JP3197547B1 - 血液流動性改善用飲食品 - Google Patents
血液流動性改善用飲食品Info
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Abstract
使用することができる血液流動性改善剤の提供を目的と
する。 【解決手段】 コラーゲンペプチドを有効成分として含
有する血液流動性改善剤とする。
Description
善することができる血液流動性改善用飲食品に関する。
栄養素をからだの隅々まで運ぶと共に、いろいろな組
織、臓器から出された老廃物や二酸化炭素を腎臓、肝臓
等に運ぶなど、生命を維持するために種々の重要な働き
をしている。一般に、血液の血流速度は、大動脈では速
いが、毛細血管では遅く、正常の人の場合、大動脈で1
7ml/秒、腸骨動脈で8ml/秒、大腿、下腿、足動
脈で5〜8ml/秒といわれている。血液の流動性が低
下すると、血管に血液の凝塊である血栓が形成されやす
くなる。
み、血漿中に血漿蛋白を含むため粘性がある。この粘性
により、血管横断面の中央部は血流が速く、血管壁に近
いところでは、血流は遅くなる。また、血液が急速に流
れている時は、赤血球、白血球、血小板等の血液の細胞
成分は、主として血管腔の中央部分を流れるが、種々の
原因により血流が遅くなると、血小板が中央の流れから
離れて、血管内壁の近くを流れるようになる。そのた
め、血管内壁に傷害箇所があると、血小板がその傷害箇
所に付着して、そこから血栓が形成されていく。そし
て、血栓が形成されて、血管の内腔が完全あるいは不完
全に詰まると、必要な酸素や栄養素が充分に補給されな
くなり、その結果、脳血栓、脳梗塞、肺血性塞栓症、心
筋梗塞、心房内出血、腸間膜血栓、下肢動静脈血栓等の
症状が誘発されることになる。
性改善剤としては、数多く報告されており、例えば、ヒ
ドロキシメチルフルフラール誘導体(特許第29793
05号)、5−ヒドロキシメチルフラン誘導体(特開平
9−216821号公報)、γ―リノレン酸単独又はγ
―リノレン酸と脂溶性抗酸化剤(特開平10−1475
23号公報)、カテキン(特開平10−72460号公
報)、魚類胆汁及び/又はその極性溶媒抽出物(特開平
7−138168号公報)、カルバクロール及び/又は
チモール(特開平11−255636号公報)、サフラ
ンまたはサフランの組織培養物(特開平10−2875
76号公報)、シトラール(特開2000−44467
号公報)、アガチン酸エステル又はその塩(特許第28
35881号)、エラブウミヘビの内臓周囲脂質(特許
第2801990号)、安息香酸、安息香酸のアルカリ
金属塩、ベンズアルデヒド、クミンアルデヒド、ミルテ
ナール及びヒドロキシシトロネラール(特開2000−
169326号公報)、が報告されている。
性を改善し、脳梗塞、心筋梗塞等の生活習慣病の予防、
治療に利用することができる血液流動性改善用飲食品の
提供を目的とする。
性改善効果を示し、かつ、各種飲食品への配合、使用が
可能な物質を探索した結果、コラーゲンペプチドがそれ
ら条件を満たすことを見出し、かかる知見に基づき、本
発明を完成するに至った。すなわち、本発明は、コラー
ゲンペプチドを有効成分として含有する血液流動性改善
用飲食品である。
は、上記したように、コラーゲンペプチドを有効成分と
して含有することを特徴とし、かかる特徴を有すること
により、血液流動性を改善することができる。コラーゲ
ンペプチドは、色、臭いとも、他の動物性タンパク質や
植物性タンパク質に比べて無に近い状態のものが得られ
るため、ビタミン剤、アミノ酸、ミネラル等の各種物質
を任意の割合でブレンドすることができ、さらには、生
体内への吸収性も高いので、各種飲食品への配合、使用
が可能である。本発明の作用機序は、明らかではない
が、次のように考えられる。血液の細胞成分には、中央
部の速い流れによって引っ張られ、血管内壁の遅い流れ
によって引き戻されるという、ずり応力(シェアストレ
ス)が働いている。このずり応力は、血管腔が狭いほど
大きくなる。したがって、血管腔が狭い毛細血管では、
ずり応力が大となり、そこを通る血液の細胞成分には歪
みが生じることになる。しかしながら、疾病、加齢等に
より血液の細胞成分の変形能が低下していると、歪みが
生じにくくなる。その結果、血流に対する抵抗が大きく
なり、血液の流動性が低下する。そして、コラーゲンペ
プチドは、血液の細胞成分に作用し、これら成分の変形
能を高めることにより、血液の流動性を改善するものと
考えられる。
コラーゲン又はそれから得られたゼラチンを、酸又は酵
素で加水分解することにより得られるペプチドであり、
その分子量は102〜105程度である。コラーゲンは、
動物の結合組織を構成する主要タンパク質で、骨、腱、
皮膚、血管壁等に多く含まれる。コラーゲンは、分子内
に一つないし複数の3重ラセン構造をもち、構成するポ
リペプチド鎖のアミノ酸配列が異なる各種のタイプが存
在する。本発明では、コラーゲンペプチドを得るための
原料となるコラーゲンとして、生体内で最も多く存在す
るI型(分子量は約30万で、3本のポリペプチド鎖か
らなる長さ約300nm、太さ約1.5nmの棒状の複
合3重らせん構造をしている。)のほか、いずれの型の
コラーゲンでもよい。
(熱)水抽出することにより得られる分子量30万から
数万程度の水溶性タンパク質である。本発明では、コラ
ーゲンペプチドを得るための原料となるゼラチンとし
て、アルカリ処理ゼラチン(等電点4.8〜5.3)、
酸処理ゼラチン(等電点7〜9)のいずれも使用するこ
とができる。
ば、次のようにして製造される。まず、牛、豚等の皮、
骨を、前処理として、2〜3か月浸漬するアルカリ処理
又は希塩酸等に短期間浸漬する酸処理を施して、原料に
含まれる不純物の除去及び抽出の容易化を行う。例え
ば、牛骨が原料の場合は、骨の中にリン酸カルシウム等
の無機質が含まれているため、予め希塩酸に漬けて無機
質を回収し、残りのコラーゲンを原料として使用するの
がよい。上記前処理を行った後、原料から温(熱)水抽
出することにより、ゼラチンを得る。温(熱)水抽出
は、一般には、最初の抽出温度は50〜60℃で、2回
目以降はその温度を徐々に上げ、最終的には煮沸させ
る。得られたゼラチンは、通常の酸あるいは酵素で加水
分解して低分子化し、その後、一般的方法により、脱
色、脱臭精製し、pH及び濃度を調整することにより、
コラーゲンペプチドが得られる。コラーゲンペプチド
は、液状、ペースト状、あるいは粉末状の所望の形態で
得ることができ、用途等に応じて適宜選択すればよい。
チドは、飲食品原料に所定量加えて、通常の製造方法に
より加工製造すれば、血液流動性向上機能を付与した栄
養ドリンク、栄養補助食品等の本発明に係る血液流動性
改善用飲食品が得られる。コラーゲンペプチドを含有さ
せる飲食品の種類、形態は特に制限はない。また、飲食
品中におけるコラーゲンペプチドの添加量は、特に限定
されないが、コラーゲンペプチドは、水に易溶であり、
ゲル化性、増粘性が少ないため、飲食品に多量に添加す
ることができる。
説明する。なお、本発明は下記の実施例に限定されるも
のではない。 (比較例1) 20代から50代までの健常男子5名に対し、座位安静
状態で肘正中皮静脈より真空採血管(ベネジェクトII;
テルモ社製)を用いて採血を行い、得られた鮮血にヘパ
リン(1000単位/ml:ノボヘパリン、ノボルディ
スクA/S)処理(全血に対し5%添加)を施し、以下
のコントロール及び測定サンプルに供した。採血は主に
朝食後、2〜3時間経過後に行った。なお、後述する血
液通過時間の測定は、採血後、遅くとも4時間程度以内
で終えるようにした。得られた鮮血500μlに対し、
1%量の生理食塩水5μlを添加し、コントロールとし
た。一方、コラーゲンペプチド(長谷川香料社製、水分
81%、コラーゲンペプチド(分子量4000〜30,
000)16%、クエン酸3%)20mgを、生理食塩
水5mlに溶解した後、冷蔵庫にて一昼夜保管し、沈殿
を生成させ、遠心分離(4000rpm、10min)
により沈殿を除去した。次に、得られた上清液0.3m
lを限外ろ過ユニット(クラボウ社製、セントリカット
超ミニ、分画10,000)にて限外ろ過を行った。そ
して、得られたろ液を全血に対し1%量添加して、測定
サンプルを調製した。なお、生理食塩水は、大塚化学社
製の生理食塩水(NaCl9g/蒸留水1000ml)
を用いた。上記コントロール及び測定サンプルの血液流
動性について、細胞マイクロレオロジー測定装置MC−
FAN(MicroChannel array Flow Analyzer)を使用し
て調べた(食品機能研究法、光琳(2000)、117−121参
照)。この装置は、図1に示したように、15mm×1
5mm×500μmのシリコン基板1(Bloody6-7を使
用、社製、商品名)の表面中央部に設けられたウエル2
の4辺を囲む土手(チャネルバンク)3の上面に微細な
溝(チャネル)4を横断方向に多数刻んで形成し、この
シリコン基板1の表面にガラス基板7を圧着させて溝4
を流路とした装置である。なお、ガラス基板7は光学研
磨したものを使用する。また、血液の流れは、顕微鏡8
により観察する。この装置の貫通孔5より100μlの
上記コントロール及び測定サンプルをそれぞれ注入し、
これらに圧力差20cm水柱の圧力をかけ、この一定圧
の下に、溝(幅7μm、深さ4.5μm、長さ30μ
m、8736本並列)を通過する時間(秒)を測定し
た。各々の測定時に生理食塩水100μlの流速を測定
し、画測定時におけるバラツキを補正した。その結果を
図2に示す。
ml(コラーゲンペプチドとして約0.5%)を20代
から50代までの健常男子9名に飲用させ、1時間後に
採血を行い、得られた鮮血を用いて、比較例1と同様の
方法、条件で測定サンプルを調製し、血液の流動性につ
いて調べた。その結果を図3に示す。
ンペプチドにより、優れた血液流動性改善効果が認めら
れた。特に、実施例1のin vivo試験では、比較
例1のin vitro試験に比べて、血液流動性改善
効果が顕著に認められた。この原因としては、コラー
ゲンペプチドを血液に添加した際の刺激により、血液流
動性改善効果が減少した、コラーゲンペプチドが生体
内で代謝されることにより、より血液流動性改善効果の
高いペプチドに変換された等が考えられる。
有効であり、脳梗塞、心筋梗塞等の生活習慣病の予防、
治療に利用することができる。また、コラーゲンペプチ
ドは、色、臭いとも、他の動物性タンパク質や植物性タ
ンパク質に比べて無に近い状態のものが得られるため、
本発明は、ビタミン剤、アミノ酸、ミネラル等の各種物
質を任意の割合でブレンドすることができ、また、生体
内への吸収性も高いという優れた効果が得られる。
明図である。
Claims (1)
- 【請求項1】コラーゲンペプチドを有効成分として含有
する血液流動性改善用飲食品。
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JP2000311834A JP3197547B1 (ja) | 2000-10-12 | 2000-10-12 | 血液流動性改善用飲食品 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2002371011A (ja) * | 2001-06-13 | 2002-12-26 | T Hasegawa Co Ltd | 血液流動性改善剤 |
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