JP2002373804A - 磁性粉末及び磁気記録媒体 - Google Patents

磁性粉末及び磁気記録媒体

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JP2002373804A
JP2002373804A JP2001178520A JP2001178520A JP2002373804A JP 2002373804 A JP2002373804 A JP 2002373804A JP 2001178520 A JP2001178520 A JP 2001178520A JP 2001178520 A JP2001178520 A JP 2001178520A JP 2002373804 A JP2002373804 A JP 2002373804A
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magnetic powder
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JP2001178520A
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English (en)
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Hiroki Tetsukawa
弘樹 鉄川
Hiroshi Iwasaki
洋 岩崎
Takuya Ito
琢哉 伊藤
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐候性に優れたFe系メタル磁性粉及びこの
磁性粉末を用いた磁気記録媒体を提供する。 【解決手段】 長軸方向に垂直な磁性粉末断面の電子線
回折図形を求めて、この電子線回折図形において、Fe
の{110}面の回折スポット(図中、丸印で示す。)
と、スピネル型Fe系酸化物の結晶面の回折スポットが
1種類、好ましくは{311}面の回折スポット(図
中、黒丸で示す。)が現れるFe系メタル磁性粉を磁性
粉末として用いて磁気記録媒体を作製する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、Fe系メタル磁性
粉からなる磁性粉末及びこの磁性粉末を用いた磁気記録
媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】磁性粉末としてFe系金属粉末を用いた
塗布型磁気記録媒体においては、磁性粉末の錆、すわな
ち耐候性の改善は重要な課題であり、耐候性の改善に関
する研究は数多くなされてきた。また、Fe系金属から
なる磁性粉末いわゆるFe系金属磁性粉を用いた磁気記
録媒体の出力劣化の問題は耐候性と関係しており、あわ
せて出力劣化の改善の研究もなされてきた。
【0003】上記磁気記録媒体の耐候性及び出力劣化
は、金属磁性粉の酸化に関わるものであり、それらの改
善には酸化の抑制が必要である。Fe系金属磁性粉はそ
の製造過程で表面に酸化被膜が形成されており、耐候性
及び出力劣化の改善はその表面酸化被膜の酸化抑制効果
に依存する。表面酸化被膜の酸化抑制効果は膜厚と膜構
造によって異なる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】金属磁性粉の耐候性の
改善には、表面酸化被膜を厚くする方法が挙げられる
が、非磁性である酸化被膜の割合が多くなると、磁性粉
末の飽和磁化が低下するため、飽和磁化の低い媒体にお
いても再生出力が可能な磁気抵抗効果型再生ヘッドを用
いたとしても、表面酸化被膜の厚膜化には限界がある。
【0005】本発明は、かかる点に対処してなされたも
ので、表面酸化被膜の構造を規定することによって、耐
候性に優れた磁性粉末を提供するとともに、この磁性粉
末を用いることによって、耐候性及び出力劣化が十分に
改善された、耐久性に優れた磁気記録媒体を提供するこ
とを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに、請求項1の発明は、表面にスピネル型Fe系酸化
物膜が形成されているFe系メタル磁性粉からなる磁性
粉末において、長軸方向がα−Feの{110}面内に
位置し、かつ長軸方向からみたとき、この長軸方向を含
む前記スピネル型Fe系酸化物膜の結晶面の{004}
を除く面指数が1種類であることを特徴とする。
【0007】また請求項6の発明は、磁性粉末を含有す
る磁性層を非磁性体上に形成してなる磁気記録媒体にお
いて、磁性粉末が、表面にスピネル型Fe系酸化物膜が
形成されているFe系メタル磁性粉からなり、その長軸
方向がα−Feの{110}面内に位置し、かつ長軸方
向からみたとき、この長軸方向を含むスピネル型Fe系
酸化物膜の結晶面の{004}を除く面指数が1種類で
あることを特徴とする。
【0008】ここで、{004}を除くのは、磁性粉末
の長軸方向からみたとき、その長軸方向を含むスピネル
型Fe系酸化物の結晶面の{004}の面間隔は、α−
Feの{110}とほぼ同じであり、電子線回折図形か
らは区別できないためである。ちなみにα−Feの{1
10}の面間隔は2.027Åであり、スピネル型Fe
系酸化物の{004}面の面間隔は2.100Åであ
る。
【0009】本発明にかかるFe系メタル磁性粉の各粒
子は、コア部分のα−Feとα−Feを覆う表面酸化被
膜のスピネル型Fe系酸化物で構成されている。スピネ
ル型Fe系酸化物とは、Fe34、γ−Fe23、Co
Fe24やその一部の置換体などである。耐候性や出力
劣化と関係している金属磁性粉末の酸化反応を抑制する
ためには、コア部分のα−Feの周囲に形成されるスピ
ネル型Fe系酸化物の結晶緻密性を上げることが重要に
なる。
【0010】Fe系金属磁性粉はゲーサイトを原料とし
ており、針状のFe系メタル磁性粉の長軸方向は原料で
あるゲーサイトの成長方位に依存し、ゲーサイトの長軸
方向はc軸に成長することが知られている(K.Iwa
saki;粉体粉末冶金協会vol.46 No.3
p241−)。このようなゲーサイトから作製されたF
e系メタル磁性粉は、α−Feの{110}面内に長軸
方向が位置するように成長し、徐酸化工程によりα−F
eの周囲に表面酸化被膜が形成されて完成する。Fe系
メタル磁性粉の酸化反応は、α−Feの周囲の表面酸化
被膜であるスピネル型Fe系酸化物の結晶緻密性、なら
びにα−Feと周囲のスピネル型Fe系酸化物膜との結
晶整合性が重要である。スピネル型Fe系酸化物の結晶
緻密性ならびにα−Feとの結晶整合性がよければ、F
e系メタル磁性粉の酸化反応は抑制され、耐候性が向上
する。
【0011】結晶の緻密性がよい状態とはスピネル型F
e系酸化物の結晶中に格子欠陥、転位などが少ない状態
