JP2002360476A - 電気掃除機用の使い捨て紙袋フィルター及びその製造方法 - Google Patents

電気掃除機用の使い捨て紙袋フィルター及びその製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低圧力損失で高強度で袋の展開性に優れた電
気掃除機用の使い捨て紙袋フィルター及びその製造法を
提案する。 【解決手段】 本発明の電気掃除機用の使い捨て紙袋フ
ィルターは、80℃以上200℃未満の温度範囲で熱接
着性を有する合成繊維の配合比率が10〜50重量%で
構成され、抄紙機のドライヤーにおいてクレープ加工を
行った坪量25〜70g/m2の湿式不織布に紙力増強
剤を固形分で1〜20g/m2塗布して製造した濾紙を
使用して袋状のフィルターに形成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気掃除機に使用
される使い捨て紙袋フィルターに関し、さらに詳しくは
低圧力損失で高強度で袋の展開性に優れた電気掃除機用
の使い捨て紙袋フィルター及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】家庭用、業務用の電気掃除機において電
気掃除機用の使い捨て紙袋フィルターはゴミ処理の簡便
さ、微細なゴミを集塵できることから広く普及してい
る。従来、電気掃除機用の使い捨て紙袋フィルターに使
用する濾紙には、木材パルプ、麻パルプ、ガラス繊維、
合成あるいは再生繊維よりなる紙が使用されている。更
に、強度を付与する目的でポリビニルアルコール系接着
剤、酢酸ビニル系接着剤、アクリル酸エステル系接着
剤、ポリウレタン系接着剤等を紙に塗布する場合があ
る。また、柔軟性を高める目的で抄紙紙あるいは加工機
によりクレープ加工を紙に施す場合がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】近年の電気掃除機は吸
引力が向上し、かかる使い捨て紙袋フィルターに使用す
る濾紙に対し、高い通気性、高強度が必要になってい
る。高い通気性を有する濾紙を製造するためには、紙の
構成においてレーヨン繊維等の再生繊維、アクリル繊維
等の合成繊維を高い配合比率にし紙の密度を低くする必
要がある。しかしながら、再生繊維、合成繊維の配合
は、繊維間結合の低下を引き起こすため紙の強度が低下
する。強度を高める処方として製紙した紙にポリビニル
アルコール系接着剤、酢酸ビニル系接着剤、アクリル酸
エステル系接着剤、ポリウレタン系接着剤等を紙に塗布
することが考えられる。
【0004】電気掃除機の使い捨て紙袋フィルターは使
い捨て紙袋フィルターに収納部内で広がる必要がある。
広がりが悪いとゴミの集塵容量の減少、使い捨て紙袋フ
ィルターの圧力損失の増大を引き起こす。高い通気性を
濾紙に求めると、電気掃除機使用時に濾紙にかかる風圧
が小さくなり、かつ、濾紙の密度が低くなる影響で濾紙
の厚さが大きくなることから剛度が高くなる。したがっ
て、高い通気性の濾紙を使用した使い捨て紙袋フィルタ
ーは電気掃除機使用時に収納部内で広がりが悪い傾向と
なる。
【0005】電気掃除機使用時に使い捨て紙袋フィルタ
ーを広がりやすくする処方として、濾紙の剛度を下げる
ことが必要であり、クレープ加工は剛度を下げる手段と
して有効である。濾紙のクレープ加工は製紙時に抄紙機
のドライヤーやプレスロール上でドクターにより行う
か、専用の加工機により行う。クレープは紙に負荷を与
えるため、高い強度が必要となる。高い通気性の濾紙は
強度が低いためクレープ工程において紙切れを発生する
恐れがある。また、構成している再生繊維、合成繊維は
繊維間結合が弱いため、クレープ工程において、毛羽立
ちの発生や繊維の脱落を起こす恐れがある。クレープ紙
の強度を付与する目的で製紙した紙にポリビニルアルコ
ール系接着剤、酢酸ビニル系接着剤、アクリル酸エステ
ル系接着剤等を紙に塗布すると、コーターロール等でク
レープ形状が湿潤して、ロールによるプレス、加工時の
テンションによる引き伸ばしによりほとんど消滅する恐
れがある。
【0006】本発明は、かかる従来の問題点を解消し、
高い通気性、高強度、低い剛度を有する濾紙を使用して
袋状のフィルターに形成したことを特徴とする電気掃除
機用の使い捨て紙袋フィルターを提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記従来の課
題を解決するために考案されたもので、80℃以上20
0℃未満の温度範囲で熱可塑性を有する合成繊維の配合
比率が10〜50%重量%で構成され、抄紙機のドライ
ヤーにおいてクレープ加工を行った坪量25〜70g/
2の湿式不織布に紙力増強剤を固形分で1〜20g/
2塗布して製造した濾紙を使用して袋状のフィルター
に形成したことを特徴とする電気掃除機用の使い捨て紙
袋フィルター、及びその製造方法に関するものである。
【0008】本発明を更に詳細に説明すると、本発明に
使用する80℃以上200℃未満の温度範囲で熱接着性
を有する合成繊維は抄紙機ドライヤーの表面温度80〜
170゜で軟化若しくは溶融する繊維であれば良く、例
えば、ポリエステルバインダー繊維、ポリプロピレン繊
維、ポリエチレン繊維、ポリ塩化ビニリデン繊維、エチ
レン酢酸ビニル繊維、または融点の異なる2成分以上の
前記成分からなる熱可塑性重合体を用いた複合繊維が挙
げられる。尚、ポリエステルバインダー繊維は、通常の
単独紡糸型ではなく芯鞘複合紡糸型の断面形状を有する
ものであって、既に市販されており、融点は110〜2
20℃である。また、ポリプロピレン繊維の融点は16
5〜175℃、ポリエチレン繊維の融点は125〜13
5℃、ポリ塩化ビニリデン繊維の融点は165〜185
℃、エチレン酢酸ビニル繊維の融点は98℃である。そ
して、実際に適用される抄紙機ドライヤーの表面温度に
応じて熱接着性を有する前記の各合成繊維の一種又は二
種以上を適宜に組み合わせて使用する。
【0009】本発明の最大の特徴は80℃以上200℃
未満の温度範囲で熱可塑性を有する合成繊維を配合比率
10〜50重量%配合し、抄紙機のドライヤーの熱で熱
可塑性を有する合成繊維同士、若しくは熱可塑性を有す
る合成繊維とその他の配合した繊維が熱融着することに
より、湿潤時の強度が増大し、水系紙力増強剤を塗布す
る加工を施してもクレープ形状が安定して保たれる点に
ある。また、熱可塑性を有する合成繊維が抄紙機のドラ
イヤーの熱でクリンプすることにより、パーマネント効
果を発現し、クレープ形状の復元力が強くなり、加工工
程におけるコーターロール等によるプレスや工程時のテ
ンションによる引き伸ばしを受けてもクレープ形状が安
定して保たれることも確認された。熱可塑性を有する合
成繊維の配合比率が10重量%未満では熱融着の効果が
小さく、クレープ形状が安定しない。逆に50重量%を
超えると熱可塑性を有する合成繊維の配合比率が多いの
で、毛羽立ちが発生し、製紙適性の悪化を引き起こす。
【0010】前記配合比率によりクレープ加工して製紙
した湿式不織布の坪量は強度、通気性の点から25〜7
0g/m2のものを用いる。つまり、坪量25g/m2
満の場合は電気掃除機の吸引力が高い場合、得られた濾
紙の強度不足により紙袋フィルターが破袋する恐れがあ
る。坪量が70g/m2を超えると得られた濾紙の剛度
が高くなり、紙袋フィルターの電気掃除機の収納部内の
広がりが悪くなり、好ましくない。
【0011】湿式不織布に塗布する紙力増強剤の種類
は、特に限定されるものではなく、例えばデンプン系、
ポリビニルアルコール系等の水溶性樹脂、アクリル酸エ
ステル系、酢酸ビニル系、ウレタン系等のエマルジョン
タイプの樹脂を好ましく使用できる。抄紙した湿式不織
布に対するこの紙力増強剤の塗布量は固形分で1〜20
g/m2である。つまり、塗布量が固形分で1g/m2
満の場合は、紙力増強剤による強度向上が充分ではな
く、得られた濾紙の強度不足を招く恐れがある。また、
塗布量が固形分で20g/m2を超えると、紙力増強剤
により濾紙の持つ空隙を埋めてしまい、濾紙の通気性低
下を引き起こすため好ましくない。
【0012】こうして得られる本発明における濾紙は、
通気度3000〜30000コレスタ単位であることが
好ましい。コレスタ単位(Coresta units)とは、紙巻
たばこ製造用の紙に広く用いられている紙の通気性を評
価する測定によるものであってコレスタ機構(Coresta o
raganization)(紙たばこに関する学術センター)により
開発されたものである。そして、本質的に、紙の両側か
ら100mmH2Oの差圧を加えたときに紙の1cm2
1分間に透過する空気の容積(ml)を定義したもので
ある。濾紙の通気度が3000コレスタ未満では、濾紙
の通気性低下により紙袋フィルターの圧力損失が増大す
るため好ましくなく、30000コレスタ単位を越える
と、紙袋フィルターの圧力損失の減少には好ましいが、
ゴミの捕集性能が著しく低下する。
【0013】また、濾紙の破裂強さは、紙袋フィルター
がほとんど破袋しない200KPa以上であることが好
ましい。破裂強さが200KPa未満の濾紙を使用した
紙袋フィルターは、電気掃除機使用時にセメント粉末等
の微粒子のダストを多量に吸引すると破袋を起こす恐れ
がある。
【0014】さらに、濾紙の剛度は、紙の縦方向、横方
向とも100以下であることが好ましい。剛度が100
を超えた濾紙を使用した紙袋フィルターは、電気掃除機
使用時に広がりが悪く、ゴミの集塵容量の減少、圧力損
失の増大を引き起こす恐れがある。
【0015】
【作用】本発明により製造した濾紙を使用した電気掃除
機用の使い捨て紙袋フィルターは、低い圧力損失、破袋
しない高強度、優れた袋の展開性を有し、極めて高性能
の使い捨て紙袋フィルターを提供することができる。
【0016】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。な
お、実施例において記載の%はすべて重量%である。測
定(試験)項目は、破裂強さ、剛度、通気度であり、結
果を表1に示す。
【0017】破裂強さはJIS P 8112の規定によ
り測定した。
【0018】剛度はJIS P 8143の規定により測
定した。
【0019】通気度はフィルトローナー社製通気度測定
器(形式、PPM100型)を用いて、差圧100mm
2Oの時、試料の1cm2を1分間に通過する空気の容
積を測定した。
【0020】〔実施例1〕配合比率がポリエステル繊維
/ポリエステルバインダー繊維(ユニチカ株式会社製
“メルティR”1.7デシテックス×5mm)/マニラ麻パル
プ/ポリビニルアルコール繊維=20/15/62/3
(%)で構成され、抄紙機ドライヤー(表面温度120
℃、以下同様)でクレープ加工した坪量42g/m2
湿式不織布を製造した。つづいて紙力増強剤としてアク
リル酸エステル系エマルジョン樹脂を含浸加工して湿式
不織布に固形分で8g/m2付着させて濾紙とした。そ
して、この濾紙を使用して袋状のフィルターを製袋し
た。
【0021】〔比較例1〕配合比率がポリエステル繊維
/ポリエステルバインダー繊維/マニラ麻パルプ/ポリ
ビニルアルコール繊維=20/3/74/3(%)で構
成され、抄紙機ドライヤーでクレープ加工した坪量42
g/m2の湿式不織布を製造した。つづいて紙力増強剤
としてアクリル酸エステル系エマルジョン樹脂を含浸加
工して湿式不織布に固形分で8g/m2付着させて濾紙
とした。そして、この濾紙を使用して袋状のフィルター
を製袋した。
【0022】〔比較例2〕配合比率がポリエステル繊維
/ポリエステルバインダー繊維/マニラ麻パルプ/ポリ
ビニルアルコール繊維=20/55/22/3(%)で
構成され、抄紙機ドライヤーでクレープ加工した坪量4
2g/m2の湿式不織布を製造した。つづいて紙力増強
剤としてアクリル酸エステル系エマルジョン樹脂を含浸
加工して湿式不織布に固形分で8g/m2付着させて濾
紙とした。そして、この濾紙を使用して袋状のフィルタ
ーを製袋した。
【0023】〔比較例3〕配合比率がポリエステル繊維
/マニラ麻パルプ=30/70(%)で構成され、クレ
ープ加工しない坪量42g/m2の湿式不織布を製造し
た。つづいて紙力増強剤としてアクリル酸エステル系エ
マルジョン樹脂を含浸加工して湿式不織布に固形分で8
g/m2付着させて濾紙とした。そして、この濾紙を使
用して袋状のフィルターを製袋した。
【0024】〔比較例4〕配合比率がレーヨン繊維/マ
ニラ麻パルプ/ポリビニルアルコール繊維=39/58
/3(%)で構成され、クレープ加工した坪量50g/
2の湿式不織布を製造した。そして、この湿式不織布
を使用して袋状のフィルターを製袋した。
【0025】〔比較例5〕配合比率がレーヨン繊維/マ
ニラ麻パルプ/ポリビニルアルコール繊維=10/87
/3(%)で構成され、クレープ加工した坪量50g/
2の湿式不織布を製造した。そして、この湿式不織布
を使用して袋状のフィルターを製袋した。
【0026】〔比較例6〕配合比率がポリエステル繊維
/ポリエステルバインダー繊維/マニラ麻パルプ/ポリ
ビニルアルコール繊維=20/15/62/3(%)で
構成され、抄紙機ドライヤーでクレープ加工した坪量1
5g/m2の湿式不織布を製造した。つづいて紙力増強
剤としてアクリル酸エステル系エマルジョン樹脂を含浸
加工して湿式不織布に固形分で8g/m2付着させて濾
紙とした。そして、この濾紙を使用して袋状のフィルタ
ーを製袋した。
【0027】〔比較例7〕配合比率がポリエステル繊維
/ポリエステルバインダー繊維/マニラ麻パルプ/ポリ
ビニルアルコール繊維=20/15/62/3(%)で
構成され、抄紙機ドライヤーでクレープ加工した坪量9
2g/m2の湿式不織布を製造した。つづいて紙力増強
剤としてアクリル酸エステル系エマルジョン樹脂を含浸
加工して湿式不織布に固形分で8g/m2付着させて濾
紙とした。そして、この濾紙を使用して袋状のフィルタ
ーを製袋した。
【0028】〔比較例8〕配合比率がポリエステル繊維
/ポリエステルバインダー繊維/マニラ麻パルプ/ポリ
ビニルアルコール繊維=20/15/62/3(%)で
構成され、抄紙機ドライヤーでクレープ加工した坪量4
9.2g/m2の湿式不織布を製造した。つづいて紙力
増強剤としてアクリル酸エステル系エマルジョン樹脂を
含浸加工して湿式不織布に固形分で0.8g/m2付着
させて濾紙とした。そして、この濾紙を使用して袋状の
フィルターを製袋した。
【0029】〔比較例9〕配合比率がポリエステル繊維
/ポリエステルバインダー繊維/マニラ麻パルプ/ポリ
ビニルアルコール繊維=20/15/62/3(%)で
構成され、抄紙機ドライヤーでクレープ加工した坪量2
5.0g/m2の湿式不織布を製造した。つづいて紙力
増強剤としてアクリル酸エステル系エマルジョン樹脂を
含浸加工して湿式不織布に固形分で25.0g/m2
着させて濾紙とした。そして、この濾紙を使用して袋状
のフィルターを製袋した。
【0030】
【表1】
【0031】実施例1は樹脂加工によるクレープ形状の
変化がほとんど認められず、通気度は12000コレス
タで高通気性を有し、破裂強さは200KPa以上あ
り、剛度は縦方向、横方向とも100以下であった。
【0032】比較例1はポリエステルバインダー繊維の
配合比率が少なすぎるため、樹脂加工時にクレープ形状
がほとんど消滅した。そのため、縦方向の剛度は100
以上になった。
【0033】比較例2も実施例1と同様、樹脂加工によ
るクレープ形状の変化がほとんど認められず、通気度は
26000コレスタで高通気性を有し、破裂強さは20
0KPa以上あり、剛度は縦方向、横方向とも100以
下であった。しかし、ポリエステルバインダー繊維の配
合比率が多すぎるため、製紙時に紙切れが多発し、製紙
適性は不良であった。また製紙した湿式不織布の表面が
合成繊維の毛羽立ちが発生し、樹脂を塗布した後も毛羽
立ちはおさまらなかった。濾紙の毛羽立ちは使い捨て紙
袋フィルターを製袋する際、印刷ロール汚れ、接着不良
等を引き起こすため好ましくない。
【0034】これに対して、比較例3は通気度、破裂強
さについては問題ないが、剛度は縦方向で100以上に
なった。比較例4は剛度については問題ないが、通気度
がやや低く破裂強さは200KPa以下であった。比較
例5は剛度については問題ないが、破裂強さは実施例1
より低く、また、通気度は3000コレスタ以下であっ
た。
【0035】比較例6は実施例1の湿式不織布の坪量を
下げた例であるが、通気度が30000コレスタを越え
たため、ゴミの捕集性能の低下が懸念された。また、破
裂強さも200KPa以下であった。
【0036】比較例7は実施例1の湿式不織布の坪量を
上げた例であるが、剛度が縦方向で100以上になっ
た。また、湿式不織布の坪量が高い影響で抄紙時の乾燥
不良が発生し、抄速が著しく低下した。
【0037】比較例8は実施例1の紙力増強剤塗布量を
下げた例であるが、破裂強さも200KPa以下であっ
た。
【0038】比較例9は実施例1の紙力増強剤塗布量を
上げた例であるが、塗布量の増大により通気度が300
0コレスタ以下になった。また、紙力増強剤塗布時の固
形分濃度が増大したため、加工機の汚れが著しかった。
【0039】
【発明の効果】上述したように本発明によれば、通気度
が3000〜30000コレスタで、かつ、破裂強さ2
00KPa以上で、かつ、剛度100以下の濾紙を製造
することができる。このような濾紙を使用して電気掃除
機用の使い捨て紙袋フィルターを製造することにより、
低い圧力損失、破袋しない高強度、優れた袋の展開性を
有し、極めて高性能の使い捨て紙袋フィルターを提供す
ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) D21H 27/00 D21H 27/00 F 27/08 27/08 (72)発明者 倉石 伸一 高知県吾川郡伊野町3380番地 日本板紙株 式会社高知工場内 Fターム(参考) 3B062 AA02 AA06 AA08 4D019 AA01 BA12 BA13 BB05 BD01 CA04 CB04 CB06 4L055 AA07 AF15 AF21 AF33 AG71 AH37 AJ06 EA07 EA08 EA12 EA14 EA20 EA32 FA14 GA31

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 80℃以上200℃未満の温度範囲で熱
    接着性を有する合成繊維の配合比率が10〜50重量%
    で構成され、抄紙機のドライヤーにおいてクレープ加工
    を行った坪量25〜70g/m2の湿式不織布に紙力増
    強剤を固形分で1〜20g/m2塗布して製造した濾紙
    を使用して袋状のフィルターに形成したことを特徴とす
    る電気掃除機用の使い捨て紙袋フィルター。
  2. 【請求項2】 合成繊維としてポリエステルバインダー
    繊維、ポリプロピレン繊維、ポリエチレン繊維、ポリ塩
    化ビニリデン繊維、エチレン酢酸ビニル繊維、または融
    点の異なる2成分以上の前記成分からなる熱可塑性重合
    体を用いた複合繊維を少なくとも一種類配合して製造し
    た濾紙を使用したことを特徴とする請求項1に記載の電
    気掃除機用の使い捨て紙袋フィルター。
  3. 【請求項3】 紙力増強剤としてデンプン系、ポリビニ
    ルアルコール系、アクリル酸エステル系、酢酸ビニル
    系、ウレタン系の紙力増強剤を少なくとも一種類使用し
    て製造した濾紙を使用したことを特徴とする請求項1又
    は2に記載の電気掃除機用の使い捨て紙袋フィルター。
  4. 【請求項4】 通気度3000〜30000コレスタ単
    位である濾紙を使用したことを特徴とする請求項1乃至
    3の何れか一項に記載の電気掃除機用の使い捨て紙袋フ
    ィルター。
  5. 【請求項5】 破裂強さ200KPa以上である濾紙を
    使用したことを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項
    に記載の電気掃除機用の使い捨て紙袋フィルター。
  6. 【請求項6】 剛度100以下であることを特徴とする
    濾紙を使用した請求項1乃至5の何れか一項に記載の電
    気掃除機用の使い捨て紙袋フィルター。
  7. 【請求項7】 80℃以上200℃未満の温度範囲で熱
    接着性を有する合成繊維の配合比率が10〜50重量%
    で構成され、抄紙機のドライヤーにおいてクレープ加工
    を行い、坪量25〜70g/m2の湿式不織布を製造し
    た後、該湿式不織布に紙力増強剤を固形分で1〜20g
    /m2塗布して濾紙を製造し、この濾紙を使用して袋状
    のフィルターに形成したことを特徴とする電気掃除機用
    の使い捨て紙袋フィルターの製造方法。
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