JP2002363071A - メラニン生成抑制剤及び皮膚外用剤 - Google Patents
メラニン生成抑制剤及び皮膚外用剤Info
- Publication number
- JP2002363071A JP2002363071A JP2001173655A JP2001173655A JP2002363071A JP 2002363071 A JP2002363071 A JP 2002363071A JP 2001173655 A JP2001173655 A JP 2001173655A JP 2001173655 A JP2001173655 A JP 2001173655A JP 2002363071 A JP2002363071 A JP 2002363071A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- melanin production
- macrocyclic
- skin
- carbon atoms
- melanin formation
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)
- Cosmetics (AREA)
Abstract
安全性に優れたメラニン生成抑制剤及びそれを含有する
皮膚外用剤を提供する。 【解決手段】 下記一般式(1)で表される大環状ケト
ン誘導体の1種又は2種以上及び/又は下記一般式
(2)で表される大環状アルコール誘導体の1種又は2
種以上を含有することを特徴とするメラニン生成抑制
剤。 【化1】 (1) 【化2】 (2)(各式中、Rは炭素数1〜3の低級アルキル基で
置換されていてもよい、飽和又は1〜3個の不飽和結合
を有する環員炭素数13〜24の鎖状炭化水素基を示
す。)
Description
ていてもよい、飽和又は1〜3個の不飽和結合を有する
環員炭素数13〜24の鎖状炭化水素基を示す。)で表
される大環状ケトン誘導体の1種又は2種以上、及び/
又は次の一般式(2)
ていてもよい、飽和又は1〜3個の不飽和結合を有する
環員炭素数13〜24の鎖状炭化水素基を示す。)で示
される大環状アルコール誘導体の1種又は2種以上を含
有するメラニン生成抑制剤、及びこれらのメラニン生成
抑制剤を1種又は2種以上含有する皮膚外用剤に関す
る。
起こし、皮膚組織が色黒く変色を生じるのは、紫外線暴
露による刺激やホルモン等が原因となって、色素細胞に
おいてメラニンが生成、沈着することに起因する。そば
かす、しみなどは皮膚局所において表皮全層にメラニン
が滞って沈着している状態である。この表皮におけるメ
ラニン合成については、色素細胞の中で生合成された酸
化酵素であるチロシナーゼがチロシンを酸化重合させる
ことでメラニンが生成するとされている。このような、
メラニンの生成、沈着過程を抑制することが美白剤開発
としての課題であり、様々な研究がなされてきた。
てメラニン生成を抑制する物質や、生成したメラニンを
淡色漂白化する物質として、ビタミンC、システイン、
コウジ酸、アルブチン、グルタチオン、ハイドロキノン
や天然物からの抽出物等の有効性が確認されている。し
かしながら、これらの物質は安定性、安全性、美白効果
も十分ではなく、未だ満足のいく美白剤は得られていな
い。
を有するメラニン生成抑制効果のある化合物として、ム
スク香料の合成中間体として知られる2−ヒドロキシシ
クロペンタデカノン(特開平9−151129号公報)
が報告されている。しかし、この化合物のメラニン生成
抑制効果も未だ充分ではなく、さらに活性の強いメラニ
ン生成抑制剤の開発が望まれていた。
メラニン生成抑制効果があり、安定性、安全性に優れた
メラニン生成抑制剤及びそれを含有する皮膚外用剤を提
供することにある。
て、本発明者らは、鋭意研究を行った結果、下記一般式
(1)で示される大環状ケトン誘導体、及び/又は、下
記一般式(2)で示される大環状アルコール誘導体が、
