JP2002358140A - 携帯型情報処理端末の耐衝撃装置 - Google Patents

携帯型情報処理端末の耐衝撃装置

Info

Publication number
JP2002358140A
JP2002358140A JP2001167518A JP2001167518A JP2002358140A JP 2002358140 A JP2002358140 A JP 2002358140A JP 2001167518 A JP2001167518 A JP 2001167518A JP 2001167518 A JP2001167518 A JP 2001167518A JP 2002358140 A JP2002358140 A JP 2002358140A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
shock absorber
plastic
impact
information processing
portable information
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2001167518A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4641665B2 (ja
Inventor
Yukihiro Iwata
進裕 岩田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP2001167518A priority Critical patent/JP4641665B2/ja
Publication of JP2002358140A publication Critical patent/JP2002358140A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4641665B2 publication Critical patent/JP4641665B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 携帯型情報処理端末の内蔵デバイスに用いら
れる緩衝材(衝撃吸収体)を薄くしても、衝撃エネルギ
ーを十分に吸収し、内蔵デバイスを落下衝撃から保護可
能な耐衝撃構造を提供する。 【解決手段】 弾性変形により衝撃エネルギーを吸収す
る弾性衝撃吸収体4cと、塑性変形により衝撃エネルギ
ーを吸収する塑性衝撃吸収体5とを備え、弾性衝撃吸収
体4cは内蔵デバイス3に接触して配置され、塑性衝撃
吸収体5は内蔵デバイス5から所定の距離をおいて配置
され、内蔵デバイス3への振動および許容値以下の衝撃
に対しては、弾性衝撃吸収体5が変形することによって
衝撃エネルギーを吸収し、内蔵デバイス3への許容値以
上の衝撃に対しては、前記弾性衝撃吸収体4cの変形に
加えて塑性衝撃吸収体5も変形することによって衝撃エ
ネルギーを吸収する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はノートパソコン等の
携帯型情報処理端末に関し、より詳しくはハードディス
ク装置等に代表される内蔵デバイスを衝撃から保護する
ための耐衝撃構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、ノートパソコン等の携帯型情報処
理端末の需要は急速に拡大している。この携帯型情報処
理端末の開発においては、薄型・軽量化と共に、ハード
ディスク装置に代表される内蔵デバイスを落下衝撃から
保護する耐衝撃装置の開発が重要な課題となっている。
【0003】図10は従来の携帯型情報処理端末の耐衝
撃装置における構造を説明するものである。図10
(a)は携帯型情報処理端末の外観を示す斜視図であ
り、この携帯型情報処理端末の外殻をなす筐体1は、そ
れぞれ金属もしくは樹脂材料よりなる前面筐体1aと背
面筐体1bとよりなる。また、携帯型情報処理端末の表
示部として液晶パネル2を有する。
【0004】図10(b)に示すように、携帯型情報処
理端末には、ハードディスク装置に代表される内蔵デバ
イス3が内蔵されており、図10(c)は携帯型情報処
理端末の内蔵デバイス3を取除いた状態を示している。
背面筐体1bには内蔵デバイス3の側面、上下面、背面
と対向する仕切壁1cおよび壁面部1dが形成されてお
