JP2002357949A - 現像ロール - Google Patents

現像ロール

Info

Publication number
JP2002357949A
JP2002357949A JP2001301525A JP2001301525A JP2002357949A JP 2002357949 A JP2002357949 A JP 2002357949A JP 2001301525 A JP2001301525 A JP 2001301525A JP 2001301525 A JP2001301525 A JP 2001301525A JP 2002357949 A JP2002357949 A JP 2002357949A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
intermediate layer
particles
roll
forming
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2001301525A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4003425B2 (ja
Inventor
Naoki Yamaguchi
直樹 山口
Kazuhiro Takeda
一広 武田
Masanori Ishida
政典 石田
Shoji Arimura
昭二 有村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Riko Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Riko Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Riko Co Ltd filed Critical Sumitomo Riko Co Ltd
Priority to JP2001301525A priority Critical patent/JP4003425B2/ja
Publication of JP2002357949A publication Critical patent/JP2002357949A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4003425B2 publication Critical patent/JP4003425B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Dry Development In Electrophotography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】長期間使用しても画像不良を生じない現像ロー
ルを提供する。 【解決手段】軸体の外周面にベースゴム層2と、上記ベ
ースゴム層2の外周に直接もしくは他の層を介して形成
された中間層3と、上記中間層3の外周に形成された表
面層4とを備えた現像ロールであって、上記中間層3の
みに表面粗さ形成用の粒子1を分散している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真複写機、
プリンター等に用いられる現像ロールに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】電子写真複写機等の現像ロールには、ト
ナー帯電性およびトナー搬送性が要求される。そして、
これらの性能を発現させるため、そのロール表面を均一
に粗面化することが重要となる。このような、ロール表
面を均一に粗面化した現像ロールを得るため、従来で
は、芯金の外周にベースゴム層を形成してなるベースロ
ールの外周面を研磨して所定の表面粗さを出し、その上
からコーティング液を塗工して最外層を形成する方法が
用いられてきた。しかしながら、このようにして得られ
た現像ロールでは、最外層の表面粗さの均一性を確保す
ることが困難であったため、近年では、ベースロールの
外周面に、所定の粒径に揃えられた多数の粒子を分散し
たコーティング液の塗工により最外層を形成した現像ロ
ールが主流となりつつある。この現像ロールの表面で
は、最外層中に分散した多数の粒子の粒径により、所定
の表面粗さが現出されている。この種の現像ロールを作
製する際、図3に示すように、ベースロールを研磨仕上
げして精度を確保するため、その表面(ベースゴム層
2’の表面)は不均一に粗面化されている。そのため、
最外層4’中に表面粗さ形成用の粒子1が分散されてい
ても、ロール表面は均一に粗面化されない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】また、上記のように、
最外層形成用のコーティング液中に多数の粒子を分散し
て表面粗さを出した現像ロールでは、ロール表面におい
て、上記多数の粒子のうちの一部のものが、コーティン
グ液からなる膜に完全に被覆されずに部分的に露出して
いる場合がある。さらに、上記粒子が部分的に露出して
いない場合であっても、ロール表面の凸部は上記粒子に
より形成されているため、その粒子を被覆する膜がロー
ルの使用によって削れ、粒子が露出する場合がある。こ
のようにして粒子が露出すると、ロール表面の帯電ムラ
が生じ、画像不良を引き起こす。
【0004】他方、図4に示すように、多数の粒子1を
分散した最外層4’’を、ベースゴム層2の表面に中間
層3’を介して形成したものを試作して研究した。しか
し、このタイプのものでは、上記中間層3’と最外層
4’’とが同じ溶剤に可溶な材料であると、最外層
4’’形成時に、最外層形成用のコーティング液中の溶
剤(メチルエチルケトン等)によって中間層3’の表面
が溶け、上記コーティング液中の粒子1が、中間層3’
にめり込んだ状態になり、得られるロールは表面粗さが
不均一性となり、やはり、画像不良を引き起こすという
難点がある。
【0005】本発明は、このような事情に鑑みなされた
もので、長期間使用しても画像不良を生じない現像ロー
ルの提供をその目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の現像ロールは、ベースロールと、その外周
に直接もしくは他の層を介して形成された中間層と、上
記中間層の外周に形成された表面層とを備えた現像ロー
ルであって、上記中間層のみに表面粗さ形成用の粒子を
分散しているという構成をとる。
【0007】すなわち、本発明者らは、前記課題を解決
すべく、表面粗さ形成用の粒子を分散したコーティング
液からなる層について一連の研究を重ねた。この研究の
過程で、つぎのような事実が得られた。すなわち、前記
の層を最外層とするロールは、上記粒子の大きさのみで
粗度が得られるため、粗さのばらつきが小さくなるとい
う利点がある。しかし、その反面、上記粒子を被覆する
コーティング液からなる膜が、ロールの使用によってど
うしても摩耗してしまい、部分的な粒子の露出が生じ、
芳しい成果が得られなかった。そこで、さらに研究を重
ねる過程で、この層の上に、この層を保護するための層
を形成することを着想し、これについて研究を重ねた。
そして、ベースロールと、その外周に形成された中間層
と、上記中間層の外周に形成された表面層とを備えた現
像ロールにおける上記中間層のみに表面粗さ形成用の粒
子を分散したものを試作し、図1に示すような層構造の
現像ロールを得た。図において、1は粒子、2はベース
ゴム層、3は中間層、4は表面層である。図示のよう
に、得られた現像ロールでは、粒子1により得られた中
間層3の凹凸面に沿うように表面層4が形成され、その
表面における粗さのばらつきが、上記最外層に表面粗さ
形成用の粒子を分散したロールにおける値と比べ、ほと
んど同じであった。したがって、このようにして得られ
た現像ロールは、トナー搬送性等の現像ロールに求めら
れる性能を維持したまま、表面層の保護作用により、長
期間使用による画像不良を克服することができることを
見出し、本発明に到達した。
【0008】本発明の現像ロールは、上記中間層に分散
する粒子が露出しにくいため、帯電性、耐摩耗性の制限
がなく、粒子選択の幅を広げることができる。
【0009】特に、上記ベースロールの外周面に、他の
層を介することなく、上記中間層が直接形成されている
場合、他の層に影響されることなく、上記コーティング
液中の粗さ形成用粒子がベースロール外周面上に揃うた
め、得られるロールにおいて、表面粗さの均一性が損な
われにくくなる。
【0010】また、上記粒子の平均粒径が5〜30μm
等の特定の範囲に設定されている場合、得られる現像ロ
ールにおける表面層が、所望の表面粗さとなる。
【0011】
【発明の実施の形態】つぎに、本発明の実施の形態を詳
しく説明する。
【0012】本発明の現像ロールの一例を図2に基づい
て説明する。この現像ロールは、軸体10と、この軸体
10の外周面に沿って形成されたベースゴム層11と、
このベースゴム層11の外周に形成された中間層12
と、この中間層12の外周に形成された表面層13とを
備えている。
【0013】上記軸体10としては、特に限定されるも
のではなく、例えば、金属製の中空体や中実体が用いら
れる。そして、その材質としては、ステンレス、アルミ
ニウム等があげられる。上記軸体10の外周面には、ベ
ースゴム層の接着性を高めるため、必要に応じて、接着
剤、プライマー等を塗布してもよく、また上記接着剤、
プライマー等は必要に応じて導電化してもよい。
【0014】上記軸体10の外周面に形成されるベース
ゴム層11は、例えばエチレン−プロピレン−ジエンゴ
ム(EPDM)、スチレン−ブタジエンゴム(SB
R)、シリコーンゴム、ポリウレタン系エラストマー等
によって形成される。なかでも、上記ベースゴム層4の
形成材料としては、低硬度でへたりが少ないという点か
ら、導電性シリコーンゴムを用いることが好ましい。こ
の材料には、導電剤やシリコーンオイル等の各種の添加
剤が適宜に配合される。導電剤としては、カーボンブラ
ック、グラファイト、チタン酸カリウム、酸化鉄、c−
TiO2 、c−ZnO、c−SnO2 (ここで「c−」
は導電性を有するという意味)等の各種のものがあげら
れる。また、シリコーンオイルとしては、ジメチルシリ
コーンオイル等の各種のものがあげられる。
【0015】そして、上記ベースゴム層11の外周面に
形成される中間層12には、図1に示す中間層3と同様
に、表面粗さ形成用の粒子1が分散されている。
【0016】上記表面粗さ形成用の粒子1の形成材料と
しては、特に限定されるものではなく、例えば、シリ
カ,ウレタン樹脂,ポリアミド樹脂,フッ素樹脂,アク
リル樹脂,尿素樹脂等があげられる。これらは、単独で
用いてもよいし、2種以上併用してもよい。なかでも、
トナーを高帯電化させることのできるシリカが好適に用
いられる。
【0017】また、上記粒子1の平均粒径は、特に限定
されるものではないが、5〜30μmの範囲に設定され
ていることが好ましく、より好ましくは7〜15μmの
範囲である。すなわち、この範囲を外れると、得られる
ロールにおいて、所望の表面粗さが得られなくなる傾向
がみられるからである。なお、上記粒子1の平均粒径
は、母集団から任意に抽出される試料を用いて導出され
る値である。また、粒子形状が真球状ではなく楕円球状
(断面が楕円の球)等のように一律に粒径が定まらない
場合には、最長径と最短径との単純平均値をその粒子の
粒径とする。
【0018】上記粒子1の分散割合は、上記中間層の層
形成用材料(粒子を除く材料)100重量部(以下
「部」と略す)に対して3〜80部の範囲に設定するこ
とが好ましい。より好ましくは10〜40部の範囲であ
る。すなわち、この範囲を外れると、ロール表面におい
て、均一な粗面が得られにくくなる傾向がみられるから
である。
【0019】上記層形成用材料としては、例えば、EP
DM、SBR、ニトリルゴム、アクリル−ニトリルゴム
(NBR)、水素化ニトリルゴム、ポリウレタン系エラ
ストマー、ポリエステル、N−メトキシメチル化ナイロ
ン等が用いられる。なお、上記成分以外に、必要によ
り、カーボンブラック、金属酸化物、四級アンモニウム
塩、ほう酸塩等の導電剤等を適宜に添加してもよい。
【0020】そして、上記層形成用材料は、有機溶剤に
溶解等され、コーティング液として使用に供される。上
記有機溶剤としては、メチルエチルケトン(MEK)、
メタノール、トルエン、イソプロピルアルコール、メチ
ルセロソルブ、ジメチルホルムアミド等があげられる。
これらは単独でもしくは2種以上併せて用いられる。特
に、メチルエチルケトンを用いることが、上記層形成用
材料に対する溶解性の点で好ましい。このようなコーテ
ィング液は、粘度を0.02〜0.10Pa・sにする
ことが、塗工性等の点で好ましい。
【0021】上記中間層12の外周に形成される表面層
13は、その形成用材料が特に限定されるものではな
く、例えば、ウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、アクリル
樹脂、アクリルシリコーン樹脂、ブチラール樹脂(PV
B)等があげられ、これらは単独でもしくは2種以上併
せて用いられる。なかでも、耐摩耗性の点で、ウレタン
樹脂が好適に用いられる。なお、上記成分以外に、必要
により、導電剤、帯電制御剤等を適宜に添加してもよ
い。
【0022】また、上記表面層13の形成用材料も、上
記中間層12の形成用材料と同様に、有機溶剤に溶解等
され、コーティング液として使用に供される。上記有機
溶剤としては、MEK等の従来公知のものが用いられ
る。このようなコーティング液は、粘度を0.02〜
0.10Pa・sにすることが、塗工性、ロール表面に
おける粗さのばらつきに与える影響等の点で好ましい。
【0023】そして、上記コーティング液の塗工により
形成された表面層13の表面粗さ(Rz)が、2〜20
μmの範囲内になっていることが好ましい。より好まし
くは、3〜12μmの範囲である。すなわち、表面粗さ
(Rz)が2μm未満であると、上記表面層13の表面
が平滑すぎるため、トナーの供給が不足し、画像濃度が
出ないおそれがあり、逆に20μmを超えると、上記表
面層13の表面が凹凸粗面度合が大きすぎるため、複写
画質にムラが生じるおそれがあるからである。なお、上
記表面粗さ(Rz)は、JIS B 0601の表面粗
さの定義と表示により示されるなかの十点平均粗さに準
拠して測定した値である。
【0024】本発明の現像ロールは、例えば、つぎのよ
うにして作製することができる。
【0025】すなわち、まず、上記ベースゴム層11形
成用材料の各成分をニーダー等の混練機で混練し、ベー
スゴム層11形成用材料を作製する。ついで、円筒状金
型の中空部に、金属製の軸体10をセットし、上記円筒
状金型と軸体10との空隙部に、上記ベースゴム層11
形成用材料を注型した後、金型を蓋し、加熱して、ベー
スゴム層11形成用材料を架橋させる。その後、上記円
筒状金型から脱型することにより、軸体10の外周面に
ベースゴム層11を形成する。このように、軸体の外周
面にベースゴム層が形成されたものをベースロールと称
する。
【0026】一方、上記中間層12の層形成用材料を、
有機溶剤とともに混合することにより溶解させて、溶液
をつくる。そして、これに、上記粒子1を添加し混合す
ることにより、中間層12形成用溶液を作製する。この
場合、上記粒子1は硬質であることから、上記溶剤に溶
解せず、分散状態となる。
【0027】また、上記表面層13の形成用材料を、有
機溶剤とともに混合し、表面層13形成用溶液を作製す
る。
【0028】そして、上記ベースロールにおけるベース
ゴム層11の外周面に、上記中間層12形成用溶液を塗
工する。この塗工法は、特に制限するものではなく、デ
ィッピング法、スプレー法、ロールコート法等の従来の
方法が適用できる。そして、塗工後、乾燥および加熱処
理(加硫処理、条件:120〜200℃×20〜90
分)を行うことにより、上記中間層12形成用溶液中の
溶剤の除去を行い、中間層12を形成する。そして、上
記中間層12の外周面に、上記表面層13形成用溶液を
塗工する。この塗工法は、上記中間層12形成用溶液の
ときと同様に、従来の方法が適用できる。そして、塗工
後、乾燥および加熱処理(加硫処理、条件:120〜2
00℃×20〜90分)を行うことにより、上記表面層
13形成用溶液中の溶剤の除去を行い、表面層13を形
成する。このようにして、図2に示すような三層構造の
現像ロールを作製することができる。この現像ロールに
おいて、ベースゴム層11の厚みは1〜10mmの範囲
に設定することが好ましく、特に好ましくは2〜6mm
である。また、中間層12の厚みは3〜30μmの範囲
に設定することが好ましく、特に好ましくは5〜20μ
mである。そして、表面層13の厚みは3〜30μmの
範囲に設定することが好ましく、特に好ましくは5〜2
0μmである。なお、上記中間層12の厚みは、図1の
矢印Aが示す厚み、すなわち、上記粒子1によって凹凸
状に形成された中間層12における凹部の厚みを指す。
そして、上記中間層12を含む各層の厚みは、現像ロー
ルから、表面層13、中間層12およびベースゴム層1
1を含む断面試料を採取し、これの顕微鏡写真に基づき
測定して得ることができる。
【0029】なお、本発明の現像ロールの例として、図
2において三層構造のものをあげたが、軸体10の外周
に形成される層は必ずしも三層である必要はなく、ロー
ルの用途等に応じ、ベースゴム層11と中間層12との
間に適宜の数の層を形成して三層以上としてもよい。
【0030】つぎに、実施例について比較例と併せて説
明する。
【0031】
【実施例1】〔ベースロールの作製〕まず、芯金として
アルミニウム製芯金を準備し、上記芯金の外周面に接着
剤を塗布した。ついで、円筒状金型の中空部に、上記芯
金をセットし、円筒状金型と芯金との空隙部に、シリコ
ーンゴムコンパウンドを注型した後、金型に蓋をし、こ
れを加熱(180℃×5分)して、シリコーンゴムコン
パウンドを加硫し、その後脱型して、ベースゴム層付き
芯金(ベースロール)を作製した。
【0032】〔中間層形成用溶液の調製〕つぎに、ポリ
ウレタン系エラストマー(UN278、坂井化学社製)
100部と、カーボンブラック20部と、架橋剤10部
と、MEK400部とを混合して得られるポリマーの溶
液に、平均粒径20μmのウレタン樹脂からなる粒子
(バーノックCFB100、大日本インキ化学工業社
製)20部を分散して混合、攪拌することにより、中間
層形成用溶液を調製した。
【0033】〔表面層形成用溶液の調製〕また、ウレタ
ン樹脂(ニッポラン5199、日本ポリウレタン社製)
100部と、カーボンブラック20部と、MEK400
部とを混合することにより、表面層形成用溶液を調製し
た。
【0034】〔現像ロールの作製〕上記ベースロールの
外周面に、上記中間層形成用溶液をロールコート法によ
り塗工した後、乾燥および加熱処理を行ない、ベースゴ
ム層の外周面に中間層を形成した。さらに、上記中間層
の外周面に、上記表面層形成用溶液をロールコート法に
より塗工した後、乾燥および加熱処理を行ない、中間層
の外周面に表面層を形成した。このようにして、3層構
造の現像ロールを作製した(図2参照)。そして、この
ロールのベースゴム層の厚みは5mmであり、中間層の
厚みは10μmであり、表面層の厚みは15μmであ
る。
【0035】
【実施例2】中間層形成用溶液中に分散する粒子を、平
均粒径15μmのアクリル樹脂からなる粒子(MX15
00H、総研化学社製)に代えた。さらに、表面層形成
用溶液として、ポリアミド樹脂(トレジンEF30T、
帝国化学社製)100部と、カーボンブラック20部
と、メタノール400部とを混合して調製したものを用
いた。そして、それ以外は、実施例1と同様にして、現
像ロールを作製した。
【0036】
【実施例3】中間層形成用溶液として、NBR(ニポー
ルDN202、日本ゼオン社製)100部と、MEK4
00部とを混合して得られるポリマーの溶液に、平均粒
径20μmのウレタン樹脂からなる粒子(バーノックC
FB100、大日本インキ化学工業社製)20部を分散
して混合、攪拌して調製したものを用いた。そして、そ
れ以外は、実施例1と同様にして、現像ロールを作製し
た。
【0037】
【実施例4】中間層形成用溶液中に分散する粒子を、平
均粒径20μmのポリアミド樹脂からなる粒子(オルガ
ソール2002DNAT1、エルフ・アトケム・ジャパ
ン社製)に代えた。そして、それ以外は、実施例1と同
様にして、現像ロールを作製した。
【0038】
【実施例5】中間層形成用溶液中に分散する粒子を、平
均粒径12μmのシリカからなる粒子(トスバール31
20、GE東芝シリコーン社製)に代えた。さらに、表
面層形成用溶液として、PVB樹脂(エスレックBL−
S、積水化学工業社製)100部と、カーボンブラック
20部と、MEK200部とを混合して調製したものを
用いた。そして、それ以外は、実施例1と同様にして、
現像ロールを作製した。
【0039】
【比較例1】中間層形成用溶液として、ポリウレタン系
エラストマー100部と、カーボンブラック20部と、
架橋剤10部と、MEK400部とを混合して調製した
ものを用いた。さらに、表面層形成用溶液として、ウレ
タン樹脂100部と、カーボンブラック20部と、ME
K400部とを混合して得られる溶液に、平均粒径5μ
mのシリカからなる粒子(サイリシア450、富士シリ
シア化学社製)30部を分散して混合、攪拌して調製し
たものを用いた。そして、それ以外は、実施例1と同様
にして、現像ロールを作製した。
【0040】
【比較例2】中間層形成用溶液として、ポリウレタン系
エラストマー100部と、カーボンブラック20部と、
架橋剤10部と、MEK400部とを混合して調製した
ものを用いた。さらに、表面層形成用溶液として、ウレ
タン樹脂100部と、カーボンブラック20部と、ME
K400部とを混合して得られる溶液に、平均粒径10
μmのポリアミド樹脂からなる粒子(オルガソール20
01EXDNAT1、エルフ・アトケム・ジャパン社
製)20部を分散して混合、攪拌して調製したものを用
いた。そして、それ以外は、実施例1と同様にして、現
像ロールを作製した。
【0041】このようにして得られた各現像ロールにつ
いて、下記の基準に従い、表面粗さ(Rz)、耐久前後
の画像評価について比較評価を行い、その結果を、下記
の表1に示した。
【0042】〔表面粗さ(Rz)〕現像ロール表面の表
面粗さ(周方向)を、サーフコム(東京精密社製)に
て、JIS B 0601に準拠して測定した。この測
定は、電子写真プリンターに組み込む前(初期)と1万
枚プリント後(耐久後)に行った。Rzは、凸凹に直角
な平面で切断したとき、その切り口に現れる輪郭(これ
を断面曲線という)から、所定の波長より長い表面うね
り成分をカットオフした粗さ曲線より求められる十点平
均粗さであることを示す。
【0043】〔画像評価〕得られた現像ロールを電子写
真プリンターに組み込み、実際にプリントを行った。そ
して、プリント画像の画質を初期と1万枚プリント後
(耐久後)において目視評価した。すなわち、文字を印
刷し、プリント画像に問題がなく、細線にいたるまで鮮
明にプリントされたものを○とし、かすれやかぶり等が
発生したものを×とした。なお、かすれとは、細線がと
ぎれたものをいい、かぶりとは、イメージのないところ
にトナーが飛んでいるものをいう。
【0044】
【表1】
【0045】上記表1の結果から、中間層に粗さ形成用
の粒子を分散した実施例品では、いずれも、耐久後の表
面粗さが、初期に比べてほとんど差がないことがわか
る。さらに、実施例品では、耐久後の画像評価が、初期
の画像評価に比べてほとんど差がなく良好であることか
ら、耐久後でも、画像の劣化がほとんどみられないこと
がわかる。これに対して、表面層に粗さ形成用の粒子を
分散した比較例品では、耐久後の表面粗さが初期に比べ
て大きく変動しており、耐久後の画像評価が、初期の画
像評価に比べて顕著に劣化していることがわかる。
【0046】
【発明の効果】以上のように、本発明は、ベースロール
と、その外周に直接もしくは他の層を介して形成された
中間層と、上記中間層の外周に形成された表面層とを備
えた現像ロールにおける上記中間層のみに表面粗さ形成
用の粒子を分散している。このような構成により、トナ
ー搬送性等の現像ロールに求められる性能を維持したま
まで、長期の使用によるトナー帯電ムラを生じずに良好
な画像が得られる。また、上記粒子が露出しにくいた
め、帯電性、耐摩耗性の制限がなく、粒子選択の幅を広
げることができる。
【0047】特に、上記ベースロールの外周面に、上記
中間層が直接形成されている場合、他の層に影響される
ことなく、上記コーティング液中の粗さ形成用粒子がベ
ースロール外周面上に揃うため、得られるロールにおい
て、表面粗さの均一性が損なわれにくくなる。
【0048】また、上記粒子の平均粒径が特定の範囲に
設定されている場合、得られるロールの表面が所望の表
面粗さとなり、その結果、安定した帯電性が得られ、要
求される性能を発現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の現像ロールにおける、層形成状態の一
例を示す要部拡大図である。
【図2】本発明の現像ロールの一例を示す断面図であ
る。
【図3】従来の現像ロールにおける、層形成状態の一例
を示す要部拡大図である。
【図4】従来の現像ロールにおける、層形成状態の他例
を示す要部拡大図である。
【符号の説明】
1 粒子 2 ベースゴム層 3 中間層 4 表面層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石田 政典 愛知県小牧市東三丁目1番地 東海ゴム工 業株式会社内 (72)発明者 有村 昭二 愛知県小牧市東三丁目1番地 東海ゴム工 業株式会社内 Fターム(参考) 2H077 AD06 FA13 FA16 FA22 FA26 FA27 GA03

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ベースロールと、その外周に直接もしく
    は他の層を介して形成された中間層と、上記中間層の外
    周に形成された表面層とを備えた現像ロールであって、
    上記中間層のみに表面粗さ形成用の粒子を分散している
    ことを特徴とする現像ロール。
  2. 【請求項2】 上記ベースロールの外周面に上記中間層
    が直接形成されている請求項1記載の現像ロール。
  3. 【請求項3】 上記粒子の平均粒径が5〜30μmの範
    囲に設定されている請求項1または2記載の現像ロー
    ル。
JP2001301525A 2001-03-29 2001-09-28 現像ロール Expired - Fee Related JP4003425B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001301525A JP4003425B2 (ja) 2001-03-29 2001-09-28 現像ロール

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001097194 2001-03-29
JP2001-97194 2001-03-29
JP2001301525A JP4003425B2 (ja) 2001-03-29 2001-09-28 現像ロール

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002357949A true JP2002357949A (ja) 2002-12-13
JP4003425B2 JP4003425B2 (ja) 2007-11-07

Family

ID=26612627

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001301525A Expired - Fee Related JP4003425B2 (ja) 2001-03-29 2001-09-28 現像ロール

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4003425B2 (ja)

Cited By (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006023728A (ja) * 2004-06-10 2006-01-26 Bridgestone Corp 導電性ローラ及びそれを備えた画像形成装置
JP2006023726A (ja) * 2004-06-10 2006-01-26 Bridgestone Corp 導電性ローラ及びそれを備えた画像形成装置
JP2006285209A (ja) * 2005-03-08 2006-10-19 Bridgestone Corp 導電性ローラおよびそれを用いた画像形成装置
JP2007171849A (ja) * 2005-12-26 2007-07-05 Tokai Rubber Ind Ltd 現像ロールの製法およびそれによって得られる現像ロール
JP2008233538A (ja) * 2007-03-20 2008-10-02 Tokai Rubber Ind Ltd 電子写真機器用導電性ロールおよび電子写真機器用導電性ロールの製造方法
JP2008249985A (ja) * 2007-03-30 2008-10-16 Tokai Rubber Ind Ltd 現像ロール
JP2009008894A (ja) * 2007-06-28 2009-01-15 Tokai Rubber Ind Ltd 電子写真機器用現像ロール
US7505720B2 (en) 2005-12-28 2009-03-17 Konica Minolta Business Technologies, Inc. Developing roller and developing method thereof
JP2009075497A (ja) * 2007-09-25 2009-04-09 Tokai Rubber Ind Ltd 電子写真機器用現像ロール
JP2010032692A (ja) * 2008-07-28 2010-02-12 Tokai Rubber Ind Ltd 電子写真機器用現像ロール
JP2011065188A (ja) * 2004-06-09 2011-03-31 Bridgestone Corp 現像ローラおよびそれを用いた画像形成装置
JP2011169929A (ja) * 2010-02-16 2011-09-01 Tokai Rubber Ind Ltd 現像ロール
JP2012198409A (ja) * 2011-03-22 2012-10-18 Canon Inc 現像ローラ、電子写真プロセスカートリッジ及び電子写真装置
JP2021012323A (ja) * 2019-07-09 2021-02-04 信越ポリマー株式会社 現像ローラ、現像装置及び画像形成装置

Cited By (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011065188A (ja) * 2004-06-09 2011-03-31 Bridgestone Corp 現像ローラおよびそれを用いた画像形成装置
JP2006023726A (ja) * 2004-06-10 2006-01-26 Bridgestone Corp 導電性ローラ及びそれを備えた画像形成装置
JP2006023728A (ja) * 2004-06-10 2006-01-26 Bridgestone Corp 導電性ローラ及びそれを備えた画像形成装置
JP2006285209A (ja) * 2005-03-08 2006-10-19 Bridgestone Corp 導電性ローラおよびそれを用いた画像形成装置
JP2007171849A (ja) * 2005-12-26 2007-07-05 Tokai Rubber Ind Ltd 現像ロールの製法およびそれによって得られる現像ロール
US7505720B2 (en) 2005-12-28 2009-03-17 Konica Minolta Business Technologies, Inc. Developing roller and developing method thereof
JP2008233538A (ja) * 2007-03-20 2008-10-02 Tokai Rubber Ind Ltd 電子写真機器用導電性ロールおよび電子写真機器用導電性ロールの製造方法
JP2008249985A (ja) * 2007-03-30 2008-10-16 Tokai Rubber Ind Ltd 現像ロール
JP2009008894A (ja) * 2007-06-28 2009-01-15 Tokai Rubber Ind Ltd 電子写真機器用現像ロール
JP2009075497A (ja) * 2007-09-25 2009-04-09 Tokai Rubber Ind Ltd 電子写真機器用現像ロール
JP2010032692A (ja) * 2008-07-28 2010-02-12 Tokai Rubber Ind Ltd 電子写真機器用現像ロール
JP2011169929A (ja) * 2010-02-16 2011-09-01 Tokai Rubber Ind Ltd 現像ロール
JP2012198409A (ja) * 2011-03-22 2012-10-18 Canon Inc 現像ローラ、電子写真プロセスカートリッジ及び電子写真装置
JP2021012323A (ja) * 2019-07-09 2021-02-04 信越ポリマー株式会社 現像ローラ、現像装置及び画像形成装置
JP7313936B2 (ja) 2019-07-09 2023-07-25 信越ポリマー株式会社 現像ローラ、現像装置及び画像形成装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP4003425B2 (ja) 2007-11-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5013733B2 (ja) 現像ローラの製造方法
JP4732920B2 (ja) 帯電ロール
JP2002357949A (ja) 現像ロール
JP4820657B2 (ja) 現像ロールおよびその製法
JP5085172B2 (ja) 現像ロール
JP5110985B2 (ja) 接触式帯電部材、プロセスカートリッジ及び電子写真画像形成装置
JP4001123B2 (ja) 導電性ロール
JP5325511B2 (ja) 電子写真機器用帯電ロールおよび電子写真機器用帯電ロールの製造方法
JP2003228231A (ja) 現像ロール
JP5072222B2 (ja) 現像ロールの製法およびそれによって得られる現像ロール
JP2002296897A (ja) 現像ロール
JP2007225708A (ja) 導電性ロール及びその製造方法、帯電ロール、転写ロール、クリーニングロール並びに画像形成装置
JP2006163059A (ja) 帯電ロール
JP3601660B2 (ja) トナー担持体、その製造方法及び画像形成装置
JP2006178099A (ja) 現像ロール
JP2000206779A (ja) トナ―担持体及び画像形成装置
JP5408939B2 (ja) 電子写真機器用帯電ロール
JP3075242B2 (ja) トナー担持体及び画像形成装置
JP5363012B2 (ja) 電子写真機器用帯電ロール
JP2001290362A (ja) 半導電性スポンジロール及び現像装置
JP4233691B2 (ja) 現像剤担持体及び画像形成装置
JP2002031946A (ja) トナー担持体及び画像形成装置
JP2003207993A (ja) 帯電部材、画像形成装置、帯電方法およびプロセスカートリッジ
JPH11327283A (ja) トナー担持体及び画像形成装置
JP2004212865A (ja) 半導電性ロール及び画像形成装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040615

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060202

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060228

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060501

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20070731

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20070813

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4003425

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100831

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110831

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110831

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120831

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120831

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130831

Year of fee payment: 6

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees