μlの総体積中に、570ngのpEM30.3.Lプラスミ ドDNA(デスPro(2)−Ile(13)−Arg(15)−Tyr(17 )−Thr(19)−Leu(39)−Leu(46)−アプロチニンをコード する)、20pmolのプライマーE(プライマーEはα因子のリーダー中で結合し、 そして以下の配列すなわち5’AACGGGTTATTGTTTATA3’を有 する)、60pmolのスペーサーオリゴヌクレオチド1、200μMdNTP、1×PC R反応緩衝液II(パーキン エルマー(Perkin Elmer))、2mMMgCl2および2. 5UのTaq DNAポリメラーゼ(パーキン エルマー(Perkin Elmer))を含 有した。「周期」条件は:95℃で3分、各場合94℃で1分、55℃で1分および72 ℃で1分の25周期、そして72℃でその後5分のインキュベーションであった。P CRバッチを5倍に希釈し、そしてベクターpCRII(イ ンヴィトロジェン(Invitrogen))を使用して連結した。大腸菌(E.coli)DH5 α細胞を、この連結バッチを使用して形質転換した。陽性のクローンを「青色・ 白色スクリーニング(blue-white screening)」によって、また、酵素XhoIお よびBamHIを使用する制限消化の後に同定した。クローンpF:M22.5 .Lが所望の配列を含有し、そしてさらなる研究に使用した。 スペーサーオリゴヌクレオチド2のArg15−Ala17−アプロチニンと の結合がプライマー伸長反応に先行した。それは、100μlの総体積中に、60pmol のスペーサーオリゴヌクレオチド2、200μMdNTP、2Uのクレノウ断片、20n gのpEM6.6.LプラスミドDNA、および2mMMgCl2を含有した。 反応条件:95℃で3分間のクレノウ断片を含まない試験バッチを加熱する。ク レノウ断片の添加後に、混合物を室温で30分間インキュベーションした。それを 70℃に加熱し、そして、2.5UのTaq DNAポリメラーゼおよび20pmolの逆プ ライマーM13を添加した。 「周期」条件は:95℃で3分、各場合で94℃で1分、45℃で1分および72℃で 1分の30周期、そして72℃でその後の5分のインキュベーションであった。約15 0ngのPCR断片を、ベクターpCRII(インヴィトロジェン(Invitrogen))を 使用して連結した。大腸菌(E.coli)DH5α細胞をこの連結バッチを使用して 形質転換した。陽性のクローンを同定し、そして酵素EcoRIを使用する制限 消化後に配列決定した。クローンpEM12.6.Lが所望の配列を含有し、そ してさらなる研究に使用した。 大きさ182bpのDNA断片を、HindIIIおよびBspMIを使用し てベクターpEM22.5.Lから切り出し、また、大きさ240bpのDNA断片 を、BamHIおよびBspMIを使用してベクターpEM12.6.Lから切 り出し、アガロースゲル電気泳動によって精製し、そしてT4−DNAリガーゼ で一夜連結した。ライゲーション生成物を、制限切断部位HindIIIおよびB amHIによってベクターpUC19にクローニングした。生じるクローン(p EM16.6.L)は所望の配列を有した。 大腸菌(E.coli)/酵母シャトルベクターpA202を酵母分泌ベクターの構 築に使用し、ここで、デスPro2−Ile13−Arg15一Tyr17−T hr19−Leu39−Leu46−スペーサー−Arg15−Ala17−ビ クニン配列を酵母のα因子のプレプロ配列に結合する。ベクターpA202は、 アンピシリン耐性遺伝子(bla)ならびに大腸菌(E.coli)および酵母の選択 可能なマーカー遺伝子としてURA3を運搬する。 当該ベクターの他の不可欠の要素は、Col E1および2μ複製開始点(o ri)である。REP3遺伝子座が同様にこの領域に配置される。大きさ1200bp のEcoRI−HindIII断片が、MFα1プロモーターおよび酵母のα因子 前駆体タンパク質のN末端のプレプロ配列(クルジャン(Kurjan)とヘルスコヴィ ッツ(Herskowitz)、Cell 30、933-943、1982)を運搬する。 酵母ベクターのクローニング:大きさ422bpの断片を、制限酵素HindIIIお よびBamHIを使用してクローンpEM16.6.Lから切り出した。これを アガロースゲルによって精製し、そして同様にベクターpA202にクローニン グし、これをHindIIIおよびBamH Iを使用して切断する。これから生じるクローンpEM21.6.Lを酵母細胞 (JC34.4D)の形質転換に使用する。 例えば、構成的GAPDHもしくは誘導可能なGAL10プロモーターのよう な多様なプロモーターを有する他の大腸菌(E.coli)/酵母シャトルベクターが 、類似の様式で調製され得、そして同様にデスPro2−Ile13−Arg1 5−Tyr17−Thr19−Leu39−Leu46−スペーサー−Arg1 5−Ala17−ビクニンの分泌につながる。 加えて、例えば染色体で自律的に複製する区分(ars)のような他の酵母の 複製開始点をもつシャトルベクターを使用することもまたもちろん可能である。 URA3遺伝子に加えて、適する選択可能なマーカー遺伝子は、栄養要求酵母 突然変異体が例えばLEU2、HIS3もしくはTRPI遺伝子のような原栄養 性(prototrophy)を達成するのを助ける遺伝子である。