である。そのためにはスピネル型Fe系酸化物の結晶方
位の数は少ない方がよい。いいかえれば、スピネル型F
e系酸化物の結晶方位の数が多ければ、異なる結晶方位
をもつ結晶の境界で転位や格子欠陥が生じるため、酸素
の移動がし易くなり、酸化が進行する。
【0012】α−Feと周囲のスピネル型Fe系酸化物
膜との結晶整合性がよいのは、α−Feとスピネル型F
e系酸化物の結晶の周期が同じであるとき整合性がよ
く、ミスフィットが少ない。すなわち、α−Feとスピ
ネル型Fe系酸化物の電子線回折図形において中心(0
00)からの距離が互いに近いとき、α−Feとスピネ
ル型Fe系酸化物膜は結晶の周期が近いため、結晶整合
性がよいといえる。
【0013】Fe系メタル磁性粉は、コアであるα−F
eの{110}面内に長軸方向が位置している。α−F
eの結晶は体心立方格子であり、その主方位である[1
00]、[110]、[111]方向を比較すると、長
軸方向がα−Fe[111]方向と平行に向く結晶子が
多く成長する。そのため、Fe系金属磁性粉を長軸方向
に対して垂直に切ったときの断面では、α−Feは[1
11]方向からみた{110}面が観察される。α−F
eの{110}面との面間隔に合うようなスピネル型F
e系酸化物の結晶方位であれば整合性がよい。これらの
ことから、長軸方向からみて、スピネル型Fe系酸化物
の結晶方位面が{311}であるとき、スピネル型Fe
系酸化物の{311}面の面間隔がα−Feの{11
0}面の面間隔と近い値をとるため、整合性が高いとい
える。ちなみにα−Feの{110}の面間隔は2.0
27Åであり、スピネル型Fe系酸化物の{311}面
の面間隔は2.532Åである。
【0014】本発明にかかる磁性粉末は針状の形状を有
し、その平均長軸長は、0.01〜0.09μmが好ま
しく、0.03〜0.09μmがより好ましい。平均長
軸長が0.01μm未満では超常磁性となり、電磁変換
特性が著しく低下し、0.09μmを越えると短波長記
録ではノイズ成分が増加し、電磁変換特性が低下する。
また、磁性粉末の結晶子(x線結晶粒径Dx)は、5〜
16nmが好ましい。5nm未満では超常磁性になり、
電磁変換特性が低下する。16nmを超えるとノイズが
増大して電磁変換特性が低下する。
【0015】また、本発明にかかる磁性粉末は、飽和磁
化の向上、耐候性の改善を目的として、CoをFeに対
する比率で0.5〜60重量%の範囲で含有することが
好ましい。0.5重量%未満ではこの効果は現れず、4
0重量%以上になるとスレーターポーリング曲線に基づ
いて飽和磁化は次第に減少し、60重量%以上では十分
な出力を得ることが困難になる。
【0016】上記したように、本発明においては、酸化
反応が抑制された磁性粉末を得ることが可能となり、こ
の酸化反応が抑制された磁性粉末を含有する磁気記録層
を非磁性支持体上に形成することにより、耐候性及び出
力劣化が改善された磁気記録媒体を得ることが可能とな
る。なお、本発明の磁気記録媒体は、非磁性支持体上に
形成される層が磁気記録層のみの単層であってもよい
し、磁気記録層以外の磁性層や非磁性層が積層される2
層以上の多層であってもよい。
【0017】また、本発明においては、磁気抵抗効果型
再生ヘッドを備えた磁気記録システム、例えば磁気抵抗
効果型再生ヘッドを備えたヘリカルスキャン磁気記録シ
ステムに好適な耐久性に優れた磁気記録媒体を得ること
ができる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の実
施の形態を説明する。図1は、本発明の磁気記録媒体の
一実施の形態を示すもので、非磁性支持体101上に下
層非磁性層103を介して磁気記録層である上層磁性層
105が形成されている。上層磁性層105は、図2に
示すようなFe系金属からなる磁性粉末(Fe系メタル
磁性粉)107が有機バインダー109中に分散されて
形成される。
【0019】図2は、本発明の磁性粉末の一実施の形態
を示すもので、針状のα−Feからなるコア107aと
これを覆うスピネル型Fe系酸化物からなる表面酸化被
膜107bとで構成されている。このようなFe系メタ
ル磁性粉107は、ゲーサイトを原料として製造され、
まずコア107a部分が体心立方格子のα−Feの{1
10}面内の、特に多くは[111]方向に平行に長軸
方向が位置するように成長する。その後、徐酸化工程に
よりα−Feの周囲に表面酸化被膜107bとなるスピ
ネル型Fe系酸化物膜が形成される。
【0020】ここで、コア107aとなるα−Feの周
囲に結晶緻密性が高くα−Feと結晶整合性のよいスピ
ネル型Fe系酸化物膜が形成されると、Fe系メタル磁
性粉107の酸化が抑制され、耐候性に優れた磁性粉末
となる。スピネル型Fe系酸化物膜中の格子欠陥や転位
は、結晶方位の数が多くなればなるほど、異なる結晶方
位を持つ結晶の境界で発生しやすく、結晶緻密性が低下
する。このため、表面酸化被膜107bを構成するスピ
ネル型Fe系酸化物は結晶方位が一律となるように形成
されることが望ましい。さらに、その結晶方位は、α−
Feと結晶整合性のよいものが望ましく、したがってα
−Feの結晶方位の面間隔と近いものが望ましい。
【0021】上記結晶方位の数及びその結晶方位面の面
間隔は、Fe系メタル磁性粉107を長軸方向に対して
垂直に切断した断面の電子線回折図形にて評価すること
ができる。コア107aのα−Feは体心立方格子であ
り、通常[111]方向と平行に長軸方向が位置するた
め、長軸方向に垂直な断面においては、α−Feは[1
11]方向からみた{110}面が観察される。したが
って、この長軸方向に垂直な断面の電子線回折図形にお
いて、スピネル型Fe系酸化物の結晶方位面として、
{004}面を除いて1種類のみ、好ましくはα−Fe
の{110}面と面間隔の近い{311}面のみが観測
されれば、スピネル型Fe系酸化物の結晶緻密性及びα
−Feとの結晶整合性が高いと判断することができる。
【0022】このために、本実施の形態では、Fe系メ
タル磁性粉107として、長軸方向に垂直な磁性粉末断
面の電子線回折図形において、図3に示すように、スピ
ネル型Fe系酸化物の結晶面として、1種類の面指数の
回折スポットのみ現れているもの、好ましくは中心(0
00)から回折スポットまでの距離がFe{110}面
の回折スポット(図中、丸印で示す。)と比較的近い
{311}面の回折スポット(図中、黒丸で示す。)の
み現れているものが選択される。
【0023】長軸方向に垂直な磁性粉末断面の電子線回
折図形は、例えばFe系メタル磁性粉107の長軸方向
を長手方向に配向させたテープを長手方向に垂直に切断
し、得られたテープ切断面を電子顕微鏡で観察して、電
子顕微鏡によるFe系メタル磁性粉107の断面像を取
り出し、FFT(フーリエ変換)処理することにより得
られる。本実施の形態では、この電子顕微鏡断面像をF
FT処理して得られるパワースペクトラム像のスポット
から回折図形の指数付けを行い、Fe系メタル磁性粉1
07の評価を行っている。
【0024】また、Fe系メタル磁性粉107は、α−
Feを主成分とするが、飽和磁化の向上、耐候性の改善
を目的として、Feに対してCoを0.5重量%以上、
60重量%以下含有していることが望ましい。Co/F
eが0.5重量%未満のときこの効果は現れず、40重
量%以上ではスレーターポーリング曲線に基づいて飽和
磁化は減少し、60重量%以上では充分な出力を得るこ
とが困難になる。
【0025】さらに、Fe系メタル磁性粉107は、上
記成分以外に、特に制限されるべきものではないが、A
l、Si、S、Sc、Ca、Ti、V、Cr、Cu、
Y、Mo、Rh、Pd、Ag、Sn、Sb、Te、B
a、Ta、W、Re、Au、Hg、Pb、Bi、La、
Ce、Pr、Nd、P、Mn、Zn、Ni、Sr、Bな
どの原子を含んでもかまわない。特に、Al、Si、C
a、Y、Ba、La、Nd、Ni、Bの少なくとも1つ
を含むことが好ましく、中でもY、Alの少なくとも一
つを含むことがさらに好ましい。
【0026】Fe系メタル磁性粉107には少量の水酸
化物または酸化物が含まれてもよい。Fe系メタル磁性
粉107は公知の製造方法により製造することができ
る。例えば、強磁性金属粉末を得る方法としては、複合
有機酸塩(主としてシュウ酸塩)と水素などの還元性気
体で還元する方法、酸化鉄を水素などの還元性気体で還
元してFe系粒子などを得る方法、金属カルボニル化合
物を熱分解する方法、強磁性金属の水溶液に水素化ホウ
素ナトリウム、次亜リン酸塩あるいはヒドラジンなどの
還元剤を添加して還元する方法、金属を低圧の不活性気
体中で蒸発させて微粉末を得る方法などが挙げられる。
このようにして得られた強磁性金属粉末は、公知の徐酸
化処理により表面酸化皮膜が形成される。徐酸化処理と
しては、例えば、有機溶剤に浸漬したのち乾燥させる方
法、有機溶剤に浸漬したのち酸素含有ガスを送り込んで
表面に酸化膜を形成したのち乾燥させる方法、有機溶剤
を用いず酸素ガスと不活性ガスの分圧を調整して表面に
酸化皮膜を形成する方法等を用いことができる。
【0027】Fe系メタル磁性粉107に他元素を添加
する方法はなんら限定されるものではなく、従来公知の
方法を用いることができる。例えば、通常の工程でゲー
サイトを作製する初期にFeを合金化して他元素を内添
し、通常の加熱、還元、徐酸化工程を行い、表面酸化被
膜を生成する方法、針状ゲーサイトを作製した後、他元
素を被着させ、加熱して内部へ拡散させて、通常の加
熱、還元、徐酸化工程を行い、表面酸化被膜を生成する
方法、あるいはその両方を組み合わせた方法等が挙げら
れる。また、複数の元素を添加する場合は一度に添加し
てもよいし、二度以上に分けて添加してもよいし、その
添加の順序が変わっても本発明における効果になんら影
響はない。飽和磁化については通常の強磁性金属粉末を
作製した後に、徐酸化工程の反応温度と雰囲気条件を調
整することにより調整することができる。また、酸化被
膜を形成する際にα−Feに添加元素が複数固溶し合金
化されていても本発明における効果になんら影響はな
い。
【0028】また、Fe系メタル磁性粉107は、焼結
防止、形状安定等を目的とした添加元素、酸化物等の含
有にとくに制限はない。例としてNd、La、Smなど
の希土類元素およびSiなどである。また、それらの酸
化物やFeの酸化物等が挙げられる。
【0029】Fe系メタル磁性粉107の寸法ならびに
形状については、平均長軸長が好ましくは0.01〜
0.09μmであり、より好ましくは0.03〜0.0
9μmである。平均長軸長が0.01μm未満では超常
磁性となり、電磁変換特性が著しく低下し、0.09μ
mを超えると粒子が短波長記録ではノイズ成分が増加
し、電磁変換特性が低下する。また、x線結晶粒径Dx
は5〜16nmが適当である。5nm未満では超常磁性
になり、電磁変換特性が低下する。16nmを超えると
ノイズが増大して電磁変換特性が低下する。
【0030】本実施の形態の磁気記録媒体は、図1に示
すように、上記Fe系メタル磁性粉107と有機バイン
ダー109とを主体とする磁気記録層(上層磁性層10
5)が非磁性支持体101上に形成された構造を有す
る。なお、本発明の磁気記録媒体は、本実施の形態に限
らず、非磁性支持体101上の塗布層は磁気記録層のみ
の単層であってもよいし、非磁性層等を含む2層以上の
多層であってもよい。また、磁気記録層以外の磁性層な
らびに非磁性層の顔料は公知のものであれば特に制限は
ない。
【0031】有機バインダー109は、通常の塗布型磁
気記録媒体で用いられるものはいずれも使用可能であ
り、ポリビニル系共重合体樹脂、ポリエステルポリウレ
タン樹脂、ポリカーボネートポリウレタン樹脂、ニトロ
セルロース樹脂あるいはこれら樹脂の混合物等が例示さ
れる。これら有機バインダー中に必要に応じて潤滑剤、
研磨剤、帯電防止剤等の添加剤が添加されていてもよ
い。これら添加剤としては、従来公知の材料がいずれも
使用可能であり、何ら限定されるものではない。
【0032】また、非磁性支持体101の素材として
も、通常の塗布型磁気記録媒体で用いられるものはいず
れも使用可能であり、ポリエチレンテレフタレート等の
ポリエステル類、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポ
リオレフィン類、セルローストリアセテート、セルロー
スダイアセテート、セルロースブチレート等のセルロー
ス誘導体、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン等のビ
ニル系樹脂、ポリカーボネート、ポリイミド、ポリアミ
ドイミド等のプラスチックの他、アルミニウム合金、チ
タン合金等の軽金属、アルミナガラス等のセラミック等
が挙げられる。非磁性支持体101にAl合金板やガラ
ス板等の剛性を有する基板を使用した場合には、基板表
面にアルマイト処理等の酸化被膜やNi−P被膜等を形
成してその表面を硬くするようにしてもよい。
【0033】以上の説明からも明らかなように、本実施
の形態によれば、表面酸化被膜107bのスピネル型F
e系酸化物が一律の結晶方位を持ち、さらにその結晶方
位がコア107aのα−Feの結晶方位と結晶の周期が
近い{311}であるFe系メタル磁性粉107を磁気
記録媒体の磁性粉末として用いることにより、磁性粉末
の酸化に起因する磁気記録媒体の耐候性及び出力劣化を
改善することができ、耐久性に優れた磁気記録媒体を得
ることができる。
【0034】また、上記実施の形態の磁気記録媒体は、
MR再生ヘッドを用いた磁気記録システムの磁気テープ
としても好適である。MR再生ヘッドとしては、MR素
子をシールドではさみ込んだシールド型のMRヘッドを
用い、これを回転ドラムに搭載して記録再生装置を構成
する。MR再生ヘッドを用いた磁気記録システムと本発
明の磁気記録媒体を組み合わせることにより、これまで
にない高密度記録システムを構築することができる。以
下に、MR再生ヘッドを用いたヘリカルスキャン磁気記
録システムの場合について例示するが、これに限定され
ることなく、MR再生ヘッドを用いた全ての磁気記録シ
ステムにおいて有効である。
【0035】上記ヘリカルスキャン磁気記録システムの
磁気記録再生装置は、回転ドラムを用いて記録再生を行
うヘリカルスキャン方式の磁気記録再生装置であり、回
転ドラムに搭載された再生用磁気ヘッドとして、MRヘ
ッドを使用する。
【0036】この磁気記録再生装置に搭載される回転ド
ラム装置の一構成例を図4及び図5に示す。なお、図4
は回転ドラム装置1の概略を示す斜視図であり、図5は
回転ドラム装置1を含む磁気テープ送り機構10の概略
を示す平面図である。
【0037】図4に示すように、回転ドラム装置1は、
円筒状の固定ドラム2と、円筒状の回転ドラム3と、回
転ドラム3を回転駆動するモータ4と、回転ドラム3に
搭載された一対のインダクティブ型磁気ヘッド5a、5
bと、回転ドラム3に搭載された一対のMRヘッド6
a、6bとを備える。
【0038】上記固定ドラム2は、回転することなく保
持されるドラムである。この固定ドラム2の側面には、
磁気テープ7の走行方向に沿ってリードガイド部8が形
成されている。記録再生時に磁気テープ7は、このリー
ドガイド部8に沿って走行する。そして、この固定ドラ
ム2と中心軸が一致するように、固定ドラム3が配され
ている。
【0039】回転ドラム3は、磁気テープ7に対する記
録再生時に、モータ4によって所定の回転速度で回転駆
動されるドラムである。この回転ドラム3は、固定ドラ
ム2と略同径の円筒状に形成されてなり、固定ドラム2
と中心軸が一致するように配されている。そして、この
回転ドラム3の固定ドラム2に対向する側には、一対の
インダクティブ型磁気ヘッド5a、5b及び一対のMR
ヘッド6a、6bが搭載されている。
【0040】インダクティブ型磁気ヘッド5a、5b
は、一対の磁気コアが磁気ギャップを介して接合される
とともに、磁気コアにコイルが巻装されてなる記録用磁
気ヘッドであり、磁気テープ7に対して信号を記録する
際に使用される。そして、これらのインダクティブ型磁
気ヘッド5a、5bは、回転ドラム3の中心に対して互
いに成す角度が180°となり、それらの磁気ギャップ
部分が回転ドラム3の外周から突き出すように、回転ド
ラム3に搭載されている。なお、これらのインダクティ
ブ型磁気ヘッド5a、5bは、磁気テープ7に対してア
ジマス記録を行うように、アジマス角が互いに逆となる
ように設定されている。
【0041】一方、MRヘッド6a、6bは、磁気テー
プ7からの信号を検出する感磁素子としてMR素子を備
えた再生用磁気ヘッドであり、磁気テープ7から信号を
再生する際に使用される。そして、これらのMRヘッド
6a、6bは、回転ドラム3の中心に対して互いに成す
角度が180°となり、磁気ギャップ部分が回転ドラム
の外周から突き出すように、回転ドラム3に搭載されて
いる。なお、これらのMRヘッド6a、6bは、磁気テ
ープ7に対してアジマス記録された信号を再生できるよ
うに、アジマス角が互いに逆となるように設定されてい
る。
【0042】そして、磁気記録再生装置は、このような
回転ドラム装置1に磁気テープ7を摺動させて、磁気テ
ープ7に対する信号の記録や、磁気テープ7からの信号
の再生を行う。すなわち、記録再生時に磁気テープ7
は、図5に示すように、供給リール11からガイドロー
ラ12、13を経て、回転ドラム装置1に巻き付くよう
に送られ、この回転ドラム装置1で記録再生がなされ
る。そして、回転ドラム装置1で記録再生がなされた磁
気テープ7は、ガイドローラ14、15、キャプスタン
16、ガイドローラ17を経て、巻き取りロール18へ
と送られる。すなわち、磁気テープ7は、キャプスタン
モータ19により回転駆動されるキャプスタン16によ
って所定の張力及び速度にて送られ、ガイドローラ17
を経て巻き取りロール18に巻き取られる。
【0043】このとき、回転ドラム3は、図4中の矢印
Aに示すように、モータ4によって回転駆動される。一
方、磁気テープ7は、固定ドラム2のリールガイド部8
に沿って、固定ドラム2及び回転ドラム3に対して斜め
に摺動するように送られる。すなわち、磁気テープ7
は、テープ走行方向に沿って、図4中矢印Bに示すよう
にテープ入口側から固定ドラム2及び回転ドラム3に摺
接するようにリードガイド部8に沿って送られ、その
後、図4中矢印Cに示すようにテープ出口側へと送られ
る。
【0044】次に、上記回転ドラム装置1の内部構造に
ついて、図6を参照して説明する。図6に示すように、
固定ドラム2及び回転ドラム3の中心には、回転軸21
が挿通されている。なお、固定ドラム2、回転ドラム3
及び回転軸21は導電材料からなり、これらは電気的に
導通しており、固定ドラム2が接地されている。
【0045】そして、固定ドラム2のスリーブの内側に
は、2つの軸受け22、23が設けられており、これに
より、固定ドラム2に対して回転軸21が回転可能に支
持されている。すなわち、回転軸21は、軸受け22、
23により、固定ドラム2に対して回転可能に支持され
ている。一方、回転ドラム3には、その内周部にフラン
ジ24が形成されており、このフランジ24が回転軸2
1の上端部に固定されている。これにより、回転ドラム
3は、回転軸21の回転に伴って回転するようになされ
ている。
【0046】また、回転ドラム装置1の内部には、固定
ドラム2と回転ドラム3との間で信号の伝送を行うため
に、非接触型の信号伝送装置であるロータリトランス2
5が配されている。このロータリトランス25は、固定
ドラム2に取り付けられたステータコア26と、回転ド
ラム3に取り付けられたロータコア27とを有してい
る。
【0047】ステータコア26及びロータコア27は、
フェライト等のような磁性材料が回転軸21を中心とす
る円環状に形成されてなる。また、ステータコア26に
は、一対のインダクティブ型磁気ヘッド5a、5bに対
応した一対の信号伝送用リング26a、26bと、一対
のMRヘッド6a、6bに対応した信号伝送用リング2
6cと、一対のMRヘッド6a、6bの駆動に必要な電
力を供給するための電力電送用リング26dとが、同心
円状に配置されている。同様に、ロータコア27にも、
一対のインダクティブ型磁気ヘッド5a、5bに対応し
た一対の信号伝送用リング27a、27bと、一対のM
Rヘッド6a、6bに対応した信号伝送用リング27c
と、一対のMRヘッド6a、6bの駆動に必要な電力を
供給するための電力電送用リング27dとが、同心円状
に配置されている。
【0048】これらのリング26a、26b、26c、
26d、27a、27b、27c、27dは、回転軸2
1を中心として円環状に巻回されたコイルからなり、ス
テータコア26の各リング26a、26b、26c、2
6dとロータコア27の各リング27a、27b、27
c、27dとがそれぞれ対向するように配されている。
そして、このロータリトランス25は、ステータコア2
6の各リング26a、26b、26c、26dとロータ
コア27の各リング27a、27b、27c、27dと
の間で非接触にて信号や電力の伝送を行うようになって
いる。
【0049】また、回転ドラム装置1には、回転ドラム
3を回転摺動させるモータ4が取り付けられている。こ
のモータ4は、回転部分であるロータ28と、固定部分
であるステータ29とを有している。ロータ28は、回
転軸21の下端部に取り付けられており、駆動用マグネ
ット30を備えている。一方、ステータ29は、固定ド
ラム2の下端部に取り付けられており、駆動用コイル3
1を備えている。そして、駆動用コイル31に電流を供
給することにより、ロータ28に取り付けられている回
転軸21が回転し、それに伴って、回転軸21に固定さ
れている回転ドラム3が回転駆動されることになる。
【0050】次に、以上のような回転ドラム装置1によ
る記録再生について、この回転ドラム装置1ならびにそ
の周辺回路についての回路構成の概略を示す図7を参照
して説明する。
【0051】上記回転ドラム装置1を用いて磁気テープ
7に信号を記録する際は、まずモータ4の駆動用コイル
31に電流が供給され、これより回転ドラム3が回転駆
動される。そして、回転ドラム3が回転している状態に
て、図7に示すように、外部回路40からの記録信号が
記録用アンプ41に供給される。
【0052】記録用アンプ41は、外部回路40からの
記録信号を増幅し、一方のインダクティブ型磁気ヘッド
5aによって信号を記録するタイミングのとき、当該イ
ンダクティブ型磁気ヘッド5aに対応したステータコア
26の信号伝送用リング26aに記録信号を供給し、ま
た、他方のインダクティブ型磁気ヘッド5bによって信
号を記録するタイミングのとき、当該インダクティブ型
磁気ヘッド5bに対応したステータコア26の信号伝送
用リング26bに記録信号を供給する。
【0053】ここで、一対のインダクティブ型磁気ヘッ
ド5a、5bは、上述したように、回転ドラム3の中心
に対して互いに成す角度が180°となるように配され
ているので、これらのインダクティブ型磁気ヘッド5
a、5bは、180°の位相差を持って交互に記録する
こととなる。すなわち、記録用アンプ41は、一方のイ
ンダクティブ型磁気ヘッド5aに記録信号を供給するタ
イミングと、他方のインダクティブ型磁気ヘッド5bに
記録信号を供給するタイミングとを、180°の位相差
を持って交互に切り換える。
【0054】そして、一方のインダクティブ型磁気ヘッ
ド5aに対応したステータコア26の信号伝送用リング
26aに供給された記録信号は、非接触にてロータコア
27の信号伝送用リング27aに伝送される。そして、
ロータコア27の信号伝送用リング27aに伝送された
記録信号は、インダクティブ型磁気ヘッド5aに供給さ
れ、当該インダクティブ型磁気ヘッド5aにより、磁気
テープ7に対して信号の記録がなされる。
【0055】同様に、他方のインダクティブ型磁気ヘッ
ドに5b対応したステータコア26の信号伝送用リング
26bに供給された記録信号は、非接触にてロータコア
27の信号伝送用リング27bに伝送される。そして、
ロータコア27の信号伝送用リング27bに伝送された
記録信号は、インダクティブ型磁気ヘッド5bに供給さ
れ、当該インダクティブ型磁気ヘッド5bにより、磁気
テープ7に対して信号の記録がなされる。
【0056】また、上記回転ドラム装置1を用いて磁気
テープ7からの信号を再生する際は、先ず、モータ4の
駆動用コイル31に電流が供給され、これにより、回転
ドラム3が回転駆動される。そして、回転ドラム3が回
転している状態にて、図7に示すように、オシレータ4
2から高周波の電流がパワードライブ43に供給され
る。
【0057】オシレータ42からの高周波の電流は、パ
ワードライブ43によって所定の交流電流に変換された
上で、ステータコア26の電力電送用リング26dに供
給される。そして、ステータコア26の電力電送用リン
グ26dに供給された交流電流は、非接触にてロータコ
ア27の電力電送用リング27dに電送される。そし
て、ロータコア27の電力電送用リング27dに電送さ
れた交流電流は整流器44により整流されて直流電流と
されレギュレータ45に供給され、当該直流電流はレギ
ュレータ45により所定の電圧に設定される。
【0058】そして、レギュレータ45によって所定の
電圧に設定された電流は、一対のMRヘッド6a、6b
にセンス電流として供給される。なお、一対のMRヘッ
ド6a、6bには、当該MRヘッド6a、6bからの信
号を検出する再生用アンプ46が接続されており、レギ
ュレータ45からの電流は、この再生用アンプ46にも
供給される。
【0059】ここで、MRヘッド6a、6bは、外部磁
界の大きさによって抵抗値が変化するMR素子を備えて
いる。そして、MRヘッド6a、6bは、磁気テープ7
からの信号磁界により、MR素子の抵抗値が変化し、こ
れにより、センス電流に電圧変化が現れるようになされ
ている。
【0060】そして、再生用アンプ46は、この電圧変
化を検出し、当該電圧変化に応じた信号を再生信号とし
て出力する。なお、再生用アンプ46は、一方のMRヘ
ッド6aによって信号を再生するタイミングのとき、当
該MRヘッド6aによって検出した信号を出力し、ま
た、他方のMRヘッド6bによって信号を再生するタイ
ミングのとき、MRヘッド6bによって検出した再生信
号を出力する。
【0061】ここで、一対のMRヘッド6a、6bは、
上述したように、回転ドラム3の中心に対して互いに成
す角度が180°となるように配されているので、これ
らのMRヘッド6a、6bは、180°の位相差を持っ
て交互に再生することとなる。すなわち、再生用アンプ
46は、一方のMRヘッド6aからの再生信号を出力す
るタイミングと、他方のMRヘッド6bからの再生信号
を出力するタイミングとを、180°の位相差を持って
交互に切り替える。
【0062】そして、再生用アンプ46からの再生信号
は、ロータコア27の信号伝送用リード27cに供給さ
れ、この再生信号は、非接触にてステータコア26の信
号伝送用リング26cに伝送される。ステータコア26
の信号伝送用リング26cに伝送された再生信号は、再
生用アンプ47によって増幅された上で、補正回路48
に供給される。そして、再生信号は、補正回路48によ
り所定の補正処理が施された後、外部回路40へと出力
される。
【0063】なお、図7に示したような回路構成とした
場合、一対のインダクティブ型磁気ヘッド5a、5b、
一対のMRヘッド6a、6b、整流器44、レギュレー
タ45及び再生用アンプ46は、回転ドラム3に搭載さ
れ、回転ドラム3と共に回転する。一方、記録用アンプ
41、オシレータ42、パワードライブ43、再生用ア
ンプ47及び補正回路48については、回転ドラム装置
1の固定部分に配するか、あるいは、回転ドラム装置1
とは別に構成された外部回路とする。
【0064】次に、上記回転ドラム3に搭載されるMR
ヘッド6a、6bについて、図8を参照して詳細に説明
する。なお、MRヘッド6a及びMRヘッド6bは、ア
ジマス角が互いに逆に成るように設定されている他は、
同一の構成を有している。そこで、以下の説明では、こ
れらのMRヘッド6a、6bをまとめてMRヘッド6と
称する。
【0065】MRヘッド6は回転ドラム3に搭載され、
ヘリカルスキャン方式によって磁気テープ7からの信号
を、磁気抵抗効果を利用して検出する再生専用の磁気ヘ
ッドである。一般に、MRヘッドは、電磁誘導を利用し
て記録再生を行うインダクティブ型磁気ヘッドよりも感
度が高く再生出力が大きいので、高密度記録に適してい
る。したがって、再生用磁気ヘッドとしてMRヘッド6
を用いることで、より高密度記録化を図ることができ
る。
【0066】そして、このMRヘッド6は、図8に示す
ように、Ni−Zn多結晶フェライト等のような軟磁性
材料からなる一対の磁気シールド51、52と、絶縁体
53を介して一対の磁気シールド51、52によって挟
持された略矩形状のMR素子部54とを備える。なお、
MR素子部54の両端からは、一対の端子が導出されて
おり、これらの端子を介して、MR素子部54にセンス
電流を供給できるようになされている。
【0067】MR素子部54は、磁気抵抗効果を有する
MR素子と、SAL(Soft Adjacent l
ayer)膜と、MR素子とSAL膜との間に配された
絶縁体膜とが積層されてなる。MR素子は、異方性磁気
抵抗効果(AMR)により、外部磁界の大きさによって
抵抗値が変化するNi−Fe等のような軟磁性材料から
なる。SAL膜は、いわゆるSALバイアス方式によ
り、MR素子にバイアス磁界を印加するためのものであ
り、パーマロイ等のように低保磁力で高透磁率の磁性材
料からなる。絶縁体膜は、MR素子とSAL膜との間を
絶縁し、電子的な分流損を防ぐためのものであり、Ta
等のような絶縁材料からなる。
【0068】このMR素子部54は、略矩形状に形成さ
れてなり、一側面が磁気テープ摺動面55に露呈するよ
うに、一対の磁気シールド51、52によって絶縁体5
3を介して狭持されている。詳細には、このMR素子部
54は、短軸方向が磁気テープ摺動面55に対して略垂
直となり、長軸方向が磁気テープ摺動方向に対して略直
交するように、一対の磁気シールド51、52によって
絶縁体53を介して狭持されている。
【0069】このMRヘッド6の磁気テープ摺動面55
は、当該磁気テープ摺動面55にMR素子部54の一側
面が露呈するように、磁気テープ7の摺動方向に沿って
円筒研磨されているとともに、磁気テープ7の摺動方向
に対して直交する方向に沿って円筒研磨されている、こ
れにより、このMRヘッド6は、MR素子部54あるい
はその近傍部分が最も突出するようにすることにより、
MR素子部54の磁気テープ7に対する当たり特性を良
好なものとすることができる。
【0070】そして、以上のようなMRヘッド6を用い
て磁気テープ7からの信号を再生する際は、図9に示す
ように、磁気テープ7をMR素子部54に摺動させる。
なお、図9中の矢印は、磁気テープ7が磁化されている
様子を模式的に示している。
【0071】そして、このように磁気テープ7をMR素
子部54に摺動させた状態で、MR素子部54の両端に
接続された端子54a、54bを介して、MR素子部5
4にセンス電流を供給し、当該センス電流の電圧変化を
検出する。具体的には、MR素子部54の一端に接続さ
れた端子54aから、所定の電圧Vcを印加するととも
に、MR素子部54の他端に接続された端子54bを、
回転ドラム3に接続しておく。ここで、回転ドラム3は
回転軸21を介して固定ドラム2に電気的に導通してお
り、また、固定ドラム2は接地されている。したがっ
て、MR素子部54に接続された一方の端子54bは、
回転ドラム3、回転軸21及び固定ドラム2を介して接
地されている。
【0072】そして、磁気テープ7を摺動させた状態で
MR素子部54にセンス電流を供給すると、磁気テープ
7からの磁界に応じて、MR素子部54に形成されたM
R素子の抵抗値が変化し、その結果、センス電流に電圧
変化が生じる。そこで、このセンス電流の電圧変化を検
出することにより、磁気テープ7からの信号磁界が検出
され、磁気テープ7に記録されている信号が再生され
る。
【0073】なお、用いるMRヘッド6において、MR
素子部54に形成されるMR素子は、磁気抵抗効果を示
す素子であればよく、例えば、複数の薄膜を積層するこ
とにより、より多く磁気抵抗効果を得られるようにし
た、いわゆる巨大磁気抵抗効果素子(GMR素子)も使
用可能である。また、MR素子にバイアス磁界を印加す
る手法は、SALバイアス方式でなくてもよく、例え
ば、永久磁石バイアス方式、シャント電流バイアス方
式、自己バイアス方式、交換バイアス方式、バーバーポ
ール方式、分割素子方式、サーボバイアス方式等、種々
の手法が適用可能である。なお、巨大磁気抵抗効果なら
びに各種のバイアス方式については、例えば丸善株式会
社の「磁気抵抗ヘッド基礎と応用 林和彦訳」に詳細に
記載されている。
【0074】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明をさらに詳しく
説明するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。 (実施例1)まず、ゲーサイト作製段階でCoをFeに
対する重量比率が20%となるように添加し、加熱した
後、酸化鉄を作製し、還元工程を行い、その後、徐酸化
工程によりに表面酸化被膜を形成して磁気記録用磁性粉
末(針状Fe系メタル磁性粉)を作製した。磁性粉末の
磁気特性及び粉体特性を以下に示す。なお、磁気特性は
試料振動型磁力計を用いて測定した。
【0075】<Fe系メタル磁性粉> Co/Fe:20重量% 飽和磁化σs:121Am2/kg 長軸長:0.09μm x線粒径Dx:16nm
【0076】次に、上記Fe系メタル磁性粉を含有する
上層磁性塗料と、下記顔料を含有する下層非磁性塗料
を、通常の製造方法にしたがって下記原料を混合及び混
練することによって調製した。 <上層磁性塗料組成> Fe系メタル磁性粉 100重量部 バインダー樹脂(MR110 日本ゼオン製) 20重量部 研磨剤(Al23;平均粒径0.15μm) 3重量部 潤滑剤(ミリスチン酸) 1重量部 メチルエチルケトン 100重量部 トルエン 100重量部 シクロヘキサノン 50重量部 <下層非磁性塗料組成> 酸化鉄粉(α−Fe23;長軸長0.15μm、 比表面積55m2/g) 100重量部 バインダー樹脂(MR110 日本ゼオン製) 20重量部 潤滑剤(ミリスチン酸) 2重量部 メチルエチルケトン 100重量部 トルエン 100重量部 シクロヘキサノン 50重量部
【0077】次に、ポリエチレンテレフタレート(PE
T)フィルム上に、下層非磁性塗料を塗布し、さらに上
層磁性塗料を塗布した後、乾燥することで、下層非磁性
層と上層磁性層を形成し、二層構造のサンプルテープを
作製した。塗布厚は上層磁性層を0.3μm、下層非磁
性層を1.5μmとした。その後、このサンプルテープ
を8mm幅に裁断し、テープ状の磁気記録媒体(以下、
単に磁気テープという。)を得た。
【0078】(実施例2、3、8、9、11、12)長
軸長を表1に示すようにしたFe系メタル磁性粉を作製
したこと以外は、実施例1と同様にして磁気テープを作
製した。
【0079】(実施例4〜7)Feに対するCoの比率
(Co/Fe)を表1に示すようにしたFe系メタル磁
性粉を作製したこと以外は、実施例3と同様にして磁気
テープを作製した。
【0080】(実施例10)Co添加をゲーサイト作製
段階と作製後の2段階に分けて行い、還元温度を100
℃低い温度にしてFe系金属磁性粉を作製したこと以外
は、実施例2と同様にして磁気テープを作製した。
【0081】(実施例13、14)Co/Feを表1に
示すようにしたFe系メタル磁性粉を作製したこと以外
は、実施例2と同様にして磁気テープを作製した。
【0082】(比較例1)還元温度を200℃低い温度
にしてFe系メタル磁性粉を作製したこと以外は、実施
例1と同様にして磁気テープを作製した。
【0083】(比較例2、3)Co含有量をゼロとし、
還元温度を180℃低い温度にして、長軸長を表1に示
すようにしたFe系メタル磁性粉を作製したこと以外
は、実施例1と同様にして磁気テープを作製した。
【0084】上述のようにして作製した各磁気テープか
ら、Fe系メタル磁性粉断面の電子線回折図形を得るた
めのサンプル片を作製し、得られた各サンプル片の切断
面を電子顕微鏡で観察してFe系メタル磁性粉断面の電
子線回折図形におけるFeとスピネル型Fe系酸化物の
結晶方位面の解析を行った。Fe系メタル磁性粉の断面
でのFeとスピネル型Fe系酸化物の結晶方位を求める
方法やそのためのサンプル片の作製法については公知の
方法を用いることができるが、ここでは以下の方法にて
行った。
【0085】<電子顕微鏡観察サンプル作製方法>上述
のようにして作製された磁気テープを長手方向に対して
垂直にミクロトーム法にてウルトラカットS(ライヘル
ト社製)を用いて切断し、切片厚み50nmのサンプル
片を得た。
【0086】<電子顕微鏡観察方法ならびに解析方法>
得られたサンプル片を長手配向されたテープの長手方向
から観察すると、Fe系メタル磁性粉の断面観察をする
ことが可能となる。電子顕微鏡はJEM−3000F
(日本電子製)を用いて、加速電圧300kVにてFe
系メタル磁性粉の断面観察を行った。得られたFe系メ
タル磁性粉の断面像をanalySIS(SIS社製)
を用いてFFT(フーリエ変換)処理し、Fe系メタル
磁性粉の断面のパワースペクトラム像を得た。得られた
パワースペクトラム像のスポットから回折図形の指数付
けを行い、Feとスピネル型Fe系酸化物の結晶方位面
の解析を行った。これらの解析結果を表1に示す。ま
た、実施例1及び比較例1のパワースペクトラム像をそ
れぞれ図10、11に示す。なお、図10、11を模式
的に示すと図3、12に示すような図形となる。図3、
12において、Feの{110}面の回折スポットを○
印で、スピネル型Fe系酸化物の結晶面({311}、
{111}、{220})の回折スポットを●印で示し
ている。
【0087】さらに、各Fe系メタル磁性粉の耐候性
と、各磁気テープの耐候性、出力劣化及び電磁変換特性
を測定した。Fe系メタル磁性粉及び磁気テープの耐候
性については、温度60℃、湿度90%の環境下で1週
間後の飽和磁化σsないし飽和磁束密度Bmの劣化(Δ
σs、ΔBm)を測定した。磁気テープの出力劣化につ
いては、温度40℃、湿度20%の環境下で、デッキ走
行にて10パス後のレベルダウンを測定した。磁気テー
プの電磁変換特性については、8mmVTR改造機を用
いて、記録波長0.5μmにて信号を記録した後に、シ
ールド型MRヘッドにより再生出力、ノイズレベルの測
定を行った。これらの測定結果を表1、表2に示す。
【0088】
【表1】
【0089】
【表2】
【0090】表1、表2に示すように、実施例1〜14
では、Fe系メタル磁性粉の長軸方向に垂直な断面にお
いて、α−Feの{110}面内、特に[111]方向
に平行に長軸方向が位置し、Fe系メタル磁性粉の長軸
方向からみたとき、この長軸方向を含むスピネル型Fe
系酸化物の結晶面の面指数が{004}を除いて1種類
である。一方、比較例1〜3では、Fe系メタル磁性粉
の長軸方向に垂直な断面において、Fe系メタル磁性粉
の長軸方向からみたとき、この長軸方向を含むスピネル
型Fe系酸化物の結晶面が{004}を除いて2種類以
上現れており、実施例1〜14と比較して、磁性粉末の
耐候性と磁気テープの耐候性及び出力劣化の特性が大幅
に劣っている。このことから明らかなように、Fe系メ
タル磁性粉の長軸方向に垂直な断面において、この長軸
方向を含むスピネル型Fe系酸化物の結晶面の面指数が
{004}を除いて1種類のみ現れるFe系メタル磁性
粉は、耐候性に優れており、このようなFe系メタル磁
性粉を用いた磁気記録媒体は、耐候性及び出力劣化が大
きく改善されることがわかる。
【0091】さらに、実施例2と実施例10を比較する
と、スピネル型Fe系酸化物の結晶面が{311}面で
ある実施例2の方が、{220}面である実施例10よ
りも耐候性及び出力劣化の特性が良好となっており、1
種類のみ現れるスピネル型Fe系酸化物の結晶面は{3
11}面がより好ましいことがわかる。
【0092】また、実施例1〜3、8、9、11、12
において、長軸長が0.1μmの実施例11と長軸長が
0.008μmの実施例12は、長軸長が0.01〜
0.09μmの範囲にある実施例1〜3、8、9と比較
してノイズレベルがやや高くなっている。このことは、
Fe系金属磁性粉の長軸長は0.01〜0.09μmの
範囲が好ましいことを示している。
【0093】また、実施例2〜7、13、14におい
て、Co無添加の実施例13は、Co/Feが0.5〜
60重量%の実施例2〜7と比較して、ノイズレベルが
やや高くなってS/Nが低下しており、Co/Feが6
4重量%の実施例14は、実施例2〜7と比較して、再
生出力がやや小さくなり、S/Nが若干劣化している。
このことから、Fe系メタル磁性粉におけるCo/Fe
は0.5〜60重量%の範囲が好ましいことがわかる。
【0094】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、請求項
1、2の発明によれば、Fe系メタル磁性粉の長軸方向
に垂直な断面において、長軸方向から観察されるスピネ
ル型Fe系酸化物の結晶面の面指数が1種類であること
により、耐候性に優れた磁性粉末を得ることができる。
【0095】また、請求項3の発明によれば、Fe系メ
タル磁性粉の長軸方向に垂直な断面において、長軸方向
から観察されるスピネル型Fe系酸化物の結晶面が{3
11}面のみであることにより、より耐候性に優れた磁
性粉末を得ることができる。
【0096】また、請求項6、7の発明によれば、Fe
系メタル磁性粉の長軸方向に垂直な断面において、長軸
方向から観察されるスピネル型Fe系酸化物の結晶面の
面指数が1種類である磁性粉末を用いることにより、耐
候性ならびに出力劣化の特性に優れた磁気記録媒体を得
ることができる。
【0097】また、請求項8の発明によれば、Fe系メ
タル磁性粉の長軸方向に垂直な断面において、長軸方向
から観察されるスピネル型Fe系酸化物の結晶面が{3
11}面のみである磁性粉末を用いることにより、より
耐候性ならびに出力劣化の特性に優れた磁気記録媒体を
得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の磁気記録媒体の一実施の形態を示す断
面図である。
【図2】本発明の磁性粉末の一実施の形態を示す断面図
である。
【図3】本発明の磁性粉末の断面の電子線回折図形の一
例を模式的に示す図である。
【図4】ヘリカルスキャン方式の磁気記録再生装置に搭
載される回転ドラム装置の一例を示す斜視図である。
【図5】図4の回転ドラム装置を含む磁気テープ送り機
構の一例を概略的に示す平面図である。
【図6】図4の回転ドラム装置の内部構造を示す断面図
である。
【図7】図4の回転ドラム装置ならびにその周辺回路の
回路構成を示すブロック図である。
【図8】図4の回転ドラム装置に搭載されるMRヘッド
の一部を切り欠いて例示する斜視図である。
【図9】MRヘッドを用いて磁気テープからの信号を再
生する様子を模式的に示す図である。
【図10】実施例1の磁性粉末断面のパワースペクトラ
ム像を示す図であって、図3の電子線回折図形に対応す
る図である。
【図11】比較例1の磁性粉末断面のパワースペクトラ
ム像を示す図である。
【図12】図11のパワースペクトラム像に指数付けし
て模式的に示す図である。
【符号の説明】
101……非磁性支持体、103……下層非磁性層、1
05……上層磁性層、107……Fe系メタル磁性粉、
109……有機バインダー
フロントページの続き (72)発明者 伊藤 琢哉 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 Fターム(参考) 4K018 BA16 BC33 BD02 KA43 5D006 BA04 BA07 BA08 EA01 FA01 FA02 FA09 5E040 AA11 AA14 AB03 CA06 HB17 NN06

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面にスピネル型Fe系酸化物膜が形成
    されているFe系メタル磁性粉からなる磁性粉末におい
    て、長軸方向がα−Feの{110}面内に位置し、か
    つ長軸方向からみたとき、前記スピネル型Fe系酸化物
    膜の前記長軸方向を含む結晶面の{004}を除く面指
    数が1種類であることを特徴とする磁性粉末。
  2. 【請求項2】 長軸方向がα−Feの[111]方向と
    平行であることを特徴とする請求項1記載の磁性粉末。
  3. 【請求項3】 前記スピネル型Fe系酸化物の前記長軸
    方向を含む結晶面が{311}面であることを特徴とす
    る請求項1記載の磁性粉末。
  4. 【請求項4】 平均長軸長が0.01μm〜0.09μ
    mの範囲にあることを特徴とする請求項1記載の磁性粉
    末。
  5. 【請求項5】 CoをFeに対して0.5重量%以上、
    60重量%以下となるように含有することを特徴とする
    請求項1記載の磁性粉末。
  6. 【請求項6】 磁性粉末を含有する磁性層を非磁性体上
    に形成してなる磁気記録媒体において、前記磁性粉末
    が、表面にスピネル型Fe系酸化物膜が形成されている
    Fe系メタル磁性粉からなり、前記磁性粉末の長軸方向
    がα−Feの{110}面内に位置し、かつ前記長軸方
    向からみたとき、前記スピネル型Fe系酸化物膜の前記
    長軸方向を含む結晶面の{004}を除く面指数が1種
    類であることを特徴とする磁気記録媒体。
  7. 【請求項7】 前記磁性粉末の長軸方向がα−Feの
    [111]方向と平行であることを特徴とする請求項6
    記載の磁気記録媒体。
  8. 【請求項8】 前記スピネル型Fe系酸化物の前記長軸
    方向を含む結晶面が{311}面であることを特徴とす
    る請求項6記載の磁気記録媒体。
  9. 【請求項9】 前記磁性粉末の平均長軸長が0.01μ
    m〜0.09μmの範囲にあることを特徴とする請求項
    6記載の磁気記録媒体。
  10. 【請求項10】 前記磁性粉末が、CoをFeに対して
    0.5重量%以上、60重量%以下となるように含有す
    ることを特徴とする請求項6記載の磁気記録媒体。
  11. 【請求項11】 磁気抵抗効果型再生ヘッドを用いた磁
    気記録システムに用いられることを特徴とする請求項6
    記載の磁気記録媒体。
  12. 【請求項12】 前記磁気記録システムがヘリカルスキ
    ャン磁気記録システムであることを特徴とする請求項1
    1記載の磁気記録媒体。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009249682A (ja) * 2008-04-04 2009-10-29 Nec Tokin Corp 硬磁性合金およびその製造方法
JP2013185222A (ja) * 2012-03-08 2013-09-19 Japan Science & Technology Agency bcc型FeCo合金粒子及びその製造方法並びに磁石

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