JP2002368243A - 太陽電池 - Google Patents

太陽電池

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JP2002368243A
JP2002368243A JP2001175652A JP2001175652A JP2002368243A JP 2002368243 A JP2002368243 A JP 2002368243A JP 2001175652 A JP2001175652 A JP 2001175652A JP 2001175652 A JP2001175652 A JP 2001175652A JP 2002368243 A JP2002368243 A JP 2002368243A
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solar cell
film
layer
organic polymer
hard coat
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JP2001175652A
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English (en)
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Hajime Kawahara
肇 河原
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Bridgestone Corp
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Publication date
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    • B32LAYERED PRODUCTS
    • B32BLAYERED PRODUCTS, i.e. PRODUCTS BUILT-UP OF STRATA OF FLAT OR NON-FLAT, e.g. CELLULAR OR HONEYCOMB, FORM
    • B32B17/00Layered products essentially comprising sheet glass, or glass, slag, or like fibres
    • B32B17/06Layered products essentially comprising sheet glass, or glass, slag, or like fibres comprising glass as the main or only constituent of a layer, next to another layer of a specific material
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    • B32B17/10788Layered products essentially comprising sheet glass, or glass, slag, or like fibres comprising glass as the main or only constituent of a layer, next to another layer of a specific material of synthetic resin laminated safety glass or glazing characterized by the resin layer, i.e. interlayer containing ethylene vinylacetate

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 薄厚軽量で、耐擦傷性に優れた厚さの薄い太
陽電池を提供すること。 【解決手段】 表面側保護部材と裏面側保護部材との間
に太陽電池用セルが透明接着剤層により封止されてなる
太陽電池において、表面側保護部材が、有機ポリマーフ
ィルム層と、透明接着剤層に面しない側に設けられた硬
化性樹脂の硬化被膜からなるハードコート層とからなる
ことを特徴とする太陽電池。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、太陽電池用セルの
表面側保護部材に有機フィルムを用いた薄厚軽量の太陽
電池に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、資源の有効利用や環境汚染の防止
等の面から、太陽光を直接電気エネルギーに変換する太
陽電池が注目され、開発が進められている。
【0003】太陽電池は、一般に、図3に示すように、
受光面側の表面側透明保護部材としてのガラス基板31
と裏面側保護部材(バックカバー材)32との間にエチ
レン−酢酸ビニル共重合体(EVA)フィルム33A,
33Bの封止膜により、太陽電池用セル、即ち、シリコ
ン等の発電素子34を封止した構成を有する。このよう
な太陽電池は、例えば特開昭64−19780号公報及
び特開平8−283696号公報に記載されている。
【0004】このような太陽電池30の製造は、ガラス
基板31、封止膜用EVAフィルム33A、シリコン発
電素子34、封止膜用EVAフィルム33B及びバック
カバー材32をこの順で積層し、EVAを加熱溶融して
架橋硬化させることにより接着一体化することにより行
われる。
【0005】従来の太陽電池では、表面側透明保護部材
としては、ガラス板が使用されてきた。これは、ガラス
板が、紫外線等に対する耐光性に優れ、湿気、水分の透
過(これにより導線や電極の錆の発生有り)のない防湿
性に優れているためである。
【0006】しかしながら、ガラス板は、耐光性、防湿
性に優れている反面、質量が重く、衝撃に対して割れや
すいとの欠点を有する。この欠点を解決するために、特
開2000−174296号公報及び特開2000−1
74297号公報には、透明高防湿フィルムと透明高耐
光フィルムとを積層したフィルムを用いることが提案さ
れている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】例えば上記の積層フィ
ルムを用いることにより、有機フィルムにも拘わらずガ
ラス板に近い、耐光性、防湿性を実現している。即ち、
このような積層フィルムを用いることにより薄厚軽量の
太陽電池を得ることは可能である。
【0008】しかしながら、このような太陽電池を製造
する際、或いは使用に供した場合、表面に擦り傷等の傷
の発生が見られ易く、これにより受光面である積層フィ
ルム表面の透明性が低下し、太陽からの受光量が低下す
るとの問題がある。
【0009】従って、かかる点に鑑みなされた本発明の
目的は、耐擦傷性が良好で容易に製造することができ
る、薄厚軽量の太陽電池を提供することをその目的とす
る。
【0010】さらに、本発明の目的は、薄厚軽量で、太
陽からの受光量が低下し難い太陽電池を提供することを
目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、表面側保護部
材と裏面側保護部材との間に太陽電池用セルが透明接着
剤層により封止されてなる太陽電池において、表面側保
護部材が、有機ポリマーフィルム層と、該フィルム層の
透明接着剤層に面しない側の表面に設けられた硬化性樹
脂の硬化被膜からなるハードコート層とからなることを
特徴とする太陽電池にある。
【0012】上記硬化性樹脂が紫外線硬化性樹脂である
ことが好ましく、特にアクリロイル基又はメタクリロイ
ル基を有する樹脂又はオリゴマーである。これにより短
時間でハードコート層の形成が可能である。また、硬化
性樹脂が、熱硬化型シリコーン組成物であることも好ま
しい。これにより特に高硬度のハードコート層の形成が
可能となる。
【0013】前記有機ポリマーフィルム層の有機ポリマ
ーが、ポリエチレンテレフタレートであることが好まし
い。容易に入手でき製造経済性で有利である。また有機
ポリマーフィルム層が、2枚の有機ポリマーフィルムと
その間に設けられた防湿層(好ましくは酸化珪素層)と
からなる積層体であることが好ましい。特に高い防湿性
を得ることができる。
【0014】透明接着剤層が、エチレン酢酸ビニル共重
合体を含むことが好ましい。加工処理が容易である。
【0015】裏面側保護部材が、ガラス又は有機ポリマ
ーフィルムであることが好ましい。また裏面側保護部材
が、有機ポリマーの透明フィルムであることが好まし
い。共に有機ポリマーフィルムを使用することにより、
特に薄厚軽量となる。
【0016】また本発明は、表面側保護部材と裏面側保
護部材との間に太陽電池用セルが透明接着剤層により封
止されてなる太陽電池において、表面側保護部材及び裏
面側保護部材が、有機ポリマーフィルムと、該フィルム
層の透明接着剤層に面しない側の表面に設けられた硬化
性樹脂の硬化被膜からなるハードコート層とからなるこ
とを特徴とする太陽電池にもある。
【0017】上記の構成の場合、太陽電池の保護材とし
てはガラスを用いていないために極めて軽量かつ薄肉の
耐傷性に優れた太陽電池が得られ、特に好ましい。
【0018】
【発明の実施の形態】以下に図面を参照して本発明の実
施の形態を詳細に説明する。
【0019】図1は本発明の太陽電池の実施形態を示す
断面図であり、図2は本発明の太陽電池の別の実施形態
を示す断面図である。
【0020】図1において、受光面側の表面側透明保護
部材としての有機ポリマーフィルム層11と裏面側保護
部材(バックカバー材)12との間にエチレン−酢酸ビ
ニル共重合体(EVA)等からなる透明接着剤層13
A,13Bの封止膜により、太陽電池用セル、即ち、シ
リコン等の発電素子14が封止されており、さらに有機
フィルム層11の表面にハードコート層15が形成され
ている。本発明の太陽電池10は、表面側透明保護部材
として、ハードコート層を有する有機ポリマーフィルム
層を具備していることを特徴とする。裏面側保護部材
(バックカバー材)12は、一般にガラス基板又は有機
フィルム層である。
【0021】図1に示す太陽電池は、表面側透明保護部
材として有機フィルム層を用いているにも拘わらず、そ
の表面にハードコート層を有するため、製造する際、或
いは使用に供した場合、表面に擦り傷等の傷がほとんど
発生せず、これにより受光面である積層フィルム表面の
透明性が維持され、太陽からの受光量が低下することが
ない。即ち、当初設計通りの受光量が、製造後も、設置
後、さらには使用後も維持され得る。
【0022】また、図2の太陽電池20においては、受
光面側の表面側透明保護部材として有機ポリマーフィル
ム層21を使用し、さらに裏面側保護部材(バックカバ
ー材)にも有機ポリマーフィルム層22しており、この
両フィルム層の間にエチレン−酢酸ビニル共重合体(E
VA)等からなる透明接着剤層23A,23Bの封止膜
により、太陽電池用セル、即ち、シリコン等の発電素子
24が封止されており、さらに有機ポリマーフィルム層
21及び22の外側表面に、それぞれハードコート層2
5及び26が形成されている。
【0023】図2の構成の場合、太陽電池の保護材とし
てはガラスを全く用いていないために極めて軽量かつ薄
肉の耐傷性に優れた太陽電池が得られる。
【0024】上記のような本発明の太陽電池は、薄肉、
軽量であるため、様々な窓、天窓、そして自動車のサン
ルーフ等に使用するのに有利である。
【0025】本発明の有機ポリマーフィルム層は、有機
ポリマーフィルムのみからなるものでも良いし、防湿機
能を有する有機ポリマーフィルム層、或いは防湿フィル
ムを有する有機ポリマーフィルム層であっても良い。ま
た、透明高耐光フィルムでも良いし、透明高防湿フィル
ムと透明高耐光フィルムとを積層一体化したものでも良
い。