さらに、その産物が例え ばアミノグリコシドG418のような多様な抗生物質に対する耐性を媒介する遺 伝子を使用することもまたもちろん可能である。 例えばメチル栄養性酵母ピキア パストリス(Pichia pastoris)もしくはハン セヌラ ポリモルファ(Hansenula polymorpha)のような他の酵母が、適するベク ターでの形質転換後に、デスPro2−Ile13−Arg15−Tyr17− Thr19−Leu39−Leu46−スペーサー−Arg15−Ala17− ビクニンを産生することが同様に可能である。 実施例5:サッカロミセス セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)の 発酵 組換えサッカロミセス セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)発現株を発酵 に使用した(参照:本発明の実施方法)。 実施例6:中性のpHで正味の電荷をもたないアプロチニン変異体およびビクニ ンの精製 I.適する精製方法の調査 発酵後に、細胞を遠心分離により分離し、そして残存する上清を、残存する細 胞を除去するために濾過する。 細胞を含まない上清を、濃クエン酸の添加によりpH3に調節する。この溶液 は、8mS/cm未満の伝導率を確立するために精製水で適して希釈しなければなら ない。これの後に、この溶液を、酸性緩衝液で以前に平衡化してある陽イオン交 換カラムに適用する。結合されない物質を、開始緩衝液での徹底的な洗浄により 除去する。生成物を塩勾配の助けを借りて溶出する。得られる画分を、逆相高速 液体クロマトグラフィー(RP−HPLC)、およびプロテアーゼ阻害を測定す る生物学的活性試験の助けを借りてぞれらの生成物含有量について検討する。生 成物を含有する画分を合わせ、そして調製的RP−HPLCカラムに直接適用す る。 カラムは以前に酸性緩衝液で平衡化した。結合されないタンパク質を、開始緩 衝液でカラムを洗浄することにより除去する。生成物を有機溶媒勾配の助けを借 りて溶出する。既に上述されたとおり、画分を再度生成物含有量について検討し 、そして生成物を含有する画分を合わせる。達成される生成物の純度に依存して 、合わせられた画分を第二のRP−HPLCカラムにより精製することがおそら く必要であることができる。その条件は既に記述されたと本質的に同一である。 得られる生成物の溶 液を、注入の目的上水で希釈し、そして適する部分で分注しかつ凍結乾燥する。 上述された方法と組み合わせられ得る、中性のpHで正味の電荷をもたないア プロチニン誘導体の精製のための他の方法は、セファロース[Sepharose](商 標)に固定されたトリプシンでのアフィニティクロマトグラフィー、およびゲル 浸透クロマトグラフィーである。 II.Ser10−Ile13−Arg15−Tyr17−Thr19−Asp2 4−Thr26−Glu31−Asn41−G1u53−アプロチニンの精製 10l発酵からの材料を以下の方法により精製した。発酵が完了した後に、発酵 槽の内容物を濃クエン酸を使用してpH3に調節し、そして70℃で10分間加熱し た。細胞をその後遠心分離(15分、7500×g、ヘラエウス ツェントリフージ(Her aeus Zentrifuge))により除去し、そして得られた上清を濾過した(8μmない し0.2μm、ミリポア(Millipore)、ドイツ)。この段階で、上清は−18℃で凍結 させることによりさらなる使用まで保存し得る。溶液をその後、精製水の添加に より8mS/cm未満の伝導率に希釈し、そしてSP−セファロース[Sepharose]( 商標)FFカラム(ファルマシア(Pharmacia)、スウェーデン)に適用した。カ ラムは50mMクエン酸−NaOH緩衝液pH3で以前に平衡化されていた。結合さ れないタンパク質を同一緩衝液での集中的洗浄により除去した。生成物をその後 塩勾配(1MNaCl)の助けを借りて溶出した。得られた画分を、逆相高速液 体クロマトグラフィー(RP−HPLC、C4)の助けを借りて、およびプロテ アーゼ阻害活性を試験することにより、生成物含有量について検討した。 所望の生成物を含有する画分を合わせた。生成物の溶液をその後、最初にRP −HPLCカラム(ソース(Source)15 RPC、ファルマシア(Pharmacia)、 スウェーデン)に直接適用した。これは以前に0.1%トリフルオロ酢酸/水で平 衡化されていた。結合されないタンパク質を同一緩衝液での集中的洗浄により除 去した。生成物を、直線アセトニトリル勾配(0−70%)の助けを借りて溶出し た。得られた画分を、再度、上述された方法を使用して生成物含有量について検 討し、そして、生成物を含有したものを合わせかつ凍結乾燥した。最終精製のた めに、タンパク質を150mMNaCl/50mMリン酸緩衝液pH7.3に溶解し、そして スーパーデックス(Superdex)30カラムでクロマトグラフィー分離した。得られ た画分を、再度、上述された方法を使用して生成物含有量について検討し、そし て生成物を含有したものを合わせた。 III.デスPro2−Ile13−Arg15−Tyr17−Thr19−Le u39−Leu46−スペーサー−Arg15−Ala17−ビクニンの精製 10l発酵からの材料を以下の方法により精製した。発酵が完了した後に、発酵 槽の内容物を濃クエン酸を使用してpH3に調節し、そして70℃で10分間加熱し た。