生きた色素細胞のメラニン産生に対し強力な抑制作用を
有し、上記課題を解決できることを見いだした。
及び/又は上記一般式(2)からなるメラニン生成抑制
剤が、安定性、安全性に優れ、高いメラニン生成抑制効
果があり、これを含有した皮膚外用剤が処方系中もしく
は基剤中で安定で且つ安全で、優れた美白効果があるこ
とを見いだし、本発明を完成した。すなわち、本発明は
上記一般式(1)で表される大環状ケトン誘導体の1種
又は2種以上、及び/又は上記一般式(2)で表される
大環状アルコール誘導体の1種又は2種以上を含有する
メラニン生成抑制剤、該メラニン生成抑制剤を含有する
皮膚外用剤に関するものであり、以下に示すとおりであ
る。
ケトン誘導体の1種又は2種以上、及び/又は前記一般
式(2)で示される大環状アルコール誘導体の1種又は
2種以上を含有することを特徴とするメラニン生成抑制
剤。 (2)前記メラニン生成抑制剤の1種又は2種以上を含
有することを特徴とする皮膚外用剤。 (3)前記第(1)項記載のメラニン生成抑制剤の1種
又は2種以上を0.00001〜10重量%含有するこ
とを特徴とする皮膚外用剤。
る上記一般式(1)で示される化合物の好ましい具体例
としては、以下に示す化合物が挙げられるが、本発明
は、これらの化合物に限定されるものではない。シクロ
テトラデカノン、シクロペンタデカノン、シクロヘキサ
デカノン、シクロヘプタデカノン、シクロオクタデカノ
ン、シクロノナデカノン、シクロイコサノン、シクロヘ
ンコサノン、シクロドコサノン、シクロトリコサノン、
シクロテトラコサノン、シクロペンタコサノン、3−メ
チルシクロペンタデカノン、(S)-3−メチルシクロペ
ンタデカノン、(R)-3−メチルシクロペンタデカノ
ン、3−メチルシクロヘキサデカノン、4−メチルシク
ロヘキサデカノン、4−シクロペンタデセノン、5−シ
クロペンタデセノン、4−シクロヘキサデセノン、5−
シクロヘキサデセノン、(E)-5−シクロヘキサデセノ
ン、(Z)-5−シクロヘキサデセノン、9−シクロヘプ
タデセノン、(E)-9−シクロヘプタデセノン、(Z)-
9−シクロヘプタデセノン、3−メチル−4−シクロペ
ンタデセノン、3−メチル−5−シクロペンタデセノ
ン、3−メチル−4−シクロヘキサデセノン、3−メチ
ル−5−シクロヘキサデセノン、4−メチル−4−シク
ロヘキサデセノン、4−メチル−5−シクロヘキサデセ
ノン、10−シクロイコセノン、11−シクロドコセノ
ン、12−シクロテトラコセノン等。
の好ましい具体例としては、以下に示す化合物が挙げら
れるが、本発明は、これらの化合物に限定されるもので
はない。シクロテトラデカノール、シクロペンタデカノ
ール、シクロヘキサデカノール、シクロヘプタデカノー
ル、シクロオクタデカノール、シクロノナデカノール、
シクロイコサノール、シクロヘンコサノール、シクロド
コサノール、シクロトリコサノール、シクロテトラコサ
ノール、シクロペンタコサノール、3−メチルシクロペ
ンタデカノール、(1R,3R)-3−メチルシクロペンタデカ
ノール、(1R,3S)-3−メチルシクロペンタデカノール、
(1S,3R)-3−メチルシクロペンタデカノール、(1S,3S)-
3−メチルシクロペンタデカノール、3−メチルシクロ
ヘキサデカノール、4−メチルシクロヘキサデカノー
ル、4−シクロペンタデセノール、5−シクロペンタデ
セノール、4−シクロヘキサデセノール、5−シクロヘ
キサデセノール、(E)-5−シクロヘキサデセノール、
(S)-5−シクロヘキサデセノール、9−シクロヘプタデ
セノール、(E)-9−シクロヘプタデセノール、(S)-9−
シクロヘプタデセノール、3−メチル−4−シクロペン
タデセノール、3−メチル−5−シクロペンタデセノー
ル、3−メチル−4−シクロヘキサデセノール、3−メ
チル−5−シクロヘキサデセノール、4−メチル−4−
シクロヘキサデセノール、4−メチル−5−シクロヘキ
サデセノール、10−シクロイコセノール、11−シク
