JP2002356677A - 紫外線励起希土類付活塩化物蛍光体 - Google Patents

紫外線励起希土類付活塩化物蛍光体

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雄之 山根
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智行 乾
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 新規な色調を高輝度で安定して発光し得る、
新規な希土類付活塩化物蛍光体を提供することである。 【解決手段】 LnCl3を母体とし、Ln′を付活剤
とする、蛍光物質LnCl3:Ln′(ここで、Lnは
希土類元素であり、そしてLn′は、Lnと異なる希土
類元素である)を含む、紫外線励起希土類付活塩化物蛍
光体、その用途及びその製造方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、蛍光体の応用分
野、特にディスプレイ用、蛍光ランプ用、蛍光表示管用
等に応用し得る、安定で新規な塩化物系の蛍光体材料、
その用途及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】蛍光体、特にディスプレイ用、蛍光ラン
プ、蛍光表示管等の表示用の蛍光体として、これまでに
実用化されている蛍光体には、赤色系蛍光体では、ディ
スプレイ用蛍光体として、Y22S:Eu3+、YB
3:Eu3+;蛍光ランプ用蛍光体として、Y23:E
3+が挙げられる。また、緑色系蛍光体では、ディスプ
レイ用蛍光体として、Zn2SiO4:Mn2+、CeMg
Al1119:Tb;蛍光ランプ用蛍光体として、LaP
4:Ce3+,Tb3+、(Ba,Mg)2Al1624:Eu
2+,Mn2+が挙げられる。青色系蛍光体では、ディスプ
レイ用蛍光体として、ZnS:Ag、BaMg2Al14
24:Eu2+;蛍光ランプ用蛍光体として、Sr22
7:Sn2+、BaMg2Al1627:Eu2+が挙げられ
る。
【0003】上記の蛍光体の例は、いずれも遷移元素又
は希土類元素から構成された蛍光体である。このような
蛍光体の調製方法としては、母体及び付活剤の各構成元
素の酸化物や硫化物等を適宜選択し、適量を混合し、焼
成して、蛍光体を得ることが挙げられる。
【0004】無機化合物系蛍光体の付活剤として用いる
元素は、遷移元素又は希土類元素が挙げられ、特に遷移
元素が好ましい。しかし、遷移元素を付活剤として用い
る場合、蛍光スペクトルがブロードであるため、色純度
が悪く、温度変化により蛍光スペクトル形が変化するた
め、色調が変化する等という欠点がある。f−f遷移を
有する希土類金属を付活剤に使用した場合、蛍光スペク
トルが極めてシャープであるため、色純度がよい、温度
が変化しても蛍光スペクトル形がほとんど変化しないた
め、色調も変化しないという特徴がある。
【0005】しかし、従来の希土類元素を付活剤とする
実用的な蛍光体は、ほとんどがユーロピウム(Eu)又
はテルビウム(Tb)を用いた酸化物系である。それ
は、希土類イオンは、赤外から近紫外域において多くの
鋭い発光帯を有するが、蛍光体として利用しやすい発光
準位の数は少ないという欠点があるためである。言い換
えれば、蛍光体の酸化物母体において、他の希土類イオ
ンは、ほとんどの発光の始準位における無輻射遷移確率
が非常に大きいため、発光効率が悪く、結果として充分
に発光しない。
【0006】蛍光体の発光効率は、発光準位からの輻射
遷移確率と無輻射遷移確率によって、下記式(1): 発光効率=輻射遷移確率/(輻射遷移確率+無輻射遷移確率)………(1) で表される。この式(1)から明らかなように、発光効
率を高めるためには、母体に無輻射遷移確率の低いもの
を選択し、輻射遷移確率の高い物質を付活することが有
効である。
【0007】無輻射遷移確率は、媒質である母体を構成
するイオン間の結合エネルギーに大きく依存している。
例えば、結合エネルギーの大きい酸化物を母体とした場
合、励起状態からの遷移の多くが無輻射遷移確率となっ
てしまい、ほとんどの発光準位で充分な発光を得ること
ができない。したがって、より結合エネルギーの小さな
化合物を用いることが有効である。そこで、母体とし
て、上記の蛍光体よりも結合エネルギーの小さな塩化物
を用いることが検討されている。
【0008】更に、酸化物蛍光体は、一般的に、その合
成工程において約1100〜1400℃の高温での焼成
が必要である。この点においても、塩化物蛍光体は、約
600〜900℃の比較的低温での焼成によって合成で
きるため、合成に要するエネルギー量を軽減でき、酸化
物系よりも望ましい。
【0009】しかし、塩化物蛍光体の原料となる塩化物
無水塩は空気中では水分を吸収しやすく、原料塩が安定
して得られない、ハロゲン化物の脱水工程や蛍光体合成
工程においてオキシ塩化物を副生成しやすい等の欠点が
ある。これらの問題は未だ完全には解決されておらず、
実用化に充分な性能を有する塩化物蛍光体は得られてい
ない。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、この
ような事情を鑑み、紫外線励起により、新規な色調を高
輝度で安定して発光し得る、新規な希土類付活塩化物蛍
光体、その用途及びその製造方法を提供することであ
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、LnCl3
母体とし、Ln′を付活剤とする、蛍光物質LnC
3:Ln′(ここで、Lnは希土類元素であり、そし
てLn′は、Lnと異なる希土類元素である)を含む、
紫外線で励起する希土類を付活した塩化物蛍光体に関す
る。
【0012】更に、本発明は、LnCl3を母体とし、
Ln′を付活剤とする、蛍光物質LnCl3:Ln′に
おいて、Lnが、スカンジウム(Sc)、イットリウム
(Y)、ランタン(La)、ガドリニウム(Gd)及び
イッテルビウム(Yb)からなる群から選ばれる少なく
とも1の元素であり、Ln′が、セリウム(Ce)、プ
ラセオジム(Pr)、ネオジム(Nd)、サマリウム
(Sm)、ユーロピウム(Eu)、テルビウム(T
b)、ジスプロシウム(Dy)、ホルミウム(Ho)、
エルビウム(Er)及びツリウム(Tm)からなる群か
ら選ばれる少なくとも1の元素である、希土類付活塩化
物蛍光体に関する。
【0013】本発明の方法は、LnCl3の無水塩と、
Ln′Cl3の無水塩とを、1500:1〜10:1の
モル比で混合し、所望により添加剤を添加し、乾燥不活
性ガス雰囲気下に600〜900℃で焼成し、粉砕す
る、蛍光体の製造方法に関する。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明のLnとしては、希土類元
素、例えばSc、Y、La、Gd、Ybが挙げられ、
Y、Gdが好ましい。
【0015】本発明のLn′としては、希土類元素、例
えばCe、Pr、Nd、Sm、Eu、Tb、Dy、H
o、Er、Tmが挙げられ、Eu、Erが好ましい。
【0016】本発明によれば、LnCl3:Ln′とし
て、YCl3:Eu3+、YCl3:Er3+、GdCl3
Eu3+、GdCl3:Er3+が好ましく、発光強度に優
れるため、YCl3:Eu3+、YCl3:Er3+がより好
ましい。
【0017】なお、本発明の希土類付活塩化物蛍光体に
は、LnCl3、Ln′及びその構成元素以外の物質
を、更に加えて混合することができる。混合可能な物質
は、例えばバナジウム(V)等である。
【0018】本発明の蛍光体は、母体が希土類酸化物で
はなく、希土類塩化物であるため、無輻射遷移緩和がほ
とんど生ぜず、発光効率が高い。したがって、酸化物蛍
光体に比べてより広い範囲での、様々な遷移の発光を得
ることができる。
【0019】また、本発明によれば、例えば、LnCl
3無水塩とLn′Cl3無水塩を焼成する際等に添加剤を
加え、添加剤を包含させることができる。添加剤として
は、塩化物、例えば塩化アンモニウム(NH4Cl)等
が挙げられる。NH4Clは、他の添加剤では副生成し
やすかったオキシ塩化物の副生成がなく、非常に高品質
の蛍光体が得られやすい。ここで、添加剤、例えばNH
4Clの添加量は、母体のLnCl3無水塩対NH4Cl
の比で、0.33〜2:1が好ましく、0.5〜1:1
がより好ましい。
【0020】本発明によれば、Ln:Ln′の割合は、
母体で吸収した励起エネルギーと付活剤量とのバランス
及び濃度消光を考慮すると、1500:1〜10:1、
好ましくは1000:1〜50:1、より好ましくは5
00:1〜50:1、最も好ましくは200:1〜10
0:1である。
【0021】本発明の蛍光体は、例えば、下記のように
して製造することができる。まず、原料の希土類塩化物
無水塩を製造するには、希土類酸化物又は希土類炭酸塩
を塩酸に溶解させ、常圧下に加熱し、水分を蒸発させ
て、希土類塩化物の六〜八水和物を得る。これをシャー
レに取り、減圧しながら乾燥し、塩化水素ガス雰囲気中
に加熱し、脱水する。このようにして、それぞれの希土
類塩化物無水塩、つまりLnCl3の無水塩、Ln′C
3の無水塩を得る。
【0022】つぎに、母体となるLnCl3無水塩と、
付活剤となるLn′Cl3無水塩とをLnとLn′のモ
ル比(Ln:Ln′)が所定の割合となるように秤量す
る。ついで、これらをるつぼに入れ、高純度の乾燥不活
性ガス雰囲気下にて、600〜900℃で焼成し、粉
砕、分級することにより、所望の希土類付活塩化物蛍光
体を得ることができる。
【0023】本発明によれば、焼成温度は、600〜9
00℃、好ましくは700〜900℃としてもよい。ま
た、本発明によれば、焼成に用いる純度99.99%以
上の乾燥不活性ガスとして、アルゴン、窒素等が挙げら
れる。
【0024】本発明の蛍光体は、乾燥不活性ガス、例え
ばアルゴンガスの雰囲気下、50℃以下の温度で保存す
ることが好ましい。その貯蔵安定性は、乾燥アルゴンガ
ス置換した密閉容器で貯蔵した場合、約半年〜1年であ
る。
【0025】本発明の蛍光体は、ディスプレイ用、蛍光
ランプ用、又は蛍光表示管用に用いることができる。こ
れらの例としては、例えば、シンチレーター、蛍光ラン
プ用又はCRT若しくはLCD用のようなX線増感紙、
コンピューター化ラジオグラフィー、ブラックライト、
ジアゾ複写機ランプ、ゼログラフィー複写機ランプ、高
演色ランプ、蛍光ランプ、一般照明ランプ、高圧水銀
灯、夜光塗料、フライングスポットCRT若しくはLC
D、カラーTV用CRT若しくはLCD、エレクトロル
ミネッセンス素子等が挙げられる。
【0026】本発明の蛍光体によれば、母体を塩化物と
するため、発光強度を低下させる要因となる無輻射遷移
確率が非常に小さく、したがって、広範な波長の光を高
効率に発光させることができる。加えて、紫外光励起に
よって、従来にない色調や、強い蛍光強度の発光を得る
ことができる。
【0027】本発明の製造方法によれば、上記の原料、
原料配合、添加剤及び製造条件と同様にして、蛍光体を
製造することができる。
【0028】
【実施例】〔蛍光体原料の製造例〕まず、酸化エルビウ
ム(Er23)に、6mol/lの塩酸溶液を完全に溶解す
るまで添加した。そして、その溶液を、撹拌しながら、
105℃で加熱して、溶液内の水分を蒸発させ、その
後、127℃まで加熱した。これを放冷し、固化したも
のを粉砕して、塩化エルビウム・六水和物(ErCl3
・6H2O)を得た。これをシャーレに取り、減圧乾燥
器(ヤマト科学(株)製 DP23型)内に10mmHgの
減圧下で、乾燥塩化水素ガスの雰囲気下に、130℃で
24時間加熱した。装置内に乾燥アルゴンガスを加えな
がら、常圧に戻し、塩化エルビウム無水物(ErC
3)を得た。また、塩化イットリウム無水物(YC
3)等の他の蛍光体原料についても上記と同様の方法
で得た。
【0029】〔蛍光体の合成方法〕 実施例1〜5 上記の方法で製造したYCl3とErCl3を、表1に記
載の所定のモル比になるように、所要重量を算出した。
高純度の乾燥アルゴンガス雰囲気中に所要重量を秤量
し、乳鉢に取り、撹拌混合した。つぎに、混合した原料
粉末を、アルミナるつぼに入れ、装置内をあらかじめ高
純度の乾燥アルゴンガス雰囲気にしておいた電気炉で焼
成した。焼成は、高純度の乾燥アルゴン雰囲気下、80
0℃で2時間保持して行い、その後室温まで徐冷した。
このようにして表1に示す5種類の蛍光体を得た。
【0030】先の方法で得られた蛍光体に関し、それぞ
れ、381nmの紫外線を照射して励起することにより、
発光の色調を観察し、蛍光スペクトルを測定し、最大ピ
ーク波長及び蛍光強度(任意値)を算出した。表1に、
最大ピーク波長、発光の色調及び蛍光強度を示す。鮮や
かな緑〜黄緑の強い発光が観察された。YCl3対Er
Cl3のモル比が、200:1付近の蛍光体が特に優れ
た発光強度を与えた。
【0031】実施例6〜8 実施例1〜5におけるYCl3とErCl3の代わりに、
塩化ユーロピウム無水物(EuCl3)を用い、高純度
の乾燥窒素雰囲気下、焼成温度を850℃で焼成を行っ
た以外は、実施例1〜5と同様にして、表1のモル比を
有する3種類の蛍光体を得て、評価した。表1、図3及
び図4に、結果を示す。鮮やかな赤〜赤橙の強い発光が
観察された。純粋な赤色領域の近辺で、最大ピーク波長
が得られた。YCl3対EuCl3のモル比が、100:
1〜200:1の蛍光体が特に優れた発光強度を与え
た。
【0032】実施例9 実施例1〜5におけるYCl3とErCl3の代わりに、
EuCl3と塩化ガドリニウム無水物(GdCl3)を用
い、高純度の乾燥窒素雰囲気下、焼成温度を850℃と
して焼成を行った以外は、実施例1〜5と同様にして、
調製して、表1のモル比を有する蛍光体を得て、評価し
た。表1、図3及び図4に、結果を示す。付活剤に同じ
Eu3+を用いた場合、母体にYCl3を用いた蛍光体の
方がより発光強度が高かった。
【0033】実施例10 添加剤としてNH4Clを、YCl3対NH4Clのモル
比が100:400となるように添加した以外は、実施
例7と同様にして、蛍光体を得て、評価した。表1、図
5及び図6に、結果を示す(実施例7と対比させた)。
実施例10の蛍光強度は、実施例7よりも高かった。
【0034】
【表1】
【0035】比較例1 赤色酸化物蛍光体Y23:Eu3+(「蛍光体ハンドブッ
ク」蛍光体同学会編、(株)オーム社刊、1987)に基づ
き調製)について、実施例1と同様にして、発光の色調
を観察し、蛍光スペクトルを測定し、最大ピーク波長及
び蛍光強度(任意値)を算出した。表1に、最大ピーク
波長、発光の色調及び蛍光強度を示す。図7及び図8
に、結果を実施例10の塩化物蛍光体YCl3:Eu3+
と比較させて示す。
【0036】赤色酸化物蛍光体Y23:Eu3+は、蛍光
灯の赤色成分やディスプレイ用、蛍光表示管用等に広く
使われている。その焼成温度は、約1400℃である。
23:Eu3+のスペクトルは、本発明のYCl3:E
3+よりも短波長側に位置しており、最大ピークは61
0nmであり、色調はYCl3:Eu3+よりも更に橙色を
帯びていた。また、蛍光強度も実施例10の結果より低
かった。
【0037】
【発明の効果】本発明によれば、紫外線励起により、様
々な色調を高輝度で安定して発光し得る、新規な希土類
付活塩化物蛍光体及びその製造方法である。加えて、本
発明の希土類付活塩化物蛍光体には、従来の酸化物蛍光
体では用い得なかった希土類元素を付活剤として用いる
ことができる。また、紫外線励起であるため、様々な色
調に発光させることができ、フラットパネルディスプレ
イ、波長変換レーザー等に広く利用することができる。
本発明の蛍光体は、酸化物蛍光体よりも低温合成ができ
るため、合成に要するエネルギーの面から考えても有利
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のYCl3:Er3+蛍光体の蛍光スペク
トルである。
【図2】本発明のYCl3:Er3+蛍光体の蛍光スペク
トル強度である。
【図3】本発明のYCl3:Eu3+蛍光体及びGdC
3:Eu3+蛍光体の蛍光スペクトルである。
【図4】本発明のYCl3:Eu3+蛍光体及びGdC
3:Eu3+蛍光体の蛍光スペクトル強度である。
【図5】本発明のYCl3:Eu3+蛍光体の蛍光スペク
トルである。
【図6】本発明のYCl3:Eu3+蛍光体の蛍光スペク
トル強度である。
【図7】本発明の蛍光体と従来の蛍光体の蛍光スペクト
ルである。
【図8】本発明の蛍光体と従来の蛍光体の蛍光スペクト
ル強度である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 瀬戸口 正宏 大阪府池田市緑丘1丁目8番31号 経済産 業省産業技術総合研究所 大阪工業技術研 究所内 (72)発明者 矢澤 哲夫 大阪府池田市緑丘1丁目8番31号 経済産 業省産業技術総合研究所 大阪工業技術研 究所内 (72)発明者 山根 雄之 大阪府堺市筑港新町2丁6番40 エア・ウ ォーター株式会社内 (72)発明者 乾 智行 大阪府堺市筑港新町2丁6番40 エア・ウ ォーター株式会社内 Fターム(参考) 4H001 CA04 CA06 CF02 XA21 XA39 XA57 XA64 XA70 YA58 YA59 YA60 YA62 YA63 YA65 YA66 YA67 YA68 YA69

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 LnCl3を母体とし、Ln′を付活剤
    とする、蛍光物質LnCl3:Ln′(ここで、Lnは
    希土類元素であり、そしてLn′は、Lnと異なる希土
    類元素である)を含む、紫外線励起希土類付活塩化物蛍
    光体。
  2. 【請求項2】 前記Lnが、スカンジウム、イットリウ
    ム、ランタン、ガドリニウム及びイッテルビウムからな
    る群から選ばれる少なくとも1の元素であり、前記L
    n′が、セリウム、プラセオジム、ネオジム、サマリウ
    ム、ユーロピウム、テルビウム、ジスプロシウム、ホル
    ミウム、エルビウム及びツリウムからなる群から選ばれ
    る少なくとも1の元素である、請求項1記載の希土類付
    活塩化物蛍光体。
  3. 【請求項3】 更に、添加剤を含む、請求項1又は2記
    載の蛍光体。
  4. 【請求項4】 LnとLn′のモル比が、1500:1
    〜10:1である、請求項1〜3のいずれか1項記載の
    蛍光体。
  5. 【請求項5】 ディスプレイ用、蛍光ランプ用、又は蛍
    光表示管用の請求項1〜4のいずれか1項記載の蛍光
    体。
  6. 【請求項6】 LnCl3の無水塩と、Ln′Cl3の無
    水塩とを、1500:1〜10:1のモル比で混合し、
    所望により添加剤を添加し、乾燥不活性ガス雰囲気下に
    600〜900℃で焼成し、粉砕する、蛍光体の製造方
    法。
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