JP2002503286A - 液晶性ポリエステル及びそれから製造された成形用組成物 - Google Patents

液晶性ポリエステル及びそれから製造された成形用組成物

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Abstract

(57)【要約】 選抜された種類の液晶性ポリエステル並びにこのポリエステル及びガラス繊維からなる成形用組成物が開示される。この液晶性ポリエステルは、(1)(i)シクロヘキサンジカルボン酸残基及び(ii)テレフタル酸残基、2,6−ナフタレンジカルボン酸残基又はこれらの混合物から選択された他の二酸残基から実質的になる二酸残基、(2)ヒドロキノン残基、4,4’−ビフェノール残基又はこれらの混合物から実質的になるジオール残基並びに任意的な(3)p−ヒドロキシ安息香酸残基から実質的になる。上記の定義に於いて、ジオール残基のモル数は、二酸残基のモル数に等しく、(1),(2)及び(3)のモル%の合計は100に等しい。この液晶性ポリエステルは、375℃に等しいか又はそれより低い、示差走査熱量分析法により測定した融点を有する。

Description

【発明の詳細な説明】 液晶性ポリエステル及びそれから製造された成形用組成物 関連特許出願のリファレンス 本件特許出願は、1997年6月6日出願の米国仮特許出願第60/048,773号の利 益を請求する。 発明の分野 本発明は、複雑に設計された物品又は部品を押出成形又は射出成形するとき必 要な優れた成形適性(剪断減粘化挙動)と組み合わされた、良好な引張特性、ア イゾット衝撃特性及び曲げ特性の組合せを示す、選抜された種類の液晶性ポリエ ステルに関する。更に詳しくは、本発明は、シクロヘキサンジカルボン酸部分を 含有する液晶性ポリエステルの群並びにこの液晶性ポリエステルの1種又はそれ 以上及びガラス繊維からなる成形用組成物に関する。 発明の背景 液晶性ポリエステル(LCP)は、それが、構造的応用及び電子応用に於けるよう な、高性能応用に非常に望ましい、良好乃至優れた引張特性、曲げ特性及び耐熱 性(熱安定性)特性を有するので、特有のポリマーである。米国特許第4,169,93 3号には、テレフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、ヒドロキノン及び p−ヒドロキシ安息香酸の残基から実質的になる、液晶性ポリエステルの群が開 示されている。これらの公知のLCPは、非常に良好な色、引張、曲げ及び耐熱性 特性を有するが、これらは、主としてその製造で使用される2,6−ナフタレン ジカルボン酸及びp−ヒドロキシ安息香 酸モノマー(又はそれらの機能的等価物)のコストのために、比較的高価である 。 それ故、液晶性ポリエステルの製造で使用されるモノマーの幾つかを、LCPの 望ましい特性、例えば、良好乃至優れた色、引張、曲げ及び耐熱性特性を維持し ながら、脂肪族又は環式脂肪族ジカルボン酸のような、より安価なモノマーで置 き換えるのが望ましい。当業者は、LCPの製造に於いて脂肪族又は環式脂肪族ジ カルボン酸のようなモノマーを使用すると、類似の全芳香族LCPに比較したとき 、劣った特性、特に劣った耐熱性、曲げモジュラス及び液晶性の全体レベルを示 すLCPになることに気付くであろう。また、高度に液晶性のポリマーは、ポリマ ーが比較的高いレベルの剪断を受ける、射出成形、押出及びその他の加工の間に 剪断減粘化挙動を示し、この剪断減粘化挙動に於ける任意の感知できる減少も望 ましくないことがよく知られている。この特徴は、コンピュータ及び小型化の現 代に広く使用されている、非常に薄い部分を有する回路基板の射出成形に於いて 、非常に複雑な金型の中にLCPを射出成形する間に特に重要なものである。更に 、ポリマーの製造に於いてより多くのモノマーを使用することによって融点が普 通低下する(好ましくは<400℃)が、ポリマー生成物の球粒状結晶化度のレベ ルも非常にしばしば望ましくない低いレベルまで低下することがよく知られてい る。球粒状結晶化度の低レベルは、ポリマーの耐熱性特性に悪影響を与えるであ ろう。 本発明の目的は、新規な液晶性ポリエステル組成物を提供することである。本 発明の他の目的は、良好な機械的特性及び耐熱性特性の組合せを示し、類似の全 芳香族LCPのものよりも低いコストで製造することができる、一定レベルのテレ フタル酸、シクロヘキサンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、ヒ ドロキノン、 4,4’−ビフェノール及び/又はp−ヒドロキシ安息香酸の残基から実質的に なる液晶性ポリエステルを提供することである。 発明の要約 本発明の組成物は、 (1)(i)2〜34モル%のシクロヘキサンジカルボン酸(CHDA)残基及び(ii )5〜48モル%の、テレフタル酸(T)残基、2,6−ナフタレンジカルボン酸 (N)残基又はこれらの混合物から選択された他の二酸残基からなる二酸残基; (2)15〜50モル%のヒドロキノン(HQ)残基、4,4’−ビフェノール残基又 はこれらの混合物から実質的になるジオール残基;並びに (3)0〜70モル%のp−ヒドロキシ安息香酸(PHB)残基 から実質的になり、ジオール残基のモル数が二酸残基のモル数に等しく、(1), (2)及び(3)のモル%の合計が100に等しい、液晶性ポリエステルである。( 1),(2)及び(3)の上記定義で特定されたモル%は、LCPを作る全残基を基 準とするものである。これらのLCPは、約375℃に等しいか又はそれより低い、示 差走査熱量分析法(DSC)で測定した融点を有することによって更に特徴付けられ る。この液晶性ポリエステルは、優れた成形適性(剪断減粘化挙動)と組み合わ された、良好な引張及び曲げ特性並びに色の組合せを示す。本発明のLCPには、 上記特定した残基のみが含有されることが好ましいが、少量の、例えば合計10モ ル%以下の、イソフタル酸のような他の芳香族ジカルボン酸並びに/又はナフタ レンジオール及びレゾルシノールのような他のジヒドロキシ化合物の残基を含有 することが、このLCPについて許容される。 本発明により提供される液晶性ポリエステルは、優れた成形適性 (剪断減粘化挙動)と組み合わされた、良好な引張及び曲げ特性の組合せを必要 とする、種々の最終用途のために有用である。このLCPはまた、特別のバリヤー 特性及び/又は耐薬品性を必要とする押出又は吹込フィルム応用で並びに腐食性 応用のためのオーバーレイとして有用である。ガラス繊維又は他の充填材を充填 したとき、このLCPは、電子応用及び構造的応用で、例えば、電気コネクタのよ うな、複雑に設計された及び/又は薄い部品を押出又は射出成形する際に使用す るための有用性を見出す。 当業者は、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸(シス/トランス異性体)の 残基のような非芳香族残基が存在することによって、上記の優れた特性の1つ又 はそれ以上、特に色の実質的な劣化が起こると予想するであろう。この予想は、 耐熱性、曲げモジュラス及びポリマー生成物によって示される液晶性の全体レベ ルについて特に真実である。この予想は、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸 のシス異性体が使用されるとき、その軸エクアトリアル立体異性構造のために特 に真実である。従って、テレフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、ヒド ロキノン、4,4’−ビフェノール及び/又はp−ヒドロキシ安息香酸の残基か らなる全芳香族LCPが、前記の特性を犠牲にすることなくシス/トランス−1, 4−シクロヘキサンジカルボン酸で変性できるという発見は、予想されなかった 。高度に液晶性のポリマーは、ポリマーが比較的高いレベルの剪断を受ける、射 出成形、押出及びその他の加工の間に剪断減粘化挙動を示し、この剪断減粘化挙 動に於けるどのような感知できる減少も、特に複雑に設計された金型内で射出成 形する間に、望ましくないことがよく知られている。 本発明者等は、テレフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、ヒドロキノ ン、4,4’−ビフェノール及び/又はp−ヒドロキ シ安息香酸から誘導され、シス/トランス−1,4−シクロヘキサンジカルボン 酸で変性されたガラス繊維強化LCPが、シス/トランス−1,4−シクロヘキサ ンジカルボン酸変性を含有しない対照のものに等しい優れたスパイラルフローを 有することを見出した。ポリマーの製造に於いてより多くのモノマーを使用する と、普通、ポリマー生成物の球粒状結晶化度のレベルが低下し、ポリマーの耐熱 性特性に有害な影響を与えるであろうことがよく知られている。本発明者等はま た、シス/トランス−1,4−シクロヘキサンジカルボン酸残基を含有する本発 明のLCPが、射出成形の間に優れた熱安定性を示し(<0.05IV単位が成形の間に 失われる)、シクロヘキサンジカルボン酸残基の存在が、その加工温度でLCPの 熱安定性に顕著に影響を与えないことを示すことを示した。 1,4−シクロヘキサンジカルボン酸残基を本発明のLCPの中に含有させるこ とによって提起される他の可能性のある問題点は、1,4−シクロヘキサンジカ ルボン酸の安定性及び反応性であった。例えば、環式脂肪族モノマー(1,4− シクロヘキサンジカルボン酸)は、LCPの製造で使用される工程の高温度/非常 に酸性の環境に対抗できることは容易に明らかではなかった。適当な熱/酸安定 性が欠けることは、LCPが変色することになり得た。しかしながら、本発明のLCP は、類似の全芳香族LCPのものと実質的に同じ色を有する。環式脂肪族ジカルボ ン酸と芳香族ジカルボン酸との反応性に於ける相違は、LCP中の望ましくないブ ロッキング及び高溶融ミクロ領域又は「未溶融物」の生成になり得た。更に、1 ,4−シクロヘキサンジカルボン酸残基が存在すると、望ましくなく低い融点及 び/又は低レベルの結晶化度に至り得る。 発明の説明 本発明の新規な液晶性ポリエステルは、(1)(i)シクロヘキサンジカルボ ン酸残基及び(ii)テレフタル酸残基、2,6−ナフタレンジカルボン酸残基又 はこれらの混合物から選択された他の二酸残基から実質的になる二酸残基、(2 )ヒドロキノン残基、4,4’−ビフェノール残基又はこれらの混合物から実質 的になるジオール残基並びに任意的は(3)p−ヒドロキシ安息香酸残基から実 質的になる。このLCPは、当業者に公知の方法、例えば、ジカルボン酸並びにヒ ドロキノン及び/又は4,4’−ビフェノールのアシル(エステル)誘導体並び に任意的なp−ヒドロキシ安息香酸を、触媒の存在下又は触媒不存在下に加熱し て、LCP及び揮発性カルボン酸を生成させることによって製造することができる 。本発明の液晶性ポリエステルのHQ,BP及びPHB残基は好ましくは、そのアセタ ートエステル、即ち、p−フェニレンジアセタート、4,4’−ビフェニレンジ アセタート及びp−アセトキシ安息香酸によって与えられる。また、この組成物 は、ジカルボン酸類、ヒドロキノン、ビフェノール及びp−ヒドロキシ安息香酸 を、反応器内で、(無水酢酸又はプロピオン酸無水物のような)脂肪族酸無水物 と共に、触媒の存在下又は不存在下に加熱して、最初にヒドロキシ基のアシル化 を行い、次いで前記のようにして重縮合反応を実施することによって製造するこ とができる。この方法は、例えば、第一反応器内でアシル化/エステル化を実施 し、このエステル化生成物を第二反応器に移し、ジカルボン酸類を添加し、そし て前記のようにして重縮合反応を実施することによって修正することができる。 また、LCPモノマーを、前記の方法の一つによって比較的低分子量まで重合さ せて、プレポリマーを生成し、このプレポリマーを、当業者に公知である固相重 合技術によって高分子量にまで更に重合させることができる。他の変形に於いて 、LCPのプレポリマーを、 押出機内で触媒の存在下又は不存在下に製造し、当業者に公知である固相重合技 術により高分子量にまで更に重合させることができる。 LCPのジカルボン酸残基は、二酸自体から又はジアリールエステルのようなそ れらの誘導体、例えば、テレフタル酸ジフェニル及び2,6−ナフタレンジカル ボン酸ジフェニルから誘導することができる。ジフェニルエステルを使用する場 合には、ヒドロキノン、ビフェノール及びp−ヒドロキシ安息香酸モノマー反応 剤のヒドロキシル基は、好ましくはエステル化されていない。シクロヘキサンジ カルボン酸残基は、シス−若しくはトランス−シクロヘキサンジカルボン酸から 、又は更に典型的に、シス−及びトランス−異性体の混合物から誘導することが できる。本発明のLCPを製造するのに使用するシクロヘキサンジカルボン酸は好 ましくは、40:60〜90:10の範囲内のシス:トランスモル比を有するシス−及び トランス−異性体の混合物である。使用されるシクロヘキサンジカルボン酸は、 1,3−、又は好ましくは、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸であってよい 。シクロヘキサンジカルボン酸残基は好ましくは、LCPの全二酸残基成分の約5 〜50モル%を構成する。 液晶性ポリエステルの製造で使用することができる触媒の例には、ジアルキル 錫酸化物、ジアリール錫酸化物、二酸化チタン、アルコキシチタンシリケート( alkoxy titanium silicate)、チタンアルコキシド、カルボン酸のアルカリ金属 及びアルカリ土類金属塩、ルイス酸のような気体状酸触媒(例えばBF3)、ハロゲ ン化水素(例えばHCl)などが含まれる。使用する触媒の量は典型的に、出発物質 の全重量基準で約50〜約500ppm(100万当たりの部)である(もしあれば、下記の ように使用されるアシル無水物よりも少ない)。前記のような多段反応方法を使 用する場合、アシル化又は重縮合工程に 触媒を添加することができる。通常、重量基準で約100〜約300ppm(100万当たり の部)の少なくとも1種のアルカリ金属含有触媒を使用することが十分である。 本発明の液晶性ポリエステルには、酸化防止剤、ガラス繊維、二酸化チタン、 カーボンブラック、難燃化剤及び滴下抑制剤のような種々の添加剤及び充填材が 含有されていてよい。これらの添加剤は、当業者に公知である方法により、例え ば、押出機内での材料の物理的混合物の押出により、本発明のLCPと配合させる ことができる。ある種の添加剤、例えば、酸化防止剤及びカーボンブラックは、 LCPの製造の前又は間に反応器に添加することができる。 本発明の液晶性ポリエステルは、ショットゲレート(Schott Gerate)粘度計で 、0.1g/100mLで、重量比で60:40のペンタフルオロフェノール/1,2,4− トリクロロベンゼン中で25℃で測定して、約3.5〜10dL/g、好ましくは約4〜 8dL/gの範囲内のインヘレント粘度(I.V.)を有する。本発明のLCPは、375℃ に等しいか又はそれより低い、示差走査熱量分析法(DSC)で測定した融点を有す る。従って、残基(1),(2)及び(3)の前記の定義の範囲内の残基からなる が、375℃より高い融点を有するLCPを作ることが可能であるかもしれないが、も しできたとしてもこのようなLCPは大きな困難性を伴ってのみ製造及び/又は加 工することができ、従って、本発明の範囲内ではない。PHB残基の存在は、前記 に「任意の」として特徴付けられているが、LCPが375℃に等しいか又はそれより 低い融点を有するために、本発明のLCPの幾つかにはPHB残基が存在することが必 要である。例えば、ジオール残基成分がBP残基からなる又は実質的になる液晶性 ポリエステルには、それが375℃に等しいか又はそれより低い融点を有するため には、少なくとも約15モル%のPHB残基が含有されていなくてはならない。 本発明のLCPに、ヒドロキノン又は4,4’−ビフェノール残基から実質的 になるジオール残基が含有されていることが好ましい。それ故、LCPの第一の好 ましいグループは: (1)(i)2〜34モル%のシクロヘキサンジカルボン酸(CHDA)残基及び(ii )5〜48モル%の、テレフタル酸(T)残基、2,6−ナフタレンジカルボン酸 (N)残基又はこれらの混合物から選択された他の二酸残基からなる二酸残基; (2)16.5〜50モル%のヒドロキノン(HQ)残基から実質的になるジオール残基 ;並びに (3)0〜67モル%のp−ヒドロキシ安息香酸(PHB)残基 から実質的になり(但し、ジオール残基のモル数は、二酸残基のモル数に等しく 、(1),(2)及び(3)のモル%の合計は100に等しい)、このLCPは、約260 〜375℃の範囲内の、示差走査熱量分析法(DSC)により測定した融点を有する。 LCPの第二の好ましいグループは: (1)(i)20〜30モル%のシクロヘキサンジカルボン酸(CHDA)残基及び(ii )5〜40.5モル%の、テレフタル酸(T)残基、2,6−ナフタレンジカルボン 酸(N)残基又はこれらの混合物から選択された他の二酸残基からなる二酸残基 ; (2)15〜42.5モル%の4,4’−ビフェノール(BP)残基から実質的になるジ オール残基;並びに (3)15〜70モル%のp−ヒドロキシ安息香酸(PHB)残基 から実質的になり(但し、ジオール残基のモル数は、二酸残基のモル数に等しく 、(1),(2)及び(3)のモル%の合計は100に等しい)、このLCPは、約375 ℃に等しいか又はそれより低い、示差走査熱量分析法(DSC)で測定した融点を有 する。 前記の液晶性ポリエステル及びガラス繊維の緊密なブレンドから なる成形用組成物は、本発明の第二の態様を構成する。一般的には、このポリエ ステル組成物は、成形用組成物の全重量基準で少なくとも20重量%、好ましくは 約25〜40重量%のガラス繊維を含む。本発明の組成物を製造する際に有用である ガラス繊維には、約9〜15ミクロンの厚さ(直径)及び約0.8〜26mm(約1/32 〜1インチ)の繊維長さを有するものが含まれる。このガラス繊維は被覆されて いても、被覆されていなくてもよい。 本発明のLCP/ガラス繊維組成物は、比較的薄い、例えば、1.5mm未満、好まし くは1mm未満の厚さの物品を成形するのに特に有用である。このLCP/ガラス繊 維組成物及び成形物品は、合成ポリマー組成物の配合及び造形に於いて一般的で ある技術及び手順を使用して製造することができる。例えば、1種又はそれ以上 の本明細書で定義された液晶性ポリエステルを、押出機内でガラス繊維と配合し 、ガラス充填LCPペレットに転換させることができる。液晶性ポリエステル及び ガラス繊維は、同方向回転又は逆方向回転してよい10〜400mmの二軸スクリュー 押出機内で配合することができる。LCP/ガラス繊維組成物のペレットは、射出 成形機の手段によって成形物品に成形することができる。適当な射出成形機は典 型的に、20〜約500トンの型締力を有する。 本発明の液晶性ポリエステル及びガラス繊維含有組成物の製造を、下記の実施 例によって更に示す。実施例で使用した1,4−シクロヘキサンジカルボン酸は 、他の方法で特定しない限り、80:20のシス:トランス異性体混合物からなって いた。実施例に於いて、LCPのインヘレント粘度は、ショットゲレート粘度計で 、0.1g/100mLのポリマー濃度を使用し、重量比で60:40のペンタフルオロフェ ノール/1,2,4−トリクロロベンゼン混合物中で25℃で測定する。サンプル を室温で撹拌することによって溶解させる。融点は 、示差走査熱量計、モデル2920を使用し、20℃/分の加熱速度で、LNCA IIアク セサリーを有するサーマル・アナリスト(Thermal Analyst)2200コントロール システムを使用して測定する。 液晶性ポリエステルの組成は、約100mgのポリエステルを、磁気撹拌した培養 チューブ内で、2mLの脱酸素したジメチルスルホキシド(d6)及び0.5mLの脱 酸素したメタノール中の5N NaOH(d4)中で加水分解することによって測定す る。この加水分解は80℃で行う。加水分解後、チューブを僅かに冷却し、次いで 参照を含有する5mLの脱酸素したD2Oを添加して、全ての固体を溶解させる。次 いで、この溶液をNMRチューブに添加し、蓋をする。プロトン核の観察のために2 70.05MHzで操作するJEOLデルタ(Delta)270分光計によって、プロトンNMRスペ クトルデータを集める。対照例1 この例は、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸(CHDA)残基を含有しない、 全芳香族対照LCPの製造を示す。 500mLの一ツ口フラスコに、ステンレススチール撹拌機及び真空を適用し、窒 素雰囲気を維持し、そして揮発性物質の除去のための設備を取り付ける。このフ ラスコの中に、8.50gのテレフタル酸、27.20gの2,6−ナフタレンジカルボ ン酸、36.3gのp−フェニレンジアセタート及び45.9gのp−アセトキシ安息香 酸を入れる。次いで、このフラスコを真空にし、窒素を3回流し、次いで280℃ に維持したベルモント(Belmont)金属浴中に1時間部分的に浸漬させる。この時 間の間、フラスコの内容物は液体になり、撹拌を開始する。次いで、フラスコを 、撹拌しながら窒素雰囲気下で、300℃で1時間、320℃で1時間及び350℃で15 分間加熱する。次いで、真空を15分の間0.5トールの圧力まで適用し、80分間適 用して、高粘度の黄褐色ポリマーを得る。次いで、このシステムに窒素を流し 、フラスコを窒素雰囲気下で室温にまで冷却し、ポリマーをフラスコから取り出 す。このポリマーは、7.8のIV及び325℃の融点を有する。実施例1 この実施例は、8.6モル%の1,4−シクロヘキサンジカルボン酸残基を含有 するが、テレフタル酸残基を含有しないLCPの製造を示す。下記の材料の装入量 、即ち、7.40gのシス/トランス−1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、21.6 0gの2,6−ナフタレンジカルボン酸、30.50gのp−フェニレンジアセタート 及び38.60gのp−アセトキシ安息香酸を使用して、対照例1に記載した手順を 繰り返す。6.0のIV及び300℃の融点を有する非常に高い粘度の黄褐色ポリマーが 得られる。実施例2 この実施例は、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸残基のレベルが8.1モル %であり、p−ヒドロキシ安息香酸残基のレベルを10.6モル%に減少させた、1 ,4−シクロヘキサンジカルボン酸、テレフタル酸、2,6−ナフタレンジカル ボン酸、ヒドロキノン及びp−ヒドロキシ安息香酸の残基からなるLCPの製造を 示す。下記の材料の装入量、即ち、5.10gのテレフタル酸、14.80gのシス/ト ランス−1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、16.60gの2,6−ナフタレン ジカルボン酸、41.30gのp−フェニレンジアセタート及び20.00gのp−アセト キシ安息香酸を使用して、対照例1に記載した手順を繰り返す。7.1のIV及び282 ℃の融点を有する非常に高い粘度の黄褐色ポリマーが得られる。実施例3 この実施例は、テレフタル酸のより低いレベル及び2,6−ナフタレンジカル ボン酸の同様のレベルを有する以外は、実施例2のも のと同様のLCP組成物の製造を示す。下記の材料、即ち、10.20gのテレフタル酸 、14.80gのシス/トランス−1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、9.90gの 2,6−ナフタレンジカルボン酸、41.00gのp−フェニレンジアセタート及び2 0.40gのp−アセトキシ安息香酸を反応フラスコに装入する以外は、実施例2の 手順を繰り返す。8.7のIV及び310℃の融点を有する非常に高い粘度の黄褐色ポリ マーが得られる。実施例4 この実施例は、比較的高いレベルの1,4−シクロヘキサンジカルボン酸残基 を含有し、p−アセトキシ安息香酸残基を含有しないLCP組成物の製造を示す。 装入された材料が下記の通り、即ち、4.20gのテレフタル酸、19.40gのシス/ トランス−1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、24.30gの2,6−ナフタレ ンジカルボン酸及び48.50gのp−フェニレンジアセタートである以外は、実施 例2の手順を繰り返す。6.0のIV及び335℃の融点を有する非常に高い粘度の黄褐 色ポリマーが得られる。実施例5 下記の材料を、二重シグマ羽根撹拌機、還流凝縮器、冷却水、加圧化能力、真 空能力、窒素ガス源及びそれを通して重合の副生物を除去する出口を取り付けた ジャケット付きステンレススチール反応器の中に入れる。 1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、65モル%のシス異性体(4.11ポンド; 10.84モル)、 テレフタル酸(3.40ポンド;9.29モル)、 2,6−ナフタレンジカルボン酸(5.16ポンド;10.84モル)、 ヒドロキノンジアセタート(13.90ポンド;32.50モル)及び p−アセトキシ安息香酸(18.43ポンド;46.44モル)。 反応器を、窒素で3.1バール絶対(30ポンド/平方インチゲージ−psig)まで 3回加圧し、降圧させて空気を除去する。次いで、反応器を窒素で2.7バール絶 対(25psig)まで加圧し、280℃まで加熱し、これを3時間撹拌する。次いで、 反応器を0.2バール(3psi)/分の速度で1バール絶対(1psig)まで降圧させ、 合成の残りのために窒素掃気を5標準立方フィート/時で始める。ポリマー温度 を、30分間320℃に、30分間330℃に、そして5分間340℃に上昇させる。窒素流 を止め、真空を、13mm/分の速度で0.5トールまで適用し、重合を35分間続ける 。次いで、反応器に窒素を流し、生成物を反応器から取り出す。この明黄褐色不 透明ポリマーは、5.46のI.V.を有し、10モル%のCHDA残基、8.6モル%のT残基 、10モル%のN残基、28.6モル%のHQ残基及び42.8モル%のPHB残基からなって いた。 この液晶性ポリエステルを射出成形のために粉砕し、粒状化ポリマーを除湿空 気乾燥器内で150℃で一夜乾燥させ、次いで、ボーイ(Boy)50−S射出成形機内 で90℃金型で320℃及び35.5バール絶対(500psig)において、引張試験及び曲げ 試験用の標準試験片に射出成形する。この液晶性ポリエステルは、下記の特性を 有する。 アイゾット衝撃強度、フート−ポンド/インチ(ASTM D256) ノッチ付き23℃で 22(部分的破断) ノッチ無し23℃で 22(部分的破断) 引張特性(ASTM D638) 破断、psi 12,171 破断、伸び、% 2.9 曲げ特性(ASTM D790) 破断、psi 13,761 破断点伸び、% 4.8 モジュラス、k−psi 699 熱変形特性(ASTM D648) 264psiで、℃ 225 I.V.データ、dL/g 成形前 5.46 成形後 5.43実施例6 9.2モル%の1,4−シクロヘキサンジカルボン酸残基、9.9モル%のテレフタ ル酸残基、9.9モル%の2,6−ナフタレンジカルボン酸残基、29モル%のヒド ロキノン残基及び42モル%のp−ヒドロキシ安息香酸残基からなる液晶性ポリエ ステルを、前の例に記載した手順を使用して製造した。このLCPのサンプルを、 熱重量分析計(モデル2950、TAインスツルメンツ社(TA Instruments))内で23℃か ら600℃まで20℃/分の速度で窒素下(40mL/分)で加熱し、サンプルの重量損 失を加熱範囲に亘って測定した。サンプルが、その最初の重量の10%を失った温 度は、478℃であった。この実施例は、このLCPに、9.2モル%の、1,4−シク ロヘキサンジカルボン酸から誘導された環式脂肪族部分が含有されていても、LC Pの優れた熱安定性を示す。対照例2 この例は、4,4’−ビフェノール残基及び高レベルのp−ヒドロキシ安息香 酸残基を含有するが、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸(CHDA)残基を含有 しない、対照LCPの製造を示す。 500mLの一ツ口フラスコに、ステンレススチール撹拌機及び真空を適用し、窒 素雰囲気を維持し、そして揮発性物質の除去のための設備を取り付ける。このフ ラスコの中に、3.11g(0.01875モル)のテレフタル酸、4.05g(0.01875モル)の2 ,6−ナフタレンジカル ボン酸、10.12g(0.0375モル)の4,4’−ビフェニレンジアセタート及び31. 5g(0.175モル)のp−アセトキシ安息香酸を入れる。次いで、このフラスコを真 空にし、窒素を3回流し、次いで250℃で15分間及び280℃で45分間維持したベル モント金属浴中に部分的に浸漬させる。フラスコ内容物が溶融して直ぐに、撹拌 を始めた。次いで、フラスコを、撹拌しながら窒素雰囲気下で、300℃で1時間 、320℃で1時間及び350℃で5分間加熱する。次いで、真空を10分の間0.5トー ルの圧力に適用し30分間適用して、高粘度の黄褐色ポリマーを得る。次いで、こ のシステムに窒素を流し、フラスコを窒素雰囲気下で室温にまで冷却し、ポリマ ーをフラスコから取り出す。このポリマーは、1.23のIV(IV溶媒中に部分的に不 溶性)及び344℃の融点を有する。実施例7 この実施例は、テレフタル酸残基を含有しないLCP組成物の製造を示す。 下記の材料の装入量、即ち、15.1g(0.07モル)の2,6−ナフタレンジカル ボン酸、5.2g(0.03モル)の1,4−シクロヘキサンジカルボン酸(CHDA)、2 8.89g(0.107モル、7%過剰)の4,4’−ビフェニレンジアセタート及び27.0 g(0.15モル)のp−アセトキシ安息香酸を使用して、対照例2に記載した一般 的手順を繰り返す。このフラスコを、250℃で20分間及び280℃で40分間維持した ベルモント金属浴中に部分的に浸漬させる。次いで、フラスコを、撹拌しながら 窒素雰囲気下で、300℃で1時間、320℃で1時間及び350℃で10分間加熱する。 次いで、真空を15分の間0.5トールまで適用し、350℃で60分間保持して、5.36の IV及び295℃の融点を有する、高粘度の黄褐色ポリマーを得る。実施例8 この実施例は、適度なレベルのT,N,CHDA,BP及びPHB残基を含有するLCP組 成物の製造を示す。 下記の材料の装入量、即ち、5.00g(0.03モル)のテレフタル酸、7.60g(0.0 35モル)の2,6−ナフタレンジカルボン酸、6.0g(0.035モル)の1,4−シ クロヘキサンジカルボン酸(CHDA)、28.89g(0.107モル、7%過剰)の4,4’ −ビフェニレンジアセタート及び27.0g(0.15モル)のp−アセトキシ安息香酸 を使用して、対照例2に記載した一般的手順を繰り返す。このフラスコを、250 ℃で30分間及び280℃で60分間維持されたベルモント金属浴中に部分的に浸漬さ せる。次いで、フラスコを、撹拌しながら窒素雰囲気下で、300℃で1時間、320 ℃で1時間及び350℃で5分間加熱する。次いで、真空を15分の間0.5トールまで 適用し、350℃で30分間保持して、6.64のIV及び316℃の融点を有する、高粘度の 黄褐色ポリマーを得る。実施例9 この実施例は、適度なレベルのCHDA及びN残基並びに適度に低いレベルのT及 びPHB残基を含有するLCPの製造を示す。 下記の材料の装入量、即ち、4.15g(0.025モル)のテレフタル酸、13.50g(0. 0625モル)の2,6−ナフタレンジカルボン酸、12.0g(0.070モル)の1,4− シクロヘキサンジカルボン酸(CHDA)、45.50g(0.1685モル、7%過剰)の4 ,4’−ビフェニレンジアセタート及び16.65g(0.0925モル)のp−アセトキ シ安息香酸を使用して、対照例2に記載した一般的手順を繰り返す。このフラス コを、250℃で30分間及び280℃で60分間維持されたベルモント金属浴中に部分的 に浸漬させる。次いで、フラスコを、撹拌しながら窒素雰囲気下で、300℃で1 時間、320℃で1時間及び350℃で5分間加熱する。次いで、真空を15分の間0.5 トールまで適用し、 350℃で30分間保持して、4.71のIV及び342℃の融点を有する、適度に高粘度の 黄褐色ポリマーを得る。 本発明を、その好ましい態様を特に参照して詳細に説明したが、変形及び修正 が本発明の精神及び範囲内で実施できることはいうまでもない。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),BR,CN,J P,MX (72)発明者 ブラッドリー,ジェームス ロドニー アメリカ合衆国,テネシー 37660,キン グスポート,ブライアン コート 1041

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. (1)(i)2〜34モル%のシクロヘキサンジカルボン酸(CHDA)残基及 び(ii)5〜48モル%の、テレフタル酸(T)残基、2,6−ナフタレンジカル ボン酸(N)残基又はこれらの混合物から選択された他の二酸残基からなる二酸 残基; (2)15〜50モル%のヒドロキノン(HQ)残基、4,4’−ビフェノール残基又 はこれらの混合物から実質的になるジオール残基;並びに (3)0〜70モル%のp−ヒドロキシ安息香酸(PHB)残基 から実質的になる液晶性ポリエステルであって、ジオール残基のモル数が、二酸 残基のモル数に等しく、(1),(2)及び(3)のモル%の合計が100に等しく 、液晶性ポリエステルが、375℃に等しいか又はそれより低い、示差走査熱量分 析法で測定した融点を有する液晶性ポリエステル。 2. CHDA残基が、液晶性ポリエステルの全二酸残基成分の約5〜50モル%を構 成する、請求の範囲第1項に記載の液晶性ポリエステル。 3. ショットゲレート粘度計で、0.1g/100mLで、重量比で60:40のペンタフ ルオロフェノール/1,2,4−トリクロロベンゼン中で25℃で測定して、約4 〜8dL/gのインヘレント粘度を有する、請求の範囲第2項に記載の液晶性ポリ エステル。 4. (1)(i)2〜34モル%のシクロヘキサンジカルボン酸(CHDA)残基及 び(ii)5〜48モル%の、テレフタル酸(T)残基、2,6−ナフタレンジカル ボン酸(N)残基又はこれらの混合物から選択された他の二酸残基からなる二酸 残基; (2)16.5〜50モル%のヒドロキノン(HQ)残基から実質的になる ジオール残基;並びに (3)0〜67モル%のp−ヒドロキシ安息香酸(PHB)残基 から実質的になる液晶性ポリエステルであって、ジオール残基のモル数が、二酸 残基のモル数に等しく、(1),(2)及び(3)のモル%の合計が100に等しく 、液晶性ポリエステルが、375℃に等しいか又はそれより低い、示差走査熱量分 析法(DSC)により測定した融点を有する液晶性ポリエステル。 5. CHDA残基が、液晶性ポリエステルの全二酸残基成分の約5〜50モル%を構 成する、請求の範囲第4項に記載の液晶性ポリエステル。 6. ショットゲレート粘度計で、0.1g/100mLで、重量比で60:40のペンタフ ルオロフェノール/1,2,4−トリクロロベンゼン中で25℃で測定して、約4 〜8dL/gのインヘレント粘度を有する、請求の範囲第5項に記載の液晶性ポリ エステル。 7. (1)(i)2〜30モル%のシクロヘキサンジカルボン酸(CHDA)残基及 び(ii)5〜40.5モル%の、テレフタル酸(T)残基、2,6−ナフタレンジカ ルボン酸(N)残基又はこれらの混合物から選択された他の二酸残基からなる二 酸残基; (2)15〜42.5モル%の4,4’−ビフェノール(BP)残基から実質的になるジ オール残基;並びに (3)15〜70モル%のp−ヒドロキシ安息香酸(PHB)残基 から実質的になる液晶性ポリエステルであって、ジオール残基のモル数が、二酸 残基のモル数に等しく、(1),(2)及び(3)のモル%の合計が100に等しく 、液晶性ポリエステルが、375℃に等しいか又はそれより低い、示差走査熱量分 析法(DSC)で測定した融点を有する液晶性ポリエステル。 8. CHDA残基が、液晶性ポリエステルの全二酸残基成分の約5〜 50モル%を構成する、請求の範囲第7項に記載の液晶性ポリエステル。 9. ショットゲレート粘度計で、0.1g/100mLで、重量比で60:40のペンタフ ルオロフェノール/1,2,4−トリクロロベンゼン中で25℃で測定して、約4 〜8dL/gのインヘレント粘度を有する、請求の範囲第8項に記載の液晶性ポリ エステル。 10.(1)請求の範囲第1項に定義された液晶性ポリエステル及び(2)成形 用組成物の全重量基準で少なくとも20重量%のガラス繊維の緊密なブレンドを含 んでなる液晶性ポリエステル成形用組成物。 11.液晶性ポリエステルが、ショットゲレート粘度計で、0.1g/100mLで、重 量比で60:40のペンタフルオロフェノール/1,2,4−トリクロロベンゼン中 で25℃で測定して、約4〜8dL/gのインヘレント粘度を有し、成形用組成物が 、成形用組成物の全重量基準で約25〜40重量%のガラス繊維を含有する、請求の 範囲第10項に記載の成形用組成物。 12.ガラス繊維が、約9〜15ミクロンの厚さ及び約0.8〜26mmの長さを有する 、請求の範囲第11項に記載の成形用組成物。 13.(1)請求の範囲第4項に定義された液晶性ポリエステル及び(2)成形 用組成物の全重量基準で少なくとも20重量%のガラス繊維の緊密なブレンドを含 んでなる、請求の範囲第10項に記載の液晶性ポリエステル成形用組成物。 14.液晶性ポリエステルが、ショットゲレート粘度計で、0.1g/100mLで、重 量比で60:40のペンタフルオロフェノール/1,2,4−トリクロロベンゼン中 で25℃で測定して、約4〜8dL/gのインヘレント粘度を有し、成形用組成物が 、成形用組成物の全重量基準で約25〜40重量%のガラス繊維を含有する、請求の 範囲第13項 に記載の成形用組成物。 15.ガラス繊維が、約9〜15ミクロンの厚さ及び約0.8〜26mmの長さを有する 、請求の範囲第14項に記載の成形用組成物。 16.(1)請求の範囲第7項に定義された液晶性ポリエステル及び(2)成形 用組成物の全重量基準で少なくとも20重量%のガラス繊維の緊密なブレンドを含 んでなる、請求の範囲第10項に記載の液晶性ポリエステル成形用組成物。 17.液晶性ポリエステルが、ショットゲレート粘度計で、0.1g/100mLで、重 量比で60:40のペンタフルオロフェノール/1,2,4−トリクロロベンゼン中 で25℃で測定して、約4〜8dL/gのインヘレント粘度を有し、成形用組成物が 、成形用組成物の全重量基準で約25〜40重量%のガラス繊維を含有する、請求の 範囲第16項に記載の成形用組成物。 18.ガラス繊維が、約9〜15ミクロンの厚さ及び約0.8〜26mmの長さを有する 、請求の範囲第17項に記載の成形用組成物。 19.請求の範囲第10項に定義された組成物を含んでなるなる、約1.5mm未満の 厚さを有する成形物品。 20.請求の範囲第13項に定義された組成物を含んでなる、約1.5mm未満の厚さ を有する成形物品。 21.請求の範囲第16項に定義された組成物を含んでなる、約1.5mm未満の厚さ を有する成形物品。
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