ロドコセノール、12−シクロテトラコセノール等。
物あるいは一般式(2)で示される化合物は、アルコー
ルを有する炭素及び鎖状炭化水素基の置換により生ずる
不斉炭素上の(R,S)構造により光学活性な異性体が
存在するが、本発明においてはこれらのいずれの異性体
であっても、またラセミ体であっても用いることができ
る。さらに二重結合により生ずるシス体及びトランス体
のいずれの異性体であっても、またそれらの混合物であ
っても用いることができる。
は、例えば15員環ケトンではムスコン(3−メチルシ
クロペンタデカノン)、エグザルトン(シクロペンタデ
カノン)、16員環ケトンではアンブレトン(5−シク
ロヘキサデセノン)、シクロヘキサデカノン、17員環
ケトンとしてはシベトン(9−シクロヘプタデセノン)
等が市販ムスク香料として入手が容易であり、これらを
使用することができる。またそれ以上の環員数の大環状
ケトンは、相当する炭素数を有する両末端長鎖ジカルボ
ン酸ジエステルを、公知の方法であるアシロイン縮合反
応及び続く還元的脱水酸基反応により合成することがで
きる(特許第3087921号)。さらに飽和体は相当
する不飽和体を常法に従い、例えば触媒としてパラジウ
ムカーボン存在下水素化することで容易に得ることがで
きる。
(2)は、例えば15員環アルコールではムスコン(3
−メチルシクロペンタデカノン)、エグザルトン(シク
ロペンタデカノン)、16員環アルコールではアンブレ
トン(5−シクロヘキサデセノン)、シクロヘキサデカ
ノン、17員環アルコールとしてはシベトン(9−シク
ロヘプタデセノン)等の市販ムスク香料を常法により水
素化ホウ素ナトリウム等でケトン基を還元することで容
易に調製し使用することができる。またそれ以上の環員
数の大環状アルコールは、相当する炭素数を有する両末
端長鎖ジカルボン酸ジエステルを、公知の方法であるア
シロイン縮合反応及び続く還元的脱水酸基反応(特許第
3087921号)により相当するケトン体を合成後、
上述した様に還元することで得られる。さらに飽和体は
相当する不飽和体を常法に従い、例えば触媒としてパラ
ジウムカーボン存在下水素化することで容易に得ること
ができる。
品、医薬品、医薬部外品のことであり、これらの剤型は
任意であり、通常、化粧品、医薬品、医薬部外品等に用
いられているもの、例えば、化粧水、乳液、パック、フ
ァンデーション、クリーム、軟膏、浴用剤、ゲル等の剤
型が挙げられる。
の濃度は、基剤の種類、他のメラニン生成抑制剤との併
用の有無、使用目的等により適宜変えることができる
が、通常は外用剤全量に対して、好ましくは0.00001 〜
10重量%、更に好ましくは 0.0001〜1 重量%の範囲と
するのが良い。
用剤の基剤を用いることができ、本発明化合物に対して
不活性なものであれば特に制限されることはなく、固
体、液体、乳剤、泡状剤、ゲル状剤等のいずれも使用す
ることができる。また、本発明の皮膚外用剤には、本発
明化合物のメラニン生成抑制効果を損なわない範囲にお
いて、医薬品、化粧品等で一般に用いられる各種成分、
例えば、水性成分、油性成分、粉末成分、界面活性剤、
保湿剤、低級あるいは多価アルコール類、増粘剤、着色
料、香料、抗酸化剤、PH調整剤、キレート剤、防腐
剤、紫外線防御剤、乳化剤、抗炎症剤、薬効成分、皮膚
栄養剤、等を適宜添加することができる。
の1種又は2種以上を配合しても良く、例えばパンテテ
イン−S−スルフォン酸、イソフェルラ酸、アスコルビ
ン酸及びこれらの誘導体、アルブチン、コウジ酸、リノ
ール酸、エラグ酸、グリチルリチン酸、甘草抽出物等と
併用することにより、効果をより一層高めることができ
る。また、本発明のメラニン生成抑制剤を皮膚外用剤の
剤型中に混合する場合は、単独で他の各種成分と混ぜて
も、あるいは香料組成物中に溶解させた後にその他の各
種成分と混ぜてもどちらでも良い。
本発明はこれらに限定されるものではない。なお、実施
