JP2002365752A - ハロゲン化銀写真感光材料 - Google Patents
ハロゲン化銀写真感光材料Info
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Abstract
が低く、かつ保存安定性が良いハロゲン化銀写真感光材
料を提供すること。 【解決手段】 分光吸収極大波長が500nm未満のとき光
吸収強度が60以上、又は500nm以上のとき光吸収強度が1
00以上である色素増感されたハロゲン化銀粒子を含有す
るハロゲン化銀写真乳剤層を支持体上に少なくとも1層
有し、一般式(I):(Xt)kt−(Lt)mt−(At−Bt)ntの化合
物を1種以上含むことを特徴とするハロゲン化銀写真感
光材料(式中、XtはN,S,P,Se及びTeからなる群から選択
される少なくとも1つの原子を有するハロゲン化銀吸着
基又は光吸収基を表し;LtはC,N,S及びOからなる群から
選択される1つ以上の原子を有する2価の連結基を表し;A
tは電子供与基を表し;Btは脱離基又はHを表し;酸化後、
脱離又は脱プロトンされてラジカルAt・を生成する。kt
及びmtは各々0〜3の整数を表し,ntは1又は2を表
す。)。
Description
せ、高感度で、かつ被りが低く、かつ保存性に優れたハ
ロゲン化銀写真感光材料に関するものである。
高感度化のために多大な努力がなされてきた。ハロゲン
化銀写真乳剤においては、ハロゲン化銀粒子表面に吸着
した増感色素が感材に入射した光を吸収し、その光エネ
ルギーをハロゲン化銀粒子に伝達することによって感光
性が得られる。したがって、ハロゲン化銀の分光増感に
おいては、ハロゲン化銀粒子単位粒子表面積あたりの光
吸収率を増加させることによってハロゲン化銀へ伝達さ
れる光エネルギ−を増大させることが出来、分光感度の
高感度化が達成されると考えられる。ハロゲン化銀粒子
表面の光吸収率を向上させるためには、単位粒子表面積
あたりの分光増感色素の吸着量を増加させればよい。
素の吸着量には限界があり、単層飽和吸着(すなわち1
層吸着)より多くの色素発色団を吸着させるのは困難で
ある。従って、分光増感領域における個々のハロゲン化
銀粒子の入射光量子の吸収率は未だ低いのが現状であ
る。
たものを以下に述べる。ピー・ビー・ギルマン・ジュニ
アー(P.B.Gilman,Jr.)らは、フォトグ
ラフィック・サイエンス・アンド・エンジンニアリング
(Photographic Science and
Engineering)第20巻3号、第97頁
(1976年)において、1層目にカチオン色素を吸着
させ、さらに2層目にアニオン色素を静電力を用いて吸
着させた。ジー・ビー・バード(G.B.Bird)ら
は米国特許3,622,316号において、複数の色素
をハロゲン化銀に多層吸着させ、フェルスター(For
ster)型励起エネルギ−移動の寄与によって増感さ
せた。
及び同64−84244号において、発光性色素からの
エネルギ−移動による分光増感を行った。アール・スタ
イガー(R.Steiger)らは、フォトグラフィッ
ク・サイエンス・アンド・エンジンニアリング(Pho
tographic Science and Eng
ineering)第27巻2号、第59頁(1983
年)において、ゼラチン置換シアニン色素からの、エネ
ルギ−移動による分光増感を試みた。池川らは、特開昭
61−251842号において、シクロデキストリン置
換色素からのエネルギ−移動による分光増感を行った。
連結された発色団をもつ、いわゆる連結色素について
は、例えば米国特許2,393,351号、同2,42
5,772号、同2,518,732号、同2,52
1,944号、同2,592,196号、欧州特許56
5,083号などに記載されている。しかし、これらは
光吸収率向上を狙ったものではなかった。積極的に光吸
収率向上を狙ったものとして、ジー・ビー・バード
(G.B.Bird)、エー・エル・ボロアー(A.
L.Borror)らは米国特許3,622,317号
及び同3,976,493号において、複数のシアニン
発色団を有する連結型増感色素分子を吸着させて光吸収
率を増やし、エネルギ−移動の寄与によって増感を図っ
た。鵜飼、岡崎、杉本は特開昭64−91134号にお
いて、少なくとも2個のスルホ基及び/又はカルボキシ
ル基を含む実質的に非吸着性のシアニン、メロシアニ
ン、およびヘミシアニン色素のうち少なくとも1つを、
ハロゲン化銀に吸着されうる分光増感色素に結合させる
ことを提案した。
C.Vishwakarma)は特開平6−57235
号において、2つの色素の脱水縮合反応によって、連結
色素を合成する方法を示した。さらに、特開平6−27
578号において、モノメチンシアニンとペンタメチン
オキソノールの連結色素が赤感性を有することを示した
が、この場合オキソノールの発光とシアニンの吸収の重
なりがなく、色素間でのフェルスター型の励起エネルギ
−移動による分光増感はおこらず、連結されたオキソノ
ールの集光作用による高感度化は望めない。
許0887770A1号において特定の連結基を持つ連
結色素について提案した。欧州特許0985964A1
号、欧州特許0985965A1号、欧州特許0985
966A1号、欧州特許0985965A1号におい
て、カチオン性の色素とアニオン性の色素の組み合わせ
によって多層吸着せしめ、二層目色素から一層目色素へ
のエネルギー移動による高感化を試みた。
同8−269009号、同10−123650号、特開
平8−328189号に記載されている芳香族基を持つ
色素、又は芳香族基を持つカチオン色素とアニオン色素
を併用する方法、特開平10−171058号に記載さ
れている多価電荷を持つ色素を用いる方法、特開平10
−104774号に記載されているピリジニウム基を持
つ色素を用いる方法、特開平10−186559号に記
載されている疎水性基を持つ色素を用いる方法、特開平
10−197980号に記載されている配位結合基を持
つ色素を用いる方法を開示している。
に数多くの検討が行われてきたが、いずれも高感度化効
果が十分でなかった。その原因の一つは固有減感であっ
た。固有減感とは、色素の吸収がないハロゲン化銀粒子
固有の吸収波長域での感度が色素の吸着によって低くな
ることを意味する。還元増感を施したハロゲン化銀粒子
等では、特に固有減感が著しかった。
めには、光吸収率向上のみならずハロゲン化銀粒子固有
の感度を高めることも非常に重要であり、ハロゲン化銀
粒子ハロゲン化銀固有の感度を高めるために様々な方法
が用いられている。例えば、イオウ、金および第VIII
族金属化合物などの化学増感剤による高感度化、イオ
ウ、金および第VIII族金属化合物などの化学増感剤と
それらの増感効果を促進させる添加剤との組み合わせに
よる高感度化、およびハロゲン化銀乳剤種により増感効
果をもつ添加剤の添加による高感度化などが行われてい
る。これらに関しては、例えばリサーチ・ディスクロー
ジャー、120巻、1974年4月、12008;リサ
ーチ・ディスクロージャー、34巻、1975年6月、
13452、米国特許第2,642,361号、同第
3,297,446号、同第3,772,031号、同
第3,857,711、同第3,901,714号、同
第4,266,018号、および同第3,904,41
5号、並びに英国特許第1,315,755号に記載さ
れている。さらに、ハロゲン化銀粒子を還元増感する方
法も感度を高める手段として用いられている。ハロゲン
化銀粒子の還元増感に関しては例えば米国特許第2,5
18,698号、同第3,201,254号、同第3,
411,917号、同第3,779,777号、同第
3,930,867号に記載されており、還元剤の使用
方法に関しては、例えば特公昭57−33572、同5
8−1410、特開昭57−179835に記載されて
いる。また、最近になって米国特許第5,747,23
5、同5,747,236、欧州特許第786692A
1、同893731A1、同893732A1、および
WO99/05570に記載されたような、電子供与基
と脱離基からなる有機電子供与化合物を用いた増感技術
が報告されている。この方法は、これまでにない新しい
増感技術であり高感度化に有効である。ただし、この化
合物を用いると高感度化はするものの、同時に被り(Dmi
n)が高くなるという欠点と自然経時保存で被りが高くな
るという欠点があり改善が強く要望されていた。
収性能を向上させ、高感度で、かつ被りが低く、かつ保
存安定性が良いハロゲン化銀写真感光材料を提供するこ
とにある。
を行った結果、下記の(1)〜(10)により達成され
ることを見出した。
満で光吸収強度が60以上か、または分光吸収極大波長
が500nm以上で光吸収強度が100以上の色素増感
されたハロゲン化銀粒子を含有するハロゲン化銀写真乳
剤層を支持体上に少なくとも1層有するハロゲン化銀写
真感光材料であって、下記一般式(I)の化合物を少な
くとも1種含むことを特徴とするハロゲン化銀写真感光
材料。 一般式(I) (Xt)kt−(Lt)mt−(At−Bt)nt 式中、XtはN、S、P、SeおよびTeの少なくとも
1つの原子を有するハロゲン化銀吸着基または光吸収基
を表す。LtはC、N、SおよびOの少なくとも1つの
原子を有する2価の連結基を表す。Atは電子供与基を
表し、Btは脱離基または水素原子を表し、酸化後、脱
離または脱プロトンされてラジカルAt ・を生成する。
ktおよびmtは0〜3を表し、ntは1もしくは2を
表す。
素が多層吸着しているハロゲン化銀写真乳剤層を支持体
上に少なくとも1層有するハロゲン化銀写真感光材料に
おいて、下記一般式(I)の化合物を少なくとも1種含
むことを特徴とするハロゲン化銀写真感光材料。 一般式(I) (Xt)kt−(Lt)mt−(At−Bt)nt 式中、XtはN、S、P、SeまたはTeの少なくとも
1つの原子を有するハロゲン化銀吸着基または光吸収基
を表す。LtはC、N、S、0の少なくとも1つの原子
を有する2価の連結基を表す。Atは電子供与基を表
し、Btは脱離基または水素原子を表し、酸化後、脱離
または脱プロトンされてラジカルAt・を生成する。k
tおよびmtは0〜3を表し、ntは1もしくは2を表
す。
1)、(IV-2)、(IV-3)または(V)で表される化合物を少
なくとも1つ含有することを特徴とする(1)または
(2)に記載のハロゲン化銀写真感光材料。 一般式(II)
独立して水素原子、アリール基、鎖状または環状のアル
キル基、鎖状または環状のアルケニル基、またはアルキ
ニル基を表し、Ra5は鎖状または環状のアルキル基、鎖
状または環状のアルケニル基、アルキニル基、アリール
基または複素環基を表す。
ある。Q3は炭素原子、窒素原子、硫黄原子および酸素
原子のうち少なくとも1種を含む原子または原子団から
なる2価の連結基を表す。HyはRb1Rb2N−NRb3R
b4で表されるヒドラジン構造を有する基を表す。Rb1、
Rb2、Rb3およびRb4は各々独立してアルキル基、アル
ケニル基、アルキニル基、アリール基または複素環基を
表し、Rb1とRb2、R b3とRb4、Rb1とRb3またはRb2
とRb4が互いに結合して環を形成していてもよい。但
し、Rb1、Rb2、Rb3およびRb4の少なくとも1つは一
般式(III)における−(Q3)Kb2(Het)Kb1が置換す
るためのアルキレン基、アルケニレン基、アルキニレン
基、アリーレン基または2価の複素環残基である。Kb1
およびKb3は各々独立して1、2、3または4を表し、K
b2は0または1を表す。
ルキル基、アルケニル基またはアリール基を表し、Rc2
は水素原子または、Rc1で示した基を表す。Rc3は水素
原子または炭素数1〜10の置換または無置換のアルキ
ル基またはアルケニル基を表す。Rc1とRc2、Rc1とR
c3もしくはRc2とRc3が互いに結合して、5〜7員環を
形成していてもよい。
はアルキル基、アルケニル基またはアリール基を表す。
Xc3とRc4が互いに結合して、5〜7員環を形成してい
てもよい。
員環を形成するのに必要な非金属原子群、あるいは−N
=C−基の炭素原子と結合するYc2の末端が−N
(Rc5)−、−C(Rc5)(Rc6)−、−C(Rc5)
=、−O−および−S−からなる群から選択される1つ
の基(各基の左側で−N=C−の炭素原子と結合する)
であり、かつ、−N=C−基とともに6員環を形成する
のに必要な非金属原子群を表す。Rc5は水素原子または
置換基を表す。
て水素原子、アルキル基、アルケニル基、アリール基ま
たは複素環基を表し、Rd4は水素原子、アルキル基、ア
ルケニル基、アルキニル基、アリール基、複素環基、ま
たはNRd5Rd6を表し、Ld1 5は−CO−または−SO2
−を表し、nd9は0または1を表す。Rd5は水素原子、
ヒドロキシ基、アミノ基、アルキル基、アルケニル基、
アルキニル基、アリール基または複素環基を表し、Rd6
は水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル
基、アリール基または複素環基を表す。Rd1とRd2、R
d1とRd3、Rd3とRd4またはRd4とRd2は連結して環を
形成していてもよい。
複数の色素発色団を有する化合物であることを特徴とす
る(1)、(2)または(3)に記載のハロゲン化銀写
真感光材料。
合物が下記一般式(VI)で表される化合物であることを
特徴とする(4)に記載のハロゲン化銀写真感光材料。 一般式(VI)
Laは連結基、又は単結合を表す。q1及びr1は各々1
から100までの整数を表わす。M1は電荷均衡対イオ
ンを表し、m1は分子の電荷を中和するのに必要な数を
表す。
ゲン化銀粒子に直接吸着していないことを特徴とする
(5)に記載のハロゲン化銀写真感光材料。
一層目色素と同じか短波長であることを特徴とする
(2)〜(6)のいずれかに記載のハロゲン化銀写真感
光材料。
30%以上の効率で一層目色素に移動することを特徴と
する(2)〜(7)のいずれかに記載のハロゲン化銀写
真感光材料。
色素がJ吸収を示すことを特徴とする(2)〜(8)の
いずれかに記載のハロゲン化銀写真感光材料。
面積の50%以上がアスペクト比2以上の平板状粒子で
あることを特徴とする(1)〜(9)のいずれかに記載
のハロゲン化銀写真感光材料。
の50%以上が、平行な(111)主平面を有し、か
つ、転位線を1粒子当たり少なくとも10本以上を含む
ことを特徴とする(1)〜(10)のいずれかに記載の
ハロゲン化銀写真感光材料。
増感されていることを特徴とする(1)〜(11)のい
ずれかに記載のハロゲン化銀写真感光材料。
する。本発明にかかわるハロゲン化銀写真乳剤は、分光
吸収極大波長が500nm以上の粒子の場合には光吸収
強度が100以上、分光吸収極大波長が500nm未満
の粒子の場合には光吸収強度が60以上のハロゲン化銀
粒子を全ハロゲン化銀粒子投影面積の1/2以上含むこ
とが好ましい。また、分光吸収極大波長が500nm以
上の粒子の場合には、光吸収強度は好ましくは150以
上、さらに好ましくは170以上、特に好ましくは20
0以上、であり、分光吸収極大波長が500nm未満の
粒子の場合には、光吸収強度は好ましくは90以上、さ
らに好ましくは100以上、特に好ましくは120以上
である。上限は特にないが、好ましくは2000以下、
さらに好ましくは1000以下、特に好ましくは500
以下である。また分光吸収極大波長が500nm未満の
粒子に関しては、分光吸収極大波長は350nm以上で
あることが好ましい。
素を多量に使用すると、固有減感が大きくなるのが従来
の問題点であったが、本発明はこれを改善するものであ
る。
表面積あたりの増感色素による光吸収面積強度であり、
粒子の単位表面積に入射する光量をI0、該表面で増感
色素に吸収された光量をIとしたときの光学濃度Log
(I0/(I0−I))を波数(cm-1)に対して積分し
た値と定義する。積分範囲は5000cm-1から350
00cm-1までである。
は、顕微分光光度計を用いる方法を挙げることができ
る。顕微分光光度計は微小面積の吸収スペクトルが測定
できる装置であり、一粒子の透過スペクトルの測定が可
能である。顕微分光法による一粒子の吸収スペクトルの
測定については、山下らの報告(日本写真学会、199
6年度年次大会講演要旨集、15ページ)を参照するこ
とができる。この吸収スペクトルから一粒子あたりの吸
収強度が求められるが、粒子を透過する光は上部面と下
部面の二面で吸収されるため、粒子表面の単位面積あた
りの吸収強度は前述の方法で得られた一粒子あたりの吸
収強度の1/2として求めることができる。このとき、
吸収スペクトルを積分する区間は光吸収強度の定義上は
5000cm -1から35000cm-1であるが、実験上
は増感色素による吸収のある区間の前後500cm-1程
度を含む区間の積分で構わない。
と単位面積当たりの吸着分子数で一義的に決定される値
であり、増感色素の振動子強度、色素吸着量および粒子
表面積を求めれば光吸収強度に換算することが出来る。
増感色素の振動子強度は、増感色素溶液の吸収面積強度
(光学濃度×cm-1)に比例する値として実験的に求め
ることが出来るので、1Mあたりの色素の吸収面積強度
をA(光学濃度×cm-1)、増感色素の吸着量をB(m
ol/molAg)、粒子表面積をC(m2/molA
g)とすれば、次の式により光吸収強度を誤差10%程
度の範囲で求めることが出来る。 0.156 ×A×B/C この式から光吸収強度を算出しても、前述の定義に基づ
いて測定された光吸収強度(Log(I0/(I0−
I)))を波数(cm-1)に対して積分した値)と実質
的に同じ値が得られる。
増感色素が多層吸着しているハロゲン化銀乳剤とは、ハ
ロゲン化銀粒子表面に色素発色団が一層より多く吸着し
た乳剤を指し、該乳剤に添加される増感色素のうち、ハ
ロゲン化銀粒子表面の色素占有面積が最も小さい色素に
よって到達する単位表面積あたりの飽和吸着量を一層飽
和被覆量とし、この一層飽和被覆量に対して色素発色団
の単位面積当たりの吸着量が多い状態をいう。また、吸
着層数は一層飽和被覆量を基準とした時の吸着量を意味
する。ここで、共有結合で色素発色団が連結された色素
の場合には、連結しない状態の個々の色素の色素占有面
積を基準とすることが出来る。
四版、岩波書店、1987年)、985〜986頁に記載さ
れている分子の吸収帯の主な原因となる原子団を意味
し、例えばC=C、N=Nなどの不飽和結合を持つ原子
団など、いかなる原子団も可能である。
ミシアニン色素、メロシアニン色素、3核メロシアニン
色素、4核メロシアニン色素、ロダシアニン色素、コン
プレックスシアニン色素、コンプレックスメロシアニン
色素、アロポーラー色素、オキソノール色素、ヘミオキ
ソノール色素、スクアリウム色素、クロコニウム色素、
アザメチン色素、クマリン色素、アリーリデン色素、ア
ントラキノン色素、トリフェニルメタン色素、アゾ色
素、アゾメチン色素、スピロ化合物、メタロセン色素、
フルオレノン色素、フルギド色素、ペリレン色素、フェ
ナジン色素、フェノチアジン色素、キノン色素、インジ
ゴ色素、ジフェニルメタン色素、ポリエン色素、アクリ
ジン色素、アクリジノン色素、ジフェニルアミン色素、
キナクリドン色素、キノフタロン色素、フェノキサジン
色素、フタロペリレン色素、ポルフィリン色素、クロロ
フィル色素、フタロシアニン色素、金属錯体色素が挙げ
られる。
素、ヘミシアニン色素、メロシアニン色素、3核メロシ
アニン色素、4核メロシアニン色素、ロダシアニン色
素、コンプレックスシアニン色素、コンプレックスメロ
シアニン色素、アロポーラー色素、オキソノール色素、
ヘミオキソノール色素、スクアリウム色素、クロコニウ
ム色素、アザメチン色素などのポリメチン発色団であ
り、さらに好ましくはシアニン色素、メロシアニン色
素、3核メロシアニン色素、4核メロシアニン色素、ロ
ダシアニン色素であり、特に好ましくはシアニン色素、
メロシアニン色素、ロダシアニン色素であり、最も好ま
しくはシアニン色素である。
ム・ハーマー(F.M.Harmer)著「ヘテロサイクリック・コ
ンパウンズ−シアニンダイズ・アンド・リレィティド・
コンパウンズ(Heterocyclic Compounds-Cyanine Dyes a
nd Related Compounds)」、ジョン・ウィリー・アンド
・サンズ(John Wiley & Sons)社−ニューヨーク、ロン
ドン、1964年刊、デー・エム・スターマー(D.M.Stu
rmer)著「ヘテロサイクリック・コンパウンズースペシ
ャル・トピックス・イン・ヘテロサイクリック・ケミス
トリー(Heterocyclic Compounds-Special topics in he
terocyclic chemistry)」、第18章、第14節、第4
82から515頁などに記載されている。好ましい色素
の一般式としては、米国特許第5,994,051号第
32〜36頁記載の一般式、および米国特許5,74
7,236号第30〜34頁記載の一般式が挙げられ
る。また、好ましいシアニン色素、メロシアニン色素、
ロダシアニン色素の一般式は、米国特許第5,340,
694号第21〜22欄の(XI)、(XII)、(XIII)に
示されているもの(ただし、n12、n15、n17、n18の数は
限定せず、0以上の整数(好ましくは4以下))が挙げ
られる。
は、好ましくは1.3層以上、さらに好ましくは1.5
層以上、特に好ましくは1.7層以上である。なお、上
限は特にないが、10層以下が好ましく、さらに好まし
くは5層以下であり、特に好ましくは3層以下である。
色素占有面積は、遊離色素濃度と吸着色素量の関係を示
す吸着等温線、および粒子表面積から求めることが出来
る。吸着等温線は、例えばエー・ハーツ(A.Her
z)らのアドソープション フロム アクエアス ソリ
ューション(Adsorption from Aqu
eous Solution)アドバンシーズ イン
ケミストリー シリーズ(Advances in C
hemistry Series)No.17、173
ページ(1968年)などを参考にして求めることが出
来る。
吸着させた乳剤を遠心分離器にかけて乳剤粒子と上澄み
のゼラチン水溶液に分離し、上澄み液の分光吸収測定か
ら未吸着色素濃度を求めて添加色素量から差し引くこと
で吸着色素量を求める方法と、沈殿した乳剤粒子を乾燥
し、一定質量の沈殿をチオ硫酸ナトリウム水溶液とメタ
ノールの1:1混合液に溶解し、分光吸収測定すること
で吸着色素量を求める方法の2つの方法を用いることが
出来る。複数種の増感色素を用いている場合には高速液
体クロマトグラフィーなどの手法で個々の色素について
吸着量を求めることも出来る。上澄み液中の色素量を定
量することで色素吸着量を求める方法は、例えばダブリ
ュー・ウエスト(W.West)らのジャーナル オブ
フィジカル ケミストリー(Journal of
Physical Chemistry)第56巻、1
054ページ(1952年)などを参考にすることがで
きる。しかし、色素添加量の多い条件では未吸着色素ま
でも沈降することがあり、上澄み中の色素濃度を定量す
る方法では必ずしも正しい吸着量を得られないことがあ
った。一方沈降したハロゲン化銀粒子を溶解して色素吸
着量を測定する方法であれば乳剤粒子の方が圧倒的に沈
降速度が速いため粒子と沈降した色素は容易に分離で
き、粒子に吸着した色素量だけを正確に測定できる。こ
の方法が色素吸着量を求める方法として最も信頼性が高
い。
色素と同様に測定できるが、可視光域に吸収が小さいた
め、分光吸収による定量方法よりも高速液体クロマトグ
ラフィーによる定量方法が好ましい。ハロゲン化銀粒子
表面積の測定方法の一例としては、レプリカ法による透
過電子顕微鏡写真を撮影して、個々の粒子の形状とサイ
ズを求め算出する方法がある。この場合、平板状粒子に
おいて厚みはレプリカの影(シャドー)の長さから算出
する。透過型電子顕微鏡写真の撮影方法としては、例え
ば、日本電子顕微鏡学会関東支部編「電子顕微鏡試料技
術集」誠分堂新光社1970年刊、バターワーズ社(B
uttwrworths)、ロンドン、1965刊、ピ
ー・ビー・ヒルシュ(P.B.Hirsch)らのエレ
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ー・クライン(E.Klein)らのインターナショナ
ル・コロキウム(International Col
oquium)、リエージュ(Liege)、1959
年、「サイエンティフィック フォトグラフィー(Sc
ientific Photography)」などを
参考にすることができる。
ついて実験的に求められるが、通常用いられる増感色素
の分子占有面積はほぼ80A2付近であるので、簡易的
にすべての色素について色素占有面積を80A2として
おおよその吸着層数を見積もることも出来る。本発明に
おいて、二層目以降の色素の吸収極大波長は一層目色素
の吸収極大波長と同じか短波長であることが好ましく、
両者の波長の間隔は好ましくは0nmから50nm、さらに好
ましくは0nmから30nm、特に好ましくは0nmから20nmであ
る。
の色素の還元電位、及び酸化電位はいかなるものでも良
いが、一層目色素の還元電位が二層目以降の色素の還元
電位の値から0.2Vを引いた値よりも、貴であること
が好ましく、さらに好ましくは0.1Vを引いた値よりも
貴であり、特に好ましくは一層目色素の還元電位が二層
目以降の色素の還元電位よりも貴であることである。
方法が可能であるが、好ましくは、位相弁別式第二高調
波交流ポーラログラフィーで行う場合であり、正確な値
を求めることができる。なお、以上の位相弁別式第二高
調波交流ポーラログラフィーによる電位の測定法はジャ
ーナル・オブ・イメージング・サイエンス(Journ
al of Imaging Science)、第3
0巻、第27頁(1986年)に記載されている。
中では発光性であることが好ましい。発光性色素の種類
としては色素レーザー用に使用される色素の骨格構造を
持つものが好ましい。これらは例えば、前田三男、レー
ザー研究、第8巻、694頁、803頁、958頁(1
980年)及び第9巻、85頁(1981年)、及びF.
