JP2002371409A - サポーター - Google Patents

サポーター

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JP2002371409A
JP2002371409A JP2001175364A JP2001175364A JP2002371409A JP 2002371409 A JP2002371409 A JP 2002371409A JP 2001175364 A JP2001175364 A JP 2001175364A JP 2001175364 A JP2001175364 A JP 2001175364A JP 2002371409 A JP2002371409 A JP 2002371409A
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Ujiteru Niwa
氏輝 丹羽
Masanobu Sato
雅伸 佐藤
Keiko Kasahara
敬子 笠原
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Toray Industries Inc
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    • D04BRAIDING; LACE-MAKING; KNITTING; TRIMMINGS; NON-WOVEN FABRICS
    • D04BKNITTING
    • D04B1/00Weft knitting processes for the production of fabrics or articles not dependent on the use of particular machines; Fabrics or articles defined by such processes
    • D04B1/14Other fabrics or articles characterised primarily by the use of particular thread materials
    • D04B1/16Other fabrics or articles characterised primarily by the use of particular thread materials synthetic threads
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A41WEARING APPAREL
    • A41DOUTERWEAR; PROTECTIVE GARMENTS; ACCESSORIES
    • A41D2400/00Functions or special features of garments
    • A41D2400/10Heat retention or warming

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  • Textile Engineering (AREA)
  • Professional, Industrial, Or Sporting Protective Garments (AREA)
  • Orthopedics, Nursing, And Contraception (AREA)
  • Knitting Of Fabric (AREA)
  • Chemical Or Physical Treatment Of Fibers (AREA)
  • Treatments For Attaching Organic Compounds To Fibrous Goods (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】水分子吸着性能を利用した保温性効果の高いサ
ポーターを提供する。 【解決手段】水分子吸着発熱性能を有する編地からな
り、その発熱エネルギー指数が5以上、編地の少なくと
も肌と接する面の接触温冷感(qmax)が0.12W
/cm2以下、編地のタテ方向またはヨコ方向いずれか
の伸長率が50%以上、伸長回復率が60%以上、か
つ、破裂強力が0.29MPa以上であるサポーター。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、サポーターに関す
る。さらに詳しくは、優れた保温性を有し、軽く肌触り
が良く、伸縮性と機械強度に富み、汗をかいてもべとつ
かないサポーターに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、スポーツ、医療などで局部、関節
などの保護のために用いられる補装具として、各種のサ
ポーターが提案され実用化されてきた。これらの中で、
秋冬時期でのサポーター、あるいは寒冷な環境のもとで
のサポーターとして種々の保温性を特徴とするサポータ
ーが提案されてきた。
【0003】例えば、厚手の綿のサポーターやウールを
混紡したサポーターなどは、静止時は暖かいものの少し
動くと暑くなり過ぎて過度の発汗を招き、静止時は冷え
た汗で不快になりがちである。また、局部への締め付け
がきつく動き難い等の問題があり、いまだ十分に満足さ
れる保温性サポーターが得られていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる従来
技術の実状に鑑み、優れた保温性を有し、かつ、軽く肌
触りが良く、伸縮性と機械強度に富み、汗をかいてもべ
とつかず冷感を感じないサポーターを提供せんとするも
のである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、かかる課題を
解決するために、次のよう手段を採用するものである。
すなわち、本発明のサポーターは、水分子吸着発熱性能
を有する編地からなり、かつ、本文で定義する発熱エネ
ルギー指数が5以上であり、かつ、該編地の少なくとも
肌と接する面の、本文で定義する接触温冷感(qma
x)が0.12W/cm2 以下で、編地のタテ方向また
はヨコ方向いずれかの、本文で定義する伸長率が50%
以上、本文で定義する伸長回復率が60%以上、かつ、
本文で定義する破裂強力が0.29MPa以上であるこ
とを特徴とするものである。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明は、前記課題、つまり優れ
た保温性を有し、かつ、軽く肌触りが良く、伸縮性と機
械強度に富み、汗をかいてもべとつかず冷感を感じない
サポーターについて、鋭意検討し、水分子吸着発熱性能
を有する編地であって、しかも、発熱エネルギー指数、
接触温冷感、伸長率、伸長回復率、および、破裂強力
が、いずれも特定なものを選択して使用してみたとこ
ろ、かかる課題を一挙に解決することを究明したもので
ある。
【0007】本発明のサポーターに用いる、水分子吸着
性能を有する編地を構成する繊維としては、吸湿性を有
する繊維を用いればよく、例えば、羊毛、蛋白質繊維で
あるアーディル、ビスコースレーヨン、絹、綿等の湿潤
熱の高い繊維を用いてもよいし、または、合成繊維に、
紡糸あるいは後加工において吸湿性を付与・向上させた
ものを用いてもよい。
【0008】例えば、紡糸においては、ナイロンにポリ
ビニルピロリドン等の吸湿ポリマーを錬り込み紡糸して
得られた吸湿性向上ナイロン糸等を使用することができ
る。すなわち、ナイロンにポリビニールピロリドンを5
重量%練り込むことにより、後述する発熱エネルギーが
13程度の糸を得ることができる。この糸の編地への混
率は、編地全重量比の好ましくは20%以上、より好ま
しくは30%以上、特に好ましくは40%以上とするこ
とで、目的とする性能を得ることができる。
【0009】また、後加工においては、吸湿性のあるポ
リマーおよび/または吸湿性のある微粒子を繊維表面に
固着させることが実用上好ましく用いられる。後加工で
吸湿性ポリマーおよび/または吸湿性微粒子を固着させ
ることにより、繊維が吸湿性となることは、編地の柔軟
性を増すことにもなり好ましい。
【0010】吸湿性のあるポリマーを繊維表面に固着さ
せる例としては、ビニルスルホン酸を主成分としたポリ
マーを用いることが好ましい。ビニルスルホン酸として
は、例えば、アクリルアミドメチルプロパンスルホン酸
が水分子吸着発熱性能の点で望ましい。例えば、ポリエ
ステル100%編地の起毛素材にアクリルアミドメチル
プロパンスルホン酸とPEG#1000ジメタクリレー
トの共重合物を3重量%程度付着させることにより後述
する発熱エネルギー指数が15程度の編地を得ることが
できる。
【0011】吸湿性のある微粒子を繊維表面に固着させ
る例としては、吸湿率の高い、シリカなど珪素を含む酸
化物の微粒子を用い、これをバインダーで繊維表面に固
着することが好ましい。
【0012】本発明のサポーターにおいては、これら上
記の手段を組み合わせて採用することが好ましい。
【0013】また、前記のナイロン系繊維やポリエステ
ル系繊維以外に、ポリアクリルニトリル系繊維、ポリプ
ロピレン系繊維等の合成繊維のみを用いたサポーターは
勿論のこと、これらの合成繊維同士の交編、交撚、引き
揃え、混繊した編地からなるサポーター、これら合成繊
維のフィラメント糸条使い、紡績糸使い、混紡糸使いに
よる編地からなるサポーター、あるいは、他に天然繊維
やセルロース系合成繊維と交編、交撚、引き揃え、混繊
糸、混紡糸使いによる編地からなるサポーターとしても
良い。
【0014】編地に用いるこれらの糸の太さとしては、
フィラメント糸条ならば総繊度33〜222デシテック
ス、単繊維繊度は0.1〜11デシテックス、紡績糸な
らば綿番手換算で20〜100番手程度が好ましく使用
でき、サポーターとしての狙い用途と後述する製編手法
により適宜使い分ければ良い。
【0015】本発明のサポーターは、発熱エネルギー指
数が5以上であることが重要である。 ここで発熱エネ
ルギー指数とは、ポリエチレンテレフタレート繊維10
0%素材の水分子吸着発熱エネルギーを1とした場合の
比較値である。すなわち、アルコール温度計に3gの試
料を巻き付け、30℃、30%RHの環境で調温、調湿
させた後、30℃、90%RHの環境へ移動させた場合
の吸湿時の温度上昇を経時的に観察し、横軸に時間、縦
軸に温度としたグラフに30℃から上昇し再び30℃に
復元するまでプロットし、その面積を測定するものであ
る。
【0016】具体的な測定法は下記の通りである。すな
わち、幅約3.5cmの試料3gを、アルコール温度計
あるいは熱電対の測定部に巻き、摂氏30度×湿度30
%RHの環境下に12時間以上放置後の温度を測定し
た。次に、摂氏30度×湿度90%RHの環境まで湿度
を3%/分の速度で変化させ、この間1分ごとに4時間
後まで温度を測定した。測定後、上昇温度を積分したも
のを発熱エネルギー量として求め、次の式によって表し
たものである。
【0017】A=B/C ただし、A:発熱エネルギー指数 B:試料の発熱エネルギー量 C:ポリエチレンテレフタレート繊維タフタ(JIS染
色堅牢度試験用添付布)の発熱エネルギー量 をそれぞれ表す。
【0018】この発熱エネルギー指数が5未満では発熱
効果を実感することができない。発熱エネルギー指数
は、好ましくは8以上であり、さらに好ましくは10以
上である。
【0019】ただし、やたらに吸湿性を増加させただけ
では、肌に触れたときに冷たく感じ、保温性を狙いとす
るサポーターには適さなくなる。本発明は、かかる矛盾
を解消するために、水分子吸着発熱性能を有する編地の
肌と接する面の接触温冷感(qmax)を0.12W/
cm2 以下にする必要がある。
【0020】本発明でいう接触温冷感(qmax)と
は、下記の測定方法により測定したものである。すなわ
ち、カトーテック(株)製のサーモラボ2型測定器を用
い、室温20℃、湿度65%RHの部屋で、BT−Bo
xを30℃に調節し、十分調湿したサンプルの上にBT
−Box(圧力10g/cm2)を乗せ、10℃の温度
差での単位面積当たりの熱流束を測定したものである。
【0021】かかる接触温冷感(qmax)が0.12
W/cm2 以下の編地は、例えば、編地の肌と接する接
触面に肌触り感を阻害させない程度の凹凸を付け、接触
面積を小さくした編地構造にすることにより得られる。
また、接触温冷感(qmax)が0.12W/cm2
下の編地は、接触面のみに吸湿性の低い繊維を用いた2
重編組織等の多重組織編地でも得られる。例えば、編地
片面を起毛加工する方法や多重編組織で接触面積を小さ
くする方法、あるいはパイル組織形状で接触温冷感(q
max)を0.12W/cm2 以下にすることができる
が、本発明はこれらに限定されず、いかなる方法でも接
触温冷感(qmax)を0.12W/cm2 以下にすれ
ば良い。
【0022】かかる接触温冷感(qmax)は、より好
ましくは0.1W/cm2 以下であり、特に好ましくは
0.08W/cm2 以下であるのがよい。
【0023】また、本発明のサポーターは、編地のタテ
方向またはヨコ方向いずれかの伸長率が50%以上で、
かつ、伸長回復率が60%以上であることが必要であ
る。
【0024】かかる伸長率とは、編地の伸びの程度を表
すものであり、この数値が大きい程、サポーターにして
装着した時、身体の動きに追従し易く、運動による激し
い動きにも編地が追従し、動き易く、疲れ難い。また、
伸長回復率とは身体の動きで伸長した編地が、素早く元
の状態に戻ろうとする回復程度を表すものであり、この
数値が大きい程、サポーターとして装着した時、よりフ
ィット性に富み、動き易い。
【0025】この伸長率と伸長回復率は編地のタテ方向
とヨコ方向のいずれかの数値を考える必要がある。これ
は、例えば、膝用サポータあるいは肘用サポーターにし
て実際装着して動く場合、編地の伸長率と伸長回復率の
大きい方向をサポーターの長さ方向にすることで関節の
動きに追従し、逆に、伸長率と伸長回復率の小さい方向
をサポーターの横方向にすることで筋肉すじを適度な圧
迫感で保護することになる。また、腹部用サポーター
は、この逆の方向を使用すればよい。
【0026】かかる伸長率および伸長回復率は、下記に
示す方法で測定することができる。すなわち、編地伸長
率は、JIS L 1018「メリヤス生地試験方法」の
定速伸長法のグラブ法に基づいて測定されたものであ
る。すなわち、10cm×約15cmの試験片をタテ、
ヨコ方向にそれぞれ3枚ずつ採取する。自記記録装置付
定速伸長形引張試験機を用い、上下つかみとも表側は
2.54cm×2.54cm、裏側は2.54cm×
5.08cmのものを取り付け、つかみ間隔を7.6c
mとして、試験片のたるみや、張力を除いて、つかみに
固定する。これを引張速度10cm/minで17.7
N(1.8Kg)荷重まで引伸ばし、その時のつかみ間
隔を測った。次に即、荷重を取り除く方向へ元のつかみ
間隔である7.6cmまで戻した。この荷重−除重によ
る挙動を自記記録計に荷重−伸長−回復曲線として描い
た(図1を参照)。
【0027】これを基に、次の式により伸長率LA
(%)を求め、編地のタテ方向、ヨコ方向の各々につい
て3枚の平均値で表したものである。
【0028】 伸長率LA(%)=[(L1−L)/L]×100 ただし、L :つかみ間隔(mm) L1:17.7Nまで伸ばした時のつかみ間隔(mm)
である。
【0029】また、編地伸長回復率LB(%)は、前記
自記記録計で描いた荷重−伸長−回復曲線を基に、回復
曲線がゼロ荷重になった時点から残留歪み率L2(%)
を求め、次の式により伸長回復率LB(%)を算出し、
編地のタテ方向、ヨコ方向の各々について3枚の平均値
で表したものである。
【0030】 伸長率回復率LB(%)=(L3/L1)×100 また、破裂強力は、JIS L 1018「メリヤス生
地試験方法」に基づいて測定したものであり、すなわ
ち、15cm×15cmの試験片を5枚採取し、この試
験片の表を上にして張力を加えずに普通の状態で、ミュ
ーレン型破裂試験機に取り付けて破裂強力を測定し、5
枚の平均値で示したものである。
【0031】本発明における編地のタテまたはヨコ方向
いずれかの伸長率は、50%以上あるものであり、好ま
しくは60%以上、さらに好ましくは70%以上であ
る。
【0032】かかる伸長率50%未満であると、サポー
ターとして装着しずらく、身体の動きにサポータが追従
し難く、また、疲れ易いものとなり好ましくない。ま
た、伸長回復率が60%未満であると、身体の動きによ
り伸長された編地が伸ばされた状態となり、身体へのフ
ィット感に劣ることから、身体の動きに追従しにくくな
る。また、サポーターとしての見映えにも劣ることにな
る。
【0033】なお、編地伸長率と伸長回復率の数値大小
が、タテ方向とヨコ方向逆の場合は、伸長率の大きい方
向を優先して使用することが好ましい。
【0034】本発明のサポーターに用いる編地の破裂強
力は、0.29MPa以上であることが必要である。編
地の破裂強力が0.29MPa未満では、装着中に破れ
たりするため使用に耐えられなくなる。
【0035】本発明のサポーターに用いる編地の製編
は、経編地であるトリコット地、ラッセル地、および、
丸編地であるシングル丸編地、ダブル丸編地、横編地、
または、成型用小寸丸編機によるシングル丸編地、ダブ
ル丸編地等のいずれであってもよい。また、編組織は、
経編地のハーフ組織、バックハーフ組織、クイーンズコ
ード組織、サテン組織、メッシュ組織、パイル組織、そ
の他変化組織等、または、丸編地の天竺組織、フライス
組織、インターロック組織、モックローディ組織、パイ
ル組織、その他変化組織等、通常サポーターとして使用
されている編組織であれば良い。
【0036】特に、編地裏面側(肌面側)の形状を肌触
り感を阻害しない程度の凹凸形状とすることで、肌とサ
ポーター裏面側の接触面積を軽減させると同時に、不動
空気層が形成され、肌面側の接触温冷感(qmax)を
下げることができ好ましい形態となる。
【0037】この凹凸形状の形成法としては、変化編組
織によるもの、太い糸と細い糸との組合せによるもの、
あるいはジャガード柄組織によるもの、パイル組織によ
るもの、さらには、起毛加工によるもの、エンボス加工
によるもの等を採用することができる。
【0038】本発明に使用するサポーター用の編地は、
前述した編組織が単層として構成されたものでもよい
が、二層、三層等の多層構造体にしたものであってもよ
い。多層構造体の編地を使用する場合は、編地表面側を
構成する糸に紡績糸を、裏面側(肌面側)に合成繊維マ
ルチフィラメント糸を使用したり、あるいは、編地表面
側を構成する糸に単繊維繊度の細い合成繊維マルチフィ
ラメント糸を、裏面側(肌面側)に単繊維繊度の太い合
成繊維マルチフィラメント糸を使用することが好まし
い。
【0039】このような多層構造体にした編地は、気体
状の汗のみならず、液体状の汗は二層、三層等の多層構
造体による毛細管現象により、編地裏面側(肌面側)か
ら表面側へ素早く、かつ効率良く吸水・透水・拡散させ
ることができるため、激しい運動等での液体状発汗に対
し、好適なサポータとすることができる。
【0040】また、このサポーター用の編地には、一般
的なゴム、あるいは、ポリウレタン系弾性糸等に代表さ
れるゴム状弾性糸を含んでいてもよい。より大きなスト
レッチ性を必要とするサポーターでは、このようなゴム
あるいはゴム状弾性糸を含ませることにより、そのスト
レッチパワーにより身体に、よりフィットし動き易さを
高めることができ好ましい。
【0041】また、編地に水分子吸着発熱性能を付与す
る後加工としては、製編生機のリラックス・精練と染色
後、ビニルスルホン酸を主成分としたポリマーと架橋剤
をパッディング等で編地に付着させた後、熱処理等によ
りポリマー化して繊維表面に固着する方法がある。ビニ
ルスルホン酸は、pH値が低く、そのまま用いると綿や
ナイロン繊維は脆化するため、予め中和したビニルスル
ホン酸ナトリウムを用いる。また、ビニルスルホン酸亜
鉛を用いると、消臭性能も付与できる。
【0042】本発明によるサポーター用の編地の染色段
階での付帯加工としては、防汚加工、抗菌加工、消臭加
工、防臭加工、吸汗加工、撥水加工、さらに、後加工と
してカレンダー加工、エンボス加工、起毛加工、オパー
ル加工等、最終狙いサポータ種の要求特性に応じて適宜
付与することが望ましい。
【0043】本発明のサポーターは、素材や編地の構造
を適宜選択することにより、次のように幅広く展開可能
である。例えば、スポーツ保護用としての肘、膝、す
ね、もも、肩用サポーター等。医療治療用としての肘、
膝、すね、もも、肩、腹、鎖骨、頸椎用サポーター等。
また、一般的な冷え防止用サポーターとしての肘、膝、
すね、もも、肩、腹用サポーター等に使用できる。
【0044】
【実施例】以下、本発明を実施例で詳細に説明するが、
本発明はこれらに限定されるものではない。 (測定方法) (1)発熱エネルギー指数 幅約3.5cmの試料3gを、アルコール温度計あるい
は熱電対の測定部に巻き、摂氏30度×湿度30%RH
の環境下に12時間以上放置後の温度を測定した。次
に、摂氏30度×湿度90%RHの環境まで湿度を3%
/分の速度で変化させ、この間1分ごとに4時間後まで
温度を測定した。測定後、上昇温度を積分したものを発
熱エネルギー量として求め、次の式によって表した。発
熱エネルギー指数=試料の発熱エネルギー量/ポリエチ
レンテレフタレート繊維タフタ(JIS染色堅牢度試験
用添付布)の発熱エネルギー量。
【0045】(2)接触温冷感(qmax) カトーテック(株)製のサーモラボ2型測定器を用い、
室温20℃、湿度65%RHの部屋で、BT−Boxを
30℃に調節し、十分調湿したサンプルの上にBT−B
ox(圧力10g/cm2)を乗せ、10℃の温度差で
の単位面積当たりの熱流束を測定した。
【0046】(3)発熱効果(保温性向上効果) 膝用サポーター縫製品を室温5℃、湿度65%RHの部
屋で膝に装着し、エルゴメーターで75Wの運動を15
分実施した後、サポーターを外し、裏返し、裏側面の温
度を熱赤外線画像で測定するとともに装着感覚を確認し
た。
【0047】(4)編地伸長率 まず、伸長率の試験法はJIS L 1018「メリヤス
生地試験方法」の定速伸長法のグラブ法に準じて行っ
た。すなわち、10cm×約15cmの試験片をタテ、
ヨコ方向にそれぞれ3枚ずつ採取した。自記記録装置付
定速伸長形引張試験機を用い、上下つかみとも表側は
2.54cm×2.54cm、裏側は2.54cm×
5.08cmのものを取り付け、つかみ間隔を7.6c
mとして試験片のたるみや、張力を除いてつかみに固定
した。これを引張速度10cm/minで17.7N
(1.8Kg)荷重まで引伸ばし、その時のつかみ間隔
を測った。次に即、荷重を取り除く方向へ元のつかみ間
隔である7.6cmまで戻した。この荷重−除重による
挙動を自記記録計に荷重−伸長−回復曲線として描いた
(図1を参照)。これを基に、次の式により伸長率LA
(%)を求め、編地のタテ方向、ヨコ方向の各々につい
て3枚の平均値で表した。 伸長率LA(%)=[(L1−L)/L]×100 L :つかみ間隔(mm) L1:17.7Nまで伸ばした時のつかみ間隔(mm) (5)編地伸長回復率 また、伸長回復率LB(%)は、前記自記記録計で描い
た荷重−伸長−回復曲線を基に、回復曲線がゼロ荷重に
なった時点から残留歪み率L2(%)を求め、次の式に
より伸長回復率LB(%)を算出し、編地のタテ方向、
ヨコ方向の各々について3枚の平均値で表した。 伸長率回復率LB(%)=(L3/L1)×100 (6)破裂強力 JIS L 1018「メリヤス生地試験方法」に準じ
て行った。15cm×15cmの試験片を5枚採取す
る。試験片の表を上にして張力を加えずに普通の状態
で、ミューレン型破裂試験機に取り付けて破裂強力を測
定し、5枚の平均値で示した。
【0048】[実施例1]図2の編方図に示す計8給糸
口からなる編組織の全給糸口F1〜F8の構成糸イおよ
びロにナイロンに吸湿ポリマーであるポリビニルピロリ
ドンを5重量%練り込んだ155デシテックス48フィ
ラメント糸を用い、22Gの両面丸編機にて、裏面側ハ
ニカムリバーシブル編組織となるナイロン100%の丸
編地を編成した。
【0049】この編地を通常の丸編地の染色法に準じ、
リラックス・精練、染色、乾燥、仕上げセットを行っ
た。
【0050】得られた編地は、発熱エネルギー指数が1
3、裏面側(肌面側)の接触温冷感(qmax)が0.
083、また、タテ方向の伸長率が52%、伸長快復率
が81%、ヨコ方向の伸長率が72%、伸長快復率が8
3%、破裂強力が0.61MPaであった。
【0051】この編地を使用して、編地ヨコ方向がサポ
ーターの長さ方向となるように本発明の膝用サポーター
を縫製し、評価した結果、暖かく、また動き易くサポー
ターとして優れていると判断されるものであった。結果
を表1に示す。
【0052】[実施例2]実施例1と同様の図2の編方
図に示す計8給糸口からなる編組織の4給糸口F2、F
4、F6、F8の編地において表面側構成糸ロにアクリ
ル紡績糸1/52を、他の4給糸口F1、F3、F5、
F7の編地裏面側(肌面側)構成糸イにナイロンフィラ
メント加工糸155デシテックス48フィラメント糸を
用い、22Gの両面丸編機にて、裏面側ハニカムリバー
シブル編組織となる丸編地を編成した。
【0053】この編地を通常の丸編地の染色法に準じ、
リラックス・精練と染色および乾燥を行った。さらに、
この染色・乾燥後の生地を、下記組成の処方Aの処理液
に浸漬後、ピックアップ率80%に設定したマングルで
絞り、乾燥機で120℃、2分乾燥させた。
【0054】 (処方A) ・AMPS(アクリルアミドメチルプロパンスルホン酸) 20g/l ・PEG#1000ジメタクリレート(商品名P303 共栄社)40g/l ・過硫酸アンモニウム 2g/l。
【0055】乾燥後直ちに、105℃の加熱スチーマー
で5分間処理し、湯水洗、乾燥した。次いで、乾燥機で
170℃、1分でセットして発熱エネルギー指数10、
裏面側(肌面側)の接触温冷感(qmax)0.07
8、また、タテ方向の伸長率が48%、伸長快復率が7
2%、ヨコ方向の伸長率が65%、伸長快復率が82
%、破裂強力が0.54MPaであった。
【0056】この編地を使用して実施例1と同様に、編
地ヨコ方向がサポーターの長さ方向となるように本発明
の膝用サポーターを縫製し、評価した結果、暖かく、ま
た動き易くサポーターとして優れていると判断されるも
のであった。結果を表1に併せて示す。
【0057】[実施例3]20Gのシングルパイル丸編
機において、パイル構成糸にアクリル紡績糸1/52
を、地組織構成糸にスパンデックス糸44デシテックス
にナイロンフィラメント加工糸78デシテックス24フ
ィラメント糸をシングルカバーリングした複合糸を用
い、片面パイル形状の丸編地を編成した。
【0058】この編地を通常の丸編地の染色法に準じ、
リラックス・精練と染色および乾燥を行った。さらに、
この染色・乾燥後の生地を、実施例2と同一組成の処方
Aの処理液に浸漬後、マングルで絞り、乾燥、加熱スチ
ーマー処理、湯水洗、乾燥、セットと実施例2と同一加
工を行った。加工後の編地は、発熱エネルギー指数が1
5、裏面側(肌面側)の接触温冷感(qmax)が0.
041、また、タテ方向の伸長率が77%、伸長快復率
が88%、ヨコ方向の伸長率が90%、伸長快復率が8
5%、破裂強力が0.31MPaであった。
【0059】この編地を使用して実施例1と同様に、編
地ヨコ方向がサポーターの長さ方向となるように、ま
た、編地のパイル面が肌側となるように本発明の膝用サ
ポーターを縫製し、評価した結果、暖かく、また動き易
くサポーターとして優れていると判断されるものであっ
た。結果を表1に併せて示す。
【0060】[比較例1]インターロック編組織におい
てポリエチレンテレフタレートフィラメント糸83デシ
テックス36フィラメント糸を用い、20Gの両面丸編
機にてポリエチレンテレフタレート糸100%からなる
表裏フラット形状の丸編地を編成した。この編地を通常
の丸編地の染色法に準じ、リラックス・精練と染色およ
び乾燥、仕上げセットを行った。この編地は、実施例2
のような処方Aによる加工を行わないものである。
【0061】得られた編地は、発熱エネルギー指数が
1、裏面側(肌面側)の接触温冷感(qmax)が0.
147、また、タテ方向の伸長率が38%、伸長快復率
が70%、ヨコ方向の伸長率が47%、伸長快復率が5
5%、破裂強力が0.19MPaであった。
【0062】実施例1と同様に、この編地を使用して編
地タテ方向がサポーターの長さ方向となるように膝用サ
ポーターを縫製し評価した結果、動き難く、暖かさが感
じられず、どちらかと言えば寒いものでありサポーター
として不適と判断されるものであった。また、破れ易く
機械強度に弱いものであった。結果を表1に併せて示
す。
【0063】
【表1】
【0064】
【発明の効果】本発明によれば、機械強度と動き易さを
損なうことなく、保温性効果の高いサポーターを提供す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】荷重−伸長回復曲線の説明図である。
【図2】実施例1と2の編地の編方図である。
【符号の説明】 L1:編地の伸び L2:編地の歪み伸び L3:編地の回復伸び F1〜F8:編機の給糸口NO D1〜D5:ダイヤル側編針 C1〜C6:シリンダー側編針 イ:編地裏面側構成糸 ロ:編地表面側構成糸
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3B011 AB11 AC17 4C098 AA01 BB09 BB11 BC03 BD20 DD01 DD06 DD23 DD26 4L002 AA06 AB02 AC00 BB01 BB04 DA01 DA03 DA04 EA00 EA01 EA05 EA06 FA00 4L031 AA14 AA18 AA20 AB33 BA20 DA08 4L033 AA05 AA07 AA08 AB06 AC07 AC15 CA23 DA06

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水分子吸着発熱性能を有する編地からな
    り、かつ、本文で定義する発熱エネルギー指数が5以上
    であり、かつ、該編地の少なくとも肌と接する面の、本
    文で定義する接触温冷感(qmax)が0.12W/c
    2 以下で、編地のタテ方向またはヨコ方向いずれか
    の、本文で定義する伸長率が50%以上、本文で定義す
    る伸長回復率が60%以上、かつ、本文で定義する破裂
    強力が0.29MPa以上であることを特徴とするサポ
    ーター。
  2. 【請求項2】該編地を構成する繊維表面に、吸湿性ポリ
    マーおよび/または吸湿性微粒子を固着させてなる請求
    項1記載のサポーター。
  3. 【請求項3】該吸湿性ポリマーが、ビニルスルホン酸を
    主成分としたポリマーである請求項2記載のサポータ
    ー。
  4. 【請求項4】該吸湿性微粒子が珪素を含む酸化物の微粒
    子である請求項2記載のサポーター。
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