例中において用いる測定機器及び測定条件を以下に示
す。
定); 機器:HP−5890A(ヒューレットパッカード社
製) カラム:Chemical bonded column OV-1 ( 25 m× 0.25
mm)(ジーエルサイエンス株式会社製) キャリアーガス:ヘリウム 測定温度:100 〜220 ℃(10℃/分で昇温)
製) 内部標準物質:テトラメチルシラン (4)質量スペクトル(MS); 機器:M−80B質量分析計(イオン化電圧:20e
V)(株式会社日立製作所製)
メチル 10−ウンデセノエート(25ml)、グラッ
ブス触媒(0.25g)及び塩化メチレン(100m
l)を仕込み、窒素気流下、室温にて16時間撹拌し
た。反応混合物を減圧下溶媒を留去し、メタノール(7
5ml)に溶かした後、−10℃下3時間にて再結晶化
を行った。得られた結晶をろ過し、−10℃に冷却した
メタノール(75ml)で洗浄後、得られた白色結晶を
真空ポンプで乾燥し10−イコセン二酸ジメチルエステ
ル7.2gを得た。
た200mlの4口反応器に金属ナトリウム(0.9
g)及び乾燥トルエン(60ml)を仕込み、窒素気流
下105℃にて加熱撹拌した。その中に10−イコセン
二酸ジメチルエステル(3.7g)、塩化トリメチルシ
リル(4.4g)の乾燥トルエン(60ml)溶液を1
5分間かけて滴下し、加熱還流下2時間撹拌した。反応
混合物を冷却し、メタノール(60ml)でクエンチ
後、5%塩酸水と酢酸エチルを加えて分液し、得られた
有機層を2回水洗後、飽和食塩水洗を行い、溶媒を減圧
下留去して粗生成物3.4gを得た。このものをシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィー(へキサン/酢酸エチル
=10/1)で精製し、2−ヒドロキシ−11−シクロ
イコセノン2.4g(収率77%)を得た。
た50mlの4口反応器に亜鉛粉末(2.3g)、2−
ヒドロキシ−11−シクロイコセノン(1.4g)及び
トルエン(10ml)を仕込み、窒素気流下90℃にて
加熱撹拌した。その中に20N−硫酸水(2.8ml)
を2.5時間かけて滴下し、その後30分加熱撹拌し
た。反応終了後トルエンと水を加えて分液し、有機層を
2回水洗後、飽和食塩水洗を行い、溶媒を減圧下留去し
て粗生成物1.4gを得た。このものをシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィー(へキサン/酢酸エチル=10/
1)で精製し、10−シクロイコセノン1.2g(収率
92%)を得た。
(br.s, 30H), 1.57-1.64 (m, 4H), 2.40 (t, J=7.0 Hz,
4H). IR (film) cm-1 : 3025, 1715. MS (m/e) : 292 (M+), 274, 237, 196, 149, 135, 121,
109, 95, 81, 67, 55,41, 29
0−シクロイコセノン(0.6g)、パラジウム−カー
ボン(0.06g)及びエタノール10mlを仕込み、
水素雰囲気下室温にて16時間加熱撹拌をした。触媒を
ろ過し、溶媒を減圧下留去して粗生成物0.6gを得
た。このものをシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(へキサン/酢酸エチル=10/1)で精製し、10−
シクロイコサノン0.6g(収率定量的)を得た。
1.40 (m, 22H), 1.57-1.67 (m, 4H), 1.96-2.04 (m, 4
H), 2.37 (t, J=7.3 Hz, 2H), 2.41 (t, J=7.0, 2H),
5.31-5.36(m, 2H). IR (film) cm-1 : 1715. MS (m/e) : 294 (M+), 276, 251, 194, 163, 149, 135,
125, 111, 98, 83, 71,55, 41, 29.