Sehaefer著、「Dye Lasers」、Springer(1973
年)の中に整理されている。二層目色素部分のみの色素
のゼラチン乾膜中での発光収率は、好ましくは0.05以上
であり、より好ましくは、0.1以上であり、さらに好ま
しくは0.2以上であり、特に好ましくは0.5以上である。
降の色素から一層目色素へのエネルギー伝達が起こる場
合には、二層目色素部分のみのゼラチン乾膜中の励起寿
命は長い方が好ましい。この場合には二層目色素部分の
発光収率は高くても低くても構わない。二層目色素部分
のみゼラチン乾膜中の蛍光寿命は、好ましくは10ps以
上、より好ましくは40ps以上、さらに好ましくは160ps
以上である。二層目以降の色素の蛍光寿命に特に上限は
ないが、好ましくは1ms以下である。
収の重なりは大きいことが好ましい。二層目以降の色素
の発光スペクトルをl(ν)、一層目色素の吸収スペクト
ルをa(ν)としたとき、それらの積l(ν)・a(ν)は好ま
しくは0.001以上であり、より好ましくは0.01以上であ
り、さらに好ましくは0.1以上であり、特に好ましくは
0.5以上である。ここでνは波数(cm-1)で、それぞれの
スペクトルはスペクトル面積を1に規格化している。
へのエネルギー移動効率は、好ましくは30%以上、さ
らに好ましくは60%、特に好ましくは90%以上であ
る。ここで二層目色素の励起エネルギーとは、二層目色
素が光エネルギーを吸収して生成した励起状態の色素が
有するエネルギーを指す。ある分子の持つ励起エネルギ
ーが他の分子に移動する場合には励起電子移動機構、フ
ェルスター型エネルギー移動機構(Forster M
odel)、デクスターエネルギー移動機構(Dext
or Model)等を経て励起エネルギーが移動する
と考えられているため、本研究の多層吸着系において
も、これらの機構から考えられる効率よい励起エネルギ
ー移動を起こすための条件を満たすことが好ましい。さ
らに、フェルスター型エネルギー移動機構を起こすため
の条件を満たすことが特に好ましい。フェルスター型の
エネルギー移動効率を高めるためには、乳剤粒子表面近
傍の屈折率を低下させることも有効である。
素の蛍光の立ち上がり速度等の光励起状態のダイナミク
ス解析によって二層目色素から一層目色素へのエネルギ
ー移動の効率を求めることができる。また、二層目色素
から一層目色素へのエネルギー移動の効率は、二層目色
素励起時の分光増感効率/一層目色素励起時の分光増感
効率としても求めることが出来る。
成していることが好ましい。また、二層目以降の色素は
単量体で吸着してもH会合体のような短波長会合を形成
しても良いが、特に好ましくはJ会合体を形成して吸着
することである。J会合体は吸光係数が高く、吸収も鋭
いため好ましいため通常の単層吸着での分光増感におい
ても非常に有用であるが、二層目色素としても上記分光
特性を持つことは非常に好ましい。しかも蛍光収率が高
く、ストークスシフトも小さいため、光吸収波長の接近
した一層目色素へ二層目色素の吸収した光エネルギーを
フェルスター型のエネルギー移動で伝達するのにも好ま
しい。
ハロゲン化銀粒子には吸着しているが、ハロゲン化銀に
直接は吸着していない色素のことである。本発明におい
て二層目以降の色素のJ会合体とは、二層目以降に吸着
した色素の示す吸収の長波長側の吸収幅が、色素発色団
間の相互作用のない単量体状態の色素溶液が示す吸収の
長波長側の吸収幅の2倍以下であると定義する。ここで
長波長側の吸収幅とは、吸収極大波長と、吸収極大波長
より長波長で吸収極大の1/2の吸収を示す波長とのエ
ネルギー幅を表す。一般にJ会合体を形成すると単量体
状態と比較して長波長側の吸収幅は小さくなることが知
られている。単量体状態で二層目に吸着した場合には、
吸着位置および状態の不均一性があるため色素溶液の単
量体状態の長波長側の吸収幅の2倍以上に大きくなる。
したがって、上記定義により二層目以上の色素のJ会合
体を定義することが出来る。
該乳剤の全体の分光吸収から一層目色素による分光吸収
を引いて求めることが出来る。一層目色素による分光吸
収は、一層目色素のみを添加したときの吸収スペクトル
を測定すれば求められる。また、増感色素が多層吸着し
た乳剤に色素脱着剤を添加して二層目以降の色素を脱着
させることで、一層目色素による分光吸収スペクトルを
測定することも出来る。
着させる実験では、通常一層目色素は二層目以降の色素
が脱着した後に脱着されるので、適切な脱着条件を選べ
ば、一層目色素による分光吸収を求めることが出来る。
これにより、二層目以降の色素の分光吸収を求めること
が可能となる。色素脱着剤を用いる方法は、浅沼らの報
告(ジャーナル オブ フィジカル ケミストリーB、
第101巻2149頁から2153頁(1997年))
を参考にすることが出来る。
ン化銀写真乳剤粒子を含有する乳剤の増感色素による分
光吸収率の最大値Amax、または分光感度の最大値Smaxの
それぞれ50%を示す最も短波長と最も長波長の間隔
は、好ましくは120nm以下であり、さらに好ましく
は100nm以下である。
波長と最も長波長の間隔は好ましくは20nm以上で、
好ましくは100nm以下、さらに好ましくは80nm
以下、特に好ましくは50nm以下である。またAmaxま
たはSmaxの20%を示す最も短波長と最も長波長の間隔
は、好ましくは180nm以下、さらに好ましくは15
0nm以下、特に好ましくは120nm以下、最も好ま
しくは100nm以下である。Amaxの50%の分光吸収
率を示す最も長波長、またはSmaxの50%の分光感度を
示す最も長波長は、好ましくは青感性層用乳剤の場合4
60nmから510nm、または緑感性層用乳剤の場合
560nmから610nm、または赤感性層用乳剤の場
合640nmから730nmである。
るための第一の方法は複数の発色団を有する化合物(以
下連結色素)を用いることである。
(VI)で表される化合物である。 一般式(VI)
Laは連結基、又は単結合を表す。q1及びr1は各々1
から100までの整数を表わす。M1は電荷均衡対イオ
ンを表し、m1は分子の電荷を中和するのに必要な数を
表す。
て、詳細に説明する。本発明において、特定の部分を
「基」と称した場合には、当該部分はそれ自体が置換さ
れていなくても、一種以上の(可能な最多数までの)置
換基で置換されていても良いことを意味する。例えば、
「アルキル基」とは置換または無置換のアルキル基を意
味する。また、本発明における化合物に使用できる置換
基は、どのような置換基でもよい。
れる置換基としては、いかなるものでも良く、特に制限
は無いが、例えば、ハロゲン原子、アルキル基(シクロ
アルキル基、ビシクロアルキル基、トリシクロアルキル
基を含む)、アルケニル基(シクロアルケニル基、ビシ
クロアルケニル基を含む)、アルキニル基、アリール
基、複素環基(ヘテロ環基と言っても良い)、シアノ
基、ヒドロキシル基、ニトロ基、カルボキシル基、アル
コキシ基、アリールオキシ基、シリルオキシ基、複素環
オキシ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、ア
ルコキシカルボニルオキシ基、アリールオキシカルボニ
ルオキシ基、アミノ基(アニリノ基を含む)、アンモニ
オ基、アシルアミノ基、アミノカルボニルアミノ基、ア
ルコキシカルボニルアミノ基、アリールオキシカルボニ
ルアミノ基、スルファモイルアミノ基、アルキル及びア
リールスルホニルアミノ基、メルカプト基、アルキルチ
オ基、アリールチオ基、複素環チオ基、スルファモイル
基、スルホ基、アルキル及びアリールスルフィニル基、
アルキル及びアリールスルホニル基、アシル基、アリー
ルオキシカルボニル基、アルコキシカルボニル基、カル
バモイル基、アリール及び複素環アゾ基、イミド基、ホ
スフィノ基、ホスフィニル基、ホスフィニルオキシ基、
ホスフィニルアミノ基、ホスホノ基、シリル基、ヒドラ
ジノ基、ウレイド基、ボロン酸基(−B(OH)2)、
リン酸基(−OPO(OH)2)、硫酸基(−OSO
3H)、その他の公知の置換基、が例として挙げられ
る。
ば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、
アルキル基{〔直鎖、分岐、環状の置換もしくは無置換
のアルキル基を表す。それらは、アルキル基(好ましく
は炭素数1から30のアルキル基、例えばメチル、エチ
ル、n−プロピル、イソプロピル、t−ブチル、n−オ
クチル、エイコシル、2−クロロエチル、2−シアノエ
チル、2−エチルヘキシル)、シクロアルキル基(好ま
しくは、炭素数3から30の置換または無置換のシクロ
アルキル基、例えば、シクロヘキシル、シクロペンチ
ル、4−n−ドデシルシクロヘキシル)、ビシクロアル
キル基(好ましくは、炭素数5から30の置換もしくは
無置換のビシクロアルキル基、つまり、炭素数5から3
0のビシクロアルカンから水素原子を一個取り去った一
価の基である。例えば、ビシクロ[1,2,2]ヘプタ
ン−2−イル、ビシクロ[2,2,2]オクタン−3−
イル)、更に環構造が多いトリシクロ構造なども包含す
るものである。以下に説明する置換基の中のアルキル基
(例えばアルキルチオ基のアルキル基)はこのような概
念のアルキル基を表す]}、アルケニル基[直鎖、分
岐、環状の置換もしくは無置換のアルケニル基を表す。
それらは、アルケニル基(好ましくは炭素数2から30
の置換または無置換のアルケニル基、例えば、ビニル、
アリル、プレニル、ゲラニル、オレイル)、シクロアル
ケニル基(好ましくは、炭素数3から30の置換もしく
は無置換のシクロアルケニル基、つまり、炭素数3から
30のシクロアルケンの水素原子を一個取り去った一価
の基である。例えば、2−シクロペンテン−1−イル、
2−シクロヘキセン−1−イル)、ビシクロアルケニル
基(置換もしくは無置換のビシクロアルケニル基、好ま
しくは、炭素数5から30の置換もしくは無置換のビシ
クロアルケニル基、つまり二重結合を一個持つビシクロ
アルケンの水素原子を一個取り去った一価の基である。
例えば、ビシクロ[2,2,1]ヘプト−2−エン−1
−イル、ビシクロ[2,2,2]オクト−2−エン−4
−イル)を包含するものである。]、アルキニル基(好
ましくは、炭素数2から30の置換または無置換のアル
キニル基、例えば、エチニル、プロパルギル、トリメチ
ルシリルエチニル基)、アリール基(好ましくは炭素数
6から30の置換もしくは無置換のアリール基、例えば
フェニル、p−トリル、ナフチル、m−クロロフェニ
ル、o−ヘキサデカノイルアミノフェニル)、複素環基
(好ましくは5または6員の置換もしくは無置換の、芳
香族もしくは非芳香族の複素環化合物から一個の水素原
子を取り除いた一価の基であり、更に好ましくは、炭素
数3から30の5もしくは6員の芳香族の複素環基であ
る。例えば、2−フリル、2−チエニル、2−ピリミジ
ニル、2−ベンゾチアゾリル、なお、1−メチル−2−
ピリジニオ、1−メチル−2−キノリニオのようなカチ
オン性の複素環基でも良い。)、シアノ基、ヒドロキシ
ル基、ニトロ基、カルボキシル基、アルコキシ基(好ま
しくは、炭素数1から30の置換もしくは無置換のアル
コキシ基、例えば、メトキシ、エトキシ、イソプロポキ
シ、t−ブトキシ、n−オクチルオキシ、2−メトキシ
エトキシ)、アリールオキシ基(好ましくは、炭素数6
から30の置換もしくは無置換のアリールオキシ基、例
えば、フェノキシ、2−メチルフェノキシ、4−t−ブ
チルフェノキシ、3−ニトロフェノキシ、2−テトラデ
カノイルアミノフェノキシ)、シリルオキシ基(好まし
くは、炭素数3から20のシリルオキシ基、例えば、ト
リメチルシリルオキシ、t−ブチルジメチルシリルオキ
シ)、複素環オキシ基(好ましくは、炭素数2から30
の置換もしくは無置換の複素環オキシ基、1−フェニル
テトラゾール−5−オキシ、2−テトラヒドロピラニル
オキシ)、アシルオキシ基(好ましくはホルミルオキシ
基、炭素数2から30の置換もしくは無置換のアルキル
カルボニルオキシ基、炭素数6から30の置換もしくは
無置換のアリールカルボニルオキシ基、例えば、ホルミ
ルオキシ、アセチルオキシ、ピバロイルオキシ、ステア
ロイルオキシ、ベンゾイルオキシ、p−メトキシフェニ
ルカルボニルオキシ)、カルバモイルオキシ基(好まし
くは、炭素数1から30の置換もしくは無置換のカルバ
モイルオキシ基、例えば、N,N−ジメチルカルバモイ
ルオキシ、N,N−ジエチルカルバモイルオキシ、モル
ホリノカルボニルオキシ、N,N−ジ−n−オクチルア
ミノカルボニルオキシ、N−n−オクチルカルバモイル
オキシ)、アルコキシカルボニルオキシ基(好ましく
は、炭素数2から30の置換もしくは無置換アルコキシ
カルボニルオキシ基、例えばメトキシカルボニルオキ
シ、エトキシカルボニルオキシ、t−ブトキシカルボニ
ルオキシ、n−オクチルカルボニルオキシ)、アリール
オキシカルボニルオキシ基(好ましくは、炭素数7から
30の置換もしくは無置換のアリールオキシカルボニル
オキシ基、例えば、フェノキシカルボニルオキシ、p−
メトキシフェノキシカルボニルオキシ、p−n−ヘキサ
デシルオキシフェノキシカルボニルオキシ)、アミノ基
(好ましくは、無置換のアミノ基、炭素数1から30の
置換もしくは無置換のアルキルアミノ基、炭素数6から
30の置換もしくは無置換のアニリノ基、例えば、メチ
ルアミノ、ジメチルアミノ、アニリノ、N-メチル−アニ
リノ、ジフェニルアミノ)、アンモニオ基(好ましくは
アンモニオ基、炭素数1から30の置換もしくは無置換
のアルキル、アリール、複素環が置換したアンモニオ
基、例えば、トリメチルアンモニオ、トリエチルアンモ
ニオ、ジフェニルメチルアンモニオ)、アシルアミノ基
(好ましくは、ホルミルアミノ基、炭素数2から30の
置換もしくは無置換のアルキルカルボニルアミノ基、炭
素数7から30の置換もしくは無置換のアリールカルボ
ニルアミノ基、例えば、ホルミルアミノ、アセチルアミ
ノ、ピバロイルアミノ、ラウロイルアミノ、ベンゾイル
アミノ、3,4,5−トリ−n−オクチルオキシフェニ
ルカルボニルアミノ)、アミノカルボニルアミノ基(好
ましくは、炭素数1から30の置換もしくは無置換のア
ミノカルボニルアミノ、例えば、カルバモイルアミノ、
N,N−ジメチルアミノカルボニルアミノ、N,N−ジ
エチルアミノカルボニルアミノ、モルホリノカルボニル
アミノ)、アルコキシカルボニルアミノ基(好ましくは
炭素数2から30の置換もしくは無置換アルコキシカル
ボニルアミノ基、例えば、メトキシカルボニルアミノ、
エトキシカルボニルアミノ、t−ブトキシカルボニルア
ミノ、n−オクタデシルオキシカルボニルアミノ、N−
メチル−メトキシカルボニルアミノ)、アリールオキシ
カルボニルアミノ基(好ましくは、炭素数7から30の
置換もしくは無置換のアリールオキシカルボニルアミノ
基、例えば、フェノキシカルボニルアミノ、p-クロロフ
ェノキシカルボニルアミノ、m-(n−オクチルオキシフ
ェノキシ)カルボニルアミノ)、スルファモイルアミノ
基(好ましくは、炭素数0から30の置換もしくは無置
換のスルファモイルアミノ基、例えば、スルファモイル
アミノ、N,N−ジメチルアミノスルホニルアミノ、N
−n−オクチルアミノスルホニルアミノ)、アルキル及
びアリールスルホニルアミノ基(好ましくは炭素数1か
ら30の置換もしくは無置換のアルキルスルホニルアミ
ノ、炭素数6から30の置換もしくは無置換のアリール
スルホニルアミノ、例えば、メチルスルホニルアミノ、
ブチルスルホニルアミノ、フェニルスルホニルアミノ、
2,3,5−トリクロロフェニルスルホニルアミノ、p
−メチルフェニルスルホニルアミノ)、メルカプト基、
アルキルチオ基(好ましくは、炭素数1から30の置換
もしくは無置換のアルキルチオ基、例えばメチルチオ、
エチルチオ、n−ヘキサデシルチオ)、アリールチオ基
(好ましくは炭素数6から30の置換もしくは無置換の
アリールチオ、例えば、フェニルチオ、p−クロロフェ
ニルチオ、m−メトキシフェニルチオ)、複素環チオ基
(好ましくは炭素数2から30の置換または無置換の複
素環チオ基、例えば、1−メチルテトラゾール−5−イ
ルチオ、2−ベンゾチアゾリルチオ、1−フェニルテト
ラゾール−5−イルチオ)、スルファモイル基(好まし
くは炭素数0から30の置換もしくは無置換のスルファ
モイル基、例えば、N−エチルスルファモイル、N−
(3−ドデシルオキシプロピル)スルファモイル、N,
N−ジメチルスルファモイル、N−アセチルスルファモ
イル、N−ベンゾイルスルファモイル、N−(N’−フ
ェニルカルバモイル)スルファモイル)、スルホ基、ア
ルキル及びアリールスルフィニル基(好ましくは、炭素
数1から30の置換または無置換のアルキルスルフィニ
ル基、6から30の置換または無置換のアリールスルフ
ィニル基、例えば、メチルスルフィニル、エチルスルフ
ィニル、フェニルスルフィニル、p−メチルフェニルス
ルフィニル)、アルキル及びアリールスルホニル基(好
ましくは、炭素数1から30の置換または無置換のアル
キルスルホニル基、6から30の置換または無置換のア
リールスルホニル基、例えば、メチルスルホニル、エチ
ルスルホニル、フェニルスルホニル、p−メチルフェニ
ルスルホニル)、アシル基(好ましくはホルミル基、炭
素数2から30の置換または無置換のアルキルカルボニ
ル基、炭素数7から30の置換もしくは無置換のアリー
ルカルボニル基、炭素数4から30の置換もしくは無置
換の炭素原子でカルボニル基と結合している複素環カル
ボニル基、例えば、アセチル、ピバロイル、2−クロロ
アセチル、ステアロイル、ベンゾイル、p−(n−オク
チルオキシ)フェニルカルボニル、2−ピリジルカルボ
ニル、2−フリルカルボニル)、アリールオキシカルボ
ニル基(好ましくは、炭素数7から30の置換もしくは
無置換のアリールオキシカルボニル基、例えば、フェノ
キシカルボニル、o−クロロフェノキシカルボニル、m
−ニトロフェノキシカルボニル、p−(t−ブチル)フ
ェノキシカルボニル)、アルコキシカルボニル基(好ま
しくは、炭素数2から30の置換もしくは無置換アルコ
キシカルボニル基、例えば、メトキシカルボニル、エト
キシカルボニル、t−ブトキシカルボニル、n−オクタ
デシルオキシカルボニル)、カルバモイル基(好ましく
は、炭素数1から30の置換もしくは無置換のカルバモ
イル、例えば、カルバモイル、N−メチルカルバモイ
ル、N,N−ジメチルカルバモイル、N,N−ジ−n−
オクチルカルバモイル、N−(メチルスルホニル)カル
バモイル)、アリール及び複素環アゾ基(好ましくは炭
素数6から30の置換もしくは無置換のアリールアゾ
基、炭素数3から30の置換もしくは無置換の複素環ア
ゾ基、例えば、フェニルアゾ、p−クロロフェニルア
ゾ、5−エチルチオ−1,3,4−チアジアゾール−2
−イルアゾ)、イミド基(好ましくは、N−スクシンイ
ミド、N−フタルイミド)、ホスフィノ基(好ましく
は、炭素数2から30の置換のホスフィノ基、例えば、
ジメチルホスフィノ、ジフェニルホスフィノ、メチルフ
ェノキシホスフィノ)、ホスフィニル基(好ましくは、
炭素数2から30の置換のホスフィニル基、例えば、ジ
オクチルオキシホスフィニル、ジエトキシホスフィニ
ル)、ホスフィニルオキシ基(好ましくは、炭素数2か
ら30の置換のホスフィニルオキシ基、例えば、ジフェ
ノキシホスフィニルオキシ、ジオクチルオキシホスフィ
ニルオキシ)、ホスフィニルアミノ基(好ましくは、炭
素数2から30の置換のホスフィニルアミノ基、例え
ば、ジメトキシホスフィニルアミノ、ジメチルアミノホ
スフィニルアミノ)、ホスホノ基、シリル基(好ましく
は、炭素数3から30の置換のシリル基、例えば、トリ
メチルシリル、t−ブチルジメチルシリル、フェニルジ
メチルシリル)、ヒドラジノ基(好ましくは炭素数0か
ら30の置換もしくは無置換のヒドラジノ基、例えば、
トリメチルヒドラジノ)、ウレイド基(好ましくは炭素
数0から30の置換もしくは無置換のウレイド基、例え
ばN,N−ジメチルウレイド)、を表わす。
芳香族の炭化水素環、複素環のいずれでもよく、これら
がさらに組み合わされた多環縮合環でもよい。環の例と
して、ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環、キ
ノリン環、フェナントレン環、フルオレン環、トリフェ
ニレン環、ナフタセン環、ビフェニル環、ピロール環、
フラン環、チオフェン環、イミダゾール環、オキサゾー
ル環、チアゾール環、ピリジン環、ピラジン環、ピリミ
ジン環、ピリダジン環、インドリジン環、インドール
環、ベンゾフラン環、ベンゾチオフェン環、イソベンゾ
フラン環、キノリジン環、イソキノリン環、フタラジン
環、ナフチリジン環、キノキサリン環、キノキサゾリン
環、カルバゾール環、フェナントリジン環、アクリジン
環、フェナントロリン環、チアントレン環、クロメン
環、キサンテン環、フェノキサチイン環、フェノチアジ
ン環、フェナジン環などが挙げられる。)を形成するこ
ともできる。
ものは、これを取り去り更に上記の基で置換されていて
も良い。そのような置換基の例としては、−CONHS
O2−基(スルホニルカルバモイル基、カルボニルスル
ファモイル基)、−CONHCO−基(カルボニルカル
バモイル基)、−SO2NHSO2−基(スルフォニルス
ルファモイル基)、が挙げられる。
ノスルホニル基(例えば、アセチルアミノスルホニ
ル)、アリールカルボニルアミノスルホニル基(例え
ば、ベンゾイルアミノスルホニル基)、アルキルスルホ
ニルアミノカルボニル基(例えば、メチルスルホニルア
ミノカルボニル)、アリールスルホニルアミノカルボニ
ル基(例えば、p−メチルフェニルスルホニルアミノカ
ルボニル)が挙げられる。
ついて述べる。色素発色団、D1及びD2で表わされる色
素発色団としてはいかなるものでも良いが、例えば、シ
アニン色素、スチリル色素、ヘミシアニン色素、メロシ
アニン色素、3核メロシアニン色素、4核メロシアニン
色素、ロダシアニン色素、コンプレックスシアニン色
素、コンプレックスメロシアニン色素、アロポーラー色
素、オキソノール色素、ヘミオキソノール色素、スクア
リウム色素、クロコニウム色素、アザメチン色素、クマ
リン色素、アリーリデン色素、アントラキノン色素、ト
リフェニルメタン色素、アゾ色素、アゾメチン色素、ス
ピロ化合物、メタロセン色素、フルオレノン色素、フル
ギド色素、ペリレン色素、フェナジン色素、フェノチア
ジン色素、キノン色素、インジゴ色素、ジフェニルメタ
ン色素、ポリエン色素、アクリジン色素、アクリジノン
色素、ジフェニルアミン色素、キナクリドン色素、キノ
フタロン色素、フェノキサジン色素、フタロペリレン色
素、ポルフィリン色素、クロロフィル色素、フタロシア
ニン色素、金属錯体色素が挙げられる。
素、ヘミシアニン色素、メロシアニン色素、3核メロシ
アニン色素、4核メロシアニン色素、ロダシアニン色
素、コンプレックスシアニン色素、コンプレックスメロ
シアニン色素、アロポーラー色素、オキソノール色素、
ヘミオキソノール色素、スクアリウム色素、クロコニウ
ム色素、アザメチン色素などのポリメチン発色団であ
り、より好ましくはシアニン色素、メロシアニン色素、
3核メロシアニン色素、4核メロシアニン色素、オキソ
ノール色素、ロダシアニン色素であり、さらに好ましく
はシアニン色素、メロシアニン色素、オキソノール色素
であり、特に好ましくはシアニン色素、メロシアニン色
素であり、最も好ましくはシアニン色素である。
る化合物としては、共有結合で複数の色素発色団が連結
された化合物であれば、いかなるものでも良いが好まし
くは一般式(VI)で表される化合物である。本発明の一般
式(VI)のD1とD2は同一であっても良いが、好ましくは
異なる場合である。D1とD2は異なる場合の方が、以下
に示すように多層吸着するために好ましい。
連結色素がハロゲン化銀粒子に吸着した場合には、D1
はハロゲン化銀に吸着し、D2はハロゲン化銀に直接吸
着していない発色団であることが好ましい。すなわち、
D2のハロゲン化銀粒子への吸着力はD1よりも弱い方が
好ましい。さらに、ハロゲン化銀粒子への吸着力の序列
は、D1>La>D2となっている場合が最も好ましい。
D1またはD2のハロゲン化銀への吸着力は、D1または
D2に相当する化合物のハロゲン化銀粒子への吸着量か
ら推定することが出来る。D1またはD2に相当する化合
物としては、一般式(VI)で表される化合物において、連
結基Laをそれぞれアルキルスルホン酸基に変更した化
合物を挙げることが出来る。D1に相当する化合物の吸
着量はD2に相当する化合物の吸着量の好ましくは30
%未満、さらに好ましくは10%未満、特に好ましくは
5%未満である。
の吸着性を持つ増感色素部分であることが好ましいが、
物理吸着、または化学吸着いずれによって吸着させても
構わない。D2はハロゲン化銀粒子への吸着性が弱く、
また発光性色素の場合が好ましい。さらに、D1のハロ
ゲン化銀写真感光材料中における吸収極大波長がD2の
吸収極大波長よりも長波長であることが好ましい。さら
に、D2の発光がD1の吸収と重なることが好ましい。ま
た、D1はJ-会合体を形成した方が好ましい。さらに、
一般式(VI)で表される連結色素が所望の波長範囲に吸
収および分光感度を有するためには、D2もJ会合体を
形成していることが好ましい。D1とD2の還元電位、及
び酸化電位はいかなるものでも良いが、D1の還元電位
がD2の還元電位の値から0.2Vを引いた値よりも、
貴であることが好ましい。
または単結合を表す。この連結基は、好ましくは炭素原
子、窒素原子、硫黄原子、酸素原子のうち、少なくとも
1種を含む原子又は原子団からなる。好ましくはアルキ
レン基(例えばメチレン、エチレン、トリメチレン、テ
トラメチレン、ペンタメチレン)、アリーレン基(例え
ばフェニレン、ナフチレン)、アルケニレン基(例え
ば、エテニレン、プロペニレン)、アルキニレン基(例
えば、エチニレン、プロピニレン)、アミド基、カルボ
ニルオキシ基、スルホアミド基、スルホニルオキシ基、
ウレイン基、スルホニル基、スルフィニル基、チオエー
テル基、エーテル基、カルボニル基、−N(Ra)−
(Raは水素原子、又は一価の置換基を表わす。一価の
置換基としては前述のWが挙げられる。)、複素環2価
基(例えば、6−クロロ−1,3,5−トリアジン−
2,4−ジイル基、ピリミジン−2,4−ジイル基、キ
ノキサリン−2,3−ジイル基)を1つまたはそれ以上
組み合わせて構成される炭素数0以上100以下、好ま
しくは炭素数1以上20以下の連結基を表す。上記の連
結基は、更に前述のWで表される置換基を有しても良
い。また、これらの連結基は環(芳香族、又は非芳香族
の炭化水素環、又は複素環)を含有しても良い。
ルキレン基(例えばメチレン、エチレン、トリメチレ
ン、テトラメチレン、ペンタメチレン)、炭素数6以上
10以下のアリーレン基(例えばフェニレン、ナフチレ
ン)、炭素数2以上10以下のアルケニレン基(例え
ば)例えば、エテニレン、プロペニレン)、炭素数2以
上10以下のアルキニレン基(例えば、エチニレン、プ
ロピニレン)、エーテル基、アミド基、カルボニルオキ
シ基、スルホアミド基、スルホニルオキシ基を1つ又は
それ以上組み合わせて構成される炭素数1以上10以下
の2価の連結基である。これらは、前述のWで置換され
ていても良い。
互作用によりエネルギー移動または電子移動を行っても
良い連結基である。スルーボンド相互作用にはトンネル
相互作用、超交換(super-exchange)相互作用などがあ
るが、中でも超交換相互作用に基づくスルーボンド相互
作用が好ましい。スルーボンド相互作用及び超交換相互
作用は、シャマイ・スペイサー(Shammai Speiser)
著、ケミカル・レビュー(Chem. Rev.)第96巻、第1960
〜1963頁、1996年で定義されている相互作用である。こ
のような相互作用によりエネルギー移動または電子移動
する連結基としては、シャマイ・スペイサー(Shammai
Speiser)著、ケミカル・レビュー(Chem.Rev.)第96
巻、第1967〜1969頁、1996年に記載のものが好ましい。
わす。好ましくは1から5の整数であり、さらに好まし
くは1から2の整数であり、特に好ましくは1である。
q1及びr1が2以上の場合は含まれる複数のLa及びD
2はそれぞれ相異なる連結基及び色素発色団であっても
良い。Laは、D1およびD2のどの部位で結合してもよ
いが、メチン鎖部分でないことが好ましい。
部分が−1以下の電荷を持つ場合が好ましく、さらに好
ましくは−1の電荷を持つ場合である。
て、D1及びD2がそれぞれ独立に下記一般式(VII)、
(VIII)、(IX)、又は(X)で表されるメチン色素であ
る時である。 一般式(VII)
L15、L16、及びL17はメチン基を表す。p11、及びp
12は0または1を表す。n11は0、1、2、3または4
を表す。Z11及びZ12は含窒素複素環を形成するために
必要な原子群を表す。ただし、これらに環が縮環してい
ても良い。M11は電荷均衡対イオンを表し、m11は分子
の電荷を中和するのに必要な0以上の数を表す。R11及
びR12は水素原子、アルキル基、アリール基、又は複素
環基を表す。
21はメチン基を表す。p13は0又は1を表す。q11は0
又は1を表わす。n12は0、1、2、3又は4を表す。
Z13は含窒素複素環を形成するために必要な原子群を表
す。Z14とZ14’は(N−R 14)q11と一緒になって、
若しくはZ14とZ14’が直接結合して(q11=0のと
き)複素環を形成するのに必要な原子群、又は非環式の
酸性末端基を形成するのに必要な原子群(q11=0のと
き)を表す。ただし、Z13により形成される含窒素複素
環、及びZ14とZ14’とにより形成される複素環に環が
縮環していても良い。M12は電荷均衡対イオンを表し、
m12は分子の電荷を中和するのに必要な0以上の数を表
す。R13、及びR14は水素原子、アルキル基、アリール
基、又は複素環基を表す。
26、L27、L28、L29及びL30はメチン基を表す。p14
及びp15は0又は1を表す。q12は0又は1を表わす。
n13及びn14は0、1、2、3又は4を表す。Z15、及
びZ17は含窒素複素環を形成するために必要な原子群を
表す。Z16とZ16’は複素環を形成するために必要な原
子群を表す(q12=1のときは(N−R16)と一緒にな
って複素環を形成する)。ただし、Z15、Z16と
Z16’、及びZ17に環が縮環していても良い。M13は電
荷均衡対イオンを表し、m13は分子の電荷を中和するの
に必要な0以上の数を表す。R15、R16、及びR17は水
素原子、アルキル基、アリール基、又は複素環基を表
す。
ン基を表す。q13及びq14は0又は1を表す。n15は
0、1、2、3又は4を表す。Z18とZ18’は(N−R
18)q 13と一緒になって、及び,Z19とZ19’は(N−
R19)q14と一緒になって、複素環、又は非環式の酸性
末端基を形成するために必要な原子群を表す。ただし、
Z18とZ18’、及びZ19とZ19’に環が縮環していても
良い。M14は電荷均衡対イオンを表し、m14は分子の電
荷を中和するのに必要な0以上の数を表す。R18、及び
R19は水素原子、アルキル基、アリール基、又は複素環
基を表す。
の一般式(VII)、(VIII)、(IX)で表わされるメチン色
素の場合であり、さらに好ましくは一般式(VII)で表
わされるメチン色素の場合である。一般式(VI)のD2と
して好ましくは、上記の一般式(VII)、(VIII)、(X)
で表わされるメチン色素の場合であり、さらに好ましく
は一般式(VII)、(VIII)で表わされるメチン色素の場
合であり、特に好ましくは一般式(VII)で表わされるメ
チン色素の場合である。
I)、(IX)及び(X)で表されるメチン化合物につい
て詳細に述べる。一般式(VII)、(VIII)、(IX)及
び(X)中、Z11、Z12、Z13、Z15、及びZ17は含窒
素複素環、好ましくは5又は6員の含窒素複素環を形成
するのに必要な原子群を表す。ただし、これらに環が縮
環していても良い。環としては、芳香族環、又は非芳香
族環いずれでも良い。好ましくは芳香族環であり、例え
ばベンゼン環、ナフタレン環などの炭化水素芳香族環
や、ピラジン環、チオフェン環などの複素芳香族環が挙
げられる。
ゾール核、ベンゾチアゾール核、オキサゾリン核、オキ
サゾール核、ベンゾオキサゾール核、セレナゾリン核、
セレナゾール核、ベンゾセレナゾール核、テルラゾリン
核、テルラゾール核、ベンゾテルラゾール核、3,3−
ジアルキルインドレニン核(例えば3,3−ジメチルイ
ンドレニン)、イミダゾリン核、イミダゾール核、ベン
ゾイミダゾール核、2−ピリジン核、4−ピリジン核、
2−キノリン核、4−キノリン核、1−イソキノリン
核、3−イソキノリン核、イミダゾ〔4,5−b〕キノ
キザリン核、オキサジアゾール核、チアジアゾール核、
テトラゾール核、ピリミジン核などを挙げることができ
るが、好ましくはベンゾチアゾール核、ベンゾオキサゾ
ール核、3,3−ジアルキルインドレニン核(例えば
3,3−ジメチルインドレニン)、ベンゾイミダゾール
核、2−ピリジン核、4−ピリジン核、2−キノリン
核、4−キノリン核、1−イソキノリン核、3−イソキ
ノリン核であり、さらに好ましくはベンゾチアゾール
核、ベンゾオキサゾール核、3,3−ジアルキルインド
レニン核(例えば3,3−ジメチルインドレニン)、ベ
ンゾイミダゾール核であり、特に好ましくはベンゾオキ
サゾール核、ベンゾチアゾール核、ベンゾイミダゾール
核であり、最も好ましくはベンゾオキサゾール核、ベン
ゾチアゾール核である。
及び環が置換していても縮合していても良い。好ましい
ものは、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、ハロ
ゲン原子、芳香環縮合、スルホ基、カルボキシル基、ヒ
ドロキシル基である。Z11、Z12、Z13、Z15、及びZ
17によって形成される複素環の具体例としては、米国特
許第5,340,694号第23〜24欄のZ11、
Z12、Z13、Z14、及びZ16の例として挙げられている
ものと同様なものが挙げられる。
表されるメチン色素が、一般式(VI)中のD1で表され
る発色団を表すとき、Z11、Z12、Z13、Z15、及びZ
17上の置換基Wとして、さらに好ましくはハロゲン原
子、芳香族基、芳香環縮合である。一般式(VII)、(VI
II)、または(IX)で表されるメチン色素が、一般式(V
I)中のD2で表される発色団を表すとき、Z11、Z12、
Z13、Z15、及びZ17上の置換基Wとして、さらに好ま
しくは酸基である。
は、解離性プロトンを有する基である。具体的には、例
えばスルホ基、カルボキシル基、スルファト基、−CO
NHSO2−基、−CONHCO−基、−SO2NHSO
2−基、スルホンアミド基、スルファモイル基、ホスフ
ァト基、ホスホノ基、ボロン酸基、フェノール性水酸
基、など、これらのpkaと周りのpHによっては、プ
ロトンが解離する基が挙げられる。例えばpH5〜11の間
で90%以上解離することが可能なプロトン解離性酸性基
が好ましい。さらに好ましくはスルホ基、カルボキシル
基、−CONHSO2−基、−CONHCO−基、−S
O2NHSO2−基であり、特に好ましくは、スルホ基、
カルボキシル基であり、最も好ましくはスルホ基であ
る。上記の酸基は連結基Laに近接する位置に存在するこ
とが好ましい。ここで連結基Laに近接する位置とは、例
えば連結基LaがR11に存在する場合には、Z11あるいはR
11に酸基が存在することを示す。
Z18’と(N−R18)q13、及びZ 19とZ19’と(N−
R19)q14はそれぞれ一緒になって、複素環、又は非環
式の酸性末端基を形成するために必要な原子群を表わ
す。複素環(好ましくは5又は6員の複素環)としては
いかなるものでも良いが、酸性核が好ましい。次に、酸
性核及び非環式の酸性末端基について説明する。酸性核
及び非環式の酸性末端基は、いかなる一般のメロシアニ
ン色素の酸性核及び非環式の酸性末端基の形をとること
もできる。好ましい形においてZ14、Z18、Z19はチオ
カルボニル基、カルボニル基、カルボニルオキシ基、ア
シル基、カルバモイル基、シアノ基、スルホニル基であ
り、さらに好ましくはチオカルボニル基、カルボニル基
である。Z 14’、Z18’、Z19’は酸性核及び非環式の
酸性末端基を形成するために必要な残りの原子群を表
す。非環式の酸性末端基を形成する場合は、好ましくは
チオカルボニル基、カルボニル基、カルボニルオキシ
基、アシル基、カルバモイル基、シアノ基、スルホニル
基などである。q11、q13及びq14は0又は1である
が、好ましくは1である。
は、例えばジェイムス(James)編「ザ・セオリー
・オブ・ザ・フォトグラフィック・プロセス」(The
Theory of the Photograph
ic Process)第4版、マクミラン出版社、1
977年、198〜200頁に記載されている。ここで
は、非環式の酸性末端基とは、酸性すなわち電子受容性
の末端基のうち、環を形成しないものを意味することと
する。酸性核及び非環式の酸性末端基は、具体的には、
米国特許第3,567,719号、第3,575,86
9号、第3,804,634号、第3,837,862
号、第4,002,480号、第4,925,777
号、特開平3ー167546号、米国特許第5,99
4,051号、米国特許5,747,236号などに記
載されているものが挙げられる。
ゲン(典型的には酸素、硫黄、セレン、及びテルル)原
子からなる複素環(好ましくは5員又は6員の含窒素複
素環)を形成するとき好ましく、さらに好ましくは炭
素、窒素、及び/又はカルコゲン(典型的には酸素、硫
黄、セレン、及びテルル)原子からなる5員又は6員の
含窒素複素環を形成するときである。具体的には、例え
ば次の核が挙げられる。
−3、5−ジオン、イミダゾリン−5−オン、ヒダント
イン、2または4−チオヒダントイン、2−イミノオキ
サゾリジン−4−オン、2−オキサゾリン−5−オン、
2−チオオキサゾリジン−2、5−ジオン、2−チオオ
キサゾリン−2、4−ジオン、イソオキサゾリン−5−
オン、2−チアゾリン−4−オン、チアゾリジン−4−
オン、チアゾリジン−2、4−ジオン、ローダニン、チ
アゾリジン−2、4−ジチオン、イソローダニン、イン
ダン−1、3−ジオン、チオフェン−3−オン、チオフ
ェン−3−オン−1、1−ジオキシド、インドリン−2
−オン、インドリン−3−オン、2−オキソインダゾリ
ニウム、3−オキソインダゾリニウム、5,7−ジオキ
ソ−6、7−ジヒドロチアゾロ[3,2-a]ピリミジン、シ
クロヘキサン−1,3−ジオン、3,4−ジヒドロイソ
キノリン−4−オン、1,3−ジオキサン−4,6−ジ
オン、バルビツール酸、2−チオバルビツール酸、クロ
マン−2,4−ジオン、インダゾリン−2−オン、ピリ
ド[1,2−a]ピリミジン−1、3−ジオン、ピラゾ
ロ[1,5−b]キナゾロン、ピラゾロ[1,5−a]
ベンゾイミダゾール、ピラゾロピリドン、1,2,3,
4−テトラヒドロキノリン−2,4−ジオン、3−オキ
ソ−2、3−ジヒドロベンゾ[d]チオフェン−1,1
−ジオキサイド、3−ジシアノメチン−2、3−ジヒド
ロベンゾ[d]チオフェン−1,1−ジオキサイドの
核。
ニル基もしくはチオカルボニル基を、酸性核の活性メチ
レン位で置換したエキソメチレン構造を有する核、及
び、非環式の酸性末端基の原料となるケトメチレンやシ
アノメチレンなどの構造を有する活性メチレン化合物の
活性メチレン位で置換したエキソメチレン構造を有する
核。これらの酸性核、及び非環式の酸性末端基には、前
述の置換基Wで示した置換基又は環が、置換していて
も、縮環していても良い。
Z18’と(N−R18)q13、及びZ 19とZ19’と(N−
R19)q14が形成する含窒素複素環の核として好ましく
は、ヒダントイン、2または4−チオヒダントイン、2
−オキサゾリン−5−オン、2−チオオキサゾリン−
2,4−ジオン、チアゾリジン−2、4−ジオン、ロー
ダニン、チアゾリジン−2,4−ジチオン、バルビツー
ル酸、2−チオバルビツール酸であり、さらに好ましく
は、ヒダントイン、2または4−チオヒダントイン、2
−オキサゾリン−5−オン、ローダニン、バルビツール
酸、2−チオバルビツール酸である。
チン色素が、一般式(VI)中のD1で表される発色団を
表す場合は、特に好ましくは2または4−チオヒダント
イン、2−オキサゾリン−5−オン、ローダニンであ
る。一般式(VIII)、または(X)で表されるメチン色素
が、一般式(VI)中のD2で表される発色団を表す場合
は、特に好ましくはバルビツール酸である。
て形成される複素環としては、前述のZ14とZ14’と
(N−R14)q11、Z18とZ18’と(N−R18)q13、
及びZ 19とZ19’と(N−R19)q14の複素環の説明で
述べたものと同じものが挙げられる。好ましくは前述の
Z14とZ14’と(N−R14)q11、Z18とZ18’と(N
−R18)q13、及びZ19とZ19’と(N−R19)q14の
複素環の説明で述べた酸性核からオキソ基、又はチオキ
ソ基を除いたものである。
(N−R14)q11、Z18とZ18’と(N−R18)q13、
及びZ19とZ19’と(N−R19)q14の具体的として挙
げた酸性核からオキソ基、又はチオキソ基を除いたもの
であり、さらに好ましくはヒダントイン、2または4−
チオヒダントイン、2−オキサゾリン−5−オン、2−
チオオキサゾリン−2,4−ジオン、チアゾリジン−
2、4−ジオン、ローダニン、チアゾリジン−2,4−
ジチオン、バルビツール酸、2−チオバルビツール酸か
らオキソ基、又はチオキソ基を除いたものであり、特に
好ましくは、ヒダントイン、2または4−チオヒダント
イン、2−オキサゾリン−5−オン、ローダニン、バル
ビツール酸、2−チオバルビツール酸からオキソ基、又
はチオキソ基を除いたものであり、最も好ましくは2ま
たは4−チオヒダントイン、2−オキサゾリン−5−オ
ン、ローダニンからオキソ基、又はチオキソ基を除いた
ものである。q12は0又は1であるが、好ましくは1で
ある。
17、R18、及びR19は水素原子、アルキル基、アリール
基、及び複素環基であり、好ましくはアルキル基、アリ
ール基、及び複素環基である。R11、R12、R13、
R14、R15、R16、R17、R18、及びR19として表され
るアルキル基、アリール基、及び複素環基として、具体
的には、例えば、炭素原子1から18、好ましくは1か
ら7、特に好ましくは1から4の無置換アルキル基(例
えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチ
ル、イソブチル、ヘキシル、オクチル、ドデシル、オク
タデシル)、炭素原子1から18、好ましくは1から
7、特に好ましくは1から4の置換アルキル基{例えば
置換基として前述のWが置換したアルキル基が挙げられ
る。特に、上述した酸基を持つアルキル基が好ましい。
好ましくはアラルキル基(例えばベンジル、2−フェニ
ルエチル)、不飽和炭化水素基(例えばアリル基、ビニ
ル基)、ヒドロキシアルキル基(例えば、2−ヒドロキ
シエチル、3−ヒドロキシプロピル)、カルボキシアル
キル基(例えば、2−カルボキシエチル、3−カルボキ
シプロピル、4−カルボキシブチル、カルボキシメチ
ル)、アルコキシアルキル基(例えば、2−メトキシエ
チル、2−(2−メトキシエトキシ)エチル)、アリー
ロキシアルキル基(例えば2−フェノキシエチル、2−
(1−ナフトキシ)エチル)、アルコキシカルボニルア
ルキル基(例えばエトキシカルボニルメチル、2−ベン
ジルオキシカルボニルエチル)、アリーロキシカルボニ
ルアルキル基(例えば3−フェノキシカルボニルプロピ
ル)、アシルオキシアルキル基(例えば2−アセチルオ
キシエチル)、アシルアルキル基(例えば2−アセチル
エチル)、カルバモイルアルキル基(例えば2−モルホ
リノカルボニルエチル)、スルファモイルアルキル基
(例えばN,N−ジメチルスルファモイルメチル)、ス
ルホアルキル基(例えば、2−スルホエチル、3−スル
ホプロピル、3−スルホブチル、4−スルホブチル、2
−[3−スルホプロポキシ]エチル、2−ヒドロキシ−
3−スルホプロピル、3−スルホプロポキシエトキシエ
チル)、スルホアルケニル基、スルファトアルキル基
(例えば、2−スルファトエチル、3−スルファトプロ
ピル、4−スルファトブチル)、複素環置換アルキル基
(例えば2−(ピロリジン−2−オン−1−イル)エチ
ル、テトラヒドロフルフリル)、アルキルスルホニルカ
ルバモイルアルキル基(例えばメタンスルホニルカルバ
モイルメチル基)、アシルカルバモイルアルキル基(例
えばアセチルカルバモイルメチル基)、アシルスルファ
モイルアルキル基(例えばアセチルスルファモイルメチ
ル基)、アルキルスルフォニルスルファモイルアルキル
基(例えばメタンスルフォニルスルファモイルメチル
基)}、炭素数6から20、好ましくは炭素数6から1
0、さらに好ましくは炭素数6から8の無置換アリール
基(例えばフェニル基、1−ナフチル基)、炭素数6か
ら20、好ましくは炭素数6から10、さらに好ましく
は炭素数6から8の置換アリール基(例えば置換基の例
として挙げた前述のWが置換したアリール基が挙げられ
る。具体的にはp−メトキシフェニル基、p−メチルフ
ェニル基、p−クロロフェニル基などが挙げられ
る。)、炭素数1から20、好ましくは炭素数3から1
0、さらに好ましくは炭素数4から8の無置換複素環基
(例えば2−フリル基、2−チエニル基、2−ピリジル
基、3−ピラゾリル、3−イソオキサゾリル、3−イソ
チアゾリル、2−イミダゾリル、2−オキサゾリル、2
−チアゾリル、2−ピリダジル、2−ピリミジル、3−
ピラジル、2−(1,3,5-トリアゾリル)、3−(1,2,4-
トリアゾリル)、5−テトラゾリル)、炭素数1から2
0、好ましくは炭素数3から10、さらに好ましくは炭
素数4から8の置換複素環基(例えば置換基の例として
挙げた前述のWが置換した複素環基が挙げられる。具体
的には5−メチル−2−チエニル基、4−メトキシ−2
−ピリジル基などが挙げられる。)が挙げられる。
(X)で表されるメチン色素が、一般式(VI)中のD1
で表される発色団を表すとき、R11、R12、R13、
R14、R1 5、R16、R17、R18及びR19で表される置換
基として好ましくは無置換アルキル基、置換アルキル基
であり、置換アルキル基として好ましくは上述の酸基を
持つアルキル基である。酸基として、好ましくはスルホ
基、カルボキシル基、−CONHSO2−基、−CON
HCO−基、−SO2NHSO2−基であり、特に好まし
くは、スルホ基、カルボキシル基であり、最も好ましく
はスルホ基である。
(X)で表されるメチン色素が、一般式(VI)中のD2
で表される発色団を表すとき、R11、R12、R13、
R14、R1 5、R16、R17、R18及びR19で表される置換
基として好ましくは、無置換アルキル基、置換アルキル
基であり、さらに好ましくは上述の酸基を持つアルキル
基である。酸基として、好ましくはスルホ基、カルボキ
シル基、−CONHSO2−基、−CONHCO−基、
−SO2NHSO2−基であり、特に好ましくは、スルホ
基、カルボキシル基であり、最も好ましくはスルホ基で
ある。
17、L18、L19、L20、L21、L22、L23、L24、
L25、L26、L27、L28、L29、L30、L31、L32、及
びL33はそれぞれ独立にメチン基を表す。L11〜L33で
表されるメチン基は置換基を有していても良く、置換基
としては前述のWが挙げられる。例えば置換又は無置換
の炭素数1から15、好ましくは炭素数1から10、特
に好ましくは炭素数1から5のアルキル基(例えば、メ
チル、エチル、2−カルボキシエチル)、置換または無
置換の炭素数6から20、好ましくは炭素数6から1
5、更に好ましくは炭素数6から10のアリール基(例
えばフェニル、o−カルボキシフェニル)、置換または
無置換の炭素数3から20、好ましくは炭素数4から1
5、更に好ましくは炭素数6から10の複素環基(例え
ばN,N−ジメチルバルビツール酸基)、ハロゲン原
子、(例えば塩素、臭素、沃素、フッ素)、置換または
無置換の炭素数1から15、好ましくは炭素数1から1
0、更に好ましくは炭素数1から5のアルコキシ基(例
えばメトキシ、エトキシ)、置換または無置換の炭素数
0から15、好ましくは炭素数2から10、更に好まし
くは炭素数4から10のアミノ基(例えばメチルアミ
ノ、N,N−ジメチルアミノ、N−メチル−N−フェニ
ルアミノ、N−メチルピペラジノ)、置換または無置換
の炭素数1から15、好ましくは炭素数1から10、更
に好ましくは炭素数1から5のアルキルチオ基(例えば
メチルチオ、エチルチオ)、置換または無置換の炭素数
6から20、好ましくは炭素数6から12、更に好まし
くは炭素数6から10のアリールチオ基(例えばフェニ
ルチオ、p−メチルフェニルチオ)などが好ましいもの
として挙げられる。また他のメチン基と環を形成しても
よく、もしくはZ11〜Z19、R11〜R19と共に環を形成
することもできる。
22、L23、L29及びL30として好ましくは、無置換メチ
ン基である。n11、n12、n13、n14、及びn15はそれ
ぞれ独立に0、1、2、3または4を表す。好ましくは
0、1、2、3であり、更に好ましくは0、1、2であ
り、特に好ましくは0、1である。n11、n12、n13、
n14、及びn15が2以上の時、メチン基が繰り返される
が同一である必要はない。p11、p12、p13、p14、及
びp15はそれぞれ独立に0または1を表す。好ましくは
0である。
のイオン電荷を中性にするために必要であるとき、陽イ
オン又は陰イオンの存在を示すために式の中に含められ
ている。典型的な陽イオンとしては水素イオン
(H+)、アルカリ金属イオン(例えばナトリウムイオ
ン、カリウムイオン、リチウムイオン)、アルカリ土類
金属イオン(例えばカルシウムイオン)などの無機陽イ
オン、アンモニウムイオン(例えば、アンモニウムイオ
ン、テトラアルキルアンモニウムイオン、トリエチルア
ンモニウムイオン、ピリジニウムイオン、エチルピリジ
ニウムイオン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−
7−ウンデセニウムイオン)などの有機イオンが挙げら
れる。陰イオンは無機陰イオンあるいは有機陰イオンの
いずれであってもよく、ハロゲン陰イオン(例えばフッ
素イオン、塩素イオン、ヨウ素イオン)、置換アリール
スルホン酸イオン(例えばp−トルエンスルホン酸イオ
ン、p−クロルベンゼンスルホン酸イオン)、アリール
ジスルホン酸イオン(例えば1、3−ベンゼンスルホン
酸イオン、1、5−ナフタレンジスルホン酸イオン、
2、6−ナフタレンジスルホン酸イオン)、アルキル硫
酸イオン(例えばメチル硫酸イオン)、硫酸イオン、チ
オシアン酸イオン、過塩素酸イオン、テトラフルオロホ
ウ酸イオン、ピクリン酸イオン、酢酸イオン、トリフル
オロメタンスルホン酸イオンが挙げられる。さらに、イ
オン性ポリマー又は色素と逆電荷を有する他の色素を用
いても良い。また、一般式(VII)〜(X)において、
CO2 -、SO3 -のような酸基がある場合は、対イオンと
して水素イオンを持つときはCO2H、SO3Hと表記す
ることも可能である。
を均衡させるのに必要な0以上の数を表し、好ましくは
0〜4の数であり、さらに好ましくは0〜1の数であ
り、分子内で塩を形成する場合には0である。次に、発
明の実施の形態の説明で詳細に述べた、特に好ましい技
術で使われる色素の具体例だけを以下に示す。もちろ
ん、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、
M1m1は、適宜D1−または−D2に含めて記載した。
中、*は、−(La[Da]q1)r1との結合位置を示
す。
中、*は、D1−LaまたはD2と結合する位置を表す。
中、左右の結合手は、D1およびD2のいずれとも結合す
ることができる。
素の具体例を示す。
素を多層吸着させるための第二の方法は、連結されてい
ない増感色素の分子間相互作用を用いる方法である。例
えば、特開平10−239789、同8−26900
9、同10−123650号、特開平8−328189
号に記載されている芳香族基を持つ色素、又は芳香族基
を持つカチオン色素とアニオン色素を併用する方法、特
開平10−171058号に記載されている多価電荷を
持つ色素を用いる方法、特開平10−104774号に
記載されているピリジニウム基を持つ色素を用いる方
法、特開平10−186559号に記載されている疎水
性基を持つ色素を用いる方法、特開平10−19798
0号に記載されている配位結合基を持つ色素を用いる方
法、及び、特開2000−256573号、同2000
−275776号、同2000−345061号、同2
000−345060号、同2001−5132号、同
2001−75220号、同2001−92068号、
同2001−81341号、特願平11−331571
号、同11−331570号、特開2001−7522
1号、特願平11−331567号、同11−3477
81号、特願2000−18966号記載の特定の色素
を用いる方法、などが好ましい。
も一つ持つ色素を用いる方法である。その中で、好まし
くは正に荷電した色素、分子内で荷電が相殺されている
色素、又は荷電を持たない色素のみ用いる方法、又は正
と負に荷電した色素を併用し、かつ、正及び負に荷電し
た色素のうち少なくとも一方が少なくとも一つの芳香族
基を置換基として持つ色素を用いる方法である。
族基としては、炭化水素芳香族基、及び複素芳香族基が
ある。これらは、さらに炭化水素芳香族環、及び複素芳
香族環同士が縮合した多環縮合環、又は芳香族炭化水素
環と芳香族複素環が組み合わされた多環縮合環構造を持
つ基であっても良く、前述の置換基W等で置換されてい
ても良い。芳香族基に含まれる芳香族環として好ましく
は、ベンゼン、ナフタレン、アントラセン、フェナント
レン、フルオレン、トリフェニレン、ナフタセン、ビフ
ェニル、 ピロール、フラン、チオフェン、イミダゾー
ル、オキサゾール、チアゾール、ピリジン、ピラジン、
ピリミジン、ピリダジン、インドリジン、インドール、
ベンゾフラン、ベンゾチオフェン、イソベンゾフラン、
キノリジン、キノリン、フタラジン、ナフチリジン、キ
ノキサリン、キノキサゾリン、イソキノリン、カルバゾ
ール、フェナントリジン、アクリジン、フェナントロリ
ン、チアントレン、クロメン、キサンテン、フェノキサ
チイン、フェノチアジン、フェナジン等が挙げられる。
さらに好ましくは、上述の炭化水素芳香族環であり、特
に好ましくはベンゼン、ナフタレンであり、最も好まし
くはベンゼンである。
例として示した色素が挙げられ、好ましくは、前述のポ
リメチン色素発色団の例として示した色素が挙げられ
る。より好ましくは、シアニン色素、スチリル色素、ヘ
ミシアニン色素、メロシアニン色素、3核メロシアニン
色素、4核メロシアニン色素、ロダシアニン色素、コン
プレックスシアニン色素、コンプレックスメロシアニン
色素、アロポーラー色素、オキソノール色素、ヘミオキ
ソノール色素、スクアリウム色素、クロコニウム色素、
アザメチン色素であり、さらに好ましくはシアニン色
素、メロシアニン色素、3核メロシアニン色素、4核メ
ロシアニン色素、ロダシアニン色素であり、特に好まし
くはシアニン色素、メロシアニン色素、ロダシアニン色
素であり、最も好ましくはシアニン色素である。
て詳細に説明する。すなわち、次の(1)、(2)の場
合が好ましい。(1)と(2)では、(2)がより好ま
しい。 (1)下記一般式(XI)で表されるカチオン性、ベタ
イン性、又はノニオン性のメチン色素のうち少なくとも
一種を用いる方法。 (2)下記一般式(XI)で表されるカチオン性のメチ
ン色素のうち少なくとも一種と下記一般式(XII)で
表されるアニオン性のメチン色素のうち少なくとも一種
を同時に用いる方法。
必要な原子群を表す。ただし、これらに環が縮環してい
ても良い。A1はアルキル基、アリール基、又は複素環
基である。Q1は一般式(XI)で表される化合物がメチ
ン色素を形成するのに必要な基を表す。T1及びT2はメ
チン基を表す。p1は0または1を表す。
般式(XI)で表されるメチン色素(対イオン部分を除
く)がカチオン色素、ベタイン色素、又はノニオン色素
となる置換基を持つものとする。ただし、一般式(XI)
がシアニン色素、又はロダシアニン色素の場合は、好ま
しくはカチオン色素となる置換基を持つ場合である。M
1は電荷均衡のための対イオンを表し、m1は分子の電荷
を中和するのに必要な0以上の数を表す。
必要な原子群を表す。ただし、これらに環が縮環してい
ても良い。A2はアルキル基、アリール基、又は複素環
基である。Q2は一般式(XII)で表される化合物がメチ
ン色素を形成するのに必要な基を表す。T3及びT4はメ
チン基を表す。p2は0または1を表す。
般式(XII)で表されるメチン色素(対イオン部分を除
く)がアニオン色素となる置換基を持つものとする。M
2は電荷均衡のための対イオンを表し、m2は分子の電荷
を中和するのに必要な0以上の数を表す。但し、一般式
(XI)の化合物を単独で用いる場合、A1は芳香族環を持
つ基であることが好ましい。
I)の化合物を併用する場合は、A1、及びA2のうち少な
くとも一方は、芳香族環を持つ基であることが好まし
い。さらに、好ましくは、A1、及びA2とも、芳香族環
を持つ基である場合である。
いた色素の電荷がカチオン性である色素ならばいずれで
も良いが、好ましくはアニオン性の置換基を持たない色
素である。また、本発明のアニオン色素とは、対イオン
を除いた色素の電荷がアニオン性である色素ならばいず
れでも良いが、好ましくはアニオン性の置換基を1つ以
上持つ色素である。本発明のベタイン色素とは、分子内
に電荷を持つが分子内塩を形成し、分子が全体として電
荷を持たない色素である。本発明のノニオン色素とは、
分子内に電荷を全く持たない色素である。
を有した置換基であり、例えばpH5〜8の間で90%以上解
離したプロトン解離性酸性基が挙げられる。具体的に
は、例えばスルホ基、カルボキシル基、スルファト基、
リン酸基、ボロン酸基などが挙げられる。その他に、−
CONHSO2−基、−CONHCO−基、−SO2NH
SO2−基、フェノール性水酸基、など、これらのpk
aと周りのpHによっては、プロトンが解離する基が挙
げられる。さらに好ましくはスルホ基、カルボキシル
基、−CONHSO2−基、−CONHCO−基、−S
O2NHSO2−基である。
CO−基、−SO2NHSO2−基は、これらのpkaと
周りのpHにより、プロトンが解離しない場合もあり、
この場合は、ここでは言うアニオン性置換基には含めな
い。すなわち、プロトンが解離しない場合は、例えば一
般式(VII)で表わされる色素に、これらの基が2つ置換
していても、カチオン色素と見なすことができる。カチ
オン性置換基としては、置換又は無置換のアンモニウム
基、ピリジニウム基などが挙げられる。
らに好ましくは前記一般式(VII)、(VIII)または(I
X)で表されるときである。但し、式(VII)の色素がカ
チオン色素の場合はアニオン性の置換基を持たず、ベタ
イン色素の場合はアニオン性の置換基を1つ持つのが好
ましい。また、式(VIII)の色素がカチオン色素の場合
はカチオン性の置換基を持ち、ベタイン色素の場合はカ
チオン性の置換基1つとアニオン性の置換基1つを持
ち、ノニオン色素の場合はカチオン性の置換基とアニオ
ン性の置換基を持たないのが好ましい。さらに、式(I
X)の色素がカチオン色素の場合はアニオン性の置換基
を持たず、ベタイン色素の場合はアニオン性の置換基を
1つ持つのが好ましい。
色素として、さらに好ましくは、R 11およびR12がアニ
オン性の置換基を有する一般式(VII)の色素、R13お
よびR14のうち少なくとも1つはアニオン性の置換基を
有する一般式(VIII)の色素、またはR15、R16および
R17のうち少なくとも2つはアニオン性の置換基を有す
る一般式(IX)の色素である。
X)の化合物を単独で用いる場合、R 11及びR12のうち少
なくとも一つ、好ましくは両方とも芳香族環を有する
基、R 13及びR14のうち少なくとも一つ、好ましくは両
方とも芳香族環を有する基、あるいは、R15、R16及び
R17のうち少なくとも一つ、好ましくは2つ、さらに好
ましくは3つとも芳香族環を有する基、であることが好
ましい。
されるベタイン色素カチオン色素またはノニオン色素と
一般式(VII)、(VIII)または(IX)で表されるアニオ
ン色素とを併用する場合は、組み合わせた色素のR11〜
R17のうち、少なくとも1つは芳香族環を有する基であ
り、好ましくは2つが芳香族環を有する基であり、さら
に好ましくは3つが芳香族環を有する基であり、特に好
ましくは4つ以上が芳香族環を有する基である。
タイン色素、又はノニオン色素と、一般式(XII)で表
されるアニオン色素とを用いて、二層目色素のJ会合体
を形成させるためには、一層目として吸着させる色素と
二層目以降に吸着させる色素を分離して添加するのが好
ましく、一層目色素と二層目以上の色素は異なる色素を
用いることがより好ましい。二層目以上の色素はカチオ
ン性の色素、ベタイン性の色素、ノニオン性の色素を単
独、又はカチオン性の色素とアニオン性の色素を併用し
て添加することが好ましい。
出来るが、好ましくは一般式(XI)または一般式(XI
I)で表される色素であり、さらに好ましくは一般式(X
I)で表わされる色素である。
素、ベタイン色素、又はノニオン色素を単独で用いる場
合が好ましい。また、これと同列に好ましい2層目色素
としてカチオン色素とアニオン色素を併用する場合は、
いずれか一方が一般式(XI)のカチオン色素または一般
式(XII)のアニオン色素である場合が好ましく、さら
に一般式(XI)のカチオン色素と一般式(XII)のアニ
オン色素を両方とも含むことが好ましい。二層目色素と
してのカチオン性色素/アニオン性色素の比率(モル
比)は、好ましくは0.5〜2、さらに好ましくは0.
75〜1.33、最も好ましくは0.9から1.11の
範囲である。
(XII)で表される色素以外を添加しても構わないが、
一般式(XI)あるいは一般式(XII)で表される色素
は、好ましくは全色素添加量の50モル%以上、さらに
好ましくは70モル%以上、最も好ましくは90モル%
以上である。二層目色素はこのようにして添加すること
により、二層目色素の再配列を促進しつつ、二層目色素
間の相互作用を高めることができるためJ会合体形成が
実現できる。
色素において、1層目色素として使用する場合は、B1、
B2は芳香族基が置換した塩基性核、又は3環以上縮環
した塩基性核である場合が好ましい。また、2層目以上
の色素として使用する場合、B1,B2は3環以上縮環し
た塩基性核である場合が好ましい。
ゾオキサゾール核は2であり、ナフトオキサゾール核は
3である。また、ベンゾオキサゾール核がフェニル基で
置換されても、縮環数は2である。3環以上縮環した塩
基性核としては3環以上縮環した多環式縮環型複素環塩
基性核であればいかなるものでも良いが、好ましくは3
環式縮環型複素環、及び4環式縮環型複素環が挙げられ
る。3環式縮環型複素環として好ましくはナフト[2,3-
d]オキサゾール、ナフト[1,2-d]オキサゾール、ナフト
[2,1-d]オキサゾール、ナフト[2,3-d]チアゾール、ナフ
ト[1,2-d]チアゾール、ナフト[2,1-d]チアゾール、ナフ
ト[2,3-d]イミダゾール、ナフト[1,2-d]イミダゾール、
ナフト[2,1-d] イミダゾール、ナフト[2,3-d]セレナゾ
ール、ナフト[1,2-d] セレナゾール、ナフト[2,1-d] セ
レナゾール、インドロ[5,6-d]オキサゾール、インドロ
[6,5-d]オキサゾール、インドロ[2,3-d]オキサゾール、
インドロ[5,6-d]チアゾール、インドロ[6,5-d]チアゾー
ル、インドロ[2,3-d]チアゾール、ベンゾフロ[5,6-d]オ
キサゾール、ベンゾフロ[6,5-d]オキサゾール、ベンゾ
フロ[2,3-d]オキサゾール、ベンゾフロ[5,6-d]チアゾー
ル、ベンゾフロ[6,5-d]チアゾール、ベンゾフロ[2,3-d]
チアゾール、ベンゾチエノ[5,6-d]オキサゾール、ベン
ゾチエノ[6,5-d]オキサゾール、ベンゾチエノ[2,3-d]オ
キサゾール等が挙げられる。
は、アントラ[2,3-d]オキサゾール、アントラ[1,2-d]オ
キサゾール、アントラ[2,1-d]オキサゾール、アントラ
[2,3-d]チアゾール、アントラ[1,2-d]チアゾール、フェ
ナントロ[2,1-d]チアゾール、フェナントロ[2,3-d]イミ
ダゾール、アントラ[1,2-d]イミダゾール、アントラ[2,
1-d]イミダゾール、アントラ[2,3-d]セレナゾール、フ
ェナントロ[1,2-d]セレナゾール、フェナントロ[2,1-d]
セレナゾール、カルバゾロ[2,3-d]オキサゾール、カル
バゾロ[3,2-d]オキサゾール、ジベンゾフロ[2,3-d]オキ
サゾール、ジベンゾフロ[3,2-d]オキサゾール、カルバ
ゾロ[2,3-d]チアゾール、カルバゾロ[3,2-d]チアゾー
ル、ジベンゾフロ[2,3-d]チアゾール、ジベンゾフロ[3,
2-d]チアゾール、ベンゾフロ[5,6-d]オキサゾール、ジ
ベンゾチエノ[2,3-d]オキサゾール、ジベンゾチエノ[3,
2-d]オキサゾール、テトラヒドロカルバゾロ[6,7-d]オ
キサゾール、テトラヒドロカルバゾロ[7,6-d]オキサゾ
ール、ジベンゾチエノ[2,3-d]チアゾール、ジベンゾチ
エノ[3,2-d]チアゾール、テトラヒドロカルバゾロ[6,7-
d]チアゾール等が挙げられる。
しくは、ナフト[2,3-d]オキサゾール、ナフト[1,2-d]オ
キサゾール、ナフト[2,1-d]オキサゾール、ナフト[2,3-
d]チアゾール、ナフト[1,2-d] チアゾール、ナフト[2,1
-d] チアゾール、インドロ[5,6-d]オキサゾール、イン
ドロ[6,5-d]オキサゾール、インドロ[2,3-d]オキサゾー
ル、インドロ[5,6-d]チアゾール、インドロ[2,3-d]チア
ゾール、ベンゾフロ[5,6-d]オキサゾール、ベンゾフロ
[6,5-d]オキサゾール、ベンゾフロ[2,3-d]オキサゾー
ル、ベンゾフロ[5,6-d]チアゾール、ベンゾフロ[2,3-d]
チアゾール、ベンゾチエノ[5,6-d]オキサゾール、アン
トラ[2,3-d]オキサゾール、アントラ[1,2-d]オキサゾー
ル、アントラ[2,3-d]チアゾール、アントラ[1,2-d] チ
アゾール、カルバゾロ[2,3-d]オキサゾール、カルバゾ
ロ[3,2-d]オキサゾール、ジベンゾフロ[2,3-d]オキサゾ
ール、ジベンゾフロ[3,2-d]オキサゾール、カルバゾロ
[2,3-d]チアゾール、カルバゾロ[3,2-d]チアゾール、ジ
ベンゾフロ[2,3-d]チアゾール、ジベンゾフロ[3,2-d]チ
アゾール、ジベンゾチエノ[2,3-d]オキサゾール、ジベ
ンゾチエノ[3,2-d]オキサゾール、が挙げられ、特に好
ましくは、ナフト[2,3-d]オキサゾール、ナフト[1,2-d]
オキサゾール、ナフト[2,3-d]チアゾール、インドロ[5,
6-d]オキサゾール、インドロ[6,5-d]オキサゾール、イ
ンドロ[5,6-d]チアゾール、ベンゾフロ[5,6-d]オキサゾ
ール、ベンゾフロ[5,6-d]チアゾール、ベンゾフロ[2,3-
d]チアゾール、ベンゾチエノ[5,6-d]オキサゾール、カ
ルバゾロ[2,3-d]オキサゾール、カルバゾロ[3,2-d]オキ
サゾール、ジベンゾフロ[2,3-d]オキサゾール、ジベン
ゾフロ[3,2-d]オキサゾール、カルバゾロ[2,3-d]チアゾ
ール、カルバゾロ[3,2-d]チアゾール、ジベンゾフロ[2,
3-d]チアゾール、ジベンゾフロ[3,2-d]チアゾール、ジ
ベンゾチエノ[2,3-d]オキサゾール、ジベンゾチエノ[3,
2-d]オキサゾールである。
体例を示す。
素の具体例を示す。
いて詳細に説明する。一般式(I)で表される本発明の
化合物は、乳剤調製時、感材製造工程中のいかなる場合
にも使用しても良い。例えば粒子形成時、脱塩工程、化
学増感時、塗布前などである。またこれらの工程中の複
数回に分けて添加することも出来る。本発明の化合物
は、水、メタノール、エタノールなどの水可溶性溶媒ま
たはこれらの混合溶媒に溶解して添加することが好まし
い。水に溶解する場合、pHを高くまたは低くした方が
溶解度が上がる化合物については、pHを高くまたは低
くして溶解し、これを添加しても良い。
は、乳剤層中に使用するのが好ましいが、乳剤層と共に
保護層や中間層に添加しておき、塗布時に拡散させても
よい。本発明の化合物の添加時期は増感色素の前後を問
わず、それぞれ好ましくはハロゲン化銀1モル当り、1
×10-9〜5×10-2モル、更に好ましくは1×10-8
〜2×10-3モルの割合でハロゲン化銀乳剤層に含有す
る。
化銀吸着基としては、N、S、P、SeもしくはTeか
らなる群から選択される少なくとも1つを有し、好まし
くは銀イオンリガンド構造のものである。ktが2以上
の場合、複数個のXは、同じでも異なっていてもよい。
銀イオンリガンド構造のものとしては以下が挙げられ
る。
たは2価の複素環基と置換もしくは無置換のアルキレン
基、アルケニレン基、アルキニレン基、アリーレン基、
SO2基のいずれかとが結合した2価の基を表す。Z1t
は、S、SeまたはTe原子を表す。R1tは水素原子ま
たはZ1tの解離体となった場合に必要な対イオンとし
て、ナトリウムイオン、カリウムイオン、リチウムイオ
ンおよびアンモニウムイオンを表す。
環形成されており、その形態は、5〜7員の複素飽和
環、複素不飽和環、不飽和炭素環である。Zatは、O、
N、S、SeまたはTe原子を表し、n1tは0〜3を表
す。R2tは水素原子、アルキル基、アルケニル基、アル
キニル基またはアリール基を表す。n1tが2以上のと
き、複数個のZatは同じでも異なっていてもよい。
〜3の整数を表す。R 3tは2価の連結基であり、アルキ
レン基、アルケニレン基、アルキニレン基、アリーレン
基、2価の複素環基、または2価の複素環基とアルキレ
ン基、アルケニレン基、アルキニレン基、アリーレン
基、SO2基のいずれかとが結合した2価の基を表す。
R4tはアルキル基、アリール基または複素環基を表す。
n2tが2以上のとき、複数のZ2tは同じでも異なってい
てもよい。
キル基、アルケニル基、アリール基または複素環を表
す。
表し、E1tは水素原子、NH2、NHR10t、N
(R10t)2、NHN(R10t)2、OR10tまたはSR10t
を表す。E2 tは2価の連結基であり、NH、NR10t、
NHNR10t、OまたはSを表す。R7 t、R8tおよびR
9tは各々独立して水素原子、アルキル基、アルケニル
基、アリール基または複素環基を表し、R8tとR9tは互
いに結合して環を形成していてもよい。R10tは水素原
子、アルキル基、アルケニル基、アリール基または複素
環基を表す。
キレン基、アルケニレン基、アルキニレン基、アルーレ
ン基または2価の複素環基を表す。G2tおよびJtは各
々独立して、COOR12t、SO2R12t、COR12t、S
OR12t、CN、CHOまたはNO2を表す。R12tはア
ルキル基、アルケニル基またはアリール基を表す。
る。式中、G1tで表される連結基としては、それぞれ炭
素数1〜20の置換もしくは無置換の直鎖または分岐の
アルキレン基(例えばメチレン、エチレン、トリメチレ
ン、プロピレン、テトラメチレン、ヘキサメチレン、3
−オキサペンチレン、2−ヒドロキシトリメチレン)、
炭素数3〜18の置換もしくは無置換の環状アルキレン
基(例えばシクロプロピレン、シクロペンチレン、シク
ロへキシレン)、炭素数2〜20の置換もしくは無置換
のアルケニレン基(例えばエテン、2−ブテニレン)、
炭素数2〜10のアルキニレン基(例えばエチン)、炭
素数6〜20の置換もしくは無置換のアリーレン基(例
えば無置換p−フェニレン、無置換2,5−ナフチレ
ン)が挙げられる。
−SO2−基の他に、炭素数1〜10の置換もしくは無
置換の直鎖または分岐のアルキレン基、炭素数3〜6の
置換もしくは無置換の環状アルキレン基あるいは炭素数
2〜10のアルケニレン基と結合した−SO2−基が挙
げられる。
は、2価の複素環基、または2価の複素環基とアルキレ
ン基、アルケニレン基、アルキニレン基、アリーレン
基、SO2基のいずれかとが結合した2価の基、または
これらの基の複素環部分がベンゾ縮合またはナフト縮合
されたもの(例えば、2,3−テトラゾールジイル、
1,3−トリアゾールジイル、1,2−イミダゾールジ
イル、3,5−オキサジアゾールジイル、2,4−チア
ゾールジル、1,5−ベンゾイミダゾールジイル、2,
5−ベンゾチアゾールジイル、2,5−ベンゾオキサゾ
ールジイル、2,5−ピリミジンジイル、3−フェニル
−2,5−テトラゾールジイル、2,5−ピリジンジイ
ル、2,4−フランジイル、1,3−ピペリジンジイ
ル、2,4−モルホリンジイル)が挙げられる。
していてもよい。置換基を以下に示すが、これら置換基
をここでは置換基Ytと称する。置換基としては例えば
ハロゲン原子(例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子
等)、アルキル基(例えばメチル、エチル、イソプロピ
ル、n−プロピル、t−ブチル)、アルケニル基(例え
ばアリル、2−ブテニル)、アルキニル基(例えばプロ
パルギル)、アラルキル基(例えばベンジル)、アリー
ル基(例えばフェニル、ナフチル、4−メチルフェニ
ル)、複素環基(例えばピリジル、フリル、イミダゾリ
ル、ピペリジニル、モルホリノ)、アルコキシ基(例え
ばメトキシ、エトキシ、ブトキシ、2−エチルヘキシル
オキシ、エトキシエトキシ、メトキシエトキシ)、アリ
ールオキシ基(例えばフェノキシ、2−ナフチルオキ
シ)、アミノ基(例えば無置換アミノ、ジメチルアミ
ノ、ジエチルアミノ、ジプロピルアミノ、ジブチルアミ
ノ、エチルアミノ、アニリノ)、アシルアミノ基(例え
ばアセチルアミノ、ベンゾイルアミノ)、ウレイド基
(例えば無置換ウレイド、N−メチルウレイド)、ウレ
タン基(例えばメトキシカルボニルアミノ、フェノキシ
カルボニルアミノ)、スルフォニルアミノ基(例えばメ
チルスルフォニルアミノ、フェニルスルフォニルアミ
ノ)、スルファモイル基(例えば無置換スルファモイ
ル、N,N−ジメチルスルファモイル、N−フェニルス
ルファモイル)、カルバモイル基(例えば無置換カルバ
モイル、N,N−ジエチルカルバモイル、N−フェニル
カルバモイル)、スルホニル基(例えばメシル、トシ
ル)、スルフィニル基(例えばメチルスルフィニル、フ
ェニルスルフィニル)、アルキルオキシカルボニル基
(例えばメトキシカルボニル、エトキシカルボニル)、
アリールオキシカルボニル基(例えばフェノキシカルボ
ニル)、アシル基(例えばアセチル、ベンゾイル、ホル
ミル、ピバロイル)、アシルオキシ基(例えばアセトキ
シ、ベンゾイルオキシ)、リン酸アミド基(例えばN,
N−ジエチルリン酸アミド)、シアノ基、スルホ基、チ
オスルホン酸基、スルフィン酸基、カルボキシ基、ヒド
ロキシ基、ホスホノ基、ニトロ基、アンモニオ基、ホス
ホニオ基、ヒドラジノ基、チアゾリノ基が挙げられる。
また、置換基が2つ以上ある時は同じでも異なっていて
もよく、置換基はさらに置換基を有していてもよい。
好ましい一般式(Xt−1)としては、G1tは炭素数6
〜10の置換もしくは無置換のアリーレン基、無置換も
しくはアルキレン基またはアリーレン基と結合された、
もしくはベンゾ縮合またはナフト縮合された5〜7員環
を形成する複素環基が挙げられる。Z1tとしてはS、S
eが挙げられ、R1tとしては、水素原子、ナトリウムイ
オン、カリウムイオンが挙げられる。
の置換もしくは無置換のアリーレン基と結合された、ま
たはベンゾ縮合された5〜6員環を形成する複素環基で
あり、最も好ましくは、アリーレン基と結合された、も
しくはベンゾ縮合された5〜6員環を形成する複素環基
である。さらに好ましいZ1tはSであり、R1tは、水素
原子、ナトリウムイオンである。
b)について詳細に説明する。式中、R2tで表されるア
ルキル基、アルケニル基、アルキニル基としては、炭素
数1〜10の置換もしくは無置換の直鎖または分岐のア
ルキル基(例えばメチル、エチル、イソプロピル、n−
プロピル、n−ブチル、t−ブチル、2−ペンチル、n
−ヘキシル、n−オクチル、t−オクチル、2−エチル
ヘキシル、2−ヒドロキシエチル、1−ヒドロキシエチ
ル、ジエチルアミノエチル、n−ブトキシプロピル、メ
トキシメチル)、炭素数3〜6の置換もしくは無置換の
環状アルキル基(例えばシクロプロピル、シクロペンチ
ル、シクロヘキシル)、炭素数2〜10のアルケニル基
(例えばアリル、2−ブテニル、3−ペンテニル)、炭
素数2〜10のアルキニル基(例えばプロパルギル、3
−ペンチニル)、炭素数6〜12のアラルキル基(例え
ばベンジル)等が挙げられる。アリール基としては、炭
素数6〜12の置換もしくは無置換のアリール基(例え
ば無置換フェニル、4−メチルフェニル)等が挙げられ
る。上記R2tはさらに置換基Yt等を有してもよい。
b)の好ましい例を示す。式中、好ましくはR2tが水素
原子、炭素数1〜6の置換もしくは無置換のアルキル
基、炭素数6〜10の置換もしくは無置換のアリール基
であり、ZatはO、NまたはSであり、n1tが1〜3の
整数である。さらに好ましくは、R2tが水素原子および
炭素数1〜4のアルキル基であり、ZatはNまたはSで
あり、n1tが2もしくは3である。
明する。式中、R3tで表される連結基としては、それぞ
れ炭素数1〜20の置換もしくは無置換の直鎖または分
岐のアルキレン基(例えばメチレン、エチレン、トリメ
チレン、イソプロピレン、テトラメチレン、ヘキサメチ
レン、3−オキサペンチレン、2−ヒドロキシトリメチ
レン)、炭素数3〜18の置換もしくは無置換の環状ア
ルキレン基(例えばシクロプロピレン、シクロペンチニ
レン、シクロへキシレン)、炭素数2〜20の置換もし
くは無置換のアルケニレン基(例えばエテン、2−ブテ
ニレン)、炭素数2〜10のアルキニレン基(例えばエ
チン)、炭素数6〜20の置換もしくは無置換のアリー
レン基(例えば無置換p−フェニレン、無置換2,5−
ナフチレン)が挙げられ、複素環基としては、置換もし
くは無置換の複素環基、およびこれにアルキレン基、ア
ルケニレン基、アリーレン基、またはさらに複素環基が
連結したもの(例えば2,5−ピリジンジイル、3−フ
ェニル−2,5−ピリジンジイル、1,3−ピペリジン
ジイル、2,4−モルホリンジイル)が挙げられる。
は、炭素数1〜10の置換もしくは無置換の直鎖、また
は分岐のアルキル基(例えばメチル、エチル、イソプロ
ピル、n−プロピル、n−ブチル、t−ブチル、2−ペ
ンチル、n−ヘキシル、n−オクチル、t−オクチル、
2−エチルヘキシル、2−ヒドロキシエチル、1−ヒド
ロキシエチル、ジエチルアミノエチル、ジブチルアミノ
エチル、n−ブトキシメチル、メトキシメチル)、炭素
数3〜6の置換もしくは無置換の環状アルキル基(例え
ばシクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル)
が挙げられ、アリール基としては、炭素数6〜12の置
換もしくは無置換のアリール基(例えば無置換フェニ
ル、2−メチルフェニル)が挙げられる。
ル基、アルケニル基、アリール基、または、さらに複素
環基が置換されたもの(例えばピリジル、3−フェニル
ピリジル、ピペリジル、モルホリノ)が挙げられる。上
記R4tはさらに置換基Yt等を有してもよい。
式中、好ましくはR3tは、炭素数1〜6の置換もしくは
無置換のアルキレン基、または炭素数6〜10の置換も
しくは無置換のアリーレン基であり、R4tは炭素数1〜
6の置換もしくは無置換のアルキル基、または炭素数6
〜10の置換もしくは無置換のアリール基であり、Z2t
はSまたはSeであり、n2tは1〜2である。さらに好
ましくは、R3tは炭素数1〜4のアルキレン基であり、
R4tは炭素数1〜4のアルキル基であり、Z2tはSであ
り、n2tは1である。
明する。式中、R5tおよびR6tで表されるアルキル基、
アルケニル基としては、炭素数1〜10の置換もしくは
無置換の直鎖、または分岐のアルキル基(例えばメチ
ル、エチル、イソプロピル、n−プロピル、n−ブチ
ル、t−ブチル、2−ペンチル、n−ヘキシル、n−オ
クチル、t−オクチル、2−エチルヘキシル、ヒドロキ
シメチル、2−ヒドロキシエチル、1−ヒドロキシエチ
ル、ジエチルアミノエチル、ジブチルアミノエチル、n
−ブトキシメチル、n−ブトキシプロピル、メトキシメ
チル)、炭素数3〜6の置換もしくは無置換の環状アル
キル基(例えばシクロプロピル、シクロペンチル、シク
ロヘキシル)、炭素数2〜10のアルケニル基(例えば
アリル、2−ブテニル、3−ペンテニル)が挙げられ
る。アリール基としては、炭素数6〜12の置換もしく
は無置換のアリール基(例えば無置換フェニル、4−メ
チルフェニル)が挙げら、複素環基としては無置換もし
くはアルキル基、アルケニル基、アリール基、またはさ
らに複素環基が置換されたもの(例えばピリジル、3−
フェニルピリジル、フリル、ピペリジル、モルホリノ)
が挙げられる。上記式中、R5tおよびR6tにはさらに置
換基Yt等を有していてもよい。
式中、好ましくはR5tおよびR6tが炭素数1〜6の置換
もしくは無置換のアルキル基、または炭素数6〜10の
置換もしくは無置換のアリール基である。さらに好まし
くはR5tおよびR6tが、炭素数6〜8のアリール基であ
る。
5b)について詳細に説明する。式中、E1tで表される
基としてはNH2、NHCH3、NHC2H5、NHPh、
N(CH3)2、N(Ph)2、NHNHC3H7、NHN
HPh、OC4H9、OPh、SCH3、等が挙げられ、
E2tとしては、NH、NCH3、NC2H5、NPh、N
HNC3H7、NHNPh等が挙げられる(ここで、Ph
=フェニル基(以下、同じ。))。
b)中、R7t、R8tおよびR9tで表されるアルキル基、
アルケニル基としては、炭素数1〜10の置換もしくは
無置換の直鎖または、分岐のアルキル基(例えば、メチ
ル、エチル、イソプロピル、n−プロピル、n−ブチ
ル、t−ブチル、2−ペンチル、n−ヘキシル、n−オ
クチル、t−オクチル、2−エチルヘキシル、ヒドロキ
シメチル、2−ヒドロキシエチル、1−ヒドロキシエチ
ル、ジエチルアミノエチル、ジブチルアミノエチル、n
−ブトキシメチル、n−ブトキシプロピル、メトキシメ
チル)、炭素数3〜6の置換もしくは無置換の環状アル
キル基(例えば、シクロプロピル、シクロペンチル、シ
クロヘキシル)、炭素数2〜10のアルケニル基(例え
ば、アリル、2−ブテニル、3−ペンテニル)が挙げら
れる。アリール基としては、炭素数6〜12の置換もし
くは無置換のアリール基(例えば、無置換フェニル、4
−メチルフェニル)が挙げられ、複素環基としては無置
換もしくはアルキル基、アルケニル基、アリール基、ま
たはさらに複素環基が置換されたもの、(例えば、ピリ
ジル、3−フェニルピリジル、フリル、ピペリジル、モ
ルホリノ)が挙げられる。R7t、R8tおよびR9tはさら
に置換基Yt等を有していてもよい。
b)の好ましい例を示す。式中、好ましくはE1tはアル
キル置換もしくは無置換のアミノ基またはアルコキシ基
であり、E2tはアルキル置換もしくは無置換のアミノ連
結基であり、R7t、R8tおよびR9tは炭素数1〜6の置
換もしくは無置換のアルキル基、または炭素数6〜10
の置換もしくは無置換のアリーレン基であり、Z3tはS
またはSeである。さらに好ましくは、E1tはアルキル
置換もしくは無置換のアミノ基であり、E 2tはアルキル
置換もしくは無置換のアミノ連結基であり、R7t、R8t
およびR9tは炭素数1〜4の置換もしくは無置換のアル
キル基であり、Z3tはSである。
6b)について詳細に説明する。式中、G2t及びJtで
表される基としてはCOOCH3、COOC3H7、CO
OC6H13、COOPh、SO2CH3、SO2C4H9、C
OC2H5、COPh、SOCH3、SOPh、CN、C
HO、NO2等が挙げられる。
それぞれ炭素数1〜20の置換もしくは無置換の直鎖ま
たは分岐のアルキレン基(例えばメチレン、エチレン、
トリメチレン、プロピレン、テトラメチレン、ヘキサメ
チレン、3−オキサペンチレン、2−ヒドロキシトリメ
チレン)、炭素数3〜18の置換もしくは無置換の環状
アルキレン基(例えばシクロプロピレン、シクロペンチ
レン、シクロへキシレン)、炭素数2〜20の置換もし
くは無置換のアルケニレン基(例えばエテン、2−ブテ
ニレン)、炭素数2〜10のアルキニレン基(例えばエ
チン)、炭素数6〜20の置換もしくは無置換のアリー
レン基(例えば無置換p−フェニレン、無置換2,5−
ナフチレン)が挙げられる。
ては、2価の複素環基、または2価の複素環基とアルキ
レン基、アルケニレン基、アルキニレン基、アリーレン
基、SO2基のいずれかとが結合した2価の基(例えば
2,5−ピリジンジイル、3−フェニル−2,5−ピリ
ジンジイル、2,4−フランジイル、1,3−ピペリジ
ンジイル、2,4−モルホリンジイル)が挙げられる。
式中、R11tはさらに置換基Yt等を有していてもよ
い。
b)の好ましい例を示す。式中、好ましくはG2tおよび
Jtが炭素数2〜6のカルボン酸エステル類またはカル
ボニル類であり、R11tが炭素数1〜6の置換もしくは
無置換のアルキレン基または炭素数6〜10の置換もし
くは無置換のアリーレン基である。
数2〜4のカルボン酸エステル類であり、R11tが炭素
数1〜4の置換もしくは無置換のアルキレン基または炭
素数6〜8の置換もしくは無置換のアリーレン基であ
る。
しい一般式の序列は(Xt−1)>(Xt−2a)>
(Xt−2b)>(Xt−3)>(Xt−5a)>(X
t−5b)>(Xt−4)>(Xt−6a)>(Xt−
6b)である。
吸収基について詳細に説明する。一般式(I)中、Xt
で表される光吸収基としては以下が挙げられる。
を形成するために必要な原子群を表し、L2t、L3t、L
4tおよびL5tはメチン基を表す。p1tはOまたは1を表
し、n3tは0〜3の整数を表す。M1tは電荷均衡対イオ
ンを表し、m2tは分子の電荷を中和するために必要な0
〜10の数を表す。Z4tが形成する含窒素複素環には、
ベンゼン環のような不飽和炭素環が縮合していてもよ
い。
素複素環としては、チアゾリジン核、チアゾール核、ベ
ンゾチアゾール核、オキサゾリン核、オキサゾール核、
ベンゾオキサゾール核、セレナゾリン核、セレナゾール
核、ベンゾセレナゾール核、3,3−ジアルキルインド
レニン核(例えば、3,3−ジメチルインドレニン)、
イミダゾリン核、イミダゾール核、ベンゾイミダゾール
核、2−ピリジン核、4−ピリジン核、2−キノリン
核、4−キノリン核、1−イソキノリン核、3−イソキ
ノリン核、イミダゾ〔4,5−b〕キノキザリン核、オ
キサジアゾール核、チアジアゾール核、テトラゾール
核、ピリミジン核等が挙げられる。Z4tで表される5ま
たは6員の含窒素複素環は前述の置換基Ytを有してい
てもよい。
ぞれ独立したメチン基を表す。L2t、L3t、L4tおよび
L5tで表されるメチン基は置換基を有していてもよく、
置換基としては例えば、置換もしくは無置換の炭素数1
〜15のアルキル基(例えばメチル、エチル、2−カル
ボキシエチル)、置換もしくは無置換の炭素数6〜20
のアリール基(例えばフェニル、o−カルボキシフェニ
ル)、置換もしくは無置換の炭素数3〜20の複素環基
(例えばN,N−ジエチルバルビツール酸から水素原子
1個を除いて1価の基にしたもの)、ハロゲン原子(例
えば塩素、臭素、フッ素、沃素)、炭素数1〜15のア
ルコキシ基(例えばメトキシ、エトキシ)、炭素数1〜
15のアルキルチオ基(例えばメチルチオ、エチルチ
オ)、炭素数6〜20のアリールチオ基(例えばフェニ
ルチオ)、炭素数0〜15のアミノ基(例えばN,N−
ジフェニルアミノ、Nーメチル−N−フェニルアミノ、
N−メチルピペラジノ)等が挙げられる。また、他のメ
チン基と環を形成してもよい。あるいは、その他の部分
と環を形成することもできる。
にするために必要であるとき、陽イオン叉は陰イオンの
存在を示すために式の中に含まれている。典型的な陽イ
オンとしては水素イオン(H+)、アルカリ金属イオン
(例えば、ナトリウムイオン、カリウムイオン、リチウ
ムイオン)等の無機陽イオン、アンモニウムイオン(例
えば、アンモニウムイオン、テトラアルキルアンモニウ
ムイオン、ピリジニウムイオン、エチルピリジニウムイ
オン)等の有機陽イオンが挙げられる。陰イオンも無機
陰イオンあるいは有機陰イオンのいずれであってもよ
く、ハロゲン陰イオン(例えば、フッ素イオン、塩素イ
オン、沃素イオン)、置換アリールスルホン酸イオン
(例えば、p−トルエンスルホン酸イオン、p−クロロ
ベンゼンスルホン酸イオン)、アリールジスルホン酸イ
オン(例えば、1,3−ベンゼンジスルホン酸イオン、
1,5−ナフタレンジスルホン酸イオン、2,6−ナフ
タレンジスルホン酸イオン)、アルキル硫酸イオン(例
えば、メチル硫酸イオン)、硫酸イオン、チオシアン酸
イオン、過塩素酸イオン、テトラフルオロホウ酸イオ
ン、ピクリン酸イオン、酢酸イオン、トリフルオロメタ
ンスルホン酸イオンが挙げられる。さらに、イオン性ポ
リマーまたは逆電荷を有する光吸収基を用いてもよい。
ルボキシ基をCO2 -と表記しているが、対イオンが水素
イオンである時は各々SO3H、CO2Hと表記すること
ができる。式中、m2tは電荷を均衡させるために必要な
数を表し、分子内で塩を形成する場合は0である。
好ましい一般式(Xt−7)としては、Z4tがベンゾオ
キサゾール核、ベンゾチアゾール核、ベンゾイミダゾー
ル核またはキノリン核であり、L2t、L3t、L 4tおよび
L5tが無置換のメチン基であり、p1tがOであり、n3t
が1もしくは2である。
ール核、ベンゾチアゾール核であり、n3tが1である。
特に好ましいZ4tはベンゾチアゾール核である。一般式
(I)中、好ましいktは0もしくは1であり、さらに
好ましくは1である。
を挙げるが、本発明に用いられる化合物はこれに限定さ
れるものではない。
基について詳細に説明する。一般式(I)中、Ltで表
される連結基としては、それぞれ炭素数1〜20の置換
もしくは無置換の直鎖または分岐のアルキレン基(例え
ば、メチレン、エチレン、トリメチレン、プロピレン、
テトラメチレン、ヘキサメチレン、3−オキサペンチレ
ン、2−ヒドロキシトリメチレン)、炭素数3〜18の
置換もしくは無置換の環状アルキレン基(例えば、シク
ロプロピレン、シクロペンチレン、シクロへキシレ
ン)、炭素数2〜20の置換もしくは無置換のアルケニ
レン基(例えば、エテン、2−ブテニレン)、炭素数2
〜10のアルキニレン基(例えば、エチン)、炭素数6
〜20の置換もしくは無置換のアリーレン基(例えば、
無置換p−フェニレン、無置換2,5−ナフチレン)、
複素環連結基(例えば、2,6−ピリジンジイル)、カ
ルボニル基、チオカルボニル基、イミド基、スルホニル
基、2価のスルホン酸基、カルボニルオキシ基、チオエ
ステル基、2価のアミド基、エーテル基、チオエーテル
基、2価のアミノ基、2価のウレイド基、2価のチオウ
レイド基、チオスルホニル基、等が挙げられる。また、
これらの連結基が、互いに連結して新たに連結基を形成
してもよい。mtが2以上の場合、複数個のLtは同じ
でも異なっていてもよい。Ltはさらに前述の置換基Y
t等を有していてもよい。
10の無置換のアルキレン基とアミノ基、アミド基、チ
オエーテル基、ウレイド基またはスルホニル基と連結し
た炭素数1〜10のアルキレン基が挙げられ、さらに好
ましくは炭素数1〜6の無置換のアルキレン基とアミノ
基、アミド基またはチオエーテル基と連結した炭素数1
〜6のアルキレン基が挙げられる。一般式(I)中、好
ましいmtは0もしくは1であり、さらに好ましくは1
である。
る。At−Bt部が酸化及びフラグメント化を受けて電
子を発生してラジカルAt ・が生成し、さらにラジカル
At・が酸化を受けて電子を発生させ、高感度化する反
応過程を以下に示す。
造のものでも芳香基上の置換基はAtが電子過多である
状態にするように選定するのが好ましい。例えば、芳香
環が電子過多でない場合は、電子供与性基を導入し、逆
にアントラセンのように非常に電子過多となっているよ
うな場合は、電子吸引性基を導入してそれぞれ酸化電位
を調節するのが好ましい。
のである。一般式(At−1)、(At−2)、(At
−3)
中、R12tおよびR13tはそれぞれ独立して水素原子、置
換もしくは無置換のアルキル基、アリール基、アルキレ
ン基またはアリ−レン基を表し、R14tはアルキル基、
COOH、ハロゲン、N(R15)2、OR15t、S
R15t、CHO、COR15t、COOR15t、CONHR
15t、CON(R15t)2、SO3R15t、SO2NH
R15t、SO2NR15t、SO2R15t、SOR15t、CSR
15tを表す。Ar1tはアリーレン基、複素環連結基を表
す。R12 tとR13tおよびR12tとAr1tは結合して環を
形成していてもよい。Q2tはO、S、Se、Teを表
し、m3tおよびm4tは0もしくは1を表し、n4tは1〜
3を表す。L2tはN−R(ここで、Rは、置換若しくは
無置換のアルキル基を表す。)、N−Ar、O、S、S
eを表す。R12tとR13t、R12tとAr1tがそれぞれ結
合して形成する環状形態は、5〜7員の複素環基もしく
は不飽和環を表す。R 15tは水素原子、置換若しくは無
置換のアルキル基またはアリール基を表す。一般式(A
−3)の環状形態は、置換もしくは無置換の5〜7員環
の不飽和環または複素環基を表す。
(At−3)について詳細に説明する。式中、R12tお
よびR13tで表されるアルキル基としては、炭素数1〜
10の置換もしくは無置換の直鎖、または分岐のアルキ
ル基(例えばメチル、エチル、イソプロピル、n−プロ
ピル、n−ブチル、t−ブチル、2−ペンチル、n−ヘ
キシル、n−オクチル、t−オクチル、2−エチルヘキ
シル、2−ヒドロキシエチル、1−ヒドロキシエチル、
ジエチルアミノエチル、ジブチルアミノエチル、n−ブ
トキシメチル、メトキシメチル)、炭素数3〜6の置換
もしくは無置換の環状アルキル基(例えばシクロプロピ
ル、シクロペンチル、シクロヘキシル)が挙げられ、ア
リール基としては、炭素数6〜12の置換もしくは無置
換のアリール基(例えば無置換フェニル、2−メチルフ
ェニル)が挙げられる。
置換もしくは無置換の直鎖、または分岐のアルキレン基
(例えばメチレン、エチレン、トリメチレン、テトラメ
チレン、メトキシエチレン)が挙げられ、アリーレン基
としては炭素数6〜12の置換もしくは無置換のアリー
レン基(例えば無置換フェニレン、2−メチルフェニレ
ン、ナフチレン)が挙げられる。
中、R14tで表される基としては、アルキル基(例えば
メチル、エチル、イソプロピル、n−プロピル、n−ブ
チル、2−ペンチル,n−ヘキシル,n−オクチル、2
−エチルヘキシル、2−ヒドロキシエチル、n−ブトキ
シメチル)、COOH基、ハロゲン原子(例えばフッ素
原子、塩素原子、臭素原子)、OH、N(CH3)2、N
Ph2、OCH3、OPh、SCH3、SPh、CHO、
COCH3、COPh、COOC4H9、COOCH 3、C
ONHC2H5、CON(CH3)2、SO3CH3、SO3
C3H7、SO2NHCH3、SO2N(CH3)2、SO2C
2H5、SOCH3、CSPh、CSCH3が挙げられる。
表されるAr1tとしては、炭素数6〜12の置換もしく
は無置換のアリーレン基(例えば、フェニレン、2−メ
チルフェニレン、ナフチレン)、置換もしくは無置換の
複素環基(例えば、ピリジル、3−フェニルピリジル、
ピペリジル、モルホリノ)から水素原子1つまたは2つ
を除いた2価または3価の基が挙げられる。一般式(A
t−1)で表されるL2tとしては、NH、NCH3、N
C4H9、NC3H7(i)、NPh、NPh−CH3、
O、S、Se、Teが挙げられる。一般式(At−3)
の環状形態としては、不飽和の5〜7員炭素環、飽和ま
たは不飽和の5〜7員複素環(例えば、フリル、ピペリ
ジル、モルホリノ)が挙げられる。一般式(At−1)
および(At−2)中のR12t、R13t、R14t、A
r1t、L2t、および一般式(At−3)中の環状上には
前述の置換基Yt等をさらに有してもよい。
(At−3)の好ましい例を示す。一般式(At−1)
および(At−2)中、好ましくはR12t、R13tが炭素
数1〜6の置換もしくは無置換のアルキル基、アルキレ
ン基、または炭素数6〜10の置換もしくは無置換のア
リール基であり、R14tが炭素数1〜6の置換もしくは
無置換のアルキル基、炭素数1〜4のアルキル基でモノ
置換またはジ置換されたアミノ基、カルボン酸、ハロゲ
ンまたは炭素数1〜4のカルボン酸エステルであり、A
r1tが炭素数6〜10の置換もしくは無置換のアリーレ
ン基であり、Q2tがO、SまたはSeであり、m3t及び
m4tが0もしくは1であり、n4tが1〜3であり、L2t
が、炭素数0〜3のアルキル置換されたアミノ基であ
る。
は5〜7員環の飽和または不飽和複素環である。一般式
(At−1)および(At−2)中、さらに好ましく
は、R12t、R13tが炭素数1〜4の置換もしくは無置換
のアルキル基またはアルキレン基であり、R14tが炭素
数1〜4の無置換のアルキル基、炭素数1〜4のモノア
ミノ置換もしくはジアミノ置換されたアルキル基であ
り、Ar1tが炭素数6〜10の置換もしくは無置換のア
リーレン基であり、Q2tがOまたはSであり、m3t及び
m4tが0であり、n4tが1であり、L2tが炭素数0〜3
のアルキル置換されたアミノ基である。一般式(At−
3)中、さらに好ましい環状形態は5〜6員環の複素環
である。
と結合する部分はAr1t、R12tまたはR13tである。以
下に本発明に用いられるAt基の具体例を挙げるが、本
発明に用いられる化合物はこれに限定されるものではな
い。
が水素原子の場合は酸化後、分子内塩基によって脱プロ
トンされてラジカルAt・を生成する。好ましい、Bt
基は水素原子および次の一般式を有するものである。
t−3)
−3)中、WtはSi、SnまたはGeを表し、R16t
は各々独立してアルキル基を表し、Ar2tは各々独立し
てアリール基を表す。一般式(Bt−2)および(Bt
−3)は吸着基Xtと結合させることができる。
(Bt−3)について詳細に説明する。式中、R16tで
表されるアルキル基としては、炭素数1〜6の置換もし
くは無置換の直鎖、または分岐のアルキル基(例えば、
メチル、エチル、イソプロピル、n−プロピル、n−ブ
チル、t−ブチル、2−ペンチル、n−ヘキシル、n−
オクチル、t−オクチル、2−エチルヘキシル、2−ヒ
ドロキシエチル、1−ヒドロキシエチル、n−ブトキシ
エチル、メトキシメチル)、炭素数6〜12の置換もし
くは無置換のアリール基(例えば、フェニル、2−メチ
ルフェニル)が挙げられる。一般式(Bt−2)および
(Bt−3)中のR16tおよびAr2tは前述の置換基Y
t等をさらに有していてもよい。
(Bt−3)の好ましい例を以下に示す。一般式(Bt
−2)および(Bt−3)中、好ましくは、R16tが炭
素数1〜4の置換もしくは無置換のアルキル基であり、
Ar2tが炭素数6〜10の置換もしくは無置換のアリー
ル基であり、WtはSiまたはSnである。一般式(B
t−2)および(Bt−3)中、さらに好ましくは、R
16tが炭素数1〜3の置換もしくは無置換のアルキル基
であり、Ar2tが炭素数6〜8の置換もしくは無置換の
アリール基であり、WtはSiである。一般式(Bt−
1)、(Bt−2)および(Bt−3)中、最も好まし
いのは、一般式(Bt−1)のCOO-および一般式
(Bt−2)におけるSi−(R1 6t)3である。
る。なお、一般式(I)において、ntが2の場合、2
つの(At−Bt)は、同じでも異なっていてもよい。
以下に本発明で用いられるAt−Bt基の例を挙げる
が、本発明はこれに限定されるものではない。
要な対イオンとしては、ナトリウムイオン、カリウムイ
オン、トリエチルアンモニウムイオン、ジイソプロピル
アンモニウムイオン、テトラブチルアンモニウムイオ
ン、およびテトラメチルグアニジニウムイオンが挙げら
れる。At−Btの好ましい酸化電位は0〜1.5Vで
あり、より好ましくは0〜1.0Vであり、さらに好ま
しくは0.3〜1.0Vの範囲である。結合開裂反応か
ら生じるラジカルAt・(E2)の好ましい酸化電位は
−0.6〜−2.5Vであり、より好ましくは−0.9
〜−2Vであり、さらに好ましくは−0.9〜−1.6
Vの範囲である。
1はサイクリックボルタンメトリー法で行うことができ
る。電子供与体Atをアセトニトリル/0.1Mか塩素
酸リチウムを含有する水80%/20%(容量%)の溶
液に溶解させる。ガラス状のカーボンディスクを動作電
極に用い、プラチナ線を対電極に用い、飽和カロメル電
極(SCE)を参照電極に用いる。25℃で、0.1V
/秒の電位走査速度で測定する。サイクリックボルタン
メトリー波のピーク電位の時に酸化電位対SCEをと
る。これらAt−Bt化合物のE 1値は欧州特許第9
3,731A1に記載されている。
学およびパルス放射線分解法によって行われる。これら
はJ.Am.Chem.Soc.1988,110,.
132、同1974,96,.1287、同1974,
96,.1295で報告されている。以下に一般式
(I)で表される化合物の具体例を記すが、本発明に用
いられる化合物はこれらに限定されるものではない。
しては、米国特許5,747,235、同5,747,
235、欧州特許786,692A1、同893,73
1A1、同893,732A1、WO99/05570
等に記載の方法、あるいはそれに準じた方法で容易に合
成することができる。
合物について詳細に説明する。一般式(II)中、Ra1、R
a2、Ra3およびRa4で表されるアルキル基、アルケニル
基、アルキニル基としては、炭素数1〜10の直鎖また
は分岐のアルキル基(例えばメチル、エチル、イソプロ
ピル、n−プロピル、n−ブチル、t−ブチル、2−ペ
ンチル、n−ヘキシル、n−オクチル、t−オクチル、
2−エチルヘキシル、ヒドロキシメチル、2−ヒドロキ
シエチル、1−ヒドロキシエチル、ジエチルアミノエチ
ル、ジブチルアミノエチル、n−ブトキシプロピル、メ
トキシメチル、エトキシエトキシエチル)、炭素数3〜
6の環状アルキル基(例えばシクロプロピル、シクロペ
ンチル、シクロヘキシル)、炭素数2〜10のアルケニ
ル基(例えば、アリル、2−ブテニル、3−ペンテニ
ル)、炭素数2〜10のアルキニル基(例えばプロパル
ギル、3−ペンチニル)、炭素数6〜12のアラルキル
基(例えばベンジル)等が挙げられ、アリール基として
は、炭素数6〜12のフェニル基(例えば無置換フェニ
ル、4−メチルフェニル、4−(2−ヒドロキシエチ
ル)−フェニル、4−スルフォフェニル、4−クロロフ
ェニル、4−トリフロロメチルフェニル、3−トリフロ
ロメチルフェニル、4−カルボキシフェニル、2,5−
ジメチルフェニル、4−ジメチルアミノフェニル、4−
(3−カルボキシプロピオニルアミノ)−フェニル、4
−メトキシフェニル、2−メトキシフェニル、2,5−
ジメトキシフェニル、2,4,6−トリメチルフェニ
ル)および炭素数10〜16のナフチル(例えば無置換
ナフチル、4−メチルナフチル)等が挙げられる。ま
た、Ra1またはRa2と、Ra3またはRa4は、連結して環
を形成してもよい。
基、アルケニル基、アルキニル基およびアリール基とし
ては、上記Ra1、Ra2、Ra3およびRa4で述べたものが
挙げられ、複素環基としては、例えばピリジル、フリ
ル、イミダゾリル、ピペリジル、モルホリノが挙げられ
る。上記一般式(II)中の、Ra1、Ra2、Ra3、Ra4およ
びRa5はさらに前述の置換基Wを有していてもよい。
立に炭素数1〜4の置換もしくは無置換の直鎖または分
岐のアルキル基、あるいは炭素数6〜10の置換もしく
は無置換のフェニル基であり、Ra3およびRa4が、各々
独立に水素原子、炭素数1〜4の置換もしくは無置換の
直鎖または分岐のアルキル基、あるいは炭素数6〜10
の置換もしくは無置換のフェニル基であり、Ra5が炭素
数6〜12の置換もしくは無置換のフェニル基であり、
かつ、一般式(II)で表される化合物の分子量が350以
下である事が好ましい。
a2が、炭素数1〜3の置換もしくは無置換の直鎖アルキ
ル基であり、Ra3 およびRa4が水素原子であり、Ra5
が炭素数6〜10の置換もしくは無置換のフェニル基で
あり、且つ、一般式(II)で表される化合物の分子量が3
00以下である事がより好ましい。さらに、一般式(II)
中、Ra1ないしRa5 の炭素数の総和が11以下である
ことが最も好ましい。以下に一般式(II)で表される化合
物の具体例を挙げるが、本発明はこれらに限定されるも
のではない。
品として、あるいは市販の薬品から既知の方法によって
合成される化合物として、容易に入手可能である。一般
式(II)の合成方法としては、ジャーナル・オブ・ケミカ
ル・ソサイアティ(J.Chem.Soc.)408頁
(1954年)、米国特許2,743,279(195
3年)、米国特許2,772,282(1953年)等
に記載の方法、あるいはそれに準じた方法で容易に合成
する事ができる。
らに詳細に説明する。まず、Hyとして好ましく用いら
れる、Rb1Rb2N−NRb3Rb4で表わされるヒドラジン
構造について詳細に説明する。Rb1、Rb2、Rb3および
Rb4はそれぞれアルキル基、アルケニル基、アルキニル
基、アリール基または複素環基を表す。また、Rb1とR
b2、Rb3とRb4、Rb1とRb3、およびRb2とRb4が互い
に結合して環を形成してもよいが、芳香族複素環以外の
環が好ましい。Rb1、Rb2、Rb3およびRb4の少なくと
も1つは一般式(III)における−(Q3)Kb2−(He
t)Kb1が置換するためのアルキレン基、アルケニレン
基、アルキニレン基、アリーレン基または二価の複素環
残基となる。これらの基は、前述の置換基Wにより置換
されていてもよい。
えば炭素原子数1〜18、より好ましくは1〜8の置換
もしくは無置換のアルキル基、炭素数2〜8のアルケニ
ル基またはアルキニル基(例えば、メチル基、エチル
基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチ
ル基、ヘキシル基、オクチル基、ドデシル基、オクタデ
シル基、シクロペンチル基、シクロプロピル基、シクロ
ヘキシル基)が挙げられる。Rb1とRb2、Rb3とRb4、
Rb1とRb3、またはRb2とRb4が互いに結合して環を形
成する場合、構成する原子に炭素原子以外(例えば酸素
原子、硫黄原子、窒素原子)を含まないことが好まし
く、アルキレン基(アルキレン基は置換(例えば、前述
の置換基W)されていてもよい)が好ましい。
好ましくは、ヒドラジンの窒素原子に直接結合している
炭素原子が、無置換メチレン基の場合である。Rb1、R
b2、Rb3、Rb4として特に好ましくは炭素原子数1〜6
の無置換アルキル基(例えばメチル、エチル、プロピ
ル、ブチル)または炭素原子数1〜8の置換アルキル基
{例えばスルホアルキル基(例えば2−スルホエチル、
3−スルホプロピル、4−スルホブチル、3−スルホブ
チル)、カルボキシアルキル基(例えばカルボキシメチ
ル、2−カルボキシエチル)、ヒドロキシアルキル基
(例えば2−ヒドロキシエチル)}である場合、あるい
はRb1とRb2、Rb3とRb4、Rb1とRb3、またはRb2と
Rb4がアルキレン鎖により互いに結合して、5員環、6
員環または7員環を形成する場合である(これらの5〜
7員環に他の基が縮合してもよい)。
ラジン基には少なくとも1つの−(Q3)Kb2−(He
t)Kb1が置換している。その置換位置はRb1、Rb2、
Rb3およびRb4のいずれでもよい。更に、本発明におい
て用いるRb1Rb2N−NRb3Rb4で表わされる化合物
は、下記一般式(Hy−1)、(Hy−2)および(H
y−3)から選択される化合物であるとき、特に好まし
い。
独立にアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリ
ール基または複素環基を表わす。また、Rb5とRb6、R
b7とRb8が互いに結合して環を形成していてもよい。Z
b5は炭素原子数4、5または6のアルキレン基を表し、
Zb6は炭素原子数2のアルキレン基を表し、Zb7は炭素
原子数1または2のアルキレン基を表し、Zb8およびZ
b9は炭素原子数3のアルキレン基を表わす。Lb5および
Lb6はメチン基を表す。これらの基は、前述のWが置換
していてもよい。これらのうち、好ましくは一般式(H
y−1)および(Hy−2)から選択される化合物であ
り、特に好ましくは一般式(Hy−1)から選択される
化合物である。
説明する。Rb5およびRb6はRb1、Rb2、Rb3およびR
b4と同様の好ましい範囲であり、特に好ましくは、アル
キル基あるいはRb5とRb6が互いに結合して無置換テト
ラメチレン基またはペンタメチレン基を形成する場合で
ある。Zb5は好ましくは炭素原子数4または5のアルキ
レン基の場合である。窒素原子に直接結合している炭素
原子はオキソ基が置換していることはく、無置換メチレ
ン基である場合が好ましい。Zb5として特に好ましく
は、無置換テトラメチレン基または無置換ペンタメチレ
ン基である。一般式(Hy−1)で表わされるヒドラジ
ン基には少なくとも1つの−(Q3)Kb2−(Het)K
b1が置換している。その置換位置はRb5、Rb6およびZ
b5のいずれでもよい。好ましくは、Rb5およびRb6であ
る。
説明する。Rb7およびRb8はRb1、Rb2、Rb3およびR
b4と同様の好ましい範囲であり、特に好ましくは、アル
キル基またはRb7とRb8が互いに結合してトリメチレン
基を形成する場合である。Zb6として好ましくは無置換
エチレン基であり、Zb7として好ましくは無置換のメチ
レン基またはエチレン基である。Lb5およびLb6は、好
ましくは無置換またはアルキル基(例えばメチル基、t
−ブチル基)により置換されたメチン基であり、さらに
好ましくは無置換メチン基である。
ン基には少なくとも1つの−(Q3)Kb2−(Het)K
b1が置換している。その置換位置はRb7、Rb8、Zb6、
Zb7、Lb5およびLb6のいずれでもよいが、好ましくは
Rb7およびRb8である。一般式(Hy−3)について詳
細に説明する。ヒドラジンの窒素原子に直接結合してい
る炭素原子はオキソ基が置換していることはなく、無置
換メチレン基である場合が好ましい。Zb8およびZb9と
して特に好ましくは、無置換トリメチレンまたは無置換
アルキル基置換トリメチレン基(例えば2,2−ジメチ
ルトリメチレン)である。一般式(Hy−3)で表わさ
れるヒドラジン基には少なくとも1つの−(Q3)Kb2−
(Het)Kb1が置換している。その置換位置はZb8お
よびZb9のいずれでもよい。
る基は、下記の〜のいずれかの構造を持つことが好
ましい。 ヘテロ原子を2つ以上持つ5、6または7員の複素環 4級窒素原子を持つ下記aで表わされる5、6または
7員の含窒素複素環 チオキソ基を持つ下記bで表わされる5、6または7
員の含窒素複素環 下記cで表わされる5、6または7員の含窒素複素環 下記dまたはeで表わされる5、6または7員の含窒
素複素環。
を形成するのに必要な原子群を表す。
ルキニル基を表す。Lb7、Lb8はそれぞれメチン基を表
す。nb5は0、1または2を表す。Rb9として好ましく
は前述のRb1、Rb2、Rb3およびRb4のアルキル基、ア
ルケニル基、アルキニル基の例として示したものが挙げ
られる。
環は、少なくとも1個の窒素原子を含み、他に窒素原子
以外のヘテロ原子(例えば、酸素原子、硫黄原子、セレ
ン原子、テルル原子)を含んでいてもよい5員、6員ま
たは7員の複素環であり、好ましくはアゾール環(例え
ばイミダゾール、トリアゾール、テトラゾール、オキサ
ゾール、チアゾール、セレナゾール、ベンゾイミダゾー
ル、ベンゾトリアゾール、ベンゾオキサゾール、ベンゾ
チアゾール、チアジアゾール、オキサジアゾール、ベン
ゾセレナゾール、ピラゾール、ナフトチアゾール、ナフ
トイミダゾール、ナフトオキサゾール、アザベンゾイミ
ダゾール、プリン)、ピリミジン環、トリアジン環、ア
ザインデン環(例えば、トリアザインデン、テトラザイ
ンデン、ペンタアザインデン)などが挙げられる。
−(Q3)Kb2−(Hy)が置換している。Hetとして
さらに好ましいものは、下記の一般式(Het−a)、
(Het−b)、(Het−c)、(Het−d)およ
び(Het−e)で表わされる化合物である。
b14、およびRb15は各々独立に水素原子または1価の置
換基を表し、Rb16はアルキル基、アルケニル基、アル
キニル基、アリール基または複素環基を表す。Rb18は
アルキル基、アルケニル基またはアルキニル基を表し、
Rb19は水素原子、アルキル基、アルケニル基またはア
ルキニル基を表す。Xb1およびXb2は水素原子、アルカ
リ金属原子、アンモニウム基またはブロック基を表す。
Yb1は酸素原子、硫黄原子、>NH、>N−(L b11)p
b3−Rb20であり、Lb10、Lb11は2価の連結基を表わ
し、Rb17、Rb20は水素原子、アルキル基、アルケニル
基、アルキニル基、アリール基または複素環基を表す。
pb2およびpb3は各々独立に0〜3の整数である。Z
b11は5員または6員の含窒素複素環を形成するのに必
要な原子群を表わす。
は、それぞれ少なくとも1つの−(Q3)Kb2−(Hy)
が置換している。ただし、一般式(Het−c)、(H
et−d)のXb1、Xb2に置換することはない。一般式
(Het−a)〜(Het−e)のうち、好ましくは一
般式(Het−a)、(Het−c)および(Het−
d)であり、さらに好ましくは一般式(Het−c)で
ある。
ついて更に詳細に説明する。Rb10、Rb11、Rb12、R
b13、Rb14およびRb15の1価の置換基としては、前述
のRb1、Rb2、Rb3、Rb4および置換基Wなどを挙げる
ことができる。さらに好ましくは、低級アルキル基(好
ましくは置換または無置換の炭素数1〜4個のもの、例
えばメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n
−ブチル、t−ブチル、メトキシエチル、ヒドロキシエ
チル、ヒドロキシメチル)、低級アルケニル基(好まし
くは置換または無置換の炭素数2〜4個のもの、例えば
ビニル、アリル)、カルボキシ基、アルコキシ基(好ま
しくは置換または無置換の炭素数1〜5個のもの、例え
ばメトキシ、エトキシ、メトキシエトキシ、ヒドロキシ
エトキシ)、アラルキル基(好ましく置換または無置換
の炭素数7〜12個のもの、例えばベンジル、フェネチ
ル、フェニルプロピル)、アリール基(好ましくは置換
または無置換の炭素数6〜12個のもの、例えばフェニ
ル、4−メチルフェニル、4−メトキシフェニル)、複
素環基(例えば2−ピリジル)、アルキルチオ基(好ま
しくは置換または無置換の炭素数1〜10のもの、例え
ばメチルチオ、エチルチオ)、アリールチオ基(好まし
くは置換または無置換の炭素数6〜12のもの、例えば
フェニルチオ)、アリールオキシ基(好ましくは置換ま
たは無置換の炭素数6〜12のもの、例えばフェノキ
シ)、炭素原子数3以上のアルキルアミノ基(例えば、
プロピルアミノ、ブチルアミノ)、アリールアミノ基
(例えば、アニリノ)、ハロゲン原子(例えば、塩素原
子、臭素原子、フッ素原子)、または下記置換基が挙げ
られる。
または無置換のアルキレン基(好ましくは、炭素数1〜
5のもの、例えばメチレン、プロピレン、2−ヒドロキ
シプロピレン)を表す。
いてもよく、水素原子、アルキル基、アルケニル基、ア
ルキニル基(好ましくは置換または無置換の炭素数1〜
10のもの、例えばメチル、エチル、n−プロピル、イ
ソプロピル、n−ブチル、t−ブチル、n−オクチル、
メトキシエチル、ヒドロキシエチル、アリル、プロパル
ギル)、アラルキル基(好ましくは、置換または無置換
の炭素数7〜12のもの、例えばベンジル、フェネチ
ル、ビニルベンジル)、アリール基(好ましくは置換ま
たは無置換の炭素数6〜12個のもの、例えばフェニ
ル、4−メチルフェニル)、または複素環基(例えば2
−ピリジル)を表わす。
キニル基、アリール基、複素環基は無置換でも置換され
ていてもよい。好ましいアルキル基、アルケニル基、ア
ルキニル基としては、Rb1、Rb2、Rb3、Rb4の例が挙
げられ、好ましいアリール基の例としては、フェニル基
や置換フェニル基が挙げられる。置換基としては、前述
のWを挙げることができ、好ましい置換基としては、ハ
ロゲン原子(例えば塩素原子、臭素原子、フッ素原
子)、ニトロ基、シアノ基、ヒドロキシ基、アルコキシ
基(例えばメトキシ)、アリール基(例えばフェニ
ル)、アシルアミノ基(例えばプロピオニルアミノ)、
アルコキシカルボニルアミノ基(例えばメトキシカルボ
ニルアミノ)、ウレイド基、アミノ基、複素環基(例え
ば2−ピリジル)、アシル基(例えばアセチル)、スル
ファモイル基、スルホンアミド基、チオウレイド基、カ
ルバモイル基、アルキルチオ基(例えばメチルチオ)、
アリールチオ基(例えばフェニルチオ)、複素環チオ基
(例えば2−ベンゾチアゾリルチオ)、カルボン酸基、
スルホ基またはそれらの塩などを挙げることができる。
上記のウレイド基、チオウレイド基、スルファモイル
基、カルバモイル基、アミノ基はそれぞれ無置換のも
の、N−アルキル置換のもの、N−アリール置換のもの
を含む。
原子とは、例えばナトリウム原子、カリウム原子であ
り、アンモニウム基とは、例えばテトラメチルアンモニ
ウム、トリメチルベンジルアンモニウムである。またブ
ロック基とは、アルカリ条件下で開裂しうる基のこと
で、例えばアセチル、シアノエチル、メタンスルホニル
エチルを表わす。Lb10、Lb11で表わされる2価の連結
基の具体例としては、以下の連結基またはこれらを組合
せたものを挙げることができる。
b28、Rb29、Rb30、Rb31およびRb 32は各々独立に水
素原子、アルキル基(好ましくは、置換または無置換の
炭素数1〜4個のもの、例えば、メチル、エチル、n−
ブチル、メトキシエチル、ヒドロキシエチル)、アルケ
ニル基(好ましくは、置換または無置換の炭素数2〜4
個のもの、例えばアリル)、アルキニル基(好ましく
は、置換または無置換の炭素数2〜4個のもの)または
アラルキル基(好ましくは置換または無置換の炭素数7
〜12個のもの、例えばベンジル、フェネチル、フェニ
ルプロピル)を表す。Rb17およびRb20は、前述のR
b16で示したものと同様のものが好ましい。
として好ましくは、チアゾリウム類{例えばチアゾリウ
ム、4−メチルチアゾリウム、ベンゾチアゾリウム、5
−メチルベンゾチアゾリウム、5−クロロベンゾチアゾ
リウム、5−メトキシベンゾチアゾリウム、6−メチル
ベンゾチアゾリウム、6−メトキシベンゾチアゾリウ
ム、ナフト〔1,2−d〕チアゾリウム、ナフト〔2,
1−d〕チアゾリウム}、オキサゾリウム類{例えばオ
キサゾリウム、4−メチルオキサゾリウム、ベンゾオキ
サゾリウム、5−クロロベンゾオキサゾリウム、5−フ
ェニルベンゾオキサゾリウム、5−メチルベンゾオキサ
ゾリウム、ナフト〔1,2−d〕オキサゾリウム}、イ
ミダゾリウム類{例えば1−メチルベンゾイミダゾリウ
ム、1−プロピル−5−クロロベンゾイミダゾリウム、
1−エチル−5,6−シクロロベンゾイミダゾリウム、
1−アリル−5−トリフロロメチル−6−クロロ−ベン
ゾイミダゾリウム}、セレナゾリウム類{例えばベンゾ
セレナゾリウム、5−クロロベンゾセレナゾリウム、5
−メチルベンゾセレナゾリウム、5−メトキシベンゾセ
レナゾリウム、ナフト〔1,2−d〕セレナゾリウム}
などが挙げられる。特に好ましくはチアゾリウム類(例
えば、ベンゾチアゾリウム、5−クロロベンゾチアゾリ
ウム、5−メトキシベンゾチアゾリウム、ナフト〔1,
2−d〕チアゾリウム)である。
の無置換のアルキル基(例えばメチル、エチル、プロピ
ル、ブチル、ペンチル、オクチル、デシル、ドデシル、
オクタデシル)、または置換アルキル基{置換基として
例えば、ビニル基、カルボキシ基、スルホ基、シアノ
基、ハロゲン原子(例えばフッ素、塩素、臭素であ
る。)、ヒドロキシ基、炭素数2〜8のアルコキシカル
ボニル基(例えばメトキシカルボニル、エトキシカルボ
ニル、フェノキシカルボニル、ベンジルオキシカルボニ
ル)、炭素数1〜8のアルコキシ基(例えばメトキシ、
エトキシ、ベンジルオキシ、フェネチルオキシ)、炭素
数6〜10の単環式のアリールオキシ基(例えばフェノ
キシ、p−トリルオキシ)、炭素数1〜3のアシルオキ
シ基(例えばアセチルオキシ、プロピオニルオキシ)、
炭素数1〜8のアシル基(例えばアセチル、プロピオニ
ル、ベンゾイル、メシル)、カルバモイル基(例えばカ
ルバモイル、N,N−ジメチルカルバモイル、モルホリ
ノカルボニル、ピペリジノカルボニル)、スルファモイ
ル基(例えばスルファモイル、N,N−ジメチルスルフ
ァモイル、モルホリノスルホニル、ピペリジノスルホニ
ル)、炭素数6〜10のアリール基(例えばフェニル、
4−クロルフェニル、4−メチルフェニル、α−ナフチ
ル)で置換された炭素数1〜18のアルキル基}が挙げ
られる。Rb19として好ましくは、水素原子および上記
Rb18で挙げた基である。さらに好ましくは、Rb18は無
置換アルキル基(例えば、メチル、エチル)、アルケニ
ル基(例えばアリル基)であり、Rb19は水素原子およ
び無置換低級アルキル基(例えば、メチル、エチル)で
ある。pb2およびpb3は好ましくは1である。
わされる化合物のイオン電荷を中性にするために必要で
あるとき、陽イオンまたは陰イオンの存在または不存在
を示すために式の中に含められている。典型的な陽イオ
ンは無機または有機のアンモニウムイオンおよびアルカ
リ金属イオンであり、一方陰イオンは具体的に無機陰イ
オンあるいは有機陰イオンのいずれであってもよく、例
えばハロゲン陰イオン(例えば弗素イオン、塩素イオ
ン、臭素イオン、沃素イオン)、置換アリールスルホン
酸イオン(例えばp−トルエンスルホン酸イオン、p−
クロルベンゼンスルホン酸イオン)、アリールジスルホ
ン酸イオン(例えば1,3−ベンゼンジスルホン酸イオ
ン)、1,5−ナフタレンジスルホン酸イミド、2,6
−ナフタレンジスルホン酸イオン)、アルキル硫酸イオ
ン(例えばメチル硫酸イオン)、硫酸イオン、チオシア
ン酸イオン、過塩素酸イオン、テトラフルオロホウ酸イ
オン、ピクリン酸イオン、酢酸イオン、トリフルオロメ
タンスルホン酸イオンが挙げられる。好ましくは、アン
モニウムイオン、沃素イオン、臭素イオン、p−トルエ
ンスルホン酸イオンである。
表わされる含窒素複素環には、それぞれ少なくとも1つ
の−(Q3)Kb2−(Hy)が置換している。その置換位
置は、Rb10、Rb11、Rb12、Rb13、Rb14、Rb15、R
b16、Rb17、Rb18、Yb1、Lb10およびZb11などであ
る。
窒素原子、硫黄原子、酸素原子のうち、少なくとも1種
を含む原子または原子団からなる2価の連結基を表わ
す。好ましくは、炭素数1〜8のアルキレン基(例え
ば、メチレン、エチレン、プロピレン、ブチレン、ペン
チレン)、炭素数6〜12のアリーレン基(例えば、フ
ェニレン、ナフチレン)、炭素数2〜8のアルケニレン
基(例えば、エチニレン、プロペニレン)、アミド基、
カルボニルオキシ基、スルホアミド基、スルホニルオキ
シ基、ウレイド基、スルホニル基、スルフィニル基、チ
オエーテル基、エーテル基、カルボニル基、−N
(R0)−(R0は水素原子、置換もしくは無置換のアル
キル基、置換もしくは無置換のアリール基を表わ
す。)、2価の複素環残基(例えば、6−クロロ−1,
3,5−トリアジン−2,4−ジイル、ピリミジン−
2,4−ジイル、キノキサリン−2,3−ジイル)を1
つまたはそれ以上組合せて構成される炭素数4〜20の
2価の連結基を表わす。さらに好ましくはウレイド基、
カルボニルオキシ基、アミド基である。
ましくは1または2である。より好ましくは、Kb1、Kb2
およびKb3がいずれも1の場合である。Kb1またはKb3が
2以上のとき、Hy、Hetはそれぞれ同一でも異なっ
ていてもよい。
おいて、より好ましい化合物は下記一般式(III−
1)、(III−2)、(III−3)、(III−4)および
(III−5)で表され、更に、特に好ましい化合物は下
記一般式(III−6)で表わされる。
る。Zb12は一般式(Hy−1)のZ b5と同義である。
Rb36およびRb37はそれぞれアルキレン、アリーレンま
たは2価の複素環を、Rb38はアルキレンを表す。Rb39
は1価の置換基を表し、Rb33はアルキル基、アルケニ
ル基、アルキニル基、アリール基または複素環基を表
し、Rb34およびRb35は各々独立に水素原子または1価
の置換基を表す。nb6は0または1を表し、nb7は1〜
6の整数を、nb8は0〜4の整数を表す。nb7またはn
b8が2以上のとき、複数のRb39またはC(Rb34)(R
b35)は同一でも同一でなくてもよい。一般式(III−
3)のXb3は、(Het−c)のXb1と同義である。
3と同様のものが好ましく、さらに好ましくは、ウレイ
ド基、カルボニルオキシ基またはアミド基である。Z
b12は一般式(Hy−1)のZb5と同様のものが好まし
く、さらに好ましくは無置換テトラメチレン基、ペンタ
メチレン基である。Rb39はRb10と同様のものが好まし
い。Rb33はRb1、Rb2、Rb3およびRb4と同様のもの
が好ましく、特に好ましくは炭素数1〜4の無置換アル
キル基(例えばメチル、エチル)である。Rb34および
Rb35はRb10と同様のものが好ましく、特に好ましくは
水素原子である。nb8として好ましくは0または1であ
る。nb6として好ましくは1である。nb7として好まし
くは2〜4である。
b6−{C(Rb34)(Rb35)}nb7−N(Rb33)−
(NとZb12により形成される環)基の結合位置は、テ
トラゾール環に対してメタ位またはパラ位が好ましい。
以下に本発明の一般式(III)で表される化合物の具体
例を挙げるが、これによって本発明が制限されることは
ない。
t、Hyおよび−(Q3)Kb2−(Hy)部分のアミド結
合形成については、特開2001−42466号および
その引用文献を参考にして合成することができる。
さらに詳細に説明する。一般式(IV-1)において、Rc1は
置換または無置換のアルキル基(好ましくは炭素数1〜
13のアルキル基で例えばメチル、エチル、i−プロピ
ル、シクロプロピル、ブチル、イソブチル、シクロヘキ
シル、t−オクチル、デシル、ドデシル、ヘキサデシ
ル、ベンジル)、アルケニル基(好ましくは炭素数2〜
14のアルケニル基で例えば、アリル、2−ブテニル、
イソプロペニル、オレイル、ビニル)またはアリール基
(好ましくは炭素数6〜14のアリール基で例えばフェ
ニル、ナフチル)を表す。Rc2は水素原子またはRc1で
示した基を表す。Rc3は、水素原子または炭素数1〜1
0の置換または無置換のアルキル基(例えばメチル、i
−ブチル、シクロヘキシル)または炭素数2〜10の置
換または無置換のアルケニル基(例えばビニル、i−プ
ロペニル)を表す。Rc1、Rc2およびRc3に含まれる炭
素数の総和は20以下であることが好ましく、12以下
がより好ましい。Rc1〜Rc3の置換基としては前述のW
が挙げられる。Rc1とRc3またはRc2とRc3が互いに結
合して、5〜7員環を形成しても良い。
表す。Xc3は環構成原子として窒素原子、イオウ原子、
酸素原子またはリン原子の少なくとも一つ有する5〜7
員環状の複素環を形成し、複素環の結合位置(1価基の
位置)は炭素原子であるのが好ましく、例えば、ピリジ
ン−2−イル、ピラジニル、ピリミジニル、プリニル、
キノリル、イミダゾリル、チアゾリル、オキサゾリル、
1,2,4−トリアゾール−3−イル、ベンズイミダゾ
ール−2−イル、ベンズチアゾリル、ベンズオキサゾリ
ル、チエニル、フリル、イミダゾリジニル、ピロリニ
ル、テトラヒドロフリル、1,3,5−トリアジン−2
−イル、1,2,4−トリアジン−3−イルモルホリニ
ル、フォスフィノリン−2−イルを挙げることができ
る。Rc4はR c1と同義である。
とともに5員環または6員環(ベンゼン環のような芳香
族炭化水素環が縮合してもよい)を形成するのに必要な
非金属原子群を表す。形成される5員環基は、例えばイ
ミダゾリル、ベンズイミダゾリル、1,3−チアゾール
−2−イル、2−イミダゾリン−2−イル、プリニル、
3H−インドール−2−イルなどである。Yc2が6員環
を形成する場合は、−N=C−基の炭素原子と結合する
Yc2の末端が-N(Rc5)-、-C(Rc5)(Rc5)-、-C(Rc 5)=、−
O−および−S−からなる群から選択される1の基(各
基の左側で−N=C−の炭素原子と結合する)であるの
が好ましい。ここでRc5は同一でも異なっていてもよ
く、水素原子または置換基(例えばアルキル基、アルケ
ニル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ
基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルキルアミノ
基、アリールアミノ基、ハロゲン原子)を表す。Yc2に
よって形成される6員環基としては例えばキノリル、イ
ソキノリル、フタラジニル、キノキサリニル、1,3,
5−トリアジン−5−イル、6H−1,2,5−チアジ
アジン−6−イルが挙げられる。
基、アルケニル基が好ましく、アルキル基がさらに好ま
しい。また、Xc3は式(IV-3)におけるYc2と−N=C−
で形成される環基であるのが好ましい。一般式(IV-1)〜
(IV-3)で表される化合物のうち、化合物の炭素数の総和
が20以下のものが好ましく、12以下がさらに好まし
い。また、一般式(IV-1)〜(IV-3)で表される化合物のう
ち、一般式(IV-1)、(IV-2)で表わされるものが好まし
く、一般式(IV-1)で表されるものが最も好ましい。
される化合物の具体例を挙げるが、これによって本発明
が制限されることはない。
J.Org. Chem., 27, 4054('62), J.Amer. Chem.Soc., 7
3, 2981('51),特公昭49−10692号等に記載の方
法またはそれに準じた方法によって容易に合成すること
ができる。
いて説明する。一般式(V)において、Rd1、Rd2、お
よびRd3は、各々独立に水素原子、アルキル基、アルケ
ニル基、アルキニル基、アリール基または複素環基を表
し、R d4は水素原子、アルキル基、アルケニル基、アル
キニル基、アリール基、複素環基またはNRd5Rd6を表
し、Ld15は−CO−または−SO2−を表し、nd9は0
または1を表す。Rd5は水素原子、ヒドロキシ基、アミ
ノ基、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリ
ール基、または複素環基を表し、Rd6は水素原子、アル
キル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基また
は複素環基を表す。各基は前述の置換基Wで置換されて
いてもよい。また、Rd1とRd2、Rd1とR d3、Rd3とR
d4、またはRd4とRd2は連結して環を形成してもよい。
基、アルケニル基、アルキニル基は、好ましくは炭素数
1〜30のものであって、特に炭素数1〜10のアルキ
ル基、炭素数2〜10のアルケニル基または炭素数2〜
10のアルキニル基が好ましい。アルキル基、アルケニ
ル基、アルキニル基、アラルキル基としては、たとえば
メチル、エチル、プロピル、シクロプロピル、アリル、
プロパギル、ベンジルが挙げられる。Rd1、Rd2および
Rd3においてアリール基は、好ましくは炭素数6〜30
のものであって、特に炭素数6〜12の単環または縮環
のアリール基が好ましく、例えばフェニル、ナフチルな
どである。Rd1、Rd2およびRd3において複素環基は、
窒素原子、酸素原子、硫黄原子のうち少なくとも1つを
含む3〜10員環の飽和もしくは不飽和の複素環基が好
ましく、これらは単環であっても、更に他の芳香環と縮
合環を形成してもよい。複素環としては、好ましくは5
〜6員環の芳香族複素環であり、たとえば、ピリジル、
イミダゾリル、キノリル、ベンズイミダゾリル、ピリミ
ジル、ピラゾリル、イソキノリル、チアゾリル、チエニ
ル、フリル、ベンゾチアゾリルなどである。
基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、複素環
基の好ましい基はRd1、Rd2およびRd3のそれらと同様
である。一般式(V)において、nd9が0のとき、好ま
しくはRd1、Rd2およびRd3は炭素数1から10のアル
キル基、炭素数2から10のアルケニル基、炭素数2か
ら10のアルキニル基、炭素数6から10のアリール
基、含窒素複素環基であり、Rd4は水素原子、炭素数1
から10のアルキル基、炭素数2から10のアルケニル
基、炭素数2から10のアルキニル基、炭素数6から1
0のアリール基、含窒素複素環基であり、より好ましく
はRd1、Rd2およびRd3は炭素数1から10のアルキル
基、炭素数2から10のアルケニル基、炭素数2から1
0のアルキニル基、炭素数6から10のアリール基、含
窒素複素環基であり、Rd4は水素原子である。nd9が1
のとき、好ましくはRd1、Rd2およびRd3は水素原子、
炭素数1から10のアルキル基、炭素数2から10のア
ルケニル基、炭素数2から10のアルキニル基、炭素数
6から10のアリール基、含窒素複素環基であり、Ld1
5 は−CO−であり、Rd4は水素原子、炭素数1から1
0のアルキル基、炭素数2から10のアルケニル基、炭
素数2から10のアルキニル基、炭素数6から10のア
リール基、含窒素複素環基、NRd5Rd6であり、Rd5は
水素原子、ヒドロキシ基、アミノ基、炭素数1から10
のアルキル基、炭素数2から10のアルケニル基、炭素
数2から10のアルキニル基、炭素数6から10のアリ
ール基、含窒素複素環基であり、Rd6は水素原子、炭素
数1から10のアルキル基、炭素数2から10のアルケ
ニル基、アルキニル基、炭素数6から10のアリール
基、含窒素複素環基であり、より好ましくはRd1は炭素
数6から10のアリール基であり、Rd2、Rd3は水素原
子であり、Ld15は−CO−であり、Rd4はNRd5Rd6
であり、Rd5は水素原子、ヒドロキシル基、炭素数1か
ら10のアルキル基、アルケニル基、アルキニル基であ
る。Rd6は、水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、
アルケニル基、アルキニル基である。
合物を示すが、本発明はこれらに限られるものでない。
薬品として、あるいは市販の薬品から既知の方法によっ
て合成される化合物として、容易に入手可能である。一
般式(V)の合成方法としては、ジャーナル・オブ・ア
メリカン・ケミカル・ソサイエティー(J.Am.Chem.So
c.)、72巻、2762頁(1950年)、オーガニッ
ク・シンセシス(Organic Synthesis)、2巻、395
頁、新実験化学講座14−2巻および14−3巻(19
77年)丸善などに記載の方法あるいはそれに準じた方
法で容易に合成することができる。
塗布液を塗布する前または塗布時に乳剤層の隣接層また
は他層に添加して該乳剤層に拡散させて添加される。乳
剤調製時に化学増感前、化学増感中または化学増感終了
後に添加することもできる。一般式(II)で表される化合
物は、感光性層に添加することも、非感光性層に添加す
ることもできる。好ましい添加量は上述した添加法およ
び添加する化合物種に大きく依存するが、一般には感光
性ハロゲン化銀1モル当たり5×10-6モルから0.0
5モル、より好ましくは1×10-5モルから0.005
モルが用いられる。上記の添加量より多い場合、カブリ
の増加を招くなどの悪影響が現れ好ましくない。
溶媒に溶解して添加することが好ましい。酸または塩基
によってpHを低くしても高くしてもよく、あるいは界
面活性剤を共存してもよい。また乳化分散物として高沸
点有機溶媒に溶解させて添加することもできるし、公知
の分散法で微結晶分散体として添加してもよい。
調製時に添加する場合、その工程中のいかなる場合に添
加することも可能であり、その例を挙げると、ハロゲン
化銀の粒子形成工程、脱塩工程の開始前、脱塩工程、化
学熟成の開始前、化学熟成の工程、完成乳剤調製前の工
程などを挙げる事ができる。またこれらの工程中の複数
回にわけて添加することもできる。本発明の一般式(II
I)で表される化合物は、水、メタノール、エタノールな
どの水可溶性溶媒またはこれらの混合溶媒に溶解して添
加することが好ましい。水に溶解する場合、pHを高く
または低くした方が溶解度が上がる化合物については、
pHを高くまたは低くして溶解し、これを添加してもよ
い。
剤層に使用するのが好ましいが、乳剤層とともに保護層
や中間層に添加しておき、塗布時に拡散させてもよい。
本発明の一般式(III)で表わされる化合物の添加時期は
増感色素の前後を問わず、好ましくはハロゲン化銀1モ
ル当たり、1×10-9〜5×10-2モル、さらに好ましくは
1×10-8〜2×10-3モルの割合でハロゲン化銀乳剤中に
含有する。
表される化合物は、水、メタノール、エタノールなどの
水可溶性溶媒または、これらの混合溶媒に溶解して添加
しても、乳化分散により添加してもよい。水に溶解する
場合、pHを高くまたは低くした方が溶解度が上がるも
のについては、pHを高くまたは低くして溶解し、これ
を添加しても良いし、界面活性剤を共存させることもで
きる。
表される化合物は好ましくは乳剤調製時に添加される。
乳剤調製時に添加する場合、その工程中のいかなる場合
に添加することも可能であり、その例を挙げると、ハロ
ゲン化銀の粒子形成工程、脱塩工程の開始前、脱塩工
程、化学熟成の開始前、化学熟成の工程、完成乳剤調製
前の工程などを挙げる事ができる。またこれらの工程中
の複数回にわけて添加することもできる。好ましくは化
学増感前、化学増感中または化学増感終了後に添加され
る。また塗布液を塗布する前に添加することもできる
し、塗布時に隣接層または他層に添加して該乳剤層に拡
散させて添加することもできる。さらには乳化物中に分
散溶解させたものを該乳剤と混合して用いることもでき
る。
表される化合物の添加量は、好ましい添加量は上述した
添加法および添加する化合物種に大きく依存するが、感
光性ハロゲン化銀1モル当たり1×10-6モル〜5×1
0-2モルが好ましく、1×10-5モル〜5×10-3モル
がより好ましい。
は塗布液を塗布する前または塗布時乳剤層の隣接層また
は他層に添加して該乳剤層に拡散させて添加される。乳
剤調製時に化学増感前、化学増感中または化学増感終了
後に添加することもできる。好ましい添加量は上述した
添加法および添加する化合物種に大きく依存するが、一
般には感光性ハロゲン化銀1モル当たり5×10-6モル
から0.05モル、より好ましくは1×10-5モルから
0.005モルが用いられる。上記の添加量より多い場
合、カブリの増加を招くなどの悪影響が現れ好ましくな
い。一般式(V)で表される化合物は水可溶性の溶媒に
溶解して添加することが好ましい。酸または塩基によっ
てpHを低くしても高くしてもよく、あるいは界面活性
剤を共存してもよい。また乳化分散物として高沸点有機
溶媒に溶解させて添加することもできるし、公知の分散
法で微結晶分散体として添加してもよい。一般式(V)
の化合物は2種以上併用して用いてもよい。2種以上併
用する場合、同一層に添加してもよく、別々の層に添加
してもよい。
銀、塩化銀、沃臭化銀、沃塩臭化銀、塩臭化銀、塩沃臭
化銀、沃塩化銀等が好ましい。ハロゲン化銀粒子の形態
としては、八面体、立方体、十四面体の如き正常晶でも
良いが、平板状粒子がより好ましい。
ゲン化銀粒子が平行な主平面が(111)面である塩化
銀含有率が10モル%未満の沃臭化銀または塩沃臭化銀
よりなる平板状ハロゲン化銀粒子について説明する。こ
の乳剤は対向する(111)主平面と該主平面を連結す
る側面からなる。平板粒子乳剤は沃臭化銀もしくは塩沃
臭化銀より成る。塩化銀を含んでも良いが、好ましくは
塩化銀含率は8モル%以下、より好ましくは3モル%以
下、さらに好ましくは0モル%である。沃化銀含有率に
ついては、40モル%以下、好ましくは20モル%以下
である。沃化銀含有率に拘わらず、粒子間の沃化銀含量
の分布の変動係数は20%以下が好ましく、特に10%
以下が好ましい。
比2以上の粒子を言う。粒子の投影面積と等しい面積の
円の直径(円相当径)を粒子の厚みで割った値がアスペ
クト比である。ここで平板粒子の投影面積、厚み、なら
びにアスペクト比は参照用のラテックス球とともにシャ
ドーをかけたカーボンレプリカ法による電子顕微鏡写真
から測定することができる。平板粒子は主平面に対して
垂直方向から見た時に、通常6角形、3角形もしくは円
形状の形態をしている。平板粒子の形状は6角形の比率
が高い程好ましく、また、6角形の各隣接する辺の長さ
の比(長辺/短辺)は2以下であることが好ましい。
上20.0μm以下が好ましく、0.2μm以上10.
0μm以下がさらに好ましい。また、平板粒子の平均厚
みは、0.01μm以上0.5μm以下、好ましくは
0.02μm以上0.4μm以下が好ましい。平均球相
当径では0.1μm以上5.0μm以下が好ましく、
0.2μm以上3μm以下がさらに好ましい。球相当径
とは、個々の粒子の体積と等しい体積を有する球の直径
である。また、全粒子の平均アスペクト比は、1.5以
上200以下が好ましく、2以上100以下がさらに好
ましい。
しい。全ハロゲン化銀粒子の球相当径の変動係数は30
%以下であるのが好ましく、より好ましくは25%以下
である。また、円相当径の変動係数も重要であり、全ハ
ロゲン化銀粒子の円相当径の変動係数は30%以下であ
ることが好ましく、より好ましくは25%以下であり、
更に好ましくは20%以下である。また、厚みの変動係
数は、30%以下が好ましく、より好ましくは25%以
下であり、更に好ましくは20%以下である。
19,720号に記載のように0.012μm以下にし
たり、特開平5−249585号に記載のように(11
1)主平面間距離/双晶面間隔を15以上にしても良
く、目的に応じて選んで良い。
られるので、平板粒子乳剤は全投影面積の50%以上が
アスペクト比2以上の粒子で占められるのが好ましく、
より好ましくは5以上、さらに好ましくはアスペクト比
8以上である。アスペクト比があまり大きくなりすぎる
と、前述した粒子サイズ分布の変動係数が大きくなる方
向になるために、通常アスペクト比は200以下が好ま
しい。
milton,Phot.Sci.Eng.,11、5
7、(1967)やT.Shiozawa,J.So
c.Phot.Sci.Japan,35、213、
(1972)に記載の、低温での透過型電子顕微鏡を用
いた直接的な方法により観察することができる。すなわ
ち乳剤から粒子に転位線が発生するほどの圧力をかけな
いよう注意して取り出したハロゲン化銀粒子を電子顕微
鏡観察用のメッシュにのせ、電子線による損傷(プリン
トアウト等)を防ぐように試料を冷却した状態で透過法
により観察を行う。この時粒子の厚みが厚い程、電子線
が透過しにくくなるので高圧型(0.25μmの厚さの
粒子に対して200kV以上)の電子顕微鏡を用いた方
がより鮮明に観察することができる。このような方法に
より得られた粒子の写真より、主平面に対して垂直方向
から見た場合の各粒子についての転位線の位置および数
を求めることができる。
10本以上である。より好ましくは1粒子当り平均20
本以上である。転位線が密集して存在する場合、または
転位線が互いに交わって観察される場合には、1粒子当
りの転位線の数は明確には数えることができない場合が
ある。しかしながら、これらの場合においても、おおよ
そ10本、20本、30本という程度には数えることが
可能であり、明らかに、数本しか存在しない場合とは区
別できる。転位線の数の1粒子当りの平均数については
100粒子以上について転位線の数を数えて、数平均と
して求める。
入することができる。この場合転位は外周にほぼ垂直で
あり、平板状粒子の中心から辺(外周)までの距離の長
さのx%の位置から始まり外周に至るように転位線が発
生している。このxの値は好ましくは10以上100未
満であり、より好ましくは30以上99未満であり、最
も好ましくは50以上98未満である。この時、この転
位線の開始する位置を結んでつくられる形状は粒子形と
相似に近いが、完全な相似形ではなく、ゆがむことがあ
る。この型の転位数は粒子の中心領域には見られない。
転位線の方向は結晶学的におおよそ(211)方向であ
るがしばしば蛇行しており、また互いに交わっているこ
ともある。
均一に転位線を有していても、外周上の局所的な位置に
転位線を有していてもよい。すなわち六角形平板ハロゲ
ン化銀粒子を例にとると、6つの頂点の近傍のみに転位
線が限定されていてもよいし、そのうちの1つの頂点近
傍のみに転位線が限定されていてもよい。逆に6つの頂
点近傍を除く辺のみに転位線が限定されていることも可
能である。
を含む領域に渡って転位線が形成されていてもよい。主
平面の全域に渡って転位線が形成されている場合には転
位線の方向は主平面に垂直な方向から見ると結晶学的に
おおよそ(211)方向の場合もあるが(110)方向
またはランダムに形成されている場合もあり、さらに各
転位線の長さもランダムであり、主平面上に短い線とし
て観察される場合と、長い線として辺(外周)まで到達
して観察される場合がある。この場合の転位線は直線の
こともあれば蛇行していることも多い。また、多くの場
合互いに交わっている。
主平面上または局所的な位置に限定されていても良い
し、これらが組み合わされて、形成されていても良い。
すなわち、外周上と主平面上に同時に存在していても良
い。平板粒子は粒子間の転位線量分布が均一であること
が望ましい。乳剤は1粒子当たり10本以上の転位線を
含むハロゲン化銀粒子が全粒子の100ないし50%
(個数)を占めることが好ましく、より好ましくは10
0ないし70%を、特に好ましくは100ないし90%
を占める。
有量は、好ましくは10モル%以下で、特に好ましくは
5モル%以下である。粒子表面のヨウ化銀含有量はXP
S(X−ray Photoelectron Spe
ctroscopy)を用いて測定される。XPSの標
準的な測定法は、励起X線としてMg−Kαを使用し、
適当な試料形態としたハロゲン化銀から放出される沃素
(I)と銀(Ag)の光電子(通常はI−3d5/2、
Ag−3d5/2)の強度を観測する方法である。沃素
の含量を求めるには、沃素の含量が既知である数種類の
標準試料を用いて沃素(I)と銀(Ag)の光電子の強
度比(強度(I)/強度(Ag))の検量線を作成し、
この検量線からもとめることができる。ハロゲン化銀乳
剤ではハロゲン化銀粒子表面に吸着したゼラチンを蛋白
質分解酵素などで分解、除去した後にXPSの測定をお
こなわなければならない。粒子表面のヨウ化銀含有量が
10モル%以下の平板粒子乳剤とは、1つの乳剤に含ま
れる乳剤粒子を、XPSで分析したときにヨウ化銀含量
が10モル%以下であるものをさす。この場合、明瞭に
2種以上の乳剤が混合されているときには、遠心分離
法、濾別法など適当な前処理を施した上で同一種類の乳
剤につき分析を行なう必要がある。
いることが好ましい。この場合、沃化銀分布の構造は2
重構造、3重構造、4重構造さらにはそれ以上の構造が
あり得る。また、粒子内部で沃化銀含有量が連続的に変
化していても良い。例えば臭化銀/沃臭化銀/臭化銀か
らなる3重構造粒子ならびにそれ以上の高次構造も好ま
しいが、内側の層の沃化銀含有率が表面の沃化銀含有率
よりも高いことが好ましく、好ましくは5モル%以上、
より好ましくは7モル%以上高い。構造間の沃化銀含有
率の境界は明確なものであっても、連続的になだらかに
変化しているものであっても、いずれでも良い。通常、
粉末X線回折法を用いた沃化銀含有量の測定では沃化銀
含有量の異なる明確な2山を示す様なことはなく、高沃
化銀含有率の方向にすそをひいたようなX線回折プロフ
ィールを示す。
行な主平面が(111)面であり、最小の長さを有する
辺の長さに対する最大の長さを有する辺の長さの比が2
以下である六角形ハロゲン化銀粒子の頂点部、および/
または側面部、および/または主平面部に1粒子当り少
なくとも一個以上のエピタキシャル接合を有する粒子に
ついて説明する。エピタキシャル接合した粒子とは、ハ
ロゲン化銀粒子本体の他に該粒子と接合した結晶部(す
なわち、エピタキシャル部)を持つ粒子であり、接合し
た結晶部は通常ハロゲン化銀粒子本体から突出してい
る。接合した結晶部(エピタキシャル部)の粒子全銀量
に対する割合は2%以上30%以下が好ましく、5%以
上15%以下がより好ましい。エピタキシャル部は粒子
本体のどの部分に存在しても良いが、粒子主平面部、粒
子エッジ部、粒子コーナー部が好ましい。エピタキシャ
ルの個数は、少なくとも一つ以上が好ましい。また、エ
ピタキシャル部の組成は、AgCl、AgBrCl、A
gBrClI、AgBrI、AgI、AgSCN等が好
ましい。エピタキシャル部が存在する場合、粒子内部に
は転位線が存在しても良いが、存在しなくても良い。
第2の乳剤ハロゲン化銀粒子の調製方法について説明す
る。本発明の調製工程としては、(a)基盤粒子形成工
程と、それに引き続く(b)構造導入工程から成る。基
本的に(a)工程に引き続き(b)工程を行うことがよ
り好ましいが、(a)工程のみでもよい。(b)工程
は、(b1)転位線導入工程、(b2)コーナー部転位
線限定導入工程、または(b3)エピタキシャル接合工
程、のいずれでも良く、少なくとも一つでもよければ、
二つ以上組み合わせても良い。
明する。基盤部は、粒子形成に使用した全銀量に対して
少なくとも50%以上が好ましく、さらに好ましくは6
0%以上である。また、基盤部の銀量に対するヨードの
平均含有率は0mol%以上30%mol以下が好まし
く、0mol%以上15mol%以下がさらに好まし
い。また、基盤部は必要に応じてコアシェル構造を取っ
ても良い。この際、基盤部のコア部は基盤部の全銀量に
対して50%以上70%以下であることが好ましく、コア
部の平均ヨード組成は0mol%以上30mol%以下
が好ましく、0mol%以上15mol%以下が更に好
ましい。シェル部のヨード組成は0mol%以上3mo
l%以下が好ましい。(a)工程は、ハロゲン化銀核を
形成した後、更にハロゲン化銀粒子を成長させて所望の
サイズの粒子を得る方法が一般的であり、平板状粒子の
形成のためには、少なくとも核形成、熟成、成長の工程
が含まれる。この工程は、米国特許第4,945,037号に詳
細に記載されている。
する反応容器に、銀塩水溶液とハロゲン化アルカリ水溶
液を添加して行われるダブルジェット法、あるいはハロ
ゲン化アルカリを含むゼラチン溶液に銀塩水溶液を添加
するシングルジェット法が用いられる。また、必要に応
じて銀塩を含むゼラチン溶液にハロゲン化アルカリ水溶
液を添加する方法も用いることができる。さらに、必要
に応じて特開昭2-44335号に開示されている混合器にゼ
ラチン溶液と銀塩溶液とハロゲン化アルカリ水溶液を添
加し、ただちにそれを反応容器に移すことによって平板
粒子の核形成を行うこともできる。また、米国特許第5,
104,786号に開示されているように、ハロゲン化アルカ
リと保護コロイド溶液を含む水溶液をパイプに通しそこ
に銀塩水溶液を添加することにより核形成を行うことも
できる。また、米国特許第6,022,681号記載の
塩素含有量が核形成に使用した銀量に対して10モル%
以上であるような核形成を用いても良い。
が1〜4の条件で分散媒形成することが好ましい。ゼラ
チンの種類としては、アルカリ処理ゼラチン、低分子量
ゼラチン(分子量:3000〜4万)、米国特許第4,
713,320号および同第4,942,120号に記
載の酸化処理ゼラチン、および低分子量の酸化処理ゼラ
チンを用いても良い。特に低分子量の酸化処理ゼラチン
を用いることは好ましい。
く、さらに1質量%以下がより好ましい。核形成時の温
度は、5〜60℃が好ましいが、平均粒径が0.5μm
以下の微粒子平板粒子を作る場合は5〜48℃がより好
ましい。分散媒のpHは、1以上10以下が好ましい
が、1.5以上9以下がさらに好ましい。また、米国特
許第5,147,771号,同第5,147,772
号、同第5,147,773号、同第5,171,65
9号、同第5,210,013号、同第5,252,4
53号、および特許第3,089,578号に記載のポ
リアルキレンオキサイド化合物を核形成工程、もしくは
後の熟成工程、および成長工程で添加することが可能で
ある。
微粒子(特に、八面体および一重双晶粒子)も形成され
る。次に述べる成長過程に入る前に平板粒子以外の粒子
を消滅せしめ、平板粒子となるべき形状でかつ単分散性
の良い核を得る必要がある。これを可能とするために、
核形成に引き続いてオストワルド熟成を行うことがよく
知られている。
を上昇させ六角平板粒子比率が最高となるまで熟成を行
う。この時に、ゼラチン溶液を追添加しても良い。その
際の分散媒溶液に対するゼラチンの濃度は、10質量%
以下であることが好ましい。この時使用する追添加ゼラ
チンは、アルカリ処理ゼラチン、アミノ基が95%以上
修飾されたコハク化ゼラチンやトリメリット化ゼラチン
のような特開平11−143002号記載のアミノ基修
飾ゼラチン、特開平11−143003号記載のイミダ
ゾール基修飾ゼラチン、および酸化処理ゼラチンを用い
る。特に、コハク化ゼラチンやトリメリット化ゼラチン
を用いることが好ましい。熟成の温度は、40〜80
℃、好ましくは50〜80℃であり、pBrは1.2〜
3.0である。また、pHは1.5以上9以下が好まし
い。
に消失せしめるために、ハロゲン化銀溶剤を添加しても
良い。この場合のハロゲン化銀溶剤の濃度としては、0.
3mol/リットル(以下、リットルを「L」とも表記す
る。)以下が好ましく、0.2mol/L以下がより好まし
い。直接反転用乳剤として用いる場合は、ハロゲン化銀
溶剤として、アルカリ性側で用いられるNH3より、中
性、酸性側で用いられるチオエーテル化合物等のハロゲ
ン化銀溶剤の方が好ましい。このように熟成して、ほぼ
〜100%平板状粒子のみとする。
ン化銀溶剤が不要の場合は次のようにしてハロゲン化銀
溶剤を除去する。 NH3のようなアルカリ性ハロゲン化銀溶剤の場合
は、HNO3のようなAg+との溶解度積の大きな酸を加
えて無効化する。 チオエーテル系ハロゲン化銀溶剤の場合は、特開昭
60-136736号に記載のごとくH2O2等の酸化剤を添加し
て無効化する。
保つことが好ましい。成長過程に入る前の分散媒溶液中
のゼラチン濃度が低い場合(1質量%以下)に、ゼラチ
ンを追添加する場合がある。その際、分散媒溶液中のゼ
ラチン濃度は、1〜10質量%にすることが好ましい。
この時使用するゼラチンは、アルカリ処理ゼラチン、ア
ミノ基が95%以上修飾されたコハク化ゼラチンやトリ
メリット化ゼラチン、および酸化処理ゼラチンを用い
る。特に、コハク化ゼラチンやトリメリット化ゼラチン
を用いることが好ましい。
くは4以上8以下である。ただし、コハク化ゼラチンお
よびトリメリット化ゼラチン存在時には5以上8以下が
好ましい。結晶成長期におけるAg+、およびハロゲン
イオンの添加速度は、結晶臨界成長速度の20〜100
%、好ましくは30〜100%の結晶成長速度になるよ
うにする事が好ましい。この場合、結晶成長とともに銀
イオンおよびハロゲンイオンの添加速度を増加させてい
くが、その場合、特公昭48-36890号、同52-16364号記載
のように、銀塩およびハロゲン塩水溶液の添加速度を上
昇させても良く、水溶液の濃度を増加させても良い。銀
塩水溶液とハロゲン塩水溶液を同時に添加するダブルジ
ェット法で行ってもよいが、米国特許第4,672,0
27号および同第4,693,964号に記載の硝酸銀
水溶液と臭化物を含むハロゲン水溶液と沃化銀微粒子乳
剤を同時に添加することが好ましい。この際、成長の温
度は、50℃以上90℃以下が好ましく、60℃以上8
5℃以下が更に好ましい。また、添加するAgI微粒子
乳剤は、あらかじめ調製したものでも良く、連続的に調
製しながら添加しても良い。この際の調製方法は特開平
10−43570号を参考に出来る。
005μm以上0.1μm以下、好ましくは0.007μ
m以上0.08μm以下である。基盤粒子のヨード組成
は、添加するAgI乳剤の量により変化させることが出
来る。さらに、銀塩水溶液とハロゲン塩水溶液の添加の
代わりに、ヨウ臭化銀微粒子を添加することは好まし
い。この際、微粒子のヨード量を所望する基盤粒子のヨ
ード量と等しくすることで、所望のヨード組成の基盤粒
子が得られる。ヨウ臭化銀微粒子はあらかじめ調製した
ものでも良いが、連続的に調製しながら添加する方が好
ましい。添加するヨウ臭化銀微粒子サイズは、0.00
5μm以上0.1μm以下、好ましくは0.01μm以上
0.08μm以下である。成長時の温度は50℃以上9
0℃以下、好ましくは60℃以上85℃以下である。
ず、(b1)工程について説明する。(b1)工程は第
1シェル工程と第2シェル工程から成る。上述した基盤
に第1シェルを設ける。第1シェルの比率は好ましくは
全銀量に対して1%以上30%以下であって、その平均
沃化銀含有率20モル%以上100モル%以下である。
より好ましくは第1シェルの比率は全銀量に対して1%
以上20%以下であって、その平均沃化銀含有率25モ
ル%以上100モル%以下である。基盤への第1シェル
の成長は基本的には硝酸銀水溶液と沃化物と臭化物を含
むハロゲン水溶液をダブルジェット法で添加する。もし
くは硝酸銀水溶液と沃化物を含むハロゲン水溶液をダブ
ルジェット法で添加する。もしくは沃化物を含むハロゲ
ン水溶液をシングルジェット法で添加する。
わせでも良い。第1シェルの平均沃化銀含有率から明ら
かなように、第1シェル形成時には沃臭化銀混晶の他に
沃化銀が析出しうる。いずれの場合でも通常は、次の第
2シェルの形成時に、沃化銀は消失し、すべて沃臭化銀
混晶に変化する。
臭化銀もしくは沃化銀微粒子乳剤を添加して熟成し溶解
する方法がある。さらに、好ましい方法として沃化銀微
粒子乳剤を添加して、その後硝酸銀水溶液の添加もしく
は硝酸銀水溶液とハロゲン水溶液を添加する方法があ
る。この場合、沃化銀微粒子乳剤の溶解は、硝酸銀水溶
液の添加により促進されるが、添加した沃化銀微粒子乳
剤の銀量を用いて第1シェルとし、沃化銀含有率100
モル%とする。そして添加した硝酸銀水溶液を第2シェ
ルの銀量として計算する。沃化銀微粒子乳剤は急激に添
加されることが好ましい。
好ましくは10分以内にその全沃化銀微粒子乳剤を添加
することをいう。より好ましくは7分以内に添加するこ
とをいう。この条件は添加する系の温度、pBr、p
H、ゼラチン等の保護コロイド剤の種類、濃度、ハロゲ
ン化銀溶剤の有無、種類、濃度等により変化しうるが、
上述したように短い方が好ましい。添加する時には実質
的に硝酸銀等の銀塩水溶液の添加は行なわれない方が好
ましい。添加時の系の温度は40℃以上90℃以下が好
ましく、50℃以上80℃以下が特に好ましい。
ば良く、混晶となり得る限りにおいて臭化銀および/ま
たは塩化銀を含有していても良い。好ましくは100%
沃化銀である。沃化銀はその結晶構造においてβ体、γ
体ならびに米国特許第4,672,026号に記載され
ているようにα体もしくはα体類似構造があり得る。本
発明においては、その結晶構造の制限は特にはないが、
β体とγ体の混合物さらに好ましくはβ体が用いられ
る。沃化銀微粒子乳剤は米国特許第5,004,679
号等に記載の添加する直前に形成したものでも良いし、
通常の水洗工程を経たものでもいずれでも良いが、本発
明においては好ましくは通常の水洗工程を経たものが用
いられる。沃化銀微粒子乳剤は、米国特許第4,67
2,026号等に記載の方法で容易に形成できうる。粒
子形成時のpI値を一定にして粒子形成を行う、銀塩水
溶液と沃化物塩水溶液のダブルジェット添加法が好まし
い。ここでpIは系のI-イオン濃度の逆数の対数であ
る。温度、pI、pH、ゼラチン等の保護コロイド剤の
種類、濃度、ハロゲン化銀溶剤の有無、種類、濃度等に
特に制限はないが、粒子のサイズは0.1μm以下、よ
り好ましくは0.07μm以下が本発明に都合が良い。
微粒子であるために粒子形状は完全には特定できないが
粒子サイズの分布の変動係数は25%以下が好ましく、
特に20%以下の場合には、本発明の効果が著しい。こ
こで沃化銀微粒子乳剤のサイズおよびサイズ分布は、沃
化銀微粒子を電子顕微鏡観察用のメッシュにのせ、カー
ボンレプリカ法ではなく直接、透過法によって観察して
求め、粒子サイズは観察された粒子と等しい投影面積を
有する円の直径と定義する。本発明において最も有効な
沃化銀微粒子は粒子サイズが0.06μm以下0.02
μm以上であり、粒子サイズ分布の変動係数が18%以
下である。
ましくは米国特許第2,614,929号等に記載の通
常の水洗およびpH、pI、ゼラチン等の保護コロイド
剤の濃度調整ならびに含有沃化銀の濃度調整が行われ
る。pHは5以上7以下が好ましい。pI値は沃化銀の
溶解度が最低になるpI値もしくはその値よりも高いp
I値に設定することが好ましい。保護コロイド剤として
は、平均分子量10万程度の通常のゼラチンが好ましく
用いられる。平均分子量2万以下の低分子量ゼラチンも
好ましく用いられる。また上記の分子量の異なるゼラチ
ンを混合して用いると都合が良い場合がある。乳剤1k
gあたりのゼラチン量は好ましくは10g以上100g
以下である。より好ましくは20g以上80g以下であ
る。乳剤1kgあたりの銀原子換算の銀量は好ましくは
10g以上100g以下である。より好ましくは20g
以上80g以下である。ゼラチン量および/または銀量
は沃化銀微粒子乳剤を急激に添加するのに適した値を選
択することが好ましい。
撹拌効率を十分に高める必要がある。好ましくは撹拌回
転数は、通常よりも高めに設定される。撹拌時の泡の発
生を防ぐために消泡剤の添加は効果的である。具体的に
は、米国特許第5,275,929号の実施例等に記述
されている消泡剤が用いられる。
て、従来の沃化物イオン供給法(フリーな沃化物イオン
を添加する方法)のかわりに米国特許第5,496,6
94号に記載の沃化物イオン放出剤を用いて、沃化物イ
オンを急激に生成せしめながら沃化銀を含むハロゲン化
銀相を形成することができる。
節剤(塩基および/または求核試薬)との反応により沃
化物イオンを放出するが、この際に用いる求核試薬とし
ては好ましくは以下の化学種が挙げられる。例えば、水
酸化物イオン、亜硫酸イオン、ヒドロキシルアミン、チ
オ硫酸イオン、メタ重亜硫酸イオン、ヒドロキサム酸
類、オキシム類、ジヒドムキシベンゼン類、メルカプタ
ン類、スルフィン酸塩、カルボン酸塩、アンモニア、ア
ミン類、アルコール類、尿素類、チオ尿素類、フェノー
ル類、ヒドラジン類、ヒドラジド類、セミカルバジド
類、ホスフィン類、スルフィド類が挙げられる。塩基や
求核試薬の濃度、添加方法、また反応液の温度をコント
ロールすることにより沃化物イオンの放出速度、タイミ
ングをコントロールすることができる。塩基として好ま
しくは水酸化アルカリが挙げられる。
いる沃化物イオン放出剤及び沃化物イオン放出調節剤の
好ましい濃度範囲は1×10-7〜20Mであり、より好
ましくは1×10-5〜10M、さらに好ましくは1×1
0-4〜5M、特に好ましくは1×10-3〜2Mである。
濃度が20Mを上回ると、分子量の大きい沃化物イオン
放出剤及び沃化物イオン放出剤の添加量が粒子形成容器
の容量に対して多くなり過ぎるため好ましくない。ま
た、1×10-7Mを下回ると沃化物イオン放出反応速度
が遅くなり、沃化物イオン放出剤を急激に生成せしめる
のが困難になるため好ましくない。好ましい温度範囲は
30〜80℃であり、より好ましくは35〜75℃、特
に好ましくは35〜60℃である。温度が80℃を上回
る高温では一般に沃化物イオン放出反応速度が極めて速
くなり、また30℃を下回る低温では一般に沃化物イオ
ン放出反応速度が極めて遅くなるため、それぞれ使用条
件が限られ好ましくない。
合、液pHの変化を用いても良い。この時、沃化物イオ
ンの放出速度、タイミングをコントロールするのに好ま
しいpHの範囲は2〜12であり、より好ましくは3〜
11、特に好ましくは5〜10、最も好ましくは調節後
のpHが7.5〜10.0である。pH7の中性条件下
でも水のイオン積により定まる水酸化物イオンが調節剤
として作用する。また、求核試薬と塩基を併用しても良
く、この時もpHを上記の範囲でコントロールし、沃化
物イオンの放出速度、タイミングをコントロールしても
良い。
板粒子上に第2シェルを設ける。第2シェルの比率は好
ましくは全銀量に対して10モル%以上40モル%以下
であって、その平均沃化銀含有率が0モル%以上5モル
%以下である。より好ましくは第2シェルの比率は全銀
量に対して15モル%以上30モル%以下であって、そ
の平均沃化銀含有率が0モル%以上3モル%以下であ
る。基盤および第1シェルを有する平板粒子上への第2
シェルの成長は該平板粒子のアスペクト比を上げる方向
でも下げる方向でも良い。基本的には硝酸銀水溶液と臭
化物を含むハロゲン水溶液をダブルジェット法で添加す
ることにより第2シェルの成長は行なわれる。もしくは
臭化物を含むハロゲン水溶液を添加した後、硝酸銀水溶
液をシングルジェット法で添加しても良い。系の温度、
pH、ゼラチン等の保護コロイド剤の種類、濃度、ハロ
ゲン化銀溶剤の有無、種類、濃度等は広範に変化しう
る。pBrについては、本発明においては該層の形成終
了時のpBrが該層の形成初期時のpBrよりも高くな
ることが好ましい。好ましくは該層の形成初期のpBr
が2.9以下であり該層の形成終了時のpBrが1.7
以上である。さらに好ましくは該層の形成初期のpBr
が2.5以下であり該層の形成終了時のpBrが1.9
以上である。最も好ましくは該層の形成初期のpBrが
2.3以下1以上である。最も好ましくは該層の終了時
のpBrが2.1以上4.5以下である。
転位線が存在することが好ましい。転位線は平板粒子の
エッジ部近傍に存在することが好ましい。エッジ部近傍
とは、平板粒子の六辺の外周部(エッジ部)とその内側
部分、すなわち(b1)工程で成長させた部分のことで
ある。
つ目の態様としては、頂点近傍のみをヨウ化物イオンに
より溶解する方法、二つ目の態様としては、銀塩溶液と
ヨウ化物塩溶液を同時に添加する方法、三つ目の態様と
しては、ハロゲン化銀溶剤を用いて頂点近傍のみを実質
的に溶解する方法、四つ目の態様としてはハロゲン変換
を介する方法がある。
溶解する方法について説明する。基盤粒子にヨウ化物イ
オンを添加することで基盤粒子の各頂点部近傍が溶解し
て丸みを帯びる。続けて、硝酸銀溶液と臭化物溶液、ま
たは、硝酸銀溶液と臭化物溶液とヨウ化物溶液の混合液
を同時に添加すると粒子は更に成長して頂点近傍に転位
が導入される。この方法に関しては、特開平4−149
541号、および特開平9−189974号を参考に出
来る。
の総量は、該ヨウ化物イオン総モル数を基盤粒子の総銀
量モル数で除した値に100を掛けた値をI2(モル
%)とした時、基盤粒子のヨウ化銀含有率I1(モル
%)に対して、(I2−I1)が0以上8以下を満たすこ
とが本発明に従う効果的な溶解を得る上で好ましく、よ
り好ましくは0以上4以下である。本態様において添加
される溶液のヨウ化物イオンの濃度は低い方が好まし
く、具体的には0.2モル/L以下の濃度であることが
好ましく、更に好ましくは0.1モル/L。また、ヨウ
化物イオン添加時のpAgは8.0以上が好ましく、更
に好ましくは8.5以上である。
点部溶解に引き続き、硝酸銀溶液の単独添加、または、
硝酸銀溶液と臭化物溶液、もしくは、硝酸銀溶液と臭化
物とヨウ化物の混合液を同時に添加して粒子を更に成長
させ、頂点近傍に転位線を導入させることができる。
溶液との同時添加による方法について説明する。基盤粒
子に対して銀塩溶液とヨウ化物塩溶液を急速に添加する
ことで粒子の頂点部にヨウ化銀もしくはヨウ化銀含率の
高いハロゲン化銀をエピタキシャル生成させることが出
来る。この際、銀塩溶液とヨウ化物塩溶液の好ましい添
加速度は0.2分〜0.5分であり、更に好ましくは
0.5分から2分である。この方法に関しては、特開平
4−149541号に詳細に記載されているので、参考
にすることが出来る。
生成に引き続き、硝酸銀溶液の単独添加、または、硝酸
銀溶液と臭化物溶液、もしくは、硝酸銀溶液と臭化物溶
液とヨウ化物溶液の混合液を同時に添加して粒子を更に
成長させ、頂点近傍に転位線を導入させることができ
る。
いる方法について説明する。基盤粒子を含む分散媒にハ
ロゲン化銀溶剤を加えた後、銀塩溶液とヨウ化物塩溶液
を同時添加すると、ハロゲン化銀溶剤により溶解した基
盤粒子の頂点部にヨウ化銀もしくはヨウ化銀含率の高い
ハロゲン化銀が優先的に成長することになる。この際、
銀塩溶液およびヨウ化物塩溶液は急速に添加する必要は
ない。この方法に関しては、特開平4−149541号
に詳細に記載されているので、これを参考に出来る。上
記の基盤粒子の頂点部へのヨウ化銀成長に引き続き、硝
酸銀溶液の単独添加、または、硝酸銀溶液と臭化物溶
液、もしくは、硝酸銀溶液と臭化物溶液とヨウ化物溶液
の混合液を同時に添加して粒子を更に成長させ、頂点近
傍に転位線を導入させることができる。
介する方法について説明する。基盤粒子にエピタキシャ
ル成長部位支持剤(以下、サイトダイレクターと呼
ぶ)、例えば特開昭58−108526号記載の増感色
素や、水溶性ヨウ化物の存在下で、硝酸銀溶液と塩化物
溶液を添加することにより、基盤粒子の頂点部に塩化銀
のエピタキシャルを形成した後、ヨウ化物イオンを添加
することで塩化銀をヨウ化銀もしくはヨウ化銀含率の高
いハロゲン化銀へハロゲン変換する方法である。サイト
ダイレクターは増感色素、水溶性チオシアン酸イオン、
および水溶性ヨウ化物イオンが使用できるが、沃化物イ
オンが好ましい。ヨウ化物イオンの添加量は基盤粒子に
対して0.0005〜1モル%、さらには0.001〜
0.5モル%が好ましい。
第4,142,900号に記載されており、基盤の頂点
部にエピタキシャル成長した塩化銀をヨウ化物イオンに
より選択的にハロゲン変換する詳細は、特開平4−14
9541号に記載されている。上記の基盤粒子の頂点部
のヨウ化銀相へのハロゲン変換に引き続き、硝酸銀溶液
の単独添加、または、硝酸銀溶液と臭化物溶液、もしく
は、硝酸銀溶液と臭化物溶液とヨウ化物溶液の混合液を
同時に添加して粒子を更に成長させ、頂点近傍に転位線
を導入することができる。
粒子のコーナー部近傍に存在することが好ましい。
盤粒子へのハロゲン化銀のエピタキシャル形成に関して
は、米国特許第4,435,501号に記載されている
ように、基盤粒子表面に吸着したヨウ化物イオン、アミ
ノアザインデン、もしくは分光増感色素等のサイトダイ
レクターによって銀塩エピタキシャルを選択された部
位、例えば基盤粒子のエッジ、もしくはコーナーに形成
することができる。また、特開平8−69069号では
極薄平板粒子基盤の選択された部位に銀塩エピタキシャ
ルを形成させ、このエピタキシャル相を最適な化学増感
することで高感化を達成している。
本発明の基盤粒子を高感化することは非常に好ましい。
サイトダイレクターは、アミノアザインデン、もしくは
分光増感色素を用いても良いし、ヨウ化物イオン、もし
くはチオシアン酸イオンを用いることができ、目的に応
じて使い分けることも出来るし、組み合わせても良い。
シアン酸イオンの添加量を変化させることで、銀塩エピ
タキシャルの形成部位を、基盤粒子のエッジ、あるいは
コーナーに限定させることが出来る。添加するヨウ化物
イオンの量は、基盤粒子の銀量に対して0.0005〜
1.0モル%、好ましくは、0.001〜0.5モル%
である。また、チオシアン酸イオンの量は、基盤粒子の
銀量に対して、0.01〜0.2モル%、好ましくは、
0.02〜0.1モル%である。これらサイトダイレク
ター添加後に、銀塩溶液とハロゲン塩溶液を添加して銀
塩エピタキシャルを形成する。この際の、温度は、40
〜70℃が好ましく、45〜60℃が更に好ましい。ま
た、この際のpAgは7.5以下が好ましく、6.5以
下が更に好ましい。サイトダイレクターを用いること
で、基盤粒子のコーナー部、もしくはエッジ部に銀塩の
エピタキシャルが形成される。こうして得た乳剤を、特
開平8−69069号のようにエピタキシャル相に選択
的に化学増感を施して高感化させても良いが、銀塩エピ
タキシャル形成に引き続き、銀塩溶液とハロゲン塩溶液
を同時添加して更に成長させても良い。この際添加する
ハロゲン塩水溶液は、臭化物塩溶液、もしくは、臭化物
塩溶液とヨウ化物塩溶液との混合液が好ましい。またこ
の際の温度は、40〜80℃が好ましく、45〜70℃
が更に好ましい。また、この際のpAgは5.5以上
9.5以下が好ましく、6.0以上9.0以下が好まし
い。
シャルは、基本的に(a)工程で形成した基盤粒子の外
部に基盤粒子とは異なる組成相が形成されていることを
特徴とする。エピタキシャルの組成は、 AgCl、A
gBrCl、AgBrClI、AgBrI、AgI、A
gSCN等が好ましい。また、エピタキシャル層に特開
平8−69069号に記載されているような「ドーパン
ト(金属錯体)」を導入することはさらに好ましい。エ
ピタキシャル成長の位置は、基盤粒子のコーナー部、エ
ッジ部、主平面部の少なくとも一部分でも良く、複数の
個所にまたがっても良い。コーナー部のみ、もしくは、
エッジ部のみ、もしくは、コーナー部とエッジ部の形態
を取ることが好ましい。
部分には転位線が存在しなくても良いが、転位線が存在
することはさらに好ましい。転位線は基盤粒子とエピタ
キシャル成長部との接合部、もしくはエピタキシャル部
に存在することが好ましい。好ましい転位線の本数は、
前述の通りである。
ドープされているのが好ましい。6シアノ金属錯体のう
ち、鉄、ルテニウム、オスミウム、コバルト、ロジウ
ム、イリジウム又はクロムを含有するものが好ましい。
金属錯体の添加量は、ハロゲン化銀1モル当たり10-9
乃至10-2モルの範囲であることが好ましく、ハロゲン
化銀1モル当たり10-8乃至10-4モルの範囲であるこ
とがさらに好ましい。金属錯体は、水または有機溶媒に
溶かして添加することができる。有機溶媒は水と混和性
を有することが好ましい。有機溶媒の例には、アルコー
ル類、エーテル類、グリコール類、ケトン類、エステル
類、及びアミド類が含まれる。
る6シアノ金属錯体が特に好ましい。6シアノ金属錯体
は、高感度の感光材料が得られ、しかも生感光材料を長
期間保存したときでも被りの発生を抑制するという効果
を有する。 (A)[M(CN)6]n- (式中、Mは鉄、ルテニウム、オスミウム、コバルト、
ロジウム、イリジウムまたはクロムであり、nは3また
は4である。)。
やすく、ハロゲン化銀乳剤の沈殿操作に適合しているイ
オンを用いることが好ましい。対イオンの例には、アル
カリ金属イオン(例、ナトリウムイオン、カリウムイオ
ン、ルビジウムイオン、セシウムイオン、リチウムイオ
ン)、アンモニウムイオンおよびアルキルアンモニウム
イオンが含まれる。
な主平面が(100)面であり、塩化銀含有率が10モ
ル%未満の沃臭化銀または塩沃臭化銀よりなる平板状ハ
ロゲン化銀粒子について以下説明する。本発明の第3の
乳剤は全投影面積の50〜100%、好ましくは70〜100%、よ
り好ましくは90〜100%が主平面が(100)面である平
均アスペクト比が2以上の平板状粒子からなる。粒子厚
みは0.01〜0.10μm、好ましくは0.02〜0.08μm、より好
ましくは0.03〜0.07μmであり、アスペクト比は2〜10
0、好ましくは3〜50、より好ましくは5〜30である。粒
子厚みの変動係数は30%以下、好ましくは25%以下、よ
り好ましくは20%以下である。この変動係数が小さいほ
ど、粒子厚みの単分散度が高いことを示している。ま
た、乳剤粒子の平均球相当径は、好ましくは0.35μ
m未満である。
化銀含有率10モル%未満の塩沃臭化銀あるいは沃臭化
銀である。また、その他の銀塩、例えばロダン銀、硫化
銀、セレン化銀、テルル化銀、炭酸銀、リン酸銀、有機
酸銀等が別粒子として、あるいはハロゲン化銀粒子の一
部分として含まれていても良い。
としては、X線回折法が知られている。X線回折法につい
ては基礎分析化学講座24「X線回折」等に詳しく記載さ
れている。標準的には、CuのKβ線を線源としてAgX
(420)面の回折角度を粉末法により求める。
組成構造は、どのようなものでも良い。例えばコアとシ
ェルのハロゲン組成の異なる(コア/シェル)2構造を
有する粒子やコアと2つ以上のシェルを有する多重構造
の粒子が例として挙げられる。コアの組成としては臭化
銀が好ましいがこれに限られるものではない。また、シ
ェルの組成はコアよりも沃化銀含有率が高い方が好まし
い。
化銀含有率2.3モル%以上、かつ表面の平均沃化銀含
有率は8モル%以上であることが好ましい。また、沃化
銀含有率の粒子間の変動係数は20%未満であることが
より好ましい。表面沃化銀含有率は先述したXPSを用い
て測定することができる。
には主平面が長方形であるが、角が欠落していたり、丸
みを帯びていてもよく、また粒子の側面が(111)面
であってもよい。本発明の(100)平板状粒子の表面
の晶癖に占める(100)面比率は、80%以上、好まし
くは90%以上であるが、それについては粒子の電子顕微
鏡写真を用いて統計的に見積もることができる。乳剤中
のAgX粒子における(100)平板比率が100%にほぼ
近い場合には、日本化学会紙1984、No.6、p942に記載の
方法にて上記見積もりを確認することもできる。
中に多価金属イオンのドープにより電子捕獲ゾーンが導
入されていることが好ましい。電子捕獲ゾーンは、多価
金属イオン含有濃度が該多価金属イオンをドープした部
分の銀に対して1×10-5モル/モルから1×10-3モ
ル/モルで、粒子体積の5%以上30%以下を占める部
分のことを言い、多価金属イオン含有濃度が5×10-5
モル/モルから5×10-4モル/モルであるとより好ま
しい。
が必要である。均一であるとは該金属イオンの粒子内へ
の導入を単位銀量当たり一定量で行い、かつ粒子形成に
用いる硝酸銀と同時期に多価金属イオンを粒子形成用反
応容器に導入することをいう。このときハロゲン溶液も
同時に添加されて良い。本発明の多価金属イオンを含む
化合物を水溶液として添加しても良いし、多価金属イオ
ンとなる化合物をドープまたは吸着させた微粒子を調製
し添加しても良い。電子捕獲ゾーンは粒子内のどの部分
にあっても良い。また電子捕獲ゾーンが粒子内に2カ所
以上あっても良い。
ゲン化銀粒子が平行な主平面が(111)面あるいは
(100)面であり、平均アスペクト比が2以上であっ
て、少なくとも80モル%以上の塩化銀を含有する(高
塩化銀と呼ぶ)平板状粒子について以下説明する。
には特別の工夫が必要である。Weyの米国特許第4,
399,215号でアンモニアを用いて高塩化銀平板粒
子を製造する方法を用いてもよい。Maskaskyの
米国特許第5,061,617号明細書でチオシアン酸
塩を用いて高塩化銀平板粒子を製造する方法を用いても
よい。さらには以下に示した添加剤(晶相制御剤)を添
加する方法を用いてもよい。
表中に記載されているように種々の晶相制御剤を用いる
ことができるが、特開平2−32号に記載された化合物
(化合物例1〜42)が好ましく、特開平8−2271
17号に記載されている晶相制御剤1〜29が特に好ま
しい。高塩化銀(111)平板粒子は2つの平行な双晶
面を形成することにより得られるが、双晶面の形成は温
度、分散媒(ゼラチン)、ハロゲン濃度等により左右さ
れるのでこれらの適当な条件を設定しなければならな
い。晶相制御剤を核形成時に存在させる場合にはゼラチ
ン濃度は0.1〜10質量%が好ましい。塩化物濃度は
0.01モル/L以上、好ましくは0.03モル/L以
上である。
成に際して晶相制御剤を用いないのが好ましいことが特
開平8−184931号に開示されている。晶相制御剤
を核形成時に用いない場合にはゼラチン濃度は0.03
%〜10%、好ましくは0.05%〜1.0%である。
塩化物濃度は0.001モル/L〜1モル/L、好まし
くは0.003モル/L〜0.1モル/Lである。核形
成温度は2℃〜90℃まで任意の温度を選べるが5℃〜
80℃が好ましく、特に5℃〜40℃が好ましい。
れるが、核形成直後には反応容器内には平板粒子以外の
核も多数含まれる。そのため、核形成後、熟成を行い、
平板粒子のみを残存させ他を消滅させる技術が必要とな
る。通常のオストワルド熟成を行うと、平板粒子核も溶
解消滅するため、平板粒子核が減少し、結果として得ら
れる平板粒子のサイズが増大してしまう。これを防止す
るために、晶相制御剤を添加する。特にフタル化ゼラチ
ンを併用することで、晶相制御剤の効果を高め、平板粒
子の溶解を防止できる。熟成中のpAgは特に重要であ
り、銀塩化銀電極に対して60〜130mVが好まし
い。
ロゲン化物の添加により、晶相制御剤存在下に成長させ
る。この際には、塩化物濃度は5モル/L以下、好まし
くは0.05〜1モル/Lである。粒子成長時の温度は
10℃〜90℃の範囲で選択できるが、30℃〜80℃
の範囲が好ましい。晶相制御剤の全使用量は完成乳剤中
のハロゲン化銀1モルあたり、6×10-5モル以上、特
に3×10-4モル〜6×10-2モルが好ましい。晶相制
御剤は、ハロゲン化銀粒子の核形成時から物理熟成、粒
子成長途中のどの時期に添加してもよい。添加後より
(111)面が形成を開始する。晶相制御剤は予め反応
容器内に添加してもよいが、小サイズ平板粒子形成する
場合には、粒子成長とともに反応容器内に添加し、その
濃度を増大させるのが好ましい。
て不足の場合には添加により補う必要がある。成長には
10g/L〜100g/Lのゼラチンが存在するのが好
ましい。補うゼラチンとしてはフタル化ゼラチンあるい
はトリメリットゼラチンが好ましい。粒子形成時のpH
は任意であるが中性から酸性領域が好ましい。
説明する。高塩化銀(100)平板粒子は(100)面
を主平面とした平板状粒子であり、該主平面の形状は、
角が欠落していても、丸みを帯びていてもよい。また、
粒子側面は(111)面であってもよい。
乳剤粒子の形成法としては、ゼラチン水溶液のような分
散媒中に銀塩水溶液とハロゲン化物塩水溶液を攪拌しな
がら添加、混合することにより行うが、この時、例え
ば、特開平6−301129号、同6−347929
号、同9−34045号、同9−96881号では、ヨ
ウ化銀またはヨウ化物イオンを、あるいは、臭化銀また
は臭化物イオンを存在させ、塩化銀との結晶格子の大き
さの違いから核に歪みを生じさせ、螺旋転位の様な異方
成長性を付与する結晶欠陥を導入する方法が開示されて
いる。該螺旋転位が導入されると、低過飽和条件ではそ
の面での2次元核の形成が律速ではなくなるため、この
面での結晶化が進み、螺旋転位を導入することによって
平板状の粒子が形成される。ここで低過飽和条件とは臨
界添加時の好ましくは35%以下、より好ましくは2〜
20%を示す。該結晶欠陥が螺旋転位であると確定され
たわけでは無いが、転位の導入された方向、あるいは粒
子に異方成長性が付与される事から螺旋転位である可能
性が高いと考えられている。平板粒子をより薄くする為
には、導入された該転位保持が好ましい事が特開平8−
122954号、同9−189977号に開示されてい
る。また、特開平6−347928号ではイミダゾール
類、3,5−ジアミノトリアゾール類を用いたり、特開
平8−339044号ではポリビニルアルコール類を用
いるなどして、(100)面形成促進剤を添加して(1
00)平板粒子を形成する方法が開示されている。
平面とする高塩化銀粒子の塩化銀含有量は、90モル%
以上が好ましく、95モル%以上が塩化銀であることが
好ましい。本発明の粒子はコア部とコア部を取り巻くシ
ェル部よりなる、いわゆるコア/シェル構造をしている
ことが好ましい。コア部は90モル%以上が塩化銀であ
ることが好ましい。コア部はさらに、ハロゲン組成の異
なる二つ以上の部分からなっていてもよい。シェル部は
全粒子体積の50%以下であることが好ましく、20%
以下であることが特に好ましい。シェル部はヨウ塩化銀
もしくは沃臭塩化銀であることが好ましい。シェル部は
0.5モル%から13モル%のヨードを含有することが
好ましく、1モル%から13モル%で含有することが特
に好ましい。ヨウ化銀の全粒子中の含有量は5モル%以
下が好ましく、1モル%以下が特に好ましい。臭化銀含
有率もコア部よりもシェル部が高いことが好ましい。臭
化銀含有率は20モル%以下が好ましく、5モル%以下
が特に好ましい。
球相当直径)に特に制限はないが、好ましくは0.1μ
m〜0.8μm、特に好ましくは0.1μm〜0.6μ
mである。平均円相当直径は好ましくは0.2〜1.0
μmである。また、平均厚みは0.2μm以下、好まし
くは0.1μm以下、特に好ましくは0.06μm以下
である。全ハロゲン化銀粒子の投影面積の50%以上が、
平均アスペクト比2以上が好ましく、5以上20以下が
より好ましい。本発明のハロゲン化銀粒子の粒子サイズ
の分布は、多分散でも単分散でもよいが、単分散である
ことがより好ましい。特に全投影面積の50%以上を占
める平板粒子の円相当直径の変動係数が20%以下が好
ましい。
すると、増感色素の吸着や現像に影響を与える。そのた
め、晶相制御剤は粒子形成後に除去することが好まし
い。ただし、晶相制御剤を除去した場合、高塩化銀(1
11)平板粒子は、通常の条件では(111)面を維持
するのが困難である。したがって、増感色素等写真的に
有用な化合物で置換して粒子形態を保持することが好ま
しい。この方法については、特開平9−80656号、
特開平9−106026号、米国特許第5,221,6
02号明細書、同第5,286,452号、同第5,2
98,387号、同第5,298,388号、同第5,
176,992号等に記載されている。
するが、脱着した晶相制御剤を水洗により乳剤外へ除去
するのが好ましい。水洗温度としては、保護コロイドと
して通常用いられるゼラチンが凝固しない温度で行うこ
とができる。水洗方法としては、フロキュレーション法
や限外ろ過法等の種々の公知技術を用いることができ
る。水洗温度は40℃以上が好ましい。また、晶相制御
剤は低pHで粒子より脱着が促進される。従って、水洗
工程のpHは粒子が過度に凝集しない限りの低いpHが
好ましい。
属、即ちオスミウム、イリジウム、ロジウム、白金、ル
テニウム、パラジウム、コバルト、ニッケル、鉄から選
ばれた金属のイオンまたはその錯イオンを単独または組
み合わせて用いることができる。更にこれらの金属は、
複数種用いてもよい。
銀粒子形成時に分散媒になるゼラチン水溶液中、ハロゲ
ン化物水溶液中、銀塩水溶液中、またはその他の水溶液
中に添加するか、あるいは予め、金属イオンを含有させ
たハロゲン化銀微粒子の形でハロゲン化銀乳剤に添加
し、この乳剤を溶解させる等の手段によって本発明のハ
ロゲン化銀粒子に含有させることができる。また、金属
イオンを該粒子中に含有させるには、粒子形成前、粒子
形成、粒子形成直後のいずれかで行うことができるが、
この添加時期は、金属イオンを粒子のどの位置にどれだ
けの量含有させるかによって変えることができる。好ま
しくは、用いる全金属イオンの提供化合物のうち50モ
ル%以上、より好ましくは80モル%以上が、さらに好
ましくは100モル%がハロゲン化銀粒子表面から粒子
体積の50%以下に相当するまでの表面層に局在してい
るのが好ましい。この表面層の体積は好ましくは30%
以下である。金属イオンを表面層に局在させることは、
内部感度の上昇を抑制し、高感度を得るのに有利であ
る。こうしたハロゲン化銀粒子の表面層に集中させて金
属イオン提供化合物を含有せしめるには、例えば表面層
を除いた部分のハロゲン化銀粒子(コア)を形成した
後、表面層を形成するための水溶性銀塩溶液とハロゲン
化物水溶液の添加にあわせて金属イオン提供化合物を供
給することで行うことができる。
その乳剤粒子形成もしくは物理熟成の過程において種々
の多価金属イオン不純物を導入することができる。これ
らの化合物の添加量は目的に応じて広範囲にわたるが、
ハロゲン化銀1モルに対して、10-9〜10-2モルが好
ましい。
ついて説明する。以上の本発明の乳剤の調製時に用いら
れる保護コロイドとして、及びその他の親水性コロイド
層のバインターとしては、ゼラチンを用いるのが有利で
あるが、それ以外の親水性コロイドも用いることができ
る。例えば、ゼラチン誘導体、ゼラチンと他の高分子と
のグラフトポリマー、アルブミン、カゼインのような蛋
白質;ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチル
セルロース、セルロース硫酸エステル類のようなセルロ
ース誘導体、アルギン酸ソーダ、澱粉誘導体のような糖
誘導体;ポリビニルアルコール、ポリビニルアルコール
部分アセタール、ポリ−N−ビニルピロリドン、ポリア
クリル酸、ポリメタクリル酸、ポリアクリルアミド、ポ
リビニルイミダゾール、ポリビニルピラゾールのような
単一あるいは共重合体の如き多種の合成親水性高分子物
質を用いることができる。
か、酸処理ゼラチンやBull.Soc.Sci.Ph
oto.Japan.No.16.P30(1966)に
記載されたような酵素処理ゼラチンを用いてもよく、ま
た、ゼラチンの加水分解物や酵素分解物も用いることが
できる。好ましくは、アミノ基が95%以上修飾された
コハク化ゼラチン、およびトリメリット化ゼラチン、ま
たは酸化処理ゼラチンである、また低分子量ゼラチン、
および低分子量酸化処理ゼラチンを用いることも好まし
い。さらに、分子量分布が28万以上の成分を30%以
上、好ましくは35%以上含んでいるゼラチンを用いて
も良い。石灰処理ゼラチンは、その分子量に基づいてサ
ブα(低分子量)、α(分子量約10万)、β(分子量
約20万)、γ(分子量約30万)および大高分子部分
(ボイド:分子量30万より大)からなる。それぞれの
成分の比率、すなわち分子量分布は、国際的に定められ
たPAGI法により測定される。更に詳しい説明および
製法は、特開平11−237704号に詳細に記載され
ている。
く用意した保護コロイド分散にすることが好ましい。こ
の際の保護コロイドは上述した親水性コロイドおよびゼ
ラチンを用いることができる。この際、分子量分布が2
8万以上の成分を30%以上、好ましくは35%以上含
んでいるゼラチンを用いることは好ましい。水洗の温度
は目的に応じて選べるが、5℃〜50℃の範囲で選ぶこ
とが好ましい。水洗時のpHも目的に応じて選べるが2〜
10の間で選ぶことが好ましい。さらに好ましくは3〜
8の範囲である。水洗時のpAgも目的に応じて選べるが
5〜10の間で選ぶことが好ましい。水洗の方法として
ヌードル水洗法、半透膜を用いた透析法、遠心分離法、
凝析沈降法、イオン交換法のなかから選んで用いること
ができる。凝析沈降法の場合には硫酸塩を用いる方法、
有機溶剤を用いる方法、水溶性ポリマーを用いる方法、
ゼラチン誘導体を用いる方法などから選ぶことができ
る。
は、ハロゲン化銀に対して還元増感剤を添加する方法、
銀熟成と呼ばれるpAg1〜7の低pAg雰囲気下でハ
ロゲン化銀粒子を成長あるいは熟成させる方法、高pH
熟成と呼ばれるpH8〜11の高pHの雰囲気下で成長
あるいは熟成させる方法のいずれかを選ぶこともでき
る。また、これらのうち2つ以上の方法を併用すること
もできる。これらの中では、特に、還元増感剤を添加す
る方法は還元増感のレベルを微妙に調節できる点で好ま
しい方法である。
酸およびその誘導体、ハイドロキノンおよびその誘導
体、カテコールおよびその誘導体、ヒドロキシルアミン
およびその誘導体、アミンおよびポリアミン類、ヒドラ
ジンおよびその誘導体、パラフェニレンジアミンおよび
その誘導体、ホルムアミジンスルフィン酸(二酸化チオ
尿素)、シラン化合物、ボラン化合物を挙げることがで
きる。本発明の還元増感にはこれら還元増感剤を選んで
用いることができ、また2種以上の化合物を併用するこ
ともできる。還元増感の方法に関しては米国特許第2,
518,698号、同第3,201,254号、同第
3,411,917号、同第3,779,777号、同
第3,930,867号に開示された方法や、還元剤の
使用方法に関しては、特公昭57−33572、同58
−1410、特開昭57−179835に開示された方
法を使用することができる。還元増感剤としてカテコー
ルおよびその誘導体、ヒドロキシルアミンおよびその誘
導体、ホルムアミジンスルフィン酸(二酸化チオ尿
素)、が好ましい化合物である。還元増感剤の添加量は
乳剤製造条件に依存するので添加量を選ぶ必要がある
が、ハロゲン化銀1モル当り10-7〜10-1モルの範囲
が適当である。還元増感剤は水あるいはアルコール類、
グリコール類、ケトン類、エステル類、アミド類などの
溶媒に溶かし粒子成長中に添加される。
溶剤としては、米国特許第3,271,157号、同第
3,531,289号、同3,574,628号、特開
昭54−1019号、同54−158917号等に記載
された(a)有機チオエーテル類、特開昭53−824
08号、同55−77737号、同55−2982号等
に記載された(b)チオ尿素誘導体、特開昭53−14
4319号に記載された(c)酸素または硫黄原子と窒
素原子とにはさまれたチオカルボニル基を有するハロゲ
ン化銀溶剤、特開昭54−100717号に記載された
(d)イミダゾール類、(e)アンモニア、(f)チオ
シアネート等があげられる。特に好ましい溶剤として
は、チオシアネート、アンモニアおよびテトラメチルチ
オ尿素がある。また用いられる溶剤の量は種類によって
も異なるが、例えばチオシアネートの場合、好ましい量
はハロゲン化銀1モル当り1×10-4モル以上1×10
-2モル以下である。
脱塩工程、化学増感時、塗布前に金属イオンの塩を存在
させることは目的に応じて好ましい。粒子にドープする
場合には粒子形成時、粒子表面の修飾あるいは化学増感
剤として用いる時は粒子形成後、化学増感終了前に添加
することが好ましい。先述したように、粒子全体にドー
プする場合と粒子のコアー部のみ、あるいはシェル部の
み、あるいはエピタキシャル部のみにドープする方法も
選べる。例えば、Mg、Ca、Sr、Ba、Al、S
c、Y、La、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、
Zn、Ga、Ru、Rh、Pd、Re、Os、Ir、P
t、Au、Cd、Hg、Tl、In、Sn、Pb、Bi
を用いることができる。これらの金属はアンモニウム
塩、酢酸塩、硝酸塩、硫酸塩、燐酸塩、水酸塩あるいは
6配位錯塩、4配位錯塩など粒子形成時に溶解させるこ
とができる塩の形であれば添加できる。例えば、CdB
r2、CdCl2、Cd(NO3)2、Pb(NO3)2、P
b(CH3COO)2、K3[Fe(CN)6]、(N
H4)4[Fe(CN)6]、K3IrCl6、(NH4)3
RhCl6、K4Ru(CN)6があげられる。配位化合
物のリガンドとしてハロ、アコ、シアノ、シアネート、
チオシアネート、ニトロシル、チオニトロシル、オキ
ソ、カルボニルのなかから選ぶことができる。これらは
金属化合物を1種類のみ用いてもよいが2種あるいは3
種以上を組み合せて用いてよい。
ンのような適当な有機溶媒に溶かして添加するのが好ま
しい。溶液を安定化するためにハロゲン化水素水溶液
(例えば、HCl、HBr)あるいはハロゲン化アルカ
リ(例えば、KCl、NaCl、KBr、NaBr)を
添加する方法を用いることができる。また必要に応じ酸
・アルカリなどを加えてもよい。金属化合物は粒子形成
前の反応容器に添加しても粒子形成の途中で加えること
もできる。また水溶性銀塩(例えば、AgNO3)ある
いはハロゲン化アルカリ水溶液(例えば、NaCl、K
Br、KI)に添加しハロゲン化銀粒子形成中連続して
添加することもできる。さらに水溶性銀塩、ハロゲン化
アルカリとは独立の溶液を用意し、粒子形成中の適切な
時期に連続して添加してもよい。さらに種々の添加方法
を組み合せるのも好ましい。米国特許第3,772,0
31号に記載されているようなカルコゲン化合物を乳剤
調製中に添加する方法も有用な場合がある。S、Se、
Te以外にもシアン塩、チオシアン塩、セレノシアン
酸、炭酸塩、リン酸塩、酢酸塩を存在させてもよい。
レン増感及びテルル増感のようなカルコゲン増感、金増
感及びパラジウム増感のような貴金属増感、並びに還元
増感の少なくとも1つをハロゲン化銀乳剤の製造工程の
任意の工程で施こすことができる。2種以上の増感法を
組み合せることは好ましい。どの工程で化学増感するか
によって種々のタイプの乳剤を調製することができる。
粒子の内部に化学増感核をうめ込むタイプ、粒子表面か
ら浅い位置にうめ込むタイプ、あるいは表面に化学増感
核を作るタイプがある。本発明の乳剤は目的に応じて化
学増感核の場所を選ぶことができるが、一般に好ましい
のは表面近傍に少なくとも一種の化学増感核を作った場
合である。
つはカルコゲン増感と貴金属増感の単独又は組合せであ
り、ジェームス(T.H.James)著、ザ・フォト
グラフィック・プロセス、第4版、マクミラン社刊、1
977年、(T.H.James、The Theor
y of the Photographic Pro
cess,4th ed,Macmillan,197
7)67−76頁に記載されるように活性ゼラチンを用
いて行うことができるし、またリサーチ・ディスクロー
ジャー、120巻、1974年4月、12008;リサ
ーチ・ディスクロージャー、34巻、1975年6月、
13452、米国特許第2,642,361号、同第
3,297,446号、同第3,772,031号、同
第3,857,711、同第3,901,714号、同
第4,266,018号、および同第3,904,41
5号、並びに英国特許第1,315,755号に記載さ
れるようにpAg 5〜10、pH5〜8および温度30〜8
0℃において硫黄、セレン、テルル、金、白金、パラジ
ウム、イリジウムまたはこれら増感剤の複数の組合せと
することができる。貴金属増感においては、金、白金、
パラジウム、イリジウム等の貴金属塩を用いることがで
き、中でも特に金増感、パラジウム増感および両者の併
用が好ましい。金増感の場合には、塩化金酸、カリウム
クロロオーレート、カリウムオーリチオシアネート、硫
化金、金セレナイドのような公知の化合物を用いること
ができる。パラジウム化合物はパラジウム2価塩または
4価の塩を意味する。好ましいパラジウム化合物は、R
2PdX6またはR2PdX4で表わされる。ここでRは水
素原子、アルカリ金属原子またはアンモニウム基を表わ
す。Xはハロゲン原子を表わし塩素、臭素または沃素原
子を表わす。
dCl6、Na2PdCl4、(NH4)2PdCl4、Li
2PdCl4、Na2PdCl6またはK2PdBr4が好ま
しい。金化合物およびパラジウム化合物はチオシアン酸
塩あるいはセレノシアン酸塩と併用することが好まし
い。
合物、ロダニン系化合物および米国特許第3,857,
711号、同第4,266,018号および同第4,0
54,457号に記載されている硫黄含有化合物を用い
ることができる。いわゆる化学増感助剤の存在下に化学
増感することもできる。有用な化学増感助剤には、アザ
インデン、アザピリダジン、アザピリミジンのごとき、
化学増感の過程でカブリを抑制し、且つ感度を増大する
ものとして知られた化合物が用いられる。化学増感助剤
改質剤の例は、米国特許第2,131,038号、同第
3,411,914号、同第3,554,757号、特
開昭58−126526号および前述ダフィン著「写真
乳剤化学」、138〜143頁に記載されている。
ましい。金増感剤の好ましい量としてハロゲン化銀1モ
ル当り1×10-4〜1×10-7モルであり、さらに好ま
しいのは1×10-5〜5×10-7モルである。パラジウ
ム化合物の好ましい範囲はハロゲン化銀1モル当り1×
10-3から5×10-7モルである。チオシアン化合物あ
るいはセレノシアン化合物の好ましい範囲はハロゲン化
銀1モル当り5×10 -2から1×10-6モルである。本
発明のハロゲン化銀粒子に対して使用する好ましい硫黄
増感剤量はハロゲン化銀1モル当り1×10-4〜1×1
0-7モルであり、さらに好ましいのは1×10-5〜5×
10-7モルである。
てセレン増感がある。セレン増感においては、公知の不
安定セレン化合物を用い、具体的には、コロイド状金属
セレニウム、セレノ尿素類(例えば、N,N−ジメチル
セレノ尿素、N,N−ジエチルセレノ尿素)、セレノケ
トン類、セレノアミド類のようなセレン化合物を用いる
ことができる。セレン増感は硫黄増感あるいは貴金属増
感あるいはその両方と組み合せて用いた方が好ましい場
合がある。
化剤を用いることが好ましい。銀に対する酸化剤とは、
金属銀に作用して銀イオンに変換せしめる作用を有する
化合物をいう。特にハロゲン化銀粒子の形成過程および
化学増感過程において副生するきわめて微小な銀粒子
を、銀イオンに変換せしめる化合物が有効である。ここ
で生成する銀イオンは、例えば、ハロゲン化銀、硫化
銀、セレン化銀のような水に難溶の銀塩を形成してもよ
く、又、硝酸銀のような水に易溶の銀塩を形成してもよ
い。銀に対する酸化剤は、無機物であっても、有機物で
あってもよい。無機の酸化剤としては、例えば、オゾ
ン、過酸化水素およびその付加物(例えば、NaBO2
・H2O2・3H2O、2NaCO3・3H2O2、Na4P2
O7・2H2O2、2Na2SO4・H2O2・2H2O)、ペ
ルオキシ酸塩(例えば、K2S2O8、K2C2O6、K2P2
O8)、ペルオキシ錯体化合物(例えば、K2[Ti(O
2)C2O 4]・3H2O、4K2SO4・Ti(O2)OH
・SO4・2H2O、Na3[VO(O2)(C2H4)2]
・6H2O)、過マンガン酸塩(例えば、KMn
O4)、クロム酸塩(例えば、K2Cr2O7)のような酸
素酸塩、沃素や臭素のようなハロゲン元素、過ハロゲン
酸塩(例えば、過沃素酸カリウム)、高原子価の金属の
塩(例えば、ヘキサシアノ第二鉄酸カリウム)およびチ
オスルフォン酸塩がある。
のようなキノン類、過酢酸や過安息香酸のような有機過
酸化物、活性ハロゲンを放出する化合物(例えば、N−
ブロムサクシンイミド、クロラミンT、クロラミンB)
が例として挙げられる。
化水素およびその付加物、ハロゲン元素、チオスルフォ
ン酸塩の無機酸化剤及びキノン類の有機酸化剤である。
前述の還元増感と銀に対する酸化剤を併用するのは好ま
しい態様である。酸化剤を用いたのち還元増感を施こす
方法、その逆方法あるいは両者を同時に共存させる方法
のなかから選んで用いることができる。これらの方法は
粒子形成工程でも化学増感工程でも選んで用いることが
できる。
料の製造工程、保存中あるいは写真処理中のかぶりを防
止し、あるいは写真性能を安定化させる目的で、種々の
化合物を含有させることができる。すなわちチアゾール
類、例えば、ベンゾチアゾリウム塩、ニトロイミダゾー
ル類、ニトロベンズイミダゾール類、クロロベンズイミ
ダゾール類、ブロモベンズイミダゾール類、メルカプト
チアゾール類、メルカプトベンゾチアゾール類、メルカ
プトベンズイミダゾール類、メルカプトチアジアゾール
類、アミノトリアゾール類、ベンゾトリアゾール類、ニ
トロベンゾトリアゾール類、メルカプトテトラゾール類
(特に1−フェニル−5−メルカプトテトラゾール);
メルカプトピリミジン類;メルカプトトリアジン類;例
えば、オキサドリンチオンのようなチオケト化合物;ア
ザインデン類、例えば、トリアザインデン類、テトラア
ザインデン類(特に4−ヒドロキシ置換(1,3,3
a,7)チトラアザインデン類)、ペンタアザインデン
類のようなかぶり防止剤または安定剤として知られた、
多くの化合物を加えることができる。例えば、米国特許
第3,954,474号、同第3,982,947号、
特公昭52−28660号に記載されたものを用いるこ
とができる。好ましい化合物の一つに特開昭63−21
2932号に記載された化合物がある。かぶり防止剤お
よび安定剤は粒子形成前、粒子形成中、粒子形成後、水
洗工程、水洗後の分散時、化学増感前、化学増感中、化
学増感後、塗布前のいろいろな時期に目的に応じて添加
することができる。乳剤調製中に添加して本来のかぶり
防止および安定化効果を発現する以外に、粒子の晶壁を
制御する、粒子サイズを小さくする、粒子の溶解性を減
少させる、化学増感を制御する、色素の配列を制御する
など多目的に用いることができる。
47,236、欧州特許第786692A1、同893
731A1、同893732A1、およびWO99/0
5570に記載されたような、電子供与基と脱離基から
なる有機電子供与化合物を用いて増感することも好まし
い。
持体上に一層もしくはそれ以上の感光性層を設けること
ができる。また、支持体の片側に限らず両面に感光性層
を設けることができる。本発明の感光材料は、黒白ハロ
ゲン化銀写真感光材料(例えば、Xレイ感材、リス型感
材、黒白撮影用ネガフィルムなど)やカラー写真感光材
料(例えば、カラーネガフィルム、カラー反転フィル
ム、カラーペーパー等)として用いることができる。さ
らに、拡散転写用感光材料(例えば、カラー拡散転写要
素、銀塩拡散転写要素)、熱現像感光材料(黒白、カラ
ー)等にも用いることができる。
説明するが、これらに限定されるものではない。感光材
料は、支持体上に青感色性層、緑感色性層、赤感色性層
のハロゲン化銀乳剤層の少なくとも1層が設けられてい
ればよく、ハロゲン化銀乳剤層および非感光性層の層数
および層順に特に制限はない。典型的な例としては、支
持体上に、実質的に感色性は同じであるが感光度の異な
る複数のハロゲン化銀乳剤層から成る感色性層を少なく
とも1つ有するハロゲン化銀写真感光材料であり、該感
光性層は青色光、緑色光、および赤色光の何れかに感色
性を有する単位感光性層であり、多層ハロゲン化銀カラ
ー写真感光材料においては、一般に単位感光性層の配列
が、支持体側から順に赤感色性層、緑感色性層、青感色
性層の順に設置される。しかし、目的に応じて上記設置
順が逆であっても、また同一感色性層中に異なる感光性
層が挾まれたような設置順をもとり得る。
上層、最下層には各層の中間層等の非感光性層を設けて
もよい。該中間層には、特開昭61−43748号、同
59−113438号、同59−113440号、同6
1−20037号、同61−20038号に記載される
ようなカプラー、DIR化合物が含まれていてもよく、
通常用いられるように混色防止剤を含んでいてもよい。
化銀乳剤層は、西独特許第1,121,470号あるい
は英国特許第923,045号に記載されるように高感
度乳剤層、低感度乳剤層の2層構成を好ましく用いるこ
とができる。通常は、支持体に向かって順次感光度が低
くなる様に配列するのが好ましく、また各ハロゲン乳剤
層の間には非感光性層が設けられていてもよい。また、
特開昭57−112751号、同62−200350
号、同62−206541号、同62−206543号
に記載されているように支持体より離れた側に低感度乳
剤層、支持体に近い側に高感度乳剤層を設置してもよ
い。
例えば低感度青感光性層(BL)/高感度青感光性層
(BH)/高感度緑感光性層(GH)/低感度緑感光性
層(GL)/高感度赤感光性層(RH)/低感度赤感光
性層(RL)の順、またはBH/BL/GL/GH/R
H/RLの順、またはBH/BL/GH/GL/RL/
RHの順等に設置することができる。また特公昭55−
34932号公報に記載されているように、支持体から
最も遠い側から青感光性層/GH/RH/GL/RLの
順に配列することもできる。また特開昭56−2573
8号、同62−63936号明細書に記載されているよ
うに、支持体から最も遠い側から青感光性層/GL/R
L/GH/RHの順に設置することもできる。
ているように上層を最も感光度の高いハロゲン化銀乳剤
層、中層をそれよりも低い感光度のハロゲン化銀乳剤
層、下層を中層よりも更に感光度の低いハロゲン化銀乳
剤層を配置し、支持体に向かって感光度が順次低められ
た感光度の異なる3層から構成される配列が挙げられ
る。このような感光度の異なる3層から構成される場合
でも、特開昭59−202464号に記載されているよ
うに、同一感色性層中において支持体より離れた側から
中感度乳剤層/高感度乳剤層/低感度乳剤層の順に配置
されてもよい。
感度乳剤層、あるいは低感度乳剤層/中感度乳剤層/高
感度乳剤層などの順に配置されていてもよい。また、4
層以上の場合にも、上記の如く配列を変えてよい。上記
のように、それぞれの感光材料の目的に応じて種々の層
構成、配列を選択することができる。
の添加剤が用いられるが、それ以外にも目的に応じて種
々の添加剤を用いることができる。これらの添加剤は、
より詳しくはリサーチ・ディスクロージャー Item
17643(1978年12月)、同 Item 18
716(1979年11月)および同 Item 30
8119(1989年12月)に記載されており、その
該当個所を後掲の表にまとめて示した。
能の劣化を防止するために、米国特許4,411,98
7号や同第4,435,503号に記載されたホルムア
ルデヒドと反応して、固定化できる化合物を感光材料に
添加することが好ましい。本発明には種々のカラーカプ
ラーを使用することができ、その具体例は前出のリサー
チ・ディスクロージャーNo.17643、VII−C〜
G、および同No.307105、VII−C〜Gに記載さ
れた特許に記載されている。
許第3,933,501号、同第4,022,620
号、同第4,326,024号、同第4,401,75
2号、同第4,248,961号、特公昭58−107
39号、英国特許第1,425,020号、同第1,4
76,760号、米国特許第3,973,968号、同
第4,314,023号、同第4,511,649号、
欧州特許第249,473A号、等に記載のものが好ま
しい。
系及びピラゾロアゾール系の化合物が好ましく、米国特
許第4,310,619号、同第4,351,897
号、欧州特許第73,636号、米国特許第3,06
1,432号、同第3,725,067号、リサーチ・
ディスクロージャーNo.24220(1984年6
月)、特開昭60−33552号、リサーチ・ディスク
ロージャーNo.24230(1984年6月)、特開昭
60−43659号、同61−72238号、同60−
35730号、同55−118034号、同60−18
5951号、米国特許第4,500,630号、同第
4,540,654号、同第4,556,630号、国
際公開WO88/04795号に記載のものが特に好ま
しい。
びナフトール系カプラーが挙げられ、米国特許第4,0
52,212号、同第4,146,396号、同第4,
228,233号、同第4,296,200号、同第
2,369,929号、同第2,801,171号、同
第2,772,162号、同第2,895,826号、
同第3,772,002号、同第3,758,308
号、同第4,334,011号、同第4,327,17
3号、西独特許公開第3,329,729号、欧州特許
第121,365A号、同第249,453A号、米国
特許第3,446,622号、同第4,333,999
号、同第4,775,616号、同第4,451,55
9号、同第4,427,767号、同第4,690,8
89号、同第4,254,212号、同第4,296,
199号、特開昭61−42658号等に記載のものが
好ましい。
例は、米国特許第3,451,820号、同第4,08
0,211号、同第4,367,282号、同第4,4
09,320号、同第4,576,910号、英国特許
第2,102,137号、欧州特許第341,188A
号に記載されている。
としては、米国特許第4,366,237号、英国特許
第2,125,570号、欧州特許第96,570号、
西独特許(公開)第3,234,533号に記載のもの
が好ましい。
ード・カプラーは、リサーチ・ディスクロージャーNo.
17643のVII−G項、同No.307105のVII−G
項、米国特許第4,163,670号、特公昭57−3
9413号、米国特許第4,004,929号、同第
4,138,258号、英国特許第1,146,368
号に記載のものが好ましい。また、米国特許第4,77
4,181号に記載のカップリング時に放出された蛍光
色素により発色色素の不要吸収を補正するカプラーや、
米国特許第4,777,120号に記載の現像主薬と反
応して色素を形成しうる色素プレカーサー基を離脱基と
して有するカプラーを用いることも好ましい。
を放出する化合物もまた本発明で好ましく使用できる。
現像抑制剤を放出するDIRカプラーは、前述のRD1
7643、VII −F項及び同No.307105、VII−
F項に記載された特許、特開昭57−151944号、
同57−154234号、同60−184248号、同
63−37346号、同63−37350号、米国特許
第4,248,962号、同第4,782,012号に
記載されたものが好ましい。
剤を放出するカプラーとしては、英国特許第2,09
7,140号、同第2,131,188号、特開昭59
−157638号、同59−170840号に記載のも
のが好ましい。また、特開昭60−107029号、同
60−252340号、特開平1−44940号、同1
−45687号に記載の現像主薬の酸化体との酸化還元
反応により、かぶらせ剤、現像促進剤、ハロゲン化銀溶
剤等を放出する化合物も好ましい。
できる化合物としては、米国特許第4,130,427
号等に記載の競争カプラー、米国特許第4,283,4
72号、同第4,338,393号、同第4,310,
618号等に記載の多当量カプラー、特開昭60−18
5950号、特開昭62−24252号等に記載のDI
Rレドックス化合物放出カプラー、DIRカプラー放出
カプラー、DIRカプラー放出レドックス化合物もしく
はDIRレドックス放出レドックス化合物、欧州特許第
173,302A号、同第313,308A号に記載の
離脱後復色する色素を放出するカプラー、RD.No.1
1449、同24241、特開昭61−201247号
等に記載の漂白促進剤放出カプラー、米国特許第4,5
55,477号等に記載のリガンド放出カプラー、特開
昭63−75747号に記載のロイコ色素を放出するカ
プラー、米国特許第4,774,181号に記載の蛍光
色素を放出するカプラーが挙げられる。
の分散方法により感光材料に導入できる。水中油滴分散
法に用いられる高沸点溶媒の例は、例えば、米国特許第
2,322,027号に記載されている。水中油滴分散
法に用いられる常圧での沸点が175℃以上の高沸点有
機溶剤の具体例としては、フタル酸エステル類(例え
ば、ジブチルフタレート、ジシクロヘキシルフタレー
ト、ジ−2−エチルヘキシルフタレート、デシルフタレ
ート、ビス(2,4−ジ−tert−アミルフェニル)
フタレート、ビス(2,4−ジ−tert−アミルフェ
ニル)イソフタレート、ビス(1,1−ジエチルプロピ
ル)フタレート);リン酸またはホスホン酸のエステル
類(例えば、トリフェニルホスフェート、トリクレジル
ホスフェート、2−エチルヘキシルジフェニルホスフェ
ート、トリシクロヘキシルホスフェート、トリ−2−エ
チルヘキシルホスフェート、トリドデシルホスフェー
ト、トリブトキシエチルホスフェート、トリクロロプロ
ピルホスフェート、ジ−2−エチルヘキシルフェニルホ
スホネート);安息香酸エステル類(例えば、2−エチ
ルヘキシルベンゾエート、ドデシルベンゾエート、2−
エチルヘキシル−p−ヒドロキシベンゾエート);アミ
ド類(例えば、N,N−ジエチルドデカンアミド、N,
N−ジエチルラウリルアミド、N−テトラデシルピロリ
ドン);アルコール類またはフェノール類(例えば、イ
ソステアリルアルコール、2,4−ジ−tert−アミ
ルフェノール);脂肪族カルボン酸エステル類(例え
ば、ビス(2−エチルヘキシル)セバケート、ジオクチ
ルアゼレート、グリセロールトリブチレート、イソステ
アリルラクテート、トリオクチルシトレート);アニリ
ン誘導体(例えば、N,N−ジブチル−2−ブトキシ−
5−tert−オクチルアニリン);炭化水素類(例え
ば、パラフィン、ドデシルベンゼン、ジイソプロピルナ
フタレン)を例示することができる。また補助溶剤とし
ては、例えば、沸点が約30℃以上、好ましくは50℃
以上かつ約160℃以下の有機溶剤が使用でき、典型例
としては、例えば、酢酸エチル、酢酸ブチル、プロピオ
ン酸エチル、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、
2−エトキシエチルアセテート、ジメチルホルムアミド
が挙げられる。
用ラテックスの具体例は、例えば、米国特許第4,19
9,363号、西独特許出願(OLS)第2,541,
274号および、同第2,541,230号に記載され
ている。本発明のカラー感光材料中には、フェネチルア
ルコールや特開昭63−257747号、同62−27
2248号、および特開平1−80941号に記載の、
例えば、1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン、n
−ブチル−p−ヒドロキシベンゾエート、フェノール、
4−クロル−3,5−ジメチルフェノール、2−フェノ
キシエタノール、2−(4−チアゾリル)ベンゾイミダ
ゾールのような各種の防腐剤もしくは防黴剤を添加する
ことが好ましい。
ことができる。例えば、一般用もしくは映画用のカラー
ネガフィルム、スライド用もしくはテレビ用のカラー反
転フィルム、カラーペーパー、カラーポジフィルムおよ
びカラー反転ペーパーを代表例として挙げることができ
る。本発明は、カラーデュープ用フィルムにも特に好ま
しく使用できる。
ば、前述のRD.No.17643の28頁、同No.
18716の647頁右欄から648頁左欄、および同
No.307105の879頁に記載されている。本発
明の感光材料は、乳剤層を有する側の全親水性コロイド
層の膜厚の総和が28μm以下であることが好ましく、
23μm以下がより好ましく、18μm以下が更に好ま
しく、16μm以下が特に好ましい。また膜膨潤速度T
1/2が30秒以下が好ましく、20秒以下がより好まし
い。ここでの膜厚は、25℃相対湿度55%調湿下(2
日)で測定した膜厚を意味する。また、膜膨潤速度T
1/2は当該技術分野において公知の手法に従って測定す
ることができ、例えばエー・グリーン(A.Gree
n)らによりフォトグラフィック・サイエンス・アンド
・エンジニアリング(Photogr.Sci.En
g.)、19巻、2号、124〜129頁に記載の型の
スエロメーター(膨潤計)を使用することにより測定で
きる。なお、T1/2は発色現像液で30℃、3分15秒
処理した時に到達する最大膨潤膜厚の90%を飽和膜厚
とし、飽和膜厚の1/2に到達するまでの時間と定義す
る。膜膨潤速度T1/2は、バインダーとしてのゼラチン
に硬膜剤を加えること、あるいは塗布後の経時条件を変
えることによって調整することができる。
反対側に、乾燥膜厚の総和が2μm〜20μmの親水性
コロイド層(バック層と称す)を設けることが好まし
い。このバック層には、例えば、前述の光吸収剤、フィ
ルター染料、紫外線吸収剤、スタチック防止剤、硬膜
剤、バインダー、可塑剤、潤滑剤、塗布助剤、表面活性
剤を含有させることが好ましい。このバック層の膨潤率
は150〜500%が好ましい。
述のRD.No.17643の28〜29頁、同No.
18716の651頁左欄〜右欄、および同No.30
7105の880〜881頁に記載された通常の方法に
よって現像処理することができる。本発明の感光材料の
現像処理に用いる発色現像液は、好ましくは芳香族第一
級アミン系発色現像主薬を主成分とするアルカリ性水溶
液である。この発色現像主薬としては、アミノフェノー
ル系化合物も有用であるが、p−フェニレンジアミン系
化合物が好ましく使用され、その代表例としては3−メ
チル−4−アミノ−N,Nジエチルアニリン、3−メチ
ル−4−アミノ−N−エチル−N−β−ヒドロキシエチ
ルアニリン、3−メチル−4−アミノ−N−エチル−N
−β−メタンスルホンアミドエチルアニリン、3−メチ
ル−4−アミノ−N−エチル−β−メトキシエチルアニ
リン、及びこれらの硫酸塩、塩酸塩もしくはp−トルエ
ンスルホン酸塩などが挙げられる。これらの中で、特
に、3−メチル−4−アミノ−N−エチル−N−β−ヒ
ドロキシエチルアニリンの硫酸塩が好ましい。これらの
化合物は目的に応じ2種以上併用することもできる。
酸塩、ホウ酸塩もしくはリン酸塩のようなpH緩衝剤、
塩化物塩、臭化物塩、沃化物塩、ベンズイミダゾール
類、ベンゾチアゾール類もしくはメルカプト化合物のよ
うな現像抑制剤またはかぶり防止剤を含むのが一般的で
ある。また必要に応じて、ヒドロキシルアミン、ジエチ
ルヒドロキシルアミン、亜硫酸塩、N,N−ビスカルボ
キシメチルヒドラジンの如きヒドラジン類、フェニルセ
ミカルバジド類、トリエタノールアミン、カテコールス
ルホン酸類の如き各種保恒剤;エチレングリコール、ジ
エチレングリコールのような有機溶剤;ベンジルアルコ
ール、ポリエチレングリコール、四級アンモニウム塩、
アミン類のような現像促進剤;色素形成カプラー、競争
カプラー、1−フェニル−3−ピラゾリドンのような補
助現像主薬;粘性付与剤;アミノポリカルボン酸、アミ
ノポリホスホン酸、アルキルホスホン酸、ホスホノカル
ボン酸に代表されるような各種キレート剤を用いること
ができる。キレート剤としては、例えば、エチレンジア
ミン四酢酸、ニトリル三酢酸、ジエチレントリアミン五
酢酸、シクロヘキサンジアミン四酢酸、ヒドロキシエチ
ルイミノジ酢酸、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−
ジホスホン酸、ニトリロ−N,N,N−トリメチレンホ
スホン酸、エチレンジアミン−N,N,N,N−テトラ
メチレンホスホン酸、エチレンジアミン−ジ(o−ヒド
ロキシフェニル酢酸)及びそれらの塩を代表例として挙
げることができる。
白現像を行なってから発色現像する。この黒白現像液に
は、例えば、ハイドロキノンのようなジヒドロキシベン
ゼン類、例えば、1−フェニル−3−ピラゾリドンのよ
うな3−ピラゾリドン類、または例えば、N−メチル−
p−アミノフェノールのようなアミノフェノール類の公
知の黒白現像主薬を単独であるいは組み合わせて用いる
ことができる。これらの発色現像液及び黒白現像液のp
Hは、9〜12であることが一般的である。また、これ
らの現像液の補充量は、処理するカラー写真感光材料に
もよるが、一般に感光材料1平方メートル当たり3L以
下であり、補充液中の臭化物イオン濃度を低減させてお
くことにより500ミリリットル(以下。「mL」とも表
記する。)以下にすることもできる。補充量を低減する
場合には、処理液の空気との接触面積を小さくすること
によって液の蒸発、空気酸化を防止することが好まし
い。
は、以下に定義する開口率で表わすことができる。即
ち、開口率=[処理液と空気との接触面積(cm2)]÷
[処理液の容量(cm3)]上記の開口率は0.1以下で
あることが好ましく、より好ましくは0.001〜0.
05である。このように開口率を低減させる方法として
は、処理槽の写真処理液面に、例えば浮き蓋のような遮
蔽物を設ける方法に加えて、特開平1−82033号に
記載された可動蓋を用いる方法、特開昭63−2160
50号に記載されたスリット現像処理方法を挙げること
ができる。開口率を低減させることは、発色現像及び黒
白現像の両工程のみならず、後続の諸工程、例えば、漂
白、漂白定着、定着、水洗、安定化の全ての工程におい
て適用することが好ましい。また、現像液中の臭化物イ
オンの蓄積を抑える手段を用いることにより、補充量を
低減することもできる。
設定されるが、高温高pHとし、かつ発色現像主薬を高
濃度に使用することにより、更に処理時間の短縮を図る
こともできる。発色現像後の写真乳剤層は通常漂白処理
される。漂白処理は定着処理と同時に行なわれてもよい
し(漂白定着処理)、個別に行なわれてもよい。更に処
理の迅速化を図るため、漂白処理後に漂白定着処理する
処理方法でもよい。さらに、二槽の連続した漂白定着浴
で処理すること、漂白定着処理の前に定着処理するこ
と、又は漂白定着処理後に漂白処理することも目的に応
じ任意に実施できる。漂白剤としては、例えば、鉄(II
I)のような多価金属の化合物、過酸類(特に、過硫酸ソ
ーダは映画用カラーネガフィルムに適する)、キノン
類、ニトロ化合物が用いられる。代表的漂白剤として
は、鉄(III)の有機錯塩、例えば、エチレンジアミン四
酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、シクロヘキサンジ
アミン四酢酸、メチルイミノ二酢酸、1,3−ジアミノ
プロパン四酢酸、グリコールエーテルジアミン四酢酸の
ようなアミノポリカルボン酸類との錯塩、または、例え
ば、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸との錯塩を用いること
ができる。これらのうち、エチレンジアミン四酢酸鉄
(III)錯塩、及び1,3−ジアミノプロパン四酢酸鉄
(III)錯塩をはじめとするアミノポリカルボン酸鉄(II
I)錯塩は、迅速処理と環境汚染防止の観点から好まし
い。さらに、アミノボリカルボン酸鉄(III)錯塩は、漂
白液においても、漂白定着液においても特に有用であ
る。これらのアミノポリカルボン酸鉄(III)錯塩を用い
た漂白液又は漂白定着液のpHは通常4.0〜8である
が、処理の迅速化のためにさらに低いpHで処理するこ
ともできる。
は、必要に応じて漂白促進剤を使用することができる。
有用な漂白促進剤の具体例は、次の明細書に記載されて
いる:例えば、米国特許第3,893,858号、西独
特許第1,290,812号、同第2,059,988
号、特開昭53−32736号、同53−57831
号、同53−37418号、同53−72623号、同
53−95630号、同53−95631号、同53−
104232号、同53−124424号、同53−1
41623号、同53−18426号、リサーチ・ディ
スクロージャーNo.17129号(1978号7月)
に記載のメルカプト基またはジスルフィド基を有する化
合物;特開昭51−140129号に記載のチアゾリジ
ン誘導体;特公昭45−8506号、特開昭52−20
832号、同53−32735号、米国特許第3,70
6,561号に記載のチオ尿素誘導体、西独特許第1,
127,715号、特開昭58−16235号に記載の
沃化物塩;西独特許第966,410号、同第2,74
8,430号に記載のポリオキシエチレン化合物類;特
公昭45−8836号に記載のポリアミン化合物;その
他特開昭49−40943号、同49−59644号、
同53−94927号、同54−35727号、同55
−26506号、同58−163940号記載の化合
物;臭化物イオン等が使用できる。なかでも、メルカプ
ト基またはジスルフィド基を有する化合物が促進効果が
大きい観点で好ましく、特に米国特許第3,893,8
58号、西独特許第1,290,812号、特開昭53
−95630号に記載の化合物が好ましい。更に、米国
特許第4,552,884号に記載の化合物も好まし
い。これらの漂白促進剤は感材中に添加してもよい。撮
影用のカラー感光材料を漂白定着するときに、これらの
漂白促進剤は特に有効である。
に、漂白ステインを防止する目的で有機酸を含有させる
ことが好ましい。特に好ましい有機酸は、酸解離定数
(pKa)が2〜5である化合物で、具体的には、例え
ば、酢酸、プロピオン酸、ヒドロキシ酢酸を挙げること
ができる。
しては、例えば、チオ硫酸塩、チオシアン酸塩、チオエ
ーテル系化合物、チオ尿素類、多量の沃化物塩を挙げる
ことができる。このなかではチオ硫酸塩の使用が一般的
であり、特にチオ硫酸アンモニウムが最も広範に使用で
きる。また、チオ硫酸塩と、例えば、チオシアン酸塩、
チオエーテル系化合物、チオ尿素の併用も好ましい。定
着液や漂白定着液の保恒剤としては、亜硫酸塩、重亜硫
酸塩、カルボニル重亜硫酸付加物あるいは欧州特許第2
94,769A号に記載のスルフィン酸化合物が好まし
い。更に、定着液や漂白定着液には、液の安定化の目的
で、各種アミノポリカルボン酸類や有機ホスホン酸類の
添加が好ましい。
には、pH調整のためにpKaが6.0〜9.0の化合
物、好ましくはイミダゾール、1−メチルイミダゾー
ル、1−エチルイミダゾール、2−メチルイミダゾール
の如きイミダゾール類を0.1〜10モル/L添加する
ことが好ましい。
ない範囲で短い方が好ましい。好ましい時間は1分〜3
分、更に好ましくは1分〜2分である。また、処理温度
は25℃〜50℃、好ましくは35℃〜45℃である。
好ましい温度範囲においては脱銀速度が向上し、かつ処
理後のステイン発生が有効に防止される。脱銀工程にお
いては、撹拌ができるだけ強化されていることが好まし
い。撹拌強化の具体的な方法としては、特開昭62−1
83460号に記載の感光材料の乳剤面に処理液の噴流
を衝突させる方法や、特開昭62−183461号に回
転手段を用いて撹拌効果を上げる方法が挙げられる。更
には、液中に設けられたワイパーブレードと乳剤面を接
触させながら感光材料を移動させ、乳剤表面を乱流化す
ることによってより撹拌効果を向上させる方法や、処理
液全体の循環流量を増加させる方法が挙げられる。この
ような撹拌向上手段は、漂白液、漂白定着液、定着液の
いずれにおいても有効である。撹拌の向上は、乳剤膜中
への漂白剤および、定着剤の供給を速め、結果として脱
銀速度を高めるものと考えられる。また、前記の撹拌向
上手段は漂白促進剤を使用した場合により有効であり、
促進効果を著しく増加させたり、漂白促進剤により定着
阻害作用を解消させることができる。
現像機は、特開昭60−191257号、同60−19
1258号、同60−191259号に記載の感光材料
搬送手段を有していることが好ましい。前記の特開昭6
0−191257号に記載のとおり、このような搬送手
段は前浴から後浴への処理液の持込みを著しく削減で
き、処理液の性能劣化を防止する効果が高い。このよう
な効果は、各工程における処理時間の短縮や処理液補充
量の低減に特に有効である。
は、脱銀処理後、水洗及び/又は安定工程を経るのが一
般的である。水洗工程での水洗水量は、感光材料の特性
(例えば、カプラーのような使用素材による)、用途、
更には、例えば、水洗水温、水洗タンクの数(段数)、
向流、順流のような補充方式、その他種々の条件に応じ
て広範囲に設定し得る。このうち、多段向流方式におけ
る水洗タンク数と水量の関係は、Journal of
the Society of Motion Pi
cture and Television Engi
neers 第64巻、P.248〜253(1955
年5月号)に記載の方法で求めることができる。
水洗水量を大幅に減少し得るが、タンク内における水の
滞留時間の増加によりバクテリアが繁殖し、生成した浮
遊物が感光材料に付着するというような問題が生じる。
本発明のカラー感光材料の処理おいては、このような問
題の解決策として、特開昭62−288838号に記載
のカルシウムイオン、マグネシウムイオンを低減させる
方法を極めて有効に用いることができる。また、特開昭
57−8542号に記載の、例えば、イソチアゾロン化
合物やサイアベンダゾール類、塩素化イソシアヌール酸
ナトリウムのような塩素系殺菌剤、その他、例えば、ベ
ンゾトリアゾールのような、堀口博著「防菌防黴剤の化
学」(1986年)三共出版、衛生技術会編「微生物の
滅菌、殺菌、防黴技術」(1982年)工業技術会、日
本防菌防黴学会編「防菌防黴剤事典」(1986年)に
記載の殺菌剤を用いることもできる。
Hは、4〜9、好ましくは5〜8である。水洗水温およ
び水洗時間も、例えば感光材料の特性、用途に応じて種
々設定し得るが、一般には、15〜45℃で20秒〜1
0分、好ましくは25〜40℃で30秒〜5分の範囲が
選択される。更に、本発明の感光材料は、上記水洗に代
えて、直接安定液によって処理することもできる。この
ような安定化処理においては、特開昭57−8543
号、同58−14834号、同60−220345号に
記載の公知の方法はすべて用いることができる。
処理する場合もある。その例として、撮影用カラー感光
材料の最終浴として使用される、色素安定化剤と界面活
性剤を含有する安定浴を挙げることができる。色素安定
化剤としては、例えば、ホルマリンやグルタルアルデヒ
ドのようなアルデヒド類、N−メチロール化合物、ヘキ
サメチレンテトラミンあるいはアルデヒド亜硫酸酸付加
物を挙げることができる。この安定浴にも、各種キレー
ト剤や防黴剤を加えることができる。
ーバーフロー液は脱銀工程のような他の工程において再
利用することもできる。例えば自動現像機を用いた処理
において、上記の各処理液が蒸発により濃縮化する場合
には、水を加えて濃縮補正することが好ましい。
には、処理の簡略化及び迅速化の目的で発色現像主薬を
内蔵させても良い。内蔵させるためには、発色現像主薬
の各種プレカーサーを用いるのが好ましい。例えば、米
国特許第3,342,597号記載のインドアニリン系
化合物、例えば、同第3,342,599号、リサーチ
・ディスクロージャーNo.14,850及び同No.
15,159に記載のシッフ塩基型化合物、同No.1
3,924に記載のアルドール化合物、米国特許第3,
719,492号に記載の金属塩錯体、特開昭53−1
35628号に記載のウレタン系化合物を挙げることが
できる。
必要に応じて、発色現像を促進する目的で、各種の1−
フェニル−3−ピラゾリドン類を内蔵しても良い。典型
的な化合物は、例えば、特開昭56−64339号、同
57−144547号、および同58−115438号
に記載されている。本発明における各種処理液は、10
℃〜50℃において使用される。通常は33℃〜38℃
の温度が標準的であるが、より高温にして処理を促進し
処理時間を短縮したり、逆により低温にして画質の向上
や処理液の安定性の改良を達成することができる。
米国特許第4,500,626号、特開昭60−133
449号、同59−218443号、同61−2380
56号、欧州特許第210,660A2号などに記載さ
れている熱現像感光材料にも適用できる。また、本発明
のハロゲン化銀カラー写真感光材料は、特公平2−32
615号、実公平3−39784号などに記載されてい
るレンズ付きフィルムユニットに適用した場合に、より
効果を発現しやすく有効である。
する。但し、本発明はこれらの実施例に限定されるもの
ではない。 (実施例−1)以下の製法によりハロゲン化銀乳剤Em
−Aを調製した。 (Em−Aの製法)フタル化率97%のフタル化した分
子量15000の低分子量ゼラチン31.7g、KBr
31.7gを含む水溶液42.2Lを35℃に保ち激し
く攪拌した。AgNO3,316.7gを含む水溶液1
583mLとKBr,221.5g、分子量15000の
低分子量ゼラチン52.7gを含む水溶液1583mLを
ダブルジェット法で1分間に渡り添加した。添加終了
後、直ちにKBr52.8gを加えて、AgNO3,3
98.2gを含む水溶液2485mLとKBr,291.
1gを含む水溶液2581mLをダブルジェット法で2分
間に渡り添加した。添加終了後、直ちにKBr,47.
8gを添加した。その後、40℃に昇温し、充分熟成し
た。熟成終了後、フタル化率97%のフタル化した分子
量100000のゼラチン923gとKBr,79.2
gを添加し、AgNO3,5103gを含む水溶液15
947mLとKBr水溶液をダブルジェット法で最終流量
が初期流量の1.4倍になるように流量加速して12分
間に渡り添加した。この時、銀電位を飽和カロメル電極
に対して−60mVに保った。水洗した後、ゼラチンを
加えpH,5.7、pAg,8.8、乳剤1kg当たり
の銀換算の質量131.8g、ゼラチン質量64.1g
に調整し、種乳剤とした。フタル化率97%のフタル化
ゼラチン46g,KBr1.7gを含む水溶液1211
mLを75℃に保ち激しく攪拌した。前述した種乳剤を
9.9g加えた後、変成シリコンオイル(日本ユニカ−
株式会社製品,L7602)を0.3g添加した。H2
SO4を添加してpHを5.5に調整した後、AgN
O3,7.0gを含む水溶液67.6mLとKBr水溶液
をダブルジェット法で最終流量が初期流量の5.1倍に
なるように流量加速して6分間に渡り添加した。この
時、銀電位を飽和カロメル電極に対して−20mVに保
った。
gと二酸化チオ尿素2mgを添加した後、AgNO3,
134.4gを含む水溶液,381mLとKBrの水溶液
をダブルジェット法で最終流量が初期流量の3.7倍に
なるように流量加速して56分間に渡り添加した。この
時、0.037μmの粒子サイズのAgI微粒子乳剤を
ヨウ化銀含有量が3mol%になるように同時に流量加
速して添加し、かつ銀電位を飽和カロメル電極に対して
−30mVに保った。AgNO3,45.6gを含む水
溶液121.3mLとKBr水溶液をダブルジェット法で
22分間に渡り添加した。この時、銀電位を飽和カロメ
ル電極に対して+20mVに保った。82℃に昇温し、
KBrを添加して銀電位を−80mVに調整した後、
0.037μmの粒子サイズのAgI微粒子乳剤をKI
質量換算で6.33g添加した。添加終了後、直ちに、
AgNO3,66.4gを含む水溶液206.2mLを1
6分間に渡り添加した。添加初期の5分間はKBr水溶
液で銀電位を−80mVに保った。水洗した後、ゼラチ
ンを添加し40℃でpH,5.8、pAg,8.7に調
整した。ハロゲン化銀粒子の平均球相当径は1.7μ
m、平均円相当径は3.2μm、平均厚みは0.3μ
m、平均アスペクト比は11、平均ヨード含有量は4.
0mol%であった。
物11および12を添加した後、60℃に昇温した。表
2で示す本発明または比較の増感色素を添加した後に、
チオシアン酸カリウム、塩化金酸、チオ硫酸ナトリウ
ム、N,N−ジメチルセレノウレアを添加し最適に化学
増感した。化学増感終了時に化合物13および化合物1
4を添加した。ここで、最適に化学増感するとは、増感
色素ならびに各化合物をハロゲン化銀1molあたり1
0-1から10-8molの添加量範囲から選択したことを
意味する。40℃に降温後、表2で示す本発明の化合物
I−19をハロゲン化銀1molあたり2×10-5mo
l、化合物IV−12をハロゲン化銀1molあたり4
×10-4mol添加し、Em−A1〜8とした。
過電子顕微鏡で観察した結果、粒子中心部から投影面積
で80%以内に転位存が存在しない粒子が全数の約98
%であった。また、粒子外周部から投影面積で20%の
粒子周辺部には一粒子当たり平均13本の転位線が観察
された。本実施例で用いた他のハロゲン化銀乳剤(Em
−B〜P)の特性を表1に示す。
示す。10%のゼラチン溶液に、カプラーを酢酸エチル
に溶解した溶液、高沸点有機溶媒、および界面活性剤を
添加し、混合したホモジナイザー(日本精機)を用いて
乳化し、乳化物を得る。
た。
マー100質量部と紫外線吸収剤としてTinuvin
P.326(チバ・ガイギーCiba−Geigy社
製)2質量部とを乾燥した後、300℃にて溶融後、T
型ダイから押し出し、140℃で3.3倍の縦延伸を行
い、続いて130℃で3.3倍の横延伸を行い、さらに
250℃で6秒間熱固定して厚さ90μmのPEN(ポ
リエチレンナフタレート)フィルムを得た。なお、この
PENフィルムにはブルー染料、マゼンタ染料及びイエ
ロー染料(公開技法:公技番号94−6023号記載の
I−1、I−4、I−6、I−24、I−26、I−2
7、II−5)を適当量添加した。さらに、直径20cm
のステンレス巻き芯に巻き付けて、110℃、48時間
の熱履歴を与え、巻き癖のつきにくい支持体とした。
理、さらにグロー放電処理をした後、それぞれの面にゼ
ラチン0.1g/m2、ソウジウムα−スルホジ−2−
エチルヘキシルサクシネート0.01g/m2、サリチ
ル酸0.04g/m2、p−クロロフェノール0.2g
/m2、(CH2=CHSO2CH2CH2NHCO)2CH
20.012g/m2、ポリアミド−エピクロルヒドリン
重縮合物0.02g/m2の下塗液を塗布して(10mL
/m2、バーコーター使用)、下塗層を延伸時高温面側
に設けた。乾燥は115℃、6分実施した(乾燥ゾーン
のローラーや搬送装置はすべて115℃となってい
る)。
成の帯電防止層、磁気記録層さらに滑り層を塗設した。 3−1)帯電防止層の塗設 平均粒径0.005μmの酸化スズ−酸化アンチモン複
合物の比抵抗は5Ω・cmの微粒子粉末の分散物(2次
凝集粒子径約0.08μm)を0.2g/m2、ゼラチ
ン0.05g/m2、(CH2=CHSO2CH2CH2N
HCO)2CH20.02g/m2、ポリ(重合度10)
オキシエチレン−p−ノニルフェノール0.005g/
m2及びレゾルシンと塗布した。
シトリメトキシシラン(15質量%)で被覆処理された
コバルト−γ−酸化鉄(比表面積43m2/g、長軸
0.14μm、単軸0.03μm、飽和磁化89Am2
/kg、Fe+2/Fe+3=6/94、表面は酸化アルミ酸
化珪素で酸化鉄の2質量%で処理されている)0.06
g/m2をジアセチルセルロース1.2g/m2(酸化鉄
の分散はオープンニーダーとサンドミルで実施した)、
硬化剤としてC2H5C(CH2OCONH−C6H3(C
H3)NCO)30.3g/m2を、溶媒としてアセト
ン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノンを用いてバ
ーコーターで塗布し、膜厚1.2μmの磁気記録層を得
た。マット剤としてシリカ粒子(0.3μm)と3−ポ
リ(重合度15)オキシエチレン−プロピルオキシトリ
メトキシシラン(15質量%)で処理被覆された研磨剤
の酸化アルミ(0.15μm)をそれぞれ10mg/m
2となるように添加した。乾燥は115℃、6分実施し
た(乾燥ゾーンのローラーや搬送装置はすべて115
℃)。X−ライト(ブルーフィルター)での磁気記録層
のDBの色濃度増加分は約0.1、また磁気記録層の飽
和磁化モーメントは4.2Am2/kg、保磁力7.3×
104A/m、角形比は65%であった。
(OH)C10H20COOC40H81(化合物a,6mg/
m2)/C50H101O(CH2CH2O)16H(化合物b,
9mg/m2)混合物を塗布した。なお、この混合物
は、キシレン/プロピレンモノメチルエーテル(1/
1)中で105℃で溶融し、常温のプロピレンモノメチ
ルエーテル(10倍量)に注加分散して作製した後、ア
セトン中で分散物(平均粒径0.01μm)にしてから
添加した。マット剤としてシリカ粒子(0.3μm)と
研磨剤の3−ポリ(重合度15)オキシエチレンプロピ
ルオキシトリメトキシシラン(15質量%)で被覆され
た酸化アルミ(0.15μm)をそれぞれ15mg/m
2となるように添加した。乾燥は115℃、6分行った
(乾燥ゾーンのローラーや搬送装置はすべて115
℃)。滑り層は、動摩擦係数0.06(5mmφのステ
ンレス硬球、荷重100g、スピード6cm/分)、静
摩擦係数0.07(クリップ法)、また後述する乳剤面
と滑り層の動摩擦係数も0.12と優れた特性であっ
た。
の各層を重層塗布し、カラーネガ感光材料である試料を
作成した。試料は以下に示すような乳剤、乳化物および
カプラーを使用して作成した。乳剤、カプラー、高沸点
有機溶媒、界面活性剤は等量置き換えした。また複数を
用いる場合はその合計が等量置き換えになるように置き
換えた。具体的には、2つの場合は1/3づつ、3つの場
合は1/3づつ置き換えた。
なものは下記のように分類されている; ExC:シアンカプラー UV :紫外線吸収剤 ExM:マゼンタカプラー HBS:高沸点有機溶剤 ExY:イエローカプラー H :ゼラチン硬化剤 (具体的な化合物は以下の記載で、記号の次に数値が付
けられ、後ろに化学式が挙げられている) 各成分に対応する数字は、g/m2単位で表した塗布量
を示し、ハロゲン化銀については銀換算の塗布量を示
す。
耐性、防黴・防菌性、B−4ないしB−6、F−1ない
しF−18及び、鉄塩、鉛塩、金塩、白金塩、パラジウ
ム塩、イリジウム塩、ルテニウム塩、ロジウム塩が含有
されている。また、第8層の塗布液にハロゲン化銀1モ
ル当たり8.5×10-3グラム、第11層に7.9×1
0-3グラムのカルシウムを硝酸カルシウム水溶液で添加
し、試料を作製した。更に帯電防止性を良くするために
W−1、W−6、W−7、W−8を少なくとも1種含有
しており、塗布性を良くするためW−2、W−5を少な
くとも1種含有している。
1.7(以下、ミリリットルを「mL」とも表記する)及
び5%水溶液のp−オクチルフェノキシエトキシエトキ
シエタンスルホン酸ソーダ3mL並びに5%水溶液のp−
オクチルフェノキシポリオキシエチレンエーテル(重合
度10)0.5gとを700mLのポットミルに入れ、染
料ExF−3を5.0gと酸化ジルコニウムビーズ(直
径1mm)500mLを添加して内容物を2時間分散し
た。この分散には中央工機製のBO型振動ボールミルを
用いた。分散後、内容物を取り出し、12.5%ゼラチ
ン水溶液8gに添加し、ビーズを濾過して除き、染料の
ゼラチン分散物を得た。染料微粒子の平均粒径は0.4
4μmであった。同様にして、ExF−4の固体分散物
を得た。染料微粒子の平均粒径は、0.45μmであっ
た。ExF−2は欧州特許出願公開(EP)第549,
489A号明細書の実施例1に記載の微小析出(Mic
roprecipitation)分散方法により分散
した。平均粒径は0.06μmであった。
散した。水を18%含むExF−6のウェットケーキ2
800gに4000gの水及びW−2の3%溶液を37
6g加えて攪拌し、ExF−6の濃度32%のスラリー
とした。次にアイメックス(株)製ウルトラビスコミル
(UVM−2)に平均粒径0.5mmのジルコニアビー
ズを1700mL充填し、スラリーを通して周速約10m
/sec、吐出量0.5リットル/minで8時間粉砕
した。上記各層の形成に用いた化合物は、以下に示すと
おりである。
(株)製ゼラチンフィルターSC−39(カットオフ波
長が390nmである長波長光透過フィルター)または
ショット製370nmの干渉フィルターと連続ウェッジ
を通して1/100秒間露光した。現像は富士写真フイルム
社製自動現像機FP−360Bを用いて下記のように行
った。尚、漂白浴のオーバーフロー液を後浴へ流さず、
全て廃液タンクへ排出する様に改造を行った。このFP
−360Bは発明協会公開技法94−4992号に記載
の蒸発補正手段を搭載している。
向流方式であり、水洗水のオーバーフロー液は全て定着
浴(2)へ導入した。尚、現像液の漂白工程への持ち込
み量、漂白液の定着工程への持ち込み量、及び定着液の
水洗工程への持ち込み量は感光材料35mm幅1.1m
当たりそれぞれ2.5mL、2.0mL、2.0mLであっ
た。また、クロスオーバーの時間はいずれも6秒であ
り、この時間は前工程の処理時間に包含される。上記処
理機の開口面積は発色現像液で100cm2、漂白液で
120cm2、その他の処理液は約100cm2であっ
た。
換樹脂(ロームアンドハース社製アンバーライトIR−
120B)と、OH型強塩基性アニオン交換樹脂(同ア
ンバーライトIR−400)を充填した混床式カラムに
通水してカルシウム及びマグネシウムイオン濃度を3m
g/L以下に処理し、続いて二塩化イソシアヌール酸ナ
トリウム20mg/Lと硫酸ナトリウム150mg/L
を添加した。この液のpHは6.5〜7.5の範囲にあ
った。
した。処理済の試料を青色フィルターで濃度測定するこ
とにより写真性能の評価を行った。得られた結果を表2
に示す。
わせにより高感度かつ低い被りのハロゲン化銀写真感光
材料が得られることが分かる。また、試料101〜10
8の自然経時保存を行うと本発明の化合物の組み合わせ
により、被り増加が著しく減少することが分かった。
酸化チオ尿素を添加しなかった乳剤をQとした。 (Em−Q1〜8の製法)Em−Qに化合物11および
12を添加した後、60℃に昇温した。表3で示す本発
明または比較の増感色素(1層目)を添加した後に、チ
オシアン酸カリウム、塩化金酸、チオ硫酸ナトリウム、
N,N−ジメチルセレノウレアを添加し最適に化学増感
した。化学増感終了時に化合物13および化合物14を
添加した。ここで,最適に化学増感するとは、増感色素
ならびに各化合物をハロゲン化銀1molあたり10-1
から10-8molの添加量範囲から選択したことを意味
する。40℃に降温後、表3で示す本発明の化合物I−
2をハロゲン化銀1molあたり0.7×10-5mo
l、化合物IV−11をハロゲン化銀1molあたり8
×10-4mol添加し、更に表3で示す増感色素(2層
目)を添加しEm−Q1〜8とした。重層塗布の各層の
組成を下記に変更する以外は、実施例1と同様にして重
層塗布し、試料201〜208を作成した。
ィルターで濃度測定すること以外は実施例1と同様に行
った。結果を表3に示す。
わせにより高感度かつ低い被りのハロゲン化銀写真感光
材料が得られることが分かる。また、試料201〜20
8の自然経時保存を行うと本発明の化合物の組み合わせ
により、被り増加が著しく減少することが分かった。
Claims (10)
- 【請求項1】 分光吸収極大波長が500nm未満のと
き光吸収強度が60以上、または500nm以上のとき
光吸収強度が100以上である色素増感されたハロゲン
化銀粒子を含有するハロゲン化銀写真乳剤層を支持体上
に少なくとも1層有するハロゲン化銀写真感光材料であ
って、下記一般式(I)の化合物を少なくとも1種含む
ことを特徴とするハロゲン化銀写真感光材料。 一般式(I) (Xt)kt−(Lt)mt−(At−Bt)nt 式中、XtはN、S、P、SeおよびTeからなる群か
ら選択される少なくとも1つの原子を有するハロゲン化
銀吸着基または光吸収基を表す。LtはC、N、Sおよ
びOからなる群から選択される少なくとも1つの原子を
有する2価の連結基を表す。Atは電子供与基を表し、
Btは脱離基または水素原子を表し、酸化後、脱離また
は脱プロトンされてラジカルAt・を生成する。ktお
よびmtは各々0〜3の整数を表し、ntは1もしくは
2を表す。 - 【請求項2】 ハロゲン化銀粒子表面上に増感色素が多
層吸着しているハロゲン化銀写真乳剤層を支持体上に少
なくとも1層有するハロゲン化銀写真感光材料であっ
て、下記一般式(I)の化合物を少なくとも1種含むこ
とを特徴とするハロゲン化銀写真感光材料。 一般式(I) (Xt)kt−(Lt)mt−(At−Bt)nt 式中、XtはN、S、P、SeおよびTeからなる群か
ら選択される少なくとも1つの原子を有するハロゲン化
銀吸着基または光吸収基を表す。LtはC、N、Sおよ
びOからなる群から選択される少なくとも1つの原子を
有する2価の連結基を表す。Atは電子供与基を表し、
Btは脱離基または水素原子を表し、酸化後、脱離また
は脱プロトンされてラジカルAt・を生成する。ktお
よびmtは各々0〜3の整数を表し、ntは1もしくは
2を表す。 - 【請求項3】 下記一般式(II)、(III)、(IV-1)、(IV
-2)、(IV-3)または(V)で表される化合物を少なくと
も1つ含有することを特徴とする請求項1または2に記
載のハロゲン化銀写真感光材料。 一般式(II) 【化1】 式中、Ra1、Ra2、Ra3およびRa4は各々独立して水素
原子、アリール基、アルキル基、アルケニル基またはア
ルキニル基を表し、Ra5はアルキル基、アルケニル基、
アルキニル基、アリール基または複素環基を表す。 一般式(III) 【化2】 式中、Hetはハロゲン化銀への吸着基である。Q3は
炭素原子、窒素原子、硫黄原子および酸素原子のうち少
なくとも1種を含む原子または原子団からなる2価の連
結基を表す。HyはRb1Rb2N−NRb3Rb4で表される
ヒドラジン構造を有する基を表す。Rb1、Rb2、Rb3お
よびRb4は各々独立してアルキル基、アルケニル基、ア
ルキニル基、アリール基または複素環基を表し、Rb1と
Rb2、R b3とRb4、Rb1とRb3またはRb2とRb4が互い
に結合して環を形成していてもよい。但し、Rb1、
Rb2、Rb3およびRb4の少なくとも1つは一般式(III)
における−(Q3)Kb2(Het)Kb1と結合するための
2価基となる。Kb1およびKb3は各々独立して1、2、3
または4を表し、Kb2は0または1を表す。 一般式(IV-1)、(IV-2)、(IV-3) 【化3】 式(IV-1)中、Rc1はアルキル基、アルケニル基またはア
リール基を表し、Rc2は水素原子、アルキル基、アルケ
ニル基またはアリール基を表す。Rc3は水素原子または
炭素数1〜10のアルキル基またはアルケニル基を表
す。Rc1とRc2、Rc1とRc3もしくはRc2とRc3が互い
に結合して、5〜7員環を形成していてもよい。式(IV-
2)中、Xc3は複素環基を表す。Rc4はアルキル基、アル
ケニル基またはアリール基を表す。Xc3とRc4が互いに
結合して、5〜7員環を形成していてもよい。式(IV-3)
中、Yc2は−N=C−とともに5員環を形成するのに必
要な非金属原子群、あるいは−N=C−基の炭素原子と
結合するYc2の末端が−N(Rc5)−、−C(Rc5)
(Rc6)−、−C(Rc5)=、−O−および−S−から
なる群から選択される1つの基(各基の左側で−N=C
−の炭素原子と結合する)であり、かつ、−N=C−基
とともに6員環を形成するのに必要な非金属原子群を表
す。Rc5およびRc6は水素原子または置換基を表す。 一般式(V) 【化4】 式中、Rd1、Rd2およびRd3は各々独立して水素原子、
アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基
または複素環基を表し、Rd4は水素原子、アルキル基、
アルケニル基、アルキニル基、アリール基、複素環基ま
たは−NRd5R d6を表し、Ld15は−CO−または−S
O2−を表し、nd9は0または1を表す。Rd5は水素原
子、ヒドロキシ基、アミノ基、アルキル基、アルケニル
基、アルキニル基、アリール基または複素環基を表し、
Rd6は水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニ
ル基、アリール基または複素環基を表す。Rd1とRd2、
Rd1とRd3、Rd3とRd4またはRd4とRd2は連結して環
を形成していてもよい。 - 【請求項4】 前記増感色素の少なくとも1種が複数の
色素発色団を有する化合物であることを特徴とする請求
項1、2または3に記載のハロゲン化銀写真感光材料。 - 【請求項5】 前記複数の色素発色団を有する化合物が
下記一般式(VI)で表される化合物であることを特徴と
する請求項4に記載のハロゲン化銀写真感光材料。 一般式(VI) 【化5】 式中、D1及びD2は色素発色団を表わす。Laは連結基
又は単結合を表す。q 1及びr1は各々1から100まで
の整数を表わす。M1は電荷均衡対イオンを表し、m1は
分子の電荷を中和するのに必要な数を表す。 - 【請求項6】 前記の一般式(VI)のD2がハロゲン化
銀粒子に直接吸着していないことを特徴とする請求項5
に記載のハロゲン化銀写真感光材料。 - 【請求項7】 二層目色素の分光吸収極大波長が一層目
色素の分光吸収極大波長と同じか短波長であることを特
徴とする請求項2〜6のいずれかに記載のハロゲン化銀
写真感光材料。 - 【請求項8】 二層目色素の光励起エネルギーが30%
以上の効率で一層目色素に移動することを特徴とする請
求項2〜7のいずれかに記載のハロゲン化銀写真感光材
料。 - 【請求項9】 前記ハロゲン化銀粒子の全投影面積の5
0%以上がアスペクト比2以上の平板状粒子であること
を特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載のハロゲン
化銀写真感光材料。 - 【請求項10】 前記ハロゲン化銀粒子がセレン増感さ
れていることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記
載のハロゲン化銀写真感光材料。
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JP2001168694A JP2002365752A (ja) | 2001-06-04 | 2001-06-04 | ハロゲン化銀写真感光材料 |
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A761 | Written withdrawal of application |
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