り、これらの仕切壁1cおよび壁面部1dの内面にはシ
リコン、ウレタン等の熱硬化性樹脂をゲル状とした弾性
衝撃吸収体4a〜4eが両面テープ等により接着されて
いる。また、内蔵デバイス3の前面と対向する前面筐体
1aの内面には弾性変形により衝撃を吸収する別途の弾
性衝撃吸収体(図示せず)が両面テープ等により接着さ
れている。これらの弾性衝撃吸収体4(弾性衝撃吸収体
4a〜4eおよび前面筐体1a側の弾性衝撃吸収体)に
おける筐体1への接着面に対向する面(内面側)と接触
するように内蔵デバイス3が配置されている。
【0005】この耐衝撃装置によれば、落下衝撃は、筐
体1から内蔵デバイス3に伝達されるときに、弾性衝撃
吸収体4によって減衰されるため、内蔵デバイス3の破
壊を回避することが可能となる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の携帯型情報処理端末の耐衝撃装置では、携帯型情報
処理端末の薄型化に不可欠な弾性体を薄くすることが困
難であるという課題がある。詳細を以下に説明する。
【0007】図11は弾性体としての弾性衝撃吸収体4
のエネルギー吸収特性を説明するための応力−歪み特性
を示す図である。縦軸と横軸は圧縮応力と圧縮歪であ
る。図11における、応力歪み特性曲線aと、圧縮応力
=0の直線bと、圧縮歪=cの直線dとで囲まれた斜線
部eの面積は、弾性衝撃吸収体4が圧縮歪=0から圧縮
歪=cになるまで圧縮される間に、単位体積当りの弾性
衝撃吸収体4が吸収する衝撃エネルギー量を示してい
る。従って、弾性衝撃吸収体4全体での衝撃エネルギー
の吸収量は、斜線部eの値に弾性衝撃吸収体4の体積を
乗じた値となる。図11に示すように、応力歪み特性曲
線aは下に凸であるため衝撃エネルギー吸収効率(エネ
ルギー吸収量/圧縮量)が小さく、携帯型情報処理端末
の薄型化に伴って弾性衝撃吸収体4を薄型化すると、そ
のエネルギー吸収量が著しく低下してしまう。
【0008】本発明は上記課題を解決するもので、携帯
型情報処理端末の薄型化に適応できながら、内蔵デバイ
スへの衝撃エネルギーを十分に吸収することができる携
帯型情報処理端末の耐衝撃装置を提供することを目的と
するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明の携帯型情報処理端末の耐衝撃装置は、弾性変
形により衝撃エネルギーを吸収する弾性衝撃吸収体と、
塑性変形により衝撃エネルギーを吸収する塑性衝撃吸収
体とを備え、前記弾性衝撃吸収体は内蔵デバイスに接触
して配置され、前記塑性衝撃吸収体は内蔵デバイスから
所定の距離をおいて配置され、内蔵デバイスへの振動お
よび許容値以下の衝撃に対しては、前記弾性衝撃吸収体
が変形することによって衝撃エネルギーを吸収し、内蔵
デバイスへの許容値以上の衝撃に対しては、前記弾性衝
撃吸収体の変形に加えて前記塑性衝撃吸収体も変形する
ことによって衝撃エネルギーを吸収することを特徴とす
る。前記弾性衝撃吸収体としては、例えば、シリコン、
ウレタン等の熱硬化性樹脂をゲル状とした弾性体より構
成する。前記塑性衝撃吸収体としては、例えば、金属も
しくは樹脂よりなる格子構造とする。また、例えば、前
記塑性衝撃吸収体を配置する筐体には微小な貫通孔を形
成し、前記塑性衝撃吸収体が変形すると前記弾性衝撃吸
収体は、前記塑性吸収体の隙間(格子構造)、および前
記筐体の貫通孔を通して前記筐体外部に排出され、これ
によって前記塑性衝撃吸収体が変形したことを外部から
判定可能とする。
【0010】この構成によれば、内蔵デバイスへ許容値
以上の衝撃が負荷しようとした場合には、この衝撃が、
弾性衝撃吸収体の変形に加えて塑性衝撃吸収体も変形す
ることによって、効果的に吸収される。
【0011】また、本発明の他の手段としての携帯型情
報処理端末の耐衝撃装置は、形状記憶合金よりなる形状
記憶衝撃吸収体により弾性衝撃吸収体と塑性衝撃吸収体
との両方の機能を含み、形状記憶衝撃吸収体の弾塑性変
形によって衝撃エネルギーを吸収して内蔵デバイスを衝
撃から保護するとともに、塑性変形した前記形状記憶衝
撃吸収体を、通電による自己発熱によって復元可能に構
成したことを特徴とする。また、前記形状記憶衝撃吸収
体を、シリコン、ウレタン等の熱硬化性樹脂をゲル状と
した弾性体よりなる別途の弾性衝撃吸収体と併用するこ