3mmol)を5.0mlのエタノールに溶解後、水素
化ホウ素ナトリウム(MW:37.8、2.5g)を3
0分かけて加えた。この時、反応溶液の温度は20℃か
ら50℃まで上昇した。50℃で1時間反応を行った後
ヘキサン50mlを加え、次ぎに水を50ml加えて反
応を終了した。反応溶液の有機層と水層を分液後、50
mlの水で有機層を2回洗浄し、次ぎに溶媒を減圧除去
した。得られた反応生成物4.57gをシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィー(内径25mm × 高さ190m
m、ナカライテスク社製シリカゲル60を使用し、溶媒
はヘキサン:酢酸エチル=9:1)により精製し、純度
99.3%のシクロペンタデカノールを2.35g得
た。
1.28 (m, 24H) , 1.47 (m, 2H) , 1.57(m, 2H), 3.57
(m, 1H). IR (film) cm-1 : 3280, 1460. MS (m/e) : 208 (M-18), 180, 152, 151, 138, 137, 12
4, 123, 110, 109, 97,96, 95, 83, 82, 81, 69, 68, 6
7, 57, 55, 43, 42, 41.
合成 合成例3の反応条件下、シクロペンタデカノンをシベト
ンに置き換えてケトンの還元を行い、9−シクロへプタ
デセノールを得た。1 H-NMR (500MHz, CDCl3, d) ppm: 1.42-1.18 (m, 20H)
, 1.58-1.42 (m, 4H) ,2.13-2.00 (m, 4H) , 3.71 (m,
1H), 5.34 (m, 2H). IR (film) cm-1 : 3290, 1460. MS (m/e): 252(M+), 234(M-18), 149, 135, 121, 109,
96, 95, 94, 93, 83, 82, 81, 80, 79, 69, 68, 67, 5
7, 55, 54, 43, 41.
成 温度計と冷却器を取り付けた500mlの4口反応器に
メチル 10−ウンデセノエート(25ml)、グラッ
ブス触媒(0.25g)及び塩化メチレン(100m
l)を仕込み、窒素気流下室温にて16時間撹拌した。
反応混合物から減圧下に溶媒を留去し、メタノール(7
5ml)に溶かした後、−10℃下3時間にて再結晶化
を行った。得られた結晶をろ過し、−10℃に冷却した
メタノール(75ml)で洗浄後、得られた白色結晶を
真空ポンプで乾燥し10−イコセン二酸ジメチルエステ
ル7.2gを得た。
た200mlの4口反応器に金属ナトリウム(0.9
g)及び乾燥トルエン(60ml)を仕込み、窒素気流
下105℃にて加熱撹拌した。その中に10−イコセン
二酸ジメチルエステル(3.7g)、塩化トリメチルシ
リル(4.4g)の乾燥トルエン(60ml)溶液を1
5分間かけて滴下し、加熱還流下2時間撹拌した。反応
混合物を冷却し、メタノール(60ml)でクエンチ
後、5%塩酸水と酢酸エチルを加えて分液し、得られた
有機層を2回水洗後、飽和食塩水洗を行い、溶媒を減圧
下留去して粗生成物3.4gを得た。このものをシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィーで精製し(へキサン/酢
酸エチル=10/1)、2−ヒドロキシ−11−シクロ
イコセノン2.4g(収率77%)を得た。
た50mlの4口反応器に亜鉛粉末(2.3g)、2−
ヒドロキシ−11−シクロイコセノン(1.4g)及び
トルエン(10ml)を仕込み、窒素気流下90℃にて
加熱撹拌した。その中に20N−硫酸水(2.8ml)
を2.5時間かけて滴下し、その後30分加熱撹拌し
た。反応終了後トルエンと水を加えて分液し、有機層を
2回水洗後飽和食塩水洗を行い、溶媒を減圧下留去して
粗生成物1.4gを得た。このものをシリカゲルカラム
クロマトグラフィー(へキサン/酢酸エチル=10/
1)で精製し、10−シクロイコセノン1.2g(収率
92%)を得た。
反応条件下、シクロペンタデカノンを10−シクロイコ
セノンに置き換えてケトンの還元を行い、10−シクロ
イコセノールを得た。1 H-NMR (500MHz, CDCl3, d) ppm: 1.62-1.18 (m, 28H)
, 2.06-1.94 (m, 4H) ,3.69 (m, 1H), 5.34 (m, 2H). IR (film) cm-1 : 3315, 1460. MS (m/e): 276(M-18), 248, 163, 149, 135, 121, 109,
95, 94, 81, 80, 69, 67, 55, 41, 29.
