JP2002371011A - 血液流動性改善剤 - Google Patents

血液流動性改善剤

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JP2002371011A JP2001178234A JP2001178234A JP2002371011A JP 2002371011 A JP2002371011 A JP 2002371011A JP 2001178234 A JP2001178234 A JP 2001178234A JP 2001178234 A JP2001178234 A JP 2001178234A JP 2002371011 A JP2002371011 A JP 2002371011A
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blood fluidity
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Toshihiko Otawa
利彦 大多和
Osamu Inami
治 稲波
Naoto Yamamoto
直人 山本
Akio Nakamura
明朗 中村
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 非常に優れた血液流動性改善効果を示し、各
種飲食品に配合、使用することができる血液流動性改善
剤の提供を目的とする。 【解決手段】 分子量300〜10,000のコラーゲ
ンペプチドを有効成分として含有する血液流動性改善剤
とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、非常に優れた血液
流動性改善効果を示し、各種飲食品に配合、使用するこ
とができる血液流動性改善剤に関する。
【0002】
【従来の技術】血液は、全身の血管内を循環し、酸素と
栄養素をからだの隅々まで運ぶと共に、いろいろな組
織、臓器から出された老廃物や二酸化炭素を腎臓、肝臓
等に運ぶなど、生命を維持するために種々の重要な働き
をしている。一般に、血液の血流速度は、大動脈では速
いが、毛細血管では遅く、正常の人の場合、大動脈で1
7ml/秒、腸骨動脈で8ml/秒、大腿、下腿、足動
脈で5〜8ml/秒といわれている。血液の流動性が低
下すると、血管に血液の凝塊である血栓が形成されやす
くなる。
【0003】血液は、赤血球、白血球、血小板等を含
み、血漿中に血漿蛋白を含むため粘性がある。この粘性
により、血管横断面の中央部は血流が速く、血管壁に近
いところでは、血流は遅くなる。また、血液が急速に流
れている時は、赤血球、白血球、血小板等の血液の細胞
成分は、主として血管腔の中央部分を流れるが、種々の
原因により血流が遅くなると、血小板が中央の流れから
離れて、血管内壁の近くを流れるようになる。そのた
め、血管内壁に傷害箇所があると、血小板がその傷害箇
所に付着して、そこから血栓が形成されていく。そし
て、血栓が形成されて、血管の内腔が完全あるいは不完
全に詰まると、必要な酸素や栄養素が充分に補給されな
くなり、その結果、脳血栓、脳梗塞、肺血性塞栓症、心
筋梗塞、心房内出血、腸間膜血栓、下肢動静脈血栓等の
症状が誘発されることになる。
【0004】従来、血液の流動性を改善させる血液流動
性改善剤としては、数多く報告されており、例えば、ヒ
ドロキシメチルフルフラール誘導体(特許第29793
05号)、5−ヒドロキシメチルフラン誘導体(特開平
9−216821号公報)、γ―リノレン酸単独又はγ
―リノレン酸と脂溶性抗酸化剤(特開平10−1475
23号公報)、カテキン(特開平10−72460号公
報)、魚類胆汁及び/又はその極性溶媒抽出物(特開平
7−138168号公報)、カルバクロール及び/又は
チモール(特開平11−255636号公報)、サフラ
ンまたはサフランの組織培養物(特開平10−2875
76号公報)、シトラール(特開2000−44467
号公報)、アガチン酸エステル又はその塩(特許第28
35881号)、エラブウミヘビの内臓周囲脂質(特許
第2801990号)、安息香酸、安息香酸のアルカリ
金属塩、ベンズアルデヒド、クミンアルデヒド、ミルテ
ナール及びヒドロキシシトロネラール(特開2000−
169326号公報)、が報告されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、非常に優れ
た血液流動性改善効果を示し、脳梗塞、心筋梗塞等の生
活習慣病の予防、治療に利用することができ、かつ、各
種飲食品に配合、使用することができる血液流動性改善
剤の提供を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、高い血液
流動性改善効果を示し、かつ、各種飲食品への配合、使
用が可能な物質を探索した結果、所定の分子量範囲のコ
ラーゲンペプチドがそれらの条件を満たすことを見出
し、かかる知見に基づき、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、分子量300〜10,000のコ
ラーゲンペプチドを有効成分として含有する血液流動性
改善剤である。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の血液流動性改善剤は、上
記したように、分子量300〜10,000のコラーゲ
ンペプチドを有効成分とすることにより、非常に優れた
血液流動性改善効果を示し、また、コラーゲンペプチド
は、色、臭いとも、他の動物性タンパク質や植物性タン
パク質に比べて無に近い状態のものが得られるため、ビ
タミン剤、アミノ酸、ミネラル等の各種物質を任意の割
合でブレンドすることができ、さらには、生体内への吸
収性も高いので、各種飲食品への配合、使用が可能であ
るという優れた効果が得られる。コラーゲンペプチドの
分子量が300〜10,000の範囲にない場合は、後
述する実施例の結果からわかるように、血液流動性改善
効果はあまり認められず、コラーゲンペプチドの分子量
が、特に300〜10,000である場合に、優れた血
液流動性改善効果が認められる。本発明の作用機序は、
明らかではないが、次のように考えられる。血液の細胞
成分には、中央部の速い流れによって引っ張られ、血管
内壁の遅い流れによって引き戻されるという、ずり応力
(シェアストレス)が働いている。このずり応力は、血
管腔が狭いほど大きくなる。したがって、血管腔が狭い
毛細血管では、ずり応力が大となり、そこを通る血液の
細胞成分には歪みが生じることになる。しかしながら、
疾病、加齢等により血液の細胞成分の変形能が低下して
いると、歪みが生じにくくなる。その結果、血流に対す
る抵抗が大きくなり、血液の流動性が低下する。そし
て、コラーゲンペプチドは、血液の細胞成分に作用し、
これら成分の変形能を高めることにより、血液の流動性
を改善するものと考えられる。また、コラーゲンペプチ
ドの分子量が300〜10,000の範囲にない場合
に、血液流動性改善効果があまり認められない理由とし
ては、もともとコラーゲンは血液凝固の惹起作用があ
り、分子量10,000以上では、その作用が残ってい
るものと考えられ、分子量300以下では、アミノ酸ま
で分解されているため、ペプチドとしての効果が無くな
ってしまったものと考えられる。
【0008】本発明で使用するコラーゲンペプチドは、
コラーゲン又はそれから得られたゼラチンを、酸又は酵
素で加水分解することにより得られるペプチドである。
コラーゲンは、動物の結合組織を構成する主要タンパク
質で、骨、腱、皮膚、血管壁等に多く含まれる。コラー
ゲンは、分子内に一つないし複数の3重ラセン構造をも
ち、構成するポリペプチド鎖のアミノ酸配列が異なる各
種のタイプが存在する。本発明では、コラーゲンペプチ
ドを得るための原料となるコラーゲンとして、生体内で
最も多く存在するI型(分子量は約30万で、3本のポ
リペプチド鎖からなる長さ約300nm、太さ約1.5
nmの棒状の複合3重らせん構造をしている。)のほ
か、いずれの型のコラーゲンでもよい。
【0009】ゼラチンは、コラーゲンを含む原料を温
(熱)水抽出することにより得られる分子量30万から
数万程度の水溶性タンパク質である。本発明では、コラ
ーゲンペプチドを得るための原料となるゼラチンとし
て、アルカリ処理ゼラチン(等電点4.8〜5.3)、
酸処理ゼラチン(等電点7〜9)のいずれも使用するこ
とができる。
【0010】本発明の血液流動性改善剤は、例えば、次
のようにして製造される。まず、牛、豚等の皮、骨を、
前処理として、2〜3か月浸漬するアルカリ処理又は希
塩酸等に短期間浸漬する酸処理を施して、原料に含まれ
る不純物の除去及び抽出の容易化を行う。例えば、牛骨
が原料の場合は、骨の中にリン酸カルシウム等の無機質
が含まれているため、予め希塩酸に漬けて無機質を回収
し、残りのコラーゲンを原料として使用するのがよい。
上記前処理を行った後、原料から温(熱)水抽出するこ
とによりゼラチンを得る。温(熱)水抽出は、一般に
は、最初の抽出温度は50〜60℃で、2回目以降はそ
の温度を徐々に上げ、最終的には煮沸させる。得られた
ゼラチンは、通常の酸あるいは酵素で加水分解して低分
子化し、その後、一般的方法により、脱色、脱臭精製
し、pH及び濃度を調整することにより、コラーゲンペ
プチドを得る。コラーゲンペプチドは、液状、ペースト
状、あるいは粉末状の所望の形態で得ることができ、用
途等に応じて適宜選択すればよい。
【0011】以上のようにして得られたコラーゲンペプ
チドは、そのまま、あるいは製薬上許容される担体、添
加物と混合し、公知の方法により、散剤、顆粒剤、錠
剤、丸剤、カプセル剤、液剤、乳剤、懸濁剤、シロップ
剤、トローチ剤、坐剤、注射剤、エリキシル剤等の任意
の形態に製剤化することにより、本発明の血液流動性改
善剤が得られる。
【0012】製薬上許容される担体、添加物としては、
賦形剤(澱粉、ブドウ糖、果糖、ソルビトール、マンニ
トール、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチ
ルセルロースカルシウム、乳糖、ヒドロキシプロピルセ
ルロース、炭酸カルシウム、酸化マグネシウム、リン酸
カルシウム等)、結合剤(アラビアゴム、カルボキシメ
チルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウ
ム、ゼラチン、デキストリン、ヒドロキシプロピルセル
ロース、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコー
ル、澱粉、ショ糖等)、崩壊剤(カルボキシメチルセル
ロース、カルボキシメチルセルロースカルシウム、澱
粉、ヒドロキシプロピルセルロース等)、滑沢剤(ケイ
酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム,ステアリン
酸マグネシウム、タルク等)、希釈剤(水、食塩水、大
豆油、ゴマ油、オリーブ油等)、矯味・矯臭剤(乳糖、
ブドウ等、マンニトール、ショ糖、単シロップ、ハッカ
油、オレンジ油等)、保存剤(パラオキシ安息香酸エス
テル類、安息香酸、安息香酸ナトリウム等)、安定化剤
(アスコルビン酸、亜硫酸水素ナトリウム等)、等張化
剤(塩化ナトリウム、グリセリン、ブドウ糖、マンニト
ール等)、着色剤(水溶性食用色素、レーキ色素等)、
界面活性剤(ポリオキシエチレン硬化ひまし油、モノス
テアリン酸グリセリン、モノステアリン酸ソルビタン、
モノパルミチン酸ソルビタン、モノラウリン酸ソルビタ
ン、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロック
コポリマー、ポリソルベート類、ラウリル硫酸ナトリウ
ム、マクロゴール類、ショ糖脂肪酸エステル等)、可塑
剤(クエン酸トリエチル、トリアセチン、セタノール
等)が例示される。また、本発明の血液流動性改善剤に
は、必要に応じて、他の生理活性成分、生薬、ミネラ
ル、ビタミン、ホルモン、アミノ酸、栄養成分等を任意
の割合で配合することができる。
【0013】本発明の血液流動性改善剤は、通常、経口
的に投与するが、投与方法は特に限定されない。本発明
を経口的に摂取すると、胃・腸の酵素により分解される
が、コラーゲンペプチドは分子量が小さいため、体内へ
の吸収性がよい。また、本発明の投与量は、症状、体
重、年齢等を考慮して、適宜決定すればよい。一般的に
は、0.01g〜100gの範囲の量を使用する。
【0014】本発明の血液流動性改善剤は、飲食品に含
有させることにより、血液流動性向上機能を付与した栄
養ドリンク、栄養補助食品等とすることができる。血液
流動性改善剤を含有させる飲食品の種類、形態は特に制
限はない。また、飲食品中における血液流動性改善剤の
添加量は、特に限定されないが、コラーゲンペプチド
は、水に易溶であり、ゲル化性、増粘性が少ないため、
飲食品に多量に添加することができる。本発明の血液流
動性改善剤を含有する飲食品を得るには、飲食品原料に
該血液流動性改善剤を所定量加えて、通常の製造方法に
より加工製造すればよい。
【0015】
【実施例】次に、本発明について実施例により具体的に
説明する。なお、本発明は下記の実施例に限定されるも
のではない。
【0016】(脱臭コラーゲンペプチドの調製)粗コラ
ーゲン300gに軟水900gを加えて、85℃で15
分間殺菌した後、40℃以下で冷却した。次に、ろ材と
して、ケイソウ土15gをプレコートした11cm、N
o.2ろ紙を用いて、ろ過を行った後、得られたろ液をS
P−850(三菱化学社製、商品名)130mlに投入
し、S.V.=4〜5h-1の条件で130mlの水を供給し
て樹脂処理を行った。最後に、樹脂処理した液を90℃
で1分間、プレート殺菌した後、200メッシュの篩を
用いて篩い分けし、脱臭コラーゲンペプチド1,000
g(Bx25°)を調製した。
【0017】(血液添加用サンプルの調製)ポリエーテ
ルスルフォンからなる10K膜(ザルトリウス社製)を
用いて、上記脱臭コラーゲンペプチド(Bx25°)
1,440g(固形分360gに相当)の限外ろ過を行
った。次に、30K膜(ザルトリウス社製)を用いて、
10K膜を通過しなかった液(固形分159gに相当)
の限外ろ過を行い、30K膜を通過しなかった分子量3
0,000以上の画分(固形分69gに相当)と、30
K膜を通過した分子量10,000〜30,000の画
分(固形分122gに相当)に分離した。また、5K膜
(ザルトリウス社製)を用いて、10K膜を通過した液
(固形分193gに相当)の限外ろ過を行い、5K膜を
通過しなかった分子量5000〜10,000の画分
(固形分25gに相当)と、5K膜を通過した分子量5
000以下の画分(固形分113gに相当)に分離し
た。なお、上記の限外ろ過は、すべて室温で行い、限外
ろ過膜の面積は0.1m2、ポンプ流速は15リットル
/m2/分とした。さらに、卓上脱塩装置であるマイク
ロ・アシライザーG3(旭化成工業社製、商品名)に、
AC−220−400(分画分子量300、旭化成工業
社製、商品名)のカートリッジ膜を装着して、5K膜を
通過した分子量5000以下の画分(固形分113gに
相当)を分離し、陽極側、陰極側の通過液を混合・濃縮
して、分子量300以下の画分(固形分10gに相当)
と、上記膜を通過しなかった分子量300〜5000の
画分(固形分103gに相当)を得た。また、前記脱臭
コラーゲンペプチドを塩酸加水分解して、アミノ酸の効
果を確認するための画分を調製した。その調製方法は、
まず、前記脱臭コラーゲンペプチドの凍結乾燥品20m
gと6N−HCl 5mlを試験管に入れ、減圧中で封
管し、次に、110℃で20〜22時間加熱して加水分
解する。その後、室温まで冷却した後、該試験管を開封
して、少量のイオン交換水で洗い流しながら、加水分解
物をナス型フラスコに移し、ロータリーエバポレーター
で減圧下、HClを回収して加水分解物を乾固させる。
そして、得られた乾固物に生理食塩水を20ml添加し
て、溶解させることにより、塩酸加水分解物の画分(ア
ミノ酸画分)を調製した。上記各画分のコラーゲンペプ
チドは、凍結乾燥した後、40μg/mlの0.9%N
aCl溶液となるようにし、それらを血液添加用サンプ
ルとして用いた。
【0018】(実施例・比較例1)20代から50代ま
での健常男子に対し、座位安静状態で肘正中皮静脈より
真空採血管(ベネジェクトII;テルモ社製)を用いて採
血を行い、得られた鮮血にヘパリン(1000単位/m
l:ノボヘパリン、ノボルディスクA/S)処理(全血
に対し5%添加)を施し、以下のコントロール(添加
前)及び測定サンプル(添加後)に供した。採血は主に
朝食後、2〜3時間経過後に行った。なお、後述する血
液通過時間の測定は、採血後、遅くとも4時間程度以内
で終えるようにした。得られた全血500μlに対し、
1%量の生理食塩水5μlを添加し、コントロール(添
加前)とした。一方、同じ全血500μlに対し、1%
量の上記各血液添加用サンプル5μlを添加し、測定サ
ンプル(添加後)を調製した。なお、生理食塩水は、大
塚化学社製の生理食塩水(NaCl9g/蒸留水100
0ml)を用いた。上記コントロール(添加前)及び測
定サンプル(添加後)の血液流動性について、血液レオ
ロジー計測装置、MC−FAN(MicroChannel array F
low Analyzer)を使用して調べた(食品機能研究法、光
琳(2000)、117−121参照)。この装置は、図1に示し
たように、15mm×15mm×500μmのシリコン
基板1の表面中央部に設けられたウエル2の4辺を囲む
土手(チャネルバンク)3の上面に微細な溝(チャネ
ル)4を横断方向に多数刻んで形成し、溝4を流路とし
たマイクロチップ(Bloody 6-7、日立原町電子工業社
製、商品名)を装着し、このシリコン基板1の表面にガ
ラス基板7を圧着させて血液流動性を測定する装置であ
る。なお、ガラス基板7は光学研磨したものを使用す
る。また、血液の流れは、顕微鏡8により観察する。こ
の装置の貫通孔5より100μlの上記コントロール及
び測定サンプルをそれぞれ注入し、これらに圧力差20
cm水柱の圧力をかけ、この一定圧の下に、溝(幅7μ
m、深さ4.5μm、長さ30μm、8736本並列)
を通過する血液通過時間(sec)を測定した。その結
果を図2〜7に示す。図2は分子量30,000以上の
画分、図3は分子量10,000〜30,000の画
分、図4は分子量5000〜10,000の画分、図5
は分子量300〜5000の画分、図6は分子量300
以下の画分、図7は塩酸加水分解物の画分の結果を示
す。
【0019】(実施例・比較例2)上記各血液添加用サ
ンプルの3%水溶液150ml(コラーゲンペプチドと
して約0.5%)を20代から50代までの健常男子に
飲用させ、1時間後に採血を行い、得られた鮮血を用い
て、実施例・比較例1と同様の方法、条件で測定サンプ
ルを調製し、血液の流動性について調べた。その結果を
図8〜13に示す。図8は分子量30,000以上の画
分、図9は分子量10,000〜30,000の画分、
図10は分子量5000〜10,000の画分、図11
は分子量300〜5000の画分、図12は分子量30
0以下の画分、図13は塩酸加水分解物の画分の結果を
示す。
【0020】(評価)図2〜7に示した結果からわかる
ように、実施例・比較例1のin vitro試験にお
いて、本発明に係る分子量5000〜10,000及び
分子量300〜5000のコラーゲンペプチドの画分で
は、非常に優れた血液流動性改善効果が認められ、それ
以外の画分では、血液流動性改善効果があまり認められ
なかった。
【0021】実施例・比較例2のin vivo試験に
おいても、実施例・比較例1のinvitro試験と同
様に、本発明に係る分子量5000〜10,000及び
分子量300〜5000のコラーゲンペプチドの画分で
優れた血液流動性改善効果が認められ、また、実施例・
比較例1のin vitro試験の結果に比べて、より
高い血液流動性改善効果が認められた。この原因として
は、コラーゲンペプチドを血液に添加した際の刺激に
より、血液流動性改善効果が減少した、コラーゲンペ
プチドが生体内で代謝されることにより、より血液流動
性改善効果の高いペプチドに変換された等が考えられ
る。
【0022】
【発明の効果】本発明は、血液流動性改善効果に非常に
優れ、脳梗塞、心筋梗塞等の生活習慣病の予防、治療に
利用することができる。また、コラーゲンペプチドは、
色、臭いとも、他の動物性タンパク質や植物性タンパク
質に比べて無に近い状態のものが得られるため、ビタミ
ン剤、アミノ酸、ミネラル等の各種物質を任意の割合で
ブレンドすることができ、また、生体内への吸収性も高
いので、本発明は、各種飲食品への配合、使用が可能で
あるという優れた効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例で使用した血液レオロジー計測装置の説
明図である。
【図2】実施例・比較例1において、分子量30,00
0以上の画分の結果を示す図である。
【図3】実施例・比較例1において、分子量10,00
0〜30,000の画分の結果を示す図である。
【図4】実施例・比較例1において、分子量5000〜
10,000の画分の結果を示す図である。
【図5】実施例・比較例1において、分子量300〜5
000の画分の結果を示す図である。
【図6】実施例・比較例1において、分子量300以下
の画分の結果を示す図である。
【図7】実施例・比較例1において、塩酸加水分解物の
画分の結果を示す図である。
【図8】実施例・比較例2において、分子量30,00
0以上の画分の結果を示す図である。
【図9】実施例・比較例2において、分子量10,00
0〜30,000の画分の結果を示す図である。
【図10】実施例・比較例2において、分子量5000
〜10,000の画分の結果を示す図である。
【図11】実施例・比較例2において、分子量300〜
5000の画分の結果を示す図である。
【図12】実施例・比較例2において、分子量300以
下の画分の結果を示す図である。
【図13】実施例・比較例2において、塩酸加水分解物
の画分の結果を示す図である。
【符号の説明】
1 シリコン基板 5 貫通孔 2 ウエル 6 テラス 3 チャネルバンク 7 ガラス基板 4 溝(チャネル) 8 顕微鏡
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // C07K 14/78 A61K 37/18 (72)発明者 山本 直人 神奈川県川崎市中原区苅宿335 長谷川香 料株式会社技術研究所内 (72)発明者 中村 明朗 神奈川県川崎市中原区苅宿335 長谷川香 料株式会社技術研究所内 Fターム(参考) 4B018 LB08 LE03 LE04 LE05 MD20 MD69 MD73 ME14 MF14 4C084 AA02 BA43 CA17 DC50 MA16 MA52 NA14 ZA362 ZA452 4H045 AA30 CA40 CA50 EA01 EA24 FA20 GA01 HA02 HA03 HA04

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 分子量300〜10,000のコラーゲ
    ンペプチドを有効成分として含有する血液流動性改善
    剤。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の血液流動性改善剤を含有
    する血液流動性改善用飲食品。
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