【0026】有機ポリマーフィルムとしては、ポリエチ
レンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレ
ート(PEN)、アクリル樹脂、ポリカーボネート;ポ
リテトラフルオロエチレン(PTFE)、4−フッ化エ
チレン−パークロロアルコキシ共重合体(PFA)、4
−フッ化エチレン−6−フッ化プロピレン共重合体(F
EP)、2−エチレン−4−フッ化エチレン共重合体
(ETFE)、ポリ3−フッ化塩化エチレン(PCTF
E)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)及びポリフッ
化ビニル(PVF)等のフッ素樹脂等の各フィルムを挙
げることができる。上記フィルムの厚さは、6〜250
μm程度であることが好ましい。
【0027】或いは、有機ポリマーフィルムとして、ポ
リエチレンテレフタレート(PET)フィルム等に、シ
リカ又はアルミナ等の無機酸化物をコーティングした透
明高防湿フィルム、或いは、この透明フィルム2枚をコ
ーティング面同士を貼り合わせてなる積層フィルムを使
用することも好ましい。上記各フィルムの厚さは、12
〜500μm程度であることが好ましい。
【0028】また、有機ポリマーフィルムとして、ポリ
テトラフルオロエチレン(PTFE)、4−フッ化エチ
レン−パークロロアルコキシ共重合体(PFA)、4−
フッ化エチレン−6−フッ化プロピレン共重合体(FE
P)、2−エチレン−4−フッ化エチレン共重合体(E
TFE)、ポリ3−フッ化塩化エチレン(PCTF
E)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)及びポリフッ
化ビニル(PVF)等のフッ素樹脂フィルム、或いは、
アクリル、ポリカーボネート、PET、ポリエチレンナ
フタレート(PEN)等の樹脂に紫外線吸収剤を練り込
んだ樹脂組成物を成膜した透明高耐光フィルムを使用す
ることも好ましい。その紫外線吸収剤としては、2−ヒ
ドロキシ−4−オクトキシベンゾフェノン、2−ヒドロ
キシ−メトキシ−5−スルフォベンゾフェノン等のベン
ゾフェノン系;2−(2’−ヒドロキシ−5−メチルフ
ェニル)ベンゾトリアゾール等のベンゾトリアゾール
系;フェニルサルシレート、p−t−ブチルフェニルサ
ルシレート等のヒンダートアミン系紫外線吸収材が挙げ
られ、通常の場合、基材樹脂に対して1〜20質量%程
度配合される。上記フィルムの厚さは、12〜200μ
m程度であることが好ましい。
【0029】さらに、上記透明高防湿フィルムと透明高
耐光フィルムとを積層一体化してなる有機フィルムであ
れば、太陽電池の透明保護部材に要求される防湿性と耐
光性を十分に満足することができる。
【0030】前記透明高防湿フィルムとしては、PET
フィルム等の透明基材フィルムにCVD(化学蒸着)、
PVD(反応蒸着)法等により、シリカ、アルミナ等の
無機酸化物のコーティング膜よりなる防湿膜を形成した
ものが好ましい。即ち、防湿フィルムとしては、基材フ
ィルムにアルミニウム等の金属のコーティング膜を形成
したものも知られているが、アルミニウム等の金属で
は、太陽電池に適用した場合、電流がリークする恐れが
あるため、防湿膜としては、無機酸化物のコーティング
膜が好ましい。
【0031】なお、上記透明高防湿フィルムの場合、基
材フィルムとしては厚さ6〜250μmのPETフィル
ムが好適であり、防湿膜は5μm以下程度の厚さに形成
するのが好ましい。また、接着シートの厚さは5〜50
μm程度とするのが好ましい。
【0032】本発明の好ましい有機ポリマーフィルム層
は、上述の透明高防湿フィルムと透明高耐光フィルムと
の間に接着シートを介在させて、当該接着シートの接着
条件で加熱加圧するなどにより接着一体化することによ
り、容易に製造することができる。ここで用いられる接
着シートとしては一般に太陽電池の製造に用いられる、
後述のEVAフィルムが好ましく、その厚さは5〜50
μm程度であることが好ましい。
【0033】なお、上記の有機ポリマーフィルム層は、
透明高耐光フィルムが表面側に、透明高防湿フィルムが
内面側に配置されるのが好ましい。このような有機ポリ
マーフィルム層を用いて本発明の太陽電池を製造するに
は、従来の太陽電池のガラス板の代りに本発明の上記層
を用いて封止を行えば良いが、その際、本発明のフィル
ム層を予め封止用EVAフィルムと積層一体化して用い
るのが好適である。
【0034】本発明の太陽電池は、例えば、裏面側透明
保護部材としてのガラス板や高機能性積層フィルム、シ
リコン発電素子等の太陽電池用セル、封止用EVAフィ
ルム等の透明接着剤層及び上述の本発明のハードコート
層を有する有機ポリマーフィルム層の積層体を、常法に
従って、真空ラミネーターで温度120〜150℃、脱
気時間2〜15分、プレス圧力0.5〜1気圧、プレス
時間8〜45分にて、加熱加圧圧着することにより容易
に製造することができる。
【0035】本発明の透明接着剤層に用いられる有機樹
脂としては、特に限定されるものではないが、好適な例
として、EVA、ポリビニルアセタール系樹脂(例え
ば、ポリビニルホルマール、ポリビニルブチラール(P
VB樹脂)、変性PVB)、塩化ビニル樹脂を挙げるこ
とができる。特にEVAが好ましい。
【0036】EVAフィルムの製膜原料としてのEVA
樹脂組成物には、耐候性の向上のために架橋剤を配合し
て架橋構造を持たせるが、この架橋剤としては、一般
に、100℃以上でラジカルを発生する有機過酸化物が
用いられ、特に、配合時の安定性を考慮に入れれば、半
減期10時間の分解温度が70℃以上であるものが好ま
しい。このような有機過酸化物としては、例えば2,5
−ジメチルヘキサン;2,5−ジハイドロパーオキサイ
ド;2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオ
キシ)ヘキサン;3−ジ−t−ブチルパーオキサイド;
t−ジクミルパーオキサイド;2,5−ジメチル−2,
5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン;ジクミルパ
ーオキサイド;α,α’−ビス(t−ブチルパーオキシ
イソプロピル)ベンゼン;n−ブチル−4,4−ビス
(t−ブチルパーオキシ)ブタン;2,2−ビス(t−
ブチルパーオキシ)ブタン;1,1−ビス(t−ブチル
パーオキシ)シクロヘキサン;1,1−ビス(t−ブチ
ルパーオキシ)3,3,5−トリメチルシクロヘキサ
ン;t−ブチルパーオキシベンゾエート;ベンゾイルパ
ーオキサイド等を用いることができる。これらの有機過
酸化物の配合量は、一般にEVA樹脂100質量部に対
して5質量部以下、好ましくは1〜3質量部である。
【0037】また、接着力向上の目的で、EVA樹脂に
シランカップリング剤を添加することができる。この目
的に供されるシランカップリング剤としては公知のも
の、例えばγ−クロロプロピルトリメトキシシラン;ビ
ニルトリクロロシラン;ビニルトリエトキシシラン;ビ
ニル−トリス−(β−メトキシエトキシ)シラン;γ−
メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン;β−
(3,4−エトキシシクロヘキシル)エチルトリメトキ
シシラン;γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラ
ン;ビニルトリアセトキシシラン;γ−メルカプトプロ
ピルトリメトキシシラン;γ−アミノプロピルトリメト
キシシラン;N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプ
ロピルトリメトキシシラン等を挙げることができる。こ
れらのシランカップリング剤の配合量は、一般にEVA
樹脂100質量部に対して5質量部以下、好ましくは
0.1〜2質量部である。
【0038】更に、EVA樹脂のゲル分率を向上させ、
耐久性を向上するためにEVA樹脂に架橋助剤を添加す
ることができる。この目的に供される架橋助剤として
は、公知のものとしてトリアリルシアヌレート、トリア
リルイソシアヌレート等の3官能の架橋助剤の他、NK
エステル(商品名)等の単官能の架橋助剤等も挙げるこ
とができる。これらの架橋助剤の配合量は、一般にEV
A樹脂100質量部に対して10質量部以下、好ましく
は1〜5質量部である。
【0039】更に、EVA樹脂の安定性を向上する目的
でハイドロキノン;ハイドロキノンモノメチルエーテ
ル;p−ベンゾキノン;メチルハイドロキノンなどを添
加することができ、これらの配合量は、一般にEVA樹
脂100質量部に対して5質量部以下である。
【0040】更に、必要に応じ、上記以外に着色剤、紫
外線吸収剤、老化防止剤、変色防止剤等を添加すること
ができる。着色剤の例としては、金属酸化物、金属粉等
の無機顔料、アゾ系、フタロシアニン系、アヂ系、酸性
又は塩基染料系レーキ等の有機顔料がある。紫外線吸収
剤には、2−ヒドロキシ−4−オクトキシベンゾフェノ
ン;2−ヒドロキシ−4−メトキシ−5−スルフォベン
ゾフェノン等のベンゾフェノン系;2−(2’−ヒドロ
キシ−5−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール等のベ
ンゾトリアゾール系;フェニルサルシレート;p−t−
ブチルフェニルサルシレート等のヒンダートアミン系が
ある。老化防止剤としては、アミン系;フェノール系;
ビスフェニル系;ヒンダートアミン系があり、例えばジ
−t−ブチル−p−クレゾール;ビス(2,2,6,6
−テトラメチル−4−ピペラジル)セバケート等があ
る。
【0041】本発明の有機ポリマーフィルムの表面に設
けられるハードコート層は、熱硬化性樹脂又は紫外線硬
化性樹脂の硬化被膜からなる層であり、特に紫外線硬化
性樹脂を用いることにより極めて容易に、耐擦傷性に優
れたハードコート層をフィルム上に設けることができ
る。
【0042】熱硬化性樹脂としては、熱硬化型シリコー
ン組成物(有機ポリシロキサンを形成する例えばメチル
トリメトキシシラン)が好ましく、シラノール基の脱水
縮合に3次元架橋がなされ、高硬度の被膜が得られる。
一般に、80〜220℃にて、10分〜1時間加熱する
ことにより硬化させることができる。
【0043】また硬化性樹脂として、エチレン性二重結
合(好ましくはアクリロイル基又はメタクリロイル基)
を有する樹脂又はオリゴマーを使用することができ、こ
れは一般に光硬化することによりハードコート層とする
ことができる。
【0044】本発明のハードコート層を形成するための
光硬化性樹脂は、一般に紫外線硬化性樹脂であり、この
紫外線硬化性樹脂は公知の紫外線硬化性樹脂(重合性オ
リゴマー、多官能性モノマー、単官能性モノマー、光重
合開始剤、添加剤等を含む)を使用することができる。
この紫外線硬化性樹脂は、一般に上記エチレン性二重結
合を有する樹脂又はオリゴマーを主成分とする。
【0045】このような紫外線硬化性樹脂は、例えばエ
チレン性二重結合を複数有するウレタンオリゴマー、ポ
リエステルオリゴマー又はエポキシオリゴマー等のオリ
ゴマー、ペンタエリスリトールテトラアクリレート(P
ETA)、ペンタエリスリトールテトラメタアクリレー
ト、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(DP
EHA)等の重合性オリゴマー及び/又は多官能性モノ
マーを主成分として構成され、好ましい。
【0046】樹脂は、前記のようにオリゴマー、必要に
より反応性稀釈剤(多官能性モノマー、単官能性モノマ
ー)、光重合開始剤から一般に構成される。光重合開始
剤の例としては、ベンゾイン、ベンゾフェノン、ベンゾ
イルメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベン
ゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエ
ーテル、ジベンジル、5−ニトロアセナフテン、ヘキサ
クロロシクロペンタジエン、p−ニトロジフェニル、p
−ニトロアニリン、2,4,6−トリニトロアニリン、
1,2−ベンズアントラキノン、3−メチル−1,3−
ジアザ−1,9−ベンズアンスロン;アセトフェノン、
アセトフェノンベンジルケタール、アントラキノン、1
−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2,2−
ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、キサントン
系化合物、トリフェニルアミン、カルバゾール、3−メ
チルアセトフェノン、4−クロロベンゾフェノン、4,
4’−ジメトキシベンゾフェノン、4,4’−ジアミノ
ベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フ
ェニルプロパン−1−オン、1−(4−イソプロピルフ
ェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−
オン、カルバゾール、キサントン、1,1−ジメトキシ
デオキシベンゾイン、3,3’−ジメチル−4−メトキ
シベンゾフェノン、チオキサントン系化合物、ジエチル
チオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、2
−クロロチオキサントン、1−(4−ドデシルフェニ
ル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オ
ン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]
−2−モルフォリノ−プロパン−1−オン、トリフェニ
ルアミン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニル
ホスフィンオキシド、ビス−(2,6−ジメトキシベン
ゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルフォスフィン
オキシド、ビスアシルフォスフィンオキシド、ベンジル
ジメチルケタール、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェ
ニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニ
ルプロパン−1−オン、フルオレノン、フルオレン、ベ
ンズアルデヒド、ミヒラーケトン、2−ベンジル−2−
ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−
ブタン−1−オン、3−メチルアセトフェノン、3,
3’,4,4’−テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニ
ル)ベンゾフェノン(BTTB)等が挙げることがで
き、さらにBTTBと色素増感剤、例えばキサンテン、
チオキサンテン、クマリン、ケトクマリン等との組み合
わせ等が挙げられる。これらのうち、特にベンジルジメ
チルケタール、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニル
ケトン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホ
スフィンオキシド、ビス−(2,6−ジメトキシベンゾ
イル)−2,4,4−トリメチルペンチルフォスフィンオ
キシド、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4
−モルフォリノフェニル)−ブタン−1−オンが好まし
い。
【0047】これらは単独で、又は2種以上組み合わせ
て使用することができる。オリゴマー、反応性稀釈剤及
び開始剤は、それぞれ一種用いても良く、二種以上組み
合わせて用いてもよい。反応性稀釈剤の含有量は、紫外
線硬化性樹脂100質量部に対して0.1〜10質量部
が一般的であり、0.5〜5質量部が好ましい。光重合
開始剤の含有量は、紫外線硬化性樹脂100質量部に対
して5質量部以下が好ましい。
【0048】本発明の紫外線硬化性樹脂は、さらにシリ
コーン重合体を含むことができる。好ましくはシリコー
ンを側鎖にもつグラフト共重合体であり、さらに好まし
くはシリコーンを側鎖にもつアクリル系グラフト共重合
体である。アクリル変性シリコーン高分子モノマーとラ
ジカル重合性単量体をラジカル重合させて成るシリコー
ン系グラフト共重合体としては、前記アクリル変性シリ
コーンが、下記式(III)で示されるシリコーンと下記
式(IV)で示されるアクリル化合物とを縮合させて成る
生成物をあげることができる。
【0049】
【化1】 (式中RおよびRは炭素数1〜10の一価の脂肪族
炭化水素基、フェニル基または一価のハロゲン化炭化水
素基を表し、qは1以上の正数である。)
【0050】
【化2】 (式中Rは水素原子またはメチル基を表し、Rはメ
チル基、エチルまたはフェニル基を表し、2個のR
互いに同一もしくは異なっていてもよく、Zは塩素原
子、メトキシ基またはエトキシ基を表す。) 前記式(III)で示されるシリコーンは市販品として入
手でき、目的にあったものを使用することができる。前
記式(III)におけるRおよびRは炭素数1〜10
の一価の脂肪族炭化水素基、フェニル基または一価のハ
ロゲン化炭化水素であり、炭素数1〜10の一価の脂肪
族炭化水素基としては、例えばメチル基、エチル基、ア
シル基等が挙げられ、一価のハロゲン化炭化水素として
は、例えば3,3,3−トリフルオロプロピル基、4,4,
4−トリフルオロ−3,3−ジフルオロブチル基、2−
クロロエチル基等が挙げられる。RおよびRとして
特に好ましいのはメチル基である。
【0051】前記式(III)でqは1以上の正数である
が、一般にqの数が100以上という高分子量のシリコ
ーンから誘導されるアクリル変性シリコーンとラジカル
重合性単量体との共重合からはオイル状のものが得られ
やすい傾向にあり、qの数が100以下という低分子量
シリコーンから誘導されるアクリル変性シリコーンとラ
ジカル重合性単量体との共重合からは用いるモノマーの
種類によりオイル状、ゼリー状、固体状等各種のものを
得ることができる。
【0052】次に前記式(IV)で示されるアクリルシラ
ン化合物としては、例えばγ−メタクリルオキシプロピ
ルジメチルクロロシラン、γ−メタクリルオキシプロピ
ルジメチルエトキシシラン、γ−メタクリルオキシプロ
ピルジフェニルクロロシラン、γ−アクリルオキシプロ
ピルジメチルクロロシラン、γ−メタクリルオキシプロ
ピルトリエトキシシラン、γ−メタクリルオキシプロピ
ルトリクロロシラン等が挙げられる。これらのアクリル
シラン化合物は、特公昭33−9969号の方法等に従
い、ケイ素化合物と脂肪族性多重結合を有する化合物と
を塩化白金酸の存在下で反応させることにより容易に得
られる。
【0053】また、アクリル変性シリコーンとラジカル
重合性単量体とのラジカル共重合は、従来公知の方法を
使用でき、放射線照射法、ラジカル重合開始剤を用いる
方法を使用できる。さらに紫外線照射法により共重合さ
せる場合は、ラジカル重合開始剤として公知の増感剤を
使用し、電子線照射により共重合させる場合はラジカル
重合開始剤を使用する必要はない。このようにして得ら
れたシリコーン共重合体は、ラジカル重合性単量体を幹
とし、シリコーンを枝とする櫛形グラフト共重合体であ
る。
【0054】シリコーン共重合体の市販品としては、サ
イマックUS−150、US−270、US−350、
US−450、レゼダGP−700(以上、東亞合成
(株)製)等を挙げることができる。
【0055】本発明には、また必要に応じて各種添加剤
を添加することができるが、これらの添加剤としては、
例えば酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、シランカ
ップリング剤、老化防止剤、熱重合禁止剤、着色剤、レ
ベリング剤、界面活性剤、保存安定剤、可塑剤、滑剤、
溶媒、無機系充填材、有機系充填材、フィラー、濡れ性
改良剤、塗面改良剤等を挙げることができる。
【0056】本発明の有機ポリマーフィルム層のハード
コート層は、前記成分を主成分とするものであるが、上
記オリゴマー又はモノマーの変性したもの、あるいは他
の機能性樹脂、添加剤をさらに使用すること等により、
種々の機能に優れたハードコート層を得ることができ
る。例えば、耐擦傷性がさらに向上した高耐擦傷性ハー
ドコート層、防曇性が付与された防曇性ハードコート
層、導電性を有する導電性ハードコート層、帯電防止性
が付与された帯電防止性ハードコート層、光沢がより向
上した高光沢ハードコート層、耐溶剤性が特に優れた耐
溶剤性ハードコート層及び湿気を殆ど透過しない低透湿
性ハードコート層を挙げることができる。そして用途に
より、これらの層を少なくとも二層組み合わせて、ハー
ドコート層を構成することができる。勿論、1層で使用
しても良い。或いは本発明の特定のシリカ微粒子含有の
ハードコート層と上記のハードコート層を組み合わせる
こともできる。
【0057】高耐擦傷性ハードコートは、本発明では鉛
筆硬度3H以上、好ましくは4H以上のものを言う。一
般のハードコート層はH以上とされている。耐擦傷性を
さらに向上させるためには、通常のハードコート層より
上記のようにさらに硬度を上げる等により行うことがで
きるが、膜厚を通常より薄くして、膜割れを防止する必
要がある。耐擦傷性ハードコートとしては、例えば商品
名:UVHC1105(東芝シリコーン(株)製)を挙
げることができる。
【0058】防曇性ハードコート層は、水蒸気により結
露せず、透明性が低下しない層である。防曇性を付与す
るには、例えば使用するオリゴマー、モノマーに親水性
のものを、或いは界面活性剤(特に湿潤浸透剤)等を使
用して、ハードコート層を形成する必要がある。防曇性
ハードコートとしては、例えば商品名:ダイヤビームM
H−3263(三菱レーヨン(株)製)を挙げることが
できる。
【0059】導電性ハードコート層は、高導電性の層で
あり、本発明では通常、電気伝導度10〜10s/
cmを有する層を言う。電磁波カットのために導電性を
与えるには、例えば、導電材(カーボン、銀、銅、ニッ
ケル等の金属微粒子)等を含有したハードコート層を形
成する。導電性ハードコートとしては、例えば商品名:
コンダクティブEI−3(大日本塗料(株)製)を挙げ
ることができる。
【0060】また、帯電防止性ハードコート層は、摩擦
により静電気を発生し難い層であり、本発明では体積固
有抵抗値が一般に1012Ω・cm以下の層を言う。帯
電防止性を付与するには、一般に各種界面活性剤、界面
活性機能を有する基を持つオリゴマー、モノマーの使用
等により行うことができる。帯電防止ハードコートとし
ては、例えば商品名:サンラッドUXH601(三洋化
成工業(株)製)を挙げることができる。
【0061】高光沢ハードコート層は、光沢(グロス)
の高い層であり、本発明では、通常グロス95以上(J
IS−K−7105)の層を言う。光沢を向上させする
には、一般にオリゴマー、モノマー成分を好適に組み合
わせることにより行われる。高光沢ハードコートとして
は、例えば商品名:アデカオプトマーKR−567(旭
電化工業(株)製)を挙げることができる。
【0062】ハードコート層自体、耐溶剤に優れたもの
であるが、本発明の耐溶剤性ハードコート層は、高極性
溶剤(DMF等)に対しても優れている層を言う。耐溶
剤性を優れたものとするには、例えばシリコン変性、フ
ッ素変性したオリゴマー、モノマー或いは樹脂等を使用
することによりなされる。耐溶剤性ハードコートとして
は、例えば商品名:シリコーンハードコート剤KP85
1(信越化学工業(株)製)を挙げることができる。
【0063】低透湿性ハードコート層は、水蒸気を殆ど
透過しない層であり、本発明では、通常、透湿度が0.
5g/m・24h以下(JIS−Z−0208)の層
を言う。湿気を殆ど透過させないようにするには、例え
ばシリコン変性、フッ素変性したオリゴマー、モノマー
或いは樹脂等を使用することによりなされる。低透湿性
ハードコートとしては、例えば商品名:低透湿度紫外線
硬化形樹脂(日本化成(株)製)を挙げることができ
る。
【0064】ハードコート層の層厚は、1層の場合0.
1〜20μm(特に1〜15μm)が好ましく、多層の
場合も合計でこれらの範囲にあることが好ましい。
【0065】本発明の太陽電池10は、前述のように、
裏面側透明保護部材としてのガラス板や高機能性積層フ
ィルム、シリコン発電素子等の太陽電池用セル、封止用
EVAフィルム等の透明接着剤層及び本発明のハードコ
ート層を有する有機ポリマーフィルム層の積層体を、常
法に従って、加熱加圧圧着することにより容易に製造す
ることができる。
【0066】上記圧着後、有機ポリマーフィルムの表面
にハードコート処理が施される。或いは、予めフィルム
表面にハードコート層を形成し、上記の圧着を行っても
良い。
【0067】あるいは、透明接着剤層が光重合開始剤を
含むEVAの場合、下記のように簡便な方法を採用する
ことができる。まず裏面側透明保護部材の表面に、この
部材と同じ形状の光重合開始剤を含むEVAの透明接着
剤層を、太陽電池用セルを介して裁置し、さらに同じ形
状の有機ポリマーフィルムを裁置させ、次いでハードコ
ート層形成用樹脂溶液を塗布し、該塗布層を乾燥するか
或いは該塗布層上に剥離シートを載置し、続いて得られ
た積層体全体を真空脱気して予備圧着した後、該塗布層
又は剥離シート上に紫外線照射することにより該塗布層
及び透明接着剤層場合を硬化させる。これにより強固に
圧着された積層体を得ることができる。
【0068】剥離シートは、塗布層を乾燥した後に載置
しても良い。特に、塗布層を乾燥させた後も、その表面
が固化しない場合は設けることが好ましい。
【0069】本発明の裏面側透明保護部材としてのガラ
ス板は、通常珪酸塩ガラスである。その厚さは、1〜1
0mmが一般的であり、3〜5mmが好ましい。ガラス
板は、化学的に、或いは熱的に強化させたものである。
【0070】
【実施例】以下に実施例を示し、本発明ついてさらに詳
述する。
【0071】[実施例1](ハードコート層付き有機ポ
リマーフィルム層の作製)PETフィルム(150μm
厚;商品名テトロンHB、帝人デュポンフィルム(株)
製)の表面に、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレ
ート(DPHA)98質量部、1−ヒドロキシシクロヘ
キシルフェニルケトン(HCHPK)2質量部からなる
紫外線硬化性樹脂塗布液(50質量%)を、ワイヤーバ
ーコータNo.10により塗布し、60℃で5分間溶剤
を蒸発させた後、空気雰囲気下で高圧水銀灯で紫外線照
射し(0.5J/cm)、5μmのハードコート層を
形成した。こうしてハードコート層付き有機ポリマーフ
ィルム層を得、これを表面側透明保護部材とした。 (太陽電池の作製)表面側透明保護部材としての上記で
得られた有機ポリマーフィルム層、シリコン発電素子の
太陽電池用セル、封止用EVAフィルムの透明接着剤層
(過酸化物:2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチ
ルパーオキシ)ヘキサン−3−ジ−t−ブチルパーオキ
サイド、1質量%含有;200μm厚)及び裏面側透明
保護部材としての上記で得られた有機ポリマーフィルム
層を重ね(図1に示すように)、真空ラミネーターで温
度150℃、脱気時間3分、プレス圧力1気圧、プレス
時間15分にて、加熱加圧圧着して、太陽電池を得た。
【0072】[実施例2]裏面側保護部材であるハード
コート層付き有機ポリマーフィルム層として、下記のも
のを使用した以外は、実施例1と同様にして太陽電池を
製造した。
【0073】(ハードコート層付き有機ポリマーフィル
ム層の作製)有機ポリマーフィルム(積層体)を下記の
ようにして作製した。
【0074】一方の耐熱、耐光性フィルムとして、白色
顔料練り混みポリエステルフィルム(38μm厚;商品
名U−2、帝人デュポンフィルム(株)製)を用い、他
方の耐熱耐光性フィルムとして、ETFEフィルム(2
1μm厚;商品名アフレックス、旭硝子(株)製)を用
い、これらのフィルム間に、PETフィルム(12μm
厚;商品名テトロンNS、帝人デュポンフィルム(株)
製)上に酸化珪素の蒸着膜(厚さ200Å)を形成した
防湿フィルムを挟み、接着一体化した。
【0075】得られた有機ポリマーフィルム(積層体)
上に、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(D
PHA)98質量部、1−ヒドロキシシクロヘキシルフ
ェニルケトン(HCHPK)2質量部からなる紫外線硬
化性樹脂塗布液(50質量%)を、ワイヤーバーコータ
No.10により塗布し、60℃で5分間溶剤を蒸発さ
せた後、空気雰囲気下で高圧水銀灯で紫外線照射し
(0.5J/cm)、5μmのハードコート層を形成
した。こうしてハードコート層付き有機ポリマーフィル
ム層を得た。
【0076】[比較例1及び2]ハードコート層を形成
しなかった以外、実施例1及び2と同様にして太陽電池
を製造した。 <太陽電池の評価> (1)耐久性I(Δ(デルタ)ヘイズ)は、JIS−R
3221に従い、テーバー摩耗試験機を用いて表面側透
明保護部材の表面に対してテーバー試験(摩耗輪:CS
−10F;荷重:500g;1000回の条件)を行
い、試験前後のヘイズ差(Δヘイズ)を測定した。Δヘ
イズ20未満を○、20以上を×とした。
【0077】(2)耐久性II(光線透過率)は、各サン
プルをウエザロメータで1000時間経過後、JIS−
K6717に従い可視光線の光線透過率を測定した(太
陽電池セルの無い領域で測定し)。90%以上を○、8
0%未満を×とした。
【0078】得られた試験結果を表1に示す。
【0079】
【表1】 実施例1 実施例2 比較例1 比較例2 耐久性I ○ ○ × × 耐久性II ○ ○ × ×
【0080】
【発明の効果】以上から明らかなように、本発明の太陽
電池は、軽量かつ薄肉で、耐擦り傷性に優れ、製造時
に、加工時、設置時等の作業中に表面の擦り傷の発生が
ほとんどなく、また長期にわたっても傷の発生が少ない
ことから、透明性の高い、受光量の高い太陽電池という
こができる。また耐擦り傷性に優れているため、長期に
わたり高い受光量を維持することもでき、耐久性に優れ
ている。
【0081】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の太陽電池の実施形態を示す断面図であ
る。
【図2】本発明の太陽電池の別の実施形態を示す断面図
である。
【図3】従来の太陽電池の別の実施形態を示す断面図で
ある。
【符号の説明】
11,21 有機ポリマーフィルム層 12,22、32 裏面側保護部材 13A,13B,23A,23B 透明接着剤層 14,24,34 発電素子 15,25,26 ハードコート層 31 ガラス基板 33A,33B エチレン−酢酸ビニル共重合体(EV
A)フィルム

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面側保護部材と裏面側保護部材との間
    に太陽電池用セルが透明接着剤層により封止されてなる
    太陽電池において、表面側保護部材が、有機ポリマーフ
    ィルム層と、該フィルム層の透明接着剤層に面しない側
    の表面に設けられた硬化性樹脂の硬化被膜からなるハー
    ドコート層とからなることを特徴とする太陽電池。
  2. 【請求項2】 硬化性樹脂が、紫外線硬化性樹脂である
    請求項1に記載の太陽電池。
  3. 【請求項3】 硬化性樹脂が、アクリロイル基又はメタ
    クリロイル基を有する樹脂又はオリゴマーである請求項
    1又は2に記載の太陽電池。
  4. 【請求項4】 硬化性樹脂が、熱硬化型シリコーン組成
    物である請求項1に記載の太陽電池。
  5. 【請求項5】 有機ポリマーフィルム層の有機ポリマー
    が、ポリエチレンテレフタレートである請求項1〜4の
    いずれかに記載の太陽電池。
  6. 【請求項6】 透明接着剤層が、エチレン酢酸ビニル共
    重合体を含む請求項1〜5のいずれかに記載の太陽電
    池。
  7. 【請求項7】 裏面側保護部材が、ガラス又は有機ポリ
    マーフィルムである請求項1〜6のいずれかに記載の太
    陽電池。
  8. 【請求項8】 裏面側保護部材が、有機ポリマーの透明
    フィルムである請求項1〜7のいずれかに記載の太陽電
    池。
  9. 【請求項9】 表面側保護部材と裏面側保護部材との間
    に太陽電池用セルが透明接着剤層により封止されてなる
    太陽電池において、表面側保護部材及び裏面側保護部材
    が、有機ポリマーフィルムと、該フィルム層の透明接着
    剤層に面しない側の表面に設けられた硬化性樹脂の硬化
    被膜からなるハードコート層とからなることを特徴とす
    る太陽電池。
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