とを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施の形
態について図面を参照しつつ説明する。なお、従来の携
帯型情報処理端末の耐衝撃装置と同様な機能の構成要素
には同符号を付す。 (実施の形態1)図1(a)〜(c)は、それぞれ本発
明における第1の実施の形態にかかる携帯型の情報通信
端末などの携帯型情報処理端末の耐衝撃装置の構成を示
すもので、図1(a)は、携帯型情報処理端末の内部構
造を示す斜視図、図1(b)は、内蔵デバイス3を取除
いた状態を示す斜視図、図1(c)は、さらに弾性衝撃
吸収体4cを取除いた状態を示している。
【0013】本実施の形態の耐衝撃装置が従来のものと
異なる点は、図1(c)に示すように、弾性変形により
衝撃エネルギーを吸収する弾性衝撃吸収体4(4a〜4
e)に加えて、塑性変形により衝撃エネルギーを吸収す
る塑性衝撃吸収体5が用いられている点であり、その他
の構成は従来技術と同様なので説明は省略する。弾性衝
撃吸収体4は内蔵デバイス3に接触して配置され、塑性
衝撃吸収体5は弾性衝撃吸収体4cを介して内蔵デバイ
ス3から所定の距離をおいて配置されている。
【0014】図2(a)〜(c)、図3(a)〜(c)
は、塑性衝撃吸収体5を示している。塑性衝撃吸収体5
は、アルミ等の金属よりなる格子構造であり、板厚0.
1〜0.2mm、高さ0.5〜1.0mmのものが用い
られる。図2(a)〜(c)には、四角形格子の塑性衝
撃吸収体5aを示し、図3(a)〜(c)には、円形格
子の塑性衝撃吸収体5bを示しているが、この他にも塑
性衝撃吸収体5aとして五角形格子、六角形格子のもの
を用いても同様の効果が得られる。
【0015】図4は、弾性衝撃吸収体4と塑性衝撃吸収
体5との衝撃エネルギーの吸収特性を説明するための応
力−歪み特性を示す図である。縦軸と横軸は圧縮応力と
圧縮歪である。図4における弾性衝撃吸収体4の応力歪
み特性曲線aと、応力歪み特性曲線aと、圧縮応力=0
の直線bと、圧縮歪=cの直線dとで囲まれた斜線部e
の面積は、弾性衝撃吸収体4が圧縮歪=0から圧縮歪=
cになるまで圧縮される間に、単位体積当りの弾性衝撃
吸収体4が吸収する衝撃エネルギー量を示している。従
って、弾性衝撃吸収体4全体では、上記面積に弾性衝撃
吸収体4の体積を乗じた値となる。同様に、図4におけ
る塑性衝撃吸収体5の応力歪み特性曲線fと、応力歪み
特性曲線aと、圧縮応力=0の直線bと、圧縮歪=cの
直線dとで囲まれた領域の面積は、単位体積当りの塑性
衝撃吸収体5が吸収する衝撃エネルギー量を示してお
り、塑性衝撃吸収体5では、上記面積に塑性衝撃吸収体
5の体積を乗じた値となる。
【0016】上記結果は、エネルギー吸収効率(吸収さ
れる衝撃エネルギー量/圧縮歪量)を考えると塑性衝撃
吸収体5の方が大幅にエネルギー吸収効率が高く、塑性
衝撃吸収体5を弾性衝撃吸収体4と組み合せることで、
衝撃吸収体全体として薄くしながら、より大きな衝撃エ
ネルギーを吸収できることを示している。
【0017】図5(a),(b)は塑性衝撃吸収体5の
配置箇所を示している。塑性衝撃吸収体5(5a)は、
背面筐体1bの壁面部1dの背面に両面テープ等を用い
て固定される。弾性衝撃吸収体4(4c)は、シリコ
ン、ウレタン等の熱硬化性樹脂をゲル状としたものであ
り、塑性衝撃吸収体5と同等の面積を有し、高さは塑性
衝撃吸収体5よりも約1mm大きな直方体をしている。
弾性衝撃吸収体4cは、塑性衝撃吸収体5と重なり、背
面筐体1bの壁面部1dの内側に接触するように配置さ
れる。具体的には、塑性衝撃吸収体5における壁面部1
dと接触しない側の端部から弾性衝撃吸収体4cを塑性
衝撃吸収体5内に押込むことにより、弾性衝撃吸収体4
cの端部は、塑性衝撃吸収体5により格子状に分割され
て格子内部に収納される。
【0018】この構成によると、衝撃吸収体としての薄
形化を行えながら、製品(携帯型情報処理端末)の実使
用時における内蔵デバイス3への振動および許容値以下
の衝撃に対しては、弾性衝撃吸収体4cが変形して衝撃
エネルギーを吸収することにより、振動に対する性能を
保証することができる。また、製品落下等による許容値
以上の衝撃に対しては、塑性衝撃吸収体5も変形して衝
撃エネルギーを吸収することにより、内蔵デバイス3の
破損を回避することができる。
【0019】塑性衝撃吸収体5は、落下等により一旦変
形すると、衝撃吸収効果が低下するため、交換する必要