細胞をその後遠心分離(15分、7500×g、ヘラエウスツェントリフージ(Hera eus Zentrifuge))により除去し、そして得られた上清を濾過した(8μmないし 0.2μm、ミリポア(Millipore)、ドイツ)。この段階で、上清は−18℃で凍結さ せることによりさらなる使用まで保存し得る。この溶液をその後、精製水の添加 により8mS/cm未満の伝導率に希釈し、そしてSP−セファロース[Sepharose] (商標)FFカラム(ファルマシア(Pharmacia)、スウエーデン)に適用し た。カラムは50mMクエン酸−NaOH緩衝液pH3で以前に平衡化されていた。 結合されないタンパク質を同一緩衝液での集中的洗浄により除去した。生成物を その後塩勾配(1MNaCl)の助けを借りて溶出した。得られた画分を、8mS/ cm未満に調節した後に、セファロース[Sepharose](商標)HPカラムを使用 してクロマトグラフィー分離した。このカラムは以前に20mMHepes−NaO H緩衝液pH6で平衡化されていた。結合されないタンパク質を同一緩衝液での 集中的洗浄により除去した。生成物をその後塩勾配(1MNaCl)の助けを借 りて溶出した。 得られた画分を、逆相高速液体クロマトグラフィー(RP−HPLC、C4) の助けを借りて、および、プロテアーゼ阻害活性を試験することにより、生成物 含有量について検討した。所望の生成物を含有した画分を合わせた。 生成物の溶液をその後、最初にRP−HPLCカラム(ソース(Source)15、 RPC、ファルマシア(Pharmacia)、スウェーデン)に直接適用した。これは以 前に0.1%トリフルオロ酢酸/水で平衡化されていた。結合されないタンパク質 を同一緩衝液を使用する集中的洗浄により除去した。生成物を、直線アセトニト リル勾配(0−70%)の助けを借りて溶出した。得られた画分を、再度、上述さ れた方法を使用して生成物含有量について検討し、そして、生成物を含有したも のを合わせかつ凍結乾燥した。 最終精製のために、タンパク質を、Hepes/NaCl勾配pH6を使用す るソース(Source)S30カラムでクロマトグラフィー分離した。得られた画分を 、上述された方法を使用して生成物含有量について再度 検討し、そして生成物を含有したものを合わせかつ凍結乾燥した。 実施例7:Ser10−Ile13−Arg15−Tyr17−Thr19−A sp24−Thr26−Glu31−Asn41−G1u53−アプロチニンを 使用するヒトプラスミンのKi値の測定 1Uのヒトプラスミンを緩衝液(0.2Mトリス(ヒドロキシメチル)アミノメタ ン、0.01MCaCl2、0.05%トゥイーン[Tween](商標)20;pH8;1ml のベンジルアルコール/l)で16mlに希釈した。この酵素溶液200μlを、減少す る体積の試験緩衝液(250、240、230、220、200、180、170、150、100、50μl) で処理し、そしてその後、アッセイ緩衝液中の増加する量の阻害剤を添加した( 10、20、30、50、70、80、100、150、200および250μl;濃度0.6μg/μl)。 酵素/阻害剤溶液を室温で4時間前インキュベーションし、その後180μlの各 溶液をマイクロタイタープレートのウェルに添加し、そして20μlの基質溶液と 混合した。吸収の変化を405nmで10分間測定した。酵素反応の速度を測定し、そ してKi値をビート(Bieth)(Biochemical Medicine 32:387-97(1984)もしくはMet h.In Enzym.238:59-84(1995))の方法に従ってそれから算出した。 基質ストック溶液: DMSO中0.1M 基質溶液: アッセイ緩衝液中1×10-3Mクロモチム (Chromozym)PL アッセイ緩衝液: 0.2Mトリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン、0.01MC aCl2、0.05%トゥイーン[Tween](商標)20;pH8;1mlのベンジルアルコ ール/1。 酵素カリクレイン、第Xa因子、トリプシンおよびキモトリプシンと の複合体形成の速度論定数(kinetic constant)を同一手順により測定した。基質 は、血漿カリクレインについてHD−Pro−Phe−Arg−pNA、トリプ シンについてS−2444、キモトリプシンについてSuc−Phe−Leu− Phe−pNAおよび第Xa因子についてBz−Ile−Glu−Gly−Arg −pNAであった。 ビクニン、ビクニンの離れたドメインおよびPEG結合体(conjugate)の速度 論定数を同一の方法により測定した。 実施例8:Ser10−Ile13−Arg15−Tyr17−Thr19−A sp24−Thr26−Glu31−Asn41−Glu53−アプロチニンの タンパク質化学的特徴づけの結果 プロテアーゼ阻害剤Ser10−Ile13−Arg15−Tyr17−Th r19−Asp24−Thr26−Glu31−Asn41−Glu53−アプ ロチニンを、遺伝子的に改変された酵母生物体による分泌により製造した。それ を、多様なクロマトグラフィー方法により酵母上清から均一まで精製した。以下 のタンパク質分析的検討はクローニングされた配列を有する阻害剤の正体(ident ity)を示す。 N末端配列分析:このプロテアーゼ阻害剤を58段階の間にわたって完全に配列 決定した。以下の一覧は決定されたタンパク質配列を示し、これはクローニング された配列と同一である。すなわち アミノ酸分析:アミノ酸分析はタンパク質の特徴づけの重要な定量的パラメー タである。タンパク質含有量に加え、個々のアミノ酸の数が、一次構造が既知で ある場合に決定される。Ser10−Ile13−Arg15−Tyr17−T hr19−Asp24−Thr26−Glu31−Asn41−Glu53−ア プロチニンのアミノ酸分析は一次構造からの理論値と良好な一致にある(表1) 。 逆相クロマトグラフィー:化学的に結合された逆相でのタンパク質のHPLC クロマトグラフィーで、使用される相への結合が、タンパク質の疎水性相互作用 を介して起こる。タンパク質は固定相へのそれらの結合の強さに従って有機溶媒 (移動相)によりはずされる。この理由から、この方法はタンパク質の純度の評 価の良好な規準である。プロテアーゼ阻害剤Ser10−Ile13−Arg1 5−Tyr17−Thr19−Asp24−Thr26−Glu31−Asn4 1−Glu53−アプロチニンはRP−18相から1本の細いピークとして溶出 する。 CEクロマトグラフィー:キャピラリー電気泳動は、電場でのそれらの電荷の ためにペプチドおよびタンパク質の分離を可能にする。分離の質は、ここでは、 使用される緩衝液、pH、温度および添加物に依存する。使用されるキャピラリ ーは、50ないし100μmの内径を有するいわゆる「溶融シリカ」カラムである。 プロテアーゼ阻害剤Ser10−Ile13−Arg15−Tyr17−Thr 19−Asp24−Thr26−Glu31−Asn41−Glu53−アプロ チニンは電場中で「溶融シリカ」カラム上で分離された。電気泳動図は1本の細 いピークを示す。 分子量測定:Ser10−Ile13−Arg15−Tyr17−Thr19 −Asp24−Thr26−Glu31−Asn41−Glu53−アプロチニ ンの分子量を、MALDI技術を使用して6425ダルトンであると測定した。測定 された分子量は、当該測定方法の正確さの状況で、6408ダルトンという理論値と ここで良好な一致にある。シナピン酸をマトリックスとして使用した。 SDSゲル電気泳動:Ser10−Ile13−Arg15−Tyr 17−Thr19−Asp24−Thr26−Glu31−Asn41−Glu 53−アプロチニンをSDS電気泳動によって還元および非還元条件下で分析し た。ゲルは約6.5kDの範囲に1個のバンドを示す。 実施例9:Ser10−Ile13−Arg15−Tyr17−Thr19−A sp24−Thr26−Glu31−Asn41−Glu53−アプロチニンと 酵素の複合体形成のKi値の測定 Ser10−Ile13−Arg15−Tyr17−Thr19−Asp24 −Thr26−Glu31−Asn41−Glu53−アプロチニンの阻害定数 を多様な酵素について測定した。Ki値を表2に示す。 実施例10:ポリクローナルウサギもしくはヒト抗アプロチニン抗体との当該プ ロテアーゼ阻害剤の相互作用 組換え的に製造されたプロテアーゼ阻害剤を、ポリクローナルウサギもしくは ヒト抗アプロチニン抗体とのそれらの交差反応性について検討した。多様なプロ テアーゼ阻害剤の変異体は、使用されたポリクローナルウサギもしくはヒト抗ア プロチニン抗体に対する非常に弱い交差反応 性を示すのみであることが見出された。 実施例11:デスPro2−Ile13−Arg15−Tyr17−Thr19 −Leu39−Leu46−スペーサー−Arg15−Ala17−ビクニンを 使用するヒト尿カリクレインのKi値の測定 ヒト尿カリクレインを使用するKi値の測定を、実施例7に記述されたとおり 実施した。使用された阻害剤濃度は1.1μg/μlであった。 基質ストック溶液: DMSO中0.1M 基質溶液: アッセイ緩衝液中1×10-3MHD−Val−Leu−Ar g−pNA アッセイ緩衝液: 0.05Mトリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン、0.1MN aCl、0.05%トゥイーン[Tween](商標)20;pH7.5;1mlのベンジルアルコー ル/l。 酵素カリクレイン、第Xa因子、キモトリプシンおよびプラスミンとの複合体形 成の速度論定数を同一の手順に従って測定した。基質は、血漿カリクレインにつ いてHD−Pro−Phe−Arg−pNA、キモトリプシンについてSuc− Phe−Leu−Phe−pNA、第Xa因子についてBz−Ile−Glu−G ly−Arg−pNA、およびプラスミンについてクロモチム(Chromozym)PL であった。 実施例12:デスPro2−IIe13−Arg15−Tyr17−Thr19 −Leu39−Leu46−スペーサー−Arg15−Ala17−ビクニンの タンパク質化学的特徴づけの結果 プロテアーゼ阻害剤デスPro2−Ile13−Arg15−Tyr17−T hr19−Leu39−Leu46−スペーサー−Arg15−Ala17−ビ クニンを、遺伝子的に改変された酵母生物体による分 泌により製造した。それを多様なクロマトグラフィーの方法により酵母上清から 均一まで精製した。以下のタンパク質分析的検討は、クローニングされた配列を もつ阻害剤の正体を示す。 配列分析:当該プロテアーゼ阻害剤を完全に配列決定した。配列決定を、培養 上清から単離したビクニンの断片によって、および臭化シアンペプチドによって N末端で実施した。以下の一覧は、当該断片の決定されたタンパク質配列、すな わち、N末端配列決定(下線を付けられる)、酵母発酵の培養上清からのビクニ ンの断片(太字)、臭化シアン断片(斜体)を示す。決定された配列はクローニ ングされた配列に同一である。 アミノ酸分析:アミノ酸分析はタンパク質の特徴づけの重要な定量的パラメー タである。タンパク質含有量に加え、個々のアミノ酸の数が、一次構造が既知で ある場合に決定される。デスPro2−Ile13−Arg15−Tyr17− Thr19−Leu39−Leu46−スペーサー−Arg15−Ala17− ビクニンのアミノ酸分析は一次構造からの理論値と良好な一致にある(表3)。 逆相クロマトグラフィー:化学的に結合された逆相でのタンパク質のHPLC クロマトグラフィーで、使用される相への結合が、タンパク質の疎水性相互作用 によって起こる。タンパク質は固定相へのそれらの結合の強さに従って有機溶媒 (移動相)によりはずされる。この理由から、この方法はタンパク質の純度の評 価の良好な規準である。デスPro2−Ile13−Arg15−Tyr17− Thr19−Leu39−Leu46−スペーサー−Arg15−Ala17− ビクニンはRP−18相から1本の比較的不純物を含まない(clean)ピークとし て溶出する。 分子量測定:デスPro2−Ile13−Arg15−Tyr17−Thr1 9−Leu39−Leu46−スペーサー−Arg15−Ala17−ビクニン の分子量を、MALDI技術を使用して14314ダルトンであると測定し,た。測 定された分子量は、当該測定方法の正確さの状況で、14313ダルトンという理論 値とここで良好な一致にある。シナピン酸をマトリックスとして使用した。 SDSゲル電気泳動:デスPro2−Ile13−Arg15−Tyr17− Thr19−Leu39−Leu46−スペーサー−Argl5−Ala17− ビクニンをSDS電気泳動によって非還元条件下で分析した。ゲルは約14kDの範 囲に1個のバンドを示す。 実施例13:デスPro2−Ile13−Arg15−Tyr17−Thr19 −Leu39−Leu46−スペーサー−Arg15−Ala17−ビクニンと 酵素の複合体形成のKi値の測定 デスPro2−Ile13−Arg15−Tyr17−Thr19−Leu3 9−Leu46−スペーサー−Arg15−Ala17−ビクニンの阻害定数を 多様な酵素について測定した。Ki値を表4に示す。 実施例14:Thr−Thr−Leu−Gln−Gln−Glu−Lys−デス Argl−Arg15−Ala17−アプロチニンのタンパク質化学的特徴づけ の結果 プロテアーゼ阻害剤Thr−Thr−Leu−Gln−Gln−Glu−Ly s−デスArg1−Arg15−Ala17−アプロチニンが、多様なクロマト グラフィー処置により、ビクニンの他の切断生成物に加えて酵母上清から単離さ れた。当該プロテアーゼ阻害剤はビクニンの後方部分に対応する。それは第2の クニッツ(Kunitz)ドメインを含有する。それを均一まで精製した。以下のタンパ ク質分析的検討はビクニンとの関連を示す。 配列分析:配列決定を60段階を越えてN末端で実施した。それは第2のビクニ ンドメインとの同一性(identity)を示す。 逆相クロマトグラフィー:化学的に結合された逆相でのタンパク質のHPLC クロマトグラフィーで、使用される相への結合が、タンパク質の疎水性相互作用 を介して起こる。タンパク質は固定相へのそれらの結合の強さに従って有機溶媒 (移動相)によりはずされる。この理由から、この方法はタンパク質の純度の評 価の良好な規準である。Thr−Thr−Leu−Gln−Gln−Glu−L ys−デスArg1−Arg15−Ala17−アプロチニンはRP−18相か ら1本の比較的不純物のないピークとして溶出する。 分子量測定:Thr−Thr−Leu−Gln−Gln−Glu−Lys−デ スArg1−Arg15−Ala17−アプロチニンの分子量を、MALDI技 術を使用してNa+イオンとして7154ダルトンであると測定した。測定された分 子量は、当該測定方法の正確さの状況で、7150ダルトンというNa+イオンの理 論値とここで良好な一致にある。シナピン酸をマトリックスとして使用した。 SDSゲル電気泳動:Thr−Thr−Leu−Gln−Gln−Glu−L ys−デスArg1−Arg15−A1a17−アプロチニンをSDS電気泳動 によって還元および非還元条件下で分析した。ゲルは約7kDの範囲に1個のバン ドを示す。 実施例15:Thr−Thr−Leu−Gln−Gln−Glu−Ly s−デスArg1−Arg15−Ala17−アプロチニンと酵素の複合体形成 のKi値の測定 Thr−Thr−Leu−Gln−Gln−Glu−Lys−デスArg1− Arg15−Ala17−アプロチニンの阻害定数を多様な酵素について測定し た。Ki値を表5に示す。 実施例16:Asp(−3)−Lys(−2)−Arg(−1)−デスPro2 −Ile13−Arg15−Tyr17−Thr19−Leu39−Leu46 −アプロチニン−Asn59−Ala60−Asn61のタンパク質化学的特徴 づけの結果 プロテアーゼ阻害剤Asp(−3)−Lys(−2)−Arg(−1)−デス Pro2−Ile13−Arg15−Tyr17−Thr19−Leu39−L eu46−アプロチニン−Asn59−Ala60−Asn61が、多様なクロ マトグラフィーの方法により、ビクニンの他の 切断生成物に加えて酵母上清から単離された。当該プロテアーゼ阻害剤はビクニ ンの前方部分に対応する。それは第1のクニッツ(Kunitz)ドメインを含有する。 それを均一まで精製した。以下のタンパク質分析的検討はビクニンとの関連を示 す。 配列分析:配列決定を21段階を越えてN末端で実施した。それは第1のビクニ ンドメインとの同一性を示す。 逆相クロマトグラフィー:化学的に結合された逆相でのタンパク質のHPLC クロマトグラフィーで、使用される相への結合が、タンパク質の疎水性相互作用 を介して起こる。タンパク質は固定相へのそれらの結合の強さに従って有機溶媒 (移動相)によりはずされる。この理由から、この方法はタンパク質の純度の評 価の良好な規準である。プロテアーゼ阻害剤Asp(−−3)−Lys(−2) −Arg(−1)−デスPro2−Ile13−−Arg15−Tyr17−T hr19−Leu39−Leu46−アプロチニン−Asn59−Ala60− Asn61は、RP−18相から1本の比較的不純物のないピークとして溶出す る。 分子量測定:Asp(−3)−Lys(−2)−Arg(−1)−デスPro 2−Ile13−Arg15−Tyr17−Thr19−Leu39−Leu4 6−アプロチニン−Asn59−Ala60−Asn61の分子量を、MALD I技術を使用してNa+イオンとして7118ダルトンであると測定した。測定され た分子量は、当該測定方法の正確さの状況で、7117ダルトンというNa+イオン の理論値とここで良好な一 致にある。シナピン酸をマトリックスとして使用した。 キャピラリー電気泳動:プロテアーゼ阻害剤Asp(−3)−Lys(−2) −Arg(−1)−デスPro2−Ile13−Arg15−Tyr17−Th r19−Leu39−Leu46−アプロチニン−Asn59−Ala60−A sn61を還元条件下でキャピラリー電気泳動によって分析した。当該阻害剤は 約12分に1本の細いピークを示す。 実施例17:Asp(−3)−Lys(−2)−Arg(−1)−デスPro2 −Ile13−Arg15−Tyr17−Thr19−Leu39−Leu46 −アプロチニン−Asn59−Ala60−Asn61と酵素の複合体形成のKi 値の測定 Asp(−3)−Lys(−2)−Arg(−1)−デスPro2−Ile1 3−Arg15−Tyr17−Thr19−Leu39−Leu46−アプロチ ニン−Asn59−Ala60−Asn61の阻害定数を多様な酵素について測 定した。Ki値を表6に示す。 実施例18:Ser10−Ile13−Arg15−Tyr17−Thr19− Asp24−Thr26−Glu31−Asn41−Glu53−アプロチニン −PEG5000の合成および精製 Ser10−Ile13−Arg15−Tyr17−Thr19−Asp24 −Thr26−Glu31−Asn41−Glu53−アプロチニンをPEG5 000と反応させ、これは、穏やかに振とうしながら0.2Mホウ酸緩衝液pH8.3 中37℃で1時間、遊離NH2基と特異的に反応する。反応されない阻害剤もしく はSC−PEG5000を、50mMリン酸ナトリウム/150mMNaClpH7.2を使 用するスーパーデックス(Superdex)30カラムでのゲル濾過によって除去した。 SC−PEG5000(スクシンイミジルカーボネートポリエチレングリコー ルモノメチルエーテル5000;平均分子量5kD)はカルバイオケム(Calbioche m)、ドイツ、バードゾーデンから得た。 実施例19:PEG−Ser10−Ile13−Arg15−Tyr17−Th r19−Asp24−Thr26−Glu31−Asn41−Glu53−アプ ロチニンのタンパク質化学的特徴づけの結果 プロテアーゼ阻害剤PEG−Ser10−Ile13−Arg15−Tyr1 7−Thr19−Asp24−Thr26−Glu31−Asn41−Glu5 3−アプロチニンを、反応後にゲル濾過により出発生成物から分離し、そして特 徴づけに使用した。 配列分析:配列決定を21段階を越えてN末端で実施した。それは使用された阻 害剤の正体を示す。 SDSゲル電気泳動:PEG−Ser10−Ile13−Arg15−Tyr 17−Thr19−Asp24−Thr26−Glu31−Asn41−Glu 53−アプロチニンを還元条件下でSDS電気泳動によって分析した。ゲルは約 12kDの範囲に1個のバンドを示す。 実施例20:PEG−Ser10−Ile13−Arg15−Tyr17−Th r19−Asp24−Thr26−Glu31−Asn41−Glu53−アプ ロチニンと酵素の複合体形成のKi値の測定 PEG−Ser10−Ile13−Arg15−Tyr17−Thr19−A sp24−Thr26−Glu31−Asn41−Glu53−アプロチニンの 阻害定数を多様な酵素について決定した。Ki値を表7に示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07K 14/81 C12N 1/19 C12N 1/15 1/21 1/19 C12P 21/02 C 1/21 C12N 15/00 ZNAA 5/10 5/00 A C12P 21/02 A61K 37/64 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR, NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,KE,L S,MW,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM,AZ ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM),AL ,AM,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR, BY,CA,CH,CN,CU,CZ,DE,DK,E E,ES,FI,GB,GE,GH,GM,GW,HU ,ID,IL,IS,JP,KE,KG,KP,KR, KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,M D,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ,PL ,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK, SL,TJ,TM,TR,TT,UA,UG,US,U Z,VN,YU,ZW

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.pH7で+3ないし−3の正味の電荷を有するアプロチニン変異体であって 、ここで、結合領域において、アミノ酸残基10がSerであり、アミノ酸残基 13がIle、PheもしくはLeuであり、アミノ酸残基15がArgであり 、アミノ酸残基17がTyr、LeuもしくはArgであり、そしてアミノ酸残 基19がThrもしくはLysであるアプロチニン変異体。 2.改変されたN末端および/もしくはC末端配列、とりわけ、N末端の伸長も しくは短縮、またはN末端に欠失されたアミノ酸を有する、請求の範囲1に記載 のアプロチニン変異体。 3.式 Arg X2 Asp Phe Cys Leu Glu Pro Pro S er Thr Gly X13 Cys Arg Ala X17 Ile Thr Arg Tyr Phe Tyr X24 Ala Thr Ala Gly Leu Cys X31 Thr Phe Val Tyr Gly Gly C ys X39 Ala Asn Arg Asn Asn Phe X46 Ser Ala Glu Asp Cys Met Glu Thr Cys Gly Gly Ala、ここで、X2がProもしくは結合であり、X13がIle、 PheもしくはLeuであり、X17がTyr、LeuもしくはArgであり、X24 がAspもしくはAsnであり、X31がGluもしくはGlnであり、X39が ArgもしくはLeuであり、X46がLysもしくはLeuである、 を有する請求の範囲1もしくは2に記載のアプロチニン変異体、または そのポリエチレングリコール誘導体。 4.デスPro2−Ser10−Ile13−Arg15−Tyr17−Thr 19−Asp24−Thr26−Glu31−Asn41−Glu53−アプロ チニン、デスPro2−Ser10−IIe13−Arg15−Thr19−A sp24−Thr26−Glu31−Asn41−Glu53−アプロチニン、 デスPro2−Ser10−Ile13−Arg15−Tyr17−Thr19 −Asp24−Thr26−Glu31−Leu39−Asn41−Glu53 −アプロチニン、デスPro2−Ser10−Ile13−Arg15−Thr 19−Asp24−Thr26−Glu31−Leu39−Asn41−Glu 53−アプロチニン、デスPro2−Ser10−Phe13−Arg15−T yr17−Thr19−Asp24−Thr26−Glu31−Asn41−G lu53−アプロチニン、デスPro2−Ser10−Leu13−Arg15 −Tyr17−Thr19−Asp24−Thr26−Glu31−Asn41 −G1u53−アプロチニン、デスPro2−Ser10−Ile13−Arg 15−Tyr17−Thr19−Asp24−Thr26−Asn41−GIu 53−アプロチニン、PEG−デスPro2−Ser10−Ile13−Arg 15−Tyr17−Thr19−Asp24−Thr26−Asn41−Glu 53−アプロチニン、デスPro2−Ser10−Ile13−Arg15−T yr17−Thr19−Thr26−Asn41−Glu53−アプロチニンか ら選択される、請求の範囲3に記載のアプロチニン変異体。 5.位置2のアミノ酸がプロリンである、請求の範囲4に記載のアプロ チニン変異体。 6.いくつかのアミノ酸残基を有するスペーサーにより連結された2個のアプロ チニン変異体を含んで成るビクニンであって、ここで、アプロチニン変異体の少 なくとも一方が a)アミノ酸残基13がIle、PheもしくはLeuであり、アミノ酸残基1 5がArg、ValもしくはLeuであり、アミノ酸残基17がTyr、Leu もしくはAlaであり、アミノ酸残基19がThrもしくはLysであり、アミ ノ酸残基39がArgもしくはLeuであり、そしてアミノ酸残基46がLeu もしくはLysであるアプロチニン変異体であるか、または b)請求の範囲1ないし5に記載のアプロチニン変異体であるビクニン。 7.スペーサーが10ないし40個、とりわけ10ないし20個のアミノ酸残基を含有す る、請求の範囲6に記載のビクニン。 8.スペーサーが、配列、すなわち Asn−Ala−Asn−Arg−Ile−Ile−Lys−Thr−Thr− Leu−Gln−Gln−Glu、Asn−Ala−Asn−Arg−Leu− Leu−Lys−Thr−Thr−Leu−Gln−Gln−Glu、Gln− Ala−Gln−Arg−Ile−Ile−Lys−Thr−Thr−Leu− Gln−Gln−Glu、およびそれらの断片 から選択される、請求の範囲7に記載のビクニン。 9.N末端の伸長もしくは短縮、またはN末端に欠失されたアミノ酸を有する、 請求の範囲6ないし8の1個もしくはそれ以上に記載のビクニン。 10.式 Arg X2 Asp Phe Cys Leu Glu Pro Pro X1 0 Thr Gly X13 Cys X15 Ala X17 Ile X19 Ar g Tyr Phe Tyr X24 Ala X26Ala Gly Leu C ys X31 Thr Phe Val Tyr Gly Gly Cys X39 Ala X41 Arg Asn Asn Phe X46 Ser Ala G lu Asp Cys Met X53 Thr Cys Gly Gly Al a Asn Ala Asn Arg X6364 Lys Thr Thr Leu Gln Gln Glu X72 Pro Asp Phe Cys L eu Glu Pro Pro X81 Thr Gly X84 Cys Arg Ala X88 Ile X90 Arg Tyr Phe Tyr X95 Al a X97 Ala Gly Leu Cys X102 Thr Phe Val Tyr Gly Gly Cys X110Ala X112 Arg Asn A sn Phe Lys Ser Ala Glu Asp Cys Met X124 Thr Cys Gly Gly Ala、 ここで、X2がProもしくは結合であり、X10がSerもしくはTyrであり 、X13がIleもしくはProであり、X15がArg、ValもしくはLysで あり、X17がTyr、ArgもしくはAlaであり、X19がThrもしくはIl eであり、X24がAspもしくはAsnであり、X26がThrもしくはLysで あり、X31がGluもしくはGlnであり、X39がArgもしくはLeuであり 、X41がAsnもしくはLysであり、X46がLysもしくはLeuであり、X53 がGluもしく はArgであり、X63およびX64がそれぞれIleもしくはLeuであり、X72 がArgもしくはLysであり、X81がTyrもしくはSerであり、X84がP roもしくはIleであり、X88がAlaもしくはTyrでぁり、X90がIle もしくはThrであり、X95がAsnもしくはAspであり、X97がLysもし くはThrであり、X102がGlnもしくはGluであり、X110がArgもしく はLeuであり、X112がLysもしくはAsnであり、そしてX124がArgも しくはGluである、 を有する、請求の範囲6ないし9の1個もしくはそれ以上に記載のビクニン。 11.デスPro2−Ser10−Ile13−Arg15−Tyr17−Th r19−Asp24−Thr26−Glu31−Asn41−Glu53−Ar g86−Ala88−ビクニン、デスPro2−Ser10−Ile13−Ar g15−Thr19−Asp24−Thr26−Glu31−Asn41−Gl u53−Arg86−Ala88−ビクニン、デスPro2−Arg15−Al a17−Ser81−Ile84−Arg86−Tyr88−Thr90−As p95−Thr97−G1u102−Asn112−Glu124−ビクニン、 デスPro2−Ile13−Arg15−Tyr17−Thr19−Leu39 −Leu46−Arg86−Ala88−ビクニン、デスPro2−Ser10 −Ile13−Arg15−Tyr17−Thr19−Asp24−Thr26 −G1u31−Asn41−Glu53−Ser81−Arg86−Ala88 −Asp95−Thr97−Glu102−Asn112−Glu124−ビク ニン、デスPro2−Ser10− Val15−Asp24−Thr26−Glu31−Asn41−G1u53− Ser81−Arg86−Ala88−Asp95−Thr97−Glu102 −Asn112−Glu124−ビクニンから選択される、請求の範囲10に記 載のビクニン。 12.位置2のアミノ酸がプロリンである、請求の範囲11に記載のビクニン。 13.請求の範囲1ないし5に記載の1種もしくはそれ以上のアプロチニン変異 体、および/または請求の範囲6ないし12に記載の1種もしくはそれ以上のビ クニンを含んで成る医薬。 14.外科手術での使用および血栓塞栓性疾患状態の治療のための医薬の製造の ための、請求の範囲1ないし5に記載のアプロチニン変異体および請求の範囲6 ないし12に記載のビクニンの使用。 15.請求の範囲1ないし5の1個もしくはそれ以上に記載のアプロチニン変異 体、または請求の範囲6ないし12の1個もしくはそれ以上に記載のビクニンを コードするDNA配列。 16.請求の範囲15に記載のDNA配列を含んで成る微生物。 17.請求の範囲16に記載の微生物を培養することを含んで成る、請求の範囲 1ないし5の1個もしくはそれ以上に記載のアプロチニン変異体、または請求の 範囲6ないし12の1個もしくはそれ以上に記載のビクニンの製造方法。
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