ク培養フラスコ(25cm2)に5×104 個のB−1
6メラノーマ細胞を播種し、10%血清を含むDMEM
培地[日本水産(株)商品名]で5%二酸化炭素の存在
下、37℃の温度で培養した。2日後、エタノールで希
釈したテスト試料を培地中の濃度が、1.6、3.1、
6.2ppmになる様に添加し、更に4日間培養した。
培養終了後、培地を除去し、リン酸緩衝溶液(以下、P
BSという。)で洗浄後、トリプシン及びEDTA(エ
チレンジアミンテトラ酢酸)含有培地を使用して細胞を
フラスコから剥離させ、細胞懸濁液から遠心分離により
細胞を回収した。
沈渣の白色度を目視観察した。その結果を表1に示す。 − :溶媒対照と同等(黒色) + :溶媒対照とわずかに差がある(黒灰色) ++ :溶媒対照と明らかに差がある(白灰色) +++:細胞の着色が認められない(白色)
の化合物である大環状ケトン誘導体は、いずれも溶媒対
照(コントロール)に比べ、色素細胞内のメラニン産成
を顕著に抑制する作用を有することが認められた。その
抑制活性は著しく化合物の環炭素数に依存し、濃度3.
1ppmにおける活性は、環炭素数12以下では活性が
認められず、14程度以上では充分に強い抑制作用を示
した。さらに環炭素数がより大きな20程度が特に強い
抑制効果を示した。
同様な操作を行い、メラニン生成抑制作用を調べた。得
られた結果を表2に記載した。
の化合物である大環状アルコール誘導体は、いずれも溶
媒対照(コントロール)に比べ、色素細胞内のメラニン
産成を顕著に抑制する作用を有することが認められた。
その抑制活性は著しく化合物の環炭素数に依存し、濃度
3.1ppmにおける活性は、環炭素数12以下では活
性が認められず、14程度以上では充分に強い抑制作用
を示した。さらに環炭素数がより大きな20程度が特に
強い抑制効果を示した。
を有する化合物や本発明の範囲外の化合物のメラニン生
成抑制作用を同条件下比較測定した。結果を表3に示し
た。表3の結果から明らかなように、代表的なメラニン
生成抑制剤として知られるアルブチン及び特開平9−1
51129号公報に記載されている大環状ケトアルコー
ル、また特開平8−73334号公報に記載されている
ヨノール類等の比較化合物と比べ、本発明の化合物は、
より低濃度においても著しく強いメラニン生成抑制効果
が認められた。
を有する化合物や本発明の範囲外の化合物のメラニン生
成抑制作用を同条件下比較測定した。結果を表4に示し
た。
なメラニン生成抑制剤として知られるアルブチン及び特
開平9−151129号公報に記載されている大環状ケ
トアルコール、また特開平8−73334号公報に記載
されているヨノール類等の比較化合物と比べ、本発明の
化合物は、より低濃度においても著しく強いメラニン生
成抑制効果が認められた。
がら溶解する。水相部を油相部に加え可溶化して、化粧
水を調製した。油相部及び水相部の各成分を重量%で示
す。
されていない処方のものに比べ美白効果に優れ、保存安
定性も良好であった。
がら溶解する。水相部を油相部に加え可溶化して、乳液
を調製した。油相部及び水相部の各成分を重量%で示
す。
れていない処方のものに比べ美白効果に優れ、保存安定
性も良好であった。
しながら溶解する。水相部に油相部をかきまぜながら徐
々に加え予備乳化を行い、ホモミキサーで均一に乳化
し、乳化後、よく撹拌しながら30℃まで冷却してクリ
ームを調製した。油相部及び水相部の各成分を重量%で
示す。
合されていない処方のものに比べ美白効果に優れ、保存
安定性も良好であった。
がら溶解する。水相部を油相部に加え可溶化して、化粧
水を調製した。油相部及び水相部の各成分を重量%で示
す。
されていない処方のものに比べ美白効果に優れ、保存安
定性も良好であった。
がら溶解する。水相部を油相部に加え可溶化して、乳液
を調製した。油相部及び水相部の各成分を重量%で示
す。
れていない処方のものに比べ美白効果に優れ、保存安定
性も良好であった。
しながら溶解する。水相部に油相部をかきまぜながら徐
々に加え予備乳化を行い、ホモミキサーで均一に乳化
し、乳化後、よく撹拌しながら30℃まで冷却しクリー
ムを調製した。油相部及び水相部の各成分を重量%で示
す。
合されていない処方のものに比べ美白効果に優れ、保存
安定性も良好であった。
れ、高いメラニン生成抑制効果がある新規なメラニン生
成抑制剤を提供することができる。また、メラニン生成
抑制剤を皮膚外用剤に製剤した時にも、処方系もしくは
基剤中で安定性が極めて良く、且つ安全で、充分な美白
効果のある皮膚外用剤を提供することができる。
Claims (3)
- 【請求項1】 下記一般式(1) 【化1】 (式中、Rは炭素数1〜3の低級アルキル基で置換され
ていてもよい、飽和又は1〜3個の不飽和結合を有する
環員炭素数13〜24の鎖状炭化水素基を示す。)で表
される大環状ケトン誘導体の1種又は2種以上、及び/
又は下記一般式(2) 【化2】 (式中、Rは炭素数1〜3の低級アルキル基で置換され
ていてもよい、飽和又は1〜3個の不飽和結合を有する
環員炭素数13〜24の鎖状炭化水素基を示す。)で表
される大環状アルコール誘導体の1種又は2種以上を含
有することを特徴とするメラニン生成抑制剤。 - 【請求項2】 請求項1記載のメラニン生成抑制剤の1
種又は2種以上を含有することを特徴とする皮膚外用
剤。 - 【請求項3】 請求項1記載のメラニン生成抑制剤の1
種又は2種以上を0.00001〜10重量%含有する
ことを特徴とする皮膚外用剤。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001173655A JP4828046B2 (ja) | 2001-06-08 | 2001-06-08 | メラニン生成抑制剤及び皮膚外用剤 |
DE60216362T DE60216362T2 (de) | 2001-06-08 | 2002-06-07 | Inhibitoren der Melaninherstellung und solche Inhibitoren enthaltende Hautpflegemittel |
EP02291413A EP1264594B1 (en) | 2001-06-08 | 2002-06-07 | Melanin production inhibitors and skincare products containing such inhibitors |
US10/164,702 US6759557B2 (en) | 2001-06-08 | 2002-06-10 | Melanin production inhibitors and skincare products containing such inhibitors |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001173655A JP4828046B2 (ja) | 2001-06-08 | 2001-06-08 | メラニン生成抑制剤及び皮膚外用剤 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002363071A true JP2002363071A (ja) | 2002-12-18 |
JP4828046B2 JP4828046B2 (ja) | 2011-11-30 |
Family
ID=19015075
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001173655A Expired - Fee Related JP4828046B2 (ja) | 2001-06-08 | 2001-06-08 | メラニン生成抑制剤及び皮膚外用剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4828046B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008534524A (ja) * | 2005-03-29 | 2008-08-28 | ジボダン エス エー | 皮膚美白のための方法、組成物および製品 |
JP2013231068A (ja) * | 2008-02-20 | 2013-11-14 | Elc Management Llc | 皮膚を美白するための局所組成物及び方法 |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH09151129A (ja) * | 1995-11-29 | 1997-06-10 | Pola Chem Ind Inc | メラニン産生抑制剤及び皮膚外用剤 |
JPH09227355A (ja) * | 1995-12-18 | 1997-09-02 | Shiseido Co Ltd | 皮膚外用剤 |
JPH10330243A (ja) * | 1997-05-30 | 1998-12-15 | Nonogawa Shoji Kk | 美白化粧料 |
JP2002145718A (ja) * | 2000-11-02 | 2002-05-22 | Kanebo Ltd | 化粧料 |
-
2001
- 2001-06-08 JP JP2001173655A patent/JP4828046B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH09151129A (ja) * | 1995-11-29 | 1997-06-10 | Pola Chem Ind Inc | メラニン産生抑制剤及び皮膚外用剤 |
JPH09227355A (ja) * | 1995-12-18 | 1997-09-02 | Shiseido Co Ltd | 皮膚外用剤 |
JPH10330243A (ja) * | 1997-05-30 | 1998-12-15 | Nonogawa Shoji Kk | 美白化粧料 |
JP2002145718A (ja) * | 2000-11-02 | 2002-05-22 | Kanebo Ltd | 化粧料 |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008534524A (ja) * | 2005-03-29 | 2008-08-28 | ジボダン エス エー | 皮膚美白のための方法、組成物および製品 |
JP2013231068A (ja) * | 2008-02-20 | 2013-11-14 | Elc Management Llc | 皮膚を美白するための局所組成物及び方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP4828046B2 (ja) | 2011-11-30 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
FR2545355A1 (fr) | Inhibiteur de melanine, a base d'un derive d'acide cinnamique | |
KR100479741B1 (ko) | 글루코오스 아실화 유도체 또는 수크로오스 아실화유도체를 함유하는 피부미백제 | |
JP5528524B2 (ja) | 冷感剤及びtrpm8活性化剤 | |
EP1053988B1 (en) | Trimethylcyclohexane derivatives and melanin-formation inhibitors and perfume-holding agents with the use of the same | |
EP1264594B1 (en) | Melanin production inhibitors and skincare products containing such inhibitors | |
JPH04134041A (ja) | p―キシリデンケトン誘導体、これを含有する紫外線吸収剤及びこれを含有する化粧料 | |
JP5212969B2 (ja) | クロマン化合物およびその製造方法 | |
KR20180045728A (ko) | 3,4,5-트리메톡시 신남산 에스테르 유도체와 그 제조방법 및 이를 포함하는 피부 미백용 조성물 | |
JP4828046B2 (ja) | メラニン生成抑制剤及び皮膚外用剤 | |
JP2018501239A (ja) | N−アシルアミノ−アミドファミリーの化合物、それらを含む組成物、及び使用 | |
JP3071990B2 (ja) | 皮膚外用剤 | |
BG65146B1 (bg) | Фармацевтичен състав за външно приложение и използването му за избелване на кожата или за намаляване на пигментацията при човек | |
JP2007269684A (ja) | エステル化合物、及び皮膚外用剤 | |
JP2007269683A (ja) | 皮膚外用剤 | |
KR100494535B1 (ko) | 히드록시 피라논 유도체를 함유하는 피부 미백용 외용제조성물 | |
KR101048477B1 (ko) | 인돌알칼로이드계 화합물을 함유하는 피부 미백용 조성물 | |
JP3934937B2 (ja) | 化粧料用または皮膚外用剤用組成物 | |
JP3136198B2 (ja) | 化粧料又は皮膚用組成物 | |
JP2003119128A (ja) | メラニン生成抑制剤及び皮膚外用剤 | |
JP3830402B2 (ja) | 美白剤および美白用皮膚外用剤 | |
JP2002145718A (ja) | 化粧料 | |
JPH03220153A (ja) | ベンゾイルピナコロン誘導体、これを含有する紫外線吸収剤及びこれを含有する化粧料 | |
JPH07206654A (ja) | メラニン産生抑制剤及び皮膚外用剤 | |
JP3072267B2 (ja) | ハイドロカルコン誘導体、該誘導体を含む化粧料及びこれらの製造方法 | |
JPH0640896A (ja) | メラニン生成抑制剤及びこれを含有する化粧料 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20080403 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20080403 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20110517 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20110708 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20110913 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20110914 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140922 Year of fee payment: 3 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 4828046 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |