JP2002501863A - 物品包装フィルム - Google Patents

物品包装フィルム

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JP2002501863A
JP2002501863A JP2000529955A JP2000529955A JP2002501863A JP 2002501863 A JP2002501863 A JP 2002501863A JP 2000529955 A JP2000529955 A JP 2000529955A JP 2000529955 A JP2000529955 A JP 2000529955A JP 2002501863 A JP2002501863 A JP 2002501863A
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メロン,ダニエル
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ソプラリル ソシエテ アノニム
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 キャンディ等の個体を包装するためのプラスチックフィルム。 【解決手段】 少なくとも1つのねじりおよび/またはひだで物品を包装する、少なくとも一種のポリエステルを含む少なくとも1層を有するフィルム。このフィルムは単層または多層にすることができる。包装力が優れている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】
本発明は固体と、それを包装する包装材料とからなる集合体に関するものであ
る。 本発明の包装材料は少なくとも1つのねじり(papillote)および/またはひ だ(pli)を有する少なくとも1枚のフィルムから成り、このフィルムは少なく とも1種のポリエステルから成る少なくとも1つの層を有している。 本発明は食品、例えばチョコレート、キャンディ、粗糖、キャラメル、チュー
インガムおよび棒付きキャンディ等の菓子類の包装に関するものであるが、その
他の任意の固体、例えば石鹸、分割チーズおよび一回分の調味料、例えば固形ス
ープの素の包装にも適用することができる。図1および2は本発明で包装したキ
ャンディの例である。
【0002】 本発明の集合体は被包装固体の表面の大部分、実質的にはその全体に直接被せ
られるフィルムを有し、被包装固体は粒子群からなる粉末ではなく、一般に単一
物品、例えキャンディからなる。本発明の集合体は: (1)固体物を有し、 (2)この固体は最初に第一フィルムまたは紙(金属化されていてもよい)で包
装され、 (3)固体は少なくとも一種のポリエステルから成る、少なくとも1回のねじれ
および/またはひだを有する少なくとも一層のフィルムで包装されている。
【0003】
【従来の技術】
キャンディは一般にポリ塩化ビニル(PVC)またはセロファンからなるフィル ムで包装されている。PVCは一般に置換され、高密度であるため包装後のキャン ディが重くなる。セロファンは複雑な方法で製造されるため高価になり、その製
造メーカーはだんだん少なくなっている。そのため、キャンディ等の固体物を包
装するフィルムの分野ではこれら2つの材料に代わる代替物が求められている。
【0004】 固体の包装に適したフィルムは多くの技術的基準を満たさなければならない。 特に、フィルムは包装に適していなければならない。すなわち、フィルムは包
装時に与えられた形状を保持し、元の形状の平らなフィルムの形状に戻る可能性
が最も少なくなければならない。この特性があれば例えばねじり包装品の最も狭
い部分に接着剤や糊を用いなくても包装品に与えた形状を保つことができる。
【0005】 フィルムが与えた形状を保持しない場合には、図1に表したキャンディのよう
な被包装固体に1回または複数のねじりを加えて包装するのは困難である。 フィルムが固体の包装(少なくとも1回のねじれおよび/またはひだによるう
包装)に適するか否かは、形成したねじりが元に戻る傾向があるか否かを観察す
ることで容易にテストすることができる。このテストは半分に折り返したねじれ
、すなわち、フィルムの固体を保持しない部分を包装した固体に対して1/2折
り返すことで実施できる。
【0006】 固体物の包装フィルムは固体物を包装するための機械によって容易に扱えるも
のでなければならず、例えば一台の機械で1分当たり50個〜1500個の固体
物を包装できるものでなければならない。 さらに、フィルムは容易に切断できるものでなければならない。すなわち、一
般には物品を包装する前にフィルムのリールから物品を包装するのに必要な面積
のフィルムを切り取らなければならない。フィルムは物品包装前と機械による切
断の前後に完全に平らでなければならず、巻き戻る傾向を示すものではならない
。こうした傾向のあるフィルムは生産ラインを遮断、閉塞させる危険がある。
【0007】 さらに、フィルムは優れた光沢および/または透明度および/または食品に対
する接触適性および/または十分な感覚受容特性を有していなければならない場
合もある。 フィルムは印刷および/または金属化に処理に対する適性を有する必要がある
場合があり、さらに、フィルムは容易に製造できなくてはならない。 2軸延伸した高密度ポリエチレンや2軸延伸したポリプロピレンのみからなる
材料で作ったフィルムは上記の基準を十分に満たさないため、包装材料としては
適していない。さらに、これらの材料を一般にバブル法とよばれるインフレ−シ
ョン成形法で押出し成形して作ったフィルムは表面に節があるため光が分散され
、光学的性質が悪い。
【0008】
【発明が解決しよとする課題】
本発明のフィルムは上記の問題を解決するものである。 本発明のフィルムは、接着剤または結合剤を使用せずに、少なくとも1回のね
じれおよび/またはひだで固体を包装することができる。特にフィルム自体が熱
シールで包装材料を十分に閉じた状態に維持できる場合には、フィルム自体が結
合作用をしなくてもよい。すなわち、本発明フィルムを用いると、物品を包装後
に少なくとも1回のねじれ(“torronnage”ともよばれる)および/またはひだ
を作成することで、包装物の任意の点に冷間または熱間シ−ルを行わずに包装材
料を物品の周りに閉じた状態に維持できる。さらに、包装するためにフィルムに
補強材を付けてフィルムの厚さを厚くする必要が無くなり、例えば曲げることが
できる金属のロッドを用いて内容物の周りに非弾性的なひだを形成して包装材料
を維持する必要が無くなる。
【0009】
【課題を解決する手段】
本発明で用いられたフィルムは少なくとも1種のポリエステルから成る少なく
とも一層を有する。このフィルムは単層であるか、多層フィルムにすることがで
きる。このフィルムは一般に5〜100μm、さらに一般的には10〜60μmの
厚さを有する。 単一の熱可塑性材料のみの押出し加工で製造される場合(押出し成形後に必要
に応じて一般的な仕上げ層、例えば金属被覆層および/または印刷層および/ま
たは帯電防止剤被覆層を設けたとしても)、フィルムは実質的に単層であるとい
える。 本発明では、少なくとも2層の異なる熱可塑性材料から成る場合にフィルムは
多層であるという。
【0010】
【実施の態様】
本発明フィルムはフィルム面に平行な対称面を有し、フィルムの寸法および組
成の両方がこの対象面に対して対称であるのが好ましい。これはフィルムが多層
で、少なくとも2層の異なる組成を有し、少なくとも3層を有する場合にいえる
。 ポリエステルから成る層の合計重量はフィルム重量の少なくとも20重量%に
することができる。 フィルムは少なくとも3つの主要な層で構成でき、その1つは他の2つとは異
なる組成で、フィルムの中間層となり、従ってフィルムの対称面を含む。「3つ
の主要な層」という表現はこれら3層の合計重量がフィルムの全重量の少なくと
も80%で、熱可塑性材料からなる3層の各々はフィルムの全重量の少なくとも
10重量%を占めるということを意味する。
【0011】 上記の意味での少なくとも3つの主要な層から成るフィルムの場合、中間層は
少なくとも一種のポリオレフィンを含み、実質的に同一な他の2つの層は少なく
とも一種のポリエステルを含むことができる。 上記の意味での少なくとも3つの主要な層から成るフィルムは全ての方向、特
に共押出し方向および共押出しに垂直な方向での引裂き (実質的に線形な裂け) に対する強度に優れている。従って、本発明フィルムは共押し出し方向に垂直方
向に優れた引裂き強度を必要とする用途に特に適している。
【0012】 本明細書で、ある材料を「ベース(基)にする」層とは、その層が材料の少な
くとも60重量%を占めることを意味する。 本発明の一つの変形例では、フィルムが少なくとも一種のポリエステルを含む
少なくとも1層と、少なくとも一種のポリオレフィンを含む少なくとも1層とか
らなる。 本発明フィルムは少なくとも1つのポリエステル層をベースとする基本的に単
層であるか、少なくとも一種のポリオレフィンを含む少なくとも一層を有する多
層であるのが好ましい。
【0013】 ポリオレフィンという用語は少なくとも一種のオレフィンのポリマーを言う。
ポリマーという用語はホモポリマー、コポリマー、ターポリマー、インターポリ
マーまたはポリマー混合物の概念を含む広い意味でとらえる必要がある。オレフ
ィンとしてはエチレン、プロピレン、ブテン、ヘキセンおよび1−オクテンを挙
げることができる。ポリオレフィンとしてはプロピレンまたはエチレンのポリマ
ーが好ましく、エチレンポリマーがより好ましい。少なくとも一種のオレフィン
のポリマーは少なくとも一種のオレフィンと、少なくとも一種のオレフィンまた
はその他のモノマー、例えば酢酸ビニル、無水マレイン酸またはアクリル酸エス
テルとの重合で得られる。
【0014】 上記の意味での少なくとも3つの主要な層を有するフィルムの場合、中間層は
エチレンポリマーをベースにする層であるのが有利である。このエチレンポリマ
ーはそれを構成するモノマー単位の少なくとも80%がエチレンであるものにす
ることができる。 ポリエステルという用語は少なくとも一種のエステル基を反復単位として含む
ポリマーを意味し、このポリマーという用語はホモポリマー、コポリマー、ター
ポリマー、インターポリマーまたはポリマー混合物の概念を含む。
【0015】 ポリエステルはテレフタル酸と少なくとも一種のジオールとの縮合で得られる
。 ポリエステルは非晶質および半結晶質のポリエステルから選択できる。「非晶
質」という用語はポリエステルが15%以下の結晶性、好ましくは10%以下の
結晶性を有することを意味する。
【0016】 非晶質および半結晶質のポリエステル自体は公知の方法で製造できる。非晶質
ポリエステルは一般に溶融法で製造され、結晶質ポリエステルは一般に溶融相と
固体相の重縮合を組み合わせた方法で製造される。ポリエステルは非晶質である
のが好ましい。 ポリエステルは一般に一種または複数のジアシド(二塩基酸ともいわれる)を
一種または複数のジオール(グリコールともよばれる)と重縮合して作られる。
テレフタル酸とエチレングリコールとの重合材料から得られるポリエステルは一
般に「ポリエチレンテレフタレート」とよばれ、“PET”と略記される。
【0017】 好ましいポリエステルはテレフタル酸と、エチレングリコールおよび少なくと
も3個の炭素原子を有するジオールとの縮合(重縮合ともいわれる)で得られるコ
ポリマーである。このポリエステルは一般に「ポリエチレンテレフタレートグリ
コール」とよばれ、一般に“PETG”と略記される。。 これのことは重縮合材料がテレフタル酸、エチレングリコールおよび少なくと
も3個の炭素原子を有するジオールを含み、必要に応じてさらに他のジアシドお
よび/または他のジオールを含むということを意味する。
【0018】 特に適したポリエステル、特に非晶質ポリエステルはテレフタル酸とエチレン
グリコールおよびシクロヘキサンジメタノールとの縮合(実際には重縮合)で得ら
れるコポリマーである。このことは重縮合材料がテレフタル酸、エチレングリコ
ールおよびシクロヘキサンジメタノールを含み、必要に応じてさらに他のジアシ
ドおよび/または他のジオールを含むことを意味する。このポリエステルは非晶
質の時に特に適している。
【0019】 ポリエステルのジアシド成分は70〜100モル%のテレフタル酸と、0〜3
0モル%のイソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸および1,4−シクロヘキサ
ンジカルボン酸またはこれらの混合物の中から選択されるテレフタル酸以外の酸
とから成ることができる。 ジアシド成分は80〜100モル%のテレフタル酸と0〜20モル%のイソフ
タル酸とから成るのが好ましい。 ジアシド成分は少量すなわち10モル%以下の4〜40個の炭素原子を含むジ
アシド、例えばナフタレンジカルボン酸のアイソマーまたはその混合物、好まし
くは1,4−、1,5−、2,6−、2,7−アイソマー、1,4−シクロヘキ
サンジカルボン酸のシスまたはトランスアイソマーまたはシス/トランスアイソ
マー混合物、或いはスルホイソフタル酸で変性することができる。
【0020】 ポリエステルのジオール成分は2〜10個の炭素原子を有するジオール(すな わちグリコール)とその混合物から得られる。ジオール成分は2〜99モル%の 1,4−シクロヘキサンジメタノールと、1〜98モル%のエチレングリコール
、好ましくは25〜40モル%の1,4−シクロヘキサンジメタノールと、75
〜60モル%のエチレングリコールとを含むのが好ましい。
【0021】 ジオール成分は20モル%以下の他のグリコール、例えばジエチレングリコー
ル、ネオペンチルグリコール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオ
ール、1,6−ヘキサンジオール、1,8−オクタンジオール、2,2,4−ト
リメチル−1,3−ペンタンジオール、プロピレングリコールまたは1,3−プ
ロピレンジオール等で変性することができる。
【0022】 ポリエステルは固有粘度が約0.4〜1.5dL/g、好ましくは0.6〜1.
2dL/gであるものから選択できる。この粘度は60重量%のフェノールと40
重量%のテトラクロロエタンとから成る溶媒100mlに対して0.25gのポリ マーを用いて25℃で測定した値である。 上記意味での少なくとも3つの主要な層の場合、中間層はフィルム重量の40
〜80重量%を占めることができる。
【0023】 上記意味での少なくとも3つの主要な層としては、例えば中間層がエチレンの
ポリマーをベースとし、それがフィルム重量の40〜80重量%を占め、他の二
層がポリエステルをベースとしたものを挙げることができる。このポリエステは
テレフタル酸とエチレングリコールおよび少なくとも3つの炭素原子を有するジ
オールとの縮合で得られたコポリマーで、これら二層がフィルム重量の10〜3
0重量%を占め、このポリエステルは非晶質であるのが好ましく、少なくとも3
個の炭素原子を有するジオールはシクロヘキサンジメタノールにすることができ
る。
【0024】 多層フィルムの場合、フィルムは必要に応じて各層の間に1つまたは複数の結
合剤(バインダー)、インターフェース接着促進剤を有することができる。この
結合剤は一般にフィルム層間に1〜5μmの量で存在する。 フィルムの層の少なくとも1層を構成する少なくとも1つの材料に1つまたは
複数の結合剤を混合して相溶性および隣接する少なくとも一層に対する接着性を
増加することもできる。このような結合剤は選択された層に一般に10〜40重
量%の比率で存在する。
【0025】 フィルムの製造に有用な成分(結合剤および/または熱可塑性樹脂)の少なくと
も1つは少なくとも一種の助剤または添加剤、例えば染料または顔料、抗酸化剤 、抗紫外線剤、滑剤(agent glissant)またはブロッキング防止剤を含むことが
できる。これらは選択された成分を考慮に入れて当業者に公知の通常の方法で混
合される。食品包装用の多層フィルムの場合、補助剤または添加剤によって最終
的に包装される食品が汚染される危険性が低くければ、助剤または添加剤をフィ
ルムの中間層に混和させることができる。
【0026】 押出しまたは共押出し前に少なくとも一種の滑剤をフィルムの少なくとも一成
分に混和することができる。多層フィルムの場合、最も外側の共押出し層に滑剤
を混和するのが好ましい。この滑剤は例えばエルクアミド等の脂肪酸アミドの中
から選択でき、この滑剤を含むフィルム層となる熱可塑性材料に200〜500
0ppmの比率で導入できる。 このような滑剤はフィルムを金属化したり、その上に印刷をする予定のない場
合にフィルムに一般に混和される。
【0027】 押出しまたは共押出し前に少なくとも一種のブロッキング防止剤をフィルムの
成分の少なくとも一種に混和することができる。 複数の層から成るフィルムの場合には、フィルムの外層、例えば共押出しした
2つの最外層(非共押出しされない層すなわち印刷および/または金属化および
/または帯電防止剤を塗布した層が存在する場合には、それらの層の直ぐ下)に
ブロッキング防止剤を導入するのが好ましい
【0028】 このブロッキング防止剤はフィルムがリールに巻いた時に接着する傾向を低下
させて巻き戻しを容易にする役目をする。このようなブロッキング防止剤は一般
にシリカ等の無機充填剤粒子を含み、無機充填剤/熱可塑性樹脂のマスター混合
物の形で少なくとも1つの層に混和することができる。 無機充填剤からなるブロッキング防止剤の場合、無機充填剤が100〜10,
000ppmの比率で存在するように少なくとも一つの層にブロッキング防止剤を 混和することができる。
【0029】 物品の包装に使用する前に、フィルムに帯電防止特性を付与することができる
。この帯電防止特性によってフィルムを完全に平らに維持することができ、製造
機械上を滑らかに滑らせることができ、製造プロセス全体を中断または遮断する
危険のある巻き上り傾向を防ぐことができることができる。 この帯電防止特性は当業者に公知の原理でフィルムに付与することができる。
すなわち、フィルム製造前に少なくとも一種の帯電防止剤をフィルム組成物の一
部を成す少なくとも1つの成分(樹脂および/または結合剤)に入れるか、フィル
ムの外層を帯電電防止剤溶液で被覆する等の手段によって帯電防止特性を付与す
ることができる。当業者にはアルキルアミン系の帯電防止剤が公知である。
【0030】 一般に、帯電防止剤の被覆はフィルムの最終表面処理に対応し、それによって
フィルムの外層ができる。 この帯電防止剤の被覆は必要に応じて行なわれる印刷段階の後に実施される。 フィルムが金属化されている場合には一般に帯電防止剤を被覆する必要はない
【0031】 フィルムに印刷および/または金属化処理を施したい場合には、印刷および/
または金属化処理の前にフィルムにコロナ処理をするのが好ましい。このコロナ
処理は当業者に公知の原理で本発明フィルムに適用できる。しかし、フィルムが
実質的に単層であるか、共押出し層の最外側層が少なくとも一種のポリエステル
を含む場合にはコロナ処理が無くても十分な金属化処理ができる。
【0032】 本発明で用いられるフィルムは例えばフラットダイを用いた押出し成形または
共押出し成形(キャーストとよばれることもある)、ブロー押出し成形または共押
出し成形(チューブ(共)押出しともよばれる)によって得られる。押出しとい
う用語は単層フィルム製造の場合に用い、共押出しという用語は少なくとも二層
から成るフィルムを製造する場合に用いる。 フラットダイを通る押出しまたは共押出し法では、平らなフィルムが(共)押
出しされ、「チルロール」としてよばれる冷却シリンダーに連続的に送られる。
【0033】 フィルムは、フラットダイを通って押出しまたは共押出しされた後に一軸また
は二軸延伸するのが好ましい(一軸延伸または二軸延伸フィルムという)。一軸
延伸は押出しまたは共押出し方向(「機械方向」)に行なわれ、二軸延伸は押出
しまたは共押出し方向とそれに直角な方向とに行なわれる。「キャースト」法を
用いるとチルロールのサーフェシング効果が得られ、優れた表面状態を有する滑
らかなフィルムが得られる。
【0034】 一軸延伸または二軸延伸によってフィルムの密度が増加し、抵抗力を流動閾値
まで低くすることができるという効果がある。 一軸延伸または二軸延伸は連続的に実施するか、「回収後」すなわち押出しま
たは共押出し直後または第一延伸後にフィルムをリールに巻き取り、貯蔵後に実
施することができる。
【0035】 ブロー押出しまたは共押出し成形法では、フィルムは円形ダイからの吹き込み
によって得られる円筒形のバブルを押出しまたは共押出しする。この方法での延
伸率は2〜50、好ましくは10〜30、吹込み率は1〜10、好ましくは1.
5〜3、スリット間隙は0.5〜5mm、好ましくは0.8〜1.6mmにする
ことができる。フィルムの厚さは延伸速度を変えることによって変えることがで
きる。一般に延伸速度は約10〜150m/分、好ましくは30〜60m/分に
することができる。 フィルムにで非常に敏感な2重延伸を施したい場合には、「ダブルバブル」法
を用して押出しまたは共押出しすることができる。この場合、2つの「バブル」
を前後して(一般には連続して)製造する。
【0036】
【実施例】実施例1 ポリエステル/ポリオレフィン/ポリエステル型の3層フィルムの製造法とそ
の使用法の一例を説明する。この実施例で使用する出発材料は下記表に略語で示
されている。
【0037】
【表1】 フィルムの3層を下記表に表す:
【0038】
【表2】
【0039】 フィルムは下記条件で管状に共押出しして製造した: a)PETG/AB混合物のスクリュー温度 220℃ b)MDPE/HDPE/ターポリマー混合物のスクリュー温度 180℃ c)ダイ温度 190℃ d)頭部温度 200℃ e)延伸率 20 f)膨張率 2 g)スリット間隙 1.2mm h)延伸速度 40m/分
【0040】 得られたフィルムの全体の厚さは28μmで、巾は800mm、密度は約1.
1であった。 このフィルムから60mm×90mmの長方形サンプルを切出し、一方の手で
保持したキャンディに対して反対の手でフィルムを1/2回転してねじってキャ
ンディを手で包装した。ねじれがほどけることはなかった。
【0041】実施例2 (比較例) 2軸延伸ポリプロピレンフィルムから60mm×90mmの長方形サンプルを
切出し、実施例1と同じ方法でキャンディを包装した。ねじれはほどけてしまっ
た。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明で包装したキャンディの例を示す図。
【図2】 本発明で包装したキャンディの例を示す図。
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成12年1月25日(2000.1.25)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 67/02 C08L 67/02 4J002 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM ,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM) ,AL,AM,AT,AU,AZ,BA,BB,BG, BR,BY,CA,CH,CN,CU,CZ,DE,D K,EE,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM ,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE, KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS,L T,LU,LV,MD,MG,MK,MN,MW,MX ,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE, SG,SI,SK,SL,TJ,TM,TR,TT,U A,UG,US,UZ,VN,YU,ZW Fターム(参考) 3E035 AA02 AA16 BA10 BC02 3E067 AA17 AB16 AB25 AB83 BA20A BB14A BC03A EA02 EB22 FA01 FC01 3E086 AA02 AB01 AD13 BA02 BA04 BA12 BA15 BB62 CA07 CA29 CA35 4F071 AA43 AA45 AB26 AE16 AE22 AF11 AH04 BA01 BB06 BB07 BC01 BC12 4F100 AB00D AK03B AK04B AK05 AK06 AK41A AK41C AK70 AL01A AL01B AL01C AL05 BA04 BA06 BA07 BA10A EH20 GB15 GB23 JA12A JL01 4J002 CF031 CF041 CF051 CF081 DJ016 EN017 FD107 FD206 GG02

Claims (37)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固体と、それを包装した材料とから成る集合体において、 包装材料が少なくとも1つのねじりおよび/またはひだを有する少なくとも1
    枚のフィルムから成り、この記フィルムが少なくとも1種のポリエステルから成
    る少なくとも1つを有することを特徴とする集合体。
  2. 【請求項2】 包装材料が包装される固体の表面の大部分と直接接触する請
    求項1に記載の集合体。
  3. 【請求項3】 固体が食品、特にキャンディである請求項1または2に記載
    の集合体。
  4. 【請求項4】 包装材料の形が接着剤や結合剤で維持されたものではなく、
    熱間または冷間でシールされたものでもなく、フィルムに追加の厚みを与える補
    強材によっても維持されるものでもない請求項1〜3のいずれか一項に記載の集
    合体。
  5. 【請求項5】 フィルムがテレフタル酸と、エチレンングリコールおよび少
    なくとも3個の炭素原子を有するジオールとの縮合で得られた少なくとも一種の
    ポリエステルの少なくとも一層を有し、フィルムは実質的に単層であるか、少な
    くとも一種のポリオレフィンからなる少なくとも一層を有する複層である請求項
    1〜4項のいずれか一項に記載の集合体。
  6. 【請求項6】 ポリエステルが非晶質である請求項5つに記載の集合体。
  7. 【請求項7】 フィルムがフィルム面に対して平行な対称面を有し、フィル
    ムの寸法および組成の両方が対称面に対して対称である請求項1〜6のいずれか
    一項に記載の集合体。
  8. 【請求項8】 ポリエステルから成る層の重量がフィルム重量の少なくとも
    20重量%である請求項1〜7のいずれか一項に記載の集合体。
  9. 【請求項9】 フィルムが少なくとも3層から成り、その内の2層が少なく
    ともポリエステルからなり、少なくとも一種のポリオレフィンからなる一層が中
    間層となる請求項1〜8のいずれか一項に記載の集合体。
  10. 【請求項10】 3層の合計重量がフィルムの全重量の少なくとも80%で
    ありし、3層の各々の重量がフィルムの全重量の少なくとも10重量%である請
    求項9に記載の集合体。
  11. 【請求項11】 中間層の少なくとも60重量%がエチレンポリマーから成
    る請求項9または10に記載の集合体。
  12. 【請求項12】 中間層の重量がフィルム重量の40〜80重量%である請
    求項9〜11のいずれか一項に記載の集合体。
  13. 【請求項13】 ジオールがシクロヘキサンジメタノールである請求項5〜
    12のいずれか一項に記載の集合体。
  14. 【請求項14】 ポリエステルのジアシッド成分が70〜100モル%のテ
    レフタル酸と、0〜30モル%のイソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、1,
    4−シクロヘキサンジカルボン酸およびこれらの混合物の中から選択されるテレ
    フタル酸以外の酸とから成り、ポリエステルのジオール成分が2〜99モル%の
    1,4−シクロヘキサンジメタノールと、1〜98モル%のエチレングリコール
    とから成る請求項1〜13のいずれか一項に記載の集合体。
  15. 【請求項15】 ポリエステルのジアシッド成分が80〜100モル%のテ
    レフタル酸と、0〜20モル%のイソフタル酸とから成り、ポリエステルのジオ
    ール成分が25〜40モル%の1,4−シクロヘキサンジメタノールと、75〜
    60モル%のエチレングリコールとから成る請求項1〜14のいずれか一項に記 載の集合体。
  16. 【請求項16】 フィルムが少なくとも一種のブロッキング防止剤および/
    または少なくとも一種の帯電防止剤および/または少なくとも一種の剥離剤をさ
    らに含む請求項1〜15のいずれか一項に記載の集合体。
  17. 【請求項17】 フィルムに印刷および/または金属被覆がさらに施される
    請求項1〜16のいずれか一項に記載の集合体。
  18. 【請求項18】 フィルムが10〜60μmの厚さを有する請求項1〜17 のいずれか一項に記載の集合体。
  19. 【請求項19】 テレフタル酸とエチレンングリコールおよび少なくとも3
    個の炭素原子を有するジオールとの縮合で得られる少なくとも一種のポリエステ
    ルからなる少なくとも一層のフィルムにおいて、 フィルムが実質的に単層であるか、少なくとも一層のポリオレフィン層を有す
    る複層であることを特徴とするフィルム。
  20. 【請求項20】 ポリエステルが非晶質である19請求項に記載のフィルム
  21. 【請求項21】 フィルムがフィルム面に対して平行な対称平面を有し、フ
    ィルムの寸法および組成の両方が対称面に対して対称である請求項19または2
    0に記載のフィルム。
  22. 【請求項22】 ポリエステルから成る層の全重量がフィルム重量の少なく
    とも20重量%である請求項19〜21のいずれか一項に記載のフィルム。
  23. 【請求項23】 少なくとも3層から成り、その内の2層が少なくともポリ
    エステルからなり、中間層が少なくとも一種のポリオレフィンからなる請求項1
    9〜22のいずれか一項に記載のフィルム。
  24. 【請求項24】 3層の合計重量がフィルムの全重量の少なくとも80%で
    あり、3層の各重量がフィルムの全重量の少なくとも10重量%である請求項1 〜23のいずれか一項に記載のフィルム。
  25. 【請求項25】 中間層が少なくとも60重量%のエチレンポリマーから成
    る請求項23または24に記載のフィルム。
  26. 【請求項26】 中間層がフィルム重量の40〜80重量%である請求項2
    3〜25のいずれか一項に記載のフィルム。
  27. 【請求項27】 ジオールがシクロヘキサンジメタノールである請求項19
    〜26のいずれか一項に記載のフィルム。
  28. 【請求項28】 ポリエステルのジアシッド成分が70〜100モル%のテ
    レフタル酸と、0〜30モル%のイソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、1,
    4−シクロヘキサンジカルボン酸およびこれらの混合物の中から選択されるテレ
    フタル酸以外の酸とから成り、ポリエステルのジオール成分が2〜99モル%の
    1,4−シクロヘキサンジメタノールと、1〜98モル%のエチレングリコール
    とから成る請求項19〜27のいずれか一項に記載のフィルム。
  29. 【請求項29】 ポリエステルのジアシド成分が80〜100モル%のテレ
    フタル酸および0〜20モル%のイソフタル酸から成り、ポリエステルのジオー
    ル成分が25〜40モル%の1,4−シクロヘキサンジメタノールと75〜60
    モル%のエチレングリコールから成る請求項19〜28のいずれか一項に記載の
    フィルム。
  30. 【請求項30】 フィルムが少なくとも一種のブロッキング防止剤および/
    または少なくとも一種の帯電防止剤および/または少なくとも一種の剥離剤をさ
    らに含む請求項19〜29のいずれか一項に記載のフィルム。
  31. 【請求項31】 印刷および/または金属被覆が施されている請求項19〜
    30のいずれか一項に記載のフィルム。
  32. 【請求項32】 フィルムが10〜60μmの厚さを有する請求項19〜3
    1のいずれか一項に記載のフィルム。
  33. 【請求項33】 フィルムの各層となる各熱可塑性組成物を押出しまたはブ
    ロー共押し成形する段階を含む請求項19〜32のいずれか一項に記載のフィル
    ム製造方法。
  34. 【請求項34】 押出しまたはブロー共押し成形を下記a)〜d)の操作パラメ
    ターで行う請求項33に記載の方法: a)延伸率: 2〜50 b)膨張率: 1〜10 c)スリット間隙: 0.5〜5mm d)延伸速度: 10〜150m/分。
  35. 【請求項35】 押出しまたはブロー共押し成形を下記a)〜d)の操作パラメ
    ターで行う請求項33に記載の方法: a)延伸率: 10〜30 b)膨張率: 1.5〜3 c)スリット間隙: 0.8〜1.6mm d)延伸速度: 30〜60m/分。
  36. 【請求項36】 押出しまたはブロー共押し成形ブロー成形段階の後に少な
    くとも1回の延伸または二軸延伸を行う請求項33〜35のいずれか一項に記載
    の方法。
  37. 【請求項37】 フィルムに静電処理および/または金属被覆および/また
    は印刷を少なくとも1回行う請求項33〜36のいずれか一項に記載の方法。
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