になるという欠点はあるが、近年、携帯型情報処理端末
が広く使用され、製品落下により内蔵デバイス3が破損
して貴重なデータが失われるという問題が多発している
ことを鑑みると、とにかく内蔵デバイス3を保護すると
いう本発明の構造は不可欠な構造と考えられる。なお、
塑性衝撃吸収体5として樹脂材料のものを用いてもよ
い。 (実施の形態2)図6(a)〜(c)は、それぞれ本発
明における第2の実施の形態にかかる携帯型情報処理端
末の耐衝撃装置の構成を示すもので、図6(a)は、携
帯型情報処理端末の内部構造を示す斜視図、図6(b)
は、内蔵デバイス3を取除いた状態を示す斜視図、図6
(c)は、さらに弾性衝撃吸収体4cを取除いた状態を
示している。
【0020】本実施の形態にかかる携帯型情報処理端末
の耐衝撃装置が上記第1の実施の形態にかかる耐衝撃装
置と異なる点は、図6(c)に示すように、背面筐体1
bの壁面部1dに微小な貫通孔1eを設けた点であり、
その他の構成は上記第1の実施の形態の耐衝撃装置と同
様なので説明は省略する。
【0021】貫通穴1eは、塑性弾性吸収体5を取付け
る背面筐体1bの壁面部1dに設けられる直径約1mm
の孔である。この構成によれば、製品落下等による許容
値以上の衝撃が印加されると、弾性衝撃吸収体4cおよ
び塑性衝撃吸収体5が変形して衝撃エネルギーを吸収す
ることにより、内蔵デバイス3の破損を回避すると共
に、貫通孔1eより弾性衝撃吸収体4cが筐体1の外部
に押出される。したがって、塑性衝撃吸収体5が変形し
ていることが外部からわかるため、製品を分解すること
なく塑性衝撃吸収体5の交換時期を判断することが可能
となる。 (実施の形態3)図7(a)〜(c)は、それぞれ本発
明における第3の実施の形態にかかる携帯型情報処理端
末の耐衝撃装置の構成を示すもので、図7(a)は、携
帯型情報処理端末の内部構造を示す斜視図、図7(b)
は、内蔵デバイス3を取除いた状態を示す斜視図、図7
(c)は、さらに弾性衝撃吸収体4cを取除いた状態を
示している。
【0022】本実施の形態にかかる携帯型情報処理端末
の耐衝撃装置が上記第1の実施の形態にかかる耐衝撃装
置と異なる点は、図7(c)に示すように、背面筐体1
bの壁面部1dに観測孔1fを設け、この観測孔1fに
透明な観測窓1gを取付けると共に、観測窓1gと塑性
衝撃吸収体5との間に感圧紙を配置した点であり、その
他の構成は上記第1の実施の形態の耐衝撃装置と同様な
ので説明は省略する。
【0023】観測孔1fは、塑性弾性吸収体5が固定さ
れる背面筐体1bの壁面部1dに設けられた貫通孔であ
り、観測孔1fの周辺部には溝が設けられ、アクリル等
の透明な材料を用いてなる観測窓1gを嵌め込んで固定
している。そして、塑性衝撃吸収体5と背面筐体1bの
壁面部1dとの間には、所定の圧力が印加されると変色
する感圧紙(図示省略)が配置されている。
【0024】この構成によれば、製品落下等による許容
値以上の衝撃が筐体1に印加されると、弾性衝撃吸収体
4cと塑性衝撃吸収体5とが変形して衝撃エネルギーを
吸収することにより、内蔵デバイス3の破損が回避され
ると共に、感圧紙が塑性衝撃吸収体5により圧縮されて
変色する。そして、変色した感圧紙を観測窓1gより観
測することで、製品を分解することなく塑性衝撃吸収体
5の交換時期を判断することが可能となる。
【0025】また、同様に、感圧紙を設ける代わりに、
歪ゲージを塑性衝撃吸収体5に貼り付け、塑性衝撃吸収
体5の変形に伴う歪ゲージの抵抗変化による電圧変化を
検出すれば、製品を分解することなく塑性衝撃吸収体5
の交換時期を判断することが可能となる。この場合に、
歪ゲージの抵抗変化による電圧変化をシステムにより検
出すれば、塑性衝撃吸収体5の交換要請メッセージを表
示することも可能となる。 (実施の形態4)図8(a)、(b)は、それぞれ本発
明における第4の実施の形態にかかる携帯型情報処理端
末の耐衝撃装置の全体構成を示すもので、図8(a)
は、携帯型情報処理端末の内部構造を示す斜視図、図8
(b)は、内蔵デバイス3を取除いた状態を示す斜視図
を示している。
【0026】本実施の形態にかかる携帯型情報処理端末
の耐衝撃装置が上記第1の実施の形態にかかる耐衝撃装
置と異なる点は、図8(b)に示すように、弾性衝撃吸
収体4cと塑性衝撃吸収体5とを設ける代わりに、形状
記憶衝撃吸収体6を用いる点であり、その他の構成は上
記第1の実施の形態の耐衝撃装置と同様なので説明は省
略する。
【0027】図9(a)〜(c)は、形状記憶衝撃吸収
体6の構造を示している。形状記憶衝撃吸収体6は、ニ
ッケル、チタンを主成分とする形状記憶合金よりなる、
厚み0.2〜0.3mmの波形の板金構造をしており、
背面筐体1bの壁面部1d内側に配置される。また、形
状記憶衝撃吸収体6は両端が電源ケーブル(省略)に連
結されており、システムの起動時には、所定の電圧が印
加される構造となっている。
【0028】この構成において、製品の実使用時におけ
る内蔵デバイス3への振動および許容値以下の衝撃に対
しては、形状記憶衝撃吸収体6は弾性変形して衝撃エネ
ルギーを吸収することにより、振動に対する性能を保証
する。また、製品落下等による許容値以上の衝撃に対し
ては、形状記憶衝撃吸収体6は塑性変形して衝撃エネル
ギーを吸収することにより、内蔵デバイス3の破損を回
避する。
【0029】この場合、形状記憶衝撃吸収体6は、塑性
変形しており、振動・衝撃吸収効果が一時的に低くな
る。しかし、その後のシステム起動時には、形状記憶衝
撃吸収体6には所定の電圧が印加され、形状記憶衝撃吸
収体6は自己発熱により温度上昇して形状記憶温度(約
80度)を超えると形状が復元し、この結果、振動・衝
撃吸収効果が回復される。このように、形状記憶衝撃吸
収体6を用いることで、一時的に塑性変形した場合でも
復元できる。なお、形状記憶衝撃吸収体6を、別途の弾
性衝撃吸収体4cと併用して、形状記憶衝撃吸収体6を
ほぼ塑性衝撃吸収体としてのみ機能させるように用いて
もよい。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の携帯型情
報処理端末の耐衝撃装置によれば、衝撃吸収体を薄くし
ても、衝撃エネルギーを十分に吸収することができ、内
蔵デバイスを落下衝撃から保護することができるため、
携帯型情報処理端末の耐衝撃性能が向上する。
【0031】また、形状記憶合金よりなる形状記憶衝撃
吸収体により弾性衝撃吸収体と塑性衝撃吸収体との両方
の機能を含み、形状記憶衝撃吸収体の弾塑性変形および
塑性変形によって衝撃エネルギーを吸収するように構成
することで、一時的に塑性変形した場合でも復元できる
耐衝撃装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明における第1の実施の形態にか
かる携帯型情報処理端末の内部構造を示す斜視図、
(b)は内蔵デバイスを取除いた状態を示す斜視図、
(c)は弾性衝撃吸収体を取除いた状態の斜視図
【図2】(a)〜(c)は、同携帯型情報処理端末の耐
衝撃装置に用いられている四角形格子の塑性衝撃吸収体
の平面図、正面図および斜視図
【図3】(a)〜(c)は、同携帯型情報処理端末の耐
衝撃装置に用いられている円形格子の塑性衝撃吸収体の
平面図、正面図および斜視図
【図4】同耐衝撃装置における弾性衝撃吸収体と塑性衝
撃吸収体との衝撃エネルギーの吸収特性を説明するため
の応力−歪み特性を示す図
【図5】(a)および(b)は、同耐衝撃装置における
塑性衝撃吸収体の配置箇所を示す正面図および斜視図
【図6】(a)は本発明における第2の実施の形態にか
かる携帯型情報処理端末の内部構造を示す斜視図、
(b)は内蔵デバイスを取除いた状態を示す斜視図、
(c)は弾性衝撃吸収体を取除いた状態の斜視図
【図7】(a)は本発明における第3の実施の形態にか
かる携帯型情報処理端末の内部構造を示す斜視図、
(b)は内蔵デバイスを取除いた状態を示す斜視図、
(c)は弾性衝撃吸収体を取除いた状態の斜視図
【図8】(a)は本発明における第3の実施の形態にか
かる携帯型情報処理端末の内部構造を示す斜視図、
(b)は内蔵デバイスを取除いた状態を示す斜視図
【図9】(a)〜(c)は、同携帯型情報処理端末の耐
衝撃装置に用いられている形状記憶衝撃吸収体の平面
図、正面図および斜視図
【図10】(a)は従来の携帯型情報処理端末の外観斜
視図、(b)は内部構造を示す斜視図、(c)は内蔵デ
バイスを取除いた状態を示す斜視図
【図11】同従来の携帯型情報処理端末の耐衝撃装置に
おける弾性衝撃吸収体の衝撃エネルギーの吸収特性を説
明するための応力−歪み特性を示す図
【符号の説明】
1b 背面筐体 1d 壁面部 1e 貫通孔 1f 観測孔 1g 観測窓 3 内蔵デバイス 4、4a〜4e 弾性衝撃吸収体 5、5a、5b 塑性衝撃吸収体 6 形状記憶衝撃吸収体

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 携帯型情報処理端末に内蔵された内蔵デ
    バイスを衝撃から保護する携帯型情報処理端末の耐衝撃
    装置であって、弾性変形により衝撃エネルギーを吸収す
    る弾性衝撃吸収体と、塑性変形により衝撃エネルギーを
    吸収する塑性衝撃吸収体とを備え、前記弾性衝撃吸収体
    は内蔵デバイスに接触して配置され、前記塑性衝撃吸収
    体は内蔵デバイスから所定の距離をおいて配置され、内
    蔵デバイスへの振動および許容値以下の衝撃に対して
    は、前記弾性衝撃吸収体が変形することによって衝撃エ
    ネルギーを吸収し、内蔵デバイスへの許容値以上の衝撃
    に対しては、前記弾性衝撃吸収体の変形に加えて前記塑
    性衝撃吸収体も変形することによって衝撃エネルギーを
    吸収することを特徴とする携帯型情報処理端末の耐衝撃
    装置。
  2. 【請求項2】 塑性衝撃吸収体は金属、もしくは樹脂材
    料よりなる格子構造であることを特徴とする請求項1記
    載の携帯型情報処理端末の耐衝撃装置。
  3. 【請求項3】 塑性衝撃吸収体を配置する筐体に貫通孔
    を形成し、塑性衝撃吸収体の配置箇所もしくはこの近傍
    に弾性衝撃吸収体を配設し、前記塑性衝撃吸収体が変形
    すると前記弾性衝撃吸収体は、前記塑性吸収体の隙間、
    および前記筐体の貫通穴を通して前記筐体外部に排出さ
    れることによって、前記塑性衝撃吸収体が変形したこと
    を外部から判定可能としたことを特徴とする請求項1ま
    たは2に記載の携帯型情報処理端末の耐衝撃装置。
  4. 【請求項4】 携帯型情報処理端末の筐体に観測窓を形
    成し、塑性衝撃吸収体と筐体の前記観測窓の箇所との間
    に感圧紙を配置し、この感圧紙の変色によって、前記塑
    性衝撃吸収体が変形したことを外部から判定可能とした
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の携帯型情報
    処理端末の耐衝撃装置。
  5. 【請求項5】 塑性衝撃吸収体に歪ゲージを貼り付け、
    塑性衝撃吸収体の変形に伴う歪ゲージの抵抗変化による
    電圧変化を検出することによって、塑性衝撃吸収体が変
    形したことを判定可能としたことを特徴とする請求項1
    または2に記載の携帯型情報処理端末の耐衝撃装置。
  6. 【請求項6】 形状記憶合金よりなる形状記憶衝撃吸収
    体により弾性衝撃吸収体と塑性衝撃吸収体との両方の機
    能を含み、形状記憶衝撃吸収体の弾塑性変形によって衝
    撃エネルギーを吸収して内蔵デバイスを衝撃から保護す
    るとともに、塑性変形した前記形状記憶衝撃吸収体を、
    通電による自己発熱によって復元可能に構成したことを
    特徴とする請求項1または2に記載の携帯型情報処理端
    末の耐衝撃装置。
  7. 【請求項7】 形状記憶衝撃吸収体を、別途の弾性衝撃
    吸収体と併用することを特徴とする請求項6記載の携帯
    型情報処理端末の耐衝撃装置。
JP2001167518A 2001-06-04 2001-06-04 携帯型情報処理端末 Expired - Fee Related JP4641665B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001167518A JP4641665B2 (ja) 2001-06-04 2001-06-04 携帯型情報処理端末

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001167518A JP4641665B2 (ja) 2001-06-04 2001-06-04 携帯型情報処理端末

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002358140A true JP2002358140A (ja) 2002-12-13
JP4641665B2 JP4641665B2 (ja) 2011-03-02

Family

ID=19009892

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001167518A Expired - Fee Related JP4641665B2 (ja) 2001-06-04 2001-06-04 携帯型情報処理端末

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4641665B2 (ja)

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006186615A (ja) * 2004-12-27 2006-07-13 Star Micronics Co Ltd 電気振動変換器
JP2006331103A (ja) * 2005-05-26 2006-12-07 Toshiba Corp 電子機器
JP2007207330A (ja) * 2006-01-31 2007-08-16 Toshiba Corp 緩衝支持部材、緩衝支持構造および携帯端末
JP2008010078A (ja) * 2006-06-29 2008-01-17 Toshiba Corp 情報機器の衝撃検出構造
JP2008243271A (ja) * 2007-03-27 2008-10-09 Sony Corp ディスク状記録装置
JP2009009645A (ja) * 2007-06-28 2009-01-15 Nec Corp 緩衝装置及びそれを使用する電子機器
US7486509B2 (en) 2005-07-18 2009-02-03 Samsung Electronics Co., Ltd. Bracket for disk drive
JP2011095025A (ja) * 2009-10-28 2011-05-12 Casio Computer Co Ltd 緩衝部材、電子機器の衝撃緩衝構造および電子機器
US8300401B2 (en) 2008-03-19 2012-10-30 Nec Corporation Holder of magnetic storage apparatus, magnetic storage apparatus and electric device including the same
US8830670B2 (en) 2010-11-29 2014-09-09 Kabushiki Kaisha Toshiba Electronic device having mounting structure for hard disk drive

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000105628A (ja) * 1998-09-28 2000-04-11 Matsushita Electric Ind Co Ltd 緩衝構造を有する電子機器
JP2001345565A (ja) * 2000-06-01 2001-12-14 Fujitsu Ltd 電子機器および電子機器向け内蔵ユニット用緩衝部材

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2972137B2 (ja) * 1996-04-12 1999-11-08 河西工業株式会社 車両用アームレスト

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000105628A (ja) * 1998-09-28 2000-04-11 Matsushita Electric Ind Co Ltd 緩衝構造を有する電子機器
JP2001345565A (ja) * 2000-06-01 2001-12-14 Fujitsu Ltd 電子機器および電子機器向け内蔵ユニット用緩衝部材

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006186615A (ja) * 2004-12-27 2006-07-13 Star Micronics Co Ltd 電気振動変換器
JP2006331103A (ja) * 2005-05-26 2006-12-07 Toshiba Corp 電子機器
JP4592495B2 (ja) * 2005-05-26 2010-12-01 株式会社東芝 電子機器
US7486509B2 (en) 2005-07-18 2009-02-03 Samsung Electronics Co., Ltd. Bracket for disk drive
JP2007207330A (ja) * 2006-01-31 2007-08-16 Toshiba Corp 緩衝支持部材、緩衝支持構造および携帯端末
JP2008010078A (ja) * 2006-06-29 2008-01-17 Toshiba Corp 情報機器の衝撃検出構造
JP4585489B2 (ja) * 2006-06-29 2010-11-24 株式会社東芝 情報機器の衝撃検出構造
JP2008243271A (ja) * 2007-03-27 2008-10-09 Sony Corp ディスク状記録装置
JP2009009645A (ja) * 2007-06-28 2009-01-15 Nec Corp 緩衝装置及びそれを使用する電子機器
US8300401B2 (en) 2008-03-19 2012-10-30 Nec Corporation Holder of magnetic storage apparatus, magnetic storage apparatus and electric device including the same
JP2011095025A (ja) * 2009-10-28 2011-05-12 Casio Computer Co Ltd 緩衝部材、電子機器の衝撃緩衝構造および電子機器
US8830670B2 (en) 2010-11-29 2014-09-09 Kabushiki Kaisha Toshiba Electronic device having mounting structure for hard disk drive

Also Published As

Publication number Publication date
JP4641665B2 (ja) 2011-03-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7420798B2 (en) Portable microcomputer and display unit
US9430077B2 (en) Shock mounting cover glass in consumer electronic devices
JP2005165475A (ja) 携帯型電子装置
JP4353346B2 (ja) 電子機器および電子機器向け内蔵ユニット用緩衝部材
WO2017143767A1 (zh) 便携式电子设备
JP4641665B2 (ja) 携帯型情報処理端末
WO2005008445A3 (en) Ruggedized host module
US6275374B1 (en) Electronic device equipped with spacer which serves to protect electronic components
JP2004251938A (ja) Lcd表示パネル保護構造
US20060061954A1 (en) Magnetic disk drive holder
JP2006331103A (ja) 電子機器
JPH10322039A (ja) 電子機器の耐衝撃構造
JP2892265B2 (ja) コンピュータ
JP5157413B2 (ja) 携帯型電子機器の筐体構造
US8164895B2 (en) Portable electronic device with hard disc drive protection
JP3769480B2 (ja) 携帯型電子機器の筐体構造
JP2007323403A (ja) 緩衝装置
JP2000156569A (ja) 電子機器の緩衝構造
JP2004197821A (ja) 携帯型情報通信端末の耐衝撃装置
JP2000105628A (ja) 緩衝構造を有する電子機器
JP2007235491A (ja) Lcd保持構造及びそれを用いた携帯端末
KR101433009B1 (ko) 에어백 구조를 갖는 휴대단말기용 보호 케이스
JP2002367361A (ja) リムーバブル記憶装置の耐衝撃装置
JP2008233337A (ja) 電子機器
JP2007095079A (ja) 電子機器および電子機器向け内蔵ユニット用緩衝部材

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080520

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100223

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100423

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20101102

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20101130

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131210

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees