JP2002374165A - 半導体集積回路装置および製造方法 - Google Patents

半導体集積回路装置および製造方法

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JP2002374165A
JP2002374165A JP2001178037A JP2001178037A JP2002374165A JP 2002374165 A JP2002374165 A JP 2002374165A JP 2001178037 A JP2001178037 A JP 2001178037A JP 2001178037 A JP2001178037 A JP 2001178037A JP 2002374165 A JP2002374165 A JP 2002374165A
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signal
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JP2001178037A
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Masayuki Sato
正幸 佐藤
Hiroyuki Adachi
寛之 足立
Yoshihiko Okamoto
好彦 岡本
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Hitachi Ltd
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Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来のFPGAは、可変配線回路の規模が比
較的大きいため、搭載可能な論理の規模を充分に高める
ことができないという課題があった。 【解決手段】 可変論理回路(VLC)間に格子状に配
設された配線群(VLA,LA)の各配線の交点に設け
られる接続切替え手段(P1〜P18)として、配線間
の導通/非導通を設定可能なプログラム要素を用いるよ
うにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体集積回路の
設計、製造方法に利用して有効な技術に関し、例えば、
任意の論理を構成可能なプログラマブル論理LSI(大
規模集積回路)の設計、製造に利用して有効な技術に関
する。
【0002】
【従来の技術】近年、論理集積回路などの半導体集積回
路の設計には、製品設計の初期の段階で機能設計がHD
L(ハードウェア・ディスクリプション・ラングィッ
ジ)記述で行われるようになって来ている。HDL記述
を利用した論理集積回路の開発においては、先ず実現し
ようとする論理集積回路の機能設計を行なう。次に、設
計された機能をHDLなどの言語で記述する。そして、
このHDLで記述された設計データ(HDL記述文)
は、ハードディスクなどの記憶装置にデータファイルと
して記憶しておく。なお、HDL記述に関しては、状態
遷移図やフローチャートから自動的にHDL記述文を作
成する支援ツール(プログラム)がEDAベンダから提
供されている。
【0003】次に、HDL記述された設計データをテス
ト・ベクタと呼ばれるテストパターンを発生する検証用
プログラムにより、動作が適切であるか検証する。検証
によって不具合が見つかった場合には、HDL記述文を
修正する。
【0004】その後、HDL記述された設計データを論
理合成ツールと呼ばれるプログラムにより、論理ゲート
レベルの設計データに変換する。このような論理合成ツ
ールも、複数のEDAベンダより提供されている。生成
された論理ゲートレベルの設計データは、再びテスト・
ベクタにより検証される。検証によって不具合が見つか
った場合には、論理ゲートレベルの設計データを修正す
る。
【0005】次に、論理ゲートレベルの設計データに基
づいて、自動レイアウト・ツールと呼ばれるプログラム
により素子レベルのレイアウト・データを生成する。こ
のような自動レイアウト・ツールも、複数のEDAベン
ダにより提供されている。生成されたレイアウト・デー
タは、テスト・ベクタによって配線遅延等を含めた形で
実負荷シミュレーションが行なわれて、不適切な個所は
修正され最適化される。その後、生成された上記レイア
ウト・データに基づいてアートワークによりマスクパタ
ーン・データを生成し、このデータに基づいてマスクを
作成する。その後、前工程により半導体ウェハ上に論理
集積回路が形成され、ウェハは各チップに切断されて樹
脂などの封止材によって封止されてパッケージに組み立
てられる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
ような設計、製造方式にあっては、最終的な論理集積回
路装置として完成されるまでに多くの設計工程を経て何
段階もの設計データが作成されるため、データ量の増大
を招いている。また、システム全体が一つの半導体チッ
プ上に構成されるシステム・オン・チップでは、様々な
機能回路ブロックを多用して構成されることから、設計
データの検証や修正の工数が増加しており、設計上大き
な問題となって来ている。
【0007】さらに、従来の設計手法では、素子を微細
化すればするほど1つの半導体集積回路を製造するため
に使用されるマスクの枚数が増大するとともに、微細加
工のため高価な製造装置を必要としており、設計コス
ト、製造コストの増加、歩留まりの低下を招いている。
【0008】しかも、従来の設計手法では、各製品ごと
に別個のマスクを製作しなくてはならないため、新しい
製品の開発に要する期間が長くなる。さらに、近年ユー
ザが必要とする製品は、少量多品種化する傾向が高く、
設計負担の増加ひいてはコストの上昇を招いている。ま
た、今後実現されると予想されるディープ・サブミクロ
ン(0.1μm以下)の微細加工では、SOR(シンク
ロトロン)装置が必須となるので、半導体装置メーカ一
社ではその投資が困難になり、微細化に対する投資額が
限界に近づいている。
【0009】上記のような従来のLSIの設計手法の限
界に対応する技術として、FPGA(フィールド・プロ
グラマブル・ゲートアレイ)あるいはFPLA(フィー
ルド・プログラマブル・ロジックアレイ)と呼ばれるユ
ーザが任意の論理機能を構成可能な論理LSIがある
(米国特許第4870302号)。かかる技術により、
メーカはベースチップの開発に集中でき、しかも大量生
産形態をとることができるため、将来的に有望である。
【0010】しかしながら、一般にFPGAは、可変論
理回路と可変スイッチ回路をそれぞれ別個にセル化し
て、それらのセルを半導体チップ上にタイル状に敷き詰
めたような構成を有しており、回路的に冗長な構成であ
った。しかも、従来のFPGAは、可変論理回路が例え
ば複数のメモリセルと伝送ゲートとからなるような比較
的規模の大きな回路として構成されていた。そのため、
従来のFPGAはユーザ論理の搭載効率が非常に低いつ
まりFPGA全体の回路規模の大きさに比べて搭載でき
るユーザ論理の規模が小さい(30〜40%程度)とい
う欠点があった。その結果、同一論理規模を有するAS
IC(特定用途向けIC)に比べてチップサイズが大き
くなり、歩留まりは低くなるため、デバイス価格が高く
なってしまうことからFPGAの利用分野は限られてい
た。
【0011】そこで、本発明者らは、正相と逆相のn組
(例えば2組)の信号の組合せに応じて択一的に選択さ
れる2n(例えば4個)のメモリセルを備え、選択され
たメモリセルの記憶データに応じて論理積や論理和など
基本論理演算結果に相当する信号を出力するように構成
され、上記メモリセルへ記憶するデータを変えることで
任意の論理結果を出力可能な可変論理回路を半導体チッ
プ上にマトリックス上に並べるとともに、これらの可変
論理回路間には任意の可変論理回路間を接続可能にする
格子状の配線および該配線の各交点に設けられたスイッ
チ素子と、各スイッチ素子のオン、オフ情報(配線接続
情報)を記憶する記憶素子とからなる可変配線回路を設
けてなる半導体集積回路に関する発明をなし、出願を行
なった(PCT/JP00/00431号)。
【0012】上記先願発明に従うと、任意の論理を構成
可能な従来のFPGAを構成する可変論理回路に比べて
可変論理回路の規模は小さくなるが、可変配線回路の規
模は従来と同様に比較的大きいまま残ってしまうため、
搭載可能な論理の規模を充分に高めることができないと
いう課題があった。
【0013】この発明の目的は、任意の論理機能を構築
可能でしかも半導体チップ上に搭載できる論理の規模が
比較的大きな半導体集積回路を実現するのに好適な可変
配線回路およびそれを用いた半導体集積回路を提供する
ことにある。
【0014】この発明の他の目的は、任意の論理機能を
構築可能でしかも効率良くテストを行なえるとともに、
テストによって検出された故障箇所を回避して所望の論
理を構成することで歩留まりを向上させることが可能な
半導体集積回路およびそのテスト方法並びに製造方法を
提供することにある。
【0015】この発明の前記ならびにそのほかの目的と
新規な特徴については、本明細書の記述および添附図面
から明らかになるであろう。
【0016】
【課題を解決するための手段】本願において開示される
発明のうち代表的なものの概要を説明すれば、下記のと
おりである。すなわち、本発明に係る可変配線回路は、
可変論理回路間に格子状に配設された配線群と、各配線
の交点に設けられ信号の伝達方向を任意に設定可能にす
るプログラム要素とにより構成した。より具体的には、
格子状に配設された配線の交点に設けられたスイッチ素
子と該スイッチ素子のオン、オフ情報を記憶する記憶素
子の代わりに配線間の導通/非導通を設定可能なプログ
ラム要素を用いるようにしたものである。なお、前記プ
ログラム要素としては、例えばフローティングゲートを
有するMOSFETからなる不揮発性記憶素子や、一対
の強磁性体で非磁性体を挟んだサンドイッチ構造を有す
る磁性型スイッチ素子、電子線直接描画技術を利用して
配線間に形成される導電体片(以下、EB導電体片と称
する)などが考えられる。
【0017】これによって、信号の伝達方向を設定可能
なプログラム要素により任意の配線間を電気的に接続し
て所望の可変論理回路間を接続することで、任意の論理
機能を構築することができるようになる。しかも、この
プログラム要素は、スイッチ素子と同程度の大きさでか
つスイッチ素子のようにオン、オフ情報を記憶する記憶
素子を必要としないで所望の配線間を電気的に接続する
ことができる不揮発性記憶素子や磁性型スイッチ素子、
EB導電体片などで構成できるため、占有面積の小さな
可変配線回路を実現することができる。
【0018】また、前記プログラム要素として不揮発性
記憶素子を用いる場合には、可変論理回路の論理記憶用
素子として同様の不揮発性記憶素子を用いるようにする
のが望ましい。同一の素子を用いることでプロセスの工
程数の増加を抑えることができるからである。
【0019】そして、前記プログラム要素として不揮発
性記憶素子を用いる場合には、接続しようとする2本の
配線間に2個の不揮発性記憶素子を直列に接続するとと
もに、各々制御端子には同じく直交して配設された制御
線を接続させておくようする。これにより、配線接続用
不揮発性記憶素子を選択するための制御線を複数の交点
に対して共通に設けたとしても、縦方向に配設された制
御線のうち選択レベルにされたものと横方向に配設され
た制御線のうち選択レベルにされたものとの交点に位置
する配線接続用不揮発性記憶素子のみを選択状態にして
書込みを行なうことができる。
【0020】さらに、前記プログラム要素として不揮発
性記憶素子を用いかつ接続しようとする2本の配線間に
2個の不揮発性記憶素子を直列に接続する場合には、任
意の可変論理回路間を接続する信号線を対にして差動方
式で信号を伝達するようにするのが望ましい。差動方式
で信号を伝達することにより低振幅でも正確に信号を伝
達することができる。
【0021】また、前記プログラム要素として磁性型ス
イッチ素子を用いる場合には、可変論理回路の論理記憶
用素子として同様の磁性型スイッチ素子を用いるように
するのが望ましい。これにより、プロセスの工程数の増
加を抑えることができるからである。
【0022】さらに、上記可変論理回路の配列方向に沿
ってテスト用の信号線を配設し、上記可変論理回路の出
力端子と上記テスト用信号線との間にはスイッチ素子を
設け、上記テスト用信号線を介して上記可変論理回路へ
の論理の設定と該可変論理回路の論理設定状態の読出し
とを可能に構成とする。これにより、前記プログラム素
子がプログラムされず可変論理回路間が接続されていな
い状態においても、可変論理回路のテストが可能にな
り、テストによって検出された故障個所を回避して論理
を構築することができ、歩留まりの向上を図ることがで
きる。
【0023】また、望ましくは、上記スイッチ素子を制
御する選択用の信号線を複数本配設するとともに、外部
から入力された信号をデコードして上記選択用の信号線
のいずれか1本を選択レベルにするデコーダ回路と、外
部から入力された信号を増幅して上記テスト用信号線を
介していずれかの可変論理回路に書き込みを行なう書込
み用増幅回路と、上記テスト用信号線の信号を増幅して
外部へ出力する読出し用増幅回路とを設ける。これによ
り、チップ内部の可変論理回路をメモリと同様なテスト
方法で検査することができ、テストプログラムの開発が
容易になるとともにテスト時間の短縮が可能となる。
【0024】本発明に係る半導体集積回路装置の製造方
法は、入力信号に対して任意の論理をとった信号を出力
可能な複数の可変論理回路と、互いに交差する方向に配
設された複数の信号線と、これらの信号線のうち任意の
信号線間を接続するプログラム可能な配線切替え手段と
により構成され上記複数の可変論理回路のうち任意の回
路間を接続可能な可変配線回路とを有する半導体集積回
路装置の製造方法において、外部からテスト信号を入力
して上記可変論理回路の検査を行ない、その結果得られ
た不良個所を示す情報に基づいて、上記可変配線回路に
より不良を含まない正常な可変論理回路間を接続して所
望の論理を構築するようにしたものである。これによ
り、不良の可変論理回路が存在しても、テストによって
検出された故障個所を回避して論理を構築することがで
き、歩留まりの向上を図ることができる。
【0025】また、望ましくは、上記可変配線回路によ
る論理の構築後にさらに検査を行なって可変配線回路の
不良箇所を検出し、検出された不良箇所を回避するよう
に上記可変配線回路による上記可変論理回路間の接続を
行なうようにする。これにより、可変配線回路が故障を
含んでいてもテストによってその故障箇所を検出し、検
出された故障個所を回避して論理を構築することがで
き、さらに歩留まりの向上を図ることができる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施例が図
面に基づいて説明される。図1は本発明に係る可変論理
回路の第1の実施例を示す回路図、図2はその概念図で
ある。図1の可変論理回路は、4個のメモリセルと1個
の相補出力回路とを有する2入力論理回路である。
【0027】図1において、MC1,MC2,MC3,
MC4は、各々公知のSRAM(スタティック型ランダ
ム・アクセス・メモリ)を構成するメモリセルとほぼ同
様の構成を有するメモリセル、DOCは差動増幅回路か
らなるデータ出力回路、TG1,TG2は上記メモリセ
ルMC1〜MC4に書込みデータを供給するための入力
用伝送ゲートであり、通常のSRAMにおけるワード選
択信号に相当する信号が入力信号In0,/In0,I
n1,/In1として上記4つのメモリセルMC1〜M
C4からなる論理設定用メモリアレイMCAに供給され
るように構成されている。
【0028】本実施例の可変論理回路を構成するメモリ
セルMC1〜MC4が各々公知のSRAMを構成するメ
モリセルと異なる点は、SRAMメモリセルは一対の選
択用MOSFETを備えるのに対し、本実施例のメモリ
セルはそれぞれ2対の選択用MOSFETを有する点で
ある。すなわち、本実施例の可変論理回路を構成するメ
モリセルMC1〜MC4は、2つのインバータの入出力
端子を交差結合してなるフリップフロップ回路FFと、
該フリップフロップ回路FFの2つの入出力ノードn
1,n2にそれぞれ接続された直列形態の選択用MOS
FET Qs11,Qs12;Qs21,Qs22とか
ら構成されている。
【0029】上記フリップフロップ回路FFは、Pチャ
ネル型MOSFETとNチャネル型MOSFETとから
なる2つのCMOSインバータの入出力端子を交差結合
したものでもよい。あるいは、Nチャネル型MOSFE
Tの電源電圧Vcc側にデプレッション型MOSFET
あるいはポリシリコン抵抗などを負荷素子として設けた
2つのインバータの入出力端子を交差結合したものでも
よい。
【0030】本実施例の可変論理回路においては、上記
4つのメモリセルMC1〜MC4の選択用MOSFET
Qs11,Qs12;Qs21,Qs22のゲート端
子に、入力信号In0または/In0とIn1または/
In1との組合せ信号In0,In1;In0,/In
1;/In0,In1;/In0,/In1のいずれか
が印加されるように構成されている。そして、各メモリ
セルMC1〜MC4のフリップフロップ回路FFの入出
力ノードn1,n2は、それぞれ選択用MOSFET
Qs11,Qs12とQs21,Qs22を介して、終
端がデータ出力回路DOCの一対の入力ノードIN1,
IN2に結合された共通のデータ信号線CDL,/CD
Lに接続可能に構成されている。
【0031】また、この共通データ信号線CDL,/C
DLと上記データ出力回路DOCの出力ノードOUT
1,OUT2に結合されている入出力信号線IOL,/
IOLとの間には、共通の入力制御信号Cinがゲート
端子に印加されたMOSFETからなる入力用伝送ゲー
トTG1,TG2が接続されている。この入力用伝送ゲ
ートTG1,TG2はMOSFETに限定されるもので
なく、例えばANDゲートなどの論理ゲート回路により
構成することも可能である。データ出力回路DOCも図
1のような差動増幅回路に限定されるものではない。デ
ータ出力回路DOCが図1のような差動増幅回路で構成
されている場合には、定電流用MOSFET Qcは、
入力制御信号Cinによって入力用伝送ゲートTG1,
TG2が導通状態にされているデータ入力時に、例えば
ゲートバイアス電圧Vcを0Vに下げることなどの方法
によって電流が遮断されるように構成されるのが望まし
い。
【0032】次に、本実施例の可変論理回路の動作およ
び使用方法について説明する。本実施例の可変論理回路
は、図2および表1に示されているように、4つのメモ
リセルMC1〜MC4が2組の差動信号In0,/In
0;In1,/In1のいずれかの組合わせを選択信号
とし、2つの信号が共にハイレベルにされているメモリ
セルが選択されるメモリアレイとみなすことができる。
【0033】
【表1】
【0034】従って、各メモリセルMC1〜MC4に、
次の表2のように予めデータを書き込んでおくと、2つ
の入力信号In0,In1に応じて各メモリセルMC1
〜MC4から出力される信号は、それぞれ入力信号In
0とIn1のナンド論理(NAND)、アンド論理(A
ND)、オア論理(OR)、イクスクルーシブ・オア論
理(EOR)、ノア論理(NOR)またはイクスクルー
シブ・ノア論理(ENOR)をとった信号となる。
【0035】つまり、本実施例の可変論理回路は、4つ
のメモリセルMC1〜MC4への書込みデータを適当に
設定することによって、論理LSIの論理を構成するの
に必要な基本的な論理ゲート回路の機能を実現すること
ができる。従って、このような可変論理回路を半導体チ
ップ上に多数分散して配設しておくとともに、任意の可
変論理回路間を接続可能にする格子状の配線群およびこ
れらの配線群のうち互いに交差する信号線間を導通/遮
断可能なスイッチ素子とからなる可変配線回路をチップ
上に設けることにより、任意の論理を構成可能なLSI
(以下、FPLAと称する)を実現することができる。
【0036】
【表2】
【0037】次に、上記実施例の可変論理回路を半導体
チップ上に複数個配設してFPLAを構成する場合に、
任意の可変論理回路間を接続可能にする可変配線回路の
実施例を、図3を用いて説明する。 図3に示すよう
に、チップ上には格子状の配線領域VLA,HLAが設
けられ、これらの配線領域VLA,HLAで囲まれた矩
形領域の部分に上記実施例の可変論理回路(メモリセル
MC1〜MC4およびデータ出力回路DOC)VLCが
配置されている。特に制限されないが、縦方向の配線領
域VLA1,VLA2にはそれぞれ4本ずつまた横方向
の配線領域HLA1,HLA2にはそれぞれ4本と2本
の信号線が配設されているとともに、縦方向の配線領域
VLAと横方向の配線領域HLAとの交差部分には任意
の信号線間を電気的に接続可能な接続切替え手段P1,
P2……が設けられている。
【0038】さらに、可変論理回路VLCの入力信号線
Lin1〜Lin4と縦方向の信号線VLA1との交差
部分と、可変論理回路VLCの出力信号線Lo1,Lo
2と縦方向の信号線VLA2との交差部分にも、これら
の信号線間を任意に接続可能な接続切替え手段P4,P
5……が設けられている。1つの可変論理回路に対応し
て設けられている接続切替え手段の数は、特に制限され
るものでないが、この実施例では34個である。
【0039】この実施例においては、各可変論理回路V
LCが正相と逆相の2つの入力信号(差動信号)を受け
て、同様に正相と逆相の2つの信号を出力するように構
成されているため、上記接続切替え手段のうち大部分は
2つずつ同一の状態(導通または遮断)に設定される。
唯一の例外は、可変論理回路VLCのメモリセルに設定
するデータを供給するデータ入力線DINと縦方向の配
線領域VLAの信号線とを接続可能にする接続切替え手
段P17,P18であり、これらの接続切替え手段P1
7,P18は、上記配線接続情報記憶回路CDM内の1
個のメモリセルと1:1で対応されている。
【0040】図4〜図6には、上記接続切替え手段P1
〜P14の具体例が示されている。このうち、図4はフ
ラッシュメモリなどで用いられるフローティングゲート
を有するMOSFETからなる不揮発性記憶素子を用い
たもの、図5は一対の強磁性体で非磁性体を挟んだサン
ドイッチ構造を有する磁性型スイッチ素子を用いたも
の、図6は電子線による直接描画で配線間に形成される
EB導電体片を用いたものである。以下、それぞれの接
続切替え手段について詳しく説明する。
【0041】不揮発性記憶素子を用いた接続切替え手段
の具体例を示す図4(A)において、Lx1,Lx2は
前記水平方向の配線領域HLAに設けられている配線群
の中の1本の信号線、Ly1,Ly2は前記垂直方向の
配線領域VLAに設けられている配線群の中の1本の信
号線で、Lx1,Lx2;Ly1,Ly2は交点に当た
る部位においてそれぞれ直列形態をなす6対の不揮発性
記憶素子F11,F12;F21,F22;……F6
1,F62によって任意の一組の信号線間が接続可能に
されている。SX1〜SX4およびSY1〜SY4は上
記不揮発性記憶素子F11,F12;F21,F22;
……F61,F62のオン、オフ状態を制御する制御線
であり、制御線SX1〜SX4は配線Lx1,Lx2と
平行に、また制御線SY1〜SY4は配線Ly1,Ly
2と平行に配設されている。そして、対をなす直列形態
の不揮発性記憶素子の一方のコントロールゲート端子は
水平方向の制御線SX1〜SX4のいずれか1本に接続
され、他方のコントロールゲート端子は垂直方向の制御
線SY1〜SY4のいずれか1本に接続されている。
【0042】なお、図4(A)の実施例では、各信号線
間にそれぞれ直列形態の2個の不揮発性記憶素子が設け
られているが原理的には各信号線間の素子は一つで良
い。直列形態の2個の不揮発性記憶素子としているの
は、互いに直交して配設されている制御線SX1〜SX
4およびSY1〜SY4のうち各々1本だけ選択レベル
にすることでいずれか1組の不揮発性記憶素子を指定で
きるようにするためである。仮に、各信号線間にそれぞ
れ1つの不揮発性記憶素子のみを設けるようにしていず
れか1つの不揮発性記憶素子を選択しようとした場合に
は、各交点の各不揮発性記憶素子毎に別の制御線を設け
る必要が生じ、制御線の数が非常に多くなってしまう。
【0043】これに対し、実施例のように、直列形態の
2個の不揮発性記憶素子とした場合には、制御線SX1
〜SX4およびSY1〜SY4のうち各々1本だけ選択
レベルにしてやれば、各交点で1組の不揮発性記憶素子
だけを選択することができるので、同一列および同一行
の交点の接続切替え手段に対して制御線を共通にして設
けることができ、トータルの制御線の数を大幅に減らす
ことができる。なお、上記のように各交点で1組の不揮
発性記憶素子だけを選択して書込み(例えばしきい値電
圧を下げる動作)を行なっておいて、通常状態ではすべ
ての制御線Lx,Lyを選択レベル(ハイレベル)に設
定してやると、予め書込みを行なった記憶素子のみが導
通状態とされ、対応する信号線間を信号伝達可能に接続
させることができる。
【0044】ところで、上記のように直列形態の2個の
不揮発性記憶素子を用いて信号線間の接続切替え手段を
構成しかつ直交する制御線SX1〜SX4およびSY1
〜SY4でいずれかの記憶素子を選択するように構成し
た場合、同一行もしくは同一列の複数の記憶素子に対し
て接続情報の記憶すなわち書込みが行われないようにそ
の書込み(フローティングゲートへの電荷の注入)を工
夫する必要がある。例えば、図4(A)において制御線
SX1にゲートが接続されている記憶素子F12とF2
1が同一のウェル領域に形成されている場合を想定する
と、この場合、制御線SX1とウェル間に書込み電圧を
印加すると、F12とF21に同時に書込みがなされて
しまう。このような同時書込みを回避しつつ全ての記憶
素子に1つずつ書込みを行なう方式として、次のような
方式が考えられる。
【0045】先ず、図4(A)のように、垂直方向の制
御線SY1,SY2と平行となるよう基板表面に2列に
ウェル領域WL1,WL2を形成し、対をなす記憶素子
のうち水平方向の制御線SXにゲート端子が接続されて
いる記憶素子(例えばF12とF21)は垂直方向に形
成された上記別個のウェル領域WL1,WL2上に形成
しておく。ただし、異なる水平方向制御線に接続されて
いる同一列の記憶素子は垂直方向に形成された同一のウ
ェル領域上に形成しておく。具体的には、例えばF12
とF52とF41はウェルWL1上に形成し、F21と
F61とF32はウェルWL2上に形成ておく。そし
て、いずれか1つの制御線SXとウェル領域WLを介し
てそれらが交差する位置にある記憶素子Fijのゲート
とウェル間に高電圧を印加し、トンネル現象で書込みを
行なって例えばしきい値電圧を低い状態にさせる。この
ようにして、いずれか1つの水平方向の制御線SXとい
ずれか1つの垂直方向のウェル領域WLに選択的に書込
み電圧を印加することにより、それらの交点に位置する
一つの記憶素子にのみ書込みを行なうことができる。
【0046】次に、上記のようにしてしきい値電圧が低
くされた記憶素子を利用し、この記憶素子のゲート端子
に制御線(SX系)を用いて例えばハイレベルの電圧を
印加してその記憶素子をオン状態にさせるとともに、そ
れと対をなす記憶素子のゲートが接続されている制御線
(SY系)に書込み電圧を印加しかつ接続しようとする
信号線間に電位差を与えてドレイン電流を流すことでチ
ャネルで発生したホットキャリアをフローティングゲー
トに注入することでしきい値電圧を低い状態にさせる。
これにより、対をなす記憶素子も他方と同様にしきい値
電圧を下げてやることができる。
【0047】なお、上記方法によると、ゲート−ウェル
間の電圧印加が行なわれずしきい値電圧が高いままにさ
れている記憶素子と対をなす記憶素子に対してドレイン
電流による書込みを行なうことはできないが、接続した
い信号線間に一対の不揮発性記憶素子を設けて直交する
制御線で1組だけ導通状態にさせる本実施例の方式で
は、対をなす記憶素子は同一の状態つまり一方が低しき
い値電圧であれば他方も低しきい値電圧、一方が高しき
い値電圧であれば他方も高しきい値電圧とされるので、
上記のような書込み方式を採用してもなんら問題はな
い。また、上記実施例においては、6組の不揮発性記憶
素子のうち1組の不揮発性記憶素子のしきい値電圧を選
択的に低くする場合を説明したが、1組の不揮発性記憶
素子のしきい値電圧を高くし、高くされた素子のみが通
常動作状態で導通されるように構成することも可能であ
る。
【0048】図4(B)には、上記接続切替え手段を構
成する不揮発性記憶素子の構造の一例を示す。図におい
て、符号SUBは単結晶シリコンのような半導体基板、
WLはウェル領域、FLはフローティングゲート、CG
は制御線SX,SYに接続されるコントロールゲートで
ある。
【0049】次に、可変論理回路間を接続する配線群の
交点に設けられる接続切替え手段P1〜P14として磁
性型スイッチ素子を用いる場合の実施例を、図5を用い
て説明する。
【0050】図5(A)に、磁性型スイッチ素子を用い
る場合の構成の一例が示されている。同図から明らかな
ように、この場合の素子の接続の仕方は、図4(A)に
示されている不揮発性記憶素子を用いる場合とほぼ同一
である。異なるのは、記憶素子のように2つ1組で設け
る必要がなく、各信号線Lx1、Lx2、Ly1、Ly
2間にそれぞれ1つずつ計6個の磁性型スイッチ素子G
S1〜GS6が設けられている点と、本実施例では各素
子の端子が図において素子の左右に位置するように構成
されている点にある。このように端子の位置を同一方向
に揃えているのは、各素子の磁力線の向きを一定にする
ためであり、このようにすることでプロセスを簡略化す
ることができる。以下、その理由を説明する。
【0051】この実施例で用いる磁性型スイッチ素子
は、図5(B)に示すような構造を有する。すなわち、
この実施例の磁性型スイッチ素子は、一対の強磁性体M
G1,MG2で非磁性体NMGを挟み込んだサンドイッ
チ構造とされる。このようなサンドイッチ構造において
は、下側の強磁性体MG1と上側の強磁性体MG2の磁
力線の向きが揃っている場合は、磁力線の向きが揃って
いない場合よりも中間の非磁性体NMGの抵抗値が小さ
いので、非磁性体NMGを流れる電流の大小から磁力線
の向きがいずれの状態にあるか判別することができる。
素子によって、上下の強磁性体MG1,MG2の磁力線
の向きを異ならしめる方法としては次のようなものがあ
る。
【0052】先ず、下側の強磁性体MG1を構成する材
料からなる薄膜を形成し、この薄膜を全体的に一定の方
向(例えばLxの配設方向)へ磁化させる。次に、ホト
リソグラフィ技術により薄膜を選択エッチングして下側
の強磁性体MG1のパターンを形成する。続いて、非磁
性体NMGを構成する材料からなる薄膜を形成する。こ
の薄膜の材料は配線材料(例えばアルミニウム)と同一
とすることができる。そして、この非磁性薄膜をパター
ニングしてから、上側の強磁性体MG2を構成する材料
からなる薄膜を形成し、この薄膜全体を磁化させる。こ
のときの磁化の方向は、間にある非磁性体層の抵抗値が
高くなる方向(下側強磁性体の磁力線の方向と直交する
方向)が望ましい。後に抵抗値を下げる素子の数の方が
抵抗値を高いままにしておく素子の数よりも多いからで
ある。
【0053】その後、この薄膜を選択エッチングして下
側の強磁性体MG2のパターンを形成する。さらに、こ
の上にパッシベーション膜となる絶縁膜を形成して、前
工程を終了する。しかる後、テスト工程へ移行し、後述
のような手順でテストを行ない、検出された故障を回避
するように任意の可変論理回路間を接続して所望の論理
を実現するための結線情報を生成し、それに基づいて、
図7に示すような磁気ヘッドMHとこれを制御する制御
装置CPCを有する磁化装置により、チップ上にある上
記磁性体スイッチ素子のうち抵抗値を低くしたい素子に
磁気ヘッドMHを近づけて、ヘッドに電流を流して磁力
線の向きをそれまでとほぼ90°ずれた方向に変化させ
る。
【0054】このとき、ヘッドの位置決めはチップ上に
設けられているマスク位置合わせ用のマークMKを利用
して、それを基点ポイントにしてヘッドの位置を決定す
るようにすれば正確な位置決めが容易に行なえる。ま
た、ヘッドの移動は、ヘッドを保持するアームをX方向
に移動させるモータとY方向に移動させるモータ(いず
れも図示省略)を制御して行なっても良いし、ウェハが
載置されるテーブルとしてX方向とY方向に移動可能な
XYステージを用いて行なうようにしても良い。このよ
うにして、磁性型スイッチ素子に対する設定が行なわれ
る。なお、図7には、ウェハ上に形成されているチップ
CPを1つだけ拡大して示している。
【0055】上記マスク位置合わせ用のマークMKは、
図15に示すような構成のマスクを用いてプロセスの途
中で形成される。なお、図15に示されているマスク
は、フォトマスクおよびレチクル等の露光原版を含むも
のとし、マスク基板400上には、光を遮蔽するパター
ン410や光の位相を変化させるパターンが形成されて
いる。
【0056】また、遮光パターン410の内側には、半
導体ウェハ(半導体ウェハ上のフォトレジスト膜;以下
の記載において同じ)に回路を構成する素子や配線のパ
ターンを露光により転写するための回路パターンが描画
されている転写領域420が設けられている。レチクル
の場合には、実際の回路パターンの約5倍程度に拡大さ
れた回路パターン原画が形成されている。さらに、この
マスクには、既にウェハ上に形成されているマークと位
置合わせするためのアライメントマーク430や後の工
程で使用するマスクを位置合わせするためのマークを形
成するための転写マーク440などが形成されている。
マスクに形成された回路パターンは、縮小投影露光装置
により半導体ウェハ上のレジスト膜に転写される。
【0057】マスクを構成するマスク基板400は、た
とえば平面四角形状の透明な石英ガラス基板等からな
り、その中央には、たとえば長方形状の2つのパターン
転写領域420A,420Bが、互いの長辺を平行にし
た状態で並設されている。パターン転写領域420A,
420Bの各々が、1つの回路チップの転写分に対応す
る。このパターン転写領域420A,420Bは、たと
えばクロム(Cr)等のような遮光材からなる枠状の遮
光帯410で区画されて形成されている。
【0058】なお、遮光帯410の周辺部の領域には、
半導体ウェハ上に投影露光する製品名、工程名および製
品枝番などからなるマスク描画データ(図示せず)が配
置されている。上記したアライメントマーク430も、
遮光帯410の周辺部に配置されている。このようなマ
スクを用い、縮小投影露光装置により、マスクのパター
ンを半導体ウェハに転写する。
【0059】次に、可変論理回路間を接続する配線群の
交点に設けられる接続切替え手段P1〜P14としてE
B描画による導電体片を用いる場合の実施例を、図6を
用いて説明する。
【0060】図6(A)〜(F)には、EB描画による
導電体片を用いて互いに直交する信号線Lx1、Lx
2、Ly1、Ly2のうち2つを接続する場合のバリエ
ーションが示されている。図6において、符号ECPが
付されているのがEB描画による導電体片、CNT1,
CNT2はこのEB導電体片ECPと信号線Lx1、L
x2、Ly1、Ly2とを導通させるべく絶縁膜に形成
されたコンタクトホールである。図6のうち(A)は信
号線Lx1とLy1との間を電気的に接続した状態を、
図6(B)は信号線Ly1とLx2との間を、図6
(C)は信号線Lx2とLy2との間を、図6(D)は
信号線Lx1とLy2との間を、図6(E)は信号線L
x1とLx2との間を、図6(F)は信号線Ly1とL
y2との間をそれぞれ電気的に接続した状態を示してい
る。EB描画による導電体片ECPの形成の仕方につい
ては、後述する。
【0061】図8および図9には、可変論理回路VLC
を半導体チップ上にタイル状に配置してその境界に可変
論理回路を配置してFPLAを構成し、上記可変配線回
路として図4に示す第1の実施例を適用した場合におけ
る接続切替え手段を構成する不揮発性記憶素子F11〜
F62への接続情報の書込みを可能にするための周辺回
路の一例を示す。このうち図8は選択線SXi,SYj
に関する周辺回路、図9は信号線Lxi,Lyjに関す
る周辺回路である。
【0062】図8に示されているように、この実施例で
は、横方向に並んだ複数の接続切替え手段の不揮発性記
憶素子F12,F21……のゲートが接続された選択線
SX1,SX2,SX3,SX4……の一端はXスイッ
チデコーダXS−DECに結合されている。また、縦方
向に並んだ複数の接続切替え手段の不揮発性記憶素子F
11,F42……のゲートが接続された選択線SY1,
SY2,SY3,SY4……の一端はYスイッチデコー
ダYS−DECに結合されている。
【0063】上記デコーダXS−DECは、チップ外部
から入力されるアドレス信号XADをデコードして選択
線SX1,SX2,SX3,SX4……の中のいずれか
1本の信号線を選択レベルにする。また、上記デコーダ
YS−DECは、チップ外部から入力されるアドレス信
号YADをデコードして選択線SY1,SY2,SY
3,SY4……の中のいずれか1本の信号線を選択レベ
ルにするように構成されている。そして、上記デコーダ
XS−DECおよびYS−DECは、各不揮発性素子へ
の書込みにより接続切替え手段の設定が終了した後の通
常動作時においては、すべての選択線SX1,SX2,
SX3,SX4……およびSY1,SY2,SY3,S
Y4……をハイレベル(もしくはロウレベル)に設定で
きるように構成されている。
【0064】一方、任意の可変論理回路VLC間を接続
するための信号線Lx1,Lx2……;Ly1,Ly2
……は、図9に示されているように、チップの周辺に設
けられ各々外部端子に接続されている入力バッファIB
F1,IBF2……または出力バッファOBF1,OB
F2……に接続されており、これらのバッファにより所
望の電圧を印加したり所望の信号を入出力できるように
構成されている。各バッファは双方向バッファとして構
成しても良い。なお、可変配線回路を構成する信号線の
交点の不揮発性記憶素子は、書込み開始前に一旦すべて
消去すなわちオフ状態にされる。そして、その場合、可
変配線回路の信号線はれぞれ分断された状態にありチッ
プ中央の不揮発性記憶素子をいきなり書込みするのは困
難である。従って、チップ上の各不揮発性記憶素子への
書込みはチップの隅にあるものから順番に行なっていく
ようにすればよい。
【0065】図10には、図9のように可変論理回路V
LCを半導体チップ上にタイル状に配置してそれらの可
変論理回路間に可変配線回路を配置してFPLAを構成
した場合における上記可変論理回路VLC内の論理記憶
用メモリセルMC1〜MC4への論理情報の書込みを容
易にする方式の一例を示す。
【0066】図10に示されているように、この実施例
では、特に制限されるものでないが、垂直方向の配線領
域VLA1,VLA2……に書込み用のラインWL1
1,WL12……が配設されているとともに、可変論理
回路VLCの中心を縦断するように同じく書込み用のラ
インWL21,WL22……が配設されている。そし
て、これらの書込み用のラインWL11,WL12……
およびWL21,WL22……の一端(図では下端)は
ライトアンプWA1,WA2……に結合されている。ま
た、水平方向の配線領域HLA1,HLA2……に共通
の選択線SSL11,SSL12……が配設されている
とともに、可変論理回路VLCを横断するように同じく
共通の選択線SSL21,SS22……が配設されてい
る。
【0067】一方、論理記憶用メモリセルMC1〜MC
4内には、その入力側の選択用MOSFET(Q11,
Q12)と並列に書込み選択用のMOSFET Qwが
それぞれ設けられ、これらの書込み選択用のMOSFE
T Qwのドレイン端子がそれぞれ上記書込み用のライ
ンWL11,WL12……およびWL11,WL12…
…のうちいずれかに接続されている。また、横方向に並
んだ複数の可変論理回路VLC内の書込み選択用のMO
SFET Qwのゲートが共通の選択線SSL11,S
SL12……およびSSL21、SSL22……のうち
いずれかに接続されている。
【0068】そして、これらの選択信号線SSL1,S
SL2……の一端はデコーダDECに結合されている。
このデコーダDECはチップ外部から入力されるアドレ
ス信号をデコードして選択線SSL1,SSL2……お
よびSSL21、SSL22……の中のいずれか1本の
選択線を選択レベルにするように構成されている。ま
た、上記ライトアンプWA1,WA2,……に外部から
ライトデータを入力することにより、そのとき選択され
ている論理構成用メモリセルMC1〜MC4に論理情報
が書き込まれるように構成されている。
【0069】上記のように構成されたFPLAにおいて
は、チップ上に設けられている可変論理回路VLC内の
論理設定用メモリセルMC1〜MC4に所定のデータを
書き込むとともに、可変配線回路を構成する不揮発性記
憶素子または磁性型スイッチ素子あるいはEB導電体片
を用いて所定の信号線間を接続させることによって、チ
ップ上の任意の可変論理回路VLCを用いて所望の論理
を構成することができる。
【0070】さらに、本実施例においては、上記書込み
用のラインWL11,WL12……およびWL11,W
L12……に、上記ライトアンプWA1,WA2,……
と並列にセンスアンプSA1,SA2,……が接続され
ている。これにより、上記論理構成用メモリセルMC1
〜MC4へ論理情報を書き込んだ後に、上記選択線SS
L1,SSL2……およびSSL21、SSL22……
の中のいずれか1本の選択線を選択レベルにしてセンス
アンプSA1,SA2,……により読出しを行なうこと
により可変論理回路VLC(セル)の良否を容易に判定
できるように構成されている。そして、この良否判定機
能と可変配線回路によるプログラマブルな配線の設定機
能を利用すれば、検出された不良セルを回避して論理を
構築することができ、歩留まりの向上を達成することが
できる。
【0071】次に、複数の可変論理回路VLCと接続切
替え手段P1〜P14としてEB導電体片を用いた可変
配線回路とをタイル状に並べて半導体チップ上に配置し
て構成したFPLAのテスト方法並びに論理の構成方法
を、図11のフローチャートに従い説明する。なお、こ
のテストはウェハの状態でプローブ検査で行なわれる
が、接続切替え手段P1〜P14として不揮発性記憶素
子を用いた可変配線回路の場合には、ウェハを各チップ
に切断しパッケージに封入してから行なうことも可能で
ある。ウェハの状態でテストを行なえば、テスト用の信
号を外部から与えるパッド等をテスト時にのみ使用する
パッドとして設けておくことで、そのパッドを外部端子
に接続する必要がなく、外部端子(ピン)数を減らすこ
とができる。
【0072】半導体製造プロセスにより複数のFPGA
チップを1枚のウェハ上に形成する前工程のうちEB導
電体片の形成前までの処理が終了したならば、図11の
処理を開始する。先ず最初に、テスト装置により、図1
0に示されているデコーダDECとライトアンプWA
1、WA2……とセンスアンプSA1、SA2……を利
用して1つずつ可変論理回路VLCを選択してテストデ
ータを書き込み、それを読み出して期待値と比較するこ
とで、可変論理回路VLCが正常に動作するか否か判定
する検査が行なわれる(ステップS1)。
【0073】そして、正常でなかった場合には、テスト
結果から不良論理セルを特定し、その不良論理セルの位
置をテスト装置内のファイル(不良ビットファイル)に
記憶する(ステップS2)。なお、この実施例の可変論
理回路VLCはSRAMと同様な構成を有するので、公
知のメモリテスタの技術を適用して可変論理回路VLC
の検査を行なうことができる。
【0074】また、上記検査と並行して、既に設計され
てファイルに格納されているHDL(ハードウェア・デ
ィスクリプション・ラングィッジ)で記述された設計デ
ータから論理ゲートレベルの設計データに変換する論理
合成を行なっておく(ステップS3)。
【0075】次に、上記ステップS1で得られた不良セ
ル情報と、ステップS2で得られた論理合成データとか
ら、不良セルを回避してFPGA上に所望の論理を構築
するための情報(可変論理回路VLCの論理設定情報お
よび可変配線回路の接続情報)を生成する(ステップS
4)。
【0076】次に、上記ステップS4で生成された接続
情報に基づいてEB導電体片を形成するためのEBデー
タ(位置とパターン)を生成する(ステップS5)。そ
れから、ウェハ上にフォトレジスト膜を塗布し上記EB
データに基づいてEB描画を行なう(ステップS6)。
しかる後、フォトレジスト膜の現像処理、導電体層の被
着、選択エッチングによるEB導電体片の形成を行なう
(ステップS7)。その後、チップ(FPGA)全体が
所望の論理動作を正常に行なえるか検査するロジックテ
スト(ステップS8)を実行し、前工程を終了する。
【0077】次に、実施例の可変論理回路VLCを半導
体チップ上にタイル状に配置してそれらの可変論理回路
間に、図4または図5のような書換え可能な可変配線回
路を配置して構成したチップ(以下、高機能自己構成チ
ップと称する)の他のテスト方法並びに論理の構成方法
を、図12および図13を参照しながら説明する。この
テストおよび論理の構成は、ウェハの状態で行なっても
良いが、各チップに分割してから行なうことも可能であ
る。
【0078】この実施例の適用に当たっては、予め高機
能自己構成チップの可変論理回路および可変配線回路に
書き込みを行なって任意の論理を構成するための外部装
置100を用意するとともに、テスト対象のウェハには
2つのチップ間を接続する配線200を例えばスクライ
ブ領域等に設けておく。
【0079】前工程が終了したならば、ウェハ上のいず
れかの高機能自己構成チップ(例えば300A)に、上
記外部装置100によってCPUおよびメモリの機能を
構築する(ステップS11)。次に、構築されたメモリ
に、他の高機能自己構成チップ(例えば300B)上の
可変論理回路VLCが正しく動作するか検査するための
テストアルゴリズム(プログラム)を格納し、該テスト
アルゴリズムを当該チップ(300A)のCPUにより
実行して、他のチップ300Bをテストする(ステップ
S12)。そして、このテストで検出された不良セルを
上記メモリに記憶する(ステップS13)。なお、上記
テストアルゴリズムを格納したROMを予め各チップに
搭載しておくようにしても良い。
【0080】それから、外部装置100によって、上記
メモリに記憶されている不良セル情報を読み出して、他
のチップ(300B)に上記不良セルを回避しながらC
PUおよびメモリを構築する(ステップS14)。そし
て、構築されたメモリに他の高機能自己構成チップ(3
00A)上の可変論理回路VLCが正しく動作するか検
査するためのテストアルゴリズムを搭載し、他の高機能
自己構成チップ(300A)をテストする(ステップS
15)。そして、このテストで検出された不良セルをテ
ストアルゴリズムを搭載したチップのメモリに記憶する
(ステップS16)。
【0081】次に、外部装置100によりチップ(30
0B)のメモリに記憶されている不良セル情報を読み出
して、該不良セルを回避しながらチップ(300A)の
可変論理回路および可変配線回路に書き込みを行なって
所望の論理を構築する(ステップS17)。また、既に
チップ300Aのメモリから読み出してあるチップ30
0Bに関する不良セル情報を利用して、チップ300B
上にも不良セルを回避しながら可変論理回路および可変
配線回路に書き込みを行なって所望の論理を構築する。
なお、外部装置によらず、一方のチップ上に論理構成ア
ルゴリズムを搭載して、他方のチップに論理を構築する
ようにすることも可能である。
【0082】以上の手順により、外部装置によるテスト
を行なわなくてもチップ同士のテストによって不良を検
出することが可能となる。また、外部装置は、2つのチ
ップ間で相互テストを実行している間に、それ以外のチ
ップに対してCPUおよびメモリの構築並びにテストア
ルゴリズムの搭載やテスト終了後のチップに対する所望
論理の構築を行なうことができるため、極めて効率良く
短時間で論理の構築を実行することができるようにな
る。
【0083】なお、ステップS17における論理の構築
は正常な可変論理回路のみを用いて論理が構築されるの
で、その後に再度ロジックテストを行なえば、可変配線
回路の故障箇所を検出することができる。そして、可変
配線回路に故障箇所が見つかった場合にはその故障箇所
を回避するようにして、配線接続をやり直すことで論理
を正常化させることができ、それによって信頼性を向上
させることができる。
【0084】また、最後のステップS17における論理
の構築は、外部装置でなく、一方のチップ(例えば30
0A)内のメモリに論理構築アルゴリズムを搭載して、
他方のチップの可変論理回路および可変配線回路に対し
て書き込みを行なうことで実行することも可能である。
可変論理回路が実施例のようにSRAMと同様の構成を
有する場合には、少なくとも可変論理回路への論理の書
込みは他のチップから比較的容易に行なうことができ
る。
【0085】図14は可変論理回路の他の実施例を示
す。この実施例は、可変論理回路を構成するメモリセル
MC1〜MC4を、不揮発性記憶素子を利用して構成し
たものである。
【0086】具体的には、メモリセルMC1,MC2
は、電源電圧Vccと接地点との間に通常のMOSFE
Tからなる負荷素子Qm1とフローティングゲートを有
するMOSFETからなる不揮発性記憶素子Qf1とが
直列接続された第1インバータと、電源電圧Vccと接
地点との間に通常のMOSFETからなる負荷素子Qm
2とフローティングゲートを有するMOSFETからな
る不揮発性記憶素子Qf2とが直列接続された第2イン
バータと、入力信号In0または/In0とIn1また
は/In1との組合せ信号In0,In1;In0,/
In1;/In0,In1;/In0,/In1のいず
れかを入力とするNANDゲートINGi(i=1,
2,3,4)とから構成されている。また、メモリセル
MC3とMC4は、メモリセルMC1,MC2のトラン
ジスタQm1,Qm2がそれぞれ共通の負荷素子となる
ように不揮発性記憶素子Qf1,Qf2のドレイン側に
接続された一対のインバータにより構成されている。
【0087】そして、上記各メモリセルMC1〜MC4
のトランジスタQm1とQf1の接続ノードn1が共通
データ信号線CDLに接続され、Qm2とQf2の接続
ノードn2が共通データ信号線/CDLに接続されてお
り、相補的に書込みを行なう、つまり不揮発性記憶素子
Qf1またはQf2のいずれか一方のしきい値を高くし
他方のしきい値を低く保つことで信頼性の高い書込みが
可能にされている。また、出力時にもQf1側のノード
N1とQf2側のノードN2から相補的な信号として出
力するため正確な読出しが保証される。なお、NAND
ゲートINGiは、その電源電圧端子に、データ読出し
時には通常の電源電圧Vccが印加され、データ書込み
時にはVccよりも高い電圧Vppが印加される。
【0088】データ出力回路DOCは2つのインバータ
INV1,INV2を用いて構成してある。この場合、
各出力インバータINV1,INV2は、入力制御信号
/Cinによって出力ハイインピーダンスをとり得るい
わゆるクロックド・インバータを用いるのが好ましい。
また、入力用伝送ゲートTG1,TG2としてMOSF
ETの代わりにANDゲートを用いている。なお、この
実施例の可変論理回路の論理動作は、図1の可変論理回
路と同じであるので、説明を省略する。
【0089】図14の可変論理回路は、電源を落として
も記憶した論理が失われないので一度だけ論理設定を行
なえば良いという利点がある。また、可変配線回路とし
て、図4のような不揮発性記憶素子で構成されるものを
使用する場合には、それらの素子を同一の工程により形
成することができるためプロセス上有利である。
【0090】次に、EB導電体片により可変配線回路の
接続切替え手段を構成する図6の実施例におけるEB導
電体片の形成方法の例を、図16および図17を用いて
詳しく説明する。このうち、図16は接続しようとする
配線の上に絶縁膜が形成されている状態でEB導電体片
の形成する場合、図17はウェハの最上層に接続しよう
とする配線が露出している状態でEB導電体片の形成す
る場合の各工程における基板の断面をプロセスフローに
従って示す。
【0091】図16において、500はウェハ、50
1,502は結線で接続しようとする配線、510はこ
の配線501,502上に形成された絶縁膜である。配
線501と502とを接続しようとする場合、先ず図1
6(A)のように、上記絶縁膜の所定の位置に開口(コ
ンタクトホール)521,522を形成する。次に、図
16(B)のように、上記絶縁膜510の上に金属膜5
30を堆積する。金属膜はAlまたはAl合金またはタ
ングステン等であり、スパッタリング法等によって堆積
する。
【0092】次に、図16(C)のように、金属膜53
0の上にネガ型のフォトレジスト膜540を塗布し、こ
のレジスト膜540に対して、電子ビーム露光装置(E
B描画装置)を用いて、それまでの工程にて形成した位
置合わせ用マーク(2ヶ所が望ましい)を検出し、接続
しようとする配線501,502間の結線すべき部分と
結線用のコンタクトホールを覆う用ようなパターンのE
B描画を行なう。
【0093】その後、上記レジスト膜540に対して現
像を行ない、該レジスト膜をマスクとして金属膜530
の選択エッチングを行ない、図16(D)のように、E
B導電体片530Eを形成する。なお、エッチング終了
後に、上記レジスト膜540は除去して、図16(E)
のようになる。 上記の手順により、所望の配線間を結
線することができる。
【0094】一方、図17(A)のように、ウェハ50
0の最上層に接続しようとする配線501,502が露
出している状態でEB導電体片を形成する場合は、先
ず、図17(B)のように、ウェハ上に絶縁膜510を
形成し、さらにその絶縁膜510上にポジ型のレジスト
膜540を塗布する。絶縁膜としては例えばSiO2が
あり、CVD法またはSOG(Spin On Glas
s)法によって堆積する。レジスト膜540上には必要
により、チャージアップ防止用導電性ポリマー膜を形成
するのが良い。
【0095】次に、電子ビーム露光装置を用いて、それ
までの工程にて形成したマークを検出し、図17(C)
のように、電子ビームにより結線すべきヶ所の露光を行
なう。そして、レジスト膜540を現像し、図17
(D)のように、レジスト膜540をマスクとして絶縁
膜をドライエッチング加工し、開孔550を形成する。
それから、上記レジスト膜540を除去して洗浄し、図
17(E)のように、ウェハ前面に金属膜530を堆積
する。金属膜はAlまたはAl合金またはタングステン
等であり、スパッタリング法等によって堆積する。
【0096】その後、上記金属膜530を化学的研磨エ
ッチング技術によって、接続孔以外の金属膜が除去され
るまで、平坦化エッチングする。これにより、図17
(F)のように、開孔550内に埋め込まれたEB導電
体片EPCを形成することができる。上記の手順によ
り、所望の配線間を結線することができる。なお、ウェ
ハ全体に保護膜が形成されている場合においても、上記
手順でEB導電体片ECPを形成することができる。そ
の場合には、図17(B)のレジスト膜塗布工程から始
めるようにすればよい。
【0097】なお、上記説明で、半導体ウェハとは半導
体集積回路装置の製造に用いるシリコンその他の半導体
単結晶基板(一般にほぼ円形)、サファイア基板、ガラ
ス基板その他の絶縁、反絶縁または半導体基板等、並び
にそれらの複合的基板であり、絶縁層、エピタキシャル
半導体層、その他の半導体層および配線層などを形成し
て集積回路を形成しているものとする。また、基板表面
の一部または全部を他の半導体、たとえばSiGe等に
してもよい。さらに、EB導電体片を形成するためのレ
ジスト膜への露光は、電子ビームによる描画に限定され
るものでなく、レーザービームで描画することも可能で
ある。
【0098】以上本発明者によってなされた発明を実施
例に基づき具体的に説明したが、本発明は上記実施例に
限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で
種々変更可能であることはいうまでもない。例えば、実
施例においては、可変論理回路VLCが論理設定用のメ
モリセル(MC1〜MC4)と出力回路DOCとで構成
されたSRAMを構成するメモリセルと類似もしくは同
一構成のメモリセルを用いたものを示したが、可変論理
回路VLCは公知のFPGAで使用されている任意の可
変論理回路を利用することができる。また、可変配線回
路を構成する配線切替え手段として磁性型スイッチ素子
を用いる場合には、可変論理回路の論理記憶用素子とし
て同様の磁性型スイッチ素子を用いるようにしてもよ
い。
【0099】さらに、可変配線回路を構成する配線切替
え手段としては前記実施例のような不揮発性記憶素子に
限定されず、マスクROMで用いられるようなイオン打
込み方式やレーザー照射方式などによって、配線間を接
続または遮断状態に設定できる公知の素子、あるいは予
め形成されている配線を導通したい部分を除いてレーザ
ー照射等で切断する方式を利用することができる。
【0100】以上の説明では主として本発明者によって
なされた発明をその背景となった利用分野であるユーザ
ー論理を構成するためのFPLAを例にとって説明した
が、この発明はそれに限定されない。たとえば、本発明
に係る可変論理回路を用いたFPLAは、HDLで記述
された論理回路をFPLA上に展開して実動作試験で論
理設計の検証を行なうためのハードウェア・シミュレー
タとして利用することができる。
【0101】
【発明の効果】本願において開示される発明のうち代表
的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば下記
のとおりである。
【0102】すなわち、任意の論理機能を構築可能でし
かも半導体チップ上に搭載できる論理の規模が比較的大
きな半導体集積回路(FPLA)を実現することができ
る。また、任意の論理機能を構築可能でしかも効率良く
テストを行なえるとともに、テストによって検出された
故障箇所を回避して所望の論理を構成することで歩留ま
りを向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明に係る半導体集積回路装置に用
いられる可変論理回路の一実施例を示す回路図である。
【図2】図2は、図1の実施例の可変論理回路の概念図
である。
【図3】図3は、任意の可変論理回路間を接続可能にす
る信号線とスイッチ素子とからなる可変配線回路の概念
図である。
【図4】図4は、可変配線回路を構成する接続切替え手
段の第1の実施例を示す回路図および素子断面図であ
る。
【図5】図4は、可変配線回路を構成する接続切替え手
段の第2の実施例を示す概略構成図および素子構造図で
ある。
【図6】図4は、可変配線回路を構成する接続切替え手
段の第3の実施例を示す要部平面拡大図である。
【図7】図7は、接続切替え手段の第2の実施例の磁性
型スイッチ素子への書き込みを行なう装置の概略構成を
示すブロック図である。
【図8】接続切替え手段の第1の実施例である不揮発性
記憶素子を用いた場合における不揮発性記憶素子への接
続情報の書込みを可能にするための選択線に関わる構成
の一例を示す回路構成図である。
【図9】接続切替え手段の第1の実施例である不揮発性
記憶素子を用いた場合における不揮発性記憶素子への接
続情報の書込みを可能にするための信号線に関わる構成
の一例を示す回路構成図である。
【図10】可変論理回路への論理構成情報の書込みおよ
び読出しを可能にするための構成の一例を示す回路構成
図である。
【図11】複数の可変論理回路と接続切替え手段とをタ
イル状に並べて半導体チップ上に配置して構成したFP
LAのテスト方法並びに論理の構成方法を示すフローチ
ャートである。
【図12】複数の可変論理回路と接続切替え手段とをタ
イル状に並べて半導体チップ上に配置して構成したFP
LAの他のテスト方法並びに論理の構成方法を示すシス
テム構成図である。
【図13】複数の可変論理回路と接続切替え手段とをタ
イル状に並べて半導体チップ上に配置して構成したFP
LAの他のテスト方法並びに論理の構成方法を示すフロ
ーチャートである。
【図14】図1は、本発明に係る半導体集積回路装置に
用いられる可変論理回路の他の実施例を示す回路図であ
る。
【図15】本発明に係る半導体集積回路装置の製造方法
に用いられるマスクの一例を示す平面図である。
【図16】可変配線回路の接続切替え手段を構成するE
B導電体片の形成方法の一例を工程順に示す断面プロセ
スフローである。
【図17】可変配線回路の接続切替え手段を構成するE
B導電体片の形成方法の他の例を工程順に示す断面プロ
セスフローである。
【符号の説明】
VLC 可変論理回路 P1〜P18 接続切替え手段 F11〜F62 接続切替え手段としての不揮発性記憶
素子 GS1〜GS6 接続切替え手段としての磁性型スイッ
チ素子 EPC 接続切替え手段としてのEB導電体片 400 マスク基板 410 遮光帯 420 回路パターン領域 430 アライメントマーク 440 転写マーク 500 半導ウェハ 501,502 配線 510 絶縁膜 530 金属層 540 フォトレジスト膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 21/82 T S (72)発明者 岡本 好彦 東京都小平市上水本町五丁目20番1号 株 式会社日立製作所半導体グループ内 Fターム(参考) 5F038 DF05 DF16 DT10 DT15 DT17 EZ20 5F064 BB05 BB06 BB09 BB13 BB15 CC10 CC30 FF04 FF36 FF41 FF52 HH06 HH08 5J042 AA10 BA01 BA02 CA08 CA11 CA15 CA20 CA27 DA05 DA06

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力信号に対して任意の論理をとった信
    号を出力可能な複数の可変論理回路と、これらの可変論
    理回路のうち任意の回路間を接続可能な可変配線回路と
    を有する半導体集積回路装置であって、 上記可変配線回路は、互いに交差する方向に設けられた
    複数の信号線と、これらの信号線のうち任意の信号線間
    を直接的に接続可能なプログラム要素とを含んでなるこ
    とを特徴とする半導体集積回路装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 上記プログラム要素は、電子線直接描画技術を利用して
    配線間に形成される導電体片であることを特徴とする半
    導体集積回路装置。
  3. 【請求項3】 請求項1において、 上記プログラム要素は、一対の強磁性体で非磁性体を挟
    んだサンドイッチ構造を有するスイッチ素子であること
    を特徴とする半導体集積回路装置。
  4. 【請求項4】 請求項1において、 上記プログラム要素は、コントロールゲートとフローテ
    ィングゲートを有する不揮発性記憶素子であるることを
    特徴とする半導体集積回路装置。
  5. 【請求項5】 請求項4において、 上記不揮発性記憶素子は、直列に接続された2個の不揮
    発性記憶素子からなり、これら2個の不揮発性記憶素子
    のうち一方はその制御端子が互いに交差する方向に配設
    された第1の選択線と第2の選択線のうち第1の選択線
    に接続され、他の不揮発性記憶素子はその制御端子が上
    記第2の選択線に接続されていることを特徴とする半導
    体集積回路装置。
  6. 【請求項6】 請求項1において、 上記可変論理回路は、上記可変配線回路を構成する上記
    プログラム要素と同一構造のプログラム要素を含み、該
    プログラム要素への設定に応じて出力論理が異なること
    を特徴とする半導体集積回路装置。
  7. 【請求項7】 請求項1において、 上記可変論理回路の配列方向に沿ってテスト用の信号線
    が配設され、上記可変論理回路の出力端子と上記テスト
    用信号線との間にはスイッチ素子が設けられ、上記テス
    ト用信号線および上記スイッチ素子を介して上記可変論
    理回路への論理の設定と該可変論理回路の論理設定状態
    の読出しとが可能に構成されていることを特徴とする半
    導体集積回路装置。
  8. 【請求項8】 請求項7において、 上記スイッチ素子を制御する選択用の信号線が複数本配
    設されているとともに、外部から入力された信号をデコ
    ードして上記選択用の信号線のいずれか1本を選択レベ
    ルにするデコーダ回路と、外部から入力された信号を増
    幅して上記テスト用信号線を介していずれかの可変論理
    回路に書き込みを行なう書込み用増幅回路と、上記テス
    ト用信号線の信号を増幅して外部へ出力する読出し用増
    幅回路とを備えていることを特徴とする半導体集積回路
    装置。
  9. 【請求項9】 入力信号に対して任意の論理をとった信
    号を出力可能な複数の可変論理回路と、互いに交差する
    方向に配設された複数の信号線と、これらの信号線のう
    ち任意の信号線間を接続可能なプログラム要素とを含ん
    で構成され上記複数の可変論理回路のうち任意の回路間
    を接続する可変配線回路とを有する半導体集積回路装置
    の製造方法であって、 外部からテスト信号を入力して上記可変論理回路の検査
    を行ない、その結果得られた不良個所を示す情報に基づ
    いて、上記可変配線回路により不良を含まない正常な可
    変論理回路間を接続して所望の論理を構築するようにし
    たことを特徴とする半導体集積回路装置の製造方法。
  10. 【請求項10】 請求項9において、 上記可変配線回路による論理の構築後にさらに検査を行
    なって可変配線回路の不良箇所を検出し、検出された不
    良箇所を回避するように上記可変配線回路による上記可
    変論理回路間の接続を行なうようにしたことを特徴とす
    る半導体集積回路装置の製造方法。
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